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前日へ 300 :■■■■ 二十一日目 闇城「おはよう!」 闇城「・・・と、言って「おはよう」と返してくれる存在がいればな・・・」 闇城「いやいや、朝からブルーになっても仕方ない」 闇城「今日も張り切っていこう!」 闇城「まあ。叱られたばっかりだから、派手なことはしないようにせんとな」 301 どうする? 1 外出 (場所も指定) 2 来客 (誰?) 3 破輩の手伝いに行く 4 その他 301 :■■■■ 4 今日は一日寝て過ごす(夢の中で過ごす) 302 :■■■■ 闇城「う・・・」クラ 闇城「起きたばっかなのに・・・急に眠気が」ストン 闇城「疲れがたまってんのかな」ウトウト 闇城「いいや・・・今日は寝て過ごそう」 ぐぅ・・・・zzzzz ☆ 闇城「ここは・・・」 闇城「どこだ・・・? ずっと真っ白な空間が続いていく」 ??「やあ」 闇城「お前は?」 303 誰? 303 :■■■■ アーロンさん 304 :■■■■ 白雪窓枠 305 :■■■■ 次の書き込みの秒数1の位が 1破輩先輩 2崎野 3朱花 4ジュリア 5緋花 6対馬 7美坂 8山女山 9御坂 0おまかせ 10の位が 1子供化 2闇城より頭1つ大きい 3貧乳化 4巨乳化 5闇城に関する記憶リセット 0変化なし 306 :■■■■ アーロン=アボット「あらぁ~! 闇城くんじゃなぁ~い↑ 声かけて正解だったわ~」ポッ 闇城「げっ!? 英語のアーロン先生!!」 闇城「な・・・なんで!!」 アーロン「決まってるでしょ・・・君が私を求めたからよぉ~」ムキン 闇城「ないないない!! 断じてないから!! 俺はノンケだ~ッ!!」ドンビキ アーロン「ここは何も制約のない世界よ・・・現実世界での堅苦しい仮面は外して楽になりましょ」 アーロン「先生知ってるんだから・・・闇城くんも私と同じだって」ハァト 闇城「ひ・・・ひぃ~~!!」ダッ アーロン「あぁん! 待って~そんなに急いじゃやぁ~YO!」 闇城(違う違う違う!! 断じて違う!) 闇城(俺は生粋のおっぱい星人! 男にも雄っぱいにも興味はねえよ!!) アーロン「待って~・・・って言ってるんだろこのやろうがぁあああああああ!!」ズザァアアア 闇城「げえっ!? なんだその鬼の形相のスライディング!?中学二年生のエレクトロマスター(レベル5)でも引くレベルなのにお前がやるなぁ!!」ヒエッ 307 :■■■■ 闇城(何が悲しくて筋肉ダルマのホモ教師と死の逃走劇を繰り広げなきゃならんのだ!!) 闇城「あ~だりい!!」 闇城「誰か・・・助けてくれ!!」 ??「任せろ」スッ 闇城「あ、アンタは!?」 308 誰? 308 :■■■■ 啄兄貴 309 :■■■■ 闇城「啄! 助かったぜ」ホッ 闇城「あの筋肉ダルマを止めてくれ! 命と貞操の危機なんだ」 啄「我が盟友の頼みならば甘んじて受け入れよう」 啄「ここは任せろ。貴様はそのうちに安全な場所へ」 闇城「啄・・・死ぬなよ」 啄「たとえこの身朽ち果てようとも、魂は不滅」 アーロン「あらぁ!!」 アーロン「長身でスラっとした体型、きりっとした顔立ち・・・モデルさんみたいね」 アーロン「キライジャナイワっ!!」ガバッ アーッ!! 闇城「啄・・・お前のことは忘れねえ」 闇城「中二病患者だったけど、なんだかんだで良い奴だったなぁ(過去形)」 310 :■■■■ 闇城「ん・・・景色が変わっていく」 闇城「ここは第七学区か・・・? すこしぼんやりとしているが間違いない、見慣れた景色だ」 闇城「ふと、気がついてしまったんだが、これって夢の世界だよな」 闇城「夢の中で夢と気づいてしまう人間はストレスを強く感じている、なんて話があるがそれは置いといて・・・」 闇城「夢の中ならやりたい放題じゃねえか」ハッ 闇城「普段ならできないあんな事やこんな事・・・」ワナワナ 闇城「今の俺は自由だ! 何をやっても許される!!」 闇城「よし! 311しよう!」 311 :■■■■ おっぱいパラダイス(貧乳編) 312 :■■■■ 闇城「よし・・・!」スッ 闇城「わ、俺の財布が札束でぎっしりだぜ」 闇城「さすが夢の中・・・空想具現化なんてお手のものだな」 闇城「この金でおっぱいパラダイスの女全員を指定してやる」グヒヒ 闇城「夢のおっぱいハーレム! 強者の時代が今ここに始まるのだ!!」グハハハ ☆ おっぱいパラダイス 店員「すいませんお客様。今日はちっぱいデーなのでCカップ以上の従業員は休業させているのです」 闇城「・・・はい?」 闇城「いやおかしいだろ!? 商標詐欺レベルだよこれ!? ものを売るってレベルじゃねーぞ!!」 闇城「大体、おっぱいパラダイスなのに貧乳って・・・どういうことだよ! 寿司屋に来てガリしかないような気分だよ!」 店員「いえ、これが意外と好評なんですよ。あ、ここにインタビューの動画があります」ポチ 某高校教師『いや~、僕も最初は抗議しようかと思ったんですよ』 某高校教師『けど、騙されたと思って・・・一度指名してみたんです。するとまだ年端もいかない少女が出てきて、僕のことお兄ちゃんって余分ですよ』 某高校教師『妹プレイとか・・・反則だろーーーーーっ!!』ムハッ 某高校教師『今ではもう貧乳しか無理ですね、巨乳を見てると汚れた大人を見てるみたいで。ちっぱいは正義! ステータス!』 某高校教師『あ、言っとくけど決してロリコンじゃないですよ! 僕も教師なんでそういうことになったらちょっと立場的に危ういから・・・』 313 :■■■■ 闇城「なんだと・・・?」ゴクリ 闇城(あの某K先生がまさかロリコンに転身するとは・・・) 闇城(俺におっぱいとは何かを説き、導いてきてくれたあの人が) 闇城(脱おっぱい聖人だと・・・?) 闇城「いや! でも俺は俺だ! 巨乳を所望する! せめてジュリアさんレベルでもいいから!」 店員「ですから、今日は貧乳しかシフトが入ってないんですって、ないものねだりはやめてください」 闇城「ぐぬぬぬぬ!!」 闇城「・・・わーったよ! だったら貧乳だろうと無乳だろうと虚乳となんでもきやがれってんだ!」 闇城「けどな、俺は絶対におっぱい聖人をやめねえ・・・俺をはぐらかそうって魂胆ならそれは無駄だぜ?」キリ 店員「ククク・・・せいぜいほざくがいい。この店を出る時、貴様は既に死んでいる、おっぱい聖人としての貴様はな」 闇城「やってみろよ・・・言っておくが俺は筋金入りのおっぱい聖人だぜ? 不滅、不死、不死身!!」 闇城「というわけで 314‐316の子を指名するわ」 店員「かしこまりました」スッ 314‐316 誰?(ひんぬー限定) 314 :■■■■ 白井黒子 315 :■■■■ スリムアップ仮屋様 雄っぱいNGなら佐天涙子(原作版)←ココ重要 316 :■■■■ 鉄砲町 317 :■■■■ ☆ 闇城「・・・」ソワソワ 闇城「つい勢いで選んでしまったが、どうなることやら・・・」 闇城「まだかな・・・」 白井黒子「お兄様!! ああ麗しきお兄さま!!」ダッ 闇城「な、なんだいきなり!?」タジッ 白井「ああ、お兄様の香り・・・白井どうにかなってしまいそうですわ」ウットリ 闇城「わわ、いきなり飛びこんできて、顔をうずめるな!!」アセアセ 闇城「つ~かお兄さまって何? 妹キャラなの貴方さん!?」 白井「おほん、これは失礼いたしました。私、白井黒子と申しますの」 白井「私を指名してくださったご主人様には、お兄様として接しております。どうぞよろしくですの」ペコ 闇城「いきなりハードなものを引いちまったな・・・」 闇城「その・・・白井さん」 白井「あらやだ、お兄様。いつものように黒子と呼んでくださいまし」フフ 闇城「黒子・・・」カーッ 闇城(いかんいかん。俺は客だ。なんで恥ずかしがる必要がある! 堂々としろ闇城降魔!) 白井「なんですの?」 闇城「いいか、いくら客商売とはいえ、そこまで過激なスキンシップはどうかと思うぞ。この俺は紳士だからいいものの、もしそっちのけがある、輩にでもしたら、どうなることか・・・」ドギマギ 白井「ふふ、黒子のことを気遣ってくれるだなんて、お兄様はやさしいのですね」クス 闇城「別にそういう訳じゃなくてあくまでモラルとしてだな・・・」 白井「でも大丈夫ですわ。黒子はわきまえています。見るからに危険そうなご主人様には『養子に来て間もない兄と距離感の掴めない妹』で対応していますから」 闇城「え? じゃあ俺は?」 白井「見るからに無害そうなご主人様には『兄が好きすぎて困るヤンデレ一歩手前のブラコン妹』で通しております。今の黒子はこちらですね」 闇城「両極端だな、おい」ハハ… 318 :■■■■ 佐天涙子「先生! 先生~!」 闇城「こんどはなんだ・・・?」 佐天「ねえ先生、見てみて! あたしテストで100点とっちゃった♪」 闇城(教師と生徒の関係かよ・・・マニアックすぎるだろ) 佐天「ねえいつもみたいによしよしして?」 闇城「はい?」 佐天「早く! なでなでしてよぉ・・・」 佐天「それとも・・・あたしの事嫌いになっちゃったの・・・?」グスン 闇城「あ、ああ・・・! すごいな!俺も教えたかいあったってもんだ」ヨシヨシ 佐天「えへへ~・・・先生にほめられちゃった」ニヘラ 闇城(キツい・・・俺にこのロールプレイはきつすぎるぞ・・・) 闇城(でも・・・可愛いのは認めよう。