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貰ったプラモデル 作詞/44スレ329 貰ったプラモデル 週末作ってみる 白い箱 何ができるか分からないけど 白いパーツ 三つ割れてる 赤いパーツなんてない 灰色のキャップ ひとつもない 作れない 取扱説明書もない なにもないよ 足りないんじゃない? 頭がどれかも分からない どうやって作ろう 貰ったプラモデル
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ここは神姫に持たせられるプラモデルの武器を紹介。 コトブキヤ関連は種類が多いので移動。 バンダイ ガンプラF90シリーズ 新機動戦記ガンダムW シリーズ 新機動戦記ガンダムW Gユニット シリーズ 機動戦士ガンダムSEED シリーズ 機動戦士ガンダム00 シリーズ 機動戦士ガンダムAGE シリーズ ガンダムビルドファイターズシリーズ 宇宙世紀シリーズ SDガンダムBB戦士 ビームサーベル その他兵装 付録、特典 ダンボール戦機LBXカスタムウェポン LBXカスタムエフェクト アクセル・ワールド バンダイ ガンプラ F90シリーズ 1/100スケールだが、15m級なので何ら問題無し。 武装交換がコンセプトのシリーズなので豊富な武装が魅力。 特にA(アサルト)D(デストロイド)S(サポート)タイプは1体に3種類の武装が入っている。(唯一2,500円だが…) L(ロングレンジ)タイプのロングレンジライフルなんかは両手持ちさせると凄くかっこいい。 この他にはV(ヴェスバー)P(プランジ)タイプがキット化されている。 また、サーベルがクリアブルーなので白子に流用するのもオススメ。 お値段も大体1500円位(ADSを除く)だが、最近では中古屋で安価で売られている事もある。 肝心の本体の出来だが……20年前のキットなので正直期待しない方が良い。 新機動戦記ガンダムW シリーズ HGウイングガンダムゼロカスタム 翼は拡張ハンガーの穴をヤスリとかで広げれば装着可能。 プラモ本体も安く、簡単な処理でつけられるのでオススメ。 新機動戦記ガンダムW Gユニット シリーズ 1/144 ガンダムジェミナス01 無改造で背面拡張ユニットが拡張ハンガーに嵌るので同シリーズの武装が使える。 機動戦士ガンダムSEED シリーズ 大剣やランチャーなどのハッタリが効いた武装が多い。 また、廉価版のキットもあるのでお財布にも優しい。 ジンハイマニューバー2型、HGアストレイレッドフレームには鞘付きの日本刀がある。 機動戦士ガンダム00 シリーズ 砲子やゼルのんのデザイナーでもある柳瀬パパンがメカデザインを手がけているので相性がいいシリーズ。 ガンダム アストレアタイプF(他タイプ含む) 初期主役機のバージョン違いで、まるでネタのように「武器セット」と書いてある追加ランナーが付属する多彩な武器があるキット。 その内容はビームサーベル×2(刃はクリアパーツ)、ビームピストル(ホルスターつき)×2、ビームライフル、ビームランチャー、伸縮ギミックつきバズーカ、リード線式の鉄球、ハンドミサイルユニット、プロトGNソード&シールド。 さらにガンダムエクシアのランナーを流用しているため、なんとその装備であるGNソード&シールドも作成可能という大盤振る舞い。 もちろん本体も出来がいいのでマスター代理として絡めるもよしの良キット。 腕は無改造で神姫に取り付け可能! 両手にGNソードを構えた神姫なんてのがいとも簡単に作れます。 タイプFの成形色違いである白いアストレアは安い代わりに武装がビームサーベル×2(刃はクリアパーツ)、ビームライフル、ビームランチャー、プロトGNソード&シールドのみとなっている。 説明書には載ってないが、タイプFの再現も一応可能。 無論こちらもガンダムエクシアの装備が作れるものの、シールドだけはポリキャップ(記号:A、二個しか付属しない)が足りない為、ビームランチャーかアストレア用シールドのどちらかを諦めるか、他のプラモから持ってくる必要がある。 余談だが、エクシアの腕も無改造で神姫に取り付け可能である。 ダブルオーガンダム セブンソード/G 文字通り7本のクリア剣+大型銃を持つキットで、剣系の武装を求めるなら最適のキット。 一番の目玉、GNバスターソードは若干取り回しにくいので注意が必要。 GNカタールなどは付属しないが、ダブルオーライザー(+GNソードⅢ、GNコンデンサー装備型)も良い。 こちらは無改造でも比較的扱いやすくエフェクトパーツで大型化もできるGNソードⅢと、ツインランス形態にできビーム刃もつけられるGNソードⅡ、そして武装として装着するのに向いたオーライザーが魅力。 GNアームズ エクシアとデュナメス専用の大型MA?と言うべき存在。 多少の加工は必要だが、合体させることも可能。 唯一の難点は価格がお高いことか(特にデュナメスの方)。 機動戦士ガンダムAGE シリーズ OOのメカデザイナー海老川氏がメインデザインをしているシリーズ。 主役機が換装をコンセプトにしているのでキャラクター性の高いパーツが魅力。 また、脚本自体は酷評されているが、HGシリーズの出来はシンプルなデザインながらも最新技術が駆使されており高評価を受けている。 AGE-1系の足は脚部受けのPCを4mmに拡張すれば武装足として流用可能。 ポリキャップ7番の突起を片方切り落とし、1st素体の肩の付け根につけると、AGE連邦系の肩パーツをそのまま装備可能。 特徴ある武器としてはAGE-3のシグマシスライフル、AGE-FXのダイダルバズーカなど。 そのほか、ヴェイガン側の変形機(特にダナジン)は乗り物としても有用。 ガンダムビルドファイターズシリーズ ガンプラを題材としたアニメ。上記の海老川氏のほかにフミカネも参加。基本的にはMSのキットが発売されているが、神姫やフレームアームズガールとコンセプトが同じキット「すーぱーふみな」という変化球も出している。 本筋のガンプラも改造パーツとして使えるが、特に注目したいのがカスタマイズパーツ。デザインこそガンダムに沿っているものの、ガンプラのみならずほかのキットのカスタマイズにも使用できる代物である(ただしデザインに癖があるものも存在するが)。 GBFのキットは組み換えを意図として企画しているため、神姫やFAGとの相性がよく、手軽にカスタマイズしやすい。ただしジョイントの径が3ミリのため、神姫に装着するには変換アダプターが必要となる。自作するかコトブキヤの変換ジョイントを使うとよい。 宇宙世紀シリーズ HGUC ケンプファー アストレアやセブンソードに匹敵する武器セット機体。 ほとんど実弾武装なのが特徴で、ジャイアントバズ2丁・ショットガン2丁・シュツルムファウスト2本・ビームサーベル(黄色)2本・チェーンマインが付属する。 ショットガンはストックの有無を差し替えで選ぶことができ、本体の出来も良いお薦めキットのひとつ。 HGメカニクス GP03デンドロビウム あの巨大デンドロビウムではなく、スケール1/550のもの。こちらはお値段1500円ほど。 無改造で持たせられる武器は少ないが、そのボリュームが魅力。 浅井商店にて各種パラベラムを購入済みで、かつ大艦巨砲主義の人にお薦め。 色分けはあまりされていないため、墨入れや部分塗装ができるとなお良い。 メガビーム砲→手に持てるほか、後部に穴を開け拡張クランク→肩部拡張スペーサーでの保持推奨 ミサイルコンテナ→穴を開けるなりパラベラム貼り付けるなりで流用可 本体部→同上 この手の大型ブースターとしてはもっとも安価と思われる HGUC 1/144 RX-0 ユニコーンガンダム 2号機 バンシィ HGUC 1/144 RX-0 ユニコーンガンダム のカラバリモデルでユニコーンとデストロイモードの2種がある。 ユニコーンの流用モデルなので設定では使わないビームマグナム、シールド(DM)とバズーカ、シールド(UM)が流用可能。 ダークブルーのカラーリングなのでテンペスタにピッタリ。 しかも、多少緩いが腕を無改造で神姫に取り付け可能! 緩さが気になる方は木工ボンドを注入せよ! SDガンダムBB戦士 武将モチーフのキャラが多いので刀剣には事欠きません。 しかし、初期シリーズのものは全般的に小さいので長刀でも脇差程度の長さになります。 神姫サイズの武器を探すなら大型武器を持つ「刀覇大将軍」や「三国伝」シリーズがいいでしょう。 ビームサーベル 1/144のものなら無加工で持たせられるようです。 ちなみにMGのビーム刃部分と1/144ジンクスのビーム刃はアーンヴァルのサーベル取り付け部の軸にジャストサイズです。 その他兵装 18m級なら1/144、15m級のものなら1/100がサイズ的にオススメ。 ものによっては持たせるのに加工が必要な場合があります。 付録、特典 雑誌やゲーム等に付録や特典として付属するプラモデル。 特に電撃ホビーマガジンとホビージャパンはガンプラをよく扱うので、時々ガンプラが付属する事がある。 当然だが、月刊誌や週刊誌は売り切れになった時点で、ゲームなどの特典は無くなった時点で購入不可能になるのはお約束。 但し、オークションや中古店に行けば稀に売っている事もある。 ソードカラミティ改造キット ホビージャパン2004年10月号に付属したカラミティガンダムの改造キット。 二振りの対艦刀やナイフなどが神姫に使える。 同梱のDVDにはプラモ作りのHow toが入っており、必見。 尚、このキットはプラモ作りの教材という一面がある為、意図的にナイフが太めになっていたり、肉抜き穴が開けられていたりする。 その為、かっこよく見せる為にはヤスリ等でナイフを鋭利にしたり、パテやプラ板で肉抜き穴を塞ぐ必要がある。 ザンライザー改造キット ホビージャパン2009年10月号に付属したオーライザーの改造キット。 別にオーライザーが必要と言う訳ではなく、そのままでも十分遊べる。 最大の特徴は二振りのGNバスターソードⅢ。 なんと合体させて一つの巨大な両刃剣に出来るのだ。 但し、両刃剣を神姫の手に持たせるのは止めておいた方がいい。 コレ、本来のガンプラに持たせても手が分解する程太く、そして持たせにくい。 そんな物を神姫の手に持たせたら……お察しください。 両刃剣に問題があるもののそれ以外は何ら問題なく、白子Mk2や黒子Mk2の支援機みたいにしたり、二刀流にしたりできる等使い道多数。 GNソードⅣフルセイバー ホビージャパン2011年2月号に付属した00クアンタの改造キット。 非常にデカイが、そのままでも持たせる事が出来る。 但し手が変形する可能性があるので非推奨、上記のアストレア(エクシア)の腕を使った方がいい。 アストレア(エクシア)の腕を使った時のメリットはカタールパーツが使えるという点。 神姫の手にカタールパーツを持たせると刃があらぬ方向に向いて非常に格好悪くなり、最悪の場合手が変形したりパーツごと落下してしまう可能性がある。 組換えパターンが豊富で、剣だけではなくライフルやブーメランが作れたりする。 そういった意味では良キット。 余談だが、これを神姫に装備させる為に本誌を大量に買った猛者がいるとか。 ビームガトリング ガンダムUCエース Vol.2付録に付属するMGユニコーンガンダム用ビーム・ガトリング2丁セット。 MG用の為、デカイと思いきや、持ち手を削れば普通に持てたりする。 因みに小説版機動戦士ガンダムUCの初回特典にも付属したが、こちらは成形色が違う。 当然だが現在は売られていない。 このたびMGフルアーマーユニコーンガンダムに6丁付属しましたが、お値段とパーツ数が恐ろしい事になっている。 グランドスラム ホビージャパン2012年4月号に付属したSEED系プラモ改造パーツの一つ。 持ち手が神姫にジャストフィットし、しかも軽い為、片手で持たせる事が可能。 AGE-1レイザー改造キット・AGE-2アルティメス改造キット レイザーはホビージャパン2012年9月号に、アルティメスは電撃ホビー2012年8月号に付属。 レイザーキットは手持ちの武器が神姫の武器に応用できるが、アーマーパーツは取り付け箇所が限定される。アルティメスは肩のキャノンや脚部のブースターなど流用できる箇所は多い。 アメイジングブースター2種 電撃ホビーとガンプラAに付属していた改造キット。 単体で支援マシンになる上、ジョイントを介して神姫本体に取り付けることも出来る。径は変更必須だが、癖のないデザインのためほとんどの神姫に違和感なく装備できるのはありがたい。もちろん手持ちの武器もジャストフィット。 カレトヴルッフ各種 ホビージャパンに付属していた改造キット。 アメイジングブースター同様の仕様変更のものが2種、大剣仕様のものが1種、槍状でクリアパーツ仕様のものが1種ある。 基本手持ち武器のため、神姫の手に持たせることは可能。ただし合体形態によっては重量の関係上保持しきれない場合がある。 フェイダートンファー ホビージャパン2015年9月号に付属していた改造キット。 トンファー本体とブレード各種は神姫に装備可能。 ただしジョイントがないため、本体に取り付けるには別売りのジョイントを用意する必要がある。 神姫にはトンファー状の武器がほとんどないため、重宝する武器といえる。 ダンボール戦機 サイズとしてはsmall神姫より小型。 低価格で、手持ち武器はほぼ流用することが出来る。 LBXカスタムウェポン いわゆる武器セット。定価は399円で、1パックに2個の武器が入っている。 MSGなどと比べると全体的に丸っこく、厚みがあるのが特徴。 基本的にモナカ部分が多く、色分けは少なく一部シールがついているのみ。 いずれも持ち手の軸径が約3mmで無加工で神姫に持たせることが可能。ハンマーのような大物も中空で軽く、サイズもちょうどいい。 004のユニオンソードは特に出来が良い。 しかし、最近のセットは自重していないのかやたらと重く、そして持たせるとひぎぃしちゃう。 LBXカスタムエフェクト 必殺技の攻撃エフェクトパーツ……なのだが、No.005「ホーリーランスエフェクト」は『天使の羽が背中に出現する』という演出を再現しているため、神姫サイズの生物的な翼を手軽に入手することができる。 羽根以外にもクリア成形の槍パーツも付属する。 アクセル・ワールド 仮想世界での姿(アバター)を駆使して加速世界で戦う作品。 神姫とほぼ同じ大きさで、値段もHGUCシリーズとほぼ同じ(1,575円)なので流用しやすいシリーズ。 ブラック・ロータス 本作のヒロイン黒雪姫のデュエルアバター 黒いボディに薄紫のクリアパーツ、手足に刃が生えたシャープな女性型で色合いからジールベルンアメジストに最適。 シルバー・クロウ 本作の主人公ハルユキのデュエルアバター 銀色の男性ヒーロー体系のボディにクリアグリーンのゴーグル、天使のような翼が生えている。 軽いメカニカルな翼パーツはなかなか手に入らないので使い勝手はよさそうである。 翼を取られた本体は代理マスターとしての流用も可能。
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ダンボール戦機 プラモデル 2011年〜2014年にかけてBANDAIから発売された。関節が共通化されておりゲームのように5分割し組み替えることができる。 ラインナップ 001 LBXアキレス 1080円 アキレスランス アキレスシールド付属 002 LBXデクー 1080円 スキャッターガン タイディシールド付属 003 LBXクノイチ 1080円 コダチ 専用ディスプレイ台座付属 004 LBXハカイオー 1080円 破岩刃付属 005 LBXハンター 1080円 ハンターライフル付属 006 LBXジ・エンペラー 1080円 ティターニア付属 007 LBXインビット 1080円 008 LBXデクーカスタム監視型 1080円 AMBライフル 左平手付属 009 LBXジョーカー 1080円 ジョーカーズソウル 専用ディスプレイベース付属 010 LBXオーディーン 1296円 リタリエイター 専用ディスプレイベース 変形用差し替えパーツ付属 011 LBXパンドラ 1080円 ホープ・エッジ 角度付き手首 専用ディスプレイ台座付属 012 LBXフェンリル 1080円 ドミニオンライフル付属 013 LBXハカイオー絶斗 1080円 絶・破岩刃付属 014 LBXルシファー 1080円 ヘブンズエッジ 天帝ネメシスシールド付属 015 LBXゼノン 1080円 ゼノンハルバード付属 016 LBXイフリート 1296円 エフェクトパーツ付属 017 LBXナイトメア 1080円 ナイトメアズソウル 専用台座付属 018 LBXアキレス・ディード 1080円 ダークシューター ダークシールド付属 019 LBXペルセウス 1080円 ペルセウスソード付属 020 LBXエルシオン 1080円 エルシオンハルバード エルシオンシールド付属 021 LBXデクーOZ 1080円 OZトマホーク OZシールド 左平手付属 022 LBXミネルバ 1080円 ミネルバクロー アクションパーツ用股関節ジョイント ディスプレイスタンド 角度付き手首付属 023 LBXダークパンドラ 1080円 デスペレイドエッジ 角度付き手首 専用ディスプレイ台座付属 024 LBXトリトーン 1080円 シーホースアンカー 左平手付属 025 LBXヴァンパイアキャット 1080円 トリプルヘッドスピアー付属 026 LBXシーサーペント 1080円 マリンランチャー付属 027 LBXΣオービス 2160円 Σツインブラスター Σガーダー付属 028 LBXリュウビ 1080円 武の剣 鏡の盾付属 029 LBXブルド(山野バン仕様) 1080円 ドラゴンランス バックラー付属 030 LBXイカロス・フォース 1296円 フォース・ブレード 専用ディスプレイスタンド ウェポンフォーム用パーツ 角度付き手首付属 031 LBXイカロス・ゼロ 1296円 ゼロ・ランス ゼロ・シールド 専用ディスプレイスタンド ウェポンフォーム用パーツ 032 LBXミネルバ改 1080円 アクションポーズ用股関節ジョイント付属 033 LBXゼウス 1620円 雷神剣ケラブノス 雷神槍ケラブノス付属 034 LBXジェネラル 1080円 アーチャーライフル 左平手付属 035 LBXベクター 1080円 ベクターソード ベクターアックス付属 036 LBXアキレスD9 1296円 デュランダル オートクレール ソードビット付属 037 LBXオーレギオン 1620円 レギオンランス レギオンシールド 飛行形態用パーツ 専用台座付属 038 LBXオーディーンMk-2 1620円 リストレイター ネオビームガーター 飛行形態用パーツ 専用台座付属 039 LBXプロト・I 1296円 アドバンスドライフル コンバットナイフ 左平手付属 040 LBXバスター 1080円 コンバットショット付属 041 LBXミゼルオーレギオン 1620円 レギオンセイバー レギオンガーダー 飛行形態用パーツ 専用台座付属 042 LBXドットフェイサー 1080円 ゼットソード付属 043 LBXオーヴェイン 1296円 オーハンマー付属 044 LBXガウンタ・イゼルファー 1080円 ベリアルエッジ ベリアルブレード付属 045 LBXバル・スパロス 1080円 風魔小太刀付属 046 LBXグルゼオン 1080円 ヘルサイス付属 047 LBXファントム 1296円 デモンズランス 左平手 専用台座付属 048 LBXトライヴァイン 1296円 049 LBXドットブラスライザー 1620円 ブラストソード ラグナロクフェイズ用パーツ付属 050 LBXバル・ダイバー 1080円 鉄刀・鬼機丸付属 051 LBXマグナオルタス 1080円 マグナスブレード マグナスシールド付属 052 LBXドットブラスライザー・ジーエクスト ブラストソード ラグナロクフェイズ用パーツ ドットフェニックス付属 ドットブラスライザーの成形色がクリムゾン仕様になっている 053 LBXディ・エゼルディ 1620円 ソードビット ビット リフレクトビット 左右平手 専用台座付属 054 LBXドットブレイズ 1620円 ショットガンSG5S ゼットソード ドットフェイサー用パーツ付属 055 LBXオーディーンM(マルチウエポンラック装備) 1620円 GP5K マルチウエポンラック 飛行形態用パーツ 専用台座付属 056 LBXアキレスⅡ 1620円 ツインパイルランス フレイムディフェンダー付属 057 LBXエンペラーM3 LBXエンペラーM5コンバージョンモデル 1620円 エンペラーM3/M5の選択式 タイラントティターニア付属 058 LBXディ・レギウディア 1620円 コルディクティス アブソリュートフェイズ用パーツ付属 059 LBXシャドールシファー 1620円 ヘルズエッジ 魔王クエイサーシールド 魔王弓フィーニス付属 2019年再販版 2019年から1作目の機体が一部ラインナップを変更する形で再販されている。関節パーツや一部のパーツに修正が施され色分けの強化や強度の見直しが図られている。余剰パーツとして一部旧版のパーツも入っている。箱と付属のダイスを使うカスタムダイスバトルは廃止されている。 パッケージや説明書に英文が追加、一部LBXの英語表記が海外版に変更されている(例 HAKAI-O→DESTROYER) 詳しくは海外展開を参照。 引用元 https //bandai-hobby.net/series/lbx/ ラインナップ (価格は税込) 000 LBXAX-00 1100円 鋼鉄棍 オートマチックガン付属 001 LBXアキレス 1100円 アキレスランス アキレスシールド付属 002 LBXデクー 1100円 スキャッターガン タイディシールド付属 003 LBXクノイチ 1100円 コダチ 専用ディスプレイ台座付属 004 LBXハカイオー 1100円 破岩刃付属 005 LBXハンター 1320円 ハンターライフル付属 006 LBXジ・エンペラー 1320円 ティターニア付属 007 LBXジョーカー 1100円 ジョーカーズソウル 専用ディスプレイベース付属 008 LBXジェネラル 1100円 アーチャーライフル 左平手付属 009 LBXオーディーン 1320円 リタリエイター 専用ディスプレイベース 変形用差し替えパーツ付属 010 LBXパンドラ 1100円 ホープ・エッジ 角度付き手首 専用ディスプレイ台座付属 011 LBXフェンリル 1320円 ドミニオンライフル付属 012 LBXハカイオー絶斗 1100円 絶・破岩刃付属 013 LBXルシファー 1320円 ヘブンズエッジ 天帝ネメシスシールド付属 014 LBXナイトメア 1100円 ナイトメアズソウル 専用台座付属 015 LBXゼノン 1320円 ゼノンハルバード付属 016 LBXイフリート 1320円 エフェクトパーツ付属 ハイパーファンクション コアスケルトンに外装のアーマーフレームを付けるというLBXの構造を再現したシリーズ。 初回生産限定 LBXアキレス&AX-00 3456円 001アキレスにAX-00カバーパッドと鋼鉄棍を追加したもの。 001 LBXアキレス 2700円 アキレスランス アキレスシールド付属 002 LBXジ・エンペラー 2700円 エンペラーハンマー付属 003 LBXルシファー 2700円 ヘブンズエッジ 天帝ネメシスシールド付属 004 LBXイフリート 2700円 エフェクトパーツ付属 005 LBXアキレス・ディード 2700円 ダークシューター ダークシールド ルミナスシューター エフェクトパーツ ディスプレイ台座付属 2019年再販版 1〜3に加え完全新規造形のオーディーンが発売された ラインナップ 001 LBXアキレス 2750円 アキレスランス アキレスシールド付属 002 LBXジ・エンペラー 2750円 エンペラーハンマー付属 003 LBXオーディーン 3850円 リタリエイター 専用台座付属 004 LBXルシファー 2750円 ヘブンズエッジ 天帝ネメシスシールド付属 カスタムウエポン カスタムエフェクト 参考文献
https://w.atwiki.jp/fffurniture/pages/14.html
プラモデル L:プラモデル = { t:名称 = プラモデル(アイテム) t:要点 = 箱,部品,ニッパー t:周辺環境 = 設置された家 t:特殊 = { *プラモデルのアイテムカテゴリ = ,,,設置型アイテム。 *プラモデルの位置づけ = ,,,家具。 } t:→次のアイドレス = ロボパイロットの夢(イベント), } お値段 5マイル 解説 プラモといえばシンナーとセメダイン……なんて思っていませんか? プラモの技術も日進月歩。最近のプラモは、お子様にも安心なスナップキットと、最高度のディティール、稼働性を両立させた、まさに芸術品。 子供から大人まで楽しめるプラモデルで、是非、あなたのロボ魂を燃やしてください。
https://w.atwiki.jp/medadictionary/pages/941.html
アリイのプラモデル リスト 01メタビー 02ロクショウ 03ビーストマスター 04ロールスター 05ニンニンジャ 06コフィンバット
https://w.atwiki.jp/aniwotawiki/pages/52768.html
登録日:2022/12/11 Sun 18 57 08 更新日:2024/03/31 Sun 17 07 45NEW! 所要時間:約 100分で読めます ▽タグ一覧 プラモ プラモデル プラモ狂四郎 ホビー メーカー モデラー 一覧項目 企業 会社 変態企業 愛のある項目 所要時間30分以上の項目 所要時間60分以上の項目 所要時間90分以上の項目 プラモデルメーカーの一覧は、プラモデルを製造している、あるいは過去に製造していたメーカーの一部(*1)を纏めたものである。 ●目次 【主な国内のメーカー】・タミヤ ・ハセガワ ・青島文化教材社(アオシマ) ・フジミ模型(FUJIMI) ・ピットロード(PIT-ROAD) ・ファインモールド ・プラッツ(PLATZ) ・童友社 ・マイクロエース ・クラウンモデル ・モデラーズ ・モデルカステン ・フォーサイト ・SWEET ・アスカモデル ・モノクローム ・つね矢 ・スタジオミド ・タートル ・アミュージングホビー(Amusing Hobby) ・エブロ(EBBRO) ・ヤマシタホビー ・ラウペンモデル ・モデリウム ・ヘルメッツ ・HMA GARAGE ・ホビージャパン ・バンダイ/BANDAI SPIRITS ホビー事業部 ・バンダイ キャンディトイ事業部 ・バンダイ ベンダー事業部 ・トミーテック ・コトブキヤ(壽屋) ・ウェーブ(WAVE) ・マックスファクトリー ・グッドスマイルカンパニー ・PLUM(プラム) ・ボークス ・ノスタルジック・ヒーローズ ・秋東精工(SYUTO) ・メガハウス ・ベルファイン ・フレイムトイズ ・ロケットモデルズ ・アゾンインターナショナル ・エムアイシー(M.I.C.) ・キャビコ ・プレックス ・アルファマックス ・千値練 ・LEAPRO ・アワートレジャー ・エクスプラス(X-PLUS) ・海洋堂 ・企画室ねこまた ・スクウェア・エニックス ・メタルサイエンス ・アニュラス ・KADOKAWA ・フィールドワン ・ホビーベース ・スマートドール ・福崎町観光協会 ・PINKTANK ・Potziland Records(ポッチランドレコード) ・グリーンマックス ・学研ホールディングス ・エレキット ・大和科学教材研究所(ダイワ) ・京商 ・カバヤ食品 ・エフトイズ・コンフェクト(F-toys) ・ポニー ・山田化学 ・イケギ玩具製作所 ・マルサン商店 ・和工樹脂(WAKO) ・日本模型(ニチモ) ・日本文化教材(N.B.K/NBK) ・三共模型製作所 ・三和模型 ・YMC模型製作所 ・相原模型製作所(アイハラ) ・一光模型(イッコー) ・今井科学(イマイ) ・大滝製作所(オオタキ) ・にしき屋飛行機店(J.N.M.C) ・緑商会(ミドリ/KSN) ・山田模型(ヤマダ) ・渥美産業(ASK) ・尾高産業(ODK) ・オリエンタル模型社(OM) ・小暮模型製作所(コグレ) ・静岡教材社(シズキョー) ・日東科学教材(ニットー) ・日本ホビー工業 ・米澤玩具(ヨネザワ) ・エルエス(LS) ・中村産業(ナカムラ) ・ミツワモデル ・清水模型製作所 ・東京シャープ模型(TSM) ・東京マルイ ・宮内製作所(ミヤウチ) ・ヨーデル模型製作所 ・ナガノ ・永大(エーダイ) ・ブルマァク ・マニアホビー ・マックス模型 ・河合商会 ・サニーインターナショナル ・GSIクレオス ・コスモス ・ツクダホビー ・野村トーイ ・ユニオンモデル ・クローバー ・トライマスター ・ホビースポットユウ ・ロッソ(ROSSO) ・タスクフォース ・トライスターモデル ・ダイナベクター ・アトリエ彩 ・アンジョウハーツ ・日本プラスチック 【主な海外のメーカー】・アカデミー科学(ACADEMY HOBBY MODEL KITS/아카데미과학) ・ドラゴンモデルズ(DRAGON MODELS/威龍模型) ・トランペッター(TRUMPETER/小号手模型) ・モンモデル(MENG MODEL) ・タコム(TAKOM) ・フライホーク(FLYHAWK/鷹翔模型) ・HEHEXING(合和兴塑料玩具厂) ・橘猫工業(ORANGE CAT INDUSTRY) ・スヤタ(SUYATA) ・AFVクラブ(AFV CLUB/戦鷹模型) ・STiKFAS ・PMモデル(PM MODEL) ・エアフィックス(AIRFIX) ・ゲームズワークショップ(Games Workshop) ・フロッグ(FROG) ・マッチボックス(MATCHBOX) ・エレール(Heller) ・イタレリ(ITALERI) ・プライザー(Preiser) ・ファーラー(FALLER) ・フーマモデル(HUMA MODELL) ・レベル(Revell) ・Round2 ・AMT(Aluminum Model Toys) ・ウィリアムズブラザーズ(Williams Brothers) ・Adam Poots Games ・サルビノスJRモデルズ(Salvinos JR Models) ・モノグラム(MONOGRAM) ・オーロラ(AURORA) ・ウイングナットウイングス(WINGNUT WINGS) ・スペシャルホビー(Special Hobby) ・エデュアルド(eduard) ・KP ・ICM ・ミニアート(MiniArt) ・マスターボックス(MASTER BOX) ・Aモデル(A model) ・レッドボックス(RED BOX) ・IBGモデルス(IBG MODELS) ・アルマホビー(ARMA HOBBY) ・ズベズダ(ZVEZDA/ЗВЕЗДА) 【主な業界団体】・日本プラモデル工業協同組合 ・静岡模型教材協同組合(静模協) 【主な国内のメーカー】 ・タミヤ 「世界中どこへ行っても、赤と青のスターマークがあればそこは模型店なのだ」の言葉で知られる世界のタミヤ。1990年までは田宮模型の名前を用いていた。 ロゴの赤い星は情熱を、青い星は精密を意味している。 製材の加工販売業者として1946年に創業。1948年からは木製ソリッドモデルのメーカーとして活動していたが、ソリッドモデルへのプラパーツの導入を経て、1960年5月に発売した「1/800 大和」にてプラモデルに参入。以後は戦車(AFV)、飛行機、艦船、車など主にスケールモデルの製作を行っている。 AFVでは「ミリタリーミニチュアシリーズ」、艦船ではハセガワ、アオシマ、フジミを巻き込んでスタートさせた「ウォーターラインシリーズ」が有名で、これらのシリーズで採用したスケール(1/35と1/700)は後に国際的な標準スケールとして定着している。 ミリタリーミニチュアシリーズのクオリティや製品バリエーションの多さと情熱から、後述の「空のハセガワ」と並んで「陸のタミヤ」と言わしめる程。ただし、他のジャンルの製品でもクオリティが高いのが基本であり、日本国内のスケールモデルメーカーの中でも、嵌め合い精度と組み立てやすい設計では頭ひとつ抜けている。 それ以外のジャンルでも、大ブームを巻き起こした「ミニ四駆」が有名な他、「楽しい工作シリーズ」などの科学工作を楽しめるキットやRCカーなども手がけている。 タミヤのプラモにかける情熱はすさまじく、 最新ソ連戦車の図面が欲しくてソ連大使館に凸した挙句に公安にマークされる。 戦車博物館で戦車に登ったり中に入ったり車体下に潜ってまで取材写真を撮りまくり、警備員がすっ飛んでくるも隙をついて撮影を続行する。 モデル化のためポルシェ911を完全分解して元に戻せなくなった。 ソ連戦車が鹵獲されて一般公開されたとの話を聞いて、すぐに取材のために社員を中東へ送り込む。 などのぶっ飛んだ逸話も多い。その熱意はキット化対象を詳細に解説した説明書の内容にも表れている。 現状「キャラクタープラモはやらない」「美少女とかロボットは他のメーカーに任せる」というスタンスを取っている。これは、1969年に手を出してみた『ジョー90』のプラモデルの売上が鳴かず飛ばずだったことも影響しているらしい。 とはいえ、ミニ四駆のメディアミックス作品である『ダッシュ!四駆郎』や『爆走兄弟レッツ&ゴー!!』