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【コミックス化前/改変・修正前/「花とゆめ」本誌連載のdata】 ※作りかけで申し訳ないですが、時間をみながら徐々にupしていきます。 掲載 回数 年度 号 数 頁 章タイトル 扉絵の煽り あらすじ 作者・柱コメント 編集部から告知・他 205 回 ** 号 第11章 紫の影 ---------- 真澄のもとへ乗り込んだマヤ!! 芸術祭参加への手立てはあるのか!? 229 回 12 号 第11章 紫の影 ≪≪≪≪≪ 休 載 ≫≫≫≫≫ 230 回 1986(昭和61) 19 号 第12章 紅天女 268 回 1988(昭和63) 21 号 213~233 ---- 21頁 第12章 紅天女 ---------- 月影千草が紅天女を舞う…!? 場所:紅天女の故郷・梅の谷/月影による「紅天女」の芝居を観るために、大都芸能創設者(義父)・速水英介や演出家・黒沼龍三等、関係者が各々の思いを胸に秘め続々と集結する。 次号よりお休みをいただきます。読んで下さっている方、どうもごめんなさい。近況は「ガラスの仮面通信」でお伝えしますネ(ハート印) 美内すずえ先生取材旅行のため「ガラスの仮面」は来年3号までお休みします。 ≪≪≪≪≪ 休 載 ≫≫≫≫≫ 269 回 1989(平成1) 4 号 34頁 第12章 紅天女 ---------- 姫川亜弓と北島マヤ――これから語られる二人の天才のドラマから、もう目は離せない!! ★50P(※扉での修正間に合わず)/カラー扉絵見開き2Pで連載再開。ベルベットの服を着たマヤ・亜弓二人のイラスト★ 場所:梅の谷/月影の指示により(月影の「紅天女」の前に)、亜弓とマヤの稽古の成果を見せましょうと、最後のエチュードを二人がかわるがわる演じ始める。 ―掲載なし― 予告等で今回の「ガラスの仮面」は50Pとお伝えしましたが、事情により減ページとなってしまいました。読者の皆様にはたびたびご迷惑をおかけする結果となり申し訳ありません。 【2月4日発売 5号につづく】 (扉:HC「ガラスの仮面(1)~(35)」2500万部突破発売中!!) 270 回 1989(平成1) 5 号 30頁 第12章 紅天女 ---------- マヤと亜弓… それぞれの紅天女… 場所:梅の谷/マヤと亜弓による「紅天女」エチュード演技終了。関係者による感想が述べられる。 そしていよいよ月影+源造語りによる「紅天女」がStartする。ホンの一瞬登場した時には能面をつけた月影で、驚きと共に観客の意識が一気に集中する。 次の場では村娘・阿古夜を演じる月影(素顔)で顔半分を髪で隠している。‘愛らしい本物の乙女がそこに居る…!’誰もが魅了されるのだった。 紅天女のお話の資料に、それぞれの時代の権力争いなんかを調べてみたんだけど、どれもドラマチックで色々なお話ができそう(ハート印) 【つづく】 …だけ… 271 回 1989(平成1) 6 号 14頁 第12章 紅天女 ---------- 幻の名作・紅天女が ここ梅の里に蘇る…!! 場所:梅の谷/源造は語りをやりながら、記憶を失くした一真をセリフのみで演じる。一真役候補の桜小路と赤目は、(月影演じる)阿古夜に一瞬だけ恋をする。神女扱いを受ける村娘・阿古夜。そして不思議に思う一真の問いに、阿古夜は竜神や土の神・風や水の心をごく自然に語るのだった。 ―掲載なし― 今回「ガラスの仮面」は事情により減ページとなってしまいました。読者の方々に、たびたびご迷惑をおかけして申し訳ありません。【つづく】 272 回 1989(平成1) 7 号 30頁 第12章 紅天女 ---------- 一同の見守る中 紅天女 はいよいよ その核心へ…!! 場所:梅の谷/阿古夜と一真の穏やかな暮らし。しかし2匹のカラス天狗の噂等で世の中は不穏な空気が流れているのを観客は知る…そして梅の香や櫛を彫っている手の感覚に触発されて一真の記憶が覚まされようとする。また阿古夜(月影)が眠れと何気ない立ち居振る舞いは、観る者に梅の木を思い起こさせる。源造は阿古夜が 神の分身 だと語る―鈴の音…そこに面をつけて優美に舞う天女・阿古夜が現れ、次の瞬間、面を取り外しても神々しい姿の阿古夜(月影)が! 亜弓の隣に居るマヤ…その食い入るように見つめる瞳の中には本当にメラメラと‘炎’が描写され、亜弓はその姿に圧倒される。― 亜弓脳内「マヤ…!なんて目…!」 ― 能や狂言、歌舞伎のおもしろい資料を知ってる人がいたら、ぜひ教えて下さいね(ハート印) 【つづく】 …だけ… 273 回 1989(平成1) 8 号 24頁 第12章 紅天女 ---------- 紅天女――、その 幻の名演が今、ここに…!! 場所:梅の谷/とても人間のものとは思えない声―「神の言葉」を発した巫女・阿古夜(月影)。梅の精に惹きこまれ我を忘れる観客。神女と村娘を自在に操る月影を見ながら、演劇協会理事長は思う…「あんたは今 尾崎一蓮の魂と一つになっている」。 月影による「紅天女」の芝居が終了。 (※コミックスでは脇役に登場した劇団つきかげと一角獣のメンバーは、連載では全く登場しなかった) 先日、打合せでジンギスカン料理の店に行きました。ラムのたたきがとても美味で、一緒にいった和田先生ともども大満腹に…!! 【つづく】 …だけ… 274 回 1989(平成1) 9 号 24頁 第12章 紅天女 ---------- わたしの紅天女…… 場所:梅の谷/カツラと面をとって月影が正座・お辞儀する。静まり返った場で演劇協会・御岳理事長の言葉と拍手を皮切りに拍手と歓声で満ちる。一蓮と芝居の思い出を語る月影―そして能面を割って、理事長に今後を託す。 隠れて芝居を見守っていたフランス人写真家・ハミルはその存在がバレ、亜弓に叱られる。また芝居に感動して涙する速水会長は、部下に命じて負ぶって貰って山を下りる「こんなざまを真澄にみられてたまるか」と心の中のモノローグあり。 月影は真澄に少し信頼して「紅天女」を見守ってほしいと頼む。マヤと亜弓は、それぞれ割れた能面を手に、役作りに思いを馳せる。 「紅天女」への反響のお便りありがとうございます。劇の細部はこれからのマヤと亜弓の稽古の中で描いていこうと思ってます(ハート印) 275 回 1989(平成1) 10 号 24頁 第12章 紅天女 ---------- いつも応援、ありがとうございますっ(ハート印) 場所:梅の谷の麓にある旅館/療養中の速水会長はしばらくこの山を離れないと言う。真澄は自身が東京に戻る報告と共に、紅天女候補者等の予定を報告。 場所:梅の谷/マヤは前日に見た芝居のセリフを一言一句間違えずに一人で稽古する。その姿を木陰から見守る真澄の心の中「マヤ…!おれはおまえが好きだ…!どうしようもないくらい愚かに恋している…!」。声をかけずにその場を去る真澄。 続いて、東京へ帰省する準備を終えた亜弓がやって来る。マヤが月影の動きを再現している姿に、亜弓「月影先生のただ一度の芝居をすっかり覚えているっていうの…!?」と心の中で驚愕。 マヤの無邪気な言葉に、亜弓は憎悪の表情を浮かべ『わたし…なぜあなたなんかに出会ったのかしら…?ときたま あなたが憎らしくてたまらないときがある…』と口にする。マヤ『亜弓さんそんな… なにをいっているの?』亜弓蒼ざめながら『「紅天女」はきっとわたしが演ってみせるわ!!試演の日あなたに会うのを楽しみにしているわ』と捨てセリフを残し、東京に帰る。 (※コミックス化であった取っ組み合いの喧嘩シーン&亜弓の本音の吐露のみで二人の罵り合いは、一切なし) 残されたマヤも心の中で、紅天女をあたし演りたい・誰にもとられるのはいや…!と強く思う。 宿泊していた所に戻るマヤ…真澄が少し前まで座っていたという座布団を触りながら泣きそうな表情に…そして紫のバラが届く。メッセージカードには「この先どんなことがあってもこの気持ちは変わりません・たとえあなたと一生会える日がこなくても…」と書かれ、マヤはいつもと違うメッセージに疑問を持ちながらも真澄への気持ちを再燃させる。 移動中の航空機内・真澄の心の中「この苦しみに慣れるのにはどれぐらいの時間が必要なのだろう…」。 春のポカポカ陽気に誘われて、自転車で遠くの喫茶店までいってお話を考えました。気分転換になってなかなかよかったみたい(ハート印) 【5月2日発売 11号につづく】 276 回 1989(平成1) 11 号 24頁 第12章 紅天女 ---------- いつもとちがう紫のバラ…!? 場所:梅の谷の麓にある電車の最寄り駅ホーム/マヤから月影先生にお別れする前に…と月影と一蓮の恋愛について質問する。マヤは年の差にも言及し素直に答えながら月影は『勇気を出して恋をなさい…!』と言う。 発車した列車の中で黒沼より東京での稽古予定の指示を受けながら、マヤは真澄への気持ちを告白しようと心の中で決意する。 マヤは大都芸能ビルに出向くが、まず近くの公衆電話から問い合わせると、社長はパンテオンホテルにいるとの返答―ホテルに行くとそこは 速水家・鷹宮家 婚約披露会場 だった。 (※コミックス41巻の最終ページ相当の回だが、よく見るとマヤの服装や月影に恋の相談をする場所等、コミックス化で何箇所も描き直されている) ついにマヤと真澄さんの恋も佳境に…。二人を幸せいしてあげてください…って手紙をくれる方が多いけど…、多いので…!? (柱では,結論なし) 【つづく】 …だけ… 〓〓〓――――― ここまで コ ミ ッ ク ス 41 巻 相当 ―――――〓〓〓 277 回 1989(平成1) 12 号 24頁 第12章 紅天女 ---------- 私のことを見守って下さい 紫のバラの人―― 場所:パンテオンホテル婚約披露会場/グラスを手から落としたマヤに気付く真澄と紫織。真澄の方から『よくきてくれたね』とニッコリと笑いかけられ、マヤは『心からお祝い申し上げます』と述べて告白しなかった事を馬鹿な事をしなくて良かったと本心から思ってしまう(※展開はコミックスと同じ)。 場所:姫川邸/亜弓も明日に稽古を控え、紅天女への思いを馳せる。 場所:キッドスタジオ・黒沼班の稽古/セリフの読み合わせをしながら、マヤは真澄への思いを捨てきれず、阿古夜のセリフで涙を流す。 来年、大阪で開かれる 花博 の企画で、何本かお話を描くことになりました。どんなものにするか、いろいろ資料を調べてます(ハート印) 【つづく】 …だけ… 278 回 1989(平成1) 13 号 24頁 第12章 紅天女 ---------- 真澄の婚約を知ったマヤは…!? 場所:キッドスタジオ/黒沼班の試演の稽古。台本を見ずにセリフは完璧に言えても心ここにあらずのマヤ…一日中稽古しても無駄になってしまったマヤに、黒沼が雷を落とす。『恋をしてみろ!北島!阿古夜として一真に恋をしてみろ!』とマヤをどつく…桜小路に抱きつく体勢になってしまうマヤ。時間外に一真役・桜小路と二人っきりで残され稽古するが、マヤはまだ心の中の真澄への想いを吹っ切れずに涙してしまう。 場面変わって/真澄と紫織は、真澄の運転する車で鷹宮家の親類(?)で旧財閥の会長・松倉影清の自宅に出かけ仲人を依頼する。帰りの夜道、車を停めて星を見る真澄。真澄は紫織に星について語ろうとするが、紫織は高台から望む街の夜景を見て『都会の銀河が~略~すばらしい美しさだお思いになりません…』と真澄の言葉を中断して話しかける。真澄は、マヤと梅の谷で星空を見上げて語った子供の頃の思い出話を思い浮かべ、心の中を風が吹きぬける。 私の仕事場はマンションの6階にあります(ハート印) 天気のいい日に窓を全開にして外の風をたくさん入れて仕事をすると、気分壮快!! (漢字原文のまま) 「ガラスの仮面」は美内すずえ先生取材のため14号15号をお休み致します。16号の再開をお楽しみに。 【16号につづく】 ≪≪≪≪≪ 休 載 ≫≫≫≫≫ 279 回 1989(平成1) 16 号 24頁 第12章 紅天女 ---------- 紅天女の稽古、いよいよ本格化!! 坂本龍馬を題材にしたミュージカルを見ました。脚本は古いものを使っているのだけれど、演出が新鮮でなかなか楽しめました(ハート印) 【つづく】 …だけ… 280 回 1989(平成1) 17 号 11頁 第12章 紅天女 ---------- ―扉:掲載なし― 小野寺班・亜弓の稽古/王子と乞食を演じた時のように、亜弓は村娘・阿古夜をイメージしてみすぼらしい衣装で現れる。 ―掲載なし― 美内すずえ先生急病のため、減ページすることになってしまいました。読者の皆様にはご迷惑をおかけして申し訳ありません。 【つづく】 281 回 1989(平成1) 18 号 24頁 第12章 紅天女 ---------- どう演じよう!?阿古夜の恋… 黒沼班の稽古/紅天女の恋の場の稽古が行き詰まり、稽古場で心ない噂が飛び交う。 桜小路自宅(家族と同居設定)/公認の彼女・舞から貰ったプレゼントのマフラーをタンスに乱暴に放り込む。 翌日、桜小路は、マヤを稽古が終わったらミュージカルに行こうと誘う。『じゃデートの約束』指切りして別れる2人。 その翌日ミュージカルの会場では、有名な2人の役者が客席に現れ、観客がアレコレと噂する。さり気なくマヤの肩を抱く桜小路…そして、そのデートの様子を陰ながら聖が見守っていた。 喫茶店で冷しウーロン茶を注文したら、キッパリと「ありません」と言われてしまった。ホットはあるのにどうしてなのかしら? 【つづく】 …だけ… 282 回 1989(平成1) 19 号 24頁 第12章 紅天女 ---------- 桜小路の接近に 揺れるマヤの心…!? マヤと桜小路のデート/ミュージカルは無事終了し、帰り道、桜小路がマヤの不調を心配して『きみの悩みを忘れさせることはできない?』とアプローチしてくる。マヤはそれが桜小路の真剣な恋のアプローチだとは考えずに(と言うか薄々気付いているが)、その優しさに委ねてしまう―「ごめんね桜小路くん…哀しみを忘れられるまで…」とマヤは心の中で考える。 場面変わって聖の運転する車内で真澄と密談。仕事の報告がてらマヤの稽古も報告―なにか悩み事がある様子でうまくいかない、苦しい恋でもしているのではないかと噂が出ている、と。 黒沼班稽古場/先日マヤが欲しがっていたような髪飾りを桜小路が購入し、マヤにプレゼントする。黒沼はそんな2人の様子をずーっと見守っていたため、封印していた恋の場の稽古をやってみようとなった。当初は以前とは比べられないぐらい感情のこもった良い演技をするマヤ。 しかし、聖からの報告が気になっていた真澄が稽古場に様子を見に訪れ、真澄の訪れをマヤが気付き、すぐに蒼ざめ凍りついてしまう。 お待たせしていましたHC「ガラスの仮面」36巻が発売されます(ハート印) 発売日等の詳しいことについては、広告ページをみて下さいね。 