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31代目スレ 2010/4/16 これは、昭和33年、わたしが小学1年生のころに撮ったわたしの写真だ。 ここに移っているのは、わたしの家族たちだ。 そしてこれが、わたしのお母さんだ。 これは、戦後の昭和を、その並外れたバイタリティで生き抜いた、バランガ家の物語だ。 ■このスレほぼ五周年記念作品■ ■■バランガ家の歴史■■ ゼフィアお祖父さんが事業に失敗したのは、昭和19年のことだった。 当時祖父が経営していた炭鉱会社で事故が起こり、責任を取らされてのことだった。 それはまあいつものことで大したことではない。 長女のゼラド叔母さんは零戦工場で働いて一家の生活を支えた。 当時、福岡に住んでいた一家のお隣には、クォヴレーさんという人が住んでいたという。 「赤紙が来たんだ」 「えっ」 「軍隊に、行くことになった」 「それは、おめでとうございます」 「めでたいものか」 「生きて、帰ってきてください」 クォブレーさんが戦死したとの報が入ってきたのは、それから半年後のことだった。 そして昭和20年6月19日、福岡大空襲で焼け出された一家は、町外れの小屋住まいを余儀なくされた。 戦争が終わったのは、その約2ヶ月後のことだった。 「先輩せんぱぁい、東京じゃ象ってでっかい生き物の話題で持ちきりだそうですよぉ!」 「ム、そうか。では、博多の子供にも象ば見せてやろうではないか!」 このときゼフィアお祖父さんがタイで買い取った象は80過ぎという高齢で、日本への 航海中にあっけなく老衰で死んでしまった。 「なんということだ!」 「バンコクを出たときには元気だったんですけどねえ」 「それで、象の本体は?」 「丁重に葬りましたけど、海に」 「なにかっ、なにか象を象徴出来る遺品はないのか!」 「この尻尾くらいですかねえ」 「皆の衆! これだ、これが象の尻尾・・・・・・」 「ふざけんなーっ!」 「象はどうした、象はーっ!」 象を楽しみにしていた博多市民の怒りは凄まじく、この日以来ゼフィアお祖父さんは 博多の嫌われ者になってしまった。 そのせいだけというわけではないが、一家は東京に移り住むことになった。 このときの家族構成はゼフィアお祖父さん、長女のゼラド叔母さん、長男のアオラ叔父 さん、次女のマリお母さん、三女のリトゥ叔母さんだった。 395 名前:それも名無しだ[sage] 投稿日:2010/04/16(金) 01 32 42 ID AskO0A1M [2/4] 「先輩せんぱぁい、東京じゃ、深夜喫茶っていうのがバカ流行りしてるんですよ!」 「うむ、ひとつ、やってみるか!」 「お父さん、もういいから、堅実に暮らそ? ね?」 「いいや、もはや一意専心! このゼフィア、必ず再起してみせる!」 ゼフィアお祖父さんの連れ込み喫茶が1年足らずで潰れたのは、いつものことだった。 一家の生活を支えるため、ゼラド叔母さんはダンスクラブでダンサーとして勤めだした。 それが、ゼラド叔母さんとスレイチェル伯父さんとの出会いとなった。 「ダンスで相手の足を踏まないコツは、踏むことを恐れないことである」 「わかりました!」 「あうっ! 本当に踏まれたのは初めてである!」 これを縁にゼラド叔母さんとスレイチェル伯父さんは結婚した。 これを機に、一家の生活は上向きに変わった。 マリお母さんは雑誌社に編集として就職、リトゥ叔母さんは女学校に入学した。 「いいからさっさと原稿を書けよ」 「黙れ、黙れよ!」 大学に合格したアオラ伯父さんが奇妙な行動を取るようになったのも、この頃である。 「ライチラライチララライチ!」 「アオラ! いったいどうしちゃったの!?」 「おれはアインツ・ヴィレアムさんに着いてくって決めたんだぁーっ!」 アオラ伯父さんが加入したのは、後に『ライチ光クラブ』と呼ばれる秘密結社であった。 『ライチ光クラブ』は当時大学生だったアインツ・ヴィレアムが中心となってワカメ業を行い、 わずか四ヶ月で銀座に本社を構えるほどに成長した時代の寵児であった。 当時、敗戦により価値観の崩壊した若者達の中には、このように「ワカメこそがすべて」 とうそぶく者が少なくなかった。 396 名前:それも名無しだ[sage] 投稿日:2010/04/16(金) 01 33 28 ID AskO0A1M [3/4] 「すぐにアオラを脱会させてください!」 「よせよ、姉ちゃん」 「なにいってるの、こんな怪しげなクラブ活動、お姉ちゃん許さないからね!」 ゼラド叔母さんの心配をよそに、アオラ伯父さんはますます『ライチ光クラブ』の活動 にのめり込んでいった。 「ライチラライチララライチ!」 当時、『ライチ光クラブ』は『ライチ』と呼ばれる人型ワカメ兵器を製造し、世の中を ワカメの渦中に叩き込もうとしていた。 「なんとかアオラをあのヘンな会から抜けさせなくちゃ」 「べつに、無理に脱会させることないんじゃないのか?」 「もう大人なんだし」 姉妹の足並みが揃わない中、クォヴレーさんが帰ってきたのはまさに寝耳に水だった。 クォヴレーさんは敗戦の後、長らくシベリアに抑留されていたのであった。 「お帰りになったのですね」 「家族のみんなは元気か」 「うん、アオラはちょっと、おかしなことになってるけど」 「というと」 「なんとか光クラブってところに入っちゃって」 「なんだって」 シベリア抑留によってすっかり反ワカメ主義に洗脳されていたクォヴレーさんにとって は聞き捨てならぬことだったのだろう。すぐさま行ってアオラ伯父さんを連れ戻した。 アインツ・ヴィレアムが逮捕されたのは、それから1ヶ月後のことだった。 397 名前:それも名無しだ[sage] 投稿日:2010/04/16(金) 01 34 26 ID AskO0A1M [4/4] 昭和27年、私が産まれた。 フラフープを発売しようとして失敗したゼフィアお祖父さんは、私の子守り係となった。 スレイチェル伯父さんは事業を広げようとする半ばにして胃ガンにて急逝してしまった。 一家をけ牽引したのは、やはりゼラド叔母さんだった。 マリお母さんは私を産むと同時に専業主婦となり、リトゥ叔母さんも元気に生きた。 そして昭和33年、東京タワーが完成する。 これが、私たち一家の写真である。 ―――――――――――――――――――――――――― ハザリア「こんな具合でどうだろう」 マリ「もの凄く、ダイジェストっぽいな」