が大ヒットしたり、1981年という早い時点で「プラモのモ子ちゃん」という萌え系マスコットキャラクターを生み出していたりと、キャラクタービジネス自体に疎いわけではない。 実際、近年では漫画『空母いぶき』に登場する護衛艦いぶきを1/700スケールでモデル化し、販売した実績もある。 また、『ガールズ&パンツァー』のブームではここぞというタイミングで各戦車模型を再販し、世の時流に乗ったりもしている。 プラモ用工具や各種素材も安定のタミヤ。とりあえず困ったらここの工具や素材を買っておけばまず間違いない。塗料もタミヤカラーのブランドでラッカー、アクリル、エナメルと各種を取り揃えて開発販売しており、自社製品の塗装指示もすべてタミヤカラーが指定されている。 また、直営店であるタミヤプラモデルファクトリーも経営しており、自社製品の直販のみならず、ミニ四駆レース場や、持ち込んだプラモデルを作れる制作スペースの提供などのサービスも行っている。 ・ハセガワ 「飛行機のハセガワ」「空のハセガワ」の異名の通り、特に航空機模型に優れたメーカー。2000年までの旧社名は長谷川製作所。細かなモールド(パーツ表面の溝)にこだわっている。 こちらも木製ソリッドモデルをその始まりとするメーカーであり、創業から20年経った1961年にプラモデルに参入した。「飛行機のハセガワ」のイメージに反して、最初のプラモデルはヨットだったりする。初めて飛行機のプラモデルを送り出したのは翌1962年で、題材は当時日本で用いられていた3種類のグライダーだった。 特に1/48と1/72スケールの飛行機のラインナップが充実しており、デカールなどのバリエーションも含めると商品数はそれぞれ1000を超える。また、ウォーターラインシリーズをはじめとする艦船や1/72スケールの軍用車両なども手がけている。 デフォルメ飛行機モデル「たまごひこーき」も有名で、海外では同種のデフォルメプラモを指して「1/egg」という縮尺表記が使われているほど。 長年スケールモデル専門だったが、1990年代に「アクトハセガワ」というブランドでキャラクターモデルに参入。この時点では既存のスケールモデルを特定の作品仕様にリデコしたキットが主だったが、2000年代に入ると飛行機つながりでマクロスシリーズのVF-1 バルキリーをキット化し本格参戦。以後も「クリエイターワークスシリーズ」と銘打って充足を図っている。過去には『電脳戦機バーチャロン』のVRなどもリリースしていた。 ディテールの面では非常に優れている一方で、ロボットプラモデルであってもスケールモデルに近い方向性で設計されているため、ガンプラのようなものだと思って買うと可動や関節保持力についてのギャップに驚くことになる。関節パーツに関しては他メーカーのもので代替する手段が有名だが、そういった需要もあってかコトブキヤのプラユニットは常に品薄気味である。 キャラクターモデル開発の積極化や「MODEMO」ブランドでの鉄道模型への参入(*2)に加え、最近はスケールモデルの分野でも自動車や1/12スケールの情景、レジン製人物フィギュアなどの比重を高めており、「飛行機のハセガワ」からは少しづつ変質しつつある。 ・青島文化教材社(アオシマ) もうなんというか、異端を地で行く会社。誰が呼んだか「静岡の狂犬」。本来のキャッチコピーは「創造のプラモデル」なのだが。 1924年に航空会社として設立された青島飛行機研究所を前身として、1932年より動力付き模型飛行機を製造しており、1961年に青島文化教材社と改名するとともにプラモデル業界に参入した。 痛車シリーズはカーモデル業界に衝撃を走らせたとか、ないとか。 他にも、 尖閣諸島モデルの巡視船を出す。 該当キットの艦船が撃沈されている箱絵を製品化。 自衛艦のキットに「不審船」や「領海侵犯船」、「某国弾道ロケット」といったオマケパーツを入れる。 箱絵の隅っこで某国海軍の空母が沈められている自衛艦のキットをリリースし、某国マスメディアにバッシング記事を書かれる。 『東方紅魔郷』ネタの痛車の箱絵が、なぜか中身のデカールとは似ても似つかぬまったく萌えない昭和レトロ仕様。 「バーニラ、バニラ、バーニラ求人!」の宣伝トラックをプラモデルにする。さらに件の歌を流すべく、音声ユニットを組み込めるよう改修を加える。 1/12スケールでトイレを出す。しかも洋式と和式両方。 雑誌付録限定とはいえ「中華キャノン」のキットを発売する。 など、別の意味で変態。 その他、狂犬とは行かないまでも、デコトラや移動販売車や漁船といった、他のメーカーとは目の付け所がずれている製品をシリーズ化することも多い。 また、「アオシマ鎮守府」と称してウォーターラインシリーズと『艦隊これくしょん -艦これ-』とのコラボを主導していたりもした。その影響か、近年では2020年末までウォーターラインシリーズをけん引する勢いで精力的に新製品をリリースしていた。 「あおこ」というマスコットキャラクターもおり、こちらも「模型界の狂犬」を擬人化したかのような言動で公式Twitterアカウントで暴れ回っていたが、社内外での情勢の変化を受けてか2022年2月を以て活動を一時休止している。あくまで一時である。 往年のファンは筆舌に尽くしがたい仕様の『伝説巨神イデオン』のプラモ、あるいはオリジナルロボット「アトランジャー」や大胆に輪切りにされた「合体カウンタック」をはじめとする『合体シリーズ』の印象が強いのではないだろうか。 スケールモデルの分野でも、日本メーカーとは思えないレベルのマイナーな軍用機のキットを連発したり、ラジカセやカラオケセットまでプラモデルにしたりと以前から狂犬っぷりを発揮していた。 昔からスケールモデルとキャラクターモデルをバランスよく手がけていたメーカーでもあり、2017年からは「ACKS」というシリーズを立ち上げて改めてキャラクターモデルに本腰を入れている。 その流れで、「V.F.G.」や「新・合体シリーズ」と称して、とうとうマクロスのバルキリーや合体シリーズまで美少女化してしまった。 かつては成形がいい加減だったりマニュアルが無茶苦茶だったりと技術力が怪しく、サブブランド「スカイネット」に至っては簡易金型を用いた難物で名を馳せていたが、傑作3式機龍など改善の兆しは大きい。上記イデオンも完全新規キットとしてリベンジに挑戦している。 また、近年では「楽プラ」と称してカーモデルのスナップキット化にも力を入れていたり、美少女ものなどの完成品フィギュアにも手を広げていたりする。 ・フジミ模型(FUJIMI) 自動車や艦船をメインに、その他のミリタリー系や著名な建物などのキットも取り扱う老舗メーカー。1948年の創業からしばらくの間は木製キットを出しており、1961年になってプラモデルに手をつけた。 かつてはタミヤ・ハセガワ・アオシマと組んでいたのだが、俊作会長に嫌気が差して喧嘩別れした経緯がある。 その際にウォーターラインシリーズからも手を引き、現在は「シーウェイモデルシリーズ」(特シリーズ)として1社単独でラインナップを充実させている。 近年はミリタリーやゴジラなどを可愛らしくデフォルメした「ちび丸シリーズ」や、恐竜や昆虫などを扱った「自由研究シリーズ」なども手がける他、「艦NEXT」「車NEXT」などでスケールモデルへのスナップフィットの導入にも力を入れている。地味に初音ミクを最初にプラモデルにしたのもフジミだったり。一方で、スケールモデルではパーツの細分化や小パーツによる細部の再現へのこだわりを見せることも少なくない。 過去に痛車ブームが起こった際は、何をトチ狂ったのか甲板にアニメキャラのイラストを貼った「痛空母」をリリースしたことがある。 自由研究シリーズでも『新世紀エヴァンゲリオン』や『仮面ライダーカブト』や、『デビルマン』『ポプテピピック』などとのコラボも行っているが、リアルなカブトムシやクワガタ、ザリガニなどにキャラのカラーリングとデカールを施した強烈な外見は見る者に絶大なインパクトを与えている。 日本ワーストプラモデルグレートマイトガインや、近年稀に見るどうしてこうなった枠の1/72 バトルスカイシリーズF-15Eを作ったのは黒歴史。 最近では新製品や再販などはカーモデル、艦船模型、キャラクター・昆虫プラモデルなどの製品にラインナップが絞られており、かつての陸海空全てのスケールモデルを網羅した製品ラインナップからは変容しつつある。 ・ピットロード(PIT-ROAD) 艦船模型がメインのメーカーで、主に1/700と1/350スケールで展開されている「スカイウェーブシリーズ」が有名。 元は1981年開店の個人経営の模型店で、レジンキットメーカーとしての活動を経て1985年にプラモデルの自社開発に乗り出した。 シャープで細かな作りが売りで、艦船模型では静岡3社のウォーターラインシリーズに匹敵するクオリティを持つ。また、基本的に喫水線下を省略しているウォーターラインシリーズに対し、船体全体を象ったフルハルモデルが多いことも特徴。 ラインナップも幅広く、ウォーターラインシリーズで出ていなくてもここなら出ている、というケースも少なくない。日本の一等駆逐艦や水雷艇、新造海防艦などは第二次大戦に参加したほぼ全ての形式をカバーしている。海外艦艇にも力を入れており、日本以外の国の艦が作りたいというモデラーにとっても、まさに渡りに船のメーカーと言える。 スカイウェーブシリーズでは艦船のみならず、同じスケールで各国の航空機や軍用車両もキット化しており、艦船模型の「添え物」に止まらない幅広いラインナップもあってかこちらも好調らしい。また、軍用車両や航空機は1/35から1/144にかけてのより大きなスケールでもカバーしている。 変わったところでは、かつてタカラが展開していた半完成品の食玩・浴玩「世界の艦船キット」の開発に協力しており、後にピットロードからも「七つの海の物語り」として再販されている(*3)。 なお、トランペッターやフライホーク、グレートウォールホビーといった中国メーカーとの共同開発品や、自社製品の金型が大人の事情で売却され、ウォーターラインシリーズなどの他社製品として装いも新たに発売されているケースもいくつかある。 また、「ぺあどっと」というブランドで『ガールズ&パンツァー』などのキャラクターモデルも展開している。 「ノースポート」という直営店も構えており、ピットロードではなくこちら名義で発売された限定品も存在する。 ・ファインモールド ミリタリー系が得意なメーカーで、航空機に関してはハセガワ・タミヤに並ぶ国内3強といって差し支えないだろう。日本戦車や艦艇の艤装にも強い。 模型サークル「無限軌道の会」のメンバーが立ち上げる形で1987年に創業。他社のプラモデルの金型の下請け製造などを経て、1989年に初めて自社開発のプラモデルを送り出した(*4)。 キットの精度の高さに加え、取材の綿密さもタミヤに勝るとも劣らぬほどで、社屋には趣味と実益を兼ねてたまに本物の兵器が届くらしい。説明書の解説文もタミヤに負けぬレベルで濃く、1/72スケールで「超重戦車[オイ]」を発売した際には、自社で発掘した新資料の内容を説明書で初めて世に出すという芸当に及んでいる。 「自分が欲しいもののプラモデルを作るためにメーカーになった」という社長の意思を反映してニッチなものをキット化することが多く、初期には他メーカーが手をつけていなかったマイナーな日本機のキットを連発していた。 その後も工場用の工作機械や日本陸軍の輜重車(荷馬車)などもプラモにしつつ、その技術力を以てメジャーな機体のキット化にも乗り出している。 また、飛行機の金属外皮の波打ちを再現したり、スケールモデルでも実機のパネルライン通りのパーツ分割を採用していたり、成形色による色分け再現を試してみたりと、挑戦的な要素を盛り込んだキットも送り出している。 宮崎駿監督との飛行機談義の末にプラモ化を快諾された『紅の豚』の登場機を皮切りに、『天空の城ラピュタ』のロボット兵や『スター・ウォーズ』などのキャラクターモデルも展開している。 『スター・ウォーズ』のキットは、版権の都合で日本国内にしか流通させないことになっていたにも関わらず、なぜかドイツの模型誌でその年の傑作模型に選ばれたこともある。 マスコットキャラクターは「五式犬」。本社工場に配備された四足歩行式偵察警戒デバイス兼取締役警備部長……つまりは番犬である。地味に鳥山明先生デザインで、イベント限定品としてキット化もされている。 ・プラッツ(PLATZ) スケールモデルが中心のメーカー。 2000年にNゲージ鉄道模型から模型メーカーとしての活動をスタートさせ、2001年にプラモデルに参入した。 プラモデルの自社開発品としては自衛隊機を中心とする1/72スケールの飛行機や1/24および1/32スケールの車を得意としている他、様々な海外メーカーの輸入代理店としても精力的に活動しており、新たに日本仕様の説明書やパッケージを作り起こすこともある。 『戦闘妖精雪風』などキャラクターモデルの枠に入る製品もある他、他メーカーからのOEM品などに『ガールズ&パンツァー』などの萌えミリ作品仕様のパッケージやデカールをセットしたキットも色々とリリースしている。 また、MONOという関連メーカーも存在し、こちらではカーモデルの他にカプセルトイやツールなども取り扱っている。 ・童友社 スケールモデルが中心のメーカー。紙製玩具のメーカーとして1935年に創業し、1951年の法人化を経て1962年にプラモデルの製作を開始した。 車や飛行機なども展開しているが、それ以上に日本の城や甲冑などのプラモデルが有名。『鎧伝サムライトルーパー』などのキャラクターモデルも手がけている他、RCの分野でも活動している。 一部商品は、塗装が苦手な(または面倒な)人でも作りやすい彩色済みとなっている。 自社開発のキットの他に、相原模型や山田模型、大滝製作所や緑商会などの倒産したメーカーや、マルサン商店や日東科学教材、タカラやトミーといったプラモデルから撤退したメーカーより引き継いだ金型を用いた製品も多い。 また、中国のホビーボスや韓国のアカデミー科学といった海外メーカーの製品に日本語説明書・パッケージをつけて自社製品として売り出したり、中国メーカーの美少女プラモデルの輸入代理店を務めていたりもする。 ・マイクロエース 完成品の鉄道模型で有名なメーカーだが、親会社である有井製作所(アリイ)から2004年に移管されたプラモデル事業も展開している。 アリイは元々、1963年の設立以来他社のプラモデルの金型を製作する下請けメーカーとして活動していたが、1967年にプラモデルの自社生産・開発に乗り出した。 LSや大滝製作所、河合商会や永大といった倒産したメーカーから引き継いだ金型を用いた往年のスケールモデルを主力商品としているが、かつてはそれに加えて艦船や車などのスケールモデルや『超時空要塞マクロス』といったキャラクターモデルなど、自社開発のキットも色々と送り出していた。 ガンダムやダグラムのコレジャナイを目指した『太陽系戦隊ガルダン』『ザ★アニメージ』や、「ロリコンを採り入れたボディ」で有名な『超時空騎団サザンクロス』、タモさんそっくりのキャラクターが箱を飾った「鹿のフン」など、過去の製品には色物として有名な代物も少なくない。 なお、2023年現在のアリイは不動産賃貸業者となっているが、マイクロエース製品として新たに出荷されているプラモデルの中には、アリイのロゴが箱や説明書に描かれたままのものが混じっていたりする。 ・クラウンモデル マルサンの元社員によって1966年に設立されたメーカー。ただし、1964年には既にプラモデルを送り出していたとの資料も残っている。 プラモデルメーカーとして精力的に活動していたのは1990年代まで。『鉄人28号』や『機甲界ガリアン』などのキャラクターモデルも手がけてはいたが、主力は陸海空のスケールモデルである。 自動車や飛行機などとともに実物大の銃器を得意としており、その後はモデルガンメーカーとして成長。2022年現在はエアソフトガンを主力商品としている。 プラモデルからは完全に撤退している……わけではなく、過去に生み出した数あるキットの中から、なぜか人体構造モデルと小便小僧のプラモデルだけはいまだ商品リストに留めさせている。小便小僧は光センサーと連動して小便を流すギミックつき。 また、かつての主力商品のひとつだった1/144スケールの飛行機の金型はその多くがアメリカのミニクラフトの手に渡っており、メーカーこそ変わったがこちらもいまだに再販されている。 ・モデラーズ カーモデルを得意とするメーカー。元は「ミスタークラフト」という個人模型店(*5)が立ち上げたオリジナルブランドで、1980年代にレジンキットのリリースを始め、1990年に初のプラモデルを送り出した。 プラモデルとしては、「車好きのための車の模型」というこだわりの強いコンセプトに基づき、1/20や1/24スケールでF1を中心とするレーシングカーをキット化していた。 また、レジンをはじめとするガレージキット枠の開発も継続しており、車本体に加えて各種ディテールアップパーツや人物のフィギュア、さらにはオリジナルのデカールや塗料なども手がけている。 2008年にミスタークラフトが倒産した後は、模型輸入販売業者のインターアライド社にブランドが継承され、2009年より活動を再開。その後はレジンキットやプラモデル用ツールなどを送り出しており、プラモデルそのものの開発からは遠ざかっていたが、2023年になって1/32スケールのスナップキットの開発を発表し、カープラモの世界にカムバックを果たした。 また、ミスタークラフト時代に開発したプラモデルも、フジミに金型が引き継がれ再販されている。 ・モデルカステン 「モデルグラフィックス」などの模型雑誌の編集を担うアートボックス社が、1990年頃から抱えている模型ブランド。 各種スケールの人物フィギュアや、他社の1/35スケール戦車キットに組み込んで使う連結可動履帯など、他のキットと組み合わせて楽しめるアフターパーツ的なプラモデルを主に送り出している。 『マシーネンクリーガー』を中心にキャラクターモデルも手がけており、プラ製のオプションパーツに加えて、他メーカーのプラモデルと自社製レジンパーツをセットにしたバリエーションキットを色々とリリースしていた。また、宮崎駿監督の未連載漫画『鉄炮侍』の主人公をキット化したことも。 プラモデルの他にレジンキットなどのガレージキット枠に入るような製品、塗料やツールなども取り揃えている。 ・フォーサイト 2000年頃に誕生した艦船模型専門のメーカー。「シールズモデルズ」というブランドを持ち、プラモデルは主にその名義で発売している。 「日本の歴史を後世に伝える」旨をモットーとしており、日露戦争期の艦艇や歴代の南極観測船など、ウォーターラインシリーズなどの他社製品がカバーしていない分野の1/700スケール・プラモデルを主力商品としている。 また、より大きなスケールで小艦艇や艦載艇もキット化しているほか、同じような傾向の1/700・1/500スケールのレジンキットや、日本の軍人を1/35スケールで立体化したホワイトメタル製フィギュアなどもラインナップしている。 ・SWEET 2001年頃から活動している、1/144スケールの飛行機模型を専門とするメーカー。代表者は元タミヤ社員。 送り出すキットは、三共模型製作所の「ピーナツシリーズ」をはじめとする1960年代の駄玩的ミニプラモをオマージュしたものだが、クオリティ自体は組み立てやすくしっかりした現代のスケールモデルのそれである。 一方で、販売形態では昔の駄菓子屋をイメージしているのか、一般的な箱入りのものの他に袋に入った状態で吊るし売りされているキットもある。 また、かつてモ子ちゃんを手がけた藤田幸久氏によるコミカルなボックスアートも特徴で、「NASAちゃんと黒ネコのラッキー」というマスコットキャラクターもいる。 ・アスカモデル こちらも元タミヤ社員によって立ち上げられたメーカー。 2003年にタスカモデリズモという名前で活動を開始し、2013年にアスカモデルと改名して現在に至る。また、1993年頃から活動していたスケール工房ベゴというメーカーとも繋がりがあり、こちらが前身と見なされることも多い。 1/35スケールを中心とした軍用車両のキットを主力商品としている。特に、代表作と言えるであろうM4中戦車のキットは精密さなどに定評があり、タミヤやプラッツ(サンダース大学付属高校仕様)からもOEM販売されていたりする。 また、ベゴはプラッツと共同開発する形で1/144スケールの飛行機も複数手がけていたが、2023年現在はプラッツ単独での再販こそ続けられているものの、新規開発からは遠ざかっている。 その他、版権許諾に厳しいとされる宮崎駿作品より悪役1号をキット化している他、「えとプラモ」や「あそび組み」と称したマスコット的なプラモに加えて、サブブランド「オレンジホイール」などで1/24スケールのカーモデル用のカスタムパーツも手がけている。 ちなみに、近所にあるスタジオユーワというメーカーの製品の製造・販売代理も行っている。こちらは接着剤使用のマスコット的なミニキット「チョトプラモ」が主力商品。 なお、1980年代に活動していたレジンキットメーカーにもアスカモデルという名前のもの(*6)があるが、無関係である。 ・モノクローム 2000年代初頭に誕生したスケールモデル専門のメーカー(ブランド)。 元は個人模型店「モケイラッキー」のオリジナル模型ブランドとして立ち上げられたもので、中国のトランペッターとの共同開発という形を取り、国内他社が手をつけていないニッチな機種選択で1/72や1/144スケールなどの飛行機を発売していた。 2013年のモケイラッキー閉店を経て、2023年現在はモデラーズと同様にインターアライドの自社プラモデルブランドとなっており、2023年時点で現行の大和型戦艦のプラモデルとしては最大の「1/200 大和」といった艦船や、軍用車両などにも手を広げている。また、一部の初期キットは販売元がトランペッターに移っている。 ・つね矢 だんじり祭などの祭禮関連商品を手がける小メーカー。 代表者のだんじり(*7)好きと「だんじりはプラモデルになっていなければならない」という想いが高じて、2006年から1/30スケールでだんじりのプラモデルを送り出している。 実物の緻密な彫刻を再現したディテールや、いくつかのだんじりの仕様を選択式で組み立てられる凝り具合などは、「だんじりのプラモデル」という例が他に存在しないことも相まって独特な迫力を醸し出している。 ご当地プラモデル色が強く、地元である大阪府岸和田市では取り扱っている家電量販店もあるが、全国への販路は通販かふるさと納税しかない。 ・スタジオミド 主にゴム動力模型飛行機などを手がける模型メーカー。1994年に設立され、2007年に廃業したユニオンモデルの製品とブランドを継承した後はそれを主力商品としている。 その傍らで、ミツワモデルから金型を引き継いだゴム動力潜水艦のプラモデルを再販する形で2010年にプラモデル業界に参入。2017年には1/80スケール(16番ゲージ)でA1200形路面電車をディスプレイモデル化し、プラモデルの自社開発にも手をつけた。 2023年現在、プラモデル方面では潜水艦に加えて鉄道模型のストラクチャー系キットを主に手がけている他、模型飛行機用のパーツにもプラキット形式を採用したものが存在している。 ・タートル 2010年頃に活動を開始した、個人模型店「模型のタートル」のオリジナルブランド。 ミリタリーモデルではあまり類例のない1/144スケールの兵士フィギュアを主力商品としており、ラインナップの数こそ少ないものの、ジオラマ製作などの際に1/144の戦車や飛行機を人間と絡ませたい、というモデラーにとっては貴重な選択肢となっている。 また、自社のマスコットキャラクター「カメさん」のプラモデルや、東北ずん子をあしらったオリジナルデカールなどもリリースしている。 ・アミュージングホビー(Amusing Hobby) 2011年頃から活動しているミリタリー専門のメーカー。ユナイトジャパン社が抱える模型ブランド。 1/35スケールの戦車や1/48スケールの航空機など、スケールモデルの王道とも言えるジャンルで活動しているが、ラインナップのほとんどは試作あるいは計画止まりのマイナーメカで占められている。お値段もマイナーさを鑑みれば比較的リーズナブル。 本社の所在地こそ岡山県だが、キットの製造などメーカーとしての実際の活動はほぼほぼ中国で行っているようで、公式サイトの言語選択が中国語と英語のみなところからもその実態が窺える。 ・エブロ(EBBRO) エムエムピー社の模型ブランド。こちらもタミヤに勤めていた設計者が独立し、1998年に起業したもの。 当初はダイキャスト製の完成品ミニカーを主力商品としていたが、2012年になってタミヤ時代に取った杵柄であるカープラモの展開を開始した。 プラモ方面では、F1を中心とする往年のレーシングカーを1/20スケールで展開するのが主な活動で、その他に1/24スケールのフランス車もリリースするなど根っからのオートモデルメーカーだが、1/48スケールのHondaJetや『ガルパン』エンディング仕様のデフォルメ戦車など、カーモデル以外も手がけてはいる。 また、代表者の古巣であるタミヤとのコラボレーションモデルとして発売されたキットも存在する……が、タミヤ側のベースキットも元々は彼が設計したもの、ということも。 ・ヤマシタホビー 元アオシマの設計者が起業する形で2012年頃から活動を開始した、新進気鋭の1/700スケール専門艦船模型メーカー。艦船モデラールーム「駿河船渠」という顔も持つ。 最初はプラやエッチングなどの素材を用いた他社キット用のディティールアップパーツを販売していたが、その後2015年リリースの特型駆逐艦を皮切りに、「第二次大戦期の日本駆逐艦」という各社が群雄割拠するレッドオーシャンに高クオリティかつ手に取りやすいキットを引っさげて乗り込んでいる。 製品は緻密ではあるが、組み立てが難儀になるほどの繊細さは避けられている。1/700の駆逐艦のプラモとは思えないランナー数も特徴。 ・ラウペンモデル 2013年に初めてプラモデルを送り出したメーカー。タミヤやタスカで活躍した開発者が代表を務める。 1/35スケールのアフターパーツ的なスケールモデルを得意としており、ドイツ語で芋虫を意味する「ラウペン」(英語ではキャタピラー)を社名に冠しているだけあって、他社の戦車模型用の可動式連結履帯を取り揃えている他、ドラム缶などの小物も手がけている。 他メーカーのマルチマテリアルキットに履帯パーツを提供していることも。 ・モデリウム 2014年に模型業界での活動を開始したメーカー。それ以前は、ウィングという社名で1994年の設立から企業向けコンサルティングを生業としていたという異色の経歴を持つ。 兵士フィギュアや艦船といった題材の小サイズのレジンキットを主力商品とする中で、2016年にフィギュアに持たせられる1/35スケールの89式5.56mm小銃のプラモデルを開発し、これが最初のプラモデルとなった。 その後、2018年には海上自衛隊の260t型曳船(タグボート)でもって初のフルキットもリリースしており、1/700スケールのタグボートとしては類を見ない精密さでモデラーを喜ばせている。 社名の意味は「模型の元素」を意味する造語とのこと。 ・ヘルメッツ 2015年の創業より、レトロなゲームやPC関連のグッズを手がけているメーカー。その一環として、2018年から1/4スケールのレトロPCや1/12スケールのアーケードゲーム筐体のプラモデルを順次リリースしている。 送り出したキットは、単に実物の外見を再現しただけではなくRaspberry Piを内蔵できる機能を備えており、ゲーム筐体のキットの場合は実際にゲーム画面を表示することが可能。将来的には「ゲームをプレイできるプラモデル」の開発も視野に入れているという。 なお、ラインナップの中にはプラモデル以外に木製キットも存在する。 ・HMA GARAGE エイチエムエー社の模型ブランド。 2000年の設立よりキャラクターグッスなどを展開するメーカーとして活動していたが、2020年に1/144スケールのジェット機のキットを主軸に据えてプラモデル業界へと参入した。 ラインナップは、グリペンのような実在機とイーグル・プラスのような架空機が混在しており、どちらも高密度なスケールモデル的な作風でキット化されているため、小売店の店員さんが「これはキャラクターの棚に並べるべきかスケモの棚に並べるべきか」と混乱するケースもあったとかどうとか。 また、よりキャラクターモデルの主流寄りな製品として、1/8000スケールで『銀河英雄伝説』の宇宙戦艦もリリースしている他、スケールモデルの分野でも3Dプリントで成形されたレジン製アフターパーツなども手がけている。 ・ホビージャパン プラモデル界隈では、1969年の創業当時より刊行されている模型雑誌「ホビージャパン」で有名な会社。 かねてより出版事業やテーブルゲームなどに加えて完成品のフィギュアやミニカー、レジンキットも手がけており、その延長で2021年よりプラモデルの自社開発に参入した。 2022年現在は1/35スケールの陸上自衛隊装備に注力しており、ディテール表現に加えて、形態や姿勢の変更といったスケールモデルでは省略されがちな実物同様の可動機構を盛り込むこだわりも見せている。ただし、そのこだわり故にパーツ数が多いこともあってか価格帯は高め。 キャラクターモデルの分野でも、「HJモデラーズパーツ」と称してディテールアップ用のプラパーツを送り出しており、今後はジェネシックガオガイガーでもってロボットプラモデルへの本格参入も予定している。 ・バンダイ/BANDAI SPIRITS ホビー事業部 ご存知楽しい時を作る企業。 1950年に萬代屋の名で設立された根っからの玩具メーカーで、プラモデルへの参入はバンダイへの改名を経た1967年。ガンプラなどプラモデルを開発販売するホビー事業部は、2019年に子会社の「BANDAI SPIRITS(バンダイスピリッツ・通称:青バンダイ)」に移管されている。 接着剤不要のスナップフィットや複数の成形色による色分け再現、可動重視など、現代日本のキャラクターモデルのデファクトスタンダードはバンダイによって形作られ定着した、と言っても過言ではない。 ガンプラや幼児向け玩具などによって蓄積された技術による「誰でも手軽に作ることができ、なおかつ精度の高いパーツ」に定評がある。比較的に安価なのも特徴。 ただし、その分玩具的な安全基準に即した面に厳しかったり(*8)玩具的なギミックを優先したりする面は、ソリッドモデラー系の「模型は固定して飾るタイプ」のモデラーには不評。 逆にココのガンプラ系に慣れていると他社の「ギミック(特に可動)無し固定で飾ること第一」「接着や塗装の敷居が高い」に疑問や不満を感じる様になるが。 また、その手に取りやすさと人気製品の分かりやすさ故に、2020年代に入ってからは転売屋の主要な標的のひとつとなってしまっており、コロナ禍における国内外での巣籠もり需要そのものと併せて、一部を除くガンプラや後述の30MSを中心に品薄が続いている。 BANDAI SPIRITSへの移管に前後してバーザムショックを経験した結果、今までは売れ筋とは見なされていなかったマイナーメカのキット化に積極的になり、「青バンダイはヤバい」とモデラーから嬉しい悲鳴が上がっている。 とはいえ、あまりにアグレッシブな題材のキットは公式通販サイト「プレミアムバンダイ」の専売となることが多く、小売店で購入することはほぼできない。 美少女系に関してはすーぱーふみなやフィギュアライズなどをやりつつも他メーカーに比べ一・二歩遅れていたが、『30 MINUTES MISSIONS』(30MM)の姉妹版『30 MINUTES SISTERS』(30MS)で本格参入を果たした。はるか前にもアーマードレディーとかあったけど。 資金力・技術力ともに随一だが、大企業故にコストに縛られたり担当者が異動して残念な結果になってしまうこともしばしば。それでも定期的にトチ狂ったような商品を唐突に出してきたりもする。主にフミナとかフミナとかフミナ。 特に多色成形に関しては他の追随を許さず、最初は1つのランナーに複数色を成形する「いろプラ」から始まり、複数の素材を一体成形する「システムインジェクション」へ進化。 最終的には1つのパーツを最大4色で成形する「レイヤードインジェクション」と、それを利用して素材の厚みをコントロールし内側の層を透かす技術により、塗装ですら出来ない厚みとなめらかなグラデーションを実現している。 現在はガンプラなどのキャラクターモデルが中心だが、第一次ガンプラブーム以前は「1/48機甲師団シリーズ」などのスケールモデルでも積極的に活動していた。 最近は恐竜などの古生物のプラモデルに力を入れている他、地球深部探査船「ちきゅう」など、たまに思い出したかのようにメカもののスケールモデルを送り出すこともある。 一応は「キャラクタープラモデル」に区分されてはいるが、2018年頃まで展開されていたNゲージサイズのデフォルメ鉄道プラモデル「Bトレインショーティー」もこちらの枠に入るだろう。 ・バンダイ キャンディトイ事業部 スーパーやコンビニなどで並んでいる「食玩」の担当部署。 ホビー事業部とは同じバンダイだが事業部が違うとほぼ別メーカーで、技術的つながりもないので別記する。 プラキットに手をつけたのは1981年。長らくお菓子のオマケとしてミニプラを手がけており、戦隊ミニプラではオマケとは思えぬ可動範囲や造形で長年人気を博していたが、大人向け高額シリーズであるスーパーミニプラ(SMP)を引っさげて模型業界に本格参戦した。 過去の戦隊や往年のロボットアニメのメカの立体化に定評がある。 