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< 【back】 【next】 > 真冬にしてみれば暖かい日差しが射すある日、みずきは祖父が所有する山の小さな小屋にいた。 中央にはダルマストーブが置かれ、その上には部屋の湿度を保つためのヤカンと小さいサイズの餅が乗っていた。 みずきがのんびりとストーブの上で餅を転がしていると窓の外からの視線を感じ、そちらに振り向いてみた。 「みずきちぃ~。さ~む~い~」 「うわぁ!」 驚いてこけそうになるみずき。それは当然だろう。 何せ自分一人だと思っていたら伊万里が窓にべったり顔を押し当て恨めしそうな顔をしていたのだから… 一瞬ひるんでしまったがみずきはすぐに小屋の中に伊万里を招きいれてさらに驚いた。 長時間外にいたのだろうコートを着ていても伊万里の体は冷え切っており唇は紫色になっていたからだ。 「伊万里ちゃん何やってるの!?」 「いやぁ久しぶりにみずきちの家に行ってみたら、おじいちゃんにたぶんここだろうって教えてもらったの」 「だからってそんなことする必要ないでしょ?」 少し怒りながらみずきが問い詰める 「たまにはこういうことしないといろいろと製作サイドに不都合が…げふんげふん」 そういうとストーブの上にあった小さな餅をひょいとつまみ上げ口に運ぶ。 が、やはり熱かったようでホフホフいいながら熱さもだえていた。 「…? 訳のわからない事を言ってないで冷えた体を温めなさい!」 伊万里の目の前に暖かいココアが差し出された。どうやらココアの元をストーブのヤカンのお湯で溶いたようだった。 無言でココアを受け取りゆっくりと飲む伊万里。砂糖醤油の入った皿を片手に餅の焼き加減を確かめるみずき。 なんとなく無音のゆるい時間が流れていた。 無音のゆるい時間に終止符を打ったのは伊万里のほうだった。 「ココアありがとう、みずきち。それとごめんね」 何がごめんなんだろうという感じで首をかしげるみずきであったが見る見るうちにその表情が変貌する。 伊万里がポケットから何かの部品を取り出したからだ。 「何で? 伊万里ちゃんが持っているの?」 伊万里が取り出したもの、それは本来なら稔の家に設置したはずの盗聴中継機器の部品であった。 「ごめんね… 本当にごめんね…」 ぽろぽろと涙を流す伊万里。少しずつ殺気を放つみずき。 目立たない位置にあった草刈鎌に手を伸ばして柄をつかむが感触が違っていた。 視界にそれを捕らえるがそれはプラスチックでできたおもちゃの鎌だった。 「伊万里! お前何を…」 伊万里の名を叫び、伊万里のほうを向くと伊万里はみずきの草刈鎌をちょうど振り上げているところだった。 「ごめんね。みずきち」 涙を流しながら伊万里は鎌を振り下ろした。みずきは腕で防御しようとしたが間に合わなかった。 部屋の中にみずきの服の一部が舞い散ったが、みずきに出血はない。 襟首からキュロットまで縦一文字に衣服だけが切り裂かれ、スリットからはちらちらとピンク色の胸の先端が見えていた。 伊万里は視線をこちらに移しこう言った。 「もうすこし時間があれば18禁展開になったのに残念だったね」 ~Time UP~ < 【back】 【next】 >
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サイレント・マジシャン好きの副管理人。 管理人さんへではジェダイのアクセス禁止をりっちーへ進言するなど 副管理人としてはまともな部類に入る。 それからしばらくの間、姿を見せていなかったがヒドいでケイがアク禁になる可能性が高いことを明言している。 参考資料 Re 管理人さんへ ( No.85 ) 日時: 2008/11/05 02 01 名前: みずき [Mozilla/4.0 (compatible; MSIE 7.0; Windows NT 5.1; .NET CLR 1.1.4322; .NET CLR 2.0.50727)] HOME: 静寂サンクチュアリィ とりあえず、ジェダイさんが発した常連さん及びシルフィさんに対する暴言、 また数々の荒らし行為は到底許されるものではないです。 周りが過剰に煽り立てたからそうなったのかもしれませんが、 だからといってジェダイさんの行為が許されるわけではありません。 何故ジェダイさんをアクセス禁止にしないのか。 一個人の意見として言えば、それは私如きの眼から見ても疑問符です。 正直、私から見ればジェダイさんを擁護する理由なんて何もありません。 幾度に渡る管理サイド(主にシルフィさん)からの警告も無視し、 むしろ逆上して暴言や荒らしを続けた。 これをアクセス禁止にしないでどうするというのか……というのが本音です。 度重なる荒らしを続けたジェダイさんは永久アクセス禁止で妥当。 