約 1,839,415 件
https://w.atwiki.jp/25438/pages/2970.html
▼‐06 「そいつは不思議だね」 「でしょー?」 部室で今朝の一部始終を話すと、Tちゃんは前屈みになりながら聞き入った。 腕を組み、考え込む姿勢になった。しかし。 「わからん」 「だろうねえ」 「初めから期待されてなかったのか、わたしは」 口を尖らせながら言う。わたしはTちゃんをなだめて、ため息をついた。 「はあ……とはいえ、わたしにも全然わからないんだよね」 「どうしたもんか。先輩はわかりますか?」 すぐ近くに立っていたS先輩が面食らった顔をして、自分のことを指さす。 Tちゃんはそれを見て頷いた。 「わたしにも見当つかないよ。というか、そんな話だけでわかるわけないっしょ」 S先輩は肩を竦めた。 ふと、あることに気づいた。A先輩が姿を見せていない。 部室を見回しているとS先輩は、ああ、と声を漏らし、 「あいつなら今日は来てないよ。連絡もついてない」 「大丈夫なんですか?」 「さあ。部活終わったら家に直接行ってみるよ」 この適当さも、仲の良さが為せる技だろうか。 「ところでさ、そのカメラで新しい写真が撮られてたんでしょ? どんな写真なのか見せてよ」 「これです」 「ふーん。なんだか、よくわからない写真だね。おっ、これこの前のじゃん」 そう言ってから、別の作業をしていたN先輩の方へ振り向く。 N先輩も視線に気づき、こちらへ顔を向ける。 「ああ、それ! 消してって言ったのに!」 N先輩はまたこの前と同じように手を伸ばすが、 カメラは高く持ち上げられ、やはり届かない。 「はいはい、落ち着いてねー。どうどう」 「わたしは馬じゃない!」 先輩たちの微笑ましい掛け合いを眺めながら、わたしはまだ考えていた。 どうにも腑に落ちない点が多い。 無事に帰ってきたことは、喜ぶべきこと。 だけれど、そこに漠然とした不安があることは、やっぱり否定できない。 部活の作業も今日の分は一通り済んだので、解散となった。 わたしは教科書を置き忘れていたことを思い出し、小走りで教室に向かっていた。 扉を開くと、夕焼け色に染まった部屋に差す、人影があった。 「あれ、和ちゃん」 「あら島さん。どうしたの」 真鍋和ちゃん。同じクラスの子で、赤いアンダーリムの眼鏡が特徴。 見た目通りの秀才で、クラスの皆からは頼りにされている。 生徒会にも入っていて、次期生徒会長は真鍋さんだと影で言われているとかいないとか。 「ちょっと忘れ物しちゃって」 「同じね、わたしもなのよ。島さんは部活が終わったあとかしら?」 「うん。写真部なんだ」 「じゃあ普段からカメラ持ち歩いてるとか?」 「勿論!」 そう言って、自分のカメラを高々と持ち上げる。 和ちゃんはそれを興味ありげな様子で見上げていた。 「ちょっと見てみる?」 「じゃあ少しだけ」 カメラを操作し、今まで撮ってきた写真たちを見せる。 和ちゃんの反応は簡素なものだったり、驚くほど関心を寄せるものだったり、 思わず吹き出してしまったりと、意外なほどに多彩なものだった。 「色々な写真を撮っているのね」 「そうだね。被写体にこだわりを持つ人もいるけど、わたしはそうじゃないからなあ」 「でも、最近撮った写真たちかしら。ちょっと変わってる気がする」 「気づいた? あれはわたし以外の誰か知らない人が撮った写真なんだよ」 「えっ、どういうこと?」 和ちゃんは、今度は不思議そうにカメラを見つめている。 これは良い機会かもしれないと思い、和ちゃんの秀才っぷりにあやかろうと、 わたしは昨日からの事の内容を、細かい点まで全て話しきった。 「なるほどね。で、誰が持ってきてくれたかわからないと」 「うん。ちょっと怖いんだ」 「そうでもないと思うわよ、これ」 目を丸くした。今、和ちゃんはなんと言ったか。 「えっと、和ちゃん。誰が持ってきたか、わかったの?」 「そんなに難しい話じゃないと思うけれど」 確かに和ちゃんの頭の良さには期待した。 しかし、こんな一瞬でそんなことを言ってのけてしまうなんて。 当事者のわたしが全くわからないというのに、 一体どこから、和ちゃんはそれを導き出したのだろう。 ▼‐07 待たせている人がいるからということで、 歩きながら和ちゃんの推測を話してもらうことになった。 「この件で不可解な点は、これにほぼ凝縮されるわね。 “どうして島さんの家のポストに、カメラが入れられていたか”」 「あ、島さんじゃなくて、ちずる、でいいんだけど」 「あら、ごめんなさい――。交友範囲が狭いと、どうも距離感掴めなくて」 その割には随分とマイペースな気がするけれど。とは言えなかった。 「それで、その不可解な点をどう解いていくの?」 「ああ、そうそう。この事実は、例えば“なんでちずるの家を知っていたか”とか、 “何故このカメラがちずるのものだとわかったか”、 “どうして直接渡さなかったか”という謎を含むわけよ」 ふむふむ。 「他にも“新たに撮られた微妙な写真”があるけれど、 これ以外の点は幾重にも重なって、多層的なモノなんだけれど――」 話が長くなりそうだったので、手で先を制した。 和ちゃんは、小説の影響を受けちゃってしょうがないわね、と苦笑を浮かべた。 また話を再開する頃、わたしたちは階段の一段目に足をかけていた。 「じゃあ大前提として、このカメラからちずるの家を特定することは出来ない。 このことから、届けてくれた人は“ちずるの家を知っている人物”ということで、間違いないわね」 「異論はないよ」 「さらに、これが“ちずるのカメラだとわかる人物”。 見た目じゃ誰のカメラなんてわからないし、ちずるの写ってる写真もない」 「そこなんだよねえ」 「これをシンプルに考えるの。この写真を撮ったのが、ちずるだと知っているのは誰?」 少し考え、すぐに答えが浮かぶ。 