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395 :ナイ神父MK-2:2015/09/27(日) 17 40 47 日蘭世界 観兵式 明治初頭、政権基盤※1を完全に安定させた政府は国内外にそのことを知らしめる為の方法を考えていた。 そこで、候補に挙がったのは、日本単独で行う観艦式と皇居前での陸軍による観兵式である。当初こそ、 観艦式を行うという意見が強かったが、現在日本が所持している戦艦数では、他国に見劣りすると意見が 強くなり、最終的には陸軍による、江戸城前での観兵式に決定された。 開催当日には徳川 慶喜時代には大部分が完成していた、鉄道網※2も使用され、各地から多くの観客が 集う一大イベントとなっていた、来賓の中には日本とオランダの皇族※3他、イギリスやアメリカなどの 欧米の外交官らも見られ、これが海外に向けて日本が動き出したことを国内外に知らせる大きな宣伝で あることが見て取れた。 軍楽隊の音楽の中、欧米諸国の人間の目を引いたのは半ば儀仗兵に近い存在となっていた、剣牙虎隊や 騎兵隊である。欧州などでは存在しない、象兵や剣牙虎も驚くに値するものではあったが、何より驚いたのは、 肉食獣である剣牙虎の咆哮を聞いても列を乱さない騎馬の存在である。日本では形骸化※4したとはいえ 、日本産の馬の威風堂々した姿は欧州の目を引き、後に一部の欧州貴族が日本産の馬を購入する姿が見られている。 そして、もう一つ欧米を注目させたことが在り得ないほどの砲兵の多さである。 火中車を含め歩兵牽引式や馬が引くタイプの物を含め、他の兵種の3倍近い長さがあり、日本軍の火力主義 を示すと共にその異様さを各国に知らせるこになる。※5 この観兵式は後に、日本国内の安定の象徴として、地震を初めとした自然災害からの復興や、日本単独での 戦争での勝利の際などに行われる恒例行事となり、同盟の安定の象徴が観艦式であり、 国内安定の象徴が観兵式であると人々に認識されていくようになる。 なお、行進が終わった後は、軍人と都民の交流イベントがあり、都市部では滅多に見られない剣牙虎や 象との触れ合いの他、一部大砲や火中車の見学が行われている。 おまけ パレード後の都内の同人販売店では、なぜか売り上げが急上昇し、更にどこかで見たことのあるような 人物たちが大量に新品の同人を販売してくれと持ち込む様子が陸軍基地周辺で多発している。 ※1 史実における明治維新自体がペルー来航(オランダと打ち合わせ済み)を開国に切っ掛けにした幕府と薩長同盟の出来レースであり、 夢幻会が動いたこともあり、政権譲渡自体は平和裏に終わったが、一部の過激派がテロに走った為鎮圧された。 ※2 産業革命を知る夢幻会転生者が、徳川 家斉に鉄道化の重要性を語り、それに応じた家斉がオランダ経由で取り寄せ、 開発を始めた、開発自体は規格統一がなされた上で各藩で行われ、完成後は参勤交代にも使用を許可するなどの 優遇措置がとられ、次代将軍である家慶にも受け継がれた。 ※3 オランダとの関係は戦争後も継続され、より深い交流が行われるようになった、その中ではナウッサ公が 江戸城や京都を訪問するなど随所に記録が見られ、一部将軍家御用達の店では、ナウッサ公が使用したと される部屋や購入したとした商品が存在している。 ※4 日本では戦国時代で既に、銃火器に負ける騎兵隊という構図が出来てしまい、小中規模の大名同士 の戦いや、余程有利な時以外は騎兵を出せなくなっていた、そこにフランス革命後夢幻会が銃火器の改良を 強く勧めた為、日本の火力主義をより推し進める結果となった。 ※5 来賓で訪れた欧米外交官たち日本での経験を伝えようとしたが、一部の国は所詮黄色人種の国だからと 取り合わない所も多かった、また、一部市民たちの間では「日本人は馬も満足に走らせることが出来ないから 肉食獣を放して後ろから追わせて走らせている」という間違った話しが広まった。
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83 :四〇艦隊の人:2014/02/25(火) 00 44 04 さて、日本大陸×恋姫のその四が完成したので投稿したいと思います。 今回は戦闘オンリーです。 陣地を張って待ち構えている重機関銃装備の現代歩兵に真正面から突っ込んでったらどうなるか?というのを表現できたとは思います。 ……にしても戦闘になるとサクサク指が動いた気がする……。 84 :四〇艦隊の人:2014/02/25(火) 00 45 16 平原を騎兵と猛獣の群れが三群に分かれて移動していた。 先頭は大日本帝国陸軍第一一剣虎兵大隊第一一一剣虎騎兵中隊総勢三一七名。 日本亜大陸群の原産種である日本汗血馬の一品種、北方で生まれた漆黒の巨馬、黒王種に騎乗した彼らは、肩から五五式自動騎兵銃を、腰には四九式軍刀を提げ、一人ひとりが携行無線機を携帯している。 その後に続くのは一三九頭の剣牙虎。 学名をマダラオオキバネコというこの生物は、非常に高い知能と強靭な身体能力を併せ持つ、今や日本亜大陸群にしか生息していない生物種である。 剣牙虎の群れは先頭の黒い騎馬隊の群れに付かず離れずの位置に随行している。 そこから少し遅れる位置に張文遠率いる并州騎兵隊五〇〇騎の姿があった。 【ネタ】北郷一刀君と一〇〇〇人と六〇〇頭の愉快な仲間たちは外史に放り込まれたようです【その四】 霞は部下達の不調を敏感に感じ取っていた。 理由ははっきりしている。馬だ。 剣牙虎という大型肉食動物の存在と黒い巨馬たちの繰り出す無言の威嚇が馬達を神経質にさせている、要するにビビッているのである。 話がずれるが剣牙虎はもちろん、日本汗血馬もきわめて頭のよい動物で、なおかつ草食動物としてはきわめて獰猛な生物である。 かつて野生種だった時代は時に剣牙虎や大和大犬といった大型肉食動物達を蹴り殺し、助走をつけた体当たりで縄張りを荒らした怒涛鳥や陸亀を蹂躙し、時代がずれて元寇の頃には、やっとの思いで上陸した元・高麗連合軍の兵士達の肉と血で砂浜を舗装した。 一九一二年のストックホルムオリンピックから五大会連続で表彰台を日本勢が独占した理由の一つにはこの日本汗血馬があるとされ、諸外国の選手からは「あれはHorseではない、UMAだ」と言われたこともある。 もちろん并州騎兵の操る馬達もおとなしいとは言えないが、それでも黒王種の醸し出す威圧感は桁違いだ。 例えるなら、文系大卒一年生を熟練の土方連中やとび職達の仲に放り込んだような格好である。 (アカン、威勢良く出てきたはええけど馬が怯えきっとる……。こりゃ戦果は期待できそうに無いわな……。にしても、あいつらホンマ良え馬乗っとるなぁ……二、三頭ぐらい譲ってくれへんかなぁ……) 并州騎兵隊を率いる将、張文遠は戦闘開始直前までそんなことを考えていた。 「何がどうなってやがる!?」 并州に侵入した黄巾賊五〇〇〇を率いる男が声を荒げるが、その取り巻きたちは答えることができなかった。 先日派遣した偵察隊が一人も戻ってきていないのだ。 官軍にやられたのか、逃げ出したのかそれすらもわからない。 黄巾党、あるいは黄巾賊と呼ばれる集団には大きく分けて三種類いる。 一つは『数え役満☆姉妹』と言うアイドルの追っかけ集団という、北郷達第一一大隊の面々が聞いたら「存在する時代を間違えているのでは?」と頭を抱えるであろう連中。 一つは漢王朝の施政に絶望し、『数え役満☆姉妹』のカリスマを神輿に、本気で世直しを企む連中。 そして最後は、騒ぎに乗じて自らの欲望を満たそうとする黄巾の乱が始まる前から賊だった連中。 この頭目と彼が率いる部隊は三番目に属する連中だった。 吠える頭目の下に先に走らせていた物見の兵がやってきた。 「お頭、なんか良くわからねぇ連中がこの先に陣地を張ってやす。数は五〇〇ほど」 「なるほど、てこたぁ偵察隊の連中を殺ったのはそいつらだな?よし、野郎共!一息に踏み潰しちまえ!」 こうして黄巾賊五〇〇〇は『真正面』から第一一大隊本隊の作った殺し間に突っ込んで行った。 85 :四〇艦隊の人:2014/02/25(火) 00 48 21 「敵軍、真正面から突っ込んできます!」 