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『天外魔境 真伝』(てんがいまきょう しんでん)は、ハドソンより発売された、対戦格闘ゲームである。 1995年に、SNKのMVSソフトとしてリリース。ROM容量は202Mbit。 実際の開発は当時設立して日が浅いラクジンが担当しており、これがデビュー作でもある(ハドソンは開発のサポート及び監修面を主に担当)。 同時にハドソンのNEOGEO参入第一弾タイトルでもある。 同年7月28日に家庭用NEOGEOソフトとして、12月8日にはNEOGEO-CD版が発売されている。 海外版のタイトルは『KABUKI KLASH』(発売:ハドソン/販売:SNK)。 PCエンジン用ゲームにして、同ハードの世界初、コンシューマ機用CD-ROMシステムである、 「CD-ROM2システム」でリリースされたRPG『天外魔境』シリーズのメインキャラクターが中心に登場する。 「P.H.チャダ著『FAR EAST OF EDEN』を原作とするRPG」という本家シリーズの設定に倣うなら、 本作は「海外小説を原作としたRPGを原作とした格闘ゲーム」という設定になる。 キャラクター プレイヤーキャラクター 戦国卍丸、極楽太郎、綱手、大蛇丸、八雲、自来也、カブキ団十郎、絹 ボスキャラクター マントーA、カラクリ兵、邪神斎、ルシフェラー システム 1レバー+4ボタン構成。ボタン単位では小と中、同時押しで大攻撃となる「疑似6ボタン構成」となっている。 Aボタン -小斬り Bボタン -中斬り AB同時押し-大斬り Cボタン -小蹴り Dボタン -中蹴り CD同時押し-大蹴り また、BC同時押しで大攻撃を上回る「特大攻撃」が使える。 言うなれば「吹っ飛ばし攻撃」に近く、特大攻撃で必殺技は出せない。 ジャンプ中に特大攻撃を出すと斜め下に武器を投げる。 投げた後はもちろん素手状態になるが、一部キャラは武器投げではなく衝撃波のようなものを出すので素手状態にもならない。 SNKの『サムライスピリッツ』シリーズに似ている「武器対戦格闘」であり、全員武器持ちで、状況によって武器を落として素手状態にもなる。 その他、所々で『サムスピ』を意識している点がある(試合中に飛脚役のカラス天狗がランダムにアイテムを落としていくなど)が、 『サムスピ』シリーズのような一撃の重さよりもテンポを重視しており、コンボを繋げていくこれまでの対戦格闘ゲームと感覚は似ている。 また、武器を持っていない時の対処として通常技のコンビネーションを全キャラ1つずつ持っている。 このゲームの最大の特徴は、必殺技とは別に共通コマンド「↓↓+A、B、C」で使える「術」と呼ばれるものをそれぞれ持っている点。 これは飛び道具のような直接攻撃技の他、自分の攻撃力を上げたり相手の動きを遅くしたりする補助的なものまでバラエティに富んでいる。 画面下にある術ゲージが満タン時に使え、所謂ゲージ技に相当する代物であるが、この術ゲージは時間が経てば自然に回復する。 ただし、それぞれ使用した技によって回復のスピードは違うため、飛び道具感覚で使いまくれるもの、 通常技を絡めてここぞというポイントで使うもの、といった戦略的な使い分けが重要となっている。 綱手の金剛バグや1Pと2Pで処理の優先順位により微妙に判定が異なるという仕様があったりするものの、 ゲームバランスは比較的良好なレベルであり、対戦格闘としてはかなり優秀なゲームである。 ただ、市場に出回った本数が極めて低く、家庭用NEOGEOソフトやNEOGEO-CDソフトもそこまで生産されなかったため、 良作でありながら知名度は低めとなっている。 ちなみに、このゲームは技名の多さなら群を抜いている。 通常技に技名が設定されているものは昔の作品では珍しくないが、 近距離、遠距離で技が別物扱いになる(しかしキックだけ例外)のに加え、素手状態の技も名前が設定されているため、 必殺技や術を含めれば、大抵のキャラはかなりの数の技を持っている。 トップは主人公の戦国卍丸が73。 追随するように、極楽太郎、綱手、大蛇丸、カブキ団十郎が60越え。 少し離れて八雲、絹、自来也、ボスキャラのマントーAとカラクリ兵が40~20後半と段々数字がダウンしていく。 ラスボスの邪神斎(ルシフェラー)に至っては一ケタという有様である。 余談ではあるがNEOGEO-CD版のサウンドは、CD-ROMという事で当時のハドソンのCD-ROM2ゲームでの主力アレンジャーによる編曲であり、 ROM版とはまた違った非常に聴き応えのあるアレンジとなっている。 MUGENにおける天外魔境 真伝 何体かは入手不可となっているものの全キャラが製作されており、作品別大会などに顔を出している。 大将に抜擢される事が多い卍丸の他、極楽、綱手、大蛇丸、カブキ団十郎、阿国が実力も高く出場機会も多い。 中でも特に綱手の人気が高い。可愛らしいドット絵と、強いAIが人気の秘訣だと思われる。
