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真サムライスピリッツ ~覇王丸地獄変 ゲーム概要 サムライスピリッツシリーズの第2弾。前作に加え、新たなキャラクターが4人追加され、武器飛ばし必殺技という要素が新たに組み込まれている。また、ぬいぐるみコマンドという裏技的なネタもある。 羅将神ミヅキ その他画像 攻撃方法 魔界転生:テレポート技 邪心共鳴:直線的に飛ぶ飛び道具。あたると死神が取り付く。 我神飢爆魂:つれているイヌを怪物に変えて突進させ、噛み付かせる。 我神変裂魂:つれているイヌを怪物に変え、その口から相手を動物に変身させる弾を吐き出させる 我神共鳴魂:つれているイヌを怪物に変え、雷を纏わせて突進させる。 覇気陰滅陣:魔方陣を地面に走らせ、相手がこれに触れると地面の中に引き込まれ、空中から大地に叩きつけられる技。 天地魔境陣:武器飛ばし必殺技。黒い球体を投げつけ、ヒットすると画面の隅々に叩きつける。 しゃがみ中斬りを近距離で行うと、連続ビンタができる。この攻撃は連続ヒットする上、攻撃力も高い脅威の技である。 語録 「狂魔王に逆らい人に力をかすおろか者。そこで現世の滅びの様でも見ておるがよい。 「ラキキラ無理無理キキキッ! ンキキラッ、喰ってやろう!!!!」 「ごらん、私達から染み出す憎悪を。 ごらん、私達が増殖させる憎悪を。 争いは時の流れる限り永遠に続く。」 備考 ラスボスである。「ラキラキ」と言う笑い方で有名。 江戸時代より千年程前の捨て子が、暗黒神アンブロジァと契約を結んで変化したもので、一種の精神生命体である。 美州姫と呼ばれる巫女が、休眠中であった羅将神ミヅキを調伏しようとしたが、反対に体を乗っ取られ、自我を失ってしまった姿でもある。 前作ラスボスの天草四郎時貞によって封印が解かれ、タムタムとチャムチャムの故郷で祀られていたパレンケストーンとタンジルストーンを使い それに覇王丸、千両狂死郎、柳生十兵衛、ナインハルト・ズィーガーといった勇者の魂を宿らせて、アンブロジァを凶神化させようとした。 この四人を殺して魂を奪うために、牙神幻十郎、アースクエイク、不知火幻庵といった面々を利用した。 ただし三人とも忠誠を誓ってる訳ではなく、最後にはミヅキを裏切る。 ステージ間デモでは、復活したもののアンブロジャを裏切る天草四郎を倒し、彼を服部半蔵の息子に戻していたりする。 戦闘ではお供のイヌをつれている。また、声はエコーがかっている。 キャラクター性能としては、動きはさほど早くはないが、飛び道具ばかりが目立つ必殺技が曲者。 プレイヤーを近寄らせない、いやらしい攻撃をとってくる。 サムライスピリッツ零SPECIALの公式サイトによると、公式では主人公の覇王丸によって倒された事になっている。 美州姫はミヅキが倒されたことにより解放され、千両狂死郎EDでは狂死郎に誘われて阿国と名を変え、彼の妻となり、歌舞伎の道に進んだ。 名前 コメント
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概要 SAMURAI SPIRITS 真SAMURAI SPIRITS 覇王丸地獄変 サムライスピリッツ斬紅郎無双剣 サムライスピリッツ天草降臨 ポリサム サムライスピリッツ零 サムライスピリッツ零 SPECIAL サムライスピリッツ天下一剣客伝 サムライスピリッツ閃 SAMURAI SPIRITS(2019)MUGENにおけるサムスピシリーズ 概要 SNKの2D対戦型格闘ゲーム。通称は『サムスピ』『侍魂』など。 海外版のタイトルは "SAMURAI SHODOWN"(Shodown=Showdown: 対決、決着)。 下記に挙げた各作品の他、ゲームボーイで『熱闘』シリーズ2作が、ネオジオポケットで『サムライスピリッツ!』シリーズ2作が発売されている。 「アニメ」、「RPG」、「ハイパーネオジオ64」、「ポリサム」*1 、「ナコりもの」、「閃」とか言ったら 右京さんが血を吐くのでやめて下さい。「ガハァ!」 『餓狼伝説』、『龍虎の拳』と共に、90年代前半のSNKの躍進を支えたSNK第三の格闘ゲーム。 登場人物全員が何らかの武器を持っており、大きな特徴として一発あたりの威力の高さが挙げられる。 これ以前にも武器を使用する格闘ゲームは存在していたが、これらはあくまで「キャラが武器を持っているだけ」で、 ゲームシステムから演出まで本格的に「武器」を主軸に置いたゲームは本シリーズが初。 凝った演出も特徴で、BGMやリアルなSE、斬撃時に舞う血飛沫など、徹底的に「時代劇」を意識した作りになっている。 『初代』などでは敗北すると胴体が切断されるなど、「死」が明確に描写された数少ない格闘ゲームであったが、 殺傷事件などの影響でシリーズが進むにつれて表現がソフトになっている(『零SP』、海外版『閃サム』、『令サム』除く)。 剣劇格闘ならではの残虐表現だが、国内外を問わず常に賛否両論の声があり、しばしば問題に発展してもいる。 にも拘らず、『零SP』と2019年版以外の全作品が「B」(12才以上対象)なのは、CEROの正気を疑わざるを得ない 操作方式は作品によって異なるが、レバー+4ボタンもしくは同時押し二種で擬似6ボタンが基本(MVSが4ボタンのため)。 ゲーム内容として他の格闘ゲームと一線を画するのは、「一撃が重い、駆け引き重視」な点。 カプコン格闘で例えるとろくにコンボが出来ない『ストリートファイターIII』、もしくは攻撃力を上げた『ストII』的なゲーム…だろうか。 反面、技の隙が大きい場合が多く、一撃一撃が非常に重い意味合いを持つ。 いかに相手の攻撃を食らわず、ギリギリの間合から自分の攻撃をねじ込むかという駆け引きが重要視される (この点は剣道をはじめとする刀剣を使用するスポーツと同じであり、侍同士の戦いという意味で優れた再現である)。 つまり差し合いが全てのバランスで、2000年代以降のコンボゲームとは正反対のスタイルであり、 一般的な格ゲーのセオリーが通用しない部分が多い。 参考動画(注:これは極端な例で、もちろん全ての組み合わせがこのようではない) 他の格闘ゲームやMUGENにおいても、技を多く振らずじりじりと間合いを計るような 緊張感溢れる駆け引きが展開されると(例:『ブレイブルー』のハクメンVSテイガーや『アカツキ電光戦記』の不律同キャラ戦など)、 しばしば「サムスピでやれ」等と言われる事が、このゲームの対戦の異質さを物語っている。 数多の格闘ゲームの中でもその存在はひときわ異彩を放っており、作を重ねるごとに目新しい新システム(必要性は別として)や、 個性の強いキャラが追加されるため、「SNKの実験場」と評される事もある。 『初代』からして普通の侍よりも怪しげな忍者の方が多い事がこの作品の型破りさを表していると言えるだろう。 また、独自のファン層を持ち、他のゲームに浮気せずサムスピ一本に絞ってプレイするプレイヤーが多いため、 やり込みのレベルが非常に高く、「職人」と呼ばれる上級者が各地に存在する。 これまでにWiiバーチャルコンソールで『初代』から『天』までのネオジオ版が、 PS3ゲームアーカイブスで『初代』から『天』までのPS移植版と『零』と『剣』のPS2版が、PS4/Vitaから『零SP』が配信されている。 『零SP』を除いた2Dシリーズ6作を纏めた『サムライスピリッツ 六番勝負』も販売されているのでそちらを買うという選択肢もある。 また、各種ゲーム機にて配信されている『アケアカNEOGEO』シリーズにラインナップされており、シリーズ作品が順次配信されている。 そしてアーケード版の『初代』から『零SP』、そして幻の『零SP完全版』まで収録されている『サムライスピリッツ ネオジオコレクション』も、 PS4、Switch(両機種版はパッケージ販売あり)、PC(Steam、Epic Games)にて販売および配信となっている。 各作品毎のキャラランクについてはこちらを参照の程。 なお、『サムライスピリッツ』シリーズの各作品を時系列順に並べると以下のようになる。 + 時系列簡易まとめ 零┯令サム━初代━斬━天━真━ポリ2作┯[20年後]━蒼紅 └零SP完-剣 ┘ └閃 (←↑分岐パラレル?) 上表に無い零スペはストーリーが無いお祭り作品のため時系列からは完全に外れている。ただし完全版は『剣』に繋がるプレストーリーが描かれている。 RPGの『武士道烈伝』は「邪天降臨之章」が『初代』、「妖花慟哭之章」が『真』をベースとしているが、それぞれパラレルに近い。 ナコりものは『初代』と『真』の間と一応されているものの矛盾が多く、そのままでは年表に組み込むのが難しくなっている。 『零』は当初はどの時系列にも属さないパラレルの予定だったが、その後正史の年表で最初に組み込まれる事になったため、一部の設定に過去作とつじつまが合わない箇所が出てきてしまっている。 『剣』は基本的には他作品から見るとパラレル世界だが、『零』の一部キャラのEDと繋がっており、一部キャラのEDは『初代』にも繋がる。 『閃』は他シリーズとの間にいくつか矛盾点があり、ファンの中では『閃』はパラレル(或いは『蒼紅』をパラレルにし『閃』を正史扱い)なのではないかという考察をする人もいる(ただし、公式にパラレルであると明言された訳ではない)。 年代ごとの出来事をまとめて考察しているサイトもあるので、気になる人は検索を。 SAMURAI SPIRITS 武士道トハ 死ヌコトト見ツケタリ修羅道トハ 倒スコトト見ツケタリ 我、悪鬼羅刹トナリテ 目ノ前ノ 敵スベテヲ… 斬ル!! 1993年7月にMVS(業務用NEOGEO)で稼動。通称は『無印』『初代』など。 ROM容量118Mbit(MbitはMBの8分の1の単位で、8Mbit=1MBとなる)。 当時SNKはこの作品にあまり期待していなかったのかろくに宣伝もされていなかったが、 プレイしてみて初めて分かる独自の面白さ、というか斬新すぎる発想が話題となり、予想外の大ヒット。 そのリアルに手応えが残る、バッサリ感に定評のあるSEから「社内で人を斬っている」とまで噂されていた。 主人公は覇王丸で、右京さんが(一応の)ライバルキャラ。ラスボスは天草四郎時貞。 また格ゲー界の元祖清純派と言えるナコルルの人気が爆発し、一大センセーションを巻き起こした。 本命と見られていた『餓狼伝説スペシャル』『スーパーストリートファイターII』『ワールドヒーローズ2』を押しのけ、 '93年度ゲーメスト大賞他、各部門賞を総ナメにした伝説的ダークホース作品である。 システム面で特筆すべき事は、とにかく強斬りの異様なダメージ。 いかにガードをこじ開けて相手をぶった斬るか、というシリーズ共通の戦略は既にここで完成しており、 この得も言えぬ快感の虜になったゲーマーは数知れず。むしろ必殺技の方が使いにくく、超必殺技にあたる技もない。 ゲームを盛り上げるサブシステムもシンプルながらバランス良く揃っているため、 現在も本作が『初代』にしてシリーズ最高傑作とする声が多く、大会や対戦会も開かれている。 ニコニコでは定期的に 北河内武芸帳 でハイレベルな試合がUPされているので、気になる人は参照を。 登場キャラクター プレイヤーキャラ 覇王丸、ナコルル、服部半蔵、ガルフォード、橘右京、柳生十兵衛、 千両狂死郎、タムタム、シャルロット、王虎、不知火幻庵、アースクェイク CPU専用キャラ 天草四郎時貞(ラスボス、一部移植版で使用可) 操作方式1レバー+擬似6ボタン(A: 弱斬り、B: 中斬り、AB同時押し: 強斬り、C: 弱蹴り、D: 中蹴り、CD同時押し: 強蹴り)同時押し入力受け付けがかなりシビアなため、ここぞという時に弱斬りが暴発する事があり泣ける。ゲーセンによっては基板を改造し、カプコン風の純6ボタンに設定されている事も多い。 怒りゲージ画面下部に表示される「怒」と書かれたゲージ。ダメージを受けると増える。MAXになると怒り状態となってキャラの肌が赤くなり、ただでさえ高い攻撃力がさらに上昇。一定時間が経過すると怒り状態は解除され、ゲージも0に戻る。サムスピの基本、これが無くては始まらないという程の超重要システム。 攻撃力補正残り体力が少なくなると補正がかかり、攻撃力が上がっていく。これにより体力1ドット・怒り状態の強斬りなどは凄まじいダメージを叩き出す。 画面の拡大・縮小間合に応じてキャラの大きさとステージの表示幅が変化。ズームイン時も「龍虎の拳」ほどキャラは大きくない。 踏み込み(ダッシュ)レバーを前に素早く2回入力。ラン型。ダッシュ後一定距離は止まれずガードも出来ない。 引き込み(バックステップ)レバーを後ろに素早く2回入力。そのまんま。無敵等は無し。一部キャラのみバックステップ中に空中必殺技が出せる。 つば競り合いラウンド開始時ランダム及び互いの武器攻撃がタイミング良くぶつかり合うと発生。連打勝負(実はほぼランダム)に移行する。負けると武器を弾き飛ばされ素手状態になるが、両者の武器が飛ぶ、どちらも飛ばず空中戦に移行するなど、様々なパターンが用意されている。 武器破壊各キャラの武器にはそれぞれ耐久値が存在。互いの武器攻撃がかちあうと減少し、0になると壊れる。ガードクラッシュの先駆けのようなものだが、普通にプレイしていてもまずお目にかかれないレアフィーチャー。本作では黒子が武器を修復してくれないので、武器が壊れた試合中はずっと素手のまま。 素手状態通常技(斬撃)をガードしても体力が削られる、攻撃力が低下、多くの必殺技が使えなくなるなど基本的に弱体化するが、一部性質が変化する技もある。落ちている武器の近くで斬りボタンを押せば拾う事が可能。真剣白刃取り素手の時に相手の斬撃とこちらの攻撃がかちあうと発生。一種の逆転要素だが、タイミングは超シビア。実用はほぼ無理。 飛び道具相殺狂死郎の「風裂扇」など、一部の「物を投げる」タイプの飛び道具は龍虎の拳などと同様、打撃技によって打ち落とす(相殺する)事が出来る。 黒子紅白一組の旗を持ち、キャラの間合に合わせて背景を行ったり来たりする審判の人。いくつかの作品ではPCとして参戦している。この他雑用を請け負う下っ端黒子が何人かいる模様。 飛脚たまにステージ奥を横切り、肉(ライフ回復)や爆弾、得点アイテムを投げ込む。スタッフ曰く音楽と爆発音が合いそうという理由で王虎ステージにおける爆弾の出現率が他の場所よりも高くなっている。『初代』のみ天草に妹を人質に捕られ脅迫されているという設定がある。GB版でのみ隠しキャラとして参戦。 その他弾かれキャンセルサムスピシリーズ特有のテクニック。武器を使った通常技の多くはガードされると専用の硬直モーション(弾かれモーション)を取り、このモーションには必殺技属性の技によるキャンセルを受け付けるポイントが設定されている場合がある。これによって隙の大きい技をガードさせて確定反撃を狙った攻撃を無敵技などで潰す、さらにそれを読んで反撃する、といった独自の駆け引きが成立している。 目ジャンプ「目押しジャンプ」の略。こちらもサムスピ特有のテクニック。本シリーズのジャンプには長めの着地硬直が存在するが、この隙は特定の行動でキャンセル出来る。中でも着地に重ねられた投げ技は最速で再度跳ぶ事でしかかわせないため非常に重要。先行入力はほぼ受け付けず、最速でジャンプするには目押し(目レバー)が必要なためこう呼ばれる。 真SAMURAI SPIRITS 覇王丸地獄変 今は昔のものがたり 我が道 極めんとする男あり 血生臭い 生きざまに凶事まとうは 偶然ではなかった 1994年10月にMVSで稼動。シリーズ第二作、ROM容量202Mbit。略称は『真サム』。 時はNEOGEO黄金時代。前作のバッサリ感はそのままに数多くの新システムを引っ下げ、堂々の登場。 ぬいぐるみ化や退き込みダッシュなどの謎システムも搭載し、やや間違った方向に進化を遂げた感はある。 牙神幻十郎の登場により右京さんがライバルキャラの座から転落。ラスボスは格ゲーでは珍しい女性の羅将神ミヅキ。 また二作目にして侍の数よりもハゲの方が多くなり、いよいよ本当にサムライのゲームなのかどうかが怪しくなった。 インパクトのある新キャラ・派手な武器破壊技の登場や粒揃いのBGM、餓狼・龍虎キャラのゲスト出演など、 演出やファンサービスが充実しており、『初代』に比べて普及率が高い事もあり人気は高い。 一方で追加システムがどれも微妙だった事や、CPU戦の難易度が非常に高くなった事、 右京さんがアホみたいに強くなりすぎたり、ナコルルが絶望的に弱体化したりといった対戦バランスの悪化、 残虐表現が対人戦限定になった点はやや評価が分かれている。 前作からの変更点のみ下記。 