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歴史ゲーム板 スレタイ スレ開始日 スレ終了日 1 三国志11来春発売決定! 2005/12/22 2006/01/30 2 三国志11 来春発売決定! Part2 2006/01/29 2006/02/10 3 三國志11 Part3 粘着くるな! 2006/02/11 2006/02/28 4 【糞か】三國志11 Part4【カスか】 2006/02/27 2006/03/08 5 【厨房】三國志11 Part5【空気嫁】 2006/03/08 2006/03/14 6 三国志11 発売決定 2006/03/09 2006/03/18 7 【3月17日】三國志11 Part6【天下分目】 2006/03/14 2006/03/17 8 【やっぱり】三國志11【微妙】 2006/03/17 2006/03/19 9 【箱庭】三國志11【小さい】 2006/03/19 2006/03/20 10 【平和を楽しむ】三国志11 part10【バグも豊作】 2006/03/20 2006/03/21 11 【難易度激高】三国志11part11【長所探し】 2006/03/21 2006/03/23 12 【動かざること】三国志11part12【COMの如し】 2006/03/23 2006/03/24 13 【焼け石に】三国志11part13【パッチ】 2006/03/25 2006/03/26 14 【糞藝】三国志11part13【爪覧】 2006/03/26 2006/03/29 15 【JAR○を】三國志11part15【呼んで来い】 2006/03/29 2006/03/31 16 【速攻】三国志11part15【離反】 2006/03/30 2006/04/04 17 【】三國志11part16【】 2006/04/01 2006/04/08 18 【4/10】三國志11part18【パッチ登場】 2006/04/08 2006/04/10 19 【糞藝爪覧】三國志11part19【修正パッチマダ?】 2006/04/10 2006/04/11 20 【証拠】三國志11part20【隠滅】 2006/04/11 2006/04/13 21 【光栄】三國志11part20【さらば遠き日】 2006/04/11 2006/04/16 22 【AIの思考】三国志11part22【超カボチャ】 2006/04/17 2006/04/23 23 【パッチ】三国志11part23【週一で出せ】 2006/04/23 2006/05/02 24 三國志11part21 2006/04/24 2006/05/28 25 【万札出す】三国志11part24【初心者限定】 2006/05/02 2006/05/10 26 【敵国】三國志11part20【必死の進軍】 2006/05/10 2006/07/02 27 【撤退不可】三國志11part23【新商法】 2006/07/03 2006/08/06 28 【それでも】三國志11part24【買うのか?】 2006/08/07 2006/09/06 29 【毒を食らわば】三國志11part25【皿まで】 2006/09/06 2006/09/14 30 【焼き払え】三國志11part26【喰らうがいい】 2006/09/15 2006/09/30 31 【決戦制覇】三國志11part27 【ステージシナリオ】 2006/10/03 2006/11/16 32 【捕縛】三國志11part28 【最強伝説】 2006/11/15 2007/01/13 33 【三国志11】三國志11part29【むむむ…】 2007/01/13 2007/02/13 34 【三国志11】三國志11part30【またもや春発売!!!】 2007/02/20 2007/03/22 35 【三国志11】三國志11part31【陸遜男前】 2007/03/26 2007/04/21 36 【三国志11】三國志11part32【江夏放棄】 2007/04/22 2007/05/15 37 【三国志11】三國志11part32【俺様最高】 2007/05/15 2007/05/30 38 【三国志11】三國志11part34【朱霊いい奴】 2007/05/31 2007/06/18 39 【三国志11】三國志11part35【ドカベン趙雲】 2007/06/19 2007/07/12 40 【三国志11】三國志11part36【ナダ曹操】 2007/07/12 2007/08/02 41 【三国志11】三國志11part37【楊奉ウホッ】 2007/08/02 2007/08/25 42 三國志11part38 2007/08/25 2007/09/21 43 【三国志11】三國志11part39【徐庶と微妙な陶謙】 2007/09/22 2007/10/10 44 三國志11part40 2007/10/13 2007/11/17 45 【三国志11】三國志11 Part41 2007/11/17 2007/12/30 46 三國志11 Part42 2007/12/30 2008/04/15 47 【三国志11】三國志11 Part42 2007/12/31 2008/03/02 48 【三国志11】三國志11 Part.44【12出しやがれ】 2008/04/14 2008/06/09 49 【三国志11】三国志11 Part.45【天下無双の刑道栄】 2008/06/09 2008/07/10 50 【三国志11】三國志11 Part.45【関所活用週間】 2008/07/09 2008/08/13 51 【三国志11】三國志11 Part47【ショタっ子曹沖】 2008/08/12 2008/09/11 52 【三国志11】三國志11 Part48【董卓の童貞生活】 2008/09/10 2008/10/08 53 【三国志11】三國志11 Part47【廉価版発売決定】 2008/10/08 2008/11/05 54 【三国志11】三國志11 Part50【廉価版発売決定】 2008/11/04 2008/11/28 55 【三国志11】三國志11 Part51【孫権はじまったな】 2008/11/27 2008/12/12 56 【三国志11】三國志11 Part51【来年こそ12発売】 2008/12/11 2008/12/25 57 【三国志11】三國志11 Part52【劉禅自重w】 2008/12/24 2009/01/07 58 【三国志11】三國志11 Part54【新作まだかよ】 2009/01/06 2009/01/19 59 【三国志11】三國志11 part55【王朗憤死】 2009/01/18 2009/01/27 60 【三国志11】三國志11 Part56【王朗復活】 2009/01/27 2009/02/06 61 【三国志11】三國志11 Part57【自虐袁紹】 2009/02/05 2009/02/15 62 【三国志11】三國志11 Part57【それぞれの縛り】 2009/02/15 2009/02/27 63 【三国志11】三國志11 Part59【周泰の醜態】 2009/02/27 2009/03/13 64 【三国志11】三國志11 Part60【糞ゲイの交わり】 2009/03/13 2009/04/04 65 【三国志11】三國志11 Part61【仲謀の春】 2009/04/03 2009/04/29 66 【三国志11】三國志11 Part60【張著飛び交う春】 2009/04/28 2009/05/19 67 【三国志11】三國志11Part63【グラップラー司馬徽】 2009/05/19 2009/06/10 68 【三国志11】三國志11 Part64【アサヒ呂虔】 2009/06/10 2009/06/29 69 【三国志11】三国志11part61【まりもっこり】 2009/04/03 70 【三国志11】三國志11 Part63【衝車飛翔】 2009/05/19 2009/08/24 71 【三国志11】三國志11 Part65【漢の忠臣・韓玄】 2009/06/29 2009/07/18 72 【三国志11】三國志11 Part64【援軍妖星乱舞】 2009/08/21 2009/09/24 73 【三国志11】三國志11 Part69【朱霊カッコイイ】 2009/10/18 2009/11/29 74 【三国志11】三國志11 Part70【兀突骨先生】 2009/11/29 2009/12/27 75 【三国志11】三國志11 Part71【12マダー】 2009/12/27 2010/01/24 76 【三国志11】三國志11 Part72【最強のwiki】 2010/01/23 2010/02/19 77 【三国志11】三國志11 Part73【巨乳童白ちゃん】 2010/02/19 2010/03/24 78 【三国志11】三國志11 Part74【関羽登用ホイホイ】 2010/03/24 2010/05/01 79 【三国志11】三國志11 Part75【いいよ呂玲綺】 2010/05/01 2010/06/04 80 【三国志11】三國志11 Part76【いいよ呂威?】 