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「「本日天気晴朗なれども波高し……」」 同盟軍の二提督が演説を始める。出だしが同じだけど、こなたは某団長さんの真似だろうし、みゆきはガチで日露戦争のアレなんだろうな。それにしても疑問なのは、二人とも指揮下の艦隊に向けて演説しているはずなのに、何故か私の方に熱い視線を投げかけているということ。ああ、つかさもだ。こういう場合はどうしたらいいんだろう? とりあえず手でも振り返してみようかな……。 ……やめた。宇宙戦争そっちのけで襲われかねない。 さて、帝国軍は私の打撃艦隊が左、つかさの機動艦隊が右という位置取りで、マップ中央部を目指して目下航行中。そこへ先行した偵察艇から、同盟軍艦隊を発見という報告が入った。同時に、主力艦隊のレーダーも敵の偵察艇を探知したという報告が入る。彼我両軍とも同時に主力を発見、と。奇策を弄しようもないので、こうなるわよね。 同盟軍もこちらと同様、こなたの打撃艦隊が左、みゆきの機動艦隊が右に位置している。旗艦の艦名に圧倒されてうっかりしてたけど、旗艦の艦種からあちらも同じようなコンセプトで艦隊編成を行ったことが伺える。編成の仔細までは分からないけどね。 このままだと、マップ中央部で双方の打撃艦隊と機動艦隊が正対することになる。そこは特に障害物とかのない宙域なので、「かがみんを我らの手に作戦」は、それらを利用したものではないらしい。位置取りを替えて探りを入れてみようかなんて考えてみたけど、同じ部屋でテーブルを挟んで対戦しているのであまり意味はない。 そうこうしている内に、艦隊はマップ中央部に到達してしまう。主力艦隊のレーダーが同盟軍の艦影を捉える。 砲撃戦用意……。無意識に心の中で唱え、カーソルを「攻撃」コマンドに合わせる。 「砲撃戦用意!」 「砲撃戦用意」 敵はというとこなたがそれを声に出し、みゆきが復唱する。 「ラブラブビームの準備はいい?」 「ラブラブビーム、全砲門発射体制です」 すわ! 同盟軍の新兵器か!? 孔明の罠か? 「鬱積煩悩愛羅武勇ミサイルは?」 「鬱積煩悩愛羅武勇ミサイル、全ランチャーに装填済みです」 白い学ランのお化けを着たリーゼントの兄ちゃんが、改造バイクに乗って発射管から飛び出してきたら白旗を揚げよう……。私は固くそう誓った。それにしても敵将の会話が聞こえるというのも奇妙なものね。会話の内容はさらに奇妙だけど。 なんて考えている内にも両軍の距離は縮まり、やがて互いを艦砲射程のイエローゾーンからレッドゾーン内で捉えるに至る。その瞬間、つかさを除く三人が「攻撃」コマンドをクリックする乾いた音が鳴り、静かに戦闘の開始を告げた。 「撃て撃てーッ!! 敵の大将を愛の業火で焼いてやりなさーい!!」 訂正。全然静かじゃなかったわ。団長さん風に攻撃命令を出すこなたに……。 「この胸より愛を込めて……撃ち方始め!」 戦艦の装甲よりも厚そうな胸を揺らすみゆき。 二人とも微妙にズレた言い回しで、その上余計な一言と、私へのウィンクのおまけにつきだ。 「ファイエル!」 ネタにネタで応じる事の危険性は理解しているつもりだけど、一応帝国風ドイツ語で私も命じる。ついでに同盟軍のウィンク攻撃に、顰め面で反撃しとく。こら、睨まれて嬉しそうな顔をするな。 出遅れたつかさというと、愛するお姉ちゃんの真似をしたつもりらしい。 「ファブ●ーズ!?」 臭いを消したいのか? 「ファ」しか合ってない。 こうして戦闘はごく平凡な形で幕を上げた。 双方の打撃編成の第一艦隊と、機動編成の第二艦隊が向き合った格好での撃ち合う格好となっている。つまり、こちらから見て左では私(帝国軍第一/打撃編成)とみゆき(同盟軍第二/機動編成)、右ではつかさ(帝国軍第二/機動編成)とこなた(同盟軍第一/打撃編成)という形ね。 つかさの艦隊は動きはいいけど打たれ弱いので、腰を据えての撃ち合いとなると分が悪く、早くもこなた艦隊に対して劣勢に陥る。 「うえ~ん、お姉ちゃ~ん」 さっそく救援要請が来る。全くもう、宿題や忘れ物以外にもこんな世話もしなきゃならないのね……。 「あんたの艦隊は足が速いんだから、こなたの横に回るとか特色を生かした戦い方があるでしょ」 「お姉ちゃんから離れたくない~」 そんな事言って負けたら、そのお姉ちゃんがこなたやみゆきのものになっちゃうのよ……なんて言ったら、パニクるんだろうな。 「ほら、砲撃だけじゃなくて艦載機も出しなさいよ」 「うえ~~ん、ここ関東だよぉ! 負けたらお姉ちゃんと関西に駆け落ちするぅ~!」 訂正、もう十分パニクってたわ。 「見せつけてくれるじゃん」 黒いオーラを立ち上げながらこなたが言う。心なしか、こなた艦隊も勢いを増す。 「妬けてしまいますね」 みゆきの顔も、眼鏡レンズの反射光の奥に翳る。個人的には、うっとり嘗め回すような視線を送られる方がよっぽど怖いんだけどね。 こんな具合だったので、みゆき艦隊の奇妙な点に気付くのが遅れてしまった。異変の原因は司令官の言動が奇妙だからではなく、作戦によるものと思われる。というのも、防御に優れた台形陣を組み、最低限の反撃だけ行いながら、じっと私の艦隊の攻撃に耐えていた。艦隊までMなのか? 同じ機動編成の艦隊であるにも拘らず、つかさのとこと比べてあまりに損害が少ない。不審に思いカーソルを当て情報を引き出してみると、動力用のエネルギーをもシールドに回して、可能な限りの防御を行っていた。 私は、砲火を中央に集中できる凹形に陣形を組み替え、艦列を右に左にと振ってみゆきを挑発してみる。が、相手は乗ってこない。いや、こんな風に乗ってきやがった。 「ああ、かがみさんが私を挑発しています。誘ってますよ、性的な意味で」 「性的な意味はない!」 「分かる、分かるよみゆきさん。凹形陣て、形が何かに似ててエロいんだよね。性的な意味で」 「おま……それ……」 「うう、今から病院に駆け込んで、男性になってきてはだめでしょうか? 性的な意味で」 「それより、頭の修理をしてもらいなさいよ。ネジが数本と、鼻の栓が外れてるはずだから、アコーディオン工場かモノマネ教室に行ってつけてもらいなさい」 「かがみさん……」 みゆきの涙ぐんだ目が、こちらを見る。今のは言い過ぎか? 「なんてお優しい。私もう堪りません!」 そういう受け取り方をされると、本気で心配になってくる……。 「耐えるんだ、みゆきさん。ここで戦線を放棄したら、全てが無駄になってしまうよ。