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セーラ「おっしゃ、今日もバリバリ打つでー!」 浩子「先輩、ちょっといいですか?」 竜華「セーラ、こっちこっち」 セーラ「なんや、なんかあったんか?」 怜「せや。一大事やから、とりあえずここ座ってなー」 セーラ「?」 竜華「よし、いくでー!」 浩子「はーい、まずは学ラン脱いで女子の制服着ましょうか」 セーラ「ちょっ、なにすんねん!」 怜「この無造作ヘアーはあかんなぁ。ここはヘアコーディネイター怜ちゃんの出番やで」 竜華「化粧担当はうちや。女の子なんやから、たまにはおめかしせんとな」 セーラ「はーなーせー!」 怜「暴れんな、暴れんなよ」 竜華「ぱぱっと終わらせるから、おとなしくしとき」 浩子「往生際が悪いですよ」 セーラ「いやー!」 ―――――― 浩子・竜華・怜「出来あがり!」 セーラ「なんでやねん……なんでこんな目に……」 怜「ふふーん。なんでやと思う?」 竜華「ヒント!今日は何月何日?」 セーラ「えっと今日は四月二十二日……あ、そういえば誕生日やったわ」 浩子「その通りです」 セーラ「せやけど、それとこれとでなんも関係ないやろ」 怜「ちっちっち、本題はこれからやで?」 浩子「そうです。今までのはただの下準備です」 竜華「あ、来たみたいやな」 泉「失礼します」 京太郎「こんちゃーっす!」 竜華「京太郎ー、早速で悪いんやけど買い出し頼むわー」 怜「セーラも連れてってなー」 京太郎「いいっすけど、江口先輩もですか?」 セーラ「こ、こっち見んなや!」 浩子「そういうわけなんで、行ってらっしゃいな~」 セーラ「押すなー!」 ―――――― 怜「ふい~、一仕事終えたなぁ。竜華ー、膝枕ー」 竜華「怜は甘えんぼさんやな」 泉「今の、なんですか?」 浩子「あれはうちらからの誕生日プレゼントや」 泉「プレゼント?須賀と出かけることがですか?」 竜華「せやで。セーラは中々素直にならんからなぁ」 泉「ああ、そういうことですか。でも、先輩方はいいんですか?」 怜「今日だけや今日だけ。明日からは容赦せんわ」 竜華「誕生日ぐらいは二人きりでもええんとちゃう?」 泉「はぁ、そうですか」 浩子「それじゃ、うちは後つけて写真とってきますね」 怜・竜華「いってらっしゃーい」 泉「須賀も大変やな……」 カンッ
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津喜多 万作 ■性別 男 ■学年 1年生 ■ステータス 攻撃力:9 防御力:1 体力:8 精神力:3 FS(走馬灯):4 『不幸アトリビュート』 効果:1マス強制移動(敵陣営に向かって進む) 50 対象:自分 ×0.75 時間:一瞬 ×1 スタイル:カウンター 消費制約:体力6 30 カウンター効果発揮ごとに支払う ×0.5 非消費制約:なし カウンター条件:自分のみを対象にした敵からの行動を受ける ×0.75 カウンター対象:術者自身 ×1 待受範囲:同マス ×1 1ターン遅延で待受開始 ×1 待受時間:3ターン ×1.2 待受回数:1回 ×1 カウンタータイミング:先手 ×2.8 カウンター倍率 ×2.52 FS:4 効果数値:94.5 (100-94.5+30×0.5)×(1+4×0.1)= 28.7 発動率:29% 成功率:100% 能力原理: 敵からの攻撃を受けそうになると全力でその場から逃げ出そうとするが、逃げる方向を間違えてしまい敵地に進行してしまう。 どんなに必死に逃れようとしても最終的にはだいたいひどい目に遭ってしまうのだ。 残念、万作ちゃん残念! キャラクター説明: 巻き込まれ体質な上、不幸属性。 にもかかわらず、女の子とのいちゃ絡みは一切出来ないという、悲しい宿命を背負った青年。 一見幸運に思えるようなことがあっても、それが引き金になり結局不幸になることが多い。 ハルマゲドンに向けて少しでも生存率を上げる為、頭にはフルフェイスヘルメットを装着、 学ランの下にはバイトして買った防弾ベストを着込んでいる。 魔人能力を無効化するおばちゃん達の噂を聞き購買部に入り浸っていたところ、その姿を不審に思った魔人に絡まれ幸か不幸かこれを撃退してしまう。 この一件から、かの陣営に目をつけられてしまい、身の安全を確保するために泣く泣く対立陣営に加入した。 〝そんな彼の最も心が安らぐ瞬間は自宅で世話をしているハムスター「スター次郎(♀)」を眺めているときだという〟 応援 登場SS 帰ってきた!? フラン(伊)とゴリラの大冒険!! 第7話『vs津喜多 万作』 フランとゴリラの応援感想 第2話『三日目』 フラン(伊)とゴリラの大冒険エクストラ!!『vs蟹ちゃん:変わる未来、変わる世界』 イラスト サムネイル 投稿者 フランソワ(仏) 無隅部 蓮禍 やまさんした 備考 サムネイル 投稿者 村田ソフィア 備考 魔人名鑑~バーゲン編①~P2翼虎、津喜多 万作、紅井 黄泉路、弾指 一鉄
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【マスター】 真玉橋孝一 【参加方法】 異世界からの侵略者であるペンギン帝国の王、ペンギン帝王から友好の証に木杭を授かった。 【マスターとしての願い】 セイバーに便乗しつつ、エロイことが安心して出来る平和な世界になればいいと考えている。 【weapon】 なし。 【能力・技能】 Hi-Ero粒子の因子保有者 生命の持つ根源のエネルギーであるHi-Ero粒子を単体で放出することが出来る。 エロいことをして孝一の興奮が増すたびにHi-Ero粒子放出量も増える。 【人物背景】 黒の学ランという硬派な男のスタイルにこだわりを持つ普通のエロい男子高校生。 しかし、ある時ペンギン帝国の魔の手から人類を守る正義の組織『美容室プリンス』にその素質を見出される。 人類決戦兵器『ダイミダラー2型・孝一』に乗り込み、ペンギン帝国と戦っていた。 その戦いもペンギン帝国が異世界へと旅立つという形で終わりを迎える。 孝一はエロいだけの普通の高校生へと戻ったのである。 【方針】 エロいことをする、もとい、セイバーとともに優勝を目指す。 登場話一覧 +... No タイトル 登場キャラクター 場所 時間 作者 002 真玉橋孝一&セイバー 真玉橋孝一セイバー(神裂火織) ◆FFa.GfzI16 040 故郷とおっぱいは遠くにありて思うもの 真玉橋孝一&セイバーウェイバー・ベルベット&バーサーカー B-5/賃貸マンション 早朝 ◆IbPU6nWySo 071 days/only illusion 間桐桜&キャスターミカサ・アッカーマン&ランサー真玉橋孝一&セイバー C-1/山小屋C-3/月海原学園 午前 ◆Ee.E0P6Y2U 090 健全ロボダイミダラー 第X話 悲劇! 生徒会副会長の真実! 真玉橋孝一&セイバー、本多・正純 C-3/月海原学園 午後 ◆TAEv0TJMEI 100 くだらぬ三文劇 言峰綺礼&セイバー真玉橋孝一&セイバー C-3/月海原学園食堂C-3/月海原学園 午後 ◆OSPfO9RMfA 111 シュレディンガーの性別 真玉橋孝一&セイバーアサシン(ベルク・カッツェ) B-5/住宅街B-5 夕方 ◆IbPU6nWySo 126 俺とお前はよく似てる/少年よ我に帰れ俺とお前はよく似てる/アリアドネの幸運 真玉橋孝一&セイバーアサシン(ゴルゴ13) B-5/賃貸マンション・ウェイバーの拠点前B-5/人が多く行き交う道 夜間 ◆EAUCq9p8Q.
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19 名前:ゾンビ ◆yQMcmEpmw6 [] 投稿日:2008/01/29(火) 00 45 07.37 ID d797MCi00 感想があるっていいねー。 調子に乗って続き置いていこうw 第3話 救世主現るっ!? 「さて、本当にどうするか決めようぜ」 「うん…」 朝ご飯を終え、今後の事を話し合う。…が、開始10分ほどで話は終了。 「まぁとりあえず、服だろうな」 「うん。でも別に男物を着てても問題無いと思うけど…制服だけは買っておかないとダメかな?」 「俺は学ランの方がいいなぁ」 「え?」 「女が学ランを着て、袖を余らせて…」 「ヒロにぃ!真面目な話なんだよ!!」 「すまんすまん、つい…な」 と言った感じで、話をまとめると大体こんな感じ。 1.とりあえず服(普段着・学生服等) 2.日用雑貨(整理用品とか?) 3.両親に連絡 大まかに分けるとこの3項目だと思う。しかし… 20 名前:ゾンビ ◆yQMcmEpmw6 [] 投稿日:2008/01/29(火) 00 45 33.78 ID d797MCi00 「服買うにしても選べるかな…」 「いきなり女物を着ろとは言わんがな。徐々に着ていかなきゃ駄目だろうな」 「はぁ…前途多難」 机に突っ伏してぼやく。ぼやいても何も先には進まないんだけどね。 「しょうがない、奴に応援を頼むか。…気乗りはしないんだが、緊急事態だ。目を瞑れ、ゆー坊」 「まさか…」 「そのまさかだ」 「うぅ…確かに頼れると言えば頼れるけど、後で何を要求されるかと考えると泣きたくなるよー!」 「まぁ、取って食われる訳でもあるまいし」 「…ほんと?」 「まぁ、別の意味で食われる可能性も否定できんがな」 「ヒロにぃ…なにか楽しんでない?」 「んあことあるかよ、大事な弟が大変だって時に」 「そ、そうだよね。疑ってごめん」 「…まぁある意味楽しみなのは間違いじゃないけどな」 そう言って、ヒロにぃは電話をかけるべく携帯電話を取り出し、電話帳を開こうとした瞬間 21 名前:ゾンビ ◆yQMcmEpmw6 [] 投稿日:2008/01/29(火) 00 46 15.09 ID d797MCi00 『ピンポーン』 インターホンが鳴る音がした。 「ほいほい、どちらさんですかっと」 携帯をいじりながらヒロにぃがインターホンで来客を確認していると… 「ゆー坊…連絡する手間が省けた」 「へ?…まさか」 「鍵なら既に開けたから~♪っと」 某バンドの曲を口ずさみながら玄関へ向かうヒロにぃ。…うぅ、頭痛くなってきた(T_T) そうこうしている間にも、話題の…もとい頭痛の種である彼女がリビングに入ってきた。 「おっじゃまー!ってあれ?ゆーちゃんは?まだ寝てんの!?めっずらしー」 「あぁそうだったな、説明する時間も無かったしな」 「説明って?というか、あの女のコだれ?」 「うわさのゆー坊」 「おはようございます、裕美(ひろみ)さん」 彼女は小野坂 裕美(おのさか ひろみ)。ヒロにぃの同級生であり、幼馴染でもある。 「えっ!?うっそ、マジ?」 「嘘も何も…朝起きたらこの有様だ」 「へー…あのゆーちゃんがねー。ふーん、へー、ほー」 「な、何?ひろみさ…」 「んもー我慢できない!」 「わぷっ!?」 いきなり抱き着いてきたよ!? 「んー、可愛い可愛い可愛い可愛い…かーいいー!お持ち帰りぃ!!」 「させん!」 22 名前:ゾンビ ◆yQMcmEpmw6 [] 投稿日:2008/01/29(火) 00 47 35.15 ID d797MCi00 ヒロにぃ は 脳天唐竹割 を 放った! こうかは ばつぐんだ! 「ぐふぅ…なんでいきなり女の子の頭を叩くの!?」 「それはあれだ、落ちつけ裕美」 「なんか我慢できなくなって。メンゴメンゴ」 「はぁ、お前やっぱあれか?」 「まぁねぇ~。あんたには分からないと思うけど」 「見る分には問題無い、が弟が襲われるのを黙って見てるほど腐ってもいない」 「ちぇ~。過保護なんだから」 「うるせぇ!」 あぁ…また始まった。この二人はいっつもこれだから大変なんだよね… 「ねぇ、裕美さん。なにか用があってうちに来たんじゃないの?」 「あぁ、そうだった。危ない危ない。危うく忘れる所だった」 突然、真面目な顔をしたからボクもつられて真面目に話を聞こうと思い、姿勢を正した。 「今日はね…まぁなんていうの?ひろみんレーダーに反応があったから来たのよ」 「…はぃ?」 ヒロにぃは呆気にとられて言葉も出ない様子。ボクは辛うじて声が出たものの、聞き返すほどの余裕は無かった。 「だーかーらー、簡単に言うと私の勘!いい?」 「は、はぁ…」 思いつきに近いらしい…ふぅ、困った物です… 「で、思いつきで来られちゃ困るんだが?」 「いいじゃーん、減るもんでもないし」 「減りはしないが、平穏な時間が無くなる」 「ヒロにぃ、それって減ってない?」 「…減ってるな」 「馬鹿ばっか」 「「どっちがっ!?」」 次回予告 23 名前:ゾンビ ◆yQMcmEpmw6 [] 投稿日:2008/01/29(火) 00 48 45.31 ID d797MCi00 思いつきで遊び(手伝い?)に来た裕美。 行く先々で何かしらの騒動を引き起こす彼女に連れられ、街に繰出す不安一杯の二人。 そこで巻き起こる騒動とはいったいっ!? 次回!『これって兄妹(兄弟)?』 第4話 ショッキング・ショッピング 「私にどーんと任せなさいっ!!」 「際限無く不安だな」 「ど、どうしよっ!?ヒロにぃ!!」 「どーしようもないだろ?諦めろ、もうどうにもならんっ!」 「うわーん!」 「さーて、なにしよっかなー?」 第4話『ショッキング・ショッピング』
