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とうとい 一般的な意味は以下の通り。ちなみに読みは「とうとい」だが、やや古い読み方に「たっとい」がある。 ①立派で、あるいは美しく近寄り難い。崇高である。神々しい。 ②大事にすべきである。うやまい重んずべきである。 ③高い価値がある。めでたくよい。すぐれている。 ④地位が高い。 一方、アニメやゲーム、漫画などのコンテンツでは、「素晴らしい」「最高」といった意味合いを持つ。 正田崇作品では、主に幼少期のナーキッドを指す。 元ネタは神座万象第十四機関の2019年11月分情報配信の扉絵。 この当時、ナーキッドはまだ一言も台詞を発していないキャラだった。 ……にも関わらず、 未来の婚約者と実兄が互いを認め合って肩を組んだ際に、「尊い……」と意味深すぎる感想を洩らす という将来有望な強者っぷりを見せつけたのである。 本編のスィリオスの回想では、それまで自閉気味だったナーキッドが勇者の輝きにあてられて笑顔になった、という中々の美談だったのだが……。 悲しいかな、現実は非情である。 なお、最終的に2人が本当に尊い結果になったのは悲劇祭りの本作の清涼剤と言えるだろう。 備考 実際のところ、ナーキッドはこじらせた極度のブラコンであり、衆道とは異なる。 もっとも似たようなお姫様が兄に対して拗らせていたため、おそらくナーキッドも兄が関わっていればジャンルは問わないのだろう。 関連項目 衆道至高天 ――彼らは今、嘗てないほどに愛し合っているのだよ、マルグリット でないと真っ先に行ったあのムッツリと、オレらの大将がホモ祭り始めちまうぜ ――大切な、俺の自慢の親友だッ! ちくしょう、滅茶苦茶恥ずかしいぞ! 衆道とか一切考えてなくてただ目の前の美しい友情に感動したんじゃろ(目反らし) -- 名無しさん (2020-04-18 16 24 01) このセリフを言ったのはナーキッドだけど、ミトラの言う綾模様と我々の言う尊いという感想は同種のものなんじゃないのかとたまに思ったりする -- 名無しさん (2020-04-18 17 04 38) 蓮と司郎の喧嘩を水銀とニコニコしながら見てそう -- 名無しさん (2020-04-18 18 43 22) 覚醒した瞬間である。 -- 名無しさん (2020-04-18 18 48 11) 何を作ってんだか……いいぞもっとやれ -- 名無しさん (2020-04-18 19 50 42) やっぱり尊いやん… -- 名無しさん (2020-06-05 23 40 02) これって素なんだろうか? -- 名無しさん (2020-11-01 18 33 09) 腐ってんのは元からなのかもしれない -- 名無しさん (2020-11-01 18 42 04) 腐ってんのも趣味嗜好だけではない模様 -- 名無しさん (2020-11-01 19 16 53) 深読みすると「お気に入りのキャラクター」二人の絡みを見たからこういう感想が出たのかも知れない 綾模様おばさんの綾模様と我々の尊いって感想も割と同じだし -- 名無しさん (2020-11-05 17 16 34) あの画像が物語的な意味を持っていた可能性とか誰が予測出来た……? -- 名無しさん (2020-11-05 17 38 04) 神座に腐の概念を残したのはナーキッドなのかもしれない…… -- 名無しさん (2020-11-05 17 53 43) もはや腐ですら悍しい何かとしか思えない、ギャグだと思って流してきたがナーキッドは本当は何を思ってこの言葉を発したのか -- 名無しさん (2020-11-05 19 48 22) 衆道至高天は何処まで拡がり続けるんだ… -- 名無しさん (2020-11-05 20 04 05) いよいよシャレではすまなくなってきた感 -- 名無しさん (2020-12-25 20 17 21) ギャグですまなくなってきて草生やすべきなのか判断に困る… -- 名無しさん (2020-12-25 20 54 37) マジでスィリオス⇒ワルフラーンなのか -- 名無しさん (2020-12-25 21 13 41) あの尊いは妄想ではなく事実を正しく認識した上での萌えだった・・・? -- 名無しさん (2020-12-25 21 15 39) まさかガチで尊かったかぁ… -- 名無しさん (2020-12-27 18 53 51) ナーキッド的にお気に入りのスィリオスの勇者の夢潰して募らせる原因でもあるし、推しを曇らせるのたまんね〜ってことなのかもしれん -- 名無しさん (2020-12-27 19 10 16) ナーキッドはスィリオスの望むように演じるんだからつまり… -- 名無しさん (2020-12-28 01 22 48) あー尊い(と兄を応援しろ妹よ)ってことか。