性的な意味で」 「より耐えているのは私の方だ……(泣)」 「煉獄の業火に焼かれている気分です。性的な意味で」 「なんか発言の最後に、『シャツも着ないで』って言わずにはいられない子供の会話みたいね」 「「「え!?」」」 三人が顔を上げ、私の方を見る。三人……そう、つかさも。どうしたんだろう? 「かがみさんがシャツも着ないで、上半身裸でいるのかと思ってしまいました」 「考えてみたらセーラー服だったね」 「な~んだ」 そして何事もなかったようにゲームに戻っていく三人。一体なんなんだ? 「その煩悩を、煉獄の炎で焼き清めなさいよ」 「かがみさんの愛の炎の中へであれば、この身を差し出します。今すぐ!!」 「ごめんね。生憎持ち合わせてないわ、それ」 「燃え上がる前の愛ならお持ちなのですね? わかります」 「ああ、まあね。全部やるから、さっさと燃やして灰にしちゃっていいわよ。それよりさ、煉獄ってなんだっけ? 非DQ的な意味で」 「煉獄とは、西暦1140年ごろまでに確立された、キリスト教世界における第三の死後の世界の概念で―」 あー、この方が鬱陶しくないわ。よし、今の内に艦載機を出してみゆき艦隊を叩こう。 「第三というのはもちろん、天国・地獄に次ぐ第三という意味で―あ、かがみさんの積極的なアプローチが!」 私の意図に気付くと、みゆきも艦載機を出してインターセプト(中間迎撃)する。 「続きはベッドの中で、愛の炎に焼かれながらお話しするという事でいかがでしょうか?」 艦載機を指揮しながら、こんな事を抜かす。こちらの攻撃隊はほとんど阻止されてしまったけど、みゆきは艦載機も含めそれ以上積極的に打って出ようとしなかった。 「それは無理ね。今の私の愛が届かなかった以上は……」 単なる買い言葉よ、これ。伝染したんじゃないんだからね。でもまあ、これほどの反応を引き出すとは予想外だったわ。 「そんな事はありません。しっかり届いてますよ。かくなる上は、司令官同士の一騎打ちでカタをつけましょう!」 「何で服を脱ぐんだ!? 相撲でもとるのか?」 「白兵戦になりますが、主に寝技を使わせていただきます。さあ、ベッドへ!」 私を食べ物と勘違いした犬のようにハッハッと息を弾ませながら、こなたのベッドをバンバン叩く。私は無視して、艦載機をこなた艦隊に振り向けた。 「ちょ、みゆきさん。それ私のベッド……おお、こっちにもキタッ。愛が届いた!」 「どこの軍隊が艦載機に愛を載せるんだ!?」 「私も加わっていいんだね? 白濁の白兵戦に」 「壮絶な感じがするな……」 「私も混ざる~!」 つかさも参戦表明。そのときは味方じゃなさそうね……。 でも、これではっきりしたことがある。みゆき艦隊の行動は、時間稼ぎだ。何のためかといえば一つしかない。今戦場で進行中の事象は、つかさ艦隊の崩壊だけなのだから。 ならばどうする? 目標をこなた艦隊に変更するか? いや、ダメだ。みゆきに横っ面を晒すことになる。そんなことしたら艦隊はビームを、私はキスを浴びせられることになってしまう。ならば、同盟軍艦隊の間隙に突撃して突き崩すか? あわよくば後方に抜けて、つかさ艦隊と前後から挟撃もできる……もうこれしかない。 霧の中に光明を見つけたような気分で、その為の操作にかかろうとしたとき、作戦計画が根底から覆されてしまった。 「お、お姉ちゃ~~ん!」 情けないことこの上ないつかさの叫び声。こなた艦隊から痛撃を浴び続けたつかさ艦隊は、ついに戦闘継続が不可能なほど統制を乱し、再編成が必要となってしまった。 「みゆきさん、今だ!」 「はいっ!」 邪魔な妹を先に片付けたってことかしら? この時を待ちわびていたみゆき艦隊が、ついに動き出した。 「最終鬼畜萌え要素 高良・M、行け!」 これは何だろう。某疾風の「行け、バイエルライン!」と同じノリなのか? 「女は度胸です。泉さん、援護してください!」 みゆきはみゆきで、空飛ぶ女海賊みたいだし。 と、悠長に構えている場合じゃない。 カチカチ カタカタ…… マウスとキーボードを激しく操作する音。 みゆきはまず1500隻規模の分艦隊を二つ作り、私の艦隊の両脇から後方へ送ろうとする。その間に本隊は、台形陣から紡錘陣形に組み替える。こちらは中央部に放火を集中するため凹形陣をとっていたため、本隊をしたたか叩いたものの、分艦隊にはうまく応射できない。艦載機に攻撃させたものの、快速な敵分艦隊は、損害を出しながらそれを振り切ってしまった。 「かがみさん……いれますよ」 身の毛もよだつ一声とともに、みゆきの主力は突進した。 中央突破! みゆきはそのいきり立つ切っ先を、私の(艦隊の)一番奥深い場所目掛けて突き立てた。 非 性 的 な 意 味 で !! 艦列に楔が打ち込まれると、温存していた艦載機を放ち、一気に突き崩しにかかる。 「いや! やめて……らめぇ~~!」 嬌声じゃないわよ? 私はみゆき艦隊の先鋒に放火を集中するよう命じたものの、こなた艦隊からの援護射撃で右翼がうまく連動しない。さらに先の分艦隊たちが、後方から左翼に対して牽制射撃をかける。 「ああっ~~!!」 だから、嬌声じゃないってば。ちょっと中央突破されただけよ。それに「旗艦被弾」というアラートも表示された。 「尖頭形のモノで、かがみさんを真ん中から引き裂くことが出来ました」 みゆきは勝ち誇ったように言うけど、その主力艦隊は、突破時の勢いが強すぎて大きくオーバーランしてしまっている。二つの分艦隊はそれを追うように反転し、主力を追いかける。 ―あれ? でも、何かおかしい。みゆき艦隊の意図は中央突破・背面展開のはずだから、分艦隊は主力をその場で待てばいいはずだ。何で本隊を追いかけるのか? それに、何で分艦隊は二つなんだろう? 操作が大変になるだけなのに。 そんな疑問を感じはしたけど、私はそれを僥倖として態勢の立て直しを図った。というより、それどころじゃなかったんだけどね。 私の旗艦「ぎょぴちゃん」は、被弾による被害は少なかったものの、中央突破で分断された右側の集団に流されてしまっていた。だから、左側の集団が操作できなくなってる。幸い右集団はつかさ艦隊よりもよっぽど秩序を保っていたため、こなた艦隊に反撃しながら、スラスター(横とか前とか上とか下についた補助用エンジンとでも思って)を吹かして平行移動し、再合流を図る。 合流まであと少し。つかさ艦隊の再編完了もあと少し。みゆき艦隊は回頭を終え、こちらの背後に迫ってきている。 どうすればいい? どうすれば巻き返せる? その答えが出ない内に、多くのことが同時に起こった。 まずつかさ艦隊の再編成が完了した。 