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[投稿情報] 2010年08月13日 00 58 00 お名前 木蔭サツキ ■二つ名 蜜蜂幽汝(ダンシングビート) ■○お題1(kiri) 花の名前(花、華でも可)が入った名前 小竹 恋華 ■お題1のふりがな こたけ れんか ■お題1のアピールポイント 竹は60年に一度だけ、花を咲かせるという。 60年に一度の、小さな恋――。 ■○お題2(ふきゅう) 苗字に適当な四字熟語の前半2文字 + 名前に適当な3文字の単語をひらがなにしたもの 「紫電一閃」+「時雨」=紫電 しぐれ ■お題2のふりがな しでん しぐれ ■お題2のアピールポイント 「紫電一閃」の疾走感と「時雨」の気まぐれさ を組み合わせた絶妙なバランス加減。 ■○お題3(やまいち) 名字と名前に共通した漢字一文字以上が入る 愛魔美夜 愛美流 ■お題3のふりがな あまみや えみる ■お題3のアピールポイント 愛と美を強調し、そこに魔と夜を加えること で、甘く狂おしい大人の世界への想像をかき たてている。 さらには最後を流という中性的な一文字で締 めることで、様々な可能性を生み出してい る。 男なのか女なのか、あるいはそのどちらでも ないのか。 全ては読み手の心に委ねられている。
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【検索用 みかんせいしょうしょ 登録タグ 2010年 VOCALOID み 五字熟語P 初音ミク 曲 曲ま】 + 目次 目次 曲紹介 歌詞 コメント 作詞:五字熟語P 作曲:五字熟語P 編曲:五字熟語P 唄:初音ミク 曲紹介 「ボク」はいつまでたっても、生きることに迷って躓いてしまうようです。 曲名:『未完成少女』(みかんせいしょうじょ) 五字熟語P の27作目。 歌詞に関してですが、一人で生きることの強さとか、弱さとか、かな。自分が完成されていると思って過ごしている人はいないんじゃないかな。 皆この曲の「ボク」みたいに躓いたり迷ったりしながら生きていると思います。(作者コメ転載) 歌詞 ねぇ 幾何学模様の心で描く ねぇ その絵には何が足りないのかな? 全て一人で出来ると思ってたけど この気持ちはなんだろう? ふわり。 痛みとか 悲しみとか 全て受け入れて 辛いけど 頑張れる そう思ってたけど ホントはね 気づいてた この強さなんて 偽りで 見せかけの 強さだってことを 世界が終わるような 悲しみに抱かれて 膝を抱えたまま 涙で濡れた顔隠して ねぇ 痛みがボクを壊す前に ねぇ ボクをここからすくい上げて ボクは未完成だから 痛みとか 悲しみとか 今も怖いけど 辛いけど 頑張れる これがボクだから 不完全で 未完成の 心だけれど ありがとう ありがとう ボクになれたよ コメント この曲すっごい好きですっ -- 姫詩 (2010-12-19 14 21 57) 最初のねぇのあとって何て読むの? -- 名無しさん (2010-12-19 14 28 29) ↑「きかがく」だと思いますよ -- 姫詩 (2010-12-19 16 00 18) この曲やばいねwww -- じょい (2010-12-19 17 05 56) 以外にみぢかいな。 -- のんちむ (2010-12-22 11 34 01) いい曲だね。すばらしいとしか言えない! -- 世界 (2011-01-16 11 23 22) 未完成って怖いねww(笑)ww -- あさり (2011-04-18 17 26 09) うわ~…泣いちゃう(;^;) -- ないちゃん (2013-04-04 08 58 58) 名前 コメント コメントを書き込む際の注意 コメント欄は匿名で使用できる性質上、荒れやすいので、 以下の条件に該当するようなコメントは削除されることがあります。 コメントする際は、絶対に目を通してください。 暴力的、または卑猥な表現・差別用語(Wiki利用者に著しく不快感を与えるような表現) 特定の個人・団体の宣伝または批判 (曲紹介ページにおいて)歌詞の独自解釈を展開するコメント、いわゆる“解釈コメ” 長すぎるコメント 『歌ってみた』系動画や、歌い手に関する話題 「カラオケで歌えた」「学校で流れた」などの曲に直接関係しない、本来日記に書くようなコメント カラオケ化、カラオケ配信等の話題 同一人物によると判断される連続・大量コメント Wikiの保守管理は有志によって行われています。 Wikiを気持ちよく利用するためにも、上記の注意事項は守って頂くようにお願いします。
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それでも、参加させられている中には四字熟語の名前を持った者も居るようだった。 紆余曲折、先手必勝、青息吐息、勇気凛々、優柔不断。 どういう選抜条件で選ばれたのかは全く分からないものの、仲間がいるということは少しだけ、一望千里の不安を和らげた。 「あ、そうだ……忘れてた」 四字熟語を見ている内に思い出した、大切なこと。 一望千里の名前が意味する能力―――ルール能力の存在。 彼女の能力は《会場全体を透視できる》もの。 前回は一度しか使用出来なかったが、今回もあの力が使えるのだろうか。 「試してみる価値はある、かも」 前みたいなことになったら嫌だけど、と付け加えて、恐る恐る、一望千里は力を使う。 いきなり会場全体とはいかずに、まずはこのホームセンターだけでも透視してみようと思った。 次の瞬間、本来見えるレベルの視界を遥かに超えた、《一望》が彼女の視界に広がる。 ホームセンターの中を隈無く見渡すことの出来る、やはり便利なルール能力だ。 