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I have a dream. One day I hope my little child who has purple hair will be able to sit down at the table and have a good time with me and my wife. And I hope the wife is Patchouli Knowledge. Patchouli Knowledge, how sweet the sound. She taught me to love for things. She taught me mind of jealousy and reflection too. I like her who has beautiful purple hair and purple eyes which makes all living things soothing. So I can t help making a pass at her for the rest of my life. I want to go with UNMOVING GREAT LIBRARY right away. 小学生の頃はチック症を患っており、精神に異常をきたしていた。 周囲から死んだ魚の目をしていると形容され、誰かを思いやる気持ちなんて微塵もなかった。 そして遂には小学6年生になって大罪を犯してしまった。 子供だからなんてものではなく、精神的に幼稚園児レベルだったんだと思う。 今になって、本当に後悔している。 ごめんなさい。 大阪在住の中学3年生。ホモガキ。キャラスレ、混沌板民。元th民であり、中1からthにいたらしい。 ネットでははしゃいでいるがシマりが弱い。リアルでは暗い。 知識少女とか言う糞みたいなコテを名乗っていたが、今は名無し。偽パチュリー厨が繁殖した事があり。どうやらVIPの淫夢スレを荒らしていたらしく、そこの住民の精がケツに流れ込んできたとか。 ネットではホモネタをよく発言しているが、ただの馴れ合い目的である。 スカイプではホモネタはネタでしかないと発言している。誘い受けホモ。 学校ではDQNに蹴られたりズボンを脱がされたり掘られたりしているようだ。 はじめてだったらしく、色んな意味で痛々しい。さすが中学生と言ったところか。 ―――――― 最近では「中学生」の呼び方が定着してきている。 SSやイラストにも興味を示しているようで、いくつかそうした主旨のスレを建てている。継続する意志があるのかは不明。 何度か混沌板を引退しているが、その度、すぐに舞い戻っている。 独占欲から他のパチュリー厨を一様に嫌悪し、掲示板にも敵意を剥き出しにした発言をたびたび残している。特に、同じパチュリー厨であるゴクリンとは仇敵同士で、時を変え場所を変え幾度となく対峙その都度多くのギャラリーを巻き込んでは、罵り合い、煽り合いを行っている。なかでも、9月2日のVIP東方キャラスレ「おやすみ東方キャラ」上で行われた口論は彼らを代表する諍いでその後も続く中学生vsゴクリンの長きにわたる対立の口火を切った出来事といえる(後述)。 中学生が抱える嫌悪の感情はたいへん苛烈で、他のパチュリー厨の書き込みを見るだけで火が点き激しく燃え上がる。一時は、それが元で己が焼かれ、体調を崩してしまうことすらあった。心配した東方厨たちは、中学生にNG機能の使用や東方自体との接触を減らすよう勧めたが中学生の「無視しきれない」という性分ゆえに、結局は元の木阿弥と相成る。この事は本人としても真剣に悩んでいたようで、これを示唆する発言は、先述の「おやすみ東方キャラ」スレやその関連スレ「駄目だ俺は他人の発言に影響を受けすぎる」をはじめ、随所で見受けられる。 また、自身の個性についても悩んでいたようで、彼なりの工夫も、数人にではあるが「嫌悪対象である他人の二番煎じに収まっている」と揶揄され固着には至らなかった。例えば、喧嘩腰キャラを演じた際には、選んだ口調も相まって、博麗霊太との類似を指摘されている。この閉塞を抜け出すべく、彼がひねり出したのが「パチュリーちゃんきゃわわ///」という定型句であった。これは、数ある東方厨の発言の中から彼を識別する手立てとして、まもなくVIP東方厨たちの間にも広まり「“きゃわわ///”と言えばパ厨」と受け止められるようにもなっていった。しかし、それも中学生が抱える鬱屈を掃うに足るものではなかったようだ。 そうした状況の中、9月2日の夜、中学生は一念発起し、混沌板でスレを建て、他のパチュリー厨に対するNG指定と徹底無視を宣言。要は「自慰会場であるキャラスレで自分は自慰をしたいが、同キャラ厨の自慰を見るのは嫌なのでそれらを排斥する、という旨を他のパチュリー厨に知ってもらいたい」ということである。他の東方厨を巻き込む必要があるのか、との疑問が呈される中、キャラスレ専のパチュリー厨たちにも伝えるため中学生は、一部の名無しと協力しあう形でVIP東方キャラスレへと進出、件の喧伝を行う。しかし、実際に応答したパチュリー厨はゴクリンのみで、他のパチュリー厨は総じてスレを離れていたか、もしくはスルーという姿勢。中学生の目的はいきなり躓いてしまった。 その後は、中学生の宣言をゴクリンが己の主張で飲み込む形となって会話が加速、発端である嫌悪の行方を置き去りにしたまま内容がどんどん脇道へと逸れていき、結局、2人のパチュリー厨の確執が深まっただけでこの口論は終わる。中学生は、キャラスレに迷惑をかけたこと、事態が進展しなかったことなどを理由に混沌板他からの引退を宣言。しかし間もなく復帰し、混沌板をメインの活動場所に据えつつも、たびたび内外へ嫌悪や自身の主張、娯楽を発信し続けた。 現在は完全に名無しで活動。主に霊太や他のパチュリー厨など、嫌いな東方厨への悪意をスレを建てるなどして発散している様子。特に、先の言い争いで嫌悪がより深くなったゴクリンに対しては「こんなに他人を嫌いになったのははじめてだ」などと発言し復帰以降も変わらず並々ならぬ敵意と偏執をみせている。 また、最近は、パチュリー厨(魔理沙口調)にも探りを入れているようだ。マリサ気取りのキモイ野郎だと悪態を吐きつつ、「絵が描ける」という共通項についてたびたび詮索をかける様子がみられる。ただ、相手取る気はないのかキャラスレに乗り込むのは自重しているのか、いまだ直接の関わりをもってはいない。 成りすました個体かもしれないが、ケソサソ系からはたびたび擁護とも取れる発言をされており幼子を見守る親の視点なのか貞操を狙うホモの視点なのかは不明だが、引退撤回後も存在を許容されているようである。 混沌板には、中学生から「ゲロカスちゃん」と呼ばれる自称パチュリー厨がおり、たびたびスレ内で中学生と喧嘩をしている。本当にパチュリー厨なのか、そうだとしてどのパチュリー厨がそれなのかは確認が取れていない。
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パチュリー・ノーレッジ 幻想郷紅魔館図書室の主 本体はねぎまの夕映 主にお出かけ用に多用するキャラ 出会い頭に消されることがあるので注意しよう いつも眠そうな格好をしているが意外と眠くなかったり 最近は単独のファンも獲得し絶好調の魔女 ここのページを編集
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パチュリー6 5スレ目 108.111 今日も不健康だタバコがうまい。 などと考えつつ赤と白の庭でただボーっとしていた。もち、右手にタバコ、左手は携帯灰皿で。 「しっかし」 すう、と煙を肺に入れる。 「なんで彼女に惚れたんだろ……」 煙交じりのため息と共に呟いた。 彼女、とは俺の勤める地下図書館の主のこと。 詳しい話は省くとして、こういう経緯を経て俺は彼女を好きになった。 ・館内周り→地下図書館 ↓ ・紫色の少女を見てズキュウゥゥゥゥン(否キス) ↓ ・としょかんきんむ にしろ!おれは あいつの そばにいるんだ! 三番目でメイド長さんにどつきまわされたのはぜんぜんよくない思い出だが。 そして図書館勤務について少し経った頃、驚愕の事実が言い渡された。 「紫もやしは……喘息だったんだよ!」 「な、なんだってー!?」 よりによって喘息だなんて……ヘビーではないが愛煙家の俺にとってはかなりのショックだった。 そんな感じで一応司書のこぁさんにのみ喫煙者だと教え、たまに休憩を取らせてもらってる。 「……って う お っ あ ち っ !!!」 思考にふけったせいでタバコに火がついたままだということを忘れ、火傷しかけた。 「……何やってるの、貴方」 指をふーふーしていると後ろから声をかけられた。 て言うか今の声ってただの聞きまちが いだよね幻聴だそうだよでもこれって 犯罪者の言い訳っぽいな「幻聴なんで す!誰かがこうしろっていったんです!」って 「パパパパチェ萌え、じゃないパチュリー様ぁ!?」 「まったく……いつもいつもどこかに消えると思ったら……」 「いや、それはその……たまには外の空気が吸いたくて」 「それが『外の空気』?」 タバコを指差され、しまった!とすぐに後ろに隠したがもう遅い。 魔物に見つかった後にコインをくわえる様なものだ。 「小悪魔から聞いたわ。喫煙者なんですってね」 「……はい」 ああ、もう駄目だ。よく考えればこぁさんは彼女に召喚された身。強制的にでも喋らせる事はできる。 「だったら、館の喫煙所を使いなさい。灰皿も完備されてるわ」 ……へ? 「言っておくけどここは勤務が過酷なせいかタバコを吸うメイドも少なくないわ。 だから館内には喫煙所もあるしタバコの売店もある」 ああ、なるほど。……って 「じゃあいつもいつも庭に来てこっそりタバコ吸ってた俺の気遣いは……」 「無駄」 き、きっぱり言われた…… 「無駄とか言わないでくださいよぉ……パチュリー様のためだったってのに……」 思わず小さく呟いてしまう。 「私のためって……」 「えあいやパチュリー様喘息だからというか絶対に本に臭いが付くだろうしそれに個人的な感情がほとんどですけど」 「……要約して話す」 ジト目が薄くなる。まずい。 「つまりっ、要はあなたが好きだから迷惑かけたくなかっただけです!」 全てを言うしかないだろう。後はなるようになれ、だ。 「……ふうん」 吉が出るか害が出るか……間違えた。凶が出るか、だ。 「タバコ、やめられる?」 「……無理っぽいです」 よし、振られフラグ確定。……だって、いまさらやめろったって…… 「……なら、私の前では絶対に吸わないこと。それと……」 いったん言葉を切り、唇を重ねた。 「……こういうときに苦いから吸った後は口の中を洗っておくこと」 そんな俺はセブンレボパチュリーメンソール。 ─────────────────────────────────────────────────────────── 5スレ目 201-202 パチェなのにパチェじゃないと悩まされる。 つまり彼女は残留思念。 流行には乗り遅れてますよ。 「ごほっ、ごほっ!!」 紅魔館のある場所に響く苦しそうな咳。 「はぁ……」 その後に聞こえたなんとも物憂げな声。 彼は苦し紛れに漏らした。 「なんで俺が―――」 紅魔館の図書館、の途中の廊下。 俺は頭を抱えながら歩いていた。 「はぁ……」 何回ため息をついたかな。 ん? 頭を抱えている理由? 風邪引いたんだよ。 パチュリーが。 一応自他ともに認める病弱っ子だし、喘息持ちで引きこもりである。 しかし! しかしだ。 病弱っ子であるはずの奴は喘息以外の病気なんて滅多におこさないのだ。 しかも逆に調子がいいわーなんて言って俺にストレスというものを押しつけてくる。 そんなパチュリーが風邪を引いたんだ。1ミクロンほどだが驚いてやった。 ま、それだけだったのなら別になんともないし、俺は嬉々としてパチュリーが居ない平和なライフを過ごしていただろう。 看病なんて小悪魔がやってくれるだろうし、うるさい奴がいないからぐだぐだ言われないし。 数日間だけだとは思うがストレスが無い日が続くだろうなー。 なんて思っていた時期もありました。 何を思ったのかパチュリーは看病を俺に任せるなんて言いやがった。 勿論抗議したさ。 だがそんな声もパチュリーには火に油を注ぐ結果になってしまったようで、 「私が決めたの。あなたは黙って従いなさい」 って言われたら逆らえないし、これ以上言ったらなんかやられそうなので黙った。 そういうことで俺はパチュリーの看病をする羽目になってしまったのだ。 ……なんで? とりあえず現在、パチュリーの昼食となる粥を持って寝室へと向かっている。 寝室に入るのは初めてじゃないので緊張も何もせずに入る、のだが。 「遅かったわね」 「何言ってるんだ、昼食取りに行ってから一刻もたってないぞ」 上半身を起こして微熱気味な紅い頬をしているパチュリーは若干、いやかなり不機嫌そうだ。 ……どうせ本が読めないとかそんな理由だろうと思うが。 足元の本を避けてベッドについた俺はパチュリーの膝へと粥を乗せた御盆を乗せた。 「食べ終わったら端に置いておいてくれ、後で取りに来るから」 そう言い残し寝室を出ようとした――のだが、パチュリーはとんでもないことを言ってきた。 「一人で食べろって言うの?」 「……へ?」 一人で食べないならどう食べろと。 「食べさせて」 「……な、なんだって?」 「食、べ、さ、せ、て」 何を言い出すんだコイツは。 自分で食べられるだろうに……俺に食べさせろだって? うーん、これはもしや……。 「なにしてるの?」 「いや、パチュリーの頭のネジをな、探してるんだ」 ゴスッ! 「馬鹿言ってないでさっさと食べさせなさい」 むぅ……こうなったら覚悟を決めるしか無い様だ。 痛む後頭部を我慢しながら粥をパチュリーの所に持っていく。 それを食べるパチュリー。 スプーンを取ろうとして中々取れなかったり早すぎかったり。 そのたびになんかぐだぐだ言われた。 そんなこんなで長々とした時間が過ぎていく。 途中小悪魔と思われる人物が扉を開けてすぐ閉めたような気配がしたがキニシナイことにした。 よーやく食べ終わらせた俺は空っぽになったなべやかんを持って寝室を脱出した。 出る前、 「退屈だとは思うがちゃんと寝てろよ」 全力を出してパチュリーの様態を心配した言葉を投げかけたが、パチュリーは何も答えなかったのが凄まじく怪しかった。 まぁ、そんなことを言うのは結局俺の安泰のためなんだけど。 こんなのが三日四日なんて続いたら死ぬ。色んな意味で。 そんなことを思いつつ、なべやかんを食堂に返し変わりにリンゴなどが乗っかった皿を貰ってもう一度向かう。 病人の世話がこんなに面倒だったとはねー。 ……いや、パチュリーだからかな。 寝室に帰還した俺だが、今度は寝ている可能性もあるので音も立てずに部屋に入り、 そして部屋に入って俺は呆れた。 パチュリーが無理してますよオーラ全開で本をうつ伏せになって読んでるじゃありませんか。 その状況に、流石に温厚な俺も頭の上あたりに十字交差点が浮かび上がるってもんだね。 いやいや、俺のせいじゃないさ。無理をしている紫もやしのせいなんだ。 俺は皿をゆっくりと置き、変わりにHARISENを持った。 そしてうつ伏せ状態でこちらに気付いていないパチュリーの背後に近づき……。 スパーン!! いい音がしたので内心ガッツポーズ。 で、叩かれた本人はと言うと、 「なっ、にすんのよ!」 「これはお前が原因だ!」 「病人にHARISEN振り下ろしておいて何を言っているのよ!」 「やかましい! 口から咳垂れる前にむきゅーと言え!」 この後色々両者共々罵詈雑言を言い合ったが、パチュリーの身体的ギブアップにより終わった。 「覚えておきなさいよ……」 「……そんなに元気があるならもう看病しなくていいだろ」 「ああ……頭が……」 「嘘つけ」 まったくこの魔女は何をしたいんだろうか。 ってか元気じゃないのか? ……まあいいか。追求しても殺されるだけだろうし。 それよりもさっさと仕事を終わらせて平穏な時間を手に入れなければ。 そう思い、俺は置きっぱなしだった皿をパチュリーのところまで持っていき、 「後は自分で食べろよ! それか小悪魔に頼め!」 パチュリーに何も言わせずそれだけを言い残して扉を閉めた。 一応ああ言ってしまったので、小悪魔に手伝ってもらう事にする件を話すと、 「いいですよ」 と快く承諾してくれた。 「それにしても……」 「ん?」 「大変ですね、○○さんも」 こちらの心配もしてくれた小悪魔。 いい子だ。 「まったくだ……パチュリーもなんで俺を指名したんだ……」 「あれ? 分からないんですか?」 「へ?」 「ああいや、何でもありません」 そう言って小悪魔はそれじゃあと言って飛んで行った。 最後のほうの言葉はなんか引っかかるけど、何か考えことでもしてたのだろうか。 その後も色々な事があったのだが、翌日になるとパチュリーはケロリと治ってしまったそうだ。 で、俺はと言うと……。 風邪を移されてしまった。 そして小悪魔に看病されているわけだが。 「なんで俺がこんな目に……はぁ……」 仕事は休めると言っても、この状況じゃ休んだうちに入りません。 でも、パチュリーの呪縛からは一時的に解き放たれるけど。 「あ、私やる事があるので」 「ん? そうか、悪かったな。風邪なんか引いちまって」 「一応代わりを呼んでおきますね」 「頼むよ」 パチュリーとは大違いだ。泣けてくるね。 小悪魔が出て行くと、途端に部屋は静かになった。 久々の平穏にまったりとしていたら、突然部屋の空気が変わった気がした。 どちらかと言うと、危機の方に。 嫌な予感がした俺は、恐る恐る入り口のほうを見てみると……。 「パ、パチュリー……」 しかもなんか手に自然界では表現できない色の液体が! まさか、それを飲ませる気か!? 「勿論」 とかいいながら近づいてくるパチュリー。なんか怖い。 「頑張って作ったのよ」 努力があってもその色の液体は飲みたく無いぞ。 そもそも飲んで治るのか、それ。 「大丈夫、成功したらすぐ治るから」 成功したらってなんだ、失敗するのか? 「八割くらいで失敗するわね」 高っ! 失敗する確立高っ! 俺はそんなのに賭けんぞ! 「うるさいわねぇ」 そう言いながら近づいてきてもうパチュリーとの距離があと少しになってきて、 「くそっ、これじゃあ前と変わらないじゃないか! 誰だ呼んだの、出てこいコノヤロー!」 呪縛からはやっぱり解き放たれてないみたいだった。 そして同日某所。 「輝け!第十八回パチュリー様と○○さんをくっつけよう大作戦会議 in レミリア様の部屋!」 『いえー!!』ドンドンパフパフ! 「司会進行は私、小悪魔が勤めさせていただきます!」 『いえー!!』 「さて、今回は私達○○さんの食事に風邪になる薬を入れる程度しかしてませんが」 「それでも少し進展したんじゃないかしら?(咲夜さん)」 「でもですね、○○さんは全然分かってないみたいです」 「それじゃあ意味ないわね……(レミリア様)」 「それで、次どうします?」 「そろそろ夏が終わりそうだし、今のうちに湖で泳ぐとかどうでしょう?(中国さん)」 「それでいいんじゃないかしら。私は無理そうだけど(レミリア様)」 「じゃあ決定で宜しいでしょうか?」 『いえー!!』 「じゃあ次はどうするか考えましょうか」 これを、彼女と彼は知らない。 ─────────────────────────────────────────────────────────── 5スレ目 490 ハートZUN軍曹のお言葉に、 誰からともなく住人へ とありますが、こういうのはいいのでしょうか。 先日、東方ストライク入手したときに、 隣に積んであった本から伝言を頼まれたので、こちらに書いておきます。 パチュリーが可哀想なので。 ====== Dear 貴方様 ご無沙汰しております。 卒爾ながら、今日はお願いがあって参上いたしました。 え、誰てめぇ、ですか? これは申し遅れました。 私は、先日まで貴方様がヴワル魔法図書館で読んでいた本でございます。 何の用だ、ですか? これはこれは、単刀直入ですね。 では、私も単刀直入に。 お願いします。ヴワル魔法図書館にもう一度来ていただけませんでしょうか? 単なる本の身で、このようなお願いをする無礼は百も承知です。 ですが、パチュリー様のために筋違いながらお願いする次第です。 先日、貴方様が私を読み終わられて、図書館に来なくなってから、 パチュリー様はすっかり沈んでしまわれました。 知ってらっしゃいましたか? パチュリー様は、貴方様といると本当に笑顔が絶えないのです。 本を読みながらも、貴方様をちらちら見ていたのです。 最近写された魔道書には、全部の本のページの右隅に、貴方様の似顔絵があるのですよ。 感じてらっしゃいましたか? パチュリー様は、貴方様がいらっしゃる日には、朝からずっとそわそわしているのです。 朝早く起き、まず3時の紅茶の茶葉を確かめ、 スコーンを味見して、それに合うブレンドを作るのです。 アッサム、ダージリン、アールグレイをベースに、 少し胡椒を効かせたスコーンにはアップルティーを多めに、 甘いスコーンにはタイムなどのハーブを入れたブレンドで。 気づいてらっしゃいましたか? 貴方様がいらっしゃるときには、パチュリー様、うっすらとお化粧をしていたのですよ。 そして、貴方様が来る予定のぎりぎりの時間まで、 クローゼットの服を鏡の前で体に当てて、その日の勝負服を決めていたのです。 水色のリボンの時には、ピンク系を中心にまとめ、 赤いリボンには、エメラルドグリーンの服にイエローのアクセントをつけて。 そして、貴方様がいらっしゃるとイの一番に入り口へ行っていたのです。 覚えてらっしゃいますか? いつもパチュリー様が、自ら貴方様を書架まで案内していたことを。 しかも、しっかりと手を繋いで、頬を染めながら。 貴方様がいらっしゃる日には、パチュリー様はいつも小悪魔様に用事を言いつけておりました。 貴方様と2人きりになりたいという、乙女心だったのですよ。 その時には、貴方様が不快に感じられないように、でも意識してくれるようにと、 柑橘系の香水を軽く、振りかけていらしたのです。 顔を赤くして貴方様を待つパチュリー様は、本当に恋する乙女でした。 しかし、貴方様がいらっしゃらなくなって、パチュリー様の至福の時間も終わってしまいました。 しばらくの間は、私を抱きしめながら、 「何で、いるうちに告白しなかったのかしら」 と、ふさぎこんでいました。 最近は、私を読むとも無くめくりながら、壁を眺めているばかりです。 昨日届いた、パチュリー様が貴方様のためにと買われた可愛い服も、 小包から出さないままになっています。 図書館のドアが開くたびに、入ってくる人物を凝視しては、 小悪魔様だと知って嘆息をする、そんなパチュリー様は見るに耐えません。 わが友人の『パチュリーの日記』氏によれば、 パチュリー様の日記には、いつも貴方様のことが書いてあるそうです。 いらっしゃった日はいわずもがな、いらっしゃらなかった日も、 「今日は来なかった」で始まるとのことです。 貴方様が図書館に用事が無いのは知っています。 でも、もし一片の慈悲があるならば、 図書館に来て、パチュリー様に会ってあげてくださいませんか。 よろしくお願いします。 おっと、もうこんな時間ですか。 私がいないと、パチュリー様が大騒ぎしますので、帰らねばなりません。 「この本は、私とあの人を繋ぐたった一つの絆だから……」 とのことですが。 どうか、早く来てください。 僭越ながら、お願い申し上げます。 From ヴワル魔法図書館の一書籍 ─────────────────────────────────────────────────────────── 5スレ目 729 その日も図書館で本を読んでいた。 絨毯は厚く埃も多く、喘息持ちでなくても咳き込んでしまいそうになる。 「…… 一冊読み終わり、無言で首を回す。ここの管理人はとかく煩くするのを嫌う。 次の本を持ってこようと席を立つと、対面に座っていたその管理人が、 つ、と少し顔を上げ、右側に積んであった本の山を少し差し出すとまた顔を下ろした。 (この量を戻してきてくれってのか… げんなりする程の量が積まれていたが、覚悟を決めて山に手をかける。 何冊かを束にして持ち上げようとすると、ぺしぺしと机を叩く音が聞こえた。 (私の分も追加の本を持ってきてくれ、か 彼女は基本的に乱読するので、どの本を持っていこうかと悩まないですむのはありがたい。 とはいえ、一応今読んでいる本の題名を確認し、同じような系統の本を選ぼうと考える。 (どれ、なんて本かねえ としゃがむと、ついと本を伏せられた。 なんだろうかと思うが、まあいろいろな種類の本を読みたい気分なんだろうと気にしないことにする。 いや、単なる悪戯か? いくらか本を抱え、のたのたと机に向かう。厚い本は重いし持ちにくくて困る。 上に乗っけた2冊を自分の座っていた場所に置き、残りを向かいの席に運ぶ。 音を立てないように慎重に彼女の左側に置き、ぐしゃぐしゃと頭を撫でる。 驚いたのか本から目を離し、す、と頭を上げこちらを見る。 これは好機とここぞとばかりに頬を撫でると、気持ちよさそうに目を細める。 満足したので自分の椅子に戻ろうとすると、袖を捉まれ、くいくいと引っ張られる。 されるがままに腰をかがめると、胸に顔を押し付けてくる。 愛い奴めと思っていると、さらにぐしぐしと顔を横に振る。 顔を拭きたかっただけかい。それとも眠いのか? 眠いなら寝かせよう。しかし彼女はなかなかベッドに行かない。 