「お姉ちゃんの嫁、ふっか~~つ!」 誰があんたの婿だ? 分断されていた私の艦隊が再合流した。 「かがみが生き別れた左半身と再開したか……」 私は合体ロボットか何かだったのか? みゆき艦隊の背面展開が完了した。 「かがみさん、帰ってまいりました」 帰って来なくてもよし。再び旅立て。でもまあ、ここまでは三人の発言も含めて想定内。 そして想定外の出来事。それは私の艦隊の左側面と、つかさ艦隊の右側面にひょっこりと敵の小艦隊が姿を現した事だった。 「!!?」 「あれ~~!?」 つかさも事態の深刻さに気付き、素っ頓狂な声を上げる。私は声も出なかった。 いうまでもなくそれは、みゆきが先に後方へと突破させた分艦隊だった。私の艦隊の左翼への牽制射撃が終了すると、主力と合流すると見せかけて、戦場を大きく迂回して側面へと向かわせたというわけね。その暁回(ぎょうかい)運動をこちらのレーダーは捉えていたはずだけど、分断された左翼との再合流を焦る私は、全くそれに気付かなかった。 つかさ? さあ……? それ以前にレーダーの見方、分かるのかな? あるいはレーダーがどこに表示されているか、分かっているかどうか? ていうか、私以外のものが目に入ってるかどうか。 みゆき艦隊のオーバーランも不手際などではなく、分艦隊と足並みを揃える為のものだったのかもしれない。 とにかくここにきて、同盟軍の意図が前後挟撃ではなく、包囲殲滅だと分かった。 脱出路はまだあった。私の前方と、つかさの後方だ。私の艦隊は前進するだけでいいけど、つかさは後退するか、左転針→前進→右転針→前進と動いて私と同じところから脱出するかという、困難な道しか残ってなかった。そしてつかさなら、間違いなく後者を選ぶ。でも、同盟軍がそれを看過し座視するほどお人好しではないことも、また間違いなかった。 私にはまだチャンスがあった。艦隊に前進を命じればよかった。つかさを見捨てればよかった。……私には、それができなかった。 「みゆきさん!」 「はい!」 同盟軍は……なんだっけ? ああ、そうだ。「かがみんを我らの手に作戦」の仕上げにかかっていた。両艦隊とも右翼を右方向へ伸張し、こなたは私の前方を、みゆきはつかさの後方を遮断しようとしていた。 勝手に姉を婿認定し、勝手にその嫁に座に納まってしまうようなとんでもない妹だけど、それでも見捨てることはしないという姉としての心理をも、この一人っ子たちは見透かした上で、作戦に組み込んでしまったのだろうか? 躊躇って行動できずにいる私の目の前で、伸張を続けていたそれぞれの右翼が、側面に回っていたみゆきの分艦隊と連結し、同盟軍の包囲環が完成した。 「「艦列、うにょ~ん」」 同盟軍の二提督はそう言った。それは作戦成功を意味する符号だったのかもしれない。 負けたわね、完全に……。 私は溜息をつき、勝者の口上を待った。 「可愛がってあげるよぉ、袋のかがみちゃ~ん♪」 「やりました。ついに、ついに……かがみさんの緊縛に成功です!」 ……こんなところかしらね。まあ、負けることで本当にそうなっちゃうんだけど。 「―って、あれ?」 同盟軍の砲撃が止まっていた。これって何てバグ? それともエラー? 二人を見ると、何やら深刻な顔で悩んでいる様子だった。 「どうしたの?」 「大問題発生です」 「『だいもん』が大発生したんじゃないよ」 「知ってるわよ」 それって何て西部警察? 「かがみ自身と、かがみの名のついたつかさの旗艦、どっちを先に攻めようか迷っちゃってねー」 「フェルマーの最終定理も裸足で逃げ出す難問です」 数学の定理に足が生えてたら、私の方が逃げ出すわ。 「かがみの旗艦が『かがみの貞操』とかだったら、迷うことはなかったんだけどねー」 「アホか!」 でもこれはチャンスだった。私に見とれているつかさの肩を叩き、「お尻も叩いて」という願いを無視して艦隊行動の指示を出す。 「半円陣を組んで右舷90度回頭。急いで」 「う、うん……。うげんて?」 「右よ、右! 早く!」 叫びながら私も「陣形」メニューから半円陣を選択し、つかさとは反対に左舷90度回頭を命じる。そしてつかさ艦隊と背中を合わせる格好で円陣を形成する。 「♪ わ~い お姉ちゃんと合体だ~ ぷ~ぷかっぷ~」 「合体」ってこの場合、「釣りバ●日誌」的な意味なんだろうな。例によって無視して、射撃命令を出す。 「ファイエル!」 「ファ●リーズ!」 包囲環全体に対して砲火を浴びせる。 「やっぱりかがみ自身を先にモノにしてだね……」 「降伏後に旗艦を鹵獲(ろかく)、ですね」 同盟軍も基本方針が決まったらしい。私の艦隊に対して特に砲火が集中された。しかしながらこちらはわずかに先手を打てたおかげで、同盟軍の艦列に綻びを生じさせることに成功した。 「つかさ、脱出よ」 「どうやって?」 「そっちはそっちでうまくやりなさい」 私は艦隊を紡錘陣に組み直し、さっきのお返しとばかりに同盟軍の艦列の綻び、こなた艦隊とみゆき艦隊の連結部目掛けて突進した。 「ふぁ~。かがみ、らめぇ~。裂けちゃおうよぉ!」 「かがみさん、すご……あぁ! は、激しすぎます」 「変な事言うな! 変な声出すな!」 いくばくかの押し合いの後、私の艦隊は包囲環を食い破ることに成功した。その直前、こなたの総旗艦「かがみ様激Love」の位置が判明したという報告も入った。 一方……。 「おねえちゃ~ん! 待ってぇ~!」 つかさ艦隊は脱出に失敗した。私の艦隊の脱出時に包囲環全体が揺らいだけど、突進力に劣る半円陣のまま中でもたもたしていた。 みゆきの中央突破時と同様、私の艦隊も勢いがつきすぎてオーバーランしたけど、これによって十分な間合いを取ることが出来たので、反転させる。そして状況を分析し、作戦を立てる。 まず、同盟軍はどうするだろうか? ここはこのまま包囲環を維持し、つかさ艦隊を各個撃破してから私に向かってくるだろう。壊れた人為にそぐわない精緻な作戦立案と、巧妙な艦隊運動で以ってせっかく作り上げた包囲環だ。みすみす手放すことはない。 帝国軍の状況はどうか? 黒井先生の授業にも出てきたオルレアンの篭城軍のように、ジャンヌ・ダルクとなった私の、外からの攻撃に呼応して動くことをつかさに期待するのは難しい。ならば外から同盟軍に出血を強い、つかさ艦隊を捨て石にして、その全滅までに同盟軍に対して数的優勢を確立するよりない。 ついさっき躊躇って実行できなかった事の、正にその結果というべき状況に置かれたわけだけど、こうなった以上背に腹は替えられない。お腹の肉を背中に回しても、太っていることには変わりはない(胸に回せたらなあ……)。 