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パペットガーディアンではアイテム採取不可。(マジカロスにて採取可) 画像 完成品 主材料 副材料 備考 獅子のウィッグ 獅子のたてがみ×20 獅子の称号 採取場所 取得中です。 獅子のたてがみを副材料に使用するアイテム 取得中です。 獅子のたてがみを使用する武器 取得中です。
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GJ! 死体が無い朝が来たということは 人狼の襲撃先が狩人に護衛されていたってことですね 狩人にとっては護衛した先は必ず村人サイドになります ただし狂人を守っている場合があるので注意
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解体系 畏怖のたてがみ (いふのたてがみ) 【材料】 #ref error :ご指定のファイルが見つかりません。ファイル名を確認して、再度指定してください。 (畏怖のたてがみ.PNG) 分類 価値 重量 特殊効果 材料 13 2.0 ---- 入手方法 妖雲糸を解体により入手可能 取引価格 買値 売値 --文 5文 主な用途 共通生産一覧の荒御霊の相 コメント 名前 コメント
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無に臨み、倒れ、死す事はたやすく思えたり。されどもその刹那、終りなき悲しみに沈む目を見、我は苦痛と戦うために帰りぬ。 ――狐の詩人、雪毛 "It seemed an easy thing, to step into the nothingness, to fall, to die. But then, for an instant, I saw it, eyes filled with endless sorrow, and I turned back to face my pain." ――Snow-Fur, kitsune poet 神河物語 【M TG Wiki】 名前
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コーザル人(簡素名称「天族」、以下は天族と表記)【『愚者』の天族について】 【『運命』の天族について】 【『死神』の天族について】 【『悪魔』の天族について】 【『世界』の天族について】 【天族の職権乱用問題】 【人工天族生成実験】 【新興天族とループ宇宙】 【天族の転族】 コーザル人(簡素名称「天族」、以下は天族と表記) 新興天族(元々ヒトだったりヒト亜族だったりした者)と生粋(原始)天族(世界ができたあたりから天族だった者、神話に登場するような者)がおり、新興天族の方が割合としては高い。 天族には大アルカナ(『愚者』~『世界』)で例えたような役割分担がされており、くじ引きか神話での役割などを考慮して決められる。 天族にはハッキリとした姿がなく、その神の名を知らない者にとってはアルカナへのステレオイメージで見えてしまう(例えば『死神』なら黒い毛布でドクロ、大鎌を持っている)。表記揺れや解釈違いはいつものことである。 尚、「幽視」という能力を持つ者には本来の姿がハッキリと見える。頭頂部に必ずローマ数字が(装飾・フェイスペイントなどで)あるとのこと。大アルカナの順番が違うデッキがあるが、「幽視」能力者がウェイト版に傾いているか、マルセイユ版に傾いているかで決まってくる。表記揺れや解釈違いはいつものことである。ただし、血のみは黄色(黄金のようとも称される)と決まっている。 【『愚者』の天族について】 現世に生きる魂の中に眠るコーザル体の部分として存在している。 定員はイコールでこの世界線が持てる生命の総数。 【『運命』の天族について】 この所属の天族は少々特殊で、運命天族をまとめ上げる天族(運命の決め手)一柱に、運命を実際に書き留めていく天族大勢という構成になっており、一つの群体のようになっている。最も大きな勢力では「『運命』Nornをリーダーとする『運命』Nornir」が有名である。稀にどこにも属さないはぐれ運命天族がいる。彼らも運命に干渉する権利を持つため、なるべく早くに統率させる必要がある(下記の「天族の職権乱用問題」の項を参照)。 【『死神』の天族について】 この所属の天族は少々特殊で、くじ引きか頭数揃えのため(後者の場合が多い)に「三途の川の管理(=船渡し、死人の確認係など)」と「死の宣告(いわゆる派遣)」に分かれ、三途の川の管理にあたる天族はあまり動かず、死の宣告にあたる天族はよく動く。どちらも重労働。彼らは黄泉比良坂の治安やひいてはこの世界の治安の維持に役立っている。仕事をサボりたい死神天族は、自殺を前にした者(=運命に抗えなさそうな者)の前に現れて死を防ごうとしたりする。死を目前とした老人の元に現れ、髪を一房切っていく。この行為が黄泉比良坂への招待ともなる。老衰、(難病での)病死などではしっかりと髪は回収されるが、自殺では回収されないのが大きな問題点と化している。回収されなかった場合、問答無用で『集』送りになる(=次の世代で用いる魂が減る)ため、死神天族(動く方)は重労働なわりに優遇される。魂を造る労力の方が多いからである。 【『悪魔』の天族について】 基本的に黄泉比良坂『集』におり、魂を造る作業に徹している。『集』で溶けている魂の残骸を再利用するために、ある程度の調節(善のイデアと悪のイデアを半々ぐらいにして凝固させる)を必要とし、いい具合になっていないと、命題を見つけ出せるかも怪しくなる。 また、他の天族と交わることができ、そのためのみに悪魔天族に転族したいと願う天族もいるが、実態を知ると大抵絶望してしまう。単刀直入に言えば、「魂ができてしまう」からである。どこの天族と交わっても、生まれる魂に差はない。 なお、交接を断る天族もいる(高い位の天族は特に断られやすい)。 【『世界』の天族について】 世界線内のどこにでもいる(条件として、意識を持つ者が集った場所の上空で「猩々緋の目」として顕現するが、個人でも集中すれば顕現させることは可能)。個人で「意識の図書館」「無意識データベース」を形成している。この条件のため、観測するために「幽視」を持っている必要はない。この世界線の絶対的な支配者であり、望めばすぐにでも1サイクルを終わらせるどころか、永久なデッドロックに陥らせることができる。世界天族と話せる(念話方式ではあるが)のは祓所の巫女のみである。 1つの世界線に1体のみが存在・存続できる。名は『世界』Trakhtn。 【天族の職権乱用問題】 『運命』天族が自分のいいように物事を動かしたり、『死神』天族(動く方)が好きになった生者を自分のものにしたり、『審判』天族が独善に走ったり、『月』や『太陽』の天族が然るべき時間に夜や昼にしないなどの問題。いくら天の者といえども、こういう問題を起こす事がある。こういった問題が発生した場合、『戦車』や『剛毅』の天族や生者によって改革が行われる。また『運命』の天族が問題を起こしたのであればその対象となった者どもで定められた運命を打ち破るようにされている。『死神』天族の場合、魂を回収してから再教育に回される。次に問題を起こすと「集」(黄泉比良坂最下層、集合的無意識のような場所)送り。 【人工天族生成実験】 実際のところ、天族の中に流れている血さえ入手できれば、培養を行うことで天族を生むことは可能ではある。ただし、種族そのものが視点に応じた姿を持っているため、定形であることが困難である。=個体としての存在が不可能。 実験はレッテンスパインと、ほか銀河系で行われ、大アルカナにして『運命』、『世界』が形成された。 (人工運命天族は本来の発生をしていないためにはぐれ、人工世界天族は本来の世界天族との引き継ぎ処理などの正式な手続きが行われていないことによるデッドロックを迎え存在そのものが無に帰った。) 【新興天族とループ宇宙】 新興天族となった者は、その元になる者が少なからず存在する(しなければならない)が、新興天族化した後のループでは『絶対に生者に成り代わることはない』。その代役が何らかの形で発生するか、そもそも元になる者が発生する状況が起こらなくなることがある。新興天族の外見が元と思うこともできないほどに変化した場合、元になる者は発生するが、魂は別物となる。 【天族の転族】 新興天族がその大アルカナに集まりすぎた場合の、次サイクルにて行われる役割変更。死神天族は例外として転族が行われない(魂が多くなってきているため)。どの大アルカナを担当するかは誰も決めることができない。役割変更の際、「愚者」と「世界」にはどれだけ他が定員オーバーしたとしても、誰も入ることができない。また、原始天族になってから短い天族と、長い天族とでどちらが転族しやすいかと言われると、短い天族の方が転族させられやすい。新興天族の生粋(原始)天族化もこの時同時に行われる。
