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「ワシの芸術と一緒にしないで欲しいわい、プリプリ」 【名前】 プリプリカン 【読み方】 ぷりぷりかん 【声】 大山豊 【スーツアクター】 飯干隆子 【登場作品】 恐竜戦隊ジュウレンジャー 【所属】 バンドーラ一味 【分類】 幹部 【モチーフ】 レプラコーン、樹木 【名前の由来】 不機嫌さを表す擬音「プリプリ」+レプラコーン 【詳細】 妖精レプラコーンの流れを汲むバンドーラ一味の幹部。 気難しい性格で常に「プリプリ」怒っているが、気性が荒い訳ではなく、ただ普段から不機嫌なだけで暴れるような真似はしない。 モンスター大図鑑を参考にし、粘土を捏ねて人形を作り、ドーラモンスターやゴーレム兵を作り出すバンドーラ一味における戦力増産を一手に担っている。 気難しい性格の職人気質であり、ドーラモンスターを自分自身の「作品」(時には「傑作」)と見て、人間の作った芸術作品を高評する一面もある。 トットパットとブックバックが勝手に作ったドーラトトイスに関しては「出来損ないの際物」と納得いかず、上記の台詞と共に不機嫌な様子だった。 最終話(第50話)で魔女バンドーラ達と共に再封印された後、グリフォーザーとラミイの間に生まれた子供の為、「ゆりかごを作る」と張り切っていた。 怪物などではなく、誰かを幸せにできる作品をこれからも作っていってほしいものである。 【余談】 「プリプリ」が口癖。 モチーフはレプラコーン。 アイルランド地方に伝わる「小さな体」を意味する名前を持つ妖精。 「地中の宝物の知識を持ち、捕まえたものにその在処を教えるものの大抵の場合手に入れることはできない」とされており、粘土をこねてモンスターを作るという設定はこれを拾ったものだろうか。 なお世界的に有名な童話である「小人の靴屋」に登場する妖精はレプラコーンと言われている。
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―――空は快晴。 穏やかな気候は季節の感覚を麻痺させる。 潮風が頬に心地よく、海鳥の声は寂しさを緩和させる。 文句の付けようのない絶好のロケーション。 平穏を絵に描いたような冬木の沖合は、しかし。 この、超巨大宇宙戦艦によって、SFの世界に変貌していたのだった……!! 「いつ見てもでかいよな、ホントに」 冬木大橋からも姿が見えるこの戦艦、名を『聖王のゆりかご』という。 本来はフェイト達のいた世界のもの、それも超一級の危険物らしいこのデカブツは、現在のところ動きはなく、未遠川の河口沖にて停泊中。 ドクターを含めたナンバーズ組の宿泊施設と化している。 家に出入りするチンクに対し、船上生活に不便はないかと聞いてみたが、意外と快適という返事が来た。長期航行も視野に入った設計らしく、 物資さえ運び込めば別段不都合はないらしい。本来は『鍵』が無ければ全く動かないものらしいのだが、どういうわけか住環境分の動力は供給 されているとのこと。 実にいいかげんである。 こんなモノが日常になじんでいる辺りも含めて、さすがは虎聖杯といったところか。 遠坂が見れば頭を抱えそうな現状だが、幸か不幸か今は不在で、代わりに来たのはちびだぬきのみ。 こうして俺が不思議機械(ガジェットドローン)に乗ってお邪魔しても、何のおとがめもないのだった、まる。 「よっと。ありがとな」 機体にしがみついていた手を離し、甲板へ降り立つ。 丸っこいボディを軽くなでながら、内部への入り口を探す。 「えーっと……あぁ、あそこか」 さっそく発見、ここからは徒歩で向かう。 …………と。 何か今、どこかで見た男がいたような。 ニア 1.………気になる。 2.よしておこう。 ============= ………気になる。 無視できそうもないので、意を決して近づくことにする。 その男は派手な柄のシャツを羽織り、クーラーボックスに腰掛けながら、釣り竿を海に傾けている。 …………いやまあ、そんな風貌の男なんて、一人しか思い当たらないのだが。 向こうはとっくに気づいていたのか、ある程度近づいたところで、こちらも見ずに声をかけてきた。 「よう、坊主。こんなところで会うとは珍しいな」 「……それはこっちの台詞だ。なんでこんなところで釣りしてるんだ、ランサー?」 クーラーボックスの向こうにあったバケツには、以前同様さまざまな釣果にあふれている。 魔法の竿は健在のようだ。 「いや、釣りの最中に知り合った嬢ちゃんがいてな。 話の流れで、ここで釣れる、ことになったっ! ってわけだ」 「おわっ?!」 竿の引きが強まり、途中でだいぶ説明をはしょったランサー。 というか今の、鰹じゃなかったか?! 「……まあ、なんとなくは解った。 けど本当に色々釣ってるな。港でもそうだったが、今度は輪をかけて無節操じゃないか?」 「確かに、2割増しぐらいは釣れてるかもな。こっちも見るか?」 そう言うと、クーラーボックスから立ち上がるランサー。 開けてみると、相変わらず鯖は多いものの、確かに雑多な品揃え。 何をどうやったのか、カニやアワビまで入っている始末。 「いやまて、アワビは釣れないだろ!?」 「ああ、それな。そっちは嬢ちゃんのだ」 「呼んだー?」 謀ったようなタイミングで、ザバァッ、と海から飛び出す人影。 「って、セインか」 「そうだけど、どうした?」 自分の能力(ディープダイバー)で潜っていたのか、水滴一つ付いていないセイン。 手には貝やら海老やら、収穫してきたものが抱えられている。 「元はと言えば、嬢ちゃんが針に引っかかったのがきっかけだしな」 「あー、あのときは……先客がいるなんて思ってもなかったから」 恥ずかしそうに頭をかくセイン。 そりゃなあ。ランサーのせいで人気なんてさっぱり無くなってたしなあ。 ランサーの方も、まさか港に素潜りをする少女がいるとは思うまい。 「それで、お詫びもかねて漁場を提供してる訳か」 「そ。ちょっとお裾分けしてもらってね」 「こっちにしても楽しめりゃそれで十分だしな。よっと」 竿を上げるランサー。 「サバだな」 「鯖だな」 「だね」 会話がとぎれる。 同時に、今日はドクターに呼び出されていたことを思い出す。 「じゃあ、俺は用事があるから。 二人ともがんばってくれ」 「おう、じゃあな」 「また後でねー」 漁を再開する二人を背に、ゆりかごの入り口へ向かう。 ようやく見つかったランサーの安息場(つりば)。 心ない闖入者によって、乱されなければよいのだが。
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レッサーデーモン HP ちから かしこさ みのまもり すばやさ 生息地 回避率 562 77 93 41 46 森/荒野 ★★ 属性耐性 つよい 爆発/暗黒/雷属性の攻撃 よわい 光 状態異常耐性 つよい 精神的行動不能/呪い/まごまご/混乱/まものならしあまい息/こもりうた・ゆりかごのうた/スウィートブレス/守備力ダウンルカナン/呪文守備力ダウン/すばやさダウン/ダウンオール毒・猛毒/マネマネ/ぱふぱふ/メダパニーマ/天使の眼差し よわい かわいいおどり/モシャス/みわくの眼差しゆうわくの踊り/ラーのかがみ/正義のソロバン 技名 属性 対象 威力 補足 呪いの玉 呪い 敵全体 - 特技 さかさ蹴り 打撃 敵単体 ★★★ 物理・会心★ あんこくの波動 打撃・暗黒 敵全体 ★★★ 特技武闘家専用技 職業相性 戦士 魔法使い 武闘家 僧侶 バトルマスター 賢者 ○ × ◎ × ○ × 主人公相性 ミニモンスター 人型 モリーレンタル(II) × × × 所属チーム 森/荒野チーム 悪魔モンスターチーム 状態異常モンスターチーム 特徴 低い姿勢から突然攻撃を繰り出す悪魔モンスター。 得意技は玉を投げつけて敵全体を呪う「呪いの玉」。 キメラのつばさで、飛ばされやすい。 -- 名無しさん (2010-01-04 19 57 00)) こいつに何回呪われたことか… -- スラウィム (2010-07-26 20 54 53) 武闘家と組むと打撃だけの逆さ蹴りが暗黒も入った暗黒の波動になるのでダメージを与えにくい気が・・・ -- はぐメタ (2010-07-31 05 21 42) ↑でも全体になるから、ロトの紋章と相性抜群になる。(どっちのワザも全体。) -- ゾーマンマ (2010-07-31 09 27 09) ↑のろいの玉では発動しないか呪わないとこうか発動しない・・・ -- 名無しさん (2010-07-31 13 46 27) 名前 コメント
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「所詮レリックしか持たない者に、私を倒すことなど出来はしない」 圧倒的な力を持って、桁違いの強さを見せつけていたギンガ・ナカジマ。あらゆる敵を 打ち破り、無敵と思われた彼女の存在を、聖王ヴィヴィオは一撃で消し飛ばした。 ギンガは確かに強かった。その実力には他者を寄せ付けないほどの圧倒感があり、 ヴィヴィオが聖王として覚醒する前までは、彼女こそが間違いなく最強であったろう。 「私が負けるはずはない。私は全ての次元世界を統べる王、聖王なのだから」 だが、覚醒した聖王の前に彼女の力は無力だった。ヴィヴィオもレリックの保有者では あるのだが、それは聖王として覚醒するために必要だったに過ぎず、覚醒さえしてしまえ ば、聖王の鎧と自身を繋ぎ止める以外の用途はない。 聖王の強大な力の前には、レリックが持つパワーなど何の問題にもならなかった。故に、 レリックの力に頼るしかなかったギンガは、それを必要としない聖王に勝つことが出来な かったのだ。 「愚かな戦闘機人は滅び去った」 お前はどうする? 眼前に佇む最後の敵を、聖王は見据えた。 「…………」 ゼロは片手に持つゼットセイバーを構え直し、あくまで戦う姿勢を崩さなかった。力の 差など、戦う前から分かり切っているのに。 戦うことを止めようとしない敵に対し、聖王は呆れることはなかった。愚かだと思うこ ともなかった。聖王ヴィヴィオは、彼がそういう選択をするであろうと判っていたのだ。 「今まで集めてきたナンバーズの先天固有技能、それを全て出し尽くしたところで、お前 は私に勝てない」 イノーメスカノンでさえ傷一つ付けられなかった聖王に、他のISなど通用しないだろう。 そんなことは、ゼロも理解している。ゼットセイバーもバスターも、ヴィヴィオにとっ ては玩具も同じだ。 「言いたいことは、それだけか?」 ゼロは、イノーメスカノンを拾い上げた。また砲撃を行うつもりなのか? ヴィヴィオ の目が鋭く光る。 「こんなものに、もう用はない」 一閃、ゼットセイバーがイノーメスカノンを両断した。 自ら強力な武器を破壊した行為、聖王ヴィヴィオはゼロの真意が読めなかった。虚勢か、 それともこちらを馬鹿にしてるのか。 聖王である、ヴィヴィオを。 「殺す―――!」 ゼロとヴィヴィオの、最初で最後の戦闘が開始された。 第24話「強さの意味を、知りたくて」 上昇を続ける聖王のゆりかご、その周辺では未だに激しい戦闘が続いていた。ルーテシ アと召喚虫軍団が撤退し、ギンガという指揮官を失ったガジェット部隊は、地上部隊によ る相次ぐ猛攻を受けながらも反撃や抵抗を行っている。単純機械であるがジェットは、命 令があるまで戦いを止めることが出来ないのだ。 「ゆりかごの外壁に空いたどでかい穴から、武装魔導師隊を送り込むことは出来るか?」 旗艦アースラにあって戦闘指揮を続けるはやては、今こそ敵を倒す好機だと確信してい た。 しかし、好機を必ずしも活かせるとは限らない。 「地上部隊も、とっくに限界を超えています。一度後退させて、戦力の再編を計るべきで す!」 シャーリーの声は悲痛としか言い様のないほどに震えていた。オペレーターである彼女 は、次々に報告される負傷、戦死などの報告に精神が痛めつけられていた。