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名称 値段 走力 速度 バランス バッテリー コーナー トルク 剛性 ウェイト スキル 備考 ノーマルギヤ 50 1 1 1 ショップLv0 フラットギヤ Lv1 75 1 1 1 1 ショップLv0 フラットギヤ Lv2 150 1 2 1 1 ショップLv1 フラットギヤ Lv3 1 2 2 2 ショップLv3設計図 フラットギヤ Lv4 2 2 2 2 ショップLv3設計図 カーボンギヤ Lv1 75 2 2 ショップLv2 カーボンギヤ Lv2 100 3 2 ショップLv2 カーボンギヤ Lv3 4 2 ショップLv3設計図 カーボンギヤ Lv4 5 2 ショップLv3設計図 エストラマーギヤ Lv1 75 2 -1 2 ショップLv2 エストラマーギヤ Lv2 100 3 2 ショップLv2 エストラマーギヤ Lv3 4 2 ショップLv3設計図 エストラマーギヤ Lv4 5 2 ショップLv3設計図 アルミギヤ Lv1 75 2 1 ショップLv2 アルミギヤ Lv2 100 3 1 ショップLv2 アルミギヤ Lv3 4 1 ショップLv3設計図 アルミギヤ Lv4 5 1 ショップLv3設計図 ケリュケイオンギヤ 100 -2 -1 9 ショップLv1、1stコース(設計図) カイドゥンギヤ 500 -5 -2 19 ショップLv3 アルケーギヤ 500 1 2 3 アクアコーティング NPC FIM出向委員、ショップLv2、ショップLv3設計図、1stコース(設計図)、2ndコース レフアギヤ 1750 -2 2 10 マグマコーティング NPC FIM出向委員、ショップLv3設計図、ショップLv4、3rdコース フルアーマーギヤ 10 -10 10 5 マグマコーティング 3rdコース設計図 檜の歯車4 1 Lv1 2 2 2ndコース 檜の歯車4 1 Lv2 3 2 ショップLv4設計図 檜の歯車4 1 Lv3 4 2 ショップLv4設計図 檜の歯車4 1 Lv4 5 2 ショップLv4設計図 サーメット製耐熱ギヤ 3 3 3 3 3rdコース設計図 リボルバーギア Lv1 2 2 1stコース設計図 リボルバーギア Lv2 3 2 1stコース設計図 リボルバーギア Lv3 4 2 1st,2ndコース設計図 設計図 設計図名 金額 完成品 必要素材 入手法 備考 G型ノーマル-ε設計図 ケリュケイオンギヤ G型ノーマル-ε設計図,ノーマルギヤ 1stコース G型ケリュケイオン-α設計図 アルケーギヤ G型ケリュケイオン-α設計図,ケリュケイオンギヤ,RE・コア2個 1stコース G型ノーマル-ζ設計図 リボルバーギヤ Lv1 G型ノーマル-ζ設計図,ノーマルギア,RE・コア1個 1stコース G型リボルバー-Lv1α設計図 リボルバーギヤ Lv2 G型リボルバー-Lv2α設計図,リボルバーギヤ Lv1 1stコース G型リボルバー-Lv2α設計図 リボルバーギヤ Lv3 G型リボルバー-Lv2α設計図,リボルバーギヤ Lv2 1st,2ndコース G型ロード-Lv2α設計図 ロードギヤ Lv3 G型ロード-Lv2α設計図,ロードギヤ Lv2 2ndコース G型ロード-Lv2β設計図 ロードギヤ Lv4 G型ロード-Lv2β設計図,ロードギヤ Lv2,RE・コア1個 2ndコース G型檜-Lv2γ設計図 サーメット製耐熱ギヤ G型檜-Lv2γ設計図,檜の歯車4 1 Lv2,REコア5個 3rdコース 取り出す日付が3の倍数 G型レフア-α設計図 フルアーマーギヤ G型レフア-α設計図,レフアギヤ,RE・コア5個 3rdコース 耐久度10%未満
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ガロウズ・アウトソロウ + 目次 レイズ レイズ 「俺はガロウズ。飛空艇ケリュケイオンの面倒を見ている機械技師だ。」 年齢:30歳 性別:男性 身長:180cm 体重:72kg 声優:花輪英司 首都セールンド最速の飛空艇”ケリュケイオン”の整備、運用を担当している機械技師。 腕は確かで、セールンドでも彼の右に出るものはいない。 イクスとミリーナの冒険をサポートし、時には大人の考えで、彼らを導く。 + ネタバレ 19歳の頃に魔鏡戦争に従軍し、左腕と家族、恋人を失った過去を持つ。 ゲフィオンに左腕の義手を与えられ、救われたことにより魔鏡技術を学び魔鏡技師となった。 彼はゲフィオンたちが過去のティル・ナ・ノーグを具現化する前の世界、すなわちオリジナルの存在であるため、滅びの夢を見ない。 ミラージュプリズン編ではアスガルド帝国に捕らえられていたが、救世軍に救出されて以降は救世軍に属している。 ▲
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ヘルメス(ヘルメース、Hermes)は、ギリシャ神話の神。 奸智に長け、商業、盗賊、通信などの守護神とされる。また、翼の生えた靴を履き、神々の伝令役も務める。 フランス読みではエルメスで、ブランド名にもなっている。 【画像】HERMES バッグ (ハンドバッグ) ブラック ローマ神話ではメルクリウスに対応する。 ヘルメスはもともとヘルマという豊穣や家畜の多産を祈って作られた素朴な石像信仰に由来するという(*1)。 アポロンから譲り受けた杖ケリュケイオン(ラテン語名カドゥケウス)を持つ。 この杖はもともと牧人の牛追い杖に過ぎなかったようだが、のちに伝説が膨らみ、物を黄金に変える働きなどを持つ特殊な杖ということにされた。 【画像】ヘルメスとんかつソース(ラベルに描かれているのがケリュケイオン) ※記事へのお問い合わせ等がある場合、最上部のタブの「ツール」>「管理者に連絡」をご活用ください。
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特技 魔杖ケリュケイオン 編集 発動確率100特技ゲージ4 敵全体に30のダメージを与える 効果1 効果2 属性青 属性なし 範囲タイプ絶対 範囲タイプなし 効果範囲 クリティカル率 効果範囲 クリティカル率 確率 倍率 確率 倍率 ■■■ ■■■ ■■■ 備考
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展開の元は流されている。 いや、精神的な意味ではなく物理的に。 「うふふ……下水道に流されて超展開……! これは新たな試みよ……」 いかな春閣下であれど、なかなかきつい下水道の流れにあらがえずにいた。 ならばこれも一興と、流されるままにどのように超展開を起こそうかと考え抜いていた。 もしやこの流れの先に実は旅の扉があったとかいう落ちかしら? はたまた、超激戦のさなかに乱入するための布石? いやしかし自らの力で超展開を起こさねば意味がない…… まあなにはともあれ、超展開を起こすには様々な要因があったほうがいい。 何もないところから引き起こすのも魅力的であるが、 数々の偶然が重なって……というのも悪くはない。 となれば、ともかく人と出会うことから始めなくてはならない。 ……そのようなことを考えていたらいつの間にか外に出ていた。 まだ夜明けにもなっていない暗い川の中。例え周りに人がいても気付かれることはないだろう。 展開の元は流され続ける…… 「プロテクション!」 上の方からまだ幼い子供の声が響いたかと思ったら目の前に蒼い壁が出現した。 この壁には見覚えがある。そう、リリなのの基本である防御魔法の…… 「ばぼ!」 瞬間、展開の元はその壁に激突した。 それもそうだろう。流れのはやい水の中、急に壁が出現して対処するほうが難しい。 しかも展開の元は仰向けに流されていた。すなわち脳天にその壁が激突した形になる。 覚悟していたのならともかく、油断している時のその衝撃は意識を失うには十分だったのであろう。 