「一〇〇まで引き付けろ。その後一斉射撃。第一中隊に獲物を残しておいてやる必要は無いぞ。我々だけで皆殺しにするつもりで行け」 第一一大隊第二中隊と第三中隊の歩兵からなる本隊の指揮を任された荻窪中尉は、平野に作られた簡易陣地の中で部下にそう命じた。 荻窪中尉の傍らには彼の猫である『鳴牙(なるが)』が伏せている。 その顎を撫でながら荻窪中尉はこう思った。 (何でこんなことになったのかはわからないが、とにかく降りかかる火の粉は払わなければなるまい。幸い北郷大尉は信頼できる上司だ。彼になら付いて行ける。それに何より……) 「俺達が活躍できるのはこういう戦場だ……だろう?」 犬歯が見えるほどつりあがった唇で荻窪中尉が発した言葉に『鳴牙』が低く唸った。 「敵軍、距離一〇〇!」 「撃て」 静かな口調で発せられた荻窪中尉の命令で、殺戮が開始された。 黄巾賊の真ん中あたりで馬に乗っていた頭目の頭が消し飛んだとき、取り巻きたちはまったく気づかなかった。 次の瞬間陣地から猛烈な射撃が開始され、瞬く間に前衛が死んでいく。 取り巻きたちが頭目の指示を仰ごうと頭目を見たとき、前衛と言う『肉の壁』の無くなった黄巾賊の本隊に銃弾が降り注いだ。 「イカンな、敵が崩れるのが予想以上に早い」 本隊の陣地の中で荻窪中尉はそう呟いた。 黄巾賊の前衛は既に殆どが死体となって地面に散らばり、本隊も既に指揮を執っているものが居ないのか右往左往と言った動きを見せている。 後方の敵騎兵は見るからに何が起こっているのか理解できていない様子だ。 荻窪中尉は一瞬だけ悩み、そして決断した。 「第二中隊射撃中止、着剣、突撃用意。第三中隊は第二中隊の突撃を支援せよ。剣虎兵、前へ!」 「張文遠殿!張文遠殿はいずこか!?」 「ここや!アンタは?」 前方から騎兵が五騎戻ってくるのを見て霞は馬足を緩めた。 「自分は第一一一剣虎騎兵中隊の岩崎剛軍曹です。状況が変わりました。当初の挟撃は中止、このまま最短距離で敵軍に殴りこみます。以降自分が第一中隊との連絡役を勤めます」 「どーゆーことや?」 「本隊の迎撃で予想以上に早く敵が崩れました。敵が散って逃げる可能性があります」 「もう崩れたんか?んなアホな……」 「とにかく第一中隊は突撃を開始しました。文遠殿も急がれよとの事です」 「わかった。全騎駆け足!!急ぐで!!」 「奴等を一人も逃がすな!!陣形、槌の一番!!剣虎騎兵、前へ!!」 北郷の命令で第一中隊は突撃陣形へと移行した。 ちょうどハンマーのヘッドの部分に猫達が二列横隊を作り、その後方で騎兵達が二列縦陣ををとる。 さらにその後ろから張文遠率いる并州騎兵隊。 総勢八一〇騎と一三九頭が敵軍後方でどうするべきか迷っていた黄巾賊騎兵に対し突撃を開始した。 黄巾賊騎兵の隊長は何が起きたのか理解できていなかった。 彼は本隊に伝令を走らせて指示を仰ごうとしたが結局彼がその返答を聞くことは無かった。 彼が伝令を走らせた直後、右翼から飛んできた銃弾が彼の頭を吹き飛ばした。 黄巾騎兵の側面に占位した第一中隊、并州騎兵隊は猫を先頭に突撃を開始した。 剣牙虎の横隊が黄巾騎兵に接触する直前まで第一中隊は銃撃を加え、約一弾倉を打ち切った後、肩から提げた騎兵銃を背中に回し、軍刀を抜いた。 剣牙虎達が黄巾騎兵に接触し、馬を追い散らしては彼らを馬から引きずり落とし、その牙で次々と致命傷を与えていく。 混乱する黄巾騎兵達にまず第一中隊が、そしてそれに続くように并州騎兵隊が襲い掛かった。 こうなれば、もはや多少の数の優位など関係ない。 わずか一〇分で黄巾騎兵は全滅した。 黄巾騎兵を相当した第一中隊と并州騎兵隊はそのまま黄巾賊本隊に背後から襲い掛かった。 その頃、黄巾賊本隊は第二中隊の突撃と第三中隊の銃撃により既に壊滅状態になっていた。 戦闘開始からわずか四五分、并州への侵入を図った黄巾賊五〇〇〇は、わずか一五〇〇に満たない敵に蹂躙され、文字通り全滅した。 86 :四〇艦隊の人:2014/02/25(火) 00 51 47 以上ここまで。 今回の戦闘に対する詠と霞の動きは次回にやります。 ……それにしても書き始める前と後とで、荻窪中尉に対する味方が一八〇度変わってしまった……。
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466 :名無しさん:2013/11/26(火) 22 21 52 某王国の王宮に怪盗一味が忍び込む。 某王女「にゃぁうがうがおみゃう(不埒者共をとっちめなさい)」 剣牙虎「がう」 怪盗一味「」 467 :ひゅうが:2013/11/26(火) 22 23 38 466 ???「いけすかん城だ。素人にしては警備が大げさすぎる…」 侍従「すみません…陛下のご趣味でして…」 486 :名無しさん:2013/11/26(火) 22 53 41 467 「・・・爺さん、あんた何者だ?」 ルパン三世、世界を騒がせる怪盗の末裔は冷や汗を浮かべながら城の通路にいきなり現れた老人に問いかけた。 その傍らでは世界屈指の剣豪たる石川五右衛門と史上最高のガンマンである次元大輔が、最高度の警戒心を露わに戦闘態勢に入っている。 「おお、申し訳ない。自己紹介もせずに声をかけて、失礼いたしました」 好々爺然とした笑顔で、優雅に頭を下げる老人の周囲に獣の臭いが漂いだす。 (この爺さんは、ヤベぇ・・・!) 「私はヨハネス――ヨハネス・ヘンドリック・フェルトマイヤーと申します」 「不屈の虎・・・!」 「逃げるぞルパン!」 「おう、冗談じゃねぇや!」 闇から滲み出るように、訓練された剣牙虎が姿を見せる。 「ああ、好きなだけ逃げたまえ――私も猫もフランス人を追いかけるのは得意だよ?ルパン三世」 ------------------- 修正回:0(アップロード) 修正者:Call50 備考:誤字・空欄等を修正。 修正回:1 修正者: 修正内容: -------------------
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登録日:2011/12/23(金) 01 55 08 更新日:2023/06/22 Thu 21 43 12NEW! 所要時間:約 13 分で読めます ▽タグ一覧 皇国の守護者 貧乏くじ よろしくないわけでもあるのか、曹長? 命令はでている。 僕等は剣虎兵なのだ。 断然攻撃あるのみだ。 粉砕してやる。 佐藤大輔・著の仮想戦記小説『皇国の守護者』に登場する戦闘部隊。 作中の小さな島国 <皇国>軍に存在する組織で、主人公の新城直衛は当初ここに所属している。 新城と共に、この部隊は<北領紛争>という地獄を戦い抜いてゆくこととなる。 元ネタは士魂部隊で有名な帝国陸軍の戦車第十一連隊及び陸上自衛隊の第11戦車大隊(※2019年に第11戦車隊へ縮小改編)だと思われる。 初めにあらすじの解説を。 【北領紛争とは?】 <皇国>内地とは海を隔てた北の大島『北領(ほくれい)』を舞台にした<皇国本土決戦>の緒戦。 皇紀568年1月14日の<帝国>軍来襲から同年2月24日の<皇国>陸軍独立捜索剣虎兵第11大隊予備隊降伏までの期間を指す。 ストーリーの幕開けを兼ねた最初の山場でもある。 <帝国>の来寇には事前の通告が無く、<皇国>側は満足な準備期間を取れなかった。 具体的には、平時における軍政機構『北領鎮台』を戦時編成である『北領軍』に改編する事が出来なかったのである。 それでも北領鎮台は集成第一兵団の編合により兵力は約30,000と、<帝国>東方辺境領軍の約22,000を上回っていた。 鎮台司令長官にして、五将家のひとつである都南公爵家『守原家』出身の陸軍大将・守原英康は勝利に自信を持っていた。 天狼会戦における両軍の戦闘序列 <皇国>陸軍 北領鎮台 ┣銃兵(寒生白鬼)第二旅団 ┣銃兵(天狼山兵)第五旅団 ┣銃兵(北府精兵)第一一旅団 ┣騎兵(北領騎兵)第七旅団 ┣砲兵(北領砲兵)第一旅団 集成第一兵団 ├銃兵第三旅団 ├銃兵第八旅団 ├銃兵第九旅団 ├銃兵第一〇旅団 ├砲兵第二旅団 ├特設騎兵第四聯隊 ├近衛衆兵第五(集成)旅団 └独立捜索剣虎兵第一一大隊 <帝国>東方辺境領軍 東方辺境鎮定軍 ┣鎮定軍参謀部 ┣鎮定第9軍団 ┃├第21東方辺境領猟兵師団(一個旅団欠) ┃├第15東方辺境領猟兵師団(本土待機) ┃└第27東方辺境領砲兵旅団 ┣鎮定第1騎兵軍団 ┃├第5東方辺境領騎兵師団(本土待機) ┃└第3東方辺境領胸甲騎兵聯隊 鎮定軍直轄予備 ├独立猟兵大隊×4 ├独立騎兵大隊×2 ├独立砲兵大隊×3 └特設重砲兵大隊×4 だが、初戦であり両軍が全力を結集した決戦でもある『天狼会戦』で鎮台はあっさり惨敗。 