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エールポートの事件 依頼主 :ウルツ・コグルツ少甲士(西ラノシア X26-Y25) 受注条件:レベル48~ 概要 :エールポートの黒渦団員ウルツ・コグルツ少甲士は、船を出港させたいようだ。 ウルツ・コグルツ少甲士 「どうやら、輸送船が到着したらしいぞ。 君にはしっかりとクリスタルを守ってもらわないとな! よし、桟橋に行って、船に乗りこむんだ!」 ドーソンに話す ドーソン 「よう、出港準備完了だ! 早く乗りこみな!」 うろたえた商人 「たっ・・・・・・た、大変だッ!! エールポートの前に海賊団「海蛇の舌」が!」 ドーソン 「「海蛇の舌」だって!? サハギン族とツルんでるバカどもじゃねぇか! ちくしょう、なんでこんなときに・・・・・・!」 うろたえた商人 「命からがら積荷を置いて逃げてきたんだ! まだ外にいるはずだ! 頼む、なんとかしてくれ!」 ドーソン 「まさか積荷を餌に、俺たちをおびき寄せようって腹か? ・・・・・・冒険者さん、悪いが置き去りにされた積荷を探して 「海蛇の舌」を討伐してきてくれ! 俺はここの積荷が、奴らの手に渡らないよう見張ってる。 船はアンタが帰ってくるまで、出港見合わせだ! 早く行きな、待ってるぜっ!」 ドーソン 「早く行きな! やつらはエールポートの門のすぐ前にいる。 安心しろ、ちゃんと待っててやるさ。」 ドーソンと話す ドーソン 「こここ、これはいったい・・・・・・! 貴方は「暁」の冒険者さんですね? 私はドーソン、メルヴァン税関公社から派遣された者です。 ・・・・・・えええええ! 私じゃないドーソンが、ここにいたっていうんですか!? まさか偽者だったのでは・・・・・・。 ということは・・・・・・し、しまった、船を奪われた!? マズい、マズいぞ、サイアクだ・・・・・・。 至急、ファルクブリダ隊長に報告してきてください!」 ドーソン 「マズい、マズいぞ、サイアクだ・・・・・・。 ここに来る途中で、不自然に足止めされて、 おかしいと思ったんですよ・・・・・・。」 手傷を負った二等甲兵 「・・・・・・うう、痛てぇ・・・・・・。 あの「ドーソンに成りすましていた男」・・・・・・ 恐ろしい斧の使い手だ・・・・・・タダモノじゃねぇ・・・・・・。」 手傷を負った二等甲兵 「くうッ・・・・・・船が・・・・・・ 船が、奪われちまった・・・・・・。」 動揺した船乗り 「考えてみりゃ「ドーソン」って・・・・・・ ヒューラン族の名前だよな・・・・・・。 あいつはルガディン族・・・・・・おかしいと思ったぜ・・・・・・。」 キャンプ・スカルバレーのファルクブリダ中甲佐に報告 ファルクブリダ中甲佐 「話は聞いた、奴らの策略に嵌ってしまったようだ。 海上での活動を得意とする奴らが、 まさか陸上で船を略奪するとは・・・・・・。 これは海賊団「海蛇の舌」の仕業だろう。 目撃者の情報によれば、ドーソンに成りすましていた男は、 海賊「ドリスナグル」のようなのだ。 奴らのアジト「海蛇の巣穴」を仕切る頭目ドリスナグルは、 賊だてらに、かなり頭の切れる男だと聞く。 しかし、相手がサハギン族だけだと思い油断した。 まさか「海蛇の舌」が一枚噛んでいたとはな・・・・・・。」
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善隣門 概要 横浜開港と共に外国人が訪れ居留地を形成。当時は単なる外国人街だったものの、関東大震災を機に中国人による街が形成。戦後復興や日中国交正常化と共に人気が増していき、神戸・長崎と共に「日本三大中華街」に数えられ、東アジアでも最大の中華街となっている。 「華正樓」「四五六菜館」など高級料理が味わえる名店もある一方で、庶民でも気軽に本格中華料理を楽しめる他、その独特の空気感から様々な作品の舞台にも登場している。 アクセス JR根岸線・横浜市営地下鉄ブルーライン 関内駅 JR根岸線 石川町駅 みなとみらい線 日本大通り駅・元町・中華街駅 クロノス概要 登場回 横浜中華街 横浜中華街大決戦 ハンターと強欲の王 概要 逃走中に3度登場。 横浜中華街編では青の枠線で囲まれたエリア。OPゲーム及びミッションポイントとなる横浜スタジアムの周囲である横浜公園の一部も利用可能。 南西・南東部に関しては首都高速狩場線に沿っており、北西部は大桟橋通り、北東部はみなとみらい線が通る本町通りとなっており、朝陽門から中華街に入り南門シルクロードを通り朱雀門へと向かう形となっている。 東京ドームおよそ5個分の広さで、見えている横浜スタジアムの面積から計算してもかなり広いエリア。初期ハンター3体、追加ハンターを入れても5体、ハンターヘリ3機いても逃走成功者3人、自首成立者2人を出すのも納得ともいえる大きさである。 横浜中華街大決戦・ハンターと強欲の王では緑の枠線で囲まれたエリアで、広さは東京ドームおよそ2個分。横浜中華街編では横浜中華街外の部分も多かったが、当該回ではほぼ横浜中華街に限定されている。 北は開港通、東は南門シルクロード、南は太平道、西は長安道とほぼ真四角となっている。また、ハンターと強欲の王では南東の朱雀門まで進入可能。というより2023年時点ではここと横浜中華街大決戦では使用可能だったNTT横浜ラインマンセンター付近にしか公衆電話が無く、自首ポイントを作る関係上ちょっとだけ飛び出した形。 また、横浜中華街大決戦では終盤では視聴者に明かされない形でさらにエリアが縮小している。 これら2回では逃走成功者は出ていないため、横浜中華街もエリア01や富士急ハイランドと並ぶ難関エリアと呼べるかもしれない…。 基本的に碁盤の目のように1区画が四角になっており、さらに細かい路地も多いため、ハンターを撒く基本である「2回曲がって視界から外れる」は意外にしやすく、本編でも多くの逃走者が成功させている。一方、色合いも含め似たような中華街の店舗と特徴のつかみづらい区画のため現在地を把握するのも一苦労。土地勘のない人や方向音痴の人には苦労するエリアでもある。 ノベルス版第2作にも「中華街」としてエリアが登場。形は「横浜中華街大決戦」に近い物の、東西南北に大きな十字路が形成されており、公園や店も点在するなどオリジナルのマップとなっている。 ▽タグ一覧 エリア
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「嘘・・・どうしてフーケが!?」 岩石を切り抜いて作られたラ・ロシェールそのものを素材にして錬金された 巨大ゴーレム。突如出現したそれの肩に長い緑髪をなびかせて座っている女は、 忘れもしない土くれのフーケだった。自分の言葉を中断されて少し助かったと 思ってしまい、ルイズはぶんぶんと首を振る。フーケは端正な顔を不機嫌に 歪めてルイズに答えた。 「実に親切なお方がいらっしゃってねぇ わたしみたいな美人はもっと世の中に 貢献しなくちゃいけないっておっしゃってね 牢から出してくれたのよ」 皮肉たっぷりにそう言って、フーケはじろりと隣を睨む。彼女の刺すような視線の 先にいたのは、白い仮面をつけた黒マントの貴族の男だった。フーケの言動に 一切の反応を示さず、腕を組んで冷厳とルイズ達を見下ろしている。 「個人的にはあんた達なんかとは二度と関わりたくないんだけどね これも仕事よ、恨まないことね!」 言うが早いか、ゴーレムの柱を束ねたような腕が高速で振り下ろされた。いつの 間にか己の剣を握っていたギアッチョは、ルイズを小脇に抱えるとベランダの 手すりを踏み台にルーンの力で数メイルを飛び上がった。直後岩で出来た ベランダを粉々に破壊したその拳に見事に着地して、ギアッチョはピクリとも 動かない表情のまま口を開く。 「やっぱりよォォ~~ オレは戦うのが性に合ってるみてーだなァァ」 「ちょ、ちょっと!どどど、どこ触ってんのよこのバカ!離しなさいよ!」 小脇に抱えられたままルイズがじたばたと騒ぐ。 「どこ触ろうと同じだろーがてめーの身体は 黙ってねーと舌噛むぞ」 「おなっ・・・!?」 ルイズの頭にガーンという音が響き渡った。心に深いダメージを負ったルイズの ことなどつゆ知らず、ギアッチョは戦闘態勢に入った眼でフーケ達を睨む。 足場にしている拳に振り落とされる前に、「ガンダールヴ」の脚力で一瞬のうちに 肩へと駆け上がる。デルフリンガーを持つ方向に身体をひねり二人まとめて 横薙ぎにブッた切るつもりだったが、 「チィッ!」 仮面の男が一瞬の機転でフーケの首根っこを掴んで後方へ落下した為、 デルフリンガーは虚しく宙を切った。ギアッチョは特にイラだった顔も見せずに 地面を覗き込む。レビテーションをかけたのか、男とフーケは無事に地上に 降り立っていた。フーケと結託しているのなら、仮面の男とその仲間には当然 ホワイト・アルバムのことは知られているだろう。もはや隠す必要もないと考えて ギアッチョはゴーレムを凍結しようとするが――下のほうから聞こえてきた怒声や 物音がそれを中断させた。 「どうやら・・・あいつらも襲われてるみてーだな」 放っておくべきか一瞬迷ったが、酒を飲んでいるならマトモに戦えていないかも 知れないと考え、ギアッチョは助けに行くことを選択した。もはや抵抗もしない ルイズを小脇にかかえたまま、見るも無残に破壊されたベランダから部屋に 飛び込み、扉を蹴破って廊下を走り、手すりを乗り越えて階段を飛び降りる。 果たしてギーシュ達は、全員無事に揃っていた。もっとも、テーブルを盾にして いる彼らの頭上では無数の矢が飛び交っていたが。 ギーシュ達と共にワルドがいたのを見て、ギアッチョはピクリと眉を上げる。 背格好といいタイミングといいあの仮面の男がワルドだとギアッチョは殆ど確信 していたのだが、どうやら自分の推理は間違っていたらしい。考え込む彼に 気付いて、ギーシュが声を上げる。 「ギアッチョ!無事だったのかい!」 その声でキュルケ達は一斉にギアッチョを見た。ギアッチョはフンと鼻を鳴らすと、 ルイズを引っ張ってキュルケ達の後ろに身を伏せる。 ギアッチョはフーケがいることを伝えたが、どうやらその必要はなかったらしい。 戸口からは思いっきりゴーレムの足が覗いていた。「それはともかく」と前置きして、 キュルケは鬱オーラ全開で俯くルイズを見る。 「ルイズ、あなた大丈夫?」 「・・・・・・尊厳を汚された・・・」 「は?」 意味が分からずに怪訝な声を上げるキュルケだったが、「一年後に後悔しても 許してあげないんだから」だの「まだ変身を三回残してるのよ きっとそうよ」だのと 肩を震わせながらブツブツと呟いているルイズを見てなんとなく事情を察した。 とりあえずルイズは放置することに決めて、彼女はギアッチョに向き直る。 「どうするの?ギアッチョ」 言外に「魔法を使うのか」と尋ねるキュルケに、ギアッチョは思案顔で黙り込んだ。 しかしギアッチョが結論を下す前に、ワルドが口を開く。 「諸君、このような任務は半数が目的地に辿り着けば成功とされる」 周りの状況などおかまいなしに本を読んでいたタバサが、それを受けてワルドを 見る。ぱたりと本を閉じると、キュルケ、ギーシュ、そして自分を指差して「囮」と 呟いた。ワルドは重々しく頷いて後を引き継ぐ。 