ならばどうするか? 同盟軍のどこに出血を強いるか? 答え=こなたの総旗艦を撃つ! この間約0.7秒。今チャンネルをテレ玉(テレビ埼玉)に合わせ、「埼玉銘菓十万石まん●ゅう」のCMを見たら、「うまい! うますぎる!」というナレーションが、「早い! 早すぎる!」とでも聞こえただろう。 私の頭はそれくらい冴えていた。 ま た は 壊 れ て い た !! そんなわけで、こなた艦隊の後方宙域へ進路を取る私の艦隊。総旗艦「かがみ様激Love」を討ち取るのが先か、つかさ艦隊が全滅するのが先か? たとえ「かがみ様激Love」を討てなくても、つかさ艦隊が全滅した時点で数的優勢を確保できれば、その後の消耗戦で勝利できる。 ……そう思ってたんだけど。 「かがみん、待て~」 「お待ちくださ~い」 同盟軍の奴ら、あっさりと包囲を解きやがった。こっちに向かってくる。何だろうこれ。浜辺で戯れるバカップルのノリ? 「お姉ちゃ~ん!」 つかさも向かってくる。 同盟軍との距離が縮まり、たちまち砲戦となる。同盟軍の砲火が私の艦隊に殺到する。私もこなたの総旗艦目掛けて応射する。 「はあ、やっと追いついた」 到着したつかさ艦隊に、光背からこなた艦隊を叩かせようとすると、 「お姉ちゃんの隣に行きたいんだけど、ダメ?」 「そんな事してみなさい。姉妹の縁を切って、こなたの嫁になるから」 この一言は凄まじい効果を発揮した。 「あぶあひ!」 こなたが鼻血を吹いて倒れた。お株を奪ったわね。 「ああ、総司令官が昏倒されました。メディッーク!」 お株を奪われたみゆきが、衛生兵を呼ぶ。 「いるわけないでしょ」 いや、いた。そうじろうおじさんだ。こなたの鼻にティッシュを詰めると、そそくさと帰っていった。ティッシュを抱えて廊下で何をしていた? つかさに対しても効果覿面で、その艦隊はこなた艦隊の背後に猛攻を加えている。 「お姉ちゃんは私の嫁……おねえちゃんは私の嫁……」 何か唱えている。これは、「くたばれカイザー!」「ジーク・カイザー」のノリなのか? みゆき艦隊が前進し、総司令官と私の間に割って入ろうとするけど、こなた艦隊が前進してそれを阻止する。そういや、団長さんの艦隊もキョ●とガチの間に割って入ってたっけ。味方同士でも火花が散るのは、どこも同じなのね。 両軍とも第一艦隊の艦数が激減し、この狂乱の宴も終焉が近い。 「旗艦被弾」というアラートは、もう数え切れないほど出た。こなたも同じだろう。 割って入ることを諦めたみゆき艦隊が側撃を加えてきたが、背後を取られないよう後退し、こなた艦隊との砲戦を続行する。 もはや総力戦。ショスタコーヴィチでいえば七番の第一楽章より、五番の第四楽章の方がふさわしい状況だ。 全艦、ありったけのビームとミサイルを敵に叩きつけろ!! 最後まで立っていられるのはこなたか、私か……? かくて日は暮れ つかさ功成りて (私の)万骨は枯る 「やったぁ~」 帝国軍勝利という旨が表示されるや、つかさは飛び上がって私に抱きつき、そのままこなたのベッドに押し倒した。これは起こしに行った時の反応によく似ていて(引きずり込まれるか押し倒されるかの違いだ)、不本意ながら慣れてしまっていたため、難なく脱出できた。 同盟軍の二人ときたら、助けもせずにうな垂れていた。無理もない。もうあんたたちのものじゃないんだもんね。 「私たちの負けです」 「うん……」 冷静に考えれば、最終局面において、帝国軍の方がはるかに有利だった。こなたの同盟軍第一艦隊は、序盤でつかさの帝国軍第二艦隊と本気で砲戦を行い、私の帝国軍第一艦隊よりも消耗していたし、みゆきの同盟軍第二艦隊が側面攻撃にとどまったのに対し、つかさ艦隊はこなた艦隊の背後を取っていた。こなたの総旗艦「かがみ様激Love」が爆沈した時点で、艦隊の艦数は40隻を切っていたけど、私の方はまだ500隻いた。消耗の差がそれだけ出ていたということになる。勝利は当然の帰結とも言える。でも最初15000隻いたんだから、生存率は3%強。ははは、大した味方殺しね。 「ですがつかささん。これだけははっきり申し上げておかなければなりません」 うん、まあ、つけ上げるといけないから言ってあげて。私はベッドに腰掛け、二人を睥睨するように見る。 「私たちは、かがみさんの魅力に負けたのです」 ズベッ 「かがみが可愛いから、追いかけずにいられなかったんだよねー」 イタタたた……。 「お顔の愛らしさは言うに及ばず、逃走時のあのお尻!」 「お尻だねー」 「あれを見せ付けられて、追いかけずにいられましょうか!? あれを見てしまったら最後。何人たりとも心が猟犬となり、ウサギを追って野を越え、山を越え、海をも越えて、心の翼は夜空を駆け抜け、かがみさんを求める切ない慟哭は天を裂き、やがて宇宙の果てまで……あの、大丈夫ですか?」 あんたこそ大丈夫か? 「うん……そのお尻をちょっと打っただけ。それに、頭がちょっと痛いかな……」 来るぞ、来るぞ……。 「それは大変です! すぐに治療しないと。さあ、脱いでください!」 「私のベッドに横になって」 ワキワキする二人の手が、しかし急に止まる。 「そうでしたね……」 「もう私たちのものじゃないんだよね……」 はあ……と肩を落とす二人。つかさは抱きついてチュッチュしながら、 「お医者さんごっこ~」 なんていってる。ほう、医学部志望か。がんばれ~。 パソコンは、戦闘結果と一緒にそれぞれの旗艦の状態もモニターしていた。 つかさの旗艦「かがみお姉ちゃん、大好き」は特に変化はない。 総司令官の戦死で降伏したみゆきの旗艦「かがみさん、愛してます」は、宇宙空間にありえないくらい巨大な白旗を掲げていた。 こなたの旗艦は、ない。つかさ艦隊と私の艦隊の砲撃が同時に着弾して轟沈し、原子に還元したのだろう。虚空を映し出していた。 そして私の― 「ぎょぴちゃん……」 私の旗艦「ぎょぴちゃん」は、度重なる被弾により破孔が生じ、外部に突き出た機器は千切れ飛び、装甲版が歪んだり溶けたりで、原型を保っていなかった。武装はあらかた潰され、機関部にも被弾していた。これは人間で言うと片足が折られたに等しい。 こんなになるまで戦ってくれたんだね…… そう思うと鼻の奥がツンとして、胸に熱いものがこみ上げてきた。 そして私は悟った。この戦いの勝者はつかさじゃない。もちろん白旗を上げたみゆきでもなく、旗艦とともに原子に還元したこなたでもなく、まして私ですらない。 「お姉ちゃん……?」 抱きつく体をやんわりと引き離すと、つかさは不思議そうな顔をした。 