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#navi(なのはクロスの作品集) プラントに留学したばかりの頃、俺はいつも思ってた。 どうしてこんなことになったんだろう、って。 家族を失って、故郷を失って、人殺しを学んで・・・。 罪のない人を傷つける奴らが憎かった! 力もないくせに誇りだけ高い故郷が許せなかった! 自分勝手な理由で戦火を拡大させる連中を止めたかった! 俺を支えてくれたかけがえのない人々を守りたかった! なにより無力な自分が一番許せなかった! なのに・・・・世界はいつも俺を裏切った。 当然だ、あの世界は議長じゃなくあいつらを選んだんだ。 そんな世界に俺はいらない。 いらないから、俺は最後に世界から捨てられた。 未練はない。 未練なんて残らないほど、奴等に全てを奪われたから。 俺は許せなかった。 俺の家族を、マユを、ハイネを、ステラを、レイを、議長を、艦長を奪ったあいつらを。 自分達の侵した罪から逃げて、未来だけ作ればいいと思ってるあいつらを。 だから、いっそすべてを道連れにしてやろうと思った。 守りたかったものを奪われる苦しみを、あいつらにも思い知らせてやりたかった。 人を殺すことの重さを、背負っていかなきゃならない重さを思い出させてやりたかった。 スイッチを押したことは、今でも後悔してない。 復讐のために、平和のために、手向けのために、俺はできることをやっただけだ。 そうして俺は、最後に残った命すら自分から捨ててやった。 捨てた――――はずだった。 なのに、そんな俺を彼女達は受け入れてくれた。 力のない俺を、死に急いでいた俺を、罪悪感に苦しんでいた俺を 何も言わずにただ認めてくれた。 忘れかけていた気持ちを思い出させてくれた。 失った心の隙間を自分達の心で埋めてくれた。 だから、今度こそ彼女たちを守りたいと思った。 例え力がなくたって、俺のできることをやろうと誓った。 軍人としては失格だ。あいつには思いだけで何ができると はねつけられるかもしれない。 でも、きっと思いだけでもできることはある。 だって、俺の大切な人達は…。 いつも『思いを力に変えて』戦っているのだから シン編第七話 前編 『 勝 利 を 掴 む 掌 の 槍 』 何故、あの男は立ち上がる事が出来た? 多くの魔法を用い、並みの魔導師なら絶命するほどの砲火を浴びせた。 無尽蔵の魔力にさらし、自力では動くことも不可能なほどに痛めつけた。 なのに、あの男はまだ立っている。 止めを刺すために放った最強の殲滅魔法『アルカンシェル』までも消滅させて。 まるで最初から存在しなかったかのように、忽然と消滅させて。 消滅させた―――――瀕死の魔導師もどきが? ―――――ありえぬ。 『闇の書の闇』は、再び魔法を発射する体制にはいる。 四本の腕にそれぞれ展開させた魔法陣は、収束砲撃魔法でも屈指の破壊力を持つスターライトブレイカーを 撃つためのものだ。 威力では『アルカンシェル』に劣るが、スターライトブレイカーは闇の書が収集した 攻撃魔法の中でも屈指の破壊力を持っている。 それを四つ束ねることが出来るのならば、どれほど防御を重ねようと無意味だろう。 まして、対象物はバリアジャケットすらまともに機能していないのだ。 偶然は二度続かない。 『アルカンシェル』は、一度放てば一定空間を消滅させるまでどのような干渉も受け付けない。 だからこそ、闇の書への唯一の対抗手段なのだ。 それを素人同然の魔導師が消し去ったなど、一ミリの思考も費やす価値の無い妄想にすぎない。 着弾前に消滅したのは、魔術構成に何らかの不備があったからだと『闇の書の闇』はそう計算した。 だが、『闇の書の闇』は最後まで気付かなかったようだ。 “奇跡”は計算では計り切れないことに。 シン「・・・・来るか」 『闇の書の闇』の殺気が膨れ上がった瞬間、シンはアロンダイト・キルスレスを握る右手に力を込めた。 ―――――オオオオオオオオオオッ 聞きなれてきた咆哮と共に、スターライトブレイカーが四発同時に撃ちだされる。 凄まじい発射音を周囲に響かせながら、重なり合い、混ざり合うピンク色の殲滅光。 周りに浮遊している肉塊をことごとく消滅させながら向かってくるそれは、 さながら死神が鎌を振り下ろすかのごとく、シン目掛け一直線に向かってきた。 対するシンは、アロンダイト・キルスレスを構えたまま動かない。 剣で魔法を迎撃しようというのか。 あまりにも無謀すぎる。片腕では見よう見まねの紫電一閃すら放てないと言うのに。 それとも、傷のせいで立ち上がるのが精一杯だったのか。 避けるだけの体力が残っていなかったというのか。 否、シンは動けなかったのではない。動かなかったのだ。 フリーダムでオーブ海戦を戦った時、俗に言うSEED覚醒状態のキラ・ヤマトは、 ビームライフルの光弾を手に持ったビームサーベルで弾き返していた。 キラ・ヤマトにできることが、強くなったシン・アスカに出来ないはずがない。 デス子「駄目、間に合わないっ!」 デス子の悲鳴さえ意に返さず、シンはただひたすら集中する。 シン(意識をあれだけに向けろ。チャンスは一瞬・・・・着弾する瞬間!) 預かりものの左目を凝らし、意識を研ぎ澄ませることで迫りくる閃光に『黒い線』が映し出されていく。 万物創生の時より定められた運命である『死』が、シンの左目を通じて顕在したのだ。 シン(『線』は何とか見えてきた。後はこれを辿って行けば・・・・) ぎりぎりのタイミングであったアルカンシェルの時とは違い、 スターライトブレイカーは弾速が遅いため、着弾まで幾秒かのタイムラグが存在する。 なのはがバインドを用いてその欠点を補ったように、『闇の書の闇』は四つ束ねて撃つことで有効範囲を広げ、 相手の回避を封じようとしていた。 しかし、魔法が巨大になってしまったことが、このときばかりは裏目に出てしまったようだ。 的が大きくなったことで『死の点』を逆に狙いやすくしてしまったのである。 シン「そこだぁぁぁぁっ!!」 スターライトブレイカーが間近まで迫ったその刹那、シンは『線』の終着駅である『点』に思いっきり剣を突き立てた。 ずぶりという泥を刺したような感触がシンの手に伝わり、あれほどに鳴り盛っていた轟音がぴたりと止む。 それは、永い年月様々な魔法を収集してきた『闇の書の闇』ですら経験の無い異様な現象だった。 ――――――――――!? デス子「・・・・SLBが・・・きえ・・・てく!?」 デス子の目の前で、『闇の書の闇』の目の前で、スターライトブレイカーが霧が晴れるように薄れていく。 空気に溶けていくように霞んでいく様は、まるで消しゴムか何かで世界から削り取られているようだ。 やがて、スターライトブレイカーは残留魔力も残さず、跡形も無く消えてしまった。 巻き込まれた風と溶け残った残骸だけが、SLBが確かに存在したことを訴えていた。 もしも、その『眼』を知るものならこう表現することだろう。 ―――――スターライトブレイカーを“殺した”と。 シンが、手品や御伽噺にでてくる魔法使いのように巨大な魔法を消して見せたことに デス子は一抹の不安を抱いた。はたしてこれは現実なのだろうかと。 デス子(・・・夢・・・じゃないですよね) 分からないのなら確かめてみるしかない。 デス子は夢か現実か見分けるために一番単純で手っ取り早い方法を取ることにした。 すなわち、『頬を思いっきりつねってみる』という、古典的かつ確実な手段である。 シン「ん? おい、デス・・・・ふぉ!? 」 デス子「・・・・!(マスターが痛がっている。なら、夢じゃない!)」 ただし、自分のではなくシンの頬だったが。 シン 「って、何だよいきなり。痛いだろうが!」 デス子「マスター! ホントにマスターなんですね! 無事なんですね! 幽霊じゃないんですね! 生きてるんですね!」 シン 「幽霊って・・・・俺があれくらいでやられるわけないだろ。俺の頑丈さはお前が一番知って・・・・」 デス子「ますたああああああ! ますたあああああああ! うわ~~~ん ま゛っ゛す゛っ゛た゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!」 シン「うわぁ大声で泣くな! 貧血気味なんだから騒いだら頭に響くんだよ!」 シンが意識を取り戻したことに喜びを爆発させるデス子。 憎まれ口を叩くものの、シンの頬もつられて緩みっぱなしだ。 デス子「だって・・・・本当にもう駄目だって、マスターが死んじゃうって・・・・でも、私には何もできなくて・・・・悔しくて悲しくて・・・・ なのにマスターが生きてるから・・・・私、わたしは・・・・!!」 デス子の言葉が、シンの心に突き刺さる。 大切な人がいなくなる恐怖は、シンもよく知っているからだ。 シン「そう・・・だったのか・・・。待たせてごめんな。けど、もう大丈夫だから」 デス子「・・・・ぐすっ、それにしてもマスター。いつの間にイメチェンしたんですか? バリアジャケット(ふく)も変だし、目も片方青くなってますよ?」 シン「・・・・お前!?」 さっきから可笑しいとは思っていたが、どうやらデス子自身に力を発揮している自覚はないらしい。 デス子「ま、まさか死に掛けたせいで戦闘力がアップして、穏やかな心(?)を持ちながら純粋な怒りで目覚めるというあの伝説の・・・・」 シン「シリアスな場面でぼけないでくれ、頼むから」 人間が自覚無く力を発揮することは、シンの『時空跳躍能力』の例も含め ありえないことではない。 だが、機械であるデス子が潜在的な能力を無自覚で発揮することなどあるのだろうか? コンピューターが勝手にダウンロードしたプログラムを、コンピューター自身も気付かないうちに作動させてしまうようなものだ。 気にはなったが、こればかりはスカリエッティかマリーさんに聞いてみるしかない。 シン「帰って時間が出来たらきっと話す。だから今は・・・こいつを!」 デス子「は、はい」 シンは戦いのみに集中するために、走りながら口を使ってアロンダイト・キルスレスと右腕を御神流で使う鋼鉄製の糸“鋼糸”で巻き始めた。 使えない片腕分の握力をなんとかカバーするためである。 魂が重なっている影響か魔力は多少回復していたが、全身の骨の軋みは止まず 怪我のほうも血が止まっているだけで傷は塞がっていなかった。 左腕など、レリックの爆発を近距離で受けたため肉が削れて骨と神経が覗いている。 なんとか短期決戦で仕留めなければ、自己再生能力と魔力量の差でジリ貧だ。 シン(生半可な攻撃じゃすぐに再生されちまう。奴を倒すには『コア』を狙うしかない) ―――――奴の殻を破り、肉の盾を剥がし、骨を砕き、弱らせに弱らせて中枢を叩く。 シン「デス子、頼む」 デス子「カートリッジロード!」 腕とアロンダイトから合計三つの薬莢が排出され、シンの魔力が一時的に増幅した。 それはそのまま身体能力の強化に当てられ、大地を駆ける力となる。 だが、それは以前の比ではない。 ユニゾンに慣れてきた最近でもこれほどの速度を出せたことはない。 デス子(ぅく、何で怪我してるのにこんな速度が出せるの!?) アロンダイトに宿ったキルスレスの使用者を強化する能力と、ザックスの持つジェノバ細胞の力が混ざり合い、すさまじい脚力と跳躍力が生まれたのだ。 そのスピードは、デバイスで飛行する際の速度ですら完全に上回っていた。 だが、シンの身体能力の増強に驚いているのはデス子だけではなかった。 シン(すごい。これがフェイトさんや皆が戦いで見ている光景なんだ。これなら、俺だって!) 黒一色で分かりにくいが、回りにあるもの全てが自分よりも遅く動いているように感じる。 自分の体がまるで風そのものになったような気分だ。 シンは、魔法を使えなくとも努力しだいでここまで強くなった人間がいたことに 驚きとある種の感動を覚えていた。 かなりの距離があったはずなのに、『闇の書の闇』がもうこんなに近くに見える。 その時、突然沈黙を続けていた触手たちがシンに襲い掛かってきた。 