巨乳以外でドキッとするなんて・・・悔しい、でも) 闇城(悪くない!) 319 :■■■■ 鉄砲町「・・・」スッ 闇城「あ、最後は鉄砲町か・・・」 闇城「似た顔だったからもしやと思って指名したが、本物のようだな」 闇城「ふぅ・・・見た感じいつもと変わらないな」 闇城(よかった・・・) 鉄砲町「・・・」タッタ 闇城「ん、どうした? 横に腰掛けてきて」 鉄砲町「・・・んぅ」スリスリ 闇城「お、おい! どうしたんだ鉄砲町! 逆膝枕はちょっとレベル高すぎだって」アセアセ 鉄砲町「ニャー・・・///」 闇城「」 闇城(よりによって猫かよ!? たしかによくよく見ると!! ネコミミと尻尾が!! 確かにもともとの性格が猫っぽいところはあるけどさ、いくらなんでも安直すぎるだろ!!!) 闇城(しかし破壊力抜群んんッ!! 悔しい!! ときめきが止まれねえええええ)バクバク 鉄砲町「ニャン・・・//」 320 :■■■■ 白井「きぃ~!! この泥棒猫!! その位置は黒子の特等席ですのよ!!」 佐天「白井さん、違います!! 先生の膝はあたしの勉強椅子ですから!」 鉄砲町「・・・」ゴロゴロ 闇城「お、お前ら。一回落ち着け! これあくまでロールプレイだから! そんなマジにならなくていいから」 白井「お兄さま、私との関係は嘘でしたの・・・? 実の兄妹での禁断の恋・・・」 白井「あの晩、私とお兄さまの愛の巣で誓い合った関係は嘘でしたの!?」キィーッ 闇城「ねえから!? なに既成事実を捏造してやがるんだ!! 俺犯罪者になっちゃうよ!?」 佐天「ダメだよ!先生、妹とは結婚できないんだから。先生言ってくれたじゃん。あたしが高校卒業したら結婚しようって! だから、あたしが・・・」 闇城「あ、頭が痛くなってきた・・・」 鉄砲町「ニャ!!」バリバリ 闇城「いてて!! 爪を立てるな鉄砲町! なに怒ってんだよ!」 白井「お兄さま、はっきりしてくださいまし」 佐天「あたし達の誰が、好みなんですか?」 闇城「唐突な質問!? ちょ・・・待て」 鉄砲町「ナー!」ガリガリ 闇城「痛い! 地味に痛いから! ミミズ腫れ出来ちゃう! そう急かすな、今言うよ!」 闇城「俺の好みはだな・・・」 321 1 白井 2 佐天 3 鉄砲町 4 Fカップ未満は恋愛対象に含まれねえ(キリッ 5 その他 321 :■■■■ 4w 322 :■■■■ 闇城「悪いがこの中にはいねえな」 佐天「え?」 闇城「Fカップ未満は恋愛対象に含まれねえんだ、残念だが」 闇城(そうだ、これでいい) 闇城(たとえ、奇抜なキャラで媚びても本質的な部分でかけている。乳がなけりゃあ、話しにならないぜ!) 鉄砲町「シャーッ!!」バリバイリバリ 闇城「いっ、イデーっ!! お前はひっかきすぎだ!! 内なる野生の本能に目覚めたのか!?」 佐天「あ、あたしはまだ発育途中ですから! 高校卒業ごろにはIカップにはなってる算段です!」 闇城「なに・・・!?」ゴクリ 佐天「白井さんなんてまだAAカップですよ、成長は見込めないかと、だから、その・・・」 佐天「この中では、あたしが一番ですよね。ね? 先生」エヘ 闇城「確かに・・・成長の見込みがあるのはいいことだな」ウム 白井「甘いですわね、佐天さん」 白井「そしてお兄様は長期的なスパンで物事を見ていませんの」 闇城「なに」 白井「いいですか、お兄さま。あなたは巨乳巨乳連呼しておりますが所詮は脂肪の塊ですわ」 白井「10代まではいいものの20代に入ったらそれを強く実感できますの」 闇城「どういうことだってばよ」ゴクリ 323 :■■■■ 白井「型崩れ、ですわ」ニコ 闇城「!!」 白井「年齢とともに肌の質は衰えたるんできます、もちろん胸も」 白井「ブラでなんとか体裁は保てても、はずしてみたらあらびっくり」 白井「胸というよりも、胸部から垂れ下がる脂肪、乳牛のようなたれ乳」 白井「そんなものに、魅力を感じまして?」 白井「たとえ小ぶりでも衰えない艶と崩れない形、それこそ求められる胸の姿ではありませんこと?」 闇城「・・・くッ!!」 闇城(やばい・・・ぶれている、俺の本質が・・・揺さぶられている) 闇城(まさか桃園先生もこれにやられたのか・・・?) 闇城(事実を知り絶望しちまったのか・・・?黄泉川先生もそうだと知って、悲しんだのか?) 白井「それでもまだ言うなら、真の美を見せてあげましょうか? お兄さま」スルッ 闇城「え・・・? いやいやいや!! 何脱ごうとしてやがる!! そういう店じゃないだろ!! ここは!!」 白井「ふふ、冗談ですわ」 324 :■■■■ 闇城(この白井とか言う奴のペースに乗せられては駄目だ) 闇城(そうだ、とりあえず・・・話題をそらそう) 闇城(その間にタレチチへの反論は考えるとして) 闇城(どんな話題をふるか・・・こいつらがなるべく食いつきそうなものがいいな) 闇城(よし、決めた・・・) 闇城「なあなあ、そんなことより!」 325 1 何かゲームしようぜ!(何をする?) 2 尻について語ろうぜ! 3 恋話しょ!! 4 その他 325 :■■■■:2014/09/26(金) 00 26 05 夢であることを利用して巨乳化するよう念じる。 この書き込みの秒数1の位で成功者が決定 1白井・鉄砲町 2鉄砲町のみ 3白井・佐天 4鉄砲町・佐天 5失敗 6失敗 7白井のみ 8失敗 9佐天のみ 0全員 326 :■■■■ 自分で振っといて何だけど闇城さんご愁傷様でしたw 327 :■■■■:2014/09/26(金) 00 41 01 大きくな~れッ 328 :■■■■ あっ、せっかくなので1でも失敗でも作者さんにお任せしたいと思います 329 :■■■■ 闇城「なあ、だけどさ、もし巨乳になれるって言えばどうだ」 闇城「なりたくないか?」ニヤ 白井「結構ですの」キッパリ 佐天「うーん、あたしは・・・そうだな~。・・・なってみたいかも」ポッ 鉄砲町「ニャッ」 闇城(ククク・・・やってやるぜ。この世界は俺の想像したとおりに再構成される!! つまりは神に等しい力があるんだっ!!) 闇城(なれ、巨乳に!!)ビシッ 白井「なにをやっておりますの? お兄さま」 佐天「そのポーズは・・・まさか都市伝説にある、悪魔を召喚する儀式のものですかっ?」ガタッ 鉄砲町「ミャ?」 闇城「・・・あれ?」 330 :■■■■ 闇城「く・・・もういっちょ!」ビシッ 白井「まあ、お兄さま。ごっこ遊びはそこまでにして欲しいですの」 佐天「出ちゃうんですか? 悪魔! 出ちゃうんですか!?」ワクテカ 闇城「・・・なぜだ」 闇城「まさか・・・俺の夢への没入が薄くなってきているとでも?」 闇城「夢を夢と自覚した時点で、目覚めがすぐそばまで来ていたということか・・・」 白井「何を言ってますの? そんなことより・・・何がご注文は」 佐天「そうですよ! もっとお話したいです」 佐天「悪魔は出なくて残念でしたけど、また機会はありますって!」 闇城「いや、そういうことではなくてだな」 闇城「・・・ウッ」 331 :■■■■ ☆ 闇城「・・・」パチリ 闇城「あ、もう夜か・・・」 闇城「本当に一日中寝ちまった」ハハ 闇城「なんか夢を見ていたような気がするけど・・・なんだっけかな」 闇城「むむ・・・なにか巨乳に対する絶望を感じてしまって気がする」 闇城「よし、綺麗さっぱり忘れよう! こんな時はコンビニ言ってグラドル雑誌でも読みあさるとするか」 闇城「やっぱりおっぱいは最高だぜ!!」 二十一日目 完 翌日へ
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「ちぇぇぇぇん!! もうすぐ産まれるよー!!」 「わかるよらんしゃまぁぁぁ!! ゆっくり産んでねー!」 らんのまむまむを押し広げ、今にも産まれそうな赤ゆの前にちぇんは命の次に大事なお帽子をベースボールのキャッチャーのように構えて待っていた。 二匹が住まう木の洞の外では桜の花びらがちらほらと舞い落ちていた。厳しい冬を乗り越えた山の生き物は植物動物問わず一斉に目覚め、長い眠りについていた生命力を発散させている。 越冬を終えたゆっくりたちもその例外ではなく、このらんとちぇんの番もまた新しい命を迎え入れようとしていた。 「ゆぅぅ……ちぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇん!」 番への信頼か出産の痛みに耐える本能的な咆哮がそれなのか、ともあれ母親であるらんは最高の力を振り絞り我が子をこの世へと送り出した。 体中にくっつかせた酢飯を散らしながら、赤ゆっくりがまむまむから発射された。父親のちぇんがお帽子で赤ゆっくりを受け止め、その下に敷いた桜の花びらでこさえられた絨毯に二匹の子供が着地する。 「………………え?」 「ちぇん……?」 父ちぇんは、顔面から桜の絨毯に落下してうぞうぞと背部の尻尾を触手のように蠢かしながら起き上がろうとする『それ』を凝視して、完全に固まっていた。 母らんは次の子供がさらにまむまむから顔を出そうとしているというのに、不穏なちぇんの反応に嫌な予感を覚えて、桜の絨毯に視線をやった。 二匹の子供は桜の花びらと酢飯を顔中にくっつかせながらも元気いっぱいの表情で、力強く産声をあげた。 「わきゃりゅよー! ゆっきゅりしちぇいっちぇね!」 わかるよーという口癖、茶がかったふさふさとした黒髪、木の葉色のお帽子、頭から生えた猫耳、さらに片耳にだけ生まれつき付けられた金色の耳輪。 全てゆっくりちぇんの特徴を過不足なく反映し、さらにお顔も母らんに似た美ゆっくりだ。だが、それでも、二匹の子供にはゆっくりできない点があった。 