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天外魔境III NAMIDA メーカー ハドソン 発売日 2005年4月14日 対応機種 PS2 和風RPGゲーム天外魔境シリーズのナンバリングシリーズの3作目で完結編 前作まででは語られなかった、九州・四国・沖縄地方を舞台に「火の一族」の戦いが描かれえいる 3Dホリゴンで描かれたが、前作までの間違った日本観は健在 前作 天外魔境II 追記 レリクス 暗黒要塞 並みの頻繁ロードがなかったら… た行 プレイステーション2 天外魔境II 天外魔境シリーズ PR 天外魔境III NAMIDA 公式完全攻略絵巻
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今日 - 合計 - 天外魔境 真伝の攻略ページ 対戦 格闘ゲーム 目次 基本情報 [部分編集] ストーリー [部分編集] 攻略情報 [部分編集] Tips [部分編集] プチ情報 [部分編集] 関連動画 [部分編集] 参考文献、参考サイト [部分編集] 感想・レビュー 基本情報 [部分編集] ストーリー [部分編集] 攻略情報 [部分編集] Tips [部分編集] プチ情報 [部分編集] 関連動画 [部分編集] 参考文献、参考サイト [部分編集] 感想・レビュー 名前 コメント 選択肢 投票 役に立った (0) 2015年05月13日 (水) 13時01分16秒 [部分編集] ページごとのメニューの編集はこちらの部分編集から行ってください [部分編集] 編集に関して
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天外魔境 ZIRIA メーカー ハドソン 発売日 1989年6月30日 対応機種 PCE(CD-ROM²).PSN"GA".携帯アプリ 天外魔境シリーズの1作目 外国人から見た日本観で描かれた、東洋の島国「ジパング」を舞台としたRPG CD-ROM²の大容量を活かした3000以上の登場キャラや広大なマップ、アニメーションや声優を大々的に器用した最初のゲーム 天外魔境 ZIRIA ~遥かなるジパング~ 2006年3月23日 Xb360 Xb360用にアレンジ移植された物 収録 PC Engine Best Collection 天外魔境コレクション 続編 天外魔境II PC Engine Best Collection 天外魔境コレクション PCエンジン Xbox 360 た行 ゲームアーカイブス 天外魔境II 天外魔境シリーズ
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天外魔境 卍MARU 三洋物産 天外魔境 卍MARU オフィシャルサイト 登録タグ:4ライン 7揃い ART た行 タイアップ 三洋物産 編集未完 ボーナスは存在するものの、出玉の殆どは約1.8枚/GのART「暗黒ランチャンス」による。 ボーナスもしくはART後128G以内はART突入の可能性大。 天外魔境 卍MARUのボーナス確率・機械割 設定 P.BIG N.BIG 合成 機械割 1 1/16384.0 1/2048.0 1/1820.4 97.6% 2 98.6% 3 101.2% 4 104.1% 5 107.0% 6 1/32768.0 1/1560.4 1/1489.5 111.0% ボーナスはすべて単独で成立する。よって小役同時当選は存在しない。 