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「束の間の休息」の続きです。 静かな部屋。 光が射し込んでくる。 歩いてくるのは男の人。 ……私はその人を知っている。 愛している。 誰よりも強く。 強く。 「水銀燈! できたわよ! さぁじゃんじゃん召し上がってちょうだい!」 「うるさいわ。あなたは近所の犬以下? 折角の紅茶が台無しになるじゃないの」 朝が来た。 誰かの家で夜を明かしたのなんて何万時間ぶりかしら。 私はティーカップを手に取った。 次の季節に先立って紅い色をした水面。 そこに映った私はどんな顔をしていたかしら? 「52点」 「だぁーっ! これで38回目よ!? どんだけ評価が厳しいわけあんた!?」 涼宮ハルヒ。 私の期限付きミーディアム。 ――束の間の休息・二日目―― 「水銀燈。今日は市内不思議探しツアーをするわよ!」 朝食が終わって、私は本棚にあった童話を手に取っていた。 その矢先にハルヒが放った一言がこれ。 「不思議探しツアーですって?」 私が言うと、ハルヒは鷹揚に頷きを返す。 「その通り。まず団員になったものが通るべき洗礼といっても過言ではないわ」 一人得心したかのように勝手に話を進めている。待ちなさいよ。 「あなた。その得体の知れないツアーとやらに私を巻き込むつもり?」 「巻き込むんじゃないわ。これは団長命令で、あんたは団員なんだから。従うのは当然でしょ?」 ウィンクが妙に様になっていた。……真夏ね。頭が痛くなるわ。この季節は大嫌いよ。 「断るわ」 私がそう言うとハルヒは、 「どうして!? 信じられないわ! 水銀燈。あんた一生の半分を棒に振ってるわよ?」 意味が解らないわ。どうしてこの灼熱娘の申し出を断ると寿命が半分になるの。 それからハルヒは延々、懇々と私に説教を始めた。同時に私は自分を三回は呪っていた。 これが休息だなんて言ったのは誰? ―― 「……というわけで、いざ出発!」 燦爛と輝く太陽! 大気に反響する蝉の声! どこまでも突き抜ける青空! 「夏だわ!」 「…………」 水銀燈はあたしのトートバッグの縁から恨みがましい視線を送ってきた。 「何? テンション低いわねあんた」 「……今すぐ戻りなさい。さもないとあなたの綺麗な肌が傷つくわよ?」 「あ、それじゃぁこの指輪、ずーっとしてることになっちゃうけどいいのね?」 あたしが流し目を送ると、水銀燈は一瞬、けれど確実に当惑してそっぽを向く。 「……直射日光と過度の熱は私の身体を痛めるの。そんな簡単なことも解らないの? あなた」 ぐっ。上手いこと言うじゃないの。けどあたしだってそうそう容易く折れたりはしないのよ。 「だーいじょうぶ! 今日はお店とか建物の中を中心に巡るから」 あたしはそれだけ言って第一歩を踏み出した。水銀燈はまだ何か言いたそうにしていたものの、一度だけバッグの縁を叩いて引っ込んだ。 ほんとに典型的なツンデレドールね、彼女。 夏休みは折り返しに入ったところだった。 このところのSOS団は夏期休業状態で、それというのも有希やキョンがしばらく家を空けるなんて言い出したからだ。 有希はまだしも、肩書きなしの平団員であるキョンまで長期休暇を取るなんて腹立たしいったらないわ。 「いい天気ね」 「へ?」 不意に水銀燈が言った。あたしはマヌケな声を出してしまう。 バッグの縁に両腕をついて、遠くの入道雲を見る水銀燈は、 「これだけ晴れていると、大抵の悩みなんか霧消すると思わない?」 「えっ」 すると水銀燈は不敵に笑って、 「けど私、太陽って大嫌いよ。こういう天気にはしゃいでるお馬鹿さんを見るのもね」 それきり中に引っ込んだ。 ほんとに気難しい人形なのね。……そういうの、嫌いじゃないわよ。 あたしは空いている方の手を大空に突き上げて、 「それじゃあこれより、夏期臨時市内探索を開始します!」 ―― 暑い。 そして鞄の中は涼しい。 それというのもハルヒが冷たい飲み物や保冷材とやらを入れているから。 ……余計なおせっかい。 私はタオル越しにわずかな冷気を感じつつ、鞄の隙間から覗く夏の空を見上げる。 太陽なんて大嫌い。 明るいものは全て無くなってしまえばいい。私の羽で切り裂いてあげるわ。 今は使えないけれど。 「ねぇ水銀燈?」 視界の外から声がする。黙っていられないのかしらこの子は。 「何よ」 「あたしも太陽ってそんなに好きじゃないのよ?」 「嘘おっしゃい」 「あ、バレた?」 ハルヒの苦笑顔が目に浮かぶようだった。 「ま、人それぞれかもね。あんたが太陽嫌いだからって、好きになりなさいよなんてあたしは言わないから」 ハルヒはそれだけ言うと、さっきより機嫌よく歩みを進めたようだった鞄の中の揺れがわずかに大きくなる。 それで自己満足しているのかしら。だとしたら本当に子どもね。 子ども。 ……この子は優しい。 そして、そんな側面を見るほどに、私はめぐを思い出す。 同じ空の下、今も白い病室で横になっている、かよわい少女。 ―― しばらく歩いて、最寄の駅から電車に乗った。 鞄の中から呟くような水銀燈の声がする。 「あなた、どれだけ遠出する気なの」 「そうでもないわよ? 今日くらい自転車使ってもよかったんだけどね。こっちのほうが――」 あたしは半自然的に口をつぐんだ。あぁしまった。 そう思ったのも遅かった。水銀燈に感付かれてしまったらしい。 「いいこと。覚えておきなさい。私は誰かに同情されるのが一番嫌いなのよ。いい? 一・番・嫌い」 本当に賢い人形だ。 その通り。電車を使ったほうが涼しいからあたしはこのルートを選んだのだ。 こんなに綺麗な人形を傷めて平気でいられる人間のほうがどうかしてるってものよ。 顔を上げると、近くにいた主婦っぽいおばさんに不審な目で見られた。まぁ鞄に向けて喋ってたら痛い人扱いもされるか。 あたしは一度だけ、腹話術の真似事のようにして水銀燈に語りかけた。 