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_ ∩ ( ゚∀゚)彡 じゃいじゃいじゃい! ⊂彡 ∩ ( ´∀`)彡 じゃいじゃいじゃい♪ ⊂彡 _ ∩ ( ゚д゚ )彡 じゃいじゃいじゃい! ⊂彡 ∩ (´・∀・)彡じゃいじゃいじゃい! ⊂彡 _ ∩ ( -∀-)彡。oO( じゃいじゃいじゃい! ⊂彡 _ ∩ . _ ∩ _ ∩ ( ゚∀゚)彡 じゃい! ( ゚∀゚)彡 じゃい! ( ゚∀゚)彡 じゃい! ⊂彡 ⊂彡 ⊂彡 _ . _ ∩ _ ( ゚∀゚) じゃい! ( ゚∀゚)彡 じゃい! ( ゚∀゚) じゃい! ⊂彡 ⊂彡 ∩ ミ('A`) じゃいじゃい…… ミ⊃ _ ∩ ( ゚∀゚)彡 じゃいじゃいじゃい! ( ⊂彡 | | し ⌒J ∩ _ ∩ ミ( ゚∀゚)彡 じゃいじゃいじゃい! ミつ⊂彡 とらいとらいとらい! | | し ⌒J ( ゚∀゚) ( ∩ミ じゃいじゃいじゃい | ωつ,゙ し ⌒J じゃいじゃいじゃい! _, ,_ ∩ ( ‘д‘)彡 ⊂彡☆))Д´) ??? ( ゚∀゚) じゃいじゃいじゃい! ( ∩ミ | ωつ,゙☆))Д´) ??? し ⌒J ∧_∧ ( ´・ω・) じゃいじゃいじゃい ( つ旦O と_)_) ∩ _ ミ(゚∀゚ ) 2P側でもじゃいじゃいじゃい! ミ⊃ ⊂o⊃ ロロロロ ロロロ ┌─┐ │●│ └─┤ _ ∩ ( ゚∀゚)彡 じゃいじゃいじゃい!!! ┌─┬⊂彡 |●| └─┘ ハ_ハ ∩ ゚∀゚)') じゃいじゃいじゃい! 〉 / .(_/ 丿 || || / / ) / 〈 ( (。A。 U IN TO THE NIGHT!!! V V ハ_ハ ∩ ゚∀゚)') ざっつおーるらいっ! 〉 / .(_/ 丿 / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ __iュュ_ュ < じゃいじゃいじゃい! |◎l l◎| \_________ ■ ■ ■ ■ ■ いんとぅざないっ! ■■■■■ L|・ω・ ) じゃい … F| ⊂) _____ /二二ヽ ||・ω・|| <じゃいぶじゃない? . ノ/ / ノ ̄ゝ ⌒/ヽ-、___ / _/____/ <⌒/ヽ-、___ <じゃいじゃいじゃい /<_/____/ ∩ミヾ じゃいじゃいじゃい <⌒___⊃ヽ-、__ /<_/____/ 彡∩ ⌒/ヽ-、___ ⊂彡 _/____/ .o じゃいじゃいじゃい、いんとぅないっ _ ∩ ( ゚∀゚)彡 じゃいじゃいじゃい! _| ⊂彡(___ / └-(____/ _ ∩ ( ゚∀゚)彡 じゃいじゃいじゃい! | ⊂彡 (つ ノ (ノ ___/(___ / (____/ ( ゚д゚ )彡 ざっつぉーらいっ! m9っ (___ / └-(____/ _ _ ∩ (゚∀゚)/ ざっつおーるら~いっ! ⊂ | つ ノ (ノ ___/(___ / (____/ ∧__∧ ( ゚∀゚) /ヽ○==○ <⌒/ヽ-、___ <…じゃいじゃいじゃい / ||_ |/<_/____/ し' ̄(_)) ̄(_)) ̄ ̄(_)) ̄ ̄(_)) ∧_∧ _ ∩ (; ゚∀゚) ( ゚∀゚)彡 じゃいじゃいじゃい! /ヽ○==○ _| ⊂彡(___ / ||_ |/ └-(____/ し' ̄(_)) ̄(_)) ̄ ̄(_)) ̄ ̄(_)) _ ∩ ( ゚∀゚)彡 じゃいじゃいじゃい! | ⊂彡 ∧_∧ (つ ノ (; ゚∀゚) (ノ /ヽ○==○ ___/(___ / ||_ |/ (____/ し' ̄(_)) ̄(_)) ̄ ̄(_)) ̄ ̄(_)) ( ゚∀゚)o彡゜じゃいじゃい ( ゚д゚ )彡 じゃいっ! ( ゚∀゚)o彡゜ぶ いんとぅざー ( ゚д゚ )彡 ないっ! ( ゚∀゚)彡゚じゃい! ( ゚∀゚)o彡じゃい! ( ゚∀゚)彡゚じゃい! m9(゚Д゚)っいんとぅざないっ! ∧_∧ (`・ω・´)彡 そこの君! Σm9っ つ 一緒にじゃいじゃいしないかい? 人 Y し (_)
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是塔區的紫(粉紅?)光東東麼~~?? - 2010-04-11 18 00 31 是的,在地圖3,會發光、麻人的那種圓球,死掉有機率取得掉落物 - 2010-04-18 14 39 12 甲蟲種的凶針 - 2012-01-28 21 06 03 雷光蟲 - 名無しさん 2015-01-10 01 57 41
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ここまで反映済み。 -- (名無しさん) 2012-11-14 10 20 51 森なら青い小ケルビからも蒼角は出る。 -- (名無しさん) 2013-01-22 03 48 09 ↑逆なのでは? -- (名無しさん) 2013-02-14 21 31 45 ギィギの枠、エリアチェンジしたら 状態異常もなくなってませんか? -- (名無しさん) 2013-04-04 21 42 56
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みんなのページを作ったぜよ名簿で自分の名前を押すのじゃ -- (伝説龍) 2013-02-18 18 12 30 そして左上の編集を開いてページ編集で編集できるのじゃ -- (伝説龍) 2013-02-18 18 15 03
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235 : ◆19vndrf8Aw [saga]:2017/09/14(木) 21 52 16.00 ID 05z1EnKRo … 食通の友人「くさい」モグモグ 突然どうした。 食通の友人「いやぁ…お前が街中で仕留めてくれたアライさん親子を料理して食ってみたんだけどさ。肉がくさい」モグモグ 奴ら、生ゴミなんか食ってるんだとな。 その影響か? 食通の友人「うーん、アライさん共が街に住み着いたのって、数週間前だろ?たったそれだけでこんなに味に悪影響出るもんかな」モグモグ そんなに違うのか。 食通の友人「ああ。お前も食ってみろよ。全然違うぞ」モグモグ いらん! そもそも俺はアライさんなんぞ食ったことはないし、 この先も一生食わん。 食通の友人「それじゃあ違いは分からんだろうな…。特にアライちゃんの方はな…駄目だこりゃ」 そうか…フォアグライには使えないのか? 食通の友人「一度この味になったらなぁ…。客からクレームが来るかもしれん。無理だな」 やはりフォアグライは、森からとってきたアライちゃんに限るってとこか。 食通の友人「保健所からは、街中のアライさんは買い取らないことにするぜ」 じゃあ、また森からとってきてやるよ。 生け捕りでな。 食通の友人「助かるぜ!」 236 : ◆19vndrf8Aw [saga]:2017/09/14(木) 22 03 55.21 ID 05z1EnKRo … ~森~ 俺は佐助を連れ、森へ狩りに出掛けた。 あの事件以来、森の中の成体アライさんはずいぶん減った。 奴らが森に残していったアライちゃん達は、自力で食糧を手に入れるのにだいぶ苦労しているようだ。 なんでそんな事、わかるかって? 目の前のアレを見りゃわかる。 痩せアライちゃん1「あぐあぐ…」アグアグ ミイラアライちゃん1「」ボロボロ 痩せこけたアライちゃん2「うぅ…ゆるしゅのだ、おねーしゃん…」ガジガジ ミイラアライちゃん2「」カサカサ 餓死してミイラ化したアライちゃんの死骸を、痩せこけたアライちゃんが食っている。 見たところ、餓死した姉妹の死骸を食っているようだ。 …アレは大丈夫なんだろうか? 生ゴミみたいなもん食ってるが。 241 : ◆19vndrf8Aw [saga]:2017/09/14(木) 22 12 58.24 ID 05z1EnKRo 痩せアライちゃん1「あ…ひとひゃんがいうのあ…」ヨチ…ヨチ… こっちに来た。 痩せアライちゃん2「ひと…ひゃん…あらいしゃんたちに…ごはん…くらひゃいなのあ…」ヨチ…ヨチ… そこに飯ならあるだろ。 痩せアライちゃん1「だめなのあ…おいひいおやさい…たべたいのあ…」ヨチ…ヨチ… 痩せアライちゃん2「ひと…しゃん…ひとしゃんなら…たべものいっぱい…あるはずなのあ…くらひゃいなのあ…」ヨチ…ヨチ… くっ…気持ち悪い。 佐助「フゥーッフゥーッフゥーッフゥーッフゥーッフゥーッフゥーッフゥーッフゥーッフゥーッ」ワナワナ 佐助が眉間に皺を寄せ、目をカッと見開いている。 どうしたのだ?まさかこいつらを食いたいのか? …だが、一応捕獲する約束だ。 俺は痩せこけた害獣共をつかみ、籠に入れた。 痩せアライちゃん1「えへへ…ひとしゃんが、おいしいものあるとこに…つれへっへくれるのあ…」グウゥー 痩せアライちゃん2「やさしいひとなのあ…」ギュルルー ふむ…まあ、それで認識は間違ってないな。 