約 821,297 件
https://w.atwiki.jp/storytellermirror/pages/346.html
逆転裁判3 10-149~160, 16-410~415・449~450、 17-10~15 149逆転裁判3sage04/11/1319 50 52ID /KvqWpRI では、逆転裁判3の1話目、『思い出の逆転』を書かせていただきます。 かなり長くなっていますが、ご容赦ください。 エピソード1 『思い出の逆転』 場面は成歩堂龍一の回想から始まる。 降りしきる小雨の中に立つ、二人の男。切れ切れの会話。 言い争いは、成歩堂龍一が一方的に突っぱねて終わったかに見えた。だが……。 「ぼ、ぼくじゃないぞ!」 呆然と立ち尽くす成歩堂龍一の足元には、先ほどまで会話していた男の遺体が横たわっている。 <4月11日 午前9時40分> 時を遡ること5年前。 地方裁判所・被告人第3控え室では、新米弁護士・綾里千尋が、師匠の星影宇宙之助とともに、緊張しながら開廷を待っていた。 彼女が弁護席に立つのは、これで2回目である。 今回の依頼人は、勇盟大学芸術部在籍の学生、成歩堂龍一。風邪を引いているらしく、しょっちゅう咳をしている。彼は現在、同大学に在籍していた呑田菊三殺害容疑をかけられている。 <同日 午前10時 地方裁判所・第2法廷 開廷> 事件があったのは、私立・勇盟大学のキャンパス。 殺害されたのは、同大学薬学部4回生・呑田菊三。死因は感電によるショック死。 事件は発生直後、学生によって発見、通報。現場には被害者の死体と、逃げ遅れた被告人・成歩堂龍一がいた。 殺害の動機は、被告人と被害者、被告人の恋人・美柳ちなみによる恋愛関係のもつれと見られている。 一人目の証人は、被告人である成歩堂龍一。 彼は「自分は死体を発見しただけで、被害者のことは知らない。あんなキザなイギリスかぶれと話したこともないですよ!」と主張。 しかし、千尋はこう考える。 「それならなぜ……あなたは知っているのですか?被害者が『イギリスかぶれ』だったコトを!」 追求された成歩堂は、さらに証言を重ねる。 「シャツの背中に描かれていたんです。バカでかいユニオン・ジャックが」 だが、法廷記録をチェックしてみると……手元の現場写真・1に写っている被害者は、革のジャケットを着ているため、背中に描かれたユニオン・ジャックを見ることは出来ない。 通りすがりに死体を発見したのならば、被害者がこのジャケットの下に何を着ていたか知ることは出来ない! 「異議あり!」 千尋に追及され、無言になる成歩堂。 「なるほどさん、あなた……この私に、ウソをついたのねっ! わ……私……信じていたのに!なるほどさんのコト……」 弁護側は、被告人が単なる通りすがりではないことを立証してしまったのだ。 150逆転裁判3sage04/11/1319 52 34ID /KvqWpRI ここで、ふと検察側・亜内武文検事が話題を変えた。 「カゼをひいておるようだが……薬は飲まれないのかな?」 成歩堂の話によると、市販の風邪薬『カゼゴロシ・Z』を愛飲しているのだが、どこかに落としてしまったという。 亜内検事が、新しい証拠品として現場写真・2を提出する。 そこには、被害者の手に握られた、『カゼゴロシ・Z』が写されていた。しかも、成歩堂の指紋つきで……。 検察側は『これは、殺意を感じた被害者が、被告人を告発するために拾ったのだ』と主張し、現場写真・2とともに、『カゼゴロシ・Z』の薬ビンを提出する。 ちなみに、被害者はこのとき腕時計をしていて、現場写真・2にも写っているのだが、感電の際に故障した様子で止まってしまっている。 最悪の事態にがく然とする千尋。 しかし、成歩堂への追求が終わったわけではない。証言は続く。 被害者から、成歩堂の恋人・美柳ちなみについて話があるので、2時45分に薬学部の校舎裏に来るよう呼び出しを受けたこと。 話をして、3時ごろには別れたこと。 あとで戻ってみたら、被害者がすでに倒れていたこと。 『カゼゴロシ・Z』は、この2、3日ずっと飲んでいたが、事件当日のお昼ご飯のときからなくしてしまっていたこと。 ここで、被害者の在籍していた薬学部の話題が出る。 薬学部では、高圧電流を使った実験機械を使っているのだという。企画より高い電力を使うので、専用の高圧電線を引いているとのこと。電線は、校舎に沿って頭の上を走っている。 裁判長は、『被告人が被害者の死亡時刻に会っていること』と、『立ち去ったはずの被告人が、なぜか現場に戻っていること』を挙げ、「被告人の証言は信用できない」と断言する。 ただひとつ、問題として挙げられるのは『殺害方法』。その凶器についてはまだ提出されていないのだ。 その方法を立証することが出来れば、このピンチを切り抜けることが出来るかもしれない……! 「……裁判長!これまでの証言を統合すれば……答えを出すことが出来るはずです!どうして被害者は死んだのか……?」 千尋は法廷記録の中から、現場写真・1を取り出し、切れた送電線を指摘する。 「この現場写真に、しっかり写ってるじゃないですか! この送電線こそが、被害者の死因。そう考えるのが自然です!」 ところが、亜内検事が新事実をもって切り返してくる。 被害者の革ジャケットの胸部分には、被告人の指紋が残されていた。そんな部分に指紋がつくケースは、殺意を持って切れた送電線に突き飛ばしたとき以外にはありえない、と。 151逆転裁判3sage04/11/1319 53 50ID /KvqWpRI 星影が「……オシマイ、ぢゃな」とつぶやく。 しかし、千尋はなおも食い下がる。 「これでいいの?なるほどくん! あなたはまだ、本当のことを……真実を話していない。それなのに……今、判決が下ろうとしているのよ!」 成歩堂は、本当のことを言ったら、きっと信じてくれないから……とためらうが、千尋の「あなたがどんな証言をしようと信じる、最後まであなたを弁護する」という言葉に心を動かされ、真実を告白する。 「ボクが……ボクが、つきとばしたんです!アイツを……呑田菊三を!」 内心、動揺を隠せない千尋。まさか、ホントに突き飛ばしていたなんて……。 そして、そのときの状況について、成歩堂の証言が始まる。 恋人を悪く言われたため、かっとなってつきとばしたこと。 そのときに、なにか大きな音がしたような気がすること。 立ち去ってから少しして、心配になったので戻ってみると、被害者がすでに死んでいたこと。 この尋問で、成歩堂の処遇が決まってしまう。気合を入れ直す千尋。 「なにか大きな音がしたような気がする」という部分に着目し、詳しく話を聞いてみると、「突き飛ばしたときに、被害者が持っていた傘を落とし、その上に倒れたのを見た」と。 手元の現場写真・1を見てみる。 確かに壊れた傘は現場に残されているが……それは、被害者の身体の下にではなく、死体から遠く離れた電柱のところにある。 すなわちこれは、『被告人が立ち去った後、被害者はその場から移動した。つまり、被告人と会った時点では、被害者はまだ死んでいなかった』ことを意味する! 「異議あり!」 検察側は、風で飛ばされただけだと主張するが、弁護側は被害者の身体の下にある傘が飛ばされるはずがないと反撃。疑問が残る限り、判決を下すことは出来ないと裁判長も判断する。 ところが……検察側の亜内検事の口元には、ほがらかな笑いが浮かんでいた。 どうやら、次の証人が待機しているようだ。 その証人の名は、美柳ちなみ。被告人・成歩堂龍一の恋人である。彼女は、殺人現場にて、決定的瞬間を目撃しているらしいのだ。 しかし、対する弁護側・綾里千尋の口元にも、不敵な笑みが浮かんでいた。 「私は……この瞬間を、待っていたのです」 ここで20分の休憩が提言される。 152逆転裁判304/11/13 22 28 06 ID /KvqWpRI <同日 午前11時52分 地方裁判所 被告人第3控え室> 次の証人が自分の恋人だと聞き、成歩堂はほっとしている様子だが、千尋は慎重な姿勢を崩してはいない。彼女は成歩堂に、美柳ちなみとの馴れ初め話を聞く。 成歩堂がちなみと会ったのは、半年前。この地方裁判所の地下資料室で、弁護士になるための勉強していたところに、彼女がやってきたのだという。 その時に、恋人の証として彼女が首からさげていたペンダントをプレゼントされた。 ハート型の中央に、小さなボトルをデザインしたペンダント。成歩堂は嬉しさのあまり、会う人みんなに見せびらかしているのだという。 しかし、ちなみはなぜか、会うたびにペンダントを返して欲しがるのだそうだ。 話を聞き終えたところで、千尋はおもむろに小さな新聞記事を取り出す。 「あなたが美柳ちなみさんと出会った、半年前の8月27日……この裁判所では、こんな事件があったのよ」 それは、裁判所のカフェテリアで起きた、殺人事件であった。 1年前の裁判から、弁護席に立たなくなってしまっていた千尋が、なぜ直前になってこの事件を担当すると言い出したのか……星影はその理由を察し、地下の資料室でこの事件についての情報を探り出すと進言してくれる。 <同日 午後12時13分 審理再開> 二人目の証人、美柳ちなみの登場。 可憐で清楚、美しい証人に、裁判長と検察側は目を奪われ、千尋は開廷早々、いきなり孤立する。 彼女は、勇盟大学・文学部3回生。川柳について勉強しているのだという。 そして……千尋とは面識があるようなのだ。 「よろしくおねがいしますね。……おばさま」 ちなみは『被害者が勝手によろけて倒れた。被告人は何もしていない』と証言する。 しかしそれは、被告人自身の告白により、『被告人は被害者を突き飛ばした』という事実が明らかになっているため、矛盾している。 それを追求すると、ちなみは『突き飛ばした瞬間は見ていない。争っているように見えなかったし、何の物音もしませんでしたから』と訂正する。 だが、この証言も被告人・成歩堂龍一の証言と異なるのだ。 なぜなら突き飛ばした瞬間、被害者は傘の上に倒れた。その際に鋭く大きな音がしたことを、彼は覚えているのだから。 「近くにいたあなたが、なぜ……この音を聞いていないのかしら?」 しかし、敵もさるもの。ちなみはにこやかに反論してくる。 「音を聞いていなかった理由は……ヘッドフォンで、お歌を聴いていたんですの」 聞けば、あの時は雨はやみかけていたものの、まだ雷が鳴っていたのだという。 それが怖くてヘッドフォンをしていたため、両耳がふさがっていて音は聞こえなかった、と。 ここで千尋は、事件の流れをひっくり返すような重大ポイントを発見する。 事件当時、現場では雷が鳴っていたこと。 被害者の死因は、感電によるショック死。ということは……『落雷による死亡』という可能性が出てくる! 「『呑田菊三が殺害された』……そもそも、その定義が間違っていた!」 153逆転裁判304/11/13 22 30 07 ID /KvqWpRI だが、検察側の調査は、もう一段上を行っていた。 気象報告によれば、事件当日、現場付近に落雷は確認されていない。 それに、この送電線が事件に関係していることを裏付ける証拠が存在するのだという。 それは、事件当時、薬学部の研究室で実験をしていた学生たちの証言書。当日午後3時頃、いきなりすべての実験機器が停止してしまったのだという。 送電線が切れた時刻と、被害者の死亡時刻はぴったり一致している。つまり、切れた送電線と事件は関連している、ということだ。 この送電線は相当に古くなっており、少しでもショックを与えれば、いつでも切れる状態にあったらしい。近く改修工事が入る予定だったことも、学生たちの証言から明らかになっている。 ここでひとつ、疑問点が浮上する。 『少しでもショックを与えれば、いつでも切れる状態にあった』ということは、裏を返せば『ショックを与えなければ送電線が切れることはなかった』ということになる。 千尋はそのショックの原因として、成歩堂龍一の証言を例に挙げる。 被害者を突き飛ばしたとき、被告人が大きな鋭い音を聞いたこと。 それは、午後3時ごろだったこと。 実験機器が停止した時刻が2時55分であるから、証言とも一致する。 ゆえに、送電線を切ったのは被告人の一撃であったことに間違いはない、と。 すかさず亜内検事は、「その被告人の一撃で、被害者は感電死した」と主張するが、千尋は即刻意義を唱える。 被告人の一撃で送電線が切れたのだとすると、被告人が被害者を突き飛ばした『場所』は、傘が落ちている付近。奥にある電柱のあたりになる。 となると……手前にぶらさがった送電線で、被害者が感電することはありえなくなる。すなわち、 「被害者を感電死させたのは、別の人物ということになるのです!」 154逆転裁判304/11/13 22 32 48 ID /KvqWpRI 千尋の分析に、口を差し挟んできた者がいた。美柳ちなみである。 千尋の説明と自分の目撃情報が食い違っているので、証言したいというのだ。 一見、恋人である成歩堂をかばうように見せかけつつ、みえみえのウソを証言してきているちなみ。千尋はいよいよ本腰を入れる。 「リュウちゃんは……2回、おつきとばしになったのです。1回目、電柱にぶつけられて……送電線が、お切れになりました。 それで、ノンちゃんは必死にお逃げになろうとしたのですが……リュウちゃんは、すぐに追いかけて、背中からそっと体当たりを。 送電線が切れてから、お感電まで、1分もたっておりませんでしたわ」 送電線が切れてから、感電までの時間……? 手元の資料を見てみると、学生たちの証言では、送電線は2時55分に切れたということになっている。 現場写真・2を見ると、被害者の腕時計は、感電した3時5分で止まっている。 すると、この10分間の空白の時間は、いったい何を意味するのか? 被告人は、被害者をつきとばした後立ち去り、被害者が死亡した後、現場に戻ってきている。 この空白の時間に事件現場に存在し、被害者を殺害することが出来たのは、ただ一人! 「弁護側は主張します。被害者を死に追いやった真犯人は、他にいたのです! 美柳ちなみさん。……もちろん、あなたしかいない!」 目に見えて動揺するちなみ。 「送電線が切れてから、被害者が感電するまでの空白の10分間……その間、あなたはなにをしていたのですか? 助けも呼ばず、ヘッドフォンでお歌を聴きながら……「どちらもファイト!」と応援していたのかしらね!」 その瞬間、法廷に「待った!」の声が響き渡った。 証人席に、被告人・成歩堂龍一が乱入してきたのだ。 「弁護側は……今の発言を、全面的に取り消しますっ!」 今までの審理すべてを覆す、とんでもない発言に、千尋は狼狽する。 成歩堂は係官に連れられて被告席に戻ったが、法廷内の動揺は収まらない。 と、ちょうどその時。 地下資料室に行っていた星影が戻ってきた。 半年前の8月27日に、この裁判所で起きた事件。その参考となる警察資料を探し当ててきてくれたのだ。 それは、カフェテリアでとある人物と面会していた弁護士が、コーヒーに毒を盛られた、というものだった。 その事件の被害者の名は、神乃木荘龍弁護士。……千尋の、恋人だった人物である。 155逆転裁判304/11/13 22 35 36 ID /KvqWpRI ここで、再びちなみが千尋に向けて発言する。 『私がノンちゃんを殺し、その罪をリュウちゃんにかぶせようとした動機は何だ』と。 千尋は、半年前の事件と今回の事件との関連性を探るため、ちなみに証言を要求する。被告人・成歩堂龍一との出会いについて。 成歩堂龍一とは、今から半年前に、この裁判所の地下にある資料室で出会った。 成歩堂は弁護士の勉強のため、彼女自身は大学のレポート資料を探すために訪れたのだという。 当時、ちなみは今回の被害者・呑田菊三とつきあっていたが、そちらとはきれいに別れて成歩堂と付き合い始めたのだという。検察側の調査でも、この際のトラブルは一切見当たらず、それどころか呑田本人もちなみと別れることを望んでいたらしい。 しかし、当時の事件資料によると、ちなみは別の事件の調査目的で、神乃木弁護士に呼び出され、面会していたらしい。 その直後、毒入りコーヒーの事件が起こった。そしてちなみは、その毒を入れたとされる最有力候補として、記録に残されていたのだ。 そこを指摘すると、ちなみは半年前の事件と自分は無関係である、という証言を始める。 被害者である弁護士とカフェテリアで会って話をしたこと。 自分が席をはずしたときに事件が起こったこと。 毒薬は液体で、致死量の10ミリリットルが検出されたと聞いたこと。しかもその毒薬は、とても検出が難しい特殊なもので、警察によると高度な科学的処理で精製されたものであるという。 ちなみには、そんな毒薬を手に入れる手段はない。それが、彼女の主張であった。 ……だが。 当時、彼女は薬学部在籍の呑田菊三と恋人関係だった。 研究室には、化学実験に使用する最新設備がある。逆に言えば、これだけ特殊な毒薬を手に入れるルートは、それしかありえない。 となれば、『毒薬を彼女が入手できなかった』という論理は崩れ去る。 あとは、被害者のスキを見て毒薬を流し込めばいい。 それが出来たのは、同じテーブルに同席していたちなみだけなのだ。 だが、瀬戸際のちなみも粘り強く食い下がる。 コーヒーに入れられた毒は、10ミリリットル。目薬びん3分の2くらいの量だ。 それだけの量の液体を運ぶには、容器が必要になる。 だが事件直後、すぐに受けた身体検査では、そのようなものは見つからなかった。 裁判所内も徹底的に捜査されたが、発見できなかったと公式資料にも記載されている。 「わたしが『おクスリのいれものを始末した』とおっしゃるなら、お証拠品をお見せになってくださいっ!」 千尋は反撃に対し、『この事件で身体検査をされるはずのない人物』を提示する。 それは、地下資料室で弁護士の勉強をしていた学生・成歩堂龍一。 彼女は、毒入りボトルのついたペンダントを、プレゼントという形で成歩堂に渡してしまっていたのだ。決定的な証拠を、隠してしまうために。 これを検証するため、千尋はボトルの中身について、薬学部で分析してみるべきだと提言する。必ず、その痕跡が見つかるはずだ、と。 156逆転裁判304/11/13 22 36 30 ID /KvqWpRI そこに、またしても証人席に被告人・成歩堂龍一が乱入してくる。 あくまでもちなみを守り、かばおうとする成歩堂に、千尋は諭し始める。 「なるほどくん……あなたは考えたことがあるかしら?美柳ちなみが、『なぜ』あなたとつきあっているか?」 千尋はそこで、ちなみの『本当の目的』を明らかにする。 彼女の狙いは、成歩堂龍一に預けたペンダントだけだったのだ、と。 その根拠は、控え室で成歩堂が話した内容だった。 一度プレゼントしたはずの品物を、執拗に返して欲しがる理由。それは、そのペンダントが、彼女にとって致命的な証拠品であり、どうしても回収したかったからなのだ。 だが、成歩堂はそれを返さないどころか、会う人にいちいち見せびらかしていた。 「だから、彼女は……」 結論を言いかけた千尋の言葉をさえぎって、成歩堂は法廷を飛び出した。 法廷内は騒然とし、係官が被告人を連れ戻しにかかる。 脱走した成歩堂が程なくつかまり、ほっとしたのもつかの間、千尋はとんでもないことに気がついた。 さっき、成歩堂が千尋にぶつかってきたとき……彼はどさくさにまぎれて、証拠品であるペンダントを持っていってしまったのだ。 係官に連れ戻され、成歩堂は再び法廷へ戻ってきた。 だがここで、彼は衝撃の事実を告白する。 なんと彼は、証拠品のペンダントを……噛み砕いて、食べてしまっていたのだ。 ペンダントには、猛毒が入っていたはず。 千尋は急いで閉廷を申し出るが、そこに亜内検事が異議を申し立てる。 被告人は、『あのペンダントには毒など入っていなかった』ことを、身をもって証明してくれた、と。 千尋は、『薬品の毒性がすでに消えてしまっていたからだ』と主張するが、亜内検事は意に返さない。 「弁護人が、どんな場面においても被告人を信頼しているように、私も証人・美柳ちなみさんをイノチをかけて信頼している! あなたのスイリは、間違っていたのですよ!」 157逆転裁判304/11/13 22 37 24 ID /KvqWpRI ここで無情にも、裁判長の小槌がこだまする。 残念ながら、千尋の主張は認められない。法廷では、証拠品がすべてだからだ、と。 絶句する千尋。 「ここまできて……逃げられてしまうの?」 落ち込む千尋をよそに、状況下では『美柳ちなみの容疑は晴れた』と解釈され、再び審理に立ち戻っていく……かに見えた。 「待った!」 その時、声がかかった。 証人席にいる、成歩堂からだった。 どんな状況においても、必ず自分を信じてくれる千尋の信念に、頑なだった彼の心もついに突き動かされたのだ。 そして成歩堂は、ずっと言っていなかった事実について、語り始める。 彼が呑田菊三と交わした、会話の内容について。 呑田菊三は、ちなみについてこう語っていた。 「彼女とは、もう会わないほうがいい。きっと、よくないことが起こる。 あの女はなあ、ゆうべ、オレたちの実験室から、毒薬を盗みやがったんだ! ……半年前にも、薬品のサンプルがなくなったことがあった。あのときも、実験室にアイツが来ていた。 盗んだの……アイツしか、考えられないんだよ!」 「……ホントにそう言ったのね?呑田菊三さんは……」 確認する千尋の声だけが、しんと静まり返る法廷に響く。 成歩堂はさらに、もうひとつの事実を告白する。 自分が被害者を突き飛ばし、その後にもう一度現場に立ち戻ったとき……そこには、倒れた被害者のそばにしゃがみこむ、美柳ちなみがいたこと。そして、彼女自身から、そのことを証言しないように口を封じられていたことも。 「千尋さん!教えてよ!ちいちゃんは……ちがうよね!ハンニンなんかじゃ……」 千尋は、冷静に考え込んでいた。 半年前にも盗まれていた毒薬、たった今明らかになった新事実……今まで明らかになってきた事実を統合させると、導き出される答えは、たった一つしかありえない。 成歩堂の証言によれば、ちなみは被害者が殺害される前の晩に、毒薬を盗んでいることになる。その目的は……『誰かを殺害するため』。 その誰かとは……。 「それは、あなたよ!……成歩堂龍一ッ!」 「そ、そんな……ムチャクチャですぞ!第一、亡くなったのは呑田菊三くんでしょうがっ!」 検察側・亜内検事から異議が申し立てられるが、千尋は意に介さない。 なぜなら、被害者の死因は感電。盗まれた毒薬は関係ない。 誰かを殺す意図があって毒薬を盗み出したのならば、被害者の死因は毒殺でなければならないのに、そうではなかった。つまり、呑田菊三の死は結果論であって、ちなみの意図は、他の人物にあったとしか思えないのだ。 ちなみが最も取り戻したかったものは、半年前の事件で使われた、殺人の証拠品であるボトルつきのペンダント。しかし、そのペンダントはある人物が所持していて、回収もままならない。さらにその人物は、決定的証拠品であるそれを、ことあるごとに他人に見せびらかしている。 彼女が毒を盛ることで殺害をもくろんだ人物は、彼女にとってもっとも邪魔な人物……成歩堂龍一を置いて、他ならない! 158逆転裁判304/11/13 22 38 37 ID /KvqWpRI 「ちょっと、ジャマよ。どきなさいな……リュウちゃん」 その時、証人席にいる成歩堂を、押しのける者があった。……美柳ちなみだった。 「あれほど、私のことは黙っておけ、って言ったのに……クズがっ!」 口調も物腰も、雰囲気までもが豹変したちなみに、裁判長も検察側も言葉を失う。 彼女をまっすぐに見据えるのは、弁護側にいる千尋のみ。 ちなみは髪をかき上げつつ、悠々と語る。 「どうあっても、このわたしを殺人犯にしたいようね。でも、証拠はどこにあるの?あのペンダントは、泣き虫ボウヤのおやつになっちゃったのよ?」 言葉に詰まる千尋。彼女の言うとおり、唯一の証拠品は、もう手元には残っていない……。 「証拠もなく、善意の証人を殺人鬼扱い……お話になりませんわ。わたし、帰らせてもらいますね」 ここで逃してはなるまい、と制止する千尋。だがそれを、星影が引き止める。 ちなみの犯行を立証する決定的証拠を提示することが出来ない以上、ちなみを引き止めることは出来ない。もしそれを強行すれば、千尋はその罰として、二度と弁護士として法廷に立てなくなるという、最悪の処分を受けなくてはならないのだ。 しかし、千尋は被告人を信じて守る、弁護士なのだ。処分を恐れて被告人を放棄し逃げるくらいなら、弁護士バッジなど捨てたほうがましだ! 正直なところ、今の時点で決定的証拠といえるものはない。 だが、今までの過程を踏まえて考えてみれば、おのずと分かってくるだろう。 ちなみが確実に成歩堂を殺害するために、盗んだ毒薬を入れようと考えるものといえば、たった一つしかない! 千尋は証拠品の中から、最後の証拠品・『カゼゴロシ・Z』のビンを突きつける。 この風邪薬は、元々成歩堂が所持していたもの。しかし、事件のあったお昼ごはんのときから、どこかになくしてしまっていた。 昼食は、いつもちなみと二人きりで食べているのだという。『カゼゴロシ・Z』は、事件当日の昼食時に、ちなみが盗んだと考えられるだろう。猛毒を仕込み、成歩堂を殺すために。 だが、亜内検事も負けじと食い下がる。そのビンを実際に持っていたのは、被告人ではなく、被害者である呑田菊三ではないか、と。 千尋はここで、不敵に微笑んだ。 「みなさん。……半年前の事件を思い出してください。美柳ちなみが、どこに証拠品を隠したか……?」 成歩堂を毒殺する目的で、ちなみは彼に会いに行くつもりだった。 だがそこで、彼女は被害者・呑田菊三と話している成歩堂を見つけ、その話の内容をすべて聞いてしまった。 呑田菊三は、ちなみが思っていた以上のことを理解し、知ってしまっている。このままでは、うまく成歩堂を毒殺できたとしても、彼経由でちなみに容疑がかかってくるのは明白だ。 状況を汲んだ彼女が、とっさに思いついたこと。 それが、『送電線を使って呑田菊三の口をふさぐこと』だったのだ。 