多少の巻き添えが出たとしても、可能な限り長期のアクセス禁止措置を望みます。 妥当というか至極当然だと思います。 ですが、優佑さんはなるべく波風を立たせたくないと考えているのも確かでしょう。 恐らく、できれば穏便な平和的解決を望んでいるのだと思います。 それと、既に出ている意見ですが様子を見ている、 ご自身の眼で確かめたい……確かめるまでは望みを捨てたくないという思いもあるのでしょうね。 他にも、少しでも巻き添えを出す事を防ぎたいというのもあると思います。 あと、これだけは言わせてください。 シルフィさんは優佑さん不在時間違い無く認定を支え続けた功労者です。 そして、優佑さんがそれを評価していないなんて事は絶対にありえません。 優佑さんとシルフィさんはリアルでも親交がありお互いを非常に信頼する間柄なので、 そこを疑う余地はありませんから。 Re ヒドい ( No.32 ) 日時: 2009/03/03 01 14 名前: みずき [123.230.15.217.er.eaccess.ne.jp] HOME: 静寂サンクチュアリィ ケイさん かつてのゲーマーが書き込んできたスレを見てみて下さい。僕よりヒドいと思います とりあえず、そう言われても責任転嫁にしか思えません。 僕はただ、みんなと仲良くしたかっただけなんです。でも、どうすれば、いいかわからかったんです 今までしてきた事がどういう事か分かっていますか? その反省を仮に本音と受け取っても、 今までしてきた事を考えると私としても非常に許し難いのが私の本心です。 本当に反省しているなら、 私だけでなく迷惑をかけた人達への謝罪の意を示し、 そしてこのサイトから暫くは身を引き、書き込みを控えた方がよろしいかと。 どのみち、当面はアクセス制限処分になるでしょうから。 それでもこのサイトに来たいのであれば、 反省し、当面の時間を置いた後で誠意ある行動を示してください。 そうすれば、少しずつ認められる日が来るかもしれませんから。
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サイレント・マジシャン好きの副管理人。 管理人さんへではジェダイのアクセス禁止をりっちーへ進言するなど 副管理人としてはまともな部類に入る。 それからしばらくの間、姿を見せていなかったがヒドいでケイがアク禁になる可能性が高いことを明言している。 参考資料 Re 管理人さんへ ( No.85 ) 日時: 2008/11/05 02 01 名前: みずき [Mozilla/4.0 (compatible; MSIE 7.0; Windows NT 5.1; .NET CLR 1.1.4322; .NET CLR 2.0.50727)] HOME: 静寂サンクチュアリィ とりあえず、ジェダイさんが発した常連さん及びシルフィさんに対する暴言、 また数々の荒らし行為は到底許されるものではないです。 周りが過剰に煽り立てたからそうなったのかもしれませんが、 だからといってジェダイさんの行為が許されるわけではありません。 何故ジェダイさんをアクセス禁止にしないのか。 一個人の意見として言えば、それは私如きの眼から見ても疑問符です。 正直、私から見ればジェダイさんを擁護する理由なんて何もありません。 幾度に渡る管理サイド(主にシルフィさん)からの警告も無視し、 むしろ逆上して暴言や荒らしを続けた。 これをアクセス禁止にしないでどうするというのか……というのが本音です。 度重なる荒らしを続けたジェダイさんは永久アクセス禁止で妥当。 多少の巻き添えが出たとしても、可能な限り長期のアクセス禁止措置を望みます。 妥当というか至極当然だと思います。 ですが、優佑さんはなるべく波風を立たせたくないと考えているのも確かでしょう。 恐らく、できれば穏便な平和的解決を望んでいるのだと思います。 それと、既に出ている意見ですが様子を見ている、 ご自身の眼で確かめたい……確かめるまでは望みを捨てたくないという思いもあるのでしょうね。 他にも、少しでも巻き添えを出す事を防ぎたいというのもあると思います。 あと、これだけは言わせてください。 シルフィさんは優佑さん不在時間違い無く認定を支え続けた功労者です。 そして、優佑さんがそれを評価していないなんて事は絶対にありえません。 優佑さんとシルフィさんはリアルでも親交がありお互いを非常に信頼する間柄なので、 そこを疑う余地はありませんから。 Re ヒドい ( No.32 ) 日時: 2009/03/03 01 14 名前: みずき [123.230.15.217.er.eaccess.ne.jp] HOME: 静寂サンクチュアリィ ケイさん かつてのゲーマーが書き込んできたスレを見てみて下さい。僕よりヒドいと思います とりあえず、そう言われても責任転嫁にしか思えません。 僕はただ、みんなと仲良くしたかっただけなんです。でも、どうすれば、いいかわからかったんです 今までしてきた事がどういう事か分かっていますか? その反省を仮に本音と受け取っても、 今までしてきた事を考えると私としても非常に許し難いのが私の本心です。 本当に反省しているなら、 私だけでなく迷惑をかけた人達への謝罪の意を示し、 そしてこのサイトから暫くは身を引き、書き込みを控えた方がよろしいかと。 どのみち、当面はアクセス制限処分になるでしょうから。 それでもこのサイトに来たいのであれば、 反省し、当面の時間を置いた後で誠意ある行動を示してください。 そうすれば、少しずつ認められる日が来るかもしれませんから。