「行かなきゃ。この戦いの勝者の元へ」 「え? ええ? ここに……」 「『ぎょぴちゃん』を見て。私の旗艦の」 「あー、ボロボロ~」 「この戦いはね、私を乗せたぎょぴちゃんがこんなになるまで頑張ってくれたから勝てたの。よってこの戦いの勝者は、ぎょぴちゃんとします」 「「「えー」」」 「私はぎょぴちゃんのものになりました」 「「「え~~~!!」」」 最大音量の抗議×3。 私はキレるべきだった。 私はキレた。 「い い わ ね ?」 鬱積したものを全て解き放つと、何か黒い物が出た。ゴゴゴゴって地鳴りもする。 「「「ひぃっ!」」」 恐怖におののいた三人が飛び上がる。みゆきなどは、窓を開けてそこから逃走しようとしていた。つかさが腰に、こなたが足にしがみつかなかったら思いを遂げたことだろう。 「異論はないようね。じゃ」 廊下で腰を抜かしていたそうじろうおじさんにも一礼すると、私は颯爽と泉家を後にした。 勝者の待つ我が家に向けて。 次の休日。 今年初めて半袖を着た私は、弁当とお菓子(別物かって? 当然!)と金魚鉢を抱えて、近くの公園へと出かけた。 休日の公園は人出が多く、家族連れ、恋人連れ、友人連れ、動物連れにあと何だか分からないけどとにかく来ている人までいて、ずいぶん賑やかだった。動物連れの人には犬はもとより、籠に小鳥を入れて連れてきてる人、猫を散歩している人までいた。話には聞いたことあるけど、本当にいるのね……。 その猫を一睨みして追っ払うと(猫だけよ。人の方には愛想笑いして……あ、小鳥の人の方へ行っちゃった。気をつけて~)、金魚鉢を池のほとりの置いてみる。エサでももらえると思った鯉が寄ってきたけど、これは失敗だった。ぎょぴちゃんはかなりビビッていた。井の中の蛙、池の中の金魚……いや、いいんだけどね。 ベンチに移動して、弁当を食べる。ぎょぴちゃんの分もちゃんと持ってきてあって、一緒にランチ。桜の頃は過ぎていたけど、それに続く花たちで公園はむしろその頃よりも華やいでいた。ちょっと虫もいるというが難点ね。 晴天に恵まれた陽気は、ベンチに横になって暁を覚えずと洒落込みたいほどだったけど、猫が近くにいるとあってはうかうか寝ていられない。寝相は良いほうだけど、金魚鉢を倒す危険性も否定できない。 膝枕もしてもらえないし、ね……。 ふと、他の犬や小鳥や猫、家族や恋人を連れた人、あと何だか分からない人たちから見て、私がどう見えるかということに興味がわいた。 金魚を連れて散歩に来ている、ちょっと変わった女の子? 残念。ほとんどハズレ。「女の子」という点しか合ってない。 金魚とデートをしている、ごく普通の女の子。これが正解。 そう、デートよ。で・い・と。だってあの戦いの結果、私はぎょぴちゃんのものになったのだから。 ところで膝枕といえば、私は気付いていた。頼めば喜んでやってくれそうな人、むしろ泣きながら土下座してさせてくれと言いそうな人の存在に。 お菓子をつまみながら、暁を覚えない程度に目を閉じて、耳を澄ませてみましょう。 赤く咲き誇るツツジの茂みのそのまた奥。私を付け狙う雌狼が三頭。頭隠してアホ毛隠さず……。 「むぅ……かがみへの愛を艦名にこめ、フラグシップにフラグを立てたつもりだったけど……」 「かがみさんご本人は、ぎょぴちゃんフラグを立ててたんですね……」 「どんだけー」 「男性より、金魚になりたくなってきました……」 「じゃあ私は金魚鉢になる」 「いや、二人ともそんなことより、かがみを見てみなよ」 「……イイ」 「……イイ」 「……イイねー」 「ぎょぴちゃんに微笑みかけるかがみさん……」 「ぎょぴちゃんに話しかけるかがみん……」 「ぎょぴちゃんを抱えて歩くお姉ちゃん……」 「「「眼福(だなー/ですねー/だねー)」」」 そこ! ツツジの中の三人! そういうことはもっと小声で言うように。ていうか、逮捕されない内に家に帰りなさい。 あー、いやいや。相手にしたら負けだ。気にかけてもいけない。 心頭滅却……色即是空……いやいや、これ仏教の教えだわ。私は神社の娘だし……落ち着け落ち着け。 まあ、とにかく。私はぎょぴちゃんとセットということが認められたみたい。ぎょぴちゃんと一緒の限り、私は安泰かつ平穏ということだ。 だからお願い。 ぎょぴちゃん、長生きしてね。 おわり コメントフォーム 名前 コメント ぎょぴちゃんendかwww -- 名無しさん (2009-10-06 16 10 15) 銀英伝好きの自分には最高でした。 -- 名無しさん (2009-10-04 17 41 10) ギャグのテンポが良すぎるwwしかしみゆき無敵だなw -- 名無しさん (2009-06-10 12 32 54) まさかのぎょぴちゃんフラグ‥‥ -- 名無しさん (2008-12-26 18 05 21) これはもっと評価されるべき。性的な意味で -- 名無しさん (2008-08-01 09 18 56) ぎょぴちゃん・・・orz -- みみなし (2008-05-04 21 08 10)
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186 名前:ゲーム好き名無しさん[sage] 投稿日:2013/04/10(水) 11 33 24.56 ID wvx5ckXx0 ヒロインに対する執着だったこんなことがあったな キャンペーン中盤で謎めいた美少女の護衛と移送を頼まれるクエストを出したんだ そして敵からの剥ぎ取りをやらない事を推奨し、補てんとして報酬は相場よりマシマシでいくと予告した 途中で襲いかかってくる敵を倒したとき、A先輩がもったいないから剥ぎ取りしようと提案した んで誰も反対しなかったから認めたのさ 任務のほうはつつがなく終了 何も後を引かないあっさりとした終わりだったのが気になったのかPL達に 結局あの美少女は何だったんだ?