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登録日:2010/07/26 Mon 18 41 30 更新日:2023/11/02 Thu 15 50 51NEW! 所要時間:約 4 分で読めます ▽タグ一覧 3部 J・ガイル エンヤ婆 オロローン ガイル コメント欄ログ化項目 ジャスティス ジョジョ ジョジョの奇妙な冒険 スタンド使い ゾンビ タマキン チートスタンド ホラー ポコチン モンスターペアレント モンスターペアレント←怪物的な意味で リビングデッド レロレロ 三輪勝恵 中ボス 便所掃除 占い師 弓と矢 復讐 正義 正義は勝つ 母親 母親失格 毒親 深見梨加 狂信者 粛正 老婆 肉の芽 鈴木れい子 高木早苗 魔女 黒幕 脳みそ!ズル出してやるッ! 背骨バキ折ってやるッ! タマキンブチつぶしてやるッ! 息子の恨み 今晴らしてやるッ! エンヤ婆とは、『ジョジョの奇妙な冒険 Part3 スターダストクルセイダース』に登場する人物。 CVは、深見梨加(OVA版)、高木早苗(PSゲーム版)、三輪勝恵(ASB)、鈴木れい子(テレビアニメ)。 名前の由来はシンガーソングライターの「エンヤ」。 【概要】 タロットカードの暗示を示すスタンド使いの一人で、スタンド使いの黒幕。 両右手の男のJ・ガイルは実の息子であり、自らも両右手である。 フルネームは『エンヤ・ガイル』。 物語冒頭からDIOの側近として登場し、ジョースター一行に刺客のスタンド使いを次々と差し向けた。 DIOの人生を彼の傍で見届けることを生涯の楽しみとしている。 DIOに「弓と矢」の使い方と、スタンド能力のレクチャーをしたのも彼女である。 なお、なぜ彼女がそんな重大な事を知っていたのかはハッキリしていない。ファンの間では『「弓と矢」を作った古代人の一族の子孫だったのではないか』とも仮説されている。 彼女曰く「スタンド能力とは『認識すること』。」 空気を吸って吐くのと同じように! HBのエンピツを指でベギッ!とへし折る事と同じように! 『出来て当然』と思うことですじゃ!! 息子のJ・ガイルを溺愛しており、彼が殺された際には同じ傷跡が聖痕として彼女の顔に浮かび上がり、彼の死を非常に悲しんだ。 当初はジョースター一行などさほど気にも止めていなかったが、これを機に自ら出陣、執念深く一行の命を狙う。 恐るべきその執念は、スタンド能力で町一つを支配するほどであり、また高齢であるにもかかわらずその脚力はポルナレフ曰く「ジョイナー以上」(*1)。 あと何故かハサミで『チャリオッツ』とやり合える OVA版では何故か美女に変身する能力まで有しており、深見梨加氏が一人二役を演じている。 ぶっちゃけDIO戦の時よりも最終決戦臭がものすごくしていたのは内緒。 【劇中での活躍】 J・ガイルの死後、パキスタンのとある町で宿屋の主人としてジョースター一行を待ち受ける。 そこで共闘を申し出たホル・ホースを息子を見捨てた裏切り者として始末し(*2)、不用意に入って来たポルポル君にも攻撃する。 スタンド能力で手玉にとった挙句、便器を舐めさせるというとんでもない羞恥プレイを強要する。 承太郎が仕掛けた些細な罠でボロを出してしまう(*3)(*4)が、油断した彼をもスタンドの術中にハメたかと思われた。 しかし『星の白金(スタープラチナ)』がスタンドの頭を吸い込んで押さえつけてしまい、呼吸が出来なくなったためあっけなくリタイヤ。 白目をむき泡を吹いて倒れてしまい、DIOの情報を聞き出すためにジョースター一行に捕われた。 その後カラチに入ったところで、鋼入りのダンにより口封じに殺害される。 しかも彼女を直接殺したのはDIOが仕込んでおいた『肉の芽』であり、その事実を知ったエンヤ婆は絶望する。 しかし見捨てられたと分かっても最後までDIOの秘密を口にはせず、その執念にはポルナレフも敬意を表した。 DIO…様は… このわしを信頼してくれている。 言えるか。 余談ではあるが、息子の犯した犯罪については本当に知らなかった可能性もある。 それと言うのもシェリー殺害はDIO復活の一年後、ほんの三年前(1984年)なので、DIOによって隠蔽されていた事は充分に有り得る話である。(そしてDIOはこの事件をダシにポルナレフを洗脳している) ポルナレフも正体を知るまでは「おれを息子だと思って甘えていいぜ」と本当の親切心から彼女を慕っており、 正体を知った後も当初は心の中で「とんだ逆恨み」と非難はしているが、復讐が復讐の連鎖を生んでしまった事に心を痛めたのか、上記みたいな酷い目に遭いながらも彼女を憎み切ることはできなかった。 (実はポルナレフはエンヤ婆本人には、「あんたの息子はおれの妹を殺した」などとは一言も言ってはいない。) そして、そんな彼女を惨殺した鋼入りの(スティーリー)ダンには 「エンヤ婆に関しては妹の因縁もあって複雑な気持ちだが…てめーは殺す」 と激しい怒りを露わにしていた。 ちなみに、外伝小説『OVER HEAVEN』では、『肉の芽』は正気を失ったエンヤ婆を落ち着かせる為に、止むを得ず仕込んだものだったとされている。 ◆他の部において 第4部で「弓と矢」を使ってDIOや一部手下たちのスタンドを目覚めさせていたことが承太郎の調査により発覚。 DIOが目覚めてたった数年であれだけの数のスタンド使いの手下を用意できたのも、エンヤ婆とこの「弓と矢」のおかげと言えるだろう。 誰がなんの目的でどうやって撮ったのか不明だが、承太郎はスピードワゴン財団経由で『エンヤ婆と「弓と矢」』が写った写真を入手している。 また作中、虹村兄弟や吉良の父親が使っている「弓と矢」は元々はエンヤ婆のものである。 なお、吉廣はエンヤ婆から直接「弓と矢」の「使い方」をレクチャーされており、一説ではDIOの手下の何人かを射抜いたのはこの吉廣なのだとも考えられている。 第5部では「弓と矢」の入手経由がディアボロからだった事が明かされる。 1986年若き日のディアボロはエジプトで6本の「矢」を偶然発見。 そしてそのうち5本をエンヤ婆が(恐らくDIOの命で)法外な代金で買い取った。 アニメではその際、ディアボロに残り1本の「矢」の「使い方」を教えた。(*5) ちなみにその時得た金と「弓と矢」をディアボロは自身が設立した組織「パッショーネ」拡大に使用し、同年よりイタリアでの犯罪率は大幅に伸びてしまった。 また、この時エンヤ婆が手に入れた「弓と矢」5本のうち虫型の矢じりをしているものは承太郎と共にエジプトを調査していたポルナレフの手に渡り、5部終盤で重要な役割を果たすこととなる。 【スタンド】 「正義(ジャスティス)」は勝つ! スタンド名:『正義(ジャスティス)』 破壊力-D スピード-E 射程距離-A 持続力-A 精密動作性-E 成長性-E タロットにおける11番目の大アルカナ「正義」の暗示を持つスタンド。 珍しい霧状のスタンドであり、王冠を被った骸骨のような像を持つ。 ◆能力 能力は刃物などで傷をつけた場所にコイン大の穴を開け、そこに霧状の糸を通して自由自在に操ること。 条件さえ整えば、生死を問わず百人だろうと千人だろうと本体の意のままに操作できる。 また、死体はリッカーよろしく異常に舌が細長くなり、それで突き刺し攻撃が可能になることから、死体の場合ある程度体の構造をいじれるのだろう。 また『正義(ジャスティス)』の霧自体に強力な幻覚作用を与えることも可能。 彼女が登場したパキスタンの町は実は墓場であり、街並みは『正義(ジャスティス)』が見せる幻に過ぎず、街の人々は死体がこの能力で操られていたものにすぎなかった。 おまけにスタンド像が形のない霧であるため、通常の物理攻撃では『正義(ジャスティス)』にダメージを与えることは不可能という極めて高い物理攻撃耐性まで兼ね備える。 群体型スタンドが登場しなかった第3部において、一つのスタンドで千人分の戦闘力を持つ強力なスタンドとして描かれた。 弱点は「特殊効果付きの霧を発生させるスタンド」ではなく、あくまで霧状のビジョンを持つスタンドであるため、霧に対して通る攻撃をされると普通に本体もダメージを受けてしまう事。 そして原理上ビジョンで覆った範囲にしか干渉できないため、標的が霧に有効な攻撃手段を持っていた場合、敵の目の前に弱点部位を常時晒しているも同然となってしまう。 ただし、逆に言うと霧に通用しない普通の攻撃に対してはほぼ無敵。 アヴドゥル不在で非物理攻撃要員が欠けていた事もあり、承太郎一行はかなりの苦戦を強いられる事となった。 っつーか、スタンドを吸い込むなんて発想普通では思いつかんわ。 町一つを覆い尽くし幻覚を見せるほどのスタンドパワーは、彼女の恨みと執念深さを象徴しているといえよう。 OVA版では前半部分のラスボスという事で強化され、アヴドゥルの攻撃(クロスファイヤーハリケーン)がスタンド部分に直撃しても目立ったダメージフィードバックなしととんでもない強化をされた。連発したらどうなっていたかは不明だが、そうする前に承太郎がマヌケは見つかったを回収しつつケリをつけた。 + 実際のところ・・・ 作中でポルナレフやホル・ホースを恐れさせ、彼らをして強大なスタンドと言わしめるほどの描写をされている『正義(ジャスティス)』だが、よく考えるとかなり微妙な能力である。 まずスタンド像による直接的な攻撃手段がないことが理由として挙げられる。 エンヤ婆は上述の通り『正義(ジャスティス)』に物理攻撃が無効であることを誇らしげに語っていたが、裏を返すと『正義(ジャスティス)』も物理攻撃ができないのである。 霧のスタンドなので殴ったり蹴ったりは当然できず、物を持たせることもできないため、相手を攻撃するためには作中でエンヤ婆がやってみせたように本体が刃物等を使用して敵に直接攻撃するしかない。エンヤ婆自身は「かすり傷一つで十分」と言っていたが、そのかすり傷一つつけるために本体が敵の至近距離まで近づかなければならないのはかなり致命的な弱点である。 作中ではホル・ホースにハサミを突き立て術中にハメていたが、これはまさか自分が攻撃されるとは思ってもいなかったホル・ホースが接近を許したためであり、もし最初から敵と知っていたら接近も許さず遠距離から『皇帝(エンペラー)』で一方的に射殺していただろう。 また、作中では多数の死体を操り承太郎やポルナレフに襲撃させていたが、これは墓地という『正義(ジャスティス)』が能力を最大限発揮できる有利な舞台に引き込んでいるからこそできた芸当である。もし街中や草原や山中といった他の場所でばったり出くわした際に同じことができる保証は全くない。 (もっともエンヤ婆はたった一人で4人の相手をする必要があるため、自分が有利に戦える条件を整えること自体は卑怯でも何でもなく、当然の作戦である。) 総評すると『ダークブルームーン』と同様、自分有利な環境では多人数をも圧倒できる戦闘力を誇るが、それ以外の環境ではまともな戦闘手段がなくかなり不利、といった極端な評価を持つスタンドといえよう。 もっとも、こうした弱点については「味方のスタンド使いを同伴する」ことでかなり克服できると思われる。 特にホル・ホースの『皇帝(エンペラー)』は、物理的な遠距離攻撃に長け、しかも弾数がほぼ無制限のために相手に傷を負わせやすく、「正義」との相性はかなり良いと思われる。 