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「血界戦線 BEYOND」Blu-ray BOX 発売日:11月30日 2017年に放送された「血界戦線 BEYOND」が待望のBlu-ray BOXとなって発売決定! 原作 内藤泰弘先生描き下ろし三方背アウターケース、 キャラクターデザイン・総作画監督 川元利浩氏 描き下ろしデジパックの豪華仕様! さらに映像特典として「王様のレストランの王様」、 「ザップ・レンフロ因果応報中!!/バッカーディオの雫」、 2018年開催イベントの朗読劇映像を収録! ここを編集 2017年10月放送開始。血界戦線の続編。2022年11月、Blu-rayBOXが発売。 http //kekkaisensen.com/ 監督 高柳滋仁 原作 内藤泰弘 シリーズ構成 加茂靖子 キャラクターデザイン 川元利浩 クリーチャーデザイン 杉浦幸次 プロップデザイン 神宮司訓之 エフェクト作画監督 橋本敬史 デザイン協力 長谷部敦志、佐々木美和、鈴木勘太、佐藤由貴、藤田しげる 美術監督 東潤一 色彩設計 中山しほ子 撮影監督 古本真由子 CGIディレクター 太田光希 特殊効果 イノイエシン 魔界文字デザイン 石山武彦 テロップワーク 依田伸隆、小林敦史 編集 平木大輔 編集助手 丸山流美 音響監督 明田川仁 音響効果 今野康之 録音調整 安齋歩 音響効果助手 中原隆太 録音助手 岡田奈都美 音楽 岩崎太整 音楽ディレクター 小林健樹 アニメーション制作 BONES 脚本 加茂靖子 冨田頼子 絵コンテ 高柳滋仁 佐々木美和 石平信司 向井雅浩 中山奈緒美 松尾衡 中村里美 演出 佐藤育郎 大矢雄嗣 佐々木美和 高藤聡 向井雅浩 蓮井隆弘 中山奈緒美 いとがしんたろー 作画監督 川元利浩 橋本敬史 斎藤恒徳 長谷部敦志 稲留和美 楡木哲郎 森島範子 富田恵美 ヤマダシンヤ 鈴木勘太 藤田しげる 横屋健太 加藤美穂 林祐己 ■関連タイトル 血界戦線 BEYOND Blu-ray BOX Blu-ray 血界戦線 BEYOND Vol.1 初回生産限定版 イベントチケット優先販売申し込み券付き 血界戦線 Back2Back 5 血界戦線 Blu-ray BOX 血界戦線 ファンブック B5 アニメDVD同梱版 「血界戦線」オリジナル・サウンドトラック OPテーマ fake town baby EDテーマ ステップアップLOVE 期間限定盤 Kindle版原作コミック 内藤泰弘 血界戦線―魔封街結社― 1 ラジオCD 技名を叫んでから殴るラジオ! Vol.1 随時更新! pixivFANBOX アニメ@wiki ご支援お待ちしています! ムック本&画集新刊/個人画集新刊/新作Blu-ray単巻/新作Blu-ray DVD-BOX アニメ原画集全リスト スタッフインタビューwebリンク集 最新登録アイテム Blu-ray 魔女見習いをさがして Blu-ray「どうにかなる日々」Blu-ray Happy-Go-Lucky Edition 初回限定生産 Blu-rayDisc付き 『ラブライブ! スーパースター!!』「始まりは君の空」【みんなで叶える物語盤】 BEM~BECOME HUMAN~豪華版Blu-ray Blu-ray 劇場版 魔法少女まどか☆マギカ 10th Anniversary Compact Collection Blu-ray ぐらぶるっ! Blu-ray 映画クレヨンしんちゃん 激突! ラクガキングダムとほぼ四人の勇者 Blu-ray CHRONO CROSS 20th Anniversary Live Tour 2019 RADICAL DREAMERS Yasunori Mitsuda Millennial Fair FINAL at NAKANO SUNPLAZA 2020 ゴブリンスレイヤー Blu-ray BOX 初回生産限定 グリザイア ファントムトリガー THE ANIMATION 03[Blu-ray] 特装版 ラブライブ! サンシャイン!! Saint Snow 1st GIG 〜Welcome to Dazzling White Town〜 Blu-ray Memorial BOX ゾンビランドサガ Blu-ray BOX 初回生産限定盤 Blu-ray 思い、思われ、ふり、ふられ 完全生産限定版 Blu-ray Fate/Grand Carnival 1st Season 完全生産限定版 Blu-ray Fate/Grand Carnival 2nd Season 完全生産限定版 Blu-ray ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうかIII OVA Blu-ray 映画プリキュアミラクルリープ みんなとの不思議な1日 BD特装版 Blu-ray アズールレーン 三笠大先輩と学ぶ世界の艦船 ぶるーれい Blu-ray 水瀬いのり Inori Minase 5th ANNIVERSARY LIVE Starry Wishes かぐや様は告らせたい~天才たちの恋愛頭脳戦~ 22 OVA同梱版 呪術廻戦 公式ファンブック よつばと! 15 監修 庵野秀明・樋口真嗣など 夢のかけら 東宝特撮映画篇 パラレルパラダイス 13 特装版 アイドルマスター ミリオンライブ! Blooming Clover 9 オリジナルCD付き限定版 美樹本晴彦マクロス画集 軌 わだち― 夜ノみつき 10th EUSHULLY WORKS しらこ画集 ILLUSTRATION MAKING VISUAL BOOK カズアキ画集 Kazuaki game artworks ライザのアトリエ2 ~失われた伝承と秘密の妖精~ 公式ビジュアルコレクション ぼくたちは勉強ができない 第21巻 音声ドラマ ミニ画集付き同梱版 あいきょう 荻pote作品集 ヒョーゴノスケ流 イラストの描き方 TVアニメ『くまクマ熊ベアー』オフィシャルファンブック 押井守原作・総監督 西村純二監督作品 『ぶらどらぶ』 解体新書公式コンプリートガイド OCTOPATH TRAVELER Design Works THE ART OF OCTOPATH 2016-2020 おそ松さん 3rd season SPECIAL BOOK 描きたい!!を信じる 少年ジャンプがどうしても伝えたいマンガの描き方 YMO1978-2043 「小冊子・YMO全トラックリスト2021 Amazon限定表紙版」付き To LOVEる -とらぶる- ダークネス FIGURE PHOTOGRAPHY COLLECTION 斉藤朱夏 CALENDAR 2021.4-2022.3 ラブライブ! サンシャイン!! Aqours DOME TOUR COMIC ILLUSTRATION BOOK ラブライブ! サンシャイン!! Aqours COMIC ILLUSTRATION BOOK 2020 Winter イジらないで、長瀞さん 10 特装版 「はたらく細胞」公式アニメ完全ガイド リスアニ! Vol.43.2「アイドルマスター」音楽大全 永久保存版VII アイドルマスター シャイニーカラーズ 3 CD付き特装版 ウルトラマンマックス 15年目の証言録 ウルトラマンZ特写写真集 じじぃ 人生は深いな 冴えない彼女の育てかた 深崎暮人画集 上 Flat. ぷよぷよ アートワークコレクション 古谷静佳1st写真集 re START THE IDOLM@STER CINDERELLA GIRLS STARLIGHT MASTER COLLABORATION! Great Journey ウルトラマンゼロ Blu-ray BOX クロスアンジュ 天使と竜の輪舞 Blu-ray BOX 初回生産限定版 小林さんちのメイドラゴンBlu-ray BOX ゆゆ式Blu-ray BOX スペシャルプライス版 とーとつにエジプト神 Blu-ray 直球表題ロボットアニメ 全話いっき見ブルーレイ 未来ロボ ダルタニアス 一挙見Blu-ray VOL.1 シュヴァルツェスマーケン 全話見Blu-ray ワールドトリガー一挙見Blu‐ray VOL.1 異世界魔王と召喚少女の奴隷魔術 魔王プレイボックス 初回生産限定 トータル・イクリプス 全話見Blu-ray Blu-ray Cutie Honey Universe Complete Edition 夜ノヤッターマン 全話いっき見ブルーレイ こみっくがーるず Blu-ray BOX 初回生産限定 Blu-ray 幼女社長 むじなカンパニーセット 初回生産限定 ログ・ホライズン 円卓崩壊 Blu-ray BOX 七つの大罪 憤怒の審判 Blu-ray BOX I Blu-ray 水樹奈々 NANA ACOUSTIC ONLINE 『Dr.STONE』2nd SEASON Blu-ray BOX【初回生産限定版】 魔術士オーフェンはぐれ旅 キムラック編 Blu‐ray BOX 今井麻美 Winter Live「Flow of time」 - 2019.12.26 at EX THEATER ROPPONGI - Blu-ray盤 Blu-ray 仮面ライダーゼロワン ショートアニメ EVERYONE'S DAILY LIFE 仮面ライダー一挙見Blu-ray 1号 2号・V3編 仮面ライダー一挙見Blu-ray X・アマゾン・ストロンガー編 スーパー戦隊一挙見Blu-ray 1975-1981 スーパー戦隊一挙見Blu-ray 1982-1986 半妖の夜叉姫 Blu-ray Disc BOX 1 完全生産限定版 裏世界ピクニック Blu-ray BOX上巻 初回生産限定 Levius レビウス Blu-ray BOX【期間限定版】 スーパー戦隊 学研の図鑑 江口寿史美人画集 彼女 アニメディスクガイド80's レコード針の音が聴こえる necomi画集 PHONOGRAPHIC フルーツバスケット アニメ2nd season 高屋奈月 Illustrations 2 彼女、お借りします TVアニメ第1期 公式設定資料集 ドラゴンボール 超戦士シールウエハースZ 超シールガイド ガンダムアーカイヴス『ガンダムビルドシリーズ』編 Angel Beats! 天使画集 Angel Diary PANZER FRAULEIN 野上武志画集 【陸編】 Angel's cage るび様画集 Sweet Dream はすね画集 画集 制服Girl's▼コレクション もりょ作品集 異世界ファンタジーのキャラクターコレクション 劇場版「美少女戦士セーラームーンEternal」公式ビジュアルBOOK アイドルマスター シャイニーカラーズ イラストレーション ワークス VOL.2 Blu-rayDisc付き 八十亀ちゃんかんさつにっき 10 特装版 あんさんぶるスターズ! Ready For Star 2巻 缶バッジ付 Switch エーペックスレジェンズ チャンピオンエディション New ポケモンスナップ -Switch 【PS4】BIOHAZARD VILLAGE PLAMAX 聖戦士ダンバイン サーバイン ノンスケール PS製 組み立て式プラスチックモデル スーパーミニプラ 無敵ロボ トライダーG7 3個入りBOX 魔道祖師 前塵編 完全生産限定版 HGUC 機動戦士ガンダム 閃光のハサウェイ Ξガンダム MG 機動戦士ガンダムSEED モビルジン 1/100スケール カンチ 青 ノンスケール ABS&ダイキャスト製 塗装済み完成品 ☆赤ver 魔女の旅々17 ドラマCD付き特装版 クリストファー・ノーランの世界 メイキング・オブ・インターステラー BEYOND TIME AND SPACE 時空を超えて るるぶアズールレーン からかい上手の高木さん15からかいカレンダーカード付き特別版 「武装神姫」原案イラスト集 ALLSTARS 機動戦士ガンダム サンダーボルト 17 キャラクターブック付き限定版 とある科学の超電磁砲T OFFICIAL VISUAL BOOK Aqours 5周年記念アニメーションPV付きシングル「smile smile ship Start!」【BD付】
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このページは数あるニコニコ歴史戦略ゲー動画の登場人物について、各動画内での列伝をまとめていくものとして用意しました。 ここでは、プレイ動画に登場した東方Projectのキャラクターについて扱います。 参考用リンク先(需要のありそうなものがあれば随時追加推奨) 東方Wiki :東方Projectについての参考リンク 【非公式】霧雨の野望wiki 登場武将紹介 :霧雨の野望についての専門wiki 『東方Projectの登場キャラクター』 :ニコニコ大百科の東方キャラ項目一覧 武将別伝(東方) ア行 ア イ ウ エ オ ハ行 ハ ヒ フ ヘ ホ カ行 カ キ ク ケ コ マ行 マ ミ ム メ モ サ行 サ シ ス セ ソ ヤ行 ヤ ユ ヨ タ行 タ チ ツ テ ト ラ行 ラ リ ル レ ロ ナ行 ナ ニ ヌ ネ ノ ワ行 ワ ヲ ン マエリベリー・ハーン ミスティア・ローレライ 水橋パルスィ(みずはし ぱるすぃ) 魅魔(みま) 宮古芳香(みやこ よしか) 村紗水蜜(むらさ みなみつ) メディスン・メランコリー メルラン・プリズムリバー 物部布都(もののべ の ふと) 森近霖之助(もりちか りんのすけ) 洩矢諏訪子(もりや すわこ) コメント欄 マエリベリー・ハーン [部分編集] 「結界が見える程度の能力」を持つ外の世界の学生。サークル活動で宇佐見蓮子とともに幻想郷を探している。 能力の類似、容姿、名前の関連についての神主発言などから、八雲紫と何らかの関係があると思われる。 蓮子とメリーの戦国旅日記 【天下創世】 +主人公 たまたま巻き込まれ戦国時代入りしたところで農民一揆に協力し、土佐一条家を打ち倒すと後を継いで領主になることに。 蓮子を熱烈に愛しており、あの手この手で絡め取ろうとする。そのほか、リグルをつまみ食いしたり、幽々子と一緒に妖夢を襲ったり。 ゆかりんが中国統一に挑むようです 【三国志11】 +八雲紫軍(プレイヤー勢力)武将、初期メンバー 紫軍における影の君主。 当初は無理矢理巻き込まれた状況に憤慨していたが、 いつのまにか紫の取り扱い方にもすっかり慣れ、完全にその実権を奪い取っている。 魔理沙の幻想郷帰還誌 【三國志11PK】 +佐山軍所属 Intermission9 統率 75 武力 4 知力 92 政治 94 魅力 76 槍C,戟C,弩C,騎C,兵C,水C,規律 うp主により、東方勢力に加えるより世界観的に似合っている、と佐山軍所属に。 上へ ミスティア・ローレライ [部分編集] 「歌で人を惑わす程度の能力」の夜雀( wikipedia )。相手の視力を奪い鳥目にする。 愛称「みすちー」。焼き鳥の撲滅を掲げ、焼き八目鰻の屋台を営んでいる。 幽々子の非情食(注、誤字にあらず)。ルーミアにも狙われている。 食事ネタの元は、東方永夜抄における下のやりとりである。 幽々子「雀は小骨が多いから~」(対戦前) ↓ 幽々子「ちょっと待って、小骨が……」(勝利後) 幽々子の野望 【革新無印】 +… 長宗我部客将→河野(プレイヤー勢力)家臣。第八幕で初登場・紹介あり。 うp主の嫁補正あり? 紙芝居では長宗我部元親(もとちー)と一緒。 登場時 統率 65 武勇 63 知略 76 政治 34 義理 41 弓B,計略B チルノ放浪記 【三國志Ⅸ】 +チルノ軍武将 チルノ軍武将。初期メンバー。 バカルテットの野戦担当。ちなみに4人の中で一番知力が高い。 性格が「慎重」のため、敵部隊が残っていても撤退することが多く、 専ら「帰巣本能に定評のあるみすちー」というコメントが付いている。 八雲藍奮闘記 【三國志Ⅹ】 +本編に登場せず 本編に登場せず。 東方勢でおそらく唯一うp主に完全に存在を忘れられており、番外編で自らの出番がないのを嘆いていた。 ん、ならここに書く必要もなかったか。 蓮子とメリーの戦国旅日記 【天下創世】 +メリー軍武将 みすちーはルーミアにおいしくいただかれました。 東方春幻想 【三國志Ⅸ】 +チルノ軍 みすちー決死隊、女将すちー等、おそらく歴戦動画の中ではミスティアの扱いが最も良いと思われる。 チルノ軍にいた頃は屋台を失って嘆いていたが、神主軍に入ってからは屋台を新設したもよう。 八目鰻の屋台は、神主軍では噂になるほど人気が高く、諸将もよく屋台に通っている様子がうかがえる。 映姫様とカオスな仲間が三国時代を裁きにいくようです 【三國志Ⅸ】 +呂布軍→映姫軍 初期勢力はバカルテット、レティ共々呂布軍だったが、桂陽防衛戦時に捕獲される。そしてそのまま登用。 捕獲できなかったリグル以外のバカルテットとレティ共々、映姫軍ではそこそこ役に立っている。 虎は撃退できるが、賊との相性が悪く二度も撃退失敗している。 でも原因は某社長だから仕方ない。誰か社長を裁いてやれ。 水橋想世録 【三國志11】 +パルスィ軍 今回の異変解決で、八雲紫らによってパルスィと共に二世紀末の中国に送り出された。 女将すちー設定でもあるのか、パルスィ達幻想郷の住人の中では唯一の内政担当。 何かにつけて替え歌を口ずさむ。ついでにいい笑顔。 上へ 水橋パルスィ(みずはし ぱるすぃ) [部分編集] 地下に住む妖怪(橋姫)。嫉妬心を操る程度の能力を持つ。 ついでに自分自身も嫉妬の塊。 そのためキャラ立てが難しいのか、原作での人気の割に紙芝居への登場頻度はあまり高くない。 君主は陶濬 【三國志Ⅸ】 +… その75で博麗神主軍に追加。 さとりが霊夢をペットにするようです。 【三國志11】 +さとり軍所属 第1話後編 統率 41 武力 89 知力 59 政治 48 魅力 82 槍A,戟A,弩A,騎C,兵C,水C,心攻 第18.5話 統率 41 武力114 知力 59 政治 48 魅力 82 槍A,戟A,弩A,騎C,兵C,水C,心攻 コレといった能力も性癖もなく、出番が少ない人。特技が有用なのでベンチウォーマーには ならずに済んでいるのがせめてもの救いか? 妬ましい 水橋想世録 【三國志11】 +主役、パルスィ軍君主 「嫉妬心を操る程度の能力」の活用法に目を付けた八雲紫らによって、 幻想郷の消滅を回避するべくチルノ達と共に歴史の変わった二世紀末の中国へ飛ぶ。 元人間で既婚者という設定がなされており、嫉妬しつつも精神的に余裕のある、面倒見の良いキャラとなっている。 紫からは異変解決のリーダーということからか目を掛けられているようで、 その遣り取りで視聴者から妬ましがられるという一般的な彼女からすると珍しい事態になっている。 普段の実力はそこそこのようだが、他者に嫉妬する事で自分の実力が上がる。さらに・・・。 上へ 魅魔(みま) [部分編集] 旧作のみの登場。博麗神社を古くから祟っている強力な悪霊。 魔理沙を従えていたこと、および一部攻撃法が似ていることから、魔理沙の師匠ではないかと思われる(一応二次設定)。 Win版でも、其れらしき悪霊が昔神社に居たと、霊夢が語ってはいるが……(「東方香霖堂」参照) 旧作サントラのジャケ絵に久方ぶりの再登場を果たしたが、本編での復活はいつのことかとファンは気を揉んでいる。 なお、東方星蓮船における魔理沙B装備『スーパーショートウェーブ』は、彼女の夢時空時代の装備にそっくりという話もある。 魔理沙の幻想郷帰還誌 【三國志11PK】 +在野武将→新生チルノ軍武将 開始早々にチルノ軍に幽香、萃香とともに加入し、あっさりと魔理沙軍をゲームオーバーに追いやったチート武将。 やり直し再開後も劉備軍から再起を果たした新生チルノ軍に加入し、魔理沙軍の同盟交渉を難なく退ける、魔王軍相手に大暴れなど大活躍。 上へ 宮古芳香(みやこ よしか) [部分編集] 「何でも喰う程度の能力」を持つキョンシー。 ゲーム中においても、周囲の神霊(ボーナスアイテム)を喰って体力を回復するという特技を持ち、タイムアップを誘発する初心者殺し。 キョンシーという種族から異常な力と痛みを感じない肉体を持つが、頭の方は前世代のコンピューター並みだとか。 歴戦ゲーでも「脳筋」タイプの能力が振られそう。 コミュニケーションを取るのも結構難しいので、紙芝居での扱いも難しいかもしれない。 上へ 村紗水蜜(むらさ みなみつ) [部分編集] 「水難事故を引き起こす程度の能力」を持つ舟幽霊。 空飛ぶ船の船長をしているが、オートパイロットなのでやることがないらしい。 立ちグラでは柄杓を持っているが、実際に投げてくるのは巨大な錨という、 見た目によらずなかなかに豪快でマスキュラスなキャラクター。 それが影響してか、二次創作ではポパイネタを振られたりもする。 東方勢では貴重な水軍特化キャラとして、プレイ動画では見せ場が期待される。 映姫様とカオスな仲間が三国時代を裁きにいくようです +在野からの登用 星蓮船勢を登録したら映姫軍の領内にいたために登用 うp主の愛を受けて様々なアイテムを授与される 上へ メディスン・メランコリー [部分編集] 「毒を操る程度の能力」の妖怪(人形)。人形達の人間からの解放をうたっている。精神的にはかなり幼い。 鈴蘭の花畑で発生した為、体内に鈴蘭の毒が詰まっているらしい。 君主は陶濬 +… 博麗神主軍所属。同じ人形ゆえかタチコマと仲がよい描写がある。 宛での覇軍との戦いに敗北後…。 教授の野望 +南部家所属 南部家所属。「毒を操る程度の能力」と自身も毒が詰まっているため当初は 敵味方関係なく被害を及ぼしていたが、次第にその能力を制御できるように。 南部晴政が彼女をいたく気に入っている様子。最初は毛嫌いしていたが、 徐々に態度を軟化させてきている。 上へ メルラン・プリズムリバー [部分編集] 「躁の音を演奏する程度の能力」の「騒霊トランペッター」。 プリズムリバー三姉妹の次女で、トランペット担当。 トランペットが突撃のイメージとかぶるためか、 歴戦動画では三姉妹の武勇担当で、騎兵系の適性を与えられることが多い。 幽々子の野望 【革新無印】 +… 一条家臣。第八幕で紹介あり。 登場時 統率 67 武勇 80 知略 51 政治 39 義理 51 足軽B,兵器B 虹川三国志 +主人公 メルラン軍君主 能力 統率 76 武力 78 知力 72 政治 73 上へ 物部布都(もののべ の ふと) [部分編集] 「風水を操る程度の能力」を持つ、自称・尸解仙。 モデルは飛鳥時代の神道・仏教戦争の黒幕とされる物部守屋の妹と思われ、記録に残る限りでは相当な悪女なのだが、 こちらは下記の属性を数え役満的に備えた見事なまでの萌えキャラとなっている。 思い込みが激しく周りの見えない、おめでたい性格(要はアホの子) ドヤ顔 ふともも&生足 ポニテ おかげで、二次創作方面では目下人気爆発中。5ボスは萌えキャラというジンクスは今回も健在のようだ。 ただし姓が姓だけに、歴戦動画ではなかなか扱いが難しいかもしれない(ある意味、守矢神社勢以上に・・・) #ちなみに元ネタ的には豊聡耳神子の姑に当たる人物なのだが・・・なかなか複雑な人間関係である。 上へ 森近霖之助(もりちか りんのすけ) [部分編集] 「道具の名前と用途が判る程度の能力」を持つ人間と妖怪のハーフ。 魔法の森のすぐ近くにある古道具屋(実質ガラクタ屋)「香霖堂」店主を務める。 体力は人並みで、能力的にも戦闘は苦手だが、マジックアイテムの製作が得意であり、魔理沙の「ミニ八卦炉」は彼の自信作。 霊夢の巫女服や御祓い棒を作った他、幽香の日傘のスペックに詳しい事から、彼女の日傘も彼が作ったのではと言われている。 原作では、常人にはよくわからない薀蓄(東方の裏設定とも取れるあれこれ)をあーだこーだと語る説明キャラとして描かれ、 その性質から『幻想郷におけるZUN氏本人』とも言われる。 見ただけで名前が分かり、名前を口にしただけで用途が分かる。しかし肝心の使い方は解らない。 その為、「間違った用法(課程)で使う為用途(結果)が出ない」事が殆どであり、大抵は宝の持ち腐れに終わる。 暗く静かに思索にふけるのが常であるその性格は、あまり商売人には向いていないといわれており、 気に入った道具をすぐ非売品にしてしまう、拾ったものを商品とみなし持ち主に吹っかける、等の問題行動も目立つ。 しかし、よく代金を払わず品物を持ち逃げする主人公二人を見逃しているあたり、面倒見は良い。 (魔理沙の場合、交換として後でガラクタを二束三文で引き取っているが) 過去に霧雨道具店で修業していた時期があった為、魔理沙とは年の大きく離れた兄妹のような関係。 彼女が比較的幼い頃から面倒を見ていたため、どちらかというと実質的な父親代わりともいえるが、 彼自身は年齢不詳で、彼女の父親よりも年をくっているが、見た目はそこらの風采のあがらないお兄さんであるため、見た目は犯罪的。 呼び名は魔理沙が「香霖」、霊夢が「霖之助さん」、そのほかの住民は基本的に「貴方」。 ちなみに彼には主だった二次創作パターンがいくつかあり、特に裸にふんどし一丁の彼をよく見かけることがある。 これはかつて東方最萌えトーナメントにおいて、支援絵の一枚として描かれたものが発端の二次創作。 それが徐々に、変態でマッチョの両刀キャラとして変貌していった成れの果てが、ファンから「こーりん」と呼ばれるクリーチャーである。 これに異常な拒否反応を示すファンは、たとえ変態じゃなくてもNOをたたきつけるほどのタブーとしてこのネタを扱うので注意が必要。 ただし、このふんどしで変態な彼を好む者も居るので、それに対する過剰反応は最もよろしくない。 東方中国志 【三國志Ⅸ】 +中国軍軍師 基本的には常識人として描かれてているが、戦争時には褌一丁になったりもする。高知力の割に失策が多い。 魔理沙遊興記 【太閤立志伝Ⅴ】 +アッー! 武田家の御館様にアッー!されて、そっちの方に目覚めてしまった。 東方春幻想 【三國志Ⅸ】 +博麗霊夢軍 常識人。主に突っ込み役となっている。 君主は陶濬 【三国志Ⅸ】 +博麗神主軍 単騎で出陣させられたり、前列に回されたりしている。 上へ 洩矢諏訪子(もりや すわこ) [部分編集] 「坤(地)を創造する程度の能力」を持つ土着の神様。 彼女こそが守矢神社の真の祭神であり、強大な祟り神である「ミシャグジ様」を唯一束ねる事が出来る。 かつて諏訪に攻め込んできた八坂神奈子に敗北して土地を譲ったという国譲りの歴史があり、 その後も神奈子の統治の下、円滑に信仰を集めるためのシンボルとして諏訪に君臨し続けた、と設定されている。 そのせいか、戦国物の動画ではタダでさえチートな信州武田家に配置され、視聴者に絶望を味わわせることが多い。 彼女の元ネタは諏訪の地の土着神、「モリヤノオトド」神と見られる。 (現在の諏訪大社神主の先祖はこの神に当たると言われており、名前の由来から日本の土着神の頂点であるとされる。) 外見こそ幼く見えるが、実は東風谷早苗の先祖でもあり、子孫が居る=子供を生んだ事が合るという推測から、 『元人妻のロリっ子』などと呼ばれ、容姿に似合わぬ母性を動画中で発揮する事もしばしば。 #日本の神様は妙なきっかけで生まれることの多い連中だが、早苗が人間な事を思えばおそらく人間と…… ##待て待て、何も「諏訪子が産んだ子の子孫」とはどこにも書いていないわけで…… 二次創作でも、神奈子とは違い、早苗を優しく厳しく見守るお母さんとしての役割が多い。(八卦において、坤は母の象徴。) また、そのあまりに特徴的な帽子は、登場初期の頃から「独立した単体の生物」として扱われるネタが存在し、 あまつさえ、「帽子の方が本体」「下の幼女は操られているだけ」等とネタで言われることまである。 ファンからはケロちゃんの名で親しまれているが、これはスペルカード・土着神「ケロちゃん風雨に負けず」が元ネタ。 (ケロちゃん:昔良く薬屋の前に置かれていたアイツ) 非想天則では、当のヒソウテンソク自体を彼女が作った事になっており、科学の知識もそこそこあるようである。 またとある技を使ったときに、非情に黒くて可愛い表情を見せる事から、腹黒キャラとも言われる。 ちなみに彼女の神格は蛙であり、神奈子はそれに勝ったというアピールのために蛇(注連縄)を用いているが、 彼女の尊ぶミシャグジさまには色々な逸話、形、解釈の仕方があり、その一つが蛇の姿をした神格である。 非想天則におけるスペル、祟り神「赤口(ミシャグチ)さま」を使ったときに現れる四頭の大蛇がそれであり、 このことにより諏訪子は『蛙でありながら蛇を祭る存在』という事もできる。 つまり、神奈子が時に諏訪子の尻に敷かれるようなキャラとして描かれるのも、ごく自然な事といえよう。 なお、ミシャグジさまは決して呼び捨てにしてはいけない。必ず「さま」等の尊称をつけてお呼びすること。 女神転生で有名なアトラスも平将門公に続き、本当に祟られたことがあるという。 弾正の野望 【革新PK】 +… 武田家客将。壱拾壱章で初登場・紹介あり。 諏訪大明神そのものだが、うp主に大魔神と間違えられた。(といっても下記の能力的に大魔神と言っても納得してしまう) 登場時 統率116 武勇103 知略 70 政治 91 義理100 足軽S,騎馬S,水軍S,築城S,内政A,啄木鳥 さとりが霊夢をペットにするようです。 【三國志11PK】 +神奈子軍軍師 第17話 統率152 武力 96 知力151 政治177 魅力144 槍B,戟S,弩S,騎C,兵B,水S,威風 第18.5話 統率132 武力 89 知力131 政治144 魅力112 槍B,戟S,弩S,騎C,兵B,水S,水神 神奈子の外交姿勢でちょっと頭を痛めている。 いつの間にかすっかりブラックケロちゃんになってしまった。 鍵山雛の野望 【革新PK】 +武田軍所属 武田のかあちゃん。カリスマを発揮する頻度は、おそらく動画中で一番多い。 そのためか、主人公である雛より出番があるように見えなくもない不思議。2期OPからは単一で紹介されるようにもなった。 徳川家に加入後は、東部戦線の方面司令官、「徳川東の浮島」こと孤城宇都宮城の籠城隊長として奔走している。 ラハールとは仲がよく、たびたび一緒に行動している。 上へ コメント欄 名前 コメント