あるものは体当たりを、あるものは身を捩じらせシンを絡めとろうとし、 あるものは魔法の詠唱に入っている。 動きを見せない本体を守ろうとして防衛機構が働いたのか、『闇の書の闇』の無意識の本能がなしたのか。 いずれにせよ、やっかいなことにかわりはない。 シン「そこをどけええええええええ! 連牙 飛燕脚!」 シンは最初に突っ込んできた竜頭の如き触手にセネルの技の一つを叩き込んだ。 慣性を利用して放たれた無数の強烈な蹴りを受け、触手が根元から千切れ跳んでいく。 シン(空中なのにこんな威力が出せるのか!?) 相変わらず蹴った本人が一番戸惑っていたが、敵は驚く暇も与えてくれない。 技を放った隙を狙って、残りの触手も貪るように襲い掛かってきたからだ。 空中では動きが取れないと踏んだのだろう。 デス子「来ます。右から三! 左から四! 後ろから一! 前から三!」 しかし、その位で怯むシンではない。 シン「甘いんだよ! そんなことで―――」 千切れた触手の断面を足場にして再度空中に飛び上がり シン「―――やられるか! メテオショットォォォ!」 右手の剣から、隕石の形に固められた闘気を触手全体に打ち下ろした。 この一撃を、シン目掛けて殺到していた触手は正面から受けてしまう。 骨が砕けるような音が断続的に響き渡り、瞬時に数十の触手が黒い大地にひれ伏していく。 シンが、顔の半分を潰されながらも向かってきた触手をクッション代わりに切り裂きながら着地した時には、 ほとんどの触手が息の根を止めていた。 シン「よし、これで周辺は片付いたな。あとは本体を・・・・「マスター後ろです!」何!?」 自分に強大な力が宿ったことによる僅かな油断か。 はたまた、敵を排除したことによる気の緩みか。 そんな気の迷いが、背後から迫る触手への反応を一瞬遅らせることになった。 避けきれないと判断したシンは、左手の代わりに頭を支えにして、アロンダイトで触手の突撃を裁ききろうとする。 シン「ぐうウウウウウウウウウウウああああアアアアア!!」 全長15mはあろうかという触手の突撃は、シンの全力をもってしても容易に止まるものではない。 傷口が開き血が噴出すのも省ない中で押し合いが続き、触手の慣性は少しずつ殺されていく。 そこへまた別の触手が、今度は側面から突っ込んできた。 シンは、拮抗していた力を飛び込んできた触手の方へ流し、触手を触手の盾にする。 同士討ちのような形で二対の動きが止まったところに、シンの連続切りが炸裂し どちらがどちらかわからないほど細切れにされた触手は、そのまま地面に転がった。 だが、触手の追撃はそれで終わりではなかった。 シン「はぁはぁ、どうなってるんだ。・・・・くそ、またか!」 次は真下から、その次は真正面から、倒したはずの触手が山のように生えてきたのだ。 『闇の書の闇』が存在する限り、触手もまた無限に再生する。 二十倒せば四十増え、四十切れば八十生える。 倒した触手の下からまた新しい触手が生え、その数はいっこうに減る様子を見せなかった。 デス子「まさか再生力まで強化されてるなんて・・・」 シン 「ちくしょう、こんなことで!」 予想をはるかに超える再生能力に、シンとデス子も次第に焦り始める。 触手の攻撃を縫う様にかわすと、それを狙ったかのようなタイミングで魔法弾が飛んできた。 アロンダイトで直撃しそうなものは弾くが何発かは体をかすめていく。 デス子「(たかだか触手だと思って甘く見てた! こんなに厄介だったなんて) このままじゃ囲まれます。 マスター、一度退避しましょう!」 幾ら強力な力が使えても、こうまで触手に阻まれては『闇の書の闇』まで近付くのは無理だ。 逆にこちらが消耗し物量に潰される。 一旦距離をとらなければ不利だと訴えるデス子だが、シンは頑なにそれを拒んだ。 シン「ここで引いてどうなるって言うんだ。空が飛べないなら這ってでも行く。 俺達にはもうそれしか残ってないんだよ!」 左から迫ってきた触手の胴を裂き、背後からの魔法を避けながらシンは反論する。 デス子「だからって、地上からじゃどうしようもないじゃないですか!」 話している間に、また左に二本触手が生えてくる。 このまま、翼を折られた雛鳥のように、蟻に啄ばまれる哀れな最後を遂げるなどごめんだ。 しかし、現実にシンの言っている以外の方法が無いことも事実だ。 思えば、シンが今まで戦えたのは触手の攻撃範囲外である上空にいたことが大きい。 ヴォワチュール・リュミエールの破損が無ければ、こうまで押さえ込まれはしなかったはずだ。 デス子(・・・そう、空にいたときはこれほど厄介じゃなかった。 やっぱり、触手から逃れる最善の手段は空を飛ぶこと。 でも、翼の折れたこの状況でどうやって・・・!?) 三次元的な機動、多方面からの攻撃、飛行できるゆえの戦術、空を飛べばそれらの要素が全てついてくる。 デス子(なんとか・・・なんとか飛ぶことさえできれば・・・・) 思い悩むデス子の眼に、ふと空中に浮かぶ『闇の書の闇』が残した残骸が写った。 デス子は、シンが訓練をしている合い間によく戦術研究と称して漫画を読んでいた。 その中でも、一際思い出深いワンシーンがデス子に語りかけてくる。 翼も無いのに空を駆けていた主人公。彼がどうやって空中で敵と渡り合っていたのか。 重力に縛られながら、どうやって敵を倒したのか。 ―――――答えは足場だ。 デス子「マスター、もしかしたらですけど、まだ私達は空を飛べるかもしれません」 シン 「翼は両方やられてるんだぞ。空に上がる手段なんて・・・」 デス子「あるじゃないですか! 皆から貰った力と今のマスターの力を合わせれば ・・・空にだって飛べます!」 そういうと、デス子は魔力をある一点に集め始めた。 シン「デス子、何を・・・!?」 シンの胸元が光り始めたと思うと、彼らの足元に赤色の魔方陣が形成された。 しかも、古代ベルカ式であるシンが本来使えるはずのないミッドチルダ式の魔法陣だ。 デス子「帰ったら、ユーノさんに感謝しないとですね」 それはユーノが出発前に渡してくれたお守り型のアクセサリーだった。 補助魔法を全く使えなくとも魔力さえ込めれば予め設定されていた簡単な魔法が 使用できる発掘品で、本当なら気軽に貸せるような代物ではない。 デス子が発動させたのは、その中にあったフローターフィールドという補助魔法だ。 本来は落下時の衝撃を和らげるための魔法だが、硬度を上げれば空中の足場として 形成することもできる。 デス子「この空間の中心部は無重力です。あそこまで飛び上がれば、フローターフィールドを足場にして奴と真正面からぶつかれます!」 重力の束縛が無いのなら、足場を利用することで慣性を利用して飛び跳ねられる。 そうすれば、飛行できなくても三次元戦闘を展開することが可能なはずだ。 デス子「『闇の書の闇』が動きを見せていない今ならやれるはずです! 空で決めますよマスター!」 シン 「あ、ああ、今度こそ、この悪夢を終わらせてやる!」 言うが速いが、シンは階段状に展開したフローターフィールドを一目散に駆け上がっていった。 このとき、シンは気付くべきだった。 確かに傷口からの出血は止まっている。 だが、治りきっていない傷が全く痛まないのは異常ではないのか。 痛みがないのなら、左腕の神経が寸断されていなければならないはずだ。 なのに、わずかながら左腕の感覚は残っている。 痛みが無いのに感覚はある、それが意味する答えは一つしかない。 つまり、『エクストリームブラストフォーム』を使用したシンの体からは 痛みを感じるプロセスが切除されていたのである。 人は、痛みを感じるから身体の異常個所を判別できる。 自分の死を実感し、恐怖し、危うくなれば引き返すことが出来る。 言い換えれば、痛みがあるからこそ人は戦いに恐怖する。 自分の体をいたわり、無意識のうちに無理をしないようになる。 もちろん、死を恐れないといっても不死身ではない。 常人と変わらず怪我もすれば血も流れる。 だが、意図的に痛みの感覚を削除すれば、内臓が潰れようとも四肢を貫かれようとも怯むことも臆することもない。 最後の最後まで、その先に訪れるものに気付かないまま戦い抜く究極の戦士。 皮肉にも、それはシンがたったいま切り捨てたばかりの理想の姿だった。 #navi(なのはクロスの作品集) ----
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前ページ次ページゼロの使い魔クロス 闇、太陽の光どころか、月の光も、星の光も何一つない漆黒の闇。 その中を少年は一人、パイロットスーツに身を包んだまま漂い続けている。 微動だにせず、その目は開いたまま、漆黒の闇の中を漂い続けている、まるで生きる屍の様に。 「…俺、アスランに負けて…デスティニーも壊されて…そうだ、レイは、ルナは…ミネルバのみんなは…」 少年、シン=アスカは、まるで人形のようにその瞳の光を失っていながらも、必死に何かを探すように顔を動かしはじめる。 自分の状態など気にするでもなく、周りが漆黒の闇であることさえも気にせず、戦友達の姿を探そうと、安否を知ろうと顔を動かし続ける。 「オニイチャン…」 そんなシンの耳に、彼には聞き覚えのある、いや、何があったとしても絶対に忘れられない最愛の妹の、マユ=アスカの声が響く。 「マユ…マユ、なのか? 近くにいるのか……?」 シンはその声を手がかりにするようにゆっくりと体を動かし、漆黒の闇の中を泳いでいく。 だが、その声のする方向には何もなく、シンも唯の幻聴だったのかと思い、諦め様としたそのときであった。 「どうして、マユの携帯を取りに言ったときに、マユも一緒に、タスケテクレナカッタノ?」 突如として、シンに抱きつく物がいたかと思うと、怨嗟を含んだ声でシンの耳元でそう囁く。 死者のようなその冷たい体をシンに押し付けながら。 「う、うわぁあああああああああああああああ!?」 シンは、その存在の姿を―血塗れで片腕を喪失しているマユの姿をしたナニカを―認めると同時にそれを振り払い、逃げるようにして駆け出し始める。 そう、先ほどは泳ぐようにして移動したというのに、その漆黒の空間を必死に、血塗れのマユの声を振り切るように逃げ続ける。 「シン… ステラの事守るって、言った、ステラは死なないって、言った ……なのにどうして?ドウシテステラヲコロシタノ?」 必死に逃げ続けていたシンの耳元で、彼が愛した女性ステラ・ルーシェの、悲しみを含んだ声が響いたと思うと同時に、同じく血塗れのステラが彼の目の前に突然現れる。 「あ…… アァ………!?」 その突如として現れた血塗れのマユとステラの姿に完全にシンは動揺してしまい、ゆっくりと、這うような速度で近づいてくるステラとマユから逃げる事さえもできなくなっていた。 そして、その血塗れのステラとマユの姿をした存在はシンに抱きつくようにして押し倒すと、死者の様な瞳を、シンの瞳へと合わせて、視線をはずさせないようにする。 「「シン(お兄ちゃん)、寂しい、寒い、悲しい… もう、一人は嫌(だよ)、だから、シン(オニイチャン)も死んで、イッショニナロウ?」」 そういい終わったかと思うと、二人は大きく口を開き、シンの喉元に牙を立て、まるでゾンビのようにシンを食い殺そうとし始める。 シンは、そんな二人を必死に振り払おうとしたが、あまりに強い力で押さえつけられている為に振り払う事はできず、ただ、叫びを上げる事しかできなかった…… 「や、やめろ、ステラ、マユ…!! う、ウワァアアアアアああああああああああああああアア!!」 「アアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア………!?!」 月に照らされる森の中で、全身から搾り出すような叫び声をあげながら、シンは跳ね起き、反射的に自分の喉下に手をやり、食い破られてないかどうかを確かめる。 「ハァッ、ハァッッ… き、傷は…ない、脈もある、俺は生きてる…… あれは、夢だったの、か……?」 