展開の元はそこで意識を手放した。 ☆ ☆ ☆ ☆ 川岸に中トトロのパジャマをかぶった幼い少女の姿一つ。 近くでよく見るとリリなのStSのスバルを幼くしたような容姿をしている。 彼女の名はうっかりゲリラ突撃犯。完全なる対主催。 その首には参加者の証である首輪が既になかった。 そのかわりに、首に赤い色でなにか紋章のようなものが刻まれていた。 先ほどまで彼女は首輪はずしに奮闘していた。 しかし彼女自身は首輪解除ができることをそれほど期待しておらず、 ケリュケイオンによるマジカルと、自身のロジカルの両面から、 この首輪についての解析を行うつもりであった。 しかし彼女の想像に反して、首輪は外れてしまった。 代わりに首輪に激痛が走り、首にこの印が刻まれたのである。 その後、外した首輪を詳しく解析し、中に爆弾と思われるものがないことを確認。 ならばこの紋章こそが、このロワにおける爆弾の役目を担うのだろう、と判断した。 首輪自体はロワらしさを出すための道具だったのではないか、と推測した。 加えて監視の目的もあったのだろう。中に盗聴器の類も発見できた。 そしてこの紋章が呪いの類であるのならば、解呪の方法を探さなければならない。 そんなわけでゲリラ氏はイタコがいそうな青森の恐山を目指していた。 そんな彼女がケリュケイオンにより、同じ県の展開の元を発見できたのは偶然である。 展開の元のそばに彼女がいるということは、彼女が展開の元を気絶に追い込んだ奴であることは想像に難くない。 「……気絶しちゃった」 しかし彼女にとって展開の元を気絶させることは本意ではなかった。 人を傷つけるなんてもってのほかなのである。 今回もケリュケイオンにより展開の元を発見し、溺れてると判断して助けようとしたのだ その為にプロテクションを出して、ひとまず流されるのを止めようとしたのだが…… 『あの……仮マスター』 「……なに?」 『この場合、バインドを使えばよかったのではないでしょうか』 「……その発想はなかった」 この場合、プロテクションの発生は悪手と言わざるを得なかった。 最悪、展開の元は『下水道で溺死』というあまりかっこよくない死に方をするかもしれなかったのだ。 幸い、うまい具合にプロテクションにひっかかり、顔は水上に出ているようなので溺死は避けられたが。 「……ひとまず、あの人を助けないと」 そういってゲリラは今度はちゃんとバインドを発動させ、展開の元を引っ張り上げる作業に入った。 【一日目・黎明/富山県・下水】 【予想の出来ない展開の元@ニコロワ】 【状態】春閣下モード、気絶 【装備】なし 【道具】支給品一式、不明支給品1~3 【思考】 0.絶賛気絶中 1.とにかく超展開を引き起こし、書き手ロワを楽しみ楽しませる 2.他のニコロワ書き手はいるのかしら? ※容姿はチャイナドレスを着た春閣下(天海春香) 【うっかりゲリラ突撃犯@kskロワ】 【状態】健康、呪印 【装備】ケリュケイオン@kskロワ 【持ち物】工具一式、首輪(うっかりゲリラ)、基本支給品 【思考】 0.展開の元を引き上げる 1.解呪の情報を集めるため、青森の恐山を目指す 2.脱出フラグになりえるものをケリュケイオンに教える 3.ケモノ達に会いたいなぁ… ※首輪に爆発物は入っていないようです ※首輪を解除した時に呪印が付けられました。これが爆弾の変わりだと思ってます。 ※首輪を解析しました。少なくとも盗聴器が入っていることを確認しました。 時系列順で読む Back 群馬de珍事 Next 書き手ロワ・銀 投下順で読む Back かくして漢は叫び、落胆す Next 書き手ロワ・銀 もうやだこのロワ 予想の出来ない展開の元 破天荒で超展開にうっかりしたケモノとロリの阿鼻叫喚の狂った世界(前編) 工具×技術者×解体開始! うっかりゲリラ突撃犯 破天荒で超展開にうっかりしたケモノとロリの阿鼻叫喚の狂った世界(前編)
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登録日:2018/03/05 (月) 11 16 49 更新日:2024/03/17 Sun 13 25 09NEW! 所要時間:約 3 分で読めます ▽タグ一覧 おっぱい マーリン・アムブロシアー 一鬼火勢の章 不老長寿 予言者 副王 大賢者 大魔導マーリン 巨乳 神羅万象 神羅万象チョコ 聖杖ユグドラシルロッド 魔人 赤く光る禍々しい星が、歪みながら輝きを増してします。 恐ろしき…災厄の…前兆か…。 大魔導マーリンとは、神羅万象チョコシリーズに登場するキャラクター。 ◆データ 画像出典:神羅万象チョコ 一鬼火勢の章 公式ホームページ ©BANDAI・こどもの館 No:一鬼 036 Power:14 種族:魔人<大魔導> 属性:光、闇、木 武器:聖杖ユグドラシルロッド 主人:天魔王アーサー 特技:シャイニング&ザ・ダークネス ◆解説 神羅万象第11章「一鬼火勢の章」における女性キャラクター。 正式な名前は「マーリン・アムブロシアー」。 魔の国「天魔」の副王の役職に付いていると同時に新世界最高の魔導士。 400年近く生き続けている不老長寿の魔女で、その叡智から「大賢者」とも呼ばれている。 一時は隠遁していたが、アーサー王の器量に惚れ込み彼の手助けをしている。 容姿は年齢に反して非常に若い容姿の美女で、身体もダイナマイトボディ。 ストレートの二つ結びにした緑色の美しい髪と金髪の瞳に加えて、どこか余裕を匂わせる表情をしている。 背中に大きな翼6枚と頭にも小さな翼がそれぞれ左右に1枚ずつ付いている。 服装は魔女であるかを示すようにフードの付いた服となっている。 かなりの巨乳でもあり、胸元には蝶結びの紐が巻かれているにもかかわらず大きな谷間が強調されている。 巨乳キャラが多い神羅万象シリーズでも、歴代上位に入るおっぱいの大きさであると言っても過言ではない。 マーリンが手にする白い花を咲かせる巨大な杖上の武器は「聖杖ユグドラシルロッド」と呼ばれる。 これは「世界樹の杖」とも呼ばれ、決して朽ちる事無く生命を育むという特徴を持つ。 不老長寿でいつまでも美しい容姿を持つマーリンにはピッタリな設定の武器と言える。 大魔導なだけあってか、マーリンは魔導王の証と言われる「神杖ケリュケイオン」を欲している。 しかし、ケリュケイオンの持ち主は神獣将アヌビスであるため、彼をライバル視している。 円卓騎士最古参のメンバーだった円卓騎士アグラヴェインからは、アーサー王を甘く変えた存在と捉えられていた。 そのため、アグラヴェインが円卓騎士モルドレッドを抱えてアーサー王に反乱する原因に繋がる。 赤く光る禍々しい星の輝きを示して恐ろしい災厄の前兆ではないかと予言していた(アーサー王は強気で気にしなかった)。 ストーリーではアーサー王の一騎打ちで敗れたアヌビスから念願のケリュケイオンを奪い、赤牙原の戦いにて使用。 武神家四天王の一人である霜林の閑那を圧倒的な魔力差を見せつけて撃破。 後に赤牙原の戦い最中に発生した円卓騎士モルドレッドが率いる魔導兵団による反乱にも素早く対処する冷静さも見せた。 ところが、魔導士グラサと魔導士ニグラの陰湿な妨害で事態を収束させられず、彼らの狙い通りに戦場から隔離されてしまう。 やがてマーリンはグラサとニグラが引き連れる部下は十数人を相手に孤立し、1人で彼らの軍との戦闘を強いられた。 ちなみに、ニグラはマーリンの語っていた「赤く光る禍々しい星」はモルドレッドを指していたのでは推測している。 新世界の統一後は、獅童にケリュケイオンを返還するようアーサー王から命じられる。 この指示に対して、マーリンは大人げなく駄々をこねて返還を拒否するという姿を見せ続けたらしい……400歳近い女性が何してんすか。 最後はアヌビスとマーリンで決闘を行い、勝者がケリュケイオンを手に入れるという約束で両者を納得。 この決闘はアヌビスの勝利で決する形に終わり、マーリンはショックで3日寝込むという末路となった。 一鬼火勢におけるメインキャラの1人が最後は寝込んだ姿で物語を終えるというのはなかなか新しいフェードアウトである……。 