「“写真部”……?」 「そう。写真部なら、この写真を見ただけで――というか、 下手したらカメラを見ただけでも、わかったんじゃないかしら」 とっさに疑問を投げかける。 「いやその可能性は考えたんだけどさ。じゃあ、なんでポストに入れたの? そして、この不可解な写真たちはなに? こんな――」 言葉を濁そうと思ったが、ここで遠慮しても仕方ないだろう。 「言ってしまえば、こんな雑な写真。 いくら“悪ふざけ”でも、写真部の人たちなら撮らないと思うんだけど」 「そうね。この写真は、至って“真剣に”撮られてるものね」 「どういうこと?」 反射的に出た言葉だった。 わたしの言葉と正反対の言葉を和ちゃんは用いたのだ。 話しながらだからか、歩く速度は随分と遅い。やっと二階に辿り着く。 廊下を右に折れて進みながら、和ちゃんは話を進めていった。 カメラは和ちゃんの手によって操作されている。 「なにも感じなかったかしら。特に、この猫の写真とか。 家の写真もそうね。あと、電車の写真もそういえばそうなのかも」 「ど、どういうこと?」 「これらの写真の共通点よ。電車はちょっとわかりにくいかもね。 でも残り二つ、猫と家の二つの写真の共通点だけで十分よ」 「うーん」 「猫の写真。これ、随分と至近距離から撮られてるわ。 これだけ近寄るためにわたしたちは、随分と低い姿勢にならないといけないわよね」 少しひっかかる言い方だ。考えてみる。 これだけ近づくということは、例えば雑誌かテレビかの猫特集でなければ、 つまり一般人がやったら、奇異の目で見られることは避けられない。 和ちゃんの言葉が頭の中で繰り返される。 “わたしたちは、随分と低い姿勢にならないといけないわよね”。――頭の中で、なにかが弾けた。 「そうか……これ、“ちっちゃい子供”が撮ってるんだ」 「そう。猫にいとも容易く、周りの目を気にせず近づける。 家を撮ろうとしても、すぐそこの生垣が写真に映り込んでしまう。 電車の写真、これに迫力を感じたのは、いつもより大きく感じるから。 これらは全て、“撮影者の背が低い”ことを示しているの」 素直に納得した。だが、そうすると新しい疑問点が出てくる。 「写真部にはそんなちびっ子はいないよ? いや、というか猫に近づいて不審がられない高校生って……」 しずかのことが思い浮かんだが、流石にこの場で出す話題じゃない。 「そうでしょうね。だから一つ、ここで聞いてみるわ。 部内に、弟か妹のいる人はいないかしら?」 なるほど。例えばカメラを拾った人が、その誰かの弟か妹で。 さらに、わたしのカメラを弟や妹が持っていることに、その誰かが気づいたのなら。 それをわたしに届けてくれるのは、至って自然なことなんじゃないだろうか。 「さて、残る疑問はどうして直接渡してくれなかったのか、だけど。 部員の中で、どうしても今日会えないような人はいた?」 「先輩の一人が来てなかったよ、そういえば」 まさかA先輩が、と思ったが、わたしは首を振った。 「でもあの先輩には弟も妹もいないよ」 「じゃあ他にいる人は?」 「一人先輩にいるけど、今日普通に部活で会ったし」 「その先輩、なにか面白い特徴とか持ってない? さっき話してくれてたじゃない」 面白い特徴というと、少し失礼な気はする。 とはいえ、確かにこれは面白い特徴に入ってしまうのだろうか。 「確かに凄いアナログ人間で、デジタル機器の操作は出来ないけれどさ」 自分でそう言ってから、はっとした。わたしの中で、またなにかが弾けた。 今、とても重要なことを言った気がしている。和ちゃんは満ち足りた顔をしていた。 三階に上る階段に足をかけた。 「ちずるは自分の部屋、他の人に見せたいと思う?」 唐突な質問だったけれど、わたしはすぐに答えた。 「絶対嫌だ。散らかってるもん」 「それじゃ、この事件は解決ね」 そう言って、和ちゃんはカメラを操作し、ある一枚の写真を示してきた。 ああ、なるほど。そういうことかと、笑いが徐々に込み上げてきた。 「……なーんだ。あははっ」 可笑しくなって、つい笑いだしてしまった。 和ちゃんも釣られて笑みを浮かべる。 そりゃそうだ。こんな部屋、誰にも知られたくない。 それは散らかった――衣服が床一面に広がり、テーブルの上には写真立てやハードカバーの本、 携帯電話に絡まったイヤホン等々の小物が散らばった――部屋なのだ。 「きっと弟さんが撮ってしまったんでしょうね。 先輩としては恥ずかしくて恥ずかしくて、これを削除してしまいたかった。 ところが先輩は削除の仕方がわからない」 「困った困った」 「だから先輩は考えた。これはわたしの部屋じゃないということにしよう。 黙っていれば、誰にもバレることは無いってね」 「そこで黙ってポストに投函したわけだ」 「以上がわたしの推測よ。どう?」 気持ちよく頷き、ささやかな拍手を送った。 こんなくだらない話に付き合ってくれてありがとう、と。 しかしなかなか笑えるお話だ。先輩には悪いけれど。 先輩。やっぱり弟さんが成長する前に、自分でデジタル機器の操作を学んだ方がいいですよ。 または部屋を片付けましょう。 「その写真、消してあげなさいよ。先輩だって見られたくなかったんだから」 「わかったよ。先輩が必死に隠したかったものだもんね」 わたしはカメラを操作し、そのデータを削除するボタンを押す。 はいといいえの二択が現れる。迷わず、はいを選択。 こうして先輩の恥ずかしい写真は跡形もなく、闇に葬られたのだ。 「それじゃ、ここで」 そういって三階に上り切った和ちゃんは、音楽準備室の中へと入っていった。 わたしはその背中が完全に見えなくなるまで、ずっと見送っていた。 あとで先輩本人に確認を取ったところ、見事和ちゃんの推測通りだった。 和ちゃんの推理は寸分の狂いなく、正解を射抜いていたのだ。 満足していた。これで全ての曇りは晴らされた――はずだった。 先輩に確認を取った日からも、時々わたしは思い出すのだ。 あの時の、写真を確認していた和ちゃんはどこか、奇妙な“真剣さ”があった気がする。 さらに、頭の中で繰り返される、最後に言われた言葉。 あの言葉からも同様の“真剣さ”を感じられたような気がするのだ。 第二章「灯台フォトグラフィ」‐完‐ 戻る
