約 236,271 件
https://w.atwiki.jp/fushimi_eroparo/pages/362.html
http //yomi.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1293190574/483-497 「っ!?」 声にならない悲鳴と共に体が跳ねた。……夢……。 携帯電話の時計を見ると、まだ夜が明けるには早い。とても中途半端な時間。 「気持ち悪い…」 不快感の正体は、下着が吸っていた水分。…厭らしい。 こんな中途半端な時間に起きてしまっても仕方無いけれど、今眠ってしまうと 時間通り起きられない気がする。不快感も早く取り除きたい。 まだ寒く暗い室内で手早く着替えを済ませ、明かりを付ける。誰も起きていないわね。 ストーブも付けておいた方がいい。まだ眠っている妹達が寒がって布団から 出てきてくれない、なんて事になったら準備が遅れてしまう。 「喜んでくれるかしら…?」 未だ夢の中であろう、彼の事を想う。一昨日の夜、クローゼットを探っていた母が 渡してくれた振袖。クリーニングから帰ってきたばかりなのかタグがついていて 「彼氏君が喜ぶといいわね?」などとからかってきた為、結局その場では着なかった。 「…大丈夫、大丈夫よ」 そう自分に言い聞かせて身支度を始める。 もう少しで、初詣だ。 [初夢の悪戯] 「起きろ!」 「ごふっ!?」 今の見た?見たよな?よし、お前ら俺に同情しろ。そして羨んだ事を謝れ。 見た目可愛い妹なんていても良い事なんかちっともないからね。 特に、朝っぱらからこんな暴行を加えてくる妹なんてな。 「てめっ、今何時だと思って――」 「6時半!初詣行くんでしょ?さっさと用意して下りて来なさいよね!」 「…あー……」 「返事は”はい”!!!」 「ぐおっ!!」 新年早々なんでこんな暴行祭りなんだろうな。俺なにかしたっけ? 痛む脇腹を押えつつ起き上がる。今日は初詣に行く日、元旦だ。 「うー…さむ……」 部屋を出るとリビングから香ばしい匂いがしている。朝飯はもう出来てるらしい。 早いとこ準備を済ませて、家を出よう。 「初詣?」 「そうよ。行きましょう?」 昨晩の事だ。除夜の鐘をつきに行った後、スカイプで瑠璃と話していると 初詣に行かないかと誘われた。 「そうだなぁ…元旦だもんな。いいぜ」 「…あの子まで連れて来ないでよ?」 「桐乃か?」 「せっかくの元旦デートに、邪魔が入っては困るわ」 「お前…まぁ、そうするか」 友達にそんな事を言うのもどうかと思うが、それもそうだ。どうせなら2人で行きたい。 だがそうも上手くいかないのが、世の中ってヤツなんだ。 「初詣、私も行くから」 「桐乃!?いつからそこに?」 「ちょっと、聞かれていたの?」 「”あの時のコスプレ、なかなか可愛かったぞ”からよ!今会議通話にするからちょっと待ってなさいよね!」 思いっきり前からじゃねぇか……。盗み聞きなんてしやがって。 というよりも、俺の言葉だけで自分が除け者にされると察するのがすげぇ。 「はぁ…全く、鍵でも付けたらどうかしら?」 「早急に取り付けてぇ…」 そうこうしている内に呼び出し音が鳴る。 「で?私も行って良いのよね?」 「…駄目と言っても来るのでしょう?」 「何よ、いやなの?」 こうなってはどうにもならない。頑固さは親父譲り、勝てるわきゃねーだろ? 2人きりで行けないのは残念だが――まぁいいか。桐乃とは色々あったし、年末年始ぐらい仲良くしておきたい。 …ほら、分かるだろ?俺と瑠――黒猫が付き合い始めれば、そりゃあもう色々と…。 「もういいわ。聞かれていたのは此方も同じの様だし…」 「え?誰に聞かれてたの?」 「…下の妹よ」 「妹!?」 こいつ本当に妹って単語が出ると…。 「京介、もう2人きりは無理そうだから妹達も連れて行くことにするわ」 「そうだな、そうしてくれ」 「…ちゃんと守ってよ?」 妹を、だろ?桐乃を止められる自信は無いが、可愛い彼女の頼みなら最大限努力しよう。 ちなみに麻奈実から連絡は無かった。…そうだよ、色々あったんだよ。 大晦日の夜にそんなやり取りがあって、今に至るというわけだ。 「あ、そうだ。明けましておめでと…」 「…おう。今年もよろしくな」 さっきの暴行沙汰が嘘のように、新年の挨拶を交わす。 焼きあがった食パンが皿に乗っていて、まぁ…はやく食べろという事らしい。 親父とお袋はまだ寝ている。が、お袋は早く起こされることになるだろうな。 桐乃が着付けを手伝えと騒いでいるのが聞こえる。 俺も着替えておかねーと。まぁ袴とかは用意して無いんだけどね? 高坂家の長男の扱いは、かなりぞんざいなんだ。 「そんな所に突っ立って何をしている?」 「あ、親父。起きたのか」 かわいそうに。大晦日の昨日も遅くまで仕事に出ていた親父は、桐乃の声に叩き起こされたみたいだ。 それともお袋か?なんだか疲れてそうだな。 「ああ、それより挨拶は無いのか」 「おっと、明けましておめでとうございます」 「うむ。今年も…京介、お前は普段着で行くのか?」 「そりゃ用意が無かったんでな」 「全くお前というヤツは。五更さんとだろう?しっかりしろ」 俺にどうしろと…。いや正直言うと、少しくらいヨソイキな格好で行きたいよ? けど用意が無いもんは仕方が―― 「…仕方が無いな。俺のを貸そう」 「え!?いいって、親父も昼から出かけるだろ?」 「構わん。新年早々、お前がそれではみっともない。俺に恥を掻かせる気か」 なるほど納得だ。一家の長男が普段着で彼女と初詣ってのは、少々いただけない。 まぁ2人じゃないが。だが… 「サイズ合うかな…」 「心配はいらん。多少は合わせる事も出来る」 それなら安心だ。うちの親父は警察官で、例えるならゴリラに似ているくらいだ。 体格もめちゃめちゃ良い。羨ましくないけど。一方の俺は、自分で言うのもなんだが かなり細身な方だ。袴のサイズが合わなそう、なんて心配になるのは当然である。 その後、騒がしく注文を付けまくっている桐乃の声をよそに 俺も親父に手伝ってもらい準備を始める。天気は晴天、良い空だ。 「桐乃のやつ、遅いな」 まだ準備が終わらないのか、桐乃は家から出てこない。 こちとら玄関先で10分くらい待ってるってのに…やっぱ中で待つか。 そう思ってドアノブに手をかけた瞬間、勢い良く扉が開いた。 「っぶね、気をつけろよ」 「あ、あんた待ってたの?」 「お前なぁ…」 ひでぇ…先に行っててよかったのか?日ごろの成果か、反射的にドアを受け止めた 左手の痛みを気にしつつも桐乃の姿を確かめる。 「…何よ?」 「…似合ってるぜ」 全体的に淡い桃色の振袖。細かい模様が美しく栄えている。桐乃らしい。 これで性格が良ければ文句無いんだけどなぁ…。 「げうっ!」 「今失礼な事考えてたでしょ!?」 凄まじく勘の良いヤツである。すかさず突きを繰り出してきやがった。 「チッ…さっさと行くわよ!」 「へいへい…」 時間を見ると8時40分過ぎ。少し急がないと遅れてしまう。 気持ち歩を早めつつ、待ち合わせている神社へと向かう。 「………ありがと…」 「ん?今なんか――」 「ふん!」 「うおっ!?」 早くしないと、着く前にノックアウトされそうだ。 9時ジャスト。俺たちは今近所にある神社にいる。 見当たらない瑠璃と、その妹達を探しているところである。 「やっぱ携帯には出ない?」 「あぁ、おかしいな…」 「あんたの格好見て帰っちゃったんじゃない?「あんな男と…恥ずかしい」って!」 毎度の事恐ろしく似ていた。お前何?瑠璃をインストール出来るの? 似ている分ダメージもでかい。まさかとは思うが…。 「そうね。こんなに近くに居る自分の彼女にも気付かないなんて、恥ずかしいわ」 「おま!居たならなんで――」 「あああんたその格好…!」 「あら、分かりやすく動揺しているわね?」 そりゃ桐乃も動揺するわ。俺全然気付かなかったもん。 すぐ後ろに立っていた瑠璃と…後ろに居るのは2人の妹だな。 そんな事よりも驚いたのは、瑠璃の振袖姿だ。 「夏コミの時といい今日といい、いつもと違う服だと気付いてもらえないのね~?」 「年明けから元気がよろしい事ね。早くナンパ待ちでもしたらどうかしら?このビッチ」 桐乃と話す時はあの調子だが、あの夏の白猫モードとその姿が重なる。 いやー、良いもん見たわ。今年は良い事が続いてくれそうだ。 「おーい、こんなとこで喧嘩すんなって…」 「おねえさま!けんかしちゃだめー!」 ほら見ろ、小さい妹にまで怒られたぞ。………あ。 「あれ?その子達って…」 「…私の妹よ」 「うっそ!?マジ!?」 あちゃー…。予想通り過ぎる反応をしやがった。周りの人がこっち見てるじゃねぇか。 つかお前も危ない誘拐犯みたいな顔すんな!そんなんしてると―― 「近寄らないで!」 言わんこっちゃ無い。見た?瑠璃の動き。まるで子猫を庇う母猫だったよ!気持ちは凄く分かるけど。 確かに、今の桐乃に妹を近づけるのは賢明じゃない。猛獣に生肉を与えるようなもんだ。 生肉(妹)を隠された桐乃は不満をあらわにしている。 「そんなに邪険にしなくても…」 「今のあなたにこの子達を渡すのは賢明ではないわ」 「大丈夫だって!なんもしないから………うへへ」 「お前ほど説得力の無い言い訳をするやつは見たことねぇぞ!」 俺が話に割って入ると、露骨に嫌そうな反応を見せる。このまま瑠璃にくっついててもらうか…。 「あ、おにいさま!あけましておめでとうございます!」 「ん…あぁ、明けましておめでとう」 「なんであんたが普通に接してるの?」 「そりゃあ――」 「この子から見たらお兄さんだもの。ね?」 「はいー!」 少し前こいつの家に行った時、初めて会った瑠璃の家族がこの子だ。 すごい素直そうだろ?世の中にはこんな可愛い妹も居るんだな。 そんな事を考えていると、瑠璃まで不満そうな視線を――ああ、そうだった。 「明けましておめでとう、瑠璃」 「…おめでとう。今年もよろしくお願いするわ」 そこで改めて瑠璃の姿を見た。白い絹をベースに、青と紫の糸で唐草模様の刺繍が入っている。 袖が少し長いのか、妹の手を握っている反対の手は隠れていた。 少々古い印象を受けるが、元々が大和撫子という表現の似合う美人だ。 …今のこいつに迫られたら、抵抗のあったラブホとかあっさり入れちまいそうだな。 「似合ってるな。綺麗だぜ」 「あ、う、ありがとう…」 頬を染めて俯く。もう可愛くて仕方が無い。桐乃や瑠璃の妹達が見ている手前、抱きしめたり 出来ないのは残念だが、ホントに良いもん見れたぜ。 「あ、わかった!」 「ん?何がだ?」 「さっきから何かに似てると思ってたんだけど、雪女よ!妖怪雪女!」 なんちゅう例えをしてくれてんだお前は。そりゃ、長い黒髪に白い着物…手が出ないほど長い袖…。 「ブフッ…」 「なっ、笑わないで頂戴!」 「いやだって……」 確かにコスプレならものすごい完成度である。どこぞの妖怪喫茶とかで働けるんじゃないだろうか? 瑠璃の妹達も「おねえさまがゆきおんなになっちゃった!」「こら、騒ぐと氷付けにされちゃうわよ?」 などと言っている。瑠璃も怒るのをやめて 「そうね…我が氷雪の妖力、たっぷりと味あわせてあげようかしら?」 なんて袖で口元を隠しながら言うもんだから、いよいよ笑いが止まらなくなってくる。 さすがに人が多い場所でやるのは恥ずかしいのか、耳も赤くなってきているが。 ついでに言うと、瑠璃の妹2人も振袖姿なもんで小さい方が「座敷わらし」に見えてきた。 しかしなんだ。せっかく初詣に来たんだし、早くお参りを済ませておみくじといきたい。 そこそこ並んではいるが、俺たちも早く並んでしまった方がいい。 「さて、冗談はその辺にして並んじまおうぜ」 「そうね。…袴も似合うわ」 「お、おう…ありがとな」 「並ぶならさっさと並んでよ!」 「その前に手水舎よ?」 並んでいる間、ちゃっかり下の妹と仲良くなった桐乃をよそに、お賽銭箱の前に立つ。 一応この袴にはポケットと呼ぶべき物がついてはいるが、いまいち利便性に欠けるんだ。 財布を取り出すのに苦労していると、隣に居た瑠璃が口を開いた。 「ねぇ、五円玉持ってる?」 「ちょっと待ってろ。今財布を…」 ようやく取り出した財布の小銭入れを探ると、幸い2枚入っていた。 「ほら、これでいいか?」 「そうね、これは京介が投げて?」 「ん?いいけどなん――」 「いいから早くして頂戴」 良く分からんが、とりあえず五円玉を投げ「あ、ちょっと!」 なんだ?瑠璃に止められた。 「まずは会釈よ?さっきもそうだけど、正しい作法でなさい」 「お、おう…」 手水舎の事もだが、瑠璃は初詣の作法を結構詳しく知っていた。…鳥居くぐる時、礼しなかったな。 今も”2礼2拍手1礼”とやらについて説明されている。去年なんか思いっきり適当だったような…。 「しかしなんで五円玉なんだ?」 「…いいじゃない、別に。早く済ませましょう?」 そんな反応されたら余計気になるじゃんか…。 なんとかお参りを済ませ、妹の世話を焼いているであろう瑠璃を待つ。 どうも引っかかる。さっき五円玉に拘ってたけど、あれってどういう…。 お、戻ってきた。 「済んだか?」 「ええ」 「はいー!」 良い返事だ。桐乃は向こうで上の妹と仲良くなろうとしている。丁度年代的には話しやすいのかもしれない。 あの様子なら心配していた要素も(主に犯罪的な)無さそうだし、大丈夫か。 「おにいさまは、かみさまになにをおねがいしたんですか?」 「ああ。大学に受かりますようにってね」 そう、俺は受験生なんだ。学力と散々相談した結果決めた志望校に合格したい。切実に。 だがそれを聞くと、この子は何やら不満げな顔をし始めた。どうしたんだろう? しきりに瑠璃と俺を見比べている。 「でもおねえさまは、おにいさまとけっこんしたいんじゃ―――」 「ばっ!何を言い出して……!!」 「え!?」 何を思ったかとんでもない事を口走ったぞ。お前一体何を教えたの? そんな疑問を視線にのせ、慌てて妹の口をふさぐ瑠璃に投げかける。 