登場キャラクター 追加 牙神幻十郎、チャムチャム、ナインハルト・ズィーガー、花諷院和狆 削除 タムタム CPU専用 羅将神ミヅキ(ラスボス)、黒子(乱入キャラ、一部移植版で使用可能) 怒りゲージMAXになると攻撃力上昇に加え、武器破壊必殺技が出せるようになった。王虎のみ自力で溜める事が出来る(ただし体力も減る)。 怒り頂点(新)怒りゲージがMAXになった直後に硬直から復帰すると、専用ポーズとともに一定時間完全無敵になる。削りによって溜まった時は敢えて歩くなど他の行動を取る事で発生タイミングをずらす事が可能で、頂点ポーズにはキャンセルがかかるため、これを利用した反撃も可能。無敵時間とモーションはキャラごとに異なる。なお、この動作の正式名称は存在せず、「怒り頂点」というのは主にプレイヤー間で用いられている仮称(服部半蔵の「怒り頂点なり!」というセリフから)。 踏み込み動作中に前転が出せるようになった。本作ではダッシュ投げが非常に容易で、それしかする事が無いキャラもいる。 退き込み前作の引き込み。無敵は無いが、空中判定になるので投げられない。動作中に伏せ、前転、空中必殺技が出せる。退き込みダッシュ(新)レバーを←←→と素早く入力。一種のフェイント技だが、使い道はほとんど無い。 伏せ、前転、後転(新)レバー下を素早く2回入力で伏せ、前斜め下2回で前転、後ろ斜め下2回で後転。文字通りの動作で攻撃を避ける。完全無敵ではなく、投げ無敵も無い。全体的に使い方が難しいが、伏せにより覇王丸の大斬りをかわすテクニックは有名。 下段避け(新)BC同時押しで出る小ジャンプ。下段攻撃を直前ガードしても発動する。直前ガードで成功すると相手の攻撃をドンピシャで避ける事ができ、ちょっと優越感に浸れる。一部キャラのみ下段避け中に空中必殺技が出せる。 フェイント技(新)一部キャラ限定。必殺技の開始動作だけを行う。特にキャンセルがかかったりする訳ではないが、一撃が重く、ジャンプが大きな博打になるサムスピでは純粋に択として機能する。 技あり(新)攻撃動作中に相手の攻撃を受けるとダメージが上がる。要するにカウンター。ただでさえ高い攻撃力が最大1.5倍以上に跳ね上がり、しかも技を出し終わった後の硬直中でも成立する恐怖のシステム。本作のみカウンターダメージ%はそれぞれの技で固有の値が設定されている。 つば競り合い『初代』よりは連打数が影響するようになった。左右の立ち位置が入れ替わったりもする。 ぬいぐるみ化(新)各キャラごとに設定された複雑なコマンドを入力。当時ゲーセンにあったプライズ商品とのタイアップ企画。ぬいぐるみ化中は動けず、コマンド技以外不可能。挑発の一種だが、動作中は投げ無敵だったり(打撃無敵ではない)、タイムラグ無しで必殺技が出せたりと、それなりに応用が効く。 受け返し(新)相手の斬撃を直前でガードすると、攻撃を弾き返して一瞬だけ行動不能にさせる。所謂直前ガードの類だが、タイミングがシビアすぎるため狙って成功させるのはまず不可能。具体的には技ごとに異なる「受け返しフレーム」にガード移行動作の2フレーム目を合わせる(しかも間合が遠すぎると失敗)という無茶な条件。 白刃取り素手状態で←↙↓↘→(ボタン無し)に変更。前作に比べれば使い易くなったが、それでも成功させるのは非常に難しい。 武器破壊技(新)怒り状態でないと出せない、所謂超必殺技。ゲージがある限りヒットするまでいくらでも出せる。ヒットすると相手の武器が破壊され、一定時間後黒子が修復した武器を画面内に投げ込む。 秘奥義(新)所謂隠し必殺技。覇王丸、ナコルル、服部半蔵、ガルフォードにしかない。出すための条件や制限などはないが、恐らく格ゲー史上最難級のコマンドの複雑さを誇る。 挑発(新)離れた間合でACorBD同時押しで二種類の動作が用意されている。同時押し入力受け付けは大斬り以上にシビア。特別な効果は無く、純粋な挑発行為。 飛脚お金(得点アイテム)を投げなくなった。一定時間ステージ端に密着していると画面端に爆弾、相手の位置に肉を投げ込む飛脚が現れるというガン待ち対策が導入されたが、少しでも端から離れていると出てこないのであまり意味が無い。 1/128の確率でキム・カッファンが鳳凰脚のポーズで飛脚の代わりに横切る。アイテムは投げない。 その他三角降り三角跳びが出来るキャラでのみ可能な現象。以降の作品にも存在する。前方ジャンプ時に相手を飛び越して壁に接触した際にレバーを↙か↓に入れながら攻撃ボタンを押すと低い角度で壁を蹴って急降下し、めくりなどに応用出来る。本作や『斬サム』では入力がシビアだが、『天サム』以降は実戦で積極的に使えるようになった。 サムライスピリッツ斬紅郎無双剣 剣の道 まさに 修羅の道なり 屍を築き 血河を流し 生き延びる事こそ 無敵なり 1995年11月にMVSで稼動。シリーズ第三作、ROM容量282Mbit。略称は『斬サム』。 主人公が覇王丸から緋雨閑丸に交代したが、キャラセレ画面の1P初期カーソルが覇王丸なら、 ポスターなどのメインビジュアルも覇王丸。ひでえ事しやがる…。 新システムを多数採用した意欲作だが(阪神大震災の影響もあり)明らかな調整不足によりバランスが大崩壊。 ガード硬直中の相手を投げられるため、コマンド投げを持ってるキャラ総ゲーニッツ状態。 また当時の格ゲー界全体に見られたコンボゲー化・火力インフレ傾向の極致にある作品で、 一発の威力が上昇した上にやたらめったら繋がり、背後を取れば簡単永久~10割可能なキャラが目白押し。いざ尋常に勝負あり! 壬無月斬紅郎を始めとする、その異常な攻撃力はもはや狂気の沙汰である。なお緋雨閑丸も大概なパワーキャラのもよう 駄作の烙印を押すプレイヤーもいるが、永久コンボや即死、超火力による事故死が横行する事で、 キャラクターバランスはある意味取れていると言えなくもないため、アーケード版『北斗の拳』が楽しめる人なら大丈夫かもしれない。 永久ミスったら永久食らって終わるのも日常茶飯事なので…三途の川が待ってるぜ! 本作で完成された職人芸的ドット絵やBGMの出来の良さ、シリーズ最高傑作と言われるデモ演出など、 バランス以外の部分の評価はどの層からも非常に高い一作。 ただしPS移植版だけは『アルカナハート2』が霞むほどのとんでもない劣化移植なので御注意。 にも関わらず何度も廉価版で再販されたりゲームアーカイブスで配信されていたりするが 『真』からの変更点のみ下記。 登場キャラクター 追加 緋雨閑丸、リムルル、首斬り破沙羅、花諷院骸羅、天草四郎時貞 削除 柳生十兵衛、シャルロット、王虎、不知火幻庵、アースクェイク、チャムチャム、ナインハルト・ズィーガー、花諷院和狆 CPU専用 壬無月斬紅郎(ラスボス、対戦時限定で使用可能)、黒子(乱入キャラ、ただし同キャラ対戦扱い) 操作方式A: 弱斬り、B: 中斬り、C: 強斬り、D: 蹴り に変更。蹴りの種類はレバー入力によって以下のように変化。斬るより小足連打の方が強いキャラもいる。足払い… ↘+D 下段ねらい攻撃… →+D。立ちガード不能。 牽制攻撃… ↙+D 怒りゲージABC同時押しで龍虎の拳や『KOF』のようにゲージを溜める事が可能になった。ちなみに怒り溜めでゲージをMAXにすると怒り時の攻撃力補正が大幅に下がる(攻撃を喰らって怒りMAXになった時の1/4~1/5)為、途中までは怒り溜めでゲージを溜め、MAXにする時は攻撃を受けると良い。また体力が少なくなると怒りゲージが常にMAX状態となる。ある意味リアルだが武器飛ばし必殺技が強力なキャラの暴力が加速する。なお、この作品では怒り状態はラウンドを跨がず終了する。武器飛ばし必殺技前作の武器破壊技。本作からヒットしても武器が壊れず、弾き飛ばすだけになった。もちろん拾う際には隙が生じるのでうっかり武器付近でボタンを押したために死んでしまう事がある。 対極選択(修羅・羅刹)(新)要するにEXキャラクター。性能が違ったりストーリーが違ったり、たまにキャラ自体別人扱いな事もある。ただし剣質が変わってもやる事はほとんど変わらない場合も多い。 レベル選択(剣客・剣豪・剣聖)(新)プレイヤーが自分の腕前を自己申告し、ハンディキャップを付けるシステム。以下の3つから選択。剣客… 初心者用。怒りにくい代わりに5回までのオートガード機能付き。 剣豪… 中級者用。特典の無い通常状態。 剣聖… 上級者用。一切ガードが出来ない代わりに常時怒り状態…だが、この作品でガードを捨てる事は即ち死。 開幕前移動(新)「勝負!」のコールがかかる前に前後移動が可能(ジャンプなどは不可)。 踏み込み、退き込みいわゆるダッシュとバックステップ。踏み込み中に攻撃ボタンで踏み込み攻撃が出せる。退き込み中は空中必殺技や空中特殊技が出せる。踏み込み強斬りは発生が遅い代わりに全キャラ地上ガード不能技。 防御崩し(新)→+Cで「突き飛ばし」、←+Cで「引っ張り」。通常投げが削除された代わりに搭載された、相手の体勢を崩すシステム。ノーダメージだが追撃が可能で、特に引っ張りは相手の背後を取れるため、即ち死。 空中ガード(新)異様にガード硬直が短く、空中ガード後に反撃が可能、(一部)地上技もガード出来るなど、リスクがほぼ存在しないため、むしろ常に空中にいる方が安全。 見切り・回り込み(新)AB同時押し。間合が近いと前方に移動しながら避ける「回り込み」、遠いとその場で避ける「見切り」。レバーを←に入力している場合無条件で見切りになる。打撃はもちろん投げにも無敵、回り込みは相手の背後を取れるため、成功時に相手がうっかり攻撃を出していると硬直即ち死。開幕直後から背後を取り合う武士道のカケラも感じられない情け無用の残虐ファイトが横行した。 つば競り合いランダム要素は完全になくなり、純粋な連打勝負になった模様。 不意打ち(新)BC同時押し。前作の下段避けに自動攻撃が付いた全キャラ共通の中段技。性能にはキャラ差あり。『ストIII』のリープアタックの元ネタと言われる。 移動起き上がり(新)ダウン中にレバー後ろ要素or前要素。移動中完全無敵。以降作では標準装備される。壬無月斬紅郎は後ろ移動起き上がり中にやられ判定が出現する病気持ち。 当て身前作の受け返し。コマンドが白刃取りと同じ←↙↓↘→(ボタン無し)に変更され、コマンド成立時に一瞬受けのポーズを取るようになった。ただし持続時間が非常に短い上に、普通に立ち回っているだけでやたら暴発するので鬱陶しい。しかしガードも仕込めるので狙って出せるようになると強力。 アイテム飛脚がいなくなり、画面外からアイテムが降ってくる。誰が投げてるのかは謎。爆弾はガードすると大きくよろけ、ガードが崩れるようになった。 極限空間(新)3ラウンド目で両者体力点滅時、もしくは4ラウンド目に突入するとBGMが停止して背景が一変、「極限空間」に突入する。ただそれだけで特殊な効果は全く無いが、ギャラリーも含めて緊迫した状況を楽しめる。なお極限空間への突入時には露骨な処理落ちが発生するため永久コンボ中はカッコいい演出が最大の敵になる。 その他花諷院骸羅と首斬り破沙羅のみ(恐らくバグにより)必殺技・武器飛ばし技でガードキャンセルが可能。 怒り頂点動作、退き込みダッシュ、伏せ、前転、後転、ぬいぐるみ化、武器破壊廃止。 技ありのダメージ増加率が表示されるようになった。前作でも十分に高かったカウンターダメージはさらに上がり、時に200%近い狂気の火力を生み出す。 黒子が背景から消えた。 サムライスピリッツ天草降臨 一七八九年 寛政の改革が 人々を圧迫せし頃 一ツの魔性の魂が 燐火を上げて蘇った 大地を揺がし 出現した城は 島原の人々を 災いに染めていったそれに呼応するかの如く 己が身を修羅に変え 定めに生きる者たちが 現れた 1996年10月にMVSで稼動。シリーズ第四作、ROM容量378Mbit。略称は『天サム』。 この後シリーズが3Dに旅立ったまま帰ってこなかったため、旧SNK製2Dサムスピ最終作となった。 主人公が風間火月・蒼月兄弟に交代したが、他キャラとの絡みがあまり無く、 覇王丸が相変わらず初期カーソル位置に陣取っている(1P2P両方)ため、ほとんど認識されていない。 後にネオジオポケットでリリースされた『サムライスピリッツ!』は本作がベースのアレンジ移植。 基本部分は『斬サム』がベースとなっているため即死や永久はゴロゴロ転がっているものの、 ライフが2倍になることで相対的にダメージが大幅減少したため、即死は状況限定が多くなり、 永久は格ゲー初の食らい抜けシステムとも言える「怒り爆発」で抜ける事も可能になったので対戦バランスはかなり改善。 空中ガード・自動連続ガードの廃止、防御崩しから高威力の斬りが入るなど、ガン待ちも難しくなった。 また弾き返しがようやく実戦で使えるレベルになり、攻めにも守りにも緩急が必要に。 BGMなど演出の完成度も高く、前作で失墜したサムスピの信用をある程度取り戻す事に成功した(ポリとRPGでまた失墜したが)。 ただし連斬の導入により一撃の重みが減った事と、CPU戦がタイムアタック制となったため じっくりプレイ出来ない事が「サムスピならではの味を消している」とする意見も少なくない (規定タイム以内にボスまで到達しないとライバルキャラがボスを倒してしまい、実質バッドエンドとなる)。 出来る事が極めて多彩なため、やり込むほどに応えてくれる奥の深さを持つ反面、初心者お断りな作品である事も否めない。 なお、本作で再びサムライよりも忍者の方が多くなる(ハゲは前作で消滅した)。 斬からの変更点のみ下記。 登場キャラクター 追加 風間火月、風間蒼月 復活 柳生十兵衛、シャルロット、タムタム、チャムチャム(PS版『天草降臨SPECIAL』のみ) CPU専用 壬無月斬紅郎(ラスボス、一部移植版で使用可能) 怒りゲージ怒り溜めが廃止され、代わりに「怒り爆発」が追加された。また各キャラに1~2つずつ、怒るとパワーアップする技が存在する(覇王丸の斬鉄閃→斬鋼閃など)。必殺技を出している間は怒りの持続時間が減らないため、特定の技を連発すると永久ガードで削り続ける事が可能。具体的には風間蒼月の怒り「月光」(強)と柳生十兵衛の「絶 水月刀」。後者はタイミング良くジャンプする事でカスダメ化+怒りも解除させる事が出来るが、前者はわざと食らうか重ねをミスらない限り抜けられないので、対人戦での使用は禁物。怒り爆発(新)地上・武器持ち時にABC同時押し。強力なメリットを得ると同時に後が無くなる、言わば「背水の陣」を敷くシステム。いつでも発動する事ができ、攻撃力を上昇させるとともに「連ね斬り」と「一閃」が使用可能になるが、発動した時点で怒りゲージが完全に消滅するため使用は一度きり(ラウンドが進んでも復活しない)。攻撃を受けている最中でも発動可能、かつ発動時に完全無敵・ガード不能・ダメージ0の攻撃を放つため、バーストやアルカナフォースのような緊急脱出手段としての役割も兼ねている。また爆発中はタイムカウントが完全にストップするため、相手の逃げ切り阻止にも有効。持続時間は発動した時点での残り体力に反比例し、爆発ゲージで表示される。自キャラ仰け反り中は減らない。武器飛ばし必殺技も使用可能になるが、通常の怒り状態同様、当てるとゲージを全消費。連ね斬り(新)怒り爆発中にABC同時押し。爆発ゲージを一定量消費し、6ヒット(キャラや間合によって若干変動)の連続攻撃を繰り出す。通常技からキャンセルがかかり、発生が非常に早い(1F)ため硬直の短い技からも目押しで繋がる。ABC同時押しで3回まで追加攻撃が可能で、2回目の追加入力まではゲージ消費は無し。3回目の追加を行うとフィニッシュとなり、爆発ゲージは全て消費する。硬直も非常に短く、必殺技・武器飛ばしキャンセルや目押しで通常技や連斬に繋ぐ事も可能。非常に強力な技で、爆発ゲージMAX始動の条件ならほぼ全キャラ即死連続技を組める。さらに一部の必殺技や武器飛ばし技を強制キャンセルしたり、連斬の途中に挟む事も可能(ただしどちらもネタの域)と、奥の深いシステムである。 一閃(新)怒り爆発中にBCD同時押し。爆発ゲージを全消費し、全キャラ共通の突進技を放つ。ダメージ量は爆発ゲージ残量に比例し、最大で6割近く奪える一撃必殺技。発生は早いが判定は弱く、代わりに背後の残像部分まで攻撃判定がある。連ね斬りからのみキャンセルがかかるが、連ね斬りを一度でも発動すると大幅に威力が落ちる。 武器飛ばし技コマンドが全キャラ←→↘↓+AB同時押しに統一された。また暗転による時間停止が追加(ただし停止時間そのものは10F前後で非常に短い)。 対極選択(修羅・羅刹)前作よりキャラ性能が明確に変化するようになった。 レベル選択(剣客・剣豪・剣聖)剣客オートガードに加え連斬の目押しが不要、ABCD同時押しの簡単コマンドで武器飛ばし技が出る。また怒り爆発が不可能な代わりに、ダメージを受けた時の怒りゲージ増加量が多い。