ニッチさが過ぎるものはプレバンでリリースすることも多く、「キングジェイダー」「グランドライナー」といった超大型アイテムも販売している。ミニとは……。 スーパーミニプラの好評な点は現行戦隊のミニプラにもフィードバックされている模様。加えて、若年層に向けた『アニマギア』などのオリジナルIPでの活動にも積極的である。 また、「プラキット」などと銘打たれていない場合でも、装動シリーズやEVA-FRAMEなど、プラパーツの多くをランナーから切り離す形の組み立て式食玩は少なくない。スーパーミニプラの成功で勢いづいたのか、SHODOシリーズでもタガが外れたような商品を山程出すようになっている。 会社はバンダイだがやってることはむしろ下記のブキヤかグッスマあたりに近い(*9)。青バンダイは頭おかしいというのはユーザーの共通認識であろうが、キャンディトイは今でも赤い。 技術的にはホビー事業部ほど洗練されているとは言い難く、使用素材の選択も頑丈さ最優先のABSで塗装などは難易度が高め。 加えて高額な上にパーツ請求に対応していないので、ミス・破損した場合は自前で修復しない限り1セット丸々買い直すことになり、金銭的ダメージもかなりデカい。 また、余程売れると確信できなければ再生産も難しいらしく、中古価格も高騰しがち。 なお、「本体」であるところのお菓子は基本的にチューインガムだが製造元はバンダイではなく、2023年現在はノザキ製菓製のものが主となっている。 ・バンダイ ベンダー事業部 「ガシャポン」と称してカプセルトイを展開しているバンダイの事業部。1980年からプラキット形式のカプセルトイを送り出しており、2022年現在は「ガシャプラ」の名を冠している。 こちらも、技術的にはホビー事業部やキャンディトイ事業部とは異なる進化を遂げている。キット化する対象はガンダムシリーズなどのキャラクターモデルが主で、オリジナルIPも少なくない。 「カプセルに納めなければならない」という制約故かパーツの少ないミニキットが主力で、SDなどのデフォルメキットや可動を省略したキットも多い。他事業部のキットと比べるとディテールがもっさりしがちな傾向もあり、スケールモデルの枠に入る『荒野のコトブキ飛行隊』の隼一型のキットを出した際にはそれが顕著に現れていた。 再販が望み薄だったり、パーツ請求に対応していなかったりする点はキャンディトイ事業部と同様。 また、ランナーからパーツを切り出す方式を取りながらも材質はプラではなくPVC(塩ビ)、というキットも1980年代から手がけており、今日ではABSなどのプラとPVCのパーツを組み合わせた一種のマルチマテリアルキットに進化を遂げている。 SDのMSキット「モビルスーツアンサンブル」やデフォルメ美少女キット『アクアシューターズ!』など、比較的長期に渡って続いている人気シリーズもあり、むしろこちらがベンダー事業部の本領と言えるかもしれない。 なお、モビルスーツアンサンブルなどの一部製品はガシャポンに止まらず、ブラインドボックス形式で店頭で販売されることもある。 なお、バンダイはこれら3つの事業部の製品の他に、玩具第1事業部→BANDAI SPIRITS コレクターズ事業部と引き継がれた「元祖SDガンダム」のような「組み立て式玩具」に区分されるプラキットも送り出している他、バンプレストやアートプレストといったグループ企業も過去にプラモデルを手がけたことがある。 ・トミーテック 「TOMIX」ブランドの完成品鉄道模型や高精度の塗装済みキットで名の通ったタカラトミーの子会社。設立は1996年で、元はトミーグループの一員。プラモデルは2009年より手がけている。 アクションフィギュアの普及に伴い、最近は『リトルアーモリー』シリーズで銃器をはじめとする1/12サイズの小物キットに力を注いでおり、規制により銃パーツが付かなくなったアメトイ(米国玩具)界隈からも注目を集めつつある。 また、トミカリミテッドヴィンテージで培った技術を活かし、1/35スケールのカーモデルにも進出している他、鉄道模型用ストラクチャーのノウハウを1/144スケールのプラモデルに転用した「ジオコレコンバット」も展開している。 過去には食玩ブーム期に食玩で使ったハセガワ監修の金型などを使い、1/144スケールの飛行機を主体とした塗装済みプラモ「技MIX」にも注力していたが、2016年を最後に展開が停滞(*10)。イベントで箱なし中身のみの販売が行われた後、公式HPが削除され事実上のシリーズ終了を迎えた。このシリーズのみで販売された商品も少なくなく、現在はプレミアが付いているものも多い。 その他、TOMIXブランドでもプラキット形式のHOゲージ鉄道模型を送り出していたりする。 なお、親会社であるタカラトミー自体も『ZOIDS』などのプラモデル的なオリジナルIPをいくつか擁している他、近年でも『トランスフォーマー』や『サンダーバード ARE GO』などのプラモデルをリリースした例がある。 また、旧タカラおよびトミー時代にはそれぞれスケールモデルを含む本格的なプラモデルを作っており、特にトミーは、まだとみやま商事という名前だった1961年からプラモデルを手がけている古参だったりする(タカラの参入は1977年)。 その他、子会社であるタカラトミーアーツ(旧ユージン)も、カプセルトイとして主にスケールモデルの枠に入るミニキットを送り出すことがある。 ・コトブキヤ(壽屋) 我等が立川の変態企業。元はガレージキット屋さん。更に元は人形店。設立は1953年。愛称は「ブキヤ」。 最初にプラモデルを送り出したのは2003年で、『スーパーロボット大戦ORIGINAL GENERATIONS』のキットがプラモデルメーカーとしての第一歩だった。 新たな解釈を付け加えた『ZOIDS』のHMMシリーズや恐ろしく細かい『アーマード・コア』シリーズなど、スタートから今日までロボットのディティールにどこまでもこだわる会社。 尖ったパーツが豊富でバンダイ製キットのように加工がいらないがその分強度が落ちるため、特に組み立て時の破損や作り手の怪我に注意しなくてはいけない。 スナップフィット方式を採用しているが、古いキットを組む場合接着剤は用意しておいた方がいい。 もとよりコアなユーザーから熱烈な支持を受けていたが、ホイホイさんやレイキャシールなどのプラモ化を経て、オリジナルのロボットプラモ『フレームアームズ』を美少女擬人化した『フレームアームズ・ガール』(FA G)が近年のプラモ界隈では異例の大ヒットを記録。 後に別ブランドの美少女プラモとして『メガミデバイス』『創彩少女庭園』『アルカナディア』も立ち上げ、美少女プラモメーカーとして盤石の地位を獲得した。さらに、より機械的なロボ娘の需要も『無限邂逅メガロマリア』で拾いつつある。 サイズの近い1/12サイズのアクションフィギュアやドールのファンからも注目を集め、互換性を持たせるためのパーツやコラボ商品も登場している。 ちなみに、コトブキヤには「寿武希子」というマスコットキャラクターも存在するが、こちらも『創彩少女庭園』からキット化されていたりする。 また、完成品の美少女フィギュアも展開している。 もちろんロボ物にも一層力を入れており、『フレームアームズ』以上に組み替えに特化した『ヘキサギア』、若年層の取り込みを図った『エヴォロイド』、巨大ロボに加えて人間が纏う等身大の強化外骨格にもフォーカスした『ティタノマキア』(グッスマなどと共同展開)、元はガンプラ用のディティールアップパーツとして誕生したが今では単体のオリジナルキャラクターキットもある『モデリングサポートグッズ(M.S.G)』シリーズなど、その歴史の中で様々な商品を送り出している。 なお、『フレームアームズ』より採用されたカスタマイズ用の3mm径ジョイントは、後にバンダイをはじめとする他社にも踏襲された。今日ではキャラクターモデル界隈における一種の共通規格として機能しており、モデラーのカスタマイズの敷居を引き下げている(*11)。 とにかくオリジナルIPが元気な会社。 一方で、長らくスケールモデルとは距離を置いた状態が続いており、2023年になって送り出した本社ビルのプラモデルが初のスケールモデルとなった。 なぜか3mmジョイントによるカスタマイズが可能になっているけど。 ・ウェーブ(WAVE) これまたニッチなキットを出すメーカー。 こちらも元はガレージキット屋さんで、「ラーク吉祥寺」という模型店を前身として1987年に創業。ガレージキットへのインジェクションパーツ導入を経て、1990年代には『ファイブスター物語』のキットなどでプラモデル業界に参入していた。 『攻殻機動隊』に登場した多脚戦車「タチコマ」や、恐らく結構なオタクでない限り存在自体知らない『マシーネンクリーガー』シリーズなどが有名か。 マシーネンクリーガーシリーズはハセガワからも出ているが、あちらは比較的サイズが小さい1/35スケールが混在しているのに対し、こちらはより大きめの1/20スケール専門。なお、1/20は最初にマシーネンのプラモを出した日東から引き継いだスケールである。 コトブキヤのM.S.G同様、ガンプラやスクラッチの際のディティールアップ用に開発されたオプションパーツシリーズ「オプションシステム」にも定評がある。 カメラアイやバーニア、プロペラントタンクなどからオリジナル美少女プラモの素体まで取り揃えており、扱いやすく大抵の模型店で手に入るためお手軽。 模型誌やSNSなどの作例でジオンMSのモノアイに「Hアイズを使用」と書いてあれば、ウェーブのそれを使ったということである。 また、中国を中心とした海外の新興メーカーのキャラクターモデルも積極的にOEM販売している。 プラ材やパテなどの各種マテリアルについてもタミヤやクレオスと並んで数多くリリースしており、改造の際にはお世話になることが多い。 ・マックスファクトリー こちらも1987年設立の元ガレージキット屋で、代表者は創業以前からプロモデラーとして活躍していた。現在はfigmaをはじめとするフィギュアやアクショントイなどで知られている。 2010年に雑誌付録限定という形でfigmaが乗れる折り畳み自転車のキットを送り出し、プラモデル業界に参入。2014年からは「PLAMAX」というシリーズを展開し、プラモデル事業に本腰を入れている。 やはり元がガレージキット屋だけあってコンバットアーマーやマシンキャリバー、イェーガーなどの立体化に恵まれないニッチメカ系のラインナップが目立つ。 独自の取り組みとして固定ポーズのキットにも注力しており、立像的な、あるいは作中の1シーンを再現した姿のロボットプラモを世に問うている他、日本では珍しいプラモデルを駒とするミニチュアゲーム『ドラゴンギアス』といった変わり種の製品もある。 また、『ギルティプリンセス』や『ゴッズオーダー』、下記グッスマと共同展開する「PLAMATEA」などの一般的な美少女プラモデルも展開している他、固定ポーズキットシリーズ「minimum factory」でも1/20スケールの艦娘からマフィア梶田まで様々な人物をプラモデルにしている。イベント限定品とはいえ、自社の社長をプラモデル化したことのあるメーカーはマックスファクトリーぐらいであろう(*12)。 AV女優をプラモデル化した「Naked Angel」なるシリーズも。もちろん全裸だが18禁ではない。 ・グッドスマイルカンパニー ねんどろいどで知られる、上記マックスファクトリーとは深い繋がりのある企業。「グッスマ」と略されることもある。 2001年の創業当初はタレント事務所やイベントの運営としても活動していたが、その後はねんどろいどなどのフィギュアや食玩を主軸に据える形にシフトしていき、その流れで2018年より「MODEROID」というプラモデルシリーズを展開している。 シンカリオンシリーズが初期の主力で、3000円前後という(本家タカラトミー版より安い)比較的リーズナブルな価格と題材がキッズアニメであることから親が間違って買ってしまい子供が泣く惨劇が起きたとか。 実際、一部量販店では「大人向け商品である」旨を警告したりおもちゃ売り場から隔離したりする対策が取られた。一方で、おもちゃ売り場に並べてある店も少なくないが……。 他にも、放送当時にプラモデル化を逃した懐かしのテレビアニメや、プラモ化されるとは誰も思っていなかっただろうマイナーなOVAやゲーム、ライトノベルの登場メカなどのニッチな題材が矢継ぎ早に多数商品化されており、毎年1月の新製品発表会「メカスマインパクト」や度々行われる商品化希望アンケートは毎回大きな盛り上がりを見せている。 また、メガミデバイスと同様にマシニーカ素体を採用した美少女プラモ『chitocerium(チトセリウム)』は繊細な造形と表情がウリで、美しいと形容するのがピッタリのキットとなっている。 その他にも、1/150スケールのソユーズロケットといったスケールモデルや、美少女アクションフィギュアと武装・支援メカのプラモデルが組み合わさった「ACT MODE」なども手がけている。 ・PLUM(プラム) 2009年にプラモデル業界に参入した模型メーカーで、ピーエムオフィスエー社のホビーブランド。元は2000年から活動している工業用のパーツ屋さん。 新興ゆえにまだまだアニメサブカル系への食い込みは浅いが、シューティングゲームの自機などニッチな商品を出すことで有名。完成品の美少女フィギュアも手がけている。 「プラアクトシリーズ」という自社製ブランドも持ち、甲冑をイメージしたオリジナルデザインのロボットに加えて、M.S.Gのような各種オプションパーツも展開している。また、これとは別に「プラ・アクセサリー」というシリーズで、美少女プラモデル向けの小物なども取り揃えていたり。 最近は1/80スケール(16番ゲージ)の鉄道のスケールモデルや、「小鉄」や「かんたんプラモデル」といった若年層向けキットなどにも力を入れている。 変わったところでは、コロナ禍到来を受けて開発されたプラモデルとして組み立てるフェイスシールド「キットガード」「イートガード」なんていう商品も。 ・ボークス 大元は1972年開店の模型販売店。かねてから原型師チーム「造形村」による『ファイブスター物語』シリーズなどの精密なガレージキットに定評があり、これのインジェクション化を皮切りに1990年代よりプラモデルの自社開発を開始している。 プラモデルも造形は素晴らしいがデファクトスタンダードなど知るかといわんばかりの独自仕様が多く、軸やら色指定に泣かされることもしばしば。 また、流通もボークス店舗や公式通販が主となる。 最近では『ブロッカーズ FIORE』を引っ提げて美少女プラモデルに参入したり、「SWS」と称して緻密な内装再現が売りのスケールモデルを展開したりしてもいる。 また、スペイン製の高性能水性塗料「ファレホ」など、各国の塗料の輸入代理店も務めており、特にファレホは後述するシタデルカラーとともに人気を博しつつある。 ・ノスタルジック・ヒーローズ 1991年に活動を開始した、日本のヴィンテージプラモデルを含むレトロ玩具などの専門店。 中古品を取り扱う傍らで、昭和の昔の空気を再現した、あるいは当時の品を復刻したソフビ人形などの玩具も展開しており、その一環として1999年頃より、マルサン商店のゴジラおよびウルトラマン、今井科学や江崎グリコ(食玩キット)の鉄人28号など、1960年代のキャラクターモデルを復刻している。 外観こそ当時のものをそのまま再現しているが、ゴジラではより確実に駆動するよう電動歩行システムが改良されているなど、設計に変更が加えられている場合もある。 なお、このような製品開発は「リプロダクト」とも呼ばれる。アメリカなど海外には得意としているプラモデルメーカーも何社かあるが、日本では他には後述するタスクフォース程度しか例がない。 ・秋東精工(SYUTO) 1978年の創業以来、各社の国産プラモデル開発・生産を支えてきた金型メーカー。創業者は日本最初のプラモデルとされるマルサンのノーチラス号の金型製作にも携わったという。 劇場版『SPEC』の小道具として製作した「餃子プラモ」を2012年に一般向けにも売り出したことを契機として、自社オリジナルのプラモデルも展開するようになった。 製品は、シャリの1粒1粒が別パーツになった「寿司プラモ」や、くしゃくしゃに丸めた紙をわざわざ組み立てる「ゴミプラモ」などのぶっとんだ代物ばかり。 ・メガハウス 1997年に現在の社名になって以来、フィギュアやパーティゲームなどを主力商品としている会社。原型は1962年創業の科研という科学教材メーカーで、他に玩具メーカーのツクダオリジナルの血も流れ込んでいる。 プラモデル界隈には、武装などがプラキットになったデフォルメ美少女(一部男性キャラあり)可動フィギュア『デスクトップアーミー』(DTA)でもって2016年より食い込んでいる。 また、「ヴァリアブルアクションキット」や「ゲームピースコレクション」などのブランドで純粋なキャラクターモデルも手がけており、後者では国産プラモとしては珍しく、後述の『ウォーハンマー』のような非可動ミニチュアキットとなっている。 バンダイナムコグループの一員ではあるが、DTAではむしろコトブキヤやトミーテックといったバンダイのライバルメーカーとコラボで絡む機会が多い。 ・ベルファイン こちらもフィギュアなどのキャラクターグッズを手がけるメーカーだが、その傍らで設立翌年の2016年より『タイムボカン』のメカをリリースしてキャラクターモデル界隈に参入している。 その後も『ふしぎの海のナディア』や『トップをねらえ!』といった懐かしめのアニメのメカをプラモデル化している他、『邪神ちゃんドロップキック』作中に登場した誰得プラモ「パンダ人間」を誰得な仕様のまま実際に商品化するという奇行に走っていたりもする。 ・フレイムトイズ 美少女フィギュアメーカーのウイングを母体として2016年に設立されたメーカー。 完成品アクションフィギュアなどと平行して、「風雷模型」と称して『トランスフォーマー』や『G.I.ジョー』といったアメリカで育まれた作品のキャラクターモデルをリリースしている。 デザインアレンジやプロポーションなどにこだわってキットを開発しているが、その影響もあってかTFの場合は変形機構はオミットされている。 版権周りの大人の事情があるため、海外市場のみに自社のプラモデルを流通させている。そのため、日本のメーカーでありながら手を出すには並行輸入に頼るしかない、という奇妙な状態が生じており、キットの入手難易度は地味に高い。 2022年にはアクションフィギュアの国内販売が開始されているが、今後はプラモデルのほうも日本で簡単に買えるようになるのだろうか。 ・ロケットモデルズ 2017年設立の新興メーカー。多脚戦車が闊歩する第二次大戦のifを描いたオリジナルシリーズ『フィスト・オブ・ウォー』のキットを展開している。 一応はキャラクターモデルに分類できるものの、キットの構造は完全にスケールモデルのそれ。現代日本のキャラクターモデルとしては珍しく、製作には接着剤と塗料が必須である。 本社こそ静岡県に置かれているものの、社員は日本のみならず中国や欧州にも散らばっており、リモートで結び付いているというグローバルなメーカー。 また、同じ人物が代表者を勤める事実上の関連メーカーとして「ウォルターソンズジャパン」があり、こちらは初心者にも優しい1/72のスケールモデル「モデルキット999」などを取り扱っている。 ・アゾンインターナショナル 1/12スケールのアクションドール『アサルトリリィ』など、様々なドールを商品展開しているメーカー。1998年設立。 2018年より、ドールと組み合わせて遊べるプラモデルも色々とリリースしており、リリィ用の武器「CHARM」をプラモデルにした「アームズコレクション」シリーズに加え、「あぞプラ」と称して1/6スケールのドールに対応した小物なども手がけている。 更に、2024年の発売を目指して、リリィ自体の美少女プラモデル化企画「リリィバトルクロス」も進行させている。 また、アクションドールと美少女プラモデルに親和性があることもあって、アゾン製のドール服を美プラに着せるモデラーも少なくない。公式でコトブキヤとコラボすることも。 ・エムアイシー(M.I.C.) 元は「S.H.Figuarts」といったフィギュアの原型製作などを生業としてきたメーカー。1979年設立。2018年に「プリプラ」というミニキットのシリーズを立ち上げ、プラモデル業界に参入した。 成形色こそ単色だが、デジタル印刷を用いてあらかじめパーツに繊細な彩色を施してあるのが特徴で、1/12スケールで料理の色合いを食品サンプルのごとく再現した「フィギュアのごはん」などでその威力を見せつけている。 また、1/35スケールの登山家フィギュアやノンスケールの昆虫などで本格的なスケールモデルにも参入している。 2023年には、メンバーがエムアイシーから独立する形でディーアイジー(DIG)というメーカーを立ち上げており、こちらも「DIGMODEL」というブランドでオリジナルIPの合体ロボなどをキット化している。 ・キャビコ 金型メーカーのエムアイモルデ社が2018年に立ち上げた自社開発によるプラモデルのブランドで、プラモデルメーカーとしては新興。 個人ディーラーがガレージキットとして作っていたオリジナルメカをプラモデル化するのが主な活動。ミニサイズの「チョイプラ」という形でキット化されることが多く、同社の主力商品となっている。 投票で選ばれた優勝作品がプラモ化されるコンテスト「本気のクリエイター発掘大作戦」を定期的に開催しており、プラモ化を希望するオリジナルメカを募っている。 また、オリジナルデザインのメカをデザイナーがついに独力でプラモデルにした! という出自のキットを、製造・流通を担当することで手助けしたこともある。 ・プレックス バンダイナムコグループ傘下の玩具メーカー。後にバンダイと合併するポピーの子会社として1981年に設立された。 バンダイ製玩具の企画・デザインを担当する傍らで自社オリジナル製品も手がけており、そのひとつとして2018年より「ゴトプラ」というプラモデルを送り出している。 ゴトプラは「ご当地プラモデル」の略で、日本各地の地名を象ったパーツを組み立てるとその地名の名物の姿になる、というもの。シリーズ名の通りその土地ごとの限定販売となることが主だが、「日本」の2文字を象った「侍」「龍」のように全国で入手できるキットもある。 また、社内に抱える造形室「KLAMP STUDIO」でも、ランナーを模した壁掛け収納などといった、プラモデルに近いところにあるオリジナル商品を手がけていたりする。 ・アルファマックス 2006年より美少女フィギュアをメインとして活動している企業だが、メガミ、チトセリウム同様マシニーカをベースとした『ダークアドヴェント』シリーズを2019年より発売している。 最大の特徴は美少女プラモにしては珍しく18禁なことであり、えっちなパーツやキャストオフなどの要素が盛り込まれている。 もちろん、エロ要素を抜いた全年齢バージョンもあるのでエロが苦手なモデラーや未成年モデラーも安心してほしい。一応、18禁仕様のものは「スカイチューブ」というサブブランドに隔離されている。 また、2022年には『New Continent Machines』シリーズでメカ物のプラモデルにも参入している。 ・千値練 2009年の設立以来、完成品アクションフィギュアを主に手がけているメーカー。社名の読みは「センチネル」。 2019年にプラモデルにも参入しており、『メカトロウィーゴ』を扱った初心者でも簡単に組める「シンプラー」と、『天元突破グレンラガン』を扱ったより本格的な「プライオボット」の、2種類のキャラクターモデルブランドを主に展開している。 また、自社製アクションフィギュア用のオプションパーツをプラキットとして販売することもある。 なお、グッスマのMODEROIDの一部(マジンカイザーや真ゲッター1など)は、ここの完成品フィギュアをダウンサイジングしプラキット化したものである。 ・LEAPRO リープフロッグ社の模型ブランド。元フジミの開発者が立ち上げた新興メーカーで、2020年に表立ってプラモデル業界での活動を開始した。 最初のキットはアオシマ製のキットにオリジナルの痛車デカールをセットした「ニパ子コペン」で、その後2022年になって、かつて日東科学教材が手がけていたオリジナルのデフォルメ変形ロボプラモ『オモロイド』をリブートする形でキャラクターモデルに本格参入している。 オリジナルの金型が行方不明なこともあって完全新規金型でのキット化となっているが、派手なリメイクなどは避け、日東時代のギミックなどをブラッシュアップする形で開発されている。成形色もシンプルで、色分けの過半はシールによるもの。 また、プラモデル以外に3Dプリントを用いたモデルガン用カスタムパーツなども手がけている。 ・アワートレジャー 完成品フィギュアやレジンキットを主に手がけてきたホビーメーカー。2017年設立。 レジンキットをプラキット化する形で、2021年に1/20スケールのキリコ・キュービィーをリリースしてプラモデル業界にも参入した。2023年には『ファイブスター物語』のエンゲージSR3でもってロボットプラモデルにも手をつけている。 また、プラモデルに近い製品としては、1/8スケールの組立式半完成品美少女フィギュアシリーズ「アッセンブル・ヒロインズ」も2018年より展開している。素材はPVCおよびABSなので、広義のプラキットと言えないこともない。 ・エクスプラス(X-PLUS) アパレルを本業とする傍らで特撮やアニメを題材にした完成品フィギュアの製作を得意としているメーカーだが、2021年よりプラモデル業界へも参入している。設立は1986年。 主に往年の欧米のコミックや映画を題材にしたキャラクターモデルを展開しているが、アメリカはオーロラの「モンスターシリーズ」をオマージュした大きめの固定ポーズフィギュアが主力で、日本で育まれたキャラクターモデルの主流とは気色が異なる。 また、得意分野である日本の怪獣特撮のキャラクターのプラモデル化も進めているが、こちらも可動ギミックは採用していない。 ・海洋堂 1964年開店の個人模型店からスタートし、ガレージキットメーカーを経て食玩・フィギュアなどのメーカーへと成長してきた会社。 かねてより半完成品の食玩「ワールドタンクミュージアム」を未組み立て未塗装の状態で販売した「ブラモデル」など、プラモデルに近い商品をいくつか出していたが、カプセルトイの「35ガチャーネン」を経て2021年にプラモデル業界に本格参入した。 『マシーネンクリーガー』や『新サクラ大戦』などのキャラクターモデルからのスタートとなったが、今後は仏像や太陽の塔、動物園の情景など、一風変わったスケールモデルにも手をつけていくとのこと。また、キャラクターモデルの分野でもガレージキットの血を継ぐ非可動モデルにも挑戦している。 なお、射出成形によるものではない広義のプラモデルの枠に入るキットとしては、真空成形を用いたバキュームフォームキットを1981年の時点で送り出していた。こちらはアニメや特撮のメカ、怪獣などがメインで、1980年代当時はゼネラルプロダクツと覇を争っていた。 また、「プラモデル」の商標を持つ日本プラモデル工業協同組合に未加盟なこともあってか、プラモデルに対して「プラモケイ」という独自の呼び方を用いている。 ・企画室ねこまた バンダイでBトレインショーティーを担当していた開発者が独立する形で活動をスタートしたメーカー。販売は「SHOPねこまた」という名義で行っている。 2021年より鉄道車両のデフォルメモデル「ますこっとれいん」を展開している。これは、基本的にはBトレインショーティーのコンセプトを推し進めたもので、塗装や接着が不要な点やNゲージ仕様の動力・走行ユニットを組み込める点も踏襲している。 一応はプラモデルに分類できる製品をメインで送り出しているが、その気風はかなり鉄道模型寄り。「こんてにゃあ」と称して、Nゲージの貨車に積めるコンテナのプラキットも手がけている。 ・スクウェア・エニックス ご存知スクエニ。 2003年にスクウェアとエニックスが合併して誕生した日本を代表するゲームデベロッパーであり、『ドラゴンクエスト』、『ファイナルファンタジー』、『NieR』シリーズなどの代表作を抱えている。 ゲームが本業のメーカーなのは周知の事実だが、自社でゲーム開発・販売を行うだけでなくアクションフィギュアやグッズ販売なども手がけており、その流れで2021年より「ストラクチャーアーツ」と称して、『FRONT MISSION』シリーズのヴァンツァーや『ゼノギアス』のギアなど、自社作品に登場するメカをプラモデル化している。 また、非ブランド品として『NieR Automata』のメカ・キャラのプラモデルも販売しているが、そちらの開発はコトブキヤが担当している。そのためかヘキサギアのガバナーやハンドスケールFA Gなどとサイズが揃えられている。 その性質上、取り扱っているのはキャラクターモデルのみ。 なお、ゲーム会社がプラモデルに手をつけたのはスクエニが最初ではなく、過去にはセガも似たようなことをしていたりする。 ・メタルサイエンス 2021年より、カスタマイズ自在かつレトロ風味なオリジナルIPのロボットプラモデル「DIYロボ」を展開しているメーカー。本業は工業機械部品の修理・製造などで、工業機械メーカーのニッサブの子会社として1998年に設立された。 DIYロボは近年のロボットプラモとしては珍しく組み立てに接着剤を必要とするが、裏を返せば3mmジョイントのようなジョイント部の位置や数の制約がないため、逆にカスタムの幅を広げる効果を生み出している。 その自由さは、プラスチック製飲料容器などをボディとして各部パーツを取り付けたオリジナルロボットの製作が奨励されているほど。 ・アニュラス 2022年に立ち上げられた新興メーカー。とはいえ、他社のプラモデルなどの製造を手がけていた金型メーカーが関連会社として設立させたもののようで、技術自体は50年強の蓄積がある模様。 初の製品は、2023年に発売された『SSSS.GRIDMAN』のヒロイン2人で、それぞれ「上半身・下半担当」と称されたボディラインはぬかりなく再現されている。今後は美少女プラモデルのみならず、オリジナルデザインの固定ポーズキット『干支ノ武者』などにも手を広げていくとのこと。 なお、2023年現在はグッスマが販売を代行する形が取られている。 ・KADOKAWA 1954年に角川書店として創業されて以来70年近く続く、日本では知らない人のほうが少ないであろう大手出版社。 5つの有力ラノベレーベルを傘下に収めるなど、かねてより漫画やライトノベル、アニメやゲームなどでオタク相手のビジネスに食い込んでおり、それらの作品の完成品フィギュアも送り出していたが、その流れで2023年にプラモデル業界への参入を発表し、界隈をざわつかせた(*13)。 うなるほどある自社IPを活用したキャラクターモデルがメインのようで、現時点で発表されている製品は美少女プラモデルのみ。1番手である『この素晴らしい世界に祝福を!』のめぐみんをはじめラノベのキャラクターが多いが、漫画からも『【推しの子】』の星野アイがラインナップされている。 ・フィールドワン 主に産業用の金型製造を請け負っていた町工場を前身とするメーカー。2010年に展開を開始した「プラモブロック」を主力商品としている。 これは、極小サイズのABS製ブロックをランナーから切り離した上で組み立てる、ブロック玩具とプラモデルの合の子のような造形玩具。体裁としてはナノブロックあたりが比較的近いが、パーツの最小サイズはそれより小さく、組み立てにはラジオペンチなどの使用が推奨されている。 各種ブロックのランナー単品販売に加え、動物や建物、更にはドット絵状の美少女キャラクターなどを組み立てられるキット(セット品)も展開されている。 ・ホビーベース お世話になっているモデラーも少なくないであろう、ホビーショップチェーン「イエローサブマリン」が抱える模型関連ブランド。1994年頃にガレージキットやドールのメーカーとして活動を開始した。 2006年頃から「関節技」と題して、可動関節用の各種ジョイントやポージングが可能なハンドパーツなど、キャラクターモデル向けのアフターパーツのキットを色々と送り出しており、ロボットや美少女プラモデルの改造、自作フィギュアの製作などに活用されている。 その他、模型製作用の各種ツールや、展示用のケースやスタンド、スポットライト、アクションフィギュア用の素体なども展開しており、これらをひっくるめて「プレミアムパーツコレクション」と称している。関節技以外の多くは組立不要の完成品だが、「鉄骨トラスセット」など一部にはランナーパーツが含まれている。 なお、日本プラモデル工業協同組合には加盟しているが、2023年現在までにアフターパーツの枠を越えるフルキットのプラモデルを開発したことはない。 ・スマートドール MIRAI社が2014年から用いているブランドで、1/3スケールのファッションドールを手がけている。 2019年より、素材を従来のソフトビニールからプラスチック(アサフレックス)に置き換えてプラモデル化した「スマートドール コーテックス」の展開を開始した。組立キットの他に完成品バージョンも販売している。 その成り立ち故に構造はドールのそれなので、一般的なキャラクターモデルとは差異がある。価格帯もドールの標準値からさほど外れてはいないので、モデラー目線では少々高め。 ドールとしては、ソフビやレジンなどの従来のドール用素材と比べて比較的頑丈だったり衣装からの色移りの対策が容易だったりといったメリットがある反面、ソフビと比べると可動域が劣る他、へこみや変形の修復も(モデラーとしてのスキルがないと)難しい。 