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まだ解説書かれてないのかこのページ -- (名無しさん) 2009-05-19 09 19 17 絵も綺麗でキャラも可愛いからオススメ出来る作品だな -- (名無しさん) 2009-09-29 22 03 08 <レビュー6話まで> カプコンのロックマンのヒロイン、ロールちゃんが転送ミスで幻想入り。 可愛らしいつるぺたの萌絵と色んな版権のネタが 入り乱れるあっさり風味のギャグが特徴。 ついでに言うとロールちゃんの格好が 少し露出多めでほのかにエロい。 他にはBGMやSEによる演出も上手だったりする。 女性らしさを演出するためかメインに 使用されている文字のフリーフォントが細いので エコノミーだとちょっと見辛いかもしれないので注意。 -- (名無しさん) 2010-01-23 16 46 03
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Evolution ~ 幻想郷恋文 ReVison サークル:Golden City Factory Number Track Name Arranger Original Works Original Tune Length 01 Evolution ~ 幻想郷恋文 ReVison Kiyoma 東方永夜抄 少女綺想曲 [-- --] 恋色マスタースパーク 詳細 未完童話 Golden City Factory / 東方ポケット戦争 SOUND TRACKより 博麗神社例大祭7(2010/3/14)にて特典頒布 イベント価格:0円 ショップ価格:なし レビュー 名前 コメント
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来年2月に退院する予定だそうです。ええ。ハイ。 自分のアニメBest3の2位、Airです。 因みに3位はおお振り。1位は言うまでもなくグレンラガンです。 Airいいよ。泣ける。 LAP21 狛萩 零 「今日はどうしたの」 さっきとは違う部屋に案内され妖夢、幽々子、青年と6人で居間で向かい合っている。 「ちょっと遊びがてらに寄ってみたぞ」 萃香が答える。 「そう。じゃあゆっくりしていってね」 幽々子がにこりと笑って答える。 俺が青年を見ていると、 「あ、この子の紹介をしていなかったね」 幽々子がそれに気づいたか、青年の説明をしてくれた。 青年の名前は狛萩 零。俺と同じ外来人だそうだ。トレイキョウで買い物をしていて、狭い路地に入ったら下の地面が裂け、気が付いたら白玉楼にいたという。彼にも能力があり、封印をかける術を主に使えるしい。しかし、一度封印した物は自分では解除することができないという使い勝手の悪い能力だそうだ。普段は無口だが、戦闘には自信があるらしく幾つもの修羅場を超えてきたそうだ。 幽々子は呑気に話しているが、俺ら三人は別のことで話がピンときた。 ――――――アリスを封印したの、こいつだ。 今は言えない。大騒ぎになると大事件になりかねない。ただ、いつかは処置をせざるを得ないだろう。しかし、こいつ自分で封印したものの解除の仕方が分からない、となると…アリスは完全に封印されし者に? 「ちょっと、聞いてる?」 「あ、ああ、すまん。全然聞いてなかった」 考え事をしていた上の空だったのがばれたのか、幽々子に呼ばれた。 「もう。もう一回言うわよ」 「すまん」 零は向こうではいじめられっ子だったらしい。能力をもった人物が人に怖がられるのは宿命といっていいだろう。事実俺もそうだったからな。そんな時、八百万の神のひとりであった朱鳥に出会い一緒に暮らし始めたらしい。両親は幼い時に亡くし一人暮らしだったため同居することにそんなに問題もなかったとのこと。 朱鳥はあらゆるものを「熾す」能力があるらしい。例えば、キャンプの時にガスが無く、火がおこせない時に火を「熾す」といった用法。非常に優れた能力を持っており、神の世界ではかなり上の階級にいたらしいが、頭がたいして良くなく失敗ばかりしていたため、追放されたらしい。また、気合いが十分であれば本来切れないもの(例えば空気)を切れる刀を持っているらしい。零がここに来たときは、飛鳥の持っていた刀で幻想郷を守る結界を切って入ってきたそうだ。 「ああ…あの事件ね…」 霊夢が若干イライラした声で反応する。たしかに管理している側から言わせるといい迷惑だな。 「そう。で、このあとが問題なんだけど…」 「?」 幽々子が急に神妙な顔になる。 「幻想卿の力にあてられて、零の能力にコントロールが利かなくなっちゃったの」 俺は何か危険なにおいを察知した。が、念のために話を促す。 「というと?」 「普段なら力を制御できるんだけど、驚いた時、また極度の恐怖を感じた時にその対象を本能的に封印してしまうようになってしまったの」 幽々子がため息交じりに言う。その横では青年が相当しょげた顔を見せていた。 「!」 それって…まずいんじゃないのか? 「それで…今日起きたことなんだけど…この子、アリスを封印しちゃったの」 幽々子の言葉に俺は霊夢、萃香と目を合わせる。 話によると、零はお使いを頼まれて妖夢と共に里に下り、その帰りにアリス・マーガトロイド邸の前を通ったらしい。そこで事件が発生したという。 「だ~れだ」 急に眼を誰かの手のひらで隠される。それはアリスにやられた事らしいが、零はまだこの世界を全然知らず、一人で出歩くこともできないという。また、前前に妖怪は人間を襲うと言われてきたので、急に視界を隠された驚きと捕食されるという恐怖で本能的にアリスを黒玉に封印してしまったらしい。 「それがこれなんですが…」 そういって妖夢がその黒玉を見せてくれた。ソフトボールほどの大きさに全体的に黒味がかかった玉。若干透明で、外から封印されて気を失っているアリスが少し見える。アリスは目を閉じてぐだっとしている。これは確かに封印を解くのは難しいかも知れん。 「ふむ…」 俺はその黒玉を見て少し考え込む。 「……」 「これはやはりベールに閉じ込めるタイプであったか」 これは先ほど永遠亭の話から推測はしていた。 「これなら、リュウでも勝算はあるんじゃない?」 霊夢の言葉に妖夢が反応する。 「リュウさんは封印を解除することもできるんですか!?」 霊夢の発言にピンと来たのか、妖夢がびっくりした様子で話しかけてくる。 「ああ……向こうの世界にいたとき少しやらせてもらった」 「じゃあ、アリスも…」 周囲が期待の空気になる。が、俺は今回の事件に勝算を見出すことができなかった。 「……無理だ」 「え?なんでですか?」 俺の言葉にいささか怒り気味の声で妖夢が問いかける。 「今、この球から生命反応がない。ということは、精神は他の所に別に隔離されたか……」 「されたか?」 霊夢が後を促すが、俺は次の言葉をいうのにかなりためらいがあった。 「お前たち、取り乱さないな」 一応確認を取る。 「何よ…」 霊夢が少し引く。 「私は別にいいけど…」 「そうか。なら言うが、もしくは、封印されたこの空間で精神が無くなったか…」 「それってどういうことだ?」 「死んだ」 「!!!!!!」 場の空気が凍る。 「しかし、もし意図的にではなくとっさにやったものならば幾らかは封印しやすくなるはず…」 誰が封印解除すんだよという疑問を抱えつつ、自分を含む周囲を励ますだけ意味のない発言をする俺。 「動物だってそうだ。狙って与えた傷より、危機を感じて本能的に与える傷の方が軽い。意図的と本能的の関係をあてはめるだけなら、これだって例外ではな いはず」 そうであると信じるよ俺も。 「……そうですね」 零が口を開く。オーラから彼は相当自分を責めているな…このままだと彼も崩壊しかねん。 「解決方法は必ず見つかるわ。絶対に見つけてやる」 霊夢が気合いのこもった声を出す。 シリアスさいこー(何 LAP22 寄り道 夕方になり、白玉楼を出る。 「リュウ、あなたどうするの?」 萃香と別れて、霊夢と二人きりになる。 「紅魔館に戻るのはちょっと今までと同じでせっかくの休暇がもったいない気が するから、どこかに泊まると思う」 「……ウチに来る?」 ……駄目だ。体が駄目だと叫んでいる。金を絞りとられて泣くだろう、そうに違いないと体が叫んでいる。 「遠慮します。まあ行くあてがなかったら神社行くよ」 とりあえず好意はいただいたというようなニュアンスの言葉を発する。意地でも泊まる場所探すぞ。 「……チッ」 (舌打ちした!この人舌打ちしたよ!) たった1分の出来事で霊夢の腹黒さは異常ということを思い知らされた。 「じゃあ、ここまでくれば迷わないでしょう。私は神社に戻るわ」 森から抜け、見晴らしがよくなったところで霊夢と別れる。 「今日はありがとうな」 「ま……ちょっとやな事件なったからね、今日は寝ないで文と調査かも…」 霊夢の表情が曇った。まあ、確かに落胆しても仕方がないことだ。 「お疲れ様です」 そういって霊夢と別れる。俺の行き先は決まっていた。ローラーボードを飛ばしてそこへ行く。 そこへの生き方は自然と頭に入っていた。それはまるで、初めて入った小学校も一年経てば人に小学校への行き先を聞かれても適切に教えられるというようなことに似ているかもしれない。それはどんな人間でも当てはまることであり、6年小学校に通っていても道を覚えることができないというようなことはない。それは人間が持つ能力でもあり、人間ならば誰しもができなければならないという必然性をも持つ。しかし、その対象が日常に密着したものではない限り人はそれを未知、または必要性のないものと認識し頭の中の意識から省いてしまう。道を覚えるのだってそうだ。小学校という物は小学生にとって日常に一番接している場所であるが、中学校は小学生にとって必要性に乏しい。よって、小学生は中学校に行けないし、行くことを必要としていない。 だが、俺には小学生にとって小学校のような存在の物が幻想郷には二つある。一つはいうまでもなく紅魔館。もはや生きるために強制的に覚えさせられたようなものでもある。そしてもう一つは、紅魔館のような半強制的に覚えたわけではなくただ「楽しいから」という単純な理由から道を覚えたのであった。 俺はある家の前にいた。西洋風の建物だが外見は白黒という珍しい採色の家。結構な広さの家だ。窓の数から2階建てだろうか。しかし、一階ごとの床面積が大きい。その門には「マーガトロイド」という表札がある。 そう、ここはアリス・マーガトロイド邸。アリスが封印と聞いた時、極めて落ち着いた気持ちを維持しようと踏ん張ったが、正直言うと人生一番のショックだった。紅魔館の皆を除けば、魔理沙とアリスには一番世話になっていた。アリスにいろいろな魔法を教えてもらおうと試みた事もあった。結局全部失敗してボロボロになったことはいい思い出になった。この家への道の行き方は何処よりも早く覚えた。暇さえあればここに行って三人で遊んでいた。今日だって始めはそのつもりだった。 その三人から一人が消えた。この虚無感はなんとも言えない…。いままでずっと遊んでいた幼馴染が死んだような悲しさだ。 「くそっ……」 一度向こうの世界でスーザンがデスシャドーに封印された時は全身全霊の力を込めて解除したことがあるが、これは訳が違う。相手は封印専門職。それも自力で解除することができないほどがちがちに封印するわけだ。これを解除するのは極めて無理だ。 「アリス……」 だが、何かしら解除する方法を探して封印を解除したい。心からそう思っていた。知略が駄目なら武力で切り開く。 「絶対復活させるからな」 とりあえず…今日は紅魔館に帰るか。 次回は感動のレミリア(何 LAP23 家族 「あら、おかえりなさい」 「ただ今戻りました」 庭先で池のふちに座っていたお嬢様に一礼する。結局あのあとマーガトロイド邸からまっすぐここに帰ってきた。特に寝る場所とか考えてなかったからここを選んだわけだが。 「あなたの分の夕飯用意されてないと思うわよ。咲夜に言って作ってもらいなさ い」 お嬢様が言った。暗くてあまりお嬢様の顔が見えない。 「そうさせていただきます」 そういって俺は庭に止めてあるブレイクダークの荷台からポルウを取り出す。 「あら、今日は演奏するの?」 俺がポルウを取り出したことにお嬢様が興味をもったのか、俺に尋ねてきた。 「3日後のプリズムリバー楽団のコンサートに友情出演することになりまして」 俺はお嬢様に事情を話す。 「そう…どこでやるの?」 「白玉楼です」 「ぜひ見に行きたいわね」 お嬢様はそのコンサートに対する興味を隠すことなくしゃべる。 「ありがとうございます、では、ちょっと湖畔の方まで行くので、失礼いたしま す」 俺はお嬢様の反応を嬉しく思いつつも練習にいこうとお嬢様に許しを得る。 「ここからあなたの演奏聞いているわ」 「ありがとうございます。では、失礼します」 俺はなぜか今日は湖畔でポルウを吹きたかった。たぶんここに初めて来たときの名残だろう。ここで吹くと心がリセットされるような気がしたのだ。 しかし、今日の心はいつまでたっても黒い雲がかかっていた。理由がアリスであることは言うまでもない。 「アリス…」 本来ならいち早く助けたいところだが……すまない。魔理沙よりも俺の方が沢山借りているのに何もできなくて… しかし、俺の心情とは違いここに一人で立つと、幻想郷に初めて入った時から本当に周囲が変わっていないように感じる。森が醸し出す不気味さ。ホラ貝のような妖怪の鳴き声。大きい月。本当にここは変わらない。あの時と状況が違うことといえば隣にブレイクダークがないのと… 「お?珍しいのがいるね?」 ………馬鹿がいるということだ。 「今は事情があるんだ。チルノ。弾幕ごっこはレティとやってくれ」 俺は後ろにチルノがいることに思いっきり不快さを抱き、精一杯だるさを強調した声でチルノに言う。が、馬鹿にはそのようなことは気づけなかったらしい。 「じゃああたいその事情手伝う!」 と、非常にはきはきとした返事を返してきた。 「……めんどくせーのが来ちゃったな……」 ゆっくり練習したかったのに…仮に誰か来たとしても、よりによってこんなに使えないやつが来るとは。 「……まあいい。じゃあそこら辺に座ってみていろ」 チルノの相手をするのが非常にめんどうだったので、俺は適当にあしらっておく。しかし、チルノがそんな暇なことを飲み込むわけがなかった。 「えー…あたいもっと暇じゃないのがいい」 「楽器演奏に手伝うも何もないです。嫌ならお引き取り下さい」 「ぶー」 チルノは頬を膨らませてこっちをにらんでくる。馬鹿は無視して早速ポルウの準備をする。そして、練習を始める ポルウを吹きながら、昔のことを考えてアリスのことを紛らわそうとする。だが、俺にとってアリスという人物が占めていた割合が大きすぎた。幻想郷ではらを割って話せる相手は魔理沙、アリス、そして咲夜の三人だけ。アリスがいなくなった今、アリスだけでなく魔理沙もおそらくショックで精神的に滅入ってしまっているはず。いくら魔理沙とアリスと俺がつるんでいたとしても、その三人の中だったら俺が一番接点がない。魔理沙とアリスは友達を言う枠を超えてもはや恋の域に達してしまっている部分もあると思う。彼女たちの絆はどんなに頑張っても引き裂くことが出来ないと霊夢が言っていたのを思い出す。俺もその輪の中に入ってからしみじみ感じさせられた。 だが、いまアリスが封印されたことによって完全に二人の絆に亀裂が入った。お互いの気持ちの支えになっていた絆が崩壊した魔理沙は確実に今後取り乱す可能性があるだろう。今一番怖いのはアリスの封印を解除することではなくて、魔理沙が暴走してしまうことかもしれない。 しかし、感傷的になっている場合ではなかった。 「あ?」 ポルウの演奏を止めて楽譜を凝視する。チルノがなんか演奏を中断したことに文句を言ってくるが華麗なスルーで受け流す。 「……」 侮っていたが、この楽譜、結構難しかったりするな。中指の運指が鬼である。ファーストボタンからセブンスボタンに飛び、その後セカンドボタンに動くという動作があるのだが、ファーストボタンからセブンスボタンの間は20cm近くである。これをとてつもない速さでかつ正確に演奏しろだと…?? 俺はプリズムリバーからもらった楽譜を改造して自分にとって吹きやすい譜面に変える。まあ練習すれば出来ないこともないだろうが、3日でこのテクニックを身につけろというのには無理がある。その後も順調に改造していって練習を進めていく。 気がつくと、練習を始めてから2時間がたっていた。辺りも始めたころと比べるとだいぶ暗くなってきている。俺は引き上げることにした。 「ふぅ…こんなもんか…ん?どうしたチルノ?」 チルノがじっとして動かないのを見て声をかける。 「すごい…あんたすごいね…」 すると、チルノが目をらんらんと輝かせながらこっちを見て言った。 駄目だ…アリスのことが頭から離れない。雑念を抱けばポルウに限らずどの楽器にも乱れが出る。口では「こんなもん」と強がったが、内心では今日はひどいと思った。これじゃあ魔理沙の心配なんてできる暇がないような気がしてならない。俺さえもが精神が崩壊してしまったら元も子もない。 そんなボロボロの演奏でもチルノはすごいと言ってきた。やはり自分の世界に存在しないものを体験するとそう思うんだろうか… 「そうか?」 俺はチルノがあまりにもオーバーな反応をしてきたので戸惑う。 「あんたすごいよ!また聞かせて!」 チルノの声には確かな興奮が見られた。こりゃまた吹くときに来るな… 「じゃあ、またな。弾幕ごっこはレティとやれ」 俺はそういってチルノと別れようと言うが、 「えー…」 さっきまで生き生きとしていた目は途端にしぼんでしまった。いつもなら一緒に遊んでくれる相手にあっさり断られたら、そりゃすこしへこむか。少し悪いことしたかなと俺は思った。 「俺、今日は疲れたから」 だが、確かに俺は言葉通り疲れ切ってしまっていた。理由は言うまでもないだろう。疲れたというのも、肉体的ではなく精神的に疲れたわけだから眠いというわけではないが、少し一人になりたかっただけだった。 俺はそういってチルノに背を向ける。チルノがぶーぶー言っているのが聞こえるが、無視して紅魔館に帰る。チルノはまだあの事件を知っていないのだろうか。しっていたらあんなに生き生きした顔を見せることはないだろう。まあ、チルノなら仕方がないという気持ちがなかったというと嘘になるが。 俺は紅魔館に着いた。見ると、池のほとりにお嬢様はまだ座っていた。 「お疲れさま。演奏がよく止まってたみたいだけど」 お嬢様は俺が門から姿を見せると声をかけてきた。何もかも聞こえてしまっているみたいだ。 「いや、初見の楽譜ですからね」 俺は慌てていいわけを口走る。 「初見の楽譜を3日で完成させるの?」 お嬢様は初見というキーワードに少々驚いたようだ。 「結構簡単ですよ」 お嬢様の驚きを少し和らげようと俺は嘘を言う。まあ、あながち間違ってはいない。なぜなら俺が勝手に改造したからだ。 「そう……」 話が途切れる。俺は無言でお嬢様に一礼した後にブレイクダークにポルウをしまいに行く。その様子をお嬢様は終始見つめてきている。すばらしい威圧感に脱帽せざるを得ない。ただ見つめられているだけなのになぜか余計に緊張してしまう。全然落ち着かねえ……。背中になんかついているのだろうか? 荷台にポルウをつんだのち、俺はお嬢様の元へ行き、 「では、自分は先に失礼させていただきます」 と一礼し紅魔館に入ろうとする。だって、こんな威圧感に長時間いたらさらに精神的に疲れるかもしれないからな。 が、お嬢様は俺を紅魔館の中に入らせてくれなかった。原因は予想だにしない言葉を発したことによる。 「やはり、アリスがいなくなるのはきつい?」 「!!!」 俺は予想していなかった図星を衝かれ、呆然とする。 「……なぜ……」 しばらくの沈黙の後、俺はお嬢様に背を向けたまま声を発する。 「あなたの音色には迷いが感じられた」 お嬢様は俺の問いに冷静な声で答えを返す。 「迷いが感じ取られたとしても、なぜアリスのことだと…」 自分でもわかるほど今俺は冷や汗をかいている。まずい、お嬢様にばれた… 「あなた、永遠亭にいたでしょ」 お嬢様は一つため息をついたあとにそういった。そこでようやく俺はお嬢様の方に向き直る。 「……分かっておられましたか」 まさか木の上にいることがばれていたとは… 「萃香の声が聞こえたから。すくなくとも私と咲夜は気づいていたわよ」 「……そうでしたか」 お嬢様の理由に、俺は肩をすくめることしかできなかった。今考えると萃香がこえを抑えることなどできるはずもなかった。 「あなた、結構溜めてるんじゃない?今二人きりだから全部吐いちゃいなさい。後が楽よ」 お嬢様は極めて穏やかな声で俺に話しかけてくる。 「………」 「……」 長い沈黙があたりの暗闇により一層あやしさを与える。 俺はいまお嬢様に精神を崩された。自分でアリスがいなくても大丈夫と一人で強がっていたことで保っていた精神がお嬢様の一言で崩壊し、力を入れなければ涙があふれそうだった。でも、お嬢様は全部出せと言った。これは、お嬢様に甘えろということなのか。いずれにせよ、何かしゃべらないとお嬢様に失礼だし、俺も壊れそうだった。