殿方同士の友情大切にも、アカマナフの皆殺し決定も、考えるとスィリオスの内面描写やな -- 名無しさん (2020-12-28 14 42 44) あの真実を知ってなおスィリオスはワルフラーンのことを友と呼び決着を付けにいったから本当に割と尊かった 多分兄者もスィリオスの事を友だとあの気持ち悪い笑顔で待ってる -- 名無しさん (2021-01-30 19 12 53) なお尊いのはお兄様だけだった模様 -- 名無しさん (2021-02-13 09 17 57) これは衆道至高天は離脱かな -- 名無しさん (2021-02-13 09 32 52) ↑兄(スィリオス)が男性(相手どうでもいいので誰でもいい)とにも今後のドラマcdでなりそうでもある -- 名無しさん (2021-02-13 09 56 52) 衆道の理から兄妹愛で解脱して亀裂を刻みましたね -- 名無しさん (2021-02-13 10 32 31) お兄様が望めば至高のBL作家を演じられるから… -- 名無しさん (2021-02-13 12 30 56) (お兄様が)尊い・・・ ベタ惚れじゃねえかお前 -- 名無しさん (2021-02-28 23 09 20) ↑ 隣の人は? -- 名無しさん (2021-03-01 10 29 48) ↑どうでも良い -- 名無しさん (2021-03-01 10 37 04) ↑なんかよくわからない何かがくっついてる -- 名無しさん (2021-03-01 10 49 47) 興味がないとか以前に本当によく分からないのが笑う、いや笑えない?それもよく分かんなくなってきた -- 名無しさん (2021-03-01 13 56 24) 雄同士の織り成す綾模様。私はそれを尊いと思った -- 名無しさん (2021-04-10 09 53 03) パン君には織り成す相手はいるのだろうか -- 名無しさん (2021-04-10 14 14 17) 男同士のぶつかり合いを描いてきた正田卿だ、パンテオンの物語が展開されたなら絶対いる -- 名無しさん (2021-04-10 16 57 02) 伏 線 回 収 -- 名無しさん (2021-07-16 20 25 07) 本当に尊い…とはたまげたな… -- 名無しさん (2021-07-17 20 07 52) 言葉の意味が一周して戻った -- 名無しさん (2022-03-16 16 59 04) (ある日、気が付いたときから不快だった。何か(ワルフラーン)がお兄様に触っている。常に離れることなくへばりついてなくならない) -- 名無しさん (2022-04-10 23 20 10) 尊み濃厚圧縮ブラックホール -- 名無しさん (2022-04-11 00 35 03) 名前 コメント
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尊いなぁ imageプラグインエラー ご指定のURLはサポートしていません。png, jpg, gif などの画像URLを指定してください。 名前 尊い師匠(https //twitter.com/sonsonsukosuko) インコ真理教 インコ真理教(インコしんりきょう、INCO Shinrikyo)は、尊い師匠を教祖とする日本の新宗教団体。 何故こんなにも尊いのだろうなぁ。 メディア出演 サティアンショップ https //sonsonsukosuko.booth.pm/ FANBOX https //kns7arrs.fanbox.cc/
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Ver. PR カードNo. PR-145 種類 インターセプト レアリティ PR 名称 尊い犠牲 属性 青 CP 2 アビリティ 対戦相手のターン時、あなたのユニットが破壊された時、対戦相手の全てのユニットのレベルを+1する。 PIGに反応して相手のレベルをコントロールする青属性インターセプト。 自ターン中には使えず、即座に冥王ハデスなどへ繋ぐことはできない。 現在ではより扱いやすい接待の存在があり、尊い犠牲はDOP目的でも採用しにくい。 初出:イベントバトル 栄光の凱歌 (2016年6月/Ver.2.0) フレーバーテキスト 咄嗟の瞬間に自分を犠牲にして誰かを助けることは難しい。それが出来るのは、相手が本当に守りたい者だった場合だけだろう。 関連項目 イラストヒュプノス タナトス
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尊いもの ◆2lsK9hNTNE 『お掛けになった番号は現在電源が入っていないか、電波が届かない場所にあります』 耳に当てたケータイから無機質な電子音声がして幸子は電話を切った。 もう一度同じ番号に掛け直す。『お掛けになった番号は現ざ』。切る。掛け直す。『お掛けに』。切る。掛け直す。 掛け直す。掛け直す。掛け直す。 何度でも何度でも。 輝子のベッドに座って彼女のケータイへ電話を掛ける。 幸子は輝子の最後をこの目で見たわけではない。 かびるんるんは消えたが、だからといってライダーがやられたとは限らない。ライダーがやられたからといって輝子が無事じゃないとは限らない。 幸子は電話を掛け続ける。胸が苦しい。この苦しみも輝子が電話に出ればすぐに終わる。 ――だから早く出てくださいよ。 ケータイからは無機質な声だけが流れ続ける。幸子が求める輝子の声は聞こえてこない。 代わりにでもないだろうが、コトっというなにかを置いた音がした。 見るとベッドの横にある丸テーブルにランサーがチャーハンを置いていた。 「なんですか、それ」 「チャーハンです」 そんなことは見ればわかる。 「さっき取ったきのこを使って作りました」 幸子は頭が急激に沸騰するのを感じた。 「まだ輝子さんが戻ってきてませんよ!」 片手をベッドに叩きつけながら怒鳴った。そのままチャーハンには目をくれずケータイの操作に戻る。 「幸子さん、おそらく輝子さんはもう……」 「そんなことありません!」 そんなことはありえない。 だって変じゃないか。輝子はアイドルなのだ。綺麗な服を着て、歌って踊って、ファンを笑顔にして、テレビにも出て。 そういう人間なのだ。それがいきなり聖杯戦争なんて訳の分からないものに巻き込まれて、友達を守るため悪者と戦って死ぬなんておかしい。矛盾している。ルール違反だ。