「すぐに着くから」 この三ヶ月。 主に休日を中心に、わがSOS団は市内の不思議を探してきた。 あたしの期待と裏腹に、これまでのところ成果は上がっていない。 けれどあたしはこれっぽっちも後悔していない。 今までのSOS団での日常に不満が全くないわけでもないけれど、まだまだこの先も色んなことができる。 あたしはそう信じている。 だから今日も集合場所に行く。 臨時の団員と一緒に。 ―― 鞄の入口に切り取られた景色を見上げていた。 どこへ向かうか判然としない不安は、あの青く深い海を思い出させる。 手を伸ばしても決して上がれない。皮肉に陽光が遠くに見えて、どこまでも沈んでいった。あの時……。 お父様はどうして私を助けたのだろう。 どうして私にローザミスティカを与えたのだろう。 未完成の、私に。 「水銀燈。水銀燈!」 ハルヒの声。外気が熱を帯びていることに気がついた。 私はそっと鞄の縁に飛び上がる。見ると、駅の近くらしかった。まばらに人々が往来している。 「なぁにここは?」 「ここがいつものSOS団の集合場所なのよ! 休日は時間までにここに来て、最後の人は罰金を払うわけ」 ハルヒは太陽を二つ増やすような瞳の輝きとともに言った。私は正視しきれずに顔を背ける。 「あなた。どこまでもままごとが好きなのね」 「今日はね水銀燈。特別にあたしが奢ったげる。SOS団臨時団員加入を祝してね!」 聞いちゃいないわ。……自信満々。そのパワーはどこから来ているの? ハルヒは一度、私に目線をよこした。 綺麗な瞳。 大嫌いな瞳。 私は何も言わずに鞄の中に戻る。 ハルヒは「それじゃいざ喫茶店へ!」と言って行進を始めた。 あなたの瞳はよく似ているのよ。 私が永遠に憎み続ける彼女に。 真紅――。 ―― 「マスター! アイスコーヒーと紅茶! あとフルーツケーキ二つっ!」 あたしは胸を張って宣言した。もうすっかりここの人たちとは顔なじみだ。 「ちょっと」 「何、水銀燈?」 「どういうつもりよ」 「どういうつもりって何が?」 「この状態よ!」 水銀燈は立ち上がりかけて、慌てて元の体勢に戻った。 今日はいつものテーブル席ではなく、カウンターの一番隅にあたしは座っていた。 水銀燈を壁際に座らせて。 「大丈夫! いざって時はあたしが誤魔化してあげるって!」 「そういう問題じゃないでしょう!」 立腹しつつも大声を出すわけにはいかない水銀燈はもうこの上ないくらいにチャーミングだったけれど、それを指摘したら今度こそ契約解除されかねないわね。 「おや、それは人形かい?」 マスターがコーヒーと紅茶をカウンターに置きつつ言った。 「そうなんです。とっても珍しい人形で、えーっと名前は……」 「ローゼンメイデン」 思わぬ方向から声がかかって、あたしは背中ごと攣りそうになった。 「ゆ、有希!?」 長門有希。SOS団の無口っ子にして文芸部員。少し変わってるけど、そこがあたしの目を引いた。 「……どうしてここにいるの!?」 あたしが問うと、有希はこちらを向いてわずかに首を傾けて、 「散歩」 「そ……そう」 さんぽ。サンポ。散歩。……あぁ、散歩ね。 何かツッコミを入れるべきところなのに、あたしは別のことを有希に訊いていた。 「有希、どうして知ってるの?」 水銀燈の話では、ローゼンメイデンは世界に七体しかないとても珍しい人形のはずだった。噂にだってそうそうお目にかかれるものじゃないはずなのに。 「昔、本で読んだことがある」 ……どこまで物知りなのだろう、この子は。 ―― 私は気配を感じていた。 すぐ近くにドールがいる。 けれどここから見える場所には何もない。それに、今の私は自由に動くわけにいかない。 誰かしら。 真紅じゃないことだけは解る。何万時間経とうとあの匂いは忘れない。 「っていうか有希、田舎に行ってるんじゃなかったの?」 少女の声が聞こえる。 目の前にいる臨時ミーディアムの存在をようやく思い出した。 「帰ってきた」 さっきからハルヒは友達らしい別の少女と話している。 有希、といったかしら? ハルヒ以上に奇妙な印象を受けるのは、ただ単に口数が少ないから? ハルヒは数分の間有希という少女と話して、やがて相手のほうが帰っていった。 気配が消えた……。 「今のが有希。SOS団の知識の泉なのよ」 ハルヒが自慢の娘を紹介する母親みたいに、喜色満面で告げた。 「あなたに目をつけられたのが運の尽きだったわね、あの子」 「……ほんとに可愛げないわね。もう少し愛想持ったほうがいいわよ。水銀燈」 私は人目が集まっていないことを確認して、一口だけ紅茶を飲んだ。 「76点ね」 するとハルヒは頭をガクッと落として、 「今言ったこと聞いてた?」 彼女、おそらくいずれかのドールと一緒にいた。 一体誰と? ―― 「有希さん?」 「……なに」 「今水銀燈がいたの、気づきました?」 「……」 「気づいてたでしょう。……危ないところだった」 「……」 「あれが涼宮ハルヒさんですか?」 「そう」 「なかなか楽しい人でしたね」 「……?」 「あんな水銀燈は初めて見ました。真紅には……言わないほうがいいのかな」 「……」 「あの、有希さん?」 「なに」 「もう少し……その、愛想、持ったほうがいいような……」 「……?」 「……はぁ」 ―― 「なかなか不思議ってないものよねぇ。三ヶ月粘って釣果ゼロなのが何よりの証拠よね」 あたしはデパートの食品売り場にある試食のコロッケを頬張った。 「こんなところにおかしな何かがあるなんて本気で思ってるの? どれだけおめでたい頭してんのよあなた」 「あのね水銀燈。あたしが思うに、不思議っていうのは普通の人が生活してる場所にこそ存在してるのよ。それで、普通の人には見つけられないの。だから表面上はないことになってるのよ。解る?」 水銀燈は十秒近く返答しなかった。 「……やっぱりおめでたいわよ。あなた」 褒め言葉と受け取っとくわ。 「あら?」 