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69 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 (ワッチョイ 0512-lIef)[sage] 投稿日:2017/10/09(月) 18 24 19.32 ID aUT5QCvf0 [9/12] ……いや、まだコバエの心臓が立てる音が手の中に伝わってくる。 先程までアライさんだったものが飲むようにおいておいたバケツにためた水をすくい、コバエの顔面にぶちまける。 アライちゃん1「のやぁぁああああっ!!?」ビクゥッ 目を覚ましたアライちゃんにもう一度聞く。 ――――お前は、なんだ? アライちゃん1「あ、あたしは…… あらいしゃんじゃ、ないのぁ……」ブルブルブル ――――よし、いい子だ。 すっかり疲弊したコバエの頭をやさしく撫でてやる。 アライちゃん1「のぁ……?」 この鬱陶しい語尾もやめさせたいが、それは明日にでもしよう。 コバエ自身が自分はアライさんじゃないと言った。 今日のところはこれだけで十分だ。 再び手の中で意識を失ったコバエを檻の中に片付け、私は肉片の後片付けとミルクの準備をするのであった―――― 70 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 (ワッチョイ 0512-lIef)[sage] 投稿日:2017/10/09(月) 18 27 03.39 ID aUT5QCvf0 [10/12] ……それからもずっと苦労の連続だった。 耳と尻尾の再生もなかなか抑制できなかった。 なんと、翌日にはコバエの耳と尻尾が生えてきていたのである。 血塗れだったので、どうやら縫い合わせた傷口を引っ掻き回して無理矢理糸をちぎったらしい。 嬉しそうに見せてきたコバエをぶちのめし、またその耳と尻尾を引き千切ったのは言うまでもないことだろう。 ちなみに今はより頑丈な糸にしたのと生える度に半殺しにしてきたこともあってコバエには耳も尻尾も存在していない。 一人称と語尾も矯正済みである。 そこに至るまで努力は筆舌には尽くしがたい。 あの不快な語尾を言う毎に痛めつけ、しかし決して何故痛めつけたのかは教えない。 コバエがあの語尾を使う毎に痛めつけられると理解するまでその行為を続けたのだが…… なんと、コバエがあの語尾をやめるまでに3カ月もかかったのである。 溢れ出す殺意を3カ月も耐え抜き、コバエを殺さなかったのは自分でも不思議だ。 71 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 (ワッチョイ 0512-lIef)[] 投稿日:2017/10/09(月) 18 27 59.40 ID aUT5QCvf0 [11/12] まぁ、苦労の甲斐あってコバエはハエガイジムーブもしないし不愉快な言動も見せない。 無論鬱陶しい語尾も使わないし、耳も尻尾もないし、毛皮を剥いで普通の服を着せているのでパッと見アライさんだともわからない。 実験は一応の成功を見せたということでいいだろう。 ただ、こうやって徹底的にアライさんをアライさん足ら占める要素を排除し、一年以上かけてて調教してやらねばこうはならないだろう。 アライさんがアライさんじゃなくなれば共存は可能、しかしそれだけの労力をかけたところで普通のフレンズらしくなるだけなのだから。 もし、同じようなことを他のフレンズにやればもっと賢い個体に仕上がるだろうに、アライさんはそうまでしてようやくまともなレベルに達するのである。 アライさん1「……できました」 ――――おお、出来たか。 調教の甲斐あって、コバエはなんと料理ができるまでのレベルに達していた。 檻の鍵を外し中に入ると、そこには何とも普通のカレーライスが盛りつけられていた。 レシピ通りに作る、ただそれだけのことなのだがアライさんにはそれすらできない。 しかし、私の日々の調教によりここまで出来るようになったのである。 どれ、味は…… すっかり油断していた私は、その時背後に迫る危機に気付けなかったのである―――― 72 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 (ワッチョイ 0512-lIef)[sage] 投稿日:2017/10/09(月) 18 29 15.27 ID aUT5QCvf0 [12/12] アライさん1「ふ、ふはは、ふははははー!やったのだ、遂にやったのだぁ!!!」コスコスコス アライさん1「よくも今までアライさんを虐めてくれたななのだ!人間のくせに凄く生意気だったのだ!!」 アライさん1「でもアライさんは偉大だから、今までじっと耐えてきてのだ!この日のためになのだ!!」 アライさん1「なにが耳も尻尾もない、なのだ!見るのだ、アライさんには立派な尻尾と耳が…あぎっ、ぎぃぃいいいいっ!!!」ブチブチブチィッ アライさん1「はーっ、はぁーっ、はぁぁ…… ほら、可愛い耳と、尻尾が、あるの、だ……」ゼーッ ゼーッ アライさん1「きれいな毛皮も生えるのだ…… なんなのだ、こんな服っ!!」ビリィッ アライさん1「ふははははー!アライさんは偉大なのだ!天下獲るのだー!!」コスコスコス そう言ってアライさんは檻から飛び出していった。 映像はそこで止まっている。 その映像と言うのはアライちゃんが生まれたところから始まり、成獣になるまでの間苛烈な調教を受けさせる実験映像のことである。 このどこからか流出した映像が動画サイトにアップされ世界的に広まったことで、アライさんはどこまで行ってもアライさんであり、更生など不可能であると言う論調がより強まった。 アラ信どもも鳴りを潜め、多くの人間とフレンズがアライさんの殲滅に賛成するようになったのだ。 こうして、時世はアライさん駆除へと大きく動いていったのであった―――― おわり? アライさんのssへ戻る
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__nnn___ \∪!jj / \__/ /\l__|/\ Vー─一V ネコ目アライグマ科アライグマ属ウドン /|/ _ハ_\_} { r‐ァ } ゴキアライ / / ∧___/ |ヽ 廴_ノ ノ / |/|/弋i\/|ヌV!! } /\__| !| | > <〈从j ___/三ミ/ \从从 /⌒! )ノ ((( (( ((〈| 三三|_ _≧ュ三三≦从  ̄ ̄ ̄\三三彡 ̄ ̄ ̄/ノ /ノ 0 0 0 0 l) l) 0 0 00 00 00 画像化 URL http //taggedaa.com/asciiart.php?id=10838 AAまとめへ戻る
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307 名前:まな板の上のアライちゃん (ワッチョイ 8292-IKRN)[sage] 投稿日:2017/11/17(金) 17 05 17.80 ID Tsw8iRXX0 [1/3] 最近はめっきり寒くなってきた、こんな日は鍋に限る。 さて、アライグマ鍋でも作るかなっと。 男は帰りに市場で買っていた食用のアライちゃんをまな板の上に置く。 アライちゃん「はなすのだ!ひとしゃんつよくおしすぎなのだ!いたいのだー!」ジタバタ https //i.imgur.com/D4DBEHc.jpg 料理は手間を掛けるほど美味しくなる。予め加工された肉もあるが、締めたての新鮮な肉にはかなわない。 まずは毛だらけで食べられない尻尾を取り除いておく。 アライちゃん「の、のだ!?きゅうにしっぽをつかむといたいのだ!」 https //i.imgur.com/gMxdmII.jpg ブチィ! アライちゃん「の゙だあ゙あ゙ぁーーーーーっ!!!い゙だい゙の゙だあ゙あ゙ぁーーーーっ!!」ジタバタ https //i.imgur.com/YoXesAb.jpg 男は勢い良くアライちゃんの尻尾を引きちぎった。 体の一部をもぎ取られる激痛がアライちゃんを襲う。 勢い良く引き抜くことにより、根本から綺麗に尻尾だけが取れるのだ。 