【9月20日発売 20号につづく】 283 回 1989(平成1) 20 号 24頁 第12章 紅天女 ---------- 阿古夜の恋が 演じられない…!! 黒沼班稽古/真澄が見ていると思うと蒼ざめ震えて、まともな演技が出来ないマヤ―そのマヤにムキになって振り向かせようと桜小路が演技をすると目をそらすので、桜小路はマヤを抱きしめる。白目になるマヤ→桜小路も白目になる。2人の気持ちは噛み合わず中断する。 そこへ舞がまたやって来て、マヤと桜小路の恋の噂の真偽を確かめに来たと言う。黒沼の許可がおり桜小路は舞との結着をつける為、稽古場から離れる。マヤ以外の関係者は黒沼の指示で全員帰る。 そして真澄だけを残して、マヤに座っている真澄を一真だと思って(相手にして)さっきの恋の演技をやれと命じる。 最近、お芝居をあんまり見てないの…。でもこの秋にはまた色々見ようと思っています。面白そうなのがあったら教えてね(ハート印) 【つづく】 …だけ… 284 回 1989(平成1) 21 号 24頁 第12章 紅天女 ---------- 黒沼の意外な言葉にマヤは…!? 黒沼班稽古/真澄は黒沼からただ座っているだけでいいと言われるが、わざと噴き出して『やめましょう こんな冗談は』と席を立とうとする。しかしマヤが真剣な表情で真澄を制止し、黒沼にも『つきあってくれ』と頼まれ、また渋々席に座る真澄。 一瞬の間の後、振り向いたマヤは恋する乙女の表情で感情たっぷりにセリフを発する。真澄はその表情・演技に驚いて、マヤの芝居に惹き込まれ、マヤの頬に手を触れていた。黒沼の言葉で真澄は正気に戻り、感想を求められ上出来だと褒める。真澄の帰り際、稽古場の外で黒沼は真澄と紫織の婚約への祝いを述べる。 真澄が帰った後の稽古場に残されたマヤは、1人涙していた―それを見てマヤの片思い(だと黒沼は思う)の相手は、真澄だと確信し、真澄相手の演技を忘れず舞台の上で再現できるように、いい経験したな北島とマヤを慰める。黒沼の胸を借りて、泣きじゃくるマヤ。 コミックス「ガラスの仮面」の36巻が発売になりました(ハート印) 黄色いふちごりにマヤのイラストという表紙ですのでよろしくねっ!! 【つづく】 …だけ… 285 回 1989(平成1) 22 号 24頁 第12章 紅天女 ---------- 負けられない 誰にも… 黒沼班稽古/マヤは阿古夜としての演技で「感覚の再現」という言葉を思い出し、真澄との思い出を元に翌日の稽古場で見違えるような良い演技をする。マヤは、演技をしながら―「あたしは貝のように口を閉じていよう、正体をあかして大事なあなたを失いたくないから…!」と、心の中で強く決意する。 桜小路は、舞に対して謝りながら『ぼくはきみにふさわしい男じゃない~いままで通りにはつきあえない』と別れを切り出すが、舞は『そんなこといっちゃいやだ…!』『好きなのに…』と桜小路に抱きつく(※最終的にうまく別れられたかの描写はなし)。 翌日、真澄はマヤの想いのこもった演技が忘れられず、仕事中に失敗が増えてしまう。周囲は紫織との婚約の影響だと勘違いする。 劇団オンディーヌ青年部スタジオ/取り巻き連は美しい亜弓の阿古夜の演技に見惚れるが、亜弓自身は納得いかず悶々とする。と外を突然雷雨が振り出し、小野寺に雨に打たれながら演技をやらせてくれと頼む。亜弓は考える―「わたしに足りないのは説得力…!」 久しぶりに故郷の大阪に帰りました。街並はあまり変わってなかったけど、よくお話を考えていた喫茶店がなくなっていて残念… 【つづく】 …だけ… 286 回 1989(平成1) 23 号 20頁 第12章 紅天女 ---------- 豪雨の中に立ちすくむ亜弓… その真意は…!? 雨に打たれながら阿古夜として『空のことは竜の神にきけばよい~』とセリフを発する亜弓―「本物の雨の中で(観客だった取り巻き連)みんなを説得できるか試したかったが、誰も芝居のセリフを信じられる?との問いに是を答えなかった―敗北ね―わたしはなにひとつ阿古夜のセリフを理解してなかった」と、改めて思い知る。 黒沼班の稽古/マヤの稽古を見ながら阿古夜のセリフ「大地の囁き風の声」に、芸能記者があの子を見てるとそんな気になると呟く。恋の場面も臆することなく順調に進む稽古―但し桜小路だけが、マヤの視線の奥に自分を通じて誰かを見ていると違和感を感じていた。 劇団オンディーヌの稽古場に戻る/芝居の稽古の後に、優雅な動きのためにパントマイム等の稽古で汗を流す亜弓。 黒沼班に戻る/マヤは黒沼に指導されるが、技術的な表現力がないと周囲の誰からも指摘されていた。 アシスタントをしてくれているTさんが、フランス旅行に行ってきました。話をきいているうちに、私も行きたくなっちゃった(ハート印) 【11月20日発売 24号につづく】 287 回 1989(平成1) 24 号 24頁 第12章 紅天女 ---------- マヤ… あの子には負けられない… 亜弓の1人暮らしのマンションにて/女優である母・歌子がある主演女優賞を受賞し、記者からインタビューを受ける様子をTVで眺める亜弓。そして亜弓の紅天女試演のことに話が及ぶ。しかし記者の 亜弓が歌子と監督の美貌・感性を受け継いでいる~ との言葉に、TVを切って怒りに震える亜弓。「紅天女」を早く自分の手で演じ、両親からの七光りから脱却したいと強く再認識する。 (※亜弓私服:推定20歳の成人にしては幼い格好。フリルたっぷりの襟付きワンピースにツインテールの髪型・ワンピースと同系色っぽい濃い目の色のリボンをつけている…冷静に見て、ちょっと変w カラーページではないので、実際の色は不明) ●亜弓の失明の危機…!?● 翌日以降、劇団オンディーヌ稽古/亜弓はどんな稽古や訓練にも、今まで以上に驚くほどの真剣さで汗だくで行っていた。そんな時、脇役女性にライトが倒れかかりたまたま稽古の合間で見ていた亜弓が、咄嗟に『あぶない…!』と彼女を庇い、逆に亜弓の後頭部にライトが当たってしまう。 その時点では、亜弓自身も周囲も大した事がなかったと思って、そのまま稽古を続ける。 その夜稽古を終えて帰宅する亜弓は、自宅マンションのエレベータ内で、降りたい階のボタンを押そうとした一瞬、(視覚に異常が発生し)自分の周囲が停電したか!?と驚き、思わず顔をしかめるほどの激痛を頭に感じる。 翌朝目覚めた時に周りの風景がボヤ~っとしか見えず、バランスを崩しベッドからズリ落ちてしまう。部屋の中が暗くかすんでしまって、自分の手ですら判然としないことに愕然とする亜弓… 来年度の花とゆめの表紙には花言葉が入るそうで、1号用に紫のバラのイラストを描きました。どんな表紙になるのかたのしみ(ハート印) 【つづく】 …だけ… 288 回 1990(平成2) 1 号 25頁 第12章 紅天女 ---------- ’90年もよろしくお願いします(ハート印) ★扉絵カラー1枚、濃い目の緑色背景、マヤが羽根飾りの沢山ついたクラシックバレエ風の衣装を身につけている。★ 眼科(?)で眼の検査を受けるが、その場では眼の異常は発見されず。この時点では精密検査をしていない。3日後に再度来るように指示を受けて安心する亜弓。 そのままオンディーヌの稽古場に出向き、最初のうちは問題なくいつも通りに励んでいるが、また視覚がぼやけてしまう…!偶然にも巫女の演技をするシーンだった為、亜弓が視覚の異常に驚いた表情など、神秘的でちょうどいい 間 だったと演出家・小野寺にすら勘違いされる。 続々と稽古時間が終了して帰宅する団員がいる中、亜弓は姫川家専属の車が迎えにくるのを1人待っていた。車の到着が遅れ誰もいない劇団で、突然吐き気に襲われる亜弓。用務員室の電話を使って、誰かに連絡しようとしても気絶してしまう。 雪村いづみさんが久しぶりに開いたコンサートに行ってきました。のびやかな声とすばらしい演出に、とっても感動してしまった(ハート印) 【つづく】 …だけ… 289 回 1990(平成2) 2 号 24頁 第12章 紅天女 ---------- 目の異変に 亜弓は…!? 病室で目覚める亜弓…劇団オンディーヌの用務員室で気絶したところを守衛が発見したと言われる。急遽、北海道ロケを抜けてきた母・歌子とばあやさんの2人が付き添っていた。目覚めた亜弓は、両親の仕事に迷惑をかけてしまって…!と心配するが、ベッドから出て立ち上がろうとすると目まいを起こしてしまう。精密検査等も受けたが、亜弓にはその結果を伝えられていなかった。診察室で医師と母が深刻そうに会話しているのを見たり、視力の低下に不安を覚える亜弓。 入院が長引き母・歌子がロケ現場に復帰した後、亜弓は直接医師に尋ねる『正直におっしゃってください!わたしの目はどうなんですか…?』 医師は、その真剣な様子から『正直に答えよう~略~ではきみに舞台をあきらめる勇気をもってもらおう』『このまま症状が進めばおよそ三か月後には視力は著しく減退~略~失明ということもありうる…!』『手術をすればある程度はよくなるかもしれんが 目の回復率はせいぜい20%だ とても舞台で芝居をやれるような状態ではない』と宣告され、亜弓は絶望の淵に立つ。 誰もいない劇場に足を運び『わたしは今までどんなにつらくても自分のために泣いたことは一度もなかったわ 自分を哀れむようでいやだったの』『でもね ばあや 今は泣きたいの 自分のために泣きたいのよ』と付き添うばあやさんに正直に打ち明けて、舞台の上で泣き崩れる亜弓。 退院してマンションではなく姫川邸に帰宅する。そこへ海外映画ロケ中の父からの電話。まだ女優への夢を諦められず悶々としているが、気丈に心配かけまいと笑顔で明るく電話に応対する亜弓。 両親にもばあやさんにも内緒で置き手紙―心の整理をつけるためにしばらく旅に出ます 心配しないで ばあや きっと帰ります 亜弓― 列車の中で、サングラスをしつつ涙を流す亜弓の姿が…。 年末にはいろいろと観てみたいお芝居やショーがあるのだけれどなかなか行けません…。何か観に行った方、情報をくださいね(ハート印) 【つづく】 …だけ… 290 回 1990(平成2) 3 号 24頁 第12章 紅天女 ---------- 思い出の地で 亜弓は…!? 亜弓は、10年前最年少助演女優賞を受賞した映画「ゼロへの逃走」でロケ地だった高原に、誰にも告げずにやって来た。その時の支配人が今も在籍して思い出を語りかける。 ―亜弓の回想―「なぜこの地にやって来たのか…「ゼロへの逃走」…はじめての大役であの時10歳だった~必死だった~パパ・ママの名前のせいでかすみがちだった自分の存在を皆にわかってもらおうと一所懸命だったわ。」 しかしホテル内外の施設・テニスコートでもレストランでも彼女は他の宿泊客等から衆目を浴びて、落ち着くことが出来ない。 レストランの食事を途中でやめ、ホテルの部屋の中に戻り、亜弓は「どうすればわたしは 姫川亜弓 をやめることができる…?わたしは人前で泣くこともできないのよ…!誰かわたしを支えて…!」と心の中で思いながら号泣する。 場面変わって、亜弓の滞在するホテルの近くでサスペンスドラマの撮影が行われていた。その主演女優・関口みどりは子役の頃から亜弓と浅からぬ因縁を持ち、他人にも『だって勝てっこないでしょ コネも七光りも強力なんですもの』と公言する。ホテルに亜弓が来ているとの噂を聞いて「紅天女」の稽古は?と不信に思っていた。 亜弓はホテルの庭にある喫茶コーナー(?語彙がなくてすまん)で第3者から見るとボ~っと座っていたが、確実に視覚の悪化が進んでいるのを自覚していて「化石になりたい…」と心中は穏やかではなかった。そして撮影の合間にみどりがやって来て亜弓のそばに立っていたのだが、亜弓は視力の低下で気付かない。 みどりは無視されたのか?と勘違いして、他の宿泊客や近隣からやって来た亜弓のファンと亜弓の暖かな交流の様子を監視する。その時亜弓は、ファンに自分の女優の仕事が他人に力を与えていたのだと聞いて、心の中で―「みんなの夢をこわさない為に、女優 姫川亜弓の役を演じてみせるわ…!」と決意していた。 みどり→『ごきげんよう お見忘れかしら? 奇遇ね こんな所で会うなんて』 亜弓→顔は判然としないが声で判別する『(この声は…)関口…みどりさん』 みどりと亜弓は「紅天女」の稽古中にこんな所にやって来た経緯等の会話をする。みどりは身体を悪くして保養にきたのかと口にする。 亜弓→『わたしはあなたにうらまれているのかしら?』 みどり→『そうね~略~なにしろ母親ゆずりの美貌 両親のおかげで生まれながらのスター なんの努力もなしにいつでも主役の座が与えられる』 亜弓→『残念だわ わたしを理解してもらえなくて~略~あなたが主役に選ばれなかったのは わたしのせいじゃないわ~略~大役がほしければ死にものぐるいで勝ちとるのね』と、その場を立ち去ろうと振り向きざまに言う。 みどり→『~略~それほどいうのなら本当の実力ってものをみせてよ!』 亜弓→『ええ…!ちょうどわたしもそうしたかったところなの~略~』 亜弓は、亜弓のファンとみどりとの会話により、言葉に発して決意表明する。『きっと演りとげてみせますとも…!「紅天女」を…!』 最近、イギリスでよくお茶の時間に出される スコーン というお菓子が気に入ってます。という訳でただ今ダイエットは休止中(ハート印) 美内すずえ先生取材のため、「ガラスの仮面」は4号・5号をお休みします。6号の再開をお楽しみに(ハート印) 【花とゆめ 6号につづく】 ≪≪≪≪≪ 休 載 ≫≫≫≫≫ 291 回 1990(平成2) 6 号 25頁 第12章 紅天女 ---------- ―煽り:掲載なし― 1ページ目から桜小路の心の中の思いでStart―恋を語るきみは いったいぼくの後に誰をみてるの~略~うっとりと恋を表現するきみは 遠い幻を夢みてる~略~きみの心のうつろさに ぼくは悲しみでいっぱいになる ぼくをみて!ぼくにふれて!ぼくの声をきいて!― 黒沼班稽古場/村娘・阿古夜ではなく、梅の木の精・紅姫として登場するシーン…マヤは黒沼を納得させる演技ができない。バケツの水をぶちまけた床の上を歩いてみろ!と指示されると、パシャパシャと水音を立てて歩く人間にしか見えない。 そして稽古場でも亜弓のことが噂になっていた‘雲隠れしていたが、今は戻っていてがらっと演技が変わったらしい’と。亜弓の噂を聞いたマヤは、梅の谷での別れの言葉を思い出す『わたしはいつだってあなたに敗北感を感じてきたのよ…!』―マヤは「あんなにきれいで何でもできる人はどうしてあたしなんかにあんな言葉を言ったのかしら?」と、「かないっこない」とくじけそうになりながらも「でも自分で新しい紅天女つくる…!」と夢をかなえたいと思う。 黒沼と関係者が試演の劇場に下見にやって来た。黒沼がスタッフと打ち合わせしている時、舞台上で桜小路が真剣な顔をしてマヤの手をとり話しかける『本当のことを話した~略~(舞は)2時間も泣きつづけたよ…』『この芝居の間だけでいい ぼくだけを見ていてくれ…!』 するとそこに真澄が登場。