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登録日:2011/07/04(月) 23 31 39 更新日:2024/03/18 Mon 20 52 39NEW! 所要時間:約 4 分で読めます ▽タグ一覧 SDガンダム ガンダム プラモ プリン 主人公 学ラン 武者番長風雲録 武者? 漢 番長 白龍頑駄無とは関係ない 覇暗超 黒龍頑駄無 黒龍頑駄無は「SDガンダム 武者番長風雲録」の主人公 「超戦士ガンダム野郎」(白龍頑駄無の改造)と「プラモウォーズ」(怒門恭一のフルスクラッチ)に同名のSDガンダムが登場するが無関係。 ●黒龍 天宮から関東圏立第3武者小学校 5年刀組に転校して来たチビ武者。 いじめられっ子の良雲龍之介の家に武者ホームステイすることとなる。 好きな物はプラモ作りと龍之介のママさんが作るプリン。 勉強のほうはからきし駄目。 小学5年生だが新入生に見えるほど幼い外見であり、無邪気で人懐っこい性格。しかし、怒らせると… ナットクいかねぇ――っ!! ●黒龍頑駄無 黒龍の怒りが頂点に達した時、体内の熱血回路がスパークすることで100万ボルトの電流がかけめぐり変身する武者番長。 漢気溢れる性格で学ランに学生帽、下駄と木刀とその姿はまさに『番長』そのもの。 その正体は暗黒の力を従えすべてを超越する最強の戦闘兵器として造られた新造武者“覇暗超【バアンチョー】”。 格闘戦に特化している。 同じく覇暗超の白凰頑駄無とは永遠のライバル。 様々なキャラから「旧型」といわれているため最初に造られた覇暗超なのかもしれない。 なお、当然だが年齢は黒龍の時と変わらないためこれでも小学5年生である。 ◇熱血回路 覇暗超の中でも黒龍のみが持っている特別な回路。 黒龍の力の源であり、エネルギーが切れると番長形態からチビ形態に戻ってしまう。 ◇武装 ○木刀 普段は背中に背負っている黒い木刀。 対刃戦闘用として鋼鉄でコーティングすることも可能。 ○銃 膝に仕込まれている実弾兵器。 ○黒龍号 ママさんからクリスマスプレゼントでもらった普通の自転車。 ◇必殺技 サンライズ ○喧嘩上等!!燦雷頭!!! 頭部にエネルギーを集中して放つ頭突き。 リーゼント ○怒髪天!龍戦頭!! 両手の手甲を合体させ頭部に装着。そのまま頭突きをする。 その威力は校庭にクレーターが出来るほど。 サンライズ ダイ ブ ○喧嘩上等 燦雷頭・打威舞!! 伝説の巨大波 美波里を利用しての燦雷頭。 バンチョーミサイル 〇番長魅砕流!! 赤獅子頑駄無の獣凄波の勢いを加えた龍戦頭。 ●筋肉番長 虜生免帝符【りょうめんテープ】の力で実体化したプラモと合体する技 治野練術【チャレンジ】でパワーアップした姿。 大鋼の両腕を装備しゴリラのような見た目となっている。 ◇技 ○どっ突きパンチ 所謂ロケットパンチ ○眼とばし 肩のパーツを開き、眼力で相手を威圧する。 ●黒龍大武神 武者ナタクのパーツと治野練術した姿。 リアル等身の武者となっている。 地獄の淵から生還したぜ!! デッパツ 黒龍頑駄無・特攻!!出発!! ●黒龍頑駄無・特攻 青狼頑駄無に敗れ、更には熱血回路も奪われた黒龍が龍之介と怒武連合の思いによって新たに得たパワーアップ形態。 ◇装備 ○墨龍刀 通常時とは違い本物の刀。 ◇必殺技 ○熱血回路・鍛!!暴爆走ッ!! 特別攻撃形態に移行する技。 エネルギーを多用するので使用後は通常の黒龍頑駄無に戻ってしまう。 コンジキヤシャ ゲタ キック ○金色矢射 蹴多機駆!! 下駄で相手を踏みつけ、そのまま0距離で脚部からガトリングを連続でくらわせる。 ちなみにこの時はオラオララッシュが聞ける。 バクリュウカザン ○爆龍火斬ッ!! 墨龍刀に炎を纏わせて放つ斬撃。 ○山嵐 上空から相手を地面に叩きつける。 但し、自分にもダメージ。 エグゼクティブセンサーシステム シンクロ 上級思考回路 同調!! マック ス 熱血回路 最大限!! ファイト――ッ!! イッパア――ツッ!! ●巨大武者形態 黒龍頑駄無と白凰頑駄無が合身攻【ガチンコ】した形態。 白凰が上となっている形態のため主導権も白凰が握っている。 ちなみに最後まで正式な名前はつかなかった ●黒天白地王 此方は黒龍が上となり主導権を握った形態。 赤獅子頑駄無と青狼頑駄無が認攻一致【ニコイチ】で合体した 巨大獣王赤青牙王と共に暗黒龍王と戦った。 ◇必殺技 ソウジュウソウザンキマイラ ○双獣双斬斬舞羅 赤青牙王との合体技。 赤き獅子の魂を!! 青き狼の魂を!! 黒き龍の魂を!! 白き鳳凰の魂を!! 灰色の猿の魂を!! 漢の道…一からたたきこんでやる!! ガッキダイショウ コ クリュウガンダム ●合機大将 光空龍頑駄無 5人の覇暗超が侠力をひとつに合わせ合体した姿。 鳳凰のごとく気高く猿のごとく活発で 獅子のごとく雄々しく 狼のごとく孤高で そして龍のごとく堂々たる最強の番長。 ◇必殺技 コウハオウエンダン ○光派王炎弾 漢なら あえて進めよ 獣道!! 押忍! ナットクいかねぇっ!! オレ抜きのアニヲタWikiなんてみとめねえ!! デッパツ Wiki篭り 出発ッ!! 今日からこの項目はオレがシメる!! そこんとこ夜露死苦!! △メニュー 項目変更 この項目が面白かったなら……\ポチッと/ -アニヲタWiki- コメント欄 こくりゅうガンダム? -- 名無しさん (2013-12-11 14 22 14) 武者頑駄無シリーズを崩壊させたA級戦犯のシリーズ。だけどプラモの出来自体はいい不憫な子。 -- 名無しさん (2013-12-11 14 41 32) ストーリーは面白かったけどどちらかと言うと武者頑駄無じゃなく勇者シリーズだった、それが風雲録と言う作品で黒龍頑駄無と言うキャラだった -- 名無しさん (2013-12-11 15 06 39) ↑2 確かにな。流石にいまどきこのノリは(ギャグ以外では)ねえわ・・・w -- 名無しさん (2015-11-03 17 54 19) 名前 コメント
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ホモドエ学園 入学式 ヤーコン「何だ、この一昔前のファンタのCMみたいなタイトルは」 デント「今日はいわゆる学園パロディってやつをやるので、タイトルが付いてるそうです」 チェレン「ホモドエでパロディとかの話をやるのは初めてみたいなんで、注意書いときますね」 注意 他の執筆者さんが書いた作品との関連性はありません。以後の作品とも恐らく関連しません。 このように設定が変わるものは書いたことがないので、 大抵のパロディでやっていることをやっていなかったりすることがあります。 アデク「と、こんなところかな…?」 ハチク「あと、私とヤーコンとアデクは生徒ではないぞ」 レンブ「そ、そうなのか!?折角師匠と筋肉についてより深く学ぼうと思っていたのに…!」 ヤーコン「お前な、俺らが制服着てどうする。無理がありすぎるだろ」 ポッド「でも、年季の入った筋肉@学ランってのも見たかったなー」 チェレン「話は変わりますけど、制服といえばやっぱりブレザーより学ランですよね」 ハチク「応援団や番長なども皆学ランだからな」 レンブ「決闘(タイマン)の時はあれで闘うのだ!それでこそ心踊る!」 デント「えっと、そろそろ始まるんで最後に一言。「登場人物は全て18歳以上です」…だって」 アデク「こんなこと言っておるが、実際は怪しいこともいかがわしいことも一切無いぞ!」 ポッド「というか俺ってどう見ても18歳未満だろー!」 デント「皆さん、おはようございます」 アーティ「おはよー。あれ、1人?」 デント「帰りはともかく、登校時は基本1人だったんで… それに筋肉たちは鍛えるためってわざと遠回りで行くし」 N「帰りとか登校とか、あまりよく分からないなー。ボク、学校行ったこと無いんだよね」 ギーマ「私も行ったことないな。敷地内に入ったのも初めてだ」 コーン「そうなんですか?Nさんは予想ついてましたけど、ギーマさんもとは意外です」 ギーマ「子供のころは家庭教師が何人か家に来ていたんだが、だんだん家にお金が無くなってな。 学校に行く余裕も無かったんだ」 アーティ「そういえばギーマさんは落ちぶれた御曹司なんだってー?ニンドリで見たよー」 N「モチーフが石田純一っていうのも本当のことだったんだね」 ギーマ「それはあくまでも靴下をはいてない点だけだからな。 「不倫は文化」なんて言える程リアルが充実している訳でもないし」 コーン「そうですよねギーマさんはコーンの味方ですよねそんな事言いませんよね」 デント「そ、それにしてもこの学校って新しいのに伝統的なものが結構残ってるよね。あそこの二宮金次郎の像とか」 アーティ「あれは芸術的な面から見てもいい味出してるからねーって、あれは…ひょっとしてNくんのお父さん?」 N「…そうだよ。ゲーチスはわざわざ自分でポーズとって、同じような銅像を作ったみたいだね。 ちなみにあれ、「二宮筋次郎」って名前らしいよ」 コーン「あの人、ここの校長でもあるらしいですね。朝礼とか時間内に終わるんでしょうか…?」 チェレン「皆おはよう。そろそろ急いだ方がいいんじゃない?」タッタッ デント「そうだね。初日だから大体の人は早く来てそうだし」 アーティ「おはよーございまーす!」ガラッ ヤーコン「おう来たな!じゃあ席につけ」 ギーマ「どこに座ればいいんだ?」 ポッド「前の黒板に書いてあるぜ!」 N「これが出席番号順ってやつ?なんか結構偏ってるねー」ストッ ハチク「これで大方揃ったな。まだ来ていない者が二名いるようだが…」 クダリ「まにあった!ダイヤを守ったよ!」 ノボリ「学校という目的地、無事に到着出来ました!」 ポッド「あっ、来たぞ!もう少しでチャイム鳴っちゃうところだったぜ!」 ノボリ「もう、クダリのせいですよ!今日から学校だというのに、いつまでももやし車両に籠もっているから!」 クダリ「ノボリだって途中で道を間違えたじゃん!あと、一応おとこ丸の外にはいたもん!」 ノボリ「全くクダリは車両に閉じこもってばかりで… 籠もるのならトレーニング車両という打ってつけの場所があるのに」 クダリ「そうやって話をさぶウェイマスターとかの方に持ってくのやめてくれない? ぼくはサブウェイマスターだから!」 ヤーコン「お前らいい加減席につけ!喧嘩は休み時間にやれ!」 レンブ「あと、できれば直接闘ってくれ」 コーン「休み時間もダメですから!戦わせる流れにしないでください!」 デント「リアルファイトだと勝ち負け見えてるもんね」 ヤーコン「じゃあ、ホームルームに入る。俺様がこのクラスの担任、ヤーコンだ。皆仲良くしな」 ハチク「そして私が副担任のハチクだ。アデクは教頭をしておると聞いてある」 チェレン「校長がゲーチスで教頭がアデクさんってよく考えたらスゴいことですね」 ポッド「えっ、校長ってゲイチス様だったのか!知らなかった!」 ハチク「入学前に配った冊子にも書いてある。ほら、このページだ」サッ N「あっ、いけない!ボクそれ忘れちゃった!」 ギーマ「持ち物だって書いてないから別にいいんじゃないか?」 ヤーコン「今日はいらないが、次から使うから持ってきておけよ。 それと、この後の入学式で名前を呼ぶから大声で返事をすること。いいな?」 アーティ「僕、そんなに大きな声出せないんだけどなー」 ノボリ「大声を出すことは腹筋のトレーニングにもつながりますよ! なので、是非皆様も大声で返事をなさってくださいまし!」 レンブ「おお!ならば私が一番大きい返事をして、ゲイチス様に好印象を与えるぞ!」 ポッド「なら俺も負けないぜ!絶対優勝するからな!」 