「……ゆ? わきゃりゃにゃいよー? ゆっきゅりしちぇいっちぇね?」 不安げに『九本の尻尾』をイソギンチャクのように揺らしながら、赤ちぇんは両親の顔を見比べた。 「わからないよーーー!? なんでらんしゃまとちぇんのおちびちゃんがゆっくりできないおちびちゃんなのおおおおお!?」 「ちぇん! 大声を出しちゃだめ!」 父ちぇんは、はっとして二本の尻尾で口を閉ざす。 そう、本来ちぇん種は生まれついて尻尾を二本持つゆっくりである。それ以上でも以下でもない。もしそれ以上でも以下でもないちぇんが生まれたなら、それは人間で言う所の『畸形児』であり、ゆっくりで言う所の『ゆっくりできないゆっくり』である。 実際、この赤ちぇんはそれ相応の太さを持つ尻尾を九本も持つため、背中の下半分全てが尻尾の付け根という人間でも凝視すればキモいと感想を抱いてしまう外観であった。まぁ毛を全部刈ったゆっくりらんの尻尾の実態とはこういうものなのであるが……。 とにかく、尻尾が二本でないちぇんはゆっくりできない。ゆっくりできないので、そのちぇんもろとも産んだ両親も畸形ですらない姉妹をも含めて一家全員せいっさいの対象だ。 そうなりたくなければ、速やかにこの赤ちぇんは潰してしまい、証拠隠滅してしまう必要があった。だから母らんは父ちぇんの動転した大声を制止したのである。 「……わきゃりゃにゃいよー! おとーしゃんもおかーしゃんも、にゃんでしゅーりしゅーりしてくりぇにゃいのー!? ちぇんはおとーしゃんとおかーしゃんとゆっくりしちゃ――」 「だまってね!」 父ちぇんに体当たりを食らわせられた赤ちぇんは洞の天井にぶち当たり、母らんの傍に落下した。 生れ落ちて十秒も経たない間に祝福どころか実の父親に殺意のこもった攻撃を食らわせられた赤ちぇんは、何もかもがわからないといった表情で目にいっぱいの涙を溜めて泣き叫ぼうとした。 だがその口をとても暖かでふんわりとした感触が止めた。それは母らんのふさふさとした尻尾である。 「おきゃーしゃん……?」 「おちびちゃん、ゆっくり聞きなさい。おちびちゃんは、らんのおちびちゃんでも、ちぇんのおちびちゃんでもないの。だから今すぐこの家から出てってくれる?」 「わきゃりゃにゃいぃぃぃいいい! おかーしゃんも、おとーしゃんも、ちぇんのおかーしゃんとおとーしゃ――ゆべにゃ!?」 暖かく赤ちぇんを抱き止めてくれていたはずの尻尾が弾かれるように跳ね、その小さな体を洞の壁に叩きつけた。 赤ちぇんは一本二本三本四本五本六本七本八本九本と、その呪われた尻尾の先端を地面に着けて顔を上げ、涙と酢飯と花びらでぐしゃぐしゃになった表情で両親を見つめる。 胎内の中で無間の鐘をBGMにゆっくりしたゆん生を夢描いていた赤ちぇんの中で、砂糖粒の欠片すらも予測していなかったものが、そこにあった。 つまり、まるで温度を感じさせない、路傍の犬の糞でも見るかのような、両親の表情。 今、赤ちぇんの中はわからないことだらけだった。疎まれている原因が自分の尻から背中にかけて生えているものが多すぎるからなど見えていないのだからわからなく、このような仕打ちを受ける原因も、間違いなく遺伝餡が告げているはずの本物の両親が自分の両親ではないと言う理由も、何もかも。 だが、それでも、ただ一つ、わかりたくない答えが赤ちぇんの中で理解されようとしていた。 「らんしゃま、ちぇんにはわかるよ! このおちびちゃんはゆっくりできないおちびちゃんだよ! ゆっくりできないゆっくりはみんなにバレる前に潰さないとらんしゃままでゆっくりできなくなるんだよ!」 「でも、そうすると死臭が付く。らんはちぇんをおちびちゃん殺しにしたくないんだよ……わかってね」 「……わかったよらんしゃま……そういうことだから、お前はゆっくりしないでさっさとどっか行ってね!」 自分は、生まれてきてはいけない命だったのだと、赤ちぇんは、理解した。 それがこの九つ尾の赤ちぇんが生まれて初めてわかったことだった。 「わきゃっちゃよ、おかーしゃん、おとーしゃん……」 「何を言ってるの? らんはお前みたいなゆっくりできないちびは知らないよ」 「そうだよ! ゆっくりできないゆっくりはゆっくり死ね!」 「わきゃっちゃよぉお!! でも、せめちぇ、せめちぇいもーちょだけは、いちどでもいいきゃら、みさしちぇね!」 この願いを、両親は憐憫の情を以って受け入れた――わけではなかった。父ちぇんは一度家の外に視線をやり、群れのゆっくりが近くにいないか確認したのだ。いくら追い出すとはいえ、家から出てきた現場を見られては意味が無い。 赤ちぇんはあちこち擦り剥けたりへこんだりした体を舐めて、妹が誕生する瞬間を待ち侘びた。自分が得られない幸せ、親からの愛情、ゆっくりした生活……母胎の中で思い描いた夢を受ける、自分と同じ餡を受けたゆっくりの姿を見たかった。 それは羨望や妬み、嫉みの感情ではない。赤ちぇんは本能から理解できていた。親もいない、生まれたばかりのゆっくりが野生で生き延びることはあまりにも難しすぎることを。だから、幸せに生きる妹の姿を自分の姿に置き換えて夢想することで、ゆっくりした最期を遂げられるだろうと、無意識に考えていた。 「ちぇぇぇぇん!! もうすぐ産まれるよー!!」 「わかるよらんしゃまぁぁぁ!! ゆっくり産んでねー!」 「ちぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇん!」 そして、二匹目が産まれた。 赤ちぇんと同じように酢飯の尾を引きながら父ちぇんのお帽子に受け止められ、桜の絨毯に落ち、もぞもぞと顔を上げようとする。そこまでは同じだ。だが、そこからのゆん生は百八十度…… 「………………え?」 「ちぇん……?」 父ちぇんのチョコレート脳は冷温と室温とを行ったり来たりして、ファットブルーム現象でも起こしたのか、さーっと顔が白ざめた。 なんとか顔を起こした母らんは、その赤らんを見た。 お札が貼られた帽子。帽子の中に納まったピンとした二本の三角耳。お顔も父ちぇんに似てどこか愛嬌がありながら凛々しさも感じさせる美ゆっくりだ。 だが、足りない。ゆっくりらんには後光が差すとも言われる由来の、あの九つ尾、黄金色の尻尾が、一股――たった二本しか生えていなかった。 「ゆぅ……ちぇぇぇぇぇん!」 挙句の果てに頭まで足りないのか、赤ゆっくりですらまず間違いなく言える、ゆっくりのゆっくりたる由縁である挨拶すらまともに言えず、ちぇんを鳴き声にしている始末だった。 母らんは、自らの尻尾に顔を埋めてわっと泣いた。 しかし、今度の子供には、その誕生を祝福するものが一匹だけいた。 「わきゃりゅよ! らんしゃまはちぇんのいもーちょだね! ゆっくりしちぇいっちぇね!」 「ゆぅー♪ ゆゆっ、ちぇーーーーん!」 「らんしゃまぁぁぁぁ!!」 この日、二匹の赤ゆっくりが親元から捨てられた。 春。多くの命が祝福を受けて生まれる中、群れの誰もその誕生を知らず、両親から突き放され、ただ、お互いがお互いの存在を認め合っただけの小さな命が二つだけあった。 足りないらんと足りすぎるちぇん 初夏、畸形のゆっくり姉妹は生き延びていた。 「らんしゃま! あそこにゆっくりがいるよ! 早くこっちに来て!」 「ゆん! ちぇーん!」 桜の木々は青葉となり、無条件に食糧を与えることはなくなっていた。しかしその頃にはすっかり九つ尾のちぇんは舌足らずな赤ゆ言葉が抜けて、二匹共に生れ落ちた時の一回り以上の大きさにまで成長していた。 二匹が生き残れたことは幸運以外の何ものでもない。 まず第一に、二匹は胎生出産であった。もし植物型にんっしんであれば、ある程度形ができてきた段階で親に間引きされてしまっていたことだろう。また、胎生出産は植物型より赤ゆを大きく成長させてから産むことも幸いしたと言える。 第二に産まれた時期が春であったこと。この時期は冬眠から目覚めた飢えた捕食者がれみりゃやふらんを除いても余るほどにいるが、それでも相応の食糧が手に入りやすい時期でもある。右も左もわからず、本能と他のゆっくりの狩りを盗み見しただけのちぇんが生き残れる程度には、自然は畸形の姉妹にも平等に接した。 第三に、九つ尾のちぇんは胎内で妹から知能を吸収したかのように聡明だった。 「ゆーん? 今、このあたりからちぇんのこえがきこえてきた気がするんだぜ」 「気のせいじゃない? それより、ゆっくりしないでいそがないとれいむのとかいはなりはーさるにおくれてしまうわ!」 「そうだったぜ。いそぐんだぜ!」 おそらくちぇんと同じように春に生まれたのであろう、子ゆっくりのまりさとありすが山林をぽよんぽよんと跳ねていった。 木の陰に身を潜めていたちぇんは、幹の幅に入りきらなかった妹のらんを頭から降ろした。九本の尻尾を腕のように使ったその動作は素早く、且つらんを羽毛のように地面へと優しく接触させる妙技であった。 れいむ種のぴこぴこもみあげと同じように、ちぇん種の尻尾も人間の腕のように融通が効くゆっくりにとって重要な身体部位の一つである。そしてらん種の尻尾はどちらかというと暖を取ったり非常食の意味合いが大きいため、ちぇんやおりん、ゆうかにゃんなどに比べると短く鈍重で腕の延長器官としての能力は低い。 だが、このちぇんは九本の尻尾をタコの足の如く自在に使いこなしていた。キモい外見のかわりに得たささやかな生存優位な能力といったところか。 「れいむのおうたを聞きにいくんだね、わかるよー。ちぇんもゆっくり聞いてみたいよー……」 「ちぇーん?」 