エンヤ婆がDIOに見限られたのは、ホル・ホースとの協調もできないほどに発狂してしまったからかもしれない。 余談 SFC版では、承太郎達と戦うあたりまではだいたい同じだが、倒れ際に「ジョセフの体内に『恋人(ラバーズ)』の種を入れた」と言い残す。 その後、彼らに連れて行かれる展開は無し。 ど~おおれ! 追記・修正でもしてもらおうかのオ・・・アニヲタァ~ッ なめるように追記・修正をするんじゃ なめるように! ぬアアアめるよォオオオオにィィィィ だよん レロレロレロレロ △メニュー 項目変更 この項目が面白かったなら……\ポチッと/ -アニヲタWiki- ▷ コメント欄 コメントログ 小説で見たDioにとって本当の守護霊は世界じゃなくてエンヤ婆さんの方だった、という説明がなんか好き。 -- 名無しさん (2015-01-12 23 40 55) 怪物ババア!!! -- 名無しさん (2015-01-12 23 43 37) モンスターペアレントですね。 -- 名無しさん (2015-01-13 00 22 39) この人は本当に人間なのだろうか...? -- 名無しさん (2015-08-23 23 15 10) ポルナレフが動揺してて反撃できなかったとは言え、鋏でチャリオッツと斬り合えるとかとんでもない婆さんだ -- 名無しさん (2015-09-01 16 35 45) ↑2 ソースとしては論外だけど、小説『OVER HEAVEN』では1部でディオが面白半分に作った吸血ゾンビの末裔説あるんだよなwゾンビに子づくりなんかできんのかよって感じだが・・・ -- 名無しさん (2015-11-07 21 30 29) 空軍司令になったゾンビもいるから発想としては悪くないと思う 確かにソースにはならんがなw -- 名無しさん (2016-04-07 08 14 13) OVERHEAVENによるとDIOの好みらしい、エンヤが聞いたら嬉しさのあまり昇天してしまうな -- 名無しさん (2016-04-07 08 23 52) 何気にこのスタンド強すぎだろ -- 名無しさん (2016-04-23 17 10 36) ぬぁめるよぅに -- 名無しさん (2016-07-26 14 11 41) ジャスティスは凄く好きなスタンドだ。かっこいい。 -- 名無しさん (2017-02-18 22 09 11) スタンドや矢の存在知ってたり、矢を買うために大金をポンと出せたりホントに正体がわからん -- 名無しさん (2018-10-16 19 00 29) それこそ「魔女」なんだよな 知識がありすぎる人が普通ではないって魔女狩りされたように -- 名無しさん (2019-01-27 15 29 24) 荒木先生エンヤ婆描くの絶対好きだろうな -- 名無しさん (2020-07-29 17 23 34) デザインといい能力といい邪悪の塊みたいなこのスタンドの名前が「正義」という皮肉。ケレン味がありすぎだろ…。 -- 名無しさん (2020-11-17 16 09 23) 他人の犠牲を顧みず自分のエゴを押し通す「独善」みたいな含みもあるのかも -- 名無しさん (2020-11-17 16 16 36) 街自体が霧の幻覚だったから多分ポルナレフの舐めてた便器も本物じゃなかったかも知れない -- 名無しさん (2021-01-27 21 35 06) 幻覚でも嫌だけど実物じゃないだけマシ 良かったねポルナレフ -- 名無しさん (2021-01-27 21 36 23) この人、第二部ぐらいの時は何してたんだろうな -- 名無しさん (2021-01-27 22 50 52) ホルホースとの相性は息子より良かったろうに、と久々にアニメを見て思った -- 名無しさん (2021-11-02 22 30 04) 何故DIOに従ってるのか、何故『矢』の能力やスタンドについて知っていたのか、割と物語の根幹に関わる重要な事実について何かしら知ってそうなキャラだけど最期まで謎のままだったな…そして何気にDIOの腹心でありながらコイツのスタンド能力が『ザ・ワールド』の天敵という…。数秒の時間停止じゃ逃げきれない超広範囲攻撃、物理攻撃無効、そのくせ向こうは数の暴力を使えるしかすり傷一つ負わせれば日向に投身自殺させるなり、そのまま日が昇るまで拘束するなりなすがままという…。肉の芽埋め込んだのも信頼してなかったからじゃなくて信頼はしてたけど敵に回った時のリスクが大きすぎて保険をかけずにはいられなかったとかなら割と小心者なDIO様ならあり得そう。 -- 名無しさん (2021-11-03 01 29 05) あんなゲスの親族なんて逆恨みじゃねえか……とはなったんだろうが息子想いな動機がポルナレフも微妙に憎むに憎み切れなかったんだろうなあ。 -- 名無しさん (2022-08-21 04 36 41) ↑7 掴みどころがなく、一方的なビジョンを見せ、大多数を意のままに操る……うん、正義だな -- 名無しさん (2022-08-22 14 29 05) 記事にも書かれているけど、ポルナレフが一番彼女に同情的だったような。ダンに対して「この婆さんはお前たちの仲間だろう!」と憤ってたのも口調からすると多分ポルナレフだよね。 -- 名無しさん (2023-01-09 17 41 23) ジャスティスの評価が強引すぎなような。ゾンビ状態の人間を常時護衛させてれば戦闘になると思ってなかった遭遇戦でも対応できるだろ。 -- 名無しさん (2023-03-02 09 51 03) 息子との相性はあまりよくなさそうだな。濃霧の中では、ハングドマンは行動がさえぎられてしまうだろう。 -- 名無しさん (2023-03-02 10 42 41) 一体操り人形作ればそこからネズミ算式に手下を増やせるんだから恐ろしいスタンドだ…何も持ってない死体ならまだいいが、軍隊とかが手下になったらまさに一騎当千だな -- 名無しさん (2023-07-05 14 11 45) 格ゲースタイルのよーいドンなら実際どうにもならないけど、待ち戦法で本領発揮するタイプだしなんなら崖から事故死させることも可能だった(自分の手で始末しようとしたからこそ姿を見せたわけだが) -- 名無しさん (2023-07-05 14 54 09) ログ化を提案します。 -- 名無しさん (2023-08-08 15 32 11) ログ化しました。 -- (名無しさん) 2023-08-22 16 55 51 名前 コメント すべてのコメントを見る
https://w.atwiki.jp/wiki3_sister/pages/1605.html
imageプラグインエラー ご指定のファイルが見つかりません。ファイル名を確認して、再度指定してください。 (unit157.png)◆バンバ・エンヤ 属性 闇HP 3MP 3レア度 合成 テンプテーション人魚の歌
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エンヤは…ただのババアだった… -- 名無しさん (2014-01-22 22 32 20) ↑いや、フツーじゃねえ!…哀れだが、あの最期は因果応報だわな。 -- 名無しさん (2014-01-22 23 00 33) 読み返したら1コマだけだけど4部にも5部登場して、7部にも似た人がいた 地味にアラーキーのお気に入りなのかも -- 名無しさん (2014-01-27 23 10 53) エンヤ婆ちゃんといい1部の中国人といいディオって老人に好かれる性質なんだろうか -- 名無しさん (2014-03-12 09 49 04) 肉の芽あるからこれでも弱体化してるんだよな… -- 名無しさん (2014-04-12 17 01 03) まさかねるねるねるねの人を起用するとは思わなかった -- 名無しさん (2014-04-27 22 44 48) ↑×6 両腕とも右腕の、息子が大好きなただのババァだった・・・ただのババァだった! ジョジョォ、貴様は引っ込んでろ。私がカタをつける! -- 名無しさん (2014-06-15 13 30 55) ↑いや、ここまでトサカにきたのは自称ハンサム以来だぜ! -- 名無しさん (2014-06-15 13 48 15) ↑5 ワンチェンは人間時はディオをただの金蔓としか見てなかっただろ。ゾンビになって忠誠誓ってるだけで -- 名無しさん (2014-06-15 14 23 32) ↑2 儂の怒りもオーバードライb -- 名無しさん (2014-06-15 14 34 09) ↑6対1だが躊躇はしない…覚悟してもらおう! -- 名無しさん (2014-06-15 14 43 51) アニメで宿屋にOVAであった若エンヤの写真が飾ってあってもいいかも -- 名無しさん (2014-06-28 22 21 39) それにしても、『正義』という名に皮肉みたいなものを感じて仕方がない。 -- 名無しさん (2014-07-03 19 47 21) ↑自分が悪だと気付いていない最もどす黒い悪 -- 名無しさん (2014-07-03 19 49 00) ジョジョニウムの表紙に大抜擢ィィィィクキィィィイイイイーーーーッ!! -- 名無しさん (2014-07-03 19 54 49) 中の人はこの歳でポコチンとか言わされるなんて思ってもなかったろうな。まあジダンの母もマテラッツィにポコちん切り取って料理したいって言ってたから海外では割とフツーなのかもね -- 名無しさん (2014-07-10 23 43 02) 中の人の怪演が光る -- 名無しさん (2014-07-13 18 44 00) 毎度思うが姿見せずに攻撃してりゃジョースター一行を全滅させれてた気がするw -- 名無しさん (2014-07-13 18 47 41) めーいちゃーん -- 名無しさん (2014-07-13 21 09 51) あまりにも女っ気が少ないせいで若返らせ?た悲劇の人 OVAの若エンヤはエンヤの若い頃なのか理想の自分なのか -- 名無しさん (2014-07-13 21 21 13) ナチュラルに地雷踏みまくるポルナレフとの遣り取りに爆笑した -- 名無しさん (2014-07-13 21 42 35) 何気にアニメだと正義が両手が右手になってる -- 名無しさん (2014-07-13 21 51 10) むしろ原作では違ったんか…芸が細かいな -- 名無しさん (2014-07-13 22 08 20) ↑×3普通に若い頃だと思う -- 名無しさん (2014-07-13 22 51 56) 不意打ちとはいえ生身+ただの鋏でチャリオッツを圧倒した超人ババア -- 名無しさん (2014-07-13 22 58 52) ↑2 それだと容姿がJ・ガイルとDNAチェックしたくなるレベルの差になるなwまぁ俺も若い頃だと思ってるけどさ -- 名無しさん (2014-07-14 04 32 40) アニメ見てエンヤ婆の敗因ってジョジョ的にいえば「ブッ殺すと心なかで思ったらそこで終わり」って感じだったな -- 名無しさん (2014-07-14 04 43 58) ↑2 たぶんいなくなった女帝のネーナのエッセンスを混ぜたのでは?