だがここで、ちなみの思わぬ方向に事態が動いた。 立ち去ったはずの成歩堂が、現場に戻ってきてしまったのだ。さらに悪いことに、実験機械が止まったため、薬学部の学生たちまで現れてしまった。 呑田菊三の死体を前に、彼女は焦り、すばやく考えた。この状況で、もし身体検査などをされたら、毒薬を持っていることがバレてしまう。そうなれば、追及の手はどこまでも伸び、身の破滅になりかねない! そこで彼女は、半年前と同じ方法で、毒薬を処分することにしたのだ。他人の手に、自らの犯行の証拠品を押し付ける方法で。 159逆転裁判304/11/13 22 39 36 ID /KvqWpRI ……法廷は、しんと静まり返った。千尋の説得力に、圧倒されて。 だがそこに、逆なでするように誰かの含み笑いが漏れた。 「どうしたのかしら?みなさん。だまりこんじゃって。こんなの、バカなオンナの妄想に決まってるじゃない」 鼻で笑うちなみに向かって、千尋は『カゼゴロシ・Z』のビンを突きつける。 「この薬……あなた、飲めるかしら?」 言葉をなくすちなみ。千尋は、さらに言及する。 「なるほどくんは、あのペンダントを食べたわ。あなたも試してみる?運がよければ……助かるかもね。 もし、あなたが無実だと主張するのならば……たった今、それを証明しなさい!この薬を、飲み下して!」 ……グウウ、とうめき声が響いた。 優雅な日傘の下、千尋を睨みつけるちなみ。それは、まさに恐ろしい鬼のような形相だった。 「……コレデワタシニ勝ッタツモリ?」 悪鬼のような形相から、一瞬で可憐な乙女の表情に戻って微笑むと、彼女は警察に出頭するために、法廷を立ち去って行った。「わたし、このままでは終わりませんわよ。またいつか、お会いするわ……必ず」という、謎の言葉を残して。 被告人・成歩堂龍一の無実は証明された。千尋の弁護は、成功したのだ。 だが、亜内検事は負けた事実をなかなか認めない。 弁護人の主張は、なんら根拠がないとしてしつこく言い募る。こんな新米弁護士に、この亜内が負けることなど、あってはならないことなのだ、と。 千尋はそこで、静かにたたみかけた。 「この薬……飲めますか?」 うろたえ、冷や汗を流す亜内検事に、千尋は人差し指を突きつけ、言及した。 「あなたはさっき、私にこう言いましたね。証人である美柳ちなみさんを、イノチをかけて信頼していると。 ……さあ、センパイ。この新米に、証明してください。 どの程度の覚悟を持って、証人を『信頼』していたのか!あなたが『かけていた』というイノチが、どれほどのものなのか!」 ……反論できないまま打ちひしがれた亜内検事から、髪の毛と魂が抜け落ちていった……。 160逆転裁判304/11/13 22 40 40 ID /KvqWpRI <午後3時16分 地方裁判所 被告人第3控え室> 千尋の1年ぶりの弁護にして、初の勝訴判決。隣で成り行きを見守っていた星影の表情も明るい。 だが、成歩堂の表情は暗く、落ち込んでいる。大好きだった恋人に裏切られたショックが大きいのだろう、無理もない……と思いきや。 「今日のちいちゃん、本当にホンモノだったんでしょうか!」 自分の知っているちなみは、あんなひどいことを言う子ではないという。もしかしたら、よくできたニセモノではないか、と……。 半分脱力、半分呆れながらも、千尋はこう諭した。 「彼女のことは忘れなさい。……それが、一番いいわ」 成歩堂は今、弁護士を目指して勉強しているという。 自分にはどうしても助けたいと思っている友達がいて、今から勉強を頑張って弁護士になれば、救うことが出来るかもしれないから、と。 「ぼく、勉強します。必ず弁護士になるから……だから、またいつか法廷で会おうね!」 成歩堂との再会を約束し、千尋にとって2回目の裁判は、幕を閉じた……。 そして、5年後。 無罪判決を受けた成歩堂は、約束どおり、弁護士になった。 助けたかった友達も、何とか救い出すことが出来た。 しかし……綾里千尋は、すでにこの世を去った。 だが、彼の胸には、千尋の言葉がいつでも息づいている。 「なるほどくん。何があっても、依頼人を信じるの。法廷で最後に必要になるのは……そのチカラよ」 成歩堂自身にとって、この事件はつらい思い出でもあり、そして大切な思い出でもある。 二度と振り返ることはないと思っていた記憶。この時のことを、もう一度かみ締める日が来るのだが……それはまた、少し先のことになる。 『思い出の逆転』 終 以上になります。 長々とお付き合いいただき、ありがとうございました。 410逆転裁判3sage2005/07/03(日)00 15 29 ID nTpYAXSd 一ヶ月ほど間が開いてしまいましたが、「逆転裁判3」まずは第一話と第二話を投下します。 例によって、過去作品「逆転裁判」「逆転裁判2」の内容に言及する必要があるときは 〔2-3〕(←逆転裁判2の第3話) のように表記していますので、気になる方はまとめサイトから当該ストーリーを確認してください。 411逆転裁判3 第一話sage2005/07/03(日) 00 17 21ID nTpYAXSd 【第一話 失われた逆転】 事件発生日時:4月9日午後3時頃(目撃証言と検死による) 現場:勇盟大学 薬学部校舎裏庭 被害者:呑田 菊三(ノンダキクゾウ)22歳、薬学部4回生。被告人の彼女とかつて恋愛関係にあった。 死因:感電死。薬学部の実験のために特に引かれていた高圧線によるものと思われる。 容疑者:成歩堂龍一(ナルホドウリュウイチ)21歳。芸術学部3回生。現在、たちの悪い風邪を引いている。 事件は、メインストーリーから5年前、主人公の成歩堂が大学生のときに起こった。 星影法律事務所の新人、綾里 千尋(アヤサトチヒロ)の、弁護士になってから「2回目」の審理。 被告人である成歩堂は、恋敵である呑田を殺した容疑に問われている。 検察側に立つのは、当時、新人キラーとして知られていた亜内 武文(アウチタケフミ)検事。 彼はさっそく、最初の証人として被告人である成歩堂自身を指名。千尋が自らの依頼人を尋問するよう仕向ける。 案の定、矛盾だらけの証言を炸裂させて墓穴を掘る成歩堂だが、千尋はその矛盾を暴きつつも 依頼人を信じる態度だけは崩さない。その姿に成歩堂も思うところがあったらしく 「あいつと会い、口論になって突き飛ばしたんです。その時大きな音がしました。あいつの傘が折れた音だと思います」 と、真実を話した。その音こそ被害者の感電した音だと攻める亜内検事に、千尋は不適な笑みを向ける。 「現場写真に折れた傘が写っています。…被害者の死体から離れた場所に!つまり被害者は 突き飛ばされた後に移動した。突き飛ばされたときは死んでいなかったのです!」 見事に検察側のロジックを突き崩した千尋だが、亜内検事は次の証人をすでに用意しているらしい。 それを知って「この時を待っていたんです」とつぶやく千尋。なにやらいわく有りげだが…? 休憩の後、証人として現れたのは、成歩堂の恋人である美柳(ミヤナギ)ちなみ。 成歩堂いわく「ちいちゃん」「リュウちゃん」と呼び合う仲だそうだが、彼女の様子はどうもおかしい。 一見、成歩堂を庇うと見せて、成歩堂が呑田を感電死させるのを見たという方向へ話を持っていくのだ。 だが、千尋はその矛盾を暴き、さらにちなみ本人を真犯人として告発する。 根拠となるデータは、被害者の呑田が、学部から毒薬を盗んだ犯人としてちなみを疑っていたという証言、 そして、この事件から半年前、この裁判所のカフェテリアで起きたある事件。 「ちなみさん、あなたは半年前、ある弁護士に呼び出されてこの裁判所を訪れている。 その弁護士が毒を盛られて倒れた際、あなたは徹底した身体検査を受けたが、毒物は発見されなかった。 …なぜなら、あなたはとっさにそれを他人に預けていたから!」 半年前、まさに事件の当日にちなみと出会い、記念に香水瓶付きのペンダントを貰ったと惚気ていた成歩堂。 だがそれは、現場から毒の入っていた瓶を隠すためのトリックだったのだ。 ところがここで思わぬハプニング。何としてもちなみを疑いたくない成歩堂が、証拠品のペンダントを食べてしまった。 ペンダントを直接調べられなくなった上、ペンダントを飲み込んだ成歩堂が平気な様子では今の推理も説得力を欠く。 証拠不足で千尋の主張は退けられる……かと思いきや、千尋はまだあきらめない。 (呑田が成歩堂に、ちなみのことを警告しようとしたのは、毒薬が『また』盗まれたからだった。 ちなみは、誰をどうやって毒殺しようとした?) 「彼女の殺人目標は、呑田ではなく被告人のなるほどくんだったのです!証拠隠滅すべきペンダントを 記念品として温存する彼に業を煮やした彼女は、彼の愛飲する風邪薬に毒を盛ったんです!」 成歩堂を毒殺しようとして果たせず、真相に気付きつつあった呑田の口を封じるために予定外の殺しを行った… そう断じた千尋は、現場で見つかった風邪薬を取り「これが飲めるか」とちなみに突きつける。 優雅な微笑から一転、鬼のような形相となったちひろは「これで勝ったつもり?」と捨て台詞を残した後 あくまで悠然と退廷。新人弁護士に敗れた亜内検事は、自慢のリーゼントも抜け果て、燃え尽きてしまった。 事件は解決したが、成歩堂は「今日のちいちゃん、本物だったんでしょうか」とまだ信じられない様子。 千尋は「彼女のことは忘れなさい」と、成歩堂に諭すのだった。 この頃、ある理由から法学への進路変更を考えていた成歩堂は、やがて弁護士となって千尋の部下になり 〔1-2〕の事件を経て自らの事務所を持つに至る。そして舞台は現代へ… 412逆転裁判3 第二話 1/2sage2005/07/03(日)00 18 34 ID nTpYAXSd 【第二話 盗まれた逆転】 事件発生日時:9月12日午前1時(防犯カメラの撮影時刻により断定) 現場:高菱屋デパート 地下倉庫 被害者:綾里真宵(アヤサトマヨイ)19歳。倉院流霊媒術次期家元。成歩堂法律事務所に入り浸っている。 被害状況:盗難。高菱屋で開催されていた「倉院の里秘宝展」に展示する予定の「倉院の壷」を同店倉庫から盗まれた。 容疑者:怪人☆仮面マスク 年齢不詳。最近町を騒がせている怪盗。高価な美術品のみを標的にしているはずだが…? 高菱屋デパートで「倉院の里秘宝展」が開催されることになり、真宵は大はしゃぎ。いとこの春美(ハルミ)を引きつれ 会場を見学する。企画担当者は、かつての事件〔2-4〕で成歩堂と関わった華宮霧緒(カミヤキリオ)女史。 高価なお宝も展示されるとあって、警備もなかなかのものだが、翌日、目玉のお宝「倉院の壷」が盗まれたとの報せ。 最近、噂になっている怪盗「怪人☆仮面マスク」の犯行によるものらしい。 真宵に押し切られて事件捜査に乗り出した成歩堂だが、直後に「仮面マスクが警察に自首してきた」との連絡が入る。 留置所で成歩堂たちの前に現れたのは、およそ犯罪とは縁のなさそうな細面の青年、天杉優作(アマスギユウサク)。 自分こそ仮面マスクと名乗っているが、肝心の倉院の壷は無くしたなどと、どうも証言がはっきりしない。 彼の奥さんである希華(マレカ)は、優作は怪人マニアが高じて自分が怪人だと思い込んでしまった、と言うのだが…。 一方、現場の倉庫に現れたのは、名探偵を自称する怪しげな男、星威岳哀牙(ホシイダケアイガ)。 仮面マスクのライバルを自称するこの男、事件当夜にも倉庫の警備を担当していたと言うが 成歩堂が問いただした所によると、どうやら仮面マスクに不意打ちを喰らって、相手の顔も見ていない様子。 さらに捜査を進める成歩堂の前には、悪友の矢張政志(ヤハリマサシ)〔1-1・1-4〕までが姿を現す。 事件当夜、バイト先の警備会社で優作青年の財布を拾って届けにきたという矢張の証言は手がかりになるのか…? 9月13日、第一回法廷。話題の怪人☆仮面マスクの裁判ということでいつもより人出が多い。 検察の席に立つのは、仮面をつけた謎の男、ゴドー検事。無敗の男…なのも道理で、今回が検事としての初法廷。 だが、そのふてぶてしい落ち着きようは、とても新人とも思えないのだが。 例によって糸鋸圭介(イトノコギリケイスケ)刑事の状況説明の後、哀牙探偵が証言台に立つ。 事件当夜の様子を証言するはずだが、どういうわけかその証言にはやたらと矛盾が目立つ。 問いただしていくうち、成歩堂はある可能性をひらめいた。 「哀牙さん、あなたが仮面マスクなんだ!怪盗と探偵、一人で二役を演じて状況を操っていたんでしょう!」 とんだ展開になってしまったが、独自に捜査をしていた希華が、哀牙の探偵事務所で見つけたという「倉院の壷」を 法廷に持ち込んだことが決め手になり、なぜか嬉しそうに高笑いする哀牙は窃盗犯として逮捕されていった。 事件はあっさり解決…と思いきや、なぜか優作は自分が仮面マスクだと言い張って譲らない。 成歩堂は、矢張が事件当夜に警備会社で拾った財布を突きつけ「あなたはあの時、警備会社にいたんでしょう」と宣言。 優作もこれに反論できず、結局、優作は仮面マスクではない、ということで無罪判決に落ち着く。 皆が無罪を喜ぶ中、なぜか憂い顔の優作。そこへ、ゴドー検事が姿を現した。 「KB警備会社の社長室で、社長が殺されて金庫に押し込まれていたのが発見された。…こいつは改めて 殺人の容疑者として拘留させてもらうぜ」 新たな事件の登場!しかもどうやら、優作はこれを知っていたらしい。果たして、優作は本当に殺人犯なのか!? 413逆転裁判3 第二話 2/2sage2005/07/03(日)00 19 40 ID nTpYAXSd (事件情報のテンプレートがまた出てきましたが、間違いではありません、悪しからずw) 事件発生日時:9月12日午前1時(検死により推定) 現場:KB警備会社 社長室 被害者:毒島黒兵衛(ブスジマクロベエ)48歳。KB警備会社々長。金に目が無く、あくどい商売もするとの噂。 死因:頭部殴打による内出血。死体は社長室金庫に押し込まれていたため、死体発見までの間が開いた。 容疑者:天杉優作23歳。かつてKB警備会社の社員だったが、1年前に解雇されている。 9月13日午後。今度は殺人容疑を掛けられた優作を見捨てることもできず、成歩堂は捜査を進める。 だが明らかになる情報は不利なものばかり。優作はKB警備の社員だったが、一年前にクビになっている。 そして事件当夜、脅迫状で呼び出されて社長室を訪れ、毒島社長の死体と鉢合わせした。 優作は「あの夜、部屋にはもう一人誰かが居て、僕を殴り倒して逃げた」と主張するが、それを裏付ける証拠はない。 さらに優作から話を聞くうち、気になる発言が。彼が仮面マスクとして犯行を重ねていたのは本当だが 彼を実行犯として使い、戦利品を取り上げていた脅迫者がいると言う。 一方、取り戻した倉院の壷に、ピンク色のペンキがこびりついているのを不審に思った成歩堂は 高菱屋で華宮を問いただし、その理由を聞き出した。華宮は、一度うっかり壷をペンキの上に落としてしまい 慌てて修復したものの、ペンキの染みを取ることができず放置してしまったのだ。 幾つかの手がかりの中で、成歩堂は違和感を抱く。事件の陰にはまだ何者かが潜んでいる。 9月14日。第二回法廷。ゴドー検事が指名した証人は、被告人、天杉優作。被告人を弁護士が尋問するという 変則的状況だが、かつて自分の裁判で千尋が同じ条件を呑んだこともあり、成歩堂は挑戦を受ける。 「脅迫状は、仮面マスクに関わることだと思ったので、わざわざ仮面マスクの衣装で社長室に行った」 という優作の発言にずっこける一同。だが、尋問を続けるうちに成歩堂は発言の糸口を掴む。 「事件当夜、社長室の非常ブザーが鳴った記録があります。しかし、このブザーには誰の指紋も付いていない。 つまりブザーを押したのは毒島社長ではないし、もちろん被告人でもありえない。第三者が押したのです!」 社長殺しを優作になすりつけようとする真犯人…成歩堂が指摘したその名は「星威岳哀牙」! 己の弁護士生命と被告人の運命を掛けた大博打。成歩堂は隣の法廷の審理を止め、哀牙を召喚する。 自分は窃盗犯、怪人に扮して壷を盗んだ写真もあるという哀牙の主張を砕く成歩堂。 「この写真は、事件以前に用意された偽物です。なぜなら、事件当夜まで壷の実物を見ていないという貴方が 事件から10日前に出した予告状の中で 壷が倉庫に搬入された後に付いたペンキの染みに言及している!」 さらに成歩堂は、哀牙が毒島社長を殺す動機に迫る。哀牙こそ優作を操っていた「脅迫者」。 怪人を操り、名探偵としての名声と盗品売買の利益を得ていた哀牙だが、毒島社長は怪人関連の警備を通じて そのからくりを見抜き、哀牙を脅迫してきた。そこで彼は策を労し、殺人の罪を優作になすり付けたのだ。 だがゴドーはその推理をさえぎる。 「探偵が事件当夜、倉庫にいなかったのは立証された…だが、KB警備に居たかは立証されてないぜ」 確かに、その証拠はない。このままでは哀牙は窃盗事件の法廷に戻り 窃盗で有罪の判決を受けてしまう。そうなれば、その判決を否定する殺人容疑を問うことはできない…。 「被告人の罪は明白です」と発言して法廷を去ろうとする哀牙を止めたのは、真宵の霊媒で現れた千尋。 「証人は今、新たな発言をしました。弁護側はこの発言に対して尋問を要求します!」 なぜかゴドーはこの屁理屈に異議を唱えず、尋問が開始された。滔々と「天杉優作有罪の証拠」を述べる哀牙。 だが成歩堂は「ブザーに指紋がないのは、怪人の衣装と手袋をつけた優作が押したから」という証言に食い付く。 「被告人が怪人の衣装を着ていたというのは、ついさっきこの法廷で判明した新事実です。 ずっと隣の法廷で裁判を受けていたあなたがそれを知っている理由は『事件当夜に見たから』以外ありえない!」 この指摘に、ついに哀牙は屈し、己の殺人容疑を認めたのだった。 事件は解決。昨日「窃盗容疑は無罪」の判決を受けていた優作は、怪人としても無罪になって釈放されてしまう。 自分の犯罪歴が、一本気な妻にバレることを恐れていた優作だが「予告状を出してから盗む怪盗」は 彼女的にアリらしく、夫婦仲も円満に収まった。 だが、ゴドー検事が成歩堂に対して垣間見せる怒りの正体はいったい…? 414名無しさん@お腹いっぱい。sage2005/07/03(日)12 29 39 ID W0uAIrgo あれ? 逆転裁判の人、その話すでに投下されてないですか? なんか読んだことある内容ですが。 デジャブかな。 415逆転裁判3担当sage2005/07/03(日) 14 42 56ID nTpYAXSd 414 第一話のみ、詳細なストーリーがすでに投下されていましたが その後、ずっと投下が無かったため、引継ぎに当たって第一話も自分の書式でリライトしました。 説明が不十分で申し訳ありません。 449逆転裁判3 第三話 1/2sage2005/07/05(火)23 35 15 ID ggAXrNI4 413より続き。 【第三話 逆転のレシピ】 事件発生日時:12月3日午後2時頃(目撃証言により断定) 現場:フレンチレストラン「吐麗美庵(とれびあん)」 被害者:岡 高夫(オカタカオ)28歳、プログラマー。プログラミング技術は非常に優秀だったようだが…。 死因:毒殺。レストランで口にしたコーヒーに青酸カリが盛られていたことが確認されている。 容疑者:須々木(スズキ)マコ 23歳。吐麗美庵ウェイトレス。〔2-1〕の事件の後、警官を辞めて再就職していた。 1月6日、正月明けの成歩堂法律事務所にイトノコ刑事が怒鳴り込んできた。 元部下の須々木マコが、成歩堂の弁護失敗によって有罪判決を受けたと言う。だがそんな事件を扱った記憶はない。 あの後警察を辞め、レストランのウェイトレスを勤めていた彼女は、客を毒殺したことにされている。 彼女は「被害者を毒殺したのは同席していた男だ」と主張したが、他の誰も「男」など見ていないとの証言。 裁判では「成歩堂弁護士」を名乗る男が出廷、あまりに杜撰な弁護で有罪判決を取られたという。 成歩堂の偽者が出たというのか?放っておくこともできず、成歩堂は事件の再調査を始めた。 レストラン「吐麗美庵」のオーナーシェフ、本土坊薫(ホンドボウカオル)は、マコを気遣いながらも 状況的に、コーヒーに毒を盛れた者が彼女しか居ないこと、彼女の言う「男」を見ていないことを話す。 だが、本土坊の背景には怪しい点が多い。イトノコ刑事によれば、彼は多額の借金を抱えているらしい。 そして、レストランの常連客、五十嵐将兵(イガラシショウヘイ)は、本土坊に窃盗の前科があると語る。 被害者は、事件直前に5000万の宝くじを当てていた。大金が動くとなると、本土坊が怪しく思えてくる。 だが本土坊は、成歩堂に追求され、間違って外れた方のくじを盗んでしまったと明かした。 どうにも謎の多いこの事件、はたして一度出てしまった有罪判決を覆せるのか? 1月7日、「前回の法廷は偽者による弁護士不在の裁判だった」との主張が通り、マコの再審が始まった。 マコに気があるらしいイトノコ刑事は、弁護側への協力を約束してくれるが、いざ審理が始まると ゴドー検事に言われるまま、次々と有罪の証拠を提示する羽目に。さすがに一度有罪判決の出た事件だけ あって、証拠の数は半端ではない。 現場で気絶していたマコの服から、毒薬の小瓶と、くだんの5000万当たりくじが発見されたとの事実が明かされ マコの立場は絶望的であるかに見えた。 だが、続いて証人席に立った五十嵐の「当日、事件を目撃した」証言に、成歩堂は鋭く切り込む。 五十嵐がウェイトレスの制服フェチであることを知っていた成歩堂は 「証言は服装のことばかりです。証人は制服に目を奪われて、ウェイトレスの顔も確認してないのでは」と指摘。 怒った五十嵐は、さらに当日の状況を詳しく述べるが、なぜかその証言は、先に出たたくさんの証拠と矛盾しまくる。 「彼の証言はめちゃくちゃです!証拠能力はまったくありません!」 相次ぐ矛盾に、裁判長も成歩堂の意見を認め、五十嵐は泣きながら退廷させられた。 唯一の証人が論破されたことで、被告人の容疑は薄まり、審理の延長と再調査が決定する。 450逆転裁判3 第三話 2/2sage2005/07/05(火)23 36 56 ID ggAXrNI4 1月7日午後、成歩堂は事件捜査を再開。本土坊の身辺調査から成歩堂がたどり着いたのは、闇金融「カリヨーゼ」。 髪型だけは成歩堂そっくりの巨漢、芝九蔵虎ノ助(シバクゾウトラノスケ)通称「ナニワのゼニトラ」が経営する悪徳金融だ。 名前どおり凶暴なゼニトラは、恫喝するばかりでまともに話を聞いてくれないが 「うらみちゃん」と呼んでいる、秘書の女の子にはなぜか低姿勢である。 一方、被害者の岡にについて、彼の勤め先であるソフトメーカー「バグダス」を訪れた成歩堂は 岡がギャンブル狂であること、そのためにカリヨーゼから借金をしていたと知る。 彼は膨れ上がった借金の返済として、新種のコンピュータウイルスを売る予定だったらしい。 全ての鍵はカリヨーゼにある。調査を進めた成歩堂は、うらみちゃんのフルネームが「鹿羽(シカバネ)うらみ」、 暴力団「鹿羽組」組長の孫娘であると知った。 ゼニトラは去年、うらみの車と衝突事故を起こし、その時にうらみは大怪我をした。 鹿羽組はこの事件の落とし前として、ゼニトラに1億円もの治療費を要求していたことが明らかになる。 このときに、ゼニトラに一目惚れしたうらみはカリヨーゼの押しかけ秘書を勤めていたのだが ゼニトラの方は実のところ、うらみをうっとうしい女としか見ていない。 二人のいびつな関係を成歩堂に看破されたうらみは、彼女自身の事故にまつわる診断書を成歩堂に渡してくれた。 危険な証拠が成歩堂の手に渡ったと知ったゼニトラは、借金を盾に本土坊を操り、診断書の奪回を図るが イトノコ刑事の援護によって、診断書は守り抜かれた。明日の法廷が決戦場になると成歩堂は確信する。 1月8日、第二回法廷。証人席に立つのは本土坊。ゼニトラの息が掛かっているのは間違いない。 案の定「当日、店内には大きな鏡が置かれていた」との証言。五十嵐は鏡越しに被害者を見たのだ、と 前日の証言の矛盾を取り繕う。だが成歩堂はこれを論破。本土坊が事件に直接関わっていること そして、その黒幕が彼に金を貸しているゼニトラであると告発する。 「事件は“2度”起こった!真犯人は被害者を毒殺した後、自らが被害者に扮して 事件後に入店した五十嵐さんの前で『ウェイトレスに毒殺された被害者』を演じた。 だから、証拠品と五十嵐さんの証言に微妙な食い違いがいくつも存在したのです!」 この唐突な告白にゴドー検事は「30分でゼニトラを連行してくる」と宣言。一時休廷となった。 休憩中、成歩堂はイトノコ刑事に、吐麗美庵キッチンで見つけた小瓶を託す。 なぜかキッチンで見つかった、被害者の使っていた薬瓶。その指紋鑑定がまだ終わっていなかったのだ。 30分後、、本当にゼニトラが連行されてきた。重要な商談に行くところを無理やり連行されたと怒り狂うゼニトラは 事件も被害者も知らぬと語るが、成歩堂はゼニトラが当日、吐麗美庵を訪れたこと、そして彼の動機を解き明かす。 「あなたは鹿羽組とのトラブルで、1億円が必要だった。だから、借金のカタに、被害者にウイルスを作らせ それを闇ルートで高く売るつもりだった。だが、直前で被害者が宝くじを当ててしまい、現金返済が可能になった。 しかしそれでは目標金額に足りない。ウイルスソフトを奪うため、貴方は被害者を毒殺したんだ!」 ……だが、ここで成歩堂の追求が止まる。「ゼニトラが被害者に毒を持った」それを立証する証拠品が無いのだ。 裁判長は、マコに罪をなすり付けるため、偽弁護士として法廷に立ったゼニトラの顔を覚えていたが 「あやふやな記憶だけを頼りに罪を問うことはできない」と宣言。追い詰められていたゼニトラは立ち直ってしまう。 絶体絶命のピンチに、イトノコが駆けつけた。先ほど託した薬瓶から、ゼニトラの指紋が検出されたとの報告。 しかし、ゼニトラが被害者とあったと認めている以上、これも殺人の証拠にはならない。だが、成歩堂はひらめいた。 (偽の弁護士、偽の事件……ニセモノづくしの事件の幕引きには、偽の証拠品がふさわしい!) 