ただし連斬は初段がガードされても出し切るので、外すと隙が絶大。 剣豪… 特に変更なし 剣聖常時怒りがなくなり、攻撃力が若干高いだけになった。ガード不能はそのままで、攻撃力の増加もごく僅かなため完全に自殺モード化。 連続斬り(連斬)(新)本作の目玉となるシステム。CD同時押しで始動し、ルート通りにボタンを順押しすると小威力の攻撃が次々に繋がる。名前が紛らわしいが連ね斬りとは別物で、チェーンコンボやデッドリーレイブに近い。ルートは共通で以下の4通り(風間兄弟と閑丸はこれ+固有ルートあり)。キャラごとに異なるが、それぞれ必殺技などでキャンセルがかかるポイントがある。半蔵・ガルフォードのみ始動のCDにもキャンセルがかかる(他のキャラも空キャンを使った擬似CDキャンセルは可能)。AAA威力が高めだが、ほとんどの場合追撃が不可能なので、ボタン連打で簡単に出る以外は特にメリットなし。「剣客」時のみ通常技をキャンセルして連斬を出す事ができ、自動的にこのルートになる。 ABC最後のCがワイヤーダメージだが、これも追撃不可なのでほぼ使われない。起き攻めを狙う時ぐらいか。 BBC食らい判定を残したまま相手を浮かせるため、多くのキャラがCをキャンセルして追撃可能。通常ルートの中では最もよく使う。 14連斬(→+A、A、B、B、C、C、A、B、C、C、C、C、C)本来は隠しルート。最後まで出し切れば何故か(自分の)怒りがMAXになる。所謂逆ギレ。多くのキャラは12斬目にキャンセルがかかる。純粋に怒るために使う他、ダメージソースとしても非常に重要。 踏み込み踏み込み強斬りがガード可能に戻った。代わりに全体的にダッシュ攻撃の発生が早くなった。またダッシュ中にレバーを後ろで「緊急停止」となり、普通に停止するよりも隙が小さくなる。 避け、回り込み避けAB同時押し。前作の見切り。投げに対して無防備になり、動作の終わり際に大きな隙が生じるようになった。通常技をキャンセルして出す事ができ、これを利用してヒットバックをなくすテクニックが存在する。 回り込み至近距離で→+AB同時押し。こちらも通常技をキャンセルして出す事が出来る他、特定の技が当たる直前に回り込みを入力すると、何故かその技がガード不能になる現象(バグ)が存在する。ナコルルのダッシュ中斬りや閑丸のダッシュ蹴りなどが代表例。 当て身、白刃取り↓↙←→+Dに変更。武器持ち状態で成功すると相手の武器攻撃を弾き返し、一定時間硬直させる。硬直時間は相手の出していた技によって異なり、中斬り属性の技が最も長い。強斬り属性の技やダッシュ攻撃を取ると武器を弾き飛ばして相手を素手状態に出来るが、硬直自体はほとんど無し。基本的に取れるのは地上の武器攻撃のみで、足元に判定がないため多くの下段技は取る事が出来ない。素手状態の白刃取りは相手を蹴飛ばす動作に変更。同時に武器を弾き飛ばすようになった。 つば競り合いボタンの連打数が画面に表示されるようになり、視覚的に分かりやすくなった。CPU戦後半の常軌を逸した連打速度もはっきり見えるため、理不尽感はむしろ増したかもしれない。 追い討ち(新)ダウンしている相手の近くで↘+AorBorCで小追い討ち、間合を問わず↑+AorBorCで大追い討ち。 起き上がり移動起き上がりに加え、ダウン中に上要素でその場で最速で起き上がる「クイック起き上がり」、下要素でダウン時間が長くなる代わりに体力が少量回復する「体力回復」。 武器捨て挑発(新)スタートボタンx3。文字通り自ら素手状態になる上に長時間無防備なため、かなりのリスクを含む挑発。武器を捨てる動作に追い討ち判定があったり、必殺技でキャンセルが可能なキャラもいる。 武器拾い防御崩しをキャンセルして拾う事ができ、この場合のみさらに各種技にキャンセル出来るようになった。これを利用して普通の防御崩しからは決まらない技を確定させる事ができ、素手から一気に大逆転が可能。 自決(新)←→↘↓+S。その名の通り勝負を捨て、次のラウンドを怒りゲージMAXから始める。自決と銘打たれているが、他人に殺されたり逃走するだけの者もいる。無意味に通常技からキャンセル可能。 断末奥義(新)武器捨て挑発を行うか、タイムカウントを40以上残してラウンドを取ると決着時に1/2の確率で発生。Aを押しながら止めの一撃を決めると確実に出る。その後相手がフラフラと立っている間に表示されるコマンド(↓↓↑→→+C)を入力すると成立。要するにFINISH HIM!!!(ナコルルとリムルルには決められない) その他空中ガード、アイテム、気絶、開幕前移動廃止。 コンボ数が表示されるようになった。ただし本作はカウント確定前(文字色が緑の時)に次の攻撃を当てればほとんどが繋がっていると判定されるため、実はかなり適当で全く役に立たない(唯一、追い討ち時にカウントが増えた時だけは確定している)。 カウンターダメージが最大でも+15%に収まり、ようやくまともなレベルになった。 本作の極限空間は状況次第で3ラウンド目でなくとも発生する(発生条件は正直よく分からない)。発生する度に悪天草が笑いながら背景に現れるためちょっとウザイ(笑)。 ポリサム ハイパーネオジオ64で1997年稼動の『SAMURAI SPIRITS ~侍魂~』と1998年稼動の『SAMURAI SPIRITS 2 ~アスラ斬魔伝~』、 PSで1999年に発売された『サムライスピリッツ新章 剣客異聞録 甦りし蒼紅の刃』の通称。 いずれも3D作品のためゲーム内容の詳細は省略。 2Dのサムスピとはまた違った退廃的な雰囲気が漂っており、根強いファンも存在する。 このポリサム出身の色とアスラは後に『SVC』『NBC』にも外部出演し、 さらに色は後述の『令サム』にも出演したため、ポリサムを知らない層にも認知されるに至った。 『侍魂』と『アスラ斬魔伝』は家庭用機に移植されていないため現在はプレイ困難だが、『蒼紅』はゲームアーカイブスで配信されている。 ちなみに、ネオジオポケットカラーで発売された『サムライスピリッツ!2』は『アスラ斬魔伝』をベースとしている。 こちらはNintendo Switchにて復刻配信された他、後述の令サムSwitch版で初回購入特典として先行ダウンロードできた。 サムライスピリッツ零 武士道とは死ぬことと見つけたり修羅道とは生きることと見つけたり 我、悪鬼羅刹となりて 目の前の敵、全てを 斬る! 2003年10月にMVSで稼動。シリーズ第五作(ポリ・RPGを入れると第九作)、ROM容量706Mbit。略称は『零サム』。 プレイモア移行後初のサムスピ。ファンが待ち望んでいた2Dサムスピが遂に復活、とあってかなりの注目を集めた。 また開発は悠紀エンタープライズが担当、他機種移植を除いて2Dシリーズ初の外注作でもある。 なおこの悠紀エンタープライズは、古きコンピュータゲームを知る人ならば、 「最強の思考ルーチン」として有名な「森田将棋」を作り出した天才プログラマー・森田和郎氏が設立した会社である (後に同社は『アルカナハート』を製作、この開発チームが独立して設立された「エクサム」という会社へと繋がっていく事となる)。 熱狂的なサムスピファンで知られ、かつて旧SNKと壮絶なパ○リ合戦を繰り広げた『るろうに剣心』の和月伸宏氏が、 新主人公の徳川慶寅などメイン数キャラのデザインを手掛けた事も密かに話題に。 連斬など複雑なシステムを撤去し、剣気ゲージの採用、 一撃が『初代』並の威力になるなど斬サム以前の「一撃の重み」を重視した作りに回帰。 さらに斬新な新システム「無の境地」を導入し、システムバランスは高いレベルでまとまった。 斬殺などの残虐表現が大幅にカットされた点や、新キャラを除くドットの大半が『天サム』の使い回しだった点は賛否が分かれるが (特に中ボス二人が橘右京と牙神幻十郎の首を挿げ替えただけ)、 『KOF2001』~『KOF2003』や、『SVC』の前例があったため不安視されていた演出面はしっかりとサムスピ感が出ており、概ね評価は高い。 ただしキャラクターバランスは上位と下位の差や相性が非常に激しく、対戦カードによって極端な有利不利が付きやすい。 天からの変更点のみ下記。 登場キャラクター 追加 徳川慶寅、真鏡名ミナ、劉雲飛、妖怪腐れ外道、レラ、羅刹丸、炎邪、水邪、パピー (隠しキャラ) 削除 天草四郎時貞 CPU専用 萬三九六(中ボス)、黒河内夢路(中ボス)、兇國日輪守我旺(ラスボス)(我旺はアーケード・家庭用と共に使用不可) 操作方式A: 弱斬り、B:中斬り、AB同時押し: 強斬り、C: 蹴り、D: 特殊動作に変更。 剣気ゲージ(新)攻撃の威力を決定する第三のゲージ。攻撃を出すと減り、時間経過で徐々に回復する。MAXで通常の威力となり、怒り中は上限が上がる。つまりコンボ補正の一種で、むやみに牽制を繰り返すとどんどん攻撃力が下がる。 瞑想(新)レバーニュートラル+D押しっぱなし。怒りゲージを消費し、境地ゲージ(ライフバーの上に表示される▼印)の位置を上げる事が出来る。ただし既に怒り状態になっている場合は行う事が出来ない。怒りゲージの消費量=境地ゲージの上昇量ではなく、変換効率はキャラごとに異なり、基本的に怒りやすいキャラ(炎邪、羅刹丸など)は変換率が低く、怒りにくいキャラ(服部半蔵、劉雲飛など)は高い傾向にある。 無の境地(新)落とすと自分が負けになるラウンドで、体力が境地ゲージを下回っている時、(ライフバーが青い状態)に↓↙←+CD。相手の全ての動きとタイムカウントの減少速度が1/4になる。オリコンの逆転発想のようなもので、複雑な操作を要求されずに強烈な連続技が成立する。ただし発動すると怒りゲージが消滅するため、怒り爆発と二者択一。持続時間は境地ゲージ幅に比例し、相手の攻撃を受けると強制解除される。一閃無の境地中にBCD同時押しに変更。突進速度が大幅に上がり、判定も大きくなった。威力は無の境地残り時間に依存。発動直後に出すと最大で半分近くの体力を奪える。ただし一閃を出した瞬間に無の境地は終了するため、距離が遠いと確定しない事もある。 怒り爆発発動しさえすればどんな状態でも持続時間が一定になった。一閃と連ね斬りが使えなくなった代わりに剣気ゲージ最大量が大幅に上昇。剣気MAX時の強斬りなどはとんでもない威力になるが、そう簡単には決まらないため純粋な脱出技としての役割が強くなった。先手必勝・大ダメージ狙いなら境地、逃げ切り阻止・緊急脱出なら爆発といった感じ。相手が無の境地中も発動可能だが、発動時の衝撃波では無の境地を解除させる事が出来ない。 武器飛ばし技コマンドが↓↘→+CD同時押しに変更。 踏み込み、退き込み踏み込み中は剣気ゲージが回復せず、ダッシュ強斬りガード時の隙が大きくなった。退き込みは特に変更なし。 防御崩し成功後の追撃がAorBで出る専用の「崩し斬り」でのみ可能になり、失敗時の硬直が大幅に大きくなった。ただし一部キャラは例外的に他の技でも追撃が可能。 追い討ち↓+BCで小追い討ち、↑+BCで大追い討ちに変更。 飛び込み(新)→+D。前方に小ジャンプする。至近距離で出せば相手をすり抜けて裏を取る事が出来る。 回避動作(復活)久々に真サムの多彩な避け動作が登場。共通して出掛かりに投げ無敵が付き、下段避け以外はキャンセルがかかるポイントが存在するため、防御崩しを読んで出せば強力な反撃が可能。下段避け… ←+D。コマンドが変わった以外は真とほぼ同じ性能。 伏せ… ↓+D。 前転… ↘+D。出掛かり完全無敵だが、『KOF』の緊急回避のように相手の裏に回る事は出来ない。 後転… ↙+D。他の2つに比べてキャンセルがかかる時間がかなり長い。 弾き返し当て身から名称変更。コマンドや動作には変化なし。成功時の相手の硬直時間が全体的に伸び、どの属性の技を弾いても強斬りクラスの反撃が確定する。 自決次のラウンドで必ずしも怒り状態にならず、キャラによってゲージ増加量が変化するようになった。 その他剣質選択、レベル選択、連斬、連ね斬り、避け、回り込み、ダウン時の体力回復、断末奥義削除。一部の羅刹キャラは単体のキャラとして独立した。 極限空間の発生条件が怒り爆発時に限定された。 サムライスピリッツ零 SPECIAL 世に武士道といふものあり 屍山を超え 血河を渡り 極めんとするは 剣の道 己が露命を刃に血塗り 我は修羅の道逝く 羅刹なり 2004年4月にMVSで稼動。シリーズ第六作(ポリ・RPGを入れると第十作)、ROM容量712Mbit。略称は『零SP』。 15年近くに渡って現役稼動を続けたMVS・NEOGEOの最終作となった。 開発は同じく悠紀エンタープライズが担当。 あまりバランスがよろしくなかった前作の調整版。「SPECIAL」という事でお祭り番外編である。 システムはほぼ前作と同じだが、キャラ性能が細々と変更されており、シリーズ随一の対戦バランスを誇る。 しかし前作で綺麗になくなっていた残虐表現が一挙に復活し、さらに究極の一撃必殺技「絶命奥義」が追加。 血の雨や縦横真っ二つは当たり前、首切断に上半身消し飛びに白骨化、なんでもござれの過激なゲームへと変貌した。 『天』で断末奥義を免除されていたナコルルやリムルルもお構いなしである(CPUはガードするが)。 ナコルルは、真っ二つなどの特殊やられが発生した時や一部を除く大半の絶命奥義を喰らった時は、 KO台詞が「きゃあああああああ」になる。生々しい。 また、リムルルは真っ二つになる時は一瞬涙を流す、何て痛みを感じさせる細かい演出だ… かなりの人気を誇る作品だが、NEOGEO版発売にあたり後述の零SP騒動が起こり、 バグだらけのROMが4万円という価格で発売され大問題となる。 その後回収騒ぎや謝罪文の送付など、一旦はどうにか鎮静化したように見えたが、長らくその火種は燻り続け、 『零SP』だけ移植版が発売されていなかったり六番勝負のような作品でも『零SP』だけが省かれていたりと、 アーケードそのままにプレイ出来る移植版が長らく存在せず、半ば黒歴史とされてしまっていた。 『初代』に匹敵する傑作、むしろ格闘ゲームとしてはシリーズ随一との呼び声も高い一作だけに、ファンからは惜しむ声が後を絶たなかった。 + 零SP騒動 『零SP』に纏わる騒動は、NEOGEOの歴史の中でもひときわ記憶に残る事件であり、 NEOGEOの幕切れとして、ユーザーに深く刻み込まれた出来事である。 発売日以前 NEOGEOとはSNKが販売していた「値段が超高い代わりにアーケードそのままのゲームがプレイ出来る」というのを最大のウリ、 というかユーザーに向けてした宣言したゲーム機である。 当然、主な購買層は「多少高くてもいいのでゲーセンで遊んだゲームと同じゲームをしたい」という人々で、 SNK時代には基本的にこの原則から外れる事なく成立していた。 NEOGEOは本体が5万円以上、ソフトが3万円以上という異常に高い価格だったが、こうした事を前提に購入されていた (余談になるが、当時の他ゲーム機ならば3万円で2台購入出来る)。 その後、SNKは倒産。SNKプレイモアという会社がその後を継ぐ(自称)という形で、スタッフの一部と機材、版権等を引き継いで設立された。 その後、SNKプレイモアが悠紀エンタープライズ(アルカナハートのエクサムの前身。)に外注、『サムライスピリッツ零SP』を製作させる。 『零SP』はゲームセンターで稼働。グロ表現は「悪趣味が過ぎる」と評される事もあったものの、 上述のようにバランスが大変に世紀末な事が多かったサムライスピリッツシリーズにしては珍しく、大変バランスが良かった事と、 何より対戦格闘としての面白さから、ファンからの評価はかなり高かった。 発売日 当然、上述のNEOGEO用ROMの「受注生産」が決まり、ファンは今か今かと発売日を待ち望んでいた訳だが、 いざ発売日になり送付されてきた零SPのROMにはアーケード版には無かったバグが満載。 それも、少しテストプレイすればおかしいとわかるような不具合まで存在しており、この事から問題が大きくなり始める。 「高くてもいいからアーケード版そのままに遊びたい」という事で、NEOGEOとROMを購入していた消費者からしてみれば、 「高いしバグだらけでアーケードと違う」製品が送られてきた訳で、一気に不満の声が上がる事となった(参考:『零SP』の当時の販売価格は4万円)。 ましてや、テストプレイすらまともにしたのかさえ怪しいバグとなればなおの事である。 また、バグだけでなく『絶命奥義』の演出が削除されており、それに関して事前に通知は一切無かった事から、 「『NEOGEO=高い代わりにアーケードそのまま』とい売り文句に反するのではないか」「事前通知すらない騙し売りだ」という不満が噴出。 さらに発生しているバグのいくつかは、その『絶命奥義』の演出を強引にカットした事によって発生したと思われたものであり、ますます不評であった。 