と想像 -- 名無しさん (2014-07-14 07 46 17) 墓場と霧を同化させて町にしたり霧と骨ばっかの死体を同化させて町の住人にしたりできるから若返っても不思議ではないがな。 -- 名無しさん (2014-07-16 20 55 51) あいた穴は元に戻せるのだろうか・・・? -- 名無しさん (2014-07-18 08 00 35) 鈴木れい子さんの演技が迫力満点であった。 -- 名無しさん (2014-07-22 15 29 51) 権利問題でいくらなんでも海外字幕でEnyabaないwせめて海外OVA字幕のN‐yaにすればよかったのに -- 名無しさん (2014-08-01 20 03 38) ハーヴェストとかバットカンパニーと組ませるとやべぇわ -- 名無しさん (2014-11-24 23 37 42) 小説で見たDioにとって本当の守護霊は世界じゃなくてエンヤ婆さんの方だった、という説明がなんか好き。 -- 名無しさん (2015-01-12 23 40 55) 怪物ババア!!! -- 名無しさん (2015-01-12 23 43 37) モンスターペアレントですね。 -- 名無しさん (2015-01-13 00 22 39) この人は本当に人間なのだろうか...? -- 名無しさん (2015-08-23 23 15 10) ポルナレフが動揺してて反撃できなかったとは言え、鋏でチャリオッツと斬り合えるとかとんでもない婆さんだ -- 名無しさん (2015-09-01 16 35 45) ↑2 ソースとしては論外だけど、小説『OVER HEAVEN』では1部でディオが面白半分に作った吸血ゾンビの末裔説あるんだよなwゾンビに子づくりなんかできんのかよって感じだが・・・ -- 名無しさん (2015-11-07 21 30 29) 空軍司令になったゾンビもいるから発想としては悪くないと思う 確かにソースにはならんがなw -- 名無しさん (2016-04-07 08 14 13) OVERHEAVENによるとDIOの好みらしい、エンヤが聞いたら嬉しさのあまり昇天してしまうな -- 名無しさん (2016-04-07 08 23 52) 何気にこのスタンド強すぎだろ -- 名無しさん (2016-04-23 17 10 36) ぬぁめるよぅに -- 名無しさん (2016-07-26 14 11 41) ジャスティスは凄く好きなスタンドだ。かっこいい。 -- 名無しさん (2017-02-18 22 09 11) スタンドや矢の存在知ってたり、矢を買うために大金をポンと出せたりホントに正体がわからん -- 名無しさん (2018-10-16 19 00 29) それこそ「魔女」なんだよな 知識がありすぎる人が普通ではないって魔女狩りされたように -- 名無しさん (2019-01-27 15 29 24) 荒木先生エンヤ婆描くの絶対好きだろうな -- 名無しさん (2020-07-29 17 23 34) デザインといい能力といい邪悪の塊みたいなこのスタンドの名前が「正義」という皮肉。ケレン味がありすぎだろ…。 -- 名無しさん (2020-11-17 16 09 23) 他人の犠牲を顧みず自分のエゴを押し通す「独善」みたいな含みもあるのかも -- 名無しさん (2020-11-17 16 16 36) 街自体が霧の幻覚だったから多分ポルナレフの舐めてた便器も本物じゃなかったかも知れない -- 名無しさん (2021-01-27 21 35 06) 幻覚でも嫌だけど実物じゃないだけマシ 良かったねポルナレフ -- 名無しさん (2021-01-27 21 36 23) この人、第二部ぐらいの時は何してたんだろうな -- 名無しさん (2021-01-27 22 50 52) ホルホースとの相性は息子より良かったろうに、と久々にアニメを見て思った -- 名無しさん (2021-11-02 22 30 04) 何故DIOに従ってるのか、何故『矢』の能力やスタンドについて知っていたのか、割と物語の根幹に関わる重要な事実について何かしら知ってそうなキャラだけど最期まで謎のままだったな…そして何気にDIOの腹心でありながらコイツのスタンド能力が『ザ・ワールド』の天敵という…。数秒の時間停止じゃ逃げきれない超広範囲攻撃、物理攻撃無効、そのくせ向こうは数の暴力を使えるしかすり傷一つ負わせれば日向に投身自殺させるなり、そのまま日が昇るまで拘束するなりなすがままという…。肉の芽埋め込んだのも信頼してなかったからじゃなくて信頼はしてたけど敵に回った時のリスクが大きすぎて保険をかけずにはいられなかったとかなら割と小心者なDIO様ならあり得そう。 -- 名無しさん (2021-11-03 01 29 05) あんなゲスの親族なんて逆恨みじゃねえか……とはなったんだろうが息子想いな動機がポルナレフも微妙に憎むに憎み切れなかったんだろうなあ。 -- 名無しさん (2022-08-21 04 36 41) ↑7 掴みどころがなく、一方的なビジョンを見せ、大多数を意のままに操る……うん、正義だな -- 名無しさん (2022-08-22 14 29 05) 記事にも書かれているけど、ポルナレフが一番彼女に同情的だったような。ダンに対して「この婆さんはお前たちの仲間だろう!」と憤ってたのも口調からすると多分ポルナレフだよね。 -- 名無しさん (2023-01-09 17 41 23) ジャスティスの評価が強引すぎなような。ゾンビ状態の人間を常時護衛させてれば戦闘になると思ってなかった遭遇戦でも対応できるだろ。 -- 名無しさん (2023-03-02 09 51 03) 息子との相性はあまりよくなさそうだな。濃霧の中では、ハングドマンは行動がさえぎられてしまうだろう。 -- 名無しさん (2023-03-02 10 42 41) 一体操り人形作ればそこからネズミ算式に手下を増やせるんだから恐ろしいスタンドだ…何も持ってない死体ならまだいいが、軍隊とかが手下になったらまさに一騎当千だな -- 名無しさん (2023-07-05 14 11 45) 格ゲースタイルのよーいドンなら実際どうにもならないけど、待ち戦法で本領発揮するタイプだしなんなら崖から事故死させることも可能だった(自分の手で始末しようとしたからこそ姿を見せたわけだが) -- 名無しさん (2023-07-05 14 54 09) ログ化を提案します。 -- 名無しさん (2023-08-08 15 32 11) ログ化しました。 -- (名無しさん) 2023-08-22 16 55 51 肉の芽が発芽した際真っ先に助けに行ったのもポルナレフなんだよな… -- (名無しさん) 2024-04-22 12 23 38 当時はエンヤの名前をこんな婆さんに使うなんて、とか言われてた。 -- (名無しさん) 2024-05-01 00 45 47
https://w.atwiki.jp/nade_mg/pages/35.html
エンヤコラとは エンヤコラである。それ以外の説明をすることは出来ない。 とにかくエンヤコラするのである。エンヤコラである。エンヤコラしなきゃいけないのである。 決してなでぴに「エンヤコラって具体的に何をするんですか?」などと聞いてはいけない。エンヤコラされてしまう。
https://w.atwiki.jp/gods/pages/61589.html
エンヤヒコ(塩冶彦命) 太田八幡宮の祭神。 祭神とする神社: 太田八幡宮(秋田県大仙市)
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【名前】 エンヤライドン 【読み方】 えんやらいどん 【登場作品】 機界戦隊ゼンカイジャー暴太郎戦隊ドンブラザーズ 【初登場話】 第42カイ!「新ヒーローにゃ!おコタの密会!!」ドン1話「あばたろう」 【分類】 ビークル 【出力】 500万馬力 【所持者】 ドンモモタロウ 【詳細】 ドンモモタロウの搭乗する鳥の形をしたビークル型専用マシン。 世界を超高速で駆け巡る。 登場時に乗っていることが多い。 前輪にはセンタイギアらしきものが付いている。 前部のアバターシールドで相手の攻撃をはじき返す。 巨大戦時は巨大化や変形が可能、『機界戦隊ゼンカイジャー』に登場するジュランティラノとドン全界合体を行い、右半身を構成するドンゼンカイオーとなる。
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エンヤが気付くまで 「けばぶ売り」 ほろり・ほろり 値段交渉 エンヤが気付かなきゃ 「みなごろし」 スタンド・な・の 誰です 朝、から ケバブの仕込みをしてて 食べ逃す朝食。 自分の店 出したひろい通り で、『ふっ』と 一行よぎる インドよく知る ジョセフとかには ボられないし、財布固い。 いくらなら、買う そう問いかける 交渉開始、ただ…引いてヒイテヒイテ ええいああ 君から「たか過ぎる」 ほろり・ほろり 飢え死にする ええいああ 私も「やす過ぎる」 うそつき・な・の 誰です 恋人 髪の毛、うごかせない程 意味がない最弱。 ころそう!と、決めた時には既に エンヤ肉の芽で死んだ。 min10過ぎ て、死んでいく人 肉の芽埋められたお前 ジョセフ- 死んでく - 始めの - 一歩 とことん おしえて やるさ……ヤルサヤルサ ええいああ 承太郎「橋になれ」 ほろり・ほろり ふたりぼっち ええいああ 承太郎「あれをギれ」 やさしい・だ・ろ 私は ええいああ ぽたぽた血が流れ ひとりひとり ふたりぼっち ええいああ 私は土下座する なぐるのは そう 君です エンヤが気付くまで 「けばぶ売り」 ほろり・ほろり 値段交渉 エンヤが気付かなきゃ 「みなごろし」 スタンド・な・の 誰です エンヤが気付くまで 「けばぶ売り」 ほろり・ほろり 値段交渉 エンヤが気付かなきゃ 「みなごろし」 スタンド・な・の そう私です 原曲 一青窈『もらい泣き』 元動画URL http //www.nicovideo.jp/watch/sm17098893