真澄は皮肉っぽく話しかける『これは…!今から芝居の稽古か?』『あいにくこの劇場のオーナーでね 君には迷惑な話だろうが~略~大都の劇場には金輪際出ないと言っていたが~略~どうする?』 マヤは、心の中で紫のバラの人…と思い蒼ざめながら返答する『あなたなんかにしっぽ巻いて逃げるもんですか…(でもその口調には昔のようなケンカ腰の勢いはない)』『ただし…!あたしにこの劇場で1番いい席を1枚招待券としてください』 真澄→『ほう 誰を招待するんだ?』 マヤ→『紫のバラの人を…~略~例え試演でもその方には 1番いい席であたしの「紅天女」をみてもらいたい…!』 真澄→『わかった 支配人にいっておこう』マヤ→『あなたは? あなたはきてくださるんですか?』真澄→『おれは…わからんね 君の足長おじさんほど誠実じゃないからな』この返答が最後で他のスタッフと共に劇場を去る。 マヤは、少しの間立ちすくむが客席のドアの向こうに消えた真澄を突然走って追いかける、しかしロビーにはもう真澄の姿はなかった。直後に今度はサングラスをした亜弓が1人で歩いてくる。取り巻き風に人々が後ろをついてくる中、(劇場ロビーなのになぜか)小さな男の子がオモチャの新幹線で遊んでいて、その新幹線があやまってその手から離れ、亜弓の足元前方に転がろうとしていた。視力が低下している亜弓は物音が気になりつつも、ハッキリとは気付かずにそのままカツカツと歩き続け、マヤは無言で亜弓を見ている――次号へ。 白泉社の新年パーティで久々に色々な人にあいました。以前からの知り合いと再開するのも新しい人と知り合うのも両方楽しい(ハート印) (漢字原文のまま) 【3月5日発売 7号につづく】 292 回 1990(平成2) 7 号 第12章 紅天女 ---------- 紅天女は どちらの手に…!? 大都劇場のロビーを歩く亜弓の足元に転がってくるオモチャ―亜弓よりも先に周囲にいた人々が気付いたが、誰も亜弓やオモチャの持ち主の男の子に注意を促さない…後1、2歩という瞬間、男の子がオモチの行方に気付いて、亜弓にぶつかりつつ走って奪取した為、亜弓は事なきを得た。『大丈夫?』と亜弓を心配して声をかける取り巻き。そして亜弓はホッっとする間もなく、客席扉に立ちすくむマヤと黒沼班の役者達にも、全く気付かないまま通り過ぎてしまった。 黒沼班役者は、通り過ぎた後に嫌味を言う『すごいわね北島マヤを無視したわよ』『あたし達なんて目にも入らないのよ』 亜弓は足元に転がってきたオモチャの件で、霧がかかったようにあたりの景色がぼんやりしてしまう…と気に病んでいた為なお驚く―噂した声の主(マヤ達の方角)を振り向いて見た―そして今度は『こっわーい すごい目をして睨まれちゃった』 亜弓は なんと思われてもいい、この目のことさえ気付かなければ わたしは女優…!見える演技をしてみせる…! 亜弓も試演の舞台を下見しながら どんな空間なのかした? と不安を感じていた。 マヤは口にこそしないが、 あの人とあたしはライバル、あたしに親しく口きくわけない 負けられない亜弓さんに…! と心の中で思う。 黒沼班稽古場(屋上?)/水音をたてずに歩こう・精霊の暑き方を練習しようと、マヤは1人で水を床にぶちまけて練習していた。いくらやっても上手くいかず、歩き方や動き方の悩みをブツブツと声に出しているマヤ。その様子を聖が壁に隠れて見ている。 バレンタインデーや私の誕生日にプレゼント等を贈ってくれた皆さま、どうもありがとうございました。これからもよろしくね(ハート印) 293 回 1990(平成2) 8 号 紫のバラの人正体の意図は…!? インド舞踊 297 回 1990(平成2) 12 号 千草の寿命があと一月[ひとつき]意外な事実に事態は急転する 298 回 1990(平成2) 13 号 箱根・鷹宮家別荘で森林を真澄と紫織が散歩 299 回 1990(平成2) 14 号 ひと月半後に迫る紅天女試演の日。だが千草の命はあとひと月…!? ≪≪≪≪≪ 休 載 ≫≫≫≫≫ 300 回 1990(平成2) 17 号 26頁 (扉・イラスト大会含む) 第12章 紅天女 ---------- 少女まんが史上最高のSuper Long run. Special Thanks 連載300回 [亜弓とマヤのカラー扉絵] ---------- 幕があがる。そして 光の中へ出てゆく 主役はただ一人―― 紅天女の梅の谷近くの病院で療養してる千草を内緒で訪ねていくマヤからスタート 今回で連載300回。ファンの皆様を始め、演劇関係の方からお医者さんまで色々お世話になりました。今後もよろしくお願いします。 【8月20日発売 18号につづく】 301 回 1990(平成2) 18 号 24頁 第12章 紅天女 ---------- 千年の梅の谷で マヤは意外な人物と再会する…!? 梅の谷で、マヤが大都グループの会長(真澄の義父・速水英介)に出会う。 最近、アシさんが猫をつれてやってきます。ほとんど鳴かないのだけど、かまってやらないと小声で自己主張するのがかわいい(ハート印) 【9月5日発売 19号につづく】 ≪≪≪≪≪ 休 載 ≫≫≫≫≫ 302 回 1990(平成2) 21 号 24頁 第12章 紅天女 ---------- お待たせしました(ハート印) コミックス[37]巻 10月19日発売決定!! 亜弓の母・女優である姫川歌子が仕事場からばあやさんからの連絡を受けて急遽帰宅する―それ程に亜弓の病状(視力低下)は悪化していた。 19・20号と続けてお休みしてしまって、皆さんにはご心配・ご迷惑をおかけしました。励ましのお便りをありがとうございました。 【10月20日発売 22号につづく】 303 回 1990(平成2) 22 号 24頁 第12章 紅天女 ---------- 女優・姫川亜弓 誇り高く 美しく 神の祝福を受けし者… 歌子は、亜弓の心からの願いを聞いて、演出家・小野寺の下を訪れ、演出プランを教えて貰い亜弓の特別レッスンをしたいと言い出す。 仕事明けにアシスタントさん達と、佐和貫利郎さんの絵画展に行きました。妙に懐かしい気がする不思議な雰囲気の作品でした。 【11月5日発売 23号につづく】 308 回 1991(平成3) 3 号 24頁 第12章 紅天女 ---------- 紫のバラ ただその一輪のために… ●真澄が暴漢に襲われるエピ● 「だれよりもあなたが好きです」「あなたを愛しています どんなことがあっても」と怪我で意識が朦朧としている真澄を看病しながら涙を流して告白し、額にキスしているマヤ。 マヤの告白の言葉は耳にこそしていないが、そのただならぬ雰囲気に嫉妬を顕わにする紫織 紫織は、マヤを追い出した後、伊豆の真澄の別荘で発見したマヤの舞台写真のアルバムの存在を思い出す。 今回のお仕事は、アシスタントさんが持ってきた嘉門達夫のテープがBGM♪ う~~っ笑いすぎて手がふるえる、線が曲がる~~!! ※美内すずえ先生取材旅行のため、「ガラスの仮面」は7号までお休みさせていただきます。8号からの再開をお楽しみに。 【花とゆめ 8号につづく】 ≪≪≪≪≪ 休 載 ≫≫≫≫≫ 318 回 1991(平成3) 17 号 24頁 第12章 紅天女 ---------- 紅天女の恋… あたしの恋…! 黒沼班の稽古/梅の木を切る場で、桜小路が一真役として、切断に踏み切れず自ら中断する。こっそり稽古の様子を眺めていた桜小路の彼女・舞が、桜小路の真剣な演技に心を打たれ『もうわがままはいわないわ』と言って帰る。 ●ホテルマリーンへの序章● 場面変わって真澄の別荘にて/暴漢に襲われて夢うつつの中でマヤに愛の告白された言葉を思い出し、真澄が聖に『そのことで胸がいっぱいで何もてにつかない~省略~こんなことを話せるのはきみだけだ聖…』と言う。聖は『今一番なにをなさりたいのですか?』と問うと、真澄は『ほんとうは…今すぐにでもとんでいきたい。とんでいって会いたい…!』『会えばバカなことをしてしまいそうな気がする…』『婚約者のいる男がとてもやらんようなことを…だ』と正直に告白する。 聖→『おやりなさいませ 真澄さま』『ふつうの男と同じように照れながら胸をどきどきさせて そして相手の顔色をうかがいながら 平凡なきまりきった文句を告げるだけでいいのですよ』『そしてなにもかもうちあけるのです』 真澄→『なにもかも…?おれがあの子に紫のバラを贈りつづけていたこともか…!』真っ赤照れて叫ぶ。 聖→『真澄さま この件はわたくしにおまかせ願えませんか?』真澄の反論をよそに、聖は車で別荘を去る。 車を運転しながら聖脳内―真澄さま…あなたのあんな気弱なとり乱した姿をぼくははじめてみました~略~ぼくは あなたの幸せな笑顔がみられればいい…知っていましたか?それだけでぼくが幸せな気持ちになれるってことを…そう…少年の日にはじめてあなたの笑顔をみたときから… 別荘に残された真澄―おれにうちあけろというのか…!?あの子に紫のバラの人はおれだ…と…。 暑い夏がやってきたのにクーラーの効きがイマイチ…と思っていたら、フィルターを洗った途端に復活。今度は効き過ぎで寒い…。 【8月20日発売 18号につづく】 (扉:コミックス(1)~(37)巻 大好評発売中) 319 回 1991(平成3) 18 号 24頁 第12章 紅天女 ---------- 困難に立ち向かう その姿は美しい… 劇団オンディーヌ青年部スタジオ/失明の危険を隠したまま、亜弓が特訓から稽古場に戻ってくる。事情を知らない周囲の湧き帰る様子をよそに洗面所で薬を飲み、紅天女がわからない、マヤを思い浮かべてまたあの子に負けると涙する亜弓。 場面変わってマヤの稽古場/聖から呼び出しの電話を受け近くのファミレスで会う。マヤの紫のバラの人への想いを聞いて、聖が『わかりました あなたを紫のバラの人におひきあわせしましょう』『2日後時間がとれますか』とマヤの予定を確認して約束する。 別荘近くの海岸で、真澄は聖からの電話連絡を思い出す―『2日後の夕方ホテル・マリーンで そこで正式にあなたを紫のバラの人として紹介します』 マク○ナルドのチキン・タツタはけっこうイケます。でもやっぱり、スタッフの作ってくれる肉じゃがの魅力には勝てないわね(ハート印) (○の伏字は原文のまま) 【9月5日発売 19号につづく】 (扉:コミックス(1)~(37)巻 大好評発売中) 320 回 1991(平成3) 19 号 24頁 第12章 紅天女 ---------- 待ち続けていた日が もう すぐそこに…!! 紫織さんが狂言自殺して、急遽伊豆→東京へ戻りかける途中で、交通事故に遭う真澄。 この原稿を描いている間に、ソ連のクーデターが始まり、そして終わってしまいました…。ちょっとだけ浦島太郎の気分です(ハート印) 【つづく】 …だけ… 326 回 1992(平成4) 1 号 25頁 第12章 紅天女 ---------- 愛されて連載16周年 語り継がれ 受け継がれゆく 熱き魂の系譜… マヤは母・春の墓参り。東京湾クルーズで居合わせた他の客に撮影して貰った真澄とのツーショット写真が届いたのを見ながら、脳内で春に対して謝罪する―ごめんね母さん あたし速水さんが好き… 心の底から誰よりも… ごめんね母さんの仇なのに…(略)速水さんを愛してる… あの人がふりむいてくれなくてもきっと一生…― そして墓参りの後、その足で交通事故でまだ入院中の真澄のもとへ見舞いに向かうマヤ。しかし同日その病室での真澄と水城秘書の会話を偶然聞いた紫織が、真澄がマヤの母の仇である事を知る。 マヤが船での写真を差し込んだ花束を手に病院に到着すると、マヤの姿に気付いた紫織がロビーで病室に行くのを阻止するため、マヤにわざと酷い言葉を言い放つ。 紫織→「わざわざご苦労さま」「一般の方のお見舞いはお断りしていますのよ」「速水から聞いていますのよ お母さまのこと… きっととても速水を憎んでいらっしゃるでしょうねえ?」 マヤ→「いえ…!そんな…もう速水さんのこと 恨んでなんかいません」 紫織→「いいんですのよ 隠さなくても あなたにとって速水はお母さまの仇も同然ですものね」「でも『紅天女』の試演では速水はなんの力にもなれませんのよ 審査は公正なものですし…」「よくいますのよ 大作の企画が持ち上がると実力者のもとへ訪ねてくる役者が…」 マヤは真っ青になって、紫織に持ってきた花束を押し付けて病院を後にする、心の中で―ただ速水さんの元気な顔を見たかっただけなのに…!―と思いながら。 紫織は花束にあった写真と添えてあった手紙を勝手に読み、二人の間にある見えない絆に更に驚愕し、手紙を握り潰すが写真だけをバラバラに破り、他の大勢の見舞い客から届いた手紙や書類にまぜて、あえて真澄の目につくように画策する。そして紫織は真澄に対して全くの嘘八百を並べたてる。 紫織→「なんでも『紅天女』の本公演が大都に決まったとかいう噂を聞いて…きっとあなたの仕業に違いないと(略)『紅天女』の上演権をあなたが騙しとろうとしていると…」「(マヤが)言っていましたわ あなたは自分から大事なものをみんな奪っていく」「あなたのことは一生許さない」 真澄→「そうか… そういっていたのか あの子は…」 病室でパジャマにガウン姿で椅子に座っていた真澄の背後には、真澄の心中を表すかのような吹雪・ブリザードを思い起こす絵。真澄の顔アップは蒼ざめた白目。 紫織が病室から消えた後の真澄の脳内(暴漢に襲われ意識朦朧としている時にされたマヤからの愛の告白を思い浮かべながら―あれはきっと夢だ… これが現実だ… あの子の足長おじさんは永久に主人公の前にあらわれることはない… 小説と違うところは それが主人公にとって 幸せなことだ…―と自己完結してしまう。 夏に遊びに行った北海道・遠軽町から、おいしいホタテが届きました(ハート印) でもいつのまにかスタッフが半分以上食べちゃったの…。 【12月20日発売 2号につづく】 327 回 1992(平成4) 2 号 24頁 第12章 紅天女 ---------- ひかれあう心 すれちがう運命[さだめ]… 黒沼班稽古場/マヤに紫のバラの花束と包装紙に包まれた物体が届き、添えられたカードには『最後の紫のバラをあなたに…』。そして開封した物体は、マヤが紫の人に贈った舞台写真のアルバム。『女優としてのあなたに失望しました もう2度とあなたに会うことはないでしょう』との手紙が…! 全身をガクガクと震わせ驚愕するマヤ―どうして今になって… 見限られたんだ あたし…!今までどんな事があても変わらず ずっと見守り続けてくれていたのに…!切れてしまった…!紫のバラでつながっていた 速水さんとの絆が…! マヤはショックのあまり稽古に身が入らず、黒沼先生に稽古中断させられる。 しかし桜小路がマヤに休憩後稽古しようと提案し、2人だけで稽古し始める…が、心ここにあらずのマヤに次第に苛立った桜小路が「阿古夜として演じながら 君はいつだって僕をみちゃいない 昔からずっと君が好きだった(略)君の阿古夜としてのセリフが本物になるように 僕に恋してほしい…!