世界観が違う。 ありえない。認められない。だから幸子は電話を掛け続けた。 ランサーは悲しむような、憐れむような目を向けてくる。それがさらに幸子を苛つかせる。 幸子はただ輝子を心配して電話を掛けているだけだ。そんな目をされる謂われはない ランサーは吐息を漏らし、ポツリと言った。 「私は……そろそろ行きます」 「そうですか」 幸子はそっけない返事を返す。ケータイからは変わらず電子音声。 「幸子さん、実はあなたに会うまえ私は……」 ランサーはそこで言葉を止める、「なんでもありません」と付け足すと姿が消した。霊体化したのだろう。構わず幸子は電話を掛け続ける。 輝子は無事に決まっている。電話が繋がらないのは……そう、きっとケータイが壊れてしまったのだろう。 考えてみれば当たり前の話だ。あの強そうなアーチャーと戦ったのだ。ケータイくらい壊れたって全然おかしくない。 ――だったら、直接会いに行けばいいんですよ。 幸子はベッドから立ち上がった。窓の外に目を向けると少しだが雨が降っている。 輝子は傘がなくて困っているだろうか。ばいきんまんなら代わりになるものくらい用意できるかもしれない。でも念のため幸子は自分の分とあわせて二本の傘を持って玄関を出た。 ここはマンションの三階。エレベーターは六階に止まっていた。待つのが煩わしくて幸子は階段を降りた。 最初からこうしていればよかったのだ。戦いなんて、たぶんそう長引くものでもない。輝子の家にいってすぐあの山に引き返せばよかった。 そうしていればこっちに向かっている輝子とすぐに会えたはずだ。 一階、出入り口のドアから外に出る、傘を広げて歩き出す。 輝子と別れた小学校の裏山が見える。ここからでもはっきりとわかるほどに荒れ果てていた。 大丈夫。あれはばいきんまんが原因だ。輝子のマンションに向かう途中、彼のロボットが見えた。 だから不安に思う必要はない。そのはずなのに幸子の足は自然と速くなっていった。 山に残った傷跡がまるでなにかの墓標のように見えた。まだ輝子には会えない。 ◇ 麓までたどり着き、幸子は膝に手をついて呼吸を整える。 山の手前では立ち入り禁止のテープが張られ、大勢の野次馬が押し寄せていた。ニュースやドラマで――殺人事件が起きたときによく見る光景。 幸子は人混みの中をモミクチャになりながら突き進み、テープの手前ギリギリまでいって、大きく息を吸う。 「輝子さん! いるんでしょう! 返事してください! 輝子さん!」 力の限り叫んだ。野次馬たちが視線を浴びせてくるがどうでもいい。幸子は輝子の名を呼び続けた。 返事はない。山はなにも変わらず無言を貫き続けている。走ってきてすぐに大声を出したために息が苦しい。声が枯れる。もう一度叫ぼうとして咳が出た。 テープから若い消防隊員が一人出てくるのが見えて、幸子を群集を抜けて駆け寄った。 話しかけようと思って声が出ず、唾を飲んで喉を湿らせる。 「すみませんっ、山に、山に誰かいませんでしか!?」 消防隊員が疲れた様子で、鬱陶しそうに答えた。 「いや、探せるところは隈なく探したが誰もいなかったよ」 「そんなはずありません! もっとよく探してください!」 「大方、あの騒ぎで逃げ出したんだろう。だってもし山に残ってたら今頃……」 死んでいる。 先に続く言葉を想像し、気づいたら幸子はその場から走りだしていた。 もう一度輝子のケータイに電話する。繋がらなくて輝子の家に電話するが、誰も出ない。 息が上がる。胸が苦しい。足が痛い。喉が枯れる。痛い。苦しい。辛い。寒い。 踏み出した右足が濡れたコンクリートで滑った。倒れそうになり、閉じた方の傘で身体を支えようとして無理な重さが掛かり、音を立てて折れた。 うつ伏せに倒れこむ。背中を冷たい雨粒が打ち付けてくる。 頭では起き上がらなくてはと思ったが、身体がいうことを聞かなかった。 いや、起き上がろうとする身体に頭がついてこなかったのかもしれない。どっちでもよかった。 そもそもなぜ転んだら起きなくてはいけないのだろう。 人というものは得てして立っているよりも寝ている方が楽なものだ。転んだならそのまま横になっている方が快適なのではないか。 身体を濡らす雨もシャワーだと思えば気持ちがいい。このままここで横になっていよう。それがいい。なに考えず、なにもせず、ここでずっと寝ていよう。 「大丈夫?」 頭上から声がした。首を上げずに目だけ動かすと、横にあるアパート二階の窓から右目に包帯をした少女が顔を出していた。 「ここまで上がって来れる? そのままじゃ風邪引いちゃうよ」 風邪。そういえばもう随分と引いていない。アイドルになってから昔よりだいぶ健康に気を使うようになった。 ――ああ、そういえばボクはアイドルなんでした。 なら確かに風邪を引くのはまずい。そんな理由で幸子は立ち上がった。 ◇ 「ごめんね。もっとちゃんとした服があればよかったんだけど」 「いいですよ、別に」 どうでもいいですから、とは口には出さなかった。まだ声が少し枯れている。 幸子が借りた服は、ただ布を服の形に縫い合わせただけといった体の代物だった。元々着ていた服はビニール袋に詰めてその辺に置いてある。 幸子は部屋の中を見渡す。一言で言えば質素だった。 目につく置物といえば鏡台と、棚。あとは幸子が座っているボロボロのソファーと眼の前にある丸机くらいだ。冷蔵庫すらない。 こんな部屋でまともに生活できるのか疑問だったが、それも幸子にとってどうでもいいことだった。 包帯の少女――ララというらしい――はコップに水道水を注いで机の上に置いた。枯れた声を聞いて、気を利かせたのだろう。 そういえば喉を痛めるのもアイドルにはよくない。幸子は「どうも」と言ってコップを握り、飲んだ。 ララが、幸子の隣りに腰掛ける。