デント「大会じゃないんだし、そこまで張り切る必要は全くないんだよ」 コーン「あの人なんで先生でもないのに突然やる気出したんでしょう」 クダリ「サブウェイのお仕事は声を出すことが多いからかな?」 アデク「只今から、ホモドエ学園入学式を行います」 クダリ(入学式って、こんなにシーンとしてるんだ!)ソワソワ ノボリ(クダリ、儀式ですから落ち着いてくださいまし) ハチク「こちらから、予定変更のお知らせです。新入生の呼名は長いので省略します」 ポッド「えっ、ウソだろ!せっかく準備もしたのに!」ガタッ デント(叫んじゃダメだよ!僕らのヒソヒソ声だって本当はいけないのに) ギーマ(まあ延々と返事を繰り返したって大して面白くもないからな) アデク「えーっと、じゃあ次…校長のゲーチスからの挨拶です…」 ゲーチス「DVDをご覧n…失礼。新入生の皆さん、こんにちこんばんはごきげんよう。 校長のゲーチスで御座います」 レンブ(あれはもしや、ゲーチス裸体大全集でのゲイチス様の最初の台詞ではないか?) チェレン(今も新しいDVDを作っている最中なのかもしれませんね) ゲーチス「さて、今日から皆さんの学び舎となるこの学校には、3番までの校歌が存在します。 ワタクシからの挨拶では、この校歌について少し触れていこうと思います。 1番のテーマは、ズバリ「筋肉」。これは当然ですね。 続いて2番は、我が息子Nも所属していると聞く「もやし」を中心としたものです。 彼らもたまにはスレに来るようになったそうですからね。なのでN、早く帰ってきなさい」 N(えっ、なんでいきなり家庭事情の話に…?) ゲーチス「そして3番は、我がNikuの城をつなぐ列車「おとこ丸」を基にしております。 どれも肉ラーには馴染み深いものですので、ぜひ歌って頂けたらと思います。 それでは、短いですが挨拶と代えさせて頂きます。ご静聴感謝します。」 コーン(…短くはありませんよ) ヤーコン「おい、そこ!式の最中に寝るな!」 アーティ「あうぅ…話が長いから寝ちゃってたや…」 アデク「それでは、校歌の斉唱です。新入生は、後ろの生徒の方を向いてください」 チェレン「道中出会ったトレーナーが生徒なんですね」 コーン「マライモンのドームにいるような人達の割合が高いと思うのは気のせいでしょうか」 レンブ「此処はホモドエ学園、故にそれは気のせいではないッ!」 ギーマ「実際に高いのか。しかし、それにその理屈はおかしいと思うんだが」 N「あ、もう歌が始まるみたいだね」 生徒「(1) 腹筋しながら スクワット 軽くこなして 体をいじめ 肉ラー達の 期待を胸に 筋肉踊りを やらないか ああ 筋肉の園 ホモドエ学園♪ (2) 金のハチミツ エッセンシャル オトメン魂 もやし魂 憧れ抱いて 頑張るならば 今日も輝く MVM ああ ハッテンの父 ホモドエ学園♪ (3) いざ向かおうぞ Nikuの城 デカくて硬い おとこ丸 猛々ミルクを 飲んだなら さあ 突き進め 掘り進め ああ 漢の性地 ホモドエ学園♪」 ポッド「これ、さっき筋肉踊りって言ったぞ!」 アーティ「エッセンシャルとかも言ってたねー」 ガヤガヤ… アデク「…ウォッホン、以上をもちまして、ホモドエ学園入学式を終わります」 ヤーコン「無事終わりまでこれたが、やっぱりいつもと違うから何か変だな」 デント「これ、学パロって言ってもいいんでしょうか…?」 ハチク「入学・進級シーズンだからと言って、勢いでやるのは良くなかったか」 アデク「わし、敬語で喋るところしか出番が無かった…」 ノボリ「わたくしどもさぶウェイマスターも、皆様方より出番が少ないと感じたのですが」 クダリ「うん、そうだね。ぼくはさぶウェイマスターじゃないけど」 チェレン「アデクさんは役柄的に仕方ないんじゃないですか」 ポッド「さぶマスは、作者がほとんど戦ったことないからよく分からないってさ!」 デント「まあとにかく、今後はいつものようなネタに混じって、こんなのがたまに出てくるそうです」 アデク「設定が変わることが嫌いな者は、意見を言ってくれればそれに応じるぞ!」 ヤーコン「じゃあ、今日は邪魔したな」 レンブ「皆、筋トレは日頃の積み重ねが大事だぞ!」 ポッド「そんなこと、みんな分かってるぜ!」 おまけ 席順 前列 アーティ、N、ギーマ、クダリ、コーン 後列 チェレン、デント、ノボリ、ポッド、レンブ 五人の列が二つで10人です アーティからのあいうえお順で並んでいます こう見ると前と後ろで筋肉量が偏ってますねww
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「そこのおねーさん! お茶しない?」 プロローグ 終業式を午前中に終え、夏休みに入ったばかりの“学園都市”の午後。 大通りを歩く学生たちの足取りは軽く、その表情は等しく笑顔で弾んでいる。 しかし、それは当然だ。陰鬱な期末考査を終え、青春の代名詞ともいえる夏休みに入ったのだ。浮かれない学生はいないだろう。 だから、こんな光景は“学園都市”のいたるところで見る事ができた。これからの夏休みを、さらに素晴らしいモノにすべく、彼女の居ない男子学生がする行為―― 即ち、ナンパである。 「あん…?」 声をかけたのは、ツンツン頭が特徴的な、やや垂れ目の男子学生。 声をかけられたのは、ロングコートに緩やかウェーブのロングヘアが特徴的な、ややキツ目の年上系美人。 ここに、王子様とお姫様の邂逅が果たされる… * 「…ナンパ? 悪いけど、他を当たって」 声を掛けられた美人さんは、しかし、今にも「シッシッ」と手を振りそうな態度で、すげなくお断りを入れる。 だが、こんな事でめげていてはナンパなど成功しない。ツンツン頭の少年は、持てる笑顔のパターンを総動員して彼女の気を惹こうとする。 「いやいやいや! 絶対に退屈させませんって! この上条さん、別にナンパ使用と思ってお姉さんに声を掛けたわけじゃ無いんですよ!? お姉さんがあんまりに美人だったから、口と身体が勝手に動いたわけでして… うわっ、間近でみるとすっげぇ美人!」 商売人であったら揉み手をしているであろう卑屈な態度で、あらん限りの言葉で美人を褒めちぎる。もちろん、おべっかだとは相手も分かっているだろうが、8割本気の言葉は意外と相手に響くものだ。 「はいはい、ありがと。でも、お姉さん暇じゃないし、君みたいな年下の子と付き合う気は無いの。じゃあね」 「お昼! お昼まだでしょ!? 奢りますって! ほら、近くに17学区の学食街あるし、もう少し足を伸ばせば23学区のレストラン街あるし! もちろん俺が奢りますから、お昼だけでも!」 パシン! 拝むように両手を合わせて、チラリと美人を仰ぎ見る。ちなみに、彼のカードはここまでである。 「はぁ… メンドクセー……」 それまで努めて視界に入れようとしていなかった美人だが、いよいよ豪快に振ってやろうと、ツンツン頭の少年を睨みつける。 元々、彼女は気が短い。つまり、しつこい男は嫌いなのだ。 「あのさぁ… 暇じゃないって言ってるでしょ? 痛い目みたくなかったら……」 そう言い掛けると、美人の懐で小さな着信音が響いた。ムッとした顔で言葉を飲み込んだ彼女は、流れるような動作で携帯電話を取り出し耳に当てる。 「…はい、麦野だけど」 『あ、麦野ですか、絹旗です。超手短に言いますが、予定が超変更になりました。対象がポイントから超離脱したようです』 耳に入った声に、さらに表情を険しくし、声を小さくする美人。 「…何よ、情報が漏れた?」 『その可能性は超ゼロですね。向こうの運が超良かった。そういうことでしょう。滝壺さんの追跡は超続行中ですが、向こうが腰をすえないと、完璧な襲撃は無理そうです。ですので…』 「どっかで時間を潰しとけって?」 『はい。まー、ファミレスかなんかで待機して置いてください。補足したら私も超急行しますので』 「…チッ、了解」 機嫌が悪そうに携帯を閉じる。ふと気付いて目をやると、ツンツン頭の少年はまだ拝んだままだ。 軽く息を吐いて、不機嫌な表情を取っ払うと、悠然と腕を組んで少年を頭のてっぺんからつま先まで観察する。 (顔は条件付きでマル、明らかに年下、体型はアスリートタイプ… 何かスポーツでもやっているのかしら? …ふん、遊んでやるか) 「……奢ってくれるって?」 口の端をほんの少し吊り上げて、キツ目の美人が、少年にとってはこの上ない言葉をこぼす。 その言葉に、バッ、と弾かれたようにツンツン頭の少年が顔を上げると、満面の笑顔で「もちろんですとも!」と叫んだ。 「じゃ、ちょっと高いトコ奢ってもらおっかなー?」 「うっ… いやいや、ちょっと高くてももちろんオッケー! で、でも、良ければ私めにお店のチョイスをさせて頂けませんか?」 「えー、その店、良い所なんでしょうね? あ、私の名前は麦野ね」 ナンパをされるのは初めてではない。どうせ今日限りの関係なんだからと、キツ目の美人――麦野沈利は本名を明かす。 「任せてください! えっと、麦野さん! 俺、上条当麻って言います」 一方のツンツン頭の少年――上条当麻はドキドキものである。はっきり言えば、玉砕覚悟で臨んだ相手なのだ。 「上条クンね。キミ運が良いわ、こんな美人捕まえたんだから。頑張って楽しませてちょうだい」 「は、はい……!」 (うわー、自分のこと美人って言い切っちゃってるよこの人……) もちろん、麦野の端麗な容姿から声を掛けたのだが、こうもはっきり言われるとかなり緊張する。 (男慣れしてんだろーなー…) 対して自分は彼女居ない暦=年齢だ。だが、一応の計画は頭の中にあった。 「えっと、有名なトコじゃないんですけど、美味いオムライスを食わせる洋食屋があってですね…」 「オムライスねー… ま、いっか」 第二関門突破。これでチェーン店や身の丈にあってない高級店を言うようだったら、麦野は即サヨナラするつもりだった。 そういうテンプレな対応は彼女の好みでは無い。 「よ、よかった… えっと、店、近いんで、こっから歩いていけますよ」 * 「ふむ、ふむ、ふむ…」 「ど、どうすか?」 注文し、運ばれてきたオムライス(鮭入りライス)を頬張る麦野を、心配そうな顔で上条が見つめる。 彼女の好みに合わなかったら、当然、そこでアウトである。 「……ま、合格かな」 「よ、よかったー!」 実は密かに麦野の好みどストライクを当てていたのだが、そんな事を知らない上条は、もはや何度目か分からない安堵の息を吐く。 (普通に美味いわね… 鮭が良い感じにライスに馴染んでるわ…) そうやって、当たり障りの無い会話を挟みつつ、オムライスを食べ終わると、麦野はチラリと携帯の着信を確認した。 (絹旗からの連絡は、まだ無い、か… チッ、早くどっか一箇所に固まりなさいよ…) ふぅ、と軽く息を吐くと、対面に座る上条ににっこり微笑みかける。本日初めての笑顔に、上条の顔がたちまち赤面する。 「あ、あの、麦野さん…?」 「これからはどーしよっかなー? まだ暇な時間が続きそうなんだけど?」 第三関門突破。上条は高鳴る鼓動を必死に抑えつつ、必死に頭を回転させる。 昨日のプランと今の状況を懸命に照らし合わせて口を開く。 「腹いっぱいになったし、ちょっと身体動かせる遊びしません? この近くにボウリング場がありまして…」 「ぷっ!」 いかにも学生的な上条の発案に、思わず麦野が噴き出す。まさかボウリングとは予想外だった。 「あはは、ボウリングかぁ… 当然、そこの払いは…」 「わたくしが持ちますとも! もちろん!」 あまりに必死な上条の様子に、麦野がケラケラと笑う。 「冗談、冗談よ。そこまでお姉さんも鬼じゃないわ。割り勘で良いわよ」 「よ、よかったぁ~」 予算的にギリギリだったのか、心底ホッとした表情を見せる。 麦野は、そんな上条を不覚にも少しかわいいと思ってしまった。 * かこーん!! シリコンボールが激突し、ピンが空中に舞う。 ボールがその場で手に合わせて成型されたり、ボールの起動がレーンに記録されたりと、所々ハイテクな仕掛けは用意されてはいるが、基本、アナログなルールは変わっていない。 2投して多く倒した方が勝ち。単純だが、ちょっとコツを掴めば、女性でも男性と競い合えるのがボウリングの魅力の1つだ。 「そーれっ!」 専用に調整されたボールを、やや角度をつけて麦野が投げる。ボールは吸い込まれるように1ピンと2ピンの間に激突し、本日何度目か分からないストライクのコールがボウリング場に響き渡る。 「よっしゃ!」 「つ、つえー…」 上条が青ざめた顔でスコアを見る。 すでに3戦目の10フレームだが、麦野とはほぼダブルスコア。 上条も一応は100アップしているのだが、麦野が当たり前のようにターキーやフォースをだすので、まるで追いつける気がしない。 