しかも旗色が悪いと悟るや英康自身はさっさと逃げ出し、残存兵のほとんども英康に続いて撤退、主邑の北府も喪失する有様だった。 増援の到着により約40,000に膨れ上がった<帝国>東方辺境領軍に対して、再編後の北領鎮台は約18,000で兵力差が逆転。 装備や士気といった戦力倍増要素も勘案した実質的な戦力比は6 1まで開き、この時点で北領の陥落は確定してしまう。 当然ながら鎮台が北領から脱出するには船を使わねばならない。 しかし、事前に<帝国>に買収されていた港湾都市・美名津の市長は船渠の使用を拒否。 作中世界の大原則<大協約(グラン・コード)>の市邑保護条項によって、鎮台が協力を強制する事は不可能である。 脱出は大幅に遅れ、そしてこのままではそれが叶う前に<帝国>軍に追いつかれるのは確実だった。 頼りとなるのは、予備に指定されていて天狼会戦後も無事だった『独立捜索剣虎兵第11大隊』。 彼らは万の味方を救う為の捨石として、決死の殿軍を務めねばならなくなった――。 以下、本題。 【独立捜索剣虎兵第11大隊】 本編開始の2年前に編成された、<皇国>軍史上初となる剣牙虎(サーベルタイガー)と共に戦う部隊。 猛獣を伴う都合上、<皇国>軍従来のカッチリした隊列戦術ではなく突撃戦・乱戦で最も戦力を発揮する性質を持つ。 しかしその野蛮さは他の兵科から嫌われ、また未だ実戦での有用性が確認されていなかった為に天狼会戦では後方の予備戦力に回されていた。 そのおかげで会戦での惨敗後も大隊の被害は軽微(会戦直後での残存兵力は47名減の827名、剣牙虎は約15頭減の85頭)で済む。 ……が、鎮台主力の南下に遅れてしまった不幸も重なり、一足先に逃げた味方を逃がすための時間稼ぎ役を強いられてしまう。 迎え撃つべき敵は数万。大隊の全滅はほぼ確実である。 新城は第2中隊の本部分隊に配属された兵站将校(正式な役職は中隊兵站幕僚)。 当初は大した指揮権を持たないが……。 【部隊構成など】 独立捜索剣虎兵第11大隊(定数:人員874名/剣牙虎約100頭) ┣大隊本部(本部小隊) ┣第1中隊(捜索剣虎兵中隊) ┃├中隊本部 ┃├捜索剣虎兵小隊(4個分隊基幹) ┃├捜索剣虎兵小隊(4個分隊基幹) ┃├中隊尖兵小隊 ┃├中隊騎兵砲分隊 ┃├中隊導術分隊 ┃├中隊短銃工兵分隊 ┃└中隊療兵分隊 ┣第2中隊(編制内容は第1中隊と同一) ┣第3中隊(鉄虎兵中隊) ┃├中隊本部 ┃├鉄虎兵小隊(4個分隊基幹) ┃├鉄虎兵小隊(4個分隊基幹) ┃├鉄虎兵小隊(4個分隊基幹) ┃├中隊導術分隊 ┃└中隊療兵分隊 ┣大隊鋭兵中隊 ┣大隊騎兵砲小隊 ┣大隊短銃工兵小隊 ┣大隊導術小隊 ┣大隊輜重中隊(段列) ┣大隊療兵小隊 ┗大隊給食小隊 皇紀568年2月13日当時の編成 独立捜索剣虎兵第11大隊(現有:人員298名/剣牙虎5頭)┣大隊本部(本部小隊)┣集成第1中隊(旧第2中隊及び補充兵若干で再編)┃├中隊本部┃├剣虎兵小隊┃|├捜索剣虎兵分隊┃|└尖兵分隊┃├中隊短銃工兵分隊┃└中隊療兵分隊┣集成第2中隊(旧第2中隊基幹、旧第3中隊残余を加えて再編)┃├中隊本部┃├剣虎兵小隊┃|├捜索剣虎兵分隊┃|└鉄虎兵分隊┃├中隊尖兵小隊┃└中隊療兵分隊┣集成第3中隊(大隊鋭兵中隊に補充兵を加えて再編)┃├中隊本部┃├鋭兵小隊(2個分隊基幹)┃├鋭兵小隊(2個分隊基幹)┃└中隊療兵分隊┣大隊輜重中隊(段列)┣大隊導術分隊┣大隊療兵分隊┗大隊給食分隊※上記の298名の内、100名近くは他部隊から編入した敗残兵で、戦力としては全く期待できなかった。※真室川防衛戦の前に、転進支援隊からの増援約300人(鋭兵1個中隊・騎兵砲2個小隊・馬車・糧秣)と後退途中で回収した平射砲12門を得て増強※増援到着後の再編で、鋭兵と平射砲は集成第1・第2中隊に配されたらしく、新城直卒の予備隊となる第3中隊は8割以上が敗残兵で占められていた。 各兵科の概略 剣虎兵(捜索剣虎兵(サーベルタイガース)&鉄虎兵(ヘヴィサーベルタイガース)) 主に<皇国>の虎城地方で生息する剣牙虎(学名:マダラオオキバネコ)を主力戦闘獣(メイン・バトル・ビースト)として採用した戦闘兵科。 猫という愛称で親しまれているが、1頭で20人の銃兵に匹敵する戦闘能力を有する獰猛な肉食獣である。 敵の部隊指揮官を優先して襲うよう躾られており、また夜目も利く事から夜襲などの夜間戦闘にも投じられる。 聴覚や嗅覚が優れているので、臭いや音が強まる騎兵なら約十五里、銃兵(猟兵)なら約十里以内に居る敵部隊を察知する事も出来た。 剣虎兵とは騎銃(騎兵用の銃身が短い小銃)で武装した銃兵の一種で、人虎一体の襲撃戦術により白兵戦では無類の強さを発揮する。 方陣(四角形状の陣形で、射界に死角が無い)ではなく、剣虎兵を楔形に配置する虎の顎門(あぎと)と称する戦闘捜索陣形を基本戦術としている。 偵察・捜索・警戒などを担当する捜索剣虎兵と強襲専門の鉄虎兵に大別されていて、 前者は様々な兵科と連携して任務に当たるが、後者はほぼ剣虎兵と剣牙虎だけで占められている。 銃兵(尖兵&銃兵&鋭兵) 現実世界の戦列歩兵に該当する戦闘兵科。<皇国>における普通の歩兵。 ミサイルら携行対戦車兵器・無反動砲・迫撃砲・機関銃ら自動銃火器・手榴弾などが登場する前の時代であり、 支援火力は軽臼砲(打ち上げ花火にも用いられる竹を縄で巻いた火筒)や平射砲ないし曲射砲(いずれも後述)のみ。 <皇国>の銃兵は細かく分けると、尖兵・銃兵・鋭兵の三種類に分類される。 尖兵とは主交戦距離が30間程度の騎銃で武装した移動能力に長けた銃兵で、最も戦闘的な人材が配される。<帝国>の猟兵に相当。 銃兵とは主交戦距離が50間程度の滑腔銃で武装した銃兵で、<皇国>陸軍で最も多い戦闘要員である。通常は一刻で六里の行軍が可能。 鋭兵とは主交戦距離が100間程度の施条銃で武装した銃兵だが、経済的事情により十分な数は賄えず定数を満たしていない。 狙撃用として射程の長い長銃身型も配備されていて、滑腔銃・施条銃を問わずに1里までなら届くが、通常は狙的鏡を併用しても有効距離は200間にも満たない。 なお作中当時は前近代的な燧石式(フリントロック)の前装式(銃口から弾薬を込める方式)滑腔銃(腔綫と呼ばれる螺旋状の溝が掘削されてない小銃)が主流で、 加工が難しく高価な施条銃(銃身内部に腔綫(ライフリング)を切った小銃)は量産先行型のみ、鎖閂式(ボルトアクション)の後装式に至っては試作段階である。 また当時は単発式しかなく、弾倉を使用する連発機構は短銃で試用されたばかりである。 砲兵(曲射砲&擲射砲&騎兵砲&平射砲) 戦場の王たる大砲を扱う戦闘兵科。後に噴龍弾と称するロケット弾も実用化されて実戦投入されている。 曲射砲・擲射砲・平射砲は概ね現実世界の臼砲・榴弾砲・加農砲に該当する。ちなみに騎兵砲は平射砲に分類されている。 曲射砲とは仰角が45度以上とれて弾道が山なりに描く火砲で、要塞攻略用の攻城巨砲や<皇国>銃兵の支援火器などで導入されている。 擲射砲とは仰角が15度以上45度以下で弾道が弓なりに描く火砲で、砲兵の主要器材。小口径砲は<帝国>猟兵が支援火器として採用。 平射砲とは仰角が15度以下で直接照準を前提とする火砲で、騎兵砲は例外的に30度まで仰角がとれる。歩騎兵系の火力支援用途が多い。 騎兵砲は馬匹牽引式で展開能力に秀でるが、大抵の馬は剣牙虎を恐れる傾向にあるため、剣虎兵部隊では已む無く人力で曳いていた。 無煙火薬がまだ実用化されていないため、装填前に射撃で生じた残渣を除去する必要があった。 導術兵 歴史の浅い新兵科で、剣虎兵と同様に上層部からあまり信用されてない。 導術兵は術力判定で導術という超能力が認められた特殊技能兵で、頭髪を剃り額には銀盤が埋め込まれている。 