「証人、この瓶は青酸カリの入っていた瓶です。この瓶からあなたの指紋が見つかりました!」 「ガハハ、見え見えの嘘つくなや!毒が入ってた瓶は茶色いガラス瓶やでぇ!」 瞬間、法廷が凍りつく。「証人…無関係のあなたがなぜそれを知ってるんですか?」 ゼニトラは罠に見事はまった。彼が知るはずの無い事件の情報を自ら口にしてしまったのだ。 無念の咆哮をあげてゼニトラは気絶。マコは晴れて無罪判決を受けた。 「結局、イトノコ先輩は役に立たなかった」と憤慨するマコだが、彼がずっとマコの身を案じていたことを知り イトノコの差し入れてくれた山盛りウインナー弁当を嬉し泣きしながら頬張ったのであった。 10逆転裁判3 第四話sage2005/07/17(日) 09 43 42ID /a/wo2VQ 【第四話 始まりの逆転】 事件発生日時:2月14日午後4時~5時(検死等により推定) 現場:吾童川上流 吊り橋「おぼろ橋」 被害者:美柳勇希(ミヤナギ゙ユウキ)警察の巡査部長。5年前の事件で、尾並田容疑者を逮捕した。 死因:刺殺。背中をナイフで刺されたことによる失血死。 容疑者:尾並田美散(オナミダミチル)25歳。5年前に誘拐殺人の罪で有罪となった死刑囚。 入院中の成歩堂が、ある事件のデータファイルを読むところから話は始まる…。 6年前、新人弁護士綾里千尋の最初の法廷。依頼人は、脱獄と殺人の罪に問われている死刑囚、尾並田。 かつて営利誘拐で人質を殺し、今回は脱獄して、以前の事件で自分を逮捕した婦人警官を殺したとされている。 あまりに不利な被告の状況、そして検察側が、噂の天才新人検事、御剣怜侍 (まだ新人なので、スタイルが師・狩魔豪〔1-4〕のパクリである)とあって、ベテランは誰も引き受けなかった弁護だ。 千尋のサポートに付くのは、彼女を「コネコちゃん」と呼ぶ皮肉屋の先輩、神乃木荘龍(カミノギソウリュウ)。 イトノコ刑事(これまた刑事課に配属されたばかりの新人)の説明の後、証人として出てきたのは 女子大生、無久井里子(ムクイサトコ)。(どう見ても〔3-1〕の美柳ちなみなのだが、それはプレイヤーにしか分らない)。 偶然現場に居合わせ、事件の写真を撮ったという無久井だが、その証言はどうも不自然だ。 証言の矛盾を突いていくうち、千尋は証人が偶然の目撃者でなく、事件に深く関わっていると確信する。 一時休憩の間に、千尋は尾並田から昔の誘拐事件についての詳細を聞いた。 千尋の弁護に感服した尾並田は、秘密にしていた事件の真相を打ち明ける。「あの事件は狂言誘拐だった」と。 尾並田と勇希、そして人質役で勇希の義妹・ちなみの三人で、美柳家からの身代金を山分けするはずだった。 だが、勇希の裏切りで計画は頓挫し、ちなみはおぼろ橋から川に落ちて行方不明。尾並田は勇希の偽証によって 誘拐殺人犯にされた。…勇希の突然の裏切りは何故だったのか。それを知りたくて尾並田は脱獄したのだという。 尾並田の話と証拠品を組み合わせ、ある確信を得た千尋は、再開された審理でそれを無久井に突きつける。 「あなたの本名は美柳ちなみ!行方不明と見せかけて生きていた、昔の事件の被害者です!」 大逆転!……と思いきや、御剣検事はあっさりそれを認め、証人保護のためにあえて偽名を認めたと発言。 予想以上に狡猾な御剣の弁論に舌を巻く千尋だが、ここで退くこともできない。千尋はさらに攻める。 「過去の誘拐事件は尾並田の犯罪ではなく彼女によるものです!彼女は身代金代わりのダイヤを持ったまま 川に転落して死んだ風を装い、罪を尾並田に被せて身代金の独占を図った! しかし今回、尾並田が勇希に接近し、罪の意識に耐えかねた勇希が真相を暴露しようと考えていると知って 彼女は義姉を殺し、その罪を尾並田に被せて二人の口を同時に封じようと企んだのです!」 千尋、怒涛の反撃だが、証拠品は無くその論拠は乏しい。ここで千尋は、尾並田自身の証言を希望する。 千尋の推理によるなら、ちなみは尾並田と待ち合わせていた勇希を殺し、自分が勇希になりすまして 尾並田と対面したはず。尾並田が会った女がちなみだとの証言が得られれば弁護側に有利となる。 だが、証言台に立った尾並田は、かすかに微笑んだ後、突然血を吐いて倒れた。 …尾並田は優しすぎたのだ。恋人だったちなみをあくまで信じようとした尾並田は、それが難しいと気付いたとき ちなみから託されていた毒を自らあおり、自らの口を封じたのである。 法廷が騒然となる中、ちなみは微笑んで、法廷から去っていった。 自分の弁護が尾並田を死に追い込んでしまったと泣く千尋を、神乃木は初めて「コネコちゃん」ではなく名前で呼ぶ。 「泣くな、千尋。オトコが泣いていいのは…全てを終えたときだけ、だぜ」 そう呟く神乃木の拳は、握りつぶしたマグカップの破片で流血しているのに気付かぬほど硬く握られていた…。 この事件から半年後、美柳ちなみを追い詰めた神乃木は、ちなみに毒を盛られて倒れる。 そしてその半年後、〔3-1〕の事件で、千尋はちなみを有罪判決に追い込み、悲願を果たした。 …だが、5年前に決着したはずの事件がまだ終わっていないことを、間もなく成歩堂は知ることになる…。 11逆転裁判3 第五話 1/4sage2005/07/17(日)09 44 43 ID /a/wo2VQ 【第五話 華麗なる逆転】 事件発生日時:2月7日午後11時頃(検死・目撃証言により推定) 現場:霊場「葉桜院」境内 被害者:天流斎(テンリュウサイ)エリス 年齢不詳。癒し系の作風で知られる絵本作家。デビュー前の経歴が一切不明。 死因:刺殺。背後から胴を貫通するほど深く刺されている。死後、3mほどの高さから落ちたらしき打撲傷あり。 容疑者:あやめ 25歳。葉桜院を住職と二人で切り盛りする尼僧。なぜか成歩堂を知っているらしいが…? 2月7日、成歩堂は真宵、春美と共に山奥の霊場「葉桜院」へ修行ツアーでやって来た。 霊力修行に付き合う気など無かった成歩堂だが、ある事情で動向を承諾する。春美が持ってきたオカルト雑誌、 霊場を紹介する記事の写真には霊場の管理者として、美柳ちなみそっくりの尼僧が写っていたのだ。 葉桜院で一行を待っていたのは、院の住職、毘忌尼(ビキニ)、そして宿泊客の作家、天流斎エリスと その弟子、天流斎マシスこと矢張政志(〔3-2〕の後も失恋を重ね、生き方を変えるべくエリスに弟子入りしたらしい)。 写真に写っていた尼僧あやめは、本堂から離れた「奥の院」にいるらしい。吊り橋を渡って (つり橋の名はおぼろ橋。勘のいい人は気付くが、〔3-4〕の現場だ!)奥の院であやめと対面。 あやめは成歩堂を見てうろたえるが、彼女と成歩堂の接点については口をつぐんで語らない。 やがて夜になり、真宵は奥の院の修行へ。成歩堂たちは本堂に残る。 そして11時、突然の悲鳴を聞きつけた成歩堂が見たのは、境内の黄金像が持つ七支刀に貫かれる形で 地面に横たわるエリスの死体だった。 本堂には電話が無いため、つり橋のたもとの公衆電話に向かった成歩堂が見たものは 落雷で火がつき、燃え落ちたおぼろ橋の姿。真宵の身を案じて、無理に向こう岸へ渡ろうとした成歩堂は 転落して、吾童川へと落ちていった…。 ここで視点が切り替わる。矢張から緊急の電話を受けて、外国に居た御剣怜侍は緊急帰国する。 そこで待っていた成歩堂が御剣に手渡したのは、成歩堂の弁護士バッジ。 葉桜院の事件で、あやめがエリス殺害犯として逮捕された。成歩堂は彼女が犯人ではないと考えているが 川に落ちて風邪を引いた彼は、とても出廷できない。代わりに御剣に弁護を頼むということらしい。 無茶もいいところだが、親友の頼みを無碍にもできない。御剣は身分を偽り、捜査を開始する。 御剣に心酔するイトノコ刑事の協力で捜査は進展するが、出てくるのは不利な証拠ばかり。 毘忌尼の目撃証言、そして現場の凶器にあやめの指紋が残っていた事実。 だが、御剣はあやめの証言と他の人の証言の食い違いから、そこに手がかりを見出す。 あやめは事件当夜、謎の脅迫状を送り付けられ、おびえて本堂の自室から出なかったらしい。 脅迫状の送り主が矢張だと見抜き、御剣はおぼろ橋近くの山小屋に隠れていた矢張を問いただす。 矢張いわく「脅迫状じゃねえ!あれはラブレターだ!」とのこと、この男、まだ懲りていないらしい。 さらに詰問しているうち、事件当夜もここにいた矢張が何か目撃したらしいことが分るが 彼はそれを話そうとしない。御剣は、矢張を法廷に引き出して尋問することを決意する。 もうひとつ気になるのは、おぼろ橋の焼失によって外界と切り離されてしまった奥の院。 吊り橋の修理は明日まで掛かり、それまでは向こう岸に居るはずの真宵の安否は確認できない。 さらに、春美も行方不明であるとの報告が入る。あの夜、奥の院に入って取り残されたか、それとも…? 12逆転裁判3 第五話 2/4sage2005/07/17(日)09 45 10 ID /a/wo2VQ 2月9日、あやめの第一回法廷。担当裁判官は、いつもの裁判長とは違う、御剣との面識が少ない裁判官。 そして、なぜか行方不明のゴドー検事に代わって検察側に立つのは、御剣の要請に応えた狩魔冥検事〔3-2・3・4〕。 期せずして狩魔門下のふたりの、ありえないドリームマッチが始まる。もちろん冥は御剣を知らぬ振りはしても 犯罪の立証それ自体には手を抜かない。 証言台に立った毘忌尼は「事件当夜、あやめが被害者を七支刀で刺すところを見た」との証言。 あやめの母親代わりである毘忌尼が、あえてあやめの犯行を証言したことで、法廷は有罪に傾く。 しかし御剣はその証言を切り崩しに掛かる。反論する冥とのすさまじい舌戦。勝負を制したのは御剣だった。 凶器は別に有りとの主張で目撃証言自体を無効化する御剣。だがここで、毘忌尼が新たな証言を始めた。 「あの夜、誰かが山門前のスノーモービルを動かした跡があった。犯人は凶器を外へ持ち出したんじゃ?」 昨夜、スノーモービルを運転できたのはあやめだけ。またもあやめに不利な証言だが 御剣は山門前の写真から、スノーモービルが事件前に山門を離れ、事件後に戻ってきたことを証明する。 では、誰が何のためにスノーモービルを動かしたのか…ここで御剣は切り札、矢張を証人として召喚する。 事件当夜、ラブレターであやめを外へ呼び出していた矢張は、そこで何かを見たらしい。 彼が事件直後に描いたスケッチが法廷に提出されたとたん、異様な空気が立ち込めた。 スケッチには、落雷で燃える橋の上を、踊るように飛ぶ人影が描かれていたのである。 矢張いわく、飛んでいたのはあやめだったとのこと。彼は証拠として橋のたもとに落ちていた飾り水晶を取り出すが 御剣は、それがあやめのものではなく、被害者エリスのものだと看破し、新たな推理を展開する。 「本当の殺人現場はおぼろ橋だったと主張しよう。犯人は被害者を刺し殺した後、スノーモービルで その死体を葉桜院まで持ち帰り、境内で殺されたように偽装したのだ」 御剣の推理を崩す証拠は検察側に無かった。事件現場が特定できていないという弁護側の主張を容れて 裁判官は審理延長を宣言する。冥は勝ちきれなかったことを本気で悔しがるが、御剣は笑顔を浮かべる。 「成歩堂の復帰まで審理を長引かせる」という目的は達成されたのだ。 2月9日午後、成歩堂は無理を押して捜査現場に顔を出す。おぼろ橋の修理が済み、奥の院へ渡れるようになった。 そこには、真宵を心配して奥の院に入ったまま閉じ込められていた春美が居た。だが真宵の姿は無い。 現場に忽然と姿を現したゴドーは「手遅れだぜ。お前があの子を見殺しにしたんだ」と成歩堂を責める。 調査の結果、奥の院地下の修験堂に人が居る可能性があると分かり、堂の入り口に掛けられた 「からくり錠」を唯一解くことのできるあやめが急遽護送されてきた。 一方、周辺を捜査していたイトノコ刑事が、奥の院中庭で奇妙なものを見つける。 中庭の雪はまるごと取り除けられ、そして庭の石灯籠には血文字で「マヨイ」と書かれていた。 どうやら、ここが真の殺人現場らしい。調査を進めるうち、成歩堂はそこに落ちていた奇妙な護符を拾う。 その護符には、綾里家の紋が付いていた。ある推理をひらめいた成歩堂は、毘忌尼を問い詰める。 「天流斎エリスの正体は、綾里舞子…真宵ちゃんの母親じゃないんですか?」 隠し切れなくなった毘忌尼は、その事実を認める。密かに娘を見守っていた舞子は 娘を狙う陰謀を知って、それを阻止するためにこの葉桜院に姿を現したのだ。 さらに話をするうち、毘忌尼のくちから驚くべき事実が飛び出す。あやめは、春美の母、綾里キミ子〔2-2〕の実子で しかも彼女には、双子の姉がいたという。父方に引き取られていったその姉の名は聞くまでも無かった。 美柳ちなみ。…そう、全ての事件が倉院流霊媒術のもとに帰結する。 だが御剣はちなみがこの事件に関わっている可能性を否定する。なぜなら、半月前に彼女の死刑が執行され 彼女はもうこの世の人ではないから。 しかし、成歩堂は知っている。倉院流絡みの事件である以上、死者は生者以上に危険な存在だ。 事件の闇は深い。真宵はどこへ行ったのか。奥の院で綾里舞子を殺したのは誰なのか。 そして、橋が燃え落ちた事件の夜、矢張が目撃した空飛ぶ人影の正体とは? 13逆転裁判3 第五話 3/4sage2005/07/17(日)09 46 35 ID /a/wo2VQ 2月10日、第二回法廷。奥の院で修験堂の開錠作業をしていたあやめが審理のために戻ってきた。 だが、なぜか彼女は検察側に向かい、ゴドー検事を通して「真相を証言する」と主張し証言台に立つ。 その内容は驚くべきものだった。事件の夜、被害者、天流斎エリスが奥の院にいた真宵を襲い 真宵は必死に反撃して被害者を刺し殺してしまったというのである。 しかし成歩堂はその証言を否定する。エリスの正体は真宵の母、舞子なのだ。二人が殺し合う理由が無い。 真宵は正当防衛だと言いつつ、エリス殺害の犯人が真宵だという事実は譲らないあやめを尋問するうち 奇妙な矛盾が浮かび上がる。あやめは、何故かおぼろ橋が落雷で焼け落ちたことを知らず 「死体を引きずって橋を渡った」と証言したのだ。 あやめが橋を渡れたはずは無い。だが、死体が橋の向こう、葉桜院で発見されたのは事実である。 この矛盾を解くべく、成歩堂は「谷川を越えた死体」のトリックに挑む。 「矢張のスケッチを逆転するんです。あいつは、山小屋でうたた寝していたときにこの光景を見たと言っていた。 つまり、このスケッチは風景を逆さに見たもの。そう、死体は空を飛んだのではなく、橋の下をくぐったのです。 橋を支えていたワイヤーに死体を結び、振り子のように死体を向こう岸に送る!これが『空飛ぶ人影』の正体! 死体の全身の打撲傷も、橋のたもとで見つかった被害者の水晶も、すべてこれで説明が付きます!」 「ちょっとまて、このトリックだと向こう岸に共犯者が必要だぜ。共犯者が誰か、指摘できるのか?」 「共犯者は…もちろん、あやめさんです。毘忌尼さんが目撃したのは彼女の現場工作だったんです」 成歩堂は確信していた。奥の院で犯行の瞬間を見たと言っている証言台の女性はあやめではない。 奇妙な記憶の欠落、そして擁護するふりをして罪をなすりつける手口。自分はこの女性を知っている…! 「この名を呼ぶことは二度とないと思っていました…美柳 ちなみさん」 名を呼ばれた彼女は、一転して邪悪な笑みを浮かべる。やはり彼女は霊媒で現世に現れた「ちなみ」だった。 修験堂に潜んでいた彼女は、昨日のうちに堂に現れた本物のあやめと入れ替わっていたのだ。 あっさりと自分の正体を認めた彼女は、自分の企みを語る。分家から倉院流を牛耳るべく キミ子は真宵暗殺を計画した。死刑になった自分の長女・ちなみを、春美に霊媒させて実行犯にする計画だ。 倉院流の権力争いに振り回され、エゴイスティックな性格に育ったちなみがこの計画に乗ったのは 自分を死刑に追い込んだ千尋の妹を殺すことで、千尋の魂に苦痛を与えるため。 あまりに残忍な計画に法廷中がちなみに怒りを向けるが、彼女は意に介さない。 「あなたたちに私は裁けない。私は既に死者なのだから」 そしてちなみは、復讐の完成を宣言する。真宵が見つからないのは、彼女が自殺したからだ、と。 あの夜、何も知らない春美が、キミ子の指示通りちなみを霊媒するのを避けるため、舞子は自らちなみを霊媒した。 現世に舞い戻ったちなみは、そのまま舞子の体を介して真宵暗殺を実行しようとした。 だが、ちなみは真宵を殺そうとしたとき、何者かに刺されて一度だけ意識を失ったという。 「殺されそうになった真宵が反撃して舞子を殺してしまい、後になって相手が自分の母親だったと知って 己を恥じて吾童川に身を投げた。そんなところじゃないかしら?だから、私の復讐は達成されたの」 真宵を守れなかった…机に伏して慟哭する成歩堂。だが、ゴドー検事が異議を唱える。「それはありえない」と。 その言葉に、成歩堂は入院中に見たかこの事件のファイル〔3-4〕を思い出す。 「奥の院がある吾童川東岸は岩場になっている。飛び降り自殺したなら死体は川に落ちずにすぐ見つかるはずだ!」 そう、答えはすぐそこにあった。舞子が死に、春美は確保されている。とすれば、今ちなみを霊媒しているのは? 「ちなみさん、今あなたを霊媒しているのが真宵ちゃんです。あなたは標的が自分の手中にあるのを知らなかったんです!」 愕然とするちなみの前に、春美に霊媒された千尋が現れた。あの夜、真宵はいち早く千尋を霊媒して 「自分に敵対する霊を呼ぶはずが無い」という心理的盲点に隠れるこの策を伝授されたのだ。 「これで分ったでしょう、ちなみさん。あなたは私に一生…いえ、死んでも私に勝てないのよ!」 …死者を裁く法は無い。だが、その魂に敗者の烙印を押され、ちなみの霊は絶望の悲鳴と共に消えていった。 すべて終わりかと思いきや、ゴドー検事がさらなる異議を唱える。 「綾里舞子殺害の真犯人は立証されていない。検察は最後の証人として綾里真宵を召喚する!」 14逆転裁判3 第五話 4/4sage2005/07/17(日)09 47 14 ID /a/wo2VQ 検察側の要請で、真宵が証言台に立つ。だが、その証言には違和感があった。 舞子を殺した「犯人」は、真宵に嫌疑が及ばぬよう気を遣い、そして真宵もその犯人をなぜか庇う節が見られる。 だが、真実こそが全てに優先するという信念に従い、成歩堂はその矛盾を暴く。導かれた答えは意外なものだった。 「真犯人は…ゴドー検事、あなたです。あなたは奥の院に居たから昨日の法廷に出ることができなかった。 中庭の不自然な工作もあなたが行ったのなら納得がいく。あなたは視力補助のためにその仮面をつけているが それでも特定の色が…『白地に赤』が見えないんだ。だから、現場の雪に散った返り血を取り除くために 中庭の雪全てを掻き出さねばならなかったし、白い石灯籠に書かれた血文字を見逃すというミスを犯した!」 そして成歩堂は、なぜゴドー検事が真宵を庇ったのか、その理由も解き明かす。ゴドー検事の真の名は 神乃木荘龍。死んだと思われていた、千尋の元恋人にして先輩弁護士。 ゴドー検事はその事実を否定せず、己の境遇を語り始める。5年前の事件で、彼はちなみに毒を盛られて 死にこそしなかったが、昏睡状態のまま5年間眠り続けた。1年前、彼が目覚めたとき 彼は毒の副作用で視力を失い、また恋人・千尋も復讐対象・ちなみも失っていた。 全てを失った彼が見出した目標は二つ。千尋を守ることができなかったにもかかわらず千尋の後継者と呼ばれている 成歩堂の打倒。そして、千尋の最愛の妹、真宵を倉院流をめぐる陰謀から守ること。 検事となった彼は、その権力を使ってキミ子の動向を監視し、行方不明だった舞子を探し出して協力を取り付け あの夜、舞子、あやめと共に真宵殺害計画を防ぐべく、ひとり奥の院に待機していた… そこまで語って、ゴドー=神乃木は口をつぐむ。最後の一点「彼が舞子を殺したのか」は自力で立証せよというわけだ。 (ここでBGMに流れるのは、逆転裁判3のクライマックス曲ではなく、懐かしい逆転裁判1のクライマックス曲! 『3年実経験を積めば一流になる』と千尋が評した、成歩堂の真価が今、問われる!) ポイントは刀傷。真宵の証言から「真犯人」は真宵を襲おうとした「ちなみ」と争いになり、刀傷を受けたことが分っている。 だが昨日、事件当時のまま奥の院に隠れていたはずのゴドー検事の体に、そんな傷は見当たらなかったのだが…? 「その仮面です!あなたは『ちなみ』ともみ合った際、仮面を弾き飛ばされて顔面に傷を負った! そして今も、その仮面の下に刀傷を隠している!!」 成歩堂の渾身のツッコミに大きくのけぞったゴドーは、最早言い逃れようともせず、己の心境を語り始める。 …あの夜、自分は本当に、真宵を守るために戦ったのだろうか。 真宵を守るなら、なぜ真宵の保護者である成歩堂に話をしなかったのか。あの夜、刀を振りかざしたとき それが本物のちなみでなく、ちなみを霊媒した他人の体だと承知の上で刀を振り下ろしたのはなぜなのか。 あの戦いが無私の義侠心によるものか、それとも自分の虚栄心を満たす自己満足の暴力だったのか もはや彼自身にも分らない…。 「あたしは信じてます。神乃木さんはあたしを守るため戦ってくれたんです!」 その言葉に応えるように、ゴドーの頬を一筋の血が伝う。…やはり彼は、仮面の下に傷を負っていた。 「俺の世界に『赤』は存在しない。…これは、俺の涙だ。男が泣いていいのは、全てを終えたときだけ、だぜ」 事件は解決した。あやめは事件への関与を認めたが、殺人については無罪となる。 最後に言いたいことはあるかと聞かれたあやめは、成歩堂にある秘密を明かした。 それは「成歩堂とちなみお姉様は、あの裁判の日までに2回しか会っていない」という驚くべきものだった。 「今まであなたをだましていました。ごめんなさい…リュウちゃん」 その呼びかけで成歩堂は全てを察した。警察にマークされていたちなみの影武者として、成歩堂と交際していたのは 彼女、あやめだった。しかし、あやめは本気で成歩堂を好きになってしまい、彼女を疑いだしたちなみは 自分の手で証拠品を滅却しようとして〔3-1〕の事件を起こしたのだった。 「ひとつだけ、言わせてください。…あなたはやはり、僕の思った通りの人でした。それだけはずっと信じていました」 一方、一連の事件の黒幕が自分の母だったと知って、春美は真宵の元を去ろうとするが 真宵はそんな春美を引き止め、自分は今とても幸せだと語る。 「みんながあたしを守ろうとしてくれて、そして今あたしがここにいる。だからあたしは幸せなんだよ」 成歩堂も真宵も、大きな試練を乗り越えた。庇護者の元を離れ、一人で立つときがやって来たのだ。 ~逆転裁判3 END~ 15逆転裁判3担当sage2005/07/17(日) 09 51 33ID /a/wo2VQ 逆転裁判3、これにて全編の終わり。同時に、逆転裁判三部作の完結でもあります。 逆転裁判シリーズは、1を飛ばして2や3から始めても構わない造りになっていますが 新人時代の千尋や「御剣弁護士」VS狩魔冥といった、逆裁ファン向けのくすぐりの多い本作は やはり1・2をプレイしてから遊んでみてほしいというのが個人的な意見ですね。
https://w.atwiki.jp/storyteller/pages/227.html
