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若き警部と幼き『森の母』 ◆rnjkXI1h76 「本当に、どういうことなんだこれは?」 赤坂衛が最初に思い、口にしたことがそれだった。 目を覚ましたら見知らぬホールにいて、その後いきなり殺し合いを強制され、さらに気がつけば自分はまたしても見知らぬ森林の中―――― いったい何がどうなっているのか、超常的な現象とは馴染みが無い赤坂には本当にわけが分からなかった。悪い夢でも見ているんじゃないか、とすら思ってしまう。 試しに自分の頬を思いっきり引っ張ったり抓ってみる。――すごく痛かった。ということは、これは夢ではないということだ。 「確か僕は美雪と北海道に行って……そこで七年ぶりに大石さんに会って……」 とりあえず赤坂は落ち着いて自身が覚えているまでの記憶をゆっくりと遡ってみることにした。 「……そして梨花ちゃんの死――――!?」 そこで思考がピタリと止まる。 「梨花ちゃん……そうだ。結局僕は梨花ちゃんを守ることが出来なかったんだ……!」 赤坂は悔しさのあまり近くに生えていた木に拳を叩きつけた。 (――大石さんの話だと梨花ちゃんは雛見沢のガス災害が発生する前に何者かに殺されていた……それも生きたまま腹部を開腹させられて…………。 そうだ。彼女はあの時から予言していたじゃないか……自身の死のことを、そして……昭和58年までに起きた一連の怪死事件のことも…………) 震える拳を下ろしながら、赤坂は大石から聞かされた古手梨花の死の真相と、かつて梨花が自身に言っていた予言の内容、そして、あの時のことを少しずつ思い出していった。 ――――そうだ……梨花ちゃんは僕に助けを求めていたじゃないか……。それなのに、僕は気づくことが出来なかった…………。 それだけじゃない。雪絵の死も教えてくれたのに、僕はそれにすら気づけなかった……! あの時、僕が彼女の警告を真に受け止めていれば、雪絵を、梨花ちゃんを救うことが出来たかもしれないのにッ……! 僕は、僕は……!) 「うああああああああああああああああああああああああ!!」 叫び声を上げながら、赤坂は何度も何度も木に己の拳を叩き込んだ。内心自分の不甲斐無さを呪いながら。 ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ 月明かりが照らす森の中をアルルゥは一人歩いていた。 片手でデイパックをずるずると引きずりながら、アルルゥは先ほどのホールでの出来事を思い出していた。 「おとーさんやおねーちゃんたちもいた……」 見知らぬ少年と少女が死んだということよりも、アルルゥにとっては同じ場所に家族がいたということのほうが重要であった。 それもそうだろう。今まで戦場でムックルを駆り、敵兵を一人二人と殺めてきたことがある彼女だ。見知らぬ人間が一人、二人死んだところで大して気には留めない。 ――――怖くはあったが。 だからアルルゥは一刻も早く家族――すなわちトゥスクルの城で一緒に暮らしている者たちのことだ――の誰かと合流しようと森を歩いている。 いくら数多くの戦場(いくさば)を潜り抜けてきた彼女とはいえ、普段はやはり歳相応の少女である。一人はさすがに心細かった。 ――それからしばらく歩いたところでアルルゥは一度ピタリと足を止め、自身が今まで引きずって持ち運んでいたデイパックへと目を向けた。 そういえば、まだ中に何が入っているのか確認していなかったということに気づいた彼女は、早速デイパックを開けて中身を確認してみることにした。 まず最初に出てきたのは地図やコンパスなど、この殺し合いの場で生きるために必要な最低限の品々。 しかし、アルルゥには地図と水、食料以外の品物はどういうものなのかさっぱり分からない(彼女の世界とこの世界の文明のレベルが違うからだ)。ゆえに、自身にとって不要なもの、分からないものはこの場に全て置いていくことにした。 次にデイパックから出てきたのは参加者名簿だった。読んでみると自分の名前も載っていたし、その近くにはハクオロやエルルゥといった家族の名前もちゃんと載っていた。 「おおー……」 載っていたのは参加者の名前だけとはいえ、その名簿に記されていた内容の細かさにアルルゥは圧倒される。 ――――実はその名簿の内容は全てこの世界の日本語で書き記されていたのだが、アルルゥはそれをなぜ自分が読むことが出来るのか、などと疑問に抱くようなことはまったくなかった。 「ん~?」 その後に出てきたのは――アルルゥ自身はまったく見たことも無い形をした鉄の塊であった。 細長くて結構な重量のあるソレはアルルゥの頭の上にいくつものハテナマークを浮かべさせるには充分な代物であった。 カルラが使っているあの鉄塊のような大きな剣みたいなものかな、と最初は思ったが、試しに持ってみた結果、どうやら違うということに気づく。 「んん~~~?」 しばらくソレの正体を考えてみたアルルゥであったが、いくら考えてみてもソレが結局何であるかは分からなかったし、自身が持つには少々重いということもあったのでソレはここに置いていくことにした。 ――しかし、アルルゥは気づいていなかった。デイパックの中にはまだソレの正体と使用法が記してある説明書と、ソレが使用する散弾が入っていたということに…… 「……ん」 必要な荷物だけをデイパックにまとめ終えた(というより、適当にぶち込んでしまった)のを確認すると、アルルゥはデイパックを手に再び薄暗い森の中を歩き始めた。 ――そして、アルルゥが立ち去った後、そこには彼女が置いていったコンパスと時計とランタン――――それと一丁のショットガンが残された。 ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ 「…………」 一通り軽く暴れまわってすっきりした後、赤坂は一本の木を背にぼーっと夜空を眺めていた。 木を殴り続けていたせいで、彼の両手はところどころが真っ赤になっていた。 「……さて、これから僕はどうしようかな?」 そんなことをボソリと呟くと、自身の手元にあるソレに目を向ける。 ――トンファーと椅子。それが赤坂に与えられた支給品であった。 「トンファーはともかく……本当になんなんだ、この椅子の説明書に書かれていた『神の王すら倒す威力を誇る武器』ってのは?」 赤坂は椅子に付いていた説明書の内容の意味を何度も理解しようと頭を捻らせる。 ――分かっている者はもう分かっていると思うが、この椅子の正体はリシアンサスが暴走した父、神王を沈静化させるために使っていたあの椅子である。そのため、武器としても非常に優秀な代物……だと思われる。 「まあ、考えても埒があかないか……。とりあえず持っていこう。――あ。そういえば、まだコレ読んでなかったな」 そう言うと赤坂は椅子をデイパックにしまった代わりに、今度は参加者名簿を取り出した。 「誰か知り合いの名前が載っていたりして……。いや、まさかな…………」 そう言いながら赤坂は名簿のページをペラペラとめくっていく。 「えっ!?」 そして、あるページを開いたところで彼の手は止まり、それと同時に赤坂は己が目を疑った。 ――――古手梨花。 そう。二年前に死んだはずのあの少女の名前が……赤坂が守ることが出来なかったあの女の子の名前がそこには載っていたからだ。 「なっ……なんで梨花ちゃんの名前がここに載っているんだ!?」 赤坂は思わず、声に出して叫んでいた。 (そんな馬鹿な。梨花ちゃんは二年前に死んだはずだ。それなのに、なんでここに名前が載っているんだ? いや待て。落ち着くんだ赤坂衛。もしかしたら同じ名前をした別人かもしれないだろう? そうだ。そうに違いないっ!) 自分にそう言い聞かせる赤坂であったが、それでも気になるものはやはり気になってしまうというのが人のサガである。 「くっ……だけど、本当に僕の知っている梨花ちゃんかどうかなんて分からないじゃないか……!」 そう毒づくも、赤坂は立ち上がり、早速行動を開始することにした。 「大石さんもいるみたいだし(まさか本当に知り合いがいるとは思わなかったけど……)、まずは人が集まりそうな場所へ行ってみよう。 何か手がかりが見つかるかもしれないし、大石さんと連絡が取れる方法があるかもしれない……!」 そう言うと赤坂はデイパックを肩に提げ、薄暗い森の中を歩き出そうとした。 ――その時、背後からガサリと草木を掻き分ける音がした。 「!? 誰だっ!?」 赤坂は咄嗟にトンファーを手に身構える。 すると、彼の視界の奥――薄暗い闇の中に、一人の少女のシルエットが映った。 「!? まさか…………」 梨花ちゃんか、赤坂のその言葉が出るよりも先に少女は闇の中へと駆け出していた。 「あっ……。待って! 待ってくれ!」 すぐさま赤坂は少女の後を追うために駆け出した。 ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ アルルゥは未だに森の中を歩いていた。 あれからずっと歩き続けたが、森は一向に抜けられそうな気配は無い。 ――それもそのはず。実はアルルゥは新市街のある北ではなく、その逆の南――つまり森の奥へと進んでしまっているからだ。彼女がコンパスの正体と使い方さえ知っていれば、起こりはしなかった失敗である。 そんなことをアルルゥが気づくはずもなく、引き続きデイパックを引きずりながら森の中を進んでいく。 「なっ……なんで梨花ちゃんの名前がここに載っているんだ!?」 ――そんな時、ふと男の叫び声が森に響き渡った。しかも、声の主がいるのはアルルゥのいる場所からそう遠くはなさそうだった。 「おとーさん?」 その声が自身が父と慕う青年ハクオロの声か、それとも友人の兄オボロの声かどうかまでは分からない。しかし、確かめてみる価値は充分あった。――それだけアルルゥは一人でいることが心細かったのだ。 アルルゥは早速、男の声がした方へと歩いていった。 声はアルルゥが一歩一歩進んで行く度にはっきりと聞こえてくるようになってきた。 声の主に近づいている。やはり誰かが近くにいる、とアルルゥは確信した。 ――――そして、アルルゥはついに声の主の姿を捉えた。 「大石さんもいるみたいだし、まずは人が集まりそうな場所へ行ってみよう。 何か手がかりが見つかるかもしれないし、大石さんと連絡が取れる方法があるかもしれない……!」 ――そこにいたのはハクオロでもオボロでもなく、見知らぬ装い(この世界の人間から見れば普通の格好だが、アルルゥの世界の人間から見れば当たり前ではある)をした若い男であった。 見た感じのところ、歳はハクオロと同じくらい、もしくはそれ以上であろうか? 「ん~……」 アルルゥは前方にいる男の様子をじっと見つめていた。 彼女は知る人ぞ知る極度の人見知りである。見知らぬ相手に対しては、自分から一線以上近づこうとすることはまずない。 ゆえに、前方にいる男の姿を確認した時、最初はさっさとこの場から離れようと思った。しかし、前にいる男はまだこちらの存在には気づいていない。 ――そのため、アルルゥはしばらくの間はこの男を観察していようと思ったのであった。 