https://w.atwiki.jp/renst/pages/146.html
ラッシュ Q A Q1 同じ名前のユニットは、複数場に出せますか? A1 はい、出せます。 Q2 追加条件に「自軍合体ユニットを捨札にする」とあるユニットは、合体ユニットのカードを手札から捨札にしてもラッシュできますか? または、手札以外のパ ワーゾーンやコマンドゾーンから捨札にすることでもラッシュできますか? A2 いいえ、できません。「ユニット」と指定されているときは、ユニットとして扱われていることが条件になります。この場合は自軍ラッシュエリアか自軍バトルエリアにあるユニットになります。 Q3 ユニットをラッシュするときの、必要パワーの確認やコマンドのホールドなどの手順は、どのような順番に行うのが正しいのでしょうか? A3 ユニットをラッシュする手順は、「必要パワーと追加条件の確認(それぞれ満たせるかどうか)」→「必要なコマンドをホールドする」→「追加条件の実行」→「ユニットのラッシュ」になります。(2010/10/25修正) エリア以外の場所にあったユニットカードやビークルカードがエリアに出る事。 カードはエリアに出ることで初めて「ユニット」「ビークル」として扱われる。 基本的にラッシュフェイズにコマンドを消費して手札のカードをラッシュできる。 その場合は、必要パワー・追加条件を満たせるか確認した後、「必要なコマンドをホールド」→「追加条件の実行」→「ユニットのラッシュ」の手順を踏んでラッシュが完了する。手順の処理中にコマンドの内容やパワー枚数に変化があっても、既にそれらに関する手順を終えているなら、問題なくラッシュは続行される。冥府神などをラッシュするときによく起きる現象である。 上記の場合以外にカードの効果等によるものでも、エリア以外の場所にあったカードがエリアに出た時は全て「ラッシュされた」として扱う。 「ラッシュフェイズの通常のラッシュ」以外のラッシュを行う場合、特に指定がない限り必要パワー・追加条件を満たす必要は無く、コマンドを余計にホールドする必要も無い。マルチカテゴリのコマンド条件も同様。逆に言えば「追加条件を実行することができない」ため、大帝ラー・デウスや仮面ライダークウガUFのような追加条件で捨てたカードを参照するユニットなどは能力に支障が出る。 ユニットをラッシュする効果には「このとき出したユニットの効果は発動しない」と書かれたものがある。これはラッシュされたユニットの効果全てが無効になるということではなく、そのユニットが持つ「ラッシュされたとき」のタイミングに発動する効果の使用ができないという意味である。 オペレーションの使用はラッシュでは無い。一部のオペレーションには自軍エリアに置いて使うものもあるが、それらの使用もラッシュとは違う。 スタートフェイズでバトルエリアからラッシュエリアにユニットやビークルを戻すのはラッシュでは無い。 何らかの効果で既にラッシュされているユニットがビークルになったり、ビークルがユニットになったりすることはラッシュではない。 特定の条件にあてはまるユニットのBPや特徴、カテゴリなどを修正・追加する効果が発動している状態で、その効果の対象となるユニットをラッシュした場合、最初から修正・追加された状態のユニットがラッシュされたものとして扱う。例えば恐竜やのカレーが自軍常駐置き場にある状態で元々のBPが2000の特徴「イエロー」を持つユニットをラッシュした場合、恐竜やのカレーの効果がラッシュした瞬間から適用されてBP+2000され、相手は「BP4000のユニットがラッシュされた」として宏のオルゴール時計を発動することができる。 しかし仮面ライダーアギトの場合はBPの上昇のタイミングが「ラッシュの瞬間」ではなく「ラッシュしたとき」なのでラッシュの瞬間にはBPの上昇効果は適用されておらず、「BP4000以上のユニットがラッシュされた」のではなく「BP4000未満のユニットがラッシュされ、その後BP4000以上になった」とみなされ発動条件を満たせないため、オルゴール時計は発動できない。似た現象がダイカイオーヒガシと疾風流超忍法でも起きる。 これはタイミングの問題で起きる現象である。詳しくは当該ページを参照。
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ことわり 座の世界観(神座万象シリーズ)における用語。 法則。 座についた神・神座が宇宙に敷くルールの事で、各々が抱いた覇道の渇望がその元になっている。 流出・太極と呼ばれる位階に到達した者の理は宇宙総ての絶対的な法則となり、常識で考えればありえないような事象さえも実現する事が出来る。 太極とは世界に於ける絶対の法則であり、そうした決まり事を定めた張本人を指す。世に法則は細々としたものであれば無限に近く存在するが、そうしたものは単なる物理である。重要なのはそれが宇宙規模であること。 また戦闘においては自らの理で他の理を塗りつぶすことで無効化する事が可能。それは渇望のぶつかり合いであり、意思の強さが勝敗を決する。 同属性の理(無間黒肚処地獄と夜摩閻羅天)であれば法則の喰らい合いは発生しない。 あるいは人間が振るう術理により自らの渇望でもって発現した異界法則のこと。 これは発現者が持つ理想と常識が具現化した「異界」であるため、発生する効果が物理現象を操っているように見えても既存世界の理屈(炎は水に弱い、電気は金属に吸い寄せられる等)は通用しない。また、闇などの実体がない概念であろうとも破壊できる。 神に比べれば規模も威力も桁違いに小さいが己の世界を生み出したことに違いなく強力な力であることに変わりない。しかし当然太極や流出などの格上の理には一切通じない。使い手の存在強度が重要になってくる。 歴代の法則 神座 神 理 思想/渇望 理としての効果 第一神座善悪二元真我(アフラマズダ) 真我 二元論 心が“零”に負けたことが許せない。人の心は不完全で儚くて、尊く、そして美しいと証明したい 人々を善と悪に二分する 第二神座堕天無慙楽土(パラダイスロスト) 無慙 堕天奈落 第一神座の“みんな”の祈り(『あらゆる決まり事への反発力』が呑み統合した) 人々に原罪(不変)を刻み付ける 第三神座明星悲想天(ツォアル) 明星 天道悲想天 悪を根絶したい罪深き世を救済したい 人々から悪性を抜き取る 第四神座永劫水銀回帰(オメガ・エイヴィヒカイト) 水銀 永劫回帰 自分の望む結末以外は認めない 同じ生を無限に繰り返す 第四神座自滅因子修羅道黄金至高天(ドゥゾルスト・ディエスイレ) 黄金 修羅道至高天 総てを全力で愛したい 永劫の闘争を強い、死者を蘇生させる 第五神座黄昏輪廻転生(アニマ・エンテレケイア) 黄昏 輪廻転生 全てを抱きしめたい 死後に命が生まれ変わる 第五神座守護者無間刹那大紅蓮地獄(アルゾ・シュプラーハ・ツァラトゥストラ) 刹那 無間大紅蓮地獄 愛しい刹那を守りたい 時が永遠に止まる 第六神座波旬大欲界天狗道(マハーマーラ) 波旬 大欲界天狗道 一人になりたいだから己以外は消えてなくなれ 己だけになるまで殺し合う 第七神座曙光八百万(アマテラス) 曙光 八百万 化外を生まない 死後に魂が自らに合った理に振り分けられる (∴) 俺の理を言ってみろ -- 名無しさん (2013-08-09 02 12 24) ↑煽りたい -- 名無しさん (2013-08-09 04 56 05) ↑2糞 -- 名無しさん (2013-08-09 09 13 36) ↑↑↑引きこもり -- 名無しさん (2013-08-09 09 41 48) ↑4 氏ね -- 名無しさん (2013-08-09 11 04 38) ↑×5 ワンパン終了ww -- 名無しさん (2013-08-09 11 08 27) ↑6(∴)<ボウリングの玉 -- 名無しさん (2013-08-09 16 38 38) ↑×7 (♂)「俺の引き立て役に決まってるだろ兄貴」 -- 名無しさん (2013-08-09 16 48 45) その通りなんだけどすごい短い記事やなぁ -- 名無しさん (2013-08-09 17 21 39) ↑前からあった記事ではあるけど、気付かれずに埋もれてたからな -- 名無しさん (2013-08-10 09 19 57) なんで明けの明星で戦神館の記事に飛ぶんだ?