https://w.atwiki.jp/ganador/pages/6.html
https://w.atwiki.jp/florigen/
更新情報 20060118 アナウンスが遅れてしまい申し訳ありません。 展示室はこちらに移転しました。 どうぞよろしくお願いします。 アナログフォトグループ更新情報 新着記事は見つかりませんでした。
https://w.atwiki.jp/hmiku/pages/25393.html
あんP【登録タグ 作あ 作あわ 作り手】 【ニコニコ動画】 特徴 2011年3月、 『SupliGirl -さぷりぃがーる-』 でボカロデビュー。 使用ボカロは今のところ、ミク・GUMI・リン・レン・ルカ・IA。 リンク Twitter PIAPRO SOUND×TRIBUTE(サークルホームページ) YouTube 曲 HAPPY LIKE BABY!! SupliGirl -さぷりぃがーる- Wind/あんP カケヒキハート 叶えよラッタッタ! 黒猫モンタージュ 恋せよラッタッタ! 恋のイリュージョン 恋のしっぽを追いかけて サクラ舞ガール サクラ舞ハナビ 青春グラビティ セツナアライブ 旅人の奏 囚われの王女 虹色ステップス 忘却リテラシー 前向きに笑え ミュージックラウンド モノクロメモリーズ リスキーメイズ 恋愛カフェテリア 恋愛デコレート 恋愛フォトグラフ ロマンティックディスタンス CD IA THE WORLD ~華~ Next stage for New world feat.GUMI ミュージックアソート 動画 オリジナル曲 コメント サクラ舞ガール、恋のイリュージョンが好きだな!!これからの活躍に期待!!! -- 終焉P (2013-07-01 18 04 44) 旅人の奏のMMDがすごい -- 名無しさん (2013-07-27 09 03 53) 応援してます(^-^)サクラ舞ガールめっさ好きです(*/▽\*) -- 名無しさん (2013-11-01 17 49 38) 「SupliGirl -さぷりぃがーる-」聞きたいな・・・ -- ハイサラ (2016-03-03 20 05 31) 恋愛カフェテリア好き! -- なる (2016-07-31 19 52 28) 2018年くらいからすべての投稿がなくなってるけど、どうしちゃったんだろう。恋愛シリーズ好きだったのに・・・。せめて無事でいて欲しい。 -- ゆかりん狂信者 (2020-06-14 03 02 45) ロマンティックティックディスタンス今でも好きだよー -- 名無しさん (2020-12-05 15 13 20) 今まで前評判から敬遠してたけどニコボで恋愛カフェテリア流れてきたの聴いたらかなり好みに刺さる曲で驚いた。やっぱり実際聴いてみないと分からないものだなぁ -- 名無しさん (2022-05-14 17 51 00) 名前 コメント
https://w.atwiki.jp/photokano2ch/pages/50.html
リズムフォトセッション評価 コツ メインメニューからリズムフォトセッション イベント回想 コメント リズムフォトセッション 「カラオケボックス」へ女の子と一緒に行ったり、文化祭で魔女喫茶店へ行くと始まる新開発のリズムゲーム「リズムフォトセッション」。歌いながら踊っているシーンを撮影していくミニゲームです。 プロローグだと、自宅で果音と「リズムフォトセッション」を楽しめる上に、うさパワーを貰える。 ※「リズムフォトセッション」ではRボタンを押しても、写真は撮れません。プレイ後の鑑賞モードでは撮ることができます。 遊び方は、マニュアル参照。 評価 ポイント タイミング PERFECT 100 ジャストのタイミングでRボタンと方向キーを押した GOOD 80~95 少しズレてるタイミングでRボタンと方向キーを押した BAD 0~50 かなりズレてるタイミングでRボタンと方向キーを押した ※PERFECTのタイミングでRボタンを押しても、方向キーが間違っていたらポイントは半分になります。 BADを出すと、画面全体が白くなっていきます。3段階まで白くなりますが、GOOD以上のポイントを取れば1回ずつ戻っていきます。 1度そのキャラのエンディングを見れば2度目以降のプレイ中にカラオケに行ったときに「フォトグラフメモリー」を選曲できるようになる。 評価 評価のポイントに応じて、女の子の好感度とドキドキハートの限界値を上げることができます。点数に応じて、♥♪それぞれ最大三つまで割り振ることができます。 プレイ中に1000ポイント取ると、スタートメニューの「リズムフォトセッション」からヒロインが歌って踊っているところを鑑賞できるようになる。さらにRボタンでスクリーンショットを撮ることができる。解禁は曲ごとで、1人をクリアすれば全員の鑑賞が解禁される。 コツ 音楽に合わせて、アングルサークルとシャッターサークルの間くらいで押すと巧くパーフェクトを取れる。 Rボタンと方向キーは同時押しでなくてもいい。表示された方向キーをあらかじめ押しっぱなしにしておけばミスを軽減できる。 【ムーンライト・スターライト】の方向キー:→↑↓←→↓←↑→↓ 【フォトグラフメモリー】の方向キー:←↓↑→↑↓→↑←↑ メインメニューからリズムフォトセッション ダックの評価ご褒美のカラオケマスターをゲットすると、メインメニューからリズムフォトセッションをおまけに遊ぶことが出来るようになります。