約 99 件
https://w.atwiki.jp/epicofbattleroyale/pages/595.html
「マシュ」 「……先輩」 オレンジ色の髪。先輩。藤丸立香。人類最後のマスター。わたしの先輩。わたしの。 ……嘘だ。そうだ、嘘だ。アーチャーの見せた幻に過ぎない。でも。 先輩の、首が、目の前でぼとりと落ちる。血が吹き出し、地面を朱に染める。先輩の膝が折れ、地面に倒れ伏す。 『見よ。お前の愛する友は殺した。おれが殺したぞ。どうだ』 闇の中で、アーチャーが嗤う。六本の腕に武器や生首を持ち、先輩の死体を踏みにじって。嗤う。嗤う。 侮辱された。自分の命よりも大事なものを、侮辱された! そうだ、怒れ。怒れ。怒りがわたしの力となる。怒り狂え! 目の前に、アーチャーの鞭剣が迫る。拒め! 防ぐのではなく、攻撃を……!! 『シールダー殿!』 「スゥーッ……ハァーッ……!」 調息(チャドー)せよ。己が身体をゼンで満たせ。 シールダー、マシュ・キリエライトは、ランサーから教わった呼吸法を繰り返す。 ランサーは死んだ。英霊の座に還った。だが彼のインストラクション(教え)は、ミーム(情報遺伝子)は、生きている。ここに! 超自然的な何かにより……アーチャーが与えた霊的な毒が、マシュの体から消えていく。自我が修復され、瞳と精神が澄み渡る。 人が、感覚の対象を思う時、それらに対する執着が彼に生じる。 執着から欲望が、欲望から怒りが生まれる。怒りは迷妄を、迷妄は記憶の混乱を呼ぶ。 記憶の混乱によって知性が失われ、人は破滅に至る。 ―――――バガヴァッド・ギーター 「イヤーッ!」 「グワーッ!?」 マシュが……キャスター・チャーナキヤの後頭部を裏拳で攻撃! 驚いたキャスターは幻術世界から解放され、振り向く! 「な、何を……!?」 「すみません、キャスターさん。鼎を全部、貸してください!」 「「「血迷ったか! バカめ!!!」」」 アーチャーが巨大化! キャスターが抑え込んでいた幻力が解放されたのだ! 鼎ひとつでも恐るべき魔力! 「急いで!」 巨大なアーチャーが稲妻の如く武器を振り下ろす! マシュが防御! だが、鼎との接続が間に合わぬ! 引っ張られる! 「「「小娘。お前如きが、おれを倒せると思うたか。盾の蔭で震えておることしかできまい! 諸行無常、是生滅法!!」」」 連撃!連撃!連撃!猛攻! 雷光が走り、地面にクレーターが生じる! シールドと鼎ごと地中に埋め込もうとするかのような勢い! マスターが頭を抱える! キャスターがしゃがむ! セイバーとアサシンに毒が回ってゆく! 鼎があるとはいえ、半神をも冒す猛毒! 防ぎきれぬ! 盾に亀裂! 「ぐうッ……まだか!」「お嬢ちゃん! なんでもいいから、早くしな!」 「色即是空、空即是色……。幻に幻で対抗してはならぬ……。道高ければすなわち魔盛んなり。故にすべからくよく魔事を識るべし……!」 八鼎と接続! マシュの持つ巨大シールドが真っ二つに割れ――――― 両腕に纏い付き、堅固なブレーサー(手甲)と化す! そしてマシュの両肩に、縄めいた筋肉が盛り上がる! 「WASSHOI!」 マシュが呼吸を調え、拳を胸の前で合わせて鼎から跳躍! アーチャーの眼前に! まさか防御を捨てて、殴りかかろうというのか!? 「「「滅びよ、人間めが!!!」」」 アーチャーが羽虫でも叩き潰そうとするかのように、千本の腕でマシュに斬りかかる! マシュが目を見開く! 「『魔手悟空拳』!!」 業!! 閃光、轟音! モンハナシャコめいた、両拳による裏拳だ! 実際恐るべき威力だが、それはアーチャーに届く距離ではない! 猫騙しか!? 否! 否! 見るがいい! それはアーチャーを狙ったものではない! マシュの両裏拳が空間を、次元を歪ませ、虚空に穴を開ける!! 両者のニューロンが加速し、時間感覚が泥めいて鈍化! 