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【これは堅正がおかしくなったり、ゲイルが変になったりする大分前のお話・・・】 堅正 ・ ・ ・ ・おー ・ ・ ・ ・ ・ 【畳の上に転がってテレビを見ている初老の男性】 ・ ・ ・ よし! 【何かを思い立ち、部屋に籠る。】 【そして、3日後 ・ ・ ・ ・ ・ 】 【初老の男性は6人の家族を集め、こう言った】 堅正 メイド喫茶をしよう! 一同 ・ ・ ・ ・ ・ はぁ!!? 【初老の男性は自信たっぷりに、家族一同は驚きの声を上げる】 Ψそうだ、メイド喫茶をしようψ 堅正 いやなに ・ ・ ・ ちょっと前にテレビで流行ってるって言ってたんでな ・ ・ ・ それにほら ・ ・ ・ ・ 楽しそうだろ? 龍玄 いや ・ ・ ・ たしかに流行ってますが ・ ・ ・ ・ ・ ・ 【ある者は溜息を吐き】 ベコ あんなの着たくない!友達にばれたら笑われるもん! 【ある者は反対し】 ミー 喫茶店かー ・ ・ ・ ・ ・ 【ある者は何かを期待し】 ゲイル 見る分には面白そうさー 銀杏 おやおや ・ ・ ・ ・ うふふ ・ ・ ・ ・ ・ 【ある者達は愉快そうに笑っている】 堅正 ・ ・ ・ 反対意見もあるか ・ ・ ・ ・ 龍玄 当然です。風評も考えてください ・ ・ ・ ・ ベコ うー ・ ・ ・ ・ ・ 【反対する2人に初老の男性は ・ ・ ・ ・ 】 堅正 ・ ・ ちょっと来い ・ ・ ・ ・ ・ ・ 【2人を連れて部屋の中へ】 【6時間27分32秒後】 【部屋から3人が出てくる】 龍玄 そうだ ・ ・ ・ ・ やるべきなんだ! ベコ うん、頑張ろう!兄さん! 堅正 ・ ・ ・ ・ 計画通り 【洗脳完了】 【洗脳が完了してからは早かった、初老の男性が部屋に籠って細かい案と衣装を作っていたからだ 許可を貰って店を構え、従業員を集め ・ ・ ・ 遂にオープン】 ベコ お帰りなさいませご主人様ー ミスティア お帰りなさいませー 銀杏 お帰りなさいませ ・ ・ ・ ・ ふふ ・ ・ ・ 【メイド服を着て楽しそうに働く3人と ・ ・ ・ ・ 】 ゲイル なーんで俺達も働かなきゃならんのさ ・ ・ ・ ・ ・ 龍玄 ・ ・ ・ ・ 私は ・ ・ ・ なんで ・ ・ ・ ・ ・ 堅正 そう言うな、さあ ・ ・ ・ 2人も働け 【愚痴る者、洗脳が解けた者、首謀者の3人、それぞれスーツを着ている】 ゲイル それより、師匠! なんでハイネまで働かせるんさ!!? 【メイド喫茶で働く実の妹を指さし、怒鳴る】 ハイネ お ・ ・ ・ お帰りなさいませ ・ ・ ・ ・ ・ 【入口の近くで姉妹と一緒に接客中】 堅正 需要あるんじゃないかと予想したからだ!!! 【怒鳴り返す様に自信たっぷりにゲイルに言う】 龍玄 ・ ・ ・ ・ はぁ ・ ・ ・ 行きましょう ・ ・ ・ ゲイル ・ ・ ・ ・ 【ゲイルを連れて歩いて行き、自身も接客開始】 お帰りなさいませ、お譲様。 【女性客相手に頭を下げる】 ゲイル お帰りなさいませ、お譲様 ・ ・ ・ ・ 【ハイネの方をチラチラ見ながら接客中】 堅正 ・ ・ ・ 男性客はメイドに、女性客は執事に ・ ・ ・ ・ ふむ ・ ・ ・ 成功か ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ お帰りなさいませ、お譲様 【利益を脳内で計算しながら貫録たっぷりな様子で接客する、これも一応は需要が有るらしい】 【そこには ・ ・ ・ 少し遠くなってしまった笑顔があった】 【あなたの街を探してごらん、家族で経営しているメイド喫茶があるならそこは ・ ・ ・ ・ もしかすると ・ ・ ・ ・ ・ 】
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サイバーパンクな世界で創作しようぜ 1 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/24(水) 20 20 03 ID f72JXcT9 サイバーパンクな世界観を考えよう そして創作しよう 【過去ログ】 サイバーパンクな世界で創作しようぜ http //namidame.2ch.net/test/read.cgi/mitemite/1222255203/ ページ最上部へ
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少年ヤンガスにおける、仲間モンスターへの命令。 ほかの命令とは異なり、そのモンスターの系統のこころを持っていないとこの命令を出すことはできない。 また、隣接していないとこの命令は出せない(ほかの命令は常時出すことが可能。)。 この命令を出すと、そのモンスターと合体し、そのモンスターの持っている能力の一部を使ったりすることができるようになったりする。 合体の形態は「乗る」、「乗せる」、「掴まる」、「融合」の4種類があり、どの形態かはモンスター毎に決まっている。 合体における長所は、・仲間のステータスの補正値に応じて、ヤンガスの能力値に若干のプラス補正が付くこと、 合体した仲間は絶対に攻撃を受けず、従ってダメージを受けたり、状態異常になることもないなど。 特に後者が重要で、合体することで弱い仲間を安全に確実に育てることができる。 乗る モンスターにヤンガスが乗る。特技を自由に使用でき、とげとげ床も平気。 ただし、「俊足」などの移動系以外の持ってるだけで効果がある能力は使えない。 疲れやすさは普通か、疲れづらい。 乗せる モンスターをヤンガスの頭の上に乗せる。主にヤンガスより小さいモンスターがこれ。 特技を自由に使用できる他、ヤンガスが攻撃した後に乗せているモンスターが追加攻撃できる。 この特性のため、盗賊王の大宮殿などでは重宝される合体タイプ。 持っているだけで効果のある特殊能力が一切使えないのが欠点か。基本的に疲れにくい。 掴まる ヤンガスがモンスターに掴まる。空中を飛んでるモンスターはほとんどこれ。 特技を自由に使用でき、床にあるものを踏まずに行動できる。便利だが疲れやすい。 融合 ヤンガスがモンスターと融合、ヤンガスの顔がモンスターになってしまう。 「~無効」など、持っているだけで効果がある特技を一部を除いてすべて使える。 特技を使用できないのが難点。疲れやすいか否かはモンスターによる。 その直球ど真ん中なネーミングから、多くのプレイヤーが卑猥なことを考えた。