308 名前:まな板の上のアライちゃん (ワッチョイ 8292-IKRN)[sage] 投稿日:2017/11/17(金) 17 05 40.50 ID Tsw8iRXX0 [2/3] アライちゃん「びええぇぇぇん!いたいのだああぁーーーっ!!ひとしゃんはなしてええぇーーーっ!!」ビエエエン! https //i.imgur.com/YfaIVAN.jpg 次はアライちゃんを切り刻んで食べやすいサイズに加工していく。 丸ごと煮込むより火の通りもよくなる。 アライちゃん「ひとしゃん、もうあらいしゃんにひどいことしないでほしいのだ…!どうか…、どうか…っ!」ブルブル https //i.imgur.com/z4oh4U1.jpg ザクッ! アライちゃん「びい゙い゙い゙いぃぃーーーーーーっ!!!!い゙だい゙い゙だい゙い゙いぃぃーーーーーっ!!!」ビエエエン! https //i.imgur.com/rhyH8Qn.jpg ※以降リョナ注意 男はアライちゃんの命乞いを無視して包丁を振り下ろし、アライちゃんの両脚を切り落とした。 アライちゃんは脚を切られた激痛と、自分はこれから殺されるかもしれないという絶望的な考えに押しつぶされそうになっていた。 アライちゃん「いだいのだああぁーーーっ!!おがあしゃーーん!だずげでーーっ!」ビエエエン! https //i.imgur.com/qK4mrLa.jpg https //i.imgur.com/vxCaGVg.jpg 309 名前:まな板の上のアライちゃん (ワッチョイ 8292-IKRN)[sage] 投稿日:2017/11/17(金) 17 06 50.55 ID Tsw8iRXX0 [3/3] つづく 311 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 (ワッチョイWW 6e2e-a7VZ)[sage] 投稿日:2017/11/17(金) 17 42 22.91 ID EaxhS2xI0 素晴らしいね 312 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 (ワッチョイW e1ba-OMCM)[sage] 投稿日:2017/11/17(金) 18 05 29.22 ID JHRqbKWq0 [6/6] 308 汚らしい尻尾が千切られるの、すごくいい 続き期待 続き コバエさんの画像へ戻る
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【種別】 仮面ライダー 武器・武装 仮面ライダーディエンド 【名前】 カメンライド カブキ 【よみがな】 かめんらいど かぶき 【ライダーカード】 カメンライド 【変身】 仮面ライダーディエンドが仮面ライダー歌舞鬼を実体化させコントロール 【スーツアクター】 (JAE) 【登場話】 第10話 仮面ライダーディエンドが所持しているカメンライドのカードの1枚。 ディエンドがライダーカードホルダーの中からカードを取り出し、ディエンドライバーに挿入する事で「仮面ライダー歌舞鬼」を次元転換解放機で2次元(平面)に封じられているライダーカードのエネルギーを3次元(立体)に解放。意思を持たない歌舞鬼のコントロールする事が可能になる。 ちなみに、発動時の音声は「カメンライド カブーキ」。 【カメンライドのカード】 カメンライド カブキ 【攻撃・武装のカード】 【関連するページ】 カメンライド 仮面ライダー 仮面ライダーディエンド 仮面ライダー歌舞鬼 第10話登場ライダー
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402: 名無しさん (ワッチョイ 2425-4369) :2019/07/10(水) 22 59 26 ID ulRnjgQU00 「かえししゃんはしょーらいなにになりたいのりゃ?」 唐突にクソペットアライが話しかけてきた。 「ありゃいしゃんがなにになりたいかわかゆかー?」 クソペットアライは質問しておきながら返事も待たずに更に質問を続ける。 まったく、口から生まれたみたいに四六時中話しっぱなしで、クソウザいことこの上ない。 一人暮らしの彼女が出張中の間だけだと、このクソウザい獣人の子供を預けて行ったのが今朝、まだ半日も経たずに既に限界だ。 彼女のペットじゃなけりゃ叩き出してるとこだ。 大体手乗りサイズとは言え、言葉を話す人型の生き物を「ペット」と称して飼っているとか悪趣味過ぎだろ!聞けばゆくゆくは10歳児程の背丈になるとか、彼女の趣味とは言え、正気の沙汰とは思えん! 「せーかいはなー!ひこーきになりたいのりゃ!おそやびゅーんびゅーってとびたいのりゃー!」 クソウザアライは俺が無視しているにも関わらず延々と話し続ける。 このクソ生物を殺さずに大人しくさせる方法は無いものか・・・ん、今飛びたいって言ったな!それなら・・・。 「おいアライ、俺が飛ばしてやろうか?」 そう切り出すとクソアライは興奮気味にケージをガチャガチャと物凄い勢いで揺さぶる。 「のりゃー!おそやとべゆのかー?しごいのりゃ!はやくやゆのりゃ!はやくっ、はーやーくーっ!!」 おっ、食い付いてきたぜwww 「よーし待ってろよー」 俺は棚の奥からスズランテープを取り出した。 そしてケージを開けるとクソ生物を無造作に引っ張り出してスマキ状にテープをグルグル巻きにした。 「のりゃー、くゆしいのやぁー」 芋虫の様なクソアライに 「まあまあ、きっと楽しいぜ!ちょっとだけ我慢だ!」 そう言ってテープの端を掴むと思いっきり振り回した! 「のぉぉぉりゃぁぁーん!とんでりゅのりゃぁー!はやいのりゃぁー!」 はじめは空を飛んだことでテンションが上がっていたが、無造作に振り回しているだけでは目が回ったのか、すぐに大人しくなってきた。 やったぜ、作戦成功だ! クソアライを見ると真っ青な顔でグッタリしている。いい気味だ、スピードを落としてしばらく続けよう。 俺は空いた手でスマホを操作してLINEをした。 しばらくは「うゆぅー、もうおそりゃはいいのりゃー」だの「およしてほしーのりゃー、た、たしゅけちぇー」だの消え入りそうな声がしていたのだが、声がピタリと止んだ。 振り回していたウザアライを見るとスマキにしていたスズランテープがずり上がり首に巻きついていた! 「やっべ!さすがに死んじまったか?」 急いでクソアライからテープ外そうとしたが無理に引いたせいでさらに首が絞まった! 「こひゅるるるぅぅぅー、こ、こひゅーっ!」 おおっ、クソウザい声が聞こえたってことはまだ生きてたか!タフな野郎だ! 「しっかりしろー、今ほどいてやっからな」 とは言ったものの遠心力でギチギチに締まったテープは一向に解けやしない。 仕方ない、カッターを使おう! カッターの刃を上に向けて背中付近の隙間からテープを引っ掛けるが、二重三重に巻かれたテープは手強い。 「くっそー、慎重にやってちゃ埒があかないな!おりゃっ!!」 渾身の力でカッターを押し上げる! ようやくゾリゾリゾリっとテープが切れた、と思ったら、 「のんぎゃりゃりゃーん!いぎゃっ!いーぎゃーいぃーっ!!のぎゃぁぁぁぁん!!!」 息も絶え絶えだったクソアライが最大ボリュームで絶叫しのたうち回る。 「せっかく大人しくなったかと思ったら・・・まったく・・・んんん!?」 ウザアライをよく見るとしっぽが真ん中から真っ二つになっている。 「こりゃあ、まいった・・・」 「いじゃい、いじゃーいのりゃっ!おまえなんとかすゆのりゃ!」 クソアライは怒り心頭でひたすらに罵詈雑言を投げつける。 「本当になんとかしないと、もうくっつかないよなぁ?」 切れたしっぽを残ったしっぽにつけてみるがどうにもならない。 「いじゃいのりゃっ!おまえはあらいしゃんにさわゆなっ!のりゃっ!」 ウザアライは爪を立てた手で俺の手をピシャリとはたきやがった!・・・このガキゃぁ! どうせもうこいつのしっぽは治らん!なら手っ取り早く似たやつを買ってくるか! 「なにしてゆのりゃ、おまえっ!はやくありゃいしゃんのいちゃいいちゃいをなよしゅのやっ!かーいーかーいーちっぽつけるのりゃっ!くしょおまえっ!!」 俺はぐいっとクソアライの首根っこを掴み睨みつける。 「おい、お前はもうアイツのペットじゃない、まともなしっぽのアライちゃんを買い直す」 「にゃっ、なんなおりゃっ!しょんにゃのあらいしゃんのかいぬししゃんがゆゆすわけないのりゃ!」 