また、ひとつひとつがかなり大きいためか、パーツはランナーから切り離し済みの状態でパッケージングされている。 なお、完成品のスマートドールにはFA Gとのコラボモデルも存在している。 ・福崎町観光協会 そういう名前の模型メーカーではなく、本物の地方自治体の観光協会。キットの原型製作などは町役場の職員が行っている。 兵庫県福崎町が民俗学者・柳田國男の故郷であることに因み、町おこしも見込んで2017年から「福崎町妖怪プラモデルシリーズ」をリリースしている。いずれも固定ポーズのフィギュア形式であり、接着・塗装が必要。 福崎町でしか買えないご当地プラモデルというわけでもなく、品揃えがマニアックな模型店であれば日本全国あちこちで入手することができる。 ちなみに、現在実際の生産は尼崎市の町工場群が分担しているが、そちらはそちらで「プラモ尼崎城」と称して尼崎城のプラモデル化計画を推し進めている会社が含まれていたりする。 ・PINKTANK 企業ではなく個人サークルとしてプラモデルを開発・製造しているメーカー。 初の製品は2010年にイベント限定で発売された『マシーネンクリーガー』のコンバージョンキットであり、その後は主にアクションフィギュアや美少女プラモデルと組み合わせて遊べる1/12スケールの小物や情景、変わり種なバイクなども多数リリースしている。 即売会や通販のみならず、各地のイエローサブマリンなど場所によっては小売店の店頭で入手することも可能。 ・Potziland Records(ポッチランドレコード) アニヲタWiki的には(当人は不本意と思われるが)SCP-173の画像の元ネタを作った人として有名であろう、アーティストの加藤泉氏が2018年に立ち上げたレーベル。 加藤氏は、プラモデルを構成要素として用いた作品の延長として、海洋堂のグループ企業であるゴモラキックの協力のもと、自身の過去作である石の彫刻を「作品」として1/1スケールでプラモデル化し、2022年に発表している。 箱にはPotziland Recordsのロゴがあしらわれており、既存のプラモデルの枠組みに無理に当て嵌めるならば「Potziland Recordsの製品」と言えるだろう。今後はシリーズ化や芸術作品としての限定販売も予定しているとのこと。 なお、現代アートの分野においては、プラモデルをモチーフにした作品やレジンキットとして量産化された作品などは先例があるものの、「作品としてのプラモデル」が製作されたケースはこれが初めてと思われる。 ・グリーンマックス 国内外に複数存在する、プラモデルと同様の形で車体を組み立てる鉄道模型キットを手がけるメーカーの代表格。1975年の設立以来、Nゲージを主な商品としている。 1972年開店の個人模型店「ホビーショップマックス」を前身としており、1974年にマックス名義で最初のキットを送り出した。 台車や動力ユニットなどを組み込む必要がある鉄道車両のキットに加え、建物などの情景部品(ストラクチャー)も多数発売しており、こちらは商品形態的には完全なプラモデルと言える代物となっている。双方ともに塗装済みキットが多いのも特徴。2000年代以降は完成品の鉄道車両も増えてきている。 また、1980年代前半までは「スカイウェーブシリーズ」と称して1/700スケールの艦船模型も展開していた……ピットロードのスカイウェーブシリーズは、実はグリーンマックスからの譲渡(金型を含む)によって始まったものなのである。 ・学研ホールディングス 1946年より主に教育向けの出版物や教材などを手がけている会社だが、まだ学習研究社という名前だった1967年から、細々とプラモデルの開発も行っている。 車や鉄道、更には実物の構造を理解できるような設計のエンジンや骨格模型など、知育を念頭に置いた教材的なキットが主なラインナップだったが、『機甲創世記モスピーダ』でキャラクターモデルに手を出したこともあった。 2022年現在は、「書籍の付録」という体裁で骨格模型のキットを何種類か恒常的に販売している他、『大人の科学』などの科学雑誌にも、ランナーからプラパーツを切り離す形式を採用した科学工作キットを付録につけることがある。 ・エレキット イーケイジャパン社が抱える電子工作ブランド。1973年に活動を開始し、1994年には親会社の嘉穂無線からイーケイジャパンに移管されて今日に至る。 ロボットをはじめとした動く科学工作キットを多数リリースしているが、現行品の多くが「部品の過半数がランナーについたプラパーツ」という実質的なプラモデルであり、その方面ではタミヤの楽しい工作シリーズとシェアを二分している。 ビスの使用頻度が抑え気味であるなど、楽しい工作シリーズなどと比べると一般的なキャラクターモデルに近い感覚で組み立てることが可能。 太陽電池や燃料電池、更にはゼンマイや風力や水圧など、多種多様な動力源による駆動を楽しめるキットを取り揃えているのも特色と言える。 ・大和科学教材研究所(ダイワ) 1946年の創業以来、小学校向けの教材や科学模型などを作り続けているメーカー。 一般向けの「ダイワ科学工作シリーズ」は1970年代から販売されているロングセラー。販路こそタミヤやエレキットより狭いが取り扱う模型店もあり、発電機や風向/風速計、ロープウェイなどプラキット要素が強いものも含まれている。 それ以上に比重が大きいのは小学校用の理科教材で、電気関連の仕組みを学ぶためのモーターカーやロボットの中にはランナーについた軟質プラパーツが多用されたキットが多い。この分野でのシェアは業界トップクラスで、アーテックやはくぶんなどの競合他社としのぎを削っている。 エナメル線をコイルに巻き付けモーターを作るところから始めるなど、タミヤやエレキットなどと比べて基礎的な仕組みを学ぶことができるのが特徴。 また、学校教材枠のキットは一般向けの小売りを行っておらず、多くの人間が義務教育内で触れているにも関わらず知名度は低い。 なお、1970年代頃に活動していた「ダイワ」というプラモデルメーカーも存在するが、こちらとは無関係である。 ・京商 1963年に創業し、車や航空機などのラジコンを広く手がけている老舗模型メーカー。 2023年現在に至るまで、明確に「プラモデル」とされる製品をリリースしたことは一度もないが、それにも関わらず日本プラモデル工業協同組合には加盟している。 一応、1992年展開開始の1/8スケールのRCバイクシリーズ「ハングオンレーサー」などでプラキット形式を採用したり、2000年代半ばにバンダイがミニ四駆に対抗して打ち出した「WGPバクシード」に、RCカーシリーズ「ミニッツ」のボディを載せられるコンバージョンシャシーのプラキットでもって参戦したりはしている。 それ以外にも、部分的にプラキット形式を採用したRCモデルも何種類か存在する他、ミニッツシリーズではABS製のボディキット「ホワイトボディ」を展開していたりと、プラモデルに近い製品は色々と出している。 ・カバヤ食品 岡山県に本社を置いて1946年より活動する有名な菓子メーカーであり、バンダイと並ぶ食玩プラキットの雄。1978年展開開始の「ビッグワンガム」で「お菓子のおまけのプラモデル」という形式を切り開いた(*14)。 ビッグワンガムこそスケールモデル寄りな商品だったが、その後はダグラムガムやボトムズガム、トランスフォーマーガム、勇者シリーズガムなどのキャラクターモデルに手を広げた。 版権もののキャラクターモデルの他に、自社独自のオリジナルIPの食玩プラキットも展開している。『バイオパズラー』や『デュエルナイツ』、そして20年以上続く大ヒット作『ほねほねザウルス』シリーズが主な代表作である。 2022年現在は『ほねほねザウルス』の展開を継続している他、シルバニアファミリーやプラレールなどの食玩でも地味にプラキット形式を採用している。 ・エフトイズ・コンフェクト(F-toys) 食玩プラキットを手がける諸社のうち、特にスケールモデルを得意としているメーカー。 海洋堂と組んで「チョコエッグ」を成功させるも不祥事や方向性の違いで提携解消したフルタ製菓の元重役が、同社のお家騒動を機に独立する形で2001年に設立された。 1/144スケールの飛行機キット「ウイングキットコレクション」や1/2000スケールの艦船キット「世界の艦船キット」などのミニキットを主力商品としているが、1/72スケールで引込脚や動翼など各部が可動する飛行機キット「フルアクションシリーズ」など、他社のプラモデルに引けを取らない本格的なキットもリリースしている。 また、食玩のみならず「カプセルワークショップ」と称してカプセルトイとして展開されているキットもある。 塗装済みキットがほとんどで中には半完成品もあるが、接着剤の使用が推奨される(*15)ばかりか組み立てに繊細な作業が必要になるなど、食玩にしては比較的高いスキルを要求されるキットもある。 『シンカリオン』などのキャラクターモデルも手がけており、廉価ながら完全変形を実現するなどクオリティは高い。 なお、プラッツが開発に協力していたり、元はエフトイズの食玩だったキットがプラッツから通常のプラモデルとして販売されたりと、プラッツとの結びつきが強い。 ・ポニー セリアをはじめとする100円ショップを主な卸先にしている玩具メーカー。1975年創業。 以前から中国製の駄玩的チーププラモのOEM販売などを行っていたが、2022年になって生産を中国メーカーに委託する形で自社デザインのチーププラモの展開に乗り出した。 シリーズ内での合体や組み替えが可能なプレイバリューの高い低年齢層向けのスナップキットを主力としており、タッチゲートを採用するなど100円+税の品としてはクオリティは十分に高い。 また、アクションフィギュアやドールなどとの組み合わせを意識してか、1/12スケール相当のサイズの武器セットや幼児向け滑り台などもリリースしている。 ・山田化学 1988年設立のプラスチック製品メーカー。 元は日用雑貨などを製造していたが、アクションフィギュアや美少女プラモデルと組み合わせられる1/12スケールの小物や銃器のミニチュアの展開を2021年に開始(*16)。組立済完成品が主ではあるが、2022年になってランナーについた状態で販売されるプラモデルと言える製品も登場した。 また、ロボットプラモデルと組み合わせられるディスプレイベースやスタンドもリリースしている。こちらは組み立て工程はあるがランナーレス。 セリアやキャンドゥなどの100均が主な販路だが、個人模型店で取り扱われるケースも見られるようになりつつある。税抜き100円の圧倒的コストパフォーマンスでもって競合するプラモデルメーカーなどに挑戦している。 ・イケギ玩具製作所 1967年創業の玩具メーカー。子供のお小遣いでも手に取りやすい価格帯・サイズの「ポケット玩具」と称する駄玩具を手がける中で、昭和の昔に駄菓子屋で見られたチーププラモを何種類か、2023年現在も生産・販売している。 スナップフィットを採用していたりはするものの、あくまで「1970年代頃の駄玩プラモ」。21世紀のプラモデルや食玩とはそもそも方向性が異なるキットではあるが、同じ類のプラモデルは日本国内では他に現行品はなく、そのレトロさがひとつの希少価値になっていると言える。 製品は主に一部の駄菓子屋や縁日などで取り扱われており、模型店や家電量販店の模型売場に並んでいることはない。また、公式サイトの通販で入手することも可能。 なお、パッケージや説明書にメーカー名の記載はなく、事前知識がないままキットだけ見た場合、それがイケギの製品だと判別することは不可能に近い。 ・マルサン商店 「日本で初めてプラモデルを作った」とされるメーカー。怪獣などのソフビ人形のメーカーとしても知られる。 1923年から続く石田製作所を前身として、1947年に設立。元はブリキやセルロイド製の玩具を作っていたが、1958年12月になって「1/300 原子力潜水艦ノーチラス号」を皮切りに4種類のプラモデルを発売し、国産プラモデルの時代の幕を開けた(うち1種類は後述する和工樹脂からのOEM品)。 後述する日本プラスチックの存在が周知されてからは「日本初のプラモデルメーカー」という肩書きには疑問が持たれるようになったが、それでも全国津々浦々にプラモデルを供給し、民放で日曜朝に30分枠のPR番組を打ってまでプラモデルの普及に努めたのはまごうことなきマルサンの功績である。 その後もスケールモデルを中心に活動したが、後には『ゴジラ』や『ウルトラマン』といったキャラクターもののプラモデルも手がけた。自社設計とされる製品の中には名キットと評されるものもある反面、国産プラモデル自体が黎明期だったこともあって海外メーカーのコピー疑惑のあるキットも多い。 1960年代に生じたスロットレーシングカー(*17)ブームや第一次怪獣ブームに乗って業績を拡大するが、ブーム終焉によって莫大な不良在庫を抱え、1967年にマルザンと改名した後、1968年に一度倒産。 1969年にはマルサンの名で再建されたが、ミニスケールのキットをいくつか送り出した後、1970年代のうちにプラモデルからは撤退し(*18)、2022年現在はレトロ風味なソフビ人形を主力商品とするメーカーとして活躍している。 また、富士ホビーや後述するブルマァクなど、マルサン倒産直後に元社員によって立ち上げられ、一部キットを引き継いだ「後継」と言えるプラモデルメーカーもあるが、そのほとんどが既にプラモデル業界での活動を停止している。 なお、1970年代までは「プラモデル」の商標をマルサンが所持しており、他メーカーは商品の説明に「プラモデル」という語句を用いることはできなかった。 ・和工樹脂(WAKO) 1958年に、マルサンと並行する形でプラモデルの開発を進めていたメーカー。 発明家肌の人物によって立ち上げられた企業で、工業向けの射出成形機のメーカーの協力を受けつつ、日産自動車の販促用景品として「1/25 ダットサン1000」を開発(*19)。 その後、これを一般向けに販売しようとしたところで、「日本初のプラモデル発売」というネームバリューを確保しようとしていたマルサンの提案を受けてOEM供給に応じ、ノーチラス号に数日遅れる形でマルサン製品として世に送り出すこととなった(*20)。 その後も計7点のカーモデルを1/25スケールで開発しており、マルサンからの発注が滞るようになったことなどを受け、1959年からは自社名義でも一般向け販売を行っている。1960年に活動を終了した。 ・日本模型(ニチモ) 1937年よりゴム動力の模型飛行機を製造していた日本模型航空機工業(江田模型飛行機店)を前身として、1959年にマルサンに続く2番手として1/400スケールの「伊号潜水艦」でプラモデル業界に参入した。これと同時期に社名を日本模型に改めている。 艦船や飛行機などのスケールモデルに強く、1960年に発売した1/750スケールの「武蔵」「大和」で同時期に1/800大和をリリースしたプラモ黎明期のタミヤを圧倒し、タミヤの経営を傾かせたという逸話も残る。また、『超時空要塞マクロス』やオリジナルSFメカなどのキャラクターモデルも発売していた。 かつては様々な名作・良作キットを送り出していたものの、2000年代に入るとプラモデルの新規開発能力を失い、時たま過去のキットの再販を行うのが模型メーカーとしての活動のすべて、という状態になった。 2013年にプラモデル事業を終了。一応企業としては2022年現在も存続しており、バケツやパイプといったプラスチック製品の製造を行っているらしい。金型の現況は不明で、安否を気遣うマニアもいる。 ・日本文化教材(N.B.K/NBK) 戦中の1944年からゴム動力模型飛行機などを製造していたメーカー。設立当初の社名は日本航空教材で、N.B.Kへの改名は1945年。 日本プラスチックの「原子力潜水艦ノーチラス号」を再販する形で、1959年にプラモデル業界に参入した。マルサンに続く2番手はニチモではなくN.B.Kとする説もある。 自社開発品としては車や艦艇、飛行機から動物までの各種スケールモデルに加え、オリジナルデザインのSF戦車も手掛けていた。1961年発売の「宇宙探検車 チャレンジャー」は、メーカーオリジナルIPのキャラクターモデルとしては日本初とも言われる。送り出したキットは、1960年代らしくモーターなどの動力を内蔵したものが多い。 1973年に社名をブンカと改め、以後はプラモデルの製造から撤退し模型卸売業にシフトしているが、その後もプラキット形式のものを含むNゲージ鉄道模型を企画したり、取り扱う複数社のプラモデルをブンカ名義でセット販売することはあった。また、過去にクラウンモデルなどの他メーカーから再販されたキットもある。 2023年現在も健在で、他メーカーとタッグを組んでブンカ流通限定品を用意したり、自社ブランドで模型用マテリアルを発売したりすることはある模様。 ・三共模型製作所 1950~60年代の国産プラモデル黎明期に大手だったメーカーのひとつ。後述するYMC模型製作所の従業員が独立する形で1959年に創業された。 全60種を数えた1/150統一スケールの廉価な飛行機キット「ピーナツシリーズ」では、日本のプラモデルで初めて「シリーズもの」という形式を採用している。ピーナツシリーズをはじめ模型少年を主要な購買層に据えた手に取りやすいプラモデルを得意としていたが、後には内部再現にもこだわった(当時基準では)精密な大型の飛行機キットや、スケールモデルとしての精密さを備えた1/20~1/35の建機・農機のキットにも手をつけている。 1967年に共同化成と合併して三共ポリマーに名を変えたが、1969年頃に消滅。その後、製品の金型は尾高産業などの他メーカーに引き継がれている。 ・三和模型 三共と同じく、国産プラモデル黎明期の黄金時代に活躍した当時の大手メーカー。ゴム動力飛行機を手がけていた英工社を前身として、新たに立ち上げられる形で1959年に設立された。 こちらも模型少年向けの小スケールの低価格帯キットを得意としたほか、最初期にリリースした「M-4戦車バッファロー」は日本で初めて駆動用のモーターを内蔵したプラモデルであり、その後しばらくトレンドとなったモーターライズキットの先駆けとなった。 ちなみに、三和製の戦車プラモはさも実在しますという顔で架空の謎戦車が混じっていたり、実在戦車であっても架空の名前がつけられていたりすることが少なくない(*21)。 1964年に倒産。その後、経営者はそのままで東京プラモやサンキットといった後継メーカーが立ち上げられ、製品の販売はしばらく継続されていた。 なお、社名の読みは「さんわもけい」。後述のミツワモデルとは無関係である。 ・YMC模型製作所 木製ソリッドモデルメーカーの山田模型社から分離独立する形で、1957年に立ち上げられたメーカー。当初はYMC商会の名前で山田模型社から引き継いだ飛行機や艦船のソリッドモデルを手がけていたが、1959年に社名を変更するとともにプラモデルの開発に乗り出した。 ソリッドモデルの延長線上と言える飛行機のキットを主な商品としており、1/100スケールの「複葉機シリーズ」では、未だこのシリーズでしかプラモデル化されていないようなマイナーな戦間期の日本軍機を多数ラインナップしていた。また、船や車、拳銃などのキットもリリースしている。 1962年を最後に新製品の発売が途絶えており、近い時期に消滅した模様。 なお、山田模型社も1958〜59年頃にプラモデル業界への参入を試みたようだが、詳細は不明。こちらもその後消滅しており、後述する山田模型とは無関係である。 ・相原模型製作所(アイハラ) 戦前からゴム動力模型飛行機を作っていたメーカーだったが、1960年になってプラモデル業界に参入した。1960年代中頃まではZA模型研究会という社名を用いており、ロゴマークには「Z」と「A」の国際信号旗をあしらっている。 当初は陸海空の一般的なスケールモデルをリリースしていたが、1964年に展開を開始した1/4スケールの「名将兜シリーズ」を皮切りに、刀剣や甲冑、城郭といった近代より前の事物を精力的にキット化していくようになった。 またプラモデルでこそないが、金属製キットの「1/15 61式中戦車」はたびたび東宝特撮映画の撮影に用いられたことでも知られる。 1970年代後半に倒産。その後、日本史上の存在を積極的にプラモデル化していく姿勢は金型とともに童友社に受け継がれている。 ・一光模型(イッコー) 1960~70年代にプラモデルメーカーとして活躍した企業のひとつ。元は1950年代から寺島模型飛行機製作所という名前でゴム動力模型飛行機や艦船ソリッドモデルを手がけており、寺島模型への改名・法人化を経た1960年に初のプラモデルを発売。さらに1962年に一光模型へと再度改名している。 製品は、陸海空のスケールモデルとオリジナルIPのキャラクターモデルの2つのラインが主で、スケールモデルは1/24や1/32などのスケールで展開された、モーターやゼンマイなどの動力付のカーモデルが多かった。また、1/24・1/32スケールのドラッグレーサーや1/450・1/550スケールの貨物船、1/3スケールのライフルのような国内では類例の少ないキットも手がけている。 オリジナルIPでは潜水艦や装甲車などのメカものに加えて、これまたオリジナルデザインの「宇宙人シリーズ」も、既存の都市伝説や特撮などの宇宙人とは方向性が異なる独創的なデザイン故か知名度が高い。 1980年頃に消滅。製品の金型の一部はアリイに引き継がれ再販されているが、旧エルエスやオオタキのキットのように2023年現在まで継続的に生産されているものはない。また、寺島通商という後継あるいは関連メーカーに継承された製品もあるが、こちらの活動が確認されているのは1980年代まで。 ・今井科学(イマイ) 1949年にフジミ模型と枝分かれする形で創業されたメーカー。元は艦船ソリッドモデルを手がけていたが、1960年にプラモデルに参入した。 参入直後に、プラモデルとしては日本初のキャラクターモデルである「鉄人28号」を発売し、以後はキャラクターモデルのメーカーとして名を馳せることになった。ただし、スケールモデルも陸海空をカバーしている。 また、1967年には「リボンの騎士」と「魔法使いサリー」のプラモデルを相次いで送り出しており、広義の美少女プラモデルを最初に手がけたメーカーでもある。 特に『サンダーバード』のプラモデルは大ヒットを記録したが、ブーム終了や後番組『キャプテン・スカーレット』の不振(*22)によって大量の不良在庫を抱え込み、増産のための設備投資を回収できず1969年に一度倒産している。 この際に金型の多くが人員や工場もろともバンダイに引き継がれており、キャラクターモデルを大得意とする現在のバンダイの姿の礎となった。また、昨今のガンプラブームでバンダイが需要に完全に答えられるだけの増産体制を整えないのは、イマイの倒産劇を反面教師としているためとする評もある。 1971年に再建された後は、木材やスーパーフォーミングなどプラスチック以外の素材によるキットに挑戦するとともに、『超時空要塞マクロス』をはじめとする版権ものや『ロボダッチ』のようなオリジナルIPのキャラクターものなどをリリースしていたが、その後経営が悪化し2002年に再び消滅。再建後に用いたプラモデルの金型はアオシマに引き継がれている。 ・大滝製作所(オオタキ) 1910年発足の大滝竜太郎製作所をルーツとして戦前から活動していた模型メーカーで、かつては飛行機やモーターボートなどの模型を製造していたが、1960年になってプラモデル業界に参入した。 かねてからの守備範囲だったモーターボートからプラモデルに手をつけたが、その後はスケールモデル全般に手を広げた。1/24スケールの車、1/48および1/144スケールの飛行機、1/50スケールの蒸気機関車などが有名。他に扇風機や自転車など、今となってはプラモデル化されることが珍しいジャンルも色々と手がけている。 1986年に消滅。その後前述した商品の金型の多くがアリイに引き継がれており、「1/48大戦機シリーズ」や「オーナーズ24」はいまだ入手が容易な定番品として親しまれている。 また、TAKAという関連or後継メーカーが1990年代まで活動していたようだが、こちらの詳細は不明。 ・にしき屋飛行機店(J.N.M.C) 1923年創業の模型メーカー。 戦前は「空のにしき」の異名で知られる大手メーカーとして活躍しており、ゴム動力模型飛行機や飛行機の木製ソリッドモデルに加え、艦船ソリッドモデルやHOゲージの鉄道模型、模型用モーターといった、当時の模型というジャンル全般を手がけていた。 また、平田晋策や海野十三といった作家の空想科学小説の登場メカをソリッドモデル化していたことから「キャラクターモデルの先駆者」と扱われることもあり、1930年代中頃に発売した『新戦艦高千穂』の主役戦艦「高千穂」は日本初のキャラクターモデルとの説がある。 戦後もソリッドモデルなどを作り続けており、プラモデル参入以前のタミヤがコピー元として手本にしたこともある。1960年になってプラモデルにも参入。ソリッドモデルの商品展開を引き継いだかのような艦船や飛行機のディスプレイモデルを主に手がけていた他、弾丸発射ギミックを備えた拳銃などもリリースしていた。 後発のプラモデルメーカーに押されるかのように1968年に消滅。にしき屋の終焉を、ソリッドモデルからプラモデルへの時代の変化の象徴と捉えるモデラーも存在する。 ・緑商会(ミドリ/KSN) 1913年から草野商店という社名でゴム動力飛行機や艦船ソリッドモデルなどの分野で活動していたメーカーで、1960年に緑商会と名を改めてプラモデル業界に参入した。ロゴにあしらわれたKSNの文字は旧称の名残である。 陸海空のスケールモデルに加えてキャラクターモデルも手がけている。特に 「ミドリSFシリーズ」などと題した自社オリジナルデザインのSFメカを得意としており、1966年からの数年間だけで30種以上を発売している。 時代相応のレトロフューチャーではあれ優れたデザイン、走行を始めドリルやカッターの回転や搭載機の自動射出など魅力的かつ確実に作動する動力ギミックに加え、一部キットでは「日本宇宙開発局(JSDO)所属」という世界観を共有していたのも特徴と言える。 今でこそメーカーが世界観まで創造したオリジナルIPプラモデルは珍しくないが、その端緒となったのはミドリだったのかもしれない。 1978年に倒産。SFシリーズや1/76スケールの戦車などの一部キットは最終的に童友社の手に渡り幾度か再販されている……が、再現が困難だったためかSFシリーズの復刻版では駆動ギミックはオミットされてしまっている。 ・山田模型(ヤマダ) 1960年にプラモデル業界に参入したメーカー。後述する木村滑空機研究所(エルエス)の従業員が独立する形で誕生し、1950年代末から木製模型を手がけていた。 モーターやゼンマイによって走行する、1/24前後のスケールのカーモデルを得意としていた。多段変速機構や有線コントロールなどのギミックが組み込まれたキットも多く、バンパーに衝撃を受けるとパーツがバラバラに飛び散る「ビックリ分解自動車」は初期の名作として知られている。 また、数は少ないものの艦船やオリジナルSFメカ、手投げで飛ばせるポリスチレン製の旅客機といった車以外のキットも送り出していた。 スーパーカーブームに乗り遅れるなど、業績に陰りが見えたことを踏まえて1982年に自主廃業。その後金型は童友社に引き継がれ、一部のキットは2023年現在も再販が続いている。 なお、前述の山田模型社とは無関係である。 ・渥美産業(ASK) 艦船模型を主力商品としていたメーカー。 元々、1954年頃より木製のソリッドモデルを精力的にリリースしていたが、1961年に「1/1000連合艦隊シリーズ」を立ち上げてプラモデル業界に参入した。 連合艦隊シリーズはウォーターラインシリーズに先駆けて、シリーズ内での統一スケールと喫水線下を省いた洋上模型(ウォーターライン)という形態を採用していた先進的なキットだった。 主な出荷先であった模型問屋が倒産した煽りを受けて、1965年に連鎖的に倒産。30種ほどが展開されていた連合艦隊シリーズの既存品は齋藤模型に引き継がれたものの、その後ウォーターラインシリーズと入れ替わるように消滅している。 後身の大州模型はプラモデル開発から撤退し模型問屋として活動していたが、こちらも経営者の高齢化に伴い2018年に廃業。この際に連合艦隊シリーズの最後のメーカー在庫が放出されており、一部キットは運が良ければ未だ新品を手に入れることができる。 ・尾高産業(ODK) 昭和中期のプラモデル黄金時代に活躍したメーカーのひとつ。 元は、尾高木工所という社名で木製ソリッドモデルなどのメーカーとして1950年代から活動しており、1961年に尾高産業に名を改めるとともにプラモデルの開発を開始した。プラモデル第1号となった「火星人ファール」は、「どう見てもメカなのに火星人を名乗る」などの突っ込み所の多さから局所的な知名度を持つ。 スケールモデルでは陸海空の兵器や車に加えて、城郭や兜といった分野でも活動していた。駄菓子屋を主な販路とした「チーププラモ」と言ってよいだろうミニサイズのキットや、三共やミドリといった他社から金型を引き継いだ製品が多いのも特徴と言われることが少なくない。一方で、数こそ少ないが本格的なスケールモデルも手がけている。 前述の「ファール」に代表されるようなオリジナルIPのキャラクターモデルも手がけてはいるが、こちらも駄玩具的なミニキットが多い。 1970年代後半にその活動を終えている。また、東京シャープ模型などの他メーカーに金型が移った製品もあった。 ・オリエンタル模型社(OM) 「岸本模型店」という個人模型店を前身として、1961年に活動を開始したメーカー。1968年にオリエンタルモデルと名を変えている。 鉄道のプラモデルを主力商品としていた珍しいメーカーで、1960年代に「HO鉄道模型シリーズ」を10種強ほど展開していた他、1/30スケールの庭園鉄道もリリースしていた。これらは専用の線路上を自走することが可能だったが、レールから集電する本格的な鉄道模型とは異なり、車体側に電池やゼンマイといった動力源を内蔵する形式を取っている。 その他兵器のスケールモデルなどに加えて、変わったところでは水圧を用いて実際に飛ばせるロケットのプラモデル(原理的には後のペットボトルロケットと同様)も複数手がけていた。 また、マルサン倒産時に引き継いだ金型を用いた製品もあり、うち版権を取得できなかった『ウルトラQ』の怪獣プラモは名前を変えただけで再販され、「元は本家本元だったパチモン」という謎な状況を生み出している。 1970年代まで活動していたようだが、消滅時期などの詳細は不明。一部の金型はヨーデル模型などに引き継がれている。 ・小暮模型製作所(コグレ) 1961年にプラモデルを作り始めたメーカー。大元は建具業を生業としており、模型飛行機に手を付ける形で1931年に模型業界入りしている。 飛行機や船に加えて自動車模型を得意としており、純粋なプラモデルにおいても名作と呼ばれるキットを残した他、スロットレーシングカーの分野でも活躍していた。日本で初めてスロットカーを製品化したのもコグレである。 また、スタイリングと「腕を振りながら膝を曲げて人間のように歩く」というギミックを両立させた「サイボーグ」のような傑作から、どう見てもゴジラな「ベンゲラ」のような珍品まで、オリジナルIPのキャラクターモデルでも後世まで名を残す製品を送り出している。 1965年に社名をコグレへ変えた後、1967年に解散……と思いきや、直後に永大として復活を遂げている。また、解散時に製品の金型はバンダイに引き継がれ、これの再販品がバンダイ初のプラモデルとなった。 ・静岡教材社(シズキョー) 1947年に学校教材メーカーとして設立された企業で、教材としても需要があった木製模型の製造を経て、1961年にプラモデル業界に参入した。 モーターライズを含む艦船や戦車といったスケールモデルを得意としていた他、HO、TT、OOOの3種のスケールでリリースしていたひかり号(*23)のキットも知られる。また、数こそ少ないが飛行機やオリジナルSF戦車なども手がけていた。 1966年に一度倒産。1967年には社名をシズキョウに改めて再建されているが、こちらも長続きはせず再び消滅し、一部の金型は齋藤模型に引き継がれている。 ・日東科学教材(ニットー) 元は社名の通り1957年に立ち上げられた学校教材のメーカーで、教材のひとつとして取り扱った流れから1961年にプラモデル業界に参入した。 自動車や軍用車両、飛行機、変わり種では扇風機などのスケールモデルも手がけていたが、ゼンマイによる歩行ギミックを組み込んだガメラなどの怪獣プラモや、『プラモ狂四郎』でも ネタにされた 「油すまし」を始め、『オモロイド』や『S.F.3.D』(後の『マシーネンクリーガー』)などのキャラクターモデルでも活躍している。 また、1970年代のスーパーカーブーム時に発売した『サーキットの狼』とコラボしたカーモデルは、後の艦これやガルパンなどで見られる「キャラクターとタイアップした仕様のスケールモデル」の最初の例となった。 なお、オートモデルやウルトラシリーズのキャラクターモデルなどでは「マスター」という別ブランドが用いられたケースもある。 1985年に一度廃業。この際に多くの金型がフジミや童友社といった他社に売却されている。1990年代に再建された後はマシーネン関連の再販などを細々と行っていたが、2022年現在はプラモデル以外のプラスチック製品の製造をメインの事業としており、企業としては存続しているものの模型メーカーとしての活動はほぼ確認できない。 ・日本ホビー工業 1961年にプラモデル業界に参入したメーカー。