天外魔境 卍MARUの小役確率 設定 リプレイ 通常時ベル 押し順不問ベル スイカ 弱チェリー 強チェリー 1枚役 共通 1/7.3 1/9.3 1/65536.0 1/262.1 1/96.4 1/16384.0 1/256.0 チェリー:中リール中段 1枚役:Any/青7/スイカ 天外魔境 卍MARUの赤7揃い確率 設定共通 P.BIG中 N.BIG中 ART中 シングル 1/22.4 1/296.5 1/655.4 ダブル 1/2259.9 1/6553.6 天外魔境 卍MARUのART発動G数振り分け 設定共通 1~128G 129~256G 257~512G 513~1280G 地獄M 20.0% 10.0% 30.0% 40.0% 通常M 30.0% 30.0% 20.0% 20.0% 天国M 100.0% - 天外魔境 卍MARUのART発動G数短縮抽選 設定 P.BIG N.BIG スイカ 弱チェリー 強チェリー 1枚役 ハズレ 1 調査中 2 3 4 5 6 当選時は8G手前まで短縮される。 天外魔境 卍MARUのART中の小役によるストック抽選 設定 P.BIG N.BIG スイカ 弱チェリー 強チェリー 1枚役 ハズレ 1 調査中 2 3 4 5 6 天外魔境 卍MARUのARTナビ回数振り分け 状態 地獄モード 状態 通常モード 設定 16回 33回 50回 75回 設定 16回 33回 50回 75回 1 調査中 1 調査中 2 2 3 3 4 4 5 5 6 6 状態 天国モード 状態 1000Gハマリ以降 設定 16回 33回 50回 75回 設定 16回 33回 50回 75回 1 調査中 1 調査中 2 2 3 3 4 4 5 5 6 6 状態 ART中のN.BIG 状態 上記以外 設定 16回 33回 50回 75回 設定 16回 33回 50回 75回 1 調査中 1 調査中 2 2 3 3 4 4 5 5 6 6 天外魔境 卍MARUの打ち方 通常時 必ず左リールを第1停止とすること。 左右リールのスイカは取りこぼさない。中リールにスイカ時は青7、チェリー時には赤7を目安に狙う。 リプレイ、ベル以外の小役でART発動までのG数を8Gに短縮する抽選を行う。 ART中 押し順ナビに従ってリールを止める。 卍チェレンジ発生時は順押しで全リールに赤7を狙う。揃えばART1G連が確定。 ボーナス中 赤7揃いでARTの1G連が確定。ダブルで揃えば2回分ストック。 天外魔境 卍MARUについてのコメント Bonusは単独のみらしーです。今のとこ自分も3回中3回とも単独でした - Sarvel 2009-08-13 09 41 53 名前
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【TOP】【←prev】【CD-ROM²】【next→】 天外魔境 ZIRIA タイトル 天外魔境 ZIRIA 天外魔境ジライア 機種 CD-ROM² 型番 HCD-9005 ジャンル RPG 発売元 ハドソン 発売日 1989-6-30 価格 7200円(税別) 天外魔境 関連 CD-R 天外魔境 ZIRIA SCD-R 天外魔境 II 卍MARU 天外魔境 風雲カブキ伝 PCFX 天外魔境 電脳絡繰格闘伝 NG 天外魔境 真伝 NGCD 天外魔境 真伝 AC カブキ一刀涼談 SFC 天外魔境 ZERO SS 天外魔境 第四の黙示録 GC 天外魔境 II MANJI MARU 駿河屋で購入 PCエンジン CD-ROM²
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天外魔境シリーズリンク ナンバリングタイトル 機種 タイトル 概要 判定 PCE 天外魔境 ZIRIA CD-ROM媒体の実力を遺憾なく発揮した、大作RPG。 良 360 天外魔境 ZIRIA~遥かなるジパング~ PCE版をベースに原案要素などを交えて再構築したリメイク。 DS/PCE 天外魔境II 卍MARU 媒体がSUPER CD-ROM2に変更され、さらにボリュームアップしたナンバリング第2弾。 良 PS2/GC 天外魔境II MANJI MARU (GC/PS2) システム面は改善されたが、グラフィック・BGM以外は元作品から劣化。 劣化 PS2 天外魔境III NAMIDA 2005年KOTY次点。『第四の黙示録』発売から8年後に発売されたナンバリング第3弾。九州が舞台だが、主人公は火の一族ではなく、竜神族の末裔。シリーズ初のフル3D化。しかしロードの時間や回数も長く超えてしまい大不評。 外伝 機種 タイトル 概要 判定 RPG PCE 天外魔境 風雲カブキ伝 『天外II』のカブキ団十郎が主人公の番外編。 