それは、あのハクオロがヤマユラの集落にやって来たばかりの時に自身がとっていた行動とまったく同じだったのだが、もちろんアルルゥはそんなこと知るわけが無い。 もう少し男の様子を近くでじっくり見ようと、アルルゥはそっと男の方に近づく。 すると―――― ガサリ…… 「!?」 それが災いしたのか、運悪く着ていた服が近くの茂みに引っかかり、物音を立ててしまった。 「!? 誰だっ!?」 男がアルルゥの存在に気づいたのか、持っていたトンファーを構える。 ――しかし、それよりも早くアルルゥは男の前から逃走していた。 「あっ……。待って! 待ってくれ!」 背後から男の声がする。 アルルゥがちらりと後ろを振り返ると、男が自分の後を追ってきていた。 しかし、そこは逃げ足の速いアルルゥ。いくら相手が大人の男でも二人の距離はなかなか縮まらない。 もちろん、これには地の利――アルルゥのほうがこういった自然の生み出した道を走るのには慣れているというのもある。 「や、やっぱり、田舎育ちの子は足が速いな…………」 赤坂衛は目の前を走り去っていく少女を必死に追いかける。 今自分が追っている少女は、古手梨花ではなくアルルゥであると気づかずに。 月の光が照らす森の中で、一人の男と少女の奇妙な追いかけっこが始まった―――― 【B-5 森(南部)/1日目 深夜】 【赤坂衛@ひぐらしのなく頃に】 【装備:デリホウライのトンファー@うたわれるもの】 【所持品:支給品一式、椅子@SHUFFLE!】 【状態:健康】 【思考・行動】 基本:ゲームには乗らない。 1:目の前の少女を追う。 2:1の後、人が集まりそうな場所に行く。 3:大石さんと合流したい。 4:梨花ちゃんが自分の知っている古手梨花かどうか確かめる。 【備考】 ※追っている少女が梨花だと思っています(というより、参加者の中には梨花以外に幼い少女はいないと思っています)。 ※暇潰し編で大石から梨花の死の真相を聞いた直後からの参加です。 【アルルゥ@うたわれるもの】 【装備:なし】 【所持品:支給品一式(コンパス、時計、ランタン以外)、ベネリM3の予備弾(12番ゲージ弾)×35】 【状態:健康】 【思考・行動】 基本:ゲームには乗らない。 1:男(赤坂)から逃げる。 2:おとーさんやおねーちゃんたちと合流したい。 【備考】 ※赤坂から逃げたのはただの人見知りによるものです。 ※ナ・トゥンク戦後あたりからの参加です。 【作中備考】 以下のものがB-5北部の森林のどこかに放置されています。 【ベネリM3(弾は装填されていません)】 【コンパス】 【時計】 【ランタン】 004 月下の出会い 投下順に読む 006 男として 004 月下の出会い 時系列順に読む 006 男として 赤坂衛 046 みんなで広げよう勘違いの輪(前編) アルルゥ 046 みんなで広げよう勘違いの輪(前編)
https://w.atwiki.jp/omf-game/pages/504.html
分類 水 Grade 2 売却価格 4 説明 森の湧き水。濁っている。 入手方法 冒険 1-1-6N 1-2-2N,H,VH 1-3-2N かわら版 ステーキが食べたい! 限定 土曜N 用途 ファイアオイル ウォーターオイル ウィンドオイル
https://w.atwiki.jp/galgerowa2/pages/239.html
嘆きノ森の少女 ◆WAWBD2hzCI さて、少し昔の話をしよう。 物語の登場人物、浅間サクヤの出生についての話だ。 彼女は人間ではない。 浅間サクヤとその一族は人とは違う存在だった。 世界さえ違えば妖と呼ばれる存在。寿命百年足らずの人間に比べ、その十倍以上を生きるもの。 サクヤの世界で言えば、彼女は『鬼』と呼ばれる存在だった。鬼とは人あらざるものの総称である。 彼女はその一族の数少ない娘として生を受けた。寿命の長い彼らは、個体数が人間よりもはるかに少ないのだ。 彼女は俗に言う忌み子だった。 サクヤの一族、岩長比売の血族は決まって必ず満月の夜に生を受ける。 彼女の血族は妖怪で例えるなら、狼男という種族だろうか。月の満ち引きによって力が増減するのが特徴だった。 だが、サクヤは月のない夜に生まれた。だから一族に相応しい絶大な力を継承できなかった。 新月、朔と呼ばれる月の夜に誕生した命――――よって、サクヤ(朔夜)。 「………………」 いまや、一族は彼女一人だけだ。 一人ぼっち、孤独、死んでしまいたいほど長い時間を孤独で生きるはずだった。 父親も死んだ、同族の仲間も皆して殺された。生き残ったのはサクヤ一人、それも命を落としてもおかしくない重傷だった。 いや、放っておけば死ねたのだろう。彼女自身も死ぬだろうと思っていたし、放置されていたなら限りなくそれは正しかった。 だから六十年前、ただ一人生き残ったサクヤは大切な人を捜し求めた。 かつて小さい頃、ずっと慕っていた『姫様』の元へ。見上げるばかりの大きな大木の元へ。 主を封じるために人柱となった大切な人。死ぬなら彼女の近くで死にたい。あの人に看取ってほしかった。 だから浅間サクヤはオハシラサマの大木へと向かった、死ぬために。 「………………っ!」 過去を顧みるのは後回しだ。 六十年後、まだこうして存命している浅間サクヤの鼻が人の存在を感知した。 彼女の五感、特に嗅覚は人間をはるかに凌駕している。多少制限がかけられているとはいえ、まだその力は健在だ。 感じ取れたのは、人の匂い。乾いた血と掘り返されたばかりの土の匂いか。 (桂っ……!) 地を踏みしめて走る。 思考には若干の焦り、電車を降りて一時間以上の捜索にも関わらず、誰一人にも出会っていない。 そして血の匂い。誰の匂いだ、桂かも知れない。いや、大丈夫。贄の血ほど極上というわけではない、だから慌てるな。 冷静になろうとする思考と、焦燥する行動がギクシャクする。 「そこにいるのは誰だい!? こっちは殺し合いなんか乗っちゃいないよ!」 立ち位置を呼びかけながら、サクヤは叫ぶ。 森を掻き分け、多少乱暴な声で足止めしながら少女の目の前に飛び出した。 そこにいたのは何の力もない少女だった。 目を真っ赤に腫らしながら、刀で土を掘り返して、何とかして人を埋葬しようとする蒼井渚砂の姿だった。 「あ、あの……これは……」 「…………」 サクヤの目が細められた。 人の埋葬は死体遺棄に当たる。それでも埋葬してやりたい、と渚砂は考えての行動だった。 だが、第三者が見ればどうだろうか。埋葬される側の少年、宮沢謙吾の死因は見たところ刀傷による斬殺。 そして彼女の手には刀。微弱ながら血の匂いがする。 「これは、アンタの仕業かい?」 「ち、違います! 私は、違うんです!」 渚砂の動揺も白と考えるか、黒と考えるか。 殺したなら埋葬する必要はないだろう。だが、凶器と容疑者が死体を抱えている場面を見れば、疑いはかかる。 サクヤはさらに疑いを強めて一歩前へ進む。 それに比例して少女の足は後ろに下がった。さっきまでびしょ濡れだった服も、さすがに乾き始めていた。 「どうだかねえ。とりあえず、いくつか質問に答えてもらう……けど……ん?」 ちょこんと、一匹の白い狐が渚砂を庇うに立ち塞がった。 決して威嚇しているわけではない。ただ、無罪の釈明ならできると円らな瞳が告げていた。 「尾花……尾花じゃないか。この子とずっと一緒にいたのかい?」 白狐はひとつ首を振り、肯定。 どうやら尾花と目の前のグラマーな女性は知り合いみたい、などと渚砂は考えながら事の成り行きを見守る。 「じゃあ、これをやったのはあの子じゃないんだね?」 こくり、ともう一度肯定して無罪を主張。 狐の言うことのほうが重要視される世の中なのかな、などと渚砂は少し落ち込む。 だが、冤罪であることが証明されるならこの際、どんな形でも構わないかと無理やり納得することにした。 「ふーん……ところで、桂に逢わなかったかい? あんた、葛と一緒じゃなかったのかい?」 ふるふる、と首を横に振って否定。 本当に賢いんだ尾花ちゃんって、ともはや明後日の方向に渚砂は現実逃避することにした。 と、そこでようやくサクヤの視線が自分に向かっていることに気づき、慌てて現実へと回帰する。 「アンタにも聞いとこうか。あたしは浅間サクヤだよ。アンタ……ってのも何だね。名前、聞かせてくれるかい?」 「は、はい……! 蒼井渚砂です!」 「……あおい、なぎさ?」 その名前を聞いてようやく。 浅間サクヤの警戒心、不信感といったマイナスの感情が一切消えていくのだった。 ◇ ◇ ◇ ◇ ざくり、ざくり。 黒髪長身の青年は歩く。地を踏みしめ、背筋を正して真っ直ぐに。 進む道に迷いはない。その志にぶれはない。己にそう言い聞かせるように、威風堂々と青年は進む。 トレードマークだった白い学生服は朱に染まっている。先ほど、手にかけた少年の返り血で真っ赤だ。 「………………」 やがて、血液も凝固して黒く染まるだろう。 そのときは既に己の心も完全に黒く染まっているのかも知れない、と一乃谷愁厳は思う。 妹はまだ気絶している。いや、もしかしたら目をそらしているだけかも知れない。 救えなかった犠牲者、巻き込まれた異常に心が耐えられなくなっているのかも知れない。それも無理はないだろう。 なればこそ、自分は妹を救う、救ってみせる。 彼女に業を背負わせる必要はない。罪も罰も全ては自分が受け止めて、そして宿命のまま消えていこう。 刀子には神沢市の日常を生きてもらうのだ。 最初は罪悪感に押し潰されそうになるかも知れない。だが、きっと双七を初めとした生徒会メンバーが支えてくれる。 「……まずは一人」 少年をこの手で葬った。名は知らないが、乙女と名乗った少女はレオと呼んでいた。 名前を聞きたくはなかったが、所詮、これも自分が罪から目をそらそうとしているに過ぎないのだろう。 なればこそ、一乃谷愁厳はデイパックから名簿を取り出した。 間もなく黎明の時間は終わり、太陽が昇り始めてくる。だというのに、ランタンも一緒に取り出した。 「もう、戻れはしない」 ランタンの火に名簿を放り込んだ。 ぱちぱち、と音を立てて瞬く間に殺すべき六十三名の名前を記した紙がこの世から消失する。 これは決意の証だ。己が、必ず貫き通すために。妹の命を、人生を救うために。 ◇ ◇ ◇ ◇ 「…………そうかい。そいつが、アンタをね」 「はい……守って、くれました……」 目を真っ赤に腫らしていたのはそのためだろう、とサクヤは溜息をついた。 宮沢謙吾という男は、最期まで意地を持って死んだのだ。彼が何を思っていたのか、それはもう誰にも分からない。 ただ、人の命を救って満足げに死んでいった男を……サクヤは大馬鹿だと思った。 ああ、宮沢謙吾は大馬鹿なのだろう。 彼は何にも分かっていない。置いていかれる悲しみも、ただ一人生き残った絶望も。 サクヤはそれを知っている。ただ一人、一族虐殺を生き延びた彼女は知っている。それは、人に背負わせてはいけない罪だと。 だからたとえ桂が無事でも、サクヤは殺し合いには乗らない。 (残された悲しみってやつを、知っちまってるからね……) 蒼井渚砂に背負わせた罪が、謙吾の唯一の罪だと言ってもいい。 彼女にも現れるだろうか。