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水城 瑞貴(みずき みずき) ■性別 男 ■学年 3年 ■所持武器 ダイビングナイフ『ロバークラブ』 ■ステータス 攻撃:16/防御:7/体力:3/精神:3/FS(ダイビング歴):1 ディープ・ディープ・アンダー・ザ・スカイ 発動率99+4=103% 成功率100% ボーナス:4 スタイル:アクティブ 効果:味方一時戦線離脱 80 範囲+対象:自分自身 0.75 持続時間:1ターン 制約:なし 10 GK補正 40 能力原理 自分と身に付けている物に対してのみ大気が水としての性質を持つ。 また水中での呼吸が可能であり、この能力による"水中"には水圧が存在しない。 普段は靴に錘を仕込んで浮力を緩和しているが、 その気になれば空中を泳ぐことができ、上空などの安全圏に退避することも容易い。 もちろん三次元的な移動は攻撃や回避など通常の戦闘行為にも有利ではあるのだが…… キャラクター説明 全身まっ白なアルビノとして生まれながらも、 まるで水の中にいるかのように、 その場の明るさに応じて透き通るような水色・青・藍・紺などに染まり、 髪や服の裾がゆらゆらとたゆたい、どこかふわふわと浮いたような足取り。 その様から水天一碧【ブルー】と二つ名されている。 控えめで穏やか、そして言葉少なだが、仲間に対して敵意を向けられれば嵐のように荒ぶる。 アルビノの性として強い陽光はご法度であり、真夏の海水浴などもってのほか。 それゆえにか海に対して強い憧憬を持っている。 強力な日焼け止めクリームとUVカットの眼鏡は必需品である。 なお目の色は本来は色素の濃い日本人であるためか赤ではなく青い。
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白王みずき(はくおう みずき) 設定 希望崎学園一年生。風紀委員会所属。 身長は平均よりやや高めで胸は控えめ。セミロングの髪を首のあたりで二つに縛っている。 成績は優秀で運動神経も悪くなく、料理上手で面倒見のいい委員長キャラ(別に委員長ではないが)。 まじめな性格で、言葉遣いも丁寧。また正義感も強く、立ちはだかる高い壁に敢然と向かっていく勇気も持っている。 基本的に争いは好まないが、仕事柄、必要とあらば心を鬼にし、能力を駆使して相手と戦う。 これらの性格は全て、今は一緒に暮らしていない兄から学んだものである(現在の彼女は母と二人暮らしである)。 周りにはうまく隠しているが大のお兄ちゃん子であり、いつか再会する瞬間(とき)を夢見て、兄に認めてもらえるような立派な女性になろうと心掛けている。 そんな彼女の一番の悩みは、己の決心と能力が完全に乖離していることである。 なお、今回のトーナメントへは、彼女なりの「立派な女性になる」ことの修行の一環として参加を決意した。 彼女の中では「兄愛>厭戦」なのであった。 魔人能力『みずのはごろも』 能力名は『みずのはごろも』――水を自在に操作することができる能力である。 その制約として、まず操作する水は一度衣服として己に纏わせなければならない。 そして、身に纏った水を消費することでのみ技を放つことができる。 要するに、技を使えば使う程――水を放てば放つ程、自分の衣服が消えてゆくのだ。 水を纏う過程を彼女は“着替え”と呼称しており、己の身体と触れている水に念を込めることで能力が行使される。 それらの水は淡い光を放ちながら少女の身体を伝って任意の部位へと登り、再度の念によって刹那のうちに望んだ衣服へと変化する。 ゆえに、“着替え”のための毎朝の水浴びは欠かせないという。 普段は希望崎学園の制服と化した水を纏い学園生活を送っている。 彼女自身はこの能力を「女性は人前でみだりに肌を出すものではありません!」として恥だと思っている。 が、仕事柄なんだかんだで能力を使って問題の処理にあたることになってしまう。 その際は、「発射する水の威力は残りの布地の表面積に反比例する」性質のせいか、望むと望まざるとに関わらず段々と肌色が増えてゆき、最終的にはだいたいあられもない姿を晒すことになる。 