俺はお嬢様に本音をぶつけることにした。 「永遠亭で魔理沙はアリスに借りたものが多いと言いました。確かに、魔理沙と アリスはああいう関係だったかもしれません。しかし、あれは彼女だけに言え たことではありません」 「……」 お嬢様は手を組んで庭に生えている花を見つめたまま何も言わない。それでも、俺はお嬢様に語りかける。 「私にも、アリスに借りた物は数多くあります。それは、魔理沙と同じく一切返 しておりません」 「………」 「今、私にできるアリスへの恩返しは彼女の封印を解くことだと思います。です が、封印解除の手掛かりはいまだ一切つかめていない」 「………」 「でも、ここで返さなければ、アリスにはもう何も返せません。この自分の不甲 斐なさに嘆いても嘆ききれないんです」 「………」 「だから…私は…」 本音を全部言った俺は泣いていた。本当に自分が情けなくて、でも自分を責めても何も始まらない。だから行動を起こさなければならない。頭では分かっていてもいざとなると何もできない自分が本当に悔しかった。 「本当に……自分が……」 本当に俺は自分が情けなかった。アリスのために何もできず、アリスには恩をもらっただけ。それなのに、アリスが封印されたと言って俺に何が出来る?ジャスティスウィングなんて大層な肩書を掲げて、人一人助けることが出来ないのか?俺の能力はそんなに自分にしか理がない自己中な能力なのか?自分を責める材料は探せば、掃いて捨てるほどあった。 でも、肩を震わせて泣く俺に、お嬢様はそっと手を置いてくれた。 「あなたは自分を責めすぎている。そんなに責めているとあなたが壊れてしまう わ。もっと楽に行きなさい。アリスの封印を解く前にあなたが壊れたら意味が ないじゃない」 「……お嬢様……」 俺はお嬢様が肩を置いてくれたことに少し驚いていた。お嬢様がまさかこんなことをするとは… 「あなたはすべてを自分の中で解決しようとする癖があるの。傍から見たらそれ はいい癖かもしれないけれども、でもそれは嘘。それは自分を追いつめる足か せにしかならないの」 「……」 長い沈黙が流れる。が、この沈黙はさっきの沈黙とは違い暖かささえ感じる。お嬢様が俺に言ってくれた言葉はいままで考えたこともなかった。だから、俺はハッとしたのだ。 やがて、お嬢様が俺に過去の話をしてくれた。 「私にもそういう時期があったわ。ある吸血鬼が大事件を起こしてから吸血鬼が 嫌われた時期があったの。それで私は一人ぼっち同然になったんだけれどもそ のときにパチェにあったの」 「……」 「パチェはあの時本当に私によくしてくれたと思うわ。私が落ち込んでいるとい つも励ましてくれて、時には喧嘩をして気を晴らした時もあったわ。でも、吸 血鬼が嫌われた時に出会ったから私はパチェのことが心から信じることができ なかったのだから、パチェに悩みごとを相談することができなくて鬱な気持ち を自分で押し込めていたの。でも、押さえつけることにも限界が来て、封印さ れる前のフランみたいな修羅になりそうなときがあった。でも、その時パチェ が私のことを家族って言ってくれたの」 「……家族…ですか…」 家族―――――俺は両親を幼いころに亡くし、ずっと姉と二人で生活をしていた。俺は幼い時本当に問題児だったらしい。外出すれば外出先で必ず問題を起こして近所では有名な悪ガキだった。だけど、そんな俺を姉は根本からしっかりとしつけてくれた。俺を殴ることも躊躇があってこそ俺は今俺でいられ続けることが出来る。その姉も、3年前に死んだ。いや、殺された。デスシャドーの手によって俺には今家族はいなかった。だから、家族という言葉をお嬢様が発した時に俺は懐かしい気持ちと共に非常に悲しい思いも込み上げてきた。 「そう、家族。不思議な言葉よね。たったその言葉だけで私はパチェが私を信用 していることを知ったわ。それで、相談に乗ってもらった。そして二人で吸血 鬼が安全だって証明したの」 「…そうですか…」 俺はお嬢様の言葉をかみしめる。俺にとってこの説教は非常に身にしみるものであった。 「あの時の言葉を借りるけど、もはや私たちはあなたの家族同然。もっと周りに 頼っていいのよ。あなたの家族は、あなたの思ってるより頼りになるはずよ」 「…お嬢……様…」 力一杯涙を我慢するが、涙が眼からこぼれてきてしまった。 「まず、今日は私を頼りなさい。あなたが今までためていた苦しさ、悲しさ、辛 さ、全てを涙に変えて出しなさい。私の中で」 そういってお嬢様が俺を抱いてくる。俺はまさかお嬢様が俺のことを抱いてくるとは予想にしていなかったが、やがてお嬢様のあたたかさを感じ、涙腺が緩んでくる。 「…失礼します…」 「……いいわよ」 「…う…うわあああああああ」 俺はお嬢様の優しさの感動も重なり、声をあげて泣いた。お嬢様のいうことはすべて本当だった。何もかも、向こうにいた時代から、俺は人生を人に迷惑を変えないように生きてきていた。だから、怪我もそう、悩みもそう。ジャスティスウィングの皆に気づかれないようふるまってきた。それが正しいと思ってた。 でも、お嬢様に言われて考えが変わった。今までの考えは自分を追いつめるだけにすぎなかったということに気づいた。ある程度なら人に頼ってもいい。俺はこの夜、人生にとって大きな勉強をした。 「う……ひっく……」 「……」 俺が泣きやむまで、お嬢様はずっと暖かく抱いていてくれた。 今日の夜の月は、とても赤かった。 なんというレミリャ LAP24 vs美鈴 「あー…疲れた」 目覚ましのものすごい怒声で起きる。 朝になり俺はもぞもぞと起きあがるが、非常に目が痛い。正確に言うと目尻が痛い。昨日は相当泣いた自信がある。まあ、おかげで非常に気分だけはいいのだが。 実は昨日俺が泣きやんですっきりするまで1時間かかったそうだ……マイケルやロジャーにはとてもじゃないけど言えないことだ。あいつらにいったらなんていわれることやら。まあ、それだけ自分の中でいろいろと溜め込んでいたっちゅうことじゃないのかと自己完結したが、まーだなんか水分不足に悩まされそうだ。 「さて、今日はどうしようかな…」 俺は今後の予定を無理やり作ろうと考える。特に決まってないんだよなあ…今日は。仕事漬けの日々を送っているとそれが日課のように感じてしまい、いつしか急に休暇をもらってもそれを弄ぶだけになってしまうようになってしまった。前の世界だったらマイケルとかロジャーを誘って大騒ぎしていたんだが… いつもの三人組と遊ぼうってったってアリスはいないし魔理沙にはあまり接近しない方がいいかなと思うし…じゃあ霊夢と遊ぶのかって言うと、昨日の夕方の別れ際の話もあって逢いづらいな…あってもどうせ文達と調査しているかもしれないし。永遠亭は生き方が分からないし、白玉楼に行くにしても妖夢がいなければいつ幽々子に食されるか知ったもんじゃない。かといって紅魔館から動かないでいるのももったいない気がするし… 「今日は…どっかいって特訓するか」 いろいろ苦悩した揚句、とてつもなく平凡な答えにたどりつく。 なぜこんな結果にたどりついたかというと、久々に動きたいというのもあった。最近は幻想郷では特に大きい事件などは起きて……ああ、アリスの封印の件は除くよ。でも、本当に戦闘を伴う事件は起きていない。戦うとしたら弾幕ごっこであそぶくらい。それだって本気を出して戦うことが出来る相手がいない。あ、このことは皆には秘密にしていてほしい。知られたらどんな目で見られることか。 そこでふと、前前からやろうと思っていたことを思い出す。フランドール様の事件で分かったことが一つあるんだが、俺のスペルカード「波符『ピンポイントスマッシュ』」は発動した後に自分の体に出てくる反動があまりにも激しすぎる。だって、使った後気絶するスペカだぜ?そりゃああの時は体がぼろぼろだったということもあっただろうが、もっと使用代償が軽くて、使いたいなあと思った時に頻繁に使用できるスペルカードが欲しい。また、アリスの封印を解除するならピンポイントスマッシュよりももっと強いスペカを作らなくてはならない。力で開放するのは極めて危険な方法だとは思うが、やってみないと分からない点だってあるだろう。え?フランドール様の暴走事件が発生してから9か月経ってもなんでスペカを作らないのか?……本気でやるような戦闘がなかったからとでも言っておこうか。 「さて…起きるか」 のそりと起き上る。なんか休みなのに早起きするのも癪だが、習慣にしておかないと仕事に復帰した時に起きられる自信がないしね。今は寒いので私用でも執事服で行動する。この服あったかいからな。今思うと、霊夢とか冬ですごく寒いのに(幻想郷の冬は寒い。しっかり雪も降る。実際今窓の奥ではゆきがしんしんと降っているし、銀の様な世界が紅魔館の庭を覆っている)脇をさらして生活をしている。風とかひいたとこは見ていないが風邪をひくのも時間の問題だろう。でも、俺はこの服で夏を熱中症にならずに乗り切った。それとおんなじようなことなのかなあ…。 俺が着替えを済ませ、ドアを開けると、丁度フランドール様が前を通り過ぎているところだった。 「おはようございます、フランドール様」 俺はフランドール様をみて頭を下げる。 が、フランドール様は未だ俺に恨みを持っているようだった。あの事件の後、俺はお嬢様にフランドール様と時々遊ぶよう促したので幾分か俺に対する恨みも消えたようだが、母集合が多すぎる。俺がこういう風に挨拶しても、鼻を鳴らして拗ねた子供の様にそっぽを向かれてしまう。人間(?)関係を築くのも楽じゃない… その後俺は朝食を済ませ、お嬢様と別れをつげた後に湖に行く。ここは三節棍を振り回すにはちょうどいい広さがある。とりあえずスペカを作る準備がてら三節棍を振ってみる。 「ふっ……はぁっ……せいやっ!!」 しばらく扱っていなかったが、さすがに三節棍の扱いに腕の落ちはないようだ。自分の三節棍の軌道を読み、その行く先に手を置いて待つの行動にさして支障はない。あったらその日から猛特訓になるだろうなと頭の中で考えるが… しかし俺は考える。三節棍を振るのが平気でもシャドーでは意味がない。手合いの相手がいないと腕が落ちているかどうかを判断するのに無理がある。誰か対戦相手はいないかなあ… そんなようなことを考えていると、まるで俺の心を悟ったかのように後ろで声がする。 「練習ですか?お相手しますよ」 振り向くと、美鈴が立っていた。あまりのタイミングの良さに俺は飛び上るほどに驚く。 「お、手合わせしてもらえるか。助かるぜ」 俺は一つ首をまわして三節棍を構える 「では、行きますよー!」 美鈴も気合十分だ。手を目の前にかざし、基本体形を取る。そして、朝の手合わせが始まる。 美鈴は気を操る妖怪だ。だから、下手に隙を作ると、そこに攻撃をされる。だから常に集中力全開でいなければならないし、空気は波動のシールドで防ぐことに限界がある。そして厄介なのはそれを美鈴は知っているのだ。だからシールドを抜かれないために、美鈴には気を操って繰り出す攻撃をさせてはならない。美鈴に気を使った攻撃をさせない方法としては、こっちが三節棍と波動攻撃をテンポよく切り替えて相手に気を扱うほどの暇を与えないようにするしか方法がないのだ。 さらに面倒なのは、相手が中国拳法づかいであるということだ。俺が扱っている三節棍は、ヌンチャクとともに中国拳法で非常にメジャーな武器としてよく挙げられる。日本武芸でいう刀のようなものだ。それ故中国拳法を取得している人間ならばからなずと言っていいほどヌンチャク、三節棍使いとの手合いを経験するし、それはヌンチャク、三節棍に対する対処法が多くの中国拳法取得者に知れ渡っているということに結び付く。つまりは、中国拳法を取得している者との手合いは俺が一番苦手とする分野なのだ。 が、こっちだっていくつもの修羅場を超えてきた身だ。これくらいの不利、長年の経験でひっくり返してくれるわ! 中国拳法の基本は蹴り。そこて、中国拳法の基本的戦いとしては、まず蹴りを決めるために甘い突きなどで相手を翻弄する。そして、相手のが疲れて動きが鈍くなり、位置取りが甘くなってきたところで一気に決める。ならば、その蹴りの時になんとかできないだろうか。一番手っ取り早い方法としてはわざと蹴りが出てくるように動き、足が動いたところで三節棍で足をすくい上げる。そうすれば勝てるか? 俺はそう予測したうえでわざと美鈴の蹴りの攻撃範囲に迫っていく。わざと迫っていることを悟られないように疲れたというアピールをしながらだ。でないと、相手に何か策があるだろうと察知されてしまう可能性があるからだ。しかし、美鈴は俺の軌道誘導に気を取られているようで俺のことには一切眼もくれない。俺は今がチャンスだと思った。 一気に美鈴の足元に踏み込んだ。そして三節棍を足をすくい上げるためにスタンバイする。案の定美鈴は蹴りのモーションに入った。そこですかさずまず三節棍で美鈴のすねを押さえつける。そして、足の勢いをなくしたところで一気に足に三節棍を引っ掛け持ち上げた。俺のシュミレーション通り美鈴の脚は宙を切り、そのまま美鈴は背中から倒れこんでしまった。見事なる俺の戦略眼勝利である。 「ふぅ…勝ったか」 なんとか美鈴に勝てた。いくら勝ったとはいえ中国拳法同士だから結構強く感じちゃうんだよなあ。 「ああ…負けちゃったわ」 服に付いた土を払いながら美鈴が悔しそうにつぶやく。 「中国拳法でジャンルが同じだからこっちも結構苦戦するよ」 本当にその言葉には嘘はない。やはり、美鈴も例外ではなかった。確実に三節棍の攻撃範囲を知り、それを知っているうえで攻撃を出してきた。俺にとっては久々に頭をフル回転して頭脳的に勝った気がした。 「でも、それでも強いですよ」 だが、美鈴はそういって俺を褒めてきた。 「そ、そうかな…」 俺は自分でも顔が赤くなるのが分かり、顔を伏せた。そんなにストレートに言われたら照れるだろ… 「でも、まだ実力を全部出し切れてないようですね…」 そんな俺を見ながら美鈴が言う。 「え?」 意外というか、図星というか、ドキッとして俺は美鈴を見る。どうやら相手にもそれを悟られるほど腕が落ちていたか? 「何かのせいであなたの本当の強さが出し切れていない」 美鈴が極めて落ち着いた様子で話してくる。すると、 「スペカの少なさ…じゃないですかね?」 声がする。見ると、文と椛がいた。 「リュウさんが力を出せていないのはそのせいだと思います」 文がデジカメを片手に言う。あまりにも図星で反論できずに、 「う…うぅ…」 と口ごもってしまう。 「……どうやら図星のようですね」 そんな俺の様子から考えたのか、文がそう言った。 「今日スペカ作る予定だったんだけどね」 俺はとりあえず言い訳の一つになりそうな言葉を発してみる。 「そうだったんですか…」 俺の言葉に椛が反応をしてくるが、文は熟練されたスルースキルを発動しているようだ。何か考えているようだった。と、急に表情が明るくなったかと思うと 「今日私達暇なんでお手伝いいたしましょうか?新聞のネタにしますけど」 と、俺に媚を売るかのように話しかけてきた。 「全力で却下します」 俺は厳しい目つきをして文に言う。溜まったもんじゃない。俺は動物園の動物のように見世物じゃないんだ。俺にあだって拒否権があるんだ。 「冗談ですよ冗談!そんな眼で睨まないで下さい!」 文がいささか慌てた様子で手を振る。 「文さん、何やってんですか…」 文の世話役みたいな椛がため息交じりにあきれる。こいつの世話役は疲れるだろうなあ… 「……まあ、撮影しないという条件の下なら喜びたいのだが…」 今いち信用ならない。文に頼みごとをして新聞にそのことが乗らなかった日はない。 「しません!この目を見てください!」 文が必死の目で俺を見つめてくる。俺がしばらく黙っているとだんだん近づいてきて、終いには鼻と鼻がくっついてしまいそうなぐらいまで近づいてきた。 「わーった、わーった。手伝わせてやるよ」 俺は文の根性に負けて折れた。 「あ、ちょっとだけ上目線ですね…」 文はちょっとだけへこんだそぶりを見せた。 「気にしたら負けだ」 こいつを調子に乗らせると絶対撮影される。そのことは重々承知だったので上から目線を保つことは効果的だったりする。 「それでは、私は仕事に戻りますね」 すっかり存在感がなくなっていた美鈴が口を開く。 「おう、ありがとな」 美鈴が紅魔館に帰り、湖のほとりでスペカ制作に俺たちは取りかかることにした。途中レティと馬鹿(チルノ)がきて5人(実質使えるのは4人)になった。 長め~ 前(Ⅴ) 次(Ⅶ) to HOME
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FAQ 基本的にコメントフォームのページの中で解決を目指して下さい。 wiki内の情報が不足していた場合に起きた問題の解決後は、該当するページを編集して頂けると助かります。 このページは、コメントフォームに投稿された内容をまとめていきます(どなたでも追加、更新して下さい) FAQゲーム内FAQフラグを達成したのにイベントが発生しない 同盟の成功 放浪人材 イベントで仲間に入る人材の性能が違う イベントで仲間に入った人数とwikiに書いてある人数が違う wikiFAQイベントで(今昔幻想郷)と表示されているが、幻想郷戦記でも同じイベントが起きた 新しいページを追加したい ゲーム内FAQ フラグを達成したのにイベントが発生しない いずれかの理由が考えられます。 a イベントが発生する条件を満たしている上で、該当MAPの部隊数がイベントの終了時に20を超えているかもしれません。該当MAP、もしくはマスターのいる部隊の数を減らして下さい(マスターを含める部隊は15人くらいでゲームを進めるとよいかもしれません)(主に人材のパワーアップ、仲間になるとか) b イベントの発生するシナリオが違う。 c 戦略画面のターン数経過がイベント発生条件に含まれている(死亡時にパワーアップして復活系とか) d イベントに参加する人材の死亡が条件に含まれている。 e 撃破数が足りない。 f 紫や白蓮など死亡時に復活するマスターは、復活の際に別の勢力として扱われているようです(勢力の名前も変わります) この場合、設定のされていないイベントは復活後には発生しません(ただ、イベントのほとんどは序盤~中盤で発生するように設定されています) g バグ、もしくは検証不足かもしれません(具体的な内容をコメントフォームに投稿して頂ければ、誰か解決してくれるかもしれません。解決した場合は、具体的な内容をwikiの該当箇所にて報告、もしくは修正して頂けると助かります) このwikiは常に未完成です。不足する情報は、いつでも加筆して頂けますと幸いです。 同盟の成功 同盟したい勢力と隣接する領土に、相手以上の戦力を集めてから同盟を申し込むと成功しやすい。 ↑の状況のとき、相手勢力から同盟を申し込まれることが多い。 CPUは隣接する全ての勢力とは同盟を組まないかもしれない? 放浪人材 「○○は死亡した」と表示された人材は、人材捜索では雇用できないかもしれない?(以後はイベントのみの雇用?) ↑放浪人材の出現条件は上限以内下限以上のターン数が経過し、かつ同IDのキャラが存在していないことなお既に死亡したと表記されたものは、イベントでの再配置後、放浪している必要あり。また「勝手に登場しない」にチェックが付いている場合、上記の条件を満たしていても出現しないが、イベント配置後放浪すると雇用できるようになる。 パチュリー(悪魔・初期状態 上限0ターン)は死亡して無くても放浪したら、以後登場しない。 イベントで仲間に入る人材の性能が違う 別のユニットとして設定されているようです。主に種族や特殊技に変化が見られます。 イベントで仲間に入った人数とwikiに書いてある人数が違う イベント後の部隊の合計が20を超えていると、それ以上のユニットは仲間に加わりません。 wikiFAQ イベントで(今昔幻想郷)と表示されているが、幻想郷戦記でも同じイベントが起きた 実際にゲーム内で確認したイベントに、確認したシナリオの名前を追加しているだけです。 幻想郷戦記で確認できたイベントがありましたら、wikiに反映して頂けると幸いです。 今昔幻想郷ではほぼ?全てのイベントが発生し、幻想郷戦記は今昔幻想郷で追加されていないマップや人材のイベントが発生し、アンノウンXと永夜抄ではイベントが起こらないと思います。 新しいページを追加したい 新規ページの申請はコメントフォームから行ってください(返信や反映は遅れると思います) 新規ページの申請につきましては「ページが独立した方が情報の伝達が円滑になる」の可否で考えます。 可能ならば、既存のページを有効に利用して頂きたいと思います。