2010/06/04 2010/07/24 81 【三国志11】三國志11 Part77【容疑者楊儀】 2010/07/24 2010/09/08 82 【三国志11】三國志11 Part78【交渉人高翔】 2010/09/08 2010/10/01 83 【三国志11】三國志11 Part79【胡奮奮闘】 2010/09/30 2010/10/24 84 【三国志11】三國志11 Part80【改造は控えめに】 2010/10/24 2010/11/13 85 【三国志11】三国志11Part81【王朗の懊悩 Oh No!】 2010/11/12 2010/12/11 86 【三国志11】三国志11Part82【董白歌合戦】 2010/12/11 2011/01/13 87 【今年こそ12発売】三国志11 part83【タイガー馬謖】 2011/01/13 2011/02/16 88 【三国志11】三国志11Part82【刑道栄48】 2011/02/16 2011/03/10 89 【三国志11】三国志11Part85【グラップラー司馬徽】 2011/03/10 2011/03/30 90 【三国志11】三国志11Part86【炉心孔融】 2011/03/30 2011/04/18 91 【三国志】三國志11 Part87【PC・PS2・Wii】 2011/04/18 92 【三国志】三國志11 Part88【魏延の義援金】 93 【三国志】三國志11 Part89【緊急自陣速報】 2011/06/11 2011/07/02 94 【三国志】三國志11 Part90 2011/07/01 改造スレ スレタイ スレ開始日 スレ終了日 1 三国志11 改造スレ 2006/03/15 2006/04/06 2 三国志11 改造スレ part2 2006/04/06 2006/06/25 3 三国志11 改造スレ part3 2006/06/25 2008/02/07 4 三国志11 改造スレ part4 2008/02/06 2008/02/09 5 三国志11 改造スレ part5 2008/02/17 2009/04/19 2cn過去ログ/ページ一覧
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三國志11 with パワーアップキット
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三國志14 概要 システム 評価点 賛否両論点 問題点 総評 余談 三國志14パワーアップキット 三國志14withパワーアップキット 概要(PK) 追加要素(PK) 評価点(PK) 問題点(PK) 総評(PK) 三國志14 【さんごくしふぉーてぃーん】 ジャンル 歴史シミュレーションゲーム 対応機種 Windows 8.1/10プレイステーション4 メディア 【Win】DVD-ROM【PS4】BD-ROM 発売・開発元 コーエーテクモゲームス 発売日 2020年1月16日 定価 パッケージ版【Win】10,780円【PS4】9,880円(各税別) 判定 良作 ポイント 追加機能のDLC化『三國志』35周年記念作品中国全土の壮大な塗り絵 三國志シリーズ 概要 『三國志』シリーズの14作目。『三國志』シリーズ35周年記念作品となる。前作『三國志13』から4年の歳月を隔てて製作された。 今作は全武将プレイだった前作から君主プレイに戻り、また、『三國志IX』や『三國志11』で見られた中国全土1枚マップを採用しており、1枚のマップの中で内政や戦争の要素が完結するようになっている。 全体的には『IX』と『11』の両方の流れを汲み、さらに占領による領地の細分化などの独自の味付けがなされた作品となっている。 システム 全国一枚マップと細分化された領地 先述の通り、中国全土は広大な1枚のマップとHEXによって表現されている。 今作独自の要素としてそれぞれの「都市」の周りには複数の「府」が存在し、それらを占領して武将を配備して内政を行い、徐々に自勢力の「占領地域」を広めていく形になっている。 府には合肥や定陶といった三国志で登場する地名や彭城といった三国時代以外で有名な地名が付けられており、これらの地をめぐって他勢力と争う事になる。 ゲーム開始直後は未所属の府が多く、他勢力に奪われる前に占領していく必要がある。『信長の野望』シリーズで言えば13作目の『天道』でいう「町並み」の概念に近い。 核となる都市と存在する複数の府とその周りの地域を全て支配する事で、初めてその土地の全ての収入を手にする事が可能となる。今までの作品では領地は都市単位だったが、府によって細かい領地まで表現されるようになった。 自勢力の影響下に置かれたHEXは自勢力の色に塗りつぶされていく。内政ないし部隊を差し向ける事で自勢力の影響下を広げて収入を増やしていく形となり、中国全土を「塗り絵」の如く自勢力の色で塗りつぶしていく。 武将が配備された府では旬(10日)毎に武将の「魅力」や「個性」に応じて周辺のHEXが塗りつぶされ、部隊の場合は「陣形」や「規模」に応じて占領できるHEXの数が変化する。 同時に自勢力の影響下に置かれたHEXは「兵站」の概念も担うため、部隊と自勢力の都市を結ぶHEXが他勢力によって分断されてしまうと兵糧が届かなくなり混乱や大きな弱体化を招く。 都市を落とした際は所属する府を奪う事が出来るが影響力自体は最低限となるため、いきなり全ての土地を入手できるわけではない。このため、都市攻略後も自勢力の影響力を高めるために武将を派遣して占領を進めていく必要がある。 「府」自体は部隊に接触されるか計略の「地域懐柔」で支配下に置ける。このため、戦争で都市は奪えずとも府を奪う事で他勢力の領地と収入を掠め取って弱体化を図る事も可能。 また、都市に隣接する府を奪った場合は奪い返さんと執拗に部隊を差し向けてくるため、戦闘が起こりやすい。 シリーズ最大となる1,000人の武将 本作では『III』以来久々の登場となる呂公や荀爽など。そしてシリーズ初登場となる段煨、龐林、盧毓、柳隠、谷利、羊衜といった武将が大量に追加され、シリーズ初となる1,000人の大台に乗った。 一つの都市でも大量の府が存在し、それぞれに武将を配備する必要があるため、それまでのシリーズに比べても多くの武将が必要となるのでどの武将にも活躍できる目がある。 シナリオは従来の物に近いが、近年ではパワーアップキットでなければ実装されなかった後年のシナリオがいくつか最初から実装されており、デフォルトで「227年 出師の表」が存在。また、DLCでも早期購入特典で無料だった「249年 正始政変」等が実装されているため、後期の年代でもプレイしたいファンの要望にも応えている。 個性豊かな武将 武将の特徴として『三國志11』で見られた「特技」をより細分化し、最大5つの「個性」を持つ事で表現されている。 戦闘時に周囲の部隊を強化させる「神将」や、内政の際の占領範囲を増やす「名声」といった優位になれる「個性」の他、兵站が切られると全能力が低下する「酒乱」部隊の方針設定で自主退却や敵接近時の無視が出来なくなる「猪突」といったマイナス効果を持つ個性も多数存在している。 これにより、張飛や孫権の酒乱や功名にあせる黄忠といった今までのシリーズで表現されなかった負の個性が描かれるようになっている。原作で罠にはまって戦死した武将などは「直情」や「猪突」といったマイナス個性を持つ。 武将毎に主義と政策を持つ。 政策は武将毎に「戦闘」「支援」「謀略」「内政」「人事」のいずれかを強化させる政策を持つ。戦闘ならば特定の陣形を強化したり、支援ならば部隊の兵糧消費を減らすといった政策を持ち、それぞれレベルとコストが設定されている。 主義は君主になった際の「施政」コマンド内での勢力の主な方針となる。オールマイティな「王道」や戦闘に特化した「我道」等の主義が存在し、主義によって設定できる項目の数が変動する。これにより人事や内政を得意とする孫権や戦闘を得意とする呂布といった勢力の傾向が表現されている。 君主と同じ主義を持つ武将の場合は政策に必要な「コスト」が減るため、低コストで強力な政策を実行可能となる。 戦闘面では戦法や陣形といった従来のシリーズに近いもので個性を表現している。 内政 先述の通り、府に武将を配備し、「商業」「農業」「兵舎」の数値を高める事で収入を高めるのが主になる。数値だけではなく影響下に置かれた土地の数も影響するため、手早く収入を上げたければ部隊を差し向けて「占領地域」を増やすのも内政の一環になっている。 各コマンドの実行には「命令書」が必要となり、毎ターン命令書の数までしか命令を実行できない。「地域内政」で府に配備された武将はターン毎に金を消費しつつ自動的に内政を行うので、配備するのに命令書を使用すれば後は放置すればいい。必要に応じて配置換えをするか解任する際に改めて命令書が必要となる。 また、従来のシリーズでは人材登用や外交以外に主だった要素が無かった「魅力」が占領地域拡大に影響を及ぼすのも大きなポイントとなる。能力が低くとも魅力に特化した武将を配備させて早期に占領地域の拡大を済ませる事も重要である。 内政は「治安(統率)」「兵舎(武力)」「農業(政治)」「商業(知力)」と、いずれの能力も関わるため、少しでも得意な分野や内政に有利な個性があれば活躍できる。 「都市内政」として、都市毎に募兵と訓練担当を任命できる。これによって都市の軍備を賄う形になるが、どちらも金を消費するので財政と相談する必要がある。 評定を開いて武将からの「提案」を聞く事も可能。自勢力の状況に応じて武将が様々な提案をしてくるので金を消費してそれらを採用する事で実行できる。 戦闘中の勢力があれば敵の部隊に「計略」をしかける、消耗している部隊があれば兵力を「補充」するといった従来のシリーズではコマンドで表現していた要素は提案で採用する形で初めて行われるようになった。 内政面でも財政がひっ迫していると改善せんと提案をしてくるが、武将によっては「兵糧の売却」や「略奪」と違った方向で提案してくれるためにらしさがにじみ出ている。賊将なら略奪を好み、それ以外の将ならば略奪は最後の手段にする等。 これらの要素は従来の作品からすれば任意に行えていた物が多く、あえて不自由にする事でゲームバランスの一環としており、実行にも説得力が出るようになっている。 戦闘 ベースとなった『IX』と同じく戦略画面で部隊の進路や方針を選択し、「進行パート」で見守る形となる。進行中に敵の接近に気が付いたとしても近年の作品のように即座の対応は出来ずに次のターンまで待つ必要がある。 