「ふっふっふー、どんなもんじゃー? もしかして、勝とうとか思ってたかにゃー、上条クン?」 男子を叩きのめす快感からか、弾んだ声で麦野が言う。 言われた上条は、愛想笑いもそこそこに、やおら真剣な表情になってボールを構えた。 流石に彼とて男子の意地がある。ここまでコテンパンにやられていては流石に面白くないのだ。 「……せいっ!」 真っ直ぐ振り切ったボールは、1ピンやや左寄りに激突するも、惜しくも1ピン残し。焦った上条はスペアも逃し、3戦目も麦野の勝利に終わった。 「上条クン、よっわーい!」 彼女にしては珍しく上機嫌な声を出す。 とにかくこの美人さん、相手を実力で見下すのが大好きなのだ。 「俺が弱いんじゃなくて、麦野さんが強すぎなんスよ! …もしかして、やりこんでるクチ?」 「ばーか、こんな疲れるコト、やりこむわけないじゃん。入射角とボールの回転を計算して、後はまっすぐ投げるだけ。簡単なスポーツよ」 「んな簡単って言われたって…」 流石に面白くないのか、上条が口を尖らせる。 機嫌が悪いと癇に障る仕草だが、今はスルーするぐらいの精神的余裕がある。 (まぁ、意外と楽しませてもらってるし、少しサービスしてあげようか…) 心の中でチロっと舌をだして、麦野はコンソールを操作して、ゲームを練習モードに切り替える。ボール速度・軌跡、接触角度、投球アクションが記録できる優れモノ機能だ。 「ほら、ちょっと投げ方見てあげるから、構えてみて」 「え、投げ方?」 「後ろで見てるとさ、上条クン、体軸ブレブレなのよねー。まぁ、それを意識して中心線狙ってるんだろうけど…」 少し呆然とする上条の手を強引に引っ張って、投球レーンに立たせると、麦野は上条の背中からピッタリと胸を密着させた。 「ちょッ! ちょッ!!」 慌てふためく上条を尻目に、抱きかかえるように麦野が上条の身体に手を回す。 「こ・ら。視線は真っ直ぐ、先頭のピンを見て。ブレ無いように腰を支えて――?」 何の気もなしに腰に回した麦野手が、上条の腹筋に触れた瞬間止まる。元々筋肉質だとは感じていたが、掌から伝わる感触はかなり鍛えた筋の弾力だ。 (鍛えてる? スポーツか、それとも……) ほんの少し、麦野が思考を回転させるが、上条の方はたまったものではない。 後ろから抱き付かれているせいで、麦野の見事な豊乳が自分の背中に押し潰されている。 下着と上着を間に挟んでいるにも関わらず、圧倒的な質量のおかげで何がどうなっているのかがはっきり分かる。 (やべッ、やべぇ!!) いくらなんでも、これは思春期の男子学生にとっては刺激が強すぎる。しかも、麦野が動かないものだから、余計に神経が背中の豊乳を感じてしまう。 血液が下半身に一気に集中する。しかも、麦野の手は上条の下腹部をさわさわと撫ぜ回している。 天国のような、あるいは地獄のような数瞬が過ぎた。いい加減、上条が声を出そうとした瞬間、麦野が唐突に上条から離れた。 「え、あー……」 「…ふふ、なーに残念そうな声出してんのよ。ほら、腰がブレないように投げてみて」 その言葉で、上条は投球を開始するが、投球フォームは見事なへっぴり腰。力なく投げられたボールは、当たり前のようにレーンの溝を掃除した。 「あはは! 何それ! 腰が引けちゃって、かーわいー!」 「だ、だって! 麦野さんがッ!」 「ん~~、アタシがどうしたのかにゃ~?」 心底楽しそうに、麦野がニヤニヤと上条を見つめる。「アンタがおっぱいを当てるから」とは当然言えるはずもなく、上条は顔を真っ赤にして「いえ、その…」と口篭った。 「良い思いしたでしょ?」 「えっと、はい……」 妙に優しい声色で言われて、思わず上条が素直に頷く。その背伸びをしていない少年の表情を見て、麦野の表情が益々喜色ばむ。 「ふふ、素直で良いわ。頑張って楽しませてくれたご褒美よ… さて……」 そう言って、麦野はチラリと携帯の着信を確認する。絹旗からの着信はまだ無い。あるいは、今日中の決着は無理なのかもしれない。 (なんか、そういう気分じゃなくなったしねー。良いおもちゃも見つかったし…) ほんの少し悩むと、麦野は携帯を操作して非常時以外の着信拒否に設定した。 (決めた、暗部の仕事は今日は無し! たまにはこんな休日も良いわね) まだ呆然としている上条の横に立つと、麦野は楽しそうに上条の腕に絡みついた。 「うぇ!?」 「上条クン、動いて疲れたから、甘いもの食べたいなー」 * 「ごちそうさま」 目に止まった喫茶店で頼んだケーキセットを食べ終わると、麦野はさりげなくレシートを自分の方に手繰り寄せた。 「あ…」 「ねぇ、上条クンのレベルはいくつ?」 何か言いかけた上条だったが、それに被せるような麦野の質問に気勢を削がれる。 「えっと、笑いません?」 「返答しだいかなー」 「いや、こーゆー流れだから分かると思いますけど… レベル0っす」 「ふーん、ま、学園都市に居る学生の半分はレベル0なんだから、別に笑ったりしないわよ」 麦野がそう返答すると、上条は少し安心した表情になった。 学園都市において、レベルは絶対なものだ。それは、単に学力の話だけでは無く、もらえる奨学金の額、研究機関からの報奨金と、財政上でも差が出てくるのだ。 ゆえに、学園都市においてレベル0は常にコンプレックスを抱えて生活している。上条が少し卑屈な態度を取ったのもそのせいだ。 「麦野さんは?」 「んー、レベル3。粒子変化に関する能力よ」 「す、すげー… 美人でスポーツ万能でレベル3かよ…」 レベル3(強能力)は全体のレベルで言えば真ん中あたりだが、学生人口の比率から言えば1~2割ほどの希少存在だ。 当然、レベル0の上条にとっては、雲の上の存在だ。 「ふふふ、凄いでしょー。こうやってアタシの時間取ってるの、ありがたく思いなさいよ」 「もちろんですとも!」 麦野の言葉に、やけに力強く反応する上条。なんと言うか、犬のようである。 (ちょっと気の利く年下クンかー、キープしとくかなー) 実のところ、麦野沈利は陽の当たる道を堂々と歩く人間ではない。はっきりと言えばイリーガルな人間である。 だから、恋愛などは遠い過去の産物だし、いまさら恋人が欲しいとも思わない。 思わないが、こうやって楽しい時間を過ごしてしまうと、ついつい欲が出てしまうのだ。 麦野はケーキセットの紅茶を一口飲むと、軽く身を乗り出して上条に話しかけた。 「ね、上条クン。まだ時間ある? アタシ、ちょっと買い物したいんだけど?」 古今東西、女性のショッピングに男が付き合うとロクな目に会わない。 無論、これも麦野のテストなのだが、上条は躊躇うことなく頷いた。 「あ、良いッスよ。荷物持ちっしょ? いくらでも付き合いますって」 そういって、ニカッ、と笑う。決して洗練されていない、素のままの笑顔だったが、それが麦野には快く思えた。 (いいわ~、弟キャラを被ってるのかもしれないけど、こうも分かり易いと対応が楽ね。うん、キープしとこ) 「良かった。それじゃ、行くわよ」 そう言うと、当然のようにレシートを掴んで麦野は席を立った。上条が慌てて「あ、自分の分は…」と言いかけるが、麦野はレシートをひらひらと振って答えた。 「これからこき使うんだから、ここの支払いは任せなさい。その代わり、絶対に泣き言は言わないこと…!」 美脚が自慢の某金髪トラップ娘がこの光景をみたら、思わず偽者かと疑うような笑顔を浮かべ、麦野沈利は歩き出した。 * 「これ良いわ~、キャミは何枚持ってても足りないしね… ん~、夏は暖色系少ないのがネックね… あ、パンプスめっけ…」 (まだ買うのかよ……) 麦野がショッピングを始めてすでに数時間が経過していた。夏と言えども、外は茜色に染まっている。 すでに上条の両手には、数を数えるのも馬鹿らしいほどの買い物袋がぶら下がっている。 飛んでいったマネーカードの額など考えたくも無い。 (レベル3って、金持ってんだなー…) それが、レベル0である上条の偽らざる本音である。 一方の麦野は、恐ろしいほどの上機嫌である。 「お、リップも夏の新作がでてんじゃーん。どれにしよっかなー。ねぇ、上条クン、どの色が似合うと思う?」 店頭に並ぶ色取り取りのリップを指差して麦野が笑う。その目は半ば試すようだ。 もちろん、上条には女性化粧品の知識はほとんど無い。だからと言って、何も答えないのは当然ご法度だ。 「えっと、麦野さん、暖色系好きなんですよね…? あー、だったら、あんまり派手な色じゃなくて、そのコートに合うような薄いヤツが良いんじゃないと、上条さんは思うのですが…」 なんとか絞りだすように上条が答えると、意外と満足したのか、麦野は「そう? じゃ、そうしようか」と答えて、迷いの無い手つきで数種類のリップを選び出した。 さらに消費されるマネーカード。 金額にして、すでに6桁は軽く超えている。 「さて、と…… 次はー、あ、タイツの新色見なきゃ」 (後悔はしねぇ、後悔はしねぇぞ!) 強く自分に言い聞かせて、上条は汗で滑る買い物袋を握り直した… * 麦野の散財が終わったのは、外の陽もどっぷり暮れてからだった。 終わりごろには上条の身体は買い物袋で埋め尽くされていて、散々麦野に笑われたり写メを撮られたりした。 この格好でどこまで歩かされるのかと恐怖した上条だったが、麦野はあっさりと集積センターに行き、荷物の全てを自宅に宅急便送りにしてしまった。 「上条さんの苦労はいったい…」 流石に愚痴の1つも言いたくなったが、「纏めて送らないと二度手間でしょ?」という麦野の台詞に、上条は苦笑いと共に愚痴を飲みこんだ。 「ふふ、まぁ、根性見せてもらったし、夕食もアタシが奢るわよ。お店、こっちで勝手に決めちゃうけど、良い?」 「えっと、はい。ていうか、夕飯まで良いんですか?」 軽くなった身体を軽くほぐしながら上条が言う。 「もちろん良いわ。今日は本気で楽しかったわー。 …ま、最近仕事で嫌なことが続いていてねー。良いストレス発散になったわよ」 まだまだ笑顔の麦野が言う。 買い物にはギブアップだった上条だが、そういう笑顔を向けられると、苦労も報われた気分になれる。 「楽しんでくれたんなら、俺も嬉しいです。まー、別れるのが寂しくなっちまいますが…」 細心の注意を払って、可能な限りさりげなく上条が言った。 「んー、まぁね…」 敏感に言葉の裏を読み取った麦野は、さて、どうしようかと頭を巡らせる。 (メルアド教えるのは確定で良いわよね。表用の捨てアドだから、いくらでも変更利くし… あとは、今日はどこまで『許しちゃう』か、ね…) 麦野は不意に上条の正面に立つと、最初にそうしたように、上条の頭のてっぺんからつま先までをじーっと見つめた。 「えっと、麦野さん?」 「んー、ちょっと黙ってて」 困惑する上条の言葉を切って捨てると、麦野はどんどん思考を進めていく。 (別に食べちゃってもいいけど、童貞だったときが面倒よねぇ…でも、直感だけど、この子は肉体関係持ったら、無茶苦茶懐いてきそうよね。どことなく犬っぽいし…) 麦野の実年齢からしてみれば行き過ぎた思考だが、彼女の本質から見れば全く違和感は無い。 麦野沈利はこういうオンナなのだ。 「…食べちゃうか」 「はい?」 麦野がぼそりと呟いて、よく聞こえなかった上条が思わず聞き返した、その瞬間、 Pipipipipipipipipipipi!! 麦野のポケットから、けたたましいアラーム音が鳴り響いた。 「……クソがッ!!」 さっきまでの笑顔を一瞬で消し去ると、麦野は小さく毒づいて荒々しく携帯を耳に当てた。 「……はい、こちら麦野」 『あんたってばー!! なんで着信拒否してんのさ!! 今日は仕事の日でしょーがッ!!」 携帯からは、聴き慣れた、しかし、不快さだけは変わらない女性の声が響いた。 「はぁ? 今日は休日、アタシが決めた。用が無いんなら切りますけどー?」 『こいつらときたらッ!! アンタね! 絹旗が何言ったか知らないけど、状況は依然進行中なの! 子犬くん食べようとか、盛ってんじゃないわよ!』 「切りまーす」 『ちょっと待てぇ!! 緊急コールだっつってんだろうが!」 「だったら、とっとと用件言えよ…ッ!!」 思わずドスの利いた声を出して、しまったと上条のほうを見る。 が、彼はなぜか麦野の方を見ておらず、暗い路地裏の先を凝視している。 (ほっ、よかった…) 自分でもワケの分からないため息を吐くと、麦野は改めて電話先に問い質した。 「で、何?」 『……今日アンタに処理を依頼した男だけど、何やったヤツか知っているわよね?』 「ああ、元々はアタシたち『アイテム』の下部組織の人間で、対立組織にエスとして潜り込んだけど、いつの間にか裏切ってた馬鹿だろ?」 