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北海道バイクツーリング 今年も七月下旬に北海道へバイクでツーリングしてきた。今回で二年ぶり四回目の北海道だ。 午後八時三十分、岩戸のようなフェリーの大きな扉が開いた。敦賀―苫小牧・新日本海フェリーからの下船は乗船と同じく乗用車が先で、バイクはその後。二等の大部屋で知り合った御夫婦の車が出て行く。手を振る私を認めて奥様が手を振り返す。彼らは夫の定年退職を機会に北海道を車で気ままに回りたいと話していた。旦那さんの緊張した顔と奥さんのうれしそうな顔が対照的だった。下船する車はセダンやワゴンばかりでなく大きなキャンピングカーや屋根にカヌーを載せた四輪駆動車なども見られた。 乗用車がすべて降りるといよいよバイクの番だ。軽快な音や重厚な音をたてて何台か走り去った後に私のバイクも鋼鉄製の繭殻から抜け出て大地に降りた。 最初の夜は雨の歓迎を受けた。久しぶりのテント寝は夜中に何度も目が覚めた。フライシートを打つ雨音とかすかに鳴らしている携帯ラジオの放送に再び眠りに入った。 翌朝、止まぬ雨。しかし、ラジオからは札幌の晴天をレポートしている。狭いテントの中で地図を広げてさてどうしよう。楽しいひととき。ぐずつく道東方面を嫌って札幌から日本海沿いに北へ上がることにした。私の旅はいつもこんなスタイルだ。 雨の中、テントを撤収し出発だ。煙る原生林の中を突っ切る道央道に入り千歳まで来ると空が晴れ上がってきた。やったあ。札幌の街を歩く人たちは夏の日差しを心地よさそうに浴びている。女性の肩までむきだしの白い腕がまぶしい。昼過ぎには札幌を後にした。もう都会は充分だ。 国道は海岸線に近づくわけでもなく離れるわけでもなく続く丘陵地帯を走る。風や陽の光に柔らかく身体を包まれて快適だ。遠くの畑の色違いがパッチワークの様だと誰かが言った。なるほどなあうまいことを言う。 近づけばとんでもなく大きい風力発電のプロペラも遠くから見れば白くかわいい風車の群れのようだ。 青い空、白い雲の下、丘を越えるたび息を飲むような雄大な景色を前にして何度もバイクを停めた。丘の上には仕事をとうに忘れて立っている自分がいた。大きく背伸びをひとつした。 二泊目に泊まった羽幌のキャンプ場で同じ岐阜県から来ているという人に会った。四月から車中泊しながら北上してきたといい、無料で居心地のいいキャンプ場を見つけては連泊しているという。でも不思議にうらやましいと思わなかった。 留萌を抜けオロロンラインの海岸線を走っていると要塞のような塀に囲まれた家を見かけた。足場板に使うような厚手の板と太い柱で囲ってある。冬の地吹雪から家を守っているようだ。堅固な塀の隙間から家庭菜園の野菜がすくすく育っているのが見えた。アンバランスさが印象的だ。 「ひどい雪降りだと一メートル先も見えなくなるよ」 昨日泊まったキャンプ場の管理人が話してくれた。この地の冬の厳しさは温暖なところに住む者の想像をはるかに超えているだろう。 雲を背負った利尻富士を左に北緯四五度ラインを過ぎ、ノシャップ岬を回って日本最北端の宗谷岬に着いたのは午後三時を過ぎていた。日が陰ると寒いのはさすがに日本最北端だ。後ろに控えた丘に登ったらサハリンの山が遠く雲の下に霞んで見えた。日本から外国が見えるのは三箇所、国後島が見える知床半島、サハリンが見えるここ宗谷岬、そして台湾が見える日本最西端沖縄県与那国島だ。北端への到達感が素直にうれしい。すぐに南下した。その晩、猿払のキャンプ場では強い風にテント張りに苦労した。ここでは一台のハーレーにタンデムでツーリングしている夫婦と七十代でソロツーングしている人と出会ったお互いの話は尽きない。強い風も夜半に止んだ。テントから出ると空は満天の星だった。すごい!空がびっしり星で埋まっている。子供の時、銭湯の帰り道に見上げた空とカチンカチンに凍ったタオルを思い出した。あっ、星も流れた。星空に見とれているとかすかに東の空が白んできた。時計を見ればまだ午前三時を回っていない。グラデーションをかけるように星が東の空から消えて行った。さようなら北の星たちよ。 四泊目は旭川近くの東神楽キャンプ場に泊まった。うわぁ、ファミリー客で一杯だ。駐車場にバイクは見あたらない。でもここはゆったりできる温泉があるから外せない。遠慮気味に空いた敷地にテントを張った。今日は家族と一緒だが自転車で旅してるという人と少し話をした。 翌朝は美瑛から十勝岳へ登った。樹海を切り開いた一直線の道路の先にうすく湯気がたなびく十勝岳がそびえている。緑の木漏れ日、乾燥した風がここちよい。道路沿いにラベンダーが植えられた道を降りると富良野盆地だ。再びラベンダーの農場がそこらかしこの丘陵地帯に散在していた。富良野を抜け、狩勝峠を越えて帯広を通り過ぎ襟裳岬のキャンプ場まで走った。今回のツーリングはたくさん走らないようにと決めていたのに北海道を南北に縦断してしまった。バカだよなあ。 五泊目の夜も星が見事だった。パチンコ屋の店長をしている青年に出会った。 「気晴らしに、バイクで青森からフェリーで来ました。二日間ここに泊まっていたらすっきりしました」 彼と磨き上げられたバイクが眩しかった。 翌朝、昆布を広場におばあさんが休みなく干す作業をぼんやりながめていた。そうか、昨夜入ったキャンプ場横の風呂にいた真っ黒に日焼けした人達は昆布取りの漁師だったのだ。 今日はもう帰らなくてはいけない。キャンプ場で話しかけてきた年配の方の勧めに従って。再び黄金道路を抜け帯広まで戻り日勝峠から日高峠と原生林の峠を越えて夕張に出た。立ち寄った直売農家からメロン(信じられないほど美味しかった)を自宅へ発送し千歳空港で夕食を食べて東苫小牧港へ戻った。 あっという間の六日間だった。今年のツーリングもヘッドライトが切れたりフェリーに荷物を置き忘れたまま下船したりとトラブルもいろいろあったが楽しい七日間だった。今度来るときはカブで回ろうかと真面目に考えている。