減っていくの だ、彼女が見つめるモニターにある数字が、地上部隊の人員数が。 「けど、ここで退いたら先に敵が体勢を立て直す恐れも……ッ!」 言いかけて、はやての身体がぐらついた。 「はやてちゃん!?」 指揮座に手を突き、何とか倒れること防いだはやて、リインが心配そうに声を上げる。 良く見れば、はやての立つ床に何かが流れ落ちている。 「血が、でてます」 「ん……あぁ、これか」 隠していたつもりはなかったが、はやてはばつの悪そうな表情を浮かべた。はやての傷 は、冷凍処理を施すには大きすぎた。癒えないままの傷口が開いて、血が流れ出している のだ。 「す、すぐに医務室へ、シャマルに連絡を――」 動揺するリインを、はやては手で制した。 「あかん、それはダメや。シャマルがこの事を知ったら、私を気絶させてでも艦橋から遠 ざける」 それでは、指揮が出来なくなる。はやては唇を噛みしめながら、痛みにジッと耐えてい る。 力の入らない足腰に、ふらつく身体。いつ気を失ってもおかしくない。 「まだや、まだ、倒れたらあかん」 しっかりと目を開けて、足腰を踏ん張らせる。 指揮官として、総隊長として、そんな義務や責務じゃない。 「リイン、私はみたいんや。この戦いの終わりを、最後の最後まで自分の目で」 戦いの果てに世界が変わるのか、八神はやてという一人の人間が知りたがっている。 「アイツを……たった一人で世界の変革に立ち向かおうとしているアイツを、私は最期ま で見届ける、見届けたい!」 だから、必ず勝ってこい。 口には出さず、はやては心の中で叫んだ。 その頃、アースラの医務室ではシャマルが重傷患者の治療に追われていた。はやてがシ ャマルに連絡するのを拒んだ理由の一つに、彼女の手が離せない状況にあったことがある。 しかし、それでもはやての傷が悪化したと聞けば、彼女は主への忠誠心を優先しただろう。 故に、はやてはシャマルにだけは伝えるなと釘を刺したのだ。 「ディードとセッテ、大丈夫かな……」 医務室の外に、二人の少女が立っていた。それぞれ壁に背中を預け、疲れ果てた表情と 声だった。 「あれだけの傷、ここまで持ったのが奇跡だよ」 セインと、ディエチだった。重傷の姉妹を連れて脱出した二人は、アースラに保護されて いたのだ。この戦場においてアースラ以上に医療設備の整った場所はなく、二人が艦にい るのはある意味で必然だった。 「ねぇ、セイン」 気まずそうに、ディエチが口を開く。彼女は損傷らしい損傷もなく、治療を受けていない。 「なにさ?」 三人を連れてのディープダイバーは流石に堪えたのか、セインはくたびれた感じで床に へたり込んでいく。 躊躇いながら、ディエチは言葉を続けた。 「どうしてあたしを、助けてくれたの?」 セインが軽く、ディエチの顔を見上げた。 何がいいたいのかは、判っていた。 「あたしは、あなたを……」 ゆりかご内で蹲っていた自分の所へセインが来たとき、ディエチは心の底から驚いた。 彼女は自分の手を取って、脱出を諭したのだ。 自身を殺そうとした妹を、助けた。 「助けて貰う資格なんて、あたしにはなかったのに」 項垂れるディエチに、セインは起ち上がった。 軽く、本当に軽く、妹の肩を叩いた。 「お姉ちゃんだからさ、私は」 微笑むセインの笑顔は、ディエチにとって眩しすぎた。眩しさに目を反らしながら、彼 女は小声で呟く。 「先に出来たのはあたしじゃないか」 「細かいことは気にしなくていーの! それに、ディエチのことを助けるように言ったの は、ゼロだから……」 その名を口にして、セインは小さなため息を付いた。心配なのだろう。 「ディエチには、実は感謝してるんだ。あそこであなたに撃たれなかったら、私はここま で来られなかったと思うから」 そういった意味では、ディエチに命じたスカリエッティも同じことなのかも知れない。 撃たれたときは絶望にその身を支配されたセインであったが、今は別の希望を手に入 れている。 「あの人は、きっと大丈夫だと思う。戦って、しみじみ思った。