導術とは人体や龍族から発せられる電波のようなもので、敵の探知や味方間の通信ばかりか弾着観測や電子戦に近い芸当も可能。 非常に便利だが使用する際の消耗が著しく、濫用は死さえも招く。養成も困難で、陸軍も水軍も人員不足に悩まされている。 大協約世界では各国で忌み嫌われており、純化運動による魔導士狩りが起きた<帝国>では背天の技とされている。 かつては<皇国>でも五将家による大弾圧(滅魔亡導)が行われた。 短銃工兵 現実世界における戦闘工兵。野戦築城や陣地攻撃などを行う。 銃兵として直接戦闘もある程度こなせるが、所属兵科は工兵科。 <皇国>では鍬兵も登場しているが、両者の差異は不明。 療兵 現実世界における衛生兵。診断や応急処置などを実施する。 体力勝負なところもあり、腕っぷしの強い者も少なくないらしい。 医療技術は発展途上にあり、負傷の程度次第では慈悲の一撃も選択される。その役割を果たすのは上官だが。 輜重兵 軍隊における兵站(ロジスティックス)部門の要となる支援兵科。 輜重段列は戦闘部隊へ補給するための部隊で、弾薬糧食や装備などの軍需品の輸送を担う。 主人公の新城は中隊本部付幕僚の兵站将校に任じされているが、輜重兵ではなく銃兵科出身の剣虎兵中尉である。 大隊は大きく3つのナンバー中隊+αの人員に分かれ、それらを伊藤少佐率いる大隊本部が取り纏めている。 <皇国>では異例の三兵編成(本来は歩兵・騎兵・砲兵の組み合わせだが、本作では諸兵科連合部隊(コンバインド・アームズ)という意味を持たせてる)で、 未だ実験部隊扱い故、各中隊は思いついた戦術を即座に試せる、つまり独力で戦闘を行える構成になっているのが特徴。 RPGっぽく言うと、 通常の部隊 →戦士だけ、魔法使いだけ……といった職業別に纏められ、軍として動く際に初めて他の部隊と協力しあう =部隊単独では相性の悪い敵に対応不可 11大隊を構成する中隊 →初めからバランス良くパーティーを編成済 =どのような敵にも対応可能 と、このようなイメージ。 ただし多くの馬が剣牙虎を恐がるので、通常の部隊には居るはずの騎兵が居ない。 もっとも騎兵は叛乱対策で五将家に独占された状態であり、元より配備される可能性は低かったと思われるが。 よって一般的な歩兵である銃兵、剣牙虎と共に戦う剣牙兵、騎兵砲を持つ砲兵が主戦力となる。 【人物紹介】 小説版では新城以外の描写は控えめだが、漫画版ではそうした人物にもキャラ付けがされている。 1990年代の野球ファンはお察しだろうが、姓名の元ネタは球界関係者だったりする。 以下、ネタバレを含む。 《大隊本部》 ○伊藤少佐 開戦時の大隊長。 騎兵出身だったが他の部隊から左遷される形で第一一大隊に回され、世の全てを恨んでいると噂されている人物。 しかし本人の能力は決して低くなく、戦場では自ら前線に出ることを厭わない実戦派でもある。 そうした雄姿は新城をして噂から来ていた認識を改めさせた……が、その直後に戦死。 漫画版の追加要素として、よりによって騎兵であるバルクホルン大尉に討たれるという皮肉な最期が演出されている。 なお、新城の事は嫌いつつもその能力は高く評価していた。 《第二中隊》 ○新城直衛 主人公。本人の詳細は項目にて。 若菜が自滅したのち、中隊長を引き継ぐ。 その後、敵を強襲する大夜戦にて伊藤少佐を含む自分以上の将校が全滅。 大隊指揮を代行する羽目に。また、この直後に大尉へ野戦昇進する。 ○猪口 新城の右腕となる曹長。 作品項目、または新城の項目を参照のこと。 ○千早 幼い頃より新城が世話してきた雌の剣牙虎。 作品項目、または新城の項目を参照のこと。 ○若菜大尉 第二中隊長。新城よりやや若く、実戦は北領でのこれが初。 将家生まれというだけで大尉となったことに加え、軍人としての能力も低いため部下からの信頼は皆無。 天狼会戦後はなんとか頑張ろうとするが、やはり判断を誤ってばかり。 その果てに勝手に死地に赴くも、新城には“真面目な馬鹿”は無駄に味方を死なせるとして見捨てられる。 漫画版では、得点稼ぎで致命傷を負った北領鎮台司令官の副官を救助しようとして撤退に手間取り、西田小隊を捨て駒にする無能振りを晒した。 ○西田少尉 士官学校時代からの新城の一つ年下の後輩。 大隊では猪口と並んで新城が親しくする数少ない好人物だったが、 漫画版では若菜の失敗を尻拭いさせられる形で敵の足止め役にされ、奮戦むなしく戦死する。 死の直前には、気まぐれで最前線まで出向いていた敵の総指揮官・ユーリアの眼前まで迫っていた。 一方、小説版では伊藤少佐も死ぬ夜戦の中で地味な最期を遂げる。 それはそれで戦争の無情さを示している。 ○漆原少尉 素直な好青年という印象の若い少尉。 当初こそ新城の差配に信頼と好感を持っていたが、<帝国>軍による北領各地の食料調達(=現地略奪)阻止の為、 「<帝国>軍が辿り着く前に進路上の村々を焼く」、という非情な作戦に従わされて以降はその全てを真逆の物としていく。 焦土作戦時は第一一大隊の予備隊となる集成第三中隊へ配属されていたが、偽装襲撃で少女を誤射した心的外傷によって将校としての役割を放棄してしまう。 しかし戦況がいよいよ逼迫してきた頃になると色々と吹っ切れ、ちょっとした諧謔味を帯びた味のある将校へと成長する。 新城は彼の成長を見て「得難いものを得た」と心中で喜ぶが、直後に流れ弾を頭に受けて死亡する。 ○兵藤少尉 戦闘では常に最前線に配備される『尖兵小隊』の小隊長。 その配置に相応しく戦闘向きの苛烈な気質を備えるが、仲間に対してはその生死を強く案じる優しさも持っている。 特に、数少ない残存少尉仲間である漆原や妹尾にはその傾向が強かった。 また現実的な思考の持ち主でもあり、漆原が激しい反感を抱いた前述作戦にもその必要性を認識し、新城への一定の理解を示している。 後に集成第一中隊長へ就任し、新城が率いる予備隊の出撃後は第一一大隊主力の代理指揮官に任命される。 ○妹尾少尉 新城らとは別の第三中隊にいたが、先述の夜戦でそちらは壊滅、相棒の剣牙虎までも喪う。 彼自身は生き残り、数少ない将校として漆原、兵藤と共に大隊を支える。 前述の作戦に向ける心情は、概ね兵藤と同様。 集成第二中隊長へ就任することになる。 ○金森二等導術兵 第二中隊に所属する数名の導術兵の一人で、まだ少年といえる程に若い。 冬場における導術の使用はただでさえ消耗が激しく、若く経験の浅い金森にはその傾向がより顕著になる。 それを押して新城への少年らしい健気な信頼から力を酷使し続けた結果、戦況末期に衰弱死する。 新城は将校として「部下が自分を恨みながら死んでいく」ことには慣れていたが、金森の死はその心に深く突き刺さるものとなった。 漫画版では死に際の金森自身と、その光景を目の当たりにした漆原や兵隊の台詞が追加されており、最期の描写がより際立った。 【その結末】 北領紛争末期、鎮台主力を逃がす為の時間を稼ぎきった新城は<帝国>に降伏、部下共々捕虜となる。 その時の大隊の残存兵力は、人が約20名、剣牙虎が千早を含めた2頭。 上に紹介した名有りの人間は、新城と猪口以外全員が死亡。 生き残った面子は内地への帰還後、近衛衆兵隊(シヴィル・ガーズ)へ転属して新城と共に再び激戦へと舞い戻っていく事となる。 武名だけ残される形となった第11大隊だったが、更なる過酷な運命が待ち受けていた。 守原家へ内通していた駒城家重臣の佐脇俊兼が大隊長に就任し、剣虎兵学校から引き抜かれた教官や助教の下で精強な部隊に再建されたものの、 集成第三軍隷下の龍口湾防衛戦では<帝国>陸軍第1教導戦闘龍兵団(ドラグーン・レーア)の爆撃で数十頭の剣牙虎や四割以上の将校が死傷する大損害を蒙って後退し、 虎城へ展開する駒洲軍に配属された後は、かつて第11大隊予備隊の降伏を受諾した第3東方辺境領胸甲騎兵聯隊(オスト・フッサール)の聯隊長だったカミンスキィ率いる 第21東方辺境領猟兵師団(と<帝国>第801独立平射砲中隊)の冬季攻勢を受けて孤立無援に陥った末に潰滅してしまうのである。 その際の生存者は僅か15名で、生還した剣牙虎は存在しなかった。 追記・修正お願いします。 △メニュー 項目変更 この項目が面白かったなら……\ポチッと/ -アニヲタWiki- ▷ コメント欄 [部分編集] 導術分隊長の増谷さんは書く程でも無いか? -- 名無しさん (2015-11-14 22 43 42) 北嶺での生き残りはほとんどどころか全部近衛に引っ張っていったから佐脇麾下のは名前だけの第11大隊だったような -- 名無しさん (2015-12-04 13 29 37) 屋島軍曹の顔は漫画版でも判らなかったなあ -- 名無しさん (2015-12-09 16 53 14) 各分隊、小隊の人数猫数砲数が知りたいです -- 名無しさん (2023-06-22 21 43 12) 名前 コメント