体の各部をもじもじと隠しながら羞恥に頬を染め、目に涙をためつつも、「一人前の女性が公衆の面前で泣くわけには……!」と気丈に振る舞う彼女の姿は一部のマニアに大好評らしい。 根がまじめな彼女は、いつ・どのくらい能力を発動することになっても大丈夫なよう、唯一兄から貰ったミサンガ以外の全ての衣服を能力による産物としている。 それゆえに彼女は「能力に覆われているだけで実質全裸」なのであり、能力無効でも喰らった日にゃ、瞬きする間にすっぽんぽんであろう。 勝利の一つ向こうの岸には全裸の恥辱――ギリギリの境界線上で、学園の秩序維持と兄との再会のため、頑張れ、みずき! プロローグ 【白王みずき プロローグSS 秩序と痴女】 ――みずき、僕は曲がったことが嫌いだ。 ――強者に諂い弱者を虐げる、そんな世界は間違っている。 ――僕のように、正義を愛する女性に育ってくれ、みずき。その時は、きっと迎えに来るから……。 「兄さんっ……んう?」 安らかな寝息を立てる横顔に柔らかな陽光が差し込み、少女は目を覚ました。 未だ微睡みの中の少女は、カーテンの隙間から漏れる眩しさから、今が朝であることを知る。 身体を起こし、水色のパジャマの袖で目をぐしぐしと擦りながら、ぼうっとした頭を覚醒させてゆく。 「朝……? ということは、さっきのは、夢……」 それは幼き日の一幕。少女にとって大切な存在と交わした約束。 少女は左の手首に巻かれたミサンガに手を添え、彼の者の名を切なげに呟く。 「みかど兄さ――」 「みずきー! 学校遅れるわよー!」 「ひぇっ!」 部屋の外から響いた大声が、物憂げな世界に浸っていた少女を現実へと引き戻した。 首を傾けて時計を確認すると、針はいつもの起床時間よりも十分ほど先を示していた。 少女は慌てた様子でベッドから跳ね出て、部屋を後にした。 少女の名は、白王みずきという。 希望崎学園の生徒であり、風紀委員会に所属している。 彼女は現在二人暮らし中の母親から渡されたコーヒーを一啜りし、眠気の残滓を吹き飛ばす。 「みずき、朝ごはんはー?」 「うっ……ごめんなさい、その、時間が……」 みずきは謝りながら、如何にも申し訳なさそうに俯く。 母は肉親に対してもばかに礼儀正しい娘を微笑ましく思いながら、「仕方ないなあ」と少女に笑いかける。 「それにしても、みずきが寝坊だなんて、珍しいこともあるもんねえ。変な夢でも見たの?」 「変じゃありませんっ! ……変じゃありませんでした、けど……」 突然大声を出したり、かと思えば頬を染めながらごにょごにょと縮こまったり、忙しない少女であった。 母は娘の挙動不審の理由をなんとなく察しながら、気付かない振りをして娘に話しかける。 「どうでもいいけど、時間ないんじゃないの? “着替え”なくていいの?」 「ああ、そうでした!」 少女は母の言葉で急務を思い出し、スリッパをぱたぱたと鳴らしながら、お風呂場へと入っていった。 そして“パジャマを着たまま”浴槽へと入り、蛇口を捻る。 当然に浴槽内へと水が注がれてゆき、それがくるぶしに掛かる程度に溜まったところで蛇口を逆に捻り止めた。 「んっ――!」 薄く張られた水の中で、少女が何かを念じると――なんと、身に着けていたパジャマ等が、ぱしゃり、と水に“戻った”のである。 パジャマだった水は、あるものは重力に促されるまま足元の水の元へ落ち、またあるものは少女の柔肌を伝って水面へと還って行った。 あっという間に生まれたままの姿になったみずきは、改めて呼吸を整え、 「ふっ――!」 またも、今度はさっきより些か力強く念じる。 すると、今度はさっきとは逆――少女の祈りに呼応するかのごとく、浴槽の水のうち、少女と触れている部分が淡い光を帯びた。 そして水はまるで生命を持ったかのように、ゆっくりと少女の身体を伝い、登ってゆく。 「んっ……んんっ……!」 這い登る水の感触に悩ましげな声を漏らす少女の身体を、煌めく水が次々と覆ってゆく。 伸びた脚を経由し、小振りな尻や薄い胸に纏わりつく水は、あたかも生娘を犯すスライム状のモンスターのようであった。 やがて、少女の上と下の秘すべき部分に到達した水はそこで動きを止め、主の次なる命令を待つ。 「はあ、はあ……はっ!」 上気した息遣いで少女が三度目の念をこめると、水は一瞬のうちにその性質・形質を変じた。 先程まで淡く輝く水に覆われていた二点には、穢れを知らぬ処女雪を想起させる純白が在った。 それは、紛うことなき、女性ものの下着であった。 これが彼女の能力『みずのはごろも』である。 水を衣服に変え、纏うことのできる能力。 それだけの能力ではないが、ともかくこれが彼女にとっての“着替え”であり“武装”であるのだ。 「ふうっ……お着替え、完了です」 そうこうしている間に、全ての“着替え”が終了した。 膝丈ソックス、プリーツスカート、ブラウス、カーディガン……そして、風紀委員の証たる腕章。 