これに対してのSNKプレイモアの説明は「時勢に配慮して自主規制した」というものであり、当時佐世保で発生した事件の事を示唆させる内容であった (事件は発売日から一月経っておらず、ROMカセットの場合とっくにマスターアップしてカセットを生産している時期な事、 また、そのもっと前に雑誌掲載されていた写真が絶命奥義カット版と思われるものであった事等から、「言い訳に使うのは不謹慎すぎる」との声もある)。 署名活動と受け取り拒否、回収騒動 通常のゲームプレイに支障を来すバグまで存在していた事から、有志による署名活動が行われ、SNKプレイモアにまで持ち込まれる事態となった。 ところがSNKプレイモアはこの署名を「個人情報の取り扱い」を理由に受け取り拒否 (同社ではその時期個人情報を既に取り扱っていたのは恐らくツッコミ所である)。 さらに火に油を注ぐ結果となる。 その後、流石にまずいと思ったのか、ROMを送付すれば希望者はバグを修正したものに変えてもらえる事になり、 SNKプレイモアから購入者に謝罪の手紙とキーホルダーが送付され、事態はこのまま収束するかに見えた。 修正版のバグと未修正版 SNKプレイモアから送られてきた修正版では、絶命奥義の演出が一応復活したものの、 そのほとんどが「切断されずただ吹っ飛ぶだけ」「血の量が大幅減少」などマイルドな表現に変えられてしまっていた。 それだけならまだしも、残念な事に修正版にも依然直っていないバグが存在…どころか新しいバグまで。 「結局4万も払って劣化じゃねーか!」という不満の声が上がる。 そしてそこに追い打ちをかけるように、海外の違法ROMサイトにて本作の未修正版ROMが流れ、 このROMが実は「アーケード版のような絶命奥義を普通に出せる」という事が発覚。 当初は「海外版では規制無しの完全版をリリースしたのでは?」という噂が流れたものの、 実際には本作は海外では発売されていない(ネオジオのゲームは英語表示がデフォルトで搭載されている)。 これは、所謂「デバッグ用ネオジオ」と同等の働きをするエミュレータ上の動作により、 後付で無理やり規制されていた部分があっさり外れてしまったためらしい。 さらにその後のユーザーの調べで、実機においても、 「NEOGEO本体を改造して『デバッグ仕様の本体』にしてしまえば、『未修正版』のROMを動かすと『絶命奥義演出がONになり』、 加えて『絶命奥義の演出を強引にOFFにした事が原因とみられるバグの一部が解決される』」 (=ほぼアーケード版MVSと同等の仕様でプレイ可能になる)事が発見される。 これはデータ自体がすっかり別物に置き換えられてしまった修正版では不可能となってしまっていたため、 「なんだ、修正してもらわない方が良かったじゃん」「未修正版買ってくる」という事となり、 本体の改造という手間は掛かるものの「本物」がプレイ出来るという事で、当然、未修正版の価格は有り得ないほど暴騰。 2010年現在でも中古ゲーム販売店では定価の4万円をはるかに超える価格(5万円~)で販売されていたり、 状態の良いROMカセットにはオークションで10万円近い値が付く事もある。 元々NEOGEOのROMカセットは単価が高く、中古ゲームソフト販売店などでも高値で置かれているが、その中でも一際値段が高い理由は正にこれである。 また、ゲームセンターでも同作が稼働している物を見かける事は少ない。 というのも、NEOGEOのROMでは完全にプレイ出来ないという事が解っている以上、 その「原盤」とも言えるMVSカセットに白羽の矢が立てられたからである。 MVSカセットは形状はNEOGEOと互換性がないものの、MVS基板そのものは中古で安ければ9000円前後で買えてしまう事、 またMVSカセットをNEOGEOで使えるようにするコネクタ変換アダプタが存在する事もあって、 何も手が加えられていないMVSカセット版にマニアが飛び付き、 本来ゲームセンターに置かれているであろう分も、今は個人ユーザー達の売買取引に回っている状態である。 そして伝説へ… 上記のような問題を散々引き起こしてしまったSNKプレイモア。 時勢で仕方なかったとは言え、お世辞にも良いとは言えない対応と事件に関する態度から、未だに購入者との間に火種が燻り続ける結果となってしまった (この頃から、同社製品のバグの多さやそれを「仕様です」と言い張る対応等が目立ち始める)。 ゲーム機/ソフトとしては非常に高価である事。「アーケードそのまま」をウリにしていた事。 その2点が大きく響き、SNKプレイモア、ひいてはNEOGEO自体の評価まで落とす事となってしまった。 そして、この『サムライスピリッツ零SP』が、「NEOGEO最後のソフト」であった (SNKプレイモアはこの事件自体が理由ではなく、「違法コピー」が理由としている。 NEOGEOはアーケードゲーム機、また家庭用ゲーム機としては異常なまでに長い現役期間だった事もあり、 既にその仕様のほとんどが解析され、上記のように本体をどう改造すればどう動くかまで知られていた。 当然、この『零SP』というゲーム自体も例外ではなく、あっという間に解析されてコピーされている。 また、タチの悪い事に、海外でのROMカセット製造業者自身が、マスターデータをそのままネットにアップし、 違法ダウンロードさせるという事も深刻な問題点でもあった)。 実際に起こってしまった騒動と、発売後も燻り続けた火種から、 SNKプレイモアは零SPの移植を行わない方針を取り続けてきた。 コレクション的作品の『六番勝負』も『零』は収録されているのに『零SP』は収録されておらず、単品での移植版も存在しなかった。 また、前述のようにコピー自体が容易であった事と、この「移植はしない」というスタンスに対して、 「手に入らないが、どうしても遊びたい」という思いの行く先が違法コピーに手を出す事となった人が少なからずいたようで、 海外の違法コピーROMを配布しているサイトでは、サムライスピリッツシリーズのROMの中で他の倍以上ダウンロードされている、 というような事も報告されている。 また、外部掲示板でも本問題に関するスレッドが立て続けてられ、 定期的に現れる「『零SP』を評価するファン=グロ厨(彼らの言葉で「グロテスクな表現を好む異常者」の事を指すらしい)」 という論点に持っていこうとする書き込みや、何故か唐突に悠紀エンタープライズ(エクサム)を叩く書き込みなどといった油が注がれ続け、 火種が残ってしまう結果となった。 その後、突如として海外版『六番勝負』に『Samurai Shodown V SP』の文字 (英語表記では『零』が『Samurai Shodown V』、『零SP』が『Samurai Shodown V SP』表記である)が含まれているのをユーザーが発見し、 「国内では出さないで、海外向けには移植するという事なのか?」という話が一時期実しやかに囁かれたが、 いつの間にか『Samurai Shodown V SP』の文字は消去され、結局『Samurai Shodown V』だけが収録・販売されたようである。 このように、多くの問題を抱える事となってしまったため、 「『零SP』自体は非常によく出来たゲームなのに遊べない」という現象が起こっており、 アーケードそのままに正規の手段でプレイ出来るのは基板購入者だけだった。 稼働しているゲーセンも非常に少なく、必然的に「埋もれた名作」(というか、「消し去られた名作」)と化していた。 いっそクソゲーであればここまで惜しまれる事も無かったのだろうが、何度も言うが、不運にもと言うべきか、 本作のバランスやシステムは「シリーズ随一」と評価する人も多い作品である。 それだけにますますこの先移植版に期待出来なかった事は多くのファンからの惜しまれた。 そんな『零SP』だったが、直下に記述されている通り、 長年の沈黙を経て後述のPC移植版が突如登場、遂に日の目を見る事になった。 その後2015年12月、アメリカのPC用ダウンロード販売サイト「Humble Bundle」にて、 2015年12月9日~12月22日までの期間限定で、NEOGEO25周年を記念としてNEOGEOタイトルの PC移植バンドルセット『Humble NEOGEO 25th Bundle』が期間限定販売。 そして、その中の10ドル以上枠に本作のPC移植版『SAMURAI SHODOWN V SPECIAL』が含まれていた。 配信サイト自体はアメリカ合衆国のものだが、日本からも購入及びダウンロード可能。 11年の時を経て、『零SP』の正規移植は突然世に放たれた。 翌年よりこのバンドル収録版と同じものが『SAMURAI SHODOWN V SPECIAL』として単品4.99ドルで販売が始まった。 Windows/Mac/Linux対応だが、海外での販売のため、当然ながら英語版仕様となっている。 移植担当はDotEmu。 + PC版について このPC版の実態は、NEOGEOエミュレータに何のプロテクトも掛けてないROMイメージとBIOSを入れた状態で販売というものだった。 そのため当然ながら「ROMとエミュレーター不正使用疑惑」を向けられ一時はニュースにもなったものの、 実はDotEmuは1年以上前にNEOGEOエミュレータ「Nebula」の権利を100パーセント取得済みであり、 ROMの使用許諾もSNKプレイモアから正式に受けているという、完全に合法的な正式移植である事が明かされた。 なお上記のように中身は生ロムそのまんまのため、別のエミュレータに載せ替えれば日本語化も普通に可能になっている。 さらに時は流れ、2017年にPlayStation 4とPlayStation Vita用に配信される事が発表。 そして遂に2017年9月14日、正式にこの二機種にて『零SP』がDL専用ソフトとして発売された。 CEROはC(15才以上対象)。 MVS稼働から数えると…実に13年の時を経てNEOGEO以外での家庭用機への移植が実現となった。 また翌2018年には7月リリースされた「ネオジオミニ」にも無事収録。 他にシリーズから選ばれたのが『真サム』・『天草降臨』である辺り、対戦人気の高さが評価されての選出である事が窺える。 ネオジオミニにはいくつかのバージョン違いがあり、その中にはシリーズ全タイトルがプレイ可能なものもある。 その翌2019年6月にダウンロードゲーム配信サイトSteamにて配信開始。 メニューおよび字幕初期設定は英語だが、ゲーム内オプションから日本語、スペイン語、ポルトガル語に切り替えが可能。ボイスは日本語のみ収録。 他、ステージBGMを任意のものに変えられる「メニューBGM」、歴代作品のイラストが見られる「ギャラリーモード」、 さらにライバル達と対戦出来るオンライン機能に加え、スコアや各種ランキングが分かる「リーダーボード」にも対応している。 現在はアーケードアーカイブスにも移植されているのでNintendo SwitchやXbox Oneでも遊べる。 なお、CPUが尋常でない超反応をする事でも有名で、CPU戦の評価はお世辞にも高いとは言えない。斬紅郎など作業プレイでも倒すのが辛い。 CPU戦の最後は天草→斬紅郎→我旺→ミヅキの順でシリーズのボスキャラと戦うが、 我旺までは絶命奥義か一閃を決めた上で勝たないとバッドエンドとなってしまう(ミヅキは普通に倒してOK)。 『零』から大幅な変更があったもののみ下記。 登場キャラクター 追加 壬無月斬紅郎、羅将神ミヅキ、兇國日輪守我旺 復活 天草四郎時貞 絶命奥義(新)↓↙←+CD。発動条件は「怒り爆発中」かつ「取れば勝利が確定するラウンドで、相手の体力が境地ゲージを下回っている」事。突進技を繰り出し、ヒットすると相手をロックして様々な演出で惨殺する。決まった時点で勝利が確定。怒り爆発の衝撃波と絶命奥義は無の境地の時間遅延の影響を受けないため、境地発動後も気が抜けない。その他、詳しくは該当項目を参照。 無の境地BCD同時押しにコマンド変更。持続時間が大幅に短くなり、発生が遅くなったが、発動時に投げ無敵が付く。このため「とりあえず出せばこちらのもの」ではなくなり、相手の動きを見切っていないと有効に活用する事は難しくなった。一閃残り時間に関わらず、無の境地を発動した時点での境地ゲージ幅で威力が決まるようになった。またダメージも全体的に上がっており、最大で7割近くの威力。このため本作の無の境地は、ほぼ一閃を当てるための準備動作という位置付け。 防御崩し突き飛ばしが→+CD、引っ張りが←+CDにコマンド変更。 自決とうとう怒り上昇効果が一切なくなった。つまり本当の意味でただの死に技。(敗北がほぼ決定した状態で)相手に余計なゲージを与えない、怒り状態でラウンドを終了させると残り時間がリセットされる等使う意味はある。 + サムライスピリッツ零SPECIAL 完全版 2004年10月末に目撃された、幻の零SP完全版?らしきタイトル。 タイトルロゴの「サムライスピリッツ」の文字色が赤いのが特徴。 当時発表されていた『天下一剣客伝』のプロトタイプのロケテスト、 もしくはネオジオの修正版ロムとの同期を取るための特別版…かと思われていたのだが、 稼働して2日も経たず、このゲームは跡形もなく忽然と姿を消したという。 目撃者によれば10月27日夕方頃、背広を着た二人の男性が筐体を開けて 「早く取っちゃって!」みたいな事を言って迅速に基板を回収していったそうな。 最初に存在が確認されたのが10月26日のため、事実上2日弱しか稼働していなかった事になる。 そして数日後にこの件に関してSNKプレイモア公式の「ユサ日記」に「聞いてない」とのコメントが掲載。 + 当時のユサ日記より 2004年10月29日 [抹茶ユサ]なんか噂でサムスピ新作が出るんじゃないかっていわれてるんだけど・・あれ、何?謎のロケテ情報とか。ユサ家は全然聞いてないよ。同人ソフトかなんかが出回っているんだとしたら大変だ!アトミス版はまだだいぶ先だって聞いてるし。お兄ちゃん!通報通報!でも今頃海賊版出されても・・・・ [ユサ]おおお・・・!ユサも昨日の夜、インターネットしててその記事読みました〜!なんでしょうか?ネオジオROM版じゃないですよねぇ?ロケテストってことは・・・黒ユサ情報求むデス〜;w;そんなこんなで、抹茶ユサは今日からまたしばらく東京におでかけ。月曜日から社内を巻き込んで、RE-BOUTの特典関係のチェックが始まります〜チェック期間中には帰ってくるかなぁ〜(心配)結構ボリュームあって今からどきどき・・・でも絶対いいものつくるぞ〜!なんたって10周年ですもんね!! [黒ユサ]おっサムスピの新作の話か。それは楽しみやねぇ。アトミス版の開発が随分前に発表されてたけどそのサムスピか?ではないのか?ネオジオはゼロスペシャルで終わりだったと思うねんけど。アトミス版サムライ情報はまだ出ないのか?ところで俺はRE-BOUT同梱ムックの原稿チェックでいそがしや~。特典ムックは今までにない良い仕上がりにしたいのぅ。俺がやるからには自信手ごたえもバッチリあるで。 「完全版」「是非 お試し下さい。」というポップが飾られ、 残虐描写をカットしたりストーリーを導入するなどの新要素追加で、 いかにもロケテっぽい雰囲気ではあったものの、よく見るとポップに「ロケテスト」とは書いておらず、 エンディングはオリジナルであるものの一枚絵に文章のみの簡素なものであり、 システム面では特にこれといった特別な仕様変更(システム変更やバランス調整)も無く、 単にCPUが弱くなったり等、まるでディップスイッチでも実現可能に見えるような微妙な調整程度であった事から、 所謂「海賊ROM」であった可能性が高いのではと見られていた。 それにこの時はNEOGEOで発売以前のROMですら海外の製造業者経由でハックされてネットで違法配信されていたり、 『SVC』の時でも強化プロテクトを施した専用一枚基板を特注して販売したのに一週間も経たずにプロテクトが解析され、 あまつさえ隠しキャラやCPU専用キャラもデフォルトで使えるパッチを当てられた「PLUS」と呼ばれる海賊ROMが横行しており、 NEOGEOの15年の歴史に幕を閉じた理由の一つである海賊版ROMの横行が著しい状況下でもあった。 もちろんこの『零SP』だけではなく、『KOF』といった他のNEOGEOタイトルも人気の高い物は違法に改造されたROMカセットにされて売られていたりと、 正に無法地帯な状況でもあったので、このタイトルも恐らく、それらの内の1本である可能性は高いのではないかと推測された。 もし真の『零SP完全版』が発売される運びとなれば、サムスピファンは狂喜していたであろうが…。 この件についての詳細はサムスピ攻略サイト「ぽんしゃぶ弐号」を参照の程。 + と、長らく思われていたのだが…… 2017年、元開発者の一人のtwitter上での暴露により、 この完全版(赤スペ)は「卸売のビスコがプレイモアに無断で悠紀に作らせた」ものであった事が判明。 どうやら当時のビスコ・悠紀の経営陣が零スペの売上に満足していなかったため、さらに一儲けしようとして、 『天下一剣客伝』の前にプロローグ的なストーリーを追加してリリースするつもりだったとの事。 プレイモアには完成してから見せれば、既に出来たものを無碍にはしないだろうという算段だったらしい。 ところがこの赤スペのせいで逆鱗に触れ、『天下一剣客伝』の版権はプレイモアに持っていかれる事になる……。 それが後々のサムスピチームの離反→独立してエクサム設立に繋がったようである。 なお「赤スペは一枚しか存在しないテスト基板だったので流出したら大問題不可避」との事なので、 今後も日の目を見る事は恐らく無いだろう…と思われていたが、 なんと2020年に突如として『サムライスピリッツ ネオジオコレクション』に収録される事が発表された (『零SP』までは収録されるであろう事は予想されていた)。 プラットフォームはPS4とNintendo Switchに7月30日。 Steamは6月19日、Epic Gamesでは6月12日に後述の『令サム』と同時配信。 さらにEpic Games版は12日から18日まで無料配信という大盤振る舞いを行なっていた。 ストーリーは『剣』に繋がるはずだった当時のものがそのまま再現され、真のNEOGEO最終作品とも言えるものとなった。 なお、ロケテ当時は英語版が存在しなかったのだが、移植に伴いNecrosoft Gamesの協力の下、新規の翻訳が付けられている。 2022年9月29日にはexA-Arcadia基板にてアーケード版も稼働。 アーケード版独自要素としてAB同時押しのEボタンとCD同時押しのFボタンが追加された6ボタン式になり、 キャラクター選択時にボタン配列が4種類から選択可能になった。 また、アーケード進出に際してタイトルコールを一新。石川佳典氏が新たに担当している。 サムライスピリッツ天下一剣客伝 告 駿府御前試合の事 御前にて尋常なる仕合に臨む武芸者を素性不問にて世界各国より広く募りて候 勝者には左の報奨を約束す 一、天下無双の証 一、大願の成就 一、金一千両及び米一千石 存分に剣技を尽くすもの也 徳川慶寅 2005年9月にATOMISWAVEで稼動。シリーズ第七作(ポリ・RPGを入れると第十一作)、ROM容量不明。 略称は『剣サム』。頭文字を取って『天サム』と言ってしまうと『天草降臨』と被るので注意。 2Dサムスピの完結作と銘打たれ、過去に登場した全キャラクターが総出演。 ようやくスコアシステムに変更され、じっくりプレイ出来るようになった。 かのエロメイドこといろはなど新キャラも追加された。 ある程度のコンボが出来るようになった代わりに、全体的な火力が最大6割、通常1~2割程度と大幅に下がっており、 『CAPCOM VS. SNK2』で言う所のグルーヴにあたる「スピリッツ」を搭載。 シンプル・一撃必殺の怒スピリッツ(初代仕様)から複雑・手数重視の剣スピリッツ(本作オリジナル)まで、 非常に多彩なシステムを使い分けることができ、スピリッツバランスはどれも一長一短でかなり優れている。 ただし登場キャラの多さ故、キャラクターバランスはあまり良いとは言えない。 零SP回収騒ぎを起こした直後の作品なため血飛沫一つ飛ばず、残虐表現は徹底的にカット。 良くも悪くもサムスピ特有の癖が消えて普通の格ゲーにグッと近付いたが、当然と言うべきか、旧来のファンからは賛否両論。 また一部を除き声優が一新、キャラ絵などが非常にライトな雰囲気になっており、この点に対する不満の声が多い。*2 家庭用ではネットワーク対戦やカラーエディット、新キャラ、新スピリッツ等が追加されている。 大まかな変更点のみ下記。詳細は攻略サイトなどを参照。 登場キャラクター 追加 アンドリュー、いろは、機巧おちゃ麻呂、祭囃子双六 復活 黒河内夢路、萬三九六、チャムチャム、不知火幻庵、アースクェイク、ナインハルト・ズィーガー、王虎、 花諷院和狆、(紫ナコルル) PS2版追加 羅刹ガルフォード、キム・ウンチェ、パピー、シクルゥ ママハハ、チャンプル、パクパク、黒子、 EX徳川慶寅、EX劉雲飛、EX妖怪腐れ外道、EX真鏡名ミナ CPU専用 魔界を統べし我旺(ラスボス)(アーケード・家庭用と共に使用不可) 操作方式1レバー+5ボタン(A: 弱斬り、B: 中斬り、C: 強斬り、D: 蹴り、E: 特殊動作)に変更。 スピリッツ(新)従来作の名を冠した6種類+家庭用で追加された「獣」・「魔」・「祭」の計9種。詳しくは該当項目を参照。 弾き返し、白刃取り↓↘→+Eにコマンド変更。 防御崩し←+CDで引っ張り、←以外+CDで突き飛ばしに変更。崩し斬りまでが1セットになり、必ず自動で出る。また、投げ抜けにあたる「投げ相殺」が発生するようになった。威力は下がったが発生や投げ間合い面で強化された。 追い討ち↘+Cに統一。強弱の使い分けはなくなった。 挑発通常の挑発が←+Sに、武器捨て挑発が→+Sにコマンド変更。 受け身(新)ダウン着地の瞬間にEで移動距離の短いダウン回避、←+Eで移動距離の長いダウン回避。移動起き上がりがなくなった事でダウンのデメリットが大幅に増加しており、通常起き上がりは打撃無敵のみ、受け身は投げ無敵のみとなっているため起き攻め・受身狩りが非常に強力。 飛脚(復活)事前にアイテムの有無を選択(対戦時は乱入者側が決定)でき、ありにすると真サム以前のように飛脚が登場。本作ではアイテムに重なるだけでは取る事が出来ず、AD同時押しで拾う必要がある。アイテムは寿司、爆弾、毒薬、鈍器・刃物があり、寿司以外は拾った後に投げつける事で効果を発揮する。爆弾は以前と同じように放置していても一定時間が経過すると爆発する。 その他背景に黒子が復活。 サムライスピリッツ閃 2008年にはTaito Type X2で稼動。再び3Dに舞台を移した。 開発は『天誅』シリーズなどを手がけているK2スタジオ。 ポリサムの悪夢の払拭を期待されていたが、「浮かせてコンボを繋げる」というよくある3D格闘と化し、 サムスピ特有の差し合い感が殆ど感じられなくなってしまい、さらに演出が地味。 ゲームの出来自体は悪くなかったと言われているものの人気は全く振るわず、早々にゲーセンから撤去される憂き目を見た。 よく例えとして「ソウルキャリバー風サムスピ」と言われる (12年後、本当に覇王丸が『ソウルキャリバー』に客演したのは何の因果か)。 後にNESiCAxLive配信タイトルとなったため、プレイ可能なゲーセンは多くなっている。 SAMURAI SPIRITS(2019) 2019年6月にプレイステーション4とXbox Oneで発売。 同年秋にはNESiCAxLive2にてアーケード版が稼働し、冬にはNintendo SwitchとSteamでも発売。 …とされていたが、2020年6月12日にEpic Gamesにて先に配信され(前述の『ネオジオコレクション』と同時配信)、 2021年6月15日にようやくSteam版が発売される事になった。 Steam版が遅れに遅れたのはEpic Gamesによる1年間の時限独占によるものと思われる。 2021年3月16日にはXbox Series X|S版も発売し、新世代機への格ゲー発売の先陣を切った。 Xbox Series X|S版とパソコン版では4K並びに120フレームでのプレイも可能。 こちらもグラフィックは3Dだが『ストリートファイターIV』や『KOF XIV』同様の2.5Dとも言うべき2D対戦格闘の体裁を取っている。 システム面も差し合い重視で一撃必殺がウリのシンプルなものへと回帰した。 新たにプレイヤーの戦闘スタイルを学習するAI「ゴーストシステム」を取り入れており、 育てたゴーストと戦ったり、他人のゴーストをダウンロードしたり、他のプレイヤーと戦わせる事が出来る。 『初代』とタイトルが一緒で紛らわしいため、令和時代最初のサムスピという事もあり『令サム』の愛称で呼ばれる事も多い。 ちなみに当初は『サムライスピリッツ暁』という題名の予定で、そちらは中国版でのタイトルに流用されている。 本作では相手を斬る度に血飛沫が跳ぶ、返り血を浴びる、決着時には女性キャラでも容赦なく体が両断など 世代が進んだ機種という事もあって残虐表現がパワーアップしたため、シリーズで初めてCEROがD(17才以上対象)となった。 この残虐表現は設定で無しにする事が可能なので苦手な方も安心。 他、DLC追加キャラにて、『フォーオナー』『王者栄耀』『月華の剣士』『GUILTY GEAR』からのゲストが参戦した。 登場キャラクター プレイヤーキャラ 覇王丸、ナコルル、服部半蔵、ガルフォード、橘右京、柳生十兵衛、 千両狂死郎、タムタム、シャルロット、牙神幻十郎、アースクェイク、色、徳川慶寅 追加 鞍馬夜叉丸、ダーリィ・ダガー、呉瑞香 DLC シーズンパス1:リムルル、緋雨閑丸(無料配信)、首斬り破沙羅、風間火月、王虎 シーズンパス2:真鏡名ミナ、風間蒼月、いろは、ウォーデン、公孫離(無料配信) シーズンパス3:チャムチャム、高嶺響、天草四郎時貞、梅喧 CPU専用 静御前(ラスボス) 操作方式1レバー+4ボタン(弱斬り、中斬り、強斬り、蹴り) 武器飛ばし必殺技236+中斬り+強斬りに統一。 秘奥義641236+強斬り+蹴りに統一、全キャラクターに搭載。怒りゲージの状態に関係なく出せるが、1試合に1回のみとなっている。また、秘奥義で決着をつけると、「勝負あり」の演出が変化する。 怒り爆発/一閃弱斬り+中斬り+強斬り従来の「怒り爆発」から発動できる技へと変更、これにより「無の境地」は廃止された。発動後に怒りゲージが消失するのは今まで通り。 見極め(新)攻撃を受ける直前にガードすると青いエフェクトが発生し、削りダメージを無効化できる。更に、怒りゲージも増加する。状況次第では食らった場合よりも多く溜める事が可能。 押し返し(新)見極め成立時に弱斬り+中斬り当てるとふっとばしてダウンさせる事ができる。 ガードクラッシュ(新・アップデートで追加)ガードクラッシュ値が一定まで溜まると体が赤く点滅し、点滅時に強斬りをガードすると発生する。ただし、見極め成立時は点滅時でもガードクラッシュに移行せず、ガードクラッシュ値も溜まらない。 + 番外編1:RPG ネオジオCD、プレイステーション、セガサターンの3機種で同時発売された『真説サムライスピリッツ 武士道烈伝』の事。 サムスピシリーズの展開の目玉として、人気が絶頂を迎えた真サムの頃に発表され大いに期待を呼んだ。 しかし延期に次ぐ延期を経て発売された本作は、ロード時間が異常。 SNKは過去にファミコンでRPGを2作発売しているので(『ゴッドスレイヤー』と『里見八犬伝』)、全くノウハウが無いという訳ではなく、 グラフィックや独自の戦闘システム、豊富なボイス、ストーリー構成やボリュームなど、内容は標準以上のものに仕上がっていたが、 とにかく頻繁に入る長いロードが全てを台無しにしてしまっている。 特にネオジオCDの等速読み込みは「クリアまでにプラモデルが完成する」「拷問器具」など散々な言われようであった。 なお、各機種によって微妙に内容が異なり、ネオジオCD版が最も充実していると言われる(ロードを除けば)。 逆にプレイステーション版はロード時間が最も短く、プレイステーション2でディスクの読み込みを高速にすればさらに短くなる (その分ロード画面は非常にシンプルで、戦闘以外のロードは暗転のみとなっている)。 内容そのものは決して悪くなかったにも拘らず、未だに復刻版などでの再発売が無いのは、 一部で版権関係がややこしい状態にあるらしい(フジテレビなどがクレジットされている)と噂されている。 また、外部でMORPG『サムライスピリッツオンライン』なるものも開発中だったが、スクリーンショットの公開以来音沙汰がない。 それから時は流れ2019年8月8日、X.D.Globalよりスマートフォン向けに『侍魂オンライン―朧月伝―』が配信されるも、 2020年12月31日にサービス終了となった。合掌。 + 番外編2:メディアミックス アニメの外伝的作品として、ゴールデンタイムの地上波で放送された『サムライスピリッツ~破天降魔の章~』が存在する。 覇王丸の声優がSMAPの香取慎吾氏だった事や、真サムの「天覇封神斬」の隠しコマンドが番組の中で公開された事で有名。 …だが、色々と酷い出来だったので闇に葬られている。 この他、ポリサム2のOVA版『アスラ斬魔伝』、インターレッツ開発のADV『ナコルル~あのひとからのおくりもの~(通称ナコりもの)』と、 それを映像化したOVA(ただし未だに1巻『郷里之畏友編』しか出ていない)がある。 特にナコりものはそのアレな内容により、黒歴史が多いサムスピの中でも最高級に危険な作品。 後に関連キャラが『CVS』(マナリ)や本編の『零サム』(レラ)に出て来てファンに悲鳴を上げさせた。 + おまけ:漫画版 サムスピ本編の開発に深く関わっているしろー大野先生、『トライガン』で星雲賞を取った内藤泰弘先生、 『BLACK LAGOON』などで有名な広江礼威先生がコミカライズを手掛けている。 いずれも評価が高く、内藤泰弘先生は後に『零サム』でのキャラクターデザイン(妖怪腐れ外道)も担当。 また、作中に登場するオリジナルキャラ「小綱」が緋雨閑丸の原型となり、 覇王丸のデザイン(髪の増量)にも影響を与えたのではないか、と推測されている。 この他、実はかの有名な「ボンボン餓狼」にも、単行本未収録のエピソードにおいて客演しており、 その他『ゲッターロボ』や『虚無戦記』の作者である石川賢先生による漫画版、 『SAMURAI SPIRITS 島原天草邪神城攻略編』も存在している。 上記の『破天降魔の章』を原作とした作品であるが、内容は…お察しの通り「ケン・イシカワ漫画」である。 餓狼の時と同様、氏特有のダイナミックすぎる展開が炸裂しており、侍と言うか“野武士”みたいな漫画となっている。 現在は「eBookJapan」で電子書籍として購入可能なので、興味のある方は一読しても良いかもしれない。 さらに、コミックボンボンで連載された島本和彦先生のサムスピも存在。 間接的な影響だったが、上記の通り和月伸宏先生も開発に携わるなど、サムスピと漫画界の繋がりは意外に深い。 MUGENにおけるサムスピシリーズ SNKを代表するタイトルなだけに、一部を除くほとんどのキャラがMUGEN入りを果している。 しかし、システムの仕様上他のゲームと噛み合わない事が多いためか、アレンジキャラも多めである。 切り返しが安定せず、攻められ続ければ何も出来なくなってしまう事も珍しくないが、 一瞬の隙を突く高火力な一撃はMUGENでも健在であり、視聴者を驚かせる。 また、凄まじい改変でお馴染みのFooや傘などもニコMUGENではかなり有名である。 *1 公式サイトではポリサム三作も歴代作品に含まれているが、RPGは含まれていない。 *2 『六番勝負』の移植版には、新たに再収録した旧来のボイスに変更出来る設定が追加された。 基本的に『初代』などキャラクター初出の声優からであるが、我旺やチャムチャムなど一部再録されていないキャラもある。 また、逆に炎邪・水邪にも元々変更は無かったのだが、火月・蒼月と同じ声優による追加ボイスに変更可能。 本来その声だと厳密にはそれぞれ炎邪火月と水邪蒼月という別キャラなのだが、ファンサービスなので気にしないでおこう (ポリサム第2作の『アスラ斬魔伝』における火月・蒼月の羅刹版。各々の刀に封印されている炎邪・水邪が憑依した状態)。