一鬼火勢の章自体が3弾構成であった影響か、物語では最終決戦でも活躍したがカード化は2弾の1回限り。 しかし、その美しさを極めた美女の容姿から一鬼火勢の章の中では人気は高い部類のキャラである。 ちなみに、一鬼火勢の章第2弾のパッケージデザインにも登場した(イラストはカードイラストの流用)。 ◆余談 元ネタは12世紀の偽史『ブリタニア列王史』に登場する魔術師であるアンブローズ・マーリン。 元ネタのマーリンもアーサー王に使えており、彼の元で活躍した。 アーサーの実子であるモードレッドが国を滅ぼすことを予言するなど、行動も神羅のマーリンにパロディされている要素がある。 マーリンの正式な名前である「アムブロシアー」は、ギリシア神話における神々の食べ物で、日本語訳では「不死」を意味する。 彼女の特性が不老長寿であることを考えると、結構ストレートなネーミングと言える。 恐ろしき…追記・修正の…前兆か…。 △メニュー 項目変更 この項目が面白かったなら……\ポチッと/ -アニヲタWiki- ▷ コメント欄 [部分編集] アコちゃんを大人にしたらこんな姿かもしれないと思いました(小並感) -- 名無しさん (2018-11-03 15 31 48) 名前 コメント
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Dies irae / まいご ◆S828SR0enc 新緑の森の平穏を乱す足音を響かせ、一人の少年が走る。 枝をかき分け、道なき道を踏み荒らし、藪を乗り越えてどこまでも。 今の少年――シンジに目的地などあるはずもない。 そもそも彼は、ここがどこであるのかさえわかっていなかった。 (怖い……怖い……死にたくない……!) 息は荒く、汗は目の前が見えなくなるほどに顔を覆い、疲労は限界に達している。 それでも彼は止まらない。止まれない。 後ろから追いかけてくる恐ろしい何かに急かされるように、シンジは森を走り続けている。 (ごめんなさい、みくるさん……ごめんなさい、ごめんなさい……) シンジが思うのは、置いてきてしまった女性のことだ。 美しい容姿のその人は、自分が傷ついてでもシンジを逃がそうとしてくれた。 どんなに自分が彼女にひどいことをしたか、シンジは一つも忘れていない。 疑い、襲い、怪我を負わせた。それなのに守ろうとしてくれた。 (僕が……僕は間違っていた……?) あの悪魔のような主催者達の仲間だと思った自分がどこまでも恥ずかしかった。 いや実際、朝比奈みくるはあの主催者たちのことを知っていたのかもしれない。 それでも彼女は命をかけてシンジを助け、夏子たちを導こうとしていた。 シンジは彼女に感謝をしこそすれ、恨む必要などどこにもなかったのに。 (ごめんなさい、ごめんなさい……!) 傷つけてしまった。見捨ててしまった。 助けてくれた人を捨てて、今のシンジはただ逃げている。 それを心のどこかの勇敢な自分が咎め、逃げちゃだめだ、助けに行くんだ、と叫ぶ。 もし彼女を捕えているのが自分になんとかなる相手なら、今のシンジは勇気を持って戦っただろう。 いつかの使徒を相手取った戦いで、彼自身が幾度となくそうしたように。 しかし。 『――お前にはもう用はない、死ね』 「――ひぃっ!?」 頭の中に響いた声にシンジの喉から悲鳴が上がる。 そのまま足がもつれ、シンジは藪に突っ込む形で倒れ込んだ。 ろくな受け身も取れず、膝を地面に打ち付ける。 しかし今のシンジには、痛いという感覚が頭に上ってこない。 彼を支配するのはあの悪魔の声――そして、背筋が凍るような死の恐怖だけだった。 「あ、ああ、ああああ……」 起きることもできず、ガタガタと震える。 あれほどの恐怖を感じたことは、生まれてから一度もない。 画面の向こうでもなく、エヴァ越しでもない、突き刺すような生身の死の恐怖があそこにはあった。 あの底冷えのする声を思い出すだけで、吐きそうになる。 あの万力のような力を思い出す時など、失神してしまいそうだ。 そうやって意識を失えたらどんなにいいだろうとシンジは思う。 しかし今の彼には、そうしているだけの時間も余裕もないのだ。 『ウォーズマン、という男を次の放送までに探し出して殺せれば、お前と朝比奈みくるの命を助けてやる。 言っておくが、逃げた場合は朝比奈みくるを殺した後、貴様を地の果てまで追いかけてこの私の手で殺してやる』 あの男は確かにシンジにそう言った。 殺さなければお前は死ぬ、と。 だが、男が言うにウォーズマンというのもまたあの男とおなじ超人である。 超人を殺せ、さもなくば超人の自分が殺す、と言われたも同然なのだ。 見つけ出せば、ウォーズマンという男に殺される。 見つけなければ、悪魔将軍が追いかけてきて殺される。 探しても殺される。 探さなくても殺される。 逃げても殺される。 逃げなくても、殺される。 「いやだ、いやだ、いやだぁぁぁぁ……!」 シンジの頭には悪魔将軍に頭を砕かれて死ぬ自分と、ウォーズマンという男に胴を引きちぎられて死ぬ自分の姿が交互に浮かぶ。 飛ぶのは薄ピンクの脳髄か、それとも血に濡れた内臓か。 前に行っても後ろに行っても、待っている結果は“自分の死”だけだ。 偶然にそのウォーズマンが死ぬ幸運を祈るような呑気さなど、今のシンジにあるわけもない。 「死にたくない、死にたくないよぉ……」 震え、ぼたぼたと涙とよだれとを地面にたらしながらシンジは悲鳴を上げる。 それが何一つ解決しないとわかっていても、怖くて怖くて動くことが出来ない。 「助けて、助けてよ誰か、綾波、カヲル君……!!」 そうして震え、すでにいなくなった者への助けを請う彼の眼に、一つの岩が飛び込んできた。 茂みの中のその岩は、何があったのか片側が大きく抉れている。 その抉れ、削り出された部分は鋭く、指先で強く押せば指が傷つくだろうと思えた。 無意識のうちに、シンジはずりずりと這ってその岩に近づいていた。 「……はぁ……はぁ……はぁっ……」 触れてみれば岩はひんやりと冷たい。 ぐっと指先を押し付ければ、予想通りにぷつりときれて血の玉が浮かぶ。 その浮かんだ血と尖った岩を、シンジは充血した目でじっと見つめた。 死んでしまおうか。そんな考えが浮かんだ。 これから先はどう頑張っても死ぬのだと決まっている。 そこには二人の男のどちらに殺されるか、どんな風に殺されるか程度の差しかない。 だったら嬲られて殺されるより、ここでひと思いに死んでしまった方がマシだ。 死んでしまえば、もう痛むことも苦しむこともない。 「はぁ……はぁ……」 ずりずりとさらに近付く。 岩は鋭くと尖って輝き、先のシンジの指先の血をつけたまま待ち構えている。 じっとりと汗でぬれた体を起こし、シンジはそっと岩に頭を向けた。 距離を測り、ちょうどいい位置に膝立ちになる。 このまま勢いよく前に倒れれば、この頭は鋭い岩に打ちつけられ、容易く破壊されるだろう。 「…………」 ひゅー、ひゅー、と喉が鳴る。 怖い。でもここで死ななければもっと怖いことになる。 がたがたと震える体を抑え込み、シンジは深く何度も息を吸い、吐く。 殺される自分と、ここで頭から血を流して死ぬ自分が交互に浮かんでは消えていく。 どっちだって同じだ。どっちにしたって死ぬんだ。 だったら苦しいのも怖いのも短い方がいい。今すぐ、終わったほうがいい。 目を血走らせ、シンジは何度も何度も唾を呑み、頭を揺らす。 そして幾度かの躊躇いの後、固く目をつぶり、頭から前に倒れ込んだ。 「――――」 衝撃は、なかった。 岩のとがりの数センチ前で、シンジの頭は停止している。 シンジ自身の両手がしっかりと岩について体を支え、自らを死から遠ざけようと震えていた。 「……ぃやだ、いやだ……」 そのままずるりと下に倒れ込み、冷たい地面に頬を付ける。 再びあふれ出した涙が乾いてもいない頬を濡らす。 「いやだ、死にたくない、死ぬのは怖い……」 死ぬと決めたのに怖かった。死ねなかった。 結局のところ、自分には死ぬ勇気もないのだ。 そう思った瞬間、シンジはもう全てがどうでもよくなった。 