プレイヒロインとして登場させるには、文化祭で魔女喫茶へ行っていることが条件(果音はプロローグで出現済)。また、条件をクリアすると「フォトグラフメモリー」も選べるようになります。 フォトグラフメモリーを遊べる条件とは、魔女喫茶店が登場するエンディングを見た女の子が登録された後に、もう一度クリアしたら出現するようです。(ただし、深角友恵・果音・大谷桃子を攻略した場合は1本道なので1回で開放される) 魔女喫茶へ行くルート表 ヒロイン名 場所 新見遙佳 Hルート 室戸亜岐 Hルート 早倉舞衣 Hルート 実原氷里 Lルート 間咲ののか Hルート 柚ノ木梨奈 Lルート 深角友恵 L/Hルート[どちらも同じため] 果音 L/Hルート[どちらも同じため] 大谷桃子 L/Hルート[どちらも同じため] (色を変えてあります。マウスカーソルでなぞるか、Ctrl+Aで表示されます) ダック評価のご褒美、「ラビィコスチューム」を得るとプリティラビィの衣装へ変えることができます。(△ボタンでラビィ選択)果音のみ、パジャマにも着替えることができます。 イベント回想 【アルバム】のイベント回想からもカラオケを楽しむことができます。(彼女とカラオケの帰宅デートに行っているか、文化祭で魔女喫茶へ行っていることが条件。)イベントの最初は「ムーンライトスターライト」だけですが、攻略してエンディングまで見られれば「フォトグラフメモリー」も選べるようになります。 コメント +コメント Rボタンと方向キーは同時押しでなくてもいい。表示された方向キーをあらかじめ押しっぱなしにしておけばミスを軽減できる。 -- 名無しさん (2012-02-26 14 09 43) 全然安定しなくて980以上取れない。ランダム要素満載の本編で何度もチャレンジするの厳しい・・・。 -- 名無しさん (2012-02-26 22 18 52) 文化祭で魔女喫茶に行く条件って何だろう。一緒に行く約束した上で更に好感度上げる必要がある? -- 名無しさん (2012-02-26 23 54 22) 実原はLルートで魔女喫茶確認。新見はLルートで魔女喫茶なしだった。 -- 名無しさん (2012-02-28 02 16 37) 1000点取ると何が起きるの? -- 名無しさん (2012-03-06 23 50 51) 書いてもいいのかな?1000点を取るとメインメニューのリズムフォトセッションから鑑賞ができるようになる。解禁は曲別で1人をクリアすれば全員の鑑賞が解禁される。 -- 名無しさん (2012-03-07 00 09 44) 鑑賞って何? -- 名無しさん (2012-03-07 00 27 31) 鑑賞とはその名のとおりヒロインが歌って踊っているところを鑑賞する。さらにRボタンでスクリーンショットを撮ることができる。 -- 名無しさん (2012-03-07 01 04 04) 【ムーンライト·スターライト】→↑↓←→↓←↑→↓ -- 名無しさん (2012-03-07 02 07 44) 【フォトグラフメモリー】←↓↑→↑↓→↑←↑ -- 名無しさん (2012-03-07 02 10 14) 表示される方向キーは楽曲毎に固定のようです。 -- 名無しさん (2012-03-07 02 11 03) そうなんだキャラが違っても同じとは手抜きだね…しかし分かっても1000が遠いんだが。 -- 名無しさん (2012-03-07 02 14 57) 1度そのキャラのエンディングを見れば2度目以降のプレイ中にカラオケに行ったときに「フォトグラフメモリー」を選曲できるようになる。既出だがメインメニューのリズムフォトセッションでプレイする場合はメイン6人はL/H両方クリアする必要あり。 -- 名無しさん (2012-03-09 03 44 46) 柚ノ木L√で1度エンディング見たはずなのに、柚ノ木H√のカラオケでなぜかフォトグラフメモリーが追加されなかった。ちなみにののかと会長はL√でクリアした後H√で追加されてました。 -- 名無しさん (2012-03-10 12 19 27) ↑連続すみません。過去スレによると、文化祭で踊らなかった√を先にクリアすると、そのキャラの次の周回のカラオケデートでフォトグラフメモリーが追加されるという話もあるそうです。 -- 名無しさん (2012-03-10 12 47 58) フォトグラフメモリーの歌詞はサビ以降は全キャラ共通だがAメロ・Aダッシュメロ・Cメロの部分は各キャラで歌詞が違う。キャラの心情や主人公に対する感情が歌詞となっている -- 名無しさん (2012-03-11 05 02 34) フォトグラフメモリーの難所は7つ目と9つ目。ここが若干リズム難なので1000点を狙うときは注意しよう。 -- 名無しさん (2012-03-11 05 05 57) 舞衣ちゃんでやるとパフェ率上がる気がした、柚ノ木さんのでやったのと50点位違った990… -- 名無しさん (2012-03-25 22 19 53) 下手くそな歌音量消した方が高得点取れる -- 名無しさん (2016-11-08 02 04 46) ダンスも入らないな -- 名無しさん (2016-11-08 02 07 30) 名前 コメント
https://w.atwiki.jp/photokano2ch/pages/65.html