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エンヤはバランの死体を見つけると、愛情たっぷりにそれを撫で上げた。 「DIO様ほどではないにしろ、ヒヒ……中々いい男じゃないか。 私がもう十年若ければ、生娘のようにはしゃいだんじゃが…………まあ、いいいさ。さあ、立ちな!!」 バランの死体から煙が立ち上り、程なくして彼は自らの足で地面に立った。 傷ついた身体ではあるが、一目で屈強と分かる肉体。バランのそれを仔細に検分しながら、エンヤは僅かに頷いた。 ミッドバレイを痛めつけようとした時に訪れた大破壊。大地そのものを根こそぎ奪っていった強大なエネルギーの固まり。 その発射場所にいた男――バランなら、何となくそれが可能のように思えたのだ。 勿論、それは確かではないし、こうして死体を目の当たりにしても、何の慰めにはならない。 寧ろ圧倒的な破壊を起こした輩が死んだとたら、それを倒すことの出来た化け物の存在の可能性を示すことにすらなる。 不安や心配は増すばかりである。だが、こうして強さおいて説得力を持つ人物に出会えたことは幸運と言えるかもしれない。 何故なら不確かな存在では緩みがちになる警戒が、それによってピンと糸を張ったように引き締まるからだ。 エンヤは周囲に入念に目を配りながら、ミッドバレイ、フェイト、バランの三人を引き連れて 深い霧の中をのそり、のそりと歩いていった。 ―― ―――― ―――――――― DIO様!! そんな尊ぶべき名が、周辺に気を配っていたエンヤの耳に届いてきた。 主の名前を叫ぶ者が、自らのスタンドである霧の中に入ったことを悟ると、 エンヤは早速幻覚を作り出し、その人物の足がこちらに向くように仕向けた。 「おお!? しみったれたバアさん……確かDIO様の部下だっけか? DIO様が呼んでいたぜ。街に来いってさ」 エンヤの前に現れ、浦飯幽助と名乗った男のからは、やはり渇望していた主の名前が聞くことができた。 そしてそれだけにあらず、かの主は自らを必要としているとのこと。 その事実に行き当たると、エンヤは感極まり、涙を滂沱の如く垂れ流した。 「おおおおおおおぉぉぉぉぉ!! DIO様!! 何と勿体無いお言葉!! おおおおおぃ!!! おおいおいおい!!!」 涙を振りまき、髪を左右に乱しながら、エンヤは身体全体を使って喜びを露にしていく。 その異様な姿に浦飯の足が後ろに引いたのを横目で確認しながらも尚、エンヤを歓声を上げるのをやめない。 それほどに主からの言葉が、嬉しかったのだ。 「あ~、ちゃんと伝えたぜ、バアさん……それじゃあな!!」 狂態を見せるエンヤに恐る恐る声を掛けると、浦飯はこの場を去るべく、すぐさまに足に力を入れた。 見ているだけで、怖気が走る。彼が知る老女とは別種の恐さを届ける彼女から逃げるのに迷いはない。 しかし、そんな浦飯の背中にピシャリとエンヤの冷たい声が投げかけられる。 「待ちな、小僧!」 「あ~ん? 何だよ、バアさん?」 心底嫌悪を覚えた浦飯だが、DIOの部下であるエンヤの言葉を無視するわけにもいかず 彼はゆっくりと面倒臭そうにエンヤに振り返った。 「幽助……おまえの出身はどこだい? 今は西暦何年だい?」 「ああ? 何でそんなこと……」 「……いいから答えな!! このボケぁ!! これはDIO様のためにも必要なことなんだよおおお!!!」 「DIO様の?」 その言葉を聞いた途端、浦飯は心が満たされていくのを感じた。 これから自らの主に益することが出来る。そう思うだけで、浦飯に喧嘩をする以上の至福をもたらしてくれたのだ。 浦飯は今まで見せたことのない笑顔を作り、エンヤに答えを述べていく。 「出身は日本だよ。西暦は~……良く分かんねえや。すまねえな、バアさん」 「大体で構わないよ」 「あ~~、1992年か93年だったか? 90年代っつうのは覚えてんだけどな、その先はいまいちっつううか……」 「確認しとくが、おまえの住んでいた星は地球じゃな?」 「あん? バアさん、ボケちまったか? 他にあんのかよ?」 「……数年の違いじゃが、やはり参加者の時間軸がずれておる。となると、彼奴めの能力はDIO様と同じ時間への干渉? …………いや、それでは地球とは違う星にいるというミッドバレイへの説明がつかない…………。 違う場所、違う時間……………まさか……時間と空間を含めた次元への…………? バカな! ありえんッ!! 幾らスタンドといえど、そこまで出来るわけが……!! いや、もしそれが可能となれば、それは王すらも超えるッ…………!!!」 あまりにスケールの大きさに恐れおののき、エンヤの顔からは冷たい汗が滝のように零れ落ちる。 もしエンヤが危惧したことが事実ならば、それは自らを奉じる主すらも凌駕する絶対的な存在を示すこととなる。 そんな輩にはたして反逆の牙を突き立てられるか。 「おい、バアさん、さっきから何言ってんだ?」 突如と響いた浦飯の声にエンヤは現実に引き戻された。 「何だい、まだいたのかい、小僧」 「んだよ、その言い草はよ」 「フン」 「じゃあ、今度こそおれは行くぜ!」 「……いや、待ちな、小僧!!」 「っと、何だよ、バアさん?」 「おまえさんは、このまま島中にDIO様の言葉を届けるつもりかい?」 「当たり前だろ! DIO様の命令なんだから!」 「それじゃあ、ついでだ。出会った参加者の出身地、今現在の西暦を聞いときな。 それと……一番最初にバーンとやらに刃向かっていたガキ共を覚えているかい?」 「あ~ん……確かさっき空に映像が映っていた奴だろう? 飛影を倒した奴だからな、バッチリ覚えているぜ!!」 「それと緑の変な服を着たガキさ。そいつらをちゃんと生かして私の所に、DIO様の所にお連れするんじゃ!! いいな!!?」 「別にかまわねえけれど、何でそんな面倒くさいことをすんだよ?」 「それくらい自分で考えな」 「んだよ! ケチくせーな!」 「フン……あとは、そうだね。おまえの仲間のことも聞かせてもらおうか。名簿に載っていた飛影という名前を気軽に呼ぶんだ。 この場には、おまえの知り合いがいるんだろう?」 「まあな! あいつらにも早くDIO様に会わせてやりてえぜ!」 そう言うと、浦飯は喜色満面に己の仲間、そして敵のことをエンヤに語っていった。 ―― ―――― ―――――――― 浦飯が拡声器を手に走り去っていくのを見届けると、エンヤは思考の渦に身を沈めた。 (バーンの能力は次元を操る……そう考えるのは早計じゃな。そんなことをするよりも、私らの記憶を操る方が、遥かに容易い。 どちらにしろ、バーンめの能力を探るには他の参加者の情報、それにダイ、ポップとかいったガキ共の話を聞いてからじゃ。 それまでにこの私がすべきことはDIO様への合流、ジョースターの抹殺、そして禁呪の謎を解くことと言ったところか。 幽助が走ってきた方向を考えれば、DIO様がお待ちしているのは、D-3の市街地のことじゃろう。 ここからは距離があるにしろ、そこまで行くことには、何ら問題はない。 問題があるとすれば…………それはこのまま何の手土産もなしに、DIO様の元に訪れていいかということじゃ。 ただDIO様への元に赴く。そんなことは誰だって出来るし、それ故にそれをするだけでは単なる有象無象と同じでしかない。 仮にもあの御方の御側で仕えさせてもらっている身のこの私が、そのような評価を得るわけにはいかないッッ!!! そこらの配下と同程度の存在と思われては、我慢がならん! 無能とあの御方に蔑まされるのは、とても許せるものではない! 何が何でもDIO様を喜ばせるものを、お持ちしなければ、この私の沽券にも関わる……ッ! …………ジョースターの首を獲れば一番なのじゃろうが、肝心のジョースターがどこにいるかなど、見当もつかん! ……となると……現状では、これが精一杯かのう……口惜しいが) エンヤは地図を広げ、現在地と放送された禁止エリアを見比べた。 そしてそれを確認すると、後ろにいたミッドバレイに向かって、事も無げに言い放った。 「ミッドバレイ、おまえには禁止エリアに入ってもらうよ」 【一日目 朝】 【現在地 D-6】 【ミッドバレイ・ザ・ホーンフリーク@トライガン・マキシマム】 【状態】全身穴だらけ、ナイブズへの恐怖、エンヤへの恐怖、生への絶望、正気がヤバイ 【装備】ミッドバレイのサックス@トライガン・マキシマム 【道具】ランダム支給品、支給品一式 【思考】 基本 死にたい 1. 死にたい 【エンヤ@ジョジョの奇妙な冒険】 【状態】健康、憎しみと怒りで心が一杯 【装備】木の棒(現地調達) 【道具】なし 【思考】 基本 DIO様に組するもの以外は皆殺し 1. ミッドバレイを禁止エリアに突っ込ませて、禁呪発動の仕組みを探る 2. DIO様の元へ向かう 3. ポルナレフは絶対に殺す 4. ジョースターの家系も根絶やしにする 【備考】 ※正義(ジャスティス)でフェイトとバランの死体を操っています ※正義(ジャスティス)でミッドバレイを操っています ※参加者間による世界観、時間軸のズレはバーンの能力によるものだと思っています ※ミッドバレイ、浦飯幽助の仲間と敵の情報を得ました 【フェイト・T・ハラオウン(死体)@魔法少女リリカルなのは A s】 【状態】死体、穴だらけ 【装備】ハサミ@ジョジョの奇妙な冒険 【道具】ランダム支給品×2、支給品一式×2 【バラン(死体)@DRAGON QUEST-ダイの大冒険】 【状態】死体、穴だらけ 【装備】なし 【道具】なし 【浦飯幽助@幽遊白書】 【状態】健康 、肉の芽による洗脳 【装備】拡声器@オリジナル 【道具】武器支給品、支給品一式 【思考】 基本 バーンをぶっ倒す、DIOに忠誠を示す 1. 皆をDIOの所へ呼び込む 1. 仲間と合流 2. 戸愚呂と対決 【備考】 ※名簿は引き千切られて捨てられました ※リヴィオの仲間と敵の情報を得ました ※ジョースター一行とDIOの部下の情報を得ました ※肉の芽はDIOへの忠誠を高めるだけのものです 082 Stop and Stare BACK NEXT 084 Something about You 052 In too Deep エンヤ [[]] 052 In too Deep ミッドバレイ [[]] 082 Stop and Stare 浦飯幽助 084 Something about You
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~山岳地帯 地下10階~ 『もう見失わないッ!この小さいヤツを15秒以内に仕留めるッ!』 無作為に室内を動き回る弾丸中継のスタンド「マンハッタントランスファー」に 中継されたライフルの弾丸が、タバサ目掛けて飛来する。 「うっ……!!」 「ストーンフリー!オラァッ!!」 同時にタバサがライフルの弾丸に翻弄されている隙に、自らのスタンド「ストーンフリー」を 展開しつつジョリーン――空条徐倫がタバサに密着して来る。 タバサは攻撃用DISCのザ・ハンドで応戦しようとするが、精密動作の難しい ザ・ハンドでは、中々ジョリーンのストーンフリー相手に直撃を与えることが出来ない。 逆にジョリーンの側もザ・ハンドの一撃を警戒しているのか、その攻撃も タバサにダメージを与えると言うよりは、タバサの行動を封じて 致命的な隙を作る為の牽制に徹している風にも見える。 そしてタバサとジョリーンがお互いに膠着状態に陥っている間に、 マンハッタントランスファーが撃ち込んで来る弾丸が、絶妙な位置でジョリーンを避けて、タバサ一人を狙って降り注いで来る。 結果として、二人掛かりで攻め立てて来る敵に対して、一人で対処し続けるタバサの側は 消耗する一方であった。このままではジリ貧状態が続いたら、やがてどちらか一方に 完全に態勢をを崩され、その隙に残った片方からトドメの一撃を受けるのを待つばかりであろう。 ――どちらか片方さえ倒すことが出来れば。 今タバサの脳裏にあるのは、その考えだけだった。 実を言えば、距離を置いたマンハッタントランスファーをこちらのすぐ側に引き寄せる方法はある。 ザ・ハンドの能力を「発動」させ、自分とマンハッタントランスファーの間に 広がる空間を「削り取って」しまえば良いのだ。 だが、その手段は有り得ないとタバサは即座に却下する。 それは、ザ・ハンドのDISCを攻撃用DISCとして装備してしまっている為だった。 