しかし、幸か不幸か、ホームセンター内に人影が見当たらない。 自分しかここに居ないと分かった途端心細くなってきて、意地でも誰か見つけてやる、と透視の中で人が居ないかどうかを探索する。 ―――程なく、一人の男性を見つけることが出来た。 黒いコートに身を包んでいて、その表情はどこか影を落としたようなそれ。 瞳の暗さが何よりも特徴的で、一望千里はこの人物に少しだけ興味を懐いてしまった。 視線を集中させ、コートの男性の様子をじっと窺う。 皮肉にもそれは、前回のバトルロワイアルで彼女が犯した失敗と同じパターンだった。 暫く見つめていると―――視線を察知したのだろうか。 コートの男性と、目が合った。 唐突に押し寄せる既視感に、ほぼ反射的なそれで一望千里は視界を閉じる。 「ばれ、た……? そんなわけ、ないよね」 だが目が合った瞬間の男性の瞳は、まるで狩人が見せるそれだった。 直前までの虚脱感の塊のような色は一瞬にして失せ、明確な殺気を向けてきたのだ。 彼の瞳にはどこか悲しそうな様子もあった―――悪いひとではないと、思う。 まだばれた訳じゃないなら、もう少しここに居ても大丈夫だよね――と彼女は、支給品の確認に移った。 「何、これ? メロンパン……?」 てっきり物騒な品が出てくるとばかり思っていた一望千里は、不意を突かれたようにきょとんとする。 それは、どこからどう見ても言い逃れ出来ない、確実なメロンパンだった。 コンビニで簡単に買えそうなもの。 これと殺し合いに何の関係があるんだろう。考えて、くすっ、と彼女は笑う。 見た目は普通だし、まさか実は爆弾でした、なんて落ちも今時ないだろう。 ぴりり、と包装を破き、甘い匂いを漂わせているそれを静かに口にする。 体感時間たった数時間の内にこれだけ目まぐるしく価値観を変革されたのだ、疲れて腹も減る。 甘味が口腔を満たし、何ともいえない幸せな気分になる。 はむっ、はむっ―――殺し合いの只中とは思えない暢気な行動だったが、一望千里はこうして支給されたメロンパンを完食した。 そして――――丁度その瞬間だった。 ぱぁん――――なんて軽い音と同時に、放送室の窓に穴が開き、天井を僅かに抉ったのだ。 それが下階からの攻撃であることに気付かない程、一望千里は馬鹿ではなかった。 そして先程の一望で、下階に存在している人間は全て把握した。そう、あの黒いコートの男だけだ。 (嘘……! あの一瞬だけで、私がいるって、分かったの……?) だとすれば只者ではない。 どうやってこの場所にいることまで突き止めたのかは分からないが、逃げなければ不味いだろう。 先程までの幸福だった時間は何処へやら、焦って彼女は一階へ続く階段をかけ降りる。 そこで気付いた。 このホームセンターは、放送室の作りなどが遊び心のある、珍しいそれになっているのだ。 そして――二階と一階の移動手段は、この階段たった一つ。エレベーターすらない。 つまり、頭の良い、たった視線一つから潜伏場所まで割り出した人間なら、ここで待ち構えていることなんて容易である。 一望千里がやっとの思いで一階へと辿り着いたその時には、そこに男の姿があった。 黒いコートを羽織り、どういう原理なのかは知らないが球体に変化した水銀。 息を切らす一望千里の姿を見て驚いたように一瞬目を見開き、男は右手を彼女に差し出した。 「僕は殺し合いに乗っていない。怖がらせてしまったなら謝ろう」 そこで一望千里はやっと、彼は自分を殺すつもりでなかったことに気付くのだった。 どうやら彼女は此度のバトルロワイアル、最初から幸運に愛されているようだ。 ◇ ◇ 「僕は衛宮切嗣という者だ。信じてもらえるかは分からないが、一介の魔術師でもある」 一望千里も十数年と、コートの男――衛宮切嗣に比べれば短いが人生を生きてきた中で、これほどまでに奇抜な自己紹介を聞いたのは初めての経験だった。 二十代後半と見える大人の口から『魔術師』なんて言葉を聞けただけでもしばらくは記憶に残りかねないほどだというのに、自らのことを魔術師と名乗るなんて。 だが只の冗談と断ずれば傍らで跳び跳ねるように波打つ水銀の球体の説明がつかず、つまるところ彼女は今困惑の極みにあった。 「ああ、これは月霊髄液といってね――自立防御と策敵、攻撃まで兼ねる優れものだ。 一望千里――千里ちゃんの居場所を特定した時に使ったのもこれだよ」 この水銀の滴が壁や床を伝い、生体を感知して知らせる、という説明だったが今一実感は湧かない。 しかし彼が一望千里を見つけ出したことも、この月霊髄液の恩恵で説明がつく。 大体、四字熟語のルール能力なんかよりは魔術師の方が信憑性があるのではないか、とも思った。 結論から言って、一望千里は衛宮切嗣を信用することに決めた。 相当な場数を踏んでいるようだったが嘘を吐いているようには見えなかったし、何より嘘を吐く意味がない。 「で、千里ちゃんに聞きたいことは一つ。君の知っている情報を、僕に開示してほしい」 「情報って、言っても。どういうことを話せばいいんですか?」 「君の名前――『一望千里』。名簿にもこう記載されている以上、偽名というわけではないだろう。 だが少しだけ不可解でもある。名簿にある他の――"四字熟語"の名前には、明らかに人名とは思えない名前もある訳だ―――何か知っていたら教えてくれ」 思えば衛宮切嗣は、最初に名簿を一瞥した時から妙だと思っていたのだ。 それこそ『一望千里』ならまだ珍しい名前くらいで片付くものの、『優柔不断』なんてどう考えても人間の名前ではない。何かの組織のコードネームだと納得することにしていたが、折角内の一人に出会うことが出来たのだ。四字熟語の名前を使う意味を知っておきたかった。 が、これには一望千里も少し困ってしまう。 自分がここに来る前に何をさせられていたかを話すこと自体には何の躊躇もないが、他の四字熟語について、彼女は殆ど情報を持ち合わせていないのだ。 まともに関与した参加者も二人だけで、内一人はルール能力しか把握しておらず、どんな人物かも分からない始末。しかもその二人は、このゲームに参加してすらいない。 だが頼られているという事実を見過ごすことは出来ず、分かる範囲のことだけでも話すことにした。 