「ち、ちちがうのよっ?」 何が違うってんだ。声が上ずってるじゃねぇか。 「あー、分かったから手を離してやれよ。苦しそうだぞ?」 「そそうねっ、変な事言うんじゃないわよ?」 瑠璃が手を離すと「ぷはあ」と息を吹き返す。隙を見てゆっくり聞き出してやるか。 「もう、くるしいです!」と脹れている子猫が、母猫から何を聞いたのかを。 おっと、忘れるところだった。おみくじおみくじ。 …向こうも結構並んでる。 桐乃も上の妹とコスメがどうのこうの話していて、なんだかおみくじという空気じゃない。 もうちょっとこのまま放って置くか。瑠璃にも聞きたいことがあるしな。 めずらしく下の妹を叱っている瑠璃を宥めつつ、どう切り出すか考えていた時だ。 「あ、桐乃!」 この声は、まさか…。 「あやせ!あけおめー!」 「今年もよろしくね、桐乃…その子は?」 「桐乃ちゃん、明けましておめでとう」 げっ、あやせだ。麻奈実までいる。数ヶ月前までの俺なら嬉しい展開だが、俺にも学習能力くらい あるんだぜ?嫌な予感以外の何も感じられねぇ。早くこの場を離れよう。 「ん?ああ、あそこの雪女の妹よ」 「雪女?…げっ、お兄さん…」 ………。麻奈実をさらっと流して質問に答える桐乃もアレだが、人を見るなり 「げっ」とか言う人もどうかと思うよ?…俺は良いんだよ、防衛本能だ。 「あ、きょうちゃん!」 麻奈実がこちらに気付いて駆け寄ってくる。 「きょうちゃん!明けましておめでとう!」 「おう…。明けましておめ―――」 「あら田村先輩。明けましておめでとうございます」 しまった、こっちにも不安要素が…! 俺たちが付き合い始めた時の一悶着で、瑠璃は麻奈実を以前にも増して 敵視するようになっていた。主にお泊りの件とか、ベッドの下の件が原因で。 麻奈実は麻奈実で「明けましておめでとう。可愛い振袖ねー、袖が少し長くない?」などと 妙な笑顔で言っている。あんなに怖い麻奈実見たこと無ぇぞ…。隣で様子を伺っていた 下の妹はおろおろし始めている。小さいうちからこんなもん見せられてかわいそうに…。 「お姉さん!いいですか?」 「あ、今行くね!」 見ればあやせが手招きしている。ホント仲良くなったよなぁ。 …麻奈実が黒っぽくなったのってあやせの影響じゃないよね? 「おい瑠璃、あんまツンケンすんなよ。妹が怯えてるぞ?」 「…あなたが悪いのよ」 「俺?……あー、悪かったよ」 「分かればいいわ」 敵視してる相手に自分の彼氏が愛想良くしてりゃ、ツンケンしたくなるわけだ。 ”言われなくても察して欲しい”という要望に、少しずつではあるが答えられるように なってきた、と思いたい。まだ分からない事の方が多いんだよ…。 向こうは向こうで楽しくやってるみたいだし、こっちはおみくじを…。 「なぁ、上の妹はあっちに任せておみくじでも引きに行こうぜ?」 「そうね。さっきより空いて来ていそうだし…」 「ことしはだいきちがでるといいですね!」 去年は何が出たんだろうな。黒猫の表情からすると、あまり良い結果じゃなかったらしい。 ちなみにさっきから俺がおみくじを引きたがっていたのは…受験生は何かと不安なんだよ…。 さっそく列に並ぶが、そこはおみくじだ。あまり待たずに順番が回ってきた。 横にある箱の中へ百円玉を3枚入れて引き出しを選び始める。 瑠璃は「ありがとう」と言いながら、妹が引き出しを選べるように抱き上げている。 そういえば、瑠璃は今年で17歳だな…。よし、17番の引き出しにしよう。 「あら、もう決めたの?」 「あんま悩んでも仕方ないからな」 「それで?」 「末吉だ…」 おっかしいなぁ……良いのが出てくれると思ってたんだが…。 「わぁ!だいきちー!」 ちょっと落ち込んでいると、隣で瑠璃の妹が大吉を引き当てたようだ。 …別に羨ましくなんかないぞ?どうせ運試しだもんな。 続いて瑠璃も引き出しを開ける。 「おねえさまは?」 「………」 「ことしもだいきょうですか…」 無言で紙を妹に差し出す瑠璃の後姿に思わず同情する。今年もって事は去年も大凶だったのか…。 大凶を2年連続で引くなんてある意味すげぇ。 「ま、まぁほら、今年は俺が幸せにしてやるって」 とりあえず声をかけてみたものの反応が無い。結構恥ずかしかったんだが…。 と思っていたら、小声で「…っふ……やはり千葉の堕天聖たる私に神も…」とかなんとか言っている。 そこまで派手に落ち込んでいるわけじゃ無いのはいいが、その子の前でそれはやめろよ…。 そんな俺たちの様子を見ていた瑠璃の妹が、突然両手を広げて 「おねえさまとおにいさまにもしあわせ!」 なんて言うもんだから、さすがの瑠璃もそれには反応して「ありがとう…」と頭を撫でている。 そうだ、この子は「座敷わらし」だもんな。いるだけで幸せにしてくれそうだ。 さて、木の枝に結びつけるとするか。その2度目の大凶を。
https://w.atwiki.jp/koni355/pages/84.html
木内 晶子 1981年9月2日 現在 30歳 ★特徴 可愛らしい顔の女優さんです。 ◎主な出演作 テレビドラマ PU-PU-PU-(1998年10月9日 - 12月18日、TBS) - 山口まひる 役 ケイゾク/特別篇(1999年12月、TBS) - 高成美咲 役 ウエディングプランナー SWEETデリバリー(2002年4月 - 6月、フジテレビ) - 名波なな 役 恋愛偏差値 第三章(2002年8月 - 9月、フジテレビ) - 伊東恭子 役 あなたの人生お運びします! 第4話(5月1日)・最終話(2003年4月 - 6月、TBS) - 有吉加奈 役 月曜ドラマシリーズ「盲導犬クイールの一生」 最終話(2003年6月 - 7月、NHK) - 沢木亜弓 役 朝の連続テレビ小説「てるてる家族」(2003年9月 - 2004年3月、NHK) - 立川麻子 役 めだか(2004年10月 - 12月、フジテレビ) - 川嶋多英 役 恋する日曜日「東京タワー」(2005年、BS-i) - 由梨 役 金曜ナイトドラマ(テレビ朝日) 「着信アリ」(2005年10月14日 - 12月16日) - 岡野美里 役 「アンナさんのおまめ」 第4話(2006年11月3日) - 月灯ほのか 役 「打撃天使ルリ」(2008年7月25日 - 9月5日) - 水上礼奈 役 金曜ドラマ「夜王〜YAOH〜」 第8話(2006年3月3日、TBS) - 遠山祥子 役 美しい罠(2006年7月3日 - 9月29日、東海テレビ) - 岸野澪 役 愛の劇場「砂時計」(2007年4月20日 - 6月1日、TBS) - 月島椎香 役 鬼嫁日記 いい湯だな 第3話(2007年5月1日、関西テレビ) - 圭子 役 Mother(2010年6月2日、日本テレビ) ラストマネー -愛の値段-(2011年9月13日- 2011年10月25日、NHK) - 水谷 香里 役 ABC創立60周年記念スペシャルドラマ「境遇」(2011年12月3日、朝日放送) - 高松ひとみ 役 映画 踊る大捜査線シリーズ(東宝) 「踊る大捜査線 THE MOVIE」(1998年、監督:本広克行) - ウエイトレス 役 「容疑者 室井慎次」(2005年、監督:君塚良一) - 桜井杏子 役 「めおん」第二話(2010年4月公開、BOBOS、監督:野村精司) - 主演・尚子 役
https://w.atwiki.jp/fushimi_eroparo/pages/257.html
http //yomi.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1288544881/521-524 あたし、高坂桐乃は今時流行りの読モや携帯小説家もやってるイケてる女子中学生で自慢だけど自分の事を可愛いとも思ってる。 学校では勉強も県内で上位3位以内の秀才だし部活の陸上部でも全国大会出場クラスのパーフェクトな女の子。 だけど、そんな完全無欠の美少女のあたしにも秘密がある。それは可愛い女の子の出るアニメやエロゲが大好きだという事。 とは言っても、最近は兄貴やオタ友の黒猫と沙織達には趣味の話をする様にもなったけれどまだ隠している極秘事項がある。 それは、あたしが勉強も部活もトップクラスで仕事もエロゲも全力で取り組んでいる完璧超人で、その力の源であるミラクルパワーに関する事。 出版に関わった担当編集さんが言っていたけど、一日3時間睡眠にすれば6時間睡眠の人と比べて起きている時間が1週間で21時間。一週間が約一日長い!これをナチュラルにこなしてるのがこのあたし高坂桐乃である。 普通だったら、寝不足は乙女のお肌の天敵だからご法度なんだけど。あたしは特殊なエネルギーを吸収する事でこれを完全に克服した。 それこそが、兄貴分というビタミンだ。兄貴分と言っても弟分の対となる方の兄貴分では無く、妹には必須アミノ酸くらい大切な栄養素なの。 どうやってそれを吸収するのかと言うと、兄貴とスキンシップ(ベタベタするとか恥ずかしいからいつも蹴ったりしちゃうの)やフレグランスによる鼻孔から摂取(パンツの匂いとか最高ね!)等の方法を取る。 この兄貴分の重要性は、海外留学の際に兄貴分不足で欠乏症に掛かる等その必要性は疑いようがない。 そう、だからこの行為はあたしがあたしである為に必要不可欠な自然な行動。けど、兄貴だけには絶対に知られてはいけない極秘ミッションなのだ。 そして今日も、兄貴が風呂に入っている間に兄貴のパンツ略してアニパンをゲットし速やかに兄貴分を吸収しなければならない。 兄貴の入浴時間は約15分、と言うかもっとしっかり洗いなさいよねあたしなら肌のケア含めて毎日45分は入浴に費やすと言うのに。 でも、全部の匂いが消えちゃうとベッドの匂いが薄くなっちゃうから余り綺麗好きになるのも考えものかもね。 あっと、こんな事考えてる間に無駄に時間を浪費してしまった。この短い兄貴の入浴時間は一分一秒も無駄に出来ないと言うのに! 「兄貴のパンツ……くんかくんか……今日も臭くてこのスメルが堪んない。くんかくんかくんか」 このくんかタイムが一日のうちであたしを一番無防備にさせる。うちのお風呂はトイレとは別の位置にあるから兄貴が風呂に入っている間にトイレに行こうとした両親に出くわす心配が無い、だから今まで安全にこの至福の時間に浸ってこれた。 「くんかくんか、アニパンの匂い嗅いでたらえっちな気分になって来ちゃった。もう、匂いで妹を妊娠気ぃ?この変態兄貴ぃ」 あたしは、兄貴のパンツを右手で鼻に宛てがい、左手でミニスカートをまくり上げショーツの上から下腹部を撫でた。 アニパンの匂いを嗅ぎながら女の子の大事な部分を撫でると脳裏に電流が流れる様な快感が頭の中に広がる。 「ひゃふ、あぁぁん」 急激に満たされた兄貴分であたしは立っている事もままならずにその場にへたり込んだ。 「あぁ、あたしの中を兄貴分が満たされていく、頭の中空っぽで馬鹿になっちゃううう」 いつもならこれだけで満足出来たのだが、今日発売した新作エロゲ『妹と洗脳とチュウしよー』を徹夜でクリアするには更に兄貴分を吸収して兄貴分満タンのアニマックスにならなくては。 そこであたしは思いついた、アニパンを嗅ぐだけでこんなに興奮するならこのアニパンを口に含んで経口投与したらどれだけの効果が得られるか。 ただ、これには問題がある。兄貴のパンツを嗅ぐだけならまだマーキング程度だけど、兄貴のおちんちが触れていたパンツを口に含んだら間接フェラになってしまう。 それを考えると余計に興奮し下着越しに撫でているだけなのにショーツが妹汁で濡れてグッショリしてしまう程だ、これはもう試さずにはいられない。 「パンツで間接フェラさせるなんて兄貴ってば超変態!いえ、スーパード変態ね。でも、良いよあたしも変態妹だからお互い様だね。あ、兄貴のパンツ頂きます。はむ」 それをしゃぶった瞬間に鼻孔を擽る兄貴臭と共に独特の酸味と塩味の味覚が口全体に広がった。 「これが兄貴のおちんぽの味……おいひい……しゃぶしゃぶ……おいひすびてしゃぶ中になっちゃううう」 想像以上の快感だった、これはヤバい。兄貴に口と鼻を犯される感覚と、兄貴に無断で間接フェラをしているこの背徳感があたしを苛む。 「むしゃむしゃ、ふーふーー。あへへ、もうダメこのままイっちゃいそう」 淫靡な味と匂いで感覚が麻痺していたあたしは声をかけられるまで気付かなかったが、あたしがこの痴態を晒している瞬間に兄貴が風呂から上がってしまっていた。 「お、お前……何してやがんのこんな所で……」 兄貴のスイートボイスであたしのメインメモリーが急激に冷却される。 「うへ?」 兄貴のパンツを口に含んでいる所為で、間抜けな声を出してしまった。 風呂に入っていたはずの兄貴が既に風呂から出ていて、この場に居るはずが無いあたしを見つめて硬直し怪訝な顔をしている。 そして、風呂上りの兄貴は部活で鍛えたりしてない割には筋肉が発達し所々角張った美しいフォルムを惜しげもなく晒していて当然全裸だった。 「あ、あ、あんたなんてもの見せてくれちゃってるのよ!」 溢れでるヨダレと兄貴分が一緒になった液体を飲み込みながら咄嗟にそう言うの精一杯だった。 「うおっ、すまん!」 兄貴は慌てて両手で股間を隠す。その様子が妹に興奮して股間を押さえてるみたいで妙に可愛らしく思えた。 「て、て言うかお前何口に咥えてんだよ?」 股間をガードしながら私を見つめていた兄貴が私の口に挟まれても入り切らずに口からはみ出している兄貴のパンツに気づいてしまった。 「はっ、はむはむしゃむしゃ」 いきなり指摘され混乱したあたしはパンツを口の中に隠すという突飛な選択をしてしまった。 「おい、何食べようとしてんだよ!それ食いもんじゃないだろう!?」 兄貴はあたしが無理やり口に押し込もうとしていた物を引っ張って奪おうとする。 兄貴が両手を使って座っているあたしから無理やり奪おうとするので丁度あたしの目と鼻の先に兄貴の勃起チンポが出現する。 