こちらの顔をじっと見つめながら言った。 「あなた輿水幸子だよね? アイドルの。一つ聞きたいことがあるんだけど」 ――ああ、そういうことか。 どうして見ず知らずの人間が、外で倒れている幸子に声をかけてきたのか疑問だったが合点がいった。つまり彼女は幸子のファンなのだろう。 なら、質問にも答えなければいけない。ファンにサービスするのもアイドルの仕事だ。 「なんですか?」 「あなたはどうして自分とはなんの関係もない人たちのために歌うの?」 それはちょっと予想外の質問だった。なんの関係もない人だなんてファンの側がするとは思えない発言だ。 「別にボクはファンのために歌っているわけじゃないですよ。もちろん、ボクの歌を聞いて喜んでくれるのば嬉しいですけど」 本当ならファンにこんなことは聞かせられない。でも嘘の言葉を用意するのも面倒だった。 「ボクが歌うのはプロデューサーに聞いて欲しいからです。カワイイ衣装を着るのも、ステージで踊るのも、全部プロデューサーに見てほしいからです」 「じゃあ、あなたはプロデューサーのために歌ってるということ?」 幸子は頷いて、でも思い直して首を横に振った。 「ボクがプロデューサーに愛されたいからです」 それが幸子が歌う理由だ。 アイドルを始めたときから変わらない輿水幸子の根幹だ。 だが全てではなかった。 確かにそれは根幹だったけれど、幸子がアイドルになった理由だったけれど。 アイドルを続ける理由はそれだけじゃなかった。 上手く踊れなかった場所が必死に練習してできるようになるのが楽しかった。 新しく作られた曲に合わせて歌うのが楽しかった。 スタッフの皆に支えられてステージに上がるのが楽しかった。 ファンの皆を笑顔にするのは楽しかった。 輝子と小梅と同じユニットでいることが楽しかった。 輝子と小梅と一緒に練習するのが楽しかった。 輝子と小梅と一緒にステージに上がるのが楽しかった。 輝子と小梅と一緒に話すのが楽しかった。 輝子と小梅と一緒になにもしないでいるのが楽しかった。 三人でずっとアイドルを続けたいと思った。アイドルをやめても三人で一緒にいたいと思った。それはそんなに難しいことじゃないと思っていた。 ――なのにっ! 本当はわかっているのだ。かびるんるんが消えたときから。輝子がもうこの世にいないって。 だけどとても辛くて、泣き叫ぶほど辛くて、逃げ出した。 電話に逃避して、心配してくれたランサーにも当たって、危険かもしれないのに山に戻って。 もしかしたら輝子のしてくれたことを台無しにしていたかもしれない。 膝を両手で抱えた。涙が零れそうになって顔を埋める。 だけど泣く資格なんてない。あのときランサーがあの場に残らなかったのは幸子を無事に帰すためだ。 幸子がいなければランサーも一緒に戦えた。そうすれば輝子が死ぬこともなかったかもしれない。 そのとき、歌が聞こえた。 ララが歌っていた。今まで一度も聞いたことがない。幸子の知らない歌。 悲しくて冷たい、けれどどこか優しい。冷えた身体をそっと抱きしめてくれるような――そんな歌。 気がつけば涙が出ていた。駄目だと思っても止められなかった。 幸子は無性に悔しくなった。泣いていることがなのか、それとも他のなにかなのか。 わからないけど悔しくて悔しくてたまらなかった。 「ちくしょう……ちくしょう……」 似合わない言葉を呟きながら、幸子はずっと泣き続けた。 ◇ 「色々とありがとうございました」 幸子は玄関に立ち、礼を言った。目が赤くなっているであろうことが鏡を見るまでもなく予想できた。 「気にしないで。さっきの質問をしたくて助けただけだから」 「でも助かりました」 本当に。 事態はなにも変わっていない。輝子を失った傷が癒えたわけでもない。でもすこしだけ前を向けた。 「あなたの歌、綺麗でした」 「ありがとう」 ララは心の底から嬉しそうに笑った。 幸子がドアに手をかける。だがそこで動きを止めた。振り返る。 「ボクからも一つ聞いていいですか?」 「どうぞ」 「例えばの話ですけど――大切な人が亡くなってしまったとして、他の誰かを犠牲にすることでその人を生き返らせることができるとしたら、それは正しいことだと思いますか?」 なるべく軽い感じに聞こえるように努めて言った。 わかっている。聞くまでもなくこれは間違った考えだ。 だけどどうしても思ってしまう。聖杯を手に入れれば輝子にもう一度会えるのではないかと。 だからこれは儀式のようなものだ。間違っていることを間違っていると言ってもらい、その道を諦める。 そのためのただの確認作業。そのつもりだった。 「正しいかどうかが重要なの?」 それは幸子が考えていなかった――あるいは考える事を避けていた答えだった。 ララは窓の外を指さし、続ける。 「私、あそこにある劇場で毎晩歌っているの。 お客さんは皆喜んでくれて、拍手もしてくれて、中には涙まで流す人もいて、とても嬉しかった。 もしあの人たちを犠牲にしなければいけないとしたら私はとても辛い」 「で、ですよ……」 「でも」 ララは幸子の言葉を遮った。 「……私の大切な人の最後はたぶん安らかで満たされたものだったと思う。 だから他の人を犠牲にすれば生き返らせられるって言われても、すぐにそうしようとは決められない。 だけどもしあの人の最後が理不尽で残酷で認めたくないようなものだったら…… 私はきっと彼を生き返らせるためになんでもする。誰でも殺す。何人でも何百人でも殺す。 私にとって彼は正しさや世界なんかよりもずっと重い」 ララが真剣な表情でこちらを見た。幸子は思わず後ずさっていた。 「あなたはどうなの?」 「え?」 「あなたの例えに出てきた大切な人というのは、あなたにとってどれくらい重い存在なの?」 幸子はなにか言おうとしたけどなにも言葉が出てこなかった。 