四字熟語を冠した十数名で行う殺し合いの実験のこと。 自分もその実験に参加させられ、そして死亡したこと。 参加者の四字熟語達は皆一様に、四字熟語に関連した《ルール能力》を与えられているということ。 そして自分《一望千里》のルール能力は、会場全体を透視できる、というものであること。 常人なら気が狂ったかと思ってもおかしくないような不可思議な現実を、なるだけ分かりやすいように噛み砕いて話してみる。上手く説明出来たかは分からないが、どうにか伝わったらしい。 「成程、な……これで合点がいったよ。君がどうやって僕を――『あの窓からは見えない位置にいた』僕に視線を送ることが出来たのか、ずっと不思議に思っていたんだ」 「あ、その……ごめんなさい」 「いやいや、謝ることはないさ―――しかし、良い力だ」 切嗣は素直に、一望千里のルール能力を良い力だ、と思った。 無論、彼の仕事柄喉から手が出るほど欲しい力だというのもある。 敵の位置を確認できる目があれば、仕事が大分楽になることは間違いないからだ。 しかし今はそれを抜きで考えて、だ。 バトルロワイアルというゲームの怖いところは、自分以外の参加者の動向が窺えないことにあると切嗣は考察していた。何も分からないことはいずれ恐怖に変わり、人を狂気に駆り立てる。 彼女の目があれば会場全体を把握し、探し人の位置、危険人物だってある程度は確認できるだろう。 一望千里のルール能力は、この殺し合いを打破するにあたりもってこいのそれだった。 これを利用しない手はないだろうな、と切嗣は冷静に分析する。 もっとも、使い潰す訳ではなく、彼女を守りつつ、その力を借りていく、という意味だ。 今、切嗣は一望千里から得た情報を元に、名簿の四字熟語達のルール能力について考察していた。 『紆余曲折』は、恐らくその名の通り何かを《曲げる》力だと推測出来る。 『優柔不断』は、その身が刃物を通さないとか、その辺りだろう。 『青息吐息』は、吐息を利用した能力である線が濃厚か。 『勇気凛々』は―――分からない。保留だ。 こうして当て嵌めていく内、一つの厄介な四字熟語に行き当たった。 「……千里ちゃん。君は、『先手必勝』という四字熟語には出会っているかい?」 「多分、見たことはあったと思います。でも、『見渡した』時だけ、ですけど」 切嗣が推測するに、この先手必勝―――恐らく、四字熟語の中で最も厄介なそれと見えた。 勿論憶測の域に過ぎない上、先手必勝が殺し合いに乗っているかどうかも分からない。 だがしかし、そうであっても様々な可能性を加味して行動するのが、衛宮切嗣だ。 先手必勝のルール能力は不明。ただし確実と思われるのは、《必ず勝利する》要素が含まれる能力であること。これは切嗣のような『狩人』からすると、最悪の部類と言っていい相手だった。 常に作戦を練って準備をし、確かな勝算を以て障害を突破するのが彼らのやり方だ。 しかし、その作戦を無視して《ルール能力》で覆されてしまうのだ――これ以上の最悪があるだろうか。 万一敵になりでもすれば、最悪クラスの難敵となることはもう間違いない。 「良し、大体のことは把握したよ。次は此方の番だが――僕には一つ、秘策がある」 「ひさく?」 首を傾げる一望千里。 わざわざ開示しなくともいい情報かもしれなかったが、一応これから行動するにあたり報せておくことにした。 令呪、サーヴァントで有る限り逃れることの出来ない呪縛。 だがマスターの側からすれば、強大な力を自由にコントロールすることが出来る便利なものである。 「詳しく話すと長くなるけどね。僕は今、最強クラスの実力者の手綱を握っているんだ。 僕が命令すれば、即座に僕の指示に従わざるを得なくなるだろう――これが、鍵だ」 バーサーカーやランサー、そしてかの英雄王までも参加している今回の殺し合い。 普通に立ち回っていては彼らを撃破することなどほぼ不可能だし、立ち向かう時点で無謀とも言える。 ランサーならば下らぬ騎士道などで同じ道を選ぶやもしれないが、バーサーカーに至っては論外だ。 ―――その絶対的なまでの戦力差を覆し得る唯一の可能性が、この令呪である。 伝説の騎士王の在り方を切嗣は認めないし、彼女のやり方では何も救えないと断じることができた。 しかしその実力だけは本物―――聖剣エクスカリバーの解放を以てすれば、彼らにも届くだけの力を持っている。 二画の令呪は即ち、そんな可能性を切嗣の思い通りに動かせることを意味するのだ――それも二度も。 「えっと、その実力者さん、は。こう言っちゃ何ですけど、信頼できるんですか?」 「そこに関しては心配要らないよ。奴は名高き騎士王だからね、騎士道精神とやらに則って戦うだろう」 実際のところ、微妙でもあった。 悪戯に少女の不安を煽らないように口にはしなかったが、あの騎士王には『願い』がある。 祖国の救済という願いを掲げ、それに向かって戦い抜いたのだ。 しかも始末の悪いことに、あのセイバーは聖杯が呪いに侵されていることを知らない。 これは完全に衛宮切嗣の失敗だった。 自らのサーヴァントと交流を断絶して、ひたすら道具として扱ってきた彼は、聖杯を破壊する際に『何も知らない彼女を令呪で強制して』しまったのだ。 最悪、自分の願いを踏みにじった外道として敵視されていても不思議ではない。 しかし、今回の切嗣もまた、彼女の意思を尊重するつもりなどさらさらなかった。 もし殺し合いに乗っていたならば令呪でその意思をねじ曲げる。あくまでサーヴァントは駒でしかない。 (僕は何も変わらず、あれを利用していればいい。そこに余計な感情は必要ない) あくまでも勝利を得るための道具。 衛宮切嗣のサーヴァントに対する認識は何一つ変わってなどいなかった。 「それで、だ。千里ちゃんには一つ、頼みたいことがある」 「何ですか」 「君の《ルール能力》はこの状況を打破するのに非常に有効だ。その力を、僕に貸してほしい」 一望千里という少女は殺し合いの経験者とはいえ、身体も精神も年相応だ。 血生臭い殺し合いにはまだまだ向かないだろう―――しかし、衛宮切嗣の目を引くほどに、その《目》は有能で、出来ることなら力を拝借したいところだった。 