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三雲武司の式神。姿は虎。 “速度”現象の式神。 ストレイであったが、武司の式神となる。 元ネタは佐藤大輔氏著「皇国の守護者」に登場する新城直衛の剣牙虎の名前。 ⇒三雲武司(みくも・たけし) ⇒迷走魂魄(すとれい)
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行き倒れていた所をシルバが拾った、白い仔猫。薄っすらと黒の縞模様。 その正体は、東方にあるモース霊山に棲む、剣牙虎という種の霊獣の仔。 植物を自在に操り、精霊砲という波動攻撃も可能と、かなりスペックは高い。 ストア・カプリスからもらったベルトの力で、獣人形態に変身する事が出来るようになった。 実年齢3歳・人間形態8歳程度、仔猫形態2ヶ月程度。 獣人形態時も能力は変わらず、加えて両腕から刃(剣牙虎の牙)を生やす事で白兵戦でも戦う事が可能。 髪の色は白金で後ろに束ねており、つりめがちの大きな瞳が特徴。ちっこい八重歯。 普段は目深に被ったカーキ色のハンチング帽と、同色のコートを羽織っている。ちなみにどちらも、耳と尻尾の為に、穴が空いている。 リフという名は、拾ったシルバが名付けた。 シルバ本人は知らなかったが、名を与えるという行為は存在を示す重要な要素であり、リフの父親フィリオによるとこれはプロポーズを意味するのが最も近いという。 職業は盗賊。 本性の性質から、潜入はお手の物であり、解錠も植物の蔓を使う事で並の盗賊よりよほど上手くこなす事が出来る。 が、人として行なった場合はまだまだ未熟な為、盗賊ギルドで勉強中。 なお、情報収集は人よりも都市に住む猫や犬から引き出す方が得意である。通称ぬこぬこねっとわーく。 性格は大人しく、やや人見知りする。 シルバの懐がお気に入りの場所。 高い霊力や高位の魂を有する霊獣という種族柄、様々な人間に狙われやすい。 シルバと知り合ったのも、そうした人々から逃れてきた際である。 一人称はリフ(自分の名前)。 台詞に「に……」や「にぅ……」が付く。 シルバの事はお兄と呼んでいる。 実の兄弟(全員♂)が他に三匹いて、リフは末っ子。 父親の名はフィリオ、母親は既に亡くなっている模様。 名前の由来は緑色の一つ『リーフグリーン』。 姓はそのまま、作中の霊山の名前『モース』から付けられた。
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■隕鉄のカギ爪 Ⅱ 素材の密度を濃くして切れ味を上げた爪。VIT+5 HP+30 隕鉄製の武具などは世界中から発掘されており、人類が最初に発見した鉄は隕鉄だったという説もある。実際古代エジプトでは鉄は天から来るものだと考えられていた。 隕鉄→剣牙虎→ペットのトラに装備させた。 未知のウィルスとか含まれてたら嫌だな。 コメント
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529 :ナイ神父MK-2:2015/09/30(水) 00 11 04 日蘭世界 ペリー提督の江戸レポート ペリー提督は、日本訪問中に見聞きした、内容をレポートとして軍の本部に提出したといわれている。 中には当時日本で見せられた軍備や兵器について記載されており、以下の文はその要約である。 ★ 江戸の都市の構造は、長年国内で行われてきた火力を前面に押し出した戦争の効果で、非常に砲撃と白兵戦に強い構造となっており、 特に砲撃戦に関しては例え本国艦隊全てを動員したとしても機能を完全に喪失させる事は不可能だと思われる。 また、陸上での戦闘に持ち込んだとしても、日本が誇る騎兵隊や剣牙虎兵には苦戦を免れないだろう。 陸戦で注目すべきは剣牙虎兵でこれは日本固有種の肉食獣とそれを飼いならす兵士が一体となって突入し 前線の歩兵隊や騎兵隊に対して襲い掛かると言うものである。大型肉食獣に正面から襲い掛かられる恐怖は 訓練された兵士でさえ拭い去れぬものであり、フルプレートで身を固めても爪の一撃は侮れない※1、 更に歩兵だけに気を取られていると、砲撃音や肉食獣の咆哮にも恐れない騎兵隊※2に前線を破られるだろう。 日本の軍備の特徴で注目すべきは過剰なまでの火力主義もあげられる。領内の至る所に船舶や上陸した兵士に向けるものだと思われる。 固定砲台が設置され、さらに引かれている鉄道は数箇所のターミナルで円状になっており、緊急時には列車砲※3を並べることが出来る様子が見て取れる。 言わばこの江戸という都市そのものが強力な砲撃能力を有した巨大な要塞都市であり、日本の火力主義の集大成といえるだろう。 加えてこの都市の近くには、大型の蒸気式軍艦を整備・運用できる港※4が作られており、此処から出撃する 幕府水軍も侮れるものではない。野戦砲にしても、かのナポレオンの如き砲兵部隊が整備されており、 先進国の陸軍部隊となんら変わりない、むしろ凌駕していると言っても過言ではない火力を備えている。 総括すると、日本に対する武力行使による恫喝や攻撃は無駄といって良く、日本との戦争を行う為には 更なる戦艦の増産と、日本の火力を破れるだけの陸戦力を用意すべきであろう。 ★ ペリー提督の製作した文章は現存※5して居らず、失われた経緯については複数の説が上げられている。 その中でも特に、有力なものが南北戦争における戦火による消失・または当時の政府高官が処分したとする説である。 前者は日本の開国後、アメリカではすぐに南北戦争が始まり国内は大混乱に見舞われその中で失われた とする説で、後者は白人至上主義の当時の政府高官が秘密裏に処理したとするものである。 特に後者は当時の政府関係者の手記の中に、提督のレポートが問題視されていたことを示唆する内容が 見られ、この説を裏付ける有力な証拠となっている。 ※1 日本は自国の兵の精強さを見せる為に、複数のパフォーマンスを行った。 その中で剣牙虎に西洋で使用されていたフルプレートメイルを叩かせる という行為を行っており、そのことだと思われる。 ※2 上記同様、パフォーマンスで行われた模擬戦で、欧州で見慣れた騎兵隊に対しても 熱心に質問してきていたと、当時の幕府側資料には記載されている。 ※3 鉄道網整備後に、夢幻会の列車砲マニアの転生者(幕府重役)が主導で 用意した艦載砲を転用した列車砲である。開発後は延々改良され日露戦争でも その火力を発揮していく。 ※4 夢幻会主導により開発された未来の横須賀鎮守府であり、現在は幕府直轄の 艦隊が停泊している。 ※5 第二次大戦後に全文がホワイトハウスから発見され、場所が場所だけに 秘匿されたのではないかという説が強いが、単に当時の政府が報告を信じなかったの では無いかとも言われている。
