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パラレルワールドはあるのだろうか? 現在編集中 ―― コペンハーゲン解釈と多世界解釈 ―― 2.光の干渉実験の検証(光の2重スリット実験とマッハ-ツェンダー干渉実験) 光の干渉のほとんどは波として考えると説明できることが多いが、そこに光子を登場させるととんでもなく変なことになる 図2-1.ヤングの干渉実験 左:光の波が干渉しスクリーン上に明暗の模様ができる。 右:光の強度を非常に弱くした場合、一個一個の光子が写真乾板上に点として表示される。 図2-1の左の絵は光が干渉してスクリーン上に干渉縞が見られることを示したものであり、光は波であることがわかる。しかし、光源の強度を非常に弱くし装置内にたかだか一個の光子しかないような状況にすると(右図)、一個一個の光子が点となって写真乾板上に写るようになるが、長時間感光させると次第に干渉模様があらわれる。様々な教科書で出てくるおなじみの図である。これを見ると、光は波であり粒子であることがわかるが、光子が装置内にたかだか一個しかない場合でも干渉縞が現れるのは不思議としか言いようがない。量子力学は、観測する前は波動関数で表されるところの波のようなものであるが、観測すると波束が収束し、波動関数から導かれる粒子の存在確率密度に従って光が粒子として観測されると説明している。さらに、コペンハーゲン解釈では、観測する前は粒子に関する実在はなく、観測する前の粒子性を想像することはできないことになる。しかし、コペンハーゲン解釈に逆らってあえて粒子の実在を考えると、一個の光子が2つのスリットを同時に通過したことになり、たいへん奇妙な話になる。光はいったいどのような物理的描像をもっているのか、様々な実験や議論がなされ今日に至っているが、この不思議さはさらに深まっているように思われる。 一つの考えとして、光は波であり、観測されるときのみ粒子化するという、光の波としての性質を主とする考え方がある。しかし、実はこの考え方はどこかで破綻する。コンプトン散乱や光電子効果などの実験においては、光は粒子でなければならない。また、基本的に波であれば、遠く離れたところで同時に粒子化することも起こり、光子の数が流動的になってしまうが、そのような現象は観測されていない。とすると、やはり光は粒子である。エネルギー量に比例した光子の数は決まっており、光子が空間を飛び、原子や分子に吸収されたり、放出されたりすると考えるものである。しかし、観測しなければ、その実在を示すことができず、波として空間の中で広がっていくような何かの状態になっていると言うしかない。 (光の波が同時に異なる場所で観測されるかどうかの研究が比較的近年行われていた。水銀灯の場合同時計測確率を示す指標値は2であり、レーザー光の場合は1、パラメトリックダウンコンバージョンの場合は0という結果であったようである。つまり、水銀灯のような場合は、光は塊として行動し、レーザー光線もいくらかその傾向があるが、エンタングルした光子の計測の場合は真逆ということである。もっと詳しく調査しないと・・・・2015/02/20追加補足) 一時期、ウェーブパケット(wave packet : 波束と訳されるが、上述の波束とは意味が異なるのでカタカナ表記とする。)が粒子を表すとしてもてはやされた時期があった。(下図参照) 図2-2. ウェーブパケット(左) と 電子と電場の波との相互作用(右) 電子は電場の変化と一緒に振動する 局所的波であり、粒子は小さな波の塊として運動するというものである。この考えは実は私は気に入っていた。なので、独断と偏見ではあるかもしれないが、すべての粒子はウェーブパケットで記述されると考えてみようと思う。この波はド・ブロイ波的要素が高いが、点として表される粒子の近傍で波が実際に存在していると考える。光子の場合は、電場とそれに直交する磁場で表される実在の波が、量子化され、小さな局所的空間の中に閉じ込められていると考える。しかし、これでは2つのスリットを通り抜けられないので、空間的に広がった波がもう一つ必要である。量子力学で取り扱う波はこの広がった波の方である。このように、局所的波と大域的波の両方が存在していると考えると、うまくいくような気がしている。 ・・・・これから先は、私の独断と偏見の内容である。そのつもりで読んでいただきたい。正しいかどうかは保証できない。・・・・・・・ さて、局所的波は電場や磁場の波が閉じ込められている波であるが、大域的波は何の波であろう。実はこの波が波動関数であり、絶対値の二乗が粒子の存在確率を表す波であると考える。光が観測されるときは、原子や分子の中の電子と光との相互作用が物質の状態変化を引き起こし、それが観測される。これは、光の実在の波である電場や磁場の変化が電子を揺さぶり(図2-2右を参照)、物質の状態変化を引き起こしているので、局所的反応であり、実際に一個の光子が一個の原子や分子に吸収される。つまり、実際の観測における反応は局所的波によって引き起こされる。そして、大域的波は化学的または物理的反応を引き起こす波とは別のものと考えるのである。 図2-3.1つの光子が2つのスリットを通って干渉する 図2-3は、1つの光子が2つのスリットを通って干渉する様子を示したものであり、1個の光の粒子が装置内のあらゆる空間を通ってスクリーン上に干渉稿を作る。ファインマンの経路積分法の考えから、このように解釈できそうであるが、ここで表されている干渉を引き起こす波を大域的波と呼ぶことにしよう。空間的に広がった波である。光子の絵の中に描かれている波は局所的波を表したものである。 さて、多世界解釈で考えてみることする。多世界の中の1つ世界には光子は1つだけ存在すると仮定しよう。しかも、1個の粒子として空間内の特定の位置を特定の運動量と特定の方向を持って運動していると考えることにする。すべての可能性を考えると無限の多世界を導入しないといけないが、空間そのものが量子化されているとすると、つまり、ある小さな距離以下は位置の区別がつかなくなると考えれば、多世界の導入は有限個で済む。 