良 SFC 天外魔境 ZERO リアルの時間帯を採用した新システム導入、ゲームオーバーの概念導入の2つを使った外伝。 良 SS/PSP 天外魔境 第四の黙示録 ~The Apocalypse IV~ 舞台はジパングからアメリカに移行した外伝。 良 GBA オリエンタルブルー 青の天外 良 対戦格闘 PCE カブキ一刀涼談 『風雲カブキ伝』のメインキャラクター(一部例外あり)が登場する対戦格闘ゲーム。 AC/NG/NGCD 天外魔境 真伝 『ZIRIA』と『II 卍MARU』のメインキャラクター(一部例外あり)が中心の対戦格闘。実際の開発は本作が処女作となるラクジンが担当し、ハドソンは主に監修面を担当。 PCFX 天外魔境 電網絡繰格闘伝 アニメーションを使用した対戦格闘ゲーム。『ZIRIA』と『II 卍MARU』のメインキャラクター(一部例外あり)も登場する。 その他 機種 タイトル 概要 判定 PCE 天外魔境 電々の伝 『ボンバーマン 94』の体験版をベースにキャラクターをカブキ団十郎に置き換えた作品。ファンクラブ会員等に配られた非売品。 PSP PC Engine Best Collection 天外魔境コレクション 『天外I』『天外II』『風雲カブキ伝』『カブキ一刀涼談』+αを収録したベスト版。しかし、天外IIの残虐表現はマイルドに修正。 なし 関連作品 機種 タイトル 概要 判定 SS サターンボンバーマン 対戦モードのプレイヤーキャラとして、戦国卍丸、カブキ団十郎、絹、マントーが登場。 良 PS2/GC ドリームミックスTV ワールドファイターズ 『天外II』から戦国卍丸が参戦。 なし
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天外魔境シリーズ CD-ROM²の大容量を活かして広大なマップに、声優を使った演出など、その時代では斬新なゲームだった 天外魔境 ZIRIA PCE(CD-ROM²).PSN"GA".携帯アプリ.Xb360 天外魔境II PCE(SUPER CD-ROM²).PSN"GA".GC.PS2.DS 天外魔境III PS2 天外魔境 風雲カブキ伝 PCE(SUPER CD-ROM²) カブキ 一刀涼談 PCE(アーケードカードCD-ROM²) 天外魔境 真伝 AC.NG(ROM.CD) 天外魔境 電脳絡繰格闘伝 PC-FX 天外魔境ZERO SFC 天外魔境 第四の黙示録 SS.PSP オリエンタルブルー 青の天外 GBA セット物 PC Engine Best Collection 天外魔境コレクション
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本稿ではPCE用ソフト『天外魔境 ZIRIA』と、リメイク作である360用ソフト『天外魔境 ZIRIA~遥かなるジパング~』を紹介する。判定は両方とも「良作」に分類。 天外魔境 ZIRIA 概要 ストーリー システム キャラクター 特徴・評価点 問題点 総評 移植 余談 その後の展開 天外魔境 ZIRIA~遥かなるジパング~ 概要(360) 主な変更点(360) 問題点(360) 総評(360) 余談(360) 天外魔境 ZIRIA 【てんがいまきょう じらいあ】 ジャンル RPG 対応機種 PCエンジン CD-ROM2 発売元 ハドソン 開発元 ハドソンレッドカンパニー 発売日 1989年6月30日 定価 7,200円(税抜) 配信 PCエンジンアーカイブス838円(税込) 判定 良作 天外魔境シリーズ 概要 日本をモデルにした架空の国「ジパング」を舞台にした和風RPG。 王道的なストーリー展開のシナリオで、システムそのものもオーソドックスな『ドラクエ』型である。 だが、ハードの性能を活かした作りこみによって、かなりのボリューム感を生み出しているのが特徴である。 ストーリー マサカドと呼ばれる怪物を倒した火の一族の末裔の一人である自来也が、 各地に散らばった同じ火の一族の仲間を探し、大門教により復活しつつあるマサカドの打倒を目指す。 システム フィールドがものすごく広いので、Bダッシュができるようになっている。 当時の家庭用RPGでダッシュが行えるものは珍しい。 RPGとしてはオーソドックス。 同社の『桃太郎伝説』と同様に段(レベル)が上がった時の能力上昇はあらかじめ決まっている。 