「ゆん! らんしゃま、わかってるよ! ちぇんは盗み聞きもしないよ! そんなのして見つかったりしたら、ゆっくりできなくなるからね! あ、でもらんしゃまが聞きたいっていうなら……」 「ちぇんちぇーん」 「あ、お腹空いた? うん、ちぇんもお腹空いたよー。ごはんさがそーねー」 「ちぇーん!」 ちぇんはまりさとありすが向かった先とは逆方向に駆け出した。らんもそんな姉の後を追う。 第四の幸運を上げるとするならば、この妹らんも『らんにしては』足りない程度でゆっくり基準としては十分な知能を持っていたことであろうか。 言語分野を司る餡がやられているのか語彙はちぇん以外絶無と言って良かったが、ゆっくりの言葉そのものは理解しているようである。おかげでちぇんは一方的な意思表示だけは不自由しなかった。 逆にらん側の意思表示は、ほとんどちぇんのフィーリング頼りである。YES、NO程度は身振りで示せるがあとは微妙な「ちぇーん」の高温やリズムの違いをちぇんが聞き分けて、らんの意思を汲み取るとのだ。 もっとも、当たっているかどうかはらんのみぞ知ることなのだが。 姉妹のこの日の主な食事は青葉を食べて丸々と太りだした青虫さんたちだった。お互い俊敏で感覚器官も鋭い種なので、芋虫程度ならば楽々と狩れる。 お腹いっぱい満たした後の午後は、この日の寝床探しであった。夜、活発に活動を始める捕食種に見つかりにくく、通常のゆっくりにもやっぱり見つかりにくいねぐらはそうそうあるものではない。どうしても無理な時は新たな寝床を探すのを諦めて前日と同じ場所で休むこともある。 だが、三日以上同じ場所にはいないようにしている。これはちぇんたち姉妹が旅人だからではなく、単純に危険だからだ。どうしても生活の痕跡というものは残り、やがて、必ず、他のゆっくりとの接触を招くことを、一度経験したうえでちぇんは学習していた。 ちなみにその時出会ったれいむは、らんを隠してちぇんが挨拶することで難を潜り抜けた。尻尾を四本と五本にまとめたごん太な二本にしてごまかされるようなおつむのゆるいれいむで助かった。 自分たちは、ゆっくりたちと一緒にゆっくりすることはできない。だから群れの縄張りを抜けて、抜けて、やがて誰のものでもない二匹だけのゆっくりプレイスを見つけて、ゆっくりすること。 これが当面の姉妹の目標であった。 梅雨、畸形のゆっくり姉妹は生死の境をさまよっていた。 雨が山林を潤していた。だがそれはゆっくりからすれば腐葉土が濡れ、空から水が降ってきてその身を溶かすことを意味している。 おうちを見つけられず、雨宿りできるような場所も無く、蓮の葉っぱを使った傘で姉妹はなんとか難をしのいでいるが、それも時間の問題だ。既にちぇんの表皮はじっとり溶けかかってきているのである。 「ちぇぇぇん……」 「大丈夫だよらんしゃま! 今すぐちぇんがゆっくりした雨さん宿りできる場所を見つけるからね!」 お帽子の中に入れたらんを励ましたが、姉ちぇんは今進退極まっていた。 姉ちぇんの目の前には、洞穴があった。ゆっくりの生活臭がしてくる洞穴が。 おそらく、ここはどこかの群れの縄張りだ。このおうちの持ち主もその群れの一員なのだろう。 普通のゆっくりならば雨宿りを頼むくらい簡単なことだ。だがこの姉妹はゆっくりに見られただけで、下手をすれば無条件に殺されかねない。その事を姉ちぇんは身に染みて理解していたが、一縷の希望を託してくんくんと鼻を鳴らした。 わずかにカカオの香りがする。おそらく、ちぇん種が住んでいるのだ。 (……わかるよー……どうせここでもたもたしていたら、らんしゃままで溶けて永遠にゆっくりしちゃうんだねー。もうこれしかないんだよー) ちぇんは腹をくくり、そのおうちに飛び込んだ。 「お邪魔するよ! 雨宿りをさせてもらいたいんだよ! のきさきだけでいいから貸してね! ゆっくりわかってね!」 「ゆ!? ゆっくりしていってね!」 家の主が奥から出てきた。案の定ちぇん種である。他のゆっくりはおらず、一匹だけだ。 「ゆっくりわかったよー。見たことないちぇんだけど、群れのそとのゆっくりなの?」 「そうだよー。雨さんが止んだら出て行くんだよー。ゆっくり我慢してねー」 「わからないよー。まだちぇんは小さいんだよー。一人だけじゃあぶないんだよー。雨さんがあがったら長のところにいって、そうだんするといいよー」 「ありがとう! ちぇんはとてもゆっくりしているね! ちぇんにはわかるよー!」 ……まともに話をできているのは、ちぇんが面と向かって目と目を見ているからである。 姉ちぇんは尻尾を家主ちぇんに見せないよう精一杯気を使って背中で隠していた。妹らんもお帽子の中。このまま雨が上がるまでこの体勢でやり過ごす……! だが家主ちぇんはお世話焼きであった。 「ちぇーん、そこは雨さんがふきこむよー。ゆっくりできないよー。もっとおくにきなよー」 「ちぇんはおきゃくさまだからここでいいよ! 外さんに比べたらずっとゆっくりできるよ!」 「わかるよー。苦労したんだねー。でもちぇんのおうちにいるあいだはゆっくりしていってね」 ぴきっ、とちぇんの額に青筋が走った。 このおうちは確かにゆっくりできる。気ままな一人暮らしであろうところを見ると、本当にゆっくりした毎日を送っているのだろう。群れのみんなに守り守られた、とてもゆっくりした毎日をこの家主ちぇんは送っているのだろう。 (そんなゆっくりが、おとーさんにもおかーさんにも捨てられたちぇんの苦労をわかるはずがないよ! わかるよ! それは絶対だよ!) 「……ゆっ! ちぇぇぇん……」 姉ちぇんの抑えきれない怒気を敏感に感じ取ったのか、らんが怯えて鳴き声を上げた。 家の奥に引っ込んだはずの家主ちぇんが、姉ちぇんの目の前まで瞬間移動してきたかのような素早さで現れた。 「らんしゃまあああああああああああああああああああああああ!?」 「ちぇぇぇん?」 「らんしゃまああぁぁぁああぁぁあああぁぁああああああぁぁああ!!」 姉ちぇんは家主ちぇんの唾まみれになった顔を尻尾で拭きたいのをぐっと堪える。 そんな姉ちぇんの苦労をいざ知らず、家主ちぇんは右左と血走った目を巡らせた。 「どこ!? らんしゃまはどこ!? たしかに聞こえたよ! わかったよ! そこだよ! ちぇんのおぼうしの中だよ! ちぇん、らんしゃまはみんなのものだよ! ひとりじめするヤツはゲスだよ! ゆっくりしないですぐ出してね!」 「わかったよー……でも、このらんしゃまを見ても何も言わないでね?」 「わかるよ! はやく! はやく! はやく! はやく!」 条件反射的に頷き、噛みつかんばかりの勢いで家主ちぇんは姉ちぇんに迫ってきた。 姉ちぇんは嫌々ながらおぼうしをずらし、妹のらんを家主ちぇんに見せた。 「らんしゃまあああああああああああぁぁぁ……れ? にゃんで!? わからないよ! にゃんでこのらんしゃましっぽが二本しかにゃいにょおおおおおおお!?」 「生まれつきなんだよー。好きでこんな体に生まれたわけじゃないんだよー。ゆっくりわかってねー」 「ゆぅ……わかったよー……でも、らんしゃまはらんしゃまだもんね! らんしゃま、こっちにおいで!」 「ゆん? ちぇぇぇぇん!」 「らんしゃまああああああああああああ!!」 明らかに妹らんは姉ちぇんの方を向いて助けを求めるように鳴いていたが、そんなこと家主ちぇんには関係なかった。姉ちぇんには見えないほど部屋の奥へと連れて行ってしまう。 姉ちぇんは追おうとしたが、下手に動いて自分の尻尾までバレてしまうことを恐れた。らん種に無条件の好意を抱くちぇん種だから尻尾が足りなくてもあの程度の反応で済んだのだ。姉ちぇんまで畸形であるとバレた時は、同じちぇん種である分余計にその反発は大きくなる。 それに、と姉ちぇんはふと思いついた。 (妹のらんしゃまは尻尾が足りなくてもちぇんに好かれるよ……ちぇんと一緒に旅を続けるより、この群れでゆっくりした方がらんしゃまのためかもしれないよ……わかるよ……ちぇんはお姉ちゃんだから、妹のことを考えなきゃならないんだよ……) 俯いて、姉ちぇんはらんのことを必死で考えた。らんの幸せ、どうすればらんが本当にゆっくりできるか。 だがその思考は、巣の奥から聞こえてきたらんの声に吹き飛ばされた。 「ちぇぇぇええぇぇええええぇぇぇえええええぇええええええぇん!!!」 「らんしゃまあああああああああああああああああああああああ!!」 後も先もなく、姉ちぇんは玄関先から跳ねた。 他のゆっくりには、他のちぇんにはわからないかもしれない。 だが姉ちぇんにはわかった。妹のらんがあの叫び声を上げる時は、ゆっくりできない時、助けを求める時の声、たとえば捕食種を前にした時などの声だ。 何が起こっているかも考えず、とにかく妹の危機を助けるためだけに姉ちぇんは巣の奥に飛び込んだ。 「らんしゃまあああああああああああああああああああああああ!!」 「ちぇぇえぇあああぁぁぁ!!」 らんにのしかかり、ぺにぺにをおったてたちぇんがすこすこ腰を振っていた。 姉ちぇんの目の前がチョコレートで茶褐色に染まった。 気がつくと、巨大なチョコレート大福が荒い呼吸で這いずり回っていた。 「ゆ……あ゛……わか……にゃ……」 よく見ればそれはところどころ髪がむしられているが、目玉を抉られ、耳を噛み切られ、尻尾を潰された家主ちぇんだった。 姉ちぇんは、そんな汚物より妹らんのことが心配だった。床に這いつくばったままのらんに駆け寄る。 「らんしゃま! 大丈夫!?」 「ちぇぇぇん……ちぇぇぇん! ゆえええええん!!」 らんは姉ちぇんに泣きながらすり寄った。幸い精子餡を出される前だったからなのかにんっしんした様子は無い。 安心すると、途端に家主ちぇんに対する怒りにチョコレートクリームが沸騰した。 