シンは、荒くなっている呼吸を落ち着けながら傷がない事と、脈があること―つまりは自分が生きているという事―を確認すると、ゆっくりと頭を項垂れた。 「なんで……あんな夢……… ナッッ!!」 ゆっくりと、自分を落ち着かせるように頭を上げていたシンだったが、とある不自然な光景が目に入ると同時に、驚愕の表情をその顔に貼り付ける。 自分がパイロットスーツであると言う事にも、ヘルメットがないのに呼吸ができているという事にも気付かずに、その目に入った光景に唯驚愕していた… 「何で…なんで、月が二つもあるんだよ、なんなんだよ…ここは………」 シンの視界に入った二つの月、寄り添うように空に浮かんでいる、地球からどころか、プラントから眺めたとしてもありえるはずのない光景。 シンは、その幻想的ともいえる光景に心奪われるように見入っていたが、突如として耳に入り込んできたガサリという音に反応して咄嗟に構える。 「……(サバイバルナイフが一本、ハンドガンも一つ…予備のマガジンは二個か)」 シンは自分が今もっている武器を確認しながら、右手にハンドガンを、左手にサバイバルナイフを構えながらその音をした方をにらみ付ける。 パイロットスーツのシンが何故之だけの武装を持っているのかと疑問になるかもしれないが、之はシンにとって、いや、パイロットにとっての基本装備でしかなかったという事である。 CEでの戦争において、MSパイロットの戦死率がもっとも高い理由は機体が破壊された時の爆発に巻き込まれたりコックピットを貫かれたりしてなのではない。 むしろ、MSを破棄した後の撤退時に流れ弾を食らったり、敵の白兵部隊に殺害されたり、現地の獣に襲われて死亡するという確率のほうがよっぽど高いのだ。 特に、殲滅戦争でしかないナチュラルとコーディネイターの戦争では捕虜という物は基本的にない。 捕えれば確かに捕虜として扱うが、殺してしまえば捕虜ではなく敵として処理できるという事だ。 だからこそ、人員が少なく、優秀なパイロットの生存が必須なZAFTではMS操縦技術と同時に白兵戦技術、並びにサバイバル技術も徹底的に叩き込んでいたのだ。 そして、シンもプラントのアカデミーではトップクラスの実力を誇り、オーブからの移住者でありながらその証である赤服に身を包んだ生粋のエースである。 内心ではまだ自分の状況に困惑しているだろうに、物音の原因が自分の敵である可能性を理解し、確りと戦うか、逃げ出せる体勢で構えていた。 「きゅいきゅい~~~」 そんな、妙に甲高い様な、何かの泣き声のような音が響いたかと思うと、物音のした所にあった気配がどんどんとシンから離れていった。 「ハァッ…… なんだ、唯の動物か」 シンも安堵したのか、ハンドガンを元の位置に戻すと改めて自分の取り巻く環境を確認し始める。 「一面木だらけの森、川は…近くにはないか、取り合えず今日は寝床を確保しないとな……」 夜間、しかも月が二つ見えるという明らかに自分の常識が通じなさそうな場所という事を考えてシンはその場で簡単な寝床を作り始める。 寝床、といっても本当に簡単である、近くの木の上に変な生き物がいないかを確認した後、寝床として使えそうな枝を見つける。 そしてその枝の周囲に、備え持ちしていた糸と近くの木をサバイバルナイフで切って削り、それらで鳴子を作って動物の接近に気付けるようにしただけである。 一時間ほどで寝床を設置したシンは深く考えずに、取り合えず眠る事にだけ専念をしたのであった……… そして翌朝からシンは水場の確保と、食料の確保に専念する事となった、之もすべては生き延びるためのサバイバルである。 自分の常識が通用しないかと恐れていたシンだったが、その恐れは杞憂であり、多くの食物と水質などはシンの世界とそう大きく異なるものではなかった。 時々巨大なモグラにであったり、物凄く苦い草(はしばみ草)を齧ってしばらく悶えたりというハプニングもあったが、かねがねサバイバルは上手くいき。 最初の三日間はかなり警戒しながらサバイバルをしていたシンだったが、四日目からは段々と慣れ、一週間がたった頃にはすでに周囲の地形を完璧に覚えられていた。 そして、運命のその日、シンは前日にやや遠出をして木の実を集めたために徹夜してしまい、仮眠を取ろうと朝から横になっていた、鳴子を仕掛けることも忘れて。 それからしばらくの時が過ぎ、シンが起きた頃には既に昼を過ぎたくらいになっていたのだが、それ以上にシンにとって驚愕すべき事が目の前に存在していた。 「……フンフン、きゅいきゅい~」 仮眠からさめたシンの目の前には、シンの足の匂いを嗅いだのか、臭そうに顔をしかめている青い鱗で、三本角の様な頭部と翼を持った蜥蜴の様な不思議な動物。 ファンタジー小説などではいわゆるドラゴンと言われる生物が、シンの目の前で滞空していると言うなんともいえない光景が広がっていたのだった。 まだ、それだけならシンも刺激をしないようにとゆっくりと動いていただろう、だが、幸か不幸かシンは見てしまったのだ。 唇が乾いたのか、それともシンを捕食しようとしているのか、その唇を大きな舌で舐め回すというそのドラゴンの姿を。 もしも、もしもシンが底抜けの天然か、このドラゴンの知り合いだったと言うなら前者と取っただろうが、あいにくシンはそのどちらでもない。 100人中90人が取るだろう後者の結論、このドラゴンは自分を捕食しようとしていると言う判断を下したシンの行動は実に素早かった。 「そうやっていっつも…食えると思うな~!!」(パリィィィーーン!!) 何が気に障ったのかは知らないが、怒りの叫び声をあげながらシンはそのドラゴンを足場にして飛び越え、そしてその勢いのまま一気に駆け出す。 一瞬あっけに取られていたドラゴンだったが、即座に反転するとシンに向かっての追撃を開始する。 「クソッ、お前はいったい何なんだ~~!!」 ドラゴンが追撃してくると理解したシンは、クリアな視界とスローに動く世界の中で小石や枯れ枝など投擲に適したものを拾い上げては後方に向かって投げつける。 無論、之でドラゴンが諦めるとは思っていない、だがこういう妨害を行えば相手の速度は落ちるし、何より気力を削いで追跡を諦める切欠にはなるのだ。 実際に種割れモードのシンの投擲は実に正確で、走る速度を落とさぬままドラゴンに向かって確実に小石や枝をぶつけている。 ちなみにハンドガンやナイフは所持はしているが、シンは使うつもりは無い、補充の目処が立ってない以上それらは最後の切り札として温存する必要があるからだ。 「いたい、いたい、いたいわ、うぅ、人間なんて珍しいからお話したかっただけなのに、もう怒ったんだから、きゅいきゅい!!」 そのシンの投擲を受け続けていたドラゴンから見た目に似合わないほど可愛らしい声が漏れたかと思うと突如空気の壁が現れ、小石や枝を吹き飛ばしていく。 つまりは、ドラゴンの進行を妨害していた物がなくなったということで、その結果ドラゴンは一気に加速しシンとの距離を詰め始める。 自分を妨害するものがなくなったとはいえ、先ほどまで色々投げつけられていた事に腹を立てているのか、ドラゴンは大きくその口を開きながら滑空していく。 「えっ… 女の子の声……!?」 だが、シンはそれ以上に驚愕すべき事実、自分以外に周囲に人間はいないというのに、人間の言葉が聞こえた事で思わず立ち止まり、その声のほうへと振り返る。 そう、その声の主であり、シンを捕獲せんとつい先ほど加速して、そして怒りのあまりか大きく口を開けているドラゴンの方向を、である。 シンは完全に立ち止まっている、しかしドラゴンは加速して大きな口を開いている、その結果……… 「あっ……」 「きゅいきゅい~!?」 パックンチョ♪ そんな擬音が聞こえそうなほどに見事にシンの上半身はドラゴンの口の中にホールインワンしてしまったのであった。 しかしドラゴンもそのままシンを貪り食うのではなく、シンを口の中に入れたまま高く飛び上がると自分の巣のある方向へとゆっくりと飛び始める。 シンも諦めたのかそれともあまりの衝撃で気絶しているのか微動だにせず、時々ドラゴンが甘噛みするのに反応してぴくぴくと動くだけであった。 ドラゴンもそんなシンに気を取られていたのだろうか、突如として目の前に現れた巨大な魔法陣の存在を気にする様子もなくするりとその中に入っていってしまっていた。 トリステイン魔法学院 そこでは学生達の一生を左右すると言っても過言ではない儀式、生涯の相棒ともなる使い魔を召喚する「サモンサーヴァント」の儀式が行われていた。 次々と学生達が自分のパートナー達を、蛙だったり巨大土竜だったりを召喚しては使い魔としての契約を結び、順調に儀式は進んでいた。 途中、ゼロのルイズと呼ばれる少女が人間…しかもその世界での魔法が使えない平民を呼んだ事でひと悶着はあったが、かねがねは順調であった。 そして私事で少し遅れてしまったらしいタバサという少女がサモンサーヴァントを行い、自らの使い魔となり得る存在を召喚した時、混乱がおきた。 「ど、ドラゴンだ…しかも人を咥えているぞ!!」 「人食いドラゴンだ!!タバサが人食いドラゴンを召喚したぞ~!!」 タバサが召喚したのはウィンドドラゴンと呼ばれるその世界でも高位の存在、学生が呼び出した事は珍しいが、それだけならまだこんな混乱はおきるはずはなかった。 その混乱の原因は、その召喚されたドラゴンの口からはみだす足である、そう、シンを甘噛みしているドラゴンを呼び出したからなのであった。 しかし他の人間には口の中でシンが生きている事実も知らないし、ドラゴンもただ甘噛みしているだけと言う事実だって理解できるはずがない。 よって、人食いドラゴンを食事中に呼び出してしまったんだと言う認識になってしまい、その場は大混乱に陥ってしまったのであった。 「……吐き出して」 しかし、そのドラゴンを召喚した当人であるタバサはじっとドラゴンの瞳を見つめていたかと思うと、突然そう呟いた。 誰もがそんなタバサの無謀ともいえる行為を恐れた、タバサもそのドラゴンに食われるのではないかと言う思いを抱いた。 そして、その学生達を束ねていた教師であるコルベールという頭部が寂しくなっている男性が魔法を詠唱してドラゴンの注意を自分にひきつけ様としたそのときであった。 「きゅいきゅい~」 ドラゴンがえらく可愛らしい声でそう鳴いたかと思うと、タバサの言葉どおりに口の中に入れていたシンをペッっと吐き出したのであった。 吐き出されたシンは気絶している様子ではあるが命に別状も無く、唾液まみれな事意外は特に外傷も無く呼吸も確りしていた。 「ふむ…じゃれついていたのか?まぁ仕方ない、特例になりますがこの神聖な儀式で召喚されたいじょうはそのドラゴンと、その人間はミス・タバサの使い魔です、儀式の続きを」 そんなシンの様子と見慣れぬ服装、そして明らかに自分が知らない高度の技術が使われている銃に興味がいっていたコルベールだったがタバサに続きを促す。 タバサもそれに反応するように一度だけうなずくと、契約の呪文「コントラクトサーヴァント」の呪文を詠唱し、ドラゴンと、いまだに気絶しているシンに口付けを行う。 その後、シンの左手に不思議な文字、契約の証であるルーン文字が刻まれた事を確認すると、コルベールは生徒達に解散を通達した。 その言葉に従って次々と自らの魔法で空を飛び、自分の使い魔とともに寮へと帰っていく学生達の中で、唯一違う行動を取っている者たちがいた。 一方はルイズと言う名の少女と彼女の使い魔となったサイトと言う少年、彼女達は魔法で飛んでいくのではなく、自らの足で寮へと帰っていく。 そしてもう一方はシンとドラゴンを召喚したタバサという少女、彼女はドラゴンに名前を、「シルフィード」と言う名前を与え。 シンをシルフィードに背負わせ、自らもその背中に乗り、所々回り道をするように滑空しながら寮へと戻っていった。 本来は呼ばれるはずの無かった少年、シン=アスカ、歴史とは本来たった一つの要素が加わった程度で流れが変化する物ではない筈であった。 だが、その要素が多くの人との繋がりを持ち、流れの中心に位置し始めると、歴史は大きく揺り動かされる事となる。 その流れの先が行き着くのは安息の光か、更なる苦痛の闇なのか、その当事者となるシンでさえも、今はまだ何もわかってはいなかった… 前ページ次ページゼロの使い魔クロス