急に現れたマゼラン級の一物に目を奪われてつぃ口元が緩んでしまい、唾液と兄貴分が混じり合った兄妹合体アニパンツが奪われてしまった。 それにしても妹がオナってるのを見て勃起するなんて我が兄ながら変態シスコン野郎である。あやせに見つかったら抹殺されちゃうよ? 「うお!見覚えがあると思ったらやっぱり俺のトランクスじゃねーか!唾液でべとべとな上に噛んだ所為でボロボロになってるし!」 奪われてしまったアニパンを恨めしく思うと共に、完全に言い逃れ出来ないこの状況にあたしは絶望した。人生オワタ\(^o^)/ 「何してたかは怖すぎるから敢えて聞かねえけど、どうしてくれんのこれ?」 兄貴は急いでタオルを腰に巻くと眉間にシワを寄せこめかみをピクピクさせながらあたしに詰問して来た。 まさか、責任を取って犯させろとか言う気なの?そんな展開を妄想したら股間から妹汁が流れだして止まらなくなるんだけど。 「聞いてんのかよ、弁償しろよ!俺のパンツと共に汚された俺の純情をよ!」 近親相姦バッチこいのあたしだが、流石にこの一線を越えてしまったら今までの生活が崩壊しかねない。 ここは、何とかして乗り切られねば……。 「五月蝿いわね、男が純情とかキモいんですけどー。どんだけパンツが大事なのよ。仕方ないからこれあげる」 あたしは閃いた打開策を直ぐ様実行に移し、立ち上がってスカートの左右両端の裾から手を差し込みショーツに手を掛け一気にずり下げた。 片足ずつパンツを脱いでから両手に持って人差し指と親指で開いて丁度妹汁で湿っている面を相手の正面に向け差し出した。 「これ、あんたのパンツなんかと比べ物にならないくらい高いあたしのパンツなんだから。これで文句無いでしょ!」 この場を乗り切る為にこんな事をしてしまったが、あたしのパンツで兄貴がオナったりしたらどうしよう。その妄想だけでご飯3杯は行けるんですけど! 「そんなもんいるかよ!変態じゃあるまいし!」 だが、兄貴にはこのショーツの価値も分からないのか文句を言ってきた。ブルセラショップに売ったら1万は下らないあたしのパンツに謝りなさいよね! しかもパンツ愛好家を変態呼ばわりし出した、それじゃまるでこのあたしが変態みたいじゃないか。 「馬鹿!もう知らない!」 あたしは恥ずかしさと怒りで頭に血が登って兄貴に自分のパンツを投げつけて勢い良く脱衣所から駆け出した。パンツをはいてない為にやたらにお尻がスースーしてちょっと気持よかった。 その夜は新作エロゲを放置して兄貴の生おちんぽを思い出して何回もイってしまった。 おわり
https://w.atwiki.jp/ankopoemgee/pages/36.html
【01-10】【11-20】【21】【22】【23】【24】【25】【26】【27】【28】【29】【30】【31-40】【41-50】【51-60】【61-70】【71-80】【81-90】【91-100】 元スレ:http //yuzuru.2ch.net/test/read.cgi/anichara2/1299786236/ ※時期的に、3.11の地震ネタが含まれているポエムもあるので不快だと思う人は閲覧注意のこと。 396 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2011/03/11(金) 15 20 13.11 ID cfjajs9o0 414 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2011/03/11(金) 15 43 44.36 ID l8PUkUYqO 441 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2011/03/11(金) 16 04 47.59 ID m45h/oA70 455 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2011/03/11(金) 16 31 55.52 ID m45h/oA70 754 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2011/03/12(土) 00 02 21.49 ID jJwMp88T0 900 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2011/03/12(土) 11 42 26.05 ID qXiI1aO/0 396 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2011/03/11(金) 15 20 13.11 ID cfjajs9o0 僕は強い地震を感じてあんこちゃんと一緒に机のしたに非難したの! そしてそのまままn とか言ってる場合じゃねえ コメント 414 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2011/03/11(金) 15 43 44.36 ID l8PUkUYqO 杏子「うわっ地震だぞ!」 俺「大丈夫だよ杏子大丈夫」ギシギシ 杏子「ちょっわっ!」 俺「大丈夫」杏子ちゃんを抱きしめる 杏子「チョーコェェ…」フルフル 俺「大丈夫大丈夫」 杏子「俺ぇ…」 俺「杏子ちゃん愛してるよ」 杏子「そ…そんなこと今言うんじゃキャうっ!」 俺「杏子ちゃん愛してるよ」 杏子「俺ぇ…俺ぇ…」 コメント 441 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2011/03/11(金) 16 04 47.59 ID m45h/oA70 杏子ちゃんが隣で震えながらうまい棒食ってる 気丈に振舞っているようだがやはり怖いようだ、涙目である 僕は奮える彼女の身体を抱きしめ耳元で囁くのであった 「安心して 絶対守るから」 「フン、馬鹿じゃん///」 杏子ちゃんはうまい棒を握り締め僕の胸元に顔をなすりつける。言ってる事と行動が伴ってないぜ・・・ 僕の胸元は彼女の涙で濡れていた 「僕はこれからどんな困難が待っていようと杏子ちゃんを護る」 そう心に刻み付けたのだった コメント 455 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2011/03/11(金) 16 31 55.52 ID m45h/oA70 心に刻み付けただけでは意味がない、実行せねば何の意味を持たぬのだ 今すべき事を考えろ そう、今すべき事はここにいる杏子ちゃんをリラックスさせる事だ こういう時だからこそ平常心が必要となるのだ 震える杏子ちゃんに話しかける 「怖いかい?」 「怖かねーよ こっちは魔女と闘ってんだぞ!」 「じゃあなんで震えているんだい?」 「・・・」 「こういう時は素直に泣いていいんだよ いつも強がる必要なんてないのさ」 「・・・」 「君は強い、ベテランの魔法少女だしね」 「あたりめーじゃん・・・」 「でも同時に一人の女の子でもある だから誰かに頼ってもいいんんだよ、泣いてもいいんだよ」 「ばっかみてー・・・・・・でも・・・ありがと///」 こんな意味のなさそうな会話だがこれで彼女をリラックスさせられたなら僕は本望だ 「さて地震がおさまったら今度、焼肉でも食べにいくか」 「おめーの奢りなっ!」 彼女の顔は向日葵のように美しく愛らしかった コメント 754 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2011/03/12(土) 00 02 21.49 ID jJwMp88T0 あんこちゃんと一緒に10話を観たい、。9話で杏子が居なくなってお互い落ち込んだけど10話を観たい。 僕達は、杏子はもう出ないだろうと思いながら見ていたの、だから、出てきた時についお互いの顔を見ちゃった。 杏子は其処でも戦っていて、そして撃たれてしまった。僕とあんこちゃんは言葉も出なかった。 けど、見て居るうちに思いは伝わっていく。杏子ちゃん以外の少女達の思いが伝わっていくの。 それで、OPが流れるの。みんなが映ってるの…滲んだ画面に僕たちの顔も映りこんでいく… 終わってから、暗い顔をしたあんこちゃんは『杏子ちゃんたちは生き残れるよね?』って僕に訊くの。僕は「うん」って答える。 そのれから、もっと暗い顔をして『あのワルプルギスの夜って…街の人達はどうなったのかな?』って俯きながら訊かれるの。 僕は答えられなかった。だから、今日は抱きしめられない。ごめんねあんこちゃん。 コメント 900 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2011/03/12(土) 11 42 26.05 ID qXiI1aO/0 あんこちゃんとポッキーゲームをやりたい 「なんだよ、私の方チョコ付いてないじゃんかよ……」 と照れながら言うあんこちゃんに、既に口をつけたポッキーの先を差し出したい そして「バカじゃねーの」と毒づきながらも咥えてくれるあんこちゃんが可愛い コメント
https://w.atwiki.jp/keroro00innovator/pages/567.html
俺妹コンプ+! 俺妹コンプ+! 発売日 2011年12月7日 レーベル アニプレックス デイリー最高順位 1位(2011年12月7日) 週間最高順位 1位(2011年12月13日) 月間最高順位 7位(2011年12月) 年間最高順位 64位(2011年) 初動売上 9392 累計売上 14159 週間1位 収録内容 曲名 アーティスト タイアップ 視聴 1 irony -TV Mix- ClariS 俺の妹がこんなに可愛いわけがない OP 2 妹プリ~ズ! 高坂桐乃(竹達彩奈) 俺の妹がこんなに可愛いわけがない ED 3 Shine! 高坂桐乃(竹達彩奈) 4 ほらいずむ 高坂桐乃(竹達彩奈) 5 白いココロ 新垣あやせ(早見沙織) 6 オレンジ 高坂桐乃(竹達彩奈) 7 マエガミ☆ 田村麻奈実(佐藤聡美) 8 Masquerade ! 黒猫(花澤香菜) 9 カメレオンドーター 沙織・バジーナ(生天目仁美) 10 好きなんだもん! 高坂桐乃(竹達彩奈) 11 いいえ、トムは妹に対して性的な興奮を覚えています 来栖加奈子(田村ゆかり) 12 アキハバラ☆だんす☆なう!! 高坂桐乃(竹達彩奈) 黒猫(花澤香菜) 沙織・バジーナ(生天目仁美) 13 ただいま。 高坂桐乃(竹達彩奈) 14 READY 高坂桐乃(竹達彩奈) 15 †命短し恋せよ乙女† 黒猫(花澤香菜) 16 贖罪のセレナーデ 高坂京介(中村悠一) 黒猫(花澤香菜) 17 keep on runnin 高坂桐乃(竹達彩奈) 18 SECRET×2 高坂桐乃(竹達彩奈) 19 めてお☆いんぱくと メルル(田村ゆかり) 星くず☆うぃっちメルル OP ランキング 週 月日 順位 変動 週/月間枚数 累計枚数 1 12/13 1 新 9392 9392 2 12/20 5 ↓ 2011 11403 3 12/27 ↓ 1131 12534 4 12/1/6 676 13210 2011年12月 7 新 13210 13210 5 1/10 570 13780 6 1/17 379 14159 関連CD 俺妹。コンプ+! irony 化物語 音楽全集 Songs&Soundtracks
https://w.atwiki.jp/vip_oreimo/pages/575.html
364 : ◆36m41V4qpU [sage]:2012/03/31(土) 00 54 39.79 ID ieKxmdcF0 "I ve fallen in Love with Lovely my holy-fallen Angel" 付き合い初めて、数ヶ月 本当に一歩間違えると即Game overなトラップをやり過ごし、耐え難き暴言、 暴力、虐待を何とか堪え忍んだ。 俺の彼女の名前は新垣あやせ、俺が大学生になった時、 同時にあやせが高校生になった時、俺たちは付き合う事になった。 あやせに429回+α"ぶち殺しますよ"と言われ 23回+α"死んでるやる"と絶叫され、 2回"好きです"と言われて俺らは恋人になった。 物理的に52回+α殴られて、5回以上は死にかけた。 俺が大学に行く様になったのをきっかけに一人暮らしを始めた 俺の部屋に、あやせが遊びにきてエロDVDを発見されて 罰せられてたのだが、何とか仲直り出来た が その後、突然桐乃が訪ねてきて、あやせを無理やりクローゼットの中に隠し 桐乃との恋人の様なやり取りを見せつけた後、 風邪を引いて怒ったあやせの命令で、あやせの家に俺が深夜に侵入して 何とか仲直りをした けれど その後、今度は俺が風邪を引いたのをあやせが看病しに来てくれたが、 あやせが突然泣き出して、またもや危機になったのだが 何とか仲直りした直後の話だ。 そんなわけで 「はぁはぁ」 俺は息をきらせて、走っていた。 今夜あやせは加奈子の家に泊まると親には嘘をつき 俺の部屋に泊まる事になっ(てい)た。 あの真面目で優等生でお嬢様のあやせがまさかこんな門限破りの 大胆な行動を取るとは……… 本当に女って生き物は、全く分からんもんである。 今は別に、また喧嘩して居なくなったあやせを探してるわけではない。 (そうそう、俺の可愛い彼女は怒り出すと失踪するなどと脅したりする。 さっきもそうやって脅されたが、実はクローゼットの中に隠れてた) って事で俺の可愛い彼女は良い子にして部屋で待っている事だろう。 俺はドアを開けるとすぐにあやせに自分の思いを伝えて、抱き締める 「――――ただいま、あやせ」 「京介さん――――おかえりなさい」 さきほどの俺(男)のロマン (あやせを自分の家で待たせて『おかえりなさい』 と出迎えて欲しかったのだ。 