あぁ、この人には勝てな いなって……正直、あの格好良さには抗えない」 後半、何やら聞き捨てならないことをディエチが呟いた気がする。 「ディエチ、今何か変なこと言わなかった?」 「え? いや、その、別に何も言ってないよ?」 赤面して首を振る妹に、セインは物凄く複雑そうな表情を浮かべ、 「……助けるんじゃなかったかな」 チッ、と舌打ちまでする始末だ。 「セイン、何かサラリと酷いこと言わなかった?」 「気のせいじゃない? 私は何も言ってないよ。うん、言ってない言ってない」 笑い合うだけの気力は、二人ともまだ残っていた。 「私は待つよ。もう一度会おうって、約束したし」 信じられるだけの信頼を、セインはゼロに寄せているから。 私はずっと、母親を求めてきた。 生まれて目覚めたその時から、母親という存在だけを、欲していた。 名前以外はほとんど思い出せない曖昧な記憶、それでも自分が人であるなら、必ず 母親がどこかいるのだと、私は思い込んでいた。 「けど、スカリエッティと再会したとき、私は全てを思い出し、悟った」 自分が、普通の人間ではないことを。聖王のゆりかごを起動し、動かすためだけに作ら れた、器に過ぎなかったことを。 遺伝子系譜を辿っていけば、自分の元となった人間はわかるだろう。 しかし、それは決して私の……ヴィヴィオの母親ではない。 「私に母親はいない、いるはずがなかったんだ」 自分は兵器だ。聖王という名の、史上最強の兵器。 玉座を守り、ゆりかごを動かすためだけに作られた、ただの鍵。 「人としても、聖王としても、私は中途半端……」 ならばどちらか一つでも、完全なものとしたい。 聖王が、その絶大なる魔力を解放させていく。 「私が母親を求めていたのは、私が弱かったからだ」 力のない子供の姿、庇護されなければ、守られなければ生きていない無力さ。 「けど、私は強くなった」 誰よりも強く、何よりも強く、どんなものよりも強く―― 最強の存在である聖王として、ヴィヴィオは覚醒した。 「だから、もういらない」 母親なんて、必要ない。 その存在を追い求め、欲していた日々は、終わったのだから。 「最強の聖王に、そんなものはいらない!」 虹色の魔力が爆発し、眼前の敵に強烈な衝撃波が叩き付けられる。 ゼロは衝撃波を浴びながら、倒れそうになる身体を必死で耐え抜いた。 「言いたいことはそれだけか……強くなった、か」 聖王の強さをものともせず、ゼロはヴィヴィオに剣を向けていた。最強を前に臆するこ ともなく、瞳には強い光があった。 何故こいつは、跪かない。 「ここをお前の処刑場にしてやる。私の前に、倒されろ!」 聖王が、自ら攻撃を仕掛けにいった。凄まじい速さでゼロとの距離を詰める。 激しい虹色の光りが、辺りに飛び散った。 「ハァッ!」 ゼットセイバーの斬撃が、迫り来る聖王へ振り下ろされる。避けることも出来たが、聖 王は敢えて避けることをしなかった。 「プラズマアーム」 光りが、聖王の両腕を包んだ。ゼットセイバーが直撃するも、輝きが斬撃を防いでいる。 ゼロは刃を引き、連撃を叩き込んだ。 「こんな斬撃!」 斬撃と打撃の応酬で、聖王はゼロにも劣らぬ速さを見せた。威力も、一発で相手を叩き のめすだけの力が籠もっている。ゼットセイバーでなければ、刀身を砕かれていただろう。 連続斬りを全て受けきり、聖王は反撃に転じた。 「プラズマ――」 左腕に魔力が集中され、雷撃が巻き起こる。 これは、先ほどと同じ……! 「スマッシャァァァァッ」 砲撃を、ゼロはギリギリのところで避けた。それでも砲撃の余波だけで、身体が吹き飛 ばされそうになるほど、聖王の一撃は強烈だった。 後退し、ゼロはバスターショットの連射を浴びせかける。 「無駄だ」 避けることも、防ぐことも、この程度の攻撃には必要なかった。バスターショットは聖 王の鎧に尽く弾かれ、虚しく散っていく。続けざまにフルチャージショットが放たれるも、 聖王はそれを無視した。直撃弾でさえ、無力化してしまったのだ。 