せめて…舞台の間だけでも…!」 グイっと強引にマヤの身体を抱き寄せ、キスをする桜小路(見開き2ページのアップ描写あり)。 キスした直後、稽古場を離れる桜小路の背中を見ながら蒼ざめたマヤの横顔 ―次回に続く。 ―掲載なし― 【1月8日発売 3号につづく】 ≪≪≪≪≪ 休 載 ≫≫≫≫≫ 333 回 1994(平成6) 13 号 50頁 第13章 命 ---------- 新章スタート!! 演劇にかけた情熱が 新たな奇跡を巻きおこす!! ★大スケール50P/カラー扉絵見開き2Pで連載再開。★ 黒沼班の「紅天女」試演の稽古からStart。梅の木の精として登場する場がうまく演じられないマヤ。またマヤに限らず他の共演者も気負いばかりが先走りイマイチ…黒沼はファミレス・公園・新宿の東京都庁に場を移し、演技してみろと指示する。 場面変わって大都芸能/社員達が最近の速水社長の様子が変だ、前よりおっかないカンジ!と噂する。そしてその職場を紫織が訪れる。 とある総合病院の病室(個室)/目に包帯を巻いて絶望の淵にいる亜弓が、運ばれてきた食事に手をつけず、ばあやさんに『食べたくないわ~ほしくないの』と断る。 お休みしている間もお便り等いただきありがとうございました!!今号より新章スタートしますので、応援よろしくお願いします(ハート印) 【つづく】 …だけ… 334 回 1994(平成6) 14 号 29頁 第13章 命 ---------- 街に命があったなら 今の私に 何を 語りかけてくるだろうか――― 新宿・東京都庁の展望台や噴水にて、黒沼班の稽古が続く。稽古場よりもリアリティをもって表現でき、黒沼の助言によりマヤも紅天女の世界観を実感する。 新章スタートのプレゼントにたくさんのご応募ありがとうございます。当選者の方は16号で発表いたしますので、お楽しみにっ(ハート印) 【7月5日発売 15号につづく】 346 回 1995(平成7) 5 号 21頁 + ガラカメ 通信 第13章 命 ---------- お互いの 想いはひとつ…! 兵庫県南部地震で被害にあわれた方々に心からお見舞い申し上げます。チャリティなどで多少ともお力になれたらと思っています。 【つづく】 …だけ… 347 回 1995(平成7) 6 号 19頁 + 粗筋 + 挨拶 第13章 命 ---------- 阿古夜の仮面が かぶれない…!! 申し訳ありませんが、単行本の加筆修正のためお休みをいただくことになりました。より楽しい作品になるようがんばりますっ!! 単行本加筆修正のため、次号より「ガラスの仮面」を休載させていただきます。詳しい情報は次のページをご覧ください!! 【つづく】 ≪≪≪≪≪ 休 載 ≫≫≫≫≫ 348 回 1997(平成9) 15 号 31頁 第13章 命 ---------- 一人の平凡な少女の 演劇にかけた情熱が 奇跡を起こす――! 「ガラスの仮面」のTVドラマの収録風景を見に行ってきました 思っていた以上に熱気があって出来あがりが今から楽しみです!! 【つづく】 …だけ… 349 回 1997(平成9) 16 号 26頁 第13章 命 ---------- 真澄の言葉に マヤ…そして亜弓は…!? 7月22日にガラスの仮面のTV化の様子などを収録した「ガラスの仮面パーフェクトブック」が発売されますので見て下さいね(ハート印) 【花とゆめ18号(8月20日発売)につづく】 ≪≪≪≪≪ 休 載 ≫≫≫≫≫ 350 回 1997(平成9) 18 号 21頁 第13章 命 ---------- それぞれの決意を胸に 試演の日が近づく――!! 仕事場に物があふれて手ぜまになったので、引越ししようと思い物件をさがしはじめたのですが、仲々見つかりません。困った…。 (漢字原文のまま) 【花とゆめ20号(9月20日発売)につづく】 ≪≪≪≪≪ 休 載 ≫≫≫≫≫ 351 回 1997(平成9) 20 号 29頁 第13章 命 ---------- 闇の中であるからこそ わずかな光でもはっきりと見える… 目標の定まった今… もう何も迷うことはない――!! 大変申し訳ありませんがHCの描き下ろしの為お休みを頂くことになりました。一日も早く41巻が完成するようにがんばります。 HC[コミックス]41巻描き下ろしのため、しばらくの間「ガラスの仮面」は休載させて頂きます。HCの発売及び連載再開をお楽しみに!! 【つづく】 ――― コミックス化していないページで出てきた、脇役の名前や設定など ――― 274 回 *全日本演劇協会の理事長・御岳[みたけ] 278 回 *旧松倉財閥の会長・松倉影清[まつくら かげきよ] … 真澄と紫織の仲人役を引き受けた人物。 鷹宮紫織のセリフでは『松倉のおじさま』『きっとおじいさまが頼んで~』としか出ないので、正確には親類ではない可能性もあり。真澄の心の中では 経済界の大物 と考えられている。 290 回 *TV番組のサスペンスドラマでの主演女優・関口みどり … 亜弓と同世代。過去にオーディション等で亜弓に負け続けてきたと推測される。 みどりの愚痴『彼女にはなんども苦汁を飲まされてるわ』『子供時代から映画にTVドラマの主役 みんなもう少しというところで彼女に奪われたわ だって勝てっこないでしょ 姫川歌子の娘よ』『私はしがないテレビ女優』 291 回 *全日本演劇協会「紅天女」上演委員会 という組織が存在するらしい。 ※※文章をまとめるのが得意な方、募集中です※※
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ダイナマイツ作品リスト 前ページダイナマイツ/漫画家索引/か行/け/毛野楊太郎 『イケないコとして』 販売巻数:1 2006/07/14発売恋人同士の夕貴と佳隆。お互いにカラダを求め合い、ごく普通の恋人同士と同じようにセックスをするのだけど、二人には大きな悩みがあった。それは、夕貴が佳隆とのセックスではイクことができないこと。佳隆は決して早いというわけではないし、夕貴にしてもオナニーではイケるし、下着の上から少し触るだけでイッちゃうから不感症どころか、感じすぎるくらい敏感なはずだが…。二人の本当の愛で、夕貴は佳隆とのセックスでイクことができるようになるのだろうか? 『アウェイクン』 販売巻数:1 2005/12/22発売突然窓から現れた美少女・白鷺亜弓に「お迎えに参りました」と言われる根賀久吉。実は、彼は古代から伝わる勇者だったのだ。亜弓は「古くから悪霊が復活するので一緒に退治しよう」と根賀を誘う。しかし、ごく普通の男子高校生である根賀は、悪霊退治より何でもいうこと聞くという亜弓をとりあえず脱がして処女を奪っちゃう! しかも一緒に悪霊退治をするどころか、毎日毎日亜弓とエッチなことばかり。しかもそのエッチは日々激しくなる一方で…。 『亜弓ちゃんといろいろ』 販売巻数:1 2005/11/18発売亜弓ちゃんは精力絶倫な勇者にお使えする従者。勇者様のために亜弓ちゃんは日々尽くしているのですが、一人の女性が相手ではどうも飽きてしまうようです。そこで、いつもいつも創意工夫をして、飽きられないための努力を惜しみません。メイドさんになったり、ちょっと仕掛けをしてバージンのふりをしてみたり。そんなけなげでかわいい亜弓ちゃんを存分に楽しめます。 ▲このページのTOPへ 毎週5作品限定 eBookポイント5倍キャンペーン 実施中!
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SS第09話「早春の風景」 春の兆しがようやく感じられる季節。三年生はもう学校へ出て来る必要はないのだが、図書館の隅の座席に桜園幾代が座っていた。手許に本が開かれてはいるが、視線は外のグラウンドの方へ向けられている。その視線の先には、まひるたちチアリーディング部が基礎練習に励んでいる。 「あれ、幾代。学校来てたんだ?」 馴染みの深い声が聞こえ、ぼんやりとその声の方へ目をやる。彼女の視線の先には、親友の鶴野亜弓が立っていた。 「んー? 亜弓ちゃんかー」 気のない返事。別に深い意味がある訳ではない。チア部で踊っている時の幾代は、何かが乗り移ってるんじゃないかと噂される程テンションが高いが、ふだんはこんな風にぼんやりとしているのが普通なのだ。 「あ、やっぱり気になるのね。後輩たちが」 彼女がさっきまで見ていたであろう視線の先を見て亜弓が微笑む。彼女も暇にまかせて弓道場をのぞいて来たばかりなのだ。後輩たちは久しぶりの訪問を歓迎して喜んでくれたのだが、練習風景を見ているうちに自分が胴着でないことやいつも見慣れていた位置に自分の名札がないことなどが少しずつ違和感になって、用があると言って道場から結局逃げ出してしまった。 三年生も終盤になって引き継ぎをしてバトンを後輩に手渡した。その後は、高等部への進級試験とかバタバタして感じることは無かった。特に亜弓は成績がギリギリだったということもあってかなり苦労していた。何とか無事に高等部へ進学が決まりホッとしてみると、今度はクラブ活動が懐かしくなる。その思い出に浸りたくて学校に来てみたものの逆に自分の居場所の無さを痛感するに終わってしまった。 「幾代は、後輩に声とか掛けてあげた?」 「んーん」 幾代がゆっくりと首を振る。 「そっか」 亜弓が幾代の隣に座る。そうしてしばらく黙ったままチア部の練習を二人で眺めていた。試験の心配がない幾代は、かなりギリギリまで部活動していただけあって、却ってチア部から離れ難かったろうと亜弓には想像できた。 「もうすっかりあの子たちの部活動なのよね。私の居場所はないし…全部教えられることは教えたし」 不意に幾代が口を開く。やっぱり自分と同じことを考えていたのか、と亜弓は思いちょっと嬉しく感じる。幾代は部活でスイッチが切り替わるタイプだから、なおのこと部活動に参加できないという事実が辛いのだろう。だから、こうして眺めているだけなのだ。 「高等部でもチアやるの? 高等部のチアは、全国行けるくらいのレベルって聞くけど」 亜弓の質問に首を傾げる幾代。しばらく考えた後で口を開く。 「たぶん……一応入部するように先輩に誘われたし」 「凄いじゃない。そっか続けるんだ」 「亜弓も弓道続けるんでしょ?」 「うん。やっぱり誘われた」 躊躇なく返事をする。部活動をしていない今でも毎日の基礎練習は欠かさないで続けている。 「結構、スポーツ系の部活って持ち上がりでやってるよね」 ポツリと漏らした亜弓の言葉に、何故か笑いが込み上げてきて、二人で笑う。司書の先生にせき払いされ、あわてて口を押さえる。が、笑いは続いていて口を押さえたままクスクスと笑っている。 「三年間、私たち頑張ったよね」 幾代の言葉に亜弓が同意する。 「うん、私たち頑張った。先輩のしごきにも耐えたし、後輩も一生懸命指導したし」 二人とも三年間の部活動を思い出していた。入ったばかりで部活動に付いていくのが精一杯だった一年生の時代。大会にも参加できるようになり、中堅として一年生の指導も行なうようになった二年生の時代。そして部長になり、部全体を引っ張ることに一生懸命だった三年生の時代。合宿をしたり、大会で賞を取ったりと、それぞれ思い返すと感慨深い。 「でも、また一年生になってしごかれるのね」 亜弓がちょっとうんざりした顔になる。 「それは仕方ないよ。亜弓ちゃん、集中力ないし」 幾代が顔に笑みを浮かべている。また先輩たちに「集中力がない!」と怒鳴られるのを想像している顔だ。亜弓は、まずい記憶を思い出させたなと苦笑する。『集中力が無くたってちゃんと的に当るんだから、いいじゃないよねえ?』と何度幾代を相手に愚痴ったか数えきれない程だ。 「あんただって、勢いが良過ぎて顔面から落ちてたとか忘れて無いよ」 亜弓がちょっとジャブをかます。今でこそ確実に技をこなす幾代だが、一年生の頃は元気が良過ぎて頭から突っ込んだり、ポンポンを飛ばしすぎたりといろいろと失敗をしている。そうして先輩に怒られては、あとで亜弓の前で泣いたりしていたのだ。部活動の時は、気にしていないように元気に振る舞っている幾代だが、練習後はスイッチが切れたようにメソメソするので、亜弓は彼女を慰めるのが大変だった。 「うー、亜弓ちゃんのいぢわる」 幾代がわざと泣きそうな顔を作る。そのおでこを指でチョンと突く。 「そんな顔しないの。私たちはまた一年生になるけど、三年間の努力がなくなっちゃうんじゃないんだし」 「うん」 幾代が笑顔でうなずく。その後で二人とも顔を見合わせて笑いそうになってあわてて口を塞いだ。 「幾代は、まだ図書館にいるの?」 「ううん、もう帰ろうかなって」 幾代が開いていた本を閉じて、本棚に戻すために席を立つ。亜弓はちょっと伸びをすると鞄を二人分取り、一つを幾代に手渡す。そして、窓の外に目をやる。 「ねえ、後輩たちに会って行きなよ。高等部になっても会えるけど、やっぱりその時はちょっと違うと思うんだ」 亜弓の言葉に幾代はちょっと考えてからうなずく。確かに時分の居場所は無くなったかも知れないけれど、それが会わないでいる理由ではないと感じたからだ。 二人は図書館を出て、グラウンドへと向かう。到着した頃には、生理体操を行なってる最中だった。 「あ、桜園先輩だ」 まっ先にまひるが気付いて声を上げた。その声に美香や則子たちが一斉に振り返る。 「桜園先輩、お久しぶりです」 「今日はどうしたんですか? 学校に何か用だったですか?」 後輩たちに囲まれる幾代。そんな彼女の様子を嬉しそうに亜弓が見ている。最初は戸惑っていたようだが、何かスイッチが入ったようで急に元気になる。 「皆、ちゃんと練習やってる。温かくなってきたからって油断しないで、ちゃんと準備運動やるのよ」 「分かってますって」 「返事は、はいでしょ!」 「「「はい!」」」 2年生も1年生もちょっと前までの感覚が蘇っていきいきとしている。 「あなたたちが新1年生の手本にならなくっちゃならないんだからね。特にまひる、あなたはクラブ勧誘会で抜けた3年生の分は確実に集めるのよ」 「はい」 まひるが勢い良く返事して、周囲が笑う。 「あ、もうこれは引き継ぎの時に散々言ったわね」 思わず幾代が苦笑いする。ちょっと熱くなりすぎてしまったようだ。そう思ったとたんに心の中でスイッチがパチンと音を立ててオフになるのを感じる。 「じゃあ、私たち帰るね」 もっとこの場所に居たい……。思いは募るが、この場所は自分の居る場所では無い。そんな思いが交錯する。 「じゃあね、さようなら」 片手を上げてあいさつすると、くるりと背を向ける。そのまま幾代と亜弓が立ち去ろうとした時だった。 「「「フレー、フレー、桜園先輩」」」 まひるたちの声が突然響く。驚いて振り返ると、衣装こそジャージのままだが手にはポンポンを持って全員が定位置に付いている。 「先輩、卒業式の応援の最終確認お願いします」 まひるがまん中で大きな声を出して一礼した。それを合図に全員が一礼して、演技がはじまる。 「「「フレー、フレー、桜園先輩」」」 本来なら3年生に向ける台詞の部分を桜園先輩に置き換えて、まひるたちが演技する。そして、フィニッシュする。 「どうでした?」 再び一礼した後で、まひるが訪ねる。幾代は、頭上で大きな丸を作って見せる。それを見て、チア部の全員が抱き合うようにしてうれしがっている。 「「「フレー、フレー、鶴野先輩!」」」 別の方向から大きな声が聞こえた。全員がその方向へ目をやると胴着を着たままの弓道部員たちがグラウンドの向こうで、大きく叫んでる。彼らの指揮を取ってるのは、かぐやだ。全員が両手を高く上げて手を振っている。 「先輩、また遊びに来てくださいよー!」 「待ってますよー」 口々にいろんな事を叫んでいる。 「また来るわねー」 思わず手を振りながら、弓道部員たちに向かって叫んでいた。 そうして二人とも後輩との絆を胸に、家路についた。家に帰った後も夜電話で今日の出来事を話し合う二人だった。 卒業式まであとわずか……そんなある日のできごと。 終劇(ジャーンジャーン)
