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恥知らずの破壊者たち ◆gYicWyTl/M 銃声と煙が道標になった。湖の岸辺で長いこと佇んでいたミュウツーは、我に返ると南の空を見やり、耳をすませた。 そう遠くない位置から轟音が響いていた。弾丸が飛び交う音、男たちの叫び声。そこでは戦いが起きている。 だがすぐにでも動けばいいはずだというのに、彼は動かなかった。 視線を再度下におろし、そこにあるモノを見つめる。足元に転がる少女の遺体を、彼は長いこと見つめていた。 金縛りにあったように動けなかった。死にゆく母を見送るように動かなかった。 物言わぬ少女が堪らなく不憫だった。青白い顔で眠り続ける彼女が哀れだった。 それを殺したのは他ならぬ、自分だというのに。 ミュウツーはそっと目を伏せた。結局彼は少女を埋葬せずにそこを去る。追悼も、謝罪の言葉もそこには残されなかった。 湖に溶けていくような沈黙がそこにはあり、後には少女の固く冷たい身体が転がっていた。 少女の死体は死んだように静かで、黙ってそこに横たわる。その瞳は湖の上を揺らすさざ波も、もはや写していなかった。 ★ 身体がどうしようもなく重い。心なしかいつもより超能力の効力が薄い気もする。 ミュウツーは南へ飛んだ。自慢の能力を行使し、空を飛び、戦地へ赴く。 時間が恐ろしくゆったりと流れていた。ものを考えるのに必要以上の時間がかかる。 脳裏に浮かんだのは少女の最期。手にこびり付くのは骨の感触。 眩暈がしそうだ。考えまいと思えば思うほど、今自分がやった行為が鮮明に蘇った。 そしてそれはひどく彼を参らせた。時折彼を足止めするほどに、何度も彼を振り返らせるほどに。 結局、戦いの場所に辿りついたのは、全てが終わった後だった。 狙撃されないよう離れた位置からゆっくり接近していくと、硝煙と焦げた肉の臭いが鼻をつく。 辺り一面に飛んだ血が大地を奇妙な具合に染めていた。とても静かだった。 静かで、何もかもが止まっていて、無表情で……終わりを想わせる沈黙がそこにはあった。 「よォ、アンタか」 乾いた声がミュウツーを迎える。振り向くことなく、背中越しにミュウツーに声をかける男がいた。 その声や後姿には見覚えがあった。数時間前、共に戦うことを誓った同盟者の一人。 リヴィオ・ザ・ダブルファングだ。二丁拳銃使いの凄腕ガンマン。ミュウツーすら惑わす、突出した再生力と破壊力を持つ男。 そう、間違いなくリヴィオ・ザ・ダブルファングであるはずだ。そうであるはずだというのに、ミュウツーにはそれが信じられなかった。 間違いなく同じ姿、同じ声の同一人物。それが信じられぬほどに彼の図体はどことなくすぼんでいて、丸まって、淋しそうに見えた。 まるで行き場をなくした、孤児のようだった。リヴィオはミュウツーに声をかけたっきり、しばらくの間無言のままだった。 点火音が響き、かさついたものが焦げる臭いが続いて流れた。 男はタバコをくわえると大きく煙を吸った。細い煙が立ち上る。男のくすんだ眼がそれを追う。 二人が戦うには互いに些か疲れ過ぎていた。微かな緊張を含んだ沈黙がしばらく続いたが、共に獲物には手をかけない。 リヴィオは暗く繁った森を眺め、ミュウツーは男を眺めている。 そうしてしばらくしたのち、リヴィオは胸のポケットから煙草の箱を取り出し、二、三度縦に振ってから相手のほうへ向けた。 「吸うか?」 ミュウツーは黙って首を振った。 ひとしきりの沈黙の後、喉を鳴らす笑い声。 それもそうだよな。化け物がタバコだなんてそりゃないよな。そう男は言い、しばらくの間笑い続けた。 無理に笑っているような、中途半端な筋肉の引きつりが彼の顔には浮かんでいた。しかしそれも一瞬のことで、煙のようにふと消えてしまった。 また深い沈黙がある。辺りは恐ろしく静かだ。 「襲わないのか?」 『……同盟者だからな』 「同盟か……とっても素敵な言葉だ」 リヴィオは最後にそうつけ加え、また笑った。 無表情でいるミュウツーと、無理してでも笑うリヴィオ。 一体どっちがより傷ついているのだろう。どちらがより悩んでいるのだろう、迷っているのだろう。 ミュウツーは気づく。自分は眼の前の男に同情しているのだと。からっぽに見える男に自分は自らの影を重ねているのだと。 「なんでアンタ殺し合いなんかに乗ってるんだ?」 『……父のためだ』 「父?」 三度目の質問。ミュウツーはその問いかけに正直に答えた。ほとんど反射的といってもよかった。 どこか気の抜けた様子で、リヴィオは空を見上げる。指の間に挟んだ煙草は見る見る間に短くなっていた。 肌を焦がすほど短くなったころになって、ようやく男はそれに気づき、火をもみ消す。 父親、ともう一度確認するように彼は問いかけてきた。ミュウツーはそうだ、とだけ短く返した。その断固とした言い方に、リヴィオもそうか、とだけ返した。 ミュウツーが問いかける。今度は彼が質問する番だった。 『そういうお前は……』 「……なんでだろうか」 一寸の空白。リヴィオは答える。 「殺したいから殺した。殺ししか知らなくて、沢山、沢山殺した」 『……コイツもお前が殺したのか』 「……ああ、そうだ」 ボロ雑巾のように捨て置かれた黒服の男、それを顎で指しながら問うとリヴィオは答えを返した。 リヴィオが言いたいのはなにも“ここ”に来てからのことではないのだろう。それは口調からでもわかることだった。 生まれついてか、環境がか。或いは教育が彼をそうしてしまったのかは定かでない。 だが彼は殺したのだろう。機械のように殺したのだろう。感情を持たない殺人鬼のように、殺して、殺して、殺しつくしたのだろう。 黒服の男も感情一つ動かさず、殺したのだろう。或いは嬉々として殺したのかもしれない。歓喜の金切り声をあげて始末したのかもしれない。 だがそれも終わってしまえばそれまでだ。男にとってはそれだけのことだ。 ―――だが本当にそうなのだろうか。 『満足したのか』 「……全然」 リヴィオは指にはさんだライターを長い間回し続けていた。 タバコの箱を手にとって中から一本取り出したがなかなか火をつけなかった。じっと指の間に挟んでいるだけだった。 彼の顔に浮かんだ表情は実に中途半端で、笑えばいいのか、泣けばいいのか、どちらも同時に浮かべようとしているかのように歪んでいた。 リヴィオが言った。ゆっくりと、一言一言考えながら、彼は口を開く。 「殺しても殺しても満たされなかった。この人を殺したら満たされると思った。 仇打ちをすれば、すぅ……っと気分が満たされると、そう思っていた。 この人だけは、この人だけは俺が殺してやるんだ。俺が殺さなきゃだめだ。 そうやって初めて思えた相手だったんだ。 だけど駄目だ。駄目だったんだ。そう思っていたのに、殺したら、後には……」 次第に声は小さくなり、続きはもはや聞こえない。 沈黙が二人の間を漂った。それは今までのどんな沈黙より深く、暗い、底無しの沈黙だった。 その結果が今のこの空虚さか。その果てがこのありさまか。 リヴィオ・ザ・ダブルファング。力を宿さない瞳と縮んだ背中、萎びれた煙草の臭い。 破壊の果てがこの様か。だとするならば、あまりに惨めではなかろうか。なんて不憫なことではないだろうか。 リヴィオには何も残っていないではないか。振り返る過去すらない。彼を夢見させ、支えるような思い出すらない。 もう彼にはなにもないのだ。空っぽの身体にちっぽけな矜持と、申し訳程度の殺意だけだ。 これがリヴィオだ。これがあの、リヴィオ・ザ・ダブルファングだ。 ――だがお前には殺意がある。 ミュウツーは何も言えなかった。零れ落ちかけたその言葉をとどめるのに必死だった。 彼がうらやましかった。それでも突き動かすように残るその殺意が! その執着心が! ほとんど擦り切れかけているとはわかっている。使い古しの消耗品だ。だがそれでも殺意は殺意だった。 真っ黒で、どす黒くて、だが決して振り返らないし、振り返れない覚悟。 なんと甘美な響きだろう。それをひとえに持ち得たらどれほど素敵な事だろう。 戦うための理由はある。それだけを考えてここまで来たのだ。これまで殺して、走り回って、駆け抜けてきたのだ。 今さら後悔だとか、やりなおしたいだとか、そんなことはできやしない。 だが駄目なのだ。できなかった。ミュウツーの奥底にあるカツラの存在が、レッドの笑顔が、アルルゥの声が、自分の感情がッ! ほんのちょびっとでいいのだ。殺意が欲しい。誰かに立ち向かうだけの、誰かを殺したいと思えるほどの、殺意が! 皮肉だな、そう思ってミュウツーは小さく口角を釣り上げた。 それは笑顔と呼べるものに近かった。悲しくて、醜くて、けれどもそれはどうしようもないほどに、笑顔だった。 リヴィオにはないものをミュウツーが、ミュウツーにはないものをリヴィオが。 殺意はあるのに目的はない。目的はあるのに殺意はない。 全てがちぐはぐだったのだ。悲しくて叫び出したくなるほどに擦れ違っていた、間違っていた。 修復不可能なほどに。もう後戻りはできないほどに。二人の気持ちは壊れきっていた。 一体どうしてこうなったんだろう。二人はただ守りたいものを守りたいと願っただけなのに。 風がどこからともなく音を運ぶと、幾つもの音が一つに入り混じって、淡い闇の中にぼんやりと滲んでいた。 単調な呼吸音は森の静けさに呑まれ消えていく。二人は長いこと口を開かなかった。 リヴィオもミュウツーも、口を閉ざした死体のように、長い間じっと動かなかった。 ★ 『救いを求めているんだ』 「……救い?」 唐突にそんな声が聞こえた。 問いかけるも、答えは返ってこなかった。代わりにリヴィオは伏せていた顔をあげ、改めて目の前の怪物の顔を見やる。 その奇妙に平坦な視線からは何も読み取ることができなかった。まるで何も考えていないかのようだった。 でも違うとはわかっていた。この目の前の“何か”は、今、リヴィオに『何か』を伝えようとしている。 『俺もお前も、戦うにふさわしいだけの理由を、殺すのに納得のいくだけの救いを……心のどこかで欲している』 ―――救い その三文字の言葉を口の中で繰り返す。救い。 それはリヴィオにとってこの上なく空虚に思えた。馬鹿馬鹿しい戯言だ。腹を抱えて、蹴飛ばしたくなるほどに無意味な言葉に思えた。 だがそうすることはしなかった。身体にその言葉が染みいっていくと共に、彼の脳裏には一人の男が浮かんでいった。 リヴィオは生き残りの中で唯一の知り合いといっていい男の顔を思い出す。 脇に寝そべる牧師の相棒だ。ニコラス・D・ウルフウッドの盟友、ヴァッシュ・ザ・スタンビート。全てを変えていった男のことだ。 ウルフウッドを変え、殺戮の砂漠の世界を変え、そしてこの殺し合いの中ですら、きっと彼は変えようともがき苦しんでいるのだろう。 その赤い外套の男を想い浮かべた時、リヴィオの心に走ったのは卑怯だ、という思いだった。 誰もが何かを諦め、何かを捨てなければいけないというのに、ヴァッシュだけは何一つ捨てていない。諦めていない。 何故彼だけそんな事が許されるのだ。自分だって必死で走ってきた。やってきた。全部を全部、成し遂げようと、ここまで泳いできた。 なのに、なんで。 どうして彼だけは。なんでウルフウッドは。どうしてあの、ヴァッシュ・ザ・スタンビートは。 いつの間にか手に持つ煙草の箱が潰れていた。無意識のうちに握りしめていたらしい。 リヴィオはそれを放り捨てた。唐突に湧きあがった感情が、彼の中で渦巻いていた。 燻り、消えかけた殺意がじりじりと勢いを増していた。 リヴィオは全てをなくしたと思っていた。彼にとって振り返れば、破壊し残したものは何一つないと思っていた。 だがまだあったのだ。 ニコラス・D・ウルフウッドが遺したもの。彼に受け継がれた宿り主。 ヴァッシュだ、と男は無意識のうちに零す。ヤツがまだいる。ヤツがまだ殺し損ねている……、破壊し損ねている……ッ! そこで顔をあげれば視線がかちあった。化け物と見つめあう。彼の視線は一瞬だけぶれた。 動揺からしばらくの間揺れ動くも、やがて悟ったようにその目は落ち着いた。 彼の中に殺意はなかった。リヴィオの様な、自らも焼き尽くすような強烈な想い。その代りに浮かんだのは海の底のような深い覚悟の色。 化け物もまた、戦う理由を見つけた。戦う覚悟が決まった。 救いを欲している。それはミュウツーも同じだ。救われたいのだ、彼だって。 破壊の遺伝子で生まれた生物だ。誰よりも物を上手く壊せるのは彼だ。破壊しか知らず、それだけのために生まれたのだ。 そう、破壊だけで、それだけでよかったはずだ。それだけしかしらなかったはずだ。 けどミュウツーは知ってしまったのだ、それ以外のものを。カツラが教え、レッドが与え、たくさんの人たちがいて……。 それは心苦しめる葛藤だ。人間にも成っていいのか、人間と同じように、心を持っていいのだろうか。 揺れ動く葛藤は決して何物にも属せない、そのくせどちらにも傾けない屈折した自分自身だった。 だが今、それが変わった。 なぜならミュウツーの前にいるのはリヴィオ・ザ・ダブルファング。 男がいる。破壊の化身となった、人間がいる。 それは彼に覚悟を与える姿だった。化け物と呼ばれ続けた自分だ。ポケモンにも成り切れず、人間にも成り切れず、半端ものだった自分。 それを認めてくれた人がいた。ミュウツーにとって“彼ら”は大切な人だった。守りたかった、そして守りたいものだった。 何が人間、何が化け物! リヴィオを見ろ、彼の殺意を見ろ! よっぽど彼のほうが化け物ではなかろうか! 彼を見て人間だと呼べるものがいるのだろうか! 殺しながら苦しむのは、それが苦しむ行為だと知っているからだ。自分の中でそれを悲しむ心があるからだ。 どうしようもなく自分の一部は人間で、けれども自分は同時にポケモンだ、化け物なのだ。 それがわかったならば、覚悟は決まる。心を捨てずに、心を鬼にすればいい。 カツラは泣くだろう。レッドは怒るだろう。イエローは、アルルゥは……。考えだしたらきりはない。 けれども人でありながら化け物であり続けれるならば……ミュウツーはそうありたい。 心が化け物で入れ物が人間がいる。ならば自分はその逆であってもいいはずだ。 容れ物は化け物でも、心は人間だ。人間だから苦しむのだッ! 他ならぬ、人でありたいと願ったからこそ悩むのだッ! そしてその姿こそが! 彼らが愛した“ミュウツー”なのだ! 彼らが認めた“自分自身”なのだッ! 先に立ち去ったのはミュウツーだった。 背中を向けたままの男に、一度だけ視線を向けると、音もなくその場に浮き上がる。 声をかけるべきは最後まで迷った。とても長い時間、迷っていた。 しかし最期までかけるべき言葉は見当たらず、彼はそこを後にする。 不思議と背中を撃たれる気はしなかった。何故だかわからないがそうだと言える、奇妙な確信があった。 心の中で彼に別れを告げる。できることならば彼を殺すのは自分でないことを願った。 最後にこの舞台に立つ者が自分と彼だけになるようなことは……どうしてだか、それだけは嫌だった。 白い化け物が空を飛ぶ。月は薄い影を大地にふらし、やがて森の暗さにその影は紛れ……そしてミュウツーは見えなくなった。 後に残されたのは人間でありながら化け物になった破壊者一人。胸に込み上げる衝動をこらえつつ、彼はポケットに一本だけ残った煙草を味わっていた。 時刻はほとんど12時といってよい時間だった。頭上に上った孤独な月が、まるで街はずれのわびれた街灯のように、辺りを薄暗く照らしている。 月の光はひどくくすんでいて、それにかざした手がいやに黒ずんで汚れているな、とリヴィオは思った。 それは自分の手に見えなかった。誰か知らない人の手を眺めているような違和感があった。 その手はどう見てもこの先誰かを幸せにできるような手には見えなかった。誰かを救うことができる手にも見えなかった。 孤独が彼の胸を締め付ける。男はグッと唇を噛みしめた。 覚悟は決まったのだ。もう迷わない。もう立ち止まらない。 誰も救えなくたっていい。もう自分には救うべき人はいないのだから。 誰を幸せにできなくたっていい。幸せはとうの昔に使い切ってしまった。 幸せはあの懐かしくもタフな日々で充分だ。未来に、自分の幸せはない。 鼓膜には銃声による痛みが微かに残っていた。ウルフウッドを貫いた時の銃声だ。 ミュウツーが立ち去った後には海の底のような沈黙しか残っていない。その寒々としたまでの静寂は尚更、あの一撃の音を、重さを、リヴィオに突きつけた。 容赦なく、そして慈悲もなく。リヴィオはそれを受け止めた。自分の中で、ウルフウッドは二度死んだ。そしてもう蘇らない。 吸い込む空気はどことなくざらざらしている。久方ぶりにすったタバコがまだ体内に残っているのがわかった。 リヴィオは立ち上がりかけた身体を下ろし、その場に座り込んだ。倒れ込む牧師の脇に座り、そしてそっと目を瞑った。 暗闇の中に見えるのは彼が愛した日々、彼が愛した人たち。 それが急速に色褪せていく中、男は黙ってそれを見つめていた。それが擦り切れて見えなくなるまで、ずっと。 リヴィオ・ザ・ダブルファング。彼は大きく煙を吐くと、靴の裏でタバコの火を消した。 立ち上った煙が一瞬だけ月の光を反射させ、それは見事に輝いた。 すぐに霞んで消え去った煙を、男はそれでも長いこと見つめていた。 見つめ続けていた。 【H-3/1日目 真夜中】 【リヴィオ・ザ・ダブルファング@トライガン・マキシマム】 【状態】:ラズロ帰還、両手両足にダメージ、筋肉断裂、全身にダメージ(大)、背中のロボットアーム故障 【装備】:パ二ッシャー@トライガン・マキシマム(弾丸数35% ロケットランチャーの弾丸数1/2) ラズロのパ二ッシャー(弾丸数35% ロケットランチャーの弾丸数0/2)@トライガン・マキシマム 【道具】:支給品一式×9(食料一食、水1/2消費)、スチェッキン・フル・オートマチック・ピストル(残弾20発)@BLACK LAGOON、 M94FAカスタム・ソードカトラス×2@BLACK LAGOON、.45口径弾×19、.45口径エンジェルアーム弾頭弾×2@トライガン・マキシマム ココ・ジャンボ@ジョジョの奇妙な冒険、.45口径弾24発装填済みマガジン×2、.45口径弾×24(未装填) 天候棒(クリマ・タクト)@ワンピース、ミリィのスタンガン(残弾7発)@トライガン・マキシマム 三代目鬼徹@ワンピース、コルト・ローマン(6/6)@トライガン・マキシマム 投擲剣・黒鍵×4@Fate/zero、レッドのMTB@ポケットモンスターSPECIAL、コルト・ローマンの予備弾35、グロック26(弾、0/10発)@現実世界、 謎の錠剤入りの瓶@BLACK LAGOON(残量 50%)、パ二ッシャーの予備弾丸 1回分、キュプリオトの剣@Fate/Zero 詩音の首輪、包帯、デザートイーグル50AE(0/8) 【思考・状況】 1:覚悟は決まった。参加者の排除。特にヴァッシュ・ザ・スタンビート。 【備考】 ※原作10巻第3話「急転」終了後からの参戦です。 ※ウルフウッドの死体はそのままです 【ミュウツー@ポケットモンスターSPECIAL】 [状態]:疲労(小) [装備]:機殻剣『V-Sw(ヴィズィ)』@終わりのクロニクル [道具]:基本支給品×3<アルルゥ、仗助、ミュウツー>、どこでもドア@ドラえもん(残り1回)、 第一の湖の鍵(E-)第二の湖の鍵(-5) 不明支給品(0~1)<仗助>、ひらりマント@ドラえもん トウカの刀@うたわれるもの、サカキのスピアー@ポケットモンスターSPECIAL [思考・行動] 1:覚悟は決まった。生き残り、カツラを救う。 2:E-5に行く。 【備考】 ※3章で細胞の呪縛から解放され、カツラの元を離れた後です。 念の会話能力を持ちますが、信用した相手やかなり敵意が深い相手にしか使いません。 ※念による探知能力や、バリアボールを周りに張り浮遊する能力は使えません。 ※ギラーミンに課せられたノルマは以下のとおり 『24時間経過するまでに、参加者が32人以下でない場合、カツラを殺す。 48時間経過するまでに、ミュウツーが優勝できなかった場合も同様。』 ※カツラが本当にギラーミンに拉致されているかは分かりません。偽者の可能性もあります。 ※V-Swは本来出雲覚にしか扱えない仕様ですが、なんらかの処置により誰にでも使用可能になっています。 使用できる形態は、第1形態と第2形態のみ。第2形態に変形した場合、変形できている時間には制限があり(具体的な時間は不明)、制限時間を過ぎると第1形態に戻り、 理由に関わらず第1形態へ戻った場合、その後4時間の間変形させる事はできません。 第3形態、第4形態への変形は制限によりできません。 ※概念空間の存在を知りました。 時系列順で読む Back Wの再会/天使達には羽根がある Next Sの選択/仲間はきっとそこに居る 投下順で読む Back Wの再会/天使達には羽根がある Next Sの選択/仲間はきっとそこに居る Back Next キミガタメ(I save you from anything) ミュウツー オレはここに在り あの忘れえぬ日々に(後編) リヴィオ・ザ・ダブルファング [[]]
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アルル「……また知らない世界にきたのかな」 アルル「カーくんもまたどこか行ってるし……」 アルル「それにしても、すごい町だなあ」ポカーン アルル「りんごたちの世界とすごくよく似てるんだけど、もっと『ビル』とかがたくさん立ってる」 アルル「それに…あれは学校かな??学校自体はどの世界でもあまり変わらないのか」 アルル「とりあえず、情報収集して、カー君みつけて、帰る方法を見つけよう!」 アルル「とりあえず、このあたりの探索かなあ?けど世界のことは人に聞いてみないとわからないよね」トコトコ アルル「けどなんて聞こう?ここってどのあたりですか、かな?だとしたら地図見つけなくちゃ」 アルル「…それだと怪しまれるだけかな……記憶がなくなったことにしてしまうとか」 アルル「うーん…それはちょっとそれで心配かけたら申し訳ないかなあ。素直に『ボク異世界から来ました』って言ってしまおうかな」 アルル「ダメダメダメ!それはただの変な人だから…うーん、どうしようかな」 ??「あの、もし?失礼ですが多少お伺いしたいことがあるのですけどよろしくて?」 アルル「あっ、はい!?」 ??「風紀委員ですの。あなたは誰の許可でここにやって来られましたの?」 アルル「へっ、え??」 アルル「あの、ボクここに来るの初めてで…あっ、ここどこ? あとジャッジメントって…本名じゃないよね?君の名前はなに?」 黒子「……訳の分らぬ質問攻めも大概にしてくださいまし。ですが名乗るだけ名乗っておきますと、わたくし白井黒子と申します」 アルル「へえ、可愛い名前だね!くろこって言うんだ。よろしくね」 黒子「ですからいい加減にして下さいと! 基本的に誰かの許可無く立ち入ることが許されないこの『学舎の園』に貴方が居る理由をお聞きしていますの!誰からのお誘い合わせで此方へ?」 アルル「あぁ……ボク、違う世界から来たから、分からないんだよね。だから誰からも招待されてないし、ここがそのマナビヤノソノのどこかもわからないんだ」 黒子「その話を信じろと?ふざけないでくださいまし」 黒子「大体この科学の街で違う世界の話を持ち出す時点で貴方の頭脳が知れますわよ。風紀委員第177支部に連行いたしますが文句はございませんわね?」 アルル「あるある!すごく文句あるって!!だって本当なんだってば! 科学はボクの時代じゃたぶん物凄く遅れてるけど…ほら、このアーマーだってここの人たち全員使ってないじゃない! けどボクの時代じゃ身を守るために必要なものだから付けてるんだよ…って、おわあぁ!?」 唐突にアルルの反論の言葉は途切れた。黒子が強制的にアルルを連行したからだ。 『空間移動』でもの言う暇も逃げる隙も与えず、80mずつ支部へ移動する。 彼女らが転移していく近くの者たちは彼女らを確かに視界に入れたが、それもほんの一瞬だった。瞬きひとつしたら……とまでは行かないものの、1秒はかからずにまた彼女らの姿はかき消える。 その姿を見つけたのは、黄色いウサギのような生き物だった。額には赤い宝石が埋め込まれていて、太く短い尻尾がわずかにぴょこんと揺れる。 「……ぐ?」 見間違えたのではなかっただろうが、駆け寄ろうとしたらその生き物の主は既にそこから消えていた。だからカーバンクルは間の抜けた声をあげることしか出来なかったのだ。 これは一から全部説明して分かってもらうしかないか、とアルルは抵抗をやめた。 未知の空間移動に怯えたわけではない。彼女は以前空間移動を経験したこともあり、だからこそ空間移動中に干渉を行えば術者に大変な負担がかかることを知っていたからだ。 いくら突然連れて行かれたとしても、先ほどの黒子という少女が攻撃に入る様子はなさそうなら彼女を傷つけることはやめておこう、と。 アルル(そういえば、シェゾはどこにいるんだろう。サタンはこの様子に気づいてるかな) 風紀委員第177支部。彼女たちがやってきたそこでは何人かの学生たちが忙しそうに動き回っていた。 アルルは最初、もともといつも忙しいものなのだと思っていた。だが隣の黒子を見るとそうでもないらしく、「何かありましたの?」と近くにいた眼鏡の女性に声を掛けていた。 その女性の奥のほうでは花飾りを付けた少女が懸命にキーボードを叩いていたが、元の世界とこの学園都市の文明の発展度は著しく開きがあるために、それが何をしているのか、アルルにはわからない。 固法「謎の女性が現れたらしいわ。髪は水色の長髪、年齢は20前後、身長は170程度、服装は…チャイナドレスを動きやすくした感じといえばいいかしら。 言動が変だから声を掛けたら一人変なこと言って逃げたらしいわ」 黒子「はあ。それで彼女の捜索にあたっていますのね。言動が変、とは?」 アルル(……それって) 固法「別の世界からやってきたとの主張をしているそうね。学園都市のことも知らぬ存ぜぬで通していて 能力とレベルを聞いても何それ?と。ええと、偽名くさい名前なら名乗っているのね。確か」 アルル「ルルーじゃない!?」 突然アルルが会話に参加したことで二人の会話は途切れた。 大声を出した余波として沈黙が漂い、支部の人たちの視線がいっきに彼女に集中する。しかし黒子と固法の驚きは彼女ら以外の支部のものとは別だった。 固法「……え?」 黒子(別の世界と申す方がこの子以外にもう一人……?それに、あの冗談ではなさそうな言動…しかし…) アルル「ボク、アルルって言うんですけど…ボクも別の世界から来たんです!ええと…けどどうやってそれを証明しよう…? とりあえず、ボクとルルーはそこの世界のともだちなんだけど、うーん……」 固法「それで白井さんが連れてきたのね、ルルーさんで間違いないわ。 けど、あなたが別の世界から来たというのはにわかに信じられないわ。数年前には異世界から来たと主張して無能力者の冠を無くそうとしたスキルアウトたちだって居たのよ」 アルル「…そっか。けど、ボク…!!」 そこにぽつりと投下されたのは黒子の声だ。 黒子「アルルさんとやら」 アルル「え、なあに?」 黒子の心の中に引っかかっているのは、彼女が使用しているアーマーだ。確かに異世界を装うために作るくらいは出来るものの、使い古した感じは服装に違和感を感じさせない。 それに、不本意ながら自分は恐ろしき風紀委員だということで知られているが、スキルアウトではないのならあのなれなれしく話しかけてきた様子も理解できてしまうのだ。 2割くらいなら彼女の言うことが本当だと思える気がする。その物語に引っかかってやりますわ、と彼女は思った。 黒子「あなたが居たと主張される『世界』の事、お聞きしてもよろしくて?」 支部の端っこで、4人掛けのテーブルに3人の女がつく。…といえば人聞きはいいが、悪く言えば喚問そのものだ。