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マクロスF 日本のテレビアニメ作品。 およびそれを原作としたメディアミックス作品。 2008年4月から2008年9月までTBS系列で放送された。全25話。 マクロスシリーズ生誕25周年記念作品であり、 製作には「マクロスシリーズ」を伝統的に担当するビックウエストおよび 毎日放送(MBS)が関わっている。放送終了後、劇場版の製作も発表されている。 くどはみっちぇる先輩が大好きです。
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■ 「喰らえッ!」 「ロードカートリッジ……ナックルバンカー!」 拳と刃、打撃と投擲が交差。ギンガの左手で炸裂音。発生した防御力場が擲たれたナイフの鋭利を無力化し弾き飛ばす。 擦れ違ったその足が踏む戦場は、最早異形と化していた。 紺色の帯―――先天魔法『ウイングロード』による魔力の道が、今や目の粗い繭のような構造としてチンクにも足場を与えている。 相対する距離は二十メートル。存在する道は、直線で結ぶひとつ、並列する三本、下を潜る四本の合計八本。 機動力と近接打撃力、防御力では圧倒的にギンガが有利。だが、チンクにも三つの利がある。 ひとつは、中距離での圧倒的な手数。両手のみで同時八撃、隠し持ったスローイングダガーの数は十や二十ではない。 足を止めなければならないが、数十の刃を遠隔操作することも出来る。 そして、チンクの幻像を無数に生み出し、またその姿を隠蔽するクアットロという味方の存在。虚像は今なお増え続け、実像は既に隠されている。 『現状の』反応速度では追いつけぬ攻撃であっても、見当違いの位置を打つのなら危険性は無い。 尤も、ギンガもそこは承知の上だ。隙を突かせることはないが―――不利は否めない。 最後に、 「……どうした。倒すと言ってから、もう二分近く経ってるぞ?」 チンクの側には存在しない、時間制限。 「―――そうね」 だが、ギンガの顔に焦りは無い。 怪訝に思ったチンクは、その疑念を言葉として口に出す。 「奴を侮っているのか? だとすれば、その認識は甘いと言わせてもらおう。 魔導師ランクに換算して陸戦S-相当、それも単独での直接戦闘に特化したタイプだ。陸戦Aランクひとりで勝てるなどと……」 「侮る? 違うわ……信頼してるだけよ。 二分しか持たない、っていうのはね、二分は絶対に持たせるって意味よ。私たちの間ではね。 知らない仲じゃないみたいだし、相手の強さが分かってて油断するような奴じゃないわよ」 それに、とギンガは口を開き、 「ようやく、あなたを倒す目途が立ったしね。 ―――結構キツいから使う気なかったんだけどなあ、これ」 その双眸を、強く閉ざし――― 「……何?」 「行くわよ。十六秒で終わらせる……!」 ―――見開いた。虹彩が金の輝きを放つ。 瞬間、残像を残して加速。チンクは脚に回避の力を込め―――はたと、気付いた。 ギンガの先程までの戦術は、射撃や打撃で幻術を片端から打ち消しつつカウンターを狙うというもの。 敵であるチンク自身の姿は隠蔽され、二十数体もの虚像に囲まれている状況だ。極めて真っ当な判断と言える。 それが、何故。今になって、 何故―――こちらへ『真っ直ぐ』向かって来れる!? 偶然ではない。不可視化したチンクの回避運動―――左への跳躍を金色に変じたその両眼はしっかりと捉えている。 無数の虚像がそれぞれ全く別の動作を行っているにも関わらず、だ。 『クア姉、一体どういうことだ?!』 『……シルバーカーテン、解析されちゃったみたいねぇ』 幻術の解析、それ自体はさして珍しい技術ではない。否、故に幻術は廃れたのだ。 データを持ち帰られれば、次の闘いでは確実に見破られる。それは欠点としてあまりに重い。 『この数分で解析だと……あり得ん。別のパターンに切り替えは?』 『もうやってるわよぉ。頑張ってねぇ?』 『言われずとも……!』 だから、ジェイル・スカリエッティは一計を案じた。 幻術の固有値を自在に切り替え、同一の解析プログラムでは対応できないように変化させる。 それを可能としたのが、戦闘機人としての能力のほぼ全てを幻術管制に傾けたクアットロという筐体だ。 かくして前時代の遺物は、恐るべき援護型能力として現代に蘇った。 幾度見破ろうと、本来の意味では決して見破れない。翻る度に姿を変える、オーロラじみた絶対の虚像――― ―――それが、あっけなく破られた。 金瞳の焦点が揺るがない。隠蔽は継続しているというのに、ギンガの眼はチンクの動きを確実に『視て』いる。 ウイングロードを分岐させ、上へと逃れたチンクに左拳を打ち込んだ。 「な……!」 両腕を交差し、喉元狙いの一撃を受け止める。左手首を捻って腕を絡ませ、関節技に移行――― ―――衝撃が迸る。 ……馬鹿な、これは――― その驚愕を残し、チンクの意識は消え去った。 ゆっくりと、地上に落下していく。 ―――その全身から、血じみた赤い液体を垂れ流し。 ■ 高町なのはとキャロ・ル・ルシエ―――対空迎撃の二人が出撃するのを横目に、後方支援部隊と連絡を取る。 紅く焼け、熱波を吹く右腕―――冷却/放熱。 「……命中、か。やってみるものだな。 だがまだ照準が甘い。ロングアーチ、下方にニクリック修整を」 『は、はい!』 「新人! 十五秒後に高度二百で降下可能域だ……アレックス、あんたはどうする!?」 「可能なら降下する……対地迎撃は俺がやる。高度を五十まで落とせるか?」 「舐めんな、その程度なら余裕だぜ!」 ヘリパイロット/ヴァイス・グランセニックに頷きを返し、次弾を準備する。 荷電粒子砲による長距離狙撃―――不可能だと一蹴したのと同時、突き出されたそれ。 眼前に投影された立体映像/風景に重なる凹凸―――磁気マップ/荷電粒子の加速度その他の情報から、最適な射出方向を演算する。 共振を頼りに座標を入力/射撃し、直撃/胴体を消し飛ばした―――が、共振が消えていない。奴のコアは何処だ? 「チ―――仕留め損なったか」 『……何やて!?』 「倒したとしても、相手は奴一人ではあるまい……奴の能力は無傷での制圧には向かんからな。 そして奴が持っていた見慣れん武器……答えろ八神はやて。機動六課は、一体何を敵に回している?」 『それは……』 何故か躊躇う彼女―――問い詰めはしない。それよりも気になることがある。 四つの仮想照準/下部に触れる/そのひとつが歪み、拡大された風景が変化。 映し出されたのは、地に膝をつく人影/肩を掠める金髪/白い肌/翠の瞳―――自分のそれと同じ色合い。 まさか―――とは思う。だが、自分やレッドがここにいた以上、あり得ない可能性ではない。 他のキースシリーズもまた存在し、既に魔導師として働いているという可能性は。 「……まあいい。護衛部隊のリストから検索を頼む。金髪翠眼の男の名前を教えてくれ」 『……片手間やし、一分ぐらい掛かるで。直接聞いた方が早いんちゃうか?』 「相手が相手だ。そんな余裕があるかも分からん」 絶句する気配―――思考する。 アレが失敗作と称されたのは、特筆すべき能力を持たず、戦闘ユニットとして最大限に能力を発揮できる状況が極めて限られるという理由から。 逆説的に言えば―――単騎/近接戦闘に限れば、それに特化している分だけ奴が上を行く可能性もある。 自分の主軸は中距離戦闘、制御に難のある完全展開も出来れば使いたくはない。加えて奴には隠し手が二つ/抜いた短剣/腰の長鞘―――確率は極めて不利だと言わざるを得ない。 さて、どうするか――― ■ ―――"Nephilim" Ready for Combat. 閉じた目蓋の裏で、眼球が裏返るような感覚。 人間部分を主体としていた筐体が、機械部分へウェイトを移行する。 アナログからデジタルへ。思考の半分を数値と方程式に。データへと変換された戦闘記憶を解析。 要した時間は0.3秒。出力系、伝達系、共に戦闘稼動開始。 「―――行くわよ。十六秒で終わらせる……!」 眼を、開いた。 ―――Combat Open. Faculty Preparation. ―――Decompress "Queen of Heart" Complete. そして、両の瞳に『それ』が宿る。 二年前に目醒めた力。心臓の奥底に刻み込まれていた機械としての力は、それを完全に制御できる今でも多大な負担を強いる。 だが構わない。たとえ力尽き倒れても、肩を支えあう仲間がいるから。 どれが虚像か、何処に相手が身を隠しているのか―――手に取るように分かる。この眼を前にして、逃れ得る手段は自分の知る限り存在しない。 フェイントも無しに直線で突っ込んだ。上に跳んだ相手にただ一撃、左拳を打ち放つ。 ―――防御された。衝撃強化の術を乗せる余裕も無い。ガードの上からでは崩せない。 その余波で隠蔽が解かれる。緑色のブロックノイズを撒き散らし、銀髪隻眼の少女が姿を現した。 武器ではなく、腕を交差して拳を受け止めている。 ―――やれる! 直に触れているなら……! ―――Decompress "Lance of Mistilteinn" Complete. 両眼から力が消え、代わって左拳にそれが宿る。 一拍置いて、その一撃を解き放つ。 超震動が、敵の骨格を打ち砕く感触があった。 落下していく銀髪を眼の端に、列車の上へと飛び戻り片膝を突いた。 ―――"Nephilim" Combat Close. 脳裏にちらつくメッセージが消失した瞬間、全身に虚脱感が襲い掛かる。 両目と左腕は特に酷い。視界が僅かに霞んでいる。指先には感覚すらなかった。 それでも、ゆっくりと立ち上がり、自分にだけ聞こえるように、呟く。 「さて……まだ死んでないでしょうね、グリーン」 ■ 前へ 目次へ 次へ
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前ページ次ページ涼宮ハルヒクロスの作品集 最近病院に行く事が増えた。理由はお見舞いなんだけどな。 病室 コンコン、とノックをすると ?「はぁ~い、どちら様でしょうか?」と女性の声がする。 シン「楓、入っても大丈夫か?」俺の言葉を聞くといきなり慌てだして、 楓「えっ! ちょ、ちょっと待っててください!」とばたばた中から音がする。 シン「一応入院してるんだからゆっくりしてろよ。」と俺は苦笑する 楓「(床は綺麗にしましたし、パジャマも新しいのに着替えました。)お待たせしました、どうぞ入って下さい。」 部屋に入るとベットに一人の女性が居る。 シン「なあ楓、一応入院してるんだから掃除は自分でやらなくてもいいんだぞ?」と彼女、芙蓉楓に問いかける。 楓「でも、何もしてないと退屈でして…。」そう言いながら笑う彼女だが、俺が彼女を発見して、検査の為に入院をさせた頃は 楓「私は大切な人を傷つけてしまいました。誰か私に罰をください。」 その台詞を繰り返し言い続けながら毎日自分の罪をただ悔いているだけだった。 検査した結果、俺と同じ時空移動した事と心に何らかの傷がある事が判った。 その為に彼女には生きる気力が無く、彼女が気力を取り戻さないと、近い内に死んでしまうそうだ。 その事を聞き、俺は彼女が生きる気力を取り戻してほしい、と彼女の病室に通うようになった。 どんなに色々な話をしても、 彼女は同じ言葉をずっと喋り続ける。 それでも俺は名前すら知らない彼女に生きるように語り続ける為に。時間を作っては通い続けた。 理由を考えてみたがよく解らない。 ただ、このまま自分から命を絶つのを知っていながら黙っているのが嫌だった。 暫くしたある日。 その日も俺は彼女の病室で何時もの様に喋っていたら、「こっ、こは?」