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ガラスの仮面 劇中劇ガイド ※このガイドにおける「ガラスの仮面」の略称「ガラかめ」表記は、「月刊ガラスの仮面」で散見される、綴じ込み付録やガラスの仮面新聞の表記に添うものとします。 <劇中劇年表> ★出典:月刊ガラかめ第14号(左側の番号は、掲載順です。) ―第1章 千の仮面を持つ少女― 01「国一番の花嫁」 ―第2章 炎の階段― 02「若草物語」 ―第3章 風の中を行く― 03「たけくらべ」 ―第4章 春の嵐― 04「運命」 05「灰の城」 06「ジーナと5つの青いつぼ」 ―第5章 あした草― 07「白い青春譜」 08「古城の愛」 09「王子とこじき」 10「おんな河」 ―第6章 舞台あらし― 11「嵐ヶ丘」 12「石の微笑」 13「夢宴桜(むえんざくら)」 ―第7章 炎のエチュード― 14「奇跡の人」 ―第8章 華やかな迷路― 15「天の輝き」 16「白いジャングル」 17「シャングリラ」 18「黄金の実」 19「カーミラの肖像」 20「夜叉姫物語(やしゃひめものがたり)」 ―第9章 100万の虹― 21「女海賊ビアンカ」」 22「通り雨」 23「ジュリエット」 24「わが作品No.707 愛しのオランピア」 25「真夏の夜の夢」 ―第10章 冬の星座― 26「ふたりの王女」 ―第11章 紫の影― 27「忘れられた荒野」 ―第12章 紅天女― 28「梅の谷版 紅天女」 ―第13章 ふたりの阿古夜― 29「マヤと亜弓の 紅天女」 ※この合計29の演目は、2002年に発売された「月刊ガラスの仮面」第14号の 綴じ込み付録(カラー)から抜粋した資料です。 実際には、タイトルだけやオーディション中の寸劇他、 もう少し劇中劇と呼べそうな演目があります。 <劇中劇ガイド詳細> ※決めゼリフは、前述「劇中劇年表」より抜粋。 ※原作ありの作品や創作に影響を与えた事象については、「月刊ガラスの仮面」で公表された分だけではなく、出版物やネット検索等でわかる範囲の事柄も付け加えています。 映画 『伊豆の踊り子』 ※原作:1926年、川端康成の短編小説。映画化・ドラマ化・アニメ化済み。 主演:桜田 @南北映画館 映画 『雪の祭』 ※おそらく??美内すずえオリジナル作品 主演:姫川歌子 舞台 『椿姫』 ※原作:1848年、仏・劇作家のアレクサンドル・デュマ・フィス(小デュマ)(Alexandre Dumas fils)が実際の体験を基にして書いた長編小説・戯曲。 配役…椿姫役:姫川歌子、・アルフレッド役:黒木義郎 マヤが生まれて初めて生で鑑賞した芝居@東京大都劇場。 正月2日、劇場でマヤは初めて真澄に出会い、亜弓を客席で見かける。 学芸会 『国一番の花嫁』 ※おそらく??美内すずえオリジナル作品 マヤ:国一番のブスでおばかさん笑われ者の女・ビビ役 決めゼリフ 「おらもう…死んじまいてェだ」 マヤが通う横浜市内の青葉中学校での3月1日第27回創立記念祭(学校祭)のクラスの出し物 その他の配役…ヒロイン,マリアンヌ役:瀬川由美子、国王役:松永正、王子役:中村一也、死刑執行人:和田慎二、王妃役:今井薫 ※和田慎二と今井薫は、実在の漫画家で別マ時代からの美内の友人。当時はこうした作中での遊びが随所にあった。 舞台 『白ばら夫人』 ※おそらく??美内すずえオリジナル作品 姫川歌子・亜弓、母娘共演。 舞台 『若草物語』 ※原作:1868年、ルイーザ・メイ・オルコット(Louisa May Alcott)によって書かれた自伝的小説。何度も映画・アニメ等メディア化済み。 マヤ:主要キャスト,マーチ家四姉妹の三女・ベス(=エリザベス)役 決めゼリフ 「わァ…らべェはみたり…野中のばァら…」 ガラかめ本編では、 劇団つきかげの劇団創立第1回公演@アート劇場。 その他の配役…長女メグ(=マーガレット)役:沢渡美奈、次女ジョー(=ジョゼフィーン)役:青木麗、四女エイミー役:新川由実、メグの友人サリー役:水無月さやか 舞台 『たけくらべ』 ※原作:1895-1896年、明治時代の女流小説家・樋口一葉の短編小説。何度も映画化・TVドラマ化済み。 マヤ・亜弓 2人とも:ヒロイン,大黒屋花魁の妹・美登利役 決めゼリフ 「なぜいつもそうつれない。わたしにだけ…」 全日本演劇連盟主催、全日本演劇コンクール東京地区予選・第1位。 劇団オンディーヌと劇団つきかげの演目が被った。 [つきかげ] その他の配役…竜華寺・信如役:森川アキラ [オンディーヌ] その他の配役…竜華寺・信如役:桜小路優 舞台 『運命』 ※おそらく??美内すずえオリジナル作品 紅一点・二の宮恵子(お恵):暴走族,伯爵夫人他・一人三役 決めゼリフ 「ブルン、ブルン、バルルル」 劇団一角獣の芝居。全日本演劇コンクール本選・第2位。 舞台 『灰の城』 ※おそらく??美内すずえオリジナル作品 亜弓:ヒロイン,没落した高波家の姫君・美弥役 決めゼリフ 「ここはおまえごときが来るところではない。さがれ。」 劇団オンディーヌの芝居。全日本演劇コンクール第1位。 舞台 『ジーナと5つの青いつぼ』 ※おそらく??美内すずえオリジナル作品 マヤ:ヒロイン,ジーナ役 決めゼリフ 「誰!?誰かいるの!?」 劇団つきかげの芝居。全日本演劇コンクールの一般投票・第1位。本選は失格。 その他の配役…騎士トーマス役:小崎一郎 映画 『白い青春譜』 ※おそらく??美内すずえオリジナル作品 マヤ:通行人,左足マヒの入院患者役[役名なし] 決めゼリフ 「はい、おとしもの」 アイドル歌手・田淵エミ、初の主演映画 慰問劇 『美女と野獣』 ※原作:フランスの民話。最も有名な版:ジャンヌマリー・ルプランス・ド・ボーモン(ボーモン夫人)作版。映画化・ミュージカル化済み。 亜弓:3枚目,野獣の手下役 劇団オンディーヌ研究生による慰問劇@養護施設 学芸会 『古城の愛』 ※おそらく??美内すずえオリジナル作品 マヤ:上演当日急病になった中村さんの代役・女王役 決めゼリフ 「無礼者!足をひけい!」 マヤ、横浜から東京へ転校後/星城学園文化部発表会の演劇部の芝居。 舞台 『王子とこじき』 ★主な出典:月刊ガラかめ第3号 ※原作:1881年、米国の作家・マーク・トウェイン(Mark Twain)が発表した、児童文学作品。16世紀イングランドが舞台、実在の若き国王エドワード6世を主人公とした冒険譚。 亜弓:エドワード王子とこじき少年トム・一人二役 決めゼリフ 「右や左のだんなさまァー!」 フジナガ製菓提供、夏休み子供のための名作舞台劇「王子とこじき」、8月3日~8月10日公演。 ガラかめ本編では、亜弓が美少女女優から実力派女優へと脱却するステップとして描かれた。役柄の為に亜弓は劇団の化粧室で自ら長い髪を切り、一人二役を見事に演じ分ける。 舞台 『おんな河』 ★主な出典:月刊ガラかめ第3号 ※美内すずえオリジナル作品 マヤ:端役,子守り少女・たず役 決めゼリフ 「ほんに子守りも楽じゃねえ」 月影の現役時代のライバル、名女優・原田菊子率いる栄進座の舞台(商業演劇)。 芝居の端役でいいからアルバイトのように稼ごうとしていたマヤが菊子に実力を認められ採用された。 菊子は主役すら霞んでしまうマヤの役者としての強烈な個性を見抜き、その後は使わないと月影に宣言するエピ。 また菊子はマヤの演ずる姿を舞台そでで見ながら、周囲にいた関係者にマヤを「舞台あらし」と異名を名づけるのだった。 舞台 『嵐ヶ丘』 ★主な出典:月刊ガラかめ第3号 ※原作:1847年、英国の小説家・エミリー・ブロンテ(Emily Jane Brontë)の長編小説。英国文学の名作として名高く、世界中で7回も映画化済み(2001年現在)。 ◆1939年/監督:ウィリアム・ウイラー/出演:ローレンス・オリヴィエ ◆1970年/監督:ロバート・フューエスト/出演:ティモシー・ダルトン ◆1992年/監督:ピーター・コズミンスキー/出演:ジュリエット・ビノッシュ ◆1988年/監督:吉田喜重/出演:松田優作 …etc. マヤ:ヒロイン,キャサリン・アーンショー役の少女時代 決めゼリフ 「ヒースクリフ、あたしはあんたよ」 ガラかめ本編では、マヤがオーディションで役を勝ち取る。@東洋劇場 マヤの激しいキャサリンの演技に相手役・ヒースクリフ少年時代を演じた真島良は、本気でマヤに惚れて舞台が終わった後もつきあって欲しいと申し込む程だった。 しかしこの舞台においても、大人役のキャサリンの女優との演技の違いに大きなギャップが生じ、舞台全体としては失敗に終わってしまう。 その他の配役…(大人)キャサリン役:夏 江梨子、(大人)ヒースクリフ役:加川英明 地下劇場 『石の微笑』 ★主な出典:月刊ガラかめ第3号 ※美内すずえオリジナル作品 マヤ:人形役(エリザベス) 決めゼリフ …人形なので、セリフ一切なし。 劇団つきかげ+一角獣の芝居@改造した地下劇場。 物体としての動きの特訓で、有名作品「巨人の星」の「大リーグボール養成ギプス」のように、マヤは全身に割った物干し竿をまきつけられてしまう。 スポ根漫画とファンから評される所以のエピの一つ。 またこの舞台が終わる頃には、マヤは周囲の役者達の演技に自分の演技を合わせる事の大切さを学ぶ。 その他の配役…ヒロイン,未亡人フレデリカ役:沢渡美奈、伯爵夫人イザベラ役:春日泰子、詐欺師ピオ役/美女ビクトリア役(二役):青木麗、令嬢マリサ/女中ハンナ/老女(三役):水無月さやか、イザベラの旦那ジョージ役:細川悟、弁護士プレビュー役:田部はじめ、ギリンソン役:堀田太一[一角獣団長]、マーゴ役:二の宮恵子。 演出:月影千草 舞台 『夢宴桜』 ★主な出典:月刊ガラかめ第3号 ※美内すずえオリジナル作品 亜弓:[華族]海堂寺男爵の孫娘,令嬢・月代役(↓千絵とは同じ年の従姉妹設定) マヤ:海堂寺男爵五男[放蕩息子]行比呂と深川芸者の娘・千絵役 マヤ決めゼリフ 「こんな家、出て行くわ!」 マヤがケガをした役者の代役で臨時出演し、亜弓と初共演した舞台@大都プラザ劇場。 マヤと亜弓のアドリブによる応酬は、「石の微笑」で他の役者に合わせる演技を学んだ後だったからこそ、達成できた芝居となっている。 舞台 『奇跡の人』 ★主な出典:月刊ガラかめ第4号 ※原作:実話(アン・サリヴァンの記録)を元に書かれた、ウィリアム・ギブソン(William Gibson)の戯曲。1959年に初演。その後も世界中で何度も映画化・舞台化されている。 マヤ・亜弓 2人とも:三重苦の少女,ヘレン・ケラー役 決めゼリフ 「ウォーワー(ウォーター)!」 ガラかめ本編では、大都芸能の新しい劇場「大都タウン劇場」のこけら落としとして企画された芝居で、三重苦のヘレン役オーディションを開催。 5人の才能ある少女としてマヤ・亜弓・金谷英美・白鳥令奈・早川あきこが参加するが、 最終審査に残った2人・マヤと亜弓がダブルキャストに抜擢される。 奇跡の人当人で家庭教師アニー・サリバン役には、亜弓の実母である大女優・姫川歌子が共演。 マヤとの初日カーテンコールにおいて、歌子は舞台上でマヤの頬にキスをし、マスコミからも脚光を浴びるが亜弓の心は沈んでいく。 場外鯛焼きバトル その他の配役…ケラー役:神野克彦、ケート役:松山道江 演出:小野寺一 ドラマ 『天の輝き』 ★主な出典:月刊ガラかめ第5号 ※美内すずえオリジナル作品 マヤ:伯爵令嬢・田沼沙都子役 決めゼリフ 「田沼虎次郎が娘、沙都子にございます」 MBAテレビの大河TVドラマシリーズの一作(毎週日曜・20時台放映)。 アカデミー芸術祭で最優秀賞を受賞した役者は、自動的にMBAテレビの大河ドラマに出演が決まるシステム。 その他の配役…主人公,一本松新: 、木村平四郎役:川村鉄、おりん役:姫川歌子、田沼虎次郎役:前田洋一、田沼満役:川原悟郎、水品彩子役:斉藤陽子、小笠原東洋役:中村草太、三階八郎右衛門役:春川夏、増村名吉役:戸塚守章、岩本武史役:里美茂。 美内コメント…〔この作品はもともと連載用に取ってあったネタで、ストーリーや人物設定などかなりつくり込んでありました。描きながら、いっそ劇中劇をやめてこのまま新連載にしてしまおうかと思いました。苦心したのは、マヤが芸能界入りしていじめを受けるあたりです。〕 映画 『白いジャングル』 ★主な出典:月刊ガラかめ第5号 ※美内すずえオリジナル作品 マヤ:行方不明の父を探す・藤村未央役 決めゼリフ 「ここよ、白い魔境だわ」 角田映画の夏休み全国ロードショーの超娯楽大作として制作されている。 その他の配役…木村平四郎役:川村鉄、藤村隊長・未央の父役:早瀬丈、白い魔境の女神・サリア役:広川令奈 ドラマ 『虹の記憶』 ★主な出典:月刊ガラかめ第5号/年表記載なし ※美内すずえオリジナル作品 亜弓:ヒロイン,記憶喪失の少女・聖子役 帝都TVの連続ドラマ(毎週日曜・21時台放映)。 TVドラマを拒否し続けていた亜弓の初主演作で、サスペンス・ロマン。 舞台 『朱の彼方』 ★劇中劇ガイド・年表共に記載なし ※おそらく??美内すずえオリジナル作品 亜弓:ヒロイン,大金持ちの令嬢・アーニャ役 日帝劇場 その他の配役…アーニャのおじ・アルバート役:田口剣 地下劇場 『灰色ドリーミング』 ★劇中劇ガイド・年表共に記載なし ※おそらく??美内すずえオリジナル作品 劇団つきかげの芝居。 配役…貧しい画学生役:青木麗 舞台 『シャングリラ』 ★劇中劇ガイドに記載なし ※美内すずえオリジナル作品 マヤ:ヒロイン,不老不死の巫女・リーラ役/実は120歳の設定 決めゼリフ …特になし 乙部のりえが罠にかけてマヤを失脚させ、自分がまんまとヒロインの代役でデビューする。 