当然、断られる可能性だって十分に考慮している。 自分が言っているのは、一望千里という"四字熟語"ではなく"一人の少女"を利用するということだ。 断られても仕方のない話だし、万一断られても深追いはしないことにしよう、と彼は決めていた。 当然『正義の味方』として一望千里は守る。守りながらでも戦う。 慣れているやり方とは随分異なっているものの、これくらいの無茶は問題ではない。 「でも。私の力で、何か出来るんですか?」 「勿論だ。全てを透視する目があれば困っている人も、危険なヤツも、まとめて把握できる。 僕がそれに対処していく。仲間も徐々に増やしていって、最後にはこのバトルロワイアルを破壊する」 不安げに問う一望千里に、確かな言葉で切嗣は返す。 実際のところ、衛宮切嗣もまたこのバトルロワイアルを恐れている節があった。 あの日味わった、誰も救えない苦しみ。地上の煉獄で見た惨劇。 PTSDともまた違うものだが、とにかく今の彼は『誰も救えない』ことを極端に恐れているのだ。 だからこそ、一望千里が欲しい。その力で、正義の味方として多くを救い、このバトルロワイアルを正しい方向に導いて破壊すること。それが彼の願いだった。 「………僕はね。ひとつ、大きな失敗を犯したんだ」 答えを待たずに話始めるのはどう考えてもマナー違反だが、切嗣は口を開いた。 別に一望千里の同情を誘って、自らの主張を受け入れさせようとしているのではなく。ただ、自分がどうして殺し合いの破壊に、救済に執着するのかを誰かに知ってほしかった。 そうすることで自己を啓発しようと、していた。 「かつての僕は正義の味方を目指していた。………そして、破れた。 母親代わりの人を失った日から、僕は――多くを救い少数を切ることに執着してきた」 ナタリア・カミンスキーを撃ち落とした日。 空を飛ぶ死都と化した旅客機を撃墜することで大惨事を防いだ。ただし、母親に等しい存在を失った。 フリーランスの傭兵として、『魔術師殺し』の衛宮として、常に感情を殺してきた。 寂寥の涙には手を差し伸べずにはいられなかったし、歓喜の声には共に喜びを露にした。慟哭の声には心が震え、激情には同調してしまう。 つまるところ、衛宮切嗣はどこまでも人間らしすぎたのだ。 「結果として、僕はたくさんの人を殺したよ。妻と娘を見捨てて、それでも多数を選んだ。 ―――最後に僕が助けられたのはたった一人さ。馬鹿みたいな話だろう? あれだけ全てを捨てて、全てを救うために臨んだ戦いで、救えたのはただ一人」 偶像とはいえ。自分の主義を曲げない為に、妻と娘を破壊した。 あの冬の城に閉じ込められたままの娘のことを、間接的にではあるが見捨てたことになるのだろう。 そんな切嗣に、もう一度与えられた願ってもいないチャンス。 今度こそ間違わず、あの宿敵を殺し―――二度と人々を惑わさぬよう、聖杯を破壊する。 それこそが、衛宮切嗣の願いだった。 「僕はこの世の全ての争いを終結させようとした。それが正しかったのかはもう分からないけどね。正義の味方っていうのは、大人になると名乗るのが難しくなるんだ」 誰もが正しいと認めてくれた願い。 たった一つのハッピーエンドを目指して必死で駆け抜けた。 「だから僕は――今度こそ。今度こそ、救ってみせる」 その言葉だけが、衛宮切嗣のすがることの出来る唯一のものだったのかもしれない。 黒いコートに身を包み、光のない瞳で、それでも正義であろうとする。 どれだけ外道と蔑まれても、正義の虚しさを知っても、心の中からその理想は結局、消えていない。 衛宮士郎に託すまでもなく、彼はまだ正義の味方だった。 「……ひとつ、だけ。衛宮さんは、どうして戦うんですか? あ、えと、こう言うのはあれですけど。一回失敗して、それなのに―――どうして、まだ?」 「ああ、そうだな。結局僕は、正義の味方になりたいんだ。ただ、それだけなんだよ」 苦笑して言う切嗣の姿を、かつての彼しか知らない者が見たなら、またもこう思うだろう。 『あの猟犬が、こんな表情をするわけがない』―――と。 彼の在り方は悲痛でさえあった。 だからこそ、だろうか。少女は一つの決断をする。 「……わかり、ました。私でよければ、衛宮さんに協力します」 それは、彼の理想に感銘を受けたからだったかもしれない。 かつての彼の妻のように。 彼と決別したサーヴァントのように、その理想を正しいと思ったからだったかもしれない。 しかしながら、一望千里にもまた、自らに思うところはあった。 『前回』――四字熟語達の殺し合い実験で、最後に出会った一つの四字熟語から聞いた言葉。 それを受けて、何かしらの実行に移す前に殺されてしまったけれど、まだやり直しは効く筈だ。 いわばこの殺し合いは、衛宮切嗣だけでなく一望千里にとっても、チャンスだった。 「でも、私は戦えませんから。そこには、期待しないでくださいね」 「有り難う。……正直、少し驚いているよ。断られるとばかり思っていたからね」 とはいえ、これで《一望千里》の力を手に入れたことになる。 この力が仇となって顔面を破かれた彼女にとってはトラウマを掘り返すようなものだとは思うが、しかしとりあえず付近の人間達の確認だけでもしておくべきだろう。 切嗣が一望千里にそう頼むと、既にトラウマを乗り越え、彼に協力すると決めた彼女は承諾した。 ルール能力の使用。 それと同時に開けていく視界。 見える。会場全体が手に取るように把握できる―――。 「見えるかい」 「はい。ルール能力は、やっぱり問題なく使えるみたい、です」 「そうか。じゃあ、とりあえずこのホームセンターの外を見てくれ」 勿論、見える。 遮蔽物など彼女の《目》の前には意味を為さず、ただ見透かされるのみだ。 「一番近くにいる人だと、……赤い髪の女のひと。なんか、格好いい感じの」 「殺し合いに乗っているような人間は居るか?」 「いや、いないみたい……です。あ、いや――ちょっと危なそうな人なら」 危なそうな人、というワードに切嗣の眉がぴくっ、と動いた。 人は見かけによらないと言うが、やはり危険そうな人物だとは分かる。 装備、表情、雰囲気。見かけだけで判別する手段など幾らでもあるのだ。 