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ここは、ネトウヨ達がやらかしている謎の行動やデモをまとめたページです。 ファッションショー や警察沙汰等の出来事が載っています。 失敗談はこちらを参照。 目次 ウヨマゲドン 準備中。
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2022年3月12日 出題者:コロンブス タイトル:「奇行に走る男」 【問題】 男は本物が欲しかったが、手に入らなかったので仕事を探した。 一体どういう状況? 【解説】 + ... 男「えっ、タカフミ君鍵持ってるの?」 タカフミ「そうだけど、もしかして鍵持ってないの?」 男「だってお母さんがいらないでしょって言うんだもん」 タカフミ「まあ家は両親がどっちも働いてるからね~」 男「いいなぁ~、そうだ!お母さんが働くようになれば僕も鍵が貰える!お母さんのために仕事さがそう!」 男は小学生。 鍵っ子を見て、自分も合い鍵が欲しいと思った。 母親が働くようになれば鍵が貰えると思ったので、男はお母さんのために仕事を探すのだった。 ※「奇行」→「キーっ子」→「鍵っ子」 【注釈】記念すべき2000問目!おめでとうございます! 《全年齢向け》 配信日に戻る 前の問題 次の問題
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嫁の奇行を止めたかっただけなのに@wikiへようこそ 現行スレ(その3) http //namidame.2ch.net/test/read.cgi/tomorrow/1236820013/l50 嫁のやることが常軌を逸している いい加減に周囲の迷惑にもなるから止めようとしたら・・・ 嫁のメシがどうしても不味い いい加減に不味すぎるからちょっと不味くないかと言ってみたら・・・ 嫁暴走 嫁実家爆発 気付けば修羅場 もうどうしたらいいのかわからない だけど嫁を信じたい・・・ そんな日々の戦いに疲れた男達の愚痴吐き場 別に専スレで穿った意見を聞きたい訳じゃない ただ愚痴を吐いて少し横になって休みたいだけなんだ 嫁の奇行に苦しむ気団のためのスレ。 メシマズスレから派生。 過去ログ(23ch) http //www.23ch.info/test/read.cgi/tomorrow/1229145968/ その2 http //www.23ch.info/test/read.cgi/tomorrow/1230354281/ その3 http //www.23ch.info/test/read.cgi/tomorrow/1236820013/ 最近嫁が俺の事を凄い避けるのだがorz -- 名無し (2014-04-28 14 51 46) 名前 コメント
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(1) 落ち着いて考えてみれば簡単なことだ。 冒険者のことは冒険者に聞けばいい。 何をどうすればいいのか、当の経験者である先輩の教えを請うのが最善だ。 人通りの多そうな噴水の前にやってきた。 辺りを見渡せば、腰に武器をつるして鎧を着た連中が右往左往している。 中には頭巾をかぶった修道僧のような連中もいるのだが、 大抵はそんな兵隊のような連中ばっかりだ。ウィンダスの軍隊なのか? こうして見ると、俺はずいぶんと物騒な国に来てしまったものだ。 しかし、当の冒険者というのは、どういう奴のことを言うのだろう。 誰もが俺を冒険者と呼ぶのだが、しかし俺には誰がそうなのか判るはずもない。 しかたない。手当たり次第に聞いて回るのが良いだろう。 そんな訳で、手近にいる紅色の頭巾をかぶったタルタル族に声を掛けた。 まず、門の外で殴り倒された顛末を話すと、当たり前だと言い換えされた。 最初のうちは、くぐった門からあまり離れずに、蜂かなんかを倒して修行しろという。 そうして順々に強い相手に切り替えていけばいいという。 成る程、もっともな話だが、修行とは面倒だ。 それで本当に稼ぎになるのか、はなはだ疑問ではあるのだが。 (2) と言うわけで、俺の修行が始まった。 親切にも、先ほどの頭巾をかぶったタルタル族が案内して、いささか指南を施してくれた。 ここの崖の上から狩りを始めろ、自分で「もういい」と思ったら北へ狩り場を移せ、等々…… そして、最後に丸い玉をくれた。なんだか真珠のように鈍い光を放っている。 一応、お礼は言ったが、これがなんなのかさっぱり判らない。 なんだか遠くでも話が出来るとか、訳のわからないことを言っていた気がする。 どうでも良いので草むらに捨ててしまった。 それから、狩りを始めたのだが…… 蜂やら何やらをナイフで斬りつけてみるが、 相手も黙って狩らせてはくれやしない。 ばしばしと殴りかかってきたり、やっぱり尻の針で俺を誘うとする。 二、三匹も狩ったらクタクタ、体もアザだらけのボロボロだ。 それでも、負けるものかと戦えば、仕舞いには水の区で目を覚ます。 例の奇特な人が運んでくれたのか、もうこれで何度目だか判らない。 