念話が通じる! + ... 【メーガナーダさん。感謝します。わたしに気づかせてくれて】 「「「感謝される謂われはない。礼に鼎を呉れるか。それとも、お前の血肉を割いて寄越すか。おれは羅刹、人喰いだ」」」 【あなたが本当に我々を殺そうと思えば、いつでも、掌を返すよりたやすく出来たでしょう。 あなたのまことの望みは、解脱。苦しみの世界を離れて、涅槃に入ること。門(ゲート)が開いています。迎えが来ました】 虚空への扉が開く。その中から、輝く人影が出現した。十羅刹女と鬼子母神を伴い、六牙白象に乗り、後光を背負い……。 象の上に、おれの妻スローチャナが座し、微笑んでいる。いや……あれは、ブッダの弟子。菩薩摩訶薩、本初仏。 「「「普賢(サマンタバドラ)…………!!!」」」 ♪実相無漏の大海に 五塵六欲の風は吹かねども 随縁真如の波の立たぬ時なし 菩薩が歌う。鬼子母神と十羅刹女が唱和する。妙音が光明となり、妙香、歓喜となる。 ♪諸行無常 是生滅法 生滅滅已 寂滅為楽 ♪羯諦羯諦 波羅羯諦 波羅僧羯諦 菩提薩婆訶 魔王メーガナーダは惑迷無明の幻身を脱し、合掌して笑いながら、無限の妙音と光明と妙香と歓喜に包まれ、虚空へ吸い込まれていく。 彼は永遠に逝き去った。何処かへ……三千大千世界の、輪廻の外へ。 そして……門が閉じた。マシュは両腕を広げ、ふわりと地上に降りる。 蚩尤が荒れ狂い、メーガナーダが暴れまわり、混沌と化した、荒れ果てた地上に。 地平線の彼方、東の空から日が昇る。魔の時が終わりを告げる。 「……終わったのかい、お嬢ちゃん」 「はい。彼は―――成仏しました」 マシュはすーっと涙を流し、瞑目して、合掌する。 どすん、と空中から何か落ちてきた。鼎だ。メーガナーダは虚空へ消え、最後の鼎が戻って来たのだ。 ◇□◇ 「…………勝った」 カルデアのダ・ヴィンチが、どっと椅子に倒れ込む。何がなんだかさっぱりわからなかったが、ともかく勝利だ。 それも、マシュがあいつに、アーチャー・メーガナーダにトドメを刺したようだ。我がカルデアの誇る彼女が。 ランサーのことは残念だったが、こちらの英霊召喚システムが復旧すれば、いずれ呼び出して送り込めるか。ウォッチャーが許可すれば、だろうが。 『お疲れさん。このへんで休憩をとらせてやるよ。特異点の案内は、後であっちでやる』 ウォッチャーの声が響く。……サライの姿を取ってくれても、いいじゃないか。 ◇◇◇◇◇ 「…………おい、起きろ」 「あン?」 どっかで聞いたガキの声だ。目を覚ますと、セイバー。辺りは明るい。朝か。なんか視界が歪んでるのは、水晶髑髏をまだ被ってるせいか。 「……おう、おはようさん。俺は生きてンのか。何がどうなった」 「お前が震えておるうちに、シールダーがかたをつけてくれたわ。九鼎は揃った。これからキャスターのガルダで、孟津へ帰るところだ」 鼎から苦労して這い出す。辺りはヒデェ有り様だ。空爆食らったか、核兵器でも爆発したみてぇだ。 そりゃまァ、あの大怪獣と大魔王が殴り合ってたんだからな。こうもなるか。犠牲は結局、ランサーだけか……。 アサシンとキャスターは、あっちで太陽に向かってぼんやり立っている。その向こうに、シールダー。傍らに、ダ・ヴィンチちゃんの映ってるモニター。 「そっかァ。やれやれ、これでロサンゼルスに帰れりゃいいんだが。ウォッチャーの野郎はなんて言ってる」 「知らぬ。……あっちでシールダーが祈りを捧げておるゆえ、行って来い」 「は? 慰めろってか。めんどくせぇな、あのガキは。ランサーはしょうがねぇじゃねぇか、あの状況じゃよぉ……」 アサシンが振り向く。 「それもあるけど、アーチャーにも、かな……」 「慈悲深いねぇ、お嬢ちゃんたら。どうせあいつら本体は、英霊の座ってとこでピンピンしてんだろ。俺は……」 エピメテウスを脱いで片手に乗せ、もう片方の掌で顔を拭う。