たかが2匹じゃ足りん。先へ行こう。 247 : ◆19vndrf8Aw [saga]:2017/09/14(木) 22 22 07.98 ID 05z1EnKRo …森にもう成体アライさんはいないのだろうか? いやいや。まだ1/3ほどいるようだ。 命からがら逃げ帰った奴もいるし、 そもそも戦いに参加していない… 戦いがあったことすら知らない奴もいる。 なぜそんな事がわかるかって? 銃を突き付ければわかるさ。 奴らが命乞いの前に言う言葉を聞けばな。 俺たちは森を進む。 すると、何やら不気味なものを見た。 木の幹の高いところに、穴が空いてる。 その穴へ向かって… 鶏の死骸「」ブラーン アライさん「今日は美味しい鶏肉が獲れたのだ!チビ達!お家に帰るのだー!」ヨジヨジ アライちゃん1「なのぁー!」ヨジヨジ アライちゃん2「なのらー」ヨジヨジ アライちゃん3「のぁー」ヨジヨジ アライちゃん4「かえうのあー!」ヨジヨジ アライちゃん5「おいしいごはんたべうのあー!」ヨジヨジ …アライさんの親子がよじ登っていく。 249 : ◆19vndrf8Aw [saga]:2017/09/14(木) 22 28 44.29 ID 05z1EnKRo 俺は即座にエアライフルを構え、巣穴へ向ける。 アライさん「ただいまなのだ!ふははははー!」スポッ アライちゃん1「たのちいわがやなのだー!」スポッ アライちゃん2「みんなであしょぶのらー!」スポッ アライちゃん3「とりさんであそびたいのあ!」スポッ アライちゃん4「ちゅかれたのぁー」スポッ アライちゃん5「ごはんにすりゅのあ!」スポッ …クソが! 一手遅れた。 奴らは巣穴に潜ってしまった。 たとえ生け捕りにできずとも、俺は誓った。 この世からアライさんを根絶やしにすると。 巣穴に潜る前に、奴らを全員仕留めたかったが…。 俺は木の根元あたりに、ナイフで大きな×印をつけておく。 帰りにまた寄ろう。 251 : ◆19vndrf8Aw [saga]:2017/09/14(木) 22 33 19.30 ID 05z1EnKRo … しばらく進むと、俺たちは奇妙な光景を目の当たりにした。 地面に穴が空いており、その前にアライさんがいる。 アライさん2「ふぅーっ!来るななのだぁ!チビ達に近づくなぁ!」フシャー! そしてアライさんの前に… 鷹「…」 鷹がいる。 鷹「…」トットッ 鷹がちょっと前に進む。 アライさん2「たあ~!」ブンッ 鷹「っ」バササッ アライさん2が鷹を引っ掻こうとするが、鷹はそれをかわす。 どうやら鷹が、巣穴の中のガキを狙っているようだ。 254 : ◆19vndrf8Aw [saga]:2017/09/14(木) 22 37 24.65 ID 05z1EnKRo 鷹は猛禽類。見たところ、かなりのでかさだ。 だが鳥は体重が軽く、筋肉量も多くはない。 成体のアライさんとあの距離で戦っても、勝つことはできないだろう。 どれ、あのクソ害獣を射殺してやるか。 俺はアライさんにエアライフルを向けるが… 佐助「ワオオオンガウゥウルルルウ!」ダダダッ 先に佐助が飛び出した。 おい待てったら!お前はいつも俺の命令を待たずに飛び出すな、佐助ェ! 佐助「グルゥァアアアルルル!」ドゴオォ アライさん2「のだぁーっ!?」ドサァ 佐助はアライさん2にタックルを浴びせ、地面に押し倒した。 257 : ◆19vndrf8Aw [saga]:2017/09/14(木) 22 44 12.81 ID 05z1EnKRo 佐助「ガウゥ!」ガブゥブヂィイィ アライさん2「のぎゃああああああああーーーーーっ!いだい!いだいのだあぁ!やべでぇ!あらいしゃんは、ちびを、ちびをぉ!」ブシュウゥ 佐助はアライさんの頸動脈を噛み千切った。 あいつにしては珍しく、一撃で仕留めにかかったな。 佐助「ガウウゥ!」ガブブヂイィ アライさん2「ぎびいいいぃいっ!」ブシュウゥ 佐助はアライさんの腹を食い破る。 だからお前のそのパワーはどこから出ているのだ、佐助よ! 鷹「っ…」 鷹はちょっと後退り、佐助を見ている。 佐助「ガウウウゥ」ブヂブヂ アライさん2「ぐぎぃぃぃっ…」ブシュウゥ 佐助はアライさん2の腹から肝臓を食い千切った。 …おいおい、それ俺が回収するんだぞ。 あまりスプラッターなことにしてくれるな。 255 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2017/09/14(木) 22 39 51.88 ID V3gp3rdjo お前のたなの前のオレオとってオレオ! サスケェと見たらつい 256 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2017/09/14(木) 22 40 24.18 ID G/Z9mZHrO そのネタがやりたくて名前を佐助にしたのか……やはり天才か…… 258 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2017/09/14(木) 22 45 04.33 ID rPDVAt6ro 大した奴だ… 259 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2017/09/14(木) 22 45 31.98 ID uMgxk3Em0 やはり天才か… 260 : ◆19vndrf8Aw [saga]:2017/09/14(木) 22 46 32.55 ID 05z1EnKRo 佐助「フンッ」ポイッ 鷹「!」 アライさん2の肝臓「」ドチャッ なんと、佐助は鷹のほうに肝臓を投げた。 おい…どういうつもりだ? 鷹「…」ツンツン 鷹はアライさん2の肝臓を、嘴でつついている。 アライさん2「あぁ…アライさんの…それ…かえす…のだぁ…」ブルブル 鷹「…っ」ガブゥ 鷹は肝臓にかぶりついた。 265 : ◆19vndrf8Aw [saga]:2017/09/14(木) 22 51 45.52 ID 05z1EnKRo 鷹「キョロルル!」ガブッモグモグ 鷹は、肝臓を食っているようだ。 アライさん2「の…ぁ…」ブルブル アライさん2が痙攣し始めた。 アライさん2「」ビグビグガクガクバタッバタバタッジタバタ アライさん2が暴れだす。 意識はあるのだろうか。 鷹「プハー」 鷹は肝臓を食い終わったようだ。 佐助「ガウウゥ!」ブヂィイィ ポイッ ブヂィイィ ポイッ アライさん2の体の部位「」ドチャッ グチャッ 佐助はアライさんを食い千切って解体し、その部位を鷹のほうに投げた。 鷹「…!」 267 : ◆19vndrf8Aw [saga]:2017/09/14(木) 22 54 57.64 ID 05z1EnKRo 鷹は、アライさん2の臓物をくわえて、木の上に飛んでいった。 鷹「…」グイッ よく見ると、鷹は鳥の巣にとまっているようだ。 鳥の雛1「ピィピィ」 鳥の雛2「ピチクリー」 鳥の雛3「チィチィ」 巣には雛が3匹いる。 鷹は雛へアライさん2の臓物を食わせた。 269 : ◆19vndrf8Aw [saga]:2017/09/14(木) 23 02 08.01 ID 05z1EnKRo さて、これで巣穴の番人はいなくなったな。 俺は巣穴に耳を近付ける。 「おかーひゃん、とりはおっぱらったのか?」 「とりやっつけたのだ?」 「おけがはないのだ?おかーしゃんがおけがしたらかなしいのだ」 怪我なんてもんじゃねえよ。 さて、あとは巣穴からガキを引きずりだせばOKだな。 また釣竿にスルメをつけて、おびき寄せるか。 こういうときにダックスフンドみたいな小型犬がいるといいんだがな。 佐助「クゥーン」 落ち込むな佐助よ。 お前は優秀で利口な猟犬だ。 俺はさっそく釣竿を用意する…。 鷹「キュロロロ」バッサバッサ ん?さっきの鷹か。 どうした、またアライさん2の部位を頂きに来たか? 270 : ◆19vndrf8Aw [saga]:2017/09/14(木) 23 05 57.51 ID 05z1EnKRo 鷹「キュロ!」ズボッ 鷹は巣穴に顔を突っ込んだ。 鷹「キュロアッ」ズイイ アライちゃん6「のああぁぁ!やなのあぁ!はなすのあぁ!」ジタバタ 鷹は巣穴からアライちゃん6を引きずり出した。 佐助「ワゥ!」 アライちゃん6「おかーしゃん!どこなのぁ、あらいしゃんをたしゅけるのあぁ!」ジタバタ あの鷹…獲物を横取りする気か。 271 : ◆19vndrf8Aw [saga]:2017/09/14(木) 23 09 00.37 ID 05z1EnKRo 鷹「ニィッ」ニカッ 鷹「キュロアッ」ポイッ アライちゃん6「のああぁっ!」ポスッ 佐助「!」 なんと… 鷹は、アライちゃん6を佐助のほうへ投げた。 鷹「キュロロロ!」グイグイ アライちゃん7「びいいいぃっ!いぢゃいのあぁ、ひっぱうななのらぁ!」ズルズル 鷹は続けてもう一匹、巣穴からアライちゃんを引きずり出し、 鷹「キュロアッ」ポイッ アライちゃん7「のぁっ!」