家に帰れば可愛い嫁がいる―――男なら誰でも分かる野望だと思う) は無事に終わり、 いよいよ後生大事に、守り続けてきた童貞を 放り投げようとしたのだが……… あやせが本日2回目の泣き顔だったので ずっと抱きしめたまま、優しく頭を撫でていた。 「しっかし…………おまえ、最近よく泣くよな」 「ふ、ふんっ………誰かさんだって、 さっきは赤ちゃんみたいに号泣してなかったですか?」 「あ、あれ~そ、そうだっけか?」 実際、そうだったのだが…………。 「『あやせが居ないと死ぬ、あやせ別れないでくれ、あやせが居ないと ダメなんだぁ』」 「おい!んなことぁ言ってねぇだろ、捏造してんじゃーね」 「へぇ~違うんですか?ふぅ~ん、違うんですね? あ~あ、しょうがないですね ―――あなたが違うと言うなら……わたしにも考えが。 だって、だって違うんですもんね? 京介さんっ!」 「……………」 「だ、だって、だって……………ち、違うんでしょう?!!」 「ZZZZ」 俺は獰猛な熊に襲われた登山者のつもりで狸寝入りをかます。 しかし猛り狂っている俺の彼女は……… 「『光っちゃう 蓄光+蛍光 プレーンタイプの薄型 うるおいゼリー加工による潤滑作用』」 そうなのだ、熊に寝たふりするのは間違った知識なので、解決する筈もなく あやせは俺がドラッグストアで風邪薬と共に大量に入手してきたブツを ―――物色しながら大きな声で読み始めた 「ZZZZ?ちょ、ちょっと待って」 「『スゴうす うすうす オカモトのコ……』」 「だぁぁあ゛……あやせさん……だ、だから、ちょっと待って」 「小芝居に付き合ってくれとか言ってっ! あーあ、わたしにお留守番させておいて、 何でこんな物を大量に買い込んできっちゃってるんですか? あなたという人は、本当に………いつも――いつも、まったく ――はっ!ま、まさか………?!」 「な、なんだよ?」 「"男のロマン"って、これの事だったんですかっ? こ、これの事だったんですね!!」 「(ギク)ち、ちげぇ……違うから! ほ、本当に家に帰った時におまえが居て、出迎えてくれたら嬉しいと 思ってたんだって、本当の本当だからさ」 「(ジー)ふ~ん、信じて良いのかなぁ?さっきは凄く素敵だと思ったのにぃ 何だか………京介さんが単なるマニアに見えてきちゃいました、わたし」 「あやせ手を出してくれ………良いもんやるから」 「良いモノって何です?」 「良いから――良いから」 「ま、まさかいかがわしい性具とか………? わ、わたし――そっ、そんなモノ要りませんからねっ!」 「おまえは俺を何だと思ってるんだよ? せーの」 「『ドスケベのセクハラ野郎(巻き舌)』だと思ってるんです!」 「『ドスケベのセクハラ野郎(巻き舌)』だと思ってるんだろ?」 「ってシンクロして一緒に言わないでくださいっ!」 「はいはい、これ――いらないなら捨てて良いからさ」 「カギ……ですか?」 「ここの部屋のな。 あやせが来たい時に、いつでも遊びに来て良いから。 いいや違うな―――俺がいつでも会いたいからあやせに渡しておくよ」 「……コクリ(大きく肯く)」 「あやせが居ないと、俺は淋しい」 「え?」 「あやせ………絶対にぃ居なくならないでくれ!!!」 「………わ、分かりました」 「あ・や・せが居ないと、お、俺はダメなんだぁ!!!」 「もうぉ!分かったからっ ………わ、わたしだって……そうなんだ…………もん」 世の中のバカップルがやりそうな痴話喧嘩と仲直りだった。 まぁしょうがない、馬鹿な事も情けない事もあやせの為に やるってちゃんと決めたのだから。 こいつと付き合って分かった事がある。 それは、要するにあやせの愛に応えるにはそれ以上の思いで 受け止めてやるって、考えてみりゃ当然のことだ。 あやせに嘘をついたり、誤魔化したり、恥ずかしがったりしてはいけない。 あやせが不満なら ちゃんと横にならんで、満足するまでこいつの声を聞いてやる。 あやせが不信なら ちゃんと向き合って、納得するまで眼を見つめて話す。 あやせが不安なら ちゃんと後ろから抱きしめて、安心するまで言葉をかけてやる。 そうやって―――本当にかなり遠回りして、何とかやっとこ俺たちは "ちゃんとした"恋人同士になれたんだ。 俺たちは 告白された時、あやせが突然した稚拙なファーストキスではない 喧嘩した時に、あやせに嬲られながらやられた乱暴な二度目のキスでもない 仲直りした時に、俺があやせの口を塞ぎながらやった用心の為に 何度もしたキスでもなく さっき別れそうになった時に、俺があやせを引き留めようとした 懇願のキスでもなくて どちらかから導いたわけでもなく、とても自然に思いを込めて唇を重ねた。 「なぁ…………あやせ?」 自然な流れで、あやせの首筋を愛撫して服を脱がそうとしたのだが……… 「ちょっと待って―――ください。わたし、あ、汗かいてるし…… えっと………お、お風呂に入っても良いですか?」 「え?ああ…………もちろん良いぜ」 覚悟を決めて迫った筈なのに、あやせに軽くいなされて拍子抜けする俺。 「後、もうひとつ……お願いがあります。 えっと着替えるお洋服がないので、そちらもお借りしても大丈夫ですか?」 あやせは高校の制服のままの格好で―――それはそれで可愛いのだが 流石にそのまま寝るわけにはいかないだろう。 「え、えっと………かなりベタだが……着替えは俺のシャツと短パンで 良いか?」 あやせのお泊まりは、突然の思いつき(多分)なので 当然用意なんてしなかった。 「大丈夫ですよ、もちろん。 逆に女物のパジャマなんか有ったら………テヘ♪ ふふ………どうなるか分かってますよね?~ね♪」 「ねぇから、安心しろ(汗)大体、俺の部屋泊まろうとする奴なんて 恋人のおまえ以外に居るわけねぇだろ? 自分の彼氏を信用することをそろそろ………」 「でもでも、京介さんの部屋に遊びに来たのって 桐乃だけじゃないですよね?」 ニコニコしながらあやせが俺に聞いてきた。 「え?゛」 あやせの笑顔 これも付き合ってから、最近ようやく実感した事なのだが あやせの笑顔には―――あやせと言うか多分、女の子の笑顔には いつかの種類があるのだ。 「あれあれ……おかしいなぁ。 お~い、京介さん……わたしの言ってる事聞こえてますかぁ?」 所作はあくまで可愛らしく、俺に近づきヒソヒソ話をする感じで 優しく耳元で囁く で、これは『素直に言いなさい、さもないと………』って笑顔だな。 「………………………………………………………………………………… …………………………………………………………………………ウン」 「ねぇねぇ………京介さんの声が聞きたいのになぁ……聞こえないですよぉ、 あなたの声を聞かせて欲しいのにぃ……もう意地悪さんですねっ(ぷい)」 これは『言い訳してみてください』って笑顔だな……… 「や、やましい事は何も無いんだ。」 「そうなんだ。わたし、適当に言ったら当たっちゃいました。 ちょっと……………わたしってエスパーみたいじゃないですか? 偶然ってこわいです(棒読み)」 これは普通に怒ってるな………やれやれ 「だ、黙っててごめん。か、か、か、隠してる……つ、つもりは………」 「ちょっと京介さん相変わらず、卑屈すぎますよね。ドン引きです、わたし。」 「お、怒ってないの?」 「ぜんぜん……怒ってないですよ。ただ聞いただけですし」 「そ、そうか……あはは、そうだよなぁ」 「でも次からはちゃんと教えてくださいね? 会っちゃダメなんてわたし、言いませんから、分かりましたか?」 「ああ、もちろん分かったよ」 あやせは小指を俺の小指にかけて……… 「じゃぁ約束してください………指切りしましょう?」 意外に(やっぱ)可愛い所があるなと思ったのもつかの間 「指切りげんまん、嘘付いたら――嘘付いたら、嘘付いたらっ……… 針千本、必ず、絶対、確実に、有無を言わさず、問答無用で飲~ます、 指切った♪」 そう、あやせには絶対に嘘をついてはいけない、だって死ぬから。 「………………し、しかし何で知ってたの、おまえ?」 「…………何ででしょうね?気になりますか?」 「そりゃちょっと気になるけどよ」 「ふ~ん、聞いちゃった後で後悔しても知りませんけど………実は盗……」 「やっぱ良いです……と、とにかく本当にやましい事はないからな!」 「はいはい、分かりましたよ。着替えるんだからあっち向いててください。 京介さんのエッチっ!」 「へいへい……んじゃ俺は風呂沸かしてくるわ。」 先にあやせが入る事になり、と言うか今日一日随分長かったから忘れていた が俺は風邪を引いてて、あやせに看病してもらっていたんだった。 「ねぇねぇ京介さんっ…………もしかして一緒に入りたかったりしますか?」 「俺は病人だぜ、入りたくたって風邪引いてるから無理だっての。」 「それは残念です………でも一緒に入れないからって覗かないでください ね?」 「もし覗いたら?」 「指切りげんまん♪」 あやせの風呂を覗こうなんて思ってはいけない、だって………… 「フンフフフ~フフフ♪」 あやせはどこぞの風呂好きの女の子よろしく鼻歌?を口ずさみながら 身体を洗ってる様子 「あやせ……バスタオルはここに置いておくからな。」 「はい……有り難う御座います。あの………」 正直、あのあやせが自分ンちの風呂に入ってるのだ。 しかも今は自分の彼女なんだから、カギはかかってるだろうが悪戯で 風呂のドアを開け(るふりし)ようかな?なんてとちょっと迷ったが、 針を千本持って追っかけてくるあやせの姿を想像をして辞めた。 「ゆっくり湯につかってさ……今日の疲れを取ってくれよ」 「あ、あの………はい」 早々に風呂場近くから退散すると、俺はベットに身体を横たえた。 壁にはあやせの制服がかかっていた。 何だかんだで、あいつはまだ15歳の女の子なんだよな……… そう考えると取り留めのない漠然とした感情が俺の頭の中を通り過ぎる。 マジで今日一日長かった。 本当に色々有ったが、取り合えず状況は落ち着くべき所に 落ち着いたのだろう。 マッタリおかゆを食べてあやせの膝枕を楽しみ、いきなり泣かれて 俺は混乱し、別れるとか失踪するとか大事(おおごと)になったが…… 今はちゃんと側に居てくれる。 桐乃の事だとか、黒猫の事だとか、麻奈実の事だとか ……………これも色々有ったのだが 仮に今日をもう一度やり直す事になっても、俺のする事は何一つ変わらない (筈だ)。 そろそろ………いい歳なのだから自分が選んだ選択に責任を持つ。 責任と言うよりも、誇りや自信と言うべきなのかも知れない。 『人生はセーブデータがひとつしかないエロゲーみたいなもの』なんだ。 そして俺はあやせを好きになり、お互いを求め合い愛し合ってしまった。 もう……都合の良いマルチエンドのハーレムルートは存在しない。 その事に気付かされるキッカケ―――部屋にすみに置かれた あやせが普段持ち歩いてる大きなバックに、俺は眼をやった。 あやせが"儀式"だの"魔法"だの言って実行しようとした残骸がその中に 封印されていた。 ブラウンのウィッグに、メイド服、メガネ………あやせは俺の為に、 俺の全てを自分に向けさせようとして……… "妹"になろうとし、"後輩"にもなろうとし、"幼馴染み"にさえなろうとした。 そんな馬鹿な真似までさせるほど、俺はあいつを追いつめて傷つけていた。 だから、俺はあやせを受け止めると覚悟した時に、 ひとつしかないセーブデータをチートで弄る様な真似は 絶対に出来ない(してはいけない)んだと心に誓った。 自分の選択を中途半端に放り出して逃げ出せば 結局、自分やあやせだけじゃない………周りも傷つける事になる。 散々あやせを泣かせて、やっと分かった当たり前の事実 おそらく同じくらい周りも傷つけてようやく導き出した真実 桐乃とデートした事、黒猫と遊んだ事、麻奈実と下校した時の事 ―――いまでも全てが懐かしくて、愛おしくて……大切な思い出。 絶対に忘れないように、記憶から失わないように、何度も何度も心に 刻み続ける。 戻れない過去が永遠になり、今(現在)を精一杯生きる………… これが色々、残念で力不足で鈍い俺がなんとかやっと手に入れた 未来へと続く答え そんな事をぼんやり考えていた。 少し感傷的になっていたが、あやせには今の俺の顔は見せられないなぁ……と。 俺は風邪薬を飲むと、風邪と疲労のせいで………… …………いつのまにか眠っていた。 『あ~んもう……全然起きませんね』 声がして俺が目を覚ました時、意識はまだ混濁していたのだが ………目の前には何やらちょっと様子が変なあやせが佇んでいた。 俺は何となくぼんやり薄目を開けて、あやせを眺める。 あやせの姿は風呂上がりで、身体にはバスタオルが一枚だけ。 体勢は何故か四つんばい―――と言うよりも何故か四足歩行でこちらに そろり――そろりと近づいてくる。 幾分おどけた口調のあやせは唄うように(でも多少小声で)云った。 「ワンワン♪ お兄さん、お兄さん―――あっじゃなくって、京介さん、京介さん くんくん」 直接触れられたわけじゃないが、鼻先が何となくこそばゆい 無意識に俺はまだ目は閉じたままでやり過ごす 何かどうやら犬のつもりらしい 確かに最初の頃、俺はあやせに睨まれるわ、呻られるわ、吠えられるわ、 噛まれるわの恐怖の連続で―――立派なトラウマだったのだが 付き合って馴れると(懐かれると?)あやせは従順そのものだったし、 俺が無意識にあやせに初めてプレゼントしたモノが"チョーカー"ってのは 今考えると、我ながらナイスなチョイスだったと思う。 