運の悪いことに、ザ・ハンドのコミックスによる強化も未だに出来てはいない。 今の段階でザ・ハンドの能力を発動させてしまっては、マンハッタントランスファーを 引き寄せた所でザ・ハンドのDISCは消滅、一撃で倒せるだけのダメージを与えきれずに マンハッタントランスファーには逃げられ、目の前のジョリーンから ストーンフリーのラッシュを受けて、自分一人が再起不能(リタイア)にされるだけだろう。 仮に、ザ・ハンドが強化されていて、一度の発動で力を使い果たさなかったとしても同じことだ。 ジョリーンのスタンド、ストーンフリーは細かな糸の束が集まって人の形を作っている。 それを応用して、ストーンフリーには傷ついた仲間の傷を縫合して癒すという使い方も出来る。 マンハッタントランスファーをタバサの側に引き寄せるということは、 彼女と密着しているジョリーンの手元にも移動させ、ストーンフリーによって 回復させるお膳立て整えてしまうということだ。ジョリーンかマンハッタントランスファー、最低でも どちらかを確実に無力化しない限り、この戦いに勝機は無いのだ。 タバサは決して、ザ・ハンドの他に装備用DISCを持っていないと言う訳では無い。 だが精密動作性を別にすれば、現在持っているDISCのどれもが ザ・ハンド程の高い攻撃力を持ち合わせておらず、今戦っている両者に 致命的なダメージを与えることは極めて難しいだろう。 そんなDISCをわざわざ持ち歩いているのも、DISCの能力発動を見込んでの事だ。 装備用としては貧弱でも、自らが置かれた状況とタイミングを見計らって 能力を発動させられれば、それはどんな強力な武器にも勝る。 王には王の、料理人には料理人の……そして恐らくハルケギニアの貴族や 彼らに使役される平民にも、各人に見合った個性や役割が与えられているのだろう。 既に今までの戦いで、タバサはそれを嫌と言う程思い知らされていた。 あのエコーズAct.3も、己を犠牲にしてまで、自分にそれを教えてくれたのでは無かったか。 「…………っ」 この窮地を逃れる術は必ずある。そして、その方法は恐らく―― タバサは自分の考えを信じて、銀色に輝く一枚の発動用DISCを取り出した。 「ホワイトスネイクの…DISC!?クッ、それを使わせる訳には……!」 ストーンフリーの勢いを強くするジョリーンに今は構わず、タバサはそのDISCを構え、そして―― 「承太郎のDISC…!」 自分とジョリーンから出来る限り離れた方向に向けて、タバサは力一杯そのDISCを放り投げた。 「あれは……父さんのDISCッ…!!」 そのDISCの正体が、かつて“本来の世界”で彼女の宿敵「ホワイトスネイク」の手によって、 自分の父親の記憶を封じ込められたDISCであることに気付いたジョリーンは、 目の前のタバサに構わずDISCに向かって駆け出して行く。 『何ッ…空条徐倫!?しかしその程度のことで我が「マンハッタントランスファー」の 逃げ道を塞いだと思っているのかァッ!』 マンハッタントランスファーを通して、本体のスタンド使いの意志がタバサにも聞こえた。 『照準点に変更無し!全身を確認、頭部に固定!発射(シュート)ッ!!』 「く……――ッ!」 タバサの頭部目掛けて撃ち込まれるライフルの弾丸を、体を捻ることで 辛うじて右肩で受けながらも、タバサは両腕を持ち上げて射撃用DISCの一枚を能力発動させる。 「エンペラー!」 タバサの意志に応じて、自由自在に室内を飛び回る銃弾型のスタンドが、 今度は逆にマンハッタントランスファー目掛けて猛然と疾駆する。 ジョリーンが自分に背を向けて離れて行っている以上、無作為に移動する マンハッタントランスファーをこの隙に、それも確実に仕留める為には、 使い手の意志によって弾丸の軌道を自在に変えられるエンペラーのDISCを使うのが最善の策。 ライフルの実弾とは違うスタンドパワーの塊を防ぐことが出来ずに、 マンハッタントランスファーは飛来したエンペラーの弾丸を回避出来ず、直撃を受ける。 『こ…こいつ…!いつの間に、これほどのDISCを……』 それが、マンハッタントランスファーの断末魔となった。 タバサは消滅して行くマンハッタントランスファーに構わず、承太郎のDISCを 追い掛けて行ったジョリーンの直線上の位置目掛けて走り出す。 承太郎のDISCを手に取っていたジョリーンが、タバサの様子に気付いて振り返るが、もう遅い。 「フー・ファイターズっ!!」 「ぐゥ……ッ!」 タバサの持つもう一方の射撃DISCから放たれるプランクトンの弾丸が、ジョリーンに命中。 ジョリーンが起き上がるより早く、タバサはジョリーンが倒れるまで、フー・ファイターズの弾丸を打ち 続ける。次から次へと放たれる弾丸の雨を受け続けた末に、ついにジョリーンの体が崩れ落ちる。 「……あのままあんたを攻め続けていれば、確かに倒せたかもしれない……。 だが!だが、それでも!父さんのDISCがそこにあるのだとしたら… あたしはそれを取りに行かない訳にはいかないだろう…!」 最後にタバサにそう言い残して、ジョリーンの姿をした“記録”は消滅して行った。 「……………」 タバサは無言で、ジョリーンが手にしていた承太郎のDISCを拾い上げる。 本来、このDISCの能力はスタンドの精密動作性を大幅に高めること。 だが少し前の階層で、同じように戦った別のジョリーンの“記録”が このDISCを守るようにしていたのをタバサは覚えていた。 もしかしたら。 このDISCは空条徐倫と言う人物にとって、とても大切な物なのでは無いかと思ったのだ。 例え命と引き換えにしても、惜しくは無いと思えるくらいに―― 「父様。……母様……」 ジョリーンは父、空条承太郎の為に自らの命を投げ打つ覚悟で戦った。 では自分はどうだろう?自分の父親は幼い頃に政治抗争の中で殺されてしまった。 母親は自分を庇って毒を飲み干した結果、正気を失い、今ではタバサのことすら 誰なのかを認識出来ず、昔自分が母にプレゼントした人形を “幼い娘のシャルロット”だと思い込んでいる。 父を、母を、両親の血が自分に流れていることを、タバサは今でも誇りに思っている。 だがガリア王国の王家という一族の名前は、今のタバサにとっては 憎悪と怨嗟で以ってのみ想起される存在でしか無い。貴族とは高貴で気高く、 また優れた知性と魔法の力によって人々を導いて行ける誇り高き者こそが 貴族と呼ばれるに相応しいのだと人々は語る。 ――冗談では無い、とタバサは思う。 名誉や栄光と言う名の虚栄心を守ることばかりに終始して、自分から 両親を永遠に奪い去った者達の誇りなど許されない、認めてやる訳にはいかないのだ。 人間が目指すべき黄金の精神とは、誇り高き血統とは、そんな所から来る物では無いはずだ。 本来なら「貴族」でも無ければハルケギニアで暮らす「平民」ですら無い、 「貴族」という存在がいない世界からやって来た平賀才人ですら、今では ゼロのルイズの使い魔であることに確かな「誇り」を抱いているに違いないだろうから。 自分も、ハルキゲニアに置き忘れてきた「誇り」を、取り戻さなくてはならない。 守らなければならない母の元へ帰る為に、トリステイン魔法学院の友人達と楽しい日々を送る為に。 「……私は、帰る」 いつものように小さな声で、しかし力強く宣言してから、タバサはゆっくりと歩き出した。 ~山岳地帯 地下11階~ 「んくっ……んっ…」 コップに注がれたキリマンジャロの雪解け水を飲み干しながら、タバサは手持ちのアイテムを確認する。 装備は攻撃用のザ・ハンド、防御用の強化済みイエローテンパランス、能力用のダークブルームーン。 射撃DISCのフー・ファイターズとエンペラー、ラバーズ、タワーオブグレー。 それ以外のDISCはデス・13とチリペッパー、エンプレス、ハーミットパープル、ペットショップ、 エンポリオのDISC。承太郎のDISCはこの階層に来た際に使ってしまったので、もう無くなっている。 そして体力回復用のモンモランシー特製ポーションに、今食べているはしばみ草のサラダ。 正直に言って、手持ちのアイテムは安心出来る程には数が多い訳では無い。 それでもタバサ自身が今までの戦いで経験を積んでいるということもあり、当面は何とかなるだろう。 しかし、突然この状況が変化したとしたら、どうなるだろう? その時になって、自分はこれまでのように切り抜けることが出来るのか? 先刻からタバサの胸の内に湧き上がっている漠然とした不安感は、 彼女がこの階層で新しく発見したDISCの発動に由来する。 『古からの死臭ただよう館に……迷い子が階段を下るとき! おのが自身はその正義を老婆と問い!しかるのちに残酷な死を迎えるであろう』 あのDISCは、確か「老師トンペティのDISC」と言う名前だったか。 自分がこの先訪れる階層について、予言という形で知ることが出来る能力らしい。 「……おばあさん?」 “階段を下りる迷い子”と言うのは、この異世界に入り込んだ自分のことに間違い無いだろう。 だが今までの階層で戦って来た敵の中に、老婆の敵はいない。 そして“古からの死臭が漂う館”という表現。これは恐らく、近い内に 今までとは全く違う敵と、古い館のような階層で戦うことになるという意味だろう。 ――覚悟を決めなくてはならない。 「覚悟」を抱いて己自身の内にある「恐怖」を退けてこそ、始めて勝利を手にすることが出来る。 例えどんな敵が現れたとしても、タバサには負ける訳にはいかない理由がある。 「む……っくん」 その為にタバサは、まず好物のはしばみ草のサラダを食べて万全の状態を作り上げることにした。 ~エンヤホテル 地下12階~ 「………当たった」 はしばみ草のサラダを食べてお腹一杯になったタバサが階段を降りた先は、古ぼけた建物の中。 なるほど、老師トンペティのDISCの予言は早速的中したと言う訳だ。 そしてあの予言は他にもまだ続きがあった。 予言が最後まで本当ならば、次にやって来るのは―― 「やあ~……いらっしゃい…」 違う。老婆では無かった。簡素な作りの衣服に身を包んで、子供を抱きかかえた女性だった。 「いい所ですねェ~…このホテル…あなたも泊まりに来たんですかぁ?」 そう言う女性の目の焦点はまるで合っておらず、本当にタバサの方を向いているのかすら疑わしい。 良く見ればその顔も、ニキビに塗れて膨れ上がり、ドス黒く変色している。 そして意識を周囲に向ければ、目の前の子連れの女性のように 異様に血色の悪い顔を不機嫌そうに向けた中年男性やら、全身に穴ボコが開いて 皮膚がチーズみたいになっている若い男などが、のろのろとした動きで―― しかし確実にタバサの方に向かってと近付いて来る。 「すみませんねェ~~…私ってば耳が遠い物で、何を言われてるんだか……」 「ザ・ハンドっ!!」 ガォン!! タバサは攻撃用に装備したDISCのスタンドの一撃を子連れの女性に叩き込む。 触れた者全てを消し去るザ・ハンドの右手に全身の大部分を削り取られ、 残った子連れの女性の体がくるくると部屋の中を転がり、やがて消滅する。 ――こいつらは、死者だ。 今まで戦って来た人々の“記録”とも違う、ただ動き回っているだけの死体。 タバサは迷うことなく、近寄ってくる亡者の群れに対して攻撃を加える。 「フー・ファイターズ!」 射撃DISCによってタバサの指から発射される プランクトンの弾丸が、更に姿を現してきた死体の幾つかを吹っ飛ばす。 