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[部分編集] 魔理沙の幻想郷帰還誌 http //www.nicovideo.jp/watch/sm2255362 使用ゲーム 三國志11PK 担当勢力 魔理沙軍 シナリオ設定 超級 英雄集結 プレイ上の縛り 流言・盗用禁止、討死有り 動画形態 紙芝居多め 登録武将 東方Project クトゥルフ神話終わりのクロニクルエースコンバットその他 史実武将の扱い 二軍、キャラブレイクあり、登録武将との絡みあり 投稿時期 2008年2月7日~ 投稿者名 shinano 関連タグ 魔理沙の幻想郷帰還誌 ニコニコ大百科 - ニコ証 322 マイリスト 魔理沙の幻想郷帰還誌 備考 チルノ補正 上司自重 [部分編集] ストーリー 目が覚めたら幻想郷じゃないところにいた魔理沙と霊夢。 すぐ近くには紫もいて、即座にこれはあなたの仕業なのかと問いただす二人だが、 紫は首を横に振るばかり。スキマを通して他の面々にも聞いたが答えは全てNO。異変解決に協力する気も0。 とりあえず幻想郷の面々をぶっ飛ばして無理やり異変解決に協力させることを目標に掲げ、 寝ぼけたままの紫を引きずって二人は三国志11の世界に飛び出すのであった。 [部分編集] 簡単な解説 主人公勢力以外の登録勢がどいつもこいつもチート。ステータスの五角形表示が枠に収まってません。 三国武将たちは涙目だが、うp主はドSを公言しており、全く自重する気はない模様。 とりあえず仲間になっても数値は多少落とした上で維持されるので、 どこか1つでも陥落させれば楽になるはず。落とせるものならな! ただし その9 で曰く、「真のドSとは敵にも味方にも大量の被害を出すことに有り!」だそうな。 しかし、 Intermission4 などを見る限り、どんどんとドSからは外れてドMに変貌している。 あと、この動画における最大のドSはCPU。異論は認めない…と言いたい所だが、うp主コメの上司が最大のドSかもしれない。 東方勢の性格は基本的に原作寄り。 お嬢様や輝夜のカリスマは損なわれてません。 [部分編集] チルノ補正 の極み +ネタばれにつき注意 ここのチルノのステータス合計数値は235。 11ではステータスは5つの項目が設定されているので普通に分配すれば平均47程度の武将になるはず・・・だった。 しかしここのうp主は何を血迷ったか武力知力統率政治を全て9で統一した。結果誕生したのは魅力199のスーパーカリスマチルノ。 在野に埋めておいたスーパーチート武将をその魅力で次々掘り当て、瞬く間に勢力を拡大し、哀れ魔理沙達はチルノの軍門に下ったのであった。 以上、けーねによってなかったことにされた話。 その0.5 でうp主の泣き言として出てくるがその歴史はすべてワーハクタクが食べてくれました。 二回目の歴史では必死こいて土下座外交で凌いでいるうちにチルノは順調に劉備に飲み込まれてしまった( その4参照 ) よかった。これで一安心。この動画にはチルノ補正はなかった、とうp主も胸をなでおろした。 しかし、そんな簡単に許してくれないのがチルノ補正の怖いところ。なんと、 その5 において 劉備から都市を奪って独立を果たし、その配下にはカリスマに引き寄せられたその0.5と同じ在野チート武将の姿が! ネタバレで書いてしまうと、そのチート武将たちの名前は魅魔・幽香・神綺・萃香。東方ラスボス勢である。なぜよりによってチルノのところに・・・、と思わざるを得ない。 やあ、チルノ補正動画へようこそ(´・ω・`) この復活劇はサービスだからまずはよーくみて絶望して欲しい。 うん、またなんだ。すまない。チルノのカリスマも⑨度までともいうしね。許してもらおうとも思わない。 でもこのチルノを見たとき、君は、きっと言葉では言い表せない「ときめき」を感じてくれたと思う カリスマが暴落するラスボス達の中で、チルノの補正を感じて欲しい そう思って、この解説を作ったんだ。 じゃあ、土下座外交しようか。 しかし、その土下座外交でさえ、軍師のチート武将によって阻まれたり。 さらにチルノには劉備を倒した際にアドヴェント化するという強化フラグまで立ってます。 その3参照 配下のチート武将たちは関羽だろうが張飛だろうが目じゃありません。 さて、うp主よ、小便は済ませたか? 神様にお祈りは済ませたか? 本の棚に隠れてガタガタ震えながら. 命乞いの準備はOK? 実際どうするつもりなのだろうか。いやほんと。 その9 において、ついに劉備軍が滅亡。 強化フラグの回収が完了した。 そして その10 、本当にチート武将化したチルノの下には、他勢力から引き抜いたチートキャラの姿が。クトゥルー神話の不気味な種族どもまで採りこんでいるので、そのうち邪神クラスまで取り込んだりして。 とか言ってたら、 その23 で本当に邪神(具体的にはクトゥグァ)を魔王軍から 盗用 してしまった。 補正は登用だけにとどまらず、 その26 で魔理沙軍の前線都市の江夏でチート勢が出撃した直後に太守の 姜維(忠誠96)に裏切らせるという戦略的・動画的な意味で予想外の行動を起こし、結果的にチート軍団は挟撃をうけ、うp主はクラッシャーになった。 結論:チルノ!チルノ!カリスマチルノ!(「うp主の恐怖的」な意味で) ちなみに戦略的にはチルノ軍を先に攻めるべきところを視聴者の意見を取り入れてレミリア軍を先に選んだことから、完全に補正というわけでもない・・・はずなんだが、どう見ても全力で補正されてます、本当にありがとうございました。 [部分編集] 登録キャラに関して多少説明 他の動画ではあまり見られない登録キャラについて少し解説 クトゥルフ H.P.ラヴクラフトによってその基礎が作られた創作神話。 太古の地球は現在存在する生物とは似ても似つかぬ恐ろしい姿と強大な力を持つものたちによって支配されていた、という設定の下、 様々な作家によって描かれ続け、今なお拡張を続ける壮大な物語である。 TRPGの題材にも使われ、その際にキャラの精神状態を表すのにSAN値というパラメータが設定される。 これが0になってしまうとそのキャラは発狂。たいていゲームオーバーとなる。 動画中のうp主のSAN値はおそらくとっくの昔に振り切れてしまったのだろう。 詳しくはこちらの wikipedia 参照 METAL WOLF CHAOS フロム・ソフトウェアから発売されたXbox専用ゲームソフト。 プレイヤーは特殊機動重装甲を身にまとったアメリカ合衆国大統領を操り、クーデターを起こした反乱軍相手に暴れまわることになる。 物語から登場兵器、登場人物の設定までぶっとんだ構想で作られているバカゲー。 大統領の決め台詞は「何故なら私は、アメリカ合衆国大統領だからだ!」 詳しくはこちらの wikipedia 参照 終わりのクロニクル 川上稔氏によるライトノベルシリーズ。 最大の特徴はその「物理的な厚さ」及び情報量の膨大さ。改行の多い文体と作り込まれた世界設定が相まって、 ライトノベルにもかかわらず各400ページを超える前後編が普通にある。最終巻の1091ページは電撃文庫の最厚レコードホルダーだった。 (同作者が新シリーズにて記録更新) 世界を救うために異世界との武力を交えた「交渉」を行なう少年少女たちの物語。 なのだが、キャラが一般常識(ここでいう一般常識とは物語としての常識も含まれる)ではくくれないため、とにかく癖がある。 この動画のうp主はキャラをよくつかんでいるとコメントされているが、実際動かすのに苦労しているらしい。 詳しくはこちらの wikipedia 参照…しても混乱するだけかも。情報が多すぎて整理できてませんw 張角の日記 +ネタばれにつき注意 Intermission1 より 250年3月 黄巾党を立ち上げてみた。 今のところ、諸勢力が攻め入ることも無く平和な日々だ。 暫くは民の救済に専念できそうだ。 250年4月 張梁に恋人が出来たらしい。 張宝が酒場で「何で俺には出来ない・・・」などと愚痴を漏らしていたそうだが、顔に落書きしてれば当前だと言いたくなる。 それと、地公将軍が民に迷惑をかけるな。 ましてや女絡みで管を巻くなど、黄巾党の威信に関わる。 250年5月 張宝は先月の一件からまだ立ち直っていないらしい。 見ているこっちの気が滅入るので、 「張梁は女が出来てから神通力が衰えた。 その証拠に、鬼門を開く事が出来ない。 だから、女を作らないお前は偉い」 と適当に慰めたら本気にした。 まさかここまで馬鹿だったとは・・・こんなのが地公将軍で大丈夫だろうか? 250年6月 街を巡察していると、浅黒い肌をした異国風の男が倒れていた。 まだ息があったので、急ぎ連れ帰って手当てを行う。 どうでもいいが、張梁がフラれたらしい。 ただ、欲求不満を幻影兵相手に発散するのは精神が病んでるとしか言いようがない。 やってて虚しくならないんだろうか? 250年7月 先月の男が漸く目を覚ました。 ナイ・・・という名前らしい。 神父なる職に就いているとの事。 「自分は別の世界からやってきた」 と言っている。まだ混乱しているようだ。 250年8月 『死霊秘本』なる妖術書を見せて貰う。 文字も内容も、この世界の物とは異なる雰囲気が漂っている。 信じ難いが、ナイ神父は異世界から来たと信じるしかあるまい。 元の世界に戻る為には、この本に書いてある“門”とやらを開かなければならないそうだ。 250年8月 「妖術に通じた人間がいるのか」とナイ神父が嘆いていたので、私が協力しようと思う。 人一人救えなくて、どうして黄巾の世が作れようか。 ・・・それに、異世界の術にも興味がある。 250年9月 私は何と恐ろしい事をしたのだ… 死霊秘本にしたがって門を開いたら、そこには…そこには… 輝く虹色の球体の群れ、出鱈目な横笛の音… …よそう、思い出したくもない。 ナイ神父は門の中に突き飛ばした。 全ては終わったのだ。 ただ──最後までナイ神父の嘲笑は途絶えることがなかった。 250年10月 死霊秘本を燃やし、鍵を破壊した。 これでもう、大丈夫だろう。 …疲れた。 250年10月 …何だアレは? …あああ!そんな!まさか! 鍵は確かに破壊したはずだ! 門は誰にも開けないはずだ! では、アレは何だと言うのだ!? 窓に!窓に! 250年11月 250年12月 251年1月 テケリ・リ!テケリ・リ!テケリ・リ! テケリ・リ!テケリ・リ!テケリ・リ! テケリ・リ!テケリ・リ!テケリ・リ! テケリ・リ!テケリ・リ!テケリ・リ! テケリ・リ!テケリ・リ!テケリ・リ! テケリ・リ!テケリ・リ!テケリ・リ! テケリ・リ!テケリ・リ!テケリ・リ! テケリ・リ!テケリ・リ!テケリ・リ! コメント欄 魔理沙の幻想郷帰還誌解説へのコメント 解説乙です。いや、私もチルノにときめきました。個人的に放浪記の英霊VSチルノに匹敵する補正とおもっていますw -- 名無しさん (2008-03-18 22 36 24) 大統領、エスコン、終わクロ、クトゥルフ等の他では余り見かけない追加武将が豊富。中原から華北にかけてが凄いカオスになっているwww -- 名無し (2008-03-19 22 11 53) 何がすごいってチルノが集めたチート軍団が東方ラスボス勢だということ。彼女たちはチルノのどこに好意をもったのか。 -- 名無しさん (2008-03-20 23 48 41) チルノは滅びん。何度でも蘇るさ! -- 名無しさん (2008-03-21 22 38 02) デモンベインではなく、クトゥルフを出すあたりがうp主の趣味か -- 名無しさん (2008-03-23 09 10 38) 人材盗用に定評のあるチルノ -- 名無しさん (2008-03-24 12 19 49) 終わクロ好きにとっては、素晴らしい内容かとw -- 名無し (2008-03-26 23 48 30) 徐々にドM路線に走り始めてるのは気のせいかw -- 名無しさん (2008-05-31 19 46 33) Intermission4のカリスマ振りは素敵だった。てか、このうp主シリアスも書けたんだなww -- 名無しさん (2008-06-05 18 33 00) もうチルノに従属しちゃいなyo -- 名無しさん (2008-07-07 22 35 18) 古き良きお約束はやはり良い物だ -- 名無しさん (2008-07-08 19 12 33) クトゥルフ関連はぜひいろいろ引用してきて、一般視聴者をドン引きさせて欲しい -- 名無しさん (2008-07-08 23 46 02) チルノが異常に粘りすぎだwwwどれだけ隠し玉持ってんだよwww -- 名無しさん (2008-08-10 17 49 35) このチルノは「魏国がモッコモコ」並みのしぶとさだ -- 名無しさん (2008-08-10 21 59 36) と言うか邪神軍に負けてもまた食い破ってきそう -- 名無しさん (2008-08-15 23 20 34) クトゥルフと聞いたからデモベかと思ったら普通の方か。…これはこれで。 -- 名無しさん (2008-08-16 18 26 51) チルノ補正の極みは伊達じゃないな…… -- 名無しさん (2008-08-16 18 59 48) チルノと佐山が融合したら魔王軍にも勝りそうだなww -- 名無しさん (2008-08-17 18 40 53) 誰か氷帝チルノ戦記をまとめてくれないかなぁ。自分でやるか・・・? -- 名無しさん (2008-08-18 06 21 48) ↑ぜひ作ってくれ、期待している。 -- 名無しさん (2008-08-18 19 38 38) チルノの資料をまとめるために一話から見直しているが、すっげぇなコレ・・・。何で劉備が三国志の主役になったのか理解できた気がする。これが夫婦剣エクスイカバーを持つ者の宿命なのか・・・? -- 名無しさん (2008-08-19 00 27 46) 最初に比べると動画編集技術も向上したな。戦闘中の掛け合いも激増したのは個人的にありがたいぜ。 -- 名無しさん (2008-08-19 18 47 58) しかも、解説的な掛け合いときたもんだw -- 名無しさん (2008-08-26 10 42 25) 雑談的掛け合いも多いがなw -- 名無しさん (2008-08-26 19 47 11) ↑だが、それがいい -- 名無しさん (2008-08-29 20 31 21) これもうチルノ補正で農夢こえただろ・・・・・あのタイミングは神過ぎる…。 -- 名無しさん (2008-09-14 23 12 02) 物語としてみた場合、絶対にチルノが主役だよな・・・すげえよ -- 名無しさん (2008-09-15 00 44 30) ここのチルノは補正を超えて、最早キャラブレイクの領域だな -- 名無しさん (2008-09-15 10 16 44) もうこの動画のタイトルを「うp主がチルノにもっこもこ」に変えた方がいいんじゃないか? -- 名無しさん (2008-09-15 18 13 39) うp主のPCには何かが住みついてるとしか思えんww -- 名無しさん (2008-09-15 18 46 18) あのタイミングは神がかってたな。 -- 名無しさん (2008-09-17 14 13 01) つかこのうp主は多分現在あるプレイ動画で一番チルノに振り回されてるよなw -- 名無しさん (2008-09-17 14 13 44) 普通のチルノ補正はうp主軍と接触すると効かなくなるが…此処のは強いな -- 名無しさん (2008-09-17 20 12 25) ところでおまいら、うp主軍とチルノ軍どちらを応援している? -- 名無しさん (2008-09-19 01 00 06) はっはっはっ決まってるじゃないか…チルノ様だよ -- 名無しさん (2008-09-19 02 01 02) 当然氷帝様 -- 名無しさん (2008-09-19 07 56 03) もちろんチルノ…いえ、氷帝様です。 次は何をしてくれるのかと楽しみで。 -- 名無しさん (2008-09-19 16 34 35) 大真面目に考えると、うp主が本気でぶつかればどうとでもなるんだろうけど・・・まだ何かやらかしてほしいね。 -- 名無しさん (2008-09-19 17 32 13) 佐山軍です。 -- 名無しさん (2008-09-21 13 07 14) 折角だから俺は大統領を応援するぜ! あと、うp主はやっぱりMだったなw -- 名無しさん (2008-09-21 18 28 34) 動画中最強の敵はうp主の上司だろ、異論は認める。 -- 名無しさん (2008-09-21 19 37 01) チルノ軍はどっかの第2軍団を奪って生き延びて欲しい -- 名無しさん (2008-09-22 00 49 40) 仮にチルノを潰してもチート組を連れて復活するな。 -- 名無しさん (2008-09-24 22 40 16) 佐山と魔王軍にチート増やす→チルノ軍に流れる→あたいったら最強ね!、な展開を期待。 -- 名無しさん (2008-09-25 21 33 41) チルノ補正か・・・次はうp主軍から東方勢の誰かを引き抜いたりしてw・・・ぶっちゃけ次に補正が起きるとしたらどんな事だと思う? -- 名無しさん (2008-10-04 03 37 19) 統一寸前に独立してラスボスになっちゃったりね -- 名無しさん (2008-10-04 06 50 30) ゆかりんを盗用されて紙芝居に困るとか -- 名無しさん (2008-10-04 14 47 59) 佐山か魔王と同盟したりしてw -- 名無しさん (2008-10-04 17 59 37) 今度は身内に御不幸か……大変だな、うp主も。 -- 名無しさん (2008-10-04 20 26 05) もう、チルノがやることになんでも裏があるように思えて仕方ない。CPUなのに。 -- 名無しさん (2008-10-13 09 49 45) 待て!慌てるな!これは⑨の罠だ! -- 名無しさん (2008-10-13 14 23 29) 佐山軍がチルノ以上のぶっ壊れっぷりに。11の最重要ステータスは魅力ということか。 -- 名無しさん (2008-10-13 19 48 53) それにしても、途中追加したキャラも含めると、今何人登録勢居るんだろうな? -- 名無しさん (2008-10-14 05 40 35) いろんな意味で流石佐山wwな回だった -- 名無しさん (2008-10-15 14 06 44) 前にうp主が質で魔王軍が勝つと魔理沙に言わせてたが・・・わからなくなってきたな -- 名無しさん (2008-10-16 02 50 31) レティのEXイベントはあるだろうし、氷雪系だからデモベにも出てるあれっぽい チルノは終わらない -- 名無しさん (2008-10-16 13 23 05) 改めてコメントを見るとチルノばっかw おまいらそんなにチルノが好きか? おれは氷帝閣下が大好きだ!! -- 名無しさん (2008-10-16 19 43 52) と言うか、一応は主人公なんだから、お前ら魔理沙にも触れてやれよw -- 名無しさん (2008-10-16 21 03 10) だってさあ・・・・地味だろ? -- 名無しさん (2008-10-31 17 53 16) と言うか下手に触れると荒れそうで・・・・・・ -- 名無しさん (2008-10-31 22 12 46) まぁ…魔理沙に関してはパワーアップに期待と言うことで………あるかはわからんが。 -- 名無しさん (2008-11-01 00 38 33) チルノがエスコン食ってるよ・・・・ -- 名無しさん (2008-11-02 22 26 56) ついに変態記タグがwww -- 名無しさん (2008-11-03 00 02 10) でもついにチルノ軍攻略 佐山軍に行って主力の大半奪うの待ってます -- 名無しさん (2008-11-03 00 58 41) ↑もちろん氷帝様がですよ -- 名無しさん (2008-11-03 00 59 25) まさか劉備にあんな性癖があるなんて……。 -- 名無しさん (2008-11-03 02 20 10) チルノ軍と当たるのか…孔明いるし、北伐大失敗のフラグですね。 -- 名無しさん (2008-11-04 09 25 07) しっかしあのエスコン軍の要塞はまともに攻め落とすならどれくらい兵力いるんだろうな? -- 名無しさん (2008-11-04 14 40 22) チルノと組むんだ。そして佐山に当たるんだ。 -- 名無しさん (2008-11-09 18 05 39) うp主のSAN値がかなり低いときに参入したから佐山軍全く自重してないなぁ。クトゥルフはぐぐった程度の知識しかないがもっとえげつないのが参戦してるんだろうw -- 名無しさん (2008-11-09 23 25 39) えーりんを一蹴か……イーッとか叫ぶ戦闘員レベルの扱いされてる飛場といい佐山軍のCPUは空気読み過ぎだろwww -- 名無しさん (2008-11-12 04 34 35) いや、ややエロは仕方無いでしょ ヨメはチルノ軍だし -- 名無しさん (2008-11-12 09 13 41) そう言えばここCM無かったような…まあチルノが自重しないから 作らない方が良いよね -- 名無しさん (2008-11-20 13 03 17) うp主の体調がマジで不安なんだが…… -- 名無しさん (2008-12-22 22 20 03) 最近変態記タグが付いていることがあるのだが、壊れているの主に曹操だけだしシリーズを冠するまでじゃないと思うけどどうよ? -- 名無しさん (2009-01-02 01 13 19) ↑醤油もかなり壊れてるし、劉備もかなりダメだけど、足りないかもな。