解くべき方程式は量子力学の方程式であり、得られた時間発展解の波動関数を異なる粒子の直線運動の重ね合わせに分解し、それぞれの線形結合係数を多世界の共存度を表していると考えることにする。局所的波は現実の世界で原子や分子と相互作用する電場もしくは磁場の波である。これは1つの世界の中で起こる事象であり、多世界の中の異なる運動をしている粒子それぞれが、その運動方向に対応した局所的波を持つようにすれば1つの世界では必ず十分な大きさを持った電場の波を付随することになり、光と物質との瞬間的で明確な相互作用を保証できる。 光を取り扱う方法として、古典的電磁場方程式(Maxwellの方程式)、量子力学、量子電磁気学や場の量子論などがあるが、まずは、普通の量子力学で数式化し、ファインマンの経路積分法と見比べながら検討したいと考えている。さらに、他の取り扱いと比較検討するのも必要であるが、少々時間を頂きたい。おそらく、数か月後・・・ 光の干渉は、マイケルソン-モーレーの干渉実験やマッハ-ツェンダー干渉実験で行うと、より顕著にみることができる。2重スリット実験の場合、光の通る空間が重なっているので疑問の入る余地があるが、マッハ-ツェンダー型の場合、完全に独立した2つの通路を通って光が干渉するので、粒子の不思議な干渉は劇的である。下図は、マッハ-ツェンダー干渉実験である。 図2-4.マッハツェンダー干渉実験 図2-4のmirrorの位置を微妙に調節すると、detector1には2方向からくる光の波の山と山、谷と谷が一致するように、detector2には山と谷がちょうど重なるようにすることができる。その結果、detector1には光子が検出され、detector2では全く光子が検出されないようになる。half mirrorは半分の確率で光子を透過させ、半分の確率で反射する。光源の強度を非常に弱くし、装置内にたかだか1個の光子しかないような状況にしても、必ずdetector1で光子が検出され、detector2では光子は全く検出されない。1個の光子が最初のhalf mirrorで2つに分かれ、片方はAへもう片方はBへ分かれて進み、最後のhalf mirrorで合流して干渉を起こすと考えなければ説明がつかない。AもしくはBの通路のどちらかに障害物を置くと、光子はdetector2でも観測されるようになる。逆に、もしdetector2で光子が観測されたら、AかBの通路のどちらかに障害物があることになる。 この場合の多世界解釈は2スリット実験より楽である。1個の光子がAへ行った世界とBへ行った世界が最後のhalf mirrorで合流し、干渉を起こすと考えるだけでよい。 コペンハーゲン解釈と多世界解釈③へ
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パラレルワールドはあるのだろうか? 現在編集中 ―― コペンハーゲン解釈と多世界解釈 ⑦ ―― 4-4.アスペの実験の再再考察(片方の観測がもう片方に影響するのか?パート2) 偏光の多世界解釈において、互いに偏光方向が直交している2つの多世界の線形結合で任意の偏光方向の光子が生成できることがわかった(4-1)。無数の多世界の存在を仮定するよりも、2つの世界で済むのであればそちらのほうが話は簡単である。しかし、この2つをどういう基準で選択するかは、宇宙に方向性があるのかないのかの話になりそうなので、発生した光子の状態で選択することにする。つまり、実在の光子がαの偏光方向を持っていた場合、これを多世界の1つとし、もう1つをα+90°の偏光方向の光子の存在する世界としよう。図4-3をもう一度参考にしながら、現実世界で発生した2つの光子をそれぞれ| ν1〉= | ||α1〉,| ν2〉= | ||α2〉とし、もう一つの光子を |=α1〉,|=α2〉 と定義する。(4-1)より、 ||| 〉 = cosα | ||α1〉 - sinα |=α1〉 |=〉 = sinα | ||α1〉 + cosα |=α1〉 |||θ〉 = cos(α-θ) | ||α2〉 - sin(α-θ) |=α2〉 |=θ〉 = sin(α-θ) | ||α2〉 + cos(α-θ) |=α2〉 このように、それぞれのビームスプリッタで分離される4とおりの光子の記述が得られる。 以下は、整理されていない・・・・・無意味な数式 ||| 〉 | ||α2〉 = cosα | ||α1〉 | ||α2〉 ||| 〉 |=α2〉 = - sinα |=α1〉 |=α2〉 |=〉 | ||α2〉 = sinα | ||α1〉 | ||α2〉 |=〉 |=α2〉 = cosα |=α1〉 |=α2〉 ||| 〉|||θ〉 = cos(α-θ)||| 〉 | ||α2〉 - sin(α-θ)||| 〉 |=α2〉 = cos(α-θ) cosα | ||α1〉 | ||α2〉 + sin(α-θ) sinα |=α1〉 |=α2〉 〈 || |〈 ||θ||| 〉|||θ〉 = cos2(α-θ) cos2α 〈 ||α1 | ||α1〉〈 ||α2 | ||α2〉 + sin2(α-θ) sin2α 〈=α1|=α1〉〈=α2 |=α2〉 ||| 〉 |=θ〉 = sin(α-θ) ||| 〉 | ||α2〉 + cos(α-θ) ||| 〉 |=α2〉 |||θ〉 = cos(α-θ) | ||α2〉 - sin(α-θ) |=α2〉 |=θ〉 = sin(α-θ) | ||α2〉 + cos(α-θ) |=α2〉 |=θ〉 = sin(α-θ) | ||α2〉 + cos(α-θ) |=α2〉 | ||α1〉 = cosα||| 〉 + sinα |=〉 | ||α2〉 = cos(α-θ)|||θ 〉 + sin(α-θ) |=θ〉