ポスッ 佐助「グルル…」シッポフリフリ …また、佐助の方へ投げる。 …なんだ、これは。 こいつら何をしてるんだ!? 276 : ◆19vndrf8Aw [saga]:2017/09/14(木) 23 15 17.39 ID 05z1EnKRo アライちゃん6「いたた…ひっ!おおかみなのだぁっ!」 アライちゃん7「けものなのだぁ!こ…こわいのらぁ!」ブルブル 佐助「ガウ!」ハグッ アライちゃん6「ぴいいいいいぃいぃぃっ!た、たべちゃやなのらああぁっ!」ジタバタ 佐助がアライちゃん6をくわえる。 佐助「ガウ」ポイッ アライちゃん6「のぁっ!」ポテッ 俺の足元へ投げてきた。 俺はアライちゃん6をつかみ、籠に入れた。 アライちゃん7「びえええええんっ!こあいのらぁぁっ!にげうのあぁぁっ!」ヨチヨチヨチヨチヨチヨチヨチヨチ アライちゃん7が逃げていく。 逃がすかバーカ!俺はアライちゃん7をつかみ、籠に入れる。 アライちゃん7「のぁっ!」ボテッ どうやら巣穴にはもうガキはいないようだ。 俺達は先へ進もうとするが… 「チィチィ!」 木の上から、鳥の声が聞こえた。 鷹「!?」 280 : ◆19vndrf8Aw [saga]:2017/09/14(木) 23 21 42.07 ID 05z1EnKRo 声がしたのは、さっきの鳥の巣だ。 そこにいたのは… 鳥の雛1「ピィピィ!」 鳥の雛2「ヂィ!ヂイィ!」 鳥の雛3「ピチチー!」 アライさん1「ふははははー!鳥の巣を見つけたのだ!また鶏肉が手に入るのだ!」ヨジヨジ さっきの木のアライさんだ! 鳥の巣を狙い、木を登ってやがる。 鷹「!キュロロロ!」バササッ 鷹はアライさん1の方へ飛んでいく。 鷹「キュラァ!」バッサバッサ 鷹はアライさんを威嚇している。 アライさん1「親鳥か!邪魔なのだ!」スッ アライさん1は、木の枝を持つ。 アライさん1「たぁー!」ブンッ 鷹「キュルォ!?」ガンッ 鷹がアライさん1に殴られた。 あの害獣…鷹を殴るとは、なかなかレベルが高そうだ…! 鷹「キュラァ」ボスッ 鷹は頭を打たれて落下し、木の枝に引っかかる。 285 : ◆19vndrf8Aw [saga]:2017/09/14(木) 23 28 31.17 ID 05z1EnKRo アライさん1「ふははははー!これで鶏肉ゲットなのだぁ!」ヨジヨジ 鳥の雛1「ピ、ピイイィ!」 アライさんは、もうすぐ鳥の巣の近くへ到達してしまう。 …させるかよ。 さっきはおめおめと逃がしたが、今度は逃がさんぞクソ害獣。 根絶やしにしてやる。 俺は即座に12連射エアライフルを構え、アライさん目掛けてぶっ放った。 俺のエアライフルはサイレンサーを取り付けてあり、音は一般のエアライフルより小さい。 国内では違法改造だが、特定有害駆除対象フレンズ駆除免許があれば許可されるのである。 アライさん1「ぐびゃ!?のごっごびゃあああ!ぐじぇええっ!」ドガジガブシャアアア ヒット! アライさんは木から落下する。 弾丸は、雛のいる木には一発も当たらなかったようだ。 アライさん1「ぶぎゃ!」ドグシャ アライさんは頭から地面へ落下した。 あれだけの高さから落下したのだ。 もう動くことはないだろう。 290 : ◆19vndrf8Aw [saga]:2017/09/14(木) 23 33 12.64 ID 05z1EnKRo アライさん1「」ビグビグガクガクバタッバタバタッジタバタビグビグバタバタ …動くことはないだろうと思ったが、なんと動いた。 仰向けにひっくり返り、手足をバタバタと動かしてる。 アライさん1「」ジタバタビグビグガクガク うえ、気味が悪い…。 佐助「ガアアアアウゥ!!!」ダッ 地面に落ちたアライさん1へ、佐助が走っていく。 佐助「ガウ!ガウウゥ!」ハグゥッブヂィイィ アライさん1「」ブシャアアァ 佐助はまたもや、アライさん1の体を食い千切って解体した。 292 : ◆19vndrf8Aw [saga]:2017/09/14(木) 23 38 56.01 ID 05z1EnKRo 佐助「ガウ」 アライさん1のバラバラ死体「」グチャ …気は済んだか我が相棒よ。 俺はアライさんを駆除した証拠として、とりあえずアライさん1の頭を持ってビニール袋へぶちこむ。 行くぞ、佐助。 佐助「ワゥ」ザッザッ 全く… 鷹に肝臓を投げ渡したり、チビを傷つけずにこっちへ寄越したり…。 器用なもんだ。 お前は普段、猪なんか狩るときは並の実力だが… アライさんを相手にするときだけ、妙に利口になるな。 命令はよく無視するが。 佐助「クゥーン」 いやいや、普段が利口じゃないとは言ってないぞ。 お前は十分利口だぞ、佐助。 294 : ◆19vndrf8Aw [saga]:2017/09/14(木) 23 41 10.26 ID 05z1EnKRo 鷹「キュロロロー」バッサバッサ 鷹がアライさん1のバラバラ死体へ近寄る。 鷹「キュロアッ」ハグッ バッサバッサ 鷹は肝臓をくわえると、また巣へ飛び立っていった。 鷹「フイ」 鳥の雛1「ピィピィ」ハグハグ 鳥の雛2「チィチィー」ハグハグ 鳥の雛3「ピチチー」モグモグ 鳥の雛達をかっさらおうとしたアライさんは、逆に鳥の餌となった。 299 : ◆19vndrf8Aw [saga]:2017/09/14(木) 23 47 05.70 ID 05z1EnKRo 俺達は来た道をそのまま戻る。 今日の収穫は4匹か。 籠の中を見てみる。 痩せアライちゃん1「の…あぁ…」ピクピク 痩せアライちゃん2「ご…はん…」ピクピク アライちゃん6「おかーひゃんはどこなのらぁ!おかーひゃん!」ガシャガシャ アライちゃん7「たしゅけうのあぁ!あらいしゃんをたしゅけうのあぁ!」ガシャガシャ うるせぇ! 水に沈めてやろうかこいつら。 やがて俺と佐助は、穴の空いた木のところへ戻ってくる。 根元には×印がついている。 佐助「ガウ!ガウウゥ!ワンワン!」 巣穴から反応はない。 まあ、母親の首はここにある。 放っておいても奴らのうち数匹は餓死することだろう。 301 : ◆19vndrf8Aw [saga]:2017/09/14(木) 23 50 42.15 ID 05z1EnKRo 放っておこう。 俺達は、後ろを向いてその場を立ち去る。 「のああぁ!?」 「な、なんなのらあぁ!」 「こあいのがきたのだ!ひっ!おがーしゃーん、だじゅげでえぇ!」 …ん?やけに後ろが騒がしいな。 俺達は、後ろを振り向く。 巣穴から、ガサガサと音がする。 303 : ◆19vndrf8Aw [saga]:2017/09/14(木) 23 55 10.11 ID 05z1EnKRo アライちゃん1「のあああっ!」ヒュー ボスッ なんと巣穴からアライちゃん1が落下し、草の上に落っこちた。 アライちゃん1「のぁああああん!いぢゃいのりゃああああ!」ビエエエエエン そして、さらに。 アライちゃん2「ぴぎっ!」ボスッ アライちゃん3「のびゃっ!」ボスッ アライちゃん4「ぴいぃっ!」ボサッ アライちゃん5「ごぎゃがあああぁっ!?」ドグシャァ …一匹、岩の上に頭から垂直落下したが。 他は皆、草の上に落下した。 …なんか知らんがチャンスだ!持ってくぞ佐助! 304 : ◆19vndrf8Aw [saga]:2017/09/14(木) 23 58 22.57 ID 05z1EnKRo アライちゃん1~4を籠へぶちこんだ。 アライちゃん5「」ビグビグバタバタバタッジタバタ …こいつも持っていくか? 飢えアライちゃん達の餌にでもなるだろうか。 鷹「キュロロロー」バッサバッサ ガシッ アライちゃん5「」プラーン あ。 さっきの鷹がやってきた。 鷹「キュロロロー」バッサバッサ 鷹はくたばりかけてたアライちゃん5を持ち去っていった。 306 : ◆19vndrf8Aw [saga]:2017/09/15(金) 00 01 58.11 ID jHMa/RFGo …籠の中は、さらに騒がしくなった。 さっきの4匹に加えて、収穫は8匹。大猟だ。 アライちゃん1「のぁああああん!おちりがいちゃいのらあぁ!」ビエエエエエン アライちゃん2「おがーしゃーん!びええええん!」ビエエエエエン アライちゃん3「どごいっぢゃっだのらああぁ!」ビエエエエエン アライちゃん4「あらいしゃんとあしょぶやくしょくはどうなったのらー!」ビエエエエエン クソうるせぇな害獣! そんなに母さんに会いてえなら、会わせてやるよ! 俺はさっき拾ったアライさん1の頭をビニール袋から出し、籠へ入れる。 311 : ◆19vndrf8Aw [saga]:2017/09/15(金) 00 06 39.40 ID jHMa/RFGo アライさん1の頭「」ベシャ アライちゃん1「ひいっっ!」 アライちゃん2「お、おがー…しゃん…!」 アライちゃん3「あたまだけ…なのら…どうしたのだ…?」プルプル アライちゃん4「あ、うぅ……おきてなのだ…だいしゅきなおかーしゃん…あらいしゃんと、あしょんで…」ブルブル 母親の頭に注目するハエガイジ共。 