アルルの隣に黒子が座り、彼女らに向かい合って固法が腰掛ける。 アルルは出来る限りの言葉を用いて説明をした。 はじめに簡単に自分について説明した。過去に2回、別の世界に飛んでしまったことがあり、そのうちの一度がこの世界に非常によく似た世界だったこと。 自分が居た世界はもっと森や山や川にあふれていて、モンスターと人間が共存していること。「ぷよ」と呼ばれるモンスターたちがその飛んだ世界に降ってきて困ったこともあったとも伝えておいた。 半魚人たち、耳の長い小人、よくわからないゾウやなすびのモンスター、魔法使いの一族。 と、そこで黒子は遮った。 黒子「……魔法使い、ですの?」 アルル「あっ、魔導について話してなかったか…ってことは、この世界って魔導は存在しないの?さっきのテレポートはなあに?あれすごく精密だったから驚いちゃったんだけど」 魔導とやらは存在しませんわ、と黒子は答えて、続きを促した。自分の空間移動が褒められたことは確かにうれしいが、論点はそこではない。 そして、彼女がこの際空間移動について語らなかったのは一つの理由がある。 彼女はこの街で初めて自分と話したらしいのが、記憶に残っていたのだ。もし、万が一それが本当ならば学園都市のことを知る筈がない。だから学園都市についての話題が出たらその時点で学園都市内の人間とみなし、不法侵入罪で拘束する。学園都市の話題を出さずに彼女の話の正誤や矛盾を確かめる。そのつもりだった。 アルル「魔導っていうのは、人やモンスターが使えるチカラのこと。それを使いこなせる人が魔導師って呼ばれてて、ボクはそれを目指して魔導学校に通ってたの。正確には古代魔導学校っていうんだけどね。 魔導っていうのは体の中に溢れる魔導力を練って練って1か所に集めて発射する感じかな。いろいろあるんだけど…簡単なのはファイヤーとかアイスとかヘブンレイとか…って、ああ!?!」 突然アルルは絶叫する。ようやく気付いたのだ。魔導が存在しないのなら、魔導を使えばいいこと。黒子や固法も同じことを思ったようで、顔を見合わせた後アルルに言った。 固法「ならアルルさん、魔導を見せてくれるかしら。出来れば何種類か」 アルル「わかった。えっと、じゃあガラスのコップってある?」 黒子「はあ?ありますけど」ヒュン 数歩歩いてガラスのコップに触れ、自慢の空間移動でそれを彼女の前に置いた。 アルル「あれ?テレポートは触れないと出来ないの??ボクはテレポート使えないけど、こっちの世界ではレベルによっては触れなくても出来るんだ…と、とりあえずやるね。」 ホット!と彼女は鋭く叫ぶ。その時突然虚空から水がばっと降ってきた…いや、正確にはコップの上にのみ、熱湯が。コップの半分くらいまで注がれた湯はほかほかと温かい湯気を放っている。 続いて彼女はコールド!と叫んだ。ホット同様に虚空から現れてコップに降り注いだのは、小さな氷の塊だ。何度か落としているうちに湯気はどんどん消えていく。 最後に彼女がショック、と叫ぶと、ばちりと水が帯電してぱりぱりと電気を覆う。 アルル「うーん…こんなもの?」 見ていた二人は言葉もなかった。 固法と黒子は目をぱちぱちと瞬かせている。 会話の流れに任せて魔導とやらの使用を頼んだのはこちらだが、まさか本当に複数の力を使用してくるとは思ってもいなかったのだ。 ホットとコールドだけなら空間移動や温度変化系能力でギリギリ説明がつくが、仕上げに電撃使いときたら驚くしかない。 アルル「これはごく初歩的な魔法で、わりと練習すればだれでも使えるようになる技かな。 他には光出したりとか、脳みそぷー…えっと、混乱させたりする技もあるけど…って、聞いてる?」 瞬き以外身動きひとつしない二人にアルルはむくれながら返答を促した。それに応じていち早く我に返った固法は「初春さん!」ととある少女の名を呼ぶ。呼ばれた初春は顔をひょこっと出して、何でしょうと答えた。 固法「調べてほしい能力があるの。彼女、お湯と氷をこのコップの上に連続して投下させたわ。そのあとに発電能力らしきものまで使っている。頼めるかしら」 初春「はい、大丈夫ですけど……多才能力でしたとかいうオチはありませんよね?」 アルル「……○に尽きる?」 黒子「マルチスキルですわ」 我に返った黒子が鋭く突っ込みをいれる様子を見て初春はそれはないかと推測した。 初春(発電が可能で、何もないところからお湯や氷を落とす…) 今までパソコンに向き合ってきて疲れた目をほぐすために目をくりくりとかいて、彼女は本格的に『書庫』の膨大なデータと向かい合う。 固法「これで能力が見当たらなかったら正真正銘異世界から来たことになるのかしら……他の能力はどんなものが使えるの?」 アルル「さっき言ったんだけどやっぱ聞いてなかったのかあ…光だしたり、混乱させたり。さっきのと同系統の技で言ったら、炎の渦とか電気で一閃することも出来るよ。 けどこれ以外はちょっと魔法が大きすぎてここでは使えないと思うけど」 固法「外なら使える?他にも使えるなら知っておきたいわ。」 あの子に検索してもらってるけど、あれだけじゃしばらく時間がかかりそうだから、と固法は付け足した。 初春は真剣にパソコンに向き合っていて、指を指した固法に全く気がついていない。 アルルはパソコンのことがよくわからなかったが、あれで人物を特定しているということに驚いた。学園都市にいる生徒はあっても一つの能力しか持たない、という絶対的なルールを知らないのも大きな理由だったが、あの機械の中に全員の情報が入っているとは信じられなかったのだ。 アルルはパソコンに視線を向けたまま首を小さく傾げた後、会話に意識を向け直す。 アルル「場所の広さにもよるけど、たいていは使えると思うよ」 黒子「外で使えるとおっしゃるなら、わたくしと戦ってみませんこと?」 アルル「え?うん、構わないけど」 唐突に話しかけた黒子は、もちろん傷つけるつもりはございませんわよ、と予め前置きをして、謝罪の言葉とともに右手を差し出す。 黒子「話の真偽はまだ証明しきれておりませんが、今の様子ですと貴方は無理に連行しなくても来て下さったかもしれませんわね。 派手な連行をしたこと、お詫び申し上げますわ」 小さな右手は、それでも十分に彼女の警戒心が薄れたことを主張していて、また同時に黒子の口元はすこし笑っている。 愛想笑いではなく、自然な微笑みだった。瞳も先ほどの鋭さと比べると非常に優しい光を持っているように見える。 それに気付いたアルルは、にこりと笑って、 アルル「親善試合だね!」 応戦を決めた。 黒子と固法とアルルの3人は広い第七学区をゆっくりと歩いていた。 はじめ黒子は空間移動で連れていくと言ったのに対して、アルルがこの街を見て回りたいから歩かせてほしいと言ったのが理由だ。 そんな訳で3人組はときどき立ち止まりながら最寄りの大きな公園までの道のりを楽しんでいる。 アルル「最初のところ、学舎の園って言うんだっけ?あそことはずいぶんと違うんだね」 黒子「あそこは別の街と思った方がよろしいかと。女子校5つとその寮、日用必需品が売ってる店程度しかありませんが、雰囲気はだいぶ異なりますわよ」 固法「お嬢様学校ばかりだから高級感が漂っているでしょう?白井さんもその学校の一つに通っているのよ」 アルル「へえ、すごーい!そことこことはどれくらい距離があるの?」 黒子「十五回程度は飛びましたから…ざっと600から700メートルですわね。」 アルル「距離を短くして何回かやってるんだね」 アルルのことはだいぶ信頼することができそうになってきたが、学園都市の核心的な部分に触れるのは、黒子にはまだ若干の抵抗が残っている。 初春の結果が出次第全てを話そうとは思っているものの、実際に結果が出ない限りはどうしようもないから、黒子はむず痒い。 それにしても、異世界ときた。 初対面でアルルに言い放った通り、科学の街で異世界の話を持ち出すなんて軽くぶっ飛んでいる。 けれど一人、そのぶっ飛んだ話を語り、証明してみせようとまでするひとが居る。 アルルと名乗る、この少女。 彼女の服のポケットにも背負っていた小さなリュックサックにも、学舎の園に入ってくるときに必要になる学園都市のIDカードが見当たらない、茶髪のポニーテールの女の子。 異世界から来たと主張して、屈託のない笑顔で矛盾ひとつ無い話をぽんぽんと口に出す、この少女は。 黒子(……パラレルワールド?それにしても、そんなこと) 一体何者なのかと問われると、異世界から来たと言った方がしっくりきてしまうのに、非科学的すぎて理解できない。 そんな黒子の様子をわかったのかわかっていないのか、アルルは話題を逸らした。 行き先の斜め右前を指差して二人に尋ねる。 アルル「あそこに見えるひときわ高い建物は何?」 固法「セブンスミスト。ここら一帯ではかなり大きなデパートね」 アルル「でぱーと??塔とは別だよね」 固法「店がいくつも一つの建物の中に入っているものをデパートと言うんだけど……あなたの世界にはなかったの?」 アルル「ん、買い物はほとんど商店街だったかな。ダンジョンの中にもお店はあるけど」 黒子「ダンジョン?」 アルル「遺跡とか洞窟とかのこと。モンスターが棲みついてて、襲ってくるときもあるんだけどね」 さらっと恐ろしいことを説明する彼女に、黒子は思わず歩みが止まりそうになった。 ただでさえ短距離の道のりを会話しながら歩くと本当にあっという間についてしまい、公園のベンチにアルルはリュックをおろす。 もう着いちゃったのか、と彼女は残念そうに呟きながら、大きく身体を伸ばした。 一面野原のこの場所なら問題ないかな、とアルルは思う。黒子は出発する前に自分はかなり優秀なほうのテレポーターだと自負しているから遠慮はせずにどうぞと言っていた。 転移の優秀さは、前の世界にいたアルルも知っている。手で触れてという条件付きとはいえ、自分以外も動かせるならなおさらだ。 きっと大きいものを相手の近くに転移させて動きを封じることもできるし、鋭いものを自分の身体に転移させてダメージを与えることもできる。 アルル(…けど、せっかくの親善試合だもんね。あっけなく負けはしないよ!) 心の中でそう意志表明をしている……はずだったアルルだが、実際にこぶしをぎゅっとにぎっているから周りに感情がバレている。 その様子を黒子は見やって、こちらも負けはしませんわと心の中でそっとメッセージを送る。 さて始めようといったところで、アルルと黒子は試合を始めるタイミングをなかなかつかめない。じゃあ始めようかと言ってもすこし照れくさくて、つい始めづらいのだ。 固法(アルルさんの正体がどうこう抜きに、二人ともすっかり仲良しじゃない) そんな二人をすこし離れた場所から見つめていた固法は、小さく笑った。 私が合図をしましょう、と声を掛けると、待ってましたと言わんばかりのきらきらとした視線に若干気圧される。 固法「じゃあ行くわよ……試合開始!」 アルルと黒子はようやく同時に動き出すことができた。 転移なんてされたらスピード勝負ではアルルに勝ち目などない。 だから彼女は速さを競うのはもともと諦めていた。 アルル「アイスストーム!」 空間移動でアルルの背後にまわって一気に決着をつけようと思っていた黒子は、強烈な寒さに思わず動きが鈍った。 蹴り上げようとした足は、ギリギリ間に合ったアルルの技の影響で急速に凍えていって勢いは止まる。 アルルは周囲360度に氷雪の嵐を起こして、近づいた黒子に対応させたのだ。 ようやく背後の黒子に気づいたアルルも、ゆるい勢いとはいえ至近距離からの蹴りを防ぐことはできずに立っているバランスを大きく崩される。 アルル「っく、ライト!」 強烈な光が近くで炸裂して、アルルも黒子も視界を一時的に失う。だがその間にアルルは体制を立て直し、黒子は太腿に巻きつけた針を自分の手に移動させる。だが、それだけだった。 黒子は転移に座標を指定する必要がある。アルルの居場所がわからないのにこの針を打ち込むのは非常にまずい。 下手すれば彼女の心臓に突き刺さる可能性だって否定できない。親善試合とやらに殺人はいらないのだ。 そこで黒子に一瞬思考の時間が出来る。 黒子(やはり多重能力者と言わないと説明がつかない……!?威力もきっと今のは牽制程度。想像以上に使用する能力の幅が広そうですわね…!) アルル「ダイアキュート!」 そこに光の中から一つの声が響いた。 黒子に警戒が走る。 どんな攻撃が来るか、と彼女は攻撃の方向を探すために回復しかけている視界に目を凝らす。 そして影程度しかわからないけれども視界が戻った時、黒子はアルルが両手を大きく上に掲げていることに気付いた。 ――攻撃が来る。 急いで黒子は回避のためにもアルルの背後に回ろうとするが。 知らないとはいえ彼女は致命的なミスをした。ダイアキュートは攻撃技ではないこと。そのため、先ほど手を上に掲げていたのはダイアキュートの技のためではないこと。 アルル「ファファファイヤーストーム!!」 ダイアキュートの効果は、次の呪文の威力を増幅させること。 背後にふわりと現れた黒子の周囲は高温の炎に覆われていた。 黒子(やはり二度も背後に回っては動きが読まれてましたわね……!) いきなりの高温に一瞬で汗が滴り落ち出すが、この程度で動きを止められた白井黒子ではない。即座に自分の座標を移動して灼熱地獄から逃げ出す。 それでも、もう少し転移が遅かったらと考えると黒子は少しだけほっとした。今のが転移の限界だ。 あれ以上行動が遅かったら暑さに精神がやられて転移が出来なくなっていただろう。 アルルはスピードに関しては諦めていたものの、結局は完全なるスピード勝負だった。 黒子は先ほどとは異なり、ギリギリまでアルルに近づけるよう転移した。 先ほどの氷雪の嵐が黒子に間に合ったのは、黒子が蹴りを入れるためにアルルと若干の距離をとっていたからにすぎない。 それなら間に合わないようにするだけだ。 ほんの数センチ程度指を動かせばアルルに触れられる距離に現れた黒子は、軽くアルルに手の甲で触れる。 それだけでアルルは気がつけば横になっていた。 アルルはほんの一瞬こそ格闘技の一種かと思ったがすぐに状況を察する。ごく短距離の転移で横にさせられたのだと。 なんだかんだでいろんな危機を乗り越えてきた彼女の状況判断能力はかなりのものだった。 その彼女は、黒子が針を両手に何本か持っていることに気づく。 アルル(やばっ!?そっか、最初にテレポート使えないって言っちゃってたっけか!) 素早く状況を整理するものの、横になっている自分の身体に黒子が馬乗りになっているため、なかなか立ち直れない。 アルル(それなら!) アルル「アイス!!」 黒子の針が一本ずつ虚空に消えていき、アルルの服のみを丁寧に突き刺していく。 左手だけで辛うじて発動した氷の魔法は威力もだいぶ小さくなっていたが、それでも魔法は発動した。 しかしそれと同時に針は左手のリストバンドにも食い込む。 片方は両手足と腹部の服を針で固定された。 もう片方は腕から先と足を凍らされた。 両方とも次の行動ができなかった。 アルルは攻撃魔法は手を必要とするから拘束を解除する手段もないし、黒子は手が凍らされているために移動は出来てもそこから先が何もできない。 互いにどうしようもなかった。引き分けである。 黒子「……両者とも手詰まりですわね」 アルル「そうだね、引き分けだ」 それを見た固法は、二人だけでは体勢を元に戻せないと知り急いで彼女らの元へ駆け寄る。 黒子はアルルの隣に腰を下ろすように転移して、固法はアルルの服に食い込んでいる針を一本一本抜いていく。 そして自由になったアルルは黒子の両手足を拘束する氷を温かい湯で溶かした。 アルル「えっと…たぶん凍傷出てるよね。ごめんね、ほんとはもっと調節して 内部は水にするつもりだったんだけど、切羽詰まって強くなっちゃった。痛む?」 黒子「そこまでではありませんが、多少の痺れは……」 アルル「わかった」 ごめんね、と重ねがさね謝るアルルに、黒子は腕のぴりぴりとした軽い痛みを抑えつけた。 しかし、何がわかったのか、黒子が尋ねようとするとアルルは一言、 アルル「ヒーリング」 そう声を出した。すると、ふわりと淡く輝く光が黒子の両手足を包みはじめる。 きれいな光だ、と黒子は素直に思ったが、直後に自分の身体の異変に驚きを隠せなくなる。 痛みは全くなくなっていた。それどころか、空間転移の影響の気疲れすらもほとんど感じないほどに体力がもとに戻っている。 アルル「これ、回復魔法なんだ。もう大丈夫かな?」 本日幾度目かもう数え忘れたが、黒子は驚いた。大丈夫を通り越して完璧な体調だ。 感謝しますわと彼女は礼を言い、固法の方を振り返って言う。 黒子「……これは、本当に異世界から来たのかもしれませんわね。先輩も見ましたでしょう?今の能力、全部」 固法「そうね。最後のヒーリングっていうのなんて初めて聞いたわ」 アルル「回復魔法にも、アイスとアイスストームみたいな能力の強弱があるんだよ。 今のは一番簡単なものだけど、出血が止まらなかったりしたらガイアヒーリングってほうを使うことが多いかも」 魔翌力を結構消費しちゃうからヒーリングばっかりだけどね、とアルルは無邪気に笑った。 固法と黒子はいよいよ信じるしかない。二人の戦闘中、固法の携帯に一通のメールが入っていたことも真偽を明かしている。 初春から、「どれだけ甘く検索かけても、やはりそのような能力は見当たりません」と。 ぽつりと黒子は言葉を漏らした。 黒子「……本当ですのね、貴方の話は」 アルル「信じてくれる?まあ、さすがに信じがたい話ではあるよね」 固法「あなたの能力がその話を証明しているのよ、はいどうぞ」 完全に回復した身体で近くのベンチに腰掛け、アルルにも同様に促す。 固法もジュースを黒子とアルルに一本ずつ渡して、黒子の隣に腰を下ろす。 ここではじめて黒子は学園都市について語った。 ここら周辺は学園都市と呼ばれる大きな街だということから、能力を開発すること、それが一人に一つしか宿らないことまで。 七人の超能力者、自分が大能力者であること、約六割が無能力者であることなども触れておいた。 途中、超能力者の件で黒子がとある一人の少女を語りすぎて暴走して固法に取り押さえられるという事態も発生したが。 書庫には生徒たちとその能力がデータ化されて全て登録されていることを話すと、アルルは不思議そうな顔をした。 アルル「データって…テレビみたいなあれ?」 黒子「テレビもデータといえばデータですわね。機械に0と1で記された暗号や赤・黄・青を読みとらせて、色や文字を表示させるのです。 情報を詰め込んでいるだけなので、紙のようにかさばることもないためにこれくらいの小さなものにも膨大なデータが収まりますの」 アルル「へえ~、すごいや」 黒子は自分の携帯電話を見せながら解説する。 常識だと思っていることを言葉で説明することは思いのほか難しいが、ギリギリわかってくれているようだ。 アルル「これはだあれ?」 携帯の待ち受けを指差して、アルルは単純に疑問を持ち尋ねたのだが、 黒子「そう!これが!先ほど語りました御坂美琴お姉様ですの!この麗しき瞳と凛々しき表情ッ!!そしてこのぷるぷるの唇…!!ああん、黒子がきっと頂いてみせましょう!そして願わくは(以下省略)」 黒子はマシンガントークモードに入ってしまい、少し質問したことを後悔した。 固法は苦笑しながらアルルに告げる。 固法「白井さんはこうなると止まらないから……私たちは一度支部に戻るけど、貴方も一緒に来てもらえないかしら?」 アルル「うん、行くあてもないし大丈夫だけど。何かあるの?」 固法「先ほども言ったけど、支部では貴方の知り合いらしき女性の捜索が急がれているわ。 彼女の情報を一番知っているのは貴方じゃないかしらと思って。協力を頼みたいの」 アルルはようやく彼女のことを思い出した。 元の世界の話を信じてもらうのに精一杯で今まできれいさっぱり失念していたことに、心の中でルルーに謝る。 ゴメン、今度カレーおごるから!と。 アルル「それならボクから協力させてもらいたいくらいだよ! ボクも元の世界に戻る方法を見つけたいから、こっちに来てる人とは早く合流したいし」 ありがとう、と固法は笑った。 そして「ほら白井さん!!」と花園の世界へ旅立っている黒子の耳を引っ張って現実世界へ呼び戻す。 固法「幸い、うちの支部の近くで姿を見せているそうだからなんとかなるんじゃないかしら。 もう一度情報を得なおしましょう」 アルル「うん!」 --------------- 一方その頃。インデックスは一人の少年を探して第七学区をふらふらと歩き回っていた。 そこまでして探す理由は、空腹に耐えきれなくなったからという単純なものだ。 禁書「うう……とうまひどいんだよ用事あるからっていってお昼ご飯だけおいていっておやつを置いてかないとかありえないのに楽しい楽しいティータイムしたいんだよねぇスフィンクス」 にゃあ、と猫は賢く返答するが、その言葉に同意しているわけではなさそうだ。 むしろ不機嫌なのか、インデックスにしっぽをむけて耳を前足でかりかり掻いている。 それも、空腹に耐えかねたインデックスがスフィンクスの魚肉ソーセージを食べたからなのだが。 そんなこんなで上条を求める一人と一匹はみた。 長い耳、丸っこいを通り越してただ丸い体、額には赤い宝石のような石がついている黄色いものを。 十万三千冊もの知識を有するインデックスの頭に数え切れないハテナが浮かぶ。 インデックス「な……なにあれ?生き物……だよね?」 スフィンクスはにゃあと鳴く。 何を言ったのかインデックスにはわからないが、その声に反応して、黄色い生物はくるりとこちらを向いた。 ??「ぐうー」 スフィンクス「にゃあ」 ??「ぐぐぐっぐーぐぐー、ぐう」 スフィンクス「にゃあ、にゃー」 禁書「…………全然わからないんだよ」 いくらインデックスといえど人間語以外は理解できず、頭の中のハテナはどんどん増えて行くばかりだ。 そこに、その疑問をどうでもいいと言わんばかりに、彼女の空腹感が自己主張を再開しだした。 禁書「…けど、おなかへった」グー ??「ぐうー」グウー 禁書「!!きみもおなかへってるの?」 ??「ぐう!」 禁書「じゃあ、一緒にとうまを探そうよ。ごはんくれるんだよ」 ??「ぐーっ!」 改めて、上条当麻を見つけ隊、一匹(?)プラスアルファバージョンは上条の捜 索に忙しい。 空腹で倒れるまでがタイムリミットだ!いそげインデックス! ……とばかりに自分を鼓舞するものの、空腹で力はどんどん落ちていく。 お昼ご飯はとうの昔に消化されきっていて、胃液だけが痛い。 と、ぐーぐー鳴いている黄色い生き物が動き出した。 ぐ!と一声なにやら叫んだ後、一直線に人ごみの中に走り出す。 ??「ぐーーーっ!!」 禁書「!?待つんだよ!わたしはそこまで早く走れないし何よりおなかがすきすぎてこれ以上……」 そんな言葉とは裏腹に黄色い生き物は人ごみに消える。 唯一の情けというべきか、スフィンクスはインデックスの隣に座り、しっぽをゆるく振っていた。 禁書「ううー……」 何やらよくわからない出会いとその直後に訪れた何やらよくわからない別れのせいで、ただでさえ残り少なかったHPは最早ゼロ近い。 インデックスは食い倒れの悪寒に震えたが、そこに二つの影が現れる。 ??「ぐうー」グゥー ??「はぁ……カーバンクルが呼んでるからサタンさまだと思ったのにこんなちっちゃい子なの? 空腹で耐え切れなくて倒れてるってところかしら」 別れたはずの黄色い生き物と、水色の長髪が印象的な女性が彼女の前にやってきていた。 カーバンクルが連れてきた女とカーバンクル自身を何度か見比べて、インデックスはきらきらと効果音が出そうなくらいに瞳を輝かせた。 おなかへった。 何も言わず、けれどぐぅ~という腹の音は隠せずに、インデックスは言いたいことをきっちりと伝えてくる。 ルルーはあまりの期待のされかたに思わず、―― ルルー「本来貴方を私が助けても何の得にもならないんだけど……カーバンクルが居るのなら放置するわけにも行かないのよね。 あんたこの街の人?」 禁書「……?違うよ。この街に来てから結構経ってるし、とうまの学生寮に居るけど、ここで育ったわけじゃないかも」 ルルー「まあこの街のことはある程度知ってるのね?ならいいわ。 私は初めて此処に来たんだけど、何が何やらさっぱりなのよ。それについて教えなさい」 禁書「…………そしたらご飯くれる?」 ルルー「その程度なら構わないわよ。カーバンクルも来なさい」 ――インデックスに食事を与えてしまう。それが致命的なことになることも知らずに。 インデックスとカーバンクルは抱き合って大喜びしながらよくわからない歓喜の声をあげて喜んでいる。 ルルー「と、いうわけであんた食事出来るところに案内しなさい」 禁書「…歩けないかも」 ルルー「はあ!?」 とはいえ、まだ食事への道は長そうだ。 アルル・ナジャと白井黒子は不穏な状況での邂逅から一変、町の案内と人探しという小さな冒険を作りだす。 一方で、インデックスをルルーがおんぶした形で、ルルーとカーバンクルとインデックスの食事探しの短い旅は始まる。 この二つが交差する時はじわりじわりと迫っている。 そして、それとは別の新たな交差もまた、この学園都市で始まろうとしていた。 ルルー「ここでいいのね?」 禁書「ありがとう!!はいろはいろはいろ~!!」 カーバンクル「ぐーぐーぐー!!」 ルルー「二重奏しない!ええいさっさと入りなさいよ鬱陶しい!!」 と、なんだかんだでレストラン、ウエイターさんの真ん前にて。 何が食べたいのかとルルーが聞いたら、インデックスは何食べてもいいのかと嬉しそうに尋ね返して。 普通何食べてもいいでしょと疑問に思いながらルルーが肯定の意を返したら、インデックスはメニューを片っ端から指差していった。 思わず絶句しながらもルルーはカーバンクルのためにカレーをとりあえず十皿くらい注文してから、自分のパエリアを頼む。 ルルー(……まあ、お金なら有り余ってるから問題ないもの) とはいえ、カーバンクルに対抗できる程の大食いなんて初めて見たのだからルルーは驚きを隠せない。 一匹と一人の食事の光景に思わず胃を抑えかけながら、ルルーはようやく本題を切り出すことにした。 ルルー「それで、ここはどこなのかしら」 禁書「んぐんぐ、ほえ?あなたはどこから、んぐっ、来たの??」 ルルー「それが、」 別の世界なのよねえ、と。 ルルーは何気なく、買えばなんとかなる落とし物を探すような口調でとんでもないことを言ってのけた。 インデックスはへえそうなんだと思いながら最後の一口のハンバーグを口に運びかけて、数秒して目の前の女の言葉を理解した後、固まった。 禁書「…………………えっ?」 ルルー「少しばかりインパクトが強すぎたかしら。まあ私も三度目となれば驚かなくなっちゃったのよ」 禁書「……驚かないどころの話じゃないんだよ?とうまの右手並に信じられないかも」 ルルー「まあとりあえず信じなさい。それで?ここはどこなのかしら」 禁書「…………にわかに信じられないけど……ここは学園都市だよ」 ルルー「学園都市??」 禁書「えっとね、『学園都市とは約230万人の学生と教師による日本国東京都を中心とした巨大な都市であり……」 インデックスは以前調べたり聞いたことのある内容から、学園都市についてのあらゆることをすらすらと述べていく。 ルルーがその言葉を噛み砕く際に何度か呼び止めたこともあったが、彼女の完全記憶能力のおかげか、学園都市の人間ではないインデックスは、それでも何一つ矛盾点や疑問点が浮かばない完璧な解説をしてみせた。 ルルーも、実はこの都市内にいるアルル同様に、二度目に訪れた町を思い浮かべる。 飛んできた場所は違うものの、後にアルルと合流した後に訪れた町はそういえば「ニホン」と呼ばれていた気もするし、町の雰囲気もなんとなく通じるものがある。 ルルー「なるほどねえ……」 禁書「なんか質問とかあったら答えるよ?私は一応ゲスト扱いだから答えられることはあまり多くないと思うけど」 ルルー「大丈夫よ。 とはいえ、信じがたいわよね。チカラがほとんど全員が頭いじくらないと何かしらのチカラは使えないわけ?