舞台 『黄金の実』 ★主な出典:月刊ガラかめ第6号 ※美内すずえオリジナル作品 マヤ:リンゴ園の主ジョーゼフの孫娘・マージ役 決めゼリフ 「じいちゃん。ほれ!リンゴ」 舞台 『カーミラの肖像』 ★主な出典:月刊ガラかめ第6号 ※美内すずえオリジナル作品、とガイドで紹介 ※厳密には、1872年にアイルランド人作家ジョゼフ・シェリダン・レ・ファニュ(Joseph Sheridan Le Fanu)が著した英国怪奇小説「吸血鬼カーミラ」を下敷きにした話。 ※月刊がらかめ第6号のインタビュー:美内は「カーミラは、随分昔に読んだ小説に出てきたキャラクター」であると語っている。 亜弓:女吸血鬼・カーミラ役 決めゼリフ 「私も昔はバラが好きだったわ…」 ガラかめ本編では、亜弓がマヤを卑劣な手段で失脚させた乙部のりえを倒し敵を討つために珍しく父の姫川氏の親の七光を借りて、主役の乙部の相手役である女吸血鬼カーミラの役をゲットする。そして亜弓の演じ方(実力・演出)によって、本来悪役だった筈の吸血鬼が観客の涙を誘う悲劇のヒロインになり代わり、主役の乙部を圧倒する。 プラザ劇場 その他の配役…ヒロイン,マリア役:乙部のりえ 美内インタビューより…〔哀愁を帯びた吸血鬼に心魅かれて亜弓さんの役ならピッタリだろう。ガラかめ以外の作品が描きたい!と欲求不満があって、特に怪奇物がやりたかったので劇中劇を怪奇っぽいものにしようと選択した。〕 舞台 『天人菊の里実』 ★劇中劇ガイド・年表共に記載なし ※おそらく??美内すずえオリジナル作品 マヤ:準主役,長女・菊乃役 「劇団菜の花」の子供のための民話劇@丸和デパート その他の配役…菊乃の妹・小菊役:[ ]。 舞台 『夜叉姫物語』 ★主な情報出典:月刊ガラかめ第6号 ※美内すずえオリジナル作品 亜弓:ヒロイン,夜叉姫と言うあだ名・玉姫役 マヤ:通行人,急病のための代役・乞食の子供・トキ役 マヤ決めゼリフ 「こんなうめえものくったなァはじめてだ」 大都劇場 一人芝居 『女海賊ビアンカ』 ★主な出典:月刊ガラかめ第6号 ※美内すずえオリジナル作品 マヤ:元貴族の娘,海賊・ビアンカ・カスターニ役 決めゼリフ 「ふれるな!」 マヤが通っている私立高校・一ツ星学園の文化祭の出し物としてマヤが復帰作第一弾に挑戦した、汚く小さな体育倉庫で演じられた一人芝居。 脚本:文芸部の吉沢ひろし、裏方・協力者:図書委員の草木広子 一人芝居 『通り雨』 ★主な出典:月刊ガラかめ第7号 ※美内すずえオリジナル作品 マヤ:平凡な女子高校生・佐藤ひろみ役 決めゼリフ 「もとどおり…何もかも…」 美内コメント…〔ビアンカとなるべく違うキャラ、ということでごく普通の女の子が主人公の話になりました。家庭に恵まれないマヤにとっては、楽しい役作りだったようです。 ヒロインの名前・佐藤ひろみは、当時のアシスタントさんからもらいました。〕 一人芝居・舞台 『ジュリエット』 ★主な出典:月刊ガラかめ第7号 ※美内すずえオリジナル作品 ※厳密には、16世紀に書かれた英国の作家・W・シェイクスピア(William Shakespeare)の戯曲「ロミオとジュリエット」を下敷きにした話。 亜弓:ジュリエット役 決めゼリフ 「なぜロミオさまでいらっしゃるの、あなたは…」 ガラかめ本編では、ジュリエットだけに焦点を当てた一人芝居として再構成した芝居。 亜弓がマヤの一ツ星学園の一人芝居の噂を聞いて発想した、自分自身の才能と実力への挑戦でもあった。 この芝居で表現された「空気椅子」に触発されて真似した読者は、数知れず…!? 学芸会 『わが作品No.707 愛しのオランピア』 ★主な出典:月刊ガラかめ第7号 ※美内すずえオリジナル作品 ※バレエで有名な「コッペリア(Coppélia)」を下敷きにした物語(=作中の演劇部部長のセリフより)。 マヤ:お手伝いロボット・ルル役 決めゼリフ 「かしこまりました、ご主人さま」 学園祭でのマヤの一人芝居が大人気だったので、一ツ星学園の演劇部がマヤに客演を依頼。 一ツ星学園文化部の研究発表会の一環@公民会館。 マヤの演技は演劇部の部員達の嫉妬や思惑を覆し、役者として「真のプロ」であるマヤとの歴然とした差を見せつけられる。 その他の配役…機械工学博士・発明家のヨハン・コペリウアス役:[ ]、ヒロイン,ロボット娘・オランピア役:[ ]他 野外公演 『真夏の夜の夢』 ★主な出典:月刊ガラかめ第7-8号 ※原作:英国の作家・W・シェイクスピア(William Shakespeare)の戯曲。 マヤ:いたずら者・妖精パック役 決めゼリフ 「ダッタン人の矢よりも速く」 ガラかめ本編では、劇団つきかげ+一角獣の合同公演@I公園の野外ステージ。 その他の配役…アセンズシーシアス役大公・細川悟:、婚約者・ヒポリタ役:田部はじめ、ハーミア役:水無月さやか、ヘレナ役:二の宮恵子、ライサンダー役:青木麗、デメトリアス役:長谷川良一、妖精王・オーベロン役:堀田太一、女王・タイタニア役:沢渡美奈 演出:堀田太一 劇中劇ガイドでのCASTには、誤植あり(笑) [誤]美無月 [正]水無月 舞台 『ふたりの王女』 ★主な出典:月刊ガラかめ第8-9号 ※美内すずえオリジナル作品 ※第9号ガラ仮面新聞より:16世紀に実在した、イングランドの女王エリザベス1世とスコットランド女王メアリーの2人の女王が、美内にインスピレーションを与えたと紹介されている。 亜弓:第一王女・オリゲルド役[異母姉妹の姉] マヤ:第二王女・王女アルディス役[異母姉妹の妹] マヤ決めゼリフ 「お義姉さま…」 ガラかめ本編では、宣伝も兼ねて配役発表が日帝劇場ロビーで行われ、マスコミや関係者から、ミス・キャストだと騒がれる。 その他の配役…ラストニア国王役:津田広志、王妃・カタジーナ役:東ひとみ、2度目の王妃・ラグネイド役:須坂田江子、皇太后・ハルドラ役:月影千草、 演出:風魔鬼平 舞台 『忘れられた荒野』 ★主な出典:月刊ガラかめ第10-11号 ※美内すずえオリジナル作品 ※第10号のガラ仮面新聞に、美内にインスピレーションを与えたとして紹介された事件…〔1920年代に実際にインドのベンガル地方のジャングルで発見された狼少女の姉妹いて、シング牧師に保護される。カマラとアマラと名付けられ育てられるが、保護された翌年に姉・カマラが死亡する。〕 <なお、現在ではこの狼少女発見の話は、ねつ造であった事が報じられている。> マヤ:ヒロイン,狼少女姉妹の妹・ジェーン役 決めゼリフ 「スチュワアァー!」 演出家・黒沼の厳しい指導で役者が交替したり、事務所方針により劇場が変更したりと様々なアクシデントに見舞われるが、最終的には芸術祭参加も認められ、5日毎に変わる演出に話題が沸騰した。 その他の配役…人類学者の青年・スチュワート役:桜小路優、ビクトール男爵役:竹本 演出:黒沼龍三 美内コメント…〔ストーリーはオリジナルですが、モデルはあります。20世紀初め頃、ジャングルで狼に育てられた姉妹が発見されたという事件がありまして、昔、本で読んで、まんがで描きたいとずっと思っていた作品。今考えると何本連載ネタを犠牲にしたことか…。〕 舞台 『紅天女』 ★主な出典:月刊ガラかめ第12-14号 美内すずえオリジナル作品 月影千草:ヒロイン,梅の木の精霊・紅天女であり村娘・阿古夜である役 源造:語り手&仏師・一真他すべての役 月影決めゼリフ 「たれじゃ私を呼びさますものは」 ※※このページの原案を作成した者より:第1号及び第2号の2冊を持っていないため、詳細情報がありません。お持ちの有志の方による、追加・添削を歓迎します。宜しくお願い致します。※※
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【未刊行・連載data-簡易版】 1989(平成元)年12号[第277回]―1997(平成9)年20号[第318回]まで:9年・全75回分が、いわゆる未刊行連載と呼ばれている。 扉絵を含めて単純計算で、トータル1,846ページに及ぶ。コミックス1冊を180ページと仮定したら、約10巻分と予想できる。 以下一覧の掲載ページ数は、扉絵を含んだものです。 花とゆめ本誌での連載、実質18年前後? <隔週5・20日頃発売/花とゆめ本誌連載data> 年度 号数 掲載回数 頁数 <章> 扉絵煽り,本編 他 柱・編集 1986 12号 229回 --頁 <第11章 紫の影> コミックス33巻収録 1986 19号 230回 --頁 <第12章 紅天女> コミックス33巻収録 1986 20号 231回 --頁 <第12章 紅天女> コミックス33巻収録 <第12章 紅天女> 1987 18号 251回 30頁 <第12章 紅天女> ★[土のエチュード] マヤは道祖神の視点で演じている……コミックスでは植物の種に改変 1987 19号 252回 30頁 <第12章 紅天女> <第12章 紅天女> 1988 09号 260回 19頁 <第12章 紅天女> 梅の谷社務所/嵐に遭ったマヤと真澄は二人きりで雨やどりする事に―。そして紫のバラの人=真澄への愛情を自覚したマヤが口にした言葉は…「あたためてください あたしを…」。◆扉:コミックス34巻絶賛発売中。 1988 10号 261回 17頁 <第12章 紅天女> 梅の谷社務所/不自然な体勢のまま1泊し終えた二人。朝、真澄はまだ眠っているマヤの髪をひと房掴み、kissをする。……コミックスでは口づけに改変 <第12章 紅天女> 1989 04号 269回 34頁 <第12章 紅天女> 梅の谷/月影の指示により(亜弓とマヤの稽古の成果として)、最後のエチュードを二人が演じる。 1989 05号 270回 30頁 <第12章 紅天女> 1989 06号 271回 14頁 <第12章 紅天女> 梅の谷/月影による紅天女,桜小路や赤目を一真代わりに演技する場面あり 1989 07号 272回 30頁 <第12章 紅天女> 1989 08号 273回 24頁 <第12章 紅天女> 1989 09号 274回 24頁 <第12章 紅天女> 梅の谷/月影による紅天女の演技が終了。一蓮と芝居の思い出を語る月影―そして能面を割って、理事長に今後を託す。 1989 10号 275回 24頁 <第12章 紅天女> 1989 11号 276回 24頁 <第12章 紅天女> ◆コミックス41巻の最終ページ相当の回。 1989 12号 277回 24頁 <第12章 紅天女> 1989 13号 278回 24頁 <第12章 紅天女> ――休載―― 1989 16号 279回 24頁 <第12章 紅天女> 1989 17号 280回 11頁 <第12章 紅天女> 1989 18号 281回 24頁 <第12章 紅天女> 1989 19号 282回 24頁 <第12章 紅天女> 1989 20号 283回 24頁 <第12章 紅天女> 1989 21号 284回 24頁 <第12章 紅天女> 1989 22号 285回 24頁 <第12章 紅天女> 1989 23号 286回 20頁 <第12章 紅天女> 1989 24号 287回 24頁 <第12章 紅天女>★亜弓の失明の危機…!? 1990 01号 288回 25頁 <第12章 紅天女> 1990 02号 289回 24頁 <第12章 紅天女>★亜弓は、医師に「このまま症状が進めばおよそ三か月後には視力は著しく減退~略~失明ということもありうる…!」と宣告される 1990 03号 290回 24頁 <第12章 紅天女> 亜弓は10年前最年少助演女優賞を受賞した、映画「ゼロへの逃走」でロケ地だった高原に、置き手紙を残しただけで行く先を誰にも告げずにやって来た。 ――休載―― 1990 06号 291回 25頁 <第12章 紅天女> 桜小路のモノローグで始まる『恋を語るきみは いったいぼくの後に 誰をみてるの』マヤは紅天女として水の上を優雅に歩けず、悩むエピあり。 1990 07号 292回 24頁 <第12章 紅天女> サングラスをして視力の異常を誤魔化す亜弓。 1990 08号 293回 24頁 <第12章 紅天女> マヤ、真澄の手配で聖唐人と一緒にインド舞踊を見る。 1990 09号 294回 24頁 <第12章 紅天女> マヤ、インド舞踊家・サラティさんに鈴を借りる。 1990 10号 295回 24頁 <第12章 紅天女> マヤ、鈴を手足に身に着け、地下劇場で稽古する。亜弓は稽古の後、一般のファンから浴びたカメラのフラッシュから逃げるために街の中に歩き出して、信号の判別さえも出来ない事を知り愕然とする。 1990 11号 296回 24頁 <第12章 紅天女> 入院中の月影「試演まであとひと月半… 長かったわ…」。演技に悩むマヤに黒沼が言う「おまえが千の仮面をもつ少女だからだ」 1990 12号 297回 14頁 <第12章 紅天女> 扉:千草の寿命があとひと月…!意外な事実に事態急転/月影からマヤへ「心が"素"の状態になること "素"の仮面 それこそが あの子の紅天女の仮面なのです…!」 1990 13号 298回 24頁 <第12章 紅天女> 箱根・鷹宮家別荘にて:森の中を真澄と紫織が腕を組んで散歩する。しかし真澄の胸中にあるのは、マヤがどう役になりきれるか・飛べるかへの思いだけだった。 1990 14号 299回 24頁 <第12章 紅天女> ――休載―― 1990 17号 300回 26頁 <第12章 紅天女> 思い悩んだマヤは突然療養中の月影に会おうと病院に向かい、病院の庭で陽射しを浴びる痩せ細った月影の姿を見る。そしてその足で梅の谷に行く。 1990 18号 301回 24頁 <第12章 紅天女> マヤは正体を知らないが、真澄の義父であり大都芸能会長・速水英介に梅の谷で出会う。 ――休載―― 1990 21号 302回 24頁 <第12章 紅天女> 亜弓の母である女優・姫川歌子が撮影所から自宅に帰って来る。そして亜弓の現状と並々ならぬ想いを知り、娘の悲壮感に涙する。 ◆扉:コミックス37巻10/19発売決定! 1990 22号 303回 24頁 <第12章 紅天女> 亜弓と歌子の壮絶な特訓が始まる。「ありがとママ」ニッコリと微笑む亜弓のコマが印象に残ったのか?2chでこれがAAになっている。 1990 23号 304回 16頁 <第12章 紅天女> 1990 24号 305回 24頁 <第12章 紅天女> 真澄と理事長の画策?試演の日が半月早まることが決定され、亜弓はますます窮状に陥る。 1991 01号 306回 24頁 <第12章 紅天女> 歌子の付き人・小川由香が亜弓の代役としてオンディーヌの稽古に参加。マヤの元に紫のバラの人から、特注品の紅梅の打ち掛け(衣装)が贈られてくる。同じ頃、紫織はウェディングドレスの試着をしていた。桜小路はマヤの心を占める紫のバラの人に疑問を持つ。 