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第5日目:9月23日(日):コペンハーゲン ★2007-09-23-日 コペンハーゲンの水辺とまちづぐりを見るために、船に乗る。運河ツアーである。 ー般的に運河に沿って力ラフルな木造家屋が並んでいるが、観光客用になってしまっている。 #ref error :ご指定のファイルが見つかりません。ファイル名を確認して、再度指定してください。 (img_2203.jpg) 我々が泊ったホテルは運河沿い再開発に伴って建設されたものらしく運河沿いの水辺処理はずいぶん大胆に行われているし、対象もよく整備されている。 #ref error :ご指定のファイルが見つかりません。ファイル名を確認して、再度指定してください。 (img_2475.jpg) 駅、市庁舎の前庭から続く歩行者専用の通りが「ストロイ工」である。 #ref error :ご指定のファイルが見つかりません。ファイル名を確認して、再度指定してください。 (img_2311.jpg) 中央駅から比較的近い運河沿いのウォーターフロント開発が進んでいます。 #ref error :ご指定のファイルが見つかりません。ファイル名を確認して、再度指定してください。 (hight=300) #ref error :ご指定のファイルが見つかりません。ファイル名を確認して、再度指定してください。 (hight=300) #ref error :ご指定のファイルが見つかりません。ファイル名を確認して、再度指定してください。 (hight=300) #ref error :ご指定のファイルが見つかりません。ファイル名を確認して、再度指定してください。 (hight=300) #ref error :ご指定のファイルが見つかりません。ファイル名を確認して、再度指定してください。 (hight=300) 既成市街地の中での水辺沿い #ref error :ご指定のファイルが見つかりません。ファイル名を確認して、再度指定してください。 (hight=300) #ref error :ご指定のファイルが見つかりません。ファイル名を確認して、再度指定してください。 (hight=300) #ref error :ご指定のファイルが見つかりません。ファイル名を確認して、再度指定してください。 (hight=300) 第6日目:9月24日(月)コペンハーゲン→ハンブルグへ 旅行日程に戻る
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パラレルワールドはあるのだろうか? 現在編集中 ―― コペンハーゲン解釈と多世界解釈 ⑤ ―― 4-3.アスペの実験の再考察(片方の観測がもう片方に影響するのか?) 前節で多世界解釈によるアスペの実験の解説を試みたが、先に到着した光子を基礎に理論展開を行った。それゆえ、どちらが先に到着したかにより理論的展開が異なるが、最終結果は同じである。また、近接作用のみで議論できるようなことを述べたが、片方の観測結果がもう片方の観測結果に影響を与えるのかどうかを再度議論してみることにする。 光源Sからほぼ同時に反対方向へ放射される光子ν1とν2は互いに同じ方向の偏光方向(角度α)を持つ。(これをエンタングルしていると呼ぶ。) このとき、多世界では、互いに直交する偏光方向(角度ηとη+90°)を持つ光子がそれぞれ別世界で放射されたとする。そして、それぞれの世界においても反対方向へ飛び出た2つの光子は互いにエンタングルし、偏光方向は同じになっていると考えるのは自然であろう。式(4-1)の考え方から、 | ν1 〉 = cos(α-η)|||1 η 〉 + sin(α-η) |=1 η 〉 | ν2 〉 = cos(α-η)|||2 η 〉 + sin(α-η) |=2 η 〉 (4-11) と記述できる。ここで、添え字の1,2は光子1,2に対応する。多世界において2つの光子がエンタングルしていることを表現すると、 | ν1〉| ν2 〉 = cos(α-η)|||1 η 〉|||2 η 〉 + sin(α-η) |=1 η 〉 |=2 η 〉 (4-12) となる。エンタングルした光子を記述するのに、2つのエンタングルした世界を用意するだけですべての偏光方向の光子ペアをエンタングルさせられることがわかる。(4-12)の表現は、αが任意であるので、ある特定の角度ηの互いに偏光方向が直交した多世界の光子を導入するだけで、すべての偏光方向の光子が記述でき、2つの多世界の光子がそれぞれエンタングルしていると、それから線形結合で生成されるすべての偏光方向の光子もエンタングルしていると言える。このことは、光源Sから、多世界の中の少なくとも2つの偏光方向が異なる世界でエンタングルした光子ペアが、互いに反対方向へ飛び出しているということになる。(光源Sで光子が発生する際、エンタングルメントに必要な多世界は2つでよく、その他の多世界はこの2つから自動生成される。) 図4-4.光子の偏光方向の角度の関係(ピームスプリッタⅠを基準にしている。) ηを導入したのは、光源Sで光子ペアが生成したとき、同時に多世界のエンタングルした光子ペアが生成されたことを強調したかったためであるが、少々煩雑になってしまった。