それ以前は切手やコインなどの通販を行っていた。 戦車のキットを得意としており、1/35に加えて「マンモス・シリーズ」などと銘打った1/20スケールのビッグサイズモデルを目玉としていた。実車取材を含む綿密な調査も売りにしており、マンモス・シリーズの61式戦車は陸上自衛隊でも隊員の教育に使われたという。また、東宝をはじめとする各社の特撮作品で撮影に用いられることもあった。 同じ精密志向でもディスプレイモデルに舵を切ったタミヤなどとは違い、リモコン走行に加えて砲塔旋回や弾丸発射、赤外線探照灯の作動など、実車に準じた様々な電動ギミックを組み込んでいたのも特徴で、その過程で他社に先んじて連結可動履帯を取り入れてもいる。 また、モーターライズの艦船や車なども手がけており、艦船の分野でも1/350スケールの大和といった巨大モデルを送り出したり、水上航行時の沈没を防止するために水密区画を設けたりと同社らしさを発揮していた。 また、第一次怪獣ブームに便乗して、雉やコウモリのプラモデルを怪獣と言い張った珍品「キジラ」「ウルトラバット」も妙に知名度がある。 1969年頃にプラモデルの製造からは撤退し、以後は不動産業に転業したというが、現存はしていない模様。 ・米澤玩具(ヨネザワ) 1932年創業の玩具メーカー。1/40スケールの完成品ミニカー「ダイヤペット」などが有名な大手メーカーだったが、その傍らで1961年頃からプラモデル業界でも活動していた。 1/100および1/80スケールの鉄道プラモデル「ダイヤモンドプラキット」シリーズが知られる他、今で言うクリスタルパズルに近い作風でファンタジックな馬車や帆船などをキット化した「ジェミークラフト」など、兵器や自動車といったプラモデルの主流からは外れた題材をキット化する傾向があった。また、『忍者ハットリくん』といったキャラクターモデルをリリースしたこともある。 1994年には業績悪化を受けてセガ・エンタープライゼスに買収され、セガ・ヨネザワと改名。その後、1998年にはセガトイズへと組織再編され2023年現在まで存続している。 セガトイズへの再編時には、1990年代中頃からセガのTOY事業部が手がけていた『サクラ大戦』や『電脳戦機バーチャロン』などのプラモデルが移管された。その後は狭義のプラモデルからは撤退。『グランドランナー』など一部プラキット形式のバトルホビーを送り出したこともあるが、2023年現在現行品は存在しない。 ・エルエス(LS) 1962年設立のメーカー。1946年より飛行機や艦船の動力模型を手がけていた木村滑空機研究所を前身とする。 社長が戦前戦中にかけてグライダーの設計を手がけていた元航空技術者なだけあって、1/72や1/75、1/144といった各種スケールの飛行機が得意分野。また、1/24や1/32スケールなどのカーモデルでも活躍していた。 プラモデルの処女作は木村滑空研究所時代の1961年に発売された1/75スケールの「彗星」だが、これは過去に軍用グライダーを手がける中で目にする機会があった実機の印象の強さ故のチョイスだそうで、この印象を再現すべく国内諸メーカーの中ではいち早く凹モールドを取り入れてもいる。 また、同じく1/75の「零戦」は長らく近似スケールでのベストキットの座に君臨していた他、アメリカのジョーハンに改良コピーされたこともあった。 トイガン事業にも手を伸ばしており、外装オールプラ製のエアガン(プラキットもあり)など、模型メーカーらしい製品も販売していた過去がある。これに合わせて、1/1スケールの手榴弾やコンバットナイフなどもプラモデル化していた。 スケールモデル以外にも、『機甲創世記モスピーダ』などのキャラクターモデルも手がけていたが、こちらは事業的には失敗であり経営に打撃を与えている。 更にバブル崩壊などの影響を受け1992年に倒産。金型の多くはアリイ(マイクロエース)が引き継いで2022年現在も再販を続けており、手軽に手を出せる昭和のプラモデル、隠れたベストセラーになっている。また、銃器周りのキットの再販品は模型店よりもモデルガン専門店で見かける機会が多い。 ・中村産業(ナカムラ) 元は1951年から甘納豆を作っていた製菓会社で、食玩をとっかかりにプラモデルに興味を持ち、1964年にプラモデルメーカーへ完全に鞍替えしてしまったという異色の経歴を持つ。 車を中心とする陸海空のスケールモデルを手がける傍らで、オリジナルIPのキャラクターモデルも色々とリリースしていた。 元はただの妖怪のプラモデルだったものの成形色を透明にして「メカドクロ」だの「とおめいばけボーグ」だのと言い張ったり、潜水艦やモーターボートなどのプラモデルの箱絵を宇宙を背景にしたセル画に変えて『宇宙戦艦ヤマト』人気に便乗したりと、変に時流に乗ろうとした結果後世までネタにされるようになってしまったキットも多い。 1970年代後半までは活動していたが、その後廃業している。 ・ミツワモデル 元はキング教材社という名前で1960年頃から模型卸売業を営んでいた企業で、1963年に初のプラモデルを送り出した後、1964年にミツワモデルと名を変えてプラモデル業界に本格参入した。 1/20や1/24、1/28スケールの車や1/144スケールの飛行機を得意分野としつつ、各分野のスケールモデルを展開していた。プルバックモーターを仕込んだデフォルメカー「ミッドレーサー」など、デフォルメされたメカのキットも有名。 また、「カセットタンクシリーズ」などの1/48スケールの戦車に代表されるように、スケールモデルにもモーターライズや有線リモコンなどのギミックが組み込まれたものが多い。その流れかいわゆる「パチ四駆」も手がけており、2006年にはバンダイ主導でミニ四駆の後釜を狙った『バクシード』にも参加している。 2010年代初頭までは活動していたようだが、その後廃業。一部の製品はフジミやスタジオミドに金型が引き継がれ再販されている。 ・清水模型製作所 元は1940年の設立時からラジコンなどの模型飛行機を手がけていたメーカーで、1965年にプラモデルの製造を開始した。 製品数・期間ともにプラモデル業界での活動は限られているが、車やオリジナルSFメカなどに加えて、ゼンマイで動く恐竜や動物のマスコット的キットも手がけていた。 このシリーズは箱絵と中身のギャップが激しく、特に「おさるのチータン」はかわいらしい箱絵とクリーチャーの域に片足を突っ込んだ実際の造形の落差のインパクトから、マニアの間では謎の知名度がある。『こち亀』作中でネタにされたことも。 1968年頃にプラモデルからは撤退したが、2023年現在も企業としては存続している。 ・東京シャープ模型(TSM) 1965年になってプラモデル業界に参入したメーカー。 兵器や車といったスケールモデル、オリジナルIPのSFプラモデルといった分野では、ゼンマイなどを動力にした比較的トイライクなミニキットを得意としていた。スケールの公称は1/72だが実際には1/90前後な「世界有名戦斗機シリーズ」や、半ばデフォルメモデルな「Nゲージ 日本の列車シリーズ」など、昭和の昔だからこそ許されたようなおおらかなキットもある。 一方で本格的なキットも送り出しており、その中には寺社仏閣を扱った「古典建築シリーズ」やクーラーをキット化した「ミニクーラーシリーズ」、スポーツ用品やプレイヤーを象った「スポーツモデルシリーズ」など、ニッチなジャンルの代物も少なくない。 1970年代後半までは活動を続けたが、その後消滅している。 ・東京マルイ モデルガンメーカーとして有名な会社だが、設立翌年の1966年から2005年頃にかけてはプラモデル業界においても活動していた。 スケールモデルの分野では、1/24スケールの自動車をはじめ陸海空をカバーしており、特にシザーズドアなどの特徴的なギミックの可動を近似スケールで唯一再現したカウンタックは、フジミやアオシマなどの後発キットが登場した今日でも、「最高の1/24カウンタック」と評するモデラーが絶えない。 また、本業のイメージが強いモデルガンの分野でも、「造るモデルガン」と称してキャップ火薬を用いるプラキット形式のモデルガンを展開していた。 キャラクターモデルも早くから手がけていたが、版権ものよりも所謂「パチモン」と形容される類のオリジナルIPの方が有名なきらいがあり、第一次ガンプラブームに便乗した『モビルフォース ガンガル』は永遠のネタ枠としてプラモデル史にその名を刻まれている。なお、ガンガルは氷山の一角に過ぎず、『宇宙戦艦ヤマト』や『スター・ウォーズ』などのパチモンも存在する。 2022年現在はプラモデルから撤退してはいるが、今なお日本プラモデル工業協同組合にはメンバーとしてその名を留めている。 ・宮内製作所(ミヤウチ) 元は日用品雑貨の製造を下請けしていた会社で、1966年にプラモデル製造にも着手。廉価なキットを得意分野としていた。 昭和の黄金時代に活動していたメーカーの中でも変なプラモデルを送り出していたことで知られ、ゴム動力で走る「ゴジラコジラ」をはじめとするオリジナル怪獣や、白骨死体を乗せた漂流船「髑髏船」など、ラインナップの狂犬っぷりは今日のアオシマに勝るとも劣らない。 スケールモデルの分野でも活動していたが、陸海空の兵器や車に混じって実在した闘犬を精密に再現したキットをリリースしていたりと、やはりどこかノリが独特だったりする。 1971年にはベスト化学と改名したが、その後消滅している。 ・ヨーデル模型製作所 1966年に活動を開始したメーカー。 自社開発品としては「古典シリーズ」や「風物縁日シリーズ」といった和風の情景模型が知られている他、オートモデルも得意としており、こちらでも1/24スケールのバイクやアメリカンポリスカーなど、他社があまり手がけないジャンルもキット化している。 その他、緑商会や大滝製作所、オリエンタル模型や相原模型、日本ホビー工業などから引き継いだ金型による製品もラインナップに加えていた。 プラモデル以外にオリジナルデカールも手がけており、中でもガンプラやミニ四駆のブームに便乗したものは当時のモデラーに重宝されたという。また、1/72スケールの完成品ミニカー「REAL-X」やヨーヨーなどをリリースしたりもしている。 2008年に倒産。それ以前の時点ですでにプラモデル以外の製品を主軸に据えていた模様。 ・ナガノ 元は下請けとして様々な他メーカーのプラモデルの金型を製作していたメーカーで、1967年に初めて自社開発のプラモデルをリリースし、表舞台に姿を現した。 1/20スケールの車や1/8スケールのバイクといったオートモデルを得意としており、チョロQサイズでプルバック走行するデフォルメカーモデル「チビッカー」シリーズや、ミニ四駆向けの非公認改造パーツも取り揃えていた。その他、HOスケールの蒸気機関車のディスプレイモデルなども手がけている。 2010年代前半までは活動していたようだが、その後廃業している。 ・永大(エーダイ) コグレ倒産直後の1967年に、同じ代表者によって新たに立ち上げられた後継メーカー。 コグレと同様に自動車を主力商品としつつ、1/72〜1/76スケールで飛行機や軍用車両もプラモデル化していた。また「グリップ」というブランドを用いるようになり、その後エーダイグリップへ社名を変更している。 プラモデル以外にも、完成品ミニカー「グリップシリーズ」や「エーダイナイン」などの鉄道模型、家庭用ゲーム機「グリップレンド」などにも手を広げていた。プラモデル・完成品玩具ともにキャラクターものも積極的に商品化している。 1980年に再度倒産。その後金型はアリイなどの各社に引き継がれており、時折再販される製品もある。 ・ブルマァク 前年に倒産したマルサンの元社員が1969年に設立したメーカー。怪獣もののソフビ人形が有名だがプラモデルも手がけていた、という点はマルサンと共通している。 主力商品はキャラクターモデルで、怪獣ソフビが得意なだけあって『ウルトラシリーズ』などの特撮もののキットが目立つが、『ろぼっ子ビートン』のようなアニメのキャラクターもキット化している。中にはマルサンから引き継いだ金型を用いた製品もあった。 また、1/72スケールの飛行機のようなスケールモデルも送り出している他、アメリカのパイロなどからのOEM品も販売していた。 第一次オイルショックなどの影響を受けて1977年に倒産。その後金型はバンダイなどの他メーカーに引き継がれており、ソフビ人形と同様に再販されたケースもある。 2008年に再建されているが、その後は怪獣ソフビの復刻などを主に行っており、プラモデルとは距離を置いている。 ・マニアホビー 模型マニアらが立ち上げる形で、1970年から活動を開始した飛行機プラモデル専門のメーカー。その名の通り、「マニアがマニアが唸るキットを作る」という姿勢を取ったメーカーの第1世代のひとつ。 活動開始当初はそのまんま「マニア」という社名で模型誌上での通販を主な販路としていたが、翌1971年からは一般の小売店へも製品を流通させるようになり、その後マニアホビーに改称している。 1/48と1/72スケールの日本軍機を主な守備範囲としており、特に操縦席をはじめとする機内のディテールや外装のモールドなどは、1990年代のキットにもひけをとらない時代を先駆けた精密さを誇っていた。 1970年代後半に活動を停止。その後、ほとんどの金型はハセガワに引き継がれ再販されており(一部は少改修済み)、特に「1/72 九七式3号艦上攻撃機」は2022年現在も定番品として容易に入手できる。 ・マックス模型 1972年に誕生したメーカーで、こちらもマニアをメインの顧客層に据えた最初期のメーカーに数えられる。 1960年代後半に元タミヤ社員が立ち上げたテトラ模型を前身とし、アニメーターにしてミリタリーマニアの大塚康生氏を企画部長に迎え、主に売れ筋からは外れていた米軍のソフトスキン(トラックなどの装甲されていない軍用車両)を1/35スケールで展開していた。 マニアックすぎる路線もあってか、「戦車」や「ドイツ軍」といった花形な要素を持つ他社のキットと比べると、売れ行きでは劣ったという。 1974年に解散に至った後、一部キットはトミーから再販され、各国のメーカーにもOEM供給されていた。その後に金型が海外に渡ったキットの一部は、イタリアのイタレリの製品として今なお現役で生産されている。 なお、マックスファクトリーとは特に関係はない。 ・河合商会 1973年に設立されたメーカー。 車やミニスケールの廉価キットといった一般的なスケールモデル、更にはNゲージの鉄道模型なども手がけていたが、それ以上に懐かしい日本の情景を再現した「風物詩シリーズ」や「箱庭シリーズ」が有名。 特に、箱庭シリーズは「グリーンホビー」と称する、ジオラマ内の植物を本物の芝生やクローバーを育てて再現するという特徴で知られている。プラスチック以外のパーツが含まれるプラモデルは数あれど、生き物を使う代物はこれくらいではないだろうか。 東日本大震災の影響などを受け2012年に破産。その後、風物詩・箱庭シリーズの金型はマイクロエースに引き継がれ再販されている。 なお、鉄道模型メーカーの「カワイモデル」とは無関係である。 ・サニーインターナショナル 1974年から2005年にかけて活動していたメーカー。 自動車や飛行機などのスケールモデルに主軸を置いていたが、その中でも1/144より小さなスケールのエアモデルやプルバック走行ギミックつきのデフォルメカーモデル「ビンバンシリーズ」、マッチ箱サイズの簡易キット「超ミニモデル」など、初心者でも手に取りやすいジャンルを得意としていた。スナップフィットを採用したキットも多い。 韓国のアカデミー科学との結びつきが強く、輸入代理店を務めていた他に、アカデミー製品をOEMするケースや、自社製品として世に出したキットをアカデミーに引き継ぐケースもあった。 その関係で、ニットーからアカデミーへ金型が移った『オモロイド』の国内再販も行っていた他、『科学忍者隊ガッチャマン』などのキャラクターモデルも手がけていた。 ちなみに、『機動戦士Ζガンダム』に端役で登場したXB-70爆撃機をキット化していたがために、別にガンプラを作っているわけでもないのにガンプラのムック本に作例を掲載されたことがある。 ・GSIクレオス 2001年までの旧社名はグンゼ産業。1931年より繊維製品をはじめ様々な事業を展開している会社で、プラモデル界隈ではツールやマテリアルのメーカーとして存在感を発揮しているが、2000年代まではプラモデルそのものも展開していた。 1970年代前半には、輸入代理店として提携していたレベルの製品として自社開発のキットを送り出しており、後半に入るとグンゼ名義でのキット開発・販売にも乗り出している。 主力となったのは1/35スケールの軍用車両や1/24・1/32スケールの車などで、特に1980年代から90年代にかけて展開された「グンゼハイテックモデル」は、金属パーツを多用したディテール表現と高難易度・高価格で当時名を馳せた。 一方で「おっとっと」シリーズというデフォルメプラモデルもリリースしていた他、変わったところでは、完成品フィギュア「ピンキーストリート」も手がけていた関係から、ピンキーが乗るデフォルメ戦車プラモも「ロウテックモデル」などと称して送り出したことがある。 2022年現在は「Mr.HOBBY」ブランドでのマテリアル・ツール開発や海外メーカーの輸入代理店としての活動に軸足を置いており、プラモデルの自社開発からは手を引いている。 かつて送り出したキットは、一部がアオシマなどに引き継がれているものの、ほとんどが事実上の絶版状態にある。 ・コスモス 明らかにアウトなパクリ玩具を詰め込んだ自動販売機を全国展開していたことで、ある種伝説と化している玩具メーカー。1977年創業。 ビックリマンシールのコピー品がロッテとの訴訟沙汰になったのは有名だが、第一次ブーム時にガンプラに対しても似たようなことを行っており、「宇宙戦士Gシリーズ」などと名乗ってMSの内部メカを再現したチーププラモを勝手に出していたり、旧キット1/144量産型ザクをフルコピーしていたりと、確信犯的に真っ黒な製品を色々と誕生させてしまっていた(*24)。 また、一応は合法な車や飛行機、銃器やオリジナルメカなどのチーププラモもそこそこの数を送り出しており、社内には「模型部」も存在していたらしい。 なお、当り玉と大型景品を交換可能なシステムや、紙箱に入った商品を販売できる自販機などを投入しており、一般的なカプセルトイの枠に止まらないキットを販売する能力があった。 紙箱自販機導入時のコストなどが祟り、1988年に倒産。2022年現在もいくつかの子会社が活動を継続しているが、すでにプラモデルを含む玩具の自社開発は行っておらず、他社製のキットを景品としているケースが見られる程度である。 ・ツクダホビー 玩具メーカーのツクダグループの構成企業。1973年設立。TRPGやウォー・シミュレーションゲーム(SLG)などのマニアックなテーブルゲームで有名だが、その傍らで1978年からプラモデルの開発・販売も手がけていた。 レベルなどの海外メーカーからOEMしたキットに加え、自社開発で車や飛行機などのスケールモデル、ジブリ作品などのキャラクターモデルをラインナップしていた。 『機動戦士ガンダム』を題材としたSLGから派生して、プレイ用の駒としても使えるMSのミニキットを発売していたこともあり、バンダイ以外で正規の「ガンプラ」を開発した数少ないメーカーにもなっている(*25)。 ガレージキットも多く手がけており、バキュームフォームのボディとインジェクションパーツを組み合わせる「半分プラモデル」な飛行機キットや、素材がプラではなくPVCな点を除けばほぼほぼプラモデルな美少女フィギュアのキットもあった。 2003年に倒産。金型の一部はバンダイやアオシマに引き継がれている。 ・野村トーイ 1923年に設立された、昭和の日本を代表する玩具メーカーのひとつ。ブリキ玩具やテーブルゲームなどが製品として有名だが、『さらば宇宙戦艦ヤマト 愛の戦士たち』のプラモデルをバンダイと並行して展開する形で、1978年にプラモデルにも参入している。 同時期のバンダイの『ヤマト』のキットよりもプロポーションや可動ギミックが優れていたり、バンダイ版では未発売の艦をキット化していたりといった点が、マニアの間での評価に繋がっている模様。 その後、『宇宙空母ブルーノア』『宇宙戦士バルディオス』のキットを手がけた後にプラモデルからは撤退。1992年にはアメリカの玩具大手ハズブロに買収されてハズブロジャパンとなり、それも1998年には解散している。 ・ユニオンモデル 1950年代の創業以来、ゴム動力をはじめとする模型飛行機のメーカーとして有名だったが、それと並行して1979年からプラモデル業界でも活動していた。先行する諸社とは異なり、プラモデルへの完全移行はしていない。 プラモデルの主力は1/20や1/24スケールなどの車や1/15スケールなどのバイクで、自社開発品もあるが緑商会などの他社の金型を引き継いだ製品や、エレールなどの海外メーカーからのOEM品も多かった。 オートモデル以外では1/288スケールのスペースシャトルも有名な他、タカラと分担する形で『装甲騎兵ボトムズ』や『機甲界ガリアン』などのキャラクターモデルも手がけていた。 2007年に業務を終了。その後は同業者のスタジオミドが模型飛行機事業と「ユニオン・モデル」のブランドを引き継ぎ、2008年より活動を続けている。また、童友社に金型が引き継がれ再販されたキットもある。 ・クローバー 『機動戦士ガンダム』本放送当時にスポンサーとして玩具を手がけていたことで知られる玩具メーカー。ツクダオリジナルの元従業員が独立する形で1973年に創業された。 「ダイカストガンダム」をはじめとする完成品の合金玩具が(ガンプラとの対比も込みで)有名だが、ガンプラをはじめとするロボットプラモデルのブームへの追随を試みたのか、1981年には『最強ロボ ダイオージャ』のキットでもってプラモデル業界に参入している。 しかし、その後も完成品玩具を主力商品としていたこともあってか、以後加熱するガンプラ他のブームによって購買層を本業プラモデルメーカーに奪われたようで、1983年に倒産した。 その他、1982年には『ガンダム』よりプラキット形式のビームライフルを発売していたりもするが(完成品もあり)、こちらの実際の開発はモデルガンメーカーのマルシン工業が行っていた。 ・トライマスター 1987年に活動を開始した飛行機専門のメーカー。1/48スケールで第二次大戦時のドイツ機をキット化していた。 今となってはスケールモデルに付属することが珍しくなくなったエッチングなどのディテールアップパーツを、日本国内ではいち早くキットの構成に組み込んだメーカーとして知られる。 繊細なディテールをはじめ、発売時点ではずば抜けていたキットの上質さが評価されており、その活動期間の短さにも関わらず、いまだに「トライマスターのファン」を公言するモデラーも少なくない。 一方でパーツ分割の細かさ、エッチングやホワイトメタルといったプラ以外のパーツの多さなどから組み立て難易度も高い。価格帯の高さもあって「上級者向けのハイエンドモデル」というイメージを纏っていた模様。 1991年に消滅。金型は中国のドラゴンモデルズの手に渡り小改修を加えられて幾度か再販されているが、再販時に「トライマスターコレクション」と銘打たれたところからも「トライマスター」のネームバリューをうかがい知れる。 また、消滅直後にライトスタッフという名の後継メーカーが立ち上げられており、レジンパーツも大々的に導入した飛行機のマルチマテリアルキットを送り出していたが、こちらも短期間で活動を停止している。 ・ホビースポットユウ 1980年に開業した、マニアの間では有名だった模型店。 1988年、内部まで再現した1/72スケールのX-1超音速実験機のプラモデルを自ら企画しリリース。個人模型店が大手メーカーと遜色ない高品質なプラモデルを製品化した、ということは当時のモデラーにとって大事件として受け取られた。1990年代以降に誕生した様々な小メーカーの先駆けと見なされることもある(*26)。 X-1は後に若干の金型改修を経てタミヤから再販され定番品として親しまれることになるが、そのクオリティは同時期のタミヤ謹製のプラモデルと比較しても遜色ないものだった。また、ホビースポットユウからの再販も細々と2021年頃まで行われていた模様。 その後、同じく1/72スケールのXF5U-1をリリース(こちらはハセガワから再販)。これが最後のプラモデルとなったが、その他に他社製プラモデル用の改造パーツなどのレジンキットも手がけていた。 すでに実店舗は閉店しており、2020年代の時点では古物商兼業の通販専門店として活動を続けている。 ・ロッソ(ROSSO) フジミから独立する形で1991年に立ち上げられた、フェラーリを中心とするカーモデル専門のメーカー。 カーモデルのスタンダードである1/24スケールに加えて、1/8や1/12といったビッグスケールや、完成品ミニカーの独壇場でプラモデルの少ない1/43スケールでも製品を展開していた。 製品のクオリティに加え、商品化が望まれていた車種をキット化したり、塗装・マーキング済みのキットを販売していたりといった点から評価が高い一方で、価格帯の高さや一部パーツの嵌め合いの悪さなど取っ付きにくいところもあった。 また、ダイキャストやエッチングといった金属パーツの使用率が高く、1/43のキットでは成形色・メッキのみである程度色分けがされているなど、「組立式ミニカー」といった雰囲気の強い製品もある。 1992年に起きた自社倉庫の火災やバブル崩壊の影響もあって、わずか数年で活動を停止。メーカーとしての短命さも相まって、当時の愛好家に鮮烈な印象を残したという。 ・タスクフォース プロモデラーが立ち上げる形で1990年代前半から活動していた、自称「世界一小さなプラモデルメーカー」。 主に第一次怪獣ブーム期の円谷メカをキット化しており、放送当時のプラモデル、あるいはガレージキットくらいしか選択肢がなかった中で喜んで迎えられた。 実物を取材するなど撮影用模型(プロップ)の再現に拘っており、キャラクターモデルではあるものの「プロップのスケールモデル」と言ってよい域に達していた。ただし、それ故にディテールもプロップのそれと変わらないため、メカ物のプラモデルとしては控え目。 また、金型が失われ再販が不可能になっていたイマイの『サブマリン707』のプラモデルを、当時品を元に金型を作り直して再び世に送り出してもいる。 2010年代半ばまでは活動を継続していたが、キットの新規開発はプラモデルからレジンキット主体に移行していた。主催者の死去に伴い2017年に活動を終了。その後、一部の金型はウェーブに引き継がれ再販されている。 ・トライスターモデル 2001年頃に活動を開始したマニアックなメーカー。香港に本社を置いてはいたが立ち上げ人は日本のプロモデラーで、日中に跨がったメーカーだったと言える。 ドイツ軍を中心とする1/35スケールのミリタリーモデルを専門としており、兵士のフィギュアを手始めに戦車などのAFVも複数手がけている。また、1/35では珍しい軍用機としてFi156観測機もキット化していた。 製品には「プロのモデラーやAFV研究者が設計した」という誕生経緯の長所と短所が顕著に表れがちで、ディテールやサスペンションの可動ギミックなど凝った点が多くモデラーからの評価も高い一方で、実物の構造を再現するためのパーツの細分化が組み易さを削いでいる他、嵌め合いの悪さや説明書の記載ミスなど難点もあった。 また、マニアからの注目度が高かったためか、IV号戦車D型のキットを発売した際にはディテールの考証ミスから騒動が起きたこともあったとか。 2009年に活動を停止。その後、金型の多くは中国のホビーボスに引き継がれており、箱絵も変わらずに2023年現在も再販が続けられている。 なお、製品の多くがドラゴンモデルズなど他の中国メーカーとのバッティングを起こしており、「トライスター潰しではないか」という噂が囁かれたことも。 ・ダイナベクター プラスチックを用いた組立式模型(広義の「プラモデル」)の中でも、熱したプラスチックシートを真空ポンプで型に吸い付けパーツの形に成形する「バキュームフォーム」を利用したキットを送り出していた日本メーカーの代表格(*27)。 本業はオーディオ機器メーカーで1978年創業。バキュームフォームキットを初めて送り出したのは2002年で、イギリス機を中心とする1/48スケールの飛行機が主力商品。オーナーは日本人だが、活動初期はイギリスを本拠地としていた。 シートからパーツを切り出したり強度不足のパーツを裏打ちで補強したりする必要があるなど、射出成形を用いた一般的なプラモデルとは一癖違う「ガレージキット」と括られることも多い玄人向けの品ではあるが、そのようなバキュームキットというジャンルの中ではハイレベルなパーツ精度・構成とディテールを誇っており、「バキュームキットの最高峰」と形容されることもある。なお、細かいパーツはホワイトメタル製。 2010年にバキュームキットの製造を終了。またメタルフィギュアも手がけていたが、2023年現在は模型製造全般から撤退している。 ・アトリエ彩 元はプロモデラーによって1996年に立ち上げられたガレージキットメーカーで、2005年からプラモデルの分野へも手を広げた。 ギミック&スティールというメーカーと共同で手がけた「BJPM」というシリーズが有名で、5mm径のボールジョイント(BJ)を用いてパーツを接続していくブロックトイのような構造を特徴とする。オリジナルデザインのメカ物を中心としていたが、地味に他社に先駆けて可動美少女プラモの枠に入るものもラインナップしていた。 後に、BJPMの路線を踏襲した「GENEBLOCK」や、関節に同様のBJを採用した版権もののロボットプラモ「MODELOCK」などのシリーズもリリースしていた他、それとは別に1/100スケールでビックバイパーもキット化している……が、後者は難物なプラモデルとしても名を知られている。 2013年に倒産したが、その後も2022年現在に至るまで、BJPMに関わっていたいくつかの個人サークルから規格を踏襲したブロックトイ的プラモデルが展開されている。 ・アンジョウハーツ 愛知県安城市の商工会議所に所属する企業群が2010年に結成した協同組合。ペットボトルのキャップをリサイクルして製造されるミニプラモデル「きゃぷらも」を展開していた。 企業や自治体が広報活動の一環として用いるノベルティとしてプラモデルを製造しており、基本的に製品が一般流通に乗ることはなかった珍しいメーカー。キット化した対象も、ゆるキャラや顧客となる企業の商品など他のメーカーではあまり見られないものが多い。 きゃぷらもは組み立て簡単なスナップキットではあるが、ペットボトルキャップを原料としている性質上、普通のプラモデル用接着剤や塗料は歯が立たない点には注意が必要。 組合を解散する形で2023年に消滅したが、きゃぷらも事業は組合を構成する1社だった高木金型製作に継承されている。 ・日本プラスチック マルサン以前から国産プラモデル開発に取り組んでいた先駆者。日本プラスチックスという社名を用いた時期もあった。 レベルのプラモデルの下請け生産を行っていた技術者らが1956年に立ち上げた会社で、同年に1/50スケールの「零戦」および「F51Dムスタング」発売を予告。その後も数点の製品を発売した後、1959年に消滅した。 零戦とF51Dは現存が確認されておらず発売予告の広告と目撃証言のみが存在の傍証であるが、その後の製品のうち現物が確認されている「原子力潜水艦ノーチラス号」は1957年発売との説が唱えられており(*28)、マルサンより早くプラモデルを送り出した「真の日本初のプラモデルメーカー」である確率はどのみち高い。 また、関連メーカーであるハマライト化学は、日本プラスチック消滅後もプラモデルメーカー各社に対して開発・製造の手助けや自社製品の提供などを行っていたという。 製品の出回り数は後発の諸社と比べて少なかったようで、現存するキットは稀覯品扱いが基本であり、再販が絶望的なこともあっておいそれと手を出せるメーカーではない。 【主な海外のメーカー】 ・アカデミー科学(ACADEMY HOBBY MODEL KITS/아카데미과학) 韓国の大手玩具メーカー。1969年創業と意外と歴史は長く、プラモデル以外ではラジコン、エアガン、子供用玩具の分野などでも事業展開している。創業当時は模型店だった。 プラモデルはスケールモデルが主力。一時期は露骨なコピー製品の存在が議論になったこともあり、未だ良い印象を持たないモデラーもいる。 なお、似たようなことをしていた他の韓国メーカーとは違って「完コピ」や「デッドコピー」と明言できるキットは少なく、スケールやランナーの配置を変えていたりディテールを追加したりしていることが主。 2023年現在は、コピー疑惑のあるキットの販売も続けている一方で、コピーに頼らない製品や決定版とも言えるキットも多く送り出している他、他メーカーの金型を引き継いで販売されている製品もある。2021年には『科学忍者隊ガッチャマン』でキャラクターモデルの自社開発にも参入した(*29)。 韓国車や南大門広場などお国柄を反映させた製品もある他、変わったところでは創業当時の自社店舗をキット化していたりもする。 ・ドラゴンモデルズ(DRAGON MODELS/威龍模型) 香港の模型メーカー。 1987年に創業。当初は1/144スケールの飛行機をリリースしていたが、1990年に戦車模型に参入後、タミヤのミリタリーミニチュアシリーズと人気を二分するほどの戦車模型メーカーへと成長した。 