約 242,071 件
https://w.atwiki.jp/d-mania/pages/6.html
auau http //auau.cn/ ■携帯アドレス・番号必須 ■無料サイト ■auau事務局 新宿区新宿2-15 代表:高島豊 このサイトについてコメントする 名前 コメント すべてのコメントを見る
https://w.atwiki.jp/sale114114/pages/2.html
メニュー トップページ プラグイン紹介 まとめサイト作成支援ツール メニュー メニュー2 リンク @wiki @wikiご利用ガイド 他のサービス 無料ホームページ作成 無料ブログ作成 2ch型掲示板レンタル 無料掲示板レンタル お絵かきレンタル 無料ソーシャルプロフ ここを編集
https://w.atwiki.jp/sale114114/pages/9.html
@wikiにはいくつかの便利なプラグインがあります。 アーカイブ コメント ニュース 人気商品一覧 動画(Youtube) 編集履歴 関連ブログ これ以外のプラグインについては@wikiガイドをご覧ください = http //atwiki.jp/guide/
https://w.atwiki.jp/teampf/pages/102.html
~ハートランドシティ~ とある決闘大国での大会を終え、ライトニングはハートランドシティを訪れていた。 大会途中で姿をくらました双子の兄ライトレイは、この街に滞在している情報を得たからだ。 ライトニング「この街にいたのは確かなようですが・・・もうすでに出立してしまったんでしょうか」 ライトレイと複数の決闘者がハートランドシティを後にしてから数日が立っていた。 ちなみに彼らは、大衆に告知したうえで古の決闘国を目指して旅立ったのだが、ライトニングは知らなかったのだ。 ライトニング「仕方ない・・・帰りますか。」 踵をかえすライトニング。と、駅のそばに目をやるとなにやら撮影が行われていた。 うらのすけ「みんな見るウラ。ロビンの撮影がやってるウラよ。」 小鳥「キャーロビーン!!」 ライトニング「ロビン・・・だと・・・」 実のところ、ライトニングはハートランドTVで絶賛放映中の「異次元エスパーロビン」の熱烈なファンなのだ。 ライトニング「しかしなぁ・・・」 ある程度年齢を重ねたライトニングは、目の前ではしゃぐ中学生と同じように気持ちを出すことをためらっていたのだ。 それでも撮影は続き・・・そして 監督「カァァット!!おつかれ、今日はこれで終わりだ」 スタッフーが後片付けをし始め、出演者の姿は見えなくなった。 ライトニング「あぁ・・・ちらともロビンを見られなかった。遺憾だ。」 ○○「あの・・・もし?」 ライトニングの後ろから声をかけたのは、なんと ライトニング「ロビン!!・・・さん!!」 ロビン「撮影中に気になっていたのですが、もしや【ロビン】のファンの方ですか?いや、直接聞くのは失礼かと思うんですけど」 ライトニング「むむ・・・(周りに人はいない。今がチャンスだ)」 ライトニング「実は・・・ロビン、毎週見てます!!これからもがんばってください!!」 ロビン「にぱー」 ライトニング(ロビンと会話できるなんて、ハートランド来てよかったー) ロビン「そうそう、実はWDCに参加していたんですが負けてしまって。撮影も忙しくなるのでしばらく決闘ができないのです。そこで一度私と決闘っていただけませんか?」 ライトニング「え!!ロビンと決闘!!ぜひ!!」 騒ぎを聞きつけてギャラリーが集まってきたが、ライトニングは高揚のあまりか、まったく気にならなかった。 ライトニング&ロビン「決闘!!」 ロビン「異次元エスパー・スターロビンでダイレクトアタック!!」 激戦の末、ライトニングはロビンに負けるも、同じ系統のデッキを用いる両名の決闘はギャラリーを存分に沸かせた。 ロビン「とても楽しい決闘でした。そうそう、先ほども言いましたが、しばらく決闘ができなくなるので、もしよろしければ僕のカードを受け取ってもらえないでしょうか?彼らも決闘えないのはさびしいでしょうから。」 ライトニング「決闘の上、カードまで。こちらが申し訳ないほどですが、わたしでよければ。」 固く握手を交わした二人。 光の戦士の闘いは今、新たな局面を迎えるのであった。