逆転裁判3 10-149~160, 16-410~415・449~450、 17-10~15 149 逆転裁判3 sage 04/11/1319 50 52ID /KvqWpRI では、逆転裁判3の1話目、『思い出の逆転』を書かせていただきます。 かなり長くなっていますが、ご容赦ください。 エピソード1 『思い出の逆転』 場面は成歩堂龍一の回想から始まる。 降りしきる小雨の中に立つ、二人の男。切れ切れの会話。 言い争いは、成歩堂龍一が一方的に突っぱねて終わったかに見えた。だが……。 「ぼ、ぼくじゃないぞ!」 呆然と立ち尽くす成歩堂龍一の足元には、先ほどまで会話していた男の遺体が横たわっている。 <4月11日 午前9時40分> 時を遡ること5年前。 地方裁判所・被告人第3控え室では、新米弁護士・綾里千尋が、師匠の星影宇宙之助とともに、緊張しながら開廷を待っていた。 彼女が弁護席に立つのは、これで2回目である。 今回の依頼人は、勇盟大学芸術部在籍の学生、成歩堂龍一。風邪を引いているらしく、しょっちゅう咳をしている。彼は現在、同大学に在籍していた呑田菊三殺害容疑をかけられている。 <同日 午前10時 地方裁判所・第2法廷 開廷> 事件があったのは、私立・勇盟大学のキャンパス。 殺害されたのは、同大学薬学部4回生・呑田菊三。死因は感電によるショック死。 事件は発生直後、学生によって発見、通報。現場には被害者の死体と、逃げ遅れた被告人・成歩堂龍一がいた。 殺害の動機は、被告人と被害者、被告人の恋人・美柳ちなみによる恋愛関係のもつれと見られている。 一人目の証人は、被告人である成歩堂龍一。 彼は「自分は死体を発見しただけで、被害者のことは知らない。あんなキザなイギリスかぶれと話したこともないですよ!」と主張。 しかし、千尋はこう考える。 「それならなぜ……あなたは知っているのですか?被害者が『イギリスかぶれ』だったコトを!」 追求された成歩堂は、さらに証言を重ねる。 「シャツの背中に描かれていたんです。バカでかいユニオン・ジャックが」 だが、法廷記録をチェックしてみると……手元の現場写真・1に写っている被害者は、革のジャケットを着ているため、背中に描かれたユニオン・ジャックを見ることは出来ない。 通りすがりに死体を発見したのならば、被害者がこのジャケットの下に何を着ていたか知ることは出来ない! 「異議あり!」 千尋に追及され、無言になる成歩堂。 「なるほどさん、あなた……この私に、ウソをついたのねっ! わ……私……信じていたのに!なるほどさんのコト……」 弁護側は、被告人が単なる通りすがりではないことを立証してしまったのだ。 150 逆転裁判3 sage 04/11/1319 52 34ID /KvqWpRI ここで、ふと検察側・亜内武文検事が話題を変えた。 「カゼをひいておるようだが……薬は飲まれないのかな?」 成歩堂の話によると、市販の風邪薬『カゼゴロシ・Z』を愛飲しているのだが、どこかに落としてしまったという。 亜内検事が、新しい証拠品として現場写真・2を提出する。 そこには、被害者の手に握られた、『カゼゴロシ・Z』が写されていた。しかも、成歩堂の指紋つきで……。 検察側は『これは、殺意を感じた被害者が、被告人を告発するために拾ったのだ』と主張し、現場写真・2とともに、『カゼゴロシ・Z』の薬ビンを提出する。 ちなみに、被害者はこのとき腕時計をしていて、現場写真・2にも写っているのだが、感電の際に故障した様子で止まってしまっている。 最悪の事態にがく然とする千尋。 しかし、成歩堂への追求が終わったわけではない。証言は続く。 被害者から、成歩堂の恋人・美柳ちなみについて話があるので、2時45分に薬学部の校舎裏に来るよう呼び出しを受けたこと。 話をして、3時ごろには別れたこと。 あとで戻ってみたら、被害者がすでに倒れていたこと。 『カゼゴロシ・Z』は、この2、3日ずっと飲んでいたが、事件当日のお昼ご飯のときからなくしてしまっていたこと。 ここで、被害者の在籍していた薬学部の話題が出る。 薬学部では、高圧電流を使った実験機械を使っているのだという。企画より高い電力を使うので、専用の高圧電線を引いているとのこと。電線は、校舎に沿って頭の上を走っている。 裁判長は、『被告人が被害者の死亡時刻に会っていること』と、『立ち去ったはずの被告人が、なぜか現場に戻っていること』を挙げ、「被告人の証言は信用できない」と断言する。 ただひとつ、問題として挙げられるのは『殺害方法』。その凶器についてはまだ提出されていないのだ。 その方法を立証することが出来れば、このピンチを切り抜けることが出来るかもしれない……! 「……裁判長!これまでの証言を統合すれば……答えを出すことが出来るはずです!どうして被害者は死んだのか……?」 千尋は法廷記録の中から、現場写真・1を取り出し、切れた送電線を指摘する。 「この現場写真に、しっかり写ってるじゃないですか! この送電線こそが、被害者の死因。そう考えるのが自然です!」 ところが、亜内検事が新事実をもって切り返してくる。 被害者の革ジャケットの胸部分には、被告人の指紋が残されていた。そんな部分に指紋がつくケースは、殺意を持って切れた送電線に突き飛ばしたとき以外にはありえない、と。 151 逆転裁判3 sage 04/11/1319 53 50ID /KvqWpRI 星影が「……オシマイ、ぢゃな」とつぶやく。 しかし、千尋はなおも食い下がる。 「これでいいの?なるほどくん! あなたはまだ、本当のことを……真実を話していない。それなのに……今、判決が下ろうとしているのよ!」 成歩堂は、本当のことを言ったら、きっと信じてくれないから……とためらうが、千尋の「あなたがどんな証言をしようと信じる、最後まであなたを弁護する」という言葉に心を動かされ、真実を告白する。 「ボクが……ボクが、つきとばしたんです!アイツを……呑田菊三を!」 内心、動揺を隠せない千尋。まさか、ホントに突き飛ばしていたなんて……。 そして、そのときの状況について、成歩堂の証言が始まる。 恋人を悪く言われたため、かっとなってつきとばしたこと。 そのときに、なにか大きな音がしたような気がすること。 立ち去ってから少しして、心配になったので戻ってみると、被害者がすでに死んでいたこと。 この尋問で、成歩堂の処遇が決まってしまう。気合を入れ直す千尋。 「なにか大きな音がしたような気がする」という部分に着目し、詳しく話を聞いてみると、「突き飛ばしたときに、被害者が持っていた傘を落とし、その上に倒れたのを見た」と。 手元の現場写真・1を見てみる。 確かに壊れた傘は現場に残されているが……それは、被害者の身体の下にではなく、死体から遠く離れた電柱のところにある。 すなわちこれは、『被告人が立ち去った後、被害者はその場から移動した。つまり、被告人と会った時点では、被害者はまだ死んでいなかった』ことを意味する! 「異議あり!」 検察側は、風で飛ばされただけだと主張するが、弁護側は被害者の身体の下にある傘が飛ばされるはずがないと反撃。疑問が残る限り、判決を下すことは出来ないと裁判長も判断する。 ところが……検察側の亜内検事の口元には、ほがらかな笑いが浮かんでいた。 どうやら、次の証人が待機しているようだ。 その証人の名は、美柳ちなみ。被告人・成歩堂龍一の恋人である。彼女は、殺人現場にて、決定的瞬間を目撃しているらしいのだ。 しかし、対する弁護側・綾里千尋の口元にも、不敵な笑みが浮かんでいた。 「私は……この瞬間を、待っていたのです」 ここで20分の休憩が提言される。 152 逆転裁判3 04/11/13 22 28 06 ID /KvqWpRI <同日 午前11時52分 地方裁判所 被告人第3控え室> 次の証人が自分の恋人だと聞き、成歩堂はほっとしている様子だが、千尋は慎重な姿勢を崩してはいない。彼女は成歩堂に、美柳ちなみとの馴れ初め話を聞く。 成歩堂がちなみと会ったのは、半年前。この地方裁判所の地下資料室で、弁護士になるための勉強していたところに、彼女がやってきたのだという。 その時に、恋人の証として彼女が首からさげていたペンダントをプレゼントされた。 ハート型の中央に、小さなボトルをデザインしたペンダント。成歩堂は嬉しさのあまり、会う人みんなに見せびらかしているのだという。 しかし、ちなみはなぜか、会うたびにペンダントを返して欲しがるのだそうだ。 話を聞き終えたところで、千尋はおもむろに小さな新聞記事を取り出す。 「あなたが美柳ちなみさんと出会った、半年前の8月27日……この裁判所では、こんな事件があったのよ」 それは、裁判所のカフェテリアで起きた、殺人事件であった。 1年前の裁判から、弁護席に立たなくなってしまっていた千尋が、なぜ直前になってこの事件を担当すると言い出したのか……星影はその理由を察し、地下の資料室でこの事件についての情報を探り出すと進言してくれる。 <同日 午後12時13分 審理再開> 二人目の証人、美柳ちなみの登場。 可憐で清楚、美しい証人に、裁判長と検察側は目を奪われ、千尋は開廷早々、いきなり孤立する。 彼女は、勇盟大学・文学部3回生。川柳について勉強しているのだという。 そして……千尋とは面識があるようなのだ。 「よろしくおねがいしますね。……おばさま」 ちなみは『被害者が勝手によろけて倒れた。被告人は何もしていない』と証言する。 しかしそれは、被告人自身の告白により、『被告人は被害者を突き飛ばした』という事実が明らかになっているため、矛盾している。 それを追求すると、ちなみは『突き飛ばした瞬間は見ていない。争っているように見えなかったし、何の物音もしませんでしたから』と訂正する。 だが、この証言も被告人・成歩堂龍一の証言と異なるのだ。 なぜなら突き飛ばした瞬間、被害者は傘の上に倒れた。その際に鋭く大きな音がしたことを、彼は覚えているのだから。 「近くにいたあなたが、なぜ……この音を聞いていないのかしら?」 しかし、敵もさるもの。ちなみはにこやかに反論してくる。 「音を聞いていなかった理由は……ヘッドフォンで、お歌を聴いていたんですの」 聞けば、あの時は雨はやみかけていたものの、まだ雷が鳴っていたのだという。 それが怖くてヘッドフォンをしていたため、両耳がふさがっていて音は聞こえなかった、と。 ここで千尋は、事件の流れをひっくり返すような重大ポイントを発見する。 事件当時、現場では雷が鳴っていたこと。 被害者の死因は、感電によるショック死。ということは……『落雷による死亡』という可能性が出てくる! 「『呑田菊三が殺害された』……そもそも、その定義が間違っていた!」 153 逆転裁判3 04/11/13 22 30 07 ID /KvqWpRI だが、検察側の調査は、もう一段上を行っていた。 気象報告によれば、事件当日、現場付近に落雷は確認されていない。 それに、この送電線が事件に関係していることを裏付ける証拠が存在するのだという。 それは、事件当時、薬学部の研究室で実験をしていた学生たちの証言書。当日午後3時頃、いきなりすべての実験機器が停止してしまったのだという。 送電線が切れた時刻と、被害者の死亡時刻はぴったり一致している。つまり、切れた送電線と事件は関連している、ということだ。 この送電線は相当に古くなっており、少しでもショックを与えれば、いつでも切れる状態にあったらしい。近く改修工事が入る予定だったことも、学生たちの証言から明らかになっている。 ここでひとつ、疑問点が浮上する。 『少しでもショックを与えれば、いつでも切れる状態にあった』ということは、裏を返せば『ショックを与えなければ送電線が切れることはなかった』ということになる。 千尋はそのショックの原因として、成歩堂龍一の証言を例に挙げる。 被害者を突き飛ばしたとき、被告人が大きな鋭い音を聞いたこと。 それは、午後3時ごろだったこと。 実験機器が停止した時刻が2時55分であるから、証言とも一致する。 ゆえに、送電線を切ったのは被告人の一撃であったことに間違いはない、と。 すかさず亜内検事は、「その被告人の一撃で、被害者は感電死した」と主張するが、千尋は即刻意義を唱える。 被告人の一撃で送電線が切れたのだとすると、被告人が被害者を突き飛ばした『場所』は、傘が落ちている付近。奥にある電柱のあたりになる。 となると……手前にぶらさがった送電線で、被害者が感電することはありえなくなる。すなわち、 「被害者を感電死させたのは、別の人物ということになるのです!」 154 逆転裁判3 04/11/13 22 32 48 ID /KvqWpRI 千尋の分析に、口を差し挟んできた者がいた。美柳ちなみである。 千尋の説明と自分の目撃情報が食い違っているので、証言したいというのだ。 一見、恋人である成歩堂をかばうように見せかけつつ、みえみえのウソを証言してきているちなみ。千尋はいよいよ本腰を入れる。 「リュウちゃんは……2回、おつきとばしになったのです。1回目、電柱にぶつけられて……送電線が、お切れになりました。 それで、ノンちゃんは必死にお逃げになろうとしたのですが……リュウちゃんは、すぐに追いかけて、背中からそっと体当たりを。 送電線が切れてから、お感電まで、1分もたっておりませんでしたわ」 送電線が切れてから、感電までの時間……? 手元の資料を見てみると、学生たちの証言では、送電線は2時55分に切れたということになっている。 現場写真・2を見ると、被害者の腕時計は、感電した3時5分で止まっている。 すると、この10分間の空白の時間は、いったい何を意味するのか? 被告人は、被害者をつきとばした後立ち去り、被害者が死亡した後、現場に戻ってきている。 この空白の時間に事件現場に存在し、被害者を殺害することが出来たのは、ただ一人! 「弁護側は主張します。被害者を死に追いやった真犯人は、他にいたのです! 美柳ちなみさん。……もちろん、あなたしかいない!」 目に見えて動揺するちなみ。 「送電線が切れてから、被害者が感電するまでの空白の10分間……その間、あなたはなにをしていたのですか? 助けも呼ばず、ヘッドフォンでお歌を聴きながら……「どちらもファイト!」と応援していたのかしらね!」 その瞬間、法廷に「待った!」の声が響き渡った。 証人席に、被告人・成歩堂龍一が乱入してきたのだ。 「弁護側は……今の発言を、全面的に取り消しますっ!」 今までの審理すべてを覆す、とんでもない発言に、千尋は狼狽する。 成歩堂は係官に連れられて被告席に戻ったが、法廷内の動揺は収まらない。 と、ちょうどその時。 地下資料室に行っていた星影が戻ってきた。 半年前の8月27日に、この裁判所で起きた事件。その参考となる警察資料を探し当ててきてくれたのだ。 それは、カフェテリアでとある人物と面会していた弁護士が、コーヒーに毒を盛られた、というものだった。 その事件の被害者の名は、神乃木荘龍弁護士。……千尋の、恋人だった人物である。 155 逆転裁判3 04/11/13 22 35 36 ID /KvqWpRI ここで、再びちなみが千尋に向けて発言する。 『私がノンちゃんを殺し、その罪をリュウちゃんにかぶせようとした動機は何だ』と。 千尋は、半年前の事件と今回の事件との関連性を探るため、ちなみに証言を要求する。被告人・成歩堂龍一との出会いについて。 成歩堂龍一とは、今から半年前に、この裁判所の地下にある資料室で出会った。 成歩堂は弁護士の勉強のため、彼女自身は大学のレポート資料を探すために訪れたのだという。 当時、ちなみは今回の被害者・呑田菊三とつきあっていたが、そちらとはきれいに別れて成歩堂と付き合い始めたのだという。検察側の調査でも、この際のトラブルは一切見当たらず、それどころか呑田本人もちなみと別れることを望んでいたらしい。 しかし、当時の事件資料によると、ちなみは別の事件の調査目的で、神乃木弁護士に呼び出され、面会していたらしい。 その直後、毒入りコーヒーの事件が起こった。そしてちなみは、その毒を入れたとされる最有力候補として、記録に残されていたのだ。 そこを指摘すると、ちなみは半年前の事件と自分は無関係である、という証言を始める。 被害者である弁護士とカフェテリアで会って話をしたこと。 自分が席をはずしたときに事件が起こったこと。 毒薬は液体で、致死量の10ミリリットルが検出されたと聞いたこと。しかもその毒薬は、とても検出が難しい特殊なもので、警察によると高度な科学的処理で精製されたものであるという。 ちなみには、そんな毒薬を手に入れる手段はない。それが、彼女の主張であった。 ……だが。 当時、彼女は薬学部在籍の呑田菊三と恋人関係だった。 研究室には、化学実験に使用する最新設備がある。逆に言えば、これだけ特殊な毒薬を手に入れるルートは、それしかありえない。 となれば、『毒薬を彼女が入手できなかった』という論理は崩れ去る。 あとは、被害者のスキを見て毒薬を流し込めばいい。 それが出来たのは、同じテーブルに同席していたちなみだけなのだ。 だが、瀬戸際のちなみも粘り強く食い下がる。 コーヒーに入れられた毒は、10ミリリットル。目薬びん3分の2くらいの量だ。 それだけの量の液体を運ぶには、容器が必要になる。 だが事件直後、すぐに受けた身体検査では、そのようなものは見つからなかった。 裁判所内も徹底的に捜査されたが、発見できなかったと公式資料にも記載されている。 「わたしが『おクスリのいれものを始末した』とおっしゃるなら、お証拠品をお見せになってくださいっ!」 千尋は反撃に対し、『この事件で身体検査をされるはずのない人物』を提示する。 それは、地下資料室で弁護士の勉強をしていた学生・成歩堂龍一。 彼女は、毒入りボトルのついたペンダントを、プレゼントという形で成歩堂に渡してしまっていたのだ。決定的な証拠を、隠してしまうために。 これを検証するため、千尋はボトルの中身について、薬学部で分析してみるべきだと提言する。必ず、その痕跡が見つかるはずだ、と。 156 逆転裁判3 04/11/13 22 36 30 ID /KvqWpRI そこに、またしても証人席に被告人・成歩堂龍一が乱入してくる。 あくまでもちなみを守り、かばおうとする成歩堂に、千尋は諭し始める。 「なるほどくん……あなたは考えたことがあるかしら?美柳ちなみが、『なぜ』あなたとつきあっているか?」 千尋はそこで、ちなみの『本当の目的』を明らかにする。 彼女の狙いは、成歩堂龍一に預けたペンダントだけだったのだ、と。 その根拠は、控え室で成歩堂が話した内容だった。 一度プレゼントしたはずの品物を、執拗に返して欲しがる理由。それは、そのペンダントが、彼女にとって致命的な証拠品であり、どうしても回収したかったからなのだ。 だが、成歩堂はそれを返さないどころか、会う人にいちいち見せびらかしていた。 「だから、彼女は……」 結論を言いかけた千尋の言葉をさえぎって、成歩堂は法廷を飛び出した。 法廷内は騒然とし、係官が被告人を連れ戻しにかかる。 脱走した成歩堂が程なくつかまり、ほっとしたのもつかの間、千尋はとんでもないことに気がついた。 さっき、成歩堂が千尋にぶつかってきたとき……彼はどさくさにまぎれて、証拠品であるペンダントを持っていってしまったのだ。 係官に連れ戻され、成歩堂は再び法廷へ戻ってきた。 だがここで、彼は衝撃の事実を告白する。 なんと彼は、証拠品のペンダントを……噛み砕いて、食べてしまっていたのだ。 ペンダントには、猛毒が入っていたはず。 千尋は急いで閉廷を申し出るが、そこに亜内検事が異議を申し立てる。 被告人は、『あのペンダントには毒など入っていなかった』ことを、身をもって証明してくれた、と。 千尋は、『薬品の毒性がすでに消えてしまっていたからだ』と主張するが、亜内検事は意に返さない。 「弁護人が、どんな場面においても被告人を信頼しているように、私も証人・美柳ちなみさんをイノチをかけて信頼している! あなたのスイリは、間違っていたのですよ!」 157 逆転裁判3 04/11/13 22 37 24 ID /KvqWpRI ここで無情にも、裁判長の小槌がこだまする。 残念ながら、千尋の主張は認められない。法廷では、証拠品がすべてだからだ、と。 絶句する千尋。 「ここまできて……逃げられてしまうの?」 落ち込む千尋をよそに、状況下では『美柳ちなみの容疑は晴れた』と解釈され、再び審理に立ち戻っていく……かに見えた。 「待った!」 その時、声がかかった。 証人席にいる、成歩堂からだった。 どんな状況においても、必ず自分を信じてくれる千尋の信念に、頑なだった彼の心もついに突き動かされたのだ。 そして成歩堂は、ずっと言っていなかった事実について、語り始める。 彼が呑田菊三と交わした、会話の内容について。 呑田菊三は、ちなみについてこう語っていた。 「彼女とは、もう会わないほうがいい。きっと、よくないことが起こる。 あの女はなあ、ゆうべ、オレたちの実験室から、毒薬を盗みやがったんだ! ……半年前にも、薬品のサンプルがなくなったことがあった。あのときも、実験室にアイツが来ていた。 盗んだの……アイツしか、考えられないんだよ!」 「……ホントにそう言ったのね?呑田菊三さんは……」 確認する千尋の声だけが、しんと静まり返る法廷に響く。 成歩堂はさらに、もうひとつの事実を告白する。 自分が被害者を突き飛ばし、その後にもう一度現場に立ち戻ったとき……そこには、倒れた被害者のそばにしゃがみこむ、美柳ちなみがいたこと。そして、彼女自身から、そのことを証言しないように口を封じられていたことも。 「千尋さん!教えてよ!ちいちゃんは……ちがうよね!ハンニンなんかじゃ……」 千尋は、冷静に考え込んでいた。 半年前にも盗まれていた毒薬、たった今明らかになった新事実……今まで明らかになってきた事実を統合させると、導き出される答えは、たった一つしかありえない。 成歩堂の証言によれば、ちなみは被害者が殺害される前の晩に、毒薬を盗んでいることになる。その目的は……『誰かを殺害するため』。 その誰かとは……。 「それは、あなたよ!……成歩堂龍一ッ!」 「そ、そんな……ムチャクチャですぞ!第一、亡くなったのは呑田菊三くんでしょうがっ!」 検察側・亜内検事から異議が申し立てられるが、千尋は意に介さない。 なぜなら、被害者の死因は感電。盗まれた毒薬は関係ない。 誰かを殺す意図があって毒薬を盗み出したのならば、被害者の死因は毒殺でなければならないのに、そうではなかった。つまり、呑田菊三の死は結果論であって、ちなみの意図は、他の人物にあったとしか思えないのだ。 ちなみが最も取り戻したかったものは、半年前の事件で使われた、殺人の証拠品であるボトルつきのペンダント。しかし、そのペンダントはある人物が所持していて、回収もままならない。さらにその人物は、決定的証拠品であるそれを、ことあるごとに他人に見せびらかしている。 彼女が毒を盛ることで殺害をもくろんだ人物は、彼女にとってもっとも邪魔な人物……成歩堂龍一を置いて、他ならない! 158 逆転裁判3 04/11/13 22 38 37 ID /KvqWpRI 「ちょっと、ジャマよ。どきなさいな……リュウちゃん」 その時、証人席にいる成歩堂を、押しのける者があった。……美柳ちなみだった。 「あれほど、私のことは黙っておけ、って言ったのに……クズがっ!」 口調も物腰も、雰囲気までもが豹変したちなみに、裁判長も検察側も言葉を失う。 彼女をまっすぐに見据えるのは、弁護側にいる千尋のみ。 ちなみは髪をかき上げつつ、悠々と語る。 「どうあっても、このわたしを殺人犯にしたいようね。でも、証拠はどこにあるの?あのペンダントは、泣き虫ボウヤのおやつになっちゃったのよ?」 言葉に詰まる千尋。彼女の言うとおり、唯一の証拠品は、もう手元には残っていない……。 「証拠もなく、善意の証人を殺人鬼扱い……お話になりませんわ。わたし、帰らせてもらいますね」 ここで逃してはなるまい、と制止する千尋。だがそれを、星影が引き止める。 ちなみの犯行を立証する決定的証拠を提示することが出来ない以上、ちなみを引き止めることは出来ない。もしそれを強行すれば、千尋はその罰として、二度と弁護士として法廷に立てなくなるという、最悪の処分を受けなくてはならないのだ。 しかし、千尋は被告人を信じて守る、弁護士なのだ。処分を恐れて被告人を放棄し逃げるくらいなら、弁護士バッジなど捨てたほうがましだ! 正直なところ、今の時点で決定的証拠といえるものはない。 だが、今までの過程を踏まえて考えてみれば、おのずと分かってくるだろう。 ちなみが確実に成歩堂を殺害するために、盗んだ毒薬を入れようと考えるものといえば、たった一つしかない! 千尋は証拠品の中から、最後の証拠品・『カゼゴロシ・Z』のビンを突きつける。 この風邪薬は、元々成歩堂が所持していたもの。しかし、事件のあったお昼ごはんのときから、どこかになくしてしまっていた。 昼食は、いつもちなみと二人きりで食べているのだという。『カゼゴロシ・Z』は、事件当日の昼食時に、ちなみが盗んだと考えられるだろう。猛毒を仕込み、成歩堂を殺すために。 だが、亜内検事も負けじと食い下がる。そのビンを実際に持っていたのは、被告人ではなく、被害者である呑田菊三ではないか、と。 千尋はここで、不敵に微笑んだ。 「みなさん。……半年前の事件を思い出してください。美柳ちなみが、どこに証拠品を隠したか……?」 成歩堂を毒殺する目的で、ちなみは彼に会いに行くつもりだった。 だがそこで、彼女は被害者・呑田菊三と話している成歩堂を見つけ、その話の内容をすべて聞いてしまった。 呑田菊三は、ちなみが思っていた以上のことを理解し、知ってしまっている。このままでは、うまく成歩堂を毒殺できたとしても、彼経由でちなみに容疑がかかってくるのは明白だ。 状況を汲んだ彼女が、とっさに思いついたこと。 それが、『送電線を使って呑田菊三の口をふさぐこと』だったのだ。 だがここで、ちなみの思わぬ方向に事態が動いた。 立ち去ったはずの成歩堂が、現場に戻ってきてしまったのだ。さらに悪いことに、実験機械が止まったため、薬学部の学生たちまで現れてしまった。 呑田菊三の死体を前に、彼女は焦り、すばやく考えた。この状況で、もし身体検査などをされたら、毒薬を持っていることがバレてしまう。そうなれば、追及の手はどこまでも伸び、身の破滅になりかねない! そこで彼女は、半年前と同じ方法で、毒薬を処分することにしたのだ。他人の手に、自らの犯行の証拠品を押し付ける方法で。 159 逆転裁判3 04/11/13 22 39 36 ID /KvqWpRI ……法廷は、しんと静まり返った。千尋の説得力に、圧倒されて。 だがそこに、逆なでするように誰かの含み笑いが漏れた。 「どうしたのかしら?みなさん。だまりこんじゃって。こんなの、バカなオンナの妄想に決まってるじゃない」 鼻で笑うちなみに向かって、千尋は『カゼゴロシ・Z』のビンを突きつける。 「この薬……あなた、飲めるかしら?」 言葉をなくすちなみ。千尋は、さらに言及する。 「なるほどくんは、あのペンダントを食べたわ。あなたも試してみる?運がよければ……助かるかもね。 もし、あなたが無実だと主張するのならば……たった今、それを証明しなさい!この薬を、飲み下して!」 ……グウウ、とうめき声が響いた。 優雅な日傘の下、千尋を睨みつけるちなみ。それは、まさに恐ろしい鬼のような形相だった。 「……コレデワタシニ勝ッタツモリ?」 悪鬼のような形相から、一瞬で可憐な乙女の表情に戻って微笑むと、彼女は警察に出頭するために、法廷を立ち去って行った。「わたし、このままでは終わりませんわよ。またいつか、お会いするわ……必ず」という、謎の言葉を残して。 被告人・成歩堂龍一の無実は証明された。千尋の弁護は、成功したのだ。 だが、亜内検事は負けた事実をなかなか認めない。 弁護人の主張は、なんら根拠がないとしてしつこく言い募る。こんな新米弁護士に、この亜内が負けることなど、あってはならないことなのだ、と。 千尋はそこで、静かにたたみかけた。 「この薬……飲めますか?」 うろたえ、冷や汗を流す亜内検事に、千尋は人差し指を突きつけ、言及した。 「あなたはさっき、私にこう言いましたね。証人である美柳ちなみさんを、イノチをかけて信頼していると。 ……さあ、センパイ。この新米に、証明してください。 どの程度の覚悟を持って、証人を『信頼』していたのか!あなたが『かけていた』というイノチが、どれほどのものなのか!」 ……反論できないまま打ちひしがれた亜内検事から、髪の毛と魂が抜け落ちていった……。 160 逆転裁判3 04/11/13 22 40 40 ID /KvqWpRI <午後3時16分 地方裁判所 被告人第3控え室> 千尋の1年ぶりの弁護にして、初の勝訴判決。隣で成り行きを見守っていた星影の表情も明るい。 