「彼女達が派手に暴れて敵を引きつける 僕らはその隙に、裏口から出て 桟橋へ向かう」 その言葉に、ルイズが弾かれたように顔を上げた。 「ダメよそんなの!フーケもいるのよ!?死んじゃったらどうするのよ!」 「いざとなれば逃げるわよ それにわたし、今ちょっと暴れたい気分なのよね」 キュルケは余裕の笑みでそう嘯く。それに追従してタバサが「問題ない」と言い、 ギーシュは相変わらずガタガタ震えていたが、「いいい行きたまえよ君達! ぼ、ぼぼ僕はフーケのゴーレムに勝った男だぜ!」 と誰が見ても明らかに分かる虚勢を張り上げてルイズ達を促した。 「行って」というタバサの声と、「行きなさい」というキュルケの声が重なる。 ルイズはそれでも二の足を踏んでいたが、 「別にルイズの為にやるわけじゃないんだからね 勘違いされちゃ困るわよ」 というキュルケの発破で、何とか行く決心がついたようだった。「わ、分かって るわよ!」とキュルケを睨むと、「おーおー、素晴らしきは友情だね」と笑う デルフリンガーに二人で蹴りを叩き込んで走って行った。それを追ってワルドも 裏口へ去って行く。去り際ルイズが小さく呟いた「ありがとう」という言葉に 意表を突かれて一瞬顔が赤くなったキュルケだったが、コホンと一つ咳をすると すぐいつもの顔に戻った。 「それで、今度はどんなお言葉を下さるのかしら?」 未だ動かないギアッチョに余裕の仕草で笑いかける。ギアッチョは溜息を一つ つくと、彼女達に向き直って口を開いた。 「このまま死なれちゃ寝覚めが悪いんで忠告しといてやる ・・・命を賭けてまで戦おうとするんじゃあねーぞ」 慈悲の欠片も見当たらないような表情で、しかしギアッチョはそう言った。 「無理を悟ったらとっとと逃げろ 桟橋とやらで追いつかれたところでどうせ オレが何とか出来るんだからな」 一見どうでもいいような口調でそう言って、ギアッチョはガシガシと頭を掻く。 そうならない為に今まで隠して来たんじゃないのか、等と言う気は誰にも なかった。一様に真剣な顔で頷く三人に一瞥を向けると、彼は無言で ルイズ達の後を追った。 音を立てずに駆け去るギアッチョの後姿を見送って、キュルケはふぅと 溜息をつく。 「全く、この主にしてこの使い魔ありって感じよねぇ」 やれやれといった風に笑うキュルケに、タバサはこくりと頷いて杖を握った。 大きな音を立てて自分の顔を叩いて、ギーシュは一つ気合を入れる。 「よ、よし!行こうじゃないか二人とも!」 「ええ、火傷しない程度にね」 二人して杖を抜き放ち、ニヤリと笑いあった。
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はばたく未来 ◆Noo.im0tyw (うわぁぁあああん、双樹、恋太郎―!!) 沙羅は心の中で叫びながらひたすら展望台へと走っていた。 先程放ってしまった銃声のせいで、常に誰かに見られている恐怖感が彼女を襲う。 (あそこまでいけば、きっと大丈夫だもん…!!) 根拠の無い理由だが、それでも沙羅は今、自分の考えを信じるしかなかった。 どのくらい時間が経ったかもわからない。だが、陽は既に昇り始め、展望台を輝き映し出していた。 「やっと着いた…。入り口は……?」 入り口を探し、中へと入り込む。中は上へと繋がる階段のほか、受付やトイレなどが配備されている他は一般的な施設となんら変わりなかった。沙羅は真っ先に階段を使い、頂上へと駆け上る。 「はぁっ…はぁっ…なんでこんなに長いのよー!?」 息を切らし、文句を言いながらも進むことを止めない。上ること約5分。ようやく頂上へとたどり着いた。 「うっわー。凄い綺麗……」 そこから見える景色は絶景そのものだった。朝日に照らされ各種施設や森が輝いて見える。 しばらくボーっと見とれていた沙羅だったが、 『――皆、もう待ち切れないって感じね。』 自分や双樹たちをこんな所に連れてきた鷹野の声が聞こえてくる。 「提示放送!? えっと…紙とペンは…」 ゴソゴソとデイバックを漁る。 『禁止エリアは八時からC-2、十時からF-7』 地図にメモしながら沙羅は黙って放送を聴く。流されるであろうあの情報のために――。 『開始から今までの六時間の間、既に命を落としたのは―――』 (きたっ!!) 沙羅の顔から大量の汗が流れるが、それを気にも留めずただひたすら双樹たちの名前が呼ばれないことを祈る。 『エルルゥ――――園崎詩音』 「呼ばれるな、呼ばれるな、呼ばれるな……」 死亡者の名前をペンで消しながら呪詛のようにつぶやく。――だが、沙羅の願いは儚くも崩れ去った。 『――――白鐘双樹』 「えっ……?」 予想していない状況に沙羅の思考は定まらなかった。 「嘘でしょ…?あはは、そうだよ。きっと疲れてるから幻聴でも聞いてたんだ、うん」 そう自分に言い聞かせる。だが、沙羅の名簿表の『白鐘双樹』という文字には既に斜線がひかれてあった。 頭の中では認めたくなかったが、自然と身体は反応していた。もちろん、放送が嘘じゃないとういうことも沙羅はわかっていた。 双樹の名前の上にポタポタと雫が落ちる。次第に雫は大きくなり双樹の名前以外の場所も濡らし始める。 「双樹…双樹…うっ…うっ…」 嗚咽を漏らし、流れる涙を止めることもせずむせび泣く。 (双樹は…私と違っておしとやかで、家事ができて、可愛くて…守ってあげなきゃいけなかったのに……!!) 沙羅の頭の中に双樹との思い出がフィードバックされる。一緒に家出をしてきたこと。恋太郎に出会えたこと。3人でいろんなことをしたこと……。どれも沙羅にとって大切な記憶だった。双樹がいない今、恋太郎と3人で新しい思い出を作ることはできなくなってしまった。 「いっそのこと私も死んじゃおうかなぁ……」 焦点の定まらない瞳で手に持った銃を掲げる。沙羅にとって双樹のいない世界は全く意味のない世界だった。 銃口を頭のところまで持ってきたところで、ふいに後ろから双樹の声がした。 『ダメだよ沙羅ちゃん!! まだ恋太郎も生きてるんだよ? 誰があのダメ探偵を助けるの?』 その声にハッとし、後ろを振り向く。だがもちろん双樹の姿はそこにはなく、あるのは一面に広がる海だけだった。 「双樹…?」 キョロキョロと辺りを見回すが、当然のことながらそこに双樹の姿はなかった。 だが、きっと双樹が私を嗜めにきたんだ…と納得する。 「そうだよね…。恋太郎まだ生きてるんだもんね。…私は双葉探偵事務所の助手!! こんな所で諦めないよ。…でもね、でもね……」 沙羅は海を見つめながら、ポツリと言葉をつむぐ。 「私、頑張るから…。だから、今だけは泣いていいよね? ねっ?双樹……」 一瞬、水平線の向こうに双樹の笑顔が見えた気がした。その笑顔は沙羅を応援しているようで――――沙羅は声を押し殺すことなく泣いた。 ◇ ◇ ◇ どのくらい泣いたかもうわからない程に沙羅の目は真っ赤に腫れ上がっていた。だが、その瞳には強い決意の炎が宿っていた。 (双樹…。私は絶対に双樹を殺した人を許さない。絶対に謝らせてやる!それと、恋太郎を探し出して絶対に脱出して見せるからね。だから、見守っててね!!) そこまで言うと、今度は海に向かって叫ぶ。 『私は、双葉探偵事務所美人助手の一人、白鐘沙羅!!絶対に負けないんだからー!!』 沙羅の声は水平線の彼方へと吸い込まれる。朝日に照らされ輝く海が、沙羅を後押ししてくれている気がした。 そのまましばらく、海を眺めていると視界にあるモノが映った。 「あれ…なんだろ…?」 港のほうから出ている桟橋の先にある大きな『点』。それをよく見るために、沙羅は展望台に設置してあった望遠鏡を覗く。 (10円、10円と……) ガサゴソとポッケの中を探し、取り出す。硬貨を規定の場所に入れると、ガチャンという音が鳴り、遠くの景色が見えるようになった。 「どこだ、どこだー?―――ってあれ船!?」 沙羅が見つけた『点』それは、いわゆる中型のクルーザーだった。 「あれ使えば、ここから脱出できるかも……」 そこまで考えたとき、ちょうど沙羅の視界が遮断される。 「もぉ…もうちょっと長くみせてくれたっていいじゃん、ケチ」 望遠鏡を軽く蹴り、文句を言う。だが、沙羅の目標は決まった。 まずは、ここから港へ向け出発すること。 そして、このフロッピーを解析すること。 何より、恋太郎を探し出し一緒に脱出すること。 「そうと決まれば、港へ向かわなくちゃね……」 荷物をまとめ、展望台を抜ける準備をする。 望遠鏡の近くには、『ご自由に使ってください。 白鐘沙羅』という紙と共に10円を何枚か置いておく。船のことを書かなかったのは、万が一ここに殺人者が来たとき自分の居場所を知らせないタメだ。 階段を駆け下り、出入り口の扉を開いて外に出る。2、3歩進んだところでもう一度展望台を見上げ、お別れの挨拶をする。 『じゃあね、双樹。行ってきます!』 ◇ ◇ ◇ 歩むことを止めることなくできるだけ人目の付かないように走ってきた沙羅は、誰にも会うことなく安全に港へとつくことができた。そのまま桟橋を渡り、船の内部へと進入する。 客室、ラウンジ、船長室。一般的な設備は一通りそろっているようだった。数ある設備の中から沙羅はまず非常食と医療セットを確保する。 「カンパンの缶が10個に飲料水が5本。これだけ集まったんだから大丈夫よね…」 それらをデイパックにしまいこみ、操縦室へと入る。 「やっぱエンジンはかからないかぁ……」 刺さるべき場所にあるキーは見当たらず、探し回るがどこにもない。 「やっぱ、あの鷹野っていう女が持ってるのね……あっあれは?」 落胆するが、すぐそばにあったパソコンに目がいく。沙羅はそのパソコンの電源を入れ、起動させる。 『パスワード [ ] ヒント:情報端末』 と、いう画面がでたきり全く動かなくなった。 「情報端末…?携帯とか、パソコンとか…?」 確かにパソコンからは、何本かケーブルが出ていてなにかと繋がれるようになっている。 「きっとこれに繋げば、何かしら動作するってことだよね…?エンジン動いたりとか…」 沙羅の瞳が輝きを増す。ようやく見つけた脱出の手掛かり。それは、とても大切なキーであった。 「探し物は……情報端末に双葉恋太郎!!」 パソコンの電源を切り、操縦室をでて桟橋へと向かう。 「さぁ、探偵の助手の見せ所だよね、双樹!!」 高らかに宣言し、森のほうへと駆け出した。 ◇ ◇ ◇ 生命の意味も重さもすべてはわからないけど。 ―――私は今を生きることしかできないけど… 誰かの為に願う心だけは確かにあって。 ―――双樹や恋太郎のためにも……。 自由という言葉のほんとうの意味を誰か教えて。 ―――ここから生きて脱出。それが自由であり願い。 迷わない日なんてないから信じることもできる。 ―――だから今は自分の決めた道を走り続ける。 今はまだ傷む想いに1つずつ向き合うよ逃げ出さずに。 ―――双樹の死だって乗り越える…。 ぼくたちの開いた瞳には矛盾だって絶望だって全部映るけど ―――わけのわからない世界に連れてこられたけど……。 泣かないでどんな答えも僕らなら大丈夫。 ―――どんな場所にいたって、私は私。 力に変えてくから。 ―――必ず生きてみせる。 