頬を膨らませて、息を吹く。 俺は死んだらおしまいだ。後どれだけ、死にかけりゃいいんだ。 「おう、シールダー。いつまでもセンチメントしてんじゃねぇ! 孟津へ帰るぞ」 ゆっくりと、シールダーが振り向く。―――ゾッとするような無表情。百年も千年も修羅場を潜って来たような凄み。俺は気圧され、後じさる。 「はい」 いつも担いでる巨大な盾は、どこかへ消えている。代わりに、同じデザインの篭手を身に着けている。イメチェンか。 青褪めてる俺の横を、シールダーが通り過ぎた。なんだ、この、威圧感は。マジであいつなのか。 「……◆◆◆さん。わたしは、いろいろなことを知りました。カルデアで生まれ育ち、書物を読み、実戦を積み、数々の特異点を潜り抜け……。 たくさんの出会いがありました。先輩やカルデアのみんな、英霊たち……。いろいろなことを、学びました」 突然背後で喋りだされ、俺は振り向く。お嬢ちゃんは背を向けたままだ。 キャスター、アサシン、セイバーは、気の抜けた表情でこっちを見ている。ダ・ヴィンチちゃんは、何も言わない。 おい、なんだよ。別れの挨拶でもしようってのか。まだお前さんにゃ、仕事が残ってるだろうがよ。 シールダーが、振り向く。無表情だ。 「そして今、分かりました。わたしは『マシュ・キリエライト』であり、『マシュ・キリエライト』では、ない」 「……は?」 BACK TOP NEXT 第十三節 悟空真実唯幻装 異聞封神釋厄傳 殷周革命 結 和光同塵互助幇
https://w.atwiki.jp/agama/pages/79.html
このページはhttp //ja.wikipedia.org/wiki/%E4%B8%89%E8%BA%ABからの引用です 三身 提供 フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 移動 ナビゲーション,検索 仏教 基本教義 縁起 四諦 八正道三法印 四法印諸行無常 諸法無我涅槃寂静 一切皆苦 人物 釈迦 十大弟子 龍樹 如来・菩薩 仏の一覧 部派・宗派 原始仏教 上座部 大乗 地域別仏教 インドの仏教 中国の仏教日本の仏教 朝鮮の仏教 経典 聖地 八大聖地 ウィキポータル 仏教 表・話・編・歴 三身(さんじん、または さんしん、梵 trikaya)は、大乗仏教における、仏の3種類の身のあり方(法身・報身・応身)で、仏身観の一種である。三身説。 『十地経論』巻3には「一切の仏に三種の仏あり。一に応身仏、二に報身仏、三に法身仏なり」とある。通常はこの三身説がよく用いられる。 対応関係を表すと次の通り。 三身 説明 三法印 三徳 仏 (如来) 法身 (ほっしん) 宇宙の真理・真如そのもの、仏性。 諸行無常 法身 毘盧遮那仏 報身 (ほうじん) 仏性のもつ属性、はたらき。あるいは修行して成仏する姿。 諸法無我 般若 阿弥陀仏 応身 (おうじん) この世において悟り、人々の前に現れる釈迦の姿。 涅槃静寂 解脱 釈迦牟尼仏 三身が具現していることを、三身即一、あるいは三身円満などという。 一方、上座部仏教では、仏は釈迦牟尼仏だけとされている。 [編集]歴史 4世紀頃までの中期大乗仏教では、法身(永遠身)と色身(しきしん、現実身とも)の二身説だけであったが、5世紀頃までにはその本質永遠性と現実即応の関連づけ、すなわち統一が問題となり、それが仏身論に及び、法身と色身(応身)を合せた報身が立てられ、三身説が成立したとされる。中国や日本の仏教では、この三身のどれを表として立てるかで議論が起こった。 しかし後に仏の身は本来分かつべきでなく、どれも具わっていると考えられるようになり、三身即一身(三身即一などとも)という説が立てられた。 [編集]その他の三身説 法身・応身・化身- 『合部金光明経』巻1の説 法身 - 通常の三身説の法身と報身をあわせたもの 応身 - 通常の三身説の応身に同じ 化身 - 変化身ともいう。