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その子を見てると、天才ってのはいるんだなぁっていう気持ちと、自分は何とも日々を漠然と生きてるんだなぁ、と言う気持ちが湧きたってくる。 ランドセルを背負っていてもおかしくない年齢と身長の男の子だった。 多分誰が見たって、この子を中学生とは思わない。小学校低学年程度の見た目だ。 まるでドラマとか映画に出て来る、主役レベルの役割を与えられている子役のように、顔立ちも可愛い。高校生位になったら、さぞモテなさるんでしょうなぁ、って感じだ。 ――だけど、その見た目とは裏腹に、醸し出される雰囲気は、ビックリする程大人びていた。 大人ぶっているだとか、達観してるとか、そんな感じの話じゃない。本当に、雰囲気が、大人のそれ。 いや、大人と言うか最早、お爺ちゃんだとか、賢い学者様だとか、ファンタジーに出て来る、賢者様のそれだよ、これもう。 ――君が、僕のマスターのようだね。ライダーのサーヴァントとして、君の求めを叶える為にやって来た。英霊と聞いて、こんな餓鬼が寄越されて失望しただろうけど、期待には応えるよ―― なにせ、初対面の挨拶がこれだ。 声変わりだってまだの、ボーイズ・ソプラノだって可能なかわいらしい声なのに、その声に漲る笑っちゃうぐらいのインテリジェンス。 良い塾に通わせて貰っているんだなぁとかじゃなくて、根本的に、この子はあたしなんかとは……『宮薙流々』とは頭の出来が違うんだろう。 多分学級委員だって率先してこなしてたんだろうし、全校集会で全生徒の前でスピーチしたってプレッシャーなんてヘッチャラなのかも知れない。 落ち着いていて、冷静で、堂々としていて、この子に着いて行けば大丈夫だと言う安心感すら与えてしまう。うわー、大物。末は博士か、大臣か。平凡な人生何か、もう送れないねぇこの子。 ――んでその子は今、何故か完全コピーされたあたしのお家のリビングで、納豆をかけたご飯と御味噌汁、たくあんと言う夕ご飯を。私と一緒に食べているのであった。 「ごちそうさまでした」 米粒一つ、お椀には残ってない。うーん、お行儀が良い。 「何かその、サーヴァント? だか解らないけど、こんなご飯で大丈夫だった?」 「あぁ、気にしていないさ。むしろ、納豆と味噌汁何て……はは、久々に食べられて嬉しいぐらいだ。1000年ぶりに食べたな」 「1000年って……」 冗談の才能は、ないらしい。これじゃスベっちゃうよ。 「食器、洗っておくよ。台所はどこだい?」 「だ、大丈夫だよ!! 遠慮しないでよライダーくん」 見た目的な話で言えば、あたしの方が全然年上何だけど、どうにも気後れしてしまう自分がいる。 多分それは、ライダー君が他所のお家の子だからとか、サーヴァントだからとかじゃなく、本当に、偉い人なんじゃないかという思いが心のどっかであるからだった。 そもそもの話、服装が普通のそれじゃなかった。 半袖短パン、だなんてワンパクぼーずみたいな服装じゃない。 白をベースにした清潔な印象を与える、子供用の礼服のような物をライダーは身に着けていて、まるでお金持ちとか政治家だとかが集まるパーティに出席するみたいな装いなのだ。 それだけならばまだしも、ケープには黄金色の糸で出来た徽章みたいなものが付いていて、更に更に、お胸の辺りには純金なんじゃないかと思ってしまうようなピカピカのドデカい、十字の紋章のような物をぶら下げているのだ。 あー、はいはいあたし解っちゃいました。 お金持ちだよこの子。納豆食べた事ないのも当然だよ。多分「ほーら僕も庶民と同じものを食べるんだよw」とか言って、納豆ご飯を食べてるのを尻目にご飯にキャビアをかけるんだ……。 「……君、凄く失礼な事考えてない?」 「キャビアとか好きそうだなって……」 「いや、それ程好きじゃないよ」 まるで、アホ犬でも見るような生暖かい眼差しで、ライダー君はあたしの事を見つめて来た。声も、呆れ気味。 「……食事の席でする話じゃない事は、百も承知だが……君には現実を見て貰いたくてね。気が引けるけど、尋ねなくてはならない」 「うん?」 これ程までに、『改まってお前に話がある』みたいな話しぶりはない。 ライダー君は、これまで、遥か高みの知性の持ち主が、私に歩幅を合わせて話をしてくれている、と言う風な感じだったけど、今は全然違う。 賢者とか神様が、試練でも与えているかのような、突き放した声音。初めて会った時のミュッさまよりも、遥かに偉そうだった。 ……いや、実を言うとライダー君が何を聞こうとしているのか、あたしだって馬鹿じゃない。理解していた。 この子としては、聞いておかなきゃならない事だろうし、あたしとしても、答えなくちゃならない事でもあった。 「君は、聖杯戦争の参加者だ。君が聖杯戦争について何も知らない事は僕も解っているし、そもそも自分の意志とは無関係に訳も分からず巻き込まれただけだと言う事も知っている」 さて、と言ってライダー君は言葉を区切った。 「聖杯について、解ってる事は?」 「願いを叶えてくれるって事しか……」 それにしたって、あたしの頭の中にいつの間にか刻み込まれた知識を、口にしているだけに過ぎない。ライダー君に会うまでに知ってた知識じゃない。 聖杯なんて言葉、初めて聞いたし、何の伝説に出て来る物かも解らない。マグちゃんだったら、持ってるかも知れないけども。 どの国のどれ位昔の話に出て来る道具なのかあたしもわからないけれど、その、全ての願いを叶えてくれる魔法のランプみたいな機能だけは、確実なんだと言う実感が刻み込まれているのだった。 「その機能については、概ね、正しい物だと思っていて良い」 「でも、信じられないし、騙されてるような感覚が凄いよ?」 「普通は君が正しい。実際僕も、聖杯の機能とやらについては、ある程度信を置いて良いとは思ってるけど、全幅の信頼を寄せてる訳じゃない。半信半疑……ああ、七信三疑ぐらいかなぁ」 何処か、人を小ばかにしたような、悪い笑みを浮かべて、ライダー君は口を開いた。 「けど、世の中、君みたいに立ち止まって『ちょっと待てよ?』が出来る人間ばかりじゃない。ぶら下げられたニンジンしか、骨の形をしたビスケットしか、眼中に映ってないような狭い視野で短絡的なお馬鹿さんが大勢いる」 「聖杯を信じてる人がいる、って事?」 「信じているだけなら可愛いもんさ。聖杯戦争のルールは解ってるだろう? 殺し合いだ。聖杯が欲しいから、殺しに乗っかって、君を殺そうとする者が絶対にいる」 ゾッとしない話だ。多分、感情が顔に出てたと思う。 「ライダー君は、聖杯……? って奴、欲しかったりする?」 「その機能が本当なら、僕は……うん、そうだね。叶えたい願いがあるんだよ」 私の質問に答えるのに、意味深な間があった。躊躇い、のようなものだったと思う。 「僕はね、マスター。少なくとも君よりは遥かに強いし、今回の戦いにおいても、早々遅れをとる事はないと思ってる。それなりには、強い方だと思うさ」 それは、多分、そうなんだろうとあたしは思う。 「僕は、個人的な好悪で考えるなら、君の事は好ましい娘さんだと思うし、君に協力する事だって、吝かじゃない」 「だからね――」 「君の方針を教えて欲しいな。聖杯が欲しいかい? それとも、この世界からの脱出をお望みかい? どちらを答えたって良いさ。ただどうあれ……どちらを選んでも、人は死ぬ。誰かを殺し、誰かに殺されるかも知れない。念頭に入れておいて欲しい」 「それを避ける事は……」 「残念ながら不可能だ。聖杯戦争の性質上、死は避けられないと思って良い。けれど、深刻に考えるな。殺すのはあくまで僕だ。罪の避雷針の役割を、果たすと約束するよ」 殺すだとか、罪だとか。あたしは、そんな事真剣に考えた事なかった。だって、宮薙流々の人生は、そんな物とは縁遠いものだと思っていたから。 そりゃ確かに、凄い破壊神のマグちゃんとはお友達だし、人間の一生を容易く左右する力を持った邪神の皆とも知り合いだよ。ミュッ様に至っては、あたしに殺意も敵意もぶつけて来た。 じゃあそれで、だったら聖杯戦争も同じノリで行け!!、って言われてもそれは違うだろう。賢くないあたしにだって大体解る。 この戦いに集まる人たちは、等身大の人間の筈なんだ。あたしとは違う生き方をして、違う考え方を持っていて、好きな人もいて趣味もあって、でも嫌いなものも勿論ある。 そんな、人間が参加しているんだ。多分だけど、本人からすれば、凄い切実な理由で、聖杯を求めてる事もあるんだろうな。 現実の世界に、自分が迷い込んだ袋小路を打破する手段何てもうとっくになくなってて、見つけられなくて、ワケ分かんなくなってて。そんな、可哀そうな人もいるんだろう。 そんな人を相手に、何で、殺し合い何て出来ると思うのだろう。何で、そんな人を相手に殺し合いをしなくちゃいけないんだろう。考えれば、誰だって分かるよ。聖杯戦争は、もう、コンセプトからして破綻しているって。 「それでも、あたしは、人を殺したくないよ」 試すような態度のライダー君に、真正面からあたしは返した。 「……そうか」 「そしてね――」 まだ、話は終わってないんだよ、ライダー君。 「ライダー君にも、出来るのなら人を殺して欲しくないな」 「……何で?」 疑問の光が、ライダー君のキレイな瞳に宿り始めた。 「だってそんな事したら、ライダー君の日常が変になっちゃうじゃん」 「この際だから言うけど、サーヴァントとして召喚されてる時点で、その人物は、普通の日常から遥か遠い所にいる変態だと思って良い。僕とてそうだ。数え切れない程の人間を、この手で殺して来たよ。直接的にも、間接的にもだ」 「やっぱりライダー君良い子だよ。悪人って普通は、馬鹿正直にそんな事言わんて」 ピクッと、ライダー君は反応した。 そりゃそうだよ、だって本当にどうしようもない悪い人で、こっちを騙そうとするんだったら、天使の顔して甘い言葉と嘘でも囁いてさ、その気にさせればいいだけじゃん。 ライダー君なんてただでさえ顔が良いし頭も良いんだから、あたしを騙す事なんて赤子の手を捻るみたいに出来た筈だもん。 でもそれをしないで、凄く真面目な顔してさ。覚悟をしておいた方が良いよだとか、願いは何だとか聞いてきたりとか、罪は自分が被るだとか。悪い人がそんな事、言う訳ないって。 自覚無かったのかな、この子? いや多分、本当はもっと上手に隠せるんだと思う。でも、此処までのやり取りでもう疑いようはない。この子は、根っこの根っこの部分は善良で、あたし達と何ら変わる所のない凡人の感性を持ってるんだって。 「あたしの夢はね、平凡で、素敵なヒトでいる事なの」 「あ、平凡なのは今だってそうだろって突っ込むのナシね!! 今真面目な話だから!!」、と念を押す。 「あたしが今よりもちっちゃかった頃にね、お父さんが死んじゃってね……。子供心に、分かったの。平凡で普通の毎日って、『誰か一人いなくなるだけで壊れちゃう特別なもの』だったんだって」 幸せな日々は幸せなまま、いつまでもずっと続いて行く。小さい頃の宮薙流々は、そんな事を思っていた。 だけど、実際には違った。大好きで優しくて、お母さんといるともっと大好きになれるお父さんが亡くなって、平凡な日々って言うのが、 実は、凄く絶妙なバランスの上で成立してた、一本の細い糸の上のヤジロベーみたいな物だったんだって分かっちゃった。 そして、何事にも終わりがある事も、その時理解した。そりゃそうだよね、だって年も取らない、死ぬ事もない人間なんて、いるわけないんだから。 「あたし、何で聖杯戦争って奴に巻き込まれてるのかなぁって思う位には、普通の人間だよ。食べなきゃお腹空くし、暑いの嫌だし寒いのもダメ、特売の日なんて欠かさずチェックする位にはお金もないし……。んで、最終的にはまぁ、死ぬ事になるだろう。ふっつーの一般人よ」 「その日常を、変革しようと言う気は起きないのかい?」 「全然!! っていうか、変えるにしても聖杯使っててのはないでしょ」 アハハ、と笑うあたし。 「これからあたし、高校に入るんだ。ド田舎でさ~、高校の選択肢って近場のあそこしか実質ないんだよね~。でも入試はあるから勉強しなくちゃならんくってさ。んで、高校に入ったら勉強して部活もやったりしてさ、んで大学入るかこのまま就職するかとかで悩んでみてさ……。どっちを選んでも色んな人と出会って、で、今までの人生の中で出会った人達の中の誰かと結婚もしちゃったりしてみてさ……。子供も産むのかなぁ」 「そんでもって――」 「死ぬ」 ああ、あたし今、どんな顔してんだろ。得意げで、悟った顔とかしてないよね? そんな気はないけども……ライダー君の顔は、きょとんとしたそれになっていた。 「ライダー君のいった通りさ、多分、何かを変えなくちゃいけない時とかもあると思う。引っ越しだったりだとか、転校だったりだとか、転職だったりとか、あまり考えたくないけど……うーん、離婚、とか?」 あたしの頭じゃ、そんな事ぐらいしか思い浮かばんや。 「でもでも、そんな事の為に聖杯何て、使える訳ないじゃん? そんなん使うぐらいなら、普通に友達に相談したりして、なんとかなれーってやるもん」 ふぅっ、と一息つく。遠い目を、あたしはしながら言葉を続けた。 「普通に生きる事ってさ、結構不安だし、大変なんだね。いて欲しい人に先立たれちゃったから、あたしには解る。支えてくれる人がいるから、あたしは立ってられるんだって」 そう言って思い出すのは、錬の顔だった。お父さんが死んで、一人で泣いてた時も、そばにいて、励ましてくれたっけ。 昔から、ずっと大切な友達だった。昔は同じ背丈だったのに、今じゃあっちの方が伸びて来た。後、あたしにもマルノヤの商品券もくれたりして、優しくて。 多分だけど、あたしより早く、結婚するかもなぁアイツなら。誰と結婚するんだろう。 「あたしを助けてくれたりした人や、仲良くしてくれてる人に、申し訳ないじゃん。聖杯の為に人を殺すって」 「……」 「身長が伸びて行って、女の子らしい身体つきになって、親しくて仲が良い皆と一緒に歳を重ねて、大人になって……。そんで、誰かと結婚して、子供を産んで、小さい幸福を一緒に噛み締めて……。それで、皺くちゃのおばあちゃんになる」 「普通の、生き方だ」 「そう。だけど、あたし本人からすれば、特別な生き方。誰でも出来るようで、だけど、中々難しい生き方」 だからね、ライダー君。 「ごめんね。そんなあたしだから、聖杯戦争何か正直滅茶苦茶に壊して欲しい。ライダー君の夢も、叶わないと思う。あたし、人を殺した後で、『失ってはじめて気づいた大切なもの……』だなんて、死んでもいや。失うまでもなく、大事なんだって知ってるから」 「凄い事言うね、君。サーヴァントがサーヴァントだったら、殺されてるぜ?」 「でも、許してくれる気がしたから、正直にいった。……ちょっと、優しさに甘えた感じがしなくもないかな」 こんな小さな子供の善意に甘えるのも、凄いその……倒錯的って言うか、アレな話だけど。 話しやすいし、正直にぶっちゃけても、許してくれそうだって、思ったのは本当の事だった。本当、何年生きればこんなオーラが出せるんかなぁ。 「……僕の、夢、か」 そう呟いた後、ライダー君は、まるで、自嘲するような笑みを浮かべ始めた。 「僕にもね、聖杯の機能が本当にあるんだったら、叶えたい夢って奴が、あったんだよ」 ライダー君の、夢……? 過程は最悪だけど、どんな願いでも叶えられる、どっかの漫画の中に出て来るようなアイテムなんだ。 そりゃ欲しがる人がいるのも当然だし、現にあたしだって、アスレチックコースを誰よりも早くクリアー!! とかで手に入れられるんだったらそりゃ欲しいもん。 サーヴァントとして選ばれる程の人物なのだ。叶えたい願い何てすっごい達成困難なものに違いないだろうし、聖杯でもなければ、叶えられない大それた奴なのかも知れない。 「知りたいな、ライダー君の夢って奴。絶対笑わないよ、あたしの夢なんて聞いたでしょ? ザ・一般市民って感じで、面白みもなんともなかったんだから。聖杯使って叶えたい願いなんだから、普通だったら、おっきく、でっかく!! だよね」 「フフッ……そいつはね……」 「……」 ゴクリ。 「――――――――――――――――――――――――世界一周だよ」 「………………………………………………………………は?」 悪戯っぽい笑みを浮かべてそう言うライダー君とは対照的に、間抜け面そのものな表情を浮かべて固まるあたし。 「君は、僕の事を頭がよさそうって思ってるだろう? 