てめーの母親は、鳥を捕まえようとして、逆に鳥の餌になったよ。 ついでにてめーの妹も一匹な。 アライちゃん1「のだああああああああああん!」ビエエエエエン アライちゃん2「やなのだああああああああ!」ビエエエエエン アライちゃん3「ごんなのおがーしゃんじゃないのだあああ!」ビエエエエエン アライちゃん4「おがーしゃんっ!おがーしゃんっ!おぎうのらあああ!」ビエエエエエン さらにやかましくなった。 ああー!クソうるせぇなこいつら! 佐助「ガウウウウウウウウウウウ!グルゥァアアアルルル!!」 319 : ◆19vndrf8Aw [saga]:2017/09/15(金) 00 15 19.06 ID jHMa/RFGo … ~フォアグライ加工場~ 食通の友人「ヒャーーーーハハハハッハハハ!!!こりゃすげえや大猟だァ!」 8匹は今までなかった記録だな。 食通の友人「まあ、フォアグライはあんまりたくさん作りすぎても困るからな。半分もらって、残り半分はうちの店で買い取るぜ」 ジビエ料理店の方か。 お前の本分だな。 食通の友人「フォアグライは出荷数を絞ってるからな。たくさん作りすぎると単価安くなるわ、餌代はかかるわでロクなことがねえ」 …お前、随分会社経営の方に力入れてるな。 前はハンコ押すだけの役職になるっつってなかったっけ? 食通の友人「それも考えたが…やっぱ、自分でコントロールした方がいいフォアグライが作れるんだよ」 …成る程。 つまりお前は、相変わらず料理人ってわけか。 アライちゃんという食材を、会社というキッチンで調理してるってことか。 食通の友人「まーそんなとこだ。それよりさ、最近新しいサービスを始めたんだ!」 何だ? 321 : ◆19vndrf8Aw [saga]:2017/09/15(金) 00 17 15.51 ID jHMa/RFGo 食通の友人「アライちゃん育成場の見学コースと、餌やり体験コーナーだ!頭イカれた奴らがワンサカやってきて、アライちゃん達に死ぬほど餌食わせてるぜ!」 …類は友を呼ぶんだな。 報告書11 ~フレンズの成長スピード~ パート4へ戻る
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みんなのページ作ったぜよ名簿で自分の名前を押すのじゃ -- (伝説龍) 2013-02-18 18 09 58 ミスって何か送ったかも(謝 -- (煌黒龍) 2013-02-19 16 32 30
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【妄想属性】(∪^ω^)わんわんお! 【作品名】(∪^ω^)わんわんお! 【名前】(∪^ω^)わんわんお! 【属性】(∪^ω^)わんわんお! 【大きさ】大型犬並み 【攻撃力】大型犬並み 【防御力】大型犬並み 【素早さ】大型犬並み 【長所】(∪^ω^)わんわんお! 【短所】(∪^ω^)わんわんお! 【説明】(∪^ω^)わんわんお! 【備考】(∪^ω^)わんわんお! 【補足】(∪^ω^)わんわんお! ◆考察記録--------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------- 283: ↓◆Dx1YUujOgw:20/02/10(月)22 07 20 ID Hc.v1.L1 × (∪^ω^)わんわんお! 考察 △or×ケルベロス 三つ首の犬なので不利 △ハチ 秋田犬は大型犬。同じ大型犬相当 ○ダンジュウロー 紀州犬は中型 ケルベロス ≧ハチ =(∪^ω^)わんわんお!>ダンジュウロー
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クリムガノフ少将が開発した手榴弾。 ふたを開くとスイッチが入り、5秒後に爆発する。ご入用の方はスレまで。
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クモ類や多足類、プランクトン系などをモチーフにした怪人の一覧。 ア行 カ行 サ行 タ行 ナ行 ハ行 マ行 ア行 アメーバ メタル忍者テッコツメーバ:忍風戦隊ハリケンジャー バーミア兵:爆竜戦隊アバレンジャー メーバ:動物戦隊ジュウオウジャーアムメーバ:動物戦隊ジュウオウジャー ウデムシ ベルバーワーム:仮面ライダーカブト ベルバーワーム ロタ:仮面ライダーカブト ウミサソリ 守護騎士カンブリ魔:獣電戦隊キョウリュウジャー カ行 カギムシ 獏のエルムガイ夢:天装戦隊ゴセイジャー カタツムリ スネイルオルフェノク:仮面ライダー555 魔化魍ヌリカベ:仮面ライダー響鬼 コキリアワーム:仮面ライダーカブト スネールイマジン(オス):仮面ライダー電王 スネールイマジン(メス):仮面ライダー電王 爆発弾サイマ獣 ガスガイル:救急戦隊ゴーゴーファイブ 霧吐き忍者キリキリマイ師:忍風戦隊ハリケンジャー ネッシーのウオボ渦:天装戦隊ゴセイジャー チーターカタツムリ:スーパーヒーロー大戦GP 仮面ライダー3号 寄生虫 災魔寄生獣パラサイト:救急戦隊ゴーゴーファイブ グローディ・ロイコディム:王様戦隊キングオージャー クモ ズ・グムン・バ:仮面ライダークウガ ディスパイダー:仮面ライダー龍騎 ディスパイダー・リボーン:仮面ライダー龍騎 ソロスパイダー:仮面ライダー龍騎 ミスパイダー:仮面ライダー龍騎 レスパイダー:仮面ライダー龍騎 スパイダーオルフェノク:仮面ライダー555 スパイダーアンデッド:仮面ライダー剣 魔化魍ツチグモ:仮面ライダー響鬼 魔化魍オオアリ:仮面ライダー響鬼 魔化魍ヨロイツチグモ:仮面ライダー響鬼 魔化魍カエングモ:仮面ライダー響鬼 アラクネアワーム ルボア:仮面ライダーカブト アラクネアワーム フラバス:仮面ライダーカブト アラクネアワーム ニグリティア:仮面ライダーカブト ブラキペルマワーム ビリディス:仮面ライダーカブト ブラキペルマワーム オーランタム:仮面ライダーカブト タランテスワーム パープラ:仮面ライダーカブト スパイダーイマジン(赤目):仮面ライダー電王 スパイダーイマジン(緑目):仮面ライダー電王 蜘蛛男:仮面ライダー電王 スパイダーイマジン(超電王):仮面ライダー電王 スパイダーファンガイア:仮面ライダーキバ スーパークライス要塞:仮面ライダー×仮面ライダー W&ディケイド MOVIE大戦2010 スパイダー・ドーパント:仮面ライダー×仮面ライダー オーズ&ダブル feat.スカル MOVIE大戦CORE ロイミュード(スパイダー型):仮面ライダードライブ巨大ロイミュード(スパイダー型):仮面ライダードライブ ロイミュード018:仮面ライダードライブ スペース蜘蛛男:スーパーヒーロー大戦Z 大蜘蛛大首領:超スーパーヒーロー大戦 キルバス/仮面ライダーキルバス:ビルド NEW WORLD 仮面ライダークローズキルバスパイダー キルバススパイダーフルボトル スパイダーメギド:萬画仮面ライダーバスター スパイダー・デッドマン:劇場版 仮面ライダーリバイス 仮面ライダーデモンズ:仮面ライダーデモンズ スパイダーマルガム:仮面ライダーガッチャードキャッチュラ ネジソフィア:電磁戦隊メガレンジャー 策士サイマ獣 スパイダラス:救急戦隊ゴーゴーファイブ 磁石忍者ジシャックモ:忍風戦隊ハリケンジャー アモーレ星人 バーチョ:特捜戦隊デカレンジャー 銘観音:獣拳戦隊ゲキレンジャー ゴズナグモ:侍戦隊シンケンジャー 妖怪ツチグモ:手裏剣戦隊ニンニンジャー アラクネーマイナソー:騎士竜戦隊リュウソウジャー ゲジ チュパカブラの武レドラン:天装戦隊ゴセイジャー サ行 サソリ ゴ・ザザル・バ:仮面ライダークウガ スコーピオンロード レイウルス・アクティア:仮面ライダーアギト スコーピオンオルフェノク:仮面ライダー555 スコーピオンアンデッド:仮面ライダー剣 ティターン:仮面ライダー剣 魔化魍ノツゴ:仮面ライダー響鬼 スコルピオワーム:仮面ライダーカブト スコーピオンイマジン:仮面ライダー電王 デストロン戦闘員:仮面ライダーディケイド 鎧武者怪人 不完全体:仮面ライダー×仮面ライダー オーズ&ダブル feat.スカル MOVIE大戦CORE鎧武者怪人 完全体:仮面ライダー×仮面ライダー オーズ&ダブル feat.