体が弱いくせに本を読みながら机に突っ伏して寝る、ので、風邪をひいては大変と毛布を持ってこようとすると、 腕を腰に回され、グイグイと引っ張られる。 どうしたものかと顔を上げて、なんとなく辺りを見回してみる。 よく見ると椅子の後ろが少し空いて、人が入れるようになっている。 ああそういうことか、と合点してスペースに体を滑り込ませようとするとあっさり腕がほどける。 後ろに回り彼女を膝の上に乗せて腕を腹に回し、そのまま顔を肩に乗せた。 5分後、痺れたので足を開いて落としてみた。喜ばれた。 いくつかSSとか書いててわかったんだが、俺文章固いな ─────────────────────────────────────────────────────────── 5スレ目 898 私がこの幻想郷に来てしまってから長い時間がたった。 今では体も昔のように思い道理には動かなくなってしまった。 若い頃は、危ないと分かってても物珍しさから随分とムチャをしたものなんだが… 氷精をからかって怒らせたり、魔法の森を探索しに行って迷ったり、花畑に突貫しに行ったり… いつもボロボロになってヒーヒー言っていたな。ハハッ 本当に懐かしい、あの頃は珍しいことを聞けばすぐに行動していた。 その度に、館の人達には迷惑を掛け、メイド長には長い説教を聞かされ …ナイフが飛んでくる事もあったな。 それでも、めげずに何回もムチャをやって、何度も怒鳴られて、最後には呆れられて、それが日常となって 笑いながらバカな土産話をするようになって。 だが、そんなバカばかりやっていた頃でも出来ないことが唯一つだけあった。 いや、ちがうな… 出来なかったんじゃない、やろうとしなかったんだ。 ただ、怖かった。 この気持ちを貴女に伝える事が、この日常が変わってしまう事が 『断られたらもうこんなバカな毎日が続けられなくなる…』 そんな本当に愚かで馬鹿なことを本気で考えて、いつもは強気なくせに どうしようもなく憶病で でも、こんな馬鹿な私ですが、この思いだけは誇りたいと思う。 貴方を思ったあの日から、人として長い今までの時間、決して色あせる事の無かったこの思いだけは… 老い先短い私がこの思いを貴女に伝えることはもう無いでしょう 文にしたためる事ももう無いでしょう。 この思いは誰にも伝えず、誰にも悟らせず、私が墓場まで持って行きましょう。 貴女が私のことをどう思っているかはわかりません。 しかし、だからといって怖いわけではありません。 貴女の人生はまだ長い、そこにもう命の短い人間の思いなど背負わせたくはないのです。 貴女は その冷静な考えからよく冷たく見られます。 けれども、私は良く知っています。 貴女が感情表現が苦手なだけで、本当はとても優しい事を 貴女が本を見ているときは、とても表情豊かになることを 貴女は無関心なように見えても誰よりも周りをよく見ていることを だからこそ、貴女がどんな答えを持っていても、貴女は必ず迷うでしょう そして私が死んでしまった後、必ず後悔し悲しんでしまうでしょう。 これは私の我が侭です。 馬鹿で愚かな人間の身勝手な我が侭なんです。 だから、私は誰にも言わずただ一人思います。 あの時からこれまでの時間、そして 死が近いこれからの時間 ただ貴女一人だけに、伝えぬ 弱く、されど 強い思いを 『パチュリー、貴女を 愛しています』 ─────────────────────────────────────────────────────────── 6スレ目 338 紅魔館でクリスマスパーティーをする予定だからとメイド長に 強制的に連れ去られ馬車馬のごとく扱き使われた24時間・・・ よく考えれば、まだまだ時間があるんじゃないかと抗議したいが ・・・した瞬間、間違いなくナイフが飛んでくるんだろうな。 まあ、ひとまず一区切り付いたのでヴワル図書館なら静かかつ比較的安全に休めるだろうと 思い来てみたんだが・・・ 「寒っ!メチャクチャ寒っ!?」 扉の向こうは雪国だった・・・ 「てっ違うだろ!しかも、それはトンネルの向こうだ!!」 「うるさいわよ、いきなり何を叫んでいるの」 図書館の管理者が現れた。 「てっそれも違うな。・・・いや、意味は合ってるか」 「だから何なのよ・・・」 「いや、すまない。何か変な思考が少し」 「クリスマスの準備疲れかしら?」 「ああ・・・それは否定できないな・・・マジで」 「そっそう。・・・・・・薬でも飲む?」 「いや、遠慮しとく 永眠しそうだし」 「魔理沙じゃあるまいし、そんな危険なもの作らないわ」 「うっすまん」 いつものジト目がさらに細くなっている。 「フゥ、まあいいわ。それで何しに来たの」 「少しの間、休ませてもらおうと思って来たんだけど・・・」 「騒がなければ好きなだけ居ていいわよ」 「いや、メチャクチャ寒いんですけどココ」 「ああ、日の光が入らないから室温が上がらないのよ」 「いや、上がらないのよって、寒くないのか?」 「・・・・・・私が何か忘れたのかしら?」 さっき戻ったジト目が また細くなっていく 心なしか部屋の温度が下がった気さえする 「何かって?パチュリーだろ」 「そうじゃなくって」 目を伏せ小さくため息を吐く 「? ああ、魔女だってことか!」 「・・・どうして忘れられるのかとても疑問に思うわ」 「いや~俺にとってパチュリーはパチュリーだし」 「っ///」 パチュリーの顔が一気に赤くなる。帽子で見えないが耳まで赤いことだろう どうやら、不意打ちに弱いようだ・・・ 「どうしたんだ?」 「なっなんでもないわ!」 どうやら彼は、鈍感のようだ・・・ 「しかし、魔女か・・・なるほど魔法か」 「ええ、自分の周りを常温にしているのよ」 「へー 便利だな~」 「・・・何で近づいてくるのかしら?」 「気にしない、気にしない。」 「気になるわよ」 「そうか?ところでちょっとだけ椅子から立ってもらえないか?」 「 ? べつにいいけど」 言われたとおりにその場に立つパチュリー すかさず俺は椅子とパチュリーの間に体を入れ、パチュリーの体の前に手を回し そのまま椅子に座る 「キャッ///」 「あっ本当だ。あったけ~」 「ち、ちょっと何しているのよ!」 「後ろからパチュリーを抱きしめています♪」 「・・・・・・可愛くないわよ」 「・・・・・・自分もやって後悔した」 「それで何で私を・・・その・・・抱きしめているのかしら?///」 「ん~暖を取るため?」 「そう#」 「いやいや、ウソですウソ!」 「まあ、率直に言えば・・・抱き締めたかったからかな」 「・・・まあ、許しとくわ」 「間が気になるけど、ありがとうございます」 それからしばらく経ち、本をめくる音だけが図書館に響いていた 「・・・静かだな」 「・・・そうね」 「でも・・・暖かいな」 「ええ・・・そうね」 「・・・パチュリー」 「・・・なに」 「大好きだ」 「・・・・・・」 私も、大好き・・・よ (省略されました・・・。続きは明日発売の文々。新聞「幻想郷の甘~い!特集」をお買い上げ下さい) ─────────────────────────────────────────────────────────── 6スレ目 365 図書館の屋根の上で夜空を見ながら煙草を一服。 それが俺のここでの数少ない楽しみの1つだ。 思えば俺がこの幻想郷に迷い込み、紅魔館に拾われて 人手の足りないという図書館で働くようになってから結構経つ。 元々本が好きなせいもあってか、仕事は大して苦にならない。 それに図書館には彼女がいる・・・ と、物思いに耽っていると 「こんな所にいたの」 「ん?」 振り返ると俺にとっての幻想郷での最大の楽しみ パチュリー・ノーレッジが俺を見下ろしていた。 俺は慌てて携帯灰皿に煙草を放り込む。 喘息もちの彼女には煙草の煙は猛毒も同じだろう。 「どうした?外に出てくるなんて珍しいじゃないか。」 「ただ何となく、貴方と話がしたかったから・・・」 そう言うと彼女は俺の隣に腰を下ろした。 何故だろう?いつも持っているはずの物を今は持っていない。 「本は?」 そう尋ねると彼女は 「今は必要ないと思ったから。」 と、これまた珍しい事を言った。 俺はあまり深くは訊かない事にした。 それにしてもこの時期に外でその服装は・・・見ているこっちが寒くなる。 まあ魔女だから魔法でも使って暖はとれるのだろうが 「夜は冷えるぞ」 そう言って、コートを脱いでかけてやる。 「大丈夫よ」 「いいから、見てるこっちが寒い」 そういうと彼女は素直に従った。 何故だか少し微笑んでいるように見える。 それから――2人で他愛もない話をした。 本当にどうでも良いような話。 彼女が時折浮かべる笑顔に俺はドキドキした。 話のネタも尽きてきて、沈黙が流れる・・・ その沈黙の中で彼女の横顔を見ながら思った。 今言わないと2度と言えない気がする。 俺は厄介事は嫌いだ。 だが、今俺は自分からとんでもない厄介事に飛び込もうとしている。 迷いはない。 「パチュリー、俺は君の事が――」 「止めて・・・」 彼女は俺の告白を途中で遮り、俯いた。 「貴方が言おうとしている事は分かってる。 だけど、言わないで・・・ 私と貴方じゃ種族が違う、寿命も・・・私はこれからも数百年生きるけど、貴方は数十年で死ぬ 私は、貴方がさっき言おうとした言葉を聞いたら、たぶん貴方が死ぬ時に耐えられない・・・だから言わないで」 彼女はそう言って悲しそうに笑った それでも俺は―― 「パチュリー、君の事が好きだ!!種族の違いなんか関係ない!!俺は残りの人生を君と過ごしたい!!」 彼女は驚きの表情を浮かべたあと 「勝手な人ね・・・」 そう言って涙を流した 俺は彼女を抱き寄せて、そっと唇を重ねた 唇を放すと彼女は微笑を浮かべて 俺の肩に頭を預けてきた 満月が2人を照らした ─────────────────────────────────────────────────────────── 6スレ目 408 今さ、布団の脇にノート置いて書き込んでるんだけど 毎晩パッチュリが布団に潜り込んで来て困っちゃうよね さすがにあんなにくっつかれたら冬でもあっついよね あっ こら、また勝手に入ってきてー そんなくっつくなって え、いや、まあ、迷惑って事でもないっつーか、うん うん……うん、 俺も、大好きだよ じゃ、おやすみ…… ──────────────────────────────────────────────── 6スレ目 577 図書館の一画。 目当ての本を見つけた俺はパチュリーの隣に座り、本を開いた。 「仕事をサボって何を読んでるのかしら?」 言われて顔を上げると、パチュリーが本を少し下げてジトリと俺を睨んでいる。 「アガサ・クリスティーのクリスマス・プディングの冒険、 しかし本当にこの図書館は何でも揃ってるな~・・・。 少しくらい良いだろ? 本の整理は終わったし、もう特にする事も無い 大体クリスマスイヴだってのに、休みもくれないお前が悪い 今日に限って図書館に来るような物好きなんてそんなに居やしないよ。 あとの雑務は小悪魔にでもやってもらえば良い」 そう長々と答えるとまた睨まれた。 「私と過ごせるなら何処だって良い。 なんて言ったのは誰だったかしら?」 「それを言われると ぐうの音も出ない・・・」 一拍、間を置いて2人で苦笑。 お互いに視線を本に戻す。 静かに時間だけが流れる・・・。 華やかではないがこんなイヴも良いかもしれない・・・。 「なあパチュリー、部屋に戻ったら今夜はワインでも開けようか?」 俺がそういうと彼女はクスリと笑って、 「そうね」 と、一言だけ言った。 ──────────────────────────────────────────────── 6スレ目 620 パッチェさんが風邪を引いた。と言うわけで見舞いに行く。 見舞いと言うからには何か持っていったほうがいいだろうから、 とりあえず紅魔館の食堂から適当にりんごでも持って行くことにした。 ちなみに食堂の食べ物がなくなると門番の食事が減らされると言う噂がある。 明らかに内部犯だろうに外にいる者の食事が減らされるというのはどうかと思うが、まあどうでもいい。 一応勝手に持っていくわけで、カウンターに身を隠しながら、置いてあるりんごに近づきすろすろと手を伸ばす。 丸い形と重さを確かめ、2,3個抱え込むように持っていく。 と、不意に声をかけられる。 「りんご持っていくんなら、ナイフはいりませんか?」 「手持ちがあるからいいや。それよりすりおろすやつおくれ」 「はいどうぞ」 「はい、ありがとう」 計 画 通 り。 パチュリー私室は、毎度黴臭い図書館内の閲覧個室の改装されたものとなっている。いや図書館自体が私室といえばそうか。 ノックをしても返事はない。いつもない。声が届かないらしい。風邪を引いているなら尚更か。 返事が無いので勝手に入る。待っていたらいつまでも入室できんぞなもし。 入って見渡すと、ベッドの上がもぞもぞと動いている。どうやら寝ているらしい。 ……と思ったら寝そべりながら本を読んでいた。 予 想 通 り。 いや、予想が当たったからと喜んでいる場合じゃない。どうにかせにゃならん。 いくら本読み魔女と言ってもゲロ吐きながら読むものじゃない。 なので、横から本を取り上げる。 なーなー言っていたが、何を言おうとしていたのか分らないので無視していすに座り、 本を体と椅子の背もたれの間に挟みこんで取れないようにする。ついでにりんごを机に置く。 「なに……するのよ」 咳き込みながら文句を吐く。 「風邪引いてるときに本を読むものじゃないだろ」 「魔女が本を読まないでどうするのよ」 「病人が寝ていないでどうするんだよ」 「む、じゃあ代わりにその本読んで頂戴」 「風邪引いてるのにこんな難しい本読むもんじゃないよ」 言いながら本を抱えてドアに向かう。 「その本がいいのよ」 無視してドアを出る。ラテン語なんか読めるか。 難しい本を戻し代わりの易しい本を持って部屋に戻ると、パチュリーはうつ伏せのまま寝入っていた。 息がし辛そうなので横向きに直してしばし寝顔を観察する。 しかし、ずっと観ているわけにもいかないので、本を持って退室する。 が、司書連中に運悪しくつかまり書庫整理の手伝いなどをやらされる。 盗難本のリストアップらしいが、照会に時間がかかり正直暇だ。というか俺いらんだろ。 捉まってから1時間ばかりたった。 仕事を10分ぐらい、後は皆で駄弁っていた。どうせまた盗られるんだし、リスト作っても無駄よね、と言うことだ。 駄弁った結論として、女って怖いなあ、と言うことが再確認された。 不意に子供の泣き声が響く。何かの魔道書かと思い音のする方へ駆けると、パッチェさんの自室だった。 訝みながらドアを開けると、パチュリーが突っ伏して泣いていた。 これはアレか、病気のときに誰もいないで不安で泣くというやつか、愛い奴め、と思いながら近づくと、 ほんーほんーわたしのほんー、と言って泣いていた。 本かよ。俺じゃないのかよ。 がっくりしながら話しかける。 「起きたかね。じゃあ、作るからすりおろしりんごでも食べなさい」 「それよりも本はどこ?」 「とりあえずりんご食え。あと水飲んで寝れ」 「寝かしつけないで頂戴。で、本はどこ」 「りんご食べたら持って来るからりんご食え」 「わかったわよ……」 同意を得たところで皮を剥き、種を取り、すりおろして器に盛る。 多少血が入った気がするが問題ないだろう。 器と匙を渡すともそもそと食べ始める。 少し寝たからなのか心なしかさっきより血色も声色も良いように思える。 食べている間に見繕っておいた本を取ってくる。 「食べ終わったわよ。で、本は?」 「ん、あるよ」 「妙に薄いわね…というかそれ絵本じゃない」 「うん? 風邪引きにはちょうどいいだろう」 「読んでくれるなら向こうの棚に入ってる本がいいんだけど」 「だから難しい本はだめだって」 アラビア語も読めんがな。 枕元の椅子に腰掛けて絵本のページをめくる。 ゆっくりとしたペースで読んでいると、パチェさんが端ににじり寄ってくる。 「うん? 遅い?」 「絵が見えない。絵本なんだから絵も見せて頂戴」 どうやら絵本が存外に気に入ったらしい。 ベッドに深く腰掛けて、腿に頭を載させるようにして読もうとするが、 「見辛い。あと首いたい」 仕方がないので、寝かせて顔の上に本を持ってくるが、今度は自分が読めない。しかも、 「いたいいたい。紙が当たってるわ」 ページをめくる時に顔に当たったり手から抜けたりするようになった。どうにも目測がつけ難い。 どうしようかねえ、と考えていると、パチュリーが枕元をぱんぱんと叩いている。 こっち来いって…ああ、そういうことか。 結局枕を退けて自分が枕代わり、と言うか座椅子になった。 背中がベッドの宮に当たっるので、邪魔な枕と布団を背中に置く。 それでも痛いのと布団の重みで体が少し丸まる。 パチュリーは頭を首筋にもたれかけ、毛布を巻いている。 なので各々が肩に頭を持っていくような格好になる。 「読むのは結構上手いわね。でも少し早いかしら」 「そうかねえ? まあもう寝て早く治してしまいなさいな」 「そうね」 そういってごそごそと動くが、 「なんで胸の上で寝ようとするの?」 「おやすみ」 「それじゃ寝にくいでしょうに」 「うーん」 不満げな声を上げる。これは動きそうにも無い。 しょうがなしに少しずつ体をずらしてベッドに横になる。 肩にかぶっていた布団を掛け、枕を頭の下に敷いてやってから抜け出そうとする。 「あら」 思わず声が出る。 服の端がしっかと握られていた。これでは出るに出られない。 無理してはずす事もできるだろうが、そうすれば起きてしまうかもしれない。 「まあ……役得かねえ」 そういって横顔を見ながら自分もゆっくり目を閉じた。 ──────────────────────────────────────────────── 6スレ目 721 いつも通り本の整理をしていると急に視界がぐらついた。 疲れてるのかな? そう思った矢先 図書館の床が目の前に迫り、意識が消失した。 気がつくと俺はベッドに横になっていた。 どうやら気を失っていたらしい。 上半身だけ起こすと濡れタオルが額から落ちてきた。 「あっ!!」 声のした方を見ると椅子に座っていたらしい小悪魔が立ち上がり 「今パチュリー様を呼んできます」 と言うと駆け出していった。 しばらくするとまた走る足音が聞こえてパチュリーが部屋に入ってきた。 彼女はホッとした様子で 「良かった」と言った。 「心配させちゃったみたいだな・・・すまん」 「いいわよ、別に。 薬作ってきたから飲んで安静にしてて。 一応試しに飲んでみたけど副作用もないし、安心して飲んで」 そう言うと半透明の液体が入ったグラスを渡してきた。 色は悪くないが・・・一応覚悟して一息に飲み干す。 味も思ったほど悪くない、というかむしろ良い方だ・・・が。 このグラスの底に残ってる虫の足みたいなのは何だ? 「な、なあパチュリー。 この薬って原材料はなんだ?」 「どうしてもって言うなら教えてあげるけど、聞かない方が良いと思うわよ」 彼女がそういうなら本当に俺が知らない方が良い材料で構成されているんだろう。 知らぬが仏、俺は訊かない事にした。 「なんか、普段と立場が完全に逆だな。 いつもなら俺が看病する方なのに・・・面目ない」 「気にしなくていいわよ、とにかく大事じゃなくて良かった」 微かに賑やかな音が聞こえる 「今夜もレミリアさんの気紛れパーティーか」 「皆大騒ぎしてる、まったく人の気も知らないで」 本当に心配かけちまったな・・・ 「今後はもう少し健康管理に気をつけるよ。 そんな顔するなって、美人が台無しだぞ?」 そういって笑いかけると彼女も笑みを浮かべた。 「それよりお前は大騒ぎに参加しなくて良いのか?」 「今日はいいわよ、毎回参加してたら身がもたないし、貴方の看病もあるし、何処でもやる事は変わらないしね」 そう言うと脇に抱えていた分厚い本を見せた。 「そうか、じゃあ俺は大人しく横になってるから心配しないで読書してくれ。」 「必要な物があったら言って、すぐに用意するから」 そういうとベッドのそばの椅子に座って本を読み始めた。 しかし読み始めてすぐ「あ」と思い出したように声を上げると本から顔を上げて 少し迷うようにしてから 「添い寝、してあげましょうか?」などと言ってきた。 「おいおい、風邪だったらどうするんだよ」 「たぶんただの疲労だと思うから大丈夫」 「確かに咳も喉の痛みも無いが、本読むんじゃなかったのか?」 「寝ながらでも本は読めるし、問題ないわ」 そう言うと彼女はベッドに潜り込んできてうつ伏せになって本を読み始めた。 思わず抱き寄せる。 「ちょっと、 本が読めないんだけど」 「いや、つい。 もう少しこのままでいさせてくれないか?」 「別に・・・良いけど・・・」 遠く聞こえる喧騒の中で、ささやかな幸せを抱き締める ────────────────────────────────────────────────
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パチュリー2 114 「何よ、また埋まったの?」 眠たそうな呆れたような目でその少女は言う。 そう、俺は埋まっていた。ちなみに、埋まる前は本の整理をしていた。 幻想郷広しと言えど、整理中の本の雪崩に巻き込まれるのなんて俺くらいのものだろう。 俺の名はやがて「雪崩に巻き込まれる程度の能力」の持ち主として幻想郷中に 「暫くそのままで良さそうね」 「はい下らない事考えてましたごめんなさい。 助けてパチュリー パチュリー助けて」 少女の名はパチュリー・ノーレッジ。外見こそ少女のそれだが、生粋の魔女にしてこの魔法図書館の主だ。 ―俺は元々幻想郷の外の人間だったが、まあ色々あって、この図書館で雑用っぽい事をしている。 「何回目だっけ?」 「はい。今日だけで3回埋まってますがどう見てもドジです。本当に」 「ドジね」 「ありがとうございました。」 何事も無かったかのように俺に背を向けて歩き出すパチュリー。スルーかよ、ノってくれよ。 「おいてかないでー」 あ、こっち向いた。 …そんな目で見んでも。 「はぁ…」 ため息こそつかれたが、彼女は俺の前まで戻ってきてくれた。 「手、出せる?」 「なんとか…って、魔法使わんの?」 「貴方の周りの本、殆どが魔道書よ」 「オチが見えたので手で引っ張り出して下さい」 「ん」 白く小さな両手が本の山から生えた俺の手を取る。 暖かく柔らかい。…そういやパチュリーの手に触れたのは初めてな気がする。 悲しくも外の世界で女性経験に恵まれなかった俺は、こんな事でも思考がテンパってしまうのだ。 「あー、あんまり無理せんでも。 誰か呼んで来てくれるだけでも良いし」 喘息持ちの彼女に無理はさせられない。 けど引っ張られている手に意識がいってしまい、何だかぎこちない言い方になってしまった。 「んー」 パチュリーは特に気にした様子も無く、ぐい、ぐい、と彼女なりに力を込めて俺の手を引っ張る。 やがて、いくらか動かせる程度まで腕を出す事ができた。 「オッケー。後は自力で出られそ…うおッ!?」 「っ!」 本日4度目のドジ。自由になった腕を急に動かした所為で、新たな本の雪崩を以下略。 まあ要するに――どう見てもドジでした。 まあ、俺の周りの本が崩れたお陰で抜け出せるには抜け出せたんだが まあその…前のめりに倒れこんだワケで、俺の目の前には彼女がいたワケで。 四つん這いになった俺の下に、彼女がいるワケだ。 「・・・」 普段はあまり表情を出さない彼女が、頬を染めて、僅かに潤んだその瞳を閉じ ――いや、今そんな表情されるとマズいから!色々と! 「どう見ても押し倒してます。本当にありがとうございました。」 …何とか誤魔化してみる。そうでもしないと気恥ずかしくて開花宣言しそうだった。 「そうね。どう見ても 押し倒してるわねえ」 頭上から聞こえる突然の声。 …頭上? 見上げてみる。 … 「ヤア!咲夜サン! こんな所で会うなんて奇遇ですネエ!」 アハハ 咲夜サン何て顔してんだよ それ人間がしていい表情じゃナイヨ咲夜サン咲夜サン咲夜s… ――― その日は 俺が幻想郷に来て以来 最も辛く長い 一日となった ─────────────────────────────────────────────────────────── 122 「……こりゃ、下は相当な有様ですよ」 紅に染められた館に、振動が響き渡る。 肌に感じるのは、常識外れの魔力の奔流。 「そんなことっ…けほっ…言ってる場合じゃ…!」 「駄目ですパチュリー様!まだ身体も魔力もボロボロなんですから!」 ベッドから起き上がろうとしたパチュリーさんを、小悪魔さんが制止する。 その強い剣幕に、彼女はジト目で睨み返していたが、やがてベッドに沈み込んだ。 紅魔館の地下には、レミリアさんの妹がいる。 全てを破壊しつくすと言われている吸血鬼、フランドール・スカーレット。 地下で続けられている激闘は、その妹さんが満月の影響で暴走したことに端を発する。 「レミィ……魔理沙……咲夜……」 シーツを握り締め、小さく漏らすパチュリーさん。 地下に向かったのは姉のレミリアさん、俺の師匠の魔理沙さん、メイド長の咲夜さん。 どう見積もっても、やり過ぎじゃないかと思ったこのメンバーが、小一時間も闘っている。 妹さんと俺はまだ面識はないが……パチュリーさんまで行こうとした以上、相当な相手なんだろう。 (……策はある。咲夜さんが無事なら…まだ) 闘いが長引くにつれて、不安が強くなっていく。 敗北の2文字なんて、どうしても当て嵌まらない3人でも、負けることがあるのだろうか……? ズゥゥゥン……。 一際大きい地響き。 それが、決着だったのだろうか。先程までの痛いくらいの魔力の波が、うっすらと引いた。 