実際その通りでね。5歳の頃には今でいう通信教育に似た制度を駆使して、当時の国内の最高学府に首席で入学して、1年後には博士号を取って。んで、その翌年には、史上前例のない、10歳にも満たない若さで、国の最先端技術の研究施設のコア研究員に抜擢……って感じなんだけど」 「ぶっとばしていい?(すごーい!!)」 「嘘でも良いから本音は隠した方がいいよ。それでねぇ、高い給料も貰っててね。ボーナスは確か、春夏秋冬全部のシーズンで支給されたよな。こんなに貰っても子供だったからさ、車を買っても運転出来ないし酒もタバコも勿論ダメだから、宇宙飛行士とかが使う高い椅子とか買ってたよ。当時の値段で2億円位だったかな」 「今ライダー君が食べた納豆、一粒1億円位の物なんだけど、払える?」 「ダイヤモンドで出来てるのかいその納豆は? 君が羨ましく思うのも当然な程のお金は、確かに貰ってたよ。そして、すぐに紙切れ以下の価値しかなくなった。僕らのしていた研究が元での、それは酷い事故のせいで、ね」 「……え?」 途端に、話の方向性が、完全に変わってしまった為か。目をまん丸にし、ポカンと口を開けてしまう。 「君の生きていた時代に起きた事故で、最も近しい奴を上げるとするなら……フクシマ星辰体増殖炉……あぁ、この時代じゃまだ旧福島原発だったね。まだ原子力発電が最高効率の発電形式だったのを忘れてたよ。アレのメルトダウンの、数億倍は酷い事故だと思って良い」 その事故については、あたしだって知ってる。 今日日、社会の教科書で当たりまえのように名前が出て来る、ここ10年以内に起きた中で……いや、今後何十年経とうとも風化する事はないだろう、一大事件。 それより酷くて、しかも、円の価値がなくなる位の大事故って、何……? 想像が、出来ない。何を、仕出かしてしまったんだろう。 「指が何本あろうが足りない人間が死んだよ。その倍以上の人間を、不幸にして来た。生き方を、激変させてしまった。世界の秩序もあり方も、滅茶苦茶だよ。凡そ、変わらなかった国何て一国としてなかった、影響を受けなかった人間なんて1人たりともあり得なかった」 「……それは、私に詳細を話して、スケールが私に想像出来る?」 「多分、難しいかな。それで、そんな事故を起こしてしまった責任から、僕も同志も、必死に元の世界に戻そうと、頑張るんだ。それ1個で1000億は下らない価格の研究機材何て全部役立たずの鉄くずで、事故以前に溜め置かれてた量子スーパーコンピューター数万台分の膨大な情報データはセルバンテスのドン・キホーテの100億分の1以下程の読む価値のないゴミになった。前例もない、道具もない、人もいない。何もかもが足りていない状態の中、手探りで、僕らはスタートしなくちゃならなかった」 分からない。あたしは、ライダー君が何を話しているのかがてんで分かってない。 単語の一つ一つは、あたしにだって解るレベルのそれを使っていて、話してる内容だって破綻してないし、れっきとした日本語を喋っているにも関わらず。 この世界じゃない架空の世界の有様を、実際にあった・見て来たように話しているその様子。それなのに、あたしは、わかってしまう。ライダー君が、嘘を吐いていないってことを。 「礼儀もなければ正義もない時代さ。殺されかけた事なんて百や二百何て数じゃ効かない、信じて側に置いていた側近が実は敵の送り込んだ暗殺者だった何て珍しくもなかった。ああ、遠距離から狙撃された事もあったっけ。敵対していた組織に拉致された事だって、あったよなぁ。本当に、思い起こせばロクな思い出がないや」 まるで家族とアルバムでも一緒に見て、写真でも指さしながら。 ああ、こんな事もあったっけね、というみたいな事を口にするような声音で、ライダー君は、どうしてそうなったのか、あたしには想像も出来ない事を淡々と話している。 台本に箇条書きで書かれた事実でも、列挙していっている、そんな風な口ぶりでもあった。 「よく正気でいられたね、って顔をしているよ」 微笑みを浮かべるライダー君。あたしはどうしたって、顔に出るタイプだ。彼からすれば、あたしが何を思っても、御見通しらしい。 「正気な訳はない。一番信頼していた部下からも裏切られたのをきっかけにさ、糸が、切れた。ぜーんぶ、嫌になったんだよ。何もかも投げ出して、着の身着のまま。路銀の一つも持たないで、家出したんだ。可愛らしいだろう?」 ククッ、と忍び笑いを浮かべていたライダー君。 数秒程の沈黙の後だろうか。とても、穏やかな笑みを浮かべて、遠くを見るような目をして。夢見るような風に言葉を紡いで行く。 「いつ休憩をとって、いつ水分を補給して、どれだけの距離を歩いたのかな。名前すら気にも留めた事がなかったその村で、無垢な女の子に出会ったんだ」 「女の子……?」 「素直で、純粋で、イエスへの祈りを毎日欠かさず行う敬虔さも持った、地獄に咲く白百合みたいな娘だった。僕の話を、何でも信じてくれた。僕が歳を取らない事も、何をしても死なない事も、世界の破滅の引き金を引いた者の一人である事も。全て信じて、受け入れて、許してくれた」 「……好きだったの?」 あたしは尋ねた。ライダー君が、誇るような口調でそんな事をいうんだから……微笑みを浮かべて、そう聞いてしまった。 ライダー君は、指を開いた状態で、両手の甲をこっちに見せて来た。シミ一つない、綺麗な肌。皮膚のハリときたら、本当に歳幼い子供のそれだった。 「指輪を用意しておけば良かったと、今でも時折後悔する位には、最愛の人だったよ」 ああ……本当だ。ライダー君の両手の薬指には、愛を証明するものが、嵌められてなかった。 「僕の夢はね、世界一周なんだ。傍らには、勿論、愛する彼女と一緒さ」 彼の話す事を、あたしは、頷きながら聞いて行く。 「キャリーバッグを引きながら、いろんな所を巡るんだ。御覧、あそこがビッグベンだ、ピサの斜塔だ、パルテノン宮殿だ、エッフェル塔だ、ノイシュヴァンシュタイン城だ、ハギア・ソフィアだ、タージマハルだ、ホワイトハウスだ、ポタラ宮だ、紫禁城だ、僕の生まれた国の姫路城だ」 「ああでも――」 「自転車での旅ってのも捨て難い。キュリー夫人って知ってるかい? 放射線研究を最初に行った偉人さ。彼女は新婚旅行に、夫のピエールと一緒に、祝い金で買った自転車でフランスの田園都市を旅したんだよ。これも良い。一緒に自転車を漕いでさ、初夏の風を浴びながら、秋の涼しい風を一身に受けながら。夫婦で風と一体化して、笑顔でペダルを漕ぐのも最高だと思う」 それを口にするライダー君は、本当に、楽しそうだった。あたしも思わず、笑顔になる程に。 「船旅もいいよなぁ。砕氷船に乗って北極や南極を眺めたかったし、ホエールウォッチング何かもアリだ。ヘレンは絶対に、喜んでくれた筈だよ。行く先々で写真を撮って、分厚いアルバムに時系列に挟んで、時折眺めて指さすんだ。ああ、此処で食べたパンは美味しかった、あの屋台の親父はまだケバブを焼いてるのかな、見知らぬ子供にダンスで勝負だ!! なんて言われたりもしたね、とかさ……」 其処までいってからだった。ライダー君が、消え入りそうな程弱弱しい笑みを浮かべたのは。 「……そんな事をしてあげられたら、良かったんだけどね」 「……」 「狭い村の中で一緒に最期まで過ごしてね。新婚旅行に何処にも連れて行けなくてごめんって謝ると、困ったような笑みを浮かべて『一緒にいられれば私は嬉しい』って言ってくれるんだよ。僕は何年経っても子供のままなのに、彼女の背丈だけは大きくなるんだ。本当に、親と子位の見た目の差になっても、彼女は変わらぬ愛情を注いでくれて……。クルミみたいな皺くちゃのお婆ちゃんになっても、最初に出会った時のままの僕を見て、バケモノのように扱わないで、優しく接してくれる……」 「ああ、全く――」 「実に……実に。僕には過ぎた、女(ひと)だった。僕が彼女にしてあげられた事なんて、何一つとしてなかったのに……彼女は僕に、生きる力と勇気を、惜しみなく与えてくれた」 そうか……あたしは、分かってしまった。 ライダー君は……いや、この子は……真面目なんだ。責任感が強いんだ。……物の止め方を、知らなかったんだ。 素敵な人だったんだろう。ライダー君が何百年生きたのかあたしは知らないけど、それ以降の人生をずっと、前を向いて歩いて行けるだけの力をくれた、強い女性だったんだろう。 与えてくれたものが大きすぎたから。誰よりも愛した女の人だったから。誓いを捨てる事なんて出来る筈がなく、投げ出す事なんて出来なくなって。 愛と責任、そして、信念で、雁字搦めにされて、歩き続ける事しか出来なくなった、何処にでもいる普通の子供。それこそが……ああ、きっと。 「マスター。君は言ったね。平凡で、素敵なヒトでありたいって」 「うん」 沈黙。数秒程だったかな。ライダー君は、ややあって、こう言った。 「君が正しい」 ――と。 「これから聖杯戦争が終わるまで、君の人生の中で最大の試練と、最悪の事態に見舞われるだろう。そして、何も知らないボンクラ共は、訳知り顔で君に対して説教する。『此処は戦場だ、覚悟がない奴は去れ』、『お前みたいな奴から死んでいく、喰われて行く』、『半端な奴には聖杯は獲れない』……みたいな事をね」 今口にした人達を、心底から嘲るみたいな顔をして、言葉を続けた。 「無視していい。そう言う事を説教する奴はね、往々にして『平和な世界での居場所をなくした』負け犬なんだよ。君を心配して説教しているんじゃない。平和な世界と繋がりながら、それでも生きている君が羨ましいから、憎いから。そんな事を言うんだ」 「――」 「千年の時を経て、僕が得た結論だ。愛より、偉大なものはない。君には、それを、忘れないで欲しい」 「大丈夫だよ、ライダー君。伝わってる」 「――うん。なら、良し」 満足そうに、首を縦に振って、ライダー君はあたしの方を見据えて来た。 偉そうな態度だなぁと思ったけど、今は何ていうか、こう、愛おしさすらあった。 「何かライダー君、凄くお説教がサマになってたね」 「昔取った杵柄さ。信じられないだろうけど、これでも昔は、一国の教皇も務めた事があったんだぜ?」 「きょ、教皇様!? あの、バチカンとかみたいな……?」 ど、どうりで……立派な服を身に付けられている筈ですよ……。 「そんな所かな。と言っても、彼らほど立派でもなかったし、敬虔でもなかった。ハハ、誰も導く気もなかった、とんだ破戒僧だ。尊敬何てしなくて良い」 肩を竦めてそう告げるライダー君。本当に、お人よしだなぁ。そんな事、いわない方が良いって、ほんとは解ってるだろうに。 「ライダー君」 「うん」 「道を踏み外さないで。短い間だけど、あたしが一緒にいてあげるから。……前を向いて歩こうね」 「……ああ、そうだね」 口元を少し綻ばせて、ライダー君は言った。 「『皇(スメラギ)悠也』は……それだけは、得意なんだ。前を向いて、歩き続ける事だけは、いつだって一丁前さ。そこは、安心して良いよ。マスター」 【クラス】 ライダー 【真名】 スメラギ@シルヴァリオ ラグナロク 【ステータス】 筋力D 耐久A++ 敏捷C 魔力A++ 幸運E+++ 宝具A+ 【属性】 秩序・悪 【クラススキル】 対魔力:A 現代の魔術師ではライダーに傷を付けられない。2000年の時を生きたライダーは、その積み重ねた神秘の故に、高い対魔力適性を持つ。 騎乗:D 騎乗の才能。大抵の乗り物なら人並み程度に乗りこなせる。 【保有スキル】 神祖:A+ 人の形をした恒星、悠久の時を経る輝ける綺羅星。地上を闊歩する、煌めく昴(すばる)。 その正体は、肉の身体を兼ね備えた自立活動型極晃現象とも言うべき超常生命体。 自己の根幹を担う魂とも呼ぶべき部分が三次元上に存在しておらず、物理的な破壊でこのスキルの保有者を破壊する事は著しく困難。 このスキルを保有する者は一切の例外なく、魔力を保有しないマスターであっても運用に問題がないレベルの凄まじい魔力燃費を誇る。 また、その性質上霊核が本体ではなく、『肉体を構成する魔力の一欠けら一欠けらが全て本体』であり、ライダーを構成する魔力の欠片が一つでも残っていた場合、 その魔力の欠片から完全な復活を果たす。頭蓋や心臓の破壊が勿論、細胞一つ残さぬよう木端微塵に消し飛ばしても、数秒で復活を遂げてしまう。 但し、マスターが死んでからライダーが大ダメージを負った場合、上述の再生は機能せず、最悪そのまま消滅するし、短時間の間に何度も何度も殺された場合も、魔力切れによって退場の危険性が内在している。 このスキルの保有が確認されている四人は、千年の時を経た人型の怪物であり、その千年の間に、己の弱点を潰し続け、またその時間の間に強みをいくつも伸ばして来た怪物中の怪物。 その弱点とは精神的な達観面についても適用されており、具体的には、Aランクまでの精神攻撃を完全にシャットアウトする。 また、一見すると武器を携帯していないライダーは、その年数の間に拳法も達人級に鍛え上げており、具体的には、A++相当の中国拳法レベルに相当する格闘練度を披露出来る。 そして、神祖スキルを保有する者のもう一つの大きな特徴として、翠星晶鋼(アキシオン)と呼ばれる特殊な結晶の創造にある。 この結晶を保有する者は、全てのステータスが1ランクアップし、+の補正が1つ追加される強化を獲得出来るが、結晶は1分足らずで自壊する。 ライダー自身は、この翠星晶鋼の創造に極めて長けた神祖であり、かつ、サーヴァント化に際して、『使徒の創造が出来るのは彼だけ』になってしまった為、他の3人に比べて神祖ランクが高くなっている。 話術:B++ 言論にて人を動かせる才。国政から詐略・口論まで幅広く有利な補正が与えられる。 元が凡俗な精神の持ち主であった者が、長い時を経て王に相応しい威風を獲得したと言う経緯から、弱者や凡人、一般的な考えの持ち主の心情を理解する事に、 特に長けていて、彼ら相手の場合だと話術の判定にボーナスが掛かる。 扇動:A 大衆・市民を導く言葉と身振り。個人に対して使用した場合には、ある種の精神攻撃として働く。 一国の教皇として君臨し続け、民草を支配し、誘導して来た手腕が反映されている。 【宝具】 『国津平定・豊葦原千五百秋聖教皇国(Kunitsu Ashihara-Midgard)』 ランク:A+ 種別:対人宝具 レンジ:1~ 最大補足:1~ 星辰体結晶化能力・分譲型。結晶化した星辰体である翠星晶鋼を元に己が力を分譲し、対象に爆発的な強化を齎すライダーの星辰光(アステリズム)。 神祖が例外なく愛用している只人を使徒に変える“洗礼”行為、その原型にして他者強化の頂点とも言うべき宝具。 己の肉体内部ではなく、体外に集束させた膨大な翠星晶鋼として物質化、エネルギー発生装置として誰にでも適合できるよう調整後、 対象に付属させると言う工程によってこの宝具は成立する。ライダーは生前、この宝具をベースとして眷属化、即ち洗礼の権能をマニュアル化。 他の神祖にも扱えるようにし、カンタベリー聖教皇国を管理するための組織形成に大いに貢献を果たした。 他の神祖サーヴァントも翠星晶鋼の創造は可能だが、ライダーの宝具を通して生み出された翠星晶鋼は例外となる。 神祖スキルにて説明した、自壊のデメリットが完全に消滅するだけでなく、この宝具によって作られた翠星晶鋼を装備させる・持たせる事で、 全てのステータスが2ランクアップし、+の補正が2つ追加される状態となる。また、ライダーによって使徒の創造が体系化されたと言う逸話から、 『ライダーだけが使徒の創造を可能とする唯一の神祖サーヴァント』となっており、これによって、任意の人物を使徒として改造する事が出来る。 使徒に改造された人物は上述のステータスアップの恩恵を受け、燃費の改善、更に、ライダーと全く同じレベルの再生能力を宿すなどの、デメリット皆無の強化の恩恵を与れる。 他者の強化と言う点に於いては、比肩するべき対象が見当たらないレベルの、最上位の宝具であるが、弱点が存在する。 生前に比べ、無軌道に何人も何人も強化できる訳ではなく、何人も使徒に出来る訳ではない。特に使徒化については、最高クラスの燃費の良さのライダーを以てしてすら、 無視出来ぬ程の魔力の消費を負うらしく、現状の状態では2人程度が関の山、と言う程にまで弱体化している。また、この宝具を利用して、ライダー自身を強化する事も不可能である。 『第五次世界大戦用星辰兵器・天之闇戸(High-Astral Generator,Amenokurato)』 ランク:A 種別:対人・対軍・対城・対国・対環境改竄宝具 レンジ:1~ 最大補足:1~ 眷星神・天之闇戸(アメノクラト)。