本作では勢力が大きい順にターンが回り、進行パートで一斉に進行する仕様上、後手(弱小勢力)ならば先手(大勢力)の都市の出陣状況、部隊の目標などを予め見る事が出来るため、有利に進める事が出来る。 逆にこちらが大勢力になると、敵勢力の咄嗟の出陣に対応出来なかったり、こちらの部隊の目標を見られた上で部隊の方針を決められるために裏をかくのが難しくなる。 このため、近年の作品では増加傾向だったリアルタイムで操作する場面は少ないのでよく考えて方針を定める必要がある。一応、任意のタイミングで戦法を発動できる「采配武将」という概念は存在するが、これも任命できる人数が限られており、ここぞという時の切り札的扱いである。 『IX』や『11』と同じく物資や兵も都市毎に管理され、輸送も不自由なのですぐに動かす事は出来ない。どこに配備するかが非常に重要となる。 一つの部隊に複数の武将を所属させる副将の概念はなく、全ての部隊は一人の武将で率いる形になった。このため、猪武者の部隊が計略に弱いという弱点が露呈するが、本作では任意の部隊に計略を仕掛ける事が出来ず、武将によっては計略を受けた周辺の部隊を素早く回復させるといった個性を持つ者も存在するため、従来のシリーズほど重篤な弱点ではなくなっている。 相性のいい武将や義兄弟などの部隊が近くで戦法を発動させると連携する事がある。『IX』と同様に平凡な将でも相性のいい武将を固めて連携させると活躍が出来る。 出陣の際には陣形を決める必要がある。こちらも『IX』と同様に陣形によって様々な個性を持つ。機動や攻撃力に優れた「鋒矢」や攻撃力は低いが占領範囲の広い「鶴翼」、凡庸な能力だが山地に入ると強力なバフがかかる「長蛇」等、用途に合わせて陣形を定める必要がある。 全国一枚マップでも触れたが、自勢力の影響下のHEXがそのまま兵站の概念を持つため、敵が突出した所で兵站を切って混乱させる事で、再序盤に到底かなわないような大勢力に襲われても対処が出来るようになった。 兵站が切られた状態が続くとどんな名将の大部隊でも死に体といえるほどの弱体化を受けてしまう。大軍で攻めたとしても兵站が切られるとあっという間に全滅する事も珍しくないため、パワープレイは通じにくいばかりか兵力を大幅に失う羽目になる。 「反董卓連合」シナリオでいきなり董卓と呂布に最大兵力で攻められる曹操勢力や「三顧の礼」シナリオの劉備ではこの兵站切りを巧みに生かす事で何とか切り抜けられるバランスにもなっている。 CPUも兵站切りを狙ってくる他、敵の内政による領地拡大でこちらの兵站が切られる事もあるため、攻める際は注意が必要となる。陣形によっては占領範囲が狭い物も多く、計画的に侵攻しなければいとも簡単に兵站が切られてしまう。 マップには「火罠」「櫓」「土塁」「落穴」等の建造物を設置可能。こちらもベースとなった『11』の要素を引き継いだ形となる。 ある程度勢力が拡大すると「外征」を行えるようになる。自勢力の都市や軍団に州ごとの全ての都市をオートで攻めさせる事が可能。細かな操作が不要となるため、ゲーム終盤の消化試合に向く。 外交 外交面では従来のシリーズより大きな変更点は少なく、一部のコマンドはある程度勢力が大きくならなければ使用出来ず、最初は「親善」や「同盟」「捕虜返還」ぐらいしか行えない。 敵に攻められた際の援軍要請や共同作戦が無い(*1)ので従来ほど頼りにはならないため、兵站の確保や不可侵条約、勢力が大きくなった際の連合防止の意味合いが強い。 勢力が大きくなって地位を得る事で初めて同盟国に「攻撃要請」したり弱小国に「降伏勧告」する事が可能となる。 コマンドを使用できる頃には国力が高まっており降伏勧告もそれなりに成功するため、中盤のテンポを速める事が出来る。原作視点でも張魯や劉琮といった勢力を次々と降伏させた曹操のようなプレイが出来る。 勢力に敵視されてしまうと親善で関係を改善する事が不可能に近くなるが、戦争で得た捕虜を解放ないし返還要求に応じると関係を改善できる。 アップデートとDLC それまでのシリーズでもシナリオや顔グラフィックといった要素をDLCで販売する事はあったが、本作はそれらに加え、能力の編集機能や新たな難易度などもDLCとして販売される予定となっている。 このため、シリーズでは初となるシーズンパスも販売されている。これらを導入する事で実質パワーアップキットにあたる要素を無印に備えることが出来るようになる。 アップデートにより無料で仮想シナリオや三国志時代以外の武将が追加される事もある。恒例の『古武将』『水滸伝』『信長の野望』の他『蒼き狼と白き牝鹿』からも武将が追加され使用出来るようになった。 チュートリアルやシナリオをクリアする事で「項羽と劉邦」等の古武将も解禁される。 歴史イベント 歴史イベントは全て発生条件を確認できるようになり、発生後に何が起こるのかが事前にわかるようになった。また、一部のイベントは条件を満たしている状態ならば任意に発動できるようになった。 これにより『12』~『13』で見られた勝手にイベントが発生して勢力版図がガラッと変わるといった問題点が改善されている。 あえて実行しない事で徐庶が劉備の下を去らずに諸葛亮と共存できる。孫策を死なさないまま全土を統一するといった歴史のIfも可能となっている。 その他 劉備・曹操・孫権・関羽・張飛・趙雲・諸葛亮・周瑜・呂布・貂蝉といった一部の有名武将は顔CGでモデルが動くといったシリーズ初の試みがなされている。 またシナリオ後期になると張飛の知力が上昇している。これまでのシリーズでも呂蒙といったシナリオによって能力が変わる将はいたが張飛の知力が変化するのは『11』以来。原作では劉備入蜀の際に策略を用いて厳顔を捕らえるといった知勇兼備の将として成長した場面が描かれており、これが反映された形になる。しかし個性から「酒乱」は消えていないので、酒が遠因となって命を落とした張飛らしさも損なわれていない。 孫権は後継者問題を拡大させた晩年の迷走が反映されており、一部シナリオでは能力が低下しているうえ、プラス個性がマイナス個性に置き換わっている。これまでのシリーズでは後期シナリオで能力が上がる将はいたが、逆に下がるというのも『11』以来。 評価点 ベースとなった『IX』や『11』の評価点となった要素を取り入れてより昇華させている。 リアルタイム戦闘や陣形による部隊編成(『IX』)、妨害施設による防衛(『11』)特性による武将の個性付け(『11』)をより発展させた事で純粋に面白さに繋がっている。 戦争システムは『IX』に近いが、IXには存在しなかった罠や妨害施設、今作から登場した兵站の要素の追加により、より深い読み合いと工夫が可能になった。 『11』では特技を持たない武将も多かったが、細分化された事で全ての武将が何かしらの個性を持つようになった。 『11』で見られた武将の様々な固有台詞も継承しており、さらに一部の武将には一騎打ちの固有名乗り、部隊編成時の固有台詞、果ては専用の音声で個性付けがなされている事もある。 両方の作品で見られた全国一枚マップも作り込まれており、巴蜀から長安を攻めるための北伐のルートや火計を狙いやすい夷陵や非常に進軍しにくい巴蜀の地などの個性がみられる。 一部のシステムやコマンドが不自由になった事が思わぬドラマを生み出し、熱い展開になる事も多い。 兵站の概念の表現 それまでのシリーズではあまり注目される事の無かった要素だがシンプルながらも表現されており、兵站が切られた部隊は大部隊でも簡単に倒す事が出来るために戦術面としても面白い。 内政の影響力増加で思わぬ所で切られたり、囮で釣って遊軍に切らせる、はたまた勢力が大きい状態ならば周辺の府を落として「包囲占領」を発動させて一気に兵站を切るといった様々な戦術が取れ、うまくハマった時はかなり爽快。 武将数の増加 同じく過去最大数の武将数を謳っておきながらほとんど武将に出番が無かった同社の『信長の野望 大志』とは異なり、武将は幾らいても足りないほどのゲームデザインなのでうまくかみ合っている。 本作で初登場となった谷利等、有名なエピソードがありながら今まで全く登場していなかった知る人ぞ知る武将も多い。 過去最大数ではあるが「胡赤児(『III』)」「張譲(『VI』)」『IX』の末期の武将等、過去作には登場したものの本作には登場していない武将も存在する。 「個性」や「陣形」の取り合わせによって武将の個性はかなり感じられる。 「錐行の陣(機動力最高)+脱兎(退却時はZOC無視+機動力増加)+強運(負傷、捕縛されない)」持ちで積極的に兵站切りを狙える劉備や、「医術」を持つために積極的に負傷した武将の治療を提案する張魯と虞翻、最高の武力と強力な固有戦法を持つが3つものマイナス個性により扱い辛さも天下無双な呂布、等、それぞれの武将の得意分野を理解する事で大いに活躍させることが出来る。 2級戦の武将といえど、親愛武将による能力バフを駆使すれば最強クラスの武将にも立ち向かえる。また、親族同士でもバフがかかるので一族が多い曹操や関羽などは結束するととんでもない強さになる。 内政による占領土地の増加量を大幅に増やす「名声」募兵時に効果を底上げする「召募」といった個性は持つだけで超一流武将を上回るほどの効果を発揮するため、それらを持つ武将は能力値が低くとも重宝出来る。 過去作と同様に義理や野望はマスクデータになっている。特に遠征による忠誠度低下が起こりやすい為、呂布は少しでも気を抜くと即寝返ったり反乱を起こして独立するなど近年のシリーズではあまり見られなかった最強だが扱いづらいクセモノといった面が表現できている。 骨太なバランス 兵を待機させるだけでも兵数に応じて兵糧が消費される。訓練や提案でも金が消費される等で物資はいとも簡単になくなる。特にリソースはかなり限られている序盤は適当にプレイするとすぐに赤字になるので、適材適所な内政を心がけて素早く収入を上げたり不要な官位を剥奪して俸禄を抑える等の倹約を徹底しなければならないため、骨太な難易度に仕上がっている。 兵糧の消費量が多く管理に悩まされる。金さえあれば大量に買えるが商人が常駐する都市はないので、内政で賄いきれない場合はよく枯渇する。巴蜀の地を攻める時等、年単位で部隊が出陣する場合は消費量が馬鹿にならない。 