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891:トゥ!ヘァ!:2022/10/14(金) 18 00 23 HOST FL1-122-133-164-39.kng.mesh.ad.jp 大ゲート世界 パキスタン動乱 203X年 日本 「今回の議題はパキスタンの情勢ですか…」 日本国内のどこかのビル。その一室を使い夢幻会の会合が行われていた。 議題はパキスタンの情勢。 このパキスタンの国は少々特殊な状況に置かれている。 分類としてはユーロシアの側に立つ国なのだが、同勢力に加盟しているわけではなく、あくまで同盟国扱い。 それでいて国内には独自の派閥が幾つかあり、ユーロシア一辺倒というわけでもないのが、かの国の政情である。 そんなパキスタンで現在問題が起きていた。 「十数年前にパキスタンで開いたゲート。その先に存在している国家アルドニア。 かの国からの侵食がここ数年目立っていると」 「はい。パキスタン国内にはアルドニアからの支援を基に独自勢力として独立すべきという自称愛国派という派閥も出てきている始末でして」 パキスタンとゲートを通して交流している異世界国家アルドニア。 国家が国民の全てを統制するディストピア国家。技術体系は科学型だが非常に高い技術力を持つ。 超能力者が認知されている世界であり、昨今ではその高い技術力から人造超能力者も排出されている。 勿論ゲートを通して繋がったパキスタンよりも技術レベルは高い。 こいつが非常に厄介であった。 戦争を仕掛けるでも、見下すでもなく。笑顔と耳障りの良いセールストークで見事自国の技術をパキスタンに売りつけることに成功。 その後その進んだ技術力を基にパキスタンへ徐々に浸透していき、進出してきたアルドニア現地法人やそれに協力する地元勢は今やパキスタン経済の3割を保有する大勢力となっていた。 そうして生まれたのが愛国派という過激派集団である。 友邦アルドニアの手助けを借り、仮初の友好国を装うユーロシアや怨敵インドと手を組む日本の影響を跳ねのけ、パキスタン独自の勢力圏を築くべしと宣っている。 無論この派閥の後ろ盾はアルドニア系企業だ。 どうやらアルドニアも自分達の世界では敵が多いらしく、地球という別市場への進出を目論んでいた模様。 経済と愛国派を利用し、パキスタンを己の影響下に置こうとするのが目的と見られている。 これに対して反発しているのが従来のユーロシアとの協調を続けるべしという国防派と一度戦場となれば我が国の自立なんて吹き飛ぶのだから大人しくしてろという現実派である。 国防派はその主張の通りユーロシア派で、かの国の支援の下で国を発展させ、インドや中東諸国に負けない国を作るべきという従来の主流派である。 現実派はどのみち大国に目を付けられればろくでもないことになるのだから、八方美人して大人しくしておこうというある種の穏健派である。 これに対して愛国派という過激派が台頭してきており、現在のパキスタンは三派閥が入り乱れ、政治的な内戦状態になっていた。 そして、その状況は徐々に物理的にも内戦に向かいだしているという。 これに困ったのが同盟相手のユーロシアと隣で国境を接するインド有する大東亜共栄圏である。 ユーロシアが介入するのはわかる。名目上とは言え盟主であるし、同盟相手。 パキスタンが他国に侵食されるのをこれ以上は黙ってみてはいないだろう。 892:トゥ!ヘァ!:2022/10/14(金) 18 00 55 HOST FL1-122-133-164-39.kng.mesh.ad.jp 問題はもしもユーロシアがパキスタンまたゲートの先のアルドニアの制圧に成功した場合だ。 かの国がアルドニアの技術を手に入れれば厄介なことになる。 最も情報が少ないので確かなことは言えないが、少なくとも技術力はパキスタンやユーロシアすらも超えている可能性が高い。このため早々簡単に制圧されるとは思えないが… とは言え万が一と言う可能性がある。逆にユーロシアが撃退されてアルドニアが地球へ本格的に進出を開始しても厄介だ。 つまるところどっちに転ぼうと隣で国境を接している大東亜共栄圏としては看過できないのだ。 一度事態が泥沼になれば難民やら兵隊崩れやらがインド国境までやってくる可能性も十分あり得る。 となればやることは限られてくる。どのみち衝突が不可避というのならば、先んじてこちらから介入すればいい。 幸いパキスタン内の現実派とはインドや日本は伝手を持っている。 彼等の手引きを大義名分として介入する準備は整っている。 「つまり今回の会議では、このパキスタンへの介入をいつ頃にするか決定するわけですが」 「いやだなぁ。頭では必要性は理解しても感情的にはいやだなぁ」 「何が悲しくて仮想敵国の領土ど真ん中に部隊を送らなければいけないのかというね」 「しかも一時的ではなく半ば恒久的に派遣し続けてる必要があるというね…」 会合の面子は誰一人として乗り気でなかった。 考えてみれば当たり前で、こちらに余り良い感情を持っていない仮想敵国のど真ん中へ、半永久的に部隊を派遣しなければならない。 しかもそれをすればユーロシアの強い反感も買う。 面倒…非常に面倒だ…我々は面倒が嫌いなんだ… そんな憂鬱の気分の中で、とある一報が届く。 パキスタンでことが動く。 愛国派が蜂起を開始。ゲートからはアルドニアの部隊も続々出現。 パキスタン動乱の幕開けである。 パキスタン国内 大東亜共栄圏統合軍 第501独立機動大隊 新城直江少佐 いやだいやだ。何が良くてこんな目に合っているのか。 そんな愚痴を内心話しているのは東亜圏統合軍所属。第501独立機動大隊を指揮する新城直江少佐である。 この男。夢幻会所属の転生者であり、現代に復活した剣牙虎部隊を率いるプロフェッショナルである。 しかし結構抜けてるというかアホというか。 小説皇国の守護者の大ファンで自分の名前がその作品の主人公に似ているというだけで軍に入ったアホである。 本人は割と優秀だったため、夢幻会派閥という後押しもあってか30代初めで少佐というスピード出世である。 なお見た目は穏和でひょろ長い身長という皇国の守護者の主人公とは真逆の容姿である。 因みに既婚者。 そんな彼が派遣されているのが現在動乱真っ盛りのパキスタン。 既に先んじて介入を開始しているユーロシア軍とパキスタンの現実派・国防派連合とそれを対抗している愛国派・アルドニア連合の戦いは何と愛・ア連合側の優勢である。 どうやらアルドニア側が本腰入れて部隊を派遣してきたらしく、ユーロシアの想定を上回る規模の部隊らしい。 そうした状況下で彼率いる大隊や他の部隊の役割はユーロシア部隊と連携してのアルドニア、愛国派部隊の制圧とゲートの確保であった。 893:トゥ!ヘァ!:2022/10/14(金) 18 01 52 HOST FL1-122-133-164-39.kng.mesh.ad.jp 結局先を制したのがアルドニア側であり、しかも予想以上の大部隊派遣と事前に潜り込ませていた工作員による大規模な破壊工作が行われた結果、初動でパキスタン重要都市や基地の過半を制圧されてしまった。 ことここによっては敵対関係だなんだは言っていられないとユーロシアと日本は一時的に手を組み、両国揃ってアルドニア部隊の制圧とゲートの確保。 そしてアルドニア本国の制圧を決定した。因みに遠からずSEUや北米の部隊も来る予定である。 先んじて介入を開始したユーロシア軍であったが、予想以上の強さを誇るアルドニア部隊相手に苦戦。 現地の国防派、現実派部隊も後手となり有効的な対抗が出来てない始末である。 このため日本こと東亜圏は急遽インドで待機させていた緊急展開部隊をパキスタンへ向けて出動。 その第一陣が新城大佐の501大隊含める一個師団であった。 大型ヘリに乗って輸送されているのは専用のパワードスーツを着込んだ兵士とその相棒である魔導剣牙虎である。 この魔導剣牙虎は異世界産の魔獣との交配によって生み出された新種であり、元の日本大陸産剣牙虎より高い戦闘力と知能を誇っている。 メタいことを言えば原作の剣牙虎に近い特性を持つことに成功したと言っていい。 更には魔獣の血のため独自の身体強化や魔法も使用可能であり、山岳部や森林内ならばパワードスーツを着込んだ現代歩兵にも後れを取らない強さを持つ。 最も通常は治安維持部隊などで運用されており、この501は実戦運用がどこまで行えるか試験的に魔導虎を組み込まれた実験部隊の一つである。 いつもは東亜圏内にあるゲート先の異世界で敵対勢力相手に暴れているのだが、今回のパキスタンへの介入に際して急遽招集された。 森林や山岳部の多いパキスタンならば暴れやすいだろうという考えと、そろそろ現代軍相手の実戦データも取っておきたいという思惑があっての招集であった。 そんな思惑を半ば知っている新城大佐からすれば現実は創作ほど甘くないんだぞ!