おかげでネタバレ食らったじゃねえか -- 名無しさん (2015-09-03 15 52 57) ↑(このウィキ見てる時点でネタバレ覚悟してるはずでは?) -- 名無しさん (2015-09-03 16 01 58) ↑2 悔しいでしょうねぇ…w -- 名無しさん (2015-09-03 16 22 26) 理:善悪相殺 渇望:争いを無くしたい 効果:憎き者を殺したならば、愛する者を殺さなければならない。……忙しい人の為のネタバレ。神「争い無くしたいんで、人殺したら身内殺させます」主人公「じゃあ恋人殺して神殺します」 -- 名無しさん (2015-09-03 16 36 06) いやこっちの方が正しいか…ヒロイン「神が憎いんで恋人に殺されます」主人公「神のせいで恋人が死んだんで神を殺します」 -- 名無しさん (2015-09-03 16 42 44) 村正民は乾かず飢えず無に帰りましょうね^~ -- 名無しさん (2015-09-03 21 58 06) ↑それデモベとちゃうか? -- 名無しさん (2015-09-05 22 13 33) ↑さやな -- 名無しさん (2015-10-29 13 17 48) ↑×さやな○せやな -- 名無しさん (2015-10-29 13 18 39) あの世界はキモウトなら流出出来そうだ -- 名無しさん (2015-10-29 21 11 33) メソポタミア神話系列ほぼ無い(最初はゾロアスター教、最後に神道) -- 名無しさん (2016-05-27 20 23 42) エジプトやマヤも無いぞ。遊戯王世界と融合すれば有るが -- 名無しさん (2016-05-27 21 10 34) たまには水中世界とかあってもよくね? -- 名無しさん (2016-07-26 07 22 59) そこらへんは文献少ないし幾らでもアレンジ効くから頓狂な技とか作り易いと思うんだが違うのかね -- 名無しさん (2016-07-26 10 04 51) 資料がなさすぎて、カッコイイ?→お、おう……ってなるからだと思う -- 名無しさん (2016-07-26 18 45 04) しかし何でこう代替わりしたがっていたであろう神格や、そもそも座に就きたいとすら思ってすらいなかった神格に限って、やたら座に就いた後代替わりの起きにくい理になり、ある意味完成された統治になるという皮肉めいた結果になるんだろうか……?(堕天奈落:堕天奈落の理に属する者全てが生まれ持つシンは、座に至ろうと動きを妨げる引力としても働くらしい。永劫回帰:メルクリウス自身が望む結末(覇道神となったマリィが座に就く)以外の結末を迎えると、メルクリウスが座に就いた時点までリセットされる。大欲界天狗道:大欲界天狗道の理の元では、基本的に自身にしか感心を持たない者しか生まれないため、神格は求道神しか生まれえず、座を巡る争いを強要されることは起こりえない。完全となった天狗道の元では、波旬を差し置いてそれ以外の命全てが殺し合い、最後の生き残りも波旬に勝る者とはなり得ない。本来覇道神にとって最大の弱点と成り得るはずの自滅因子すら波旬に限っては生まれ得ない) -- 名無しさん (2017-04-14 18 53 47) 堕天奈落=クズが蔓延るのは絶対許せない。永劫回帰=マルグリットこそ唯一無二、他は一切認めない。天狗道=俺の引きこもりライフを邪魔するヤツは許さん(こいつら最初から何ひとつブレてないので、結果的にそうなる) -- 名無しさん (2020-06-16 16 25 52) こうして見ると代替わりを望んでる座って偶数のやつなんだな。波旬は消えたいだけどさ。 -- 名無しさん (2020-06-16 23 28 49) ↑実に美しい綾模様だろう? -- 名無しさん (2020-06-16 23 30 11) ↑綾模様は勘弁してください。あと、奇数の座は経緯違うけど均一化を試みた座っぽいね。真我も善悪経験させて・・・と見えなくもない。 -- 名無しさん (2020-06-16 23 35 47) ↑転墜全然そんなんよりエグかったの草 -- 名無しさん (2020-12-14 20 27 24) 第四天と第六天の理は時代に受け継げるような生産性が全く無い事がわかるな。綾模様ですら新たな覇道をいくつも生み出してるのに -- 名無しさん (2020-12-28 16 25 42) ↑第四は黄昏に次ぐことが目的として流出した時から定まってるっていうわけわからん座だから -- 名無しさん (2020-12-28 17 30 43) ↑2 第四は気にしたら負けそのものやぞ -- 名無しさん (2020-12-28 18 47 40) むしろ次代を明確に見据えてより良い座を作ろうとした一番真面目な奴なんだよなぁ -- 名無しさん (2020-12-28 21 17 11) 治世そのものは天国とは言わんけど、地獄とは程遠いし、マリィに代替わりする以外の未来がないという意味では悪神が出てくる恐れもないと、繋ぎとしては完ぺきな座なんだよなぁ -- 名無しさん (2020-12-28 21 22 53) 元々完璧な座を横からぶち壊してストーカー対象を息子に寝取らせる特殊プレイを楽しんでる変態やぞ -- 名無しさん (2020-12-29 15 30 22) 座には至れなかったがクワルナフの理はよかったなぁ… -- 名無しさん (2021-04-16 14 53 51) 名前 コメント
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…━━「ま…まずいぞ!」 思わず口走る俺。 何が『まずい』のか具体的には解らない。 だが『まずい』のだ、この二人を会わせる事は! そう思うのは古泉に言われたから? 違う!それだけじゃない、何か今…直感の様なものを感じた…! 白色の静けさを湛えた、真冬の日差しが差しこむ会社前の路地。 目の前の課長に、その背後から歩み来る女房… 二人の『ハルヒ』が今、俺の目の前で極限にまで接近している。 そして、何気無く振り返る課長… 「ま…待て…待ってくれ…」 思わず呟く。 …その瞬間! 目に見える全てのモノが闇に包まれ、俺の視界から消えた━━… 【HOME…SWEET HOME】 第5話「…忘れないで」 ━1━ 例えば目に写る全てがテレビに映された映像の様なものであったとしたら、そのスイッチを誰かに突然消されてしまった様な瞬間… その後に現れた果てしなく続く闇… その中で今、俺は呆然と立ち尽くしている。 何が起こったのか皆目見当が付かない。 だが昨日古泉が言っていたのは、おそらくこの事なんだと混乱した脳裏に浮かぶ。 (俺は…どうなっちまったんだ…) 必死に辺りを見回す。 右も左も、上も下も判らない様な奇妙な空間に、ある種の目眩の様な感覚を覚える。 (な…なんだ?何が起ったんだ…) 必死に手をかざして辺りを探りながら、自分を取り巻く全ての方向を凝視する。 