「うそ……」 「そ、そんな…」 2人もその変化を感じたのだろう。 様子からすると、負けたのは……。 「小悪魔さん。夜明けまで…いえ、月が沈むまで、あとどのくらいありますか?」 「え!?あ、そうですね…4時間といった所でしょうか」 4時間……か。まともに闘える時間じゃない。少なくとも、俺の主観時間では。 「……咲夜に地下室全体の時間をある程度止めてもらって、月が沈むまでの時間を稼ぐ。 地下室と外の時間の流れをずらし、少ない戦闘時間で持ちこたえる……といった所かしら?」 「パチュリーさん…気付いてたんですか?」 「けほけほっ…残ってる戦力は、私達と美鈴。 貴方が行く計画なら、全部読めてたことになるわね」 貴方が考えそうなことね、とも付け加えられた。 「しょ、正気ですか?」 「いやまぁ、俺に正気も狂気もあってないようなもんですけど」 驚く小悪魔さんに、軽口で返す。 幻想郷に来る前の自分だったら、絶対に自分から行こうだなんて思わなかった。 だから、狂ったと言われても仕方ないけど……変われたと信じたい。 「半人前の魔法使いに、妹様の相手が務まると思ってるの?」 床に伏せっているとはいえ、パチュリーさんの言葉には力がある。 知っているが故の、説得力。 「半人前って……これでも、4分の3くらいまでは行ってると思うんですけど。 小悪魔さん、探してほしい魔導書があるんですが……」 小悪魔さんにタイトルを伝えると、彼女は足早に図書館の方へと消えていった。 「4分の3でも、1人前には届かないわよ。 それに、無知は剣にはなっても盾にはならない。貴方は妹様を知らな過ぎる」 「盾なんて最初から持ってませんよ。俺は剣しか持ってませんし。やってみなけりゃ解りませんよ」 腰に下げた剣を見せて、笑いかける。彼女は呆れたのか、深々と溜息を漏らした。 「はぁ……何を言っても無駄みたいね。魔理沙以上に無茶するとは思わなかったわ」 「一点だけでも魔理沙さんを越えてるなら満足ですよ」 「……他には、図書館でのマナーくらいは褒めてあげるわ」 「そりゃ光栄ですね」 そこまで言うと、彼女は黙り込んで、そっぽを向いてしまった。 ……横になっている彼女の側には、大低小悪魔さんが付き添っている。 それが今はいない。俺が頼んだ訳だけど。 2人っきりでの――――沈黙。 本を読んでる時はそうでもないけど、互いに黙ってると……気まずい。 「……怒ってますか?」 「呆れてるだけ。 ……そういえばその剣、何処から持って来たのよ」 「魔理沙さんのコレクションからです。俺、接近戦の方が得意なんで。 バレたらマスタースパークで消し炭にされそうなんで、内緒にしてくださいね」 瞬間、彼女は物凄い勢いで向き直った。……直後に咳込んだけど。 「貴方ねぇ…壊したりしたら、本気でやりかねないわよ」 「…マジですか?」 「貴方の師匠なんでしょう。想像力が足りないわよ」 ……想像してみよう。 魔理沙さんが真っ正面から…いや正面に限らず、俺を狙ってあの魔砲をぶっ放して来たら……? 『お前の飛び方は丁寧過ぎて退屈だぜっ。 ま、その分狙いやすいんだがな。 恋符「マスタースパーク」!』 「何笑ってるのよ」 「あ~……今から会う妹さんより、魔理沙さんの方がよっぽど恐いだけです」 妖怪と弾幕りあったことはある。弾幕がどんなものかも、大体解る。 ただ、魔理沙さんの本気の弾幕だけは、見たことがない。 「原型…残ればいいなぁ」 「妹様には楽観的なのに、魔理沙には悲観的なのね」 「師匠なんで…はは、まいったな。 だったらいっそのこと、パチュリーさんの弟子にしてもらえませんか?」 苦笑いしながら、口に出してみる。帰って来た答えは…概ね予想通り。 「私が消し炭にされそうだし、お断りするわ。でも……」 「パチュリーさん…?」 そっと手が触れられた。少し冷たくて、白くて、綺麗な手。 「美鈴や咲夜に話を通してちゃんと入って来るなら、図書館に来るのは構わないわ」 彼女は、いつも本を読んでいる横顔からは想像出来ない、優しい表情で微笑んでいた。 「え、あ、そのっ……」 「貴方の言葉なら、魔理沙も本持ってくのを自重するかもしれないし。 ……何で赤くなってるのよ」 俺には……言えない。 側にいるだけで、触れ合えるだけで、満たされてしまうから。 この幸福を、俺の欲張りで壊したくないから。 「……何でも、ないですよ」 だから、その手を握り返すことで答える。 俺が出来るのは、きっとこれが精一杯……。 「あ、あの、お二人とも……」 「こ、小悪魔!?あなたいつから……っ!」 「いいい今先程来たばかりで何も見てません聞いてませんっ!! わわわわわ賢者の石なんか持ち出さないで下さい~! ごめんなさいお二人がいい雰囲気だったのでとても間に入れなくて……。 ってパチュリー様本気ですか私謝ったじゃないですかぁぁぁ~っ!?」 「問答無用! 火水木金土符『賢者の石』!」 「いやぁぁぁ~~っ!?」 あ~~……うん。 本気の弾幕って、このくらい苛烈なんだな。 避けられるように、俺も精進しないと。 「きゃぅっ!」 あ、小悪魔さん、また被弾してる。 この密度じゃ無理もないか。 ・ ・ ・ 「ごほごほっ……」 「ううぅ……私はただ、パチュリー様の笑顔が見ていたかっただけですのに……」 「じゃ、そろそろ妹さん止めてきますけど……大丈夫ですか?」 俺から見れば、2人とも大丈夫そうには見えない。 被弾しまくった小悪魔さんは、さながら咲夜さんにお仕置きされた美鈴さんみたいにボロボロ。 加害者のパチュリーさんも、元々体調を崩してた所でスペルカードを使ったためか、一層具合を悪くしている。 加えるなら、屋内でスペルカードを使ったためか、図書館の方まで結構な被害が行ってる。 小悪魔さん、結構逃げ回ってたからなぁ……。 「そうね……けほっ…。今更止めても行くんでしょ?」 「今なら、俺が時間稼ぎにならなくても、まだ美鈴さんがいますから」 こんな状態じゃなければ、看病していたかったけど、そうも言ってられない。 魔理沙さん達が先発なら、俺は中継ぎ、抑えは美鈴さん、ってトコか。 妹さんがとんでもない弾幕張ってたら、中継ぎどころか捨て石にもならないかもしれないけど。 「小悪魔さん、パチュリーさんを看てて下さいね。 ……後で、図書館の整理手伝いますから、元気出して下さい」 「……はい」 しょげている小悪魔さんを慰めると、俺は本を手に取り地下室に行くために立ち上が――― 「ちょっと待って…」 ――ろうとして、袖を掴まれた。パチュリーさんだ。 「本はちゃんと返してよね。その……貴方自身の手で」 ……言葉に詰まった。 伝えたい気持ちが、一気に強くなっていく。 剣を握る勇気はあっても…………それでも俺は、その境界を超えることは出来なかった。 「ありがとう……ございます」 だからせめて、それ以上自分の気持ちに嘘はつかないように、大事な人の手をぎゅっと握り返した。 「な、何がよ…?」 「何とか、最後まで戦えそうってコトですよ」 困惑している彼女の手を離し、笑いかけると、俺は図書館を後にした。 ―――図書館から出た俺は、辺りに誰もいないことを確認して、目を閉じてみた。 あの笑顔も、手の温もりも、彼女への想いも、ちゃんと心の中にある。 伝えることも叶わない想いでも、心の中にちゃんとあるなら、それはきっと力になるはず。 だからきっと、負けたって立ち上がれる。そんな気がする。 生を諦めかけた自分が、幻想郷での生活で立ち直れたみたいに。 「じゃ、行きますか」 目を開き、自分に対して呟く。 甘い時間はもう終わり。 ここから先は、勝負の時間。 4分の3の魔法使いが、お相手しましょう……。 「ごほごほっ…小悪魔。明日からでいいんだけど、探して欲しい薬があるの」 「あれ……喘息の薬、もう切れてましたか?」 「人の話は最後まで聞く。 見つかりづらいと思うから、永遠亭の薬師に話を聞いた方がいいかもね」 「はぁ。それで、何の薬を探せばよろしいんですか?」 「その………バカにつける薬」 「………あの、パチュリー様?誰が使うんですかそんなの」 「い、いいじゃないのそんなこと……あ、レミィ達には秘密でね」 ちょみっとだけ後書き……っていうかむしろ懺悔 一部始終をゆかりんが見てそうだw まさに、「スキマ様が見てる」 今回の話、そーとー前から妄想だけはあったんですが、スレ見つけるまではただの妄想で終わってました。 しかしスレ見つけて、書こうとしたらさあ大変。 書きたいことが多すぎる(妄想が過ぎます)。 全部書こうとしたら量がとんでもなくなる(文章能力的に許容量オーバー)。 そもそも全部書いてたらいつまでかかるか分からない(遅筆なんです)。 少なからずともパチュが泣く展開に(自分パチュ萌えなんです)。 とまあそんなこんなでレティが文になるくらい(失礼)内容削減。 結局こんなんなりました。合唱。 削減前の大筋は、 1.この後魔法剣でレーヴァテインとチャンバラ。 2.相打ち(魔力使いすぎが死因)で、三途の川へ。 3.色々と小町に諭されたり弄られたりで彼岸へ。 4.えーき様からお説教、色々あって白玉楼へ。 5.ゆゆ様に引っ張られてもう一度紅魔館へ……。 うん、絶対書ききれない。書かなくてよかった。自分じゃ質が保てない。 いや保つほどの質もないけど悪化しないよりはマシです。 プロポとは違いますし告白もありません。イチャついてもいません。 キスもなけりゃ抱擁もないです。きっと雰囲気違いますね、すみません。 ココアの甘さよりは、微糖のコーヒーみたいな。切なく苦いけど暖かい、みたいな。 手を繋いだだけの幸せでも大事なことを……あーもー言葉に出来ません。 本当にバカにつける薬が欲しいです。対象はもちろん自分自身。 もうこのまま長々と続きそうなんでここいらで止めときます。 1週間全力投球で書ききれただけで満足ですもん。 それでは読んで下さった皆様、 このスレを設け、盛り上げた全ての皆様に感謝申し上げます。 ありがとうございました。 ─────────────────────────────────────────────────────────── 186 紅魔館の厨房の片隅で、包丁の音がリズミカルに響く。 パチュリーさんに料理を教えて欲しいと頼まれたのはつい先日の事だ。 図書館の雑用として配属された筈の俺だが、みょんなことで作ったパチュリーさんへ の食事を気に入られてしまってから、彼女専用のコックへと昇進(押し付け)と相成ったのだ。 まずは基本的な料理の作り方と食材の切り方等から教えていく。 千切り・微塵切り・短冊切り・十文字切り・天空剣Vの字切り── 何か間違っているような気もするが気にしない事にした。 彼女の可愛らしいエプロン姿── 真剣なジト目── つまりはパチェ萌(ry 一月も経過する頃には、彼女の奇行は紅魔館中の噂になっていた。 三度の食事や風呂より読書…であった以前からすると奇行と考えられるのも無理は無い。 「……パチュリーさん」 「何?」 「どうして、急に料理を学ぼうなんて気になったんです?」 ぎこちなさの残る彼女の手を制止させ、包丁の手本を見せる。 「……わからない?」少しの沈黙の後、声を小さく、だがはっきりと告げる。 「あなたが……好きだからよ」 刹那、左手に激痛が走る。 「うあっ!」思わず包丁を放り出す。 思いもかけない告白に動揺してしまったか、指に包丁がざっくりと入ってしまった。 反射的に水桶に手を入れる。水が瞬く間に紅に染まる。 「…! ちょっと待ってて…薬とか探してくるわ」 ──あなたが……好きだからよ 彼女が戻ってくるまでの間、その言葉が頭から離れなかった。 今まで女の子と縁など無かった。それなのに…。 ほどなくして彼女は薬やら包帯やらを持って戻ってくる。 青い色の液体が入った小瓶──これが究極幻想のボーションなる代物だろうか。宝箱の鍵を開けたりする薬ではなさそうだ。 「…手、見せて」 水から手を出す。激痛に思わず声を上げたくなる。 「止血の、魔法よ」 彼女はそう言うと、顔を近づけて俺の指をその小さな口に含む。 「ちゅ……ん……んぐっ」 顔を紅潮させながら指を柔らかく吸い、患部をそっと舐め上げる。ごくんと喉を鳴らして血を飲み込む。 「さっきの返事…してなかったな」 彼女の細い身体を引き寄せ、抱き締める。 「ん……」紅く汚れた小さい唇を塞ぐ。 初めて愛した女性の唇は、薬と血の味がした。 ****** 176を見てパチェに指パチュ…指チュパさせたくなった ─────────────────────────────────────────────────────────── 196 「フゥ…ようやく半分読み終えたか…」 「○○、独り言を声に出さないで」 「あ、すみません」 僕は今、紅魔館の図書館で読書をしている。 たまには本を読むのもいいかな?と思ってココに来てみたのだが… ちょっと声を出すたびにココの住人であるパチュリーに注意されてしまうのだ。 …まぁ、確かに図書館内では静かにしないといけないのが常識なのだが… 「○○?あなたの持っているその本…」 「ん?これがどうかした?」 「ああ、やっぱり。それって私の読みたかった本よ。返しなさい」 「え…でも今読んでる途中だしパチュリーも今違う本を…」 「いいから返しなさい」 「…ハイハイ」 まぁ、こんな感じで僕の持ってきた本は何故かパチュリーの読みたかった本であることが多く、奪われてしまうのだ。 「…さてと、ちょっと休憩」 「○○、休憩するなら紅茶を淹れて来て頂戴」 「ん、分かりました」 「それと、適当に本を持ってきて。あなたが選ぶ本は何故か私の読みたい本であることが多いから」 「ハイハイ…かしこまりました」 ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ 「淹れて来ましたよ。オレンジペコーですけどいいですか?」 「ええ、分かってるじゃない○○」 「ハハ…なんとなくですよ。で、いくつか本を持ってきましたが…」 「…あら、全部私の読みたかった本…」 「え…?ハハハ、なんつうかそのすごいですね…」 ちなみに僕の持ってきた本は10冊である …パチュリー、そんなに読みたい本があるのか… 「ねぇ…いくらなんでもおかしくない?」 「ん?何がですか?」 「何であなたは私の好みとか読みたい本が分かるのかしら?」 「え?いや、何ででしょうね?僕はただその場その場で決めてるだけですけど…」 「…研究の必要がありそうね」 「ハイ?」 あ、なんだか嫌な予感が… 「あ、その…僕帰ります」 「(ガシッ)逃がさないわよ…」 「え、ちょっとタンマ…」 「フフフ…しばらくココに泊まっていきなさい」 「い、いや…そんな迷惑ですよ…」 「あら、ココの図書館は少なくとも私が管理してるのよ。あなたが泊まるぐらいわけないわ」 「…まぢすか」 「フフフ…楽しみね…」 ああ母さん…たった今僕は人間から研究対象に格下げされました… 「…って、何で人の服脱がしているんですか!」 「研究するのに衣服はジャマなの。我慢しなさい」 「うう…恥ずかしい…」 「…どうでもいいけど立派ね」 「そんなに見ないでくださいよ!」 「研究するのに研究対象を観察しなくてどうするの?」 「ううう…なんでこんな目に…」 …パチュリーって一体… 「…って何やってんですか」 「何って…体温を測っているんだけど」 「いや、何で体温を測るのに抱きつかないといけないんですか!」 「体温計が無いのよ」 「…なんでそういう日常で必要なものが無いんですか…というかどうやって抱きついて体温測るんですか!?」 「人肌」 「…いや、そんな一言で言われましても…もう、好きにしてください…」 …五体満足で帰れるかな… というか、本当に家に帰れるかな… 「ってパチュリー、顔が近いんだが」 「よーく見る必要性があるのよ」 「いや、だからと言って近すぎ…んむっ!?」 え…なんでキスされてんの? 「ぷはぁっ…な、何をしてるんだよ!」 「唾液の採集」 「いや、だからそんな一言で片付けるなよ…ってかキスする必要性あるのか!?」 「人間の唾液を採取するにはこれが一番いいのよ」 「ウソダドンドコドーン」 「他にも方法はあるけど…面倒くさいのよね…」 「出来ればその方法でやって欲しかったよ…(ファーストキスだったんだぞ…)←小声」 「何か言ったかしら?」 「いいや、何も」 ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ 「さて次は…」 「まだあるのかよ…」 「ネタばらしね」 「は?」 「実は…今までの検査って何の意味も無いのよ」 「…えっ」 「研究するのには服を脱がす必要はないし、体温計はちゃんとある。そして唾液なんて最初から採集する必要性が無い」 「…嘘だろ…じゃあ…じゃあなんでこんなことをしたんだよ!」 パチュリーはいきなりそっぽを向いて言った 「あなたが…好きだから…」 「…はい?」 「あなたを愛してるから…だからこんなことをしたの」 「……」 「もう…逃がさないわよ」 そういうとパチュリーはいきなり呪文を唱え始めた すると図書館の戸の鍵が閉められていた。 「もう、私以外開けることは出来ない…」 「…そんな態度で示さなくても…良かったのに」 「いいのよ。これが私なりの愛情表現なの」 「やれやれ…」 「…ねぇ、あなたは私のことどう思ってるの?」 「どうって…好きじゃなかったらこんなことには付き合わないよ。…って言っても無理やりつき合わされたっぽかったけどね」 「…嬉しい」 「さてと、パチュリー?これからどうするんだい?」 「そうね…とりあえずは…」 そういってパチュリーは僕にキスをした。 先ほどとは違い、求めるような大人のキス。 僕もそれに精一杯答えた。 そして… 「パチュリー様ぁ…図書館から出れなくなって…」 「「あ…」」 「……」 「……ハハハ…よぉ、リトル」 小悪魔がいるのを忘れてた… ちなみに今はパチュリーが僕を押し倒し、僕はパチュリーの胸を触っている状態である… 「…し、失礼しました…ごゆっくり…」 「リトル…後で司書室に来なさい…」 「…パチュリー?何をする気だ?」 「決まっているでしょ、お仕置きよ」 「パ、パチュリー様!?」 「あなた、私たちの楽しみをジャマしたんだから当たり前よね…」 「い、いやぁ…」 「…ハハハ…こりゃまた……はぁ…」 はい、どう見てもネチョまで後一歩です。ありがとうございました。 なんつうかその…すみませんでした ───────────────────────────────────────────────────────────
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■パチュリー1 君がいてくれるのなら、なんだって出来る。 絶対に寂しい思いなんてさせない。 喘息だって治してあげられる。 だから・・・だからパチュリー、目を開けてくれよ。 お願いだからもう一度、笑顔を見せてくれよ。 生きていた頃の君に、逢いたいよ・・・。 1スレ目 18 ─────────────────────────────────────────────────────────── 既に日の暮れた紅魔館の中の図書館に俺はまだ居た。 俺の仕事というものがまだ終わってなかった為だ。 普通な役職の俺の主な仕事といえば、図書整理と、この中の警備の二つ。 前者は本当に時間がかかるし、後者はどこかの白黒の魔法使いが来たら、色々な 覚悟を決めなければならない事が欠点だ。 だが、そんな仕事にもいい事というのは存在するものだ。 「…仕事は終わったの?」 「あぁ、パチュリーさん。まだ終わってませんから、先に戻ってくれても構いませんよ」 この図書館の主、パチュリー=ノーレッジが、そのいい事の大半を占めている。 貴重な本を貸してくれたり、普通では手に入らない本なんて見せてもらうのも珍しくない。 それよりも俺にとっては、パチュリーさんに出会えることが一番の喜びだった。 「ダメ。私は最後まで残って、鍵を閉めなきゃならないから」 「でも、遅くなりますよ?」 「待ってるから、さっさと終わらせて」 と彼女はイスに腰掛けて、本を読み始めた。 待っていると言ったから、多分俺の仕事が終わるまでずっとここで本を読んでいるつもりだろう。 「分かりました。じゃあ行ってきます」 ……… 約一時間かかって、管理カードを書き終えて俺は戻ってきた。 白黒の持っていった本に時間がかかったという理由なのは内緒だ。 「パチュリーさん、終わりました…よ?」 「すぅ…すぅ…」 俺を待っている間、どうやら本も読み終わったらしく、パチュリーさんは眠っていた。 それにしても、身体が細くて白い。ちゃんと栄養は取っているのだろうか? いや、それよりもこの後をどうするかだ。このまま放っておくのも夢見が悪いけど、何の許可もなしに 身体に触るのもなぁ…。こういう時の頼みの小悪魔の娘も居ないし… 「仕方ないか…」 悪いとは思ったがパチュリーさんを背負う。思ったとおり彼女の身体は軽かった。 やっぱり栄養を取ったり、運動したりした方がいいよなぁ… ようやく辿り着いた時に、パチュリーさんは目を覚ました。 「ここ、は?」 「パチュリーさんの寝室ですよ」 背から降ろしてしばらく支えてやる。初めはフラフラと危なげだが何とか普通に立つ。 「それじゃ鍵は俺が閉めますから、お休みなさい」 鍵置き場から鍵を回収して部屋から出ようとすると、いきなりパチュリーさんに袖を 握られた。 そこからは、もう既にスローモーションだった。 パチュリーさんの唇が近づいてきて、俺の唇にそっと触れた。 それがキスだという事を理解するのに、二、三分はかかった気がするが、多分普通の時間的に言えば 数秒なんだろう。 「お休み…」 最後に顔の赤いパチュリーさんを見てから、俺は――さっさと部屋を出て行った。 図書館を出て鍵をかけて自分の部屋に戻ってから、まだ唇にあの感触が残っていた気がした。 やっぱり…これは、そういう意味なんだろうか? あれ以来、どうもパチュリーさんと一緒にいると気恥ずかしくなってしまった。 考えてみれば俺って、女の人にキスされた事なんてないんだよな…。 いや、ファーストキスなんてロマンチックに言う気はないけど…どうも、しっくりこない。 もしもパチュリーさんが寝ぼけててキスしたなんて言ったら、それはそれで悲しいけど。 「あ…そこ、間違ってますよ」 「…あ、すいません」 どうやらずっと考え事をしていたためか、手元の管理カードの記入にミスをしてしまっていたらしい。 小悪魔の娘に謝ってから、記入を訂正する。それほど大きなミスではないが、失敗には違いない。 「どうしたんですか?今日もボーっとしてますね」 「いや、ちょっと寝不足で…」 あながち間違ってはいない。 あの日以来、夜はずっとあの時の事を考えて、最近の寝る時刻といえば、前寝ていた時間の半分くらいだ。 「もしかして、パチュリー様と何かありましたか?」 「…!いえ、別に何にも無いですよ!?」 何やってるんだ俺。あからさますぎてバレバレだ。 俺のその様子に、小悪魔の娘はくすりと笑い、 「パチュリー様は魔理沙さんとあなたが来てからお変わりになりました。 魔理沙さんとは良い友人として、あなたに対しては――」 とそこで言葉を切る。 「…俺に、対しては?」 「恐らく、あなたが考えている事と同じだと思いますよ?」 俺が考えている事って…。いや、そんな事があるはずがないよな…。 「…それでは、頑張って下さいね」 それだけ言って、小悪魔の娘は次の仕事に移ろうとしていた。 「…待ってくれ」 俺の言葉に小悪魔の娘は振り返る。 今、彼女に対してどうしても言わなければならない事があった。 「何ですか?」 「…ありがとう、これで少しは勇気が出た」 彼女は先ほどと同じような笑みを浮かべて 「いえいえ、パチュリー様が幸せなら、いいんですよ」 それはまるで、娘を嫁に出す母親のような言葉だった。 俺の方は昨日の小悪魔の娘の言葉で、今日告白する覚悟はできた。 しかし俺は全くといって良いほど、他の可能性を失念していた。 「…どうして、今日に限ってパチュリーさんが休みなんだよ!」 「あの、図書館ではお静かに…」 「あ、すいません…」 そう今日はパチュリーさんは体調を崩してお休みなのだ。 それもかなり心配なのだが、俺がこのテンションを保つのも無理が出てきた。 昨日のままなら、まだそのままの勢いで告白できると思っていたのだが、今になって 不安が出てきた。 「…はぁ」 「やっぱりパチュリー様が居ないと作業がはかどりませんね」 俺の方を見ながら言う小悪魔の娘。 どうせ俺はパチュリーさんが居ないとやる気が出ない男さ…。 「仕方ないですし、今日はもう終わりにしましょう。あなたも面会したいでしょう?」 「あ、まぁ…」 …本当は心配でしょうがない。体調が悪いのはいつもの事だけど、俺の方もいっぱいいっぱいなのだ。 できる事なら、スパッと事を進めたい。 「…ちゃんと行ってきて下さいね」 「はいよ」 …やっぱり、何か持ってくべきだよな。しかし俺が持ってるものでパチュリーさんが 喜びそうな物なんて無いんだけどな…。 そう考えながら、俺は紅魔館の中庭に足を運んでいた。 『えっと、パチュリー様のお見舞い?じゃあ、これとか持っていってね』 初めに、服装やら何やらが中国っぽい門番にそう言われて花束を渡された。 『パチュリー様のお食事、持っていってあげてね』 その花束を持ちながら紅魔館と図書館を繋いでいる廊下近くを歩いていると いきなりメイド長に止められて、お盆とお粥まで持たされた。 …何で俺がパチュリーさんのところに行くって分かってるんだ? いや、まぁ仕事とかで一緒にいることが多いけどさ…。今日、休みだってみんな知ってるだろうか? 『果物とかも持っていってあげなさい』 最後にこの館では昼間、出会う事がほとんどありえないお嬢様と遭遇して、そんな事まで言われた。 