【G-4 港付近/1日目 朝】 【白鐘沙羅@フタコイ オルタナティブ 恋と少女とマシンガン】 【装備:永遠神剣第六位冥加@永遠のアセリア -この大地の果てで- ワルサー P99 (16/16)】 【所持品:支給品一式 フロッピーディスク二枚枚(中身は下記) ワルサー P99 の予備マガジン8 カンパン30個入り(10/10) 500mlペットボトル5本】 【状態:健康・強い決意】 【思考・行動】 1:恋太郎を探す。 2:情報端末を探す。 3:首輪を解除できそうな人にフロッピーを渡す 4:前原を探して、タカノの素性を聞く。 5:混乱している人やパニックの人を見つけ次第保護 。 6:最終的にはタカノを倒し、殺し合いを止める。 タカノ、というかこのFDを作った奴は絶対に泣かす。 7:この場所から逃げ出す。 基本行動方針 一人でも多くの人間が助かるように行動する ※FDの中身は様々な情報です。ただし、真偽は定かではありません。 下記の情報以外にも後続の書き手さんが追加してもOKです。 『皆さんに支給された重火器類の中には実は撃つと暴発しちゃうものがあります♪特に銃弾・マガジンなどが大量に支給された子は要注意だぞ☆』 『廃坑の入り口は実は地図に乗ってる所以外にもあったりなかったり(ぉ』 『海の家の屋台って微妙なもの多いよね~』 少なくともこの3文はあります。 ※“最後に.txt .exe ”を実行するとその付近のPC全てが爆発します。 ※↑に首輪の技術が使われている可能性があります。ただしこれは沙羅の推測です。 ※双葉恋太郎の銃“S W M60 チーフスペシャル(5/5)”は暴発しました。 ※港には中型クルーザーが停船していますが、エンジンは動きません。 ※パソコンに情報端末をつなげるとエンジンが動くというのはあくまでも沙羅の推測です。 079 涙をこえて 投下順に読む 081 博物館戦争(前編) 079 涙をこえて 時系列順に読む 081 博物館戦争(前編) 050 夢と決意と銃声と―― 白鐘沙羅 101 それぞれの出会い。
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GENRE TITLE ARTIST bpm notes CLEAR RATE BATTLE TRACK 聖人の塔 Beridzebeth 97-194 1076 71%(2013/10/26) 攻略・コメント 低速から始まり高速(長い)→低速ちょっと→高速→ラスト低速って感じに速度変化。基本的に単鍵階段なので難所は低速地帯くらい。☆10妥当かちょっと弱めくらい。 -- ああああ (2011-10-28 08 12 28) ↑いや、むしろ難しいのは高速地帯の階段では?低速地帯はさほど密度は高くないので慎重に見切りましょう。 -- 名無しさん (2011-10-29 01 08 17) 低速は4ピースと同じくらい階段は☆10でも強い部類かとただラスト皿+同時から低速にかけて回復なのでノマゲは楽 スコアは出ません -- 名無しさん (2011-11-10 06 28 41) 中盤の「テーテテーテテーテテーテテーテテー」とメロディーを弾く地帯が長いから、高速階段であまりゲージを伸ばせなくても意外とクリア出来る。 -- 名無しさん (2012-07-09 08 30 29) 俺の荷の前にならんよう低速が苦手な人は、ラストで殺られないよう気を付けよう。 -- 名無しさん (2012-10-12 04 59 32) ソフランが苦手な俺には詐称曲に感じる・・・・ -- 名無しさん (2013-03-17 14 43 53) ↑いっそエラノス灰をギアチェン無しでやったりしてみては?大桟橋穴、冥灰とかと合わせて練習してればこの程度のソフランは割と楽にこなせるようになるよ。聖人灰の低速は32分も出てこない素直な譜面だから、前述の譜面の低速地帯でミスが出なくなる頃には余裕綽々のはず。 -- 名無しさん (2013-05-20 01 10 12) 同色階段多めで割と素直な配置。トール灰の中盤が延々続く感じでスコアも出やすい。 -- 名無しさん (2013-05-20 23 26 14) 嫉妬天空役者AAオーロラDaisukeは難してるがこれは最初の低速で落ちるorzソフラン苦手すぎて辛い -- 名無しさん (2014-05-27 23 15 29) かつての、リンクルキングダムPhase 1のボスだった。初見HARDは危険度が高い。 -- 名無しさん (2014-05-28 23 26 24) ソフランになれてないと全然出来ない曲。階段は単色階段なので楽なぶるい -- 名無しさん (2015-01-08 09 12 20) ☆11ハイパー譜面によくある高速階段の練習に使える -- 名無しさん (2021-03-19 15 24 25) 1P鏡でフルコン。基本的に道中の階段乱打は右から左、左まで行ったら右からまたスタート、みたいな感じになっているので、右上がりが得意なら鏡をかけた方が圧倒的に楽。49小節の白鍵トリルは迷わず片手餡蜜でOK。中盤の低速は16分(高速の8分)が敷き詰められているわけではないので、ミスりやすい箇所。また低速抜けも形が特徴的でミスを誘いやすい。 -- 名無しさん (2021-03-27 22 01 39) 名前 コメント
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Angler 西村 辻野 中出 他大メンバー:今出くん たもん さぎょ かこ様 てつくん きらちゃん Writer 西村 こんちには4年西村です。先日学釣連の友人達と共に小笠原諸島の父島へ行ってまいりました。 父島へは伊豆諸島と同じく、東京竹芝桟橋から出港する船で向かいます。僕はこれまでの合宿で 伊豆大島、新島、神津島と、伊豆諸島をいろいろと経験してきました。しかし、今回の旅は これまでとは違い、父島までかかる時間が25時間半と、とんでもない時間を要するものでありました。 7日の午前10時に出港し、みんなで喋ってたりトランプしてたりなんやかんやで行きはやり過ごし、 翌日8日の午前11時半、父島へ到着。しかし、天候は雨模様、海も荒れているため、船に乗って釣りを したのは翌々日の10日となりました。 さて、小笠原での釣りは100~300 gのジグを使うのですが、当然僕はそんなものは持ってません。 しかし、そんなこともあろうかと今出師匠が道具を準備して持ってきてくれていたので、無事に釣りを することができました。今出くん、ほんとにありがとう。 船が出たのはトラブルもあり、9時半ごろでした。午前中は主に島の周囲で水深40~70 mのところを 150 gのジグでやったり、岸際の浅いところに行ってエギをやったりという感じでした。 僕は150 gのジグ重てーとか思いながら40 cmくらいのカンパチをなんとかゲット。このサイズでも 数十 m上げてくるとなると多少しんどいですね。暴れるし。 その後さらなる大物を求めて沖へと40分船を走らせ、今度は300 gのジグで水深140 mのところを やりました。もうジグしゃくるだけでめっさしんどい。はんぱやない。 で、なんやかんやしてたらちょい大きめくらいのカンパチが釣れました。 なんかみんなは軽々上げてたけど、僕は途中で腰がつりそうになったりしたので休憩しながらなんとか あげました。サイズは74 cmでしたね。 酔いそうだったのと疲れたのがあって僕はこの後は終始休憩モード、最後だけ頑張るも釣れず、って 感じでした。いや、僕の人生でこれ以上引き強いやつを釣ることはないと思いますほんとこれだけで 僕は満足しました。 あとクジラを何回も見れたのはほんとに良かったですね。移動中もクジラ探しが楽しかったです。 そんな感じで僕の今回の旅の釣りは終了です。船の酔い的に僕はこれが限界でしたね。みんなはこの後 母島に渡って釣りをしていたわけですが、行ってたら死んでましたね。 その翌日午後14時、みんなに船で見送ってもらいながら父島を後にし、東京へ帰還しました。 ただ、この帰りの船は荒波によってとんでもないことになったのですが、この話をすると小笠原に行きたく なくなると思うのでこのへんで。
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ダウジング入手リスト 場所 入手アイテム 詳細・備考 入手に必要な秘伝技 ワカバタウン キズぐすり 研究所のポスト裏 29ばんどうろ なし ヨシノシティ きんのたま 左の海を渡る なみのり ロッククライム きんのたま 30番道路から波乗りで なみのり 30ばんどうろ キズぐすり お得な掲示板右の花畑 31ばんどうろ なし くらやみのほらあな(キキョウ側) モンスターボール 31ばんどうろから入って中段 ┐形の岩 ピーピーリカバー 46ばんどうろから入って階段を3つ上ったところ岩に挟まれた右の壁 ※怪力入手後 かいりき いわくだき キキョウシティ モンスターボール 池の中州左の灯篭の左4上1 すごいキズぐすり ポケセン裏の突き当たり いわくだき マダツボミのとう なし アルフのいせき ふしぎなアメ 上入り口側の3個ある砕ける岩の左 いわくだき ちいさなキノコ 36番道路から入ってすぐ左にある入口のしまってる建物の前にある小石の模様のところ スーパーボール 東入り口側左の岩 きんのたま つながりの洞窟下の方の出口をでて岩に囲まれた地帯のにある草の上 なみのりかいりき おおきなキノコ つながりの洞窟下の方の出口をでた岩に囲まれた地帯の左の方にある小さい岩のどれか なみのりかいりき 32ばんどうろ いいキズぐすり 「ほえる」の技マシンを貰える男からずっと左 いあいぎり ハートのウロコ リニア高架下の海中の小さい岩 なみのり スーパーボール つながりのどうくつ入口左2下1 つながりのどうくつ スーパーボール 洞窟に入って2人目の山男(ダイサク)がいる右下の方の岩に挟まれた壁 まひなおし ラプラスの情報を教えてくれる怪獣マニア(タダヒコ)の右上岩 おおきなしんじゅ 上記男の左側 なみのり スピーダー 地下1階 降りてすぐの岩 げんきのかけら 遺跡方面 地下1階右下の山男付近の岩 なみのり リゾチウム エリートトレーナー女(ヒヅキ)の上の地面 なみのり ハイパーボール エリートトレーナー女(サリナ)近く なみのり 33ばんどうろ ヒワダタウン なんでもなおし スミ職人の家前の木材 ヤドンのいど スーパーボール 入ってすぐの水たまり(ガンテツがいたところ) いいキズぐすり 地下1階 真ん中辺りの岩 なんでもなおし 地下1階 地下2階への階段から上1右9 かいりき なみのり ウバメのもり ちいさなキノコ 2匹目のカモネギを捕まえる所の右上の花 どくけし お得な掲示板から右2上7 おおきなキノコ 中央池の左の木の間 なみのり むしよけスプレー 池の右の花 いいキズぐすり 池の右の花を右へ行ったところの木があるところの左側のくぼみ ちいさなキノコ ずつきを教えてくれる人へ行く道を入って3個目の角。