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第一幕 セラフィナイトサイド 広大な植民地帝国を擁し、その王冠が太陽の下で輝かない時などないと言われるフォルストレアの大国、エラキス。 その北部で共和派が反乱を起こしたとの知らせが入っても、フォルストレアの多くの人々はこう思っていた。 すなわち、内部にほかにも幾つもの不和を抱えていようと、本国と植民地帝国全体の忠誠はあくまで王冠の下にあり、反乱は風前の灯に過ぎない、と。 その共和派の支援要請を受け、エラキスの南で隣接している国家セラフィナイトがこの内乱に介入するとの知らせも、こう思われるにすぎなかった。 すなわち、いくら産業革命を達成し工業力でエラキスを追い越し、優れた軍事技術を持とうと、セラフィナイト軍がはるばる南からやってきて共和派の拠点となっている北部に到達したころには、その共和派は既にこの世に存在しなくなっており、あとはセラフィナイトは巨人に刃を向けた愚か者の末路を辿るだけだろう、と。 しかし…セラフィナイト軍が産業革命により発明された多くの手段を用い、瞬く間に北部の共和派との合流を果たし、共和派が本国内の勢力図を二分するようになった、その時からようやく多くの人々は産業革命の意味を理解しはじめることになったのである。 …しかし、これによりセラフィナイトは産業革命以後フォルストレアに築かれていた均衡を打ち砕き、クラルヴェルンの介入を招くことになった。多くの人々は行き着くところに行きつき、そしてこうなるだろうと思った。 すなわち、今度こそセラフィナイトと共和派の命運が尽きたときであろう、と。 そうではなかった。そう話は単純にはいかなかった。いや、いくはずがなかった。 産業革命を達成した国と達成していない国の差を理解しただけでは、産業革命がもたらしたもののすべてを理解したことにはならない。 産業革命を達成した国同士が衝突し、その工業力が真価を発揮したとき、いったいどれほどの悲劇が生まれるか。 産業革命により近代が幕を開けてはや五十年。ようやく、その時が近づきつつあった。 【エラキス干渉戦争の悲劇 第一幕 この戦争が終わったら、またお茶会を】 ルヴァ歴-27年、6月13日。エラキス国内で共和派が最初の反乱を起こし、歴史学上ではこれを以て第一次エラキス内戦の開始となる。 7月30日。セラフィナイトはエラキス内戦に際しエラキス共和派に立って介入することを表明、参戦。 9月22日。クラルヴェルンはエラキス国王派に立って介入することを表明、参戦。 9月23日。クラルヴェルン軍はエラキス東部の国境からエラキス領内へ進入、これより本格的な戦争が開始される。 「マスター、とうとうクラルヴェルンと戦争になるのですね。…これで本当にいいのですか?今ならまだ、容易に引き返せますが…」 「そうですが、しかたないですね。…この世界は、近代戦をまだ知らないのです。そして、もしも今この戦争から手を引けば、私の手に余るようになったその瞬間に再び戦火が灯る。…状況が制御できるうちに、できるだけの手を打って、厭戦感情を高め、それを戦後にクラルヴェルンとの友好ムードに転換する。…それがこの二つの工業国を激突させずに済ませる、一番無難な方法です。…少なくとも、今までに思いつけた中では」 そう言って嘆息するアンゼロットに、本を片手に調べ物をしながら耳を傾けていたミュリエルが口を挟む。 「この戦争を回避しつつクラルヴェルンとの友好を維持すること。…不可能なのですか?」 「可能です、が…。その場合、早晩工業化を達成するであろうルヴィド=エド、ヴォールグリュック、そしてエラキス。これら諸国が工業化を達成した後でも誰も近代戦を経験しないままだと、私はおろか彼女にも制御不可能な情勢になります。何より、それを実行に移すには、少々目立つ方策を取らなければなりません。…私は、最低でもあと三千年は一国を仕切る立場から離れていたいのですよ」 「…アンゼ」 「言いたいことはわかります、ミュリエル。確かにこの制御された戦争、いかに制御されているとはいえ、クラルヴェルンの騎士、エラキスの住民、セラフィナイトの軍人、彼らの中から死者を出すことになるでしょう。…しかし、あなたも知っているでしょう、あのいくつもの種族が相互に憎しみ対立しあう世界を。何より、そもそも本来この戦争は起こるべくして起こる戦争なのですから」 「確かにあの世界は悲劇でした。ですが、大きな悲劇を防ぐために小さな悲劇を、というのは…」 「大きな悲劇ではありません。そこにあるのは惨劇で、そして惨劇の代わりに今起きようとしているのは、小さな悲劇などではなく紛れもなく大きな悲劇です。…もちろん、制御不可能なゆえの奇跡に期待をかけて待つのもまた一つの手であることは間違っていませんが。ミリティー、戦況の予想の結論は?」 「既に防御陣は完成していますし、帝国軍の動員状況を見る限りでは、向こうは騎兵隊による突撃で来るでしょう。であるからして、緒戦においては連盟は安定して防御を続けるでしょう」 「そして、塹壕戦の概念を帝国軍が取り入れ、戦いが長期化の様相を呈し始めた後は、工業力で優れるクラルヴェルンが緩やかに戦線を前進させていく、ですか」 「ですね。しかし戦線が下がり山岳地帯に差し掛かれば、そこから先は再びセラフィナイトの独擅場。こうなれば、もうどちらもそこから戦線を押すことはできず、引きも進みもできなくなる。そして厭戦感情が限界に達し、エラキスの勢力が折れて介入の意義がうしなわれるなり介入の支持者がいなくなるなりして、戦争は終わる。…変わりませんね」 「戦線が山岳地帯に差し掛かって消耗戦に至る前に、参戦者すべての厭戦感情を十分に上げて、できるだけ少ない損害でこの戦争を終わらせること。…結局、これよりいいアイデアは出ませんでしたか。…とにかく、早く終わらせることですね」 「しかし、それも結構難しい話じゃないですか?渡りかけた橋を引き返せというようなものですよ」 「引き時が読めない人間をのさばらせているようでは、世界最強の彼女の称号を預けてはおけませんけどね?」 語尾を疑問形にしているが、これは実質的な反語だろう。話は終わった、とばかりにティーカップを手にとって、あとは静かなお茶会である。 クラルヴェルンサイド 「やっぱりセラフィナイトとの戦争は避けられないのかしら。……気が進まないわ」 ジャスリー皇帝は憂鬱な声で周囲の重臣たちを困惑させる。 「恐れながら、かの国のエラキス進出はフォルストレアにとっても帝国にとっても脅威となりましょう。今しばらくは天秤状態を維持するべきかと」 時の宰相が恐る恐る奏上する。皇帝の意思は常に宰相らと帝国臣民と共にあった。しかし帝国民の望みと、皇帝の望みが食い違ったとき、帝国はどちらに進めばよいのだろうか? 「帝国内ではエラキスを救援すべしとの声が日増しに高まっております。エラキス王族派からも正式に救援要請が発せられました。どうか、ご裁可を」 普段は和やかに進むはずの会議の空気が、今日はどんよりとした憂鬱な空気となっている。 沈黙がしばらく続いた後、ジャスリーさまは沈痛な面持ちで声を出した。 「裁可はするわ。将軍には帝国軍をお任せします。勝てるのでしょうね?」 「必要十分な戦力を投入し、入念な戦争計画により三週間で敵戦力を駆逐します」 将軍は威風堂々と、絶対の自信を持って答える。 「夢魔顕現祭までには凱旋できるでしょう」 「そう。将軍の言うことだから信頼しています。でも……、クルーエル」 「クルーエルドリーム、此所に」 「あの子はなんと?」 「申し上げます。『この度の戦いはセラフィナイト市民の決断である。私は彼らの決定を尊重する』以上です」 「そう……。では伝えて。『帝国の介入は帝国民自身の決断。私は彼らの決定を尊重すると』」 「畏まりました」 【エラキス干渉戦争の悲劇 クラルヴェルンside-1 黒騎士の降臨】 「陛下」 「あらピースフル。どうしたの?」 「ご機嫌ですね。御前会議の時は不機嫌だったのに」 「ええ。庭で、観光客からお花を貰ったの」 「ムラサキツユノクサですか。確かセラフィナイトの名物」 「あの国にも反戦派はいるのですって。だから話し合いで解決っていうのは、まだ捨てた物じゃないのかなって」 「…陛下」 「ほんの僅かだけど希望が持てたの。それが、なんだかとても嬉しいの」 花束から一本の花を抜き取り、ピースフルの胸ポケットに挿すジャスリーさま。 ピースフルの目には、普段圧倒的なカリスマを放つ夢魔姫が、たとえて言うなら寂しげな母親の様にも見えた。 ……。 赤の回廊を歩きながら、ピースフルは考える。 (確かに変わられたわ。あんなぬるい発言を堂々となさるなんて) (悪魔の王が人間に情を入れるなど、何の誉れになるでしょうね……) (これではアンゼロットはおろか、他の悪魔たちにも足下を救われかねないかも……) (開戦の日まであと僅か。彼女の背後には何かがいる。月と星の天使? 解らない。でも天使だからって私達の安眠を妨げて良いはずがないわ。ええ、これは 高貴なる抵抗 。エステル魂を見せてあげる) 意を決したピースフルは自室に転がり込むと、正装して部屋を出る。夢魔としての正装であり、エステルプラッテの姫王としての正装。 夢遊宮の一角、誰にも使われていない「召喚の間」の扉を硬く閉ざし、チョークで床に複雑な魔方陣を書き始める。四角形を組み合わせた八芒星は正統な開門魔術の業だ。 あらかた魔方陣を引き終わると、ピースフルは歌うように詠唱する。 「平安の夢にして、プリンセス・オブ・エステルプラッテ・エレオノーラは、いにしえの盟約に基づいてかのごとく要請する。地獄の傭兵団の地上への顕現を! エステルの民に、兵に、降臨せよ黒騎士たち! エステルの乙女を護り賜え! 約束の地ヴァルダムは汝らのもの! 来たれ、傭兵将ベロース!」 そして争乱の門は開門され、この戦役の影の主役がこの世界に顕現した。 幕間1 遠い星の光では、氷を融かすことはできないかもしれないけど 「戦争、ですか…」 「付き合わせて悪いですね、ミュリエル。何ならしばらくここには来ずに静かにしていてもいいんですよ」 「いいんです、アンゼロット。…私にもそれ以外の解を見つけられなかったから」 「…それなら、一つ頼まれてくれませんか?」 「話によりますね」 「そういうと思いました。簡単な話です。えーと…」 【エラキス干渉戦争の悲劇 Seraphinite side-Interlude1 遠い星の光では、氷を融かすことはできないかもしれないけど】 ルヴァ歴-27年9月19日、リーゼロッテ港。 当時はクロノクリア急行鉄道はまだ影も形もなく、そもそもその原型となったエスレーヴァ横断鉄道すらも通じておらず、セラフィナイトとクラルヴェルンを結ぶ山岳鉄道はあったが、当時はまだそれほど速いものではなかった。 …今日もマーテル河の静かな流れは変わらず、緊張状態にあるとはいえセラフィナイト国民がクラルヴェルンに入国することに支障はない。 結局この戦争において最後まで両国はエラキスでそれぞれ違う勢力を正統政府としてその主権を承認し、反対側の勢力による反乱の鎮圧を支援するという形式をとり、両国間で交戦状態にはならなかったため、セラフィナイトとクラルヴェルンの国境自体では緊張が続けど両軍ともにらみ合うだけだったのだが、そもそもこの時点では両国は軍事力をぶつけてすらいない。 セラフィナイトのパスポートを提示すれば、何の問題もなくクラルヴェルン行きの船に乗ることができた。 (なるほど、悪魔の魔力を悪魔の前から隠し通すことは無理でも、天使の力ならば人間にごまかせないこともない、と…) (どうしました、私のサポートが心配ですか?) 頭の中の声に割り込む声。今の状態を考えれば当然といえば当然といえるかもしれない。 (いえ、そんなことはありませんが…。…しかし、本当に隠しきれるでしょうか?) (仮に隠し切れなければ、その時は天使として接すればいいんですよ。まあ、あなたが頑張ることはありません。力を入れず、気楽に接してあげてください) (ええ、大丈夫です) 「マスター。本当に大丈夫なんですかね?確かに天使は精神生命体、それを擬することは擬天使を人間に擬するよりもたやすいですが、何なら私の学生の中でも優秀なのを持ってきますが」 「いや、ミュリエルに行ってもらうのが一番いいんですよ。この研究については、少なくともその検証がすむまではミュリエルには見せない方が、ね」 「…もしかして、例のあれですか?」 「ええ。“ヴァレフォール再生に関する簡潔な報告”」 「“ソレイユ、リュンヌ、ミュリエルの三天使の力を結集すれば、全球凍結状態からの惑星環境回復は可能”、でしたっけ」 「そう。“どこかにいる神を探して連れ戻すことに成功する前に、世界が全て死に絶える確率は99.32%。それに比して即座にこの回復活動を実行に移した場合の成功率は72%である。神を探すより自力での再生に賭けた方がよい”」 「“具体的な方策を示す。地表環境から推定して、まずはこれらの火山の活動を最大レベルにすること。次に…”」 「“…以上により、惑星環境は回復し、日射は低いものの文明活動は可能となる。”やっぱり、彼女に早く見せてあげたほうがいいんじゃないですか?」 「そうはいかないですね。“この方策を実行した場合の損害は、現在の人口の89%、人類の現財産の99.4%にのぼるだろう。その他、以下の損害が…”ミュリエルがこれをどう思うか、さて…」 「とりあえず、検証作業を始めましょうか。ミュリエルが言っていた状況の確認からでしたっけ?」 「そうですね」 クラルヴェルン領内、シャトラト山脈の麓のマーテル河沿いの小さな町で一泊。 そこから鉄道に揺られること数時間、クラルヴェルン帝国の帝都メッサーナの駅に到着。 さらに乗り換え、十数分揺られ、ようやく目的地、クラルヴェルン帝国の宮殿たる夢遊宮にたどりつく。 アンゼロットには「せっかくだから観光も兼ねるといいんじゃないですか、あそこの芸術作品は一度見る価値はあります」と聞いていたので、駅で買ったガイドブック片手に適当に歩き回り、その夢魔に支えられた文化を再確認して、落ち着くと一つ考える。 (さて…ここから先が問題ですね。どうしたものか) と、あたりを見渡せば…あっさり、目的の人物、アンゼロット曰く「世界最強の彼女」であるジャスリー・クラルヴェルン皇帝の姿を見かける。 皇帝にそうそう近づけるものではないはずだが…これこそがアンゼロットの言っていたサポートというわけだ。 しかしそんなことはどうでもよく、とにかくミュリエルはその姿を目にしたとき、戦いを好まない天使として、何を話すべきかを一瞬のうちに思いついた。 …そこで何が話されたかは、ジャスリーさまとミュリエル以外は誰も知らないことである。 第二幕 クラルヴェルンサイド 気がつくとアンゼロットは記念大学のフロアに立ちすくんでいた。 (……ここは? 夢の世界、ですか) 「その通りだ」 男の声に振り返ると、そこには全身を黒い甲冑に身を包んだ騎士が腕を組んで立っている。 「貴方は…… 戦車 ベロース……ですか」 「フッ、 輝月 アンゼロットよ。今は幻月の学徒と名乗っていたか? 最後に諸侯会議が開かれたのは千年以上前だな。久しいものだ」 「傭兵将の貴方がここにいると言うことは、あの人か誰かに喚ばれたということでしょうか?」 「そういうことだ。この度の戦役は俺がお相手しよう。その前に挨拶をしようと思ってな」 「私は貴方と戦うつもりはありませんよ。それにこの惑星では世界律により魔法の行使は禁じられています。今回の戦いは人間同士の戦いです」 「知っている。だがセラフィナイト軍に智恵を授けたものがいるように、クラルヴェルン軍にも智恵を授ける者がいなくては不公平であろう?」 「ふむ、困りましたね……」 【エラキス干渉戦争の悲劇 クラルヴェルンside-2 黒騎士の来訪】 「アンゼロット。お前の目的とは何だ?」 「目的とは?」 「召喚を受け、情勢を確認した時、俺は違和感を感じた。お前の意図が見えないのだ」 「セラフィナイトのエラキス内戦への介入。なるほど、人間の視点ではもっともらしい理由付けがある。何も知らない民達を納得させるようには できあがっている 。」 「私が戦争をするように仕向けたわけではありません、エラキスへの干渉はセラフィナイトの投票によるもの」 「誤魔化すな、真実の守護者よ。理知的なセラフィナイト人は戦争を望まない。良くて無傷で帰ってこれるだけの、悪くて毒ガスにより苦しみ悶えながら戦死するような戦場に、誰が好きこのんで行くものか」 「戦争を望む者がいたのだよ。その者の影響により世論では主戦論が勃興し、自分たちは攻撃されている、生き残るには行動しかないと繰り返し主張された。そして反対するものは愛国心が足りないと糾弾されるのだ」 「セラフィナイトの覇権の確立? 帝国との全面戦争を望んでいない様に思える。違う」 「夢魔帝国に取って変わる存在になろうと試みたのか? そのような気負いは感じられない。違う」 「天使と組んで敵対種族を駆逐する? エラキスに守護悪魔の存在は感じなかった。これも違う」 「夢魔どもに絶望を提供しようとしたのか? 夢魔姫の様子からしてそれも違う」 「お前の研究とやらの為か? お前の研究は天使に関するものであったはず。これも違う」 「俺が思いつく限りでは、お前と夢魔姫が争う理由がない」 「アンゼロットよ、お前の望む世界とは?」 「……いいでしょう。制御された破壊と、世界への近代戦の教育。それによる厭戦感情の醸成。大破壊の回避。これだけ言えば理解して頂けますか?」 「……」 「ふむ、これは、何という……」 「戦争とは野火の様なもの。制御などできぬよ。そもそも無能な為政者は制御できると確信して戦争を起こすものだ。小破壊のつもりが、大破壊の呼び水になることも起こりえる」 「貴方の仰ることは解ります。それでも、私の予測ではその確率は低いものと算出しました。これは世界にとって必要なこと。あの人は優しすぎる。大破壊には耐えられないでしょう。だから、今回はあの人には泣いて貰います」 「ククク……なるほどなるほど。解った。理解したぞ。合点がいった」 「そうですか、それはありがとうございます」 「フッ、まあそう腐るな。互いに最善を尽くそうではないか。夢魔姫と、永遠ならざる平和のために」 セラフィナイトサイド 花畑に机と椅子を並べてお茶会…などというのは、そうそう見かけない風景であるが、彼女たちにとっては日常のことだ。 アーバスノット天文台で、のんびりとお茶を楽しむ三人。牧歌的な風景で、ある意味ではこれがセラフィナイトの縮図といえるだろう。 マリー・テレーズ、フィリオリ、アーナルダ。擬天使という魔法的種族の一種に属する彼女たちは、その長たるアンゼロットの下で、クラルヴェルンの夢魔と同じように千年セラフィナイトの守護者として行動してきた。 「ふむ。どうも厄介な介入が入ってきたようだな」 「アンゼロットさまが言っていた“ポーンに紛れてキングが混じっている”っていうことですか?わたしにはどうもよくわかりませんが」 「フィリオリ。いくらなんでもその弁は世間離れが過ぎるだろう」 「そういわれてもね、テレーズ。今回の戦争におけるわたしたちの役割はこれ以上ないし」 「何を言う、フィリオリ。今回の戦争はアンゼロット様の言うように割れかけたガラス盤の上で行われるもの。如何に我らが主にして師たるアンゼロット様であれ、一人では気が疲れる。手伝えることはいくらでもあるだろう」 そういってアーナルダは机の上に描かれた国章たる星図に手をかざす。学問の門が開かれ、魔力は机に組み込まれたシステムに流し込まれる。 セラフィナイトの国章となっているこの星図には少なくとも三桁の魔法陣が重畳されている。そしてこの机は天体の運行を空中に投影する魔法装置。この世界の法則は魔法と相容れないので、あまり役に立っていないが。 とにかく魔法装置は起動し、そして紅茶の湯気を溶かし込みながら、結像が完了し、空中に映像が投影される。 【エラキス干渉戦争の悲劇 第二幕、星と月の側より 状況を再確認する簡単なお仕事】 「…チェス盤ですか?黒がもう次で詰みますけど」 「すまない、指定を間違えた。それは昨日ミリティアさまと指したときのものだ。正しい映像は…」 「え、どっちがどっちですか?」 「聞くまでもないでしょう、フィリオリ」 「それ以上言うな…。あー、これだ」 チェス盤の代わりに投影されたのは、エラキス内戦の戦況。防衛網を構築中のセラフィナイト軍とエラキス共和派、西部で体制立て直しを図るエラキス国王派、東のエラキス国境を越えてエラキス領内に進入しつつあるクラルヴェルン軍。 その南に目を向ければ、セラフィナイトとクラルヴェルンの国境線上で互いを警戒する両軍。エラキスに向かっている部隊よりもこちらの部隊の方が多く、そしてここでは両軍が攻撃することなく睨み合うだけ。このまま戦争終結までここに両軍のなるべく多くの部隊を留めて睨み合わせておければ戦禍を抑えられるだろうが、下手をしてここで撃ち合いが始まれば即座に制御不能になるからそう簡単にはいくまい。そういった可能性を最小限にとどめるのが彼女たちの今最も重要な任務で、逆にエラキス国内の戦況については一切干渉しないことにしている。 「アーナルダ、戦力分析でも始めるつもりですか?軍部にその辺は一任するのではありませんでしたっけ」 「それは確かにそうだ。そうではなく、黒騎士がなにをしようとしているのかどうもわからなくてな」 「戦士の魂は天使には理解できない、MVの時に誰かがそんなことを言っていませんでしたか」 「いや、その魂に共感し同情することはできなくとも、その論理基盤を理解することはできるでしょう」 「…フィリオリの言うことにも理はある。しかし我らに課された課題はそれほど多くない。その余裕を向ける価値はあるだろう」 「100%の予防という、少々気疲れする課題ですけどね。まあ私は賛成ですが」 「あれ、いつのまに賛成反対を表明するルールになっているんですか?いや、私も付き合いますけど」 第三幕 クラルヴェルンサイド 月明かりの下で。 軍馬に騎乗した二人の男が戦場跡を歩く。 足下には数百の帝国兵の無残な亡骸。 栄光を担う帝国騎士の銃剣騎兵団が、セラフィナイトの機関銃陣地に果敢にも突撃し、そして近代戦の洗礼を受けて倒れ伏した結果である。 両軍の初戦に於いて、帝国軍は完全にセラフィナイト軍に遅れを取った。 数ヶ月とはいえど、セラフィナイト軍はエラキス軍を相手に戦闘経験を積んでおり、その僅かな差がこれほど一方的な勝敗の明暗を分けたのだ。 「倒れた者を犠牲と思うな。盾と思え。それはお前も同じ事だ」 「は、はい……」 平然と歩く黒騎士の後ろを、帝国軍の若き兵士が追う。 「写真機の用意を。よく見ておくのだ。そして本国人やセラフィナイト人にも教えてやれ。お前達の言論が結実し、地獄の釜の口が開かれたのだと」 「この光景を公開しろと? それは彼らの名誉に反します」 「名誉には反さない。騎士の時代は終わったが、こいつらは最後の騎士として勇敢に戦った。こいつらの背には傷がない。それを伝えてやれ、ヴィルヘルム・シュタイニッツ」 【エラキス干渉戦争の悲劇 クラルヴェルンside-3 黒騎士の進撃】 エステル精鋭騎兵部隊、壊滅。 クラルヴェルン帝国軍の全軍は動揺し、セラフィナイトの攻撃に対応できないまま被害を拡大。後退に後退を重ねた。 セラフィナイト軍はこの期を逃さぬと追撃に移った。 しかし、 一人のエステル人将校が、セラフィナイト軍の前に立ち塞がった。 帝国軍大佐。 ジャスリー皇帝より煉獄のマージナイトの称号を与えられた、出身背景一切不明の無名の軍人。 傭兵将。あるいは黒騎士。 魔斧バシリコスの所持者。 後にクラルヴェルン軍制改革を行い、国軍をイーゼンステインと互角に戦いうるまでその練度を上げた、近代クラルヴェルン屈指の英雄。 ベロース・エルツ・ヴァルダムである。 「逃げるな! 等高線に沿って塹壕を掘れ!」 「敵後方を砲撃し、通信を寸断せよ!」 「前へ進め!!」 「敵の進撃を阻み、戦線を構築するのだ!」 たちまち士気と勇気を取り戻すクラルヴェルン兵。 常に高所に陣取って冷静な射撃を浴びせるエステルプラッテ兵。 思わぬ反撃に前進を停止するセラフィナイト兵。 開戦の僅か二日目にして、戦線は膠着。 かくして両軍は塹壕を掘って対峙した。 速戦即決を企画した両軍は、その目論見を違いに潰し合い、凄惨な塹壕戦に移行した。 「全砲門開け! 戦場で最も多く敵を殺すのは砲兵なのだ!」 ベロース・エルツ・ヴァルダム将軍の声が戦場に響く。自信満々な、そして矢継ぎ早に下される的確な指示の数々は、下士官や末端の兵士に圧倒的に支持された。 「全軍突撃!!」 将軍の号令に、兵士達が命を賭して危険な攻撃に移る。 塹壕から飛び出した帝国兵に、セラフィナイト陣地から濃密な射線が降り注ぐ。 戦陣を切るのはエステルプラッテ兵。 長大な塹壕には、すべての地区にセラフィナイト兵が配置されている訳ではない。 広範囲に負荷を掛けることで兵力の配置の薄いところ、つまりは脆弱地点が浮き彫りになる。 多大な損害を受けながらも、エステル兵は塹壕への脆弱点への浸透に成功した。 エステル兵は守備兵と交戦し、混乱を振りまき、通信線を寸断しつつ、更に塹壕の奥へと進む。 そして混乱したセラフィナイト陣地に、帝国軍の大部隊が襲いかかるのだ。 五日目の戦いは、激烈な戦闘の末にセラフィナイトが塹壕陣地を放棄し後退。 帝国軍は最初の戦術的勝利を得た。 勝利の報はエラキス、帝国を沸かせたが、同時に敵味方の死傷者数の数に驚愕することになる。 それは今までの戦争とは比べものにならない数であり、開戦五日目にして戦死者予測の三倍にも達していた。 セラフィナイトサイド 国名にもなっているように、セラフィナイト星術者連盟は星術、つまり天体信仰の国である。月への信仰はほかにもあるが、星への信仰は他に例がない。近代に入り、国家としては多元主義を認めるようになったが、この月と星の信仰はセラフィナイト人の価値観そのものの根底にある。 さて、月と星というのは天上を回るものだ。そのため天体信仰は天に近い場所、すなわち高所へ向かうことをよしとする傾向があり、登山が盛んに行われてきた。 しかし、近代に至り、科学技術の劇的な進歩はただ地表を登るのとは違う、高所へ向かう手段を登場させた。当初は気球、飛行船などのいわゆる軽航空機だったが、更なる技術の進歩は空気より重いものが滞空することを可能とした。 すなわち、飛行機の発明である。前述の価値観からセラフィナイト人はより高い飛行上限高度を求め、技術改良を進めた。それゆえに航空機の商業利用ではフォールン・エンパイアが先を行くなどあったが、今回の話ではそれは重要なことではない。重要なのは、セラフィナイトが飛行技術を有しており、そしてセラフィナイトが戦時に突入したということである。 さて、北部戦線においてこの戦争におけるクラルヴェルン帝国最大の英雄、傭兵将ベロースがその伝説の幕を開けつつあったころ、南部戦線においてはセラフィナイト軍は先だっての戦いで有効性が確認されたとある新兵器を本格的に投入しつつあった。いや、言葉を濁す必要もないし、流れで分かるだろうが、飛行機である。エラキス国王派との戦いにおいて国境戦の際に試験的に投入され、偵察に成果を上げたため、量産が開始されようとしていた。 …北部戦線が大変なことになっているのだから、南部戦線ではなく北部戦線に投入すべきじゃないか、という声が聞こえてきそうだが、単純に航続距離の問題である。エラキス領内でも建設工兵が仮設飛行場の建設を進めてはいたが、この時は国内の飛行場からまだ航続距離の短い飛行機で飛ぶしかなかった。そういうわけでエラキス南東部の高原地帯をのんびり飛んでいるのである。 【エラキス干渉戦争の悲劇 第三幕、星と月の側より 雲海を翔る者】 「前方に敵部隊確認、信号弾発射用意。発射!」 「いや少尉、別にいちいち口にしなくていいよ。あと発射よりもてーっとか何とかいうもんじゃないの?」 「ちょ、前を向いて操縦してください機長!」 「おっと、いやごめんごめん」 「だいたい、いまこの時も地上では戦闘が行われ、連盟軍にも死者が出ているんです。真面目にやってください」 「いやー、僕ァ本来飛行機技師だからねー、連盟のためじゃなく、飛行機の普及のためにやっているんだよ。あ、左手のほうに敵影。適当に紙に書いて投下しといて」 「はい、左手に敵影、クラルヴェルン歩兵部隊少数…ってそうじゃなくて、あくまでも今ここでは連盟軍の軍人、真面目に戦うのは義務です」 「ふうむ。義務、ねえ。オブリージュ。あっちの方では貴族社会に絡めて高貴なる義務とか言って、普及した概念らしいね」 「そうです。しかし連盟には貴賤はありません、連盟市民すべてに国家への義務が等しく課せられているんです」 「ふむ…しかしこの戦い、何のために戦っているのだ?この戦いは連盟市民に義務を課すべき戦いなのか?」 「機長が厭戦派なのは知っています。ですが、エラキスは絶対王政。連盟と相容れない体制のもとにあります。エラキス共和派の友人を助けることは必要でしょう」 「それは認める。だが我々が今相手にしているのは誰だ?敵は民を圧するエラキス国王派だけではなかったのか。クラルヴェルンは立憲主義に基づく制限君主制。連盟の敵ではない」 「彼らは連盟の敵ではありませんが、連盟の友人でもありません。農民であれ参加する連盟の政治と、実質的に貴族と資本家が帝権に代わろうとしているだけのクラルヴェルンの政治は本質的に異なります」 「彼らは緩やかに庶民まで参政権を普及させていくだろうとは思うがね…前方に敵影、歩兵及び砲兵。信号弾用意」 「信号弾用意、発射!…彼らが仮に参政権を普及させたところで、主権在君に代わりはないのです。そこは変わりません」 「…確かにな。いずれは…いや、まあいい。燃料から見て、そろそろ引き返す頃合いだ。戻るぞ」 「はい。とにかく、せめて帰りぐらいは真面目にやってくださいよ」 「善処しよう」 幕間2 カシュウ氏によるクラルヴェルンサイド 一人の兵士を紹介しよう。彼の名は、マリオ・フェルッリ。学生であった。彼は愛国的精神から 祖国クラルヴェルン帝国の戦争に進んで参加した。 3ヶ月の訓練をうけて、彼は戦争の真っ只中に飛び込んだ。かれは戦争がすぐに終わり、英雄にな れると思っていた。しかしそれはとんでもない妄想であった。彼が最前線に行く途中の病院では、 兵士のひどい叫び声と、疲労しきった軍医と赤十字の看護婦が兵士を選別し、救えるものを救っていた。 彼は何かとんでもない勘違いをしたことを心の底で感じながら、最前線に配属された。最前線という ものは、荒廃とした大地であり、塹壕という名のアリの巣のような迷宮が作られていた。この敵弾から 身を守ってくれる要塞は、実はとてつもなく不潔なものであり、敵の攻撃がなければ直ちに飛び出した い代物だった。マリオは、古参の兵士達とともにこの不潔な塹壕で敵弾と、鼠と、病気にびくびくと しながら、退屈で、しかも緊張し、神経を磨り減らす塹壕で過ごすことになった。古参の兵士たちは 言った。 「どうしてお前は学生を辞めてこんなゴミ溜めにやってきたんだ?はは、英雄になりに? とんでもない馬鹿だな。お前は」 …… セラフィナイト軍は、彼が最前線に配属されてきてから、攻撃を開始してきた。猛烈な砲撃! 連盟軍は猛烈な砲撃を1ヶ月も続けてきた。強力な塹壕を無力化するつもりなのだ。最初の砲撃は、 マリオをパニックにさせた。だが、彼は古参の兵士に殴られて正気に戻った。逃げてみろ、彼は 銃殺か、最も恐ろしい、戦場の真ん中に置き去りにされる刑に処されるのだ! だが、マリオはその刑を味わうことはなかった。2週間も砲撃を続けられると、次第に慣れてく るのだ。だが不快なことに変わりはないし、緊張するのも変わりなかった。 彼らの士気は落ちていった。兵士達の食事は「死んだロバ」と呼ばれる牛肉の缶詰(恐ろしくまずい) が続いた。トイレに行くにも注意深く匍匐前進せねばならない。もし不用意に尻を上げれば、尻に穴 が開くのだ。敵の狙撃兵によって…。その上塹壕の不衛生さから来る病気の蔓延は、士気どころか、 帝国軍部隊を消耗させた。塹壕の中の10人に一人以上は、赤痢に悩まされた。悪臭は兵士達の鼻を麻痺 させた。 … こうして、帝国軍-マリオの所属する隊はボロボロの状態になりながら、砲撃の終了を迎えた。愈愈 敵の突撃が始まるのだ。マリオたちは、てきの攻撃に備えた。周囲は静かになり、鳥のさえずりが聞こえる。 そして、敵側からホイッスルが鳴り響き、鬨の声があがる。 ピリリリリリリリー。 続いて 「チャァージ!」 この敵の合図とともに、こちらも射撃命令される。病気と砲撃により、数は減っていたが、機関銃は生きている。 「敵の顔が識別出来たら射撃開始」 なんともわかりやすい命令。何メートルになったら撃て、といわれてもわかるはずがないのだ。そして 連盟軍の兵士達が雄たけびを上げ、発砲しながら突進してくる。彼らは転びながら、叫びながら、ぐんぐんと 近づいてくる。 「撃て!」 将校の命令とともに、機関銃も、小銃も、いっせいに火を噴いた。ボロボロと連盟軍の兵士は倒れていった。 屠殺だった。いや、それは集団自殺だった。連盟軍は何かわめきながら突進してくるのだが、とにかく次々と 射殺されていった。ドミノ倒しの遊びのように、横一列に並んだ兵士達が次々と。だが、勇敢な連盟軍の兵士 たちは陣地に乗り込んでくるのだ。こちらの阻止砲火が足りなかったために。そうなると、白兵戦になる。 殴り合い、銃剣で突き刺し、突き刺され、目をえぐり首をかききり…襲い掛かるもの、わめくものを殺し、 武器を捨てるものを殺し、逃げるものを殺した。この白兵戦の中で、マリオは一人の連盟軍の兵士を殺した。 彼はその手で直接敵を殺した。初めてのことだった。 やがて、連盟軍の攻撃は失敗に終わった。帝国軍の将兵は信じられないほど勇敢に、死に物狂いで戦った。 敵はボロボロと逃げ出していく。すると今度はこちらが逆襲するばんだ。将校は無謀にも味方の損害も省みず、 部隊の情況も確認せずに突撃を命じる。このチャンスを逃してはならない。 「アッラサルト!!(突撃)」 将校の合図とともに、帝国軍の兵士達がいっせいに塹壕を飛び出した。逃げる連盟軍を射撃しながら追跡する。 追いつくことは出来ない。だが、転んだ連盟軍の兵士などには追いついた。不幸なこの連盟軍の兵士は一瞬 命乞いしたが、すぐに帝国軍の兵士に刺殺された。 逃げる連盟軍は陣地に帰り着いた。そして反撃が始まる。彼らは突撃してくる帝国軍に一斉射撃を繰り出すのだ。 今度は帝国軍がなぎ倒される番だ。マリオは次々と仲間の兵士が倒れていくのを見た。そして、次の瞬間には、 意識が消えた。 マリオ・フェルッリ兵。マニベーニャ戦線で頭部銃創をうけ戦死。彼には16人の特に親密な友人と、 パン屋を営む両親がいた。彼のこの物語は特別なものではなかった。ありふれたひとつのケースに過ぎない。 彼のような若者はみな同じような運命をたどった。事実、彼の特に親密な友人16人のうち、戦争によって 還らぬ人となったのが5人、傷病によって四肢の一部を欠損し、後遺症に苦しむものは6人にも上った。 第四幕 セラフィナイトサイド 「鉱山・油田等の資源施設への防衛はもっと強化しろ!敵資源施設の破壊は禁止だ!建設工兵の鉄道整備状況だが…」 「エラキス国王派と西部トレント市で市街戦が開始されました。敵の総数は…」 「中将、エラキス海軍(注:エラキス海軍は大部分が共和派側についた)とレッチェルドルフ艦隊が接触、戦端が開かれました!敵艦十三隻に対しエラキス海軍は…」 「敵暗号解読成功!次の攻勢はアーロン村付近から…」 「バレアス第一次防衛線突破されました!現在第二次防衛戦に後退し、部隊の再編制を…」 「ふむ…クラルヴェルンの工場稼働状況からすると、やはり…」 ルヴァ歴-26年2月14日、エタブリッシェ市にあるセラフィナイト軍総司令部。 外は静かに雪が降り積もってゆくが、司令部は今日も戦況の把握と作戦立案に全力を注いでいた。 【エラキス干渉戦争の悲劇 第四幕、星と月の側より 夢魔の提案と司令部の思惑】 「一日休戦だと?」 こう言ったのはセラフィナイト軍最高司令官、ゼーゲンホルム・フェルム・ウィッテン総軍元帥。 「はい、北部戦線において夢魔テリブルドリームが、南部戦線において夢魔スィートドリームが、それぞれ前線司令部と交渉して決定されたようです」 こう確認したのは情報局所属、ディートハルト・フラウンホーファー次官。 「北部戦線の司令部、となるとコールドロンか。あいつはいいやつだが、話を聞かないからな。決意が固いのは結構だが…。南部は…またあいつら自主休戦か。むしろいつ戦ってるんだ?クラルヴェルン国境よりも緩んでいるんじゃないのか」 エラキス南東部戦線は、エラキス・クラルヴェルン国境まですべてセラフィナイト軍が制圧しており、クラルヴェルン軍は補給線を絶つために攻撃をかけている…というか、そうクラルヴェルン上層部は指示しているのだが、クラルヴェルン地中海岸出身の兵士はなあなあで、エステルプラッテ人兵士にしてもわざわざセラフィナイト人の得意分野である山地で戦う愚を犯すことはない。そんなわけで両軍の間にいつの間にか勝手な連帯感が生じ、誰もまともに戦わなくなってしまった。せいぜい偵察機が飛び交っているだけで、それもお互いの偵察機が視界に入れば手を振りあっているらしい。北部戦線の兵士がこれを知ったらどう思うだろうか。 「どうしますか」 「クラルヴェルンの軍の通信傍受状況はどうなってる?」 「確かに一時休戦が通達されています。敵の攻勢も中止しているようです」 「ふむ…補給状況は、やはり変わらず、だよな」 「無論です。どうしますか」 「………独断専行を認めるわけにはいかんな」 「では…」 「…コールドロン。この戦争が終わったら、厳しい処分で臨む。そう伝えておけ。それと一日の休戦のうちに南部の物資をできるだけ多く北部と西部に送ってやれ」 セラフィナイトはクラルヴェルンに勝つために戦っているのではなく、エラキス国王派を排除するために戦っているのだ。クラルヴェルンとの休戦に別に問題はないのである。エラキス国王派とは休んでいられないが。 「は」 クラルヴェルンサイド アルフォンソ・ルイス・コールドロン…セラフィナイト軍エラキス北部戦線司令官。母語はエラキス語だが特にエラキスへの愛着はない。 彼の預かる軍隊の正面には、クラルヴェルン帝国の最精鋭たるエステルプラッテ兵団が展開している。キルレート1対4という馬鹿げた数字を叩き出す、セラフィナイト史上最悪の敵である。指揮官はベロース・エルツ・ヴァルダム将軍。 コールドロンは現在の状況を正確に把握しており、戦線の危機的状況を速くから認識していた。彼は戦力の増強を続け砲撃や奇襲を繰り返すエステル・エラキス軍に対抗しながら、戦力増強を上層部に具申し続けていた。 相互の塹壕を巡って強攻と逆襲が幾度も繰り返されるが、難地形と堅固な塹壕網、そして両軍の精鋭が拮抗。戦線は膠着したまま凄惨な塹壕持久戦が続いた。 相互に補給線を脅かし、不十分な補給。急造の塹壕には汚水が溜まり赤痢が次々と発症。劣悪な環境で感染症も頻発し、戦死者に加え病死者も続出。 本国行きの列車は常に傷病者で満杯となった。 だがそれでもなお、コールドロンもベロースも一歩も退くことは許されなかった。 この戦場は危うい均衡点であり、この戦線が崩れれば他の停滞している戦線にも大いに影響しうる。