「おや」 書籍コーナーに行くと、古泉くんとばったり出くわした。 「古泉くんじゃない」 「ご無沙汰していました」 古泉くんは慇懃に頭を下げた。高校生らしからぬ礼節のわきまえぶりよね、いつもながら。 「涼宮さん、今日はお一人ですか?」 「え? えぇまぁ……そうね」 古泉くんは手に取っていた新刊ミステリのハードカバーを元に戻して、 「もし退屈しているようでしたら、どうですか? 少しお茶でも」 人好きのする笑みで清涼感を振りまく姿。普通の女の子ならクラリときそうね。 あたしは半瞬迷ったものの、すぐに水銀燈の存在を思い出して首を振った。 「遠慮しておくわ。今日はちょっと用事があるからね」 「それはそれは」 穏健な微笑は先月の孤島で執事役をやってた……新川さんだったかしら。あの人を思い出すわね。 古泉くんは最後まで礼儀正しく振舞ってあたしに手を振った。 ん。何か思ったんだけど忘れちゃったわ。 「ハルヒ。今のはどなた?」 「水銀燈! こんな人の多いところで出てきちゃだめじゃないの!」 あたしが囁くと、水銀燈はそれでも気にせず古泉くんの背を見つめている。さいわいにして人目は集まってないわね。よし。 「どうしたのよ?」 「お父様……」 「え?」 「いいえ、こっちの話よ」 それきり大人しく引っ込んだ。何だったのかしら? お父様? さっぱり解らないわ。 ―― さっきの彼。 お父様を思い出させたのはなぜかしら? 確かになかなかの顔立ちだったけれど、お父様自身とは似ても似つかないわ。 もっと他に、お父様を想起させる何かがあった……。 「ハルヒ」 「今度は何?」 「あれはあなたの彼氏?」 そう言うとハルヒはあからさまに当惑して、それから全力で首を振った。犬みたいよあなた。 「違うからね! あたしは恋愛なんてフザけたものに興味ないの! それにキョ――」 そこまで言ってまた猛烈に首を振った。あんまり回転してると頭が飛んでいくわよ。 「とにかく違うの! 解ったわね! 団長に余計なこと訊いたら罰則を課すわよ!」 キョって何かしら。 「まぁ、私にはどうでもいいことだけど」 本当に賑やかな連中。 けれど、あなたたちがしているのは所詮――、 おままごと。 ……真紅。 あなたは解っているのかしら? アリスゲームは舞台劇じゃないの。 一度始まれば、ただひとつのドールしか残ることは許されない。 なのにあなたは馴れ合いばかり。綺麗ごとばかり。 虫唾が走る。 ―― 「結局何にも見つからなかったわねぇ」 夕方。あたしは自室で団扇をはためかせていた。 「あなた正気なの? 今すぐ行くべきは病院じゃないかしら」 「そうよね。ひとりでに動く人形なんてものがいるはずないし、もしかしたらあたしは真夏の輻射熱に当てられてるのかも」 使い古しのマットみたいにくずおれる。 「水銀燈。不思議ってどこにあるのかしら」 「どうしてそんなに不思議なことにこだわるのよ」 「そのほうが楽しいからよ」 「あなた、今は楽しくないの?」 今……? 「私がいるのに憮然とされたんじゃ心外よ。たまにはその猛獣みたいな威勢を沈めたらどうなの? クールダウンって言えば解るかしら」 クールダウン? 「そう。この際だから言うけれど、昼間っからあなた暑苦しいのよ」 「な、何よ!?」 この茨人形……! 「あーら。図星だもの、うろたえても仕方ないわね」 「…………」 「どうしたのかしらー。お子様に辛辣な提言は堪えちゃった?」 「……そうよね」 「え?」 あたしはすっくと立ち上がる。 「そうよね! 今を楽しまないで何を楽しめって言うのよ。問題は最後に何が残るかなんだわ。結果が出ればそりゃ文句ないけど、何にもならなかった時こそ過程を大切にすべきなのよ!」 水銀燈、いいこと言うじゃないの! 「え……? あなた。私の言ったことの意味本当に解ってるの?」 「もちろんよ! そうね、この夏はまだまだ遊び足りないわ!」 ―― そう言ってハルヒは部屋から出て行った。 何を企むつもりかしら。もしかして私、火炎にガソリンを注いじゃった? 外を見ると、夕陽がようやく家屋の隙間に沈むようだった。 夜になれば、私は少しばかりの安寧を取り戻せる。 壁を隔てて爆発音のような声が轟く。 「あー水銀燈! 紅茶いるー!? つ・い・でだから淹れてあげるけど?」 ついでですって!? あなたのやる気は認めるけれど、紅茶を入れる作法はまだまだよ。 「……」 不意に風が髪を撫でる。 カーテンが朱色と黒の二色で構成された景色を縁取っている。 二日目が終わろうとしている。 束の間の休息。 この短い遑が終われば、私はまたもとの世界にもどっていく。 「水銀燈ー? 聞いてるの? ねぇ!」 「解ったから待ちなさい。それじゃ近所の子ども未満よ。私は全面的に四才未満お断りなの」 「聞こえないわよ! とにかくこっちに来て!」 私は肩をすくめた。 こんなに息の合わないマスターは金輪際お断り。 けれど――、 「今は楽しくないの?」 似合わない自問に、私は答えられたかしら。 「今行くわよ! うるさい子ね!」 そう言っていつもより不自由に、私は宙に浮いた。 あと一日きりのマスターの元へ。 (おわり)
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●じげん 12/31は17時まで 1/1~1/3休業 ●べんてん 12/29~1/4は10時~16時営業 1/1は特製ラーメンのみ 1/5~8休業 ●ひまわり 12/29~1/6休業 ●千代作 12/26~1/6休業 ●がんこ西早稲田 12/29~1/7休業 ●がんこ16代目 12/30~1/4休業 ●味一 ~1/4休業 ●ぼたん 12/31・1/1は夜19時まで営業 ●宗 ~1/3休業 ●武道家 ●二郎 ●一番飯店支店 ●一番飯店本店 ●北狼 ●けいすけ ●中野大勝軒 ●高田馬場大勝軒