『そう、で、こっちに裏切りがばれて、しかも対立組織にもエスだとばれて逃亡したその馬鹿なんだけど、組織内のNo.2を丸め込んで、クーデターを起こしたのよ』 「で」 興味なさそうに麦野が答える。 そんなの、上手くいかないに決まっている。 『当然失敗して、その馬鹿はNO.2共々組織からも追われる身になったんだけど… 運の良いことに組織から逃げ出すのには成功したみたい』 「それじゃ、状況変わって無いじゃん。腰を落ち着けたら滝壺が補足、アタシか絹旗が襲撃して終わりじゃん」 『いやー、アタシもそう思って、たった今滝壺にサーチしてもらったんだけどさ。滝壺が変な事言うのよ。『麦野とそろそろ出会う』って』 「は?」 ひどく嫌な予感がして、麦野は視線を巡らす。今、彼女が立っているのは大通りから外れた路地裏一歩手前。 通行人は全く居ない。 『でね、アンタのGPSと馬鹿の現在地を照会したら、ばっちり逃亡ルート上にアンタが居るのよ。いやー、偶然って怖いわねー』 「ばっ、馬鹿野郎!! 最初にソレ言えよ!!」 電話の先で、絶対にコイツは笑っている。そう確信した麦野は、即座に電話を切ると、神経を尖らせて周囲を索敵した。 だが、それは既に不要な行為だった。 「あんたら誰だよ、俺らに何か用か?」 妙に落ち着いた上条の言葉が聞こえ、そちらに目を向けると、上条の視線の先に、いかにも柄の悪そうな学ラン姿と、神経質そうなスーツ姿の2人の男立っていた。 「お、お前…ッ!!」 スーツの男――元エスの馬鹿が、麦野の姿を確認して絶句する。 「畜生… テメェのせいで俺がこんな目に……」 彼の中でどういう超理論が展開されているのかは分からないが、どうも、ここまで追い詰められているのは麦野のせい、と彼は思っているようだ。 「こうなったら… ここで刺し違えて……」 物騒なことを口走る。今日一日で相当神経をすり減らしたのだろう、その声に余裕は全く無かった。 (まずいまずいまずいまずいーーーッ!!) 対する麦野も相当に動揺していた。身の危険を感じたわけではない。彼女が本気を出せば、ほんの数秒で馬鹿を含めた2人組を消し炭に変えることが出来る。 問題なのは…… (それをやったら、上条クンまで処理しなきゃならないじゃない……!!) 麦野沈利。外見はちょいキツ目の美人さんだが、その正体は、学園都市の暗部組織『アイテム』に所属する闇の掃除屋だ。 さらに、彼女は学園都市でも7人しか居ないレベル5の第4位。「原子崩し(メルトダウナー)」を操る超能力者なのだ…! (どうするッ!?) もちろん、もっともベターな方法はこの場から上条もろとも逃げ出すことである。 そうして、改めて体勢を整えて襲撃をすれば良い、その方が楽だ。 だが、万が一。いや億が一、この馬鹿どもを取り逃がしてしまったら? (ない、とは言い切れないわね… 実際、コイツはアタシ達から半日逃げ回っていたんだし…) 背中を冷たい汗が流れ落ちる。 暗部の基本は『目撃者すら残さない』だ。それに従えば、当然、上条も抹殺対象となり得る。 (……はぁ、柄にも無いことしちゃったわね。もう、二度とナンパの誘いに乗るのは辞めよう…) ほの暗い暗部の常識が彼女を縛る。 恐ろしいほどの能面を被って、麦野が右手を上げた。 (せめて、一瞬で…) 目標は上条当麻。 彼女の超能力である『原子崩し(メルトダウナー)』は、例えるなら必殺の破壊光線を照射する能力だ。 その能力が、発動しようとしたその時、上条当麻が不意にしゃべりだした。 「なぁ、何の用かって聞いてんだけど。おっさん達、耳、聞こえてる?」 何気ない足取りで2人組に歩を進める。 「うるせぇ! 俺たちゃ、その女に用があるんだッ! ガキは引っ込んでろ!!」 元スパイがそう怒鳴る。すると、上条は首だけ麦野に向けて、落ち着いた声で聞いた。 「麦野さん、こいつら知り合い?」 「えっ、いや、知り合いってー言えば、知り合いだけど…」 「ふーん、友達?」 「んなわけね…… ないわよ!」 思わず地が出た麦野だが、上条は気にせず再び視線を2人組に向けた。 「つまり、お前ら麦野さんに迷惑かけてるわけか…」 「ごちゃごちゃ言ってねぇでそこをどきやがれ!」 学ラン男が怒鳴る。恐らく、彼がクーデターに失敗したNo.2なのだろう。 しかし、上条はそれに取り合わず、ポケットから掌大の薄いフィルムシートを2枚取り出すと、それを手際よく両手甲に貼り付けた。 「……テメッ、やる気か!?」 それを見た学ラン男が俄かに身構える。 上条が貼り付けたフィルムシートは、一般学生には馴染みが薄い物だが、裏家業に生きる彼らにとっては馴染み深い物だ。 厚さ、たった数ミリのフィルムだが、その正体は学園都市の超科学で作られた高効果衝撃吸収シートだ。 このシートを貼り付けていれば、たとえ鉄の扉を殴ったところで、手指へダメージを受ける事は無い。 つまり、上条は無言で「いまから殴り合いをします」と宣言したのだ。 上条は2人組から視線を外さないまま、左手をやや前方に突出させ、左足を半歩進めた前傾姿勢を取った。 「…大人しく逃げるんだったら、このまま見逃すぜ?」 いやに低い声で上条が言う。その台詞2人組も覚悟を決めたのか、学ラン男が一歩前に出る。 「か、上条クン、危ないわよ!」 「麦野さんには、指一本触れさせませんから」 今度は振り返らずに言う。 中々に決まった台詞だが、麦野には大馬鹿の台詞に聞こえた。 (確か、前に渡された資料では、組織No.2のあの学ランはレベル3の強能力者…!) あんなフィルムシートを常備しているくらいだから、上条も多少は喧嘩の心得があるのだろう。 しかし、能力者が相手なら話は全く違う。 能力の種類にもよるが、とうていレベル0の上条が敵う相手ではない。 自分で殺そうとしたくせに、麦野は上条のことを本気で心配した。 「お望み通り、テメェから火達磨にしてやるッ!」 学ラン男が空中の一点を注視するように自分だけの現実(パーソナルリアリティ)を構築する。 (あいつの能力は、確か…ッ!?) 事前に読んでいた資料を思い出す。資料に書いてあった学ラン男の能力は発火能力(パイロキネシス)レベル3。 能力の中でも、比較的戦闘に向く能力だ。 「駄目よッ、上条くん!!」 とっさに麦野が叫ぶ。しかし、それが合図になったかのように、上条は弾かれたように学ラン男に向かって走り始めた…! * 発火能力(パイロキネシス)とは、意外に定義の広い能力である。 一般的には、任意の場所を発火できる能力を指すが、発火までの過程が多岐にわたる。 指定した空間の微細なチリを発火させるもの、対象物の温度を急激に上昇させるもの、など、方法は様々だ。 学ラン男の場合は少し厄介な手順が必要なものだった。 (一瞬で丸焼きにしてやる…ッ!!) 学ラン男の暗く激しい思考が現実を侵食する。 右手人差し指と中指に嵌めたセンスの悪い指輪を、突進する上条に向ける。 すると、彼だけに見える“AIMの道”が出現する。 彼の能力名は『酸素回廊(オキジジェンルート)』。空中の酸素を集約・圧縮し操る能力だ。 コントロールされた圧縮酸素は、細い糸となって上条の身体に纏わりついた。 「セット完了… 燃えろッ!!」 学ラン男が、火打石代わりの指輪を擦り合わせると、小さな火花が弾け、それはすぐに圧縮された酸素に引火。 たちまち火線が上条に走る! 後は上条の服が燃え上がって勝負は決まる。学ラン男は自分の勝利を疑わなかった。 しかし、 「シッ!!」 短い吐息と共に、上条が左手を素早く前に突き出す。 上条が差し出した左手は、高速で走る火線を見事に掌で受け、そして、 火線はあっけなく消失した。 「…は?」 「……ッ!!」 学ラン男が間抜けな声を出す。そして、後ろで今の現象を見ていた麦野も息を飲む。 「………ぉおお!!」 一人、上条だけが動揺も無く動く。 一気に学ラン男との距離を詰めると、左足を大きく前に踏み出し、体幹の強烈な右回旋と共に、左手を振りぬいた! ドゴッ!! 強烈な左スマッシュが、正確に学ラン男の鳩尾を捉える。 「あッ、がっ…!!」 腹部からの強い鈍痛に、学ラン男の体がくの字に折れる。 「おぉ!」 上条はさらに引く左手の勢いで体幹左回旋し、右足を大きく一歩踏み出すと共に、右拳を高速で突出させる。 ズッ! 重軽い音がして、学ラン男の首が強制的に後ろに折れる。 綺麗なフォームの、まるでお手本のような右ストレートだ。 学ラン男が、がくっ、と両膝をついたのを確認すると、今度は上条は元スパイに突進した。 「ちょ、お、お前ッ!!」 明らかに動揺した元スパイが、片手を後ろに回す。 おそらく、そこに拳銃でも隠し持っているのだろうが、上条はそれが取り出されるより早くクロスレンジに入ると、小さく身を屈めて、体重の乗ったボディストレートを放った。 「ぐぁ…!」 胸骨の下周辺を痛打された元スパイの顎が下がると、今度は狙い済ました右アッパーカットが元スパイの身体を跳ね上げた。 一瞬、完全に身体が宙に浮いて、元スパイは頭から崩れ落ちて失神した。 「………ふっ」 しばらく油断無く身構えていた上条は、2人が完全に倒れたことを確認して、ようやく全身から力を抜いた。 * 戦闘の終わった空間で、麦野沈利の思考が回転する。 「………」 自分をひっかけたナンパ学生が、一応は百戦錬磨のはずの2人をのした。 それはそれで驚く内容だが、麦野には看過できない1つの現象があった。 (確かめるか…) 麦野は軽くうなずくと、足取り軽く上条に近づいた。 「あっ、麦野さん、あとは警備員(アンチスキル)に連絡… でいいスか? こいつら、レベル0の俺に能力使ったし、武器も持っているみたいだし…」 何か勘違いしているのか、上条が確認を取るように麦野に言う。しかし、麦野はそれに答えず、素早く上条の左手を両手で持った。 「あ、あの…?」 動揺する上条に、麦野は今日一番の笑顔を見せる。 「あは、上条クンって、凄く強いのね。カッコ良かった!」 「えっ、いや、そ、それほどでもないですよ……!」 上条にとっては、狙い通りの効果だが、流石にこの反応は予想できずに身体が固まる。 そして、左手を包む柔らかい感触にドギマギする。 しかし、上条には完璧に隠しているが、麦野の眼は全く笑っていない。 (『原子崩し(メルトダウナー)が発動しない…ッ!?) 実は麦野は、手から極少出力の『原子崩し(メルトダウナー)』を放出しようとした。 極少といっても、本来は鉄壁をもぶち抜く威力の『原子崩し(メルトダウナー)』だ。熱いどころでは済まない。 それなのに、上条に異変は無い。 (厄介だけど、面白いわね…) 心の中でにやりと笑うと、麦野は舌で右上第3臼歯を軽くなぞる。 一定の手順を繰り返すと、精巧に作られた義歯から、幅数ミリの極少カプセルが舌の上に落ちた。 ともすれば、存在を触り失いそうになるそのカプセルを舌の上で構えると、麦野は一気に上条と唇を合わせた。 「………!?」 あまりの行動に酷く仰天する上条を無視し、舌を使ってカプセルを強引に上条の口腔に流し込む。 唾液と共に送られたソレを、上条は知らずに飲みこんだ。 「…えっと、あの、え、ご、ご褒美とか… ですか? はは、やりぃ…… って、はれ……?」 顔全体を喜色で埋めた上条が、一瞬にして意識を失い崩れ落ちた。 麦野が使ったカプセルには、速効性の睡眠導入剤が封入されていたのだ。 「薬は効く、と……」 お情け程度で上条の身体を支えた麦野は、コクコクと納得するように頷くと、携帯を取り出してどこかしらに電話を掛け始めた…… * 目覚めは最悪だった。 「ここ… どこだよ……?」 上条が、ようやく深い睡眠から目が覚めると、そこは全く知らない景色だった。 12畳ほどベッドだけの空間に、上条は一人後ろ手に縛られて、ベッドの上に転がされていた。 しかも、 「パンイチかよ……」 上条の格好はボクサーパンツ1枚のみだ。 空調はしっかり管理されているのか寒さは感じないが、流石にこれは落ち着かない。 「てゆーか、何でこんな目にあってるんでせう…? 上条さんは下心アリアリでナイト役をやっただけなのに…」 むしろソレが悪かったとは考えたく無い。 上条があれやこれやと妄想をしていると、部屋のドアが唐突に開いた。 「…あ、超起きてますね。超うぜー」 ドアの外から顔を覗かせたのは、ローティーンのパーカー姿の少女だ。 彼女は詰まらなさそうに上条を一瞥すると、すぐに顔を引っ込めてドアを閉じた。 「…いや、誰なんだよッ!?」 思わず叫んでしまう上条。 すると、ドアの外から「うっさいわねー」と今日一日で聞きなれた声がした。 「目ぇ、覚めた?」 ドアから登場したのは、当然、麦野沈利だ。 昼間被っていた、キツ目美人の仮面は完全に脱いでおり、素の乱暴な口調である。 