「アホか!クソアライ!俺が許すんだよっ!死ねっ!」クソアライの口から内臓をひり出す様に力一杯握ってやる! 「のっ!やめーのや、じぇったいこーかいすゆのやぁっ、やめよのりゃっ!やべっ、やべちぇぇのりゃあぁー」 さて、いよいよこのクソウザ獣人をブッ殺し証拠隠滅だ! 「そういやお前、空飛びたいんだよな?」 クソペットアライを握ったまま外に出る。 ウザペットアライは手足をバタバタバタつかせ必死に逃げ出そうとしている。 「か、かえししゃん、おねがーなおりゃ、ありゃいしゃん、いーこいーこにすゆかやたしけてほちぃのりゃぁー」 「ダメだ!色んな意味でお前は生かしておけないからな!さて、死のラストフライトだぜっ!!」 俺はゴミアライを力一杯ブロック塀に向かってぶん投げる! 「のぎゃぁぁぁぁん!!!じにだぐなごびゅっっっ!!!」 悲しいことだが彼女のクソペットアライは死んだ。 死骸は隣の家の飼い犬の目の前に投げてやった。 奴は何度か確かめる様に何度かクンクンとやるとクソペットアライだったものをガツガツと食い始めた。 美味そうにバリバリと骨も残さずあっという間に腹に収めちまった!さすが! 証拠隠滅を確認した俺はペットショップに出向き似通ったサイズのペットアライから一番マシな大人しいアライを買った。 それから三日後、彼女が出張から戻りアライを引き取りに来た。 不在中の出来事を訪ねられたクソペットアライ(二代目)だったが、普段から大したことは言っていなかったのが功を奏してか彼女はその差に気付かず、すっかり自分のアライだと思っている様だ。 いやー、危ない危ない、俺のピンチが二代目購入代金の三千円だけで回避出来て良かった。 それ以降、彼女のクソペットアライは少しだけ大人しくなった。 404: 名無しさん (ワッチョイ d007-5677) :2019/07/11(木) 01 02 45 ID ExqPs/yI00 402 スピード感がありますね! いくらペットアライちゃんでも興味がない人間にしてみれば無駄におしゃべりで偉そうな鬱陶しい存在でしかないでしょうね ※このページは、『アライさんアンチスレ避難所』様にあるアライさん、コバエさんなりきり用のスレッド『アライちゃんのおうち』をまとめたものです。 アライちゃんのおうち・その23 【アライちゃんのおうち】シリーズへ戻る
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9 :家畜 ◆.xYpVG0Kr2 [sage]:2017/08/22(火) 21 30 46.77 ID hde7sgbY0 やはり黎明期には多くの苦労があったようです エサをやるたびに反抗し暴言を浴びせスキあらば脱出しようとするアライさんに、多くの飼育員がノイローゼになったといわれています 飼育員の負担を減らすため、アライしゃんの目をくり抜く、声帯を切除する、爪と牙を折り腱を切断する、脊髄を半壊させるなど様々な手法が試されました しかし、その全ては徒労に終わることになったのです 生きている限り、そして食事さえ可能なら致命傷であってさえ時に復活し得る… フレンズとしての特殊能力…自己回復スキルがアライさんには備わっていたからです 食肉にする以上は餌を与えないわけにはいかず、餌を与えれば傷を癒やしてまた暴れる、しかも傷を癒やした分だけエネルギーを無駄にしてしまい、成長が遅くなり肉の味も落ちてしまいます 悪循環の果てに、シンプルに閉じ込めて関わりを持たないという結論に行き着いたのは必然だったのかもしれません 10 :家畜 ◆.xYpVG0Kr2 [sage]:2017/08/22(火) 21 31 22.12 ID hde7sgbY0 実際の屠殺のやり方については、檻ごと水に沈めて動かなくなったところで首を切るという昔ながらの方法が多いとのことです 生きたままの丸焼きや活造りを望む食通もいるため必ずしもそうなるとは限りませんが、少なくともこのシステムが一般化してからはアライさんが生きて檻から抜け出したケースは報告されていません 何にせよ、アライしゃんからすればAグループに振り分けられた時点で余命が数ヶ月であることが決定するということなりますね 完全な成体になるには一年以上の育成が必要になりますが、育ちすぎると臭みも出ますし肉も固くなります アライしゃんが妊娠可能なアライさんに成長するその境目の時期…具体的には初潮の寸前こそが一番美味しいというのが定説であり、またもっとも経済効率が高いのだと言います 正直、私にはアライさんの細かい変化は見てもよくわからないのですが、各地のセンターでは厳しい試験をくぐり抜けた国家資格を持つプロがその判定を行っているという話です 関係者の不断の努力によって、私たちは日常的に美味しいアライ肉を食べることができるのですね 11 :家畜 ◆.xYpVG0Kr2 [sage]:2017/08/22(火) 21 32 58.39 ID hde7sgbY0 さて、少しお腹が空いてきたかもしれませんがもう少しお付き合いください 次はアライしゃんBの話をしましょう アライしゃんB…ツライさんと呼ばれることも多いタレ目のアライさん 覇気がなく、常に何かに怯え、場合によっては従順にもなり得るそれなり程度にはレアなアライさんです アライちゃんの頃に恐怖や苦痛を与えることで、一定の確率でこの形質に変化します このアライさん…ツライさんも、食用として使うことになんら問題はありません 実際に、成長速度も食味も通常のアライさんとほとんど変わらないのです しかし、近年のアライさん養殖においてはまず食用に使われることはありません 通常のアライさんと違い、暴れたり脱走したりする可能性が低く管理が楽なので、ツライさんは新たなアライさんの母体として有効に活用されるのです 一年ほど檻に入れて育成し初潮が確認できると、その後はそれなりの広さのある施設、通称ツライ宿舎に首輪と鎖付きではあるものの一室を与えられ、その後数年間、繁殖を繰り返し行い続けることになります 12 :家畜 ◆.xYpVG0Kr2 [sage]:2017/08/22(火) 21 33 38.90 ID hde7sgbY0 ツライさん「あ…あああッ! うぁぁああああっっ」 ちょうどいいタイミングで、陣痛を迎えたツライさんがいるようです ツライさん「嫌なのだッ! もう嫌なのだぁ! もうアライさんの子供を取らないで欲しいのだぁ…」 ツライさんは右手でお腹を守るように抱えて左手は自分の股間を押さえています まるで出産を拒むかのような、生まれ出る我が子を胎内に押しとどめようとするかのような体制です ちょっと埒が明きません 飼育員さんも困った顔です あまりこの状況が続くとツライさん自身も生まれる前のアライちゃんも危険です 見かねた飼育員さんが出産の手助けに入りました アライさんの腕を掴みあげ、腹をさすり出産をしやすいよう体位を整えてあげています 13 :家畜 ◆.xYpVG0Kr2 [sage]:2017/08/22(火) 21 34 37.53 ID hde7sgbY0 ツライさん「やめるのだ! やめるのだ! もう許して欲しいのだ! ほっといて欲しいのだぁぁ」 人の心、家畜知らずとでも言えばいいのでしょうか ツライさんはそのタレ目から涙を流しながら叫びます 偉そうなアライさんも不愉快ですが、このツライさんの叫びからも自然と生理的な嫌悪感を抱いてしまいます かつて害獣と呼ばれていた一番の理由は、被害そのものではなくその姿と鳴き声によるものだった…つまりアライさんの本質は不快害獣である、そう断ずる人は少なくありません 私個人はこれまでその意見には否定的でしたが、実際にアライさんを間近で見る機会を得ると少し納得しそうになりますね おっと、失礼しました 今大事なのは目の前のツライさんの出産でしたね 14 :家畜 ◆.xYpVG0Kr2 [sage]:2017/08/22(火) 21 35 37.94 ID hde7sgbY0 ツライさん「駄目なのだ、出てきちゃ駄目なのだ、駄…あっ、あっ…のだあああああああぁぁぁッッ!!!」 