と派遣を決定した上層部を呪っているが、そんな様子を表に出すわけにはいかない。 原作の直衛大尉もこんな感じだったのかなぁっと思いながらも部下に指示を出す。 「到着10分前だ。ブリーフィングの通り我々は森林部に降下した後に、森を突き抜け近くの市街地に突入する。 市街地では既にユーロシア軍とアルドニア軍が戦闘中で、どうやらユーロシア側が劣勢らしい。 不甲斐ない雪の国の住人共を助けてやるとしよう!」 表向きはなんてことない風にいうが、腐っても四大国の一角であるユーロシアの部隊を押しているアルドニアが相手だ。 ゲートの向こうということで情報も今一集まらず、情報不足気味。 それでいて事前に余程現地を調べたのか、はたまた愛国派の手引きか随分と地元の地理にも詳しいようだ。 全く持って嫌になることばかりだ。 幸い陸空海からの支援は滞りなく受けられている。明朝には後詰の部隊も到着予定。 数日あれば北米やSEUからも援軍が到着すると明るい見込みはある。 情報は少ないが、こちらも悪い条件ではない。 そう内心不安が支配する自分へ言い聞かせる。自分達は十分実戦を経た精鋭なのだと。 それと同時にこうも思う。最も援軍が来るとは言え、それも自分達が生き残れていればという話だがと… 894:トゥ!ヘァ!:2022/10/14(金) 18 02 31 HOST FL1-122-133-164-39.kng.mesh.ad.jp 報告 パキスタンにおける異世界勢力の侵食により発生した紛争。以降パキスタン騒乱における戦況報告。 騒乱発生から三週間。パキスタン全土の愛国派の蜂起は鎮圧完了。 ゲートを超えてやってきたアルドニア軍相手には日露合同部隊でもてこずったが、両国本土からの援軍とダメ押しの北米軍とSEU軍の到着により戦況は逆転。 同軍をゲート向こうへ押し返すことに成功。同時にゲートを越境。 異世界側への橋頭保の構築にも成功。アルドニア側の攻撃も撃退に成功。 現在は橋頭保の要塞化を進めながら、アルドニア兵の捕虜の尋問及び鹵獲した機器からのデータ吸出しから得られた情報を基に周辺を偵察中。 ある程度情報が集まってからは橋頭保を拡大。アルドニア側への圧力を増やしていく予定。 東亜圏、ユーロシア、SEU、北米の四勢力会合ではアルドニアへの正式な戦争決議が決定。 アルドニア側を降伏させるまで国際連合軍が継続することが決まった。 これにより四カ国は追加での援軍派兵を決定。事態を脅威度Aと認定し、異世界戦線認定となる。 一時期脅威度S認定の話も出たが、最終的には戦局は国連軍側優位で固定できたためA級とされた。 パキスタンは国防派と現実派の連立政権が成立。旧愛国派を駆り立てながらも国連軍統治を受け入れる模様。 我が国も現地の復興を手助けし、愛国派に愛着を持つ現地民を減らさねばならない。 追記。 新城直江少佐率いる501独立機動大隊を始めとする魔導剣牙虎を配属した実験部隊はどこも大きな戦果を挙げる。 アルドニア相手に相応に被害は出たが、愛国派部隊相手には圧勝気味との報告が出ている。 しかし屋内や森林部はともかく平地や建物の外では被害も相応に大きくなるようで、運用の再度の練り直しが必要とのこと。 どちらにせよ魔導剣牙虎兵は現代軍相手にも一定の戦果を収めることに成功したのは変わりなく、今回の戦訓を取り入れ局地的任務への投入を前提とする特殊部隊としての再編が適切かと思われる。 895:トゥ!ヘァ!:2022/10/14(金) 18 03 19 HOST FL1-122-133-164-39.kng.mesh.ad.jp 〇説明 パキスタン動乱 今回の事件のこと。 十数年前に繋がった異世界の国家アルドニアとの国交樹立を契機に技術的に優位にあるアルドニア側からの経済、政治的な侵食が発生。 10年以上かけてパキスタンに侵食していったアルドニアは彼ら自身が支援する現地の自称愛国派を操りクーデターを起こさせたのが今回の動乱である。 同時にゲートからアルドニア本国軍が大挙して越界。 破壊工作で混乱する現地パキスタン軍及び駐留ユーロシア軍を一蹴し、パキスタンの過半を掌握した。 しかしその後日露の部隊が本格的に介入し始めると戦況は動かなくなり、両国の本国軍とSEUと北米の派遣部隊が到着すると戦況は逆転。 各地の愛国派は鎮圧され、アルドニア軍もゲート向こうへ追い返されることとなる。 その後四カ国連合こと国際連合軍は間髪入れずゲートを越界。 アルドニア側へ侵攻し、現地に橋頭保を確保。奪い返しに来たアルドニア軍も撃退し、現地橋頭保を確固たるものとすることに成功した。 アルドニアへの越界以降はパキスタンの出来事とは切り離され、アルドニア戦争と別名で呼ばれ始めている。 現地パキスタンではユーロシアの支援する国防派と東亜圏が支援する現実派が手を組み連立政権を樹立。 現地の復興に当たっている。 アルドニア進出による経済的恩寵を受けていた現地民が多数存在していたため、現在では日露その他の国々による手厚い復興支援と新しい経済政策が始まり、現地へのアルドニア擁護の風潮を消そうと苦労している。 動乱以降日露欧米四カ国の駐留部隊がパキスタンに駐留しており、国際連合軍保護国として保護が続いている。 アルドニア パキスタンゲートで繋がった先にある異世界の国家。 国家が国民の生活すら差配する統制型ディストピア国家で、異世界側を三分する大国の一つ。 非常に高い科学技術を誇り、単純な技術力では地球世界に勝る。 また古来より超能力者が表立って存在している世界で、強力な能力者を多数抱えている。 アルドニアは近年人造能力者の開発に成功しており、能力は天然ものに劣るが、数を揃えられるということで多数軍へ採用されている。 この人造能力者部隊はパキスタン動乱でも活躍している。 パキスタンへの進出においては意外にも大きくのめり込んでおり、これは元の世界が冷戦構造のため新しい進出先に困っていた矢先にゲートの向こうに丁度良い鴨が見えたためである。 このため動乱の際に派遣した部隊も本国で主力とされる精鋭が多く、結果それらの多くを失った現在ではかなり戦力不足気味。 更にトドメと言わんばかりに国連軍がゲートを超えてやってきてはアルドニア本土に橋頭保を築いたため以外にも追い詰められている。 そしてこのことを知った冷戦中の他二個もアルドニア領やその傘下国への侵攻を計画し始めており、アルドニア勢力の崩壊はそう遠くないとされている。 そして近い将来起こる大アルドニアの崩壊は国連軍こと地球側がこの世界に深く関わる(泥沼る)理由にもなっていく… 因みにアルドニアがある異世界はマーキャサズという名称。 同国が冷戦中の他二国は片方が狂信者による宗教狂い国家で、片方は血統最重視の貴族型超階級国家となっている。 どちらも非常に好戦的。技術力は高いが安定性、危険度という意味では外れ異世界である。 勿論大アルドニア崩壊後は同国にあるゲートを狙って上記の二国家が手を伸ばしてきているため、仕方なく国連軍がアルドニアを再編し、ゲートの守りを固める羽目となっている。 このためアルドニア崩壊後は改めて脅威度S認定がなされており、その頃には北米の四大ゲート、イスラエルゲートと合わせ世界で六番目のS級ゲート認定となる。 なおアルドニア単独を相手していた時には常に国連軍側が優勢であったため脅威度はA級判定であった。 896:トゥ!ヘァ!:2022/10/14(金) 18 03 51 HOST FL1-122-133-164-39.kng.mesh.ad.jp 新城直江 大東亜共栄圏統合軍。第501独立機動大隊を率いる少佐。男性。30代。 転生者。皇国の守護者の大ファンで、名前が同小説の主人公とそっくりだからという非常にアホな理由で軍に入った経歴を持つ。 意外に性に合っていたのか、本人が優秀だからか、夢幻会筋の人間だったからなのか割とトントン拍子で出世した。 代わりと言ってはなんだがヘンテコな実験部隊を預けられ、各地の戦場を転々とさせられている。 パキスタン動乱後には今までの活躍が評価され、中佐に昇進。 率いている部隊も森林部または山岳部投入用の特殊部隊に再編され、そこの司令官に抜擢された。 なお率いる部下の数が増えたので気苦労は更に加速している。 実は既婚者。