あやせが今『お兄さん』から言い直した俺の名前も 俺が呼んで欲しいってお願いしたし 『『お兄さん』の呼び名は禁止な、ルール破ったらお仕置きだぞ』 って一方的で俺の理不尽な要求も、嬉々として受け入れてくれるのが 俺の可愛い彼女である―――多少一途過ぎて、時として心配になるくらい (もちろん彼氏の惚気と取ってくれて全然構わないのだが) で俺のお願いは大抵は聞いてくれる ラブリーあやせたん だととしても ―――流石に『雌犬』とか呼んだ事はないし、そんなプレイを 強要した事実はないことを予め断っておく(する予定もないよ) ―――更に"黒髪"で"犬"だから『○犬』なんて 言ったことも―――言うつもりも(絶対に)全く無いことも 予め断っておく (さっき修羅場で別れる――別れないのハードな話をしていた時、 あやせは俺の過去に嫉妬?したという理屈で、ゴスロリ風のメイド服 という何とも恐ろしい格好をしていたのだが、 今は別にそういう状況では―――全くないので) あやせがやってる おふざけは俺に取っては微笑ましいだけ の筈だったが―――――― 「クンクン、ハァハゥ……これが京介さんの匂い ―――はっ?え?………あれれ?これ………あぁあぁ あの――あの女の匂いがするっつ!!!!」 え?ええぇぇ?うっそ~ん 『おい、おい、おい、おいっ!ちょっと、待ってくれ』 一㍉も本当に身に覚えもないが、 俺は反射的に弁明しようと起きあがろうとした――― 「―――なーんてね、えへっ ふふん♪わたしが京介さんにこんなコト言う機会なんて無い 絶対――絶対にないもん♪」 か・ま・を・か・け・ら・れ・て・る・? ―――俺の寝たふりに、こいつ気付いてないよな? 「ワンワン、起きろっ起きてっ」 ……………………やっぱバレてはないのか? でも俺は居たたまれなくなり、結果起きるに起きれない 「けど寝顔も子供みたいで……可愛ィ♪(ガウガブ)」 耳たぶと頬を、軽く噛まれちゃってる俺である 『あっ♪』 あやせは何か思いついたように弾む声をあげた(ような気がした) 「ほ~ら、あなたの好きな 太ももぉ 足ぃ 見えます?」 ―――み、見えねぇ 残念ながら目を閉じていた俺には、 あやせがポーズを決めて強調しているであろう あやせのしなやかな肢体を、捉えることは出来なかった でも次の瞬間、あやせはおもむろに背を向ける。 義務(権利?)とばかりに、一瞬も 一㍉も見逃さないように 彼女を凝視する俺 「それに………ホラっほらァ 大好きな おっぱい(俺はあやせの口からこの言葉を初めて聞いた) と 一番好きな お・し・り・ がすぐ目の前にあります……よん♪」 恐るべきあやせたん バスタオル一枚ほぼ半裸の状況で四つんばいになり、 こちらにお尻を向けて、フリ~フリ~してらしゃいます 「でもでも、彼女を放置して寝てる不届き者だから、 やっぱり見せてあーげないっ♪」 俺はバッチリ、『エロせたん』を頂戴した ごちそうさま でした(-人-) 驚愕する事に、あのあやせが純粋に誘惑していた。 でも童貞小僧のしがない俺には、次に自分がどうすれば良いのか? がよく分からない―――こういう時の正解が全く分からなかった。 それに俺自身も不思議なことに、性的興奮と言うよりも、 胸がキュンキュンする可愛らしいな、こいつ的な感覚になっていた。 微笑ましいと言うか、 吹き出すのを耐えるくらいちょっと面白い 声を出さない様に我慢してると、プレッシャーで心臓が凄くドキドキする 鬼ごっこして隠れてる気分か―――これも興奮してるって事なの……か? あやせは一通りやり終えると幾分満足した様子? で大きく肯く。 そろそろ寝たふりをやめようと思っていると、 俺がさっきドラッグストアで買ってきたビニール袋から ガサゴソと音がする 薄目を開けてあやせの様子をうかがっていると 俺の彼女が一心不乱に例の箱の説明書を熟読している 何ともシュールな光景 苦笑しつつ聞き耳を立てていると、またあやせの声が聞こえる。 「もしもし………加奈子……うんえっとね……わ、わたしのお友だちの話 なんだけどさぁ」 あいつ、何やってんだ? 「だ、だから畜光のなの……え?関係ない?そ、そうなの?(汗) で、でもさ……蛍光とか書いてるしぃ……ご、極薄なんだよっ?! え?違う、違うよ?何でわたしの事なわけないじゃん。 ちょっと本気で怒るよ?(動揺)」 俺の予想を斜め上、鋭角に超えるシュールを通り越して不条理な光景が 展開されていた。 「へぇ~分かった、そうなんだ。明るいとダメなんだね。 だから超極薄って――言うのは…………え゛? わたしじゃないって何度言ってるでしょっ!いい加減にしないと ぶち殺いや……も、もちろん感謝してるってば………分かったから(汗) あ、有り難う。うんじゃぁ………またね」 茫然とあやせの異常行動を眺めていたのだが……… 薄目を開けていた筈なのに、視野が急に暗くなり何も見えなくなる。 暫くすると、違和感がして下半身を軽く触られているのが分かったの だが……あやせさん―――俺の"ナニ"で何かしていた 「え?――きゃっ」 流石に俺も――俺のオレも、刺激されれば寝たふりは出来ないし、 色々な意味で立って起きるしかない。 「ちょっ………おまえ、な、な、何やってる……ん………のだ?」 「(ビクっ)ち、、違うんです、これは違うんです………ち、違うの……」 「ぎゃぇぇぇぇ、あ、あ、あやせ……ちょっと……い、痛いから、痛いから!!」 動揺したあやせが、まさに曲芸飛行しているパイロットが操作する (俺の)操縦桿を乱暴で酷く扱かったせいで………もげそうになり、 俺は堪らず大声を出した。 「…………………ち、違うんで……す………」 よく見れば、あやせは風呂からあがったばかりで、上気した顔に 赤い頬(まぁバツが悪そうな表情だから、それも原因かも知れないが) 結い上げられた髪はまだ幾分濡れていた。 普段はそんなに気にしてないが、まぁ超美人な事だけは確かなのだが 化粧も何もしてないあやせの顔は幾分幼く見えて……………可愛いと言うか 普段のあやせとは違う種類の美少女に見えた。 「なんだよ、やる気満々ならそう言えっての。俺は…………いつでも……」 「…………ち………違う……もん………」 「照れなくても良いんだぜ? コレは、そもそも半分はおまえが所有してる様なもんなんだからさ、すでに」 「い、ぃ、い、いつから、お、起きてたんです………か?」 「『ワンワン♪ お兄さん、お兄さん――』の辺りからかな?」 「!」 あやせは俺を押しのけると、布団にくるまってしまった。 「あの………あやせたん?」 「わ、わ、わたし、もう何も知りませんっから!」 「べ、別に………全然良いんだぜ? 全然と言うか、むしろ――すごく良かった!色々な意味で 俺は萌え死にそうなくらい可愛かったぞ!」 俺はそう全力で言うと、ゆっくり布団をめくる。 あ~この流れで俺もついに大人になるんだと期待していたのだ が…………… 「ふんっ(ぷい)」 再び、めくった布団に隠遁する俺の彼女。 あやせさん……何やらご不満のご様子である。 "あやせが不満なら ちゃんと横にならんで、満足するまでこいつの声を聞いてやる。" 俺は―――半ば強引にあやせの布団を剥いで、無理矢理あやせの隣に座る。 そして、なるべくエロい感じがしない様に気を付けながら あやせの肩を抱き自分の頬をまだ濡れているあやせの横髪につけた。 「どうした?あやせ、ほらほら………俺ら相性抜群のカップルなんだろ?」 俺は右手であやせの肩を抱いて、左手であやせの髪を撫でながら言った。 こういう事やっても"セクハラですよっ!"とか"ぶち殺しますよ!" などと言われなくなったんだなぁと思うと、やっぱり感慨深いもんだ。 と思っていたら………流石はあやせ、 俺の予想外、想定外、奇想天外な答えが返ってきた。 「せ、セクハラしなかった癖にっ!」 「え?それ……ってどういう………」 「わ、わたしが…………彼女がお風呂に入ってるのに全然気にしないで 寝てるなんて、いつもエッチな癖にっ、セクハラする癖にっ……… わたしが期待……し……て……」 「あの…………あ、あやせさん?(ぽか~ん)」 「本当はカギだって掛けてなかったんだから! わたし……ドキドキしてずっとぉ~待ってて、ふやけるまで待ってて ……むくむまで待っててっ 京介………きょう(※あやせがデレたり、甘える時の京介の呼び方)の馬鹿! 鈍感!シスコン!」 シスコンは関係なくねぇか?と思いつつ "あやせが不信なら ちゃんと向き合って、納得するまで眼を見つめて話す。" 「あ・や・せ…………ごめんな。針千本にビビってへたれちまった」 肩に回した手に力を入れてそのまま抱き寄せる。 あやせは何も言わなかった、ただ何となくせわしくて不安気な息遣いだけが 俺の耳に届いていた。 シャンプーの香りが(それは俺が普段使ってる筈ものだけど) 不思議と俺の鼻腔をくすぐって……あやせの息遣いと混ざり合って、 俺の心音も同時にせわしなく速くさせた。 そして突然、雷に撃たれたような衝撃を知覚する。 耐え難いほどの欲望―――そして呼び方が違うだけで、 多分同じものである筈のあやせを愛しいと思う気持ちが俺を縦に貫いて 全身の神経を刺激する………。 でも俺は段々分かり始める それは雷みたいに突然降りかかった物じゃない それは………こういう事だ ただ優しく抱いてるだけでは全然足りない…… もっと強く、きつく抱きしめたい願望…… この欲望も忘れさせるほど、神経も麻痺させるほどただ痛いほど抱き寄せたい 部屋に戻ってきた時から、俺がずっと耐えていた渇きであることに 何とか理性を保ちつつ、俺は 「このままだと、また風邪引いちまうだろ……だからまず着替えよう、な?」 「誰かさんのせいで、お風呂で酔って……身体に力入らないから………。 怠くて……もう動きたくない……ン…です、わたし」 「ならさ……俺が着替え手伝ってやるからさ………」 いささか気が引けたが、着替えさせる為にあやせのバスタオルを 脱がせようとしたのだが 当然と言うか予想通り、あやせに強く手を掴まれて静止させられる 「そ、そうか……いくら何でも子供じゃないんだから、自分で着替えるよな。 うん……んじゃ俺はコーヒー煎れてくるわ。おまえも紅茶飲む…だ…ろ……」 立ち上がろうとしてもあやせは手を離さず ―――それどころか、その手に力を込めた。 「あなたが、わたしのスキンケア……手伝ってください………。 わたし……お仕事してるから、ちゃんと気を付けて時間かけてやってるの。 それに今日は、お風呂にずっと入ってたし……………」 「あの………?え、えっと……」 「これがお風呂上がりの習慣なんです……………。 それとも京介さんはエッチだけど意気地ないから………… わたしがずっとこのままの格好の方が嬉しいンですか? だって――だって、むっつりスケベで、ヘタレさんですもんねっ!」 今はその"意気地"とやらを何とか押さえるのに必死なんだけどな……… 「はいぃ………喜んで。手洗ってきます………」 あやせの指示通りにバックからケースに入った スキンケアセットなるものを取り出す。 こいつ、着替えは用意してないのに……何でスキンケアセットは 一式用意してるんだ? と疑問が口から出そうになったが、結局そのまま飲み込んだ。 "あやせが不安なら ちゃんと後ろから抱きしめて、安心するまで言葉をかけてやる。" 俺はバスタオル一枚のあやせの後ろに回り込み……ぎこちなく (もちろん心も身体もだ)動揺したが……取り合えず、 余計な事は言わないようにして、手にたっぷり化粧水をつけて あやせの表情を鏡越しに見ながら……しっかし俺は何やってるんだろう? あのまま風呂場を襲撃してたからこんな変な感じにはなってないだろう に……… あやせの言葉を素直に受け取らずに怒られる時…… 素直に受け取り過ぎて怒られる時…… お互いに気持ちは通じてるとは言っても、やっぱ女の子の考えてる事は さっぱり分からない 「こ、こんな感じで良いんでしょうか?あ、あやせ様………」 あやせの肌は俺が今までの人生の中で触ったモノの中で何よりも柔らかく、 弾力があり瑞々しく、、あ~あ、、情けない、俺。 掌や指先に意識を集中させればさせるほど、 自分の下半身もアレ?な感じになってくる。 そうなのだ。 要するにあやせの肌は"気持ちいい"と表現するのが一番適切で、正確なのだと 理性と言うよりも、俺の身体と本能が分かり易く反応していた。 「もっとちゃんとやって………こうじゃなくて……こうっ……です。 ほら……優しくでもちゃんと力は入れてください………」 あやせは知ってか知らずか、上半身は俺の方にバスタオル一枚だけの ほぼ裸体をあずけ、下半身は明らかに臀部やら太ももをピンポイントに 狙い澄ました様に俺のアレ?になったアレに押しつけてくる。 下半身に気を取られて茫然としていた俺の手を、俺の指と指の間に 自分の指を重ねて 「ほら………こうするンです こうやって、ちゃんとあなたの愛情込めてください……ね?」 「…………こう………だ……よ……な………?」 鏡の中のあやせと眼が合った。 媚態に満ちた、明らかに誘惑している表情の鏡の中のあやせ……… 俺の知っているあやせの笑顔の種類の中で………もっとも魅惑的で、 もっとも危険なその表情を……笑みに吸い込まれる様にあやせの顔を 愛撫していると…… 俺はシスコン野郎だし、セクハラ先輩だし、俗物の破廉恥なオスって事は 自覚している。 それでも自分では温厚で、それなりに?常識人で、自分の欲望は合法の 範囲内で押さえられると思っていた…… しかし俺は無意識に、本当に前後の記憶がなく……あやせに 襲いかかろうとしていた。 「フフ……ダメ……です…よ。まだ……途中なんだからァ京介さん。 わたし………あなたの為にずっと綺麗で居たい。 だから……ダメっ……今はちゃんと最後までして……ください……ね?」 そうあやせが言ったのと同時にあやせの胸を鷲づかみにしようとしていた 化粧水まみれの俺の手に―――あやせは手錠をかけた。 あ~そういや………随分、久しい……この感覚………。 喧嘩して、あやせの家に深夜行った時 ―――ずっと手錠されるのは、逮捕されるのは(性犯罪の)犯人役は 俺だったのだ。 (が)あの時を境に俺が刑事役になってた気がする。 あやせの俺への初めてのプレゼントが手錠だったとしたら、 俺の初めての贈り物は、俺がずっとあやせを受け止めると宣言して 渡したのはいささか風変わりなチョーカーだった。 