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#blognavi 本日から夏期休暇。 ということで、更新できません。 ちょっと小旅行。。。。 カテゴリ [日記] - trackback- 2005年08月11日 00 00 00 #blognavi
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その他の科目 その他の科目(実技科目)は,主要5教科の講義が行われない夏期休講・冬期休講・春季休講期間にまとめて放送されます。 芸術科 芸術科は音楽・美術・書道のうち任意の1科目を学習します。各科目全12回講義があります。 音楽Ⅰ 担当:西村智昭 美術Ⅰ 担当:樋口美佳 書道Ⅰ 担当:浜浦奈々未 家庭科 家庭科では家庭基礎が必修科目です。全30回講義があります。 家庭基礎 担当:黒石麻衣子 保健体育 保健体育では,保健分野と体育理論の講義をします。全30回講義があります。 保健体育 担当:安仁屋仁
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ポーンと幻想入り 動画リンク コメント・レビュー ポーンと幻想入り 何人目の幻想入りか 作者 ひとこと 主人公 動画リンク 新作 一話 コメント・レビュー た、ただいま鋭意執筆中です・・・ 夏期休暇中にはなんとか上がるかと思います -- (なおふぃ) 2008-07-04 21 38 14 645番さん -- (名無しさん) 2008-09-08 03 45 00 名前 コメント すべてのコメントを見る ※この作品のレビューを募集しています。レビューについては、こちらもご覧下さい。
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戻る マジシャン ザ ルイズ 進む マジシャン ザ ルイズ 3章 (39)病魔の進行 朝。あの舞踏会の夜から一週間ほども経過したある日の朝。 変わらぬ朝の変わらぬ目覚め。彼女はいつも通りに自慢の髪の毛の手入れを済ませ、食堂へ向かうべく支度を整えていた。 年の頃は十代の中頃、流れるようなブロンドと、絹のようなきめ細かい肌、顔に残ったそばかすは彼女が少女と淑女の境目にいることを示している。 彼女の名前はモンモランシー・マルガリタ・ラ・フェール・ド・モンモランシ。ちなみに名前と名字がほぼ同じなのは、彼女の家の伝統で、長女はそう名乗ると決められているからである。 季節は本格的に秋へと近づきつつある。 あれほど厳しかった日差しも、今ではやや斜めに差すようになってきている。騒がしかった虫達の合唱も、今では聞き苦しいほどではない。 モンモランシーにはつい先日までの緩やかな時間、学院でお茶をしながら他の沢山の生徒達とともに過ごしていたあの日々が、まるで遠いように感じられて仕方がない。 本来なら、そろそろ学院の夏期休業も終わりに差し掛かって、慌ただしく準備が始まる頃合いである。 しかし、彼女が今寝起きしているのは本来居るはずだった寮の自室ではなく、客人としてアカデミーから与えられている一室である。 あの日、襲撃した機械竜と降り注いだ巨石の雨によって、トリステイン魔法学院は見るも無惨な姿に壊滅した。 人づてに聞いた話だと、跡には瓦礫の山だけが未だ手つかずで残されており、きちんと形の残っている建物は何一つ無いということである。 当然、学院再開の目処は立っていない。 彼女はその事件の際に、ある少女に連れられて学院を脱出して難を逃れ、その後の紆余曲折を経て、今、この部屋に身を置いている。 紆余曲折と一言に片付けるには、あまりに様々な体験をしたのだが、それは彼女が今ここに滞在している、いや、滞在させられていることに深く関わっている。 彼女を始め、あの事件の中核にいた人間は、一人を除いて、皆その身を王都トリスタニアに置いている。 特に、学院関係者達は全員がアカデミーに集められているという状況だ。 様々な理由を提示されたが、要するに自分は知りすぎてしまったということなのだろうと、彼女はそんなふうに理解していた。 一方、トリステインでは今、未曾有の規模の徴兵と貴族の動員が進められている。 近く、浮遊大陸攻撃のためにゲルマニア領への大々的な侵攻作戦がかけられるらしい。 女王陛下がその旨の宣言を正式に発布を行って、男達は貴族から平民に至るまで、気勢をあげて続々と兵士としてトリスタニアへと集ってきている。 彼らが口々に叫ぶところは、『誓約の女王アンリエッタ』。 それが彼らの命を背負っている者の二つ名である。 モンモランシーは部屋に一つだけある窓へと近づいて、厚いカーテンを開けた。 二階に位置するモンモランシーの部屋の窓。そこからは、アカデミーの空き地に集められた士官候補である若きメイジ達の訓練風景が見えた。 「……ふん、何が誓約の女王よ」 モンモランシーは、世間では女王が始祖と契約したとされている事件の、本当の真相を知っている。 その正当な功労者が、誰であったかも知っている。 それでも、彼女はそのことで声を上げたりはしない。 女王という重責、責任、それらついて想像もつかない苦労があるであることは彼女も理解しているし、それに今の状況を女王が望んだわけでないというのも何となく分かっている。 それでも、呟かずにはいられない。 「あんなの、嘘っぱちじゃない」 心からあふれてこぼれた言葉の意味。 別に女王の行いに不満がある訳ではない、ただ純粋に悔しいのだ。 ルイズが目覚めたその日、モンモランシーはアンリエッタが人々から『誓約の女王』と呼ばれていることと、その経緯をかいつまんでルイズに教えた。 そのとき、涙を流して彼女はこう言ったのだ。 『うれしい。私なんかが姫殿下のお役に立てるなんて……こんなうれしいことは、他にないわ』 、と。 そうして、自分のことのようにそのことを喜んでいたルイズを思い出して、モンモランシーは薔薇色のその美しい下唇を噛んだ。 