まあ、こういうのはほっとけば定着するか消えるかはっきりするから気にしないでいいのでは。 -- 名無しさん (2009-01-02 12 41 46) 遂に氷帝様攻略!しかし独立は・・・どうだろう? -- 名無しさん (2009-01-12 15 40 47) これでまた独立なりなんらりしてくれたら最高なんだが -- 名無しさん (2009-01-12 18 31 54) 最悪斬首されるかもってビクビクしてたから、安心した。あとはのんびり過ごしてくれたらそれ以上は望まないよ…ゆっくり休んでくれ -- 名無しさん (2009-01-14 23 15 55) u -- 名無しさん (2009-01-15 00 53 50) さいきょ~の人事課長に使うみたいだね。あちこちから有能武将を引き抜き、そして独立だ! -- 名無しさん (2009-01-15 00 54 48) ↑盗用禁止縛りあるの覚えてますか? -- 名無しさん (2009-01-15 05 21 19) 魔王軍の能力値がついに公開。外なる神々がヤバすぎるw -- 名無しさん (2009-03-23 10 53 46) もう勝つ気ねぇだろコレwww -- 名無しさん (2009-03-25 18 42 00) これはもうゲームじゃないような・・・ -- 名無しさん (2009-03-25 21 56 41) もううp主が何をしたいのかが分からん…とりあえず全味方武将討ち死にで終了とかは止めてほしい所。 -- 名無しさん (2009-03-26 09 39 43) チルノ補正と自重しない佐山が暴れてるのに、魔王軍が不動のラスボス候補だったわけがようやく分かった。あんなのがずっと蠢いていたのか…… -- 名無しさん (2009-04-14 20 23 48) あのEXルーミアのグラって、誰の作品かわかる人います? ググってイラスト自体は見つけたんだけど、作者がわからなくて。 -- 名無しさん (2009-04-16 07 36 18) 最新話ではうp主の(間違った方向の)本気を見た。このうp主本当に神話好きなんだな。 -- 名無しさん (2009-06-01 20 11 16) 80分うP主がんばりすぎw -- 名無しさん (2009-06-02 00 33 32) ついに対魔王軍戦か・・・ -- 名無しさん (2009-10-29 09 21 55) ひなやぼより絶望的すぎる -- 名無しさん (2009-11-25 21 49 56) いよいよ魔王軍…混沌王よ…貴殿は何の目的のために戦っているのだ… -- 名無しさん (2009-11-27 13 47 50) 改めて思う。この動画の主役って誰だっけ? -- 名無しさん (2009-11-28 08 46 45) ↑チルノ様 -- 名無しさん (2009-11-28 11 27 26) え? 佐山でしょ -- 名無しさん (2009-11-29 09 30 28) げ!ついに更新停止の項目に分類された・・・SANチェックミスったか? -- 名無しさん (2010-01-18 18 43 55) 怪我してたらしいぜ、うp主 -- 名無しさん (2010-03-07 19 44 23) 更新停止から復帰したシリーズって今まであったか? -- 名無しさん (2010-03-09 01 11 43) いくらでもある -- 名無しさん (2010-03-09 11 08 05) でも、復帰してから完結した作品は少ない。というか皆無かと。 -- 名無しさん (2010-03-09 16 05 57) ・・・それとこの動画と何の関係が? -- 名無しさん (2010-03-09 17 18 59) ↑2 お隣のImas架空戦記シリーズには存在しますよ。(更新停止後11カ月後に復活→完結) -- 名無しさん (2010-03-09 17 41 43) うぷ主生存確認。ここのうぷ主って災難ほんと多いな。…邪神に狙われてる? -- 名無しさん (2010-03-19 22 20 25) 生存確認から結構たつけどまだリハビリ中なのかな? -- 名無しさん (2010-09-09 00 14 45) ショゴスPの名で卓m@s上げてるとはこの海のリハクの目をしても… -- 名無しさん (2010-12-06 19 36 01) 最近は節穴の同義語らしいね -- 名無しさん (2010-12-06 23 15 10) やっぱこの動画の主役はチルノだなw伝説だよ -- 名無しさん (2016-09-18 02 50 43) 名前 コメント
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ハスティナプール ハスティナプルの別名。
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今回予告 いろいろな種族が住む幻想卿。イコ=スーがこの地に冥魔の出現を予知した そこできみたちにその冥魔の駆除が依頼された ナイトウイザード 「はじめまして幻想卿」 紅き月が昇るとき、異界の門が開かれる シナリオハンドアウト コネクション:博麗霊夢 関係:神社の貧乏巫女 人にわすれられたものがたどりつく卿・・・幻想郷 神社の巫女も異変にはきずいたようだがどうも今回はきがのらないようだ むしろ冥魔の出現をきずいていても異変としては感知していない様子・・・ ただ居場所だけは彼女がおしえてくれた・・居場所は太陽の畑 オープニングフェイズ きみたちは、太陽の畑にいる冥魔をイコ=スーの依頼によってたおさなければならない 太陽の畑には危険な妖怪も住むという・・・・ 冥魔・・なにもそんなところにいかなくていいじゃないか・・・最後に彼が言い残した言葉が僕の心に響く 「オレ・・・コノタタカイガオワッタラケッコンスルンダ」 ← Prev]] Next →
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プールで水浴び 読み:ぷーるでみずあそび カテゴリー:Event 作品:バカとテストと召喚獣 【使用】自分のアリーナに【表】の"水着"が3体以上登場している。 Battle ターン終了時まで、目標の"水着"1体は攻撃力と耐久力が4上昇する。 「これって、まさか秀吉の…?」「なんじゃ…?」 illust: BT-071 R 収録:ブースターパック 「OS:バカとテストと召喚獣1.00」 "水着"であるキャラを強化するイベント。 条件は少々厳しいが、アドバンテージを失わない強化カードとしては破格の上昇値を持つ。 "水着"デッキであれば是非採用したい。 表向きの"水着"が3体という条件も、自分のターンは登場や回復試験等を使用すれば満たしやすい。 相手のデッキが効果ダメージを主体としていない場合、プレイング次第では相手ターンでの迎撃も十分に狙える。
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登場人物 魂魄妖夢 苦労人の庭師。悩むくらいならたたっ斬るタイプ。 西行寺幽々子 亡霊のお嬢様。今回はお留守番。 ○○ 侍の居候。悩みとかなさそうだけど、気はそこそこ遣う。 先日は、とてもひどい目にあいました。 いえ、なにがどう起こったとかは特にないんですけど。 そう、湯当たりしてしまった事が一番の不覚でした。 結果としてひどい目にあったと言う事です。 はあ…… 「店先でそんなため息をつかないでくれるかな?」 そうおっしゃるのは香霖堂の店主、森近霖之助さんです。 「ため息もつきたくなります。こんな品揃えではお客さんを満足させられませんよ」 「そんなため息じゃなかったように見えたけどね。 それと、品揃えについては僕個人の趣味だから、期待に沿えるかどうかは別の話だよ」 この方は趣味で商いをしているようです。おかげで売り上げは芳しくないそうです。 「今日は何か入用なのかな?」 「特にはありませんけど。霊具の一つでもあればと思って見に来たのですが」 「なるほど。専門外だね。いや、有れば有って、無ければ無いのがうちの店だよ」 「役には立ちませんね」 「道楽だからね」 開き直られても困る。とはいえ、道楽が故に、ここにはときに面白いものがおいている事もある。 そういったものがあれば、と、思ってきたのですけど。 「その霊具でもあれば、○○くんにでも上げるつもりだったのかい?」 「ええ。少しは何か護身用になるものでもあればよかったのですけど……。 って、○○さんのことを知ってるんですか」 実に自然に名前が出てきたのでそのまま答えていました。 「それは知ってるよ。あの迷惑新聞に載っていたからね」 「ああ、そういえばそうでした」 ○○さんが来た当初、居合わせたのか駆けつけたのか、鴉天狗がいて取材をしていた事があった。 その後、余計に投函された新聞の処理を○○さんに任せたのでした。 「まあ、情報源はそこだけじゃないよ。うちには霊夢も来るからね」 「それもそうでしたね。あの暇な紅白巫女は何か行ってましたか?」 「特には。なんというか、異変とは関係ないところで異変な感じのする頭の平凡な侍だとか」 「あの巫女は頭に何かこだわりがあるんですか?」 「さあ? まあ、そのつてかな……。いろいろと話を聞いているよ」 「どんな話をしてるんですか?」 少しは興味がある。 彼が周りからどんな評価を受けているのか。 それは白玉楼の名誉とも直結しかねない事でもありますし。 「温泉でのぼせて介抱したのにボッコボコ」 「な!? 何で知ってるんですか!?」 あの事を知ってるのは少ししかいないはず。 そのメンバーは……。 あ、ダメだ。 「うちには霊夢が来るっていたよね。その霊夢のところに来たらしいよ」 「迂闊でした……。いえ、あの方なら口止めをしても無駄ですね。他に、知ってる人はいませんか?」 この先に余計な広がり方をする前に、ここで口止めしておかないと。 私の醜態です。白玉楼の沽券に関わります。 「そうだね。まず、そのときここにいた人物かな。魔理沙とか」 「また厄介な人に……。それだけですか?」 「あとは、そうだね。鴉天狗のお嬢さんが一人」 「何でそっちを先に言わないんですか!」 とても厄介な人に、よりのもよって……。 「そうそう。魔理沙といえば、さっきここから彼を連れて行ったよ」 「彼?」 「渦中の人物さ。君のところの居候の○○くん」 「なんでですか!?」 話の順序がメチャクチャだ。 整理しよう。 まず、○○さんはここにきた。 それで、魔理沙に連れ去られた。 飛んで、私の話は鴉天狗に伝わってしまってる。 「なんというか、お手上げなんじゃないかな? 大人しく彼を連れて帰った方がいいんじゃないかな?」 「それは分かってます! ……○○さんは以前からここに?」 そもそも、なんであの人はここに来てるのか。 まだ外に出ていいなんていってないんですけど。いえ、ダメとも言ってない。 「本人曰く、『ろーどわーく』らしいよ。紫氏から聞いたそうだ」 「あの人の差し金ですか。発音がおかしなところがあの人らしいですけど」 「それと、西行寺のからお使いを頼まれて来たりもする」 「いつもなら私に頼むのに。何で誰も彼も私に何も言わないでそういうことをするんでしょう……」 先日の件といい、私はのけ者にされているんでしょうか? 「別に君に伝えてないんじゃなくて、君に伝えない方が彼で面白く遊べるからじゃないかな」 「ああ……、それはあるかもしれません」 「何故そんな節があるかは知らないけどね。君は彼が嫌いなのかい?」 「そんなことはありません。なんでそんなことを?」 「いや、言ったとおりの意味さ。君に断りが入らないのだから、周りが遠慮しているのかと思ってね」 「遠慮なんかする人たちじゃありませんよ」 むしろ、面白がったからこそ、先日の件があるはず。 「それは良かったよ。一方的に嫌われていたら彼がかわいそうだからね」 「一方的? あの人が私のことを嫌ってるんですか?」 「おっと、違うよ。むしろ逆さ。恩人だの師匠だのと言って、崇めてしまいそうな勢いさ。一体何かしたのかい?」 「何もしてませんよ。少し命の恩人になって、剣術の稽古を付けてるだけです」 「なるほど。十分すぎるね。そうだ、彼にこれを渡してくれるかな?」 そう言って霖之助さんが私に見せたのは、清潔感のある折りたたまれた布。 「なんですか、これ?」 「聞かない方がいいよ」 あっさりと言い切られるので、ちょっと気になった私はその布を開いた。 なんとも縦に長い布。上の方には紐のようなものがついてる。 「これは、なんですか?」 「君の祖父がいたら聞くといい。と言っても、まあ、見れば分かると思うけど」 「褌……、ですか?」 「そうだよ」 「ひい!」 つい手放してしまいそうになりました。 「やめてくれよ。それは新品なんだから」 「こ、このために、○○さんは、ここに?」 「そうだね。彼はそういう下着を好むようだし。まあ、風体を見れば納得できるけどね」 「なんだかよく分からない理解が深まってるんですけど」 「そもそも、褌というだけで毛嫌いされる事はないと思う。 君らがドロワーズを愛用しているのといささかも違いはないと思うんだけどね」 「なんで私が悪いみたいに言うんですか。別に何も言ってないじゃないですか」 「今、『ひい!』って言っただろうに」 言ったことは言いました。 そりゃ、そんなもの手渡しにされたら驚きますよ。 「まあ、そうかもしれないね。僕だって逆の立場なら驚く」 「そう思うなら言わないでください」 「まあ、それはいいさ。とにかく渡しておいてくれよ。彼をボコボコにしたお詫びだと思って」 「う……。ここには関係ないのに……」 「そうは言うけど、別に君に対して失礼な事をしたわけでもないだろうに。 聞けば、八雲の狐が君を引き上げた後に彼が介抱したそうじゃないか」 「え、そ、そうなんですか……?」 聞いてなかった、それは。 それが本当なら、私は本当に悪い事をしたんじゃ……。 「その日は結局、彼は温泉に浸からずに帰ったみたいだし、 ある意味、君よりもひどい扱いになってるんじゃないかな」 「そうなんですか……」 「そうなんですか、って、それは君が考える事であって、 僕は僕で思ってることを言ってるだけだよ」 なんだか、私が悪い事をしたんじゃないか。そんな気がしてきました。 「まあ、僕に言えることなんか特にないよ。君の態度次第じゃないのかな」 「そういうものですか」 「それ、渡しておいてくれるかい?」 「あ、はい」 諭されているその手に褌。 なんというか、閉まらない話です。 「御免」 「おや」 と、いきなり香霖堂の戸を開いたのは○○さんでした。 どうやら魔理沙から開放されたみたいですね。 「霖之助殿。ただいまでござる」 「おかえり、というか、ここは君の家じゃないんだけどね」 「どうしたんですか、その格好は?」 「おや、妖夢殿。こちらにはどのようにして?」 「それよりも、何であちこち焦げてるんですか?」 「む。これは深い事情があるのでござる」 「魔理沙に連れて行かれたのですから、ある程度分かります」 すすけてるというか、ぼろぼろです。 「どうせ変な実験につき合わされたのでしょう」 「否。弾幕ごっこなるものをご教授たまわった次第にござる」 「なにをしてるんですか!」 どうも予想の斜め上に、この人は飛んでいく。 だからでしょうか? あまり何事においても可哀想と思えないのは。 「ああ、○○くん。君に渡す予定だった褌は彼女に渡してあるよ」 「おお、かたじけない。妖夢殿もかたじけないでござる」 「べ、別に私は……」 受け取り拒否寸前で固まってたなんていえません。 いえ、承諾はしていたのですから後ろめたいことなんかありません。これ以上。 「魔理沙が失礼な事をしたみたいだね」 「否、こちらから申し出たようなものでござるよ。 しかし、『ますたーすぱーく』なる光を浴びたときには生きた心地がしなかったでござるよ」 「命がけでなにをしてるんですか……本当に……」 「人生これ修行にござる。時には命がけのこともあるでござろう」 「修行に命をかけないでください」 それでは、何のために助けたのかよく分かりません。 放っておいたら、とんでもない事になりそうですし。 「あまり勝手な事をしないでくださいね。 ここまで一人で来ているのも、人間の○○さんにして見たら危険な事なんですから」 「そういえば、○○くんは人間だったか。だったら気をつけないとね」 「まるで他人事ですね。いえ、確かに他人事ですか」 「ふむ。気をつけるでござるよ。ところで妖夢殿」 「なんですか?」 「先ほど、実に面妖な漆黒の玉が浮遊してござったが、アレは何でござろう?」 この人は、放って置いたら、死んでしまうんじゃないのでしょうか? 妖夢殿が香霖堂におられたのは些か虚を突かれたでござる。 とはいえ、拙者に含むところはありもせず。 ただ、弾幕ごっこなるものを言及された事にのみ、後ろめたさがあるところ。 「○○さん」 「なんでござろう、妖夢殿?」 「今の待遇に不満はありますか?」 香霖堂よりの帰路、妖夢殿が突然おっしゃるが、何ゆえ? 「不満などござらん。仕事もあり、剣術の稽古もあり、衣食住のあるところで何を不満に思えようものか」 「そういうことじゃないんですけどね……」 「どういうことでござるか?」 なにやらしおれた雰囲気でござるな。 「いかがなされたでござるか、妖夢殿。しおらしくされるなど、妖夢殿らしくないでござるぞ」 「私だって思うところはありますよ。貴方も一人の使用人として、待遇面もちゃんと考えないといけないんです」 「左様でござるか。さすがは妖夢殿、ありがたき心遣いでござるよ。しかし、拙者には不満の類といったものはござらんのだが」 「そうですか」 何があったのでござろうか。 拙者、何か心配になるような事でもしでかしたでござろうか? 考えてみても思いもつかぬ。 「あの、○○さん」 「なんでござろうか?」 「先日は、すみませんでした」 「何のことでござるか?」 「その、温泉に言ったときの事です。あの時、開放してくれたのに暴力を振るってしまいました」 「そのことでござるか」 確かにあの時、明らかに気の動転した妖夢殿にひどい目に合わされたでござるよ。 「御気になさるな。誰であれ、動揺するものでござろう。打たれることも修行と思えばなんともござらん」 「マゾなんですか?」 「それはなんでござろう?」 「なんでもありません。以後、気をつけますから」 「何も大したことではござらんよ」 とはいえ、何もないというままでは納得されぬでござろう。 今の妖夢殿はそういう雰囲気をお持ちでござる。 さすれば、拙者にも一つだけ思うところがあるでござる。 「妖夢殿。では、一つだけよろしいでござろうか?」 「なんでしょう?」 「妖夢殿。妖夢殿は妖夢殿らしくあってほしいでござる」 拙者の知る妖夢殿。 所詮は片鱗でしかないのでござろうが、それを妖夢殿としてとらえるに間違いはなかろう。 生真面目で真っ直ぐな妖夢殿。 それが、拙者の知る、妖夢殿らしい妖夢殿でござる。 「私らしく、ですか……。らしくなかったですか?」 「然り。後ろ向きに悩むことはござらん。真っ直ぐにしていて欲しいというのが、拙者のわずかばかりの願いにござる。 聞き届けていただけるでござろうか?」 元気のない者に元気を出せと言うだけならば、酷なことでござろう。 しかし、相手は妖夢殿でござる。 力無きことを指摘されて、 力無きままである事を是とするはずもなし。 「……ふぅ」 「妖夢殿?」 「そういうことは願い事とは言いません。なんなんですか、それは?」 「なに、と、申されても……」 「口ごもるのは、らしくありませんよ?」 「な! そう申されまするか!?」 まるで揚げ足を取られたかの如し。 これも、らしいとは言いがたきことではござるが、さきほどよりも、『らしい』でござる。 「あまり甘やかす事は良くないですね。分かりました。 これから白玉楼まで走って帰りましょう。私より遅れたら素振りでもしてもらいましょうか」 「なんと! 否、否、望むところでござる。勝負でござる妖夢殿」 「私に勝負とは、いい度胸です。では、参りますよ!」 実に踏ん切りの良い足で駆け出される。 その足踏みたるや、なんと快活であろうか。 これぞ、妖夢殿にござる。 「どうしたんですか! 遅れてますよ!」 「は! 甘く見ぬことでござる! 『ろーどわーく』の成果、とくとごらんあれ!」 拙者もその足に続く。 その勢いに勝るものなし。拙者をしてもまた然り。 快活に走る様を、拙者は後ろから見守る事で、心に安住を得る事に相成った。 見守るなどの言っては、妖夢殿に怒られるでござるな。 ちなみに、約定の如く、拙者は素振りを千本行ったでござる。 もっとも、一人ではなく、妖夢殿も一緒だったでござる。 「なんていうか、青春してるみたいでなによりだよ」 「なんだよ香霖。遠い目をしてよ。こっちは疲れたって言うのに」 「単に弾幕ごっこをしてただけだろう」 「それだけじゃないぜ」 「ふぅん。誰の差し金だか知らないけど、余計な事をしない方がいいと思うよ」 「なんだよそいつは? 私は少しばかりの親切心からやった事だぜ?」 