「ったく、テメェのせいで大した苦労だよ。ちっ…」 不機嫌を隠そうともせず、麦野が頭をガシガシと擦る。 その変貌ぶりに目が丸くなる上条。 「あ、あのぉ、麦野さん…」 「まず、質問に答えなさい」 なんとか会話しようと声を掛けた上条だが、それに被さるように麦野が詰問を開始した。 「アンタ、レベル0って嘘でしょ?」 「い、いや… 上条さんは正真正銘のレベル0なんです、けど……」 答える上条の声がどんどんと小さくなる。それもそのはずで、言っている途中から、麦野の眉尻がキリキリと吊り上ったからだ。 絶句する上条の前で、麦野は上条から剥がしたであろうフィルムシートをひらひらと舞わせた。 「あ、それ…」 「素直にしゃべらねぇと、こうなるぞ?」 麦野が能力を発動すると、フィルムシートが一瞬で灰に消えた。 あのシートは耐衝撃性だけでなく、耐火性にも優れている。 それを一瞬で灰にできる能力など、上条は知らない。 「いやッ! 嘘っつーか、嘘じゃないっつーか!」 「アンタのシステムスキャンの結果は知っているわ。その上で聞いてんだよ…!」 「わ、わかりましたッ! 話します、話しますからッ!」 さらに麦野が凄むと、観念したのか、上条がぶんぶんと首を縦に振った。 「だ、誰にも話さないでくださいよ… 実は…」 上条は、しぶしぶ、といった風に己の秘密を暴露した。 いわく、自分の左手には、あらゆる異能を打ち消す『幻想殺し(イマジンブレイカー)』が宿っており、これまで打ち消せなかった能力はないとのこと。 「レベル0なのは、システムスキャンの機器の性能も打ち消してるんじゃないかって… 中学ん時の担任が言ってました」 「『幻想殺し(イマジンブレイカー)』ねぇ… で、この秘密を知っているのは?」 「えっ、そこまで話すんスか? うぅ… 中学と高校の担任と、仲の良い友達2人の4人だけです。名前は、勘弁してください!」 「ふん… まぁいいわ」 努めてどうでも良い風に麦野が言う。だが、内心では口の端が吊り上りそうになるのを抑えるのに必死だ。 (コイツは拾いモンだな… カモネギっつーか、立ってるだけでこんなのが釣れちゃうなんて、美人は罪ねー) そう思ったら耐え切れず、麦野は口に手を当てて「ククッ」と短く笑った。 その笑いが、いかにも悪役じみていて、上条は背筋が冷たくなるのを感じた。 「あの… お姉さん、もしかして、ヤバイ人ですか…?」 へらへらと愛想笑いを浮かべて尋ねる。 「んー、上条くんはどう思う?」 表情を昼間の笑顔に戻して言うが、上条には悪魔の笑顔に見えた。 「もしかしなくても、暗部の人…?」 この学園都市には、開発された能力を使って、あるいは使わされて、学園都市を統べる統括理事会からの汚れ仕事を行う集団、通称『暗部』が存在する… 一般学生、特にレベル0の間でまことしやかに流れる噂だが、友人を通じてスキルアウトとも多少のつながりがある上条は、その存在が真であることを知っていた。 麦野は、ふぅ、と軽く息を吐くと、上条の顔を覗きこんだ。 「正解。どこでどう聞いたのかは知らないけど、だいたい、想像している通りで間違い無いわよ。私は暗部組織『アイテム』のリーダーで、レベル5の超能力者、麦野沈利よ」 「れ、れべるふぁいぶ…ッ!!」 そのあまりのレベルの高さに絶句する。 レベル3でも雲の上の存在なのだから、レベル5だともはや別の星の話だ。 「上条クンの能力も、正式に評価すればレベル5相当だと思うけどね。ま、それはどうでも良いわ」 そういうと、麦野はやおら縛られた上条を仰向けに転がすと、馬乗りになって右手を上条に向けた。 「うわっ!」 「はい、説明はここまで。さて、上条クンには2つの選択枝があります。私の下僕になって生き延びるか、拒否してこのまま一生を終えるか… さぁ、どっち?」 「いきなりですかー!?」 思わず逃れようと身体をジタバタ動かすが、重心に乗られているせいか、思うように身動きが取れない。 「あ、それ以上暴れるなら、答えを聞かずに焼却処分だから♪」 楽しそうな、しかし、ドスの効いたその台詞に、上条の動きがピタリと止まる。 恐る恐る麦野の表情を見上げるが… (こ、こえぇぇ…!) 目端も口の端も吊り上ったその笑顔は、まさしく肉食獣の笑みである。 上条は本能的にこの女には逆らえないと理解した。 (けど… 暗部の一員!? そ、それは嫌だッ!! 上条さんは気楽な一般学生で居たいのに…!) やはり、己の分をわきまえず、こんな美人をナンパしたのが間違いだったのか… 明日から夏休みだからといって、浮かれた自分が悪かったのか… 「あ、あのー… 質問とかは…?」 「あと5秒ー、ごー、よーん、さーん……」 「うわぁぁ!! な、なります! 下僕になりますッ!! 犬とお呼びください、麦野さま!!」 反射的に叫んで死ぬほど後悔したが、実際に死んでしまっては元の子も無い、と上条は無理やり納得することにした。 「そう… アタシは殺ると言ったら本気で殺すから。今から長い付き合いになるかもしれないんだし、よく覚えておいてね」 満足そうにそう言うと、麦野はゆっくりと立ち上がった。 上条は、かなり本気で引いたが、今は頷くしかない。 「絹旗ー、おっけーだってさ」 「…うげぇ、素直に超殺されていてくださいよ… 男を入れるとか、超面倒です…」 麦野が隣室に声をかけると、先ほどチラリと顔を見せたフードの少女が、なにやら色々な機器を持って入ってきた。 「まぁ、麦野が良いって言うんなら、超従いますが… あー、絹旗最愛です。 たった今から超クソッタレな毎日が始まりますが、運命だと思って、超諦めてください」 ほとんど投げやりにそう言うと、絹旗はペンシル型の注射器を上条の右腕に当て、躊躇い無く注入スイッチを押した。 プシュ、と軽い音がして、極微量の液体が上条の体内に入り込んだ。 「痛ッ! え、なんだよ、今の…?」 「専用のAIMにだけ反応するナノデバイスです。まぁ、主に所在地確認と超裏切り防止ですね。あと、『アイテム』専用の携帯端末と、偽の学生証が3つと偽造免許が1つ… あ、これはウチのメンバー超謹製のスタングレネードです。男の人なんで、数珠タイプにしときました。 あと、20万ぐらい入っているマネーカードが5枚。使うときは、きっちり領収書貰って、あとで申告してくださいね。活動外で使ってもかまいませんが、超節度は持ってください。それと…」 「あのー、まずは縄を解いてもらえないでしょうか…?」 機関銃のように説明する絹旗を遮って上条が懇願する。流石に体勢がきつい。 「…らしいですけど、麦野?」 「しばらくそのまま」 「だ、そうです。超ご愁傷様です。最後に、この携帯端末に『アイテム』の組織名簿が載っています。しかし、閲覧したら超記録が残るので、超注意してください。 では、他に質問は? 無いですね。それでは、私は上に結果の報告と調整を行ってきますが… 麦野?」 「基本的に、立ち位置はアタシの盾、場合によっては滝壺の盾。左手については当然秘密にしといて」 「…超了解です。やれやれ、あの喧嘩の映像から加工が必要みたいですね… それじゃ、私は超失礼します、あとはごゆっくり…」 言うだけ言うと、絹旗は部屋から出て行った。 さらに、玄関らしきドアの音も聞こえたところから、完全に屋外に出て行ったようだ。 * 「さて、と…」 絹旗が完全に出て行ったことを確認して、麦野はベッドの端に腰掛けて上条の顔を覗きこんだ。 「混乱してる?」 「…当たり前ッス」 若干拗ね気味に上条が答える。 「クスクス、ごめんなさい。でも、こうでもしないと、上条クンを処理しなきゃいけなかったんだから、まずはアタシに声を掛けた不幸を呪いなさい」 「はぁ、不幸だ……」 うなだれる上条を見て、麦野の笑みが悪戯っぽいものに変わる。 「ねぇ、『アイテム』に入るのはそんなに嫌?」 「そりゃ… 暗部って噂にしか聞いたことないですけど… 人殺しとかする、裏の掃除屋でしょ?」 かなり躊躇いながら上条が言う。しかし、そこは最も気がかりな点だ。 「結果として人殺しになることはもちろんあるわ。でなきゃ、こっちがやられちゃうからね。けど、上条クンには人殺しはさせないわよ」 そう言うと、麦野はさらに顔を上条に近づけた。 「上条クンさぁ… アタシのマジカレになんない?」 「は…?」 この流れからどうしてその発言なのか? 上条の頭にハテナマークが無数に飛び交う。 「あの… 上条さんは基本馬鹿なんですけど… どういうことでせうか?」 「何言ってんの、そのままの意味じゃん。アタシと付き合わないか、ってこと。あれ、脈無し?」 「い、いや、突然すぎてビックリっつーか、この状況で理解しろっていうのが無理っつーか…」 混乱する思考をなんとか整理しようとする。 目の前に居る女性は、今日ナンパした美人さん。 しかし、美人さんはただの美人さんではなく、学園都市暗部に所属する危険な美人さんだった。 それにほいほい声をかけて、しかも良いとこ見せようとした自分は、一転、危険な契約を交わしてしまった。 そして、抵抗できない状態で『付き合わない?』と切り出される。 …どう考えても美人局である。 「あの… なんで俺なんスか…?」 いろんな意味を込めてそう問う。 「ふむ… 『丁度良い』とか、『便利そう』とか、そんな感じかしら?キミの左手の能力は盾に丁度良いし、今日のデートを見る限り、気も利くし便利そうだから」 身も蓋も無いとはこの事である。 「丁度良い便利キャラっすか、はは…」 「意外と重要な要素だと思うけどね。それに…」 麦野が笑う。 「一回のデートでアタシを落としたつもり? こっちは続きもオッケーって言ってるのに、据え膳食わないの?」 そう言うと、麦野は片手を伸ばして上条の腹筋を撫ぜ始めた。 「鍛えてるわね… ボクシング部?」 「い、いや、違います… ほとんど独学と、あとは友達からたまにコーチを受けて…」 「へぇ、朝ランとかしてるの?」 「は、はい、毎朝10km走ってます。 …あの、麦野さん?」 上条の声が震える。腹部を撫ぜていた麦野の手が、どんどんと下に降りて行ったからだ。 「アタシ、筋肉質な子って、好きよ… 逆に嫌いなのは、ホストタイプや、もやしタイプ。やっぱり男には力強さを求めたいわね…」 言いつつ、麦野の手がとうとう上条の股間に触れる。 「うぁ…」 「あは、固くなってんじゃん」 弟の悪戯を見つけた姉のように、麦野が楽しそうに笑う。 麦野の手が、股間の形を確かめるように大胆に動いた。 「む、麦野さん、ソレ以上は…ッ!!」 「アタシの男になるんだったら、今すぐ『ソレ以上』もできるんだけどなー…」 上条の喉が派手に「ゴクリ」と音を立てる。 その誘いは明らかに罠だ。完全な色仕掛けだ。 だが、思春期真っ盛りの上条少年が、その誘惑に耐え切れるはずも無かった。 「なりますッ!! 盾でも何でもいいので、付き合ってくださいッ!!」 上条、魂の叫びである。 その叫びに、麦野は、にたぁ、と笑うと、股間を撫ぜ回していた手を突然離した。 「えっ…?」 不安そうに声を上げる上条を見下ろすと、麦野は静かに顔を寄せて、上条と唇を合わせた。 「ん…」 薬を飲ませた不意打ちのファーストキスと違って、それは、長く、静かな、情熱の篭ったキスだった。 上条の唇を丹念に愛撫し、おずおずと差し出された舌を唇ではむ。 そっと両手で上条の頭を挟むと、大量の唾液を口腔内に流し込む。 それは恐ろしく興奮する味だ。 「じゅぷ… ぢゅ……!」 散々舌を絡めてから、麦野がゆっくりと顔を引き離すと、2人の唇の間に、銀色の糸が伸びた。 「すげぇ……」 夢見心地、といった風に上条が呟く。 「言っとくけど、アタシは結構キミに本気なんだ。上条クンが今日みたいにアタシを守ってくれるなら、アタシは絶対に貴方を裏切らない…」 麦野が着ている服を脱ぎ捨てる。 形の良い豊乳があらわになり、上条の眼が釘付けになる。 「アタシの男になるんだから、この身体は上条クンのモノよ。だから、失望させるような事はしないでね」 手を伸ばして、上条のボクサーパンツを一気に抜き取る。 散々お預けを食らっていた上条のペニスが天に向かって反り上がる。 「ふふ、おっきいじゃん…」 邪魔にならないように片手で髪をかき上げて、棒が暴れないように片手でそっと包んで、麦野はペニスの先端を躊躇なく咥えこんだ。 「嘘ッ! マジで!!」 上条にとってはフェラチオ初体験だ。 生暖かい口腔の感触に、思わず暴発しそうになるのを必死に堪える。 じゅぶ、じゅぷ、ぢゅ…… 唾液を丹念にまぶすように、ペニス全体を舐めまわす。 時折、顔を上げて上条の表情を確認すると、クスッ、と悪戯っぽく笑みを浮かべる。 