しかしどれだけ死体の群れを倒しても、次から次へと際限なく死体の数は増えていく。 このままでは駄目だ。仮にこの死体をスタンドとするなら、 本体である「スタンド使い」が何処かにいるはず。 そしてそれこそが予言ので知らされた「老婆」に違いあるまい。 「…………!」 踵を返して、タバサはダッシュ。そのまま部屋のドアを強引に開け放って、ホテルの通路に躍り出る。 「ハーミットパープル(隠者の紫)…!」 同時に周辺感知の能力を持つ装備DISCを発動させ、タバサはホテル内の構造を頭の中に叩き込む。 思った以上に狭い場所だ。数で追い立てられれば、防ぐ手立ては無いだろう。 タバサは人が隠れていそうな場所を虱潰しに、しかし最短のルートを通って探し回る。 途中にチラホラと姿を見せる死体達は出来る限り無視しながら スタンド使いの本体を探して行く中で、タバサはオーナーの部屋と思しき部屋のドアを開け放つ。 「ヒェッ!?……お、おお~、これはいらっしゃいませ~。何か御用ですかな、ヒェッヒェッ」 ようやく見つけた。部屋に飛び込んで来たタバサの剣幕に、腰を抜かせて驚いてみせる老婆の姿。 今まで出会って来た死体とは違う、邪悪に、しかし強く意志を感じさせる輝いた瞳。 そうだ。彼女こそ、前の階層で予言で見た“古びた館の老婆”であり、 あの亡者共を操っているスタンドの本体に間違いない。 「ええ。……あなたに、用がある」 「おお~、それはそれは。何なりと御申しつけ下さい。 あ、ワシはこのホテルのオーナーのエンヤと申しますですじゃ」 お互いにシラを切り通しているのは先刻承知だったが、タバサはそれ以上は 何も口に出さずにエンヤと名乗った老婆に一歩ずつ近付いて行く。 近付いて、至近距離からザ・ハンドの一撃を叩き込むつもりだった。 エンヤ婆の側にも何か策はあるだろう。他に死体を操る以外の能力を隠しているかもしれない。 それを見極める為にも、今は死中に飛び込んでみせる必要がある。 来るならば、来い。タバサはエンヤ婆の一挙手一投足まで注意を払いながら、彼女に接近して行く。 「…お客のマナーが良くない。ちゃんと注意しないと…」 「そうですか、そうですか。そりゃあ申し訳ございませんのォ~。 何しろ外国から遥々観光に来られるお客様目当ての店なんで、言葉も通じ難くて大変なんですじゃよ」 「………本」 「ウムン?何ですと?」 「本を読んで、勉強しないと」 「おお、そうですのォ~。それは必要なことですのォ」 「そう。本を、読んで――っ!」 そこまで言って。タバサは一気にエンヤ婆との距離を詰めてザ・ハンドを展開。 一撃で勝負を決めるべく、エンヤ婆に向けてその右手を振るう。 「キィエェェェーーー~~~~ッ!!!」 その刹那、物凄い勢いでエンヤ婆が飛び上がり、ザ・ハンドの右手を回避してタバサから距離を取る。 ザ・ハンドのコントロールの難しさを差し引いても、老婆とは思えぬ程の凄まじいスピードでだった。 「…………く!」 「ヒェ~ッヘッヘッヘッ!そんな生っちょろいスタンドでワシを殺せると思ったのかァー小娘ェ!?」 タバサに対して嘲笑を上げる今の姿こそが、エンヤ婆の真の姿なのだろう。 邪悪そのものが形になったかのような笑みを浮かべながら、エンヤ婆は高らかに宣言する。 「このワシの「正義(ジャスティス)」で!お前のその無愛想なツラを 恐怖でグチャグチャに変えた後で改めてブッ殺してくれるわい! ここがお前の墓場になるのじゃああぁぁウケケケケェーッ!!」 その宣言と共に、エンヤ婆に操られて部屋のあちこちから新しい死体の群れが湧き出してくる。 ――また一つ、老師トンペティのDISCの予言の真実が明らかになった。 「正義を問う」とは即ちエンヤ婆のスタンド「正義(ジャスティス)」を指していたのだ。 そして最後に残された予言はただ一つ。「しかる後に残酷な死を迎えるだろう」……。 「そこまでは……嫌」 残酷な死を迎えるのは敵の方だ。死者を操っているエンヤ婆にこそ、死の世界は相応しい。 「デス・13のDISC…!」 タバサは装備DISCの一枚を頭に差込み、その能力を発動させる。 『ラリホォォォ~~~ッ!!』 DISCが力を使い果たして消滅する代わりに、タバサを取り囲んでいた 亡者の群れに強烈な睡魔が襲い掛かり、次々にその場へと倒れ込んで深い眠りに身を委ねて行く。 タバサは眠りこけている死体に構わずに、エンヤ婆のみに狙いを絞ってザ・ハンドを振るう。 だが、異様な素早さで動き回るエンヤ婆に対して中々決定打を与えることが出来ない。 「キィヒヒヒ、馬鹿め当たるものかァ!そしてェ!」 またしても新たに現れた死体が、タバサに向けて一直線へと突っ込んで来る。 「うっ……!?」 エンヤ婆に気を取られ過ぎていたタバサには、その死体の動きを避けきることが 出来ずに、部屋の中に置かれていたテーブルに頭から突っ込んで行ってしまう。 「く……ううっ…!」 他の死体が倒れ込んだタバサに向けて近寄って来る姿を視界の端に捉え、 タバサは慌てながらも自分を転ばせた死体にザ・ハンドの右腕を叩き込んだ。 死体、消滅。そのまま起き上がって態勢を整える、そうしようとしたその瞬間。 「キエェェェーッ!!」 「……っ!?」 エンヤ婆が懐に隠し持っていたナイフを取り出し、タバサの顔面目掛けて投げつけて来る。 頭を振って何とか逃れようとするが、完全に回避しきれずに左の頬が刃に当たって薄く切れてしまう。 チクチクとした浅い痛みと共に、タバサの頬から一筋の赤い血が流れ出す。 だがこの程度、致命傷には遠い。タバサは完全に立ち上がり、再びエンヤ婆に対して向き直る。 「クッ……クククッ…」 突然、エンヤ婆が含み笑いを浮かべる。 まるで、今この段階で自分が決定的勝利を掴んだとでも言うように。 まずい。 タバサはエンヤ婆の態度に、今までとは違う危険な雰囲気を感じ取っていた。 「ククク…ウケケケケッ!ウヒャハハハハァ!このホテルの中で血を流したな! もうこれで完ッ璧にお前は勝機を失ったのじゃあぁぁぁぁ!!ウコケケケケケケッ」 ――やはり。 あのナイフの一撃が、こちらにとっては致命的なダメージになってしまったらしい。 しかしタバサにはその理由がわからない。 エンヤ婆のスタンド、正義(ジャスティス)の真の能力が、だ。 ザ・ハンドに比べて威力が劣る上に、残りのエネルギーも少なかったが、 ここはエンペラーとフー・ファイターズで確実に攻撃を命中させるしか無い。 そう考えたタバサがエンヤ婆に向けて両手を向けた、まさにその瞬間。 「…………っ!?」 突然タバサの頭がぐらりと傾き、そのまま真横の方向に吹っ飛ばされて地面に叩き付けられる。 先程ナイフが掠めた左の頬がやけに重い。何とか瞳を傷口の方に見やると、 そこはもう出血が泊まっており、代わりに霧のような物質が問題の傷口から生じていた。 「これがワシの「正義(ジャスティス)」!「正義(ジャスティス)」の有効射程範囲内で傷を付けられた ヤツは、誰であろうと傷ついた場所を中心にワシの意のままに操れるのじゃあああぁぁ!!」 完全に勝利を確信しているのだろう、エンヤ婆の高笑いが部屋の中に反響する。 タバサは一発でも射撃DISCを撃ち込んでやろうとエンヤ婆に手を向けるが、 その前に傷口から自分の頭をコントロールされ、あらぬ方向へと頭ごと全身を吹き飛ばされる。 「さああぁ~~~てこれからお前をどう料理してくれようかのォ? そぉうじゃ、そういやトイレの掃除を最近サボっておったからのォ~~~~ これからお前に掃除してもらうとするかのう!!」 そう言うが早いか、エンヤ婆はタバサの頭を引き摺るような形で、 部屋の脇に設えてある扉に向けて、タバサの体を誘導して行く。 「なめるように便器をきれいにするんじゃ、なめるように! ぬアアアめるよォオオオオにィィィィ!!だよん。レロレロレロレロ」 エンヤ婆の咆哮を聞いて、タバサの全身に氷のツララで突き刺されるような 冷たい恐怖感が走る。恐らくこの老婆は本気でそれを自分にやらせるだろう。 それだけでは無い。その後も考え付くだけのありとあらゆる屈辱と恐怖を与えて、 タバサの中にある「正義の心」を完膚無きまでに打ち砕こうとするに違い無い。 それだけは何としても避けねばならない。 幸い、傷を付けられ操られているのは頭だけ。 ならば、両腕はまだ自分の自由に動くに違いない。 それを信じて、タバサはエンヤ婆に気付かれぬように注意しつつ、懐からDISCを一枚を取り出した。 「……ヌッ!?」 「ペットショップのDISC…っ!!」 氷を操るスタンド「ホルス神」の本体である怪鳥のDISCを頭に差し込むタバサ。 その刹那、まるで鳥の羽のように両手をパタパタと振りながら、 タバサの体が宙に浮かんでそのままフッ、と部屋の中から消えて行く。 ペットショップのDISC。 同じ階層の別の場所へ向けて、まるで瞬間移動の如く飛び去ることが出来るDISCである。 「……うおのれぇぇぇぇい小娘ェェェ!じゃが「正義(ジャスティス)」の効果範囲はこのホテル全体! この先の階層に至る脱出経路など存在せぬわい! そしてお前がここから逃れられぬ以上、依然このワシの勝利は変わらん! 何処にいようと絶対に逃すものかァァァ!!探し出して脳みそ!ズル出してやるッ! 背骨バキ折ってやるッ!タマキンがあったらブチつぶしてやっとるわッ!」 エンヤ婆はタバサを探すべく、後ろに死体の群れを引き連れながら通路へと飛び出した。 「「正義(ジャスティス)」は勝つ!!」 「ごくっ……んっ…んんっ…ぷはぁっ…。はぁっ、はぁっ……」 モンモランシー特製ポーションを飲み干して、タバサは先程の戦闘で受けたダメージの傷を癒す。 だがそれでも、左頬の傷口からは「正義(ジャスティス)」の霧が止まらない。 恐らく本体であるエンヤ婆を倒さぬ限り、永久にこのままに違いない。 しかし、一体どうやって倒せばいい? 「正義(ジャスティス)」の能力は既にわかっている。 霧によって、有効射程範囲内で傷付けられた者を自由自在に操る能力。 あの死体の群れも、「正義(ジャスティス)」の射程範囲内で殺された者達を 「正義(ジャスティス)」の霧を使って操っているのだろう。そして、その有効射程範囲は―― 恐らくホテルを構成するこの階層全体。 現在タバサの頭が自由になっているのも、エンヤ婆が自分の姿を見失っている為だろう。 もし発見されたら、その瞬間に「正義(ジャスティス)」によって タバサの体を操って先程の続きを始めるに違いない。 今の内に、何としてでも対抗策を考えなくてはならない。 手持ちのアイテムで、エンヤ婆を倒す為に出来ることは無いか、タバサは深く考える。 「………あ」 そして、一つだけ思いついた。 「正義(ジャスティス)」を使わせる隙を与えずに、あのエンヤ婆を倒す為の手段が。 だが、それはかなり危険を伴うアイデアだった。一歩間違えれば、倒れるのはこちらの方だ。 「………ううん」 それでも、やるしかないとタバサは思った。勝利への道はそう容易いものでは無い。 自らの命を削り取るだけの「覚悟」を抱いてこそ、始めて勝利の栄光を掴み取ることが出来る。 それこそが人間の目指すべき「正義の道」なのでは無いだろうか。 あのゼロの使い魔の平賀才人が、まだ召喚されて間もない頃に 彼を怒らせたギーシュ・ド・グラモンに向かって、決然と立ち向かって行ったように。 やろう。決然と覚悟を決めて、タバサは立ち上がる。 