「西行寺のお嬢様からかい?」 「いいや、違うね」 「そうなのかい。まあ、大方予想はつくけどね」 「なんだよ、つまんないな」 「面白がる要素は無いと思うけどね」 「そうかい。まあいいさ。必要になるかどうかなんて、わかりゃしないんだからな」 「なんのことだい?」 「弾幕ごっこだよ。○○のやつに、いつか必ず必要になるって紫がな」 「……そうなのかい……」 「どうしたんだよ、香霖。難しい顔をしてよ」 「……いや、もう僕たちの出る幕は無いんだけどね」 「分からないな。何の事だよ」 「なるようにしかならない……。そういうことらしい」 「香霖が悪いことを考えると実現しそうだな」 「言わないで欲しいね」 <幻想郷の白岩さん> Q.香霖堂はどこにあるの?(藍様の式) A.魔法の森、だったかしら? とにかく森の中ね。 だいたい、幻想郷に森といったら一つしかないから名前なんて必要も無いわね。 森の中のどこかは知らないわよ。 Q.あたまぶつけたー(泣)(るーみあ) A.前を向いて飛びなさい。 Q.一度でいいからここに何か書いてみたかったんだけど、何を書けばいいのかしら?(西行寺幽々子) A.聞きたい事を決めてから書いて欲しいわね。 それと、本編に出てるくせに実名で書かないでよ。 それと、また春を集めてくれないかしら。冬を長引かせるために。 Q.温泉では藍が引き上げた事になってるけど、実は○○が引き上げたのよ。内緒よ?(スキマ妖怪 YU☆KA★RI) A.貴方も隠す気無いわね。 しかも、内緒も何も、ここに書いた時点でみんなに知れ渡ってるわよ。 そうね、それならそのときのことを詳しく教えてくれると助かるわ。 それと、センスがダサいって言うか、古くないかしら? Q.この間はありがとうございました。(匿名希望) A.本当に冬の山に来るなんて命知らずね。 つい、遊び心で助けちゃったじゃない。妖怪失格よ。 どうしてくれるの? ▲あとがき ようやくこのスレらしくなってきた気がします。 伏線をばら撒き始めましたが回収の見込みは、今の段階ではついてません。 この物語の結末が幸か不幸か、どちらで終わるかも……。 うpろだ679 ─────────────────────────────────────────────────────────── 魂魄妖夢 半霊の庭師。いろいろと気にかけるようにはなってる。 西行寺幽々子 亡霊のお嬢様。おちょくるのが好きそう。 ○○ 侍の居候。意外と手先が器用。 白玉楼ならずとも、幻想郷において宴会は日常茶飯事だそうな。 幽々子殿も、妖夢殿をお供につれて出かけられることもしばしばあるでござる。 なにかにつけ、宴会はあるでござるが、本日は行事があるそうな。なんでも、西洋の風習に習うものの様でござる。 「『苦しみます』、でござるか?」 「なんというか、ベタなボケですね。予想はしていましたけど」 「そうなのよ。今日は大昔にイエスっていうひとが磔にされた記念の日なのよ」 「違いますよ!」 「まことでござるか!?」 「信じないで下さい」 なんでも、「いえす」なる御仁の誕生日を祝う日の様でござる。 「潅仏会の様なものでござるか」 「まあ、言ってしまえばそういうものですね。何かの開祖というものは祭り上げられてしまうものですから」 「左様でござるか。しかし、伴天連の風習に関しては疎いものでござる」 「また古風な言い方ですね。まあ、宴会に理由は要りませんし、今日はそれにたまたま大義名分があっただけですよ」 宴会は日常茶飯事につき。 されど、大義名分さえあればより盛り上がることが出来ると言うことでござろう。 「それでは、お留守番をお願いしますね」 「心得たでござる」 されど、拙者は留守番でござる。 これも拙者の務め。後ろめたいことなどござらん。 「ねえ、妖夢」 「なんでしょう?」 「なんで○○ちゃんを連れて行かないの?」 幽々子様はおっしゃるけど、それには理由がある。 「今の○○さんをいきなり幻想郷の、『あの人』たちに引き合わせたら食べられてしまうかもしれません」 ○○さんは人間だ。それも生きてる人間。 妖怪ばかりが集まる宴会に連れて行こうものなら、襲われてしまうことでしょう。 「そうかしら? 紫とも顔合わせが済んでるわけだし、結構大丈夫なんじゃないかしら?」 「そうとも限りません。あの方は気まぐれですから、いつ気が変わるかも分かりません。 まあ、白玉楼にいる間には変なことをしないとは思いますけど」 そう思えば、○○さんがいつの間にか遠出をしていることも何とかしないといけない。 あの人は抜けてますから、そんなことで大変な目にあったら気分が悪いと言うもの。 「博麗神社には霊夢もいるじゃない。そんなことにはならないでしょう。 魔理沙も来るでしょうし、メイドもくるでしょう。他にも人間はいるわ」 「その人たちと比較しないで下さい。規格外じゃないですか。そもそも、神社でクリスマスって、節操がないですよ」 「そんなもの、あそこには神様なんて祭ってるとは思えないもの。山の上に来た新参の神に信仰を迫られるくらいだし」 「まあ、そうですね」 「ところで妖夢。妖夢は何かプレゼントを贈ったりしないのかしら?」 「幽々子様にですか? 別に、欲しいといって働くことはいつものことじゃないですか」 「そういうことを本人の前で言うものかしら? ○○ちゃんにもないのかしら?」 「そうですね……。ああ、……考えてませんでした」 あの人の世話焼きを考えるばかりで、そういったことを全く考えていませんでした。 そうですね。少し気が利かなかったかもしれません。 「あらあら、妖夢ったら。○○ちゃんには気を使ってあげるのに、私には気を使ってくれないのね。悲しいわ、しくしく」 「嘘泣きはやめてください。どうせ、何かにつけて何かを要求するじゃないですか。一応、聞いておきますよ」 「もう、そんなんじゃ気持ちがこもってないわ。もう少し気持ちがこもってないと。○○ちゃんなら、どんなものをくれるのかしら?」 「なんですかそれは?」 そもそも、クリスマスがどういう日なのかも知らないのにプレゼントなどを用意しているとは思えません。 「屋敷を出る前に教えておいたのよ。プレゼントを用意しておきなさいって」 「そうなんですか」 「妖夢の分は頼んでないわよ?」 「……」 「あら、妖夢。今、むっとしたかしら? ダメよ、そういうことは自分で伝えないとダメなのよ。妖夢も言ったじゃない」 「そういう意味じゃないんですけど」 ともあれ、もとよりあるとは思ってなかったこと。期待なんかしていません。 「ちなみに、私は○○ちゃんにプレゼントを用意してるのよ」 「え!? なんですかそれは!」 「それは教えられないわよ。○○ちゃんにも、上げるまでは秘密なんだから」 「そうではなくて、なんでそのプレゼント交換の話で私が仲間はずれになってるんですか!?」 「だって、妖夢が意地悪なことばっかり言うんだもん。○○ちゃんがきたらもうちょっとやわらかくなると思ってたのに、くすん」 「泣き真似は……、ああもう、手の込んだ泣き真似しないで下さい。目薬見えてますから。 それに、普段、意地悪なことを言うのは幽々子様のほうじゃないですか」 本当に、幽々子様は何をたくらんでるのか良く分からない。 いま、ポロリと漏らした言葉を聴く限り、どうやら私が縛ることを言わないようにしようと思っての行動みたいだけど。 別に、○○さんがいたからって私が丸くなる理由にはならないんですけど……。 「このままじゃ、妖夢は何ももらえないわね♪」 「何でそんなに楽しそうなんですか。別にいいですよ、私なんか仲間ハズレにしてください」 「あらあらいじけちゃって、可愛いんだから」 「ちょっと、幽々子様! 抱きつかないで下さい!」 いつものようにからかわれてしまって、本当に大変です。 毎年の事なのに、飽きない事です。 まあ、もらえないくらいは当然としても、何かしら用意するくらいはいいでしょうね。 「さて、仕掛かるでござるかな」 『くりすます』なる行事にて、贈り物をする風習を伺いしこと、つい先刻。 とはいえ、拙者、実はそれ以前から少し知っていたのでござる。 「ああ、○○さん、順調ですか?」 気配すら察せずに神風のように現れしは、拙者に事の次第を教えてくれたお方。射命丸どのにござる。 「おお、射命丸殿。次第順調にござるよ」 「それは何よりです」 贈答の風習について教えていただいたのは、一週間ほど前のことでござろうか。 此度の如く風のように現れた射命丸殿は、事の次第を伝えた後にまた風のように去ったものでござった。 「それで、○○さんはどなたにプレゼントを贈るんですか?」 「ふむ、そうでござるな……」 幽々子殿。先にお話をただいた次第ゆえ、贈らぬわけには行かぬでござる。 他にも、幽々子殿らがお世話になっている博麗神社の霊夢殿。 香霖堂の霖之助殿に魔理沙殿。 紫殿に、その従者である藍殿もでござろう。 当然、妖夢殿もでござる。 そうして指折り数えているところに、射命丸殿は「え?」と、奇怪な声を上げられた。 「そんなにあげるんですか?」 「然り」 射命丸殿に教えていただいたことにある。 なんでも、好きな者に贈り物をするとのこと。 故に、 「日ごろ世話になりお慕い申し上げる方々全てに贈るのが筋でござろう」 「あ、はは……。そうなっちゃうんですね……」 なんだか射命丸殿は力なく笑われるでござる。 「いかがなされ申した、射命丸殿?」 「なんでもありませんよ。ちょっとやそっとのテコ入れじゃ変化がないと思っただけです」 「テコ入れでござるか?」 「そうです。まあ、あまりに気にしないでください」 そうは申される。気にするなと言われてしまえばそれまででござるが。 「そうでござるな。しからば……」 拙者は用意していたものを、射命丸殿に差し出したでござる。 「どうぞ、射命丸殿」 「え、なんですか?」 「普段世話になっているのは射命丸殿も相違ござらん。故に」 「そ、そうなんですか!? それは考えていませんでした」 そういって、射命丸殿に贈り物をする。 「木彫りの……、紅葉ですか。置物ですね。ずいぶんと器用じゃないですか」 「季節を逸してはござるが、射命丸殿には良くお似合いと思ったのでござるが、いかがでござろう?」 「いえ、嬉しいですよ。ありがとうございます」 射命丸殿は顔をほころばせ申した。 そう笑っていただけただけで何よりでござる。 「ということは、他の方々もそれ相応のデザインを模した物を作られたのすか?」 「『でざいん』でござるか?」 「あー、なんと言いましょうか。皆さんにお似合いのものを作られているんですね」 「む、うむ。そうでござるな」 各々方には相応の物をお贈りして然り。 その姿見は贈られる方のために考えて作っているでござる。 「しかし、○○さんに意外な特技があったものですね」 「ふむ、そのようでござるな」 「そのよう、って……。なんだか他人事みたいな言い方ですね」 「記憶がなかればそういうものでござろう?」 手先の器用さは、なんとなくわかっていたことでござる。 しかし、その因果関係。何故、得意なのかは知る由もなし。 「そういえばそうでしたね。もしかして、その腰の刀で掘ったのですか?」 「良く気付かれたでござるな。その通りでござるよ」 「本当に器用な人ですね」 刀で気を彫るのは堀師にしてみれば邪道に思われることでござろう。 されど、拙者に今用意できる刃物と言えばこれしかないのでござる。 「たいした業物ではござらん、はず」 「そうなんですか。けっこう適当ですね」 「拙者のみを省みるに、記憶があった頃に大した碌のある職を持っていたとは思えぬでござるからな」 「なんだか自嘲気味なことを平気で言いますね。まあ、でも。後ろ向きよりはずいぶんいいですよ」 「うむ。それに、業物如何は、間近で妖夢殿の刀を目の当たりにしてござる。拙者もあれだけ物を手に入れたいものでござるな」 「あれは、確か家宝じゃなかったでしたかね」 妖夢殿に少し伺った事でもござる。 一振りで幽霊数十匹を断つという楼観剣。 そして、人の迷いを断つ白楼剣の二刀。 妖夢殿に相応しい大業物でござる。 「幽霊を数十匹斬る刀といっても、幽霊って触れないんじゃなかったですかね?」 射命丸殿、それは身も蓋もないというものでござるよ。 「おお。そういえば射命丸殿、これをお願いできるでござるか」 「なんですか、この紙束は……、ああ!」 「左様。年賀状というものでござる」 これは霊夢殿よりお教えいただいたこと。 新年を迎えるに当たり、その挨拶を書状により行うとのことでござる。 年始回りを簡易にしたようなものでござるが、これも風習でござろう。 「なんだか、これも知らなかったような口ぶりですね。それも記憶喪失ですか?」 「それは拙者に判ぜぬところでござるよ」 「そうですか。まあ、これは確かに承りました」 「お願いするでござるよ」 「いえいえ。私、こんな素敵なものをもらえるとは思ってませんでしたから」 そういって、拙者が渡した木彫りの紅葉を見せるでござる。 「これくらいはお安い御用です。では、また新年にお会いしましょう」 「良いお年を、でござる」 「クリスマスなのに気が早いですけどね。メリークリスマス」 そういうや否や、やはり射命丸殿。風のごとく去って行かれたでござる。 「ふむ。天狗なるもの。なんとも軽快なものでござるな」 その足速く。 実に快活なもの。 「さて、これからが肝心な仕事にござるな」 拙者にはまだやる事がござる。 妖夢殿の分を、これから誠心誠意、彫り上げるでござる。 帰ってきたのは、もう夜半過ぎでしょうか。 「さすがに、もう寝てますよね」 ○○さんは寝つきがいいほうです。 酔っ払って寝付いてしまった幽々子様を部屋に返して、少し様子を見てみましょうかね。 一応、相応のものは用意しておきましたし。 通例に倣い、枕元にでも置いておきましょうか。 「何やつ!」 「って、まだ起きてたんですか!」 ていうか、部屋に入るなりその反応はないと思います。 「これは妖夢殿。お帰りになったでござるか。静かなもので、出迎えをし損なった出ござる」 「いえ、それはいいんですけど。なんでまだ起きてるんですか? また素振りとかしてたんじゃないですか?」 「否、そうではござらんよ。これでも帰りを待っていたのでござるが」 「ああ、幽々子様のことですか。それなら部屋に寝かしつけてきましたよ」 そういえば、この二人はプレゼント交換の約束をしていたのでした。 「む、そうでござろうな。それならすでに、枕元に」 「え、そうなんですか。いつのまに……」 侮れないものです。 「ていうか、それならもう用はないでしょうに。寝ていても良かったんですよ」 「だから、妖夢殿にもあるのでござるが」 「え?」 私の分が、ある? 「どういうことですか?」 「どういうことも何も、今日と言う日はそういう日なのでござろう」 「……そう、ですか」 意外です。 いえ、予想外です。まさか私にプレゼントがあるなんて。 ああ、でも、私からありましたし、渡せば何か返す性格ではありますし。 いずれにしても、何かいただいていたのでしょう。 でも、先方から自発的にもらえるのなら、それは嬉しい事でしょう。 「それで、一体何を……」 聞いて、はたと思います。 少々気持ちが逸ってる事に。 だって、まあ、嬉しいじゃないですか。 「それはこれにござる」 そう言って、差し出されたものは……。 「えっと、これは……?」 思わず、言葉に詰まってしまいました。 「熊でござる」 よくお土産物屋で置いてあるようなものでしょうか。香霖堂にもあったような、幻想入りしそうな産物です。 なんでしょう……、このがっかり感。 「ずいぶんと、荒削りのようですが」 「申し訳ござらん。さすがに拙者も苦労したのでござるが。本物を模す事は難しかったでござる」 「○○さんが作ったのですか!?」 だとしたら驚きです。 荒削りとは言いましたけど、それは工芸品としてのこと。それが手作りだと言うのなら、話は別です。 「これは、……ありがとうございます」 「気に入っていただけたでござろうか?」 「ええ、もちろんです」 手作りと言うものは嬉しいです。 それだけの心遣いがあるということですから。 「ああ、それと、妖夢殿。これを」 「なんでしょう?」 そういって取り出したのは、木彫りの花。 「妖夢殿の刀の鞘にある花を模したのでござる。一本添えようと思うのでござるが、いかがでござろう?」 「そう、なんですか?」 木彫りなのに、活ける様な花。 本当に、見事なものでした。 それを見るに、多分、本当はこちらから彫ったのではないかと思います。 「本当に、ありがとうございます」 「喜んでいただいて何よりでござる」 「では、私からも」 「いただけるのでござるか!?」 ずいぶんと驚いています。 ああ、そうか。お互いに、期待していなかったのでしょうね。 それもなんだか悲しいですね。 まだ、親交が甘いですね。反省しないと。 「これです」 「おお、なんと!」 ずいぶんと目を丸くされています。それほど驚くほどのものでもないのですけど。 「お守りです。クリスマスに贈るには少々おかしいですけど」 厄除けです。 この人には、これから何に巻き込まれるか分かったものではないです。 まあ、気休めでしかありませんけど。 「ありがたく頂戴するでござるよ、妖夢殿」 「いえいえ、これからも気をつけてくださいね」 「どういう意味でござるか?」 「言葉どおりの意味ですよ」 なんというか、もうすぐ年も明けるというのに。 いろいろ起こる気がしてならないです。 それもないように、私もしっかりしないといけないですね。これからも。 ○○さんも、白玉楼のためになるようになって来てますし。 頑張っていきましょう。 「まあ、しっかり精進する頃ですよ。サンタは良いこのもとにしか来ないのですから」 「む? もしやそれは朱色の服に身を包んだ白髪の老人のことでござるか?」 「クリスマスを知らないのによくご存知ですね」 「さきほど、不法侵入者だと思って追い出したのでござるが」 「何をやってるんですか!?」 すごいものが幻想入りしたものです。 なんだか、今からでも大変な気がしてきました。 「妖夢―! 私のところにサンタが来たわよ! 木彫りの蝶! 可愛いでしょう!」 「そうですね。良かったですね」 「あら妖夢。何か言い事があった顔をしてるわね。何かあったのかしら?」 「え、いえ。特には何も」 「あらそうなの」 「ところで幽々子様。幽々子様は○○さんに何を贈られたんですか?」 「あら、気になるの? うふふ、秘密よ」 「そ、そうですか……」 「気になるなら○○ちゃんに聞いてしまえばいいのに」 「別に、そこまで気になるわけではありません」 「意地張っちゃって、もう。……妖夢」 「なんですか?」 「あんまり、ゆっくりはしられないかもしれないわよ?」 「なんですかそれ?」 「私にも分からないわ」 「なにか、異変でも?」 「さあ?」 「さあ、って……」 「それよりもお腹がすいたわ。何か食べましょう」 「はいはい、分かりました。ああ、○○さんも呼んできますね」 「……そうね。そうしなさい」 <幻想郷の白岩さん> Q.今頃クリスマスって、もう遅くないかしら?(紅魔館の主) A.察してあげなさい。 Q.年賀状の起源っとはどのようなものですか?(犬走椛) A.元は年始周りといって、直接回っていたみたい。 それでは挨拶する側も迎える側も手間だったみたい。 簡素化し始めて、手紙の普及に伴って広がったのね。 Q.春ですよー(春妖精) A.まだよ Q.春です(黒春妖精) A.まだだって言ってるでしょ Q.白岩さん、あなたのことを愛しているのですが 結婚を前提としたお付き合いをしていただけませんか?(匿名希望) A.えっと、あなたとはついこの間あったばかりなんだけど。 それがいきなり何なのかしら? まずは匿名で名前を隠す事をどうにかする事ね。 それと人間と妖怪よ。問題が多すぎるは。 それに私は冬の間にしか人前に姿を現さない。 それだけ分かっての事かしら? ……どうしてもっていうなら、友達からなら始めてもいいわよ。 登場人物 魂魄妖夢 白玉楼の弄られ役。質実剛健なタイプ。 西行寺幽々子 白玉楼の弄り役。自由奔放な感じ。 ○○ 白玉楼の問題児。晴耕雨読を地で行く馬鹿。 白岩さん お便りに答える人。ちょっと予期せぬお便りがあったりする今日この頃。 「あけましておめでとうございまする」 「はい、あけましておめでとうございます」 「あけましておめでとうね、二人とも」 年始にて、新年の挨拶となり候 主従の交わす言葉にしては気安きものなれど、それが白玉楼らしさというものでござろう。 否、その主たる幽々子殿の器でござろうな。 「して、年始回りなどされるのでござろうか?」 「いつの時代の風習ですか、それは。今は、その、○○さんがされたように年賀状で十分です」 「まあ、新年会の予定もあるみたいだし、いいんじゃないかしら」 またも宴会の予定が入っている模様。 幻想郷の方々は、つくづく酒豪な方々にござるな。 「左様でござろうか」 「それよりも、○○さん。同じ屋敷に住んでいる者に年賀状を出すのはおかしくないですか?」 「そうなのでござるか。確かに、年始回りの代用として行われる風習にあると聞き及んでいるのでござるが」 「まあ、間違いじゃないですけど。それは外に対してですよ」 「そうなのでござるか」 年始の挨拶を書状にして行うというのも、伝え聞いただけの話にござる。 