ピンクの簡素なヘアゴムにて括られた二房の後ろ髪を揺らしながら、少女は浴室を出た。 「おかえりー。今日はいつもよりゆっくりだったね。なんかいつもより顔も赤いしぃ?」 「な、なんでもありませんっ!」 にやにやと楽しげにからかってくる母親をぴしゃりと撥ねつけ、みずきは玄関へと向かう。 その性質上、毎日、幾度となく繰り返してきた儀式めいたこの能力発動だが、少女はこの水を纏う際に味わう感触に、未だ慣れることができていなかった。 きっと敏感肌なのだろう。 「しっかし、休日だってのに登校とは、風紀委員って大変なのねえ」 「何故か最近、校舎の会議室や保健室が破壊されてしまったので、それの復旧のお手伝いをしてるのですよ。まったく、誰がこんなことをっ」 ローファーを履きつつぷんすかと文句を口にするみずき。 彼女たち風紀委員は、現在、生徒会と力を合わせ、何者かに破壊された校舎の復旧の手伝いをしているのだ。 その他、有志の生徒を含めた協力者たちは、休日返上でことにあたっている。 「では、行って参ります!」 「おう、気をつけてねー」 速足で歩き、みずきはなんとか集合時間内に学校に着いた。 着いて早々に開始された復旧作業は数時間続き、一旦の昼食休憩と相成った。 みずきは一緒に作業していた風紀委員の先輩・吾妻操子と共に昼食をとっていた。 「あーあ、いつまでこんな作業続ければいいのかしらねえ」 「まあまあ。私たちがやらなくて一体誰がやるのか、ですよっ!」 吾妻操子は、赤メガネとたわわに実った乳房が魅力的な二年生生徒会役員兼風紀委員で、みずきの新人教育を担当した縁で今でも仲良くしていた。 二人は希望の泉らへんに設えてあるベンチに座り、支給されたコンビニ弁当をつついていた。 生徒たちによる汗だくの作業の合間の、束の間の休息――そんな静かな時を破壊する、ならず者たちの絶叫! 「「 ヒャッハー!! 」」 「っ!?」 「なんですか、あなたたち!」 彼女達の前に躍り出たのは、ピンクの鶏ヘアーにトゲ付き肩パッド、そして棍棒や手斧等の禍々しき武器を携えた、大量のモヒカンザコ達! 何故、こんなところに大量のモヒカンザコが――? それは、「ここが希望崎学園だから」では足りぬ所以があった。 というのも、最近こそ平和が訪れつつある学園だが、少し前までは、一月ペースでハルマゲドンが起こっていた程にこの学園は無法地帯だったのだ。 戦いの度に生徒会と番長グループの魔人達が死にゆき、今年だけで幾度の政権交代が起こったことか――。 精神を崩壊させモヒカンザコに堕ちてしまった生徒が大量にいたとて、なんらの不思議もないと言えよう。 「ヒャッハー! その弁当をよこしやがれー!」 「ヒャッハー! 姉ちゃん、いいカラダしてんじゃねーか! ファックさせろォ!」 「な、なんて下品な……!」 己の欲望に忠実すぎるモヒカンザコ達の叫びに、みずきは顔を赤らめ非難の眼差しを向ける。 一方の操子は足元に置いてあった大きなカバンを開け、指に糸の伸びたリングをはめた。 先輩の臨戦態勢を受け、みずきも立ちあがり、操子の攻撃範囲から外れるよう距離をあける。 「ヒャッハー! 食料だー!」 「ヒャッハー! レイプだー!」 「みずきちゃん、討ち漏らしは頼んだわ!」 「了解です、操子せんぱい!」 目配せし声を掛け合う二人の元へ、四方八方からモヒカンザコが襲いかかる! 彼らは、なぜだろう、貧乳のみずきよりも巨乳の操子に群がっていく――だが、群がるその中心から、白目をむいたモヒカンザコが多数吹き飛ばされてくる! 彼女の操る戦闘ダッチワイフに逆姦され、諸々を搾りとられて投げ捨てられたモヒカンザコが、うずたかい山を築いていた。 「その調子よ、あるる姦!」 「ヒャッハーッ、あの巨乳、なかなかヤバいぜェー! 近づけねえッ!」 「手斧だァ、手斧を投げつけるんだ、ヒャッハァーッ!」 モヒカンザコにあって、そこそこの指揮能力を有する軍師モヒカンザコもいるようで、彼がこの集団のリーダーであるようだった。 彼の命令に従って、手斧を持っているモヒカンザコ達が一斉に振りかぶる――だが! 「ヒャッ!?」 「なんだッ、なにが起こってるんだアアアアアッ!!」 振りかぶった手斧は、しかして放たれることなく“何か”に弾かれ地に落ちた。 謎の攻撃の正体を見極めるために辺りを見回した軍師モヒカンザコの目に留まったのは、一人の少女の姿――。 “肘から先のカーディガンを失した”右腕を地面と平行に伸ばし、人差し指と中指をまっすぐ伸ばした銃撃スタイルで指先から雫を滴らせた、白王みずき! 「操子せんぱい、援護は任せて下さいっ!」 「ありがとう、みずきちゃん!」 みずきの能力を知っている操子には分かっていた――モヒカンザコたちの手斧が弾き落とされたのは、みずきの仕業であることを! これが白王みずきの能力『みずのはごろも』による戦闘法である。 