特に出陣後は部隊と出陣元都市が離れる程、兵糧の消費量が増えるため、大軍で遠征する際は十分に確保しないとすぐに兵糧切れを起こしてしまう。 戦闘面でも部隊が壊滅すると忠誠が下がり負傷や捕縛される確率も低くない。負傷した場合は回復に時間がかかり、捕縛されると忠誠度が下がりやすくなる等のデメリットも多いため、慎重になる必要がある。 武将数の多さから弱小勢力プレイでも未発見の在野武将がざくざく見つかるので詰みになりにくく、兵站や罠の要素も含めて大勢力に抗う術は多いので、序盤プレイや弱小勢力プレイはシリーズ屈指の面白さと言える。 中だるみを防ぐ仕様 勢力が大きくなった時点での降伏勧告、軍団委任や外征コマンド等により制圧速度を速める事が出来、中だるみやプレイ時間の短縮に繋がっている。 アップデートにより、中間エンディングも実装。近年の『信長の野望』シリーズにある惣無事令と同じくある程度支配した時点でゲームをクリアする事も出来るようになっている。 賛否両論点 歴史イベント 従来の半分ほどとなり、ムービーによる盛り上げも無いため、三国志を再現して楽しみたいという層には不向きになった。 戦争関連の歴史イベントが無い事も多く、三国志でも屈指のエピソードである「赤壁の戦い」のイベントが無いという点は不満点としてよく上げられる。劉備と孫権が同盟する所まではイベントがあるが、その後は自力で曹操軍を撃退しなければならない。 前作にあった次々に発生する歴史イベントによってゲームのテンポが悪くなっていた部分が解消され、内政や戦争に集中できるのでキャラゲーではなく戦略ゲーに回帰したともいえる。 また、一部のイベントはDLCによるシナリオと共に追加されるため、導入しなければより淡白になってしまう。 知力100軍師の仕様 本作では初期シリーズ同様、知力が100を超えると助言が極めて的確になり、絶対に助言が当たるパーフェクト軍師となる。登用出来る武将を確実に拾え、降伏勧告や同盟の成否も確実に言い当てるため、非常に頼りになる。 反面、知力が99以下ならば助言に外れがそれなりに混ざるのであてにならない(*2)。 特に知力90~99の軍師では差がほとんど感じられないので官職や名品を与えていかに知力100にもっていけるかが一流軍師の基準になる。 当然ながら諸葛亮は初期状態で知力100なので何もしなくとも的確な助言となる上に本人の専用個性や戦法のいずれもチート性能(*3)というシリーズ最強クラスの諸葛亮となっている。伏龍を得る事で天下を獲れるという司馬徽の言葉にも説得力がある。 このように知力100と99以下では使い勝手に差があり過ぎる為、もう少し調整をして欲しかったという声も聞かれる。 もっとも、本作ではコマンドを実行するまでに日数が必要となる為、知力100軍師の助言といえど、コマンド実行後に対象の武将が移動した事による状況の変化で失敗といった事は起こりうるし、負傷して知力が下がれば助言が外れるようになるといった弱点もある。 問題点 全体的にわかりにくいことが多い 戦法はいつ発動するのか、個性とは何なのか、どんな個性がありどのように作用するのか、収入の決まり方等、わかりにくい要素が多く初心者に優しくない できる要素、存在する要素に対して、低層のUIやオブジェクトとして表現されている要素の割合が少なくなにかとわかりにくさを助長している 三国志11程度の情報量であればやりながらわかっていくでも通用したが、本作ほど情報量が増えると把握するだけでも大変 官職が少ない 指揮できる兵は官職に応じて変動するのは従来のシリーズ通りだが、武将数が圧倒的に増えた割には官職の数はさほど変わらないのであっという間に埋まってしまう。 このため、勢力拡大中に有能な武将を登用した場合は既存の武将の官職を奪う必要があるため、忠誠が下がってしまう。 本作の場合、無官だと3,000~4,000人までしか兵を率いられないため、官職のない武将が戦場で活躍するのが厳しくなっている。従来のように統率が高い武将ならば指揮できる兵も増えるといった要素はない。 一部の説明不足 以下の点は説明がないまま不利益の原因になる点 特に都市の規模で最大兵数が決まるのだが、輸送や移動などで兵数や物資が最大値を超えてしまった時は特に断りなく、消滅してしまう。 提案や外交等で使用される金は君主が所属する都市の物で固定されるため、戦争や移動などで攻略直後の物資が乏しい都市に移動すると金が無いためにほとんど何も出来なくなってしまう。 他国の武将を登用する時はその武将が何らかのコマンドで都市から移動すると即座に失敗になってしまい無駄足を踏む確率が非常に高い。 自勢力に所属する武将の親愛武将を処断すると忠誠度が大幅に低下する。交戦中の勢力から降ってきた武将ならばよく該当するため、知らぬ間に大幅に忠誠が下がってしまう事がある。 チュートリアルが簡易 チュートリアル自体はあるものの数は少なく、シリーズ経験者を対象にしたような内容なのでシリーズ初心者には向かない。 初級モードならば自勢力への補正やAIが緩く、かなりの接待プレイになるのでこちらで試行錯誤しながらルールを覚える方がいい。 ただチュートリアルをクリアする事で張良や白起といったチートクラスの古武将が解禁されるのでこれらを使う事で初心者のフォローにはなる。 バランス面 進軍や輸送に時間がかかる。 これ自体は原作再現ともいえるので一概に問題点とは言えないが、1ターンが10日単位であるのに場所によっては数か月あるいは年単位でかかってしまう。特に巴蜀の地を攻める際は非常な面倒を強いられる。もっともこれは補給が寸断しやすいことも含めて歴史上正しいので、ある意味評価すべき点である。 太守を任命できない。 仕官年数や官職等から自動で決められてしまい、任意の武将を太守に出来ない。特に黄巾の乱シナリオでの曹操や袁紹といった野心の高い武将が太守になると「駆虎呑狼」の餌食になりやすい。 太守でなければ発動しない個性(仁政)といった物もあるので使い勝手が悪くなってしまった。 政策の1つ「侵略荒廃」がとにかく邪魔。 進軍した地域の内政値を下げる効果だが、敵に使われると鬱陶しいだけで自分で使うと役に立たない。 というか地域を落とせば内政値減少の損害を受け自分が受けることになるため、ない方がマシですらある。 自身の評価の低さに留まらず、謀略系全ての効果がある「上兵伐謀」までもこれを嫌って避けるというプレイングが一般化してしまっている。 外交 基本的に同盟ぐらいしかする事が無く、その同盟も互いに攻め込まない事と同盟国の領地も兵站になるといったメリットしかないので頼りない。 攻撃要請も使用できる頃には自勢力は十分に大きくなっているので役に立つとは言い難い。 援軍要請や停戦が無いため、殊更外交の影が薄い。せっかく捕虜返還や解放で関係が改善される要素があるのだからそこから停戦を持ち掛けるといった事が出来ても良いハズだが… 特に捕虜を返還して関係を改善しても大抵は交戦中なので即座に「敵視」の状態まで悪化してしまい、ほとんど意味が無くなる。 同盟の延長が不可能なので一度解消された後に結び直す必要があるのだが、使者が到着するまでの間に相手勢力に攻撃される可能性も高い。 同様の問題は『信長の野望 創造』や『信長の野望 大志』でも見受けられたのだが… 近隣の勢力が手を結んで大勢力に立ち向かう「連合」は今作でもあるが組んだ所でどの勢力も動かないために空気と化している。 「反董卓連合」シナリオでは史実通りに連合軍が何もしないのでそのまま前線に立つ曹操が董卓軍に屠られる光景も珍しくない。 信長の野望や過去作ならば連合を組まれた瞬間に一斉に出兵される為に大勢力と言えど窮地に陥る要素ではあったのだが、今作の場合は組まれた所で全く怖くない。 内政 内政開発による発展の幅が小さく、領地を塗り切ればもう大半の開発は済んでしまったも同然であり、あとは物資の倉庫の拡張目的として都市のレベルを上げるぐらいである。 そのため高い政治を持つ武将を選んで任命するよりも武将や頭数をとにかく並べて置いておくだけになってしまう。 たまにしか来ないとはいえ商人との交易レートが内政収入のそれと全く見合わないものになっており、特に序盤に物資のやりくりに悩んでいる最中に商人が現れると一気に潤って開発もへったくれもなくなってしまう。 府の収入の成長量自体の小ささと相まって開発の意義はだいぶ小さい。 部隊が出陣元の物資を消費するという兵站システムにより戦闘部隊が物資を運び込めない仕様になっており、占領した都市の物資の多くが消え、固定値が補充されるという歪な物資ルールとなっている。 大規模な勢力での連戦がやりづらくなっており、非常に脆い輸送隊を後詰めとして付けるという危うい用兵をAIが要求される。 また賊にわざと都市を明け渡して取り返すことを繰り返し補充された多くの物資を延々と蓄積させるような裏技まで存在する。 一騎打ちの簡素化と舌戦の廃止 一騎打ちは五合打ち合うのを見るだけという方式になりプレイヤーが介入する要素は一切なくなった。 また舌戦は完全に廃止された。 また、一騎の個性を持ち武力差があっても負ける事が多く安定しない。 従来のシリーズでは専用の補正を持ち、最強の武力でほぼ無敵を誇る呂布ですらその辺の猛将に普通に負けるので油断ならない。 ゲームが重い 発売当初は一部のPCでマトモに動かない等の問題も多く、動いたとしてもかなり重たい事が多かった。 コンシューマー版でもターン毎にオートセーブが行われ、その度に時間を食うので不評だった。 武将の寿命 武将の死因として「自然死」と「不自然死」(戦死や事故死など)が設定されており、不自然死の武将は設定されている没年を迎えた後もしばらく生き続けることができる。 しかし武将の年齢に関わらず没年+数年程度で寿命を迎えてしまうため、若くして不自然死した武将は結局長生きはできなくなってしまっている。 例として上述の「正始政変」シナリオでは、史実で司馬一族に粛清された曹爽勢力でもプレイが可能だが、シナリオ開始時点で主要人物が悉く没年を迎えているため、不自然死とはいえゲームクリアまで持たないことが多い。 