「は、あ……あは、は」 このままここで横になって、もう何もしたくない。 悪魔将軍に探し出されて殺されてもいいし、通りすがりの誰かに殺されてもいい。 もう生きて怖い思いをするのも、死の恐怖を思うのも嫌だ。 だったら何もせず、何も考えなければいい。 そう思ってしまうと手足からはとたんに力が抜け、涙は止まる。 いっそ笑いたいくらいだった。笑おうと思った。 しかし、笑おうと開けた口が大声を出す前に、大きく揺れた茂みがそれを遮った。 「あ――」 いつかの毛むくじゃらの怪物が、すぐそこに立って、にんまりともせずシンジを見つめていた。 ◇ ◇ ◇ 彼女――ケリュケイオンには、相変わらず状況がよくわからない。 神殿を出てからは、山小屋の近くで巨獣はオオカミやフリードリヒと戯れていた。 そこにどこからか男の声が聞こえてきて、巨獣は笑うのをやめた。やめてその声を聞いているようだった。 それからしばらく、巨獣はオオカミをなでたりするだけで、動かなかった。 ケリュケイオンには人ならざる彼の心などわからないが、それは悲しんでいる様に見えた。 ただ、それは深い悲しみというよりは、何かを懐かしむような様子だったと思う。 巨獣の様子が一変したのは、それからしばらくしてからだった。 ぴくり、と耳を動かし、巨獣が立ち上がった。 立ち上がって、背伸びをするように遠くを見据えた。 いったい何が見えるのか、と不思議そうにフリードリヒが鳴き、わずかに飛びあがったときだった。 『――ヴォオオオオオオオオオオオ!!』 巨獣は突如として叫んだ。いや、吠えた。吠え猛った。 激しく体を揺らし、しまいには地面を揺らして飛び跳ねながら、吠え続けた。 もし仮にケリュケイオンに人の心があったとしたら、間違いなく恐怖で口がきけなくなるような声だった。 そして、今。 一通り吠え終わった巨獣は踵を返し、森の中を進んでいた。獣たちがそれに続く。 巨獣は依然と同じく丸い目で前を見て、ずんずんと進んでいく。時折フリードリヒが鳴き、オオカミが吠える。 先ほどとの違いは、巨獣がにんまりとしたあの笑みを浮かべていないことくらいだ。 『どこへ、行くのですか?』 こっそりと問いかけると振り返るが、巨獣は小さく『ヴォ、』と言うだけで返事らしいものは返さない。 フリードリヒたちの様子を見るに、尽きそう獣たちもよくわかっていないらしい。 そうして巨獣に導かれるままに歩き、森を進み、小さな木立を抜けたあたりだった。 茂みの中に、ようやくケリュケイオンと言葉をかわせそうな生物――人間がいたのだ。 『あの――』 「ひ、あ、うわぁぁぁぁぁぁ!!」 ようやく人間と、という彼女の喜びに反し、その人間はいきなり悲鳴を上げた。 いや、巨獣を見ればそれは仕方のない反応のような気もするが、それにしても様子がおかしい。 血走った目、頬には涙の、口元にはよだれの跡もあり、ところどころに打ち傷、擦り傷がある。 そして見るからに錯乱した様子で、少年は周辺の石を拾い、巨獣に向かって投げ始めた。 「うわ、うわああぁぁ!あああああ!!」 コントロールも何もない、癇癪を起こした子供のような投石。 それは全て巨獣のとなりを歩いていたオオカミの足のひと振りではじかれる。 やがて少年が疲れて石が飛ばなくなったころ、巨獣はゆっくりと手を上げた。 ケリュケイオンには人が話しかける時のしぐさに見えたそれは、少年にはよほど恐ろしく思えたようだ。 「い、し、死ぬ、死ぬのはいやだ、いやだあああああ!!」 涙を飛び散らせながら身をひるがえし、少年は茂みの向こうへ飛び込んでいく。 こうして声をかける間もなく、ケリュケイオンと人とのファーストコンタクトは終わった。 巨獣はただ、悲しそうな目で逃げた彼の背を見つめるのみだった。 ◇ ◇ ◇ 「ひっ、ひっ……ひぃぃ……」 逃げる。逃げる。 いったいどこへ向かっているのか、どこにいるのかさえわからない。 わからないが、逃げなければ死ぬ。殺される。 振り返ればあの化け物がいる気がして、シンジは足を止めることが出来ない。 そうしてどこをどう走ったのか、シンジは気がつけばまた転んでいた。 いつ転んだのかもわからない。あまりの恐怖に周りなど見えなくなっていた。 周りは相変わらず背の高い樹がずらりと生えているだけの景色だ。 そういえば走っている途中でちらりと屋根らしきものが見えた気もするが、よくわからない。 「はぁ……はぁ……はぁ……」 あたりを見回し、あの獣の姿がないのを知ってようやく一息つく。 バッグはかろうじて握りしめているが、全身が疲労に悲鳴をあげていた。 そして何よりも、心が恐怖で死んでしまいそうだった。 「いやだ、死にたくない……死にたくない……」 がたがたと再び震える体を抑え、シンジは必死に考える。 死にたくない、死にたくない。 一度はどうでもいいと思ったが、やはり死ぬのは怖い。どうしても怖い。 だから、死なないためにはどうすればいい? 酸素不足の頭はろくに回らず、延々と死にたくない思いだけが募っていく。 「怖い、怖い……皆怖い……」 あの化け物は、かつて自分を殴り、そして自分は夏子のもとへ戻された。 その経緯はよくわからないが、今のシンジにとって目に映る全ての者が敵だ。 どこに行っても死の恐怖が追いかけてくる。 「誰か助けて……助けて夏子さん……」 ようやく動いた頭が思い出したのは、自分を助けてくれた女性のことだった。 彼女の所に行けば、と頭のどこかが希望を打ち出す。 だが、 「だめだ、だって夏子さんは逃げたんだ……きっと僕も見捨てられる」 そう、その夏子はあの兎のような生き物と一緒にシンジを見捨てて逃げたのだ。 それにシンジが彼女やみくるにしたことを思えば、憎まれていても仕方ない。 たとえ会えたとしても、冷たい態度を取られ、置いていかれるのが関の山だ。 「誰か、誰か……」 あとはいくら頭を動かしても、ろくな知り合いが出てこない。 万太郎と呼ばれた男と、夏子と一緒にいたハムという兎のことはよくわからないから頼れない。 さっきの獣と最初に会った男、そして悪魔将軍たちは論外だ。 そうするとシンジに残されたのは、元の世界からの知り合いだけとなる。 「冬月さん、加持さん……アスカ」 冬月コウゾウ。父の側近だった男。 これは父親と同類の、子供を道具としか見ない男に違いない。だから却下だ。 加持リョウジ。死んだはずの男。 かつて自分を励ましたりしてくれたが、この男も結局は大人だ。だから駄目だ。 アスカ……アスカは、どうだろう。 プライドが高くて、強くて、明るくて、何でもできる少女。 アスカなら、こんな僕を助けて、守ってくれるかもしれない。 アスカと過ごした日々がシンジの頭に去来する。 その自信たっぷりな言動はいかにも頼もしく、シンジを守ってくれそうだった。 アスカなら、とシンジは思う。 少し前までアスカを守ってやらなければと考えていたことなど、すっかり忘れて。 しかし。 「――?」 シンジの中に、ふいにあるイメージが浮かんだ。 絨毯の上にこぼれるコーヒー。乱れたテーブルとイス。 肩が熱いのは、自分にコーヒーがかかっているからだ。 椅子が飛び、テーブルが引き倒される。 やっているのは自分だ。シンジ自身がテーブルを倒しながら、助けてと叫んでいる。 助けて、助けて、僕を助けてよ。 その声に対し、目の前に立ったアスカが言うのだ。ゴミでも見るような眼で。 『 い や 』 「…………」 それが現実なのか、ただの幻想なのかはわからない。 いつかあったような風景の中で、アスカはこれ以上なく自分を拒絶する。 そしてそれはきっと、この島でも。 ――ダメだ、アスカもダメだ。皆ダメだ。 ――誰も僕を助けてくれない。誰も、誰も。 暗闇の中で、処刑を待つような気分だった。 これから先、どうあがこうと自分は死ぬ。だけど死ぬのは怖い。 悲鳴のような声で喘ぎながら、シンジは必死に一人で生きるすべを考える。 「死、ぬ……隠れなきゃ、隠れなきゃきっと死ぬ……」 このまま森の中にいたら、きっと見つかって殺される。 だったら、どこかに隠れてしまえばいい。小さい頃のかくれんぼのように。 そう思い、シンジは震える体をそっと起こした。 