タミヤが切り開いた1/35スケールに加えて、掌に収まるサイズの1/72スケールでも積極的にAFVをキット化しているのも特徴。 今日でも、戦車以外のスケールモデルも兵器を中心に手広く手がけている。また、公式通販サイトを主体とした「サイバーホビー」ブランドで発売されるキットも存在する。 緻密に分割されたパーツ(「Gen2」と呼ばれる更に分割された緻密なシリーズもある)に加え、一部のキットは初めから前提パーツとしてエッチングパーツが同梱されていたりと制作難易度が高めだが、それに見合った出来の良い製品もある。ラインナップも豊富であり、第二次大戦から現代に至るまで幅広い国の兵器を網羅している。特に、戦車模型界隈で人気のドイツ軍兵器はラインナップが非常に充実している。 最近では、組み立て易さとリアルさを両立する「スマートキット」シリーズも広く流通しているが、かつての組み立て難易度の高さを物語る例としては、艦これ絵師の1人としても活躍中で、静岡ホビーショーに駆逐艦「丹陽」を出展するレベルのモデラーでもあるA士氏は、子供の時にドラゴンのBMP-2E(ソ連の歩兵戦闘車)を組み立てられなかったという逸話がある。 取扱説明書には日本語の表記もあるが、一時期は誤字や誤読が多い怪しい日本語が多々見られ、マニアから「ドラゴソ語」と呼ばれて親しまれていた。 また、模型メーカーとしては1/6サイズのミリタリーアクションフィギュアにも参入しており、戦車模型で培われた技術や緻密さが活かされ、好評を博している。 意外と知られていないが『がんばれ!!ロボコン』のリバイバルブームがあった際に同作品のフィギュアなどを制作しており、キャラもの商品も手がけている。 ・トランペッター(TRUMPETER/小号手模型) マカオの模型メーカーで、ドラゴンモデルズと並ぶ中国の大手。一部のモデラーからはメーカー名とロゴから「ラッパ」と称されることも。正確には華新発展有限公司の模型ブランドで、1995年の立ち上げと同時にプラモデル業界に参入した。 陸海空と揃ったスケールモデルが中心で、ナチス・ドイツの計画戦車や第一次大戦時の艦艇など、ニッチな題材に手をつけることも多い。また、中国メーカー故か現代中国軍の兵器にも強い。 パーツの分割度合いはドラゴンと比べれば控え目なほう。 最近は『バンブルビー』のキットによってキャラクターモデルにも参入している。ちなみに、自社のAFV製品には、箱絵の背景でトランスフォーマーのようなロボットがバトルしているキットがあったりする。 主に中国国内向けの廉価品を扱う「ミニホビーモデルズ」というサブブランドも持つ。こちらでは、初期に開発されたコピー品疑惑のあるキットがいまだに現役だったりすることも。 また、代表が同じな兄弟メーカーとして「ホビーボス」がある。こちらはトランペッターと似たようなノリの商品展開の他、組み立ての簡単さを重視したイージーキットにも注力している。 ・モンモデル(MENG MODEL) 2011年設立の中国メーカー。陸海空のミリタリー系を主な活動分野としている。 最初はテクニカル(即席で武装した民生車)や日本のマニアックな計画機といったニッチな題材をキット化対象に選んでいたが、その後はメジャーな兵器も多数手がけるようになった。 スケールモデルにおいては、1/35スケールの戦車であれば「ティラノサウルスシリーズ」、1/72スケールの飛行機であれば「ディモルフォドンシリーズ」など、カテゴリーごとに恐竜などの古生物の名を冠したシリーズ名を付けているのも特徴。 また、「モンキッズ」と銘打った若年層向けの兵器のデフォルメモデルにも力を入れており、近年はここで培ったスナップフィットなどの技術を活かして、多色成形の艦船スナップキットを送り出したり、超巨大なエヴァのプラモデルでもってキャラクターモデルへ殴り込んだりもしている。 ・タコム(TAKOM) 香港で2013年から活動しているスケールモデルメーカー。 主力商品である1/35スケールの軍用車両では、第二次大戦~現代のメジャーな車両に混じって、たびたびマイナーな試作車両や第一次大戦時の車両、テクニカルなどを送り出している。 更に、1/72スケールの戦艦の主砲塔だの1/144スケールのエクラノプランだの1/350スケールの都市伝説上の円盤機だの、他社が手をつけなかった発想でもってキット化された製品も多く、その製品化チョイスからアオシマと並ぶ「中国の狂犬」と呼ばれることもある。 ただし、アオシマの狂犬性の所以のひとつである、べらぼうな発想のオリジナルIPには手を出していない。そちらはスヤタの領分である。 製品は、パーツの嵌め合いの部分では他メーカーに一歩及ばないこともあるものの、ディテールはパキっとシャープ。 ・フライホーク(FLYHAWK/鷹翔模型) 2007年創業の中国のメーカー。当初は艦船模型用のエッチングパーツなどを手がけており、2015年になってプラモデルにも手を広げた。 1/700スケールの艦船をはじめとして、1/72の戦車や飛行機といった「ミニスケ」と呼ばれがちなサイズ感のスケールで主に活動しているが、いずれもその小ささに見合わない綿密なディテールが刻み込まれているのが特徴。 特に艦船模型では、プラによるディテール表現としては世界トップクラスと言っていい域に達しているが、極めて破損しやすいパーツやゴマ粒より小さいパーツも多く、組み立てにはある程度のスキルと集中力を必要とする。 キット化する対象は第二次大戦以前のものが主で、日本海軍を専門に取り扱う「カジカ」というサブブランドも持つ。 基本的にはスケールモデルメーカーだが、過去には『戦艦少女R』とのコラボキットとして、軽巡洋艦「重慶(オーロラ)」の限定仕様(*30)を発売していたこともある。 ・HEHEXING(合和兴塑料玩具厂) 2010年代から活動が見られるようになった中国のメーカー。主に「4D MODEL」といったブランド名を前面に出している。 一応はスケールモデルに区分されるであろう製品を手がけているが、キットごとに程度の差こそあれ大味気味なディテール表現、スナップフィットの採用など、「チーププラモ」と形容できなくもないトイライクな作風のものが過半を占める。 ミニスケールのものを中心とした陸海空の兵器が主力だが、同じくミニスケールの車や鉄道、ミリタリーアクションフィギュアと組み合わせて遊べる1/6スケールの銃器といった、独自色の強いジャンルもカバーしている。 AmazonやAliExpressで多数見られる、謎ブランドの「DIY 4Dパズル」の類は大抵がここか類似メーカーの製品。一方で、日本の模型店や家電量販店で扱われることはほぼなく、たまに100均などの店頭に並んでいる程度である。 ・橘猫工業(ORANGE CAT INDUSTRY) 2010年代後半になってから隆盛著しくなった中国のキャラクターモデルメーカーの中でも、一際早く活動を始め日本に紹介されたメーカー。2017年創業。「新重研究所」というサブブランドも持つ。 この手の中国メーカーの例に漏れず、日本のデファクトスタンダードを踏襲した複数の成形色を用いたスナップキットが主力。活動開始時は日本のメーカーの設計をなぞった箇所や強度不足のパーツがあるなどこなれていない部分も少なくなかったが、2022年現在は日本メーカーと遜色ない出来のキットを送り出している。 日本のデザイナーとタッグを組んだオリジナルIPのほかに版権もののキットもリリースしており、中国国内限定で発売されたテッカマンブレードのプラモが後になって日本に逆輸入されたこともある。 メカ物か美少女プラモかどちらか片方を専門にしがちな中国メーカーの中で、双方ともに精力的に展開しているのも特徴。また、美少女プラモと絡められる1/12スケールの銃器もシリーズ化している。 ・スヤタ(SUYATA) 2020年に活動を開始した、ぶっとんでいる香港の新興メーカー。 1/48スケールの戦車や美少女プラモデル『狩人詩篇』といった他社にも類例があるようなジャンルも手がけてはいるが、それ以上に1/24スケールの可動鎧武者だのアーマーを装着したナッツ類だのメカニカルなカブトムシだの、「なぜそんなプラモデルを作ろうと思った」とツッコミたくなるようなオリジナルIPに注力している。 日本海軍を宇宙に飛ばす『蒼穹の連合艦隊』を見て、かつてアオシマがその狂犬性をいかんなく発揮した『レッドホーク連合艦隊』を思い出したモデラーも少なくない。 基本的には色分け済み・スナップフィット採用のキットを送り出しているが、一部のキットには嵌めにくかったりポロリしやすかったりするパーツがあるので注意が必要。 ・AFVクラブ(AFV CLUB/戦鷹模型) 1990年頃から活動している台湾のスケールモデルメーカー。元は個人模型店だった。 その名の通りにAFV(装甲戦闘車両)をはじめとする軍用車両に強く、1/35スケールを中心に幅広く展開している。他社が手をつけていないニッチな分野や、長らく新キットが出ていない兵器などをキット化の対象にする傾向がある。 AFVほど数はないが艦船や航空機なども手がけており、ハセガワのたまごひこーきに影響を受けたと思しきデフォルメ飛行機モデル「Qシリーズ」も抱えている。変わった製品では、海外のスケールモデルメーカーとしては珍しい1/12スケールの学生机なども。 レジン製フィギュアなどを展開する「ホビーファン」というブランドも持つ。また、社長は実用のタクティカルギアなどを製造する会社も率いており、ミリタリーフィギュアのデザインにはその経験も活かしているらしい。 ・STiKFAS ABS製のアクションフィギュアプラキット『スティックファス』を展開していたシンガポールのメーカーで、製品名がそのまま社名になっている。 プラキットとしてのスティックファスは、ピクトグラムのレベルまで簡略化された全高8cmの人型のものが主で、ボールジョイントによる幅広いポージングと装身具や武器などのアクセサリーパーツによるカスタマイズ性が売り。また、人型スティックファスが乗れる乗物など、より大型のキットもある。 2001年の設立直後よりスティックファスのオンライン通販を開始し、翌2002年からはアメリカの玩具大手ハズブロにライセンス供与され、日本を含む各国で手軽に手に取れるようになった。2015年には公式サイトが閉鎖され、2023年現在はほぼ活動を停止している。 ・PMモデル(PM MODEL) トルコの模型メーカー。1978年の設立時はゴム動力模型飛行機を製造しており、1986年にプラモデル業界に参入した。 1/72スケールを中心に飛行機のキットを20種ほどラインナップしているが、そのほとんどがパーツ数・ディテール・精度控えめの簡易キットで質が良いとは言いにくい。 反面、マニアックな機種選択や実売1000円を越えない安さ、気を抜いて組める「緩さ」などから妙に人気があり、飛行機プラモ界隈の中で唯一無二の立ち位置を占めている。 創業者の死去に伴い2013年に一度活動を停止しており、2020年の活動再開時には輸入代理店が「伝説的メーカーの復活」と評したことも。 なお、一部のキットはトルコでキットを生産していたイギリスの模型メーカー・パイオニア2の製品を引き継いだものだが、PMモデルが開発したキットをパイオニア2がOEMしたと言われることもあり、どちらが実際に開発したのかは判然としない。 ・エアフィックス(AIRFIX) イギリスで1939年に玩具メーカーとして創業。1949年にプラモデルに手をつけて以来、黎明期から現在まで続く老舗模型メーカー。1981年に破産した後も他の企業が抱えるブランドとして活動を続け、2022年現在は鉄道模型メーカーのホーンビィ傘下にある(*31)。 飛行機を中心とするスケールモデルが主力であるが、『007』シリーズなどの版権作品のメカのプラモも作っていたりする。日本のアニメとのタイアップ品もあったり。 稲妻のような「AIRFIX」のロゴと、ホーンビィ体制に入ってから採用された、赤色を基調にしたほぼ全キット共通のパッケージデザイン、通称「赤箱」は、模型店の棚の中でひときわ存在感を放っている。気合いが入った店でないとそもそも見かけないのは海外メーカーの常。 近年の新金型製品は、シャープな造形と緻密さを追求しすぎない組み立て安さが特徴で、初心者が手を出すことを想定したキットも何種か送り出している、一方で、「ヴィンテージクラシックス」と称して自社の旧金型製品も市場に出していたりと、キットのクオリティの振れ幅が大きい。古いものでは1950年代のキットも現行である。 飛行機のキットで見られるホワイトブルーの成形色と、インドの工場の空気を封じ込めた箱の中の独特な香りも最近の製品の特徴。また、塗装が下手でも塗膜に埋まらない太くくっきりしたモールドには、初心者に対する気配りが見て取れるとも。 ・ゲームズワークショップ(Games Workshop) イギリスに本社があるミニチュア模型会社兼ボードゲーム会社。1975年創業。主力商品である『ウォーハンマーシリーズ』を中心に、28mm(約1/56)スケールのSF、ファンタジーミニチュアの企画、製造、販売を行っている。 海外では有名な模型メーカーとして知られているが、日本では知名度は低い。ようやく最近になってから少しづつではあるが知名度が上がってきている。 スティーブ・ジャクソンとサー・イアン、ジョン・ピークの3名が会社を立ち上げ、創業当初はバックギャモンの販売やTRPG『ダンジョン&ドラゴンズ』(D D)および関連製品の英国内での販売を行っていた。 その後、1983年に独自のミニチュアゲームであるウォーハンマーシリーズを立ち上げて大ヒット。以後は独自IP一筋で商品展開を行っていったが、2000年代には映画『ロード・オブ・ザ・リング』(指輪物語)のミニチュアゲームも展開している。 以前からメタルフィギュアを手がけており、現在は材質こそレジンやプラが中心になったものの技術は健在。 ミニチュアキットは無可動だが、そのディティールの細かさやポージングの躍動感は非常に素晴らしい。また、近年のキットではスナップフィットが採用されているケースもある。 日本のメーカーがなかなか出さないであろうドラゴンや宇宙人、ドワーフ、オーク、エルフ、果ては宇宙海兵隊のオッサンや悪魔の軍団のモデルなど独自の世界観によるミニチュアキットを販売している。 もう1つの大きな特徴は、ほとんどのキットが卓上ゲームの駒として使用可能な事。 各シリーズはゲームとしても展開しており、別売のルールブックと対戦相手を用意すれば、ミニチュアを配置しながら遊べる様になっている。勿論ゲームのルールも含めて自社で企画・販売が行われている。 また各種の関連書籍や小説なども展開しており、自社のIPを立体物とストーリー性の両面から提供している。 なお、この会社のキットは日本のキャラクターモデルのような色分けはされていない。代わりに、同社が製造・販売している筆塗りできる高性能水性塗料「シタデルカラー」での着色が推奨されている。 シタデルカラーは純粋に塗料としての評判もよく、ウォーハンマーの愛好者のみならず、ガンプラやスケールモデルのモデラーの中にも愛用する者は少なくないという。 もし製品に興味があるなら、直販店である「ウォーハンマーストア」を訪ねるといいだろう。国内でも都内を中心に10店舗以上が展開されている。 また、プラキットと平行して高級レジンキットの製造・販売も行っている。 1体1万円を超えるようなキャラクターモデルや、重さ数キロ、数十センチもするような巨大な戦車、飛行機のレジンキット等々……。 特に巨大ロボット「ウォーロードタイタン」(身長60cm、横幅45cm、重量8kgでお値段20万円以上)は圧巻。 これらの高級キットは、同社の通販サイトである「Forge World」で購入可能な他、2022年に秋葉原にオープンした「ウォーハンマーストア&カフェ東京」の店頭でも取り扱われるようになった。 懐と腕に自信のある趣味人はぜひとも挑戦してほしい。 ・フロッグ(FROG) IMAというイギリスのメーカーが用いていた模型ブランド。 1931年の創業当初はゴム動力模型飛行機などを製造していたが、1936年に1/72スケールでプラスチック製の組立式飛行機模型「フロッグ・ペンギン・シリーズ」(*32)の展開を開始。これが世界初のプラモデルとなった。 第二次大戦後もペンギン・シリーズより連なる1/72スケールの飛行機を始め様々なプラモデルの開発・生産を続けた。ペンギン・シリーズでは素材としてアセチルセルロースを用いていたが、その後のキットでは一般的なポリスチレンに改められている。 いわゆる「英国病」による不況の煽りを受け、1976年に倒産した。その後、金型の多くは同じイギリスのノボというメーカーに引き継がれたが、こちらも1979年に消滅。ノボが生産拠点をソ連に置いていたため、フロッグの金型は旧共産圏の様々なメーカーに離散することになった。 ロシアや東欧の聞いたこともないメーカーのプラモデルを買って、古臭いがしっかりした設計のキットが中に入っていた場合、それはフロッグの忘れ形見である可能性が高い。また、ドイツレベルやイギリスのエマーなどから再販されたキットもある。 なお、フロッグのブランド自体はHobby Bountiesというシンガポールのメーカーが2022年現在も所持しているが、製品などに旧フロッグとの繋がりはない。 ちなみに、ペンギン・シリーズの箱絵は誕生から80年以上経って日本のアニメのEDでパロディされたことがある。 ・マッチボックス(MATCHBOX) イギリスの玩具メーカー・レズニーが1953年から用いていたブランド。完成品ミニカーが有名だが、1973年からプラモデルも展開していた。 主力は1/72〜1/76スケールを中心とした航空機や軍用車両だが、それ以外にも海外メーカーでは最初に1/700スケールで艦船をキット化していたりもする。また、アメリカのAMTを一時期傘下に収めていた関係上、AMTが開発したプラモデルを自社ブランドで販売していたこともあった。 航空機のキットの多くはランナーごとに成形色が分かれた2〜3色成形を採用しており、素組み未塗装の場合は実機と似ても似つかないながらもどことなくイメージを掴んではいる色分けで仕上がる。また、深くはっきりとした「運河彫り」と渾名されるモールドでも知られる。 これらの特徴から、マッチボックスのプラモデルはトイライクな存在と受け取られることも多いが、本物の駄玩的なプラモデルと比べれば十分にスケールモデルの枠に入るクオリティは保っている。 1982年にレズニーが経営破綻した後、プラモデル関連はドイツレベルへの継承を経て再販されており、2000年代まではドイツレベル傘下の1ブランドとしてマッチボックスの名は用いられていた。また、1990年代には中国のSUPTがライセンスを取得しマッチボックス名義での再生産を行っている。 その他、アメリカのマテルがミニカー関連を引き継ぎ2022年現在まで展開を続けているが、こちらはプラモデルには関わっていない。 ・エレール(Heller) 1957年の創業時からプラモデルを作り続けるフランスの老舗模型メーカー。 こちらも1981年に独立した企業としては経営破綻。以後はあちこちの企業の傘下を転々としており、2022年現在は自他ともに認めるフランスの模型メーカーでありながら経営上の中心をドイツに置いている。 スケールモデルが主力商品であり、車や軍用車両など2020年代現在でもコンスタントに新作を出しているジャンルがある反面、飛行機などは1970年代のキットが未だ主力だったりする。また、一時期はイギリスの塗料メーカー・ハンブロールの傘下に共に収まっていたこともあって、エアフィックス製品の製造を代行していたこともあった。 近年は日本の輸入代理店での取扱量や品目が減少していたため、キットの入手は少し難しくなっていたが、2023年夏にプラッツが正規代理販売店となった事で、本邦での入手性も改善の兆しが見えつつある。 昔は社名を英語っぽく読んだ「ヘラー」と呼ばれることが多かった。 ・イタレリ(ITALERI) 1962年創業のイタリアの模型メーカー。1968年に最初のプラモデルをリリースして以来、コンスタントに新作を世に送り出している堅実なメーカー。 1970年頃まではアリプラスト(ALIPLAST)、1980年まではイタラエレイ(ITALAEREI)という名前で活動していた。 スケールモデルが主な製品であり、最新の飛行機や車両などのモデルも立体化が早いことで有名。 特に、アメリカがステルス戦闘機(攻撃機)F-117を開発していた頃に、アメリカのテスターと共同で想像を元にデザインを行い販売した「F-19」は当時話題となり、他メーカーからも模倣したキットが複数リリースされた。 なお、1999年の活動停止後に金型を引き継いだエッシーや2003年に吸収合併したプロター、1970年代前半から2000年代後半にかけてイタレリから分離独立していたスーパーモデルなど、すでに消滅した他のイタリアの模型メーカーの製品の再販も行っていたりする。 タミヤとは密接な関係があり、金型のOEM供給や日本におけるイタレリ製品の代理販売もタミヤが行っている。通称「タミレリ」。タミヤが採用したAFV系キットの1/35スケールを、海外メーカーの中でいち早く踏襲したのもこの会社。 ・プライザー(Preiser) 1947年創業のドイツの模型メーカー。 あらゆるシチュエーションの非可動人物フィギュア(塗装済み完成品含む)を主力商品としているメーカーで、人物に付随する形で、車やバイクなどの乗り物といったよりプラモデルらしいキットもラインナップしている。 プラモデルの国際標準スケールに合わせたものの他に、鉄道模型や建築模型とともに用いることを前提としたスケールのものも取り扱っている。というか後者が主。 また、「ヌーディストビーチの再現」などと謳って一糸纏わぬ女性のキットを色々出しているなど、バンダイやコトブキヤなどの日本メーカーとは別の方向で変態性を求道している節もある。 なお、最初にプラモデルの枠に入る製品を作ったのは1956年で、それ以前は木製フィギュアを製造していた。 ・ファーラー(FALLER) ドイツの模型メーカー。1946年創業。 1950年代後半に1/100スケールの航空機でもってプラモデルの製造を開始したが、1970年代を過ぎた後は、鉄道模型のストラクチャーとして用いられる建物などのキットを専門分野とするようになり、2023年現在は欧米型鉄道模型用のストラクチャーの大手として存在感を発揮している。 1/87(HO)スケールを主力としているが、1/160(N)スケールや1/220(Z)スケールの製品などもカバーしている。複数の成形色を用いることで、素組み未塗装でも見栄えがするように考慮されたキットも少なくない。 なお、鉄道模型の車両そのものには手をつけていない。 ・フーマモデル(HUMA MODELL) 1980年頃から1/72スケールをメインに活動していた、航空機専門のドイツのプラモデルメーカー。「ヒューマモデル」と呼ばれることもある。 戦間期から第二次大戦にかけての自国ドイツの航空機のみを守備範囲としていた。練習機やスポーツ機、グライダー、試作・計画機といった大手メーカーが取りこぼしがちな題材を精力的にキット化しており、いまだにフーマ以外からはプラモデルが出ていない飛行機も少なくない。 初期のキットはディテールがもっさりしていたりする反面、1990年代以降は他社であればエッチングパーツにするような繊細なプラパーツを導入するなど、こだわりを見せるようになった。 2000年代から2010年代初頭にかけての間に消滅した模様。 なお、日本においてはモーヴというメーカー(*33)が自社製品としてOEM販売していたキットも存在する。 ・レベル(Revell) 1943年設立のアメリカの老舗プラモデルメーカー。星条旗の意匠を取り込んだメーカーロゴが特徴。遥か昔には「ラベール」と呼ばれていた時期もあった。 セールスマンが訪問営業に使うプラスチック製の家具模型の製造を経て、1953年に初のプラモデルを発売。1950年代のプラモ黎明期には様々な名作キットを世に送り出した。かのマルサンの原子力潜水艦ノーチラス号は、この時期のレベルのキットのデッドコピー品だったと言われる。 また、当時は日本の下請け工場でも生産を行っており、アメリカのプラモデルなのに箱に「MANUFACTURED BY JAPAN」と書かれていたこともあった。日本プラスチックの創業者もこの下請け生産に携わっており、国産プラモデルの黎明期に強い影響を与えたメーカーと言える。 その後、1956年設立のドイツの子会社が規模を拡大し、ドイツレベル、アメリカレベルと区別されるようになり、紆余曲折あってアメリカレベルは破産し、旧製品はドイツレベルなどから販売されている……と思いきや、コロナ禍の巣籠もり需要によってアメリカレベルも首の皮1枚で生き延びている。 ドイツレベルは1971年に最初の自社開発キットを送り出して以来オリジナル製品の開発にも積極的で、自国ドイツ製のメカについては有名どころはもちろんのこと、マイナーな計画機や第二次大戦後の復興を支えたトラックなど、ニッチなところまで熱心にキット化している。 一方で、アメリカレベル(含モノグラム)やマッチボックス、フロッグなどのキットの再販に加えて様々なメーカーのキットのOEM販売も活発に行っており、箱を見ただけでは純ドイツレベル製のキットとの識別が難しいこともあって「ドイツレベルの新製品と思って買ったら○○のキットだった!」という体験談が語られることもしばしば。 逆に、韓国の工場で製造を行っている一部キットは箱を変えただけで韓国のエースコーポレーションやアカデミーからも販売されており、韓国メーカーの過去の色々故にコピー製品と間違われることもある。 また、かつてはイギリスの子会社(イギリスレベル)も1/72スケールの軍用機「レベル・ファイター・シリーズ」の展開を主導するなど精力的に活動していたが、1970年代にドイツレベルに吸収されている。 ・Round2 2005年設立のアメリカの模型メーカー。 かつて玩具メーカーのプレイング・マンティスでポーラライツという模型ブランドを率いていた人物が、文字通り自身の「ラウンド2」として立ち上げた。 往年のアメリカ製プラモデルの保存と継承に尽力しており、AMT、MPC、ホーク、リンドバーグ、更には古巣のポーラライツといった、独立した企業としては力尽きたメーカーの金型とブランドを引き取って再生産を続けている。 また、各ブランドの往時の雰囲気を保った上での新製品開発や、金型が失われ再生産が出来なくなったプラモデルを、キットを3Dスキャンしたデータを元に金型を作り直して再び世に送り出す、という活動もしている。 AMT、MPCが得意とした自動車の層が厚い。 基本的に本来のブランド名のみを冠した状態でプラモデルを送り出すため、「Round2」という社名自体を模型店で目にする機会は少ない、知る人ぞ知る有力メーカー。 なお、Round2ほど手を広げてはいないものの、アメリカには他にもグレンコモデルやアトランティスモデルなど、自国の往年のプラモデルの再販を主な活動にしているメーカーがいくつか存在する。Round2傘下となったブランドの旧製品でも、これらのメーカーから再販されているケースもある。 ・AMT(Aluminum Model Toys) アメリカの自動車プラモデルメーカーの代表格と言えるであろうメーカー。1948年創業。 そもそもはフォードなどの自動車メーカーが営業に使用するための完成品模型を製造しており、それを組み立て前の状態で一般向けに売り出す形で1957年にプラモデルを送り出し、メガヒットさせるようになった。 なお、創業直後に製品の素材をプラに切り替えたため、社名に反してアルミ製の模型を製造していた期間はわずかでしかない。 販売戦略の一環という側面もあって、1960年代までは自動車メーカーとの契約のもと、毎年のモデルチェンジに合わせて実車の図面に基づく1/25スケールのキットをリリースしており、スケールモデルとしては最良の環境で開発を行っていたと言える。また、「トロフィー・シリーズ」と称して、60年代当時から見た「旧車」のキット化も推し進めていた。 立体的なパーツを一体成形できる「スライド金型」を、初めてプラモデルに導入したのもAMT。スライド金型を用いたボディの一体成形、フルインテリア、ゴムタイヤの採用、ステアリングの可動といった現代のカープラモまで踏襲される要素は、この時期のAMT(およびアメリカの競合他社)によって確立されたと言っても過言ではない。 そのため、1950~60年代のキットであっても設計はあまり古びておらず、2024年現在まで再販が続く品も多い。反面、年ごとのモデルチェンジに対応するなどの理由で過去の製品の金型を他の仕様に改修してしまうこともままあり、再販が不可能になっていたキットも少なくない。 自動車以外では、1966年からは『スタートレック』などのキャラクターモデルも手がけており、こちらも好評をもって迎えられた。また、1970年代には1/48スケールを中心に飛行機のプラモデルの展開も始めている。 変わった製品としては、ユーザーが組み立てる「キットカー」として、「AMT・ピラニア」という本物の自動車を売り出したこともあった。 1970年代に入ると自動車メーカーとの蜜月も終わり、1978年には独立した企業としての活動は終了。その後はいくつかの親会社の元を巡っており、農業機械模型メーカーのアーテル(ETRL)の傘下にあった時期は「AMT/ETRL」と名乗っていた。2022年現在はRound2が擁するブランドのひとつとして活動している。 ・ウィリアムズブラザーズ(Williams Brothers) 戦間期から第二次大戦にかけてのアメリカ製航空機を主な守備範囲としているアメリカのメーカー。 エアレーサーなどの一般航空(ゼネアビ)向け民間機をはじめとするマニアックな商品展開が目立つが、この手の小メーカーとしては珍しく1960年の創業から2023年現在まで続いている古参。ラインナップにも1970年代初版のベテランキットが混じっていたりするが、アメリカのメーカーらしくフォルムや組み立てに大きな難点はない。 一方で、説明書の内容は英語の長文が主で図や写真は補足として小さく載っているのみ……という、正確な組み立て方を把握するには英文読解能力か英和辞典が必須という状態が長らく続いていた。近年の再販分では流石に写真メインに改定されている。 なお、飛行機本体のみならず、エンジンや機銃などの大スケールキットも送り出している他、1/87(HO)スケールの自動車のキットも手がけている。 ・Adam Poots Games 『ウォーハンマー』などと同種のミニチュアゲームの駒としてプラモデルを手がけるアメリカのメーカー。 彼らが2015年から展開する『Kingdom Death』を欧米各地に散らばる同業他社の製品と差別化しているポイントは、キャラクターデザインが日本の漫画やアニメなどに影響を受けていることと、エロいこと。 送り出すキットはダーク・ファンタジーな世界観のグラマラスな女性キャラクターが中心であり、18禁のラインこそ踏み越えてはいないものの、細かな装飾と肉感的な肢体を固定ポーズ故に可能なクオリティでもってこれでもかと言わんばかりの情熱で造形している。スカートを履いているキャラクターに至っては太ももがむちむち過ぎてパンツが見えないほど。 一応、モンスター系のキャラクターもラインナップには加えられている。また、レジンキットにも比重が置かれており、元はレジン製だったものがプラキット化されるケースも存在する。 主力は35mm(約1/43)スケールだが、駒としてではなく純粋に塗装を楽しむための「ペインターズ・スケール」(約1/20)でキット化が行われることもある。 ・サルビノスJRモデルズ(Salvinos JR Models) 2018年に立ち上げられたアメリカの新興カープラモメーカー。 1/24および1/25スケールのアメリカのレーシングカーを専門としており、活躍当時には市場の冷え込みによってキット化が叶わなかった往年の名レーサーたちのプラモデルを送り出している他、現代のNASCARで活躍する車両のオフィシャルモデルも展開している。 元は本物の自動車部品などを手がけていた人間が中核メンバーを務めていることもあって、メッキパーツにはプラモデルでは普通は使われない実車同様のクロームメッキが施されており、接着などのためにメッキを剥がそうとすると四苦八苦することになるという。 また、かつてモノグラムが開発したNASCARのキットの再販も行っており、アメリカのモデラーには「サルヴィノグラム」の愛称で親しまれている。 ・モノグラム(MONOGRAM) 1954年よりプラモデルの製造を開始した、レベルやAMTと並ぶアメリカの往年の大手プラモデルメーカー。設立は1945年で、プラモデル以前はゴム動力模型飛行機や艦船のソリッドモデルを手がけていた。 日本では輸入代理店が付けた「ご機嫌最高モノグラム」のキャッチコピーで知られ、その言葉に恥じないシャープな凸モールドで彩られたハイクオリティなキットを送り出していた。 ジャンルとしては飛行機や自動車を得意としており、1/24や1/48といった国際標準スケールを積極的に採用していたのも特徴のひとつだった。 また、「スナップタイト」と称して早くから初心者向けのスナップキットの開発を手がけており、かのバンダイが売り出した初のスナップキットも実はガンプラではなく、それ以前に「バンダイモノグラム」と称してモノグラムのスナップタイトキットをOEMしていたりする。 1986年にレベルに吸収合併され、独立した企業としては活動停止。その後一時期は「レベルモノグラム」として名前が残っていたものの、2007年に単なる「レベル」へと再改称され、完全に消滅した。 