二人の名将は自らの戦線の重要さを理解しており、それが為戦線は動かず、しかし戦争という殺人システムは休み無く稼働し、死傷病者を大量に生産しながら、数ヶ月が経過した。 その日は朝から肌寒く、防寒着を必要としていた。 先日の砲撃戦は火砲の撃ち合いともに歩兵同士の迫撃砲が飛び交い、双方共に数百人単位の損害を出していた。 その痛みも醒めやらぬ朝。コールドロンは奇妙な報告を受ける。 それは帝国からの24時間の休戦の申し込みであった。 【エラキス干渉戦争の悲劇 クラルヴェルンside-4 顕現祭休戦】 「フィリオリ・テリブルドリーム。夢魔です。以後お見知りおきを」 帝国からやってきた休戦の軍使は、血と泥に塗れた戦場とは全く縁のなさそうな、上等な衣服を纏った少女だった。唖然とするコールドロンに物怖じせず、少女は完璧な礼をして見せた。 「アルフォンソ・ルイス・コールドロン中将です。当陣地の管理を総司令部より任されている、貴方方の敵です」 「存じております」 微笑む夢魔。外見はセラフィナイト本国にもいそうな可憐な少女。だが表情や口調、その立ち居振る舞いは確かに千年の齢を感じさせた。 「田舎出で学がないので作法については失礼。休戦提案書は読ませて頂きました。ジャスリー皇帝のサイン入りというのに驚きを禁じ得ませんが」 「はい。本提案はジャスリーさまと、全ての夢魔の意志です」 「提案の受理は私の裁量に任されている。しかし残念ながら、我々にはこれを受理する理由がない。兵士の士気にも関わる問題だ」 「そうでしょうか。貴方方も疲れていると存じます。それに私達は隣国同士。永遠に敵同士ということではありません。今この瞬間にも和平交渉は行われています。……それに」 「それに?」 「コールドロン様。貴方もこの戦いに意義を見出してはおられないのでしょう」 帝国から各戦線に提案された2月14日の休戦は、多分に宗教的な要因だった。 帝国の宗教行事である夢魔顕現祭。千年前に夢魔姫と百七の夢魔たちがこの世界に顕現したことを祝う祭。夢魔姫の美しさと栄光を称え、親が子に、恋人がその相手に、夢魔が人間に、親愛の念を込めて贈り物を贈る行事。 この年の夢魔達の贈り物は、砂糖菓子の詰め合わせではなく、兵士達への安息であった。 「あれが……夢魔」 ざわめき。 二十四時間の休戦が合意されると、テリブルドリームはセラフィナイト陣営の一部の見学を許可された。彼女が見学を希望したのは仮設病院。この世の地獄であった。 血と死と呻きと苦悶、そして絶望と悲鳴が渦巻く地獄に夢魔が降り立つ。 夢魔を見上げる亡者たちの群れ。 「軍医様」 トランクを示しながら、夢魔が美しいエステルプラッテ語で語りかける。 「モルヒネとペニシリンの差し入れを。それと、清潔な包帯も足りないと思ったので持って参りました。どうかお納めください」 軍医は憮然として頷く。そして何か望みはあるかと問うた。 「一人一人と、お話させてください」 顕現祭休戦は様々な要因が重なって実現した伝説的な出来事である。 エラキス王国派はクラルヴェルン帝国を非難し、ジャスリー皇帝が釈明に追われたとも言われる。 二年目からの顕現祭では休戦は行われず、むしろ全戦線に渡って熾烈な攻撃の応酬が交わされた。 しかしながら、顕現祭休戦とテリブルドリームの名前が、戦後の両国関係に多大な影響を与えたことには異論を挟むものはいなかった。 第五幕 クラルヴェルンサイド 「意外だな。いやそうでもないか」 「なにか御座いましたか、将軍」 「フッ、メッサーナで反戦運動が起こったのは聞いていよう」 「はい。我々の苦労も知らず、勝手な事です」 「戦費調達のためにまた増税が発表されたそうだ。もともと帝国の財政は余裕がなかったしな。起こるべくして起こったものと言えよう」 「戦いが始まってもう一年以上になります。しかし、意外とは?」 「星術者どもの士気が意外に高いということだ。国力からして、戦費による生活困窮は帝国以上であろう。先に反戦運動が起こるのはあちらだと予測していたのだがな」 「彼らが国民軍だからでしょうか?」 「さてどうかな。我々は砲撃と強攻によっていくつかの敵陣地を攻略し、星術者どもに後退を強いたが、これ以上の前進は困難だろう。オレは前線の士気崩壊より先に、内地の士気崩壊が起こり、それで戦争の決着が着くと見ている」 「ですがベロース将軍。従軍記者の受け容れや負傷者の後送を指示したのは将軍では」 「気にするな。それは向こうも同じ事」 【エラキス干渉戦争の悲劇 クラルヴェルンside-5 黒騎士の策謀】 エラキス、クラルヴェルン、セラフィナイト。 三カ国の泥沼の戦いの最中、一つの奇怪な噂が発生していた。 一万人以上のエラキス人が列車でいずこかに運ばれ、銃殺されたという噂である。 互いの陣営の軍関係者は、そのような噂はデマであると一笑に付していたが、噂が途絶える事はなかった。 そして帝国歴974年。エラキス王国の田舎町マイティアの近郊の森で、 それ は見つかった。 一万人以上の銃殺死体である。 発見したクラルヴェルン帝国軍は詳細な調査を行い、戦線近くの農村で生活していたエラキス人の遺体が、七つの穴に幾層にも渡って埋められていることを発見した。 ベロース・エルツ・ヴァルダム将軍は世界的な大事件になると考え「マイティアの森事件」として報告書を作成。これは帝国外務省に送られた。 『セラフィナイト人は虐殺者である』 マイティアの森事件の情報はラジオや新聞に載ってクラルヴェルン帝国に瞬く間に広がり、一時広がり掛けていた反戦感情は払底した。 代わりに帝国内で巻き起こった世論は『セラフィナイト、罰するべし』。 セラフィナイト政府は、マイティアの森事件を帝国の自作自演の策謀であると公式に非難。 二国間の限定戦争は、にわかに全面戦争の一歩手前の状態に直面した。 「……珍しいな。お前の方からコンタクトを取ってくるとは」 「貴方の差し金ではないのですか」 「ああ、残念ながら俺は掘り起こしただけだ。人間同士の戦争では理性が狂気を凌駕することも多々ある。お前の予測には無かった事か?」 「予定にはありません。この件についてはいずれ調べたいとは思いますが」 「事実を冷静に受け容れることだな。とはいえ、帝国や王党派側の可能性も皆無ではない。あの地点は両陣営が前進と後退を繰り返したところだ」 「解りました。あの人の様子は?」 「心配はいらぬさ」 マイティアの森事件は双方が相手側の犯行を主張。 その後の戦局の流転は調査を困難とした。 終戦後に行われた帝国と星術者連盟による合同調査では現場が何者かに処理されており、また政治的な理由により調査は不十分なまま打ち切られた。 帝国歴1033年の時点でも、マイティアの森事件の真相はいまだ明らかになってはいない。 セラフィナイトサイド アザンの山岳地帯には、一つの城塞が存在する。 SSVD本部。連盟設立以前から、この地に潜入してくる夢魔や魔族の干渉を排除し、直接民主制という奇異な体制を支え続けてきたそれは、しかし連盟政府とは独立した存在であり、政府が捜査を強制することはできない。 「以上、本事案に関する要約です。これについて捜査を要請します」 「謹啓、謹んで申し上げ奉る。我ら審問官は万一連盟軍の関与が知れた暁には、その処断も辞さぬものと知り給え。然れどなお、捜査を要請するもの也や?」 「…も、もちろんです。これは連盟軍司令部の総意としての要請です」 「…宜しい。マイティアの森事件の捜査への協力を行うもの也や」 「協力、感謝します」 【エラキス干渉戦争の悲劇 第五幕、星と月の側より 断片化した真実の中に】 そうしてSSVD主席と助手は軍情報局のフラウンホーファー次官からの依頼を受けたわけだが。 「というわけだ。マイティアの森に行くことにならァ」 「マイティアの森って、戦場まっただ中じゃないですか」 「ああ。だからこそこっちにお鉢が回ってきたんだろ。…行くぞ」 「え、マイティアまでですか?」 「先にアーバスノット天文台だな。まずは奴らを通す必要があらァ」 「…勝手に受けちゃったけど大丈夫なんでしょうかね」 「だめだったら手紙一枚軍司令部に送ればいいさ」 「で、マイティアの森事件の捜査許可ですか」 「あァ。連盟軍の依頼だが、個人的にも興味がある」 「…なるほど。どうします?アーナルダ」 「それは冗談で言っているのか、フィリオリ」 「そう苛立つこともないでしょう、アーナルダ。あ、すみませんね、ライト卿。…いいですよ。ただし、一つ条件があります」 「条件、か…。話によるな」 「単純なことです。“連盟に不利益な事実であっても、これを開示せよ”」 「…なるほど。そもそもアンゼロット卿からのお願いとして受けていた、というわけか」 「話が早くて助かります。頼みますよ」 エラキス東部の村、マイティア。ここにはエラキス国内の宗教界では有名な、そして後世では世界的に有名となる“マイティアの預言”が保管されている。 …ホワイダニットを求めるなら、これも一つだろう。いや、フーダニットのわからない状況でそれを探るのもあまり意味がない気がするが。 ウィラード・ハンティントン・ライトは黒き太刀を取り出し、魔法的な方法でマイティア大聖堂の封印を解呪し、地下室に入る。物理的な痕跡を残さないのは基本だ。 「…預言書は…そのまま残っているな」 「わざわざ預言書一冊のために戦争を起こすとは思えませんが」 「だが、戦時中に、一万人の犠牲で済むなら預言書を手に入れようと思う狂信者だって、世の中にはいるもんだ」 「それは…そうですが」 「とはいっても、この預言書は星術からも夢魔信仰からも無価値。この預言書が盗まれていれば、単純にエラキス人の犯行とわかるんだがな」 「そう甘くはいかないでしょう。それに、仮にそうだったとしても、偽装工作の恐れは考慮しなければなりません」 「まあそうだが、この預言書はこの時点ではエラキス国内でしか知れ渡っていない。この預言書を知っていれば、エラキス人の関与の可能性は高い」 「まるで未来から見ているようなメタ的な発言ですね」 「…さて、次は現場検証だな」 さて、マイティアの森である。今現在前線はそれなりに離れたところにあるらしいが、いつここが戦場になるかわかったものではない。 人払いの結界をかけ、兵士がこの場所に近づかないようにする。夢魔や黒騎士相手には無意味だが、夢魔の相手をするのは過去なんどもあったこと、黒騎士の相手をしたことはないがその時には真犯人を聞いてみるもよし、向こうが切りかかってくるならそれはそれで仕方ない、くらいに思っておくことにする。 「で、…死因は射殺か。七層にわたって埋められてはいるが、死亡後に埋めたようだな」 「少なくとも、戦場で偶然流れ弾に当たった者を処理した、という状況ではないようですね。銃創は全て胸か頭で、それ以外の部位には見られません。明確な殺意があったとみていいでしょう」 「ふむ。…この遺体は…明らかに拷問のあとがあるな」 「…?このエラキス人は、全員普段着で、軍服や捕虜としての粗衣などではありません。おそらくエラキスの一般人でしょう。なぜ拷問するんです?」 「理解しようとするな、頭痛にならァ。この状況では終戦まで身元確認もできそうにないしな」 現場検証を終え、次にマイティアの村に向かう。人影はない。この場所まで後退してきたコールドロン中将指揮下の連盟軍部隊がここは戦場になると警告し、村は離散させられたからだ。当時、特にエラキス東部では、連盟軍も帝国軍も戦場になる村を多く離散させるというのはよくあったことで、後にエラキスの戦後復興にも大きな存在を与えた。 村役場に向かうと、連盟軍が接収して一時的な司令部として利用したのか、机の上には地図などが広げられている。流石に情報を敵に流す愚はしないらしく、どうやら最初から村が持っていた瑣末な資料をおまけ程度に使い、それを残していったということらしい。最も、帝国はここに踏み込み情報の確認はしても司令部としてはここは利用しなかったらしい。 とにかく、これでは読み取れることはあまりに少なく、捜査にならないので、残留思念も含めて情報をまとめることにした。次の通りだ。 「最初は、後退してきた北部戦線の連盟軍のとある部隊がここをとりあえず拠点として、一週間半帝国軍の攻撃に耐えた」 「一週間半後、帝国軍の攻撃により陥落。一ヶ月半ほど、帝国軍はここに駐留した」 「一ヶ月半後、連盟軍は帝国の通信傍受により帝国軍が攻撃するタイミングを知り、それにあわせた作戦を練って帝国軍の攻勢を排除。帝国軍は撤退し、連盟軍はここを中心に破れた帝国の塹壕を突き進む。今回は連盟の拠点はここより前線におかれ、今このあたり一帯は共和派がとりあえず支配しているが、見ての通り実質的には誰もいない」 「帝国軍がこの事件を報告したのは帝国軍が進駐してから21日後。…広い森の中、埋められた遺体なんぞをすぐに見つけるのは無理だからそれだけの間見つからなかった、ということは説明としては通っている。だが、21日あれば帝国軍が運んで偽装工作を行うことも可能だろう。そこには塹壕を掘る重機も充分用意されているんだからな。それに、進駐した帝国軍には工兵も結構いたようだしな」 「それは状況としては連盟にも同じことが言えますし、支配期間でいえば連盟はこの一年間、ここを支配してきました。それだけあれば何とでもできます」 「ふむ…と、まずい。連盟軍が後退してくるぞ。どうやら帝国軍に敗退したらしい」 「…え!?いきなりですね。人払いの結界はどうしたんですか」 「人払いは現場にしかかかっていないから、ここでは役に立たん。戦場になって荒らされては困るが、長期間広域に張るのは無理だからな。探知結界のほうはどうせ滞在中で充分だから、広めのを張っておいたがな」 「で、どうするんですか」 「…いったん下がる。人払いの結界があるとはいえ、黒騎士や夢魔が時間をかければ解呪されるだろうが、一日二日で解呪できるつくりにはしていない。人払い結界の中に隠れるのも手だが、そのまま帝国軍が一帯を制圧して、出るのに苦労するのも困るだろ」 番外編 エラキスの残光 エラキス東部の港湾都市、バレアス。 かつてエラキス植民地帝国が大海を支配した頃の繁栄は今はなく、今日も湾特有の静かな水面が太陽の光を照らし返していた。 その海を背景に、煙を上げる街並み。 今、エラキス全土では騒乱が発生、ブルゴス総統率いる第二共和政は瓦解し、全土が無秩序状態に陥っているのだ。 その影響は例外なくこの街にも来ている。 瓦解したとはいえ第二共和政の残滓は未だ復活を目指して活動を続けており、市民との戦いは今なお繰り広げられているのだ。 【エラキス干渉戦争の悲劇 番外編、エラキスの残光 その薄明は払暁か黄昏か】 …不意に、南方から飛行船の編隊が現れる。 「我々はセラフィナイト星術者連盟軍航空部隊第二飛行隊です。連盟政府の進駐宣言に基づき、エラキス領内の治安回復のための活動を行います。速やかに武装を解除してください。皆様方の自由と安全は法と秩序に基づき保障されます。繰り返します…」 空挺作戦。…エラキス干渉戦争は、現実主義者たちからは海への出口を求める連盟とそれを脅威と感じた帝国の衝突とされている。今回の進駐でも、重要なのはエラキスではなくエラキスにある海岸だ、ということだろう。違いは、今回は連盟の進駐を帝国が黙認しているということだろうか。 あの時は共和派がバレアスを拠点として蜂起したのだったが、その時も連盟軍が来たときにはバレアスは同じように一般市民の歓迎を受けていたのを思い出す。 とにかく早々にエラキス第二共和政政府の治安機関は武装解除され、バレアス中心業務地区は連盟軍に制圧された。騒乱を繰り広げる市民たちは連盟の到着により騒乱の手を休め、街には平穏が戻った。 あとは連盟軍にとって何か急ぐ要素があるわけでもない。市内の治安機関を制圧したことで、本来の狙いである港湾地区は制圧できたも同然。エラキス市民の反発もあまり見られないことから、連盟軍は地上を進む部隊との合流までバレアスの治安維持活動に専念することとした。 さて、カルリオン社はエラキス国内のベンチャー企業の一つである。 本社はセヴェリアにあるが、エラキス最大の港湾都市であるバレアスにも支社が存在していた。 そして、偶然カルリオン社長はその日、フォールン・エンパイアから納入された機材の確認のために支社に出向いていた。 「どうするつもり?」 「どうするといわれても…どうにもならないよ。この分ではセヴェリアに戻る列車は運行できないだろうし。当分、しばらくこの街に滞在することになるんだろうなあ」 「…そうね。連盟軍がわざわざ邪魔しに来るような」 ことはないだろうし、と夢魔ソフィーヤが言う前に前兆もなくかかる声。 「失礼、ミリティア・アロートと申します。申し訳ありませんが…夢魔ソフィーヤ、カルリオン社社長ヘラルド・カルリオン。一緒に来ていただけますか?」 そう名乗る女性の背後には、好々爺然とした老人が一人。手には既に魔法の光が宿りつつあり、あとは念じるだけで学問の門が開かれるだろう。 「…わかりました」 「一体どういうつもり?」 車(一見普通の車だが、よく見たら耐爆仕様だった)に乗って、バレアス市のかつての政府の出先機関の庁舎へ。中でカルリオン社長とソフィーヤは別の部屋へ案内される。 第二応接室と書かれた部屋で、夢魔ソフィーヤと夢魔ミリティア・アロートは対峙する。 「すみませんね、マスターと記念大学の専横です」 専横とは否定的な意味を使う語彙のはず。自分に使う言葉ではない。 「それこそどういうことなの?」 「冗談ですよ。横紙破りなのは確かですけどね。あなたたちは有名ですから」 「有名?だからこの騒乱から保護するつもりだった、とでも言うの?」 「少々手荒な理由は確かにそれです。法秩序が完全に確立されていない状態ですから、致し方ありません。ですが、私たちの目的はそれより別にあります」 「…」 「あなたに話すことではなく、カルリオン社長に言うことなんですけどね。このエラキスの貧困の原因が何か…言うまでもないことでしょう」 「罪滅ぼしか何か?」 「この貧困のままのエラキスをセラフィナイトが統治するのは都合が悪いが故に、ということになっています」 「…やっぱり貴女は夢魔より擬天使のほうが向いていると思うのよね」 「褒め言葉と受け取るべきか悩みますね。とりあえず、あなたにも説明しておきましょう。この投資計画はエラキス干渉戦争以来のエラキス経済の停滞を打破するものです」 「早い話が資源権益、でしょ?」 「…連盟は資源権益に手を出しません。代わりに、このバレアスに、二つの選択を与えます。煙都か、避寒地か。…ここから先は、各方面と調整しなければならないので、今はなんとも言えません」 「でしょうね。私たちはどうなるの?」 「あなたは干渉戦争の前からこの国にいたんでしょう?であれば、好きにさせてあげてください、というのがマスターの意向ですし、私も同感です」 「自己矛盾を起こしているわ」 「夢魔とはそういうものだと聞きました」 クラルヴェルンサイド外伝 【エラキス干渉戦争の悲劇 クラルヴェルンside-5外伝 恐怖の夢のお店】 メッサーナの伝統あるショッピングモール「月の回廊」の一角に、風変わりな店がひっそりと開店していることを知るものは少ない。 店の名前は「お面屋」。ショーウィンドウには様々なお面が、それも玩具ではない、変装にも使えるような本格的なものが展示されている。一般的な市民にとって、需要の全くないこのお面屋だが、この店を必要としている人間が一定数この時代にはいた。 「いらっしゃいませ」 客の全くいない閑散とした店。壁や棚にひたすら面が飾られている店内は不気味ですらある。店の入り口に設置されていた鈴が可愛らしく鳴り、読書していた店主が客を迎える。 「……」 帽子を目深に被ったその客は押し黙って店内を見渡す。そして人間にしては儚く美しすぎる店主を見やった。 「…夢魔様」 「はい、テリブルドリームと申します。お客様」 「お任せします。顔を下さい」 「はい。それでは試着室へどうぞ。鏡は…処置のあとでよろしいでしょうか」 「はい」 客が帽子を外す。北部戦線帰りの、火炎放射器と榴弾で火傷し欠損したおぞましい顔が明らかになる。テリブルドリームは気がついた。彼の左腕は、肘から先が無い。 「お気の毒に。苦労なされたでしょう」 「はい…」 涙を堪える客を、夢魔はそっと抱きしめる。 ここは顔を失った人々が訪れる店。 夢魔は過酷な真実を覆い隠し、幸福な虚偽で世界を満たす。 第六幕 クラルヴェルンサイド エラキス干渉戦争。戦線は遅々として進まないまま、犠牲者だけを増やしていく。 二年目に入って、戦況で変わった部分としては、エラキス王党派の軍隊はもはや前線から脱落し、後方支援を主任務とするようになったこと。 クラルヴェルン帝国軍の負担は増えたが、それはエラキス共和派にも同じことが言え、戦場にはセラフィナイト連盟軍だけが残っている。 「南部戦線は本日も異状ございません。北部戦線はエステル兵団が後退。コールドロン軍を引き寄せ、後方を伺う作戦が発動しました」 夢遊宮の中庭にて宰相が皇帝に報告する。 ジャスリー・クラルヴェルン皇帝は安楽椅子にもたれ、眠るようにその報告を聞いている。 「財政は持つの?」 「かなり厳しい事になっております。増税の必要がございましょう」 「貴方に任せます。東秋津帝國やヴォールグリュックはなんと?」 「引き続き中立を堅持する模様です。両国は帝国との国境警備軍を後退させました」 「そう……」 宮廷侍従に紅茶のお代わりを頼むと、夢魔姫は再び目を閉じる。 哀しい。一体この感情はなんだろう。夢魔は人間の守護者ではない。誘惑者であり、寄生者であり、絶望を啜る悪魔である。無害を装っているのは、その方が都合が良いから。人間に契約を迫るとき、悪魔は皆優しいのだ。 戦場や後方では多くの夢魔たちが戦争の惨禍による絶望を啜っている。 家族を失った者、財産を失った者、手足を失った者、職を失った者、恨みを抱く者…… 夢魔姫と夢魔には彼らの嘆きと怨嗟の声が聞こえる。 一千年の帝国の統治は、夢魔姫に人間性を回復させたのかもしれない。 「アンゼ、貴方の望む世界とはなんなのかしら。今の私には解ってあげられない」 ジャスリーとアンゼロットの想いのすれ違った、悲しむべき時期であった。 【エラキス干渉戦争の悲劇 クラルヴェルンside-6 黒騎士の攻撃】 黒騎士や傭兵将という異名を持つベロース・エルツ・ヴァルダム将軍は、後世の歴史家から見ても奇異な存在である。 出身や経歴は一切不明。にも関わらず書類上では十年前から帝国軍に所属していることになっており、ジャスリー皇帝より直々に司令官に任命されている。 最初は見慣れぬ指揮官に戸惑っていた帝国兵たちだが、今や帝国軍にとって最重要の人物の一人である。 ベロース将軍の若き副官ヴィルヘルム・シュタイニッツは、戦後こう述懐している。 「ベロース将軍は自分の声と姿が兵士達にどのような影響を与えるかを完璧に把握した演出家でした。兵士達は将軍の一挙一挙動に注目し、その演説や命令に震え動き、勝利を確信するのです」 そんな状態であるので、一見して無謀な作戦行動すら遂行してしまう。 ベロースにとって最大の不幸は、対抗するセラフィナイト連盟軍コールドロンもまた、名将と言える存在であったこと。 ベロースは無敵であったが、コールドロンは不敗であったのだ。 しかしベロースに比べ、コールドロンの評価は芳しくない。一部では エラキスの肉屋 とあだ名されるほど。それは今戦争の被害が北部戦線に集中していた事と、後方の司令部との関係の不全による。 「コールドロン軍が第二軍と接触した。現在交戦中とのことだ。交戦中の離脱や後退が困難なのは承知の通り。エステル兵団は久しぶりにフリーハンドと成ったわけだ」 ベロース将軍は広げた地図の一部分を指し示す。 「そこで、この鉱山群を爆破する」 「はっ? アルカニス鉱山を、ですか。ここは戦術上も重要ではありませんし、できれば無傷で手に入れるべきでは」 「その通り。アルカニス鉱山はエラキスの中でも質量共に優れた鉱山だ。交通の便も良いと来ている。戦後の復興にも貢献するだろうな」 「では、爆破するのはいささか勿体ないのでは。いかに我々の兵団が広範な裁量権を持っているとはいっても……」 「我々は鉱山を破壊する。それはつまり、星術者どもの戦闘目的の一つを破壊するということだ。前に言ったな。この戦争は戦線は膠着したまま、内側から崩れると。コールドロンは最後まで戦うだろう。我々の多少の働きなど、政治家どもの手のひらの上。だから我々は、その政治家どもの利権を破壊してしまおう」 将軍の命令が各部隊に通達される。爆薬を積んだ自動車化部隊が次々に発進し、彼らは任務を果たしてくるだろう。 「フッ。お前もそう思うだろう。アンゼロット。戦争を防ぐには、政治家どもの懐を痛めなければならん。厭戦感情だけでは足りぬよ。誰にとっても損でなければな」 セラフィナイトサイド ルヴァ歴-25年1月13日、ヴォールグリュック南部、ナウムヴァルデ侯爵領。 当時、戴君共同体は国内に諸侯が乱立し、互いに相争う情勢であった。いや、現在でもそれは変わらない面もあるが。 そのナウムヴァルデ侯爵領のレストラン、暴食王の私城で好々爺然とした六十代くらいの男性と銀の髪をたなびかせる二十代くらいの女性が食事をしていた。両方とも実年齢は四桁だが言ってはいけないことである。 「どうなさいました、アーナルダ卿。突然の来訪とは驚きましたが」 「余裕だな、アドリアン・モーリス。南部でのんびり美食か」 「何を仰いますか。何度も言うように、私はこの度の戦争に関与するつもりはないのでございます。私はいつでも星術を学ぼうとする者の傍らにいるのであって、世界情勢の平安に興味はないのでございますよ。それに私は今レイズフィリークの天文台建設計画で忙しいのでございます。余裕などありませぬ」 「ふ…これといった産業もない小さな村が教育に力を入れて村おこし、その支援活動か。主がアンゼロット様でよかったな。まあいい。ヴォールグリュックの情勢を聞きに来た」 「おや、戦争の始めに聞いたのではありませんでしたかな」 「聞いた。が、少し気になる事態が発生したのでな」 「ほう…お聞きしましょう。食事も加えましてな。食後酒にはベーレンアウスレーゼのいいのを用意してございます」 「ふん。ゆとりがあって結構なことだ。酔いが回ってはかなわないのでワインは遠慮するが」 「上等な食事は考え事をするにもよいのですがね。それに酒も、酔いつぶれては困りますがほどよく嗜めばこれもまたよいのでございますよ」 「わかったわかった。そなたは無類の料理好きだったな。ワインも一杯だけなら付き合ってやるから聞け」 【エラキス干渉戦争の悲劇 第六幕、星と月の側より 美食と諸侯乱立に定評のあるヴォールグリュック】 「…ふむ。マイティアの森事件ですか」 「聞いたことがないのか?」 「聞いたことぐらいはございますが、あまり有名ではないですな。この国は今内乱中ですしな」 「ふむ。内乱の情勢は変わらず、か?」 「はい。親帝国派の王宮と独立派の西部諸侯がもめていますが、帝国に対しては双方とも中立を宣言してございます」 「それは前に聞いた時もそうだったが」 「そうでしたかな。まあ、であれば状況に変化はないということでございます」 「そうか。国際的にはこの戦争はどう思われているのだ?」 「それは前に聞かれた記憶がありますな…基本的には、産業革命時代の戦争は悲惨なものになる、と。どっちが正しいとか、そういうのはあまり聞きませんな。各国政府は同じ君主制である帝国に好意的なコメントを出していますが、まあ介入するつもりはないようですしな。庶民の間では連盟支持の声もかなり聞こえます。といっても私の活動しているレイズフィリークは連盟人が来て経済が発展しているという認識が一般的なようですので、単純には言えませんが」 「ふむ。この街ではどうだ?」 「この街ではそもそも国際情勢どころかヴォールグリュック情勢への関心も弱いようですよ。まあ、連盟人の私にとっては食材調達に相応しい場所ですね。ここなら何でもそろってありがたい話です」 「…そなたは二言目には料理の話しかできんのか?」 と、そんな会話をする二人の擬天使に念話が入る。 〈聞こえる?アーナルダ、モーリス。モーリスは別にどっちでもいい話かもしれないけど〉 (…なんだ?念話は集中を乱すから好きじゃないんだが、テレーズ) 〈緊急事態だから許して。ベロースがアルカニス鉱山を爆破したわ〉 (何だと?防衛はどうした?というか、ベロースの行動には充分注意していたのではないのか) 〈司令部も南部でクラルヴェルン軍と対峙してる部隊を一部回そうとしたみたいだけど、間に合わなかったみたい〉 「くっ、何やってんの!」 「…アーナルダ卿」 「…すまない、取り乱した」 〈アンゼロットさまがとりあえず戻ってきてって。モーリスは何なら適当にソーセージの箱詰めでも充分だけど〉 (かしこまりました)「アーナルダ卿。これをお渡ししておきましょう」 「なぜ私に渡すし!小包頼め小包!」 「…食事代、払ってもらいますよ」 「くっ、ここで食事代を出しては帰りの便に遅いものしか…いいだろう。私が持っていこう」 「お気を付けてー」 第七幕 クラルヴェルンサイド ルヴァ歴-25年、帝国歴にして975年。 こうして史上名高いベーロス六月攻勢の戦いが開始された。 その日の攻撃について、連盟軍の一兵士パウルス・モンドはこう述懐する。 「その日は小雨でしたが、長靴を履くように通達されました。敵(帝国軍)の砲撃はいつもより長く激しく、塹壕に籠もっていた自分たちも、いつ砲弾が頭上に落ちてくるのか、気が気でない状態でした。そして、自分は末端の一兵士でしたが、帝国軍の総攻撃が近いうちに始まることは容易に想像できていました」 帝国軍の初手は新たに構築した野砲陣による砲撃だった。砲撃は塹壕に隠れることでその殺傷力の多くを失うが、その日の砲撃は弾数が例日の倍に達しており、この日のために砲弾を備蓄していたことを推測させた。 そして雨が上がり、太陽がその姿を現した12時ぴったりにその異変は起きた。 「一体何が起きたのか……その時は全く解りませんでした。ただ敵の攻撃が来たと言うことと、ここは危険ということだけがわかりました」 「帝国軍は我々と戦っている合間に、一年以上もかけて地下で坑道を掘り進めていたんです。そして大量の爆薬を我々の塹壕の真下に仕込んで……、砲撃で我々が塹壕に隠れたところを、どっかん!」 帝国軍がこの坑道作戦に使用した爆薬の量はアンモナル火薬600トン。これを22個の巨大な地雷として敷設し、作動させた。 この爆発により連盟軍兵士の死者は一万人に達した。爆音は遠くアルティチュードにまで届き、セヴェリアにまで振動が到達したという。 「幸い、自分の足下の地面は爆発しませんでした。轟音で耳が聞こえなくなり、一瞬絶望しました。最初は大地震が起こったのだと思いましたが、味方の陣地で火柱が上がり、陣地が崩壊していくのをみて、敵の攻撃だと確信しました」 「直ぐに帝国軍が大挙して塹壕から飛び出してきました。自分たちの陣地は損害が少なく、機関銃で進撃の阻止を行えました。でも他の区画は次々突破され、小隊長も隣にいたラルゴやケイモス、ドアラも撃たれました。自分はもう駄目だと思って後退しました」 コールドロンは爆発の衝撃によって一時昏倒していたが、意識を回復すると即座に防戦の指揮を執る。連盟軍の複数の塹壕線のうち、損害の大きい五割を即座に放棄し、戦力を集中。「我々に退路はない!」と徹底抗戦を指示した。 「残念ながら勝負あったな、コールドロンよ。敗因は後方との連携か。それとも地盤の柔いところに布陣したことか。フッ、まあ塹壕を掘るには向いていようがな……」 黒騎士ベロースが突撃部隊の後に続いて連盟軍への陣地入りする。 「将軍、ここは未だ乱戦です。お出になるのは危険ではありませんか」 「承知している。しかし今までの苦闘に一つの区切りができるのだ。間近で指揮を執りたく思うのも当然だろう。ヴィルヘルム・シュタイニッツ」 連盟軍兵士パウルスは他の部隊と合流し、ジグザグに掘られた塹壕の中で帝国軍と交戦した。 「自分たちの区画はなんとか、第一波の撃退に成功しました。でも帝国軍は浸透戦術をとっており、抵抗の激しい区画は無視して先に進むのです。数十分後、後ろの区画が落とされ、自分たちは敵中で孤立することになってしまいました」 「自分は狙撃銃を持っていたので、少し高台に潜んで狙撃をすることになりました。そこで、信じられないものを見ました。敵の、帝国の指揮官、ベロース将軍を見つけたのです!」 前線に出る指揮官に、狙撃の危険性はつきものだ。 細心の注意を払うのは当然だが、リスクをゼロにすることはできない。 ましてや、ベロースは兵士の士気高揚の為に目立つ格好をしている。 影武者を使っているという噂もあったが。 「手が震え、心臓がバクバク鳴っている音が聞こえました。自分の一発の発砲が、危機に陥っている連盟軍を救うことができるかもしれないのです。チャンスは一度しかありません。私は慎重に慎重に狙いを付け、そして発射しました」 狙撃手から発せられた一発の銃弾。もちろん目では追えない。 弾は狙い違わずベロースの頭部に直撃した。 ……いや、直撃しようとした。 カン…! 銃弾はベロースの頭部を破壊するその手前で、見えざる壁によってはじき返された。ひしゃげた銃弾が塹壕内で音を立てて転がる。 「将軍!?」 「……なんと」 「ご無事ですか将軍、…将軍!」 「喚くな。……ククク、俺が人間だったら死んでいたな……」 「将軍、何を言っておられるのですか……?」 「悪いな、俺は盟約によって人間として参加した。今の狙撃で俺は死んでしまったようだ。以後はお前が指揮を執れ。お前は俺の下で戦ってきた。真似くらいできるだろう」 「そ、そんな事できるわけが……」 「できなければ死ぬだけだ。それは骨に身に染みて理解していよう」 副官ヴィルヘルム・シュタイニッツの前で、ベロースの姿がふっとかき消える。 「将軍? どちらへ……?」 「さあ行け、生き延びれば黒騎士の称号をやろう」 それが彼とベロースの最後の会話であった。 コールドロンと連盟軍は降伏か逃亡かの二者択一を迫られる状況にいた。 「帝国軍の攻勢が緩んだ……? ここは撤退するしかあるまい。少しでも、一人でも多くの兵士を後方へ送る。セラフィナイト本土が戦場になることはなんとしても避ける」 六月攻勢。帝国軍は連盟軍との戦いに勝利した。帝国軍はこの勝利により連盟軍の主要な陣地を占領。セラフィナイト連盟・共和派の両領域に重大な脅威を与えうることができる一方、一万人近くの捕虜を得た。本戦争のうちまれに見る大勝利と言えたが、帝国軍もまた、補いようのない人的損害を受けていた。 ベロース・エルツ・ヴァルダム将軍は混戦の中で狙撃され、戦死したと伝えられた。 セラフィナイトサイド アルフォンソ・ルイス・コールドロン中将は北部戦線における連盟軍人の代表であり、現在でも彼の評価は名将と愚将の二つの評価で分かれる。 北部戦線の兵士は最終的な帰還率が全戦線で最も低く、消費した物資は最も多く、キルレートは最も悪く。 一方で、ベロースの指揮する部隊は多くの戦闘で連盟軍に勝利しているが、コールドロン中将はベロースと対等に戦えた連盟軍唯一の指揮官でもあり、ベロース部隊以外の部隊との交戦時にはもっともよいキルレートを示したのも事実であり。 …そんな、この戦争の華であり、多くの注目を集めたコールドロン中将に比して、南部戦線における代表、オットー・エーレンバーグ少将に関する評価は良くも悪くも少ない。 彼はアンゼロット記念大学の出身で航空力学や気象学に詳しく甲種の星術者資格を持ち、暗号解読などでは情報部すらも差し置いてそのインテリぶりを存分に発揮した。新兵器、特に航空機の導入に積極的で、黎明期の航空部隊を指揮し多くの空軍戦術を編み出し、彼の指揮した航空部隊は一度も空戦に負けたことはなく、最後まで帝国軍航空部隊を寄せ付けなかった。兵卒の帰還率は国境警備にあたった部隊を除く全部隊の中で突出して高かったのも特筆に値するだろう。アルカニス鉱山防衛作戦以外に特に失敗したことはなく、その防衛作戦においても司令部が彼に防衛への支援を要請した時間から、彼の責任はあまりないとされている。 これらの観点から、コールドロン中将を愚将とする論者は彼を知将とするものもいる。 しかしながら、彼が陸戦において派手な成功を収めたことはない。また、航空機を使いこなした一方で、その航空機の生産に使われた生産力を北部戦線の陸上部隊の補給に向ければむしろよりよい戦果を出しただろうともいわれる。…これらを総合して、結局のところ彼は多くの場合凡将と評されるのが普通だ。 …そんな南部戦線の、六月のある日の出来事。 【エラキス干渉戦争の悲劇 第七幕、星と月の側より たまには南部戦線にも目を向けてあげてください】 「第二戦闘機部隊、帰還しました。敵機5機全撃墜。被撃墜2機」 「うむ、お疲れさん。被撃墜二機か…パイロットにはすまないことをしたな。もうすこし気を付けていればな…」 「あなたは神ですか…それはそうと、第一戦闘機部隊の補給が完了しましたが次の任務はどうしましょう」 「次の任務っていってもねえ…さっきのでシャドルバザールの飛行場の部隊は一掃してしまっているし、飛行場攻撃は爆撃機部隊がいまやってるからなあ…あ、そういえば、ベロースがやられたらしいね」 「え、あのベロース将軍がですか!?何があったんです?」 「いや、なんでもコールドロンと混戦を繰り広げた最中に狙撃されたらしくてな。敵さんも混乱中らしい。ま、そんな戦果をあげつつも未だに自分の混乱を立て直せずにいるあたりはコールドロンらしいが」 「へえ…それも暗号解析で得た情報ですか?」 「ああ。といっても本部の暗号解読班からもさっき同じ見解が返ってきたところだが。…で、どうやら帝国は増援を送ってきているらしい」 「増援って…中将の部隊は大丈夫なんですかね?増援を送る余裕が帝国にあったとは驚きですが」 「ま、大問題だろうな。そうだな。第一戦闘機部隊に出撃命令を出せ。適当に混乱を大混乱にしてやれ。高射砲には気を付けてな」 「はっ」 「…なんというか、思いつきじみた出撃だなあ」 「しかし以前より北部戦線への支援は本部から要請されていました。少将はそれを受諾しただけです」 「相変わらず堅いねえ。上の命令なしに動けないようじゃ、下の部隊に配属されたら死ぬぞ」 「構いません。栄誉あることです」 「………、まあいいや。なんでも、少将の言うことだとマイティアの辺りにまっすぐ向かえば増援部隊に遭遇できるんだったか」 「そうです。…気を抜かないでくださいよ」 「…いるな。数はまあそこそこ、増援っていっても地味だな。高射砲も一門だけか。ほれ、とっととうっとうしい高射砲を機関砲で掃射しろ。迎撃されるぞ」 「あ、はい。…あれは!?」 高射砲の迎撃をかわしつつ砲手の放った機関砲が高射砲を蜂の巣に変え、そして増援部隊の上を通り過ぎた瞬間、砲手は奇妙なものを目にする。 「どうかしたかいな」 「ベ、ベロース将軍…?」 「…?…。ベロースだな」 「…死んだはずでは?」 「影武者…ですかね」 「一瞬だったからよくわからん。誰かと話していたような気がするが…それも、この戦場に似合わぬ服だったな」 「私もそう見えましたが…どうしましょう」 「…この森の中では何が何だかわからん。まあいい、気のせいってことにして、とっととうっとうしい増援を掃討するぞ。…全機、攻撃を開始せよ」 終幕(第八幕) セラフィナイトサイド前編 ルヴァ歴-25年11月3日、エラキス干渉戦争…いや、正式にはエラキス内戦が終わった。 「マスター。エラキス共和派はエラキス西部の国王派抵抗勢力の排除を完了、これでエラキス全土の掌握が完了しました。エラキス内戦はこれで終結です」 ミリティアの発言に、思案顔でうなずく列席者たち。しばらくはテロなど続くだろうが、既に共和派に対抗しえるほどの力を持つ勢力はエラキス共和派以外になく、王政復古などは見込めない。植民地も次々と共和派への支持を表明している。 「…やっと、終わりましたね」 珍しく微苦笑のない表情で返すアンゼロット。感慨深げ、というよりは何か悲嘆するような声色で。ミリティアにとってもこのような声を聴いたのも五千年ぶりだろうか。 「ええ。…ですが、ここからが問題です」 「そうですね…」 【エラキス干渉戦争の悲劇 終幕―前編 星の下で】 先ほど、エラキス国内のエラキス共和派に対抗しえる勢力はエラキス共和派しかないと書いた。そう、それが残された課題。すなわち、共和派内部の路線対立。 アンゼロットは資料を手に取り、呟く。 「工業力はほぼ壊滅。疫病が蔓延。治安劣悪。特に東部地域の農村地帯では、セラフィナイトやクラルヴェルンへの人口流出著しい」 「ええ。既に連盟は難民受け入れのための体制構築を進めています。…マインフルトの鉱山会社が大規模受け入れを表明していますから、そっちは任せておいてもいいでしょう」 「何なら、採れた自然白金の一割を労働者に手渡す運動でも始めませんか?」 「それは社会主義者が言い出すでしょうけど、いくらか支援してあげてください。ミュリエルらしい活動だと思いますし。それはそうと…失敗しましたね」 「………本来の目的は、達成されました」 「そうね…第一の目的は、ね。第二の目的は、達成できそうもないですね」 「やはり、そうなりますよね…」 「エラキスの民主化。それが公に掲げた連盟の大義名分であって、私たちのしていた、導火線上での火遊びはあくまでも非公式なもの。それに…現実主義者のベロースには想像できなかったのかもしれませんが、理想は時に論理的な人間すら盲目にするもの」 「あるいは、この世界の民主主義者の孤独が理解されなかったのかもしれません」 「それもありえそうなことです」 この世界の法則の象徴たるディスコードは、のんびり民主制の下で話し合って決めている時間を与えてはくれない。この世界では、民主主義は世界法則と相容れないものなのだ。この当時はディスコードが機能していて、今は機能していないという違いはあるが、未だにその権威主義的な世界は続いている。 故に、民主主義者は常に孤独を強いられる。東フォルストレア、いやフォルストレア唯一の民主共和制国家であるセラフィナイトにとって、たった一人の同志と呼べるのがエラキス共和派だったのだ。 革命には独裁はつきもの。アンゼロットは民主主義者だったが、別にあらゆる状況の解決策として民主主義を提示するほどの原理主義者ではないし、そもそも完全に予定通りに全てが進行した場合でもエラキス国内の産業は甚大な被害を受けているだろうから、戦後しばらくは開発独裁的な手法で経済基盤の立て直しを図ることを認めるつもりだった。いや、そうしなければ綻びが生じるだろう。 だがそれは民主制への短い過渡期であることを前提としてのもの。開発独裁で資本家の懐を温め、徐々にその資本家に政治改革を実行させていって、エラキスに民主制をもたらす。現在のセラフィナイト政府はエラキス併合だの傀儡政権樹立だのを考えていたようだったが、それを阻止する方策は最初から決まっていた。ちょうど今、連盟は選挙の告示期間である。厭戦感情と戦争がもたらした悲劇への反省から、現在の与党であるセラフィナイト国民党は議席を失い、代わって社会民主党が政権の座につき、よりエラキスに自主性を委ねる…というか、戦争から目を背ける政策を採ることになるだろう。 しかしながら、ベロースとの戦闘で常に後方に押しとどめて終戦まで死守するつもりだったエラキス南部の鉱山群は破壊された。これにより連盟資本を投入させようにも投入させるべき対象となるものがなくなった。いや、もちろん鉱山は数年のうちに再建される予定なのだが、このために連盟も帝国も他国の資源を確保して対応しようという考えに傾き、現実に他国の鉱山会社はそれにこたえようとしている。そして、戦争中に建てた鉄道の容量はすでに余剰になり、高規格化への投資計画は既に多くの問題が出つつある。 ちなみに、左右に分かれつつあったエラキス共和派はのちに連盟の社会民主党の影響下で左派勢力中心になるのだが、ここではあまり関係のない話である。 「長い道になりそうですね」 「ええ。数十年くらいかかるでしょうが…しかたないですね。策を弄して世界大戦回避、なんて私たちの本来のやり方ではない指し手をしたのですから。本来の目的を達成できただけでも充分です」 「わたしからすれば、第二の目的を目指すなら擬天使本来のあり方である相互理解をとらないと手段と目的が矛盾してしまうからそもそも無理だったと思いますけどね。まあ、どうあってもできることではなかった、と」 「フィリオリのいうことも道理ですね。時に、ミリティア。…主従に基づく義務として命じます」 これは初めてのことだ。アンゼロットにミリティアが仕えて久しいが、アンゼロットは一度も主従関係をよしとしたことはない。が、ミリティアは特別驚かず、臣従の礼を以て応じる。 「何なりと。マスター」 「エラキスに向かいますよ。状況の確認をしましょう」 ついでにあなたは夢魔として、絶望の吸収も。ということは、わざわざ言及することではないと誰もが理解している。ミリティアは短く返す。 「仰せのままに」 「ではこれにて解散。夜天はあらゆる色の月と星を受け入れる」 「「「「「「夜天はあらゆる色の月と星を受け入れる」」」」」」 クラルヴェルンサイド 【エラキス干渉戦争の悲劇 クラルヴェルンside-8 夢魔たちの終戦】 帝都メッサーナと夢遊宮の空に色とりどりの花火が浮かぶ。 音楽屋の演奏が各所で奏でられ、酒樽が解放され、露天が並び人々は浮かれ騒ぐ。 街路を舞台に夢魔と復員兵がワルツを踊り、市民達は羨望と祝福の念を込めて囃し立てる。 「まるで戦争に勝利したかのような騒ぎね」 市内の喫茶店のテラスにて、ピースフルドリームがやや憮然とした表情で呟く。クルーエルドリームはロスマリン・ティーを啜ると、カップを受け皿に置いた。 「結末にご不満?」 「不満がないと言えば嘘になるわね。一年目はともかく、二年目以降は帝国が優勢。継戦すればセラフィナイトも共和派も駆逐できたのに、何も得ることなく撤退だなんて」 「天秤政策ですもの。勢力均衡を目的に派兵したのに、帝国がエラキスを併合してしまえば周辺国に 悪い子 と見なされるわ」 エラキス干渉戦争は王党派の瓦解と国王の帝国への亡命により終了した。 出兵の名分を失った帝国軍は撤退し、内戦は共和派と連盟軍が勝利。エラキス全土を手中に収めつつある。帝国は撤退はしたがセラフィナイトに対して最後通牒を通達。セラフィナイトからは即座にエラキスからの撤退声明と関係改善の申し出を得た。 こうして惑星ルヴァース初の近代戦争は終わった。 「でも天秤は崩れたわね。エラキスはもう立ち直れないかも」 「そうですね。今度は共和派同士の内乱ですか……。ソフィーヤがビショップに昇格したそうですし。もうしばらくはサイコパスゲームをしなくても良さそうです」 「結局、……天使たちは何がしたかったのかしら?」 「わかりません。天使の魂は夢魔には理解できないのかも。それでもあえて推測するとしたら」 「したら?」 「文明と社会の促進。でしょうか。戦争の為に帝国は様々な改革を余儀なくされました。労働力が足りなくなって女性も普通に働くようになりましたし、次の選挙では国民の不満を抑えるために完全な普通選挙が実施されるでしょう」 「まってよ、そんなの戦争の被害と全然釣り合わないわ。何人死んだと思っているのかしら。もう戦争はこりごりよ」 「ええそうね。もう戦争はこりごり……そう思わせることも狙いなのかも。つまりは、全ての戦争を終わらせるための戦争。あるいは戦争の惨禍を知らしめるための戦争」 「フッ、クルーエルの推測で大筋間違いではない」 「ベロース様!?」 戦死したと伝えられた男の登場に驚くクルーエル。もとより黒騎士の死など信じていなかったが。 「アンゼロットは大破壊を予見したのだ。西方ルヴィド=エドと東方クラルヴェルンの衝突と、それに伴う大破壊。フォルストレア全体がエラキスのようになることを予見した」 「政治家どもの安易な決断を防ぐ為、戦争から幻想と煌めきを奪い去る必要があった。そういうことだ」 「…黒騎士様は私達より深く洞察しておられるのですね」 「気にするな。お前達は記憶の大半を封じられている。全てを理解せよとは天使も思うまいよ」 ジャスリーさま程じゃないけれど、アンゼロットも甘いわね……。 私は貴方と同じプライムミニスターとして、国民を近代戦に放り込んだことが何度もあるわ。 為政者は安全な所にいるもの。戦争の惨禍なんて知らない。核シェルターの中から平気で戦争を起こすことができる。ジャスリーさまのように末端の兵士を思いやったり、ベロースのように前線に出たりしない。安全な所から国民を扇動し、憎悪と義務を煽るの。 それはその為政者が腐っているからじゃないわ。それが国家と国民の利益の為。 まーいーかー...... いつかセラフィナイトにお邪魔しましょ。 そして貴方の理想を見せて貰いましょう。 ジャスリーさまはいつものように、中庭の安楽椅子に座って目を閉じていた。 テーブルには飲みかけの紅茶と、編みかけのマフラー、書きかけの便箋。 宰相と将軍は戦争被害の責任を取り、職を辞した。融和論を望んでいたジャスリー皇帝は相対的に発言力が高まり、帝国民の世論と皇帝の意思はここに一致した。 来月にはセラフィナイト政府と首脳会談を行う予定があり、ジャスリー皇帝はエタブリッシェに赴く。また新たな戦争が起こるのではないかという両国民の悪夢を拭い去る、大切な会談だ。 戦後復興の協力。捕虜の交換。連盟で不足している医薬品と燃料の供給。地中海港の利用権。エラキス難民への共同対処。マイティアの森事件の共同調査。共和系政治犯への恩赦。それからそれから……。 帝国と連盟は、フォルストレアの安寧を共に守護する強固な関係で結ばれるだろう。 「ジャスリー女帝。帝国の戦死者達の魂は、貴賤なく確かに天上に」 鎧装束に身を包んだ女性がジャスリーさまに語りかける。天上の使者にして戦乙女。誇り高きイーゼンステインの女王。 「ありがとうございます、ブリュンヒルデ様。彼らの魂は報われるでしょう」 「我が王国も貴国らの戦争には注視していました。貴方方の戦いぶりは賞賛にあたるものでしたよ。戦士達の健闘は、戦争の悲劇とともに長く語り継がれるでしょう」 「恐れ入ります。ところで、帝国では軍政改革を進めています。よろしければ、北フォルストレア随一の強国であるイーゼンステイン王国の制度を参考にしたく存じます」 「歓迎致しましょう。演習を行うのも良いかも知れません。それと、我が妹ヘルムヴィーゲが帝国への滞在を希望しておりますが、宜しいでしょうか」 「はい。こちらこそ歓迎致します」 そろそろ自分も終戦祭に顔を出さないと。ジャスリーさまは書きかけの便箋に向かう。 便箋押さえとして、小さな花瓶が一つ。小さく可憐なムラサキツユノクサが飾られている。 あの日、観光客から受け取って二年以上経つにも関わらず、萎れていない。 ジャスリーさまはそれを特段不思議とは思わず、便箋にペンを走らせる。 そして書き終え、署名すると終戦祭へ向かった。 『愛しいアンゼへ 来月2日、仕事の関係でセラフィナイトに行きます。 戦争について、一杯書きたいことはあるけど、書ききれません。 だから、会ってお話しましょう。 貴方と手を繋いで、紅茶を入れましょう。 私は遙かな理想を追い求める貴方が好き。 心配してくれて、慰めてくれる貴方が好き。 我が儘を言っても微笑んでくれる貴方が好き。 夢魔の甘言に決して溺れない貴方が好き。 これからもよろしくね。 ジャスリーより』 セラフィナイトサイド後編 エラキス東部の片田舎にある小さな村、マイティア。 その外れの森の中で、月明かりを浴びながら、幻月の学徒アンゼロットと夢魔ミリティア・アロートは惨劇の現場を確認する。 二人とも言葉はない。アンゼロットは何も言わず、魔法の光で手向けの花を精製する。 次に、…それがある種最上級の無礼と知りつつも、それが彼らの最大限の望みゆえに、最高精度の魔法によりこの全てを走査する。 ミリティアは目でアンゼロットが得た結果を問う。アンゼロットは微苦笑ではなく苦渋の混じった無表情で応じる。 それは、エラキス王党派の同胞殺しの暴挙を知ったが故か。とあるクラルヴェルン人の彼女に対する背信を知ったが故か。あるいは…セラフィナイト軍人、それすなわち一般市民の愚行を知ったが故か。それとも全く異なった何かがあったのか。 ミリティアはその表情からすべてを読み取り、夢魔としての魔力を解き放つ。 それは、塵も灰もすべてを夢に変えた。そして、そこに残されたのは整った墓標と地中に丁重に埋葬された一万のエラキス人。 その墓標に刻まれたのは、自らに対する、最大限の諷意を込めた皮肉。首謀者に指示できる立場ではなかったといっても、この戦争を招いた責任は自らにもあるのだから。 これで、真実を知るのはこの首謀者たちとアンゼロットとミリティアのみ。 【エラキス干渉戦争の悲劇 終幕-後編 月の下で】 さて、二人はマイティアの宿に戻り、部屋の窓辺でミリティアの淹れた紅茶片手に静かなお茶会を始める。口火を切ったのはミリティアだった。 「…マスター。これで、戦争は終結しました」 「そうですね」 「この戦争…確かにこの時に指さなければならないものだった、というのは今でも変わりありません。そして、私たちは表向き一つの、裏向き一つの目標を掲げました」 今この時が、世界全体から見て相対的にセラフィナイトとクラルヴェルンの工業力が極大となる時期で、そしてどうせクラルヴェルンと指さなければならないなら、いずれ起こる運命にあるこの戦争に他国が介入しえる力を得る前に終わらせてしまおう、という考えは、魔法を理解している者達にとっては納得のいくものだろう。事実、それは大義名分がある戦争をも良しとしない七人の擬天使たち自身を納得させたものだったのだから。大義名分で戦いはできなくても、諦観で戦うことならできるのだ。 そして、諦めてしまえば、導火線に火をつけることは容易いことだった。いや、彼女たちはいままで全力でその火を押しとどめてきたのだから、単純にそれをやめてしまえばすむだけの話だった。 セラフィナイトは民主主義を掲げるただ一つの同志のために。クラルヴェルンは均衡の維持のために。エラキス国王派は古き血筋を後世に伝えるために。エラキス共和派は自らを縛る鎖を解き放つために。アンゼロットは変えられない痛みをせめて小さくするために。ジャスリーさまは国民の声の下にあるがために。 エラキス内部で散った火花は、瞬く間にセラフィナイト国民の世論を酸化性物質とし、クラルヴェルンで勃興しつつあった中流階級の世論という引火性物質を沸騰させ、…しかし延焼することはなかった。戦争の制御という意味では、アンゼロットは成功した。彼女にとって唯一予想外だった事態はマイティアの森事件だが、これはセラフィナイト人やクラルヴェルン人の死者数からすれば誤差にすぎないものだった。その誤差は、一瞬の助燃作用を示しはしたが、結局のところ切れかけていた燃料を払底させ、戦争の終結を予想よりも多少早めた。…いや、そう単純に切り捨てられるものでもないのだが、今となっては彼らを救う方法はない。 「近代戦に対する忌避感情の醸成という目的は、達成できました。でも…そうですね、フィリオリの言っていた通り、これは道理ですね」 「エラキスの民主化は図れなかったこと、ですね。マスター、…私はただ一人、擬天使の中であなたの訪れた世界をすべて知っています。もちろん、あなたの生まれた世界も」 「…そうでしたね」 「あなたの民主主義への思い入れ、察するところあまりあります」 アンゼロットは民主主義者だ。流石に最初にこの世界に来た際に直ちにその中世封建社会を突き崩そうと考えるほどではないが、彼女にとってこの世界が近代に入り各国で民主化が進んでいく様子を眺めることは、ささやかな…いや、彼女にとってはこの上ない楽しみの一つとなったはずだったのだ。…だったのだが、それは世界律に反する期待だった。 「…理解はありがたいですが、それを認めることは私の信条に反します」 「でしょうね…ですが、それを察したことだけ、知っていてほしいのです。もう一つ叶うのならば、共感している、とも」 あるいはそれが、ミリティアが夢魔でありながら擬天使でもあるという、魔族でも珍しい例となった理由かもしれなかった。 「ありがとう。ミリティア」 アンゼロットはそういってティーカップを傾ける。ミリティアはそれが水平に戻るのを待って、話を変えた。 「…時にマスター。この後、どうなさいますか?せっかく時が来たのに、これではあまりにも興がないでしょう」 「そうですね…まあ、彼女の国の政治改革の進展を、楽しみにしましょうか。セラフィナイトの民主主義者と、絶対ならざる民主制の下で」 そういって、アンゼロットはティーカップに二杯目の紅茶を注ぎ、角砂糖を放り込んだ。角砂糖が溶けると、アンゼロットはティーカップを傾ける。溶けた砂糖は視覚からは消えるが、その糖分が消えたわけではない。そう思うに至り、アンゼロットは久方ぶりにミリティアの見慣れた微苦笑を浮かべる。この戦争が招いた惨劇を忘れることなしに、夢魔の無理解への嘆きのみを消し去る。それは要らぬ感慨だから。ミリティアが理解してくれたなら、それで充分。彼女たちにその理解を求める必要はないのだから。言い聞かせるでもなく、胸からあふれる感情でもなく、ただ淡々とそう感じ、さて、誤解をどうやって解こうか、とミリティアと次の必要事項を協議することにする。 …そこに、とある人物が現れる。アンゼロットはこう言う。 「来ましたね」 おまけ 【エラキス干渉戦争の悲劇 おまけという名の要約】 「顧客(アンゼロット)が説明した要件」 制御された破壊と、世界への近代戦の教育。それによる厭戦感情の醸成。大破壊の回避。これだけ言えば理解して頂けますか? 「プロジェクトリーダ(ジャスリーさま)の理解」 平和主義者のはずのアンゼがエラキスに干渉を始めた。わけがわからないよ。でも均衡崩されるわけにもいかないなあ…。 「アナリスト(ピースフルドリーム)のデザイン」 擬天使(アンゼロットたち)が天使(ミュリエル)と組んで夢魔を打倒しにきている!仕方ない、こっちも黒騎士を…。→プロジェクトの書類 「プログラマ(ベロース)のコード」 戦争の制御などできぬよ。まあいい、協力してやるか。→実装された運用 「営業(帝国軍将軍)の表現、約束」 この戦争は夢魔顕現祭までに確実に勝利できます!→顧客への請求金額 「プロジェクトの書類」 ベロース召喚魔法陣。 「実装された運用」 北部戦線が地獄に。 「顧客への請求金額」 両国とも壮絶な戦費と人的資源を消耗。 「得られたサポート」 マイティアの森事件。エラキス経済は壊滅。 「顧客(アンゼロットと連盟)が本当に必要だったもの」 エラキスの民主化。とはいえ、これは連盟が公式に掲げた理由だから二度言うこともないか。帝国軍に理解してもらわなければならないのは戦争を制御する気があることだけだし。 追想 真実などない。あるのは観測者の数と等しき数の事実 月明かりに照らされるマイティアの森で。 「遅かったか」 「あなたが遅かったのではありません。あなたが私より早く到着しないように導出しただけです」 「…まあいい。これは、何だ?」 「おや、これとは?」 「…擬天使の魔法で惨劇の現場は全て隠蔽された。それはいい。俺はそれについてはお前と話をすればそれでいい。…この、夢魔と黒騎士の魔力の強烈な残滓は何だ?これほどの魔力…結界の解呪ではない。明らかに、戦況に干渉する魔法だ」 「それについては、私の説明する義務はありませんので」 「知っているのか」 「この真実を隠蔽する際に、副次的に、ね。ですが、あなたが問うべきはこの土中に眠る真実でしょう」 「悪いが、これほどの魔力、SSVDとして見逃すわけにいかねえな」 「では、どうしますか」 ライトは黒き太刀を構える。…できるだけの対魔法抵抗を付加し、アンゼロットに相対する。 「真実を、追い求める。職務だ」 「…わかりました。いいでしょう」 【エラキス干渉戦争の悲劇 外伝2解 交錯する虚実】 「この土の下に眠る真実を問う前に、まずはこの魔力について問おう」 「いいでしょう。職務規定に則り、守秘義務を課した上で、答えましょう」 「この場所にいた夢魔と黒騎士は、何をしようとしていた」 「黒騎士は単に夢魔の幻惑の傘の陰に隠れようとしただけです。夢魔は…私と同じです。土中の真実の隠蔽。帝国軍…といっても近衛兵のような儀礼部隊のようですが。それを引き連れていたようですね」 「失敗したのか」 「ええ。おそらく、この戦場で唯一、魔法を通常兵器が凌駕した例でしょうね」 「何があった」 「エーレンバーグ少将指揮下の戦闘機部隊が、偶然にもその夢魔たちを帝国軍の増援と勘違いし、攻撃をかけただけです。それを逃れようとした。規則として、悪魔と魔族はこの世界でいうところの交戦者になることを禁じられていますからね」 「戦況に干渉したのは、むしろ擬天使のほうだった、というわけか」 「なぜそのような推定を?」 「単純なことだ。戦闘機部隊が夢魔の傘に入った帝国軍に気付けるわけがないだろう。気付いたならば、何者かによる魔法的干渉があることにならァ」 「…やれやれ。ま、確かにエーレンバーグ少将は対魔法のために用意した駒ですよ。彼には自身に不利な魔法を無効化できるようにしてありましてね。使いたくはなかったんですが」 「そう言うと思った。だがおかしい。そもそも、夢魔はなぜそのタイミングで隠蔽を図った?あの時リスクを負わなくても、あとからでも手は打てたはずだ」 「私は夢魔ではありませんから実際のところはわかりません。ただ、夢魔にとってもあなたの捜査能力は脅威だったんじゃないですか?」 「第一の赤。〈私はこの事件の隠蔽以外に、この事件に関与していない〉」 「やはりか。そうだな…[この事件には魔法が使われている]」 「二十の楔で砕いたほうが手っ取り早いんじゃないですかね。私は否定も肯定もしませんが」 追想2 ある山小屋の来歴 (練習的に多少地の文を入れてみる。正直微妙) ルヴァ歴-24年1月21日。アルフォンソ・ルイス・コールドロン大将(終戦時に昇進)はこの時60歳で、彼の妻フェリシアは54歳であった。彼らの息子は…長男、次男は戦争中に死亡。長女は戦争前に結婚しており、既に家にはいない。そして、帰ってきたコールドロンと会うことはついに希望しなかった。 さて、コールドロンはエタブリッシェの家を引き払い、郊外に移ることにした。そして、ちょうどいい条件の建物があったので、その持ち主の資産家を訪れたのであるが…。 「…あの別荘を買い取りたい、ですかな」 「ええ」 「ふむ…肉屋でも開かれるのですかな?」 資産家は皮相めいた笑みを浮かべる。コールドロンは返す。 「いえ…その、孤児院を開こうかと」 「ほう」 資産家の皮相な笑みは深まる。 「提示した資金は持参しているのですかな?」 「はい。どうぞ」 「ふむ。その前に、一つ言わせていただけますかな」 「何でしょう」 「私のたった一人の息子は徴兵で北部戦線に出撃しましてね。マイティア防衛戦で帝国軍と交戦し亡くなりました。あなたはその名も知らないでしょうがな」 「お名前をお聞かせください。何か覚えているかもしれません」 「ハインケル・クレッツベルン。階級は…上等兵、とかいうものらしい」 「…申し訳ありません。存じておりません」 「ほう。クレッツベルンの名もご存知ありませんかな?」 「いえ…それは、知っています。リーゼロッテ三大銀行の一つ、クレッツベルン銀行の創業者一家。本家、なのですか?」 (資産家ははっはとさぞ愉快そうに笑みを漏らす。…それがかすかな苦いものを含んだことをコールドロンは気付いていたが、それを聞くことは不躾だろうとも察した←こういう解説いらねえ?) 「馬鹿な。本家の一人息子が最前線に出ることもあるまいな。はっはっは!もうよい。これが契約書。サインすればあなたはもう私のくだらない話を聞く必要はなくなるわけだな。さあ、サインしたまえ。無論、ここで契約せずにそのアタッシェケースを持って帰るのも自由だがね」 (無論コールドロンはクレッツベルンの名を聞いた時に連想していた。しかし、それを覚えていないということは不誠実な態度だと考えたのである。どうやら、この偏屈な資産家にはそれでよかったらしい) 「いえ、くだらなくなど…」 「世辞などよい」 (一言言うと宣言して、一言を過ぎたのだ。もう話すことはないということだろう。というより、早くサインして帰れと思っているのだろうか) コールドロンはそれ以上話そうとするのをやめ、契約書にサインし、アタッシェケースを渡した。 「確かに契約は成立した。これが鍵、そしてこれが権利書だ。持って行きたまえ」 「はい。…今日は、ありがとうございました」 「ああ。それではな。孤児院、うまくやりたまえよ」 (…それから27年…すなわち、ルヴァ歴3年。) (この辺書きかけ) 「そういうことがあったのね」 ルヴァ歴30年、陽気のうららかなある春の日。セラフィナイトとクラルヴェルンに国境の山岳地帯に位置する療養所。 …エレオノーラ療養所。 「来歴は聞かなかったのですか?」 「ただの山小屋としか聞かなかったわね。やけに設備が整っていると思ったけど。というか、むしろそんなことまであなたが知っている方が驚きよ」 「アルフォンソ・ルイス・コールドロンの戦後の話は調べれば出てくる程度には有名ですよ。本人の出した伝記は戦中のものだけなので人口に膾炙しているとはいえないですけど」 「調べれば出てくる、ね」 「マイティアの森事件のように調べてもわからないことというのも世には多いですけどね。調べればわかるというのは楽でよいことです。あれの真実は誰も知らないですからね。もちろん、私も」 (この状況でマイティアの森を引き合いに出すのがなんとも言えない。そもそもこれでは調べたと言っているようなものである。そして最後がやたら白々しい)