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「はいキョンくん、今日はお疲れ様」 「おう、ありがとさん」 ゴクッ ゴクッ ゴクッ ん~、身に染みるね~ 「今日はいきなりだったから驚いたでしょ?」 「ゲプッ、んあ? …まあな」 仕事から帰ってきたら我が家が修羅場と化してたからな… しかも、内容が内容なだけに驚くなって方が無理あるぜ。 「上の子達が絶対反対って言ってからあの娘ムキになっちゃってね… ゴメンね、ホントならキョンくんが帰ってくるまでにある程度意見まとめておきたかったんだけど…」 「なあに、涼子はいつも良くやってくれてるさ。だから、謝るこたない」 「…ありがと。…にしても今日は流石の私も驚いたわ。あの娘ったら帰ってきて第一声が『私、結婚する』だもん」 そらそうだわな。 そんなこと言われたら普通の親でも驚かずにはいられんさ。 「他の子たちだって驚いたみたいで何年かぶりに家の中が沈黙したのよ」 なんと!? なら、惜しいことをしたもんだな。 静かな我が家ってのを久しぶりに味わってみたかったな。 「…でも、これからあの娘のことどうする?」 「ん~… 分からんね」 「ちょ、わからんねじゃ無いわよ! 娘の一生に関わることなのよ、もう少し真剣に考えてよ」 いや、分かってはいるが… いかんせん今日は疲れた。 それに… 「まあ、俺達が反対してもあいつは結婚するだろうよ」 「え… どうしてそんなことが言えるの?」 「だって身篭ってるんだろ?」 「…………」 お、いい表情だ。 ポカーンって音が聞えてきそうだよ。 「…なんで分かったの?」 「ん? いや、あいつがその時々の気持ちで結婚とか言うような娘じゃないってのは知ってるからな。 どうせ、そんなとこだろうって思ってたんだよ」 「…もう、呆れた。気付いてるなら早く言ってよ」 「それはお前もだろ涼子?」 まあ、お前さんが黙ってた理由もわかるがな 「まあ、あいつから言わしたかったんだろ? あいつ自身の口からさ」 「…うん、こういうのは自分で言わないと駄目でって思ったのよ」 同感だ。 「でもホント、キョンくんあなた何者? 勘にしては鋭すぎよ。 私嫌よ今更『実は俺も宇宙人なんだ』なんて聞きたくないわ」 「安心しろ、俺はホントに普通の人間だ」 もっとも普通の人生は歩んでないがな。 「ふふ、そうよね。キョンくんはごくごく普通の平凡な人間よね」 なんか含みのある言い方だな。 「でも私や子供達にとっては特別な人間よ」 ……ありがとさん。 「しっかし… これからは一層金がかかるだろな… 全く、ただでさえ普通の家と違うってのによ」 「お望みなら情報操作でちょちょいとしてあげるわよ?」 こいつ… 不敵な笑みだなおいっ。 ナイフが無いのが幸いだ。 「あのnドンガラガッシャーン 「「!!」」 びえええええええええ ぎゃーすか びーすか 「「……やれやれ」」 あいつらこんな日でも関係無いってか? 仕方ねえな、ここは親父の威厳を… 「あ、私が叱ってくるからキョンくんはもう休んでて。今日は疲れたんでしょ?」 「ああ… すまんな」 「いいのいいの。じゃあお布団ひいてあるからね、お休みなさい」 「おう、お休みさん」 ………… 『あんた達、何してんの! ご近所様に迷惑でしょ!! さっさと寝なさい!!!』 りょ、涼子さん? あなたの声も十分近所迷惑な気が… …まあ8人も子供がいたらこうもなるか。 お前さん達はしっかり幸せな家族計画使えよ。
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倒すとジェム化するモンスターを特別に教えてやるよ。そのジェムを装備につければ… 開放条件:なし 信頼度 制限時間 受注コスト(消費食糧) 報酬(グロー) 獲得信頼度 獲得経験値(プレイヤー/キャラクター) 宝箱ドロップ 初回のみ 入手可能素材 初回クリア報酬 入手レシピ 0 - 10 200 25 / [AG]炎陽 [AG]光雲 制作キット x5 - [AG]水鏡 [AG]闇夜 スキルストーン x20 - [AG]風来 [AG]土塀 - - 各属性+50%のアビリティジェムをドロップ。1周で各色1~5個程度はドロップするので気軽に使える。 2017/09/28実装 https //omf-game.alphapolis.co.jp/articles/view/2156 2018/08/30更新 https //omf-game.alphapolis.co.jp/articles/view/3824 「初心者用属性ジェムを入手しよう」コメント 名前