「手には、大きいナイフが2つ……あ、もう少ししたら、眼鏡の女の子とぶつかっちゃう、かも」 「………そうか。とりあえず接触してみよう。もしも話の通じそうな相手ならそのまま同行してもいいし、無理そうならここで叩いておいた方がいいかもしれない」 『魔術師殺し』としての装備は何一つない。 愛銃と魔弾は没収され、変わりに強力な霊装と未知の技術で製作された狙撃銃が与えられている。 切嗣自身が使用できる魔術『固有時制御』もあるにはあるが、あれは反動がなかなか痛い。 万全とは程遠い状態だが、まずは救えるものなら堅実に救っていくことにしよう。 衛宮切嗣は静かに狙撃銃を握り、一望千里の手を引いた。 『月霊髄液』を所持している以上、不意の奇襲には心配要らないだろうが、何しろ急がなければならない。 抱えて移動すれば一番手っ取り早いだろうが、一望千里は年頃の女の子である。 女性経験も皆無なわけではない(ただし少々甘やかしすぎてしまうきらいがあるのだが)彼はそこに最低限の配慮をして、妥協点として手を引くことにするのだった。 無理のない速度で、しかし急がなければ。 冷酷非情の猟犬と呼ばれた男は今、心の底からまだ見ぬ誰かの為に行動していた。 そのひた向きな姿に、黙って手を引かれる少女は静かに微笑むのだった。 【一日目/未明/E-4・ホームセンター】 【衛宮切嗣@Fate/Zero】 [状態]健康 [装備]MSR-001@とある魔術の禁書目録、月霊髄液@Fate/Zero [支給品]基本支給品一式、ランダム支給品0~1 [思考・行動] 基本 一人でも多くを救い、バトルロワイアルを終結させる 1 千里ちゃんと協力する。彼女を守る。 2 『両手にナイフの男』と接触する 3 説得の困難な殺人者は殺すこともやむ無し。 ※六巻『煉獄の炎』、聖杯破壊後からの参加です ※四字熟語バトルロワイアルに関しての大まかな情報を得て、ルール能力について考察しました 【一望千里@非リレーのオリキャラ】 [状態]健康 [装備]なし [支給品]基本支給品一式、ランダム支給品1~3 [思考・行動] 基本 衛宮さんに協力して、元の世界に帰る 1 衛宮さんの理想を応援する。 ※四字熟語バトルロワイアル、死亡後からの参加です
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書籍ライブラリ 日本語1 普遍性と格調 伝統的な表現は、進歩とか個性と云った強迫観念から人を解放し、ユーモアを以って普遍性の豊穣へと導く。 私の国語教室 福田 恒存 昔の文章って、和みを感じませんか。格調高く解り易い文章を書くエッセンス。 全部読む 2006.7.7 明治時代の文筆家の様な、格調高く解り易い文章を書くエッセンスが詰まってゐます。 筆者の福田氏は言語学者で、戦後の「日本語ローマ字化論」を源流とする「表音文字(かな)全面採用論」、完全かな文字化まで当面は使って良い「当用漢字」の制定、そして何よりも伝統的なかな使ひの廃止即ち「現代かな使い」の制定に何よりも反対した人です。 表音文字と表意文字 例えば英語は表音文字であるアルファベットを使ってゐますが、時代に連れて徐々に発音が変わったからと言って其の綴りを発音に合せて修正したりはしない。だから実際の綴りと現在の発音は大分異なる事が多い。皆さんもご存知だと思う。だから読み書きが出来るようになろうと思えば、ある程度の時間をかけて勉強をする必要がある。 「アメリカ人の赤ちゃんは生まれた時から英語が喋れるの、すごいわねー」 なんて冗談がありますが、読み書きに関しては我々同様、一語一語綴りを覚えるのであります。(その御蔭で同音異義語も綴りにすれば一目瞭然に判別できます。) 「此れが敗戦と言ふものか」 ところが我が邦は、戦後のドサクサに紛れて、其れを「子供達の学習の便宜のために」やつて仕舞った。何も其の様な事をしなくても、当時日本の文盲率は世界屈指の低さだった筈である。其れに加へて上記の様々な改変。 そして、我々は古典に親しむ事が出来なくなって仕舞った。何たる愚策か。 文法に疎くてもいい、少々漢字に弱くてもいい。先人たちが気品と拡張のある言葉を使っていたこと、もっと限定すれば、真剣に言葉を使うという事があり得るということが伝わるだけでいい。先人への敬意こそが子供達を育てる。 その結果は如何に 伝統からの隔離は、恒久なるものへの畏怖の念を醸成する大切な機会を奪うことに成ってはゐないか。 更には「読み書き」を厳しく教えると言ふ事が無くなって仕舞った為に、文章を安易に書いて良いと言ふ誤解を敷衍して仕舞った。安易な文章への過信は、話し言葉の次元でも稚拙な意思疎通をもたらしてゐないだらうか。疎通で在る筈のものが単なる奔言となっていないだらうか。謂く「ダルい」「キレた」。 そしてその愚策を推し進めたエネルギーは姿を変え、今は、男女差を無くしましょうと言って思春期の男女を同じ部屋で着替えさせ、「価値観の多様化の為に」育児施設を増やしてまで、家で子供を育てたいという母親達を職場に引っ張り出そうとしている。 かくして、我々は伝統というアイデンテティーを失い、男或いは女、家族としてのアイデンテティーをも失いつつある。 唯物論が招く荒廃は彼岸の出来事ではない。 目次 「現代かなづかい」の不合理 歴史的かなづかひの原理 歴史的かなづかひ習得法 国語音韻の変化 国語音韻の特質 国語問題の背景 詳細 発行|文春文庫(文藝春秋) (2002/03) 引用されている文献 日本近代二百年の構造 (1976年) (講談社現代新書) (謝 世輝 (著),講談社現代新書) 祖国とは国語 藤原 正彦 内容(「BOOK」データベースより) 国家の根幹は、国語教育にかかっている。国語は、論理を育み、情緒を培い、すべての知的活動・教養の支えとなる読書する力を生む。国際派の数学者だからこそ見えてくる国語の重要性。全身全霊で提出する血涙の国家論的教育論「国語教育絶対論」他、ユーモラスな藤原家の知的な風景を軽快に描く「いじわるにも程がある」、出生地満州への老母との感動的な旅を描く「満州再訪記」を収録。 語彙をちゃんとしようと思います。