それも一種類だけなのね。 私は使えないけど、私の周りには何種もの魔法を使いこなすやつがわんさか居るのに」 その言葉に再びインデックスは驚きを露にした。 禁書「……え?魔術師………?」 インデックスの中では、魔術と科学は完全に分断されている。 「とうま」こと上条当麻は例外的にそのどちらにも属しているが、学園都市について話すにあたっては完全に科学サイドについてしか考えてなかった。 それなのに、突然「魔法」と、魔術用語が出てきたのだから。 禁書「……?魔術師なの?あなたの知り合いって」 ルルー「? 魔術師って単語は聞かないわ。魔導師、かしら。アルルっていうこの黄色い子の保護者はまだ卵らしいけど」 禁書「…………え」 それなのに魔法はばんばん使ってくるのに、と不平を漏らすようにルルーは、インデックスの変化に気付かず呑気に付け足した。 ここでルルーとインデックスの「魔導師」の解釈は大きく異なっている。 ルルーのいう魔導師とは何かしらの現存する魔法を使いこなすだけでなくさらなる進化を求めて改良を加えていく魔法使いである。 一方でインデックスのいう魔導師とは、原点やその写本などから学び得た知識を後世へ残していくものである。 どちらにせよ魔法を扱う者の中でかなり上位に立つ者、ではある。 しかし、その定義のずれを指摘することは出来るものはこのレストランになんか居るはずもなく、互いに共通した知識があるという勘違いだけがここにある。 ただの学園都市の人間ではないインデックスには問題があった。自身の立場についてだ。 禁書目録として十万三千冊の原点を所有する彼女にとって魔導師は危険な存在だ。 禁書(……どうしよう、別の世界から来ただなんてあまりにも坦々と言ってたから、私の知識に無くても信じかけてたけど、 魔術を知ってるだなんて…ハッタリだったのかも) その様子にルルーは気づかない。 インデックスは普段はのんびりとしているように見えても緊急時には冷静な判断を下す。その判断が命取りにならないように思考を隠すことも難しいことではなかったから。 ルルー「そういえばアルルの名前だして思ったのだけれど、まだ名乗っていなかったわね。私はルルーだけど、貴方の名前は?」 禁書「……私は、――――」 けれど、インデックスは言葉に詰まってしまう。 全く別の世界が交差するというとんでもない事実がもたらす被害は大きい。 誰が悪いというわけでもなく、ただ両者に通ずる知識が不足しすぎているだけだった。禁書目録でさえも。 ふと言葉を紡ぎだせなくなった目の前の少女にようやく気付き、ルルーは少し驚いた。 あまりこの少女が名前を出せない程の理由があるように見えないのだ。 ルルーはしばらく黙った後、敢えて何も問いたださずに話をそらした。 ルルー「まあどうでもいいことね。とりあえずはカーバンクルが居ることですしアルルを探したいの。 あんた、この街の案内できる?」 禁書「……ごめんね。とうまに何も言わずに出てきちゃったから、はやく帰らないといけないかも」 その言葉の裏に「アルルという魔導師がもし自分を狙っていて、自分の顔を知っているのなら会いたくない」という意図があるのだが、ルルーはそこまでは気付かない。 インデックス自身も彼女が悪い人だとは思っていないが、万が一を考えると危険は避けて通るべきだ。 禁書(―――それに、何かあったらまたとうまに迷惑かけちゃうしね) あの一見頼りなさげに見えるがとても心強い少年を思い出しながら、インデックスは別れの道を選んだ。 ルルー「あ、そう。まあいいわ。けれどこのカーバンクルは頂いていくわね」 カーバンクル「ぐぐー」 禁書「うん、また縁が会ったら一緒にごはん食べようね、カーバンクル」 カーバンクル「ぐー」 インデックスは短い時間で知りあった奇妙な仲間と別れを惜しんでいるつもりなのだが、カーバンクルはまだまだ食べられるらしく13杯めのカレーに取り掛かっている。 その様子をみてもう少しカレー食べようかな、とインデックスは何気なく思って。 そこでふと単純な問題に気付いた。 けれど、もしルルーの話が本当なら、とてつもなく重大な問題だ。 禁書「あなたって別の世界から来たの?」 ルルー「はあ?何度も言ってるじゃない。そうよ」 禁書「………おかねは?」 ルルー「……………あ」 禁書「…………………………あなたが持ってるお金は使えないのかな」 ルルー「……これは使えるかしら」 禁書「……そんなお金見たこと無いから無理かも」 ルルー禁書「「…………………」」 ほんの数十秒で空気は冷めきって、カーバンクルがたてる皿の音だけがかちかちと響く。 禁書「これって……無銭飲食だよね」 ルルー「……そうね」 禁書「…………どうしよう。ケイタイデンワーっていう連絡するのがあるけど、わたし使い方わからないし」 ルルー「……携帯電話?」 ルルーはふとその言葉に反応した。 そういえば、少し前にこことは別の世界に飛んだとき、皆がその携帯電話なるものを使っていたのだ。 すべての機械に番号が振られており、番号を押すとその番号の者に連絡がかかるらしいが。 ルルーはアルルがとある赤髪の少女のを借りて扱うのを横で見ていただけなので使ったことはないが、わりと簡単な操作だった気がする。 ルルー「それ、私が二度目にとんだ世界で見たことがあるわ。貸しなさい」 禁書「え?うん、いいけど……私に使い方聞かれても何も答えられないよ?」 ルルー「記憶のルルちゃんを舐めないで頂戴」 ぺろりと舌で上唇を舐めて、ルルーはきわめて魅力的に勝ち誇ったような笑みを浮かべる。 そんなルルーの言葉にインデックスは、むぅ、と頬を膨らませて「私だって記憶力は自信あるもん」とぶつぶつと不平を漏らす。 もっともそのトンデモ記憶力は科学技術に対応しきれていないから意味が無いのだが。 ルルー「確かこの十字のどれかを押して…と、違うわね。じゃあ次は……あ、これかしら」 機械の扱い方がわからないインデックスも押すボタンしかわかっていないルルーもわからなかったのだが、それは着信記録の一覧だった。 一覧から現れた名前は全てが「上条当麻」だ。 ルルーはその少年が「とうま」と呼ばれていたことからもこれかと推測しつつ、念のためインデックスに確認をとる。 インデックスはそれそれ!と大きく頷き、ルルーによって通話ボタンを押された携帯電話を受け取った。 つー、つー、という音がインデックスの耳に響く。 しばらく機械音が続いた後、ぷつりと音がして、彼女が聞き慣れている少年の声が聞こえてきた。 上条「……インデックス、なのか?」 禁書「あ!とうまだ!うん、私だよ!」 上条「突然どうして……もしかしてまたなんか事件が起こったのか?っていうかお前携帯使えたのか……」 禁書「ケイタイデンワーはね、ルルーにかけてもらったの! いろいろあるといえばあるんだけど、とりあえず第七学区のレストランに居るから来てほしいかも。夏休みに読書感想文書いたとこ」 上条「はあ?ルルー??とりあえず俺今から教室掃除してから行くから、30分はかかるぞ」 禁書「うん、じゃあ待ってるね。あのね、お金が無くて食事代が払えないの」 上条「ん、わかった………………って、はあああああああ!?」 ただでさえ貧乏生活を送っている上条がその言葉に反応するのは言うまでもなく。 そもそもなんで払えないのにレストランに入ったんだ、という至極真っ当な疑問すらどこかに飛んで行ってしまっている。 禁書「ルルーがおかね持ってると思ってたら持ってなかったんだよ。だから待ってるね」 インデックスはふと、あの少年がこれだけの食事の代金を払えるのか疑問に思いながらも、ルルーに携帯を渡した。 インデックス限定なら辛うじて行けるかもしれないが、ここにはカーバンクルが居て、二人に比べると少ないがルルーも食事をとっている。 禁書(……無理かも?) ルルーはそんな懸念も知らず、電話の終了ボタンをよくわからずに長押しして、携帯電話の電源が切られた。 上条「おい、インデックスちょっと話を聞かせろ!だからルルーって――」 携帯電話からはつーつーと、通話が終了した合図しか聞こえない。 上条は財布の中を確認する。三千二百円。 インデックスがただの少女なら問題なく払える額だが生憎と彼女は「ただの少女」どころではすまないレベルの大食らいである。 一つ百円のハンバーガーならともかく、あそこのレストランは子供用メニューでも四百円前後からだ。 誰かにおごってもらうつもりで食べているのなら彼女は遠慮しないだろうからまず三千二百円は飛んでいくし、きっとその誰かの食費も払う羽目になる。 上条(…………死んだ。俺は死んだ!払えるかよチクショー!この三千二百円は安売りのための貯金だったのに……ってそれどころじゃない!) 上条(補助金支給が近いからおろしてくる金もせいぜい五百円程度……か。) 救いを求めるように教室を見回しても、掃除当番だけが残っている教室には土御門も青髪ピアスも居ない。 正確には土御門は当番のはずなのだが、さぼるにゃーよろしくにゃーとニヤニヤとトンズラされている。 姫神も居るが、彼女もそこまで金に余裕があるわけではなさそうだし、それよりも女子から金を借りるということがプライド的にあまり喜ばしくない。 ……というか、無能力者ばかりが集まるこの学校で金が有り余ってそうな人など、思い浮かばない。 せいぜい必要悪の教会から金が入ってるかもしれない土御門程度か。ちくしょうあいつなんで逃げやがった、と上条は一人愚痴を吐く。 上条(マジで不幸だ……逮捕か俺) こんなときほどすぎる時刻は早い。 上条は学校を陰鬱なオーラと共に出て、とぼとぼと行きたくないレストランの方向へ向かう。 待ってるね、と一切の邪気の無い声で言ったインデックスの声と、無銭飲食で逮捕の二文字がちかちかと点滅する。 と、そこに。 「あ、やっほー。なーに普段よりさらに暗い顔してんのアンタは?」 上条には彼女がまぶしい光を放っているように見えた。 先ほど姫神に金を借りることを断った理由は確かに彼女にも当てはまるはずなのに、その理由はどこかに飛んでいっていた。 彼にはブレザー姿のその少女を見て思わず言葉を漏らした。 上条「ああっ女神さま!!!」 美琴「私それ読んだことないんだけ………って、はああああ!?!?!?」 --------------- 土御門元春はバイブで震える携帯電話の電源を切った。 画面にはメール:上条当麻と表示されている。彼は親友であり見逃すことのできない存在だが生憎と今はそれに構ってる余裕が無い。 バイブレータの音ひとつが命ひとつとイコールマークを結ぶのなら危険はさっさと排除しておくに限る。 てめえ掃除逃げんなとか書かれているのだろうか、と土御門は適当に推測した。 ――仕事が入りました。複雑な事情のようで、統括理事長直々の依頼です。詳細は全員が集まり次第説明します。 先程授業が終わった途端にかかってきた電話がこれだ。 素顔も知らない上司からの命令も、自分のスパイのスパイという肩書き上へたに逆らうこともできないから、「とりあえず従っておく」ために学校を急いで抜け出す。 掃除当番は彼に任せておけばいい。 彼が万が一暗部組織について知ったらまた一悶着起きることも容易に想像できる。 下手に探らせないためにも、「彼」については短時間でも教室に置いておいた方がいいというのが土御門の考えだった。 そうして「主人公」が知らないまま、グループは今日も動き出す。 日常に紛れ込んで近くをとろとろと走っていた非日常に乗り込むと、既に白い超能力者と露出狂の大能力者が集まっていた。 海原はまだ学校に居るのだろう、ワゴン車は彼の潜入先の学校に向かって静かに動き出す。 そういえばこいつらは引きこもりだったか、と土御門は思わずぼそりと呟くと、結標が唇を尖らせて「公欠よ」と反論を返す。 一方通行は無視してごろごろと簡易ベッドで転がりながら携帯のボタンを連打している。 注意深い土御門ですら「なんとなく」程度しかわからないが、彼はそこまで不機嫌ではないらしいことから、宛先の予想はついた。 土御門「……そろそろ電源を切っておけよ。お前のことだから命取りにはならないだろうが、万が一のためだ」 一方通行「俺がそンなヘマするように見えンのか鬱陶しい」 とはいえ口の悪さはいつも通りであったが、土御門はそこに気にかけもしない。 結局は仲間の無事を確保することで自分の命を保証するという自己勝手な意図しか、このどす黒い暗部にはないのだから。 そこで。 がたり。 突然静かに進むはずの車が、平坦な道で左右に大きく揺れた。 それもハンドルを切り損ねたようなものではなく、台風に煽られたかのように。 土御門「―――!?」 一方「……」カチリ 結標「――」 だらりとしていた『グループ』の面子に、その刹那緊張が走る。 土御門は拳銃を握り、一方通行はチョーカーのスイッチを最大まで押し上げ、結標は隣に置いたコルク抜きの位置を改めて目で確認しなおす。 彼らが限りある武器や能力の制限時間に躊躇わなかったのは揺れるまで一切の予兆が見当たらなかったからか。 土御門「スピードを落とすな」 土御門は運転手にそう命令した後、一方通行にワゴン車の辺りを確認するよう言う。 一方通行は他人に命令されるのが不服なのかひとつ舌打ちをしたが、車窓をがらりと開けてそこに足をかけ、上半身を乗り出した。 左右には何も見当たらなく、下は乗り出す際に何も見なかった、と車の上を見上げた瞬間に何かが飛んできた。 それが何かを視認する前に、一方通行の視界が闇に覆われる。 身体が思い通りに動かず、彼の身体はワゴン車に振り落とされる。 だが、地に叩きつけられた(と、一方通行は感覚から推定した)身体は何の痛みも発しない。 一方(何、が……?) 恐らく、身体は動かなくても無意識下の反射が適用されているから最小限のダメージに抑えられたのだろうと一方通行は考える。 だがどのようなベクトルをどう操作しても、なぜ身体は動かないのか。視界は戻らないのか。 一方通行は理解できず、頭の中で情報の解析を全力で行う。 だが、その数秒後にふと闇は消える。身体も楽に動く。 一方通行は去っていくワゴン車を注視したが、そこには何の怪しさもなかった。 車道に立ち止まっていた一方通行は軽くジャンプしてその足のベクトルを操作し、歩道まで一歩で移動した。 先程まで乗っていた車は去ってしまっている。何もなかったことにして海原を迎えに行ったのだろうか。 一方通行はため息を吐いた後、携帯電話を開き「いや明日は特に何の予定もな」とまで書いて止まっているメールをボタン2回で放棄したあと、土御門に電話をかける。 しかしツーツーと機械音が流れるだけで電話は繋がらない。 先程土御門は電源を切っていたか、と一方通行が気付いた直後、結標から着信が来た。 結標「もしもし、死んでる?」 一方「お生憎様だがピンピンだ」 結標「あ、そう残念。こちらには何も起こっていないわね。 とりあえず今引き返して迎えに行っているところよ。もう着くでしょうから適当なところで待っていて頂戴」 何を返させる間もなく通話は終了した。 自分を迎えに来ることに少なからず驚きながらも右を向くと、なるほどワゴン車は間もなくやってきた。 念のため能力使用制限のスイッチを解放したまま乗り込み、車が「静かに」動き出したのを確認してスイッチを切る。 一方「携帯切れっつった後にコレかよ」 土御門「悪いな。想定外だった」 大して悪びれる様子もなく土御門は適当に返しながらも携帯の電源を入れることにした。 メールが一件。内容は「助けて金くれ俺逮捕される」とのこと。上やんらしいにゃあと思いながらも返信はしない。 結標「――何が起こったのよ」 一方「知るかクソボケ」 一方通行の機嫌は素晴らしく右肩下がりだった。 その一番の原因はやはり自分の能力が何も役立たなかったこと、そしてその原因が理解できないことか。 彼の能力にも、窒素や酸素など生命維持に必要なものは普段反射していないから対応がし辛いなどといった穴はあるが、それだけで説明がつくものではなかった。 使用された能力が一方通行にはわからない。 土御門「一方通行が『反射』出来なかったということは…魔術か?」 土御門はぽつりと一言つぶやいた。 魔術。 一方通行と結標はその言葉を以前数回聞いたことがある。 海原と土御門の会話に紛れていた単語だ。 ――そういえば土御門は別種の異能の力とでも呼んでいたか。 一方通行はとある抗争前の一言を思い出す。 科学的でない方法で得た能力科学の頂点に立つ一方通行としては、ある意味でもっとも厄介な敵になるかもしれない。 もっとも先程の魔術とやらなのかはわかっていないが。土御門も断定はできていないらしい。 いつ再び敵襲が来るかとの緊張感が消えないまま、ワゴン車はいつのまにか海原を拾うポイントまで来ていたらしい。 柄にもなく平和に車は止まり、海原が入ってきた。 彼はいつもと漂う雰囲気が違うことに微かに眉をひそめた。 海原「どうかされましたか?」 それに返答しようと土御門は口を開き、声を出すところでワゴン車に付いているテレビ電話機能に通信が入る。 SOUND ONLYとの画面と共に何時もの電話の男の声が流れてきた。 『彼が説明するより私が説明する方が手っ取り早いでしょうから今回の仕事内容をお話しします』 皆の意識はスピーカーに注目する。 アイドリングストップを知らぬ車のガソリン音はうるさいはずなのに、電話の声以外の音は何も聞こえなくなる。 『学園都市に複数の侵入者が現れているということでその調査と、その侵入者たちの確保が今回の仕事です。 先程の襲撃の報告も既に受けましたが、それも侵入者の一人によるものだとほぼ確定してよいと統括理事長は判断されました。 さて、ここからがわざわざ私がこうやって話す理由となりますが…… 襲撃時もこの車内に居た土御門さんは侵入者を魔術師と考えているでしょうが、魔術師ではありません。 私も俄かに信じがたいのですが、侵入者のうち比較的友好的な者は自身を『異世界からやってきた者』と自称しているようで、 その言動などからも、今のところはそれが真実だと認めざるを得ないそうです』 しばらくの沈黙後、結標が「はあ?」と思いっきり呆れた声をあげたことで、他三人の硬直もようやく解けた。 土御門「……まあ仮に異世界人だとして、そうするとIDカードも無いんだろう?資料はあるのか?」 土御門は驚きつつも表面上の平静を取り戻し、電話の男に問うた。 俄かに信じがたい話を敢えて仮定とする程度までに留めておいたのは、やはり統括理事長からの直接依頼だというのが最も大きい。 一方通行も海原も結標もおそらく同じだろうと土御門は勝手に虫の良いひとりぎめをしておいて、さっさと仕事の実行へ進もうとする。 『そうですね。IDカードは誰一人として持っていません。 滞空回線から画像と声質、今までの行動パターンなどといった情報を一人ずつまとめていますからそれをお渡しすることになります。 とはいえ現状では確保すべき人が何人いるかも正確に判明していませんから、まずは大きく行動している三人のみの確保となりますが』 一方「まずは三人って、何人で鬼ごっこしてりゃ気が済むンだよ」 心底面倒くさそうに言い返したのは一方通行だ。 能力の性質と制限時間上、ターゲットを見つけ次第さっさと殺すほうが得意である彼としては、怪我をさせない程度の手加減のほうが面倒臭い。 不完全燃焼だろ、と彼は誰に告げているわけでもなくぼやいた。 そんな一方通行の愚痴を聞かなかったことにした電話の男は土御門の望み通りにさっさと話を進めていく。 『まず海原光貴さん。今回は表の人々とのかかわりが予想されますのでこちらで残りの三人の情報整理と送信を。 土御門さんは現在第七学区の南部に居る二人の女の確保をお願いします。特にうち一人はあなたの知人と現在関わっているようですから。 それから一方通行さんと結標さんは二人がかりでこの男の確保をお願いします』 突然SOUND ONLYと表示されていた画面は写真画像に切り替わる。 まず表示されたのは茶髪の、まだ十四歳程度に見える少女と青い長髪の成人に近いであろう女性。 全く別のところの写真ではあったが、一度に表示されたことと二人の性別から土御門が受け持つ資料だとわかる。 次に現れた写真に写っていた男は、グループの男三人が思わず結標の髪の長さと見比べてしまうほどの長髪の人物だった。 驚くほどまとまっているストレートの緑色の髪。しかも頭には何か三角のものが付いている。 まるで角のようだ、と一方通行は漠然と感じた。 結標「……まあ随分とカラフルなお方たちで」 土御門「緑髪に青髪か。青髪は知り合いに居るが……それにしても分かりやすそうな色をしているな」 一方「三人目はわざわざ二人使ってでも探す必要ねェだろ。飛びぬけて見つけやすすぎる」 海原「………………いえあなた方も十分にカラフルでだと思いますが」 海原の必死の突っ込みは一方通行の舌打ちで清々しく霧散した。 ともかく、目立つ色をしていることはすなわち命を狙われやすいことであるとわかっているのか、全員が彼女らの衣装に違和感を覚えたらしい。 自分の命に直結することを第一に考えるあたりが皆暗部にいるからこその思考なのだが。 一人目の少女はアーマーを無くして十歩くらい譲ればまだ許せるとして、残りの二人がさすがに異質すぎる。 それこそどこかのRPGゲームに出てきそうな衣装だ。 『そうですね。その分探しやすいのは利点だと思われます。 とはいえ三人目を二人がかりで探していただくのはそれなりに理由がありまして…… 彼はどうも翼を出して空を飛んだりテレポートしたりものすごいスピードで走っていったりと、万が一の時に逃げられる可能性が高いのです。 この方のみ『窓の無いビル』に案内しろとの命令なので結標さんが。空を飛ぶなら空を飛べる一方通行さんがということであなた方二人が必要なのです』 窓の無いビルと聞いて眉を潜めたのは、『案内人』である結標ではなく、学園都市第一位である一方通行でもなく、土御門だ。 スパイとして彼に直接仕える形となっている土御門は二人よりもアレイスターとその綿密な計画をよく知っている。 アレイスターがわざわざ細部が不明の人物を、危険を承知してまで呼ぶ理由がない。 ご自慢の科学で証明ができない魔術サイドの者の可能性があるなら尚更だ。 土御門(……いや) けれど彼はその答えを知っている。 本当は自分の立場から薄々気付いている。 土御門(異世界などと謳う魔術らしきもの……『計画』の大幅な変更が懸念されるか、あるいは『計画』に予め組み込んでいるか) 土御門は後者と考える。 なにせあのアレイスター・クロウリーだ。演技次第でどうこうなる主張を簡単に真に受ける人物などではない。 『さて。話すことはそれくらいでしょうか。資料を間もなく送りますので、送り次第仕事開始となります。 その車は土御門さんを送るために第七学区南部へ向かいます。確保したらまずは一報お願いしますね。それではご武運を』 暗部のオシゴトは今日もひっそりと幕を開ける。 --------------- アルルは風紀委員の二人とのんびりと、非常にのんびりと風紀委員第一七七支部へと向かう。 足取りは軽いものの、何か店がある度に進む方向があちらへ行ったりこちらへ行ったりしている。 彼女らの詳細な移動記録を取って見れば、きっと蛇のようにぐねぐねとしていることだろう。 アルル「なんか画期的な道具ばっかりだね!削る必要のない鉛筆なんて…!!まるで世界が違うみたいだ!」 黒子「実際に違うでしょうに」 シャープペンシルひとつに驚くアルルを見ていると黒子も固法も自然に昔を思い出してしまう。 まだ学園都市に来る前の頃、科学に疎かった時代を。 素直におばけや妖怪の噂話を信じて怖がっていた過去を。 アルルの話によれば、お化けや亡霊などのモンスターなども出てくるらしい。 それは即ち完全に科学と切り離された世界である。 「科学的に」という言い訳が通用しないのがあたりまえの場所は、見たこともないはずなのに不思議な懐かしさがある気がする。 アルルの言動が幼く見えるのもそのせいか。 そこで黒子はごく自然に、同い年かせいぜい一つ上に見えるアルルに質問した。 黒子「そういえば貴女、年齢はおいくつで?」 アルルは固法に奢ってもらったいちごクレープをのクリームを口に付けながら、もぐもぐと口を動かして答える。 アルル「ん、十六!」 風紀委員の二人が同時に「え」と素っ頓狂な声を出した。 アルルはそれに気付かずクレープの包み紙をゴミ箱に捨てて、新たに目移りしたのか、ショッピングモールの入口にある小さな花屋の花をじっと眺めている。 造花にちょこんと指を置いて、硬質さが意外だったのかおおっと驚いた仕草をしてみせた。 黒子「…………三つ上、ですか」 学校一つ違うと思ってはいなかった黒子は何故か半ば茫然と息を吐く。 つくづく変なお方に出会ってしまった、と思った。 気持ちはわかるがここまで奔放に動かれると、風紀委員としての目的も忘れそうである。 ただの観光になっていないだろうか、と固法は残る二人に呼び掛ける。 固法「ほら、ルルーさんを探すんでしょう?」 アルル「ああ、そういえばそうだっけ!忘れてた」 黒子「……友人ではありませんの?」 アルル「あは、友達だけど……つい楽しくて」 うん、そろそろ探そう、とアルルはようやくまっすぐな道を歩き始めた。 時たま興味の惹かれる店でもあるのか、瞳を輝かせて街角を見つめるものの、ぶんぶんと首を振って前方に向き直る。 なかなかオーバーリアクションな少女だった。見ていて飽きない少女だ。 そこで、ふと固法の携帯がかわいらしい着信音を鳴らした。 数歩先歩いていたアルルが反応して首をかしげる。 なんのおと?とアルルは口を開きかけたが、黒子が携帯を取り出している固法を指差したのを見て、納得して何も言わずに口を閉じた。 戻ってきた彼女は固法の隣でじっと携帯を見つめていた。 固法「もしもし?」 初春「あい、私です。アルルさんがそちらに居るのかわかりませんが、ちょっと構いませんか?」 淡々と事務的な調子で告げる初春に固法は眉をひそめた。 固法「どうかしたの?」 初春「ええと、ルルーさんとやらの捜索が突如打ち切りになりました。上の方で特殊な捜索部隊が動くようで。 それとそちらに居る彼女のことなんですが」 すう、と一息おいて初春は告げる。 固法は空気がしんと凍っていくのを静かに感じていた。10月もまだ前半だというのにいやに肌寒く感じる。 初春「彼女は一七七支部で保護しておいて外出させないようにと。誰かが迎えに来るらしいです」 要するに一単語で言いきってしまえば軟禁である。 固法「…………それは、」 初春『あ、ご安心ください。出来るだけ早くに来てもらうよう頼みつけたので、お茶か食事でもしていればすぐかと思いますよ』 どれくらい彼女を閉じ込める必要があるのか。そう聞こうとした固法の質問は、最後まで言わせずに返ってきた。 ほんの数時間なら軟禁というレベルでもなさそうか、と固法は静かに息を吐いた。 そこで、ふと視線を落とすと二人の少女がこちらをじっと見ていることに気付く。 雰囲気がわかったのだろうか、黒子がアルルにちらと視線を向けてなにやらアピールをしている。 固法「これは本人に伝えても大丈夫そうかしら」 初春『大丈夫ですよ。ただ』 固法「ありがとう。じゃあ私たちも帰るわ」 ぷつり。 固法はアルルに薄い愛想笑いを浮かべて、出来るだけ何事もないかのように告げる。 風紀委員は所詮学生の集まりの組織であって、権力は警備員に比べるとはるかに劣る。 その警備員が出ない程の上位組織が彼女のために出ることは、即ち、「風紀委員なんかが出しゃばるな」と。 先程知り合ったとはいえ、彼女のあっけらかんとした笑顔からも内面は容易に想像できる。 きっと害を与えることはないだろうとは思うが、それでも彼女が望むのなら学園都市をせいいっぱい堪能してほしい。 ごめんね、あなたについて調べるための組織が動き出したんですって。急いで支部に戻りましょう。 黒子は視線を地に落として静かにその言葉を反芻した。 黒子はほんの朧げながらも学園都市の深部を知っている。 