https://w.atwiki.jp/suezen/pages/91.html
https://w.atwiki.jp/kairakunoza/pages/1370.html
新しい制服に身を包み満開の桜並木を一歩一歩踏みしめながら歩いていると、 新しい生活が始まったと実感するのは私だけでは無い筈。 だけど体の奥底で蠢く蟲みたいな嫌な感覚は、 右を向いても左を向いても見慣れない景色の所為なのか 又は今までとは明らかに変わってしまった生活を受け入れられない 私の心が落ち着かない所為なのか、 恐らく両方正しくて両方間違っていると思う。 もっと単純に言うならば『つかさ』が私の隣に居ない事が最大の理由。 ピンク色に染まった並木道を見ても、 高校1年生のクラス割を見ても考える事はつかさの事ばかり。 『またドジ踏まなければ良いけど』とか『気の合う友達が出来れば良いけど』とか、 姉として心配事は尽きないけど でも本当は『つかさの傍に居たい』と思う気持ちで一杯になっている自分を認めたくないだけ。 「入学式お疲れさん。とりあえず自己紹介しとこか」 妙な関西弁を話す金髪の先生が私達のクラス、1年B組の担任で名前は黒井ななこ。 入学早々にする事と言ったら自己紹介がセオリーで、 あ行から始まるから私は中間ぐらいだけど そういえば以前読んだラノベで突拍子も無い自己紹介をして クラス中をドン引きさせてた話が有ったわね。 たしか・・・ 「ただの人間には興味ありません。この中に宇宙人・未来人・異世界人・超能力者が居たら私のところに来なさい」 そうそう、そんな感じって。あれ? 今のは空耳かしら 「そっか~、まだ放送されてないから分かんない人が多いか・・・それじゃ改めて、 幸手市在住の泉こなたです。こんなナリでも飛び級小学生じゃ無いよ。 あれ~、これもダメ?」 初日の自己紹介で1年B組のクラスメイト達を宇宙の彼方に追いやり 朝から憂鬱だった私の心を解きほぐしてくれた人物。 これが泉こなたとの出会いだった。 衝撃的な自己紹介から1週間ほど経過してクラスメイトの顔ぶれを大分把握できた頃、 私にも友達と呼べる仲間が出来た。 名前は『高良みゆき』と言い、育ちが良さそうな所謂お嬢様タイプで 何所かズレた感じの天然系。 つかさとも相性が良さそうだから今度紹介してみようかと思っているんだけど、 みゆきは東京在中で私達は埼玉県在中。 土日を使わないと一緒に遊ぶのは難しいのよね。 そういえば中学の時に一緒だった峰岸や日下部は隣のクラスになったから、 B組には同じ中学出身者が居ない。 それも少し寂しいけど気分を一新するには丁度良いわ。 「みゆき、お昼一緒に食べない?」 「あ、はい。柊さん」 その『柊さん』って呼ばれるのは恥ずかしいから辞めて欲しいと言ったんだけど、 みゆき曰く『親しい仲にも礼儀あり』だそうで中々辞めてくれない。 私も気にしないようにしているつもりだけど、 手の届かない場所が痒いような変な感覚なのよね。 「みゆきは初日の自己紹介でクラス中を凍りつかせた泉さんと何か話をしたの?」 「まだなんです。お話をしたいとは思っているのですが中々機会が無くて」 初日からクラス全員に顔と名前を覚えさせるには十分すぎる インパクトな自己紹介を見舞ってくれた泉こなたと話をしてみたいとは思っているのだが、 当の本人は放課後になると直ぐに帰ってしまう帰宅部らしく 私が教科書を鞄に詰めている時には既に行方知らず。 お昼休みの時はいつも寝ているから話しかけにくいのよね。 そんな感じで4月も半ばを過ぎた頃、それは突然やってきた。 放課後に糟日部駅前の本屋へ立ち寄った時、泉こなたの姿が見えたから 『本読むんだ』と物思いにふけていた次の瞬間、 目の前の男性に気付かず盛大にぶつかってしまった。 「あ、大丈夫?」 「はい。私こそすみません」 本来なら此処で終わりなのに、何故か闘志を立ち昇らせている泉こなたが後ろに立っていて 「私の学校の生徒に何をする!」 