本人も相棒の剣牙虎も奥さんに頭が上がらない。 魔導剣牙虎 ゲート出現から幾分立ったある時に立ち上がった魔獣と剣牙虎の交配実験により生み出された人工種。 異世界では剣牙虎を警備に参加させるとわかりやすく威圧出来ることを踏まえ、いざという時のために虎の戦闘力も向上させられないかという提案から行われた実験である。 実験の結果生まれた虎の知能向上と魔力出現が確認され正式な計画としてスタートされた。 以降幾度かの交配と世代交代を重ね、203X年には実戦投入可能なレベルまで仕上がっている。 メタいことを言えば原作の剣牙虎並の知能や能力が上がっており、更に魔法や身体強化までを可能としている。 知能が高いため、人がヤバイ生き物だと理解しており、人間社会に良く馴染むように心がけている。 また仲間意識が強く、一度仲間と認めたものには付き従うため、軍や警察との相性も良い。 反面知能が高くなった分、人の好き嫌いが強くなっており、高圧的な人間やそりの合わない人間の言うことは一切聞かない。 このため彼らのパートナー選びは非常に難儀している。 部隊においてはも専用の一人の兵士とコンビを組んでおり、一人と一匹で1ユニット扱いとなる。 もっぱら異世界における治安維持任務で駆り出されており、多くの世界においては見事に活躍している。 反面地球世界においての正規軍同士の衝突では運用された試しがなく、新城少佐率いる501大隊を始めとした幾つかの実験部隊が創設され、そこで正規軍同士が衝突する実戦運用が可能かを試されていた。 パキスタン動乱以降は今まで上げた戦果から実験部隊から正式な特殊部隊に昇格することとなり、現在は度々正規軍同士の衝突にも投入されている。 897:トゥ!ヘァ!:2022/10/14(金) 18 04 32 HOST FL1-122-133-164-39.kng.mesh.ad.jp 他に投入された部隊 戦決隊こと特殊空挺作戦隊も投入されたヨ。 アルドニア軍が占拠するゲート付近にポッドごと突入したあとは散々に暴れて同地のアルドニア軍を殲滅。 連中を恐怖のどん底に陥れたよ。その様子を見た他国の人間もドン引きしていたよ。 ゲートを超えた先の対アルドニア戦争にも参加し、散々同国の軍と首脳部を恐怖で入院させたよ。同地では悪魔と呼ばれ、早く寝ない子は悪魔が襲ってくるという新しい逸話が誕生したほどだよ。 アルドニアに超能力者部隊 人造能力者はユーロシアの超能力部隊よりも弱いが、パワードスーツを着込んでいない旧来の兵士よりは強い。 天然能力者部隊はユーロシアの超能力部隊と互角かそれ以上に強く、場合によって個人で一個中隊ほどの戦闘力を誇る人物もいた。 そんな相手側の英雄とも言える兵士や強力な天然物超能力者のみで構成された精鋭部隊を真正面から皆殺しにしたのが日本の戦決服部隊だよ。 敵どころか味方すらも顔がこわばっていたね。可笑しいね! 因みに同じくらいアルドニアの超能力者を屠っていたのが北米合衆国から派遣されたデーモンスレイヤーズと呼ばれる精鋭部隊だよ。 第一ゲートの悪魔軍団と初期から戦い続けているベテランで、米国内でも三本指に入る精鋭部隊。マスターチーフとかドゥームガイとかストーム1とかそういったタイプが沢山所属している系の部隊である。 898:トゥ!ヘァ!:2022/10/14(金) 18 05 22 HOST FL1-122-133-164-39.kng.mesh.ad.jp 投下終了 前回のイスラエルがゲート初動をトチるとどうなるかという見本。 今回のパキスタンはゲート側から悪質な勢力に侵食されるとどうなるかという見本です。
https://w.atwiki.jp/teitoku_bbs/pages/1555.html
409 :New ◆QTlJyklQpI:2013/02/17(日) 22 37 28 リアル系というのもあれなので・・・・・逆を投下。 ※これはearth氏作品と違い夢幻会の日本掌握が早期に達成された設定です。 大陸ネタSS ~WW1開始直前の平常運転~ 1914年、帝都のとある料亭の一室で夢幻会の会合が開かれていた。 「史実通りにサラエヴォ事件が発生。これで世界大戦、初の総力戦の始まりか」 「ここでどれだけ国力を増強できるかが日本の行く末を左右するでしょうなあ」 「既に軍民問わず工場はフル稼働状態。辻君ほどではないが徹底的に儲けさせてもらいましょう」 史実よりはマシとはいえ日露戦争で盛大に使った戦費により流石の大陸国家でも 自転車操業に勤しんでいる中、夢幻会の会合は来る世界大戦に向けて行われていた。 1回目の時には日清戦争まではそれぞれグループ毎にバラバラであった憑依者たちであったが 2回目ということもあってか文明開化による近代化に比例して続々と各地で集結。 ”初めて”の憑依者や前の世界からの逆行者も発見しつつ日清戦争前には組織化した夢幻会として統一された。 流石に政治・経済の掌握は難航するかに思われたが大陸化したことで余計に力が付いた派閥同士の争い の調整に史実など比ではない外国勢力の圧力・工作を捌けるノウハウや人材を多数擁する夢幻会は重宝され、 前の世界から逆行していた伊藤や大久保らの協力も得る形で日露戦時には政治的主導権をほぼ獲得し、 現在はWW1の特需を利用しての国力増強を画策していた。 「英国は早速派遣軍の打診をしてきたが・・・・・・この規模は・・・」 「まあ、言ったが勝ちという言葉もあるがこの兵力は横暴だろう」 「剣虎兵を出せ?馬鹿も休み休み言え」 英国からの過大な要望に頭を悩ませるメンバーたち。 前回の経験から英国に対する不信感が強く、史実どおりに同盟をするか否かで紛糾したものの 世界中に有力な情報網を持ち、覇者として経験豊かな国との繋がりは必要ということでお互いに 警戒しつつも同盟を締結、英国紳士に振り回されながらも関係を維持していた。 「陸軍兵力については前回に+αでいいだろうが剣虎兵は無理だろう」 「十字砲火喰らって即壊滅だろうな」 「それどころか剣牙虎自体の数が足りん。日露戦でも民間から根こそぎ徴発しての部隊だぞ」 「それにあの戦果のせいで陸軍内の白兵戦主義者共も煩い。下手に戦果を上げたら碌でもない事を言い出しかねない」 大陸化した日本では象などの大型動物が生存していたせいかサーベルタイガーが生き残っており リアル皇国の●護者を夢見る夢幻会メンバーによって剣虎兵科が設立されていた。 しかし、元々気性が荒い肉食獣を組織的運用するのは難儀し、かろうじて北海道・東北地方にいる一部固有種が 運用に耐えうるとわかり日露戦争時には民間で飼っていたものも含めて投入された。 戦果は凄まじく末期には虎の咆哮だけでロシア兵が逃げ出すほどであったが戦果に見合うような損害を被り 元々の固有種自体の少なさもあり再編には時間がかかることが予測されていた。 またその戦果のせいで「剣牙虎を共同しての白兵戦こそ最高の戦術!」とのたまう連中も出てきており 火力を重視したい派閥といらぬ摩擦を引き起こしていた。 「でも欧州で暴れる剣牙虎というのも・・・・・・」 「はい却下。諦めろ・・・・・ところで海軍のほうは?」 「海軍については護衛艦を中心に大規模投入・・・・金は掛かるがなあ」 「「「辻がいればなあ」」」 「本人は”まだ青春をエンジョイしたいんで”だそうだ」 「「「(あの野郎・・・・・・・!!)」」」 今更ながらに金勘定に関しては大蔵の魔王のありがたみを知るメンバーたち。 件の魔王は絶賛人生の春を謳歌していることに忙しすぎて青春を棒に振った面々を中心に 殺意の波動が起こってるのを部屋の端でまだ若い嶋田は見ていた。 「(あ~あ、こりゃ辻が会合に参加したら揉めるな)」 そんなことを考えていた嶋田であったが伏見宮の放った言葉に驚愕することとなる。 「所で嶋田君。君には航空機パイロットの免許を取得してもらいたい」 「・・・・・・へ!?」 「幸い早期に肩入れしていた関係か航空機の事故率も低いし、何より辻君から”今度があればパイロットも いいかもなあ~”と言っていたと聞いたし。是非日本のハルゼーになってもらおう」 「・・・・・・つじいいいいいいいいいいいいい!?」 様々な思惑や喧騒、更に悲鳴を飲み込みつつ大陸国家日本は第一次大戦への介入を始めていた。