さて、それぞれの多世界で、 |||1 η 〉 = cosη||| 〉 + sinη |= 〉 |=1 η 〉 = -sinη||| 〉 + cosη |= 〉 |||2 η 〉 = cos(η-θ)|||θ 〉 + sin(η-θ) |=θ 〉 |=2 η 〉 = -sin(η-θ)|||θ 〉 + cos(η-θ) |=θ 〉 であるから、(4-12)より、 | ν1〉| ν2 〉 = cos(α-η)(cosη||| 〉 + sinη |= 〉)(cos(η-θ)|||θ 〉 + sin(η-θ) |=θ 〉) + sin(α-η) (-sinη||| 〉 + cosη |= 〉)(-sin(η-θ)|||θ 〉 + cos(η-θ) |=θ 〉) = (cos(α-η) cosη cos(η-θ) + sin(α-η) sinη sin(η-θ) )||| 〉|||θ 〉 + (cos(α-η) cosη sin(η-θ) - sin(α-η) sinη cos(η-θ) )||| 〉 |=θ 〉 + (cos(α-η) sinη cos(η-θ) - sin(α-η) cosη sin(η-θ) ) |= 〉|||θ 〉 + (cos(α-η) sinη sin(η-θ) + sin(α-η) cosη cos(η-θ) ) |= 〉 |=θ 〉 さて、η=0のとき、 | ν1〉| ν2 〉 = cosα cosθ||| 〉|||θ 〉 - cosα sinθ||| 〉 |=θ 〉+ sinα sinθ |= 〉|||θ 〉 + sinα cosθ |= 〉 |=θ 〉 これは(4-9)式に一致する。η=θのとき、 | ν1〉| ν2 〉 = cos(α-θ) cosθ||| 〉|||θ 〉 - sin(α-θ) sinθ ||| 〉 |=θ 〉 + cos(α-θ) sinθ |= 〉|||θ 〉 + sin(α-θ) cosθ |= 〉 |=θ 〉 観測する確率はそれぞれの係数の2乗をとれば得られる。この確率に対し、すべてのαについて平均をとると、 なので、両者は一致するが、決まった偏光方向αに対しては一致しない。それぞれの観測装置が見ている多世界が異なるため、実在の偏光方向αの光子を異なる多世界を通して見ていることになるためと解釈できる。ηを変えると異なった結果が導かれるが、αに対して積分形で平均をとると同じ結果が得られるのではないかと想像しているが、面倒なのでこれ以上の式の導出はやめる。 実在の光子(偏光方向α)を想定しても、観測装置は偏光方向が異なる多世界の粒子として観測するため、実在を知ることができない。1個の光子を観測したとき垂直方向であった場合、多世界の垂直方向の光子を観測したのであって、もしかすると実在の光子と一致するのかもしれないが、そうでない可能性のほうが大きい。もし、偏光方向αの光子ばかり飛んでくるのであれば、観測結果の集計値がαの偏光方向を指し示すようになることは自明のことであるが、アスペの実験における実在において、毎回飛んでくる光子の偏光方向はデタラメであると想定されるので、観測装置が置かれた方向の多世界の光子から判断するしかない。 もし、なんらかの方法で偏光方向をそろえる実験をした場合、どのような結果になるのか興味深い。偏光板や偏光ビームスプリッタで分離して偏光方向を揃えた場合、エンタングルした情報はどうなるのであろうか? 偏光板を2枚から3枚と重ねていくと、透過しなかったものが透過するようになる。このとき、垂直方向の偏光がいつの間にか水平偏光に変わるように設定することができるが、元の光子は垂直偏光で通過してきた光子である。偏光板を通過した直後、水平方向の成分は存在しないが、多世界に水平方向の光子が突然出現すると考えるとうまく説明できそうである。実在の光子が偏光板を通り抜けたその時、同じ空間の同時刻同方向へ運動する多世界の水平方向の偏光をもつ光子が出現すると考えるだけでよい。同時刻に同じ場所に出現するだけでエンタングルした情報は引き継がれることになるが、もはや反対方向へ飛んでいるエンタングルしている光子と偏光方向は一致していない。偏光板で曲げられた角度分、互いにずれている。反対方向へ飛んでいる光子が実在すれば、対応する光子も実在しているわけで、同時に異なる観測装置で観測されることになる。既に偏光方向は確定しているので、偏光板を透過するときエンタングルしている情報を引き継ぐ必要はない。同時性のみ保証されればよいことになる。実際には、実在の光子が何枚目の偏光板で吸収(もしくは反射)されるのかはわからないが・・・・ コペンハーゲン解釈と多世界解釈 ⑥へ
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パラレルワールドはあるのだろうか? 現在編集中 ―― コペンハーゲン解釈と多世界解釈 ⑥ ―― 4-4.光子の実在について 上図のような系で、レーザー光をフィルターなどで非常に弱くし、1個1個の光子が観測されるようにすると、ほとんど装置内には光子は1個しか存在しないようになる。そこで垂直方向の偏光板を通すと1個1個の光子が垂直方向の光子として観測され、水平方向の偏光板を通すと水平方向の光子として観測されることになる。この2つの光子を上図下のように合流させ45°の偏光板を通すとどうなるであろうか? 粒子ひとつひとつに偏光の属性があるとすると、垂直方向の光子||| 〉はcos45°の2乗つまり1/2の確率で45°偏光板を通過し、水平方向の光子|=〉はsin45°の2乗つまり1/2の確率で通過すると考えられるが、実際には100%の確率で通過する。ゆえに、粒子ひとつひとつに偏光の属性を考えることはできないとされている。 しかし、式(4-1)は光子が多世界へ分裂する右方向の変化と逆に多世界の光子が合流して別の光子ができる左方向の変化を同時に表現している(4-1 )と考えれば、多世界解釈では垂直偏光と水平偏光の光子を合流させた時点で、45°の偏光を持つ光子が出現していると考えられる。それゆえ、45°偏光板を100%通過することになる。つまり、多世界で考えれば、量子力学に矛盾することなく、光子の実在を仮定することができるのではないであろうか? | θ 〉 = cosθ||| 〉 + sinθ |=〉 (4-1) | θ 〉 ⇔ cosθ||| 〉 + sinθ |=〉 (4-1 ) つまり、波としての成分分解と合成の関係が光子においても成立していると考えることになる。こんなことなら波として考えれば済むではないかということになるが、粒子性を波の性質と矛盾しないように導入するためには、ファインマンの経路積分的な考え方と整合性がとれている必要があると思われる。光子のすべての可能な運動経路に対応して光子が共存していると仮定し、その存在を多世界の1個の光子に対応させることになる。