自分の尊敬する人物が戦おうとしていた何かしらの理由、一月ほど前に戦った同じ空間移動能力者がかかわっているもの。 最近でいえば、初春の大怪我の原因が意図的に封鎖されていることか。 そうやって過ごしていれば、意外と学園都市というものはどろどろとしていて、裏面はなかなかにどす黒いらしいことは嫌でもわかる。 未知の力の研究という名目があれば何をされるかわからないから恐ろしい、と黒子は思う。 アルル「うん、わかった」 彼女は不安もためらいも一切見せずに肯いた。 そしてふと黒子のやけに固まった無表情の顔に気付くと、笑ってぽんと肩を叩いた。 アルル「大丈夫だよ、ボクもこういうことは何度かされたことあるしね。 それに万が一のことがあったってボクはきっと切り抜けてみせる」 それは、一見気弱そうだが芯の強い同期の風紀委員や、心底尊敬してやまない中学の先輩が、それでも自分の信念や決意を曲げなかったときに使った表情と全く同じだった。 奇しくも、というわけではない。きっと必然的にそのようなものになるのかもしれない。 ならば、その優しさに甘えてしまおう。 「いつか」借りを返せればいいのだ、そういうものを友情というらしいのだから。 黒子「……勘違いされているのではなくて?この白井黒子がそう及ばない実力を持つ貴女のことなど、心配する価値も御座いませんわよ」 アルル「なんかそう言ってくれるのは嬉しいけど、意外とひどーい!! けどけど、ボクもテレポートは対処苦手だから及ばないってわけじゃないと思うよ?」 黒子「個人的にはいくつもいくつも違う能力を使われる方が厄介ですわよ」 独特の明るい会話に戻ってきたところで、支部の姿も大きくなってくる。 きい、と一七七支部の扉を開けると、花飾りを頭につけた少女がちょうど紅茶を入れていた。 ダージリンの優しい香りの中に、もうひとつ甘い匂いが漂っていることに最初に気付いたのは黒子だった。 初春「せっかくですから、ティータイムにしましょうよ。 ほら、前に白井さんにお嬢様チックなダメ出しを食らったからちゃーんとケーキも買ってきちゃいました」 黒子「それは嬉しいですけど……先ほどアルルさんがクレープ食べておられましたわよ?」 あうっ、とかわいらしい声を出したまま固まる初春に、アルルはあわわと手を振って、食べる食べると主張した。 「私はこれから別件に行かなきゃいけないから食べられないけど、太らないようにねー」と固法が釘をさすと黒子とアルルが同時に固まる。 アルル「………うぅ、食べるもん。絶対食べるもん……元の世界に戻ったらダンジョンに潜って走って痩せるもん……」 黒子「……別に私は先ほどクレープ食べてませんし、カロリー的にはまだ余裕が……」 なんだかんだで二人ともなかなかいいペースでショートケーキを堪能しているのだが、言葉の端々から若干の後悔が滲み出ている。 初春も自分のケーキを頬張りながら、ああそういえばと話を切り出す。 初春「アルルさん、同じ世界から学園都市に来た他の人って誰か知ってますかね?」 アルル「ん~?ここでルルーのこと教えてもらった以外はだれも知らないかも。カーくんも見当たらないしなあ……居ないのかな」 初春「かーくん?」 アルル「そっか、言って無かったっけ。このくらいの大きさの黄色い……ウサギ?」 黒子「……疑問形?」 どうもアルルはそのカーくんとやらを表現できないのか、身振り手振りで出来る限り説明する。 それでも無理だとわかると彼女はとうとう紙に書いてみせた。 そこから浮かび上がったのはやはり黒子や初春の知る生き物ではない。モンスター、とでも形容するのが一番適切そうにすら思えてくる。 黒子はその紙を手に取り、まじまじと見つめて、とある一点に目を留めた。 指を指したのは両目の間の少し上にある丸模様だ。 黒子「……この丸いのは?」 アルル「それはルベルクラクって言う宝石だね。なんか特殊な力があるらしくて、前にプリンプっていうまた別の世界に飛ばされた時は 特殊な力を持つメダルにカーくんのそのルベルクラクから光を当てることで元の世界と行き来してたんだ。 だからボクもカーくん探すのが先決かなと思ってるんだけど、ボクも実のところよくわからないからまた別のサタンって人に聞く必要があるかも」 彼女にはさらりと重要なことを流す癖があるんじゃないかと風紀委員の二人はほぼ同時に思った。 さっぱり理解できないです、と初春は詳細を求める。 アルル「要するに、このメダルとカーくんのルベルクラクの力を合わせれば元の世界に戻れると踏んでるんだ。 本当にそれでいけるかどうかは自信がないケド」 詳細なんてものは特になくてただそれだけ、とアルルはぺろりと舌を出しながら照れたように笑う。 初春が聞きたかったのは「その力を合わせただけでなぜ帰れるのか」という部分なのだが、この様子からみると彼女も結果しか把握していないらしい。 頭にクエスチョンマークが尽きないまま、初春はとりあえずの結論を導き出した。 初春「……じゃあ、そうですね。まずはそのカーくんを見つけましょう。うまくいけば迎えが来る前に見つかるかもしれません」 アルル「へ?どうやって?」 学園都市は監視カメラで溢れかえっているんですよ、と初春は笑みを浮かべた。 紅茶をお嬢様らしくなく一気に飲み干して、う~んと身体を伸ばした後、パソコン前に移動する。 アルルも思わず席を立ち後ろからデスクトップを覗き込んだ。 初春はそういう捜索に関しては一流ですからと初春はフォローする。 あまり彼女自身はそういう類は得意ではないのか、呑気にケーキを口に入れている。 初春「この周辺を移動しているようであれば、監視カメラに映ってると思いますから そこから白井さんがテレポートで一気に連れてくる、というのはどうでしょう」 アルル「わあ、すっごい!」 初春「ただ、そのカーくんが白井さんを警戒しないといいのですけど」 黒子「何気なく普通のことを言うように見えてこちらをチラチラ覗くのは嫌味ですの?」 初春「御坂さんが居たりしたらドン引きするかもしれませんからね……って、あいたたたた」 瞬間テレポートした黒子が初春の頭を拳でぐりぐりとこねくりまわす。 アルルはアルルでスキンシップと判断したのか、大丈夫だよ~、と呑気に返事をしながら風紀委員二人を眺めていた。 アルル「カーくんは女の子好きだから君なら喜んで付いていくかも」 初春「それならよかったです。白井さんの邪魔が入りましたが早いうちにパッパと片づけてしまいましょう」 --------------- そんな第一七七支部に一直線に向かうのは一台の黒い大型ワゴンだ。 それに乗っているのは三人の男、正確にはそのうちの運転手を除く二人はまだ少年の域である。 にもかかわらず子供らしさを持たない雰囲気をまとっているのは、暗部特有のものと言えよう。 土御門「たった一人の風紀委員に交渉負けするってどうなんだ……」 海原「まあ、それでも一人を早々確保できた点はかなり喜ぶべきことですよ」 サングラスで鋭い眼光を隠しながら土御門はため息を吐いている。 彼としては無事に場所を固定させることが出来る人間はしばらくそこに置いておいて他の標的を探しに行きたいところだ。 それができなかったのは先述の風紀委員がその固定を条件に最短時間で引き取りに来ることを取り付けたからである。 どうせその近くに居るのだから問題ないように思えるが、交渉を破棄してしまえば彼女らが何かを察して逃がす可能性もある。 それを懸念して交渉に応じた海原だったがそれが土御門には不満らしい。 確かにもう少し上手に出ることもできただろうが、実を言うとその風紀委員がとある少女の知り合いであることが少なからず影響しているのだが。 しかし海原は土御門に言うつもりはない。 「彼女」や彼女の知り合いにこれ以上狙いをつけられることは彼としては決して許さない。 暗部に抵抗したとして何かしらの制裁を受けさせてはならない。 以前、自分が陥れようとしてしまったようなことはもう二度と起こさない。 とある少年が、「彼女」を守ると誓ってくれたのだから。 海原(……そもそもこの暗部に居るのにそんな小さなところまで手を加えるのも馬鹿なものですけれど) 海原は自嘲気味に唇を歪めるが、幸い土御門には気づかれなかったようだ。 運転手は二人に声をかける。 運転手「目的地はもうこの通りにありますから、降りる準備をお願いいたします」 土御門「はいよ」 海原「彼女はこの車に乗せるんですか?」 土御門「いや、数分遅れで護送車がついてきてる。俺は一旦そっちに乗って窓のないビル付近まで行くらしい。 結標たちもそろそろ緑の男に合流しているだろうから、そいつをビルの中に放り込んだ後 風紀委員に保護されてるチビさんも続けてビル内に転移させるってところか」 チビさん本人に聞かれたら本気で怒りだしそうな代名詞を使いながら土御門は言う。 海原「しかしそれで既に二人が確保出来るなら、僕がアシストに回る必要性は薄いように思われますが」 土御門「それでもいいんだが、多分さっき電話の男が言ってた俺の知り合いってのはかみやん関連だぞ?」 海原は思わずほう、と声を漏らした。 しかしながら感動のあまり出したわけではなく、また彼ですか的なニュアンスが含まれている。 土御門もそれを察したのか、まあアイツだからにゃー、と気軽に言い、 土御門「まあその分、超電磁砲やら禁書目録やらが関わってくる可能性も高い。。 もともと彼女たちの敵だったお前は大人しくサポートしてくれたほうが何も起こらなさそうだからな」 海原「……それならば」 話はその一言で終了する。 海原にとってもわざわざ危険に会いにいくのは御免だし、それが「少女」に関わるものなら尚更だから。 静かに支部の前に車を止め、少年は軽く片手をあげて降りていく。 土御門を送り出しながら海原は一人ため息を吐いた。 運転手に、連絡があるまで暇ですよね、と話を切り出すと意外と彼も乗ってくれる。 彼は自覚がないが、暗部組織『グループ』の下っ端構成員にとって、メインメンバーに君臨する四人の中では海原が最も……というか唯一まともに話せる人物である。 そのため運転手は少し気が抜けたらしく、ほんの少々気楽に海原に話しかけた。 運転手「とりあえず止まっておくと目を付けられそうですからここから『窓のないビル』まであたりをぐるりと回って構いませんか? そうして連絡を待った方が次の行動にも移しやすいと思われます」 海原「ではそれでお願いします」 海原は適当に返して、降りていった土御門や先に降りて行った二人のことをぼんやりと考える。 彼は進みだした車の窓から後ろを眺め、土御門が支部に消えていくのを確認した。 コンコンと軽くドアが叩かれる。 いまだにとある小動物が見つからずにパソコンと格闘していた初春飾利は苦い顔で「どうぞ」と答えた。 隣で初春同様画面とにらめっこしていたアルルに、声を出さずにごめんなさいと口を動かす。 扉が、開く。 土御門「どうもー。お迎えに上がりましたぜい。そこの彼女さんかい?」 アルル「ああ、うん」 彼女はリュックを背負って、ごちそうさまでしたと黒子と初春に告げた。 アルル「――じゃあ、行ってきます!」 せめて別れの挨拶は夢に満ち溢れた言葉を。 黒子と初春は、まるで買い物にでも出かける少女を見送った後、二人で顔を見合わせた。 やってきた人間がにゃーにゃー鳴いていたときはたいそう驚かされたが、口頭ではやはり「異世界なんて話なんで、ちょっと調べさせてもらわないといけないんだにゃあ」なんて言ってるのだから、暗部組織のものと認めざるを得ない。 指紋やら精神能力者やらによる鑑定だけだから安心しろとも言っていた。 しかし二人はそれ以上、否、正確に言うならそれ以下か。ともかく発言より悪い方向に現実は進むのではないかとの懸念が拭いきれない。 それはある意味、望まず知ってしまった暗部の知識が中途半端すぎるからなのだが。 さて。 黒子「……アルルさんが出て行かれるまでにあの子を見つけられなかったようですけど」 初春「…………はい」 悔しそうに唇を噛んで俯く初春の頭を、黒子は花に遠慮しながら数回軽く叩いた。 初春は顔を上げる。 彼女の唇は普段の凛としてお嬢様らしく弧を描いている。 初春が、目の前の女が笑っているのだと理解したのは、しばらく彼女の顔を数秒見つめた後だった。 黒子「ですと、建物の中に居る可能性が高いですわよね。食いしん坊だとおっしゃっていましたから スーパーかファーストフード店かレストランかショッピングモールあたりでしょうか?」 初春「……はい!そうですね、他の仕事がないようでしたらさっそく聞き込みと行きませんか?」 黒子「待っていましたわ。どうせ元の世界に戻るときに必要ならいずれ狙われますものね」 最初はぽかんとしていた初春もつられて笑顔になって身体を伸ばした。 アルルの使った食器を片づけながら黒子は着々と準備を進める。 初春「やはり確立が高いのはレストラン街でしょうか?」 黒子「誰かと合流してる可能性が高いですから、それが最善ですわね」 二人の駆ける先は1kmほど北にあるやや大きめのショッピングモールだ。 彼女らの言うレストラン街は地下に展開しているが、地下だけ異様に縦に長いため入口は多い。 しかもレストランに限らずゲームセンターや大型書店、携帯ショップといった若者たちに人気の店も点在している。 出入りしやすく学生が多く集まるそこなら目撃証言も期待できると、彼女らは踏んでいた。 とはいえ、それゆえの欠点も見逃せるものではない。 黒子「彼女に出会ってからだいぶ時間が経っていますから…… 証言を手に入れてから出てしまわれてはタイムロスですわよね」 初春「出口が近くにいくつかある場所はひとつを除いて閉鎖してしまいましょうか?」 黒子「いえ、大きく動いて目を付けられると厄介ですわ」 初春「ですよね……あ、そうだ。もしかしたら」 初春は携帯を出してどこかに電話をかけ始めた。10秒ほど待って、だんだん初春が心細くなってきたあたりで電話がつながる。 聞きなれた音がBGMとして流れてきたのを聞いて、彼女は自分の予想を確信に近いものに変えた。 初春「もしもし佐天さん、突然ですがいまどこにいますか?」 佐天『あっれえ、初春じゃん!お仕事中だと思ってたよ!!あ、今ねえ、』 電話の向こうで佐天は例の地下街の西端のほうに居ることを告げた。クラスメイトと遊び歩いているところらしい。 思わず初春は声をあげて喜び、あと1時間ほどその近辺にいてくれないかと頼んだ。 佐天『ああ、お仕事?わかった!どうせあたしたちずっとこのあたりで遊んでると思うから、人探しなら手伝うからねー』 初春「ありがとうございます!えっと、黄色くてちっちゃい子を探してるんです。 けど地下街に居るかどうかもまだ定かじゃないので、ある程度時間たったら連絡しますね!!」 佐天『え、ちっちゃくて黄色い?なにそ』 ぷつり、つーつー。 最後の一言は聞き取れなかったが、初春は得意げに満面の笑みを浮かべる。 自信満々に東から入りましょうと告げるものの、黒子は「やる気が出すぎていて空回り気味。減点ですわよ」とぐさりと釘を刺してのけ、初春の心は音を立てて崩れていった。 --------------- アルル「えっと、とりあえず初めまして。ボクはアルル・ナジャ。きみの名前は?」 土御門「ん、初めまして。まーまー名前はそんなに気にするもんじゃないぜい」 アルル「なんで?」 土御門「俺は学園都市の裏世界の人間だから覚えていても殆ど意味がないからにゃー」 アルル「けど、そしたら今ボクは君のことを呼べないじゃない」 きょとんとした表情を浮かべながら、アルルは当然のように言った。 悪気も他意も何も見つからない彼女の黄金の瞳を見て、土御門は内心笑った。 土御門(ずいぶんと面白そうなやつだが、確実にアレイスターは気に入らないだろうな。 ここまでストレートな動きをするとは……上やん並、ってところかにゃー) 土御門はなんて答えるか、しばらくサングラスの奥で考えた後、 土御門「じゃあお兄ちゃんって呼んでくれ」 アルル「わかった、よろしくねヘンタイさん」 土御門「すまんかった、じゃあ兄貴で構わんぜよ」 アルル「じゃあそっちにしようかな、ヘンタイさんはボクをどこに連れてくの?」 土御門「……オイ」 この手の会話には慣れてきっているかのようなスルーっぷりだ。 もうどうでもよくなって名字だけ本名を告げると、少女は嬉々としてツチミカド、ツチミカドと繰り返し呼んだ。 変な名前だね、と言われもしたが彼にとっては大層心外である。片仮名の方が余程珍しいのに。 土御門「まあ、あれぜよ。この学園都市の市長サンみたいなやつに会いにいくんだにゃー」 アルル「え~、乗せてもらってるからいいけどさ、せっかくだから直々に会いに来ればいいのに」 土御門「そう出来ない理由があるんですたい」 アルル「むぅ」 一般車に扮した護送車は静かに町の中央へと進んでいく。 その後部座席でしばらく続いていた沈黙を破ったのはやはりというかアルルであった。 ねえねえツチミカド、と少女は窓をぼんやりと眺めながら会話を振る。 アルル「ボクとルルー以外にこの街に来てる人はいるの?」 来ると思った、と土御門は顔をしかめる。 いずれ来る質問だと思っていたし、本名はともかく他の情報は教えるつもりなど全くなかったが、先ほどの名前の件からしても言い包めるのは面倒そうだな、とは思っていた。 しかしここで舞い降りたのはさりげない新たな情報である。 土御門「ルルー?」 アルル「あれ、ルルーは知られてないの?髪の毛青くて身長高いおねーさん」 土御門「あー、……うん居たな。アレイスターの話だと来てるうちのとりあえず何人かだけ集めるって話だったがにゃー」 アルル「ってことは、他に来てる人の特徴ならわかる?」 土御門「残念。あとアンタとソイツともう一人いるが生憎秘密事項だ」 アルル「その人も迎えに行くの?」 土御門「そうだぜい。とはいえこれでも逆らう場合は強制連行だがな」 さらっと告げてのける。 アルルの喉が唾を呑むかのように小さく動いた。 土御門は見逃さない。内心でああ言いすぎたかな、と軽く思った。 面白かったためにからかいすぎたが、やはり表の世界の人間か、とも。 しかしながら彼は目の前の少女をせいぜい米粒程度しか理解していない。 彼女が唾を呑んだのは間違いないが、その理由は恐怖ではなくその相手への純粋な心配であり、また、裏の世界を恐れているわけでもない。 そもそも、裏の世界を知らない彼女には知ることができるはずもない。 アルルが思い出すのは黒子と初めて出会ったときのことだ。 似合わない格好で不審な動きをしていた自分に一切の責任はあったが、一度体験した能力による強制連行は楽しいものではないことを、あのとき知った。 彼女の空間転移だったから穏便に済んだものの、もし炎や氷や雷で拘束する人だったら。 そして、なによりも。 打ち解けてみると心優しかったあの少女の、あの警戒に満ちた瞳と声は忘れられない。 アルル「ボクの知り合いたちは皆強いから大丈夫だと信じてるけど」 打って変って堅く静かな声が小さな車の中に響く。 アルル「……けど、必要以上の攻撃を加えたり、大切な言い分をわざと無視したりしているのなら、 それなら、ボクは許さないからね」 黒いサングラス越しに眺めた少女は、いつのまにかこちらを向いて強い意志を向けていた。 学園都市第一位すら相手にするつもりなのか、そもそもどうやってその情報を掴むのか。 詳しいことはちっともわかっていないのだろうが、これはなかなかピリピリとして心地よい。 土御門「―――ま、善処するぜよ。余程のことがない限りはそんなこと無いだろうしな」 彼は、普通に笑ったはずの表情が不敵なものになっていることには気づかない。 そんな土御門とアルルが「向こう」を思っている頃。 少女の懸念する最悪の事態は案外あっさりと回避されていた。 人通りの少ない、……要するに裏の世界との繋がりも少なくはない、第十学区のとある通りにて。 学園都市第一位の超能力者と、超能力者に最も近い大能力者とすら評価される最大の空間転移系の能力者。 以前は敵対する仲ではあったものの、何かあれば互いに全力を引き出しあい捕まえにかかる覚悟でいた。 一方通行はビルの隙間に身を隠しつつ、耳に全神経を集中させ、チョーカーから指を離さずにいる。 結標は能力を見せびらかすことなく、ひとり例の緑の髪をもつ長身の男に近づいていく。 よくよく見るとワゴン車の中で写真に見た角らしきものはそのまま角だった。 内心で結標は何やってるんだコイツ、となんとなく生温い気分になる。 結論から言うと角は本物なのだが、学園都市の常識から判断している結標には痛いようにしか見えないらしい。 近づいてくる彼女に気付いた男が、ふとそちらに首を向ける。 おかしな見た目にも関わらず異様な威圧感を纏う男だ。 血のように真っ赤な瞳と目が合い、結標は微かに唇を歪める。 9月のあの真夜中、絶望にも聞こえる杖の音を響かせながら笑って自分を殴り飛ばした超能力者が重なった。 ああ、やだもうムカつく。本人にも声が出たかどうかわからないくらい小さな声で、結標は小さく呟いた。 結標「学園都市のトップが貴方を呼んでいるから、来ていただきたいのだけど」 男は、雰囲気を一転させおおわかったぞと驚くほどあっさりと了承した。 無意識に警戒していた結標の緊張が一気に解けていく。 お前もこの町の人間か?ほう、学園都市というのか!ところで愛しのカーバンクルちゃんとアルルはどこだ? 今まで誰とも話相手になってくれる人に合わなかったのだろう、想定外のマシンガントークが飛んでくる。 若干引きながらも話を流して流して、ふと後ろを見る。 ビルの陰に隠れていた一方通行も呆れかえった顔をひょこりと出していた。 どうやらこの男は見た目以上になかなかの変人らしい。 話を聞き流すのがだんだんと面倒になってきた結標は途中で男の話を切って話を元に戻す。 結標「それで来ていただきたいのだけど、飛ばしたいから一応私に触れてくれるかしら」 男は「飛ばす」の意味がわからずに首を傾ける。 結標の座標移動は元々、触れていない物も飛ばせるとして空間移動系能力の最上位に相当しているが、移動前の座標の把握が必要となるために危険もその分高くなる。 彼に触れるように言ったのは座標を限りなく自分に近づけることでより正確な座標を知るためだ。 今からテレポートで貴方を連れていくから、移動後に壁に詰められるのが嫌ならさっさと腕を掴んで。 そう言って結標は好意の欠片も見せず、つまらなさそうに腕を男に伸ばす。 しかしながら彼は手をつかむ前に、彼女の後ろを指差して、そこの彼はいいのかと問うた。 指をさした先には誰の姿も見えない。しかし結標は小さく驚く。 やがて10メートルほど先のビルのすきまから姿を現したのは、鋭い眼光を灯したままの白い少年だった。 一方通行は不機嫌そうに舌打ちをした。 結標「あれでも人の動きは見てるのね」 サタン「なんたって私はサタンさまだからな!私にはできないことなど一つもないのだ!!」 結標「そのわりには元の世界に戻ってないのね」 サタン「まだアルルやカーバンクルちゃんやらを見つけてないからな。大切なものを置いて帰れんだろう」 結標「……そのわりにはまだそのアルルとカーなんとかやらを見つけていないのね」 サタンと名乗る男はぴしりと固まった。 結標は一方通行に軽く手を振り、貴方なんかを運んでやる気はないから自分で窓のないビルまで来てよね、と伝える。 そして返事も聞かず、動かないサタンの髪を引っ張るように持って姿を消した。一方通行は非常に不機嫌そうに舌打ちをした。 結標はサタンの緑の髪を強引につかみ、学園都市の空を飛ぶ。 本来結標の移動距離は優に800メートルを超えるが、他のテレポーター同様に長距離になればなるほど精度が甘くなるという欠陥を抱えている。 その上建物の並ぶ視認できない場所に正確に飛ばすとなると尚更だ。 そのため、遠くまで見渡しやすく若干の座標の誤差なら問題ない空を、彼女は常々の転移に利用する。 さらに今のように正確さを必要とするには何度か転移を繰り返す必要もある。 以前は連続移動すら出来なかったのだから十分な進歩と言えるのだが。 結標(それにしても、あの風紀委員と同じことをやるだなんて。全く苛々する) 能力の使い勝手がもう少しよくなれば、と結標は澄みわたる空の中でため息を吐いた。 ふと隣の男がもごもごと動いた。転移後と次の転移前の僅かなラグで言葉を発している。 サタン「それにして、もだ。髪を、掴むのは、痛いの、だが、どうにか…」 結標「ああ、悪いわね。もう着いちゃった」 時間に換算すると二十秒もかかっていない。 窓のないビルを視界の下に収めた結標は、地上に身体を移動させて適当に返答した。 地上には人通りも少ない。 サタンの髪をぱっと話して、少女は上空をぼんやりと眺める。 彼女が眺める北西の方角には、やがて白い点が現れて人の形を成していった。 彼はと言えば髪を整えて、なかなかの空の旅だったぞーと満足げに肯いていた。 そこで空中飛行に驚かないあたり、いよいよ電話の男の情報に真実味が見えてくる気がして、結標はじろりとサタンの容姿を眺めた。 結標(……うん、やっぱり胡散臭い) 結標より長い空の旅を終えて、音も出さずに二人のそばに着地した一方通行は自身の気分を隠そうともせずに言う。 返答する彼女も彼女で、売られた喧嘩を買うような調子だ。 一方「で?これ送った後はどうしろってンだ。一番人手と時間がかかるはずじゃなかったのかよ」 サタン「おいこれ扱いするなこれとはなん」 結標「私に言われても。土御門でも待ってたら?もっとも一時間はかかるでしょうけど、先に土御門に会ったら宜しく」 私はこれを運ばなきゃ行けないし、と彼女は女子高生という響きにそぐわぬ笑みを浮かべた。 だからこれとは、などと言っているサタンとともに彼女の姿が掻き消える。 見えない場所への転移のはずだが慣れているのか、サタンには触れようとすらしなかった。 一方通行は何度目かもわからない舌打ちをして、電極のスイッチを元に戻してビルにもたれかかった。 先ほどの発言からしてもどうせ結標はビルの内部の一室かどこかで暇つぶしでもして話が終わるのを待っているのだろう。 人通りも少ないこの道では、通行人を見て暇つぶしなど出来そうにない。 もういっそどこかで食事でも摂ろうかとも考えたが、結標が戻る時間がわからないのでまた何か言われたら面倒くさい。 一方通行は溜息を吐いて独り言を呟く。 一方通行「ったく、マジでつまンねェ」 そうか、と返事があった。 ビル風に酷似した、しかし明らかに不自然なつむじ風が舞う。 いつのまにやら、近くの電灯の上に黒服の男が立っていた。 --------------- つづく