仏が衆生の機根にあわせて現す、天部や竜神など仏以外の姿 法身・解脱身・化身- 『解深密経』巻5の説 法身 - 仏果のこと 解脱身 - 5つの特性(戒・定・慧・解脱・解脱知見)としての五分法身のこと 化身 - 通常の三身説の応身に同じ 自性身・受用身・変化身- 『仏地経論』巻7の説 自性身 - 通常の三身説の法身に同じ 受用身 - 通常の三身説の報身に同じであるが、これに以下2つに分別される 自受用身 - 通常の三身説の報身に同じ、仏自らが法の楽しみを受ける 他受用身 - 通常の三身説の応身に同じ、仏が衆生に法の楽しみを受けさせる 変化身 - 通常の三身説の応身に同じ 法身・報身・化身、 法身・智身・大悲身 真身・報身・応身 「http //ja.wikipedia.org/wiki/%E4%B8%89%E8%BA%AB」より作成 カテゴリ 仏|名数3 表示 本文 ノート 編集 履歴 個人用ツール ベータ版を試す ログインまたはアカウント作成 案内 メインページ コミュニティ・ポータル 最近の出来事 新しいページ 最近の更新 おまかせ表示 練習用ページ アップロード (ウィキメディア・コモンズ) ヘルプ ヘルプ 井戸端 お知らせ バグの報告 寄付 ウィキペディアに関するお問い合わせ 検索 ツールボックス リンク元 関連ページの更新状況 特別ページ一覧 印刷用バージョン この版への固定リンク この項目を引用する 他の言語 Deutsch English فارسی Français Italiano Nederlands Polski Русский Tiếng Việt 中文 最終更新 2009年6月6日 (土) 08 24 (日時は個人設定で未設定ならばUTC)。 テキストはクリエイティブ・コモンズ 表示-継承ライセンスの下で利用可能です。追加の条件が適用される場合があります。詳細は利用規約を参照してください。 プライバシー・ポリシー ウィキペディアについて 免責事項
https://w.atwiki.jp/gods/pages/52166.html
ホッシンフゲンフモブツ(法身普賢父母仏) チベット密教の一尊。 寂静尊曼陀羅の中心に描かれる。
https://w.atwiki.jp/gods/pages/85718.html
フゲンブツモ(普賢仏母) 仏教の一尊。 関連: ホッシンフゲン (法身普賢、夫) 別名: クントゥサンモ? サマンタバドリー?
https://w.atwiki.jp/shuinn/pages/3544.html
報身寺 神奈川県小田原市、法身寺の御朱印「本尊阿弥陀如来」です。 小田原七福神の恵比寿神です。 ★住所 神奈川県小田原市南町3-11-3 -
https://w.atwiki.jp/gods/pages/85714.html
ホッシンフゲン(法身普賢) 仏教の一尊。 フゲンボサツ(普賢菩薩)とは違い如来の部類とすべき存在。 別名: チューククントゥサンポ (チューク・クントゥサンポ) チューククンサン (チューク・クンサン) クントゥサンポ サマンタバドラ(2) フゲンオウニョライ (普賢王如来) クンチェギェルポ
https://w.atwiki.jp/shuinn/pages/3341.html
曼荼羅寺 香川県善通寺市、四国八十八箇所霊場第72番札所、曼荼羅寺の御朱印「大日如来」です。 四国開創1200年の御朱印です。 和4年から令和6年にかけて授与された弘法大師御誕生1250年記念の御朱印です。「法身説法」です。 七か所参りでは「福禄寿」の御朱印をいただくことができます。 七か所参りでは、季節の御朱印をいただけるようになりました。 ★住所 香川県善通寺市吉原町1380-1 - 名前 コメント