その身に纏った水を自在に操ることが可能なそのチカラで、水を銃弾の如く放ち、モヒカンザコの手に命中させ、手斧を弾き落としたのだった。 みずきの射撃のタネに気付けずに取り乱しているモヒカンザコたちを、操子の懸糸ダッチワイフ・あるる姦が処理していく。 更なる恐慌状態に陥ったモヒカンザコたちは、指揮官たる軍師モヒカンザコへと振り返る。 「ヒャッハー、兄貴ィ! 一体どうすりゃいいんだよォ!」 「ヒャッハーッ! 落ちつけェ、お前らァ! 見たとこ貧乳の方のパワーは大したことねえ! 先にそっちをヤっちまいなア!」 「「 ヒャッハー!! 」」 軍師モヒカンザコの指令に従い、今度はみずきの元へとモヒカンザコ達が殺到する――が! 無策で直線的に突っ込んでくるだけのモヒカンザコに、みずきは冷静に水鉄砲を撃ち込む。 水鉄砲は“現時点”でこそさほど威力は高くないが、モヒカンザコの象徴たるそのモヒカンヘアーを狙い撃ち水弾によってセットを崩すことで、モヒカンザコたちの士気を急激に奪い去る! 「クソッ……こうなったら、奥の手だヒャッハァー!」 モヒカンザコたちはその殆どが戦闘不能に追い込まれ、残ったのは後方で指示を飛ばしていた軍師モヒカンザコだけだ。 そんな追い詰められた彼が懐から取り出したのは、なんと、火炎放射器! その噴射口を操子の方へと向け、絶叫する! 「ヒャッハァァァ! 汚物は消毒だ~!!」 「きゃあああああっ!」 火竜の口より放たれた豪炎が、操子とあるる姦を結んでいた糸を焼き切る――! 主と完全に分断され燃え上がる相棒の姿を見ながら、操子は膝をついた。 人形遣いとしては並以上の腕を持つ彼女も、相棒なくしてはその強さを充分に発揮することはかなわないのだ。 「操子せんぱいっ!」 「ヒャッハー! ケシズミになりなあああああ!」 「こうなったら――はあああああっ!」 敬愛する先輩の危機に、みずきはその能力をフル・バーストさせる! 肩幅に開いた両脚で全身を支え、敵の方向に掌を向け両手を合わせたその姿は、あたかも戦車砲の如し! そこから勢いよく放たれる、ダムの放水を思わせる水撃ッ! 「ヒャッ――ハアァァァァア!?」 自身に迫りくる水弾に気付き、迎え撃つべく振り返った軍師モヒカンザコの目に映ったのは――圧倒的質量! 水の壁! 火炎放射器でも焼ききれぬ水撃をまともに喰らい、そのセットを完全に“消毒”されてしまった軍師モヒカンザコ。 (ヒャッハー……何故、この短期間に威力が急上昇っ……がくり) 意識を失った軍師モヒカンザコの前にいたのは、一瞬前には“両腕が露わ”になっていたみずきの、それこそ“隠すべきとこしか隠れてない”姿だった。 自己主張控えめな双丘は、指三本程度の帯状にまで小さくなったカーディガンの残骸が、肩に乗っかった一条のニットによって吊られ、かろうじて局所的に隠されているだけである。 同様に、小振りな尻では、膝丈であったはずのスカートが「ワカメちゃんもかくや」という程に切り詰められ、チラチラと、けしからぬものが見え隠れしている。 これこそが、『みずのはごろも』の真骨頂である。 白王みずきが使役する水の威力は、彼女の身に纏う衣服の残量に反比例する。 すなわち、服が消えれば消えるほど、必殺級の技を使える――もとい、あられもない姿を晒さなければ敵を倒せないのだ! 「……助かったわ、みずき。ごめんね、不甲斐ない先輩で」 「そんな、操子せんぱいがいたからこそ――ぅんっ!」 ダッチワイフの燃えカスの元でへたりこむ操子のところへと歩み寄ろうとしたみずきだったが、突如、謎の喘ぎと共に身体を抱き締め立ち止ってしまった。 不思議そうに見上げてくる操子に、みずきは紅い顔で、おずおずと告白した。 「その……先っぽがですね、カーディガンのニットと……えと、擦れちゃいましてっ……」 「…………」 そう、先の軍師モヒカンザコ戦に於いて、みずきは残存する襤褸以外の、下着を含めた全ての衣服を消費してしまっていた。とにかく無我夢中だったのだ。 それゆえに今の彼女にとってはそよ風すらも大敵であり、走ることすらままならぬほどに“ギリギリ”なのだった。 呆れ顔の操子はしばし口を噤んだ後、「ハァ……」と深い溜め息をつき、一言、 「あんたのその能力、ほんとえっちいわねえ」 と、感慨深く呟いた。 まるで痴女ね、などとは、さすがに良心が咎めたので口にできなかった。 なお、この後、真っ赤になって操子の言葉を否定しようとしたみずきの元へ、騒ぎを聞きつけた生徒会役員や風紀委員が大量に駆けつけたのはまた別の話である。 女性の甲高い叫び声が学園中にこだましたとか、しなかったとか。 斯様に強烈な不憫な子属性を持つ白王みずき――彼女が、「兄さんに認めてもらえるような女性になるため」などと言って出場を決意した『SNOW-SNOWトーナメントオブ女神オブトーナメント ~「第一回結昨日の使いやあらへんで!チキチキ秋の大トーナメント」~』で、一体どのようなメに――否、どのような活躍をするのかは、誰にもわからない。 <終>