と聞かれたんで 実はこの国の王の私生児で、このたび正式な王位継承権を得たので 実力と信用が売れてきたPL達にお鉢が回ってきた 展開次第では誰かのヒロイン候補にする予定だったけど 目的地への速やかな到着を蹴って、金銭に執着する君たちの姿に失望したのでフラグは立たなかったよ って言ったらA先輩がヒロイン予定だったんなら最初からそう説明しろと言って切れかけた 誰かのヒロイン候補とは言ったが、A先輩には既にヒロインがいるのでもともと候補外だったのだが・・・ リアル男のGMが動かしている女NPCにそこまで執着を持てるってのもある意味スゲェなと感心したわ 187 名前:ゲーム好き名無しさん[sage] 投稿日:2013/04/10(水) 11 47 55.35 ID Z1qrVi6zO 都築アンデルセン予備軍はどこにでもいるんだなあと認識 208 名前:ゲーム好き名無しさん[sage] 投稿日:2013/04/10(水) 22 44 11.75 ID cfHK8AJ50 186 道中特に接近するようなイベントもなく、剥ぎ取りをしたか否かだけで惚れたり惚れなかったりが決まるヒロインってのも魅力なさすぎじゃね 209 名前:ゲーム好き名無しさん[sage] 投稿日:2013/04/10(水) 22 49 39.75 ID QUxddQVz0 [1/2] 「切れかけた」A先輩は行き過ぎな気もするが、正直シナリオギミック自体相当微妙なシロモノだよな。 186 210 名前:ゲーム好き名無しさん[sage] 投稿日:2013/04/10(水) 22 49 42.42 ID G+0j9qu40 [2/2] 208 そこまで執着してくれるのもうらやましい気がしないでもない。自分がDMでその手のNPC出すと 依頼報酬減らすためだと常に邪推する面子に少しだけ分けてほしいな 211 名前:ゲーム好き名無しさん[sage] 投稿日:2013/04/10(水) 22 55 25.63 ID w/nrUOf10 208 そして敵からの剥ぎ取りをやらない事を推奨し、補てんとして報酬は相場よりマシマシでいくと予告した とGMからのぶっちゃけがあってわざわ逆らってるからこのヒロインいらないんだと思ったんじゃないかなあ 目的地への速やかな到着を蹴って、 とあるからヒロイン的にも急ぐ理由があったっぽいし 213 名前:ゲーム好き名無しさん[sage] 投稿日:2013/04/10(水) 23 04 54.72 ID QUxddQVz0 [2/2] >誰かのヒロイン候補とは言ったが、A先輩には既にヒロインがいるのでもともと候補外だったのだが・・・ リアル男のGMが動かしている女NPCにそこまで執着を持てるってのもある意味スゲェなと感心したわ この分析もちょっと疑問。 自分がヒロイン狙ってるとかいう話じゃなく、こんな設定後出しされたら、確実に剥ぎ取り提案したA先輩が悪者扱いじゃん。 剥ぎ取りは非推奨って話も、ネタばらし以前の時点では、理由付けもデメリットの程度も何も曖昧。 有るかどうか分からないデメリットよりも、確実なドロップ品を取るって判断も状況次第では不自然とまでは言えない。 こんなんで戦犯扱いになりかねない様な立場に陥れられたらなあ。 214 名前:ゲーム好き名無しさん[sage] 投稿日:2013/04/10(水) 23 15 12.16 ID U/40RoGu0 213 わざわざ非推奨のはぎ取りやったせいで超強い敵が出てきたら 確実にA先輩が戦犯だろうに 216 名前:ゲーム好き名無しさん[sage] 投稿日:2013/04/10(水) 23 32 20.35 ID /jVbaqJcO 剥ぎ取り非推奨をメタ発言でしか伝えてないGMも大概酷いと思う 「狙われる理由は明かせない 詮索は無しで、安全最優先で頼む そのぶん報酬は破格だ」 て、依頼人に言わせるだけでいいのに 217 名前:ゲーム好き名無しさん[sage] 投稿日:2013/04/10(水) 23 52 36.48 ID gKkj1bKs0 216 「報酬は多目だけど、剥ぎ取りは非推奨の護衛依頼」っていうオーダーにも関わらず 護衛対象の前で剥ぎ取りやり始める冒険者を信用してNPCが依頼してくる方がおかしいだろ。 それとも、フラグだから剥ぎ取りしたらフラグ折れるよってメタなとこまで言わないとダメなの? あとGMがその手の誘導をしていないってどこから断定しているの? 219 名前:ゲーム好き名無しさん[sage] 投稿日:2013/04/11(木) 00 25 05.05 ID +NJdtmvDO 少なくとも「急いでくれ」って依頼を受けてるときに、 「ひゃっはー!剥ぎ取りだー!」とかやられちゃ、いいところのお姫さんは引くだろ 220 名前:ゲーム好き名無しさん[sage] 投稿日:2013/04/11(木) 00 31 33.84 ID Bs4SzmZx0 [1/2] やっていることはデート中に自販機の小銭あさってるのと一緒なんだが・・・。 最初から説明しろはないわー。 225 名前:ゲーム好き名無しさん[sage] 投稿日:2013/04/11(木) 09 22 56.32 ID A8drdYfcO [1/3] 剥ぎ取り行為は戦利品次第では一般人では顔を背けるような状況になるしな。 スレ350
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フラグ 元々はコンピュータ用語だが、いつからか、恋愛シミュレーションなどの ゲーム用語として使われだした言葉。(詳しくは下記リンク参照) 転じてパロロワでは、 「あるキャラクターの持つアイテムや性質、ロワ中での行為や経験、意志などを通じて発生する、ロワの未来に発生する事象を、明示もしくは暗示する要素」 と定義するのが妥当であろう。狭義には予見、予兆、ジンクスといった言い換えも可能。 「続く話を盛り上げたり、説得力を持たせるための伏線」と捕らえると分かりやすい。 フラグには単体では意味を成さないものや、時間経過で消滅もしくは発生するなど、 ある事象を引き起こすには、条件がかかっているものも多い。 そのような場合、フラグを無事に機能させるには、複数のフラグを複合させたり、 迅速に行動したり、もしくは時間を稼ぐなどしなければ、フラグは「折られる」ことになる。 例えばあるキャラAが、ロワでの経験を通じて首輪の機能を解除する知識を得た、 とするならば、Aには「首輪の知識フラグ」が成立する。 もし首輪の解除にはかなり器用な工作能力と、特殊な工具が必要であるならば、 首輪解除フラグを完成させるには「器用な人間」と「特殊な工具」という条件もまた必要になる。 ここで器用な手先を持つキャラBと、特殊な工具を持つキャラCが更にいたとしたなら、 キャラBは「器用な人間」フラグ(Bの持つ能力自体がフラグ)、 キャラCは「特殊な工具」フラグ(Cの持つアイテムに付随するフラグ)、 というフラグをそれぞれ所持していることとなる。 何らかの理由でA、B、Cが出会い、無事協力態勢が出来たなら、 この時点で「首輪の知識フラグ」「器用な人間フラグ」「特殊な工具フラグ」が 複合し、「首輪解除フラグ」が成立する。 