すると…遥か彼方に一筋の光が射すのが見えた。 そして、その光は扇形に広がりながら目の前の闇を淘汰して行く… 眩しい… 思わず目を閉じる俺。そして目を開けると… そこは、先程の会社前の路地だった。 「な…何だったんだ、今のは…」 囈の様に呟く。 それと同時に全身の力がスッと抜けて、思わず両膝を地面に着いた。 「ちょっと、キョン!どうしたのっ?大丈夫?」 呼び掛ける声が聞こえて思わず戸惑う。 戸惑いの理由は言うまでもなく、声の主がどちらのハルヒのモノだか判らないからだ。 「え…ええ、大丈夫…です」 「そう?なら良いけど…。じゃあ、先にオフィスへ行っているわね?」 課長か…。 俺は深く息を吸い、まだ少し震えてる足でアスファルトを踏みしめて立ち上がった。 (そうだ…ハルヒ…) 携帯を受けとらなければならなかった事を思い出して、辺りを見回す… (あれ?居ない…) 確かにコチラに歩いて来ていた筈のハルヒが、そこに居ない。 何だ?ハルヒは… 何処に行っちまったんだ… (…そうだ!) 俺はつい、いつもの癖で無意識のうちに上着の内ポケットに手を入れた。 そして思わず、無い筈の携帯を指先で探してしま… って、あれ? 携帯がある… 何で俺、携帯を持ってるんだ? ポケットの中には家に忘れてきた筈の、まだハルヒから受け取っていない筈の携帯が確かにある… (………?) 俺は何とも言えない不思議な気持ちを抱きながらも、その携帯を静かに開いた。 そして、いつも通りに短縮呼び出しのボタンを押す。 (短縮の00…ん?な…なんだ?これ…) ハルヒの番号が無い! 短縮の00にいつだって登録してあった筈だ! 一番よくかける番号だから、一番始めに登録してあった… 間違って消しちまう事なんて有り得ない。 それにこれは、家に忘れた筈の携帯だ。 本当に受け取った覚えはない…ぞ? 大体、これを届けに来てくれた筈のハルヒは何処に居るんだ!? 混乱する俺の頭の中… でも少しだけ、把握しかけた事がある… そして、それを認識すると同時に感じる、吐き気がするぐらいの胸の動悸と口の中が酸っぱくなる感触… まさか… まさか…まさか… まさか!! 気が付くと俺は、古泉達が居たあの店へと走り出していた。 会社から駅前までは、歩いてもそう遠くはない。 だが仮にどんなに遠かったとしても、今なら迷わず自分の足で向かってしまうだろう。 それ程に必死だ、今の俺は。 とにかく、古泉達に会って確かめる必要がある。 先程起こった全ての出来事と、携帯やハルヒの事を! 会社前の路地から表通りへ… そして表通りから再び別の路地裏へ… そしてあの妙な雰囲気の店へ… 前のめりに倒れそうになりながらも夢中で走る。 膝と足の裏が焼けそう…全力疾走も良いところだ。 やがて、昨日訪れたばかりのその場所に着いた俺は、思わず自分の目を疑った。 「………?」 同時に感じる言葉にならない失望感… 店が無い。 店が在った筈の場所は、まるで工事現場の様なフェンスに囲まれていた。 途切れたフェンスの隙間から見える景色に、現在ここが空き地である事を把握する。 (何て事だ…) 店が在って長門が不在、という事なら解る。 だが、店自体が無い! 古泉は確か、「ここはその為の場所」と言っていた。 なのに何故、肝心なこの時にこんな… 先程の闇の中同様、再び立ち尽くす俺。 するとその時、ポケットの中で携帯が震えた! (古泉?いや長門…朝比奈さんか?) そう思う事に根拠は無い。だが… 俺は定まらない手元で携帯を取り出し、地面に落としそうになりながらも慌てて開く。 「もしもし!?」 「ああ…キョン君!僕です、古泉です」 「ああ、判るさ!それよりハルヒが…」 「………」 「…古泉?」 「…ええ、聞こえてます。その件で今、電話をしました。そちらの番号が不明でしたので、少々イリーガルな手段で調べさせて頂きましたが…」 「そんな事はどうでもいい!ハルヒが…ハルヒが消えちまったみたいなんだ」 「ええ…」 「ハルヒは何処に行った!?それに…さっきのは一体…」 「落ち着いて下さい、今説明しますから」 「お…落ち着けって、お前…」 ここまで言いかけて、俺は電話の向こうの古泉の様子から「ある事」に気が付いた。 (おそらく古泉は知っている…先程の出来事も、それが何だったのかも…) 「貴方の奥さん、もとい『涼宮ハルヒ』は先程消滅してしまいました」 「…っ、消滅!?」 「ええ。その存在の全てがこの世界から消えてしまったんです」 「…どういう事だよ」 「いえ…この様な事態は我々も… ただ、二人を接触させれば何かが起こる事は予測出来ていたんです。 いくつかのケースを想定して対処方法も用意してありました。しかし…」 古泉は俺には到底不可解な言葉を並べて見せながら、色々と説明を続ける。 だが俺は、つい先程受けた言葉に例えきれない程の衝撃を受け、古泉の話などは頭の中に取り込む余裕など無い。 先程受けた言葉… 『ハルヒが消滅』 消滅って、一体なんだ…? どうして… こんな事になった… 「……し……ン君」 「…………」 「……しもし?」 「……………」 「もしもし!キョン君?聞こえていますか!?」 「………! あ…ああ…」 「とにかく、鈴宮春日がこの世界で涼宮さんに代わる存在となった訳です」 「…なあ、古泉」 「はい?」 「…嘘だよな」 「………」 「嘘だと言ってくれ、頼む…」 「いいえ…残念ながら…」 それまで相変わらずの饒舌を維持していた古泉だったが、俺の問掛けに思わず言葉を詰まらせた。 そして、その様子自体がその問掛けに対する最も的確な答えに感じた俺は「そんな……」と言いかけて、同じく黙りこんだ。 (どうにもならない事なのか…?俺は…どうしたらいい?) 「…しかし、貴方はこれにより新しい使命を帯た事になります」 突然、古泉が自ら造った沈黙を破る。 「使命…だと?」 「貴方は選ばれたのですよ?再び…『スズミヤハルヒ』に」 「…何?」 「かつて涼宮さんがそうであった様に、新しいスズミヤハルヒも貴方を望んでいるのですから。それは先程、説明した通りですが?」 先程?…聞いていなかった… いや、聞く余裕などあるものか! 古泉!俺が今お前の口から聞きたいのは、そんな言葉じゃないっ! 「……貴様っ! 本気で言ってるのか?大体、使命って何だよ!ハルヒが消えちまったんだぞ?なんとかしようとか思わないのか!?」 「…なんとか出来ないんですよ、今回ばかりは」 「そんな…」 「また連絡します、新しい『スズミヤ』さんにも一度お目にかかりたいですしね。それでは…」 「ま…待て!待ってくれ…」 電話は一方的に切れた。 俺はただ…呆然と立ち尽くすだけだ… 消滅?新しいハルヒ?それに選ばれた俺? 馬鹿な…! …とりあえず冷静になろう。 そうだ、今は職場に戻るべきだ。 今日は外回りの予定もあるしな。 そして終わったら、いつも通りに家に帰ろう。 以外と何事も無かった様に、ハルヒが家に居るかもしれない。 いや、そんな筈は無いか… でも、また「なんとか」出来てしまうかもしれないだろ? それに…そうだ、今日の夕食当番はハルヒの筈だ。 また、器用に何か旨いモノを作って食わせてくれるに決まっている… 必死に取り戻した不完全な平常心にしがみつき、俺は向き直る。 そして深呼吸を1つ… 治まらない動揺と困惑が、絡み付く様に足取りを重くする…が前を向いて、前を向いて… 俺は会社へと戻る道を歩き始めた。 ━2━ あれから、どれくらい時間が過ぎただろうか。 今俺は自宅に居て、リビングの真ん中に寝転んで、ただ天井を見上げている。 実は、つい先程まで… おそらく俺は錯乱していた。 そして、年甲斐もなくポロポロと泣いたりもした。 その理由は他でも無く、この部屋の中の状態にある。 数時間前、俺は普段通りに仕事を終らせて帰宅した。 昼間に古泉が言っていた事や、ハルヒが姿を消した事が気掛かりではあったものの、心の何処かで「また、なんとかなるんじゃないか」と思っていたんだ。 実際、ハルヒと出会ってから今日まで、今回より危機的な状況なんて散々あった。 でも、その度に俺は… いや、俺達はどうにかしてきたんだ、俺達SOS団は。 しかし玄関を開けた俺は、目の前の光景に愕然とした。 