森の中は安全ではない。 開けた場所は、人に見つかりやすい。 地図に載っている施設は人が来る。 市街地には危ない人間が多い。 人がいない場所には、罠が仕掛けてあるかもしれない。 「はぁ……はぁ……」 ポケットの中の石を握りしめ、ぜいぜいと喘ぎながらシンジは考える。 どこか、どこか隠れられる場所は、安全な場所はないのか。 誰も来ない場所、自分を侵食しない場所は、どこにある? ぐちゃぐちゃになった頭は答えをはじき出さない。 その上、たとえ安全な場所があったとしても、今のシンジには安息は訪れない。 「……もし、誰かが来たら……」 安住の地にも、誰かが来るかも知れない。移動中に見られるかもしれない。 そして誰かが自分を見た事を、人に伝えたら。 あの悪魔に、伝えたとしたら。 「―――、ひ」 地の果てまで追いかけまわして殺す、といった恐ろしい形相が蘇る。 誰かに見られたら、その時点でアウトだ。 誰にも自分を知られてはならない、決して、そう決してだ。 だから、これから先誰かが近づいてきたら、自分は、僕は――。 「――僕は一人で生きるんだから、だから一人で、一人で……」 もはや自分でも何を口走っているのかわからない。 恐怖に支配された頭はめちゃくちゃな安全策をはじき出し、体はそれに従う。 近づく者は、自分を知っている人は黙らせるしかない。 そうしなければ、いずれ居場所を突き止められて自分が死ぬ。 死ぬのはいやだ。何よりも死ぬのがいやだ。 だからどうにかして、例え力づくでも口をふさぐしかないのだ。 (力づく……力づくってなんだろう……) 自分が考えていることすらよくわからない。 だが、どうにかして黙らせるしかないのだ。 どうにかして、いかなる手を使ってでも――相手を殺してでも。 「死ぬのはいやだ、死ぬのはいやだ、死ぬのはいやだ……!」 ぶつぶつと呟きながら、シンジは歩きはじめた。 行き先もなく、見通しもなく、ただ死の恐怖に背中を押されるままに、ゆっくりと。 【D-5 森/一日目・昼過ぎ】 【碇シンジ@新世紀エヴァンゲリオン】 【状態】疲労(極大)、左肘に銃創、恐慌・錯乱状態 【持ち物】デイパック、基本セット(水は小川で補充済み、ノーヴェにより食糧補充) 護身用トウガラシスプレー@現実、木の枝、ポケットに石を数個 【思考】 0.死ぬのはいやだ、死ぬのはいやだ、死ぬのはいやだ…… 1.全てから逃げて、どこか安全な場所を見つけて、そこでじっとしていたい。 2.自分に近づく人、自分を知る人は力づくでも“黙らせる”。 3.超人、特に悪魔将軍が恐ろしくてたまらない。 4.優勝したらカヲル君が――――? 【備考】 ※自分がどこにいるのかわかっていません。 ※第二回放送の内容をまったく把握していません。 ※地図の裏面には「18時にB-06の公民館で待ち合わせ、無理の場合B-07のデパートへ」と走り書きされています。 ◇ ◇ ◇ フリードリヒの飛ぶままに上下しながら、ケリュケイオンは考える。 巨獣の様子に気を取られていたが、あの男の声は極めて重要なことを言っていた。 たとえば、「殺さないと意味がない」。 あるいは「沢山殺している人」に「ご褒美」。そして「頑張って殺し合ってね」。 いやになるキーワードばかりだが、これで少しは状況がわかる。 ――要するに、これは殺し合いの場なのだ、と。 そうと知っては当然ながら穏やかではいられず、彼女は何度もフリードリヒに話しかけた。 まずは主が無事なのかを、続いて時空管理局の人間がここにいるのかを。 竜の言うことは相変わらずよくわからないが、その反応からすると主はここにはいないようだった。 時空管理局についてはわからないが、先ほどの放送を考えるといてもおかしくはない。 『あの……』 「……」 幾度となく巨獣には話しかけてはいるが、どうも反応が悪い。 本人(人ではないが)は何か考えているのか、さっきから足取りが悪く、時々よろけもする。 先ほどまでは常に浮かんでいたにんまり笑いも消えてしまっていた。 それを心配してキュルル、とフリードリヒが鳴けばほんわりと笑うものの、表情はすぐに戻ってしまう。 そんな調子でのしのしと、ケリュケイオン達は山を登っていた。 『ええと……』 当然ながら初めて見る景色に、ケリュケイオンは戸惑いを隠せない。 巨獣はこっちの言葉が通じているのかいないのか、これまでほとんど会話が成立しなかった。 かろうじてフリードリヒは自分の言っていることがわかるようだが、はたして他の二匹はどうなのか。 そんなことを考えているうちに、ふいにオオカミが足を止めた。 「?」 「?」 「……がう」 ぺし、とさみしげに尻尾をふる。 ついで、その青いオオカミの腹がくるるるる、と鳴った。 それを聞いて申し訳なさそうに項垂れるオオカミに反し、巨獣はようやくにんまりと笑う。 「♪」 なんだか楽しげな様子でオオカミをその場にとどまらせ、巨獣はのしのしと歩いていく。 フリードリヒごと後を追えば、茂みの中へと迷いもなくどんどん入って行ってしまった。 「キュア~」 フリードリヒの羽は枝の多い森の中を飛ぶのに適さない。 絡まる枝を払うのに竜が必死になっている間に、巨獣はとことこと戻ってきた。 その手に木苺らしき木の実を、たっぷりと抱え込んで。 『それは……』 「キュックル~♪」 巨獣はにんまり顔でオオカミの元に戻り、それを地面に置く。 そして今度は反対の茂みの方へ行き、なにやらがさがさと木を揺らし始めた。 待つこと数十秒、木々からはドングリやら栗やらが降ってくる。 「♪」 そうやって食べ物を集めてはまた茂みへを繰り返し、巨獣は食べ物を集めていく。 茂みに入って数分も戻らない時もあれば、すぐに帰ってくる時もあった。 いちいちフリードリヒが追いかけるので、ケリュケイオンは何度も小枝の洗礼を受ける羽目になった。 しかし彼女とは裏腹に、巨獣もフリードリヒも実に楽しそうだ。 そうこうしているうちに、いつしかオオカミの前には食料が山のように積み上がっていた。 「ガウ!」 「キュックルー!」 「ヴォオオ」 巨獣の声とともに、三匹は一斉にその食料にかぶりつきだす。 木苺や栗以外にも、柿やらあけびやら何やらと盛りだくさんだ。 はた目からは見えないのに、よくこれだけ集めたものだと思う量だった。 それをケリュケイオンが茫然と眺めているうちに、山はあっという間に消えてしまった。 「キュア~」 「ガウガウ!」 「♪」 満足げに尻尾を振る二匹を認め、巨獣はまたにんまり顔だ。 そのまま巨獣が腰を落ち着けると、すかさずオオカミは体を丸めてあくびをする。 『おなかがいっぱいだから昼寝、というところですかね……』 すぐに目を閉じて眠り出したオオカミと巨獣の背中で休み始めた竜を認め、ケリュケイオンは呟いた。 人間だったらため息でもついていたところだろう。 『…………』 しばらく、森は静かだった。 がさがさと葉が風でなる以外は何の音もしない。 そして唯一起きている巨獣は、耳をぴんと立てて目を閉じている。 『……何をしているのですか?』 このまるで風の音を聞くようなしぐさは、実は先ほどからよくやっていた。 森の中を歩く間、巨獣は時折立ち止まってはこうして耳を澄ましている。 何か聞こえるのですか、と聞くと、片目だけを開けてちらりとケリュケイオンに目線をよこしてきた。 『ひとつ、聞いてもよろしいでしょうか?……あなたは何者ですか?』 その問いに、巨獣は両目を見開いた。 あえていうならきょとん、としている感じだ。 そして目をゆっくりと細めると、にんまりと笑ってみせる。 『……ええと』 どうにも埒があかない。 なんというか殺し合いの場だというのに、この獣はやたらと呑気に見える。 人間の言葉というものをきちんと理解しているのだろうか。 『ここ、がどこだかご存じですか?』 にんまり。 『今、私たちがどういう状況にあるかわかっていますか?』 にんまり。 『……ええと、私の言っていることはわかりますか?』 にんまり。しかし微妙に頷いた気がした。 とりあえずこちらの言葉はわかっているようだ。 そう思い、ケリュケイオンはさらに質問を重ねた。 『ここの近くに、街か何かはありませんか?