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パシャッパシャッ…パシャッパシャッ…パシャ… 記者「秋山議員!今回の収賄事件について何か一言を!」 澪「……」スタスタスタスタ 記者「無言で通り過ぎました!党幹部からお咎めを受けたのかと思われます!」 キャスター「いやぁ、相変わらずの秋山議員ですねぇ…」 コメンテーター「今回の収賄事件は秋山議員の支持基盤に対する摘発に繋がりましたから打撃が大きいんですよ」 キャスター「支持基盤を失えば、秋山議員はもはや死に体ですね」 コメンテーター「懲罰委員会の結審も大方予想がつきますねぇ」 澪「死にたい…か…」 澪「クソッ!何が収賄だ!票を得るために私が党にどんだけ貢献したと思っているんだ!」ダンッダンッ キャスター「今は田井中派が勢力を伸ばしておりますね!」 コメンテーター「クリーンな政治家として評価で高いですからね」 キャスター「それとは対象的に、秋山派は古典的な政治家グループだったとも言えますかねぇ…」 コンコン… 澪「くっ…、どうぞっ…」 ―「落ち着いたかしら?」 澪「ごめん…和…どうしても、気持ちが抑まらなくて…」 和「それは別にかまわないけど…澪だけに責任を負わせる党も党だわ…」 澪「和…私どうしたら…」グスッ 和「残酷な話だけど…もう澪は政治生命は絶たれたとしか言いようがないわね…」 澪「!! そ…そんなことって…!!」 和「政治の世界ではよくあるの。わざとマスコミや世論からの非難を集めさせて議員個人に党の責任を負わせるという方法がね…」 澪「そ…そんな…」クラッ… 和「……澪、あなたはここまでよく頑張って来たわ。高校の時の恥ずかしがり屋の澪とは違い、今は理念に燃えるリーダー的存在の澪になってきたじゃないの…」 澪「政治家は選挙に落ちればただの人だ…結局、私は党から使い勝手の良い票集めに使われたというわけか…」 和「澪……」 澪「私が政治家になったのは、決してやましい気からなったわけじゃない。未来の子ども達に夢を与えたいだけなんだ…高校の文化祭で私たちがやったように…」 和「澪…私が言えるのは第2の人生を歩んだ方が良いということ…それしか言えないわ…」 澪「うぐっ…くっ……」 澪「グスッ…グスッ…」 和「政治家は身分自体がギャンブルな職業なの…はめるかはめられるかの弱肉強食の世界…ピュアな気持ちだけではダメなの…」 澪「ごめん…和…グスッ…ここまで私を…グスッ…助けてくれたのに…」 和「何言っているのよ…私は澪の秘書を務めただけなんだし…澪のサポートぐらいしかできてなかったのだから…」 澪「うぇっぐ…グスッ…」 コンコン 和「来客よ。ほら、しっかりなさい」 澪「うん…」 ガチャッ 律「おーす!お二人さーん!元気かー!」 和「律…あっ…」 律「きししし…気にするな和!」 和「しかし、あなたは議員、しかも田井中派の重鎮…私は議員秘書よ…ところで、ここに来た理由は…?」 律「ふふ…テレビを見てみろよ!」 キャスター「与党の総裁選がもうすぐ始まりますね」 コメンテーター「立候補に立った田井中議員は国民からも党内からも支持が厚いものですから期待大ですね」 澪「こ…これは…?」 律「へへーん!分かっただろ?私は総裁選に出るんだ!」 澪「なっ…!」 和「ちょ…ちょっと!律!」 律「まぁまぁ、落ち着いて聞けよ。私は自慢をしにここに来たわけじゃない!」 和「ど…どういうことなのよ…律?」 律「んだよ、和も分かんねーのか…まず、総裁の権限は党内では絶大っつうことは分かるよな?」 和「ええ…」 律「そこで私が総裁になった暁には澪を追い払った老害共を逆に追い払うんだよ!」 澪「り…律……」じーん… 律「真面目な澪がそんな汚い金に手を出すわけないだろ?どう考えても今回のは老害共の仕組んだ罠に違いない…!」 和「でも、それって危険なことなんじゃ…?」 律「政治家は全てがギャンブルなんだ。それぐらい覚悟しなきゃどうする!それに澪の言われもない汚名をいつまでも放っておけないしな!」 澪「り…律…うわーん!」 律「おやおや…強かなイメージの秋山議員も泣きべそですか?」 澪「……バカ律…///」グスッ 和「総裁選までには幸い澪に議員資格はあるわ…律に投票するしかないわね!」 澪「ああ!もちろんだとも!」 律「そっか!その元気な声を聞けるだけでも安心したよ!」 澪「な~に、困った時はお互い様だろ!」 律「よーし!総裁選頑張るかー!」 律「すっかり、お邪魔になったな…」 澪「いや…励ましてくれて…ありがとう…律…///」 律「あーもうっ!湿っぽいのはなしなし!じゃーなー!///」 和「澪…本当にあなたは人に恵まれているわね…」 澪「ああ…そうだな…」 …… ?「律っちゃん…澪ちゃんの様子はどうだったの?」 律「ははっ、あいつ完全に私のことを信じきっていやがるぜ…まぁ、総裁選の票は確実だがな」 ?「なら…あと一息ね」 ??「律せん…田井中議員、次の会合の時間が迫っていますよ!」 律「おっと…もっと話をしたかったが、すまんな!」 ?「頑張ってね律っちゃん…いや…田井中総裁…」ニヤッ ブロロ… 走り出す公用車を見送りながら、政治は親友をも裏切るものだと実感した私は、自分もいつか裏切られるのだとただ思うばかりだった。 …… 記者「速報です!総裁選で田井中議員が総裁に任命されました!」 キャスター「いやぁ…予想通りと言えば予想通りの結果ですね…」 コメンテーター「つまり、次の選挙で別の党に政権が移らない限り、首相は確実ですねぇ…」 澪「り…律のやつ…ついにやったじゃないかっ…!」 和「祝電も用意しておかないとね…」 prrrrr… 和「はい…秋山議員事務所です…えっ!?そ…そんな!!」 澪「?……」 和「はい…はい…秋山に伝えておきます…」 ガチャンッ 澪「どうしたんだ…和…?」 和「残念な知らせだわ…懲罰委員会から、あなたを弾劾するという結審が出たの……」 澪「そうか…仕方ないもんなな……」 和「何を言っているの!?澪!律のこれからの頑張りをフイにするつもりなの?」 澪「律が私の汚名を返上してくれるだけでも私は嬉しい…もう、これ以上は望まないことにしたんだ…」 和「澪……」 澪「それより、和…祝電の準備は良いか?最後は政治家らしく終わりたいからさ……」ニコッ 和「……」 和「ふー…あなたには負けるわ…」 澪は田井中内閣が組閣する前に議員資格を失ったのである。 … 澪「和達と別れてもう一週間か…そういえば律達選挙で圧勝したよな…あ、テレビ、テレビっと……」 記者「田井中内閣が組閣されました!各閣僚をお伝えします!」 内閣総理大臣:田井中律 与党総裁 田井中派 外務大臣:〇〇〇〇 財務大臣兼内閣特命担当大臣(金融担当):琴吹紬 琴吹グループ元取締役 与党議員 田井中派 厚生労働大臣兼内閣特命担当大臣(少子化):平沢唯 与党議員 田井中派 澪「ふふっ…律達は喜んでいるんだろうなぁ…ムギは風格があるなぁ…唯は相変わらずだなぁ…」 内閣総理大臣補佐官:真鍋和 民間採用 澪「えっ………?」 澪「ど…どういうことなんだ…?なぜ和が律の内閣に…しかも、総理大臣補佐官って……」 prrrrrr… 澪「は…はい…もしもし…」 ―「あ、秋山さんですか?お久しぶりです。私、田井中総理秘書の中野梓です」 澪「あっ…あ…梓か…久しぶり…だな…」 梓「あきや…いや、澪先輩ご祝電ありがとうございます。田井な…いや、律先輩も喜んでいましたよ!」 澪「そ…そうか…それは…何よりだ……」 梓「また、お会いすることがあれば是非よろしくお願い致します。律先輩も澪先輩の助けになりたいと言っていましたし…」 澪「………」フルフル… 梓「それではまたお会い出来ますように。ご支援ありがとうございました」 ガチャッ…ツーツーツー… 澪「………」フルフルフル… 澪(どうして…?何で…?和は私に黙って…そっちへ…)ワナワナ… 澪「クソッ!!クソッ…!!何が親友だっ!!何が第2の人生を歩めだっ!!クソッ!!裏切りやがってっ!!」ガクッ 私はその場で崩れ落ちた。 ただ、自分の握り拳を床に叩きつけるしかなかったのだ… 寒空の中、私はふつふつと沸き上がる感情があった。 新内閣発足に浮かれる人々に冷ややかな眼差しを向けながら、私はこれからのことを考えた。 そしたら、いろいろと案が浮かんできた…組織の策で向こうがくるならこっちも組織の策でいくしかない。 澪「ふふ…簡単じゃないか…インフォーマルな形で攻めていけば良い…」 もはや、私には新内閣への興味はなくなっていた。 ただ、親友をダシにして私を裏切ったあいつらに痛い目を会わせないと気が済まない。 澪「ふふ…細かいことは後で考えよう…今私に出来る精一杯のことをしよう!」 私の胸の高鳴りはおさまる気配がしなかった… 次の日の朝、二人の検察事務次官が私の自宅に訪れ、任意同行を求めた。 大阪地検特捜部に連れられる車中、かつては私の部下だった検察事務次官がつぶやいた… 「部長、へたうちましたな…」 澪「……うるさい…」ボソリッ そして、私は事実上、逮捕されたのであった。 生まれて初めて、かけるばかりのものと思っていた手錠をかけられたのだ。 そして私は初めて詰問する場所とばかり思っていた被告席に立ったのである。 ここまで人の目を集める場所とは知らなかった。 壇のせいか私を見る裁判官の目は人間にある嫌らしさを感じさせるものであった。 澪「ふふ……」 被告人はいつもこんな状況でこんな気持ちでいたのだな… 私の前職を省みれば本当に皮肉である。 確かに私はまだ若い… だが人一倍の努力と経験はしてきたと思う。 大学在学中に司法試験に通り、志望していた検事になった。 各地を転々とし、キャリアを重ね、しまいには関西の検察庁で私の名前を知らない人はいないに等しいくらい実力をつけたのだ… だが、私の心は満たされなかった。あの時の様な―― 澪・唯『♪あぁ カミサマお願い二人だけの Dream Timeください』 ――どうしてもあの思い出ほど満足できることは今はできない… 人に夢を与えられることをしたくてたまらなかった… 正直、今さらそれが叶えられるのは国会議員しかなかった… 与党に入党し、関西での名声を利用して、もちろん一発当選した。 党の支援もあった。もちろん、家族や友達、仕事仲間からも…そして何より私の支えになったのは… 高校の時からの親友・和だ。 私のわがままを聞いて議員秘書になってくれたのだ。 最もありがたかったのは、和が私の精神的な支えとなってくれたことだ。 後援会の初めての挨拶でしくじった時も和は励ましてくれた… まさか、あの時もまた公衆の面前でパンツを晒す羽目になるとは…/// でも、今はどうでも良い… 私はダシにされたのだ。 仲間だと信じていた放課後ティータイムのメンバーと和から良いように利用されたのだ。 看守「ほら1567番、今日は寒くなるからこれを使え」ガタンッ 澪「…ありがとう…ございます…」 そう…この使い捨てカイロの様に… … 公判29日目、私はそれまでの裁判の記憶がない。 判決を読み上げる裁判官。 堅苦しく言っているのを記者が必死に耳を傾けるのだ。 実に滑稽である。 私に言い出された刑は刑法第197条通り、5年の懲役であった。 酌量なんていらない。裁判も駆け引きなんだ。 マスコミで脚光を浴びる事件なら甘い判決は控えるべき。 裁判官の判決は妥当だと私はまるで他人事のような感じで冷静に裁判を評価していた。 刑務所というものはブタバコと言われるものだから臭いものかと思えばそうでもないようだ。 ここで5年近く過ごすと思うと何だか逆にこそばゆい気がした… 私が服役中、田井中政権は不調の滑り出しだった。 総務大臣のスキャンダルに、自殺する国土交通大臣、外務大臣は国際安全保障会議でイニシアティブを他国に取られるという有り様… 全部、別派閥の閣僚だが、田井中政権は無様な姿を国民に露呈してしまっていたのだ。 澪「はぁ……」 正直、それで私の気分は晴れることはない… 理由は友人の苦しみに同情しているからでも、この国の将来を憂いているわけでもない。 こいつらが苦しんでいるのは、私の手による苦しみではないからだ。 …… 田井中政権発足から4年 政権は何とか持ち堪えていた。ただ未だに経済情勢は好転しない。 経済財政諮問会議終了後 紬「ふぅ……」トントン 律「お疲れさん、ムギ!」 紬「あら、律っちゃん…」 律「今晩どう?」クイッ 紬「あら、久しぶり飲むわね」 律「唯も呼んでいるんだぜ!」ニカッ その笑顔に一瞬の疲れがにじみ出ている… 律っちゃんの方が大変なのよね… それなのに自分よりも周りを気にしてくれる…これが律っちゃんの一番尊敬できることかな… 紬「梓ちゃんは?」 律「仕事終えてかららしい…多分大丈夫だろう」 紬「放課後ティータイムの再結成ね…久しぶりだわ~」 律「………」 2