スカル MOVIE大戦CORE スコーピオン・ゾディアーツ:仮面ライダーフォーゼスコーピオン・ノヴァ:仮面ライダーフォーゼ ラミイ:恐竜戦隊ジュウレンジャー ラミイスコーピオン:恐竜戦隊ジュウレンジャー バラダーツ:超力戦隊オーレンジャー ジョキバリッカー:激走戦隊カーレンジャー サソリネジレ:電磁戦隊メガレンジャー コルシザー:星獣戦隊ギンガマン 三の槍 マンマルバ:忍風戦隊ハリケンジャー 三の槍 マンマルバ(成体):忍風戦隊ハリケンジャー 三の槍 マンマルバ(暴走体):忍風戦隊ハリケンジャー 獣人ソリサ:獣拳戦隊ゲキレンジャー 天狗のヒッ斗:天装戦隊ゴセイジャー ザトウムシ ブロッケン妖怪のセマッタ霊:天装戦隊ゴセイジャー ゾウリムシ ゾーリ魔:獣電戦隊キョウリュウジャー巨大ゾーリ魔:獣電戦隊キョウリュウジャー タ行 ダンゴムシ ドルマー:星獣戦隊ギンガマン ツチノコのト稀ヅ:天装戦隊ゴセイジャー ダンジーム:王様戦隊キングオージャーデズダンジーム ダイヤモンドダンジーム ダニ アキャリナワーム:仮面ライダーカブト 河童のギエム郎:天装戦隊ゴセイジャー タニシ 魔化魍ドロタボウ:仮面ライダー響鬼 シェルガ:魔進戦隊キラメイジャー邪面獣マンリキシェルガ 邪面獣ステージシェルガ 邪面獣ハエジゴクシェルガ 邪面獣セッチャクザイシェルガ 邪面獣キョウリョクセッチャクザイシェルガ 邪面獣シールドシェルガ 邪面獣ジイシキシェルガ タニジーム:王様戦隊キングオージャーデズタニジーム タランチュラ タランチュラアンデッド:仮面ライダー剣 ドーラタランチュラ:恐竜戦隊ジュウレンジャー バラタランチュラ:超力戦隊オーレンジャー ビッグフットの筋グゴン:天装戦隊ゴセイジャー ナ行 ナメクジ スラッグオルフェノク:仮面ライダー555 ヨルムンガルド:仮面ライダーウィザード 爆発弾サイマ獣 ガスガイル:救急戦隊ゴーゴーファイブ クグツカイ:侍戦隊シンケンジャー ナメーロ・バッチョ:快盗戦隊ルパンレンジャーVS警察戦隊パトレンジャー ハ行 ヒル ブラッドサッカーイマジン:仮面ライダー電王 ヒルカメレオン:仮面ライダーディケイド ヒルリンドウ:爆竜戦隊アバレンジャー 冥獣リーチ:魔法戦隊マジレンジャー アゼミドロ:侍戦隊シンケンジャー ケサランパサランのペサラン挫:天装戦隊ゴセイジャー ヒルドン:魔進戦隊キラメイジャー邪面獣ジャグチヒルドン 邪面獣クラウドヒルドン 邪面獣ワナゲヒルドン 邪面獣ジュークボックスヒルドン 邪面獣トルソーヒルドン 邪面獣カートヒルドン ヒルビル・リッチ:王様戦隊キングオージャー プランクトン マッハのズテルS:天装戦隊ゴセイジャー マ行 ミジンコ ベ・ジミン・バ:仮面ライダークウガ 現金強奪犯キース:未来戦隊タイムレンジャー ジェンコ・コパミーノ:快盗戦隊ルパンレンジャーVS警察戦隊パトレンジャー ミミズ ワームオルフェノク:仮面ライダー555 ミミズ男:仮面ライダー電王 冥獣ワーム:魔法戦隊マジレンジャー ブロブの膜イン:天装戦隊ゴセイジャー デズナラク8世:王様戦隊キングオージャー ムカデ メ・ムガド・バ:仮面ライダークウガ センチピードオルフェノク:仮面ライダー555 センチピードアンデッド:仮面ライダー剣 魔化魍ロクロクビ:仮面ライダー響鬼 ジオフィリドワーム:仮面ライダーカブト マスカレイド・ドーパント:仮面ライダーWT2マスカレイド・ドーパント:仮面ライダーW オオムカデ:忍者戦隊カクレンジャー ムカデネジレ:電磁戦隊メガレンジャー ドレッドレッダー:星獣戦隊ギンガマン 首領タウ・ザント:忍風戦隊ハリケンジャー 二の槍 チュウズーボ:忍風戦隊ハリケンジャー ムカデンパンジー:爆竜戦隊アバレンジャー 獣人カデム:獣拳戦隊ゲキレンジャー 魔姫:炎神戦隊ゴーオンジャー魔忌:炎神戦隊ゴーオンジャー魔鬼:炎神戦隊ゴーオンジャー オオツムジ:侍戦隊シンケンジャー ミイラのゼイ腐:天装戦隊ゴセイジャー 上級妖怪オオムカデ:手裏剣戦隊ニンニンジャー
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前ページ次ページ上条さんと美琴のいちゃいちゃSS/こいぬのおくりもの 美琴がマロンを助けてから三週間が過ぎた。つまりマロンが完治するまであと一週間ということになる。 その日も週末ということで美琴は一日中上条の部屋にいて、マロンと遊びつつ上条の勉強を見ていたのだが、 「スースー……」 今は完全にお昼寝モードに入っている。 例によって例の如く上条のベッドを占領して眠っているのだが、今日の様子はいつもと少し違う。ベッドの上で眠っているのは美琴だけではないのだ。 「スースー……」 美琴の傍らにマロンまで眠っていた。 「どうもこの家での順位、俺が最下位になりつつあるような……。一応家主は俺のはずなのに……」 結果として上条はベッドから伸ばされた美琴の手を握りつつ参考書を眺めるという、上条にとってはあまり効果的とはいえない勉強方法を採る羽目になっていた。 「でも」 上条はベッドの上の美琴を見た。 「寝てる時は本当にかわいいのにな、コイツ。本人に自身は自覚ないんだろうけど。それに……」 上条はさらに美琴の傍らに眠るマロンを見た。 先ほどまで美琴とボールで遊んでいたためだろうか、美琴に体を寄せ、安心しきった顔で熟睡している。 「問答無用でこっちはこっちでかわいいし。……そうだ、写真撮っとこ」 上条は美琴とマロンが丁度うまくフレームの中に入るようにして携帯で撮影し始めた。 本人にまったく自覚はないが、その行動はまさしく妻や子にメロメロになっている親バカな父親である。 そうしているうちに、やがて上条も美琴達の醸し出す穏やかな雰囲気に影響されたのか、器用に美琴の手を握りながらベッドにもたれかかると、座ったまま眠りに落ちていった。 すやすやと眠る二人と一匹。そんな中で最初に目を覚ましたのは美琴だった。 目覚めた美琴はまだ勉強しないといけないからと、上条を起こそうとした。しかしその気持ちよさそうな寝顔を見ているうちに、もう少し寝かしておいてもいいかという気持ちが美琴の中に起こり、結局上条はそのまま眠り続けることになった。 そっとベッドから下りて上条を普通に床に寝かせた美琴はその傍らに座り、彼の右手を自分の脚の上に置く。そして上条の体に自分にかけられていた毛布を掛けると、ベッドの上で眠っているマロンをそっと胸に抱いた。 美琴は改めて上条をじっと見つめる。 「こんな美少女が側で寝てたってのに、襲おうともしないで無邪気な顔して寝てるなんて。何考えてんのよ、アンタは」 美琴は上条の頬を指で軽く突いた。 「アンタさ、気づいてる? 私、アンタのこと大好きなんだよ。もちろんマロンのことも大切だけど、ここにいるのがアンタだから、上条当麻だから、私、毎日こんな風にここに来て色々世話焼いてるんだよ。ねえ、私の想い、アンタに届くかな? アンタは私のこと、好きになってくれるかな?」 美琴はずっと鼻をすすった。 「私、毎日楽しいよ。誰に遠慮しなくたってアンタといっしょにいられるし、ケンカなんかしなくたってアンタは私のことを見てくれる。でもこれって、マロンがいてくれてるから、なんだよね。マロンの世話をするって理由があるから、アンタは私が側にいても普通に受け入れてくれるんだよね」 美琴は小さくため息をついた。 「そっか、結局私達って、何も変わってないんだ……」 美琴はゆっくりと首を振った。 「変わってない。だからいつか私達の関係は、昔のように、ただのケンカ相手に戻る……。イヤ、そんなのイヤ……。今楽しいもん、アンタと仲良くできて楽しいもん。知っちゃったから、この楽しさを知らなかったときには、戻りたくないよ……。マロンの馬鹿、どうしてこんな楽しいこと、私に教えたりしたの……アンタが来なければ、知らずにすんだかもしれないのに。どうしてくれるのよ……」 瞳を潤ませた美琴はマロンの体を優しく撫でた。 「ねえ、当麻。どうすればアンタは私のこと、好きになってくれるの? 教えて、当麻。私、ずっとアンタといっしょにいたいの。ずっとずっと仲良くしていたいの。ねえ、お願いだから教えて、どうすればいいの。ねえ、当麻、当麻……」 美琴の瞳からぽろぽろと涙がこぼれだした。拭っても拭っても涙はとどまるところを知らず流れ続ける。 そんな時、暖かい物がぺろりと美琴の頬を拭った。 「え?」 それはいつの間にか目を覚ましていたマロンだった。 マロンは心配そうな顔をしてペロペロと美琴の頬を伝う涙を舐め始めた。 そんな顔をしないで、泣かないで、マロンの目はそう美琴に語りかけていた。 「……ごめん。ありがとう、マロン」 美琴はマロンをぎゅっと抱きしめた。 気がつくと、美琴の涙は止まっていた。 「ごめんねマロン。そうだよね、アンタは全然悪くない。だって、今のこの楽しい時間をくれたのはマロンだもん。そうだよ、むしろマロンに感謝しなきゃいけないのよ……。本当にありがとう、マロン……」 数日後の放課後。その日もなんとか補習を回避した上条は教室で帰り支度をしていた。 そんな上条にニヤニヤしながら土御門が声をかけた。 「にゃー、カミやん。今日もカミやんは補習じゃないのかにゃー」 「まあな」 「それもこれも全て愛しの美琴姫のおかげというわけなのかにゃー。羨ましいにゃー、舞夏は勉強教えてくれないからにゃー」 「別に愛しとかそういうわけじゃ……まあ、美琴のおかげってのは事実だけどな。じゃあな土御門」 「おう、また明日会おうぜい」 上条は土御門と別れて教室を出た。そんな上条を追う者も、追求する者も誰もいない。 「それにしても、最初のあれは何だったんだろうな。今となっては誰も何も言ってこない」 上条はここ最近、すっかりおとなしくなったクラスメートや学校の人間について一人呟いた。 