人間の多くいる場所です』 その言葉に、巨獣はようやくにんまり顔を解いた。 少し難しげな表情で、わずかに頷いてみせる。 街は近くにある、しかしあまり行きたくない、といったところだろうか。 『あなたは、あまり森から離れたくないのですね?』 今度もわずかに頷いた。 そして、そろそろと指先で寝ているオオカミをつつき始める。 「……がう?」 「ヴォ、ヴォオオ」 「ガウ!」 ひょい、とオオカミが身をおこし、続いて巨獣も立ち上がる。 それに合わせて背中で寝ていたフリードリヒも飛び起き、再び羽ばたき始めた。 それを相変わらずのにんまり顔で見ながら、巨獣は再び歩きはじめる。 その後ろを楽しそうに鳴きながらついて行く竜の足首で、ケリュケイオンは何度目かの困惑を味わった。 『森に属する魔獣、といったところでしょうか……』 主につき従いいくらかの人外を見た身ではあるが、この巨獣は初めてのケースだ。 森に詳しく、街を苦手とし、森から離れたくない様子から推測するしかない。 時折耳を澄ますのは、森の声とやらでも聞いているのか。 少ない情報で忙しく頭を動かし、ケリュケイオンは必死で状況の把握を試みる。 その視界に、にわかに不思議なものが飛び込んできた。 『!?』 巨獣が歩いた後の、地面。 これだけの体重に踏みつけられれば、当然草花は無事ではいられず、折れてしまう。 しかし巨獣が通り過ぎると、それらは何事もなかったかのように生き生きと背を伸ばすのだ。 よく見れば頭上の枝も、巨獣が通る時に折れた分はきちんと元に戻っている。 『……あなたはただ魔獣ではないのですか……』 ケリュケイオンのつぶやきに、巨獣は答えない。 『ただの獣ではなく、もっと高位の……』 ケリュケイオンの言葉に、巨獣は依然として答えない。 『……あなたは、何者なのですか……』 いかなるケリュケイオンの問いにも、巨獣はわずかに目を細めるだけで、まったく答えない。 黒く大きなまなざしはいったい何を見据えているのか。 その足取りはいったいどこへ向かっているのか。 全てを無言のうちに秘めて、獣たちは森を行く。 【F-6 森/一日目・昼過ぎ】 【トトロ@となりのトトロ】 【状態】左足の付け根に軽い火傷(毛皮が焦げている)、腹部に中ダメージ 、???、満腹 【持ち物】ディパック(支給品一式)、スイカ×5@新世紀エヴァンゲリオン、古泉の手紙 フリードリヒ@魔法少女リリカルなのはStrikerS、ケリュケイオン@魔法少女リリカルなのはStrikerS 円盤石(2/3)+αセット@モンスターファーム~円盤石の秘密~、ライガー@モンスターファーム~円盤石の秘密~ 【思考】 1.誰にも傷ついてほしくない 2.キョンの保護?古泉の手紙を渡す? 3.???????????????? 【備考】 ※ケリュケイオンは現在の状況が殺し合いの場であることだけ理解しました。 時系列順で読む Back 愛と狂気の迷い道 Next ななついろ☆デンジャラス(前編) 投下順で読む Back 愛と狂気の迷い道 Next ななついろ☆デンジャラス(前編) 彼の心乱せ魔将(前編) 碇シンジ 砂漠妖怪カンタ Sand Destiny トトロ 獣の葬列
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マーク・グランプ + 目次 レイズ レイズ 「俺とお前は、敵同士。ずっと、そうだったろ?」 年齢:23歳 性別:男性 身長:180cm 体重:69kg 声優:三浦祥朗 イクス達の命を狙う凄腕の戦士。 剣と銃が組み合わさったような特殊な武器で、遠近、斬射、体術まで様々な戦いができ、長い間、戦場で生き抜いてきた風格を見せる。 + ネタバレ 救世軍に属しており、当初はイクス達を助けるが敵対することとなる。イクスに対して一方的に憎しみを抱いている。 表向きは救世軍のリーダーとされているが実際にはファントムが 目的の邪魔になった先代のリーダーであるフリーセルを殺害し後釜に据えたお飾りのリーダーである。 イベント「歪みのカレイドスコープ」ではファントムに「一人では遠くに行けない坊や」と称されていたが それはマークの正体がフィルによって具現化された鏡精であるため。 イクスに対して憎しみを抱いているのは彼を具現化したフィルはミリーナに恋心を抱いており、そんなフィルにとってイクスは恋敵であるため。 ファントムと裏で敵対しながらフィルを探すべく暗躍するもディストに気取られ捕らわれてしまうが、 カノンノのおかげで敵対していたイクス達によって救われケリュケイオンに乗り込む。 終章ではファントムの野望を阻止するためケリュケイオンから離れ、独自に行動を開始した。 フィルを救出した後は再び救世軍に戻り、フィルが戻ったためか精神的に安定しイクスたちと協力するようになる。 ▲
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私 遺失物管理部・機動六課のスターズ分隊の分隊長、高町なのはは大きくため息をついた。 今まで教導隊と呼ばれるエース育成の仕事をして来た私は、この新しい職場でも新人フォワードの訓練も任されている。 タメ息の原因、悩みの種はそのフォワード達だ。出来が悪い? 使えない? そんな事は無い。 どの子も魔道師としては優秀だし、各分隊のフォワードの一人ずつは優秀な指揮官としての才能もある。 でも……その指揮官としても優れた二人のフォワードの関係が最悪なの。 「ミッションコンプリート……だけど私の言いたい事が解るかしら? 泥棒トラ」 私の分隊の指揮官候補、オレンジの髪をツインテールにした銃型デバイスの使い手 ティアナ・ランスターが睨みつける先…… 「えっとですね? まずは落ち着いて話し合いを……」 困った表情を浮かべる桃色の髪の少女は、ティアナよりも年下で小柄。 ドラゴンを従える竜召喚士 キャロ・ル・ルシエ。だけど彼女の本質はそこではない。 「話し合い? んなモンは必要ねえ」 彼女の胸で金のリング、その中心でデフォルトされた一つ目が輝く時、彼女の口調・雰囲気は一変する。 目に見えた変化としては表情。釣りあがった目には交戦的な光、歪んだ口元には嘲り。 私の今までの人生経験からすれば、こういった人は基本的に『悪』であり『敵』だった。 だけど彼 バクラはキャロの特殊なユニゾンデバイスに宿る管制人格で味方……のはず? 「どうして必要ないのか教えてもらえる?」 「エリオの突入のタイミングはアレで良いんだ」 ぶつけ合うのは言葉だけじゃない。視線と闘志をぶつけ合うティアナとキャロ……じゃなくてバクラ。 議論されているのは今の訓練 突入訓練の過程。どんなに仲が悪そうでも結果だけは出すのがこの子達一番の特徴かな? 「はぁ? スバルとの合流に時間が掛かってるじゃない。エリオだけ中に放置するのは危険、つまり早すぎよ」 「あん? エリオの制圧が迅速だったからこそ、スバルの突入と二階部のクリアーが迅速に進んだんだろうが!?」 「それは結果論だわ!」 「おう、結果論で悪いか? 結果は何よりも優先されるだんよぉ! エリオの能力なら問題ないと判断したぁ」 「エリオ! アンタはそれで良いわけ!?」 いきなり議論の矛先が飛んできて、スバルと一緒に傍観していた赤髪の少年 エリオ・モンディアルの肩がビクリと跳ねる。 でもティアナ、その質問は墓穴を掘ったとしか言えないな。 だってエリオはキャロ(とバクラ)の分隊メンバーであり……その舎弟? 「えっと……バクラさんが信頼してくれてるなら、嬉しいです!」 「よく言ったぜ、エリオ。あとで相棒に撫でて貰え」 「何をそんな目をキラキラさせてんのよ!? スバル!!」 全くだね~うんうん、その気持ちよく解るよ? ティアナ。エリオの将来が心配だな~あとでフェイトちゃんに相談しよう。 「えっ!? 私? 私もティアナの事を愛してるから……」 「そんな事を聞きたいんじゃない!!」 スバルもスバルで状況についていけないというか、流れを読みすぎるというか……困ったな~ もし訓練の結果が芳しくなければ、『チームワークがダメだ!』と怒る事ができるんだけど……結果が良い。 