だが、成歩堂の表情は暗く、落ち込んでいる。大好きだった恋人に裏切られたショックが大きいのだろう、無理もない……と思いきや。 「今日のちいちゃん、本当にホンモノだったんでしょうか!」 自分の知っているちなみは、あんなひどいことを言う子ではないという。もしかしたら、よくできたニセモノではないか、と……。 半分脱力、半分呆れながらも、千尋はこう諭した。 「彼女のことは忘れなさい。……それが、一番いいわ」 成歩堂は今、弁護士を目指して勉強しているという。 自分にはどうしても助けたいと思っている友達がいて、今から勉強を頑張って弁護士になれば、救うことが出来るかもしれないから、と。 「ぼく、勉強します。必ず弁護士になるから……だから、またいつか法廷で会おうね!」 成歩堂との再会を約束し、千尋にとって2回目の裁判は、幕を閉じた……。 そして、5年後。 無罪判決を受けた成歩堂は、約束どおり、弁護士になった。 助けたかった友達も、何とか救い出すことが出来た。 しかし……綾里千尋は、すでにこの世を去った。 だが、彼の胸には、千尋の言葉がいつでも息づいている。 「なるほどくん。何があっても、依頼人を信じるの。法廷で最後に必要になるのは……そのチカラよ」 成歩堂自身にとって、この事件はつらい思い出でもあり、そして大切な思い出でもある。 二度と振り返ることはないと思っていた記憶。この時のことを、もう一度かみ締める日が来るのだが……それはまた、少し先のことになる。 『思い出の逆転』 終 以上になります。 長々とお付き合いいただき、ありがとうございました。 410 逆転裁判3 sage 2005/07/03(日)00 15 29 ID nTpYAXSd 一ヶ月ほど間が開いてしまいましたが、「逆転裁判3」まずは第一話と第二話を投下します。 例によって、過去作品「逆転裁判」「逆転裁判2」の内容に言及する必要があるときは 〔2-3〕(←逆転裁判2の第3話) のように表記していますので、気になる方はまとめサイトから当該ストーリーを確認してください。 411 逆転裁判3 第一話sage 2005/07/03(日) 00 17 21ID nTpYAXSd 【第一話 失われた逆転】 事件発生日時:4月9日午後3時頃(目撃証言と検死による) 現場:勇盟大学 薬学部校舎裏庭 被害者:呑田 菊三(ノンダキクゾウ)22歳、薬学部4回生。被告人の彼女とかつて恋愛関係にあった。 死因:感電死。薬学部の実験のために特に引かれていた高圧線によるものと思われる。 容疑者:成歩堂龍一(ナルホドウリュウイチ)21歳。芸術学部3回生。現在、たちの悪い風邪を引いている。 事件は、メインストーリーから5年前、主人公の成歩堂が大学生のときに起こった。 星影法律事務所の新人、綾里 千尋(アヤサトチヒロ)の、弁護士になってから「2回目」の審理。 被告人である成歩堂は、恋敵である呑田を殺した容疑に問われている。 検察側に立つのは、当時、新人キラーとして知られていた亜内 武文(アウチタケフミ)検事。 彼はさっそく、最初の証人として被告人である成歩堂自身を指名。千尋が自らの依頼人を尋問するよう仕向ける。 案の定、矛盾だらけの証言を炸裂させて墓穴を掘る成歩堂だが、千尋はその矛盾を暴きつつも 依頼人を信じる態度だけは崩さない。その姿に成歩堂も思うところがあったらしく 「あいつと会い、口論になって突き飛ばしたんです。その時大きな音がしました。あいつの傘が折れた音だと思います」 と、真実を話した。その音こそ被害者の感電した音だと攻める亜内検事に、千尋は不適な笑みを向ける。 「現場写真に折れた傘が写っています。…被害者の死体から離れた場所に!つまり被害者は 突き飛ばされた後に移動した。突き飛ばされたときは死んでいなかったのです!」 見事に検察側のロジックを突き崩した千尋だが、亜内検事は次の証人をすでに用意しているらしい。 それを知って「この時を待っていたんです」とつぶやく千尋。なにやらいわく有りげだが…? 休憩の後、証人として現れたのは、成歩堂の恋人である美柳(ミヤナギ)ちなみ。 成歩堂いわく「ちいちゃん」「リュウちゃん」と呼び合う仲だそうだが、彼女の様子はどうもおかしい。 一見、成歩堂を庇うと見せて、成歩堂が呑田を感電死させるのを見たという方向へ話を持っていくのだ。 だが、千尋はその矛盾を暴き、さらにちなみ本人を真犯人として告発する。 根拠となるデータは、被害者の呑田が、学部から毒薬を盗んだ犯人としてちなみを疑っていたという証言、 そして、この事件から半年前、この裁判所のカフェテリアで起きたある事件。 「ちなみさん、あなたは半年前、ある弁護士に呼び出されてこの裁判所を訪れている。 その弁護士が毒を盛られて倒れた際、あなたは徹底した身体検査を受けたが、毒物は発見されなかった。 …なぜなら、あなたはとっさにそれを他人に預けていたから!」 半年前、まさに事件の当日にちなみと出会い、記念に香水瓶付きのペンダントを貰ったと惚気ていた成歩堂。 だがそれは、現場から毒の入っていた瓶を隠すためのトリックだったのだ。 ところがここで思わぬハプニング。何としてもちなみを疑いたくない成歩堂が、証拠品のペンダントを食べてしまった。 ペンダントを直接調べられなくなった上、ペンダントを飲み込んだ成歩堂が平気な様子では今の推理も説得力を欠く。 証拠不足で千尋の主張は退けられる……かと思いきや、千尋はまだあきらめない。 (呑田が成歩堂に、ちなみのことを警告しようとしたのは、毒薬が『また』盗まれたからだった。 ちなみは、誰をどうやって毒殺しようとした?) 「彼女の殺人目標は、呑田ではなく被告人のなるほどくんだったのです!証拠隠滅すべきペンダントを 記念品として温存する彼に業を煮やした彼女は、彼の愛飲する風邪薬に毒を盛ったんです!」 成歩堂を毒殺しようとして果たせず、真相に気付きつつあった呑田の口を封じるために予定外の殺しを行った… そう断じた千尋は、現場で見つかった風邪薬を取り「これが飲めるか」とちなみに突きつける。 優雅な微笑から一転、鬼のような形相となったちひろは「これで勝ったつもり?」と捨て台詞を残した後 あくまで悠然と退廷。新人弁護士に敗れた亜内検事は、自慢のリーゼントも抜け果て、燃え尽きてしまった。 事件は解決したが、成歩堂は「今日のちいちゃん、本物だったんでしょうか」とまだ信じられない様子。 千尋は「彼女のことは忘れなさい」と、成歩堂に諭すのだった。 この頃、ある理由から法学への進路変更を考えていた成歩堂は、やがて弁護士となって千尋の部下になり 〔1-2〕の事件を経て自らの事務所を持つに至る。そして舞台は現代へ… 412 逆転裁判3 第二話 1/2 sage 2005/07/03(日)00 18 34 ID nTpYAXSd 【第二話 盗まれた逆転】 事件発生日時:9月12日午前1時(防犯カメラの撮影時刻により断定) 現場:高菱屋デパート 地下倉庫 被害者:綾里真宵(アヤサトマヨイ)19歳。倉院流霊媒術次期家元。成歩堂法律事務所に入り浸っている。 被害状況:盗難。高菱屋で開催されていた「倉院の里秘宝展」に展示する予定の「倉院の壷」を同店倉庫から盗まれた。 容疑者:怪人☆仮面マスク 年齢不詳。最近町を騒がせている怪盗。高価な美術品のみを標的にしているはずだが…? 高菱屋デパートで「倉院の里秘宝展」が開催されることになり、真宵は大はしゃぎ。いとこの春美(ハルミ)を引きつれ 会場を見学する。企画担当者は、かつての事件〔2-4〕で成歩堂と関わった華宮霧緒(カミヤキリオ)女史。 高価なお宝も展示されるとあって、警備もなかなかのものだが、翌日、目玉のお宝「倉院の壷」が盗まれたとの報せ。 最近、噂になっている怪盗「怪人☆仮面マスク」の犯行によるものらしい。 真宵に押し切られて事件捜査に乗り出した成歩堂だが、直後に「仮面マスクが警察に自首してきた」との連絡が入る。 留置所で成歩堂たちの前に現れたのは、およそ犯罪とは縁のなさそうな細面の青年、天杉優作(アマスギユウサク)。 自分こそ仮面マスクと名乗っているが、肝心の倉院の壷は無くしたなどと、どうも証言がはっきりしない。 彼の奥さんである希華(マレカ)は、優作は怪人マニアが高じて自分が怪人だと思い込んでしまった、と言うのだが…。 一方、現場の倉庫に現れたのは、名探偵を自称する怪しげな男、星威岳哀牙(ホシイダケアイガ)。 仮面マスクのライバルを自称するこの男、事件当夜にも倉庫の警備を担当していたと言うが 成歩堂が問いただした所によると、どうやら仮面マスクに不意打ちを喰らって、相手の顔も見ていない様子。 さらに捜査を進める成歩堂の前には、悪友の矢張政志(ヤハリマサシ)〔1-1・1-4〕までが姿を現す。 事件当夜、バイト先の警備会社で優作青年の財布を拾って届けにきたという矢張の証言は手がかりになるのか…? 9月13日、第一回法廷。話題の怪人☆仮面マスクの裁判ということでいつもより人出が多い。 検察の席に立つのは、仮面をつけた謎の男、ゴドー検事。無敗の男…なのも道理で、今回が検事としての初法廷。 だが、そのふてぶてしい落ち着きようは、とても新人とも思えないのだが。 例によって糸鋸圭介(イトノコギリケイスケ)刑事の状況説明の後、哀牙探偵が証言台に立つ。 事件当夜の様子を証言するはずだが、どういうわけかその証言にはやたらと矛盾が目立つ。 問いただしていくうち、成歩堂はある可能性をひらめいた。 「哀牙さん、あなたが仮面マスクなんだ!怪盗と探偵、一人で二役を演じて状況を操っていたんでしょう!」 とんだ展開になってしまったが、独自に捜査をしていた希華が、哀牙の探偵事務所で見つけたという「倉院の壷」を 法廷に持ち込んだことが決め手になり、なぜか嬉しそうに高笑いする哀牙は窃盗犯として逮捕されていった。 事件はあっさり解決…と思いきや、なぜか優作は自分が仮面マスクだと言い張って譲らない。 成歩堂は、矢張が事件当夜に警備会社で拾った財布を突きつけ「あなたはあの時、警備会社にいたんでしょう」と宣言。 優作もこれに反論できず、結局、優作は仮面マスクではない、ということで無罪判決に落ち着く。 皆が無罪を喜ぶ中、なぜか憂い顔の優作。そこへ、ゴドー検事が姿を現した。 「KB警備会社の社長室で、社長が殺されて金庫に押し込まれていたのが発見された。…こいつは改めて 殺人の容疑者として拘留させてもらうぜ」 新たな事件の登場!しかもどうやら、優作はこれを知っていたらしい。果たして、優作は本当に殺人犯なのか!? 413 逆転裁判3 第二話 2/2 sage 2005/07/03(日)00 19 40 ID nTpYAXSd (事件情報のテンプレートがまた出てきましたが、間違いではありません、悪しからずw) 事件発生日時:9月12日午前1時(検死により推定) 現場:KB警備会社 社長室 被害者:毒島黒兵衛(ブスジマクロベエ)48歳。KB警備会社々長。金に目が無く、あくどい商売もするとの噂。 死因:頭部殴打による内出血。死体は社長室金庫に押し込まれていたため、死体発見までの間が開いた。 容疑者:天杉優作23歳。かつてKB警備会社の社員だったが、1年前に解雇されている。 9月13日午後。今度は殺人容疑を掛けられた優作を見捨てることもできず、成歩堂は捜査を進める。 だが明らかになる情報は不利なものばかり。優作はKB警備の社員だったが、一年前にクビになっている。 そして事件当夜、脅迫状で呼び出されて社長室を訪れ、毒島社長の死体と鉢合わせした。 優作は「あの夜、部屋にはもう一人誰かが居て、僕を殴り倒して逃げた」と主張するが、それを裏付ける証拠はない。 さらに優作から話を聞くうち、気になる発言が。彼が仮面マスクとして犯行を重ねていたのは本当だが 彼を実行犯として使い、戦利品を取り上げていた脅迫者がいると言う。 一方、取り戻した倉院の壷に、ピンク色のペンキがこびりついているのを不審に思った成歩堂は 高菱屋で華宮を問いただし、その理由を聞き出した。華宮は、一度うっかり壷をペンキの上に落としてしまい 慌てて修復したものの、ペンキの染みを取ることができず放置してしまったのだ。 幾つかの手がかりの中で、成歩堂は違和感を抱く。事件の陰にはまだ何者かが潜んでいる。 9月14日。第二回法廷。ゴドー検事が指名した証人は、被告人、天杉優作。被告人を弁護士が尋問するという 変則的状況だが、かつて自分の裁判で千尋が同じ条件を呑んだこともあり、成歩堂は挑戦を受ける。 「脅迫状は、仮面マスクに関わることだと思ったので、わざわざ仮面マスクの衣装で社長室に行った」 という優作の発言にずっこける一同。だが、尋問を続けるうちに成歩堂は発言の糸口を掴む。 「事件当夜、社長室の非常ブザーが鳴った記録があります。しかし、このブザーには誰の指紋も付いていない。 つまりブザーを押したのは毒島社長ではないし、もちろん被告人でもありえない。第三者が押したのです!」 社長殺しを優作になすりつけようとする真犯人…成歩堂が指摘したその名は「星威岳哀牙」! 己の弁護士生命と被告人の運命を掛けた大博打。成歩堂は隣の法廷の審理を止め、哀牙を召喚する。 自分は窃盗犯、怪人に扮して壷を盗んだ写真もあるという哀牙の主張を砕く成歩堂。 「この写真は、事件以前に用意された偽物です。なぜなら、事件当夜まで壷の実物を見ていないという貴方が 事件から10日前に出した予告状の中で 壷が倉庫に搬入された後に付いたペンキの染みに言及している!」 さらに成歩堂は、哀牙が毒島社長を殺す動機に迫る。哀牙こそ優作を操っていた「脅迫者」。 怪人を操り、名探偵としての名声と盗品売買の利益を得ていた哀牙だが、毒島社長は怪人関連の警備を通じて そのからくりを見抜き、哀牙を脅迫してきた。そこで彼は策を労し、殺人の罪を優作になすり付けたのだ。 だがゴドーはその推理をさえぎる。 「探偵が事件当夜、倉庫にいなかったのは立証された…だが、KB警備に居たかは立証されてないぜ」 確かに、その証拠はない。このままでは哀牙は窃盗事件の法廷に戻り 窃盗で有罪の判決を受けてしまう。そうなれば、その判決を否定する殺人容疑を問うことはできない…。 「被告人の罪は明白です」と発言して法廷を去ろうとする哀牙を止めたのは、真宵の霊媒で現れた千尋。 「証人は今、新たな発言をしました。弁護側はこの発言に対して尋問を要求します!」 なぜかゴドーはこの屁理屈に異議を唱えず、尋問が開始された。滔々と「天杉優作有罪の証拠」を述べる哀牙。 だが成歩堂は「ブザーに指紋がないのは、怪人の衣装と手袋をつけた優作が押したから」という証言に食い付く。 「被告人が怪人の衣装を着ていたというのは、ついさっきこの法廷で判明した新事実です。 ずっと隣の法廷で裁判を受けていたあなたがそれを知っている理由は『事件当夜に見たから』以外ありえない!」 この指摘に、ついに哀牙は屈し、己の殺人容疑を認めたのだった。 事件は解決。昨日「窃盗容疑は無罪」の判決を受けていた優作は、怪人としても無罪になって釈放されてしまう。 自分の犯罪歴が、一本気な妻にバレることを恐れていた優作だが「予告状を出してから盗む怪盗」は 彼女的にアリらしく、夫婦仲も円満に収まった。 だが、ゴドー検事が成歩堂に対して垣間見せる怒りの正体はいったい…? 414 名無しさん@お腹いっぱい。 sage 2005/07/03(日)12 29 39 ID W0uAIrgo あれ? 逆転裁判の人、その話すでに投下されてないですか? なんか読んだことある内容ですが。 デジャブかな。 415 逆転裁判3担当sage 2005/07/03(日) 14 42 56ID nTpYAXSd 414 第一話のみ、詳細なストーリーがすでに投下されていましたが その後、ずっと投下が無かったため、引継ぎに当たって第一話も自分の書式でリライトしました。 説明が不十分で申し訳ありません。 449 逆転裁判3 第三話 1/2 sage 2005/07/05(火)23 35 15 ID ggAXrNI4 413より続き。 【第三話 逆転のレシピ】 事件発生日時:12月3日午後2時頃(目撃証言により断定) 現場:フレンチレストラン「吐麗美庵(とれびあん)」 被害者:岡 高夫(オカタカオ)28歳、プログラマー。プログラミング技術は非常に優秀だったようだが…。 死因:毒殺。レストランで口にしたコーヒーに青酸カリが盛られていたことが確認されている。 容疑者:須々木(スズキ)マコ 23歳。吐麗美庵ウェイトレス。〔2-1〕の事件の後、警官を辞めて再就職していた。 1月6日、正月明けの成歩堂法律事務所にイトノコ刑事が怒鳴り込んできた。 元部下の須々木マコが、成歩堂の弁護失敗によって有罪判決を受けたと言う。だがそんな事件を扱った記憶はない。 あの後警察を辞め、レストランのウェイトレスを勤めていた彼女は、客を毒殺したことにされている。 彼女は「被害者を毒殺したのは同席していた男だ」と主張したが、他の誰も「男」など見ていないとの証言。 裁判では「成歩堂弁護士」を名乗る男が出廷、あまりに杜撰な弁護で有罪判決を取られたという。 成歩堂の偽者が出たというのか?放っておくこともできず、成歩堂は事件の再調査を始めた。 レストラン「吐麗美庵」のオーナーシェフ、本土坊薫(ホンドボウカオル)は、マコを気遣いながらも 状況的に、コーヒーに毒を盛れた者が彼女しか居ないこと、彼女の言う「男」を見ていないことを話す。 だが、本土坊の背景には怪しい点が多い。イトノコ刑事によれば、彼は多額の借金を抱えているらしい。 そして、レストランの常連客、五十嵐将兵(イガラシショウヘイ)は、本土坊に窃盗の前科があると語る。 被害者は、事件直前に5000万の宝くじを当てていた。大金が動くとなると、本土坊が怪しく思えてくる。 だが本土坊は、成歩堂に追求され、間違って外れた方のくじを盗んでしまったと明かした。 どうにも謎の多いこの事件、はたして一度出てしまった有罪判決を覆せるのか? 1月7日、「前回の法廷は偽者による弁護士不在の裁判だった」との主張が通り、マコの再審が始まった。 マコに気があるらしいイトノコ刑事は、弁護側への協力を約束してくれるが、いざ審理が始まると ゴドー検事に言われるまま、次々と有罪の証拠を提示する羽目に。さすがに一度有罪判決の出た事件だけ あって、証拠の数は半端ではない。 現場で気絶していたマコの服から、毒薬の小瓶と、くだんの5000万当たりくじが発見されたとの事実が明かされ マコの立場は絶望的であるかに見えた。 だが、続いて証人席に立った五十嵐の「当日、事件を目撃した」証言に、成歩堂は鋭く切り込む。 五十嵐がウェイトレスの制服フェチであることを知っていた成歩堂は 「証言は服装のことばかりです。証人は制服に目を奪われて、ウェイトレスの顔も確認してないのでは」と指摘。 怒った五十嵐は、さらに当日の状況を詳しく述べるが、なぜかその証言は、先に出たたくさんの証拠と矛盾しまくる。 「彼の証言はめちゃくちゃです!証拠能力はまったくありません!」 相次ぐ矛盾に、裁判長も成歩堂の意見を認め、五十嵐は泣きながら退廷させられた。 唯一の証人が論破されたことで、被告人の容疑は薄まり、審理の延長と再調査が決定する。 450 逆転裁判3 第三話 2/2 sage 2005/07/05(火)23 36 56 ID ggAXrNI4 1月7日午後、成歩堂は事件捜査を再開。本土坊の身辺調査から成歩堂がたどり着いたのは、闇金融「カリヨーゼ」。 髪型だけは成歩堂そっくりの巨漢、芝九蔵虎ノ助(シバクゾウトラノスケ)通称「ナニワのゼニトラ」が経営する悪徳金融だ。 名前どおり凶暴なゼニトラは、恫喝するばかりでまともに話を聞いてくれないが 「うらみちゃん」と呼んでいる、秘書の女の子にはなぜか低姿勢である。 一方、被害者の岡にについて、彼の勤め先であるソフトメーカー「バグダス」を訪れた成歩堂は 岡がギャンブル狂であること、そのためにカリヨーゼから借金をしていたと知る。 彼は膨れ上がった借金の返済として、新種のコンピュータウイルスを売る予定だったらしい。 全ての鍵はカリヨーゼにある。調査を進めた成歩堂は、うらみちゃんのフルネームが「鹿羽(シカバネ)うらみ」、 暴力団「鹿羽組」組長の孫娘であると知った。 ゼニトラは去年、うらみの車と衝突事故を起こし、その時にうらみは大怪我をした。 鹿羽組はこの事件の落とし前として、ゼニトラに1億円もの治療費を要求していたことが明らかになる。 このときに、ゼニトラに一目惚れしたうらみはカリヨーゼの押しかけ秘書を勤めていたのだが ゼニトラの方は実のところ、うらみをうっとうしい女としか見ていない。 二人のいびつな関係を成歩堂に看破されたうらみは、彼女自身の事故にまつわる診断書を成歩堂に渡してくれた。 危険な証拠が成歩堂の手に渡ったと知ったゼニトラは、借金を盾に本土坊を操り、診断書の奪回を図るが イトノコ刑事の援護によって、診断書は守り抜かれた。明日の法廷が決戦場になると成歩堂は確信する。 1月8日、第二回法廷。証人席に立つのは本土坊。ゼニトラの息が掛かっているのは間違いない。 案の定「当日、店内には大きな鏡が置かれていた」との証言。五十嵐は鏡越しに被害者を見たのだ、と 前日の証言の矛盾を取り繕う。だが成歩堂はこれを論破。本土坊が事件に直接関わっていること そして、その黒幕が彼に金を貸しているゼニトラであると告発する。 「事件は“2度”起こった!真犯人は被害者を毒殺した後、自らが被害者に扮して 事件後に入店した五十嵐さんの前で『ウェイトレスに毒殺された被害者』を演じた。 だから、証拠品と五十嵐さんの証言に微妙な食い違いがいくつも存在したのです!」 この唐突な告白にゴドー検事は「30分でゼニトラを連行してくる」と宣言。一時休廷となった。 休憩中、成歩堂はイトノコ刑事に、吐麗美庵キッチンで見つけた小瓶を託す。 なぜかキッチンで見つかった、被害者の使っていた薬瓶。その指紋鑑定がまだ終わっていなかったのだ。 30分後、、本当にゼニトラが連行されてきた。重要な商談に行くところを無理やり連行されたと怒り狂うゼニトラは 事件も被害者も知らぬと語るが、成歩堂はゼニトラが当日、吐麗美庵を訪れたこと、そして彼の動機を解き明かす。 「あなたは鹿羽組とのトラブルで、1億円が必要だった。だから、借金のカタに、被害者にウイルスを作らせ それを闇ルートで高く売るつもりだった。だが、直前で被害者が宝くじを当ててしまい、現金返済が可能になった。 しかしそれでは目標金額に足りない。ウイルスソフトを奪うため、貴方は被害者を毒殺したんだ!」 ……だが、ここで成歩堂の追求が止まる。「ゼニトラが被害者に毒を持った」それを立証する証拠品が無いのだ。 裁判長は、マコに罪をなすり付けるため、偽弁護士として法廷に立ったゼニトラの顔を覚えていたが 「あやふやな記憶だけを頼りに罪を問うことはできない」と宣言。追い詰められていたゼニトラは立ち直ってしまう。 絶体絶命のピンチに、イトノコが駆けつけた。先ほど託した薬瓶から、ゼニトラの指紋が検出されたとの報告。 しかし、ゼニトラが被害者とあったと認めている以上、これも殺人の証拠にはならない。だが、成歩堂はひらめいた。 (偽の弁護士、偽の事件……ニセモノづくしの事件の幕引きには、偽の証拠品がふさわしい!) 「証人、この瓶は青酸カリの入っていた瓶です。この瓶からあなたの指紋が見つかりました!」 「ガハハ、見え見えの嘘つくなや!毒が入ってた瓶は茶色いガラス瓶やでぇ!」 瞬間、法廷が凍りつく。「証人…無関係のあなたがなぜそれを知ってるんですか?」 ゼニトラは罠に見事はまった。彼が知るはずの無い事件の情報を自ら口にしてしまったのだ。 無念の咆哮をあげてゼニトラは気絶。マコは晴れて無罪判決を受けた。 「結局、イトノコ先輩は役に立たなかった」と憤慨するマコだが、彼がずっとマコの身を案じていたことを知り イトノコの差し入れてくれた山盛りウインナー弁当を嬉し泣きしながら頬張ったのであった。 10 逆転裁判3 第四話sage 2005/07/17(日) 09 43 42ID /a/wo2VQ 【第四話 始まりの逆転】 事件発生日時:2月14日午後4時~5時(検死等により推定) 現場:吾童川上流 吊り橋「おぼろ橋」 被害者:美柳勇希(ミヤナギ゙ユウキ)警察の巡査部長。5年前の事件で、尾並田容疑者を逮捕した。 死因:刺殺。背中をナイフで刺されたことによる失血死。 容疑者:尾並田美散(オナミダミチル)25歳。5年前に誘拐殺人の罪で有罪となった死刑囚。 入院中の成歩堂が、ある事件のデータファイルを読むところから話は始まる…。 6年前、新人弁護士綾里千尋の最初の法廷。依頼人は、脱獄と殺人の罪に問われている死刑囚、尾並田。 かつて営利誘拐で人質を殺し、今回は脱獄して、以前の事件で自分を逮捕した婦人警官を殺したとされている。 あまりに不利な被告の状況、そして検察側が、噂の天才新人検事、御剣怜侍 (まだ新人なので、スタイルが師・狩魔豪〔1-4〕のパクリである)とあって、ベテランは誰も引き受けなかった弁護だ。 千尋のサポートに付くのは、彼女を「コネコちゃん」と呼ぶ皮肉屋の先輩、神乃木荘龍(カミノギソウリュウ)。 イトノコ刑事(これまた刑事課に配属されたばかりの新人)の説明の後、証人として出てきたのは 女子大生、無久井里子(ムクイサトコ)。(どう見ても〔3-1〕の美柳ちなみなのだが、それはプレイヤーにしか分らない)。 偶然現場に居合わせ、事件の写真を撮ったという無久井だが、その証言はどうも不自然だ。 証言の矛盾を突いていくうち、千尋は証人が偶然の目撃者でなく、事件に深く関わっていると確信する。 一時休憩の間に、千尋は尾並田から昔の誘拐事件についての詳細を聞いた。 千尋の弁護に感服した尾並田は、秘密にしていた事件の真相を打ち明ける。「あの事件は狂言誘拐だった」と。 尾並田と勇希、そして人質役で勇希の義妹・ちなみの三人で、美柳家からの身代金を山分けするはずだった。 だが、勇希の裏切りで計画は頓挫し、ちなみはおぼろ橋から川に落ちて行方不明。尾並田は勇希の偽証によって 誘拐殺人犯にされた。