と聞こえた時には惚れ惚れするくらい奇麗な正拳突とローリングソバットが 私の目の前で繰り出されていた。 「逃げるよ!」 「え、ちょっ」 有無を言わさずに私の手を引くと、全速力で走りだしたのに 「危なかったね~」 と、余裕で話しかけてくるこいつを見て思った事は 『小学生にしか見えない体の何処から、そんな体力が湧くのかしら』なんて、失礼極り無い事だった。 「な・・・ゼエ・・・なんで・・・ハア・・・わたしまで」 「あの場に居たら学校とか教える羽目になるじゃん。だから連れ出してあげたの」 『善意でやってあげた』みたいに言ってくれてるけど、 めちゃくちゃ迷惑だと感じるのは私の気のせいかしら? 「そういえば自己紹介まだだったね。私は」 「泉さんでしょ」 私が先に名前を言ったのが原因か、 又は走った事で脳に酸素が行き届いていない所為なのか分からないが、 泉さんは半目の瞳を若干開き『あれ?』という顔をしている。 「え~と、何で私の名前知ってるの?」 「だって同じクラスじゃない」 「・・・あ~、うん。そうだね」 まさかとは思うけど 「私の名前、知ってる?」 「え~と、ちょっと度忘れしちゃって」 「高良みゆきよ」 「あー、そうだった。今後も宜しく」 やっぱり知らないみたいね。 迷惑を掛けられた腹いせじゃないけど、今日だけ『高良みゆき』を語ってしまった私って 大人げ無いかなと思いつつ、泉さんは明日になれば名前を忘れてる気がするから 『別に良いよね』と自己完結する事にした。 「泉さんは、これから家に帰るの?」 「こなた」 「へ?」 「私の事はこなたで良いよ」 「えーと、それなら私も呼び捨てで良いから」 「それじゃ遠慮無く、宜しくみゆき」 後悔先にたたずって良く言ったものだわ。 あんな嘘言わなければよかった。 こうして私は二度と駅前の本屋に行けなくなったという問題を残して 泉こなたとのファーストコンタクトに成功した。 次の日。 朝のHR前にみゆきと談話しているとこなたがやって来て 「みゆき~。昨日はあの後、何とも無かった?」 「えっと・・・何の事でしょうか、泉さん」 「あれ?」 話が噛み合わないこなたとみゆきが頭頂部に?マークを浮かべている姿と、 それを見て事情を知っている私が笑いを堪えているという 傍から見れば何とも珍妙な光景が教室の隅で繰り広げられていたが、 黒井先生が朝のHRを始める為に元気良く扉を開けた事により有耶無耶になってしまった。 それでも私は『後で説明するか』と、休み時間が来るのを楽しみに待っていたり 『つかさに紹介する人物が一人増えたわね』などと、 今度の休日にこなたを家に招いてみようかと考えたりと 気がつけば、高校に入って初めて『楽しい』と感じた瞬間だった。 コメントフォーム 名前 コメント これは… 面白い…!! -- チャムチロ (2012-09-28 07 46 41)
https://w.atwiki.jp/rina7star/pages/3.html
更新履歴 取得中です。 ここを編集
https://w.atwiki.jp/rina7star/pages/2.html
メニュー トップページ プラグイン紹介 まとめサイト作成支援ツール メニュー メニュー2 リンク @wiki @wikiご利用ガイド 他のサービス 無料ホームページ作成 無料ブログ作成 2ch型掲示板レンタル 無料掲示板レンタル お絵かきレンタル 無料ソーシャルプロフ ここを編集
https://w.atwiki.jp/ko-ko-biz/pages/3.html
更新履歴 取得中です。
https://w.atwiki.jp/amaya_st/pages/137.html