設定で寿命を「長寿」や「なし」にすることもできるが、そうすると今度は高齢の武将がいつまで経っても死亡しなくなってしまう。 寿命を延長できるイベントやアイテムも存在するが、イベントは対象がランダムであるため狙った武将の寿命を延ばすのは難しく、アイテムは絶対数自体が少ないうえ他の勢力が保有している場合も多い。 前作『13』では不自然死は一律20年間長生きできたうえ、寿命延長アイテムも豊富だったため、一層短く感じる。 発売当初の問題点(改善済み) 反乱や引き抜きが異様に多い。特に第二軍団以降に所属する武将に褒美をやれなかったため、遠征を繰り返すと忠誠がぼろぼろになり、引き抜かれる事が多かった。 太守が任命出来ない上に褒美を与えられないので後半になると「駆虎呑狼」が猛威を振るい、次々に太守が独立する悪夢が繰り広げられた。「駆虎呑狼」はこちらが使う分にも成功しやすいのでシリーズ初期クラスの凶悪さを誇っていた。 一騎打ちがランダムで発生する都合上、突然文官同士が一騎打ちをしたり、文官が一方的に呂布とか張飛といった猛将に一騎打ちを仕掛けられて殺される事が多かった。これも方円の陣に一騎打ち回避効果が加わる事で改善された。 陣形のバランスが悪く、特に防御系の陣形は選ぶ価値が無いほど使い勝手が悪かったが、アップデートにより戦法の発動率の調整といった調整が行われた。 人材捜索の失敗報告や兵糧の買い付けなど、無意味にクリック回数が増える事が多いクリックゲーと化している部分もあったがアップデートにより簡略化された。 歴史イベントで「登場人物がイベントに参加可能」の条件が厳しく、「出陣」「関に所在」「移動中」では参加できないため、虎牢関に呂布が引き籠っている間に王允が引き抜かれて連環の計が起きなかったり、曹操軍に攻められまくるのに諸葛亮に会うために一定期間引き籠らなければならない桃園三兄弟等の不自由が見られたが、アップデートで条件が緩和された。 CPUの「地域懐柔」がうざい。 かなりの頻度で地域懐柔で府を取られる割には防衛手段に乏しく、知力の高い軍師や太守を配備したとしてもあまり意味が無い。アップデートにより成功率の調整や懐柔を防ぐ「輿望」の個性が追加された。 総評 ユーザーの中でも人気の高い『IX』及び『11(*4)』の流れを組む上に府や兵站といった新システムも領土を塗り絵に見立てたシンプルでわかりやすいシステムであるために敷居はそれほど高くない。 システムこそシンプルではあるが、様々な個性や陣形を持つ武将を取り合わせる事で奥の深さもあり、施政や政策によってプレイ感も千差万別に変わるために自由度も高い。 近年の『信長の野望』及び『三國志』シリーズは「無印の時点では計略や災害、軍団委任といったあってしかるべき要素を省いてパワーアップキットで大々的に新要素として実装する」といった事が多く、 無印は買わずにPK待ちという扱いを受ける事が多かったが、本作は発売された時点でいつもの不満点は概ね解消されており、久々に無印の時点で満足が出来る完成度を満たしている。 発売当初には上記のような問題点も見受けられたが早い段階でアップデートによって改善されており、今後の展望が望める状態になっていた。 余談 近年の作品と同じく様々なコラボをしており、『銀河英雄伝説』や『ライザのアトリエ』『パリピ孔明』等の武将をダウンロード出来た。 これらの特殊版権キャラは設定にかかわらず処断する事が出来ないという仕様となっている。 本作は久々に無印の時点で満足が出来る完成度を満たしているのだが、これは純粋に過去作の反省点を活かしたというよりは、同社の無双シリーズにおけるとある事件が尾を引いている可能性が高いと言われている。 『戦国無双4』発売と同年の2014年にカプコンが「無双シリーズの"MIX JOY"がカプコンの所有する技術の特許に抵触している」としてコーエーテクモゲームスを訴える事件が発生。裁判は泥沼化の様相を呈した末、2017年12月に"MIX JOY"の特許に対するカプコンの訴えを退ける判決が下ったものの、カプコンが控訴。2019年9月の控訴審ではカプコンが勝訴し、最高裁でコーエーの上告が棄却されたためカプコンのほぼ完全勝訴が確定した。 これにより『戦国無双4』以降、無双シリーズにおける『猛将伝』は完全に独立した別作品やDLC拡張に形を変えて事実上廃止に追い込まれた経緯があるため、コーエー側も神経質になっている可能性がある。 『信長の野望』及び『三國志』シリーズにおけるパワーアップキットは『猛将伝』などとは異なり追加要素のみ遊べる単独ディスク方式ではないため、裁判の影響は受けないと思われるが、追加要素を前提としたいわゆる「コーエー商法」は以前からファンの間でも批判があったため、『猛将伝』の廃止を機にSLG系でもPKを廃止すべきだというユーザーも居る(*5)。 [部分編集] 三國志14パワーアップキット 【さんごくしふぉーてぃーんぱわーあっぷきっと】 三國志14withパワーアップキット 【さんごくしふぉーてぃーんうぃずぱわーあっぷきっと】 ジャンル 歴史シミュレーションゲーム 対応機種 Windows 8.1/10Nintendo Switchプレイステーション4 メディア 【Win】DVD-ROM【Switch】ゲームカード【PS4】BD-ROM 発売・開発元 コーエーテクモゲームス 発売日 2020年12月10日 定価(各税別) PK【Win】6,830円【PS4】5,830円with PK【Win】11,880円【Switch/PS4】10,780円 判定 なし ポイント 結局発売されたPK商法発売当時はバグまみれ異民族が『12』以来の登場 無印プレイヤーに厳しい金額設定 三國志シリーズ 概要(PK) 今作はPK(パワーアップキット)を発売せず、シーズンパスで要素を追加していくと宣言していくとしていたが、結局発売された大型拡張ディスク。 ユーザーの信頼を裏切ったものの無印の評判は良く、僅かながら期待する声もあったのだが…。 追加要素(PK) 新シナリオやイベントの追加 襄陽の戦い直前である「二袁の思惑」「赤壁の戦い」「関羽包囲網」といった事象の直前のシナリオが追加。後期シナリオも238年の「遼東征討」が追加されている。 追加仮装シナリオの「英雄乱舞」は「英雄集結」の亜種だが劉備三兄弟や孫堅と2人の子がそれぞれ独立勢力になるなどかなり細分化されており、呂布軍以外は武将が15人で構成されている。人数バランスの良さに加えて、「ジジイ軍団の黄忠軍」「病弱な曹仲軍」「公式コメントに匙を投げられた夏侯楙軍」「曹操が君主でなく関羽配下」などネタ要素も多く好評である。 無印ではスルーされた「孫堅の戦死」や「赤壁の戦い」の歴史イベントも実装され、従来の作品に近い内容となった。 「偽報」の追加 部隊を罠に誘い寄せるといった「偽報」の要素が追加。これによって偽報に関する個性も増えている。 「歴史イベント」の作成が可能になった 「外交」で土地を条件に出来るようになった 無印の問題点であった「外交」での同盟延長が出来るようになった 人材コマンド「仲介」の追加 武将同士に婚姻や義兄弟を設定出来るようになった CPUは使用しないプレイヤー専用の機能 評価点(PK) 新モード「戦記制覇」の追加。 決められた勢力ごとのクリア条件をクリアしていくショートシナリオ。短時間でクリア出来、クリア時の成績に応じてスコアが残せるのでスコアアタックをする楽しみもある。 シナリオごとに専用イベントが用意され発生させる事でスコアが良くなったり、不利になったりする。 イベントが発生すると不利になる事が多いのでスルーしてクリアする事も可能だが、したとしてもスコアは望めなくなる。 またDLCでシリーズ初となる三国時代の最終期である呉討伐のシナリオが初めて登場した。 ゲームをセーブする事でも減点対象となるのでリロードによるズルも通用しづらい。 「地の利」の追加 州の過半数(2都市以下の州は全域)を支配する事で州に応じた「地の利」が得られる。各種補正や他国との「交易」が含まれる。 補正は移動の短縮、自動占領範囲の拡大、登用成功率上昇など、内政や人事に関わるものが中心。 異民族・交易は特に要素として大きいのでそれぞれ単独項目を参照。 異民族の追加。 『IX』のようにマップに異民族の拠点が追加され、桁違いの兵力と異民族武将が控えている。 特定の都市を支配することで外交する事ができ、友好イベントを発生させると戦争で使える武将を派遣してもらえる。 また本拠を武力で制圧することで異民族の武将が配下になる。 異民族武将は内政に参加できないといった制限があるものの専用の非常に強力な戦法を持っていたり、個性の面で優遇されていたり、率いられる兵数が20000になっており捕縛もされないと戦力としては非常に頼りになる 「交易」の追加 上述の「地の利」の一種であり、交易相手として「ローマ帝国」「パルティア王国(*6)」「クシャーナ朝」「インド」が登場し、それぞれ司隷・雍州・益州・交州の「地の利」を得ることで交流可能。武将と物資を派遣する事で交流し、友好度を高める事で様々な名品や新技術、戦法を取得できる。また、武将にも大きく経験が入るので育成にも向く。 名品は各地域に1種類あり、それぞれ統率・武力・知力・政治の各能力+10に加えて、前者2つは退却確実・後者2つは寿命延長の効果を兼ね備えている。強力であるうえ、寿命延長の医書が手に入りづらい蜀と呉が寿命延長の名品を手に入れやすくなっているためバランスも取れている。(*7) 戦法の書は「クシャーナ朝」で得られる阿修羅陣が特に強力であり、特に北伐以降のシナリオの蜀では知力上昇の名品と併せて交易のない無印版とは比較にならないほど闘いやすくなる。 ただし、交易相手同士で争いを始める事もあり、敵対勢力に肩入れすると友好度が下がってしまう事もある。 新個性、新戦法の追加 負傷兵がいなくなりやすい「粗暴」等の個性が追加。一部の武将の個性がさし変わっている。 新戦法も追加。于禁や曹丕、馬騰などに固有の戦法が増えた。 アップデートにより、制限はあるものの新個性を自作する事も出来るようになった。 