赤い花から左4 ちいさなキノコ まいこはんがいた近くの木の前あたり なんでもなおし まいこはんがいた近くの木の前から左1上5 ピーピーエイド まいこはんがいた近くの木の左の木の前から左1上1 34ばんどうろ いいキズぐすり 2人目のタンパンこぞう(ショウヘイ)の右の草むらの右上あたり ふしぎなアメ 柵の向こうにあった「きんのたま」から左1上3 なみのり コガネシティ いいキズぐすり ミラクルサイクルの前の電灯の近く どくけし デパート地下1階 降りてすぐの1つだけのダンボール いいきずぐすり デパート地下1階 真ん中の2つ並んだ茶色のコンテナ右側 まひなおし デパート地下1階 左上の茶色のコンテナ まんたんのくすり ちかつうろ地下2階 局長がいるフロア左の1つだけのダンボール※ラジオ塔イベント以降 げんきのかけら ちかつうろ地下2階 局長がいるフロア右の1つだけのダンボール※ラジオ塔イベント以降 35ばんどうろ きんのたま ぼんぐりの木があるところの上の方 なみのり しぜんこうえん なんでもなおし 柵の外にいって1番左下にいき、そこにある花のあたり なんでもなおし せんせいのつめをくれる女の人の前から下1左9 ポケスロンドーム ポイントアップ ドームの右上 タウリン ボンドリンクショップ下の植え込みまん中あたり 36ばんどうろ ねむけざまし 草むらの左から3番目の木 37ばんどうろ エンジュシティ ハイパーボール 左のゲート前 5つ並んだ灯篭の左から2つ目 ピーピーエイド やけたとう外壁 すごいキズぐすり 案内看板の左上 ふしぎなアメ 池の右下 やけたとう ハイパーボール 1階・左下 ピーピーエイド 1階・左上の突き当たり げんきのかけら 地下1階・下の岩 怪力 どくけし 地下1階・左上の岩 スズねのこみち おおきなキノコ おおきなキノコ ちいさなキノコ ちいさなキノコ ちいさなキノコ 38ばんどうろ マックスアップ ロッククライムでいける柵の外側の上部 ロッククライム 39ばんどうろ きんのたま モーモーぼくじょう 段差を降りたところの真ん中辺り プラスパワー モーモーぼくじょう 木が2本並んでいるところのすぐ右上 ポイントアップ モーモーぼくじょう 左端の柵の手前 アサギシティ なんでもなおし 右上の民家奥の突き当たりにある岩 ふしぎなアメ 灯台の右 ロッククライム しんじゅ 船着場のカップルの近く タウリン 船着場 アクアごう入り口近く アサギのとうだい すごいキズぐすり 3階 40ばんすいどう すごいキズぐすり アサギ側の海岸から見て右下にある砂浜 なみのり 41ばんすいどう ピーピーリカバー うずまきじま(右下)の袋小路 なみのり うずしお ほしのすな うずまきじま(左下)の砂浜 なみのり うずしお ほしのすな うずまきじま(左上)の砂浜 なみのり うずしお ほしのすな うずまきじま(右上)の砂浜 なみのり うずしお ほしのすな うずまきじま(右上)の入口から下2右4 なみのり うずしお タンバシティ ほしのすな 右 海草が干してある真ん中 げんきのかけら 左上 民家の右の岩壁 いわくだき がけっぷちゲート おおきなしんじゅ なみのり ロッククライム 47ばんどうろ しんじゅ 滝下の砂浜 なみのり ほしのすな 波乗り ロッククライム だんがいのどうくつ ハイパーボール 一つ目の梯子を上った右下 48ばんどうろ サファリゾーンゲート ちいさなキノコ ポケセンの左下 ちいさなキノコ ポケセンの右 ちいさなキノコ 右上の無口な人の右 サファリゾーン 42ばんどうろ まんたんのくすり チョウジ側から波乗りしてすぐ下の岩 なみのり スリバチやま すごいキズぐすり 1階入り口側 左側入口付近右上の岩 ゴールドスプレー 1階奥 怪力で押せる岩の右上 かいりき ハイパーボール 地下1階 真ん中入り口から梯子を降り、左へ行ったところの、2つずつ並んでいる岩の間 なみのり ハイパーボール 1階奥 中央の3つの岩の一番左 かいりき ロッククライム ふしぎなアメ 1階奥 プロテクターが落ちていた場所から左3 かいりき ロッククライム きんのたま 1階奥 ロッククライムで降りた先の左の道の奥の岩 ロッククライム げんきのかけら 1階入り口側 あやしいパッチが取れる場所への出口から真上に進んだ岩 ロッククライム すごいキズぐすり 2階 右下の並んでいる岩の間の壁 なみのり たきのぼり かいふくのくすり 2階 右の3つ並んだ岩の一番左 なみのり たきのぼり マックスアップ 2階 中央の大岩 なみのり たきのぼり なんでもなおし 2階 左上の梯子付近の岩 なみのり たきのぼり ピーピーエイド 1階奥 左上の段差の上 なみのり たきのぼり げんきのかたまり 地下1階 バルキーをくれる空手大王(ノブヒコ)の左上の岩 なみのり たきのぼり チョウジタウン なし 43ばんどうろ なし いかりのみずうみ かいふくのくすり 左側入口 入ってすぐの真ん中の段差右端 ふしぎなアメ 釣り名人の家の右上 1箇所だけ崖を調べられる場所 まんたんのくすり こだわりメガネがある場所の右※水曜日は地形が変わっているため入手不可 なみのり ロケットだんのアジト げんきのかけら 地下1階 右端の青いコンテナのある部屋の右上 なんでもなおし 地下2階 左下の3つ並んだダンボール スペシャルガード 地下2階 右上のタワー型PC 44ばんどうろ ピーピーエイダー 右の方行き止まり こおりのぬけみち まんたんのくすり 1階 大きい氷床、左下の氷 こおりなおし 1階 ひでんマシン(たきのぼり)を落とした人の右上の氷 インドメタシン 地下2階 右下の壁 げんきのかけら 地下1階 ブロムヘキシンの右上の氷 フスベシティ なし りゅうのあな げんきのかけら 地下1階 入ってすぐ1段降りた一番左の岩 ピーピーマックス りゅうのほこらの外側右下 なみのり まんたんのくすり エリートトレーナー(ユミコ)の左下の岩 なみのり くらやみのほらあな(フスベ側) ピーピーエイダー 45ばんどうろから入って一段降りた左下 すごいきずぐすり キキョウ側への段差降りたところ なみのり げんきのかたまり くろいめがねをくれる人の左上の岩 なみのり 45ばんどうろ ポイントアップ やまおとこ(マサヒコ)の対岸の行き止まり ポイントマックス 46ばんどうろ北端からロッククライムで登る ロッククライム 46ばんどうろ スズのとう まんたんのくすり 3F 柱の影にあるジャンプ台 かいふくのくすり 5F 右下のはしごのがある足場の1つ上の足場 インドメタシン 8F 右上端のホウオウ像の左4 うずまきじま ふしぎなアメ 1階 入口(右下)から入ってすぐの左上の岩 ハイパーボール 地下1階 右下の2つの岩の挟まれた壁 シルバースプレー 地下1階 右上の岩 しんじゅ 地下1階 左上の岩 げんきのかけら 地下1階 右上の小さな岩に挟まれた大きな岩 かいふくのくすり 地下2階 マップ上部の小さな岩に挟まれた壁 27ばんどうろ げんきのかけら あかいいとがある右の方行き止まり おおきなキノコ 26ばんどうろから戻って段差を降りた岩 きんのたま 26ばんどうろから戻って波乗り 波乗り トージョウのたき なし 26ばんどうろ ちいさなキノコ エリートトレーナーの右上行き止まり チャンピオンロード なんでもなおし 1F つり橋の南側台座の左 かいりき まんたんのくすり 1F 中央左端の岩に囲まれた間 かいりき げんきのかたまり 2F 怪力で押す岩の右にある尖った岩 かいりき ハイパーボール 2F 右下 地面に模様がある場所 かいりき ポイントアップ 2F マックスアップのあった近く かいりき すごいキズぐすり 3F 右下 落とし穴の右側 かいりき キトサン 3F 出口付近の砕ける岩が並んでいる場所 かいりき いわくだき セキエイこうげん ふしぎなアメ 下から2列目左のモンスターボール像 右上 フロンティアフロント ふしぎなアメ ショップ右下のやまおとこの右側 アクアごう なし クチバシティ ブロムヘキシン 船着場 船降りた地点すぐ右 ハートのウロコ 桟橋左の船 なみのり なんでもなおし ワンリキーの右下 いわくだき おおきなしんじゅ 桟橋右の砂浜 なみのり しんじゅ 桟橋右の砂浜 なみのり しんじゅ 桟橋右の砂浜 なみのり 6ばんどうろ ちかつうろ※発電所復旧後 スペシャルアップ わざマシンをくれるおじさんの下のコーン かいふくのくすり ハナダ側入り口のコーン付近 ヤマブキシティ 8ばんどうろ シオンタウン 10ばんどうろ(シオン側) イワヤマトンネル ディフェンダー 1階 右下の岩 マックスアップ 地下1階 下 ロッククライム ヨクアタール 1階左上の岩 まんたんのくすり 地下1階右下の行き止まり いわくだき 10ばんどうろ(ハナダ側) インドメタシン 発電所左 なみのり 9ばんどうろ ピーピーエイド ハナダ側右上の花 はつでんしょ ハナダシティ きんのたま ハナダの洞窟入り口近く 男の子がいる場所の下あたり なみのり 5ばんどうろ 24ばんどうろ 25ばんどうろ げんきのかけら 左上 7ばんどうろ タマムシシティ ポイントアップ 右下 16ばんどうろ 17ばんどうろ ピーピーリカバー 左のコース中ほど右寄り 自転車強制なので、縦軸を合わせて連打すると取りやすい ピーピーマックス 左のコース最後らへん左寄り 上と同様 18ばんどうろ なし セキチクシティ きんのたま 右上 15ばんどうろ 14ばんどうろ 13ばんどうろ リゾチウム 中ほど下 12ばんどうろ ピーピーエイダー 11ばんどうろへのゲートの右 なみのり 11ばんどうろ げんきのかけら 左上 ディグダのあな げんきのかたまり 中ほどの岩 リゾチウム ロッククライム 2ばんどうろ ニビシティ げんきのかたまり 南入口の左 エフェクトガード 花畑 ポイントアップ ジムの左下 3ばんどうろ ほしのかけら 左下の隕石付近 ほしのかけら 右上の隕石付近 すごいキズぐすり ポケセン左 いわくだき おつきみやま げんきのかけら 1階右上の岩 げんきのかたまり おつきみやまひろば右上行き止まり 4ばんどうろ ハイパーボール 段差の上 おおきなキノコ 右下の行止まり トキワのもり かいふくのくすり ニビ側右下の行き止まり ちいさなキノコ 右上の花 おおきなキノコ むしとりしょうねんのリキマルの下辺り ちいさなキノコ わざマシン77がある窪み ちいさなキノコ トキワ側から上 ピーピーリカバー トキワ側から左 おおきなキノコ トキワ側から左上 トキワシティ きんのたま ジムの右下 1ばんどうろ マサラタウン 21ばんすいどう ほしのすな マサラ側の砂浜 波乗り ほしのすな グレン側の砂浜の上の方 波乗り ほしのすな グレン側の砂浜の右の方 波乗り グレンタウン ブロムヘキシン ポケセン右下 ロッククライム ふしぎなアメ 島の左上 ロッククライム ほしのかけら マグマブースター左上の岩 ロッククライム 20ばんすいどう ほしのすな 砂浜 波乗り しんかいのキバ ふたごじま近く グレンタウン側 ※水上 波乗り しんかいのウロコ ふたごじま近く セキチクシティ側 ※水上 波乗り ふたごじま あなぬけのひも グレン側 1階の岩 こおりなおし 地下1階 中央の色の違う床 怪力 しんじゅ 地下2階 左上の岩 怪力 げんきのかたまり 地下3階 中央下の2つの岩に囲まれた壁 怪力 しんじゅ 地下2階 右下の段差の上の岩 怪力 キトサン 地下4階 フリーザーがいた場所 怪力 波乗り ふしぎなアメ 地下3階 左上の1つだけある岩 怪力 波乗り 19ばんすいどう おおきなしんじゅ 右下の砂浜 げんきのかけら