これでは好い加減、愛想をつかせてしまうだろう。 とはいえ、二束三文といえど稼ぎを得ることに成功した。 虫の羽根やら兎の生皮やら、何でも店に持って行けば買い取ってくれるのだ。 (3) やっぱり、人間辛抱が肝心だ。 こんなことばかり続けられるものか、などと思っていたが、 慣れればなんということはない。 蜂やら変な二足歩行の奴なら、もはや敵ではないようだ。 しかし、どうにも厄介な奴がいる。 カラスの格好で二本足で歩き回っているから、こいつらも人間の種族かと思ったが、 俺を見るなり有無を言わさず殴りかかってくる。 あわてて門の中に逃げ込むと、側にいたミスラ族の番兵が笑って言う。 あれは獣人と言って敵だから気を付けろ、と。 まったく面妖な話だ。 ミスラみたいな猿人間と鳥人間、違いなんぞどこにあるのか。 そのことを言ったら殴られた。あんまりだ。 こいつらの方がよっぽど獣人だ。
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(1) 問題は、これからどうやって喰っていくか、だ。 持ち物といえば、ナイフが一本、妙な紙切れと優待券。 そして「ギル」という貨幣らしき物が一枚だけ。 この10ギル硬貨でいったいどれほどの価値があるのか。 円ならチョコレートひとかけら。ドルなら一食ぐらいは出来る。 円?ドル?うーむ…… 実は言うと、このウィンダスに来るまでの記憶がほとんど無い。 どこの誰だったのか、名前すら思い出せない。 しかし、そんなことは今はどうでもいいことだ。 まずは衣食住の確保と安定、それ以外のことを考える必要はないだろう。 幸い、最初にいた辺りは水の区と言って、食べ物屋が豊富らしい。 とりあえず、食糧確保に取りかかろう。 まもなく、10ギルではクッキー1枚買えないことが判った。 あんまりだ。 食事も出来ない状態で俺を放置するなんて。 こうなれば食事の前に仕事だ。 なんでもいい。荷物運びでも何でもやって、日当を貰えなければ飢え死にだ。 (2) 森の区という場所にやってきた。 ここはミスラという種族が沢山いるところだそうだ。 格好は半裸の女で、何故か尻には尻尾が生えているし、耳の形が変だ。 これではまるで犬だ。 にゃーと鳴く奴がいるのだが、どうみても猫には見えない。 犬に違いない。でなければ猿だ。 しかも女ばかりの種族で、男は極めて少数らしい。そのためか言葉が乱暴だ。 当然だろう。女は男が居るからこそ女らしく振る舞うものだ。 男と女の違いなど、筋力と体型、子供を産むか産まないかの違いにすぎない。 その一人に仕事は無いかと持ちかけた。 聞けばそいつは、ダルメルという動物の飼育係らしい。 成る程、近くには四頭ほどの首の長いキリンのような動物が佇んでいる。 こいつの相手ならなんとかなりそうだ。 体はでかいが間の抜けた顔つき。どうかんがえても凶暴には見えない。 フンの掃除でも何でもやるから仕事をくれ、と頼み込んでみた。 こうなればなりふり構っていられない。 仕事は自分でもぎ取る物だ。 土下座でも何でもして食い扶持を確保しなければ生きていけない。 (3) ところが、そいつは俺を冒険者だろうと問いかけてきた。 またこれだ。 俺の格好のどこに冒険者という名札がついているのだろう。 そのことを問いただそうとしたが、更に仕事の話を持ちかけてきた。 これは俺にとって良い方向に話が進みそうだ。黙って話を聞いてみよう。 聞けば、クロウラーとかいう芋虫が草を荒らして困っているらしい。 成る程、害虫駆除というわけだ。 芋虫を殺して、体内から証拠となる物を持ってくれば金を貰えるという。 これは簡単な仕事だ。報酬は今持っている10ギルより何十倍も貰えるようだ。 しかし、それが冒険者の仕事なのかと首を傾げた。これでは単なる雑用係だ。 まあ、なんでもいい。仕事にありつけばそれで良いのだ。 とりあえず二つ返事で「やりましょう」と言ったが、 実は後でひどく後悔する結果となったのだ。 とりあえず、聞きつけたそいつらの居場所に向かってみよう。 とにかく町の外に行かなければならないらしい。 聞いた道順通りに、俺は噴水の横を通って、大きな門の外へと飛び出した。 (4) あんまりだ。 外に居る動物達を見てそう思った。 蜂がでかい。でかすぎる。でかくなった俺の顔よりでかい。 あんなのに刺されてはイチコロだ。 危険だ。危険すぎる。こんな所、一歩でも外に出れば命が幾らあっても足りないだろう。 と、考えていると、近くで騒々しい物音がする。 見ると、タルタル族の一人が蜂やら二足歩行の変な動物と剣を振るって戦っている。 もしかしたら、でかいだけで大した事無いではないか? 俺と同じ格好をした似たような奴でも遜色なく戦っているのだ。 お、もう倒したのか。そして次の獲物に取りかかっている。 案外、それほど恐れる相手では無かったのかも知れない。 現実の話、目の前の蜂は俺を周りを飛び回るだけで、襲いかかったり刺そうとしたりしない。 無駄に恐れて損をした気分だ。 さっそく、当初の目的である芋虫駆除に取りかかろう。 そう思って地面の草むらを見ながらウロウロしていると、目の前を巨大な黄色い物体が遮った。 