「ん… じゃ、こっちも準備してもらおうかな…」 いったん身体を離すと、麦野はショーツをスルスルと脱いで、ペニスを掴んだまま上条の身体に跨った。 いわゆる、シックスナインの体勢だ。 「濡らし方、わかる?」 「は、はい!」 目の前に突き出された淫靡な器官に、上条は迷うことなくむしゃぶりついた。 「ン… もっと優しく… そう、良いわよ…」 手コキで暴発しないように刺激しながら、麦野が上手く腰を動かして上条を誘導する。 (ふふ、ホント、犬っころみたいねぇ…) 経験的に、男はクンニを嫌がるものだ。 そういう状況に麦野が追い込んだにしても、上条の一生懸命な奉仕は心地良いものだった… 「…もう良いわよ」 そろそろ上条の顎が疲れ始めたとき、麦野はそう言って体勢を入れ替えた。 上条に正対して馬乗りになる形… つまりは騎乗位だ。 「入れるわ」 「…はい」 短い応答の後、麦野は腰を屈めて上条のペニスをヴァギナに飲み込んだ。 ズブ、ズブ、と卑猥な音を立てて上条のペニスが麦野の腟内に消えていく。 麦野の太ももが上条の身体に触れ、互いの陰毛が触れ合うと、コツン、という感触があって、ペニスの先端と子宮口が接触した。 「すご… キミのチンポ、アタシにぴったりじゃん……」 流石に余裕が無くなってきたのか、粗く息を吐きながら麦野が言う。 相当に感じている様子だが、それは上条も同じだ。 「なんだコレ… 気持ちよすぎる……ッ!」 (ナカが… すげぇ温けぇ… チンポの先が融けたみたいだ…) 麦野の膣壁は、例えるならば肉のヤスリだ。 上条のペニスをあらゆる方向から削り、刺激し、絞り上げている。入れた瞬間に射精しなかったのが奇跡だ。 だから、こういうことをされたら耐えられなくなる。 「動くよ… 遠慮なく腟内でイッていいから…」 麦野が腰を前後に動かす。 男にとって、騎乗位ではコレをやられるのが一番効く。 肉ヤスリがペニス全体を擦りあげて、しかも軽いピストン運動も入るのだ。 当然、上条は我慢できなかった。 「うっ、駄目だ! 我慢できねぇ!!」 最後の理性で麦野から逃れようともがくが、逆に麦野にがっちり抱きつかれて小刻みに腰を動かされてしまう。 「……出るッ」 麦野の最奥で、上条は盛大に射精した。 それは、上条がこれまで体験したことの無いような、長く、激しい射精だった。 ペニスの先端が爆発したような感触だ。 麦野も、吐き出された精液の量がわかったのか、驚いたように目を丸くする。 「うわー、すっごい出てる… なぁにぃ、溜まってたの…?」 「まさか… 麦野さんだから…」 本心から上条が言う。 こんな気持ちのいい膣壁なら、出ないほうがおかしい。 「ありがと、これで一応、恋人同士ね」 「一応、すか…」 「ま、会って12時間しか経ってないしねぇ…」 そういうと、麦野は精液がベッドにこぼれないように、ハンカチで秘所を押さえて立ち上がった。ついでに、 上条を縛っていた縄を能力で焼き切る。 「シャワー浴びてくるから、上条クンは隣の部屋の冷蔵庫から何かてきとーに料理作って。簡単なもので良いから」 そう言われて、夕食がまだだったことを思い出す。 「…ヨロシクね」 色々な意味を込めて、麦野が言った。 * 夕食の後は第2ラウンドだった。 「あっ、あっ、あっ、そこッ!! 突いてッ、もっとッ!!」 四つん這いになった麦野をバックからがんがん突く。 パンッ、パンッ、パンッ!! 上条の下腹部が、麦野の形の良いお尻にぶつかり、小気味の良い音を立てる。 そのたびに、かなり大きな麦野の豊乳がぶるんぶるんと揺れた。 「はぁ、はぁ、はぁ… くっ、締まる…ッ!!」 手形が付くほど麦野の腰を両手で強く掴んで、激しく腰を打ち付ける。 麦野の膣の締まりは相当で、ペニスを引き摺り出すにも軽い苦労が必要となる。 「良いよ、上条クン、気持ち良い… ホントに2回目?」 夕食の席で確認したが、上条は童貞ではなかった。 しかし、それも単に「1回目は、なんかノリで…」経験しただけで、テクニックや耐性はゼロに近い。 「ホントに麦野さんが2回目ですッ! こっちは、必死です…ッ!!」 パン、パン、パンッ…! リズムカルな音が段々とペースを上げる。 上条の限界を感じた麦野は、顔を後ろに向けると、「いいよッ、腟内でッ!」と短く言った。 「だ、出しますッ!!」 これが最後と、思いっきり腰を前に突き出して、上条はまたしても麦野の最奥に射精した。 「すっげぇ気持ち良い… 腟内射精って、すっげぇ気持ち良い……」 だらしない表情で上条が呟く。よくよく見れば、口の端によだれも見える。 「あ、今抜かないでね…」 こちらも肩で息をしていた麦野が、繋がったまま器用に身体を半回転させる。 後背位から正常位に移行すると、麦野は微笑んで両手を上条に向けた。 「だっこ」 「…あぁ」 意味を理解した上条が、抜けないように注意しながら麦野の背中に両手を差し込み、ゆっくりと麦野の状態を起こす。 「あん… 深いぃ……ッ」 体勢的にさらに最奥を突かれるカタチになって、麦野が桃色の吐息を漏らす。 2発目を出したばかりだが、上条の分身はまだまだ元気だった。 「何回出すつもり、ねぇ?」 「んなこと言ったって、麦野さんのナカ、すっげぇ気持ちいいし…」 2発出した事で少しは余裕が出来たのか、上条が口を尖らせて言う。 「…ね、キスしてよ」 麦野がねだると、上条はややぎこちなく麦野と口唇を合わせた。 「ン…… ギュっとして…」 言われるがままに、背中に回した手に力を込める。勃起した乳首が胸板にあたり、コリコリとして気持ち良い。 「力強くて良いわ… もっと……」 上条がさらに力を込めると、麦野はその長い両脚を上条の腰に絡め、腹筋を小刻みに収縮させた。 「うっそ…! マジでッ!?」 上条が「信じられない」といった表情で言う。 麦野の身体は全く動いていないが、腟内だけは別の生き物のように、うねうね、と締緩を繰り返し始めたのだ。 「どうじゃー、気持ちいいだろー」 してやったりな表情で麦野が言う。上条は白旗を揚げるように天を仰いだ。 「…世の中には、こんな気持ち良いコトがあるんだなぁ… と上条さんはしみじみと感じていますです…」 「おっさんくさ… 若いんだから、もっとがっつきなさいよ」 麦野が不満げに言うと、上条は「それなら…!」と麦野を押し倒す。 内心、「コレ、許してくれるかなー」と思いつつも、麦野の身体を180度折り曲げ、いわゆるまんぐり返しの体勢を取らせる。 「ふーん…」 それでも余裕綽々な態度の麦野に、上条の男のプライドが疼く。 さっきのバックも麦野にリードされっぱなしだったのだ。そろそろリードを奪いたい。 「思いっきり行きますッ!!」 「どうぞ」 上条が、すぅーーっ、と大きく息を吸う。 ボクサーだけあって、その肺活量は相当なものだ。 ずずっ、とゆっくりペニスをカリまで引き抜くと、確認するように麦野と視線を合わせ… ズンッ! 思いっきり麦野を貫いた。 「はぁぁぁぁぁッッ!!」 凄まじい衝撃に、たまらず麦野のおとがいが反る。 軽く達したようで、膣壁が、ぎゅぅ、と締まった。 それを敏感に感じ取った上条は、イカせた喜びに染まり、さらに乱暴に腰を打ち付けた。 バンッ!! バンッ!! バンッ!! 「あッ!! あッ!! あッ!! あぁんッ!!」 麦野の身体がベッドの上で激しくバウンドする。 本能的な恐怖を感じたのか、両手がひき千切るようにシーツを掴んだ。 「…………ッ!!」 動く上条も必死だ。 無酸素運動のラッシュは練習でも本番でもやったことがあるが、これはそれ以上にキツイ。 下半身の快感など感じる暇は無い。 ただ、衝撃と悦楽にゆがむ麦野の表情と艶声を糧に、激しく腰を動かす。 「やっ、すごっ、はげしぃッ!! すごいよ、上条クン!! すごいッ!!」 麦野にしても、上条がここまでやるのは嬉しい誤算だ。 テクニックなど欠片も無いが、勢いと、なによりスタミナが素晴らしい。 こんなに力強く、激しく、長く動いてくれる男はなかなか居ない。 「イク、イク… イクよ… イッちゃう!!」 「お、俺も… もう、出ますッ!!」 お互いに絶頂を確認し合うと、上条は最後の力を振り絞って麦野の最奥にペニスを打ちつけた。 その瞬間、本日3回目、抜かずの2発目が麦野の子宮を直撃した。 「――――ッ、あああぁぁぁぁッ!!」 まるで呼吸の仕方を忘れたかのように、麦野がぎこちなく肺腑の中身を吐き出す。 それでも、両脚はいつの間にか上条の腰に絡められていた。 「うわ… チンポの先が、ビクビク震えて…!」 (イッた後のマンコって、こんなに気持ちいいんだ…) ただでさえ敏感な射精直後の亀頭が、絶頂の痙攣で揺れる膣に優しく翻弄される。 この快感は一生忘れない。上条は根拠も無くそう確信した。 「ん…」 麦野が軽く目を閉じると、既に意を得た上条は、すぐに口唇を寄せて麦野のキスの雨を降らせた。 「ん~~♪」 その行為に満足したのか、麦野がにっこりと笑った。 それは、今日初めて見る事の出来た、麦野の素の笑顔であった。 「はぁ~~~……」 流石に限界、という風に麦野がバタリと大の字に寝そべる。 弾みで、ずるり、と上条のペニスが引き抜かれ、麦野のヴァギナから、都合2回の精液がごぽごぽと溢れだした。 「いっぱい出したわね… 妊娠するかも……」 ボソッと呟くと、同じく肩で息をしていた上条が真顔で言う。 「責任、取る覚悟は出来てるよ」 「ぶっ!」 その台詞に、麦野が「ぎゃはははっ!」とはしたなく笑う。 よっぽどおかしかったのか腹を抱えて悶絶し、痙攣するたびに秘裂からゴポゴポと新しい精液が溢れた。 「なんスか、そんなにおかしいですか?」 上条が拗ねて口を尖らせる。 その様子に、麦野はさらに爆笑したが、上条が本気でいじけそうになっているのを見て、「馬鹿ね…」と上条の額にデコピンを打った。 「いてっ」 「オンナがナカで良い、って言ったんだ。きちんと計算してるに決まってるでしょ。ま、逆の計算もあるかもだけど、信じなさい」 そう言うと、麦野は自分の横をぽんぽん叩いて、「うで枕」と言った。 上条が仰向けになり左腕を横に伸ばすと、麦野が嬉しそうに腕の上に頭を置いた。 「えっと… もしかして今日はこのまま…?」 「いえーす、今からシャワー浴びるのもタルイでしょ? とりあえず、今日はおやすみなさい…」 そう言うと、麦野はすやすやと寝息を立てて眠ってしまった。 動こうにも動けなくなった上条は、翌朝には痺れて使いものにならないだろう左腕を見つめて呟いた。 「嬉しいけど、不幸だ……」 夜が、ようやく更けようとしていた…… * 翌朝、上条は腕の痺れと大きな物音で目を覚ました。 隣で寝ていたはずの麦野は、既に起きたのか居なかった。 「う… うぁー、やっぱ痺れてら… う~ん、目覚めがやけに爽快… って、あんないい思いをしたんだから当然か…」 昨日のセックスは、思い出すだけで勃起しそうになるほど強烈だった。 しかも、昨日の麦野の言葉通りなら、自分が頑張れば、あの身体をいくらでも味わうことが出来るのだ。 上条は顔が自然とにやけるのを感じた。 「暗部だろーが何だろーが、上条さんはやってやりますよ! っと、しかし、そろそろ服が欲しいな…」 今の上条は丸裸だ。とりあえず、脱ぎ捨ててあったボクサーパンツを履くと、隣室のドアが開いた。 「あ、麦野さん…?」 「超残念ですが、違います。ていうか、超どいてください。タンスを入れますので」 その声と共に入ってきたのは、妙に見覚えのあるタンスだった。そう、あのタンスは… 「……俺の部屋のタンスじゃねーかッ!!」 「はい? 何、超当たり前のことを言ってるですか? こちとら、麦野にアサイチで叩き起こされて気が立ってるんです。手伝う気が無いのなら、部屋の隅でぶるぶる震えていたください」 タンスが完全に部屋に入ると、それを両手で支えている絹旗が見えた。 大人の身の丈はあるタンスを、ローティーンの少女が一人で抱える姿は、ひどくシュールだ。 「よっこいしょ」 全く息を乱すことなく、絹旗はタンスを部屋の隅に置いた。 「タンスの場所は超ココでいいですか?」 「は…? いや、何で上条さんに聞くのでせう?」 「何でって… あぁ、なるほど… それじゃ、勝手にレイアウトを決めますね」 そう言うと、絹旗はどんどん家具を部屋に持ち込んだ。 参考書や漫画が入った本棚。 布団に包まれた大量の衣類。 ラジカセ・テレビ・他こまごました小物が入ったままのメタルラック… それらがどんどん運び込まれ、殺風景だった部屋が一気に男子学生の部屋になった。 「お、おい! なんで俺の部屋の荷物がココに運ばれてるんだよッ!」 流石にたまりかねて上条が詰問すると、絹旗は心底、哀れな者を見る目つきで言った。 「麦野は… 見た目どおり気難しいオンナなんで、超努力してご機嫌をとってください。1に麦野、2に麦野、2,4がなくて超麦野。それぐらいの扱いで超お願いします」 「いや、答えになってねーし…」 「あぁ、終わったわね」 上条が唖然としてると、麦野が姿を現した。 昨日の乱れた姿はどこへやら。既にばっちりメイクも決めて、見事なまでの美人さんである。 「食器とか、ここと重複する物は処分したわ。冷蔵庫は迷ったけど、2ドアだったから要らないわよね。あと、ベッドはそれ使ってね」 テキパキと指示を出す。 「整髪料とか、そこらへんの消耗品は今日買いに行きましょ… なによ、なんで変な顔してるの?」 麦野が訝しげに2人の表情を伺う。 上条と絹旗はお互いに目配せをし合うが、絹旗が黙って首を切るジェスチャーをしたので、上条は恐る恐る尋ねた。 「あのぅ… もしかして、上条さんはココに住むんでせうか?」 「はぁ? なに寝ぼけた事言ってんの?」 麦野の台詞に一縷の希望を見出す上条、しかし… 「そんなの当たり前でしょ? アンタは私の盾なんだから、四六時中一緒に付いてもらわなきゃ困るじゃない」 「ま、マジで…ッ!?」 上条の顔面が蒼白になる。いくらなんでも行動が突飛で、しかも早すぎる。 「ま、とりあえず、タンスから服を出して、シャワー浴びてきなさい」 右手の親指を、クイ、とドアの外に向けて麦野が言う。 片目を瞑ってにやけている所を見ると、上条の反応は期待通りのものだったようだ。 「ま、これから超よろしくお願いします。 …それと、超ご愁傷様です」 絹旗がポンと上条の肩を叩くと、それを合図に上条は崩れ落ちて呟いた。 「不幸だ……」 第一話 -プロローグ- 了