1991 02号 307回 24頁 <第12章 紅天女> マヤと麗が住むアパートに桜小路の元GF舞が訪れ、試演が終わるまで桜小路を待っていると話す。 1991 03号 308回 24頁 <第12章 紅天女>★マヤを庇って真澄が暴漢に襲われ意識朦朧となり、マヤは涙を流しながら愛の告白をする。 ――休載―― 1991 08号 309回 26頁 <第12章 紅天女> 扉絵がカラー:真澄とマヤのツーショットだが、真澄の顔が縦長過ぎる、いわゆる馬面…。真澄のシャワーシーン(上半身背中のみ)がある回 1991 09号 310回 24頁 <第12章 紅天女> 1991 10号 311回 24頁 <第12章 紅天女> 1991 11号 312回 24頁 <第12章 紅天女> 1991 12号 313回 24頁 <第12章 紅天女>★黒沼先生がマヤの真澄への片想いを吹っ切らせようと、東京湾クルーズを画策し実現。 1991 13号 314回 25頁 <第12章 紅天女> 1991 14号 315回 24頁 <第12章 紅天女> 扉煽り:徐々に遠ざかる光の世界,亜弓の敵は マヤだけではない!! 1991 15号 316回 24頁 <第12章 紅天女> 1991 16号 317回 24頁 <第12章 紅天女> 1991 17号 318回 24頁 <第12章 紅天女>★真澄、伊豆の別荘にて/聖にマヤへの想いを告白するよう勧められる。「おやりなさいませ」の回 1991 18号 319回 24頁 <第12章 紅天女>★真澄、聖から「2日後ホテルマリーンで紫のバラの人として正式に紹介する」と電話連絡を受ける。 1991 19号 320回 24頁 <第12章 紅天女>★真澄はレストランで食事をしながら紫織に「婚約解消したい」と暗に示すような会話をするが、紫織は泣いて拒否する。そして紫織は真澄に無断で伊豆の真澄の別荘に行き、真澄がマヤと密会するのを知って嫉妬で狂言自殺を起こす。 1991 20号 321回 24頁 <第12章 紅天女>★真澄は目的の伊豆のホテルマリーンに到着するが、フロントからの緊急連絡で紫織の自殺未遂を聞き、急遽東京へ戻りかける途中で交通事故に遭う。すれ違って逢えないマヤと真澄。マヤは麗にだけ、紫のバラの人が真澄だと告白する。 1991 21号 322回 24頁 <第12章 紅天女> 1991 22号 323回 24頁 <第12章 紅天女> 1991 23号 324回 24頁 <第12章 紅天女> 1991 24号 325回 24頁 <第12章 紅天女> 1992 01号 326回 25頁 <第12章 紅天女> 扉:愛されて連載16周年 1992 02号 327回 24頁 <第12章 紅天女>★桜小路がマヤにkiss! 1992 03号 328回 24頁 <第12章 紅天女> ――休載―― 1992 06号 329回 24頁 <第12章 紅天女> ◆扉:コミックス38巻発売 ――休載―― 1992 10号 330回 24頁 <第12章 紅天女> 1992 11号 331回 24頁 <第12章 紅天女> 1992 12号 332回 24頁 <第12章 紅天女> ――丸2年、休載―― ◆コミックス39巻及び40巻 1994 13号 333回 50頁 <第13章 命> 扉:新章スタート!見開きカラー/本編:黒沼班試演の稽古、稽古場を出て新宿都庁周辺登場。亜弓は病室で目に包帯を巻かれ、たった1人絶望の淵にいた。 1994 14号 334回 29頁 <第13章 命> 1994 15号 335回 29頁 <第13章 命> 1994 16号 336回 29頁 <第13章 命> 阿古夜として恋のセリフを口にすると、真澄を思い出さずにはいられず泣き出すマヤ。/梅の谷の近くで静養する月影。奈良県との地名が表記されている。/亜弓:「今(眼の)手術を受けるということは『紅天女』の試演を放棄するってことよ」。小野寺:「なんてことだ ここまできていながら…! 姫川亜弓が『紅天女』の舞台を降りなければならんとは…!」 1994 17号 337回 28頁 <第13章 命> フランス人カメラマン・ハミルが入院中の亜弓を見舞う。/真澄への想いが断ち切れないマヤ。聖を通して「紅天女」の台本を紫のバラの人に渡してくれと依頼する。 1994 18号 338回 27頁 <第13章 命> 真澄は渡された台本を自宅の机の引き出しに全く見ずに閉まってしまう――あの子はおれを親切な足長おじさんだと思ってるんだ…と決めつけていた。 1994 19号 339回 28頁 <第13章 命> ハミルが亜弓をドライブに連れ出す。湖の上でボートに乗りハミルの言葉「人への甘え方が下手だ~略~」を聞いて涙する亜弓。「ほんとうはわたし 人前で泣くのもはじめてなの…!」 1994 20号 340回 29頁 <第13章 命> 病室の亜弓…心の底からやっと紅天女の心がセリフが理解できたと気付く。 1994 21号 341回 28頁 <第13章 命> 真澄と会っていても、いつも心ここにあらずな態度に業を煮やした紫織が大都芸能の自社ビルに乗り込んでくる。紫織が帰った後、社長室で秘書・水城が真澄に言う「自分が幸せでなければ相手も幸せになれないってこと…!よっくお考えになってくださいまし…!」/聖から自宅に督促の電話が入り、初めて「紅天女」の台本を見た真澄は驚愕する。 ――休載―― 1995 01号 342回 24頁 <第13章 命> 台本の阿古夜の恋のセリフに赤い線が引かれていた。そして「紫のバラのひとへ これがわたしの気持ちです 北島マヤ」とメッセージが書かれていた。//愛されて3千5百万部!!(95年当時で)少女まんが史上№1を達成と感謝の言葉あり。 1995 02号 343回 28頁 <第13章 命> 1995 03号 344回 22頁 <第13章 命> 366-367頁スペシャル企画・新春インタビューより:作者発言「当初、半年位の連載予定が、もう19周年を迎えてしまいました。」「勝者はしっかり決めてあります。ただ、勝者は幸せで敗者は不幸せといった単純な描き方ではなく、それまでの二人の生きてきた道すじや、その後の二人の人生なども表現できるようにしたいと思ってます。」 1995 04号 345回 31頁 <第13章 命> 1995 05号 346回 21頁 <第13章 命> 1995 06号 347回 19頁 <第13章 命> 真澄は紫のバラの人としてマヤに何が出来るかを思い悩み、秘書・水城に1週間仕事を休むと宣言。//322頁スペシャルインフォメーション:41・42・43巻をまとめて修正!!発売時期は41巻をこの春、42巻を夏、43巻を秋と予定していますのでご期待ください。//結果:この3冊分が発行完了されるまで約14年かかった計算になる。6号は、1995年2月20日頃発売の号。 ――丸2年、休載―― 1997 15号 348回 31頁 <第13章 命> 扉:累計4500万部大ヒット!!【コミックス40巻+文庫版22巻迄発行済】/真澄は(自分が紫のバラの人だと告白せずに)マヤの稽古場を訪れ、紫のバラの花束を床にぶちまける――怒りや憎しみで演劇への戦いの意欲を燃やせと思いながら。そして次に亜弓の病室を訪ねる。 1997 16号 349回 26頁 <第13章 命> 真澄は包帯をグルグル巻きにした亜弓に「つくづく北島マヤは強運な子だ 最大のライバルが眼の前から消えていなくなるわけですからね」「それからあなたのその目… いつまでも隠し通せるわけもありません 記者発表はいつにしましょう?亜弓さん」等と発言し、亜弓から病室を追い出される。そして翌朝、病室を抜け出す亜弓。 ――休載―― 1997 18号 350回 21頁 <第13章 命> ――休載―― 1997 20号 351回 29頁 <第13章 命> 失明危機の亜弓と表現力のなさに行き詰まるマヤの2人の為に、真澄が月影先生を療養していた梅の谷から呼び寄せ、月影先生が源造を従えてマヤの稽古場に訪れるエピ。最終ページ:真澄脳内『あなたの可愛い愛弟子たちのために… 今 あなたの力が必要なのです……!』―次回に続く― ◆この1997年351回目の掲載をもって「花とゆめ」本誌の連載が完全に中断。2008年7月発売「別冊花とゆめ」の集中連載までの間、コミックスの大幅加筆修正を繰り返し、ついにコミックス42巻にいたっては全編描き下ろしとなっている。 <花とゆめプラチナ増刊> 1998/4/13発売 年・号数 頁数 扉絵煽り,本編 他 1998年5月15日号 114頁 <特別総集編>本誌:308回[真澄が暴漢に襲われる]などの改稿 <隔週5・20日頃発売/花とゆめ本誌/扉絵煽り:コミックス41巻描き下ろし中原稿を特別公開!> 1998/5/2~1998/8/5発売 年度 号数 頁数 扉絵煽り,本編 他 1998 11号 34頁 <98スペシャル編 1> 1998 12号 30頁 <98スペシャル編 2> 梅の谷で月影の紅天女の演技終了後、川を挟んでマヤと真澄が対峙。2人の心の中の描写では、宇宙を背景に全裸っぽい雰囲気で抱き合うシーンが掲載された。◆本誌:275回の改稿に当たる 1998 13号 30頁 <98スペシャル編 3> 1998 14号 23頁 <98スペシャル編 4> 1998 16号 29頁 <98スペシャル編 5> 1998 17号 20頁 <98スペシャル編 6> ◎http //www31.atwiki.jp/garakame/pages/15.html◎
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399 :ホワイトD ◆5PfWpKIZI. [sage] :2007/03/13(火) 23 37 02 ID HKxmrjwt ストーカー女、姫野亜弓から妹を通じて「チョコレート」を受け取ってから 1ヶ月と少しが過ぎた。結局俺は箱を開ける勇気などなく、朝ゴミ回収車が来るのを 見計らって直接清掃員に渡すと言う方法をとった。 チョコレートの一件以来姫野亜弓からは接触が一切無かった。あれで満足したのだろうか。 俺に飽きたのだろうか。その2つの内のどちらかだと俺は結論づけた。 否、そう信じたかった。俺は心の隅で鳴る警鐘を無視して平和に過ごしていた。 何も無い、何の変哲もない日常に俺がようやく慣れてきた頃そいつらは唐突に現れた。 そう、今俺の目の前にいるこいつらが今日突然現れた。俺に無関係だと言い聞かせて 見なかったことにして立ち去ることは出来る。ごく普通のカップルが何故だか 知らないが俺のアパートの辺りを見上げて話しているだけだ。そう思って とりあえず友達の家にでも逃げれば良い。 だが、そんなことは出来そうに無かった。俺の中で鳴り続けた警鐘が強く反応していた。 400 :ホワイトD ◆5PfWpKIZI. [sage] :2007/03/13(火) 23 38 00 ID HKxmrjwt ごく普通のカップルは多分お揃いの首輪を鎖で繋いだりしない。手を繋ぐ以上に 手錠でも繋いだりしない。少なくとも制服の少女と普通の高校生に見える服装の 少年のすることでは無い。明らかに――明らかに異質な何かだ。上手くは言えないが 外見以上に異質な。そして、危険な。更に右側に立っている少女を俺は多分知っている。 薄茶色のツインテール、薄い肩、青っぽいブレザーとスカート…… 振り返ればおそらく、ひまわりのように明るく無垢な笑顔。 鼓動が早くなる。逃げたいのに身じろぎすら出来ない。そうだ。姫野亜弓は満足などしていない。手首まで差し出すような女が 突然満足して手を引くはずが無い。俺の世界のものさしで考えればそうだ。 では彼女らの世界では――? A;同じだろう。姫野亜弓だって同じ人間だ。 少なくともよりあきらめが良いなんてことは無いハズだ。 B;わからない。わからないわからないわからない。姫野真弓を見ればわかる。 彼女らは……異質なモノだ。こちらの常識が通じるハズは無い。
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ガラスの仮面 とは 『ガラスの仮面』は「花とゆめ」(白泉社)に1976年1号から連載開始され現在も未完の作品。ガラスの仮面の雑誌連載は『花とゆめ』1997年20号[第351回] でストップ。 現在、コミックスは46巻まで。[2010年10月29日出版] また、2008年夏以降、4ヶ月連続掲載後2ヶ月休載など不定期連載を「別冊 花とゆめ」にて行われている。 詳細掲載情報は、<2008年以降・別花>のページを参照のこと。 ストーリー かつて、舞台『紅天女』(くれないてんにょ)で主役を演じ、大女優と謳われた月影千草は、芸能界を引退し、今は横浜で静かな生活を送っていた。そんな月影の下をたびたび訪れる男たちがいた。大都芸能の社長令息・速水真澄と演出家の小野寺一である。彼らは原作者から『紅天女』の上演権を譲られている月影から上演許可を得て、女優の姫川歌子主演で『紅天女』を上演しようと目論んでいたのである。しかし、月影は『紅天女』の主演は自分もしくは自分が育てた女優にしか演じることは出来ないと言って、彼らの申し出を拒絶する。そして、10年待って、自分が育てた女優が大成することが出来なければ、上演権を譲ると言い放つのだった。 月影が目をつけていたのは、貧しい家庭で育った少女、北島マヤだった。マヤは実の母親をして「何の取柄もない」と嘆かせる平凡な少女だったのだが、一度見た芝居や映画のセリフや役者の動作を正確に記憶するという特技、本能的に役を理解し役に憑かれたかの如く演じるという底知れぬ才能があった。そんなマヤの秘められた力を月影は見抜く。マヤもまた次第に演劇の面白さに目覚めていくのだった。そして、演劇を本格的に勉強したくなったマヤは劇団オンディーヌの入団試験を受験しに行く。授業料の高さに入団をあきらめたマヤだったが、ひょんなことから、パントマイムの試験を受けることになる。そのとき、マヤの演技を目にした姫川歌子の娘・姫川亜弓はマヤの演技に衝撃を受ける。父は有名映画監督、母は大女優という両親の一粒種である亜弓は、美貌と才能と卓越した演技力で芸能界においてサラブレッドと謳われており、それまで脅威を感じる相手に出会ったことはなかった。 月影はやがて、後継者育成のために劇団つきかげを旗揚げし、女優を目指すために家出をしたマヤはそこの奨学生として、月影のもとで演劇の勉強をはじめる。やがて、劇団つきかげで頭角を現したマヤを亜弓はライバルとして認め、二人は互いに切磋琢磨しながら、演技を磨いていく。 一方、『紅天女』の上演権を手に入れるため、速水と小野寺は劇団つきかげをつぶそうといろいろと画策していく。しかし、どんな嫌がらせにもめげず、ひたむきに演劇に情熱をかたむけるマヤの姿に速水は心打たれていく。露骨な汚い手を使わないよう、小野寺を牽制する一方で、速水は、あしながおじさんのように匿名でマヤを支えるが、速水のマヤに対する思いは次第に恋愛感情へと変わっていくのだった。マヤもまだ見ぬ庇護者に対して感謝と親愛の情を募らせ、いつか会いたいと願うようになる。が、その人が時に憎み、時にその優しさに触れて戸惑う相手、速水であるとは気付かない。 順調に経験を積むかに見えたマヤに大きな落とし穴が待っていた。母親の壮絶な死や芸能界の魔の手によってマヤはどん底に叩き落される。ショックと絶望で呆然自失となったマヤは演技をする場を失い、また演ずる事自体が出来なくなってしまう。 だがその間、自分と知らせず陰ながら見守り続ける速水や、ライバルでありながらマヤの演技への情熱を信じて待つ亜弓の存在に励まされ、マヤは演技者としてさらに大きく成長していく。 そして、志を同じくする2人の少女を見つめる月影はついに、マヤと亜弓を紅天女の主演候補に認定する。 『紅天女』の主演を演じるのは、マヤか? それとも亜弓か? マヤと速水真澄の愛は成就するのか? 様々な人物の思いが交錯しながら、物語は終盤を迎えつつある……。 ※ストーリー引用: ガラスの仮面wikipedia