自分にとっての笑子のような存在が現れてくれるのだろうか。立ち直れるだろうか。 そうだ、昔々のことになるのだ。少なくとも佐久耶姫の末裔である人間にとっては。 死に瀕した当時の彼女を救ったのが、笑子という人物だった。 彼女の捜し人、羽藤桂の祖母に当たる。彼女もまた、贄の血の持ち主だった。 瀕死だったサクヤに血を与え、生命力を向上させて救った。何の関係もない、赤の他人である自分を。何の見返りも期待せず。 大恩ある笑子の末裔、桂……羽藤の血筋はもう彼女しか残っていない。 「いやに、なるね」 「え?」 「ああ、すまない。何でもないよ」 一人ぼっちは嫌だ。 孤独はもう嫌だった。なのに、人間の寿命は短いからどんどん死んでいく。皆、サクヤを置いていく。 笑子も亡くなってしまった。その娘で親友だった真弓もまた、過労死してしまった。 残ったのは孫の桂だけだ。サクヤの孤独を埋めてくれるなら桂だけだ。そしてそんなことよりも、まず―――浅間サクヤは桂を守りたい。 そう、自分本位の考えで守りたいと思っている。 それが嫌になると言えば、そうだった。だけど嘘偽りない本音でもあった。 「この後、どうするかい? 千華留は第二回放送の頃にF-7の駅でおちあうことになってる」 「あっ、はい。私も同行します。……それにしても良かったです、千華留様は無事なんですね……」 「……千華留、様……いや、やめておこうかね」 どことなく、危険な香りというか。 まあ、彼女と千華留が唯一の知己であるらしい。多少の依存も理解できるだろう。 とにかく、今後のことを考えるべきだ。そろそろ第一回放送が始まる。あと三十分というところだろうか。 帰りの時間を合わせると、残り六時間もない。それまでに桂の身の安全……最悪でも情報は手に入れておきたいところだ。 「さて、それじゃあ…………逃げな、渚砂」 「えっ?」 突如、サクヤはおかしなことを口にした。 渚砂には反応できない。彼女の言葉の真意を汲むことかできないほど、唐突な言葉。 ティトゥスに襲われた際に挫いてしまった足が、走っては逃げられないことを告げているだけだった。 「こんなに近くに来られるまで気づかなかったのは不覚だよ。だけどね、さすがにアンタは論外だよ」 サクヤの爪と牙が変貌する。 威嚇のような戦闘体勢。瞳は真っ直ぐに、森の奥を貫いていた。 「むせ返るような血の匂い。今のアンタが動くなんて、発信機を取り付けているみたいなもんだよ……出てきな」 「………………」 姿を隠すのを諦めたのか、白い学生服を真っ赤に染めた青年が姿を現した。 渚砂が思わず悲鳴を上げてしまうほど血だらけで、しかも彼の表情には色がない。 冷徹な殺人鬼、とはこのようなものなのだろうか、と渚砂は思った。 自分を狙い、謙吾を殺した黒い侍。そして対極に白いはずの学生服を血染めにした、黒髪の青年。 「だ、誰なんですか、あなたは……何なんですか、その血はっ……!」 「……黒須太一。それが俺の名だ」 「ふん、太一ね……アンタのその血、返り血だね? 怪我もしてないことくらい、分かるよ」 無言、まるで精密機械のように彼は今虎徹を構える。 まるで名乗るのは名前だけ、と言わんばかりに。黒須太一、と名乗った一乃谷愁厳は標的を始末せん、と刀を振るう。 「しっ……!」 「ちいっ!」 問答無用、と振るわれた刀をサクヤは渚砂を小脇に抱えて避けた。 「わっ、わわわ!?」 「暴れるんじゃないよ、振り落とされたくなければね!」 「はっ、はいぃ!」 逃亡、開始。サクヤは一目散に逃げ出すことを選択した。 愁厳は無言で追う。待て、ということすらしない。そのような無駄なことに意識は割かず、ただ足を動かした。 待て、と言われて待つ者などいない。本来、その言霊は群集の中から逃亡する犯人を追うために利用するものだからだ。 サクヤの脚力は尋常ではなかった。渚砂一人を小脇に抱えてなお、常人を遥かに超える速度で森を走り回る。 (……人妖か。だが、身体能力で引けは取らん―――!) 牛鬼の身体能力で、サクヤを追いかける。 怪力無双の妖怪を祖先に持つ一乃谷兄妹は、流星の如き速度でサクヤの背後を追う。 それでもサクヤの足は速かった。単独ならば間違いなく、愁厳を巻くことなど造作もなかっただろう。 小脇に抱えた、蒼井渚砂さえいなければ。 「ちっ……渚砂! 尾花を離すんじゃないよ、それがアンタの役割だ!」 「わ、分かってます……!」 渚砂を見捨てる選択肢はない。 そしてサクヤの目的は羽藤桂との合流、それだけだ。殺し合いに乗った者と積極的に争うことではない。 早く、早く見つけ出したいのだ。間に合わないなど、あってはならないのだ。 いつも大切な人は指の隙間から零れていった。いつも間に合わなかった。自分のいないところで大切な人を失った。 「くそっ、こっちは急いでるってのに……仕方ないね!」 「えっ、サクヤさん……!?」 「いいかい、渚砂! アンタは尾花を連れて逃げな! 第二回放送で集合だよ!」 渚砂を下ろす。周囲は森だ、うまく隠れれば逃走も不可能ではない。 尾花が護衛につく、というのなら心配はいらないだろう。 背後を見ると愁厳が涼しい顔に若干の苦痛を秘めて、追撃してくる。諦めてくれる気はないらしい。 サクヤは無手のまま、殺人鬼を迎え撃つ決意を固める。 「で、でも……!」 「問答している時間はないよ! とっとと行きなっ! 尾花、渚砂を連れていくんだ!」 指示通り、尾花は渚砂の服を甘く噛むと、くいくいっと引っ張る。 そしてサクヤはもう振り向かない。ただ、その背中が行けと告げていた。もう、振り向かないことを伝えていた。 渚砂は一歩、後ろに下がる。やがてゆっくりと、一歩一歩後退して……そして、がむしゃらに走り出した。 それでいい、とサクヤは思う。愁厳は刀を構えて突き進んでくる。それでいい、とサクヤは笑う。 「遊んでいる時間はないんだ。とっとと終わらせてもらうよ!」 「…………」 サクヤの髪が、長い髪が野性味溢れたものに変貌する。 爪が、牙が、肉体が荒ぶる獣へと進化していく。 ニヤリ、と笑った時に見えた犬歯は人間よりも遥かに鋭くなっていた。 曰く、大の男一人や二人など何とかなる、と彼女は言った。それは絶対の自信から来る自負である。 「そらっ!!」 「―――――ッ!!!」 瞬間の踏み込みと同時の一撃。 愁厳は回避を選択。サクヤの右腕の直撃を受けた背後の木に、痛々しい穴が穿たれた。 「……!」 「おっと、逃がしはしないよ。あたしは鼻が利くんだ、アンタに染み込んだ血の匂いはどこまでも追跡できるよ」 「…………む」 「アンタを放っとくと、桂が危ないかも知れない。ここで叩き潰しておいてやるよッ!」 再びの疾走、繰り出された腕の一撃をかろうじて刃で受け止めた。 そうして、剣士と鬼の戦いが始まった。 ◇ ◇ ◇ ◇ 「はあっ……!」 「甘いね!」 一閃、確実に首を狙った一撃を受け止められる。 相手は無手、何も持っていない。だが、愁厳の放った正確な斬撃はサクヤの腕によっていなされ、避けられる。 人妖として、牛鬼としての膂力と同等な力。 愁厳の瞳に僅かながら焦りが芽生えた。目の前の女性は強敵だ。手にかけた少年よりも、胴衣の侍よりも。 「ふっ……はああああっ!!」 「ぐっ、この……」 剣閃、牛鬼の剛力を利用した一撃を放つ。 いかに相手が怪物クラスとはいえ、何度も刀を手で受け止めることなどできるはずがない。 だからこそ、次の一撃は相手の腕ごと身体を叩き斬るように。 両手で握って全力で、サクヤの防御ごと殺害するために振るわれる今虎徹――――命を奪うことを義務付けられた刀。 「ふふん、焦ったね」 刹那、愁厳の思考が停止した。 視界からサクヤの姿が消えた、と認識した。気づけば彼の右手はサクヤの腕によって掴まれている。 不覚、と理解するのは一瞬のこと。 ぶーーーんっ、どさり。 突如として感じ始めた浮遊感。 一乃谷愁厳はサクヤの膂力のまま、そのままドッジボールのように放り投げられた。 「がっ……!?」 背中から叩きつけられる。口から漏れた空気が苦痛の色に染まる。 だいぶ、遠くまで投げられたようだった。敵の腕力のレベルは自分のような者とは段違いだと知らしめる。 勝てない、とは言わないし思わない。 だがここで無理をして戦うのは良作ではない。よって、ここから取るべき行動は生死をかけた殺し合いにあらず。 (ラジコンカー、か) 愁厳の最後の支給品は、殺し合いにはなんの役にも立たない玩具だった。 だが、これを使えばそれなりの行動は取れるはずだ。 遠隔操作で使うリモコンを木の蔓で固定する。指示はただひとつ、彼がこの玩具に期待した役割はただひとつ。 ――――前進せよ。 ◇ ◇ ◇ ◇ (ふん……様子見ってところかい……?) 思いっきりぶん投げてやったが、これで終わりとは思えない。 黒須太一と名乗った男は大木の木陰から様子を見ているのだろう。きつい鉄の匂いはそこにある。 繁みに覆われた大木、身を隠しやすい一帯に彼は待機している。視界に頼っては不意を突かれかねない。 「っ……!」 サクヤの耳に届いたのはモーターの駆動音。 車、はありえない。ならば何か――――小さい音だ。決してこちらに害のあるものじゃない。 がさがさ、と茂みが揺れた。駆動音が遠ざかっていく。 (移動した……? いや、モーターの音? この大きさはせいぜい……ラジコンくらいかね) がさがさがさ、大きく茂みは動く。 ラジコンの音、妙に大きく揺れる茂みがサクヤを混乱に導くためにざわめいた。 「……すんすん」 だが、相手が悪かった。 浅間サクヤが重視するのは視覚ではなく、嗅覚。 視界はいくら眩ませられても、自分の嗅覚を誤魔化されたことは一度としてないのだ。 (血の匂いは……消えてないねえ) ぱきり、と腕を鳴らした。 腕力、脚力を最大限に生かすために腰を落とす。次の一撃、全力で敵の首を薙ぎ払う。 さながら山の狩人のように、血の匂いを道しるべとして獲物を仕留めよう。 (ラジコンカーは囮だね……? なら、これで終わりさ、黒須太一) 別れの言葉すら告げることなく。 遠ざかったモーター音になど意識を割かず、振るわれた豪腕は狙い通り、白い制服を完全に貫いた。 ◇ ◇ ◇ ◇ 「なに、やってるんだろ……」 どれほど走っただろうか、蒼井渚砂はとぼとぼと森の中を歩いていた。 何も変わっていなかった。謙吾と死に別れて、何をすべきかも定まらない。ただ理想だけが、現実の中で蠢いている。 誰かのためになりたい。謙吾のような生き様を他の人に見せてやりたかった。 「……なに、やってるのかな」 もう一度、呟いた。それが無常感を引き立たせる。 現実はこうもうまく行かない。いつまでも自分は守られるばかりで、誰かのために戦うことすらできない。 渚砂は腕の中に抱く尾花を抱きしめた。 少し苦しそうにしながらも暴れはしない。フカフカな白い毛が渚砂の頬を撫でた。 「…………あれ?」 ふと、こちらに向かって走ってくる足音に気づいた。 急いでいるようだった。誰かは分からない、渚砂は音のする方向へと視線を向けた。 深い繁み、森林の中を疾走する何者かは人とは思えない速度で向かってくる。 「サクヤさん、かな?」 無事だったんだ、と喜んだ。 良かった、もう置いていかれるのは嫌だったから。 