妨害や事故などがなければ、時間さえあれば「首輪解除フラグ」は効果を発揮し、 A、B、Cは無事首輪を外せることとなる。 また、キャラクターの殺害やアイテムの奪取、妨害行為、遺言などで、フラグは 無効化したり強制的に他のキャラクターに引き継がせる、なども可能。 俗に言う「フラグクラッシュ」や「フラグ折り」は、これを指す。 例えば上記の例で、マーダーであるキャラクターDが、A、B、Cの内1名以上を 殺害するか、扇動マーダーであるEが3人を仲たがいさせるような策略を打てば、 上記の3フラグは複合しない。よって「首輪解除フラグ」は成り立たない。 この際DもしくはEは、A、B、Cの持つフラグを折った事になる。 フラグクラッシュは、ロワの興を削ぐようなフラグを無効化することで、 ロワの進行を助けることもあれば、逆に重要なフラグを他者に引き継がせることなく まとめてへし折ることで、ロワの進行を台無しにする危険性も包含している。 どのフラグを残しどのフラグを折るかは書き手の一存で決まり、 その書き手の力量を測る一指針になる。 外部リンク: フラグ - Wikipedia 死亡フラグのガイドライン(ガイドライン@2ch掲示板) 負けフラグ - はてなダイアリー
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フラグ通行止め Tipsで紹介されている「フラグ通行止め」のイベントサンプル。(カニ歩き対策版)FLAG 001がOnの時、03 02から先に進める。 「フラグドア」では無く、「鉄格子」を使えば、この対策をする必要は無い。カニ歩きをされても壁にぶつかった扱いになる。 03 02~03 03に壁の設置は不要。壁があるなら、そもそもカニ歩き対策は必要無い… イベント詳細 座標 イベント 設定内容 01 03 スイッチ FLAG 001 03 02 フラグドア 向き 東 FLAG 001 MESSAGE 適当 看板 なし 04 02 移動床1 向き 西 FLAG 001 床 適当 04 02に移動床1を配置する事で、カニ歩きで無理矢理突破してくる冒険者にお帰り願う事ができるようになる。 これが移動床2やシュートだと、浮遊で回避されるので意味が無く、フラグテレポートだと一方通行にしかできなくなる。 そして、他にフラグでOn/Offを制御できる移動系イベントが無いので、移動床1を使うしか無いと言う結論に…
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フラグとは、ゲームや小説、リアル世界などに存在する、自身の発言や行動によって特定の結果が引き起こされる要因を指す。 概要 あらゆる出来事には、原因と結果が存在するが、結果を引き起こすのに至った明確な一連の行為を「フラグ」と呼ぶ。 元々はコンピュータゲームを作成するうえで欠かせない要素であり、フラグがなければほとんどのコンピュータゲームは成立しないと言っても過言ではないと考えてよい。 コンピュータゲームにおける「フラグ」 昨今のコンピュータゲームには、数多くのフラグが存在する。 特に、RPG系統のものに関しては、フラグこそがゲームの基礎を築いていると言ってもよい。 ここではRPG系統において話を絞る。 ゲームの主人公たるプレイヤーは、ゲーム内の町やダンジョンを巡り、アイテムを手に入れたりイベントを行ったりして、ストーリーを進めていくことが中心となる。 そのなかで、例えば、ある町で「村人1」に、近くの化け物を退治してくれと依頼されたとする。普通に考えれば、プレイヤーが近くの化け物を退治して、「村人1」に話しかければ感謝の一言でももらえるんじゃないだろうか、となるはずだ。逆に、その化け物を倒さなければ、いつまで経っても「村人1」は『はやく化け物を倒してください!』の発言一点張りになる。 この場合、フラグ=「近くの化け物を退治する」が当てはまる。 近くの化け物が退治されれば、「フラグが立った」状態となり、「村人1」ははじめてプレイヤーにお礼の言葉を述べるのである。 特定の条件をクリアすることで、ストーリーが進行する・アイテムを手に入れる、といったものはどのコンピュータゲームにも取り入れられているが、意識していなければ、「フラグ」を感じ取ることはできない。 小説・漫画・映画・アニメなどにおける「フラグ」 コンピュータゲームより派生して「フラグ」という言葉が、小説などの作品にも用いられるようになっている。 代表的なものを以下に列挙する。 主人公が宿敵に負ける→【新たな力を得るフラグ】 「この●●が終わったら××するんだ・・・」発言→【●●の途中で発言者が死ぬ、もしくは××ができなくなるような状態に陥るフラグ】 必殺技を使って「これで終わりだ!」発言→【必殺技が破られるフラグ】 実生活におけるフラグ フラグは、仮想世界にのみ存在するものではない。 実生活においても、フラグは数多く存在する。 代表例としては、(長期休みのはじめの頃)「まぁまだ宿題やらなくても大丈夫だよね」 →【最終日まで出来ていないフラグ】などがある。 Legend worldにおけるフラグ もちろん、この伝説の辞書で中心に扱っているLegend worldにおいてもフラグは存在する。 「雪崩落ち」「魔の午後11時」「拉致ラッシュ」など、Legend worldチャットADSに関係したフラグとしては【誰か(特にリヴァイア)」がチャットから落ちる・タイムアウトすると、ほかの人も落ちるフラグ】が立つというものがある。 関連項目 あったらおしえれ
https://w.atwiki.jp/katayoku/pages/113.html
GEAMシリーズの第一弾である。名の通り、”フラフラ フ~ラグ立てましょう♪”のテンポで順番にフラグを立てていくのである。例は月刊「片翼の鷹」7月号を参照していただきたい。このGEAMから色々なGEAMを行うようになった。
https://w.atwiki.jp/rl_data/pages/21.html