と彼女が初めて他の言葉を喋った。 シン「おい! ここが何処か判るか?」 俺は彼女が自分の状況を理解しているか聞いてみた。 楓「え? 貴方は誰ですか? あれ? ここは何処ですか?」と彼女は、色々聞いてくるが、取り敢えず落ちつく様に言った。 落ち着いた後で俺は彼女に今の状況を説明した。 シン「……、と言う訳だ。君がいきなりこんな目あったのは同情する。けど、これが事実だ。」 すると彼女は意外な程冷静に、 楓「そうですか……。あの、私の事を君と言ってますけど、どうしてですか?」と聞いて来た。 シン「どうして、って俺、君の名前を知らないんだよ。」と言うと、 楓「そうなんですか、それでしたら私の名前を言いますね。私の名前は、芙蓉楓って言います。」 となんだかいきなり名前を言って来た。 シン「そうか、じゃあ、芙蓉さ、 楓「私の事は、楓って呼んで下さい。」そっ、そうか、なら楓って呼ばせてもらうよ。」 楓「はい、これからよろしくおねがいします」と何故か勢いで楓と呼ぶ事になった。 さてその間の仕事についてだが、俺の事情を聞いた涼子が、 朝倉「シン君がそうしたいなら、私も手伝うわ。だって私は貴方のそう言う処、嫌いじゃないもの」 と俺の仕事を幾つか代わりにしてもらったりした。他の皆も俺のやっている事を特に反対せずに応援してくれた。 まあ、一部[俺と会う時間が減るから嫌だ]と言っていた隊長が一人居たが、他の皆に頭を冷やされたので安心だろう。 そして話は最初に戻る。 シン「楓、 もうすぐ退院だけどこれからどうするんだ?」 そろそろ楓の体調も回復してきたのでそう聞いてみた。 楓「はい? これからですか?」すると楓は、 楓「そうですね……」と言ったところで、[コンコン]とノックが鳴った。 俺は医者か看護師と思いながらきにしなかったが ??「カエちゃ~ん! お見舞いに来たよ~!」と俺の知り合いの声が聞こえてきた事で扉を見た。 すると、扉を開けてシアが入って来た。 シア「あ~! シン君!……どうしてカエちゃんの部屋に居るの?」と聞いてきたので シン「俺にはどうしてシアが楓の事を知っているかが知りたい。」と聞き返したら シア「だって、カエちゃんは私の前に居た世界のお友達なんだよ~。」と言って来た。 シン「本当か? 楓」すると楓は 楓「はい、 シアさんは確かに前の世界のお友達です。」とあっさり白状した。 シン「なら、シアと会わせたらもっと早く治ったかもな。」と言うと、 楓「そんな事ありません!」と楓が大きな声で俺に言ってきた。 楓「あの時の私は、例えシアさんが来てもここまで治るとは思えません。あの時シアさんが来たらもっと危なかったと思います。」 するとシアが、 珍しく真面目な顔で、 シア「やっぱり、カエちゃん、まだあの事……」と言いかけるが 楓「シアさん、その事はまだ言わないでくれませんか?何時か私の口からシン君に言いますから……(今はまだ言えませんね、……稟君の事は。)」 ……何やら二人の前の世界の会話をしているみたいだ。 何か重い空気に疲れた俺は、さっきの話の続きをする事にした。 シン「そう言えば楓、さっきの話だけど、この後どうするんだ?元の世界に帰りたいなら隊長に頼んで何とか 楓「それなんですが、シアさん「うん、シン君、私ね、カエちゃんの部屋の用意が出来た事を知らせに来たの!」そう言う訳なんです。」 ……はあっ? 突然の告白に驚く俺。 状況が飲み込めて無いシア。 さっきからずっとニコニコと笑顔の楓。 隣に新しい住人が増えた事に俺は、 シン「あ~、取り敢えず隣として挨拶しておくよ。宜しくな、楓」 楓「はい、宜しくお願いしますね。(笑顔)」 シア「(まさか、 カエちゃんも~?シ~ンく~ん!……後でデス子ちゃんに報告だね。)」 この後 デス子「あ~滑りました(棒読み)」と頭にパルマをされ、 シア「シン君、危ないよ(棒読みでフルスイング)」後頭部をイスで叩かれて最後に、 ティアナ「あれ? 玉が暴発しちゃった。(棒読みで笑顔)」と言いながら何故かそこに居たティアナに腹に魔法弾を撃たれた。 俺が何をしたのかは判らないが今日はどうやら疫日らしい。 終わり おまけ 私は、一度死にました。 愛した人を尊敬する先輩に奪われて。 私は、二度と死にました。 愛した人の住む世界からいなくなる事で。 私は、三度死にました。この世界に来た時に。 ……ですが、私は蘇りました。彼のおかげで。 そして私は、 昔の私に別れを告げました。 これからは新しい私として彼、シン・アスカ君に向き合う為に。 前ページ次ページ涼宮ハルヒクロスの作品集
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攻撃力:120 (LV1) 140 (LV2) 150 (Lv3) 190 (LV4) 200 (LV5) 会心率:0% スロット:--- リロード:普通 反動:中 ブレ:なし 防御力+10(LV1~2) +15(LV3~) 装填数 Lv1 Lv1 Lv2 Lv3 通常弾 4 4 4 貫通弾 2 2 3 散弾 5 4 4 徹甲榴弾 1 1 1 拡散弾 1 1 1 Lv1 Lv2 回復弾 3 毒弾 麻痺弾 睡眠弾 1 減気弾 Lv1 火炎弾 水冷弾 3 電撃弾 氷結弾 滅龍弾 内蔵弾 所持 装填 LV1 強装弾 6 3 Lv2 Lv1 Lv2 Lv3 通常弾 5 4 5 貫通弾 3 3 3 散弾 6 4 4 徹甲榴弾 1 1 1 拡散弾 1 1 1 Lv1 Lv2 回復弾 3 毒弾 麻痺弾 睡眠弾 1 減気弾 Lv1 火炎弾 水冷弾 3 電撃弾 氷結弾 滅龍弾 内蔵弾 所持 装填 LV1 強装弾 9 3 LV2 水冷弾 16 4 Lv3 Lv1 Lv2 Lv3 通常弾 6 4 6 貫通弾 4 4 4 散弾 6 5 5 徹甲榴弾 1 1 1 拡散弾 1 1 1 Lv1 Lv2 回復弾 3 毒弾 麻痺弾 睡眠弾 1 減気弾 Lv1 火炎弾 水冷弾 3 電撃弾 氷結弾 滅龍弾 内蔵弾 所持 装填 LV1 強装弾 12 4 LV2 水冷弾 20 4 Lv4 Lv1 Lv2 Lv3 通常弾 7 5 7 貫通弾 5 5 4 散弾 6 5 5 徹甲榴弾 1 1 1 拡散弾 1 1 1 Lv1 Lv2 回復弾 3 毒弾 麻痺弾 睡眠弾 2 減気弾 Lv1 火炎弾 水冷弾 3 電撃弾 氷結弾 滅龍弾 内蔵弾 所持 装填 LV1 強装弾 16 4 LV2 水冷弾 25 5 Lv5 Lv1 Lv2 Lv3 通常弾 8 5 8 貫通弾 6 6 4 散弾 6 6 6 徹甲榴弾 1 1 1 拡散弾 1 1 1 Lv1 Lv2 回復弾 3 毒弾 麻痺弾 睡眠弾 2 減気弾 Lv1 火炎弾 水冷弾 3 電撃弾 氷結弾 滅龍弾 内蔵弾 所持 装填 LV1 強装弾 20 4 LV2 水冷弾 30 5 速射対応弾 Lv1水冷弾 3 小 Lv2水冷弾 3 中 特徴 ロアルドロス素材製ライトボウガン。一発生産するほか、クロスボウガンから派生強化できる。 早期からLv2水冷弾が速射でき、水属性が弱点のモンスターには効果大。ただし今作、特に下位の内は非常にスキルが盛りづらい。序盤は「水属性攻撃強化+1」または「特定射撃強化」あたりだけでも相手を選べばそこそこ強いため他の銃と使い分けていこう。強化を進めるとLv3通常弾とLv1貫通弾が使いやすくなっていくため基本それらを主軸に。 ただし今作の水属性弱点のモンスターはウラガンキン、アグナコトル、ディノバルドなど貫通弾を通しやすい敵が多く、貫通弾及び貫通水冷弾の扱いに長けた狐水銃シズクトキユルやメイルシュトロームに火力では一歩劣ってしまうことが多い。 イベントクエスト「ロックマン・黄色い悪魔」のおかげで早期から獰猛ロアルと戦えるようになり、簡単に最終強化まで持っていけるようになった・・・かと思われたが、Lv4への強化に上位ハプルボッカ素材の「極彩色の体液」、最終強化に「獰猛化狩猟の証Ⅱ」が要求されるためロックマンクエだけでは最終強化に達せられない。残念。
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東洋クロス 本店:大阪府泉南市樽井六丁目29番1号 【商号履歴】 東洋クロス株式会社(1926年2月~) 京都染再整株式会社(1919年5月14日~1926年2月) 【株式上場履歴】 <大証2部>1966年10月 日~2009年8月26日(東洋紡績株式会社と株式交換) <大証1部>1952年3月1日~1966年 月 日(2部に指定替え) 【合併履歴】 2006年8月 日 岸和田倉庫株式会社 2004年3月 日 クロス商事株式会社 1943年9月 日 豊浜常盤工業株式会社 1943年9月 日 豊浜興業株式会社 【沿革】 大正8年5月 大角卯之助が金山藤兵衛、市田庄兵衛と提携し、資本金30万円をもって京都染再整株式会社(京都・四条大宮)を設立。我国最初のブッククロスの製造に着手。 大正15年2月 社名を東洋クロス株式会社に改称。 昭和10年9月 吉祥院(京都市)に新工場を建設し、本店を移転。 昭和18年9月 豊浜常盤工業株式会社と豊浜興業株式会社を合併し、東京工場として操業開始。 昭和18年10月 京都工場を、株式会社神戸発動機製造所に現物出資し、東洋紡績株式会社の休止工場であった樽井(大阪府)に工場を移転。 昭和19年3月 企業整備による残存生産工場となり、樽井工場で生産再開。 昭和20年3月 本店を大阪府泉南郡樽井町に移転。 昭和23年6月 綿布、スフ布の晒加工、エンパイヤクロスの製造販売を開始。 昭和26年10月 東京工場を東洋ゴム工業株式会社に売却。 昭和26年12月 東洋紡績株式会社より賃借中の樽井工場を現物出資により譲受け。 昭和27年3月 大阪証券取引所に上場。 昭和29年3月 加硫用塩ビレザーの製造販売を開始。 昭和34年12月 東レ株式会社との共同開発により合成皮革「デラクール」完成。製造販売を開始。 昭和37年3月 クロス商事株式会社設立。 昭和37年12月 東京出張所を東京支店に昇格。 昭和39年9月 岸和田倉庫株式会社設立。 昭和41年10月 大阪証券取引所市場第二部に上場移行。 昭和43年1月 石綿株式会社設立。 昭和56年9月 東クロエンジニアリングサービス株式会社設立(現・非連結子会社)。 平成元年4月 株式会社三新(現・連結子会社)の株式を取得。 平成2年3月 岩国市(山口県)に新工場を建設し、岩国工場として操業を開始。 平成2年3月 樽井工場においてフィルム加工を開始。 平成11年1月 岩国工場がISO9001の認証を取得。 平成11年12月 樽井事業所がISO14001の認証を取得。 平成13年2月 株式会社三新と石綿株式会社が合併し、株式会社三新が存続。 平成14年5月 樽井事業所がISO9001の認証を取得。 平成16年3月 クロス商事株式会社を吸収合併。 平成17年10月 岩国事業所がISO14001の認証を取得。 平成18年8月 岸和田倉庫株式会社を吸収合併。 平成19年 スーパー防汚加工(汚れ防止加工) 「ピュアマックス」の生産販売を開始。 平成20年7月 大阪本社事務所移転 本店・樽井事業所:大阪府泉南市樽井六丁目29番1号 大阪本社事務所:大阪市中央区久太郎町二丁目4番27号 堺筋本町TFビル 東京支店:東京都中央区東日本橋三丁目6番11号 日本橋橘ビル 岩国事業所:山口県岩国市灘町10番10号 クロスとは、本の装丁用の美しい布製品や紙製品のことで、教科書、一般書籍、通帳などの表紙に用いられ、私たちの知識を広め文化の向上に役立っている。 また、昭和34年にはナイロンを原料とした合成皮革「デラクール」を誕生させ、その名は合成皮革の代名詞にまでになった。 最近では、有力な合成皮革メーカーとして、特に衣料用の新製品を次々に市場に送り出し、好評をはくしており、さらには地球環境を守ろうという願いから、燃焼によりダイオキシンの発生の懸念のある塩ビを使用しない脱塩ビ製品を開発販売している。 平成21年3月 東洋クロスのコーティング技術を使用したペット用レインコート・エコバック・ブランケットの通信販売サイト TOCLO SHOPが リニューアルオープンされる。