それだけ持たされた俺の腕はほとんど機能停止寸前だったが 果物と花束を一緒に袋に詰めて、お粥を片手で持つという荒業で何とかなった。 しかし、この作戦には重大な欠点がある。 彼女の寝室に辿り着いた時、目の前のドアを開けられなかった。 「…どうしよう」 「はい、どうぞ」 救いの女神は案外近くにいた。いや正確には彼女は小悪魔だが。 とりあえず彼女に感謝しながら、俺は部屋の中に入った。 気を利かせたのか小悪魔の娘は鍵を取っていった。どうやらもう閉館予定らしい。 「ありがとう」 「いえいえ、どういたしまして」 いつもの笑顔で、小悪魔の少女は微笑んだ。 寝室で彼女――パチュリー=ノーレッジは規則正しい寝息を立てていた。 どうやら症状は安定しているらしい。 「…う…ん」 「起きましたか?」 「…何で、あなたがここに…?」 寝ぼけながら身体を起こすパチュリーさん。 「お見舞いですが、迷惑でしたか?」 「そんな事……ないけど…」 このまま行くと、気まずさが更に上がる気がして俺は慌てて話題を振った。 「こ、これ門番の人から花束です。あと、こっちはお嬢様から果物です」 「レミィ…から?」 何とも意外そうに声を上げる。お嬢様もあまり果物なんてあげないようだ。 「後はご飯ですけど…食べれますか?」 「…ちょっと今の状態じゃ、普通に食べるのは辛いかもしれないわ」 「そうですか…温かいうちが美味しいと思うんですけどね」 「……て」 とても小さな声で、パチュリーさんは何事かを呟く。 「はい?」 「た、食べさせて」 上目遣いに頬を染めながらそんな事を言う彼女に対して、その時の俺は ちょっぴり、くらっときてしまった訳で… 「え、と…じゃ、あーんして下さい」 食べさせてもらう方と、やっている方どっちが恥ずかしいんだろう?とそんな無駄な事を 考えながら俺は高鳴る鼓動を押さえていた。 「…あーん」 おずおずと小さな口を開いて、レンゲを口に入れる。 「どうですか?」 「……おいしい」 そりゃメイド長特製ですから、と言おうとして言いとどまる。 何となく言いたくなかった。理由らしい理由は、分からないけど。 結局、彼女はお粥を全部食べ終わってしまった。 しかし流石にあーんというシチュエーションは初めてだった。 やってみると死ぬほど恥ずかしい。 「…それじゃ、果物を剥きましょうか」 「レミィからの林檎ね…」 魔女が持つ林檎は毒林檎という相場が決まっているけど、パチュリーさんじゃ 適用され無さそうだな…。 「はい、じゃあ剥きますよ」 慣れているわけじゃないけど、ここにきて最初の方に叩き込まれた技能に皮むきはあった。 「……あーん」 これは、また食べさせろと? いや、死ぬほど恥ずかしいだけで、それ以外は別に問題ない。 むしろ、率先してやらせてもらいたい。 「はい、あーんです」 …そんな独特で甘い空気がしばらく流れた。 「……さて、本題に入りましょうか」 その後、しばらく本や白黒への対策など他愛のない話で盛り上がり、俺は決心した。 「私もあなたに、伝えなければならない事があるの」 まさか彼女にも重大な話があるのか? 「…別に良いですけど、急ぎのお話ですか?」 「いえ、他愛のない話だから、あなたの後で良いわ」 他愛のない話、か。じゃあ多分、大丈夫だろう。 「…えと、それじゃ一回しか言いませんから、よく聞いてください」 よく深呼吸して、呼吸を整える。今なら普通に言える、そんな気がした。 「パチュリーさん、俺、あなたが好きです」 「……そう」 「…返事は――」 「いいわよ」 「そう、ですか…やっぱり…って……はい?」 「いいって言ったのだけど」 …いい、って事はこれはOKって事だよな? 「…お、俺の用事はこれで終わりです!パチュリーさんの用事って何ですか!?」 慌てて言う俺に対して、パチュリーさんは赤い顔で俯きながら 「…あなたが大事だって分かったの。だから一生、私と居て、下さい――」 俺は、その日陰に生きる本の少女を急に愛しくなって、抱き寄せた。 「…ははっ、喜んで…パチュリー」 嬉しい時の涙という物を、俺は初めて流した気がした。 その日の俺はまさしく、人生最良の日だった。 蛇足―― これは彼が彼女に対して告白した後のお話である。 「…お嬢様、あの行動に関してなのですが」 「あぁ、咲夜の言いたい事は分かっているわよ。どうして異種族同士の恋愛を助長するような事を したのかって事でしょう?」 この館の主であるレミリア=スカーレットは紅茶を飲みながらカーテンを開く。 まだ空は完全に夕闇に染まっていない。微かに出ている月を見て 「だって友人の恋愛を応援しないものなんて居ないでしょう?」 それはそうですが、と言おうとする。咲夜の口を押さえて 「彼とパチェは寿命が違いすぎるの、きっと彼はパチェを置いてこの世を去るでしょうね」 …友人には幸せになってもらいたい。 だからこそレミリアは彼に対して、少しだけ力を使ったのだ。 パチュリーが彼を思っていることは前々から知っていた。滅多に人間の話題を出さないパチュリーは 彼の話が出てくるたびに、どことなく嬉しそうに話す。 あぁパチェは彼に恋をしているんだな、と感覚的に悟った。 たとえ非業の死が二人を別っても、愛の絆は永遠にその心の糸を結び続けるだろう。 「それで咲夜、お願いなんだけど、あの役をやってくれないかしら?」 「いえ、それはお嬢様がやるべきでしょう。二人を繋ぐ紅い糸を、作り出した張本人なのですから」 「ダメよ。私は真剣な場で何を言うか分からないもの」 「多分、大丈夫だと思いますよ。あの場では」 結婚式の場というのは、新郎と花嫁が主役だ。 そして、その愛を壊すものは誰一人としていない。 誰もが祝福をしにその場所に集まるのだから―― 「これより、行われる誓いは神の前において嘘偽りなく、 己が心に正直に答える事。よろしいかしら?」 「はい」 「はい…」 式場の中は明るく、それでいて厳かな雰囲気に包まれていた。 神父の役をやっているお嬢様は淡々と聖句を読み上げるが時折、パチュリーに 優しそうな笑顔を覗かせる。 「新郎、――。汝、健やかなる時も病める時も、新婦パチュリーに生涯、永遠の愛を誓うか?」 「誓います」 こうなる事を俺は望んでいた。 そう彼女と一緒に人生を歩む事を… 「では、新婦パチュリー。汝、健やかなる時も病める時も如何なる時も新郎――を愛する事を 誓うか?」 パチュリーはその聖句を聞きながら俺の方を一瞬見た。 「……誓います」 してやったり、といった表情を見せながらお嬢様――神父は言った。 「では、誓いの口付けを…」 「…パチュリー」 俺はパチュリーのヴェールを持ち上げる。練習とかで何度もやったはずなのに どうも、みんなの前でやるその時だけは妙な気恥ずかしさに襲われた。 唇が触れた時、俺はみんなが騒がしくなるのを肌で感じていた。 口で騒いでいるわけじゃない、心が騒いでいるんだ。 「…ありがとう」 教会――と言っても実際は大きな外部屋を改修したものだが――から出ると 大きな歓声に包まれた。この声はすべて祝福のものなのかと思うと、心地よく感じる。 太陽の光が苦手だといった彼女も、今回だけは特別なのか 眩しそうに目を細めるだけでいるだけだった。 「…神社とかでやってくれると嬉しかったんだけどねえ」 紅白の巫女が唇を尖らせていた。 「まぁまぁ、普通に祝福してやれよ。目出度い席なんだからさ」 と白黒の魔法使いが諌めるように巫女の肩に手を置く。 「おめでとうございます。――さん」 いつの間にか小悪魔の娘が近くまで来ていた。 思えばこの娘のおかげで、俺はこうなったのかもしれない。 「…ありがとう。キミのおかげで俺はこうなる事が出来た」 「いえいえ、私はちょっと後押ししただけですよ。だから、こうなったのはあなた自身のおかげです」 「…それでも、ありがとう」 俺の言葉に小悪魔の娘は「どういたしまして」と言い残して、祝福する声の渦に入っていった。 「…さぁてパチェ、そろそろブーケを投げなさい」 神父の役をしていたお嬢様もいつの間にか着替えて、ブーケが投げられるのを今か今かと 待っていた。 見ると、他の女性達もそれを待っているのか妙にそわそわしている。 「パチュリー」 「…えぇ」 上空高くブーケは投げられた。 そのブーケは弧を描き―― End 如何でしたでしょうか? これは誤字とか加筆修正を加えたものであり、あんまり内容は変わっていません。 ちなみに結婚式を、つい最近になって見てきたのは内緒です。 とりあえず、俺×パチェのSSはこれでお終いです 1スレ目 260 ─────────────────────────────────────────────────────────── 「よっと、邪魔するぜ」 そう言って入ってきたのは、魔理沙だった このヴワル図書館の常連者でもあり……そして本泥棒だ 「お、○○じゃないか」 「魔理沙、今日は勝手に本を持って行くなよ。 ……あとでパチュリーさんに怒られるのは俺なんだから」 「おいおい、それじゃまるで私がここに来るたびに本を取っていくような言い草じゃないか それにだ。私は本を借りているだけだぜ?」 ――未だに返しに来るところを見たことないけどね。 と、まぁ言ってもしょうがないので心の内に閉まっておく。 「それにだ、今日はパチュリーにちょっと用があってな。 本を借りに来たわけじゃない」 「パチュリーさんに?」 「ああ。というわけだ、パチュリーがどこに居るか知らないか?」 「パチュリーさんなら…えーと―――」 俺はパチュリーさんの大体の居場所を魔理沙に伝える。 「サンキュ。助かったぜ」 そして、手に持った箒に跨り―― 「そうだ。今度、また外の世界の話、聞かせてもらうぜ。 じゃあな!」 白黒の魔砲使いは俺の視界から消えていった。 私が本を読んでいると、遠くから騒がしい音が聞こえてきた。 この飛行音、おそらくは魔理沙だろう。 そして、間もないうちに白黒の魔砲使いが姿を現した。 「よぅ、パチュリー」 上空から聞こえてくる声。 「何? 今日もまた何か持っていくつもり?」 「おいおい…どうしてお前も○○も第一声がそれなんだ?」 「常習犯だからに決まっているからじゃないの」 「私は泥棒か何かか?」 「泥棒じゃないの、それもとびっきりの」 「酷い言われようだぜ」 「で、今日は何の用?」 その後、魔理沙と取り留めのない会話をする。 最近の出来事、取り留めのないこと、その他色々… しかし、どことなく違和感を感じる。 「…というわけなんだが…… どうかしたか?」 どうやら思考が顔に出ていたらしい。 ただ、向こう側から問いかけてくるのであれば、ここは流れに乗させてもらうことにした。 「魔理沙…あなた、何か隠していない?」 きょとん、とする魔理沙。 「何かって…別になんにも隠していないぜ?」 「そうかしら。さっきまでの会話、何か違和感を感じたわ ――そうね。一番聴きたい事を中々繰り出せない。 と、言ったところかしら?」 「――――」 沈黙が訪れる。 「やっぱ、分かるか?」 「私は知識と日陰の少女、パチュリー・ノーレッジよ。 私が持つ知識の中には読心術の心得もあるわ」 魔理沙は観念したかのようにため息をつき―― 「その、だな… ○○ってさ、誰か…誰か好きなヤツって……いるのか?」 息が詰まる。 今、魔理沙はなんて言ったの? 「いや、いざ本人にそれを聞くのは…ちょっと、な。 で、パチュリーなら、もしかしたら知っているんじゃないかと思ってな……」 「………け…ゃない」 「…? パチュリー?」 「いくら私でも、他人の好いている人が分かるわけないじゃない!」 「!?」 本当に自分が出したのだろうかと疑いたくなるような、大きな声。 こんなに大きな声を出したのは生まれて初めてかもしれない。 「ど、どうしたんだ、パチュリー… そんな大きな声を出して……」 「え、あ…ごめんなさい。魔理沙が変なことを聞いてくるから…つい」 「…そうか」 多分。いや、絶対。魔理沙は○○のことを―― 「その…○○だけど……」 だから私はあえて聞くことにした。 「好きなの? 魔理沙」 魔理沙の本心を。 「ああ――好きだぜ」 その後、話すことがなくなったので魔理沙は帰っていった。 そして幻想郷の夜が訪れる。 私は自分のベッドに腰をかけて、昼間のことを思い返す。 魔理沙が――○○のことを好き。 実はそのことは薄々感づいていた。 最近、魔理沙と会話するとき、大抵○○のことが話題に上がってくる。 その時の魔理沙の顔は、意気揚々としていたのに気が付いた。 だが、そのことに気がついたもの、ある一つの理由から。 だって、私も――― 「あの人の事が―――好きだから」 ある日、俺はパチュリーさんに呼び出された。 やっぱまたお咎め…か? というか、それ以外特に理由が浮かばないが… まぁ、なんにせよ。行けば分かるということだ。 数分後、パチュリーさんの部屋の前に立つ。 (さて…鬼が出るか、蛇が出るか。答えはこの扉の向こう――か) 意を決して、ドアをノックする。 「パチュリーさん、○○です」 「いいわ、入ってきなさい」 「…失礼します」 ドアを開け、部屋に入る。 そして、テーブルに備え付けられた椅子に腰掛けるパチュリーさんを見る。 「それで…なんのようですか?」 「そんなに急かさなくてもいいわ。…とりあえずこちらに来て腰掛けなさい」 「はぁ…」 意図がつかめないが… とりあえず、言われたとおり向かい側の椅子に腰掛ける。 「今回あなたを呼んだのは…そうね。少し話をしようと思って、ね」 「話…ですか」 珍しいこともあるものだ。パチュリーさんから話の誘いがあるなんて。 …まぁ、パチュリーさんと話す機会自体珍しいので、俺としてはうれしい限り。だが―― 「しかし、なんでまた」 当然の疑問といえば当然というべきか。 「特に理由なんてないわ。ただ、あなたと話がしたかった。それだけよ」 だが、彼女から帰って来た言葉はアッサリとしたものだった。 ――俺は、夢でも見ているのか? そう思いたくなるような返答。 つまりは普段からは到底考えられない理由ということだ。 「その前に…」 パチュリーさんは、テーブルに置いてあるポットを手に取り、カップに紅茶を注いでゆく。 「あ、それぐらい、自分が」 「いいのよ。たまには自分でやるのも面白いものだわ」 これまた普段の彼女からは想像出来ない行動であった。 普段なら子悪魔さんか、俺がいれるのだが…自分でやるなんてことがあっただろうか。 「はい、どうぞ」 「あ、はい。頂きます」 カップが手渡される。 それを手に取り、一つ軽い礼をして紅茶を一気に飲み干す。 「相変わらず、一口で飲み干すのね」 「あ、はい……。癖みたいなものなので……すいません」 「いいのよ。飲み方なんて人それぞれだわ。 礼儀に沿った飲み方をする人もいれば、貴方のように自分の飲み方をする人もいるもの」 「そう…ですね …ところで、話って、一体なんですか?」 「ん…そのことなんだけど 貴方、何か違和感を感じない?」 「違和感…ですか?」 別に何も感じない、と言おうとした矢先、体に異変が起きていくのを感じた。 「な…っ!?」 あ。コレは、なんかマズイ。 凄い、嫌な予感がする―――。 「ふふ…先ほど貴方に飲ませた紅茶。実はとある魔薬を含んでいてね? ふふふ……」 パチュリーさんの、目が、怪しく耀く。 「――お休みなさい。 ○○」 「パチュ―――――」 言葉を言い終えることなく――俺の精神は深遠の底へと沈んでいった。 「ふふふふふ……」 目の前には、私の薬で倒れたあの人が居た。 安らかに、まるで寝ているかのようにうつ伏せている。 「でも、もう目覚めることは――」 そう。この人は目覚めることは、もう、ない。 魔理沙が○○のことを好きと聞いてから、 私はあることを考え始めた。 この人を私のものにしたい。 この人を私だけのものにしたい。 この人を誰にも渡したくない。 この人を魔理沙に渡したくない。 この人を魔理沙にだけは渡したくない。 そして、これが私の結論。 私の部屋に閉じ込めて、私だけのものにする。 貴方の顔も、躰も、手も足も。 全て私だけのもの。 何も語ってくれないけれど――それでも 「貴方は、私だけのモノよ……」 「よぅ、パチュリー」 「…あら、魔理沙」 図書館で本を読んでいると魔理沙がやってきた。 「相変わらずな生活を送っているな。たまには外に出てきたらどうだ?」 「そんなの、私の勝手でしょう?」 「ま、それもそうだな… おお、そうだ。最近○○見かけないんだけど、知らないか?」 私は心の奥底でほくそ笑んだ。 普通であれば、何も知らないフリをするか、嘘を付けばいいのだろうけど―― 「○○なら私の部屋で寝いているわ――」 あえて私は本当の事を言う。 「―――永遠にね」 「なっ――――」 驚愕する魔理沙。 「あの人は、私だけのもの―――誰にも、特に、魔理沙だけには渡さないわ」 静まり返る図書館。 完全無音が世界を支配し、時が止まる。 そして、やはりというべきか。静寂の世界の針を動かしたのは魔理沙だった。 「それは、どういう意味だ。パチュリー」 「言葉通りよ。彼は私の部屋で寝ているわ。 しかも、ただの睡眠ではなく、私の造った魔薬によって永遠に目覚めることのない眠りに付いているわ」 その台詞に魔理沙は反応して、私の襟元を掴む。 「どういうことなんだよ、パチュリー!?」 「どういうことも…魔理沙。貴女○○の事が好きなんでしょう? 私は○○を魔理沙に取られるのが嫌だった。 だから――こうしたのよ」 流石に魔理沙も気が付いたらしく、ハッとする。 「パチュリー…まさか、お前」 「そうよ。――私も○○の事が好きだもの! だから私は彼を私だけのものにするためにこうしたの! 他の誰にも取られないようにするため! 魔理沙に○○を取られないようにするために!!」 「この……バカッ!!」 「そうよ! 馬鹿みたいでしょ!? でも、あの人の事が好きで好きで好きで好きでしょうがないのよ!」 「だったら、直接想いを伝えればいいじゃないか!!」 「しようと思ったこともあった! でも、怖かったのよ! 振られるの怖くて!」 「っ…この大馬鹿パチュリーッ!!」 瞬間、弾ける様な音が鳴ると同時に、私の頬に痛みが生じた。 魔理沙が、叩いたのだ。 「この、大馬鹿…! コレはアイツのとの約束だから言うつもりはなかったけど、 もうガマンできない!!」 「アイツはなぁ!!」 「―――嘘」 私は言ってやった。 アイツとの約束だから絶対言う事はないと思ったけど、 この馬鹿を説得するにはこれしかないと思った。 「本当だ。――この前聞いた。嘘なんかじゃない」 「…っ!」 パチュリーはこの場を離れ、自分の部屋へと飛んでいった。 「はぁ…悪いな、パチュリー。叩いちまって」 自分の手を見る。 かなり思いっきり引っ叩いたので、かなりヒリヒリする。 「…わりぃ、○○。約束、破っちまった」 それは数日前のこと。 私は○○に告白した。だが―― 「悪い、魔理沙。気持ちはうれしいけど。――俺には、好きな人がいるんだ」 と、あっけなく振られてしまった。 で、その好きな相手というのが 「俺は、パチュリーさんが――いや、パチュリーが好きなんだ。 ただ――正直向こうがどう思っているのか怖くて…… だから、いつか俺自身がパチュリーに告白するときまで この事は魔理沙の胸の内に秘めておいてくれないか?」 とのことで。 「つまりは、まぁ。両想いだったって訳だ」 とんだすれ違いや、恋に臆病な二人が起こした小さな騒動。 「ま、親友として二人を祝福するぜ」 そうして魔理沙は図書館を後にした。 ――一筋の雫を頬に流しながら。 深遠の闇が広がる世界。一切の光が存在しない世界。 俺はここにいた。 ふわふわと浮いているような感覚。 体を動かそうにもまるで動く気配が無い。 そこには、ただ薄れた意識だけが存在していた。 「……!!」 ――声が聞こえた。 懐かしい声。久しぶりに聞いたような気がする。 それと同時に、闇の中に一粒の光が生じた。 俺はそこに向かって意識を飛ばす。 「…! ……!!」 より一層光が大きくなった。 声も先程より良く聞こえるようになった。 この声は――ああ。 「お……い! ……て!!」 再び大きくなる光。先程と同じく。より聞こえるようになった声。 俺の、愛しい人の声。 その、愛しい人の名は――― 「お願い…! 起きてっ……!」 ――その瞬間、世界が光で包まれた。 「……パチュリー」 そこには――愛しい人の涙に濡れた笑顔があった。 私は紅魔館の廊下を歩いていた。 あの人が呼び出してくれた場所に向かうため。 あの後、私は安堵心からそのまま寝てしまった。 寝顔を見られたのは少々恥ずかしいが、○○が目覚めてくれて本当に嬉しかった。 あの薬は対象者を永遠の眠り――とは言っても、別に死ぬというわけではなく、 永遠に睡眠させる薬、といったものである。 外の世界の言葉を使うならば――植物人間、と言う言葉が一番近いかしら。 ともかく、本来なら目覚めることは絶対ない筈なのだが。 「奇跡……とでもいうのかしらね」 普段なら使わないであろう言葉。 だが、こんな事が起きたのであれば、それはもう奇跡と呼ぶしかないだろう。 そして―― 「お待たせ」 あの人の所へ辿り着いた。 「パチュリーさん」 優しく微笑みかけてくれる。 「それで、話って、何かしら?」 「えー、っと、その。ゴホン」 私の大切な人。 「俺は、パチュリーさん……いや、パチュリー。 ――俺は、君が好きだ。君と共に一生を歩んで行きたい。 もしよかったら、俺と付き合って…くれないか?」 「―――よろこんで、お受けいたします…」 fin えー無意味に長くなってしまいました。 結果的には『自分×パチェ』になりました。 なんかキャラが崩壊している気が…いろんな意味でごめんなさい ちょっと纏まっていない感じがする。 大抵の流れからすると「眠る=死」なんだけど、魔理沙は何故か気が付いていた模様 そこら辺は目を瞑っていただきたいorz 1スレ目 346 351-353 ─────────────────────────────────────────────────────────── 「貴方と一緒に生きることが、得られる筈の知識をどれほど失わせるか解る?」 「確かに君にとっては、俺はそんなものかもしれない。 だが俺は、通り一遍等の知識では到底得られないものをお前に与えてやることが出来る。 俺の今までの、そして残りの人生全てをかけて誓ってもいい。 俺は、誰よりもお前を幸せにしてやれる。どんな知識よりも尊いものをお前に経験させてやる。 絶対に後悔はさせない。だから俺と…」 しつこく食い下がる俺。俺の気持ちは、想いは、そんな一言で泡となり消えてしまうようなものじゃない。 それを感じ取ったのか、先刻までの無関心、無感情な顔をあらぬ方向へそむけるパチェ。 その表情は気のせいか、少し悲しげにも見える。 「どうしてそんなに…」 「どうして?決まってる。お前が好きだからだ。愛しいからだ。何よりも大切で、誰よりも愛してるからだ。 君のニ百年の知識がどれほどかは分からないが、俺のこの想いが劣るとは思わない」 俺が想いを放つ度に、その体躯を震わせるパチュリー。顔は完全に下を向き、表情はこちらからは見えない。 言葉を噛み締めているのだろうか、膝の上に置かれている手の、震えが、徐々に、強く、なって、いって――― その、手の上に、一滴の、涙が、零れた――――――― 長い、その長い長い沈黙は、永遠にも、一瞬にも感じられ、 さながら、罪を告白するかのように、パチュリーが言葉を紡いだ。 「………百年前、幻想郷はとても賑やかだった。沢山の妖怪や幽霊達。……それと、幾人かの人間。 紅白の巫女、白黒の魔法使い、この館のメイド長、だった、人。 毎日賑やかで騒がしかったけど、不快ではなかった。 でも、その日々は有限だった。 みんな、先に逝ってしまったわ。でもそれも当たり前、人間ですものね。 数百の年月を生きる妖怪と違って、人間はせいぜい数十年。種族が違うことを、これほど恨んだ時はなかったわ。 最初はみんな気付かない振りをしてた。 でも、宴会を開くたびに、弾幕ごっこをするたびに、 あの楽しかった日々が、もう二度と訪れない事に、みんな徐々に気付いていって。 ……そして、幻想郷は変わってしまった。 レミリアはここを飛び出したし、冥界の姫は静かにその生を終えたというわ。 ……亡霊が生を終えるというのも、変な話だけれど」 言って、パチュリーはクスッと笑う。自虐的な笑みを浮かべて。 「だから、貴方がどんなに想ってくれても、私には無理。 アレはみんなの心に深い傷跡を残した。もちろん、私にも。 もう二度と私はあんな思いをしたくない。 私はもう二度と、人間と関わる気はない」 静かな告白。俺は何も言うことが出来なくて―――― 1スレ目 429-430 427を受けて 備考:未完。さあ、続きを(ry > 427~ 分類不可1を参照のこと。 ─────────────────────────────────────────────────────────── SS書きは東方キャラを愛しているか? 「生涯忠誠! 命懸けて! パチェ萌え! パチェ萌え! パチェ萌え!」 1スレ目 821 ─────────────────────────────────────────────────────────── _________________ 「パチュリー、紅茶淹れたぞ」 <(本を読んでいる)ありがとう、そこに置いといて。