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フラワーリング・1 それはあまりにも現実離れした出来事だった。 しばらくは思い出すのも嫌で、なるべく考えないようにしていたほどだ。 だけどあれは確かにあったことなんだし、僕にとって大切なこともあの日の記憶には含まれているような気がする。 だから、僕はあの日から半月が経った今、ようやく何が起きたのかを冷静に捉え直してみようと思ったんだ。 きっかけは保健の軽い一言だった。 「せっかくいい天気なんだし、明日の休みはみんなでハイキングでも行かね?」 保健にしたら、休日も女子を交えてワイワイ騒ぎたいってだけだったと思うんだが 天気もいいし退屈をもてあましていた僕らはすぐに保健の提案に飛びついた。 参加者は保健のほか社会、情報、国語、生物、体育、理科、総合、そして数学・・つまり僕だ。 音楽や美術、英語たちは用事があって来れないって言ってた。 英語はなぜか僕を恨めしそうに睨んでもう口癖のようになってる「3cm」を連発していたが 自分が行けないからといって八つ当たりはよくないと思う。 フラワーリング・2 ともあれ、翌日は天気にも恵まれ、僕らは町からバスで30分ほども揺られて、とある山に到着した。 「この時期はあの山に綺麗な花がたくさん咲いてる」という生物のお墨付きだから、みんな行く先に不満はなかった。 春の陽気に自然豊かな山、田舎道。僕らはみなウキウキしていた。 そうさ、学校の中で勉強ばかりしてるなんてバカバカしい。たまにはリフレッシュも必要なのさ。 バスは山の中腹で僕らを降ろし、停留所からは細い山道を歩くことになった。 大して道は険しくないし、途中でチョウチョが飛んでいたり、花が咲いていたりとなかなか飽きない。 10分ほど歩くと狭い山道に右に折れる枝道が現れ、そこをさらに進むと広い野原に出た。 どうやらここがハイキングの定番になっている場所らしい。 生物の言ったことに間違いはなく、色鮮やかな花たちが辺り一面に咲き誇っていた。 特に花に興味のない僕や保健でも感心したくらいだから、女子の喜びようはすごかった。 ちょっと英語も連れてきてやりたかったなという思いが脳裏をかすめたが、 昨日散々「3cm」と言われたことを思い出し、腹が立ったので忘れることにした。 日差しは相変わらず穏やかで、気温もポカポカと暖かく、そよ風が吹いていた。 たまには方程式とか関数とか微分積分とか一切忘れて、自然に浸るのもいいもんだと思う。 いつもうるさい英語もいないし、僕はゆったりと寝ころんで花と土の匂いを楽しんだ。 どれくらい時間が経ったろう? ふと気づくと、いつの間にか保健と情報と社会はいつものごとく不可解な三角関係の熱戦を繰り広げ、 体育と理科は仲がいいんだか悪いんだかよく分からない罵りあいを続け、 生物はというと草花の観察に夢中になり、国語はこの風景で一句作ると言って頭をひねっていた。 総合は・・あれ?総合は? 辺りを見回しても、総合の姿はどこにもなかった。 総合がどこに行ったのか聞こうと思ったが、みんな自分のことに夢中で僕の話に耳を貸してくれない。 かろうじて国語がいかにも面倒くさそうに「あっちの方」と教えてくれたので、僕はとりあえず探してみることにした。 フラワーリング・3 僕たちがいる野原は林に囲まれていて、周りの様子は分からなかった。 だから国語が指さした方向に向けまっすぐに歩いてみるしかなかった。 林の中は意外と暗く、しかも奥へ進めば進むほど暗くなり、不気味な感じさえ漂っていた。 (まったく・・何で総合はこんなとこ歩いてんだか) ブツブツと心の中で文句を言いながらも歩き続けると林が切れ、急に視界が広がった。 そこには見渡す限り色とりどりの花が咲き乱れていた。 (すごい・・・何だ、さっきよりずっといい場所があるんじゃないか。生物の知識も大したことないな。それとも、何か隠しておきたい理由でもあるのか・・) その景色の見事さに感動しつつ周囲をキョロキョロと見渡すと、白のワンピースを着たセミロングの少女の姿がすぐに目にはいった。 言うまでもなく総合だ。しかし、僕はちょっとした驚きを感じていた。 (あいつ、あんなに可愛かったっけ?ああそうか・・服だ、今日の服装だよ) (いかにも女の子らしい白のワンピにピンクのリボンまでつけたりして・・あいつなりに今日はめかしこんでたんだな。全然気がつかなかった・・・) 「おーい総合、何やってんだー」 僕は大声でそう言いながら総合に駆け寄った。どうしてか総合と早く話がしたかった。 「あ、数学くん・・」 総合は少しビックリした様子だったが、僕だと気づくとニコっと微笑んだ。 「いきなりいなくなるからビックリするじゃないか。どうしたんだ?」 もう少し気の利いたことが言えないものかと思うが、これが僕なので仕方がない。 「あ、うん・・その・・・」 総合のたどたどしい自信なさげなしゃべり方も今日はさして気にならなかった。 彼女が長い時間かけて話したのは、保健と情報と社会、理科と体育、国語と生物がとても仲良くしていたから 邪魔したくなかった(どう見ても国語と生物は自分の世界に浸ってたと思うんだが、総合の目にはそう映ったらしい)。 だから邪魔にならないように1人で遊んでいよう、どうせならみんなの分の綺麗な花輪を作ろうと思い、綺麗な花を求めてここまで来てしまったということだった。 「あれ?何で僕に声をかけなかった?」 そうだ。僕はただ寝っ転がっていただけで、別に何もしてなかったんだから。 「ううん・・それじゃ英語ちゃんに申し訳が・・」 「は?」 「あ、ううん、何でもない。気持ち良さそうに寝てたから邪魔しちゃ悪いと思ったの」 「何だ・・気にすることないのに」 「エヘヘ・・・」 ちょっぴり舌を出して笑う総合なんて初めて見た。いつもはおどおどびくびくしてる感じでこういう表情なんて想像もできない。 きっとこの素晴らしい景色に、総合でさえも気がゆったりしてるんだろう。そう思った。 フラワーリング・4 「でもねぇ、見てこれ。綺麗でしょ?」 そう言って総合は大きな花輪を僕に見えるように、目の高さまで掲げた。 それは、白や薄い青や紫の小さな花をたくさん束ねた、いかにも総合らしい花輪だった。 「すげ!お前才能あるな」 「女の子ならこれくらいできるよ」 そうは言ったものの、総合はうれしそうに目を細めていた。 だから「女といっても、きっと英語にはできんぞ?」などという余計なことは言わないでおいた。 「あれ?でもこれ、数多くないか?自宅用か?」 花輪は、僕ら全員の人数より多かった。 「違うよ・・今日来れなかった英語ちゃんや音楽ちゃんたちにも持って行ってあげるの」 「え、偉いなお前・・俺にはそういうことは頭にも浮かばん」 総合は笑ったが、本当にそのとおりなんだ。誰だってこういうとこに来れば自分が楽しむことを考える。 でも、総合はいつでも他人のことを考えてる。優しい奴なんだよな・・目立たないけど、すごくいい奴だよな。 その時、辺りをサーッと強い風が吹き、総合は慌ててスカートの裾を押さえた。 誓ってそれ以上は見ていない。土埃がすごくて目を開けていられなかったんだから。