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登録日:2009/06/07(日) 19 06 16 更新日:2024/04/25 Thu 21 45 17NEW! 所要時間:約 11 分で読めます ▽タグ一覧 08年春アニメ 25周年 F MBS ROBOT魂 TBS アタシの歌を聴けー!! アニメ アニメ版三作目 キラッ☆ スパロボ スパロボ参戦作 パチスロ パチンコ化 フロンティア マクロス マクロスF 三角関係 劇中劇 星雲賞 歌を聴くアニメ 落合博満監督公認 マクロスF(フロンティア)はアニメ作品・マクロスシリーズの作品の1つ。 2008年4月から全25話にわたってTVアニメとして放送され、映画化もされた。 TVシリーズとしては1994年のマクロス7以来、実に14年ぶり。 シリーズ25周年記念作品ということもあり、放送前から大々的な歌姫オーディションが行われるなど、プロモーションにもかなり力が入っていた。 その甲斐あって放送当初から大きな反響を呼び、当時の深夜アニメのDVD・BD売上記録を更新するなど、歴代シリーズでもかなりのヒット作となった。 その後も根強い人気を維持し、2019年にNHKで行われた『全マクロス大投票』では作品部門で見事1位を獲得。現在ではシリーズを代表するタイトルの1つとして名高い。 また従来男性ファンが多かったマクロスシリーズに、多くの女性ファンを呼び込んだ作品でもある。 また本作は『原点回帰』『集大成』が大きなテーマ。 シリーズ三大要素である歌、三角関係、可変戦闘機による戦闘を中心に据えつつ、歴代シリーズ、とくに初代のセルフオマージュが多数含まれており、シリーズの入門にも最適である。 後に『虚空歌姫〜イツワリノウタヒメ〜』と『恋離飛翼〜サヨナラノツバサ〜』の前後編からなる劇場版が公開。 初代の『超時空要塞マクロス 愛・おぼえていますか』と同様、続編ではなくTV版の再構成から始まるが、次第に異なる展開へと突入する。 こちらもTV版と同様、もしくはそれ以上に評価が高く、初見の人はこちらから見てもいいだろう。 そしてシリーズ始動から13年が経過した2021年、『劇場版マクロスΔ 絶対LIVE!!!!!!』との同時上映で、『サヨナラノツバサ』の後日談(*1)を描く短編映画『劇場短編マクロスF~時の迷宮~』が公開された。 また同年、2010年以来11年ぶりとなるマクロスF単独ライブが開催された。 【ストーリー】 新天地を目指し宇宙を旅するフロンティア船団。 ある日、フロンティアは宇宙規模の超人気アイドル『銀河の妖精』ことシェリル・ノームがやってくるという事で沸き立っていた。 『美星学園』のパイロットコースに所属する少年、早乙女アルトは、友人と共にシェリルのコンサートでパフォーマンスを行う事になっていた。 会場までの道中、アルトは道に迷った少女、ランカと出会い、彼女を案内することに。 そして始まったシェリルのコンサート。 だが、その最中、船団に突如正体不明の宇宙生物が襲いかかってきた。 圧倒的な戦闘力を持つその宇宙生物は船団内部まで侵入し…… この日から、フロンティアは未曾有の危機に晒される事になったのである―― 【登場人物】 ◆早乙女アルト CV.中村悠一 16歳(初登場時点) 美星学園高等部航宙科パイロット養成コース所属の少年。女性と間違われるほどの美形で一部からは『(アルト)姫』と呼ばれる。 が、本人は快く思っていない。 由緒正しい歌舞伎の家の跡取りで、パイロットコースに転科する前は芸能コースにいた。 「いつから本物の空を飛びたい」という夢を叶えるためにパイロットを目指したため、実家からは勘当同然の状態である。 現在でも『銀河歌舞伎の天才おやま(女形)』として、芸能界ではかなりの有名人。 彼が歌姫シェリル・ノーム、そのシェリルに憧れる少女ランカ・リーという2人の少女と出会ったところから、銀河の命運を揺るがすストーリーが始まる。 役者としてもパイロットとしても類稀な腕前。 ◆シェリル・ノーム CV.遠藤綾 歌.May'n 17歳(公称) 三角関係を形成するヒロインの1人。 「この宇宙に住んでいて、彼女の歌を聴かない日はない」とまで言われるトップスター。 グラマラスなボディを大胆に見せつけ、クールかつ挑発的なパフォーマンスで人々を魅了する。従来のシリーズにはいなかったタイプのアイドル像が描かれている。 通称『銀河の妖精』。 仕事には高いプライドを持ち、いかなる状況でも常に全力で挑むプロの中のプロ。 高飛車でやや傲慢だが、次第にツンデレ化するギャップ萌えの権化。 彼女のコンサートでアルトがスタントを担当したことをキッカケに、2人の仲が接近して行く。 ◆ランカ・リー CV.中島愛 15歳(初登場時点) 三角関係を形成するヒロインの1人。 元は歌うことが好きな引っ込み思案な少女だったが、シェリルやアルトとの出会いを通して『みんなに歌を届けたい』という夢を固め、歌手を目指すように。 シェリルとはあらゆる面が対照的に描かれている。 シェリルが最初から大スターとして登場するのに対し、ランカは「シェリルに憧れる平凡な少女」からスター街道を駆け上がるサクセスストーリーが描かれる。 『クールでセクシーなディーヴァ』であるシェリルに対し、ランカは少女性が前面に押し出され、ある種の『未完成さ』も併せ持つ正統派アイドルの系譜。 通称『超時空シンデレラ』 ゼントラーディとのクォーターで、緑の髪が子犬の耳のように自在に動く。 PTSDに起因する解離性健忘により、幼少期の記憶はほとんど持っていない模様。 (U^ω^)アルトくぅーん ◆ミハエル・ブラン CV.神谷浩史 アルトと同じパイロットコースの学生で、民間軍事組織『S.M.S』に所属している本物のパイロット。親しい友人からの愛称はミシェル。 スカル小隊『スカル2』のコールサインを持ち、役割はスナイパー。 メガネをかけているが、普通のメガネとは逆に良すぎる視力を抑えるための物である。 女好きのナンパ野郎で、魅力的な女性には声をかけずにいられない性分。 同じくS.M.Sのクラン・クランからは好意を寄せられているが、あまりにもはぐらかすので視聴者をやきもきさせる。 ◆ルカ・アンジェローニ CV.福山潤 有名企業の御曹司であり、ミシェルと同じくパイロットコースとS.M.S所属。 コールサイン『スカル3』役割は情報管制。情報系のインテリながら、パイロットとしても凄腕の部類。 飛び級のため年齢はアルト達より下で、アルトとミシェルを「先輩」と呼ぶ。 一見キューピットの様に愛らしいが、説明が好きな性格のため言い寄る女性はいない。 ナナセに惚れている模様。 ◆松浦ナナセ CV.桑島法子 ランカの大親友の少女。 美星学園芸術科に所属しており、高い画力を持つ。 ルカの好意に全く気付かない上、ランカに対して百合の気があり、どこか神聖視しているようにも見える。 巨乳・メガネ・桑島さんと三種の神器が揃っている。 残念ながら劇場版ではモブ程度にしか登場しない。 ◆クラン・クラン CV.豊口めぐみ S.M.S所属のゼントラーディの女性。階級は大尉。 元はグラマラスで小隊を率いる勇ましい女性だが、曰く「遺伝子が不器用」なため、マイクローン化すると幼女になってしまう。幼女になると性格まで幼くなる。 幼なじみのミシェルに密かに恋心を寄せているが、はっきり言えないでいる。主人公属性が強すぎるために出番が遅らされた逸話を持つ ◆オズマ・リー CV.小西克幸 S.M.S所属の少佐でスカル小隊隊長『スカル1』。かなりの凄腕パイロットであり、重武装のアーマードを軽々扱う。 ランカの血が繋がっていない兄で、超シスコン。彼にとってアルトは直属の部下であると同時に妹の想い人でもあるため、何かと複雑な思いを抱えることに。 マクロス7『ファイヤーボンバー』の大ファン。愛車はランチア・デルタHFインテグラーレエボルツィオーネ。 ちなみにマクロスプラスのイサムと同じく『YF-24 エボリューション』のテストパイロット経験者。 また、小説版ではマクロスVF-X2の主人公にして特殊部隊『VF-Xレイヴンズ』の隊長“エンジェルエース”ことエイジス・フォッカーの後輩ということになっている。 ◆キャサリン・グラス CV.小林沙苗 新統合軍の参謀本部所属。 現大統領のハワード・グラスを父に持つ由緒正しいお嬢様。大学主席のインテリジェンスと、準ミス・フロンティアにも選ばれたこともある美貌を併せ持つ完璧超人。 かつてオズマと交際していたがすれ違いが続き、破局。TV版ではレオン・三島と婚約関係にある。 オズマとはお互いに未練を抱えている様子。 ◆レオン・三島 CV.杉田智和 フロンティア大統領府首席補佐官。 なにかの冗談のような独特のマッシュルームヘアーをしている。 重度のナルシストかつ野心家であり、外部の人間と通じて何らかの陰謀を進めている模様 ◆グレイス・オコナー CV.井上喜久子 シェリルのマネージャーを勤める女性。 強気なシェリルが唯一逆らえない人物でもある。 フロンティアでは違法だが、インプラントにより身体を機械化している。 時折冷徹な表情を見せるが果たして……? 【用語】 《S.M.S》 フロンティアの民間軍事組織。 練度は正規軍より遥かに高く、最新鋭機であるVF-25とマクロスクォーターを使用するフロンティア船団最強部隊。 《VF-25 メサイア》 S.M.Sで使用されているフロンティア製の最新型バルキリー。 対G機能であるEXギアシステムにより、従来の機体では不可能な速度、機動力を持つ。 複数のタイプが存在する他、スーパーパック、アーマードパックなどの追加パーツもある。 またVFシリーズで初めてアーマードパーツを装備したまま全形態に変形可能な機体。 乗機一覧 VF-25S スカル1 VF-25G スカル2 RVF-25 スカル3 VF-25F スカル4 《マクロスクォーター》 S.M.Sの最強戦力。 本来のマクロス級の4分の一ほどのサイズながら、それゆえの高機動や全面に展開出来るピンポイントバリアなどを備え、高い戦闘力を誇る。 バルキリーと同様に3つの形態に変形可能。 《バジュラ》 本作で初めてその存在が明かされた、正体不明の宇宙生物。 高い戦闘力を有するのみでなく、脳と呼ばれる部位を持たないにもかかわらず、まるで知性体のように統制の取れた集団行動をする。 その生体やフロンティアを狙う目的は謎に包まれている。 《美星学園》 フロンティアきってのスペシャリスト養成校。校舎はSDF-1マクロスを模している。 航空科、芸能科、芸術科など様々なコースがあり、転入には実技試験が課せられるなどかなりの難関校。 屋上には一条輝カラーのVF-1バルキリーが今も飛べる状態で飾られている。 【楽曲】 OP1『トライアングラー』 坂本真綾 OP2『ライオン』 May'n、中島愛 ED1『ダイアモンド クレバス』 シェリル・ノーム starring May'n ED2『ノーザンクロス』 シェリル・ノーム starring May'n 基本的なOPとEDは上記の通りだが、特殊パターンが豊富なため、数にするとOPは3個。EDは11個に及ぶ。 歌が特別な意味をもつマクロスだけあって、楽曲への力の入れ様は凄まじい。 『本編で使用されたランカ・シェリルによるボーカル曲』だけに限定しても、実に40曲以上。現実世界でランカ・シェリルによる楽曲として発表された本編未使用曲が20曲以上ある。 インストBGMなども含めるとあまりに膨大なので、曲単位の解説は割愛。 CDも多数発売されている。 