戦闘のシステムは素早さの高い順番に行動するターン制。 各地に封印されている「白○○(動物名)様」を解放することで巻物が貰え、使える術が増えていく。 キャラクター 火の一族の中で、蝦蟇(ガマ)・蛞蝓(ナメクジ)・蛇と言う部族(?)に分かれており、「蝦蟇は蛇に弱く、蛇は蛞蝓に弱く、蛞蝓は蝦蟇に弱い」という三竦みの関係が持たされている。 主人公の自来也(声 岩田光央)は『蝦蟇』と、綱手(つなで・声 江森浩子)は『蛞蝓』と、大蛇丸(声 塩沢兼人)は『蛇』となっている(*1)。 街などでのイベントシーンでこの3人が絡むとき、会話などにこの三竦みの相がみられるなど、キャラクターのやり取りがコミカルで面白い。 サブキャラも度々ジライア達に協力してくれる宣教師ホテイ丸、ありとあらゆる手段で全財産を巻き上げてくるアシモト五兄弟など個性的な者が多い。また町の人の台詞も個性があり面白い。 敵である大門教13人衆も一癖も二癖もある者ばかり。特に5番手に当たるキャラは後にシリーズ皆勤を果たすことになる。 特徴・評価点 CD-ROMを媒体として使用した世界初のRPGであり、「『DQIII』の520倍の容量」とされる大容量を活かし、当時としては類を見ない要素・演出が盛り込まれている。 登場人物は3000人(勿論、ストーリーに本当に3000人も関わってくる訳ではなく、村を歩くNPCなども全て含めた総数である。) 坂本龍一によるBGMは三曲が大迫力の生音で収録、アニメ声優やタレントを起用したキャラクターボイス、アニメーションでこれでもかと動き回るキャラクター等、当時としては全てが規格外のモンスター的な作品となっている。 坂本氏に支払われたギャラは一億円と言われている。本人も否定していないので事実だと思われる。 広井王子・あだちひろし・桝田省治が手掛けた世界観とストーリー。 スミソニアン博物館東洋研究第3主事である東洋研究家、P.H.チャダの著書『FAR EAST OF EDEN』を原作としている。ただし、この作者や文献の名が他所で確認されたことはない。 この件について公式の説明はないが、原作の存在自体がフィクションであり、「外国人から見た間違った日本観」というコンセプトを明確にするための一種のメタ演出であるという解釈が一般的であった。 本作のメインプログラマーである岩崎啓眞が2012年1月1日に自身のブログに書いたところによると、P.H.はシリーズ原案者の一人であるあだちひろしが好きな小説家から、チャダはあだちの名前のアナグラムから取られたそうである。(参照) 加えて、後に『リンダキューブ』などを製作する桝田省治のおどろおどろしさがこのゲームのスパイスとなりシナリオを盛り上げた。華やかで奇怪な「ジパング」という世界観を創りあげた原案者の広井王子とあだちひろし、そこに濃密な人間ドラマを加えたシナリオ担当の桝田省治、この3者の持ち味の相乗効果こそが本作の魅力の正体だと言えるだろう。 難易度はシリーズ最高難易度。だが舞台が関東のみであるにもかかわらずひたすらに長いので、やり応えは抜群である。 特にラストダンジョンの江戸城は、凶悪なマップの長さに定評のある『ファイナルファンタジーIII』のラストダンジョンに勝るとも劣らない凶悪さ。 ただ、終盤は敵から貰える経験値が急激なインフレを起こすので、しっかり段(レベル)を上げ数回に分けて攻略すればそこまで苦にはならない。(本作は敵とこちらの段の差が大きい場合は敵が戦闘中に逃げ出したり、敵の攻撃が当たりにくくなる) 戦闘ペナルティの特徴があり、仲間一人でも戦闘不能になると全滅扱いになる。全滅すると手持ちの「両」(他ゲームでのGOLD、お金)が半減して宿屋に戻される。ペナルティの厳しさは最高のスパイスになっている。 問題点 CD-ROM2のノウハウがまだ不十分だったこともあり、ロード回数が多く、時間も長い。 エンカウント率が高い。しかもアニメーションするため戦闘にやたらと時間がかかる。 「しらべる」コマンドは足元ではなく一歩手前(目の前)を調べる仕様なのだが、そのせいで少し厄介なイベントがある。 序~中盤あたりで「床下の隠し通路の入口を見つける」というイベントがあるのだが、この仕様のため「一歩手前に立ち、向きを合わせて」調べる必要がある。 ドラクエスタイルを意識してなのか、ジライア(主人公)があまり喋ってくれない。RPGの主人公としては喋らないのもメジャーパターンの一つだが、ボイスを前面に押し出している本作においてはやや惜しい点となる。 