あんよの皮を千切られて身動きできない家主ちぇんの頭に姉ちぇんはかぶりつき、髪ごとその皮をひっぺがす。 「あ゛あ゛あ゛あ゛!! わぎゃりゃにゃいよおおおおお!!」 「わからないのはこっちだよ! 妹のらんしゃまは普通のゆっくりより弱いんだよ! それに、まだおちびちゃんなのに! れいぱーは、ゆっくりしね!!!」 家主ちぇんの頭に乗っかって跳ねるうちに、姉ちぇんは思い出した。そう、家主ちぇんのあんよも耳もぺにぺにも噛み切ったのは姉ちぇんだ。アマギったのも姉ちぇんだ。禿げさせたのも姉ちぇんだ。 姉ちぇんは理性を取り戻していた。群れのゆっくりをこんな風にしてしまった以上、もううかうかしていられない。すぐにでも逃げてしまわなければいけない。 だが、 だが――! 「お前だけは永遠にゆっくりさせる!!!」 「わぎゃ!!?」 姉ちぇんの尻尾が束となって両の眼窩に突き刺さった。 中のチョコレートクリームを掻き分け、抉り、まさぐり、姉ちぇんは鬼気迫った表情で目的の物を探す。 「わ……ぎゃ……らんしゃ……」 「お前が!!」 『それ』を掴み取った姉ちぇんは一気に尻尾を引き抜いた。 チョコレートクリームの飛沫を上げて引きずり出されたのは、硬いチョコでくるまれた家主ちぇんの中枢餡だった。 その中枢餡を家主ちぇんの口腔に押し込み、上に飛び乗って無理矢理咀嚼させる。 「らんしゃまって言う資格はない!!」 とどめの体当たりを喰らって家主ちぇんは壁に直撃し、チョコレートクリームを部屋中にぶち撒けた。 「ゆはははははは! わかるよー! ちぇんはゆっくりできない劣等種だよー! そうじゃきゃ永遠にゆっくりさせてこんなにザマ見ろ&スカっとしてさわやかな気分にならないよー! ゆはははははははははははははははははははは!!」 何かが壊れたかのように九本の尾を怪しく蠢かしながら姉ちぇんは笑った。 雨が止むまで、笑い続けた。 夏が来た。畸形のゆっくり姉妹は大きく成長していた。 姉ちぇんは最早成体ゆっくりと比べても遜色の無い若ゆっくりだ。妹らんはまだ小さいが、特にどこか悪いところがあるわけもなく、元気いっぱいなゆっくりに育っている。 親のいないゆっくり姉妹がここまで大きく成長したことは奇跡と言えるだろう。数え切れないほどの幸運に助けられたが、もちろん様々な不運もあった。それでも姉ちぇんの機転と妹らんの絆でこの姉妹は成体直前まで自力で生き抜いた。 だが、運命は平等ではない。親の庇護の下、ゆっくりした生活を送っていたはずのゆっくりがちょっとしたことで命を失うこともある。 そのれいむも、そんな状態にあった。 「……ゆぅ……」 野原でれいむが干からびていた。 あんよには小さな枝が突き刺さっている。これが直接の原因だろう。 都会のアスファルトほど酷くないとはいえ、野山でも長い間直射日光を浴び続ければさすがに干からびる。暑いからと足元への注意を疎かにして移動すれば、こんな瑣末事で命を失うのがゆっくりだった。 「ゆぅ……」 だが、まだ息はある。ちぇんは一瞬どうしようかと考えたが、らんが尻尾を引っ張ったことで、決意した。 「らんしゃま! れいむを影に移動させて見ていてあげてね!」 「ちぇぇぇぇん!!」 この姉妹が別行動を取ることは珍しい。だがお互い信頼しているだけあって、いざという時ためらいはしないのだ。 ちぇんは川へと向かった。そしてなんの躊躇もなく自分のおぼうしを脱ぎ、水面へと浸ける。 たっぷり水を含んだことを確認すると、尻尾でおぼうしを掴み多少破けるのも気にせず引きずって走った。 瀕死のれいむの元に戻った時には水はほとんどなかった。それでも九本の尻尾で絞り出すとゆっくりにはそれなりといえる量が零れ落ち、れいむの口の中に吸い込まれていった。 「ゆぅ…………う……ゆっくり……していってね……」 「気がついたよ! らんしゃま、ちぇんはもう一回水を取ってくるよ!」 「ちぇん!」 二度目の水補給を施すと、れいむはすっかり顔色が良くなり、完全に意識を取り戻していた。あんよに突き刺さった枝も抜かれ、らんのおぼうしのお札を貼られて傷口を塞がれている。 代償にちぇんのおぼうしはよれよれの傷だらけとなったが、ぺーろぺーろすれば多少はマシになるはずだ。 「れいむ、動ける? 川さんまで連れて行ってあげるよ」 「ちぇぇん」 「ありがとう……ありがとう……」 何度も何度も礼を言うれいむの両脇を支え川まで連れて行き、さらに水分補給。 その頃には治療効果のあるお札のおかげでれいむのあんよは好調になり、なんとか自分で歩けるようになるまで復活していた。 「じゃあ、もう自分で群れまで帰れるね! それじゃあね、れいむ」 「ちぇぇぇん!」 「待って、ゆっくりしていってね!」 姉妹は揃ってさっさとその場を立ち去ろうとしたのだが、れいむはショックを受けたような表情で引き止めた。 「れいむはまだ二人におんがえししてないよ! このままじゃゆっくりできないよ!」 「ゆぅ……でも、ちぇんたちと一緒にいる方がゆっくりできないんじゃない?」 一刻も争うゆん命救助に遠慮なくちぇんもらんも、れいむにその尻尾を見せつけていた。だが、れいむは少しの気負いもなくぶんぶんとかぶりを振る。 「そんなことないよ! ちぇんとらんはれいむの命の恩ゆんだよ! 尻尾さんが多かったり少なかったりするのなんて、それに比べればぜんぜんたいしたことないよ! ゆっくりしていってね!」 おそらく、これがちぇんにとってゆん生初の心の底から受けた「ゆっくりしていってね」という挨拶だった。そしてちぇんは、自分が今まで本物の「ゆっくりしていってね」という言葉を受けたことがないことに気づいた。両親からすら。 「ゆ……」 「ちぇ……」 「ゆん? どうしたの?」 「ゆああああああああああああああああああああああああん!!」 「ちぇえええええええええええええええええええええええん!!」 「どうして泣いちゃうのーーーー!?」 嬉しさとも悲しさともつかない、とにかく凄まじい感情に突き動かされてちぇんは泣いた。らんも泣いた。滂沱と泣いた。顔面が溶ける寸前まで泣いた。 ひとしきり泣き終わった後、混乱するれいむにちぇんは 「それはね……」 と、いままでのゆん生をかいつまんで話した。 今度はれいむが泣く番だった。こちらは干からびから復活したばかりなので流出量は控えめだったが…… 結局、三匹が揃って水分補給し直し情報交換を終える頃にはすっかり日は傾いていた。 「ゆん? もうおひさまがあんなに赤いよ! ゆっくりしないですぐ帰らないと、まりさがしんっぱいするよ!」 「そうだね、ちぇんたちもすぐにねぐらを探さないといけないから、もうお別れだね」 「ゆ! ちぇん、そのことなんだけど、命の恩ゆんをこのまま行かせるのはしのびないよ。だから、れいむはちぇんとらんを長に紹介して、群れに入れてもらうよう説得するよ!!」 「ゆえ?」 ちぇんは、耳をほじほじと九本の尻尾で掃除し始めた。ぞろぞろ独立して動き回るその尻尾のキモさにれいむは明らかに引いたが、どうにか堪えた様子だった。 「ごめんね! ちぇんはちゃんと聞こえなかったみたいだよ。もう一回言ってね」 「ちゃんとらんは、れいむが絶対群れに入れてあげるよ! もう誰にもゆっくりしてないゆっくりなんて言わせないよ! 長だって、きっと言ってくれたらわかるよ! だってちぇんとらんはこんなにゆっくりしているんだもん!」 「わからないよおおおおおおおおおお!?」 ろくに他のゆっくりから愛情や好意というものを受けられなかったちぇんは、ちぇん種がゆっくりできない時に叫ぶその定番文句しか吐けなかった。いや実際、ちぇんのチョコレート脳はちっともゆっくりしていなかった。それどころか、今ちぇんの頭を占めていることは主に (このれいむは今すぐ永遠にゆっくりさせるべきだよ!) という、およそ他のゆっくりからは想像だにできないほど飛躍した思考であった。 身から出た錆とでも言うべきか。あの梅雨の事件以来、姉ちぇんは妹らん以外のゆっくりに対してより強い警戒心を抱くようになった。今まで自分たちが迫害されるのは尻尾の数のせいだけだと思えたが、殺ゆを犯してしまってから変わった。いつかあの群れから追っ手がやってきて、自分たちをせいっさいするのではないかと怯えるようになったのだ。 (このれいむは、罠さんだったのかもしれないよ……たとえそうじゃなくても、どうせこんな所、他のゆっくりが見ているわけないよ。白か黒かなんてどうでもいいよ。とりあえず殺しておいたらちぇんたちはあんっしんできるはずだよ……) 通常、ちぇん種はゆっくりできない局面に出会うとらん種に助けを求める傾向にある。しかしこの姉ちぇんは生まれたその日から自分よりずっと弱々しい妹らんを守り、育ててきたのだ。助けを求めるなどもっての他だった。 結果、姉ちぇんは極度のストレス状態に置かれると攻撃性が増すようになってしまった。一度犯した殺ゆが、さらに姉ちぇんのブレーキを壊していた。 (でもわかるよー……油断は禁物だよー。このれいむは隙だらけな気がするけど、誘っているだけかもしれないよー。無防備な瞬間を狙って、まずあんよを潰してから上に乗っかるよ。それからおめめに尻尾を入れて、中枢餡を潰すよ) 「ちぇ、ちぇ、ちぇーーん!!」 姉が物騒な思考をチョコレートクリームの中で練り上げることも知らず、妹らんは素直に喜んでいる様子だった。なぜかゆっくりしていないちぇんの様子に戸惑っていたれいむだったが、らんのリアクションに安心したのか笑顔を取り戻す。 「よかった、らんはうれしいんだね! でもちぇんは群れじゃゆっくりできないの?」 