セキチク南の砂浜 岩砕き しんじゅ セキチク南の砂浜 しんじゅ セキチク南の砂浜 ピーピーマックス セキチク南の砂浜 22ばんどうろ 28ばんどうろ ふしぎなアメ 元アイドルの家の右側行き止まり いあいぎり シロガネやま かいふくのくすり ポケセン右 段差の上地面に模様がある場所 シロガネやまどうくつ ハイパーボール 洞窟内(入口のあるマップ) 入り口から滝登りしてファイヤーのいる部屋に行く途中の一つ岩 波乗り 滝登り ロッククライム ハイパーボール 洞窟内(ファイヤーのいる部屋) 右上 波乗り 滝登り ロッククライム すごいキズぐすり 洞窟内(ファイヤーのいる部屋) 左上 波乗り 滝登り ロッククライム クリティカッター 洞窟内(入口のあるマップ) 入り口からすぐロッククライムした一つ岩 ロッククライム げんきのかけら 洞窟内(山の斜面から内部に再進入したときにいけるマップ) 行き止まり一つ岩 かいふくのくすり左側 ロッククライム まんたんのくすり 洞窟内(スリバチ状の部屋) 最上段左 ロッククライム 岩砕き ピーピーリカバー 洞窟外(雪が積っている山の斜面) スリバチ状の部屋から最初に外に出る出口のすぐ左 ロッククライム ブロムヘキシン 洞窟内(スリバチ状の部屋) 最上段右上 ロッククライム 岩砕き ふしぎなアメ 洞窟外(雪が積っている山の斜面) きよめのおこうの左 ロッククライム すごいキズぐすり 洞窟外(雪が積っている山の斜面) 複数ロッククライムする箇所の右上段 めざめいしの右 ロッククライム げんきのかたまり 洞窟内 レッドのいるマップに出ることのできる出口の右側行き止まり一つ岩 ロッククライム ハナダのどうくつ すごいキズぐすり 1階(入口の階) 左下隅の砕ける岩に囲まれた床の左の壁 岩砕き 波乗り げんきのかけら 1階(入口の階) 砕ける岩の密集地帯を抜けたところ~橋の入口から降りた場所の間にある小さな水晶 波乗り ふしぎなアメ 1階(入口の階) 橋を抜けた一番奥、入口右の水晶の中 波乗り ハイパーボール 2階 橋から見て右側の梯子から上がった場所から上3、左2の場所 波乗り キトサン 2階 橋から見て右側の梯子から上がった場所から下3、右7の場所 波乗り なんでもなおし 2階 橋から見て右側の梯子から上がった場所の近く、10まんボルトから見て真下のあたり 波乗り ポイントアップ 2階 橋から見て右側の梯子から上がった場所の近く、下の方でぽつんとたたずんでいる水晶 波乗り おおきなしんじゅ 2階 橋から見て右側の梯子から上がった場所からずっと下、模様が違う床の右下部分 波乗り タウリン 2階 橋の入り口付近の梯子から上がった場所の最奥部、ハイパーボールの上 波乗り いわくだき げんきのかたまり 地下1階(ミュウツーのいる階) 橋の入り口付近の階段から行ける梯子の下付近、砕ける岩に囲まれた床 波乗り いわくだき ハイパーボール 地下1階(ミュウツーのいる階) ロッククライムをした先にある水場を右に抜けた場所、砕ける岩でふさがれた道の先 波乗り いわくだき ロッククライム きんのたま 地下1階(ミュウツーのいる階) マップの真中から少し上の付近、砕ける岩の左隣の水晶(上のハイパーボールから見て右上) 波乗り いわくだき ロッククライム
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4 目的の迷宮 軍港ロサイスはアルビオン王国の空軍の大部分を擁する一大基地である。 世界樹を用いない人工の発着場は中心の塔から桟橋が四方に伸び、桟橋は一つで大型の船が両側に5隻ずつ並べられるほどの大きさを持つ。今でこそ、内戦に駆り出された船や各地の港の警戒に当たる船でやや寂しくはなっているが、その全てが揃い集まったときの最大で40隻にも上る船が並ぶ様は、この地を踏む者たちの心を掴んで放さない。 空軍だけに着目すれば、アルビオンはガリアに匹敵する戦力を有している。地理的な優位も合わさって、空の戦いにおいては無敵を誇る、とまで言われているほどだ。 ロサイスの規模もそれに見合ったもので、発着場の傍には造船所や兵舎、司令塔といった基地に必要な建物が並び、小さな森を挟んだ内陸側にはそれなりの規模の町が形成されていた。 世界各国に誇れる、巨大基地。それがロサイスである。 だが、それを快く思わない人間達もいた。 事情聴取と元々軍向けに運んでいる積荷を持っているために入港した、マリー・ガラント号。その船内にいるホル・ホース達だ。 「予想以上にデカイな……」 その言葉に、エルザと地下水が同意を示す。 ロサイスの到着間際に船員達に起こされたホル・ホースは、既に目を覚ましていたエルザ達を引き連れ、大砲で空いた穴から顔を覗かせて町の様子を眺めていた。 着陸した船の傍の地面では、やや緊張した面持ちの兵士達があっちこっちをウロウロと歩き回っている。時折こちらを見ているが、視線が会うことは無い。兵士達が見ているのはホル・ホース達ではなく、船そのものであるようだ。 船の積荷は硫黄である。火薬の原料となるそれが幾つか破損した樽から零れて、船内に奇妙な異臭を漂わせていた。 この基地に居る兵士達は積荷がなんであるかを知っているのだろう。内戦という事情と合わせてみると、同じ国の同胞を相手にする武器の存在を心中では複雑に思っているのかもしれない。 見える範囲で、兵士の数はざっと二十人。その全てがこちらを見ているわけではないのだが、積荷を気にしているせいか、視線が途切れることは無かった。 「どうすっかなあ……」 穴から顔を引っ込めて、ホル・ホースは帽子を深く被った。 現在、甲板では積荷の値段交渉が行われている。だが、それと同時にホル・ホース達に対する情報を船長は売っているようだった。空賊の頭を捕まえたとなれば、マリー・ガラント号の船長は株を上げるだろうし、ホル・ホースも叩けば埃が出る身だ。金貨何枚で取引されるか分からないが、あまり良い結果は期待できそうに無い。 しかし、逃げるにしても警戒が強過ぎた。船長が基地の軍人と話をしに行っている今がチャンスなのだが、逃げ場がどこにも無いのだ。 エルザの先住魔法で近隣の敵を眠らせる、という方法も考えたが、港町全体を覆うことなんて無理だし、範囲を限定したところで異変を感じ取られて援軍が来たのでは元も子もない。 「これで、地下水の体が耳長野郎のものだったら、力押しで逃げられたんだが……」 「無いものねだりしても仕方ねえだろ、旦那」 はあ、と溜息を吐くホル・ホースに眉尻を下げて地下水は首を振った。 たとえ、空賊に襲われたときにビダーシャルの体を確保出来ていたとしても、その体に魔力は残っていないだろう。どの道、状況に変わりはない。 「樽の中に隠れる、っていうのはダメなの?どこかに運ばれるのを待つとか」 「博打にしては分が悪過ぎるな。荷の確認の為に蓋を開けられたら終わりだし、重さの違いで確実にバレるだろ」 エルザの意見をあっさりと却下して、ホル・ホースはもう一度、船の穴から外を見る。 歩哨の交代時間だけでも分かれば、ある程度逃走経路なども計算できるのだが、そんな情報が手に入る前に船長は軍との交渉を終えるだろう。 既に何人か、ホル・ホース達を監視するように船員達が船の積荷を運びながらこちらの様子を窺っている姿を見ている。天井を踏み鳴らす音からは、入港する前より遥かに沢山の人数が集まっていることも推察できた。包囲網は、少しずつ狭められているらしい。 「穴でも掘るか……?」 意見が却下されてむくれているエルザの頭を撫でつつ、地面に視線を落とす。 幸いにして、地盤はあまり硬そうには見えない。手で掘るのは無理だが、地下水の魔法を使えば脱出路くらいは何とかなりそうな気がした。 「それも難しいと思うぜ。船底に穴をあけて、土掘って逃げようってんだろ?船が着陸する度に船底で押し固められた土はここから見えている土よりずっと硬いはずだ。例え軟らかかったとしても、風の系統のオレじゃあ長くは掘れねえよ」 淡々と事実を説明する地下水に、いよいよもってホル・ホースは頭を抱える。 どうにも打つ手が見つからない。 ここから一人ずつ目に見える敵を殺す、というのも考えたが、異変に気付いた連中が船に突撃してきたら流石に対処が出来ない。下手に乱戦にでもなれば、火力と数に勝るロサイスの軍人達の方が有利だからだ。 孤立無援の状況下で敵地のど真ん中から脱出する方法がまったく思い浮かばず、焦燥感に駆られてホル・ホースは気が付かない内に貧乏ゆすりをしていた。 「……ねえ、お兄ちゃん。もしかして、絶体絶命ってヤツ?」 まだ現状を正しく理解していなかったのだろうか。 冷や汗を浮かべて尋ねるエルザに、ホル・ホースは頬を引き攣らせて目を泳がせる。 「ええええええ?ウソ!本当に?だって、昼寝までしてたから、何か作戦があるものだと思ってたのに……、なにも考えてなかったの!?」 「う、うるせえ!まさか、こんなに警備が厳重だとは思わなかったんだよ!船の穴を利用して逃げ出してやろうと考えてたのに、ここまで警戒がきついとは……」 直球で責めてくるエルザの言葉に胸を痛めつつ、ホル・ホースは指の爪を噛む。 今までで一番の窮地かも知れない。ガリアのヴェルサルテイル宮殿を攻めた時は、ハルケギニアでも上位の飛行速度を持つシルフィードが居たし、ジョゼフを仕留めれば勝利が確定していた。だが、この場では敵の親玉は見当たらないし、逃げるための足も無い。 まったく、なぜ自分は寝るだなんて選択をしたのか。 ホル・ホースは、数時間前の自分を殴り飛ばしたい気分だった。 そんな時、地下水が唐突に声を上げた。 「あ。なんだ?なんか言ってる」 地下水の言葉に、ホル・ホースとエルザが首を傾げ、続いて耳を澄ませた。 話し声なんて先程から聞こえている。上を見上げたところにある天井の向こうは、もう船の甲板だ。船員達の怒号や話し声が途切れたことなど無い。だからこそ、こうして声を潜めることなく話が出来ているのだ。 新しく動きがあったのかと思ったが、それも無いようだ。聞こえてくるものは、船員達の無駄話やそれを咎める怒号ばかり。中にはホル・ホース達に関する話題もあるようだが、実のある話ではない。 しかし、地下水は首を幾度か縦に振り、うーん、と唸り声を上げて眉を潜めていた。 甲板の様子を聞き取っている訳ではないようだ。 誰かと会話をしているらしいが、傍目に見ると精神的にアレな人にしか見えなかった。 「おい、なんだ?どうしたんだよ」 ホル・ホースが声を掛けると、地下水がチラリと視線を送り、溜息をついた。 「仕方ねえ。他に方法も無さそうだしな。首から上だけは返してやるけど、おかしな真似はするんじゃねえぞ」 いよいよもって危ない人か、と思ったところで、地下水が操る空賊の頭の表情が妙に穏やかなものに変わった。地下水が使っていたときとは違う、上品さを感じさせるものだ。 「ありがとう、というのも変かな?この体は僕の物なのだからね」 口調も変わったことで、ホル・ホースとエルザはやっと地下水が何と話していたかに気が付いた。 「そちらのお嬢さんは始めまして、だね。僕の名前はウェールズ。アルビオン王国第一王子のウェールズ・テューダーだ」 体の大半は未だに地下水の制御下にあるため、ウェールズは目礼だけ紹介を終えた。だが、ぼさぼさの黒髪と無精髭で王子とは、まったく説得力が無い。 