「だったらなんで……あの子を助けてやらないのよ……っ」 そう言ってモンモランシーは、テーブルに置かれている一冊の本を見た。 「ルイズ、どうしたのかしら」 舞踏会の翌朝、前日の分かれ際のルイズの様子が気になったモンモランシーは、とりあえず朝食の場で本人から詳しい事情を聞き出す腹づもりでいた。 「おはよう、モンモランシ」そんな風に声をかけてきた幼なじみ、グラモン家の三男坊ギーシュと食堂に向かった彼女だったが、問題のルイズはその場に一向に姿を見せなかった。 きちんと待ち合わせはしている。ルイズはどちらかというと時間に正確な方である。遅刻をするのは珍しい。 心配してそわそわした様子でルイズの部屋を訪ねると言い出したモンモランシーに、「どうせお腹でも壊したに違いないさ。昨日も変なものを食べたみたいだったしね」とギーシュは軽く言って、その言葉を受け流した。 その幼なじみの物言いに呆れたモンモランシーが、ギーシュをその場に残して一人ルイズの部屋へと向かおうとしたそのとき、食堂の入り口に件のルイズがその姿を見せた。 腰を浮かしていたモンモランシーが待つ席へと、ルイズはゆっくりとした足取りで近づいてくる。 その顔色は、心なしか青い。 そして、テーブルから三歩ほど離れた場所で足を止めると、ルイズは小さく、区切りながら言った。 「ごめん、食事は当分、一人で部屋で取ることにするわ」 その何かが張り詰めたような彼女の様子に、モンモランシーは不審を抱いた。 「ちょ、ちょっと何よ、藪から棒に。別に一人で食べたいっていうならそれで良いけど、理由くらい言いなさいよね」 ルイズはそのモンモランシーの言葉に目をつむり顔を伏せて、絞り出した声で応じた。 囁くように一言。 「……ごめん」 彼女はそうとだけ言うと、モンモランシー達に身を翻してしまった。 「ちょっとっ!?」 とっさにルイズを捕まえようとしたモンモランシーの手が、虚空を掴む。 モンモランシーの引き留める声にも耳を傾けず、ルイズは混み始めた食堂の人混みに紛れてしまった。 「っ!」 直感的に、追いかけなくてはいけないと感じたモンモランシーが席を立って、見えなくなったその背を追いかけようとする。 しかし、そんな彼女の勢いを、横からぬっと突き出された杖が遮った。 「やめたまえ」 いつの間にかそこには、男が立っていた。 その白い髪の毛は燃え立つ炎のイメージ、眼下の奥に潜むその目は色眼鏡によって窺い知れない。年月を刻まれた皺はまるで元からそうであったかのようにぴったりと彼自身の堅牢さと組み合わさって隙がない。 あの日、ルイズに呼ばれ『この世界』へと現れた男。姓は分からない、只名前だけがある男、彼の名はウルザ。 「邪魔しないで頂戴。あたしが何をしようと勝手でしょ。どこのメイジだか使い魔だか知らないけど、あたしの行く手を阻む権利はあなたにないでしょう」 キッと睨んでそう声をかけるモンモランシーに、ウルザは抑揚のない平坦な声で言った。 「……彼女を追いかけたとして、それで君は彼女になんと声をかけるのかね?」 「そ、……」 「彼女は君に何も語ろうとはしないだろう。それは君達を守るため、何の力もないただの学生である君達を巻き込まないために」 「だったら! 無理矢理でも聞き出してやるんだからっ!」 その言葉に、ウルザは出来の悪い生徒を前にした教師のようにゆっくりと首を振った。 彼のその所作にモンモランシーの血がますます上る。 しかし、次の言葉が氷の刃となって、モンモランシーを突き刺した。 「それで、君は彼女に何ができるのかね? 何の力も持たない小娘である君が、虚無の運命を背負った彼女に、どんな手助けができるのだね?」 息が止まる、決定的な宣告。 自分とルイズの間にある溝は深く、広い。 ルイズを捕まえ、彼女から事情を聞き出したとして、それで一体何ができるというのだろう。 伝説でも天才でもない自分に、何ができるというのだろう。 答えは、何も、できない。 ……自分は、無力。 何のことはない、そんな自覚。 現実を突きつけられ、己の無力を目の当たりにしたモンモランシーに、ウルザは更に畳み掛けるように言った。 「彼女は恐ろしく強大なものと、この世界の全てをかけて立ち向かわねばならないさだめにある。そして、彼女の隣に君達の並び立つ場所はない。彼女の苦しみは大きく耐え難い。だが、君達にはそこに立ち入るための資格がない」 唇を噛みしめる。 それは、あえて考えないようにしてきたこと。 『ゼロのルイズ』は『虚無のルイズ』で、自分たちとは比べものにならない尊い存在だという、歴然たる事実。 しかし、それでもモンモランシーは、ルイズの側に駆け出していきたかった。 理性では彼女は既に遠い世界の人だと分かっている。 けれどルイズは命の恩人で、何より彼女は臆病な自分に勇気をくれた、 大切な、友達なのだ。 一瞬だったのかそれとも数分だったのか。 気づいたときには、すぐ側からその声が聞こえた。 「もしも」 その言葉に、心を打ち据えられたモンモランシーはのろのろと、見上げる形でいつの間にかすぐ側まで近づいていた長身の老人の顔を見た。 「それでも君が、彼女の力になりたいと、分不相応の願いを持つというのなら」 ウルザは杖を持たぬ左手をぬっと差し出した。 「この本が助けとなるだろう」 そう言って、ウルザがどこからか差し出した本を目にしたモンモランシーは、突然ぐらりと世界が傾ぐのを感じた。 視線が本へと吸い込まれた。そして、それを見ているだけで彼女の平衡感覚が不確かになっていく。 まるで自分と自分以外の境界が薄れるような、不可思議。 ウルザの手にあるのは皮の装丁をした、鍵の封印が施された、やや大きい一冊の本。 表面には綺麗な字で何事かが書き込まれている。 モンモランシーは、まるで現実感が希薄となったような夢遊の心地で、それを両手で受け取った。 