(何だとか言うな!) 「そ、総合!見てないぞ。俺はクマさんパンツなんて全然m」 しかし総合はそんな僕の話などまるで耳に入っていない様子で(よかったww)一点をじっと見つめていた。 「ど、どうした?」 僕の質問には答えず、総合はその一点に向かって言った。 「・・遊んでほしいの?そっちに行けばいいの?」 僕は驚いて総合が見ている付近を見たけれど、人どころかネズミ一匹いない。一体どういうことだ? 総合は時々妄想にふけることはあるが、こんなにはっきり妄想を口に出すことなんか決してない。 「分かった。ついて行けばいいのね」 そう言うと、総合は早歩きでどこかに向かいだした。 「お、おい、どこに行くんだ?」 僕が話しかけても、総合は答えない。ひたすら何かを追って小走りにどこかに向かっているようだ。 総合の様子はどこかいつもと違っていた。まるで何かに吸い寄せられるように歩いている。 僕の背筋に悪寒が走った。 「総合!ちょっと待ってくれよ!どうしたんだよ!」 やっと総合に追い着き、僕は総合の腕を掴んだ。 しかし総合は僕の方を見もせず、焦点の合わない目で言った。 「わたし、行かなきゃ・・あの子が呼んでるの」 「あの子?」 前を見渡しても、どこにも子どもなんていない。人影さえない。 「総合、お前何言って・・・」 「見えない?遊んでって言ってるの。すごく寂しそうなの」 総合は僕の腕を振りほどくと、またすぐに歩き出した。 「ちょ、おい、子どもなんかいないじゃないか!行くなって!」 だが、総合はもはや聞いていなかった。腕を掴んでも歩くのをやめないので、華奢な腕が抜けてしまいそうで途中で離すしかなかった。 「総合・・一体どこに行くんだよ」 こうなったら、総合が立ち止まるまでついていくしかない。 どうやら、総合の目には何者かが見えているようだ(信じがたいことだが)。 フラワーリング・5 僕はあきらめて総合の後をついて行った。 しばらく歩くと綺麗だった花々は消え、辺りは背の高い雑草の海へと姿を変えた。 草の背は総合の胸の辺りまである。子どもならばすっかり草に隠れてしまうくらいだ。 (何でここだけ草がこんなに伸びてんだ・・) そんなことを考えながら、草むらに入ろうとする総合に注目していると、 総合が草むらに入る直前、僕は信じがたいものを見た。 草むらの下の方がまるで子どもでもくぐっているかのようにガサガサと音をたてて開いたのだ。 (嘘だろおい・・もしかしてこれ・・) そして、総合は確かにその後を追いかけているのだ。 (やばいよ・・これはやばいだろ普通・・・) 頭の中で危険を知らせる予感が警報のように鳴り響いている。 本能がこれ以上進むなと僕にブレーキをかけた。 しかし、僕は総合を放って帰る訳にもいかず、一緒に草むらの中に入っていくしかなかった。 幸い草むらは思ったよりもすぐにとぎれ、僅か数m進むと、ひっそりと開けた場所に出た そこには、緑の色素が変色してどす黒く濁り、もはや水だか泥だかわからないヘドロ状になった沼が静かに横たわっていた。 水面に突き刺さったままの木の枝や泥の上に虚しくたたずむ木の葉、時折ぶくぶくと不気味に吹き上げるガスが、それが底なし沼であることを雄弁に物語っていた。 フラワーリング・6 僕はその沼を見た瞬間「やばい」と感じた。訳はわからないが、どうしようもなく不吉なものを感じたのだ。 しかし、総合はその沼に向かってまっすぐに歩いていた。 「・・そこなの?あなたのお友達はそこにいるのね?」 僅かに笑顔さえ浮かべ、総合は走り出さんばかりの勢いで沼に向かっている。 このままでは、あと5mほどで沼につっこんでしまう。 「行くな、総合!沼だ!沼が見えないのか!!」 しかし総合には僕の声が聞こえていない。 「今行くよ・・寂しかったんでしょう?」 もうダメだ。力ずくでも止めるしかない。 「危ない、総合!!」 僕は沼に入ろうとするすんでのところで総合の腰を抱え、無理矢理地面に引き倒した。 「しっかりしろ!!あそこに入ったら死んでしまうぞ!!」 「わたしは・・・あの子が遊んでって言うから・・・」 なおも立ち上がって沼の方に歩こうとする総合の頬を僕は引っぱたいた。 「バカ!!その子が喜んでも、お前が死んだら何にもならないだろ!お前が死んだらみんながどんなに悲しむと思ってるんだ!!」 「かなし・・む・・?」 総合はそこで初めて自分の意識を取り戻したのか、フルフルと頭を横に振り、僕を見上げた。 やっと僕と総合の視線が合う。 「数学・・くん?」 「気がついた?・・さあ、帰ろう。みんなが心配してるよ」 「わたし・・どうしたんだろう・・確か花輪をつくってたら、寂しそうな子が遊んでって・・」 「それはあとで教えてやるから。さぁ」 「うん・・・キャア!??」 「?どうしたんだ?」 僕の肩越しに沼の方に目をやった総合は血の気を失い、恐怖に全身をこわばらせていた。 「あ、あ、あ・・・」 総合のあまりの様子に僕の頭の中に最悪の想像が一度になだれ込む。 その一切を慌てて振り払うと、僕は振り向き沼の方を見た。 僕は今でもそのおぞましい光景を忘れることができない。 --沼の上に、青っぽい子どもの人影が何十体と浮かんでいた。 フラワーリング・7 沼に立っているのではない。明らかに水面から50cm~1mほど高い所に浮いている。 それはどうみてもこの世のものには思えなかった。 青と黒と緑をまぜこぜにしたような(恐らく沼の色がうつったものだろう)恐ろしげな色で全身が彩られ、 その濃淡でかろうじて顔や手足をいった判別はできるものの、はっきりとした輪郭はなく、ところどころで向こうの景色が透けて見える。 表情はなく、虚ろな二つの窪みが不気味に開いているだけなのに、そこから感じるものは寂しさ、怒り、怨念・・・。 笑っているのか怒り狂っているのかさえ分からない、そんな異世界の存在の恐ろしさに胃が締め付けられ、吐き気さえ感じた。 身長はみな一様に小さく、明らかに子どもだった。ただ、本来子どもが持っているような生命力や活力といったものが一切ない。 よく見ると、子どもたちは沼の上を小さくゆらゆらと揺れていた。 (さっきまでは全く動いていなかったのに!) 「数学くん・・見える?」 かすれた声で総合が小さくささやいた。 「ああ・・・」 残念ながら、こうまで目の前に出現されては、見えると認めざるを得ない。 「手を見て・・」 「?」 さっきまで僕にはただ単に揺れているようにしか見えなかった。 しかしーー目を凝らして見ると、一体一体、いや、全員が手の平をだらんとたらしながら上下に動かし・・・手招きをしていた。 「おい、呼んでるのか・・」 「静かに!