人造惑星と呼ばれる人型兵器、その原点にして戦争兵器の完成形。 直接的な戦争に特化してチューニングされた完全なるコンバットモデルであり、世界の歴史を激変させる大事件さえ起きていなければ、この兵器が世界の戦場を席巻する筈だった。 ライダーが上述の宝具を、当該宝具に纏わせる事が起動の条件となり、これを同時に複数オペレーションし、類稀な連携を以て相手を追い詰めるのがライダーの基本戦術。 このアメノクラトと呼ばれる宝具が持つ能力は、『事象改竄』。搭載された超高度・超高速演算を可能とした電子頭脳によって、 任意の環境を改竄してしまい、特殊な現象を引き起こすと言うもの。火焔や水流、突風に落雷の発生は言うに及ばず、酸素濃度の調整による窒息死、 細菌兵器の創造による複数人の抹殺なども可能となっている。また、アメノクラトの数が複数体揃っているなら、小規模の水爆現象すらも引き起こす事が可能。 更に、物理法則に縛られない世界の場合、この事象改竄の規模は更に跳ね上がり、ブラックホールの創造や海溝に引きずり込む、大陸間プレートで圧殺させてしまう、 等の抜級の現象すらも引き起こしてしまえる。ライダー自身の魔力がある限り無限に創造が出来るが、言うまでもなく創造には魔力を消費する上、複数体操作すると言う事は、その分だけ翠星晶鋼を創造しなければならないという事でもあり、ボディブローのように魔力の消費が効いてくる。 【weapon】 【人物背景】 千年の時を歩み続ける神祖の一柱、天津の秩序を万民に敷く大国主。 一度は神としての地位を辞するも、少女の無垢なる愛を知り、その愛に報いる為にと、再び神の座に返り咲き、歩み続け――。 その果てに、神殺しの牙を打ち立てられ、少女が自分に求めていた事、そして、その求めを今まで気丈に無視していた事を突き付けられ、少年は、天に召された。 【サーヴァントとしての願い】 英霊の座から、スメラギと言う名前も存在も完全に抹消し、『人として死に、罪を償い、ヘレンの下に逝く』 皮肉なことに、神祖の中では総代聖騎士・グレンファルトに並んで対外的に特に目立っていたポジションだった事。 そして、そのカリスマ性も絶大であった事から、カンタベリーは勿論諸外国からも広くスメラギの存在は認知されてしまっていた為、 結果、ヘレンの下へと逝く事無く、英霊の座でコキ使われると言う最悪の結果になってしまった。勿論本人は納得がいっていないので、全力でこの現状を何とかしようとしている。 ……ただ、マスターである宮薙流々の言葉が、余りにも身を詰まらされるそれであった為か、今回は、彼女の願いの方を、優先して上げたいと思っている。 【マスター】 宮薙流々@破壊神マグちゃん 【マスターとしての願い】 誰も殺さずして元の世界に戻る 【能力・技能】 【人物背景】 破壊神の信徒、その第一号。 恐るべき破壊神によって、孤独を壊され、日々を楽しく過ごしている 【人間関係】 流々ちゃん→スメラギ: 召喚してしまったライダーくん。説教臭いし何処か上から目線な様子は、ミュッさまを思い出す。悪い子じゃないと思う スメラギ→流々: マスター。スメラギ、ひいては神祖の面々からすれば、極々普通の、それこそ、父親に先立たれたと言う境遇までもが何処にでもいる月並みの悲劇でしかない、取るに足らない普通の人間。だからこそ、それを乗り越え、それでも普通に生きて行く、と言う彼女の決意を、スメラギは無視出来なかった。 スメラギ→グレンファルト: グレンファルト「また一緒に神天地目指さないか?」 スメラギ「😁🖕」 嘗ての同僚。もうそっとしておいてほしい。後お前、大事なことを隠し事する悪癖はマジで直せ スメラギ→イザナ: 嘗ての同僚。今でこそ言うが一番苦手だった。それは、産まれて来る命を大切にしなかった姿勢もそうであるが、単純に彼女の性癖の故だった。神祖当初は禁断症状が全然克服出来てなかったから、凄いよこしまな目線を送って来られたのが最大の原因。「ああ……だから大破壊前には、御先さん達は僕をイザナから遠ざけてたんだな……」 スメラギ→オウカ: 嘗ての同僚。真の意味で一番、神祖と言う存在に対して余人が抱くイメージそのものだったと思う。恐らくだが、四人の中で最も強固な精神の持ち主だったとスメラギは回顧する」 スメラギ→ルーファス: 嘗て『洗礼』を施した使徒の一人。洗礼なんて断って、小市民として生きていればよかったのになぁ……
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http //www.jiji.com/jc/c?g=pol_30 k=2008111100886 時事:アパとの密接ぶり、次々明らかに=公用車でパーティー、戦闘機搭乗許可-田母神氏 政府見解と異なる意見を発表して更迭された田母神俊雄前航空幕僚長(60)=3日付で定年退職=と、懸賞論文を主催した「アパグループ」の密接ぶりが11日、次々と明らかになった。公用車でパーティー出席、戦闘機に体験搭乗。「資金提供などは一切受けたことがない」と言い切った田母神氏だが、論文は最優秀賞に選ばれ、300万円の賞金を手にする。 田母神氏はこの日の参院外交防衛委員会で、月曜日だった6月2日に開かれたアパの元谷外志雄代表の出版パーティーに公用車で出掛けたことを認めたほか、同社主催の「日本を語るワインの会」に計3回出席、同代表が航空自衛隊の戦闘機F15に体験搭乗した際、空幕長として許可したことを明らかにした。 元谷氏との付き合いは、空自小松基地(石川県)の第6航空団司令に就任した1998年から。同社は金沢市を拠点としており、元谷氏はこの翌年に同基地を支援する「友の会」を立ち上げ、会長を務めている。委員会で、パーティー出席の際に車代などを受け取ったか問われると、同氏は「ない」と即答。そのほかの資金や便宜の提供も否定した。防衛省によると、6月2日に田母神氏は代休を取ったが、パーティーの前後に公務があり、公用車の利用については問題はないという。 語る会は、著名人らが集まり元谷代表らと対談する形式で、内容は同社発行の雑誌に掲載されることも。民主党の鳩山由紀夫幹事長も、この会で田母神氏と同席したことも分かっている。また、元谷代表は昨年8月、小松基地のF15に体験搭乗したが、民間人が搭乗することはごくまれだ。田母神氏は「基地支援の10年間の功績に基づき、許可した」と証言。これについて、航空幕僚監部は「自衛隊の活動を理解してもらうための広報活動の一環であり、手続きに問題はなかった」と説明している。(了) (2008/11/11-19 06) 「軍人さんは嘘をつく」庫
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597 名前:1 ◆6cw6Py0YCo [sage] 投稿日:09/05/09(土) 23 33 30 ID OSeK3elW【卒業旅行 2ヶ月前】 / ̄ ̄\ / _ノ \ | ( ●)(●) なんか卒製もおわっちまうと. | (__人__) こう…なんかだらっとするよな | ` ⌒´ノ. | }. ヽ } ヽ ノ \ / く \ \ | \ \ \ | |ヽ、二⌒)、 \ / ̄ ̄ ̄ \ そうかお? / ─ ─\ やる夫はやる気に満ち溢れているお / (ー) (ー) \ もう作品作りたくてウズウズしてるお | (__人__) | \ ` ⌒´ / / ヽノ ⌒\__ / | \___)⌒\ ` ̄\ \ -''' ⌒(___) \ /\ \__ ` ―─―─´ ヽ___)601 名前:1 ◆6cw6Py0YCo [sage] 投稿日:09/05/09(土) 23 36 12 ID OSeK3elW / ̄ ̄\ / _ノ \ | ( ー)(ー) お前しばく力すら. | (__人__) 沸いてこねーだろ | ` ⌒´ノ あとは卒製展くらいか .l^l^ln } まぁ選ばれるわきゃないだろうが. ヽ L } ゝ ノ ノ / / \ / / \. / / |ヽ、二⌒)、 ヽ__ノ ____ / \ ( ;;;;( / _ノ ヽ__\) ;;;;)/ (─) (─ /;;/ そういや今年のスノボは| (__人__) l;;,´ どうするお?./ ∩ ノ)━・'/ また男二人で寂しい( \ / _ノ´.| | スノボ祭りかお?.\ " /__| | \ /___ / 俺はファンスキーだろ>603 名前:1 ◆6cw6Py0YCo [sage] 投稿日:09/05/09(土) 23 38 14 ID OSeK3elW \ / | || ト \ ', Y | / /l ヽ | \ \ | ′ ,′ / / ! |\ 、 \ ,. -‐ i\―-| | | んー毎年そんな事してんの? | / /_/__', 、 \\ へ、 | ヽ | | | 僕も毎年女友達と一緒に | _, / イ/ /― \ヽ \\ ィ>=ミ=ハ | / | 雪山にはいってたよ | / //イ ̄卞ミ \ 〃i _ィ y } ∧| / | ! //rセ {_ イ }」} \ ヾ ノ,. / / | へぇ、お前もすべるのか?> i / \ ` 丈_ノ ヽ  ̄` / / ′ / \ \" ̄ i〉 / | ,′ そりゃもちろん スノボだけどね '. \ \ / / / '. ` ー一 _ イ / / ヽ \ ´ / // / \ \ \ / /' / /′ \ \ > ,._ ,. ' |ノ ヽ / / \ ┌ /lヽ/ `ヽー / Уく _\/ノ'" / } / / \ ∧_/\ { / \__f⌒ヽ / r‐' ( >' ,二.rく ―‐、 ⌒ヽ丿 └┐ | / Y´ イ /トく ̄\\ ___) /n_厂 / ̄ ̄\ / _ノ\ | (●) お前もスノボかよ. | (___ノ) ファンスキーやろうぜ | ´ノ 小回り効いてすげー楽しいだろ. | }. ヽ } ヽ ノ604 名前:1 ◆6cw6Py0YCo [sage] 投稿日:09/05/09(土) 23 39 59 ID OSeK3elW / ..... | / .... _ -‐ 二>‐- __. / _ -‐'´_ -‐ ' ´  ̄ヽ / ; < , < /.〈 / / ... _ - ‐ - 、 〈 \ / / .... , ‐ ' "´ `\ \/ / .. , ' ´ l \ ヽ ` ' . / . .l | i ヽ ` 、 / . / | . / /、 |\ , -‐ ! .. 、 !. / . ,.´ . | . // _, V _メ、_ i ハ ! / .. / . |ー≠‐'´__ ヾ、 -≦ュ| イl l| |___」 . .l/_≦==z ヽ {ミカ ! . /リ ′ | , - ' ´ト、 \_弋;ノ  ̄ |'´| ∨ ' ; . ヽヽ  ̄ .l |. | えーでもあの短い奴でしょ? ∨ ' ; . `N r-─ァ / i、| あれ怖そうじゃない? ヽ | ' ; .. ヽ ` ´ /. / ` てか予約とかしてるの? \l、 、' ; . i _, イ ;、/ `l/∨ヾ、 ./ l´ V l/ r-V _ |__ rニ´ ̄ヾ´ `>、_ソ_`ー一'、⌒i、 _)/´ ̄`ミ、 / 只__ヽ ヽ八_ ( i .. )ト、 / /,仆、ヽ\ ヽ ). _)| . Yゝ / / i ハヽ__〉 〉 }(_ ( | . }(_ 〈 〈_/ /l .ト、_/ | _) )| . | ) \_ノ|;| |;| |( / ̄ ̄ ̄\ / ─ ─ \ / (●) (●) \ んーまだしてねーお | (__人__) | 今年はどこいくかお? \ ` ⌒´. / 温泉いきてーお / \ 蒼星石と混浴してーお607 名前:1 ◆6cw6Py0YCo [sage] 投稿日:09/05/09(土) 23 42 22 ID OSeK3elW / ̄ ̄\ / _ノ \ | ( ●)(● 混浴はさせねーが | (__人__) 温泉なら野沢がいいぞ. | ノ 公衆浴場ってタダ湯が | ∩ ノ ⊃ 町のいたるとこにあるからな / ./ _ノ (. \ / ./_ノ │ \ “ /___| |. \/ ___ / ,. - ──── - 、 / \ | 〉 | / | _ _ - ──-、/ _ _[二二 _ _ , -───‐- 、 (´ ̄ \ \ , ィ´  ̄ ̄ ̄ ̄``ー-.. 、 _ _/ `y'´ / /.ハ、. . .、 . . . ヽ ヽ / / / /;ハト,ヽ 、\ . . . | | | やる夫におっぱいは見せたくないなー i ! /. // \ト、ト、 .\ . . . ! | ! まぁ見せなくていいなら行こうよ | l/ // __, ヾ! ‐ゝ-ト、 _ _| | | | / ., ィ厂_ _ `二ニ! ! ! おっぱいみたいお…> ト、 ̄. / !ヾテ。 .フ ヽ辷フ 7 ,' / l/|. . / | / / / |. /. . ト、 / / / l/ヽ. l/ト 、 (⌒ヽ , ..イ /l / \N `コ ー-‐ l /l/ |/ _ _/  ̄`フ杯ト、 _ _「ハ_ ,イ j1ト、 \ ト、 l/. . . . )ト、 // //j。jト、//. . ! /. . Yト、l ト、 // j。 i|V/. |609 名前:1 ◆6cw6Py0YCo [sage] 投稿日:09/05/09(土) 23 45 54 ID OSeK3elW / ̄ ̄\ / _ノ .\ _,, | ( ●) (●) | l;l お前ら話聞けよ . | (__人__) | _,_,|,|_, いつまでたってもそのノリか | ` ⌒´ |, ト-=y 丶 . | } ヽ `i, ̄‐^l そうだなー行くなら . ヽ } ヾ~ ` i, 年明けの成人式の時の ヽ ノ _ ヽ、 ;i, 三連休なんかどうだ? ,,_,i y,ソト,,__ ヽ、 ;i, てかいつもそこなんだけどな ,/r-'"j / / ii, `ヽ、-x,,゜r ;i ,,/'/__.L、 /ヾ、"i `ヽ `;i i, ,/ /_iーヘ,ヽ、 , /i" ヽ、 i `、'i iヽ、 _,) ヽ " ネメ、_ii"~ _Yri l, ヽ、 _,,, t 、ヾ、 ゞ;;/ / ,¬ V⌒l ____ / \ /─ ─ \ 二泊三日で/ (●) (●) \ 真ん中一日中すべる感じだお| (__人__) | まぁ蒼星石がくるなら三人かお\ ⊂ ヽ∩ ちょっと華やかになるお | | '、_ \ / ) | |__\ “ / \ ___\_/610 名前:1 ◆6cw6Py0YCo [sage] 投稿日:09/05/09(土) 23 48 38 ID OSeK3elW ヽ 三_,. - " 三三三三__三三_三_三三三ヽ ,V´三三三,. -─' ´ . . . . . . . . . . . . . .ヽ 三 ノ |_三三 ,. イ, . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . \ . . . Y l _三 ' . . . / . . . . . l! . . . . . .、 . . . . \ . . . .ヽ . .゙ んーつまんないな ゝ三 | . ./ . . ./. . .ハ . l! . . i -.- .、 ヽ . . . .! . . | だったら卒業旅行って事にして ヽll ! .イ .! ,. -,‐‐l .i! . | ヽ. . . . ハ . . | . . | 真紅も誘おうよ Y .|! . .| . | ./_ ! |!、 . .| ,._=ー,、 . ヾl . . l l .イ! . .l. .レ =_.、ゝ ゝ! ォ リ ! . . ..| .,リ あ、真紅ー ちょっときてよー ∨ V . イ! フ..ノ  ̄"イ . . レ _ゞ. . ゝ" 、 イ . / ん?なんなのだわ?> イ ハ . ハ!-、 ー ' ∠ l / ゲ 変人コンビ…> / .l r'{ レ l ´`ー-、 __ イ l!' `ーr⌒ヽ , フ! ゝ. _ \ / ヒ ハ | ゝゝ _> ノr===,、 iト、〈 ヽ 人 \r‐'/´  ̄ `<.li! | ! !