そのことに本人も自覚があるのか、軽く笑うと困ったような表情を浮かべた。 ガリアで変な王族に囲まれて生活していたホル・ホースたちは、特にウェールズの驚きもせず、ああそうなんだ、と適当に反応を示して話を進めた。 「テメーの名前なんてどうでもいいんだ。そんなことよりも、地下水が喋らせるってことは、なにか言いたいことがあるんだろう?」 王子と聞いても特に驚く様子を見せないホル・ホースに、自分が信用されていないのかと思ったウェールズは、少し言葉を溜めて、左手の薬指に視線を送った。 そこには不思議な色を湛えた石を台座に嵌めた、立派な指輪が嵌まっている。 「左手の薬指に嵌まった風のルビーが僕の身の証になる。不審に思うなら、それを確認して欲しい」 「そんなもんどうでもいいって言ってるだろうが」 一瞬だけウェールズの左手を見たホル・ホースが、そう冷たく言い捨てた。 身の証と言われても、ホル・ホースたちは鑑定が出来るわけではない。確認したところで真実か否かなんて判断できないのだ。 それを、ウェールズは理解していないようだった。 「いいのかい?僕は、これから君達の命運を分けるかもしれない人間だ。信用するに値するかどうか、確かめるべきではないのかい」 ウェールズの言葉をホル・ホースは鼻で笑う。 どうも、価値観が違うらしい。いや、考え方が違うのだろう。 さっさと話の続きをしたいホル・ホースと自分の立場を明確にしたいらしいウェールズの話は上手く交わらなかった。 仕方なく、ホル・ホースは適当な理由をでっち上げてウェールズを納得させてしまおうと考えをめぐらせる。 そして、ちょうど横にある大砲で破壊された船の壁を見て、口を開いた。 「……確認するまでもねえよ。テメーがアルビオンの王子なら、空賊達の船の扱いが妙に上手かったことにも説明がつく。身分を隠した軍を使っての私掠船もどきだな。大方、通商破壊でも狙ってたんだろう?別に珍しくもなんともねえ、在り来たりな手だ」 王党派は貴族派に押されていると聞いている。その場合、敵の戦力を削ぐには、正面から攻めるより、後方を乱したほうが早い。 人手不足を補うため、また、海賊行為による士気の低下を防ぐため、と考えれば、王子が直接出張ってくる理由にならなくもないだろう。 「なんとも手厳しいね」 不躾なホル・ホースの物言いに、ウェールズは苦笑を浮かべて、はは、と笑った。 王党派の内情は、予想通りだったようだ。 「ほれ、さっさと話を進めろ。この状況を何とかする方法があるんだろうが」 船長が不審者を軍に突き出すのは、恐らく、積荷の取引交渉が終わってからだ。船内に危険人物が居ることを知らせて船内に入る理由を与えてしまえば、積荷に細工をされて取引を不正なものにされる恐れもある。 積荷の量が量であるだけに、すぐに交渉が終わるわけではないだろうが、悠長に話している時間が無いのは確かだ。 ホル・ホースの焦りを感じたのか、ウェールズは自分が信用されたものだという前提を持って話を始めた。 「では、手短に話そう。ここから桟橋が見えるだろう?ロサイスの桟橋は骨組みを露出させた、無骨なデザインになっている。万が一敵に破壊された場合にも、すぐに修復が可能なように構造は単純化され、支柱の内側は殆ど空洞になっているんだ」 遠く見える隣の桟橋を指して、ウェールズが構造の解説を行う。 支柱だけで壁が無いということは、中は吹き抜けで移動が可能だということだ。 「そうみたいだな。だが、中を通って逃げるのは無理だぜ?到着前に見たが、発着場は周囲の施設なんかとは離れてる。船に新しく穴でも開ければ桟橋の中には隠れることは出来るけど、逃げ場はどこにもねえ。それに、この兵士の数だ。柱の陰に隠れたとしてもすぐに見つかるだろ」 顎を向けて船の外を示すホル・ホースに、ウェールズは一度目を向けると、穏やかに微笑んだ。 「大丈夫。桟橋の下の地面は土台造りの関係上、少し低くなっていてね。体を寝かせれば大人でも隠れて移動できるんだ。哨戒任務の確認事項に含まれているけど、実際にそこまで見に来る兵は少ないから、見つかる心配もないだろう。情けない話だけどね」 過去、幾度かの視察や抜き打ち検査の時にでも知ったことなのだろう。兵士達の怠慢は身内の恥のはずだが、それが今は助けとなっていることに、ウェールズは複雑な気持ちを抱いているようだった。 穴から隣の桟橋を睨みつけるように見たホル・ホースは、桟橋の下にある影の具合からウェールズの話が真実であることを確認すると、ヒヒと笑ってウェールズを見た。 「逃げ道は確かにあるんだな?」 その言葉に、ウェールズは力強く頷いた。 「発着場の中心にある塔の中央。その真下に隠された避難経路がある。軍の中でも一部にしか知らされない、秘密の地下道さ。ロサイスからの逃亡や、逆にロサイスに奇襲をかけることにも使える。巧妙に隠されているから、知らない人間には発見は難しいだろうね」 そこで自重気味に笑ったウェールズを見て、ホル・ホースはやれやれと肩を竦めた。 「なるほどね。どこの王様も同じようなことを考えるんだな。オレってば、地下通路には縁が深いぜ」 ガリアにも存在した王族用の逃走経路を思い出したホル・ホースに、ウェールズは少しだけ満足そうな笑みを浮かべた。 「基本を抑えることは戦いを勝利に繋ぐ。兵法の基本だよ。つまり、在り来たりな手こそが必勝の一手なのさ」 自分が言った言葉をそのまま返されたことを知って、ホル・ホースは帽子を押さえて愉快そうにヒヒと笑った。 白い雲の絨毯を滑るように、船が空を飛んでいた。 昨夜の内にラ・ロシェールから飛び立ったものとは別の、アルビオンへ向かう旅客を乗せた定期便だ。 左右を見れば、同じような目的を持つ船が二隻、空を併走しているのが見える。大陸間を行き来する船は、様々な事故や空賊などの襲撃を防ぐため、普段から艦隊を形成して運行することが多い。この艦隊もその例に漏れず、三隻を一つの隊として運用していた。 中央を飛ぶ船の後部甲板にある貴族用のテラスでテーブルを囲んでいるのは、“女神の杵”亭の襲撃を乗り越えて翌朝の出発に漕ぎ付けたルイズ達だった。 太陽は頭上に輝き、鮮やかな青に染まった空には白の国の姿が見えている。 アルビオンを直接見るのは初めてであるギーシュと共に、才人も口をだらしなく開けてその光景を見上げ、隣で偉そうにアルビオンの歴史を語るルイズの言葉を右から左へと聞き流していた。 その様子を退屈そうに眺めている赤い髪の少女が、欠伸交じりに呟いた。 「到着は、まだ時間がかかりそうねえ」 わざわざ早起きをして朝一番の船に乗ったのだが、もう5時間以上も経過している。風向きがいいため、普通よりも早くスカボローの港に到着するだろうと船長から話を聞いていたのだが、まさか、船旅がここまで長いとは思ってもいなかった。 最初は空の景色に歓声を上げていたのだが、天気に変化が無いため、変わらない空の姿にすぐに飽きてしまった。そうなると、やることがまったく無いのが苦痛になる。 「到着は夕方」 「わかってるわよ。ちょっと言ってみただけ」 本から目を離さずに声を発したタバサに、キュルケは投げやりの答えた。 出発前に船長から到着予定時間は聞いている。まだ昼を回ったところなのだから、少なくとも、あと4時間はかかるはずだ。 退屈な時間は過ぎるのが遅い。適当に騒いでいるうちに到着するだろうと思っていた予測が大きく外れた為に、キュルケは暇で死にそうだった。 テーブルに力なく頭を乗せて、甲板の隅で寝転がるグリフォンを視界に入れる。そこには、少し背中の煤けたワルドの姿もあった。 今朝から一度として、ルイズはワルドと視線を合わせていない。話しかけられれば対応くらいはするが、酷く事務的で、倦怠期の夫婦を見ているかのようだった。 “女神の杵”亭での出来事が尾を引いているらしい。まあ、メイジの分身ともいえる使い魔を決闘で散々叩きのめした挙句、婚約者を名乗っておきながら魅力を感じない、なんて言ったのだから、今の関係に落ち着いても仕方がないだろう。 グループの輪から抜けてグリフォンと戯れる魔法衛士隊隊長の姿は、あまりにもあんまりな光景で、見ているこっちが辛くなる。かといって、救いの手を差し伸べる気にもなれなかった。 テーブルに寝かせた頭を逆方向に向けると、キュルケは船と船の間を優雅に飛ぶ青い竜の姿を見つける。 ギーシュの使い魔であるヴェルダンデを口に銜えたシルフィードだ。 巨大なモグラの姿をしたジャイアントモールという種族のヴェルダンデは、人間の大人よりも少し大きい体をしている。それを銜えっぱなしでいるのは流石に圧倒的な体の大きさを持つシルフィードでも辛いのか、手に抱え直したり、足で掴んだりと、工夫を凝らして疲れを逃がしているようだ。 本来なら、ヴェルダンデは連れて行く予定ではなかった。アルビオン大陸は空にあるからモグラが役に立つとは思えなかったし、そもそも、ギーシュからして無理矢理任務に参加した口だ。余計な荷物は少ないほうがいい。 だが、トリステイン魔法学院からラ・ロシェールまで土を掘って追いかけてきた根性とギーシュの懇願にルイズが根負けして、仕方なく同行を許可したのである。キュルケやタバサもついてきてしまったのだから、今更使い魔の一匹や二匹、気にするのもおかしな話だろう。 「なんともまあ、ほのぼのとしてるわねえ」 シルフィードに銜えられたヴェルダンデが、つぶらな瞳をキュルケに向けている。馬すら食料にするシルフィードに銜えられているのだから多少は怯えても不思議ではないのだが、そんな様子は微塵も無い。鼻をピクピクと動かすだけで、あとは落ち着いたものだ。 こんなことなら、自分の使い魔のフレイムも連れてこればよかったかしら? 殆ど遠足気分のキュルケがそんなことを考えて、体を起こした。 今日は、とても良い天気だ。 雲は少なく、日は高い。 夏が近いお陰だろう。船は相当な高度を飛んでいるというのに、肌寒さを感じることは無かった。むしろ、柔らかく吹く風が心地いいくらいだ。 湧き上がる眠気に欠伸をしたキュルケは、何か面白いものは無いかと視線をくるくるとあちこちに飛ばす。 なにか余計なことを言ったらしい才人とギーシュをルイズが叩いているが、それは見慣れた光景なので好奇心を刺激されることは無い。タバサは本に夢中になっているし、ワルドはグリフォンに寄りかかっていつの間にか寝息を立てていた。仲間内にキュルケの遊び相手になってくれる人物は居ないようだ。 視線を他に向けると、キュルケたちのいる後部甲板以外にも、中央甲板や船首のほうには人影が見て取れる。 船に乗っている客はルイズたちだけではない。未だ終わらないアルビオンの内戦に参加しようと、昨夜の騒ぎにも姿を現した傭兵達が何十人と船内で身を潜めているし、戦争を食い物とする商人らしき人物や酔狂な貴族も居るようだった。 ただ、キュルケが暇つぶしにでも粉をかけたくなるような男はいないらしい。 退屈そうに溜息を吐いたキュルケは再びテーブルに突っ伏すと、お腹の辺りに違和感を感じて眉を寄せた。 「……そういえば、お昼よね」 日は頭上にある。昼食を取るにはちょうど良い時間だろう。 才人とギーシュの折檻を終えたルイズがキュルケの呟きを聞いていたのか、これだからゲルマニアの女は下品なのよ、と馬鹿にするように言ったところで、小動物の鳴き声のような音をお腹から響かせた。 「トリステインの女は、お腹がすいたら鳴き声を上げるのね」 「う、うるさい!」 