嫌な予感がして見上げると、俺の体の四・五倍では効かない大きさの芋虫がそこに居た。 こんな奴を倒せと言うのか。なんでこんなにでかい動物ばっかりなのか。 あんまりだ。というか最悪だ。 (5) 気が付くと、俺は最初にいた水の区に居た。 あの時、混乱していたものの誰かに殴られた記憶がある。体中に痛みがかすかに残っている。 きっと気を失って倒れたのだろう。 そして誰かがここまで運んでくれたのだろうか。奇特な人がいるものだ。 しかし、困ったものだ。 このままでは、おまんま食い上げだ。 あんな危険な門の外ではとても生きてはいけやしない。 ようするに冒険者とはそういう危険なことをするのが仕事なのだろうか。 とにかく他の仕事を探す他はないだろう。 そうして散々たずねまわったが、似たような話ばっかりだ。 蜂の羽根をもってこいだの、変な二足歩行の頭の葉っぱをとってこいだの、 危険な仕事ばかり俺に押しつけようとする。 それは何故だと聞けば、お前は冒険者だと口を揃えて言う。 なんともご都合主義の連中ばかりだ。 きっと、人を見ると冒険者と呼んで危険なことをさせてばかり居るのだろう。 だが、俺がここで生きて行くには、それしか手段はないようだ。 しかし、どうすればいいのか判らない。はて、どうしたものか。
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(1) 気が付くと、見知らぬ所に立っていた。 どうやら、ウィンダスという国の町中らしい。 町、とはいっても自然に生えた草や木が生い茂り、まるで森の中を歩いているかのようだ。 地面は舗装されて折らず、建物は石造りもあれば木造もある。 しかし、特徴的なのは町を歩く人々だ。 頭でっかちで耳が長く、そのお腹がぽっこりした体型は赤ん坊のよう。 人間ではないのか?と思ったが、聞いてみればその通りで「タルタル族」という種族で、 人間は人間で別にいて「ヒュム」と呼ばれている種族らしい。 しかし驚いた。でかい。その人間……「ヒュム」という連中はやたらでかい。 俺の身長は彼らの腰ぐらいまでしかない。 彼らは巨人の一種なのか? そう近くにいたタルタル族の一人に聞いてみたら、 お前もタルタル族だと言われた。 慌てて水辺で自分の姿を見てみると、頭でっかちの豆ダルマが俺をにらみ返している。 ショックだ。なんということだ。何の因果で俺はこんな姿になってしまったのか。 しかもパジャマのような緑の服。最悪のセンスだ。 と、先ほどのタルタル族に言ったら殴られた。あんまりだ。 (2) そのタルタル族というのは、アジドなんとかって名乗っていた。 眼鏡を掛けていてなんだか偉そうだ。 豆ダルマのタルタル族が偉そうにする理由が判らん。なんだこの種族は。 そんなことを考えていると、もう一人のタルタル族が近づいてきた。 どうやら彼の妹らしい。 ああそうですか、と答えたが納得しがたい。女だと言われても体型の区別がない。 そのことを言ったら、アジドなんとかにまた殴られた。 殴りかかるのがタルタル族の特徴かと思ったが、当の言われた妹の方が笑って兄をなだめている。 どうやら、この兄の方を気をつければ良さそうだ。 しかし、この妹はしきりと俺を冒険者と呼ぶ。なんだろう冒険者って。 そんなこと勝手に決めるな、と言い返そうとしたが、 モグハウスとかなんとか、どんどん説明して去っていった。 もう少し俺の質問に答えて欲しかったがしょうがない。出会ったばかりの他人だ。 しかも別れ際に優待券って物をくれた。どうやら妹は良い人のようだ。 ま、悩んでいてもしょうがない。モグハウスに行けばタダで泊めてくれるらしい。 とりあえず腰を落ち着けよう、とモグハウスを探して回った。 あれ?この優待券、どうすればいいって言ってたんだったかな……
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エンジェルはいろんな日記に対して「猫さんが一時的にお戻りになられました」と出回っている。 以下は確認できているコメントの抜粋である。 こんばんは、眠れず筆を執ってしまいました 件の一件の引退されたLeciel Luneさんが一時的ですがお戻りになられました http //lodestone.finalfantasyxi... 投稿内容を見る Angelina Clive (Figaro) 2010年12月14日 03 56 コメント失礼いたします一時的にですがルシエルさんご本人がお戻りになっておりますご自身の気持ちを書かれていらっしゃいますのでご一読されてはいかがでしょうか? http //lodesto... 投稿内容を見る Angelina Clive (Figaro) 2010年12月14日 03 34 コメント失礼します一時的ですが日記をUPされるためにLeciel Luneさんがお戻りになっていらっしゃいますご本人の率直なお気持ちがかかれていますのでご覧になってはいかがでしょうか? 投稿内容を見る Angelina Clive (Figaro) 2010年12月14日 02 53 はじめまして。 