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【作品名】バトルロワイアル 【ジャンル】漫画 【名前】七原秋也 【属性】男子中学生 【攻撃力】サブマシンガン所持 【防御力】防弾チョッキ装備。 30メートルくらい離れた場所から撃たれるマシンガンの弾に反応して学ランで防御できる(走りながら)。 【素早さ】敵の銃口の向きを見て友達の盾になるため動けるくらい。 100メートル11秒台。野球でショートを守っていたのでそこそこの素早さはある。 暗闇で投げられた手榴弾をキャッチして投げ返すくらいの反射神経。 【特殊能力】ギターが弾ける 参戦vol.2 vol.73 245 :格無しさん:2012/06/12(火) 19 17 13.34 ID 99mjG6mi 阿万音鈴羽withバイク再考察 ソラ戦までは、銃持ちの相手に勝てる以外くるりと同じ ○○くるり、神崎 相手の銃弾は一発も当らんので逆に撃ち殺せる ○ビュー・バンズ 轢きまくればそのうち倒せる △△秋瀬或with象、ティラノサウルス 互いに決め手なし ×主人公 突撃負け ○村山斬 初手を防げば撃ち殺せる △アヴェンジャー 痛み分け △海老三 銃では死なないので分け ×コロッケボーイ キック負け △キララ 頑丈すぎ ×男 超スピードで殴られ負け △ホーマー 頑丈すぎ ○七原秋也 射殺勝ち ×高原恭也 惨殺負け △エイリアン 頑丈すぎ ○朱蒙 一発で変換できた。すげえ。 ××スピードル、シン 突撃負け ○白冷蔵庫 射殺勝ち △グワンジ どうしろと。 ×武豊 追いつかれて踏まれる ○ナウシカ 射殺勝ち △仮面ライダーG 互いに決め手なし ○リューマ 撃ちまくって勝ち ○ジェロ 射殺勝ち △アルス 頑丈 ×ブリンクス 時止め負け △山瀬君 見えない △ビッグホーン 互いに決め手なし ティラノサウルス>秋瀬或with象=阿万音鈴羽withバイク>ビュー・バンズ 秋也の位置も今となってみれば怪しいので再考察 ×BB 撲殺負け ×アシタカ 斬殺負け ×淳 射殺負け ○真田銃 乗組員を攻撃勝ち ×ストック 斬殺負け ○サンダウンキッド 射殺勝ち ○女ヶ沢克哉 鉄球をよけて射殺 ストック>七原秋也>真田銃withライトニング vol.2 16 :格無しさん:2007/07/19(木) 01 24 41 七原秋也考察 ○橘なごみ 射殺勝ち ○亜想大介 射殺勝ち ○ルギア 射殺勝ち ×もょもと 結構頑丈 撲殺負け ○橘真麻 書き終える前に撃てる ×ルルーシュ ギアス負け ×迷企バサラ 瞬間移動されて凍結負け 橘真麻=もょもと=七原秋也
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概要 スレの主な舞台であり、登場人物のほとんどが在籍している国立高校。 2スレ351で「中等部とか大学部なんかはないのか」という質問が寄せられたが、回答はバラバラだった。ただし、セレナは美雪に「普通の中学校から」編入してきたことを確認(1スレ715)しているなど、中等部は存在する可能性がある(*1)。逆に大学部は紫音が「大学に進学」=「光明を出」ると発言(1スレ865)しており、存在しないものと思われる。小学部に関しては言及がないが、登場人物が話す小学校時代は光明学院のものではないと思われるものが多く、存在するとしても小学部から在籍している人物はいない模様。 入学に関しては、2スレ861への回答などから、基本的に生徒の自由意志によるものと思われる。なお、光明学院は異能者学校であることを秘匿しているが、典人が入学案内を見つけていること(2スレ925)や、セレナが学校見学に来ていること(7スレ930)などから、異能者は何らかの方法で学院の実態を知った上で入学を検討することが可能なよう(*2)であり、現に優月は異能者を保護する教会の神父からその存在を知らされている(2スレ912)。 教職員の採用に関してはWWWの「学院に拾われた」(2スレ878)、草太の「上からの命令」(2スレ895)、陽は就職の経緯は不明だが「異動には不自然な点が少数ある」など、生徒のそれとは異なり一般的な採用ではない可能性が高い。 制服 男子はネクタイ着用(1スレ925)、ブレザー(3スレ29)などの登場人物による断片的な情報は存在したが、最終的に絵師によるイラスト(7スレ846、8スレ961)をキャラハンが追認することで確定している。 現在の制服は、男子は色不明のブレザー(*3)に紅白の縦縞のネクタイ。女子は左胸に校章と思われる模様がある白色に縁取られた紺色のブレザーに、赤色とオレンジ色の斜め縞のリボンを着用。スカートは黄土色で、紺色と白色に縁取られている。ユーリが着用している制服はいわゆる学ランだが、裏地はやや紫がかっている。学ランは旧制服でユーリの代を最後に変更されており、留年状態にあるユーリ以外の生徒は全て新制服を着用しているものと思われる。 なお、美雪は制服でセレナの学年を判断していた(1スレ172)が、1年女子の小鳥と3年女子のセレナの制服の違いはイラストからは見受けられない。 制服の着用は義務付けられているものの、紫音は「改造しちゃう子も意外といる」(2スレ250)、WWWは「改造が横行している」(3スレ12)と発言しており、制服の改造は容認どころか一般的なようである。改造の理由に関してレイは「ファッションではない」・「武装だ」(6スレ505)と発言しているが、武装を理由に容認されているのかは不明。刀を腰に差しているセレナや人形を背負っている紫夕のように、それと分かる形で武器を携帯している生徒も存在するが、こちらも注意を受けている様子はない(*4)。 授業・部活動・学校行事 光明学院は異能者学校である以前にあくまで高校であるため、普通の授業も行われる。1年では「週1で健康診断がある以外普通の授業」(1スレ94)、2年で「能力開発の授業が始ま」り(1スレ126)、3年で「分野によって専門の能力向上が始まる」(同)。2年からの能力開発の授業では異能を解禁した戦闘(同)や、治療系の異能者であれば治療の実践訓練(1スレ570)なども行われる。 前述の通り、普通の授業が占める割合の方が高いため、教員は異能者ではない一般人の方が多いと紫音は分析している(2スレ52)。 部活動は行われているがクラブの所属は強制ではなく、料理研究部の優月と新聞部の典人以外の主な登場人物は帰宅部である。サブキャラクターでは漫画研究部の美玖や新聞部の麻琴、やえと勝負した空手部主将などがいる。 生徒会に関しては生徒会を参照。 行事に関する言及は少なく(*5)、学園祭・文化祭は開催されているようだが内容はほとんどミスコンしか触れられていない(*6)他、体育祭(5スレ211への回答)程度しか話題に上っていない。なお、ミスコンは紫音が2年時に優勝している(1スレ445)。 一応、修学旅行と校外学習は存在するようである(9スレ261)。 組織 黒翼である紫音や彼女に関係する組織・一族が所属する多くの人物を擁する光明学院であるが、それらの組織などの目的や行動がある程度明るみに出ているのに対して、光明は何らかの目的があるのかすら不明である。光明は「政府や組織から見れば」・「養鶏場」(9スレ36)であるとユーリは発言しており、あくまで異能者学校であり中立である可能性もあるが、後述の通り、少なくとも結果的に黒翼に関して影響のある行動を起こしている(*7)。なお、8スレ948への回答などから、光明に敵対することが無謀であることは登場人物の共通認識のようである。 黒翼の正体が生徒である紫音だということを認識しているのかは不明だが、WWWはそれを認識しており(5スレ235など)、彼は光明に忠誠を誓っているため伝わっている可能性は高い。その場合、光明は黒翼が生徒を捕食していることを黙認していることになるが、詳細は不明。 「海外の光明」(5スレ170)と呼ばれるLUMINOUSは同一組織であると思われる。LUMINOUSの生徒会長が世界最大の財閥令嬢であるルミナだということを考えると、LUMINOUSが本部で光明が支部になりそうなものだが、関係は不明。やえは「黒翼の正体を突き止め」るというルミナの命令を受けて光明を訪れている(9スレ25)が、ルミナが本気で言っていてかつ光明が黒翼の正体を知っている場合、光明はその情報をLUMINOUSに秘匿していることになる。 LUMINOUSに関してはLUMINOUSも参照。
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【まゆ】 【作品名】まゆマテリアル 【ジャンル】成人コミック 【名前】まゆ 【属性】暗示能力者・研究の完成体 【大きさ】人間並み 【攻撃力】普段は女子生徒並み(ただしとても小柄) 服装により変化、着ている服の職業相応 (参考・学生に着せた時の効果) ボディーガードの服装で門番を一撃で気絶させる程度になる 服装無しでも能力の使用が可能、「化物」に変化することでコンテナトラックを内部からばらばらにした 詳細不明だが四肢で直接、もしくは発生させた爪などで破壊したと思われる 【防御力】着ている服相当 相手の仕掛けた暗示を破ることができる 「化物」変身後、元に戻った姿で炎上したトラックの残骸の上にたっていたが平気 【素早さ】同上 「化物」時は達人を上回ると思われる(暗示で達人は再現できる為) 【特殊能力】意味を持つ服を着ることで、それを本来着ている人間になることができる (例)学ラン→男子学生、軍服→軍人 力の度合いによっては、能力だけでなく姿も変化させることができ、特定個人にもなれる (背の高さや、重さも変わる) 上記の理由で性別も変える事ができる、ただし極度の使用は精神に負担を強いる (下記の能力は道具がないため使用不可) 他人に服を着せることで相手を操ることが可能 服装にふさわしいキャラに成りきらせて操るため、個人的な性質は残る また自分にかけるほどのレベルでは再現はできない みのりより暗示の力が強い為か、人間の性能を上回る暗示を使った 【長所】戦闘にも使える能力 【短所】作品が戦闘物ではない、そのため描写がほぼない 【備考】変身時の状態で参戦 2スレ目 54 名前:格無しさん[sage] 投稿日:2010/09/20(月) 16 16 14 ID WkBOlcez 斎木和音 〇>泉こなた>山中さわ子>平沢唯=秋山澪 :一撃の殺傷力の違いで勝てる 金属バットは使い勝手の良さ的にリーチ差で無理 斎木和音>泉こなた>山中さわ子>平沢唯 まゆ ○>シャナ>京極真>毛利蘭>布椎 闇己 :トラック破壊できる変身状態なので勝てるだろう。 ○ハンコ・ルー:攻撃力はライオン以上なのでいけるか。 ×ベルモンド:移動しながら火の玉負け ×>少年(スマブラ):でかくて無理 クリストファー・ベルモンド>まゆ>ハンコ・ルー