バスタオル一枚のあやせがそれを身につけている筈もなく………… 「ご、ごめん………あやせの為に一生懸命にするから……さ」 と言いつつ茫然自失………もう心は繋がってる、 だから次は身体で繋がりたいとあやせは言ったけど…… 手錠はプレイなら使っても良いなんて事も言ってた気がする。 って事はこれはプレイなのか? 「うふ……素直で……良い子です。 ほらぁ、次は乳液……これも滴るほど手につけて 優しくマッサージしながら………」 確かに俺はあやせに手取り足取り、傀儡人形の如く……操られながら スキンケアをしている筈なのだが………反対に、バスタオル一枚の薄皮に 包まれた柔らかいあやせの肢体こそ……全身をつかって 俺が愛撫されてる様な錯覚……でもなく 「ねぇ………あなた、、の、、、が……当たって痛いんですけど?」 「こっ…これは……違うんだ………ち……違う……」 まぁ何も違わないわけだが……… 「『なんだよ、やる気満々ならそう言えっての。俺は…………いつでも……』」 さっき俺が言った台詞をそのまま再生するあやせ……… 「……………あ、あやせ?」 「『照れなくても良いんだぜ? コレは、そもそも半分はおまえが所有してる様なもんなんだからさ、すでに』」 ったく……俺が今まで経験した中で一番艶めかしくて、興奮する 意趣返しなんだろ、コレ。 あやせは最初に出会った時は清純なお嬢様で 次は例の桐乃のヲタバレでヤンデレ化し、 あやせに好きと言われた時は、極(ハイパー)超(スーパー)ヤンデレで、 お互いに気持ちが通じた途端にデレデレの最初は戸惑うくらいの、 Mッ娘になったと思っていたのだが……… そうなると………そうそう 『お尻が紅葉色になるまでぶっ叩かれましたけど ……それもして欲しいコトですけど』 とかすら言ってた様な気がする。 まぁでも………今日は今は……久し振りのドS女王様の帰還なのかも 知れない。 「ごめん……あやせ様……お、俺……もう我慢出来そうもない…から…… なぁ?」 「きょう……は、わたしの事好きですか?」 「もちろん……滅茶苦茶好きだぜ……だ、だから………」 「だったら………わたしの事褒めてください……沢山、すごっぉ……くぅ… たくさん………」 「すごく…可愛いよ……」 「全然………ダメダメっ! わたしの顔を見ながら、、ちゃんと乳液は塗ったままで…です……よ?」 「すごく……可愛い……」 「『すごく……可愛い……あやせ』、ちゃんと名前つけて呼んで」 「あやせ……すごく可愛い……よ。 初めておまえのすっぴん見たけどさ………心からそう思う」 「可愛いだけ……ですか?」 「普段の(おま)あやせは大人っぽくて……美人でさ……モデルって 感じだけど…… 今のあやせは、自然と言うかちょっと幼い感じが可愛らしいと言うか………」 「ふぅ~ん。きょうって………やっぱりロリコンだったんですねっ。 これって……普段よりも硬いですよね?変態……さっきも襲おうとした でしょ?」 「今日初めて、おまえがロリっても可愛いって分かったけどさ………。 あやせが膝枕してくれたり……寝てる時にずっと側に居てくれた時にさ……… 正直に言うわ……ちょっと母親みたいな感じで安心した……」 「……な゛………べ、別にそんなこと……言われても……う、嬉しくなんて」 「俺は…………みなさんご存知、超のつくシスコンだけど…さ……… おまえと一緒に居ると、あやせの事を見てたり、話してたり、考えてたり…… 想ってると……ロリコンでもマザコンでも良い様な気もしてくるんだよ」 「はァー何なんですか?それぇ…………単に、シス・ロリ・マザコンさんの 変態カミングアウトにしかなってないですよ?」 「確かにそうだな、はは………でももう、俺はおまえを 何か……上手に言えないなぁ…… とにかく、ロリコンやらマザコンとしてあやせが好きだ!」 「シスコンで、ロリコンで、マザコンの三重苦って………ふふ そっか……だったらしょうがないですよね? だってあなたみたいな変態さんの相手は、わたししか………居ないから。 だから京介さんが犯罪者にならない様に、わたしがずっと逮捕してて あ・げ・る・」 「ああ………有り難う。でそろそろ………」 「あん…ぅ………ま、まだ……ダメ…です………… ヘアケアもボディケアも残ってるしぃ」 「んじゃ、俺が…………ボデ……ィ……」 「はいっ……髪の方お願いしますぅ♪ あっ………お目々は閉じててくださいね」 よっぽど押し倒そうかと考えたが……辞めた。 多分、俺が強引にすれば……言いなりになるのが分かっていたから。 純粋に可愛いから、あやせの自主性を重んじると言うと言葉は変だが あやせの思い通りにしてやりたい愛情みたいなものが自分の中に 拡がるのも分かる。 あやせの髪も肌同様……つるんとしていて……とても高そうな陶磁器の 表面を撫でている様な感触がした。 「それ椿オイルなんですよ。ジャンプーしてるみたいに指で……ァン……… 京介さん……意外に上手で……素敵です」 例によって薄目を開けて、どういう状況なのか覗こうか思ったのだが 視線の先の鏡にはあやせが挑発的な表情で待ちかまえていたので、 あわてて眼を瞑る。 「しっかし女って本当に面倒くさいもんなんだな。 風呂入る度にこんな事やってるんだよな?」 「そうですよぉ……だから、簡単な気持ちで可愛いとか綺麗とか 言わないでください。 言うなら本気で、照れずに、全力で言ってください……」 「ふぅむ………肝に命じておくわ」 「鏡見るのがお仕事みたいなものなんですけど……自分で可愛いとか 綺麗って思ってわざと声に出すんです……そうすると"言霊"じゃない けど、ちゃんと良い影響があるって話聞いたから………」 「じゃぁさ……時々、俺がこんな風にして……可愛いって言って良いかな? さっきのも、その為だったんだよな?」 「アレは……単に言って欲しかっただけです。 でもそれって………わたしをお風呂上がりにして、バスタオル一枚にして 後ろからセクハラしたいって意味で間違いないですか?」 「セクハラしたいし、可愛いって言いたいんだよ、俺」 「ふぅ~ん……ふふ」 「?」 「わたし、ちょっと寒くなってきちゃいました……ブルブル(自分の声で)」 「あ~そうだよな。よし、大体終わったから……俺あっち向いてるからさ。 着替えようぜ。」 「京介さん、あたためて………ください」 「あたたたたためてて?」 「京介君……イイ子だからバンザイしましょう…ねぇ~ほらほら」 あやせにされた手錠を左側だけ外された………俺は言われたとおりにする。 「はい、はい………」 別に咎められたわけでもないのに、俺は何となく眼を閉じたまま あやせが脱がす自分の服の衣擦れの音を、耳をそばだてて聞いていた。 「はい……よく出来ました。 暖かくなる様にギュッとしてくださいね……ギュゥ~っと……ですよ」 あやせが言い終わるよりも早く………俺はあやせを後ろから抱きしめていた。 「あやせ……何か色々良い香りがするなぁ………椿の匂いだけじゃない 何だろ?」 「薔薇の香りのボディーローション…………好きですか?」 「もちろん……あやせ、好きだ………」 「それは…もう知ってる…からァ…はぅ…そうじゃなくって…薔薇の…… ………(はむ)……」 そろそろ我慢の限界だった俺は、強引にあやせの唇を奪う。 『あむ……はぅ……クチュ……ァ……』 必死にお互いに一つになろうとし……俺(あやせ)のたてた音が、 唾液が、意識が全部、融け合ってシンクロしながらお互いに 知性を麻痺させ、理性を奪う。 何も考えられず、思い浮かばず―――ただお互いの肌と肌を重ねて…… あの時の渇きが全てを支配して、本能だけでお互いがお互いを だだひたすら激しく求め合った。 「ねぇ…ァ……きょうっ……ずっと…キスだ……け……キスだけで良いの?」 あやせの声が凄く遠くから聞こえた様な気がしたが、一瞬ぼんやりして 自分の欲望がしたい事がそれだけじゃなかった事を今更思い出した。 「あやせ……あやせ……あやせ」 その言葉以外……全て忘れたように、何度も何度も愛しい彼女の名前を呼ぶ 「あなたに呼んで貰える自分の名前が………その響きが一番好きです。 だから凄く安心して、ホッとする…………今日はごめんなさい………。 わたし……ちょっと不安だったんです……だから今日、ちょっぴり意地悪した の。」 「どうして?俺がまた何かしたのか?」 「ううん……そうじゃない。 多分……あなたに飽きられちゃうのがわたし……怖い」 俺は本当にあやせが何を言っているのかさっぱり理解出来なかった。 当然、俺の顔もそういう表情をしていた………に違いない。 俺の顔を見て、安堵した後、あやせは少し淋しそうに笑った。 「 きっとわたしの方が……………… 『「あなたが居ないと、わたしは淋しい」』 『「きょう………絶対にぃ居なくならないで!!!」』 『「き・ょ・うが居ないと、、わたしはダメなんだからぁ!!!」』 なんです、きっと…… 」 「じゃぁ俺と全く同じだ………やっぱり俺ら気が合う最高のカップルだな」 暫く、あやせは俺の胸の中で黙っていた。 本当に寒いのか、それとも違う理由なのか……怯えた小鳥の様に、 身体が震えていた。 憐憫と愛情………あやせと付き合うと決めた時…… 最初は単なる同情(の筈)だった。 でも今……凄く愛しくて、胸が締め付けられるこの気持ちはあの時と 何が違うのだろう? 抱きしめるだけじゃ、どうしても足りない気がして俺は左の手錠を あやせにかけた。 心は繋がってる………でもやっぱり……まだまだ全然足りないんだ。 あやせが嫉妬したり、独占したりしたくなる気持ちがやっと分かった。 まるで重大な啓示でもあるかの様に荘厳で重苦しい雰囲気が辺りをつつむ 往々にして、あやせが思い詰めた後に出てくる言葉は、 恐ろしいものばかりだった。 俺は微かに深呼吸する…… 大丈夫だ、あやせが何を言っても絶対に受け止める。 俺の人生がこの一瞬の逡巡とその刹那の覚悟の為だったと思えるくらい 俺の想いは堅牢で、決意は強固だった。 「あやせを愛してる。もう何があっても離さないから……だから安心しろ」 俺の言葉に促された様に、やっと、あやせは決心して口を開いた。 「わ、わたし、、もしかしてMかもしれません……」 「はい?」 「だ、だから……わたし……Mかも……Mだったりしたらどうしますか?」 「いや……知ってるけど?……あやせさん……ドMじゃないですか?」 「え゛?な、なんで……どっ、どうして知ってるんですかっ?」 「いや………だって」 『だって、尻叩かれて恍惚然な顔してたし、チョーカーを渡されて ウットリしてたし言葉攻めされるのも好きで、焦らされるのが 大好きじゃないですか?』 って言おうとしたが、あやせが真剣そのものなので言うのは辞めた。 「べ、別にあやせがMッ娘でも何の問題もないぜ………」 「でも、でも………わたし……すごく不安で………イジメラレ…るのばっかり… だと………」 「へ?」 「飽きられてちゃうんじゃないかって…………心配で………怖くて………」 「だから………今日はちょっと女王様モードだったのか?」 コクリと一度大きく首を縦にふったあやせ 「だから俺がそれ以上しようとしても、拒否したとか?」 一瞬左右に振りそうになって、結局また肯いた。 「馬鹿野郎、俺があやせに飽きるわけねぇだろ!」 「だって……男の人って、一回手に入れたものは…………」 『……………………………………』 ある言葉をすぐに……直感的に思いついたけど、全く、ちっとも、一㍉も 言いたくないな、これは。 やれやれ…………相変わらず、俺の発想は品性の欠片もない。 でもしょうがない………これが俺のあやせへの愛情なんだから。 これがきっと俺の正直な偽らざる心の声なんだ。 思いっきり息を吸う………俺は出来る限りの大声を出して 「最初の一回だけなわけあるか!!! あやせと一回やっただけで満足して、全部終わるわけないだろ!!!! その後、何度も、何度も、何度もするに決まってるだろ!!!! 俺はあやせとずっと一生離れないんだ、文句あっか!!!」 「はぁー京介さん、わたしが今まで聞いた中で最低で最悪の 愛の告白です………。 デリカシーもセンスも全然無いし…………………」 「悪りぃ…………ごめん」 そりゃそうだ………これであやせが怒り始めても何の疑問もない。 「 でも…………わたしの答えも同じ…………だから………… だから……覚悟してくださいね? 京介さんが、わたしを本気にさせたこと……… わたしを夢中にさせたこと………… 京介さんが、わたしの全てになってしまったってこと………… 全部、全部………キッチリ、責任取って貰いますから! 」 「ふむ………じゃぁ早速、覚悟決めて…………責任取るかな。 ほら………あやせ、こっちに来て………くれ」 「あ、はい……京介さん……照明消してください…やっぱり…… は、恥ずかしい…ので」 「お、おう」 1時間後 「ハァハァ…ぅ……ン……き、京介さん、そこじゃない…ン…か……ら……」 「え゛?あぁぁ、う、う、う、うん」 「あ、焦らないで大丈夫…だから…ねぇ……だから…違う……もう少し… 下……」 「……………?…………!」 「そっちじゃない…です……痛っ…ン……だから…下過ぎるからっ……」 「わ、分かってるよ!分かってます……………………」 「き、京介さん………そこ……おへそです……ちょっと……入らないか らっ!!」 「!」 「もっと下!」 「!?」 「もう少し上!」 「??」 「だ、だからっ……どんだけマニアなんですか?! わ、わたし初めてなのにぃ(怒) そ、そんな所にいきなり無理やり入れようとしないでくださいっ!!!!!」 「(´・ω・`)」 「ハァハァハァ…………ちょ、ちょっと落ち着きましょう…ねぇ?」 「・ω・`)」 「焦らなくても、ゆ、ゆっくりすれば……必ず出来るから…ねぇ……だから」 「・`)」 「京介さん?」 「)彡サッ 」 「ちょっと! 何………逃げようとしてるんですかっ!どんだけヘタレなの、もうっ!」 