「わからないよ……」 それは正直な答えだった。今更群れの生活に慣れることができるか不安だし、受け入れてもらえるなどと信じがたかった。 「ゆっ、ゆっ、ゆっ」 「らんしゃま……」 らんはちぇんの顔を見上げて何か意思を伝えようとしていた。それが厳密に何かはわからずとも、広義的に受け止めれば「れいむについていこう」に帰結することくらいはわかった。 ちぇんは恐る恐るうなずく。 「わかったよー。れいむ、長の所まで案内してねー」 「任せてね! こっちだよ!」 れいむはあまりにも無防備にちぇんへと背中を晒し、先導して飛び跳ねて行った。殺そうとすればあまりにもたやすい有様だった。 ちぇんは俯いた。涙を隠したのだ。 (ちぇんはゆっくりできないゆっくりだったよ……れいむは嘘なんかつかないゆっくりだよ。今わかったよ) 「むきゅー……そんなことがあったの」 長のぱちゅりーはれいむから一部始終を聞き、しかめっ面をした。一方れいむは既にちぇんは群れの一員になるものと思い込んでおり、にこにこしながら長のおうちの入り口でもみあげをぴこぴこさせた。 「それじゃちぇん! らん! また明日ね! この群れで、ずっとゆっくりしていってね!」 そう言って、ぴょこぴょこ家路についた。ぱちゅりーはむきゅーとため息をつく。 「まずは、れいむを助けてくれてありがとう。礼を言うわ。それで……群れに入れることだけど」 ぱちゅりーはちぇんをあまり真正面から見ないようにして会話を始めた。ぱちゅりーとしてはれいむの命の恩ゆんだということはわかるが、九つ尾のちぇんというのは見るからにキモかった。直視しただけでエレエレしかねないと判断したのである。 逸らした視線の先にはらんがいた。しかしこちらは希少種でぱちゅりーは今まで話に聞いたことはあっても見たことはないため、尻尾が多かろうが少なかろうが『まぁそういうもんだわね』とスルーである。 「ぱちぇ個ゆんとしては迎え入れてあげたいんだけれど、群れのみんなの反応次第、と言ったところかしらね……」 「わかるよー。ちぇんはみんながゆっくりできないって言うならすぐ出て行くよー」 「むきゅ、なんだか悪いわね。とりあえず今日の所はぱちぇの家でゆっくりしていってね」 そうして、ちぇんたちは生まれて初めて姉妹以外のゆっくりと食事をすることになった。 ぱちゅりーの家には番のまりさとその間に生まれた子ぱちゅりーと子まりさが一匹ずつおり、ちぇんとらんが加わるとやや食卓は狭かったが、それでも誰一匹たりとも文句は言わなかった。 「むーしゃ! むーしゃ! しあわせー!」 「に゛ゃ゛っ!?」 子まりさの幸せいっぱいな宣言に、ちぇんはびくりと後ずさりした。ぱちゅりーたちは目を丸くしている。 「……にゃ、にゃに、それ?」 「にゃにって……むーしゃむーしゃするとしあわせーな気分になるんだぜ。あたりまえなんだぜ?」 「わかならいよー。そんな大声出しながら食べると、誰かに見つかるよ?」 「じゃあみんなでごはんをわけるんだぜ! みんないっしょにたべるともっとしあわせーになれるんだぜ! おとーさんもおかーさんもいつもそう言ってるんだぜ!」 ちぇんの頭を潰さんばかりに?マークがたくさん浮かんだ。 「わからないよー。みんなで一緒に食べたら、見張り役がいなくなるよ?」 「なんでみはりやくなんかいるんだぜ? 仲間はずれがいたらかわいそうだぜ」 「わからないよー。れみりゃや犬さんとか猫さんが来たら……」 「おうちのなかまでさすがにあいつらも入ってこないんだぜ?」 「わからないよー。おうちってそんなにすごいの?」 「むきゅ! れみりゃも大人のゆっくりが何人いるかもわからないおうちに無防備に入ってきたら自分が危ないことくらいわかっているわ! 犬さんも猫さんもよ」 そわそわしながらの食事を終え、子ゆっくりはちぇんの尻尾で遊ぼうとした。偏見の目がまだ薄い子ゆっくりにとっては、一度同じ釜の飯を食う仲になってしまえば多少尻尾が多かろうが少なかろうが仲間であると認識できたようである。親まりさは未だにちぇんと目が合うとあからさまにぎょっとするが。 子ゆっくりたちの遊び相手はらんに任せ、ちぇんはおうちの入り口まで出て夜風に当たった。 後ろからぱちゅりーの気配を感じたちぇんは星を見上げたまま口だけ動かした。 「わかるよー。ぱちゅりー、何か用?」 「むきゅ!? なんで振り向いてもいないのにぱちぇが近づいているってわかったの?」 「わかるものはわかるんだから仕方ないよー。強いて言えばぱちゅりーの呼吸は特徴的なんだよー」 「そう……それだけ気配を読むのが上手で今まで二人だけで生きてきたのなら、さぞかし狩りも上手なのでしょうね」 「比べる相手がいないからわからないよー」 「……ちぇん、先代から聞いた……先代も先代の先代から、先代の先代も先代の先代の……むきゅー、とにかく、昔から伝えられてきた話なんだけれどね」 何か重要な話が始まりそうな予感を覚えたちぇんは振り返った。 ぱちゅりーはちぇんとやはり視線を合わさないように顔の角度を変えて話し始めた。 「ちぇんの尻尾の数は、本来のらんと同じだけの本数がある?」 「本来のらん……」 ちぇんが思い出したのは、あの冷たい瞳をした母らんの姿だった。 体の中のチョコレートが冷えたような感じがして、ちぇんはかぶりを振った。 「あるよ」 「いつのまにか一本なくなっていたりしたこともないのね?」 「ないよ」 「むきゅ。ちぇんが本当に優秀だということがよくわかったわ」 「ちぇんにはわからないよー。どんな話が伝えられているの?」 「正式に群れの仲間になった時に教えてあげるわ」 ぱちゅりーは口を閉ざした。なぜならば、この情報をもし群れから追い出されたちぇんが得てしまっていては、何が起こるかわからなかったからである。 それは『九尾のちぇん・おりん・ゆうかにゃんが生まれた時、そのゆっくりの命は九つある』という伝説だった。 もちろん数の概念がせいぜい三つまでしかないゆっくりに九という数字の概念は無い。全てらんの尻尾の数だけ、と伝えられている。 問題はそこではなく、その伝説が本当ならばちぇんは死んでも死んでもたくさんたくさん甦るという事実だった。三以上の数はたくさんで終わるゆっくりたちにしてみれば、そんなゆっくりは不死身のゆっくりだ。ゆん智を越えた未知なる存在、正にゆっくりできないゆっくり。 ぱちゅりーは、このちぇんを迎え入れることはできなくとも、まかり間違っても決して敵に回してはいけないと考えた。
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其の1 PKは禁止である。 其の2 リベンジによるPKも禁止である。 其の3 ログイン・ログアウト時は挨拶を心掛け、席を離れる時は一言知らせよ。(放置バザー時は除く) 其の4 PTを組む時は、メンバーのレベル差に注意せよ。(最大14まで) 其の5 作戦会議室・当wiki全般・及びゲーム内ギルドチャットに積極的に参加せよ。 以上であ~る。
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驚いた!!! 世の中には馬鹿正直すぎる人もいるものだな。 …いや、遊んでみただけ? ま、アダルトページが怖い健康な男子・男性諸君、及び誤って入ってきてしまった女子・女性の方々。 非常避難口です。↓ 第一避難口 第二避難口 第三避難口
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373 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/16(土) 20 27 47 ID 6ub2saBA 雨の中寒さに凍えている猫を拾った。これから嫌というほど貴様の世話をしてやるぜフゥハハハー 「ほら、食べろ。犬猫のように…貴様には畜生がお似合いだぜハッハッハ!!」 『にゃー』 ………嗚呼、癒さるる……はっ!?いかん、少しこの猫の瘴気に当てられたか…くっ、油断ならない奴め! 「ふ、ふん…貴様この俺を篭絡しようとしているようだが…… 無駄な足掻きだ!この俺様が猫畜生如きに好きにされるわけが……」 『にゃうん…にゃー、なー』 嗚呼っ!!見ないで!?そんな純真無垢な瞳でっ!!俗世の垢に塗れた俺を見ないでっ!! な、なんという破壊力か…我が家のぬこは化け物か……だがこれしき、負けはせん! 『にゃ…ふぁ……にゃ』 「なんだ?眠いのか?しょうがないなー御主人様が一緒に寝てあげようなー」 色々頑張ったけどやっぱりこいつの可愛さにゃ勝てねぇぜと思いながらおやすみ 翌…朝…だと? 『おきろー、おきろー、人間。はらへったーめしー』 「にゃふふ…こいつめこうしてやるぅー…うへへへへ」 『おきろっつってんにゃろがー!!』グボォ! っぎゃああああああ!!なんか痛い!すっごくぽんぽんが痛い!ええい、誰だこの俺のぽんぽんを 破壊しようなんて奴ぁ!!……って、は? 「きみ、だれ?どこの子?俺の子?まさかねぇーハハハ……」 やべぇ…俺いつの間に幼女誘拐なんて事を…彼はいつかやると思ってました。ははっ、ワロス 『人間、はらへった。めしをもて』 あらま、随分と傲岸不遜でいらっしゃいますねこの幼女さん。どういう教育受けてきたのかしら? 「うーん、飯食ったらちゃんとわけを話すんだぞ?」 『あいよー』 まぁ、俺も腹減ったし現実逃避兼ねて朝飯にしますかー で、飯を食いながらどうにかこうにか話してたらなんか昨日の猫らしい。わけがわからん 超絶不思議パぅワーで人間っぽくなったんだと。都合よくメスだったり今日は休日だったりご都合主義万歳 「で、これから君はどうするのかな?なんかネコ耳幼女みたいになってる猫よ」 『おい人間、ネコじゃそこいらの野良とかわらないにゃ。なんかこうちゃんとした名前欲しいにゃ』 「そんな取ってつけたような語尾つけんでよろしい。普通に喋れんだろお前 …んー、名前なー。そういや考えてなかったな…おい猫、どんなんがいい?」 『人間がよびやすいようによべ。よくをいえばかわいいのでたのむ。これでもメスなんで』 「よし、じゃ五郎ざえも…いや、待てひっかくな痛い…… ………よし、じゃあお前は今日からマオだ!」 うん、我ながら安直すぎて涙が出らぁ。だって猫飼ったことないしー 『まぁ、人間がそれでいいならそうよぶにゃ。つか人間のなまえもおしえれ』 「おう、そういや言ってなかったな…俺の名前は五郎ざえも……ははっやめろってひっかくな、いてぇ …ごほん、タカシだ。よろしくな」 『おう、これからせわされてやる。ありがたくおもえ人間』 あれぇ?名乗った意味なくねぇ?これはちょっと由々しき事態ですよ。舐められてますね猫風情に。 まぁ、今日はとりあえず御主人様に対する礼儀を躾ることにしようと思った。 当然、やめてひっかかないでやめてな一日だったとさ。あとツンデレドコー?