ノダー ビエエエエーン ひときわ大きな叫び声の直後、小さな声がしてきました ツライさん「ああっ、あああっ、ああああああぁぁ…」 ナノダー ノダー テンジョウテンゲユイガドクソンナノダー 続けて次々に新しい声が響きます どうやら我慢してた分、一気に生まれてきたようです 全部で…五匹、終わってみれば安産でしたね あとはこのまま生まれたてのアライちゃんをケージに入れ、一ヶ月ほど生ゴミを与えまたアライしゃんAとBに分けてていくのです 15 :家畜 ◆.xYpVG0Kr2 [sage]:2017/08/22(火) 21 36 06.54 ID hde7sgbY0 ツライさん「お願いなのだ…アライさんの子供を連れて行かないで欲しいのだ…」 それなりに従順であることが特徴のツライさんですが、アライちゃんを連れて行く時は反抗的になるケースが多いそうです このツライさんもそのケースのようですね もちろん、そんなセンターの存在意義をなくすようなことができるわけがありません アライさんの要求はその一切を無視するというのが鉄則です 一つ言うことを聞けば無限大に要求はエスカレートしていく、それはツライさんであっても例外ではないのです 飼育員さんたちは当然、それを弁えた方々です アライちゃんたちを淡々とケースに投げ入れ、ツライさんの方には目も向けません 彼らのプロ意識があってこそアライさん養殖は安定した成果を上げているのですね 16 :家畜 ◆.xYpVG0Kr2 [sage]:2017/08/22(火) 21 37 25.62 ID hde7sgbY0 ツライさん「せめて、せめて一回だけでいいから抱っこさせて欲しいのだ…おっぱいをあげさてほしいのだぁ…」 飼育員さんは無言で最後のアライちゃんをケースに入れ、ツライさんに背を向けました ツライさん「うあああ、どうして…どうしてなのだ…」 未だ荒い息を吐きながら、ツライさんが泣き崩れます そしてそのツライさんを近くに待機していた違う飼育員さんが押さえつけ、その胸に器具…搾乳機を取り付けました ツライさん「やめるのだ、それは赤ちゃんのためのおっぱいなのだ、とらないで欲しいのだぁ」 皆様の中にも飲んだことがある方はいるかもしれませんが、アライさんの初乳は極めて美味であり栄養価も高く、高値で取引がされています そして非常に強力な抗菌作用もあり特殊な薬効も期待できるとして研究機関でも需要があるとか 少なくとも生来の頑丈さを持つアライちゃんに飲ませるにはもったいない代物であることは間違いありません ツライさん「ああぁ…嫌なのだぁ…やめるのだぁ…アライさんは悪くないのになんでこんな目にあうのだぁ…」 その不愉快な声を背中で聞きながら、飼育員さんに連れられて私はツライ宿舎を後にしました 17 :家畜 ◆.xYpVG0Kr2 [sage]:2017/08/22(火) 21 38 28.92 ID hde7sgbY0 一般に、アライさんの妊娠時期は大体二ヶ月強であり、平均して一度に4匹程度のアライちゃんを生むのだそうです そして食料に不自由しないセンターでは、年に複数回の妊娠出産が可能となっています 都合、ツライさん一匹いれば単体でも年間10~20匹のアライちゃんを得ることが可能になるのです そこから時折現れる新たなツライさんを適時母体役に回して、他は食肉として育成し出荷する 季節を問わず安定してアライ肉を市場に供給し続けることが出来るわけです ちなみに高い回復能力を持つアライさんと言えども、年に複数回の出産は流石に回復不能な負担があるようです 五年目辺りで著しく妊娠率が下がり、奇形の発生率や流産の可能性が跳ね上がり、母乳の品質も大きく低下してしまうのです そしてちょうど同じくらいの時期には、精神に変調を来たして首輪と鎖を使い首吊り自殺をする個体が増えてきます そのあたりで廃棄する方がコスト的に優れているため、ツライさんの死因における自殺率の高さは優秀な施設の証明と言われていますね ここまで長く生きたアライさんは食用としては臭みが強く需要がないため、その死体は砕かれてアライちゃんのエサとなるのです アライさんは母性が強い生き物だと言われています 死して子供のエサとなる、本当の愛がそこにあるのかもしれません 18 :家畜 ◆.xYpVG0Kr2 [sage]:2017/08/22(火) 21 39 54.07 ID hde7sgbY0 育成におけるコストの安さと一切の病原菌と寄生虫を無視できる安全性 物理的に閉じ込めさえすればどうとでもなる管理の簡便さ アライグマの精液さえ用意すれば簡単に増やせる繁殖力(ヒトの精液でもよいという説もあります) 高い栄養価と優れた食味 現代におけるヒトの食糧事情において、アライさんはなくてはならない存在になっています かつては最悪の害獣と呼ばれ、一時は根絶寸前となったアライさん それが今ではヒトと理想的な共存関係を築くに至りました 19 :家畜 ◆.xYpVG0Kr2 :2017/08/22(火) 21 40 49.77 ID hde7sgbY0 いつか存在したと言われる楽園、ジャパリパーク アライさんはそこからやってきた『フレンズ』だという都市伝説があります アライさんが害獣と呼ばれていた時期は誰もがそれを嘲笑いました 何がフレンズだ、アレとどう友だちになれというのか、と でも、今は誰もが認めるでしょう 人類にとって最高の家畜 無駄なく使える便利な資源 アライさんは、間違いなく私達人類の大事なフレンズなのです 第一章 食料編 完 20 :家畜 ◆.xYpVG0Kr2 [sage]:2017/08/22(火) 21 44 11.39 ID hde7sgbY0 第二章 嘘予告 生きたアライさんはあらゆるウィルスに感染せず、寄生虫の宿主になることもありません それは誰もが知るアライさん基本能力です ジビエとして野生のアライさんが狩られていた頃からハンターの間では常識ではありましたが、当時はこの事について研究者はいませんでした しかし、昨今のアライさんの養殖の一般化に伴いその脅威のメカニズムが次第に明かされてきています 致命傷からも持ち直す回復能力 教わらずとも勝手に言語を習得する脳 ウィルスや寄生虫を無効化する超常的な免疫力 怪我を、病を、老化による脳の衰えを克服したいという人類の宿願 アライさんに秘められた力は、それを人類に与えてくれるのでしょうか 第二部 医療編に続かない 22 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage ]:2017/08/22(火) 21 53 21.39 ID Ak+wp1iY0 乙。新しいタイプの話だな。 23 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2017/08/22(火) 21 59 54.65 ID 5Yzb5sc70 とても面白かったです。 虐待もされず、アライ問題に対する最も平和的で理想的な解決かと。 できれば続けてください。 32 :家畜 ◆.xYpVG0Kr2 [sage]:2017/08/23(水) 22 15 54.62 ID ljdWRvMM0 感想ありがとうございます アライさん物語以来久々に書かせていただきました今作ですが、楽しんでいただけたのでしたら望外の喜びです それにしてもたまに文章を書くと気持ちがスッキリしますね …まぁ、改めて読み返すと誤字脱字や話の矛盾があって少し凹むのですが 投稿前に校正くらいしようぜしようぜ俺、と 基本的に読み専の私ですが、また気分が盛り上がったら何かを書くこともあるのかもしれませんので、もしもその時にご縁があれば読んでやって下さい それでは失礼しました 33 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2017/08/23(水) 22 41 03.61 ID is3FLIrt0 あの「アライさん物語」の人でしたか! あれも面白かった! またいつか是非書いてください。 アライさんのssへ戻る