Leciel Luneさんは一時的ですがお戻りになられていますそこにご本人のお気持ちが書かれていますのでご一読されてはいかがでしょうか? 投稿内容を見る Angelina Clive (Figaro) 2010年12月14日 02 50 この渦中の中日記を掲載されるのはとても勇気がいる行動だと思います一時的にということですが今は傷ついた心と体を休めてください Mixiのメッセでお話させていただきました時のお気遣い、ご自身が... 投稿内容を見る Angelina Clive (Figaro) 2010年12月14日 00 19 エンジェルとネ実の関係性 猫が新IDで一時的な日記復活表明をした際、Angelina Cliveが それを知っていたかのように一番フォロワーに入っている 801 :既にその名前は使われています :2010/12/14(火) 12 39 10 ID lJXCqNh4 (8 回発言) ttp //lodestone.finalfantasyxiv.com/rc/relation/followers?cicuid=7945183 Angelinaが真っ先にフォローしてるのは果たして偶然の一致だろうか? 復活猫のことを真っ先にフォローしていることをネ実で指摘されたわずか数分後、リアルタイムでフォローを解除したSS http //minus-k.com/nejitsu/loader/up85545.jpg 816 :既にその名前は使われています :2010/12/14(火) 12 42 40 ID lJXCqNh4 (8 回発言) ttp //lodestone.finalfantasyxiv.com/rc/relation/followers?cicuid=7945183 とかなんとか言ってたらAngelinaのフォローが消えた Angelina!貴様、見ているな!? 848 :既にその名前は使われています :2010/12/14(火) 12 51 14 ID jdCWsAjV (56 回発言) Angelinaもこのタイミングでフォロー消すとかアホの子すぎるだろ 今日はリーヴの更新もないし俺も椅子鳥来る人増えるんじゃね? LS大所帯すぎてまじドン引き フォローを解除したことがばれて、慌ててフォローし直したSS http //minus-k.com/nejitsu/loader/up85544.jpg 856 :既にその名前は使われています :2010/12/14(火) 12 54 19 ID p1msPYGL (60 回発言) 848 フォローしなおしたwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww 俺が見たときにはAngelinaいなかったのに、一番最後のところに増えてるwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww 猫に対してのフォロワーの場所が一番最後に移動しているため、新規で登録しなおしたという事になる。 彼女はネ実に出入りする連中の1人ではないかと、憶測が立つようになる。
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(1) それから数日後、いや数週間だったか。 ある夜、俺は鳥人間達と共に焚き火の周りに腰掛けて、糸の編み方を教わっていた。 なんとかいう草をほぐして寄り合わし、糸にして布を編んだりすると言う。 ちまちました作業だが、これも金になるなら教わっておいて損はない。 だいたい、ナイフで斬り合う商売なんぞ気持ちがすさんでいけないと思っていたのだ。 よし、次は数珠のつなぎ方を教えてやろう、と連中が言いかけたところで、 突然、みな立ち上がって手に手に武器を構えだした。 何事だ、と思うと遠くからチョコボに乗って誰かがやってくる。 ここで争いになってはたまらない。 ちょっと待てと連中を押さえて、駆け足で相手を出迎えに行った。 相手はミスラ族の一人だ。だが、服装や背負った弓矢が普通の奴と格が違う。 えーと誰だったか。そうそう、セミなんとかって奴だ。 どうも俺は名前を覚えるのが苦手でいけない。 誰かから、ウィンダスでも偉い奴だと教えて貰ったことがある。 そして俺を見るなり、用があるから町へ戻れと言ってきた。 いったい、こんなお偉い奴がなんの用があるというのだ。 まあ、仕方ない。 鳥人間の連中には手だけ振って、セミ何とかのチョコボに乗っけられて町まで戻った。 (2) 町まで戻ると、大勢の連中が何やら騒いでいる。 そしてその中心では、読売屋が必死でビラをばらまいているようだ。 地面に落ちている一枚を拾って読んでみると、そこにはこんな内容が書かれていた。 ※※ ヤグードから新たな和平交渉の申し出あり。内容は以下の通り。 ※※ ◎ 入殖地ギデアスその他我々の所有地を尊重し、許可のない者の進入を禁ぜよ。 ◎ その引き替えとして、我々が認めた者に限り、我々の所有地での自由な通行、来訪、 居住を許可し、安全を保証する。 ◎ 我々を迫害し殺傷しうる者を、共通の法を定めて厳罰に処せ。我々も又、それに従う。 等々、小難しいことがあれこれと書いてある。 