声が!!」 僕は慌てて口を閉じると、今度は耳に全神経を集中する。 『あそんで・・・』 『あそんで・・・』 『おうちに帰りたい・・』 きっとこの沼で遊んでいて、足を滑らせるか何かして溺れ、誰にも助け出されることなく死んだ子なのだろう。 こんな深い林の中で、しかもこの高さの草むらの中にあっては助けを呼んだところで誰も気がつくわけがない。 こんな寂しげな沼で、恐ろしい恐怖の中で死んでいったんだ。 しかも、未だに遺体さえ発見してもらえずに。 (かわいそうに・・・) 僕はこの時、大変なミスを犯してしまった。霊に対し、哀れみの感情を抱いてはいけないのだ。 霊はそう思った人間が自分を助けてくれると思い、その人間に寄って来てしまう。そのことは、昔、本で読んで知っていたはずなのに・・・。 案の定、霊は僕に興味をもったらしく、一斉に僕に視線を向けた。 そのうちの一体と僕の目が合った。僕にはそいつがニヤリと笑ったように見えた。見えているのかどうかも分からないドス黒い虚ろな目で。 『あそんで・・・』 それまでただ沼の上を漂っていたその子は、僕の方にス~っと音もなく近づいてきた。 そればかりか、その1体の霊に触発されたように、沼に漂っていた全ての霊が一斉に僕らの方に移動を開始した。 『助けて・・』 『いっしょにあそぼう・・・』 『いっしょに・・・』 フラワーリング・8 「総合!逃げよう!!」 僕は慌てて総合の手を引いた。もう一刻もこの場所にいるわけにはいかなかった。もし取り憑かれたら命はない。 しかし、いくら手を引いても総合は動かなかった。いや、動けなかった。 「立って!何やってんだ!!」 たぶん総合は、僕よりも何倍もこの子たちのことを「かわいそう」と思ったに違いない。そのことが霊を引き寄せるとも知らずに・・。 「足が・・足が動かないの」 「何だって!?」 「子どもが・・掴んで離してくれないの」 「!?」 総合は既に霊に接触されていた。 総合の白いスカートから覗く足に、小さな指の跡がまるでみみず腫れのように赤く浮かび上がっていた。 やばい!やばいやばい!どうすりゃいいんだ!?こんなの中間とか期末とかのテストで100点取る方がよっぽど気楽だぞ畜生! 「数学くん!!」 気づくと総合の体が、徐々に徐々に沼の方に引き摺られていく。このままでは総合が危ない。迷っている暇なんかないんだ。 僕は決心した。 「総合!僕におぶされ!!」 「え?」 「いいから!!」 しかし総合はこの期に及んで、とんでもないことを言い出した。 「わたし・・いらない子だから・・・そこまでしてもらう資格なんてない・・」 「何言ってんだ!そんなこと言ってる場合じゃないだろ!」 「でも・・わたしなんかのために・・・」 「それがダメなんだって!お前はいらない子なんかじゃない!!みんな冗談でいらないって言ってるけど、本当はみんなお前のこと好きなんだよ!!」 必死だった。普段の僕なら「好き」なんて言葉は決して使わない。ただ、この時はどうしても総合に僕たちの本当の気持ちを伝えたかった。 総合は心からビックリしたような表情で僕に聞いた。 「わたし・・いらない子じゃないの?」 「いらなくない!てか、いる!!」 「みんな・・わたしのこと好きなの?」 「ああ、好きさ!好きだとも!!」 「数学・・くんも?」 「ああ、そうだ!!だから早く乗れ!!」 「うん・・・」 僕が中腰の姿勢になり、総合に背を向けると総合は上半身だけを上手く動かし、ちょこんと僕に体を預けた。 総合の体は驚くほど軽く、柔らかかった。その甘い感触に僕は一瞬我を忘れ、ただ硬直するしかなかった。 こんな一刻を争う状態ではあったが、脳が痺れたように動けなかった。 「あ、あの・・数学くん、どうしたの?」 総合の不安げなその声で僕はようやく我を取り戻し、全速力で草むらの外に向けて走り出した。 総合はとても軽く僕でも十分におぶって走ることくらいはできたのだが、時折何かが行かせまいとするように後ろにぐいぐいと引っ張り込む。 その力に負けないように、僕は歯を食いしばって必死で振り切らねばならなかった。引き摺られたら負けだ。 「総合!まだ霊は足にしがみついてんのか!?」 「ふ、二人いる・・」 「くそ!!」 こいつらに引き摺られてあの大群の中に入ってしまったらもう終わりだ。決して逃げることはできない。 何とか振り切らないと・・どうするんだっけ、こういう時は・・そうだ! 「総合!!叫べ!!」 「え?」 「私はいらない子なんかじゃない!って叫べ!!」 「ええ!?」 「お前のその『いらない子なんだ』って寂しさがあいつらと共鳴してるんだ!お前になら癒してもらえると思ってついてくるんだよ!!」 「え・・それならわたし、癒してあげたいかも・・・」 瞬間、後ろへと引きずり込もうとする力が数段強くなり、危うく僕は後ろに倒れそうになった。 「バ、バカ!!霊にそういうこと考えると寄ってくるんだよ!!成仏できない霊なんて何百体何千体何万体・・数え切れないだけいるんだ。そのすべてをお前が1人で癒せるのか!?」 「そ、それは・・」 「結局お前自身も慰みに霊にされてしまうだけだ!それより、ここで死んでしまって、もう父さん母さんに会えなくていいのか!?みんなに会えなくていいのか!?」 「わたしは・・」 「生きたいよな?」 「生きたい・・」 「それじゃ、叫んでくれ。私はいらない子なんかじゃないって!こっちの世界で楽しく生きたいんだって!」 「わ、わかった。・・わたしはいらない子じゃない、わたしはいらない子じゃない」 「もっと大きく!!」 「・・わたしはいらない子じゃない!!わたしはいらない子なんかじゃない!!みんなともっと仲良くしたい!!!」 「いいぞ!総合!!」 「わたしはいらない子じゃない!!わたしはみんなと生きたい!!わたしはみんなと楽しく生きていたい!!」 「そうだ!それでいいんだ!!」 気がつくと、あれだけしつこく総合を引き摺り込もうとしていた霊の力はもう少しも感じられなかった。 あとは、ひたすらみんなのところに走ればいい。 今考えても、どこをどう通ったのか、いくら総合が軽いといってもどうやってみんなのところまでおぶっていったのか全くわからないが、 ともかくも僕たちは何とか無事に、保健たちが待つ広場に辿り着いた。 総合が履いていた靴は両方とも脱げてしまっていたが、あの忌まわしいミミズ腫れのような跡はほとんどわからないほど小さくなっていた。 フラワーリング・10 「もう!どこ行ってたの!?心配したじゃないの!!」 ほとんど泣き出しそうな勢いで社会が総合を抱きしめた。 「そうよ!