作者:晴華流吏 タイトル:馬鹿と魔術と吸血鬼 第壱話『出会い』 「ありがとうございましたー!」 店員に見送られてコンビニから出てきたのは、物が一杯まで詰まったコンビニ袋を持った青年こと黒倉一角である。 少々体格の良い彼は如何にも重そうなコンビニ袋を三つほどを左手で握り、右手はポケットに突っ込んだまま歩く。 今は寒い冬の夜で、道行く人はコートを着たりマフラーを巻いていたりするのだが、一角はは半袖のTシャツにジーパンという寒々しい格好をしていた。 無論、彼が寒さを感じていない、と言うわけではない。 その証拠に、大柄なその体を若干縮こせて歩いているのだ。 「筋肉滅却すれば火もまた涼しい寒さもしかりっつーが……流石にちと寒いぜ」 若干何かが間違っている気がしなくも無いが、一角は誰とでもなく一人愚痴る。 「俺の筋肉なら大丈夫かと踏んだが……昼ならともかく流石に夜は寒い。せめて長袖にするべきだったか」 その長袖半袖程度の問題ではない気がするが、彼にはその程度の差らしい。 大きく溜息を吐くと、白い息が空に舞う。 「……さっさと帰るか」 一角はソレを眺めてポツリと言った 馬鹿と魔術と吸血鬼 第一話 《出会い》 黒倉一角は街頭と月明かりが照らす街を歩いていく。 開発が進んでいる街中はビルの明かりや車のライトで明るく、夜空には星が見えなかった。 一角の家はここから少しはなれた住宅街の方で、明るい大通りを通っていくと遠回りになるのため途中から裏路地に入る。 裏路地に入ると街頭もなく、ビルの光も減って急に暗くなった様な感覚を覚える。 まるで別世界のような雰囲気さえ感じるだろう。 それもそのはず、一度裏路地の暗闇に入ったのならそこには夜を好む物達が集っているのだから。 不良しかりヤクザしかり“あいつら”もたまに歩いている。 その他にも如何わしい店の看板がチラホラ。 そんな場所ではあるが地元住民で昔から使い慣れてる道だ、特に何のためらいも無く一角はその裏路地を進む。 もともと彼のバイト先も裏路地にある店なのだから当然言えば当然だろう。 まぁ、そのせいで彼のバイト先の喫茶店には夜に客が来る事は少ないのだが……。 途中、不良らしき者達とすれ違ったが軽く睨まれたぐらいで特に問題もなく進んでいく。 しばらく歩いていると四人ほどのヤクザっぽい人が道のど真ん中でたむろっているのが見えた。 関わるのも面倒なので迂回しようとした時、何かを蹴る鈍い音と罵声を耳にした。 驚いてみて見ると、それは先ほどたむろしていたヤクザ達の方からだった。 ヤクザ達はたむろしていたわけではなく、黒い何かを取り囲んでいるようだった。 よく見ると黒い何かから金色の髪がみえ、それが黒いローブを着た少女が蹲っていたのだという事が分かった。 ヤクザ達は少女を挑発し罵倒し、取り囲んで暴行を続けている。 それを理解してからの彼の行動は素早かった。 まず、何時もの“アレ”を用意する……そして四人のうちコチラに背を向けてる一人に静かに素早く近づき。 ――そいつの襟を掴み、右手一本で投げ飛ばした。 まるで、小石を投げたかのようにヤクザの一人は宙を舞った。 「うおぉぁああ!!?」 一瞬のうちに投げ飛ばされたヤクザの一人は、行き成り視界が変わり、自分が宙に浮いている事で混乱した。 そして、何時までも浮いているわけが無く重力によって、硬いアスファルトの地面に背中から落とされた。 「いってぇえ!?」 なにが起こったか分かっていない彼に受身など取れるはずもなく、そのまま地面に転がり呻き声を上げた。 その声で周りのヤクザ達も気付き、蹲っていた少女も含めて全員の視線が一角に集まる。 それを確認してから、一角は口を開いた。 「おい、てめぇら……よって集ってなにしてやがる?」 周囲のヤクザを警戒しつつ威圧するように睨み付ける。 ヤクザ達も警戒をし、一角を取り囲むようにユックリと動く。 一角も彼らが大人しく引き下がると思っては居ない。むしろ向かって来てくれたほうが嬉しいと思っていた。 何故なら、彼は困ってる人物を見捨てられない正義感を持つ男ではあるが、何より戦う事が好きだった。 故に自分を取り囲むヤクザたちを見て、ニヤリと笑う。 「俺が相手になってやる、かかって来な」 左手に持っていたコンビニ袋を置いて、右手でかかってこいよとばかりに挑発する。 「調子にのってんじゃねぇぞ餓鬼ィ!!」 痺れを切らしたのか、一角の背後に回った一人が殴りかかる。 だが、声を上げながら殴りかかったのは迂闊と言うほか無い。 一角はすぐさま反応し、振り向きざまにソイツの腹を蹴り飛ばす。 「うげぉぁ……!?」 非常に軽い動作に見えたが、重く鈍い音が響き、殴りかかった一人は腹を抱えて崩れ落ちた。 