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※太字はやらない夫PTメンバー スレ番 主なイベント スレ初登場キャラ 300 ネギ饅頭を預けることに 父の育った場所 竜騎士娘のぷらいど 始祖へ挨拶・キョン子の新魔王は問題児?レミリアの爆弾発言 プレ初めての本領発揮 記念スレの 1000取り戦争 1000と10001の願いが叶うようです。1000ナーガのパワーアップイベントか良い婿が仲間に1001プレがもっと役立てられるようになればいいなー 299 ルナ様から天使へ、天使からメグルへ 久々まゆしぃ 饅頭は超レア種 298 古参の二世同士、初顔合わせ 落ち込み天使と鍵吉の助言 メルトに足りないもの・・・? 六波羅とミュニィ、勝負のごほうびは 297 新人恒例の質疑応答・・・真実はどこだ 専門家(MMアリス)から見たハロとロジャー 少女改造中 クマアッー! 弟子候補たちはもうすぐCランク戦 296 事故ったためスレの半分が雑談・・・が、結果に住民阿鼻叫喚 歌姫メグル、誕生 メグル 295 迷うルナ様、決心のとき エンジェの気持ち たこつぼ、最後のライブ 見送る天使の胸の内 星降りの祠へ 294 恋ドラの名前はイソフラボンの「ソフラ」に決定 新人恒例の質疑応答 お父さんはきちんと教育してくれたようです 死のたこつぼ、解散? 293 本選出場決定 反省会、そして 騎士の夢の終わりと始まり 恋ドラの名前雑談と 1000取り戦争 ソフラ 292 エンジェVSモニカジリ貧の戦い→BPT全面対決。 荒ぶるグラハム、油断出来ない雰囲気のヒソカ。立った!破壊する(ryさんが立った!魔王大暴れ、そして決着へ 291 観客席にて・ヒーローの分析 メシマズ弁当は死の香り ヒソカと白長 因縁の戦い・開始! 血継限界対決 スーパーマッチポンプ・美緒 キャーキョウマサーン 真の敵は犬娘 埋めネタ・ソフラしもふり状態 ミュニィと瑠璃髑髏 モニカ 290 最後の戦いの前に、遠い仲間を思う 許嫁とはとこと妹とガノタの狭間で 遊戯の絶望 観客席にて・ルナ様 289 使徒、執念 男の戦い 凶真、葛藤の向こうに 少年よ神話になれ 決勝進出 TMアルルゥ 吹っ切れたリーダー 殺ンデレミュニィ 288 沈黙に至る呪文、そして 嫌がらせに命をかけて 拘束した鞭の中で あらゆる攻撃をなすりつける程度の能力 私の毒のゆりかご 妖精大地雷 終わる世界 瞬間、決め台詞、重ねて(ドヤッ 287 カイジの勝利 六波羅と悪寒 決め台詞の価値は 決戦、ニア 決して崩れることのない嫁たちの壁 かれんビーを、君に スピードダウナー絹旗 六波羅覚醒 麒麟とヴォアチュ(後略)の選択を ドラゴンキッド 愚地克巳 286 ニアの秘策・真昼間のフェアリーダンス 明鏡止水の境地 凶真、リーダーの座 天使漫才中 過負荷と殺人鬼と界賊がいる応援席 「未来が・・・見えない」 三月精 デューク エリア 絹旗 カナフ 285 六波羅大暴れ モンモンはひどいネーミングセンスの持ち主 BPT出場 ギガボディ硬ぇ! モン「血継げ」エンジェ「ドヤ顔はいりまーす」 六花から引き継いだもの 3回戦突破! ない夫はニラを手に入れた 284 名前の長いモンモランシー戦開始 ガチガチに固めたAPT 用心深いモンモン トラップ無双物語 ナノマシンブレイクの恐怖 283 予選出場メンバー選定 カイジ家の家庭の事情 テンプレお嬢モンモランシー メロ・意外な常識人 Aランク予選開始! ブロック決定 ぽぷらさんチートってレベルじゃねえぞ!? 3回戦の相手はモンモランシー 零 モンモランシー メロ 282 予選に出たいナーガ、未確約に暴走フラグ? 初対面の鍵吉に八つ当たり天使ちゃん アリスの新作・チョコレー豆腐! サブローのレベルをあげてみた 琥珀、冷蔵庫を破壊する 「朝飯が食べられない!どうしよう!」ニア「師匠にタカる」 キョン子に奥の手? 281 「俺、この戦r」 タトバな世界にて交渉 体目当てでカブト加入。トッポは好きだが麻婆豆腐は作れない セガールが凶真に託すもの 火鳥「成長限界に達したしニート希望」ない夫「だが断る」火鳥「」 ナーガの教育は大切です 鍵吉 280 だむがコミケ参加のためほぼ雑談、ワカメ戦リザルトとスカウト安価 279 凶真と美穂子、リーダーとは セガールの「戦う理由」 第二部、完!(嘘です) ワカメさんお仕置きの巻 アリアデレとツンアリス 278 ボラホーン「ガチガチに凍りついたところを」エンジェ「長い」 バランのガチ殺し第二形態 メルト踏ん張って才能開花! 美穂子さんマジ指揮官 277 マジギレアリス アルルゥはプレがお気に入り ワカメはカイジの元チンピラ仲間 ワカメエースは魔眼持ち? ディスト&ハウリングボイス弱体化 バランVSセガール開始! 276 バロない夫見参 純正バラン登場 禁句「出来そこない」 275 プレイアデスの扱いについて議論が続く 新米トリオをいたぶるワカメ ワカメ 274 ヒャッハー狩りの時間だー! しかし新メンバーには厄介な特性が プレイアデス 273 天使の決意、ルナ様の決意 エンジェさんマジいい男 ない夫のレベル上げのため、安価戦争開始。勢いでスレが埋まる事態に 272 ネギ饅頭「人選ミスよね・・・」 天使の本音とエンジェの本音 ルナ様覚悟を決める そして決着へ・・・ 271 長門による異母姉分析 まさかの国際お見合いテロリスト認定 「実は・・・もうすぐアリス(トテレス)が結婚するんだ」 天使悩み中、「答えを出すことを恐れるな」 ヤンデレカシスの劇薬講座 270 アナブラはネクロノミコンで国家機密!? 六波羅にエロ本読ませたら覚醒しそうになった ネギ饅頭初コミュ 長門にテロ予約 他のマスターがレベルキャップ寸前で焦るない夫 269 95%雑談 精霊の加護は持ちすぎると薄まるらしい Dランク・・・来賓・・・? 268 神々の黄昏(サボッテオチャカイ) 貴重なエンジェのデレシーン ロジャー「や、やめて…………私に酷い事するつもりでしょう! エロ同人みたいに!」→アナログマになりました 267 ひょうが・・・? 驚け!そして自慢させろ! 天使ちゃんの葛藤、前へ進むために エリオが特訓にラーニングに大活躍らしい。 マミさんはお茶会中 266 ルナ様のきもち、セガールのコンプレックスと子供への不安 清麿、アンサートーカーに覚醒済みである事が判明 アリス「あんああんあんああんあん」 265 やらない夫がコミュを取らなかった弊害が浮き彫りになってくる。具体的には???の習得・覚醒・ヒント、職業熟練度 264 ほぼ雑談 やらない夫のレベル上げをしないと才能開花しづらい事が判明 263 きめぇ丸は大変なものを渡して行きました エビルブレイクの強さに住民ビビる 斬撃無効?白長PTは隙を生じぬ二段構え、六波羅無双 262 ベルとアリス、念願の直接対決。3回攻撃マジ勘弁 フィンガーフレアボムズ かりちゅま プリミィ 261 必殺の仕様変更、意気高揚・総員交代実装、キョン子のステータス公開。ブリュンヒルデの槍 260 ゆっくりファンネル化 メンバーチェンジ仕様変更と技名称変更、ためるの実装 259 饅頭200転職 配合で殺伐としたスレに颯爽とミナプンテが おめでとう、饅頭200がネギ饅頭に進化した オーフェン消滅(未遂) ネギ饅頭 258 自分の気持ちと安価に翻弄される天使ちゃんとルナ様、巻き込まれるエンジェ アナブラの異変が明らかに 饅頭200の超特性判明 257 ナーガ自己の存在をかけ初めてのボス戦 湯音が自宅警備員に追加、今後お弁当が用意されモンスターの好物が分かるようになる ヴィクトリアと予選後デートの約束 256 はぐメタスカウト戦争 湯音と出会う ボス・メタモンがナーガに超変身 湯音 255 ゆっくり登場 世界樹木クエスト・ナーガと饅頭の冒険 道中ジョセフと再会する 饅頭200 254 後輩指導シモン、座学で燃え尽きる ついで後輩指導アリア、防御を指導 アリア「どんな(安価)ゲームだ!」 ローズ、アスタロッテ 253 ドクオ「くだらない…昔の話さ」やらない夫「いやーごめんそれは無理だわ」 勝手に決めたキョン子との6vs6 後輩指導シモン、やらない夫「お前の戦闘スタイルは?」シモン「攻撃!」 キュアピーチ、ホロ 252 やらない夫「他所の国から来たマスターが「お前なんてモンスター1匹で十分だ」とか挑発かましてきたらまずは1ターン様子をみるんだ、絶対だぞ…!」 ドクオ「36歳、童貞、年齢と独身歴は同じ意味を持つ…etc...」やらない夫「正直もう一杯一杯です…!」 251 カイジとの本気の闘い……!と思いきや予選までお預け 波長の合うアルルゥとヒーロー 後輩指導アリス、攻撃を指導 六波羅サンドバッグになる オッペラポヌマー! チルノ、あい 250 エンジェ「アナタのは決め台詞ではない…ただの口癖だ!」天使「!?」 ナーガちゃんマジ良い子 ヒーロー『今見たことと聞いたことは"なかったこと"にしておいてね』六波羅「…悪い人じゃないと思うんだけどなぁ」 ミュニィ「不思議な子ね!」シェリル「殺人鬼に言われた!?」 やらない夫「その格好は?」アリストテレス「うしゃぎさん」 サブローの今後に悩む セガールと次世代の話 カイジ訪問 249 お空ちゃんまじお⑨ 聖人の骨とは? 今日のヴィクトリカの下着の色は黒 凶真日記まじ凶悪 ベル「アリスト」やらない夫「イナイヨ!」 キョン子「カイジが強くなってる」 ナナリーに楽譜をもらう、かわりにタイガーマスクをあげる、▼中略 ∈(・ω・)∋「(シュロと火鳥で)ぱっと思いついてしまったんだよ…!」 やらない夫、レミリアに血を吸われる 天使vsエンジェ勃発 ゲタ子 248 Lはメガンテを唱え――ミク「たら死んでしまうやろがい!」 フェイスレスと初対面 エンヴィー対価にされ消滅 シモンまじ切ない 合言葉はヒッポロ系ニャポーンでトッピロキー 火鳥「虫はにぼし食うぜ」メルト「マジで?」琥珀「虫はニボシを食べないでしょう」メルト(ガーン) エンジェとルナ様、歌も悪くない 天使とルナ様、何か追いつめられてる天使ちゃん やらない夫「ねえ、どんな能力が使えるんだい?」清麿「堂々と敵情視察してんじゃねえよ!」 なのは(究極魔法血統) お空 247 天使「私がみんなを守る」凶真「僕は敵を倒す!」 水銀燈消滅、残された黒い羽 お仕置きに先手打たれる (やらない夫に)アリスがデレた! フェイスレス出現、Lの危機 246 水銀燈との再会 4ターン以内に2人を倒せ! モルジアナ(顔見せのみ) 245 ヒーロー『解析ぐらいは覚えておいたほうがいいかな』 フォルテ消滅 エンジェ「すいません貧乳、そして黙れ」ミュート「どうやって死にたい?」六波羅「落ち着けミュニィ!いくら事実だからって(ドグシャッ エンジェの「我々」に進展 ロジャー「NDK?NDK?」アリス「うわあああああああああああああああああああああん!」 ナーガちゃんおつかい出来ていいこいいこ 244 シモン達3人の関係 MMについて Lとの合流 アリスに宝具強盗の疑い エンヴィー、アリスに化けてた Lvsエンヴィーinアリスん家 フォルテ、世界樹に襲撃 エンヴィー、フォルテ(後のロックマンゼロ) 243 僕の考えた特技・魔法・特性・耐性が増えるよ!やったねだむちゃん! 242 裸エプロンキョン子 241 黒幕はフェイスレス? 力がないのはつらい 240 ナーガに質問 キョン子に質問 キョン子妹に質問 シモンへ質問シモンがモンスターでやらない夫へダイレクトアタック火鳥の万能パンフとアリスのチート アリスは脅迫されているらしい 239 アルバイト中の出来事について 犯人は知人? 238 殺人鬼の殺意はMAXです あけみのクエストとほむら? レベルアップ もし六波羅が浮気したら? 237 主戦終了・罠とルナ様のオンステージでした マスクとかいりません 置いてけぼりのロジャー 緊急クエスト《竜石と界賊と殺人鬼と》が発生 236 タカ!トラ!バッタ!な愛と正義の世界の主戦・第六形態まであり 235 仮面ライダーカブト戦 234 99.9%雑談 233 タトバ世界の主戦…というのは嘘だ!カカッタナアホガア! 今度こそタカ!トラ!バッタ!な愛と正義の世界の主登場 ユニークモンスター?Fateライダー カブトのお供はカブトムシ 232 レベルアップ 再突入パーティ編成 オーガ登場 仮面ライダー555戦 ミュートだけレベルアップ タカとトラとバッタが主 範馬勇次郎 231 世界のルールを破った言い訳そのいち・お前をスカウトしたかったんだヨ 言い訳そのに・わが軍門に下れ 言い訳そのさん・この気持ちは正しく愛だ! やっぱりだめでした・初音の国へ帰還 230 マルセイユ戦 仮面ライダー祭り メルトの電光虫覚醒 戦闘描写すらないハート様 229 マスクを剥がされたマスクマンは無力なのだ ミュートは男に見惚れた許婚者にご立腹 アプリボワゼが大不評・大事なのは自分の気持ち? 雷光虫と交流しよう 正義の世界のルール レベルアップ 上条当麻 228 仮面ライダーブレイド戦・ショッカーうざいよ レベルアップ 虎x3との戦い 227 ∈(・ω・)∋が教える! ヒロイン力の高いヒロインの作り方! ダ村「黙れ」 226 自爆特攻部隊戦終了 レベルアップ あ!色っぽい声のアニキが道ばたに倒れている!どうしますか? ニア俺は何も見なかった 仮面ライダー剣「先に言っておくが…俺は汎用モンスターだ、行くぞぉ!」 225 転職 学者の調べるについて 買い物 タカ!トラ!バッタ!な愛と正義の鍵へ、特殊ルール解説役の球体中村登場 ダーク紳士の奇妙な質問 ダークマター中村「あなたの正義を貫き通してください」 名前の安定しないダ村 戦闘開始 球体紳士ダークマター中村 224 完全雑談☆臍 223 9.5割雑談と0.5割波音の国のマスターとして登場してほしいキャラ希望 222 こげたアップルパイ・シュロもげろ ナーガはLv20から冒険 アナブラ初音の国を忘れる 221 メアリは聖剣が変化 しゃがみ防御のレミリアとアリス・セガール カシスはちょろかった・凶真×カシスほぼ確定? 六波羅の好物はホットケーキ エンジェ×ヒーロー 220 ヒーロー×火鳥×エンジェ、これは流行る……かも? 指輪を見てにやける可愛いヴィクトリカ メルトをいじるルナ様 ルナ様「私様に行き遅れろというのか」天使「うん」 凶真変身する 219 界賊の悪だくみ ヒソカさんなにやってんすか やる夫改=フォルテ? 鉤爪の男・七夜志貴・零崎双識・フォルテ 218 桂馬・ポプラ・ガンダムの語り+ドクオ 桂馬 217 Dランク公式戦:シモン:突撃馬鹿、アリス:守り重視、アリア:中間。アリア→シモン→アリス、シモンもげろ 216 また逃げた脚本家。 ∈(・ω・)∋は親指姫を知らない。 不安の配役。 バーサーカーにしてワンマンアーミーの親指姫 シモン、アリス 215 ドクオ・出落ち担当。 マミさん派も死亡確認らしいw。 刹那「お前もガンダムか!」ない夫「この人怖い!」 刹那戦・さすがにSランクレベルは格が違った。 試合には負けたけどイチャイチャ勝負には勝ちました。 翠薔薇の指輪を入手。 セガールとアリスのレベルアップ 214 ゴジラ達との再戦の約束(配合してなかったら)。 大会の趣旨から外れすぎたベルは負け。 メアリ・点蔵戦開始。 勝因→王賜剣一式はオロオロしている! 213 大会参加者の紹介。 ギガボディ2匹同時運用!チートすぎるぽぷら。 ぽぷら戦・アリスとセガールの一筋覚醒 ゴジラ、ビオランテ、クラウド、刹那・F・セイエイ、エクシア、マーメイドガンダム、ドクオ、ギコ、しぃ 212 クエスト・ラブラブエキシビジョンマッチⅠへ。 凶真×メアリ派死亡確認 点蔵 211 マミさんの師匠はゼロ。 羽入「シュークリーム大好きですよ? 私が母から貰った、最初で最後の食べ物なので」 清麿との交流・唄音の暗躍。 思春期前の許婚。 精霊の職場は割りとブラック・注目の後輩について。 アナザーブラッドの天敵とは? 210 狩りがしたいナーガとの約束。 エンジェvsルナ様・何かのフラグ? TMさんとヒーローは相性が悪いようだ(ノリ的にも) 209 ついに暴かれた黒歴史ノート・黒龍璽 鎖燐―コクリュウジ クサリ。 ルナ様・天使の百合風味交流2回目。 ミクによる赤薔薇の指輪EX 208 凶真とカシス・お約束の「勝った方が負けた方のいう事をきく」アレレナンカチガウゾ?。 羽入からの忠告「ミュートは一人にしない。ヒーローはうかつにコミュ取ると駄目」 殺人鬼の夢と希望と六波羅の苦労。 ミュートを泥棒猫呼ばわりするラウラ。 で落ちのベル 207 ヒーローに質問タイム。 セガールとヒーロー 206 配合値はマイナスです。 アマテラスからの贈り物・赤薔薇の指輪 205 最後までメタなアマテラス。 ついにアマテラス配合へ。 子供は男。 大嘘吐きの兄・球磨川禊と極度の引きこもり妹・藤和エリオ。 名前はヒーロー ヒーロー、藤和エリオ 204 安心の銀河美少年・由乃をナンパする。 新たな界賊の影。 ヴィクトリカへ指輪を渡す。 好感度が100になった・愛情値が現れた! 屋台の売り上げは300G。 由乃「朝食はお刺身だよっ」 由乃加入「ちゃんと責任……トッテネ?」 名前はカシスに決定 イングリッド? カシス 203 アマテラスとミュウのデート。 火鳥にたぶらかされるメルト。 由乃「来ちゃったハートマーク」 202 ドーナツに感激しつつも六波羅に攻撃するミュート。 ネコミミのシェリルとシュロのいちゃつき。 修羅場へ誘導するナナリー。 腹黒vs男女間に疎いvs割とヘタレvs計算高いの四つ巴。 六波羅の運命と妹と婚約者。 ナナリー「お友達も連れてきてくだされば」→アナブラの精神に痛恨の一撃w できない子の面々と何故か急に調子を崩すアナブラ 201 夢魔の名前はミュート・ピトニィに決定。 ロマ猫がどれだけ我慢してくれてたかよくわかった。 婚約者同士の初顔合わせ。 アリスとセガールのロマンス。 六波羅とミュートの買い食い道中
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アルル カーバンクル レア度 ☆6~7 カードタイプ こうげきタイプ・単体 Lスキル能力 味方全体の攻撃力と体力を強化し、2連鎖以上で味方全体に「かいふく」×5の回復 スキル能力 フィールド上のすべての色ぷよをあおぷよにし、その直後に落ちてくるぷよが(あおぷよと)きいろぷよになる とっくんスキル能力 スキル発動中の攻撃力を1.5倍にし、フィールド上の色ぷよとハートBOXを、色ぷよ(5色)とプリズムボールに変化させる。 Bスキル能力 なし コスト量 48,60 概要 2017年10月のぷよフェスで登場。 2020年2月4日(ぷよの日)に☆7が実装された。 通称「アルカバ」。 ステータス レアリティ たいりょく こうげき かいふく ☆6 Lv99 4210 2603 351 ☆7 Lv120 6210 4165 430 同じこうげきタイプで主属性が青のフェス限定キャラクターであるくろいシグと比較して、 各レアリティとも全てにおいて勝っている。特に攻撃と回復が高い。 スキル レアリティ 効果 ぷよ数 ☆6 フィールド上のすべての色ぷよをあおぷよに変え、その直後に落ちてくるぷよをきいろぷよに変える(最大48個) 40 ☆7 このスキル発動中、味方全体の連鎖係数を2.4倍にし、フィールド上の色ぷよをすべてあおぷよに変え、その直後に落ちてくる色ぷよをあおぷよ、きいろぷよに変える(最大48個) とっくん このスキル発動中、味方全体の攻撃力を1.5倍にし、フィールド上の色ぷよとハートBOXをあかぷよ、きいろぷよ、みどりぷよ、あおぷよ、むらさきぷよ、プリズムボールに変える とっくんスキルは同レアリティのラフィソル系と同じスキル。 ☆6のときは、青属性カードながら、黄属性カードにさらに大きな攻撃力をもたらすという変わり種。 あおぷよ化で一掃したあと、空いた部分に落ちてくるぷよが全てきいろになる。 フィールドが全て色ぷよであれば合計2回の48個消しとなる。 あおぷよは、ほかの48個消しや24個×2色(異世界の旅シリーズ)のぷよ変換スキルと同じ威力の最大でこうげきの14.2倍。 きいろぷよは2連鎖目として消えるため、最大で14.2倍×1.4倍=19.88倍となる。 確実に2連鎖するため、このカードをリーダーにしている場合は必ず連鎖回復も発生する。 さらに、フィールドリセットやおじゃまぷよ処理も兼ねられ、他スキルより「かたぷよ」の処理に強い。 発動するだけでほぼ必ず96個のぷよが消えるため、ぷよ消し数デイリーミッションの数も稼ぎやすい。 ☆7でのスキルはまぶしいサタンと同様に連鎖係数が増加し、 2連鎖目では左半分が青ぷよ、右半分が黄色ぷよとなりそれぞれ24個ずつ消えるようになるので、 スキル単体での威力は青属性が14.2+14.2×(1+0.4×2.4)=42.032倍、黄属性が14.2×(1+0.4×2.4)=27.832倍になる。 こちらでは、属性どおり青属性の攻撃のほうが強くなる。 ほかのぷよ変換スキルと異なり、漁師ボーイズなどのネクスト変換は 2連鎖目のための変換により、本スキル発動中は一時的に上書きされてしまう(スキルが終わると元に戻る)。 そのため、本スキルにおいてネクスト変換は何の効果ももたらさず、追加の連鎖などにはならない。 さらに、2連鎖目が全消しだと、その後フィールドリセットと同様の配置が降ってくることが多く、落ちコンはほぼ起こらない。 レガムントのリーダースキルやシズナギのスキルなどの条件のために3連鎖以上を狙うなら、 チャンスぷよを巻き込みだいれんさチャンスで条件を満たすことが必要になる。 ☆7のとっくんスキルは最大で全色57.3倍となる。 単色でも多色でもまんべんなく高威力が出せるので、汎用性が高いリーダースキルとの相性も抜群。 スキル砲として非常に強力で、☆7にしたら、こちらのスキルを解放して普段使いしたほうが 強みを発揮できるだろう。サポートカードにする場合も、こちらのスキルにしたほうがより多くの人に役立つ。 しかし、プリズムボールやおじゃまぷよがフィールドにあると不発になりやすいというデメリットもあるので、 場合によって、とっくん前のスキルと適宜切り替えながら使うとよりベターだろう。 とっくんで解放する必要があるかわりに、単色のぷよ変換と使い分けができるのはこのカードならでは。 リーダースキル 味方全体の攻撃力と体力を強化し、2連鎖以上で味方全体に「かいふく」×5の回復。 ☆6で攻撃力3倍、体力3倍。 ☆7で攻撃力4.2倍、体力3.5倍。 属性などの条件なしで攻撃体力を3倍にするのはこのキャラクターが最初。 またハートBOXに依存しない回復があるため、喫茶店の3人娘などと同様に安定してクエスト等のクリアが可能。ギルドイベントでも活躍できる。 こうげきタイプであるため、類似リーダースキルでバランスタイプであるまぶしいサタンと比べて、 回復量は倍率ほどのインパクトはなくとも、☆6でも最低でも4桁はほぼ毎ターン回復できる。 またステージ効果で攻撃回復が逆転しているときは、2連鎖で全カードの体力を全回復できる。 (これを見越して「攻撃力ダウン」の状態異常を使ってくるボスがいることには注意。回復量が減り全快できなくなる) 「みんなでクエスト」でも使いやすく、クエスト出発決定後のタイミングで部屋に入ってきてカードが変更できなかったり、 リーダースキルの条件を勘違いしていたりするプレイヤーもいる野良マルチで起用すると非常に便利。 コンビネーション 初代メンバー ヒロイン ガールズ ボス!? ふんいきトーク アルルとカーバンクル両者を組み合わせた豊富なコンビネーションを持つ。 とっくんボード まんざいデモ追加 なし 段階 内容 必要野菜 7 状態異常耐性 怯え 8選択式 たいりょくアップ +500 イチゴ(2) ナスビ(2) アスパラ(10) ブロッコリー(3) こうげきアップ +250 イチゴ(10) ナスビ(2) アスパラ(2) トウガラシ(3) かいふくアップ +100 イチゴ(2) ナスビ(10) アスパラ(2) キャベツ(3) 15 属性ダメージ耐性(緑) +5.0% 16選択式 たいりょくアップ +500 イチゴ(2) ナスビ(2) アスパラ(10) ブロッコリー(3) こうげきアップ +250 イチゴ(10) ナスビ(2) アスパラ(2) トウガラシ(3) かいふくアップ +100 イチゴ(2) ナスビ(10) アスパラ(2) キャベツ(3) デッキ考察 自由度の高いリーダースキルにより、単色にも多色にも使える。 本カードの標準スキルは単色向きで、青単か黄色中心のデッキにするとエンハンス(攻撃力アップ)などのスキルも活かしやすい。 ☆6では、黄色デッキに入れるとスキル溜めが揃わなくなるかわりに、スキルの威力が増す。 戦乙女ダークアルル(青属性)・伝道師りすくま(黄属性)とはどちらの属性にも対応でき、 スキルで生成した大量のプリズムボールを本カードで一掃し大ダメージに変えられるため相性が良い。 特に、黄デッキで組みきいろいサタンでスキル減らしながら、プリズムボールを出してからスキルを使うと、 最初の青消しでもプリズムボールによりダメージを与え、2連鎖目補正(1.4倍)のかかった最大48個同時消しになるため、 1キャラあたり30倍くらいの高火力になる。 更に、リーダースキル(このカードをリーダーにすると更に3倍で90倍)や、エンハンス攻撃力アップ等を組み合せも自由である。 ☆7では、通常スキルでは属性通り青のほうが威力が高くなるので、素直に青属性の単色で使うとよいだろう。 また、☆7とっくんボードで獲得できるスキルは多色対応なので、とりあえず獲得してセットしておくだけで、 汎用性が高いスキルとリーダースキルを併せ持った、単色・多色問わず活躍できるオールラウンダーとなれる。 多色デッキにした場合、どんなクエストも非常に安定して周回できるが、 くろいシグなど多色に対応したエンハンスを持つカードは全般的に入手しづらいので、まったく何も持っていないと ギルドイベントやプワープチャレンジなどで大ダメージを与えたいとき、火力を上げる手段が限定される点に注意。 何もない場合は、「星のお菓子集め」のイベントでサビクをゲットしておくとよいだろう。 ギルドイベントの攻撃回復逆転ステージでは、とにかく攻撃の前に2連鎖を維持すればハートボックスが枯渇しても耐久し続けられる。 西洋妖怪シリーズ(複数色詰められるのも利点)で割合ダメージを入れたり、闇の天使シリーズで大ダメージを入れる場合に安定性を発揮する。 1ターンのダメージが大きく自カードがワンキルされるなら、サゴやソラと組んだ単色デッキで、2連鎖で維持するゾンビデッキを作る手段もある。 盤面が悪くなってきたときは本カードのスキルで回復と盤面リセットを兼ねられるのも便利。 評価 どのようなデッキでもリーダースキルとスキルの効果を発揮でき、初心者から上級者まで役立つ非常に強力なカード。 攻撃と体力の両方をアップするリーダースキル持ちのカードが乏しいならば、一気にクエストを進めるのが楽になるだろう。 連鎖による回復効果も高難度クエストの安定した攻略にかなり重宝し、 スキルの火力もギルドイベントでも主力級となる戦力を持っている。