コンパクトな満州物語としても。 全部読む 2007.10 著者は満州生まれ。新田次郎の息子であり数学者。 「国語教育絶対論」 「満州再訪記」収録 語彙をちゃんとしようと思います。 「国語=心の語彙」。言葉が貧困になると言う事は心が貧困になるという事。だから漢字の制限=語彙の制限=心の制限なのであります、という漢字制限反対論。 語彙=心の豊富さ、という意味では2chあたりの皆さんは心が豊かなのかもしれない。 コンパクトな満州物語としても 非常に良くできてます。終戦時、母に手を引かれて満州から命からがらの引き上げ、そして今度は老いた(失礼)母を説き伏せて孫と共に満州を訪ねる旅。数学者だけあって、主観を排すべく体験した事実の描写に徹しています。 詳細 出版社 新潮文庫 (2005/12) ISBN-10 4101248087 ISBN-13 978-4101248080 発売日: 2005/12 文章読本 三島 由紀夫 気品と格調、完成と未完成 全部読む 2006.9.14 完成とは 「デザインに於ては、付け加えるものが何も無くなつた時ではなく、むしろ何も取り去るものが無くなつた時が「完成」である。」アントワーヌ・サンテグジュペリの言葉であります。彼は「星の王子さま」の著者として有名ですが、本来は生粋の飛行機乗り・設計者でありました。 完成への鍛錬 この言葉が成る程と思わせる重みを持つてゐると感じたとすれば、その向かうに見えているのは、試行錯誤の中から「完成」を見出す現場、其の臨場感と真実の確かな手応えで在りましょう。 同じ手応えが本書からも伝わつて来ます。好い文章を生み出す為に、試行錯誤と鍛錬を続ける三島氏。 気品と格調:個性を表現するための普遍性 氏は文章に於いて「気品と格調」を何よりも大切にしてゐると述べてゐますが、最終的に目指したのは、個性的な文章では無く、「何も取り去るものが無い」普遍的な文章であつたのだと思ひます。 言葉は、お互いに共通で在るからこそ成り立ちます。思想も亦同じです。従って個性と意思疎通・伝達は根本の処で相反してゐます。その観点から見ると、三島氏にとつては後者が大切でありました。 周知の様に非常に豊かで在つた氏の個性や思想は、言葉使いで演出して飾り立てる必要など更々無く、むしろ「人々に価値を伝え、共に生きて行きたひ」と云ふ切迫した願いを言葉の普遍性に託す他無かつたのであります。 目次 この文章読本の目的 文章のさまざま 小説の文章 戯曲の文章 評論の文章 翻訳の文章 文章技巧 文章の実際―結語 発行 中公文庫(1995/12) 川端康成・三島由紀夫往復書簡 内容(「BOOK」データベースより) 東大在学中の三島由紀夫は、処女小説集『花ざかりの森』を川端康成に送り、昭和20年3月8日付の川端の礼状から、二人の親交が始まる。文学的野心を率直に認めてきた三島は、川端のノーベル賞受賞を機に文面も儀礼的になり、昭和45年、衝撃的な自決の4ヶ月前に出された永訣の手紙で終止符を打つ…「小生が怖れるのは死ではなくて、死後の家族の名誉です」恐るべき文学者の魂の対話。 そんなものすごい本だとは思いませんが 丁寧な手紙の書き方の勉強にはなります 書籍データ 詳細 文庫 254ページ 出版社 新潮社 (2000/10) ISBN-10 410100126X ISBN-13 978-4101001265 発売日: 2000/10 他ジャンル 三島由紀夫の著書 葉隠入門 携帯字典・四字熟語辞典など 清水書院ほか 侮る無かれ携帯字典。パソコン時代だからこそ。 全部読む 2006.7.7 字典と言ふのは、字を調べる為のもので、簡易な辞書としても使えます。二字成句が主体。説明は簡便、多く携帯サイズと成ってゐるのは其の用途からして当然。私が使ってゐるのは左の写真の 最新版 日用字典 (清水書院)と言ふものです。さすがに得意分野だけあって、使いやすい様に色んな工夫を積み重ねています。亦基本と成る「用字」の頁の他、書き間違い易い熟語一覧、昭和21年制定の「かな書きが望ましい語」(逆に使うと良い)、書簡文・商用文の書き方、西暦年号対応表、季節毎の挨拶文など、日本語のエッセンスがギッシリ凝縮されて約800円。信じられません。 四字熟語の豊穣 四字熟語辞典は何処の会社のものか失念しましたが、何れでも良いので実際に店頭でご覧になって見て下さい。日本の先達は実に含蓄深い言葉を培って来てゐる。これを使わない手は無い。そして何と多くの場合ユーモアを伴っているか。好い事も悪いことも自分だけの身に起こるのでは無いのが解る。其れを智慧を持って解釈する言葉が目の前にある。実に有り難い。感謝の後には、人々の積み重ねに対して尊厳と愛着の念を持つ事確実です。 上級編 同類に「ことわざ辞典」と言ふのも在るのですが、いきなりこっちに行って仕舞ふと、ユーモアよりも冷やかしやら妬みの様な感情も結構表面に出てくる上に、四字熟語の様な推敲の積み重ねによる凝縮感、転じて快活さが不足しているので、 「こんな言葉を使っていたのでは、徒然なるままにさぶらう隠居爺いになってしまう」と思う様なのも多いし、日本の思想及び文学に於ける価値観についても 「どうせ庶民は翻弄されるしかないのさ、諸行無常ケセラセラ、ああ、侘び寂び。」 と云った具合に間違って理解して仕舞ふ事に成ると思ひます。呉々もお買い間違い無きよう(編者の方御免)。 電子辞書 2006.12 電子辞書を買いました。SIIの高校生用です。漢和辞典が入っているのがポイント。いやはや便利です。 こんなのもあります。 [429] Client error `POST https //webservices.amazon.co.jp/paapi5/getitems` resulted in a `429 Too Many Requests` response { __type com.amazon.paapi5#TooManyRequestsException , Errors [{ Code TooManyRequests , Message The request was de (truncated...) 三省堂 慣用句便覧 倉持 保男 (編集), 阪田 雪子 (編集) 内容(「BOOK」データベースより) 日常の言語生活で使用頻度の高い慣用句、4500項目を収録した慣用句便覧。配列は五十音順。 詳細 出版:三省堂 (1998/09) サイズ:150 x 110 ご感想などお寄せ下さい。 お名前 コメント 私の国語教室 祖国とは国語 三島由紀夫文章読本 川端康成・三島由紀夫往復書簡 携帯字典・四字熟語辞典など 慣用句便覧