喜色を含んだ表情でこちらに向かってくる人影を渚砂は迎え入れようとして、足を止める。 「あれ……?」 腕の中で大人しくしていた尾花が跳ねた。 地面に降り立った仔狐は足音の方向を見て威嚇している。眼光は鋭く、親の仇を見ているかのよう。 それでようやく渚砂は気づいた。ここに近づいてくる人影は決して――――― 「……俺は運がいいらしい」 自分の味方ではないのだ、と。 血だらけの白い制服を脱ぎ捨てた、一乃谷愁厳が相変わらずの仏頂面でそこにいた。 ◇ ◇ ◇ ◇ 「何だって……!?」 困惑、サクヤが貫いた血だらけの白い制服が彼女から平静さを失わせる。 残っていたのは血塗れの白い制服のみ。 そこに一乃谷愁厳の姿はなかった。影も形もなく、ただ囮とされた学生服が残されていただけ。 (あのラジコンは囮と見せかけた本命……囮は血の染み込んだ学生服……) 確かにラジコンカーにしては大きな物が動いているな、とは思ったのだ。 だが油断した。自身の五感に、いつもの癖に頼りすぎた。濃密な血の匂いに無意識に引き寄せられていた。 まだ太陽の昇ろうとするかしないかの時間帯。視界ではなく、匂いのみを頼ろうとしたサクヤの慢心をあの男は見逃さなかった。 相手は殺し合いに乗っていると見て間違いない。 それでも逃亡したのは不利と悟ったからか、それとも標的を変えたのか。 ならば自分の殺害を諦めたあの男が、次に狙うのは……狙うのは、間違いなく。 「渚砂ッ……!」 その可能性に思い至り、サクヤは地を蹴る。 いつでも間に合わなかった己の宿命が脳裏に過ぎる。 いつでも、知らないところで取り返しのつかないことになっていた。間に合わなかった宿業を呪いながら。 結論から云おう。 やはり、彼女は間に合わなかった。 ◇ ◇ ◇ ◇ 「はあ……っ……はあっ……!」 苦しい、怖い。そんな感覚で胸が痛くなる。 殺意を向けられたのはこれで二度目だ。蒼井渚砂はろくに抵抗もできずに追い詰められた。 背後には木、前方には鋭い殺気と刀。向けられたのは透明な感情、そして死を運ぶ死神の能面だ。 (また、だ……あのときと、同じだ……) 黒い侍に襲われたときと同じ。 また震えている。また死にそうになっている。謙吾に救ってもらったときと何も変わっていない。 一応、前面には尾花が威嚇しているが効果はない。 刀は真っ直ぐに渚砂の心臓を狙っている。愁厳は小さな障害に一瞥することなく、殺すべき相手を見定めた。 (どうすればいいんだろう……どうすれば) ヒーローが助けに来るのを待つか? そうそう助けなど来ない。それに繰り返しだ。助けに来た人が自分を守って死んでいったら、どう償えばいいのだろう。 託された重みが渚砂の大きくない肩に圧し掛かる。 謙吾は死んだ。彼は自分を守って死んだ。だったら死ねない……こんなところで、彼の命を無駄にすることなんて、できない。 なら、逃げるしかないのだろうか? 不可能だ。サクヤも目の前の男も異常の脚力だった。逃げられるはずがない。 動物と人が鬼ごっこをするようなものだ。否、狩りといって過言ないだろう。 ならばどうすればいい。 どうすればいいのか。 大好きな先輩、千華留の顔を思い浮かべながら考える。 命を捨てて護ってくれた謙吾の背中を思い浮かべて考えた。 (あっ……そうだ……) 怯えきった瞳が変化を迎えた。 震えていた足に力が入る。自分を抱きしめるだけだった腕が武器を構えていた。 謙吾が意地を通すために使った刀。 彼の生き様が、想いが、覚悟が詰まった刀を……愁厳に相対する、という意思表示とともに。 (そうだ。逃げるの、やめよう) 戦おう。 戦わなければ。 戦わないと彼の意志を受け継げない! 「はあっ……はっ、はっ……!」 「………………」 刀を握った。持ち方なんて分からないから、バットを持つみたいに。 かちかち、と震える手を強引に押さえつける。 勝てる、勝てないなんて問題じゃない。やらないと、戦わないと。ここで謙吾の死を無駄にはしない。したくないのだから。 足を踏み出せ、決意を固めろ。 「うっ……うぁぁぁぁあああああっ!!!!」 踏み込んだ。 刀を握って突進した。相手を――すために。――される前に――し返さなければ。 腕を振り上げた。型は滅茶苦茶だし、素人のような我武者羅さしか残っていない。 そんな愚かしい行動を、冷静に愁厳は見据えた。 ただ、その瞳が一瞬だけ憐憫にも似た感情を灯していた。愁厳はゆっくりと、確実に狙いを渚砂の首を狙った。 ヒュン――― (あ……) 死んだ。 先手も後手もなく、ただ死んだ。 走馬灯にも近いものが渚砂の中に流れてくる。 時間がゆっくりと進む。愁厳が放った刀の軌道が彼女の瞳にも見えた。 その結果、渚砂は当たり前のように己の死を受け入れた。 (謙吾さん……千華留様……っ!) 悔しさに歯を噛み締めた、そのときだった。 飛翔する白い体、獣以上の俊敏さで愁厳へと向かってくる存在がいた。 「むっ―――――!?」 油断大敵。 所詮、仔狐と侮った驕りが確かに愁厳の中に存在した。 そんな愁厳の顔を歪ませるこの速度と威力。 尾花の体当たりは的確に愁厳の手首を強かに打ち、しっかり握っていたはずの今虎徹が弾き飛ばされる。 (しまったっ……まさか、妖の類か……!?) 焦燥は一度、しかしそれは絶好の機会であっただろう。 渚砂の振り上げた腕、握られているのは名刀、古青江。それは確実に相手を打ち倒す凶器だ。 「あっ……」 渚砂の口から呆然と声が漏れた。 後は振り下ろすだけ。それだけでこの男を――せるのだ。 それだけで、敵を『殺』せるのだ。 「あぁぁぁぁああああああああっ!!!」 出鱈目に振り下ろされた一刀。ケーキ入刀のような唐竹割り。 少女の全力を持って振り下ろされた一撃。 それは狙いを外すことなく、そして愁厳は尾花に対しての警戒に一秒を費やした。 結果、その一秒の間に愁厳は切り裂かれた。 「っ……」 愁厳の肩から鮮血が飛び散った。 くらり、と眩暈がした。渚砂の顔色が青色に染まる。 人を傷つけた、という事実が渚砂の心を逆に切り裂いていた。 こんな重い衝撃を謙吾は背負って、その上で渚砂を守って見せたのか―――それを今更ながらに突きつけられた。 「……あ……」 渚砂の間違いはふたつ。 ひとつは戦うということは、人を傷つけること。殺すことだということを内心で誤魔化してしまったこと。 もうひとつは、目の前の男の前で隙を見せてしまうことだった。 「よくやった。だが、これまでだ」 振り下ろした刀が相手の肩を両断することはなく、ほんの少し斬り付けた時点で止まっていた。 渚砂の迷いに加え、日本刀とは西洋剣のように叩きつけて斬る武器ではない。 斬ると同時に引く、という達人技を持って敵を討つ。よって、上から振り下ろした少女の全力では、肩の骨など砕けない。 愁厳は強引に渚砂の身体を素手で薙ぎ払った。 まるで虫でも払うかのように、右腕に宿った牛鬼の怪力で渚砂は吹っ飛ばされた。 「あうっ……ぐっ、げほっ……ごほっ……!」 大木に叩きつけられ、空気が肺から残らず吐き出される。 握っていた刀は離してしまった。今は愁厳の手の中にあり、そしてその凶器は苦しむ彼女に向けられている。 背中から叩き付けられた衝撃、腹部に受けた拳の激痛でもはや渚砂は立ち上がることすらできない。 渚砂を護ろうとした尾花は再び愁厳に飛び掛かり、そして渚砂と運命を共にした。 吹っ飛ばされる身体、邪魔だと無感情に言い放った男が恐ろしかった。 負ける。 やられる。 殺されてしまう。 そんなのは嫌だった。 でもどうすればいいのかも分からない。 救いを求めてる人を救うと誓ったのに自分の身も護れない。 こんなの悔しい。こんなの悲しい。何の意味もなく殺されるなんて嫌だ。 「さらばだ」 短い別離の一言。 何の感慨も沸かない死刑宣告。 負ける、負けてしまう。考えがぐるぐる、と回るだけで思考が何も意味を成さない。 「……ない」 「―――――?」 「負けないっ!」 だが、理屈ではなく感情だけが渚砂の中で爆発した。 ただ叫んだ、負け犬の遠吠えであろうとも。 もはや立ち上がることもできない渚砂が唯一自由になるのは心だけなのだから。 「負けない……負けてなんかやらない……!」 だから叫べ、叫び倒せと本能が吼える。 自分の中にこれほど暴力的な部分があったのか、と自身が驚いてしまうほど強い感情だった。 理不尽だ、あまりにも理不尽だ。 殺し合いを強制されることも、救おうとしてくれた英雄が死ぬことも、救われたはずの自分が殺されたことも。 「助けてもらったんだから……あなたみたいな人に、謙吾さんの命を無駄になんてさせないんだからっ!!」 誓ったのだから。 救われぬ者に救いの手を。 意地を示した宮沢謙吾という存在を肯定したのだから。 まだ願いを誰にも託してない。救いを求める人を救うことも、リトルバスターズに謙吾の伝言を伝えることすらも。 「だから……ッ!!」 だから死んではいけないのに。 振り下ろされる刃は止まらない。振るわれる凶器には一切のブレがない。 渚砂の言葉は届かなかった。一乃谷愁厳には届かなかった。 「……っ」 無念のまま、目を閉じた。 悔しさで瞳から涙が毀れるまま、熱い痛みに胸を震わせて。 ――――――兄様? 兄には届かなかった言葉は、同居した妹の心に届いていた。 ◇ ◇ ◇ ◇ ――――――何をしているのですか、兄様ッ!? 一乃谷愁厳は舌打ちした。 気絶していたはずの妹、刀子が内で覚醒していた。 いや、目覚めたばかりなのだろう。まどろみの中で、見てはいけないものを見てしまった妹は凍りついている。 無力な少女を襲う兄の姿を呆然と眺めていた。 (まずい、か) いずれ露見することは分かっていた。 だが、心の中で刀子と会話しながらではまずい。何しろ、先ほどの渚砂の叫びを聞きつけて近づいてくる影がある。 あの人妖、サクヤと戦いながら内では刀子の詰問ともなれば命の危険性すらある。 よろしい、ならば退却だ。無理をすることはない。救いたい妹は己の内にあるのだから。 己の血と、その他諸々で赤く染まった古青江。それに渚砂のデイパックを奪って逃亡を選択した。 数十分後。さて、どうしたものかと溜息をつく。 己の中で切り裂くような、悲痛な声で語りかける妹の声に顔をしかめる。 ―――――――兄様! どういうことなのか、説明してくださいませ! これから妹を説得しなければならない。 どの道、通らなければならないことだ。だから説明しなければならない。 刀子はきっと怒るだろう、泣くかも知れない。そんなことをしてほしくない、と逆に説得してくるかも知れない。 だが、もう戻れないところまで来ている。 そんなことは出来ない。一乃谷愁厳は心と体を鬼にして進み続けなくてはならない。 「刀子、少し待て。もうすぐ放送が始まる」 廃屋の壁に背を預けて悪魔の放送を待つ。 妹は釈然としない様子のまま、殺人鬼と化した実の兄を不信の篭もった瞳で見つめ続けている。 さて、どう説得したものか。 最悪、どんなに頑固に呼ばれようとも体も交代はしないようにしておかなければ。 それではほんの少しだけ。 朝を迎えられた喜びに浸るとしよう。 【E-5 廃屋の外/1日目 早朝(放送直前)】 【一乃谷愁厳@あやかしびと -幻妖異聞録-】 【装備:古青江@現実】 【所持品:木刀、支給品一式×2、ラジコンカー@リトルバスターズ!