だから困るのだ。まるでスターズとライトニング、二つの分隊がぶつかり合うように成果を出す。 競い合うと言うには余りにも苛烈で、激しい言葉が交差する本当のケンカみたいなのに。 「さて! 身の程知らずも躾け終えたし……引き上げるか、エリオ。それにチビ竜」 「あっはい!」 「キュックル~」 私まだ解散の指示を出して無いんだけどな~まぁ終わりなのは事実だからしょうがないか。 まるで教官と言う存在を忘れているような四人に咳払いを一つしてから声を上げる。 「は~い! じゃあ今日は解散。しっかり食べてしっかり寝て、チャンと疲れをとってね~」 「「「は~い!」」」 「ちょっとバクラ! こいつ等を退かしなさいよ!!」 あれ? 元気が良い返事の他に何やら不満の声が聴こえた。 ふと見ればティアナが触りたくも無さそうな気味の悪い怪物達の下敷きに成っている。 一度夢にさえ出てきたキャロとバクラが使用する死霊召喚により生み出された姿ある幽霊。 ティアナが死霊に押しつぶされているという光景は、訓練の結果についての討論が『ケンカ』に移行するのならば、定期的に見かけた。 「も~ティアナもケンカしなきゃこんな目に会わないのに~」 「ウッサイ! 人にはどうしても譲れないモノがあんのよ!!」 スバルが呆れたようにティアナの上で山済みになっている怪物達を引っぺがしていく。 訓練学校以来の友人に救助されながらも、犠牲者はちょっと違う事を考えているみたい。 「そうよ! 反応は出来てた。でも攻撃の手が追いついていない。つまり……デバイスが二つ在れば……」 「わ~ティアナ! 二丁拳銃だね!? 『はりうっど』だよ~」 ……ケンカの勝敗の為に新しい戦闘スタイルを考えないで欲しい。できれば私に相談をしてさ。 と言うかソレが普通だよね、うん。やっぱり変わった子が多いな~教導隊のときは大違いだ。 うん? 隊舎の屋上からこっちを見てニヤニヤしているのはフェイトちゃん。人の苦労も知らないで……これはお仕置きが必要なの。 私 シャリオ・フィニーノはこの遺失物管理部機動六課と言う新しい仕事場を気に入っていた。 新しい実験的な部隊と言う点で安定性に欠けるが、ソレを補って余りある魅力がある。 若いけれど将来有望なフォワード陣や優秀なバックアップが揃い、トップには管理局のホープ三人が名を連ねる。 その後ろ盾も聖王教会や本局の提督クラスまで選り取り見取り。そして何より…… 「潤沢な資金と設備でデバイスを作ったり、調整できるのが良いわ~」 特に新人フォワードたちのデバイスは、訓練の内容にリンクする形でリミッターを解除したり、調整を加えて完成形を目指す。 デバイスマスターの独り善がりではなく、使い手と二人三脚で完璧を作り出すというのは、こう言った部隊でなければ出来ない。 お堅いエリートでもなく、完成しきったエースでもない。未完成こそが職人のもっとも嫌う物であり、同時に愛すべき物なのだ。 「……な~んてね!」 如何した事か仕事中だと言うのにテンションが高いな、私。まぁ、それだけこの職場が気に入っていると理解してくれれば良い。 おっと早速、私の最高の時間をプレゼントしてくれる人が来たようだ。 「あっシャーリーさん、ちょっと良いですか?」 「もちろん!」 尋ねてきたのは桃色の髪の幼い少女とそれにつき従う白い小さな竜種。 怒られもせず、かといって大人し過ぎもしない風に管理局の制服を着崩し、胸元には金色のペンダントが揺れている。 少女の名前はキャロ・ル・ルシエ。制服を着崩すのとアクセのチョイスは宜しくないけど、基本的にはとても良い娘だ。 「実はケリュケイオンの事で相談したい事があって……」 「うんうん! 何々!?」 そう! こういうのを待っていた。キャロの手には待機状態のケリュケイオン。みんなのデバイスとかの相談に乗るのが私の仕事だからね? だけど続けられた言葉は私の期待を叶えつつ、良く解らない方向に裏切った。 「役に立たないんです、コレ」 「……え?」 キャロは変わらない笑顔を浮かべている。だけど無言で放り投げられる私の自信作。 確かにブーストデバイスは初めて作ったから、不安が無いといえば嘘になるかもしれない。 だけど色々と資料を調べたり、現物を取り寄せたりして、試行錯誤を重ねたのだ。 それがまるでゴミ箱へ投げ込まれる紙屑のように私のほうへと飛んで来る。 「死霊召喚との相性が最悪なんです。たぶん魔術的な要素を排除しすぎた科学として魔法を捕らえた設計が原因じゃないかな~って」 「えっと……つまりその……」 上手く言葉が出ない。ここまで自分の作品を否定され、拒否されたのは初めてのことだったから。 「それにリミッターが掛かっていますよね? それにブーストも調子が出なくて…… 最初の模擬戦でフリードにブーストをした時も、あまりに低威力で笑っちゃった」 「でも! リミッターはみんなの成長に合わせて解除して行こうって、なのはさんが……」 そうだ! 何も私が一人で勝手にやっているわけではないのだ。これは教官としてなのはさんの意思でもある。 デバイスに振り回される事が無いように、一緒に成長していけるように。 「成長に合わせる? シャーリーさん、ディアディアンクみました?」 「もちろん! でもアレは……」 キャロが六課に所属するずっと前、マフィアから与えられたと言うブーストデバイス。 構造には勿論目を通しているが高性能と同時に、『トンでもない仕様』と言う事だけが際立つ。 中核には「魔術的」と形容される不確定な魔法の定義に用いられる「霊獣の鮮血」が据えられている。 ソレを囲む他の部品も含め全てが規格外の性能を示すご禁制のパーツたちだ。 とてもでは無いが仮雇いとは言え法を守る管理局員が使って良い代物では無い。 その代わりとしてケリュケイオンを作った訳なんだけど…… 「所詮デバイスは魔法を円滑に使用する為の道具です。戦う為の剣に『鋭い切れ味はダメ』って文句を言うようなもの。 もしケリュケイオンがディアディアンクを凌ぐ性能だって言うなら、文句は無いんですけど……シャーリーさん?」 「なっなに?」 キャロの笑みは変わらない。「作りものだ!」なんて野暮な事は感じられない。 だからこそ……続いて変わった表情、残念そうな憂いが本当の感情であり、どれだけ強いモノなのかが痛いほど理解できた。 「私はデバイスには合わせません。私が、私たちが優先するのは自分達の作る結果です。 だからシャーリーさん、貴方が私達に追いつくようなデバイスにしてください」 「わかった。やってみるよ」 私はどこか使用者よりもデバイスや管理局のルール、常識を優先していたのかもしれない。 今まではそれで大丈夫だったけど、けど目の前にいま居るのはそれでは満足できない人。 使用者としての紆余曲折、特殊な案件での使用について考慮に入れるべき存在。 普通ならば「難しい」と感じる所なのかもしれないけど、私はこう感じてしまった。 『面白い』って 「で! オレ様にテメエのポンコツの使い道について良案があるんだが、メガネ」 「メガネって……」 不意に変わる口調。噂では聞いていたけど、凄い変化だ。未知のユニゾンデバイスに宿る管制人格 バクラ。 あ~健気で可愛いキャロを返して~ こんな感じで……『キャロとバクラが粛々と仕事をこなしているようです』 機動六課の初任務は結果だけを見れば大成功だった。ピンチと呼ばれる状況になることも無く、任務内容を達成したといえよう。 揉めた事といえば……キャロのバリアジャケットのデザインくらいなものだ。 「姉御のバリアジャケットと言えばコレに決まっている」 初出動中のヘリの中、キャロの右の掌で金色の腕輪 待機状態のディアディアンクがウィンドウを展開。 ソコに提示されているのはバリアジャケット。初めて使用したデザインのモノ。 真っ赤でゆったりとしたコートにヘソだしチューブトップ、タイトなミニスカートと言う取り合わせ。 「イヤ、管理局の局員として余りにも破廉恥な格好だ。こちらの案を採用すべきです」 だが同じくキャロの左手の掌で翼がデザインされた宝玉 同じく待機状態のケリュケイオンが異を唱える。 