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早すぎたスレ 作詞/23スレ11 そう、立てたんだね。立てずにはいられなかった。 君は居ても立ってもいられなかった。だから立てた。 早すぎるスレ。週末に立つべきはずのスレ。 早漏にて候、漏洩 永劫 君 早漏 So long, NO NO NO......too FAST!!!!
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キャラクター一覧|ALLキャラ進化表|デバフもち|クリティカルもち|小判&ドロップもち|キャラダメージ表 + ガチャキャラ一覧 ガチャ(レア)【体当たり(キャラ)|弓(キャラ)|魔法(キャラ)|ため(キャラ)】 ガチャ(激レア)【体当たり(キャラ)|弓(キャラ)|魔法(キャラ)|ため(キャラ)】 ガチャ(超激レア)【体当たり(キャラ)|弓(キャラ)|魔法(キャラ)|ため(キャラ)】 ※限界突破のステータスは上限解放が記載されていないものは未解放状態での値です ※限界突破のステータスは推測値ですので+-10ぐらい前後する場合があるかもしれません。(参考までに まねきすぎネコ ログインボーナスにて入手できるキャラ。 まねきすぎネコ 極道のまねきすぎネコ キャラ名 タイプ 属性 レアリティ レベル 体力 攻撃・魔力 CP 極道のまねきすぎネコ 弓 光 激レア 20 832 86 290 マジックスキル クリティカル20%増加射程19攻撃間隔+2秒(光)小判50%増加小判99%増加(光)光属性攻撃5%増加 説明 お金が勝手に貯まりすぎて人生退屈になりかけているネコ。 かなりの金運の持ち主で宝くじが当選しすぎるあまり、まねきすぎネコに限り宝くじ購入禁止令まで出るほどだ。 人生退屈すぎるあまり、「我こそが神だ」と自分で勝手に作り上げた嘘の宗教を始め、ありとあらゆるネコからお金を巻き上げている。 まねきすぎネコの最近のはやりは大量の札束に火をつけ、マグロ丸々100匹を焼くことらしい。 備考
https://w.atwiki.jp/onore/pages/37.html
基本的にストーリーモードよりも難しいです。アクション要素も当然ありますが、よりパズル難易度が上がっています。 まず、ある程度ストーリーモードで腕を磨いてからミッションモードに行くと良いかと思います。 ■関連項目 FAQ
https://w.atwiki.jp/sabetumedia/pages/44.html
208 名前:FOX☆ ◆FOX/lMGv76 [] 投稿日:2011/08/25(木) 21 27 00.17 ID cGeTQBrH 回答ください! http //detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q1269777372 社会人女性の服装は、なぜあんなにいい加減なのでしょうか? 就職活動時の服装が一番適切だとわかっていながら、採用されたらルールを破る。 ルールを破っておきながら、「女性を平等に扱え」などと主張する女性が多すぎます。 下の画像はNHKのニュースウォッチ9という番組の2011年8月23日と24日放送分です。 この女性キャスターの服装を見て呆れなかった人はいないと思います。 当然のようにスーツではなく私服であるだけでなく、あろうことかノースリーブ・・・ http //apple.mokuren.ne.jp/loader_1/src/apple1685.jpg http //apple.mokuren.ne.jp/loader_1/src/apple1686.jpg http //apple.mokuren.ne.jp/loader_1/src/apple1687.jpg http //apple.mokuren.ne.jp/loader_1/src/apple1688.jpg http //apple.mokuren.ne.jp/loader_1/src/apple1689.jpg http //apple.mokuren.ne.jp/loader_1/src/apple1690.jpg 皆さんも抗議していただけないでしょうか? 人数が多い方が効果があると思います。 NHKふれあいセンター 0570-066-066 または 050-3786-5000 皆さんはどう思われますか? 男性だけ黒髪・短髪・スーツの男性差別企業 http //kamome.2ch.net/test/read.cgi/gender/1287338596/191 191 名前:名無しさん ~君の性差~[] 投稿日:2011/07/27(水) 18 36 51.49 ID 60rRj52B 回答ください! http //detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q1067032965 画像はNHKのニュース番組です。 このような服装は、男性へのセクハラですし、スーツを着ないというのは視聴者を馬鹿にしている証拠です。 社内で問題視されないのでしょうか? 非常に不愉快です。落ち着きのある服装をしてほしいです。 http //apple.mokuren.ne.jp/loader_1/src/apple1506.jpg http //apple.mokuren.ne.jp/loader_1/src/apple1507.jpg http //apple.mokuren.ne.jp/loader_1/src/apple1536.jpg http //apple.mokuren.ne.jp/loader_1/src/apple1537.jpg 782 名前:名無しさん ~君の性差~[] 投稿日:2011/07/25(月) 15 44 48.05 ID +pX3z4xF 回答ください! http //detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q1067032965 社会人女性に服装について 夕方に放送している、NHK名古屋放送局のほっとイブニングという番組です。 男性(村竹勝司さん)はしっかりとした服装なのに、女性(櫻木瑶子さん)は私服のような感じで、 胸元を大きく開け、ネックレスまでしています。 このような服装は、男性へのセクハラですよね。社内で問題視されないのでしょうか? 非常に不愉快です。落ち着きのある服装をしてほしいです。 http //apple.mokuren.ne.jp/loader_1/src/apple1506.jpg http //apple.mokuren.ne.jp/loader_1/src/apple1507.jpg 791 名前:名無しさん ~君の性差~[sage] 投稿日:2011/07/28(木) 11 00 04.09 ID 2iv3gSGp 782 回答したよ、凄まじく不愉快だったしな
https://w.atwiki.jp/terrachaosgaiden/pages/190.html