金型の多くはレベル(ドイツレベル)に引き継がれている他、元モノグラム社員が2003年に新たに立ち上げたアキュレイトミニチュアなど、他社から再販されたものもある。 ・オーロラ(AURORA) 1950年に創業し、1952年からプラモデルを作り始めたアメリカのメーカー。キャラクターモデルが有名。 コミックや映画の1シーンを切り取ったかのような固定ポーズフィギュアを「モンスターシリーズ」などと称して1/8~1/9スケールなどのビッグサイズでキット化しており、可動重視の日本のそれとは違う独自のキャラクターモデル文化をアメリカに根付かせている。世界で初めてゴジラのプラモデルを送り出したのもこの会社。 1977年に倒産したが、その後もポーラライツやメビウスモデル、ドール&ホビーのようなオーロラのキットを再販するメーカーや、デンコムやモナークモデルといったオーロラ風のキャラクターモデルを新たに送り出すメーカーなど多くのフォロワーが誕生しており、後世に残した影響は大きい。日本ではエクスプラスがこの流れに続いている。 なお、陸海空のスケールモデルも多数こなしており、鉄のカーテンから漏れ出してくる断片的な情報を元にキット化した結果、実機と似ても似つかぬ姿になってしまったMiG-19戦闘機のプラモデルなどが知られる。 ・ウイングナットウイングス(WINGNUT WINGS) 1/32スケールの飛行機を得意分野としていたニュージーランドのメーカー。2009年設立。 『ロード・オブ・ザ・リング』などのメガホンを取った映画監督のピーター・ジャクソンが、自身の飛行機趣味の一環として立ち上げたメーカーで、主に第一次大戦時の軍用機をキット化していた。また、ホワイトメタルやレジン製の兵士のフィギュアも手がけている。 キットの価格帯は1万円前後とかなり高めだが、サイズや精密さ、組み立て易さといった基本的な部分で値段に見合った高いクオリティが担保されていることに加え、実機写真をふんだんに交えたフルカラーの説明書は資料的価値も併せ持っている。 なお、ジャクソン氏は本物の古い軍用機のレストアを業務とする会社も率いており、キットの考証や資料写真などにはそちらでの蓄積も活かされている。 モデラーが知りたがる細かい部分について、自分の手元にある実物の写真を撮って説明書に乗せる、という芸当を飛行機で真似できるメーカーはそう多くはないだろう。 コロナ禍の煽りを受けて2020年に廃業。その後、未発売に終わったキットの一部はいくつかの中国メーカーに引き継がれており、うちボーダーモデルから発売されたランカスター爆撃機は全長60cm、価格12万円を越える怪物として衝撃をもって迎えられた。 また、2021年には元メンバーによってコータリモデルスというメーカーが立ち上げられ、2023年より再び1/32スケールの軍用機のプラモデルを送り出している。 ・スペシャルホビー(Special Hobby) チェコのメーカー。 1990年に創業。当初はバキュームフォームキットのメーカーだったが、1991年より樹脂または軽金製の低コストな簡易金型を用いた「簡易インジェクション」を利用したスケールモデルを山のように送り出している。 送り出すプラモデルは基本的に初心者向けとは言い難く、レジン製のパーツを組み込まなければならないこともしばしば。 製造工程の性質上、一部パーツを加工しなければ形にならないレベルで部品精度が悪かったりするが、普通のインジェクションキットでは商品化されないようなマイナーな存在をキット化してくれるという利点は欠点を補って余りある、と見なされている。最近は精度自体も向上しており、簡易インジェクションの域を越えるハイクオリティなキットを送り出すことも。 大量のサブブランドを持っているのも特徴で、主力商品である航空機を扱う「MPM」「コンドル」ブランド、フランス製航空機が主体の「アズール」、陸戦兵器の「スペシャルアーミー」、艦船の「スペシャルネイビー」、レジンキット中心の「CMK」「プラネットモデル」がある。 「スペシャルホビー」の名前自体が元はブランド名で、旧社名である「MPM」に取って変わる形で2016年に社名に格上げされた経緯があったりする。 なお、スペシャルホビーを先駆けとする同種の簡易インジェクションキットメーカーはチェコやウクライナなどの東欧各国に大量に存在しており、同地のプラモデル産業の土壌となっている。 また、世界各国に存在する簡易インジェクションキットメーカーの中には、実際のキットの開発・製作をスペシャルホビーが代行している、というところも少なくないという。 ・エデュアルド(eduard) 1989年創業のチェコのメーカー。 元はエッチングパーツやマスキングシートといったプラモデルの仕上がりを高めるアフターパーツのメーカーだったが、設立から数年経った1993年にプラモデルの自社開発に乗り出した。 簡易インジェクションからのスタートではあるが、現在はタミヤやファインモールドに比類する、世界有数レベルの高クオリティなキットを送り出すメーカーへと成長している。 主力商品は1/48と1/72スケールの航空機で、ブルーグレーの成形色やクリアパーツの円形ランナー、基本的に1/72スケールであっても繊細なモールドとリベットを掘り込んであることなどが特徴。 同じキットで、使用パーツを抑えて組み立てやすくした「ウィークエンドエディション」と、得意分野のアフターパーツをセットしてよりハイレベルな製作を可能にした「プロフィバック」の2バージョンを発売することも多い。 あと、海外メーカーとしては珍しいことに中に日本語ペラペラな人がいるらしく、公式サイトの言語選択に日本語があったりFacebookに公式日本語アカウントがあったりする。 ・KP チェコのメーカーで、1968年から活動している東欧の老舗。創業当時から1/72スケールの航空機を主力商品としており、1980年代の時点で同時期の西側メーカーと比べても遜色ないキットを送り出していた。 社会主義体制の時代から今日まで生き永らえているだけあって波瀾万丈な歴史を歩んできたらしく、国営企業だった時期やハンガリーのメーカーになっていた時期もあった。「KP」という社名が何を意味するかも時代によって変わっており、2022年現在は「KOVOZÁVODY PROSTĚJOV」の略とされている。わからん。 2022年現在はプラスチック製品メーカーのスムニェル(*34)の傘下に収まり、主に簡易インジェクションキットを手がけている……が、過去の製品の再販もこなしており、キットの方向性にはばらつきがある。 また、同じ簡易インジェクションキットメーカーのAZモデルとは浅からぬ繋がりがあるようで、新製品の作風が酷似していたり、互いの製品を再販し合っていたり、住所が同じだったりする(*35)。 AZモデルともども、ひとつの金型で複数の仕様を再現できるようにした上で、形式やデカールの違うバリエーションキットを山のように出すのが最近の傾向。また、同種のメーカーが避けがちだった大手メーカーと被る有名機にも果敢に挑戦している。 ・ICM 1994年創業のウクライナのメーカー。軍用車両や航空機、更には人物のフィギュアを得意分野としている。1/72スケールでは日本軍機も少なからずカバーしており、ICM製のものがベストキットと言える機体もある。 かねてから東欧メーカーの中では製品のクオリティは高いほうで、2022年現在は世界有数レベルまで達している。ただし、パーツ分割がやたらめったら細かいなど、組み立てやすさよりも精密さを優先しがちな傾向もある。 また、後述するマスターボックスほど顕著ではないが、下着を干しているところを上官に怒られるソ連女性兵士のようなネタ枠、チェルノブイリ原発事故に翻弄される人々を象ったシリーズや「キーウの幽霊」仕様のMiG-29戦闘機といった自国の歴史と向き合ったキットも手がけている。 日本のメーカーとの結び付きも強く、タミヤのミリタリーミニチュアシリーズに兵士のフィギュアを提供している他、輸入代理店を務めるハセガワも、自社製キットとICM製キットのセット品などを販売していたりする。 ・ミニアート(MiniArt) 2001年から活動しているウクライナのスケールモデルメーカー。最初にプラモデルを送り出したのは2003年。 主に1/35スケールで第二次大戦頃の事物をプラモデルにしており、創業当初から今日に至るまで人物フィギュアや小物などを得意分野としている。特に小物は銃火器などに留まらず、柵や屋台、各国ごとの交通標識といったジオラマの製作には欠かせないストラクチャー類を広範にカバーしている。 2010年代に入ってからは様々な乗物にも手を広げており、軍用車両はもちろんのこと、オート3輪やトラクターといった民間車両や路面電車などの鉄道、オートジャイロのような航空機も精力的にキット化している。 送り出すキットは、精密ながらも「粉々」と評されるレベルでパーツが細分化されているのが特徴。1パーツごとのゲート数もやたらと多く、細かいパーツをランナーから切り出す際には神経を使う必要がある。 また、内装を再現したフルインテリアキットも色々と手がけているが、中にはT-34/85やT-54のようにエンジンやトランスミッション、履帯といったパーツ単位でのバラ売りもされている代物すらある。 なお、公式サイトは日本語にも対応している。 ・マスターボックス(MASTER BOX) 1/24や1/35スケールの人物フィギュアを主力商品として力を注いでいるウクライナのメーカー。数は少ないが軍用車両などの大型キットもリリースしている。2000年代前半に活動開始。 日本のメイド喫茶のメイドさんや世紀末のヒャッハーども、ゾンビものから厳ついトラックの運ちゃんまで、ぶっ飛んだセンスやドラマを想起させるようなシチュエーションのキット化をすることに定評がある。 このジャンルの主流と言える兵士も色々出しているが、こちらのジャンルでもぶっ飛びっぷりは健在で、 立ちションしている兵士。 トップレスで水浴びしている女性を覗き見する米独両軍の兵士。 今まさに殺し合っている、鬼気迫る白兵戦闘を行う兵士たち。 娼婦を買おうとしている休息中の兵士。 少年とサッカーに興じる兵士。 ボクシングで殴り合う米英の兵士。 雌牛の乳を搾る兵士。 ピンナップガール。 など、他のメーカーが率先して出さないようなキワモノのミリタリーフィギュアが目白押しとなっている。無論、真面目なポージングのフィギュアも圧倒的に多いのだが。 近年では1/35スケールで少年兵のフィギュアを発売(*36)し、モデラーたちの物議を醸した。 そのスタンスから「ウクライナの狂犬」とアオシマと並び称されることも。 2022年現在は、自国が現在進行形で巻き込まれている戦争を題材にしたシリーズを展開中。ロシアの侵攻が始まった2月末頃、ウクライナに多数集中している模型メーカーの安否が気遣われる中、マスターボックスはすぐさま同シリーズの開発ニュースを発信して無事を知らせており、「いつものマスターボックスだ」とモデラーたちを安堵させた逸話がある(*37)。 とはいえ、彼らは単にノリがぶっ飛んでいるだけではなく、プラモデルにも世界を写し出す媒体としての力があると信じているのかもしれない。 製品のディテールはアナログながら繊細で、ICMと同様にタミヤのミリタリーミニチュアシリーズへフィギュアを供給した例もある。 ・Aモデル(A model) ウクライナの簡易インジェクションキットメーカーの中でも、とりわけ玄人向けな商品を送り出してくることで知られるメーカー。主に1/72スケールの飛行機を多数展開しており、一部キットは「スカイハイ」というサブブランドから送り出されてもいる。 パーツ精度の甘さなど簡易インジェクション全般で見られる難点に加え、改善が見られるケースこそあれ近年の製品でもディテールのクオリティが1950~60年代のキット並みなことがざら、成形時に混入したらしい謎の汚れがプラと一体化している、たまに袋の中に人毛が混じっているなどの様々な要素が重なり、その存在を知る人間からはメーカー自体がHGUCトリスタンのごとき扱いを受けている。 ただし、極めてマニアックな商品化チョイスに加え、キットの造形物としての「芯」は優れているため、幾多の困難を乗り越えて手に取った完成品に惚れ込み、Aモデルへの愛を叫ぶモデラーも少なくないという。情熱以外のすべてを置き去りにしてきたメーカー、ということなのだろうか。 また、模型史を眺めれば、Aモデルと同等か更に凄まじいプラモデルを送り出してきたメーカーはいくつも存在する(*38)。Aモデルばかりが名を語られるのは、1995年の誕生から今日に至るまで自身のスタンスを貫き精力的に活動を続けてきた故なのかもしれない。 なお2023年現在、キットの販売はポーランドのIBGモデルスに委託する形が取られている。 ・レッドボックス(RED BOX) 鉛や陶器の兵隊人形をルーツとする「ヒストリカルフィギュア」と呼ばれるジャンルで、1/72スケールのプラキットを展開しているウクライナのメーカー。2006年から活動している。 欧州各国に存在するこの手のメーカーの例に漏れず、古代スコットランドのピクト人からベトコンの兵士に至るまで、歴史上のあらゆる「戦士」を製品化しているが、その中の一揆衆のフィギュア(*39)の存在が日本のインターネット上で妙にウケたため、東欧メーカーの中では謎の知名度がある。 駐日ウクライナ大使が自身のTwitterアカウントで製品を紹介したことも。 1パーツ構成のフィギュアが50体ほどセットになっている、というのが基本的な商品形態であり、ランナーから切り離してバリを削ぎ落とせば形になる簡単仕様。ただしPEあるいはPPの軟質プラで成形されているため、PS製の一般的なプラモデルと同じ感覚で完成させることはできない。 「アライアンス」というファンタジー系のサブブランドも持つ。レッドボックス製品ともどもミニチュアゲームの駒として用いられることもあるので、ゲームズワークショップなどと近い立ち位置にあるメーカーとも言える。 ・IBGモデルス(IBG MODELS) 2006年の創業以来、堅実な作りのスケールモデルを出しているポーランドのメーカー。名前の「IBG」は「INTERNATIONAL BUSINESS GROUP」の略。 1/35や1/72スケールの軍用車両に強く、軍用トラックをはじめとする「脇役」的な車両にも気を配っている。旧日本陸軍の戦車も色々とキット化していたり。 また、1/72および1/76スケールの軍用車両を扱う「ワールドアットウォー」というサブブランドも抱えている。 軍用車両以外に航空機や艦船もカバーしており、特に自国ポーランドの飛行機に関してはどマイナーな試作機まで情熱的にプラモデルにしている。 自国の飛行機への愛着は、ロゴマークの1つにポーランドの戦闘機PZL P.11のシルエットをあしらっているほどである。 組み立てやすさは申し分ないが、エッチングパーツの使用頻度が高いのも特徴。 ・アルマホビー(ARMA HOBBY) 2013年に活動を開始した新進気鋭のポーランドのメーカー。1/72スケールのレシプロ機を中心に飛行機のプラモデルをリリースしている。 初期のキットにはパーツの嵌め合わせが悪い箇所などこなれていない点もあったが、その後めきめきとクオリティを向上させていき、現在では出すキットが軒並み同一スケールにおける決定版、と言って差し支えないであろう優れたメーカーへと成長している。ただし、その出来映えに比例するかのようにキットの価格帯は平均よりもだいぶ高め。 エデュアルドを踏襲しているのか、プラパーツ以外を最小限に抑えた「ジュニアセット」とアフターパーツ満載の「エキスパートセット」の2バージョンを発売することも多い。また、エデュアルドにOEM供給しているキットもある。 「ホビー2000」というサブブランドもあり、こちらではOEM供給された日本メーカーなどの既存キットに、新規のデカールやアフターパーツをセットして送り出している。中には日本では再販がご無沙汰気味のキットもあるが、やはり総じて値段は高い。 なお、新興メーカーなこともあって名前の日本語読みはまだ定着しきっておらず、「アロマホビー」と呼ばれることもある。 ・ズベズダ(ZVEZDA/ЗВЕЗДА) 1990年設立のロシアのプラモデルメーカー筆頭(*40)。メーカー名が意味する通り、星とロシア国旗をあしらったメーカーロゴが特徴。 陸海空のスケールモデルが主力商品。ロシアのメーカーだけあって国産兵器のプラモデルも多く、ミリタリー系のキットの題材の中で第二次大戦における独ソ戦(大祖国戦争)が大きなウェイトを占めているのはお国柄と言える。米英の兵器のキットでも、ソ連軍に供与された仕様が再現可能になっていることが主。 2014年のクリミア危機の後、「礼儀正しい人たち(リトル・グリーンメン)」のキットを発売したことは一部のモデラーの間で物議を醸した。 1/2700スケールのスター・デストロイヤーの巨大キットや『カーズ』のスナップキットを送り出すなど、キャラクターモデルの分野でも活躍していたりする。 また、ミニチュアゲームの駒となるミニスケールの兵器キットを手がけていたことから、「さくっと駒を組み上げてゲームしたい!」という需要を発端として、海外メーカーの中ではスケールモデルにスナップフィットを取り入れることに真剣に取り組んでいる。近年では組み立てるだけならガンプラ並みに簡単に完成する域に達しているキットもあったりするが、塗装は必要。 ウクライナでの戦争の影響を受け、今後日本にキットが入ってくる見通しは立っていない。 【主な業界団体】 ・日本プラモデル工業協同組合 1963年に設立された、日本全国に散らばるプラモデルメーカー各社が加盟している組合。 2023年現在、「プラモデル」という単語はこの組合の登録商標となっており、非加盟のメーカーは自社の製品を「プラモデル」と表現することはできず、「プラスチックモデルキット」のような形で言い換える必要がある。 活動内容としては、模型の新製品が一同に会する「全日本模型ホビーショー」を毎年秋に東京で開催している他、日本の模型の歴史を纏めた大著『日本プラモデル50年史』を送り出したこともある。 なお、「かつてプラモデルを作っていた」などの経緯ゆえに、現在はプラモデル以外のジャンルで活動しているにも関わらず組合員を続けているメーカーも存在する。 ・静岡模型教材協同組合(静模協) 1955年に設立された静岡県のプラモデルメーカーの組合。設立当初は9社が加盟していたが2023年現在の組合員はタミヤ、ハセガワ、アオシマのみで、所在地が静岡でも加盟はしていないメーカーも多い。 3社共同でウォーターラインシリーズを展開している他、毎年5月に静岡で行われる「静岡ホビーショー」を主催している。また、こちらも『静岡模型全史』という歴史本を出したことも。 なお、艦載機やストラクチャーといったウォーターラインシリーズの一部には、静模協名義の製品となっているキットもあったりする。 ……見ての通り、多くのメーカーが変態企業である。 しかし、どれも愛おしいと言えるほどの魅力と個性がある。 興味を持ち始めたりここで知ったメーカーがあれば、ぜひとも探して作ってみて欲しい。 追記・修正は、童友社やドイツレベルのOEM元メーカーが見分けられるようになってからお願いします。 △メニュー 項目変更 この項目が面白かったなら……\ポチッと/ -アニヲタWiki- ▷ コメント欄 [部分編集] KATOは?と思ったがあそこは鉄道模型であってプラモではないか。もっと言うならKATOはブランド名であって会社名ではないのな。今調べて初めて知ったわ -- 名無しさん (2022-12-11 21 36 46) よく作ったなコレ -- 名無しさん (2022-12-11 21 37 38) 作成者の情熱がすごい -- 名無しさん (2022-12-11 21 53 50) トミーテックは最近ブキヤの創彩少女庭園向けにリトルアーモリーの銃器持たせれる武器持ち手出すようになったな。 あれ、創彩の方が1/10だからサイズ合わなそうに見えて代表キャラのまどかでも150mmだからギリ合うのよね。 -- 名無しさん (2022-12-11 23 37 55) 海外のメーカーまでマークしとるんか!? -- 名無しさん (2022-12-12 00 34 15) なんかもうこの項目だけでwiki作れそう -- 名無しさん (2022-12-12 05 37 15) めちゃくちゃ濃いい記事だな -- 名無しさん (2022-12-12 09 57 09) ドラゴソは子供時代のA士氏が作れなかったってエピソードは知ってる -- 名無しさん (2022-12-12 11 06 57) 「筆舌に尽くしがたい仕様の『伝説巨神イデオン』のプラモ」イデオ・クロッサスとかXメカイデオンとかソロシップイデオンとかな…。 -- 名無しさん (2022-12-12 12 05 11) アゾンはコトブキヤのビルに入ってるからアゾンのフロアにFA武器パーツ置いてたりたまにコトブキヤの美少女系プラモに自社のドール服着せて宣伝してたりする -- 名無しさん (2022-12-12 17 11 30) 項目開く前に想像した5倍は分量があってびっくりした -- 名無しさん (2022-12-12 23 20 04) 「プラモデル」の項目の一部がついに独立か…ってすでに100分あるからまた一部を独立させないとまずいな -- 名無しさん (2022-12-13 00 22 51) 項目を開く前「どうせタミヤとかバンダイとかブキヤとかがメインっしょw」→読み終えた後「熱意が・・・凄まじい・・・!」 -- 名無しさん (2022-12-13 21 58 37) ↑2 やるとしたらバンダイ系を纏めるとかですかね。 -- 名無しさん (2022-12-13 22 49 09) 国内外で2 -- imijex (2022-12-15 15 41 10) ↑投稿ミス失敬。あとは、国内外で2分割するか、国内外プラス今はもう存在しないメーカーで3分割するか、とかですかね……? -- imijex (2022-12-15 15 42 57) タミヤがキャラクターものに手を出さないのはサンダーバードの一次ブームのときにジョー90って作品のキット出したら番組共々大コケした失敗があったから、というのこともあったり。今だとミニ四駆でねんどろいどぷち載せられるやつとか鉄のラインバレルやサイボーグ009もコラボしたやつが出たりと多少は態度も軟化してるけど -- 名無しさん (2022-12-15 19 57 50) コスモスは動画での紹介も見たけど、何やってんのさ。を意味する名前のくせに、やってる事は思いっきりカオスじゃねーかww -- 名無しさん (2022-12-16 12 55 04) 名前 コメント
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製作中のプラモ たまごひこーきNEW! . ミニ四駆 .
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登録日:2011/10/21(金) 00 34 57 更新日:2024/04/08 Mon 01 45 27NEW! 所要時間:約 6 分で読めます ▽タグ一覧 MAX塗り 「私色に染め上げる!!」 プラモデル プラモ狂四郎 ラリる 埃 塗装 強風 換気はしましょう 有機溶剤 模型戦士ガンプラビルダーズビギニングG 湿気 火気禁止項目 趣味 雨 プラモデルを素組みした後、何か物足りない そんな気がしないか? なら…塗装してみようぜ! 難しいんじゃない? 上手く塗れないよ! 大丈夫!ちゃんと塗り方を知っていれば、誰にだって簡単に塗装出来るよ! ●目次 塗装する範囲での区分部分塗装 全塗装 墨入れ 使用する道具での区分筆塗り マーカー塗り スプレー塗り 塗装に使う道具筆、平筆、面相筆 マーカー スプレー缶 エアブラシ 塗装ブース 乾燥ブース 食器用乾燥機 割り箸 爪楊枝 綿棒 キムワイプ 発泡スチロール マスキングテープ、マスキングゾル 新聞紙 砂消しゴム プラスチック消しゴム 中性洗剤 歯ブラシ 塗料皿 ホコリ取り 塗料の種類ラッカー系塗料 エナメル系塗料 水性塗料(アクリル塗料) 薄め液ペイントリターダー 洗浄液 クリヤーコート サーフェイサー メタルプライマー 塗る前の注意点 塗る時の基本筆塗りの基本 スプレー塗りの基本 マーカー塗りの基本 塗装する範囲での区分 部分塗装 「プラモデルの塗装」と言うと、多くの人はオリジナルカラーのものを作ることをイメージするだろうが、実は必ずしもそれに限った話ではない。 プラモデルというのは基本的には単色で成型されたランナーからパーツを切り出し、それを嵌め合わせていって作るものなので、必然的に「パーツで分けようにも細かすぎる」「コストの都合上用意できるランナー数が限られる」いった理由で、原作や実物と細かい部分の色が異なってしまうことが多い。 そういった時に、再現しきれなかった色分けを補足するために行うのがこの部分塗装である。 近年では技術の進歩によって成型色でもほぼ完璧な塗り分けを実現している場合が少なからずあるが、後述する全塗装よりも手軽なため、 簡単にオリジナリティを出したい場合や、成形色を活かしてまるで全塗装したかのように短期間で仕上げる部分塗装フィニッシュも様々な手法が編み出されている。 またスケールモデルなどのウェザリング(*1)もこれに含まれる。 上記の理由が主なため、使われるのは主に筆やペンとされるが、 豊富なパーツ分けがされるようになった昨今ではランナー単位で缶スプレーやエアブラシなどを投入することもある。 全塗装 その名の通り、全体の色を大きく変える塗装。 手間は掛かるが、その分完全なオリジナルのものやキット化されていないバリエーションを再現したものが作れる。また、パテやプラ板を使用して改造した場合は必然的にこの塗装が必須となる。 多くの場合はこの上から更に部分塗装や墨入れを行うが、全てひっくるめて全塗装である。 POM素材のような塗装が非常にしづらいパーツや、可動部に使われたABSなど破損に極端に弱い&目立たない部位を塗らないという事例も多いがそれを全塗装と定義するかしないかは人それぞれ。 その他、プラスチックの成型時に出来たヒケとかが目立つ場合に、それらを目立たなくする意味合いでも行うことがある。こちらは、メーカー指定の塗料は配合割合が説明書に記載されているので、それに沿ってやると出来るだろう。 特に金、銀といったメタリックパーツはメッキでもない限りは十中八九金属色の粒子によるヒケやムラが出ているので、それを消す意味でもやるケースが多い。 使われるのは主に缶スプレーやエアブラシ等の噴霧系塗料。 塗装ブースを用意できなくても、サイズによっては筆塗りでもなんとかなる。 墨入れ 凹モールドや段差になっている部分等に沿ってペン等で影を作る塗装。 プラモデルを普通に組んだり塗装しただけだと、縮尺されたモデルに1/1の影が付いたり、本来モールドで表現されているパネルラインなどが目立たなかったりするので、どこかのっぺりとした違和感が生まれてしまう。 そこで、パーツに墨入れを行うことによってそこに「影」を作り出すことでよりリアルな質感になる。 最も手軽で、それでいて大きく印象を変えることのできる塗装と言えるだろう。 部分塗装以上のものでは充実した道具やまとまった時間が必要になるが、墨入れに限っては、ペンが1本あれば可能なため、小学生でも手軽に行うことができる。 基本的には黒系の色を使うが、大雑把に「地の色に黒を加えた物を塗る」と覚えておくとよい。 例えば白地の物に墨入れするならライトグレー、赤や茶色の地ならブラウン系を使うとか。 ある程度の大型モデルや素組みならガンダムマーカー(墨入れ専用の物がある)でもいいだろう。 逆にSDガンダムなど小さなモデルにガシガシ墨入れすると絵面がうるさくなってしまうので、そういったモデルには向かない場合もある。 筆による塗装を行う場合は、エナメル系塗料を薄く溶いて、モールドに[ちょん]と点けると毛細管現象で[スーッ]と爽快にスミ入れ出来る。 しかしこの手法には致命的な欠点があり、プラスチック、特にABS素材に塗装すると、パーツが脆くなり割れる恐れがある。サフやクリアコート、ラッカーで下地を作っておくと有る程度は防げる他、 近年ではアクリル系塗料を使って同様の方法でスミ入れする事も考案されている。 上述のガンダムマーカーにも流し入れ専用ペンがあるのでこちらを使ってもいいが、これはこれで他の塗装を溶かしてしまうため、素組みをお手軽にグレードアップするのに使おう。 使用する道具での区分 筆塗り 読んで字の如く筆を使用して塗装する事。極端な話が俗に言う塗り絵と一緒なので筆と塗料があれば出来はする。 マテリアルの進歩に伴い、熟達すると缶スプレーやエアブラシの塗装と見分けがつかないぐらいの仕上げにすることも不可能ではない。 長所 ・細かい塗り分けが可能・塗装する時あまり場所をとらない・自分で塗料を調合するなどの細かい調整が可能・部分塗装が可能 短所 ・幅広い面を塗装する時に時間が掛かる・慣れてないとムラが出来やすい・意外と前準備がかかる マーカー塗り 「ガンダムマーカー」等マーカーペン型の塗装具を使用して塗装する事。 その昔にはマッキーを使って塗る猛者もいた。というか昨今では明らかにプラモに使われる想定で出しただろっていうマッキーもあったりする。 手軽さが強調されがちだがエアブラシ風の塗装が可能なツールも存在している。 長所 ・(自分が)汚れにくい・道具を洗う必要がない 短所 ・塗料の消耗が早め・入り組んだところを塗れない(筆塗りと併用でカバー可能)・規定された色しか塗れない 備考 ガンダムマーカーは大半がアルコール系のため、他の塗料の上から塗ると下地を溶かしてしまう。また、一部のマーカーはエアブラシツールとのセットを前提にしており、マーカー直塗装に向かないものもある スプレー塗り スプレー缶やハンドピース(エアブラシ)を使用して塗装する事。 基本的には全塗装向けだが前述の通りランナー単位の部分塗装にも対応する。 長所 ・幅広い面を一気に塗装できる技術や塗料にもよるが塗面をムラなく滑らかにしやすい 短所 ・塗装する場所の確保が必要・細かい塗り分けが面倒・マスキング不足による被害が痛い・誤射すると周囲にまで被害が及ぶ何かしらの環境配慮が必須 以下、スプレー缶とハンドピースの長所と短所も説明。 スプレー缶 ハンドピース 長所 ・場所さえ確保できれば一番手軽・手入れも非常に簡単・噴射圧が強いのでムラになりにくい ・自分で調色したオリジナルカラーで塗装できる・水性塗料スプレーが可能・エア缶式ならスプレー缶と同じ噴射圧で塗装可能・コンプレッサー式ならスプレー缶より長時間安定した噴射圧で塗装出来る上にコストパフォーマンスも優秀 短所 ・どうしてもランニングコストが掛かりがち・容器の管理と空になった場合の後始末が一番大変・使用中は缶が冷えていくため噴射圧が徐々に下がる ・薄め液が必須・とにかく設備投資にかかる費用と使用後の手入れの負担が大きい・ボトル部分の細かい掃除が必要。・エア缶式は方式上の問題でスプレー缶同様にランニングコストと噴射圧の安定性に難あり・コンプレッサー式は初期費用の割に噴射圧がかなり低く、細かい調整が必要 塗装に使う道具 筆、平筆、面相筆 種類が非常に多いが、プラモデルに塗装する場合塗料との相性が考慮されているプラモ・模型用の物を購入した方がよい。 普通の絵画用の筆などは模型用の強い溶剤の元では纏めている刷毛部分があっさり解けて抜け落ちていくからである。 (模型誌などではプロが絵画や伝統工芸用など、他用途の物を薦める場合があるがアレは基本的に使い捨てたり作りまくってスキルを上げて道具選びのスキルが身に付いた頃用のツール) 安いものを買って使い捨てにするか高いものを買って長く使うかは人それぞれだが、基本的には消耗品でありいずれは使えなくなる想定はした方が良いかも。 スプレー塗りをメインとする場合でも、部分塗装やリタッチ(塗料が剥がれた場合そこにピンポイントで色を乗せて目立たなくする)に使えるので一通り持っておくのが望ましい。 特に面相筆はリタッチに便利なので、使い捨てでもいいから複数持っておくと捗る。 マーカー 油性のマーカーであれば一応塗れない事もないが、やはりガンダムマーカー他模型用の物がオススメ。 ガンダムマーカーはその殆どがアルコール系塗料のため重ね塗りにはほぼ使えないが、発色や隠ぺい力(塗っても下地が透けにくい)、速乾性に優れておりその点では非常に扱いやすい。 スミ入れ用はガンダムマーカーでもスミ入れ用ペン、流し込みスミ入れペン、スミ入れ筆ペンなどが存在するが、 「流し込みスミ入れ」は(マーカーの注意書きにもある通り)塗面を溶かしたりABSを割ったりするので基本的にはPS(KPS)素材のパチ組向け。スミ入れ筆ペンは水性なので必要ならそちらで。 変わったところではリアルタッチマーカーというウェザリング用の水性ペンがあるが、実はスミ入れ用としても活用できる。こちらは水性なので塗装面やABS素材相手でも問題なく使える。 ペン先のサイズや使い勝手から、主に画材としての需要が高いコピックを好んで使うユーザーも多い。 そのせいか、玄人向けのコピックモデラーといった物もある。 またエナメル塗料に近い性質のマーカーもあり、そちらであればエナメル溶剤でのふき取りにも対応している場合がある。 ペン先をプッシュして塗料を充填するタイプのマーカーは押しすぎると塗料が漏れ出してしまうが、それを逆手にとってしみ出した塗料を筆に付けて筆塗りすることができる。細かい部分の塗装に便利。 スプレー缶 調合してある色で塗る分には非常に便利。