またもや開かれたウィンドウには対照的と言って良い、白をメインとした可愛らしいデザインのバリアジャケット。 体をキッチリ覆う桃色のジャケット。白いマントとピンクのリボン、帽子まで付いている。 「ダサいんだよ、低機能」 「卑猥です、不良品」 デバイス同士の会話と言うのがどういった物なのか? 普通の人間では理解できないものだと言う事は確かだ。 ココから先は超高速の情報戦のような様相を呈した言葉のぶつけ合い、殴り合い。 本人達からすればかなり長い間議論を戦わせていたのだが、外の面子からすれば一瞬。 「う~ん……私はケリュケイオンのデザインも良いと思うけどな~」 まるで余所行きの服を選ぶような気分、軽い気持ちでキャロは二つのバリアジャケットを見比べながら呟く。 その一言に人間の世界に復帰したデバイスたちが叫んだ。 「そうでしょう!? さすがはマスター、解ってらっしゃる!!」 「姉御~いまさら裏切るのは勘弁してくれ~」 ケリュケイオンは歓喜の声、ディアディアンクが失意の声を上げるが、ソレを受けたキャロの反応により、争いは決着。 「うっせえよ!? ガラクタ共が!!」 「「スイマセン」」 胸元で千年リングが光を放ち、キャロの顔が浮かべるのは憤怒の表情。掌には力が入り、二つのデバイスがミシリと鳴った。 バクラにしてみれば唯の道具が自分のキャロのバリアジャケットについて議論している事自体がとても腹立たしい。 相棒の体は自分の体、ソレを守る防具であり飾る装飾品でもあるモノを決めるには、自分とキャロの意思がもっとも優先されるのだ。 「まぁ、相棒が良いならこっちでも良いんだが……オレ様としては紅のコートは捨て難い。 リボンは千年リングの邪魔になるから無し。それとロングはダメだぁ~」 『バクラさん、私も大きくなったので色気は充分…「寝言は寝ていえよ、相棒」…ヒドイです』 そんな感じの討論を発案者たるデバイスを放置してキャロとバクラが行った結果…… 「逝きます、バクラさん。それにフリード」 『おう、チャッチャと片付けるぜ? 相棒』 「キュックル~」 開かれたヘリの後部ハッチから外を覗き、風に髪を揺らしながらキャロ・ル・ルシエは静かに言う。 初めての実戦などと言った気負いはそこには無い。ただ何時も通り、彼女の日常が横たわっているだけ。 「あの……キャロ?」 しかし彼女の背後に居るエリオ・モンディアルにとってはそうではない。 いかに魔道師ランクに幼いながらも恵まれているとは言え、実戦とはやはり程遠い存在だ。 だからこそ不安にもなるし、おっかなびっくり戦友に声を掛けたくもなる。 「ほら! 行くよ、エリオ君」 「あっ……」 けれどエリオはそれが無駄なものだと直ぐに気がつく事になる。ギュッと握られた手の感触。 温かくて自信に満ち溢れた小さな手。朗らかな微笑からは強者の余裕が満ち溢れ、軽い足取りは自信の現れ。 『付いて来い!』と公言して憚らない後姿。引っ張られる感覚はいつの間にか安心を生み、エリオも表情を崩した。 「うんっ!!」 手を取り合い、二人と一匹(と見えない一人)は大空へとその身を投げ出した。 魔法の恩恵に預かる事を知らなければ、それは投身自殺に見えないことも無い。 だが彼女達からは魔法以外にも感じられた絶対の自信。身投げ? 冗談じゃない!! 『覇軍の行進だ』 「セット・アップ! ディアディアンク、ケリュケイオン!!」 「「YES」」 キャロの命令に先程の諍いは何処へやら、二つのブーストデバイスは同時に答えた。 光が彼女の幼い体を包み、今回の仕事場 リニアレールの上に着地すれば光が弾ける。 「う~ん、中々良い感じです」 まず直接身を包むのは桃色に黒のアクセントが映える半袖のジャケット。 下は中央からキレイに分かれて左が足首、右が膝上までの丈が非対称という特徴的な白のスカート。 足にはクシャクシャとした質感のブーツ。腰にはベルト代わりにフックがついたチェーンが二重に巻かれている。 その上にはバクラのお気に入り、真紅に砂色の裏地のロングコート。その右肩にだけ白いマントが掛かっていた。 大きなベレー風の白い帽子にはデフォルトされた『豪華な王冠を齧るゴースト』のバッジが輝く。 右の手には桃色の宝玉を中心に置いた手袋型ブーストデバイス ケリュケイオン。 左の手には金のラインが輝いて走る手袋型ブーストデバイス ディアディアンク。 胸元には黄金で作られた錘が複数垂れる円、その中央には一つ目が刻まれた三角形が光る千年リング。 これが新たなキャロ・ル・ルシエの戦装束。 「呼び覚ませ、ディアディアンク!」 リニアレールが高速で運動する事によって発生する暴風に臆する事無く、キャロは左手を一振り。 ふっと彼女の姿に被るのはバクラの印象。重ねて彼らは自分達だけが使える魔法の呪文を唱える。 『「哀れな怨霊達よ! シモベとなりて我らが敵を討ち滅ぼせ! 死霊召喚!!」 魔法の完成により打ち付ける強風に違った冷たさが宿る。周囲に展開される闇色の魔法陣から這い出てくる異形。 虚ろな空洞を晒す頭部の無い板金鎧 首なし騎士達が手に持った剣をガシャリと構え、キャロへと作る礼の姿勢。 「導け、ケリュケイオン!」 「Boost Up Acceleration」 続いて唱えられるのは高速機動補助のブースト魔法。光を放つのは反対の手につけられたケリュケイオン。 首なし騎士たちをチームメイトであるエリオの速度に追いつかせ、難しいが成果も大きい集団高速戦に持ち込むため。 これがケリュケイオンの有効な活用法。 死霊召喚との相性が悪いのならば、その補助は全てディアディアンクに任せて、ブーストにのみ特化した仕様にしてしまえば良い。 「しっかり付いて行かせるから! 安心して、頑張ってね? エリオ君」 「うん!」 「しっかりしろよ、騎士団長。テメエの動き次第なんだぜ?」 「……はい」 「キュルル~」 「そうだね、ボク頑張るよ」 キャロの優しい言葉に喜び、バクラの圧力に屈しかけ、フリードの鳴き声に頑張ろうと誓い、君の悪い戦友と肩を並べて、エリオは駆け出す。 その後ろをゆったりと付いていくキャロとバクラ。これ以上は割愛するが、彼らの進む先には安定な勝利があった。 前へ 目次へ 次へ
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キャラクター職 リーフ imageプラグインエラー ご指定のURLはサポートしていません。png, jpg, gif などの画像URLを指定してください。 ジョブ評価 (これは自分で使ってみて付けた評価です。決して公式の物ではないので人によっては使いにくい可能性があります※) [9.5/10] 使える点 編集中※ 使えない点 編集中※ リーフと相性のいい武器 imageプラグインエラー ご指定のURLはサポートしていません。png, jpg, gif などの画像URLを指定してください。 ケリュケイオン 必殺使用時にスキル回数+3 リーフではオシリスが持てないのでアテナでスキル回数をできるだけ増やそう リーフのテンプレにはスサノオと一緒に使われる。 imageプラグインエラー ご指定のURLはサポートしていません。png, jpg, gif などの画像URLを指定してください。 スサノオ 必殺使用時にスキル回数+3 リーフではオシリスが持てないのでアテナでスキル回数をできるだけ増やそう リーフのテンプレにはケリュケイオンと一緒に使われる。 imageプラグインエラー ご指定のURLはサポートしていません。png, jpg, gif などの画像URLを指定してください。 豪錘 ウォーレイス ベルセルクレイジでダメージリミット上昇 豪刃 ブルトガングも同じ効果 豪刃 ブルトガング ベルセルクレイジでダメージリミット上昇 ダメージリミットを上げるために使う武器。 豪錘 ウォーレイスも同じ効果 英雄 狂劇の獄剣 英雄にして高ダメージリミット攻撃をしよう 狂劇の獄剣は英雄化するとダメージリミットが1000%になる。 スキル1の女神覇双と同じダメージリミットの為かなり使える リーフのおすすめテンプレ 闇リーフ [闇リーフ]の編成はこちら(編集中)