…勇希の突然の裏切りは何故だったのか。それを知りたくて尾並田は脱獄したのだという。 尾並田の話と証拠品を組み合わせ、ある確信を得た千尋は、再開された審理でそれを無久井に突きつける。 「あなたの本名は美柳ちなみ!行方不明と見せかけて生きていた、昔の事件の被害者です!」 大逆転!……と思いきや、御剣検事はあっさりそれを認め、証人保護のためにあえて偽名を認めたと発言。 予想以上に狡猾な御剣の弁論に舌を巻く千尋だが、ここで退くこともできない。千尋はさらに攻める。 「過去の誘拐事件は尾並田の犯罪ではなく彼女によるものです!彼女は身代金代わりのダイヤを持ったまま 川に転落して死んだ風を装い、罪を尾並田に被せて身代金の独占を図った! しかし今回、尾並田が勇希に接近し、罪の意識に耐えかねた勇希が真相を暴露しようと考えていると知って 彼女は義姉を殺し、その罪を尾並田に被せて二人の口を同時に封じようと企んだのです!」 千尋、怒涛の反撃だが、証拠品は無くその論拠は乏しい。ここで千尋は、尾並田自身の証言を希望する。 千尋の推理によるなら、ちなみは尾並田と待ち合わせていた勇希を殺し、自分が勇希になりすまして 尾並田と対面したはず。尾並田が会った女がちなみだとの証言が得られれば弁護側に有利となる。 だが、証言台に立った尾並田は、かすかに微笑んだ後、突然血を吐いて倒れた。 …尾並田は優しすぎたのだ。恋人だったちなみをあくまで信じようとした尾並田は、それが難しいと気付いたとき ちなみから託されていた毒を自らあおり、自らの口を封じたのである。 法廷が騒然となる中、ちなみは微笑んで、法廷から去っていった。 自分の弁護が尾並田を死に追い込んでしまったと泣く千尋を、神乃木は初めて「コネコちゃん」ではなく名前で呼ぶ。 「泣くな、千尋。オトコが泣いていいのは…全てを終えたときだけ、だぜ」 そう呟く神乃木の拳は、握りつぶしたマグカップの破片で流血しているのに気付かぬほど硬く握られていた…。 この事件から半年後、美柳ちなみを追い詰めた神乃木は、ちなみに毒を盛られて倒れる。 そしてその半年後、〔3-1〕の事件で、千尋はちなみを有罪判決に追い込み、悲願を果たした。 …だが、5年前に決着したはずの事件がまだ終わっていないことを、間もなく成歩堂は知ることになる…。 11 逆転裁判3 第五話 1/4 sage 2005/07/17(日)09 44 43 ID /a/wo2VQ 【第五話 華麗なる逆転】 事件発生日時:2月7日午後11時頃(検死・目撃証言により推定) 現場:霊場「葉桜院」境内 被害者:天流斎(テンリュウサイ)エリス 年齢不詳。癒し系の作風で知られる絵本作家。デビュー前の経歴が一切不明。 死因:刺殺。背後から胴を貫通するほど深く刺されている。死後、3mほどの高さから落ちたらしき打撲傷あり。 容疑者:あやめ 25歳。葉桜院を住職と二人で切り盛りする尼僧。なぜか成歩堂を知っているらしいが…? 2月7日、成歩堂は真宵、春美と共に山奥の霊場「葉桜院」へ修行ツアーでやって来た。 霊力修行に付き合う気など無かった成歩堂だが、ある事情で動向を承諾する。春美が持ってきたオカルト雑誌、 霊場を紹介する記事の写真には霊場の管理者として、美柳ちなみそっくりの尼僧が写っていたのだ。 葉桜院で一行を待っていたのは、院の住職、毘忌尼(ビキニ)、そして宿泊客の作家、天流斎エリスと その弟子、天流斎マシスこと矢張政志(〔3-2〕の後も失恋を重ね、生き方を変えるべくエリスに弟子入りしたらしい)。 写真に写っていた尼僧あやめは、本堂から離れた「奥の院」にいるらしい。吊り橋を渡って (つり橋の名はおぼろ橋。勘のいい人は気付くが、〔3-4〕の現場だ!)奥の院であやめと対面。 あやめは成歩堂を見てうろたえるが、彼女と成歩堂の接点については口をつぐんで語らない。 やがて夜になり、真宵は奥の院の修行へ。成歩堂たちは本堂に残る。 そして11時、突然の悲鳴を聞きつけた成歩堂が見たのは、境内の黄金像が持つ七支刀に貫かれる形で 地面に横たわるエリスの死体だった。 本堂には電話が無いため、つり橋のたもとの公衆電話に向かった成歩堂が見たものは 落雷で火がつき、燃え落ちたおぼろ橋の姿。真宵の身を案じて、無理に向こう岸へ渡ろうとした成歩堂は 転落して、吾童川へと落ちていった…。 ここで視点が切り替わる。矢張から緊急の電話を受けて、外国に居た御剣怜侍は緊急帰国する。 そこで待っていた成歩堂が御剣に手渡したのは、成歩堂の弁護士バッジ。 葉桜院の事件で、あやめがエリス殺害犯として逮捕された。成歩堂は彼女が犯人ではないと考えているが 川に落ちて風邪を引いた彼は、とても出廷できない。代わりに御剣に弁護を頼むということらしい。 無茶もいいところだが、親友の頼みを無碍にもできない。御剣は身分を偽り、捜査を開始する。 御剣に心酔するイトノコ刑事の協力で捜査は進展するが、出てくるのは不利な証拠ばかり。 毘忌尼の目撃証言、そして現場の凶器にあやめの指紋が残っていた事実。 だが、御剣はあやめの証言と他の人の証言の食い違いから、そこに手がかりを見出す。 あやめは事件当夜、謎の脅迫状を送り付けられ、おびえて本堂の自室から出なかったらしい。 脅迫状の送り主が矢張だと見抜き、御剣はおぼろ橋近くの山小屋に隠れていた矢張を問いただす。 矢張いわく「脅迫状じゃねえ!あれはラブレターだ!」とのこと、この男、まだ懲りていないらしい。 さらに詰問しているうち、事件当夜もここにいた矢張が何か目撃したらしいことが分るが 彼はそれを話そうとしない。御剣は、矢張を法廷に引き出して尋問することを決意する。 もうひとつ気になるのは、おぼろ橋の焼失によって外界と切り離されてしまった奥の院。 吊り橋の修理は明日まで掛かり、それまでは向こう岸に居るはずの真宵の安否は確認できない。 さらに、春美も行方不明であるとの報告が入る。あの夜、奥の院に入って取り残されたか、それとも…? 12 逆転裁判3 第五話 2/4 sage 2005/07/17(日)09 45 10 ID /a/wo2VQ 2月9日、あやめの第一回法廷。担当裁判官は、いつもの裁判長とは違う、御剣との面識が少ない裁判官。 そして、なぜか行方不明のゴドー検事に代わって検察側に立つのは、御剣の要請に応えた狩魔冥検事〔3-2・3・4〕。 期せずして狩魔門下のふたりの、ありえないドリームマッチが始まる。もちろん冥は御剣を知らぬ振りはしても 犯罪の立証それ自体には手を抜かない。 証言台に立った毘忌尼は「事件当夜、あやめが被害者を七支刀で刺すところを見た」との証言。 あやめの母親代わりである毘忌尼が、あえてあやめの犯行を証言したことで、法廷は有罪に傾く。 しかし御剣はその証言を切り崩しに掛かる。反論する冥とのすさまじい舌戦。勝負を制したのは御剣だった。 凶器は別に有りとの主張で目撃証言自体を無効化する御剣。だがここで、毘忌尼が新たな証言を始めた。 「あの夜、誰かが山門前のスノーモービルを動かした跡があった。犯人は凶器を外へ持ち出したんじゃ?」 昨夜、スノーモービルを運転できたのはあやめだけ。またもあやめに不利な証言だが 御剣は山門前の写真から、スノーモービルが事件前に山門を離れ、事件後に戻ってきたことを証明する。 では、誰が何のためにスノーモービルを動かしたのか…ここで御剣は切り札、矢張を証人として召喚する。 事件当夜、ラブレターであやめを外へ呼び出していた矢張は、そこで何かを見たらしい。 彼が事件直後に描いたスケッチが法廷に提出されたとたん、異様な空気が立ち込めた。 スケッチには、落雷で燃える橋の上を、踊るように飛ぶ人影が描かれていたのである。 矢張いわく、飛んでいたのはあやめだったとのこと。彼は証拠として橋のたもとに落ちていた飾り水晶を取り出すが 御剣は、それがあやめのものではなく、被害者エリスのものだと看破し、新たな推理を展開する。 「本当の殺人現場はおぼろ橋だったと主張しよう。犯人は被害者を刺し殺した後、スノーモービルで その死体を葉桜院まで持ち帰り、境内で殺されたように偽装したのだ」 御剣の推理を崩す証拠は検察側に無かった。事件現場が特定できていないという弁護側の主張を容れて 裁判官は審理延長を宣言する。冥は勝ちきれなかったことを本気で悔しがるが、御剣は笑顔を浮かべる。 「成歩堂の復帰まで審理を長引かせる」という目的は達成されたのだ。 2月9日午後、成歩堂は無理を押して捜査現場に顔を出す。おぼろ橋の修理が済み、奥の院へ渡れるようになった。 そこには、真宵を心配して奥の院に入ったまま閉じ込められていた春美が居た。だが真宵の姿は無い。 現場に忽然と姿を現したゴドーは「手遅れだぜ。お前があの子を見殺しにしたんだ」と成歩堂を責める。 調査の結果、奥の院地下の修験堂に人が居る可能性があると分かり、堂の入り口に掛けられた 「からくり錠」を唯一解くことのできるあやめが急遽護送されてきた。 一方、周辺を捜査していたイトノコ刑事が、奥の院中庭で奇妙なものを見つける。 中庭の雪はまるごと取り除けられ、そして庭の石灯籠には血文字で「マヨイ」と書かれていた。 どうやら、ここが真の殺人現場らしい。調査を進めるうち、成歩堂はそこに落ちていた奇妙な護符を拾う。 その護符には、綾里家の紋が付いていた。ある推理をひらめいた成歩堂は、毘忌尼を問い詰める。 「天流斎エリスの正体は、綾里舞子…真宵ちゃんの母親じゃないんですか?」 隠し切れなくなった毘忌尼は、その事実を認める。密かに娘を見守っていた舞子は 娘を狙う陰謀を知って、それを阻止するためにこの葉桜院に姿を現したのだ。 さらに話をするうち、毘忌尼のくちから驚くべき事実が飛び出す。あやめは、春美の母、綾里キミ子〔2-2〕の実子で しかも彼女には、双子の姉がいたという。父方に引き取られていったその姉の名は聞くまでも無かった。 美柳ちなみ。…そう、全ての事件が倉院流霊媒術のもとに帰結する。 だが御剣はちなみがこの事件に関わっている可能性を否定する。なぜなら、半月前に彼女の死刑が執行され 彼女はもうこの世の人ではないから。 しかし、成歩堂は知っている。倉院流絡みの事件である以上、死者は生者以上に危険な存在だ。 事件の闇は深い。真宵はどこへ行ったのか。奥の院で綾里舞子を殺したのは誰なのか。 そして、橋が燃え落ちた事件の夜、矢張が目撃した空飛ぶ人影の正体とは? 13 逆転裁判3 第五話 3/4 sage 2005/07/17(日)09 46 35 ID /a/wo2VQ 2月10日、第二回法廷。奥の院で修験堂の開錠作業をしていたあやめが審理のために戻ってきた。 だが、なぜか彼女は検察側に向かい、ゴドー検事を通して「真相を証言する」と主張し証言台に立つ。 その内容は驚くべきものだった。事件の夜、被害者、天流斎エリスが奥の院にいた真宵を襲い 真宵は必死に反撃して被害者を刺し殺してしまったというのである。 しかし成歩堂はその証言を否定する。エリスの正体は真宵の母、舞子なのだ。二人が殺し合う理由が無い。 真宵は正当防衛だと言いつつ、エリス殺害の犯人が真宵だという事実は譲らないあやめを尋問するうち 奇妙な矛盾が浮かび上がる。あやめは、何故かおぼろ橋が落雷で焼け落ちたことを知らず 「死体を引きずって橋を渡った」と証言したのだ。 あやめが橋を渡れたはずは無い。だが、死体が橋の向こう、葉桜院で発見されたのは事実である。 この矛盾を解くべく、成歩堂は「谷川を越えた死体」のトリックに挑む。 「矢張のスケッチを逆転するんです。あいつは、山小屋でうたた寝していたときにこの光景を見たと言っていた。 つまり、このスケッチは風景を逆さに見たもの。そう、死体は空を飛んだのではなく、橋の下をくぐったのです。 橋を支えていたワイヤーに死体を結び、振り子のように死体を向こう岸に送る!これが『空飛ぶ人影』の正体! 死体の全身の打撲傷も、橋のたもとで見つかった被害者の水晶も、すべてこれで説明が付きます!」 「ちょっとまて、このトリックだと向こう岸に共犯者が必要だぜ。共犯者が誰か、指摘できるのか?」 「共犯者は…もちろん、あやめさんです。毘忌尼さんが目撃したのは彼女の現場工作だったんです」 成歩堂は確信していた。奥の院で犯行の瞬間を見たと言っている証言台の女性はあやめではない。 奇妙な記憶の欠落、そして擁護するふりをして罪をなすりつける手口。自分はこの女性を知っている…! 「この名を呼ぶことは二度とないと思っていました…美柳 ちなみさん」 名を呼ばれた彼女は、一転して邪悪な笑みを浮かべる。やはり彼女は霊媒で現世に現れた「ちなみ」だった。 修験堂に潜んでいた彼女は、昨日のうちに堂に現れた本物のあやめと入れ替わっていたのだ。 あっさりと自分の正体を認めた彼女は、自分の企みを語る。分家から倉院流を牛耳るべく キミ子は真宵暗殺を計画した。死刑になった自分の長女・ちなみを、春美に霊媒させて実行犯にする計画だ。 倉院流の権力争いに振り回され、エゴイスティックな性格に育ったちなみがこの計画に乗ったのは 自分を死刑に追い込んだ千尋の妹を殺すことで、千尋の魂に苦痛を与えるため。 あまりに残忍な計画に法廷中がちなみに怒りを向けるが、彼女は意に介さない。 「あなたたちに私は裁けない。私は既に死者なのだから」 そしてちなみは、復讐の完成を宣言する。真宵が見つからないのは、彼女が自殺したからだ、と。 あの夜、何も知らない春美が、キミ子の指示通りちなみを霊媒するのを避けるため、舞子は自らちなみを霊媒した。 現世に舞い戻ったちなみは、そのまま舞子の体を介して真宵暗殺を実行しようとした。 だが、ちなみは真宵を殺そうとしたとき、何者かに刺されて一度だけ意識を失ったという。 「殺されそうになった真宵が反撃して舞子を殺してしまい、後になって相手が自分の母親だったと知って 己を恥じて吾童川に身を投げた。そんなところじゃないかしら?だから、私の復讐は達成されたの」 真宵を守れなかった…机に伏して慟哭する成歩堂。だが、ゴドー検事が異議を唱える。「それはありえない」と。 その言葉に、成歩堂は入院中に見たかこの事件のファイル〔3-4〕を思い出す。 「奥の院がある吾童川東岸は岩場になっている。飛び降り自殺したなら死体は川に落ちずにすぐ見つかるはずだ!」 そう、答えはすぐそこにあった。舞子が死に、春美は確保されている。とすれば、今ちなみを霊媒しているのは? 「ちなみさん、今あなたを霊媒しているのが真宵ちゃんです。あなたは標的が自分の手中にあるのを知らなかったんです!」 愕然とするちなみの前に、春美に霊媒された千尋が現れた。あの夜、真宵はいち早く千尋を霊媒して 「自分に敵対する霊を呼ぶはずが無い」という心理的盲点に隠れるこの策を伝授されたのだ。 「これで分ったでしょう、ちなみさん。あなたは私に一生…いえ、死んでも私に勝てないのよ!」 …死者を裁く法は無い。だが、その魂に敗者の烙印を押され、ちなみの霊は絶望の悲鳴と共に消えていった。 すべて終わりかと思いきや、ゴドー検事がさらなる異議を唱える。 「綾里舞子殺害の真犯人は立証されていない。検察は最後の証人として綾里真宵を召喚する!」 14 逆転裁判3 第五話 4/4 sage 2005/07/17(日)09 47 14 ID /a/wo2VQ 検察側の要請で、真宵が証言台に立つ。だが、その証言には違和感があった。 舞子を殺した「犯人」は、真宵に嫌疑が及ばぬよう気を遣い、そして真宵もその犯人をなぜか庇う節が見られる。 だが、真実こそが全てに優先するという信念に従い、成歩堂はその矛盾を暴く。導かれた答えは意外なものだった。 「真犯人は…ゴドー検事、あなたです。あなたは奥の院に居たから昨日の法廷に出ることができなかった。 中庭の不自然な工作もあなたが行ったのなら納得がいく。あなたは視力補助のためにその仮面をつけているが それでも特定の色が…『白地に赤』が見えないんだ。だから、現場の雪に散った返り血を取り除くために 中庭の雪全てを掻き出さねばならなかったし、白い石灯籠に書かれた血文字を見逃すというミスを犯した!」 そして成歩堂は、なぜゴドー検事が真宵を庇ったのか、その理由も解き明かす。ゴドー検事の真の名は 神乃木荘龍。死んだと思われていた、千尋の元恋人にして先輩弁護士。 ゴドー検事はその事実を否定せず、己の境遇を語り始める。5年前の事件で、彼はちなみに毒を盛られて 死にこそしなかったが、昏睡状態のまま5年間眠り続けた。1年前、彼が目覚めたとき 彼は毒の副作用で視力を失い、また恋人・千尋も復讐対象・ちなみも失っていた。 全てを失った彼が見出した目標は二つ。千尋を守ることができなかったにもかかわらず千尋の後継者と呼ばれている 成歩堂の打倒。そして、千尋の最愛の妹、真宵を倉院流をめぐる陰謀から守ること。 検事となった彼は、その権力を使ってキミ子の動向を監視し、行方不明だった舞子を探し出して協力を取り付け あの夜、舞子、あやめと共に真宵殺害計画を防ぐべく、ひとり奥の院に待機していた… そこまで語って、ゴドー=神乃木は口をつぐむ。最後の一点「彼が舞子を殺したのか」は自力で立証せよというわけだ。 (ここでBGMに流れるのは、逆転裁判3のクライマックス曲ではなく、懐かしい逆転裁判1のクライマックス曲! 『3年実経験を積めば一流になる』と千尋が評した、成歩堂の真価が今、問われる!) ポイントは刀傷。真宵の証言から「真犯人」は真宵を襲おうとした「ちなみ」と争いになり、刀傷を受けたことが分っている。 だが昨日、事件当時のまま奥の院に隠れていたはずのゴドー検事の体に、そんな傷は見当たらなかったのだが…? 「その仮面です!あなたは『ちなみ』ともみ合った際、仮面を弾き飛ばされて顔面に傷を負った! そして今も、その仮面の下に刀傷を隠している!!」 成歩堂の渾身のツッコミに大きくのけぞったゴドーは、最早言い逃れようともせず、己の心境を語り始める。 …あの夜、自分は本当に、真宵を守るために戦ったのだろうか。 真宵を守るなら、なぜ真宵の保護者である成歩堂に話をしなかったのか。あの夜、刀を振りかざしたとき それが本物のちなみでなく、ちなみを霊媒した他人の体だと承知の上で刀を振り下ろしたのはなぜなのか。 あの戦いが無私の義侠心によるものか、それとも自分の虚栄心を満たす自己満足の暴力だったのか もはや彼自身にも分らない…。 「あたしは信じてます。神乃木さんはあたしを守るため戦ってくれたんです!」 その言葉に応えるように、ゴドーの頬を一筋の血が伝う。…やはり彼は、仮面の下に傷を負っていた。 「俺の世界に『赤』は存在しない。…これは、俺の涙だ。男が泣いていいのは、全てを終えたときだけ、だぜ」 事件は解決した。あやめは事件への関与を認めたが、殺人については無罪となる。 最後に言いたいことはあるかと聞かれたあやめは、成歩堂にある秘密を明かした。 それは「成歩堂とちなみお姉様は、あの裁判の日までに2回しか会っていない」という驚くべきものだった。 「今まであなたをだましていました。ごめんなさい…リュウちゃん」 その呼びかけで成歩堂は全てを察した。警察にマークされていたちなみの影武者として、成歩堂と交際していたのは 彼女、あやめだった。しかし、あやめは本気で成歩堂を好きになってしまい、彼女を疑いだしたちなみは 自分の手で証拠品を滅却しようとして〔3-1〕の事件を起こしたのだった。 「ひとつだけ、言わせてください。…あなたはやはり、僕の思った通りの人でした。それだけはずっと信じていました」 一方、一連の事件の黒幕が自分の母だったと知って、春美は真宵の元を去ろうとするが 真宵はそんな春美を引き止め、自分は今とても幸せだと語る。 「みんながあたしを守ろうとしてくれて、そして今あたしがここにいる。だからあたしは幸せなんだよ」 成歩堂も真宵も、大きな試練を乗り越えた。庇護者の元を離れ、一人で立つときがやって来たのだ。 ~逆転裁判3 END~ 15 逆転裁判3担当sage 2005/07/17(日) 09 51 33ID /a/wo2VQ 逆転裁判3、これにて全編の終わり。同時に、逆転裁判三部作の完結でもあります。 逆転裁判シリーズは、1を飛ばして2や3から始めても構わない造りになっていますが 新人時代の千尋や「御剣弁護士」VS狩魔冥といった、逆裁ファン向けのくすぐりの多い本作は やはり1・2をプレイしてから遊んでみてほしいというのが個人的な意見ですね。
https://w.atwiki.jp/gyakufan/pages/41.html
2年前。 地方警察局長候補 巌徒。 犯罪を憎むが余りに、警察と検事の権限の掌握を狙っていた。 そこに、連続殺人事件「SL-9号(青影事件)」が発生した。 青影 容疑者 が、警察局での尋問中に脱走し 局長室に逃げ込んだ。 罪門 直斗 検事が、宝月 茜 を助ける為に 青影と格闘。 相打ちとなり、双方共に 頭を強打、気絶した。 そこに局長が現れ、直斗を置物の剣で串刺しにした! そして、「茜が 過失によって 直斗を剣に向かって突き飛ばした」と思われる状況を作った。 さらに、置物の壷に 直斗の血で「茜」と書き残し、壷を割って 破片の1つを金庫に隠した。自分の容疑を逸らすための保険だ。 巴が到着し、まんまと「妹の過失による殺人」を信じ込んでしまった。 巴は、局長に助けを求めた。 局長は 証拠の偽造と隠匿を指示し、以来 巴は局長の操り人形となった。 罪門 直斗 殺害の容疑で、裁判が行われた。 容疑者 :青影 丈 捜査責任者:巌徒 海慈 / 宝付 巴 担当検察官:御剣(初仕事) 代表捜査官:多田敷 道夫 捜査官 :罪門 恭介(直斗の兄)/市ノ谷 証人 :宝月姉妹 捏造された証拠により、青影は処刑された。 事件の後、巌徒は警察局の局長になり、巴を検事長の職に付かせた。 市ノ谷は免職・罪門は降格された。 巌徒は、絶対的な権限を手に入れた。 02/21 検事局:証拠品の申し送り(整理)の日。 恭介は、弟が犠牲となったSL-9を独自に調査する為に 多田敷のIDカードを盗んだ。 IDカードを盗まれた多田敷は、巌徒に再発行を申請した。 02/21 16 21 多田敷は 巌徒と共に 証拠品保管室に入った。 多田敷は 巌徒に SL-9の再調査を強く要求し、巌徒によって刺殺された。 巌徒は、多田敷の死体を御剣の車のトランクに入れた。 02/21 17 15 巌徒の命令により、巴が 地方検事局の地下駐車場に到着。 御剣の車のトランクから、多田敷の遺体を回収する為だ。 多田敷の胸には、SL-9号の証拠品である飛び出しナイフが刺さっていた。 巴は、ナイフを抜き取り 代わりに御剣のナイフを刺した。 巴は、市ノ谷により現行犯逮捕され、殺人容疑を認めた。 その時、巴から連絡を受けた罪門が 独自の行動に出た。 彼は、多田敷 捜査官の扮装をして 警察局・証拠保管室に侵入し、SL-9号の証拠の入手を考えたのだ。 が、偶然居合わせた原灰と格闘の末、原灰は負傷・罪門は逃走。 02/22 10 02 am。 巴の妹 茜が、成歩堂に 巴の弁護を依頼。捜査開始。 Top へ
https://w.atwiki.jp/risouotome/pages/208.html
959 :名無しって呼んでいいか?[sage]:2010/12/26(日) 21 45 41 ID ??? 法律関係の乙女ゲやりたい 主人公は法律専攻の学生からスタートして始めに 検事になるか弁護士になるか選択 攻略キャラは 弁護士ルート 学生時代の同期 主人公のパラで弁護士になったり検事だったり その場合裁判で対立とか 弁護士事務所の所長 温和なおじさんだが 実はかなりの敏腕 先輩弁護士 主人公にこの世界は厳しい!ぞとキツくあたるけど なんだかんだで面倒見は良い 検事ルート 検事1 容赦なく被告を追い詰めることで有名。ドS HEROの雨宮みたいな補佐官? 事件の証拠集めたり色々手を焼いてくれる 検事詳しくなくてすまん 隠しで法律素人の大学生裁判員とか 法律関係詳しくないし色々間違えてると思う。ゴメン 960 :名無しって呼んでいいか?[sage]:2010/12/26(日) 21 47 20 ID ??? 959に追加 同期は両ルート攻略可能
https://w.atwiki.jp/minkama/pages/98.html
攻略/嘘をつく人が2人いる事件 ★3で2人以上が嘘をつく事件で遊ぶ人のための説明です。 ★2嘘つきなしをクリアして★3に上がった人は、この前の嘘つきのいる事件もご覧ください。 嘘をつく人(犯人または嘘つき)の見つけ方 嘘つきと犯人の区別 クリア後 嘘をつく人(犯人または嘘つき)の見つけ方 嘘をつく人の見つけ方は、基本的には★2の嘘つきのいる事件と同じです。 ★2では「2人が矛盾したら残りは全員嘘をつかない」と判断することができましたが、★3は嘘をつく人が2人いるので、「矛盾した人たちが何者であるか」のパターンが増えて、なかなか確定しません。 詳しくは攻略/確定条件/★3をご覧ください。 お互いに矛盾した証言をする嘘つき候補が2人×2組、または3人がそれぞれ矛盾するような人たちが見つかったら、その候補以外の人たちは全員正直者です。 嘘をつく人が判明したら、その人の証言と逆の内容をマトリックスに記入していきましょう。 嘘からの確定参照 嘘つきと犯人の区別 ★3は、嘘つきと犯人が必ず嘘をつくため、自分が犯人だと示すような証言をする人がいたら、その人は嘘つきと確定します。 また、「○○は犯人ではありません」という証言をした人は犯人ではなく、「○○は犯人に脅されていません」という証言をした人は嘘つきではありません。 (証言した人が犯人だったら、100%嘘をつく→証言の内容は嘘→○○が犯人 となってしまい、破綻するため) あとは、正直者の証言や、嘘をつくと判明した人の証言の逆の内容から判断していきましょう。 クリア後 ★3をクリアすると探偵ランクが3になり、次は★4に挑戦できるようになります。 ★4は容疑者も12人に増え、これまでより大分難しくなってきます。 ★4については犯人がたまに嘘をつく事件をご覧ください。 名前