「す、すまん……ちょっと萎えちまった………」 「…………わ、分かりました。 もう明かりを消さないで……良いです……から」 「へ?」 「男の人は視覚で興奮するんでしょう? 恥ずかしい姿、いっぱい――いっぱい見せるから……全部 ぜんぶ………見て良いから……もう全部許して………あげるから だから逃げないでっ逃げちゃ……ダメ…ダメ……だめなんだからっ!」 「あやせ………俺、多分、おまえのその声でも興奮出来ると思う」 と言いつつ、俺はあやせの耳元で何事か囁いた……… 「はぅ……うぅ……今日だけですからねっ! もう絶対に――絶対にィ言わないんだから! こ、こんな美少女に……そ、そんな卑猥な事言わせて………… きょうの変態!馬鹿………エッチ……鬼畜!!!」 「分かったから、早く言ってみてくれよ ………焦らしプレイはもう良いからさ」 「き、京介さんの―――」 「あ!―――ち、ちょっと待った、あやせたん」 「な、な、何です?」 「さっき俺が寝たふりしてた時に、あやせが挑発的に誘惑してた あの動き―――こっちに尻を向けてフリフリをしながら 言って欲しいかな………と思いまして」 「ハァ、本当に――本当に、京介さんって いえ――もう別に何も言うコト無かったかもです、わたし」 「やっぱダメか………残念」 「勝手に早とちりして、勘違いしないで」 「へ?」 「もちろん、言ってあげますよ しっかり見て、ちゃんと聞いて――とっとと興奮してください」 「お、おう」 「京介さんの……………オチンチン………わ、わたしの……あん(フリ) やっぱり………も、もう言えません(フリフリ)(汗)」 「あーあやせ可愛いな………ダメだ……猛ってきた……」 あやせの心と身体に――あやせの全部に触れて やっぱり、俺はこう思う―――なんて 俺の彼女は、こんなに健気で――こんなにも可愛い ―――だろう って その後、俺の中であやせに隠語を言わせる+αの一大ブームが 来るのだが(そして一生続くのだが)それはまた別の話だったりする 一夜明けて 「お早う御座います、京介さん」 「おはよう………あやせ………ちゃんと眠れたか?」 「はい………す、少し違和感はあ、あるんですけど……… ぐっすり眠れました」 「おまえ、普段の俺の呼び方は"お兄さん"だってのが "京介さん"になっただろ?その後に、甘えるときは"きょう"だよな?」 「何が言いたいんでしょうか?」 「昨日は、特にあの時はさ―――普通に呼び捨てたじゃん?」 「そ、そうでしたっけ?」 「『京介、もうイク』とか『京介にブチ殺されちゃうぅ』とか あやせ言っ―――い、痛てぇ」 途中で殴られて、最後まで言えなかった。 「ごちゃごちゃうるさい!京介の馬鹿! わ、わたしに何か………文句あるの?」 「そうそう………それそれ! 俺ら恋人同士なんだし………年上、年下とかは関係ないと思うんだ」 「つ、つまり?」 「あやせに、名前をちゃんと言って欲しいなぁってさ。 ついで敬語も辞めて………タメ口でも、俺としちゃ全然良いんだけどな」 「…………京介の馬鹿、変態、シスコンのロリコン、ついでにマザコン 別れようとしたら、わたしを捨てようとしたら……ぶち殺すし…ま………… 必ずぶち殺すんだから!息の根を止めるてやるんだからっ!」 「う、うん……大体合ってるんだけど……内容が…アレだよね? せっかく恋人同士が結ばれたのに、新しい朝を迎えた時に 言う台詞じゃなくないか?」 あやせは暫く何事か考えていた様子だったが……最後には 俺が知る中でもっともチャーミングで、もっとも眩しい笑顔でこう言った。 「ねぇ……京介」 「な、何でしょうか? あやせさん」 やっぱり俺の天使には泣き顔よりも笑顔が似合うんだ。 「もう一回しよう♪」 おわり
https://w.atwiki.jp/fushimi_eroparo/pages/573.html
http //pele.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1316537661/737-750 辺りは黄昏を通り越して、夜の帳が下がっていた。 携帯と財布だけは持ってきたが、何もする事はなく…ただぼんやり喫茶店に入り コーヒーを飲む。 こうやって敢えて独りになったのは自分の気持ちを整理したかった。 考えたら、俺は風邪引いてて、あやせに看病して貰ってたんだっけな。 前の喧嘩の時は色々悩んだし、別れの予感まで感じたが、今回はそんな 気の迷いは全然無かった。 予想した通り、あやせの着信とメールの大爆撃は無かったが、 気が付くと一件だけ着信履歴が残っていた、友人の赤城からだ。 「もしもし赤城か。何の用だよ?まぁ大体察しは付くけどさ」 『高坂………明日、田村さんに告白しようと思っている。 まぁ何だ…一応おまえには報告しておこうと思ってな』 「そうか…上手く行くと良いな、俺は………応援してるぜ」 『サンキューな。しかしあの時のおまえの右ストレート、本当に効いたぜ。 まさか彼女持ちのおまえに、本当にぶっ飛ばされるとは、はは』 そう、俺はあやせという彼女が居ながら、赤城に麻奈実が好きだと言われて ぶっ飛ばした。―――我ながら本当に最低野郎だった。 しかし赤城は本気だったし、どうやら麻奈実の為にシスコンを卒業したらしい。 「おまえと俺はシスコンの2トップだと思ってたのに、 まさかおまえが先に卒業するとはな。 いや、瀬菜が真壁君と付き合うから、無理やり卒業したんだっけ?」 『おいおい、失礼な事を言うなよ。 まぁ確かにあの真壁と言う奴を俺もぶっ飛ばしたが、 でも腐海のお姫様だった瀬菜がそんな気持ちになるんだから ………俺だって、うぅうう』 麻奈実に告白する前日に、瀬菜の事を思い出して号泣する赤城。 ―――まぁでも良い奴なんだ。 こいつなら麻奈実を任せても、今の俺よりも幸せにしてくれると 信じる事が出来る。 「おいおい、妹好きも良いけどよ。 麻奈実泣かせたら―――本当にぶっ飛ばすだけじゃ済まないぞ。 と言うかあの例の写真を………」 こんな台詞―――よくこの俺が……… でも麻奈実の為には、どうしても言っておきたかった。 『高坂君、僕達親友じゃないか……だから安心しろよ。 絶対に田村さんは俺が守るから。 まぁこんな事言ってて、明日、断られたら笑うけどな』 「まぁな。また何か有ったらいつでもかけろよ! 相談ならいつでも乗るからな」 『ああ、有り難う。 おまえこそ、あの超美人さんと何か揉めたらいつでも俺に言えよ。 ―――じゃないと、こっちは田村さんに告白どころじゃなくなるからな……』 「俺は応援するって言っただろ、卑屈になんなよ。 それに、そもそも童貞のおまえに相談する事なんて何もねぇよ」 これは明日告白する赤城の為についた嘘だったが………。 『お、おまえ……手錠したまま大学に来た時から変だと思ったが、まさか。 キスすらさせて貰えないなんて言ってたのにな。 ―――あ!、あのDVDは色々な意味でもう見ないでくれよ。 頼むから、ちゃんと処分してくれ!!!』 ショートカットで、眼鏡で、巨乳の女の子が出演しているDVD まさか………赤城にあれを貰った時には、今みたいな事になるなんて 想像もしてなかった。 「下らねぇ心配すんな!色々な意味でもう卒業したよ。 俺にはあやせしか居ない」 まるで自分に言い聞かせる様に、現実を改めて認識する為に俺は呟いた。 そして電話を切った後、何かの衝動に俺は必死で耐える。 『耐えろ……… 麻奈実が教えてくれたを絶対に忘れるな。 あいつは………いつも笑顔だった。 どんな時も………俺の為に笑ってくれた事を忘れるな………。 あいつの笑顔を忘れるな………』 変わらない事をいくら願っても―――それはいつまでも続かない……のだ、 絶対に でも情けない俺は携帯を握りしめて、麻奈実のアドレス宛に、 送信される事の無い文字の羅列を何度も配置していた。 そしてしばらくするとその文字の羅列は、視界がぼやけたせいで その意味すら失った。 『あなたが好きなのはお姉さんでしょう?』と言うあやせの言葉が蘇る 俺は、一体何やっているのだろう? 可愛い彼女を一人自分の部屋に待たせて……………… 気付くと着信 画面はまだぼやけたままで、誰からなのか分からなかったが、俺は取り合えず出る。 「もしもし、おまえか。何?どうしたんだよ?」 『何ってあ、あんた、その酷い鼻声。 黒いのに聞いたけど、本当に風邪引いてるんだ、大丈夫?』 「ああ、大丈夫だ。で何の用?」 桐乃には悪いが正直、今誰かと話したい気分じゃなかった。 『えっと、、あ、そうだ! あたしのコレクションの感想をい、言いなさいよ。 その為にさ、せっかくパソコン渡したんだからさ!』 「色々忙しくてまだちゃんと見てないんだ。 今度ちゃんと見てから感想言うからさ、じゃぁまた―――」 『ちょっと、ま、待って、待ちなさいよ。ご、ご飯はちゃんと食べてんの? ねぇ京介が良かったらさ、また――』 「チィ」 無意識にした舌打ち 『な、何、その態度!あんた、あたしがせっかく』 「うるせぇな、おまえには関係ないだろ。 一々そんな事で電話してくんじゃねぇよ!」 『そ、そっか……………もう切る……から』 妹の元気の無い声でやっと気付く、俺は何て馬鹿なんだ 「…………………待てくれ!桐乃!!!!!!!」 店に居た店員も客も何事かと俺を見ていた。店に居づらくなり外に出る。 『………………………なに?』 「すまん………他に考え事をしてたんだ。 おまえが気を遣ってくれて嬉しいから。だから切らないでくれ、頼む!」 『……わかった。 優しいあたしに超感謝しないさいよね、で何の悩み?』 「へ?」 『だから何?早く言えっての――それとも、やっぱ切る?』 「ぐ…」 俺の悩み………………、それはあやせだ。 麻奈実の事は本来喜ぶべき事なのだから、それに桐乃にその事を 話して何の意味がある? 「実は黙ってたけど、俺はあやせと付き合ってる。 いや、これは今更、おまえに言っても、もう知ってるだろうけどさ―――」 それはそうだ。 桐乃とあやせと俺の三人で、黒猫を追っかけた時の様な修羅場を 演じたのだから。 あの時と違うのは本当に人間の生き死がリアルに 垣間見えた事だろう――"必死"――文字通り、あやせは必死だった。 『ふ~ん、そうなんだ………へぇ~』 「桐乃、おまえとの約束………」 『手錠したまま、あたしとマッタリご飯食べてるのを、あやせに見せるプレイしてる 変態のあんたが今頃、、何言っちゃってんの?』 「ちょ、おまえ、な、な、何で知ってるんだよ?!」 『手錠、紅茶のカップ、それに香水だって ――あれをあやせが使ってるのはあたし知ってんだから。 アレはマジで今までの中で一番キモイかった、、から。 んで……妹の親友をたぶらかして、あたしらの友情を ぶち壊してくれた、お兄ちゃんが妹に何の相談あんの?』 それは、かつて俺が変態呼ばわりされても守ろうとしたものだった。 あの時はちゃんと、守れたと思っていたものだった。 ふと、さっき俺の部屋であやせに言った、自分の言葉を思い出す……… 『俺らってあのコミケで偶然会わなかったら、どうなってたんだろうな? もっと早くこうなってたのか?それとも…』 ………俺は後悔してないって言えるよな? 「ただおまえに言っておきたかっただけだ。本当にすまない………桐乃」 『あ、あんたさ、本当にあやせの事が好きなんだよね? 付き合ってるからさ分かるけど、何て言うか、、、』 「あやせが可哀想だから、同情して付き合ってるんじゃないかって意味か?」 『、、うん、言いづらいけど、そう、、いう意味で聞いた……』 「俺はあやせが好きだから付き合ったし、今も好きだから付き合ってる」 さっきようやく気付いたら当然の答え ―――これ以外にどんな答えがあるって言うんだ? あやせだけじゃない、他の誰に訊かれたとしても 『…………ねぇ、まだ質問…ある、、何も聞かずに答えて、わかった?』 「わ、わかった」 『あんたは、もしあたしが妹じゃなかったら、 あやせよりあたしを選んでくれた……の?』 「……………………俺がもっと察しが良くて、優柔不断じゃなければ もし桐乃、おまえがもう少しだけ勇気を出していたら どんな障害が有っても、誰に反対されても、俺らは結ばれてたかも知れない。 でも結局、そうならなかった。 それはどんな場合にだって起こりうる事だし、起こり得ない事だから ………だから」 『…………』 「おまえが妹だからじゃない、その事は………それは全然関係ないんだ」 この言葉以外に答えなんて一生見つけられる筈がない、見つかるわけ無いのだ。 ずっと一緒だった幼馴染みの麻奈実も 俺と桐乃が仲直りするキッカケを作ってくれた親友の黒猫さえも ―――見つけられなかった答え。 唯一、あやせだけが…………俺に結論を出させた。 結論は出たけど、答えはまだ見つかっていない。 もし桐乃が、妹が何度でも俺に問い続けるなら、 俺は一生その声に応え続けなければならない。 『そう、、』 「…………ああ」 その後、俺も桐乃もずっと黙っていた。 確かに、この沈黙は実の妹と話している雰囲気じゃ全然――ない、全く。 まるで恋人同士で別れ話をしているかの様な錯覚を覚える。 そして沈黙を破った妹の言葉は…… 『これから言う事はあたしの独り言だから、京介は黙って聞いて、わかった?』 「………わかった」 『あたしがさ、京介に初めて人生相談した時のこと もうずっと、ずっと前のことな気がするけどさ……… あん時は本当に嬉しかったんだよね……本当に』 『そんだけじゃなくて、黒猫や沙織に会えたのも、京介のお陰だし、、 その後もずっと――ずっと京介が沢山してくれたこと すごく感謝してる、だから………』 「桐乃、俺はさ……………………」 『イイからちゃんと聞け、、黙って、聞いて、、よ。 あたし分かったんだ、、京介の事が大好き、、でも京介がお兄ちゃんとして、 妹のあたしの事で心配してくれたり、、助けてくれたりするのもやっぱり凄く、、 安心して嬉しくて、、幸せな気持ちになれんの………』 『だけど、助けられるだけだと、、ずっとあの人に、、麻奈実さんに勝てないと 思ったから、あたし大人になろうとした。 