問題点(PK) 武将編集のデータが読み込めない(現在は改善) 発売当初は編集した武将データが読み込めず強制的にリセットされていた。 かなり深刻で能力を弄っただけでも読み込めなくなることがあった。 強気すぎる値段設定。 無印から買っていたプレイヤーは安い方のPS版でも無印で9,680円、PKは5,830円、シーズンパスは1と2があり各4,950円であり、全て買い揃えるのに2万5000円以上必要と相当割高である。 withPKであれば10,780円となりPKが実質1,100円であるため、シーズンパスと合わせても20000円少々で済むがそれでも割高には変わらない。 シーズンパス2は戦記制覇モードおよび本編の追加シナリオと旧作の顔CGがメインとなり、機能としては「新名品作成機能」ぐらいしか増えずに旨味が少ないため、シナリオに拘りがなければ買わないという選択肢も取れる。 withPKの差額1100円自体はDLCシナリオのDLCが315円であることを考えれば、PK追加シナリオ5本を目当てで買うだけでも元が取れる額である。 PKの追加内容が薄い。 武将編集、ゲーム中編集や超級難易度、新名品登録といった従来のPKに含まれていた要素がシーズンパスに含まれてしまったために未収録。 特に編集機能はPKが初登場した「IV」にすらあったので実質有料化されたものとなる。 また、無印と共通する問題点となるが、本作の武将編集はマスクデータ(義理、野望、好戦等)の編集が不可というかゆい所に手が届かない。これも初出となる「IV」ですら可能であった。 マスクデータの存在は編集機能の販売後にアップデートによって公になったが、編集機能のアップデートは行われなかったので、見えるのにいじれないという中途半端な状態が放置されたままとなっている。 新武将のマスクデータがいじれないので、ライバルとして強力な新武将の勢力を作成してもAIが弱く、大した脅威にならずに消えていくことも珍しくない。 異民族はOFFにすることができない。 プレイヤーに関しては使いたくなければ使わなければいいだけの話だが、異民族武将はCOM勢力も使用してくる。味方で頼りになると言うことは敵に回すと厄介ということでもある。 特に弱小勢力で耐えている際に大軍で攻め込まれると消耗させられるうえに捕縛登用もできず鬱陶しいことこの上ない。二虎競食で関係を悪化させれば去らせられるが、弱小勢力だと計略が満足に使える保証もない。 またある意味、下記の項目にも繋がっている。 晋陽バグ 都市が晋陽のみ、もしくは+幽州の都市のみで異民族の鮮卑の武将がいる勢力を降伏勧告すると、降伏したはずの勢力の武将が全て在野になるというバグが発生する。最終アップデートでも修正されることはなかった。 晋陽は山に囲まれている上に隅っこの都市なので勧告で済ませたくなる都市であり、バグの影響は大きい。 二虎競食で関係を悪化させるのが一般的な回避方法である。 偽報の問題 CPUがあまり使用してこないので空気と化している。 「偽報」に関する個性が多数追加された事やそれに伴う変更で既に個性枠が一杯の武将は一部の個性が差し替えられる形になってしまった。 特に龐統は「人脈(登用・探索にかかる日数が半減)」が「察知(周辺の部隊の「偽報」状態を解消)」に変更されたため、明確に弱体化させられる憂き目にあってしまった。 後期シナリオの問題点 早期特典として無印の「249年正始政変」よりもさらに進んだ「263年 蜀漢の滅亡」が追加されたが、そのままの状態ではプレイが困難 末期武将が追加されていない上に、武将が167人しかおらず、不自然死の仕様から蜀の武将の大半が没年を迎えており、すぐに死んでいくなど通常プレイが著しく困難となっている。 『晋書』日本語訳の公開が進んでおり、新武将作成も難しくないので、この時代の人物を大量に登録するのも手。なお、新武将枠150人を全部使っても、全盛期の武将数には及ばなくなっている。 また、新武将に設定できる生年は250年が下限なので、あまりゆっくりしているわけにも行かない。 武将不足を補うための「古武将」も開始時点で全員が94歳となっているため、仕様の壁を越えられずに6年ほどで死んでしまうのも痛いところ。コラボ武将ならば不死身なので使用可能だが… 結果、武将不足で内政が行き届かずに賊が跋扈し、戦闘は異民族武将を雇い入れる事となりがち。ある意味五胡十六国時代を先どっている この状況では「後方の都市を放置してでも前線に武将を集中させる」ことができるプレイヤーが圧倒的に有利であり、滅亡寸前であるはずの蜀でもあっさり統一できてしまう。作業感に耐えられればだが……。 コンピュータに任せると、寿命の関係で、高確率で蜀呉の武将が死に絶え、魏が生き残り勝利となる。 無料アップデートで追加された内容の説明不足 詳細不明な設定値や組み合わせの可否が解りづらい「新個性編集」 アップデートで追加されたが内容が一切不明な「異民族大進軍」 発生条件や効果の不明な「大統合」 上記の3つの追加機能は公式からの詳細な説明も無く、マニュアルにも追加されなかった 特に「異民族大進軍」に関しては、ゲーム内のどの要素を指しているのかすら不明 総評(PK) ファンの信用を裏切り発売されたパワーアップキット。 内容的には良作であった無印を引き継いでおり、新個性エディタやイベントやシナリオの増加と言った改良点もあるので遊べなくもないのだが シーズンパスによって従来のPKであって当然だった機能が省かれてしまい、有料化した上にシーズンパスを導入したとしても機能が不完全という新たな問題点まで生む結果となってしまった。 なまじ無印の時点で満足の出来る完成度に達しているため無印から購入したプレイヤーはさらにフルプライスの金額を払って購入するほどとは言い切れないところであり、実際に購入を見送る無印プレイヤーも少なからず見られた。 withPKでの差額1100円であれば問題のない値段であるため、三國志14自体を今から始めるプレイヤーはwithPK版で問題ないだろう。 念を押すが間違ってもバラバラに買わないように。
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「修正依頼」が出ています。対応できる方はご協力をお願いします。 依頼内容は、総評のパワーアップキットについての記述の変更です。 三國志12 【さんごくしとぅうぇるぶ】 ジャンル 歴史シミュレーションゲーム 対応機種 Windows XP/Vista/7 発売・開発元 コーエーテクモゲームス 発売日 2012年4月20日 定価 パッケージ版 11,340円TREASURE BOX(限定版) 15,540円ダウンロード版 8,800円※それぞれ税込 判定 クソゲー ポイント 凄まじい下方修正の数々極悪仕様のオンライン認証無料の体験版と対戦版だけDLすれば十分無印版(特にPC版)はシリーズ中最もシンプル 三國志シリーズリンク 概要 システム 問題点 賛否両論点 評価点 総評 余談 概要 三國志シリーズの12作目。前作『三國志11』から6年の歳月を隔てて製作された。 発表当初は久方ぶりの新作ということで喜びの声と共に迎えられたが、具体的なゲーム内容が明かされてくるに連れて不安視する声の方が大きくなっていった。 結局幾度かの延期(2012年3月2日→3月30日→4月20日)を経てようやく発売されたのだが、蓋を開けてみるとその出来はシリーズファンの期待を大きく裏切るものだった。 キャッチコピーの「最強の三國志。」「舞台はととのえた。物語をつくれ。」も、実際のゲーム内容を見る限りは自虐ネタとしか思えない。 システム 伝統的なターン制・君主プレイの国取りゲーム。 プレイヤーはシナリオ毎に異なる君主の内の一人を選び、中華統一を目指す事になる。 内政は都市に施設を作り、そこに武将を配置して働かせると言うシステム。 前作やコーエーの他作品と違い施設造りや増築自体には武将は不要で、建ててからの施設運用で武将が必要となる。武将なしの施設はほぼ効果を発揮しないので技能や能力を考えて施設への配備を考える必要がある。 このために、前作までの箱庭内政では建ててしまえば恒久的に物資等が補充できたために後半では内政担当の武将は冷遇気味(*1)だった。しかし今作では領地が増えても武将を配置をしなければ国力の充実を実感できず、特に領地が増える後半はそれこそ能力の低い武将でも配置していく必要があり、どんな武将でも最後まで出番が存在する。 今までは前線から離れた都市を内政都市として、ひたすら一人の武将に物資を運搬させるのが一般的だったが、今作では通用しない。戦略的に重要な都市を見極めて武将を固める必要がある。 戦闘は専用マップで行われ、シリーズ初のリアルタイム戦闘を採用している。 形式は『信長の野望 天下創世』のシステムに似ている。信長の野望ではこの形式のリアルタイム戦闘は一般的だが、三國志で採用されたのは初めて。 武将は必ず1人に付き1つ「戦法」を持っている。戦争では全部隊で共有の采配ポイントを消費する事により、戦法を使って様々な効果を得られる。 詳しくは問題点で述べるが以前までと違い効果や有効範囲が抑えられておりただ使うだけで勝利確定とはならずうまく活用していく必要がある。 本作の大きな特徴として「秘策」が存在する。武将三名に一定期間開発させる事により、各勢力3つまで所有する事が出来る。使い捨てで、発動すると一定期間の間、戦略、あるいは戦術面で恩恵が得られる。 問題点 今作は前作までにあったシステム、データ等が大幅にカットされている。簡略化や削減などはこれまでの三國志や他のコーエー製ゲームにもゲームコンセプト上の関係で行われていたが今作は明らかに度を超えている。 武将数の大幅カット 前作と比べると2/3程度まで激減している。今回の最晩年シナリオ(後述)に合わせたのか特に三国鼎立以降の武将が重点的にカットされており、220年頃から内政すら覚束ぬ程人手が足りなくなり、240年頃にはゲーム自体が成立しなくなる。上記の仕様の通り、武将の存在が今までのシリーズ以上に重要なので武将の大幅リストラはゲームのバランスに響く事になる。 