|_ノ .1 / 「ヽ./ o ヽヾ_ ノj ノ`! } | ( ン' /!| ̄ r'__,-_、フ .| ヽ L7 / !| r ´. .! !` ! | \ イ /. !| |ゝー!` ‐ ! | ! r、_ i└、 .` ー- 、_ | ヽ、..... `¨ ー 、_ _ l| > . . .... ` ー-、_ __ _, -、 /r‐、| _ ノ . . .. .i .. | `!ー='´ ` ス⌒¨ヽ.ヽ j| . . . . . . . ヽ. . . . | . . . . | . . . . . . 〈斗i} l | `ー、 . . ゝー-、 li . . | ,ノ≒ェ- 、 l | 〔;;. . . / 入 | | { ! !\ V / 7 . / / `ヽ__ . . ! ! . . . . く |i !  ̄ ヾ// ! | |! 、 . . ,′ | . r‐'´!.li ! i/ ! l| l ,.|-―ノ |L_,.ノ ,ィ企ヵ 丿 l¦ l なんなのだわ蒼星石 | | . . . !. '´ ____, 〉〈 !似 〉 i{゛ ,′ | 晩御飯なら今日は ` ヾノノ仆'´i叮 / /ヘ,]テゾ='厂´ / li ! ゴエモンにいってパスタが 〉 └' ´ ,イ l′ _r'′ , ′ li l 食べたいのだわ く / i. 亅 / /,' ¦ |i | ヽ __ ,′| l /7 ,-´ li l. |i l おーいきなり食い物の話だお…> \ li ! |_;..上≠ li l |i | ,xー`_‐''|i ! |二ニニ=ァ li ! |i | ∧〈i汐 |i , ' / . . . ヽ. |i | |i | r≦⌒iソT'`_,. '´ / . . . . . ヽlj l. li | ヽ二テ]ノ〈,イ < __ ヽ j |l ! ノ ,} .〈 /,二¨ ̄ ,. ‐' . ∨ ⅰ l r=≠ニ_ノ/ . . ̄,.-‐' , -'´ 、 l |i ! ヾ.ヽ / ハ. .く <___, l l li l ノ丿 / /ハ ヽ ¨フ / ト . \ li |611 名前:1 ◆6cw6Py0YCo [sage] 投稿日:09/05/09(土) 23 50 36 ID OSeK3elW __ __ ,.. -‐' . . . . . . . . . . . 、 / . . . . . . . . . . . . . . . . . . .\ ' . . . . / . . . | . .l . . . . . . . . . . ... . .ヽ ' . . . . ' . . . . . . | . .| !. . . . . . . . . . . . . .. .', 真紅成人式の三連休暇? .'. . . . ./ . . //ハ . | lヾ . . . . . . . . . . l. . . | l . .| . .レナナ'‐ l .ト! \ .__ . . . |. . . | さぁ?まぁ開けておくのだわ> | . . ィ升Krォァ=、 ヾ!\´ _ゝ_ ` . , . . .,' | . .ハ . | 辷'ノ 丶 イt _iヾレ . . , うん ありがとう | . . . l .| ゞ-' ! . . . . イ もういいよ l. i . . .|ヽ. _ ′ ハ .. ./. | l . . .| . .\  ̄ イ / 全く晩御飯は忘れないでよ> ヾ!. ,|ハ.. . .|ゝ、 _ ...ィ/ . .レ j/ _ _ _ゞ\ー- 、 | ./レl . .. / _レーハヽ ヽォ_ー 、. | . / / つ /,イjくヾ\'_ / L レ' //}ヽ.j\ヽ7 〉 <三三三三三三三三三三三三三三〉〉 , <三三三三三三三三三三三三三三三7/´ 〈 〈三三三三≧.イ"´ ̄ ヽ. 、 i`Y/ \、三三>7 i 、 '. } ハ 真紅は参加するらしいよ ヽ./ i ハ \ 、 ヽ ' ! .ハ / / i/ /i ハ. ヽ \、 ヽ . i i i ′ i′' j ' \ ヽ丶、\ ┼f ┼ ! i i i i / /_/_/__ ヽ \ >x≧f斗} i i i l |i / イノ∠_云ミ、 \、 イ_ぃハ 癶 / l i { ハノ´ 小 {_氿゚} 弋__ノ イ i l l V i \ ヽ 弋ノ /i ! | ! i i ハ\_ ' ハ i li .′ i l l ヽ '- ’ ィ .ハi // l ト、 ハヽ > _ _. イ/j/川 / ′ |l } ./ ヽ>ヽハ`¨´ _⊥` 、 l′ i/ , v⌒ -‐' {_. ´ `丶、 _ ,孑'"´ /_ノ7ー 、 __>'´j、! /) / // ハ 「ヽ } /fゝイ丁! ハ612 名前:1 ◆6cw6Py0YCo [sage] 投稿日:09/05/09(土) 23 52 07 ID OSeK3elW ___ /⌒ ⌒\ ━━┓┃┃ /(  ̄) (_)\ ┃ ━━━━━━━━ / ⌒(__人__)⌒ \ ┃ ┃┃┃ | ゝ'゚ ≦ 三 ゚。 ゚ ┛ \ 。≧ 三 ==- -ァ, ≧=- 。 イレ,、 >三 。゚ ・ ゚ ≦`Vヾ ヾ ≧ 。゚ /。・イハ 、、 `ミ 。 ゚ 。 ____ /ノ ヽ、_\ /( ○)}liil{(○)\ お前…あれでいいのかお? / (__人__) \ あれじゃ絶対こないお!!! | ヽ |!!il|!|!l| / | \ |ェェェェ| / / ̄ ̄\ / _ノ \ | ( ○)(○) おい…本当に予約していいんだろうな…. | U (__人__) そこだけすげー心配だぞ | |r┬-| キャンセル料とかかかるんだからな…. | ι `ー'´}. ヽ u } ヽ ノ / く \ | \ \ | |ヽ、二⌒)、614 名前:1 ◆6cw6Py0YCo [sage] 投稿日:09/05/09(土) 23 54 05 ID OSeK3elW ,. - ──── - 、 / \ | 〉 | / | _ _ - ──-、/ _ _[二二 _ _ , -───‐- 、 (´ ̄ \ \ , ィ´  ̄ ̄ ̄ ̄``ー-.. 、 _ _/ `y'´ / /.ハ、. . .、 . . . ヽ ヽ / / / /;ハト,ヽ 、\ . . . | | | i ! /. // \ト、ト、 .\ . . . ! | ! こまかいなー | l/ // __, ヾ! ‐ゝ-ト、 _ _| | | いいじゃない | / ., ィ厂_ _ `二ニ! ! ! なんとか言いくるめるよ ト、 ̄. / !ヾテ。 .フ ヽ辷フ 7 ,' / それじゃあ後一人呼ぼうかな l/|. . / | / / / |. /. . ト、 / / / l/ヽ. l/ト 、 (⌒ヽ , ..イ /l / \N `コ ー-‐ l /l/ |/ _ _/  ̄`フ杯ト、 _ _「ハ_ ,イ j1ト、 \ ト、 l/. . . . )ト、 // //j。jト、//. . ! /. . Yト、l ト、 // j。 i|V/. | ____ / \ / ─ ─ \ ちょっともう勘弁してくれお / -=・=- -=・=- \ なんで今日はそんなアグレッシブ | (__人__) U | なんだお… \ ` ⌒´ /616 名前:1 ◆6cw6Py0YCo [sage] 投稿日:09/05/09(土) 23 56 52 ID OSeK3elW''"´ニニニニニニニニニニニニニニニニニ/ニニニニニニニニニニニニ_ニニニニニ/ニニニニニニ_,.. - ''' ´ ̄ \ヽニニニ '"´ ! . i `ヽ ヽ '´ .| l i '; ヽ. ヘ そりゃアグレッシブにもなるよ , .! ハ ! '; \ '; ヽ ! 卒業旅行だよ? | i ./.ハ .ヽ ヽ ___lヽ. ! i |! .| もう次は社会人だし… | / / _,.ヽ ト、 .l\ ヽ \ ̄「 | l ! | 中学からずっと一緒だった '; ; ./ / ̄___ ヾ .\ヽ. ァ水 ァ.| l / リ 二人と離れる前には V / ;.イ.ヾ'アュ _ !` `` .ヒ ;;'ソ 〉! ./;/ 何かしたくなるじゃん… l /イ 、ヽ ゞ‐ ' ,,,,,, //ノ ! ヽ. |∧ ' ヘ.` ''''''' i ,.イ ´ |.| . .\ ってちょっと臭かったかな? ,.ヘ ヽ、 -‐ /| |/! ハ | . . ./-、/. ヽ l l >t- .,,_,. イ . )! | / .レ /ヽ、⌒l \ | . . >ァt<ヾヽ ( ト'´ . ,.イ<´ヘ.`ーt ヽ | // //ト、ヽ! | )!.).イ . | . . じr.l .ヽ ヾ ー'/ | | ー' .( .ト、 . . . | / ̄ ̄ ̄\ / ─ ─ \ あー…まぁ… / (●) (●) \ ねぇ? | (__人__) | \ ` ⌒´. / / \ / ̄ ̄\ / _ノ \ | ( ⌒)(⌒) そうだな. | (__人__) そういうことなら仕方ない… | ` ⌒´ノ. | }. ヽ } ヽ ノ / く | \ | |ヽ、二⌒)617 名前:1 ◆6cw6Py0YCo [sage] 投稿日:09/05/09(土) 23 57 31 ID OSeK3elW , --────-- 、 / \ / \ / l \ ./ ノ .\ / _, -'´ ;;;;;;;;;;;;;; \ わけあるかぁぁぁぁぁ!!!!!!!! | / / ̄\\ ;;;;;; // ̄\\ 真紅呼び戻してこい!!!!!!!!!! .| | |. ○ .| ,| ;;;; | |. ○ .|| | \ \_/ / ;;;; \\_// .| ,/ | \ | | | | | | | | =二=二 ̄ .| \__/\__/| ,. ,._ ,.-,.、 -=二_ニニ |. トエエエエエイ | // j / / ノ -=ニ_ ̄ .| '.{ l }/ / __ノ `-/ノ `ツ __ニ_二= | .{ l }/ ) // // _,_{ ̄/ ̄ ̄ ̄ ̄/^/;;'´ ̄ ̄ 丶 .{ } l ヾ、_/ /_i______i_ヾ ;' \ 、`ー一一 ' ) / -=j" ,_/ .\ u / ,.--、 / / / ヽ / }ヽ \ ノ _} / \621 名前:1 ◆6cw6Py0YCo [sage] 投稿日:09/05/09(土) 23 59 59 ID OSeK3elW / ..... | / .... _ -‐ 二>‐- __. / _ -‐'´_ -‐ ' ´  ̄ヽ / ; < , < /.〈 / / ... _ - ‐ - 、 〈 \ / / .... , ‐ ' "´ `\ \/ / .. , ' ´ l \ ヽ ` ' . / . .l | i ヽ ` 、 / . / | . / /、 |\ , -‐ ! .. 、 !. / . ,.´ . | . // _, V _メ、_ i ハ ! / .. / . |ー≠‐'´__ ヾ、 -≦ュ| イl l| |___」 . .l/_≦==z ヽ {ミカ ! . /リ ′ | , - ' ´ト、 \_弋;ノ  ̄ |'´| ばれたかー ∨ ' ; . ヽヽ  ̄ .l |. | 真紅ー ちょっとまってー ∨ ' ; . `N r-─ァ / i、| ヽ | ' ; .. ヽ ` ´ /. / ` \l、 、' ; . i _, イ ;、/ 静かに呼びなさい!!!> `l/∨ヾ、 ./ l´ V l/ バカの友人だと思われるじゃない!> r-V _ |__ rニ´ ̄ヾ´ `>、_ソ_`ー一'、⌒i、 _)/´ ̄`ミ、 / 只__ヽ ヽ八_ ( i .. )ト、 / /,仆、ヽ\ ヽ ). _)| . Yゝ / / i ハヽ__〉 〉 }(_ ( | . }(_ 〈 〈_/ /l .ト、_/ | _) )| . | ) \_ノ|;| |;| |( ____ / \ / ─ ─\ ハハハ / ⌒ ⌒ \ やらない夫さんバカですって | ,ノ(、_, )ヽ | \ トェェェイ / / _ ヽニソ, く / ̄ ̄\ / ノ \ \ | (⌒)(⌒) | またまたご冗談を. | (__人__) | やる夫君の事だよ | ` ⌒´ ノ. | }. ヽ } ヽ ノ / く | \ | |ヽ、二⌒)626 名前:1 ◆6cw6Py0YCo [sage] 投稿日:09/05/10(日) 00 01 57 ID kPdXoPRK , -、/ ̄ヽ __ __( しヘ 弋/ )\ /ー' \ └ヘ\ それでさっきから一体なんなの? └ヵ |\ ちゃんと説明してもらうわよ / ̄\ 〕 \ └┐ _ -―-\ ヽー、 ┌┘ ,. / ヽ \ 了 ト ∠ム / ヽ 廴 / / ヽ`つ ∨Y  ̄〕マ7_ r┘ / | |└┐ | | rヘ´ \ j! _ `つ ./ | | | | 〔. ||<_ム__>  ̄__ 〔_ .′ | | || |i `)|| 〔 ヘ\ < ヽ| | | | | | || レハ 弋 |r= 、r┘ | \ ` | | | ||| | 川ィチレ,_| ({ヘ參〉) ! \ | | | |⊥从_| /j//ィi´うハ「| |广7_ハ ヽ \\ヽ7了7ヾ ゞ- '| |∨/ \ \ \| ヽ ゞン | | ∨ \ \ | ∧ ` . - __| ハヘ \ \ | l| >_ / j / ̄ヽ.マ_ \ \ /∧|/ __ア=ミく入`マ" ̄ ̄ / \ // ヘ /-ゞ參r' _≧ \ ̄/___〉 \ ___/∠ ヽ_\イ `T1く, ―‐ ∨ ヘ,__ \ _...ニニニ> 」 K_,/ ̄ヽ 〉¬ \_  ̄ _/ __〔 / | ゝィ厂ト Ⅴ | | 廴 厂 ヽ <二、≦二._ヽイ | 「 广ヽ.ノ |/ \ / 冫 ̄_.ア/ / /( ┬―\ | ヽ \ ;イ ' 、 ヽ `ヾ; ; ; ; ; ; ;.ヽ / , ! i トヽ、 `ヾ.、 __.. . V V; ; ; ; 〉 , ' . ' .;' ハトヽ`ヽ`z≦=ァ l V /. /イ. i / メ、_! \ ´'トtjハ `Y l . 「 ' l. |レ'. イrft!i ヽゞ‐' ! ;' i } 卒業旅行に行こう!! Xイ ハ ゞ'、 /, イ | j ヾ V! r=ニヽ '´} ! . ;' / `Tト Y´ 〉 /;イ . i /レ' |i \ ゝ-' '´7 . ル l 、 __. ! /'´ヽ._ ,ヘ__..ィ、 リ! i ハ ! _! /l / r-' /-!/`ヽ. ', l' 「 レ' !' _〉、/ _ノ, , , , , ハ ! ,イ!「jト}!\ !_ / 7, , , , , , ; ハjzY/ / { iト、 \ ヘ/ Y´, , , , , , , ; r' V/ / {`i´} ハ 〉 ,'´_j, , , , , , , , , ; } ハV/ {`i´} ヾ=' ! r', , , , , , , , , , ; 628 名前:1 ◆6cw6Py0YCo [sage] 投稿日:09/05/10(日) 00 03 06 ID kPdXoPRK. / / .' / / | i l l l / ′ .′| | | | | ‐、/| ! / l | | ト . | |`ト、| .¦ 〃 / / ヽ.|\ l ヽト .xィ士.j ト.| / // / /,′ / / ヽ/ ハ.|ヽト辻}小∨j//./_/__,//_/__ // // /ヽi| ^冖^ ‐テ士</-‐ ´. 〃 // /|! | , ト辻}小 ‐ / /′ // / |l ハ ′ ^冖^ / / ・・・・・. / // / _!ヽ \ r__, / /| はぁ? ' / | i /'| ', | i\ / 厶イ| l l |,-l |‐厶-ヘ } V >‐z――…/ /' ! | l / N´ ,. -‐ヽハ |-く^Y´ ' /\ |! | l<⌒ ‐-'---‐'_丿 小丕}| |/ \.