クリアフラグ クリアに用いられるフラグ。 フラグ名 説明 取得場所 入手条件 地図の断片 これを7つ手に入れればゲームクリア 遺跡帝都 店 これを6つ持てばゲームクリア。また1つでも所持している場合、資産50で店を購入できる 帝都 竜の弱点 これがある状態で「巨大な竜」と書かれた【戦闘】のダメージが0ならばゲームクリア 冒険 後援A 効果不明 帝都 ・職業が【落胤】であることまたは・姫君を失う 後援A 効果不明 冒険 15ダメージを受ける 後援A 効果不明 冒険 後援B 効果不明 帝都 14時~2時 後援B 効果不明 冒険 15ダメージを受ける 後援B 効果不明 冒険 後援C 効果不明 帝都 18時~6時 後援C 効果不明 冒険 ダンジョン用フラグ ダンジョンでは、出口を発見するまで、外に出る事ができない。 フラグ名 説明 取得場所 入手条件 陵墓の鍵 陵墓で使う 陵墓 入手条件が多彩なため割愛 出口 いつでも冒険の診断を行える。異なる診断をすると全て失われる 遺跡 出口 いつでも冒険の診断を行える。異なる診断をすると全て失われる 陵墓 ・職業が【術士】であることまたは・陵墓の鍵を消費する 出口 いつでも冒険の診断を行える。異なる診断をすると全て失われる 陵墓 ・職業が【斥候】であることまたは・陵墓の鍵を消費する 出口 いつでも冒険の診断を行える。異なる診断をすると全て失われる 陵墓 封魔(バステ)を受ける その他フラグ フラグ名 説明 取得場所 入手条件 捜索依頼 姫君があれば資産+10できる。1度効果を発揮すると姫君と共に失われる 冒険
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越えられない壁でもありねとらじDJにおいて最強の敵 だがフラグでも叫んだりする例外もいるらしい フラグの種類として 親フラグ 兄弟姉妹フラグ 祖母フラグ PC物理破壊フラグ 代表取締役フラグ 893フラグ などなどあるらしい
https://w.atwiki.jp/jyakiganmatome/pages/1497.html
フラグメント理論とは 「物事が起きるには原因が有る」ことを前提とし、それを突き詰めていく事に寄る未来予測を主とした理論。 風が拭いてから桶屋が儲かるまでの全過程を紐解けば、いかなる奇想天外な事が起きたとしても不思議はないとする話である。 理論式が複雑すぎるためにここでは割愛するものの、現在ではこの統一理論を持ってあらゆる科学分野の予測法へと利用されている。 科学の実験予測から天気予報、災害予測、経済予測、FBIなどではこの理論を捜査に用いる者も存在する。 フラグメントとは フラグメント理論では「フラグメント」なる要素が重要である。 簡単に表すと やだっ、ハンカチ落としちゃった…→僕のを使いなよ→あ、わざわざ有難うございます…やだっ、"イケメン"!→付き合って下さい! ↑ これ つまり、物事の結果を決定させる強い力を持つ要素の事である。 ハンカチを貸した彼が不細工だった場合、「フラグメントが弱い」と言う。 しかし、たとえ不細工だとしても別のフラグメントを手に入れる事が出来れば彼女が出来るのである。 逆に、そのフラグメントを自ら(無意識だとしても)捨ててしまう場合は学術用語で「フラグを折る」と言う。 フラグメント参考数値 100…英雄級 80…指導者級 60…芸能人級 ←エトワール値 40…影響力強 35…平均値 20…影響力弱 アドルフ・ヒトラーで100前後を獲得している。 他に能力者を表す「R値」が存在し、R認定されると値+10程度のフラグメント値と考えてよい。 エトワール 特にフラグメントの要素が強い存在の事を「エトワール」と呼ぶ。 これは「メインキャラクター」、「主人公資質」と同義と思ってもらって構わない。 エトワールは常人を逸脱するレベルのフラグメントを持っており、因果律その物へと影響を与える。 彼らが存在するだけで事象は確率変動が起き、まさしく「運命的」としか言えない出来事が集中しやすい。 (※例:頭脳は大人な小学生が旅行に行くと人が死ぬ、冴えない普通の男子学生が転ぶと高確率でパンモロに遭遇する等) 彼らはいつも歴史のターニングポイントに関わり、世界の方向を決定づけて来た。 歴史上の著名人には奇想天外な逸話が多いのはこのためである。 変わった奴はいっつも変わったことしてるのである。 あいつらがイベントを集めるから筆者は今年のクリスマスも仕事しか予定が無いのである。 デフラグメント症候群 フラグメント値が著しく低い人はデフラグメント症候群と認定される。 主に15以下になれば例外なく認定されると思って良い。 フラグメントが低いと言う事は周囲への影響力が低い=存在力が低いと同義である。 つまりデフラグメントは逆に周囲から著しく影響を受けてしまう危険性が高い。 例えば流行に悉く乗り、自分の意見を持たないような人間はフラグメント値が30を切っている事が有る。 デフラグメントと呼ばれるほど存在力の低い人間は、他人の意識に残る事も少ない。 物体は他の意識に認識されなければ存在できないのである。 とはいえ、存在が他人の意識に影響されるほどフラグメント値の低い例は未だ見つかっていないが 仮にフラグメント値がマイナスを記録するような場合であれば、他人の意識次第で存在が変質してしまう事も有り得るだろう。
https://w.atwiki.jp/nicoworld/pages/498.html
フラグ(flag)とは旗のことであるが、 コンピューターでは、特定の動作や処理の実行・指示に使用する目印情報のことを指す。 条件判断の条件が合っていればTrue、否であればFalseとなり、 Trueの状態を「フラグが立っている」、Trueにする事を「フラグを立てる」と言う。 RPGツクールでは「スイッチオン・オフ」という表現が使われている。 ニコニコワールド第一幕での例を挙げると、 「楽屋裏に入る」為には「骨にちゅるやさんを呼んでもらう」というフラグを立てねばならない。 そして「ちゅるやさんを呼んでもらう」為には、「BGMがループしていることに気付く」というフラグが必要になる。 ここから転じて、キャラクターのセリフ・行動・置かれた状況などで、 次にそのキャラに何が起きるかが簡単に予想できてしまうこと。お約束、典型的な展開。 第十一幕シーン3では、アレ子の見事な池転落フラグが見られた。 典型的な死亡フラグとしては、「俺、この戦争が終わったら結婚するんだ…」や、 「手術は成功です。●●さんは快方に向かっています。」などがある。 また、漫画作品などでは、それまで空気だったキャラクターが急にクローズアップされて その過去などが語り始められるとかなり危ない。 逆にお約束と思わせて、予想外の展開となることもあり、 そういったことを「フラグを折る」、そうするキャラを「フラグクラッシャー」と言う。