、ランダム不明支給品×1(渚砂)、ナイスブルマ@つよきす -Mighty Heart-】 【状態】:疲労(中)、右肩に裂傷、白い制服は捨てた状態 【思考・行動】 基本方針:刀子を神沢市の日常に帰す 0:放送を聴き、そして刀子を説得する 1:生き残りの座を賭けて他者とより積極的に争う 2:今後、誰かに名を尋ねられたら「黒須太一」を名乗る 【備考1】 【一乃谷刀子@あやかしびと -幻妖異聞録-】 【状態:精神体、健康】 【思考】 1:放送を待ち、その後で愁厳を問い詰める 2:何が起きているのか、知りたい 【備考2】 ※一乃谷刀子・一乃谷愁厳@あやかしびと -幻妖異聞録-は刀子ルート内からの参戦です。 ※不明支給品(0~2)はラジコンカー@リトルバスターズ!のみでした。 ※サクヤを人妖、尾花を妖と警戒しています。 ◇ ◇ ◇ ◇ 「渚砂……しっかりおしよ、渚砂……」 「あっ……サクヤ、さん……」 ゆっくりと瞳を開いたさきに、申し訳なさそうな表情で自分を見上げているサクヤの姿があった。 どうやら自分は倒れているらしい。思いっきり殴り飛ばされたおかげで、身体が燃えるように痛い。 渚砂を抱き起こしたサクヤは、意識を失いかけている渚砂へと呼びかける。 力なく、渚砂は周囲を見渡した。あの男はどこにもいない。自分を襲おうとした青年はもういない。 「あっ……」 生きてる、まだ生きてるのだ。 途端に、安全を確認した瞬間、身体ががくりと崩れ落ちた。 ああ、安心してしまうと脱力するというのも本当だったんだなぁ、と渚砂は今更ながらに笑った。 笑ったまま、口元を可憐に上げながら、サクヤへと語りかける。 「勝った……私、勝ちましたよ、サクヤさん……」 「渚砂……?」 そうだ、勝ったのだ。 もう自分を害する存在はいない。 まだ死ぬわけにはいかなかったから頑張って、そして自分は生を掴んだ。 胸が熱くなるほど、胸が痛くなるほどの生の実感。 内に秘めたたくさんの願いを叶えるために。託された想いを配るために。 「まだ、やりたいこと、ありますから……千華留様に逢いたいし、謙吾さんの伝言を伝えないといけないし」 「…………ああ」 「助けを求める人を、助けるんです。嬉しかったから……助けてくれる人がいる、ということが嬉しかったから……」 本当に素晴らしいことなんだ。 もうダメだ、と諦めたとき、助けてくれる存在がいることは本当に素晴らしいことなんだ。 だから自分も誰かを助けたい、と思った。 「……なあ、渚砂。謙吾って奴が伝えたかった伝言、あたしにも教えてくれないかい……?」 「『俺は、やっと掴むことができた』……そう、伝えてほしいそうです」 「そうかい。……そうだね、助けてくれる人がいるってのは、嬉しいことだね。分かるよ」 ふと、渚砂は気にかかったことがあった。 どうしてサクヤは申し訳なさそうなんだろうか? 何でそんな悲しそうな顔をしているのだろうか? そこまで考えてようやく認識した。 どろり、と胸から生きるために必要なものが零れていることに。 「あ、れ……? なん、で……?」 疑問は一瞬、やがて氷解する。 刀子の覚醒は間に合わなかったのだ。振り下ろされた腕は止まることなく、正確に。 勝った、と思っていたのに。 この胸の熱さは、この胸の痛みは敗北を証として刻まれていたに過ぎなかった。 嫌だ、死にたくない、謙吾が救ってくれた命が、いのちが零れていく、やだ……絶望が渚砂の心を呑み込み始めて。 「渚砂、アンタは勝ったんだよ」 その言葉が、崩壊する心を押し留めた。 呆然と見上げる渚砂の頭を撫でて、力強くサクヤは語った。 「アンタが頑張ったから、まだ生きてる。謙吾って奴の伝言はあたしが引き継ぐ」 「で、も……」 「救いたいってのもあたしがやってやる。千華留と合流したら、アンタは立派だったと伝える。だから、アンタは―――」 ――――決して、貫こうとした誇りを失うな。 「すまないね……」 救えるものなら救いたい彼女が出した答えがそれだった。 サクヤの血を飲ませれば、ひょっとしたら助かるかも知れない。 それは渚砂を鬼にすることだ。そうすれば命を救うことはできたかも知れない。 しかし彼女は知らないが、その行為自体にも制限がもちろん掛けられている。 どの道、もはや死の危機に瀕した彼女に鬼の血を飲ませようとも、蘇生させることは不可能だ。 もはや、渚砂を救う手立てはなかった。 「でも、悔しいよ……サクヤさん……」 一筋、流れた涙が頬を伝ってサクヤの手に落ちる。 「死にたくないよ……サクヤ、さん……」 無念のままに、何度も彼女は呟いた。 どうして、この世界はこんなにも厳しいのだろう。どうして、と悔しさのままに渚砂は語る。 尾花が涙を赤い舌で舐めとっていく。 そんな愛らしい仕草も何の意味もない。サクヤは考える、必死に考えて。渚砂がせめて悲しまないように、と。 「渚砂、アンタは……!」 言葉にしようと思った言葉が、喉で止まった。 何故なら、もう間に合わなかったから。 渚砂の愛らしい瞳は、絶望を灯したまま光を失い……そのまま、サクヤに全てを委ねていた。 もう、彼女に声は届かなかった。 「………………」 力なく、サクヤは項垂れる。 また間に合わなかった。また、救えなかった。 謙吾が大馬鹿者というのなら、自分は役立たずだ。何も出来なかった、何もしなかった。 尾花が何度も、何度も渚砂の頬を舐める。それでも、もう彼女は何の反応も返さなかった。 「あたしは……」 間もなく、死を告げる放送が始まるだろう。 たった今、別れを告げた少女の名前も呼ばれるはずだ。 せめて、大切な桂の名前が呼ばれませんように――――サクヤは、そんなことを神に祈るしかなかった。 【蒼井渚砂@Strawberry Panic! 死亡】 【F-4 森林(北東)/1日目 早朝(放送直前)】 【浅間サクヤ@アカイイト】 【装備:尾花@アカイイト】 【所持品:支給品一式。『全参加者情報』とかかれたディスク】 【状態:健康、悲しみ】 【思考・行動】 0:あたしは…… 1:羽藤桂の発見(単独ならば保護) 2:島にいる参加者の情報収集。及び、お互いの認知 3:首輪を外せる人物の確保 4:脱出経路の確保 5:可能ならばユメイは助ける。葛と鳥月は放置 6:蒼井渚砂から受けた伝言をリトルバスターズに伝える 7:1が済み、3と4が成功したならば、禁止エリアに桂と退避する ※『参加者情報』と書かれたディスクの閲覧には、PCなど他の媒体が必要です。 ※神宮司奏・大十字九郎、源千華留、蘭堂りの、蒼井渚砂と情報を交換しました。 ※第二回放送の頃に、【F-7】の駅に戻ってくる予定。 ※すぐ近くに今虎徹@CROSS†CHANNEL ~to all people~が放置されています。 ※黒須太一(と名乗った一乃谷愁厳)を危険人物と判断。 【尾花@アカイイト】 【状態:健康、悲しみ】 【思考】 基本方針:葛と桂を捜すため、サクヤと同行する 067 ふたりはヤンデレ 投下順に読む 069 太一の大?考察 067 ふたりはヤンデレ 時系列順に読む 073 影、ミツメル、光 043 王達の記録 浅間サクヤ 079 この地獄に居る彼女のために 049 胸には強さを、気高き強さを、頬には涙を、一滴の涙を。 蒼井渚砂 037 吊り天秤は大きく傾く 一乃谷愁厳・一乃谷刀子 075 一乃谷
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ホリー・ヴェルデ #ref error :ご指定のファイルが見つかりません。ファイル名を確認して、再度指定してください。 (hori-.jpg) 1 名前 ホリー・ヴェルデ 2 年齢 16歳 3 性別 女 4 種族 聖樹の精霊と、人間のハーフ。 5 外見、身長、体重 少し垂れた深い蒼色の瞳。 髪は深緑色で、肩より少し長い。 黄緑色のヘアバンドをしている。 耳は人間のものではなく、尖っている。 パールグリーン色のワンピース。 エメラルドがはめ込まれた金色の首飾りをしている。 首飾りと同じようなものを肩にもつけていて、そこから少し透けた袖がでている。 寒い日は白い厚手のコートを羽織る。 身長161cm体重47kg。 6 性格 素直で温厚な性格。森で育ったためか、少々浮世離れしていたり、天然な部分がある。 争いを好まず、博愛的で、誰にでも分け隔てなく接する。 普段は明るく、元気にふるまっているが、心に深い喪失感を抱いている。 森にはたくさんの妖精や、精霊、ドワーフ、動植物がおり、彼らと仲も良いが、半人前の精霊である自分に劣等感や疎外感を覚えることも。 森を守るキーパーソンであることに、プレッシャーを感じつつも、誰かのために尽くすことを最大の喜びとしている。 努力家で、粘り強いが、深刻に考えすぎてしまう部分もある。 7 過去 呪医(medicine-man)であるホリーの父、ディオン・ヴェルデは、森の中で呪薬の研究をしていた頃、ホリーの母である、アミエーラと巡り会った。二人は自然と愛し合うようになり、後にホリーが生まれた。 ある日ディオンは、森の中心部にある聖樹から、不老不死の呪薬が作れることを発見した。 凄い発見だとばかりにディオンはアミエーラに報告しようとするが、その矢先に、アミエーラが聖樹の精霊であることを知った。 人々が不老不死の呪薬の存在を知ったら、聖樹は切り倒され、聖樹の精霊であるアミエーラの命が危ない、と察したディオンは、このことはけして誰にも言わないと、心に誓った。 しかし事件は起こった。ディオンとホリーが人間の住む町へ行った時、酒屋で飲み過ぎたディオンは、酔って不老不死の呪薬の存在を、人々にばらしてしまった。 やっと自分の過ちに気づいた頃は、もう遅かった。人々は聖樹を争い血みどろの戦いを繰り広げていた。 止めようとしたディオンも、殺されてしまう。 森を穢され、聖なる力を失ったアミエーラは、最期にホリーに、どれだけホリーとディオンを愛していたかを告げ、消滅した。 残ったのはディオンや人々の亡骸と、鼻につく血の臭いだけだった。 この事件は言の葉により沢山の人々に伝えられたが、尾鰭がつき、いつのまにやら『森の守り神の力を得ようと、この森に手をだした者に、天罰がくだった』という話になってしまった。 この森は守神の住む神聖な森として、「森の聖域」と呼ばれるようになった。 ホリーは、寂しさを隠しながらも、両親が出会い、愛したこの森を、今も尚守り続けている。 8 職業 職業ではないが、森を守ることを使命としている(巫女的な存在)。 日々聖樹に祈りを捧げることで、「聖」なるマナが森全体に浸透し、森の生態系のバランスを保っている。 聖樹の精霊アミエーラの血を継ぐホリーにしかできない。 9 口調 ポジティブで明るい印象を与える口調。ストレートな表現が多い。 「私はホリー・ヴェルデ!よろしくね♪」 「たいへん、ケガをしているわ!治すから、じっとしてて」 「こうして祈りを捧げている時、命の声を聞く時、本当に幸せだと感じるの」 「みんなに会えてすっごくうれしいっ。またみんなで遊びにいこうね!」 10 一人称、二人称 一人称「私」 二人称「あなた」 初めて会う人は「さん」づけで呼ぶが、親しい人は呼び捨て。 