上図の例では、位相が揃っているという前提であるが、||| 〉の光子の世界と|=〉の光子の世界の共存度は等しいと考えられる。それゆえ、共存度が等しいければ、θ=45°となり、(4-1 )から|45°〉の光子が生成されることになる。位相が揃っていない場合、共存度がどのようになるのか、実験が証明してくれるかもしれない。現実の世界の光子は、(どの世界が現実かはよくわからないが、)共存度で表されるところの多世界の線形結合で常に表され、偏光板や偏光子を通過するたびに、共存度が変わることで多世界の粒子が現実世界へ投影される。多世界のイメージが明確でないにもかかわらず、多世界という概念を使用していることに問題があるような気もするが、異なる属性の粒子が同時に同じ場所に存在していることを表す必要があると考えている。多世界の概念は、異なる属性の粒子が同じ場所、同じ時刻に存在できるために仮定されるものと考える。多世界のより具体的なことは、まだよくわからない。 もし、正統的多世界解釈というものがあるのであれば、それはエベレットの多世界解釈に通じるもので、観測された事象の線形結合で表されるものであろう。この場合は、波束の収束問題以外は、従来の量子力学と変わるところがほとんどないように思われる。おそらく私がやろうとしていることは、正統的多世界解釈とは異なるもので、観測されない状態も粒子の存在を仮定して説明しようとしているところにある。電子スピンの観測も、おそらく光子の偏光状態の観測と同様に議論できるのではないかと考えている。量子力学ではEPR相関が非局所相関(遠隔作用)となっていると思われるが、多世界解釈の理論からは局所相関(近接作用)として説明できるように思われる。近接作用が否定されるのか肯定されるのかは、より詳細な実験による検証が必要である。 アハラノフ博士の時間対称量子力学と弱測定理論が、近年クローズアップされている。弱測定により波動関数を覗き見ようとする試みは、多世界解釈の検証にも使えそうに思える。 量子コンピュータは多世界解釈の考えを使って理論展開されたという話がある。量子コンピュータが完成すれば、多世界解釈も肯定されることになるのであろうか? ところで、光子は±1のスピンを持っている。そして、それは回転偏光と言われている。進行方向と逆方向のどちらかが+1でどちらかが-1であったと思うが、アスペの実験では直線偏光が観測対象であった。つまり、右回りと左回りの回転偏光の重ね合わせで直線偏光を表せるが、通常、2つの波の重ね合わせで記述され、多世界で記述することはない。つまるところ、光子は今まで波として考え、観測されるときに様々な波の性格を持った光子として解釈されてきた。わざわざ多世界を導入しなくても波の重ね合わせで光子が記述できたわけであるが、EPR相関を実在の光子を仮定して局所相関で説明しようとすると多世界の力が必要になったわけである。量子力学では電子も光子も状態を表す波動関数で記述されるが、光子の場合、どのように多世界で表せばよいかが見えてきたように思われる。様々な光子の状態を実験データと整合性を取りながら、多世界の線形結合をどのようにとっていくかのより深い議論が必要と思われる。アスペの実験においては、Ca原子のS1からS0への2段階発光でなぜか直線偏光が反対方向へ飛び出している。(1)上スピン電子が1つの光子を放出して下向きになり、再度光子を放出して上向きになる。(2)または下スピン電子が1つの光子を放出して上向きになり、再度光子を放出して下向きになる。量子力学では(1)と(2)の重ね合わせの状態で放出される光子の状態が記述され、結果的に直線偏光になることが示されているが、多世界解釈では、上スピン電子と下スピン電子が等しい共存度で共存していると考えれば、自動的に直線偏光が放出されると考えられそうに思っている。つまり、多世界解釈の共存状態を想定して光の吸収と発光を説明しても、量子力学と一致する答えが得られるのように思われる。 ただし、この場合、Ca原子の2個の電子のスピン組み合わせが関わっているので、原子内の電子がエンタングルしている変化となり、電子と光子のエンタングルした系の実験であったと言える。 もっと詳しい議論をしたいが、これ以上は机上の空論にすぎない。しばらくお別れにし、何らかの形でまたお会いしましょう。 2014-07-28 2014-08-28 1カ月ほど経過したが、今までに述べたことの中でいくつかの誤解があることに気付いた。ひとつは、私が述べた解釈は観測後の世界については何一つ述べていないものであり、観測後に平行宇宙が次から次へと発生するようなことは全く考えていないことを強調しておきたい。そもそも観測装置は共存する多世界の中からある世界をチョイスする働きを持つと考えているため、すでに波束の収束問題は粒子を観測した時点で単なる統計的確率の問題に置き換わっている。それゆえ、波束の収束問題を解決するための平行世界の導入はもう必要がなくなっていると考えられる。さらに、私の解釈が本当に多世界解釈と呼べるのかどうかいささか疑問に思えてきている。単なる経路積分法の多世界解釈版と言うべきかもしれない。 ところで、これまでの解釈を局所実在論のように解説したが、多世界の導入で実在性はある程度確保したように思うが、局所性は少々言い過ぎたと思っている。多世界を導入した時点で、ある意味、局所性は失われている。ある地点で多世界の1つを観測したら、遠く離れた地点にあるエンタングルした対粒子の世界が同時に確定するからである。これは、量子力学の「波束の同時収束」という言葉を「多世界の同時確定」に置き換えただけに過ぎない。多くの量子力学の本は自ら局所とも非局所とも言っていないものが多いが、ここで述べた解釈は経路積分法と齟齬がない形で展開されるべきものであり、経路積分法は量子力学と等価であるので、従来の量子力学と同程度の局所性を持つもしくは非局所性をもつ解釈となる。 ここで述べた解釈は経路積分法とほぼ等価と考えているので、量子力学の理論的枠組みを変えるものではない。