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15 : ◆19vndrf8Aw [saga]:2017/10/12(木) 22 45 26.56 ID GzSdUw/4O 清掃員「っ…うあああああああっ!!」ドズゥ アライさん3「ぐうぅぇええええっ!!」ブシュウウゥ アライさん3のみぞおちに槍が突き刺さった。 肝臓の動脈から血が吹き出す。 アライさん3「ひっ…し、しに、だぐ…ない…」ガクガク アライさん3「ち、ちび、ちびいぃぃ…」ガクガク ドクドク 清掃員「っ…」コツンコツン 清掃員は、洞窟に入っていく。 19 : ◆19vndrf8Aw [saga]:2017/10/12(木) 22 50 03.02 ID GzSdUw/4O ~洞窟~ 清掃員「はぁ…はぁ…」 洞窟の中には、たくさんの枯れ葉や草が敷き詰められていた。 ベッドか何かであろう。 子供達はどこであろうか。 清掃員「っ…」キョロキョロ どうして。 どうしてこんなことをしなくてはいけないのか。 何の罪もない母親から産まれた、何の罪もない子供達。 なぜそれを探し回り、虐殺しなくてはいけないのか。 今の自分の行動のどこに正しさがあるのか。 清掃員は、身を裂くような罪悪感に苛まれ、眩暈さえしていた。 28 : ◆19vndrf8Aw [saga]:2017/10/12(木) 22 56 29.31 ID GzSdUw/4O 清掃員「…」 落ち葉絨毯の膨らみ「」コンモリ 清掃員は落ち葉の中に、震えている膨らみを見つけた。 落ち葉絨毯の膨らみ「」プルプル もう、このまま見なかったことにして、帰ればいいのではないだろうか。 いや… 今清掃員が手を下さなくとも、結局アライさんは誰かの手により滅ぼされるのである。 ならば、その誰かに迷惑をかけるよりも。 自分がここで仕留めるべきではないだろうか。 清掃員「…」ジィー 落ち葉の膨らみ「へっくち!」ビクゥ 落ち葉の膨らみ「」ガサゴソ モゾモゾ… 清掃員「…」 なんと弱々しいのだろうか。 この槍で突けば、子供達は死ぬだろう。 だが、この子供達は生きている。 生きているのだ。 自分と同じ生き物なのだ。 御手洗自身には、『アライちゃん』の時期は無かったが、 それでも目の前にいるのは、同族の小さな命である。 清掃員「何を今さら…」 清掃員「こいつらの母親は死んだのだ。あたしが殺したのだ…」 37 : ◆19vndrf8Aw [saga]:2017/10/12(木) 23 03 00.03 ID GzSdUw/4O 清掃員「うっ…ぅあああああーーーーーーーーーっ!!!」ドズウウゥゥ 清掃員は、落ち葉の膨らみを貫いた。 アライちゃん1「ぎびいぃぃぃぃぃーーーーーっ!!!」ブッシュゥウゥ アライちゃん3「いぢゃあいいいぃぃぃぃぃーーーーっ!!!」ブシュウウゥ アライちゃん5「おがああぢゃああああああああああああああああん!!」ブシュウウゥ アライちゃん3匹が、団子のように槍に貫かれた。 アライちゃん1「ぎぃ…びいぃ…!」ジタバタ アライちゃん3「だ…じゅげ…しぬの…やだ…」シッポブンブン アライちゃん4「い…ぢゃいぃ…のりゃあ…」シッポブンブン 槍に貫かれ、致命傷を負ってなお、 アライちゃん達は苦しみ、死にたくないと訴えかけてくる。 がさがさと、枯れ草が揺れる。 アライちゃん2「ぴぎゃああああああああっ!!」ヨチヨチヨチヨチヨチヨチ アライちゃん5「にげゆのりゃあああああああああっ!!!」ヨチヨチヨチヨチヨチヨチ アライちゃん6「だぢゅげでええええええええええええっ!!」ヨチヨチヨチヨチヨチヨチ 残りの子供達は、洞窟の外へ逃げ出そうとしている。 43 : ◆19vndrf8Aw [saga]:2017/10/12(木) 23 08 23.26 ID GzSdUw/4O 清掃員「…」ドズゥ アライちゃん2「じび!!」グシャアア また一匹、罪のない子供が致命傷を負った。 清掃員「…」ドズゥ アライちゃん5「ぐじゅびいいぃっっ!!」ブッシュウウウウゥゥゥウ また一匹。 アライちゃん6「あ、ぁああ、だ、たしゅけでぇ、あ、ぁああ」プルプルプルプル アライちゃん6は絶望して泣いている。 もう逃げられないと悟ったようだ。 アライちゃん6「し、しにだぐ、ない、だ、だれが、ぎで、だじゅげでえぇ」フルフルフルフル 清掃員「…」スッ アライちゃん6「ひぅっ…」プルプル アライちゃん6は縮こまり、目をつぶって泣きながら震えている。 47 : ◆19vndrf8Aw [saga]:2017/10/12(木) 23 13 57.71 ID GzSdUw/4O 清掃員「…」ドズゥゥゥ アライちゃん6「げぶっ…」ブッシュウウウウゥゥゥウ 清掃員「…」 アライちゃん6「かふっ…お、おね、しゃ…」ブルブル 清掃員「…」 アライちゃん6「あ、あらいしゃ、て、てんごく、いけゆ、のだ…?おねーしゃ、たちと、また、あそべゆ、のだ…?けふっ…」ドクドク ブルブル 清掃員「…行けるのだ。お前は…うっ…」ブルブル 清掃員「天国で、うぅ…ぐすっ…!お姉さんや…お母さんと…!ひぐっ…楽しく…過ごせる、のだぁっ…!!うぅぅっ…!」ペタン 清掃員は泣き崩れる。 清掃員「うあああっ…お前は、なんにも悪くないのだああっ…!ひぐっ…ぁああああああああぁ…!わあああああああんっ……!!」シクシク アライちゃん6「…おか、しゃ」 アライちゃん6「」コロン 清掃員「うあああああああああああっ!!わあああああーーーーっ!!!」 清掃員は、泣いた。 ただただ泣いた。 自分が殺した骸の散らばる中で、 返り血に染まりながら泣いた。 49 : ◆19vndrf8Aw [saga]:2017/10/12(木) 23 17 05.30 ID GzSdUw/4O … キツネ「…」ハラハラ 清掃員「…た、だいまなのだ、ふぇ、ふぇねっく」ガサッ キツネ「御手洗さん…」 清掃員「あ、あたしは、し、しごと、ちゃんと、やったのだ、ほ、ほら、みるのだ」ドサアッ 袋には、キルマークの鼻が11個入っていた。 清掃員「…こ、これで、いい、んだな?あたしは、あたしは…」フルフル キツネ「…帰ろう、御手洗さん」 二人は軽トラで街へ戻った。 56 : ◆19vndrf8Aw [saga]:2017/10/12(木) 23 23 31.06 ID GzSdUw/4O … ~仮設死骸処理所~ キツネ「ここで、アライのキルマークを渡すんだ。そうすれば、ヒット数に応じて報酬が入るよ」 清掃員「…行ってくるのだ」フラフラ キツネ「御手洗さん!帽子!コート!」アセアセ… … 受付「ひぃ、ふぅ…はい、受け取りました」 清掃員「ありがとうございましたなのだわ」ペコリ 清掃員は、軽トラへ戻ろうとする。 ??「ほーん、えらくぎょーさん殺したみたいやな」 60 : ◆19vndrf8Aw [saga]:2017/10/12(木) 23 26 43.28 ID GzSdUw/4O 清掃員「っ…この声は!」クルッ MCチヘドロー「ご無沙汰やな、ID2番」 清掃員「…チヘドロー…!お前…!」ワナワナ 清掃員の顔は憎しみに染まっている。 MCチヘドロー「なんや?やるつもりか?アカンやろ、お前はここに殺人犯として自首しに来たんか?」 清掃員「っ…」ワナワナ MCチヘドロー「安心せーや。別にバカにしに来たわけやない。よー頑張ったやんけ、なぁ?大した戦果や」 63 : ◆19vndrf8Aw [saga]:2017/10/12(木) 23 29 10.47 ID GzSdUw/4O 清掃員「殺人犯として自首って…あたしは、誰も殺して…」ブルブル MCチヘドロー「世間は忘れとらんで、ID2番。ま、蒸し返してもしゃーないわ。証拠不十分やしな」 清掃員「だからっ…あたしはっ…何も…!」ブルブル MCチヘドロー「まーええわ。お前の初陣に水をさす気はない。よーやったわ。祝ってやるわ」 清掃員「っ…」 MCチヘドロー「だが…覚えときや」 71 : ◆19vndrf8Aw [saga]:2017/10/12(木) 23 36 11.48 ID GzSdUw/4O MCチヘドロー「お前は、同族の血肉を金に変えた。お前は同族を、ゼニのために殺したんや」 MCチヘドロー「そして、お前はその金でおマンマを食うんや」 MCチヘドロー「分かるか?お前のやったことは…マクロな目で見れば、同族の血肉を食らうようなもんや。それ、なんと言うか知っとるか?」 MCチヘドロー「…共食いやで」 清掃員「!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」 清掃員が今、一番言われたくないことを… MCチヘドローは意図も容易く見抜き、残酷に言い放った。 清掃員「あ、ぁああ、やめろ、やめろおおおぉ!!!」