現在は全曲がサブスクで視聴可能だが、「マクロス世界で発売されたCD」という体裁になっているものも多く、ブックレットにも遊び心がたっぷり込められているので、作品を気に入った方はぜひCDを手にとってほしいところ。 アルバムを中心に一部紹介。 マクロスF O.S.T.1 娘フロ。 マクロスF O.S.T.2 娘トラ☆ インストも含めたTV版のサウンドトラック。アニメのサントラとしてはエヴァンゲリオン以来10年ぶりとなるオリコンTOP3入りを果たした。 マクロスF(フロンティア)VOCAL COLLECTION 娘たま♀ (2008年12月3日発売) ランカ・シェリルによるものを中心に、ボーカル曲を集めたコンピレーションアルバム。上記のOSTにはない曲も多数収録されている。とりあえずCDを一枚だけ手にとってみたいと言う人は、まずこれをオススメする。 ユニバーサル・バニー シェリル・ノーム starring May'n名義のミニアルバムで、全曲がシェリルによるソロボーカル曲。 劇場版前編・イツワリノウタヒメ上映に際して発売され、映画使用曲が3曲、未使用曲が5曲入っており、全曲がアルバム初収録。 CMランカ 同じくイツワリノウタヒメのサウンドトラック……? 前編ではランカはまだデビュー直後の下積み中。新曲を披露する機会がなかったため、同作EDの『そうだよ。』と、ランカの下積みシーンで使用された1分程度のCMソングが6曲収録されている。形式上はシングルCDな模様。 マクロス世界の架空企業とのタイアップソングから、ファミリーマートとのリアルタイアップまでバラエティに富んでいる。 「劇場版 マクロスF ~サヨナラノツバサ~」netabare album the end of "triangle" 劇場版後編・サヨナラノツバサのサウンドトラック。全て新曲、もしくは既存曲の新アレンジとなっている。 タイトルの『ネタバレアルバム』とは菅野よう子によるネーミングで、その名の通り先に聴くと三角関係の結末を含め、シナリオがそれとなく察せられてしまうため。 表題曲サヨナラノツバサを筆頭にあまりにも名曲揃いなので、劇場版をご覧になった方はぜひ。 cosmic cuune ランカ・シェリルほかによるクリスマスソングを集めたアルバム。サヨナラノツバサ発売の直前に発売されたが、本編では1曲も使用されていないという異色のアルバム。 特筆すべきは7曲目『Merry Christmas without You』。ボーカルとしてランカ、シェリルのみならずアルト(中村悠一)、ミシェル(神谷浩史)、クラン(豊口めぐみ)、ボビー(三宅健太)、モニカ(田中理恵)、ラム(福原香織)らが参加している非常ににぎやかな曲。 新たに作られた項目は、あまりにも不完全だった……。 それゆえに、見る者の創造心を騒がせていき……。 追記・修正お願いします △メニュー 項目変更 この項目が面白かったなら……\ポチッと/ -アニヲタWiki- ▷ コメント欄 [部分編集] 本当に今更ながら見始めたよ 面白いな 映画はどうかな? -- 名無しさん (2014-04-17 01 59 42) スパロボ参戦してもいつも使わずに放置してしまいがち。 -- 名無しさん (2014-04-30 14 08 35) スパロボのマクロスFは何故毎回インフィニティをはぶるんですか… -- 名無しさん (2014-04-30 15 56 42) 基本Gガンナーと超電磁兄弟の運び屋だな -- 名無しさん (2014-04-30 16 00 20) 初参戦のLか。終盤追加とは言え、MDE弾の威力が並みのガンダムの10段改造最強攻撃より強いと言うチートぶりだったなw -- 名無しさん (2014-04-30 16 05 41) 旧作ファンからはそれほどウケが良くないそうだが、マクロスって結構作風がバラエティーに富んでるからどれを言ってるのか分からない。 -- 名無しさん (2014-10-20 01 25 03) ↑逆にマクロスに関しては旧作がそんなデキいいか?とも思うけどな。基本的にどの作品もツッコミどころはそれなりにあるし。Fは初代同様劇場版で救われたな。 -- 名無しさん (2014-10-20 08 31 42) 最近はスパロボに出すぎでどうも食傷気味。好きな作品ではあるんだけど、L以降出ずっぱりでさすがに飽きる。 -- 名無しさん (2015-06-29 23 01 55) ↑ 今度出るときはさすがにΔだろうね。 -- 名無しさん (2017-07-12 23 25 57) とはいえシリーズ人気投票やると容赦なく上位に来るからなあw -- 名無しさん (2019-08-26 18 02 38) マクロス総選挙で主人公とヒロインが3人トップ10入りした唯一のシリーズ作品なんだよな。 -- 名無しさん (2019-08-26 23 38 07) PMCが正規軍に迫る(部分的には上回る)力を持っている、っていう構図はACにも通じるね。河森正治さんの世界観なんだろうか。 -- 名無しさん (2021-03-07 11 38 13) マクロスギャラクシーが一体なにに出会ったのか、結局明かされてないままだっけ -- 名無しさん (2021-08-11 15 15 11) 12年前に作られてからほとんど手が加えられてないプロトカルチャー遺跡みたいな項目だったので諸々編集した。リアル世代ファンがいい年になったのもあるんだろうけど、この作品の評価も随分変わったよねぇ。 -- 名無しさん (2021-11-17 20 45 46) 替え歌がやたら流行った作品。主題歌や挿入歌をまともに歌えなくなってしまった人も多いのでは。 -- 名無しさん (2021-11-21 10 32 38) ↑個人的には歌詞の切り取りネタも印象深い。「一瞬に砕け散るあなたが好きよ」とか -- 名無しさん (2021-11-21 10 42 28) 個人的に『マクロスシリーズ』の世界観設定の第一次星間大戦の終末ぶりを聞く度に「京劇は断絶しちまったんだぞ?!ゼントランの攻撃で継承者がみんなお亡くなりになった上演目を記した記録媒体も全部灰になってもう誰も覚えている者すらいない!これじゃ復興のしようもない!」なんて感じで第一次星間大戦で数多の伝統芸能が断絶してしまったんじゃないかと気になってしまう。よく歌舞伎残ったな……。競馬辺りも全地球生命の99%が死に至るほどの大惨禍とクローンによる復興じゃサラブレッドという品種の存続のしようがなく断絶しちゃったんじゃ…… -- 名無しさん (2024-04-25 21 45 17) 名前 コメント
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二層目まで揃えたら上面にクロスを作ります。 運がいい人はできているかも。出来ていた場合は次のステップにいってください。 ↑のように青の面のクロスを作ります。 まず、↑の図の右下のパターンを作ります。 右下のパターンになってる場合はラッキーです。 ※左下のパターンは上面を180度回転させれば右下のパターンになります。 ↑の図の向きで↓のパターンをやります。1.2回やると↑の図の右下のパターンになりますので、その向きで↓のパターンをやると上面にクロスができます!
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前ページ次ページサモンナイトクロス 冷たい……というよりは乾いた静寂が、場を支配していた。 シンはただ痴呆のように茫然としてベッドの上――よく見ればこれもコズミック・イラの技術体系とは違う――に座っている。 どうしようもなく、目の前の少女を観察する。 そもそも、この少女は細かく観察すると奇妙な姿だった。妙に青白い肌をしているし、肌の一部は明らかに有機物ではない。シンの知識の中で例えるなら……サイボーグかアンドロイド、といったところになるのだろうか。 「申し遅れましたが、私は医療看護用自動人形(フラーゼン)のクノンと申します。本来ならばアルディラ様に仕えている身ですが、現在アルディラ様はこちらにいらっしゃいませんので」 シンがじろじろと見ていたせいだろうか。求めていたわけでもないのに、少女――クノンはそう告げてくる。 ともあれ、名乗られたら名乗り返すのが礼儀であろう。シンは後頭部を掻きながら右手を差し出し、 「あ、ああ。俺はシン。シン・アスカ。シンでいいよ」 「はい、分かりました。シン様」 ……クノンは、差し出したシンの右手を握ってくる様子もない。行き場のなくなった右手に空しいものを感じながら、シンは手を引っ込めた。 (とりあえず……信用はできるかな) シンはそう判断を下す。非常に機械的で融通が利かなそうではあるが、その分嘘を吐いてくる可能性も低い。 そうと決まれば、情報を収集するのにうってつけと言えた。主観性の薄い情報は貴重だ。 「あのさ、俺がこの世界に召喚されたって話だけど……」 段々と、言葉が尻すぼみになる。自分がどれだけ馬鹿なことを言っているのか、とシンは内心で気恥ずかしさを覚えていた。 それに対し、クノンは平然と答えてくる。 「あなたのいた世界がどういった世界かは知りませんが、この世界は〝リィンバウム〟と呼ばれています。この世界では召喚術が発達しているのです」 「はあ」 シンは気のない返事をした。まあ、このくらいなら分からないこともない。シン達の〝地球〟という言葉に相当するのがその〝リィンバウム〟なのだろう。 そして、召喚術が発達している…… 「あれ? じゃあ、その召喚したものってどうするんだ?」 ふと、シンは生まれた疑問を投げかけた。召喚術とやらを使える人間がどれだけいるかは知らないが、もしも召喚したものを元に戻せないのなら今頃この世界は召喚獣でありふれているのではないか。 「召喚した際、術者は召喚獣と誓約を行います。細かい説明は省きますが、その制約の条件は〝元の世界に戻すこと〟です」 「なんだ、じゃあ召喚したものを元に戻せるんじゃないか。なら俺も――」 「できません」 きっぱりと。安堵しかけたシンに、クノンは無情とも言える宣告をした。 「なんでだよ!」 「召喚獣を送還できるのは、召喚した術者だけだからです」 さも当然のごとく、彼女は言った。訳が分からず、シンは眉根を寄せる。 そんなシンを知ってか知らずか、クノンが続けてくる。 「召喚師と何らかの理由で別離、もしくは召喚師が死亡した場合、送還されていない召喚獣は二度と元の世界へと還れません。そういった召喚獣を〝はぐれ〟と呼びます」 唐突に。何の脈絡もなく、シンは悟った。 ――要するに。 「その……俺も〝はぐれ〟ってこと?」 「細かい事情は省きますが、そういうことです」 言葉にならない衝撃に、シンがぐらりと頭を揺らした。そのまま、ベッドに倒れこむ。 「それでは、失礼します。何かご入り用があればお呼びください」 クノンは律儀にぺこりと頭を下げて、シンのいる部屋から出て行った。 ――これが、ざっと一時間ほど前の話である。 ふらふらと。これ以上ないほどに頼りない足取りで、シンはいずことも知れぬ場所を歩いていた。 その表情には覇気がない。生気すらない。普段が意気に満ち溢れているだけに、それがなくなると途端に貧相に見えてくる。 もっとも、それも仕方のないことだろうが。 嬉しいことがあった。悲しいこともあった。死にそうな場面で奇跡のような幸運に出会ったこともある。 そのすべてが水泡に帰した。もう、シンは元の世界には戻れない…… これから、この世界でどうしていけばいいのだろう。あの世界をさておいて、この世界で平穏に暮らすのか。 悪くはないのかもしれない。少なくとも、誰も自分を責めることはできない……が、それを皮肉と感じる内は受け入れられそうにもない。 「……あれ?」 ばったりと、シンは足を止めた。 考え事をしていたせいだろうか。とりあえず外の空気を吸おうとしたはずが、いつの間にやら見覚えのない景色に変わっている。 白い砂浜。寄せては返す波。無意味なまでに輝く太陽を反射してきらめく海。