どれだけ探したと思ってるの!?」 そういう理科の髪にも服にも、草やら何やらがビッシリとついていた。本当に必死に探していてくれたのだろう。 「まぁまぁ・・自分のことに夢中になっていた私たちも悪いのだから」 申し訳なさそうに生物が言った。そう言ってもらえるとありがたい。 「すまないなホント。でも、二人が無事でよかったよ」 「心配させないでくれよ・・寿命が縮むかと思ったぜ」 国語も体育も息を切らせている。責任感の強いこいつらのことだ。きっと散々探していてくれたことだろう。 「でもなぁ~無事だと分かると、やっぱり二人で何やってたのか気になるなぁ。もしかして・・ヒヒヒ」 [ピーーー]ぞ保健。僕らは死ぬ目に遭っていたというのに。 「そうっすね師匠!!これは帰ったら英語の奴に超報告!!」 ボカ。 「調子にのるな」 僕のつっこみにみんな緊張が解けたように笑った。 総合は、みんなに揉みくちゃにされながら生還を喜ばれ、嬉しいやら心配されて申し訳ないやらという複雑な表情をしていた。 そんなこんなで総合と話す機会が無くなってしまったのだが、バスを降りて別れ際に総合は僕にだけ聞こえるようにぽつりと「ありがとう・・」と言った。 総合はすぐに走り去ってしまったのでどんな顔をしてたのか見えなかったが、きっと耳まで真っ赤にして照れまくっていたのだと思う。 なぜなら、この僕がまさにそうだったからだ。 しばらく総合の走り去った道をアホみたいに見つめ、余韻を楽しんでからようやく自宅へと向かった。 玄関のドアを開けるとさんすうが「お帰りー♪おみやげは?」と僕に飛びついてきた。 ハイキングに行ってお土産も何もないもんだ。しかも僕は死の淵から生還したばかりで・・・ というような気持ちもあるにはあったが、妹の平和そのものの出迎えがやけに可愛く感じられ、僕は結局さんすうに特大アイスを買ってやったのだった。 時が経つのは早いもので、あれからもう半月だ。 今考えると、総合の子どものように純粋で、優しくて、そして孤独な心が、 非業の死を遂げた子どもたちの霊と共鳴したんじゃないだろうか。 大人の優しさに飢えていた霊たちは、総合にその哀れな魂を慰めてほしかったのだろう。 もう少し落ち着いたら、あそこで供養でもしてくれるように寺か神社にでも頼んでみようかな・・・。 そうそう。あれ以来僕と総合は少し変わった。 総合は相変わらず自分の存在にコンプレックスを持っているらしく、おどおどうじうじしてたけど、 そんな時、時折ちらっと僕の方を見るようになった。 それは「わたし、ここにいてもいてもいいんだよね?」と言ってるような気がして、僕は黙ってうなずく。 すると総合は少しホッとしたしたような表情になって、またみんなの輪の中に戻っていくんだ。 これは僕と総合だけしか知らない秘密。 たまに英語に「何をやっているのですか?」と不審そうな顔で聞かれるが、こればっかりは適当にごまかしている。 また「3cm」を連発されちゃたまらんからな。まったく。 もう1つ変わったのは、この僕かな。 時々、あの時おぶった総合の華奢で柔らかい体と、みんなのために花輪を作ったんだって言った時の優しい笑顔を思い出すと、なぜか胸の奥がツンとなる。 だからといって何がどうってことはないんだが、少なくともできるだけあの子がクラスに馴染めるように、いつも笑っていられるようにフォローくらいはしてあげたいなと。 ただそれだけなんだよ英語。いやマジで・・・・。 終わり
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タイトルロゴ 2001年10月6日 - 2009年3月28日 カラーリング:あさ天サタデー A sa ten Saturday オープニング 2001年10月6日 - 2009年3月28日 蜂のキャラクターがシャボン玉、晴れ、雲り、雨、お天気カメラをバックにタイトル表示。 スタジオセット 初代(2001年10月6日 - 2004年2月28日) 麹町時代はセット、バーチャルスタジオ対応となり、スタジオセットの右半分にクロマキー合成用の風景を設置。 2代目(2004年3月6日 - 2009年3月28日) 汐留移転後はセット、バーチャルスタジオ対応となり、2代目のセットに変更された。
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*リンダ・ローリングボム 台詞 + クリックで表示 001秘密のエピソード あっ、にいさん、こっちこっち! にいさん、こっち向いて! あっ、無視せんとって! コワいコワい、無視が一番コワい! ほら、ウチ、寂しがりやんか。寂しガールのリンダちゃんやんか。だから、にいさんに笑って欲しくて、こっち向いて笑ってもらお思て。でも、アカンな、ぜ~んぜんおもろないもんな。ウチ、才能ないんかなぁ。へっ、おもろい? 笑いすぎて、笑いローリングしちゃうくらい? あっ、待って~、行かんといて~! 控える! ギャグはいったん控えるから! 一人にされたらローリングじゃなくてロンリーに……あかん! また勝手に口が~! 002タイトルコール 影牢 トラップガールズ 003ゲームスタート お、にいさんが目ェ覚ましたみたいや 004自己紹介(初対面) どうも~!ローリングボムのリンダちゃんで~っす!…え?まきで? ゴロゴローっ!と転がしてドッカン言わしてやります!ウチがいればにいさ…あ、待って!もっと喋らして~! 005自己紹介(魔神帳) はいどうも~ローリングボムのメディウムリンダちゃんで~っす 今日はね~ローリングボムの使い方についてみなさんに教えたたろ思ってます~ まずね~この、てっかてかにみがいたボムちゃんを床の上に置くと…… コロコロ~って転がって、床の傾きがわかる!っていうね……便利! ものすご便利!……うそうそ ほんまの使い方は、「へるぷ」を読んでな 006朝のご挨拶 どもども~!毎度おなじみローリングボムでーす! 007ホーム1 ウチのこと、お笑い担当とか思ってるやろ…せやねん……いやいや!ちゃうねん!ウチのローリングボムちゃんは百発百中でかゆい所に手が届くし!肩こりにも効くって近所でも評判や!ぅああああ!また余計なことを…!この口がアカンのや!この口がああ! 008ホーム2 なんでやねん 009ホーム3 なにジロジロみとんねん…さては、ウチに惚れたんか?ん? 010放置 ふんふんふ~ん!ボールをきっれいにみっがきましょ~!キュッキュッキュ~キュッキュッ…!ぅああ!しもた!ば く は つ す る ー!!……しません 011お知らせ おーい!