ブルブル MCチヘドロー「頭ン中でいくら否定しても構わんで。せやけど、お前が飯を食う金は、同胞の血肉や」 MCチヘドロー「分かるか?お前は同族がくたばったお陰で飯が食えるんやで?感謝せなあかんで」 MCチヘドロー「これから毎回、飯を食うとき、お前がキルマークを削ぎとったときの事を思い出せや」 MCチヘドロー「お前はその死骸を、同族の血肉を貪っとるちゅうこと、忘れるんやないで」 清掃員「あ…ぁ…」ブルブル MCチヘドロー「ほな、またな」スタスタ 74 : ◆19vndrf8Aw [saga]:2017/10/12(木) 23 38 16.90 ID GzSdUw/4O … 清掃員「」フラフラ キツネ「だ、大丈夫?御手洗さん」タタッ 清掃員「」グラッ… バタッ キツネ「み、御手洗さん!!!!!しっかりして!!!御手洗さん!!!」ユサユサ 83 : ◆19vndrf8Aw [saga]:2017/10/12(木) 23 45 48.56 ID GzSdUw/4O … …3日後… キツネ「…御手洗さん、今日もハンティングの仕事入れてたっけ…」プルルルル キツネ「もしもし、御手洗さん?大丈夫、落ち着いた?」 御手洗『ふぇ、ふぇね…だ、だいじょうぶ、なのだ、あたし…は、そのへん、ばっちり、なのだわ』 キツネ「い…今行くから!」 キツネは軽トラを飛ばし、御手洗を迎えに行った。 ~アパート~ キツネ「御手洗さん」コンコン 清掃員「おまたせ…なのだ」ガチャ キツネ「…!」 清掃員の元々細かった体は… さらに痩せこけていた。 85 : ◆19vndrf8Aw [saga]:2017/10/12(木) 23 47 41.39 ID GzSdUw/4O キツネ「な…なんでそんなに、痩せこけてるの…?」 清掃員「へ…平気、なのだ…はやく、いくのだ」ブルブル キツネ「…この3日間、何食べた?」 清掃員「…みずは…飲んでる…のだ…」ブルブル キツネ「水道水しか飲んでないの!!?な、なんで!!!」 87 : ◆19vndrf8Aw [saga]:2017/10/12(木) 23 51 04.19 ID GzSdUw/4O 3日前のハントで、清掃員には手取り25万円の報酬が振り込まれた。 それなりにいいものが食えるはずである。 清掃員「…食べ物が、喉を通らないのだ…」ブルブル 清掃員「食べようとしても…!うっぷっ…あたしが殺した、あいつらの…血が、肉が、頭に浮かんで…!うっ…ぷっ…!」ヨロヨロ 清掃員は、流し台に行くと、 清掃員「おええええっ!げええええっ!!」 胃液を吐いた。 キツネ(拒食症…) 90 : ◆19vndrf8Aw [saga]:2017/10/12(木) 23 53 40.52 ID GzSdUw/4O 清掃員「はぁ、はぁ…でも、大丈夫なのだ…行くのだ、フェネック」ヨロヨロ どう見ても大丈夫ではない。 逆に狩られてしまいそうだ。 キツネ「…」 清掃員「はやく、連れていくのだ…ふぇねっ…」 キツネ「御手洗さんごめん!」バチチチチチチッ 清掃員「ぎびいいいっ!!?」バリリ キツネは清掃員にスタンガンを当てた。 清掃員「」バタッ キツネ「…」ピポパ キツネは誰かに電話をかける。 93 : ◆19vndrf8Aw [saga]:2017/10/12(木) 23 57 23.20 ID GzSdUw/4O キツネ「大臣…御手洗さんは、もうリタイアです」 清掃員「…ふぇ、ね…あた…し…は、まだ…」 キツネ「本人は続けるって言ってますが、もう無理です。…やめましょう」 キツネは電話を切った。 清掃員「だい…じんが…せっかく…あ、たしに…くれ、た…おしごと…」 他人に勝手に仕事を止めさせられた。 たまったもんじゃない。 キツネ「…もう、やめよう」ギュ 清掃員「」ガクッ 清掃員は気絶した。 やがて救急車がやってきて、清掃員は運ばれていった。 97 : ◆19vndrf8Aw [saga]:2017/10/13(金) 00 00 12.17 ID uXsJ7l+vO … ~病院~ 清掃員「」 清掃員は病院のベッドで点滴を受けていた。 何を食べても受け付けず、吐き出してしまうからだ。 清掃員「…あたし、は…なんにも、できない…のか…」 清掃員「アライさんは…ゴミなのだ…」 携帯電話「」ムゥーッ ムゥーッ その時、清掃員の携帯電話が振動した。 清掃員「はいなのだ」ピッ 98 : ◆19vndrf8Aw [saga]:2017/10/13(金) 00 02 32.38 ID uXsJ7l+vO 大臣『お前に、連絡があるのです』 清掃員「…なんなのだ」 大臣『お前がこないだ稼いだ、25万円』 大臣『全て、没収なのです』 清掃員「え…」 大臣『お前がアライさんを殺して得た報酬は、すべて無しなのです』 清掃員「…はい」 なんという酷いことだろうか。 しかし清掃員は一切反抗しなかった。 大臣『…その代わり…』 99 : ◆19vndrf8Aw [saga]:2017/10/13(金) 00 06 59.13 ID uXsJ7l+vO 大臣『お前を辛い目に合わせてしまったのです。これから毎月8万3千円、3ヶ月の間、お前に振り込むのです』 清掃員「え…」 大臣『最初の月だけは8万4千円なのです』 清掃員「…」 大臣『これはお前が稼いだ金じゃないのです。お前が稼いだ金は無くなったのです。お前に振り込まれるのは無関係な補償金なのです』 清掃員「…」 総額は25万円。 どう考えても、清掃員が稼いだ金である。 大臣『文句があるのですか?』 100 : ◆19vndrf8Aw [saga]:2017/10/13(金) 00 10 06.71 ID uXsJ7l+vO 清掃員「…無いのだ…」 大臣『いいですね。お前はその補償金で、揚げパンでも買って食うのです。では』 大臣『…』 大臣『…無茶をさせて、すまなかったのです』 清掃員「っ…大臣…あたしは、期待に応えられなかったのだぁ…!」ウルウル 清掃員「ご免なさいなのだあぁ…!」ボロボロ 大臣『…私も、何かお前に斡旋できる仕事を探してやるのです。待ってるのです』 電話は切られた。 102 : ◆19vndrf8Aw [saga]:2017/10/13(金) 00 12 23.00 ID uXsJ7l+vO … 清掃員の体力は戻り、退院した。 ~コンビニ~ 店員「いらっしゃいませ」 清掃員「…」スタスタ 清掃員は、ATMを確認し、補償金が振り込まれているのを確認した。 1万円ほど現金を引き出す。 清掃員「…揚げパンくださいなのだわ」 店員「150円になります。ありがとうございました」チャリン 清掃員「…」フラフラ 104 : ◆19vndrf8Aw [saga]:2017/10/13(金) 00 14 29.21 ID uXsJ7l+vO 清掃員「あーん…」 清掃員は、揚げパンにかぶりついた。 清掃員「…」モグモグ 清掃員「…美味しいのだぁ…」モグモグ 清掃員「おいしいのだぁっ…!」モグモグ 数日ぶりに、食事が喉を通った。 108 : ◆19vndrf8Aw [saga]:2017/10/13(金) 00 17 41.30 ID uXsJ7l+vO …数日後… キツネ「…」 清掃員「…」 テレビ「ソコダッ!イケー!」 二人は、テレビでスポーツ観戦をしている。 キツネ「!」プルルルル… キツネ「はい、もしもし、大臣…。え?候補がある?けどかなりハード?」 キツネ「…」 キツネ「…だ、ダメですよ!御手洗さんは今弱ってるんですから!そんなのダメです!」 清掃員「代わるのだフェネック!」ガシグイ キツネ「み、御手洗さん!今度こそダメだから!」 109 : ◆19vndrf8Aw [saga]:2017/10/13(金) 00 19 12.45 ID uXsJ7l+vO 清掃員「大臣?お仕事があるのか?何でもやるのだ!」 清掃員「え…?何…?オススメしない?いいから言うのだ!」 清掃員「…」 清掃員「…特殊清掃員?なんかカッコいいのだ!やるのだぁ!」 キツネ「」 110 : ◆19vndrf8Aw [saga]:2017/10/13(金) 00 19 44.58 ID uXsJ7l+vO つづく 111 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2017/10/13(金) 00 20 01.32 ID 4A3znyk7o 直接殺さないから精神的には楽か 114 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2017/10/13(金) 00 21 14.31 ID tLl5Sir9o 死体の掃除だよね?人間のもあるかもしれない 御手洗は一時期保健所でも働いてたし慣れてるんじゃね? 日本はフレンズを炙りガイジと称して虐殺する野蛮な国だ パート9へ戻る