11 好きなもの 森。甘い物。子供。自然。 12 嫌いなもの 争い。 13 好きな人 フィーク・ディプスに少女らしい熱烈な恋心を抱いている。 14 パートナー − 15 属性 森、聖 16 苦手な属性 炎 17 戦闘スタイル 槍を使った接近戦。攻撃力は低いが、華麗でいて、とても素早い。 身軽で素早いので、攻撃をよけるのは得意。 魔法は攻撃的なものが少ないため、戦うよりも仲間の援護に向いている。 槍術も魔法も致命的な物が少ない。 18 精神力 恐怖にうち負かされやすい。しかし、何かを守るためならば、恐怖をおしころすことができる。 芯はしっかりしている。 19 戦闘熟練度 ★☆☆☆☆ 20 技や魔法 魔法 『フェアリーライト』 回復魔法。 『デトクハーブ』 状態回復。 『リュミエール』 光の防御魔法。 『ドロシーポーレン』 麻痺効果のある花粉。 『花びらの舞』 無数の花びらが舞い、視界を悪くする。 『アイビークレイム』 敵に図太いツルを絡ませ、身動きをとれなくする。火に弱い。 『リーフカッター』 鋭い葉で敵を攻撃する。 『ブルーメン・ブルーヘン』 好きな花をだすことができる。 21 特殊能力・特殊技能 『聖樹への祈り』 「聖」なるマナの力を聖樹に捧げ、その力を森に浸透させる。 動物や自然の声を聞き、話すことができる。 22 必殺技 『大樹の怒り』 地中から鋭い根がはえ、串刺しにする魔法。使うことはほとんどない。 23 能力[E.まるで駄目 D.苦手 C.人並み B.得意 A.達人級 S.化物級 SS.神級] 体力 C 魔力 A+ 腕力 D 知力 B 素早さ B 命中 C 24 武器やアイテム 聖樹の槍 母アミエーラが「私が消えてしまっても、貴方を守ってあげられますように」と思いをこめ、ホリーに捧げた槍。 素材は主に、聖樹でできている。とても軽く、使いやすい。 母親の思いが込められているせいか、不思議なことに、折れることも燃えることもない。 25 その他
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森の妖精と氷の妖精 ◆WWhm8QVzK6 (登録タグ) パロロワ チルノ 森の妖精 見通しの良い広い平原。 そこで水色の少女が物陰ににぐたっと横たわっている。 表情には疲弊の色が見られ、体を動かすのも辛そうだ。 少々荒い吐息を洩らして氷の妖精、チルノは一人呟いた。 「うぅ~……やっぱり痛い……」 すぐに治らないことは⑨な彼女にも理解できた。 しかし悠長に寝そべっている暇はないことも理解していた。 此処にはあんな奴がまだいるのかもしれないと思うととても油断は出来なかったのだ。 「もっと……ちゃんと休憩できる場所を探さないと……」 しかし体が思うように動かない。動こうにも痛みが彼女に動くことを止めさせるのだ。 呂布が彼女に与えたダメージは並みのものではない。 彼女がまともに動けるようになるには後数時間は要するだろう。 微風がチルノの髪を僅かに揺らす。 チルノはため息をつき、少し体勢を変えようとしたその時 (……誰?) 遠くから足音が聞こえる。がさがさと草を踏み分ける音が夜の空気に響く。 彼女が隠れている岩陰まで近づくのはそう長い時間ではないだろう。 彼女はもちろん万全の体制ではない。 今ここで戦っても先程のダメージの所為で辛い戦いを強いられる、 もしくは最悪の事態になることもあるだろう。 相手に取り入ることを考えるという選択肢もある。 しかし、彼女がそんな選択をするだろうか? 彼女はチルノである。 チルノであるから、彼女は果敢に向かっていくのだ。 馬鹿なのではない。馬鹿だからではない。 チルノだから、そうするのだ。 彼女は自分の信条には反することはない。それを信条と呼べるかどうかはあやしいが…… とにかく、彼女はまだ見ぬ相手に向かって戦いを申し込む気だった。 ◆ ◆ ◆ ◆ 結論からいえば、気づかれていた。 彼女が頭隠して尻隠さずといった恰好では決してなかったのだが。 存在するだけで発せられる彼女の冷気は彼にとって容易に肌で感じることができた。 さっきの戦闘の余韻がまだ冷めやまぬビリーの肌にはそれはもうバレバレの存在だっただろう。 両者の間で緊張が走る。 刹那的な時間ですら永いように感じられる。 二人を隔てるのはこの岩のみ。 姿の見えない相手に対し、果たしてどちらが先に動けるか。 有利なのはビリーの方だろう。なにしろほぼ正確な位置が分かっているのだから。 一方のチルノは相手が右から来るか、それとも左から来るか判別はできない。 まだ離れているうちに飛び出せば正面から対峙することもできただろうが体のダメージがそれを許さない。 結果的に彼女はビリーが出てくるまで対処できないでいた。 岩陰から約5メートル。ビリーが走った。 気づいたチルノは両手で弾幕を張る用意をする。 左右どちらからでも対処できるといえば最善の方法だろう。 一瞬、足音が消えた。 しかし彼女の視界にはまだ何も現れない。 右を向いても、左を向いても、見えるのはだだっ広い平原だけ。 (え?どこ!?) まだ岩の後ろにいるのか。しかし、もう待っている余裕はない。 そう思うとチルノはすぐさま体を起こし岩の後ろへ―――――――― 振り向いた瞬間に後ろから聞こえる着地音。 まさかと思ったが時すでに遅し。 ソイツは着地したかと思えば一瞬のうちにチルノに接近し、弾幕を放とうとした手はあっという間に ゴツい手にがっしりと掴まれた。 「きゃああっ!」 掴まれたことによる振動が骨に響き、チルノは思わず声を上げた。 (こ……このままじゃやられる……) そうは思うものの身動きは取れない。 バッグの中の武器を手に取ろうにも届かない。 しかし、目の前のソイツは何もしてこなかった。 というかチルノの姿を見て若干呆けているようだった。 しかし彼女の手を掴む力は解けるほどには緩まない。 「は……放しなさいよ」 「…………どういうことなの」 「へ?」 ◆ ◆ ◆ ◆ ビリーにしてみれば驚愕の事態だった。 まさかこんな殺し合いに子供が参加させられているなど思いもしなかった。 勿論、この少女もただの人間というわけではなさそうだが見れば結構なダメージを 負っているのがわかった。 「大丈夫か?」 「……関係ないわよ。それよりアタイと勝負しなさい!!」 「元気があるのはいいことだが今はそんな場合じゃあない。これでも食べるといい」 そう言うとビリーはチルノから手を放し、バッグの中からあるものを取り出した。 「体力が回復するらしい」 なにやら海苔管のようなものを取り出し、それを振ると中から丸い粒が幾つか出てきた。 「何これ」 そう言いながらもチルノはそれをつまんで口に入れてみた。 「……おいしくない」 「正直俺に言われても困るね」 ところでビリーは気になることがあったので目の前の彼女に聞いてみることにした。 「君はとても涼しそうだけど、その冷気はどうやって出してるんだ?」 「アンタも涼しそうね」 「……」 「いいわ、特別に教えてあげる。アタイは氷の妖精だから涼しくて当然なのよ!」 彼女は自慢げに答えた。 しかし、ビリーには彼女が真面目に答えてるのかわからなかった。 「妖精?言葉どおりでいいのか?」 「意味がよくわからないけど、アタイは妖精よ!」 そう言うと背中についている6枚の透明な羽根らしきものを動かしてみせた。 彼はそれを見ると半信半疑ながらも彼女に納得せざるを得なかった。 彼女は、飛んでいるのだから。 「あ、イタタ……」 しかしすぐに地に落ちてしまった。 「君に一体誰がそんなことをしたんだ?」 「リョホーセンってやつと戦ったのよ。でも関係ないわ!あいつはアタイが倒して部下にするんだから!」 「……」 ここまで傷付けられた相手にこの少女はまだ勝てると思っているのだろうか? それと同時に彼はそのリョホーセンという奴とも闘ってみたいと思いながら ビリーは神妙な面持ちになってチルノに問いかけた。 「君は俺と一緒に行動するつもりはあるか?」 「なんで?」 「君のその怪我じゃこれから行動するには危険だ。君の目標も達成できないんじゃないか?」 確かにチルノは通常に比べて並でない力を持っている。 だがしかし、ビリーにしてみれば彼女はあくまでも子供でしかないのだ。 その子供が傷ついているのに自分が見捨てるわけにはいかない。 そう思っての提案だった。 「ダメよ」 「ホワィ!?」 「だって私は一人で行動するって決めたんだもの。誰かになんか頼れないわ、いずれあんたも アタイの部下にしてやるんだから!」 施しを受けといてどの口がほざいとんじゃボケと言われかねない言動だがビリーは真剣に彼女の 話を聞き、そうしたうえで再び言葉を紡いだ。 「じゃあ君の怪我がよくなるまで側にいよう。それでいいか?」 「……仕方ないわね、まあいいわよ」 納得してくれたようでなによりとビリーはにっこりした。 しかし、彼らの周りを取り巻く環境は変わらない。 未だにそこらじゅうに危険が潜んでいるのだから……。 【一日目 黎明/D-3 中央部 平原】 【チルノ@東方project】 [状態]全身強打、右肩甲骨、左肋骨に若干のヒビ(怪我は少し回復)、小程度の疲労 [装備]なし [道具]支給品一式、毒蛾のナイフ@ドラゴンクエストシリーズ、DMカードセット(翻弄するエルフの剣士、鉄の騎士ギア・フリード、ガーゴイル・パワード)@遊☆戯☆王 [思考・状況] 基本思考:殺し合いには乗らないが手当たり次第倒して部下にして回る、主催を倒す 1:回復の為に休憩。 2:さいきょーを証明する。 3:動けるまで人間(ビリー)が側にいるのを認める。 4:さいきょーのあたいがさいきょーのチルノ軍団を結成して主催者を倒す。 5:リョホーセン(呂布)を倒して部下にする。 ※備考 漢字が読めません。 空は飛べますが体力を余計に消費します 【ビリー・ヘリントン@ガチムチパンツレスリング】 [状態]:軽傷(行動に支障なし) [装備]:半袖ジーパン(二試合目の最初の姿) [道具]:支給品一式,万葉丸(27/30)@零シリーズ、不明支給品1~2個 [思考・状況] 基本思考:強者を求める。 1:少女(チルノ)が動けるようになるまで側にいる。 2:強者と戦う。 3:トキともう一度戦いたい。 4:リョホーセンとやらが気になる。 【万葉丸@零シリーズ】 ホラーゲーム、「零」のシリーズにおいてお馴染みの回復アイテム。 使うと体力がそこそこ回復する。 sm43 参加者見つけてすぐ屠る~狂気のバルバトス・ゲーティア 時系列順 sm45 優しい悪魔 sm43 参加者見つけてすぐ屠る~狂気のバルバトス・ゲーティア 投下順 sm45 優しい悪魔 sm08 『最強』 チルノ sm68 フェアリーバスターズ!EX sm24 TOUGH BOY ビリー・ヘリントン sm68 フェアリーバスターズ!EX