タンスもソファーも…テレビも冷蔵庫も… 何もかもが部屋の中から消えている。 それだけじゃない、壁に吊してあったハルヒのコートやバック、キッチンに至っては鍋や皿が殆んど… 『涼宮ハルヒは消滅しました』 不意に先程の古泉の言葉が頭をよぎる。 まさか… 『その存在の全てが消滅してしまったんです』 嘘だ… だが部屋の中から消えたモノは全て、ハルヒが選んだり買って来たりした物… それらが全て消えている。 いや、それだけじゃない。 考えてみれば、さっきの携帯の短縮ダイヤルだってそうだ… 気が付くと俺は、家中を夢中で探していた。何か… 何か1つでいいからハルヒの残したものを… しかし何も見付からずに、俺の行動はただ部屋中の絶望を掻き集めたに過ぎなかった。 そして、今に至る。 先程より少しは落ち着いた。 古泉から連絡が来た時の為に、すぐ傍に携帯も用意してある。 実は先程、昼間にかかってきた古泉の電話番号が履歴に残っていたので、その番号に此方からかけ直してみたのだが通じなかった。 まあ、こんな事だろうと薄々気付いてもいたが。 それに… 考えてみれば、今更SOS団もへったくりもない。 最近の俺は疎ましくすら思っていたんだ。 ハルヒの力や、それに対する古泉や朝比奈さんや長門の存在を。 ハルヒと一緒に過ごす様になってから俺の中で膨らみはじめた1つの想い… (もし…こいつが普通の女だったら…) だから、3年前にハルヒの『力』が消えた時には本当に安心した。 結婚を決意した理由だって、半分はそれだ。古泉達とは普通の仲間として関係を続けて行けると思っていた。 だが、彼等は「ハルヒの力が消えた」と俺に告げた日から次々に姿を消した。 その後、一度だけ会ったけど… お互いの連絡先すら交換しなかったんだよな… 色々と考えを巡らせれば巡らせる程に、体が床に取り込まれそうにダルくなる。 (明日は…会社を休むかな…) ボンヤリとそんな事を思い付く。 そして、少し何か食べようと起き上がった俺は、無意識のうちに部屋を見回した。 (ああ…何もないこの部屋は…) 殆んど空っぽになってしまったこの部屋は、まるで初めてこの部屋に来たあの日の様だ… 俺は…家賃も高かったし反対だったんだ… でも、ハルヒは「ここがいい」と言って聞かなかったっけ… 『ねえ、キョン!これ見て?キッチンに備え付けの天火が付いてるのよっ? アタシ、これでケーキをたくさん焼こうと思うのよ!それだけじゃないわ、クリスマスには七面鳥も…』 空っぽのキッチンに瞳を輝かせながら笑うハルヒが蘇る。 胸が…痛い… (今日は、どこか外で飯にしよう…) 俺は立ち上がるとコートをはおり、家を後にした。 翌朝、俺は車の中で目を覚ました。 昨夜…車に乗ってふらりと出掛けた俺は、国道沿いの定食屋で夕食を済ませたんだ。 その後、柄にもなく家に帰るのが辛くて、定食屋の駐車場に車を停めたまましばらく過ごした… そして、気が付かないうちに眠ってしまったんだと思う。 気が付いた時には、辺りはすっかり明るくなっていて、目の前に広がる国道は朝の通勤ラッシュの為に車やトラックで埋め尽されていた。 (朝…なんだな。会社に行かなきゃ…) 背もたれが倒れたままの運転席から、体だけを少し起こしてインパネの時計に目をやる。 『7時45分』 …家に帰って着替えたとして… だめだ、間に合わないな。 それに… 昨日程では無いものの、まだ家に帰るのが辛い… 俺は携帯を取り出すと会社に電話をかける為にそれを開く。 そしてその前に、やはり気になって短縮の00を押してみた。 『登録無し』 …そうか。 体の力が抜けて、倒れたままの背もたれがギッと軋む。 (どの道こんな俺じゃ、とても仕事なんて無理だ) 再び押す短縮ダイヤル… 今度は…会社だ。 発信ボタンを押すと同時にコールが鳴る。 一回…二回…三回… 「毎度ありがとうございます。中央ベル販売、鈴宮でございます」 「あ…もしもし…1課の…」 「あら、キョン!おはよう!」 課長か…なんだかな… 「あ…課長、おはようございます。…申し訳ありません、今日は休ませて頂きたいのですが…」 「…どうしたの?」 「ええ…少し体調が…」 何情けない事言ってるのよっ!…くらいの叱責は覚悟していたが、帰ってきた言葉は予想を裏切った。 「うーん、昨日の午後から何か様子がオカシイと思ってたのよね。いいわ、ゆっくり休みなさい!外交の予定は?」 「後日調整で大丈夫です」 「そう。じゃあ暖かくして、ちゃんと寝てるのよ?解ったわね!」 「…はい、すいません」 電話を切る。 あまりにもハルヒに似すぎている課長の声… 俺は、なんとも言えない気分になって思わず瞳を固く閉じた。 そして少しだけ考えてしまう。 (古泉の言う通りに、課長はハルヒなのか) …違う!そんな訳がないっ! 「畜生…ハルヒの声で優しくするな…」 俺は閉じた携帯を見つめ、思わず呟いた。 ━3━ 会社を休んだ所で、今の俺には特に行き先も居場所も無い。 かといって、車の中にずっと居る訳にもいかないので、とりあえず俺は自宅の近所の公園に向かった。 かつては休日ともなると、ハルヒと散々遊びに来た公園… これほど思い出に溢れている場所に来るなら、家に帰っても同じ様な気もしたが… ただ、なんとなく俺はここを選んだ。 駐車場に車を停めて、公園の中程に在る池へと続く小道をぼんやりと歩く。 昨日の服装、くたびれたスーツのままの俺… (確かここでハルヒの奴、車の鍵を落とした事があったな…) 再び思い出す過去… だが、昨日程切なくはならない。 だから、もっと色々と思い出してみたくなる。 案外… それがしたくて俺はこの公園に来たのではないか、と思えてしまう程に。 (あれは確か夏だった…いや、冬だったっけ…) 木立の中を歩いて行くと、向こうから水辺が見えてくる。 強い日差しの為か、冬だというのに湿った匂いがする。 (それで…ハルヒは何を落としたんだっけ…) やがて、水辺に辿りついた俺は芝生に腰を下ろした。 そして… …あれ? 何だろう。何か妙な感じがする… さっきまで考えていた事が思い出せない。 それどころか、考えていた事すら実感が沸かない。 (な…なんだ?俺は…) 頭の中身を一部分だけ刳り貫かれた様な違和感。 その刳り貫かれた部分は… 『存在の全てが消滅してしまったんです』 再び蘇る古泉の言葉… (畜生、そういう事か…) 存在の全てとは… 目に見える物だけじゃなかったんだ。 おそらく今… 俺の中にある記憶まで失われていこうとしている… これは俺の馬鹿げた憶測なんかじゃない、紛れもない事実だ… 現に俺は今、物凄く冷静で何を悲しむ訳でもなく、何を悲しむべきかも思いつかなくなってしまっている。 ただ…ただボンヤリと残酷な事だと感じるが、どこか他人事の様だ。 (何て事だっ!こんな…こんなのってアリかよ…) これならまだ…死んでくれた方がマシだったと思う。 酷い奴だと思うだろう? でも、『死ぬ』だけなら記憶は残るしモノだって残る。 だから現実のハルヒは消えても、俺の中で永遠に生き続けてゆける。 でも今回のコレはそれすら許してくれない。 もしこのまま、この状態が続けばどうなるのだろう。 例えば、ハルヒがきっかけで知り合った古泉や長門、朝比奈さんの事まで記憶から消えてしまうのだろうか。 いや、それだけじゃない。 ハルヒがきっかけで得たモノはまだまだある。 今の仕事… 結婚当初から夕食を当番制にした為に、ちょっとした料理なら簡単に作れる様になった自分… 高校時代に無理矢理バンドをやらされたおかげで、少しだけ弾けるエレキベース… 挙げ始めたらきりが無いくらいだ。 「どうなっちまうんだ…俺…」 たまらない気持ちになって思わず呟く。 ふと、その瞬間…背後に誰かの気配を感じた。 「…?」 驚いて振り返る。 するとそこには、白いコートを纏った朝比奈さんの姿があった! 「やっと見つけた…」 彼女が今にも泣き出しそうな顔で微笑む。 この様子からすると、昨日起きた全ての事を彼女は知っているのだろう。 「貴方を捜していたのよ…キョン君」 「朝比奈さん…」 「とんでもない事になったわね」と溜め息まじりに呟きながら、俺の横に腰を下ろす。 