なんかきよるで!ラブレターか? 012お休み 覗いたらアカンで? 013貰い物 ほえ?ええの?おおきに 014感謝 おおお!おおきに! 015依頼 まかしとき! 016成功 どや! 017失敗 なんでやねん… 018討伐出撃 ほないこか 019戦闘開始 はいど~も~!今日もよろしゅうおねがいします~ 020交代登場 よっしゃまかしとき! 021動かされ中 きっついツッコミやなぁ 022体力回復 はぁ~ん 023勝利 笑う門には福来る、ゆうてねぇ 024撤退 ほな、お後がよろしいようで~ 025レベルアップ またひとつ、おもろくなってもうた 026勝利MVP ぅおっほ~!ぶっちぎりハイスコアやん! 027探索出発 地方に行くのもいいもんやね 028攻撃1 うりゃ 029攻撃2 てい 030攻撃3 どっせい 031攻撃(発射) ぱーん 032挑発 べろべろべー 033敵を倒した うっし! 034チャージ完了 来た来たー! 035トラップを当てられる 今や! 036トラップ発動1 ヨイショ! 037トラップ発動2 ストラーイク! 038悲鳴1 ぃた! 039悲鳴2 ぁう! 040悲鳴3 んのえぇ! 041悲鳴(悔しい) ぅあっつあ~ 042悲鳴(恥ずかしい) これはアカンて 043悲鳴(間抜け) ズコー! 044悲鳴(怒り) ぉのれー! 045悲鳴(炎上) ぃゃあちゃちゃ! 046悲鳴(氷結) ぅさぶっ! 047悲鳴(感電) しびれう~ 048悲鳴(吹っ飛び) どひゃ~っ! 049悲鳴(地味に痛い) ちいぃ… 050悲鳴(潰され) んぎゃ 051悲鳴(秘密の一撃) イヤ~ン 052悲鳴(からみつかれ) ぞわわ~ 053悲鳴(回転) あ~れ~ 054悲鳴(死亡) うわーうわーぅわー 055アーマーブレイク これはアカンて! 056重症 自分、グイグイ来るな 057瀕死 タタ、タンマ これ以上はシャレならんて 058弱点 ウチが滑っても~た~! 059捕獲 ドスケベ!変なことされるー! 060消失 もう、やめさせてもらうわ… 061還元 さみしいなぁ…これじゃロンリーボムやん… 概要 活躍 画像 + クリックで画像表示 3D画像 SD1 SD2 SD3 SD4 + クリックで画像表示 立ち絵 フォージド兵 アーマーブレイク・ウィークポイント https //ux.getuploader.com/kagreo_tg_gazou/download/243
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オペル カリブラ ツーリングカー '94 Image Credit Gran Turismo Wiki Spec 4.0 メーカー オペル 英名 Opel Calibra Touring Car '94 年式 1994 エンジン Cosworth-KF タイプ レーシングカー カテゴリー Gr.4? PP(初期値) XXX 総排気量 2,496cc 最高出力 420PS/10,500rpm 最大トルク 28.6kgfm/9,500rpm パワーウエイトレシオ XX.XXkg/PS 駆動形式 4WD 吸気形式 NA 全長 4,673mm 全幅 1,756mm 全高 1,405mm 車両重量 1,040kg 重量バランス 52対48 トランスミッション 6速 最高速度 XXXKm/h (フルノーマル/フルチューン時) (知らない場合は抜かしてよい) 登場 グランツーリスモ2グランツーリスモ3 A-Specグランツーリスモ4グランツーリスモ(PSP)グランツーリスモ5グランツーリスモ6 備考 アルファロメオ、メルセデスとの三つ巴のバトルを繰り広げたオペルの最終兵器 概要 オペル カリブラ ツーリングカーは、オペルが1994年のDTM(ドイツ・ツーリングカー選手権)用に投入したレーシングカー。 ライバルであったメルセデスのC−classや、アルファロメオ 155が4ドアセダンをベースにしてたのに対してこちらは2ドアクーペ。 しかし、かなりの必勝体制で制作されており、ドイツの名門レーシングチームチーム・ヨーストとのジョイント体制、搭載された2497cc V6エンジンはこちらも名門のレーシングエンジンビルダーであるコスワースとの共同開発であった。 なぜか峠が舞台の「街道バトル2」でも登場している。「街道バトル2」の攻略本によれば開発陣のお遊びで入れられたようである。ただサーキット向けに設定されたワイドすぎるギア比のせいで峠を走るには辛く、他のクルマの方が速く走りやすかったりする。 解説 1993年からDTM(ドイツ・ツーリングカー選手権)はクラス1規定となり、アルファロメオとメルセデスが戦いを繰り広げていた。そんな1993年の最終戦ホッケンハイムにテスト参戦で現れたのがこのオペル・カリブラだ。 DTMにはこれまでオペルはイルムシャーといったオペル系のチューナーによるオメガ3000が僅かに走っておりプライベーター体制で参戦していた程度だったが、車両規定が変わるとオペル本社が本腰を入れてワークス参戦を決意。グループCカーの時代にポルシェのCカーを走らせていた名門レーシングチーム、チーム・ヨーストとのタッグでの体制で参戦。ベースとしたのはオペル・カリブラで、アルファロメオやメルセデスが4ドアセダン車両だったのに対してこちらは2ドアクーペであった。 カリブラの市販モデルにはV6エンジンを搭載していたモデルがあったが、DTM用にコスワースとの共同開発で生み出された2497cc バンク角54度のV6エンジンを搭載。初期仕様はライバル勢と同レベルの420psを発生、このエンジンは年を追うごとに改良が進められ、96年にはバンク角75度の新設計のV6エンジンを搭載、500psを発生させた。 駆動方式は4WDで、こちらも市販モデルにも4WDモデルがあるが、量産車はビスカップリングによる簡易的な物に対して、DTM車両はエンジン搭載位置を考慮する事で、センターデフからの出力を左右のホイールに振り分け、前方向にギヤで伝える構造を搭載。このためエンジンマウント位置を後方に下げる事に成功、重量配分の最適化に成功した。 車体はキャビンセクションにカーボンが多用され、ドライバー直後にカーボン製のバルクヘッドを追加するなど、高剛性化を意図した事が一目で分かる物となっていた。そのバルクヘッドは後部に位置する燃料タンクとの障壁としても機能したが、ねじり剛性向上における貢献度も相当なモノとなっていた。 