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「・・・どう思う、網枷?」 「東雲さんの予想通りではないかと」 風紀委員会や『シンボル』、殺人鬼の攻勢を受けている『ブラックウィザード』。その上層部が居る施設内北部の作戦会議室には、上層部以外の人間も居た。 具体的には構成員の智暁と中円、新“手駒達”の朱花、そして『太陽の園』の回収作戦に同行していた“手駒達”である。 「もし、東雲さん・網枷・伊利乃、そして回収作戦に同行していた“手駒達”に発信機か追尾系の能力が行使されていた場合、向こうは迷わずこの作戦会議室に来る筈だ。 如何に殺人鬼の強襲があったとしても、ここへ向かう進路を取る筈。警備員の駆動鎧部隊も同じように。つまり・・・」 「永観の想像通りだろうね。ボクも同じ想像をしているよ。ようは・・・」 「『六枚羽』に何かが仕掛けられていた・・・可能性が極めて高い」 永観・蜘蛛井・網枷が順に述べた言葉が示すのは、この本拠地を追跡・看破された方法。仮に、東雲達“人間”に発信機なり能力なりが仕掛けられていた場合、 風紀委員会や『シンボル』にここ(=作戦会議室)の位置は割れてしまっている。焔火の救出を優先していた可能性も無きにしも非ずだが、それならばそれでここにも戦力を向けないのは変だ。 つまり、“人間”に何らかの仕掛けが施されている可能性は低い。また、回収作戦に使用した車両はここへ帰還するまでの間に数回乗り換えているため、こちらに仕掛けがあるとは考え難い。 残るは・・・1つしか無い。回収作戦に用いた強大な戦力・・・『六枚羽』。界刺達によって傷付けられたあの時に・・・何かを仕掛けられた可能性が高い。 「真昼。『六枚羽』を調査している構成員からの報告は?」 「そ、それが赤外線含めた電波の検出はやはり皆無だということです。同行した“手駒達”の念動力で調査してもそれらしきモノは無いと」 「・・・ナノデバイスの発信機はこの学園都市だと珍しくは無いけど、それにしたって電波関係が用いられている筈。一体どんな方法を・・・?」 中円と伊利乃が首を捻るが、答えは出ない。『情報送受信用薬品』の実用化は極最近である。異常な速度で進む学園都市のテクノロジーは、時に人間を置き去りにする。 ちなみに、冷却ジェルで防護した『情報送受信用薬品』は本拠地到着直後に破壊されている。『六枚羽』本体の熱と(損傷しているが故に)マッハにも及ぶ摩擦熱に耐え切れなかったのだ。 界刺達がこの辺りに来た時は、“匂い”もかなり薄くなっていた。よって、『光学装飾』によるサーチ活動を行っていたわけである。 「おい、智暁!何時までも塞ぎ込んでんじゃ無ぇよ!!失敗しちまったモンは次の成功で取り返せばいいんだよ!!」 「阿晴さん・・・」 「調合屋はおそらく死亡。焔火緋花は178支部に奪還された。風子も行方不明・・・か。だから、ボクは言ったんだよ。2人共“手駒達”にするべきだって」 この部屋で一番落ち込んでいる智暁に阿晴が喝を入れる。暴走した風子が焔火を監禁していた部屋から出て行った後、彼女を追う智暁達を邪魔したのは例の殺人鬼である。 調合屋を巻き込んだ『蛋白靭帯』の長槍は、通路に出たばかりであった智暁達にも影響を与えた。正確には、長槍で後方すぐの床が破壊され、バランスを崩した後に落下したのだ。 その時は朱花が磁力を操作することで軟着陸を果たした智暁だったが、そのせいで風子を見失った。持たせていた携帯電話は、焔火の調教で下着姿になった時に部屋に置き忘れていた。 施設内の至る所に配置してある監視カメラも何者か―峠と雅艶―にどんどん破壊されているために、現在も風子の位置を特定できていない。 突然の事態に混乱していた智暁を正気にさせたのは、彼女の携帯に掛かって来た阿晴からの連絡である。彼の指示の下、朱花を連れてこの作戦会議室を訪れたのが今の状況である。 「・・・仲違いをするなら後でしろ、お前等」 「「「「「・・・!!!」」」」」 混乱・恐怖・いがみ合い等の空気が作戦会議室を覆い尽くすのを、“弧皇”が一声で振り払う。 彼の言葉に逆らう者はこの場では居ない。逆らえば・・・殺される。問答無用で。 「網枷。現状を整理しろ」 「わかりました」 “弧皇”の意を汲んだ“辣腕士”が、現状整理及び今後の指針を決めるために言葉を連ねて行く。 「現在施設内北東部に178支部、東部に159支部と花盛支部リーダー、南東部に176支部が居ます。中央部付近に“花盛の宙姫”が墜ちましたが、そこに成瀬台支部の援護が入りました。 『シンボル』のメンバーもその付近で活動している模様。北部方面からは、別の成瀬台支部員と『太陽の園』で連中を手助けした『協力者』と見られる者達が侵攻し始めました。 また、南西部では界刺と殺人鬼が戦闘を行っています。施設外では、四方を取り囲むように警備員の駆動鎧部隊が展開中。もう少しすれば施設内に突入してくるかと思われます」 「・・・八方塞ね」 網枷の的確且つ簡潔な説明に、伊利乃がほんの少し震えた声を漏らす。自分達を取り巻く現状のまずさを再認識させられたための、嘘偽りの無い彼女の本音である。 「東雲さん。どうされますか?現在の戦況では、北西部方面がまだ手薄です。連中もわかっているでしょうが、この方面から逃れるしか手は無いかと思われます」 「いよいよ、新“手駒達”の大々的なお披露目だね。人質としても戦力としても使えるし。死んだ調合屋のためにも、あいつ等を思いっ切り活躍させてやろうかな。フフッ」 永観の提案に蜘蛛井が相槌を打つ。彼等とて、ここで捕まるわけにも死ぬわけにもいかない。何としてでもこの場から無事に脱出する。 今後のためにも・・・新たな『ブラックウィザード』のリーダーとして君臨するためにも、新“手駒達”は可能な限り温存する。 新“手駒達”は、北部と中央部の中間地点に保管されている。調整もできる限りのことはした。何時でも行動可能だ。 「・・・この窮地を切り抜けられる妙案が1つある」 しかし、彼等の思惑は外れる。 「本当ですか、東雲さん?その妙案とは?」 誤算。永観と蜘蛛井の誤算。彼等は見誤っていた。否、見ようとしなかった。裏切り前提が故の見落とし。“孤独を往く皇帝”の本質を2人は見誤った。 「永観・・・。ククッ。何、簡単なことだ」 自身に害を及ぼすなら切り捨てる。たとえ、それが『仲間』であっても。切り捨てることで自身に害が及ばないのなら、“幾らでも”切り捨てることができる。 『ブラックウィザード』は“弧皇”の『力』。生殺与奪権は全て東雲にある。彼が生き残ること、それは『ブラックウィザード』が滅ばないことを意味する。すなわち・・・ 「簡単なこと?」 “孤独を往く皇帝” 東雲真慈が下した決断・・・それは―― 「新“手駒達”200名の内、半数の100名を界刺得世と殺人鬼が戦闘している戦場へ送り込む」 「「「「「!!!??」」」」」 誰もが予期していなかった―網枷や伊利乃でさえ―決断を東雲は宣言する。 「・・・ちょ、ちょっと待って下さい!!」 堪らず永観が抗議の意思を露にする。対して、その反応を予期していた“弧皇”は“裏切り予定者と思われる”部下に対し不敵な笑みを浮かべる。 「不満か、永観?そもそも、新“手駒達”はあの殺人鬼を殺すために用意した駒だろ?」 「そ、それはそうですが!!あそこには界刺も居るんですよ!?戦闘が決着して生き残っているどちらか一方を相手取るならともかく、2人共に健在の今・・・」 「そうか・・・不足か。ならば止むを得ない。100名から130名に増員する」 「なっ!!?」 東雲の常軌を逸した決断に永観は絶句する。東雲の決断は、逃走のセオリーから完全に外れている。 自分達を護衛する強大な戦力をむざむざ切り捨て、人質という絶対価値を放り捨てて、却って自分達の身を危うくする判断ではないのか? 更に言うならば、新“手駒達”の半数以上を切り捨てることで『ブラックウィザード』の弱体化が益々加速する。先のことを全く考えていない。そうとしか思えない。 「真慈!!私や網枷君達にもっとわかりやすく説明して!!皆、呆気に取られているわよ!?」 「別に、俺はおかしなことを言っているわけじゃ無い。よく考えろ。俺達を包囲している連中の網を掻い潜るには、どうにかしてその包囲網を“乱して”、“打ち破る”必要がある」 「“乱して”・・・?」 「そうだ。永観や蜘蛛井が言っているのは“打ち破る”手段でしか無い。人質として、戦力として新“手駒達”を連中の包囲網を“打ち破る”駒とする。 だが、これは一点突破だ。一点突破を図るには、その前段階として連中の動きを“乱す”必要がある。できるなら・・・長時間に渡って」 「・・・成程(ボソッ)」 詳しい説明を求める伊利乃に対して自身の考えを述べる東雲。彼が言わんとしていることに、いち早く網枷が気付く。 「・・・それが、界刺と殺人鬼の戦闘に新“手駒達”が割って入ること?」 「あぁ。殺人鬼と単独で戦闘を行っていることを見ても、あの“変人”の実力は凄まじい。殺人鬼の実力については今更指摘するまでも無い。だからこそ“乱れる”。 “『悪鬼』”が戸隠達を尾行していた所から見て、俺達が“決行”作戦時に一般人を拉致していたことは向こうも気付いている可能性があることはお前達も認識していた筈だ。 “手駒達”に仕立て上げることも同様に。まぁ、確証は無・・・」 「あっ!そういえば、界刺得世が『思った以上に早ぇな。“手駒達”化がよ』って言ってました!」 「智暁。それは本当か?」 「はい!」 「となれば、風紀委員会は十中八九気付いていると見て間違い無い。その上でここまでの強硬手段を展開している理由の一端は、間違い無くあの殺人鬼にある。 俺達の標的でもある殺人鬼の存在が。ここまで出張っている奴等が、殺人鬼の毒牙に掛かる新“手駒達”を見捨てられると思うか? 俺達を取り逃がすリスクが大きくなってでも新“手駒達”を守り、救い出すために奔走するとは思わないか?」 「し、しかし130名も費やすのは如何なものでしょうか!?人質としての価値以上に、新“手駒達”は貴重な戦力ですよ!? 『ブラックウィザード』を・・・東雲さんや僕達を守る強力な駒です!!そもそも、この戦闘で構成員や“手駒達”は更に減少の一途を辿っているのに・・・!!」 「俺の身は俺で守れる。人質は多くても少なくても対して変わらない。人数でその価値が色褪せることは無い。少なくとも、連中にとっては・・・な。 残りの70名は、俺としても温存しておきたいラインだ。それに、俺が死なない限り『ブラックウィザード』は滅びない。『ブラックウィザード』は俺の『力』なんだからな・・・!!」 「東雲さん・・・!!」 永観はようやく悟る。目の前の男は、自分が生き残るためなら自分以外の“全て”を迷い無く切り捨てられる人間だ。文字通り“全て”を。 “弧皇”が、仲間でも容赦無く切り捨てる人間であることは理解していた。その場面も何度か目に映した。だが、これ程までの断絶っぷり―損得の無視―とは予想できなかった。 「さっきも言ったが、“乱す”時間は長時間が好ましい。界刺と殺人鬼の2人を相手取る以上、数十名程度では話にならない。だから半数以上をぶつける。 風紀委員会も、その人数の多さに度肝を抜かされるだろう。連中が2日程度の短期間で拉致された人数を正確に把握しているとは思えないしな。 その結果として、連中の包囲網は崩れる。位置的に西と南に展開している駆動鎧部隊はすぐに駆け付けるし、南東部及び東部に位置する風紀委員も向かうだろう。 そうなれば、他の『シンボル』のメンバーとて黙ってはいない。リーダーを守るために新“手駒達”を対峙すれば、風紀委員会と敵対する可能性は高い」 目を白黒させている部下の気持ちを理解しながらも無視する“弧皇”は、親友に求められた詳しい説明及び指示を続行する。 「駆け付けることで発生する穴をカバーするために、連中の展開網は必然的に薄くなる。脱出できる方角の選択肢が増えれば、それだけ敵は迷うし慎重になる。 その隙を見計らって、俺達は機を見計らって永観が示した北西部からの脱出を図る。当初予想されていた脱出路以外の選択肢が浮上すれば、必ず気が逸れる。そこを狙う。 まずは・・・希杏!戸隠・西島・風間に159支部の足止めを命じて、連中を焦らせろ!!確か、159支部に差し向けた構成員中心のメンバーに戸隠達は含まれていたな?」 「え、えぇ。風間君に関しては、最近は裏方ばっかりしていたせいで我慢できずに戸隠君達に無理矢理付いて行ったみたいだけど」 「まぁ、いい。電波を操作可能な湖后腹の足止めができれば最高だが、実力的にそれはそれでまずくもある・・・か。新“手駒達”への電波撹乱に対する策が無いわけでも無い。 警備員の駆動鎧部隊を食い止めるためにも・・・希杏!戸隠達に、破輩と湖后腹を離脱させるように事を運べと念押ししておけ。 能力的に、風を操作する破輩と電気を操作する湖后腹が優先的に離脱するよう連中も動く筈だ。残る冠・一厘・鉄枷の能力詳細も、連中にもう一度伝えておけ!」 「わかった!」 最初の指示が伊利乃に飛ぶ。新“手駒達”が界刺と殺人鬼が戦闘を行っている戦場へ向かった場合、動く可能性の“比較的”高い159支部+冠を“必ず”動かす。 そのための攻勢を新たに仕掛ける。攻勢が『風紀委員を新“手駒達”の下へ向かわせない』ためのモノと解釈させるために。 戦場へ向かうメンバーとしては、移動や離脱としても活用できる風を操る破輩と“手駒達”を操っている電波を撹乱できる湖后腹が最有力だろう。 一厘の『物質操作』では、頭皮にしっかり埋め込まれているチップ型のアンテナは引き剥がせない。界刺からの情報―アンテナがチップ型に変わっている―も伝わっている筈だ。 集団戦に向いている破輩と湖后腹を南西部へ向かわせる意味は言葉以上に大きい。『ブラックウィザード』が持つ旧型駆動鎧部隊とガチで戦り合えるのだから。 後ろに警備員の駆動鎧が控えている以上、このままでは押し潰される。戦況を拮抗させる意味―敵を東部付近で足止めさせる―でも、必ず両者を“離脱させなければならない”。 「中円!!」 「はい!!」 「お前には永観や網枷と共に逃走経路の選定を命じる。警備員達が使用する無線を傍受・チェックし、連中の裏を掻くルートを選定しろ! 方角的に北西方面へ脱出するにしても、その後のルートまで考慮していなければすぐに追っ手が来るぞ!」 「わかりました!」 次に、傍受等の情報収集に長ける中円に逃走ルートの確保を命じる。ある意味命綱でもある重要な役割に中円は“色んな意味”で緊張の色を濃くする。 「永観。お前には網枷や中円・・・そして智暁と共に行動して貰う」 「・・・智暁と?」 「私・・・ですか?」 「そうだ。朱花も一緒に連れて行け」 続けて“弧皇”は永観と智暁、そして参謀足る網枷に命令を下す。 「智暁と朱花は永観達の護衛だ。永観・網枷・中円の任務は、俺達にとって最重要と言っても過言じゃ無い代物だ。その護衛はできるだけ多い方がいい。 最新の情報を入手できる立場でもある。網枷。お前は施設内における情報及び中円の情報に基づいて随時行動指針を立てろ。いいな?」 「わかりました」 “辣腕士”に課せられた任務はとても重たい。『ブラックウィザード』の・・・ひいては東雲真慈の生き残りが懸かっているのだから。 「永観。時と場合によっては、お前も智暁と共に戦え。位置的にもし戦闘が発生するなら、北から攻め込んでいる成瀬台支部か北東部の178支部のどちらかになる可能性が高い。 施設外の北に展開している警備員の駆動鎧部隊は、絶対に南部と西部に増援を送ることになるだろうからな。迂闊には動けなくなる」 「178支部・・・か。フフッ。焔火緋花が居るかもね、智暁?」 「緋花・・・!!」 東雲が指し示した可能性に自分達が罠に掛けた少女の幻影を見た永観は不気味な笑い声を発し、智暁は手元から少女が逃げた現実に歯噛みする。 「蜘蛛井。希杏。阿晴。お前達は俺と行動を共にする。いいな?」 「えぇ。もちろん」 「東雲さんに仇名す野郎は、この俺がブッタ斬ってやる!!伊利乃さん。アナタは俺が命懸けで守りますから、安心して下さい!!」 「阿晴君・・・わかった。私を守ってね!私も阿晴君を守るから!」 「は、はい!!!(よっしゃぁっー!!!)」 「・・・・・・」 最後に東雲と行動を共にする者として、蜘蛛井・伊利乃・阿晴を指名する。戸隠達に命令を下した伊利乃や阿晴が当然の如く受諾するのに対し、蜘蛛井は沈黙を守っている。 憮然とした表情から読み取れるのは、東雲の決断に対する失望。新“手駒達”の大半を半ば失うことが決まった“弧皇”の命令に納得していないのだ。 蜘蛛井とて、オモチャである“手駒達”を幾度も潰して来た殺人鬼は憎い。あの『守護神』と同じくらいに。 しかし、現状の混乱下でむざむざ駒を失うのはどうしても納得できないのだ。それが、“弧皇”に敵対することになっても。 「蜘蛛井」 「・・・何だよ?」 「お前には“手駒達”及び新“手駒達”への指示と、駒を操作するメインコンピュータの守護及びデータ消去の時期を一任する」 「そんなことはわかって・・・」 「もしかすれば、お前が憎く思っている『守護神』並に面倒な相手が仕掛けてくるかもしれないぞ?」 「・・・それは、『阻害情報』っていうハッキング能力を持つ成瀬台支部の初瀬恭治のことを言ってんの?」 “弧皇”は他者の弱みを見極め、握ることに長けている。弱みとは、すなわち“傷”。蜘蛛井で言うならば、かつて『守護神』に敗北したトラウマ。 ガキが抱えるトラウマは未だ色褪せていない。むしろ、時を経るごとによってどんどん大きくなって行く。『もう二度と負けたく無い』という刃にも似た激情が。 「あぁ。俺が敵側なら、“手駒達”を操作するメインコンピュータをどうにかして機能停止に追い込むことを考える。 その手段として、初瀬の『阻害情報』は最適だ。本来であれば成瀬台強襲時に始末しておきたかったんだが、失敗した以上現実を見なければならない」 「・・・まさか、このボクが初瀬に負けるって言いたいの?」 「それはわからない。奴は己に与えられた『力』を示そうとするだろう。その『力』にお前はどう対処する? 初瀬の『阻害情報(ちから)』に屈するのか?かつて、『守護神』に惨敗した時のように」 「ッッッ!!!」 それは禁句。デッドラインを踏み越えるか踏み越えないかの瀬戸際を、少しの躊躇も無く東雲は歩く。 『ブラックウィザード』に入る人間は、どいつもこいつも自分勝手。自分勝手である以上、自分を害する存在を許すことができないことを“弧皇”は知り尽くしていた。 「・・・いいよ。そこまで言うなら、見せて貰おうじゃ無い。その初瀬って奴の『力』をさ!! 『守護神』と戦う前の前哨戦だ!!この蜘蛛井糸寂が完膚無きまでに叩き潰してあげるよ!!」 「そうか・・・。ククッ。ならばお前の『力』、存分に示せ!」 先程までとは打って変わって俄然やる気が出た蜘蛛井に東雲は笑う。『力』を示すのならばこうでなくてはならない。 世界が突き付けて来る巨大な『力』に抗いたければ、全身全霊をもって『力』を示さなければならない。 「細工をされた『六枚羽』は、ここで使い潰す程に扱き使ってやれ。また、70名の新“手駒達”は人質及び戦力として各々に割り振って行く。 駒を操るメインコンピュータのバックアップ用サブコンピュータは車両に搭載済みだ。この部屋に居る“手駒達”部隊の力も合わせて警備員を振り切・・・」 パシャン!!! 「「「「「!!!??」」」」」 東雲が指示を纏めていた最中に停電が発生する。しかし、この施設には自家発電があるためすぐに停電から復帰する。 “手駒達”を操作するメインコンピュータは、停電対策として普段から自家発電の電力も利用していたため特段の支障は出ていない。 今の現象から、東雲達は風紀委員会がこの地域一帯に電気を送る施設―中央ハブ変電施設―を押さえたことを察する。 「一学区に1つしか無い中央ハブ変電施設を押さえられた・・・か。しかし・・・・・・どう思う、網枷?」 「永観。君の予想通りだろう。専門でも無い警備員が、変電施設を管理する大型コンピュータを簡単に扱えるわけが無い。あの施設は、通常は無人だからな。 おそらく、初瀬の『阻害情報』でプログラムを把握・制御し、ここへの送電を中断させたんだろう。・・・電線には通信回線も含まれている」 「・・・そうかそうか。早速お出ましというわけか・・・初瀬。フフフッッ・・・」 永観と網枷の推測から蜘蛛井は叩き潰す敵の速やかな登場を知り、漏れ出る笑い声を抑えることができない。 敵は、“手駒達”を操るメインコンピュータや(状況次第では)自家発電装置を破壊しようとすぐに動き出すだろう。 「いいよ!!この施設に残っているメインコンピュータで遊んであげようじゃないか!! どうせ、“手駒達”は止められないんだし!! “手駒達”の指示の片手間で済ませてあげる!!ボクとお前の力の差を思い知らせてやるよ!!」 「蜘蛛井君・・・すごいやる気ね」 伊利乃が呟いたように、蜘蛛井がここまでやる気を見せるのは『ブラックウィザード』に加入してから初めてである。 それだけ『守護神』が憎いのか、それだけ東雲の挑発が効いたのか。その興奮振りを目に映しながら、網枷は東雲に代わって注意事項を述べる。 「諸君!初瀬の『阻害情報』が施設の機械類に侵入した可能性がある以上、使用は厳禁だ。手持ちあるいは施設内の機械とは繋がっていないモノを使用するんだ!」 「さぁ、これからは刻一刻と状況は変わっていくぞ!前にも言ったが、世界が齎す流れに淘汰されたく無ければ決死で自分の『力』を証明しろ。いいな・・・!!?」 「「「「「了解!!!」」」」」 締め括りは東雲。以前『ジャッカル』の会合にて言い放った檄を受けて、『黒き力』は動き出す。これは、生き残りを懸けた決死の戦いである。 「侵入に成功したヨ!!これから私のアバターがキョウジと一緒にメインコンピュータの破壊に向かうヨ!!」 「わかった。頼む!!」 第17学区全域に流れる電気を制御している中央ハブ変電施設―『ブラックウィザード』の本拠地から方角的に北方向にある―には、風紀委員会後方支援組が居た。 駆動鎧や警備ロボットが守護している中、施設内にある大型コンピュータに初瀬がタブレトデバイス装備の『ハックコード』用いて侵入、 プログラム制御により『ブラックウィザード』の本拠地への送電を絶った(施設を管理する会社には比較的自由に動ける九野が『事件解決』という名目を盾に交渉、許可を得た)。 この送電中止の直前に、初瀬と電脳歌姫(アバター)が地下にある通信回線を伝って『ブラックウィザード』本拠地へ突入した。 もし、現実世界に異変が起きた場合は『ハックコード』に残る電脳歌姫が変電施設のコンピュータにケーブルを繋げた後に通信回線によって初瀬達に情報伝達を行う。 新たな指示を出す時も同様に。指揮する椎倉と橙山は、眼前で各支部を支援する葉原・浮草・鳥羽・一色・佐野を見ながら議論を行う。 「橙山先生。あの施設にある自家発電装置を制御するコンピュータの破壊時期は先生にお任せしてもよろしいですか?」 「もちろんっしょ!!今は風紀委員も施設内に居る。自家発電装置を破壊してしまえば、照明も消える。そうなれば、こちらにとってもリスクが大きい。 第17学区の特徴、そして敵の本拠地の広大さから周囲の建物の灯りを頼ることもできない。初瀬達の能力で『ブラックウィザード』の内部データも可能な限り押収したいし。 いざという時は、私の責任で情報網に再接続して電脳歌姫の追加アバターを派遣する形で初瀬に指示するっしょ!!」 「逆アクセスによるウィルス攻撃を警戒して現段階ではケーブルを繋いでいない以上、初瀬達からの連絡を受けることもできない・・・か。こればかりは、あいつを信じるしかないな」 「ヒネモス!!私も居るヨ!!」 「・・・そうだな。2人を信じるしかないな!!」 椎倉と橙山が、自家発電装置の破壊を巡るタイミング等を確認し合う。“手駒達”の中には光学系能力者が居ることも確認されている。 この状態で施設内の照明を消してしまう自家発電装置の破壊は、現場に居る風紀委員達にもリスクが大きい。例え暗視装置を用いても、それを幻惑するのが(光学系)能力者である。 機械に完全には頼れない。そして、『ブラックウィザード』側も初瀬の『阻害情報』を知っている。万が一の対策を行っていても不思議では無い。 “手駒達”を制御するメインコンピュータを独立させている可能性もある。動力となる電力は電気系“手駒達”が生み出せる。そもそも、メインコンピュータが1つとも限らない。 「本当なら『ハックコード』の傍受機能を応用して“手駒達”を操作する電波経由で直接メインコンピュータへハッキングを仕掛けたかった所ですが・・・」 「どうやら、それを見越しているようね。以前の成瀬台強襲と似た展開ね。連中は、電気系の“手駒達”を介して“手駒達”に指示を出している。 『阻害情報』は電波自体を操作できないし、『ハックコード』にはジャミング機能が無いもんね。湖后腹なら対抗できるけど・・・甘くは無いっしょ!」 『阻害情報』はネット(情報網)を伝う。そこに有線・無線は関係無い。また、湖后腹の実力なら電波の逆探知やジャミングも可能だろう。 それは『ブラックウィザード』も熟知している。故に、電気系“手駒達”を使ってメインコンピュータへ逆アクセスされる可能性を潰し、 ジャミング等にも対抗できるようにしているのだ。現に、『ハックコード』を使って傍受した電波から『阻害情報』を仕掛けようとした所、該当電波への干渉をブロックされてしまっている。 「早急に、電波を制御している電気系能力を持つ“手駒達”を見付け出して叩かなければなりませんね。そうすれば、無線を通じた『阻害情報』を行使できる。 初瀬達も、速攻でサブなりメインのコンピュータにハッキングできる。『ハックコード』の逆探知で怪しい場所はわかっているのですが・・・」 「『ブラックウィザード』の妨害に遭って踏み込めていないわ。特に、湖后腹が足止めを喰らっているのが痛いっしょ。位置的には・・・中央部に近い場所が怪しいわね」 タブレットデバイスから浮かんでいる3D映像―『ブラックウィザード』の本拠地を中心とした地図の中に仲間の位置が点滅している―を見ながら指示を出す2人は思考を加速させる。 「中央部・・・。閨秀と抵部は勇路が無事保護できました。2人を襲った敵も蹴散らしたようですし。まぁ、閨秀の治療で勇路はしばらく動けないでしょうけど」 「『シンボル』のおかげ・・・っしょ?」 「・・・連中としても、『六枚羽』が健在である以上閨秀の離脱はマズイんでしょう。自分達が生存する確率を上げるために。 助けて貰ったことに関しては素直に感謝しますが、“あの”可能性が現実になった場合の躊躇する要因には・・・・・・なり得ません」 勇路と抵部からの報告で、『シンボル』が助けに入っていなければ閨秀と抵部の命は無かったかもしれないことが判明している。それについては本当に感謝している。 だが、それとこれとは違う。これ・・・すなわち施設内南西部で激闘を繰り広げているらしき2人の男の死闘が齎す可能性。それを脳裏に思い浮かべる椎倉と橙山の声が小さくなる。 「膠着状態・・・と表現するべきかな?私達としては界刺の勝利を願うばかりだけど」 「・・・それは、界刺が殺人鬼を『殺した』としても願えるのですか?」 「・・・・・・」 椎倉の容赦無い“確認”に、風紀委員会の顧問を務める橙山は押し黙る。界刺が提示した“3条件”は、あくまで風紀委員会に所属する風紀委員に適用されると解釈できる。 逆に言えば、風紀委員会に所属する警備員には適用されないと解釈できる。実は、椎倉自身界刺の部屋で“3条件”を突き付けられた時に、 彼なりの抵抗として適用範囲を風紀委員に限定させたのだ。警備員までもが反抗できなくなることを何としてでも避けるために。 「あの殺人鬼は、レベル5に近い実力を持っていると予想される“怪物”です。そんな相手に手を抜く余裕は一切無い筈。それこそ明確な殺意を抱く程の気概が必要なんでしょう。 但し、実際に界刺が殺人鬼を殺すかどうかはわかりません。お得意のペテンなのかもしれません。殺人鬼と戦うこと自体が殺し合いと形容されても何らおかしくはありません。 1年以上前に不動と殺し合った時も、周囲の人間含めて結局死者は出ていません。あの男は自分を最優先に考える人間です。殺人が自分に齎す意味を重々理解しているでしょう。 その上でもう一度だけ確認します。もし、あいつが殺人鬼を殺しても俺達は黙認させられます。でも、警備員は黙認する必要はありません。自分達の判断で動くことができます。 目の前で起きた殺人という行為・・・仮に正当防衛として処理することができたとしても、その身柄を警備員は確保しなければなりません」 椎倉は心中で心を痛めに痛めていた。界刺は自身のために殺人鬼と殺し合いを行っている。そこに、風紀委員会のためにという気持ちもあるにはあるのだろう。 しかし、もし界刺が殺人鬼を殺せば警備員として動かないわけにはいかない。正当防衛だとしても、身柄を確保しなければならない。 超能力という一歩間違えれば容易に殺人の手段になってしまう異能の力が蔓延るこの街では、正当防衛の基準も超能力の存在を踏まえた学園都市独自の司法に沿っている。 何分住民の8割が学生(こども)であり、その殆どが大人(おや)の居ない寮生活である。小さければ小学生でも高位能力を有している程だ。当然善悪の判断基準の幼さが顕著になる。 無論、小さいからと言って殺人を犯していい理由にはならない。普通なら。しかし、正当防衛(or過剰防衛)になると話は変わってくる。 異能の力を用いて理不尽にも殺されそうになっている時に、自身持ち得る異能の力でもって抵抗することは無論正当防衛の範疇に入る。 その結果として人を殺してしまっても、正当防衛による無罪or過剰防衛による減免・執行猶予付き判決が下されるケースが多い(今回のケースに当て嵌まるかは現時点では不明)。 銃大国に住む人間が自身や家族、財産を守るために銃を用いて殺人を行ってでも死に物狂いで侵略者から大事なモノを守り抜くのと似たような論理。 異能の力が蔓延る学生主体の街という特殊な環境下では、殺人に限らず盗難や器物損壊等における刑罰の中身も『外』の世界とは一線を画している。 (逆に、『外』の世界の法律よりも厳しい条例が敷かれていることもあり、例えば『電子情報に対する不正行為』における刑罰は『20年以下の懲役or5千万円以下の罰金』である) 「界刺に殺人鬼の相手を任せている事実は確かにある。ある意味では俺達も共犯に近いです。そんなあいつを・・・いざという時は裏切ることになる」 彼が風紀委員会を利用しているように、風紀委員会も彼を利用している。共犯に近い関係。なのに、待ち受けている結果は明らかに界刺に不利となる。 正当な治安組織である自分達は、まだ組織に守られる。だが、界刺は守られない。九野が言っていた通り。自分達のツケを界刺に払わせ、自分達は変わらず風紀活動に勤しむ。 更に、いざという時―新“手駒達”の居る場所へ2人の戦闘範囲が広がる場合―は“3条件”を無視して風紀委員・警備員総力で戦うことになる。 邪魔する者は誰であっても殺そうとする界刺相手に手加減はできない。殺人鬼も居るのなら尚のこと。その結果、風紀委員会は自分達の都合―譲れないモノ―で界刺を切り捨てるのだ。 「・・・椎倉」 「・・・はい」 「その“3条件”の話を聞いた時から疑問に思っていたことなんだけど、何で界刺は“3条件”の適用範囲を風紀委員会に所属する警備員にまで広げなかったと思う?」 「そ、それは俺が・・・」 「あの“詐欺師”なら、押し通すこともできた筈っしょ。固地の件を鑑みるに、椎倉相手でもあの男ならできた筈。 警備員と風紀委員は管轄が違っているとは言え、同じ風紀委員会の一員として交渉材料になる言質を風紀委員である椎倉から取れたと思うっしょ」 「・・・確かに」 橙山の指摘に椎倉は再考する。確かに、橙山の言う通り固地の失態を握っていた界刺なら“3条件”の適用範囲を警備員にまで広げるよう要求してもおかしくは無かった。 押し通すだけの実力もあった。少なくとも、言質を取ろうとしてもおかしくは無かった。それなのに、界刺はそれをしなかった。 「今ならわかるわ。彼は・・・『わかっている』のよ。自分のやっていることが、一般的に見て正しくないことに。だから警備員を『残した』のよ。 自分が殺人という罪を犯した時に、その罪を償う機会を消滅させないように。そして、私達治安組織の意義を消滅させないように。確保されることも覚悟しているのよ、きっと。 じゃなかったら、私達が居る戦場でここまで堂々と殺し合いなんてしないでしょう?きっと、当時からそうなる展開も有り得ることを予測していたんだと思うわ」 「ッッ!!」 橙山の言葉に椎倉が瞠目する。固地の失態や『ブラックウィザード』の件、そして界刺の鬼謀に翻弄されていたために当時は―今まで―気付くことができなかった可能性。 もし、界刺が自分の行っていることを客観的に判断することができるとしたら?あの部屋での問答でも、その観点を発揮していたとしたら? 客観的に判断したとしても、あの碧髪の男はその通りには動かないだろう。自分の行動を後悔しないだろう。それでも、その視点の一部をあの時の言葉に含めていたとしたら? 「・・・なんて言っても、あの“詐欺師”のことだから機会や意義を消滅させないように最低限の“線引き”を行っただけでしょうけど。確保への抵抗は絶対にするだろうし。 もし、殺人鬼を殺すにしても正当防衛を主張するでしょうし。・・・それに私だって彼を殺人罪で起訴したく無い気持ちは・・・正直ある。本音を言えばね。 そもそも、殺人鬼の方が界刺を殺そうとしているんだから。界刺だって、正当防衛云々は考えているでしょうし。でも・・・できれば彼お得意の嘘であって欲しいわね」 「・・・本当は、界刺に殺人という経歴を負わせたく無いんです。正当防衛であっても、その経歴は一生付き纏う。あいつの一生を汚してしまう。 あいつ等が『太陽の園』を出発する前に寒村を通してそのことを言いましたが、『俺の勝手でやるから気にしなくていいよ』と返されました。 俺達の気持ちはあいつにも伝わっているとは思うんです。でも、あいつはあえて無視して殺人鬼との戦闘に臨んでいます。・・・歯痒いです。 それを認めてしまった自分自身も。どんな理由があったとしても、あいつの手を汚していい理由になんかならない筈なのに・・・頼ってしまっている自分が現実に存在します」 「・・・・・・界刺なりの気遣いでしょうね。『俺達に構っている余裕は無いだろ』的な。私達が『ブラックウィザード』に専念できるように配慮してくれている。 悔しいわね、ホント。状況的に逼迫しているとは言え、一般人(かいじ)の人生すら大きく変えてしまう戦闘に彼を『巻き込んで』、あまつさえ任せてしまっているんだから。 先月に起きた『幻想御手』の一件で、学園都市第三位の超能力者である御坂美琴が命懸けで『幻想猛獣』を叩き潰してくれたことを思い出すわ。ほら、彼女も一般人だし」 敢えて『巻き込んで』と漏らした橙山は、橙山なりに『シンボル』や界刺に思う所があった。彼等が風紀委員会に貢献してくれた規模はとても大きい。 はっきり言って、あの殺人鬼相手に駆動鎧部隊でも対等に戦えるかどうかは怪しい。そんな凶悪な敵を任せているのも事実。 任せていないという意見もあるかもしれないが、それなら界刺を押し退けて最初から殺人鬼の相手をして然るべきなのだ。それをしていない時点で任せている。 それは、先月下旬に解決に至った『幻想御手』事件で一般人である御坂美琴が風紀委員や警備員に協力し、最終的に発生した化物『幻想猛獣』を駆逐した事実を思い出させる。 否、思い出させるからこそ風紀委員会に所属する警備員は『幻想猛獣』の如き脅威を誇る殺人鬼への対処を―御坂美琴のように―界刺得世(いっぱんじん)に任せてしまったのだ。 ましてや、今回の場合は下手をすれば協力してくれた界刺を鎮圧しなければならない。椎倉だけでは無い。風紀委員だけでは無い。橙山や緑川とて苦しいのだ。 「・・・そのためにも、一刻も早く新“手駒達”を解放し、『ブラックウィザード』の上層部を叩き潰さなければなりませんね。俺だってあいつ等を裏切りたく無い。 できるならあいつの手を汚させたくは無い。たとえ汚させたとしても、殺人鬼の殺害以上の罪だけは絶対に背負わせたく無い。そうならないように・・・全力を尽くす」 「えぇ。・・・よしっ。東部で戦闘している159支部に、ようやく駆動鎧部隊が合流したみたいね」 決意を新たにする椎倉の声を聞きながら、橙山は3D映像の点滅から敵の本拠地を四方から囲うように進撃していた駆動鎧部隊の東部侵入部隊が159支部と合流したことを知った。 「1人たりとも逃さないよう慎重に展開していたから、結構遅れちゃったっしょ。閨秀の『皆無重量』は障害物関係無く突き進めるし、どうしても時間差ができるわね」 「相手は改造しているとは言え旧型駆動鎧。こちらは最新鋭。そこに159支部が加われば、一気に突き崩せる。鳥羽!破輩と連絡を繋げ。俺が直接話をする!」 「了解です!!」 足止めを突き崩す好機と見た椎倉は、鳥羽に連絡の指示を下す。十数秒後、椎倉の耳に一時的に戦線を離脱した破輩の声が聞こえて来た。 「椎倉!」 「破輩!東部侵入部隊が合流したな!?戦況はどうだ!?」 「大助かりだ!!駆動鎧部隊が敵の旧型を相手してくれるから、私達は構成員に集中できている!! この施設は多くの建物が立ち並んでいるために、駆動鎧本来の機動力は完全に発揮されているとは言い難いが、それでも性能の差だろう・・・こちらが有利だ。 私と湖后腹の能力は集団戦にも向いているから、この力を構成員に集中できるのは大きい。このまま行けば、そう時間は掛からない!一気に中心部へ侵攻できる!!」 破輩の冷静な、それでいて威勢の良い快活な声が状況の好転を照明している。159支部と東部侵入部隊が東部戦線で勝利すれば、『ブラックウィザード』側も慌てるだろう。 また、勝利する前でも『ブラックウィザード』は物理的・精神的圧迫を受けるに違いない。東部戦線を崩さないように戦力を投入すれば、それだけ敵の陣形も崩れる。 何より、“手駒達”を操作する電波を撹乱できる湖后腹が動けることは非常に大きな意味を持つ。 「新“手駒達”はまだ見ていないな!?」 「あぁ!!」 「北部の成瀬台支部はまだ侵攻し始めたばかりだから仕方無いとして、北東部の178支部、南東部の176支部も未だ見ていないという報告だ。つまり・・・」 「中心部から西方方面に居る可能性が高いな。駆動鎧の展開状況はどうなっている!?」 「進行して来た方角的に一番距離が遠い西部方面の展開が遅れている。南部及び北部方面の展開はほぼ完了した。順次侵攻を始めるだろう」 「ということは、連中の逃走経路としては必然的に西部方面に限られるな」 「あぁ。護衛として、そして人質として新“手駒達”を連れ立って一点突破を仕掛けるだろう。幸い、この施設及び周辺には地下通路らしきモノは存在していない。 連中は必ず地上を使う。界刺と殺人鬼の戦闘には巻き込まれないにしても、困難なことには変わりないぞ?」 「百も承知だ。だが、必ず乗り越える!!これは俺達風紀委員会の任務だ。何としてでも罪無き人々を救い出し、『ブラックウィザード』を潰す。そうだろう!?」 「・・・あぁ。そうだとも!!」 椎倉の決意の言の葉を聞き、破輩も闘志を燃え上がらせる。風紀委員として、何としてでもこの事件を解決してみせる。 