各地の剣豪達と戦う事で剣技を習得できるのだが発動が完全にランダムのためにほぼ会心の一撃扱いである。 防具は装備しても装備しなくても敵からくらうダメージは大して変わらないのでよろいとかぶとの代わりに道具を持たせたほうがいい。 防具の防御値を設定していないミス疑惑があるとネット上のサイトで語られていた。 総評 CD-ROM2登場からわずか半年でソフトもまだ5本目という状況にも拘わらず、CD-ROMができることをフルに活かしている。 その内容は、同時代のゲームと比較すればこのゲームがどれだけ規格外の超大作だったかが分かるというものである。 RPG作品において2010年頃までゲーム性とビジュアルの両面で大作志向が強まっていくことを鑑みるに、この作品が国内におけるRPGに対して非常に大きな影響を与えた1作と言って過言ではない。 東洋の神秘ともいうべきその独特の世界観は数ある和風RPGの中でも今なお色褪せず、ゲーム性の面でも大作ならではのボリュームで楽しませてくれる。 今から遊んでも決して損はない作品と言えるだろう。 移植 SUPER CD-ROM2版 PCエンジンDUOの購入キャンペーンとして対象者先着30,000名に配布された。 内容としてはCD-ROM2システム100万台突破記念キャンペーンとして1992年10月20日~12月31日の購入日付の入ったDUOの保証書のコピーを送ると貰えるというもの。既にDUO発売から一年経っており僅か3ヶ月の間に3万人も応募がある筈もなく大量に余ったため、非売品にもかかわらずゲームショップで投げ売りされるという、非売品ソフトの中でも特にプレミアム感の無いソフトになってしまった。 モノ自体は帯などはなくCDケースがシュリンクされているだけ。CD表面、説明書の表紙、CDケースの裏面にそれぞれ『非売品』と明記されているが、値札が貼られて秋葉原で新古品ソフトとして売られていた。 応募の際は送料手数料として380円分の切手を同封する必要があったため、完全にタダでもらえるというわけでもなかった。 ゲームそのものはベタ移植。ロード時間が多少長くはなっているものの、一方でロード回数はかなり減っている。 値段も通常版と変わらず売られているので、レトロゲームは実機派な人はこちらも一考すべきだろう。 パッケージデザインは通常版と限定版で異なるのでコレクターは両方揃えるのが良。 PS3 / PSP版 PCエンジンアーカイブスより配信。CD-ROM2では難点となっていたロード時間の長さが解消されているので、今からオリジナル版を遊びたければこちらを推奨する。 PSP版『PC Engine Best Collection 天外魔境コレクション』 『II』『風雲カブキ伝』とセットになったオムニバスソフト。 360版『天外魔境 ZIRIA~遥かなるジパング~』 フルリメイク版。シナリオは桝田氏に書き直される前の原案をベースにしている。詳細は下記参照。 余談 元々本作は、戦闘画面が横視点のアクションゲームとなる予定であった。 厳密にいえば、戦闘シーンのメイン画面がドラクエタイプで、戦闘が始まると小さい別ウインドウが表示され、SD化されたキャラを操作して攻撃したり避けたりする簡易的なアクション要素のある戦闘シーンだったという。 それをいわゆる完全な「ドラクエタイプ」に一からつくり直すことが決定され、その責任者に抜擢されたのが桝田省治氏であった。 ちなみにこのアクションシーンのあるプロトタイプのバージョンはハドソン側からの破棄要請があったにもかかわらず破棄されないまま偶然にもレッドカンパニー側に残っていたという(*2)。本作の完成版のマスターデータが両社共に紛失したにもかかわらず、このプロトタイプ版のデータが後々になって発見されるのは何とも皮肉である。 + ZIRIAプロトタイプ http //www.nicovideo.jp/watch/sm16759780 本作は潜在的な人気もかなり高く、没イベントを追加した完全版を望む声も強かった。 が、肝心のデータが行方不明になってしまったため、作りたくても作れなかったとのこと。 マルチタップの接続部分3にコントロールパッドを接続し、タイトル画面が表示されているときにRUNボタンを押すと、「名作昔話じらいあ」というミニコントが始まる。 1990年にOVA『天外魔境 ~自来也おぼろ変~』が作られている。 『天外魔境III NAMIDA』宝箱(DXパック)の特典(DVD)の一つになった。 