間違いがあったのは、全てを把握し損じた拙者の不手際にござる。 「申し訳ござらなんだ」 「年の始めから謝るのはやめてください」 「そうよ、○○ちゃん。まずはおめでとう、そして、良い年でありますように。なのよ」 「なるほど。出銭は縁起が悪いというのと似たようなものでござるか」 「合ってますけど、何だか変ですね」 新年にして、その始めから頭を下げ通しでは門に福も来やせぬでござろう。 「して、今日のご予定にござるが」 「ええ、本当に珍しい事に、お誘いがありました」 なんでも、急なお誘いだとか。 妖夢殿は少々訝った様子でござるが、幽々子殿のあっけらかんとした態度に押される形で誘いを承諾したようでござる。 その場所というのは、 「それでは、紅魔館に行きましょうか」 「あけましておめでとうございまする。美鈴殿」 「あけましておめでとうございます、○○さん」 「って、なんでいきなり顔見知りなんですか!」 紅魔館についた折、門番の美鈴殿に年始の挨拶を交わしていきなり怒鳴られたでござる。 「これは年始の挨拶にござる」 「そんな事は分かってます!」 「あの、妖夢さん? 別に私たちが知り合いで何も問題ないと思うんですけど……」 「いつの間にか勝手にこんなところまで一人で歩いてるところを叱ってるんです!」 「え、あの、ごめんなさい」 なぜか美鈴殿まで叱られる事に。 「妖夢殿、少し落ち着いてくだされ」 「だったら釈明してください!」 「『ろーどわーく』でここまで来た折に、知り合ったでござる」 「それだけですか!」 それだけもなにも、それ以上の事は何もござらん。 「妖夢ったら。新年早々、怒ってばかりでは福が逃げちゃうわよ」 「う……、まあ、そうなんですけど」 出かける前の掛け合いもあり、妖夢殿の怒りはすぐに収まられた。 「はあ、全く……。○○さん。自分が人間だって言う事を忘れてませんか?」 「否。拙者、身の程を十分に承知してござるよ」 「ほんとうですか?」 胡散臭げに妖夢殿はお尋ね申す。 「然り。なにせ、拙者は目の前に広がる湖にいた童女にすらやられかけたでござる」 「大威張りで馬鹿なこといわないでください」 「まあ、それが紅魔館までやってきた縁なんですけどね」 「その節はお世話になり申した」 深々と頭を下げると、これまた美鈴殿は頭を下げられる。 「いえいえ、大したことじゃありませんよ」 この方は本当に腰が低いでござるな。 ……門番として、どうなのでござろうか? 否、これほど器の大きなお方なれば立派に勤め上げられている事にござろう。 「美鈴、いつまでそこでお客様を足止めしてるのよ。侵入者でもない相手ばかり引き止めないで欲しいわね」 美鈴殿の背より、辛らつな声があり。 「おお、咲夜殿。あけましておめでとうございまする」 「あけましておめでとう」 紅魔館の冥土長なる人物、十六夜咲夜殿のご登場にござる。 「本当に、なんでこんなに色々と親しくなってるんですか」 なぜか妖夢殿は呆れ調子。 「あけましておめでとうございます。それと、別に親しくしているわけではありません」 「あけましておめでとうございます。そういうものですか。そもそも、顔見知りになってる事が疑問なんですけど」 「あけましておめでとう。というか、よく生きてるわね、○○ちゃんって」 幽々子殿の感心したような声。 それほどのことでござろうか? 「お誘いに○○ちゃんの名前もあったから、まさかとは思ったけど。○○ちゃんったらけっこう社交的なのね」 「それほどでもござらん」 普段に挨拶を交わしていれば、顔見知る事ぐらい容易でござろう。 妖夢殿はひたすらに首をかしげている様子でござるが。 「それでは皆さん、お嬢様がお待ちです」 咲夜殿の先導に続き、拙者らは館の中へと入っていったでござる。 「あけましておめでとう、○○」 「あけましておめでとうございまする、れみりあ殿」 「発音がまだおかしいわね。レミリア、レミリア・スカーレット」 「本当に、どうなってるんですかこの人は」 年始の挨拶に館の主、れみりあ殿と交わす折に妖夢殿が固く呟いてござる。 「レミリアったら、どういう風の吹き回しかしら。私たちを年始の挨拶に呼ぶなんて」 「本当ならこちらから出向くのが筋だと言いたいんでしょうけど、生憎と日中は出かけるのに余り向かないのよ」 「そのあたりの事情は知ってるわ。私が聞きたいのは、そんなことじゃないわよ」 幽々子殿とれみりあ殿が互いに含みのある会話をされているでござる。 双方、主足りえる威厳をかもし出すかのようでござる。 「それで、食べ物はたくさんあるんでしょうね?」 「咲夜に抜かりないわ。呼ぶ客人の事は考えてあるもの」 にして、会話の内容はするりと宴会のことに移り変わっていたでござる。 「ならいいわ。妖夢、○○ちゃん。今日は年始の宴よ。無礼講という事でいいわ」 「そういうことは、館の主である私に言わせてもらいたいんだけど」 なんと、無礼講のお達し。 それにして、なんと、拙者、初めての宴会参加にござる。 「あんまり無茶な事はしないでくださいね」 なにやら先読みを聞かせたかのごとく、妖夢殿は呟かれたでござる。 「心配御無用」 「本当ですか? ○○さん、お酒とか大丈夫なんですか?」 「記憶になき事ゆえ、分かりかねるでござる」 「……本当に無茶をしないでくださいね」 心底心配そうに、妖夢殿は堅く堅く呟かれたでござる。 とても意外なことでした。 いえ、○○さんの性格なら、可能性はあり得た話です。 けっこう、誰とでも仲良くなれるみたいです。 社交的、というか、精神年齢が低くて誰にでも合わせられる感じでしょうか。 「ていうか、無茶しないでって言ったのに」 言ってるそばから、お酒を飲まされてます。 飲ませているのは、なんとパチュリーさん。 学術的興味なのか知りませんけど、どうせ人間の限界がどうとか言って飲ませているのでしょう。 どうなっても知りませんよ。 これで酔いつぶれられたら、私が連れて帰るんでしょうか。 それはそれで、嫌な感じです。 まあ、○○さんには以前、同じ事をされていますし。そう考えれば、貸し借り無しともいえるでしょうね。 もっとも、酔いつぶれなければその手間もないんですけど。 「あら、妖夢。貴女は輪の中に入らないの?」 「パチュリーさん。なんですか? 貴女らしくもない。喘息はいいんですか?」 「私らしさって何かしら? それよりも、貴女のところの使用人、とんでもない事になりそうよ」 「なんですか、それは」 見れば、○○さんの目の前には咲夜さんが立っている。 その手には、なにやら洋服のようなものがありますね。 なんだか、フリフリの……。 「悪い冗談か何かですか?」 「そうね。冗談よ。お正月ならではの冗談ね」 「お正月関係ないと思います。ていうか、止めてください」 「いやよ、めんどうだもの」 「貴女は○○さんのメイド服姿が見たいんですか?」 「目に毒かもしれないわね。もしかしたら可愛いかもしれないけど」 「ありえませんよ、それは」 ○○さんは、けっこう体格が良いです。 体つきがしっかりしすぎているのに、女物のメイド服姿はひどいものになりそうな気が―― 「妖夢殿―!、似合うでござるかー?」 「って! もう着てる!?」 何て気持ちの悪いメイド。 まさに思ったとおり。 細身に締まった体に、細分の隆々とした肉付き。 それに合わさるフリルの気持ちの悪さ。 「すごく似合ってません……」 「そ、そうなのでござるかぁ!?」 「なんでそんなに驚いてるんですか!」 「幽々子殿が、これを着れば妖夢殿が喜ばれるとおっしゃったのでござるが」 「そんなわけないです!」 というか、私以外はノリノリで○○さんを玩具にしてます。 「しからば、妖夢殿ならば似合うのではござらぬか?」 「え? まさか!?」 私には、そんなフリフリの服が似合うはずもありません。 庭師兼剣術指南役。そんなものが似合う生活を送ってません。 「そうは思わぬのでござるが……。しからば、咲夜殿!」 「すでに用意しています」 「なんで貴女がノリノリなんですか!?」 よく見れば、顔に朱が刺してるんですけど……。 ……酔ってますね。酔ってるんですね!? 「それでは、不肖、紅魔館メイド長、十六夜咲夜。手品をご披露させていただきます」 「ちょ、ちょっと! 貴女の手品って!」 私の非難の声も届かず、紅魔館の皆さんは大喜び。 勘弁してください。 ○○さんも、そんなに異様に期待した目で見ないでください。 「それでは、3!」 「ちょっと、本当にやめてください!」 「4!」 「数字が増えた!?」 「5!!!」 このメイド長のあり得ないボケに、対処が遅れ、 「はい!」 手品師の、『さあ、どうですか!?』といわんばかりのポーズに。 私は、己の身に起こった事を悟った……。 「「「「おおーーーー!!!」」」」 種が割れてるんですから、そんなに驚かなくても言いじゃないですか。 それと、幽々子様。おなかを抱えて笑わないでください。 「妖夢殿」 「な、なんですか?」 「実によくお似合いでござるよ」 「嘘吐かないでください!!!」 「嘘にござらん! これが虚偽ならば、拙者はここで腹を掻っ捌く!」 「だったら! 冗談にしてください! …よぉ……」 こんなフリフリの服。 私のメイド服姿、というか。 なんでしょう。 女の子らしすぎる姿というのは、なんとも違和感があるもの。 似合ってるといわれても、あんまり実感もありません。 でも、○○さんは、嘘吐かないんですよね……。 困った事に。 「そんなに浮かない顔でいかがなされたでござるか?」 「なんでもありませんよ」 「されど、お似合いでござるの。実に、美しきものでござるよ」 「あんまりそういうことは言わないでください」 そういう褒められ方は、された事がありません。 「あら、殿方の褒め言葉はしっかり聞いておいたらどうかしら?」 「普段からこういう服を着てる人が何を言うんですか……」 「普段から着ていると、そういう褒め言葉はもらえないものなのよ」 確かに、そうなのかもしれませんけど。 「つまりは、ギャップで殺すということね」 「パチュリー様。流石です」 「絶対楽しんでますね……」 迷惑な話です。 咲夜さんはともかく、パチュリーさんは自分で着ればいいのに。 ……まあ、それほどの活動感もないでしょうけど。 とはいえ、まあ、正直な話。 そんなに悪くは無いんですよね……。多分。 「ところで、私の服はどこへやったんですか?」 「妹様に預かってもらいました」 「さりげにわけの分からない事をしないでください!」 「おお、ふらん殿でござるか! 今日は何処に?」 「妹様なら――」 どっごーん!!! 「○○――! あけましておめでとうー!」 「ふらん殿! あけましおめでとごばああぁ!!!」 「○○さん!」 扉を破壊しながら乱入してきたフランさんに、○○さんはぶっ飛ばされてしまいました。 「○○さん、大丈夫ですか!?」 「あれ? ○○、壊れちゃった?」 「不吉な事を言わないでください! それよりも、何で預かった私の服を勝手に着てるんですか!?」 「その変な恰好どうしたの?」 「私のことですか!?」 「ううん。○○のこと」 「ああ、これは……。あれ? そういえば、○○さんの服は?」 「それは小悪魔が洗濯しています」 「何でですか!?」 宴会という名の混沌の中。 何もかもが分からないまま、色々と潰れていきました。 「もしかして私は、この恰好のまま帰らないといけないんですか……」 「よくお似合いでござるよ」 「起きてたんですか!?」 まあ、似合ってるらしいから良いんですけど……。 「それで、○○ちゃんをどうしようというのかしら?」 「別に。ただ、このままじゃ面白くないと思っただけよ」 「何かしたのね」 「ひどい言い草ね。感謝して欲しいくらいなのに」 「どういうことかしら?」 「別に、あなたの思いのままにするにしても、このまま生ぬるいだけで終わらせるのが不愉快だっただけ」 「それのどこに感謝しろというのかしら?」 「ぬるま湯ならいいわね。でもそれは、不幸にならない代わりに幸福にもならない」 「貴女には先読みの能力なんてあったかしら?」 「現状からそう判断しただけ。でも、一石を投じようとする姿勢は評価して欲しいわ」 「私の評価なんかいらないくせに」 「そうね」 「まあ、私としても、なるようになれって感じではあったのだけけども。ゆっくりしてられない、というか、不穏当な感じはあったわね」 「まあ、どうなのかしらね。どこの誰かが『どこ』から連れてきた人間かは知らないけど」 「それで、これ以上介入してくる気かしら?」 「そんなつもりは無いわ。そんなこと、あの人間次第でしょう」 「それもそうね。……いえ、少し違うわね」 「あら、誰の介入があるのかしら?」 「西行寺家の庭師兼剣術指南役よ」 「そう……。まあ、せいぜい楽しい結末にして欲しいわね」 「あら、応援してくれるのかしら?」 「そうね。暇を潰せる座興なら何でも歓迎よ」 <幻想郷の白岩さん> Q.紅魔館って?(大妖精) A.霧の湖の近くにある洋館ね。 吸血鬼や妖怪の住む、人間にはとても危険な場所。 そこにいる門番はしょぼいのだけど、人間相手に負けることはないわ。 Q.メイド服って男が着ても良いの?(七色の人形遣い) A.良い訳ないわ。 気持ち悪いったらないもの。 体格の良い男が着てたりしたら、それはもう悪夢ね。 Q.お酒は二十歳を過ぎてから(鬼) A.二十歳を過ぎてないのは殆どいないわ。 紅白巫女や白黒魔法使いはどうか知らないけど。 ……紅魔館のメイドは幾つなのかしらね? というか、貴女は少しお酒を控えなさい。 Q.人形の地位向上に向けて!(コンパロ) A.人形の地位ってどの辺り? 人間と妖怪ってどっちが上なのかしらね? Q.白岩さん、いえ、レティさん。 先ずは匿名を希望した無礼から謝罪させていただきます。私は●●、しがない一人間です。 確かに今回の告白は早計でした…。しかし、あなたを想うにつけ募りに募るこの思いは、伝えずにはいられませんでした。 妖怪? だから何だと言うのです、誰に否定されようと糾弾されようと、どんな問題が起ころうと、私は貴方を愛し通します。 冬の間だけ? 私は、貴方を目にする度に恋に落ちてしまうのです。三ヶ月の幸福の為ならば、九ヶ月など何でもありません。 ですからどうしても、お願いです。友達でも良い、貴方の傍に居させてください(匿名希望改め、●●) A.まあ……友達でいいなら、それでいいわ。 でも、あくまでも友達よ? その、あんまり過剰な表現は慎んで欲しいわ。 友達は友達なんだから。それが出来ないなら友達になれないわ。 *編集注釈 告白が早計だと言っているわりには愛を語る口調が収まってません。 まずは、本人のご要望の通りに、ちゃんと友達をしてあげてください。 本人は戸惑っています。もう少し、時間を置いてあげてください。 ひたむきな態度は、いつか報われる事でしょうから。がんばってください。 (文責:文々。新聞編集・射命丸文) 登場人物 魂魄妖夢 白玉楼の庭師。最近は○○の動向を訝っている様子。 西行寺幽々子 妖夢の主。何かしら暗躍している様子。 ○○ 白玉楼の居候。どこか自由な人。 白岩さん 最近暖かくなってきているようで、ちょっと心配。 ○○さんは、実に自由な人です。 気付けばどこかへふらふらと出歩き、 そして、私の見知らぬうちに交友関係を広げてきます。 別に、悪いことじゃありません。 妖怪が人間にとって危険な存在といっては聞かせても、その妖怪自体と仲良くなってくるようなら問題がありません。 少し、気が気でないところもありますけど。 そんな今日この頃。 「何用でござるか、妖夢殿?」 「いえ、特に何というわけではありませんけど」 「では、何ゆえ拙者の後を付いて来られるのでござるか?」 「なんとなくです」 この自由な人が、普段、一体どこをほっつき歩いているのか、少し気になりました。 わざわざ隠れて後追うのも変な話なので、堂々と後を追います。 「もしかして、妖夢殿。怒っているのでござるか?」 「怒る事は無いと思いますけど。それとも、私が怒るような事に心当たりがあるんですか?」 「滅相もござらん」 ぶんぶんと、精一杯に○○さんは否定します。 必死な態度は、どういう意味なんでしょうね? 何かやましい事があるのか、ただ何事にも精一杯なだけなのか……。 「それで、どこへ行かれるんですか?」 「ふむ。考えてもござらん」 「なんですか、それ?」 ○○さんらしいといえば、らしいですけど。 そんな行き当たりばったりな事をしてたら、危ないんじゃないでしょうか? 「『ろーどわーく』でもあるでござるからな。それ相応の距離を歩きたく思うところでござるよ」 「走らないんですか?」 「それも修行にはなるでござるよ。しかし……」 ○○さんは、周囲を見渡しました。 冬の季節柄、木に葉もなく、寂しく寒々しい景色が映ります。 ぱらりぱらりと、雪のちらつくその景観を、○○さんは、 「春夏秋冬の偽り無きこの風光。ただ過ぎ去るには、余りにも、惜しい」 そう言って、笑いました。 「そういう、ものですか」 「そういうものでござるよ。見る目には同じ景色なれど、同じ風情ではありもせぬ」 「何が違うんですか?」 「心にござる」 歌人が詠うように、○○さんは言葉を紡ぎます。 一歩一歩踏み入り、落ちてくる雪の一欠けらを肩に落としながら、 「景色は思い出と共にあり。故に……」 そして、今度は私を見ながら、 「傍らに妖夢殿がおられるなら、また違う、美しき展望になりましょう」 実に柔らかく、笑いました。 「思い出、ですか……」 「左様にござるよ」 「まるで悟ったように言いますね。○○さんは何かを修められた人なのですか?」 「それは無いでござろう。修行中の身である故、これは拙者なりの解釈でござる」 「そうですか」 「左様にござる」 「悪くは無いですね」 「恐悦至極」 多分、私のほうが長く生きています。 でも、私はこれほどゆっくりと、何かを見てきた事があったでしょうか? 寒々しいと評した景色が、まるで、これから芽吹きを待つ鼓動を発するように見えました。 この人がいなければ、気付きもしなかったこと。 隣にいる人によって、景色は変わる。 「なるほど、そういうものなんですね」 「そういうものでござるよ、妖夢殿」 人間が、短い生の中でこれだけの発見をするのは、その短い時間の中に全てを凝縮しているから。 いえ、私も半分人間ですから、分からなくもありません。 逆に、長い生だから気付く事もあったりします。 本当なら、この景観に風情を見出すのは我々の様な存在の方でしょうに。 この自由な人は、常にそれらを見ながら歩いているのでしょうか。 「む、そこにおられるは……」 ○○さんが、何かに気付いたようです。 いえ、私も気付いていましたけど、それほど危険もありませんでしたし気にしていませんでした。 「おお、りぐる殿」 「あ、○○さん。っえくし!」 「大丈夫でござるか? りぐる殿」 「うーん。蟲にこの季節はきついかも」 そこにいたのは、リグル・ナイトバグ。蟲の妖怪でした。 「それで、寒さに弱いはずの貴女が何をしているんですか?」 「えっと……、なにしてるんだろう?」 あまり頭の良い方ではないと思ってましたけど……。 「なるほど。では、りぐる殿も景色を眺めておられたのでござるか?」 「そうじゃないと思うけどな。もう、それでもいいかな」 「ところで、なんで二人とも知り合いなんですか?」 この間の紅魔館の時もそうでしたけど、この人は交友関係を広げすぎだと思います。 危険だと思ったんですけど。 「貴女も、相手は人間ですよ?」 「あれ? そうだっけ?」 「……そんなんでいいんですか?」 「そういうものなのでござるよ。なるようになる。これは道理でござる」 「それとこれとは違うと思いますけど……」 誰とでも仲良くなる能力は、天賦の才なのでしょうか。 神社の巫女も、妖怪と親しくされているような気がしますけど、あれとは違う気もするにはします。 「あー! ○○!」 「おお、ちるの殿もおられたか」 「またあたいにやられにきたの?」 「否、此度は妖夢殿と冬景色を眺め行脚の出に候」 「あんぎゃー? なにそれ?」 「簡単に、散歩って言ったらどうですか?」 また五月蝿いのが出てきました。 これでは、先に○○さんが言った様な、景色を見ながら散歩というにはいかないでしょう。 「もしや、みすてぃあ殿とるーみあ殿もご一緒でござるか?」 「うん? そうだよ?」 「なるほど。ではりぐる殿はもしや、そこからはぐれたと?」 「あー、そうかもしれない」 「まるで他人事ですね」 頭が弱いと、なんとも間の抜けた会話になりますね。 その中に合って、理性的で且つ、ついていけている○○さんって、 ……もしかしたら、すごいんじゃないでしょうか? 「ああ、そうだ。なんでこっちに来たのか思い出した」 「ほう、いかにしてそうなされたのでござるか、りぐる殿?」 「これだよ」 蟲の妖怪は指先を、○○さんに見せる。その先には、小さな虫がいました。 「これは?」 「蛍だよ」 「はて、蛍は夏の季語、風物詩ゆえ夏の虫なのではないでござるか?」 「別に、蛍は夏だけの虫じゃないよ。真冬にいる蛍だっている。ただ、雪の中にいるのは珍しいかも」 蟲を操る妖怪らしく、見識のある物言いです。 「もしかしたらって、思って」 「リグルー。それがどうしたのー?」 