しかし、この解釈自体は未完成で発展途上なので、間違いがあればすぐに訂正したいと考えているが、根本的に間違っている可能性もある。今のところ量子力学は正しいとされ、それにとって代るすぐれた理論はなさそうであるので、まずは量子力学は正しいと考えるのがよろしかろうと思っている。その上で、観測問題に関する解釈は量子力学と齟齬がない形であってもよいと思う。 量子力学のコペンハーゲン解釈は非局所・非実在の我々の一般常識から極端に鋭く解離したイメージを与える。しかし、3次元空間の世界で考える限り、このパラドックスを解決する方法はなさそうである。宇宙は11次元であるという最近の多元宇宙論と量子力学は今のところ何の関係もないようであるが、そのうち統一された理論が完成するであろう。そのとき、その理論はおそらく我々の一般常識から極端に解離したものであるかもしれないが、現在の量子力学のコペンハーゲン解釈とは違う別の何かかもしれない。 我々は、多世界解釈で言うところの多世界がどのようなものか、今のところ明確な答えを持っていない。イオントラップやトンネル走査顕微鏡の研究では、一個一個の原子や分子が区別されて観測されている。それらの研究から、一個の原子や分子の性質が明らかになりつつあり、局所・実在の粒子の側面を観測しているようなイメージを抱く。その反面、ツァイリンガーは巨大分子(C60など)の干渉を観測している。非局所・非実在の粒子の側面を見ていることになる。この2つの全く相反する実験事実から、我々は何を学ぶべきであろうか。量子力学のコペンハーゲン解釈を超えた新しい解釈が必要なのではなかろうか。 観測後の世界が分岐し平行世界が無限に発生し続けるという考えは、非局所実在論を局所実在論にすると思われる。量子コンピュータの生みの親とも言われるドイッチュが熱心に推し進めている考えであるが、「オッカムの剃刀」と多くの学者は考えているようである。つまり、あってもなくても同じであれば、ことさら複雑にするよりは単純化した方がよいという。正直、私も、そこまでする必要性を感じることができないでいる。局所性を犠牲にするか、パラレルワールドを導入して局所性を死守するかの選択を迫られたならば、パラレルワールドはあまりにも途方すぎる。しかし、その可能性を完全否定する理由も見当たらない。しかし、「オッカムの剃刀」は私がこれまで述べてきた解釈にも言えるのかもしれない。経路積分法と等価な多世界解釈ならばあってもなくても同じこと、無駄な解釈は必要ないとスッパリと切り落とされそうである。パラレルワールドはあるかもしれない、少なくともその可能性は否定できないと言わざるを得ない。 現在、様々な文献を調査中である。ツァイリンガーのGHZ状態やパラメトリックダウンコンバージョンの光子対発生と遅延選択実験そして量子消しゴム実験など、近年の研究は量子コンピュータに向けてヒートアップしている。いくつかの文献で多世界解釈を試みたら、かなり良い感触を得ているが、文献中の解釈は場の量子論が主流のようだ。しかし、結構、多世界解釈も定性的議論には簡単に便利に使える感触を得ている。そのうち、まとめようと思う。(2014-08-29)
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1 GK イェスパー・クリスティアンセン Jesper Ringsborg Christiansen 2 DF ズデネク・ポスペフ Zdeněk Pospěch 3 DF ニクラス・イェンセン Niclas Christian Monberg Jensen 4 MF ヒャルテ・ネレガールド Hjalte Bo Nørregaard 5 DF ウルリク・ラウルセン Ulrik Rosenløv Laursen 7 FW アイウトン・アウメイダ Aílton José Almeida 8 MF ウィリアム・クヴィスト William Kvist Jørgensen 9 FW モルテン・ノルドストランド Morten Nordstrand Nielsen 10 MF イェスパー・グレンケア Jesper Grønkjær 11 FW セサール・サンティン César Santin 12 DF ペテル・ラーション Peter Larsson 13 MF アティバ・ハッチンソン Atiba Hutchinson 14 FW ダメ・エンドイェ Dame N Doye 15 DF ミカエル・アントンション Mikael Antonsson 16 MF トーマス・クリステンセン Thomas F. Kristensen 17 DF オスカル・ウェンド Oscar Wendt 20 MF マルティン・ヴィンガールド Martin Vingaard Hansen 21 GK ヨハン・ウィランド Johan Wiland 24 MF リボール・シオンコ Libor Sionko 25 DF マティアス・イェルゲンセン Mathias "Zanka" Jørgensen 27 MF トーマス・デラネイ Thomas Delaney 28 MF サバン・エズドガン Saban Özdogan 29 DF ダンニ・イェンセン Danni Jensen 30 DF ヤコブ・アルブレヒトセン Jacob Albrechtsen 41 GK ネイザン・クー Nathan Coe