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テンプレート 新規スレッドを建てる際は、こちらのテンプレートを随時修正してご利用下さい。 スレタイ マルチジャンルバトルロワイアルpart15 1 様々な作品のキャラを使った上での、小説及び映画で有名なバトルロワイアルの企画を行おうというスレです。 小説・漫画・アニメのキャラが入り乱れていることから、マルチロワという名前になりました。 略して○ロワ。別に見るのに●はいりません。 この企画はリレーSS企画であり、ルールさえ守っていただければ、どなたでも参加可能です。 ルールの項に目を通していただき、分からないことがあれば気軽に本スレで聞いてみてください。 キャラ同士による殺し合いという内容のため、苦手な方は気分を害する恐れがあります。 読み進める際にご注意を、また自己責任でお願いします。 【過去スレ】 いろんなジャンルの作品キャラでバトルロワイアル http //namidame.2ch.net/test/read.cgi/mitemite/1220604468/ マルチジャンルバトルロワイアル part2 http //namidame.2ch.net/test/read.cgi/mitemite/1221055898/ マルチジャンルバトルロワイアル part3 http //namidame.2ch.net/test/read.cgi/mitemite/1221229891/ マルチジャンルバトルロワイアル part4 http //namidame.2ch.net/test/read.cgi/mitemite/1221405474/ マルチジャンルバトルロワイアルpsrt5 http //namidame.2ch.net/test/read.cgi/mitemite/1221749250/ マルチジャンルバトルロワイアルpart6 http //namidame.2ch.net/test/read.cgi/mitemite/1221924153/ マルチジャンルバトルロワイアルpart7(実質8) http //namidame.2ch.net/test/read.cgi/mitemite/1227019873/ マルチジャンルバトルロワイアルpart8(実質9) http //namidame.2ch.net/test/read.cgi/mitemite/1230130775/ マルチジャンルバトルロワイアルpart10 http //namidame.2ch.net/test/read.cgi/mitemite/1232931721/ マルチジャンルバトルロワイアルpart11 http //namidame.2ch.net/test/read.cgi/mitemite/1235147692/ マルチジャンルバトルロワイアルpart12 http //namidame.2ch.net/test/read.cgi/mitemite/1235724325/ マルチジャンルバトルロワイアルpart13 http //namidame.2ch.net/test/read.cgi/mitemite/1237380564/ 【したらば】 http //jbbs.livedoor.jp/otaku/11860/ 【wiki】 http //www26.atwiki.jp/marurowa 【予約について】 ・通常3日。延長は2日まで。(合計5日まで) ・したらばの予約スレで予約してください 【全キャラクター共通・スタート時の持ち物】 地図、コンパス、懐中電灯、筆記用具、水と食料、名簿、時計、ランダム支給品1~3 【MAP】 (p)ttp //blogimg.goo.ne.jp/user_image/7e/70/405fccc08ebbff8b539e6e47e7acf801.png 上が北、一マス一km四方、端はループしています。(例:A-1から北へ行けばH-1に出る) 2 参加者リスト 6/6【うたわれるもの@アニメ】 ○ハクオロ/○エルルゥ/○アルルゥ/○ベナウィ/○カルラ/○トウカ 6/6【BACCANO!@小説】 ○フィーロ・プロシェンツォ/○エルマー・C・アルバトロス/○ラッド・ルッソ/○クリストファー・シャルドレード/○グラハム・スペクター/○クレア・スタンフィールド 6/6【ひぐらしのなく頃に@アニメ】 ○前原圭一/○竜宮レナ/○園崎魅音/○北条沙都子/○古手梨花/○園崎詩音 5/5【スクライド@アニメ】 ○カズマ/○劉鳳/○ストレイト・クーガー/○橘あすか/○無常矜侍 5/5【ローゼンメイデン@漫画】 ○桜田ジュン/○真紅/○翠星石/○蒼星石/○水銀燈 5/5【ワンピース@漫画】 ○モンキー・D・ルフィ/○ロロノア・ゾロ/○ウソップ/○トニートニー・チョッパー/○サー・クロコダイル 4/4【ジョジョの奇妙な冒険@漫画】 ○東方仗助/○広瀬康一/○吉良吉影/○ジョルノ・ジョバァーナ 4/4【とある魔術の禁書目録@小説】 ○上条当麻/○御坂美琴/○一方通行/○土御門元春 4/4【ポケットモンスターSPECIAL@漫画】 ○レッド/○イエロー・デ・トキワグローブ/○サカキ/○ミュウツー 3/3【終わりのクロニクル@小説】 ○佐山・御言/○新庄・運切/○ブレンヒルト・シルト 3/3【トライガン・マキシマム@漫画】 ○ヴァッシュ・ザ・スタンピード/○ニコラス・D・ウルフウッド/○リヴィオ・ザ・ダブルファング 3/3【Fate/Zero】 ○衛宮切嗣/○アーチャー(ギルガメッシュ)/○ライダー(イスカンダル) 3/3【BLACK LAGOON@漫画】 ○レヴィ/○バラライカ/○ロベルタ 2/2【コードギアス ナイトメアオブナナリー@漫画】 ○ナナリー・ランペルージ/○ゼロ 2/2【ドラえもん@アニメ】 ○ドラえもん/○野比のび太 2/2【WORKING!!@漫画】 ○小鳥遊宗太/○伊波まひる 1/1【ARMS@漫画】 ○高槻巌 1/1【あずまんが大王@漫画】 ○春日歩 65/65 3 【バトルロワイアルのルール】 1.【基本ルール】 全員で殺し合いをしてもらい、最後まで生き残った一人が優勝者となる。 優勝者のみ元の世界に帰ることができる。 また、優勝の特典として死者の蘇生などのどんな願いも叶えられるという話だが……? ゲーム開始時、プレイヤーはスタート地点からテレポートさせられMAP上にバラバラに配置される。 プレイヤー全員が死亡した場合、ゲームオーバー(勝者なし)となる。 2.【首輪】 参加者には設定されたルールを破った場合に備え、爆発する仕掛けの首輪の装着を強要する。 首輪は以下のルールを破った場合に爆発し、その者の命を奪う。 A-バトルロワイアル会場の外へと出ようとした場合。 B-後述される禁止エリアの中へと侵入した場合。 C-24時間連続で死者がでなかった場合、参加者全員の首輪が一度に爆破される。 3.【放送】 バトルロワイアル中、ロワの進行状況(誰が死んだか)と禁止エリアを報告する放送が定時毎に会場内へと流される。 放送が流れるのは、「0時」「6時」「12時」「18時」の6時間毎、1日4回。 4.【禁止エリア】 放送から1時間後、3時間後、5時間にマス目で区切られた会場のエリアが1エリアずつ禁止エリアとなる。 禁止エリアはゲーム終了まで解除されない。 これは直前の放送でそれぞれ発表される。 5.【支給品】 参加者にはバトルロワイアルを生き抜くための道具や武器が支給される。 プレイヤーがあらかじめ所有していた武器、装備品、所持品は全て没収。サーヴァントの宝具も同様。 ただし、義手など体と一体化している武器、装置はその限りではない。 ゲーム開始直前にプレイヤーは開催側から以下の物を支給され、「デイパック」にまとめられている。 「デイパック」→他の荷物を運ぶための小さいリュック。主催者の手によってか何らかの細工が施されており、明らかに容量オーバーな物でも入るようになっている。四●元ディパック。 「地図」 → MAPと、禁止エリアを判別するための境界線と座標が記されている。【舞台】に挙げられているのと同じ物。 「コンパス」 → 安っぽい普通のコンパス。東西南北がわかる。 「筆記用具」 → 普通の鉛筆と紙。 「水と食料」 → 通常の成人男性で二日分。肝心の食料の内容は…書き手さんによってのお楽しみ。SS間で多少のブレが出ても構わないかと。 「名簿」→全ての参加キャラの名前のみが羅列されている。ちなみにアイウエオ順で掲載。 (尚、テンプレやwiki編集ではわかりやすさ重視で作品順名簿で表記しています) 「時計」 → 普通の時計。時刻がわかる。開催者側が指定する時刻はこの時計で確認する。 「照明器具」 → 暗闇を照らすことができる。ランタン、懐中電灯など、なぜか統一されていない。 「ランダムアイテム」 → 何かのアイテムが1~3個入っている。内容はランダム。 6.【最後に】 以上以外のルールは存在せず、参加者間に禁じ手は存在しない。 また、生き残りゲームではあるがその途中で手を結んだり、徒党を組むこともルール違反には当たらない。 7.【書いてみたいという方へ】 当企画はリレーSS企画です。なのでルールを無視した作品の投下は受け付けていません。ご注意ください。 書き手として参加する場合のルールはこちらですので目を通してみてください。 分からないことがあれば気軽に本スレで質問をどうぞ ルール説明のリンク>http //www26.atwiki.jp/marurowa/pages/56.html
https://w.atwiki.jp/multiple/pages/396.html
【名前】征服王イスカンダル(ライダー) 【出典】Fate/Zero 【種族】英霊 【性別】男 【口調】一人称:余、我ら 二人称・三人称: 【性格】 【備考】 身長:212cm 体重:130kg 血液型:不明 誕生日:不明 年齢:30(享年) 属性:中立・善 真名はイスカンダル。豪放磊落を地で行く、髭の似合う偉丈夫。 他者を省みない暴君ではありながら、その欲望が結果的に民を幸せにする奔放な「征服王」。 人間を超越したギルガメッシュとも違う、人間のまま君臨者となった存在。 死してなお世界を望み、それを果たす体を手に入れるため聖杯に受肉を願う。 武将として近代兵器に興味を示す反面、ホメロスが記した叙事詩『イリアス』を、いかなる時も手放さないという一面もある 身体がある方が心地よいとして四六時中実体化していたり、他のサーヴァントに自らの軍門に下るよう勧誘したりと破天荒な英霊である。 また、世界征服に当たってはB-2爆撃機を十機ほど手に入れたいと言ってみたり、 クリントンをダレイオス王以来の難敵と捉えるなど、感覚のずれたところがある。 第四次聖杯戦争中でもその破天荒ぶりは群を抜いており、 夜の市民図書館からイリアスと世界地図を強奪(しかも神威の車輪で外壁を破壊) 2人をスカウトしたいがために、セイバーとランサーの戦いに割って入る(あっさり拒絶されたが) 『征服王イスカンダル』と名前を明記して通販でTシャツ(TVゲームのロゴ入り)を購入し、鎧姿で宅配業者から荷を受け取る。 それを着用した上で『下を穿かずに』外へ出ようとする(マスターがどうにかジーンズは穿かせた) 直後の外出時のマスターとの会話。「...征服するなよ。略奪するなよ」「えっ!?」 Tシャツのロゴになっていたゲームをマスターの金で購入(初回限定版) ワインの酒樽(無論盗品)を抱え、先ほどの格好のままでセイバーの本拠地に酒盛りのために殴りこむ(またも神威の車輪使用) 挙句、柄杓を日本の伝統的酒器だと勘違いしていた(その場にいたのが外国出身者ばかりなので誰一人気付かなかった) マスターの知らぬ間に冬木市の美食処を食べ歩いていた と、枚挙に暇がない。 ギルガメッシュに拮抗する宝具の持ち主であり、 雷気を纏った二匹の牛「飛蹄雷牛(ゴッド・ブル)」に牽かれる戦車『神威の車輪(ゴルディアス・ホイール)』による蹂躙走法である対軍宝具『遥かなる蹂躙制覇(ヴィア・エクスプグナティオ)』、 そして生前の配下であり、英霊と化している近衛兵団を独立サーヴァントとして連続召喚する固有結界『王の軍勢(アイオニオン・ヘタイロイ)』という、 いずれも強力な二つの宝具を持つ。魔術師ではないライダーが固有結界を使えるのは、 その固有結界がライダー一人でなく彼の臣下である軍勢全員の心象であり、共同で展開・維持しているため。 対応するregion、endregionプラグインが不足しています。対になるようプラグインを配置してください。 【王の軍勢】 アイオニオン・ヘタイロイ。 心象風景で現実を侵食して異世界を作り出す『固有結界』という能力の一種。 イスカンダルの場合は彼自身と臣下全員の心象風景である灼熱の荒野を作り出し、そこに近衛兵団を召喚する。 結界の展開時に周囲にいた任意の対象は結界内に取り込まれ、遮蔽物が一切ない荒野において、圧倒的大軍との戦闘を余儀なくされる。 なお結界に取り込まれた者達は、結界展開前の位置関係とは一切関係なく、イスカンダルの意のままの配置に移動させられている。 範囲内にいてもあえて取り込まないことも可能らしい。 召喚される兵は全て掛け値なしの英霊であり、聖杯戦争に参戦していてもおかしくないサーヴァントばかり。 イスカンダルの愛馬ブケファラスまでもが英霊として召喚されている。 時間軸の外にいる軍勢に呼びかけるのにはイスカンダルの魔力を使用する。この消費はかなり大きい。 しかし一度展開してしまえば、軍勢の魔力を結集して結界を維持するため、イスカンダルへの負担は小さくなる。 この特性上、軍勢の大半が倒されると結界が維持できなくなるのが弱点。 全軍を揃えるには固有結界を展開しなければならないが、一騎程度なら結界の外に出せるらしい。 またブケファラスは、神威の車輪を出すときのようにスパタで呼び出されたことがある。 以下、マルチジャンルバトルロワイアルにおけるネタバレを含む 対応するregion、endregionプラグインが不足しています。対になるようプラグインを配置してください。 ライダー(イスカンダル)の本ロワにおける動向 初登場話 0034 図書館までは何マイル? 死亡話 --- 登場話数 10話 スタンス 対主催 現在状況 一日目午後の時点で生存 登場話一覧 【Fate/Zero】 キャラとの関係(最新話時点) キャラ名 関係 呼び方 解説 初遭遇話 レッド 仲間 小僧、レッド 協力してハクオロ達を逃がす。 0078 戦いへの想い 竜宮レナ 仲間 レナ ○同盟の仲間。別チームに分かれる 0078 戦いへの想い トニートニー・チョッパー 仲間 医術師 ○同盟の仲間。別チームに分かれる 0078 戦いへの想い グラハム・スペクター 仲間? 小僧 ○同盟の仲間。別チームに分かれる 0082 Testament of circle ハクオロ 友好 男 クロコダイルから逃がす 0104 limitations 園崎魅音 友好 娘 クロコダイルから逃がすも、死亡 0104 limitations サー・クロコダイル 敵対 クロコダイル 交戦するが美琴達の奇襲を受け撤退する 0104 limitations 御坂美琴 敵対? 奇襲を受けるが逃げ切る 0111 殺人連鎖 -a chain of murders-(後編) 衛宮切嗣 敵対? 傷を負っていたので助けようとするも、ハクオロにより死亡 0111 殺人連鎖 -a chain of murders-(後編) 無常矜持 敵対 劇場での戦闘中に登場、王の軍勢にて倒す 0155 Deus ex machina ―戦争― バラライカ 敵対 劇場での戦闘中に登場、王の軍勢にて倒す 0155 Deus ex machina ―戦争― アーチャー(ギルガメッシュ) 友好 英雄王 劇場にて再会、情報交換を行う 0155 Deus ex machina ―戦争― 古手梨花 友好 リカ 同盟を組み、情報交換を行う 0155 Deus ex machina ―戦争― ニコラス・D・ウルフウッド 友好 ウルフウッド 同盟を組み、情報交換を行う 0155 Deus ex machina ―戦争― ミュウツー 敵対 奇襲を受けるが逃げ切る 0163 EPISODE163 疾走 北条沙都子 友好 襲撃にあっているところを助ける。共に行動している。 0175 赤目と黒面(前編) アルルゥ 友好 襲撃にあっているところを助ける。共に行動している。 0175 赤目と黒面(前編)
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追跡表 各キャラクターごとにSSを追跡します。 000はオープニングです。 名前 話 登場話 ■うたわれるもの ハクオロ 12 0025、0042、0061、0070、0091、0104、0123、0136、0148、0156、0160、0173 エルルゥ 2 0032、0057 アルルゥ 15 0015、0036、0065、0078、0118、0130、0135、0150、0157、01720177、0183、0192、0193、0194 ベナウィ 4 0040、0051、0073、0086 カルラ 4 0037、0058、0077、0103 トウカ 2 008、0042 ■BACCANO!シリーズ フィーロ・プロシェンツォ 3 0023、0044、0085 エルマー・C・アルバトロス 1 016 ラッド・ルッソ 20 0005、0016、0057、0075、0106、0113、0121、0125、0133、0137、0154、0155、0159、0170、0178、0179、0182、0186、0194、0201 ラッド・ルッソ 15 0181(B-2ルート・170話以降分岐) クリストファー・シャルドレード 10 0017、0045、0080、0096、0118、0130、0135、0150、0157、0172 グラハム・スペクター 15 0007、0038、0079、0082、0092、0115、0120、0138、0154、0172、0177、0183、0192、0193、0200 クレア・スタンフィールド 11 0022、0049、0068、0096、0118、0129、0151、0169、0175、0188、0195 クレア・スタンフィールド 1 0035(ルートA-2) ■ひぐらしのなく頃に 前原圭一 9 0012、0048、0063、0090、0105、0119、0126、0154、0155 竜宮レナ 18 0007、0038、0079、0082、0092、0115、0120、0138、0154、0155、0161、0164、0166、0170、0180、0188、0189、0195 園崎魅音 6 0025、0042、0061、0070、0091、0104 北条沙都子 14 0017、0045、0080、0096、0118、0130、0135、0150、0157、01720177、0183、0192、0193 古手梨花 15 0028、0058、0062、0068、0101、0110、0126、0154、0155、01610164、0166、0170、0180、0188 園崎詩音 9 0011、0030、0047、0064、0095、0121、0125、0134、0149 園崎詩音 1 0035(ルートA-2) ■スクライド カズマ 13 0001、0027、0046、0060、0089、0103、0118、0127、0138、0154、0155、0161、0167 劉鳳 3 0015、0036、0076 ストレイト・クーガー 9 0021、0052、0057、0085、0088、0105、0131、0133、0137 橘あすか 11 0009、0050、0073、0094、0105、0131、0140、0142、0165、01660170 無常矜侍 8 0024、0082、0092、0110、0120、0139、0152、0155 ■ローゼンメイデン 桜田ジュン 2 0027、0051 真紅 12 0009、0050、0073、0094、0105、0131、0140、0142、0165、01660178、0179 真紅 11 0181(B-2ルート・166話以降分岐) 翠星石 4 0017、0045、0080、0096 蒼星石 8 0003、0039、0041、0066、0097、0107、0112、0122 水銀燈 14 0001、0027、0056、0081、0098、0116、0124、0153、0156、0160、0173、0187、0190、0198 ■ワンピース モンキー・D・ルフィ 6 0032、0057、0073、0094、0101、0110 ロロノア・ゾロ 14 0020、0041、0066、0076、0090、0114、0132、0143、0156、0160、0173、0187、0191、0197 ウソップ 2 0006、0059 トニートニー・チョッパー 17 0038、0079、0082、0092、0115、0120、0138、0154、0155、0161、0164、0166、0170、0180、0188、0189、0195 サー・クロコダイル 5 0002、0048、0071、0104、0111 ■ジョジョの奇妙な冒険 東方仗助 5 0015、0036、0065、0078、0118 広瀬康一 5 0004、0029、0047、0067、0086 吉良吉影 6 0020、0059、0083、0107、0112、0122 ジョルノ・ジョバァーナ 1 0019 ■とある魔術の禁書目録 上条当麻 1 0011 御坂美琴 17 0020、0027、0046、0071、0093、0111、0123、0133、0137、0144、0165、0166、0178、0179、0182、0186、0194 御坂美琴 13 0181(B-2ルート・166話以降分岐) 一方通行 1 0022 土御門元春 6 006、0074、0102、0116、0124、0153 ■ポケットモンスターSPECIAL レッド 9 0024、0044、0079、0082、0092、0104、0123、0136、0154 イエロー・デ・トキワグローブ 1 0024 サカキ 8 0004、0029、0047、0072、0109、0116、0124、0153 ミュウツー 17 0042、0059、0069、0113、0121、0125、0146、0155、0161、0163、0171、0175、0178、0184、0193、0194、0199 ミュウツー 14 0181、0185(B-2ルート・175話以降分岐) ■終わりのクロニクル 佐山・御言 16 0003、0039、0041、0066、0097、0107、0112、0122、0133、0145、0158、0168、0173、0187、0191、0197 新庄・運切 13 0043、0054、0060、0084、0116、0128、0143、0156、0160、0173、0187、0191、0197 ブレンヒルト・シルト 11 0053、0069、0113、0121、0125、0144、0165、0171、0175、01780179 ブレンヒルト・シルト 10 0181(B-2ルート・175話以降分岐) ■トライガン・マキシマム ヴァッシュ・ザ・スタンピード 16 0029、0047、0067、0086、0100、0116、0128、0143、0153、0156、0160、0173、0187、0190、0197、0198 ニコラス・D・ウルフウッド 20 0010、0014、0051、0059、0062、0068、0101、0110、0126、0154、0155、0161、0164、0166、0170、0180、0188、0189、0195、0196 リヴィオ・ザ・ダブルファング 17 0018、0052、0076、0108、0112、0122、0133、0137、0147、0155、0159、0171、0175、0178、0195、0196、0199 リヴィオ・ザ・ダブルファング 14 0181(B-2ルート・175話以降分岐) ■Fate/Zero 衛宮切嗣 7 0012、0048、0071、0093、0111、0123、0136 アーチャー(ギルガメッシュ) 10 0013、0063、0090、0105、0119、0126、0154、0155、0161、0167 ライダー(イスカンダル) 18 0033、0055、0079、0082、0092、0104、0111、0136、0148、0155、0161、0163、0172、0177、0183、0192、0193、0194 ■BLACK LAGOON レヴィ 10 001、0027、0049、0065、0099、0118、0130、0135、0151、0169 バラライカ 10 016、0057、0085、0101、0110、0119、0120、0139、0152、0155 ロベルタ 12 007、0029、0047、0072、0095、0106、0117、0149、0162、01710175、0178 ロベルタ 12 0181(B-2ルート・175話以降分岐) ■コードギアス ナイトメアオブナナリー ナナリー・ランペルージ 6 0030、0053、0069、0113、0121、0125 ゼロ 13 0001、0027、0056、0081、0098、0116、0124、0153、0157、01720178、0179、0186 ゼロ 11 0181(B-2ルート・172話以降分岐) ■ドラえもん ドラえもん 5 0037、0058、0077、0103、0118 野比のび太 1 0016 ■WORKING!! 小鳥遊宗太 15 0019、0041、0066、0097、0107、0112、0122、0133、0145、0158、0168、0173、0187、0191、0197 伊波まひる 12 0031、0043、0054、0060、0084、0116、0128、0143、0156、0160、0173、0187 ■ARMS 高槻巌 2 002、0031 ■あずまんが大王 春日歩 6 0019、0052、0077、0103、0114、0127