ニヤニヤと笑ってからかうキュルケに顔を真っ赤にしたルイズが歯を剥いて威嚇する。 その横で、別の人物が、きゅう、とお腹を鳴らした。 「……もういいわ。お昼にしましょう」 「……そうね」 顔を真っ赤にするタバサを置いて、ルイズはテーブルの傍に寄せ集めた私物の中から大きな籠を取り出した。 テーブルの上に乗せて籠を覆う真っ白な布を取り払うと、そこにはサンドイッチとワインのビン、それにグラスが人数分入っていた。 朝方、まだ朝食の仕込をしていた“女神の杵”亭のコックに無理矢理作らせたものだ。 一緒に入った小皿をグラスと一緒に並べ、サンドイッチとワインを分けると、ルイズは寝入っているワルドに視線を向けて小さく溜息を吐いた。 立って歩けるようにはなったが、ワルドはまだ怪我人だ。水のメイジの魔法による治癒も万能ではない。失われた体力を回復するには時間がかかるのだろう。 まったく起きる様子の無いワルドから視線を外し、まだ頭を抑えて蹲っている男子二人に声を駆けると、ルイズは自分の席に座り直して両手を組んだ。 同じように、キュルケとタバサも両手を組み、遅れて着席したギーシュもそれに倣う。 「偉大なる始祖ブリミルと女王陛下よ。今日も我にささやかな糧を与えたもうたことを感謝いたします」 食事の前の祈りの言葉だ。 トリステインは勿論、ゲルマニアにもガリアにもアルビオンにも女王陛下は居ないのだが、こういうのは定例文を使い回すものなので気にしてはいけない。実際、この祈りの言葉を学んだ当初はルイズたちも何度か首を捻ったが、今では気にならなくなっている。 ただ一人、その辺りの慣習に慣れていない才人だったが、もとより祈りの言葉なんて口にしないから気にする様子も無かった。 代わりに日本式の祈りの言葉を口にすると、目の前のサンドイッチに手を伸ばして勢い良く食らいつき、頬一杯に詰め込む。 「こら!もうちょっと上品に食べなさい!」 あまりに多く詰め込み過ぎて具の一部が才人の口の端から零れているのを見たルイズが窘めた。 「もう、世話のかかる使い魔ね!」 見かねてルイズがハンカチで才人の口元を拭うと、才人が顔を向けて頭を下げた。 「もごごもっごご、もごごごもごもぐもぐ」 何を言っているのかさっぱり分からないが、お礼を言っているらしい。 ルイズは顔を少し赤く染めると、そっぽを向いて自分の分のサンドイッチを見つめる。 「か、勘違いしないでよね。べ、別にアンタの為にやったんじゃないんだから。使い魔の食事のマナーにも気をつけないと、主人であるわたしが恥をかくのよ。そ、そうよ、それだけなんだから!」 どんどん赤くなっていく顔をキュルケとギーシュがニヤニヤ笑って見ていることにも気付かず、ルイズは俯いて兎のようにサンドイッチを齧り始めた。 傍から見れば、ただの照れ隠しだ。だが、鈍感な才人は、ルイズの言葉をそのままに受け取って肩を落とすと、残るサンドイッチを片付けに入る。 落ち込んでいるようだった。 「素直じゃないわねえ」 「まったくだ」 ルイズと才人に聞こえないように顔を寄せて呟いたキュルケとギーシュが、互いに苦笑を浮かべて二人の姿を生暖かい目で見守る。 ルイズと才人の関係は、子供同士の恋愛模様に似ていた。 お互いがお互いの気持ちに気付けず、自分が抱いている気持ちすらも良く分からないために、沢山のすれ違いを起こすのだ。 こういうのは状況に任せて放っておくのが一番なのだが、元々悪戯心の強いキュルケとギーシュにそんなことを要求するのは酷というもの。 ニヤニヤとした二人の笑みはどんどん深まり、どうちょっかいを出してやろうかと想像を膨らませる。 その横で、我関せずと自分の分のサンドイッチをいち早く食べ終えたタバサが、籠の中に残っているサンドイッチに狙いをつけていた。 言うまでも無く、ワルドの分だ。 キラリ、と瞳を輝かせたタバサが周囲の状況を確認する。 物足りないからと人の分にまで手を伸ばすのがバレたら、きっと怒られるだろう。それだけはなんとしても回避しなければ。 そういう思考で隙を窺うタバサは、視界の端でゆっくりとこちらに近付いてくる一人の傭兵の存在に気が付いた。 「失礼。もしや、昨晩“女神の杵”亭におられた貴族の方々ですかな?」 ボサボサに伸びた髪と土と血に汚れた服。それに厚みのある鎧を身に着けたむさ苦しい顔の傭兵が、テーブルから三歩ほど離れた位置に立って声をかけてきた。 「……どちら様かしら」 傭兵に顔を向けたキュルケが尋ねると、傭兵は不恰好なお辞儀をして名乗った。 「自分はドノヴァンと申します。つい昨晩、ラ・ロシェールに到着したため騒動には関与しておりませんが、自分の仲間が世話になったようで、一言お詫びをしに参りました」 どこかで見た貴族の仕草を真似ているのだろう。一つ一つの動きがぎこちなく、それでも必死に形を繕っているのが見て分かる。 礼儀を見せようとしている、ということは理解できたルイズたちだったが、それが警戒心を取り払うかどうかと言えば、否と言えた。 昨晩の騒動に直接の関与をしていないと言っていても、それが真実であるとは限らない。 彼は貴族を襲った連中の仲間なのだ。こうして襲った貴族の前に出れば、共犯や連帯責任などの適当な理由で命を奪われることも考えないはずはない。 それでもルイズたちの前に現れたということは、何か理由があるのだろう。 絶対に自分が殺されない確証があるのか。或いは、先に相手を殺すという意思を持っているかのどちらかだ。 テーブルの下に杖を隠したキュルケは、ドノヴァンを追い払おうと口を開きかけたルイズの足を踏んで止め、これから切り出されるであろう用件を問う。 すると、ドノヴァンは厳つい顔に奇妙な笑みを浮かべて、懐から二枚の紙を取り出した。 変色の仕方が違うところを見ると、違う時期に作られたもののようだ。端が同じような破け方をしているから、恐らく、同じ場所に同じ方法で貼られたものなのだろう。 一番近い位置に居たルイズがそれを受け取り、そこに書かれた文字を読み上げる。 「えっと、なになに。……生死問わず、以下の者を捕らえてガリア王に献上せよ。彼の者は王の命を狙った悪逆非道の暗殺者である。賞金は……百万エキュー!!?」 ルイズの叫びに反応したキュルケとギーシュが立ち上がり、ルイズの横に駆け寄った。 「ウソ!?本当に?あ、本当に百万エキューって書いて……って、あら?ここに描かれている人の顔って……」 「どこかで見た顔だね。……というか、うん。昨日見たよ」 覗きこんだ紙の中央に描かれた人物画を見て、キュルケとギーシュはサンドイッチを食べているタバサに視線を送る。 少し冷たいものを含んだ視線を受けて、無関心を貫いていたタバサが顔を逸らした。 「あ!やっぱり、タバサの知り合いじゃないの!!」 誤魔化すようにサンドイッチを食べる速度を上げたタバサにキュルケが詰め寄り、両肩を掴んで激しく揺さぶる。一方で、ギーシュは紙を見つめて何事かを考えた様子を見せたかと思うと、両手を、パン、と叩いて声を上げた。 「そうか!宿を襲撃した傭兵達は、ミス・タバサの知り合いを狙っていたんだ!そう考えれば、彼らが突然動きを変えたのも理解が出来る。うむ、僕らを狙っていたヤツも居たのだろうけど、大半は賞金に釣られた連中だったというわけだな」 納得がいった。とギーシュが神妙な顔で頷いている。 キュルケは未だに視線を逸らしているタバサを睨みつけると、鼻先が触れ合うほどに顔を近づけて聞いた。 「タバサ。もしかして、知ってた?あの人たちが賞金首だってこと」 「……知らない。それは本当に知らない」 首をぶんぶんと横に振るタバサに疑惑の目を向けるキュルケは、タバサの顔を両手で挟んで動きを止めると、その瞳をじーっと見つめた。 タバサのこめかみに脂汗が浮く。 「もう一度聞くわ。……知ってたわね?」 剣呑な空気を詰め込んだ言葉に、タバサはとうとう首を縦に振った。 やっぱり、と呟いてタバサから離れたキュルケは、腰に両手を置いて悪戯をしている子供を見つけた母親のような顔になった。 「どうして隠してたの!あらかじめ知っていたなら、昨晩の襲撃事件だって他に対処の仕方があったと思わないの?タバサの交友関係に口出しするつもりは無いけど、そういう大事なことを隠したりしないで欲しかったわ」 過ぎたこととは言え、一時は命の心配だってしたのだ。このくらいの物言いはしてもいいだろうと、見ているルイズたちもキュルケを止めようとはしなかった。 だが、タバサは口を塞いでいたサンドイッチを飲み込んで、キュルケの言葉に首を横に振る。 「違う。賞金首だったのは昔の話。わたしが知っているのはそのときのことで、今も賞金首だとは聞いてない」 その言葉にキュルケは目を丸くすると、振り返ってドノヴァンの姿を目に映した。 「どういうことよ」 賞金首が過去のことなら、出された紙はただの誹謗中傷の類となる。 そんなものに振り回されたのかという怒りもあったが、それを今見せる意味が一体なんなのかを確かめるのが先だと、キュルケはしたり顔のドノヴァンを睨み付けた。 「まあ、落ち着いてください、貴族様。もう一枚の紙を見て頂ければよろしいかと」 ドノヴァンの手がルイズの持つ紙を指し示す。 紙は二枚あるのだ。なら、もう一枚の紙に真実が書かれているのだろう。 キュルケはルイズから賞金首の張り紙を奪い取ると、後ろに重なっているもう一枚の紙を上に乗せて、そこに書かれている文字を読んだ。 「……生死問わず、以下の者を捕らえてガリア王に献上せよ。彼の者は王の命を狙った悪逆非道の暗殺者である。賞金は10エキュー。ガリアの名において、それを保証するものなり」 「まったく同じ文じゃないの!」 ルイズが立ち上がり、同じようにギーシュも抗議の目をドノヴァンに向けた。だが、話について行けずにワインをチビチビと飲んでいた才人が首を捻って、先程の手配書との違いを指摘した。 「10エキューなのか。凄い下がり方してるな」 すぐには才人の言葉の意味が理解できずに食って掛かりそうになったルイズは、はっとしてキュルケに顔を向ける。 「じゅ、10エキュー?百万じゃなくて、10なの?」 「……そうみたいね。金額の項目が凄く寂しくなってるわ」 もう一つの手配書をキュルケが差し出すと、ルイズとギーシュがそれを睨みつけるように見た。 確かに、10エキューと書いてある。文章は使い回しらしく、数字の部分だけに空間が空いているせいで余計に金額の小ささが浮き彫りになっていた。 「えっと、罪状は一緒なのよね?だったら、なんでこんなに金額が下がってるわけ?ガリアの王様と裏取引でもしたの?」 ルイズの疑問ももっともだろう。事情を知らない人間にとっては、さっぱり理解できない値動きだ。 しかし、裏取引ならこんな中途半端な額ではなく、いっそのこと賞金そのものを取り下げるのではないか。 そんな疑問に答えられそうな人物が一人だけ居るために、自然と注目は一人の人物に集まった。 「タバサは事情を知ってるわよね?」 キュルケの問いに、タバサは小さく頷く。 しかし、その口からルイズたちの期待するような言葉が飛び出すことは事は無かった。 「今は話せない。いつか話せる日が来るから、そのときまで待って欲しい」 その言葉に、キュルケは仕方無さそうに肩を竦めてタバサの頭を撫でた。 「あなたがそう言うなら、きっと深い訳があるんでしょうね。でも、いつか必ず話しなさいよ」 もう一度、タバサが頷いた。 「……で、結局なんなんだい。