|l-‐┴'´ \_ ̄  ̄ _/,小辻リ l ! -――/.' | ̄ ̄/ / ヽ{__ソ\ /!l,. -―// / ̄ ̄\ / \ | | . | | うわぁダメっぽーい | | . | } . ヽ____ } r'ニニヽ._\. ノ r' ニニ _`ー三` く._ / `,ニ、 _ _;> . / / ヽ\ | . . . . . . / l ヽ. . | . . . . . . . . .,' ''" ̄ l l | . . . . . . . l -─- / _ _ _ _l . | . . . . . l.__ / l631 名前:1 ◆6cw6Py0YCo [sage] 投稿日:09/05/10(日) 00 05 04 ID kPdXoPRK . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .`ヽ . . . . . . . . . . . . . .、 . . . . . . . . .\ . . .. . . . . . /. . \ \ヽ ヽヽ ', . . . . . . . /. . . . .ヽ i i ', | | i. / ハ ! ', i i l.| | i. /. 〃ハ | , _ 」| | l l ! l. /. 〃 ', ト、 く || | / リ l /. ;ィ /=-ヽ\ヽ,.ィイ1! ! / ′ l/ / /-‐ 〈tfシノ ! !′ 真紅温泉好きだよね K ,.ィテテ'ヽ `´1 // タダで入れる温泉が ', V弋ソノ 、 l | いっぱいある所に ', ¨¨´ / / | 温泉めぐりに行こうと言う ト、ヽ、 _ ,.イ ハ! そんな話なんだけど i `'/l / i ``ー┬一'´ | / L _ __/ |/ \|__ _ ユ_==ァァ \// \ \__ . . . / ̄,.-、入 . . . . ./ ヽ_ソ. .`、 . . . . / ヽ_ソ. .ヽ 「`ー'′/ / ヽ、 \ \ ヽl} . )、 \ l_,ィ / / l l 、 l `、 { |}く\ヽ/ ノ ,′ ! { | l| | l ) |} ノ| 「´. ヽ∧| , | | l | l| | l| { |! )| | それで? | l| | | l 、 | l | _,厶| j| { |} } |」 私も来いというの? l | `、!| \ ヽ、 |,.イ,斗予 | |{K!j | 日程はさっきの三日なの? 〈 ;小、ヽヽ、T,Zニミヽj ^ヾrシ | |ァ1 | | \ヽN {ヾtク | ト |_| |. | | l \ `- /!| | .. .` ┴-、. | | | | > 、 __ / .. || | .. .. .. .. .. ト、 | j /| l/ .. .. .. ..rクニミ ../| | .. .. .. .. ./ ..`ヽ、. l ! //l l .. .. .. /;ハミZシ//| | .. .. .. .. / .. .`ー┴―-ォ j レ'∧! ,' .. .. .〃 .. .. .レ'/ | | .. .. .. r' .. .. .. .. .. .. / | / / / /| ハ .. .. .. .. .. . /l ト、| | .. .. .. {ー- .ハ .. .. / ..|. / / |{ .| || .\ .. .. .. ../ .| l .| | .. .. ./ .. .. / ..\ ./ ヽ j 旅行に行くようです2
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歩くような速さで ◆b8v2QbKrCM 西側の窓から差す光は、毒々しいまでの赤色であった。 会場を貫通する線路を走る一台の列車。 その三両目を、グラハム・スペクターはひとりで占有していた。 ボックス席に腰を降ろし、向かいの座席に脚を乗せる無作法な座り方も、今は誰にも咎められない。 ――がたん、ごとんと列車が揺れる。 グラハムの傍らには、巨大な銀色の棍棒が立てかけられている。 少し前までライダーが持っていた得物で、無理に剣で殴るより良さそうだといったら、あっさりと交換してくれたのだ。 気に食わないがケチではないらしい、とグラハムはライダーへの評価を一部改める。 正確には十手という武器なのだが、異様な巨大さもあってか、日本人である沙都子ですら、これが十手であるとは気付かなかった。 そのため仮の呼称として、グラハムはこれを棍棒と呼ぶことにしていた。 本来の名称や用途が何であれ、ぶん殴ることにしか使わない予定なのだから、むしろ棍棒と呼ぶほうが的確であるに違いない。 ――がたん、ごとんと街並みが流れる。 棍棒と反対側の傍らには、クリストファーが持っていた荷物がそのまま置かれている。 あれから色々あって、中身をどう処理するか保留のままになっていた。 グラハムが持っているのは便宜的な処置に過ぎない。 要は単なる荷物持ちである。 車窓の外では夕日の残滓が空を濁らせていた。 まるで消えゆく太陽が最後の抵抗とばかりに空を掻き毟り、夜に血を滲ませたかのように。 ――がたん、ごとんと吊革が震える。 時刻は既に十八時を回り、十九時への一方通行を駆け抜けている。 あくまでグラハム・スペクター個人の観点でいうなら、先ほどの放送は大きな影響を及ぼすものではなかった。 確かにレッドの死は衝撃であった。 それは隠せるものではないし、隠すつもりもない。 というか実際に怒りと悲しみを言葉にし尽くして語り尽くした。 彼を殺した犯人を見つけられたなら、問答無用でぶっ壊してやりたいとも思っている。 しかしその情報は、放送の直前にライダーから聞かされたものであり、放送による影響ではない。 クリストファー・シャルドレードの死は目の前で見取ったし、墓も作ってやった。 ツンツン頭がくたばったのは報いに違いない。 他にも聞き覚えのある名前が呼ばれたが、グラハムにとっては殆ど縁の無い連中だった。 だが、たったひとつだけ―― グラハムは針のような斜光から目を離し、車両後部に視線を送った。 「悲しい……悲しい話をしよう……。俺は命の恩人Aの友人を見つけることができた。 きっと命の恩人Aは喜んでくれるだろう……ツンツン頭を逃してケイイチの死の遠因を作った責任も少しは挽回できただろう……。 けれど悲しい……命の恩人Aの友人は悲しんでいる……。それは自分のことだけではなく……」 ◇ ◇ ◇ 線路を行く列車。 その先頭車両。 そのまた先頭座席。 世間一般では運転席と呼ばれる場所。 そこは今、奇怪な光景の真っ只中に置かれていた。 計器やパネル、スイッチの類が配置されたコンソール。 ――太く強靭な脚の足置きと化している。 運転手が体重を預ける腰掛け。 ――常軌を逸した臀部を収めきれず、背もたれの上に座られている。 車内と運転席を仕切る壁。 ――どういうわけか、こちらが背もたれとして使われている。 つまるところ、常人を基準に作られた運転席ではライダーが座るには小さすぎたのだ。 普通は座席とコンソールの間に脚を入れる形になるのだが、ライダーの体躯では窮屈極まりない。 どうにか落ち着けないかと試行錯誤した結果、こんな奇妙極まりない体勢になってしまったのである。 それでも運転ができている辺り、騎乗スキルの恩恵は小さくないのだろう。 運転席に着くや否や、自動操縦の解除方法まで理解してしまったほどなのだから。 電車が緩やかなカーブを曲がっていく。 ライダーは運転の片手間、意識を思索に傾けた。 放送が流れる直前、ライダーはグラハムにレッドの死を伝えた。 死亡者の名前が放送で呼ばれてしまう以上、隠していても仕方がないと考えたからだ。 無論、レッドを殺したのがラッドであることは伏せてある。 ……が、グラハムの激情を鑑みると、それで正しかったのかと疑問に思ってしまう。 知らなかったとはいえ、自分の身内に殺意を向けていたと気付いたとき、その憤怒はどこへいくのか。 『ラッドの兄貴』へ向いたままなのか。 自身を欺いたライダーへぶつけられるのか。 全ての元凶へと向けられるのか。 結果を想像することすらできない、一種の賭けだ。 だが、ライダーは決めていた。 これが原因でグラハムが敵対するならば、自分が責任を持って相手をしよう、と。 電車がC-4駅へ差し掛かる。 ホームに誰もいないことを確認し、ライダーは電車をそのまま通過させた。 ただでさえ低速だった電車を、更にゆっくりと走らせていく。 ふと、少し前に流れた放送のことを思い出す。 アーチャーの死は驚きではあったが、それ以上の感想はなかった。 元々『アーチャー』のクラスは『ライダー』のクラスと同様、宝具の強力さで優位を得るクラスである。 純粋な白兵戦能力では『セイバー』や『ランサー』に及ばない。 見たところ、アーチャーはライダーと同様、本来の宝具を失っているようであった。 わざわざランサーの宝具などを使っていたのも、その証左だ。 宝具の消失に加え、受肉によって通常攻撃が有効になっている状態では、不覚を取ってもおかしくはない。 ライダーは髭に覆われた顎に手をやった。 アーチャーがランサーの宝具を持っていたということは、他の宝具もどこかにあるということではないだろうか。 思えばグラハムと交換した剣も、宝具としか思えないほどの魔力を放っていた。 もしかしたら自分の知らない英霊の宝具だったのかもしれない。 ――実際、無毀なる湖光は『バーサーカー』のサーヴァント、ランスロットの宝具である。 しかしバーサーカーは、ライダーの前でこの宝具を使わなかったのだ―― その可能性に思い至り、ライダーはにぃっと笑った。 もしかしたら、あるのかもしれない。 絢爛たる光輝を放った騎士王の聖剣"約束された勝利の剣"が。 "王の軍勢"を一撃で葬り去った"天地乖離す開闢の星"が。 アーチャーが蔵に収めていた財宝をかき集めるのもいいだろう。 以前、かの王に持ちかけて一笑に付された、"王の財宝"で武装した"王の軍勢"という絵空事も実現できる。 バーサーカーとの戦いで用いていた黄金の船も、ライダーのスキルを用いれば扱えるに違いない。 ライダーは、自身の行動指針に、新たな項目をひとつ付け加えた。 左側の窓から差していた光が、少しずつ薄らいでいく。 山の向こうに熔けていく太陽は、まるで溶鉱炉の炉心のようであった。 灼熱する液状の太陽が山肌を焦がし、地平に広がり、町へと染み渡っていく。 しかし、もうじきそれらは冷え固まり、冷たい夜に取って代わられるのだ。 「任せきりにしてしまったが……我らではどうしようもないからなぁ」 硝子越しに後方を見やり、ライダーは呟いた。 無人の先頭車両の中で、吊革だけがせわしなく動いていた。 ◇ ◇ ◇ がたん、ごとん。 がたん、ごとん。 車輪の音がリズムを刻む。 心臓がゆっくりと打つように、穏やかなリズムを響かせる。 がたん、ごとん。 がたん、ごとん。 車両の床に影が伸びる。 小さな身体の輪郭を、精一杯に伸ばしている。 がたん、ごとん。 がたん、ごとん。 前から数えて四番目の車。 沙都子は夕日に背を向けて、座席の真ん中に腰掛けていた。 靴は土に汚れ、服は砂埃に煤けているが、その瞳はくすんではいない。 悲しそうに目を細め、慈しむように微笑み、沙都子の膝を枕に眠るアルルゥを撫でた。 髪に指を沿わせ、流れに沿って手櫛を滑らせる。 ついでに顔に掛かっていた前髪を払っておく。 アルルゥの目元は、少し赤く腫れている。 沙都子は口をきつく噤んだ。 どうして、よりによって―― あの後、沙都子はアルルゥにクリスの死を告げた。 それがクリスの遺志であり、沙都子もそうすべきだと考えたからだ。 どうして、よりによって、あのタイミングで―― ――アルルゥの家族の名が呼ばれてしまうのか―― 沙都子はアルルゥに沿わせていない方の手を、ぎゅっと握り締めた。 不幸は重なるというが、同時に襲ってこなくてもいいではないか。 それもこんな小さい子にまで。 アルルゥは家族を次々と失った。 一緒に行動していた男の人も死んでしまった。 友達だったクリスもいない。 ごめんなさい、ねーねー、圭一さん―― 沙都子は心の中で、今は亡き仲間達に頭を下げる。 ライダーという人から圭一の死を聞かされたとき、沙都子は泣き崩れてしまいそうになった。 直後の放送で詩音の死亡が伝えられたのは、まさに追い討ちであった。 涙を流して泣き喚きたい……全部投げ出してしまいたい……そんな気持ちにすらなった。 それを踏み止まったのは、自分の隣で泣きじゃくるアルルゥがいたからだ。 アルルゥは家族をみんな失った。 友達も失った。 自分が傍から離れれば、本当に独りぼっちになってしまう。 だから、沙都子は必死に涙を堪えた。 笑顔まで作ってアルルゥを慰めようとした。 ライダーやグラハムではなく、自分にしかできないことだったから。 そうして、二人の死を悼むことを後回しにしたのだ―― アルルゥの髪に水滴が落ちる。 沙都子は慌ててそれを拭ったが、水滴は次から次に落ちてくる。 「ダメですわ……わたくしはアルルゥのねーねーなんですから……泣いたりしちゃ……」 それでも涙は流れ続ける。 声を上げてはいけない。 そう強く思うほど、喉の奥から嗚咽が競り上がってくる。 たとえ傍にいないように見えても――その人は、いつでもわたくしたちの傍にいますわ 悲しむ事も大事ですけど、いつまでもここで止まっているわけにはいきませんの だから、アルルゥさんがお姉さんのように強くなるのを手伝いますわ エルルゥの墓前でアルルゥに掛けた言葉が蘇る。 ここで自分が悲しみに打ちひしがれてしまっては、あの言葉が嘘になってしまう。 だから、泣いてはいけないのだ。絶対に。 残酷に思えるかもしれないが、沙都子はそれを受け入れている。 彼女自身が背負うと決めた責任なのだから。 それなのに、涙は頬を伝い、沙都子の膝を濡らしていく。 「おとーさん……おねーちゃん……。いっちゃイヤ……ねーねー……」 アルルゥの小さな手が、沙都子のズボンの裾を掴む。 沙都子は乱暴に涙を拭うと、覆いかぶさるように、アルルゥを抱きしめた。 自分はここにいる―― どこにも行ったりしない―― 精一杯の体温で、その思いを伝えたかった。 窓の外には、黄昏と夜の間に見える、蒼い空。 宝石のような薄明を背景に、歩くような速さで景色は流れていく。 せめて、流した涙が乾くまでは。 【C-5 電車内部 /一日目 夜】 【北条沙都子@ひぐらしのなく頃に】 [状態]:健康、L3、深い悲しみ [装備]:レッドのニョロ@ポケットモンスターSPECIAL、 [道具]:支給品一式×2<沙都子、翠星石>、グラン・メテオ@ポケットモンスターSPECIAL、 翠星石のローザミスティカ@ローゼンメイデン、翠星石の亡骸首輪つき、 雛苺のローザミスティカ@ローゼンメイデン カビゴンのモンスターボール@ポケットモンスターSPECIAL、ゴローニャのモンスターボール@ポケットモンスターSPECIAL [思考・状況] 1:絶対にアルルゥを守り抜く。 2:ライダーとグラハムについていって、部活メンバーの生き残りと合流する。 3:真紅にローザミスティカを届ける。水銀燈には渡さない。 ※参戦時期は具体的には不定。ただし、詩音を『ねーねー』と呼ぶほどに和解しています。『皆殺し編』の救出以降ではありません。 ※名簿は確認したようです。 ※雛見沢症候群の進度は具体的には不明。L5まで進行した場合、極度の疑心暗鬼と曲解傾向、事実を間違って認識し続ける、などの症状が現れます。 説得による鎮静は難しいですが不可能ではありません。治療薬があれば鎮静は可能ですが、この場にあるかどうかは不明です。 ※真紅、蒼星石、水銀燈に関しては名前しか知りません。 ※アルルゥの名を仗助から聞きましたが、アルルゥの家族の詳細についてはまだ把握していません(エルルゥ=姉のみ把握しました) ※レヴィに対して良い印象を持っていません。 またレヴィがドールを壊して、ローザミスティカを奪ったのではないかと疑い、それが蒼星石のものではないかと考えています。 ※ゼロと情報交換しましたが、どこまで教えられたかは不明です。 【アルルゥ@うたわれるもの】 [状態]睡眠、深い悲しみ、ダメージ(小) [装備]無し [道具]支給品×2<アルルゥ、仗助>、 不明支給品(0~1)<仗助> 、ひらりマント、トウカの刀@うたわれるもの [思考・状況] 1:もう誰とも別れたくない ※ここが危険な場所である事はなんとなく理解しましたがまだ正確な事態は掴めていません。 ※放送の内容を理解しました。エルルゥ達の死も認識しています。 