俺はただ「ええ」とだけ応えて、視線を公園の池へと再び向けた。 「一樹…いえ、古泉君から連絡は?」 「一度だけ…」 「そう…。長門さんからは?」 「何も…」 何かもう少し話そうとするが、上手く喉の奥から言葉が出て来ない。 そんな俺を気遣っての事だろうか。 朝比奈さんは「…そうなの」と呟くと喋るのを止めた。 沈黙に包まれた二人を、季節外れの暖かい風が通り過ぎていく。 俺はもう一度何かを喋ろうとして、先程まで考えていた事を言葉に変えた。 「朝比奈さん…」 「えっ?何?」 「俺は…どうなるんでしょうか…」 「………?」 首を傾げながら朝比奈さんが此方を見るのが判る。 俺は…そのままだ。 「昨日…ハルヒが消えました。おそらく、課長と逢った…つまり接触してしまったからだと思います」 「…ええ」 「その直後に俺は、何とかしなくてはならないと思って、この前の店へ行ったんです」 「知ってるわ。そこで貴方は古泉君から連絡を受けた…」 「ええ。古泉は想定外の出来事だと言っていました。そして、今回ばかりはどうにもならない…と」 「………」 「でも俺は、その時はなんとかなる様な気がしてたんですよ。だから、とりあえず冷静になって職場に戻って…そして、いつも通りに家に帰りました。でも…」 「でも?」 「…家からはハルヒに関係する全てのモノが消えていたんです。 驚きましたよ…そして、悲しかった…」 一瞬、隣に座る朝比奈さんがピクリと動いた気がした。 しかし俺はそのまま続ける。 「それだけじゃない、今日になってハルヒに対する俺の記憶まで曖昧なものに変わってきてしまった… 朝比奈さん、俺は一体…」 「ねえ…キョン君!」 突然、彼女は立ち上がるとこちらに向き直った。 俺は、ゆっくりと見上げる。 「貴方、涼宮さんと初めて出会った日の事を覚えてる?」 「え?…ええ」 「じゃあ、夏に行った無人島は?」 「…覚えてます」 「文化祭の映画は?」 「ええ」 「…そう、解った」 彼女は頷くと、今度はしゃがみこんで視線を俺の瞳に合わせた。 そして、ジッと目を見開きながら続ける。 「…大丈夫。おそらく曖昧になった記憶は最近のもの…ちがう?」 そう言われてみると、そんな気がする。 返事を待たずに更に彼女は続ける。 「おそらく、記憶は新しいモノから消えて最終的にはゼロになってしまうと思うの。 だから、キョン君!今覚えてる涼宮さんの全てを忘れないように頑張って! ううん、少しの間で構わないの。その間に私がなんとかするから…」 「なんとかって…朝比奈さん?」 「私がやらなければならないの!だから…ね?」 彼女は立ち上がると、俺の横をすり抜けた。そして、すり抜け様に「…忘れないでね」と囁く。 「…っ!朝比奈さんっ?」 過ぎ行く彼女から、ただならなぬ気配を感じた俺は慌てて振り返る。 しかしそこには… 誰も居なかった。 HOME…SWEET HOME 最終話・「もう一度、あの頃の様に」へ
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…━━「ま…まずいぞ!」 思わず口走る俺。 何が『まずい』のか具体的には解らない。 だが『まずい』のだ、この二人を会わせる事は! そう思うのは古泉に言われたから? 違う!それだけじゃない、何か今…直感の様なものを感じた…! 白色の静けさを湛えた、真冬の日差しが差しこむ会社前の路地。 目の前の課長に、その背後から歩み来る女房… 二人の『ハルヒ』が今、俺の目の前で極限にまで接近している。 そして、何気無く振り返る課長… 「ま…待て…待ってくれ…」 思わず呟く。 …その瞬間! 目に見える全てのモノが闇に包まれ、俺の視界から消えた━━… 【HOME…SWEET HOME】 第5話「…忘れないで」 ━1━ 例えば目に写る全てがテレビに映された映像の様なものであったとしたら、そのスイッチを誰かに突然消されてしまった様な瞬間… その後に現れた果てしなく続く闇… その中で今、俺は呆然と立ち尽くしている。 何が起こったのか皆目見当が付かない。 だが昨日古泉が言っていたのは、おそらくこの事なんだと混乱した脳裏に浮かぶ。 (俺は…どうなっちまったんだ…) 必死に辺りを見回す。 右も左も、上も下も判らない様な奇妙な空間に、ある種の目眩の様な感覚を覚える。 (な…なんだ?何が起ったんだ…) 必死に手をかざして辺りを探りながら、自分を取り巻く全ての方向を凝視する。 すると…遥か彼方に一筋の光が射すのが見えた。 そして、その光は扇形に広がりながら目の前の闇を淘汰して行く… 眩しい… 思わず目を閉じる俺。そして目を開けると… そこは、先程の会社前の路地だった。 「な…何だったんだ、今のは…」 囈の様に呟く。 それと同時に全身の力がスッと抜けて、思わず両膝を地面に着いた。 「ちょっと、キョン!どうしたのっ?大丈夫?」 呼び掛ける声が聞こえて思わず戸惑う。 戸惑いの理由は言うまでもなく、声の主がどちらのハルヒのモノだか判らないからだ。 「え…ええ、大丈夫…です」 「そう?なら良いけど…。じゃあ、先にオフィスへ行っているわね?」 課長か…。 俺は深く息を吸い、まだ少し震えてる足でアスファルトを踏みしめて立ち上がった。 (そうだ…ハルヒ…) 携帯を受けとらなければならなかった事を思い出して、辺りを見回す… (あれ?居ない…) 確かにコチラに歩いて来ていた筈のハルヒが、そこに居ない。 何だ?ハルヒは… 何処に行っちまったんだ… (…そうだ!) 俺はつい、いつもの癖で無意識のうちに上着の内ポケットに手を入れた。 そして思わず、無い筈の携帯を指先で探してしま… って、あれ? 携帯がある… 何で俺、携帯を持ってるんだ? ポケットの中には家に忘れてきた筈の、まだハルヒから受け取っていない筈の携帯が確かにある… (………?) 俺は何とも言えない不思議な気持ちを抱きながらも、その携帯を静かに開いた。 そして、いつも通りに短縮呼び出しのボタンを押す。 (短縮の00…ん?な…なんだ?これ…) ハルヒの番号が無い! 短縮の00にいつだって登録してあった筈だ! 一番よくかける番号だから、一番始めに登録してあった… 間違って消しちまう事なんて有り得ない。 それにこれは、家に忘れた筈の携帯だ。 本当に受け取った覚えはない…ぞ? 大体、これを届けに来てくれた筈のハルヒは何処に居るんだ!? 混乱する俺の頭の中… でも少しだけ、把握しかけた事がある… そして、それを認識すると同時に感じる、吐き気がするぐらいの胸の動悸と口の中が酸っぱくなる感触… まさか… まさか…まさか… まさか!! 気が付くと俺は、古泉達が居たあの店へと走り出していた。 会社から駅前までは、歩いてもそう遠くはない。 だが仮にどんなに遠かったとしても、今なら迷わず自分の足で向かってしまうだろう。 それ程に必死だ、今の俺は。 とにかく、古泉達に会って確かめる必要がある。 先程起こった全ての出来事と、携帯やハルヒの事を! 会社前の路地から表通りへ… そして表通りから再び別の路地裏へ… そしてあの妙な雰囲気の店へ… 前のめりに倒れそうになりながらも夢中で走る。 膝と足の裏が焼けそう…全力疾走も良いところだ。 やがて、昨日訪れたばかりのその場所に着いた俺は、思わず自分の目を疑った。 「………?」 同時に感じる言葉にならない失望感… 店が無い。 店が在った筈の場所は、まるで工事現場の様なフェンスに囲まれていた。 途切れたフェンスの隙間から見える景色に、現在ここが空き地である事を把握する。 (何て事だ…) 店が在って長門が不在、という事なら解る。 だが、店自体が無い! 古泉は確か、「ここはその為の場所」と言っていた。 なのに何故、肝心なこの時にこんな… 先程の闇の中同様、再び立ち尽くす俺。 するとその時、ポケットの中で携帯が震えた! (古泉?いや長門…朝比奈さんか?) そう思う事に根拠は無い。だが… 俺は定まらない手元で携帯を取り出し、地面に落としそうになりながらも慌てて開く。 「もしもし!?」 「ああ…キョン君!僕です、古泉です」 「ああ、判るさ!それよりハルヒが…」 「………」 「…古泉?」 「…ええ、聞こえてます。その件で今、電話をしました。