正直なんだかよく判らないのだが、これまでの和平条約を一歩進めて、 ウィンダスと一国として付き合いたい、という主旨であるらしいのだ。 まだ相手、つまり鳥人間共の要求内容だけで決定事項ではなく、 交渉の会議はこれからだ、という。 そう解説したセミ何とかが言うには、きっかけとなったのが俺だというのだ。 なんだか意味がわからない。 あの宴会と和平交渉、いったいどう繋がってるというのだろう。 (3) そして、この俺をウィンダスで一番偉い奴の所に連れて行くからついてこい、だと。 いったい何だというのだろう。 命じられて出向く義理なんぞ何もないぞ、と言いたかったが、 しかし、俺は黙ってついて行くことにした。 なぜなら、俺が鳥人間の連中と仲良くなったのも、その一番偉い奴の差し金であるからだ。 連中に塩を送るという粋な計らいが気に入っていたし、一目あってみるのも悪くないだろう。 そうして、まず石の区へと案内される。 あの町を出てもどっからでも見えるバカでかい木が立っているところだ。 その一番偉い奴はそこに住んでいるそうだ。 正直、あそこは通り抜けるのに回り道すぎて、一度くらいしか来たことがない。 そして薄暗い木の中に連れて行かれる。 そして侍女長とかいうばあさんに礼儀正しく口の利き方に気を付けろとか注意を受ける。 大きなお世話だ。偉い奴だからといって、何で俺が礼を尽くさにゃならんのか。 国で偉い人か知らないが、俺はウィンダス国民になったつもりはない。 役人だろうと王様だろうと、俺にはなんの意味も無いわけだ。 そして、長い長い階段を登らされて、やっとの思いでご対面、だ。 ああ、しんどい。止めときゃよかった。 (4) そしてご大層な扉が開き、案内されるまま中に入ると、 一人の異様な女が立っていた。 髪が長い。長すぎる。長いと言うよりバカでかい。 そして彼女は重そうな頭を傾げて、俺に向かって挨拶した。 「……お呼び立てして申し訳ありません。私はこのウィンダス連邦の元首を名乗る者です。」 国家元首というのに偉く丁寧な物言いだ。ま、偉そうにされるのは俺は好かない。 逆に俺には丁寧な挨拶など出来ないし、まず知らない。 しょうがないから俺は普段と変わらない挨拶ですませる。 「あ、どうも。」 すると、後ろで控えていた連中が何やらどよめいた。 この礼儀知らずめ控えろとか騒いでいるが、元首の女は軽く手を振って連中を制した。 「ごめんなさい。あなたをお招きしたのは私、礼を尽くさなければならないのはこちらの方です。 何も気遣いなく普段通りになさって結構です。」 「ああ、まったくだよ。そっちが呼びつけたんだから、 せめて一階まで降りて出迎えて、互いの手間を省いて欲しいものだ。 しかし、そんな馬鹿でかい髪の毛じゃ動くのも大変だろう。 俺は自分が物わかりは良い方だと思ってるし、そうと判れば文句は言わない。」 俺がそう言い終わるのが早いか、後ろで今度はガチャガチャと武器を抜く音が聞こえる。 (5) ははぁ、きっとセミ何とかか、それとも護衛の兵達かな。 で、また殴られるか、水の区送りか。やっぱりこの国の連中は野蛮でしょうがない。 しかし、元首の女が「下がりなさい」と一喝して連中を押さえ、扉を閉めてしまった。 よしよし、これでゆっくり話が出来るというものだ。 そして俺に向き直って呼びつけた主旨を話し始めた。 「既にご存じでしょう。 ヤグード達から思いもよらない和平交渉の申し出がありました。 今後の展開によってどうなるかは判りませんが、 平和な暮らしを求める我々にとり、良い方向へと向かっていることに間違いありません。」 「はあ……」 「そして、そのきっかけとなったのがあなたである、というのです。 お互いを見れば敵と見て斬り合う関係の中で、 あれほどに親身に付き合おうとする者がウィンダスに居るとは思わなかった。 そちらにそのつもりがあるのなら、たとえ敵対する関係を続けようとも、 対等の立場と見なしても良い、と……」 「あの宴会だけで、そんな話になるまで盛り上がったのか。 まったく単純な連中だよ。 そんなに簡単に人を信用するな、と言ってやらなければいかんかな。」 (6) 「しかし、まだ交渉が始まったばかりで、何も決まったことはありません。」 「で、俺に何かしろという話?」 「今後、そういう話もあるかも知れません。 しかし、とりあえずは大きな一歩へのきっかけとなったあなたの行動を讃えて……」 「おいおい、待ってくれよ。確かに俺は連中と酒を飲んだが、それだけだ。 今回はたまたま良い方向に話が進んだだけだが、悪化していたかも知れないことだ。 何か貰えるのは有り難いが、余計な物を人から貰うことほど怖いものはない。 それにさ……」 「はい……?」 「さっき言っていた平和な暮らしを求める、か。本当にそうなのかな? あの鳥たちとは何度かやり合ったが、あんたたちに蹴られ殴られたことの方が数知れない。 ま、それは良いんだが、先住民である連中があんた達と争う理由はなんだ? それは、あんた達が現れたからだろう。違うか?」 「確かに仰るとおりです。しかし……」 「……しかし?」 「これまで我々の祖先は自らの子らを守り生きていくために戦い、この地に辿りつきました。 