君は昨日の事件を振り返ってあれこれ話すために、ここに来たわけじゃないんだろう?」 話がわき道にそれたという自覚があるのか、ドノヴァンはギーシュの言葉に苦笑いを浮かべてボサボサの頭をかいた。 「へへ。とりあえず、自分達が貴族の旦那方を狙ったわけじゃないってことだけ、覚えておいて欲しかったんですよ」 要するに、無罪を主張しているわけだ。 だが、そんなことを主張しなくても、昨晩の襲撃に係わった傭兵たちを司法が裁けるわけではない。傭兵たち一人一人の顔や特徴など覚えていられるはずが無いのだから、自然と襲撃事件は闇へと葬り去られるだろう。 なら、狙いは別にある。 「それ以外にも、何かあるんじゃないの?」 タバサの頭を撫でながらキュルケが尋ねると、ドノヴァンは卑屈な笑いを浮かべてタバサに視線を合わせた。 「その賞金首、貴族様と一緒に居たんでしょう?それはちょいと、不味いんじゃねえですかい?なにせ、その賞金首は王族を殺しかけて追われているヤツだ。もし、そんなヤツと親しいなんて知られたら……」 そこで言葉を止めたドノヴァンに、ルイズたちは顔を真っ青にした。 実際に王を殺してはいないとはいえ、暗殺者と一緒に居るということはそういう目的を持っていると思われても仕方がない。誰の暗殺を目的としているかなんて、ホル・ホースが追われている理由を考えれば一目瞭然だ。 これが公になれば、ルイズたちは王家に反旗を翻そうと画策する逆賊と呼ばれるだろう。 タバサはまだ良い。元々そういうことを計画していたし、ジョゼフ自身にもそれは知られていることだ。今更、ガリア王家が何かを言ってくることは無いだろう。 だが、ルイズ、ギーシュ、キュルケの三人は別だ。特に、キュルケの故郷、ゲルマニアの皇帝は力でのし上がってきたタイプの王であるために、反逆の意図があるなどと思われればどうなるか分からない。 ルイズやギーシュは、天国か地獄かのどちらかだろう。 王女から直接賜わった任務を成功されば、いくらか言い訳の材料が生まれる。逆に、もしも失敗でもしようものなら、スパイの烙印を押されて絞首刑だ。任務の内容が知られている原因がルイズたちにあるのではないかと疑われれば、もう反論の余地が無くなる。 才人はルイズと運命を共にするとしても、その一方で、ワルドは場合によっては言い逃れが出来るかもしれない。 件の暗殺者と決闘をして重傷を負ったという事実は、彼の身の潔癖を証明するのに都合の良いものだ。説得力は十分ではないが、運が良ければ無罪を勝ち取れる可能性もある。 ルイズたちがホル・ホースと一緒に居た時間はたったの一日であるため、一緒に居たと証言できる目撃者は多くないだろうし、ドノヴァンの言うようなことに気付く者は更に少ないはずだ。 ならば、ここでドノヴァンを口封じすれば、ルイズたちは疑いをかけられずに済む。 そう。口封じをしてしまえば、全ては丸く収まるのだ。 真っ先に杖を構えたギーシュが、ドノヴァンを睨みつける。 「おおっと、待った!そういう危ないものはしまって貰うぜ。オレは仲間の代表で交渉に来ただけだ。オレに手を出せば、仲間が事実を言いふらす。こっちにもメイジはいるからな、全員どうにかしようってのは考えないほうがいいぜ」 その言葉に、ギーシュは呻いて杖を下ろした。 「……要求はなに?」 沈んだ表情でそう言ったルイズに、ドノヴァンは満足そうに笑みを深めた。 下品な笑みだ。最初に取った不細工な礼儀は、ルイズたちを馬鹿にしていたのだろう。 「へ、へへへ」 厭らしい笑みを浮かべたドノヴァンがゆっくりと近付き、テーブルの上に置かれた中身の残っているワインビンに手を伸ばした。 赤い液体がドノヴァンの口に注がれ、喉が大きく鳴り響く。 「うめぇ。貴族様ってのは、こんな上手い酒を毎日飲んでるのか?うらやましいねえ」 中身を飲み干したドノヴァンが空になったワイン瓶を放り出して感嘆の息を漏らし、ルイズたちを値踏みするように見つめる。 状況は最悪だ。命を握られたに等しい。 握られた弱みが大き過ぎるのだ。要求されるのが金だけなら構わないし、ある程度の理不尽な条件も、なんとか飲むしかないのだろう。 だが、ドノヴァンが要求したものは、ルイズたちにとって一番譲れないものだった。 「杖を渡せ」 その言葉に、ルイズたちの表情が絶望に染まる。
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平筒沼ふれあい公園 豊里町と米山町の境にある平筒沼は、遊歩道と浮桟橋が整備されて散歩や散策にピッタリ。四方を自然林に囲まれていて春は桜、夏はスイレンと紅色が美しいハス、秋には紅葉、冬には白鳥などの渡り鳥が飛来する、風情豊かなところです。 平筒沼ふれあい公園 所在地:宮城県登米市米山町字桜岡貝待井581−2 TEL:0220−55−4007 パンフレット ※画像をクリックするとパンフレットが開きます。 imageプラグインエラー ご指定のURLはサポートしていません。png, jpg, gif などの画像URLを指定してください。 ホームページ http //www.tome-city.com/midokoro_d.php?id=121 〈ブログ〉 さくらを追って平筒沼公園4/29 http //blogs.yahoo.co.jp/hasire21merosu/32447213.html ふらい♪ http //blogs.yahoo.co.jp/wfchb841/31085694.html 迫町〜米山町 http //blogs.yahoo.co.jp/yamaha_512/28857704.html 平筒沼ふれあい公園 http //blogs.yahoo.co.jp/aobakko0123/38905170.html 携帯サイト 最新のチラシ imageプラグインエラー ご指定のURLはサポートしていません。png, jpg, gif などの画像URLを指定してください。 《周辺情報》 登米市歴史博物館…幕藩体制下の武家文化と民衆の暮らしを http //www1.atwiki.jp/pam-iwate/pages/1472.html 登米市伊豆沼・内沼サンクチュアリセンター…水鳥の楽園 http //www1.atwiki.jp/pam-iwate/pages/616.html みやぎの明治村…明治のロマン漂う… http //www.toyoma.on.arena.ne.jp/ サトル・サトウ・アート・ミュージアム…環境造形アート作品の http //www.satorusato-artmuseum.jp/ 石ノ森章太郎 ふるさと記念館…当時の落書きや愛蔵書なども展示 http //www.city.tome.miyagi.jp/kinenkan/ 長沼温泉 ヴィーナスの湯…豊富な湯量が自慢の源泉100%の温泉 http //www.tome-city.com/venus/ チャチャワールドいしこし…大人から子供までアドベンチャー気分 http //www.chachaworld.jp/toppage.html 道の駅津山・もくもくランド…木の香漂う店内には http //www3.ic-net.or.jp/~moku2/ 道の駅・林林館…源氏ボタル生息地 http //www1.atwiki.jp/pam-iwate/pages/629.html 産直なかだ・愛菜館…農産物直売所・お食事処・加工所 http //park22.wakwak.com/~nakada-aisaikan/ 登米ふれあいの森…五感を刺激して心とからだをリフレッシュ! http //www1.atwiki.jp/pam-iwate/pages/1469.html みなみかた温泉…休憩所にはカラオケも完備 http //www1.atwiki.jp/pam-iwate/pages/1040.html #blogsearch /
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PCJ-600 概要 車種:スポーツバイク 乗員:2名 和音:ピーシージェーシックスオーオー(ロッピャク) 実車:スズキ・カタナ、スズキ・GSX-R600 出現位置・乗り物集め LCS:対象レッドライト地区の西の2車線道路。「HOTEL」の看板が目印(固定) ストートン島の隠れ家のすぐ近所にあるガレージ(固定) ショアサイド・ベイルの隠れ家の東(固定) 空港駐車場(固定) サブミッション「バイクセールスマン」の試乗車(ランダム) リバティーシティ全域で多く出現(ランダム) VCS:対象ダウンタウンの消防署の近くにある駐車場。十字路を西に進むと入り口がある(固定) ダウンタウン北部のオブジェがある建物、その裏にある駐車場。少し離れたところにStinger常駐(固定) スターフィッシュ島と東の島をつなぐ橋、そのすぐ隣に建つ邸宅(固定) プローン島からバイスポイントへ道なりに進み、2つ目のT字路を右に曲がる(固定) オーシャンビーチの桟橋(固定) バイスポイントの塗装屋の南にあるビル(固定) ダウンタウンの警察署。VCPD Enforcerの近く(サブミッション) ノースポイントモールの南(サブミッション) 最初の隠れ家のすぐ近く。PS2版のみ(サブミッション) オーシャンビーチの立体駐車場。PS2版のみ(サブミッション) バイスシティ全域で多く出現(ランダム) 解説 VCで初登場。レーサーレプリカと思われるスポーツバイク。 バイクの中では比較的扱いやすく、見た目も相まって人気が高い。この性能で高い出現率なのも良心的。 ユニークスタント達成や、クレイジースタントの研究に大変おすすめ。 GTA4では小型化されたが人気はあまり衰えてはいない。 特別仕様、レアカラー LCS サルバトーレ……彼の屋敷にてLeone Sentinelとともに停まっている。黒のレアカラー。 単色カラー……LCSでは通常出現するもの全てがツートンカラーなのだが、レースで単色が登場する。白・赤・水色といずれも単色でレアカラー。レースでのライバルと、下記のウェインの愛車にのみ適応される色。 ウェイン……メインミッション「Biker Heat」にて登場。赤の単色かつ防弾である。標的のウェインを殺してすぐミッションクリアするので、彼が乗っていたバイクを頂戴するだけでいい。もの自体は入手しやすいが、それよりも標的の追跡というミッション内容がやや厳しい。 防弾・防火・防爆……サブミッション「バイクセールスマン」の試乗車として出現。 防パンク……ミッション「The Whole 9 Yardies」にて登場。フォレッリが乗っている(プレイヤーが奪うのも含めて)防パンク。クリアすると残っているので奪うだけ。 VCS 黒……黒・水色・赤の3色がレースに出現。そのうちの黒がレアカラー。 ツートンカラー……あまり知られてはいないが、VCSでのPCJ-600はツートンカラー適応車両。しかしながら通常のゲームプレイではツートンカラーは登場せず、チートデバイスを使う必要がある。 画像 LCS 銅と赤 LCS 青 LCS サルバトーレ VCS VC SA GTA4 EFLC GTA5 実車 スズキ・カタナ Suzuki_GSX600F_Katana_01.jpg 実車 スズキ・GSX-R600