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サムライスピリッツ 天草降臨 / SAMURAI SHODOWN IV AMAKUSA'S REVENGE サムライスピリッツ 天草降臨SPECIAL 機種:AC, NGCD, SS, PS, PS2, Wii, NS, PS4, Xbox1, Win10/11 作曲者:新世界楽曲雑技団 (麻中秀樹, 叙情派北ぴー, みつを, 山田泰正) 開発元:SNK 発売元:SNK 発売年:1996年10月25日(AC) 概要 「サムスピ」シリーズの4作目。 一撃に重きを置くサムスピの中では珍しく『連斬』という連続技システムを採用しており、過去作とは少しプレイ感が異なるのが特徴。 また、フェイタリティのようなシステム『断末奥義』が追加されたが、ナコルルとリムルルに対しては発動しない。 PS移植版は『サムライスピリッツ 天草降臨SPECIAL』。VSモード専用のプレイアブルキャラとして『チャムチャム』が追加された。 収録曲 曲名 作・編曲者 補足 順位 天草降臨 タイトル 十七士 選択画面 島原 マップ画面 いざ尋常に いざ尋常に 修羅道 覇王丸 勝負あり 勝負あり 川-改- 橘右京 鮪の化身 ガルフォード 自然の宴-其の弐- ナコルル 心の鏡-其の弐- リムルル 瞑想-壱- イメージ画面1 瞑想-弐- イメージ画面2 瞑想-参- イメージ画面3 鬼唄-改- 牙神幻十郎 格闘ゲーム448位 続々 船来女 シャルロット 焔 風間火月 水の化身 風間蒼月 弐 天草戦前デモ 動なる静 天草四郎時貞 静なる動 壬無月斬紅郎 第2回アーケード271位 桜 桜ステージ 三ノ宮 海浜ステージ 竹林 竹ステージ 犬 廃町ステージ 炎獄 火事ステージ 古寺 古寺ステージ1 仁王 古寺ステージ2 蒸気 岩山ステージ 不出 処刑場ステージ 参 ライバル戦前デモ 好敵手 ライバルラストバトル 再演の所望 コンティニュー 眺望-壱- ノーマルエンディング 眺望-弐- バッドエンディング 勧進元 スタッフロール 終演 ゲームオーバー サウンドトラック サムライスピリッツ 天草降臨 サムライスピリッツ 天草降臨 ARRANGE SOUND TRAX SNK ARCADE SOUND DIGITAL COLLECTION Vol.14
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サムライスピリッツ閃 概要 特徴 評価点 賛否両論点 問題点 総評 余談 その後の展開 サムライスピリッツ閃(360版) 概要(360) 追加・変更点(360) 評価点(360) 問題点(360) 総評(360) サムライスピリッツ閃 【さむらいすぴりっつ せん】 ジャンル 対戦格闘 対応機種 アーケード(TAITO Type X2) 発売元 SNKプレイモア 開発元 K2スタジオ 稼働開始日 2008年4月18日 配信 NESiCAxLive:2011年10月5日 判定 なし ポイント 『ソウルキャリバー』風サムスピ地味で微妙なグラフィックなんだかんだでバッサリ感は健在 サムライスピリッツシリーズ 概要 久しぶりの3D格闘となった『サムスピ』シリーズ。 開発は新たに『天誅』シリーズや『ヴァルハラナイツ』シリーズを手掛けたK2スタジオ(現:株式会社K2)が担当(*1)。 ストーリーラインも新しくなり、新たに「レスフィーア王国」が絡んだストーリーとなっている。 特徴 操作系統は従来同様の4ボタン+同時押しあり形式だが、攻撃は従来の「弱/中/強斬り」+「キック」から「縦/横斬り」+「縦/横大斬り」+「キック」に変化。 大斬りはボタン同時押しで発動し、残り1ボタンは特殊動作となっている。 怒り爆発や爆発技、ガード不能技と弾き、一閃といった従来作にあったシステムも搭載している。 弾きは上段と下段が存在する。 コマンド技に従来よりも簡単なコマンド入力や連続押し技が多い。 軸移動が追加。 登場キャラクターは全26キャラだが、うち半分が本作で新登場するキャラクターとなっている。主人公格となるキャラクターも御馴染みの覇王丸ではなく、「鈴姫」と「猛千代」という新登場キャラクターである。 イラスト担当はポリサム2作同様の「北千里」氏が担当。 声優陣は『天下一剣客伝』以前のキャストに戻った。 評価点 一撃必殺の爽快感「大斬りシステム」 相手の攻撃を軸移動で避けたり技を弾いた後に大斬りを放つなど、上手く立ち回った後に大斬りを決めると特に爽快。一発逆転も押さえており、シリーズを象徴する「強斬り」を発展させたようなシステム。 後述のように3D格闘らしいシステムが取り入れられたことで刺し合い感は薄れているが、「隙の大きい大斬りをいかにして相手に叩き込むか」という形の駆け引きは残されている。 キャライラストなど2D演出は美麗。 ゲーム性・キャラバランス共に良好。強弱はあるものの立ち回りや対策でカバーできる。 BGMに良曲多し。 賛否両論点 良くも悪くもサムスピらしくなくなった。 全体的に3D格闘らしい奥行を生かしたシステムが強調されており、空中コンボも導入されている。 しかしそれにより、かえってサムスピ特有の差し合い感が薄れてしまっている。 問題点 ダメージ設定が明らかにおかしい部分が多々ある。 空中コンボ時のダメージ補正が極端すぎるため、とりあえずジャンプしておけばダメージを抑えられる状態になっていたり、投げが一部の通常縦横斬りを凌駕するダメージであったりと、ゲームバランスを崩す類のものではないものの、全体的にダメージ設定がおかしい。 2000年代後半のゲームにしてはモデリングを始めとするグラフィック全般が微妙。一言で言うと野暮ったくPS2レベル。 キャラクターイラスト自体は美麗ではあるが、女性キャラの体格が男性キャラと大差が無いなどモデリングがデザインに忠実であるとは言い難い。顔の造形も似ていない。 元々美麗さで売ってる作品では無いとはいえ、画面が暗く背景、演出も地味め。 このためか、画面が見づらいという声も多い。 必殺技なども、2D格闘と3D格闘の違いを考慮したとしても全体的に地味さが拭えない。一応、一閃については3D格闘としての過去作を踏まえたカメラワークやモノクロになる演出で見栄え良く仕上がっている。 キャラ別コスチュームも無い。 キャラクター選出について 本作に限った事でもないが、既存キャラクターが少ない事については、やはりシリーズファンから残念がる声が挙がる事が多い。 加えて新規キャラクターが多く追加されたが、その殆どのキャラクターの評価はプレイヤーの多くからの人気を得たとは言い難い。 強いて挙げるなら、主人公である鈴姫、次点で同じく主人公の猛千代やストーリー上で大きく絡んでくるアンジェリカ、(「余談」で後述するが)同社の『餓狼伝説』『KOF』シリーズに登場するキムとの繋がりを匂わせるキム・へリョンがある程度人気を得た程度で、他の新キャラクター達は「存在感が薄い」といった意見も少なくなかった。キャラデザの出来や雰囲気はどれも悪くはないので、ストーリーの掘り下げが行われていればまた違ったのかもしれないが..... 残虐描写について 海外版では切断などゴア描写が導入されているが、国内版では血飛沫などの残虐描写が一切カットされている。厳密には表示言語が日本語だと規制あり、英語だと規制なしとなる。 海外版で起こる勝利時の「敗者の首と胴体がオサラバし、力なく倒れこむ」「飛んだ腕を押さえて地面を転げる」といった演出が、国内版では部位切断が起こらないまま同じモーションでキャラクターが動く。そのため、敗者が意味不明な動きをする事になる。 『サムライスピリッツ零SPECIAL』の家庭用NEOGEO移植版で署名まで起こる騒動に至った手抜き仕事によるゴア表現削除という過ちを、再び犯してしまった。せめてもう少し自然に見えるように描写カットしてあればよかったのだが。 総評 HD画質で作られた3D『サムスピ』ではあったが、3Dよりも美麗な2D演出や地味なグラフィックと従来作と同じ失敗をやってしまったり過去作のキャラクターの多くがリストラされて一方で追加された新キャラクターの多くが人気を得られなかった他、『ソウルキャリバーシリーズ』と見た目が似ているおかげで多くのユーザーから微妙な評価を下されてしまった。 とはいえ、ゲーム性自体は意外と良好。もう少し正確に言うと、「おかしいところはあるけれど、プレイしていて楽しい」出来となっている。 惜しむらくは、その独特の楽しさが観戦者には伝わりにくい類のものであり、演出などその他の部分も含め「プレイしてみよう」という気にさせることができなかったことであろう。 筐体自体は早々に撤去されたものの、現在はNESiCA Liveで配信されているので、多くのゲーセンでプレイ可能となっている。 余談 過去作との設定矛盾 公式発表はないものの、キャラクターの年齢から逆算すると本作の時系列は『SAMURAI SPIRITS2~アスラ斬魔伝~』の翌年にあたるストーリーであると推測できる。 しかし過去作の設定とは矛盾点も多く、特に本作からおよそ20年後にあたるはずの『蒼紅の刃』の設定とはパラレルとしか思えない内容になってしまっている。 これまでのシリーズは同社の『餓狼伝説』や『龍虎の拳』とは異なる世界観とされてきた(そっくりさんは登場する)が、本作で『餓狼伝説』シリーズのキム・カッファンと同じく鳳凰脚を使う棒術使いのキム・ヘリョンが登場し、彼のキャッチコピーが「誕生する鳳凰の系譜」とまるでキム・カッファンの先祖と思わせるものとなっている(ただし、明言された訳ではない)。 本作をもって世界観を統合することにしたのか、単に過去作であったような不知火麻衣(「舞」ではない)や藤堂龍白(「竜白」ではない)などと同様の他作品ネタを匂わせるだけの無関係な人物なのか、あるいは上記の設定の矛盾から本作自体が従来作とパラレルワールドなのかは不明である。 その後の展開 2019年6月に3D『サムスピ』の新作である『SAMURAI SPIRITS (2019)』が発売。 ただし、システムに関しては本作の様な典型的な3D格闘風の物ではなく、『天下一剣客伝』まで長年の間に親しまれた2Dのものに戻っている。 結果として、同社の『THE KING OF FIGHTERS XIV』のような「2.5D」スタイルの作品となっている。 サムライスピリッツ閃(360版) 【さむらいすぴりっつ せん】 ジャンル 対戦格闘 対応機種 Xbox 360 発売元 SNKプレイモア 開発元 K2スタジオ 発売日 2009年12月10日 定価 7,140円(税5%込) レーティング CERO B(12才以上対象) 判定 なし 概要(360) 上記ゲームのコンシューマ移植版。 追加・変更点(360) プラクティス・ネット対戦が追加された ボスキャラクターがストーリーモード以外で使用可能。 評価点(360) ネット対戦が可能になった事。 この時代の家庭用移植としては当然ではあるが、アーケードでは早々に撤去されるなど対戦がしづらいゲームだったので、非常にありがたい。 問題点(360) オンライン対戦に対応しているが、何故かアジア圏限定となっている。 残虐描写のハード制限 アーケード同様、日本では制限がかかっており、本体のリージョンコードが日本の場合には描写に制限が入る。 日本版にも残虐描写自体は入っており、あくまでハードがどちらかで判断される。 その為、海外版ソフトでも日本のハードで使用すれば描写はカットされるし、逆に日本版でも海外ハードであれば残虐描写が入る。 総評(360) 家庭用移植としては無難な出来であり、おおよそ評価は移植前のままである。
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今日 - 合計 - サムライスピリッツ零の攻略ページ 対戦 格闘ゲーム 目次 基本情報 [部分編集] ストーリー [部分編集] 攻略情報 [部分編集] Tips [部分編集] プチ情報 [部分編集] 関連動画 [部分編集] 参考文献、参考サイト [部分編集] 感想・レビュー 基本情報 [部分編集] ストーリー [部分編集] 攻略情報 [部分編集] Tips [部分編集] プチ情報 [部分編集] 関連動画 [部分編集] 参考文献、参考サイト [部分編集] 感想・レビュー 名前 コメント 選択肢 投票 役に立った (0) 2015年05月13日 (水) 12時52分02秒 [部分編集] ページごとのメニューの編集はこちらの部分編集から行ってください [部分編集] 編集に関して
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【TOP】【←prev】【NEOGEO】【next→】 サムライスピリッツ 零 SPECIAL タイトル サムライスピリッツ 零 SPECIAL サムライスピリッツ零スペシャル 機種 ネオジオ 型番 NGH-2720 ジャンル 対戦格闘アクション 発売元 SNKプレイモア 発売日 2004-7-15 価格 39800円(税別) サムライスピリッツ 関連 Console Game NG SAMURAI SPIRITS 真SAMURAI SPIRITS 覇王丸地獄変 SAMURAI SPIRITS 斬紅郎無双剣 SAMURAI SPIRITS 天草降臨 サムライスピリッツ零 サムライスピリッツ零 SPECIAL NGCD SAMURAI SPIRITS 真SAMURAI SPIRITS 覇王丸地獄変 SAMURAI SPIRITS 斬紅郎無双剣 SAMURAI SPIRITS 天草降臨 真説サムライスピリッツ 武士道烈伝 SFC SAMURAI SPIRITS MD SAMURAI SPIRITS 3DO SAMURAI SHODOWN PS サムライスピリッツ 斬紅郎無双剣 真説サムライスピリッツ 武士道烈伝 サムライスピリッツ 天草降臨 SPECIAL サムライスピリッツ 剣客指南パック 剣客異聞録 甦りし蒼紅の刃 SS サムライスピリッツ 斬紅郎無双剣 真説サムライスピリッツ 武士道烈伝 サムライスピリッツ 天草降臨 サムライスピリッツ ベストコレクション Wii SAMURAI SPIRITS 六番勝負 Handheld Game GB 熱闘 サムライスピリッツ 熱闘 サムライスピリッツ 斬紅郎無双剣 GG サムライスピリッツ NGP ポケット格闘シリーズ サムライスピリッツ ! ポケット格闘シリーズ サムライスピリッツ ! 2 駿河屋で購入 ネオジオ
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今日 - 合計 - サムライスピリッツ!の攻略ページ 目次 基本情報 [部分編集] ストーリー [部分編集] 攻略情報 [部分編集] Tips [部分編集] プチ情報 [部分編集] 関連動画 [部分編集] 参考文献、参考サイト [部分編集] 感想・レビュー 基本情報 [部分編集] ストーリー [部分編集] 攻略情報 [部分編集] Tips [部分編集] プチ情報 [部分編集] 関連動画 [部分編集] 参考文献、参考サイト [部分編集] 感想・レビュー 名前 コメント 選択肢 投票 役に立った (0) 2012年10月09日 (火) 13時53分38秒 [部分編集] ページごとのメニューの編集はこちらの部分編集から行ってください [部分編集] 編集に関して