息が詰まって、胸を抑えた。 ◇ ララは窓から、遠ざかっていく幸子の姿を眺めていた。 彼女は言った。自分が歌うのは愛されたいからだと。それはララが想像していたよりもずっと自分に近いものだった。 ララは漠然と、人間と人形は違うものであると思っていた。 アイドルたちが歌う理由も人形の自分とは全く違うなにかである思い、あるいはその違いから自分の中のなにかが見えるのではないかと考え、倒れていた彼女に声をかけた。 でもそこに大した違いはなかった。 愛されたいから。 突き詰めればララが歌う理由もずっとそれだったのだと思う。 人々に愛されたいから。グゾルに愛されたいから。 もちろんそれだけではなくて歌うことそのものも好きだったけれど、それも多分幸子と同じだ。 人間も人形も愛を根幹にして別の動機も持ちながら歌っている。 ならば人間と人形の違いとはどれほどのものなのだろうか。ララは自分というものがなんなのかますますわからなくなった。 そういう意味ではララが、幸子と話して得たものはなにもない。 だからといって彼女と話したことへの後悔はなかった。心残りがあるとすれば――彼女の問いへの答えだ。 あのあと彼女は、結局なにも言わずに出て行った。あの問いはおそらく比喩でも喩え話でもない。 聖杯を手にいれるために他のマスターを犠牲にしてもいいのかという話だ。 本当なら適当に嘘を言っておくべきだったのだとう思う。 ララは自分がどうするべきかまだ決めていない。でもどうするにしろ幸子が聖杯を求めるならいずれ敵対することになる。 「自分の身勝手な思いで誰かを犠牲にするのは間違っている」とでも言っておくのがお互いのためだったのだと思う。 でもどうしても嘘をつけなかった。適当な言葉で彼女を騙すことができなかった。それはたぶん、彼女がララの歌を綺麗だと言ってくれたからだ。 【C-2/1日目 夕方】 【ランサー(姫河小雪)@魔法少女育成計画】 [状態]疲労(中)、絶望(微)、ストレス [装備] [道具]ルーラ、四次元袋 [所持金]なし [思考・状況] 基本行動方針:出来る限り犠牲を出さずに聖杯戦争を終わらせる。 1.江ノ島盾子たちのところに戻る 2.江ノ島盾子と蜂屋あいの再会時に蜂屋あいのサーヴァントを仕留める。 3.出来ることなら、諸星きらりに手を貸してあげたい。 4.幸子はことはしばらくそっとしておく [備考] ※木之本桜&セイバー(沖田総司)、フェイト・テスタロッサ&ランサー(綾波レイ)、 蜂屋あい&キャスター(アリス)、キャスター(木原マサキ)、バーサーカー(チェーンソー男)、輿水幸子を確認しました。ステータスは確認していません。 ※江ノ島盾子がスキル『困った人の声が聞こえるよ』に対応していることに気づきました。蜂屋あいの心の声が聞こえません。 ※諸星きらりの声(『バーサーカーを助けたい』『元いた世界に帰りたい』)を聞きました。 彼女が善人であることを確信しました。 【D-3/アパートメント近く/1日目 夕方】 【輿水幸子@アイドルマスターシンデレラガールズ】 [状態]健康、 [令呪]残り三画 [装備]なし [道具] [所持金]中学生のお小遣い程度+5000円分の電子マネー [思考・状況] 基本行動方針:――― 0.――― [備考] ※ランサー(姫河小雪)、フェイト・テスタロッサ&ランサー(綾波レイ)、 キャスター(木原マサキ)、バーサーカー(チェーンソー男)を確認しました。ステータスは確認していません。 ※商店街での戦闘痕を確認しました。戦闘を見ていたとされるNPCの人となりを聞きました。 ※小梅と輝子に電話を入れました。 ※『エノシマ』(大井)とメールで会う約束をしました。 また、小梅と輝子に「安否の確認」「今日は少し体調がすぐれないので学校を休む」「きらりを見かけたら教えて欲しい」というメールを送りました。 【D-3/市民劇場裏、アパートメント/1日目 夕方】 【ララ@D.Gray-man】 [状態] 健康 [令呪]残り三画(イノセンスの埋め込まれた胸元に、十字架とその中心に飾られた花の形で) [装備] なし [道具] なし [所持金] 劇場での給金(ある程度のまとまった額。ほとんど手つかず)、QUOカード5,000円分 [思考・状況] 基本行動方針:やりたいことを見つける。グゾルにまた会いたい…? 1.アサシン(ウォルター)に歌を聴かせたい。 2.フェイト・テスタロッサが気になる。 [備考] ※「フェイト・テスタロッサ」の名前および顔、捕獲ミッションを確認しました。 ※「バーサーカー(チェーンソー男)」及び「バーサーカー(ジェノサイド)」の噂をアサシン経由で聴取しました。 BACK NEXT 026 ALL HAZARD PARANOIA 投下順 028 三人目 時系列順 029 少女たちの青春診療録 BACK 登場キャラ NEXT 026 ALL HAZARD PARANOIA 輿水幸子 029 少女たちの青春診療録 ランサー(姫河小雪) 032 友情に火を点けて - Friendly Fire - 002 ばねあしジャックと人形の家 ララ 039 ああ、あの愛の喜びに満ちた
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imageプラグインエラー ご指定のURLはサポートしていません。png, jpg, gif などの画像URLを指定してください。 清く尊い愛を見守り隊 「俺たちの仕事は至ってシンプルだ。 ああいう純愛そうなカップルを見つけたら影ながら見守り、 時に『乱入者』として、ちょっぴりのスパイスを添える――。 最近の世のカップルってものは、見ていて気分の良いものではない。 お前もきっとそう思ったからここにいるんだろう。 だからこそ、ああいう見ていて応援したくなるというか、心が洗われるような、 そういう二人を見つけた時に、この尊い存在を護らなねば、って思うんだ。 ……ああ、そうだ。俺たちにはもう一つ仕事がある。 『なんとかは馬に蹴られて死んじまえ』って久平の諺があるだろう? 俺たちの役目は、それを実践することさ」 era3 組織