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第八話 「あ、ここ!ここ!今日はもう開いてるのかな?」 そう言った琥珀の指さす店、彼女はヒドくその店を気に入っていて週に二回はそこに出入りしているらしい。宮内もその店を知っていて、何度か来ている。 「この店?あぁ、こんなボロボロの店舗でいかにも客が来ませんって面構えした店長がいる店だよな。確か骨董品店だよな?」 「ダメだぞ宮内そんな言い方したら、言うならこう…… 歴史を感じさせる店舗で仕事外の有り余った時間を有意義に過ごせない店長のいる店にしろよな、あとここは一応骨董品店だが雑貨屋的なこともやっていて旅に必要な物はここで全部手にはいるぞ」 「そうなのか?何度か来たことあるけどただの骨董品店にしか思えないけどなぁ」 そそくさと琥珀は宮内の疑問を無視し店へと入ろうとするが、何があったのかすぐに立ち止まった。琥珀の視線の先、あの店の剣、カタナ、壺、皿などがきっちり並べられたショウウィンドウに張り付くようにそれらを眺める少女。いまどき珍しいセーラー服を着た少女、あんなハイカラな物を着ているということはさぞかし裕福な家庭の子供なのだろう、しかし何故こんなへんぴな所にいるのだろう。だがそんなちっぽけな不思議では琥珀が立ち止まるはずがない。理由はその少女の容姿にあった、何かを隠すように被られたベルトを垂す黄色いヘルメットにその奥から流れるさらさらな彼女の髪の毛は吸い込まれるような黒、いや漆黒。そしてガラスに反射して見えるその瞳でさえもどす黒く見つめれば心を溶かされそうなほどに漆黒だった。アレハヒトデハナイ、本能がそう叫んでいた。 「あれ、どうしたらいい?」 「どうするもクソも足がすくんで動けねぇよ!」 すると彼女がこちらに気づいたらしく近づいてくる。彼女は歩きながら声を発する、その声は澄んだ声だがあどけなさの残る声だった。 「さっきから何を話しておるのじゃ、わらわになにか用か?」 「い、いや特に用はないんだけど、もしかしたら君も志願者なのかなって思ってね、こんな小さい子が志願してるなんてビックリだよ」 「いまなんと言った?わらわを小さき童じゃと?人間ごときが何を言うかと思えばわらわを愚弄するとはな、笑わせる。わらわは小さいと言われることが大っ嫌いなのじゃ!」 そう言って細く陶磁器みたいに白い両腕を十字に広げる少女、それを何が起こったのか唖然と見つめる琥珀と宮内。少女が指を動かし始めると、ピアノと同じ音と共にさっきまで地面についていた足が浮き上がり二人は宙に舞い上がる。彼女が指を動かす時にでる音は一音一音音階があってそれは楽曲になっている。確かこの曲はモーツァルトのヴァイオリン協奏曲第三番ト長調のはずだ。 「お主らがわらわを愚弄しなければもっと長生きできたろうに、新大陸に行くことも叶わず散っていくとはな、もっと早く殺すこともできるのじゃが冥土の土産にこの曲を聴かせてやろう」 鼻で二人を笑いつつも指を休めず音を奏で続ける。曲も中盤だろうか急に体中が糸の様なもので締め付けられるような感覚が走る。 「ちょっと!降ろしなさいよ!何なのよ、これ!」 「傷つけたのは謝るから、降ろしてくれよ!」 必死にもがいて必死に説得するも、少女は首を横に振るだけだったし曲が進むに連れて締め付けもヒドくなる。そして終盤、後十五秒ほどでこの曲も終わるのだが二人はもがき疲れて動けなくなっていた。 「こんなとこで終わりなんていやよ、宮内何とかして」 「無理だよ、ほら後七秒で終わる」 そう宮内があきらめの言葉を吐いたときに、そのしゃがれた男の声が聞こえてきた。 「姫!お止めください!罪なき人間を殺すのはいけませぬ!」 「そう、よかったのお主ら、死なずにすんだな」 依然宙ぶらりんの二人は重ねるようにため息をつく。 「おお、そうじゃ、降ろしてやらねばな。爺、アレを」 そう言って爺とよばれた男から渡された球体。中で何かが渦巻くそれに姫と呼ばれた少女は手を突っ込んで何かを引きずり出そうとしている。そうしてでてきた槍、いや両刃の斧にも似たその形状にトゲトゲしく切れ味の良さそうに光る刃。それで二人の周りを斬ると、同時に斬られた所の景色が歪む、あれは多分空間ごと斬っているのだろうが、空間なのですぐに戻る。フッと宙から地に落ちた。 琥珀は尻もちをついたようだ。 作者コメント 姫様は仲間っぽいモノにしようかともくろんでいるネネコです♪ 姫様は父上の命令で社会見学をするために新大陸に行こうとしていて爺と共にやってきたのです。 彼女の名前は金剛白鬼(こんごうびゃっき 白という字が入っているのにどす黒い見かけ、名は体を表さないをコンセプトに書きあした! 爺の名前はありません。 彼女たちは鬼の一族でして姫が使っていた技、アレは曲弦糸と言うものです。ピアノ線よりも細い糸を使っていて、爺が止めなければ二人はバラバラになるとこでしたw ちなみにあの球体の名称ですが波羅縁(ハラヘリにしようかと思います。姫は基本ツンデレで爺は誰にでも優しい感じです。 次の方これを何となくで良いので説明して頂けると幸いです。 乱筆なのに長文すいませんでした。 第七話へ 第九話へ