ただしプラモの大きさや色によっては缶一本では足りなかったりすることも。 オリジナルカラー?諦めろ! 棄てる時にはちゃんとガス抜きするように! エアブラシ 空気を圧縮して送り出すコンプレッサーと塗料を吹き付けるハンドピースの2点セット。というかハンドピースが本体。 原理は巨大なスプレー缶。コンプレッサーがガス缶、ハンドピースが噴射釦になっているような物。 コンプレッサーと一緒に売っている物と、別売りな物とある。 当然場所をとるし、コンプレッサーは騒音の心配が付きまとう。 コンプレッサー共々非常に高価だが、少なくともハンドピースは整備性の差が浮き彫りになるので日本製推奨。 コンプレッサーを超小型化してバッテリーと共に収め、更にハンドピースと一体化までした充電式のエアブラシというものも存在している。 高品質なものであればコンプレッサー独立型に匹敵するエア圧で運用できるが、バッテリーが消耗するとエア圧も低下する(それに対応して一定まで圧が減ったらオートカットする製品もある)のが弱点。 また、昨今では缶スプレーとエアブラシの中間的な製品も販売されており、エア缶をハンドピース(或いはそれのようなもの)に接続することでコンプレッサーを必要とせず、 缶スプレーのような使用感で自分でセレクトした(調色にも勿論対応する)塗料を塗布することができる。 ただしエア缶が冷えると圧力が一気に低下してしまうので、長時間の使用には向かないしコスパも悪い。 この仕組みを応用してガンダムマーカーをエアブラシ風に吹きつけられる「ガンダムマーカーエアブラシシステム」なんてものも存在する。 塗装ブース 箱型の壁で作られた、他に塗料を飛び散らせないようにするためのスペース。 スプレー塗りをするならほぼ必須。無いとマジで大惨事になります。 屋外であれば段ボールに塗料飛散を防ぐもの(新聞紙とか)を詰める簡易的なものでも対応できる。 屋内の場合は塗料自体の臭気を逃がす仕組みがないと塗料によってはこれまた大惨事というか健康被害が起こるので更なる対策が必須。 多くの場合、溶剤ごと粒子を吸い取ってフィルターで塗料をキャッチし、溶剤臭を屋外に吐き出すための換気装置をセットすることになる。 自作もできるが市販品でも優秀なものが販売されているので色々調べてみることを勧める。 なおほぼ無臭のエアブラシ用塗料や溶剤臭が殆ど無い缶スプレーも存在し、ガンダムマーカーエアブラシシステムであれば無臭で作業はできるが、どのみち屋内でスプレー塗りをするなら飛散を防ぐブースは必須だろう。 乾燥ブース 塗装した後のパーツを立てかけておくための物。 猫の爪研ぎのように大量に穴の空いた基部に猫の手(*2)を差し込んでその先端にパーツを固定するのが一般的だが、食器洗い用のスポンジなんかでも代用できなくはない。 食器用乾燥機 YAMAZENより発売されている食器用乾燥機。 密閉された容器の中でぬるい風が吹く、食器用乾燥機としては落第物のスペック。当然通販サイト等でのレビューコメントでも低評価が多めなのに対して、 「密閉されている」→「ホコリが付着しない」、「ぬるい風が吹く」→「塗料を適度に乾燥させつつパーツを過熱変質させない」といった点からプラモデル用乾燥ブースとしては大好評という珍現象状態。 しかもお値段もそんなに高くない(からこそ食器乾燥機としては微妙な性能なのだろう)。 YAMAZEN側もこうした事情を察しているのか、ジョーシン限定モデルとして白物家電とは思えないオリーブドラブ色のモデルが販売されており、食器乾燥機としては低品質ながらロングセールスとなっている。 なお「食器乾燥機として」優秀な製品は塗装プラモの乾燥には向かない可能性が高い(温度が高すぎてパーツが変質するリスクがある) 割り箸 手を汚さない為の万能道具。 両面テープを張ってパーツくっつけたりピン穴に差しこんだりと様々なところで使う必需品。 前述の猫の手でも一応代用はできるがある程度持っておくと便利。安いし。 爪楊枝 面相筆代わりに細部の色塗り、マーカー塗りの強い味方。 割り箸では差しこみができないパーツの乾燥用にも。 また、成形色の上に塗ってはみ出したエマルジョン系塗料(後述)を削り落とすのにも使えたりする。デザインナイフでもいいが下地を傷つけにくいのが利点。 綿棒 爪楊枝では傷が残る様な繊細な作業などに能力を発揮。 スミ入れしてはみ出した部分に溶剤を付けた綿棒を当てて拭き取ったり、タンポ代わりにも使える。 ただし最近の耳掃除や医療用で使われてるキチン質などの コーティング加工等がされてる物は模型用途に向かないので注意。模型用として売っているものを使おう。 キムワイプ 離型剤や塗布面の手の脂等を拭き取る際に有用。 ティッシュでもいいが、キムワイプは繊維が付着しにくいのでその点でもプラモ向け。 ちなみにティッシュにせよキムワイプにせよ、これを使ってプラモをふきふきするとちょっとした磨き材のような効果を発揮できる。 例えば塗装前にやすりがけをした後の最終フィニッシュとしてティッシュで磨くなどが考えられる。 発泡スチロール 割り箸を差す土台。 塗ったパーツを乾かす時、スプレー塗装する時等マジ便利。 マスキングテープ、マスキングゾル 塗り分け界の救世主。 テープはしっかり多数貼り付け隙間から塗料が入り込まない様に、ゾルはしっかり固まるまでガマンしましょう。 ゾルの中には高価だが、切り外し可能な高品質の物もある。 新聞紙 塗装時の被害軽減。広域マスキング等コレも必需品。 砂消しゴム 少し位の色漏れなら乾いた後にコレで削れば解決。 プラスチック消しゴム ガンダムマーカーや水性塗料でのスミ入れのお供。 余剰部分を擦ればスミ入れが綺麗に仕上がる。でも力加減には注意。 中性洗剤 離型剤が付着している古かったり出元が怪しい海外製キットなどを組むときに必須。 後述の通り塗る前にこれで洗わないと塗料が弾かれ上手く乗らない。 パチ組シール貼りでも離型剤がシールの糊付着を阻害し剥がれやすくなるのでパチ組でもやった方がいい。 無印のマジックリンもオススメ。というか無印マジックリンはラッカー塗料や下地を阻害せずにアクリル塗料だけを綺麗に溶かせる事が判明しており、 アクリル塗料や水性マーカーのはみだしは専用溶剤を使うより、マジックリンを付けた綿棒で拭いた方が綺麗に拭き取れる。 やろうと思えばアクリル塗料をマジックリンで溶いて流し込みスミ入れしたりすることもできるらしい。 新型コロナ流行直後は一時品薄になっていたが現在では概ね安定して購入できるので、一本持っておくと捗る。 歯ブラシ キット洗浄の強い味方。山切りカットは歯だけのモノじゃ無い! 事前に洗う時、これを使えば表面処理などで生じたプラ粉末を簡単に落とせる。 塗料皿 ステキな銀色の小皿。 使う分だけ塗料を入れたり、調色したり。 ちなみに昨今では銀以外の小皿もあったりするので好きな物を選ぼう。 ホコリ取り 塗装、特にスプレー塗りの最大の敵であるホコリを取るためのツール。 プラモ用の除電クリーニングブラシがタミヤなどから出ているのでそれを使うのがオススメ。 あとはエアダスターなどで吹き飛ばすという手もあるが、他のホコリを巻き上げてしまう可能性もあるので一長一短か。 塗料の種類 ラッカー系塗料 速乾性が高く、色ムラが起きにくい。更に原理的にプラの表面をすこーし溶かしてくっ付くので完全乾燥すればかなり剥がれにくく、塗った上からアクリル系塗料やエナメル系塗料を塗っても下地を侵さない(溶けて混ざらない)。 なので重ね塗りの下地に最適な他、強度が高いので可動モデルにもかなり適している(それでも擦れるとあっけなく剥がれるが)。 最大の問題は臭気。まぁ一言で言えばシンナー臭い匂いが漂うことになる。 蓋を一瞬空けての筆塗りでさえも物によっては結構きつく、それを噴霧しっぱなしになるスプレー缶やエアブラシではもっとすごいことになる。 充分に換気しないと部屋中がラッカー臭くなるぞ!つーかシンナー中毒の危険があるから換気は絶対だ!防毒マスクも忘れずに! 引火性が高いため、火気も厳禁である。 実は日本以外では結構マイナーな部類。シンナーの規制が厳しい欧米では、この系統の模型用としての製造販売を法律で禁止している国もあるほど。 GSIクレオスが水性ホビーカラーを開発したのもそれが理由である。 日本国内においてはそのクレオスのMr.カラー、ガイアノーツのガイアカラーやタミヤカラーのラッカー系、グリーンマックスの鉄道カラーなど、選択肢の幅が非常に広い。 缶スプレーもその殆どがラッカー系である。 速乾性と色ムラが発生しにくいため昔は筆塗りでもよく使われていたが、乾くのが早すぎてリターダー(乾燥遅延溶剤)無しでは面積を塗るのがかなりキツイ。 おまけに臭気のデメリットが否めず、重ね塗りも難しいので、水性系塗料の品質が向上した現在ではラッカー筆塗りはメジャーではなくなっている。リタッチなどで使うことはあるだろうが。 ちなみにラッカー系というが厳密にはこちらもアクリル塗料の一種となっている。 ホームセンターなどで「ラッカー塗料」として売られている塗料については、プラモの塗装に使えるものと使えない(パーツまで溶かしてしまう)ものがあるので注意。 エナメル系塗料 発色は一番良いものの、乾くのが遅く、塗面も弱い(完全乾燥でも素手で触ると発色が鈍るほど)。 ラッカー系やアクリル系に上塗りしても平気なので、スミ入れや細かい部分の塗り分けに向いている。 乾くのが遅いのを逆手に取って初心者でもムラが出にくい塗面を作れるのも利点。 海外では下記のアクリル系塗料同様、こちらのほうがメジャー。 代表的なものはイギリス製のハンブロール。日本でも入手可能。国内ではタミヤカラーとガイアカラーにエナメル塗料もラインナップされている。 なおタミヤエナメルの内、「ゴールドリーフ」「コッパー」だけは一般的なエナメル塗料の性質とは全く異なっており、重ね塗りには対応しておらずエナメル溶剤にも綺麗には溶けない。どちらかというとラッカー塗料に近いらしい。 水性塗料(アクリル塗料) ラッカー系に比べると乾きが遅い。匂いも少なく、ラッカーのように有害物質をあまり出さないので手軽に塗装ができる。 水性なので乾燥前なら水で落とせるし、前述の通りマジックリンでも綺麗に落とせる。 重ね塗りする場合、ラッカー系に負けるので下地に向かない。 日本国内においてはタミヤがタミヤカラーよりアクリル塗料ミニを出している他、GSIクレオスが水性ホビーカラーを展開している。 クレオスは前述の通りラッカーよりも安全性の高い水性ホビーカラーの開発を積極的に行っていく方針が出されており、 2019年より展開されている「AQUEOUS」ブランドの製品(新水性ホビーカラーなどとも言われる)は、水性塗料でありながらラッカー塗料に近い速乾性と塗膜強度の強さを実現している。 タミヤのアクリル塗料ミニもかなり高品質でロングセールスになっている。当然ながらどちらも筆塗り・エアブラシの両方に対応している。 前述の通りラッカー系と称される塗料と上記のアクリル塗料は原理的には同じであり、溶剤で油性素材を溶かして定着させる。 なのでこのタイプのアクリル塗料も若干ではあるが溶剤臭がするし、ABS破損リスクや引火の危険もある。 それに対して、『乳化』を利用して素材を溶かして定着させるエマルジョン塗料というものも開発されており、こちらは全く匂いがせず引火のリスクもないためリビングなどでも塗装が可能。 原理上一切下地を侵さないのでABSでも全く問題なく塗装できるのも利点。 日本国内においてはGSIクレオスがアクリジョンという製品群をリリースしている。 ヨーロッパでは上記の規制の件もあってかこの系統がかなり発達しているので、速乾性・高品質の物が多い。 特に有名なのがスペインのAcrylicos Vallejo S.L.社の 「ファレホ」 とイギリスのゲームズワークショップ社の 「シタデルカラー」 の二つ(どちらもエマルジョン塗料)。 ファレホは国内の流通先が極端に限定されている(オンライン通販はある)が、種類が極めて多くいずれも高性能。 シタデルカラーは元々ミニチュアを塗るための塗料なのでベースカラーが明暗問わず隠蔽力が強く、塗膜も非常に丈夫でラッカー系やエナメル系の下地にしても問題無いほど。 エアブラシ塗装には適さないが、エアブラシ用に希釈されたシタデルエアーなんてものも存在するのでそちらであれば可能。 他にもアモやグリーンスタッフワールド、AKインタラクティブなどがこの系統で塗料を出しており、ヨドバシカメラやマニアックな通販サイトで入手可能。 シタデルカラーに関しては、ウォーハンマー専門店やゲームズワークショップ直営の「ウォーハンマーストア」でも入手可能。 海外メーカーの製品は輸入コストなども加算されるので、値段が高いか流通先が極端に限られるのは弱点と言える。 薄め液 塗料や溶きパテを薄めたりエアブラシや筆を洗ったりと用途の広い魔法の液体。 要は塗料の構成物の一つである「溶剤」単品の状態(*3)。 なお一部の商品名でそのものズバリ示されている通り「シンナー」の一種である。 使い終わったらティッシュに染み込ませて燃えるゴミとして捨てましょう。吸うのはダメゼッタイ。 ちなみにエナメル、アクリル塗料にも薄め液が存在している。 エナメルは灯油っぽい匂いがするのが特徴であり、実は素材的にジッポライターのオイルが非常に近いのでジッポライターのオイルでエナメル塗料のふき取りが出来る場合がある。 アクリル塗料の方はラッカーより圧倒的に低臭(それでも原理的には溶剤の匂いはする)であり、エマルジョン塗料の薄め液に至っては無臭。 ペイントリターダー 塗料の乾燥を遅らせる液体。基本的には塗料(或いは薄め液)に少量混ぜて使われる。 乾燥を遅らせていいことがあるのかと思うかもしれないが、乾燥が遅いと平滑化されやすくなりより滑らかな塗面になりやすくなる。 また、筆塗りの場合も乾くのが遅くなればその分だけ筆運びがスムーズになる。とは言え入れすぎるとどれだけ経っても乾かなくなるので注意。 薄め液にリターダーを適量配合した「レベリング薄め液(GSIクレオス)」「ブラシマスター(ガイアノーツ)」なんてものも存在する。 洗浄液 筆やハンドピースなどの道具の洗浄に特化した溶剤。 非常に強力で薄め液よりも少量で道具の汚れを落とせるが、その分取り扱いには注意が必要で臭いも段違いにキツイ。 間違ってもプラモデルをこれで拭いてはいけない。一発で下地がダメになる(それを逆手にとったウェザリング技法もあるにはある) クリヤーコート 塗装の最後に塗り重ねる、透明のコーティング。トップコートとも。 ツヤ出しとツヤ消しがあり、最終的に塗面を保護するために使用される。 これもラッカー系と水性があり、GSIクレオス製のものを例に取ると、クリヤーコートがラッカー系でトップコートは水性。 透明の塗料を塗っていると考えれば分かりやすく、注意点はそれぞれの塗料と共通するのだが、 つや消しのクリアーコートは原理上、高い湿度の場所で拭くとパーツが真っ白になる「白化」と呼ばれる現象が発生しやすい。 プレミアムトップコートなどよっぽどメチャクチャな湿度で吹かないと白化しない製品も出ているが、湿度にも注意を払いたいところ。 またデカールが心配な場合、及び水性やエナメル系をガッツリ使って塗装したキットはラッカー系よりも水性の方が低リスクにはなっているが、 最終的な塗面強度はラッカー系の方が当然高いので痛し痒し。 ちなみに成形色の進化に伴い、成形色につや消しクリアーコートを吹くだけで全塗装のような質感を得られるキットも増えてきている。 当たり前だが透明のコートを吹いているだけなので動かしてコートが多少剥がれても見た目の変化は感じにくく、 スプレー塗りの出来る環境なら1本持っておくと捗るだろう。 最大の欠点は「薄く重ねる」ことでコーティングする以上、筆でコートできる製品が存在しないこと。(*4) そのためスプレー塗りが一切出来ない環境では使う事ができない。 サーフェイサー 通称サフ。名前の通り本来は平滑状態(サーフェイス)の確認に用いられていた。 いわゆる「パテ」を溶いた物で、GSIクレオスが出しているものは番号が振られているがこれはパテの濃さを示している。 基本的には本塗装の下地として塗られるものである。 ぶっちゃけ無くても塗装はできる(通称サフレス)し、スケールモデルなどサフレスが適しているプラモも少なからずあるのだが、 主な使い道としては以下が挙げられる。 パテやプラ板、レジンキットなどの自作パーツの成形確認 細かいやすりキズを埋めて下地を平滑にする ミキシングキットなど成形色がバラバラなプラモで下地の色を統一する、或いは透けやすい成形色の透け防止 塗料が少し乗りにくい場合の下地として 高隠ぺい力塗料として使う(後述) クレオスで言うと番号が小さいもの(800~1200)はキズ埋めなどによく使われ、仕上げに1500番(ガイアノーツのサフも概ね1500準拠とされている)を吹くと言った具合。 サフを吹くことで精密な造形を損ねる場合もあるので、使うかどうかはキットや自分の改造の方向性などにもよるだろう。 変わった所ではサフ自体がいずれも高い隠ぺい力と塗膜強度を有しているので、そのまま塗料として使うというものがある。 1200番まではザラついてしまい使いにくいが、1500番は普通の塗料とそん色ない滑らかさで塗ることができるためである。 ガイアノーツはそれを活かし、部位によってはそのまま「色」としても使える「メカサフ」といった変わり種も出している。 色のラインナップについては1200番までは成形確認用のグレーと白塗装下地のホワイトぐらいしかないが、 クレオスの1500番ではライトグレー、ホワイト、ブラック、マホガニー、ピンク(赤や黄色の発色に特化したもの)、ガイアノーツはライトブルーやシルバーと言った隠蔽力の弱い色の発色を強化するのに特化した物もあり結構豊富に存在する。 なおこちらも基本的には吹き付け塗装を前提としているが、最も番手の低い「溶きパテ」は文字通り溶きパテなので筆塗りが推奨されている(エアブラシでは濃すぎて出ない)。 水性のサーフェイサーも一部存在しており、低臭で作業ができる。 メタルプライマー 真鍮やホワイトメタルを塗る際の必需品。 吹かないと塗装がポロポロと剥がれ、マスキングテープを剥がした時に塗装ごとベリッと剥がれて悲惨な事になる。 良い物だとガレキのレジンキャストの下地用にも使える物がある。 メタル用以外のプライマーもあり、そちらには溶剤への耐性が低いABSをラッカー系でも塗装可能にしてくれる優れ物もある。 ちなみにシタデルカラーのスプレーには一部プライマー機能(塗料が乗りにくい場合の下地になる)を有するものがある。 塗る前の注意点 ←□■■■■→ 明色 暗色 塗料には明色と暗色があり、明色になればなるほど下地の色を透過しやすくなる。 なので、基本塗装する場合は明色から塗るか、明色の部分が少ない場合はマスキングをしておくこと。 またキットの成形色によっては、下地の必要性も変わる。 基本キットは金型から外し易くするために、少量の機械油(離型剤)が付着している。 日本向けの玩具なんかは検品の際のある程度の洗浄工程が有るおかげなどもあり比較的少なめ(特にガンプラは殆ど付着しなくなっている)だが、海外キットだと金型から外した直後そのままの油塗れの状態になっている事すらある。 なので、袋を開けた後のランナー状態で薄めた中性洗剤(水10に対して1ぐらい)で10分位浸け置き洗浄し、次に水分を飛ばし自然乾燥で乾かそう。 コレをやったのとやってないのでは色乗りやシールの付着率が違う。 また手の脂も触っている内に付着するので、塗ったりシールの付着する面は触れたらキムワイプ等で拭こう。 乾かす時は基本自然乾燥。ドライヤーや電気ストーブ等の強制加熱で水分を飛ばすのはご法度。プラ材が熱で変質して曲がったり溶けて変形する恐れがある。 加えて衣類乾燥機やエアコン・空気清浄機のドライ機能も、細かい埃が吹き付いたり部品が風で飛ばされたりとこちらもあまりよろしくない。 面倒ならばサフを吹いて強引に上塗りするのもヨシ。 ラッカー系ではあまり無いが、アクリル系やエナメル系は保管中の瓶内でよく溶剤と顔料が分離してたりする。 これが色ムラの原因の一つ。使用前にはよく掻き混ぜる事。 「これぐらいかき混ぜればいいだろう→いやいや、もうちょっとかき混ぜよう」……を3回ぐらい繰り返して丁度いい位。 明らかに瓶の中が乾いてる場合は、溶剤が揮発して無くなっているので薄め液こと溶剤を足せば改善できる。 瓶の蓋に塗料が付いて乾燥固着して開かない場合も、溶剤を流し込んで固まった塗料を溶かせば開けられる。 塗る前の最重要ポイント 窓を開けろ! 暑かろうが寒かろうが、換気が大事です。 ただし、換気したらしたで近隣から「シンナー臭い」と苦情が来る危険性もあるので住宅密集地帯や集合住宅にお住まいのモデラーは注意されたし。 気になる様なら、脱臭機能付き塗装ブースを導入しよう。それでも苦情が来る場合はエマルジョン塗料での塗装を検討すべし。 周囲環境への配慮がプラモの塗装を長く続ける上で一番重要なポイントになる。 また、大きな模型店では専用の工作室を用意していることがあるため、環境上難しい場合は塗装の際にそこに足を運んでみるのもいいだろう。 一般の家庭用空気清浄機にこの手の換気の役割を求めるのはやめよう。フィルターの寿命とかが縮んだり故障するリスクが高まるぞ。 塗る時の基本 どの塗り方でも基本的に、縦なら縦、横なら横と縦横交互に一方向に「井型塗り」をすること。 この塗り方をする事で、塗料を一方向に延ばしダマになりにくくする効果がある。 筆塗りの基本 筆塗りをする時一番気をつけるポイントは、筆先の塗料の量。 塗料をつけ過ぎず、キチンと筆先を絞って溢れさせないこと。垂れる位付けたらダメです。 塗った後ダマになるようならば塗料のつけ過ぎ。 コレさえ気をつければキレイに塗れる。 そして塗る時に筆先が重く感じるようであれば、専用の薄め液でほんの少し薄めるといい。 スプレー塗りの基本 まず、自分は機械だと思え これはスプレーする時、一定の速度で一定の距離で塗らなきゃいけないから でないとダマになったり、色ムラが起こりやすくなるから パーツ □ ▼ ▼ ■ → ■ 吹き始め 吹き終わり 後は上の図のように塗装 パーツは動かすな!スプレーを動かせ! パーツとスプレーは、手首から肘程度の距離に離しておくのがよい。 吹き始めから吹き終わりまでが2〜3秒が望ましい。 サッと横切らせる事、塗料がもったいないとかケチなこと言わない。 コレを何度も繰り返すと、キレイに色が乗る。 上でも触れたが最大の敵はホコリ。 パーツについているのを丹念に落としても、風を吹く関係で舞い上がったホコリが付いてしまうこともしょっちゅうある。 塗装ブースや周囲の掃除を先にしておくとよいだろう。高湿度は敵だが湿度が低すぎてもホコリが舞いやすく乾燥が遅れるなどの問題もあるので、冬場などは軽く霧吹きを吹くのも手。 それでも絶対に付かないとは言い切れない。付いたホコリはすぐに取ろうとせず、完全に乾いてからコンパウンドやメラミンスポンジ(いわゆる「激落ちくん」)などでやさしく削り落とした方が綺麗になる場合が多い。 マーカー塗りの基本 基本は筆塗りと変わらない ペン先は押し付けない、なでるように塗れ ペン先が重くなってきたら塗料皿や汚れてもいい物の上で、1〜2回ペン先を深く押し込んで塗料を補充 やり過ぎに注意、ダマになるぞ ペン先の種類は少ないので 細かい部分の塗装はマーカーの塗料を塗料皿の上に出して爪楊枝か串を削ったやつで塗る 無理した所ではみ出た部分のリタッチが筆塗りより難しい状態で続くだけ。 追記、修正は手が七色に変わってからお願いしますね △メニュー 項目変更 この項目が面白かったなら……\ポチッと/ -アニヲタWiki- ▷ コメント欄 [部分編集] 懐かしい項目だ…タグにBFも入れたいな -- 名無しさん (2013-12-22 16 20 18) 最近は筆塗りがブーム。缶スプレーだと金も掛かるし -- 名無しさん (2013-12-22 18 25 57) スプレー缶と部品持って、休日に足しげく模型店の塗装ブースコーナーに通う日々。 -- 名無しさん (2013-12-22 19 33 13) 初心者でも、成型色にちょっと足してやるだけで見映えがかなりよくなる。 -- 名無しさん (2013-12-22 22 07 33) スミ入れはシャーぺンが便利。 -- 名無しさん (2014-03-02 17 06 27) シンナー系の塗料や溶剤は流しには絶対捨てるなよ。排水管の素材はシンナー系の薬品で溶ける素材だから水漏れだけでなく、可燃性ガスの発生による火災までありうる -- 名無しさん (2017-06-04 16 17 09) 塗装する前に、表面を軽くヤスってツルツルした表面をおとしてやると剥がれにくくなる。全塗装する場合クリアランス確保も必要 -- 名無しさん (2017-06-04 18 48 40) エアブラシも随分手軽になったもんだなぁ…Gマーカーに対応したおかげでメタリック塗装がこんなに手軽になるなんて -- 名無しさん (2018-04-01 15 27 42) ここのwikiなら食器乾燥機のことを書いてあると思ったらないのか・・・。 -- 名無しさん (2018-04-02 09 26 15) 脳にも悪いし、歯が溶けたりもするからシンナーは出来るだけ吸い込まない様に気を付けよう、な! -- 名無しさん (2020-04-19 00 54 24) 90年代後半の学習誌やコロコロの記事ではスプレー使うときはラップやセロテープとかもおすすめされてた -- 名無しさん (2021-03-14 13 43 51) マジックリンは剥離剤や皮脂の洗浄だけじゃなく水性アクリル限定ではあるけどはみ出し箇所の修正にも使える -- 名無しさん (2021-03-14 14 02 57) 『模型用乾燥機』を検索したけど、それらしい名称の商品はどこにもなかったぞ。あの食器乾燥機のJOSHIN限定版と勘違いしたのか? -- 名無しさん (2021-09-10 01 30 32) Amazonで「山善 乾燥機 プラモデル」で検索するとトップに出て来るぞ? -- 名無しさん (2021-11-08 09 49 43) ↑多分それ検索システムがレビュー文から拾ってるから出てきちゃうだけで、山善側がプラモ用って言ってる訳じゃ無いヤツでは…… -- 名無しさん (2021-11-08 12 33 43) ↑山善は元からも今もプラモデル用として販売してないぞ?本文に書いてある通り買ったヤツがプラモの乾燥に使って絶賛してるだけ。なんでプラモ用で販売してると勘違いしたんだ? -- 名無しさん (2021-11-15 10 20 34) エアブラシはグラデーションだったりシャドーだったりが綺麗に入れられるのもいいね、あと項目にはないけどスプレー塗装行く場合防毒防塵マスクがあると良いかも。有機溶剤中毒もだけど、塗料のミストっていうか粉塵から守ってくれる -- 名無しさん (2022-05-29 13 55 39) 軍艦プラモは大部分は形成色のままでも誤魔化せて、かつ一部のパーツを塗装するだけで見栄えが変わるのを実感できるので塗装初心者にお勧め。しかし迷彩してた艦に手を出すと…… -- 名無しさん (2022-08-27 17 40 21) 初めてエアブラシを使ったときは感動した。初心者にも関わらずまるで最初からその色だったかのような塗装ができた。全塗装にも手軽に挑戦できる。憧れのメタリック塗装やMAX塗りも。 -- 名無しさん (2022-10-24 02 44 50) 名前 コメント
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haruhib.jpg 1/24痛車シリーズNo.01 涼宮ハルヒの憂鬱 FD3S RX-7 http //www.aoshima-bk.co.jp/scripts/shouhin/shohin-shosai.aspx?cl_id=3 ot_id=25 si_id=464 code_a=04140(2011/04/11登録抹消) http //www.1999.co.jp/10065793(HOBBY SEARCH) 2008/02/01発売。¥3,200、税込¥3,360。 車種は、マツダ・RX-7(FD3S・5~6型、三代目後期型、1999/01~2002/04年式)、5MT。ホイールはウェッズスポーツ・SA-70。 キットのシャーシは、説明書では完全な形で描かれてある燃料タンクが、半分程欠けている。これは、当初完全な形で商品化されていたアオシマ製FD3Sキットは、後にFC3Sキットとシャーシパーツを共有化する為に金型に手が加えられ、左右2本出しマフラーを収める為に燃料タンク部が削り取られた事が原因。 初期製品はデカールの透過率が高く、下地が透けるという品質問題があった。2009/01/05の再販分以降改良され、箱にもそれを明示するシールが貼付。 生産時期の見分け方は、初版はデカール改良告知シールがなく、デカールは単体で包装、返品と引き換えにデカール請求可。二・三次出荷分は箱全体がシュリンクされ、デカール改良告知シール貼付、デカールはパーツと一緒に包装され、請求不可。四次出荷分も同様、改良告知シールは無し。 GA Graphic アオシマ“痛車”プラモシリーズ発売! 第1弾は「涼宮ハルヒの憂鬱」(2007/11/20) 独走ユニコーンガンダム! ハルヒ痛車プラモも2位に/GA週間TOP10(2007/11/26) 衝撃のアオシマ 1/24プラモ“涼宮ハルヒの痛車”写真到着 予約開始!(2007/11/30) にゅーあきばどっとこむ 涼宮ハルヒの憂鬱の「痛車」のプラモデルが1月発売!(2007/11/24) あの痛車がプラモデルに! 第1弾は「涼宮ハルヒの憂鬱」(2007/12/21) 毎日jp http //mainichi.jp/enta/mantan/news/20071212mog00m200011000c.html(2007/12/12。現在は削除) 静岡ホビーショー 歴史ブームで「三国志」「戦国時代」の模型目立つ(2009/05/17) GIZMODO JAPAN プラモデルだから痛車でGO!(2007/12/18) おたくのスケジュール帳 おた☆スケ 1/24 痛車 No.1 涼宮ハルヒの憂鬱 FD3S RX-7 プラモデル(2007/12/20) おた☆スケたん2号の「1/24 痛車 No.1 涼宮ハルヒの憂鬱 FD3S RX-7 プラモデル」レビュー(同) アオシマ痛車シリーズ第1弾の「涼宮ハルヒの憂鬱」が再販(2008/12/02) carview http //www.carview.co.jp/news/0/64705/(2007/12/27) アキバBlog 1/24プラモデル 「涼宮ハルヒの痛車」発売(2008/02/02) 涼宮ハルヒの「痛車プラモデル」 バカ売れ? 完売(2008/02/04) オタロードBlog 涼宮ハルヒの痛車プラモデル発売 せっかくなのでリアルFD痛車、ハルヒ痛車の画像もまとめてみた(2008/02/02) アキバHOBBY 涼宮ハルヒの憂鬱『痛車』発売 → 複数店舗で完売(2008/02/03) 第49回 全日本模型ホビーショー フォトレポート(2009/10/08) mobipのけいおん!、宮藤 芳佳など「ホビーショー・アオシマブースの展示」(2009/10/16) アキバ経済新聞 「痛車」がプラモに-青島が「涼宮ハルヒ」バージョンを発売(2008/02/06) 「第47回静岡ホビーショー」レポート - ホビーメーカー新製品が勢ぞろい(前編)(2008/05/30) ITmedia 憧れ(?)の“痛車オーナー”気分が味わえる「1/24痛車シリーズ」(2008/03/19) とれたて! ほび~ちゃんねる 【第47回静岡HS】今年もいってきたよ! 第47回静岡ホビーショーレポ(2008/05/15) ASCII.jp 第47回静岡ホビーショー 新製品情報 アオシマ編 アオシマの勢いは止められない? 痛車も戦艦もお任せあれ!!(2008/05/16) NIKKEI NET 第60回「イタ車ならぬ『痛車』ブームがやってきた」(2008/09/22) シマゾウ・レポート 2008 第48回全日本模型ホビーショーレポ ハセガワ、アオシマ、タミヤ、アスキー・メディアワークスブース(2008/10/17) 萌えよ! アキバ人ブログ(2009/02/01以降「moeyo.com」に改称) 様々なブースの様子 【2008ホビーショーレポ】(2008/10/22) ついにクイブレデカールも! 「第1回 痛Gふぇすたinお台場」ホビー関連製品(2008/11/11。ユーザーによるオリジナル作例もあり) 12月3日のニュースピックアップ(2008/12/03) msn産経ニュース 潜在的“痛車人口”5万人以上? アオシマのプラモ激走(2008/11/01) アオシマ文化のくまぶろぐ 静岡ホビーショー 続報! 6 ランランサー!(2009/05/29) 仕事納め(2009/12/28) あみブロ ガンダムお台場に立つ! 「機動戦士ガンダム30周年記念プロジェクト 1/1ガンダム立像」レポート!(2009/07/17) 全日本模型ホビーショーレポートその3! タミヤ・ハセガワ・アオシマ編(2009/10/10) ホビージャパン2009年1月号か、それが再録されているカーモデリングマニュアル15にデカール貼付講座があるので、参考にすると良いでしょう。又、「萌えよ! アキバ人ブログ」の2008/11/11の記事には、ユーザーによるオリジナル作例もあります。 -- 管理人 (2010-02-02 14 41 39) 名前 コメント - -