何度も何度も繰り返して来た決意の確認をもう一度行う。強い意志を持つことが、困難に立ち向かう何よりの要素であることを知っている故に。 「よしっ!それじゃあ頑張ってくれ!!」 「了解した!!さっさとここ・・・・・・」 椎倉の檄を耳に入れ、破輩が再び戦線に戻ろうとした・・・その時!! 風紀委員会の諸君に告ぐ!!私は『ブラックウィザード』の1人・・・網枷双真だ!! 「網枷!?椎倉!!」 「あぁ・・・通信機越しに聞こえている。何のつもりだ・・・!?」 破輩と椎倉が、突如として北部と中央部の中間程に位置する場所から戦場全体に木霊する―音波を操作する“手駒達”の能力を用いた―網枷の言葉を耳に入れる。 椎倉は通信機をスピーカーフォンモードにすることで、橙山他後方支援を担当する風紀委員にも伝わるようにする。 諸君の健闘振りは私達の想像以上だ!!その不屈の闘志、素直に認めよう!! 「網枷・・・先輩・・・!!」 「(・・・何の真似だ?)」 北東部を移動する178支部にも聞こえる網枷の言葉に焔火が苦渋の表情を浮かべ、固地は網枷の意図を図りかねる。 しかしだ!!この戦場には私達と君達の栄誉ある戦いを邪魔する異物が存在する!!これは私自身としても許し難く思っている存在だ!! 「網枷の野郎・・・何が『栄誉ある戦い』だ!!?」 「双真・・・!!」 南東部から南部へ移動していた176支部に所属する神谷は裏切り者の同期の言葉に憤怒の色を露にし、リーダーである加賀美は数日振りに聞く“元”部下の声に顔を顰める。 故に、私達は決断した!!これ以上異物の狼藉は捨て置けない。新たに加わった『力』をもってこれ“等”を排除することにした。すなわち・・・ “辣腕士”は宣言する。“孤独を往く皇帝”の意思を。“辣腕士”足る自身も気に入らない異物の排除を確と明言する。 新たに加わった“手駒達”総勢130名の総力でもって、南西部に居る異物共を排除する!!!以上だ!!! 南西部で死闘を繰り広げている『シンボル』のリーダー界刺得世と、殺人鬼ウェイン・メディスンを新“手駒達”の力で駆逐することを。 「何、だと・・・!!?」 「130名・・・!!?」 破輩と椎倉が愕然とする。ここに来るまでの調査で、成瀬台を襲撃された日から今までに100名以上の行方不明者が出ていることはわかっていた。 無論、これ等の全てが『ブラックウィザード』に拉致されたとは考えていない。まず、無能力者や低位能力者を連中が拉致するとは考え難い。 また、今は夏休みである。誰にも告げずに数日に渡って何処かに出掛けることもよくある。そのために、実際に拉致されたのは100名に遠く及ばないと目されていた。 だが、網枷の口から告げられた数は想像を大幅に超えている。同時に『130名』という数の真意も理解する。 「固地先輩!!確か、新“手駒達”は人質として盾にされる可能性が高いって・・・!!」 「・・・さすがに、新“手駒達”を全部界刺と殺人鬼に差し向けるとは思えない。網枷の言葉を信じるなら、拉致された一般人はこちらの予想を大きく超えている。 しかし、何百名も拉致しているとは考え難い。もしそうなら、最初から前線に出していてもおかしくは無い。 新“手駒達”は、連中にとっても虎の子的な切り札の筈。・・・多くて200名程度か?それでも界刺達に差し向ける数にしては多過ぎる。 確かに、それ程の人数で無ければ太刀打ちできないのかもしれないが・・・。これは勇断じゃ無い。自分達を、『ブラックウィザード』を“確実に”危うくする無謀な決断だぞ!?」 真面の声に、固地は敵の上層部が下した決断を『無謀』と断じる。もし、新“手駒達”を差し向けるなら現状では自分達風紀委員会が先に来る筈だ。 界刺と殺人鬼に限っては、現状『ブラックウィザード』を攻撃していない。『ブラックウィザード』を襲って来る可能性は現時点では低いし、場所も割れている。 幾何学模様が浮かんでは消えるドームが消えていない以上、界刺と殺人鬼は生存している。聞こえて来る轟音は、未だに戦闘を継続している証拠である。 可視光及び赤外線が歪められ、塗り替えられている以上中の様子を知る手段は限定される。人間であることに変わりない新“手駒達”も例外では無い。 加えて、両者の実力が並外れていると判断できる現状下、両者の実力が拮抗していると見れる状況下、そこへ横槍を入れるのは自殺行為の何物でも無い。 不意打ちで殺すことができるような2人では無い。光によるサーチ、蜘蛛糸による感知を両者共に展開している筈だ。 実力差はハッキリしている。両者を同時に敵に回すメリットは無い。そんな化物共に刺客を差し向けるなら、(湖后腹が居るとは言え)崩れる可能性大の東部戦線に新“手駒達”を投入するべきだ。 もしくは、脱出時にその能力を発揮するべきだ。その方が確実性は高い。少なくとも、玉砕がわかっていながら界刺達に130名もの新“手駒達”を差し向けるよりは。 如何に“手駒達”が使い捨ての人形とは言え、既存の“手駒達”が減少の一途を現在進行中で辿っているのだ。折角手に入れた新“手駒達”は、連中にとっても貴重な筈だ。 生き残りを図るのなら、もっと重宝して然るべきだ。身の安全を最優先にするなら、堅牢な盾として近い場所に置くべきだ。今後を考えるのなら、一緒に連れて行くべきだ。 今回の宣言は組織―“手駒達”体制や『ブラックウィザード』の勢力―の存続を危うくさせ、個人―組織を動かす上層部の命―の生き残りを“確実に”危うくさせる代物である。 今回の決断は、『ブラックウィザード』の主力である130名もの新“手駒達”をむざむざ切り捨てることと等しい代物である。 これは、永観や蜘蛛井も同じ意見である。馬鹿げていると言ってもいい。もっとも、永観達の裏切りを牽制するため『も』あって、東雲は今回の決断を下してはいるが。 下手をすれば、不慮の事故―風紀委員会による電波撹乱―を装って護衛として近くに居る大量の新“手駒達”の力でもって東雲を殺そうとするかもしれない。 そう東雲は考え、しかし現状で永観を殺すことは脱出の妨げになる可能性も考慮した結果でもあるのだ。永観とて命は惜しいだろう。 「加賀美先輩!!これは・・・」 「マズイ・・・マズイよ!!このままじゃあ・・・新“手駒達”が殺される!!!」 斑の焦った声に加賀美の顔色は蒼白の様相を呈す。今回の『無謀』は確かにその通りだ。しかし、唯の『無謀』には収まらない。 何故なら、風紀委員会にとって新“手駒達”は必ず救い出さなければならない一般人である。その新“手駒達”の大半が、『ブラックウィザード』の上層部に切り捨てられた。 彼等彼女等は、命令のまま界刺や殺人鬼を襲撃するのだろう。それは自殺行為だ。界刺はまだ殺さないでいてくれる可能性はあるが、あの殺人鬼は違う。 仕事の邪魔になるものは殺す。先程“手駒達”ごと建物の一角を崩落させた所から見ても、あの男が襲い掛かって来る新“手駒達”を殺さない理由は無い。 風紀委員会が懸念していたのは、界刺と殺人鬼の殺し合いに新“手駒達”が巻き込まれることであった。 だが、現実として現れたのは両者の殺し合いに新“手駒達”が自ら巻き込まれに行く―襲撃を掛ける―という事態である。 抵抗では無く襲撃。被害者では無く加害者。新“手駒達”は内部分裂(うらぎり)を牽制するための駒として『も』用いられた。 この緊急事態に、固地と加賀美はすぐに椎倉に連絡を入れる。数十秒後、通信機を境に椎倉・橙山・破輩・固地・加賀美が早急に対策を練る。 「椎倉!!これはマズイっしょ!!」 「・・・これだけ大々的に宣言しました。ということは、操作されているとは言え新“手駒達”は『界刺視点』では紛れも無く加害者になります。 強制的に襲撃行動をさせられる人間達には何の罪もありません。しかし、『界刺視点』では自分達の殺し合いに巻き込まれた被害者では無くなります。つまり・・・」 「界刺は、新“手駒達”に対しても正当防衛を確実に主張できる事態になった。『シンボル』には形製が居る以上誤魔化しはできないだろう」 「債鬼君!!それもあるけど、それ以上にあの殺人鬼がヤバイよ!!」 「あぁ!チィッ・・・破輩!!」 「わかっている!!網枷の声がした付近に新“手駒達”が居たと仮定すれば、南西部に辿り着くまでにそう時間は掛からない! 一厘と鉄枷は冠に任せようと思う!何とか私と湖后腹だけでも南西部に向かわなければ大変なことになる!!」 風紀委員会は、近く訪れる最悪な可能性を予期し体を震わせる。2人の死闘に首を突っ込めば、殺されなかったとしても重傷は免れない。 普通に考えれば、重傷どころか即死すら十分に有り得る。それだけは何としてでも阻止しなければならない。 「破輩先輩!!私達176支部も行きます!!位置的には、風紀委員の中で私達が一番近いです!!」 「加賀美・・・。わかった!!椎倉!!いいな!!?」 「・・・・・・あぁ。『シンボル』の妨害も予想される。気を抜くなよ。・・・(プツッ)・・・橙山先生。西部及び南部の駆動鎧部隊をすぐに向かわせられますか!?」 「問題無いっしょ!!『ブラックウィザード』の逃走を許さないように展開していたけど・・・背に腹は代えられない!! きっと、一番先に現場に到着する筈っしょ!!網枷の宣言が本当か嘘っぱちかもその時判明するっしょ!!」 このままではいられない。そう判断した風紀委員会は、風紀委員(176支部・159支部)と警備員(西部・南部駆動鎧部隊)を南西部に急行させることを決断する。 破輩と加賀美との通信を終えた椎倉は、橙山の言葉に勇気を貰いながら通信を繋いだままの固地にも指示を出す。 「固地!!お前達178支部は、引き続き『ブラックウィザード』の上層部討伐を継続してくれ!!おそらく、これは連中の捨て身の一手だ!!無謀にも程があるがな!!」 「・・・了解した!!」 「橙山先生!!閨秀達の復帰にはまだ時間が掛かります!!東部方面の駆動鎧部隊も破輩と湖后腹、両名の能力者が抜けることと地の利も加味して再び拮抗状態に戻るでしょう!! 北部方面の駆動鎧部隊は、『ブラックウィザード』を逃さないように展開していた西部と南部のカバーに回らなければならない可能性が大です!! なので、北東部の178支部及び北部の成瀬台支部と『協力者』合同チームに『ブラックウィザード』の上層部討伐を任せることになります!!・・・よろしいですね!?」 「・・・・・・」 固地に指示を出した椎倉は、顧問である橙山に確認を取る。敵の捨て身の一手に包囲網が崩れつつある現状で、『協力者』の力を正式に仰ぐことの最終的な決断を迫る。 現状では“勝手に”付いて来ているとも言える『協力者』を頼るということは、風紀委員会が今作戦において正式に『協力者』の力を仰ぐことを意味する。 その意味・・・その重責を橙山は感じ、吟味し、熟慮した後に決断の言葉を吐く。 「いいっしょ!!『太陽の園』で『協力者』の実力はわかったわ!!寒村に伝えて頂戴!!『頼む』って!!それともう一言!!『「協力者」をしっかり守りなさい』ってね!!」 「わかりました!!」 「それと!!その『協力者』の中に界刺を含めた『シンボル』も入れるっしょ!!界刺は『自分は入れなくていい』ってほざいていたらしいけど!!」 「それは、つまり・・・!!」 「風紀委員会が正式に『シンボル』の力を・・・界刺の力を仰ぐことにすれば、界刺が負う責任を共に背負うことができるっしょ!! 具体的には、『風紀委員会が「ブラックウィザード」討伐への協力を仰いだ「シンボル」のリーダー界刺得世が突然殺人鬼の襲撃を受けて死に物狂いで交戦している』という具合よ。 仮に・・・仮に界刺が私達なり殺人鬼なり新“手駒達”なりを殺したとしても、彼の行いが法を犯すモノであったとしても、その責任は彼に協力を仰いだ私達の責任にもなる!! 責任逃れをするわけにはいかない!!彼に責任を押し付けるわけにはいかない!!彼個人的な事情があったとしても、私達はそれごと抱えてみせるっしょ!! 協力という大義名分でフォローでき得る部分は可能な限りフォローしてみせるっしょ!!そうすれば、上層部の意思で協力が非公式扱いになった場合でも融通が利くわ!!」 「橙山先生・・・!!」 「ハァ・・・何時の間にか、私は臆病になっていたのかもしれないわね。同僚達を傷付けられて・・・『ブラックウィザード』の戦力が想像以上で・・・殺人鬼も居て。 それ等を切り抜けるために、強大な能力者である界刺の力を頼り過ぎていたわ。彼の意思表明に甘えていた。・・・子供を守るのは大人の役目っしょ!!!」 橙山の脳裏に思い浮かぶのは、今も生と死の狭間で懸命に戦っている同僚達の姿。成瀬台を強襲され、幾人もの同僚が重体となった。それ以上に重傷者も出た。 それだけ今回の任務が命懸けであることを、橙山はその時心底痛感した。その上、実力が未知数な殺人鬼も同時に相手取る可能性があった。 統率者として悩みに悩んだ。そこに現れるのは界刺の存在。強大な実力者である彼が、同じく強大な実力者である殺人鬼の相手を務めてくれる。 その事実が、対『ブラックウィザード』における重大な失態を犯した風紀委員会にとってどれだけ大きいモノなのかを橙山は理解していた。 あの御坂美琴が、傷付いた警備員の代わりに原子力施設へ侵攻する『幻想猛獣』と戦った事実を思い出させる彼の意思表明。 故に、任せてしまった。殺人鬼の方から風紀委員会へ危害を加えるようなら断固抵抗するが、橙山の命令が無い限り能動的には行動を起こさないように指示を出した。 界刺との戦闘が勃発すれば接近するなとも伝えた。自分達が最優先するのは、『ブラックウィザード』討伐と拉致された人々の救出・・・それを“言い訳”にしていた。 界刺なら“言い訳”とは言わないだろう。だが、橙山はそれを“言い訳”と断じた。何故、最初からこうしなかったのか?何故、一般人に全てを任せてしまったのか? 何故、界刺得世の人生『も』最優先に考えなかったのか?並列しなかったのか?堂々巡りが続くが、今更言った所で過去は変わらない。ならば、未来を変える。今この時から。 「・・・但し、今の私達が最優先に決断しなければならないのは新“手駒達”の確保。“言い訳”でも、これは揺らいだら駄目っしょ。最優先は時と場合次第で変動する! おそらく南部部隊が一番乗りするから、彼等には新“手駒達”の無力化と確保を命じる。 これで、多少以上に新“手駒達”が界刺達の戦っている場所へ接近することを防げるわ。 そして、西部部隊には新“手駒達”の対処と界刺・殺人鬼への対処に分かれて貰う。界刺に新“手駒達”を殺させはしない!界刺と新“手駒達”のために!!絶対に!!!」 「・・・!!」 「双方共に、最終手段として界刺の鎮圧許可及び殺人鬼の殺害許可を出すわ。界刺の手を、殺人鬼如きで汚させはしない!!たとえ、彼への裏切り行為と同義だとしても!!」 「最終手段というよりは、決定事項ですよね?でも・・・俺達の想いを無視しそうですね、あいつは。・・・それでも、あいつの手を殺人鬼や新“手駒達”の血で汚させるくらいなら・・・!!」 「・・・わかっているわ。『本気』の界刺が殺し合いの邪魔をする私達を攻撃する可能性が高い以上、迂闊には手を出せないっしょ。そのために、『最終手段』って言ったのよ。 南部・西部部隊全てを2人に叩き潰されるわけにはいかない。大人数の新“手駒達”を確保するためにも、駆動鎧部隊をできるだけ残しておかなければならないわ。 唯でさえ、あの奇妙なドーム内は光学センサーで見通せないし。電波では分解能がどうしても劣化する。だから、新“手駒達”確保を最優先にする南部部隊は介入させないわ。 実質的には西部部隊に2人の対処に当たって貰う。その時々の判断は部隊長に一任するか、部隊長と共に協議して私が指示を出す。これでいいっしょ、椎倉!?」 「はい!!!」 橙山の冷静且つ的確な決断を受けて、椎倉は部下にすぐ連絡を取る。北部から侵攻している頼りになる同僚を。 「寒村!!!」 その頃の施設内北部では・・・ 「速見先輩!!今です!!」 「“速見スパイラル”!!!」 「「どりゃあああああぁぁぁぁっっっ!!!」」 『思考回廊』で武佐が“手駒達”の思考に自分の思考を叩き込むことで演算を妨害した直後に速見が特攻を仕掛け、 背中に乗っていた荒我と梯のダブルラリアットを“手駒達”の顔面に喰らわせ頭から地面に叩き落す。 無論“速見スパイラルは”止まらないので、ラリアットを喰らわせたと同時に速見にしがみ付いていた腕を解き、地面に転がり、急いで小型アンテナを取り外す。 ちなみに、荒我達は焔火が保護されたことを知っている。今の彼等は、焔火に手を出した『ブラックウィザード』に落とし前を着けるために動いている。 「益荒男共よ!!俺に続け!!!」 「緑川師範に遅れるわけにはゆかぬ!!十二人委員会!!我輩達も負けてはおれぬぞ!!」 「言われずとも!!朱花嬢は必ずやこの俺が救い出してみせる!!ゲコ太!!志道!!気を抜くな!!」 「「おう!!」」 合流した緑川と寒村は持ち前の筋肉と身体能力を武器に構成員達を薙ぎ払う。一方、啄・ゲコ太・仲場は仲間である鉄こころが開発した癖のある武器を使いこなしながら戦闘していた。 啄達の最優先目標は焔火緋花の姉である朱花の救出。これに関しては荒我達も同じ目的を抱いている。 「うわっ!?雅艶さんに麻鬼さんに峠さん!!?何でここに!!?」 「理由なんてどうでもいいわよ、林檎。それより・・・菊。あなた・・・」 「丁度いい所に来たわ、峠。雅艶に麻鬼も。今度打ち上げしない?『ブラックウィザード』討伐祝いと・・・和解の宴をね。どう?」 「ハァ?何でこの状況的にそんな話を・・・」 「いいぞ。乗った。そのためにも、この場は穏健派・過激派関係無く協力して『ブラックウィザード』を叩こうか」 「雅艶!?」 「俺も異論無い」 「麻鬼!?何!?何この展開!?私の感覚的なモノがおかしいの!!?」 「何処のどなたが存じませんが、この手のことに一々揺らいでいては世の中渡ってはいけませんよ?経験的に」 「誰!?というか何、その人生の教訓的な何かは!?私と歳そんなに変わらない娘に諭されちゃった!!?」 「うるせぇ、ガキ共!!!防弾仕様の車両だからってギャーギャー騒いでんじゃ無ぇ!!」 緑川や寒村達が去った跡に灰土操る大型車へ空間移動して来た雅艶・麻鬼・峠の過激派メンバーに面識がある林檎が驚く。 そんな中花多狩が和解の打ち上げを提案し、雅艶と麻鬼が乗り、急な提案に混乱する峠を真珠院が優しく諭し、灰土が喧しいガキ共に怒りの声を上げる。 この車には真珠院の『念動使い』が行使されており、防弾仕様も相俟って敵の襲撃にも対応できるようにしている。 そんな轟音飛び交う戦場を駆け巡っていた寒村の通信機から椎倉の声が聞こえて来た。 「寒村!!!」 「むっ!?椎倉か!!?我輩達なら心配要らぬぞ!!?一般人達も戦線へ参加する以上、現場の我輩達は覚悟を決めた。彼等と共に『ブラックウィザード』を成敗する!! 守り守られ、そして目的を達成する!!界刺は『許可』をしなくていいと言っておったが、我輩達からすればやはりそうはいかん!! 椎倉!!我輩達を灰土先生の下へ再び向かわせたのは、貴殿にもその意図があったからと見た!!故に、事後承諾ではあるが今ここで正式な『許可』を貰いたい!! 何、心配するな!!緑川師範曰く『益荒男』であるあの者達となら、必ずや良き結果を生み出せる!!いくぞ、者共!!!」 「「「「「「「「おおおおおおぉぉぉぉっっっ!!!!!」」」」」」」」 「・・・・・・そ、そうか。何か盛り上がっている所に水を差したみたいだな」 「何の!!我輩達の気勢はうなぎのぼりよ!!!」 「そうだ。さっきの網枷の宣言は聞こえたか?」 「何と!?そんなモノがあったのか!?何分、今まで銃声や爆発が飛び交う戦場に皆身を置いていたものでな!!全然気付かなんだわ!!」 「(・・・気付かなかった?橙山先生・・・どうします?)」 「(難しいわね。・・・一応北部から侵攻している寒村達には『ブラックウィザード』討伐を最優先にして貰いたいし・・・徒に気を散らす真似は避けたいわね)」 「(気勢も上がっている現状、彼等には『ブラックウィザード』討伐に集中できる環境下で活動して貰った方が良い結果に結び付く可能性も大きい。 でも・・・今回は寒村達を信じて伝えます。成瀬台を襲撃された時と同じ轍を踏みたくありません)」 「(・・・わかったしょ!)」 通信機越しに聞こえて来る寒村達のハイテンションに、椎倉と橙山は彼等に新“手駒達”のことを告げるかどうか悩む。 寒村達が網枷の宣言が聞こえなかったのには幾つかの理由があるが、一番大きかったのは侵攻が他戦線に比べて遅かった点だ。 当初、寒村・勇路・速見は灰土の車両を出て風紀委員会後方支援組と合流する予定であった。しかし、花盛支部の閨秀達が殺人鬼に撃墜されたことから目算が狂った。 椎倉からの情報を伝え聞いた勇路は、すぐに閨秀達が墜ちたであろう場所へ向かった。残る寒村と速見は、 疾走する勇路を少々援護した後に椎倉達と合流するために行動を開始したのだが、その後のやり取りで当の椎倉が合流中止を決めたのだ。 この時点で、本拠地に不時着した159支部・176支部・178支部が『ブラックウィザード』と交戦を開始していた。 奇襲に失敗した形となった状態で椎倉達後方支援組―変電施設に向かうために本拠地から離れつつあった―に合流するために、 寒村と速見が『ブラックウィザード』の本拠地から遠ざかる行動は悪手であると椎倉自身が判断し、逆に緑川を寒村達の居る場所へ向かわせた。 その合流地点として“勝手に”『ブラックウィザード』へ喧嘩を売ろうとしていた『協力者』が乗る灰土の大型車が選ばれ、連絡を取った後に緑川・寒村・速見は灰土達と再び合流した。 このすったもんだもあり、戦線突入が遅れてしまった。そのせいで、『ブラックウィザード』の構成員や“手駒達”と激戦を繰り広げている中で網枷の宣言が始まった。 176支部及び178支部は移動中、159支部の破輩は椎倉との通話のために戦線を離脱していたために網枷の言葉をきちんと聞き取ることができた。 (=一厘・鉄枷・湖后腹・冠は轟音響く戦場に身を投じていたために、網枷の宣言を上手く聞き取れていない) しかし、北部で激戦を繰り広げていた寒村達は網枷の言葉を全く聞き取れなかった。これは、車両の中に閉じ篭っていた灰土達(雅艶達含む)も同じである。 雅艶の『多角透視』なら光景を認識した時点で把握も容易だろうが、生憎彼等過激派救済委員は表立って風紀委員を手助けするつもりは無かった。 告げないことで生じるメリット・デメリットを勘案した椎倉は、仲間を信じて詳細を告げることを決断し、橙山も椎倉の決断を尊重する。 「・・・ということだ。手はもう打った。お前達は『協力者』の身を守り、その上で彼等と共にそのまま任務を続行してくれ。 侵攻具合によっては178支部とも合流するかもしれん。頼んだぞ、寒村!!!」 「了解した!!任せておけ!!!・・・(プツッ)」 「・・・ということだ、固地。寒村達と落ち合った時は、上手くやってくれ。他の178支部メンバーにもその旨をしっかり伝えてくれ」 「わかった。・・・(プツッ)」 寒村と固地への通信を切った後に、椎倉は同僚へ通信を入れる。傍に『シンボル』のメンバーが居る成瀬台支部員・・・勇路映護に。 「・・・勇路。そっちはどんな具合だ?」 「・・・とりあえず、治療中だからどうも無いよ。但し、『シンボル』の娘達が恐い目で僕を見張っているけど」 通信を受けた勇路は、治療している閨秀(+彼女の手を握っている抵部)を瞳に映しながら、傍で仁王立ちしている『シンボル』のメンバー月ノ宮向日葵と春咲桜の強烈な視線を肌で感じ取る。 中央部付近に居る彼等にも先程の網枷の宣言はハッキリ聞こえていた。その後からこの状態だ。 「・・・そうか。戦闘はしていないんだな?」 「まぁね。僕は怪我人の治療を最優先にしているから。・・・椎倉。1つ提案なんだが・・・」 「?何だ?」 「閨秀ちゃんの傷は深くてね。僕の『治癒能力』でも、もうしばらくは治療を続けなければならない。命には別状無いけど」 「・・・」 「だから、君達が取るだろう行動に僕は参戦しないよ」 勇路の決断。それは、新“手駒達”を止めるという風紀委員にとって絶対に譲れない行動に彼は参戦しないことを決めたのだ。 「勇路・・・!!」 「その代わり、ここに居る月ノ宮ちゃんと春咲ちゃんも『行動を起こさない』。そういうことになった」 「・・・それで彼女達は納得したのか?」 「不承不承ね。何せ、僕の『治癒能力』はこういう戦場では重宝されるからね。もし、界刺君が重傷を負っても僕が居ればその場で治療が可能だし。 そもそも、彼の治療も約束させられたんだよね。もっとも、彼の身体情報は知らないから重傷レベルだと効率も悪くなるだろうけど」 勇路の『治癒能力』は他者の怪我を治療することも可能だが、より効率を上げる場合は当人の身体情報を必要とする。 実は、風紀委員会が始動する前に風紀委員会に参加する風紀委員や警備員等の身体情報(MRI等)を勇路は全部頭に叩き込んでいる。 風紀委員会への参加者は全員その手の身体検査を受けており、彼等彼女等が重傷を負った時(特に内部損傷)にすぐに治癒を可能にするためである 人間の体は常に変化しているが、そこは勇路の演算能力にてカバーし、事前のデータと共に重傷の治癒を可能にしているのだ。 「これは取引さ。僕達風紀委員会の妨げになる可能性のある存在を少しでも足止めするための・・・ね」 「・・・・・・わかった。お前の意思に任せる」 「ありがとう。もし、その行動や他の行動で重傷者が出た時は僕の所に来なよ。位置はわかっているだろう?僕の所に来るより病院へ行った方がいいならそっちを選ぶべきだけど」 「あぁ・・・皆にも伝えておく」 「うん。それじゃ・・・(プツッ)」 勇路との通信が切れる。これで、少なくとも月ノ宮と春咲の妨害は無くなった。閨秀の復活にはまだ時間が掛かりそうだが、命に別状は無いとわかっただけでも朗報である。 ほんの少しだけ気を緩める椎倉の隣に居る橙山が、通信の終わった椎倉に声を掛ける。 「椎倉。西部と南部の駆動鎧部隊に指示を出したわ。とりあえず、今は西部部隊が対処するまでに界刺が“殺さないこと”と“殺されないこと”を祈るしかないわ」 「・・・わかりました。勇路の方も月ノ宮と春咲の足止めに成功しました。閨秀も命に別状は無いようです。 但し、復帰にはまだ時間が掛かりそうです。それと・・・勇路は新“手駒達”の件には関わりません。その代わり、怪我人が出た時は勇路の居る場所へ・・・という話になりました」 「・・・わかったわ(・・・唯、もし界刺が殺人鬼を殺したとしても法で裁けない気がするのよね。あの殺人鬼の存在が公になることを恐れる“誰か”の圧力によって、 殺人鬼自体が最初から存在していなかったと処理される・・・『紫狼』以外の雇い主の存在が急浮上して来た以上そんな気がしてならないっしょ。 そうなれば、法律的・対外的に界刺の行為は無かったモノになる。その“誰か”が私達にまで影響を及ぼせる力の持ち主ならの話だけど。 でも、それなら界刺が殺人鬼以外の人間・・・私達や新“手駒達”を殺さなければ・・・フッ。こういう治安組織の人間にあるまじき可能性を考えちゃうのは・・・か。 お願いだから・・・殺人鬼相手でも殺しだけは避けて、界刺。それ以外なら、何とでもしてみせるから。 それにしても、今回の件では学園都市に潜む色んな影が見え隠れしているわね。・・・嫌になるわ、ホント。 情報操作に隠蔽工作、薬物氾濫に実験場・・・イカれた人間がこの街には住んでいる。・・・だからこそ、治安組織である私達は強い意志を常に持っていなきゃなんないっしょ!!)」 椎倉の言葉から勇路の取った行動に当てを付けた橙山は、警備員として培って来た経験を基にした思案を経た最後に1つ気に掛かっていたことを椎倉に問う。 「ねぇ、椎倉。この捨て身の一手・・・誰が出したと思う?」 「・・・・・・誰が出したにせよ、トップを通しての筈です。つまり・・・」 「『ブラックウィザード』のリーダー・・・東雲真慈・・・!!!」 東雲真慈。“孤独を往く皇帝”と謳われる『ブラックウィザード』のリーダー。『力』に狂う男。有害と判断すれば、仲間でさえ容赦無く切り捨てると言われる男。 「・・・これ程損得ってヤツを無視する人間だとは思わなかったわ。この捨て身の一手で逃げ延びたとしても、『ブラックウィザード』の存続自体が危うくなるでしょうに・・・」 「現在進行中で護衛にもなる新“手駒達”の大半を切り捨てていますから、自分達の身すら危うく・・・・・・」 「・・・椎倉?」 橙山が怪訝な視線を椎倉に送る。その送られた側である椎倉は、かつて界刺から忠告されたあの言葉を思い出す。思い出し・・・それを橙山にも伝える。 「・・・“3条件”を受け入れたあの部屋で、界刺にこう言われたんですよ。『仮に、薬の氾濫を抑えたとしても、あいつは別の手段で「力」を生み出せることを証明するだろう』と。 『風紀委員が最優先に考えなきゃいけないのは、「薬の氾濫を食い止める」ことでも、「薬物中毒者を救う」ことでも、「『ブラックウィザード』を潰す」ことでも無い。 「元凶である東雲真慈を潰す」ことだ。そこを履き違えたら・・・君達全員が痛い目を見ることになるよ?最悪命に関わるような・・・ね』・・・と」 「最優先じゃ無いこと・・・現状で言うなら『新“手駒達”を救う』ために動けば痛い目を見る・・・か。最悪命に関わること・・・か。今の私達としては最優先だけど。 界刺も当時はこの事態を予期していたわけじゃ無いでしょうけど、まさにその通りになりそうな流れよね。・・・東雲真慈を私達が見誤っていたってことかしら?」 「・・・・・・かもしれません。あいつは、東雲真慈と直に会ったことがありますから。その時から、東雲のネジの外れ具合を肌で感じ取っていたのかもしれません。 俺達も言葉では聞いていました。俺達治安組織に大々的に襲撃を仕掛けた時点で、東雲の異常さについてはわかっていたつもりでした。でも・・・どうやら甘かったみたいです」 「“孤独を往く皇帝”・・・東雲真慈。『ブラックウィザード』は、彼にとって幾らでも替えが利く存在でしか無いのかもしれないわね」 椎倉と橙山は“弧皇”の異常さに心身を震わせる。『ブラックウィザード』は、彼にとってその程度のモノでしか無いのか。であれば、この捨て身の一手も理解できる。 (無論、この解釈は間違っている。東雲にとって、『ブラックウィザード』は己の『力』である。自身と同じ故に、東雲真慈が健在である限り『ブラックウィザード』は滅びない。 自身と同じ故に、“何でもできる”。加えて、今回は永観達への対策という意味もあった。もし、永観達が妙な言動をしていなければこんな捨て身の一手を打つことは無かった可能性が高い) 混迷の色を増して来た戦場に、多大な不安を抱かずにはいられない椎倉と橙山であった。 では、その中心地となる南西部・・・【閃苛絢爛の鏡界】内で死闘を繰り広げている2人はというと・・・ 「よぅ、ウェイン!!“人気者”は辛ぇな!!!」 「フン。俺は“人気者”になった覚えは無いが?」 「なら“嫌われ者”か!?ハハハッッ!!俺もテメェも大層嫌われているみてぇだし!!!」 「ククッ・・・かもしれん」 軽口を叩く“閃光の英雄”界刺得世は、その態度とは裏腹に体の各所から血を流していた。 全て軽症の範囲を超えない程度とは言え、血を流し続けているのは余り良い状態とは言えない。 一方、“世界に選ばれし強大なる存在者”ウェイン・メディスンは、表面上では傷を負っているようには見えない。 しかし、蜘蛛糸の鎧に覆われている体の数箇所に光線による穴が開いていた。もちろん、全て縫合済み+念動力による身体制御で戦闘に差し支えは無い。 「こっからはいよいよ乱戦になりそうだな!!折角1対1(サシ)でやってたってのによぉ!!生死の境を行き来するこのゾクゾクする感覚は1年以上振りだってのによぉ!! 騒ぎやがる血を!踊り出しやがる身体を!!『本気』の“自分自身”を制御しようとメッチャ努力してんのによぉ!!ウゼェなあ!!!本当にウゼェ!!!」 「弱者程群がる習性は強くなる。群がらなければ強く出られない。ククッ、弱者らしい行動だ。だが、それも無意味なこと。 弱者が単純に数を増やした所で強者足る俺に勝てるとでも?駆動鎧のような絡繰仕掛けを幾つも用いれば俺を倒せるとでも? 弱者である限りどれだけ集まろうが所詮は弱者でしか無い。強者が何故『強者』と呼ばれているのか・・・それは実力と共に偶然必然が強者に味方するからだ。 あるいは、味方をしなくとも強者は己が実力で運命を切り開くことができるからだ。“窮鼠猫を噛む”とは言うが、あんなモノは強者の真足る力を知らぬ弱者がほざく言葉だ。 噛んだ時点で、その者は弱者では無い。なのに、弱者はその者を弱者(どうるい)と見たがる。または、その者が己を弱者と見做し続ける。つくづく愚かだな。 強者と弱者の差はまさにそこにある。真に気付く者は偶然必然を味方に付け、ややもすればこの学園都市最強のレベル5にすら勝ち得るかもしれん。 そして、真に気付かぬ者は何時まで経っても弱者のままだ。群れながらわざわざ俺に殺されるがために来る連中はまさしくそれだ。おとなしく餌を追い詰めておけばいいものを。 先日弱者足る風紀委員 ジャッジメント が強者(おれ)を審判(ジャッジ)しようとして無様に返り討ちを喰らったのと同じ愚を犯すか。ククッ・・・滑稽なことだ」 「ハハッ!その言葉、どっかの負け犬お嬢様に聞かせてやりてぇモンだな!!ハハハッッ!!!」 『閃光大剣』を構えながら“不良”は修羅の笑みを浮かべる。何時ものような胡散臭さ満点な表情では無いそれは、まるで殺し合いを愉しんでいるかのような“戦鬼”の貌。 そんな彼が持つ『閃光大剣』とは、『閃光剣』状態の ダークナイト を連結状態にした超高温度の長棒である。 『閃熱銃』発射前の状態にした後に『閃光剣』に転換することで成立する『閃光大剣』は、『閃熱銃』時に発生した超高温度を保つセラミック系非金属物質と、 非金属物質から放射される熱線を『光学装飾』で制御・運用している。『閃熱銃』と同じく長時間の運用はできない。 一見不利な界刺が笑みを浮かべているのは、【雪華紋様】による光線が通じる境目を見極めたからだ。具体的には、5条を1条に集約すればあの【獅骸紘虐】を貫けることを確認した。 「ここに来る“手駒達”は、数日前に『ブラックウィザード』が拉致った一般人が材料だけどよぉ!!テメェはどうすんだ!!?」 界刺は確認する。仕事に無関係な人間を『無闇』に殺さないのがウェインの主義。ならば、今回はその主義に当て嵌まるのか? 「俺の邪魔をするのなら排除する。それだけだ」 答えはNo。ウェインにとって、相手が操作された罪無き一般人であっても自分に危害を加える―そして仕事の邪魔をする―のであれば誰だろうが排除することに変わり無いのだ。 「ハハハハハッッッ!!!」 ウェインの答えを聞いた『本気』の“戦鬼”は・・・嗤う。冷酷な瞳と笑みを浮かべながら。 「奇遇だな!!俺も同じ気分だよ!!!」 敵であるならば容赦しない。今まさに、“戦鬼”と“怪物”の意思は確かに同じを見た。 continue!!