リズムフォトセッション評価 コツ メインメニューからリズムフォトセッション イベント回想 コメント リズムフォトセッション 「カラオケボックス」へ女の子と一緒に行ったり、文化祭で魔女喫茶店へ行くと始まるリズムゲーム「リズムフォトセッション」。歌いながら踊っているシーンを撮影していくミニゲームです。 プロローグだと、自宅で果音と「リズムフォトセッション」を初プレイすることになり、うさパワー(Kiss)を貰える。 ※「リズムフォトセッション」ではRボタンを押しても、写真は撮れません。プレイ後の鑑賞モードでは撮ることができます。 ストーリー中だと、下校デートのカラオケで「ムーンライトスターライト」「フォトグラフメモリー」をリズムフォトセッション出来ます。(ただし、「フォトグラフメモリー」は2人以上女の子を攻略していないとダメ?) 遊び方は、マニュアル参照。 評価 ポイント タイミング PERFECT 100 ジャストのタイミングでRボタンと方向キーを押した GOOD 80~95 少しズレてるタイミングでRボタンと方向キーを押した BAD 0~50 かなりズレてるタイミングでRボタンと方向キーを押した ※PERFECTのタイミングでRボタンを押しても、方向キーが間違っていたらポイントは半分になります。 BADを出すと、画面全体が白くなっていきます。3段階まで白くなりますが、GOOD以上のポイントを取れば1回ずつ戻っていきます。 1度そのキャラのエンディングを見れば2度目以降のプレイ中にカラオケに行ったときに「フォトグラフメモリー」を選曲できるようになる。 評価 評価のポイントに応じて、女の子の好感度とドキドキハートの限界値を上げることができます。点数に応じて、スキ♥ヒタムキ◆ナカヨシ♪それぞれ最大三つまで割り振ることができます。 プレイ中に1000ポイント取ると、スタートメニューの「リズムフォトセッション」からヒロインが歌って踊っているところを鑑賞できるようになる。さらにRボタンでスクリーンショットを撮ることができる。解禁は曲ごとで、1人をクリアすれば全員の鑑賞が解禁される。 1000ポイント取るとトロフィーが獲得できる。 ※5/27配布のVer.1.02パッチ以降は非常に判定が易しい物になった。 コツ 音楽に合わせて、アングルサークルとシャッターサークルの間くらいで押すとパーフェクトを取れる…気がする。 Rボタンと方向キーは同時押しでなくてもいい。表示された方向キーをあらかじめ押しっぱなしにして、円が中心のガイドラインに重なる瞬間にRボタンを押すようにすればミスを軽減できる。 アンチエイリアスをONにすると、コマ落ちが発生するようなのでOFF推奨。 メインメニューからリズムフォトセッション ダックのスキル、カラオケマスターを獲得すると、メインメニューからリズムフォトセッションが選べるようになります。 プレイ中にヒロインと下校デートでカラオケへ行くと、メインメニューからリズムフォトセッション「ムーンライトスターライト」をおまけに遊ぶことが出来るようになります。プレイヒロインとして登場させるには、文化祭で魔女喫茶へ行っていることが条件(果音以外)。また、条件をクリアすると「フォトグラフメモリー」も選べるようになります。 「フォトグラフメモリー」を遊べる条件とは、魔女喫茶店が登場するエンディングを見た女の子が登録された後に、もう一度クリアしたら出現するようです。(ただし、深角友恵・果音・大谷桃子を攻略した場合は1本道なので1回で開放される) 魔女喫茶へ行くルート表 ヒロイン名 場所 新見遙佳 Hルート 室戸亜岐 Hルート 早倉舞衣 Hルート 実原氷里 Lルート 間咲ののか Hルート 柚ノ木梨奈 Lルート 深角友恵 L/Hルート[どちらも同じため] 果音 L/Hルート[どちらも同じため] 大谷桃子 L/Hルート[どちらも同じため] イベント回想 メインメニューの【アルバム】のイベント回想からもカラオケを楽しむことができます。(彼女とカラオケの帰宅デートに行っているか、文化祭で魔女喫茶へ行っていることが条件。)イベントの最初は「ムーンライトスターライト」だけですが、攻略してエンディングまで見られれば「フォトグラフメモリー」も選べるようになります。 コメント +コメント 一度もEDを見てないキャラでも、下校デートのカラオケで「フォトグラフメモリー」が選べた。新見さんとののかで確認。 -- 名無しさん (2013-05-04 12 21 04) PSP版より判定が厳しくなっている -- 名無しさん (2013-05-07 17 39 38) これ無理ゲーすぎるんだけど誰か1000点出したやついるの?? 俺100回やってもできる気がせんわ。 -- 名無しさん (2013-05-07 19 47 36) 判定厳しい上に10個全部パーフェクトじゃないと1000点とれないのはしんどすぎる ぬるゲーマーなのが悪いかもしれんが -- 名無しさん (2013-05-07 23 56 19) AA -- 名無しさん (2013-05-08 10 28 48) ↑改行ミス。AAONだとコマ落ち発生するのでOFF推奨。あとタイミングがPSP版とちがうので、本文中のサークルの間…では早すぎますね。重なった瞬間ジャストじゃないとパーフェクト取れません -- 名無しさん (2013-05-08 10 32 12) 簡単になるパッチ出るみたいだからそれ待ったほうがいいかもね -- 名無しさん (2013-05-09 00 31 08) リズムフォトセッションに柚ノ木梨奈の妹の絵梨奈も出ます。 -- 名無しさん (2013-05-18 23 01 41) 5/27 配信のUpdateあてたら楽にパーフェクト出るようになった。さー紳士の皆さま頑張って! -- 名無しさん (2013-05-27 00 13 32) パッチ当てたら1000点余裕ですた。今までの苦労はいったい··· -- 名無しさん (2013-11-09 20 09 30) 名前 コメント