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戻る よかった・・・感動! -- (名無しさん) 2010-03-08 19 31 45 なぜブラック登場させたし そこだけちょっと気になったけど感動 -- (名無しさん) 2010-04-03 19 37 42 確かにBJはモグリの名医とかで誤魔化して欲しかったかな。法外な金額っていうのと決め台詞の「―その言葉が聞きたかった」で正体わかるし。その方がニヤリと出来たかも。 -- (名無しさん) 2010-06-16 17 53 10 下に同じく。 ブラックジャックの名は隠してほしかった。 けど……えぇ話や……。 -- (名無しさん) 2010-07-29 17 03 12 笑わしたいのか泣かせたいのかよう分からんww だが良かった -- (名無しさん) 2010-08-10 13 51 03 とても良い話で感動しました。 -- (通りすがり) 2010-08-10 22 14 23 過去壮絶すぎだろ・・・ -- (名無しさん) 2010-08-31 15 18 16 皆さんには申し訳ないですが、 ブラックジャックのかっこよさと描写の仕方が かなり良かったと思います。 -- (名無しさん) 2010-09-13 20 53 24 斎藤は常にかっこいいなあ、室伏兄貴の次に掘られたいな。 -- (名無しさん) 2010-09-26 23 13 24 何度読んでも「その言葉が聞きたかった」にぐっとくる -- (名無しさん) 2010-11-05 22 08 34 純と梓って中学の頃から知り合いだったっけ? -- (名無しさん) 2010-11-06 13 11 48 ↓まあそのなんだ…目を瞑ってやってはくれまいか… それはそうと斎藤は格好良いな。 BJについては意見が分かれる所かねぇ。 俺も名前を出さない方が良かったとは思うが出してもそこまで気にはならんかも。 -- (名無しさん) 2011-01-25 15 19 57 おもんね 最悪 -- (名無しさん) 2011-01-25 21 27 13 ムギは中学時代、楽しかっただろ!文化祭に友達も呼んでたし、この話はちょっと胸くそ悪いな -- (名無しさん) 2011-02-23 05 21 22 まあよかったんだけどね...。うん...。 -- (名無しさん) 2011-03-25 20 13 08 まぁ、けいおん!と別のものとして読まないとキツイ・・・ -- (名無しさん) 2011-05-01 12 05 27 やっぱりブラックジャックはカッコイイっす -- (金太) 2011-05-01 16 53 15 むぎゅぅぅぅぅぅぅ‼ -- (あずにゃん) 2011-08-19 23 12 22
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「はいキョンくん、今日はお疲れ様」 「おう、ありがとさん」 ゴクッ ゴクッ ゴクッ ん~、身に染みるね~ 「今日はいきなりだったから驚いたでしょ?」 「ゲプッ、んあ? …まあな」 仕事から帰ってきたら我が家が修羅場と化してたからな… しかも、内容が内容なだけに驚くなって方が無理あるぜ。 「上の子達が絶対反対って言ってからあの娘ムキになっちゃってね… ゴメンね、ホントならキョンくんが帰ってくるまでにある程度意見まとめておきたかったんだけど…」 「なあに、涼子はいつも良くやってくれてるさ。だから、謝るこたない」 「…ありがと。…にしても今日は流石の私も驚いたわ。あの娘ったら帰ってきて第一声が『私、結婚する』だもん」 そらそうだわな。 そんなこと言われたら普通の親でも驚かずにはいられんさ。 「他の子たちだって驚いたみたいで何年かぶりに家の中が沈黙したのよ」 なんと!? なら、惜しいことをしたもんだな。 静かな我が家ってのを久しぶりに味わってみたかったな。 「…でも、これからあの娘のことどうする?」 「ん~… 分からんね」 「ちょ、わからんねじゃ無いわよ! 娘の一生に関わることなのよ、もう少し真剣に考えてよ」 いや、分かってはいるが… いかんせん今日は疲れた。 それに… 「まあ、俺達が反対してもあいつは結婚するだろうよ」 「え… どうしてそんなことが言えるの?」 「だって身篭ってるんだろ?」 「…………」 お、いい表情だ。 ポカーンって音が聞えてきそうだよ。 「…なんで分かったの?」 「ん? いや、あいつがその時々の気持ちで結婚とか言うような娘じゃないってのは知ってるからな。 どうせ、そんなとこだろうって思ってたんだよ」 「…もう、呆れた。気付いてるなら早く言ってよ」 「それはお前もだろ涼子?」 まあ、お前さんが黙ってた理由もわかるがな 「まあ、あいつから言わしたかったんだろ? あいつ自身の口からさ」 「…うん、こういうのは自分で言わないと駄目でって思ったのよ」 同感だ。 「でもホント、キョンくんあなた何者? 勘にしては鋭すぎよ。 私嫌よ今更『実は俺も宇宙人なんだ』なんて聞きたくないわ」 「安心しろ、俺はホントに普通の人間だ」 もっとも普通の人生は歩んでないがな。 「ふふ、そうよね。キョンくんはごくごく普通の平凡な人間よね」 なんか含みのある言い方だな。 「でも私や子供達にとっては特別な人間よ」 ……ありがとさん。 「しっかし… これからは一層金がかかるだろな… 全く、ただでさえ普通の家と違うってのによ」 「お望みなら情報操作でちょちょいとしてあげるわよ?」 こいつ… 不敵な笑みだなおいっ。 ナイフが無いのが幸いだ。 「あのnドンガラガッシャーン 「「!!」」 びえええええええええ ぎゃーすか びーすか 「「……やれやれ」」 あいつらこんな日でも関係無いってか? 仕方ねえな、ここは親父の威厳を… 「あ、私が叱ってくるからキョンくんはもう休んでて。今日は疲れたんでしょ?」 「ああ… すまんな」 「いいのいいの。じゃあお布団ひいてあるからね、お休みなさい」 「おう、お休みさん」 ………… 『あんた達、何してんの! ご近所様に迷惑でしょ!! さっさと寝なさい!!!』 りょ、涼子さん? あなたの声も十分近所迷惑な気が… …まあ8人も子供がいたらこうもなるか。 お前さん達はしっかり幸せな家族計画使えよ。