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秋乃みずき 出演 生年月日 1991/11/13 所属事務所 アフロディーテ ステータス 活動中 画像・動画検索 Google/Yahoo!/Bing/NAVER/Baidu/YouTube 秋乃みずき「149cmのみずぎ」 監督 監督不明 メーカー ビーエムドットスリー 発売日 2009/7/10 通販 Amazon.co.jp DMM 秋乃みずき「High School Girl」 監督 大沼智哉 メーカー スパイスビジュアル 発売日 2008/5/30 通販 Amazon.co.jp DMM
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身長: 年齢: 3サイズ: 国籍: 趣味 誕生日: 仲良し:青山ケイ・桜井ねね ライバル:里見ちづる 初期能力 レアリティ パワー スピード スタミナ テクニック ジーニアス (20%) (8%) (10%) (11%) イベント みずきの欲しい物 条件:Lv4以上 みずきにプレゼント 条件1:プレゼント(指輪) 条件2:Lv6以上 みずきのつぶやき 条件:好感度200達成 オーナーと秘書との関係 条件:好感度500達成
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橘 みずき 守備適正 投 レアリティ PSR 栄冠パワー 92 性格 やんちゃ 投打 左投左打 総合力 15 学力 70 超固有戦術 条件 使用タイミング 効果対象 効果時間 効果 小悪魔の誘惑 信頼度80以上、コントロールD以上 攻撃時、守備時 相手チーム全員 1イニング 相手全員がボールを見逃しやすくなります クレッセントムーン シンカー方向の変化量7以上、キレ○ 守備時 使用者 1イニング クレッセントムーンを修得します 投手能力 初期値 球速 球威 コントロール スタミナ ↑ ← ↙ ↓ ↘ → 最大球速 134 25 39 23 1 2 0 0 3 0 149 特殊能力 打たれ強さ△ クロスファイヤー 力配分 調子極端 変化球中心 テンポ○ 野手能力 初期値 弾道 ミート パワー 走力 肩力 守備力 捕球 1 5 1 14 25 19 21 特殊能力 ボーナス やんちゃな青髪娘 初期信頼度20アップ&指導効果30%アップ 上限開放 ボーナス 値 0 初期信頼度 12 指導効果アップ +30% 「精密機械」出現率アップ +2% 「コース的当て」出現率アップ +3% 「コントロール系器材練習」経験値アップ +6% 個別練習性格ボーナス「コントロール」 +175% 試合経験値アップ +10% 1 初期能力アップ 小 「低め○系」経験値アップ +15% 「コントロール」成長率アップ +5% 2 指導効果アップ +17% 「コントロール系器材練習」経験値アップ +3% 個別練習性格ボーナス「コントロール」 +112% 3 初期信頼度 +8 試合経験値アップ +7% 信頼度上昇ボーナス +2 4 指導効果アップ +18% 「低め○系」経験値アップ +15% 「コントロール系器材練習」経験値アップ +3% 個別練習性格ボーナス「コントロール」 +113% 5 「コース的当て」出現率アップ +1% 「コントロール」成長率アップ +3% 試合経験値アップ +6% 雑感 試合経験点が高く、固有の初期信頼度と指導効果で指導タッグもしやすく、投手コンボ向けの金特である精密機械が配布できるサポート向けの投手。
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活字 映像・音声 ブログ そしてSKE48さんの桑原みずきさんと写真を撮っていただきました(*^□^*) みずきさんはいつも『四国代表として頑張ろうね♪』と優しく話かけて下さります(^^)v れなもみずきさん見たいに面白くなりたいな♪(川上・2011/7/10) 今日の握手会で一緒の囲いで、以前お仕事でも共演させて頂きました すごく優しくてとにかく面白かったです(^3^)☆(近藤・2011/7/10)