クラスメート達は美琴が超電磁砲で吹っ飛ばしてからも、しばらくの間は色々と上条に突っかかってきていた。 しかし人の噂も七十五日というからだろうか、気がついた時には誰も上条が美琴といっしょにいることについて何も言わなくなっていた。 「やっぱりみんな暴れるネタが欲しかっただけってことか。一通り暴れ回ったら後はもうどうでもいいと。なんだかな」 どこか釈然としない思いが上条の心に浮かんでくる。 しかし、 「まあ、平和が一番か。これでいいんだよな」 上条は小さくうなずくと、足取り軽く美琴が待つ校門へ走っていった。 本命を美琴一人に絞ってくれるなら、上条のフラグ体質で自分達が侘びしい思いをすることもなくなるのでは。ならば浮気せずにおとなしく美琴と結ばれてくれ。 実を言うとこれがクラスメート達、ひいては学校中の男子生徒達の本心なのだが、幸か不幸か上条は知るよしもなかった。 学校を出た上条は、自分を待ってくれていた美琴といっしょに並んで歩き始めた。 上条は隣を歩く美琴をチラリと見た。 「なあ美琴。マロン、元気になってきたよな」 「うん、もうほとんど完治してるって先生も言ってたしね」 「それに拾った時から考えたら、どんどん大きくなってる」 「そうね、あのケージもちょっと手狭かもしれないわね。どうしよ、そろそろ新しいの買う?」 「いや、ケージはもういらない。もうすぐ、いらなくなる……」 「ん? アンタ何言ってるの、ケージがいらなくなるなん、て……まさか……」 美琴はごくりとつばを飲み込むと険しい顔つきになった。 それに対して上条の顔からは表情が消えた。 「……ああ。そろそろ、潮時だと、思う」 「イヤよ、何よそれ。そんなのイヤよ、絶対」 ぴたりと立ち止まった美琴は、上条からじりじりと距離を取りだした。 上条も立ち止まったが、じっと美琴を見るだけで足を動かそうとはしなかった。 「約束だったろう。マロンの怪我が完治するまでだって。後の事は、ちゃんと考えなきゃいけないって」 「でも、そんな……」 美琴はぷるぷると首を横に振った。 「お前だって、心のどこかでわかってたんじゃないのか? いつまでもマロンといっしょにいることはできないって。マロンはこれからどんどん大きくなる。わかるだろ、マロンは大型犬のゴールデンレトリーバーの雑種だ。それにマロンの太い足、あれだけでもかなり大きくなることははっきりしてるらしい」 「…………」 美琴は何も答えなかった。 「あんな寮の部屋で大型犬を飼えると思うか? 散歩に行く時だって、毎回どうやって連れ出すんだよ。チワワみたいな小型犬と違って、きちんと散歩させないとかわいそうなんだぞ。それに大型犬は一度きちんとした躾を受けた方がいいんだ。むやみに人を噛んだりしないようにとか、無駄吠えをしないようにとか。そういうことだってあの部屋にいたままじゃできないんだ。マロンがこれからも人間といっしょに生きていくためには絶対に必要なことができないんだ」 「…………」 上条の言葉を聞いているうちに、徐々に美琴から表情が消えていった。 美琴は冷たい目で上条を見つめた。 「……ずいぶん詳しいのね、いつの間に調べたの?」 「カエル先生が教えてくれたんだ。このままじゃ、マロンがかわいそうになるって」 「そう……」 「だからな、ちゃんと俺達でマロンの新しい居場所を探してやろうぜ。確実にマロンのことを託せて、できることなら俺達もたまにはマロンに会えるような、そんな新しい居場所を。な!」 「……うるさい」 「え?」 「うるさい、うるさい、うるさい、うるさい、黙れ腐れ馬鹿当麻! 私はマロンと離れたくなんてない、だって私はマロンの母親なのよ! 絶対、絶対、絶対、イヤ! この人でなし! なんでそんな無責任なこと言うのよ! アンタなんて、アンタなんて大嫌いよ!!」 「お前の気持ちもわかるけど、マロンだっていつまでも小さい子犬じゃないんだ! ちゃんと考えてやれよ!」 「黙れって、言ってんでしょうが――!!」 バチィッと美琴は雷撃の槍を上条に向かって投げつけると、だっと走り出した。 「くっ……」 間一髪それを右手で受け止めた上条はギリッと奥歯を噛みしめた。 「馬鹿はどっちだ。ちゃんと信頼できる人に託すのだって、飼い主の責任なんだぞ……」 この日、美琴が上条の前に再び姿を現すことはなかった。 重い足を引きずりながらなんとか家に帰ってきた上条は、出迎えてくれたマロンの頭を愛おしそうに撫でた。 「悪いな、マロン。今日は美琴、来ないんだ。俺が怒らせちまった」 上条の言葉を理解しているのかしていないのか、マロンはしっぽを振りながらケージの隅からゴムボールを持ってきて上条を見上げた。 「そっか、ちょっと遊ぶか」 上条はマロンを抱き上げて床に置くと、ゴムボールでマロンと遊び始めた。 「俺だって、マロンと離れたくなんかない。俺がいて、マロンがいて、美琴がいて、そんな生活が当たり前になってるんだ。誰が、誰がこの生活を終わらせたいもんか。なのに、ちくしょう、美琴の馬鹿野郎が……」 マロンの相手をしながらごしごしと目元をこすった上条は、携帯電話を取り出した。 上条が知る、数少ない「信頼できる人」に連絡するために。 翌朝、上条は気だるそうにベッドから起き上がった。 頭をゆっくり振ると、あくびをかみ殺しながら目をしばたたかせる。 何気なく時計を見るとまだ七時にもなっておらず、そのことからも昨夜よく眠れなかったのは明らかだった。 「結局美琴の奴、連絡一つよこさなかったな。けど、いいのかよ、お前はこれで……」 上条が吐き捨てるように呟いた時、音もなく玄関のドアが開いた。 「……やっと、来たのか」 玄関に目をやることもなく上条はぼそりと呟いた。 「来たわよ」 玄関の外に立っていたのは美琴だった。 「先に言っておくけど、私、今日は学校休むから」 美琴は強い意志をその瞳に宿らせて上条を見た。 上条も負けじと美琴を見返した。 「奇遇だな、俺もそのつもりだ」 「アンタは成績やばいんじゃないの? そんなことして大丈夫なの?」 「大丈夫じゃないけど、なんとかするさ。その時はまた勉強見てくれ」 「……気が変わってなければね」 「それは心強い」 上条はここでいったん言葉を句切った。 「お前も色々言いたいことはあるんだろうけど、まずは腹ごしらえだ。マロンの、な」 美琴はこくりとうなずいた。 「アンタのも作ってあげるわよ、私も朝ご飯食べてないし」 朝食を済ませた後、二人は向かい合ったまま黙って座っている。 やがてぽつりと美琴が口を開いた。 「昨日の夜、寝ないで一晩中考えたわ。考えて、考えて、考えた……」 「それで、どうするんだ?」 「答える前に一つ確認したいんだけど」 「ん?」 「アンタにとって、マロンて何?」 自分をじっと見つめる美琴を見て、上条はふうと息を吐いた。 「今更適当なこと言ったって仕方ないよな、わかった。マロンは、俺の大切な家族だ」 上条の答えを聞き、美琴は目を閉じ小さくうなずいた。 「そう、ありがとう。それが聞けて決心がついたわ」 「決心?」 「うん、私、当麻の言うことに従うことにする。アンタが言ってることが一番、正しい、と思うから……」 「そうか。ありがとうな、美琴」 美琴は静かに首を横に振った。 「ううん、お礼を言うのは私の方。今の生活に浮かれてた私と違って、アンタはマロンにとって一番大切なことを、ちゃんと考えてくれてた。アンタだって、マロンと離れるの辛いのに……」 「何言ってんだ、母親のお前に比べたら大したことねえよ」 「謙遜しないでよ。それよりも、詩菜さんやお母さんにはちゃんと連絡したの?」 「ああ、昨日のうちにな。ん? ちょっと待て、なんでお前そのことを!?」 上条は目を丸くして大声を出した。 美琴は小首を傾げてふふんと笑顔を浮かべた。 「アンタこそ何言ってるのよ。アンタが昨日言ったんでしょ、確実にマロンを託せて私達もマロンに会える場所って。そんなの、うちの実家か当麻の実家くらいしかないじゃない。アンタとの付き合いも結構長くなってきたしね、それくらいわかるわよ」 「参ったな」 上条は困ったように頭をかいた。 「それで、二人共に連絡したの?」 「ああ、向こうの様子もわからないし、どういう形で受けて入れてもらえるかもわからないしな。そもそもマロンを受け入れてくれるかすらわからなかったわけだし」 「で、二人はなんて?」 「結論から言うと、二人とも構わないそうだ。あんなかわいい犬、大歓迎だって二人とも言ってたぜ」 「かわいいって、写真送ったの?」 「そう、やっぱりこういうのはアピールも問題だからな。とびきりの写真を送った、ほれ」 上条は携帯を開いて詩菜達に送ったという写真を見せた。 「へえ、よく撮れてるじゃない。で、他にはどんな写真撮ってるのよ?」 そう言いながら美琴はさりげなく上条の携帯のメモリチェックを始めた。 「おおおい、お前、どさくさに紛れて何やってんだ!」 「いいじゃない別に、減るもんじゃないんだし」 「お前そればっかだな、いい加減にしろ! 俺のプライバシーが減るどころかなくなるだろうが!」 