https://w.atwiki.jp/aniwotawiki/pages/37433.html
登録日:2017/08/14 Mon 18 57 06 更新日:2022/03/05 Sat 14 03 41 所要時間:約 5 分で読めます ▽タグ一覧 フェミニスト 仏教 女の味方 密教 普賢菩薩 法華経 菩薩 ■普賢菩薩(ふげんぼさつ) 『普賢菩薩』は大乗仏教(顕教)の尊格の一つ。 梵名をサマンタ(普く)=バドラ(賢い)と云い、これを訳して普賢、或いは遍吉と呼ぶ。 悟りを拓く為に決して折れることのない心=不空堅固の菩提心を持ち、仏の慈悲と理性の究極を兼ね備えた賢者であるとされる。 我が国では釈迦三尊像の脇持として、左に控える文殊菩薩と共に右に控える他、単尊での信仰も多い。 普賢延命菩薩は、そうした普賢菩薩信仰の中で派生、誕生した尊格である。 三尊形式で祀られることについては、文殊菩薩が知恵の仏として知られている一方、普賢菩薩は修行の仏であり、両者の徳を備えてこそ仏陀の境地に至れると云う真理を示しているのだ……とする解釈もされている。 【概要】 大乗仏教に於ける代表的な菩薩の一つであり、観音や地蔵をも含めた諸菩薩中の上位に在るとされる理性の仏。 大乗仏教の隆盛と共に、釈迦入滅後の原始仏教教団では認められていなかった女性信者の出家や成仏の為の本格的な修行も認められるようになっていったが、普賢菩薩は女人往生を説き、持経者を守る『法華経』での姿から、特に女性信者からの信仰を集めることになった。 また、そうした経緯から仏となる以前は女性であった、と解釈される場合もある。 『法華経』の他にも「すべてが尽きても、この願は尽きない」として誓った十大願を立てた『華厳経』でも重要な尊格となっており、持経者の滅罪、成仏の功徳が説かれた他、絵巻の題材としても使われていた。 密教系では右手に金剛杵を手にする姿から、五大明王のルーツともなった異形の忿怒尊である金剛手菩薩(執金剛、持金剛)。 及び、金剛手菩薩の異名や同体とされる、真言密教の重要尊格である金剛薩埵と同体とされ、金剛薩埵尊は冠の形と蓮華に座していること以外は普賢菩薩と殆ど同じ姿で顕されている。 日本では中期密教を根本として、弘法大師等により日本密教が完成されたが、後期密教を根本とするチベット密教(蔵教)では、最高仏の一つとしてサマンタ=バドラ(法身普賢)の概念がある。 ……これは、梵名は共に普賢となるが、菩薩としての普賢とは全く別の概念であり、上記の金剛手菩薩=金剛薩埵尊が悟りを拓き大日如来となった姿を顕している。 因みに、真言密教では大日如来の前身を金剛薩埵尊とし、同時に金剛薩埵を大日如来の弟子であるとしている為、同じもの=法身大日如来を指してはいるが、解釈の順番が反対になっているのである。 真言密教では他にも一切義成就菩薩と同体とされ、真言密教の重要経典である『理趣経』の注釈書として重要視される『理趣釈』によれば、一切義成就菩薩が毘廬遮那仏(大日如来)より、五智金剛杵を掌に与えられ、歡頂を受けたことから、これ(一切義成就菩薩)を金剛手菩薩と呼ぶ、と解説されている。 一切義成就菩薩は梵名をサルヴァシッダルダと云い、法身大日如来と、応身たる釈尊との関係の密教的な解釈が見られる。 金剛薩埵は以上のことから大日如来より最初に教えを賜った第二祖にして、密教の教えを弘法大師に至るまでに伝える礎となった存在として、阿闍梨に教えを乞う弟子の姿を重ねた存在として見ることも出来る。 眷属には、同じく『法華経』の持経者を守護する十羅刹女(=尼藍婆(にらんば)、毘藍婆(びらんば)、曲歯(こくし)、華歯(けし)、黒歯(こくし)、多髪(たはつ)、無厭足(むえんそく)、持瓔珞(じようらく)、皇諦(こうたい)、奪一切衆生生気(だついっさいしゅじょうしょうけ))が従うとされる。 