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< 【back】 【next】 > 「やっと……やっと追い詰めたよ……月曜日クン」 みずきは廊下の端で壁を背にした俺に向かい、一歩一歩ゆっくりと歩を進める。 彼女の両手にはテレビで見る物よりやや小型のチェーンソーが握られている。 「や…やめ……助けてくれよ……」 「うん、これから助けてあげるんだよ。稔クンを月曜日から解放してあげるね」 そう言った直後、みずきの持つチェーンソーの刃が急速に回転を始める。 深夜の校内に満ちた俺とみずきの息づかいが、無機質な音によってかき消される。 「ち、ちがうんだっ! 頼む、俺の話を聞いてくれ! げ、月曜日は避けるものじゃないんだよ!」 俺が言うと、みずきの動きがぴたっ、と停止した。 「避ける? 避けるものじゃないだって!?」 みずきの瞳に、憎悪の炎に似た黒い感情が灯る。 「――だまれだまれだまれだまれだまれだまれだまれだまれだまれええええっ!」 怒り狂ったように叫びながらも、反対に表情は笑みの形に整えられていく。 そしてゆっくりとチェーンソーを、真上に振り上げた。 「ひ……いっ…」 「これでさんびゃくろくじゅうご日休日だぁあああああああぁっ!」 俺はその瞬間、恐怖に屈服した。 命乞いも、みずきの説得も、自分の命を守ろうとする意思も、すべて放棄した。 何もできない代わりに、映像がコマ送りで流れていく。 「――とおおおおおおおおおうっ!」 突然、誰かの叫ぶ声がした。 俺の悲鳴だったのかもしれない。 コマ送りが解除されて、みずきの持つチェーンソーが振り下ろされた。 それが、俺の――横の壁に命中した。 火花が散って、チェーンソーの刃がはじき返された。 「……え?」 コンクリートの壁を叩いた反動か、みずきの小さな体がよろめいた。 そのまま床に倒れこんだ。 「藤宮くん! 早く逃げたまえっ!」 呆然と立ち尽くす俺の目の前には、ググレカスの姿が―― その右手には消火器が握られていた。 俺はようやく何が起きたのか理解した。 ググレカスが消火器でみずきを殴って俺を助けてくれたのだ。 「グ、ググレカスっ!? なんでこんな時間に……」 「明日君達の授業で使うプリントを製作していたのだよっ! それと私は検索サービスの使用を推薦する今風の言葉ではない!」 そう言いながら、ググレカスは床に倒れたみずきに視線を移す。 みずきがぶつぶつと何かをつぶやいて起き上がろうとしていた。 「話は後だ! ここは私にまかせて逃げるんだ! そして警察を呼びたまえっ!」 「で、でもそれじゃググ……センセイが殺されるかもしれない!」 「私は大丈夫だ。だが貴様のような生徒でも死なれては せっかく作ったプリントの意味がなくなってしまう!」 「げつようびだ……げつようびだ……げつようびだ……!」 みずきの声が次第に大きくなっていき、はっきりと聞き取れるようになる。 そして笑いながら、ゆらゆらと不気味に起き上がった。 再びチェーンソーの刃を回転させ、凶暴な音を立てる。 ググレカスはそんなみずきと対峙し、逆さに持った消火器を胸の高さに構えなおした。 「早く行きたまえっ! 善は急げだ、稔君! 今の君に必要なのは速やかな行動だっ!」 距離をとって二人から離れた俺に、叱責が飛ぶ。 「わかったよ……九暮センセイ」 ふと思った。 こいつはいけ好かない教師だ。それも特別にだ。 俺だけじゃない、同学年の生徒ならほとんどがそういう印象を抱えているだろう。 だが――いくら教え子を守るためだとはいえ、 凶器を持った相手にたった一人でこうも堂々と立ち向かっていける人間はそうはいない! 「今日だけはあんたを敬うし、言うことはちゃんと聞く。だから――」 俺はメガネをかけたこの気に食わない教師の背中に向けて言った。 「死ぬなよっ! 九暮先生!」 「ああ、もちろんだ!」 稔が走り去った直後の廊下に狂気と理性が満ち、それが交錯する! 「お前も月曜日だな! 月曜日はいつもそうだ! あたしたちの心を遥か崖の下、ドン底に叩き落してしまうっ!」 みずきの叫び声が廊下に響く。 その表情には狂気の怒りと確定的な殺意が浮かんでいる。 「ふん、月曜日だと?」 だが九暮はそれに怯むことなく鼻で笑う。 「………………」 みずきの顔から感情が抜け落ちた。 そんな様子の変化に構わず、九暮はさらに言葉を続ける。 「貴様ら生徒はいつもそうだ。 我々教師が授ける知識と心を進んで理解しようとしない!」 「――うああああああああああああああああああ!」 その言葉をかき消そうとするかのようにみずきは咆えた。 チェーンソーを構えて九暮に突進していく。 九暮は右の手で壁を、壁に掛けられたボードを叩いた。 バァンッ! と大きな音が鳴って、みずきの足がぴたりと止まる。 「――いいかよく聞けっ!」 咆えた。 「休日とは日々の生活で蓄積した精神と肉体の疲れを癒すためのものだ! それ以上でもそれ以下でもない! そして月曜日とはそうして新たに学習と労働を行い 社会の維持と発展を続けるためのもっとも貴い一日でもあるのだ! 月曜日の存在しない休日など言語道断っ! もしもそれを否定するというのならば……如月君っ!」 人差し指を突きつけ、言った。 「――私を倒してからにしたまえっ!」 こうして――九暮とみずきの対決が始まった。 < 【back】 【next】 >