https://w.atwiki.jp/retrogamewiki/pages/6518.html
今日 - 合計 - ときめきメモリアルPocket スポーツ編 ~桜庭のフォトグラフ~の攻略ページ 目次 基本情報 [部分編集] ストーリー [部分編集] 攻略情報 [部分編集] Tips [部分編集] プチ情報 [部分編集] 関連動画 [部分編集] 参考文献、参考サイト [部分編集] 感想・レビュー 基本情報 [部分編集] ストーリー [部分編集] 攻略情報 [部分編集] Tips [部分編集] プチ情報 [部分編集] 関連動画 [部分編集] 参考文献、参考サイト [部分編集] 感想・レビュー 名前 コメント 選択肢 投票 役に立った (0) 2012年10月09日 (火) 16時19分19秒 [部分編集] ページごとのメニューの編集はこちらの部分編集から行ってください [部分編集] 編集に関して
https://w.atwiki.jp/25438/pages/2969.html
▼‐01 私立の学校ともなると、どっかの空き教室を使うとかじゃなくて、 いくつかの部活には専用の部屋が分け与えられたりする。 それってよくよく考えると、贅沢ことなんじゃないかって。 わたしは眼鏡越しに、部屋の隅に積み上がった椅子と机をぼうっと見ながら、 そんなことをぼんやりと考えていた。 「なにしてんの?」 「あ、いや、なにもしてません」 部長のS先輩がけらけら笑う。そうすると現れるえくぼは、先輩のチャームポイントだ。 「あはは、なにそれ。ちずるって、結構マイペースだよね」 そうかもしれないなあと頭に思い浮かべながら、わたしも笑みを返す。 わたしは島ちずる。二年一組、写真部所属。将来の夢はプロカメラマン。 ちょっと意外に思われるかもしれない。 でも、この写真部に入っている人たちにとっては、特別珍しいことではない。 そう、ここの部員たちは、揃いも揃って将来の夢を写真に見ている連中なのだ。 「つーか夏休みにまでお前らの顔見るとは思わなかったわ」 「いやそれわたしのセリフだし~」 「お前ら……」 三人の先輩たちが部室の真ん中で、軽口を叩きあっている。 こういうのってすごくいい。右手の重みに気がつく。 そして、青春の一ページを切り取るかのように、 相棒のデジカメを使って一枚ぱしゃりとシャッターを切った。 「え、今の撮った?」 「撮りましたよ」 「ちょっと消して~! やだ、恥ずかしい~!」 先輩は顔を真っ赤にして、わたしのカメラに手を伸ばす。 わたしはそれを同学年の部活仲間であるTちゃんに手渡しでパス。 Tちゃんは頷くと、部室にあるパソコンとデジカメを繋ぎ、素早くコピー&ペーストした。 「うわあ、やめてー! デジタル機器はわかんないからー!」 「コピペしてるだけなのに!?」 このN先輩は完璧なアナログ人間なのだ。 なんと携帯も持っておらず、どんなに単純化されたデジタル機器だろうと、 操作の一つもできないという徹底ぶり。 さらに、弟が大きくなったら教えてもらうんだと言って、自分からはなにもしていないという頑固強さ。 いつも手にしているのはフィルムカメラだ。 しかしながら写真の実力は本物で、実はわたしもそんな先輩のファンである。 「ほら、これ見て落ち着きなって」 そう言って、部長のS先輩がN先輩の前に一冊の本を差し出す。 写真集だ。N先輩はそれを一瞥だけして、すぐに首を振った。 「これ見て落ち着くのはあんただけだよー……」 「いや大体のやつは落ち着くだろ」 差し出されたのは、S先輩が毎日持ち歩いている犬猫の写真集だ。 S先輩は動物が好きで、自分が撮影する写真のほとんどに動物をテーマとして取り上げている。 一方で、N先輩は動物があまり好きでなく、 多くの女子高生たちが癒されるだろう犬猫の写真を見ても、全く癒されないらしい。 ちょっと損してると思う。 ところで二人の傍で呆れかえっているのは、A先輩。 一人っ子なのに、長女のN先輩よりしっかりしていると、よく言われている。 別名、影の指揮者。 この三人はいずれも相当な力の持ち主だけど、 特にこのA先輩は去年コンクールで賞を貰うほどの実力だ。 「わたしとしては犬とか猫よりトカゲの方が可愛いかと」 「えぇー、それはわからないわ」 三人は、こうしているとわからないが、写真に対して人一倍真摯で、 少しの遊び心を含めて撮った写真だろうと、必ずぶれない芯を一本持っている。 そういうのはとてもかっこいい姿勢だし、わたしも見習いたいところだ。 「あ、わたしはトカゲ可愛いと思います。なんだか、目がつぶらなんですよね」 いつの間にかTちゃんが会話の輪に飛び込んでいた。 わたしも、トカゲの目は可愛いと思う。 あのつぶらな黒い目を見ていると、頭をちょこんと触りたくなってしまう。 ▼‐02 夏の日差しが肌の表面をじりじり焼き付ける。 さらに、黒くごつごつしたコンクリートからの反射熱で、上下の挟み撃ちだ。 右手に提げた鞄の中からハンカチを取り出し、浮き出る汗を拭く。 ハンカチを戻す際、ふと思いついた。 この鞄の中にはわたしの相棒ともいえるカメラが、学校だろうとお出かけだろうと常に入っている。 そのカメラで、隣の友人を一枚ぱしゃり。 撮った写真を見ながら、しみじみと思ったことを口にする。 「しかし本当に成長してないね」 「余計なお世話だよ!」 途端に怒りだしてしまった。 怒ってはいるものの、正直あまり怖くない――といえば、さらに怒ってしまう。 これでは悪循環だ。どうしたものか。思いついた。 「しずか。わたしたちの先祖は、良い言葉を残してくれてるよ」 「えっ?」 「“千里の道も一歩から”。身長を伸ばすためには一つ一つの小さな努力が必要ってこと。 そんなにかりかり怒ってちゃあ、伸びるもんも伸びないよ?」 「そ、そうだったんだ……」 うん、素直な子ってわたし大好き。 