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パラレルワールドはあるのだろうか? 現在編集中 ―― コペンハーゲン解釈と多世界解釈 ③―― 3.光の干渉実験の検証2 図3-1.偏光板をスリットの直前においた実験 図3-1は、縦方向の偏光板を上のスリットの直前に置き、横方向の偏光板を下のスリットの直前に置いた場合の2重スリット実験の様子を示したものである。この結果、干渉模様は消失する。しかし、スクリーンの直前に45°方向の偏光板を置くと、その偏光板の部分のみ干渉模様が現れる。偏光した光の波の振幅は、偏光板によりcosθの角度依存性があり、同方向の場合ほぼ100%透過し、90°の場合はほぼ0%、45°の場合はcos245°=1/2 つまり半分の透過性がある。偏光が上と下で90°異なっているため、偏光方向を測定すればどちらのスリットを通ったのか区別される。それゆえ光子は干渉しなくなる。しかし、スクリーンの直前に45°の偏光板を置くと、縦と横の偏光のどちらも半分の透過性を持ち、偏光方向を45°に変えてしまうので、どちらのスリットを通ったのかの記憶が消されてしまうため、干渉模様が復活すると説明されている。 これを、多世界解釈で考えてみよう。偏光の属性は電場と磁場の変異の方向なので、局所的波の属性として扱うべきであろう。さて、困ったことになった。2章で導入した大域的波は光子が偏光板を通過すると突然干渉しなくなった。干渉は大域的波の性質であり、局所的波の性質が途中で変更されてしまった場合、干渉しなくなったり、干渉が復活したりすることをどう考えればよいのであろうか? 仮説1. 同じ局所的波の属性を持つもののみ干渉する。 仮説2. 局所的波の重なり度に比例して干渉する。 上記の仮説以外に何か仮説を立てられるのかもしれないが、とりあえず、この2つの仮説で行こうと思う。しかし、この2つの仮説は同じような気がする。仮説2においては、局所的波の位相は大域的波の位相と一致しているはずなので、両者の位相を考慮して干渉させると2重に位相を考慮することになる。それゆえ、局所的波の位相は重なり度に考慮しないことになり、偏光方向の重なり度のみを考えることになる。仮説1の場合、偏光方向がθずれている場合どうするのかであるが、偏光は3次元空間のベクトルで表されるので、同じ方向のベクトル成分で干渉させるという考え方もあろう。この場合、仮説2と同じ結果になる。しかし、偏光方向が少しずれただけで干渉しなくなることがあるのだろうか。方向が少しずれただけで干渉しなくなるのはおかしな話のような気もするが、どちらのスリットを通ったかがわかると干渉縞が消失するので、単純ではないような気もする。 図3-1の場合は、仮説1でも仮説2でも同じ結果になる。スリットの直前に置かれている偏光板の角度をずらすと、仮説1と仮説2は異なる結果になりそうなので、どちらが正しいかすぐにわかる。 (ワイヤーグリッドの原理の偏光板の場合、ワイヤーの方向の偏光を吸収し、直交する成分の偏光を透過させるので、図3-1の偏光板の透過する偏光方向はワイヤーの方向とは直角である。) 4.EPR実験の検証 偏光方向が同じ2個の偏光した光子を遠く離れた異なる場所で同時に観測して、同方向の偏光板を両方とも通過するか、通過しないかの2つしかない。もし発射された2つの光子が偏光板の角度から45°ずれていた場合、1/2の確率で偏光板を通る通らないが決まる。それゆえ、2つの光子が同じ方向に偏光していても、片方の偏光板は通り、もう片方は通らない確率が1/2ある。しかし、それは全く観測されず、常に両方とも通るか通らないかである。つまり、偏光板を通過したときか、偏光板を通過して光子が検出されたときに、実在性のない光の波が観測によってはじめて実体化したそのとき偏光方向も確定したと考えるしかないように見えるが、多世界解釈で説明できるであろうか? しばらくお休みする予定であったが、多世界解釈でEPR問題が簡単に説明できそうである。2日ほど冷静になって考えてみると、それほど難しい問題ではなかった。自信があるわけでもないが、あっ、そうか、みたいな発想の転換である。いままで、偏光板と光子の関係は物理的相互作用の結果、つまり、実在の局所的波と偏光板の実際の相互作用により偏光方向が変えられると考えていた。しかし、変な話である。波として偏光板の方向成分のみ通過し、それに直交する成分は吸収(もしくは反射?)されると考え、偏光した1個の光子の偏光方向が偏光板の方向に曲げられて通過するものの確率がcos2θとなり、吸収される光子の確率がsin2θとなるが、1個の光子は粒子であって波とは違うので、どちらか1つを選択し、もう片方は存在しない、通過するか吸収されるかである。(θは光子の偏光方向と偏光板のなす角。) 最初にいくつかの光子が通った後、ひとつの光子が吸収(反射?)されるとき、今まで貯金してきた偏光方向の変化分をまとめて返されたみたいなものである。偏光板と光子の相互作用は、1つの世界で行われる実在の相互作用と考えるのは間違っているのではないかとふと思ってしまった。そして、そのことをベースに考え直してみると、なんとEPRの問題は簡単に多世界解釈で解釈できてしまう。以下の文章は私の独断と偏見の勝手な説明であるが、同じような説明をしている文献があるかもしれない。ゆっくりと文献調査をしている暇もなさそうなので、書くことにした。 後で、ゆっくりと様々な文献調査をしたいと思っているが、そこまで時間的余裕があるとも思えない。とにかく書けるときに書いておこうという気持ちで書いている。十分な理論の検証もされていない、かなりお粗末な状態であるが、そのつもりで読んでいただきたい。以下の文章ははっきり言って量子力学ではない。 4.1 偏光した光子と偏光板 図4-1.偏光板と角度θの偏光方向で入射する偏光と透過する光子 (偏光板の縦線は透過する偏光方向を示し、ワイヤーの方向ではない。) 上図は、θ傾いた偏光が偏光板を通過するときのイメージを表したものであるが、cos2θの透過性を持つ。通常、波として考え、波の垂直成分と水平成分に分け、それぞれ、cosθとsinθの成分比で分配される。水平成分は吸収(または反射)されるので、垂直成分のみがcosθの波の振幅強度となって透過する。振幅の二乗がエネルギーなので、透過確率はcos2θとなると説明される。波として考えればこれでよいのであるが、入射するのも透過するのも光子である。1個の光子の水平成分のみが吸収されて垂直成分のみの光子が現われるのは、エネルギー保存則に反している。現実問題として、偏光板は水平成分の光を吸収しているのであるから、エネルギーを受け取っている。とても奇妙な話である。