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911 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [saga]:2017/09/05(火) 21 39 30.78 ID nekZqsDio … 所変わって、ここは成体のアライさん達に襲撃された都市。 住人達は大パニックになっていた。 ~ホームセンター~ アライキング・ボス「ここは武器屋なのだ!ここで武器を調達するのだぁ!」 アライさん30「たくさん武器があるのだ!」 アライさん31「どれにするか迷うのだ~」 アライさん達は、バール等の道具を物色している。 客1「うわ、アライさんだ」 客2「やばくね?帰ろ帰ろ」ササッ 店員「も、もしもし警察ですか!?あの…」 アライキング・ボス「のだぁ!」ドガァ アライキング・ボスは、店員をバールで殴り付けた。 店員「」ドサァ アライキング・ボス「あまり時間がないのだ!適当に1個持ったらさっさと出るのだ!」 数百のアライさん達は、適当な武器?を持つと、ホームセンターを後にした。 912 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [saga]:2017/09/05(火) 21 47 54.83 ID nekZqsDio 人々をなぎ倒して進むアライさんの群れは、都市を横切っていく。 警官1「あれがアライさんの群れか…すごい数だ…!」 警官2「くそ、俺達は市民の安全を確保するのが優先だ!」タタッ 警官達は、『アライさん達への攻め』ではなく、『人々の守り』の体制をとった。 アライさんを1匹殺すより、人間の命を1人救う方がずっと大事だとの判断だ。 住宅地を中心に警官を配備し、アライさんが近づかないように拳銃を抜く。 警官1「300…いや、400はいるか!?」 トランシーバー『ザザ…こちら本部!街の外から、さらに大勢のアライさんが来ている!』 警官2「何だと!?」 都市を襲撃しているのは、地下鉄から侵入したアライキング・ボス率いる500匹だけで無かった。 アライさん501「のだのだのだー!」ズドドドドドドド アライさん601「ボスに加勢に来たのだ!」ズドドドドドドド アライさん701「波状攻撃なのだー!」ズドドドドドドド さらに大勢のアライさん達が、全く別方向から、次々と都市への侵攻を開始したのだった。 914 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [saga]:2017/09/05(火) 21 57 22.93 ID nekZqsDio … 住人1「いやああああ!」タタッ 住人2「逃げろー!」タタッ 変な男1「はーーーっははっはは!それ見たことか!お前達がアライさんを虐げた報いだ!」ゲラゲラ 変な男2「あんなに可愛らしいアライさんを!殺して食ったお前達に、天誅が下ったんだ!」ヘラヘラ 変な男3「アラ虐、死すべし!!!!ざまーみろ社会!アライさんをのけものにしたからだ!!」ケタケタ 彼らは笑っている。自分たちの住む都市が破壊されていくというのに、一体何がおかしいというのであろうか。 彼らの頭であろうか。 アライキング・ボス「むぅ…おかしいのだ…確かこの辺なのだ…」タタタタ アライさん30「あ!人間なのだ!人間は倒すのだ!」ダダッ アライさん31「成敗なのだ!」ダダッ アライさん達は、変な男達を見つけ、襲いかかる。 916 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [saga]:2017/09/05(火) 22 00 59.56 ID nekZqsDio 変な男1「いえいえ、我々はアライさんの味方です。ドーナツあげますよ!」ポイ 変な男たちは、アライさん達へたくさんのドーナツを投げる。 アライさん30「食べ物なのだー!」モグモグ アライさん31「美味しいのだー!」モグモグ アライキング・ボス「待つのだ!毒があるかもしれないのだ!」 変な男2「無いよ。もぐもぐ」モグモグ 変な男3「アライさん達!一緒にアライさんを虐げるこの社会をぶち壊してやりましょうよ!」 アライキング・ボス「むぅ…。もぐもぐ、平気そうなのだ。よろしい、お前達はアライさん達の家来にしてやるのだ」モグモグ 変な男1~3「ありがたき幸せーッ!」 917 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [saga]:2017/09/05(火) 22 06 19.14 ID nekZqsDio 変な男1「して、目的地はどこですか?」 アライキング・ボス「保健所なのだ!」 変な男2「保健所ですね、あっちです!」 … 警官達は、応援を要請するも、住宅地を防衛するのに精一杯であった。 銃声と、アライさん達の悲鳴。 アライさん達の怒声と、警官達の呻き声が、夜の都市のそこら中から響き渡っていた。 … ~保健所~ アライキング・ボス「ここが保健所か!」 アライさん30「入るのだ!…あれ、開かないのだ!」ガチャガチャ アライさん31「これじゃ入れないのだ!」ガチャガチャ 保健所の扉は鍵が閉まっていた。 918 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [saga]:2017/09/05(火) 22 10 52.44 ID nekZqsDio アライキング・ボス「どくのだ、お前達の力じゃ、この扉は開けられないのだ」ズイッ アライさん30「ボ、ボス!」 アライキング・ボス「野生…解放!」ギイイイィン アライキング・ボスの目が発光する。 サンドスターが励起し、ボスの体の周りでけものプラズムの光が眩く走る。 アライさん31「な、何なのだこれ?」 アライキング・ボス「レベルを上げれば、お前達もこれができるようになるのだ…たあ~!」ドガァ アライキング・ボスは、バールでドアを殴り付けた。 施錠されたドアは鍵ごと吹き飛んだ。 919 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [saga]:2017/09/05(火) 22 13 45.61 ID nekZqsDio アライキング・ボス「行くのだ!捕らえられた仲間を救出するのだ!」ドタドタドタドタ アライさん30「天下を取るのだ!」ドタドタドタドタ アライさん31「困難は群れで分けあうのだ!」ドタドタドタドタ アライさん32「愛と平和のために、戦うのだぁ!」ドタドタドタドタ … しばらくして、アライさんの群れが保健所から出てきた。 その数は、入ったときよりも増していた。 …保健所に捕らわれていた大勢のアライさんが救助され、戦列に加わったのであった…。 927 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [saga]:2017/09/05(火) 22 23 44.57 ID nekZqsDio … 軍隊は動かないのだろうか? 違う。 只今、どう動かすのがベストか、作戦を練り準備をしているのである。 敵はそもそも本当にアライさんだけなのか? 軍隊を出払わせて、余力をなくした所につけこもうとする何者かの攻撃ではないのか? 日本各地で同時多発的に襲撃するアライさん達へ、どのように戦力を分配するべきか? どうすれば、軍人達や民間人への危険を最小限に抑えられるか? どんな道具を、兵器を、準備すべきか? … 軍隊は、他国からの侵略攻撃に対するマニュアルは何通りも用意していた。 暴動した市民の鎮圧手段も、幾通りもマニュアルを用意していた。 侵入したテロリストの追い詰め方も、何通りもマニュアルを用意していた。 