・・・○○、辞書はどこかしら> _________________ 「えーと・・・ほれ」 <ありがとう> _________________ 「・・・・・・・・」 <・・・・・・・・(ぱらぱら)> _________________ 「・・・・・・・・」 <・・・・・・・・(ぱらぱら)> _________________ 「・・・・・・・・」 <・・・・・・・・(ぱらぱら)> _________________ 「・・・・・・・・」<・・・・・・・・> _________________ 「・・・・・・・・」<・・・抱きつかないで> _________________ 「いいじゃん」<本が読めないわ> _________________ 「なあパチュリー・・・」<何よ・・・ん・・・> _________________ 「<・・・・・・・・・・・・・・>」 _________________ 「・・・ふう」<・・・ふはっ> _________________ 「なあパチュリー」<何よ> _________________ 「愛してるぞ」<・・・・・・・> _________________ 「・・・・・・・」<知ってるわ> _________________ 「・・・そうか」<・・・そうよ> _________________ 「・・・・・・・」<・・・・・・・> _________________ 「・・・・・・・」<・・・・・・・> _________________ 「・・・<・・・・・・・・・・・>」 _________________ (がちゃり) 〔パチュリー様ー、○○さーん本の整理についてご相談したい事・・・が・・・〕 「・・!!<・・・・・・・・!!>」 __________________ 1スレ目 866 ─────────────────────────────────────────────────────────── パチュリー・ノーレッジ様は紅魔館一のお風呂嫌い 本を読めない時間は無駄なの、なーんて言っちゃって あれを鴉の行水って言うのよね。なんて囁かれてるし それを言うならもやしの行水よ。調理前にさっと水洗いだけだから 変化の少ない紅魔館の生活も少々飽き気味。仕事変えてもらえないかなぁ だってね、パチュリー様って暗すぎるの。図書館が暗いからかしら でも掃除部は大変だしぃ…調理部は面白そうだけど、私料理苦手なのよね 「ねぇねぇ。知ってる? 人間の男が1人雇われたって話」仲間のメイドから、驚くべき知らせ な、なんだってー(AA略 図書館に人手が欲しいし、丁度いいわ …いいオトコかしら? …あんま期待しちゃダメよね でも外界から来た人間って…? なんかすっごい弾幕とか撃ちそう…どうやっても避けられないとか カラフルなだけの弾幕とかは絶対嫌よ。意味無いしぃ 「パチュリー様、おはようございます」いつもの朝…なはずなんだけど 「…おはよう」本当パチュリー様は暗いのね。朝なのに 「もう知ってるかもしれないけど、外界から来た方よ。…ここで働きたいって」 へぇ…割といいオトコかも。少しは楽しめるかしら? 「レミィが連れてきたらしいけど…何か思うところでもあったのかしら」 うわぁ…なんか意外。あのお嬢様が、ね 「よろしくお願いします」 わわっ礼儀正しいのね。思わずドキンとしちゃったじゃない 「あ…え、えっと宜しくね」しっかりしろッ私。先輩らしく威厳ってモノを出さなきゃ 「それじゃ、あなた色々教えてあげて頂戴。」 思いもかけぬ言葉に、私の胸は高鳴るばかり それから十日ほど。私としては彼に図書館の仕事を全て教えたつもり 彼ったら真面目なの。礼儀も弁えてるし、素敵よね 私ったら彼のことばかり見て、失敗ばかりでパチュリー様に起こられたり彼にフォローされたり …その度に胸がキュンとする 「そこまで思いつめてるんなら、告っちゃいなさいよ」仲間は気軽にそういうけど 私なんてしがない一メイド 私も人間だったら良かったのに 「どう? 彼の様子は。ちゃんとやってくれてるかしら」 パチュリー様は私を呼び出すと問い掛ける。いつも通り本から目を離さずに …全然見て無いのかしら 「はい、凄く真面目ですしミスもほとんどありません。立派な方だと思いますが」 私としては素直に答えたの。本当のことだしね 「そう…」 私は見逃さなかった。パチュリー様の頬がうっすらと紅潮したことを よりにもよって、ライバルがパチュリー様だなんて 私にどうしろって言うの? 私が手を出していいわけないじゃない それこそパチュリー様お得意の魔法で一発で消し飛ばされるに決まってるじゃない 御機嫌を損ねて吹き飛んだ同僚だって見たんだからっ 木の符で吹き飛ばされるの? 水の符で貫かれるの? 金の符で押しつぶされるの? どれだって嫌よ …熱いキスを交し合ってる二人がいた 覚悟はしていたけど、いたたまれないものね 私の恋は終わった でも…こっそりサポートするのもいいかも。彼が幸せなら 義理と人情秤にかけりゃ、ってね だったら私は義理に生きるわ 彼の同僚として、先輩としてね …頑張ろっと パチュリー・ノーレッジ様は紅魔館一のお風呂好き 綺麗になるための大事な準備よ、なーんて言っちゃって 1スレ目 937 ─────────────────────────────────────────────────────────── 「何よ、また埋まったの?」 眠たそうな呆れたような目でその少女は言う。 そう、俺は埋まっていた。ちなみに、埋まる前は本の整理をしていた。 幻想郷広しと言えど、整理中の本の雪崩に巻き込まれるのなんて俺くらいのものだろう。 俺の名はやがて「雪崩に巻き込まれる程度の能力」の持ち主として幻想郷中に 「暫くそのままで良さそうね」 「はい下らない事考えてましたごめんなさい。 助けてパチュリー パチュリー助けて」 少女の名はパチュリー・ノーレッジ。外見こそ少女のそれだが、生粋の魔女にしてこの魔法図書館の主だ。 ―俺は元々幻想郷の外の人間だったが、まあ色々あって、この図書館で雑用っぽい事をしている。 「何回目だっけ?」 「はい。今日だけで3回埋まってますがどう見てもドジです。本当に」 「ドジね」 「ありがとうございました。」 何事も無かったかのように俺に背を向けて歩き出すパチュリー。スルーかよ、ノってくれよ。 「おいてかないでー」 あ、こっち向いた。 …そんな目で見んでも。 「はぁ…」 ため息こそつかれたが、彼女は俺の前まで戻ってきてくれた。 「手、出せる?」 「なんとか…って、魔法使わんの?」 「貴方の周りの本、殆どが魔道書よ」 「オチが見えたので手で引っ張り出して下さい」 「ん」 白く小さな両手が本の山から生えた俺の手を取る。 暖かく柔らかい。…そういやパチュリーの手に触れたのは初めてな気がする。 悲しくも外の世界で女性経験に恵まれなかった俺は、こんな事でも思考がテンパってしまうのだ。 「あー、あんまり無理せんでも。 誰か呼んで来てくれるだけでも良いし」 喘息持ちの彼女に無理はさせられない。 けど引っ張られている手に意識がいってしまい、何だかぎこちない言い方になってしまった。 「んー」 パチュリーは特に気にした様子も無く、ぐい、ぐい、と彼女なりに力を込めて俺の手を引っ張る。 やがて、いくらか動かせる程度まで腕を出す事ができた。 「オッケー。後は自力で出られそ…うおッ!?」 「っ!」 本日4度目のドジ。自由になった腕を急に動かした所為で、新たな本の雪崩を以下略。 まあ要するに――どう見てもドジでした。 まあ、俺の周りの本が崩れたお陰で抜け出せるには抜け出せたんだが まあその…前のめりに倒れこんだワケで、俺の目の前には彼女がいたワケで。 四つん這いになった俺の下に、彼女がいるワケだ。 「・・・」 普段はあまり表情を出さない彼女が、頬を染めて、僅かに潤んだその瞳を閉じ ――いや、今そんな表情されるとマズいから!色々と! 「どう見ても押し倒してます。本当にありがとうございました。」 …何とか誤魔化してみる。そうでもしないと気恥ずかしくて開花宣言しそうだった。 「そうね。どう見ても 押し倒してるわねえ」 頭上から聞こえる突然の声。 …頭上? 見上げてみる。 … 「ヤア!咲夜サン! こんな所で会うなんて奇遇ですネエ!」 アハハ 咲夜サン何て顔してんだよ それ人間がしていい表情じゃナイヨ咲夜サン咲夜サン咲夜s… ――― その日は 俺が幻想郷に来て以来 最も辛く長い 一日となった 114 ─────────────────────────────────────────────────────────── 「……こりゃ、下は相当な有様ですよ」 紅に染められた館に、振動が響き渡る。 肌に感じるのは、常識外れの魔力の奔流。 「そんなことっ…けほっ…言ってる場合じゃ…!」 「駄目ですパチュリー様!まだ身体も魔力もボロボロなんですから!」 ベッドから起き上がろうとしたパチュリーさんを、小悪魔さんが制止する。 その強い剣幕に、彼女はジト目で睨み返していたが、やがてベッドに沈み込んだ。 紅魔館の地下には、レミリアさんの妹がいる。 全てを破壊しつくすと言われている吸血鬼、フランドール・スカーレット。 地下で続けられている激闘は、その妹さんが満月の影響で暴走したことに端を発する。 「レミィ……魔理沙……咲夜……」 シーツを握り締め、小さく漏らすパチュリーさん。 地下に向かったのは姉のレミリアさん、俺の師匠の魔理沙さん、メイド長の咲夜さん。 どう見積もっても、やり過ぎじゃないかと思ったこのメンバーが、小一時間も闘っている。 妹さんと俺はまだ面識はないが……パチュリーさんまで行こうとした以上、相当な相手なんだろう。 (……策はある。咲夜さんが無事なら…まだ) 闘いが長引くにつれて、不安が強くなっていく。 敗北の2文字なんて、どうしても当て嵌まらない3人でも、負けることがあるのだろうか……? ズゥゥゥン……。 一際大きい地響き。 それが、決着だったのだろうか。先程までの痛いくらいの魔力の波が、うっすらと引いた。 「うそ……」 「そ、そんな…」 2人もその変化を感じたのだろう。 様子からすると、負けたのは……。 「小悪魔さん。夜明けまで…いえ、月が沈むまで、あとどのくらいありますか?」 「え!?あ、そうですね…4時間といった所でしょうか」 4時間……か。まともに闘える時間じゃない。少なくとも、俺の主観時間では。 「……咲夜に地下室全体の時間をある程度止めてもらって、月が沈むまでの時間を稼ぐ。 地下室と外の時間の流れをずらし、少ない戦闘時間で持ちこたえる……といった所かしら?」 「パチュリーさん…気付いてたんですか?」 「けほけほっ…残ってる戦力は、私達と美鈴。 貴方が行く計画なら、全部読めてたことになるわね」 貴方が考えそうなことね、とも付け加えられた。 「しょ、正気ですか?」 「いやまぁ、俺に正気も狂気もあってないようなもんですけど」 驚く小悪魔さんに、軽口で返す。 幻想郷に来る前の自分だったら、絶対に自分から行こうだなんて思わなかった。 だから、狂ったと言われても仕方ないけど……変われたと信じたい。 「半人前の魔法使いに、妹様の相手が務まると思ってるの?」 床に伏せっているとはいえ、パチュリーさんの言葉には力がある。 知っているが故の、説得力。 「半人前って……これでも、4分の3くらいまでは行ってると思うんですけど。 小悪魔さん、探してほしい魔導書があるんですが……」 小悪魔さんにタイトルを伝えると、彼女は足早に図書館の方へと消えていった。 「4分の3でも、1人前には届かないわよ。 それに、無知は剣にはなっても盾にはならない。貴方は妹様を知らな過ぎる」 「盾なんて最初から持ってませんよ。俺は剣しか持ってませんし。やってみなけりゃ解りませんよ」 腰に下げた剣を見せて、笑いかける。彼女は呆れたのか、深々と溜息を漏らした。 「はぁ……何を言っても無駄みたいね。魔理沙以上に無茶するとは思わなかったわ」 「一点だけでも魔理沙さんを越えてるなら満足ですよ」 「……他には、図書館でのマナーくらいは褒めてあげるわ」 「そりゃ光栄ですね」 そこまで言うと、彼女は黙り込んで、そっぽを向いてしまった。 ……横になっている彼女の側には、大低小悪魔さんが付き添っている。 それが今はいない。俺が頼んだ訳だけど。 2人っきりでの――――沈黙。 本を読んでる時はそうでもないけど、互いに黙ってると……気まずい。 「……怒ってますか?」 「呆れてるだけ。 ……そういえばその剣、何処から持って来たのよ」 「魔理沙さんのコレクションからです。俺、接近戦の方が得意なんで。 バレたらマスタースパークで消し炭にされそうなんで、内緒にしてくださいね」 瞬間、彼女は物凄い勢いで向き直った。……直後に咳込んだけど。 「貴方ねぇ…壊したりしたら、本気でやりかねないわよ」 「…マジですか?」 「貴方の師匠なんでしょう。想像力が足りないわよ」 ……想像してみよう。 魔理沙さんが真っ正面から…いや正面に限らず、俺を狙ってあの魔砲をぶっ放して来たら……? 『お前の飛び方は丁寧過ぎて退屈だぜっ。 ま、その分狙いやすいんだがな。 恋符「マスタースパーク」!』 「何笑ってるのよ」 「あ~……今から会う妹さんより、魔理沙さんの方がよっぽど恐いだけです」 妖怪と弾幕りあったことはある。弾幕がどんなものかも、大体解る。 ただ、魔理沙さんの本気の弾幕だけは、見たことがない。 「原型…残ればいいなぁ」 「妹様には楽観的なのに、魔理沙には悲観的なのね」 「師匠なんで…はは、まいったな。 だったらいっそのこと、パチュリーさんの弟子にしてもらえませんか?」 苦笑いしながら、口に出してみる。帰って来た答えは…概ね予想通り。 「私が消し炭にされそうだし、お断りするわ。でも……」 「パチュリーさん…?」 そっと手が触れられた。少し冷たくて、白くて、綺麗な手。 「美鈴や咲夜に話を通してちゃんと入って来るなら、図書館に来るのは構わないわ」 彼女は、いつも本を読んでいる横顔からは想像出来ない、優しい表情で微笑んでいた。 「え、あ、そのっ……」 「貴方の言葉なら、魔理沙も本持ってくのを自重するかもしれないし。 ……何で赤くなってるのよ」 俺には……言えない。 側にいるだけで、触れ合えるだけで、満たされてしまうから。 この幸福を、俺の欲張りで壊したくないから。 「……何でも、ないですよ」 だから、その手を握り返すことで答える。 俺が出来るのは、きっとこれが精一杯……。 「あ、あの、お二人とも……」 「こ、小悪魔!?あなたいつから……っ!」 「いいい今先程来たばかりで何も見てません聞いてませんっ!! わわわわわ賢者の石なんか持ち出さないで下さい~! ごめんなさいお二人がいい雰囲気だったのでとても間に入れなくて……。 ってパチュリー様本気ですか私謝ったじゃないですかぁぁぁ~っ!?」 「問答無用! 火水木金土符『賢者の石』!」 「いやぁぁぁ~~っ!?」 あ~~……うん。 本気の弾幕って、このくらい苛烈なんだな。 避けられるように、俺も精進しないと。 「きゃぅっ!」 あ、小悪魔さん、また被弾してる。 この密度じゃ無理もないか。 ・ ・ ・ 「ごほごほっ……」 「ううぅ……私はただ、パチュリー様の笑顔が見ていたかっただけですのに……」 「じゃ、そろそろ妹さん止めてきますけど……大丈夫ですか?」 俺から見れば、2人とも大丈夫そうには見えない。 被弾しまくった小悪魔さんは、さながら咲夜さんにお仕置きされた美鈴さんみたいにボロボロ。 加害者のパチュリーさんも、元々体調を崩してた所でスペルカードを使ったためか、一層具合を悪くしている。 加えるなら、屋内でスペルカードを使ったためか、図書館の方まで結構な被害が行ってる。 小悪魔さん、結構逃げ回ってたからなぁ……。 「そうね……けほっ…。今更止めても行くんでしょ?」 「今なら、俺が時間稼ぎにならなくても、まだ美鈴さんがいますから」 こんな状態じゃなければ、看病していたかったけど、そうも言ってられない。 魔理沙さん達が先発なら、俺は中継ぎ、抑えは美鈴さん、ってトコか。 妹さんがとんでもない弾幕張ってたら、中継ぎどころか捨て石にもならないかもしれないけど。 「小悪魔さん、パチュリーさんを看てて下さいね。 ……後で、図書館の整理手伝いますから、元気出して下さい」 「……はい」 しょげている小悪魔さんを慰めると、俺は本を手に取り地下室に行くために立ち上が――― 「ちょっと待って…」 ――ろうとして、袖を掴まれた。パチュリーさんだ。 「本はちゃんと返してよね。その……貴方自身の手で」 ……言葉に詰まった。 伝えたい気持ちが、一気に強くなっていく。 剣を握る勇気はあっても…………それでも俺は、その境界を超えることは出来なかった。 「ありがとう……ございます」 だからせめて、それ以上自分の気持ちに嘘はつかないように、大事な人の手をぎゅっと握り返した。 「な、何がよ…?」 「何とか、最後まで戦えそうってコトですよ」 困惑している彼女の手を離し、笑いかけると、俺は図書館を後にした。 ―――図書館から出た俺は、辺りに誰もいないことを確認して、目を閉じてみた。 あの笑顔も、手の温もりも、彼女への想いも、ちゃんと心の中にある。 伝えることも叶わない想いでも、心の中にちゃんとあるなら、それはきっと力になるはず。 だからきっと、負けたって立ち上がれる。そんな気がする。 生を諦めかけた自分が、幻想郷での生活で立ち直れたみたいに。 「じゃ、行きますか」 目を開き、自分に対して呟く。 甘い時間はもう終わり。 ここから先は、勝負の時間。 4分の3の魔法使いが、お相手しましょう……。 「ごほごほっ…小悪魔。明日からでいいんだけど、探して欲しい薬があるの」 「あれ……喘息の薬、もう切れてましたか?」 「人の話は最後まで聞く。 見つかりづらいと思うから、永遠亭の薬師に話を聞いた方がいいかもね」 「はぁ。それで、何の薬を探せばよろしいんですか?」 「その………バカにつける薬」 「………あの、パチュリー様?誰が使うんですかそんなの」 「い、いいじゃないのそんなこと……あ、レミィ達には秘密でね」 ちょみっとだけ後書き……っていうかむしろ懺悔 一部始終をゆかりんが見てそうだw まさに、「スキマ様が見てる」 今回の話、そーとー前から妄想だけはあったんですが、スレ見つけるまではただの妄想で終わってました。 しかしスレ見つけて、書こうとしたらさあ大変。 書きたいことが多すぎる(妄想が過ぎます)。 全部書こうとしたら量がとんでもなくなる(文章能力的に許容量オーバー)。 そもそも全部書いてたらいつまでかかるか分からない(遅筆なんです)。 少なからずともパチュが泣く展開に(自分パチュ萌えなんです)。 とまあそんなこんなでレティが文になるくらい(失礼)内容削減。 結局こんなんなりました。合唱。 削減前の大筋は、 1.この後魔法剣でレーヴァテインとチャンバラ。 2.相打ち(魔力使いすぎが死因)で、三途の川へ。 3.色々と小町に諭されたり弄られたりで彼岸へ。 4.えーき様からお説教、色々あって白玉楼へ。 5.ゆゆ様に引っ張られてもう一度紅魔館へ……。 うん、絶対書ききれない。書かなくてよかった。自分じゃ質が保てない。 いや保つほどの質もないけど悪化しないよりはマシです。 プロポとは違いますし告白もありません。イチャついてもいません。 キスもなけりゃ抱擁もないです。きっと雰囲気違いますね、すみません。 ココアの甘さよりは、微糖のコーヒーみたいな。切なく苦いけど暖かい、みたいな。 手を繋いだだけの幸せでも大事なことを……あーもー言葉に出来ません。 本当にバカにつける薬が欲しいです。対象はもちろん自分自身。 もうこのまま長々と続きそうなんでここいらで止めときます。 1週間全力投球で書ききれただけで満足ですもん。 それでは読んで下さった皆様、 このスレを設け、盛り上げた全ての皆様に感謝申し上げます。 ありがとうございました。 122 ─────────────────────────────────────────────────────────── 紅魔館の厨房の片隅で、包丁の音がリズミカルに響く。 パチュリーさんに料理を教えて欲しいと頼まれたのはつい先日の事だ。 図書館の雑用として配属された筈の俺だが、みょんなことで作ったパチュリーさんへ の食事を気に入られてしまってから、彼女専用のコックへと昇進(押し付け)と相成ったのだ。 まずは基本的な料理の作り方と食材の切り方等から教えていく。 千切り・微塵切り・短冊切り・十文字切り・天空剣Vの字切り── 何か間違っているような気もするが気にしない事にした。 彼女の可愛らしいエプロン姿── 真剣なジト目── つまりはパチェ萌(ry 一月も経過する頃には、彼女の奇行は紅魔館中の噂になっていた。 三度の食事や風呂より読書…であった以前からすると奇行と考えられるのも無理は無い。 「……パチュリーさん」 「何?」 「どうして、急に料理を学ぼうなんて気になったんです?」 ぎこちなさの残る彼女の手を制止させ、包丁の手本を見せる。 「……わからない?」少しの沈黙の後、声を小さく、だがはっきりと告げる。 「あなたが……好きだからよ」 刹那、左手に激痛が走る。 「うあっ!」思わず包丁を放り出す。 思いもかけない告白に動揺してしまったか、指に包丁がざっくりと入ってしまった。 反射的に水桶に手を入れる。水が瞬く間に紅に染まる。 「…! ちょっと待ってて…薬とか探してくるわ」 ──あなたが……好きだからよ 彼女が戻ってくるまでの間、その言葉が頭から離れなかった。 今まで女の子と縁など無かった。それなのに…。 ほどなくして彼女は薬やら包帯やらを持って戻ってくる。 青い色の液体が入った小瓶──これが究極幻想のボーションなる代物だろうか。宝箱の鍵を開けたりする薬ではなさそうだ。 「…手、見せて」 水から手を出す。激痛に思わず声を上げたくなる。 「止血の、魔法よ」 彼女はそう言うと、顔を近づけて俺の指をその小さな口に含む。 「ちゅ……ん……んぐっ」 顔を紅潮させながら指を柔らかく吸い、患部をそっと舐め上げる。ごくんと喉を鳴らして血を飲み込む。 「さっきの返事…してなかったな」 彼女の細い身体を引き寄せ、抱き締める。 「ん……」紅く汚れた小さい唇を塞ぐ。 初めて愛した女性の唇は、薬と血の味がした。 ****** 176を見てパチェに指パチュ…指チュパさせたくなった 186 ─────────────────────────────────────────────────────────── 「フゥ…ようやく半分読み終えたか…」 「○○、独り言を声に出さないで」 「あ、すみません」 僕は今、紅魔館の図書館で読書をしている。 たまには本を読むのもいいかな?と思ってココに来てみたのだが… ちょっと声を出すたびにココの住人であるパチュリーに注意されてしまうのだ。 …まぁ、確かに図書館内では静かにしないといけないのが常識なのだが… 「○○?あなたの持っているその本…」 「ん?これがどうかした?」 「ああ、やっぱり。それって私の読みたかった本よ。返しなさい」 「え…でも今読んでる途中だしパチュリーも今違う本を…」 「いいから返しなさい」 「…ハイハイ」 まぁ、こんな感じで僕の持ってきた本は何故かパチュリーの読みたかった本であることが多く、奪われてしまうのだ。 「…さてと、ちょっと休憩」 「○○、休憩するなら紅茶を淹れて来て頂戴」 「ん、分かりました」 「それと、適当に本を持ってきて。あなたが選ぶ本は何故か私の読みたい本であることが多いから」 「ハイハイ…かしこまりました」 ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ 「淹れて来ましたよ。オレンジペコーですけどいいですか?」 「ええ、分かってるじゃない○○」 「ハハ…なんとなくですよ。で、いくつか本を持ってきましたが…」 「…あら、全部私の読みたかった本…」 「え…?ハハハ、なんつうかそのすごいですね…」 ちなみに僕の持ってきた本は10冊である …パチュリー、そんなに読みたい本があるのか… 「ねぇ…いくらなんでもおかしくない?」 「ん?何がですか?」 「何であなたは私の好みとか読みたい本が分かるのかしら?」 「え?いや、何ででしょうね?僕はただその場その場で決めてるだけですけど…」 「…研究の必要がありそうね」 「ハイ?」 あ、なんだか嫌な予感が… 「あ、その…僕帰ります」 「(ガシッ)逃がさないわよ…」 「え、ちょっとタンマ…」 「フフフ…しばらくココに泊まっていきなさい」 「い、いや…そんな迷惑ですよ…」 「あら、ココの図書館は少なくとも私が管理してるのよ。あなたが泊まるぐらいわけないわ」 「…まぢすか」 「フフフ…楽しみね…」 ああ母さん…たった今僕は人間から研究対象に格下げされました… 「…って、何で人の服脱がしているんですか!」 「研究するのに衣服はジャマなの。我慢しなさい」 「うう…恥ずかしい…」 「…どうでもいいけど立派ね」 「そんなに見ないでくださいよ!」 「研究するのに研究対象を観察しなくてどうするの?」 「ううう…なんでこんな目に…」 …パチュリーって一体… 「…って何やってんですか」 「何って…体温を測っているんだけど」 「いや、何で体温を測るのに抱きつかないといけないんですか!」 「体温計が無いのよ」 「…なんでそういう日常で必要なものが無いんですか…というかどうやって抱きついて体温測るんですか!?」 「人肌」 「…いや、そんな一言で言われましても…もう、好きにしてください…」 …五体満足で帰れるかな… というか、本当に家に帰れるかな… 「ってパチュリー、顔が近いんだが」 「よーく見る必要性があるのよ」 「いや、だからと言って近すぎ…んむっ!?」 え…なんでキスされてんの? 「ぷはぁっ…な、何をしてるんだよ!」 「唾液の採集」 「いや、だからそんな一言で片付けるなよ…ってかキスする必要性あるのか!?」 「人間の唾液を採取するにはこれが一番いいのよ」 「ウソダドンドコドーン」 「他にも方法はあるけど…面倒くさいのよね…」 「出来ればその方法でやって欲しかったよ…(ファーストキスだったんだぞ…)←小声」 「何か言ったかしら?」 