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銃撃女ラジカルレヴィさん(後編) ◆2kGkudiwr6 少しばかり、時間は遡る。 病院の周りをただ何をすることもなくカズマがうろついていた。 「……ふぅ」 太陽を見つめながら、のんびりと溜め息を吐く。そこに警戒する様子は無い。 少なくともなのはは信頼できた。それなら、その友人であるフェイトは信頼できる。 そしてそのフェイトがそこまで言うなら、凛も信頼してやる。それがカズマの結論。 実際のところ、リインフォースの説明はカズマにとって意味が無かった。 寧ろ意味があったのは、ひたすらフェイトが凛を庇ったこと。 それに、仲間の力……それは、カズマがここに来て何度も体験したもの。だから馴れ合ってやってもいい。 そう決めると途端、張り詰めていた緊張が解け、次に襲ってくるのは疲れや痛み。 もっともそれなら大人しく怪我を治してもらえばいいのだが、君島のような同等の相手はともかく、 フェイトのような子供やなのはの相棒を引き継いだ凛には弱みを見せたくないカズマという男。 そして何より、これ以上誰も死なせたくはないという思いが彼に見張りなどという行動を取らせていた。 ……要するに、見栄を張っているのだ、彼は。 とはいえ、やることがないのも事実。彼は珍しく今までのことに考えを巡らせて、 「……あの馬鹿ヤローが」 その辺に落ちていた石ころを蹴り飛ばしながら、そう愚痴った。 言葉の対象は劉鳳。死んだ劉鳳に興味など無い。それは事実だ。 なぜなら……生きていなければ、決着が着けられないのだから。 舌打ちしながら歩くカズマの視界の端に、ふと人影が入ってきた。 「はん、またてめえに会えるとは思わなかったな。いいツラになったじゃねえか」 「そりゃあこっちのセリフだ」 その人影はタンクトップのへそ出しルックの女性だった。カズマにとっては三度目の遭遇である。 遭遇と同時に火花を散らす二人にゲイナーは呆れたものの、もういい加減に慣れてきた。 ひとまず無視して、ゲイナーはカズマへと問いかける。 「……そんなことより、金髪の女の子が来ませんでしたか?」 「ああ、来たな。病院の脇の庭にいる」 「そうですか、じゃ……」 「待てよ、ゲイナー坊や」 レヴィの言葉に、ゲイナーは微妙に凍り付いた。 慣れてきたからこそわかる。前の映画館の時とは明らかに空気が違う。 レヴィとカズマ……そのどちらともが、明らかに血に飢えた笑みを浮かべていた。 「いかにも鬱憤が溜まってます、てな顔つきだなオイ」 「それもこっちのセリフだぜ」 「ちょちょちょちょちょっと待ってくださいよ!」 「安心しな。どうやらあのガキはこいつと合流したみてえだし、 死なない程度には気を遣ってやるよ」 「フェイトの仲間って言うんならまあ、殺しまではしねえ」 その言葉に、ひとまずゲイナーがほっとしたのもつかの間。 「……もっとも、勢いあまって殺しちまうかもしれねぇな」 「それ、結局同じじゃないですか!」 ついでレヴィが放った言葉に、慌ててゲイナーはツッコミを入れた。 もっともそのツッコミにも彼女はどこ吹く風……というか、最初から聞く気がない。 そしてカズマも然り。 「……いいぜ。こっちも劉鳳のヤローが死んじまってムシャクシャしてたとこだ」 「ちょ!? 暴力はんた……」 「トゥーハンドの由来、目に焼き付けな!」 「衝撃のファーストブリットォ!」 轟音と銃声が響く。 ここで問題なのは当事者よりもゲイナー少年だ。当事者二人には戦う心構えも能力もあるが、彼には全く無い。当たり前だが。 慌てて飛び退きその場から離れたゲイナーは、二人を制止するべく声を張り上げた。 ……しっかりと近くの建物の陰に隠れた後に。 「二人とも何やってるんですか! こんなの意味ないですよ!」 「――――!」 戦いに夢中な二人には聞こえない。 「おかしいですよレヴィさん!」 獰猛な獣のような笑み、というか喜色満面でレヴィは無視。 「人の話を聞いていないんですか~!?」 そしてカズマもゲイナーを無視。 シェルブリットで銃弾を弾きながら、レヴィへと接近していく。 銃と拳。普通に考えれば、どちらが勝つかは明らかだ。 だがその理を覆すのが、アルター。その拳は弾丸を弾き、車より速く距離を詰める。 故に、レヴィにとってはいかにカズマから距離を取り続けるかが勝負の分かれ目となる――! 「撃滅の! セカンドブリットォ!」 圧倒的なスピードと威圧を伴い、カズマが迫る。しかし、レヴィには心配も恐れも無い。 基本的にカズマの攻撃は直線。そのあたりは銃火器と一緒。 ならば、レヴィにも避けようがあるというものだ。 向きから素早く攻撃の方向を見切り、あらかじめ射線から最小限の動きのみで退避。 後は向きを変えるために減速したところを狙い撃つ……シンプルで分かりやすい作戦だ。 だが……カズマは減速しない。向きさえ変えようとはしない。 レヴィを追う素振りを欠片も見せないまま、カズマはレヴィの背後にあった建物に拳を撃ち込んだ。 亀裂が容易く走り、轟音と共にカズマの拳が建物を砕き、二人の上に瓦礫の雨を降らせていく。 そう、最初から狙いは背後にあった建物。……ちなみに、ここの陰に隠れているゲイナー少年への気遣いは欠片も存在しない。 レヴィとカズマの、両方に降り注ぐ瓦礫の雨。どちらも避けきるのは不可能。 しかしシェルブリットは瓦礫を無視して攻撃できるが、銃ではできない。 瓦礫の間を縫って射撃することはレヴィにも可能だ。だが、その狙いを付けている間にカズマが瓦礫の雨を無視して突撃してくる方が早い。 そんな状況の中レヴィの脳内に現れたのは、未来のビジョンでもなければ瓦礫の間を縫う奇策でもなく。 (あれ着れば瓦礫も平気なんだろうが…… くそ、こいつの目の前であれを着るのは癪に障る……) ――切り札を「切らずに済む」作戦、もしくは理論武装の検索である。 要するにレヴィにとってその「切り札」は使いたくないものなわけで。 しかしカズマに負けるのは、彼女の矜持が許さないわけで。 時間にすればコンマ2,3秒の逡巡だったが、 彼女の脳内では二人のレヴィによる10秒近い(レヴィの気の短さを常人のそれに置き換えた換算)口喧嘩……もとい議論が交わされ。 結局、彼女は最終的に。 「ち……くそ、バリアジャケット着せろ! さっさと!」 見られてもボコボコにして口を封じればいい、という結論に達した。 レヴィがそう命令を下すと同時に、突如周囲を眩しい光が輝き出す。 思わず目を閉じるカズマ、今のうちと言わんばかりにその場から離れるゲイナー。 突然のことに体感時間では数分さえかかっているように見えるその儀式は、実のところ数秒も経ってはいない。 そして光が晴れた中から現れたのは、一人のコスプ……もとい、麗しき女性。 そう……ご存知みんなのアイドル、ラジカルレヴィちゃんのご光臨である。 幸いにも突如のことに驚いたのか、それともその姿に驚いたのか――確実に後者だろうが――、 カズマの動きは止まっている。紛れもない好機である。 瓦礫を回避する余裕は無い。そんな暇があったら構えるべきだ。 この格好は見られたからには相手を必ずブチのめさなくてはならない、という掟があるのだから。 フェイトは「なぜ?」と首を傾げるかもしれないが凛は同意するだろう。確実に。 ともかく、格好のことは強引に意識の外に置き、降ってくる瓦礫を無視してレヴィは銃を構えた。 それこそ家半分ぐらいの大きさの瓦礫でも降ってこない限り、バリアジャケットが勝手に弾いてくれる。だから無視できる。 ……無視できるはずだった、のだが。 「い、いた? いだだだだだだだ!!!」 しかし、現実は非情である。 予想外の痛みに、ラジカルレヴィちゃんの動きが止まる。バリアジャケットを着ているのに。 原因は背中にぶつかった瓦礫。更に降り注いでくる細かい破片に慌ててその頭を庇う。 それでも痛いものは痛い。なぜか、バリアジャケットが防護服としての役を果たしていない。 もっとも、彼女が予想していたカズマからの追撃は全く無かった。 なぜなら――呆気に取られたカズマは未だに動きを止めているから。 瓦礫の雨は止み……目の前でボケっとしているカズマを無視して、ラジカルレヴィちゃんはグラーフアイゼンにキレた。 「おい、あいつらのより明らかに脆いぞこれ……ただの服と同じじゃねえのか!?」 『魔力不足が原因です』 「ハァ!?」 『魔力がない貴女が構成するバリアジャケットの防御力はほとん』 ど無い、と言う間もなく。ラジカルレヴィちゃんによってグラーフアイゼンは空へと全力投擲された。 しかも、わざわざ左腕に持ったベレッタをしまってからぶん投げるという念の入れようである。 「はやく言えよテメェ!!!」 ラジカルレヴィちゃんの表情は本気でブチキレていた。もうこの時点で彼女の機嫌は最悪。 だが、更に悪いことに……それが合図だったかのように、カズマが大爆笑。それこそ顎が外れそうなくらいに。 「アヒャッヒャッヒャ! こりゃ傑作だな! に、似合ってねえ……似合ってねえ!!!」 「!!! て、てんめえぶっ殺す!」 隙丸出しで地面をばんばん叩きながら爆笑するカズマの姿が生み出した怒りは、 もともと低いレヴィの沸点をあっさりと越えた。三桁ぐらいぶっちぎって。 結果。収まるどころか、戦闘は過激化した。慌てて地面に落ちたグラーフアイゼンを回収するゲイナーを余所に。 「ああもう、誰でもいいからなんとかしてくれ!」 何もできない無力な少年は、空を仰いでそう慨嘆した。 今の彼なら神様だろうと悪魔だろうとなんであろうとあの二人の仲裁を頼み込むだろう。ギガゾンビには頼まないだろうが。 もっとも、ここには当然神はいないし、悪魔もいない。ギガゾンビは見ているが。 応えたのは、二人の魔法少女である。それも、ラジカルレヴィちゃんのようなパチモンではない本物だ。 「ライトニングバインド!」 「レストリクトロック!」 病院から姿を見せたのはフェイトと凛、そしてトグサだ。 同時に、桜色の輪と金色の魔法陣が二人を束縛する。 ……ただし、カズマのアルター化していない左腕とラジカルレヴィちゃんの左腕が互いの顔にめり込んだ状態で。 まるで彫像のような美しい相討ちっぷりである。 その状態で拘束された結果、そのままの姿勢で二人は動きを止められることになった。 「もう、何やってるのよあんた達は~!」 がー、と擬音が出そうなほど大口を開けた凛の叫び声が響く。 ちなみに、髪の色が変わっているのはリインフォースを装備しているからだ。 カズマとラジカルレヴィちゃんなら戦いを邪魔されたことで睨み返しそうなものだが、それはない。 バインドが解けると同時に、あっさりとカズマとラジカルレヴィちゃんはその場に崩れ落ちた。 ダブル・ノックダウン。さすがに彼らも疲労と負傷は無視できなかったらしい。 「大丈夫でしょうか、二人とも……」 「いやまあ……騒動を収める手段としては的確だったと思う」 フェイトの言葉に、トグサはそう返すが……その様子はどこか自信なさげだ。 それに、つまらないことで戻ってきてしまったことへの後悔もまた色濃い。 「ともかく早く中に連れて行こう。 よくみると二人とも傷だらけだ……ったく、いったい何事かと思ったよ」 「そこのメガネ、手伝ってちょうだい」 「僕の名前はゲイナーです!」 凛の言葉に言い返しながらも、ゲイナーはラジカルレヴィちゃんを持ち上げる。 とりあえず騒動の源である二人は気絶中。 残りの面子は大人しく病院へと移動。 ひとまず物事は穏便に解決……したかに見えた。 ■ あの場にいたのは、彼らだけではない。 もっとも、あれほどの騒動ならば見逃されて当然だろう。 森の中から、こっそりと一人の男が――ロックが観察していた。 事の始終は把握した。マイクロ補聴器で盗み聞きもしていたし、情報はある程度掴んでいる。 要するに、チンピラの喧嘩のような物だったらしい。予想通りに。 しかし今彼が考えていることは、トグサという人物がいたことでなければ凛がいたことでもなく。 (……レヴィ、まさか、そんな趣味があったのか?) そんなことだった。 下らないことと言う無かれ。ロックにとって、これはもう衝撃的な出来事である。 様子を見て話しかけるはずが、それを忘れて数分間立ちっぱなしになるほどに。 (お、落ち着けロック。今はそんなことを考えてる場合じゃない) 慌てて首を振る。 呆然としている間に全員病院の中に入ってしまった。とにもかくにも、接触を図らなければ。 ……と。 彼の視界に、青いロボットの姿が映る。どうやら病院を目指しているようだが、その足取りは遅い。 (……先にあっちと接触してみるか) そう決めると同時に、彼はそちらへ――ドラえもんへと足を向けた。 【D-3・病院/2日目/昼】 【フェイト・T・ハラオウン@魔法少女リリカルなのはA s】 [状態]:全身に中程度の傷(初歩的な処置済み)、魔力消費(中)、バリアジャケット装備 [装備]:バルディッシュ・アサルト(アサルトフォーム、カートリッジ再装填済)魔法少女リリカルなのはA s、双眼鏡 デバイス予備カートリッジ12発 [道具]:支給品一式、西瓜1個@スクライド、クラールヴィント@魔法少女リリカルなのはA s、エクソダスと首輪解除に関して纏めたメモ ルルゥの斧@BLOOD+、ルールブレイカー@Fate/stay night ローザミスティカ(水銀燈)@ローゼンメイデン [思考・状況] 基本:戦闘の中断及び抑制。協力者を募って脱出を目指す。 1:カズマとレヴィの怪我を治す。 2:病院にてゲイナー、トグサ等との合流を待つ。 3:ゲームの脱出に役立つ参加者と接触する。 4:ベルカ式魔法についてクラールヴィントと相談してみる。 5:念のためリインフォースには気を付けておく。 6:カルラの仲間やトグサ、桃色の髪の少女の仲間に会えたら謝る。 7:人形から入手した光球の正体について凛に聞いてみる。 [備考]:襲撃者(グリフィス)については、髪の色や背丈などの外見的特徴しか捉えていません。素顔は未見。 首輪の盗聴器は、ルイズとの空中戦での轟音により故障しているようです。 【カズマ@スクライド】 [状態]:中程度の疲労、全身に重度の負傷(一部処置済)、西瓜臭い、気絶中 [装備]:なし [道具]:支給品一式(食料-1)、翠星石の首輪、エンジェルモートの制服@ひぐらしのなく頃に [思考・状況] 基本:気にいらねぇモンは叩き潰す、欲しいモンは奪う。もう止まったりはしねぇ、あとは進むだけだ! 1:気絶中。 2:変装ヤローを見つけ次第ぶっ飛ばす! 3:べ、別にドラえもんが気にかかっていないわけじゃねぇぞ! 4:気にいらねぇ奴はぶっ飛ばす! 5:レヴィは……ま、俺の勝ちだな。 [備考] :いろいろあったのでグリフィスのことは覚えていません。 のび太のデイパックを回収しました。 レヴィと暴れたので、だいぶスッキリしました。 【レヴィ@BLACK LAGOON】 [状態]:気絶中、脇腹、及び右腕に銃創(応急処置済み)背中に打撲 頭からバカルディを被ったため少々酒臭い。 [装備]:ソード・カトラス@BLACK LAGOON(残弾10/15 予備残弾31発) [道具]:デイバッグ×2、支給品一式×2、イングラムM10サブマシンガン(残弾13/30 予備弾倉30発 残り2つ) グルメテーブルかけ(使用回数:残り16品)@ドラえもん、ぬけ穴ライト@ドラえもん 、テキオー灯@ドラえもん バカルディ(ラム酒)×1本、割れた酒瓶(凶器として使える)、エクソダスと首輪解除に関して纏めたメモ ベレッタM92F(残弾5/15、マガジン15発) [思考] 基本:バトルロワイアルからの脱出。物事なんでも速攻解決!! 銃で!! 1:気絶中 2:そのまま病院で待機し、12時を目安にゲインと合流。無理ならE-6の駅前喫茶店へ。 3:見敵必殺ゥでゲイナーの首輪解除に関するお悩みごとを「現実的に」解決する。 4:バリアジャケットは二度と、永遠に着ない。 5:カズマは絶対に、必ずぶっ飛ばす。 6:機会があればゲインともやり合いたい。 7:ロックに会えたらバリアジャケットの姿はできる限り見せない。 [備考] ※双子の名前は知りません。 ※魔法などに対し、ある意味で悟りの境地に達しました。 ※ゲイナー、レヴィ共にテキオー灯の効果は知りません。 ※カズマに笑われたことでよりムシャクシャが悪化しました。 ※バリアジャケットがまだ残っているか(着ているか)は後続の方に任せます。 【ゲイナー・サンガ@OVERMAN キングゲイナー】 [状態]:風邪の初期症状、腹部と後頭部と顔面に相当なダメージ(応急処置済み)、頭にたんこぶ(ほぼ全快)、頭からバカルディを被ったため少々酒臭い [装備]:レヴィを持ち上げているためなし [道具]:支給品一式(食料一日分消費)、ロープ、フェイトのメモ、画鋲数個、エクソダスと首輪解除に関して纏めたメモ タチコマのメモリチップ、スタングレネード×2、スパイセットの目玉と耳@ドラえもん、鶴屋さんの首輪、クーガーのサングラス コルトガバメント(残弾7/7 予備残弾38発)、トウカの日本刀@うたわれるもの、コンバットナイフ グラーフアイゼン(待機状態、残弾0/3)@魔法少女リリカルなのはA s [思考] 基本:バトルロワイアルからの脱出。 1:いい加減レヴィさんは大人しくなってください。 2:病院で待機し、12時を目安にゲインと合流。無理ならE-6の駅前喫茶店へ。 3:トグサの技術手袋と預けた首輪の部品を使い、計測器を死亡と誤認させる電波発生装置を製作する。 4:3で製作した装置を用い首輪の機能を停止させ、技術手袋で首輪の解除を試みる。 5:機械に詳しい人物、首輪の機能を停止できる能力者及び道具(時間を止めるなど)の探索。 [備考] ※名簿と地図を暗記しています。また、名簿から引き出せる限りの情報を引き出し、最大限活用するつもりです。 ※なのはシリーズの世界、攻殻機動隊の世界に関する様々な情報を有しています。 【遠坂凛@Fate/stay night】 [状態] 魔力中消費、中程度の疲労、全身に中度の打撲 [装備] レイジングハート・エクセリオン(カートリッジ再装填済・修復中、破損の自動修復完了まで数時間必要)@魔法少女リリカルなのは 夜天の書(多重プロテクト+消耗、回復まで時間が必要)@魔法少女リリカルなのはA s バリアジャケットアーチャーフォーム(アーチャーの聖骸布+バリアジャケット) デバイス予備カートリッジ残り11発 [道具] 支給品一式(食料残り4食。水4割消費、残り1本)、ヤクルト一本 エルルゥのデイパック(支給品一式(食料なし)、惚れ薬@ゼロの使い魔、たずね人ステッキ@ドラえもん 五寸釘(残り30本)&金槌@ひぐらしのなく頃に 市販の医薬品多数(胃腸薬、二日酔い用薬、風邪薬、湿布、傷薬、正露丸、絆創膏etc)、紅茶セット(残り2パック) ドールの螺子巻き@ローゼンメイデン、ブレイブシールド@デジモンアドベンチャー、照明弾 ヘンゼルの手斧@BLACK LAGOON、SOS団腕章『団長』@涼宮ハルヒの憂鬱 くんくんの人形@ローゼンメイデン、ドールの鞄@ローゼンメイデン 、透明マント@ドラえもん [思考] 基本:レイジングハート&リインフォースのマスターとして、脱出案を練る。 1:カズマとレヴィの怪我を治す。 2:ドラえもんを待つ。 3:セラスの安否の確認。 4:ベルカ式魔法についてリインフォースに聞いてみる。 5:変な耳の少女(エルルゥ)を捜索。 6:自分の身が危険なら手加減しない。 [備考] ※リリカルなのはの魔法知識、ドラえもんの科学知識を学びました。 ※フェイトとの話し合いの中で、予備のカートリッジを譲っています。 ※リインフォースを装備してもそれほど容姿は変わりません。はやて同様、髪と瞳の色が変わる程度です。 [推測] ギガゾンビは第二魔法絡みの方向には疎い(推測) 膨大な魔力を消費すれば、時空管理局へ向けて何らかの救難信号を送る事が可能(推測) 首輪には盗聴器がある 首輪は盗聴したデータ以外に何らかのデータを計測、送信している 【トグサ@攻殻機動隊S.A.C】 [状態]:疲労と眠気、特に足には相当な疲労。SOS団団員辞退は不許可 [装備]:S W M19(残弾6/6発)、刺身包丁、ナイフとフォーク×各10本、マウンテンバイク [道具]:デイバッグと支給品一式×2(食料-4)、S W M19の弾丸(28発)、警察手帳(持参していた物) 技術手袋(使用回数:残り15回)@ドラえもん、首輪の情報等が書かれたメモ1枚(内部構造について追記済み) 解体された首輪、フェイトのメモの写し [思考] 基本:情報を収集し脱出策を講じる。協力者を集めて保護。 1:ドラえもんを迎えにいく。 2:フェイトから首輪に関する考察を詳しく聞く。 3:ハルヒや魅音など、他の人間はどこにいったか探す。 4:機械に詳しい人物、首輪の機能を停止できる能力者及び道具(時間を止めるなど)の探索。 5:ハルヒからインスタントカメラを借りてロケ地巡りをやり直す。 6:情報および協力者の収集、情報端末の入手。 7:エルルゥの捜索。 [備考] ※風、次元と探している参加者について情報交換済み。 【D-3・病院脇/2日目/昼】 【ドラえもん@ドラえもん】 [状態]:中程度のダメージ(修理によりやや回復)、頭部に強い衝撃 [装備]:虎竹刀@Fate/stay night [道具]:支給品一式(食料-1)、"THE DAY OF SAGITTARIUS III"ゲームCD@涼宮ハルヒの憂鬱 [思考・状況] 基本:ひみつ道具と仲間を集めて仇を取る。ギガゾンビを何とかする。 1:悲しみ。 2:とりあえず、病院に向かう。 [備考] ※Fateの魔術知識、リリカルなのはの魔法知識を学びました。 ※凛とハルヒが戦ってしまったのは勘違いに基づく不幸な事故だと思っています。 偽凛については、判断を保留中。 ※だいぶ落ち着きましたが、まだかなり落ち込んでいます。 【ロック@BLACK LAGOON】 [状態]:眠気と疲労、かなりの衝撃 [装備]:ルイズの杖@ゼロの使い魔、マイクロ補聴器@ドラえもん [道具]:デイバッグ×2、支給品一式×2(-2食)、黒い篭手?@ベルセルク?、現金数千円 びっくり箱ステッキ(使用回数:10回) @ドラえもん、ひらりマント@ドラえもん [思考]: 基本:力を合わせ皆でゲームから脱出する。 0:レヴィ……君は一体…… 1:トグサと接触し、ドラえもんのディスクを手に入れる 2:交渉で、何とか遠坂凛と水銀燈を出し抜く。(彼女達は最大限に警戒) 3:君島の知り合いと出会えたら彼のことを伝える。 [備考] ※しんのすけに両親が死んだことは伏せておきます。 ※顔写真付き名簿に一通り目を通しています。 ※参加者は四次元デイバッグに入れないということを確認しています。 ※ハルヒ、キョン、トウカ、魅音、エルルゥらと詳しい情報交換を行いました。 ※キョンの持つノートPC内の情報を得て、考察しました。 ※レヴィの趣味に関して致命的な勘違いをしつつあります。 【D-4・/2日目/昼】 【トウカ@うたわれるもの】 [状態]:左手に切り傷、全身各所に擦り傷、精神疲労(中)、強い決意 [装備]:斬鉄剣@ルパン三世 [道具]:支給品一式(食料-3)、出刃包丁(折れている)@ひぐらしのなく頃に、物干し竿(刀/折れている)@Fate/stay night [思考] 基本:無用な殺生はしない。だが積極的に参加者を殺して回っている人間は別。 これ以上の犠牲は絶対に出さない、何が何でもキョン達は守り抜く。 1:キョン、ロック、ハルヒを守る 2:魅音、沙都子、しんのすけを守る 3:生きてトゥスクルに帰還する 4:アルルゥの仇を討つ。 5:セイバーを討つ。 【キョン@涼宮ハルヒの憂鬱】 [状態]:疲労、全身各所に擦り傷、憤りと強い決意 [装備]:バールのようなもの、スコップ [道具]:デイバッグと支給品一式×4(食料-5)、わすれろ草@ドラえもん、ニューナンブ(残弾4) キートンの大学の名刺 ロープ、ノートパソコン+ipod(つながっている) [思考] 基本:殺し合いをする気はない、絶対に皆で帰る 1:魅音達の所に戻る。 2:是が非でも、トグサと接触してデータを検分してもらい、ディスクも手に入れる 3:ハルヒや魅音が心配 4:その場にいるであろう凛と水銀燈には、最大限警戒をする [備考] ※キョンがノートパソコンから得た情報、その他考察は「ミステリックサイン」参照。 ※キョンがノートパソコンから得た情報、その他考察は「仲間を探して」参照。 ※ハルヒ、トウカ、魅音、エルルゥ、ロックらと詳しい情報交換を行いました。 【涼宮ハルヒ@涼宮ハルヒの憂鬱】 [状態]:頭部に中度の打撲(動くのに問題は無し)、疲労 [装備]:クローンリキッドごくう(使用回数:残り2回)@ドラえもん [道具]:着せ替えカメラ(使用回数:残り17回)@ドラえもん [思考] 基本:団長として、SOS団のメンバーや知り合いと一緒にゲームから脱出するために力を尽くす。 1:魅音達の所に戻る。 2:病院にいるというトグサと接触し、ドラえもんからディスクを手に入れる。 3:その場にいるかもしれない凛と水銀燈は最大限に警戒 4:団員の命を危機に陥らせるかもしれない行動は、できるだけ避ける 5:遠坂凛と水銀燈は絶対に許さない(だが、団員の命を守るために、今は戦いを避ける) [備考] : ※腕と頭部には、風の包帯が巻かれています。 ※偽凛がアルルゥの殺害犯だと思っているので、劉鳳とセラスを敵視しなくなりました ※キョン、トウカ、魅音、エルルゥ、ロックらと詳しい情報交換を行いました。 ※キョンの持つノートPC内の情報を得て、考察しました ※凛とフェイトによって劉鳳と水銀燈が埋葬されました。 墓の上にはビスクドールが飾られています。余ったデイパックや道具などは共に埋められました。 時系列順で読む Back 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一歩踏み出して ◆Wott.eaRjU エリアE-2駅前に3人の男女が居る。 ゴム人間、動く少女人形、アルター使いと多種多様な三人。 彼ら全員、誰もが常軌を逸している存在。 しかし、その事を気に留める者はこの場には誰も居ない。 そう。それよりも気になる事があるのだから。 「私は真紅。人間、お前の名は?」 初めに口を開いたのは、この場で一番背が低い少女。 低いというよりも寧ろ低すぎるといったところか。 生ける人形、ローゼンメイデンの5番目のドール。 赤いヘッドレスを被った人形、それこそが真紅。 言葉と共に、小さく前へ一歩踏み出す。 同時に、ツインテールに結った金髪がふわりと揺れる。 優雅さを失わない振る舞いが、彼女の気品さを窺わせる。 青色の輝きを秘める両眼で真紅は前を見据え、返事を待った。 しかし、暫く待っても返ってくる言葉はない。 真紅の視界には、麦わら帽子を被った一人の少年が確かに居るというのに。 自分の言葉が聞こえていないのだろうか。 そう思い始めた最中、やがて真紅は悟る。 (どうやら、お邪魔だったようね……) 見れば少年の周囲には、赤い血がまばらに散っていた。 理由は既にわかりきっている。 衝撃音を伴わせながら、言い争っていた二人の声が物語る。 つい先程まで戦闘行為が行われていた紛れもない証。 片方の男の声は然程大きくはなかったものの、少年の声は大きかったため良く聞こえていた。 そのために真紅はこの場に来たのだ。 わざわざ様子を見るために少しだけ早足で。 無駄な時間は使いたくはない。 そう思ったからこそ目の前の少年に直ぐに声を掛けた。 何があったのか……そう訊こうと思ったのだが、流石の真紅も次の言葉を繋げない。 理由は簡単だ。たとえ浮かべる表情が見えなくとも、それぐらい見て取る事は容易い。 麦わらの少年は両肩を震わせて、その場に蹲っていた。 本当に、本当に只、何か大きな感情を。 悲しみに打ちひしがれたような様子が、少年の背中からは感じられた。 故に取り敢えずはこれ以上の口出しはやめておこうと真紅は考える。 「聞こえてないんですか? そこのあなた、何か言ったらどうです?」 だが、彼はそんな事は気にも留めないようだ。 思わず溜息を零す真紅。さも呆れたような表情が自然と浮かぶ。 次にややけだるそうに真紅は振り返った。 同行者、橘あすかが大袈裟に、麦わらの少年に対して呼びかける姿が映る。 またあすかは心なしか、いやに生き生きとした様子だ。 少しは場の空気というものを読まないのだろうか。 真紅はやや冷めた目つきであすかを眺めながら、そんな事を思う。 しかし、真紅は同時に何か可笑しくも感じた。 何故なら真紅はあすかの微妙な変化に大体の目星は付いていたのだから。 (きっと嬉しいのね。でも、良くやったのは事実。嬉しいと思う事はわからなくはないのだわ、あすか) 大方、少年と戦っていた人物を追い払った事によるものだろう。 あすかのアルター能力、通称“エタニティ・エイト”は8つの玉を用いる。 様々な用途に応用でき、先程の様に玉による直接的な打撃も可能だ。 実際にあすかは、鮮やかな手際で戦闘を停止させた。 自分の手腕に、少なからず酔っているに違いない。 可笑しさは込み上げ、それは苦笑という形で零れ落ちる。 単純な思考。しかし、それがあすかの初々しさを現わしているようだと真紅は考える。 まあ、少しは褒めてやっても良いかもしれない。 ふとそんな事も思い、真紅はあすかの近くまで歩を進めて―― 「い、いたあああああッ! 何するんです、真紅!?」 「うるさい。あすかの癖に生意気なのだわ」 彼の右足を思いっきり蹴っ飛ばした。 やはり何だか無性に腹立たしい。 こんな事で調子に乗ってもらっては正直困る。 人形と言えども真紅の蹴りは何気に痛い。 ゲシ、という擬音が不気味な程に低く響く。 あすかにしてみれば意味がわからないだろう。 思わず右脚を抱えて、無事な片足であすかはその場でぴょんぴょんと数回飛び跳ねる。 言葉とともに抗議の意を乗せた顔で、あすかは真紅を見返す。 だが、真紅は少しも気に留めていないようだ。 抗議を続けるあすかをあしらうように、真紅は視線を逸らした。 さも鬱陶しそうな挙動は、あすかに対しての扱いが実に粗雑なものだと物語る。 恐らくあれが関係しているのだろう。 以前、あすかが真紅に何の相談もなしに列車への乗車を決めた一件。 自分が無視される事を真紅は特に嫌い、不都合な事や不快な事は割と根に持つ。 まあ、自分が無視する分には別にどうって事はないのだが。 そして真紅は、あすかの事は取り敢えず置いといて、再び視線を向ける。 (反応は……なし。難儀なものね、まったく) 依然として麦わらの少年が沈黙を貫く。 少年は傷を負っているもの、一歩も動けない程の怪我を負っているようには見えない。 では精神的な問題なのだろうか。 何か、余程ショックな事を知ってしまったのだろか。 もしそうであるならば可哀そうだとは思う。 しかし、何も喋ってくれなければこちらも対応のしようがない。 いっそ少し強引にコンタクトを取ってみようか。 そもそも自分が折角言葉を掛けているというのに、ずっと無視されている事は正直気に食わない。 これがあすかならば、今頃蹴りから連なる様々なお仕置きを叩き込んでいるのだが。 少々脱線気味になり始めた思考を軌道修正し、真紅は改めてどうするかを思索する。 