友人の木下しずかを適当に丸め込んだところで、映画館に向かう。 そこでは、前々から応援している漫画原作の映画を観ることになっている。 映画の制作決定が知らされたのが去年の十二月で、今日が七月。 半年以上も楽しみにしてたってわけだ。 ところで、しずかは原作の漫画を読んでいない。 それなのについて来てくれたのには、勿論理由があった。 「この作品はね、奥が深いんだ。例えばこのセリフは現代への痛烈な批判になっていて――」 「へえ……」 といった具合に、わたしの主観をふんだんに含めたあらすじを聞かせると、 すぐに興味を持ってくれたためだ。 罪深いことをしたかもしれないけど、好きなもののためなら仕方ない。 「漫画と展開が違うところもあるのかな?」 「二時間じゃ、全部は収まらないだろうなあ」 期待と不安を半分ずつ持ちながら、シアターの席に着く。 あの物語をどのようにまとめてくるか。そこに注目だ。 ちょうど真ん中に位置する席からは、スクリーンの全体がよく見渡せる。 スクリーンには映画の宣伝が映されていた。 逃げ惑う男が爆風で吹き飛ばされていたり、男女が抱き合ってキスを交わしていたり、 フリフリの衣装を着た女の子たちが戦っていたりと、統一感のない映像がだらだらと流れている。 「あ、わたし好きなんだよね、これ」 しずかは、頭をビデオカメラにした男たちが、 奇妙でキレのある踊りを披露していている映像を指差した。 今度は赤いパトランプの頭の男が、それらを捕まえる。 勧善懲悪。良かった良かった。 ところで、この映像が流されたということは、本編が始まるまでもう少しということだ。 さて、映画は途中まで、漫画と同様の展開を見せていた。 初めはイメージにそぐわないかなと思う役者がいたものの、 実際に演じているところを見ると、これはこれで良い味が出ていると感じることもあった。 しかしながら、二時間という尺の短さがそうさせたのか、 終盤を急展開でまとめてしまったのは、致命的だと言わざるを得なかった。 「どうだった、しずか?」 映画を観終わった後、しずかに尋ねる。 しずかは少し悩んだ様子を見せて、 「んー……。微妙だったかな」 「はは、わたしも」 二人して苦笑いを見せ合った。 しずかの小さく開いた口から、ちょこんと白い歯が覗いた。 「ま、実写で、時間に限りがあるとこんなもんか。 気分を取り直して、どっかでお昼でも食べに行こうか」 「ちずるは食べたいものとかある?」 「んー……今の気分はイタリアンな気分かな」 「わかった。ちょっと待ってね」 しずかは携帯を取り出し、近場にあるイタリアンのお店を探し始めた。 すぐそこにそれが見えることは、しばらく黙っておこう。 ▼‐03 しずかが発見したということになっている、すぐそこに見えていたレストランの扉を開く。 店内から人々の話し声が溢れ出てきた。 時間帯と場所が良いのだろう、六人掛けの席がほとんど埋まっているほどの盛況ぶりだった。 わたしたちは奥の二人掛けの席に案内された。 ひし形模様を並べたクリーム色の壁に、ちょうどその模様と同じ形をした窓がある。 店は二階の高さにあり、白い映画館の建物とそこを出入りする人たちが、 わたしたちの席からも見下ろせた。 「これからあの映画見る人もいるんだろうね」 「つまんないですよーって忠告してくれば?」 「それって捕まらないかな」 「なんの罪に問われるんだろ」 「営業妨害罪?」 多分、ちょっと違うんじゃないだろうか。 テーブルの上に立ててあったメニューを手に取り、目の前に広げる。 ページをめくっていくと、あるものを発見した。 小さいお皿に乗ったオムライスと、その上に建てられた国旗が目印のお子様ランチだ。 思わずにやりとする。 「なにニヤニヤしてんの」 「別にー?」 しずかは怪訝そうな顔を、こちらに向けてきている。 その顔つきのままメニューに目を走らせると、あるところで固まった。 表情はすぐに激情を表した。 「ちずる!」 気づかれてしまったようだ。でもいい顔をしている。 しずかは、笑った顔は勿論、怒った顔も、 ついつい写真に収めたくなってしまうほど可愛いのだ。 適当にしずかをなだめつつ、鞄の中から手探りでカメラを探す。 「あれ」 いくら手を動かしても、カメラに触れた感覚がなかった。 今度は目視で鞄の中を探す。無い。 さらに一つ一つの小物をテーブルの上に出し、ついに鞄の中を空っぽにする。 「どうしたの?」 さっきまで怒っていたしずかも、さすがに心配そうにしていた。 立ち上がり、焦りながらズボンのポケットへ手を突っ込む。 突っ込んだ手を中でしきりに動かす。しかし、ポケットの裏地の手触りしかない。 「カメラ、落としたかも……」 「えっ」 それが理解された瞬間、わたしはお腹にぽっかりと穴が開けられてしまったようだった。 膝から崩れ落ちる。なんてことだ。 毎日一緒に過ごしてきた相棒を、どこかに落としてしまうなんて。 わたしはこの店にいる間、後で頼んだパスタはおろか、水さえ喉を通すことができなかった。 ▼‐04 しずかに協力してもらい、今まで来た道を戻りながらカメラを探す。 映画館。落とし物として拾われていれば、然るべき場所に届けられているはずだ。 次に、そこに行くまでに利用したバス。その停留所近くの事務所に連絡を入れる。 しかし、いずれの場所でもカメラは見つからなかった。 「どうしよう……」 自分でもみっともないぐらい肩を落とす。 視界は足元に落ちていった。ぐわんぐわんと世界が揺れる。 耳にサイレンの音が飛び込んできた。 はっとなって音の鳴っている方向を見ると、パトカーが近くに停車していた。 少し冷静になって、それがわたしに関係あるはずもないと、また視線を落とす。 「ちずる、まだ探してないところは一杯あるよ」 「でも、でも、でも……」 「諦めないで。