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サムライスピリッツ!2 【さむらいすぴりっつ つー】 ジャンル 対戦格闘アクション 対応機種 ネオジオポケット(カラー/モノクロ対応) メディア 16MbitROMカートリッジ 発売・開発元 SNK 発売日 1999年6月10日 定価 3,800円(税別) プレイ人数 1~2人 廉価版 ベストセレクション 2000年7月20日/2,625円(税込) 移植 【Switch】2020年8月6日(*1)/800円(税込・DL専売) 判定 なし ポイント 事実上の家庭版『アスラ斬魔伝』斬サムの再来壊帝ユガが操作可能な唯一のサムスピ サムライスピリッツシリーズ NEOGEO POCKET COLOR SELECTIONシリーズ 概要 登場キャラクター 評価点 賛否両論点 問題点 総評 余談 移植 概要 ネオジオポケット向けに発売された『サムライスピリッツ』シリーズの第二作目。前作と異なりカラーにも対応。 前作『サムライスピリッツ!』は『サムライスピリッツ 天草降臨』をベースにしていたが、今作ではポリサムの二作目『SAMURAI SPIRITS 2 アスラ斬魔伝』(以下、アスラ)をベースに、いくつかのオリジナル要素が加えられている。 原作は3D格闘ゲームだが、本作はデフォルメドット絵の2D格闘ゲームとなっているため、技性能等も2Dにアレンジされている。 登場キャラクター 登場キャラは『アスラ』のほぼ全キャラに加え、過去シリーズから柳生十兵衛・シャルロット・黒子が復活。 ……と言いたいところなのだが、容量の都合かはたまた別の理由か『アスラ』からは 柳生磐馬(やぎゅうはんま)1人だけがリストラの憂き目に遭っている 。同じ柳生繋がりで十兵衛に出番を譲ったのかもしれない。 加えて黒子についても単独のキャラクターではなく、修羅は単なるランダムセレクト(修羅・羅刹問わずランダムに変身し、最初のキャラから変化しない)、羅刹は同じくランダムスタートだが直前に倒したキャラに変身(『ヴァンパイアセイヴァー』でいうシャドウ)という扱いになっている。 評価点 キャラの作り込み 黒子も含めると16キャラ×修羅・羅刹で合計32キャラ。現代から見ても結構なボリュームである。 各キャラクターのアニメーションも原典を見事に踏襲しており、完成度が高い。 『アスラ』準拠のため修羅・羅刹で持ち技が大きく異なり、剣質を変えると戦法も変化する。羅刹半蔵のあの複雑な投げコンボが、幾分簡略化されているとはいえ再現されているのは見事。 快適な操作性 弱斬り・強斬りの使い分けはボタンを押す長さで調節するタイプだが、この辺りの調整はさすがSNKと言うべきか、まったく違和感がない。 ボタン一つで空中受身が取れたり、レバー入力で簡単に移動起き上がりができるなど、操作性については非常に良好。 ストーリーモード完備 原作『アスラ』に準じたストーリーモードが存在し、戦うごとにデモ画面が挿入される。 演出は全キャラでほぼ共通だが、エンディングはきちんと固有。今となっては拝むのが困難な『アスラ』のエンディングが丸々収録されている上、追加キャラのエンディングもある。 前作からの改善点 前作『サムライスピリッツ!』の勝利時には台詞が一切無く、かつての『熱闘シリーズ』を彷彿とさせる勝利ポーズだけ取る構成になっていたが、本作の勝利場面では『キング・オブ・ファイターズR-1』同様に原作の勝利台詞が書かれたテロップが表示されるようになった。 これにより、前作では実現できなかったナコルルの「大自然のおしおきです!」といったお馴染みの名台詞が、ようやくネオポケでも見られるようになったと言える。 また、前作のCPU戦では対戦相手の剣質が何故か全て修羅に固定されていた関係で羅刹は実質プレイヤー専用だったが、本作では敵側にも羅刹が登場する様にもなった。 カード収集によるカスタマイズ要素 キャラごとに八枚(修羅・羅刹で四枚)ずつ「カード」が存在し、特定の条件を満たすことで入手できる。 「攻撃力上昇」「防御力上昇」「追加必殺技1」「追加必殺技2」という構成になっており、このうち好きな二枚を選んでキャラセレ画面で装備できる。 追加必殺技の中には原作『アスラ』で使用できなかった過去作の技も存在する。 壊帝ユガが操作できる サムスピシリーズにおいて現段階で唯一、ポリサムシリーズのラスボスである「壊帝ユガ」が操作可能。キャラセレ画面で黒子にカーソルを合わせ、Bボタンを押したままスティックを3回転させると出現する。 さすがに性能は大分アレンジされている(原作での使用技の一部のみを修羅・羅刹に割り振っている)が、飛び道具を中心にした派手で豊富な技の数々はまさしく壊帝ユガそのもの。むしろレバー入れ攻撃が全面的に「相手の座標を直接攻撃」するものになっているため見様によっては凶悪さが増している。エンディングもきっちり作られている。 ちなみに、同じくポリサム出身キャラである「八角泰山」(もろすみたいざん)が操作できる家庭用作品も本作のみ。PS2『ネオジオバトルコロシアム』が出るまでは、アスラもこの作品でしか操作できなかった。 なお、アーケードでユガと同様にCPU専用だった「巖陀羅」は本作でも中ボスとして登場するものの残念ながらCPU専用のまま。 賛否両論点 喰らいモーションからコミカル要素がカット 前作『サムライスピリッツ!』における喰らいモーションは、残虐気味だった原作『天草降臨』から一転してコミカルな演出となっており、「吹き飛ばされてグルグル巻きになる」「空中から押しつぶされてペシャンコ」「燃やされて真っ黒」といったようにアレンジされていた。 しかし、本作では前作で印象的だったこれらの喰らいモーションは全てカットされてしまい、普通の格ゲーの様な無難なモーションに差し替えられてしまった。 ただ、前作の喰らいモーションの中には「羅刹右京が乱舞系の技を当てると一定確率で男女関係なく服がバラバラに刻まれて一瞬裸になる」というコミカルというよりは変態的過激な物が存在している点から、次回作である本作ではやむを得ず差し替えたのかも知れない。 勿論これはネオポケサムスピの続編として見た場合の話であり、原作『アスラ』の移植として本作を見るならコミカル要素の削除は妥当ではある。 攻撃力が高め 本作は全体的に攻撃力が高く設定されており、特に「攻撃力上昇」カード装備で怒りMAXカウンター強斬りを当てようものなら相手の体力ゲージが丸々一本吹き飛ぶ(*2)こともザラ。 そのためやや大味ではあるが、ある意味初代『サムライスピリッツ』の爽快感が戻っているともいえる。 問題点 全体的に携帯ゲームハード故の制約が目立つ。 グラフィックが地味 元々派手なグラフィックで押すシリーズではないのだが、これより前にネオポケ向けに発売された『THE KING OF FIGHTERS』や『餓狼伝説』シリーズに比べてキャラのサイズが一回り小さく、地味な印象は拭いきれない。 ステージの背景もすべて一枚絵のため、戦っていて寂しさを感じることがしばしば。 キャラに流用がちらほら 本作のキャラグラフィックの大半は、容量の都合なのか前作の物を流用している。 原作のウリの一つであった、剣質によってキャラの衣装が大胆に変化するギミックも再現されず、基本的に修羅側に統合されてしまっている。 そのため、羅刹ナコルルのヘアースタイルや修羅リムルルの衣装等が再現されないどころか、中ボスの反面アスラこと羅刹アスラも修羅のグラフィックに統合された事で台詞の説得力が下がってしまい、登場時に違和感を抱きやすい。 一応、キャラクターが色分けされているため、違いが全く無いと言う訳でもない。また、火月は修羅か羅刹かでアニメーションが全く異なっている。 迫力の無いBGM BGMは各キャラのテーマが元になっているが、どれもこれも全体的に寂しく迫力が無い。 ナコルルはおなじみの「自然の宴」が収録されているが、音がのっぺりしていて残念なアレンジ。メリハリの利いた『頂上決戦最強ファイターズ』版と聴き比べると差は歴然。 また、前作からの続投組のテーマ曲の大半は前作『サムライスピリッツ!』から丸々流用。 つまり原作の『アスラ斬魔伝』ではなく『天草降臨』がベースの楽曲構成となっているため、原作のファンが違和感を感じてしまうのは致し方ない。折角新規で書き下ろされたリムルルのテーマも、家庭用ハードで聴けないのが残念である。 もっとも、同じくネオポケで発売された『キングオブファイターズ R-2』『リアルバウト餓狼伝説 ファーストコンタクト』『最強ファイターズ』では『R-1』のBGMを流用しており、本作だけの問題では無いのだが。 前作のラウンド毎にBGMが途切れる問題点も続投。 トレーニングモードの不在 この時期の格闘ゲームとしてはほぼ標準装備となっていたトレーニング(プラクティス)モードが、本作には何故か存在しない。 幸いCPUはそれほど強くないので、技の練習ができないということは無いのだが。 お手軽な永久コンボの存在 打ち上げ式S・C・S(*3)で相手を打ち上げた後背後に回り、ダウン寸前でニュートラル強斬りを当てると 地上引き込み効果+引き寄せ効果+通常の倍近いのけぞり時間 が得られ、そこから必殺技やS・C・S、キャラによっては もう一回強斬りが入ったりする 。当然その強斬りにも引き寄せ効果と長過ぎるのけぞりがあり、最終的には 強斬りだけで永久 に。これがかなりの数のキャラに装備されているというから笑えない。 背後に回られると死が待っているというこの構図はまさに斬サムそのもの。他の要素が斬サムほど突き抜けていないのが唯一の救いか……。 総評 見た目の地味さと寂しさ、そして中身を見ると お手軽永久が多数のキャラに装備 と踏んだり蹴ったりな作品だが、キャラの作り込みや操作性などは高水準で、携帯機格ゲーとしての及第点は満たしている。 対戦ツールとしてはハードのマイナーさもあって恐らく機能しないが、それほど強くないCPU相手にコンボや強斬りを叩き込み、キャラごとのカードを集めつつエンディングなどの演出を楽しむと割り切れば、なかなか悪くない作品である。 余談 携帯機における単独作品としての侍魂シリーズは本作で最後になった。 一応、侍魂シリーズは以降の世代における携帯機種でも発売しているが、いずれもオムニバス作品としての一作として収録されたり、作品自体が既存作をまとめたオムニバス作品だったりと新規作品では無い。 移植 2019年12月12日発売のNintendo Switch版『SAMURAI SPIRITS』の早期購入特典として移植版DLコードが付属した(ダウンロード版では同時に取得)。Switchの画面の中にネオジオポケットカラーが表示され、その画面にゲームが表示される形式で遊べる。 2020年8月6日には一般配信された。一般配信日の前後関係により、ネオジオポケット作品復刻シリーズ「NEOGEO POCKET COLOR SELECTION」の中では第2弾となっている(第1弾は『SNK GALS FIGHTERS』)。 2021年3月18日より、これまでにリリースされた6本に4本を追加した『NEOGEO POCKET COLOR SELECTION Vol.1』がダウンロード版先行で発売。 内容については本体をエミュレーションしているレベルであり再現度は高い。相違点は以下のとおりで、エミュレーションのエンジン部分については以後の作品でも同様のものとなっている(*4)。 対戦プレーはコントローラー2つ、もしくは携帯モードでの向かい合わせ。 携帯モードでは 画面上のネオジオポケットのボタン部分がタッチ操作に対応している ためJoy-Con無しでも遊ぶことが可能。 通信でのカード交換は非対応。 壊帝ユガの使用コマンドが「黒子にカーソルを合わせてBボタンを押しながら選択」のみに簡略化されている(*5)。ネオポケ版だとBを押し続けたままスティックを「正確に」3回転させる必要があり、ここで手間取りやすかった。「黒子にカーソルを合わせてBボタンを押す」というところまでは同じなので原作プレイヤーにも配慮されている。
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サムライスピリッツ零 【さむらいすぴりっつぜろ】 ジャンル 対戦格闘 対応機種 アーケード 移植 ネオジオプレイステーション2 使用基板 MVS Multi Video System 販売元 SNKプレイモア 開発元 悠紀エンタープライズ 稼動開始日 2003年10月10日 移植 ネオジオ 2003年12月11日/39,800円(税別) PS2 2004年7月29日/6,800円(税別) 廉価版 PS2 SNKベストコレクション2005年11月23日/2,800円(税別) 配信 PS3 ゲームアーカイブス2015年4月15日/1,000円(税込) レーティング CERO C(15才以上対象) 判定 なし ポイント 原点回帰した続編使い回しが目立つバランスは荒削り気味ストーリーに鬱要素あり サムライスピリッツシリーズ 概要 ストーリー システム 評価点 問題点 鬱要素について 総評 家庭用移植 余談 武士道とは死ぬことと見つけたり 修羅道とは生きることと見つけたり 我、悪鬼羅刹となりて 目の前の敵、全てを 斬る! 概要 『サムライスピリッツ』の続編でシリーズ7作品目。SNKプレイモア(2代目SNK)初のサムスピでもある。だが時代的には初代の前となっている。 稼動当時はどの時系列にも属さないパラレルワールド扱いだったが、『サムライスピリッツ 天下一剣客伝』(以下『剣サム』)オープニングの年代表記で正史となった。 その名残なのか、本作は他のシリーズに対して後付けを始めとする設定の矛盾が多く見受けられる(*1)。 サムスピシリーズにしては珍しく、非常にストーリー性に凝っており、上手く『初代』につながっている(*2)。 シリーズお馴染みの面々も概ね登場。さらに数人の新キャラクターが加えられた。 ストーリー 兇國日輪守我旺に叛意の疑いあり――。そんな風聞が、徳川慶寅のもとにも伝わってきた。鬼神と謳われ、國のために十字槍を振るい続け、日輪國の領主となった我旺。かつての手合わせでは圧倒的な実力差に慶寅は敗北を喫した。そのときから我旺は慶寅の憧憬の対象だった。惚れた漢が道を違えるのを黙って見ているわけにはいかず、慶寅は将軍家の跡取という立場も省みず、ひとり日輪國を目指して東海道を行く。我旺率いる日輪軍と幕府軍の衝突は必至となり、決戦の地は黄泉ヶ原と選定される。慶寅だけでなく、名うての兵どもが黄泉ヶ原へと集結する。時は天明六年。後の世に言う、黄泉ヶ原の乱――賽は投げられた。その顛末や如何に。 システム 『サムライスピリッツ 天草降臨』(以下『天サム』)をベースに開発されたため、基本は『天サム』に準じているが以下の点が異なる。 Aで弱斬り、Bで中斬り、AB同時押しで強斬り。Cで蹴り、Dで特殊動作となる。 「避け」「回り込み」は廃止されたかわりに『真サムライスピリッツ 覇王丸地獄変』(以下『真サム』)での回避動作が復活した。 ←+D:下段避け →+D:飛び込み ↘+D:前転 ↙+D:後転 ↓+D:伏せ コマンドはすべて右向き時のもの。 出血を除く残虐演出がなくなった。特定の攻撃でKOするとタイム部分の文字が「死」になる点は残っている。 剣質選択が廃止され、ほぼ全員が両剣質の技を併せ持つ形となった(右京、ガルフォードは修羅の技のみ)。 覇王丸→羅刹丸、ナコルル→レラ、火月→炎邪、蒼月→水邪など、羅刹での性能が独立して登場しているキャラクターも存在。 中でも炎邪と水邪はキャラクター・性能両面でかなり濃い味付けがされておりネタとして好評だった(*3)。 ちなみにレラは本作に先駆けて『ナコルル ~あのひとからのおくりもの~』(*4)に登場している。 連斬の廃止。 防御崩しの仕様変更 発生が若干遅くなり、ジャンプや回避動作ですかされたときの硬直が『斬紅郎無双剣』並みに長くなった。 防御崩しを成功させたときの硬直が大幅に長くなり、硬直をキャンセルして出せる「崩し斬り」以外の追撃はほぼ入らなくなった。 一部キャラの発生の早い攻撃のみ防御崩しから確定させることが出来るが、タイミングは非常にシビア。 剣気ゲージ 相手に攻撃を当てる、または空振りする事で剣気は減少し、何もせずにいると自動的に少しずつ回復する。同じ技をヒットさせても剣気量が少ないとダメージが低くなるため、無闇に技を振り回すと非効率的になり、試合中に様子を見る「静」の時間が増えた。これにより本作の立ち回りは、『初代』を思い起こさせるものとなっている。 「剣気ゲージによるダメージ補正」はかなり極端な仕様となっており、ゲージが最大の時には威力にボーナスがかかるがこれが非常にエグい補正になっている。「満タン時」と「わずかだが減ってしまっている時」では攻撃力に大きな隔たりがある。 また回復スピードは剣気が多いほど遅くなり、仮に剣気0からの場合5割程度は1秒程度で回復するが、8~9割から100%に回復するには更に3秒程度の時間がかかる。 攻められている側はその間にも剣気が回復しているので、的確に反撃できれば非常に補正の高い威力でカウンターが狙える。「相手をラッシュで固めて3割削ったら、リバサで一撃5割持っていかれた」というのはこのゲームでは日常茶飯事。この辺りがアクの強さであり、同時に面白い所でもある。 「怒り」時には剣気ゲージの上限がアップする。「怒り爆発」時には上限が大幅にアップする。満タン時の強斬りは、キャラクターにもよるがまさに必殺級の破壊力。 前述の「崩し斬り」も剣気量の補正を受ける。 モズ落としやストライクヘッズなどの投げ属性の技は剣気の影響を受けず、常に一定のダメージを与えられる。防御力の影響も受けない。 コマンド投げだから投げ属性というわけではなく、幻十郎の雫刃などはコマンド投げだが剣気の影響を受け、火月の大爆殺などはガード可能な打撃技だが投げ属性である。 この剣気システム導入により、いわゆる「コンボ補正」は廃止された。 瞑想 怒りゲージがある状態でレバーニュートラル+D キャラクターが落ち着くようなモーションをとって怒りゲージを消費し、無の境地ゲージの増加を行う。但し、怒り状態の時は出すことができない。 従来作でもそうだったが、本作は特に怒りゲージの溜まり方や無のゲージの変換効率がキャラクターによって大きく違うため、より個性が出ている。 基本的に、右京や劉雲飛など怒りゲージが溜まりにくいキャラクターほど転換効率が良い。対照的にすぐに怒ってしまう上、転換効率の低い炎邪は極めて溜めにくい。 無の境地 「あと一本取られると自分が負けになってしまうラウンド」かつ「怒りゲージが存在している状態で、自分のライフゲージが無のゲージ以下になる」状態で↓↙←+CD 発動すると相手の動きがガードを除いて全てスローになる。攻撃を食らった際の仰け反りモーションまで長くなるため、強力な連続技を作ることが可能。