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律「うおっ、澪!?」 梓「澪先輩……」 澪「や。ムギに聞いたらここに向かったって聞いてね。乗せてきてもらっちゃったよ」 憂「紬さん、もう起きていいんですか?」 紬「うん、充分休ませてもらったわ」 図らずとも唯以外が勢ぞろい、か…… いや、それよりも。 律「そうでもないって、どういうことだよ、澪」 澪「そう難しいことじゃないだろ? 復讐と心の狭さは、唯の中では無関係だったって事だよ。唯と梓で話がズレてるんだ」 律「……いや、さっぱり意味がわからん」 憂「復讐をする人は心が狭いと言われても仕方ないとは思いますよ?」 復讐なんて結局は自己満足。自分の恨み、憎しみのためにするんだから、心が狭いと言われてもその面では否定しない。 心が広ければ、そりゃ何もかもを許して生きていけるはずだし。それこそ私が唯が目覚めた時まで抱いていた、唯という人物像のように。 澪「うーん。っていうかそもそも、なんで唯が心が狭いってことになってるんだ?」 律「いや、そりゃ復讐したからだろ…」 澪「律…その態度はないだろ? 唯はお前の為に復讐してたんだろ?」 律「……え?」 ……何を言っているんだ? 唯と私は…同じ目的の元に集った対等な『仲間』だぞ? そりゃ確かに唯はやたら私を持ち上げていたけど……、 澪「お前……まさか、知らなかったのか?」 律「え、だって唯は、澪達に置き去りにされたことを恨んで……」 澪「恨んで、悲しんで、苦しんでたのは律だろ? 違うのか?」 律「い、いや、確かにそうなんだけど…あれ?」 澪「律が苦しんでるから復讐するんだ、って唯は言ってたぞ?」 紬「言われてみれば確かに…唯ちゃん自身が置き去りにされたことに対しては、何も言ってなかったような…」 そう……だっけ? しかし確かに、私の知る唯という人間ならそう簡単に人を憎んだり恨んだりはしない。原因が自分の事故にある今回のような事態だと尚更だ。 それこそ最初に私が、そして澪達が抱いていた『平沢 唯』という人間像は、他人の選択をそう簡単に否定はしないのだ。唯はああ見えて、人の悩みや苦しみには敏感だから。 でも、でも、だからって…… 律「で、でも唯も許せないって言ってたじゃないか!」 澪「うん。唯に謝りにいった日は怒られたよ。律を置いて先に行ったこと、絶対に許さない!ってさ」 唯の怒りの原因は、『自分を見捨てた選択』ではなく。 私を、『田井中 律を見捨てた選択』に対してで。 律「ゆ、唯も、傷ついたって――」 澪「私達が律を見捨てたことに傷つき、ショックを受けてたな。あんなに仲良しだったのに、って」 傷ついた事こそ否定しなかったが、唯は『自分が見捨てられた』事に傷ついていたわけではなく。 私が、『田井中 律が見捨てられた』事に傷つき、憤り。 律「じゃ、じゃあ……まさか…」 ……私の為だけに怒っていたというのか? 唯は。 私の為だけに復讐を計画し、いろいろ仕組んで、ムギ達を巻き込んで、ステージに立って、そして…梓に突き飛ばされた。 まさか……とは思うが、私の為だとすれば、それこそが唯の望みだったと思い上がるなら、唯と私の復讐に対する温度差、会話の些細な違和感、いろいろ説明がつく。 梓「もしかして…律先輩の為だけに行動していた唯先輩だから、あんな事を言った…?」 澪「かもな。人の痛みを良く知り、それを癒すために復讐の道を選んだ唯だから……そんな生き様を否定するような事を言った梓に、諭すようにそう言ったんだろう」 梓「そ、そんな……わ、私、そんなつもりじゃ…!」 憂「し、仕方ないよ梓ちゃん! 私達だって知らなかったんだから…!」 梓「う、憂ぃ……だ、だって私、唯先輩が、あの優しかった唯先輩が、変わっちゃったって、酷い人になっちゃったって思って……」 紬「梓ちゃん……」 梓「ほ、本当のこと言うとね、カッとなったなんて言ったけど、突き飛ばす瞬間、一瞬考えたんだ……いいのかな、って」 憂「………」 梓「でも私、復讐に対する復讐とか、そんな風に自分を正当化して……これで、後はお互いゴメンなさいすれば、いつかはまた、仲良く演奏できるかな、なんて汚いこと、私、思ってて……!」 ……復讐に対する、復讐。 梓は自分勝手な唯に復讐をした、自分勝手な唯が許せなかった。そのつもりだったのに。 梓「でも、でも唯先輩は、自分の事なんて二の次だったんだ…! 純粋に人の為に行動してたんだ…! なのに私は…!」 憂「いいよ、もういいよ梓ちゃん! お姉ちゃんだってわかってくれるよ…!」 梓「やだ…やだよぉ、もう……唯先輩に合わせる顔がないよぉ…! 最低だよ、私ぃ……!!」 ――― ―― 憂「大丈夫、大丈夫だから! ちゃんと許してくれるから!!」 梓「憂も憂だよ…! なんで私を責めないの!? 唯先輩を、大好きなお姉ちゃんを傷つけた私を!!」 憂「私は…梓ちゃんの事、許すなんて言ってないよ? でも、責めもしないよ……そんなに傷ついて、後悔して、泣いてる友達を、責めれるわけないよ…!」 梓「イヤだよ、責めてよ、怒ってよ…! 優しくしないで…!!」 憂「……梓ちゃんがその気持ちを忘れたら、その時にちゃんと責めるよ。私はお姉ちゃんほど優しくはないから。だから――」 紬「はいはい、待って待って。憂ちゃん、ちょっといい?」 憂「…紬さん?」 紬「あのね、梓ちゃん、実はそこまで酷いことしてないの。突き飛ばしたのは梓ちゃんだけど、突き落としてはいない。目撃者もいるわ」 憂「え……?」 紬「梓ちゃんが突き飛ばして、別の人にぶつかって、その結果バランスを崩して階段に落ちた。