「知ってるのは私だけなんだから別にいいじゃない、ケチ」 上条の携帯を取り合って二人が暴れ始めた時、そのやりとりを妨害するかのように上条の携帯が鳴った。 「さっさと返せよ」 上条は美琴から無理矢理携帯を奪い耳に当てた。 「もしもし……あ! み、美鈴さん、おはようございます!」 「お母さん?」 電話の相手は美琴の母、美鈴だった。 上条は電話に出るとぺこぺこと頭を下げた。 「昨日はすいませんでした、いきなりあんな電話をして。え、ああ母さんとももう、はい。そうですか、ご主人も……わかりました、ありがとうございます。で、結局……はい、なるほどわかりました。それで、いつ? はい、週末、ですか……わかりました。ご足労おかけします、はい、ではまた」 電話を終えた上条に、美琴は興味津々といった様子で顔を近づけた。 「ねね、お母さん、なんて?」 しかし上条はそんな美琴を手で制した。 「悪い、説明する前に俺の実家の方にも電話しておかないといけないんでな」 そう言うと上条は再び電話を耳に当てた。 「もしもし、母さん? うん、今美鈴さんから連絡があった。……うん、じゃあ美鈴さんが言った通りでいいってこと? そう、ありがとう。本当に、感謝の言葉もないよ。あとさ、訓練のことなんだけど……うん、へえ、そうなんだ、今はそんなのがあるんだ。うん、なんか安心した。それから、父さんは? ……そう、なんだよそれ。変にかっこつけるんじゃねえって伝えておいてくれ。でも、良かった、本当に。じゃあ、マロンのこと、本当に頼むから、うん。じゃあ」 電話を切った上条はほうっと息を吐いた。 「ねえ、もういいでしょ? 説明してよ」 美琴は目を爛々と輝かせながら上条を見る。もう我慢の限界が近いようだ。 上条はそんな美琴を見ながらぽりぽりと頭をかいた。 上条はこほんと咳払いをした。 「えっと、そうだな。まずはマロンの新しい家は、俺の実家に決まった」 「私じゃなくて当麻の家? どうして?」 「うーん、単純に俺の母さんが一番家にいる時間が長いから。俺の父さんもお前の親父さんも、海外赴任で基本的に家にいないし、美鈴さんも大学があるから家を空けることが多い。で、俺の母さんは専業主婦」 「なるほど、そう考えたら確かに詩菜さんが一番適任ね」 美琴はうんうんとうなずいた。 「家自体は俺の方もお前の方も一戸建てだからなんの問題もないんだけどな、まあそういうわけだ。でも、マロンを育てることに関しては両家が協力するらしい。家が近いし、なによりみんなすっかりマロンが気にいっちまったって」 「みんなって、私や当麻のお父さんも?」 「ああ、母さん達が写真を転送してくれててな。俺の父さんもお前の親父さんも、マロンが気に入ったそうだ」 「そう」 「それに、気に入ったっていうのもあるんだけど、なんか俺の父さんは、俺が頼み事をしてくれたことそのものが嬉しかったらしくて、二つ返事だったそうだ。まったく、馬鹿親だよな」 上条は刀夜を小馬鹿にしたように笑った。 「馬鹿はどっちよ……」 しかし美琴は気づいていた。上条の顔に浮かぶ、照れたような、それでいて隠しきれない嬉しさの表情に。 「それから訓練のことだけど、最近は飼い主もいっしょに訓練する必要があるとかで、家に住みながらできる出張訓練サービスが受けられるそうだ。その手続きはもう母さんが済ませたらしい、昨日の今日で」 「そう。なら、マロンは引っ越したすぐ後に訓練所行きになる、なんて寂しい思いをしなくて済むのね」 「そういうことだ。それで後は、いつ、マロンを引き取りに来るか、なんだけどな……。今週末だ」 「今週末? そんな、じゃあもうあと二日しかないじゃない!」 「そうなるな。でも、向こうの都合だってあるし、マロンのこれからのことを考えたら仕方ない事じゃないか? まあ、そういうことだ。で、時間は明後日の日曜日の午後五時。来てくれるのは美鈴さん」 「…………」 「というわけで説明は以上だ。質問は?」 美琴はふるふると首を横に振った。 「そうか。じゃあ完璧ってわけじゃないけどとりあえずの区切りがついたってことで、後で病院に行くか」 「病院? 何しに?」 「もちろんマロンの怪我が治りきったか確認してもらわないと。それができてないと、電車での移動なんてマロンにさせられない。それにさ」 「それに?」 「一度くらい、マロンと散歩したくないか? 許可もらいたい、だろ?」 上条の言葉に美琴はぱあっと表情を輝かせた。 「したい、したい! よし、そうと決まったら今すぐ病院行くわよ、マロン! ……あれ、どうしたのマロン?」 「……美琴、俺が言うのもなんだが学習能力持とうな。お前が大声で病院なんて言うからマロン、すっかりおびえてるから」 こうして二人と一匹は昼食後、病院に向かった。 病院で冥土帰しに診察してもらったところ、マロンの怪我は既に完治しており、電車での移動も、散歩も構わないということだった。 そして治療が終わった時に、上条達は冥土帰しに礼を言うと共にマロンのこれからのことを伝えた。 冥土帰しは黙って二人の話を聞き続けた。彼が口にした言葉はただ一言、美琴に対しての「よく決断したね」という言葉のみだった。 病院からの帰り道、二人は河川敷にやってきた。二人が何度か決闘したこともあるあの河川敷だ。 二人は河川敷に降り立つときょろきょろと辺りを見回した。夕方、完全下校時刻が近いこともあって二人以外もう誰もいない。 上条は人の気配がないことを確認するとキャリーを下ろした。そして鼻歌を歌いながらマロンを出し、ハーネスとリードを付けた。 「さあ、初めての散歩だ。ただ病み上がりってことで今日はちょっと歩くだけだけどな。これから徐々に慣れていかなきゃな、マロン」 「うん、でも本当はその慣れるのだって、私達がマロンといっしょにやっていけるはずだったんだよね……」 「もう言うなよ。俺達が学園都市にいる以上、どうしようもないことなんだ……」 上条はマロンに付けたリードを美琴に渡すと、右手で彼女の手を握った。 美琴は小さくうなずくとゆっくりと歩き出した。 「さ、マロン。ちょっとだけだけど、散歩しよ」 約一月ぶりの外の世界ということで初めは少し緊張していたマロンだったが、すぐに慣れたらしく得意げな表情で意気揚々と歩き出した。 美琴も上条もそんなマロンを複雑な思いで見つめていた。 こうして、この日もいつものように過ぎていった。 そして二日後。とうとう、マロンが美琴や上条と別れる日がやって来た。 「ねえ当麻、やっぱりお母さんに帰ってもらうわけには……いかないよね、わかってる」 午後四時半。モノレールの駅で上条と共に御坂美鈴を待っていた美琴はこう上条に話しかけていた。 上条は本日何度目かもわからないため息をついた。 「もう諦めろよ。何も今生の別れってわけじゃないんだ、な」 「うん、でも……」 美琴は胸に抱いているマロンをじっと見た。 本来ならば暴れるのを見越してキャリーの中に入れておいた方がいいのだが、どうしてもと言う美琴に折れる形で、こうしてマロンは美琴に抱かれていた。 しかし、今まで来たこともない場所、そしてどこか悲壮感を漂わせる美琴の様子にマロンはガタガタと震えていた。 「マロン、こんなに震えて怖がってる。ねえ、こんな状態で引っ越せるの?」 「最初だけだ。最初は確かに怖がるだろうけど、すぐに新しい生活にも慣れてくれる。まだ子犬だから大丈夫、ちょっと寂しいけどな」 「……うん」 小さくうなずくと、美琴はそっと上条に寄りかかる。 「…………!」 美琴の肩に手を乗せていた上条は、彼女の突然の行動に文字通り固まった。 「ちょ、おい!」 「……お願い、マロンとこうしてるだけじゃまだ足りないの。心の中が」 不安そうに呟く美琴に上条ははあっとため息をついた。 「こうしてると、お前も普通の女の子って感じがするんだけどな」 「……今だけは怒らないでいてあげる、普段だったら許さないわよ」 「はいはい」 そう言いながらも上条から離れようとしない美琴と、右手を移動させそんな彼女を抱きしめるような体勢になる上条。 駅の中になんとも言えない一種独特な空間が形成されていた。 「うーん、親が見てないうちにずいぶんラブラブになっちゃったのね、二人とも。でもいい加減私の存在に気づいてくれてもいいと思うのよね」 「…………!」 上条達はばっと声のした方を向く。 そこにはニヤニヤと笑みを浮かべる美鈴がいた。 「か、か、かかかあしゃん!! い、いちゅちゅからそ、しょこに!! みゃだじきゃんじゃないでしょ!!」 「色々とあってちょっと早めに来ちゃっただけよ。それにしても美琴ちゃん、ラブラブタイムを邪魔されて焦ったのはわかるけど、もう少し落ち着いてね」 美鈴は苦笑いを浮かべながら二人に向かって手を振っていた。 「あ……か、かは……こきゃ……」 「えーと、美鈴さん。美琴が焦って呼吸困難起こしそうになってるんで、あまりこういうことはしないで下さい」 上条がすっと美琴と美鈴の間になるような位置に立った。 「あー、上条くん、さりげなく美琴ちゃんをかばってる。うーん、やるわね!」 美琴はぐっと右手の親指を突き出した。 「はあ……」 上条はこめかみに指を当てた。 