当時のREDの会報にOVAと同じタイトルでアクションゲームを製作中という記事が載っていたが、結局発売はされなかった。 PCエンジンの専門誌にあった、天外魔境シリーズの過去作品に関する対談のページで「CD-ROMになって、容量が大きくなったからと、あれこれとイベントを追加していたら、容量が足りなくなって泣く泣く削った部分もあった」という、広井王子の言葉があった。 入れたいイベントは、東北地方の物だったとか。 シナリオは一から十まで桝田氏が手がけたもの、というわけではない。広井氏の会社に所属している人物(上述のあだちひろし氏)が書いたものを桝田氏がゲームソフト向けに大幅に作り変えたのが本作のシナリオである。その際に東北あたりのイベントも削られた模様。 自来也は本来「ジライヤ(JIRAIYA)」と発音する(「也」はひらがな・カタカナ共に「や・ヤ」の元になった字で「あ」とは読まない)のだが、本作では「ローマ字表記時の字面の視覚性を良くするために『ジライア(ZIRIA)』」に変更された、という経緯がある。 しかし、このつづりだと「ジリア」と読んでしまいそうな気もするが・・・ その後の展開 本作のノウハウと反省点を生かし製作されたのが本作の正統続編であり、PCE最高傑作との呼び声高い『天外魔境II 卍MARU』である。 さらに後年『サクラ大戦』において広井氏の培ったノウハウが最大限に昇華され、桝田氏も負けじと『リンダキューブ』『俺の屍を越えてゆけ』など不気味さ溢れつつも骨太なストーリーを手がけていくこととなった。 天外魔境 ZIRIA~遥かなるジパング~ 【てんがいまきょう じらいあ はるかなるじぱんぐ】 ジャンル RPG 対応機種 Xbox360 発売元 ハドソン 開発元 ハドソンレッド・エンタテインメントスティング 発売日 2006年3月23日 定価 6,800円(税抜) 判定 良作 概要(360) 『天外魔境 ZIRIA』のリメイク作。 単純な移植・リメイクでなく、ほぼ別作品と呼べるほどに改変が加えられている。 主な変更点(360) 移植ではなく完全なリメイク作品であり、シナリオ修正前の原案要素などを交えて再構築されているためオリジナル版とは別物となっている。 月姫がメインヒロインになったため、自来也は月姫を守る事に燃えるなど、自来也が全編においてセリフが増えている。 火の勇者たちのキャラデザ向上。 大蛇丸はより端整に、綱手は今風のデザインになって可愛くなり、ジライアに至ってはアングル次第で二枚目に見えるほど顔つきが男前になった。 グラフィックやシステムは完全に作り直され原作の面影はほぼない。またBGMも一部を除きアレンジされている。 戦闘は原作と同じターン制だが、戦闘画面が完全3Dになったため、『天外魔境III NAMIDA』と同様味方パーティが表示されるようになった。 また、仲間との連携が可能になっており、戦闘ボイスも導入されている。攻撃モーションも追加された。 ビジュアルシーンからアニメムービーに変更、ミニゲーム、ダウンロードコンテンツ、実績、ゲームクリア後のおまけなどが充実されている。 ちなみに一部声優の変更もされている。 問題点(360) カメラアングルの悪さ 建物から出た時やダンジョンでエリア移動した時などに画面が切り替わると、主人公が真正面からこちらを見ている状態となっている。 移動時のカメラがかなり主人公に寄っており、地形が把握しにくくなっている。 キャラクターのポリゴンモデリングにやや難あり 総評(360) 完全リメイクであるため厳密にはオリジナルとは異なる作品であり、カメラアングルの悪さなどの欠点もある。 だが、オーソドックスなRPGとしてのオリジナルの良さは失われておらず、新規の人も原作プレイ済みの人も楽しめるようになっている。 何分古い作品がもとになっているため真新しさはほぼないが、作りはとても丁寧であり人に安心して薦めることのできる作品といえる。 余談(360) 日本国内であまり普及していない360での販売で一時期はDL版での配信もあったものの配信が終了してからは、需給のバランスが悪く、現在は中古でも新品価格の4倍程度は当たり前くらいのプレミア価格で取引されている。 「天外魔境ZIRIA Premium Edition」2010年にモバイルゲームとして移植されたが当時の携帯のスペックゆえ、グラフィックは全面2Dに書き直すなどリメイク版のリメイクとなっている。