そんな時、どこからともなく声が流れ始めた。 『さて時間だ――』 聞き覚えのある男の声。 忘れもしない、主催者であるギラーミンの声色。 何事か、と思いながらも真紅は意識を声に向ける。 見ればあすかも、麦わらの少年の方も微かに反応を見せているようだ。 やがて三人はその耳で聞く事になる。 互いの知り合いの名前を。 もう、出会う事のない彼らの名前を。 ◇ ◇ ◇ 数分で終わりを告げた1回目の定時放送。 しかし、放送が終わった後も口を開く者は一人も居ない。 麦わらの少年は勿論、真紅もあすかも。 只、放送の内容を書き留めたメモ用紙を握りしめているだけだ。 永遠にも感じられてしまいそうな沈黙が、重々しくその場を支配する。 やがて、一人の人物が徐に口を開く。 「……いつまでもこうしているわけにはいきません。行動しましょう、迅速に」 最初に口を開いたのはあすか。 あすかは、メモ用紙と死者の名前に印をつけた名簿をいそいそと片付ける。 その動作にはあまり焦りは見られず、三人の中では一番落ち着いているようだ。 が、あすかが先程の放送で感じた事が何もなかったわけでもない。 6時間で15人の死亡者。大体20%弱、5人に1人は死んでいるこの状況。 こんな殺し合いを以前に行った事はないため、ペースが速いのか遅いのかはわからない。 わかるのは、自分以外の人間が、僅かな6時間の内に15人も死んだ事のみ。 その事実はあすかに衝撃を与え、恐らく真紅と麦わらの少年の場合も同じ事だろう。 そしてあすかにとって衝撃的な事がもう1つあった。 言い方は悪いかもしれないが、名も知らぬ14名の参加者の死亡事実よりも大きな意味を持つ。 そう。一人の参加者の死亡は、あすかにとっては予想外な出来事でしかなかった。 (劉鳳……まさかあなたの絶影が倒されるとは……。 正直、驚いていますよ……あなたの力を知っている身としては) 劉鳳。あすかが所属する、誇り高き治安維持部隊、HOLYの同僚である青年。 エリート隊員で構成されるHOLY部隊の中でも、特に高い実力を持った劉鳳。 絶影と呼ばれるアルターを操り、社会不適合者共を制圧する姿はなんとも頼もしかった。 あすかは劉鳳とプライベートでは特に交流を持った事はない。 しかし、それでも劉鳳が信念を持った、HOLY隊員であるのはわかっていた。 以前、自分と戦ったカズマが、HOLY本部へ単身による奇襲を掛けた事がある。 その際、劉鳳は隊長であるマーティン・ジグマールの身の安全を優先した。 シェルブリッドを受け止めるための絶影を、防衛に回した事により貰った一撃。 劉鳳の技能ならば、そんなものを貰う必要もなかっただろう。 だが、己の身よりも第一にジグマールを死守した劉鳳は、まさに尊敬に値するHOLY隊員といえる。 一人の仲間の死に、あすかは確かに悲しみを覚えるが、いつまでもそうしてはいられない。 (ですが安心してください。 あなたが抜けた穴はこの僕が埋めて見せましょう……そう、エタニティ・エイトの、この橘あすかが……!) それどころかあすかの表情には、最早憂いといったようなものは見られない。 知り合いが死んだというのに、あすかはそれほどショックを受けていなかった。 いや、もしかすれば、その事に気付いていないのかもしれない。 あすかは今、一種の興奮状態のようなものに陥っていた。 A級アルター使いと評され、周囲から一目置かれていた劉鳳。 そんな彼が早々に脱落し、自分はいまも五体満足の状態で生きている。 A級でなくB級である自分が、それも小さな少女という一種のお荷物を抱えているにも関わらず―― 語弊があるかもしれないが、少なくともあすかはその様に認識している。 更に先程の一件から、既に自分の能力を過信している節があった。 故にあすかは更に言葉を続ける事が出来る。 無神経な、周りの事に対して十分に気を配れていない言葉を。 「ほら、いつまでそうしているんです? 先程何があったのか僕達に話して下さい」 一歩踏み出し、前へ進ながらあすかは言葉を掛ける。 目線の先には麦わらの少年。相も変わらず、何も反応を見せない。 寧ろ先程よりも、俯いた表情には険しさが色濃く現れている。 だが、あすかは気づいていない。 真紅が何も言わない事を肯定と受け取り、自分の話を進めていく。 「何故、何も言わないのです? 全く……馬鹿ですか、あなたは? こんところで無駄に時間を費やす暇はないというのに」 次第に苛立ちが募ってきたのだろう。 あすかは呆れかえったような様子を見せる。 頭を左右へ振り、自分にはまるで少年の行動が、さも理解出来ないといった仕草。 かといってこのまま状況が変わらなければ、あすかの方も都合が悪い。 よってあすかは少しだけ考える事にしてみた。 少年が何故ここまで自分を無視するのか――、と。 難しいことではない。答えは案外早く理解出来た。 「誰か知り合いが死んだのですか? お気持は察しますがそろそろいいでしょう?」 死んだ。 同時に、麦わらの少年が身体を震えるように揺らす。 確かな動きが垣間見えるが、あすかはまたしても気づかない。 反応を言葉には示さなかったためだ。 またしても沈黙か。あすかが認識したのは、その程度の事ぐらい。 あすかは慣れの感覚すらも覚え始め、更に再び歩を進めていく。 隣にいる真紅から離れ、麦わらの少年の方へ。 これで最後だ。半ば投げやり気味に言葉を吐き捨てるように紡ぐ。 「受け止めないといけない、彼らは死んだのです」 手を少年の方へ伸ばす。 これ以上何も反応がなければ、強引にでも振り向かせてやろう。 いっそエタニティエイトによる干渉を行い、知っている事を洗いざらい聞き出すか。 それでもいいかもしれない。 少年の態度によって今まで積もった鬱憤から、あすかはそう思い始める。 この言葉が、これから言おうとする言葉が少年にとってどういう意味を持つのか。 それを考える気遣いは生憎あすかにはない。 だから、あすかは言った。ある意味では正しい、そしてある意味残酷な言葉を。 「今更何をしても意味がない、もう――“仕方ないんですよ”」 これ以上言う事もないだろう。 既に何もかも手遅れなのだ。自分が言った事は、なんら間違っていない。 伝えるべき事は言ったという様子で、あすかは腰を落とした後に手に力を込める。 少年の肩をしっかりと掴む。未だ立ち直れない少年の心が、とても脆弱なものだと思う。 こんなものではこの先生きてはいけないのではないか。 ふと、少年の事をどこか他人事のようにあすかは考える。 まあ、こんな礼儀も知らないような少年は、どうせ赤の他人に変わりはないのだが。 そんな時あすかは――感じた。 急に身体全体が前へ引っ張られるような感覚が襲う。 何が起きたのかを理解する前に、視界に入ってきたものが一つ。 それは―― 「仕方ない――なんて言うんじゃねぇ!」 今まで何も反応を見せなかった少年の大きな顔がそこにあった。 海賊王を目指す少年――ルフィ。 麦わら海賊団船長があすかをその両眼で睨んでいた。 ◇ ◇ ◇ ルフィはいきなり立ち上がり、同時に振り向く。 驚いた様子のあすかを気にも留めずに、彼の胸倉を掴み、中腰の姿勢であった彼を引き上げる。 両眼を見開き、真っ黒な瞳であすかを正面から睨んでいる。 その迫力は凄まじく、思わずあすかは言葉を失う。 大事な制服を乱暴に扱われている事の抗議すらも口に出せない。 理屈ではない。 自分の言葉が、何かを引き起こしてしまった事を本能であすかは理解する。 あすかに出来る事は限られている。 唖然としたまま、あすかはルフィの言葉を黙って聞き入れる事ぐらいしかなかった。 「ウソップが死んじまったコトを“仕方なかった”で片付けられるかよ……! あいつとの思い出は、おれ達の冒険は……そんなちっぽけなものじゃない!」 ルフィが片腕に力を込めながら叫ぶ。 更に制服を引っ張られたため、あすかの表情が痛みにより僅かに歪む。 しかし、ルフィは止まらない。 麦わら海賊団の狙撃手であるウソップの死。 ルフィにとっては予想していなかった出来事であり、且つ悲しみを覚えずにはいられなかった。 付き合いは長い。海賊団の中でも、入団の時期は前から数えた方が早い。 当然、ウソップとは様々な思い出があった。 笑った。くだらないコトを言って、大いに笑い合った。 冒険の途中で出会った敵と共に戦い、仲間の絆を確かめ合った。 ルフィ以外の仲間達には、直ぐばれるような嘘を何度も言っていたウソップ。 喧嘩したこともあった。海賊団から抜けた時もあった。 忘れる事もない、あの時ウソップと行った決闘。 彼の強さを、仲間としての心強さを改めて確認したあの瞬間が鮮明に蘇る。 あの嘘が、どこか憎めない笑顔が、もう自分達の海賊団では見られない。 もう二度と、何があろうともウソップが、自分の名前を口にする事もない。 いつの事だったか、そげきキングと名乗った、あの愉快な狙撃手がもう帰ってくる事はない。 たとえ何があろうとも、自分達の冒険に終わりが見えたとしても――絶対に。 そう思うとルフィは悲しみと共に、どうしようもない悔しさが込み上げてくるのを確かに感じた。 「ウソップは大事な仲間だったんだ……おれ達の、大事な……仲間だったんだあああああああああああああああ!!」 一際大きな声。 怒り、悲しみ、後悔――幾つもの感情が混ざり合って、大きな流れを作り出す。 幾ら叫んだとしても、ウソップの死を覆せはしない。 そう、結局こんな事には意味がない。もう“仕方がない”事なのだ。 頭ではわかっていようとも、ルフィは黙って受け入れたくはなかった。 麦わら海賊団の団長である自分が受け入れてしまう そうすれば、ウソップの存在が、本当に何処か遠くへ行ってしまいそうで――怖かった。 今まで命の危機を感じる事はあったが、自分や知り合いが実際に命を落とすまでの事は多くなかった。 しかもウソップが命を落とした理由が、見知らぬ男が開催した殺し合いによるものときている。 馬鹿げた事だ、本当に馬鹿げている。 何故、ウソップがこんな場所で死ななければいけなかったのか。 ウソップを殺した奴を許せないと思うと同時に、ギラーミンに対しても怒りを燃やす。 勿論、ウソップだけではない。 エルルゥ、先程の放送で知ったトウカ、そして戦ったばかりであるベナウィを始めとした14人も忘れられない。 エルルゥの墓と交わした約束を既に破ってしまった事による申し訳なさを力へ変える。 ギラーミンを倒す力へ、大切な仲間を守るための力へ――ルフィはひとえにそれを望む。 だが、突如として襲いかかった事実に対し、ルフィは慟哭をあげる。 「……あなたの話はわかりました。ですが、やはりもう仕方のないことであって、それよりも――」 「わかってる! わかってるけど、おれは……おれは……!」 「い、いい加減に離して下さい!」 一方、あすかの方はルフィの馬鹿力から逃れようともがく。 ルフィの叫びから、自分がずけずけとものを言い過ぎたのはわかっているのだろう。 しかし、先ずはこの不愉快な拘束から逃れようとあすかは身を動かす。 生憎、興奮状態にあるルフィを、落ち着かせるという選択肢はあすかにはなかった。 そしてルフィの方は、あすかの抵抗に応えるように腕の力を強める。 理由は定かではないが、半ば無意識的に行ってしまったのだろう。 逃げようとするあすかを引きよせる形となる。 その挙動は自分の激情を知ってもらいたいような素振りにも見えた。 そんな時、二人の元へ駆け寄る影が1つあった。 「……二人とも、ちょっと屈んでちょうだい」 言うまでもない、真紅だ。 言い争っていたルフィとあすかは一瞬、言葉を詰まらせる。 二人は訝しげに真紅を見やるが、さも真剣な眼差しを返される。 次に互いに視線を合わせ、目配せをほぼ同時に行った。 どうする――?、と奇しくも彼ら二人はこの時は妙に気があった。 真紅はその様子を見て、間髪入れずに再び口を開く。 「さっさとしなさい!」 一声。 両腕を組み、悠然と構えながら真紅はそう叫ぶ。 明らかに怒り――いや、苛立ちといった方が正しいかもしれない。 兎に角、好意的な感情が籠っていない声である事は確かだ。 ここは一応言う通りにして置こう。 そう思い、逸早くあすかが腰を屈ませて、ルフィもその動きにつられる。 二人の目線は下がり、真紅のそれとの距離は近くなる。 これからどうするのだろう。 尤もな疑問を抱く二人を余所に、真紅は徐につま先立ちで、少し背を伸ばして―― 「「う、うわ!」」 二人の頬を平手ではなく、真紅は自慢のツインテールで力強く叩いた。 真紅のツインテールによる打撃は、ローゼンメイデンの姉妹達の中でもその鋭さには定評がある。 特にですです人形こと翠星石いわく――“進化している”、だそうだ。 そして予想外だったのだろう。 彼ら二人は程度に違いはあれど、それぞれ驚きの言葉を口にする。 真紅はその様子を、ジトーと冷たげな視線を送りながら確認。 溜息混じりに言葉を紡ぐ。 「少しは落ち着いたかしら?」 「あ、ああ……悪い」 真紅の言葉が示すとおり、彼女はルフィの動揺を落ち着かせる事を狙っていた。 対するルフィは素直に礼を返す。 実際、完全とはいえないまでも落ち着きは徐々に戻っている。 ゴム人間であるルフィには、先程の打撃はあまり効きはしなかったが、多少の刺激にはなった。 青色の輝き、どこか造られた感が拭えない真紅の瞳がルフィを静めていく。 真紅はルフィの様子を観察し、やがて満足げに小さな笑みを浮かべる。 どうやら上手くいったようだ。 不意に真紅自身にも安堵のようなものが生まれる。 だが、そんな時無粋な言葉が横から突っかかる。 「ところで真紅、何故僕まで? 落ち着かせるのであれば彼だけで良かったのでは……?」 「……ちっ、細かいわね。別に減るもんじゃないし良いじゃない」 「は、はぁ!? なんですか、その態度は!? あなたの中では僕は一体どういう扱いなのですか!?」 「下僕よ」 「は、初耳だ!? しかも即答ですか!? 」 「……おまえら、見てるとなんか面白いな!」 「見世物じゃありませんよーーーーー!!」 ルフィの表情には段々と生気が漲り出す。 あすかの方も先程抱いた、己の力への過信も、ルフィに対する嫌悪もどこかへ失せたような様子だ。 しかし、二人は気づいていない。 真紅は確かに笑ってはいた。 目線を逸らし、さも捻くれた様子であらぬ方向を見ている。 だが、その笑みの奥底では耐え難いものがひっそりと隠れていたことに。 そう、真紅もまた大きな衝撃を覚えていたのだから。 先程の放送に対して。 ◇ ◇ ◇ 「じゃあ、おれはいくぜ。ゾロ達やハクオロ、アルルゥ、カルラって人達に会ったらよろしくな!」 「ええ、わかったのだわ。ルフィ」 「よし! 頼むぜ! “チンク”」 「……微妙に違うのだわ」 「あれ? あーーー真紅だったか! 悪い悪い!」 「先行きが不安ですねぇ……」 「うるせぇぞ、“むすか”」 「ほら、また間違ってるじゃないですか! あすかですよ、橘あ・す・か!」 ポンと手を叩き、いしししと特徴的な笑みを作りながら、得心がいった様子を見せるルフィ。 真紅とあすかの方はというと、自然と溜息を零している。 ルフィを知る者ならば、予想には容易い。 案の定、彼らの名前を字間違えながら、ルフィは彼らと別れの挨拶をする。 一緒に行動しようとは思ったが、分散した方が互いの知り合いと合流できる可能性も高くなる。 既に知り合いの何人かが死んでしまった現状であり、ぐずぐずしている暇はない。 あすかもまたルフィに対する蟠りは捨てきれず、結局ルフィとは別行動を取ることに決めていた。 そのため、ルフィとあすかの仲はあまり良いものとは言えない。 まあ、あすかの方が少し過剰気味に、ルフィを毛嫌いしている節が少しあったのだが。 ちなみに互いの知り合いの名前や、放送があるまでの簡単な行動についての情報交換は終えている。 真紅とあすかが齎した、この会場がループしている情報はルフィを大いに驚かせた。 一方ルフィが教えたのは二人の危険人物の情報であり、真紅とあすかは彼らの特徴などを深く記憶した。 「えーーーっとそれで真紅の知り合いが翠星石、蒼星石。あすかの知り合いはカズマ、クーガーでいいんだよな?」 そして参加者名簿を片手にルフィが確認する。 但し、カズマの方は知り合いといってもあすかとは敵対関係にある。 また、この殺し合いに呼ばれた時点では、無常矜持とあすかに接点はないため、彼の事には触れていない。 あすかはその旨を伝えて、ルフィはしっかりと頷く。 しかし、真紅の方は首を縦には振らない。 「それと水銀燈もだわ」 「お? わかったわかった。よし、これで……と。それでこいつとはどういう関係なんだ?」 「……姉妹よ。長い間仲が悪い、姉妹の内の一人だわ」 「ふーん、そっかぁ……」 手で頭を掻きながら。ルフィはしげしげと水銀燈の名前を見つめる。 何か疑問を抱いたのだろうか。 真紅はルフィの仕草からそう考えるが、心辺りはない。 もしや此処に来るまでに出会った事があるのかもしれない。 名前の間違いから、ルフィの記憶力がお世辞にもいいものではないのは事実。 だが、水銀燈を含めてローゼンメイデンは人形であり、その外見は特徴的だ。 よって流石にそれはないだろうと真紅は密かに思う。 ルフィはそんな真紅の様子に気付く由もなく、言葉を続ける。 「でも、昔は仲良しだったんだよな? 真紅と水銀燈は?」 「え、ええ……そうね」 真っ黒な瞳。 純粋な、一点の曇りもない瞳はルフィの人間性を映し出す。 その瞳と言葉を突き付けられて、真紅は詰まりながらも返事を返す。 仲良し――確かにそうだった。 以前、本当に以前には午後の紅茶を楽しんだりもした。 未だアリスゲームが始める前の、一世紀以上も前の出来事。 当事者である真紅ですらも既に色褪せたものでしかなく、今となっては遠い夢の記憶にも等しかった。 だが、その事を知らない筈のルフィは、さも当然のように言い放つ。 「だったらおれが真紅と水銀燈を会わしてやるよ! 姉妹なら仲良しの方が良いに決まってるだろ!」 力強くルフィはそう宣言する。 真紅はアリスゲームを、姉妹同士で互いに戦い合う宿命はルフィには教えていない。 もしその事を言ってしまえば、ルフィはきっと心の底からアリスゲームの是非を疑うに違いない。 間違いない。ルフィの性格からそうに決まっている。 出会ってから僅かな時間しか経っていないにも関わらず、真紅は確信が持てた。 愚直なまでに真っ直ぐな心が、ルフィの言葉からひしひしと感じる事が出来たのだから。 最早水銀燈との関係の修復は無理だと思っていても、なんだか少しは望みが持てる気すらもしてくる。 きっとこれもルフィの人柄が成せる事のなのだろう。 真紅の沈黙を肯定の意と受け取り、ルフィは満足げに笑う。 真っ白な前歯を惜しげもなく見せびらかして―― 「じゃあ、また絶対に会おうな!!」 心の奥底で死んでいった者達を留めながら。 掛け替えのない仲間を、未だ見ぬ仲間達との合流を焼きつける。 そして味わった悲しみを忘れない様に――ルフィは走り出していった。 いつもより少し寂しげな背中を見せながら、それでいて足取りはしっかりと。 【E-2 駅周辺 1日目 朝】 【モンキー・D・ルフィ@ワンピース】 [状態]:右手のひらに切り傷 、左肩から胸にかけて浅い切り傷、右足ふくらはぎに深い切り傷、中度の疲労 ウソップ達の死に悲しみ(出来るだけ我慢している) [装備]:なし [道具]:基本支給品一式 ・三代目鬼徹@ワンピース、エルルゥの首飾り@うたわれるもの [思考・状況] 1:エルルゥの仲間を探し、エルルゥの墓前に連れて行く 2:ギラーミンブッ飛ばす! 3:ワニ(クロコダイル)は会ったらブッ飛ばす! 4:一応探すけど、ゾロ達は一人でも大丈夫だ! 5:翠星石、蒼星石、水銀燈、クーガーとの合流。カズマには注意。 【備考】 ※原作44巻(第430話)終了後から参戦。 ギア2およびギア3の能力低下、負荷は凄まじいものになっています。 ※悟史の金属バッド@ひぐらしのなく頃に、基本支給品一式、アミウダケ@ワンピース 、サカキのスピアー@ポケットモンスターSPECIAL、 庭師の如雨露@ローゼンメイデンはデイバックに詰められ、エルルゥの墓の前に置かれています ※真紅、あすかと情報交換をし、一回目の放送までの二人の行動を大体知りました。また、会場がループしている事も聞きました。 ※何処へ向かうかは次の方にお任せします ◇ ◇ ◇ 「行ったか……騒がしい奴だったな……」 駅のホームに備え付けられたベンチに腰掛け、あすかは言葉を発する。 落とした視線の先には、しわくちゃになった自身の制服。 ルフィの力がいかに相当なものであったかを今でも思い知らさせる。 アルターもないのにこれ程までとは――実際にルフィと戦わずに済んだことに、つい安堵を覚えてしまう。 そうだ。たとえアルター使いではなくとも、劉鳳を打ち倒す程の参加者が居るのだ。 浮きたった自分を見つめ直し、あすかは気を引き締める。 何故なら自分は死ぬわけにはいかない。 大事な、大事な恋人があそこで自分を待っているのだから。 「しかし、真紅は遅い。全くこれだから……」 待つと言えば今の自分もそうだ。 あすかは電車を待つと同時に、真紅の事も待っている。 以前、あすかは真紅に会場全体を回ってみたいと提案し、それを実行に移すためだ。 となれば此処から最も離れた駅はG-7にあり、取り敢えずの目的地は其処に決めていた。 但し、知り合いや協力してくれる参加者を捜す為に、途中でC-4の駅で降り、ある程度の探索をするつもりだが。 しかし、真紅はルフィと別れた後、少し用があるからあすかに対し先に行くようにと言った。 何故だろうか。改めて理由をあすかは考えるが――やがて、答えに辿り着く。 「そ、そうか! 確か真紅の知り合いに……」 何故気づかなかったのか。 劉鳳の死から湧きあがった優越感、そしてルフィの対処に気を取らていたのかもしれない。 真相は判らないが、あすかはそれよりも今の真紅が心配になった。 そう。先程の放送で呼ばれた桜田ジュンという名前は―― 「待たせたわね、あすか」 そんな時、真紅がゆっくりとした足取りで階段を上り、あすかの方へ進んでいく。 凛とした表情、歩の進め方は堂々としている。 あすかは何かを言い掛けようとするが、口を半開きにしたまま、何も言えない。 驚いたような目つきによる視線の先には、真紅の小さな顔。 真紅の表情には歪みはなく、至って平然な様子だ。思わずあすかは言葉を失う。 やがて電車の到着を知らせる警音が響き、程なくして二人の前で自動ドアが開く。 「さぁ……行くわよ」 真紅の声のトーンが、心なしか落ちたことにあすかは気づく。 ハッとした様子をあすかは見せるが、言葉には出さない。 只、力強く真紅の言葉に頷く。 真紅はあすかの無言の応答を横眼でちらりと見る。 (ジュン……おまえは良く頑張ったのだわ) 思い浮かべる。 桜田ジュン。真紅の現在の契約者であり、力の供給源――ミーディアム(媒介者)。 ジュンはお世辞にも優秀な契約者とは言えなかった。 体力はなければ、特に秀でた能力もない。 とある事情で学校とやらにも行かず、他者からの干渉を嫌った。 だが、ジュンはあの日巻いたのだ。 ローゼンメイデンの螺子を巻き、アリスゲームに関わる資格を否応なしに受け取った。 そこから始まったジュンとの生活の思い出は一際色濃い。 今までアリスゲームが中断される度に、何度も何度も契約者を変えてきた真紅の中では。 以前、自分の身体から引き抜かれた両腕を、ジュンが元通りにしてくれた事があった。 あの時は素直にジュンの素晴らしさを褒めた。 誇りに出来るように、自分への自信が持てるように――そう願った。 いつかジュンが自分の足で、外の世界に向かって歩いていける事をひとえに。 だが、ジュンは死んだ。 どこの誰かもわからない参加者に。 一人で居たのならきっと一方的に殺されたのだろう。 悔しいとは思う。悲しいとは思う。 何故ジュンがそんな目に遭わないといけないのかと思う感情は当然ある。 しかし、あすかが言ったようにもう仕方ないのだ。 既に自分自身へその事を納得させる時間は十分に取った。 つい先程までの空白の時間の使用の用途がそれだ。 そして今すべき事は前に進むことだと真紅は信じる。 自分とジュンの立場がもし逆であれば、自分はそう望むだろうから。 “縛る”過去にはしたくはない。 後悔に押し潰されて、自分の未来を潰すような過去には。 だから忘れてはいけない過去にしよう。 今まで確かに、自分のミーディアムが居た事を。 大事な存在であった、桜田ジュンという少年が確かに傍に居た事を―― 真紅は小さな胸と心に深く刻む。 (だから、また――会いましょう。 今度はまた違った出会い方で。たとえばあなたが螺子を巻かなかった世界……もしそんな世界があるのなら……ね) 腰を落としていたあすかに眼もくれずに、真紅が数歩の助走を経て電車に飛び乗る。 きっと真紅の歩幅では乗車は難しいと思っていたのだろう。 良い心がけだ。妥協点を上げても悪くはない。 そんな事を思い、ジュンに対して、叶う事のない願望を混ぜた言葉を送る。 振り向き、慌てて自分の方も車内に乗り込んでくるあすかを見据えた。 「もう、何も失わせないためにも」 その眼差しには強い意思を乗せて。 【E-2 列車内 1日目 朝】 【真紅@ローゼンメイデン(漫画版)】 【装備】:庭師の鋏@ローゼンメイデン 【所持品】:基本支給品一式、不明支給品0~2個(未確認) 【状態】:健康 【思考・行動】 1:殺し合いを阻止し、元の世界へ戻る。 2:列車に乗って、会場全体を一通り見ておきたい。そのためC-4駅で下車し、最終的にはG-7駅を目指す。 3:ループを生み出している何かを発見する。 4:翠星石、蒼星石、クーガー、ゾロ、チョッパー、ハクオロ、アルルゥ、カルラと合流する。 5:カズマ、水銀燈、クロコダイルに用心する。また、水銀燈が殺し合いに乗っているようであれば彼女を止める。 【備考】 ※参戦時期は蒼星石死亡以降、詳細な時期は未定(原作四巻以降) ※あすかと情報交換し、スクライドの世界観について大雑把に聞きました。 ※蒼星石が居る事や、ホーリエが居ない事などについて疑問に思っています。 ※ループに気付きました。ループを生み出している何かが会場内にあると思っています。 ※ルフィと情報交換をし、一回目の放送までの彼の大体の行動を知りました。また、二人の危険人物(バラライカ、ラッド)の特徴なども簡単に聞きました 【橘あすか@スクライド(アニメ版)】 【装備】:なし 【所持品】:基本支給品一式、不明支給品1~3個(未確認) 【状態】:健康 【思考・行動】 1:ギラーミンを倒し、元の世界へ戻る。 2:列列車に乗って、会場全体を一通り見ておきたい。そのためC-4駅で下車し、最終的にはG-7駅を目指す。 3:ループを生み出している何かを発見する。 4:翠星石、蒼星石、クーガー、ゾロ、チョッパー、ハクオロ、アルルゥ、カルラと合流する。 5:カズマ、水銀燈、クロコダイルに用心する。特にカズマは気に食わないので、出来れば出会いたくもない 【備考】 ※参戦時期は一回目のカズマ戦後、HOLY除隊処分を受ける直前(原作5話辺り) ※真紅と情報交換し、ローゼンメイデンの事などについて大雑把に聞きました(アリスゲームは未だ聞いてない)。 ※ループに気付きました。ループを生み出している何かが会場内にあると思っています。 ※ルフィと情報交換をし、一回目の放送までの彼の大体の行動を知りました。また、二人の危険人物(バラライカ、ラッド)の特徴なども簡単に聞きました 時系列順で読む Back 方針 Next エル・ブエロ・ガザ・デ・フローレンシア 投下順で読む Back 方針 Next エル・ブエロ・ガザ・デ・フローレンシア Back Next 想いは簡単に届かない モンキー・D・ルフィ 救いと因果と 想いは簡単に届かない 真紅 エデンの蛇(前編) 想いは簡単に届かない 橘あすか エデンの蛇(前編)
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