既にホテル内部の構造はハーミットパープルの発動によって理解している。 そして自分のアイデアの実行に最適な場所を目指して、タバサは一歩を踏み締めた。 「おにょれえぇぇぇぇ!何処に隠れおった小娘えぇェェェ!?」 血走った目で、ホテル内の何処かに隠れている筈のタバサを探す エンヤ婆の耳に、突然誰かの声が聞こえて来る。 『タバサはここよッ!ここにいるわよォォォーーーーーッ!!』 「何ッ……エンプレスじゃと?」 エンヤ自身、知らぬ間柄では無かったスタンド、エンプレスの声である。 彼女の宣言と共に、タバサが現在いる場所がエンヤ婆の頭の中にハッキリと浮かび上がって来る。 しかし、ホテルの中にエンプレスの罠など仕掛けただろうか? まあ、どうでも良いことだ。あの小娘が発見出来たのなら、今すぐ その場所に赴いてブッ殺してやればいい。 「正義(ジャスティス)」は無敵だ。あんな小娘に負ける訳など無い。 「ウヒヒヒヒッ、待っておれよ小娘!今度こそお前を地獄へと送ってくれるわい!」 そして間も無く、エンヤ婆は現在タバサがいるらしいホテルのロビーへと向けて突っ走る。 「…………!」 「よォ~やく見つけたぞォ、小娘エェェェ……」 タバサはロビーから通路の出入り口から少し離れた位置、 即ち現在部屋の中に踏み込んで来たエンヤ婆と距離を置いた所に立っていた。 一歩も動かぬまま、油断の無い表情でこちらの様子を窺っている。 何か策があるのかもしれない。 例えば、スタンドのDISCで床に罠を仕掛けている可能性など充分にある。 しかしタバサはもう「正義(ジャスティス)」のスタンドの支配下にあるのだ。 何処にいるのかさえわかってしまえば、後はエンヤ婆の好きに操ることが出来る。 ならば、策を使わせる暇など与えずブッ倒してしまえばいい。 エンヤ婆はそう考えて、エンヤ婆はスタンドを通して後ろの死体達に向けて命令を出す。 「お前達ィ!あのクソ生意気な小娘をとっ捕まえるんじゃア! そォして奴をボッコボコにブン殴って完ッ全に再起不能にしてやるんじゃあああぁぁァァァ!!」 その命令を忠実に実行するべく死体達が動き出すと共に、 エンヤ婆自身もまた、タバサに向かって駆け出して行く。 「ワシの「正義(ジャスティス)」は無敵じゃああぁぁぁッ!!」 エンヤ婆の意志によって、タバサの頬の傷口から潜り込んだ「正義(ジャスティス)」が 再びタバサの体を操って地に這わせようとする。だが。 「――レッド・ホット・チリペッパー!」 『限界無く明るくなるッ!!』 「なぬぅぅぅゥゥゥおわぁぁぁぁーーーーーッ!!?」 装備用DISCの発動。チリペッパーのDISCの電力放出によって、ロビー内部が 文字通り目も眩む光の波へと包まれる。突然の発光に 瞳をダイレクトに灼かれて、たまらずにエンヤ婆はもんどり打って床に転げ回る。 その中で、エンヤ婆はチクリと体を突き刺す痛みを感じる。 が、目を潰されているエンヤ婆にはそれが何なのかわからない。 そんなことよりも、早く「正義(ジャスティス)」であの小娘の体を操ってしまわねば。 それだけで、この戦いは勝てるのだから。 「「正義(ジャスティス)」ゥゥゥッ!!」 ドスン、と何かの倒れる音。恐らくタバサが頭を操られてスッ転んだ音に違いあるまい。 いいザマだ、とエンヤ婆は視力と共に再び勝ち誇った気分を取り戻していく。 やがて完全に目を開けられるようになったエンヤ婆は、くるりと首を振ってロビーの様子を確かめる。 見れば、今まさに地面に倒れ込んだタバサが死体達の群れに囲まれようとしている所だった。 「――勝った!第三話完ッ!!」 「……いいえ、あなたの負け」 エンヤ婆がタバサに向けて堂々と宣言するが、強い意志の光を瞳に湛えたタバサが はっきりとエンヤ婆の言葉を否定する。今、タバサは絶望するどころか、 逆に僅かに唇を吊り上げて、まるでこれこそが狙い通りだと勝ち誇っている様にさえ見えた。 「あなたが前に出て来てくれたから、上手く行った。……この死体を、盾にしようとしなかったから」 何だ。こいつは一体何を言っているんだ?どうしてここまで冷静でいられる? 「あなたがエンプレスのDISCで…ちゃんとここまで来てくれたから」 エンヤ婆の顔に焦りの色が浮かぶ。 タバサは教師が生徒に説明するかのように、静かに語りかける。 「あなたが、DISCの光で目を眩ませてくれたから……ここまで来られた」 タバサは後ろを振り向いて、今まさに死体の一つが彼女に向けて その両腕振り下ろさんとする様子を静かに見つめていた。 そして彼女の手には、防御用に装備していた筈のイエローテンパランスのDISCが握られている。 ここに至って、エンヤ婆はようやくタバサが何を企んでいたのか―― 先程自分に何を仕掛けたのか、ようやく理解することになった。 「なッ!ま、ま、まさかァァッ!?」 死体が振り下ろして来た両腕を、タバサは避けもせずに背中で受け止める。 「ぐっ……げほっ…!」 ずしりとした衝撃がタバサの全身に走り、口元から息が漏れる。 ――そしてそのダメージが、死体を操っている筈のエンヤ婆に向かってそっくりそのまま返って来る。 「うぐおぉぉぉっ!?」 「……ラバーズの、DISC。これなら、確実にあなたにダメージを与えられる…」 かつて、本来の世界で敵に捕らえられたエンヤ婆の始末の為に用いられた、因縁のスタンド。 それが今、再びエンヤ婆から「運命」をもぎ取るべく、タバサの手によって自分に仕掛けられている。 タバサが受けたダメージをそのまま特定の誰かに跳ね返すラバーズのDISCの能力。 その能力によって、別の死体によってタバサの腹に深くメリ込んだ蹴りの痛みが エンヤ婆に対してそっくりそのままダイレクトに伝わって来た。 「ぬぉわああぁぁぁっ!?おごぉおぉぉっ!!」 「あぅっ……ぐっ…げほっ、ううあっ……」 一切の抵抗も見せずにひたすら死体によって殴られ、蹴られ、蹂躙され続けるタバサの 感じている痛みが、次から次へとエンヤ婆に向けて跳ね返ってくる。 よりエンヤ婆に早く、深いダメージを与えるべく、タバサは防御用DISCまで外していたのだ。 出血で視界が赤く染まっていく。内臓を痛め付けられ、口から血反吐を吐くのも何度目だろうか。 己自身の血に塗れて全身を真っ赤に染め上げられた今のタバサの姿は、 トリステイン魔法学院において呼ばれる「雪風」の二つ名とは、まるで掛け離れていた姿だった。 「なっ…!ウゲッ…なんちゅーマネをしやがるんじゃあァァァァこの小娘ェェェェ!――ブゲェェェ!!」 何度目になるかも知れぬタバサのダメージを跳ね返されて、ついに耐え切れずに エンヤ婆はその場に倒れ伏した。そしてそれを確認してから、タバサはようやく次の動きを見せた。 「タワー……オブ、グレイ……っ!」 射撃用のDISCを能力発動させることで、室内のごく短距離の位置を 瞬間移動して死体の群れから逃れたタバサは、彼女と全く同じダメージを受けて ボロボロになっているエンヤ婆から見て、あと数歩の距離まで辿り着いていた。 「ウッ、ウヒヒヒヒッ…!ワシにトドメを刺すつもりか……?」 「……………」 「だっ、だが…やはり甘いのう、小娘…!それだけのダメージを受けて… その足でワシの所までそ辿り着けると思っておるのかァ~!? 辿り着く前に「正義(ジャスティス)」で全身傷だらけのテメエの体を 隅から隅まで片っ端から残さず操ってくれるわい…!」 タバサは無言で、血塗れの体を立ち上がらせてエンヤ婆に近付いて行く。 「やはり最後はワシの勝ちじゃあァァァ!!くらえ「正義(ジャスティ)」……」 「ダークブルームーン!」 『水のトラブル!嘘と裏切り!未知の世界への恐怖を暗示する『月』のカード!』 エンヤ婆がこちらを操って来る前に、タバサは今まで能力用に装備していたDISCを発動させる。 ダークブルームーンのDISC。能力用装備として使う分には水場を自由に移動出来るだけだが、 発動時の効果は全く異なる。その能力は部屋内にいる全ての敵にダメージを与え、 そのダメージを自分の体力として吸収することが出来るのだ。 「おごォ!?」 瀕死のエンヤ婆、そして距離の離れた死体達からも体力を吸収して、先程までのダメージを 一気に回復させたタバサは、エンヤ婆に最後の一撃を与えるべく駆け出そうとする。 「うっぐおおぉぉぉぉ!!まッ…!まだじゃあ……!まだ貴様が近付くよりも 「正義(ジャスティス)」発動の方が早いわぁ!まだ終わった訳では無いのじゃあぁぁぁァァァッ!!」 「違う……」 呟いて、タバサは最後に一枚だけ残されていた銀色の発動用DISCをエンヤ婆に向けて投げつける。 発動したり、投げ付けたりした者を一時的な混乱状態に陥らせる、エンポリオのDISC。 「うおわあああああぁぁぁぁぁ!!?」 DISCを投げ込またエンヤ婆は、混乱のせいでその場で悶絶。 「正義(ジャスティス)」発動の為の集中力を途切れさせてしまう。 「あなたの「正義」は、もうお終い……!」 エンヤ婆の前に立ち塞がり、高らかに宣言するタバサ。 そして攻撃用ディスクのザ・ハンドの右手を、傷だらけのエンヤ婆に向けて叩き込む! 「うぽわあぁーーーーーーーーーーーーッ!!!!」 断末魔の悲鳴を上げて、今度こそエンヤ婆はタバサの一撃によって、「残酷な死を迎えた」のだった。 ~エンヤホテル跡 地下12F~ エンヤ婆を倒したことで、「正義(ジャスティス)」の霧によって形作られていたホテルは消滅。 後に残るのは墓場同然の廃墟のみ。 操られていた死体もその主を失って、ただの死体へと戻って行った。 これでようやく次の階層に進めるはずだが、今の戦いはアイテムを始めとする消耗が激し過ぎた。 先程使用したダークブルームーンの効果でそれほど体力に不安が無いのと、 この階層に下りて来る前に食べて来たはしばみ草のサラダのおかげで お腹の具合には何の問題が無いのが、せめてもの救いと言えば救いなのかもしれないが。 「……でも、行かなきゃ」 いつまでもここでこうしている訳にもいかない。 ラバーズのDISCの効果を最大限に高める為に外していた イエローテンパランスのDISCを防御用に装備しなおして、タバサは階段を探して歩き出す。 「――あっ!」 自分が発見した物を見て、タバサは驚きのあまりに声を上げる。 階段はあった。いつもの下り階段とは違う、上り階段である。 この階段を上れば、今まで通過して来た階層を逆走することになるのだろうか? それも違う気がする。この先で待ち受けているのは、また別の新しい“何か”では無いだろうか。 タバサにはそんな予感がする。 だがその前にやらねばならないことがあった。 タバサは階段の側に落ちていた剣を拾い上げ、無造作に鞘から抜いた。 『~~~んっ、プハァ!やっと出られたぜ……っておお!?誰かと思ったらお前、タバサじゃねえか!』 「久しぶり」 タバサが異世界に巻き込まれた際に、離れ離れになってしまったインテリジェンスソード。 平賀才人の相棒であるデルフリンガーに、タバサは今、ようやく再会したのだった。 『こりゃおでれーた……いや、マジでおでれーたぜ。 お前さんと会えたってのもそうだが、何よりもその格好が何よりもオドロキだぜ』 「………そう?」 デルフリンガーに言われて自分の姿を見てみれば、確かに酷かった。 「正義(ジャスティス)」に操られる原因となった左頬の傷から漏れ出していた霧は 確かに消えているものの、服もマントもボロボロに引き裂かれ、 タバサ自身の血を吸って赤黒く染まっている。 