「チッ――」 イノーメスカノンでさえ通用しない相手に、フルチャージショットなど攻撃にもならな いということは判っていた。 だが、牽制にすらならないのでは、舌打ちの一つでもしたくなるところだった。 「セイクリッドクラスター」 拡散型の魔力弾を、再び聖王は撃ち放った。数は三つ、ゼロの中空で炸裂し、魔力弾の 雨を降らせた。 浴びせかけられた雨粒の威力は、その小ささとは比較にならないほどで、ゼロは全身が 貫かれるような痛みを味わった。 「どうだ、痛いだろう」 聖王は事実を確認するかのように、ゼロに声を掛けた。あれだけの魔力弾を浴びても、 彼はまだ立っている。 膝すら、付いていないのだ。 「……どうして」 何故、倒れないんだ。 ゼロの全身が輝き、ゼットセイバーを両手で握り直す。まだ、攻撃を続けるというのか。 「その技は、もう憶えた!」 繰り出されるチャージ斬りの斬撃を、聖王は片手で受け止めた。 聖王に、二度同じ技は通用しない。 「お前の必殺は、聖王には効かない」 斬撃を弾かれ、ゼロは大きく身体を後退させた。聖王はそれを追わず、右手と左手、そ れぞれに魔力を集中させはじめた。 片腕ずつ、異なる魔法を使おうとしているのだ。 「ディバインバスターと、プラズマスマッシャーだ」 技の名に、ゼロは覚えがあった。 「それは、フェイトの――」 もう片方は、なのはの技だったはずだ。 先ほどから感じていた、些細な疑問、聖王は何故二人の技を使えるのか。 「憶えた……私はあそこで、二人の戦い方を憶えたんだ」 無意識か、それとも本能か、ヴィヴィオは六課で見たなのはとフェイトの戦いを、完全に 記憶していた。戦技教導の映像記録も、実際に新人たちと戦っている姿も、全て魔法の データ収集として記憶されていたのだ。 「私は子供の姿をしながら、私の存在を感知できる魔導師を探していた」 そして、なのはと出会った。管理局が誇るエース・オブ・エースと、出会ってしまった。 その結果ヴィヴィオは、いや、聖王はデータ収集の対象であったなのはも倒せるだけの存 在となったのだ。 「なのはとフェイト、私はその二人の戦い方を学習し、強化している」 聖王の鎧が持つ、超高度学習システム。 謂わばゼロは、なのはとフェイトの二人を相手にしているようなものなのだ。さらに聖 王は、戦いの中で常に学習を続け、進化していく。 「お前の剣技も、憶えた」 チャージ斬りを片手で受け止めるのも、聖王にとっては造作もないことだ。負けるわけ がない、ゼロが、勝てるわけがないのだ。 両手を、聖王は突き出した。 「消し飛べ、そして鉄屑と化せ」 ディバインバスターと、プラズマスマッシャーの双撃砲が発射された。 砲撃は、ゼロに直撃した。 爆光が輝き、爆発が轟く。大広間は既に崩壊寸前に近いダメージを負っており、修復作 業も間に合わない。 聖王はゆりかごの修理に回すエネルギーすら、自身の力に変えているのだ。 「これが私の、聖王ヴィヴィオの強さだ!」 砕け散ったか、それも消し飛んだか。並の魔導師なら千回は殺せるだけの力を叩き付け た。例え生きていても、無事であるはずがない。 爆煙が晴れ、視界を遮るものが消えていく。 聖王は倒した敵を確認しようと一歩前に出て、 「これで勝った気でいるなら、お前はまだ甘い」 声に、足を止めた。 信じられない物を聞いたかのように、煙の晴れた先に視線を向ける。 「倒したと思って近づいたところで、思わぬ反撃に遭うかも知れないぞ?」 ゼロだった。ボロボロになりながらも、ゼロは生きて、その鋭く力強い瞳で聖王を見据 えている。 「なんで……倒れないんだ」 直撃だったはずだ。避けることも出来なければ、防ぐ手立てすら持っていなかった。魔 力砲撃を全身に浴びて、鉄屑と化してもおかしくないはずだ。 手加減など、一切していないのに。 「これが、お前のいう強さか」 傷だらけの身体を引きずるように、ゼロはゆっくりと歩き出す。攻撃は、決して効いて いないわけじゃない。 聖王が、ヴィヴィオが倒し切れていないだけ……そうに決まっている。 