参戦当初はリヤサスペンションの剛性不足が問題となっていたカリブラであったが、95年に取り付け位置や構造の変更が規定で許されると徐々に戦闘力を増していき、95年最終戦ホッケンハイムでクラウス・ルドビグが初勝利。シリーズポイントも3位となる。 そしてITCと統合され旧DTM最終年となった96年にはマニュエル・ロイターが13ラウンド26レース中で優勝3回を含む表彰台9回という成績を挙げドライバーズ・タイトルを獲得、さらにマニュファクチャラータイトルの二冠を獲得。過激化していた旧DTM時代の頂点に立った。 なお、DTMでオペル・カリブラに乗ったドライバーも豪華であり、1982年F1チャンピオンであるケケ・ロズベルグ氏や、1994年までF1ドライバーとして活躍していたJJ・レート、そして95年にマクラーレンF1で日本人初のル・マンウィナーとなった関谷正徳もいる。 登場シリーズ グランツーリスモ2 Cr.100,000,000で購入可能。 グランツーリスモ3 A-Spec グランツーリスモ4 グランツーリスモ(PSP) Cr.125,000,000で購入可能。 グランツーリスモ5 中古車ディーラーで購入。価格はCr.150,000,000×(100-(走行Km÷2000)÷100)(Cr.100未満は四捨五入、走行距離は100,000Km以降はカウントしない。例 280,000kmの場合は80,000kmとして扱う) グランツーリスモ6 Cr.125,000,000で購入可能。 コメント 名前 コメント すべてのコメントを見る
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「ルシアン-ブラック」 装備 【兜】マジシャンハット 【武器】不明 【頭】羽耳 【体】クロウの羽 染色 【髪】プラチナ(200染色) 【服】ダークグレー 【雑貨】ダークグレー 【ズボン】ダークグレー 黒を主としたカラーリングのルシアンさん。 ただ黒ではなくヘアーカラーや羽耳で全体の調和を取っていますぬ。 ちょっとマジシャンハットが浮いてる気がするけど、格好良いから(・ε・)キニシナイ!! 名前 コメント
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グライディング283(『正統王国』からの敵性コードネームは『フライングフィッシュ』) スペック表 正式名称 グライディング283 分類 海戦専用第二世代 用途 対オブジェクト駆逐用兵器 所属 『情報同盟』 全長 115m 最高速度 200ノット 行動圏 水深200m~0m 推進機関 水中翼+ウォータージェット推進+スクリュープロペラ 装甲 1cm厚✕750層 主砲 高出力電子ビーム×2 副砲 レーザー 搭乗者 カフカ=ストリンジェンド その他 メインカラーリング 青銀 解説 奇襲に特化した海戦専用の第二世代。 ウォータージェットによって水面から勢いよく飛び出し、そのまま滑空して砲撃を行う。 その飛距離は1500mにまで及ぶ。 空中での姿勢制御は機体各所に取り付けられた翼のような『ヒレ』によって行う。 弱点として『ヒレ』は大変デリケートで副砲が命中した程度で破損することと、損失がそのまま本機の強みである滑空距離の短縮へと繋がってしまう点。 搭乗エリートは「イルカ」と呼んでほしいのだが、自陣営を含めた全勢力から付けられたあだ名は満場一致で「トビウオ」。
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ライカM-E 基本的に一つ前のモデルのライカM9と中身は同じである。 ライカM9のUSBポートやフレームセレクターレバーなどを省略されて カラーリングが変更されたモデルと思っていただいて良さそうです。 長所 伝統的なライカMのフォルム ほとんどのいままでのライカMレンズが使用可能 中身は一つもモデルだが、現行品なので新品が購入可能。中古品も豊富。 CCDセンサーにより、現行品よりライカらしい色合いがでる。 (しかし、差はないという報告もある。) エントリーモデルで一番コストパフォーマンスはよいといわれている。 中古の割安感もライカM9より大きい。 シャッター音がライカMより静か。 ユニークなカラーリング、アンスラサイトグレーペイントというらしい。 (しかし、ライカの伝統的なモデルにつかわれたアンスラサイトグレーとはことなるとの指摘が多い。) 短所 現行モデルであるが、中身は一つ前モデル(ライカM9)である。 LV(ライブビュー)撮影が不可能。 電子ファインダー(別売り)が使用不可 動画撮影不可。 画素数1800万画素(現行品の2400万画素より少なめ。) 背面液晶品質が現行モデルより劣り、小さい。 全体的に記録、メニュー操作が現行品にくらべると遅い。 M-EのEは、エントリーでなく、エコノミーといわれる可能性がある。 USBポートやフレームセレクターレバーが省略 シャッターボタンにちょっと引っかかり感がある。 Leica M-E SPEC 有効画素数 :1800万画素 撮像素子サイズ :35.8×23.9 ※アナログMカメラのフォーマットと同等 ファインダー :大型ブライトフレームファインダー パララックス自動補正機能付き シャッター:B. 8s 〜 1/4000 縦走りフォーカルプレーンシャッター ISO感度:PULL80、160、320、400、500、640、800、1000、1250、1600、2000、2500 露出モード:絞り優先AE/マニュアル露出 対応メディア:SDHCカード、SDカード 電源:リチウムイオンバッテリー 液晶サイズ:2.5型TFTカラー 言語表示:多言語対応 ※ドイツ語、英語、フランス語、スペイン語、イタリア語、日本語、中国語(繁体字)、中国語(簡体字)、ロシア語 その他:付属品:バッテリーチャージャー、充電式リチウムイオンバッテリー、キャリングストラップ