一角はゆっくりと足を戻し、残った二人を見る。 驚愕の顔だった、たった一撃で仲間の一人を倒されたのだから当然と言えよう。 「よえぇな」 一角は余裕の表情を浮かべる。 それが彼らの癪に障ったのだろう。 残った二人は怒りの表情を見せ、互いに目配せをして一角を挟むような立ち位置に移動する。 「へへ、幾らなんでも二人同時でかかればワケねぇだろ……」 ヤクザ達は口元をゆがめる。 「いいからかかって来いよ。返り討ちだぜ」 一角は哂う。 「いい加減にしろよ糞餓鬼!!」 二人は同時に一角に襲い掛かる。 一角は微動だにせず待ち受ける。 そして二人が殴りかかろうと腕を振りかぶり、そしてその拳を突き出す。 一角はその拳をギリギリの所で大きく体を逸らして避ける。 そうするとどうだろう、ヤクザ達は互いに殴るような形になる。 無論、彼らもそのまま拳を突き出す訳は無く止まろうとする。 しかし、彼らは止まる事は出来なかった。 「あ?」 一角が二人の肩を掴み、思いっきり引き寄せたからだ。 かくして二人の距離は一気に縮み、互いの顔に正面衝突する事となった。 ゴンッと鈍い音が裏路地に木霊す、そしてしばしの静寂が訪れる。 そして、ヤクザの二人は互いに縺れ合うようにして倒れた。 「へへっ、あっけねぇな」 一角は満足そうに笑い、足元にあったコンビニ袋を拾い上げる。 そして、中身が無くなっていないか軽くチェックしてから少女の方を見る。 少女は地面に横たわりながらも一角をじっと見つめていた。 「大丈夫か?」 一角はコンビニ袋を全部左手で持ってから少女に右手を差し伸べる。 しかし少女はその手を握ることなく、一角を見つめる。 そして口を開いた。 「何のつもりだ?」 「何のつもりっつっても……?」 一角は良く分からないと頭をかく。 「恍けるな、お前が……ッ!! ゲホッ!! ゴホッ!」 「あー落ち着け落ち着けって、な?」 突然少女が咳き込み、一角は慌てて抱き起こそうと手を伸ばすが、少女はその手を払いのける。 「煩いっ! 貴様の手などかりな……ゲホッ!!」 「だから落ち着けって……無理すんなよ!?」 無理に立ち上がろうとする少女を一角は宥めようとした。 しかし、少女はそれすら無視して立ち上がる。 「私に関るな、じゃあな……」 「お、おい、おま「煩い! 近寄るな!」っ! ……わぁったよ」 立ち去ろうとする少女を呼び止めようと声をかけるか、少女は有無を言わさず拒絶する。 少女はフラフラで足取りはおぼつかず、視線も確りと定まっていないようで無理をしているのが手に取るようにわかる。 しかし、そこまで言われては無理に手を貸すわけにもいかず、一角はせめて少女の背を見送ろうと思った瞬間、少女が倒れた。 「お、おい!? 大丈夫か!?」 一角は慌てて駆け寄る。 「う、うるさい……貴様の手など借りないと言ったハズだ」 少女は拒絶の言葉を発するが、先ほどまでの威嚇する様なモノではなく弱々しい。 一角はそんなの強がりに溜息を吐きつつ、少女に手を伸ばす。 少女また払いのけようとするが、本当に限界なのだろう、その腕には殆ど力が入っておらず、一角に腕に手を添えているだけの様なものだった。 一角は急いで少女を抱き上げる。 少女は驚くほど軽かった、抱き上げられてからは嫌がる表情は見える物の抵抗する力は残っていない様だった。 「今すぐ病院につれていってやるからな!?」 一角は大急ぎで近場の病院へ連れて行こうと、駆け出す。 すると、少女は一角の服を掴んだ。 「たの……む。病院は……やめてくれ」 弱弱しい声で少女は一角に言った。 「そんな事言ったってなぁ!?」 一角に医学の知識は無いが、それでも今の状態は非常に危険で一刻も早く医者に見せたほうがよいというのは分かる。 それなのに少女は病院に行くのを拒否したのだ。 「たのむ……!」 少女は一角の服を強く掴み、真剣な眼で一角を見つめる。 「分かったよ……」 一角は少し悩んでから、そう答えた。 良く考えてみれば、普通こんな幼い少女が一人裏路地で歩いているわけが無い。 何かしらの事情があるのだろう、そう一角は考えたからだ。 少女は安堵の表情を浮かべた。 「ただし、家で手当てはするからな? 