そして私も又、国のために戦い続けなければなりません。 和平もまた戦うための手段でしかなく、和平は善なる行為を示すものでもなく、 それは相手と戦い攻撃するエゴイズムと同様に、保身のためのエゴイズムにすぎません。 我々は決して、善なる聖者を名乗るつもりは全くないのです。」 (7) 「ち、ちょっと待ってくれ。話が難しいが……要するに開き直りって訳か。」 「そう受け取って頂いても構いませんが…… 決して、我々の争いについてウィンダス側に責任は無い、などと考えている訳ではないし、 そして必要のない戦い、殺し合いはしたくない。そう考えていることだけは信じてください。」 「ふーむ……ま、いいさ。あんたと言い争うつもりはない。」 「それと……」 「ん?」 「あなたは突然、この国に現れた方だそうですね。そして生活のために大変な苦労をなさっていると。」 「なんだ?そんなことまで調べられたのか。こりゃ、油断ならんな。」 「いえ、この話は彼ら……あなた自身がヤグードの方々に話された、と聞いています。」 「あれれ……そんな話をしたんだったか。どうも覚えがない。」 「あなたがご苦労なさったのは、あなたがこの地の儀礼風習を学ばないからではなく、 新参であるあなたを理解する許容がなかった。だからあなたは苦労してきた。 ああ、だから彼らが、この地の来訪者である我々を理解してくれた、などと考える訳ではありませんが。」 「いや……それほどでもないのだが……」 「逆に新参である我々が、彼らヤグードを理解していない。 彼らも又、我々をこの地に許容するだけの余裕もなかった。 ……彼らは言うのです。この国であなたをもっと歓迎してやれと。 相手を見るなり冒険者と言い放ち、危険な仕事をさせるのがお前達のやり方なのか、と。」 (8) 「……」 「既に町中で広まっている彼らの要求や和平条約は、まだ何も決定していません。 我々と彼らとの相互の理解もまだ出来た訳ではありません。ですが、私は考えたのです。 我々があなたから学ぶべきことが沢山あり、それこそが彼らの気持ちを動かしたのではないか、と。」 「……ずいぶん大仰な言い方だな。別に俺のことは酒の肴に笑ってくれればそれでいいんだが。」 「まあ……とにかく、あなたのお陰で彼らと話をする距離が縮まったことに代わりありません。 その功績を称えたく、正式にあなたをウィンダス名誉国民として……」 「大きなお世話だよ。礼などいらないし、金も何もいらない。 自分の体の大きさだけ働いて稼げればそれでいい。俺は外国人のままでいい。」 「……」 「だいぶ生活もしやすくなったし慣れてきたことだ。 今から何かが変わるのはごめんだ。俺のことはほっといてくれるのが一番だ。」 「そう……ですか。」 「では話はいいかな?それじゃ……」 そう言って扉を開けて出ようとしたが、 ふと思い立ち、訪ねてみた。 「あんたなら知っているかな。えーと……」 「……?」 (9) 「俺が外で何かに倒されると、誰かは知らんが安全な場所まで連れて帰ってくれる人がいる。 ずいぶん奇特な人がいるものだと思ったが、ウィンダスの軍隊か何かか?」 「あ、いえ……それこそが女神アルタナの御手による……」 よく判らないことを言いかけたが、彼女は言い直した。 「……そうですね。ずいぶんと奇特な人がいるものですね。」 「なんだかな。助けてくれるのは有り難いが、ずっと見られているような気がしてならん。」 「恐らくは……」 「ん?」 「その方は、あなただけでなく多くの人々を見守り、多くの危機を救っているのでしょう。 我々はその方に感謝しつつ、我々は見習わなければなりませんね。」 「そうだな。まったくだ。」 「……はい。」 「そうだ。もう一つ。」 「……はい?」 「やっぱり、その髪は邪魔すぎる。全部切ってカツラにしてしまえ。 あんたは話が判る奴だし、そうして身軽になったら俺と釣りでも行こう。 ゴブリンとか言う山男連中に教わって、最近凝っているのだ。」 すると、彼女は面白そうに可愛い笑顔でクスクスと笑った。 (10) 「あなたという方は……既に彼らとも仲が良いのですか? おかしな方……というか、あなたは凄い人かもしれないですね。」 「おかしな方、か。 確かに、しょっちゅう他の連中から、お前はタルタルらしくないって言われてるしな。」 そう言って俺も笑い返した。 そしてようやく別れを告げて、俺は扉の外に出た。 そして帰りは案の定だ。 何も失礼なことをしてないだろうな?と、セミ何とかが問いつめるので、 ああ、大丈夫だと言いながらセミの尻を撫でてやったら、 思いっきり階段から蹴り転がされてしまった。 あんまりだ。お陰で帰りは楽だったし、流石は国の偉いさんだけのことはある。 実に良い尻をしていたのだが。 そんな顛末の後。 ウィンダスと鳥人間共との会談は繰り返されているらしいが、一向に話が進展しないらしい。 そりゃそうだろう。国と国との話が簡単に済むはずはない。 下っ端同士の俺たちなら、共に酒を飲めば済むだけなのだが、世の中、難しいものだ。 しかし会談が行われる中、何かが決まるまでの暫定的な不可侵条例が発令された。 (11) 不可侵条例とはいえ、最前の和平条約もあったらしいのだが、 会談に影響するので、どんなに小さな小競り合いも御法度になった訳だ。 期間限定だが、こうしたことが行われるのはなかなかの進歩だと俺は思う。 だが、多くのウィンダス連中が鳥人間を狩れない、これでは稼げないと不満を言う。 やっぱり最低な獣人だ、こいつらは。 俺の方は、しょっちゅう連中と飲んだり騒いだりの繰り返しで、稼ぎの大半をそれに費やした。 だが、それもまた変わってきた。 以前に知り合った紅色頭巾やら岩男やらも宴会に加わるようになったのだ。 最初は、いつになったらお前と同じ物が貰えるのか、などと欲張りなことを言っていたが、 宴会となれば彼らと肩を組んで酒を飲み、それを心底楽しんでいるようだし、まあ良いだろう。 ああ、例の首男は嫌いだから呼ばない。かといって、あいつは和平交渉に憤慨している一人だし、 実のところ諸外国もウィンダスの動向が気にくわないらしい。やはり世の中は難しいものだ。 ふと気がつくと、変なあだ名で呼ぶ奴がいる。 あだ名というか、称号というのだそうだが、いったい何処からそんなことがばれたんだろう。 あの時は、部屋には二人しかいなかったのだが。 俺が自分で話したのか?まいったな、どうもその記憶がない…… 称号 「星の御子様をデートに誘いし者」
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(1) しばらくすると、例の鳥人間達は俺を殴らなくなった。 何故だろうと考えたが理由がよく分からない。 おかげで仕事の合間に弁当を広げる余裕すら出来たのだが、 こうなるとかえって寂しいものだ。喧嘩友達もまた友達だ。 今度、酒でも買って一緒に飲もうともちかけよう。 だいぶ、芋虫解体もはかどってきたし、稼ぎがよくなってきているのだ。 そんなことを考えていると、一人の武装したタルタル族が声を掛けてきた。 誰だろうと思って聞いてみると、どうやらこの間の紅色頭巾らしかった。 そんな武装しているから判らなかった。 戦争でもあるのかと尋ねると、相手はゲラゲラ笑っているだけで答えない。 なんだか失礼な奴だ。 正直、いつもの格好をしてくれなければ困る。 だいたい、タルタル族はみんな似たような顔つきなので見分けがつかないのだ。 とりあえず着ている物にあわせて呼び名を変えるのは面倒だから、 これから先も紅色頭巾と呼ぶことにしよう。何やら自慢げに着ていたことでもある。 その紅色頭巾、ずいぶんと高値で買ったらしいのだが正直言って趣味が悪い。 今にこれの価値が判るようになる、などと妙なことを言っていたのだが。 (2) この間の競売所のことを言ってやろうとしたが、 それより先に、一緒に修行をしようと持ちかけてきた。 なんだか意味がよく判らない。 敵と戦うのに、なぜ誰かと一緒じゃなきゃいけないのか。 そして彼の後ろには仲間らしい連中が待っていた。 その仲間というのが異様な連中だ。 ヒュムと別のタルタルが一人ずつ居るのだが、 とんでもなく体がでかくて、しっぽまで生えたゴジラみたいな岩男と、 首の長いトカゲみたいに気持ち悪い奴らが混じっていた。 ガルカ族とエルヴァーン族とか言っていたが、名前なんぞどうでもいい。 聞けば人間の仲間というのだが、例の猿人間ミスラと同様に、 獣人と何が違うのか好い加減に区別の仕方を教えて貰いたいものだ。 そして、そのどでかい岩男がこの連中のリーダーらしい。 その岩男はまあいいといして、問題はトカゲみたいな首男だ。 俺をジロジロみて、装備はどうしたとか、そんな武器でとかブツブツ文句を言ってくる。 大きなお世話だ。 ここに来たときから持ってるナイフは時折磨いて、ちゃんと手入れをしているのだ。 (3) 頭に来たので、武器ならお前の方が変だと言ってやった。 大降りの草刈り鎌を自慢げに振り回し、オマケに俺の体よりばかでかい大剣を背中に刺している。 俺に言わせれば、そんなものはでかいだけで振り下ろすだけでも大変なはず。 何でも小回りがきくのが一番良い。巨砲神話を信じるバカは海に沈むのが落ちってもんだ。 すると、やっぱり俺に殴りかかってきた。 あんまりだ。いや違う、最悪だ。 もういい、俺は俺でやるといって背を向けた。 慌てて紅色頭巾が俺を引き留めようとするが、もうこりごりだ。 確かに強ければ強い方がいいに決まっているが、 ちゃんと狩りが出来ているし生計も立派に立てている。なんの不満もあるものか。 この間のパールは、とか聞いてきたから、今度はハッキリと捨てたと言ってやった。 いや判っている。例の小さな玉は仲間であることを示す物であることを。 だか俺は要らない。俺は俺で行動するし、俺は好き勝手に生きていくしか出来ない男だ。 まだ紅色頭巾が何か言おうとしているが、例の岩男がそれを差し止めた。 どうやら話の通じる男のようだ。 困ったことがあったら相談しろと言って、俺の元から去っていった。 すると、紅色頭巾も頷いて笑って俺に手を振り去っていったのだが、 なんだか悲しい顔をしていた。