そちらの番号が不明でしたので、少々イリーガルな手段で調べさせて頂きましたが…」 「そんな事はどうでもいい!ハルヒが…ハルヒが消えちまったみたいなんだ」 「ええ…」 「ハルヒは何処に行った!?それに…さっきのは一体…」 「落ち着いて下さい、今説明しますから」 「お…落ち着けって、お前…」 ここまで言いかけて、俺は電話の向こうの古泉の様子から「ある事」に気が付いた。 (おそらく古泉は知っている…先程の出来事も、それが何だったのかも…) 「貴方の奥さん、もとい『涼宮ハルヒ』は先程消滅してしまいました」 「…っ、消滅!?」 「ええ。その存在の全てがこの世界から消えてしまったんです」 「…どういう事だよ」 「いえ…この様な事態は我々も… ただ、二人を接触させれば何かが起こる事は予測出来ていたんです。 いくつかのケースを想定して対処方法も用意してありました。しかし…」 古泉は俺には到底不可解な言葉を並べて見せながら、色々と説明を続ける。 だが俺は、つい先程受けた言葉に例えきれない程の衝撃を受け、古泉の話などは頭の中に取り込む余裕など無い。 先程受けた言葉… 『ハルヒが消滅』 消滅って、一体なんだ…? どうして… こんな事になった… 「……し……ン君」 「…………」 「……しもし?」 「……………」 「もしもし!キョン君?聞こえていますか!?」 「………! あ…ああ…」 「とにかく、鈴宮春日がこの世界で涼宮さんに代わる存在となった訳です」 「…なあ、古泉」 「はい?」 「…嘘だよな」 「………」 「嘘だと言ってくれ、頼む…」 「いいえ…残念ながら…」 それまで相変わらずの饒舌を維持していた古泉だったが、俺の問掛けに思わず言葉を詰まらせた。 そして、その様子自体がその問掛けに対する最も的確な答えに感じた俺は「そんな……」と言いかけて、同じく黙りこんだ。 (どうにもならない事なのか…?俺は…どうしたらいい?) 「…しかし、貴方はこれにより新しい使命を帯た事になります」 突然、古泉が自ら造った沈黙を破る。 「使命…だと?」 「貴方は選ばれたのですよ?再び…『スズミヤハルヒ』に」 「…何?」 「かつて涼宮さんがそうであった様に、新しいスズミヤハルヒも貴方を望んでいるのですから。それは先程、説明した通りですが?」 先程?…聞いていなかった… いや、聞く余裕などあるものか! 古泉!俺が今お前の口から聞きたいのは、そんな言葉じゃないっ! 「……貴様っ! 本気で言ってるのか?大体、使命って何だよ!ハルヒが消えちまったんだぞ?なんとかしようとか思わないのか!?」 「…なんとか出来ないんですよ、今回ばかりは」 「そんな…」 「また連絡します、新しい『スズミヤ』さんにも一度お目にかかりたいですしね。それでは…」 「ま…待て!待ってくれ…」 電話は一方的に切れた。 俺はただ…呆然と立ち尽くすだけだ… 消滅?新しいハルヒ?それに選ばれた俺? 馬鹿な…! …とりあえず冷静になろう。 そうだ、今は職場に戻るべきだ。 今日は外回りの予定もあるしな。 そして終わったら、いつも通りに家に帰ろう。 以外と何事も無かった様に、ハルヒが家に居るかもしれない。 いや、そんな筈は無いか… でも、また「なんとか」出来てしまうかもしれないだろ? それに…そうだ、今日の夕食当番はハルヒの筈だ。 また、器用に何か旨いモノを作って食わせてくれるに決まっている… 必死に取り戻した不完全な平常心にしがみつき、俺は向き直る。 そして深呼吸を1つ… 治まらない動揺と困惑が、絡み付く様に足取りを重くする…が前を向いて、前を向いて… 俺は会社へと戻る道を歩き始めた。 ━2━ あれから、どれくらい時間が過ぎただろうか。 今俺は自宅に居て、リビングの真ん中に寝転んで、ただ天井を見上げている。 実は、つい先程まで… おそらく俺は錯乱していた。 そして、年甲斐もなくポロポロと泣いたりもした。 その理由は他でも無く、この部屋の中の状態にある。 数時間前、俺は普段通りに仕事を終らせて帰宅した。 昼間に古泉が言っていた事や、ハルヒが姿を消した事が気掛かりではあったものの、心の何処かで「また、なんとかなるんじゃないか」と思っていたんだ。 実際、ハルヒと出会ってから今日まで、今回より危機的な状況なんて散々あった。 でも、その度に俺は… いや、俺達はどうにかしてきたんだ、俺達SOS団は。 しかし玄関を開けた俺は、目の前の光景に愕然とした。 タンスもソファーも…テレビも冷蔵庫も… 何もかもが部屋の中から消えている。 それだけじゃない、壁に吊してあったハルヒのコートやバック、キッチンに至っては鍋や皿が殆んど… 『涼宮ハルヒは消滅しました』 不意に先程の古泉の言葉が頭をよぎる。 まさか… 『その存在の全てが消滅してしまったんです』 嘘だ… だが部屋の中から消えたモノは全て、ハルヒが選んだり買って来たりした物… それらが全て消えている。 いや、それだけじゃない。 考えてみれば、さっきの携帯の短縮ダイヤルだってそうだ… 気が付くと俺は、家中を夢中で探していた。何か… 何か1つでいいからハルヒの残したものを… しかし何も見付からずに、俺の行動はただ部屋中の絶望を掻き集めたに過ぎなかった。 そして、今に至る。 先程より少しは落ち着いた。 古泉から連絡が来た時の為に、すぐ傍に携帯も用意してある。 実は先程、昼間にかかってきた古泉の電話番号が履歴に残っていたので、その番号に此方からかけ直してみたのだが通じなかった。 まあ、こんな事だろうと薄々気付いてもいたが。 それに… 考えてみれば、今更SOS団もへったくりもない。 最近の俺は疎ましくすら思っていたんだ。 ハルヒの力や、それに対する古泉や朝比奈さんや長門の存在を。 ハルヒと一緒に過ごす様になってから俺の中で膨らみはじめた1つの想い… (もし…こいつが普通の女だったら…) だから、3年前にハルヒの『力』が消えた時には本当に安心した。 結婚を決意した理由だって、半分はそれだ。古泉達とは普通の仲間として関係を続けて行けると思っていた。 だが、彼等は「ハルヒの力が消えた」と俺に告げた日から次々に姿を消した。 その後、一度だけ会ったけど… お互いの連絡先すら交換しなかったんだよな… 色々と考えを巡らせれば巡らせる程に、体が床に取り込まれそうにダルくなる。 (明日は…会社を休むかな…) ボンヤリとそんな事を思い付く。 そして、少し何か食べようと起き上がった俺は、無意識のうちに部屋を見回した。 (ああ…何もないこの部屋は…) 殆んど空っぽになってしまったこの部屋は、まるで初めてこの部屋に来たあの日の様だ… 俺は…家賃も高かったし反対だったんだ… でも、ハルヒは「ここがいい」と言って聞かなかったっけ… 『ねえ、キョン!これ見て?キッチンに備え付けの天火が付いてるのよっ? アタシ、これでケーキをたくさん焼こうと思うのよ!それだけじゃないわ、クリスマスには七面鳥も…』 空っぽのキッチンに瞳を輝かせながら笑うハルヒが蘇る。 胸が…痛い… (今日は、どこか外で飯にしよう…) 俺は立ち上がるとコートをはおり、家を後にした。 翌朝、俺は車の中で目を覚ました。 昨夜…車に乗ってふらりと出掛けた俺は、国道沿いの定食屋で夕食を済ませたんだ。 その後、柄にもなく家に帰るのが辛くて、定食屋の駐車場に車を停めたまましばらく過ごした… そして、気が付かないうちに眠ってしまったんだと思う。 気が付いた時には、辺りはすっかり明るくなっていて、目の前に広がる国道は朝の通勤ラッシュの為に車やトラックで埋め尽されていた。 (朝…なんだな。会社に行かなきゃ…) 背もたれが倒れたままの運転席から、体だけを少し起こしてインパネの時計に目をやる。 『7時45分』 …家に帰って着替えたとして… だめだ、間に合わないな。 それに… 昨日程では無いものの、まだ家に帰るのが辛い… 俺は携帯を取り出すと会社に電話をかける為にそれを開く。 そしてその前に、やはり気になって短縮の00を押してみた。 『登録無し』 …そうか。 体の力が抜けて、倒れたままの背もたれがギッと軋む。 (どの道こんな俺じゃ、とても仕事なんて無理だ) 再び押す短縮ダイヤル… 今度は…会社だ。 発信ボタンを押すと同時にコールが鳴る。 