大人しくしてろよ」 やれやれと、一角は進路を自宅の方へ変える。 「それで……構わない……たすか……る……」 少女は一角にそう答えてから、眼を閉じた。 限界が来たのだろう、全身の力が抜けていた。 「はぁ、なんか面倒なことになりそうだなっと……」 一角は大きな溜息を吐いて、急いで自宅へ向かった。 月と少し街灯が照らす冬の夜を、少女と青年は駆け抜けた。 ヤツラがスグそこまで迫っている。 あの忌々しいヤツラが、私を狙って此処までやって来る。 逃げなければ、今は逃げなければ。 全く世界という物は“こんな筈ではなかった”に溢れている。 慎重に、慎重にしていたつもりなのに、たった一度のミスでこの様だ。 逃げなければ逃げなければ、今は逃げなければ。 チャンスはまだある、今は逃げないと。 早く、早く、早く!! ヤツラは今私の真後ろに……。 「――ッ!!!?」 そこで私は眼を覚ました。 すぐに今までのが夢だと言う事を理解する。 しかし、呼吸は乱れ動悸は激しい。 私は気持ちを落ち着けようと辺りを見渡した。 その時体の至る所で鈍い痛みが走った。 自分の身体をみると、着ているローブはボロボロで、そこから見える肌には包帯が巻かれていた。 包帯の下は恐らく痣や傷があるのだろう。 どうやら私は大分手酷く痛めつけられたらしい。 身体に走る痛みを我慢しつつも辺りを見渡す。 そして眼に入ったは、私がベットの上に居る事だった。 はて、私は何時ベットで寝たのだろうか。 寝ぼけた頭で考えているとすぐ側にあった窓から太陽の光が差し込んでいる事に気づいた。 気分が悪くなるのでカーテンを閉める、そうするといくらか気分も落ち着いてきた。 気分が落ち着いてくると、周囲の状況が次第に頭に入ってきた。 まず、先ほど言ったように私は見知らぬベットで寝ていた。 そして見知らぬカーテン、見知らぬ窓、天井、壁。 ベットの横には水とぬれたタオル、包帯などの入った救命箱。 この見知らぬ部屋の隅には本棚があり、その中は……なんだろう、良く分からない本がズラリ。 床には、トレーニング用具らしきものが転がっている。 特に何も置かれていない机もあった。 部屋はそう広くなく、扉が一つあることから個室だと言う事が分かった。 また、部屋の装飾が殆ど無くシンプルな事からおそらく部屋の主は男である事が予想できる。 そして身体に巻かれた包帯などから誰かに治療を受けたか自分でやったか……。 そこまで考える事が出来たが、どうにも昨日何があったかを思い出せない。 なぜ私は此処に居るのだろうか? 体は痛むが致し方ない、私はさらに情報を集めるためベットを降りる。 部屋の中は一通り見たので私は扉へ向かい、鍵がかかっていないか確かめる。 ドアノブを捻って引くと扉は簡単に開いた、どうやら監禁されているわけではないようだ。 ゆっくりと扉を開いて、私は隣の部屋を見る。 そこにはそこそこ広い部屋が広がっていた。 テレビ、キッチン、テーブル、ソファー……どうやらリビングのようだ。 人の気配はしないので、私はリビングに移る。 辺りを見渡せば、リビングにも先ほどの部屋と同じようにトレーニング用具が置いてあった。 あとは、私が入ってきた部屋の扉の隣に扉が一つ。 恐らく玄関へ繋がっているだろうと思われる扉が一つあった。 さてどうしようかと考え始めた時、ゴソッ……と何かが動く音がした。 人が居ないと思っていた私は驚いて音のした方を見る。 どうやらソファーの方に何かいるらしい。 私の居る位置は、丁度ソファーの後ろ側で死角になっている所だった。 私は慎重に、物音を立てないようにソファーの方へ近づく。 そして、そっとソファーを覗くと一人の男がソファーで眠っていた。 その男の顔を見て私はやっと思い出した。 昨日何があったか、何故私が此処に居るのか、ここが何処なのかが。 私は此処に居るわけには行かない、早くこの家を出なければ。 だが、一応頼んではいないが助けてもらった礼はある。 だから、せめて書置きを残してからコッソリ出て行こう、私はそう考え紙とペンを探そうとした時。 「おい、起きたのか?」 先ほどまで寝ていたはずの男が私の方を見て、笑っていた。 To Be Continued...