梓ちゃんが原因には違いないけど、梓ちゃんは階段から落とすどころか、怪我をさせるつもりさえなかったってことね」 梓「ッ!? やっぱり、急に私が解放されたのは、ムギ先輩の――!」 紬「あら、何かしら? 私はただ『唯ちゃんがぶつかった相手』を見つけただけよ? それ以上でもそれ以下でもないわ。ついでに言うとその人の証言で――」 梓「やめてくださいムギ先輩ッ!!!」 紬「その人の証言によると、梓ちゃんはちゃんと唯ちゃんを心配して走り寄って謝ってた。救急車も呼ぼうとしてたけど、周りの人が騒ぎ始めて梓ちゃんが疑われることを恐れたのでしょうね、唯ちゃんが突き放して――」 梓「っ…! 違うよ憂、私が突き落としたの! だから――」 憂「……梓ちゃん、もう、どっちでもいいんだよ」 梓「っ! で、でも、原因は結局私なんだから、私を責めてよ!」 憂「どっちでもいいんだってば。今はまだ梓ちゃんを責めない。そう約束したから。お姉ちゃんと、律さんと」 梓「で、でも……!」 憂「だから、梓ちゃんも逃げないで待ってね? お姉ちゃんが梓ちゃんのことをどうするか。私はそれに従うから」 梓「憂……」 憂「逃げるのだけは、許さないよ。それが私の、精一杯の厳しさだから」 梓「っ…ぐす、うん……」 ―― ――― 梓が憂ちゃんに当り散らしている辺りから、私にはそっちを見る余裕など無くなっていた。 だって。 律「……まさか、そんな、全部、私の為に?」 澪「そうだな、私はそう聞いてる」 だって、唯が本当に、全てを私の為に、と行動していたというのならば。 それならば。 律「じゃあ…なんだよ、今唯が倒れて目を覚まさないのも、私の為に頑張った結果だって言うのかよ…!」 澪「……そうなるな」 律「そうなるな…じゃねぇよ…! なんだよそれ…! 全部、ぜんぶ私のせいじゃないか…!!」 そう、ぜんぶ、だ。 唯が目を覚まさないのも。 ムギが悩み苦しんだのも。自らを追い詰めてしまったのも。 憂ちゃんが自らを傷つけたのも。憎しみに駆られそうになったのも。 梓が唯を傷つけてしまったのも。自分を責めるのも。 澪が自分のことを二の次に、私を立ち直らせようと時間を割いたのも。 ぜんぶ、私が弱かったから。 弱い私を助けようと、唯を頑張らせてしまったから。 私のせいで、私の大切な人が、そして仲間が傷ついた。 澪「律のせい、じゃないよ」 律「違うものか!!」 澪「違う。律のため、だ。唯はずっとそう思っていた。何度も言わせるな」 律「ッ…! なんだよ、そうだったら、何が違うって言うんだよ…!」 澪「自分を責めるなってことだよ! お前の為にしてくれた相手に、言うべき言葉は何だ!? ゴメンナサイか!? 違うだろ!!」 律「っ……」 澪「言葉だけじゃ足りないかもしれない。一生をかけても伝えきれないかもしれない。でも、それでも言うべき言葉があるだろ!?」 律「……それ、は…」 澪「ゴメンナサイと言われて唯が笑うのか!? お前の大好きな唯は、お前を笑わせるために自分の全てを賭けたんだぞ!?」 律「……それは…!」 澪「唯がお前を想ってくれたように、お前も唯を想って考えてみろよ! 何て言ってあげれば、唯は喜ぶ!? 何と口にすれば、お前の大好きな笑顔がまた見れるようになるんだ!?」 ……わかってる。その問いの答えは。 誰でもわかる。小学生でも、幼稚園児でもわかる。 自分の為にしてくれたなら。それで少なからず、自分が救われたなら。 その想いを、ただ素直に、相手に伝えることができる言葉は。 律「……ありがとう、か」 そういえばずっと前、唯にそう伝えたら拒否された事もあったな。 「全てが終わったら、その時にまた言って欲しい」って言われて。 そうしてくれたら嬉しいって。 ちゃんと、私に言ってくれてたじゃないか、唯は。 私にして欲しいこと、教えてくれたじゃないか。 ……教えてくれたんだから、ちゃんと応えないとな。 律「……澪、ムギ、憂ちゃん。梓を頼むわ」 澪「…ん。任せろ」 紬「…病院、戻るの?」 律「ああ」 憂「…私達も後で行きますよ」 紬「そうよ。今度は、みんな一緒よ」 憂「お姉ちゃんが、そうしてくれたから」 律「…梓も、ちゃんと来いよ。唯なら許してくれるさ」 梓「ひぐっ、うっく……わ、わかってます。逃げませんから…」 憂「よしよし、梓ちゃん」ナデナデ なんかよくわからんが、私が澪と押し問答してる間に憂ちゃんに何か言われたのだろう。 涙を流す梓の頭を撫でるその仕草に、姉から受け継がれた優しさを垣間見た気がした。 澪「……忘れ物だ、律。ほら」 律「……ん。唯の歌、どうだった?」 澪「下手くそ。目が覚めたら、私が直々に声の出し方から指導してやる」 律「はは、手厳しい。泣き言を言うのが目に見えてる」 澪「私にも見えてるさ。近い将来の、お前達が望んだ未来だもんな」 律「ああ。澪達も、みんなも望んでくれるなら、きっと叶う未来だよ」 紬「もちろんよ。みんな望むわ」 憂「…だから、行ってあげて、言ってあげて下さい」 律「ああ。みんなありがとう、行ってくる…!」 ――足りない。 たった一つだけ、足りないんだ。 私の人生に、絶対に必要なものが、それだけが足りないんだ。 他は全て揃えた。お前を迎える準備は万端だ、唯。 ……ちゃんとやったんだぞ? 私が。お前のお願い、ちゃんと叶えてやったんだぞ? 何か言うことがあるだろ? ――言うことがあるのは、私も同じか。 伝えそびれた言葉。 復讐を成し遂げて。 その先にあるものを手に入れて。 私は幸せを得た。一応は、幸せのカタチを手に入れた。 そのはずだから、あとはそれを実感させてくれ。 私の言葉で。 お前の存在で。 律「――唯っ!!!」 すべてのおわりに。 そして、すべてのはじまりに。 「ありがとう」を。 唯「――りっ…ちゃん?」 ――――隣に居てくれる、大切な人へ。 ――おしまい。 戻る 別視点 ※綺麗に終わった、と思う人は見ないことを推奨。