カットされた武将も、鮑信・王基・賀斉・傅彤・羅憲(*2)といった名脇役かつ前作でも優遇されていた武将がカットされている。また三国の皇帝でも後半の人物(曹芳・曹髦・曹奐・孫亮・孫休・孫皓)が消されており、『三國志』のタイトルすら怪しくなった(*3)。 一応今回リストラを喰らった武将は、異民族を中心にPS3・WiiU版では100名程、さらにPKでは50人程復帰している。 リストラ武将が大勢いるにも拘らず、追加に疑問ある武将の顔ぶれ 戴員・嬀覧(*4)(孫翊暗殺事件の犯人)はシリーズ初で、范彊・張達(張飛暗殺事件の犯人)は『V』以来。でもコイツ等を出すよりは(以下略) 女性武将も増加。無双ファンに媚びているとの意見もあるが、そもそも今までの三国志シリーズでも女性武将は登場している。無双に出ていて今回初めて出た女性武将は王元姫と歩練師の2人のみ。しかもこの2人にはしっかりとした逸話がある。但しシナリオの都合上生年の遅い王元姫(217年生まれ)は登場自体が非常に遅くまともに使う事ができない。 クリア特典シナリオではどういうわけか戦国武将が数十人登場する。しかも戦国武将はどいつもこいつも高性能っぷりを発揮しており、能力に癖が強く中途半端な三国武将は存在が一気に霞む。言っておくがこれは「三國志」であって「信長の野望」ではない。 一応、これまでの作品でも(三国志以外の)歴史上の人物や他作品の(勿論コーエーの)歴史SLGからSP武将が登場する事があったし三國志の武将が信長の野望等に出張する事があったので今作だけの問題ではない(今作もあくまで架空シナリオ扱い)。 プレイヤーが武将同士の婚姻や義兄弟を結んだりすることはできない。前作ではロマンはもちろん部隊能力や支援攻撃にも影響する重要な要素だったのだが…。 前作で好評だった武将の老顔グラが存在しない。 もっとも顔グラの老化は前作のウリであった為、今作でも必ずしも採用しなければいけないというわけではない。 戦争の要素の大幅カットと詰めの甘さ 戦争パートは露骨に『三国志大戦』の影響を受けた……というかパクったとしか思えない様に見えてしまう。 特に「時間経過で溜まる采配ポイントを消費して、武将固有の戦法が出せる」というシステムは、『三国志大戦』の「士気」を采配ポイントに、「計略」を戦法にと名前を変えただけの代物である。更に戦法使用時や城門突破時の演出等は三国志大戦と似た物になっているのもパクリ疑惑を増長させてしまっている。 一応描写と戦法の出し方を除けば上記の通り雛形は既にコーエー側が信長の野望で使用されていたシステムの流用なので一方的なパクリ呼ばわりは心外ではあろう…がその場合は既に旧作(*5)のシステムを流用しているという点で手抜き呼ばわりされるのだが…。 戦争は専用の戦闘マップで行われるが、戦闘マップが狭くなったため戦略性が失われ、ごり押しが全てに。物量で圧倒しているなら完全委任でも負ける要素がない。 …であったが、視界が限られる上にアップデートにより敵が寡勢でも本陣を狙ってくるようになったため、完全委任や部隊一塊は危険になった。 部隊の兵科は槍兵、騎兵、弓兵の3種類。兵器も2種類。戦法は変えられず、陣形の概念も無い。 部隊の最大出撃数はたった6部隊(援軍4部隊)。副将も付けられない。このため、率いる事ができない兵力は予備兵として本陣に待機という形になる。 陣や防壁を建設することはできない。 従来の様な火計はおろか、水上戦すら削除されているため、OPムービーの赤壁の戦いがシステム的に全く実現できない(ただし前述の「戦法」に火計、神火計は存在する)。 一騎討ちはしょぼいムービーを垂れ流しながらのカードを使った三すくみじゃんけん。『X』や『11』と比べると、駆け引きの要素が乏しい。 しかもCPUは後出しじゃんけんしてくるため理不尽さ満点。加えてムービーなどの演出があるため無駄に時間がかかりテンポが悪い。 援軍は自発的に退却できないという謎の仕様のせいで、うっかり負け戦に加担してしまうと全員捕縛されてしまう。 内政の要素の大幅カットと詰めの甘さ 『11』と比べると施設作りが簡略化されてしまった。建てられる施設の数は少なく、国造りの工夫どころか見た目の変化すらも乏しい。また、序盤の弱小勢力は必要に応じて施設を建て直さなくてはならないため、達成感に乏しい。 さらに作った施設に武将を配置しなくてはならないが、この武将が外交や輸送を行うたびに、改めて配置しなおさなくてはならないため、内政のテンポが悪い。 武将なしの施設はほぼ役立たずなので内政を終えた後方都市にもある程度の能力を持った武将を配置しておかねばならず、特に優秀な文官は後方で忘れられやすい。ある意味、現実的な光景であり、プレイヤーに人材の管理能力を求めると言う意味においては、悪い事でもないのだが…。 異民族の存在はまるまるカット。異民族の存在は三國志を語る上でも時代考証的にも絶対に無視できない要素であるのだが…。 初代ですら存在していた災害や住民反乱もカット。 異民族及び、災害はPKで対応。ただ、今までのシリーズでは普通に存在していた要素をPKで加えるのはコーエーの悪い癖である。 人材登用や外交での重要な要素であった舌戦もカット。 シリーズの伝統とも言える軍師の助言もカット。軍師の役目は他国の防御度を下げたり、兵器を盗んできたりすることになっている。 ゲームシステムの拙さ 戦略時のイベント強制介入が復活。勝手に領地が変わってしまう。 例えば黄巾の乱の孫堅プレイ、黄巾党を攻め滅ぼして何進から褒美として長沙の太守の任命を受けると、それまで手に入れた領土を全て奪われ、長沙1国のみになる。どう見ても左遷です)『X』でも同様の問題があり、大きく非難を浴びていたが、再発する事となった。 更にアップデート前はAIが噛み合っておらず、イベントで曹操の捕虜になった関羽がイベントと関係ない所でCPUに処断されるという、その後の流れが全く意味のない状態になっていた。 プレイヤーが不利益を被る場合は選択肢次第で回避する事も可能だが、CPUはイベントで次々と版図が変わってしまう。 外交ではアイテムや捕虜、秘策などを交渉材料にする事が出来るようになり、『11』などよりも交渉の幅が広がった。それ自体は進歩である。が、その中で捕虜のウェイトが大きすぎる。凡将でも2、3人捕まえておけば、容易に停戦が結べるため、CPUを自在に操る事が出来てしまう。 ただ、意図的にやったのか、バランス調整不足なのかは不明。一軍の将を捕虜にすれば外交で大きく優位に立てるのは当然だし、捕虜を使った外交を積極的に行わないと詰む局面があるのも確か。「信長の野望・革新」の坊主停戦よりはマシかも知れない。なお、捕虜を交渉材料に同盟を結ぶ事すら出来る。もちろん、同盟を結んだ後、互いの捕虜は、きちんと全員、解放される…ん? 容易にキャラを育成できてしまうイベントが頻発するため、プレイヤー側の武将は超人レベルにまで簡単に育ってしまう。 シナリオは前作以上に三国志前半に偏っている。史実最後年のシナリオですら214年という有様。前述の追加武将と言い三国志後半を軽視(*6)していると言わざるを得ない。 ちなみに、初代『三國志』ですら史実最後年のシナリオは215年である。こちらは最初のシナリオが3年遅いが。 PK追加シナリオではなく無印だけで遊べるものでも、前作『11』では225年、前々作『X』では227年(PKで253年追加)と10年以上も違う。末期が充実した『IX』に至っては263年(決戦制覇なら279年)のシナリオまである。 出陣や輸送等がキャンセル不可能。うっかり兵力や兵器の手配が済まないまま決定してしまうと悲惨… 一応、事前にセーブしておいてロードすればいいだけなのだが、そんな手間を取らせるよりは取りやめる為のコマンドを用意しておけよ…ということになる。 秘策・戦法のバランスの悪さ 秘策の効果が強すぎる。特に絶道の策(=軍隊派遣が封印される策)はあまりにも凶悪すぎるため、中盤以降はこれを防ぐ手段を常時投入するハメになる。 なお、秘策の開発には特定の特技が必須になる為、人材に乏しい弱小勢力では開発すらできない。 秘策発動時に挿入されるムービーは妙に諄い上に長ったらしく作り込まれている。力の入れ処が間違っている。 戦法のバランスの悪さ 特に有名武将専用の戦法があまりにも強力過ぎる。 例としては、範囲全体の戦闘力強化+負傷兵の回復効果で脅威のゾンビアタックを可能とする劉備の戦法「義勇兵」・範囲全体の戦闘力強化+伏兵化効果で相手の戦力をガタガタにしつつ攻められる諸葛亮の戦法「八陣の法」・名前そのままの鄧艾の戦法「伏兵神速」。 ただ、劉備に関しては魅力のパラメータが無くなった事による個性付けと言えばそこまでであるし、諸葛亮に関しても天候を自在に操作し落雷を落として敵部隊を一撃瀕死や火計→風変で敵に向かって火攻め(IV等)に比べれば今作はまだマイルドな方である。 戦法が似たようなものばかりで、武将の個性をイマイチ表現できていない。 一応超有名武将には固有の特技が設定されているが、三国志素人でも知っているような超有名武将だけである。脇役の重要性を認知できているとは思えない。 例えば孫策と張遼と孟獲が同じ戦法であったり、孫堅と郭嘉と董卓が同じ戦法であったりする。前作は少なくとも本作よりは特技によって個性を表現できていた。 そんな武将固有戦法ですらゲーム開始直後から新武将に普通に付けられるのも問題。今まで強力な特技等は1度クリアしないと設定できないように自重された作品もあり、せめて各人の固有戦法位は1回クリアした後にしか付けられない、と言う事はできなかったのだろうか…。 一応、これまでの作品で猛威を振るった強力すぎる常駐効果や直接ダメージ、回復系は撤廃や無難な物のみ採用、使用者が激減し消費采配も高めで連続で使用できなくなっている。 オンライン対戦の詰めの甘さ 本作最大の売りであるオンライン対戦は、劣化『三国志大戦』である。 オンライン対戦には制限があり行動力最大値の十分の一を使わないといけない。 所有できる武将カードに制限がある。 発売当初は毎週調整が行われていたが、現在は放置されている。 公式コミュニティが荒れている時なにもしないなど、運営のやる気のなさが窺える。 