だが。 万単位のアライさんが、一度に日本中を侵攻してきたときの対処法など、 シミュレーションした事さえなかったのである。 936 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [saga]:2017/09/05(火) 22 33 58.71 ID nekZqsDio … 変な男1「この国の中枢、各庁は、こんな感じに点在してます!」トントン 変な男1は、地図の上にマーカーでいくつか赤丸を書く。 変な男2「ここをぶっ壊せば、この国は統率が取れなくなる!アライさん達の勝利ですぜ!」トントン アライキング・ボス「なるほど…よし、ここからは、戦力を分散させるのだ!」 アライキング・ボス「各隊の隊長には、このアライキング・ボス自ら3年間鍛えた部隊長をつけるのだ!」 部隊長アライさん1「アライさんに、お任せなのだ!」 部隊長アライさん2「天下を取るのだ!」 部隊長アライさん5「みんな!アライさんに続くのだぁぁ!」タタッ アライさん2051「のだー!」ドタタタタタタ アライさん2151「のだー!」ドタタタタタタ アライさん2251「なのだー!」ドタタタタタタ 939 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [saga]:2017/09/05(火) 22 42 18.85 ID nekZqsDio ~フレンズ省本部~ 部隊長アライさん1「なはははは!あそこがアライさん達を差別する法律を作った、一番悪いやつらの棲み家らしいのだ!」ドタタタタタタ アライさん1000「天下を取るのだ!」ドタタタタタタ アライさん1001「成敗なのだ!」ドタタタタタタ 警官隊員1「ぐっ…う!この数で護れるか!?こちらフレンズ省前!至急応援要請!」 警官隊員2「こっちには銃があるんだ!負けるわけねえ!…なんて、死亡フラグだよな」 警官隊員3「…娘の誕生日、何を買ってやればよかったのかな…」 警官隊員は各地に分散して配備されていた。 フレンズ省を護る警官隊員の数は、アライさんの軍勢よりはるかに劣っていた。 部隊長アライさん1「ふははは、成敗開始なのだ!はああぁぁ…!」キラリ 部隊長アライさん1は、目を輝かされると、音もなく…。 941 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [saga]:2017/09/05(火) 22 45 34.42 ID nekZqsDio 音もなく、首を失った。 部隊長アライさん1「」ブシュウウゥゥ ドサァ アライさん1000「ぶ、部隊長!?」ドドドドド アライさん1001「どうしたの…」 アライさん1001「」ブシュウウゥゥ ドサァ アライさん1001も、音もなく首を失った。 警官隊員1「な、なんだ…?」 アライさん1002「何なのだ!?と、突撃なのだぁ!」ブンブン アライさん1003「お、お前、その手…!」 アライさん1002「手…?」ブシュウウゥゥ アライさん1002の手は消えていた。 アライさん1002「ぎっ…ぎゃあああああああっ!!?」ブシュウウゥゥ 946 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [saga]:2017/09/05(火) 22 51 29.04 ID nekZqsDio 「凄いのです」 「こんなに沢山、餌どもが涌いているのです」 アライさん1003「な、何なのだ!?どこなのだ!?」チャキ アライさん1004「人間から奪った拳銃で、撃ち殺してやるのだ!」チャキ アライさん1004「」ブシュウウゥゥ ドサァ 音もなく、アライさん1004は頭を失った。 アライさん1005「ま、また!!何なのだあぁ!」 ??「もぐもぐ…。やはりレベルの高いアライさんのジビエは、美味いのです」クチャクチャ アライさん達の前に、少女が立っている。 アライさん1005「だ、誰なのだ!撃ち殺してやるのだ!」パァン アライさん1005「」ブシュウウゥゥ ドサァ またしても、アライさん1005は、頭部を失った。 949 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [saga]:2017/09/05(火) 22 54 41.81 ID nekZqsDio ??「もぐもぐ…まずは全員皆殺しなのです」ガリボリ 次第に、街灯に照らされ、少女の姿が見えてくる。 ??「その後で、肝臓の美味しいとこだけ…」 会長「捕食してやるのです」バリゴリ 少女は、アライさんの頭を持ちながら、頭蓋骨を噛み砕き、脳髄をすすり食っていた。 アライさん1003「うっ…うわあああぁああああーーーっ!!」 953 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [saga]:2017/09/05(火) 23 00 24.12 ID nekZqsDio 『会長』。 『特定有害駆除対象フレンズ根絶委員会』の会長である。 彼女は、今自分が果たすべき執務を全て部下に押し付け、誰の許可も得ず単身ここへ突っ込んできた。 何のために? 決まっている。 腹を満たすために。 会長「今日は、ディナーの暇もなかったのですが…」フワッ 会長が地面から浮く。 会長「こんなに素敵なディナーを用意してくれて、嬉しいのです」フッ アライさん1006「う、撃つのだ!拳銃で撃つのだぁ!」パァンパァン 殺傷した警官から奪ったと思わしき拳銃で、アライさんは所構わず上空を撃つ。 真っ暗な闇の中を、無音で飛び回る会長は、誰にも視えず、聴こえなかった。 一匹、また一匹。 アライさん達は、美味しい部位をついばまれて倒れていった。 959 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [saga]:2017/09/05(火) 23 07 15.49 ID nekZqsDio 会長はなぜこんな芸当ができるのか? それは、彼女がフレンズとなる以前から… 動物であった頃から朝飯前な特技であった。 彼女は『ワシミミズク』のフレンズ。 それは、オオカミと並んでアライグマの個体数を抑える、『天敵』のひとつであった。 会長「やはりアライさんは、美味いのです」バリバリムシャムシャ アライさん1007「」ブシュウウゥゥ 会長「フレンズになる前から、何度も食ってきた大好物なのです」ガリボリ アライさん1008「」ドサァ 会長「たまらないのです」バツン アライさん1009「のぎゃああぁーーーーっ!」ドチャァ 会長「主食なのです」ガブゥ アライさん1010「」グシャアアァ アライハザード④ ~反撃の狼煙~その2 パート2へ戻る
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設定:アライズ シリーズ概要 種族 世界 技術 歴史 言語 組織 職業 現象 その他 シリーズ概要 テイルズオブアライズ概要 種族 ダナ人 レナ人 魔法使い ズーグル ヘルガイムキル 世界 惑星ダナ劫火と灰渦巻く国 オルブス・カラグリア 輝き宿る国 シスロディア 緑に覆われし豊穣の国 エリデ・メナンシア 四方の風集う国 ミハグサール 水沫の国 ガナスハロス 惑星レナレネギス 技術 星霊術星霊力 霊石 主霊石 集霊器 星霊 レナの太陽(レナス=アルマ) 炎の剣 星舟 鎮静の仮面 歴史 領戦王争 <招霊の儀> 言語 組織 紅の鴉 銀の剣 蛇の目 金砂の猫 漆黒の翼 職業 領将 <王> <巫女> 現象 <荊> 虚水 その他 ヘルガイの果実
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804 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 (ワッチョイW ddba-VK5F)[sage] 投稿日:2017/10/23(月) 22 44 31.92 ID +9se1bSg0 [8/9] アライさん(ちゃん)の好きなセリフ アライさんが可哀想なのだ! ごめんなさいなのだー! ひとしゃんすきすきなのらー のりゃ!のりゃ! こんな名言生み出すけものフレンズは素晴らしい! ss その他へ戻る