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概要 カード名 コスト 尊い犠牲 1 タイプ/属性 汎用能力 反応型/計略 唯一 能力1 カードID 自陣の守護者が戦闘で捨札に送られた時に発動する。カードを2枚引く。 TC029
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尊い犠牲 Ultimate sacrifice 制作者: TEASOFT 言語: 英語, 日本語 製品情報: リンク ジャンル: シューティング 価格: 80msp 配信状況: 配信中 対応人数: オフ1人 オン非対応 DL予約: リンク 2D横スクロール・シューティングゲーム。 ポイント TIPS (ヒントやアドバイスを箇条書きで) 操作方法 左スティック:自機移動 コメント コメント
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Benevolent Ancestor / 尊い祖霊 2W クリーチャー ― スピリット 防衛 T:クリーチャー1体かプレイヤー1人を対象とする。このターン、それに与えられる次のダメージを1点軽減する。 3/3
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黒白のアヴェスターの幕間にて神剣の巫女を娶るなどと言い出したワルフラーン。 その言葉に俺の妹を捨てるというのかと激昂するスィリオス。自分の身内を蔑ろにするのも許せないが、聖王領の政治的な体裁からも到底容認できるものではなかった。 ワルフラーンとナーキッドの仲はすでに民の間で公認のものとなっていた。それはスィリオスが仕向けたからでもあるが、その既成事実を覆せばどうなるか。 ナーキッドは恋に破れ、その傷を埋めるために聖王の重責を担ったと民は考え、そういったドラマが生まれるだろう。 それは美談の一種であるが、儚さを前提とした悲劇の筋書だ。完全無欠の大団円とは到底かけ離れている。 「俺は――俺の目の届く範囲で誰一人として泣かせはしない。正確には、泣いてることが尊いなどといった幻想を殺したいのだ」 涙は不吉。流さなくて済むなら流す必要がないものであるから。 それを美しいとする価値観は、泣かずにいられん環境を耐え忍ぶための方便だ。そんなものが罷り通る世界に、本当の平和も勝利もない。 それに対し神剣の巫女が流している涙はどうする?というワルフラーンの言葉に「なかったことにすればいい」と即答するスィリオス。 間髪入れず言い切ったそれで、ワルフラーンの目つきが変わる。 「おまえらしいよ。けど一ついいか、スィリオス」 まるで哀れむような眼差しを向けたまま、ゆっくりと続けていく。 「俺にはなんだか、おまえが必死こいて駄目出しの理由を探してるとしか思えない。耐え忍ぶための方便ってやつを振り回してるのは、むしろそっちのほうなんじゃないか?」 「俺だって涙は嫌いだし、そんなもの無くなればいいくらいに思ってる。なぜなら幼馴染の堅物野郎が、実のところえらい泣き虫に見えるから」 ワルフラーンは、スィリオスの軟弱を知り抜いていた。スィリオスという名の男は、大義のために女一人さえ殺せぬ奴だと。 その言葉を裏付けるように、スィリオスは巫女を斬るどころか妻に娶ることとなる。 方便を振り回しているのはおまえのほうだと言われ、そうかもしれんと思う反面、では何が本音なのかと省みても答えは出ず……。 そして時が経ち、神剣の巫女はワルフラーンの子を身籠る事となる。 子供の名はマグサリオン――始まりから尋常ならざる業を背負った、運命の鬼子である。 お労しや……兄上… -- 名無しさん (2020-12-03 19 15 45) ワルフラーン(それはそれとしてお前の妹は俺に捨てられたぐらいでショックを受けるような奴じゃないぞ…) -- 名無しさん (2020-12-03 19 17 03) 「俺だって涙は嫌いだし、そんなもの無くなればいいくらいに思ってる。 色々言われてる兄者だけどこの言葉は本音だと思うしそう見えるだけで邪悪ではないと信じたい -- 名無しさん (2020-12-03 19 27 06) 歓喜の涙を流しながら尊い・・・wって言ってる奴が何人かいそうなのがなんとも -- 名無しさん (2020-12-03 19 41 11) 邪悪・・・では無いんだろう、親友と思ってるのも本心からだろう、でもそれは「ゲームのプレイヤーが好ましいNPCに抱く様な感情」の様な薄寒さを感じるんだ -- 名無しさん (2020-12-03 19 43 51) 涙は嫌いだから自身の不変を知って、方便を捨てて無慙無愧になってね!ってワルフラーンなりの気遣いかもしれない。 -- 名無しさん (2020-12-03 19 56 32) スィリオス「その幻想をぶち殺す!!」 -- 名無しさん (2020-12-04 01 20 55) そげぶ出来ましたか…? -- 名無しさん (2020-12-04 07 42 49) 上条さんでも裸足で逃げ出すわこのクソ世界 -- 名無しさん (2020-12-04 08 22 48) 何もかもあやふやだから世界の基準点が欲しいという渇望が生まれても不思議ではない -- 名無しさん (2020-12-04 08 37 25) そういや神座世界って阿頼耶みたいな集合的無意識ってないな、水銀にいいように使われてるけど抑止力はあったけど ↑2幻想ぶち殺すのはマグも上条も一緒だねマグサリオンは現実世界ごとぶっ殺しちゃったけど -- 名無しさん (2020-12-04 09 11 56) 戦神館は盧生選挙とか不特定多数の民に重き置いた世界だけど、神座世界は世界を凌駕する1個人に重き置いた世界やからな。あってもアーディティヤ編くらいしか出てきようなさそう -- 名無しさん (2020-12-04 10 58 37) 逆にそういった基準点のせいでおかしくなった世界だったりなアーディティア 上手くは想像出来んけど -- 名無しさん (2020-12-04 15 25 42) 涙を笑顔に変えんがため、男は大志を抱くのだ -- 名無しさん (2020-12-05 01 45 55) ↑そう書くといかにも主人公だけど -- 名無しさん (2020-12-05 02 55 58) ↑(続き)いかんせん、兄者だからなぁ……ってなる -- 名無しさん (2020-12-05 02 56 48) もしかして、第一神座のキャラが誤解なり境遇なりで抱いてしまった偽りの想いを全て束ねた結果が第二神座の罪になってるのかな? -- 名無しさん (2020-12-05 10 49 00) ↑4兄者は笑顔に変える気ありますか・・・?恥知ってる総統より、やりたいこと好き放題やってない? -- 名無しさん (2020-12-05 11 40 49) 糞眼鏡「泣いてることが尊いなどといった幻想を殺したいのだ」 -- 名無しさん (2020-12-05 11 46 53) ワル「イエスといえ」マグ「絶対にノウ!!」…もうこの様にしか見えない -- 名無しさん (2020-12-05 12 16 54) トリーズナーマグサリオンは解釈一致として、兄者は蟹座のB型な美形なのか……あんまり変わんないわ -- 名無しさん (2020-12-05 15 48 42) ギャランドゥに殺されたと思ったら更なる黒幕で「お前は俺に乗っ取られてしまったのだ〜〜〜」とかやられてもおかしくない兄者 -- 名無しさん (2020-12-05 20 16 27) 夜刀様の血涙を尊いと思ってしまった...俺は屑だ -- 名無しさん (2020-12-05 20 26 09) 正田作品で泣くこともなく、デフォ絵の時点で笑ってる奴なんて大抵碌な奴じゃないだよなぁ -- 名無しさん (2020-12-05 21 15 23) 真我、水銀、獣殿、神父、兄者などなど 全員クソだったわ -- 名無しさん (2020-12-05 21 20 20) 大 正 義 甘 粕 -- 名無しさん (2020-12-05 21 26 51) 悪党ほどよく笑い、正義の味方ほどよく怒る(嘆く、泣く)は神座の歴史全体でみてもきつい皮肉だってコウハちゃんもいっとったで、しゃーない -- 名無しさん (2020-12-07 16 57 27) ↑3 司狼とエリー…… -- 名無しさん (2020-12-07 19 04 11) ↑悪いけどあの2人は味方側の悪党だし -- 名無しさん (2020-12-08 00 18 53) 間違っても善人では無いな -- 名無しさん (2020-12-08 02 17 50) 笑顔の絶えない職場 -- 名無しさん (2020-12-08 02 36 33) 上司が笑顔しか浮かべない職場……やばい(ガチ -- 名無しさん (2020-12-08 21 21 40) 俺は――俺の目の届く範囲で何一つとして手放したくはない。正確には、得るために失うことが尊いなどといった幻想を殺したいのだ -- 名無しさん (2020-12-19 14 52 38) やはりこれが真の渇望だったか そして兄者はどの口でこのセリフを言ってるのかが分からない -- 名無しさん (2021-01-29 19 54 33) ↑兄者は、無慙無愧の極致なんだろうし、ダブルスタンダードも他人の褌で相撲取るのも一切気にしてないだろう -- 名無しさん (2021-01-29 19 58 58) 出来もしないのに「なかったことにすればいい」とか言ってしまうとこを哀れんだり、本音を自覚させたかったように思えるし、兄者的気遣いなんだろう(スィリオスが渇望で覇道に目覚める程追い詰めながら) -- 名無しさん (2021-02-02 12 51 22) スィリオスが愛を持ったままなら泣かないとは思わないけどね。むしろこの戦乱の世界で愛を持ってる方が泣くだろう。(アパオシャも含めて)不義者すら愛するのが本来のスィリオスの覇道だろうし、愛する「みんな」が殺し合う地獄だ -- 名無しさん (2021-02-02 20 55 55) スィリオス「ワルフラーン、俺の妹を捨てるというのか!」 この時のナーキッドの心中余りある -- 名無しさん (2021-03-03 21 26 24) ナーキッド「(どうでも)いいです」 -- 名無しさん (2021-03-03 23 52 33) 不殺したり取りこぼさない愛が根底なんだから、そんな望みが何よりも叶わない第一天じゃ、そりゃ渇望が極まるわ -- 名無しさん (2021-03-04 00 22 42) 悲しみが尊いなんて認めない。この思想には共感した -- 名無しさん (2021-03-30 23 30 49) 兄者はアルマにも「マグサリオンの事が好きなんだろう?」と言い当ててたし、俯瞰してるからなのか他者が他者に向ける感情に関しては驚くほど理解してる これが自分が絡むと途端にダメダメになる -- 名無しさん (2021-06-07 15 08 18) 大雑把には他人を理解してある意味で真意を看破してるけど、コミック冒頭の相関図で「AはBが好き」って矢印見て「そうなのか~」って思う位の理解度で、どういう風に好きかはあんまわかってなさそう -- 名無しさん (2021-06-07 19 14 02) 名前 コメント