光を一個一個の粒子として考えると、たまたま吸収した光子があって帳尻合わせをしながら、膨大な数の光子を選別して初めて因果関係が成立している。偏光板は、一つ一つの光子をサイコロを振りながら、透過させたり、吸収したりし、さらに個数の帳尻合わせをしていると考えざるを得ない。このような現象は、多世界解釈で考えると、気持ち的にすっきりと説明できる。 垂直方向に偏光した光子を||| 〉で表し、水平方向に偏光した光子を|=〉で表すことにし、θ傾いた偏光の光子を| θ 〉と表現することにすると、 | θ 〉 = cosθ||| 〉 + sinθ |=〉 (4-1) と記述できるとする。波で成立している式をそのまま光子に当てはめたわけであるが、一つの世界で存在している光子| θ 〉は、別の2つの世界の光子||| 〉と |=〉の線形結合で記述されると解釈できる。cosθ、sinθはそれぞれの世界の共存度と解釈される。偏光板はどの方向にも置けるので、多世界の組み合わせは無数に存在する。つまり、偏光した光子は、任意の多世界の線形結合で記述することができる。(図4-2) 図4-2.偏光した光子の多世界への分裂と共存 多世界の中の |=〉の光子は偏光板に吸収され、残りの||| 〉で表される光子の世界のみが通過すると考えることができる。まとめると、 1) 1個の偏光した光子の世界は、2つの互いに直交する偏光した光子の世界の線形結合で表される。 2) 偏光板は偏光方向が同じ光子の世界の光子を通過させ、直交する光子の世界の光子を吸収する。 このように考えると、エネルギー保存則に抵触することもなく、確率的に光子が透過したり吸収されたりすることを説明できる。偏光板は、光子を多世界へ分裂させて透過と吸収(または反射)させる役割をもつ。 さて、この解釈をエンタングルした偏光実験に適用してみることにする。 コペンハーゲン解釈と多世界解釈 ④へ
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基礎データ 国旗 国章 無し 国歌(王室国歌) 国歌(市民国歌)
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パラレルワールドはあるのだろうか? 現在編集中 ―― コペンハーゲン解釈と多世界解釈 ⑥ ―― 5.スピン スピンの状況は偏光と似た部分があるように思われる。偏光は縦方向と横方向に分裂したが、スピンは上向きスピンと下向きスピンに分裂する。どちらも空間的方向性があり、観測方向に依存して2つに分裂する。偏光はベクトルで取り扱うことができたが、スピンはいくらか異なる。偏光のときと同じように多世界を導入できそうな気がするが、同じではない。偏光の場合、θの回転に対してcosθの依存性があったが、スピンの場合はcos(θ/2)の依存性であり、360°回転しても元には戻らないちょっと変わった性格である。スピノールと呼ばれ、ベクトルとは異なる規則が適用される。それゆえ、多世界をどのように導入したらよいのか慎重にならざるを得ない。そもそもスピンとは何ぞやである。古典的には粒子の自転によって引き起こされる角運動量を表すと言われているが、量子化によって2つの状態のみが許されている極めて特殊なものである。しかし、多くの実験においては、スピンとスピンの歳差運動は古典的に取り扱われるケースも多く、古典的な自転運動で理解しても良いように思われる。電子はスピン1/2、光子はスピン1、陽子はスピン1/2などである。光子のスピン方向は進行方向に対してどちらを向いているのであろうか?電子の場合は進行方向とは関係ないように思われるがそれでよいのであろうか?スピンの問題は光の偏光とは比べ物にならないほど難しそうである。最初は簡単かと思ったが、少し考えるととても難しい。しかし、この問題は多世界解釈の量子力学を考える場合、避けて通るわけにはいかないであろう。また、暇なときにじっくりと腰を落ち着けて考えることにしよう。それゆえ、この問題は数か月後か、はたまた数年後で・・・・・・ 6.電子の運動の多世界解釈 電子線などの真空に放出された電子の流れは、電子線干渉と呼ばれる現象がおきる。電子は光と同じように干渉する。光の場合に導入した広域的波と局所的波を電子の場合にも適用することを考えてみよう。波動関数は広域的波とすると、局所的波は何であろうか?局所化した電子の実在を表すものと考えるべきであろうか? 負の電荷とスピンは電子の実在する属性を表すので局所的波の属性と考えよう。しかし、局所的波の波の部分は何であろう、ウェーブパケットなのであろうか?ウェーブパケットは波動関数の一種と考えられているが、広域的波で波動関数の波を帰属させてしまった。波動関数としてのウェーブパケットを局所的波とするわけにもいかない。とても判断に迷う問題である。 水素原子の中の電子はクーロンポテンシャルの中で運動する系として取り扱われる。1章の水素原子のところで概説したように、古典的運動ではあり得ない領域に電子の存在確率があることを多世界解釈でどのように取り扱うべきか考えなければならない。古典的な考え方で運動する電子を多世界に導入してもだめであることはわかっている。ファインマンの経路積分法と矛盾しないように、一つの電子の運動を多世界の中の1つの世界で記述する方法を考えなければならない。ある瞬間、すべての多世界の電子は共存度を考慮すると雲のように広がった分布になり、その密度分布が電子の存在確率を与えるようにする必要がある。結局、波動関数を量子力学で求めてから考えるということになるのであろうか? 多世界解釈の量子力学があればよいなあと思うが、観測問題のときしか有効でないような気もする。観測問題が問題にならないのであれば、普通の量子力学で十分なのかもしれない。現在、量子コンピュータが登場しつつある。観測問題に対する解釈はそれぞれであるが、どの解釈も実用上は大差ないのかもしれない。
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ポ 番 選手名 国籍 備考