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203 :恋人作り ◆5PfWpKIZI. [sage] :2007/06/06(水) 00 33 52 ID bMSIxW9D ■■■■■■ 祐人が首輪に繋がれて4日が過ぎた。時間は平穏極まりなく過ぎて行く。 「祐人」 「ああ真弓、愛してるよ」 姫野真弓がせがむような目をして見上げれば聖祐人は彼女の頭を撫でながら応じる。 それこそ機械的に、反射的に。だがあくまで手つきや声はやさしくまるで恋人のように。 真弓は満足そうに笑いながら甘えかかる。 真弓は、祐人がやっと素直になってくれたと思っている。 祐人は、助けが来るまで波風立てずに生きれば良いと思っている。 その2人を姫野亜弓は薄く笑いながら見ていた。 204 :恋人作り ◆5PfWpKIZI. [sage] :2007/06/06(水) 00 34 48 ID bMSIxW9D 「仲が良いのね…」 そう呟くと亜弓は自室に下がろうと席を立った。 祐人はまだ気付いていない。彼はこの異常な状況が早くに終わると思っている。 彼がまだ芯から変わらないで居られるのはいつかこの状態が終わると思っている からだった。それまでは機械的に真弓に従う。終われば全て忘れて元に戻れば良い。 無駄に抵抗して痛い目に合うのは避けたい。 だが、彼はまだ気付いていない。真弓に好きだと告げるたびに上辺から少しずつ 変化していくことを。虚構だって何度も重ねれば少しは本物に見えてくることを。 祐人は理性の鈍い頭に自分自身で暗示をかけているようなものだった。真弓、愛してると。 時間をかけたり衝撃を与えれば上辺からの変化だって芯に届くことがある。もしそれに 気付いていれば名前を呼んで頭を撫でて好きだと告げて自分の中の何かを少しずつ 真弓に渡すことがどんなに危険かわかったろうに。 亜弓は少し憐れむような笑みを浮かべた。 「仲が良いのはいいことだと思うわ」 そのうち、何もかも普通になる。 今日も昨日と同じように寝て、明日も同じように起きるのだろう。 亜弓の読みではそろそろ真弓が焦れて次の手段に出る頃だ。 それと恐らく、外の世界も動くだろう。今日か明日か明後日か。 ■■■■■■ 205 :恋人作り ◆5PfWpKIZI. [sage] :2007/06/06(水) 00 37 15 ID bMSIxW9D ■■■■■■ 首輪に繋がれてから5日が過ぎた。真弓は今は学校だ。今日は亜弓まで外出していた。 おそらく彼女が外出するのはこの何日間かで初めてだろう。 祐人はぼんやりと考えた。彼は相変わらず真面目に食事をとっていたので テキパキと思考を組み立てることなど到底でくなかったのだが。 ああ、とふと思いつく。自分の今の姿勢が何かに似ていると記憶を転がしていたが あれだ。何かの映画で見た拷問具の椅子だ。あまりに簡単な連想なのに 思いつかなかった自分に苦笑する。 背もたれに首輪、両手首両足首をも拘束されてる姿勢なんてそうは無いだろう。 むしろそのものズバリと言うべき合致なのに。思考力が鈍っているどころの騒ぎではない。 まるっきり無いじゃないか。 5日目だ。もうすぐこの生活も終わるはずだ。朝起きて、日によっては椅子や ベッドに磔にされて真弓を送り出して亜弓と昼食をとって帰宅した真弓と会話して 時折頭を撫でて好きだと言う生活もあと少しで終わる。休日ですら登校という部分が 抜け落ちただけでほとんど変わらなかった。 早く時が過ぎて終わりが来るように祐人は祈った。 ■■■■■■ 206 :恋人作り ◆5PfWpKIZI. [sage] :2007/06/06(水) 00 38 30 ID bMSIxW9D ■■■■■■ 「それでね、お姉ちゃん」 「真弓……学校の話はもういいから早く本題の相談を始めたら?」 祐人が家で椅子に繋がれている時、亜弓は真弓と向かいあって近所の喫茶店にいた。 「わざわざ私を外に呼び出したんだもの……学校の話がしたかったのでは無いでしょう?」 亜弓が微笑むと顔を赤らめてうつむいたまま真弓がポツリと言った。 「……祐人さ、なんで私に手を出さないんだろう。やっぱり私色気無いのかな?」 「真弓は体薄いから……腰も細いし。でも少女特有の色気みたいなものはあると 思うのだけど。手足が細い方が危うい感じがしてぐちゃぐちゃに犯したくなる ものじゃない……?祐人くんがそういう好みかはわからないけれど…… でも胸もちゃんとあるし……」 「お姉ちゃん……よくそんなことためらいもせず言えるね」 「あらでもそうだと思うわ。肌も綺麗だし鎖骨の形綺麗だし……舐めたくなるもの」 「お願いですもうやめて下さい」 真弓は耳まで赤くなってうつむいて少し肩を震わせていた。 「真弓……可愛いわね」 「なんで久しぶりにたくさんしゃべると思ったらそんなことなのよ!」 「涙目になって……よくこれで祐人くんも耐えられるわね」 「褒めてどうするのよ」 「わからないわ。祐人くんだって手を出しかねてるだけかもしれないじゃない……」 「じゃあどうしたらいい?どうしたら先に進めるかな?」 顔を正面から見るのが恥ずかしいのか少し斜め下に視線を逸らしながら聞く。 「真弓から迫ってみたら?」 「女の子からなんて……出来ないよ」 「でもこのままだと真弓は我慢出来ないのでしょう……? 大切過ぎてかえって手が出せないのかもしれないわ」 「私から仕掛けるの……ありだと思う?」 「私は思うわ」 真弓は顔を赤くしたまま口の中で無理だよ、と呟いた。 ■■■■■■ ■■■■■■
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前話【ポートアイランドから実家へ】 「いやぁ助かりました。ありがとうございます」 満面の笑みで頭をかきながら何度もお辞儀をする。 ヒロトの中では命が助かったという位の事の様で、うっすらと目端に涙が浮かんでいる。 ポートライナーは橋に並走するレールを走り、JR三宮駅横駅に向かう。 向かい合う座席には、カスミ、トガリ、亜弓が座り神戸スイーツについての話で盛り上がっている。 「亜弓君はミズハかドニーの生まれで?」 安堵も落ち着いたヒロトが尋ねる。 「はは。よく言われるんですけど違うんですよ。 自分も弟も生まれは三田市で、父親が鬼人だった事での遺伝になるんですかねこういう場合。 戸籍上は日本生まれの日本人という事になっているんです」 そう言って亜弓を見つめる鋼矢の視線が、少し複雑な色を見せたのをヒロトは察した。 「頑張ってとしか言えないけど…頑張って!」 「ありがとうございます。 でも、もう大分と慣れましたんで大丈夫ですよ。 それよりも…」 再び談笑する三人を見やる。 鬼人、鱗人、鬼人。 「自分よりもヒロトさんの方がこの先大変になりそうですけど大丈夫ですか? あちらのお二人とも見る限り、中途半端な事をすれば体が二つあっても足りない事になりそうで」 自信満々の腕組みで笑って見せるヒロトではあったが、顔は心なしか青ざめている。 「む。もう直ぐで駅につくぞ。 ヒロト、案内地図の用意は出来ているのか?」 不意にトガリの指摘が入ると、これでもかというくらいに縦痙攣を起こしたヒロトが リュックのポケットから神戸スイーツめぐりのパンフレットを取り出して見せる。 口の端が耳元まで届く勢いの笑みを讃えるトガリ。 既に頭の中はティータイムなのか、思案顔で頬が緩みっぱなしのカスミ。 ポートライナーが到着し、扉が開くと同時に飛び出したトガリを追う二人。 「十津那大学に通っているので、またどこかで会う事があればよろしく!」 「よい休日を、お二人さん」 そそくさと駆けて行く二人に手を振り、彼らとは別の乗り継ぎ改札に向かう。 ここから電車に乗り換えて三田駅に向かう訳だが… 今立つ場所は、ポートアイランドとは違う“世界”なのである。 ポートアイランドに越してからは角を隠す帽子を取って生活し、人の目にも慣れた亜弓ではあるが。 「大丈夫か?」 隣を歩く亜弓の肩に、鋼矢の大きな掌が触れる。 「え?何が?」 不思議そうな目で、少し頬を赤らめる亜弓が見上げる。 俺の方が気にし過ぎているのだろうか… 朝夕のラッシュでも人の波を捌き切る広い階段を降りると、耳に障る大きさでそぞろ騒ぐ小声が耳に入る。 ゲートが開いてから大分経つのにこれか… 二本、角が在ると言うだけで何が人と違うって言うんだ ウェアを下から隆起する肩筋が盛り上げ、熱が篭る。 「兄さん…」 怪訝そうな表情で、指で唇を隠す亜弓。 痴漢にも遭った事のある亜弓。 もし不審人物がいるのであれば、俺が先手必勝で…! 「あれ…」 細い指先の尖った爪の先。 向かいの大階段の人波が真っ二つに割れている。 段下の人々が割れた中の“異質”を見上げている。 「セイジョー!早くついてらっしゃい! 全く、棺桶一つ担いだだけで足を鈍らせるだなんて… それでも忍者の末裔なの?!」 「…陽神の力を遮る黒闇鋼と夜暗石の多重構造に闇精霊の編んだ絹布張りの内装に 快適な居住空間を実現する家電一式とそれを動かす外部電源装着… うん、これは棺桶じゃないだろ。俺が担いでいるのは棺桶のはずだしな。 これはここに捨てていこう」 ガリッとロリポップを噛み砕いた青年が、残った棒をぐにゃり噛み折ると、 そそくさと階段を降りて近場にあったコインロッカーにゴテゴテした黒い棺桶を立て掛ける。 コインロッカーが若干、その重量で凹む。 ふうと額を拭う青年の傍にヒョコヒョコといそいそと階段を降りて来た“物体”が急接近し、 ポコポコと腕を打ちつける。 「可愛い!大きなクマの縫いぐるみ!」 ぱぁっとにこやかになる亜弓と反して、その他大勢と同じ様に唖然とする鋼矢。 青年と同じ程もある巨大なクマぐるみは凛々しい眉毛を上下させながら棺桶をばしばしと叩く。 「これは大事な私の“領地”! 軍師策士ならそれくらい分かりなさいよ!」 「ティータ、そんなに大事なものならキャスター付けて転がせる様にでもしておけよ。 そうだ、駅の近くにホムセンあったな。後付けキャスターを買おう」 「むー!むー!」 ぽんと手を打ちスタスタと歩き始めるセイジョーを腕を必死に振りながら追いかけるティータと呼ばれたクマぐるみ。 この棺桶、ここに置いて行くつもりなのか… せめてロッカーが使える様に横に立て掛けておこう。 どすんと壁に棺桶を立て掛けると、背後で大声が響く。 「止まれ!不審者!」 「そこから動くな!」 先ほどの青年とクマぐるみが進行方向にある、大阪からのプラットフォームへ昇降する階段に指しかかろうした時 階段から黒服の如何にもSP然とした屈強な男が駆け降り、立ち塞がる。 「可愛い!大きなイヌの縫いぐるみ!」 騒ぎの方を見やった亜弓が手を合わせて晴れやかな笑顔になる。 黒服に続いて静かに、厳かに階段を降りて来たのは、 もこもこに膨らんだ白い綿イヌの、自身の体よりも大きな縫いぐるみを背負った狐人の少女。 「護衛の方々、その御二人はスラヴィア国の貴族なのですよ? 失礼の無い様にお願いします」 背負ったイヌぐるみを物ともしない高貴な雰囲気を醸し出す言葉と所作。 「私知ってるわ! あの狐人、確かセイランとか言う大延国の公主だか何だかの…何だかの…」 クマぐるみは黒服の向こうに向けて腕をワンツーワンツーと突く動作を繰り返す。凛々しい眉毛は相変わらず上下上下。 「要するに偉い人って事だろ?」 「にゃー」 何だ何だ?まさかこんな駅の中でスラヴィアと大延国の戦争が勃発? 緊張感と風景が噛み合わない中で混乱する衆人環視。 ざわめく喧騒と共に電車の発車ベルが鳴り響く。 「にゃー」 前話から引き続き実家へ向かう廉祓兄弟。 しかし道のりは長い。 スラヴィア貴族と公主とそのお供な方々様をシェアさせてもらいました。 年代が微妙に不明だなぁ…公主シリーズの年代設定が明らかになってほしいところ。あとあの騒がしくて子供っぽいところ満載だったセイランに何があった!?大師の教育が実を結んだのだろうか -- (名無しさん) 2013-05-30 17 32 04 スレにて セイランはディエルより年上 現在では地球外交を進めている と出ていたので役目に就いてから数年成長したというイメージで登場してもらいました -- (名無しさん) 2013-05-30 21 37 39 やっぱり熊きぐるみを着ると安心するんだろうか。テンコウもぬいぐるみにのり移っての訪問か? -- (とっしー) 2013-06-02 18 52 20 名前 コメント すべてのコメントを見る
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豆田邸を辞した勘兵衛老人が帰宅したのは、時計の針が十時を回った頃だった。 「帰ったぞい~」 「お帰りー、おじいちゃん」 出迎えたのは孫娘。 「おお、ただいま」 「こんな遅くまでお仕事なの?」 孫娘の声色は呆れ半分、気遣い半分といった所か。 「何か食べる?」 「いや、大丈夫じゃ。茶でも入れてくれ。芋羊羹買って来たしの」 「あたしも!!」 「しかし…」 「ん?どしたの?ジロジロ見ちゃって」 羊羹を美味しそうに頬ばる孫娘を見る勘兵衛老人。 「お前は昔のままじゃなぁ…色々な意味で」 「し、失礼ね!!これでもちゃんと成長して!!」 孫娘は抗議するが、その表情(や胸など)は勘兵衛老人から見て、幼き頃とあまり変わってない。 「まだまだ子供じゃな、いつになったら女らしくなるのやら…」 「べーっだ!!そんな事言ってると、すぐお嫁に行っちゃうんだから!!!」 孫娘が自室に戻った後も勘兵衛老人は一人考え込んでいた。 「陽子嬢ちゃんの見合いはまだ早過ぎじゃ…あの子、亜弓と同じ年じゃしな…」 ふと脳裏に孫娘、亜弓の婚礼衣装姿を思い、涙が出て来た勘兵衛老人。 「亜弓はまだまだ子供じゃから…」 そう思っても寂しくなった勘兵衛老人であった。 新醤油学園 青春編 「勘兵衛老人の憂鬱」