これがドス黒い染みとなって永久に服から消えなくなるのも、そう遠い話では無いだろう。 よく見れば眼鏡のフレームは歪みに歪んで、レンズにもあちこちヒビが入っている。 満身創痍。今のタバサを表わすのに、これほど的確な言葉もなかった。 『マジで一瞬誰なのかわからなかったぜ……そうだな、こいつぁまるで』 「まるで?」 『――いや、やっぱ言えねえ。若い娘っこのアンタにゃ到底こんなコト言えねーぜ』 「そう」 デルフリンガーが言おうとしていたことを要約すると、まるで暴漢に―― それも幼女趣味の性犯罪者に寄ってたかって襲われたみたいだ、ということなのだが、 確かに先程までタバサの置かれていた状況は「性犯罪者」云々の言葉を 「死体」に置き換える必要はあれど、それ以外は全く以ってデルフリンガーの言う通りだった。 デルフリンガーが何を言おうとしたのか気になったが、 何やら自分を気遣ってくれている態度が伝わって来たので、タバサもその話については それ以上は聞き返さないことにして、その代わりに別の疑問をデルフリンガーにぶつけてみる。 「あなたは、どうしてここに? 『わかんねエ。オレも気付いた時は、もうあのバケモノみてぇなバーさんの所に放り出されてたんだ。 ただどーも、別の誰かがあのババアの所にオレを置いとけ、って言ってた気もするんだよな』 「別の、誰か……」 タバサはふと、側に聳え立つ上向きの階段に目をやった。 エコーズAct.3が言っていたレクイエムの大迷宮。そしてデルフリンガーの語る何者か。 全てはこの階段を上ればわかる。タバサの胸に強い確信が生まれていた。 『でもマジで、もう一度アンタに会えて良かったぜ~。 もし会えなかったら、オレっち永遠にあの屋敷ん中で閉じ込められっ放しだったのかもしれねえし』 「……うん。一緒に、付いて来て。帰れる…かもしれない」 『なぬ!?そいつぁマジなのか!?』 「わからない…。でも、それを確かめに行くの」 『そうか……オレっちの知らない所で、何か色々とわかったコトがあるみてえだな』 「歩きながら説明する」 『よし、頼むぜタバサ。オレとお前さんで、一緒に元の世界に帰るとしようぜ!』 「うん」 こくりと頷いて、タバサはデルフリンガーを握り締めながら階段を上っていく。 その途中、階段を上りきるより前に、タバサ達の目の前に真っ白な光が広がって行く。 視界が閉ざされ、意識まで溶けて行きそうなその感覚の中で、二人の耳に誰かの声が聞こえて来る。 「――ごきげんよう、ミス・タバサ。そしてようこそ、新たなる大迷宮の道へ――……」 ゼロの奇妙な使い魔「タバサの大冒険」 To be continued… 第2話 戻る
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エンヤは狼狽していた。必ずやあの憎きジョースター一行を抹殺しなければならないのに……。すぐにもDIO様の元に馳せ参じてお仕えしなければならないのに……。 なのに、なのに…どうして………。 「どうして50メートルだけなのじゃ――――ッ!?」 なんということだろうか、彼女のスタンド“正義”はかつてのように広がってくれないのである。 “正義”を広げようとコントロールしても自分を中心として半径100メートル…いや、せいぜい50メートル程度しか広がらないのである。 それ以上広げようとしてみてもコーラの後に出したゲップが空気に溶けるように、霧が消えてしまうのである。 まるで子供の時から家族同然に育て上げられた犬が主人の元を離れがらないように……。 時を少しさかのぼって見よう――― B-5のタイガーバームガーデンにて名簿をチェックした後、彼女はふと自分のスタンドで町全体を覆うことを思いついたのだ。 そうすればこの殺し合いという舞台のもと、たくさん転がっているであろう死体を操れる。自分の息子と主が自分の存在に気付いてくれる。 そう思い、霧を広げたら……このざまである。 エンヤは自分のスタンドが本来の力を出せないことに疑問と怒り、そして大きな焦りを感じた。 (落ち着け、落ち着くんじゃ……。別になにもわしがこの殺し合いで不利になるわけでもない。射程距離50メートル以上のスタンド使いなんぞ、わしの知る限り花京院しかいない…。 逆に言えば花京院さえ倒せばいいんじゃッ!その後、死体を引き連れてポルナレフやホル・ホースを始末すれば……!) ぶつぶつと自分自身に言い聞かせるように呟くエンヤ。だが… 「イデッ?!」 その時その思考を邪魔させるほどの、とは言っても微かにチクリとだけだが、痛みを頭に感じたエンヤは深い思考の海から引き上げられた。 彼女の中に恐怖がじわじわと広がる…。あたり見回すがここはタイガーバームガーデン。 壮大な石の芸術、所々に映える緑、光輝く動物たち……。 こんな地形では周りを把握するのは至難の技だ。射程距離には自慢のある“正義”だが敵を認識できなければさすがのエンヤでも手も足もでない。 闇の中でじっと周りを伺う。ジンワリと嫌な汗が額を伝う。一体何分もの間そうしていただろう?数分?数十分?一時間? エンヤ婆は段々と馬鹿らしくなってきた。きっとそこらの石が頭に当たったのだろう。いや、もしかしたら痛み自体も気のせいだったのかもしれない。 「こんな状況じゃ、仕方ない…。それにしてもわしも年をとったもんじゃのう……。」 ボソリと呟かれたその言葉には年相応の疲れが含まれていた。 とりあえず彼女の中で今後の第一方針は決まった。一人、最低でも一人操れる人物が必要である。死体でも良いが生きててもかまわない。そのためには…… デイバッグから地図を引っ張りだし、自分の現在地をなぞる。その指がスッと下に向かいピタリと止まった。 エンヤ婆はゆっくりと歩き出した。自分の使える手駒を探しに南へと歩きだした…。 ◇ ◆ ◇ 山岸由花子の性格を一言で表すといったらなんという言葉がふさわしいだろう? 情熱?乙女?激情?極端? 色々な言葉があるだろうがそれぞれには必ず共通するキーワードがあるだろう。 “広瀬康一” 彼女の全てはこの一言に尽きると言ってよいだろう。 そんな彼女がこのゲームに巻き込まれ、彼が参加してると知った時………。 彼女がどう動くかは至ってシンプルだろう。 (うまくいったようね……!) 夜行性の動物が好むような暗闇の中、由花子は安堵の表情を浮かべた。彼女の視線の先には小柄な老婆が辺りを必死で見渡そうとキョロキョロと首を動かしている。しかし彼女が見ているのは老婆ではない。彼女が見ているもの、それは……。 (口を塞いで首輪を引っ張る…。殺ろうと思えば殺れるわね…、けど康一君のためにも“今”は殺さないでおくわ……。康一君に感謝しなさいよ…) ほんの少しだけ、微かにだが確かに老婆の髪の毛が動いている…。みなさんにこの意味がわかるだろうか? 人が見たら言うだろう。今の由花子は醜いと。ゾッとするような笑みを浮かべていると。 由花子は名簿で康一の名前を見つけた時から決意をしていたのだ。 “彼を守る”と―――― 実際彼女は広瀬康一のことがよくわかっているのだ。 杜王町を襲った吉良吉影を倒した彼のことである、彼は間違いなくこのゲームに反逆するだろう。弱者を守ろうとするだろう、強者を打ち倒そうとするだろう。そしてあの荒木飛呂彦さえ、なんとかしようと努力するだろう。 そして、その過程で彼は傷つき、転び、挫折し、もしかしたら再起不能の傷を心に、身体に負ってしまうかもしれない。 そんなことはあってはならない。そんなことのなってはならない。 それならば……、それならば私が代わりにその傷を負おう。彼が傷つかないようにその道に横たわる石をすべて取り去ってしまおう…。彼がこのゲームでなにもなかったかのような平穏な生活を送れるよう私が全て泥を被ろう……。 たとえ彼が望まなくたって。 たとえそれで彼が私を嫌いになったって。 たとえ私が修羅に身を落とそうとも。 彼女が思い出すのはあの岬でのこと…。今考えると愚かだったと断言できるが、彼を痛め付けようとしたにもかかわらず康一は自分を守ることを優先したのだ…。 あの優しさ、人間としての器の大きさ、人間性…。 (今度は私の番……ッ!私が私の全てをなげうってでも…必ず、あなたを、守るッ!) 彼女を突き動かすもの…それは狂気でもなく、計算でもなく、ただ純粋な愛であった…。 由花子の心は真っ白だ。清々しくなるほどに真っ白である。 例えるなら人間らしい色とりどりの心を、白い消しゴムですべて消し去ってしまったように。人としての理性や道徳を塗りつぶしてしまったかのように。 彼女の心は真っ白に染め上げられる…。ただひとつ、“愛”という感情に…。 ◇ ◆ ◇ ある所に一人の老婆がいた。 一人のカリスマ性に溢れ、心身ともに真っ黒に染まったディオ・ブランドーに心酔した老婆が。 彼女はこのゲームで自分の息子とディオのため、戦いぬくことを誓ったのである。 彼女の名前はエンヤと言った……。 ある所に一人の女がいた。 一人の正義感に溢れ、邪悪な殺人鬼から街を守った広瀬康一に心酔した女が。 彼女はこのゲームで彼を“守る”という決意の元、全ての人を殺すことにした。 彼女の名前は山岸由花子と言った……。 【B-5とC-5の境目 タイガーパームガーデン/1日目 深夜】 【エンヤ婆】 [時間軸] 聖痕で全身に穴が開いた直後 [状態] 全身穴だらけ、動揺と焦り [装備] なし [道具] 基本支給品、不明支給品1~3 [思考・状況] 1.とりあえず操れる死体をひとつ確保する。 2..DIO様は守る、J・ガイルに会う、両方やらなくちゃならないのが老婆のつらい所じゃな 3.ポルナレフとホル・ホースを地獄の苦しみの末に殺す 4.ジョースターの奴ら(ジョセフ・ジョースター、モハメド・アヴドゥル、花京院典明、空条承太郎)も殺す 5.なんで“正義”が広がらないんじゃ? [備考] ※スタンド“正義”が制限されていることに気づきました。主な制限は次のふたつです。 射程距離が50メートルほどに制限されています。 原作より操る力が弱体化しています。人間はともかく、吸血鬼や柱の男たちにはエンヤ婆の精神が相当高ぶってないと操れない程度に制限されています。 前者はわかっていますが後者は気づいていません。 ※頭部に由花子の髪の毛が埋め込まれています。 ※南に向かっています。 【山岸由花子】 [時間軸] 4部終了後 [状態] 健康 [装備] なし [道具] 基本支給品、不明支給品1~3 [思考・状況]基本行動方針:広瀬康一を優勝させる。 1.この老婆の後をつけ、利用する。 2. 康一のために参加者をすべて殺す。 3.エンヤがたくさん人を殺すことに期待 4.正直知り合いにはなるべくあいたくない。けど会ったら容赦しない。 [備考] ※名簿に目を通しました ※エンヤの頭部に髪の毛を植えつけました。 ※エンヤの後を30メートルほど離れて尾行しています。また、彼女がエンヤを殺さないのはエンヤが“危険人物”であろうだからです。エンヤの行動しだいではいつでも始末する気です。 ※康一と会ったらどう動くかは不明です。 投下順で読む 前へ 戻る 次へ 時系列順で読む 前へ 戻る 次へ キャラを追って読む 24 凄く変わった老婆 エンヤ婆 70 過去への遺産、暗黒の遺産 ① 山岸由花子 70 過去への遺産、暗黒の遺産 ①