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属性 樹属性 最大Lv 70 初期HP 2972 最大HP 4458 レアリティ ★5 タイプ 妖精 初期攻撃力 806 最大攻撃力 1209 初期防御力 1037 最大防御力 1555 初期スピード 1197 最大スピード 1795 +HP上限 2250 最大HP上限 6708 +攻撃力上限 450 最大攻撃力上限 1659 +防御力上限 750 最大防御力上限 2305 +スピード上限 1215 最大スピード上限 3010 リーダースキル 母なる記憶 戦闘開始から1ターンの間ダメージ無効 フォーススキル1 花の癒やし 味方全体を戦闘不能から復帰し、HPn%回復。 Lv1 Lv2 Lv3 Lv4 Lv5 Lv6 Lv7 Lv8 Lv9 Lv10 24 24 25 26 26 27 28 ディレイターン 8 効果持続ターン - フォーススキル2 森の民の魔法 HP25%消費し、味方単体のスキルクールタイムをnターン短縮する。 Lv1 Lv2 Lv3 Lv4 Lv5 Lv6 Lv7 Lv8 Lv9 Lv10 進化前 なし 2 2 2 2 3 3 3 通常進化 [花の微笑]ニーアナンナ ディレイターン 0 効果持続ターン - 幻獣契約 [儚き翼]セリポス 特殊能力 円環 / 石化耐性 契約素材 [黒衣の天使]フューネラス(3)[樹海の精]ドリアード[暴龍]オルデスドリュク 契約使用先 - 入手方法 ・レアガチャ、他。 備考 CV 秦 佐和子・世界慈しむ翼ガチャ開催!_http //crw.lionsfilm.co.jp/gesoten/news/detail.php?id=1336 k=3 ・フルボイスキャラ列伝『破壊兵器と子守唄』登場!_http //crw.lionsfilm.co.jp/gesoten/news/detail.php?id=1337 k=2 資料 *初期ステータス。 コメント 名前
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概要 背景 人物紹介 特徴 固有パーク カスタマイズ 解説・注意点 実績「熟練のジェイク」の取得にあたって コメント 概要 難易度:普通 大抵の状況下では引けを取らない孤独なサバイバリスト。 彼の固有パークの「鋼の意志」や「魂の平穏」、「サボタージュ」でより効果的に立ち回り、負傷時でも生き残れるようになる。 背景 裕福な社長の息子として育つということは、ジェイク・パークにとってプレッシャーであった。 特に彼の兄がイェール大学を優等卒業したとき、そのプレッシャーは更に強まった。 ジェイクは学業に励むタイプではなかったのだが、彼の父は、ジェイクに惜しみなく与えた高価な高等教育を彼自身がなぜ拒絶するのか理解することはなかった。 そしてついにジェイクは自主退学することでその意思を示した。 そして現在ジェイクはある森の端で暮らしている。 彼は父親と数年話していないが、母親は時々連絡を取っていた。 そしてその母親が最終的に警察を呼ぶこととなった。 警察は彼が森の中に消えたと主張し、何日も捜索を行ったが、悪天候のため中断を余儀なくされた。 母親の請願とは裏腹に捜索が再開されることはなく、ジェイクは森の中の遭難死として記録された。 人物紹介 ジェイクの運命は彼が生まれる前から決まっていた。 富を受け継ぎ、貴族のように振る舞い、一族の名声と資産の守り手となるのだ。 人格を破壊するような痛みを伴う類のものではないが、想像を絶する拷問のようなプレッシャーを受け続けた。 ジェイクは、これ以上、そのプレッシャーに耐えられなかった。 彼は豪華な夕食や世話をしてくれる執事がいる生活を捨てた。 彼はそこから抜け出し、森に住むようになった。 大自然にとって自分は余所者であることをジェイクは理解していた。 彼は大自然を飼い馴らすのではなく、彼自身が野生に溶け込んでいった。 森で血を求め彷徨う残虐な殺人鬼から逃げている時も、ジェイクは家にいるような心境だった。 wifiも、フォーチュン誌のトップ500企業もそこにはない。両親も。 森で過ごした数年間はジェイクに変化をもたらした。 苦痛やスリルがここでの生活を飽きさせない面白いものにしてしまった。 何に追われていようと大事なのは一歩前に踏み出す事。 闘い、自然と調和し、変化に順応する事。 それが自分をこの世から消し去らせない方法であった。 + 原文 Jake’s destiny was set even inside his mother’s womb. Heir to wealth, noble manners and caretaker of the family reputation and legacy. During torture it’s not pain that breaks a man, it’s immense pressure. And Jake couldn’t handle any more pressure. Instead he sought the opposite of fine dining and maids. He left the grid and ended up with a forest as closest neighbour. A self made outsider, Jake understands nature. He’s not there to tame something - rather him becoming feral. Remove the brutal killers that seek out blood to drain and Jake would feel just at home. No wi-fi. No Fortune 500 companies. No father nor mother. Years away from modern life has given Jake a new feel for problems. Pain is just an obstacle that hinders you from getting fed. No matter what is hunting you, you need to stay one step ahead. Struggle, blend in, adapt. Just don’t make it easy for others to erase you from the earth’s surface. 特徴 工具箱系のアイテム無しで肉フックを解体できるパーク「サボタージュ」が非常に強力。 顔が怖いため、殺人鬼と見間違える人は多い。 固有パーク [部分編集] アイコン パーク名 効果名 鋼の意志(Iron Will) あなたは集中力を高めて一種の瞑想状態になり、多少の痛みを感じなくなる。・負傷時の呻き声の大きさを25 / 50 / 75%減少する。・疲労中は効果が発揮されない。 魂の平穏(Calm Spirit) あなたは動物たちに信頼されているようだ。近くにいてもじっとしていることが多い。・カラスが騒ぐ確率が100%減る。・狂気、中毒、負傷時の叫び声をあげたい衝動を抑えることができる。(※1)・チェストの開錠・トーテムの浄化・トーテムの祝福時に発生する音を完全に抑えるが、速度が40 / 35 / 30%低下する。 サボタージュ(Saboteur) 潜在的なオーラ可視能力を解放する。・生存者が運ばれている間、担がれた場所から56m以内のフックのオーラが見える。・悶絶のフックは黄色く表示される。工具箱を使わなくてもフックを破壊できるようになる。・工具箱を使わずにフック破壊するための所要時間は2.3秒(※2)・破壊工作には70 / 65 / 60秒のクールダウンがある(※3) ※1.悲鳴は殺人鬼から攻撃を受ける・狂気状態になる・薬瓶を受ける、その他殺人鬼の絶叫系のパーク効果を受けた時に発生するもので、それらに対して一切叫ばず通知が行われる効果も無効化する。 ※2.フックは破壊されると30秒後に復活する。 また、全ての発電機を修理後は破壊してもポイント獲得されない点に注意。 ※3.フック破壊が完了する前に破壊工作を中断した場合も、60秒のクールダウンが発生する。 カスタマイズ + ... [部分編集] 初期・血塗れ衣装 画像 名前 説明 入手方法 Jake() 初期衣装 Green Trail Jacket() 初期衣装 Waterproof Cargo Pants() 初期衣装 Bloody Jake() プレステージ3回目報酬 Bloody Trail Jacket() プレステージ1回目報酬 Bloody Cargo() プレステージ2回目報酬 頭衣装 画像 名前 説明 入手方法 服衣装 画像 名前 説明 入手方法 脚衣装 画像 名前 説明 入手方法 解説・注意点 固有パークは負傷時でも生き残れるよう補助するものが多い。 殺人鬼を撒いて妨害して隠密を繰り返し、生き残ろう。 鋼の意志 負傷時の呻き声を軽減(完全に消す)するパーク。 殺人鬼にとって追跡・索敵の手段である呻き声を消せるのは非常に強く、隠密にも有効。 しかし、瀕死状態の時は普通に呻き声が出てしまう。 レベル2まではほぼ消すことができるものの、完全には消すことはできないのでレベル3にしておこう。 魂の平穏 殴られたときや殺人鬼の能力の叫び声を軽減し、カラスを飛ばさないようにできるパーク。 このパークはドクターやクラウンの能力による叫び声を完全に消すことができるため、特にドクターへは有効。 また、上手い殺人鬼はカラスを索敵手段として使うため、カラスが飛びづらくなる効果もついているのは非常に大きい。 叫び声軽減は一部の殺人鬼にしか有効でないが、カラスが飛びづらくなる効果は殺人鬼全体へと有効である。 サボタージュ フックを破棄することができるパーク。 2.5秒で破壊できるが、その代わりに長いクールタイムが発生する。 なお、サボタージュのクールタイムは「フック破壊してから」ではなく「フック破壊を開始してから」クールタイムが始まることに注意。 フック破壊ゲージを寸止めしておき担いだらどんどん破壊していくというプレイスタイルはではなく1本限りの妨害であり屋外であればあまり影響はない。 実績「熟練のジェイク」の取得にあたって (下記は7.7.1時点の情報です) 難易度:難しい デフォルトで使用できるキャラクターの一人だが、どのパークもゲームの仕様を理解してないと有効活用しづらいものが揃っている。 特に「サボタージュ」は多大なリスクから生存者全員を窮地に陥らせる可能性も孕んでいる為、知り合いや動画サイト等で予習する、野良で出会った上手な生存者がどう活用していたか把握しておく方が無難。 「魂の平穏」も「ディストーション」と異なり殺人鬼が採用したパークを間接的に把握する手段としては「究極の武器」以外は旨味を感じる場面が少ない。 この生存者に限らず、ゲームに慣れてきてから熟練系の実績を取得していこう。 コメント ジェイクの設定が変更されたけど、結構ヤベー奴になってるな。親からのしがらみから逃れた後、こんな所に来たのに楽しめる(生の実感を味わってる)とか…一部キラーなんか苦しんでるのにな - 名無しさん (2019-12-24 17 22 29) あ、でもそんなジェイクがめっちゃ好きですわ。