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聖杯戦線概略 聖杯戦線は通常のクエストとは異なり、ボードゲームの様なシミュレーションRPG形式のバトルとなる。 ゲーム開始前にサーヴァントを駒としてマップ上に配置することから始まり、それぞれの駒を動かしていくことでゲームを進めていく。 ゲーム勝利条件は敵マスターの撃破もしく敵サーヴァントの全滅。敗北条件も同様となる。 白天の城、黒夜の城からは勝利条件として特定マスに到達する、あるいは特定敵を倒すなども追加された。 ターン開始時にが各サーヴァント及びマスターに行動力が配布され、その行動力の分だけそれぞれの駒を行動させることが出来る。 サーヴァントの駒は移動・敵サーヴァントへの攻撃・敵マスターへの攻撃が出来る。マスターの駒は敵サーヴァントへの攻撃は出来ず、移動と敵マスターへの攻撃のみ可能。 マスターはHPを3だけ所持しており、3回攻撃されたら撃破(=ゲーム終了)となる。サーヴァントにはブレイクゲージが1本だけ用意されており、2回撃破されると退場となる。 敵サーヴァントへ攻撃を行った場合、攻撃したサーヴァントと敵サーヴァントで戦闘となる。詳細は各種仕様を参照。 こちらから攻撃する場合は単独サーヴァントで仕掛けると、ブレイブチェインが確定するので倒しやすい。 逆に敵から攻撃を仕掛けられる場合は、こちらが複数サーヴァントで受けて立つことで被ダメージを分散する、こちらが単独ならガッツで粘る、などのやり方もある。 ◆ 公式サイト ◆ ■Fate/Grand Order 「聖杯戦線」ポータルサイト 運用 ◆ 聖杯戦線向けサーヴァント ◆ 聖杯戦線で強いサーヴァントには凡その傾向があり、単騎や殿性能が高いと言われるサーヴァントが強いとされている。 ・通常カードだけでカード色一致チェインを組める(マイティチェイン実装後はそれほどでもない) ・バスターカード3枚持ち ・ガッツ持ち ・継続する防御バフやダメージカット ・実用的なHP回復 ・ターンを持ち越せる回数制の無敵や回避 ・ブレイブチェインをする機会が多いのでアペンドスキル1でエクストラアタックを強化してある鯖(コインの入手条件的に聖杯戦線の為に開放するほどではないが) など。 出現する敵のクラスが偏ることはほとんどないので、連戦となる場合はクラス相性等倍が基本となる。 先手を取って一方的に敵を倒せる攻撃力か、場持ちの良さのどちらかが求められることが多い。 以下は聖杯戦線で強いサーヴァントの一例 ▼表示/非表示 【セイバークラス】 伊吹童子 クラススキル・ステータス・カード構成・スキルのすべてが攻撃力にふられており、更に防御30%とダメージカット持ちで固い。雑にBチェインするだけでも等倍の敵サーヴァントをどんどん溶かしていく。 ネロ(★4) スキルで3回ガッツを張れる。HP回復スキルを2つ所持しており皇帝特権成功時の固さと火力は目を見張るものがある。 妖精騎士ガウェイン B3枚のカード構成、3T継続する攻撃バフ・バスターバフ・回数制のダメージカット、そして通常攻撃のたびに自分はHPを回復しつつ相手の強化を解除することが可能。 フェルグス 防御バフの重ね掛けと回避で場持ちが良く、攻バフ・Bチェインで火力も出せる。 【アーチャークラス】 超人オリオン ガッツ持ち。B3枚と強烈なクリバフにより敵にターンを回さない。ランサーをも倒せる火力だが先手を打たれないように注意。 浅上藤乃 「痛覚残留」によって通常攻撃をほぼ無力化。バスターアップ倍率の割に持続が長くて敵の防御を無視できる「歪曲の魔眼」も強力。 UDK-バーゲスト 聖杯戦線は編成コストの都合で★3以下のサーヴァントと同時出撃することも多い。 俵藤太 回数回避・HP回復で場持ちが良い。 ダビデ 味方全体に回避1回と攻撃バフを配り、自身は防バフとHP回復で耐える被害分散役。強化済み単体宝具なので等倍でもそれなりのダメージを稼げる。 【ランサークラス】 エルキドゥ 「完全なる形」でHP10000回復・弱体解除ができる。回避持ちで通常カードだけでチェイン組めるのも魅力。 クー・フーリン 言わずと知れた我らが兄貴。回数回避・ガッツ・HP回復をもっており、持久戦のスペシャリスト。 【ライダークラス】 オジマンディアス 確定で「皇帝特権」を成功させることができ、防御力+40%・攻撃力+58%となる。カード性能も中々。 マリー・アントワネット 回数無敵、HP回復、魅了で足止めと耐久性が高い。 ゲオルギウス お馴染みゲオル先生。ガッツ、HP回復、防御バフによりコスト4にして驚異の粘り強さを見せる。 【キャスタークラス】 ネロ 驚異の攻撃力+80%3ターン、ガッツと防御力+30%、さらにNPチャージ50%とクラス相性不利打消しまで持っている。まさに規格外。 マーリン 耐久性だけでなく、「英雄作成」がBクリティカルのダメージ源としても強力。 トネリコ S2のHP減少火力アップが強い、S3のデメリットも戦線ではそれほどでもない。 アンデルセン 複数サーヴァント並べてパーティ効果を狙う場合、編成コストが安い被害分散役として優秀。 【アサシンクラス】 クレオパトラ 皇帝特権に加えて、毎ターンHP回復と無敵持ちでかなり粘り強い。更にカード性能が高いためお手軽に宝具連射が可能。 “山の翁” 回復量の多いガッツに防御力アップとHP回復持ちで耐久性が高く、更に攻撃力アップとバスターアップを持っているB3枚持ち。 刑部姫 宝具とスキル1によってひたすら固い。カード性能も高いので、回復と耐久と火力を上げる補助宝具を連発できる。 カーマ 永続ガッツ持ちでカード性能が高い。HP回復4000も地味ながら強力。撃つほど火力が上がる宝具で敵を魅了して攻撃させないことも可能。宝具のダメージで倒しきれる時はスターを稼ぐためにカード選択はQ→Q→宝具としたい。 ジキル 宝具でHP全回復とバーサーカークラスへの変化が他のサーヴァントにはない特徴。ライダーやルーラーへの対応を低コストで任せられる。 呪腕のハサン 複数サーヴァント並べてパーティ効果を狙う場合、編成コストが安い被害分散役として優秀。 【バーサーカークラス】 クー・フーリン 回数回避持ちバーサーカーで、ガッツ持ち。高い基礎ステータスからのBチェインも強力。 アルトリア・キャスター 無敵持ち、宝具で全体に粛清防御配布できるのでゲオルギウスなど被害分担役と相性が良い。 ヘラクレス 説明不要の最強の殿サーヴァント。絆礼装とスキルで4回ガッツを発動でき、ガッツが発動するたびにバスターの火力が上がる。ただし絆礼装がない場合は生存力がかなり下がるので何かしらのフォローが必要。 茨木童子 安定の防御アップ型耐久バーサーカー。鍛錬を付けてS3を使えば狂とは思えないくらいダメージを減らせる上に回復も有る。攻バフ持ちのB3枚なので火力面も十分。 【EXクラス】 始皇帝 大体のクラスに防御有利、HP回復と宝具での無敵でとにかく場持ちが良い。 ヴァン・ゴッホ 攻撃面は強力なクリバフ、防御面は回避にガッツと攻防共に優秀な構成。宝具とQチェインによりスター生産も申し分ない。 ソドムズビースト/ドラコー サーヴァント7種に相性有利、Busterブレイブチェインが組めてダメージカットもある。 アストライア 大体のクラスに防御有利、自分で星を出してクリティカルできるのが優秀。 マルタ〔ルーラー〕 大体のクラスに防御有利、HP回復スキルもあるので防御アップマスやHP回復マスに居座って籠城すると強い。攻撃面もBusterブレイブチェインが組め、神性特攻と攻撃力アップ(水辺限定)があるので、条件次第では積極的に前に出ても良い。 マシュ FGO唯一のコスト0で耐久力が高い。攻撃性能は高くないが、持ち前のコストと耐久力で敵マスターを追い詰める駒として優秀。 ◆ 聖杯戦線向け礼装 ◆ 聖杯戦線は編成コストの制限が厳しく、全サーヴァントに★5礼装を持たせられないことも多い。 普段使わないコストの低い礼装でも、良い働きをする礼装があるので、適宜選択するのが良い。 以下は聖杯戦線で強い礼装の一例。 ▼表示/非表示 死の芸術 ほとんどのサーヴァントに人型特攻が有効。 死霊魔術 50%の確率でガッツが発動するので、ギャンブル性は高いがリターンも高い。 鋼の鍛錬 被ダメージを20%減らす。防御バフを持っているサーヴァントに持たせると劇的に固くなる。 フィラー・フラワー 防御有利相性ならダメージカット200でも馬鹿にならない。コストの安さも魅力。 マグダラの聖骸布 〔男性〕からの被ダメージを30%減らす。敵側に男鯖が多いとき有効。 瓦礫の聖堂 〔男性〕からの被ダメージを20%減らす。マグダラの低コスト版。 葦の海 低コストで回避1回。敵の先制攻撃に耐える目的で、強敵を釣り出すための囮サーヴァントに持たせるなど。 宝石剣ゼルレッチ NP獲得量アップは攻撃時・被弾時のNP獲得にも影響するので、長期戦で宝具を複数回狙うのであれば龍脈と使い分け。 ハッピー×3・オーダー 正月礼装は編成コストに対するHP補正値が高いが、なかでも2016年のこれはコスト3と破格。 考察 ◆ 駒以外でゲームに影響を与えるもの ◆ 聖杯戦線では駒による攻防以外でも、ゲームの勝敗に大きく影響する要素がある。 この項ではそれらについて解説していく。 ▼表示/非表示 【アイテム】 聖杯戦線のマップ上にはアイテムが散らばっており、これをサーヴァントが取得することで、戦闘に有利な効果を得ることができる。 効果の対象はあくまで"取得したサーヴァントのみ"なので、マスターが取得することは出来ない。 一部のアイテムは敵サーヴァントを大幅に強化してしまうものもあるため、なるべく敵サーヴァントにとられる前に取得しておきたい。 以下が現在の聖杯戦線で確認されているアイテムである。 ・攻撃力アップ(1T) ・各種カード性能アップ(1T) ・NP100%チャージ ・クリティカルスター獲得 ←敵サーヴァントにとられると等倍戦でほぼ負け確になるので注意 ・HP回復 ・防御力アップ(1T) ・回避(1T) ・無敵(1T) ・ガッツ付与 ・宝箱(素材やQP) ・クリティカル威力アップ(3T) ・宝具アップ(1回3T) ・やけど状態付与(デメリット)(3T) 【効果マス】 マップ上でマスそのものにバフアイコンが描き込まれているものは効果マスと呼ばれる特殊なマスである。 このマスに居るサーヴァントはマスに描き込まれたバフが常時発動し、強化解除等でバフ効果を外すこともできない。 攻略においては重要な要素となるため随時活用していきたい(無論敵サーヴァントに効果マスをとられないように) 以下が現在の聖杯戦線で確認されている効果マスである。 ・ダメージカット/防御力アップ ・毎ターンNP獲得 ・毎ターンHP回復 ・クリティカル威力アップ ・毎ターンスター獲得 ・毎ターンHP減(デメリット)、敵の場合は毎ターンHP回復 ・防御力ダウン(デメリット)、敵の場合は防御力アップ ・スキル封印(デメリット) ・やけどダメージ(デメリット) 【壊せる壁】 マスター攻撃と同様にサーヴァントが3回攻撃すると、壁が破壊され新しい通路が出現する。 【敵増援マス】 一定ターンごとにエネミーが出現する。ただし味方がそのマス上に存在する場合は出現しない。これにより、敵の数をある程度減らした後にスキルチャージを進める目的でターンをパスすることが少し難しくなった。 なお増援で発生した敵は倒してもドロップアイテムや絆ポイントなどを稼げない。 【MAP範囲ダメージ】 一定ターンごとに、MAPの特定範囲内にいるユニットには敵味方を問わず一定ダメージが与えられる。 マスターがダメージを受けると、敵から1回攻撃されたのと同様の扱い。 事前に予告があるのでダメージ範囲から移動することは難しくない。 ◆ 各種仕様 ◆ 聖杯戦線は通常のクエストと形式が違うため、戦闘における仕様が大きく違うところがある。 通常クエスト感覚でプレイしていると、自分の思い描いた挙動と違う結果になることもしばし。 この項でそういった通常クエストと大きく違う挙動をする仕様について解説していく。 ▼表示/非表示 【複数戦の発生条件】 戦闘は基本的に1ターンのみ1vs1で行われることになるが、攻撃されたサーヴァントの隣接マスに他サーヴァントが存在する場合は、そのサーヴァントも戦闘に参加して複数戦になる。 戦闘ターン数は、攻撃を仕掛けた側のサーヴァント数と同じで(2体で仕掛けたら2ターン)、仕掛けられた側のサーヴァント数には依存しない。 【ブレイクゲージ】 通常のブレイクゲージと異なり、戦闘中にブレイクしたサーヴァントはその時点で戦闘から撤退する。ブレイクゲージなしの敵を倒した挙動に近い。 例えば、敵A(ブレイクゲージあり)と敵B(ブレイクゲージなし)の2体に対し、敵Aへ単体宝具+BBExを攻撃指定したとする。単体宝具だけで敵Aをブレイクした場合、敵AはBBExの前に撤退し、残りのBBExは敵Bに向けられる。 戦闘終了後、ブレイクゲージを失ったサーヴァントはHP全回復する。スキルCT、NP量、残ったバフなどはそのまま。 【スキルチャージ】 スキルチャージが進むタイミングは2つある。バトル終了後と、相手のターンから自分のターンに移行したタイミングである。 特に後者の仕様上、逃げ回る・籠城するなどして戦闘を意図的に避ける事で、バフの持続はそのままにスキルチャージだけを進める事が出来る。 通常なら重ねる事が出来ないバフも重ねることができるため、場合によっては攻略に役立つであろう。 【バフの持続時間】 戦線でのスキル等によるバフの持続時間は通常クエストは違う事に留意しておきたい。 特に、1ターン回避などは、バフを張った戦闘で敵サーヴァントを撃破すると、効果を発揮することなく消失してしまう。 これはサーヴァントが倒された戦闘において、戦闘終了時に全てのバフの効果時間を1ターン進めるという仕様によるものである。 そのため1ターン限りの防御系スキルは、使いづらくなっているので注意が必要。 また、遅延効果発動系のスキルも発生タイミングが条件によって違い、場合によってはプレイヤー視点で2ターン後に発動しているように見える事もあるが、これも仕様。 【クリティカルスター】 単独戦や複数戦、ブレイクゲージの存在などにより、クリティカルスターも通常とは違う挙動をする。 まず、プレイヤー側サーヴァントがブレイクゲージを割られて一時撤退をすると、撤退時に所持していたクリティカルスターは消失する。 そして複数戦で獲得したクリティカルスターは、その後複数戦に参加したサーヴァントにそれぞれ分配されている状態になる。 MAP画面で自サーヴァントをタップすることで、そのサーヴァントが所持しているクリティカルスターの数を確認することが可能。 また、それぞれのサーヴァントが所持しているクリティカルスターは、複数戦になった際に、バトル開始時に統合される。 【礼装の効果】 ゴールデン捕鯉魚図など登場時にスター獲得する礼装や、毒蛇一芸など最初の3Tのみ効果がある礼装は、聖杯戦線中で最初の戦闘のみ効果がある。二回目以降の戦闘では効果は発揮しない。 【行動不能の効果】 魅了やスタンなどの行動不能状態は、戦闘終了してマップ画面に戻ると効果が終了する。 そのとき行動力が残っていたらそれを消費する。(回復に消費する行動力はクラスにより異なる) 例:セイバーが隣接マスに先制攻撃(行動力30消費)、反撃で魅了を受けて戦闘終了してマップ画面に戻り(行動不能解除で行動力消費20)、そのターンは行動力の残りが0なのでもう移動できない。 Tips ▼表示/非表示 戦線の仕様変更戦線の仕様は度々変更されている。1回目の開催から2回目の開催で特に大きな変更となったのが、敵を倒したターンに付与されていたバフのターン数の処理。1回目の開催時では敵を倒しきった場合、バフの持続時間が減らなかった。そのため1ターンの強力なバフなどを重ねがけして単騎無双にすることができた。流石に強すぎると判断されたのか2回目開催時には仕様変更となった。4回目の開催(ムーンサルト・オペレーション)から各駒に行動力が設定されるようになった。これにより強力な一騎を連続行動させるのではなく各駒を並行的に行動させるゲームとなった。また、各クラスに消費行動力の差が設定されておりクラスの特徴が表現されるようになった。他にもパーティ効果が導入され、単騎無双から複数騎の連携へと舵取りされた。そのためか敵サーヴァントを全撃破せずに敵マスターを仕留める勝ち方が従来よりやりにくくなった。 スター発生率の有効利用普段は礼装やコマンドコードのスター発生率についてはほとんど効果を実感できないが、戦線の場合少し事情が異なる。戦線では単騎状態で戦うことが多いため工夫次第で大きくスターを稼ぐことも可能。特に魔王信長(織田信長)などのヒット数が多いB3枚持ちにコード:グリッターやシーサイド・ラグジュアリーなどを装備させてBチェインすると30個程スターを生成でき、2030年の欠片を上回る産出量となる。ただし突出したヒット数を持つサーヴァントでないとやはり産出量は低くなる。 サポートサーヴァントの活用戦線の場合だと単騎で戦った方が戦闘を有利に運びやすい(Ex攻撃を確実に出せるので敵反撃を受ける前に倒しきる戦法)ため、サポート能力重視のサーヴァントが少々利用しづらい。ただし主力サーヴァントが攻撃を受けそうな時に、横に配置して敵先制戦闘時の被弾を分散して主力への被害を抑えるなどの使い方もある。医療系サーヴァントは主力への被弾率を抑えつつ回復も出来るので安定感が増す。アスクレピオスはHP回復量が多く、NPを撒いて宝具封印も出来るので使いやすい。編成コストの安いアンデルセンも選択肢に上がる。第4回(ムーンサルト・オペレーション)から味方サーヴァント数に応じた「パーティ効果」ボーナスが得られるようになり、被害分散だけでなく攻撃面でも使いやすくなった。
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書籍情報 あらすじ 既刊一覧 作者の他作品 書籍情報 タイトル 恋愛戦線離脱宣言 著者 月城うさぎ イラスト おんつ 出版社 アルファポリス レーベル エタニティブックス Nコード N7699BV(ムーンライトノベルズ) 連載開始 2013年 11月04日 備考 Web版本編削除済(2014年 08月23日) あらすじ 幼いころから兄姉の恋愛修羅場を見続けてきたせいで、“人生に色恋沙汰は不要”と達観している29歳のOL、樹里。声フェチの彼女は、好みの“声”さえ聞ければ満足だった。ところがある時、天敵の同期・鬼束に騙され、彼の見合いを潰す役割を押し付けられてしまう。見合いの席に無理やり連行され、憤る樹里。だがそこに大御所声優の姿を発見し、仰天する。なんと鬼束の父は、彼女が大好きな声優だったのだ! 舞い上がるあまり、鬼束の要求に応え樹里は彼の婚約者を演じてしまった。しかしその場限りの演技のつもりが、鬼束に父親似の声を武器に迫られ続けて……。声フェチOLの、逃げ腰(!?)ラブストーリー! 既刊一覧 タイトル 発売日 分類 ISBN 値段 詳細ページ ストア ランキングデータ 恋愛戦線離脱宣言 2014年 09月22日 一般書 978-4-434-19751-2 1,200円 アルファポリス Amazon honto 書籍データ 作者の他作品 微笑む似非紳士と純情娘
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地球防衛戦線ダイガスト 地球防衛戦線ダイガスト 第一話 地球防衛戦線ダイガスト 第二話 地球防衛戦線ダイガスト 第三話 地球防衛戦線ダイガスト 第四話前編・後編 地球防衛戦線ダイガスト 第五話 地球防衛戦線ダイガスト 第五話半 地球防衛戦線ダイガスト 第六話・後編 地球防衛戦線ダイガスト クリスマス小ネタ 地球防衛戦線ダイガスト 第七話 地球防衛戦線ダイガスト 第八話 地球防衛戦線ダイガスト 第九話 地球防衛戦線ダイガスト 第九話半 地球防衛戦線ダイガスト 第十話 地球防衛戦線ダイガスト 第十一話 地球防衛戦線ダイガスト 第十二話 地球防衛戦線ダイガスト 第十三話 ダ号防衛計画大綱 ↓ 感想をどうぞ(クリックすると開きます) +... 名前
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共用防具一覧 武装戦線ジャケット 特徴 背面の髑髏と『武装戦線』の文字が印象的な胴装備。多少丈が足りずに腹が出ているのはご愛嬌といったところか。 スキルは完全に専用スキルである逆境のみ。当然使い方も実用レベルでは逆境発動用にほぼ絞られる。 よく力尽きるハンターにとって有用なスキルではあるが、力尽きると当然報酬金が減る。 攻撃力1.2倍を狙って2回力尽きるとミスが許されなくなるので、PT戦で火事場感覚の運用をするのは厳しいところ。 ソロでの簡易火事場、もしくは火事場の底上げや、よく力尽きるハンターが保険代わりとして装備するのが順当だろう。 なお、こういった装備の例に漏れず耐性はなかなかいいものを持っている。 胴装備が完全に浮いている際、付け替えると多少は耐性を補えるのかもしれない。 ちなみに狩猟戦線ジャケットとは、スキル・耐性は同一ながら若干防御力が劣る。 基本性能 値段 防御力 火耐性 水耐性 雷耐性 氷耐性 龍耐性 装備一箇所 3500z 22 2 2 2 2 2 武具玉最終強化 570z 28 LV4 上武具玉最終強化 870z 37 LV7 堅武具玉最終強化 1520z 53 LV11 重武具玉最終強化 3400z 73 LV15 防具強化 防具強化 LV2 LV3 LV4 LV5 LV6 LV7 LV8 LV9 LV10 LV11 LV12 LV13 LV14 LV15(MAX) 防御力 24 26 28 31 34 37 41 45 49 53 58 63 68 73 強化素材 武具玉 上武具玉 堅武具玉 重武具玉 費用 190z 290z 380z 850z 生産素材 部位 名称 スキル系統 スロット 生産素材 胴 武装戦線ジャケット 逆境+10 --- 生産 武装への招待状*3 迅竜の黒毛*4 暖かい毛皮*6 勇気の証*1 端材 なし 発動スキル スキル系統 頭 胴 腕 腰 脚 計 発動するスキル あと少しで発動しそうなスキル 逆境 +10 +10 不屈 ※あと少しで発動しそうなスキルとは±4ポイント以内で発生するスキルのことです。 このページにコメント欄はありません。
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死にたい日本人にお勧めの危険な西日暮里駅 死にたいマスターにお勧めの危険な大陸バハムート 死にたい奴にオススメの村、羽生田村 522 死にたい悪役にお勧めの役者 スティーブンセガール web&魔職辞めたい香具師にオススメ。Apache php 設定ファイル 後生に絶望してもう一度死にたい英霊にオススメの軍隊?「陸上自衛隊」 死にたい赤軍将兵にお薦めの「ソ連人民最大の敵」ルーデル 脳溢血で死にたいミリオタにお勧めの危険な作家・田中芳樹 死にたい人にお薦めの危険な街ヨハネスブルグ 死にたい人にお薦めの危険な街 富坂市 死にたい人にお薦めの危険な村 タツマイリ村 死にたい人にお薦めの危険な村 人狼村 ハマりたい人にお薦め「高機動幻想ガンパレード・マーチ」 ガンパレード・オーケストラ 白の章 緑の章 死にたいモンスターにお薦めの危険なシステム『ビシージ』 死にたい人にお薦めの危険なバイト「引越し」 死にたい奴にオススメの危険なOVA、勇者王ガオガイガーFINAL 死にたい人にお薦めの危険な街、 新宿 621 現代日本のガイドライン 素人にはお奨めできないスパイゲーム・007ゴールデンアイのガイドライン 636 絶滅したい人類にお勧め MMR 638 死にたいやつにおすすめ。危険なベルカ戦争 死にたい日本人にお勧めの危険な西日暮里駅 502 名前:水先案名無い人[] 投稿日:2006/04/06(木) 14 20 46 ID WLEYXMvA0 死にたい日本人にお勧めの危険な西日暮里駅 科学機動隊員の10数人なら大丈夫だろうと思っていたら4人の朝鮮人に襲われた。 駅から徒歩1分の路上で日本人が目から涙を流して倒れていた。 足元がぐにゃりとしたのでござをめくってみると催涙スプレーが転がっていた。 電車が乗客に突っ込んで倒れた、というか催涙スプレーを撒いた後から荷物とかを強奪する 駅が強盗に襲撃され、女も「警察官も」目潰しされた(警察官二名が重症とのこと) 「そんな危険なわけがない」といって出て行った警察官が5分後気管支熱傷で戻ってきた 西日暮里駅から半径200mは朝鮮人強盗にあう確率が150%。一度襲われてまた教われる確率が50%の意味 西日暮里における強盗事件による被害者は1日平均120人、うち約20人が開成高校の生徒 http //www.asahi.com/national/update/0406/TKY200604060140.html 死にたいマスターにお勧めの危険な大陸バハムート 508 名前:水先案名無い人[sage] 投稿日:2006/04/09(日) 11 50 24 ID VTUiLfK90 死にたいマスターにお勧めの危険な大陸バハムート 聖戦士の8人なら大丈夫だろうと思っていたらロック鳥の12体に襲われた バッハム遺跡から徒歩1分の路上でシェルファが頭から血を流して倒れていた 足元がチャリーンとしたのでござをめくってみると金脈が転がっていた ロックで人間系ユニットに突っ込んで倒れた、というか飲み込んだ後から英雄とかを失う 本拠地がモンスターに襲撃され、英雄も「マスターも」全員抹殺された クロルエンからザクハルトまでの10mの間に中立軍に襲われた。 マスターの1/3が襲撃経験者。しかも遺跡や火山が優先的に襲撃される都市伝説から「タロス量産ほど危ない」 「そんな危険なわけがない」といって偵察に行ったマスターが5分後帰らぬ人となった 「何もしなければ襲われるわけがない」と手ぶらで待機していた部隊がLPとSPを盗まれ無一文で戻ってきた クロルエンから半径200Kmは襲撃にあう確率が150%。一度襲われてまた教われる確率が50%の意味 バハムートにおける殺人事件による死亡者は1日平均120人、うち約20人が不幸なイベントの犠牲者。 死にたい奴にオススメの村、羽生田村 521 名前:水先案名無い人[sage] 投稿日:2006/04/11(火) 00 53 39 ID UnbUs93z0 死にたい奴にオススメの村、羽生田村 海還りの8人なら大丈夫だろうと思っていたらネイルハンマーと拳銃を持った求道士に襲われた 坑道から徒歩1分の路上で志村が頭から血を流して倒れていた 足元がぐにゃりとしたのでござをめくってみると屍人が転がっていた 軽トラで警官に突っ込んで倒れた、というか轢いた後から救急車とか心配する 大字波羅宿が須田に襲撃され、半屍人も「頭脳も」全員滅せられた 廃屋から玄関までの10mの間に屍人に襲われた。 女性キャラの1/2が屍人経験者。しかも赤い水が永遠の美を約束するという都市伝説から「落ちぶれたアイドルほど危ない」 「お父さん お母さんなんか大嫌い!」といって出て行った娘が二日後屍人で戻ってきた 「何も持たなければ襲われるわけがない」と手ぶらで出て行った求道士が服と役割を盗まれ肉塊で戻ってきた 体育館から半径200mは校長にあう確率が150%。一度襲われてまた襲われる確率が50%の意味 羽生田村における死亡者は1日平均120人、うち約80人が志村さんと高遠先生。 522 522 名前:水先案名無い人[] 投稿日:2006/04/11(火) 03 39 24 ID BVESzOFm0 軍人上がりの8人なら大丈夫だろうと思っていたら同じような体格の20人に襲われた ユースから徒歩1分の路上で白人が頭から血を流して倒れていた 足元がぐにゃりとしたのでござをめくってみると死体が転がっていた 車で旅行者に突っ込んで倒れた、というか轢いた後から荷物とかを強奪する 宿が強盗に襲撃され、女も「男も」全員レイプされた タクシーからショッピングセンターまでの10mの間に強盗に襲われた。 女性の1/3がレイプ経験者。しかも処女交配がHIVを治すという都市伝説から「赤子ほど危ない」 「そんな危険なわけがない」といって出て行った旅行者が5分後血まみれで戻ってきた 「何も持たなければ襲われるわけがない」と手ぶらで出て行った旅行者が靴と服を盗まれ下着で戻ってきた 中心駅から半径200mは強盗にあう確率が150%。一度襲われてまた教われる確率が50%の意味 ヨハネスブルグにおける殺人事件による死亡者は1日平均120人、うち約20人が外国人旅行者。 NEW ・無事に生活していても、市役所で勝手に4年前に死んだことにされていた 死にたい悪役にお勧めの役者 スティーブンセガール 551 名前:コマンドー実況より[sage] 投稿日:2006/04/16(日) 22 26 27 ID b5HtxXYd0 死にたい悪役にお勧めの役者 スティーブンセガール 軍人上がりの20人なら勝てるだろうと思ったらあっさり倒された 町中がバイオハザードに襲われ路上で白人が倒れていたのに一人だけぴんぴんしていた 誰もいないのかと思って厨房に入ったらレンジが爆発した 両腕をあっさり折られて殺された、というか腕を折った後から両足も折ったりする 環境を汚染していた工場がセガールに襲撃され、もっとひどい汚染を引き起こす羽目になった 出演者の100%が殺害経験者。しかも銃なら殺せるという都市伝説から「素手ほど危ない」 「刀を持った外人なら敵じゃない」といって出て行ったヤクザが5分後叩き殺されていた 「大物俳優ならあっさり殺されないはずだ」と出て行ったトミー・ リー・ジョーンズが脳天にナイフを突き刺されて転がっていた セガールから半径200mは死ぬ確率が150%。一度素手で殺されて社会的に殺される確率が50%の意味 セガールの暴走による死亡者は1日平均120人、うち100人がテロリスト。 web&魔職辞めたい香具師にオススメ。Apache php 設定ファイル 569 名前:水先案名無い人[] 投稿日:2006/04/20(木) 23 34 17 ID r0awql970 web&魔職辞めたい香具師にオススメ。Apache php 設定ファイル 熟練PG/SEの8人なら大丈夫だろうと思っていたらディレクトリ移動の質門のサポートで20人が脱落した 導入から1分の設定画面で総務が頭から顔を真っ青にして倒れていた 足元がぐにゃりとしたのでござをめくってみるとアイスノンが転がっていた。 テストデータを作ったテスターが問い詰められ、目が覚めたら部屋中の頭痛薬が全部無くなってた。 無限ループをApacheに突っ込んで壊れた、というか壊した後からデータとかを復旧する mb_send_mailがスキャンディスクに襲撃され、女も「男も」全員英文メールになった。 タクシーからショッピングセンターまでの10mの間に救援の要請がかかったが意味がわからなかった。 オライリー本読めば安全だろうと思ったら、関連ファイルが全部500エラーになった。 女性の2/3がweb経験者。しかもwebが未来のエンジニアを生むという都市伝説から「赤子ほど危ない」 「そんな危険なわけがない」といって出て行ったアルバイターが5分後、エラーまみれで戻ってきた 「初期設定なら動かないわけがない」と手ぶらで出て行った旅行者がphp.iniを空にして戻ってきた。 インストールマニュアル通りの設定で160時間かけてもライブラリ不足エラー発生する確率は320% 最近流行っている仕事はApacheを動かすフリをして、メインは04webserver。 Apache.iniにおける卒倒事件による死亡者は1日平均120人、うち約20人が熟練アーキテクト。 Apache(conf.ini)&php.ini 「頭痛発生率の高く、設定が世界一面倒なファイル群。 リセットも無力な、不可解なフリーズやエラーの多い環境である。極めて多いと断言できる。」 【Apache】ini書き換えんと使えない言語は糞【Php】 http //pc8.2ch.net/test/read.cgi/php/1145440701/ アパッチが動かねんだよ!!