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オープニング Ver1.0 07/07/09 【大翔】「あっちぃ…。」 寝苦しくなり、布団を跳ね除ける。 クーラーは点けて寝たはず、にしては暑い。 暑すぎる。 【大翔】「…止まってるじゃねぇか。」 多分、止めたのは美羽だろう。 俺を蒸し殺す気か! 時計を見れば、午前二時半。 もう一度クーラーを点けて寝たとしても、余裕で起きられる ………はず。 【大翔】「あれ?」 机の上にあるはずのリモコンが無い。 代わりに一枚のメモが置いてある。 ―兄貴のために無駄にする電気代はありません。 リモコンは預からせてもらいます。― あぁ、我が愛しのリモコンは、悪名高き魔女に攫われてしまったようだ。 くそう、起きたら朝飯抜きだ。 【大翔】「しゃーない、窓開けるか。」 何もしないままこのサウナ状態の部屋に居続けるのは、自殺行為以外の何モノでもない。 青いカーテンを開き、毎日やっているように、窓のロックに手をかける。 いつも通り。 そう、いつも通りだ。 だけど、今日は一つ違った。 【大翔】「なんだよ…あれ…。」 目の前には、不思議な光景が広がっている。 町並みは、いつもと変わらない。 そこにあったのは、一筋の光。 まるで空から天使が降りてくるかのような、淡い光。 その光は、正に天から地上へと降り注いでいた。 【大翔】「あの方角…確か教会かなんかがあった場所らへんだよな。」 記憶が正しければ、そこで合っているはず。 【大翔】「教会に天使の光…か。」 俺の中の好奇心が疼く。 行って何があるのか確かめろと、囁きかけてくる。 【大翔】「よし、善は急げだ。」 寝ていたままの格好から、ジーンズとTシャツというラフな格好に着替える。 しかし、問題が一つ。 妹達を起こすワケにはいかない。 むぅ…どうしたもんか。 数秒悩んで結局、稀代の大怪盗よろしく抜き足差し足忍び足。 【美羽】「こぉらぁっ! 何やってんだ馬鹿兄貴ぃ!」 びくぅ! 早い! 気付くの早すぎるよ美羽! ざんねん ひろと のぼうけんは ここで おわってしまった!? と思ったが 【美羽】「ぐぅぅ…むにゃむにゃ。」 寝言のようだ。 ええい、明日は昼飯も抜きにしてやろう。 無事に玄関に到着。 靴を履き、中から施錠されていた鍵を開ける。 そして慎重にドアを開け、するりと外へ出る。 【大翔】「んー、流石にあっついなぁ。」 部屋の中より幾分涼しいとはいえ、それでも蒸すような熱気が伝わってくる。 何かあれば楽しそうだな、くらいの気持ちで歩き出す。 徒歩5分もかからないような場所にある教会だし、何より今は人が居ない。 いわゆる廃教会ってやつになってしまっているが、昔はそれなりに礼拝なんかがあったらしい。 真夜中に一人で街を歩くのは、実は初めてだった。 必要性がなかったとかじゃない。 俺には美羽と美優という、大切な妹がいるから。 二人を心配させたりするわけにはいかない。 俺が、二人を守ってやらなくちゃいけないんだから。 俺と美羽の両親は、失踪したと言われている。 多分戻ってこないだろうとも。 だから、今まで俺が家族を守ってきた。 血の繋がった妹の美羽。 血の代わりに、絆で繋がった妹の美優。 そしてこれからも、俺は二人を守っていく。 【大翔】「さってと…ここか。」 既に光の柱は消えてしまっているが、位置はここで間違いない。 彫刻も何も無い簡素な教会だが、屋根には十字架が掲げられ、無人の割には綺麗な姿を保っている。 目の前には、大きな扉。 教会の周辺には何の変哲も無いのを確認して、その扉に手をかける。 ぎぎぎぎぎぃ… 何も無い。 いや、長椅子や十字架などの教会に普段あるものは存在している。 ただ、期待していたようなものは何もなかった。 【大翔】「見間違いってことは無さそうだけど…ま、こんなもんか。」 もしかしたら、神様や天使がいるんじゃないか。 なんて妄想もしてみたが、結局は何も無かった。 そう、これが日常なんだ。 何の変哲も無く、普通に笑って、普通に怒って、普通に泣いて、普通に普通に生きていく。 これでいい。 これが、一番なんだ。 【大翔】「帰るとすっかな。 あんま長居するのもなんだし。」 十字架に架けられた聖人を一瞥し、身を翻す。 どくん 【大翔】「え…?」 どくん 【大翔】「なんなんだよ…」 急に動悸が襲い、視界が歪む。 【大翔】「なっ………」 何かが、来る。 立っているのがやっとなくらいだ。 なのに、妙に意識ははっきりしている。 唐突に十字架が光り、小さな教会の中を眩しく照らす。 【大翔】「くはっ…かはっ…」 今度は、開放感。 さっきまでの動悸も視界の歪みも嘘だったかのように元に戻る。 そして 彼女達は、そこにいた。 【???/レン】「貴方は、こちらの世界の方か?」 メイド服のような物を着た少女が尋ねてくる。 こちらの世界? どういうことだ? 【???/レン】「早急に、貴方達に伝えねばならないことがある。」 もう一人の金髪の少女がメイド服の少女の前に一歩進み、澄んだ声で何かを唱えるように告げる。 【???/ユリア】「この世界は、崩壊の危機にあります。」 神様でも魔王でも天使でも悪魔でも怪物でも無い。 そこに居たのは、まるで御伽噺の世界から抜け出したかのようなお姫様だった。