そして渡したウルザは身を屈めて、モンモランシーの手に本を握らせながら、 「きっと彼女も喜ぶだろう」 耳元でそっと優しく囁いたのだった。 『ドミニア異邦』 簡素なそれが、そのとき手渡されたその本のタイトルであった。 その中身は、ウルザが書いた魔法理論研究の解説書であるらしかった。 『らしかった』と言うのは、未だモンモランシーにも、まだその本の大部分を理解するには至っていないからである。 そこに書かれている内容は大きく分けて三つ、『ドミナリア』のウィザードと呼ばれる人々が使う魔法の概要論、『ドミナリア』の魔法と『ハルケギニア』の魔法の比較論、『ハルケギニア』向けにアレンジされた『ドミナリア』魔法の実例。 そのうち彼女が読み終えたのは最初の項目、『ドミナリア』魔法の概要論だけである。 ウルザが生まれたというその世界『ドミナリア』。そこにはモンモランシー達が知る魔法とは似て非なる魔法があり、そしてその土地では魔法を使うもの達をウィザードと呼ぶらしかった。 ウィザード達は、土地からマナと呼ばれる力を引き出して、それを己で精練して、魔法という形に加工して世界に変化をもたらすのだという。 そこに記された土地からマナを引き出すという感覚は、モンモランシーには今ひとつ分からない概念だった。 『ハルケギニア』のメイジは、普通、魔法を使う際には、精神力という自分の力を消費して行使する。 一方ウィザードは、自分の力は使わずに引き出したマナを使って魔法を行使する。 そもそも、根本、力の組成からして違うのである。そんな異界の魔法、異界の知識を一朝一夕、すぐに理解するというのは、一介のメイジであるモンモランシーには少々荷が重いと言えた。 強いて言えば、ウィザードのそれは、周囲の精霊から力を借りるという、先住魔法に近いのかもしれない。 モンモランシーに分かるのはその程度である。 「でも……もしも、ここに書いてある異界の魔法が、本当に使えたら……私だって」 ――ルイズの力になれるかもしれない、とは続けられなかった。 力を手に入れて、特別な存在になって、でもそれだけですぐに人を助けられるようにると思うほど、モンモランシーは思い上がってはいなかった。 確かに、平等な立場にはなれるかもしれない。 しかしそれだけである。 真に、ルイズの抱えた問題に関わろうとするなら、まだ何かが足りない。 モンモランシーにはそう思えて仕方がなかった。 「………あ、」 ふと再び窓へと目線を戻したモンモランシーは、開いた門からこちらへと歩いてくる、マントを着けた数人の人影を確認した。 それを見たモンモランシーの体が雷が落ちたように硬直する。 そして続いて慌てて窓から離れ、本を乱暴にベットに放り投げると扉を勢いよく開いて外へと飛び出した。 そう、彼女が目にした数人の中心にいた、その女性こそは、 『爆発/Explosion』 呪文に応え、爆発が巻き起こる。 ここはアカデミーの一室。地下に用意された攻撃魔法の実験を行うための一面に真っ白な部屋。 その一面にある、何重にも固定化や硬質化が掛けられた壁が、無残にも木っ端微塵に破壊されて、周囲に石の破片をまき散らしていた。 『空想/illusion』 一瞬の後、砕け散った壁が瞬時に元の形に再形成される。 いや、元の形に戻ったように見えた。 『解除/Dispel』 幻影の効果が強制的に解除され、まやかしの壁が消え去って、そこに真実の姿がさらけ出された。 「はぁ……はぁ……」 一連の呪文を唱え終わったルイズは、はずむ息を鎮めるように右手を胸にやる、そして左手が滝のように落ちる汗を払おうと額に伸びた。 ルイズの手には、彼女のサイズに合わせた手甲がはめられており、それがほんのりと薄く光を放っていた。 「その三種の魔法の扱いに関しては、ほぼマスターしたと言って良いだろう」 少し離れた場所で腕組みをして様子を見ていたウルザが、そうルイズに声をかけた。 「……まだいけるわ。どんどん、次の魔法を……」 口では強がっているが、その実情、疲労困憊という様子でそう口にしたルイズを見ながら、ウルザは腕組みを解いて自分の髭を撫でた。 「その籠手の力は、あくまで君の力を補強するものにしか過ぎない」 彼女が今、手につけている籠手は、ウルザが製作したアーティファクトの一つである。 魔力の集中を助け、本来であれば霧散しやすい魔力を余すことなく活用することで、マナの効率を倍加させるというものである。 「過剰な魔力の使用はやはり君の肉体を破壊する。無理は結果に繋がらない。続きはミス・ルイズの体力と精神力が回復してからにしよう」 ウルザのその言葉に、ルイズは何かを言いたげに含みのある表情を浮かべたが、結局はそれを飲み込んでこくりと頷いた。 正直なところ、ルイズは既に『始祖の祈祷書』に記された虚無のスペルについて、その全てを読むことができていた。 しかし、実際にそれを行使することに関しては、ルイズの病の症状を進行させることに繋がるとして、ウルザから厳しく戒められているのである。 加えて、ウルザは普段魔法を使う際には、必ずその籠手を着用することを義務づけていた。 籠手はルイズの体に掛かる負担を最小限に抑え、症状の進行を遅らせることができるとのことである。 兎も角、訓練の時間は終わった。 ルイズはその場に立ち尽くして、足早にその場を立ち去っていくウルザの足音を聞きながら、胸元に下げられた懐中時計の針を見た。 時刻は昼をいくらか過ぎた頃合い。 彼女は思った以上に時間が経過しているのに驚きを覚えつつ、自身もその場を立ち去るべく始祖の祈祷書や風・水のルビーといった貴重品をまとめ始めた。 この後には、彼女にとってとても大切な予定が入っているのである。適うことなら身を清めてから出向きたかった。 それから小一時間ほど。 ルイズは扉の前で、未だ薫る石けんの匂いを吸い込んだ。 そうしてその前で深呼吸一つ。緊張の末にヘマをしないように、入った後の行動を頭で再現しながら、心を落ち着ける。 じっくり三呼吸ほども間を取ってから、ルイズは扉を三度ノックした。 