タコ http //pc8.2ch.net/test/read.cgi/php/1010947487/ Apache 初心者質問スレッド Part3 http //pc8.2ch.net/test/read.cgi/mysv/1125462033/ 後生に絶望してもう一度死にたい英霊にオススメの軍隊?「陸上自衛隊」 570 名前:水先案名無い人[] 投稿日:2006/04/22(土) 14 16 58 ID QExLrNqJ0 後生に絶望してもう一度死にたい英霊にオススメの軍隊?「陸上自衛隊」 機関銃ぐらいPKOで持っていくなら大丈夫だろうと思っていたら2丁ぐらいしか持たされなかった 薬莢なくしただけで散々絞られた 61式で下り坂に突っ込んで倒れた、というか突っ込んだ後からギアチェンジが面倒 補給科が普通科に襲撃され、缶メシも「たくあんも」全部パクられた ヘルメットから個人装具までアメリカの真似。しかも一世代前。 本州の公道橋梁の1/3が90式通行不能。しかも74式ですら渡れるか怪しいという都市伝説から「設計自体危ない」 「そんな危険なわけがない」といって出て行った90式が5分後川底の石で割れた 「何も持たなければ日米合同演習で馬鹿にされるわけがない」と手ぶらで出て行った隊員が米兵の笑いのネタになった 陸自に失望した戦死者の亡霊は1日平均120人、うち約20人が旧陸軍兵士。 死にたい赤軍将兵にお薦めの「ソ連人民最大の敵」ルーデル 572 名前:水先案名無い人[] 投稿日:2006/04/22(土) 17 41 52 ID sU24hjSs0 131 :名無し三等兵 :2006/04/21(金) 11 42 10 ID ??? 死にたい赤軍将兵にお薦めの「ソ連人民最大の敵」ルーデル 地上攻撃機同士の邂逅なら大丈夫だろうと思っていたシュトルモビクが37mm砲で粉砕された ルーデルの機が見えてから1分後の路上で必ず車両が火を噴いて転がっていた 彼の足元がぐにゃりとしたのでよく見てみると義足だった 30回も撃墜された、というか30回落とされても生きている 赤軍のものなら何でも急降下爆撃し、車両も「戦艦も」あらゆるものを撃破した 撃墜されてから友軍戦線にたどり着くまでの間に賞金狙いの赤軍兵士によく追い回された。 ルーデルのキャリアの2/3が東部戦線。しかもスコアは戦車や艦艇ばかりが強調されるから実は「赤軍の歩兵・砲兵ほど危ない」 「ドイツ空軍はもう危険なわけがない」といってベルリン戦に投入されようとしていたJS-3が10数両撃破された。 「戦車でなければ襲われるわけがない」と走っていた軽装甲車両やトラックは800台以上破壊された ルーデルのいる基地から半径200kmはルーデルに撃破される確率が150%。一度車両を破壊され、徒歩で後退した陣地の火砲ごと撃破される確率が50%の意味 東部戦線における出撃回数は2530回、その間、ルーデル機がソ連に与えた損害は10個師団相当。 脳溢血で死にたいミリオタにお勧めの危険な作家・田中芳樹 577 名前:水先案名無い人[sage] 投稿日:2006/04/23(日) 11 58 45 ID imMliqrH0 脳溢血で死にたいミリオタにお勧めの危険な作家・田中芳樹 米軍特殊部隊の30人なら大丈夫だろうと思っていたら作者と同じような頭脳の4人に襲われた 多摩川から徒歩1分の川底で戦車が底から水に浸って立ち往生していた 文章がぐにゃりとしたのでカバーをめくってみると作品が丸投げされていた 地の分で日米に噛み付いてグダグダ、というか説教した後から設定とかを変更する 十二世紀の中国ものが現代の時事ネタに襲撃され、アンチも「ファンも」全員呆れさせた 三月末から十月半ばまでの200日の間に二十一世紀になっていた。 女性の2/3が同じような人格。しかもオバハンに勝てるのはオバハンのみという都市伝説から「熟女ほど危ない」 「そんな危険なわけがない」といって出て行った警察官が5分後ツンデレまみれで戻ってきた 「何も持たなければ襲われるわけがない」と手ぶらで出て行った旅行者が弁明の機会を奪われ共依存のロリコン扱いで戻ってきた 現代物から半径200mは絶望する確率が200%。読んで絶望して他シリーズの続きが出ずに絶望する確率が100%の意味 ガイエスブルグにおける設定矛盾による死亡者は1日平均120人、うち約100人がミリオタ。 死にたい人にお薦めの危険な街ヨハネスブルグ 578 名前:水先案名無い人[sage] 投稿日:2006/04/23(日) 23 44 13 ID 2JKkfKCd0 死にたい人にお薦めの危険な街ヨハネスブルグ 軍人上がりの8人なら大丈夫だろうと思っていたら同じような体格の20人に襲われた ユースから徒歩1分の路上で白人が頭から血を流して倒れていた 足元がぐにゃりとしたのでござをめくってみると死体が転がっていた 腕時計をした旅行者が襲撃され、目が覚めたら手首が切り落とされていた 車で旅行者に突っ込んで倒れた、というか轢いた後から荷物とかを強奪する 宿が強盗に襲撃され、女も「男も」全員レイプされた タクシーからショッピングセンターまでの10mの間に強盗に襲われた。 バスに乗れば安全だろうと思ったら、バスの乗客が全員強盗だった 女性の1/3がレイプ経験者。しかも処女交配がHIVを治すという都市伝説から「赤子ほど危ない」 「そんな危険なわけがない」といって出て行った旅行者が5分後血まみれで戻ってきた 「何も持たなければ襲われるわけがない」と手ぶらで出て行った旅行者が靴と服を盗まれ下着で戻ってきた 「防弾・防刃チョッキで万全な武装」と考えていたら、毒蛇で襲われた 最近流行っている犯罪は「石強盗」 石を手に持って旅行者に殴りかかるから 中心駅から半径200mは強盗にあう確率が150%。一度襲われてまた教われる確率が50%の意味 ヨハネスブルグにおける殺人事件による死亡者は1日平均120人、うち約20人が外国人旅行者。 無事に生活していても、市役所で4年前に死んだことにされていた ヨハネスブルグ 「犯罪発生率世界一の街。とにかく犯罪の多い街である。極めて多いと断言できる。」 http //www6.ocn.ne.jp/~cacadu/yohanesburugu.html 死にたい人にお薦めの危険な街 富坂市 579 名前:水先案名無い人[sage] 投稿日:2006/04/24(月) 05 30 40 ID iHeY0Kr40 死にたい人にお薦めの危険な街 富坂市 ウェイター上がりの2人なら大丈夫だろうと思っていたら相方が全く役に立たなかった 橋から徒歩1分の地下連絡通路で白衣の男性が頭から血を流して倒れていた 足元がぐらりとしたので踏ん張って耐えてみると地盤ごと沈んで死亡した 若い研究者が暗殺者に襲撃され、訪ねてきた妹が警察に逮捕された 車でスピードを出しすぎて叱られた、というかアンタ急げって言わなかったか 式典会場が洪水に襲撃され、女も男も全員流された タクシーから警察署までの10mの間にタンクローリー爆発→韮沢署倒壊のコンボに襲われた。 バスに乗れれば安全だろうと思ったら、バスの乗客は全員、篠原を見捨てて先に行ってしまった ヒロインの1/4が手錠経験者。しかも手錠をしたまま着替えが可能という都市伝説から「優子りんほど危ない」 「そんな危険なわけがない」といって出て行った大学生が5分後水の底に 「何も持たなければ重要な道具をたくさん持てる」と手ぶらで出て行った大学生がランドセルと黄色帽子を装備して戻ってきた 「防水・防寒装備で万全な武装」と考えていたら、強風で破損した 最近流行っている変質者は「辺見先生」 ピンセットを手に持って女子生徒を追い駆け回すから 中心駅から半径200mは地盤沈下にあう確率が150%。一度沈んでまた沈む確率が50%の意味 富坂市における洪水被害による死亡者は1日平均120人、うち約20人がスペランカーばりの転落死 無事にエンディングを迎えていても、ルート次第でまた引っ張り出される 死にたい人にお薦めの危険な村 タツマイリ村 580 名前:水先案名無い人[] 投稿日:2006/04/24(月) 17 07 27 ID WTXp4DrQ0 死にたい人にお薦めの危険な村 タツマイリ村 泥棒あがりの2人なら大丈夫だろうと思っていたら豚のような格好の20人に襲われた YADOから徒歩1分の路上でかえるが頭から血を流して倒れていた 足元がぐにゃりとしたのでござをめくってみるとかえるの死体が転がっていた ポークビーンズでモンスターに突っ込んで倒れた、というか轢いた後からプレゼントとかを強奪する YADOがサルサに襲撃され、女も「男も」全員爆笑させられた YADOからバザーまでの10mの間にポニーに襲われた。 女性の1/3がPSI経験者。しかもヒーリングα がステータスを治すという都市伝説から「クマトラほど危ない」 「そんな危険なわけがない」といって出て行った双子が数日後ずぶぬれで戻ってきた 「何も持たなければ襲われるわけがない」と手ぶらで出て行った旅行者が靴と服を盗まれ下着で戻ってきた 中心井戸から半径200mはかえるにあう確率が150%。一度あってまたあう確率が50%の意味 タツマイリにおける殺人事件による死亡者は1日平均120人、うち約100人がソンビ化。 死にたい人にお薦めの危険な村 人狼村 584 名前:水先案名無い人[sage] 投稿日:2006/04/24(月) 21 23 15 ID SDDfDHk90 死にたい人にお薦めの危険な村 人狼村 狩人なら多少黙ってても大丈夫だろうと思っていたら村人全員投票を受け吊られた 開始から二日目にゲルドが狼に襲われ血を流して倒れていた 村人全員で村民に投票してに公開リンチされた、というか殺した後から霊能力で白黒判断する 村が人狼に襲撃され、結局生き残ったのはハムスターだった 公開リンチから次の日までの間に村人が人狼に襲われた。 村人の半数がRP経験者。しかも大人しいRPしてる奴ほど人狼という初期都市伝説から「牧師ほど危ない」 「そんな危険なわけがない」といって他人を信じきった奴が次の日墓場に直行した 「狂人なら襲われるわけがない」と思ってた奴が人狼側から襲われた 村は人狼被害にあう確率が200%。一公開リンチ後、狼に教われる確率が50%の意味 人狼における殺人事件による死亡者は1日平均1,9人、うち約0,1人が狩人GJ。 ハマりたい人にお薦め「高機動幻想ガンパレード・マーチ」 586 名前:水先案名無い人[sage] 投稿日:2006/04/25(火) 06 01 25 ID A26dCTys0 ハマりたい人にお薦め「高機動幻想ガンパレード・マーチ」 S評価でフル装備の士翼号なら大丈夫だろうと思っていたら準竜師から降下作戦を命じられた プレイから開始10分の廊下で田辺が頭上から降って来た金たらいに当たって倒れた 足元がぐにゃりとしたので調べてみると金の延べ棒が転がっていた 「たずねる」である程度愛情度と友情度を上げる、というか上げてからコマンドを教えてもらう その場で2人きりになり、異性とも「同性とも」Hな雰囲気になった 午前中の授業が終わってから教室を出るまでの10秒の間に出撃の号令がかかった 英雄のはずなのに絢爛舞踏になった途端周囲から異端視された プレイヤーの9/10が争奪戦経験者。しかも魅力が高いほど異性を引き付けるという都市伝説から「高魅力ほど危ない」 「そんな危険なわけがない」といって調査し続けた森が翌朝交通事故に遭い死亡したと報告された 「余計な事をしなければ不審死になるわけがない」と笑顔で登校したPCが原に刺されて戻らなかった 敵の中心から半径200mは撃破される確率が150%。一度乗機を撃破されてウォードレスを撃破される確率が50%の意味 無事に生活していても、新井木の陰謀で勝手にスカウトに異動されていた 「展開式増加装甲2つで万全な武装」と考えていたら、ステップ数4つ ガンパレードマーチにおける撃破数は一周平均150匹、うち約300匹狩った絢爛舞踏は人外。 ガンパレード・オーケストラ 白の章 緑の章 591 名前:水先案名無い人[sage] 投稿日:2006/04/26(水) 05 48 05 ID I7X/mvDP0 マーチにはまった 586にお薦めしていいかどうか迷う危険なゲーム ガンパレード・オーケストラ 白の章 緑の章 超射程武器の5人なら大丈夫だろうと思っていたらそれ以上の射程の20体に襲われた 校舎から徒歩1分の路上で隊員が頭で考えていることを声に出していた 足元がぐにゃりとしたのでステを見ててみると移動部位が故障していた 戦車で敵陣に突っ込んで武装が全部故障した、というか今回は降車コマンドが無い 白の章が人間関係重視というコンセプトに襲撃され、女も「男も」全員嫉妬大爆発 作戦開始から移動指示完了までの10sの間に防衛拠点に甚大な被害が出て作戦失敗。 兵士の1/3が戦闘中丸腰経験者。しかも型番が新しい装備は故障し易いという都市伝説から「新型ほど危ない」 「そんな危険なわけがない」といって一月の青森に出て行った介入者が5分後部隊半壊で戻ってきた 「地獄の一月を突破した俺が負けるわけがない」と四月の広島に出て行った介入者がやっぱり部隊全滅で戻ってきた 緑の章NPCから半径200mは強盗・決闘にあう確率が180%。一度喧嘩してまた殴りあう確率が80%の意味 ガンオケにおける戦闘による死亡者は1日平均120人、うち約20人が脱出装置の無いヘリに乗せられての謀殺。 ※残り100人は囮にされた友軍 死にたいモンスターにお薦めの危険なシステム『ビシージ』 597 名前:水先案名無い人[sage] 投稿日:2006/04/27(木) 10 46 23 ID gO0f4h8l0 死にたいモンスターにお薦めの危険なシステム『ビシージ』 初進軍の8人なら大丈夫だろうと思っていたら強い相手の冒険者1パーティに壊滅させられた 進軍開始から徒歩1分の路上で赤芋が頭から体液を流して倒れていた 足元がぐにゃりとしたのでござをめくってみるとトロールが転がっていた 黒一人で獣人軍に突っ込んで眠らせた、というかリンク処理した後から1匹ずつリンチする Lv1斥候軍が廃人に襲撃され、芋も「ボスクラスも」全員レイプされた 拠点からアルザビまでの1エリアの間に冒険者に全滅させられた。 軍構成員の2/3がレイプ経験者。しかも市街戦の方がメリットがあるという都市伝説から「アルザビに辿りついた者ほど危ない」 「そんな危険なわけがない」といって出て行ったマムージャが5分後血まみれで戻ってきた 「十数匹で行進すればば襲われるわけがない」と手ぶらで出て行ったラミアが胸当てを剥ぎ取られ恥辱の表情で戻ってきた アルザビから半径200mは虐殺にあう確率が150%。一度逃げ帰ってまた虐殺される確率が50%の意味 ビシージにおける交戦による死亡者は1日平均12人、うち約2人が市街戦経験者 死にたい人にお薦めの危険なバイト「引越し」 600 名前:水先案名無い人[] 投稿日:2006/04/29(土) 20 24 26 ID mNheQqJy0 死にたい人にお薦めの危険なバイト「引越し」 100キロがあがる8人ならほめられるだろうだろうと思っていたら130キロが持ち上がる20人に「貧弱だ」とどやされた 開始から2軒目の家で初心者が青い顔をして倒れていた 足元がぐにゃりとしたのでござをめくってみるとネズミの死体が転がっていた 脱水症状で倒れた、というか倒れた後でも容赦なく荷物とかを運ばされる トラックから部屋までの6階の間をタンスをもって登らされた。 アルバイターの1/3が鬱経験者。しかも初日から正社員並みの仕事を要求されるので「初心者ほど危ない」 「そんな過酷なわけがない」といって登録した知り合いが13時間後ひどくヤツれて戻ってきた 「悪いことをしなければ怒られるわけがない」とやる気満々で出て行った知り合いが自尊心を壊され泣き顔で戻ってきた 大型家具の搬入率が150%。一度持たされてまた持たされる確率が50%の意味 引越しにおけるバイト中の逃走者は1日平均3人、うち約3人がグットウィル。 死にたい奴にオススメの危険なOVA、勇者王ガオガイガーFINAL 618 名前:水先案名無い人[sage] 投稿日:2006/04/30(日) 23 59 51 ID zR2jQdaL0 死にたい奴にオススメの危険なOVA、勇者王ガオガイガーFINAL サイボーグ上がりのエヴォリューダーなら大丈夫だろうと思っていたら同じような体格の11人に襲われた エッフェル塔から徒歩1分の路上で炎竜が着地失敗して倒れていた 足元がぐにゃりとしたのでござをめくってみるとアルマが転がっていた ゴッドアンドデビルでガオファイガーに突っ込んで倒した、というか倒した後からケミカルボルトとかで操る キャラがあざといエロ描写に襲撃され、命も「楊司令も」全員裸にされた 第7巻から最終巻までの3ヶ月の間にスパロボ厨に襲われた。 女性の1/3がヌード経験者。しかも全裸描写がヲタを潤すという都市伝説から「華ちゃんほど危ない」 ジェネシックヘル&ヘヴンを使って倒したパルパレーパが5分後複製されて戻ってきた 「キングジェイダーごと突っ込めば負けるわけがない」とJフェニックスで倒したピア・デケムがピルナス・アベルと一緒に複製されて戻ってきた 最終巻から40分はソール11遊星主が複製される確率が1500%。一度複製されてその後いっぱい複製される確率が100%の意味 三十連太陽系におけるピサ・ソールによる複製は1日平均120回、うち約20回をやった後ゴルディオンクラッシャーで消滅。 死にたい人にお薦めの危険な街、 新宿 619 名前:水先案名無い人[sage] 投稿日:2006/05/01(月) 01 20 01 ID l6mibx/O0 死にたい人にお薦めの危険な街、 新宿 軍人上がりの8人なら大丈夫だろうと思っていたら3mを超える巨大な体格の20人に襲われた 旧高島屋から徒歩1分の路上で、デブたちが「白鳥の湖」ならぬ「白河馬の湖」を踊っていた 足元がぐにゃりとしたので茣蓙を捲ろうとしたら、茣蓙はアメーバ状妖物の擬態で、危うく喰い殺されそうになった 腕時計をした観光客が襲撃され、目が覚めたら手首ごと切り落とされている上、内蔵も幾つか持ってかれていた サイボーグが時速1300kmで観光客に突っ込んで倒れた、というか突き倒した後から荷物は勿論、観光客の死体までも強奪する 魔界医師が怪我人を診療して、重体の人も「死人も」全員完治した 夕方、旧東京都庁が影を落とした地域を10mも進まないうちに凍死した ヒロインだったら安全だろうと思ったら、ヒロインも容赦なく犯られていた 女性の2/3がレイプ経験者。しかも作者の好みからか、「人妻ほど危ない」 「そんな危険なわけがない」と言って、燃えるような夕日の中を出て行った観光客が、10年後に異界の住人となって戻ってきた 「何も持たなければ襲われるわけがない」と手ぶらで出て行った観光客が、路上に血溜まりだけを残して消えてしまった 「防弾・防刃チョッキで万全な武装」と考えていたら、100mを超える大蛇に襲われた 最近流行っている犯罪は「千円殺し屋」 千円を手渡された通行人が襲ってくるというもの 最高危険地帯から半径200mは死ぬ確率が200%。一度襲われて死んで妖物化して、また襲われて死んでその後妖術師やら 他の妖物の手で怨霊として呼び出されてこき使われ、更に操ってる奴ごと滅殺される確率が100%の意味 <新宿>における殺人事件による死亡者は1日平均120人以上、その5倍以上の妖物が駆除されている 無事に生活していても、いつの間にか存在自体無かったことにされていた 621 621 名前:ヌルポーヌルポー[] 投稿日:2006/05/01(月) 13 13 52 ID k2c59WQG0 対ガッ部隊上がりの8人なら大丈夫だろうと思っていたら同じような体格の20人にガッされた ユースから徒歩1分の路上でモナーが頭から血を流して倒れていた 足元がぐにゃりとしたのでござをめくってみるとガッされたモナーが転がっていた 車で旅行者にガッされて倒れた、というかガッした後から荷物とかを強奪する 宿が強盗に襲撃され、女も「男も」全員ガッされた タクシーからショッピングセンターまでの10mの間に湾岸の漢に襲われた。 女性の1/3がガッ経験者。しかも処女交配がHIVを治すという都市伝説から「赤子ほど危ない」 「そんな危険なわけがない」といって出て行ったモナーが5分後血まみれで戻ってきた 「何も持たなければ襲われるわけがない」と手ぶらで出て行った旅行者が靴と服を盗まれ下着で戻ってきた 中心駅から半径200mは叩き人にあう確率が150%。一度ガッされてまたガッされる確率が50%の意味 ヨハネスブルグにおけるガッ事件による死亡者は1日平均120人、うち約20人が外国人旅行者。 現代日本のガイドライン 627 名前:水先案名無い人[sage] 投稿日:2006/05/03(水) 12 25 31 ID jgPxM0QJ0 現代日本のガイドライン 集団登校の3人なら大丈夫だろうと思っていたら40男に襲われた 宇都宮市内から徒歩1分の路上で証券会社員がメールを送って脅迫していた ハンドルがぐにゃりとしたので保冷車の下を覗いてみると警官が転がっていた 保冷車で警官に突っ込んで倒れた、というか轢いた後から検問突破する 避難小屋が強盗に襲撃され、金も「妻も」強奪された 児童公園の入り口から出口までの間に同級生に襲われた。 「そんな危険なわけがない」といって出て行った大家が5分後血まみれで戻ってきた 体育教官室はわいせつ行為にあう確率が150%。一度短パンを下げさせられまた下着に手をかけ覗かれる確率が50%の意味 素人にはお奨めできないスパイゲーム・007ゴールデンアイのガイドライン 634 名前:水先案名無い人[] 投稿日:2006/05/04(木) 14 30 55 ID jw/WNRPg0 素人にはお奨めできないスパイゲーム・007ゴールデンアイのガイドライン 00ナンバーの2人なら大丈夫だろうと思っていたら一人が射殺されもう一人は無限に出てくるロシア兵と毒ガスに襲われた ダムの上からバンジージャンプしようと思ったら紐が付いていなかった 密会したコンテナから1分の路上に相手が頭から血を流して倒れていた 足元がぐにゃりとしたのでしゃがんでみると相方の死体が転がっていた 戦車で街中に突っ込んで暴れた、というか轢いた後から市民も戦車砲で粉砕する 科学者がスパイに襲撃され、挙手した女も「男も」リモコン爆弾で全員吹き飛ばされた 死んで再スタートしようと思い、スタートを押したら出た瞬間に自分は死んでいた ドアを開けようと思いドアをズームしたらあからさまに取っ手部分に何か付いている ウルモフでプレイしていると明らかに頭蓋骨の入っていない部分なのに帽子から血が出ていた 武器から防弾チョッキまでの10mの間にセンサー爆弾3発に襲われた 隠れているのに頭にペイント弾が付いているので直ぐバレる トイレのドアが開かないと思い暫く待っていたらAK47でドア越しに蜂の巣にされた プレイヤーの2/3がオッドショップ経験者。しかも消さライでプレイすればチョップで勝てるという都市伝説から「常連ほど危ない」 「そんな危険なわけがない」といって出て行った2人が黄金銃で撃たれ1分後死体で戻ってきた 「丸腰であれば襲われるわけがない」と手ぶらで出て行った男が無人機銃に襲撃され血まみれで戻ってきた 化学工場トイレから初武器取得までは射殺される確率が150%。一度爆破されまた待ち伏せで襲われる確率が50%の意味 遺跡で一人プレイ挫折する被害者は1日平均120人、うち約20人が軍用列車挫折&再プレイ組。 636 636 名前:水先案名無い人[] 投稿日:2006/05/04(木) 22 22 03 ID 3BXHh7iy0 253名前: 既にその名前は使われています投稿日: 2006/04/25(火) 19 28 25.28 ID Vx1kNMGZ メリポ上がりの6人なら大丈夫だろうと思っていたら、チゴー20匹に襲われた 浮沼から徒歩1分の路上でエルヴァーンが頭から血を流して倒れていた 足元がぐにゃりとしたのでござをめくってみると樽忍の死体が転がっていた 大群でクエストPTに突っ込んで倒れた、というか蝉が切れた後からHPとかを強奪する アライアンスがチゴーに襲撃され、忍も「赤魔道師も」全員転がされた 段丘からアルザビまでの10ガルカの間にチゴーに襲われた。 傭兵の1/3がチゴー経験者。しかもバッシュとジャンプで即殺できるという妄信から「騎士ほど危ない」 「そんな危険なわけがない」といって出て行った冒険者が5分後ホームポイントに立っていた 「インスニすれば襲われるわけがない」と出て行った冒険者がレベルを下げて戻ってきた 象から半径2ガルカはチゴーにあう確率が300%。一度湧いて襲われてまた湧いて教われてまた湧いて襲われる確率が100%の意味 アトルガン地方におけるチゴーによる死亡者は1日平均120人、うち約100人が外国人冒険者。 絶滅したい人類にお勧め MMR 637 名前:水先案名無い人[] 投稿日:2006/05/05(金) 14 46 48 ID ON1pmTP+0 絶滅したい人類にお勧め MMR IQ180以上のキバヤシなら大丈夫だろうと思っていたら不適合だった 牧場から徒歩1分の路上で牛が内臓を抜き取られて倒れていた 足元がぐにゃりとしたのでござをめくってみるとスプーンが曲がっていた コンピュータウイルスを見て倒れた、倒れた後から発狂する 宿が幽霊に襲撃され、女も「男も」全員気絶した 電話にでてから電話を切るまでの10分の間に洗脳された 話題の2/3が人類絶望。しかもノストラダムスの予言から「1999年ほど危ない」 「そんな危険なわけがない」といって出て行ったナワヤが5分後血まみれで戻ってきた 「何も持たなければ襲われるわけがない」と手ぶらで出て行ったナワヤが靴と服を盗まれ下着で戻ってきた 空港から半径200mはレジデントオブサンの警告にあう確率が150%。一度警告されてまた警告される確率が50%の意味 MMRの予言による死亡者は1日平均60億人、うち約1%が火星に脱出。 638 638 名前:水先案名無い人[sage] 投稿日:2006/05/06(土) 02 04 17 ID lH6fJnrJ0 49 :代打名無し@実況は実況板で :2006/05/06(土) 01 20 32 ID eQ6oJcpz0 11点とったらなら大丈夫だろうと思っていたら同じような調子のチームに13点とられた プレイボール15分後のマウンド上で白人投手が頭から血を流して倒れていた ポスター撮影のためジャンプすると足元がぐにゃりとしたので着地したら死体になっていた ファンにサインをしていて、気が付いたら手首が骨折していた シーズン中に車で突っ込んで倒れた、というかエアバッグで骨折する 投手陣が敵打線に襲撃され、先発も中継ぎも「抑え」も全員レイプされた 。 ドラフト一位だから活躍しないはずがないとおもっていたピッチャーが中国に島流しになった。 スタメンの2/3が30代。しかもベテランを優先する采配だから「4番佐伯」 「練習したんだから下手なままのはずがない」といってスタメンで出て行った外野手が5試合後落球してベンチに戻ってきた 「トレードでわざわざとったんだから打たれるはずがない」と手ぶらで出て行ったピッチャーが死体で戻ってきた 先発ピッチャーがノックアウトされる確率が150%。さらに中継ぎがまた教われる確率が150%の意味 横浜ベイスターズの防御率は、6.40(5月5日時点)うち先発の防御率が約7.8。 死にたいやつにおすすめ。危険なベルカ戦争 646 名前:水先案名無い人[] 投稿日:2006/05/08(月) 18 28 24 ID vw3/sxLN0 死にたいやつにおすすめ。危険なベルカ戦争 伝統のベルカ空軍ロト隊なら大丈夫だろうと思っていたら異常な機動の2機に落された 滑走開始から30秒の滑走路上でグリペンが火を噴いて墜落した 操縦桿を持つ手が震えていたので冷静になって考えると、初めて空戦で恐怖を感じていた 高さ900mの巨大レーザー砲が襲撃され、目が覚めたら倒壊させられていた FOX2で片っ端から対空陣地が破壊される、というか破壊した後から倉庫とかを破壊する XB-Oが襲撃され、女も「男も」全員撃墜された 被弾して離脱中、作戦エリア外まであと10mの間に鬼神に襲われた。 オーシア軍機の編隊に紛れ込めば安全だろうと思ったら、全機ソーサラー隊だった 兵士の1/3が脱走経験者。しかもフッケバインが逃げ切ったという都市伝説から「エースほど危ない」 「そんな強いわけがない」といって出て行ったディトリッヒ・ケラーマンが5時間後血まみれで戻ってきた 「脱走機を追ってるだけだから関係ない」と8機で出て行ったシュバルツェ隊が棺桶で戻ってきた 最近流行っている戦術は「ヘッドオン」 真正面からFOX2はなぜかよく当たる。マジお勧め 核の爆心地から半径20kmはPIXYにあう確率が200%。一度襲われてまた襲われる確率が100%の意味 B7Rにおける鬼神による戦死者は1日平均12人、うち約2人が外国人傭兵。
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勢力 アルバム Grp レア度 キャラクター名 コスト 初期 MAX 売却価格 発動スキル 入手方法 攻撃力 防御力 合計 LV 攻撃力 防御力 合計 スキル名 効果 武装 10㌻ ⑪ 武装戦線 レア 阪東 秀人 12 3370 2560 5930 40 5920 4240 10160 2100 最凶!!三代目武装戦線:エリア01幹部撃破 武装 10㌻ ⑫ 武装戦線 レア 山崎 タツヤ 9 1630 1880 3510 40 3720 4260 7980 1650 最凶!!三代目武装戦線:エリア03幹部撃破 武装 10㌻ ⑬ 武装戦線 レア 千田 ナオキ 9 2160 1940 4100 40 4340 3640 7980 1650 最凶!!三代目武装戦線:エリア05幹部撃破 武装 10㌻ ⑭ 武装戦線 レア 真木 誠司 7 1640 1530 3170 40 1350 最凶!!三代目武装戦線:エリア07幹部撃破 武装 10㌻ ⑮ 武装戦線 レア 水戸 靖之 7 1340 1850 3190 40 1350 最凶!!三代目武装戦線:エリア09幹部撃破 武装 10㌻ ⑯ 武装戦線 レア 岩井 政則 7 2010 1480 3490 40 1350 最凶!!三代目武装戦線:エリア12幹部撃破 武装 11㌻ ① 武装戦線 レア 安西 光彦 7 1570 2320 3890 40 2540 4000 6540 1350 最凶!!三代目武装戦線:エリア14幹部撃破 武装 11㌻ ② 武装戦線 レア 国武 亮太 10 2620 3230 5850 40 1800 最凶!!三代目武装戦線:エリア16幹部撃破 武装 11㌻ ③ 武装戦線 レア 三島 文太 10 3410 2700 6110 40 4740 3980 8720 1800 最凶!!三代目武装戦線:エリア18幹部撃破 武装 11㌻ ⑤ 武装戦線 レア 九能 龍信 11 2840 2040 4880 40 5680 4080 9760 1950 最凶!!三代目武装戦線:エリア19幹部撃破 武装 11㌻ ⑦ 武装戦線 レア+ 九能 秀臣 20 624 612 1236 50 1935 1830 3765 3450 悪魔の用兵術 武装戦線の攻撃力15%up! 最凶!!三代目武装戦線:エリア20幹部撃破 武装 11㌻ ④ 武装戦線 レア+ 九能 一聖 20 2112 624 2736 50 7305 2100 9405 3450 最凶!!三代目武装戦線:エリアEX幹部撃破 武装 11㌻ ⑥ 武装戦線 レア+ 九能 龍信 25 3408 2448 5856 50 8520 6120 14640 4200 最凶!!三代目武装戦線:エリアEX幹部撃破 鈴蘭 13㌻ ⑤ 鈴蘭高校 スーパーレア 杉原 誠 18 2870 3620 6490 60 5870 7870 13740 3300 最凶!!三代目武装戦線:クリア報酬 武装 11㌻ ⑧ 武装戦線 スーパーレア 阪東 秀人 18 3360 3540 6900 60 7160 7020 14180 3300 最凶!!三代目武装戦線:クリア報酬 鳳仙 8㌻ ⑮ 鳳仙学園 スーパーレア 氏家 純 17 4940 3720 8660 60 7380 5290 12670 3150 最凶!!三代目武装戦線:クリア報酬