極悪仕様のオンライン認証システム 色々と酷い本作の中でも、特に極悪仕様とまで呼ばれるのが"オンライン認証システム"(いわゆる「アクティベーション」「アクチ」)。 本作は基本、オフラインゲームなのであるにもかかわらず、毎日オンライン認証しなければゲームがプレイできない。しかもサーバーが落ちていて認証出来ない場合もあり、その場合はプレイ不可能。 酷いものだと土日に20時間以上サーバーを落としっぱなしにし、ゲームが全くプレイ出来なくなると言う事すらあった。 これでは毎回ネットワーク認証を要求され、しかもプログラムアップデート以外にオンライン要素が皆無な『真・三國無双3 ハイパー』の失敗と同じ轍を踏んでしまっている。 毎日午後八時を過ぎる度に認証がリセットされ再び認証を要求されるようになるが、プレイ中であっても容赦なく認証を要求してくる。 中古対策・海賊版対策が目的とされているが、わざわざ手間を掛けてまでまっとうなユーザーが頭を抱える仕様にしてしまうのは…。 なお、パワーアップキットでは1週間に1回の認証に緩和されたが、あまり根本的な解決にはなっていない。またシブサワ・コウアーカイブス版ではSteam認証に切り替わったため、 ようやく アクティベーション作業が不要となった。 賛否両論点 武将個々の仕様の大幅カット 武将の兵科は固定。好きな兵科を割り当てることは不可能。前作の『11』では自由に決められる上、武将一人一人に各兵科適性が定められていた。 ただ、前作の優秀な武将は揃って全ての兵科適正が高くて隙が無く、そういった武将に対して能力の低い武将でも付け入るスキを与えたというバランス調整にもとらえられる。 3すくみをバランスよく出さなくては対処できないため、以前のシリーズよりは色々な武将が戦場に出る事が多くなったとも言える(呂布が兵科の都合上、張飛に苦戦する…といった面もあるが)。 各パラメータのインフレが激しい。特に「統率」で顕著であり、華雄、顔良、文醜、周泰と言った猛将達が前作と比べて軒並み5~10上昇している。さらに文官の中では郭嘉が統率51→88と再評価だとしても異常な上昇を見せている。ちなみに統率88は賈詡と同値。 一応擁護しておくと、今回の統率は純粋に部隊の戦闘力及び率いることが出来る兵士の数に影響している。しかも今回は部隊に副将を組めない為武将個人の能力が物を言う事になる。つまり例え武力が100であっても統率が低いというだけで戦闘ではまるっきり役に立たなくなってしまう。猛将の統率上昇は「武勇で有名な武将なのに殴り合いに弱い」事を避ける為とも考えられる。 武将の顔グラフィックについて 本作は登場する武将の顔グラフィック(正確には上半身を含めた肖像)が全て新規描き下ろしとなっている。 前作のグラフィックに似ている(アングルや表情が変わった程度の)武将も多いが、三國志VIIから5作にわたって顔グラを使い回されていた武将に新たに顔グラを描き下ろしたのは評価点と言えるだろう。 シリーズが進む事につれ、顔グラが古い武将はやけに顔が小さいといった(*7)違和感があったが、本作でようやく一定のクオリティに統一された。 『演義』寄りの顔グラフィックが多く、『正史』としても通用していた一部の武将に違和感を覚える部分(学者で名を馳せた闞沢や強かな知将の李恢が『演義』での役所の説客として、剛直で名を馳せた田豊がただの因業親父として、老獪ながらも味のあった司馬懿がすっとぼけた腹黒爺として、それぞれ描かれている)もある。 もっとも『正史』のイメージが色濃い武将も少なくはない。野心を抱いていそうな悪人面の劉焉、獰猛な顔つきの馬超、悠然と碁を指す費禕はその一例であろう。礫を操る丁奉のように、民間伝承のイメージを取り入れた武将もいる。 また、キャラ付けの為か、『演義』の特定シーン(有体を云えば本人の最期)を強調している物が多く、討ち取られる(枝に袖が引っかかっている)陳武、明らかに死亡フラグの立っている(いわゆる殿馬状態)曹昴、憤死する辛評など、シチュエーションを考え直すべき顔グラも見られる 口を開けて叫ぶカットがやけに多い。内政・外交でも怒った顔グラフィックがよく出るので、もう少しでも汎用性を持たせるべきだったかもしれない。 上記の武将大幅リストラも「イラストレーターが全員分描ききれなかったのでは?」と言う意見も見られる。 余談だが、本作と同じように全ての武将のグラフィックを描き下ろした『信長の野望 天下創世』では発売当時はグラフィックが間に合わずに 同じ顔の武将が何人も登場し、非難を浴びた(*8)。 項羽や劉邦といった、特別武将も『三國志Internet(*9)』以来の新規描き下ろしである。 評価点 グラフィックが美しい。 BGMが良い。 戦略面での敵AIの思考は(このシリーズにしては)優秀で、かなり手強い。前述の「絶道」の存在もあって、中盤以降も気が抜けない。 シンプルな分、こちらがシステムの裏をかきにくい事とAIがシステムに沿って行動し、無駄が無い事もあると思われるが。 秘策は弱小勢力の救済措置としてはしっかり機能している。195年孔融のような人材的にどう考えても詰んでいる勢力でも「求賢の策」を開発出来るようになれば何とかならない事もない。リセット前提だが、このシリーズではいつもの事である。 シングルコアのノートブックなど、比較的低スペックのPCでも快適に動作する。参考までに本作の動作環境はこちらを参照。 もっとも、前述したオンライン認証があるため常時インターネットに接続していないパソコンには向いていない。 オンライン対戦の出来自体は悪くない。 本作のオンライン対戦だけが楽しめる「対戦版」が無料で配信されているため、作品自体の出来と相俟って「これ(対戦版)だけ落とせば良い」と当たり前のように言われている。 一応、製品版の方が所有できる武将カードが多めだったりなど優遇されているが、対戦版をやるためだけに1万円近く出すのは無駄である。 ごく少数ではあるが、本作のゲーム性を「シンプルで気軽に遊べる」と肯定的に捉える意見もないわけではない(*10)。 もっとも、定価一万超えの老舗歴史SLGシリーズ最新作に大多数のユーザーが何を求めるか、と考えれば、さすがに今作の出来で満足する層は稀であろうが。 総評 バグの多さとバランスの悪さなどで散々悪評を買った前作とはまた違う方向性の酷い出来である。 「糞藝爪覧」事件さえも慈悲深い心で受け入れて、健気に新作を待ち続けた古参のシリーズファンであっても、その多くが見切りをつけるのに躊躇しなかったであろう。 むしろ古参のシリーズファンや純粋な「三国志好き」であればあるほど、失望と憤りを感じる作品に仕上がっている。 ゲームシステム自体は決して悪いものではなく、評価できなくもない部分もあったが、シリーズ最新作という値段にも看板にも見合わない出来、その上に認証が毎日必要でプレイできるかはサーバー側に委ねられていると言う最悪のシステム(*11)ではユーザーが激怒するのも当然である。 その評価点についても、低スペックPCでの快適な動作や顔グラの新調は、これまで築き上げた三國志を彩る重要な要素を大幅に削ってまで実現するニーズがあったかと言われると疑問の残るポイントであり、「最強の三國志」と称するにはかなり寂しい出来となってしまった。 余談 公式サイトには「『三國志』武将名鑑」と言うコーナーがあり、本作に登場する武将を毎日ひとりピックアップしてイラスト付きで紹介していたが、2012年5月1日をもって更新が終わり、現在はそれまで掲載してきた武将を一覧で閲覧出来る。 中には明らかに武将でない人物もちらほらいるが…。 アクティベーションによってソフトがひも付けされてしまうため、ソフトを手放す際に買取に出せず、購入した人は泣き寝入りするしかない。 1万円を越えるクソゲーを掴まされ、なおかつ売るなどして僅かばかりでもお金に換える事すら許されないショックは計り知れない。 ある意味で、後述の評価点に掛るサントラや画集と言ったグッズが手元に残る分、トレジャーボックスの方が救いがある(*12)と言えるかも知れない。 故に購入予定者が採るべき手段は「トレジャーボックスを購入してグッズ以外を売却する」であろう。 この出来であるにもかかわらず、何と発売前に体験版を無料配布(現在はPK版の追加要素付き体験版を配布中)。 限定的ではあるが、内政、戦闘などのシステムは一通り体験出来るため、プレイした多くのユーザーは、「PK待ち」と言う結論を下したようだ。コーエーにしては極めて良心的な販売姿勢である。 2012年12月13日にPS3/Wii U向けに発売、更には2013年2月にはPS Vita向けに発売されることが決まった。 PS3/Wii U版では新システムや新規シナリオなどの追加要素があることが明らかになっているが、Win版の汚名をどこまで雪げるのだろうか。 PS3/Wii U版公式サイトでは「今日の武将対決」というコーナーが開設され、こちらでは毎日2名の武将とそれぞれの列伝をイラスト付で紹介していたが、こちらも2012年12月16日をもって更新終了し、現在は「三國志名勝負」としてそれまで更新された対決を見る事ができる。 家庭用版はゲームプレイ時に認証が不要、武将の追加、武将抜擢(*13)、戦場の陣に耐久と特性が追加と不満だった要素が改善され遊びやすくなっている。 2013年3月1日にパワーアップキットが発売された。 システムとしては上記のコンシューマ版の要素を一部引き継いだ上で更に強化した形になっているが、コンシューマー版との明らかな違いは末期武将が登場しているか否かだったりする。 無印の発売当初よりプレイヤーからは「パワーアップキットが出ても追加ディスクである以上、無印の動作環境に縛られる(=無印がギリギリ動くようなPCを追加ディスクで切り捨てる事が出来ない)し、大掛かりな仕様変更は期待出来ない」「ベースが悪過ぎるから、幾ら要素を追加しようがどうにもならない」と、出た所で大して変わらないと悲観視する意見もかなり多く上がっていた。
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