「いいや、何も」 ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ 「さて次は…」 「まだあるのかよ…」 「ネタばらしね」 「は?」 「実は…今までの検査って何の意味も無いのよ」 「…えっ」 「研究するのには服を脱がす必要はないし、体温計はちゃんとある。そして唾液なんて最初から採集する必要性が無い」 「…嘘だろ…じゃあ…じゃあなんでこんなことをしたんだよ!」 パチュリーはいきなりそっぽを向いて言った 「あなたが…好きだから…」 「…はい?」 「あなたを愛してるから…だからこんなことをしたの」 「……」 「もう…逃がさないわよ」 そういうとパチュリーはいきなり呪文を唱え始めた すると図書館の戸の鍵が閉められていた。 「もう、私以外開けることは出来ない…」 「…そんな態度で示さなくても…良かったのに」 「いいのよ。これが私なりの愛情表現なの」 「やれやれ…」 「…ねぇ、あなたは私のことどう思ってるの?」 「どうって…好きじゃなかったらこんなことには付き合わないよ。…って言っても無理やりつき合わされたっぽかったけどね」 「…嬉しい」 「さてと、パチュリー?これからどうするんだい?」 「そうね…とりあえずは…」 そういってパチュリーは僕にキスをした。 先ほどとは違い、求めるような大人のキス。 僕もそれに精一杯答えた。 そして… 「パチュリー様ぁ…図書館から出れなくなって…」 「「あ…」」 「……」 「……ハハハ…よぉ、リトル」 小悪魔がいるのを忘れてた… ちなみに今はパチュリーが僕を押し倒し、僕はパチュリーの胸を触っている状態である… 「…し、失礼しました…ごゆっくり…」 「リトル…後で司書室に来なさい…」 「…パチュリー?何をする気だ?」 「決まっているでしょ、お仕置きよ」 「パ、パチュリー様!?」 「あなた、私たちの楽しみをジャマしたんだから当たり前よね…」 「い、いやぁ…」 「…ハハハ…こりゃまた……はぁ…」 はい、どう見てもネチョまで後一歩です。ありがとうございました。 なんつうかその…すみませんでした 196 ─────────────────────────────────────────────────────────── ――――妖怪は人間を襲う。 ――――人間は妖怪を退治する。 ――――そう、当たり前の事。 ある日、いつも通り本を読んでいたら魔理沙が来た。 だが今回は、もう一人変わった少年を連れてきた。 その少年は妖怪が好きらしい。…そんなことはどうでもいいが。 咲夜が四人分の紅茶を持ってきて、二つを私と魔理沙のところに置く。 その後、少年(りりと言うらしい)に近づいて、 「りり君、あなたのことを待っている方がいるの。来てくれる?」 その声に少年が少しおびえた顔をした。 「大丈夫…たぶん何もされないわよ」 すると魔理沙が口を挟む。 「待ってるって誰なんだ?」 誰かが待っている。それは私も興味があった。 「お嬢様です」 その答えに私は少し驚いた。レミィが興味を示す事は滅多に無いのだ。 「あー…ダメだな。私はそいつを守れと言われているんだ」 流石に魔理沙でも人を見殺しにはしない。これは普通の事である。 だが、今の私にはレミィが何に興味を持っているかが気になった。 「魔理沙…きっとお嬢様はなにもしないわ」 それに、お客として呼んでいるのだ。それを殺すことはレミィのプライドが許さないだろう。 「そうは言ってもな…りりどうする? お前が決めろ」 少年は行くだろうとは思うが、一応は見てみる事にする。 「わ、わかりました。その…お嬢様に会います…」 その言葉に咲夜は少年を連れて出ていった。 <ここから、自作部分です> 「……大丈夫かな。あいつ」 パチュリーに何もしないといわれても気になることは気になる。 「大丈夫よ、レミィはよほどの事が無い限り、お客様を殺すなんて失態はしないわ」 「よほどの事って、どう言う事だ?」 「そう、例えば…」 そう言ったと私に指を指して。 「あなたが本を百冊借りたまま返さないとか」 「おいおい、百冊も借りてないぜ?」 「今、八十三冊目よ」 そんなに借りていたとは知らなかった。 と、そろそろ少し返してやろうかと考えていたとき、 「にゃー」 …猫? 「おー、パチュリー。随分上手い声真似じゃないか」 「私じゃないわよ、この子よ」 そう言って膝に乗せていた(座っているので死角)から猫を取り出した。 その猫は全身紫色で、はっきり言って変わった猫だった。 「ついに猫イラズじゃ敵わなくなったのか」 「猫イラズは代用品。この子が里帰りしている間の」 冗談めかしていったつもりだが、パチュリーは真面目に返してきた。 というか、猫が里帰りなんて聞いた事が無い。前に回転する尻尾が二本の黒猫なら見たが。 「でも、アレルギーとかしつけとか色々大丈夫なのか?」 「この子は特別よ。一応使い魔のようなものだし」 「使い魔、ねぇ…。便利なのか?」 「まぁ、実験台とか魔力増幅装置みたいなものね」 「それじゃあ戦闘には使えにくいんじゃないのか? 落ちたりすると危ないし」 「飛べるからそこらへんは問題無いわ」 流石はパチュリーだ、極悪非道だぜ。 これ以上聞くと、この猫が可哀相になってきたので話を変えることにする。 ちなみに猫はパチュリーの膝の上に帰還していた。 「そ、そういえばさ」 「何?」 「パチュリーは弟子とか取らないのか? あの薬師みたいに」 「もう弟子なんて取らないわよ」 まぁそう答えるだろうとは考えていたが、一つの言葉が頭に引っかかった。 「もう? ってこは、取った事あるんだな」 「ええ、一人だけ」 「パチュリーが弟子なんて取るなんてな」 「悪い?」 悪くは無いが、ありえないと思っていた。 「…その話し、詳しく聞きたい?」 「ああ、聞きたいぜ」 ネタになることは間違い無い、反射的に身を乗り出しす。 「それは、むか~しむかしのことじゃった…」 「まてパチュリー。その言い方だとおじいさんが桃を割って中から出てきた人間が鬼を退治しそうだ」 鬼といえば、あの鬼はどうしたのだろうか? 「仕方が無いわね…」 そう言うとパチュリーは話し始めた…。 「それは、そう。30年くらい前でね、ここで起こったのよ…」 ――――人間が妖怪を食べる? 無茶ね。 30年前にも図書館に住んでいた私は、いつも通り本を読んでいた。 ちなみに、その頃は誰もいなくて、一人で黙々と読んでたわ。 でも、それが一つの出来事によって壊され始めたのよ…。 「…? 誰かしら?」 突然の気配。しかも図書館の奥から。 無論メイド達は近づいてこないし、ありえない事だ。 「……面倒だけど、読書の邪魔になるし…」 そう言うと少し浮かんで気配のほうに近づいていった。 「で、そこには誰がいたんだ?」 「一人の少年よ。背丈は私より小さいわ」 「おいおい、随分小柄だな」 その少年は、周りの本棚を呆然と見ていただけだった。 「あなた、誰? どこから来たのかしら?」 いきなり殺すのも悪いだろうと思って、その少年に話しかけた。 「…えっと、僕は○○です。村から来ました。…それ以前にここはどこですか?」 いきなり話しかけてきたのに答えるとは変わった人間だ。 というか、進入してどこか知らないと言うのもおかしな話しである。 それに、普通の人間なら湖の真ん中にさえ近づけないはずである。 「ここは、図書館よ。あなた、何でここに来たのかしら?」 「えーっとですね。…頭の上で指をくるくる~っと回したら、何時の間にかここに来てしまいまして」 正直ありえない。魔法も何も唱えずに指を頭の上で回しただけでここについてしまったのである。 「あなた、回す前に何か考えてた?」 「たしか、大量の魔法の本が読みたいって、微かに」 なるほど、つまりは念じている最中に術式か何かが出来あがってしまって、ここに来たわけである。 だが、移動呪文はかなり高度な呪文である。それを適当にやって出来るのだろうか? それに、私は彼に興味があった。 「…あなた、魔法を使いたいと思う?」 何故かは解らないが、なぜかこの少年には魔法を教えても良いかもしれない、という考えが生まれていた。 「魔法ですか? 使いたいですよ」 「親は?」 「…居ません。………前に妖怪に殺されました」 それなら好都合である。 「そう。じゃあ、ついてきて」 そう言ってもとの場所に戻った。 「で、若き○○はダークサイドに落ちたのか」 「何の話よ」 「まあそれはともかく、なんで弟子なんかにしたんだ?」 「才能がね、あったのよ。彼の目を見たら解ったわ」 「勿論、それ以外の理由もあるんだろ?」 「……………胸キュン?」 「イメージ崩れるぞ」 「余計な御世話。それで、彼は私の事をなぜか先生と呼んだのよ。理由はわからないけど」 「まぁ、悪い気はしなかっただろ?」 「まぁ…ね」 「…ここまでが基礎の基礎。わかった?」 「解りました」 うん、私が教えた事をすぐに飲み込んでくれるので正直教えがいがある。 「さて、次は……。…ついてきて」 「? はい」 理由も聞いてこないので、いちいち説明する必要が無くて楽である。 その割に質問は良くする。変わった子だ。少し抜けているところも少々。 二人が着いたところは本棚の境目である。 「この本棚をパッと見渡して。周りのよりも明るい本があったらそれを取る。解った?」 「はい。…でも、なぜですか?」 「周りよりも明るい本はあなたの得意魔法。とりあえず得意のからやるべきだから…。まぁ、私は全部だけどね」 それで納得したのか、順順に見渡していく。 …が、全然目にとまるものが無いらしく、一つ二つと取りに行かずに通る。 (この子には、得意魔法が無いのかしら…?) そう思いかけたとき、 「あ、ありました!」 やっと見つけられたためか、喜び勇んで取りに行った。 そうして戻ってきたときには四冊の本があった。 「何の本だったんだ?」 「光、闇、日、月よ」 「じゃあそれが得意属性だったんだな」 「しかも、最後の地点にあったのを取ってきたからね、随分嬉しかったんじゃないかしら」 「でも、得意属性の本が一冊ってのはありえないじゃないか? ここは魔法図書館だぜ?」 「元々、その四つの属性については少なかったから。それだけしか目に入らなかったのかもしれないわね」 レミィと○○の出会いはそれはもう変わったものだった。 「え~っと日の呪文…は、こうやって…」 ああ、どうして彼は普段難しい属性が得意なのだろう…。 暴発が恐くて仕方が無い。本を読んでる暇さえないのだ。 「わっ!」 と、いきなり部屋が眩しくなった。 「ど、どうしたの!?」 「呪文が発動しちゃって」 「どんな呪文!?」 「えっと、たしか…ロイヤルフレア」 「ロイヤルフレア!? まさかあなた、本を右開きしたでしょ!」 「ええ、まあ」 ○○は眩しくないのか? こっちは眩しすぎるが。 「魔道書は左開き! それじゃあ高位呪文から覚える事になっちゃうじゃない!」 「えーっと、これを解く方法は…」 なんて暢気に探してる。やっぱり眩しくないようだ。 と、 「パチェ? 入るわよー」 レミィが入ってこようとしてきた。…拙い、吸血鬼に日光は死と同じである。 「レミィ! 入ったら死ぬわ!」 「何言ってるのパチェ? そんなわけないじゃない」 死にます。灰になってお終いです。 それならばと思って○○の方を向くが、眩しくて全然見えない。 「○○! 闇の魔法で相殺!」 もうなんど大声を出したか。それを聞いた○○は、 「あ、はい。えーっと、オリエンタルダークブライトは、こう…」 暢気に読んでいる。あー、もう。 「早く!」 と、術式が出来たのか。今度は真っ暗になってしまう。 それなのに○○は本を読んでいる。暗くて読めなくないのか? ―――ガチャ 「うわ! 全然見えないじゃない!」 間一髪、レミィが生還しました。ってそういう場合じゃない。 「○○、なんて書いてある…?」 恐る恐る尋ねる。 「えーっとですね。一度空間を包み込んで闇にしたあとに大爆発。です」 あーなるほど、それでロイヤルフレアを包み込んだと。って、 「また右開き!?」 「ええ、負けるとダメだと思って…」 「左舷から開くの! なにやってんの!?」 今、なにか電波が入りました。大変結構でございます。 じゃなくて! このままだと全員死んでしまう。 「○○! 範囲を極限まで小さく出来る?」 「やってみます!」 そう言うと、一部を除いて元の明るさに戻った。 「そのままの状況で維持!」 「はい!」 そして呪文を唱え、○○が小さくしたところを包み、圧縮して、固める。 「もう、良いわよ…はぁ」 ここまで、疲れたのは始めてだ…。 「そうですか?」 「何が何だったのかしら…」 「二人とも能天気過ぎるわよ…」 「それはともかく…、この玉どうしますか?」 「それ? それは閃光弾として使えるけど…、今使ったらレミィが灰になるわ」 「というか、あなた誰?」 「っていう感じでね、それはもう大変だったんだから…」 「パチュリー、愚痴っぽくなってるぞ…」 「でね、そのころはまだ私弾幕のこと教えてなくて…」 「酒、入ってんのか?」 「酒といえば、○○は酒もダメでね…。悪酔いはしないんだけど苦手で…」 「おーい店主! 酒一本追加!」 「店主とはな……アチャー!(ヘッドバット」 「???」 「でね、そのころはまだ私、くわしい弾幕の事教えてなくて…」 「いかん、ループしてきた…」 「まさか、中国に負けたのよ?」 なぜか○○は来ない、散歩に行ってくると言ったっきり全然。 心配になってきたので、最近雇ったらしい門番のところに聞きに行く。 つもりだったが、 「ちょ、聞いてくださいって!」 「貴様のような人間、見た事も聞いた事も無い!」 元凶だった。 ○○は最近外に出ないため、○○のことが門番の耳に入っていなかったのだ。 この門番、得意技が体術のために、私達のような魔法使いには相性が悪いのだ。 そういえば、スペルカードについて教えるの忘れていたのも関係しているのかも。 (あ、詠唱中に止められた。…まぁ、そうでしょうに) と、そろそろ助けに行ってあげようとしたところに。 「なっ!」 門番が出した突きをかわして掴み、前のほうの足を払った。 しかもその行動中にも詠唱を続け、終わらせる。 「ふるいけやかはすとびこむみづのをと!」 視界が一瞬眩しくなった。 直視はまぬがれたため、すぐに目が元に戻る。 と、そこ居たのは。 目を回している門番が一人。 …○○は逃げたらしい。 (まぁ、あの子らしいわね。あまり危害を加えないあたり) 思わず苦笑してしまう。さて、戻るか。 「なんでそいつは攻撃しなかったんだ?」 「まぁ、紅魔館の人だからというのが理由ね」 「……そのころから中国は負けてたのか…」 「その後にスペルカードとか色々教えたわ。あの子は弾幕ごっこの素質もある見たいだったし」 「ほぉ、一度戦ってみたかったな」 「う~ん、自分から仕掛けるタイプじゃなかったけど…。やるときはやる子だったわ。強さは…そのころは普段の私と同じぐらいね」 「そうなると、そろそろパチュリーのほうが弱くなるんだな」 「…喘息のせいよ」 「っていうか酔いは醒めたのか?」 ――――人間が妖怪を食べる? まぁ、鳥なら良いんじゃない? 出会ってからほぼ一年。○○はメキメキと力をつけていった。 そしてあくる日、いつも通り(?)起きる…が○○の気配が無い。 と、置手紙があった。 『先生へ、 少しばかり出かけてきます。 ○○』 なぜか、悪寒がした。 さすがに普通の妖怪程度なら簡単に倒せるだろうとは思うが、何故か心配になった。 それも錯覚と思い、とりあえず本を読む。 一日目、帰ってくる気配が無い。まぁ里帰りでもしているのだろうと思い気にしないでおく。 二日目、やっぱり帰ってくる気配無し、流石に少し心配になってきた。 そして三日目、 いつも通り本を読んでいたらレミィが来た。 「パチェ」 「何?」 「あの子、死ぬわよ」 「え…?」 突然の言葉に声を失う。 「今日の夜、死ぬ運命にあるわ」 「そう…」 何が悪かったんだろうか、やっぱり三日も空けると魔力が尽きるのだろうか? 「そうじゃないわよ。あなた、殺したくないでしょ?」 「…当たり前よ」 内心、とても焦っている自分がいる。しかしそれを必死で押しとどめる。 「だったら、なんで何もしないのかしら?」 「…運命、なんでしょう?」 「……パチェ、あなたが知らないとは思ってもいなかったわ」 「なにを、かしら」 「運命はね、それがわかっていたら変えられるのよ。過ぎたものなら変えられないけど、まだ過ぎてもいないものなら変えられるのよ。 知っているのに変えないのは、それがいい事かバカだからね」 「………」 「なんで、何もしないのかしら?」 「もし、助けられなかったら?」 「たとえ、助けられなくたって別の道がある。足掻かないでいるのは、バカな証拠よ」 「………」 「…パチェだから、教えてるのよ」 「……それは、友人だからかしら?」 「それもあるけど…、パチェが悲しんでる姿なんて見たくないし」 そう言い終えるとレミィは出ていった。 (運命は変えられる…か。…でも、もし死んでいたら) 『たとえ、助けられなくたって別の道がある』 『足掻かないでいるのは、バカな証拠よ』 気がついたら、外に飛び出していた。 外はもう夜。それでもパチュリーは探しつづけた。 『運命はね、それがわかっていたら変えられるのよ』 (変えて、みせる!) しかし、外は暗闇である。どこを探しても見つからない。 (魔力で探そうにも…、たぶんいつもの魔力じゃないからわからない…。 …○○が、日か光の魔法をつかってくれれば…) そう思い、辺りを見まわすがその類のものは見当たらない。 と、 ――――ズガンッ!! 大きい破裂音がした。その後、激しい閃光がパチュリーを襲う。 (これは…!) 前に、ロイヤルフレアをオリエンタルダークブライトで包み込んだものを固めた記憶がある。 (…たしか、その後○○に渡した気がするわ) しかし、光は一瞬で音も感知しづらい音だった。 (でも、微かに魔力はある) その魔力の元に向かってパチュリーは駆けた。 「○○!!」 そこにいたのは、満身創痍の倒れている○○と、妖怪の群だった。 「先生!? あ、危ないです!」 「大丈夫よ。…今日は、喘息の調子が良いから」 そう言い、二枚のスペルカードを取り出す。 「木&金符『エメラルドメガリス』」 魔法が妖怪達を襲う。 が、 「無傷…?」 「この妖怪は、全ての属性に、対して…耐性を持っています……」 それでは倒せない。心の中で舌打ちをしながらもを解決策を探る。 妖怪達は徐々に迫っていき、逃げ場が無くなってきた。 「……先生。僕に考えが」 「なに?」 「…先生の全てのカード、貸してください」 その一言でパチュリーには全てが読めてしまった。 「まさか、○○! あなたまさか………!」 「……そうです、全ての魔力を解き放てば、倒せるはずです」 ○○は マ○ンテを となえた! ぼうそうした まりょくが てきをおそう! なんてちゃちなものではない。下手をすれば体ごと吹き飛んでお終いである。 「ダメよ! そんなことで、命を捨てるの!?」 「しかし、このままだと先生まで!!」 ○○は自分を助けようとしてそんなことを言っている。それは解るが、納得が出来ない。 「でも!! あなたが…」 「大丈夫です、1%でも生きる確立があるなら、それに僕は賭けます。 このまま、一緒に死ぬくらいなら…、それくらい、賭けても良いんじゃないですか?」 「………だったら、私が」 「駄目です、あなたにはまだやることがあると思います。それに、死ぬなら自分だけで良いんです!」 「なぜ…そこまでするの…?」 「先生、僕の親は妖怪に殺されたと言ってましたよね?」 「…ええ」 「それ以来、僕は心を閉ざしていました。他人にあまり接せずに、暮らしていました。笑うなんてそのころは一度も無かったです。 でも、ここに来て変わりました。笑うなんてほぼ毎日あります。それに、親のいない僕にとって先生は親のようでした。 …………だからもう、大切な人を失うのはごめんです!!」 「テテッテ、テテーテーテ♪(マリオ」 「真面目に聞きなさいよ」 「湿っぽいのは嫌いなんだよ」 「…先生が無理ならいいです。四枚でも目くらまし程度にはなるでしょう」 「………いえ、全部あなたに託すわ」 「……ありがとう、ございます…」 そう言い、カードを11枚持ち魔力を、解き放つ。 「火水木金土月日闇光符『幻想夢物語』」 それは、美しいようで、儚く。 それは、儚いようで、晴々として。 全ては一人の思いとなり、妖怪達を襲う。 ――――ドガァァァァァァァン!! 敵が死んだかもわからない、砂埃の中。 二人がいた。 「…○○?」 「すみません、全部放出するほど勇気が無くて…」 その答えに、パチュリーは砂埃の服を気にせず一筋の涙を流し、笑った。 「それが、普通よ」 その答えに、○○も笑った。 しかし、 「え…!?」 「………無傷!?」 そこにいるのは、無傷の妖怪達であった。 「ここまで、効かないとは思いませんでした…」 と、一匹の妖怪が振りかぶった。 「!」 「せ、先生!?」 驚く○○をよそにパチュリーは○○を守るべく、妖怪の目の前に立ちはだかる。 「くっ!」 攻撃される。 それでもその場所を動かない。 「先生! なぜ、そんなことを!!」 「…私は、図書館でずっと一人で本を読んでいたわ。たまにレミィがくるけど、ほとんど一人で。 でも、あなたが来てそれは無くなった。時には実験をして、時には失敗して、そして笑いあった。 そして何時しか気付いたわ、あなたの事が好きだと。それには自分だって驚いた。 でも、それよりも強いものがあるのよ………。もう……、もう、あんな所に一人で居るのは嫌!! そのためなら、運命だって変えてみせる!!」 「!! 先生!」 「!」 また妖怪がパチュリーを貫こうと振りかぶった。 ――――ザシュッ!! 貫かれたのは、パチュリーではなくその妖怪だった。 一本の槍が、その妖怪を貫いていた。 「この、槍は…!」 「レミィ…!?」 「こうなるとは思っていたわ。とりあえず、間に合って良かったわ…」 その後、レミリアは妖怪達の方を向き。笑みを浮かべた。 「……さて、雑魚妖怪達、覚悟はいいかしら?」 一匹、また一匹と槍で貫かれる。どんなに逃げ惑おうと槍が逃がさず貫く。 そして、妖怪達は全員死んだ。 「…まさか、レミィが来るとは思わなかったわ…」 「大切な友人のためよ? これくらい当たり前」 「……そうね、ありがとう」 「先生。無茶し過ぎです…」 その言葉にパチュリーは普通に返す。 「あなたほどではないわ」 「……そうですか? …それは兎も角、ありがとうございました。…あなたに会えて本当に良かったです」 そこで唐突にレミリアが割って入った。 「パチェ……正直、この調子だと確実に死ぬわ。…ここ以外で、血が出過ぎてる。その上、魔力も殆ど無い」 「……え!?」 「やっぱり、ばれてましたか」 「…当たり前よ」 「……先生、死ぬ前に渡しておきたいものが…」 「待って! 死ぬなんて、言わないで!」 「パチェ、ここは訊くときよ…」 「この三日で見つけたものです…」 そう言って懐にあったものを差し出す。 「これは…グリモア……?」 「そうです、あると便利かと思いまして…」 「そのために、命をかけてまで?」 「……ええ」 「…無茶過ぎるわ、そんなので命を捨てるなんて!」 「…でも」 「でもじゃない! こんなグリモアなんかよりも、本なんかよりも、あなたが重要なの!」 「………しかし、もう無理です」 「くっ…!」 「最後に、一つだけ。…あなたが、好きです」 そう言うと、○○は目を閉じた。 「……○○」 「へぇー大変だったな」 「……あなた、途中から全然聞いてなかったでしょ」 「まあな。で、そいつはまだ生きてるのか?」 「普通は、死んでるわよ…」 「念のためだ、念のため」 そこで一旦話しが切れる。 「パチュリー様、何かする事は?」 と、小悪魔がやってきて聞いてきた。 「じゃあこの本とこの本、元の場所に戻してきてくれる?」 「はい」 そう言うと、小悪魔は指定された本を持って歩いていった。 「…しかし、小悪魔も大変だな。あいつ、ここの全部一人でやってんだよな?」 「まあ、そうなるわね」 「たしか、パチュリーが召還したんだよな?」 「…それ以外に誰がするって言うの?」 (……まさかね) 「さて、それじゃあ本を貰って帰る準備するかな?」 「もってかないでー」 「もってくぜ」 少しして、あの少年が戻ってきた。 結局、魔理沙から本を守る事は出来なかったが。 「お、もういいのか?じゃあ帰るか」 「その本ちゃんと返しなさいよ」 一応忠告としては言って置く。 「気が向いたらな」 結局こう返されるのだが。…八十四冊。 「さて、もういいわよ?」 そう言うと、膝の上の猫が飛んだ。 そして魔法を猫自身が自分でかける。 魔法をかけると、その猫は光に包まれ、光が解けた頃には一人の少年になってた。 紫色の髪の、パチュリーより小さい少年だった。 ただ、猫耳と尻尾を除いて。 「はぁ、久しぶりに元に戻れました」 少年は少し伸びをした後、パチュリーに向かって。 「っていうか先生、なんで猫なんですか?」 「なんとなく、よ」 「さいですか」 毎回思う疑問をとりあえず捨て、パチュリーに聞く。 「先生、なぜ本当の事を伝えなかったんですか? 本当はグリモアが只の本になって、そのかわり僕が猫になって助かったってことを」 「まあ、良いじゃないの」 「良くないです…。また隠す必要があるじゃないですか」 「それより…、あの子、どうだった?」 「……妖怪と人間が共存できる、と言ってました」 「それについて、どう思ってる?」 「…随分無茶を言っています。でも、そう考える気持ちもわからなくないのです。 それに、思う気持ちは十分過ぎます。…あの子はきっと凄い事をしますよ」 「…で、もしかして助けるつもり?」 「さあ? どうでしょう?」 「……一週間お昼ご飯禁止」 「あ、ピンポイント攻撃ですね?」 ――――思いが強ければ何にでもなる。 ――――たとえ、運命が決まっていても。 End ~~~あそ(び)がき~~~ どーも、こんにちわこんばんわ。めどいからA氏です。 パチェです、主人公猫です、むきゅーです(なにそれ 書いていて羨ましいやらなんやら…。 っていうか猫耳です。ああ、自分で書いていてなんだが主人公かわr(幻想夢物語 今回は399氏のりり君を後ろに友情出演。無駄に繋がれる。 ええ、ありがとうございます! さてさて、今回もハッピーエンド? ですが改造シーンを。 改造、1 『先生へ、 少しばかり呪ってきます。 ○○』 なぜか悪寒がした。 カーン、カーン、カーン… 改造、2 「無傷…?」 「この妖怪は、全ての属性に、対して…耐性を持っています……」 「だからって…………どくばりじゃ無茶よ! 相手のHPは一桁じゃないわ!!」 「経験値が………欲しかったんです! 魔法使いでも倒せると証明したかったんです…」 メタルキングは にげだした! 改造、3 「魔道書は左開き! それじゃあ高位呪文から覚える事になっちゃうじゃない!」 「………でも、これ巻物ですよ?」 「どこから持ってきたのそれ!?」 「入るわよー」 駄目だスネーク!未来が変わってしまう!タイムパラドックスだ! 415