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登録日:2019/06/12 Wed 23 21 42 更新日:2022/05/08 Sun 13 58 41NEW! 所要時間:約 4 分で読めます ▽タグ一覧 おそロシア ソ連 ダム ベーリング海峡 ベーリング海峡ダム 地球がヤバイ 地球温暖化 昔の児童書では大人気 科学の勝利 ベーリング海峡ダムとは、科学の勝利である。 概要 この計画が実現すれば、人類の居住可能領域が大幅に広がり、さらに農業生産量も劇的に増えることが予測される。 さらに海運などの側面でも大きな恩恵に預かれ、特に日本はヨーロッパ方面への劇的な時間短縮ができるようになる。 まさにこれからの人口爆発時代に相応しい夢の溢れる計画と言えるだろう。 追記・修正はベーリング海峡ダム計画の実現を夢見ながらお願いします。 △メニュー 項目変更 -アニヲタWiki- ほとんど嘘です。 ……というか、 一時期は真面目に検討されていたけど、現代の視線から見ればそりゃねーよな計画です 。 本当の概要 ベーリング海峡ダムとは、 科学の敗北である 。 一応上に書いたメリットは当時真面目に検討されていた。だが、その方法が問題だったのである。 そのやり方は計画名を見れば一目瞭然、だがにわかには信じられないやり方である。 その名の通り、ベーリング海峡にダムを作って海流をせき止めてしまおう という計画なのだ。 この現代の視線から見れば狂気の沙汰としか思えない計画を提唱したのは、ペトル・ボリソフ・ミハイロヴィッチという学者(なお彼の専門は鉱山で海洋・海流などに関しては専門外)。1968年のことである。 さて、ミハイロヴィッチ博士の考えていたことは以下の通り。 ベーリング海峡をせき止め、北極海の冷たい水をひたすら太平洋に排出し、太平洋からの水を北極海に流し込む。 ↓ すると当然、北極海の温度は上がり、氷は全て溶ける。 ↓ 北極海を通して海運が可能になり、地球北部の交通が格段に楽になる。 ↓ さらに、永久凍土にさらされたシベリアやグリーンランドの沿岸部も温暖化する。 ↓ 人間が住める領域が大幅に広がって万々歳。 ちなみにミハイロヴィッチ博士の構想によると、当時の技術でも十分実現可能なものである。 実際に実現したらどうなるか? まず、 シロクマは絶滅する 。当たり前だろう。ただ、当時は生物多様性とかあんまり考慮されていなかったので仕方ない。 次に 海水面は確実に上昇する 。北極海の氷は海水に浮かんでいるので、これが溶けても実質的な海水面への影響はないのだが。その周辺のグリーンランドやシベリアの氷河が溶けるため、海水面は確実に上がる。 現代でも沈みかけている太平洋の島々には悪夢だろう。当然それ以外の国への影響も計り知れない。 そもそも、氷が解けたからと言ってそれをすぐさま農地に転用できるかというと怪しいだろう。氷が解けたらそこは大抵湿地になるだろうし、農地への改造にはかなり手間がかかりそうだ。 また、北極海は死の海のようにも見えるが、実際は豊富なミネラル分を含み、多くの生命を育む命の海でもある。そこの海流を弄ったら全世界の海の生態系や漁業にどんな影響があるのかは現代でも予測困難である。 そもそも根本的に、 地球温暖化に悩んでいるのに温度上げてどーすんだ という話である。 だが、当時は人口爆発による食糧不足と、(温暖化ではなく)寒冷化が真剣に心配されていたので、決してトンデモ学説と安易に切り捨てていいものではないだろう。 というか当時は割と「最先端の環境改善技術」ともてはやされ、児童誌なんかの「未来の生活」の記事では頻繁に取り上げられていた。 現代の環境に対する考え方が正しいと保証されているわけではないので、ミハイロヴィッチ博士の構想がいつか再び見直される日も来る……かもしれない。 当時のソ連は真剣に検討していたようだが、流石に周辺国が大反対して棄却せざるを得なかったらしい。 というか、実際に実現しようとしたらアメリカの協力が不可避になるし、「ダムを伝って陸路でソ連軍が攻めてくる」可能性を考えたらいくら何でも冷戦下のアメリカが許可を出すわけがないだろう。アラスカを切り売りしなければ……とソ連が金鉱脈の発見に続いて後悔したかは知らない 余談 これと似たような構想として、ドイツの技術者が提唱した『アトラントローパ計画』が存在する。 ジブラルタル海峡を塞き止めて地中海の水を排出し、ヨーロッパとアフリカを地続きにする というベーリング海峡ダムに負けず劣らずトンデモなもの。 当然ながら実行されることはなかったが、ドイツ発祥かつ生存圏思想に基づいた計画であることから、第二次世界大戦でナチス・ドイツが勝利した仮想戦記に登場することがある。 追記・修正はベーリング海峡ダムに代わる計画を考えながらお願いします。 △メニュー 項目変更 この項目が面白かったなら……\ポチッと/ -アニヲタWiki- ▷ コメント欄 [部分編集] wikiらしいニッチで面白い記事+100 ほかにもこういう記事があればもっと立ててほしい -- 名無しさん (2019-06-13 00 17 23) そもそもベーリング海みたいなやばすぎる荒海にダム作るとしたら金だけじゃなくてすごい犠牲者が出そう -- 名無しさん (2019-06-13 02 23 53) まあ地球温暖化でそのうち自然とベーリング海峡を船で往き来できるようになりそうだが -- 名無しさん (2019-06-13 04 50 32) そういやこの年代はウルトラマンとかでもトンデモな環境改造計画をとりあげたストーリーがあったな -- 名無しさん (2019-06-13 11 10 44) パトレイバーのバビロンプロジェクトみたいだな -- 名無しさん (2019-06-13 19 03 54) これはまだましな方でかつて核兵器を平和利用として土木工事に使おうとしたというかアメリカは実験をやってソ連は実行までして湖を作った……後は分かるなw -- 名無しさん (2019-06-13 19 22 53) ↑ ニガヨモギの星がどうしたって?(すっとぼけ) -- 名無しさん (2019-06-13 20 30 47) 「人間が住み良ければ他の生物なんて知ったこっちゃない。生かしたければ動物園にでも入れとけ」って考え方のSF、昔は割と見たけど今のフィクションだと大抵悪役だよね -- 名無しさん (2019-06-14 00 11 01) 李家豊時代の田中芳樹の小説に出て来るな -- 名無しさん (2019-06-16 12 06 09) 耕地面積とか考えるとロシアなんかは多少地球温暖化した方が利用可能な土地が増えるんだよな -- 名無しさん (2020-03-03 22 33 16) 名前 コメント
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カマエル スペック表 正式名称 カマエル 分類 用途 所属 『信心組織』 全長 最高速度 推進機関 装甲 主砲 副砲 搭乗者 ティツィアーノ・アコーダンスとジェーン=ラムレッド その他 メインカラーリング: 解説 特徴 焼却特化 弱点