さらにこの状態から専用技の「一閃」を繰り出すことができる。 境地状態中に攻撃を喰らうと強制的に解除される。解除された後は怒りゲージは失われてしまう。 CPU戦は『天サム』同様タイムアタック制だが、本作では時間制限などは設定されていない。 『天サム』では自決を行うと次のラウンドで怒りゲージがMAXになる仕様だったが、本作では一定量ゲージが増加するのみとなった。 評価点 ストーリーの面白さ 基本線は徳川慶寅が、國を憂いて謀反を起こしたかつての強敵の兇國日輪守我旺と刀を交える…といったものだが、その他のサイドストーリーまで異様なほど手が込んでおり、EDを中心に各キャラクターで連動しながら進行するストーリー展開は非常に見ごたえはある。 関係が密接したキャラクター(ナコルル・リムルル・レラなど)同士ではストーリーが連鎖しているのも特徴。 コンボゲーから読みあいゲーへ 『サムライスピリッツ 斬紅郎無双剣』(以下『斬サム』)以降、『ポリサム』までずっと連続技を重視していたが(*5)、今作は連斬の廃止・剣気ゲージなどのおかげで連続技がシンプルになり、また強斬りのダメージの大きさも残っているので、読み合いが非常に重視されている。 新規BGMの評価が高い。特に富士見の間ステージと我旺戦のBGMは名曲とされている。 問題点 グラフィックの使いまわしが多い 既存キャラはまだ良しとしても、背景がほとんど2D版の前作である『天サム』や『斬サム』からの使いまわしばかりで新鮮味にかける。 一応、ナコルルとリムルルは新しく描き直されている(*6)。 羅刹丸は魔界で作られた覇王丸のコピーという設定を考慮しても、コピペそのものとしか言い様がない程、動きが覇王丸と同じ。 一番手の中ボスである萬三九六は牙神幻十郎の顔や足元など書き直しただけのコピペで、もちろん技のモーションもほとんど幻十郎と同じ。しかも名前は「さんくろう」と読むため、壬無月斬紅郎そっくり。これについては実際に名前を騙っていた事が緋雨閑丸とのデモや『剣サム』での斬紅郎とのデモなどで窺えるが。 また、二番手の中ボスである黒河内夢路は橘右京の同門という設定を考慮しても右京のコピペそのもので、ほとんどの必殺技も他のキャラクターに変身してそのキャラクターの必殺技を使うという幻術。元がコピペなので仕方ないと言えば仕方ないのだが、結局は使い回しであった。 このためか、この二人は『零SPECIAL』ではリストラされてしまった。『剣サム』では二人とも復活しており、それぞれ独自の味付けがなされている。夢路については羅刹右京の再現ともいえる性能となった。 一部の設定に対する批判 本作では一部設定が追加、あるいは変更されているのだが、本作がSNKプレイモアが直接開発したゲームではないこともあり、そういった設定の追加・変更には難色を示す声も聞かれた。特にシリーズ通しての人気キャラであるナコルルに関して本作で語られた設定は波紋を巻き起こした。 + ネタバレ ナコルル・レラ・リムルルのエンディングはリンクしているのだが、リムルルのエンディングにおいて「『ひとりぼっちになってしまった』と泣きじゃくるリムルルに対して、ナコルルが『今日からは、私が姉様』と語りかける」という回想シーンが描かれ、ナコルルがリムルルと実の姉妹ではないことが示唆される。 これまでのシリーズで「義理の姉妹である」という描写は影も形もない。また、旧SNK時代に発売されたレラ初出のADV『あのひとからのおくりもの』では「血の繋がった姉妹」とリムルルが明言している(ただし、こちらはこちらでシクルゥなどの設定が異なっており正史とは言えないのだが)。一連のエンディングはナコルルとリムルルの強い絆が描かれるなど非常に力が入った作りになっているのだが、「キャラクターの根本をひっくり返されたようなものであり受け入れることができない」という批判の意見が多く聞かれる事態となった。 ゲームバランスの悪さ。 全体的に強斬りの威力が高すぎる。元々シリーズでは強斬りは必殺技も同然の扱いであったが、今作では特に威力が高く設定されている。次回作ではかなり威力を落とされ、改善されている。 徳川慶寅が異常な性能を誇り、特に必殺技の一つである「一の太刀・撫子」は突進スピードが速い上に、中ボタンを筆頭に隙が少なく猛威を振るった。炎邪と骸羅はこれに対抗する手段が皆無な上、慶寅の通常技対空を潰す飛び込み技を一切持たないため完全に詰んでいる。冗談抜きで。 背面から「屈中斬り→中撫子」×nの永久連続技は今でも語り草になるほど。過去作品には結構な数の永久コンボがあったが、本作にはほとんど存在しない中で、お手軽すぎる永久として悪い印象を残してしまったのである。 新キャラクターの一人である劉雲飛も酷い。空を飛びまくるガン逃げや、しゃがみ強斬り→C天機七曜→ジャンプB(ジャンプ蹴り)→しゃがみ大斬りの永久連続技を駆使されると、勝つのは非常に難しい。上記の通り怒りゲージが溜まりにくいので無の境地との相性も抜群。次回作以降は空中の制御回数が減らされている。 それ以外にもミナ対タムタムor骸羅(ミナに追いつけず、攻撃することすらままならない)や、タムタム対腐れ外道(タムタムに「ムーラムーラ」と「アハウガブル」を上手く出されるだけで外道は何もできない)など、絶望的な組み合わせが多々ある。 ただ、エンターブレイン(アルカディア編集部)主催の大規模対戦大会である『闘劇』本戦では徳川慶寅がベスト8で全て消え、トリッキーキャラの水邪が優勝している。余程の組み合わせでなければ、プレイヤーの実力による逆転劇が存在することは間違いない。 無の境地が強すぎる 無の境地はただでさえ発動が早く、出かかりを攻撃して潰すということが難しい。それどころか、ガード硬直中に入力することで反撃確定となってしまうシチュエーションがかなり多い。飛んだ相手に対する対空としても非常に強力。 さらに境地の持続時間がかなり長く、ある程度無のゲージを溜めておけば、約10秒位は境地状態。 そのため、中斬り→強斬り→中斬り…のループ後に一閃でトドメや空中で追い討ちを掛けるなどで簡単に即死連続技が作れてしまう。その恩恵を受けるキャラは限られており、そうでないキャラとは大分差ができてしまう。 体力差と無のゲージ量、使用キャラクターによっては、境地発動可能状態でガン待ちされると詰み同然となることも多い。比喩なしで「動いたら死ぬ」。 一応、地上で無の境地状態で攻撃をくらってしまったら怒り爆発することで仕切り直しはできる(ただし怒り爆発した際の攻撃では解除されない)。対空に持ち込まれると打つ手無しだが…。 零SP以降は境地の持続時間やゲージ変換率などが調整された。 致命的なバグや不可解な仕様 柳生十兵衛の素手大追い討ちを出すと強制的にリセットがかかり、タイトル画面に戻る。 意図的にやらなければ素手大追い討ちを使う機会は少ないとはいえ、致命的なバグである。 妖怪腐れ外道でジャンプ後6Dを出すと空中でフリーズする。 「無の境地」を無効化するバグが存在する。 シャルロットは素手状態になると何故か防御力がガタ落ちする。ただしこれはスタッフ曰く、バランス調整のための仕様とのこと。 CPU戦も全体的に難易度が高い。 後半の敵ほど純粋にルーチンが上がっていき、ガードが固くなり攻撃の無駄振りが減る。これに上記の剣気ゲージの仕様も相まって、まさに一発が命取りになりやすい。 ある意味近年のKOF以上の難易度であり、主役の慶寅がいくらお手軽強キャラと言えど、決して攻略は簡単ではない。 CPU専用のボス敵3人はいずれも曲者揃い。 萬三九六は声をかけて三人の子分のいずれかを呼び出す技がある。声で誰を呼ぶかは分かるが、それぞれの出現位置はバラバラで攻撃の発生自体は早く、ゲームセンターの騒音の中でそれらを聞き分けて咄嗟の回避は非常に困難。更に回復技持ちで、武器飛ばし技は弾丸が見えない上にガード不能。 黒河内夢路の幻術技は変身の瞬間に無敵時間があるため厄介。特に服部半蔵に変身した時のモズ落としが強力なため近距離戦は危険。かといって遠距離から迂闊に飛び道具を出すと、ナコルルに変身してアンヌムツベによる反撃を受ける。 ラスボスの兇國日輪守我旺は飛び道具こそ持たないものの、得物の十字槍による攻撃はリーチが長く、必殺技も突進・対空・投げ技とバランス良く揃っている。更に残り1本に追い詰められると「怒り中は無敵状態」となるので、怒りが切れるまでプレイヤー側は逃げ回るしかない。 鬱要素について 本作は妙に暗い印象のあるゲームである。そもそもストーリーからして天変地異による大飢饉で農民たちの生活は荒廃、幕府へ謀反が起こっているという不穏な空気に包まれている。また、新キャラクターの中にも羅刹丸等の設定面でトラウマになりかねないキャラが存在しており、このゲームの重い雰囲気作りに一役買っている。そしてその新キャラの中でも妖怪腐れ外道や真鏡名ミナは特に際立っており、彼(彼女)のエンディングは、恐らく格ゲー屈指の鬱エンディングである。 妖怪腐れ外道の場合 + ネタバレ まずバックストーリーがヤバい。彼は元々人間であり、儚という娘を持つ父親であったが、ある飢饉の折、あまりの飢えから狂気に取り憑かれて人間の子供を食べてしまい(*7)、その後も人(特に子供)を食べ続けて妖怪となってしまった。 エンディングでは、リムルルを追い詰めて食べようとしたところに娘の儚が現れ、身籠っていることを告げ「人間の心を取り戻して欲しい」という願いを投げかけられる。外道は悲しげな表情を浮かべ儚の名を呟くものの、儚を抱き上げたとたん歪んだ笑顔になり、画面がブラックアウトして「いだだぎまぁず」と言う白抜き文字が表示されるという…外道の好物が人間の子供であるという事実を踏まえると、非常に後味の悪い想像をかき立てるものとなっている。 儚の旦那さんは旦那さんで、シャルロットのエンディングにて「危険な敵を倒し世界は救えても、傷つき死に行く一般市民を救えないのか」というRPGの主人公的ジレンマをシャルロットに感じさせる役として引っ張り出されており、命を落としている。 儚は緋雨閑丸を自宅に居候させており、恩人として慕われている。閑丸のエンディングは「さあ、旦那さんと儚さんが待っている!早く帰ろう!」という明るい終わり方を迎えるが、前述の他エンディングでの2人の扱いを踏まえると、とてもハッピーエンドには見えなくなってしまう。 真鏡名ミナの場合 + ネタバレ 彼女のバックストーリーは非常に悲しげ。ミナは父親からアイヌの妖滅師の血を受け継ぎ、生まれつき膨大なる潜在能力を持っているが、その力を恐れられてあらゆる人々から敬遠され、いつもひとりぼっち同然だった。ある日、自分がいない間に村が正体不明のあやかしに滅ぼされてしまう。一人生き残り、本当の意味で孤独となってしまったミナは、ゴーヤ畑で生き残っていた琉球のシーサー「チャンプル」にのみ心を許し、仇を討つために旅立つ。 エンディングで見事我旺を倒すミナ。しかし我旺に憑りついた「闇キ皇」から感じる気配は、追い求めたあやかしとは違うものだった。もう戦って傷つくのは嫌だ、仇討ちなんて諦めよう、と言うミナの横でチャンプルに異変が起き、巨大な化け物へと変化する。その邪気はミナの村を襲ったあやかしと同じものだった。旅の途中で闇キ皇の邪気に当てられ続けたチャンプルは、大人しい姿を保つことができなくなってしまったのだ(*8)。 全てを悟り、チャンプルに向かって弓を構えるミナ。自我を無くし、ミナに襲い掛かるチャンプル。「ごめんね、チャンプル。約束、守るから…私もすぐいくから…」(画面が白くなり、血糊が付く)「ずっと一緒にいようね」…という、悲しくも儚く救われない展開に多くのユーザーが涙した(*9)。 念のため述べておくと、全てのエンディングが鬱要素というわけではない。例として、主人公格の覇王丸と徳川慶寅のEDは上記の連鎖されたストーリーがうまく絡まり、どちらも主人公と受け取れる結末となっている。また、千両狂死郎や花諷院骸羅などの色物キャラクターのエンディングはとことんネタに突き抜けているため(*10)、上記のエンディングを見た後にみると癒されるという人もいる(*11)。 余談だが、『天下一剣客伝』での後者2人のEDは『零』でのEDを踏まえた内容となっている(*12)。 総評 『サムスピ』シリーズは、旧SNKが微妙作を連発した挙句倒産したことによって、シリーズ継続が絶望視されていた。 そんな中で発売された本作はグラの流用・ゲームバランスの悪さ・バグなど見逃せない粗はあるが、コンボゲーから読み合いゲーに路線を戻した事でポリサム・蒼紅の刃以降離れていたファンを呼び戻し、その上で更に新規ファンの獲得に成功した。 崖っぷちにまで追い込まれていたシリーズを甦らせたという点において、本作の功績は計り知れない程に大きなものであると言えよう。 ゲーム性やキャラクターを気に入ったのであれば、今からでもプレイする価値は十分にある一作である。 家庭用移植 家庭用ネオジオROM版 ACネオジオ版を再現しつつも一部のバグなどが修正されており良移植。 続編の零SPECIALが残念な移植となってしまった為、本作がシリーズ上ネオジオ最後の完全移植となった。 プレイステーション2版 移植に伴い二人の中ボス(三九六と夢路)が使用可能になった。もちろん彼らのストーリーデモもきちんと新規で作られており、多少展開は強引なもののシナリオの内容も概ね好評。さらに夢路にはACネオジオ版には無かった武器飛ばし技が追加されている。 ラスボスである我旺は残念ながらこちらでも使用できない。後述する『零SPECIAL』で使用可能になるからダメだったのか。 しかし当時の旧世代機(SS、PS)の移植版のようにデモや一人ごとにロードがありその時間も非常に長い、チャンプルのボイスだけあきらかに音量が大きく耳障り、一本目でも負けたほうの武器が飛ぶなどのバグもあり評判はあまり良くない。 2015年4月からはゲームアーカイブスとして配信が開始。 海外ではPS2の他XBOXでも発売されている。ネオジオ版では日本語以外の言語設定だとストーリーデモがカットされていたがこの移植版ではきちんとローカライズされている。 この他にもPS2・Wiiで発売されたオムニバスソフト『サムライスピリッツ六番勝負』にも本作が収録されている。 こちらはネオジオ版がベースのため、単体移植版とは違い中ボスの二名は使えない。 また、ロードは単体版よりは改善されて許容範囲内となっているものの多少テンポは悪く、強制でフィルターがかかっていてかなり画質がボケているなどの欠点もある。 更にBGMをアレンジに切り替えても一部楽曲がオリジナルのままになっている(サウンドテストでも同様。従って六番勝負収録版では聞けないアレンジ曲が幾つかある) PS2六番勝負版はNEOGEOオンラインコレクションシリーズの一つであるためオンライン対戦に対応していた(2010年にサービスを終了している)。 余談 今作の新キャラクターのうち、「妖怪腐れ外道」はかつてコミカライズを勤めていた内藤泰弘氏がデザインを担当している。 徳川慶寅・劉雲飛・兇國日輪守我旺のデザインを担当したのは『るろうに剣心』で有名な和月伸宏氏である。 彼は元々旧SNKのゲームをプレイしており、特に『サムライスピリッツ』シリーズの大ファンであった。かつては旧SNKとパクリ合戦を繰り広げているとも言われた(*13)が、今回の起用からも分かるように決して険悪な関係ではない。 真鏡名ミナはデザインコンセプトに「ナコルルへの挑戦」が挙げられているためか、琉球王国出身、褐色の肌、白髪、遠距離戦が得意、青×白の露出の多い衣装などナコルルと相対する点が多い。ファンからの人気は高く、同人でもしばしば扱われる。 ミナは『クイーンズゲイト』のモデルに選ばれ、『クイーンズゲイト スパイラルカオス』にも参戦することが決定した。 先述の通り悲劇でしかない彼女のエンディングだが、SNKプレイモアがフィーチャーフォン向けに配信しており、後にDSに移植もされた恋愛シミュレーションの『デイズ オブ メモリーズ』では、主人公やナコルルといった第三者の加勢により、パラレルワールドではあるもののとても救いのあるifエンドとなっている。どうしても本作のミナEDに納得できない人はこちらをプレイしてほしい。 続く『天下一剣客伝』でも彼女のエンディングは明るく救いのあるものとなっている。 なお、「『零』と『初代』の間」が時代背景になっているSAMURAI SPIRITS (2019)にもDLCキャラクターとしてミナが参戦している。 悠紀エンタープライズの本作作成チームは後に『アルカナハート』で有名なエクサムを立ち上げることとなる。 また本作の改良版として『サムライスピリッツ零SPECIAL』が出されたが、追加された表現を巡り色々と騒動になってしまった。詳しくは同記事で。