まだ見つからないって、決まったわけじゃない」 しずかはわたしの手を包み込み、わたしの目を真っ直ぐに射抜いた。 力強い目だ。いつも、小さい小さいと馬鹿にしていたその子が、 その時なによりも頼もしく思えたのは、決して気のせいじゃない。 結局、夕方になるまでカメラ探しは続いたものの、芳しい成果は得られなかった。 とはいえ、しずかに励まされたおかげか、思ったほどに落ち込んでもいなかった。 「まあ、まだ全部の場所に回ったわけでもないし。 見つからなかったら、その時はその時だよね」 「ごめんね、力及ばずで」 「ううん、協力してくれてありがとう。こっちこそ、迷惑かけてごめんね」 この日はそこでしずかと別れ、寄り道することもなく帰宅した。 意味もなく家のなかのポストを漁ったり、 部屋中の整理整頓を始めたりもしたりしていたけれど、 しずかに向けた言葉は本心から出たものだ。 「夜中にうるさいよ、ちずる!」 お母さんには怒られてしまったけれど。 「だってカメラが……」 「カメラ?」 「カメラなんだよ……」 「訳わかんないけど、夜中に大掃除はやめなさい」 翌朝、わたしは毎日の習慣として、早い時間から家のポストを確認した。 朝日が起き掛けの目には眩しい。 ポストの蓋を開け、半分ほど開いた瞼の隙間から、中身を確認する。 はっとした。朝刊のすぐ横に置かれている、見覚えのあるもの。 眠気は一瞬のうちに霧散してしまった。 傷つけないように“それ”を取り出す。――ああ、間違いない。 これはわたしのカメラだ。 ▼‐05 喜びの余り、わたしはすぐさましずかに電話をかけた。 「ねえしずか、聞いて! カメラが返ってきたんだよ!」 『ごめん、まだ眠いからその話はまた後でね……』 切られた。昨日の友情譚はなんだったのか。 気を取り直して、そのカメラを隅々まで観察する。 カメラは家のポストの中に入れられていた。 外側を観察する限りでは、傷をつけられたとか、パーツが取り替えられたとか、 そういうことはない様子だ。今度は中のデータを確認する。 何枚か、新しい写真が入っていた。 散らかった部屋や二階建ての家の外観、木の肌、アスファルトの道路、踏切と電車、猫、 アスファルトの道路、電柱にとまったセミ、近所にある本屋等々。 どれも雑多で、正直あまり上手いとは言えない。考えなしに撮られている。 例えば家を撮った写真は、生垣だと思われるもので下半分が占められてしまっている。 あまりにバランスが悪い。猫の写真は少々過ぎるほど近い距離から撮られている。 こんなに近づけるものかと、ある意味で感心してしまう。 一方、電車の写真は少し迫力があるかもしれない。なんとなくだけれど。 「あっ」 さらに遡ってみると、わたしの今までに撮った写真が現れた。 どの写真にも、わたし自身は写っていない。 不思議だ。ならばどうして、“これがわたしのカメラだとわかったのだろう”。 そしてどうして、それを家のポストに入れたのだろう。 嬉しい反面、どこか怖いイメージがふつふつと湧き上がってきた。 しばらくしてから、しずかに再び電話をかける。 今度はちゃんと応対してくれたため、今朝の出来事を伝えた。 『確かに不思議だね』 電話越しだけど、しずかが難しそうな顔をしているのが伝わる。 『ちずるの知り合いなのかな』 「んー、そういうことになるよね」 『ちずるの撮っていた写真が残ってたんでしょ? それなら、そこからちずるのカメラだってわかるんじゃない?』 「でもわたしが写っている写真は一枚もないんだよ」 『えー……じゃあわかんないや』 「もう、なんでなんだろ! 気になる!」 わたしが叫ぶと、しずかは小さく吹き出した。 「え、なにしずか?」 『今のちずる、子供みたいだね』 そう言われた途端、わたしは羞恥心に取り囲まれてしまった。 顔全体が真っ赤に染まっているのがわかる。 でも童心を忘れないことや、探求の意欲を持ち続けることは悪いことじゃない。 そう、なにより恥ずかしいのは、 「しずかに子供って言われた……」 『そこなの!?』 そこなのだ。電話の向こうから、ぷんすかと怒った声が聞こえる。 けれどやっぱり、しずかのそれは全然怖くない。 ふと、電源のついていたテレビに目をやると、暴行事件を取り上げたニュースが流れていた。 「あ、これ昨日行った場所だ」 あの日、パトカーが来ていたことをすぐに思い出す。 被害者は頭部を強く殴打され、重傷を負ってしまったという。 わたしには関係ないと冷淡な感情を向けていたが、 今更ながらとんでもないことだと、改めて自分を恥じた。 2
https://w.atwiki.jp/boyslovewiki/pages/18.html
原作 ■原作■ 水島忍?(著) 明神翼?(イラスト) ■ストーリー■ ドラマCD ■キャスト■ 鈴木千尋 (澤田一秀) 井上和彦 (西尾冬貴) 鈴村健一 (西尾葉月) 山口勝平 (松本慎平) 宮田幸季 (羽岡明良) 三木眞一郎(藤島 優) 櫻井孝宏 (山篠由也) 森川智之 (鷹野裕司) ■シリーズ他作品■ 胸さわぎがとまらない 胸さわぎのルーレット 胸さわぎのナビシート 胸さわぎのマリオネット 胸さわぎのラビリンス 胸さわぎのアイドル 胸さわぎのプロムナード
https://w.atwiki.jp/25438/pages/2967.html
1 2 桜が丘は廻っているかシリーズ 第二章 ※連載中 その他短編 投稿SS 2014/07/05 戻る 名前 コメント すべてのコメントを見る モブ展開のみだと少しつらいかな。 さらなる続編に期待。 -- (名無しさん) 2014-07-07 01 33 38 続編来たんだね、シリーズにもなってるし。 前回エピとは関連がないんだけど、最後は繋がるんだろうか? 和ちゃんの存在感としずかの可愛らしさがいいね。 -- (名無しさん) 2014-07-06 13 41 38