そして、その向こうに見える水平線…… さーっと、今度はシンの顔から血の色さえ失せてくる。 「迷っ……た……?」 まずい。知らない土地で遭難する危険性は、アカデミーで叩き込まれている。そこで生き抜く方法も。 しかし、それはあくまでシンのいた世界に適用される教訓だ。この世界で通用するかは分からないし、何よりろくな装備もない。 そこらの人間が相手であれば負ける気はしないが、もしもこの近辺に、熊か何かがいたら。いや、もしかしたらもっと危険な何かかもしれない。 などと膨らむだけ膨らむ想像に、シンが身震いしていると―― 「下がりなさいっ! 一人を相手にそんなにたくさんで、恥ずかしくないの!?」 声が響いた。言葉からすれば怒声ではあるが、響きはむしろ悲鳴のそれに近い。 シンは思わずそちらに目をやり――その光景に、思わず硬直した。 ひとりの少女が、そこにいた。年の頃は十歳ほど。いかにも勝気そうに吊り上った目と長い金髪、被った大きな赤い帽子が特徴的である。 何か赤い、丸いものを庇うように抱えて、周囲に群がる〝もの〟に対して威嚇的な視線を向けている。 それは、なんというのか……ゲル状の何かだった。昔やったゲームなどではそれこそ〝スライム〟などと名付けられていたモンスターにそっくりである。 (ああ、本当にここ、そういう世界なんだ……) 理解していたものの、そういった現実を実際に突きつけられるのは辛い。シンは一瞬座り込んで現実から逃避したくなったが、そういうわけにもいくまい。 「やめろッ!」 叫んで、シンは少女の前に躍り出た。そのまま庇うように、手を広げる。 「あ、あなたは……?」 少女が眼を丸くしてシンを見やる。どう言ったものか。シンは迷ったが、とにかく叫んだ。 「君は俺が守るから! だから、安心しろ!」 半ば自棄的ではあったが、心底からの言葉であった。 もう二度と、自分の目の前で弱い存在が理不尽に死ぬのは許さない。妹の携帯に、シンはそう誓ったのだから。 そして、うねうねと近づいてくるゲル状の物体を睨み据える。 武器はない。銃もナイフも、自らが命を預けていた〝インパルス〟もない。それでも戦わなくてはならない。 シンは拳を固めた。ゲル状の相手に、物理的な打撃は通用するのだろうか。やや疑問には思ったが、やるしかないのだ。 周囲にさっと目を走らせる。数は三体。いったいどんな能力を持っているかはまったく不明だが…… などと考えていると、突如としてスライム(仮)の一体が動いた。それも、予想よりも遙かに俊敏な動きで。 「うおっ!?」 飛びかかってきたスライムを間一髪で避ける。 「このっ!」 避けざまに拳を叩きこむ。しかしそれはスライムの外観通りの感触――要するにゼリーの塊に手を突っ込んだような手応えしか残らず、明らかにダメージはない。 おまけに、拳を引きはがすことができない為にシンの次動作が数秒遅れた。 その隙を逃さず、スライムの一体がシンに飛びかかってくる。 衝撃。シンの身体は予想外のスライムの力に、軽々と吹っ飛ばされていた。そのまま強かに背中を打ちつける。 「弱ッ!?」 視界の外から、シンの不甲斐無さに少女が思わず突っ込んでくる。 (しょうがないだろ、この状況……) 内心で言葉を返すも、予想外にダメージは大きい。こちらからの攻撃は通さないくせに不公平だ、とシンは文句を言いたかったが声が出ない。 意識が遠くなってきた。気絶してはいけない、と念じるものの意志とは別に身体が意識を閉ざそうとしている。 己の無力さに歯噛みしながら……シンの意識は、闇に落ちた。 「あの、大丈夫ですか?」 真上からの呼び声と、後頭部に感じる柔らかな感触に、シンは目を覚ました。 瞼を薄く開くと、心配そうに彼の顔を覗き込む女性と目が合う。女性はシンの目が開いたことに安堵してか、にっこりと微笑んだ。 逆光で顔は判然としないが、赤い髪の色が眼に付く。 「ルナ……」 思わずそう呟いてしまったのは、望郷の念からだろうか。シンには分からなかった。そんなシンの呟きを耳にしてか、女性はきょとんとした様子で首を傾げる。 「ルナ?」 「あ、いや……」 (何を言っているんだ、俺は……) 胸中で自嘲しつつ、シンは頭を横に向けた。同時に、自分の頭が何の上に乗っているのか気付く。女性の太腿だった。それも生肌の上。 慌てて、シンは視線を真上に戻す。頬が紅潮しているのが分かった。 (いや確かにステラの胸も柔らかかったけどこれはこれでまた別の柔らかさがって、何考えてるんだ俺――) などとシンが悶々としていると、 「何鼻の下伸ばしてるのよっ!」 怒号と共に、シンの顔面に小さい靴底がめり込んだ。 痛みに声すら上げられず、シンは顔を両手で押える。鼻血は出ているが、不思議と鼻は折れていない。 「な、何するんだよっ!?」 思わず起き上がって抗議するシンを、靴底をめり込ませた張本人――先ほど襲われていた少女の吊り上がった目が迎撃する。 「ふんっ。みっともない顔を矯正して差し上げたんです」 シンの眼光に少女は臆することもなく、尊大な態度を崩すこともない。さすがに頭に来て、シンは唸った。そんなシンを、女性が押しとどめる。 「ま、まあまあ、ふたりとも落ち着いてください」 「……思いっきり落ち着いてる」 明らかに落ち付いていない様子で、シンは答えた。その際に、判別し辛かった女性の顔がはっきりと見える。 年は、シンより幾つか上だろう。背中まで伸びた赤い髪と頭に被った白い大きな帽子が特徴的な、全体的に柔らかい風貌の女性である。 よくよく見れば、ルナマリアなどとはこれっぽっちも似ていない。姿も、雰囲気も、何もかも。 そういえば、とシンは周囲を見渡した。先ほど少女を襲っていたスライムの姿は見当たらない。そのシンの視線に気付いてか、少女が刺々しく口を開いた。 「それなら、その人が倒してくれました。あっさりと」 皮肉たっぷりにそう告げる少女の態度がまたしても頭に来たが、今度はシンは耐えた。 「い、いえ、たまたまですよ。この剣があったから……」 と、女性は近くの岩場に立てかけてあった剣をシンに見せた。 シンは剣など詳しくない――というか見たこともないが、そんな彼の目から見ても奇妙な剣であった。 剣のサイズとしては大きい方だろう。刀身だけで一メートル以上ある。それを眼前の女性が軽々と持っていることも不思議だったが、もっと目を引いたのは剣の装飾というか、材質である。 何でできているかは知らないが、簡潔に言えば……翡翠の宝石を固めて剣にしたような、そんな剣だった。 「へえ。あんた、凄い剣士なんだな」 「いえ、そういうわけでも……」 感心したようにシンが頷くと、アティは照れたように頬を掻く。 そんなやり取りをしていると、背後から益々もって嫌味な声が聞こえてきた。 「それよりも、あなた何者? この島の住人なの?」 「………………」 シンは答えない。別に他意があって答えないわけではない。答えられないのだ。 この島の住人か、と聞かれれば――ノーだ。そもそもこの島どころか、この世界の住人ですらない。 さて、どう答えたものか。シンが逡巡していると、少女はそれを別の意味に取ったらしい。声を荒らげて、 「ちょっと、人の話を――」 「待ってください、ベルフラウ」 少女の言葉を遮り、女性はぺこりと頭を下げた。 「すみません、私はアティって言います。この子はベルフラウ。私の生徒です」 「私はまだ、あなたのことを先生とは認めていません」 シンにとってはどうでもいいことをベルフラウが指摘する。それは当人たちの問題なのだろうと勝手に納得することにして、シンは頷いた。 「俺はシン。シン・アスカ」 「分かりました、シン君ですね」 ……確かに年上には違いないのだろうが、君付けで呼ばれるとこそばゆい感じがする。ザフト内では呼び捨てだっただけに尚更だ。シンは慣れない感覚に、とりあえず首筋を掻いた。 「それで……あんた達は、どうして?」 「あの、私たちは嵐に遭って遭難してですね……」 「……そうなんだ」 シンが思わず呟いた瞬間、向う脛に痛みが走った。 「痛っ! なにすんだっ!」 「こっちが真剣なのに、つまらないことを言ってるからですっ!」 理不尽だ。シンはそう思った。決してギャグで言ったわけではない……こともなかったかもしれないが、いきなり蹴ることもないだろうと思う。 「はぁ……まったく、助けに来てくれた時はカッコよかったのに……」 深々と嘆息して何やらぶつぶつと言っているベルフラウは無視し、シンはアティに向きなおった。 「ごめん……悪いけど、俺も似たようなもんなんだ。だから、この島のことはよく分からない」 「そうですか……」 僅かに意気を落としたようなアティに、シンは取り繕うように続ける。 「あ、いや、でもさ、誰もいないってわけじゃないみたいなんだよ。だから、きっと無人島とかいうことはないと思う」 「あ、そうなんですか? それなら何とかなりそうですね!」 案外とあっさり気を持ち直したアティが頷いて、それから頭上に浮かぶ太陽を見上げた。気付かなかったが、陽は既に傾きかけている。 「でも、もうすぐ日も落ちるみたいですし。島の探索は明日になってからにしません?」 「そうだな。体力のことも考えなきゃいけないし」 多少は軍人らしく、シンは冷静な判断を下した。それからちらりと、ベルフラウの方を見やる。 彼女はこちらの視線に気付くと明後日の方向を向きながら、 「……まあ、仕方ありませんわね」 と、ぶっきらぼうに言ったのだった。 静かな夜だった。月の明かりは強く、また篝火もあるために決して暗くはない。もっとも篝火を焚いたのはシンやアティでなく、たまたまベルフラウが拾ったはぐれ召喚獣――本人は〝オニビ〟などと勝手に名付けていた――が火炎を起こしたのだが。 流石に見張りも立てずに寝るのは物騒だということで、シンは自ら見張りを買って出た。正直疲れてはいたが、こういった場面では男の出番だろう。 シンが偶然にも持っていた、味の悪い携行食を食べる必要もなかった。近くには食用の木の実があったし、数も申し分なかった。こういったアナログな技術というものも馬鹿にしたものではない。 煌々と燃える火をじっと眺めていると、オーブが炎に包まれた日を思い出す。 アスハの〝中立〟という理念のためだけに犠牲になった両親と妹を…… 瞼が重く、緩くなる。目頭が熱くなったので、シンは咄嗟に上を向いた。そうしなければ、泣き出してしまいそうだった。 「ここから見る星って、奇麗ですよね」 聞こえてきた声に、シンは視線を下に戻した。寝ていたと思っていたアティの目が、まっすぐにこちらを見ている。隣に横たわるベルフラウは、とうに寝息を立てているようだった。 「なんだ、寝てなかったのか?」 「いえ、ちょっと目が覚めただけです」 ふうん、とシンは気のない返事をする。アティは気にした風もなく、再び夜空へと顔を向けた。 「私、時々思うんですよ。もしもあの星を間近で見られたらどんなにいいだろうな、って」 「……そんなにいいもんでもないと思うけど」 シンは、宇宙にいた頃を思い出して呟いた。 大概の星というのは近づけば決して奇麗ではないことが分かる。特に月など、クレーターだらけで墓場か何かにすら見えるほどだ。宇宙から見て奇麗に見えるものなど、それこそ地球くらいのものだろう。 「あはは。まるで見てきたみたいな言い方ですね」 屈託なく笑うアティに、シンはどう言い返したものかと迷う。結局、その口から出たのは意味のない吐息だけだった。 宇宙。プラント。共に駆け抜けた戦艦と同僚、そして愛機。シンは目を閉じて、それらの光景を思い出す。感傷的になっていることは自覚していたが、止めるだけの自制もシンは持ち合わせていなかった。 代わりというわけでもないが、事務的な口調で告げる。 「寝れなくても、目くらいは閉じとけよ。明日はこの島を探索するんだから体力もいるし」 「はい、分かりました」 (これじゃあ、どっちが年上だか分かったもんじゃないな) 苦笑して、シンは再び星空を見上げる。 星は、先ほどと変わりなく瞬いていた。 前ページ次ページサモンナイトクロス