「だからそうやって人をからかうのはいい加減止めて下さい」 「えー、いいじゃない。こうやって美琴ちゃんで遊ぶと楽しいんだもん」 「まったく、少しは歳考えてくれよこの人……」 「……何か言った?」 「美鈴さんは今日もおきれいですね」 急に声のトーンを落とした美鈴に、上条も冷静な態度で返した。しかし上条の表情が多少引きつっているのは紛れもない事実であった。 「うーん? あ、その子がマロンちゃんね! イヤー、かわいい! 写真で見るよりずっとかわいいじゃない!」 なおも上条を追求しようとした美鈴だったが、ふと美琴が抱いているマロンが目に留まったらしく、あっさり上条を解放した。 「あー、美琴と反応いっしょだ……」 上条は美鈴の反応にデジャヴュを感じていた。 そして上条の感想をよそに美琴と美鈴の間ではいつの間にかマロンの争奪戦が始まっていた。 「ねえ、マロンちゃん貸してよ! いいでしょ!」 「イヤよ、どうせお母さんは後でいくらでも触れるんだから今は私がずっと抱いておくの!」 「いいじゃない、ケチ!」 「ケチじゃないわよ!」 「ブー、じゃあ上条くんに抱きつくからそっち貸して」 「こっちはもっとダメ!」 「美琴ちゃんのけちんぼ。減るもんじゃあるまいし」 「減るのよ!」 「……何が? あの、それはともかく二人とも、そろそろ終わりにしないか? 時間もあんまりないし」 「え? あ、そうね。ちゃんとマロンのこととか話しないといけないわね」 噛みつかんばかりの勢いで美鈴に顔を近づけていた美琴は、あっさりと美鈴から離れた。 美琴は胸に抱いたマロンの顔を美鈴に近づけた。 「改めて紹介するわね、この子がマロン。一ヶ月前私が拾った犬よ」 「うんうん、上条くんからもらった写真通りのかわいい犬ね。これからよろしくね、マロンちゃん」 そう言って美鈴はマロンの頭を撫でる。 初めは緊張して嫌そうにしていたマロンだったが、美鈴から美琴と似たような雰囲気を感じたのだろうか、やがておとなしく頭を撫でられ始めた。 「あら、意外とあっさり撫でられてるわね」 「ふふん。何よ美琴ちゃん、面白くないの?」 「別に、そんなわけじゃ……」 美琴はすっと美鈴から視線をそらした。実際は自分の母親とはいえ、あっさりとマロンが他人に懐いたことがあまり面白くなかったのだ。 「別に驚くことじゃないでしょ。私達、親子なんだもん。それに見かけだって似てるし」 「いや、見かけなんてあまり関係ないんじゃ」 「親子だから匂いだって似てるんでしょ。ねえ、上条くん」 急に話を振られた上条はしどろもどろで返事を返した。 「へ? い、いや別に匂いのこととか言われたって俺にはちょっと」 「あらそう? じゃあ私の匂い嗅いでみる? そうしたら美琴ちゃんと比べられるわよ」 「な、何わけのわからないセクハラしてんのよアンタは! 当麻! アンタも顔真っ赤にして反応するな! そんなに人妻がいいのか、そんなに巨乳が好きか!? どれだけ節操ないのよアンタは!」 つつっと上条に近づきその頭を抱きしめようとした美鈴に、美琴は顔を真っ赤にして吠えた。 そして美琴は返す刀で上条にも噛みつく。だんだん美鈴への文句より上条への言いがかりの方が強くなっていくのはご愛敬といったところか。 「もう、美琴ちゃんたら短気なんだから」 「アンタが言うな! ほんとにもう……」 「あんまり独占欲が強いと、愛想尽かされるわよ」 「大きなお世話よ!」 美琴はブツブツと言いながら、マロンに関する基本的なデータの入ったメモリを美鈴に渡した。 これでもう、今ここでできることは何もない。 後はマロンをキャリーの中に戻し、美鈴に引き渡すだけで用事は全て終わる。 美琴はため息をつきながらマロンを撫で続けた。 「本当に、これでお別れなんだ……」 「…………」 上条は黙って美琴の側にキャリーを置いた。 美琴はチラと時計を見た。後十分ほどでモノレールが出発する時間だ。 つまり、マロンといっしょにいられる時間も後十分ほどということになる。 「当麻。手、離してくれる?」 小さく深呼吸をした後美琴が呟いた言葉に、上条の表情がこわばった。 「どういうつもりだ、美琴。今からお別れっていうときに……まさか、お前」 美琴はこくりとうなずいた。 「お願い」 「……ああ」 美琴がマロンをキャリーの中に入れ、ドアを閉めたのを確認した上条は、そっと美琴の肩から手を離した。その途端、マロンはおびえたようにケージの奥に後ずさった。 美琴はマロンのその態度に一瞬体を震わせたが、小さく頭を振ってすっと立ち上がった。 その瞳からぽたっぽたっと涙がこぼれ始めた。 「バイバイ、マロン。元気でね」 「美琴……」 上条は思わず美琴の肩に手を置こうとした。 だが、 「触らないで」 美琴の静かだが、それでいて凛とした声に気圧されるように上条は手を引っ込めた。 美琴は目元をごしごしとこすると、じっと美鈴を見つめた。 「お母さん、マロンのこと、お願いね」 美鈴はゆっくりとうなずいた。 「月並みなことしか言えないけど、上条さんといっしょに、ちゃんと育ててみせるから。美琴ちゃんが助けたこのマロンちゃんは、あなたが助けたことに意味があるような、そんな生き方をさせてみせるから」 「うん」 美琴はゆっくりと後ずさり始めた。ゆっくりゆっくりとマロンから、大切な家族から離れていった。 そんな美琴を見ながら美鈴はすっとキャリーに手をかけて持ち上げようとした。 「あ!」 その時、突然マロンが暴れ出した。 「ちょっとマロンちゃん、暴れちゃダメよ!」 慌てた美鈴が思わずキャリーを落とした。そのショックでキャリーの入り口のドアが開いてしまった。美琴が無意識に閉め方を甘くしていたのかもしれない。 キャリーから出たマロンはまっすぐ美琴に走り寄った。 「え? え?」 自分に近づいてくるマロンを見た美琴は思わず立ち止まった。 「なんで? なんで?」 呆然とする美琴。 しかしマロンはどんどん美琴に近づいてくる。 そしてとうとう、マロンは美琴に飛びついた。 「マロン!」 気がついたときには美琴はぎゅっとマロンを抱きしめていた。 マロンはペロペロと美琴の顔を舐めていた、まるで美琴の頬を伝う涙を拭うかのように。 「いや、くすぐったいよマロン」 しかしマロンが舐めても舐めても美琴の瞳からは涙が止まらなかった。 「どうして? どうして?」 マロンは美琴の疑問に答えるかのように必死で美琴の顔を舐め続けていた。 「お前の負けでいいだろ、美琴」 上条がぽんと美琴の頭に右手を置いた。 マロンに顔を舐められながら、それでも美琴には今の状況が信じられなかった。 確かに電磁波に関して鈍い動物だっている。 しかしマロンは確実に自分の電磁波を嫌っていたのだ。 だから美琴はマロンと離れる今、電磁波を放ったのだ、マロンと別れやすくなるように。 なのにそれでもマロンは自分と離されたとき、自分と別れるときに、電磁波よりも自分といっしょにいることを選んでくれたのだ。 美琴の瞳から流れる涙はまだ止まらない。 しかしそれが悲しみの涙でないことだけは誰の目にも明らかであった。 結局その後嫌がるマロンをなんとかキャリーの中に入れると、美琴はそれを美鈴に渡した。 美鈴はキャリーを受け取るとすっとモノレールに乗り込んでいった。そろそろモノレールの発車の時間だ。 「じゃあね、美琴ちゃん、上条くん」 「うん、さよならお母さん。お父さんにも元気でって言っといて」 「お元気で。後、うちの両親にもよろしくお伝え下さい」 簡単な挨拶をするうちに、モノレールの発車のベルが鳴り出した。 美琴はもうキャリーの中のマロンと目を合わせようとしなかった。それがマロンにとっても自分にとっても一番いいことだとわかっているから。 そうするうちにモノレールのドアが閉まった。ゆっくりと動き出すモノレール。それに従い遠ざかる美鈴とマロン。 最初は黙って手を振っていた美琴だったが、やがて耐えきれなくなったかのように走り出した。 「マローン、バイバーイ! きっと会いに行くからねー!」 ホームの端まで来た美琴は立ち止まると、モノレールが見えなくなるまで手を振り続けていた。 「どうする? 今なら無料で貸し出すぞ、ここ」 手を振るのを止めた美琴の背後に立ち彼女に声をかけた上条は、冗談めかして自分の胸を指さした。 しばらくじっと上条の胸を見ていた美琴はやがてゆっくりと首を横に振った。 「何言ってるのよ。せっかくマロンが私の涙拭ってくれたのよ、ここでアンタの胸なんて借りたらマロンに会わせる顔がないじゃない。だいたい、女を泣かせるために胸を貸すなんて、アンタにはまだまだ早いのよ」 「……そうか。じゃ、帰ろうぜ」 「うん」 美琴はたたっと上条の横に並ぶとぎゅっとその腕を抱きしめた。 「でも」 そのまま上目遣いで上条をじっと見つめた。 「アンタの胸、私専用として予約だけはしといてあげる。だ、か、ら、早く私が使ってあげられるくらいのいい男に成長しなさい。目標は今年中、いいわね」 上条は困ったような、けれど優しげな笑みを浮かべゆっくりとうなずいた。 「かしこまりました、美琴姫」 おしまい 前ページ次ページ上条さんと美琴のいちゃいちゃSS/こいぬのおくりもの