「ルイズ・ド・ラ・ヴァリエール。参りました」 「どうぞ、お入りなさい」 中から涼やかな声が響いた。 「はい」 扉が開かれて、視界が広がった。 正面の理事席に座っていたのは、彼女が心から敬愛する女王陛下であった。 奥に座するアンリエッタは、春の日差しのような穏やかな笑みでルイズを見ている。 彼女の服装はお忍びと言うことを意識したのか、普段よりは幾分か簡素で、華やかさが抑えられたものであったが、それでも事務一辺倒の部屋を華やかな空間に変えてしまうには十分であった。 しかし、そのアンリエッタの姿以上にルイズを驚かせたのは、その前に立ってルイズに背を向けていた、二人の大男を従えた一人の女性の存在である。 例え背中であっても分かる、特徴的な燃えた立つような赤毛、首筋から覗く褐色。 その姿は、見間違えようがない。 「ツェルプストー!?」 そう、そこにいたのは夏期休暇の前に別れ、ゲルマニアへと帰郷したはずの級友であった。 「な、なんであんた、こんなところにいるのよっ!? ゲルマニアに戻ったんじゃなかったの!? それに……その髪、ずいぶんさっぱりしちゃってどうしたのよ!?」 驚きの声をあげるルイズに、キュルケがくるりと振り返った。 にやりと笑ってルイズの方を向いたキュルケの髪は、最後に会ったときに比べて明らかに短い、かつては背中まであったその髪は、今は肩のところで綺麗に切りそろえられていた。 キュルケは以前と変わらぬ動作で後ろ髪を払う動作をすると、笑いを含ませてルイズに言った。 「相変わらずせっかちねぇ。そんなにいっぺんに質問しないで頂戴。それにあんた、今は女王陛下の御前よ? 頭下げなくて良いの?」 「あっ!」 にやにやと笑うキュルケの指摘に、ルイズは今最も重要なことを思い出して、大慌てでその場にひれ伏した。 「ひひひひひ、姫殿下、じゃなかった女王陛下っ! も、申し訳ございませんっ!」 なんということだろうか! いくら驚いたからといって、女王陛下を蔑ろにして良いわけがない! 顔を真っ赤にしてバネ仕掛けの人形のように頭を何度も下げるルイズを見て、アンリエッタはくすくすと笑った。 「良いのですよ、ルイズ。あなたは私のお友達ではありませんか、気を楽にして頂戴」 「はっ、ははっ! きょ、恐縮です」 カチコチに固まってしまったルイズに、アンリエッタは更に続けて言った。 「それにね。あなたに来てもらったのは他でもありません。彼女との再会を喜んでもらおうと思ったからなのです」 ハァ? 流石にこの言葉には、ルイズも間抜けな返事を思わず返してしまったのだった。 第二、第三段階は色彩感覚、温度感覚の変調 ――ウルザ 戻る マジシャン ザ ルイズ 進む
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夏期講習 【概要】 基本的には50分×三コマ×四日。 ハイグレード(HG)講座は50分×四コマ×四日。 どの講座も非常に内容が濃いため、しっかりした予復習をすべきである。 前期の復習を徹底的にこなすべきである事を考えると、多くて一つの期間に一講座がベストと考えられる。そもそも同一期間に二講座はAMとNTならまだしも移動など時間的な厳しさがある(特にお茶の水校舎では受講表交付まで何号館なのか不明なため)。 この上でも、A~H,J,Lの10期間全てで取れば、10講座もとることになるが、最大で7,8講座が良い。無論、0講座でもなんら問題ない。 また、時々講座や講師に期待しすぎる者が見受けられるが、たかが4日で成績が伸びるわけでもないし、期待していたのと現実の落差に失望するのは愚か極まりない。本当に必要な(=今の自分の能力では心配な分野の)講座を良講師で取るのが肝要である。 ましてや、実力不相応に高いレベルの講座を講師やテキスト目当てに「チャレンジ」と称して受講するべきではない。 その講座の前提とする基礎学力がないため、授業のエッセンスが吸収できないばかりか、予習や復習に時間ばかりかかったあげく、ほとんどモノにならないという悲惨な結果になる。 当たり前のことと思うかも知れないが、自分の実力を過大評価している受験生は多いものである。 現在の自分のレベルを謙虚かつ正確に把握するのが受験突破の第一歩である。 やはり朝起きれない人は朝コマに入れておくのが無もしれない。 【講座の種類】 様々な講座が設置されているので、受講生がどんな講座なのかをパンフレットに載っていないようなこともどんどん書いて欲しい。 CORE講座 特定の分野の学習に最適。様々なレベル・分野で講座が設置されており、様々な目的に対応する。執筆する講師以外もたくさん担当する。 オリジナル講座 担当講師がテキストを製作し、担当講師のエッセンスが凝縮したものになる。そのため担当講師と相性がよいのならより効率がよいだろう。 内容がオリジナリティ溢れるものとなりがちである一方、特定の分野に絞っているため、点数には直結しない、というものが多い。 担当する講師は基本的に一人である。 映像講座 同じ講座でもライブに比べ幾ランクか下がる。 見たらわかるが、授業進行に関して中々の悪条件でやっているので、色々おかしい所があるため、取るとしたら普段教わってる慣れている講師のを。(癖などを掴んでいる分、まだ受けやすくなる) さらに、どの講座も使い回しで更新されていないのが欠点(講座の性質上、大学別講座などには別なものもある)→最近は毎年作っている講座も増えている(夏の英文法や英単語特講など。) 録画映像による授業で、巻き戻しなどが可能。コマとコマの間に10分間休憩があるが、とばして連続で受講もできる。 映像授業なので地方校舎でも駿台のトップ講師の授業が受けられるというメリットがある分、数時間モニターと格闘するという特有のデメリットも考慮すべし。 講座別詳細 科目別にページがあるので参照のこと。 