ランチタイムの時間だよ! ……何、遅すぎるって? 気にすんな!! ◆Iku3M44SGw カルビ、ロース、ハラミ、ホルモン……等々。 テーブルにぎっしりと並べられた、肉、肉、肉、野菜。 それと空になった二人分の冷麺の器。 ここは荒川区の焼肉店。 「おい、バカ野郎、その肉は私のものだ」 「……そうか」 「まるで兄弟みたいだな……」 「何か思い出した?」 「……なんだが懐かしいような気がする」 肉を取ろうとした男の箸が少女が振うトングに遮られる。 男は潔くその肉を譲り、空いたスペースに新たな肉を置く。 もう一人の男はその光景を見て、何か必死に思い出そうする。 それを赤い髪の少女が肉を食べながら聞く。 網の下の備長炭に肉の脂が滴り落ちる。 非常に香ばしい焼肉の匂いが店内を漂う。 テーブルを囲うのは四人の男女。 一人、普通の女子小学生。 一人、記憶喪失の青年。 一人、正体不明の少女。 一人、肉を焼く係の書き手。 ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ 「……【あの人】か……」 「知り合いだったかしら?」 「ここにいるのか?」 「最初の場所で一緒にいたからね」 荒川区の道を適当に歩く東京タワーとイナバの二人。 その道中、東京タワーは思い人の……【あの人】についてイナバに話した。 イナバは【あの人】について知っていた……ようだった。 彼が本当に知っていたか、どうかは今はまだ定かではない。 「……にしても、腹が空いた」 「昼から、何も食べてないからね」 「飯にするとしますかい?」 「支給されたパンでも食べるの?」 「……残念だが、俺はパンよりもお米派だ」 イナバ達が食事の場所に選んだのは焼肉店だった。 そして、二人は後ろに回り込み、裏口から突入する。 イナバが扉を開けるとそこは戦場(厨房)だった。 「なんで後ろからの?」 「簡単に言えば勘だな……それと確かめたいことがある」 「確かめたいこと?」 「東京さん、ちょっとフロアの様子を見てきてもらえますか?」 「……いいわ」 東京タワーに店内の巡回を任せ、イナバは厨房を漁る。 肉を保存するための巨大な冷蔵庫。イナバはそこから一つラップに包まれた牛肉を取り出す。 そのラップには○○月△△日とラベルが張られている。 (出荷したのは今日の朝、殺し合いが始まる前か…… ここは……『本物の東京都なのか』 いや、『殺し合いが始まる前の東京都のレプリカか』 どちらにしろ、主催者が強大な力持っているってことは確かだろう……まぁ、俺のやることは変わらんがな) そして、イナバは食材を拝借してキッチンを占領する。 考えるのは後、今すべきことは『腹ごしらえ』だ。 「さて、やるとしますか…… この俺がたっぷりと料理してやるぜ……!」 ―――おばあちゃんが言っていた。 ―――料理の味を決めるのは下準備と手際の良さだ。 ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ 「デイバックを置きっぱなしなんて、随分と不用心ね」 先にフロアに出ていた東京タワーが発見したのは一つのデイバックだった。 店内には誰もいなく、開けっ放しのデイバックが一つ放置されているだけだった。 このデイバック、実は『琴吹紬』という少女の物である。 彼女はほんの数分前までここにいたが、平沢唯の願いによって、ここから居なくなった。 「……とりあえず、イナバに相談しに――」 カランコロンカラーン♪ その時、焼肉店のドアが開き、二人の男女が入ってきた。 一人は小学生くらいの女の子。もうひとりは白いジャケットを着た青年。 「あら、何か用かしら?」 「わたしは南千秋だ、この殺し合いには乗っていない、それでこっちは……」 「俺は『南光太郎』……という名前を今は名乗っている」 「今は……?」 青年の曖昧な回答に首をかしげる東京タワー。 ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ 「俺は誰なんだ?」 「……それは私だって知りたい。 ちょっと待て、この本のこの男、何だかアンタに似ていないか?」 「この男か? 南……光太郎……か、確かに似ているような気がする。 そうだな……いつまでも名無しのままじゃ困るし、これからは俺のことを『光太郎』と呼んでくれ」 「分かった」 荒川区を歩きながら、二人は会話をする。 千秋の手には支給品『ヒーロー戦記 プロジェクト・オリュンポスの攻略本』が握られている。 その本に出てくる黒い男が非常に千秋の隣の男に似ているのだ。 「この本だと、ヒーローに変身とかしているけど、出来ないのか?」 「そんなヒーローじゃあるまいし……まぁ、試しにやってみるか……」 光太郎が変身ポーズを取ってみようとする。 そのポーズは千秋でも分かるほど非常に様になっていた。 記憶が無くなっても、その身体は記憶していたのだ。 光太郎は太陽をつかむように右腕を上げ、ゆっくりと顔まで下ろす。 右腕を払い、立ち向かうことを鼓舞するかのように左腕を立てる。 ―――しかし、何も起こらなかった。 世紀王ブラックサンにも、太陽の王子にもならなかったのだ。 光太郎はやっぱりと言った表情を浮かべ、千秋も同じような表情になる。 だが、これは変身能力の制限によるものであって、当然の結果であった。 もし、一時間後に同じやり取りをしていれば、結果は変わっていたかもしれない。 「……すまない、千秋ちゃん、何か期待を持たせてしまったようで……」 「いや、私も何か、無茶振りして……ごめん」 二人の間に非常に気まずい空気が流れる。 だが、その時であった。 『ぐきゅるるる~~……』 二人の腹の虫が、大きく鳴り響いた。 「……すこし、休める場所を探そう」 「そうだな」 二人ともさっきから何も食べておらず、空腹だったのだ。 もっとも光太郎は戦闘の後だったからというのもあった。 そして、二人は一旦休める場所を探し、たどり着いたのは焼肉店だった。 その店内には一人の少女がいた。 ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ 「……というわけだ」 「つまり、記憶喪失って奴ね」 一つのテーブルを占領し、情報を交換する三人。、 千秋は今まであった一部始終を東京タワーに話し、 東京タワーは敵意がないことを示し、ここにもう一人仲間がいることを話した。 「その仲間って?」 「……それが俺だ」 「君は……?」 そして、配膳カートに大量の肉と美味しそうな冷麺を乗せて。 一人の青年が現れた、年齢は千秋の姉の春香や光太郎より年上くらいで落ち着いた雰囲気を醸し出している。 「俺はイナバ物置の人……だと思う、無論、本名じゃない」 「君も記憶喪失なのか?」 「君も? いや、俺はそんなものになった覚えはない。 ……って、アンタは記憶喪失ってことか?」 「ああ、そういうことになる」 「おい、その料理はお前の支給品か?」 「いや、俺がさっきここの厨房で作った冷麺だ」 見た目はごく普通だ。 だが、妙に美味しそうに見える。 その冷麺を見て…… 『ぐきゅるるる~~……』 再び、光太郎と千秋の腹の虫が鳴る。 「―――――食うか?」 「「……頂きます」」 千秋と光太郎は箸を取り、イナバが作った冷麺にがっつく。 少し、遅めだが彼らのランチタイムが始まった。 【荒川区 焼肉店/一日目・午後】 【東京タワー@カオスロワオリジナル】 [状態] 健康 [装備] [道具] ふきとばしの杖、基本支給品一式×2、ランダム支給品1~3(本人未確認) [思考]基本:『あの人』を見つける。 1:イナバたちと行動する。 2:出来ればもっと仲間を見つけたい。 【備考】 ※容姿は女の子です。 ※『あの人』を探しています、 【イナバ物置の人@カオスロワ書き手】 [状態] 健康 [装備] 小型リボルビング・ステーク@カオスロワ(6/6)、カブトゼクター&ベルト@仮面ライダーシリーズ [道具] 基本支給品一式 [思考]基本:『抗う』 0:とりあえず、飯だ。 1:東京タワーとともに行動する。 2:6/にも抗う。 3:情報を集める。 4:『あの人』か……。 【備考】 ※6/が書き手をやっていたロワで書き手をやっていました。 ※大抵の武器は見ただけ使用方法が分かります。(あくまでも使用方法だけです) ※二時間カブトへの変身不能。 ※東京タワーが言う『あの人』について知っているかどうかは定かではありません。 【南千秋@みなみけ】 [状態] 健康、不安 [装備] 学校の制服と帽子 [道具] 支給品一式、『ヒーロー戦記』の攻略本@現実、ランダム支給品(0~2) [思考] 1 姉たちに会いたい。 2 バトルロワイアルから脱出したい。 3 光太郎たちと行動する 【南光太郎@仮面ライダーBLACK RX】 [状態] 記憶喪失、全身にダメージ中(回復中) [装備] キングストーン@仮面ライダーBLACK RX [道具] 支給品一式、ランダム支給品(0~2) [思考] 1 俺は誰なんだ? 2 千秋たちと行動する。 [補足] ※ディケイド戦でのダメージにより、仮面ライダーであることも含めて自分に関する一切の記憶を失っています。 ※制限によりRXおよびロボライダー、バイオライダーに二時間変身不可 ※とりあえず、名前を聞かれたら『南光太郎』と名乗る。 支給品紹介 『ヒーロー戦記』の攻略本@現実 正式名称は『SFC用ソフト ヒーロー戦記 プロジェクト・オリュンポスの攻略本』。 カオスロワ七期ではイナバ製作所の資料室でギリアム・イェーガー(@スパロボ)が発見した本。 バンプレストから発売されたコンパチヒーローシリーズの一作の攻略本であり。 ダンジョンの攻略情報やキャラクターについてこと細かく記されている。 なお、本作に登場するキャラクターは原作に比べると大幅に性格が変わっている人物が多く。 南光太郎は原作とは性格が異なり、陽気で女性好きで涙もろい性格となっている。 そして、バトルホッパーやロードセクターやアクロバッターやライドロンはもちろん。 ゴルゴムとクライシス帝国は 一 切 登 場 し な い (だが、シャドームーンは出てくる)。 最後になったが……『ヒーロー戦記もよろしく!』 057:押し寄せる災禍 投下順 059 やがて絶望という名の病 056:嘆きの種 時系列順 059 やがて絶望という名の病 037 ライダー×ライダー イナバ物置の人 [[]] 037 ライダー×ライダー 東京タワー [[]] 021 君の名は 南千秋 [[]] 021 君の名は 南光太郎 [[]]