【姿】 最も基本となるのは、六波羅密を示す六本の牙を持つ白象の上に結跏趺座して合掌する姿とされているが、持物として蓮華や如意、経典を持たせる場合もある。 密教系では左手に剣を立てた蓮茎を執る他、前述のように右手に金剛杵、左手に五鈷鈴を持つ姿でも顕される。 これは、金剛薩埵とほぼ同じ姿である。 普賢菩薩の延命、徐災の徳を密教的に発展させたのが普賢延命法であり、その本尊となるのが普賢延命菩薩である。 普賢延命菩薩は真言系では一面二十臂で四頭の白象に支えられ、天台系では一面二臂だが鼻に独鈷杵を巻き持つ、三つ頭の白象に乗る。 【種字】 ■アン ■ウーン 【真言】 ■オン サンマヤ サトバン ■オン バサラ ユゼイ ソワカ 【峨眉山の普賢菩薩像】 道教や中国仏教の霊山として知られる、中国の四川省にある峨眉山は普賢菩薩の霊場であるとされ、黄金色の寺院が建つ『千仏頂』には、宋代に鋳造されたという高さ7メートルにも及ぶ、黄金色の普賢菩薩像がある。 追記修正は決して折れない覚悟を示してからお願い致します。 △メニュー 項目変更 この項目が面白かったなら……\ポチッと/ -アニヲタWiki- ▷ コメント欄 [部分編集] 名前 コメント
https://w.atwiki.jp/wiki11_hibiki/pages/75.html
- 煩悩 煩悩は、確かに人を苦しめるものに違ひない。しかし人間に煩悩しかないとすれば、人を救ふのもまた煩悩ではないか。自分に向けられた煩悩は自分を苛めるけれども、人に向けられた煩悩は存外人を救ふのではないか。 戻る ポテンシャルを充分に発揮してこそ人は救はれるのだと思ふ。誰だつたかは忘れたが、東北の農村に赴ひた人がいて、農閑期の出稼ぎについて訊ひていたのがあった。その年に限りては出稼ぎせずとも暮らせたさうだ。その農夫曰く、出稼ぎの最も悪い所は、「馬鹿になってしまふ」事だと。 さてポテンシャルとは何に関するポテンシャルか。ここに来てやはり、世のため人のためとまではいかずとも、人様の為になるといふ事を思はずにいられない。 乱筆相済まぬ。 五大に皆響きあり 十界に原語を具す 六塵悉く文字なり 法身は是れ実相なり コメント 名前 コメント
https://w.atwiki.jp/mcstory/pages/187.html
現 新選漢和辞典 第7版(小林信明 編、小学館 刊) 意味 ① あらわ・れる(あらは・る) かくれていたものが見えてくる。 ② あらわ・す(あらは・す) 表面に出して示す。 ③いま。実際。 国 うつつ うつし ①現在、目の前にある。 ②本心。正気しょうき。⇔夢 ③生きている。 解字 形声。王が形を表し、見けんが音を示す。 王は玉。見はみえること。 現は、玉が光ってはっきり見えることで、あらわれる意味になる。 成語 +「現」の成語 【現人神】あらひとがみ国 この世に人の姿で存在している神。もと天皇をいった。 【現役】げんえき①現在、軍隊にあって軍務についているもの。⇔予備役よびえき ②現にある職務についているもの。現職。 【現金】げんきん①現に所有しているお金。ありがね。実際の金銭。 ②その場で行われる金銭の受け渡し。 ③自分に利益があるか、ないかによって、急に態度を変える。 【現出】げんしゅつ現れ出る。現し出す。 【現象】げんしょう(しやう)①目の前に現れた様子。 ②哲 感覚器官を通して感じとったものの姿・形。⇔本体・物 【現身】一げんしん①現世のからだ。 ②仏の三身(法身・報身・応身=現身)の一つ。 二うつしみ国 生きている身。今のからだ。 【現世】げんせい・げんせ・げんぜ①今の世。この世。うつしよ。 ②仏 三世の一つ。過去と未来の間にある今。今世こんせい・こんぜ。⇔前世・後世ごせ 【現前】げんぜん目の前にある。 (P.795)