受けたものの情報を書いていってください。 ※首都圏校舎で設置されている講座について書いてください。 夏期講習英語 夏期講習数学 夏期講習国語 夏期講習理科 夏期講習社会 夏期講習大学別講座 夏期講習医・薬農獣医系対策講座 【心構え】 講習を取り始めるのは、ちゃんと前期の復習が終わるぐらいからにしないと、前期の復習しないという最悪の状態で夏が終わる可能性が高まる。 講座が満員で取れなくとも、あくまで講習は勉強のサポートであるので独力で頑張れば良い。自学で出来るにこしたことはない。 取った講座は予習から本気で臨み、夏の間にマスターするぐらいでないとダメ。9月にまわしても、当然、忙しい日々で気付いたら出来なかったってことが往々にしてある。 【取る際】 自分の苦手分野、得意分野を正確に把握する。 苦手な分野がなければ、総合的に伸ばす講座が良いが、この場合は無理して取ることはない。前期の復習や問題を解く時間にあてた方がよい。 苦手分野がある場合は、例えば英語の文法、 特に単語など 、自習でまかなえる所を取るのはよく考えてからにすること。例えば、英語の読解や作文は自習で伸ばすのはキツイ所もあるので、得意でも講習で補うのも一つの手。 しっかり講習でやるべきことを考えてから講座選択すること。先に講座案内をみると、特に自習でまかなえるような講座を取りたくなってしまうことがある。 講座のレベルとは、当たり前のことだが、受験生個人のレベルに対して相対的なものである。同じクラスの友達がレベルにあっていてもそれが自分に合うとは限らない。よって取りたいと思う講座が自分に適したレベルであるかどうかは、実際のテキストを閲覧してみて何%くらいの問題が自力で解けそうか、で判定するべきである。 未習領域や極端な苦手領域を扱うものを除いて、ぱっと見でテキストの50%くらいは自力で解けそうな問題(→必ずしも解ける必要はない)が並んでいる講座を取るのが良い場合が多い。結果として予習の段階で自力で解けてしまっても、授業で改めて発見することは多く、この体験が確実に実力を底上げする。よって、実力不相応に難しい問題ばかりをこなすより労少なくしてはるかに得るものが多い。 テキストの30%くらいは自力で解けそうな講座を受講することを「やや難しい講座にチャレンジする」といい、受講する価値のあるのはせいぜいここまで。一見してまったく解けそうもない問題ばかり並んでる講座は、そのテキストに対して自分がどの程度およびでないかすらも分からないので、無理して受講するのは時間の無駄である。 例外として、志望校別の対策講座に関しては今の実力を無視して受講しても構わないと思う。余りのレベルの高さにうちひしがれるのも、受講時点で真剣に合格を考えているならそれはそれで良い薬となる。したがって、ただ、うちひしがれているだけではダメで、自分なりに戦略を立て直すなり、志望校を変更するなり、受講後に前向きなアクションを取ること。 オリジナル講座ばかり取ると、学習範囲が偏りがちになるので注意すること。理系のオリジナル講座の多くは担当講師がいろいろな分野から選び抜いた問題を使って総合的に実力をつけてゆく講座である。よって、(オリジナル講座でなくともその種の講座は)その科目が得意科目である(もしくは、どこが不得意か自覚できていて、かつその数が少ない)ことが受講のための絶対条件と考えて良い。 後は、このお茶飲みwikiの講座紹介や閲覧用のテキストを見て、各自取る講座を決めれば良い。関西地区との共通講座、特に関西作成のテキスト(京大講座や化学など、テキストにKマークが入っている)については 駿台大阪校wiki も参考になる。 なお、パンフのレベル設定は高すぎたり低すぎたりするので、その対策のためにもテキストは見ておいた方がよい。 受けたこと無い講師に関しては他校舎や他クラスの友達に聴くのが一番良い。どうせ、職員に聴いてもいい先生だよと言われるだけ 本科でS教材をで使っている科目(このwikiでのS教材の定義は通期教材参照)なら、大抵の講座はついていけるはず。むしろ,出来ないとその教科はまずい。 参考書を出している講師の場合、当然のことだが、基本的に内容はそちらに書かれていることである。「授業受けた方がいい」、「参考書で自習出来る」など、自分自身を的確に判断して決めること。 超人気講座を取るために 校内生でも、運で決まる番号が悪いと取れない程の人気講座は確かにある。しかし、必ず空きが出るため、根気強く窓口に通えば、その時に、運良く空いていれば取れる。 会費納入日やテキスト発送後、講座の始まる数日前には空きが出ることが多いので狙い目である。 なにも講習会の受付がスタートすると同時に申し込まなくてはいけないわけではない。大学別講座のように明らかに受講することが確定している講座だけを申し込み、残りは夏休みに入ってからそのときの学習状況を見極め、優先順位と時間を見極めて必要に応じて決めるのが一番賢いと思う。一部の人気講座は締め切りになり受講できなくなることもあるかもしれないが、それはそれで縁がなかったものとして諦めるべき。 職員の「はやく講座を決めたほうがいい」とか「もう少し講座数を増やした方がいい」「合格した人は○○講座は取っている」みたいなアドバイスは適当に無視して構わない。もちろん従う必要もない。合格者の受講講座一覧は水増しされていることも
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攻略サイト集 不定期休業連絡用地下通路 ステージ攻略、キャラクターデータなどがあります。
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11/2(火) 11/9(火) 10/16(火) 10/23(火) 祝日のため、お休みにします。 10/30 (火) 秋期休業のため、お休みにします。