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■2012-02-28 bookmark_hatena 更新 疇昔 延袤 哽噎 のページを追加。 先週、漢検のWeb合格通知で確認したのですが、 今回の1級試験を無事に合格することができました!(^□^) 得点は実際に合格通知が届くときまでわかりませんが、とても楽しみです。 思えば凖1級合格から1級合格までちょうど1年かかりました。長かったなぁ。 凖1級に合格したその日に、1級の過去問を解いてみた時は僅かに80点しか取れませんでした。 わずか1年で合格までこぎ着けられたのは、本当に漢字漬けの日々だったからだと思います。 とは言う物の、1級対策として学習した時間はそれほど多くないのですが。 時間にして300時間ぐらいでしょうか。平均1日1時間ぐらい。 私の場合、出題範囲が明確になっている熟字訓と四字熟語をとにかく全部覚えるという戦略を採り、 携帯アプリの単語帳ツールを用いて、毎日ちまちまと覚えていました。 それ以外の問題は、Webの「漢検Web練習問題集」というサイトで、 繰り返し問題を解いていたのですが、 こちらは1級用の全問題に対して達成率が4割なので十分に学習しているとは言い難いです(^^; 私的には、以下の3点を重視すれば比較的少ない労力で 1級に合格できるのではないかと思います。 ①四字熟語を完璧に仕上げる。 他のサイトでもよく取り上げられますが、四字熟語は本当に重要です。 配点が200点満点中の30点もありますし、 四字熟語で学習した言葉が、その他の問題で類題として出題されることも多くあります。 また、四字熟語は学んでいて楽しいものですし、学習のモチベーション維持にも大変有効です。 ②少しずつ覚えるのではなく、大量に覚える。 1日10問ずつ確実に覚えるよりも、無理に覚えようとせずに1日100問を解く方がいいです。 とにかく数多くの問題に触れることが大事です。 覚えようとしなくても、解いた問題の25%程度は頭の中に自然に残ります。 忘れてしまった75%についても、繰り返し解いていればすぐに定着します。 私の場合、熟字訓を1日に3000語解いて、一気に500語ぐらいを覚えてしまいました。 ③いつでもどこでも問題に触れられる環境を作る。 私の場合はいつでも携帯の単語帳アプリを愛用していましたが、 問題集を持ち歩いてもいいと思います。 門前の小僧習わぬ経を読む、とはよく言ったもので、 問題にふれることを日常化することで、覚えようとしなくても自然と覚えてしまうのです。 これから1級に挑戦する方々にとって、少しでも参考になれば幸いです。 クイズ解答 前回の鳥名クイズの答えです。 レベル1:孔雀(くじゃく) レベル2:烏(からす) レベル3:啄木鳥(きつつき) レベル4:鸚鵡(おうむ) レベル5:椋鳥(むくどり) レベル6:山原水鶏(やんばるくいな) レベル7:桃花鳥(とき) レベル8:花鶏(あとり) レベル9:珠鶏(ほろほろちょう) レベル10:眉茶
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文字とは 音素または意味を表す図形。 地球ことば文字 音素文字(発音記号) アルファベット IPA国際音声記号 ひらがな カタカナ ルーン文字・・・ゲルマン人がゲルマン諸語の表記に用いた古い文字体系であり、音素文字の一種である。 サンスクリット フォニック文字・・・テイルズオブブレイク 意味文字 ベヌファスの魔法陣メーカー 漢字(発音可) 絵文字🥺 文字を連結させて意味を持たせた文字 発音可熟語(場合によっては発音が変化するものも 九十九(ツクモ)等) ギャル文字 英単語(apple)(発音変化) 発音不可顔文字(^_-)-☆
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英熟語 単語 前置詞 意味 例文 bring about ①(人・事が)を引き起こす。 What brought about your change in attitude ? (どうして態度を変えたのですか) back ①のことを思い出させる②(物)を返す Seeing the couple walking hand in hand brought back memories of his own first love. (そのカップルが手に手をとって歩いているのを見ると、彼は自分の初恋のことを思い出した) out ①を出版する Professor White brought out his first book last year. (ホワイト教授は昨年彼の処女作の本を出版した。) to ①(人)を正気づかせる②(船)を停止させる She said she couldn t bring herself to count on me. (彼女は私に頼る気になることはまずないと言った。) up ①を育てる His uncle brought him up. (彼の叔父さんは彼を育てた。)
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術技:驚弾炸裂 概要 ノリさんの特技で敵全体を文字通り驚かせる。 元ネタ ノリさんが現役の頃、応援団によって外野スタンドに掲げられた横断幕に刻まれた四字熟語。
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