https://w.atwiki.jp/mormon/pages/1506.html
黙11 1 それから、わたしは杖のような物差しを与えられて、こう告げられた。“立って神の神殿と祭壇とを測り、ま た、そこで礼拝している者たちを数えよ。 黙11 2 しかし、神殿の外の庭はそのままにしておけ。測ってはならない。そこは異邦人に与えられたからである。 彼らは、四十二か月の間、この聖なる都を踏みにじるであろう。 黙11 3 わたしは、自分の二人の証人に在らぬのをまとわせ、一千二百六十日の間、預言させよう。” 黙11 4 この二人の証人とは、地上の主の御前に立つ二本のオリーブの木、また二つの燭台である。 黙11 5 この二人に害を加えるようにする者があれば、彼らの口から火が出て、その敵を滅ぼすであろう。この二 人に害を与えようとする者があれば、必ずこのように殺される。 黙11 6 彼らには、預言をしている間すっと雨が降らないように天を閉じる力がある。また、水を血に変える力があ って、望みのままに何度でも、あらゆる災いを地に及ぼすことができる。 黙11 7 付帯rがその証しを終えると、一匹の獣が、底なしの淵から上って来て彼らと戦って勝ち、二人を殺してし まう。 黙11 8 彼らの死体は、たとえてソドムとかエジプトとか呼ばれる大きな都の大通りに取り残される。この二人の証 人の主も、その都で十字架につけられたのである。 黙11 9 さまざまの民族、種族、言葉の違う民、国民に属する人々は、三日半の間、彼らの死体を眺め、それを墓 に葬ることは許さないであろう。 黙11 10 地上の人々は、彼らのことで大いに喜び、贈り物をやり取りするであろう。この二人の預言者は、地上の 人々を苦しめたからである。 黙11 11 三日半たって、命の息が神から出て、この二人に入った。彼らが立ち上がると、これを見た人々は大い に恐れた。 黙11 12 二人は、天から大きな声があって、“ここに上って来い”と言うのを聞いた。そして雲に乗って天んい上っ た。彼らの敵もそれを見た。 黙11 13 そのとき、大地震が起こり、都の十分の一が倒れ、この地震のために七千人が死に、残った人々は恐れ を抱いて天の神の栄光をたたえた。 黙11 14 第二の災いが過ぎ去った。見よ。第三の災いが速やかにやって来る。 黙11 15 さて、第七の天使がラッパを吹いた。すると、天にさまざまな大声があって、こう言った。“この世の国は、 彼らの主と、そのメシアのものとなった。主や世々限りなく統治される。” 黙11 16 神の御前で、座に着いていた二十四人の長老は、ひれ伏して神を礼拝し、 黙11 17 こう言った。“今おられ、かつておられた方、全能者である神、主よ、感謝いたします。大いなる力を振る って統治されたからです。 黙11 18 異邦人たちは怒り狂い、あなたも怒りを現された。死者の裁かれる時が来ました。あなたの僕、預言者、 聖なる者、皆を畏れる者には、小さな者にも大きな者にも報いをお与えになり、地を滅ぼす者どもを滅ぼされる時 が来ました。 黙11 19 そして、天にある神の神殿が開かれ、その神殿の中にある契約の箱が見え、稲妻、さまざまな音、雷、 地震が起こり、大粒の雹が降った。
https://w.atwiki.jp/anime_wiki/pages/35639.html
ここを編集 2022年12月公開。Z会グループの受験生応援ムービー。 https //www.youtube.com/watch?v=JBeEpW8l-Mg 監督・脚本・コンテ・キャラクターデザイン・演出・作画監督・カラースクリプト loundraw 原画 loundraw、asano66、門脇のどか デザインワークス 丹羽大輔 動画検査 浦田まほ 美術監督 善養寺甫奎 撮影監督・ツールデベロッパー 高柳周作 撮影監督補佐 佐藤三史郎 撮影 中垣内悠、栗林新 3DCGI 栗林新 グレーディング・編集 TAKUYA KATSUMI 音楽 小瀬村晶「Ahead of Us」 アニメーションプロデューサー・制作進行・演出助手 松野匡助 企画・プロデュース 石井龍 アニメーション制作 FLAT STUDIO ■関連タイトル rakuten_design= slide ;rakuten_affiliateId= 053df7e0.7c451bd1.0c852203.190c5695 ;rakuten_items= ctsmatch ;rakuten_genreId=0;rakuten_size= 468x160 ;rakuten_target= _blank ;rakuten_theme= gray ;rakuten_border= on ;rakuten_auto_mode= on ;rakuten_genre_title= off ;rakuten_recommend= on ; 随時更新! pixivFANBOX アニメ@wiki ご支援お待ちしています! ムック本&画集新刊/個人画集新刊/新作Blu-ray単巻/新作Blu-ray DVD-BOX アニメ原画集全リスト スタッフインタビューwebリンク集 最新登録アイテム Blu-ray 魔女見習いをさがして Blu-ray「どうにかなる日々」Blu-ray Happy-Go-Lucky Edition 初回限定生産 Blu-rayDisc付き 『ラブライブ! スーパースター!!』「始まりは君の空」【みんなで叶える物語盤】 BEM~BECOME HUMAN~豪華版Blu-ray Blu-ray 劇場版 魔法少女まどか☆マギカ 10th Anniversary Compact Collection Blu-ray ぐらぶるっ! Blu-ray 映画クレヨンしんちゃん 激突! ラクガキングダムとほぼ四人の勇者 Blu-ray CHRONO CROSS 20th Anniversary Live Tour 2019 RADICAL DREAMERS Yasunori Mitsuda Millennial Fair FINAL at NAKANO SUNPLAZA 2020 ゴブリンスレイヤー Blu-ray BOX 初回生産限定 グリザイア ファントムトリガー THE ANIMATION 03[Blu-ray] 特装版 ラブライブ! サンシャイン!! Saint Snow 1st GIG 〜Welcome to Dazzling White Town〜 Blu-ray Memorial BOX ゾンビランドサガ Blu-ray BOX 初回生産限定盤 Blu-ray 思い、思われ、ふり、ふられ 完全生産限定版 Blu-ray Fate/Grand Carnival 1st Season 完全生産限定版 Blu-ray Fate/Grand Carnival 2nd Season 完全生産限定版 Blu-ray ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうかIII OVA Blu-ray 映画プリキュアミラクルリープ みんなとの不思議な1日 BD特装版 Blu-ray アズールレーン 三笠大先輩と学ぶ世界の艦船 ぶるーれい Blu-ray 水瀬いのり Inori Minase 5th ANNIVERSARY LIVE Starry Wishes かぐや様は告らせたい~天才たちの恋愛頭脳戦~ 22 OVA同梱版 呪術廻戦 公式ファンブック よつばと! 15 監修 庵野秀明・樋口真嗣など 夢のかけら 東宝特撮映画篇 パラレルパラダイス 13 特装版 アイドルマスター ミリオンライブ! Blooming Clover 9 オリジナルCD付き限定版 美樹本晴彦マクロス画集 軌 わだち― 夜ノみつき 10th EUSHULLY WORKS しらこ画集 ILLUSTRATION MAKING VISUAL BOOK カズアキ画集 Kazuaki game artworks ライザのアトリエ2 ~失われた伝承と秘密の妖精~ 公式ビジュアルコレクション ぼくたちは勉強ができない 第21巻 音声ドラマ ミニ画集付き同梱版 あいきょう 荻pote作品集 ヒョーゴノスケ流 イラストの描き方 TVアニメ『くまクマ熊ベアー』オフィシャルファンブック 押井守原作・総監督 西村純二監督作品 『ぶらどらぶ』 解体新書公式コンプリートガイド OCTOPATH TRAVELER Design Works THE ART OF OCTOPATH 2016-2020 おそ松さん 3rd season SPECIAL BOOK 描きたい!!を信じる 少年ジャンプがどうしても伝えたいマンガの描き方 YMO1978-2043 「小冊子・YMO全トラックリスト2021 Amazon限定表紙版」付き To LOVEる -とらぶる- ダークネス FIGURE PHOTOGRAPHY COLLECTION 斉藤朱夏 CALENDAR 2021.4-2022.3 ラブライブ! サンシャイン!! Aqours DOME TOUR COMIC ILLUSTRATION BOOK ラブライブ! サンシャイン!! Aqours COMIC ILLUSTRATION BOOK 2020 Winter イジらないで、長瀞さん 10 特装版 「はたらく細胞」公式アニメ完全ガイド リスアニ! Vol.43.2「アイドルマスター」音楽大全 永久保存版VII アイドルマスター シャイニーカラーズ 3 CD付き特装版 ウルトラマンマックス 15年目の証言録 ウルトラマンZ特写写真集 じじぃ 人生は深いな 冴えない彼女の育てかた 深崎暮人画集 上 Flat. ぷよぷよ アートワークコレクション 古谷静佳1st写真集 re START THE IDOLM@STER CINDERELLA GIRLS STARLIGHT MASTER COLLABORATION! Great Journey ウルトラマンゼロ Blu-ray BOX クロスアンジュ 天使と竜の輪舞 Blu-ray BOX 初回生産限定版 小林さんちのメイドラゴンBlu-ray BOX ゆゆ式Blu-ray BOX スペシャルプライス版 とーとつにエジプト神 Blu-ray 直球表題ロボットアニメ 全話いっき見ブルーレイ 未来ロボ ダルタニアス 一挙見Blu-ray VOL.1 シュヴァルツェスマーケン 全話見Blu-ray ワールドトリガー一挙見Blu‐ray VOL.1 異世界魔王と召喚少女の奴隷魔術 魔王プレイボックス 初回生産限定 トータル・イクリプス 全話見Blu-ray Blu-ray Cutie Honey Universe Complete Edition 夜ノヤッターマン 全話いっき見ブルーレイ こみっくがーるず Blu-ray BOX 初回生産限定 Blu-ray 幼女社長 むじなカンパニーセット 初回生産限定 ログ・ホライズン 円卓崩壊 Blu-ray BOX 七つの大罪 憤怒の審判 Blu-ray BOX I Blu-ray 水樹奈々 NANA ACOUSTIC ONLINE 『Dr.STONE』2nd SEASON Blu-ray BOX【初回生産限定版】 魔術士オーフェンはぐれ旅 キムラック編 Blu‐ray BOX 今井麻美 Winter Live「Flow of time」 - 2019.12.26 at EX THEATER ROPPONGI - Blu-ray盤 Blu-ray 仮面ライダーゼロワン ショートアニメ EVERYONE'S DAILY LIFE 仮面ライダー一挙見Blu-ray 1号 2号・V3編 仮面ライダー一挙見Blu-ray X・アマゾン・ストロンガー編 スーパー戦隊一挙見Blu-ray 1975-1981 スーパー戦隊一挙見Blu-ray 1982-1986 半妖の夜叉姫 Blu-ray Disc BOX 1 完全生産限定版 裏世界ピクニック Blu-ray BOX上巻 初回生産限定 Levius レビウス Blu-ray BOX【期間限定版】 スーパー戦隊 学研の図鑑 江口寿史美人画集 彼女 アニメディスクガイド80's レコード針の音が聴こえる necomi画集 PHONOGRAPHIC フルーツバスケット アニメ2nd season 高屋奈月 Illustrations 2 彼女、お借りします TVアニメ第1期 公式設定資料集 ドラゴンボール 超戦士シールウエハースZ 超シールガイド ガンダムアーカイヴス『ガンダムビルドシリーズ』編 Angel Beats! 天使画集 Angel Diary PANZER FRAULEIN 野上武志画集 【陸編】 Angel's cage るび様画集 Sweet Dream はすね画集 画集 制服Girl's▼コレクション もりょ作品集 異世界ファンタジーのキャラクターコレクション 劇場版「美少女戦士セーラームーンEternal」公式ビジュアルBOOK アイドルマスター シャイニーカラーズ イラストレーション ワークス VOL.2 Blu-rayDisc付き 八十亀ちゃんかんさつにっき 10 特装版 あんさんぶるスターズ! Ready For Star 2巻 缶バッジ付 Switch エーペックスレジェンズ チャンピオンエディション New ポケモンスナップ -Switch 【PS4】BIOHAZARD VILLAGE PLAMAX 聖戦士ダンバイン サーバイン ノンスケール PS製 組み立て式プラスチックモデル スーパーミニプラ 無敵ロボ トライダーG7 3個入りBOX 魔道祖師 前塵編 完全生産限定版 HGUC 機動戦士ガンダム 閃光のハサウェイ Ξガンダム MG 機動戦士ガンダムSEED モビルジン 1/100スケール カンチ 青 ノンスケール ABS&ダイキャスト製 塗装済み完成品 ☆赤ver 魔女の旅々17 ドラマCD付き特装版 クリストファー・ノーランの世界 メイキング・オブ・インターステラー BEYOND TIME AND SPACE 時空を超えて るるぶアズールレーン からかい上手の高木さん15からかいカレンダーカード付き特別版 「武装神姫」原案イラスト集 ALLSTARS 機動戦士ガンダム サンダーボルト 17 キャラクターブック付き限定版 とある科学の超電磁砲T OFFICIAL VISUAL BOOK Aqours 5周年記念アニメーションPV付きシングル「smile smile ship Start!」【BD付】
https://w.atwiki.jp/sakura398/pages/498.html
国民性-ある国民一般に共通する性質。その国民特有の価値観や行動様式・気質などについていう。(広辞苑) http //www.nicovideo.jp/watch/sm9359338 残虐非情な民族 中国人 http //www.nicovideo.jp/watch/sm12275422 支那の唄 / 作詞・作曲 メタル戦士 #ref error :ご指定のファイルが見つかりません。ファイル名を確認して、再度指定してください。 (with=180) #ref error :ご指定のファイルが見つかりません。ファイル名を確認して、再度指定してください。 (with=180) #ref error :ご指定のファイルが見つかりません。ファイル名を確認して、再度指定してください。 (with=180) #ref error :ご指定のファイルが見つかりません。ファイル名を確認して、再度指定してください。 (with=180) #ref error :ご指定のファイルが見つかりません。ファイル名を確認して、再度指定してください。 (with=180) #ref error :ご指定のファイルが見つかりません。ファイル名を確認して、再度指定してください。 (with=180) “一面のゴミに空気の汚れ”…汚すぎる中国の電車内 | ―網易論壇― 画像は、2月12日、商丘発烏魯木斉行きの列車内。 「1000キロの路程だというのに、一面のゴミに空気の汚れ。旅客の健康はいったい誰が 責任を負うというのか。鉄道従業員の素養とプロ意識が高まることを望む」…だそうです。 HEAVEN (商丘到烏魯木斉的列車) ■ 中国が憧れた理想の国 日本―学校では教えない本当の歴史 (単行本) 拳骨 拓史 (著)日本は中国の隷属ではなく、独立国家としてその尊厳をたもち、なおかつ中国は日本を畏敬していたことを、日中両国の一級史料に基づいて的確に説明をしています。わたしが特に面白く感じたのは、「日本に臣従した中国」の話。足利義満が明皇帝に臣従するための使者を出していたことは有名ですが、明皇帝が「日本に対して臣従の使者を出していた」というのは知りませんでした! (カスタマー評) <目次> ■脱亜論 ■キリスト教と中国人 ■【石平のChina Watch】(産経新聞) ■問題点■中国皇帝の精神構造 ■死者に鞭打つ ■他国から指導を受けた生産技術をあたかも「自主開発」にする ■地球環境を破壊する ■人間を大量虐殺 ■日本の子供をいじめるインタビュアー ■反則し放題のスポーツ選手たち ■都合の悪いことは姑息な論点をすり替え ■国際的なイベントの前の規制 ■日本と中国の子育ての違い ■「誠実さ」なんてクソ喰らえ?!上海人の9割「誠実=損」と回答 ■中国のアンケート 秩序に関する教育受けたことがないが7割 ■意外と臆病 ■国民が知らない日本人を見る中国人のポジティブな目■「声が大きければ」真正保守も受け入れられる? ■実際に行った人が見た日本人に対する中国人の目 ■実際の日本人を見て見なおした中国人 ■中国の「親日」はタブーだった? ■中国人の本音では「反日」よりも「嫌韓」の方が強い? ■あとがき ■関連サイト ■ブログランキング応援クリック ■脱亜論 | isa訳 脱亜論 現在、西洋人の地球規模での行動の迅速さには目を見張るものがあるが、ただこれは科学技術革命の結果である蒸気機 関を利用しているにすぎず、人間精神において何か急激な進歩が起こったわけではない。したがって、西洋列強の東洋侵 略に対してこれを防ごうと思えば、まずは精神的な覚悟を固めるだけで充分である。西洋人も同じ人間なのだ。とはいえ 西洋に起こった科学技術革命という現実を忘れてはならない。国家の独立のためには、科学技術革命の波に進んで身を投 じ、その利益だけでなく不利益までも受け入れる他はない。これは近代文明社会で生き残るための必須条件である。 近代文明とはインフルエンザのようなものである。インフルエンザを水際で防げるだろうか。私は防げないと断言する。 百害あって一利も無いインフルエンザでも、一度生じてしまえば防げないのである。それが、利益と不利益を相伴うもの の、常に利益の方が多い近代文明を、どのようにして水際で防げるというのだろう。近代文明の流入を防ごうとするので はなく、むしろその流行感染を促しつつ国民に免疫を与えるのは知識人の義務でさえある。 西洋の科学技術革命について日本人が知ったのはペリーの黒船以来であって、これによって、国民も、次第に、近代文 明を受け入れるべきだという認識を持つようになった。ところが、その進歩の前に横たわっていたのが徳川幕府である。 徳川幕府がある限り、近代文明を受け入れることは出来なかった。近代文明か、それとも幕府を中心とした旧体制の維持 か。この二者択一が迫られた。もしここで旧体制を選んでいたら、日本の独立は危うかっただろう。なぜなら、科学技術 を利用しつつ互いに激しく競いながら世界に飛び出した西洋人たちは、東洋の島国が旧体制のなかにひとり眠っているこ とを許すほどの余裕を持ち合わせてはいなかったからである。 ここに、日本の有志たちは、徳川幕府よりも国家の独立を重んじることを大義として、皇室の権威に依拠することで旧 体制を倒し、新政府をうちたてた。かくして日本は、国家・国民規模で、西洋に生じた科学技術と近代文明を受け入れる ことを決めたのだった。これは全てのアジア諸国に先駆けており、つまり近代文明の受容とは、日本にとって脱アジアと いう意味でもあったのである。 日本は、国土はアジアにありながら、国民精神においては西洋の近代文明を受け入れた。ところが日本の不幸として立 ち現れたのは近隣諸国である。そのひとつはシナであり、もうひとつは朝鮮である。この二国の人々も日本人と同じく漢 字文化圏に属し、同じ古典を共有しているのだが、もともと人種的に異なっているのか、それとも教育に差があるのか、 シナ・朝鮮二国と日本との精神的隔たりはあまりにも大きい。情報がこれほど速く行き来する時代にあって、近代文明や 国際法について知りながら、それでも過去に拘り続けるシナ・朝鮮の精神は千年前と違わない。この近代文明のパワーゲ ームの時代に、教育といえば儒教を言い、しかもそれは表面だけの知識であって、現実面では科学的真理を軽んじる態度 ばかりか、道徳的な退廃をももたらしており、たとえば国際的な紛争の場面でも「悪いのはお前の方だ」と開き直って恥 じることもない。 私の見るところ、このままではシナ・朝鮮が独立を維持することは不可能である。もしこの二国に改革の志士が現れて 明治維新のような政治改革を達成しつつ上からの近代化を推し進めることが出来れば話は別だが、そうでなければ亡国と 国土の分割・分断が待っていることに一点の疑いもない。なぜならインフルエンザのような近代文明の波に洗われながら、 それを避けようと一室に閉じこもって空気の流れを絶っていれば、結局は窒息してしまう他はないからである。 『春秋左氏伝』の「輔車唇歯」とは隣国同志が助け合うことを言うが、現在のシナ・朝鮮は日本にとって何の助けにも ならないばかりか、この三国が地理的に近い故に欧米人から同一視されかねない危険性をも持っている。すなわちシナ・ 朝鮮が独裁体制であれば日本もそうかと疑われ、向こうが儒教の国であればこちらも陰陽五行の国かと疑われ、国際法や 国際的マナーなど踏みにじって恥じぬ国であればそれを咎める日本も同じ穴の狢かと邪推され、朝鮮で政治犯への弾圧が 行われていれば日本もまたそのような国かと疑われ、等々、例を挙げていけばきりがない。これを例えれば、一つの村の 村人全員が無法で残忍でトチ狂っておれば、たとえ一人がまともでそれを咎めていたとしても、村の外からはどっちもど っちに見えると言うことだ。実際、アジア外交を評する場面ではこのような見方も散見され、日本にとって一大不幸だと 言わざるを得ない。 もはや、この二国が国際的な常識を身につけることを期待してはならない。「東アジア共同体」の一員としてその繁栄 に与ってくれるなどという幻想は捨てるべきである。日本は、むしろ大陸や半島との関係を絶ち、先進国と共に進まなけ ればならない。ただ隣国だからという理由だけで特別な感情を持って接してはならないのだ。この二国に対しても、国際 的な常識に従い、国際法に則って接すればよい。悪友の悪事を見逃す者は、共に悪名を逃れ得ない。私は気持ちにおいて は「東アジア」の悪友と絶交するものである。(明治18年3月16日) ■キリスト教と中国人 【関連】 表現規制問題のしくみ 宣教師が日本を嫌い中国を愛した理由 日本人が好きになれない。可哀相な人間がいないから (「 マスコミ情報操作撃退作戦 メディアリテラシー研究会 」内) 中国人同士の目を覆うような残虐行為はさておき、中国に渡った宣教師達は現地でかなり苦労をしていたのは意外だった。にも係らず「宣教師たちが中国でひどい目に遭っているのに、実際の本国への報告では中国に寛大で日本に厳しい見方をして」いたそうだ。著者は「宣教師たちは「田舎には本当の気高い中国人がいる。チップを弾めば皆大喜びする」と言っているが、私はそういう爽やかな人には出会ったことがない」とも書く。 タウンゼントの宣教師への論評は厳しいものがあり、「宣教師たちのご尽力にはまことに頭が下がる。人里離れた内陸部で、何度裏切られても辛抱強く勤める姿は「神々しい」ものであるが、もしかすると、単なる間抜けかもしれない」。中国人で本心から信者になった者はいないとまで断言。「虐殺されても中国人をかばう宣教師」も珍しくなく、高齢のイギリス人宣教師2人が虐殺された実例を挙げ、「「馬鹿は死ななきゃ直らない」と言うが、何度騙され、何度殺されても直らないのが宣教師なのだ。どうしても殺せない相手には敬服し信服するのが中国人である。宣教師はこの辺のところを見逃してきた。何度死んでもわからない」と嘆く。 宣教師が日本を嫌い中国を愛した理由には驚愕させられた。この精神は現代も続いていると思われる。 1927年から28年、中国領土にいた八千人に上る外国人宣教師のうち五千人が退去させられている。どこへ退去したのか。日本である。しかし日本に避難したものの、日本人が好きになれない。可哀相な人間がいないからである。アメリカ人とは不思議なもので、可哀相だと思えない相手は好きになれない人種である。宣教師は特にこの傾向が強い。可哀相な人間を見ると、我が身の危険をも顧みず、救ってあげようという殉教精神がわき上がるのである。だから中国人は全く有り難い存在なのだ。ところが日本は、ドイツに似て、規律正しく、町は清潔で落ち着いている。これでは宣教師の出る幕がない。だから宣教師に好かれないのである… ■【石平のChina Watch】(産経新聞) 石平公式サイト-プロフィール 石平 (評論家) Media Patrol Japan コラム-石平 【石平のChina Watch】「開き直り大国」の恐ろしさ ・ 2 ・ 3 (産経新聞) 2010.4.29 07 52 今の中国では、悪事を働いた人が「悪」を悪とも思わず、「恥」を恥とも感じず、むしろ開き直って自らを正当化するのが「国民的流儀」となっている。 ■問題点 ■中国皇帝の精神構造 | -任命- (国王) 中華 朝鮮 (皇帝) -朝貢- 中国は地上の帝王=皇帝を持ち世界の中心です。