【チーム名:○同盟ライダー組】 1:主催者の打倒。 2:E-2駅からG-7駅に向かい、映画館、消防署、モールを訪れ21時までにB-4民家へ向かう。禁止エリアの場合H-4、G-4へ。 2:サカキ、ミュウツー、片目の男(カズマ)、赤髪の男(クレア)、リヴィオ、ラッド、電気の少女(美琴)を警戒。 クレアという女性、佐山、小鳥遊、アルルゥ、ヴァッシュを信用。アーチャーはやや信用。 ハクオロも一応信用。 真紅は情報不足で保留。 【ライダー(征服王イスカンダル)@Fate/Zero】 [状態]:魔力消費(中)、疲労(中)、腹部にダメージ(大)、全身に傷(小)および火傷(小) 腕に○印 [装備]:包帯、象剣ファンクフリード@ONE PIECE、 [道具]:基本支給品一式×3 、無毀なる湖光@Fate/Zero イリアス英語版、各作品世界の地図、ウシウシの実・野牛(モデル・バイソン)@ワンピース、 探知機、エレンディラのスーツケース(残弾90%)@トライガン・マキシマム ヤマハV-MAX@Fate/zero [思考・状況] 1:アーチャーより先にバトルロワイアルで自らの軍勢で優勝。 2:首輪を外すための手段を模索する。 3:北条沙都子とアルルゥを守る。 4:サーヴァントの宝具を集めて戦力にする。 5:有望な強者がいたら部下に勧誘する。 【備考】 ※四次元ポケット@ドラえもんは図書館の中に放置されています。 ※原作ギルガメッシュ戦後よりの参戦です。 ※臣下を引きつれ優勝しギラーミンと戦い勝利しようと考えています。 本当にライダーと臣下達のみ残った場合ギラーミンがそれを認めるかは不明です。 ※レッド・レナ・チョッパー・グラハムの力を見極め改めて臣下にしようとしています。 ※『○』同盟の仲間の情報を聞きました。 ※自分は既に受肉させられているのではと考えています。 ※ブケファラス召喚には制限でいつもより魔力を消費します ※アルルゥの存在を知りました。 ※現在の魔力残量では『王の軍勢』をあと一度しか発動できません ※別世界から呼ばれたということを信じました。 ※会場のループを知りました。 【グラハム・スペクター@BACCANO!】 [状態] 疲労(中) ダメージ(中) 青いツナギ姿(いくらか傷) 腕に○印 [装備] 包帯 小型レンチ スモーカー大佐の十手@ONE PIECE [道具] 支給品一式、(一食分、水1/10消費。うち磁石は破損)、スペアポケット@ドラえもん、かぁいい服 海楼石の網@ONEPIECE、クリストファー・シャルドレードのデイパック [思考・状況] 1 当面は他のメンバーとの合流を目指す。 2 北条沙都子とアルルゥは守り抜く。 3 ウソップやレッドを殺した者を壊す。 4 イスカンダルに敵意。 5 殺し合い自体壊す 6 ラッドの兄貴と合流、交渉。兄貴がギラーミンを決定的に壊す! 7 イスカンダルの勧誘は断固拒否。 ※レッドたちがクレアを信用していることを知りません。 ※『○』同盟の仲間の情報を聞きました。 ※ライダーからの伝聞により劇場での顛末を知りました。 ※クリストファー・シャルドレードのデイパックは、便宜的にグラハムが預かっています。 中身……大きめの首輪<ドラえもん>、基本支給品一式<エルルゥ>、マスケット銃用の弾丸50発 アミウダケ@ワンピース 、サカキのスピアー@ポケットモンスターSPECIAL 庭師の如雨露@ローゼンメイデン、グロック17@BLACK LAGOON(残弾0/17、予備弾薬15) 悟史の金属バット@ひぐらしのなく頃に 時系列順で読む Back 世界-The World- Next 砂鉄の楼閣(前編) 投下順で読む Back 世界-The World- Next 砂鉄の楼閣(前編) Back Next 赤目と黒面(後編) グラハム・スペクター あなたへの手紙 赤目と黒面(後編) ライダー(征服王イスカンダル) あなたへの手紙 赤目と黒面(後編) 北条沙都子 あなたへの手紙 赤目と黒面(後編) アルルゥ あなたへの手紙
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歩くような速さで ◆b8v2QbKrCM 西側の窓から差す光は、毒々しいまでの赤色であった。 会場を貫通する線路を走る一台の列車。 その三両目を、グラハム・スペクターはひとりで占有していた。 ボックス席に腰を降ろし、向かいの座席に脚を乗せる無作法な座り方も、今は誰にも咎められない。 ――がたん、ごとんと列車が揺れる。 グラハムの傍らには、巨大な銀色の棍棒が立てかけられている。 少し前までライダーが持っていた得物で、無理に剣で殴るより良さそうだといったら、あっさりと交換してくれたのだ。 気に食わないがケチではないらしい、とグラハムはライダーへの評価を一部改める。 正確には十手という武器なのだが、異様な巨大さもあってか、日本人である沙都子ですら、これが十手であるとは気付かなかった。 そのため仮の呼称として、グラハムはこれを棍棒と呼ぶことにしていた。 本来の名称や用途が何であれ、ぶん殴ることにしか使わない予定なのだから、むしろ棍棒と呼ぶほうが的確であるに違いない。 ――がたん、ごとんと街並みが流れる。 棍棒と反対側の傍らには、クリストファーが持っていた荷物がそのまま置かれている。 あれから色々あって、中身をどう処理するか保留のままになっていた。 グラハムが持っているのは便宜的な処置に過ぎない。 要は単なる荷物持ちである。 車窓の外では夕日の残滓が空を濁らせていた。 まるで消えゆく太陽が最後の抵抗とばかりに空を掻き毟り、夜に血を滲ませたかのように。 ――がたん、ごとんと吊革が震える。 時刻は既に十八時を回り、十九時への一方通行を駆け抜けている。 あくまでグラハム・スペクター個人の観点でいうなら、先ほどの放送は大きな影響を及ぼすものではなかった。 確かにレッドの死は衝撃であった。 それは隠せるものではないし、隠すつもりもない。 というか実際に怒りと悲しみを言葉にし尽くして語り尽くした。 彼を殺した犯人を見つけられたなら、問答無用でぶっ壊してやりたいとも思っている。 しかしその情報は、放送の直前にライダーから聞かされたものであり、放送による影響ではない。 クリストファー・シャルドレードの死は目の前で見取ったし、墓も作ってやった。 ツンツン頭がくたばったのは報いに違いない。 他にも聞き覚えのある名前が呼ばれたが、グラハムにとっては殆ど縁の無い連中だった。 だが、たったひとつだけ―― グラハムは針のような斜光から目を離し、車両後部に視線を送った。 「悲しい……悲しい話をしよう……。俺は命の恩人Aの友人を見つけることができた。 きっと命の恩人Aは喜んでくれるだろう……ツンツン頭を逃してケイイチの死の遠因を作った責任も少しは挽回できただろう……。 けれど悲しい……命の恩人Aの友人は悲しんでいる……。それは自分のことだけではなく……」 ◇ ◇ ◇ 線路を行く列車。 その先頭車両。 そのまた先頭座席。 世間一般では運転席と呼ばれる場所。 そこは今、奇怪な光景の真っ只中に置かれていた。 計器やパネル、スイッチの類が配置されたコンソール。 ――太く強靭な脚の足置きと化している。 運転手が体重を預ける腰掛け。 ――常軌を逸した臀部を収めきれず、背もたれの上に座られている。 車内と運転席を仕切る壁。 ――どういうわけか、こちらが背もたれとして使われている。 つまるところ、常人を基準に作られた運転席ではライダーが座るには小さすぎたのだ。 普通は座席とコンソールの間に脚を入れる形になるのだが、ライダーの体躯では窮屈極まりない。 どうにか落ち着けないかと試行錯誤した結果、こんな奇妙極まりない体勢になってしまったのである。 それでも運転ができている辺り、騎乗スキルの恩恵は小さくないのだろう。 運転席に着くや否や、自動操縦の解除方法まで理解してしまったほどなのだから。 電車が緩やかなカーブを曲がっていく。 ライダーは運転の片手間、意識を思索に傾けた。 放送が流れる直前、ライダーはグラハムにレッドの死を伝えた。 死亡者の名前が放送で呼ばれてしまう以上、隠していても仕方がないと考えたからだ。 無論、レッドを殺したのがラッドであることは伏せてある。 ……が、グラハムの激情を鑑みると、それで正しかったのかと疑問に思ってしまう。 知らなかったとはいえ、自分の身内に殺意を向けていたと気付いたとき、その憤怒はどこへいくのか。 『ラッドの兄貴』へ向いたままなのか。 自身を欺いたライダーへぶつけられるのか。 全ての元凶へと向けられるのか。 結果を想像することすらできない、一種の賭けだ。 だが、ライダーは決めていた。 これが原因でグラハムが敵対するならば、自分が責任を持って相手をしよう、と。 電車がC-4駅へ差し掛かる。 ホームに誰もいないことを確認し、ライダーは電車をそのまま通過させた。 ただでさえ低速だった電車を、更にゆっくりと走らせていく。 ふと、少し前に流れた放送のことを思い出す。 アーチャーの死は驚きではあったが、それ以上の感想はなかった。 元々『アーチャー』のクラスは『ライダー』のクラスと同様、宝具の強力さで優位を得るクラスである。 純粋な白兵戦能力では『セイバー』や『ランサー』に及ばない。 見たところ、アーチャーはライダーと同様、本来の宝具を失っているようであった。 わざわざランサーの宝具などを使っていたのも、その証左だ。 宝具の消失に加え、受肉によって通常攻撃が有効になっている状態では、不覚を取ってもおかしくはない。 ライダーは髭に覆われた顎に手をやった。 アーチャーがランサーの宝具を持っていたということは、他の宝具もどこかにあるということではないだろうか。 思えばグラハムと交換した剣も、宝具としか思えないほどの魔力を放っていた。 もしかしたら自分の知らない英霊の宝具だったのかもしれない。 ――実際、無毀なる湖光は『バーサーカー』のサーヴァント、ランスロットの宝具である。 しかしバーサーカーは、ライダーの前でこの宝具を使わなかったのだ―― その可能性に思い至り、ライダーはにぃっと笑った。 もしかしたら、あるのかもしれない。 絢爛たる光輝を放った騎士王の聖剣"約束された勝利の剣"が。 "王の軍勢"を一撃で葬り去った"天地乖離す開闢の星"が。 アーチャーが蔵に収めていた財宝をかき集めるのもいいだろう。 以前、かの王に持ちかけて一笑に付された、"王の財宝"で武装した"王の軍勢"という絵空事も実現できる。 バーサーカーとの戦いで用いていた黄金の船も、ライダーのスキルを用いれば扱えるに違いない。 ライダーは、自身の行動指針に、新たな項目をひとつ付け加えた。 左側の窓から差していた光が、少しずつ薄らいでいく。 山の向こうに熔けていく太陽は、まるで溶鉱炉の炉心のようであった。 灼熱する液状の太陽が山肌を焦がし、地平に広がり、町へと染み渡っていく。 しかし、もうじきそれらは冷え固まり、冷たい夜に取って代わられるのだ。 「任せきりにしてしまったが……我らではどうしようもないからなぁ」 硝子越しに後方を見やり、ライダーは呟いた。 無人の先頭車両の中で、吊革だけがせわしなく動いていた。 ◇ ◇ ◇ がたん、ごとん。 がたん、ごとん。 車輪の音がリズムを刻む。 心臓がゆっくりと打つように、穏やかなリズムを響かせる。 がたん、ごとん。 がたん、ごとん。 車両の床に影が伸びる。 小さな身体の輪郭を、精一杯に伸ばしている。 がたん、ごとん。 がたん、ごとん。 前から数えて四番目の車。 沙都子は夕日に背を向けて、座席の真ん中に腰掛けていた。 靴は土に汚れ、服は砂埃に煤けているが、その瞳はくすんではいない。 悲しそうに目を細め、慈しむように微笑み、沙都子の膝を枕に眠るアルルゥを撫でた。 髪に指を沿わせ、流れに沿って手櫛を滑らせる。 ついでに顔に掛かっていた前髪を払っておく。 アルルゥの目元は、少し赤く腫れている。 沙都子は口をきつく噤んだ。 どうして、よりによって―― あの後、沙都子はアルルゥにクリスの死を告げた。 それがクリスの遺志であり、沙都子もそうすべきだと考えたからだ。 どうして、よりによって、あのタイミングで―― ――アルルゥの家族の名が呼ばれてしまうのか―― 沙都子はアルルゥに沿わせていない方の手を、ぎゅっと握り締めた。 不幸は重なるというが、同時に襲ってこなくてもいいではないか。 それもこんな小さい子にまで。 アルルゥは家族を次々と失った。 一緒に行動していた男の人も死んでしまった。 友達だったクリスもいない。 ごめんなさい、ねーねー、圭一さん―― 沙都子は心の中で、今は亡き仲間達に頭を下げる。 ライダーという人から圭一の死を聞かされたとき、沙都子は泣き崩れてしまいそうになった。 直後の放送で詩音の死亡が伝えられたのは、まさに追い討ちであった。 涙を流して泣き喚きたい……全部投げ出してしまいたい……そんな気持ちにすらなった。 それを踏み止まったのは、自分の隣で泣きじゃくるアルルゥがいたからだ。 アルルゥは家族をみんな失った。 友達も失った。 自分が傍から離れれば、本当に独りぼっちになってしまう。 だから、沙都子は必死に涙を堪えた。 笑顔まで作ってアルルゥを慰めようとした。 ライダーやグラハムではなく、自分にしかできないことだったから。 そうして、二人の死を悼むことを後回しにしたのだ―― アルルゥの髪に水滴が落ちる。 沙都子は慌ててそれを拭ったが、水滴は次から次に落ちてくる。 「ダメですわ……わたくしはアルルゥのねーねーなんですから……泣いたりしちゃ……」 それでも涙は流れ続ける。 声を上げてはいけない。 そう強く思うほど、喉の奥から嗚咽が競り上がってくる。 たとえ傍にいないように見えても――その人は、いつでもわたくしたちの傍にいますわ 悲しむ事も大事ですけど、いつまでもここで止まっているわけにはいきませんの だから、アルルゥさんがお姉さんのように強くなるのを手伝いますわ エルルゥの墓前でアルルゥに掛けた言葉が蘇る。 ここで自分が悲しみに打ちひしがれてしまっては、あの言葉が嘘になってしまう。 だから、泣いてはいけないのだ。絶対に。 残酷に思えるかもしれないが、沙都子はそれを受け入れている。 彼女自身が背負うと決めた責任なのだから。 それなのに、涙は頬を伝い、沙都子の膝を濡らしていく。 「おとーさん……おねーちゃん……。いっちゃイヤ……ねーねー……」 アルルゥの小さな手が、沙都子のズボンの裾を掴む。 沙都子は乱暴に涙を拭うと、覆いかぶさるように、アルルゥを抱きしめた。 自分はここにいる―― どこにも行ったりしない―― 精一杯の体温で、その思いを伝えたかった。 窓の外には、黄昏と夜の間に見える、蒼い空。 宝石のような薄明を背景に、歩くような速さで景色は流れていく。 せめて、流した涙が乾くまでは。 【C-5 電車内部 /一日目 夜】 【北条沙都子@ひぐらしのなく頃に】 [状態]:健康、L3、深い悲しみ [装備]:レッドのニョロ@ポケットモンスターSPECIAL、 [道具]:支給品一式×2<沙都子、翠星石>、グラン・メテオ@ポケットモンスターSPECIAL、 翠星石のローザミスティカ@ローゼンメイデン、翠星石の亡骸首輪つき、 雛苺のローザミスティカ@ローゼンメイデン カビゴンのモンスターボール@ポケットモンスターSPECIAL、ゴローニャのモンスターボール@ポケットモンスターSPECIAL [思考・状況] 1:絶対にアルルゥを守り抜く。 2:ライダーとグラハムについていって、部活メンバーの生き残りと合流する。 3:真紅にローザミスティカを届ける。水銀燈には渡さない。 ※参戦時期は具体的には不定。ただし、詩音を『ねーねー』と呼ぶほどに和解しています。『皆殺し編』の救出以降ではありません。 ※名簿は確認したようです。 ※雛見沢症候群の進度は具体的には不明。L5まで進行した場合、極度の疑心暗鬼と曲解傾向、事実を間違って認識し続ける、などの症状が現れます。 説得による鎮静は難しいですが不可能ではありません。治療薬があれば鎮静は可能ですが、この場にあるかどうかは不明です。 ※真紅、蒼星石、水銀燈に関しては名前しか知りません。 ※アルルゥの名を仗助から聞きましたが、アルルゥの家族の詳細についてはまだ把握していません(エルルゥ=姉のみ把握しました) ※レヴィに対して良い印象を持っていません。 またレヴィがドールを壊して、ローザミスティカを奪ったのではないかと疑い、それが蒼星石のものではないかと考えています。 ※ゼロと情報交換しましたが、どこまで教えられたかは不明です。 【アルルゥ@うたわれるもの】 [状態]睡眠、深い悲しみ、ダメージ(小) [装備]無し [道具]支給品×2<アルルゥ、仗助>、 不明支給品(0~1)<仗助> 、ひらりマント、トウカの刀@うたわれるもの [思考・状況] 1:もう誰とも別れたくない ※ここが危険な場所である事はなんとなく理解しましたがまだ正確な事態は掴めていません。 ※放送の内容を理解しました。エルルゥ達の死も認識しています。 【チーム名:○同盟ライダー組】 1:主催者の打倒。 2:E-2駅からG-7駅に向かい、映画館、消防署、モールを訪れ21時までにB-4民家へ向かう。禁止エリアの場合H-4、G-4へ。 2:サカキ、ミュウツー、片目の男(カズマ)、赤髪の男(クレア)、リヴィオ、ラッド、電気の少女(美琴)を警戒。 クレアという女性、佐山、小鳥遊、アルルゥ、ヴァッシュを信用。アーチャーはやや信用。 ハクオロも一応信用。 真紅は情報不足で保留。 【ライダー(征服王イスカンダル)@Fate/Zero】 [状態]:魔力消費(中)、疲労(中)、腹部にダメージ(大)、全身に傷(小)および火傷(小) 腕に○印 [装備]:包帯、象剣ファンクフリード@ONE PIECE、 [道具]:基本支給品一式×3 、無毀なる湖光@Fate/Zero イリアス英語版、各作品世界の地図、ウシウシの実・野牛(モデル・バイソン)@ワンピース、 探知機、エレンディラのスーツケース(残弾90%)@トライガン・マキシマム ヤマハV-MAX@Fate/zero [思考・状況] 1:アーチャーより先にバトルロワイアルで自らの軍勢で優勝。 2:首輪を外すための手段を模索する。 3:北条沙都子とアルルゥを守る。 4:サーヴァントの宝具を集めて戦力にする。 5:有望な強者がいたら部下に勧誘する。 【備考】 ※四次元ポケット@ドラえもんは図書館の中に放置されています。 ※原作ギルガメッシュ戦後よりの参戦です。 ※臣下を引きつれ優勝しギラーミンと戦い勝利しようと考えています。 本当にライダーと臣下達のみ残った場合ギラーミンがそれを認めるかは不明です。 ※レッド・レナ・チョッパー・グラハムの力を見極め改めて臣下にしようとしています。 ※『○』同盟の仲間の情報を聞きました。 ※自分は既に受肉させられているのではと考えています。 ※ブケファラス召喚には制限でいつもより魔力を消費します ※アルルゥの存在を知りました。 ※現在の魔力残量では『王の軍勢』をあと一度しか発動できません ※別世界から呼ばれたということを信じました。 ※会場のループを知りました。 【グラハム・スペクター@BACCANO!】 [状態] 疲労(中) ダメージ(中) 青いツナギ姿(いくらか傷) 腕に○印 [装備] 包帯 小型レンチ スモーカー大佐の十手@ONE PIECE [道具] 支給品一式、(一食分、水1/10消費。うち磁石は破損)、スペアポケット@ドラえもん、かぁいい服 海楼石の網@ONEPIECE、クリストファー・シャルドレードのデイパック [思考・状況] 1 当面は他のメンバーとの合流を目指す。 2 北条沙都子とアルルゥは守り抜く。 3 ウソップやレッドを殺した者を壊す。 4 イスカンダルに敵意。 5 殺し合い自体壊す 6 ラッドの兄貴と合流、交渉。兄貴がギラーミンを決定的に壊す! 7 イスカンダルの勧誘は断固拒否。 ※レッドたちがクレアを信用していることを知りません。 ※『○』同盟の仲間の情報を聞きました。 ※ライダーからの伝聞により劇場での顛末を知りました。 ※クリストファー・シャルドレードのデイパックは、便宜的にグラハムが預かっています。 中身……大きめの首輪<ドラえもん>、基本支給品一式<エルルゥ>、マスケット銃用の弾丸50発 アミウダケ@ワンピース 、サカキのスピアー@ポケットモンスターSPECIAL 庭師の如雨露@ローゼンメイデン、グロック17@BLACK LAGOON(残弾0/17、予備弾薬15) 悟史の金属バット@ひぐらしのなく頃に 時系列順で読む Back 世界-The World- Next 砂鉄の楼閣(前編) 投下順で読む Back 世界-The World- Next 砂鉄の楼閣(前編) Back Next 赤目と黒面(後編) グラハム・スペクター あなたへの手紙 赤目と黒面(後編) ライダー(征服王イスカンダル) あなたへの手紙 赤目と黒面(後編) 北条沙都子 あなたへの手紙 赤目と黒面(後編) アルルゥ あなたへの手紙
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歩くような速さで ◆W91cP0oKww 「やあ、気がついたかい」 薄ぼんやりとした視界が次第に明瞭になっていく。そして耳に入るのは低い男の声。 雛苺はぱちぱちと眼をまばたきをした後、ゆっくりと辺りを見回した。 「ここは……どこ?」 「遊園地の待合室だね。大丈夫、ここは安全だからさ」 「誰かが襲ってきても僕と弘樹が追い返すから」 杉村が見せた笑みはシャイで無愛想ながらも精一杯見せたものだった。 怖がっているのなら安心させなくては。出来ることならば彼女の不安を取り除いてあげたい。 そう思った結果、笑みが出てきたのだ。 キャンチョメもそれに付随して元来の明るい性格からなる快活な笑みを見せた。 「……おうまさんは? ガッシュは? 雪輝は? あの大きな龍は? ヒナ達は一体どうなったの?」 その何も知らぬ言葉に杉村はすぐには返答出来なかった。 真実を告げるべきなのか。それとも隠しておくべきか。 杉村としては出来ればバレる嘘なんてつきたくなかった。 だが、雛苺は眼を覚ましたばかりでまともな思考能力を有していない。 少し時間を置いてから真実――遊園地での乱戦の結末、放送の内容を伝えるのが吉ではないのか。 「弘樹……」 キャンチョメがじっと杉村を見つめる。視線から察するにこちらに判断を任せるといったものだろう。 どうする。俺はどうすればいい。 頭の中で今の自分の考えをまとめ上げる。 「馬と雪輝君は俺にもわからない。生きてるか死んでるか、俺達もあの遊園地で別れてからは姿を見ていない」 「よかったぁ……」 「だけど、ガッシュは死んだ」 結局、杉村は真実を伝えることに決めた。 後回しにして物事が拗れる可能性、逆恨みにより刃を向けるといったマイナスの方面を気にしたら今ここで真実を伝えた方がいいのかもしれないと思ったのだ。 これが杉村一人だと判断も変わったのかもしれないがここにはキャンチョメもいる。自分一人の考えで仲間を巻き込むわけにはいかなかった。 「……そう死んじゃったんだ、ガッシュ」 雛苺は事実を確認するかのように静かに呟いた。 そして「他には?」と聞かれたので杉村は予めメモしていた放送の内容を伝える。 雛苺に放送で呼ばれた名前を全て告げはしたがさほど動揺はせず。 ただ『水銀燈』という名前の時、顔を少し歪めて悲しそうに少しうつむいた。 「大丈夫かい?」 杉村は雛苺が泣き喚いてさっきのような事態がまた起こってしまう可能性も視野に入れていた。 その予想とは大幅に違っていささか拍子抜けではある。 「うん、ヒナだけが悲しいわけじゃないもの。雪輝もおうまさんもあなたたちもみんな、悲しくて泣きたいはず」 「いや、俺は……大丈夫だから」 「嘘。だってあなた、今にも泣きそうな顔をしている」 放送の時はそれどころじゃなくて気には留めていなかったが杉村も大切な友人を失っている。 三村信史。バトル・ロワイアルで死に別れてしまった親友ともう一度会えるかもしれないというささやかな希望は脆くも崩れ去った。 大丈夫なわけがない。大切な友人を二度も失う経験なんてしたくなかった。 「ごめんな、心配かけて。でも、泣く暇があったら俺は笑って前を向きたいんだ。だから俺は泣かない」 ここで下を向いて俯くことは簡単だ。 しかし、そうすると自分は哀しみで押しつぶされて前を見ることはきっとできないだろう。 過去に囚われたまま死んでいく。そんな最後は杉村はごめんだった。 明日を目指してみんなで生き抜くのだ。 それがこの殺し合いに巻き込まれる前からの共通して持っていた意志。その意志は変わらずに今もこの胸に内包している。 「アイツも、七原もきっとそう思っているだろうから」 誓ったのだ、生きてまた会おうと。一緒にこのクソッタレな殺し合いから生き延びて共に笑おうと。 「でも俺はこの強さを君に押し付けるつもりはない。これは俺が見つけたものだ。だから俺に構わずに君は泣いてもいいんだよ?」 「大丈夫です、こんな殺し合いにヒナは負けたくない。もう一度、皆と会いたい……!」 「そうか……じゃあ一歩ずつでもいいから一緒に進もう。俺達はこんなゲーム“程度”で収まる命じゃないんだ。 なあ、キャンチョメ?」 「うん!」 杉村は思う。この子達を護ってみせる。この輝きを失わせなんかしないと決意を新たにする。 力が弱くてもこの思いだけは負けてやらない。 (そうだ……俺がやりたいことは、牙でも爪でもなく――――言葉を武器にして) いつかみんなで百点満点の笑顔が出来るその時までどんな敵とだって戦ってみせる。 杉村の秘した決意は――何かを打ち破るきっかけとなるのか。 それは神様の振る賽次第。 (誰かを護ることなんだ。そうだよな、三村……) 【A-7・遊園地の待合室/一日目/午前】 【杉村弘樹@バトルロワイアル】 [状態]:疲労(大)、精神的疲労(小)、心の力消費(中) 、全身裂傷、 指の爪剥離 [装備]:英雄の証@ブレイブ・ストーリー~新説~ 、仮面ライダータイガのカードデッキ [道具]:基本支給品×2、 [思考・状況] 基本行動方針:七原と合流 1:少し休んだあと、オアシスに行くことを考える 2:時間を見つけて仮面ライダーとしての力の使い方の練習をしたい。 3:城戸真司に会えたら霧島美穂からの伝言を伝える 4:もし、桐山が琴弾を殺したのだとしたら、俺は…… [備考] この殺し合いを大東亜帝国版プログラムだけでなく、 それとよく似た殺し合いの参加者も集められていると暫定的に推測しています。 仮面ライダーへの変身の仕方を理解しました。 カードの使い方も大体把握しました。 参戦時期:琴弾と合流後、桐山襲撃直後 【キャンチョメ@金色のガッシュ!!】 [状態]:健康、力への渇望、全身裂傷、疲労(中) [装備]: キャンチョメの魔本@金色のガッシュベル!! 、粘土@現実、ポップコーン@現実 [道具]:基本支給品 [思考・状況] 基本行動方針:仲間を探す 1:ちょっと休んだあと、オアシスに行くことを考える。 2:あの女の人はなんだったんだろ? 3:フォルゴレがいないのになんで呪文が使えたんだろう? [備考] 何故かパートナーがいなくても術が使えることは理解しました。 本がフォルゴレ以外でも読めると知りました。 フォウ・スプポルクを修得 参戦時期:ファウード編以降 【雛苺@ローゼンメイデン】 [状態]:疲労(中) [装備]:なし [道具]:基本支給品、クレヨン@現実、人参@現実 [思考・状況] 基本行動方針:誰も傷つかない世界が欲しい。 1:笑って前を向く強さを手に入れる。 ※シュナイダーの愛称はウマゴンでいいよねと思っています。 人間/人形らしく」 投下順 トラーギッシュ 人間/人形らしく 時系列順 【おまえがそう想うのならそう在るのだろう。】 金色の彼に花束を 雛苺 そして誰かいなくなった 杉村弘樹 キャンチョメ
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「行くよ」 ◆ROYAL9uibY 「もう、こんな家にいるのはいやだ!!」 のび太がまたわがままを言い出した。 「だれがなんといっても家出する!!」 今度はお小遣いの値上げを断られたのが原因らしい。 「行くよ」 のび太がぼくに訊いてくる。 本気で出て行く気があるのなら、ぼくのことなんて構わずすぐに出て行くだろうに。 家出なんて、勢いで言っただけなんだろう。 「あ、そう」 「とめないの?」 「べつに」 ぼくが止めなかったので、のび太は纏めた荷物を持ってそのまま家を出て行った。 「ま、少しは苦労した方がいい」 ぼくはのび太をちゃんとした大人にするために未来から来たんだ。 たまには苦労も覚えさせなくちゃいけない。 と言っても、何かあったら大変だ。 家出したのび太をひみつ道具で監視して、危ないことがあれば飛んでいく用意くらいはしている。 町中を当ても無く歩いているのび太をしばらく監視していた、その時だった。 視界が暗転して、気が付けば殺し合いなんてわけのわからない事にぼくは巻き込まれていた。 ◆ ◆ ◆ 白い修道服を着た女の子が殺された後、ぼくは知らない街中に居た。 離れた空間を転送されたんだろうか? そんなことができるなんて、二十世紀の人間には無理だ。 それじゃあ、あの壇上に居た女の子は二十二世紀の人間なんだろうか。 学校の制服だったから、あの子が何世紀の人間かはわからない。 でも、周りに居た人達は二十世紀後半あたりの服装が多かった印象がある。 きっとぼくと同じ時代から連れてこられた人達だ。 あの女の子が何世紀の人間かはわからないけど、二十世紀からあんな数の人間を拉致するなんて、タイムパトロールが黙っているはずがないぞ! 早くタイムパトロールにこのことを知らせようと四次元にポケットに手を伸ばした。 ぼくの丸くて白い手が四次元ポケットの中へと入っていく。 ひみつ道具でタイムパトロールに連絡すればこんな事件は一瞬で解決する……はずだけど………あれ? 「ない!? ないないないぼくの道具がどこにもない!!」 四次元ポケットをいくら探っても何も出てこない。 四次元ポケットが故障しているとか外から四次元空間に繋がらないように妨害されているとかそんな大掛かりなものじゃない。 単純にポケットの中身が空っぽになっている。 まさか、ぼくの道具が全部盗まれた? 犯人はあの子だろうか。 この状況だと、それ以外に考えられない。 でも、どうしてポケットを奪うんじゃなく、中身だけ奪ったんだろう。 「……しょうがない。このデイパックになにかないか見てみよう」 いつの間にか背負わされていたデイパックを降ろすと、その口を大きく開く。 中に何が入っているのかと手を伸ばしたその時、中から見たこともない白い生き物が顔を出した。 「やあ、僕の名前はキュゥべえ」 「ぼくドラえもん。……って、なんだこれ」 突然の自己紹介につられてぼくも自己紹介しちゃったけれど、何なんだろうこの生き物。 ぼくはこんな生き物しらないぞ? 二十世紀にも二十二世紀にも居ない生き物だ。 もしかして二十二世紀以降で作られたか発見された生き物? そう考えて少し話を聴いてみると、どうやら違うことがわかった。 なんと! キュゥべえは二十一世紀の日本からここに来たというのだ! まさか複数の時代から拉致してきているとは、あの平戸という子は大胆不敵と言うか、怖いもの知らずというか。 キュゥべえの話を聴きながらデイパックの中身を色々と確認してみる。 懐中電灯。これは普通の懐中電灯みたいだ。 ルールブック。殺し合いについて書かれている。悪趣味この上ない。 参加者名簿。ああ、こんなにたくさん……人が……。 「え?」 『野比のび太』。 ぼくの名前の次にあったのは、ついさっき家出したのび太の名前だった。 そして『骨川スネ夫』、『剛田武』、『出木杉英才』、と知り合いの名前が続いている。 何度も名簿を確認したけど、知っているのはこの四人だけ。 しずちゃんや他のみんなの名前は載ってない。 そのことに少しだけほっとしたけど、落ち着いていられない。 のび太やスネ夫、ジャイアンに出木杉くんまで巻き込まれているのだ。 早くなんとかしないと。 「そうだ! スペアポケットがあるじゃないか!」 どうして今まで気が付かなかったんだろう。 四次元ポケットに入ればスペアポケットから出ることができる。 スペアポケットは押入れの枕の下に置いてあるから、そこから家に戻ってタイムマシンで過去のぼくにこのことを伝えるか、 未来のタイムパトロールに直接会いに行けばいい。 「何をやっているんだい?」 「ちょっと待っててすぐに戻るから」 ぼくは自分の体を四次元ポケットの中に入れて行く。 体を全部入れ終わったら、跡はスペアポケットから出て行くだけだ。 スペアポケットの出口はあそこだから……。 