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(1) とりあえず芋虫解体は続けているのだが、 そればかりだと退屈だし、他にもいろんな動物にも手を出している。 水の区にある学校から教材が欲しいと頼まれたりして、 金になる話をいろいろ持ちかけられるのだ。 そんな感じで、誰彼無く用件を聞いたりしていると、 だいぶ俺の名が知られるようになってきた。 仕舞いには、水の区の食堂で飯を食っていたら、 へんなタルタルのおっさんから、お前は英雄だとか言ってきた。 何が英雄だ。ご用聞きに英雄も糞もあるものか。 変なことを周りに吹き込むな、と言い返しておいてその場を去った。 そんな訳で、顔が広くなったからでもあるのだろう。 門番の連中からミッションを受けてみないかと持ちかけられた。 変な言葉を使う物だ。ミッションとか言ったって、 何かをもってこいだのお使いのたぐいに決まっている。 聞いてみるとその通りだ。 古い塔があって、そこから壊れた物を持って帰ってこいと言う。 しかも最初は無報酬だとか。なんだか納得いかない話だ。 (2) まあいい。狩りのついでだ。 後々、報酬がもらえるなら先行投資も良いだろう。 そんな訳で、言われるがままに口の院に向かい、言われた通りに古い塔へと向かった。 依頼人が、最初に出会った不機嫌なアジド何とかっていうのが正直気にくわないのだが。 獣人と呼ばれる連中には、例の鳥人間の他に、 マスクをしてリュックを背負った妙な連中がいる。 最前から、こいつらとも喧嘩になることがあったのだが、しかし、判らん。 妙な腰つきをした変なマスクをした奴らだが、何が獣人なのかよく判らん。 リュックを背負った単なる山男ではないか。 しかし喧嘩になると厄介だ。仕舞いには爆弾を投げて片を付けようとする。 それが卑怯とはいわんが、時々手元が狂って自分で吹き飛ぶこともある。 そうすると何だか気の毒でしょうがない。 打ち負かして、リュックを探ってみると、 中には糸やら布やら何かの材料だったりすることがある。 きっと職人なのだろう。こんなまじめに生きている奴を獣人扱いする気が知れない。 例の得意げに武器を振り回していた首男の方が、よっぽど野蛮で獣人だ。 (3) で、ミッションの話なんだが、 目的の塔の中では、そのリュックの山男達が沢山集っていた訳だ。 これは少々やっかいだ。 正直、俺は連中とやり合いたくないんだが、 鳥人間同様、俺を見るなり襲いかかってくるし、仲間が窮地と見て、 周囲の連中まで喧嘩に加わろうとする。 だが、しょうがない。仕事を請け負ってしまったのだ。 とりあえず、忍び足で見つからないように陰から陰へと身を移し、 聞いていた変な高台にある装置を探ってまわる。 お?これか、見つけたぞ、と目的の物らしい丸い玉を取り出した瞬間、 後ろから強烈な一撃を食らわされた。 まずい。 後ろを見れば、山男達が既に五、六人ほども集まって居るでは無いか。 こうなれば百計逃げるにしかずとばかりに走り出したが、もう既に手遅れだ。 例の爆弾を投げつけられたと思えば、既に我が身は水の区だ。 やれやれ、またしても奇特な人の世話になったか。 お陰で変える手間が省けたのだが。 (4) 結局、ミッションはこなせたわけだが、 その次は、またしても先ほどの塔に行ってこいと言う。 もう勘弁してくれと思ったが、今度の依頼人はアジド何とかの妹だ。 妹の方は初対面で物をくれたし、悪い奴ではなさそうだし、 これは前回の仕事の続きらしい。こうなれば乗りかかった船だ。 別れ際に以前に貰った優待券の使い方を聞こうとしてポケットから取り出すと、 芋虫の緑の粘液で何だか判らなくなってしまっていた。 しょうがないので、それを川に捨ててしまい、塔に向かって走り出した。 今度はやっかいな任務だ。 6つの玉を持って行って、充電したら持って帰ってこいという。 あの山男達に囲まれたら、とてもそんな暇など無い。 しかし、請け負ったのだ。やらずばなるない。 で、塔の中に入る。 次に連中に囲まれる。 結局、水の区送りという訳だ。 かといって止めるわけにも行かない。うーむ、何かいい手はない物か。 (5) しかたなく、再び塔に潜り込み連中の隙をうかがっていると、 後ろから俺の肩を叩く奴がいる。 何だ?と思って振り返ると驚いた。 この間のガルカ族とかいう岩男が俺の後ろでそびえ立って居るではないか。 そして単刀直入に、手伝ってやるといって山男達に向ってどすどすと走り出した。 おいおい無茶をするな、と言おうとしたが、どうやら岩男は相当に強いらしい。 どでかい拳の一撃だけで山男達を次々と吹っ飛ばし、既に塔の中はもぬけの殻の状態だ。 やっぱり山男達が気の毒だ。何もそこまでしなくても良いものを。 そればかりでなく、倒れた彼らのリュックをごそごそ探り、 いらんか?といって手袋やらタマネギやらを取り出した。 少しは話のわかる良い奴だと思ったが、やっぱりこいつも野蛮な獣人だ。 いらんといって任務遂行に走り出し、今度は水の区送りになることなく完了できた。 そんな訳で一応は岩男に礼を言って、ともに塔の外へ出た。 もしやと思い、俺が倒れたときに水の区に運んでくれているのはお前か?と聞いてみた。 するとガッハッハと笑い、俺にそんな暇があるわけ無いだろうと言って、 俺の元から去っていった。うーむ、何が何だか判らない。