でもさ、結局、京介があたしを頼ってくれてもお礼を言ってくれて、 笑顔を見せてくれても、、あたしが見たい笑顔の半分はやっぱりお兄ちゃんの 笑顔なんだって…やっと、わかったの』 『だからさっきの話、、京介が鈍いだけじゃない。 あたしに勇気がなかっただけじゃない――きっと』 この前、俺の家に来て、料理を作ってくれた時、桐乃はイイ女になったと言った。 俺が答えを出す事を半ば放棄していた事を戸惑いながらも、 素直に俺に語りかけるその姿は―――もうあの時の拗ねた妹では無かった。 「こんな情けない兄貴でごめんな、桐乃。 俺、もう素直に言うわ、おまえの事が大好きだ」 『あ、ありがと、、その言葉―――あやせにメールしとくから』 「ちょ、おまえ…………い、いや、全然構わねぇから!」 『ふ、ふ~ん、あっそ、あたしまだ許したわけじゃないし! ムカついてるんだから!』 「今度、おまえが暇な時にデートしようぜ? それにおまえの手料理もっと食べてみたい」 『何、調子に乗っちゃてんの?あんた、 ちょっとあたしが良いこと言ってあげたからってどんどん増長してさ、 キモ――』 「俺、間違ってたわ! おまえにキモいなんて言われて萎縮してたから、ダメだったんだ。 俺は立派な世界一のシスコンになる! もっと、桐乃が大好きなお兄ちゃんになるから。 おまえがイヤって言っても、俺は泣いて、駄々こねて、お願いするからな!!」 『それ、別に、、今までとあんま変わんなくない?』 「ぐぅ………た、確かに………」 『ぷ、にゃはは……もう本当に……困ったお兄ちゃん。 シスコン過ぎ。あ~あ、しょうがないよね? しょうがないから、一生あんたに付き合ってあげる。 その代わり、あたし我が侭だから。滅茶苦茶、我が侭なこと言うつもりだから! 京介にあ、あやせが居てもあたしを最優先しないと 絶対に承知しないんだかんね、わかってんの?』 桐乃が途中から鼻声になっていたのは気付いていた。 今まで、俺が馬鹿な兄貴だから本当に何度も、何度も桐乃を泣かせてしまった。 でもこれから、俺は今まで以上に、桐乃の理想の兄貴にならなきゃいけない。 もうこいつがこんな声で話さなくて良い様に………さ。 「ああ、わかった。 桐乃みたいな最高に可愛い妹が居て、俺は世界で一番幸せ者のお兄ちゃんだ」 俺の妹は世界で一番可愛い。 ずっと前から変わらなかったもの、これからも絶対に変わらないもの。 なぁ―――麻奈実、これは 『目先の答え』 じゃないよな? 『あたしより、京介は、、黒いのとか、ま、麻奈実さんとか、、どうすんの? あんたのせいで、、まぁそれはあたしも同じか………』 「聞いてくれ、桐乃、俺さ………………」 俺は自分なりの"みんなが幸せになれる未来"を桐乃に素直に話し始める。 桐乃との電話を切った後、あやせからメールが届く。 『さようなら』 でもそのメールを見た時、帰り道を歩きながら俺が考えた事は………… 悪戯っぽい桐乃の笑顔 蠱惑的な黒猫の微笑 暖かさに満ちた麻奈実の笑み 自分の中にあった彼女達の笑顔を、彼女達への気持ちを絶対に忘れない為に 心に刻む為に何度も、何度も必死に思い浮かべた。 俺がその時、考えた事は ――――――俺の心にあったものは、本当にそれだけだった。 おわり
https://w.atwiki.jp/llnj_ss/pages/553.html
元スレURL かすみ「侑先輩~♡」ダキッ 侑「かすみちゃんは今日も可愛いなぁ」ナデナデ しずく「…」 概要 かすみに甘えられる秘訣を知りたいしずく 同じように侑に甘えれば…? タグ ^桜坂しずく ^高咲侑 ^中須かすみ ^短編 ^ゆうしず 名前 コメント
https://w.atwiki.jp/oreimo-psp/pages/17.html
Q.ツーショット弾幕って? A.ツーショット会話のときに、ツッコミを入れた後にニコニコ動画のようにコメントが流れるお助けオプションです。 一度エンディングを迎えるとオプションメニューから選択できるようになります。 「とりま」「まりが」「ながすな」「京介最低」など:不正解 「2828」「2828している開発きめえ」「〇〇まじ〇〇」「〇〇可愛いよ」等:正解 Q.未読文スキップしちゃうんだけど A.設定でメッセージスキップを「既読のみ」に設定してください。 それでもRボタンでは未読文もスキップしてしまうので基本的にセレクトボタンでのスキップモードがいいです。 ただし、ツーショット会話になると弾幕の反応が遅れてしまうので一旦解除しましょう。
https://w.atwiki.jp/orenoimoutoga/pages/114.html
麻奈美「ちょっと、きょうちゃん…だめだよ…」 京介「…」 麻奈美「べ、勉強しにきょうちゃんの部屋来たんだから…あっ…だめだってぇ…」 京介「…」 麻奈美「きょ、きょうちゃん…だめえぇ」 ドンっ!! 麻奈美「!」 麻奈美「ほ、ほら、隣の部屋の桐乃ちゃんに聞こえちゃうから…って、聞いてる?きょうちゃん?」 京介「…」 麻奈美「ねぇ、きょうちゃん?あっ!だめだよそこは…」 ドン!ドン!ドン! 麻奈美「ふわっ!きょうちゃん!だめ…あっあっ!」 京介「…」 ドンドンドンドンドン!! 麻奈美「こ、声出ちゃ…う…む、むちゅ!?」 京介「…」ちゅぱちゅぱ ドンドンドンドンドンドン!! 麻奈美「ちゅぱっ…ぷはっ…きょうちゃん…」 京介「…」 ドンドンドンドンドンドン!! 麻奈美「きょうちゃん…だいすき…あっ…ん…」 京介「…」 ドン、ドンドン…ぐす…ぐす… ――― ― 麻奈美「じゃあきょうちゃん、今日はもう帰るね」 京介「あぁ」 麻奈美「またねぇ、きょうちゃん」 ガチャ 麻奈美「あっ」 桐乃「…」 京介「…」 麻奈美「桐乃ちゃん…お、お邪魔しました…」 桐乃「…」 麻奈美「じゃあ、わたしはこれで…」 京介「あぁまたな」 桐乃「…」 京介「…」 桐乃「チッ、まったく、家の壁薄いんだから少しは自重してよね」 京介「…」スタスタ 桐乃「ちょ、聞いてんの!?」 京介「…」 ガチャバタン! 桐乃「な、なんなのよ!もう!」 ――― ― 京介「ん?黒猫じゃねぇか何してんだリビングで」 黒猫「別に、あなたの妹がメルルとやらのDVDを見せてやるってしつこかったから来てあげただけよ」 京介「ふ~ん、でいつものように喧嘩になって桐乃は部屋にこもってると…そんなところか」 黒猫「喧嘩したつもりじゃないのだけれど…まぁそんなところね」 京介「まったく…あいつは客呼んどいて…黒猫、とりあえず俺の部屋くるか?」 黒猫「ここに居ても仕方ないし、かまわないわ」 京介「じゃあ部屋行くか」 ガチャ 黒猫「ゲーム作りしてた時以来かしらこの部屋に来るの」 京介「…」 ガバッ 黒猫「ちょ、ちょっと何するの!?」 京介「…」 黒猫「や、やめなさい!そんなつもりで部屋に来た…あっ!」 ドン! 黒猫「あ、あなたの妹が隣にいるのよ!いい加減にして…あむっ」 京介「…」むちゅちゅぱっ 黒猫「んっんっ~ぷはっ…」 ドンドンドンドンドン!! 黒猫「なにこれ…凄い…大きくなってる…」 麻奈美「きょうちゃん、私、何か……嫌われるようなこと……しちゃったかなあ…………」 京介「…」 麻奈美「私が何か酷い事言ったりしてきょうちゃん傷つけたなら…」 京介「…」 麻奈美「なんでもするから…きょうちゃん…許して…」ジィー 京介「!」 麻奈美「わっ!きょうちゃんのおちんちんおっきいねぇ」なでなで 麻奈美「私きょうちゃんの為にえーぶいっていうの見て勉強したんだよ?」はむっ 京介「…」ぷるぷる 麻奈美「あむっじゅるっじゅるっ…ぷはっ」 ドンドンドンドンドンドン! 京介「ん?沙織のやつからメールか」 沙織『京介氏、最近きりりん氏と黒猫氏の仲がうまくいってないのでごさるが、なにか良い仲直り法はないでござるか?』 京介「…」ポチポチ 『その件に関して沙織に相談したい事があるのだが、今度の休みに家に来れないか?』 ぴっ 京介「…」 ぶるぶる、ぴっ 沙織『了解したでござる、次の休みに京介氏の家に伺わせてもらうでござるよ』 京介「…」 沙織「やぁやぁ!京介氏久しぶりでござる!」 京介「おぅ」 沙織「きりりん氏は自分の部屋でござるか?」 京介「あぁ」 沙織「ではこっそりと京介氏の部屋で作戦会議でござるな」 京介「あぁ」 沙織「ふふっしかし若い男女二人っきりで密室なんて何か身の危険を感じるでござるww」 京介「…」 沙織「今日は突っ込み無しでござるか…」しょぼん 沙織「では今日の本題の話を…って京介…氏?」 京介「…」 ガバッ 沙織「なっ!京介氏気を確かに!拙者なんて…」 沙織「はっ!メガネが…!」 沙織「や、やめてください京介…あっ…さん!」 京介「…」 沙織「だめですっ!はっ、恥ずかしい!み、見ないでっ!あんっ!!」 京介「…」 むちゅちゅぱっ 沙織「はうっ!そ、そんなところ…舐めたら…声が…桐乃ちゃんに…聞かれちゃう…んっ!」 ドンドンドンドンドンドン!! 京介「あ~もしもし、なんだお前かぁ~…」 京介「あぁそう、そうかぁ~」 京介「ははっ、なんだよ、お前も結構可愛いとこあるじゃねぇか。照れんなって」 桐乃「チッ、リビングでイチャイチャ電話してんじゃねぇっつーの」 京介「…」チラッ 桐乃「な、なによ!なんか文句あんの!」 京介「…」フィッ 桐乃「な!なにその態度!感じ悪るっ!!」 京介「でさ、いつ家来る?待ってるぜ」 桐乃「今度は誰を連れ込む気なのよ…」 ピポピポピンポーン! 桐乃「なにこのうざいチャイム!」 京介「おっ、来たかな」 タタタ 桐乃「チッ!チッ!あいつが呼んだ奴かよ!マジうざい!」 桐乃「チャイム連打なんてうざい事するから地味子じゃなさそうね…」 桐乃「誰なのよ…一体」 京介「おー待ってたぞ」 加奈子「ちぃーす、おじましまーす」 桐乃「えっ!加奈子!?」 桐乃「ちょ、加奈子!なんであんたが兄貴と!」 加奈子「あれ?私のマネージャーだって言ってなかったっけ?」 京介「…」 桐乃「え…そうなの?」 加奈子「とりあえず今後の活動についての話があるから来たんだよ」 加奈子「ま、たりー面倒な話はチャチャッと済ますから桐乃、後で遊びいこーぜ」 京介「…」 桐乃「う、うん…(まぁ加奈子なら大丈夫そう…かな?」 加奈子「んじゃ後でね~」 ガチャ、バタン 加奈子「あ~だりぃ、最近キモオタ相手の仕事多くてストレス溜まるんだよね~」 京介「…」 加奈子「またストレス発散手伝ってねぇ、ってもうギンギンじゃんww」 京介「…」もみゅもみゅ 加奈子「うっはww相変わらず触り方エロいwwんっ!あっ!」 ドンドン! 加奈子「あちゃー、やっぱ隣聞こえるかぁ。って、それも興奮するからまぁいっか、桐乃ごめんww」 京介「…」もみゅもみゅちゅぱっ 加奈子「んあっ!やべーマジ気持ちいいww」 ドンドンドンドンドンドン!! 桐乃「な、なんなのよ…毎回…毎回…」ドン… 『~ヤダヨ、マジデ?』 『タノムヨ』 『ショウガナイナァ』 桐乃「なんかボソボソ言って…る?」ベタっ(壁張り付き) 『だめだよ!おにいちゃん!』 桐乃「え!?」 『そんなロッドで攻撃されたらメルル壊れちゃうよ!!』 桐乃「えっ!?なに!?メルル!!」 『んあっ!おにいちゃんのメテオインパクトより凄いよぉ!!』 桐乃「やめてっ!メルルが!メルルがあああ!!!」 ドンドンドンドンドンドンドンドンドンドン!!!! 『メルルおかしくなっちゃうよおおお!!!』 桐乃「あああああ!!!!」 桐乃「ひっぐす…メルル…メルル…ぐす」 『エッツギハブリジットモ?』 『タノムヨ』 『キチクスギワロタ』 『レンラクシヨウゼ』 『アイツシャテイダカラスグクルゼ』 『ウハオケ』 桐乃「ぐす…メルル…メルルが…」 ピンポーン 桐乃「ぐす…メルル…メルル…」 『コンニチハ』 『オーヨクキタナ』 『ジャ、ヤルカ』 『?』 桐乃『ぐす…ん?」 『星くず☆うぃっちメルルっ!れいぷ祭りはっじまるよぉーーーっ♪』 桐乃「えっ!な、な、な、なんだってえええ!!!」 『きゃあああ!!な、なにするの!!』 『悪いアルファはやっつけちゃうぞ!』 『ひゃっはー!!』 『だめだめ!やだあっ!!』 桐乃「いやああああ!!アルファあああ!!!」 ドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドン!!!! 『やべーマジ犯罪だってwww』 『んんん!!いやあ!!やだあああ!!』 『…』 桐乃「ああああああああああ!!!!」 ダンダンダンダンダンダンダンダンダンダンダンダンダンダンダンダン!!!!!!! ―――― ―― あやせ「お兄さん、桐乃が何も反応しなくなってもう一年たつわね」 京介「あぁ」 あやせ「もう、私…」ぐす 京介「あやせ…」抱きっ あやせ「お、お兄さん…」 京介「桐乃は必ず闇から戻ってくる、その時はそばにいてやってくれ」 あやせ「でも私みたいな部外者じゃいつまで桐乃の面倒見られるか…」 京介「あやせ……俺と結婚しよう」 あやせ「!」 京介「そうすれば俺達は家族だ!家族ならいつまでもそばに居られるし…俺はお前も守りたい!!」 あやせ「お兄さん…ありがとう」ぎゅっ 京介「…」ニヤリ 桐乃を無視し続けたらどうなるか 完 【おまけ】 桐乃「ん?あっ!リアからエアメールだ!」 『キリノ、おにいちゃん元気してる?リアはこっちでもすっごい元気だよ!』 桐乃「ははっリアらしいや」 『で、おにいちゃんが言ってたとおり、おにいちゃんの事大好きになったらすっごい早くはしれるようになったんだ!』 桐乃「ん?」 『おにいちゃんいっぱい、いっぱいリアのお腹の中に速く走れるエキス注入してくれてありがとねっ!』 『またそのうち会いに行くからまたいっぱいリアにエッチなエキス注入してね!Bye-bye♪』 桐乃「ああああああああああ!!!」 ドンドンドンドンドンドン!!!