一回…二回…三回… 「毎度ありがとうございます。中央ベル販売、鈴宮でございます」 「あ…もしもし…1課の…」 「あら、キョン!おはよう!」 課長か…なんだかな… 「あ…課長、おはようございます。…申し訳ありません、今日は休ませて頂きたいのですが…」 「…どうしたの?」 「ええ…少し体調が…」 何情けない事言ってるのよっ!…くらいの叱責は覚悟していたが、帰ってきた言葉は予想を裏切った。 「うーん、昨日の午後から何か様子がオカシイと思ってたのよね。いいわ、ゆっくり休みなさい!外交の予定は?」 「後日調整で大丈夫です」 「そう。じゃあ暖かくして、ちゃんと寝てるのよ?解ったわね!」 「…はい、すいません」 電話を切る。 あまりにもハルヒに似すぎている課長の声… 俺は、なんとも言えない気分になって思わず瞳を固く閉じた。 そして少しだけ考えてしまう。 (古泉の言う通りに、課長はハルヒなのか) …違う!そんな訳がないっ! 「畜生…ハルヒの声で優しくするな…」 俺は閉じた携帯を見つめ、思わず呟いた。 ━3━ 会社を休んだ所で、今の俺には特に行き先も居場所も無い。 かといって、車の中にずっと居る訳にもいかないので、とりあえず俺は自宅の近所の公園に向かった。 かつては休日ともなると、ハルヒと散々遊びに来た公園… これほど思い出に溢れている場所に来るなら、家に帰っても同じ様な気もしたが… ただ、なんとなく俺はここを選んだ。 駐車場に車を停めて、公園の中程に在る池へと続く小道をぼんやりと歩く。 昨日の服装、くたびれたスーツのままの俺… (確かここでハルヒの奴、車の鍵を落とした事があったな…) 再び思い出す過去… だが、昨日程切なくはならない。 だから、もっと色々と思い出してみたくなる。 案外… それがしたくて俺はこの公園に来たのではないか、と思えてしまう程に。 (あれは確か夏だった…いや、冬だったっけ…) 木立の中を歩いて行くと、向こうから水辺が見えてくる。 強い日差しの為か、冬だというのに湿った匂いがする。 (それで…ハルヒは何を落としたんだっけ…) やがて、水辺に辿りついた俺は芝生に腰を下ろした。 そして… …あれ? 何だろう。何か妙な感じがする… さっきまで考えていた事が思い出せない。 それどころか、考えていた事すら実感が沸かない。 (な…なんだ?俺は…) 頭の中身を一部分だけ刳り貫かれた様な違和感。 その刳り貫かれた部分は… 『存在の全てが消滅してしまったんです』 再び蘇る古泉の言葉… (畜生、そういう事か…) 存在の全てとは… 目に見える物だけじゃなかったんだ。 おそらく今… 俺の中にある記憶まで失われていこうとしている… これは俺の馬鹿げた憶測なんかじゃない、紛れもない事実だ… 現に俺は今、物凄く冷静で何を悲しむ訳でもなく、何を悲しむべきかも思いつかなくなってしまっている。 ただ…ただボンヤリと残酷な事だと感じるが、どこか他人事の様だ。 (何て事だっ!こんな…こんなのってアリかよ…) これならまだ…死んでくれた方がマシだったと思う。 酷い奴だと思うだろう? でも、『死ぬ』だけなら記憶は残るしモノだって残る。 だから現実のハルヒは消えても、俺の中で永遠に生き続けてゆける。 でも今回のコレはそれすら許してくれない。 もしこのまま、この状態が続けばどうなるのだろう。 例えば、ハルヒがきっかけで知り合った古泉や長門、朝比奈さんの事まで記憶から消えてしまうのだろうか。 いや、それだけじゃない。 ハルヒがきっかけで得たモノはまだまだある。 今の仕事… 結婚当初から夕食を当番制にした為に、ちょっとした料理なら簡単に作れる様になった自分… 高校時代に無理矢理バンドをやらされたおかげで、少しだけ弾けるエレキベース… 挙げ始めたらきりが無いくらいだ。 「どうなっちまうんだ…俺…」 たまらない気持ちになって思わず呟く。 ふと、その瞬間…背後に誰かの気配を感じた。 「…?」 驚いて振り返る。 するとそこには、白いコートを纏った朝比奈さんの姿があった! 「やっと見つけた…」 彼女が今にも泣き出しそうな顔で微笑む。 この様子からすると、昨日起きた全ての事を彼女は知っているのだろう。 「貴方を捜していたのよ…キョン君」 「朝比奈さん…」 「とんでもない事になったわね」と溜め息まじりに呟きながら、俺の横に腰を下ろす。 俺はただ「ええ」とだけ応えて、視線を公園の池へと再び向けた。 「一樹…いえ、古泉君から連絡は?」 「一度だけ…」 「そう…。長門さんからは?」 「何も…」 何かもう少し話そうとするが、上手く喉の奥から言葉が出て来ない。 そんな俺を気遣っての事だろうか。 朝比奈さんは「…そうなの」と呟くと喋るのを止めた。 沈黙に包まれた二人を、季節外れの暖かい風が通り過ぎていく。 俺はもう一度何かを喋ろうとして、先程まで考えていた事を言葉に変えた。 「朝比奈さん…」 「えっ?何?」 「俺は…どうなるんでしょうか…」 「………?」 首を傾げながら朝比奈さんが此方を見るのが判る。 俺は…そのままだ。 「昨日…ハルヒが消えました。おそらく、課長と逢った…つまり接触してしまったからだと思います」 「…ええ」 「その直後に俺は、何とかしなくてはならないと思って、この前の店へ行ったんです」 「知ってるわ。そこで貴方は古泉君から連絡を受けた…」 「ええ。古泉は想定外の出来事だと言っていました。そして、今回ばかりはどうにもならない…と」 「………」 「でも俺は、その時はなんとかなる様な気がしてたんですよ。だから、とりあえず冷静になって職場に戻って…そして、いつも通りに家に帰りました。でも…」 「でも?」 「…家からはハルヒに関係する全てのモノが消えていたんです。 驚きましたよ…そして、悲しかった…」 一瞬、隣に座る朝比奈さんがピクリと動いた気がした。 しかし俺はそのまま続ける。 「それだけじゃない、今日になってハルヒに対する俺の記憶まで曖昧なものに変わってきてしまった… 朝比奈さん、俺は一体…」 「ねえ…キョン君!」 突然、彼女は立ち上がるとこちらに向き直った。 俺は、ゆっくりと見上げる。 「貴方、涼宮さんと初めて出会った日の事を覚えてる?」 「え?…ええ」 「じゃあ、夏に行った無人島は?」 「…覚えてます」 「文化祭の映画は?」 「ええ」 「…そう、解った」 彼女は頷くと、今度はしゃがみこんで視線を俺の瞳に合わせた。 そして、ジッと目を見開きながら続ける。 「…大丈夫。おそらく曖昧になった記憶は最近のもの…ちがう?」 そう言われてみると、そんな気がする。 返事を待たずに更に彼女は続ける。 「おそらく、記憶は新しいモノから消えて最終的にはゼロになってしまうと思うの。 だから、キョン君!今覚えてる涼宮さんの全てを忘れないように頑張って! ううん、少しの間で構わないの。その間に私がなんとかするから…」 「なんとかって…朝比奈さん?」 「私がやらなければならないの!だから…ね?」 彼女は立ち上がると、俺の横をすり抜けた。そして、すり抜け様に「…忘れないでね」と囁く。 「…っ!朝比奈さんっ?」 過ぎ行く彼女から、ただならなぬ気配を感じた俺は慌てて振り返る。 しかしそこには… 誰も居なかった。 HOME…SWEET HOME 最終話・「もう一度、あの頃の様に」へ
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【名前】 ホーリードラモン 【読み方】 ほーりーどらもん 【世代】 究極体 【種族】 聖竜型 【タイプ】 ワクチン 【必殺技】 ホーリーフレイム 【所属】 ウイルスバスターズ 【詳細】 究極体の聖竜型デジモン。 その雄々しい姿は空の王者を思わせるが、目撃者は少なく、普段は何処に居るのかも全く判明していない。 しかし、「一度デジタルワールドに巨大な悪のエネルギーが発生すると何処からともなく現れ、その巨大な力で悪を無に帰す」と謂われる。 3体の竜型デジモンと共に四大龍デジモンの1体としても数えられている。 X抗体バージョンも存在する。 必殺技 ホーリーフレイム 全ての正義の光エネルギーを相手にぶつけ、この技を受けた者は一瞬で姿を掻き消される。