中国以外は国ではありません。 但し貢物を持って来て土下座すれば国家と認めます。 日本 (天皇) 日本は中華に属さない独立した存在です。国を治めるのは天界の帝王=天皇です。 東アジアでは中華とは別に唯一独立した国家です。 東アジアで対等に振舞う日本人に対して中国人はそこが気に食わないのです。 日本人はタイであろうがベトナムであろうがカンボジアであろうが諸外国は対等な立場と考えております。 ■死者に鞭打つ | 2月1日は・・・・ムチの日 ( 特亜を斬る )の コメント欄 より (引用開始) 鞭打ち--- 儒教の国・中国の文化を半万年受け入れた証拠。 【死者に鞭打つ】---儒教は悪人の埋葬も慰霊も許さ無いのが、中国の民族宗教。 死後は平等に葬うと言う日本や西欧社会にある文化が中国・朝鮮には無い。 『悪人は永久に悪人とされる』のが中国では当たり前。 これでは一度間違って罪人とされれば、二度と復権出来無い。 中国史を読めば、敵の国へ攻め込んだ時、既に死んでいたので【墓を暴いて遺体を鞭で打った】などの話は決して珍しく無い。 中国【九族皆殺し】--王朝交替の度に行なわれた。 日本には無い『九族皆殺し』。 日本風に言えば『遠い親戚』まで全て殺してしまう概念が、中国や朝鮮半島に存在するのも、むしろ常識。 ★.因みに、中国人や朝鮮人が滅多に自分の過ちを認めず、人に謝ら無い傾向は、この『歴史』があったから。 つまり、うっかりミスを認めてしまうと、全責任を押し付けられ、文字通り【抹殺】されてしなう! ★.韓国の知識人なら誰も知っている【党争】の歴史も以上のため。 ★.それに対して『すみません』の言葉が『ハロー(元気ですか)』や『謝謝(有り難う)』よりも、使用頻度の高い言葉になっている日本は『なんと言う平和な社会』であったか! 結論--中国・朝鮮と対応していくのが【如何に困難な民族であるか】。 賢者は歴史を学ぶ・・・ (引用終了) isa訳 脱亜論 不遜なる支那・中国人 ( せと弘幸Blog『日本よ何処へ』 内) このような破壊思考による革命・革命で精神的な砂漠化を生んでいます。 ■他国から指導を受けた生産技術をあたかも「自主開発」にする | 支那が日独仏加から技術供与された新幹線を輸出の動き ( 正しい歴史認識、国益重視の外交、核武装の実現 内) JR東海の葛西敬之社長(当時)「新幹線は外国に投げ売りするような技術ではない。高速鉄道を自力開発しようという中国に最先端技術を売ることは、国を売るようなものだ。」と反対。 JR東海幹部の言葉には、したたかな中国への不信感もにじむ。 しかし、川崎重工業やJR東日本などが、目先の欲に目が眩み、支那に対して、技術と少しばかりの高速鉄道車両を供与(輸出)した。 乗客には「ゆったりして快適」「設備が使いやすい」など好評だったが、主要メディアが「国産」「自主技術」を強調しているため、日本からの技術導入を知らない人もいた。 更に、支那は、「自主開発車両」と言い張って、格安(激安?)価格でブラジルや米国や東南アジアなど世界中に輸出する方針。 支那市場で儲けようとした者は悉く転落する。 「あの国のあの法則」に匹敵する法則だ。 欧米諸国は700年以上にわたって支那で物を売ろうとしたが、巨大な支那市場で成功を収めた欧米企業は存在しない。 あの小室哲哉も支那進出をしたとたんに挫折した。 支那人相手に商売をして金を儲けようとする企業、個人、国家…全て大馬鹿だ。 ヤオハンは、本社を上海に移転する決断までしたにもかかわらず、あえなく倒産した。 今日に至っても、「巨大市場」の幻想に惑わされて支那に進出している外国企業は、欧米企業だけではなく、近隣諸国の企業も大半が大損をこいている。 支那進出中の日本企業の約7割、台湾企業の約7割、韓国企業の過半数が赤字であり、特に韓国企業は大量に夜逃げをしている。 更に、撤退しようとすると地方政府や従業員によって損害賠償の訴訟を起こされ、刑事責任まで追及され、応じないと刑務所に放り込まれる。 支那に進出する企業の学習能力は、サルやネズミよりも劣る。 | 以下「 スイス政府「民間防衛」に学ぶ 」より 敵は意外なやり方で攻めてくる/自由と責任 敵はわれわれを眠らそうとする/われわれは眠ってはいない 経済的戦争/経済も武器である ■地球環境を破壊する 危険な中国の実態 | 金のためなら地球環境を破壊し、自国民を死に追いやってもお構いなし。 日本の高度経済成長期の環境汚染とは比較になりません。 【関連】中国産リスト ■人間を大量虐殺 http //www.nicovideo.jp/watch/sm3113948 中国の真実(The Truth of China) (コメントを非表示にする場合は、右隅のヒヨコマークをクリック) | 中国共産党は、他国を侵略するだけでなく、自国民を大量虐殺しています。 【関連】中国の虐殺史 ■日本の子供をいじめるインタビュアー 福原愛選手にひどいインタビューをする中国人(Interview of ai fukuhara with impolite journalist) | 【関連】スポーツから見る反日 ■反則し放題のスポーツ選手たち 中国の反則サッカー集 2008.2.20 | 相手選手をボコボコ・反則・不正ジャッジし放題。 中国の選手・レフェリー(韓国・北朝鮮)・観客すべての民度が低い。 【関連】スポーツから見る反日 【参考リンク】 スポーツも宣伝の道具/真のスポーツ精神を守ろう ( スイス政府「民間防衛」に学ぶ 内) ■都合の悪いことは姑息な論点をすり替え リンク切れの場合はこちら シナ人「チベット侵略は中国の国内問題だからお前ら関係ないアル」 ■国際的なイベントの前の規制 ■日本と中国の子育ての違い 中国では「学力向上」重視、日本では生活習慣や礼儀 矢野経済研究所が行った日本と中国の未就学児を持つ母親へのアンケート調査で、育児において関心の高いこと上位三つを答えてもらったところ、中国では子供の教育に直結した分野を重視している母親が多いのに対して、日本では身の回りに関することへの関心が高かったことが明らかになった。 具体的に見ていくと、中国の母親は「学力向上」(67.3%)、「体力向上」(61.3%)、「習い事」(46.0%)が多くなったが、日本の母親は「生活習慣(早寝早起きなど)」(53.4%)、「あいさつ・礼儀」(46.2%)、「子供の友達関係」(32.3%)などに回答が集まった。 中国で高かった「学力向上」「体力向上」は、日本では3割を切っており。「習い事」については、10%以下。逆に日本で高かった「生活習慣(早寝早起きなど)」は中国では40%程度、「あいさつ・礼儀」3割を切っており、「子供の友達関係」は10%に満たなかった。 日中間で、子育てについて比較的明確な違いが現れたことになる。この調査は、2010年5月に、日本では全国の3歳~6歳の未就学児をもつ母親 489人に、中国では北京・上海の3歳~6歳の未就学児をもつ母親150人に対してそれぞれインターネットで聞いたもの。(編集担当:鈴木義純) 日本及び中国の母親への教育に関するアンケート調査結果 2010 (矢野経済研究所) ■ 「誠実さ」なんてクソ喰らえ?!上海人の9割「誠実=損」と回答 上海市政協社会法制委員会が上海市民を対象に、『誠実さ』、『誠意』について行った調査によると、市民の間では「誠実・誠意といった言葉が『バカを見る』『損をする』ことの代名詞」となっていることが分かった。環球網が伝えた。 上海市内のスーパーやデパートでは、いたるところでさまざまな販促POPを見かけることができるが、消費者がいざ商品を購入しようとすると、「販促割引は適用されない」と告げられることが多々あるという。 上海市の質監部門が市内の大型スーパー20店を対象に行った包装食品の重量に関する調査によると、重量に『ごまかし』がなかった商品はわずか 68.4%であった。記事では、不合格だったスーパーでは計量を意図的に低く抑えているケースが多いと報じた。 調査結果によれば、上海市民の44.2%が「人びとの誠実さは5年前に比べて低下した」と回答したほか、90.2%が「誠実さや誠意は『バカを見る』、『損をする』ことにつながる」と回答した。記事では、「上海市民の間ではうそをつくこと、誠実でないことのほうが良いことがあるとの認識が生まれており、社会を不誠実なものとする悪循環となっている」とした。 この調査結果に対し、上海市政協委員の游〓鍵(〓は門構えに「虫」)氏は、「社会で信用が軽視される原因は、誠実である人間は得るべき利益を得ることができず、不誠実な人間は罰せられるどころか、逆に利益を得ている現状があるからである」と指摘している。(編集担当:畠山栄) ■中国のアンケート 秩序に関する教育受けたことがないが7割 【中国のアンケ】中国の現実?秩序に関する教育受けたことがないが7割 (サーチナ) 12月7日湖南省の私立中学の階段で将棋倒し事故が発生し、子供6人が死亡、26人が負傷するという惨事となった。 中国国内では、とても大きなニュースとして扱われており、「子供たちの公共安全常識」を問題視する意見が飛び交っている。 中国大手サイト鳳凰網ではこの事件に関するインターネットアンケートが実施されている。 2009年12月10日現地時間11:00現在、投票数は957票。「この事件を知っているか?」との題では「知っている」81.5%、「知らない」9.8%。高い関心を集めていることが分かった。 「子供の頃、安全常識教育や、秩序教育を受けたか?」との題では「ほとんど受けたことがない」42.5%、「全く受けたことがない」30.5%。「受けたことがある」との回答はわずか14.5%であった。 寄せられたコメントには「一人の子の父として、今回の事件はとても悲しい。原因解明を徹底して欲しい」、「原因は教育体制だろう。最近は保護者の要求が多く、先生は生徒を怒ることができないようだ」、「安全教育、秩序教育とは何だ?自然に身につくものではないのか」などの意見が見られた。(編集担当:吉川智香) ■意外と臆病 | 中国人は、「我々は華なり!それ以外の者は野蛮人だ!」と言ってはばからない中華思想の持ち主ですが、 実は大声で言い倒される(恫喝される)と案外怖じけづいてしまうのです。 日清戦争で日本が勝利するまで、中国・当時の清は「眠れる獅子」と言われていましたが、そういう意味では「張り子の虎」です。 2008年9月30日のTBSテレビ「ピンポン!」において福沢朗氏が、麻生太郎氏に対して「弱い犬ほどよく吠える。」と発言しました。 中国人が「ドラえもん」のジャイアンばりにえばっているのは、裏を返せば臆病な自分をごまかしているだけに過ぎません。 中国に携わる日本の政治家や外交官、商社マンはぜひためらうことなく堂々と主義主張を唱えてください! そうすれば、「こいつははっきりとした主義主張を持っている!」として一目置かれて、 そうやすやすとなめてかかってこなくなることでしょう。これは歴史が証明しています。後述の話をご覧下さい。 中国人ならこれでお互い膝を付けあって話し合ってくれるでしょうが、 韓国人や「反日主義者の精神構造」の持ち主であったら、火を噴くようにキレてしまい、話し合いにもなりません。 そもそも「反日主義者の精神構造」の持ち主=「韓国人の国民性」です。 | 6世紀末に活躍した摂政である聖徳太子は、607年、小野妹子を隋に派遣しました。いわゆる「遣隋使」です。太子は、隋の皇帝に媚びへつらうことなく、対等な態度での書簡を出しました。 「日出づる処の天子、書を日没する処の天子に致す。恙(つつが)なきや・・・」 (「日没するところの皇帝さん、僕たち日出るところの天皇からの手紙だよ。元気ですか?」) 隋の皇帝は当初こそおかんむりになったものの、(「ぬぁんだとぉー?野蛮人の分際で、オレたち隋に対して対等な関係を求めるとはどういうことだ!」) しかし煬帝は、その後の政治情勢で自国の利益のために、大和朝廷と友好関係を結ぶ必要性が発生、結果聖徳太子の対応をよしとしました。 (「ま、この際高句麗との戦争を優位に進めるためにも、大和朝廷には協力してもらわないとな。これ以上がたがた見栄を張ってもしょうがねぇや。よし、家来の裴世清を日本へ派遣しよう」) 余談ですが、小野妹子に伴われて日本に辿り着いた裴世清は、日本のことを「今までは野蛮な国かと思っていたが、出迎えに集まった人々を見た限りでは兵力も十分だし、立派な寺院(法隆寺のこと)もあるし、聖徳太子も非常に賢い人物だ。日本があれば、高句麗を滅ぼすことができるだろう」と賞賛しています。(ただ、隋は日本の協力を得る前に国力を使い果たし滅んでしまいました)。 詳細は外部リンク「 遣隋使について ( 学習教材の部屋 内)」および 「 首に縄をつけられるか/われわれは他国に追随しない ( スイス政府「民間防衛」に学ぶ 内)」をご覧ください。 | 時は移り変わり、752年9月。奈良の大仏を建立するために唐からの金の輸入が必要になり、日本から当時の中国の王朝であった唐に遣唐使が派遣されました。 この船には藤原清河、吉備真備、大伴古麻呂などが乗り込んでいました。 753年の正月、日本を含む唐周辺の諸外国の大使たちが、長安の宮殿で皇帝(当時の皇帝は玄宗)に挨拶をするという儀式が開かれました。そこで1つの事件が起こります。 皇帝にご挨拶するときの席順が、東の第一席(1番目に皇帝に挨拶する国)が新羅(朝鮮)になっていて、西の第一席は吐蕃(現在のチベットを治めた国)で、日本はその次になっていたといいます。 これに憤った清河と古麻呂は式係を呼び止めて、 「新羅は日本に貢ぎ物を持ってきている国です。その新羅よりも日本のほうが格下扱いなんてどう考えても納得できません。席順を変えてください!」と抗議しました。新羅の使者も何も言いませんでしたが、式係は「もう決まったことだから...」と相手にしませんでした。 それもそのはず。おめでたいお祝いの席で、しかも皇帝の面前でこのようなことを言おうものなら無礼者と見なされ、捕らえられてもおかしくはありません。 しかし、これを聞いた玄宗皇帝は怒るどころか、こう賞賛しました。 「日本人は皇帝の前であってもはっきりとものを言う。これは素晴らしいことだ。これからの席順の第一席は、日本にしなさい」 そして席順は変えられ、日本は第一席の国となったのでした。 こちらは明治維新後の話です。 | 明治維新を果たした日本はまず李氏朝鮮との国交を結ぼうと、平等条約を書いた国書を朝鮮に送りました。ところが... 「日本の国書には「皇」「勅」の文字が入っている。この文字を使って良いのは宗主国である清(当時の中国)だけだ。清の許しは得ていないだろうが。そんな国と条約なんか結べない!」と拒絶しました。 これではらちが開かないので、日本政府は先に宗主国である清との条約を結べば朝鮮も交渉に応じてくれるだろうと考え、1871年に「日清修好条規」を結びます。この条約は「日清両国にとって完全に平等な条約」だったため、清は (「欧米列強はアヘン戦争で不平等な条約を押し付けたが、日本は平等条約を結んでくれた。ありがたい。」)として、難なく受け入れました。 さて、清との条約も結び日本はもう一度朝鮮との交渉を開始しましたが「日本人は洋服を着て華夷秩序を乱している。だから条約を結ぶことなどできない」と再び言いがかりをつけて拒否。これには日本だけでなく清も呆れたと言います。 その後、1875年に朝鮮は江華島事件(日本軍が釜山で射撃演習をしていたところ、朝鮮側が発砲した事件)をきっかけに、日朝修好条規を結ぶことになりました。これは朝鮮側に不利な条約でしたが、朝鮮は何もできません。 結果的に、清は日本と平等条約を結ぶことができましたが、朝鮮は自らの手によって平等条約を結ぶチャンスを潰してしまったのでした。 また別項でも述べましたが、中国に対して反対の立場を取っていた岸信介氏や小泉純一郎氏が、中国政府では立派な肖像画として飾られているといいます。 同様に一般の中国人の日本人像は、「怖い」・「強い」・「まじめ」といいます。実のところ日本人に対して反日感情を出しつつ、実際には畏敬の念を抱いているのです。 中国人は韓国人や「反日主義者の精神構造」の持ち主と違って、日本人や他の民族も持ち合わせている「畏敬する」という概念があります。 そういう意味では、中国人にはまだ脈があると言えましょう。 ■国民が知らない日本人を見る中国人のポジティブな目 ■「声が大きければ」真正保守も受け入れられる? | 中国人は、「声が大きければ勝ち」や歴史を自己都合で改ざんする、という民族性をしています。 しかし案外、自らの主張をはっきり述べることが出来る人物に対して、尊敬の眼差しで見られることがあります。 これもまた、偏向報道では知ることが出来ない「国民が知らない反日の実態」です。 「チャンネル桜」の「報道ワイド日本」の水曜日キャスターの鈴木邦子氏が 「それだけはっきりと主張した人を、向こう(中国)は尊敬するんです。」と発言しました。 無論喧嘩にはなりますが、やはりガツンと言う人は、たとえ反対の思想を持っていても中国においても尊敬されるのです。 中国では、安倍晋三氏の祖父・岸信介元首相や小泉純一郎元首相が立派な写真で飾られたということです。 一方福田康夫?氏は、ドラえもんののび太のような目でしかみられていませんでした。 | 結論 中国外交は、事実を突き付けなおかつ大きな声で喝破する! そう!「断じて行えば鬼神もこれを避く」です! ■実際に行った人が見た日本人に対する中国人の目 | 「月刊WiLL」2008年7月号にて、高山正之氏の「本多勝一には書けない本当の「中国の旅」」で、 初めて日本人の現物を見た現地の中国人から、日本人の印象は、「怖い」・「強い」・「まじめ」と言われました。 ■実際の日本人を見て見なおした中国人 | 反日の中国人を一変させた些細な出来事 ( サーチナニュース(中国ブログ) 内) 私のことを良く知っている友人であれば、私が凝り固まった「反日」であったことをよく知っているはずである。北京で行われた反日デモに参加したときのことを今でも覚えている。人並みの中で、日本の牛丼チェーン店である吉野家で食事をしている人を見かけた。我々はすぐに立ち止まり、食事をしている人に向かって出てくるよう叫ぶと、店側は店舗を破壊されることを恐れたのか、シャッターを下ろしたのであった。 その後、小泉首相が退任し、日中関係も改善し始めた。私の反日、日本製品ボイコットという決心も揺らぎ始め、ついに日本メーカーの一眼レフカメラを購入したのだった。日本製品を購入することに対して心理的闘争はあったのだが、製品の吸引力に屈服した私からすれば、やはり日本メーカーはデジタル分野においては絶対的優勢を誇ることを認めざるを得ない。 さて、私がこの文章を書いているのは日本に対する憎しみの気持ちを綴るためではなく、感慨させられた出来事を紹介したいが為である。 朝、エレベーターに乗ると、中に老人が乗っていた。私は気にすることなくエレベーターに乗り込むと、老人は微笑みながら私に挨拶してきたのだった。私はちょっとばかり驚きながらも挨拶を返したところ、老人は「私は・・・日本・・・」と話し続けた。彼の中国語は下手だったが、彼の善意と言いたいことは伝わってきた。 私はすぐにエレベーターを降りたのだが、日本の老人は始終、善意にあふれた顔つきであり、これまで私の中にあった「日本鬼子」というイメージと彼とを結びつけることが出来なかったのである。 出勤途中、私はずっとこの出来事を思い続けていた。そういえば、私がこれまでに接触した日本に関する報道は反中のものばかりであったが、友好的な日本人はたくさん存在するのだろう。そして彼らはかつての残忍な軍国主義者ではなく、あくまでも普通の人々なのだろう。 私は日本に対する見方を改めるべきであることを知ったのだ。恨みや憎しみは決して良い感情ではなく、我々はしばらくその感情を忘れ去るべきであろう。 | ※「そして彼らはかつての残忍な軍国主義者ではなく、あくまでも普通の人々なのだろう」は、この中国人の誤解です。「マシ」な中国人でさえこの程度の認識しか期待できないのが現状であることも知っておいて下さい。 ■中国の「親日」はタブーだった? | ◆「反日」消えた? 救援隊派遣でネットに「謝謝」の嵐 http //www.zakzak.co.jp/2008rank/topkiji/t2008051625.html 震災が「反日」の壁砕く 信じられない事態だ。犠牲者が5万人にのぼる恐れもある中国四川大地震で、外国として初めて日本の国際緊急援助隊が被災地入りしたが、中国のネットが「ありがとう、日本!」の書き込みであふれたのだ。チベット問題での国際的孤立から日本重視に移りたい政府。アニメなど日本文化の大量流入で「親日」の土壌があった民衆。だが、お互いにそれを表明することは「売国奴」を意味し、最大のタブーだった。それが未曾有の震災によって「反日」の壁が崩れ、歴史が動いた。 <筆者追記> とうとう中国まで親日にシフトしたようですね?(本心かどうかを決めつけるのはまだ早いにしても。) さて中国共産党はどうするのですかね?これまでの反日政策の落とし前は!?(「中国はなぜ反日か?」も併せて参照。) ■中国人の本音では「反日」よりも「嫌韓」の方が強い? | 中国人が「最も嫌いな国」は、日本ではなくなった! http //diamond.jp/articles/-/1373 決断は遅いが約束は守ってくれる日本人 中国の「天涯コミュニティー」というネットが中国人に隣国の印象について行ったアンケートで、以下のような結果が出ました。 ●質問1: 中国の20の隣国の内、行ったことがある国は?(合計19,682票) 第1位:どこも行ったことがない:6,223票(31.6%) 第2位:マレーシア:2,037票(10.3%) 第3位:日本:1,453票(7.4%) ●質問2: 中国の20の隣国の内、最も好きな国は? 第1位:パキスタン:2,944票(28%) 第2位:ロシア:1,572票(15%) 第3位:日本:1,421票(13.5%) ●質問3: 中国の20の隣国の内、最も嫌いな国は? 第1位:韓国:4,215票(40.3%) 第2位:日本:3,147票(30.1%) 第3位:インドネシア:1,957票(18.7%) (中略) (以下はアンケートに答えた中国人のコメント) 「日本が一番好き。理由:高い国民の品格、環境保護、ハイテク、文化同源。でも、歴史と領土の問題では要注意。韓国が一番嫌い。理由:傲慢で無知な国民、文化略奪、何の道理もない領土争い、品質劣悪で高い製品、信用のないビジネスマン、枚挙にいとまがない。」 「肝心な問題は、日本に対する嫌悪感はある時のある組織の世論の誘導の結果であり、韓国に対する嫌悪感は、多くのネット人口が韓国の本当の姿を看破し、韓国の悪行を知ってしまった結果の自発的なものである。国内のある不良メディアはいまだに韓国のためにお化粧をして、気持ちの悪い韓流の片棒を担いている。一体韓国のPR会社からいくら稼いだのか。」 <筆者追記> 中国の反日感情は「歴史問題」「領土問題」が原因で、現代の日本人や日本文化に恨みは無いどころか、むしろ好んでいるようです。 また、日本と同じく中国でも「反日を煽るある組織」、つまりマスコミが「反日」「親韓」の片棒を担いでいるんですね。 中国では反日・親韓教育を徹底しているにもかかわらず、日本よりも嫌われる韓国は一体何をしでかしたんでしょうか? ■あとがき | 中国人は一回は恫喝しますが、韓国人と違って(「韓国人の国民性」参照。)きちんと主義主張を唱えれば、是正してくれます。 日中韓サミットに参加する立場にある日本の首相は、明確な信念を貫いていただきたいです。 そう!「断じて行えば鬼神もこれを避く」です! テレ朝 070524(報道ステーション)生きた牛をトラに与える中国の動物園、愛護団体が英TVに告発 Online Videos by Veoh.com 古館「昔の日本と似ているとこは有るのかな無いのかなと見ていたのですが、それでいうといまどきの日本は 見せ掛けはきれいにしているだけかもしれませんけどね」 日テレ 071012中国産農産物の農薬を多用した生産現場 Online Videos by Veoh.com 中国外務省日本人学校の教科書差し押さえは適切なもの(05.6.28)目覚ましTV Online Videos by Veoh.com 中国の虐殺史 東トルキスタン侵略の正体 チベット侵略の正体 ■関連サイト ansan s楽しい中国新聞(別館) ・ ansan s楽しい中国新聞(中国ニュース) 中国に住む日本人のブログ。中国の掲示板サイトなどに書き込まれる中国人の意見を日本語に訳して紹介されています。 支那豚の楽園 (日本の馬鹿左翼にウヨクと呼ばれた支那人のブログです。) 日本に在住している親日の中国人のブログです。現在帰化申請中だそうです。 参考になる記事・カテゴリー: 強盗集団の支那 支那の思い出 ■ブログランキング応援クリック | 真実を国民に知らせるために ブログランキング応援クリックをお願いいたします。(一日一回のみ有効) ⇒#ref error :ご指定のファイルが見つかりません。ファイル名を確認して、再度指定してください。 (人気ブログランキングへ) 【関連】韓国人の国民性
https://w.atwiki.jp/pennant/pages/71.html
【主催の証拠】 DLパス:QITHW 抽選選手 オ(森山)遊
https://w.atwiki.jp/knightofqueen/pages/47.html
開拓の証というアイテムの用途 識者の見解求むです。 1.クエストで使う クエストによっては「開拓の証レベル○を△枚集めて来い」なものがあります。 そのときに消費します。 2.経験値カードに変えてもらえる(らしい) どこで変えられるんでしょう? 名前 コメント すべてのコメントを見る