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自重 ぼうしだよー うらいた一強といわしめたパチュリー使い メインはパチュリーだが最近はランダムを選ぶ事が多いようだ。 ほとんどのキャラをある程度使いこなし某板のPhスレレベルの強さを持つキャラも少なくない。 元パソリロSランク、元ぷよぷよガチ上級者、元マリオカートWii2つのコースで世界TOP10入りなど 格闘ゲームに限らず多ジャンルをやりこなすほど異常なほど器用である ほぼ毎回プロ名が変わっているがこちらもある意味異常なセンスをもっておりすぐバレる 例:ぶりぶり動物園 おしり共和国 simple9800シリーズ ドメスト徹底除菌 足もげ太 首おれ太 など ちなみにさごう氏と地元が同じ 真性のシスコンであり、ペロペロしたい!と発言している リアル経営者であり最近従業員を増やそうと考えているらしく仕事を求めている人は相談してみてはどうだろう 実は、人生オワタの大乱闘のガチ勢で、1対8の対戦でも見事勝利した 「たまには頂点を決めてみてもいいじゃない杯」には予選に一度も出場する事なく終わったが(理由:リア充) 解説として登場して数々の名言を残す。 更に優勝者のかりすま氏をFoSやフォトシンセシスを4枚積んだデッキで倒してみせ信者を順調に増やしている この時に勝負を決めたぶっぱなしサイレントセレナは伝説となっている。 トークのセンスも良くラジオにゲスト出演すると視聴者数が5割増しになるという噂があるが そこはかとなくしゃべり方にDQN臭がするのも特徴である。 本人曰く「この説明長い。2行でまとめろ2行で」
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■パチュリー3 紅魔館地下に設けられた書斎は、大量に収められた本の匂いで満たされている。 その中にたまに紛れ込むのは、紅茶の香りであったり、コーヒーの香りであったり、弾幕の衝撃であったり。 「うーん…………」 ぺらり、と音を立てて、新たなページが知識を運んでいく。 今日も今日とて、その書斎の主、パチュリーは調べ物に余念がない。 彼女が読む本に、ジャンルの壁などは存在しない。 魔女らしく魔術書を読むこともあれば、外界の歴史書や雑誌を読むことだってある。 だが、幻想郷に外界の本が来ることはごく稀で、当然ながら外界の知識は限られたものになってしまう。 最近彼女が求めているのは、とある外界の知識である。 「ねえ小悪魔。そっちは?」 「あまり、芳しくありません……」 普段は自分だけで読んでいる彼女だが、今日は小悪魔も動員しているようだ。 広い机の上には十数冊もの本が散らばり、後でこれを片付けることになるであろう小悪魔は、既にげんなりしていた。 「やっぱり向こう側の常識は、本に記されることが少ないのかしら?」 「パチュリー様。やっぱり○○さんに聞いてみれば……」 「何度も言っているでしょ。今回ばかりは、それじゃ駄目なのよ」 小悪魔の提案は、即座に却下された。 パチュリーの恋人である○○は、元は外界から来た人間である。 本ではどうしても調べられない知識は、彼に聞いて得ることが出来たのだ。 もちろん、彼が知っている範囲の知識に限られるのだが、外界の常識として浸透しているはずの知識なら、彼が知らないはずがない。 それでもパチュリーは、その方法を選ばなかった。 「内緒にしなきゃ……駄目なのよ」 夜の霧雨亭。 魔法の森の奥に建っているその家は、静かではあるのだが、その主に至ってはその限りではない。 それでも弟子を迎えてからは、以前に比べれば大人しくなった方である。 「そうだ、○○。ちょっと思い出したんだが」 「……師匠が言うと、とんでもなく不穏当に聞こえるんですけど」 そんな霧雨亭での夕食の席。 彼は魔理沙の茶碗にご飯をよそいながら、眉を寄せた。 魔法の稽古はつけてもらっているが、今の彼を見る限り、とても弟子には見えない。 エプロンと言う名の、薄いブルーの戦闘服に身を包み、頭には純白の三角巾。 それはまさに、家庭を預かる戦士の姿だった。 「おいおい、恐い顔するなって。 そんな顔してると、パチュリーに嫌われるぞ」 「……師匠。自分の胸に手を当てて、心辺りがないか思い返してみません?」 彼とて、伊達に長らく魔理沙の弟子をやっているわけではない。 彼女が切り出す話は、彼にとって危ない橋を渡らせる類のものであることが多かった。 もちろん、それは悪意あってのものではなく、結果が吉と出ることもあるのだ。 例えば、以前彼がパチュリーを紅魔館まで送って行った時のように……。 「もちろんないぜ。なんにもないからな。 大したことじゃないから、そんな顔しないでまず聞け」 「……それならいいんですけど。 なんにもないなら、話自体なかったことになりません?」 「師匠の教えは聞くもんだぜ」 一抹の不安を抱えながら、彼は魔理沙に茶碗を手渡し、向かいの席につく。 「お、ありがとな。んじゃ早速頂きます」 「師匠……話があるんじゃないんですか? あるなら、食べるか話すかどっちがでお願いします」 「面倒だから食べながら話すぜ。人の一生は短いんだ」 魔理沙の話を簡単に要約すると、休日をやると言うことだった。 魔理沙は久し振りに魔法薬の実験をやりたいのだが、危険性が高く、相当集中しなければならない。 そのため、家はなるべく静かな方が好ましく……。 「……つまり、ここ以外で時間を潰してろ、ってことですか」 「そんなところだぜ。 お前なら、迷わずパチュリーの所に行くんだろうけどな」 的を射た彼女の言葉に、彼はやっとのことで、 「べ、別に……いいじゃないですか」 とだけ返した。 「ああ、別にいいぜ。パチュリーもああ見えて、意外と寂しがりやだからな」 「そうねぇ。あの娘も最初は、対応こそツンツンしてたのに、今はもうすっかりあんな調子だしね」 そっぽを向く彼に、前と下から連携した冷やかしが飛ぶ。 視線を落とせば、彼の空っぽの茶碗から、顔だけにょきっと生えたスキマ妖怪が。 「○○。寂しがらせたなら、ちゃんと慰めてあげなさいな。 ああいった内気な娘は、少し強引に押し倒して……」 ぐわしっ!! 「まあ、師匠が昼夜抜く覚悟なら、俺は別に構いませんが」 「うわ、紫を手掴みか。やるようになったな、お前も」 茶碗から湧いて出た紫を、○○はアイアンクローで迎え撃つ。 「あらあら、あの娘に続いて私かしら?こういうのも『手が早い』って……」 ぎりぎりぎり……。 「お、おい。何か頭の形が変形してないか?」 「気のせいです」(キッパリ) 少し慌てた様子の魔理沙に、彼は動じる事なく断言する。 加えて、紫のことは完全に無視である。 以前なら律義に『口より先に手が出る、の間違いです』とでも返したものだが。 彼も慣れたということだろうか。 「ふふっ。その程度じゃ、まだまだ私は倒せないわよー♪」 「……藍の奴も、苦労してるんだろうな」 「そうですね。師匠に拾われて、本当に助かりました」 「あらあら。今度は魔理沙かしら? 全く、呆れるくらいのプレイボーイなんだから……」 ガタンっ!! 倒れる椅子には目もくれず、彼は立ち上がると近くの窓を開け放つ。 「あ、あら?」 「とりあえず……紫さん」 「私の魔砲で、白玉楼まで送ってやるぜっ!」 茶碗ごと、彼は全力投球で紫を夜空へ放り投げる。 そして―― 魔砲『ファイナルスパーク』 ――夜空を切り裂く光芒が、魔法の森の上空に弾けた。 恐れるべきは魔理沙の狙撃力か破壊力か、師弟のコンビネーションか。 夜空に向けられたはずの魔砲は、あまりの威力に森の一部も巻き込んで……。 「あれ、師匠。あっちって、アリスさんの工房じゃ……?」 「知らないぜ」 「……まあ、明日は俺もいませんし、何かあっても師匠の仕業ですから、いいんですけどね」 「ああ、飯の作り置きだけは頼むぜ」 「はいはい、了解了解」 ぺらりぺらりと、ページがめくられていく。 探しても探しても、目当ての知識は見つからない。 あるのは、断片的な情報ばかり。 それでも、その僅かな情報を手掛かりに、パチュリーは探し続けていた。 それは、甘い物だということ。 それは、黒い色をしていること。 それは、主に四角い形をしていること。 それは、砂糖や豆を材料にして作ること。 「……なるほど、ね」 パタン、と彼女は本を閉じる。 「見つかったんですか?」 「いいえ。でも、それが何を指しているのかは、やっと解ったわ。 これは多分、呼び方が変わっているだけで、私達がよく知っている物だったのよ」 小悪魔の問いに、自信を持って断言するパチュリー。 それなら後は片付けて、ゆっくり休もう……そう思っていた小悪魔に、パチュリーからメモが渡される。 「はい、これが材料よ。支度して厨房に行くから、先に集めておいてね」 「は、はいぃ……」 紅魔館の夜は長い。 未だ寒さの残る幻想郷の空には、煌々と輝く紅い月。 「月もこんなに紅いしね。今夜は、作るわよ……!」 (パチュリー様……そんなだから、お身体もよくならないんじゃ……?) 紅魔館は吸血鬼の治める館。 夜こそが、活動時間なのだ。 小悪魔が眠れるのは、まだ当分先の事になりそうである。 翌日、昼前の紅魔館―― 「…………」 彼は、言葉を失って立ち尽くしていた。 いつも見慣れた彼女の書斎が、今日ばかりは異空間に見えていたのだ。 小悪魔が頑張って整理し、魔理沙が荒らした後以外は、常に整然としている本棚が、所々乱雑になっていた。 それだけではない。 机には、栞がはさまったままの本が数冊、開きっぱなしの本が十数冊散らばっていた。 後者に関しては、パチュリーの性格からして、有り得ない状態である。 「参ったな……」 広い紅魔館内でも、ようやく迷わずに移動出来るようになり、先日から案内を断った矢先の出来事なのだ。 彼以外には誰もいない。 少なくとも、見える範囲にはであるが。 「あ、れ――?」 不意に訪れた既知感。 見慣れないはずの、この状況を知っているという、矛盾。 目を凝らしても、見えるものは変わらない。目を向けるべきは、彼が何故そう感じたか――。 (ああ――そうか) 彼は気付いた。 程度の差こそあれ、散らかった部屋なら、見慣れている。 魔理沙の蒐集物で圧迫された部屋も、またしかりである。 そして、そんな部屋に対して、彼がやるべきことと言えば、もはや1つしかない。 「……片付けよう」 原因が解った所で、現状が改善される訳ではない。 そんな理屈を抜きにして、まずは目の前の惨状をどうにかするべく、彼は手近な本を手に取る。 (これは……料理の本?それに、あっち側の……?) 幻想郷にある本と外界の本は、様々な違いがある。 紙質もその1つではあるが、外界の本は比較的カラフルである。 彼が手にした本も、そうだった。 机に散らばっている本も、見た感じでは、大低が外界の本らしい。 幸いにも、外界の本が纏められている本棚は、彼も知っていた。 小悪魔ほどの効率ではないにせよ、丁寧に確実に、あるべき場所へ納めていく。 そして彼は、いつもと違うもう一つの点に気付いた。 微かに感じる、甘い香り。 僅かではあるものの、紅茶やコーヒーなどとは違う風味。 「お菓子……かな」 何となくではあるが、彼はそう感じていた。 他ならともかく、紅魔館なら十分な材料があってもおかしくない。 だが、仮に今誰かが作っていたとしても、この場所までその香りが漂うとは考えにくい。 カチャリ。 彼が首を傾げると、答えはドアを開けて、自らやって来た。 「あ、○○……来てたのね」 「おはよう、パチェ。 勝手に片付けさせてもらってるよ」 近くのドアが開き、現れたパチュリーの手には、あまり見映えはよくないものの、一生懸命にラッピングされた箱が握られていた。 「で、この大きな箱は何なのよ?」 「あいつの作り置きだぜ。一人じゃこんなに食べ切れないからな」 正午過ぎの博霊神社。 珍しく手土産を持参した魔理沙は、縁側でそれを開ける。 中には、クッキーやら大福餅やら、茶菓子の類が所狭しと詰まっていた。 「彼の作り置き……ねぇ」 「以心伝心ってやつだろ。私の弟子なんだからな」 彼が作り過ぎたという可能性は、既に魔理沙の頭にはない。 師の気遣いは、しっかり弟子に気付かれていたのである。 霊夢は、箱の中に無造作に手を突っ込むと、苺大福を取り出した。 「パチュリーじゃなくて、魔理沙が相手だったら面倒がなくて済みそうよね。 ……あ、美味しい」 「よせやい。私はそんな目的で、あいつを拾った訳じゃないぜ。それに……」 大福を頬張る霊夢の横で、魔理沙は煎餅をかじり、空を見上げる。 珍しく晴れた、冬の幻想郷の青空は、彼女には少し眩しく映った。 「……端から見てて、やきもきすることもあるけどな。 あいつらが幸せそうに笑ってるの見ちまうと、割って入る気もなくなっちまうぜ」 帽子のつばを下げ、彼女はぐいと茶を煽る。燻した香りが目に染みた。 「まあ、魔理沙だしね。あんなに集めてるんだし、いずれ人まで拾うとは思ってたけど。 牡丹餅も美味しいわよ。食べる?」 「ああ、頂くぜ。残さず頂いてやるぜ」 「それじゃあ幽々子みたいじゃないの……って、言ってるそばから来そうよね」 茶菓子に限った話ではないが、食べ物が大量にある所に、冥界のフードファイターは現れる。 茶菓子は2人でも十分な量なのだが、幽々子の食欲の前には風前の灯だろう。 加えて、紫と組んでスキマを抜け、至る所に現れることまであるので、余計にタチが悪い。 「あいつが死んだら、幽々子の所で菓子職人になりそうだな」 「作るのは……桜餅かしらね」 「そうだな、私に似て和食派だし」 幻想郷の青空に1つ、星が流れる。 それを目にしたのは、霊夢だけだった。 「チョコレート、作ってみたんだけど……」 あらかた片付け終わり、一息ついた所でパチュリーは切り出した。 料理書を片手に、一晩中かかって作り上げたのだ。 もちろん一人で出来ない作業は、小悪魔にも若干手伝わせたものの、彼女自身に料理の心得はあまりない。 場慣れしていないせいもあるのだろう。差し出す彼女の白い手は、所々赤くなっている部分があった。 「確か、バレンタイン……って言うのよね」 「そうなんだけど……何だか、食べるのが勿体ない気がするよ」 世界的には、男性から女性へあげるケースが大半で、逆なのは日本くらい----。 思わずツッコミそうになるのを押さえ、彼は差し出された箱を見つめる。 向こうでも、ラッピングは人の手で行われているが、どれも見栄えよく画一的なものだ。 それに比べると、見劣りこそするものの、適度に崩れた部分が手作りであることを強く思わせる。 手の赤みもだが、書斎がこんなになるまで調べ、作ったことを考えれば、確かに食べてしまうことも躊躇われる。 「あまり、日保ちしないと思うわよ? その……出来れば、美味しいうちに食べて欲しいし、感想とかも……」 「そっか……それもそうだね」 食べて欲しいから作る。 これは、料理をする彼にも解る気持ちだ。 勿体ないからといって、駄目にしてしまっては、それこそ本末転倒だろう。 彼はパチュリーから箱を受け取り、もう一度しっかり見詰める。記憶に刻み込むように。 「術式展開スペルセット・対象解析アナライズ・接合解除リンクカット……」 テープの代わりに、魔力で接着されたラッピングを、一箇所ずつ丁寧に切り離していく。 全ての接着箇所を切り離すと、花が開くように、ふわりとラッピングがほどけた。 「綺麗だな……」 後に残るのは、シンプルな白い箱。 彼の隣で、パチュリーは固唾を飲んで見詰めている。 蓋を開ければ、甘い香りが周囲に溢れ出す。 (これは……) それは、彼がずっと感じていた香りである。その源が、パチュリーの渾身の一作なのだ。 「どう……?」 「よく出来てると思うよ。まあ、見た目はだけど……」 「……意地悪」 食べずに彼が言えるのはそれくらいなのだが、やはり彼の一言は余計だろう。 「味見はしたから、失敗じゃないとは思うわよ?」 「ごめんごめん。それじゃ頂きます」 怒ったようなパチュリーをかわして、彼は一切れ口に運んだ。 角を引っ込めたパチュリーは、黙って彼の反応を伺っている。 料理書を何度も確認しながら作り、何度も味見しているとはいえ、不安は拭えない。 念には念をということで、小悪魔やレミリアにも味見してもらったのだが、味覚というのは十人十色である。 それは、人も魔女も妖怪も悪魔も、変わりはない。 「……パチェ、そんな顔しなくていいよ。普通に美味しいから」 「ほ、本当?」 彼の言葉に、パチュリーは――珍しいことに――驚きの表情も隠すことなく、身を乗り出して尋ねた。 「自信持って。何なら、パチェも食べる?」 「う、ううん……貴方に食べて欲しくて作ったから、私はいいわ」 「でも、独り占めするのもちょっと……」 そう言って彼は、箱に視線を落とす。 次に彼が聞いた囁くような声は、とても近くから聞こえた。 「じゃあ……一口だけ、ね」 「え……?」 普段の彼ならば、咄嗟に反応することも出来ただろう。 だが、油断していたためか、安心しきっていたためか、彼は動くことさえも出来なかった。 それは、完全な不意打ちで、直撃だった。 零距離からの、恋の魔法―― 「ご……ごちそうさま」 どちらともなく身体を離した時、仕掛けた側も直撃した側も、顔を赤く染めていた。 結果を見れば、相打ちだろうか。 「……パチェの方が、美味しいな」 「馬鹿……チョコも、ちゃんと食べてよね」 「そりゃ食べるけどさ……」 彼が返す言葉は、少し歯切れが悪い。 言うべきか、言わざるべきか迷っていたのだ。 だが、根本的な間違いなら、やはり指摘するのは早い方がいい。 まだ顔は赤かったが、彼は意を決して、口を開いた。 「パチェ、チョコレートと羊羹は別な物だからね」 「え……チョコレートって、羊羹の別名じゃなかったの!?」 ―――後書きの原材料は、小豆と砂糖と、ほんの少しの糸寒天――― 性格も積極的な方ではなく、常に我が道を行く。ただ、好奇心は高く 知識に関しては積極的に取り入れる。全て本に依る物だが間違いも多い。 東方萃夢想の上海アリス通信、パチュリーの項目より抜粋。 つまり、知識に関してはパーフェクトだと思われがちなパチュリーも、実は間違った知識を? それがオチでもあり、今回の動機です。前の続きというか、補完も兼ねてますが。 バレンタインとチョコレートが、幻想郷行きになる日はいつになるんでしょうね。 530 ─────────────────────────────────────────────────────────── 今日も俺は図書館にやってきた。 外は雪がちらつく空模様。図書館の中もすこし肌寒い。 暖炉の近くの安楽椅子に深く腰掛け、読みかけの本を手に取る。 「今日も来たのね」 ――うん、いろいろと読んでみたい本が多いしね。 「好きにしていいとは言ったけど、来たなら一言あってもいいんじゃない?」 ――邪魔しちゃ悪いと思ってさ。 「気遣いするような性格じゃないでしょ」 ――確かにね。 パチェの手を引いて膝の上に座らせ、そのまま抱えるように抱き寄せる。 「ちょ、ちょっと!」 ――本の解説してほしいんだけど、寒いから風邪ひかせたくないし。 「こんな体勢じゃなくても解説するわよ。それに暖炉があるから大丈夫っ…」 ――パチェは温かいな。 「な、何を言って…」 ――この温かみを感じられる奴は幸せだな」 「………………ッ、(………貴方だけよ)」 パチンッ! パチェの呟きに暖炉の薪の爆ぜる音が被った。 ――もう一回。 「……聞こえてたくせに…」 うらめしそうな顔で睨んでくるパチェ。 今夜はまだまだ冷え込みそうだ。 3スレ目 383 ─────────────────────────────────────────────────────────── パチュリーの隣で、図書館の奥魔法の本を読んでいる。 借りていこうとして席を立つと、そっと袖を掴まれた。 「たまには……ここで読んでいかない?忙しいなら、無理にとは言わないけど………」 袖を引っ張っりつつ、向こうを向きながらもじもじしているパチェ。 3スレ目 461 ─────────────────────────────────────────────────────────── 読書中 「なあ」 「・・・・・・・・」(読書中) 「なあって」 「・・・・・・・・」(読書中) 「もしもーし」 「・・・・・・・何か用?」(顔を上げる) 「いや・・別に用事は無いけど」 「用が無いなら話しかけないで・・・・・」(読書に戻る) 一転してデレ状態 「なあ」 「・・・・・・・・」(読書中) 「なあって」 「・・・・・・・・」(読書中) 「もしもーし」 「・・・・・・・何か用?」(顔を上げる) 「いや・・別に用事は無いけど」 「・・・・・・・・・・・・そう」(読書に戻る) ああパチュリーに後ろ向いてから振り返りながら「大好き」って言わせてEEEE!! 3スレ目 844 ─────────────────────────────────────────────────────────── 時々騒がしくなるが、普段は薄暗く静かな図書館 俺がここに来てからかなりの月日が立っていた。 「なあ」 「なに?」 「俺がここに来てから結構立つよな」 「そうね」 「なんかお祝いみたいのってないのか?」 「ないわ」 「即答かよ・・・」 「必要ないもの。費用もかかるし、大体何に対して祝うのよ」 「俺が今まで幻想郷で生きてこれたことに対して」 「・・・まあ、確かに稀ではあるわね」 「じゃあさ、二人で祝わないか」 「・・・何で私なの」 「他に祝ってくれるような人がいるか?」 「その祝う人の中に私が入っているのが疑問なんだけど」 「まあ、それは捨て犬のような俺を拾ってくれたご主人様なわけだし」 「人間の使い魔を持った覚えはないわ。それに、あれは捨て犬じゃなくて半死体よ」 「・・・ところで、喋っている時ぐらい本から顔を上げないか?」 「必要ないわ」 「・・・外でピクニックなんかいいな」 「まだやるなんて言っていないわよ。それに如何してわざわざ外なんかに」 「普段、日陰にいるんだからたまにはいいだろ?それに日向に出ないと健康に悪いぞ」 「いいのよ、知識と日陰の少女だから。健康に関しては否定できないけど・・・」 「それなら丁度いいだろ。今やっている研究もないみたいだし」 「それはそうだけど・・・ 何で研究がないことを知っているの」 「いつも見ているからな。それに、ほとんど実験体のようなものだろ?俺」 「そう、そうね。 まあ、いいわ祝ってあげましょう。」 「おっし。じゃあ明日は・・・多分、というか絶対黒白が来るだろうから明後日だな。」 「そうね」 「弁当は任せておけ!今までで最高な物を作って見せる」 「それは楽しみね。あなたの料理美味しくて食べやすいから、でも普通私が祝うんじゃないの?」 「細かいことは気にしない!それと、あ~なんだ、その・・・ ピクニックのときに大事な話がある」 「大事な話?」 「ああ」 「そう・・・」 「・・・気に成らないのか」 「明後日になったら聞けるのでしょう?」 「そりゃ、まあ」 「だったら待っているわ。楽しみにしてね」 「そう、待っているわ。」 「貴方が言ってくれるまで、いつまでも いつまでも・・・ね」 薄暗く静かな図書館 されど少女の声は誰にも聞こえず、届かず・・・ ただ、少女の読んでいる本だけがそれを見ていた。 顔を朱に染めとても幸せそうに微笑んでいるその顔を・・・ 執筆、投稿ともに二回目!初執筆の物と似ているところが多いな~と自分で思うが 直せる腕がない罠!ただ、言えることは私の中のパチュはこんな子です。ということだけです。 ちなみに、料理の感想は実際の言われたことのある言葉です。作った相手は男だったけどね! 避難所 9 ─────────────────────────────────────────────────────────── ええと、効率よく仮眠をとる方法は……。 ――○○、ちょうどいい所に、ちょっとここに座って頂戴。 ……何で警戒してるのよ。失礼ね、実験なんかじゃないわ。 普通に座ってていいのよ。私の方じゃなくて、テーブルの方向いてて。 ……別に失礼でも何でもないから、気にしなくていいのよ。変な所で律義なんだから。 そうそう、そんな感じよ。後は動かないで、目を閉じて楽にしてなさい。 よい……しょっと。 ……緊張することないじゃない。心地いいんだから、誇ってもいいくらいよ。 そうね、レミィが起きる辺りに起こしてくれるかしら。 ――変な事、しないでよね。 …………。 ………。 ○○さん、何をなさってるんですか? 枕……ですか。 ふふ、やっぱり恥ずかしいですよね。 でも、パチュリー様がそんな風に甘えられるのって、○○さんくらいなんですよ? まぁ、甘えてるようには見えませんけど……素直じゃないんですよ。 ……ええ、それを聞いて安心しました。私は仕事が残ってますから、向こうにいますので。 ――あ、はい。そうですよね、毛布でしたらすぐお持ちします。 ない物はセルフで補給すればいいってことでパチェ分補給。 4スレ目 420 ─────────────────────────────────────────────────────────── ……そう言えば貴方、毎回どうやって入ってくるのよ。 逆立ちしたって、貴方じゃ小悪魔にも敵わないでしょう? はぁ……呆れたわね。そんな方法があったなんて。 ええと、それって何て言ったかしら……食糧責め? ……買収って、流石に言い方が悪くないかしら。 まあ、別に邪魔じゃないからいいけど。 でも、貴方も変わり者ね。わざわざこんな所まで来るなんて。 ……確かに本は沢山あるけど、それだけで来るような場所でもないでしょ。 ――本当に、それだけ? …………。 ………。 ――な、何?借りていくの? ……本の管理は小悪魔の仕事だから、一声掛ければ大丈夫よ。 貸出期限?……別に、ちゃんと返しに来るならせっかちなことは言わないわ。 ええ、それじゃ、またね。 …………はぁ。 最後のパチュリーのため息が誰に向けられたかで、脳内補完の方向が変わりそうですが。 4スレ目 616 ─────────────────────────────────────────────────────────── 怒ると危ないお嬢様とメイド長の人にやっと放してもらえた僕は、美鈴さんに会いたくて門に向かう 元の服に着替えたけど、メイド長の人に渡された鞄の中に巫女服とメイドさん達が着る服が入ってる メイドさん達が着ている服は返そうとしたら、メイド長の人がまた着させようとしたので受け取った 着ないのに、洗って美鈴さんから返してもらおう 「美鈴さん! 」 「あれ? 遅かったわね」 「あ、ごめんなさい」 「別に怒ってるわけじゃないんだけど、どうしたの? 」 僕は、何故か美鈴さんに聞いて欲しくてさっきまでの事を話した 美鈴さんは驚いたような顔をした後、苦笑しながら僕の頭をなでてくれた 「あちゃー、私の部屋に置いて行ったのは不味かったわね」 「えっと、その」 「それより、どうだった? 」 「え? 」 美鈴さんが、突然ニマニマと変な顔をして僕に聞く 僕の胸を軽く指で突付きながら、美鈴さんはムフフーと言う 「お嬢様と咲夜さん、あのお二人の事だから相当凄かったでしょう? 」 「あ、う」 「照れない照れない、それよりどんな風にしたの? やっぱり巫女服で? 」 美鈴さんの言葉に、僕は怒りを覚えた 何で? 理由は分からないけど、それしか思いつかないぐらい怒っていた 「美鈴さんの馬鹿ー! 」 「ほへ? 」 これ以上美鈴さんと話ていたくない 僕は美鈴さんから逃げる為に、出てきた館に逃げ込んだ 「はぁ」 僕は溜息を止めないで館の中を歩いている 美鈴さんに、馬鹿なんて言っちゃった それに時々立ち止まって後ろを振り返っても、美鈴さんは居ない やっぱり馬鹿なんて言ったから追いかけてくれなかったんだ 「うぅ」 何でだろう、涙が出てきた 涙が眼から零れ落ちようとしたとき、僕の視界に長くて紅い髪が眼に入る 「美鈴さん? 」 紅い髪が、一つの扉に吸い込まれるように消えるのを僕は呆然と見ていた 慌てて追いかける その扉に急いで僕も入ろうとしたら、扉を開けた途端に僕は暗い場所に吸い込まれた 吸い込まれる前に紅い髪の人が見えたけど、美鈴さんじゃなかった あぁ、僕は美鈴さんに謝らなきゃいけない 何も見えない暗い中、僕は柔らかい何かの上に落ちた 驚いて立ち上がっても、暗くてなにも見えない だけど本当に暗いわけでもなかった見たいで、眼が慣れてくると普通に見えるようになった 「むきゅー」 「うわ! 大丈夫ですか!? 」 多分、僕が落ちたときに下敷きにしてしまった人が倒れていた 倒れたままなのが心配になって上半身を起こしてみたけど、特に怪我は見当たらない事に安心する 少し顔色が悪いのは暗いからじゃないと思って、なんとか引き摺らないよう近くにあった椅子に座らせた でも、どうしよう? あたりを見渡しても誰もいないみたいで、本が一杯あることに僕は気づいた 「図書館、かな? 」 「う、うぅ」 気絶した人をどうすれば良いのか書いてある本を探しに行こうとしたら、下敷きにしてしまった人の眼が醒めたみたいだ 「痛い、ゴホッ」 「大丈夫ですか? 」 僕が話しかけると、その人が僕を見て急に苦しみ始めた 「うぅ、苦しい! 死んでしまう! 」 「えぇ!? ど、どうすれば!? 」 慌てる僕が誰か呼びに行こうとしたら、その人に腕を凄い力で掴まれた 「私を助けなさい! 」 「ど、どうすれば良いんですか!? 」 「これ、これをつけて! むしろ私がつける! 」 掴まれた腕を引っ張られて、その人に抱きかかえられた それで頭に変なのが乗せられた気がする 「えっと? 」 「後はコレとコレとコレ! 」 「うわぁ!? 」 その人は僕を凄い勢いで動かして、僕はそれに眼を回した 手と足に変なのがつけられた感じがする 「か、完璧よ。あぁ、なんて高い猫度なのかしら」 「猫度? 」 「見なさい」 その人が何処から取り出したのか、僕の全身が映るぐらい大きな鏡を目の前に置いた 其処に映っていた僕は、変な格好をしていた 手と変な手袋みたいなのをつけて、足にも似たような物をつけてる 頭の上に猫の耳と同じ形をした耳がつけられてる、意識してみると何でかピクピク動いた こんな変な格好をさせた人は、僕の方を見詰めながら元気そうにしてる さっきまで、苦しそうにしてなかったっけ? 「えっと、これは? 」 「最後は、これをつければ完成よ」 そう言ってその人は、先っぽに細長い棒の付いた猫の尻尾みたいのを持って僕をまた引っ張る 驚いている僕に(隙間による検閲が入りました。見るには『パチェ萌え』と絶叫してください 4スレ目 781 ─────────────────────────────────────────────────────────── 某国際展示場駅前で約4時間待ってる間に妄想してた恋愛シミュレーション的パチェ。 頭悪いが今更なのでキニシナイ。 「痛っ!」 「どうしたの?」 「本の金具で指切ったみたいだ。おーいてぇ」 血ぃ出てきたー、とぼやきながら切れた人差し指をパチュリーに見せる。 するとパチュリーは、 # 好感度16以上の場合 「そう。本が汚れてないなら良いわ」 と呟くと、読んでいた本に再び目を落とした。 # 好感度32以上の場合 「そう。そんなことで一々騒がないで」 と不機嫌そうに言うと、読んでいた本に再び目を落とした。 # 好感度48以上の場合 「そう。ほっとけば治るわ」 と言うと、読んでいた本に再び目を落とした。 # 好感度64以上の場合 「そう。大丈夫?」 と聞いてきた。 ああ、と返事をすると、そう、と一つうなずいて、読んでいた本に再び目を落とした。 # 好感度80以上の場合 「あら、大丈夫? 中には血を吸ったりする本もあるから、注意してね」 「レミリアみたいな本だな」 「違いないわね」 そう言ってクスッと笑うと、読んでいた本に再び目を落とした。 # 好感度96以上の場合 「大丈夫? すぐに手当てした方が良いわね小悪魔すぐに包帯持ってきて」 「や、そんなたいした傷じゃないんだけd 「えいっ」 ぐるぐるぐるぐるぐる 「ふぅ、これで安心ね。○○、怪我には気を付けなさいね」 「あ、ああ……ありがとう」 「うわ! ○○どうしたのその包帯? 骨折でもしたの?」 「……レミリアか。いや、指の先っちょ切っただけ」 「……怪我したのは頭なのかしら?」 「俺にも分からん」 # 好感度128の場合 「大丈夫? 治そうか?」 「ああ、ま、これくらないなら舐めてりゃ治るかな」 「ええっ!? あ、ああ、貴方が舐めるのね」 「? なんだと思ったんだ?」 「なななななんでもないっ! な、なんでもないわっ!」 顔を真っ赤にして手をわたわたとさせながら言うと、読んでいた本に顔を隠すかのように、ばばっとうずめ た。 (省略されました。小悪魔を登場させるには小悪魔合同誌のP126を踊りきってください) 4スレ目 915 ─────────────────────────────────────────────────────────── # パチェ好感度128かつ小悪魔イベントを二つ以上こなしている場合 「大丈夫!? 痛くない?」 「ああ、ま、これくらないなら舐めてりゃ治るかな」 「ええっ!? あ、ああ、貴方が舐めるのね」 「え…なんだと思ったんだ?」 「なななななんでもないっ! な、なんでもないわっ!」 顔を真っ赤にして手をわたわたとさせながら言うと、読んでいた本に顔を隠すかのように、ばばっとうずめた。 と、 「あら何でもないんですか? 残念ですぅ」 「うおっ、小悪魔!? どっから現れた?」 いきなり背後から声をかけられびっくりする。さすが紅魔館にいるだけあって神出鬼没な司書さんだ。 後ろから肩口を覗きこむように抱きつかれ、ケガした指を両手で包み込んでくれる。 「ふふっ、パチュリー様がやらないのでしたら私が代わりに舐めてさしあげましょうか?」 「ダッ!? ダメ! ダメよ! 何言ってるのよこの子!」 「あの。どゆこと? 何の話?」 一人話の流れについて行けてないぞ俺っ。 しかしそんな俺はステキにスルーされるのであった。おおっとルーミアくんのナイトバード! 「えぇ~、どうしてダメなんですかぁ?」 「ダメったらダメ! え~と、ほら、図書館倫理規定に引っかかってるからよ! 今作ったけど」 「図書館倫理規定の例外なんですよ」 「大体! そのっ…恥ずかしいじゃない!」 「あら、私は○○さん好きですから、恥ずかしくないですよ?」 んあ? 小悪魔さん? しかし瞬間、パチュリーの顔から色が消える。 「私もっ! 私だって、好きだったのに!!」 え、とその言葉の意味を理解するより速く、詠唱無しで撃たれた火の玉が足下に着弾していた。 巻き起こる爆風、烈風、熱風。 「小悪魔と○○の、莫迦ーーーーーーーッッッッッッ!!!」 ヽ/ ひぇぇ、と情けない悲鳴を上げる小悪魔もろともに吹き飛ばされる視界の隅で、 本棚の角を曲がって走り去るパチュリーの姿が見えた。 「……っ、パチュリーっ」 瞳を潤ませていたように見えたのは、気の所為では、きっと、ない。 「あいたたた…はぅぅ、ひ~ど~ぃ~」 「小悪魔」 煤を払って、立ち上がる。とたんに小悪魔が、げっとした表情に変わり、しりもちをついたままで手をすりあわせる。 「あ、あのあの、ごめんなさぁ~い。えーと、その、ちょっとしたアレのつもりだったんですけど……」 「行ってくる」 短く、しかしはっきりと。意志を込めた一言を告げる。それで、通じてくれる。 ぱぁ、と小悪魔の表情が明るくなる。 「はい! パチュリー様をよろしくお願いしますね!」 向日葵のような笑顔を背に受けて、パチュリーを追う。 もしあの笑顔が俺一人に向けられていたなら――また別の物語があったかもしれない。 そういう意味でも、ごめん、そしてありがとう。そう心の中で小悪魔に感謝しながら俺は本棚の谷を走った。 走り去ったパチェは驚くほどあっさりと見つかった。 と言うのも、本棚を二つ曲がったところで倒れていたからだ。 「パチュリー!? パチュリー! どうした、大丈夫か!?」 慌てて抱き起こすと、ゼィゼィと荒い呼吸を繰り返すパチュリーは 「ぜ、喘息が……ゲホゲホゲホッ、ハァ、ハァ」 ……ま、そりゃ普段運動しないわ魔法で移動するわのところをいきなり全力疾走すりゃあなぁ。 安心したような、気が抜けたような。 「ど……して…」 「え?」 「どう、して、来たの? 小悪魔の、こと、好きだっ、た、んじゃ、ケホッ、ないの?」 あーー。何か知らんが勘違いされっぱなしか。どう説明したものか。 俺は空いている方の手でぽりぽりと頬を掻くと、ぼんやりと見つめてくる滲んだ紫色の瞳を避けて視線を彷徨わせる。 ちょっと考えたが、口だけで説明するのも面倒だ。 体中を奮い立たせて一つ決心をすると、いまだに半開きでヒューヒューと音を立てて苦しそうに息を吐いているパチュリーの口に自分の唇をすっと重ねた。 「――――。!?!?!!?」 「うわ、ちょっ」 パチュリーは一瞬呆けた目をした後、俺の腕の中でバタバタと暴れだし、胸を突き飛ばして立ち上がる。 「パチュリー!」 がし! と、また逃げようとした肩をつかんで無理矢理振り向かせ、そのまま真っ直ぐにパチュリーを見つめる。 細い肩。細い身体。濡れた瞳。不安そうな眼。上気した頬。――俺が濡らした、形の良い唇。 「全てが――お前の全てが好きだッ! 小悪魔よりもずっとずっとお前の方が好きだッッッ!!!」 言った! 言い切った! と、つぅ、とパチュリーの頬を涙が伝ったかと思うとそのまましゃくり上げ始めた。 「…っっぐっ………っぇぐ…っく……」 「パチュリー……」 今さらじゃ、遅かった、の、か? 不安という耐えきれない重圧だけが襲いかかってくる。 「…がぃ、…って」 「え?」 「も゛っかい゛、言っ゛て…?」 後から思い出すに、このとき滑稽なほどぶんぶんとうなずいていた記憶がある。 「何回でも言う! 好きだ、パチュリー好きだ、大好きだ、誰よりも誰よりも誰よりも愛してる!」 パチュリーは。しばらくぼーっとしていたが、やがて うん、うん、と涙と鼻水でぐしゃぐしゃになった顔をふっと笑顔に変えてうなずくと、胸の中に飛び込んできてくれた。 それを、壊れ物を扱うようにやさしく抱きしめる。体全体で、愛する人を感じる。 薬草の臭いがパチュリーを余計に近く感じる。 「ねぇ、もう一回。もう一回言って」 「好きだ。ずっとずっと、愛してる。きっと出会ったときから、愛してた」 「もう一回」 「いつでもどこにいても誰よりも愛してる」 「……ありがとう。 うん、ありがとう。 もう、口滑らせちゃったけど。あなたが好き。大好き。どんな本より愛してるわ」 潤んだ瞳が俺を見つめる。 そうして、ゆっくりと二人の唇と唇が距離を縮めてゆく。 一度目は、お姫様を解き放つキスだった。 「んっ……」 「あむっ……ん………」 二度目からは、ゆっくりと。お互いを感じ合うためのキス。 「ん…ぷはっ……あ…ねぇ、○○、もっと…もっとして……」 「うん、俺もしたい。ちゅ…ん…」 「うん…んぐ…ちゅっ……」 「んむ……むぁ……」 「はぁっ……んっ……ちゅろっ…」 「んぅっ!? …ん、ん。じゅろっ…………」 …………… ……… … 長い間、ずっとそうして二人でお互いを、そして幸せを感じあっていた。 「あ~あ。咲夜さぁん、見事に○○さんパチュリー様に取られちゃいました」 「奥手なパチュリー様を焚き付けて本音を引き出すきっかけを作る、かぁ。 何て言うのかしらこれ? 雨降って縁固まる、だったかしら」 くっくっ、と喉の奥で笑うと、まさに小悪魔、と呟いて二つ手を叩くメイド長。 円卓に置いた水晶で成り行きを見守っていた二人は、軽口をたたき合って紅茶のカップを一つ啜る。 「めでたしめでたし……と、言いたいところだけど」 「はい?」 「冗談っぽく言ってるけど。あなたも、結構本気で○○のこと好きだったんじゃないの?」 心の奥を見透かそうとするようなメイドの視線を受けて、もう一口、小悪魔は紅茶を口にして言った。 「咲夜さんは…レミリア様の幸せとご自分の幸せと、どちらを選ばれますか?」 「両方。私がお嬢様を幸せにして差し上げれば良いのですわ」 「こぁぁー、残念。その手がありましたねぇ」 「あなたぜんっぜん残念そうじゃないわね。むしろ幸せそう」 あついわぁ、と半分苦笑の半分あきれ顔になって手をぱたぱたと泳がせる。 きっともうすぐ二人で帰ってくるだろう。 今日も、そしてこれからも。笑顔で二人を「おかえりなさい」と迎える権利は自分にしかないのだと考えると、 小悪魔はとろけるような幸福感に満たされるのだった。 パチュリーGoodエンド01 (お読み頂きありがとうございました。もし“別の物語”も読んでやろうという方は花映塚MatchLunaで3分間粘って下さい) 4スレ目 948(うpろだ 0050)
https://w.atwiki.jp/cozmixtouhouss/pages/17.html
パチュリー・ノーレッジ。 紅魔館の地下にあるヴワル大図書館で日々を過ごしている、喘息持ちの魔法使い。 毎日のように魔理沙に蔵書を持ち帰られてているが、まんざらでもない様子。
https://w.atwiki.jp/tamakagura_battle/pages/286.html
Dパチュリー タイプ:地/雷 スキル1.動かない大図書館 相手のスペルが急所に当りません。 スキル2.魔法を使う程度の能力 特殊スペルでダメージを受けると、ダメージの1/8だけ自分のVPが回復します。 重複弱点(3倍): 弱点(2倍):樹/地/水/氷 抵抗(1/2倍):毒/風/岩/鋼 重複抵抗(1/3倍): 無効:雷 種族値・同タイプ比較 地/闘 HP 攻撃 防御 特攻 特防 速度 合計 Dパチュリー 100 30 110 120 155 30 545 大ナマズ 160 105 85 105 75 30 560 がぶりあす 105 110 90 75 80 100 560 スペル スペル名 属性 分類 威力 命中 消費 詳細 備考 アグニシャイン 炎 特殊 70 100 5 プリンセスウンディネ 水 特殊 70 100 5 シルフィンホルン 樹 特殊 70 100 5 レイジィトリリトン 地 特殊 70 100 5 メタルティファーグ 雷 特殊 70 100 5 トリリトンシェイク 地 特殊 90 100 20 シルバードラゴン 雷 特殊 100 100 25 エメラルドガリス 地 特殊 120 85 30 基本評価 同タイプの大ナマズ、がぶりあすと比べて防御、特攻、特防に優れるわ。 耐5弱4とまぁまぁ。 また攻撃属性が五つあるから弱点を取りやすく、攻防ともに揃っているわね。 ただし、速度30と鈍足だから殴り合いにおいて大分不利な面もある。 差別化 がぶりあす 分類が違うが、向こうの方が素早く扱いやすい。 先制技や威力の高い水サブも備え、実際にがぶりあすと戦うとDパチュリーに勝ち目はないのよね。 豊富は攻撃範囲と優れる耐久で差別化を測りたいわ。 大ナマズ HP160と耐久やAC共に105など役割が大体被っているわ、 状態異常無効で安定性も高く、フルアタ構成のDパチュリーと違って回避や積みなど器用。 豊富な攻撃範囲、そしてC120であることを生かしたい。 運用方法 攻撃範囲とC120を生かす為、あまり耐久にBPを割けないわ。 よって有利な相手への受けだしを狙っていく形になるわね。弱点は4つあるので注意。 そして相手の交換先に有利な技を繰り出していくスタイルが中心。 パーティ構成はパチュリーの攻撃が聞きづらい神地や無、闘、悪、理などの等倍だが特防の高いコダマも辛い。 ADチルノやS幻月など先発コダマとして優秀な氷コダマの後ろに控えているのが使いやすいわ。 鈍足なのでトリル下において活躍する。 相性の良いA咲夜に白羽の矢が立つかしら。さくやー。 BP振り B64C64 or H31B33C64 (H…HP、B…防御、C…特攻 防御には64振っても特防には届かないけど、元々B110あるので33でも充分。 HPに31を振ってナイへ対策をするかどうか、BC64の方が硬くなるが大きい差がつくわけではないが、受けだしの役割を担っているので微妙。 装備候補 火力強化c 攻撃による大きな負担をかけるために。 フランc:火力強化Cの派生、これを装備するならトリリトンシェイクよりレイジィトリリトンの方が低燃費で高威力になる。 聖c:受けだしを役割に持っているので耐久強化として。 コメント欄 名前
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コダマ名 HP 攻撃 防御 速度 合計 属性1 属性2 攻撃属性 弱点 耐性 スキル 必要アイテム ちびパチェ 90 105 65 20 280 理 - 理炎水樹地鋼 虫霊闇 闘理 - パチュリーカード Dパチュリー 100 110 140 30 380 理 地 理地(炎水樹毒鋼) 水樹氷虫霊闇 雷闘毒理岩 動かない大図書館 守の霊珠 Aパチュリー 100 130 85 65 380 理 炎 理炎(水樹毒地鋼) 水地岩霊闇 樹闘鋼氷理炎然 動かない大図書館 力の霊珠 Nパチュリー 105 115 75 85 380 理 樹 理樹(炎水毒地鋼) 虫炎氷毒風霊闇 水雷樹闘地理 動かない大図書館 不偏の霊珠 Sパチュリー 95 105 80 100 380 理 水 理水(炎樹毒地鋼) 雷樹虫霊闇 炎水氷闘理鋼 動かない大図書館 疾風の霊珠 Pパチュリー 100 135 75 90 400 理 樹 理樹炎 虫炎氷毒風霊闇 水雷樹闘地理 動かない魔法少女 Pパチュリーカード ※青文字は属性一致、赤文字は重複弱点、緑文字は重複耐性、灰色は無効、(括弧内)はスキル効果あり ちびパチェ.gif Dパチュリー.gif Aパチュリー.gif Nパチュリー.gif Sパチュリー.gif Pパチュリー.png ちびパチェ Dパチュリー Aパチュリー Nパチュリー Sパチュリー Pパチュリー スキル 動かない大図書館 SLv×20%の確率で、スペルの威力が属性一致扱いになります。 動かない魔法少女 効果抜群の時、与えるダメージがSLv×6%増加します。 スペル スペル名 属性 威力 消費 詳細 必要銭 ちびパチェ Dパチュリー Aパチュリー Nパチュリー Sパチュリー Pパチュリー サイレントセレナ 理 80 20 通常攻撃(初期) 3000銭 ○ ○ ○ ○ ○ ○ 賢者の石 理 100 30 通常攻撃 20000銭 ○ ○ ○ ○ ○ ○ 理 120 40 自分の攻撃と防御と速度を10%上げます。 禁呪 - ○ ○ ○ ○ - ロイヤルダイアモンドリング 理 120 40 相手の防御を20%下げます。 100000銭 - - - - - ○ 理 150 50 相手の防御を30%下げます。 禁呪 - - - - - ○ シルフィホルン 樹 80 20 通常攻撃 3000銭 ○ ○ ○ ○ ○ ○ グリーンストーム 樹 100 30 通常攻撃 20000銭 - ○ ○ ○ ○ ○ フォトシンセシス 樹 - 0 味方全員のVPを50%回復します。 50000銭 - ○ ○ ○ ○ - サテライトヒマワリ 樹 120 40 通常攻撃 100000銭 - ○ - ○ - ○ 樹 120 40 与えたダメージの1/4、HPが回復します。 禁呪 - - - ○ - ○ マーキュリポイズン 毒 100 30 通常攻撃 20000銭 - ○ ○ ○ ○ - 毒 120 40 与えたダメージの1/8、相手のVPを減少させます。 禁呪 - - ○ - ○ - レイジィトリリトン 地 80 20 通常攻撃 3000銭 ○ ○ ○ ○ ○ - トリリトンシェイク 地 100 30 通常攻撃 20000銭 - ○ ○ ○ ○ - エメラルドメガロポリス 地 120 40 自分の防御を20%上げます。 100000銭 - ○ - ○ - - 地 150 50 自分の防御を30%上げます。 禁呪 - ○ - - - - メタルファティーグ 鋼 80 20 通常攻撃 3000銭 ○ ○ ○ ○ ○ - シルバードラゴン 鋼 100 30 通常攻撃 20000銭 - ○ ○ ○ ○ - エレメンタルハーベスター 鋼 120 40 相手の防御を20%下げます。 100000銭 - ○ - ○ - - 鋼 150 50 相手の防御を30%下げます。 禁呪 - - - ○ - - プリンセスウンディネ 水 80 20 通常攻撃 3000銭 ○ ○ ○ ○ ○ - ベリーインレイク 水 100 30 通常攻撃 20000銭 - ○ ○ ○ ○ - ノエキアンデリュージュ 水 120 40 相手の速度を20%下げます。 100000銭 - - - ○ ○ - 水 150 50 相手の速度を30%下げます。 禁呪 - - - ○ ○ - ジェリーフィッシュプリンセス 水 - 10 先行になります。3ターンの間、攻撃スペルのダメージを半減します。交代しても効果は継続します。 150000銭 - ○ ○ ○ ○ - アグニシャイン 炎 80 20 通常攻撃 3000銭 ○ ○ ○ ○ ○ ○ アグニレイディアンス 炎 100 30 通常攻撃 20000銭 - ○ ○ ○ ○ ○ セントエルモピラー 炎 120 40 通常攻撃 100000銭 - - ○ ○ - ○ 炎 120 40 与えたダメージの1/8、相手のVPを減少させます。 禁呪 - - ○ - - ○ ロイヤルフレア 炎 150 50 与えたダメージの1/6、相手のVPを減少させます。 300000銭 - - ○ ○ - - 炎 200 80 与えたダメージの1/6、相手のVPを減少させます。 禁呪 - - ○ - - - カード効果 アイテム名 装備時効果 契約コダマ 入手(金額) 備考 パチュリーカード 攻撃が30増加します。 ちびパチェ 中吉印の福袋・アイテムショップ(1000000銭) 11-7クリアでショップ追加 Pパチュリーカード VPと攻撃と防御が50増加します。 Pパチュリー PH4-7初クリア報酬 -