「ちょっと待ってて」 氷精の声を聞いて、蟲の妖怪は、仰ぐように手を開いた。 冬景色。 深々と慎ましく雪の中、ぽつりぽつりと淡い燐光が灯る。 「おお、これは……」 感嘆をもらす○○さんの声。それは、私も同じだった。 そして、その光に誘われたかのように、雲の間から日の光が一筋、顔を出しました。 雪に照らされて眩しく、強い光。 その中にあって、雲の陰に健気に光る蛍。 蛍雪あわさり、芽吹きの鼓動がよりいっそう強くなったように、感じました。 「すごい、ですね……」 「まさしく、絶景」 「すっごーい! 綺麗――!」 氷精の無邪気な声が、無粋な評価を物ともしない純然たる総意に聞こえる。 理屈もなく、ただ本当に単純に突き詰めた、美しさというもの。 私は、初めて見た気がします。 「○○さんは、いつもああいうものを見てるんですか?」 ひとしきり、景色を眺め、その後に解散した後の帰路で、私は尋ねてみました。 「まさか。あれほどの絶景、拙者も初めて見たでござるよ」 「そうなんですか」 「そうでござるよ。しかし、妖夢殿がご一緒でよかったでござる」 「何故ですか?」 「景色は、思い出。ゆえに、共に思い出せるお方がいて、よりいっそうに、心に残るものでござる」 「……そう、ですね」 ついて来て、良かったと思います。 しかし、同時に残念でもあります。 「次は、……」 「そうでござるな。幽々子殿も、ご一緒に」 私の言葉の先を、○○さんは先読みしてくれます。 とても、気のつく人です。 幻想郷に、白玉楼に来て幾星霜。 いえ、大した時間が過ぎているわけではありませんけど、短くもありません。 庭師の仕事を、いまや二人で行い。私の負担も半分になったというところ。 幽々子様とは一緒にからかわれて、私は呆れつつ、この人は笑っていました。 気のつかない、ボケ倒されることもしばしば。 それも、多分、この人の愛嬌で済まされること。私の頭が固いところもあるんでしょうけど。 でも、この人は、ちゃんと真面目に、一生懸命ですから。 「景色は、思い出と共に、ですか……」 「うむ」 「その、昔はどうなんですか?」 「昔、とは?」 「失った記憶の事です」 この人は、全く気にする風でもありませんけど。記憶喪失なのです。 その無くした思い出の中にも、この日のような雅やかな風景があったのかも知れません。美しい、景色があったのかもしれません。 「無くしたままで、いいものなのですか?」 「拙者にも、図りかねることでござるよ」 「そう、ですよね。思い出したいですか?」 「それこそ、図りかねるでざるよ」 その言って、天を仰ぎ、 「なに、拙者の事ゆえ、重みのある事態にはござりますまい。思い出したところで消えるものも無きゆえ、必死になることもなし」 「それも、そうです、か……」 いつもより小さい声で言った○○さんが、いつもより、儚く思えた。 この自由な人は、 いつか、多分、 どこかへ行ってしまうのだろう……。 「○○さんは、白玉楼の使用人です」 「む? 妖夢殿?」 「あなたは未熟なんですから、まだまだ修行を積まねばいけません」 「妖夢殿……」 「いいですか?」 そう返事した、○○さんは。 苦笑したようでした。 「承知仕る」 拙者の、失くした景色。 いったい、なにが映っていたのでござろうか……。 知る由も無し。 されど、 この景色は、失くしたくないでござる。 「あら、二人とも、どこへ出かけたいたのかしら?」 白玉楼に戻った際、幽々子殿が出迎えられた。 主に出迎えさせるとは、恐悦至極。 「おお、幽々子殿。散歩にござるよ」 「あらあら、それは楽しそうね。次は誘ってもらえるかしら?」 「もちろんでござるよ」 「それは良かったわ。……どうしたの、妖夢?」 「え? いえ、なんでもありません」 「……そう?」 「む、妖夢殿」 妖夢殿の頭に、淡き燐光の一片があった。 それを、手ですくう。 「え?」 「蛍にござる。妖夢殿に惹かれてついてきたのござろうな」 「え、いえ、そんな……」 「あらあら、風流ね。随分と、良いものを見たようね」 「幽々子殿に見せられずに、残念至極にござるよ」 「いいのよ。思いがけずに見る風景にこそ、風情があるというものよ」 「さすがは幽々子殿でござる」 ふと、妖夢殿を見る。 少しばかり俯き加減。頬に朱の差している模様。 「妖夢殿、寒かったでござるか?」 「あ、いえ、そういうわけではないです」 「顔が赤いでござるよ」 「なんでもありません」 「あらあら」 幽々子殿は、とても可笑しそうにお笑いになる。 大した事では無いのでござろうか。 拙者には皆目見当のつかぬこと。 寒さでないなら、なんでござろうな……。 まあ、なれば、 そうでござるな……。 次は暖かな季節に出るが吉でござるな。 <幻想郷の白岩さん> Q.蛍って冬にもいるの? A.その答えは蟲の妖怪に聞くことね。 まあ、雪の中はともかく、冬にも発行する種はいるみたい。 Q.蛍雪の功って? A.夏は蛍の光で、冬は雪の反射光で光を集めて暗い部屋の中で勉強をしたという四字熟語ね。 『蛍雪』で勉学に励む事を表し、『功』はその成果を表すそうよ。 今にしてみたら、けっこう目に悪いんじゃないかしら? Q.ルーミアとミスティアは何をしてたの? A.かくれんぼ。 もしくは鬼ごっこ。 まあ、かまくらでも作って暖を取っていたって言うのが妥当かも Q.妖夢の様子が変なの。(西行寺幽々子) A.私には分からない事ね。 というか、貴女の方が黒幕じゃないかしら? そもそも、目論見どおりじゃなくて? Q.それでは、友達としてどこかへ遊びに行きませんか? ( ●● ) A.そうね。それなら構わないわ。 あ、でも。どこへ行くかはそっちで決めて。 その、友達とどこへ遊びに行けばいいのか、ちょっと分からないから。 ───────────────────────────────────────────────────────────
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いいかシモン、お前は自分を信じるな。お前を信じる俺を信じろ! 2.jpg ROW,ROW,FIGHT THE POWER!!!!! 13LAP フランドールスカ―レッド 3 「おかえりなさいませ、お嬢様。おかえり、咲夜」 夕方になり、あたりが茜色に染まるころ、お嬢様と咲夜が帰ってきた。 朝の事件の後、俺はアリスと魔理沙にこのことは内密にするよう一応口止めしておいた。そのあと、咲夜に頼まれた仕事をしていったわけだがパチュリー様は忙しいと言って昼食を食べなかった。例のことについて調べているのであろうか。それにしても、何が重大なことが書いてあったのは間違いない。俺は気になって仕方がなかった。 「リュウ?ちょっと、リュウ?」 耳にお嬢様の声がしてハッとする。 「はい、何でございましょうかお嬢様」 「もう…どうしたの?疲れた?」 お嬢様は少し心配そうな顔をこちらに向けてくれた。 「いえ、平気ですよ。ご心配には及びません」 「そう?それならいいのだけれども…」 お嬢様がほっとした表情を浮かべるのとは裏腹に、咲夜は何か気がかりな顔を作っていた。 「あと、お嬢様」 「どうしたの?リュウ」 俺が呼びとめると、お嬢様は穏やかに返事を返してくれた。 「今日お嬢様の落し物を手に入れましたので、後でお嬢様にお届け差し上げます」 一応落し物は渡してもいいとパチュリー様に言われているからな。 「そう…私落し物なんてしたかしら。まあいいわ。私は少し休むわ。咲夜、後処理お願い。」 「かしこまりました」 そう言うと、お嬢様は屋敷に入って行った。 「リュウ。ちょっといいかしら」 お嬢様がいなくなると途端に咲夜が俺のことを呼びとめる。内心ぎくりとしながらもポーカーフェイスを保って、 「どうした?何か手落ちでもあったか?」 ととぼけてみせる。しかし、鋭い咲夜の目は誤魔化せなかったようだ。 「ちょっと話があるんだけど、来てくれない?」 俺は冷や汗をかく。 「いや、まあ…かくかくしかじかという言葉があるように…」 「黙りなさい!!」 ぴしゃりと言い放つ咲夜のその目は有無を言わせない厳しさがあった。 咲夜の後を俺はびくびくしながら歩く。なんかこええよ…何か得体の知れない怒オーラを放ってるよ。咲夜は紅魔館の裏に行った。そして、俺の方に振り向いて、 「さて、全部聞かせてもらおうかしら?」 と半ば脅しのように聞いてくる 長い話になりそうだから咲夜に一言断って、俺はありのままを話した。始めは咲夜が動揺するかと思ったが、咲夜が俺の目を見つめたまま表情一つ変えなかった。さすが器量の大きい人だと思った。 「そう。そんなことがあったの」 「ああ。内容は知らねえけどな」 一通り話したあと咲夜はため息をついた。 「何が書いてあるかは知らないけれども、取り敢えず一大事ということに間違い はなさそうね。」 「パチュリー様が動揺を隠せなかったんだ。よっぽどのことが書いてあったんだ ろうな」 しばらく場の空気に沈黙が流れる。お嬢様の身に何かが起こると真っ先に困るのは紅魔館のメイド長であり紅魔館の管理者でもある咲夜だろう。それゆえ、今回のことにも慎重に当たりたいと思っているのだろう。 しかし、5分ほどたって咲夜の口から出た言葉は俺の予想の180°逆であった。 「……分かったわ。お嬢様のことはあなたに任せる。私も一応お嬢様の後を付い ていくだろうけど、今回の件はあなたがよく事情を知っているはず。情報が皆 無のことに首を突っ込むほど私は無能じゃないから」 俺のことなど放っておいてお嬢様の元へ急行すると思っていただけにこの返答は意外すぎた。 「咲夜……お前、本当に俺に任せていいのか?」 「あなた結構戦闘強いし、弾幕も私たちとは種類が違うけれどもかなり強いもの 撃てるからやれるわよ。いざというときになったら私が出てあげる」 「咲夜……」 とうとう咲夜に認められた…すげー嬉しい… 「それにしても…その紙には何が書いてあったのかしら?」 「そう言えばそうだな…」 パチュリー様からまだ手紙の件については一切知らされていない。よほどのことなのだろう… 「パチュリー様に聞いてみようかしら…」 「そうだな。直に聞くのが一番だろう」 ということで、咲夜はパチュリー様に聞いてくると言って行ってしまった。俺は例の日傘をお嬢様に届けることにした。 この回は歴史に残る手抜き度 14LAP フランドールスカ―レッド 4 話はそれるが、一ヶ月経ってもなれないものが俺には一つある。紅魔館に入ってすぐの応接室は普通に過ごしやすいのだが、奥に入ってゆくと紅魔館の名前の由来がわかるほど壁や床、天井までもが赤い。人間の俺だと凝視していると気持ちが悪くなってくる。お嬢様が吸血鬼であるからなのだろうが、人間でも咲夜の様に長い間住んでいれば平気なのだろう。しかし、まだ俺は一ヶ月ちょっとしか紅魔館にいない。慣れるまでは耐えるしかないのだ。 「お嬢様、落し物をお持ちいたしました」 お嬢様の部屋の前に着き、声をかける。お嬢様の部屋に一度入ったことがあるが、いくら廊下や他の部屋(咲夜と俺の部屋は白くなっている)は平気な咲夜でも30分いると気持ち悪くなるという程赤い。赤黒いと言った方がいいだろうか?俺なんかは波動のシールドでアイシャドーすればいくらでも入れるのだが、素で入れば…5分持てば上々か? 「お疲れ。入っていいわよ」 お嬢様の声を聞き、重い扉を開ける。 何帖あろうかという広い部屋の真ん中にぽつりと置かれた椅子にお嬢様は座っていた。まるで何かを覚悟しているかのような厳しい顔つきで座っている。すでに運命を感じてこれから起こることを予想しているのだろうか。 「失礼いたします。こちらの日傘になります」 俺は若干ビクビクしながらお嬢様に見せる。 「……?」 案の定お嬢様は首をかしげる。 「こちらの裾にお嬢様のお名前の刺繍がありますので、お嬢様の物ではないでし ょうか」 「……そう。見覚えがないのだけれども…」 そして、問題の紙切れも渡す。 「そして、この傘の中にこのような手紙が入っておりました」 お嬢様はその紙に目を通す。しばしの沈黙が流れた。僅かだがお嬢様の顔に焦りが浮かんだ。俺はそれを見逃さなかった。 お嬢様は深いため息をついたのち、 「お疲れさま。確かにこれは私のだわ」 「そうですか。機会があればアリスにお礼を言いに行くことをお勧めいたします」 俺は少しおどおどしながらお嬢様に声をかける。 「分かってるわ。ありがとう」 しかしさすがカリスマ吸血鬼。声には一切の微動がない。落ち着いているのだろう。ただ、先ほどの表情からやはりただ事ではないことが書かれているのだろうか… 「それでは、失礼いたします」 そう思いつつ背を向けると、 「ちょっと待って」 お嬢様に呼び止められた。 「ちょっとこの後用事があるから付き合ってくれるかしら」 「……え?」 お嬢様の口から出てきた言葉は今までの計画を思いっきり崩壊させる言葉だった。いや、いままでの計画が不要になったというべきか。まさかお嬢様の方から同行を要請されるとは… 「分かりました。ブレイクダークのそばでお待ちしております」 とりあえずお嬢様の部屋から出る。そして、急いでこのことを咲夜に伝える。 お嬢様から俺に同行を要請するということは俺が考えているよりは軽いことだったのだろうか?しかし、パチュリー様の動揺から考えると確かにただ事ではないことではある。じゃあ何だこの矛盾は?パチュリー様の推測が外れたのか、それともパチュリー様は知らなかったがお嬢様は手紙に書いてあるようなことになると予想済みであった?いずれにしても、俺が考えているよりは丸くおさまりそうだ。 だとしたら、そのようなギャップを生じさせるようなことといったらなんであろうか?パチュリー様には重要でお嬢様にとっては重要じゃない?いや、日本語がおかしいか。パチュリー様はお嬢様にとってまずいことであると読んだのに実際お嬢様にとってはそこまでひどくはなかった?だとしたらお嬢様の部屋に入った時の厳しい表情は何だったのか?……あーっ!考えれば考えるほど分からなくなってくるぜ!とりあえず今は咲夜にこのことを言わないと。 咲夜は大図書館の前にいた。 「咲夜、咲……」 俺は昨夜と呼び読めようとして、止めた。あの冷静な咲夜が口をあけたままぼうぜんと立っているからだ。 「おい!咲夜!どうした」 俺の声にハッとする咲夜。 「リュウ!ちょうどいいことろに来たわ。早く来て!」 そう言うと同時に俺の腕を掴んで図書館の中に入る。そこにはひどすぎる光景が広がっていた。 整然と立っていた本棚は木の屑と化して崩壊し、ジャンル別にきっちりと並べられていた本はバラバラになって散乱している。所によっては本がくしゃくしゃになった状態で山が出来てしまっているところも。暗黒の空間を保っていた壁や床に傷や穴が無数にあり、奥の方から煙さえ出てきている。 「これは……」 あまりの惨事に呆然とした。図書館の中に何があったのか。地震だったら本棚が崩壊するほどの威力はないだろうし、パチュリー様が気をおかしくして暴れだしたということは到底考えられない。 「私だって分からないわよ。こんなことは今までになかったわ」 咲夜も額に汗を見せている。そういえば、図書館にいるはずのパチュリー様はどうしたのだろうか。気になるので咲夜に聞いてみる。 「ええい!この際理由などどうでもいい!パチュリー様は無事なのか?」 と、咲夜もそのことに気づいたのか、ハッとして 「パチュリー様が危ない!」 と図書館の中に入ろうとした。が、 「私なら平気よ」 の一声で咲夜は止まった。真後ろを振り向くと無傷の状態のパチュリー様がいた。 「パチュリー様!ご怪我は?」 俺が慌ててたずねると、 「丁度紅茶の茶葉の取り出しに手間取っていたこあを確認しに行っていた時だったから、運がよかったわ」 「そうですか…」 パチュリー様の答えに俺はほっとする。 「ですが…いったい誰がこのようなことを?」 咲夜がパチュリー様に聞く。そうだ。確かにこの惨事は誰かがあらしたと考えるのが妥当だろう。 「フランよ」 パチュリー様はその名前を出すのに躊躇したのか、しばらく黙りこんでから言った。 「フランが暴れだしたの。それでこの惨事よ」 「フラン?」 フランという言葉にいまいちピンとこない俺。その横では咲夜がまたしても呆然としている。 「妹様が…暴走?」 「そう」 どうしようもない様に話すパチュリー様と焦りを隠せない咲夜を、フランという人物を知らない俺はただ眺めるだけだった。二人の話からすると、フランはお嬢様の妹であるフランドール様の事らしい。 咲夜から聞いたが、フランドール様は400年以上図書館の奥の地下室に幽閉されていたそうだ。理由は単純。フランドール様を放っておくととても危険だからだ。彼女は精神が不安定で物をすぐに壊す。いや、いま俺は物と書いたが実際は物だけでなく生物も壊す。つまり俺が何を言いたいかというと、フランドール様を放置しておくと彼女がどんどん生物を殺めてしまうんだそうだ。それを本人は殺人とはとらえず「遊んでいる」と認識しているところが一番厄介だとお嬢様がぼやいたのを少し聞いたことがある。「遊んでいる」と認識しているということは対象をおもちゃとしか認識していないということであり、たとえ対象が死に至ったとしてもおもちゃが壊れたと言って処理していしまう。つまり、本人に罪悪感はないのでまた新しい「おもちゃ」を探して、見つけては壊す。彼女はそういった意味で非常に危険な存在だった。そのため、お嬢様は図書館の奥に彼女を封印したんだとか。 しかし、お嬢様が「紅霧異変」という物を企んだ時に、それを阻もうとする霊夢、魔理沙をフランドール様を使って消そうという目的でフランドール様の封印を解除した。結論から言うと彼女も霊夢、魔理沙に抑え込まれたが、二人を除いて、いや、含めても幻想郷で彼女の本気に対抗できる者はいないだろうという。 「図書館のことは後回しにして、フランの保護を優先するのが上策ね」 やがてパチュリー様が宙を見上げながらつぶやいた。自分の住みかを荒らされて多少呆然としているのだろう。 「そうですね…このまま妹様を放置しておいたら幻想郷が崩壊してしまうかもし れない」 咲夜はフランドール様のことへの不安をぬぐえない様子だった。 「フランドール様ってそんなにやばいのか?」 俺はフランド-ル様については無知に等しいので咲夜に尋ねてみる。と。咲夜はこっちに顔を向けないまま、 「この図書館の状態を見たらわかるでしょう」 と、少々いきり立った声で答えを返してきた。 「だけど…妹様はどこにいるのかしら?」 ふと上を見ると、図書館の窓が割れている。なるほど、図書館で好きなだけ暴れて逃げたというわけか。 「あそこから逃げたと考えるのが妥当だと思うわ」 パチュリー様はそこを見るとそう言った。 「そうですね。しかし、あそこから逃げた後どういう逃走ルートを取ったの か…」 幻想郷だって結構広い。外に出て行かれると探すのが非常に大変になってしまう。 「無闇に探しまわって遭遇したとしても取り押さえられるでしょうか?」 咲夜が痛い点を突っ込んできた。確かにそうだ。フランドール様を確認したとしてもその後どうやって保護するんだろうか?まあ、俺は直接闘っていないからどれほど強いのかは分からないが、霊夢に勝ったことがあるから少し俺なら勝てるという傲慢な気持ちも持っていなかったと言えばうそになる。 「で、咲夜」 俺はお嬢様のことを言わなければならないことを思い出し、咲夜に声をかける。 「何?」 「さっき俺がお嬢様の後をつけていくと言ったが、どうも予定が変更してお嬢様 側から俺の同行を頼まれた」 「あら」 俺がお嬢様のことを口にすると、咲夜は意外といった様子の顔を見せた。 「それじゃあ、お嬢様のボディーガードとして行くわけね」 「まあそうだ」 咲夜の言い換えに俺がうなずく。 「ならば、私が首を出す必要はないわね」 「あら、咲夜手が空いた?」 俺達の会話を聞いていたパチュリー様が声をかける。 「あ、はい。たった今空きました」 咲夜は俺からパチュリー様の方へ向き直る。 「それなら、フランの追跡の手伝いをしてもらえるかしら?」 「かしこまりました。直ちに準備にまいります」 パチュリー様の言葉に咲夜が返事をして、自分の部屋に戻って行ってしまった。俺もそろそろブレイクダークに言った方がいいと思い、パチュリー様に別れの挨拶をしてブレイクダークの元へ走った。 月明かりに反射されてブレイクダークの白いボディがまぶしい。お嬢様が来る前にセッティングを終わらせなければ。とりあえず、戦闘用の三節棍は無論、向こうに着いた時の移動手段としてローラーボードも持っていく。また、何かしらの合図にポルウも一応。 ひと通りのセッティングが終了したので、コックピット内ですこし時間を潰す。フランドール・スカーレッド様。一度も見たことがないが、破壊することが好きで、被害を防ぐためにお嬢様が長年封印していたこと。それを最近になって解除したことは咲夜から聞いた。しかし、少し暴走するだけであの大きい図書館を破壊するとは…恐ろしい。 いや、ちょっと待てよ。暴走するようなこと起きたか?いや、特に起きてないよな。なにかフラン様を傷つけるような行為を誰かしたのか?フラン様が起こるようなことは、フラン様に誰か直接ちょっかいをだしたか、またはお嬢様をおちょくっている現場を見たか?まあ、何はともあれ今はお嬢様のお伴に専念しないと。 「どう?