「それっ!」 スペアポケットから飛び出すと、辺りは真っ暗だ。 押入れの中だからだろう。 えーと押入れの戸は……。 「お帰り。早かったね」 「なんできみがぼくの家にいるのさ」 「いやいや、君がデイパックから出てきたんじゃないか」 見てみればその通りだった。 体を外に出してからデイパックの中身を漁ってみると、ぼくのスペアポケットが出てきた。 ご丁寧に説明書まで付いている。 まさかスペアポケットまで奪われていたなんて……。 他にもなにかないかと探してみると、天使の形をした、手全体をすっぽりと覆えるほど大きな指人形が出てきた。 「こ、こんなものを支給するなんて!」 ルールブックに書かれていた支給品とはこれやスペアポケット、キュゥべえのことなのだろう。 どうやら奪われたひみつ道具は支給品として配られているらしい。 それはとてもまずいことだ。 ひみつ道具には使い方によっては大変なことになるものも少なくない。 例えば、ぼくに支給されたこのひみつ道具。 『ミチビキエンゼル』が良い例だ。 この人形を手にはめて相談すると、どうすれば良いか的確に判断してくれる。 そして、その指示に従えば必ず得をするという道具だ。 だけど、デメリットも大きい。 ミチビキエンゼルは確かに使用者にとって得になる指示を出してくれる。 でも、ミチビキエンゼルの出す指示はその人が望むものとか、他人の事をまったく考えない。 他人を不愉快にさせることや使用者が嫌がることでも、それがあなたのためだからと容赦なく指示を出すのだ。 こんな殺し合いの会場で不用意に使って「家に帰りたい」なんて相談しようものなら、 「ではあなた以外の全員を殺しましょう」等ととんでもない答えを出す可能性が高い。 しかも出された指示に従わなければ、指示を従わせようと暴力を振るうことも(いつもではないけれど)あるし、自分で取り外すこともできないと非常に扱いが難しい道具なのだ。 「これはしまっておこう」 誰にも使われないように四次元ポケットにミチビキエンゼルをしまう。 使い時や相談することを間違わなければ便利な道具なんだけど、状況が状況なだけにどんな指示をするかわかったものじゃない。 ぼくがしっかり管理しておかないと。 「これからどうするつもりなんだい?」 不意にキュゥべえが尋ねてきた。 「もちろんのび太たちを探すよ」 キュゥべえに答えた後、ぼくはデイパックやその他もろもろの支給品を集めて、腕時計とデバイス以外の全てを四次元ポケットにしまいこんだ。 荷物を背負うよりも、こっちの方が落ち着くなあ。 腕時計をはめてから、デバイスで現在地を確認する。 場所はB-4。 地図によれば南下すれば病院に着くようだ。 のび太ならすぐに怪我をして病院に駆け込んでいるかもしれない。 だけど、放送局や映画館ものび太が行きそうな場所だなあ。 どっちへ行けばいいんだろうか。 ……ええい、悩んでいても始まらない。 どこに居るか分からない以上、しらみつぶしに探していくしかないんだ。 「行くよ」 ぼくはキュゥべえに一言声をかける。 そして、のび太が家出する時と同じことを言ったな、とつい数時間前のことを少しだけ思い出した。 「わかった」 当たり前と言えば当たり前だけど、キュゥべえはぼくみたいに「あ、そう」なんてそっけない返事はしなかった。 のび太は今頃どこで何をしてるんだろう。 「今行くよ。待っててねのび太、スネ夫、ジャイアン、出木杉くん」 ぼくは呟いて、子供たちを探しに前へと進み出した。 【B-4・市街地/一日目・深夜】 【ドラえもん@ドラえもん】 【状態】 健康 【装備】 デバイス、腕時計、四次元ポケット@ドラえもん 【持ち物】 (デイパック、基本支給品一式、スペアポケット@ドラえもん、ミチビキエンゼル@ドラえもん)は四次元ポケットの中。いつでも取り出せる状態。 【思考】 基本: のび太達を探し出してここから脱出する。 1: のび太達が行きそうなところをしらみつぶしに探して行く。 2: ひみつ道具を見つけたら回収する。 3: 【備考】 ※ドラえもん(てんとう虫コミックス)第32巻またはドラえもん大全集8巻に収録されている『オンボロ旅館をたて直せ』にてのび太が家出した後からの参戦。 ※キュゥべえと少し情報を交換しました。 ※平戸ロイヤルは未来の人間だと思っています。 【キュゥべえ@魔法少女まどか☆マギカ】 【状態】 健康 【装備】 【持ち物】 【思考】 基本: 少女と接触し契約を促す。 1: ??? 2: 3: 【備考】 ※契約はできません。 そのことにキュゥべえが気付いているかは不明です。 【四次元ポケット@ドラえもん】 ドラえもんの所有物。 四次元に繋がっているためどんなものでもいくらでも入れることができる。 中はスペアポケットと繋がっている。 【スペアポケット@ドラえもん】 ドラえもんに支給された。 文字通り四次元ポケットのスペアで、中は四次元ポケットと同じ空間に繋がっている。 ドラえもんが四次元ポケットを付けている時にスペアポケットを使うと、ドラえもんがくすぐったがる。 【ミチビキエンゼル@ドラえもん】 ドラえもんに支給された。 天使の姿をした指人形のような道具。 言葉を話すことができ、左手にはめて相談すると、その者にとって的確と思える判断を返してくれる。 ただし、あくまで本人の得になる答えしか返さないため、時にはその結果が他者に迷惑をかけることになることもある(たとえば、のび太がしずかの家を訪問し、のび太が帰宅しなければならなくなったとき、しずかを怒らせるようなことをのび太にさせるなど)。 また、手に一度はめると自分では外すことができず(外そうとすると噛み付く)、外すためには他の誰かに外してもらわなければならない。 人形の指示に逆らうと妨害しようとすることもある、扱いが難しい道具。 【キュゥべえ@魔法少女まどか☆マギカ】 ドラえもんに支給された? 見た目愛らしいマスコット的存在 ……ではなく地球外生命体インキュベーター。 魔法少女アニメにエントロピーとか持ちだした存在。 契約により、願いを叶えると同時に魔法少女を生み出す。 叶えられる願いは契約する人物の因果量によって限界が決まっている。 因果の量が多ければ多い程どんな願いも叶えられ、強力な魔法少女となる。 魂はあるが感情がなく、物事を合理的にしか見ていない。 その目的は魔法少女が魔女化する際に放出するエネルギーの回収。 時系列順で読む 前へ:桂木弥子の世にも不幸せな物語 戻る 次へ:女の戦い 投下順で読む 前へ:スターリングラード゜、そして新たな戦場 戻る 次へ:私の決意―Nightmare― キャラを追って読む 行動開始 ドラえもん [[]] ▲
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545 名前: NPCさん 04/11/16 19 56 34 ID ??? 昔の事なんだが仲間内でM神T生 覚醒編をGM持ち回りでやってたとき。 GPが上がって皆自腹を切って新しいアイテムを購入した。 そんときのGMがシナリオ中盤で 「○○(ボスね)を倒すための武具をやろう。」 と言い出した、しかも明らかにGPオーバーのかなり強力なやつ。 で、そんときみんな 「欲しいものは買い物して持ってるからいらない。」 と言ったら 「お前らどうなっても知らんぞ?」 と言い出した挙句 「このアイテムはおれのキャラが欲しいんで持って行ってください。」 と剣(そいつしか使わないというかスキルを取ってないやつ)を出す。 「わかった、俺がもらっておくよ。」 とそんときのPCがもらってすかさず店に売ってPC全員が潤いました。 ちなみにそいつのPCは30レベルでもコンピューターが4しかなくて 俺のコンピューター使いは(コンピューター25)CP半分いつも 持ってかれるので赤字で困ったよ・・・ ちなみにルール上コンピューター使いは二人は奨励されていない そいつのキャラは後発であることも付け加えておこう。 557 名前: NPCさん 04/11/16 20 22 12 ID ??? >ちなみにそいつのPCは30レベルでもコンピューターが4しかなくて >俺のコンピューター使いは(コンピューター25)CP半分いつも >持ってかれるので赤字で困ったよ・・・ > >ちなみにルール上コンピューター使いは二人は奨励されていない >そいつのキャラは後発であることも付け加えておこう。 このあたりがイマイチ意味不明。 つまり同じコンピュータ持ちだから公平に資金を分けろと迫ってきたのか? それともメガテンのCPってのはパーティ全体に所持スキル単位で自動的に割り振られるのか? 推奨されてなくて後発ってのは問題だと思うが剣使いなんだろ? 560 名前: NPCさん 04/11/16 20 30 22 ID ??? 557 コンピューター使いは悪魔を呼び出して闘わせることができるのだが、呼び出すのにCPというポイントを使う。これは高レベルになるほど大量に必要。 メイン技能がコンピュータということは頻繁に呼び出すわけで、赤字になったら所持金を削ってCPを購入するしかない。 逆に言うとCPをあまり使わないそのGMのキャラはCPを売却すれば大量の所持金が手に入る。 スレ41
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ひなちょいSeason2 #3 高瀬愛奈のちょっといいですか?青汁を流行らせたい!! 評価に優しさはいらない。 本日のインフルエンサー高瀬愛奈が流行らせたい物は青汁。 加藤が作ったオリジナル青汁は、コーヒーと青汁を混ぜた青汁コーヒー。飲む前から色がひどいと不安な声が上がっており、実食でもその不安が覆ることはなかった。 審査員が次々と「0うまなふぃ」の評価を出す中、唯一佐々木美玲は「1うまなふぃ」と判定。「こうなるかなと思って作ってくれた感謝の気持ちを」と理由を述べたが、高瀬に「そんなとこで優しさはいらんのよ」と一蹴されてしまった。
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第1話 最新話 夢が覚めたら、東にある祠に向かって歩きなさい。そこでお前の望みを叶えてやろう。 ・・・・・・ただし、祠にたどり着くまで、誰とも喋ってはいけないよ。 応援PV(骨董屋と苔生す石作者の制作) 予告PV あらすじ 姉を探す少女、リーゼ。 一人でずっと探し続けるリーゼをかわいそうに思ったかみさまは彼女に夢で助言を与えました。 その助言に従い、リーゼの旅がはじまります……。 解説 灰児と天使などの作者りゅん氏の作品。 今作は「灰児と天使」シリーズとは一切関係はない。 子供に語り聞かせる形で始まる、童話のような雰囲気が特徴的。 今作のBGMはバレエ組曲「くるみ割り人形」の曲をメインに「人形」をモチーフにした曲を使用とのこと。 2011/8/6より無期更新停止中。 経緯 ※記事が消えていたのでアーカイヴへのリンクです。 登場人物 リーゼ:姉を捜している少女。神様の言葉に従い、旅をする。 豆乳:リーゼについてくる謎の生き物(?)。 + その他の登場人物・ネタバレ注意 レン:リーゼの同行者。 ネタバレ 雪の世界のある場所で煉と暮らしていたが逃げだす。その後チルノ、クーラと暮らしていたがリーゼと同行することに。 煉:レンの姉。逃げ出したレンを追っている。 真田小次郎:兄の仇を追う内に自分の世界から雪の世界に迷い込んだ。煉と同行している。 + はじめの世界・あるいは全ての世界への中継点 ???:リーゼに助言めいた言葉を与える謎の男。 黒い門:リーゼを様々な世界に誘う門。 ???:この世界に生息する危険な生き物。 リーズ:小次郎の知己。 + 雪の世界 チルノ:妖精。レン、クーラと共に暮らしていた。 この世界に現れたリーゼをクーラ達と共に拾う。 クーラ:妖精。レン、チルノと共に暮らしていた。 三人のお姉さん的立場。 + 森の世界 鬼達 示源:人の娘を養女にしていたが、十年前に亡くした。 この世界に現れたリーゼを拾う。 鉄兵:示源の養子。人と鬼の間の子。 魄:この世界に現れた煉と小次郎を拾う。 橘:鬼の知恵者。魄の師匠。 軋間紅摩:示源の知己。タヌマに仕えている。 奈子:紅摩の奥方。 理夢:奈子の妹。この世界に現れたレンを拾う。 慈亜:元気なじじい タヌマ:鬼達を統率する鬼。 人 鬼殺しの巫女:麓の村の巫女。 + ??? ワラキアの夜:兄の仇を追う小次郎を「旅」へと誘う。 お嬢ちゃんの逝く道が、前途多難でありますように。 関連ストーリー (同製作者による動画。本作とのストーリー的な関連はない) 灰児と天使 Plasma Waltz Plasma Seeker ANGEL DROPS ~天使の欠片~ コメント 童話のような、アリス的世界のような独特の雰囲気が良い。 -- 名無しさん (2010-03-29 11 55 06) 眠らせる気の無い寝物語ですね -- 名無しさん (2010-03-29 13 56 30) 週刊ストーリーランドにも似た話あったな。アレは死後の話だったが -- 名無しさん (2010-03-29 23 20 07) 記事が作られていたことに今更気付いた。今回は話が全然見えてこないので作り辛かったのではないでしょうか? ともあれ作成ありがとうございます。 -- うp主 (2010-04-06 02 34 49) 毎回楽しみにしています。リーゼが彼女の出会う世界と物語にどう絡んでいくか楽しみですよー -- 名無しさん (2010-04-06 14 24 18) 台詞枠に人形が入る時と入らない時の違いってなんだろう? -- 名無しさん (2010-04-14 08 49 11) 煉さんの飄々とした感じがいいな -- 名無しさん (2010-05-05 17 32 16) 復帰待ってます!でもここのうp主さんなら普通に早く帰ってきそうな感じw -- 名無しさん (2010-05-12 20 01 50) まずキャラ製作や番外編とか同時進行してるものを終わらせてかららしいしね。特にキャラのほうは次回で登場予定だそうだからそちらが完成しないといけないみたいだし。どんな形で登場するのか楽しみだ。 -- 名無しさん (2010-06-27 18 52 26) Intermedio.01だと・・・? -- 名無しさん (2010-07-03 19 52 32) 最新話、なんかこうコメントするのが勿体無く感じちゃうな・・・。 -- 名無しさん (2010-09-05 08 21 37) 新作きた!鉄兵さん…語る背中が素敵過ぎる。 -- 名無しさん (2010-12-31 20 02 41) これからの展開が気になる!それはそうと雪の世界と、過去の戦争とくると中原中也?の詩を思い出すなぁ -- 名無しさん (2011-01-05 09 36 24) .hackとは関係ないんかいね? -- 名無しさん (2011-03-30 15 08 52) .hackは知らないからなんとも言えないが…どうだろう。少なくとも過去の作品同様タイトルには何か深い意味があるはずだけど。 -- 名無しさん (2011-03-31 22 33 08) ↑×2 普通に音楽記号の「アンダンテ」の意味じゃないんかな? それにしても、もうすぐ6月か…wktkが止まらないぜ! -- 名無しさん (2011-05-30 21 59 01) ゲームの.hack//G.U.のVol.3はサブタイトルが「歩くような速さで」なんだよね。ぶっちゃけコレとは関係ないwww -- 名無しさん (2011-05-31 22 16 02) そうか、再開は今月だったか -- 名無しさん (2011-06-22 16 19 36) トップ絵は間違いなく名場面だけど、やはり主人公のリーゼと豆乳の絵もほしいな -- 名無しさん (2011-06-24 18 37 20) 再開か -- 名無しさん (2011-07-11 17 53 55) 再開したと思いきや休止とは・・・残念 -- 名無しさん (2011-08-13 21 56 48) 上の「経緯」のページが消えてるので事情が分からない -- 名無しさん (2014-09-07 21 04 30) リンク修正感謝です しかし一番面白くなりそうなところだったのに惜しいなあ -- 名無しさん (2014-09-08 21 53 57) 名前 コメント マイリスト 【ニコニコ動画】