ずっと使ってるけどもっと好きになった - 名無しさん (2019-12-24 17 22 59) なぐられて『うわぁ〜はぁ〜ん(TдT)』と哭き、掴まれるたび『んいゅう゛〜(>3<)』と呻く。それでもジェイクはこの世界を楽しんでいる - 名無しさん (2019-12-24 21 21 32) 設定変更なんて最近あったっけ… - 名無しさん (2019-12-28 16 00 57) おれもこれ見てゲーム内の設定読み返したわ。何も変わってないよな... 多分、少し前ツイッターで流れてた、開発当初の設定のこと言ってんじゃない? - 名無しさん (2019-12-29 10 25 41) あーちょっと上の米にもあるリリース前の設定てやつかな? - 名無しさん (2019-12-29 19 16 33) そうそう。どっかでそっちの設定だけ聞いてて、クロのアーカイブ来たから、ジェイクの設定ちゃんと読んでみるかーって思って。てっきり途中で設定変更されたのかと思ってました。 - 木主 (2020-01-18 14 29 26) なるほど ↑でも言われてたけどトラッパーと対になるような変更だよな - 名無しさん (2020-01-19 01 11 39) キラーが誰でもできるステイン隠し移動が基本のように アイアンウィルを常備することが鯖の基本である - 名無しさん (2020-01-08 20 19 53) はじめた時からずっとアイウィル愛用してるわ セルケアとかは外すことあってもアイウィルは外せない - 名無しさん (2020-01-10 09 17 44) 隠蔽とチェイス補助の両方兼ね備えてる最優秀パークなんだよね 救助されたけどデカイ喘ぎ声を頼りに向かってきたキラーにすぐダウンされるのにお困りの方は一度アイウィルを試すこと勧める - 名無しさん (2020-01-10 19 42 23) ジェイクの黒服で血塗れされると新レリーの一部では本当に見えなくなるな - 名無しさん (2020-01-29 13 39 55) 初心者だけどデイリーの為だけにジェイクに魂の平穏だけ着けてマッチしたらドクターが相手でめちゃ楽ちんだった。麦畑みたいな所でチェイスの必要もなかったし。 - 名無しさん (2020-02-07 21 38 26) トラバサミ壊せないようになるんならサボタージュのアイコンどうすんねん… - 名無しさん (2020-02-18 22 10 44) PTBで壊れたフックのアイコンに変わってる - 名無しさん (2020-02-22 17 20 21) ドクターフラストレーションにかかったから魂の平穏に逃げる - 名無しさん (2020-04-01 07 35 17) こいつの丸サングラス、かっこいいはずなのに和服と合わせた途端胡散臭さが半端ない - 名無しさん (2020-04-02 10 29 14) だがそこがいい - 名無しさん (2020-04-13 16 25 26) 胡散臭いというかヴィゴの略奪者ファッション以外弱鯖そうな雰囲気纏ってるしなぁー - 名無しさん (2020-04-22 01 43 00) 結局サボタージュは一部キラー(多分いつものネガキャンずっとやってる人達)が言う程良い性能してないね。4人PTとか固まった発電機回りのフック複数折った場合は有効って言う程度で、ソロで言うなら前のサボタージュより弱くなってるな - 名無しさん (2020-04-08 23 49 31) フック落として味方助けるのも一度決めると警戒されまくって難しくなるからな 野良だと一試合に二回が最高だったわ - 名無しさん (2020-04-14 17 07 48) もっぱらフック探知機として使っているなぁ。キラーが担いでいる時に限られるが - 名無しさん (2020-05-08 14 21 49) ※焚火中ジェイクがいると、喘鳴付けたキラーとMMしやすくなるね 鋼の意思はベテラン勢でも使用率が高いし周りに負荷を与える恐れがアルネ - 名無しさん (2020-05-14 18 56 28) 全キャラアイウィル搭載してるけど使う鯖で喘鳴との遭遇率なんて全く変わらんと思うけどな - 名無しさん (2020-05-18 13 01 17) 「ジェイク・パーク・・・・・・・・・・・・」「『パーク』・・・?それは白人が勝手に聞き間違えて呼んだ名前。直訳は『朴』。我が部族の言葉で『光』を照らす者と呼ばれている」 - 名無しさん (2020-07-09 01 06 11) 「鋼の意志」ってスピリット・ナース以外のキラーにも効いたな、って実感できる?屋内マップとかなら頼もしいなとは思うけど、板まで走ってグルッとして板倒して、次の板、みたいに逃げるからそこまで頼りにする場面あるかい?って思う。負傷で行動してる状況でも修理中は修理音の方がでかいから呻き声気にする必要ないと思ってるけど正しい?負傷状態で隠密するなら必須だけど。 - 名無しさん (2020-09-06 08 43 53) キラーやってりゃ答え出そうだけど… - 名無しさん (2020-09-15 13 26 55) 初心者キラー狩りイキリ野郎がこよなく愛する鋼の意思 - 名無しさん (2020-10-04 02 55 41) 殺人鬼と間違える人いる?ジェフの白塗りはマイケルと間違えたことあるけど - 名無しさん (2020-10-09 13 52 07) 初期の時は目ん玉がひんむいてて怖かったんやで…あと豆腐みたいに全身が真っ白になることがあった - 名無しさん (2020-10-12 19 55 33) 木主だけどそんな過去があったとは知らんかったわ 文面だけ見ても怖いな… - 名無しさん (2020-10-15 20 09 21) 2018年3月以前はゲートを開けるときだけ目玉がひんむく(とび出る)ようになっていましたがケイト・クラウン実装の大規模アップデートVer2.0.0の3か月前(ver 1.9.3b頃)に修正されたようです。 - 名無しさん (2020-12-31 15 17 13) 自分は胴体消失しているジェイクに出会った事がある。首や手が浮いてて怖かったよ。 - 名無しさん (2020-10-12 21 10 14) アイウィルバグってない?3は100%なはずなのにたまにうめき声が聞こえることがある。 - 名無しさん (2020-10-10 22 31 49) 喘鳴ないならバグ - 名無しさん (2020-10-12 11 17 41) 補足だけどキラーが喘鳴つけていると、鯖視点でも特定の声が大きくなるよ。 - 名無しさん (2020-10-12 21 11 58) 「だらしないジェイク」「ホコリまみれのタンクトップ」「ハイキングパンツ」これでキミも今日からルンペンだ - 名無しさん (2020-10-11 21 43 42) 唯一初期鯖の中でアーカイブがまだだからはよ来てくれ~過去の事を知りたいんじゃ - 名無しさん (2020-12-19 09 45 15) 喘鳴のカウンターとしてアプデ希望だわ - 名無しさん (2021-04-26 16 17 59) アプデ後の顔見てきたけど本当に、切実に前に戻して欲しい、お願いします運営さん… - 名無しさん (2021-07-28 08 57 36) もっさりしたくさそうな山男のイメージだったが、ぼっさぼさだった髪がツヤツヤしすぎて違和感やばい - 名無しさん (2021-07-28 09 15 05) そう、なんかプレッシャーとかで逃げる先が山じゃなくてバーとかに行きそうな男になったんだよね…切実に悲しい - 名無しさん (2021-08-08 13 47 13) 個人的に顔変わってる感が一番強い 良い悪いは置いといて誰?ってなる - 名無しさん (2021-07-28 09 28 52) 誰おまレベルに顔と髪変えたり、カウボーイの顔に髭付けたり、ここの運営はマジで余計なことしかしないな - 名無しさん (2021-08-07 18 37 18) 顔変わってショック受けてる枝主だけど、今回のアーカイブでジェイクの記憶来たから頑張るよ… - 名無しさん (2021-08-08 14 06 42) Meido-daisuki-- - 名無しさん (2021-08-24 22 51 47) 魂の平穏って怖気やアイアンメイデンでも叫ばないんだな…結構強いやん - 名無しさん (2022-09-19 12 01 05) 名前 最新20件を表示しています。ログ全文 コメント左側の◯をクリックしてから書き込むと、レス形式でコメントできます。
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D(Divide)6(six)C(Clock)CG(カードゲーム) コンセプト 刻を刻んで、神を選定するCG 世界観 刻竜、刻獣、刻魔の種族たちが存在する世界 それぞれの種族がその種族の中から、この世界の神を選定しようとしている 世界中で選定争いは行われており、最終的に勢力を持ったところに神が顕現するといわれている 刻竜……主に竜種族、鳥種族 刻獣……主に(二足、四足)獣種族、虫種族 刻魔……主に魔力種族、不定形種族、水棲種族 ゲームのイメージ フィールドの真ん中に、6方を指す時計としてカードを並べる その中心においたカードを針代わりに動かす(回転させる) 6方はそれぞれ刻竜、刻獣、刻魔を示し、針が指す方(カード上側)を正位、対面(カード下側)を逆位と呼ぶ 時計は、任意に進めるか1カードプレイごとの強制で進む 時計が進むと、針が指す正位の刻竜、刻獣、刻魔に対応した刻素が手に入る(コスト、マナ) また、針が指す正位のカード刻素が手に入る(顕(あらわし、ユニットカード)、祈(いのり、効果カード)……といったカード種対応) カードのプレイには刻素が必要 針を逆に進めることができ、針の逆位の示す刻素を相手から奪うことができる、このとき、自分のターンが終わる ターンの交代は時計の一周(6進む)、時計の逆進(1度で交代)、その他 時計の6方の周りに、12のフィールドが囲み、そこにユニットを並べる事で、勢力を高め神を顕現させる 先に神が顕現したほうが勝ち 具体ルール 未定 将来的な展望 未来刻よりの来襲……、無機物生体による、現種族のコピー、刻機竜、刻機獣、刻魔金、といった種族が勢力争いに加わる という感じのシナリオ展開とか
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手動クラウド 頁ジャンパー代わりに、クラウドではない なんかこんなとこあったの思い出した。 プログラミング ゲーム YKONY 漫画 SPCHA
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カードゲーム最強はトランプ師匠ちーす カウンタ、ダイス、コイン等、カード以外のものを使うのはあまり好ましくない カードで完結しているのが好ましい