もう出発できる?」 しばらくするとお嬢様がやってきた。 「ええ。十分です」 「それじゃあ行くわよ」 それだけ言うとお嬢様が大きい羽根を広げて空を飛んで行った。その後を追ってブレイクダークを発進させる。 スピードはかなり抑えた設定にしたが、それでもアクセルを踏みすぎると時速200kmはでる。なかなか全力が出せないのはストレスがたまるが、これも慣れたといえば慣れた。 読んでくれている人は分かると思いますが、日に日に小説書くのが下手になってきています。 展開が速すぎるのが原因でしょうね。 っつか、ウィキ関連単語カオスすぎるwww 15LAP フランドールスカ―レッド 5 どれくらい運転しているだろうか。周りを見ても森しか見えない。結構辺鄙なところまで来てしまったのではないか? と、お嬢様が下に降りはじめた。ブレイクダークが森の中に着陸することは無理なので、森の上に波動のフィールドを張ってそこに着陸する。そして、縄を作って縄伝いに降りてゆく。 お嬢様の向かうところまではまだ少し距離があるようなので、ローラーボードで進む。 このような暗闇の森の奥になにしに行くのだろうか…。 「リュウ。この後は自分の身の回りに気をつけて」 ふいにお嬢様が俺の方を振り向いて声をかける。 「かしこまりました」 無論、細心の注意は払っているが。 夜の森はこれで2回目の経験となる。一回目は今回の事件の発端となった日傘が見つかったあの狩りの日である。あの時は俺は地元民の魔理沙とペアになっていたからそこまでの恐怖を感じることはなかったが、こうかなり辺鄙なところまで来ると木々が醸し出す雰囲気そのものが変わってくる。辺りでは妖怪の鳴き声が聞こえ、今すぐにでも襲われそうな勢いで恐ろしかった。が、ナイトオブクイーンとうたわれたお嬢様と同行しているからか、妖怪たちは舌なめずりをしながら俺を眺めているだけに終わった。玉に無能な妖怪が俺を襲ったこともあったがだいたいは俺の三節棍の餌食になっているか、もしくはお嬢様が直々に退治するかの2パターンしかなかった。俺はあいつらのターゲットになっているから襲われる のは仕方がないが、妖怪世界のナイトオブクイーンに向かって突進する馬鹿な妖怪を見ていると妖怪にも天才と馬鹿の差が歴然と生まれるんだなあとつくづく痛感させられた。 しかし、妖怪はやはりお嬢様を警戒している様子で、俺がお嬢様から離れると一気に群がれられる。必死の思いで妖怪たちを追い返すものの、プライドがズタズタにされたというのは言うまでもなかろう。 また、妖怪だけでなく周りの空気自体がなにか恐ろしいものを感じさせる。目を瞑ると邪悪なる思念波がいたるところから感じ取れる。夜の幻想郷の森はどこまで弱くはかない人間を怖がらせるんだろうか。 「ちょっと聞きたいことがあるのだけれども」 急にお嬢様に声をかけられて少々戸惑う。 「え、あ、はい。なんでしょう」 「向こうの世界でリュウは強かったの?」 一息入れてお嬢様が聞いた。俺はその質問の意味を解釈するのに少し時間をかけた。 「……といいますと?」 「F-FIREの中でよ。あなた、ドライブするとき天狗よりも早く走るじゃない。や はりトップクラスだったのかなって…」 お嬢様は少しいつもよりも低く慎重な声で聞いてくる。お嬢様が発する低い声がだす威圧感はときどき俺をもビビらせる。 「そうですね…25機中2位だったので上位の方ではないのでしょうか?」 俺はすこしおどおどして言う。 「じゃあ……戦闘の方は?」 すると、お嬢様はさっきよりも厳しい声で俺に聞いてくる。なんでこんなに威圧されつつ聞かされなければならないのか分からないが… 「……ちょっと難しいですね。私たちの場合一人一人が担う仕事が違う。遠くか らの援護射撃に徹する奴もいれば、敵の真ん中で戦闘する奴もいる。敵を攻撃 する奴もいれば、味方のサポートに当たるやつもいる。個人の力というと判断 しかねないというか、自分の中では誰が一番強いというようなことは把握でき てないですね。ですが、ジャスティスウィング全体だと2年活動していまだ負け は幻想郷に飛ばされたことぐらいです」 「……そう」 しばらく沈黙が流れる。その後沈黙を破ったのはまたしてもお嬢様だった。 「あなたフランについて知ってる?」 「咲夜に少し聞いただけで、あまり詳しいことは…」 俺はなぜいまフランドール様のことを持ち出すのか考えつつ答える。 「あったことはある?」 さらにお嬢様は俺に質問を投げかけてくる。 「いや、あった覚えはないですね」 「……」 そして、またしても沈黙が生まれる。俺から話しかけようとしたが、お嬢様が神妙な顔つきで何か考えていたので自重することにした。 しかし、お嬢様はなぜいまそういった話題を持ち込んでくるのか。戦闘の強さは前にもお嬢様自身と手合わせした時に思い知っているはずだし、こんな森の奥で急にフランドール様の話を切り出してくるのはあまりにも不自然だ。果たして、お嬢様は何を狙っているのか。 ただ、このタイミングで聞いてくるということは「戦闘」と「フランドール様」の二つがもしかしたら鍵になってくるのかもしれない。すると自然と頭に浮かんでくるのが出発する前に見た図書館の惨事。パチュリー様はあれをフランドール様の仕業といい、またもしそれが本当なら俺は図書館の窓を割って外に逃げたとも推理した。だとすると、お嬢様はフランドール様が外に逃げたことを知って抑え込みに行くのか。それで、フランドール様に対抗できるか確認するために俺の強さを聞いてきたのか。いずれにせよ…… 次にこの沈黙を破ったのは俺でもお嬢様でもなかった。 ―――――――ズド――――ン!! 後方で派手な爆発音が鳴った。振り向くと、森が燃えている。 「なんだぁ?」 俺はあまりに突発的なことに焦りを感じる。誰かが森を爆発させた?とりあえず火を止めようとするが、今度は前方で爆発が発生。途端に森は火の海に包まれた。 「リュウ!」 お嬢様が悲鳴にも似た声で俺を呼ぶ。言われなくとも! 俺は波動のシールドで自分たちをある程度の余裕を持って覆い、火をカバーする。火の勢いは衰えることを知らず、どんどんと燃えてゆくばかりである。 「これは…一体…」 火は瞬く間に燃え広がり、俺らは火に囲まれた。何が起きたのか全く分からず、俺がただ呆然としていると、 「お姉様、やっぱり来てくれたんだ」 シールド内に一人の少女が降りてきた。お嬢様と同じ布製の帽子をかぶっている。髪は金髪のショート。赤いドレス(袖は白で半そでである)を着ており、胸には黄色のリボンをつけている。一番特徴的なところは少女の背中から生えている羽根である。羽根と聞いて一般に思い浮かべる鳥の様な羽根とは全く違い、茶色い棒のような羽に正八面体の形をした赤、橙、黄、緑、青、藍、紫の宝石が一個ずつ両方の羽根からぶら下がっている。俺はその少女を見たことがなかったが、お姉様という呼び方で誰だかは把握できた。フランドール様である。 「フラン!どういうつもり?」 お嬢様がフランドール様に問い詰める。 「お姉様ったら、最近全然こっちに全然かまってくれない。その理由がようやく分かったのよ」 フランドール様がまじめな顔で俺のほうを見つめてくる。少し恐怖を覚える。 「何よ」 フランドール様が森を爆発させたことがよほど頭に来たのか、お嬢様の声は非常に怒っているようだった。しかし、フランドール様の怒りはお嬢様の怒りとは比べ物にならなかった、 「お姉様の横にいるくそ野郎が私のお姉様を盗んだのよ!!」 フランドール様の怒鳴り声が火の海と化した森にこだまする。そして場が凍る。辺りから聞こえるのはパチパチという木が燃える音のみ。 「……確かに、お嬢様はあなたと比べると私に構い過ぎかもしれませんが、何も 紅魔館を破壊しなく…」 「黙れ!」 場の空気に耐えきれなくなり本音を言う俺の声もフランドールの声で消える。 「お前なんか死んでしまえばいいんだ!」 フランドール様のスイッチが完全にオンになってしまい、その矢先の前に立っている俺は非常に困惑する。 「まってフラン!落ち着いて!」 俺が危険にさらされるのを知っているお嬢様はフランドール様に呼びかける。が、当の本人の俺は状況がまったくつかめなかった。空から降ってきた初めて見る少女に急にどなりつけられて状況を一瞬でつかめる方がおかしかった。 「お姉様も黙ってて!私はあいつを壊すの!邪魔しないで!私はお姉様の前であ いつを壊す!!」 完全に怒ったフラン様の叫びと同時にすさまじい量の弾幕が俺に押し寄せる。そこで俺は初めて身の危険を感じて三節棍を取り出す。俺は必死の思いで波動壁と三節棍で弾幕を弾くが、この量、そして破壊力は尋常じゃない。俺の波動壁も次第に破壊され、とうとう波動壁が崩壊する。 「くっ……」 必死の思いで残った三節棍で弾幕を跳ね返す。しかし、この量を三節棍ただひとつで防げるわけもなかった。 「うわっ……!!」 腹にまともに弾幕を食らってしまった。すさまじいスピードで吹っ飛び、先ほど張ったシールドに背面全体で激突する。俺は大量に吐血した。 「リュウ!!!」 お嬢様の叫び声が聞こえるが、それすらもうっすらとしか聞こえない… 「お嬢……様……お逃げ…下さい……」 必死の思いで声を絞り出す。頭を強打したか、目が回る。背中も派手に打ちつけたせいか、まともに立てない。左腕は…力が入らない。これは折ってしまったか?足には無数の擦り傷がある。咳をするたびに血が出てくる。たったひとつ食らっただけでこの被害である。恐ろしい、の一言に尽きる。 「もう終わり?まだ遊び足りないよ」 フランドール様が不敵な笑みを浮かべながら俺に近寄ってくる。俺は必死にその場から逃げようとするが体が全然動いてくれない。 「つまらないからギュッとしてドカーンしちゃおうかな?」 至近距離に来てからフランドール様が右手を俺の前にかざす。もう終わったなと思ったが、 「ギャッ!!」 急にフランドール様が悲鳴を上げる。お嬢様がフランドール様に攻撃したのだ。 「フラン!!これ以上は許さない!!」 お嬢様の声は本気で怒っていた。 「どうして……どうして邪魔するの……?」 フランドール様がフラフラと立ちながらお嬢様をにらみつける。 「お姉様…やっぱりあの男を選ぶの?そうなの?ねえ?」 そういってフランドール様はお嬢様を睨みつける。その顔を見て俺の背筋に悪寒が走った。これ、少女がする顔かよ…。心の底から恐ろしさが湧き出てくる。もはや吸血鬼ではなく、悪魔だ。 「お姉様があの男の見方なら……倒す!!」 切る場所ここでよかったんでしょうかね。 LAP16 フランドールスカ―レッド 6 フランドール様がそれだけ言うと、再び恐ろしい量の弾幕を出す。 しかし、さすがに姉妹ということで関係を持っていた時が長かったのか、俺よりも十分持ちこたえている。フランドール様の弾幕を完全に把握しているようだ。小さなすきを見つけてはそこに入り込み、こちらに暇さえあれば弾幕を放つ。が、フランドール様もこんなもので倒れるほどの物ではない。 「ぐっ……」 傷が痛む。早くお嬢様を助け出さないといけないのだろうが、体が動かない分にはどうしようもできない。右手で三節棍を振って流れ弾を弾くことしか俺にはできなかった。しかも、それだってきつい。体力の持つ限りしかできないことが薄々分かっていた。 お嬢様とフランドール様の死闘はしばらく続いた。あまりにも激しすぎて俺が張っていたシールドすら壊れかけようとしていた。シールドのひびから熱風が入り込み、フィールドがとてつもない暑さになる。こういう状況になるとお互い不利になるのは確かだ。暑さで体力がどんどん削られてしまうからだ。そして、俺の予想どうりお嬢様は体力が切れて限界に近い様子だった。しかし、俺の予想を超えたのがフランドール様。暴走したフランドール様は止めることができないのか。こんな熱いフィールドでも先ほどと全く変わらない、いや、もっと激化した弾幕を放ってくる。これでは一方的な戦いになってしまう。 俺が危惧していたように、お嬢様は必死にフランドール様の弾幕から避けていたものの、最終的には体力が切れてよけきれずに弾幕に当たってしまう。 「お姉様もこんなもの?つまらないわ」 倒れこむお嬢様を見下しながらフランドール様がつぶやく。まずい、お嬢様が危険だ。早く俺の体、動いてくれ!!! 「フラン……あなた……」 倒れた体を必死で持ち上げながら震えた声でお嬢様がしゃべる。 「しょうがないわ。終わらせよう」 そういうと、フランドール様がお嬢様に向けて弾を放つ。お嬢様は当然それを避けることができずにもろに食らってしまう。お嬢様はそのまま吹っ飛んでいきシールドに激突。そのまま滑り落ちた。 「お嬢様!!!」 俺は必死にお嬢様に叫びかける。が、遠くから見てもわかるが、お嬢様はすでに気を失っている。しまった… 「邪魔はなくなったわ…」 フランドール様はお嬢様の方を見てつぶやく。そして、俺に目を向ける。 「さて、そろそろあんたに死んでもらおうかしら」 体が思うように動かず。さすがに俺も覚悟を決める。が、死ぬ覚悟をするにはまだ早かった。 「待て!!」 「お待ちください!」 前方で声がする。するとそこには、魔理沙、パチュリー様、咲夜、アリスの4人がいた。なんて頼もしい援軍なんだ! 「何?あんた達…呼んでないはす……」 フランドール様が唖然とした様子で4人を見つめる。 「確かに呼ばれた記憶はないわ」 パチュリー様が相変わらずの冷静さで答える。 「私の魔法で3人の場所を突き止めたんだぜ!」 魔理沙が得意げに笑う。 「さあ、妹様。紅魔館に帰りましょう」 咲夜がやさしく声をかけるが、今のフラン様には意味がなかった。 「……んな……」 「何?」 「みんな壊れちゃえ!!!」 フランドール様が暴走した…とんでもない厚さの弾幕が全方位に飛んできた! 暴走したフランドール様はすでに半分意識を失ってしまっているようだった。様子がおかしい。なにか一人でブツブツとつぶやきながら弾幕を放って来ている。恐ろしい限りだが、それを4人は協力して相殺したり避けたりして暴走を止める隙を狙っている。俺は何かできることはないかと思い、必死で這いつくばってお嬢様の所へ向かう。 案の定お嬢様は気絶していた。とりあえずお嬢様の傷の手当てをする。といっても、患部に波動のベールを巻くぐらいしか俺にはできない。なぜなら俺だってボロボロだからだ。そして、お嬢様のそばで流れ弾を必死で弾いていく。俺も体力が限界だったが、4人の体力も次第に削れていっている様子だった。この暑さなら仕方がない… 死闘は長い間続いた。しかし、いくら四対一でも、フラン様の強さは異常。四人がすでにボロボロなのに、暴走したフラン様はまだピンピンだ。 「はは……つええな…さすがに……」 魔理沙が右腕がら垂れる血をすすりながら苦し紛れに言う。 「ここまで暴走するとは…」 左肩をやられ、流れる血を抑えるアリスも息だえだえだ。 「はあ……んはっ……はあ……」 パチュリー様に当たっては首に傷を負い、あまりの痛さに声も出ないようだ。 「妹様……なぜそんなに……」 咲夜までもが脇腹に傷を負い、そこから血を流している 無理もない。フラン様の暴走は最高潮に達し、黒いオーラがフラン様から感じる。 「つまんない玩具はいくつもいらない!消えて!」 フランドール様が最後の弾幕発射の準備をする。 俺はここでハッとする。今目の前で死闘という死闘が繰り広げられているが、そもそもなんでこんな死闘が怒っているんだ?答えは簡単。フランドール様が暴走しているからだ。じゃあなぜフランドール様が暴走しているのか。それも答えは簡単だった。俺に対する怒りが最高潮に達したからだ。 つまり、この死闘はフランドール様が俺に抱いた恨みから始まったものである。つまり原因は一重に俺にある。だから俺が一番彼女からの代償を受けていなければならない。なのに、俺がダウンした後に、みんな頑張ってフランドール様と闘って俺を守ろうとしてくれている。結果俺と同じ、あるいはそれを上回る大けがを負いつつも死闘を繰り広げている。お嬢様に至っては気絶するまで… なのに、当の俺はこうしてダウンしたままシールドにもたれこみ、指をくわえてこの死闘を眺めているだけ。わざわざ俺のために援軍に来てくれたあいつらに何もしてやれていない。俺は一体何をしている…怪我がこれぐらいでぐだぐだ言っている場合ではない。 俺は右手に今体に残っているパワーをすべて集中させて一気に地面にたたきつける。その反動で体が宙に浮き上がる。俺はその反動を用いて足で着地して何とか立ち上がる。が、足がふらふらしてなかなかうまく立ち上がることが出来ない ――――――秘弾『そして誰もいなくなるか?』 フランドール様の掛け声とともにすさまじい弾幕が四人を襲う。 「まずい!」 俺は必死の思いでシールドを蹴り、またその反動で4人の元に行きバリアーを張ろうとする。くそおお!まにあってくれえええええ!!! 「え……なんで?」 弾幕が終わった後、フランドール様は動揺を隠せなかったようだ。 俺のシールドと三節棍は何とか攻撃に耐えた。四人は無事に救出できた。俺の気合いをすべて埋め込んだ渾身のバリアー。そう簡単に破られてなるものか。 しかし、俺も完全にボロボロ。しっかり立つことが出来ないから地面に右手をついて三点で体を支える。さすがに気合いを出し過ぎたか、体中が痛い。 「リュウ……」 咲夜が俺の元にきて心配そうに声をかけてくれる。が、咲夜の脇腹を見て彼女をこれ以上戦わせてはならないと思った。 「お前らは下がっていろ。俺が後は処理する」 俺はなんとか声を振り絞って4人に言い聞かせる。が、 「リュウ!無茶言わないで!」 咲夜が俺に叫んでくる。当たり前だ。誰もが俺の体を見てフランドール様に対抗できるわけがないと思うだろう。俺だってそう思う。人生最大の無茶だと思う。だけど、この騒ぎは俺が原因でフランドール様がおこしたもの。ならば、あまり部外者を巻きこまずに解決したいというのが俺の本音だった。 「大丈夫だ。何とかなる……ごほっ」 俺はその本音を口にしようとするが咳で話が止まる。咳と同時に吐血する。自分でも本当に大丈夫なのか分からない。 「リュウ!!!」 その様子を見た咲夜が叫ぶ。が、俺には男の意地というものがあった。 「下がれ!!!!!!!!」 咲夜が制止しようとするのを遮る。 「……死なないでね」 咲夜が折れた。俺の体…持って3分か?いや…ボロボロだぜ。1分? 「あんた……生意気……殺す……」 フランドール様が俺の方をじっとにらんでくる。もはやあの暴走を止めるには、気絶させるしかないと悟った俺はスペカを発動させるタイミングを狙う。 「死ね……」 ――――――――QED『495年の波動』 先ほどよりすさまじい弾幕が飛んでくる。俺はすべての力を手のひらに集める。そして、 「はぁあああああああっ!!!!!!」 全力のシールドを張る。男の意地が詰まったシールドは、フランドール様の弾をうまく弾いているが、さすがにボロボロの体力で張ったシールドには限界がある。当たったところからどんどん削られていってしまう。 「死ね……壊す……」 フラン様の暴走は途切れない。しかし、気合いでシールドを維持する。 「うおおおおおおおお!!!!!」 俺は叫ぶ。声を出して気合いを体で作り、即手に持っていきシールドに送る。この一連の動きが功を喫したのか、気合いのすえなんとか耐えきった。 「……なんで……」 呆然とするフラン様に声をかける。 「へへっ……次は……げほっ……俺…の……ぐはっ……番…だ…ハァ……ぜ…」 もうすでに自分の体はぼろぼろだ。すでに言葉さえしゃべることが出来ない。前進という全身から血を流している俺を見ることが出来ないのか、アリスは俺から目をそらしている。魔理沙もこの展開を楽観視していなかったようだ。ただ、パチュリー様の表情は冷静さが保たれていた。なにか勝算でも見えているのか。 しかし、人の表情に気をまわしている余裕などない。……ここであれを使うしかない…行くぜえ!!!! 目を閉じる。いまフィールド内にある力全てを吸収し、たかだかと上げたスペルカードに送り込む。俺の波動、お嬢様の波動、咲夜の波動、パチュリー様の波動、アリスの波動、魔理沙の波動、地の波動、天の波動、空の波動……そう、すべての波動を一点に集中させる。 スペルカードが力を集める毎に白く光ってゆく。辺りは昼のように明るくなり(元々火のせいで結構明るかったが)、光の苦手な吸血鬼であるフランドール様の動きを封じる効果となった。そして、スペルカードが虹色に光った。と俺全体に普通の人間でも見える虹色のオーラが発生する。そして、スペルカードから丸い印章を浮かび上がらせる 「いっくぜええええええええ!!!!!!!」 そして、スペルカードにため込んだすべての力をビームに変え解き放つ! ―――――――波符「ピンポイントスマッシュ」 虹色に輝くビームは見事フランドール様に当たった。フランドール様はその場に倒れこむ。 「俺を誰だと思って居やがる!!」 いつもの決め台詞をはいたあと、俺はその場に倒れこむ。4人が俺を呼ぶ声がするが俺の意識はどんどん遠のいていっていた。 戦闘シーンの記述が下手糞という意見多発しそうですが、すいません。 今大量に本を読んで改良中です。 つぎから幻想郷本編です。 とんでもない事件が起こります。 また、トレイキョウでも大きな事件が発生。果たしてどうなってしまうのか? 前(Ⅲ) 次(Ⅴ) to HOME