「この程度なら、子供の姿の方がまだ強かったな」 あり得ない、何なんだ、こいつは。 「アァァァァァァァァァァァァッ!!!」 魔力光が、聖王の身体から連続して放たれた。 美しい虹色の光りが、爆光となってゼロに襲いかかる。 「倒れろ、死ね、くたばれ!」 そのほとんどは直撃し、直撃しなくても爆風や攻撃の余波によってゼロはダメージを負 っているはずだ。 なのに何故、ゼロは倒れない。どうして、死なないんだ。 「私は強い、私は強い、私は強い、私は強い、私は強い……」 無敵にして、完全になる、最強の存在。 「私は強い、強くなったはずなのにっ!!!」 聖王は叫ぶと、セイクリッドクラスターを叩き付けた。ゼロの目の前で拡散させ、魔力弾 を全身に浴びせかける。 「ぐっ!」 流石のゼロも、衝撃に後退してしまう。 けれど、それでも尚、倒れることだけはしなかった。 「倒れろ、倒れろよ!」 聖王は、如何なる敵に対しても勝利しなければならない。そして聖王と相対するものは、 必ず負けなければいけない。 それなのにこいつは、ゼロは―――! 「お前は、どうしてそこまで出来るんだ……」 何者にも屈することのない聖王が、明らかに怯んでいた。目の前にいる敵に、戦士に、 存在に、僅かに圧倒されたのだ。 「オレには、生きて元いた世界に帰るという目的がある」 それを果たすまでは、死ねないとでもいうのか。しかし、それが戦う理由だというのな ら……! 聖王は、ゼロから発せされる圧倒感を打ち消すように、右手を突き付けた。残された力 を振り絞り身構えるゼロだが、聖王の行動は攻撃を意図したものではなかった。 「次元航行が出来るのは、ゆりかごだけじゃない」 呟くと、ゼロの背後の空間に、突如亀裂が入った。そして、彼の背丈以上の大きさがあ る穴が出来上がっていく。 空間を、次元をこじ開けたとでもいうのか。敵の意図が読めないのか、ゼロは無表情の まま警戒を続ける。 だが、次の瞬間、聖王ヴィヴィオは信じられない言葉を口にした。 「その次元の穴は、お前が元いた世界へと繋がってる」 言葉に、ゼロが驚愕を覚えたのは事実だ。 時空管理局でさえ探し当てることが出来なかった世界へ続く道を、聖王は一瞬で作り上 げたのだ。 「嘘は、付いてない」 信じる信じないは別として、聖王は確かにゼロの元いた世界への道を作った。けど、何 故そのようなことをしたのか? 「何の真似だ……」 後ろを振り返らずに、ゼロは聖王だけを見て、口を開いた。聖王は息をつきながら、攻 撃の構えまで解いてしまった。 「お前の戦う理由が、元いた世界に戻るためなら、その穴を通って帰ればいい」 聖王は、ヴィヴィオはそう断言した。 どのようにでも殺すことの出来る相手に対して、倒さなければいけない敵に対して、聖 王は通常では考えられない行動に出たのだ。 「どういう風の吹き回しだ」 ゼロは、聖王は嘘をついていないと思った。恐らく背後に出来た穴を通れば、自分は間 違いなく元いた世界へと帰ることが出来る。 何故、聖王がそんなことをするのか、それだけが判らない。 「……私は一度」 聖王の表情が、僅かながらに変化した。 幼さを残す面影が、ゼロも知っている幼女の時と重なっていく。 「お前に、助けられた」 少女の想いが、そこにはあった。聖王などという存在ではない、ヴィヴィオという名の 一人の少女が、そこにいた。 かつて聖王病院を彷徨っているとき、ヴィヴィオは騎士に襲われそうになったことがある。 そして、その時彼女を助けたのが―― 「ゼロ、お前だ」 借りは、返さなくてはいけない。 少女としてか、それとも聖王としてか、ヴィヴィオは戦いを一時的に放棄し、ゼロにチ ャンスを与えている。 「元の世界帰って……私の前に二度と現れないで」 誓えば、ヴィヴィオはゼロを殺さないつもりだった。元の世界に帰って彼が自分の前か ら姿を消せば、その存在を忘却し、記憶の彼方に飛ばしてしまおうと思っていた。 「…………」 ゼロは無言だった。思案しているのか、それならそれでいい。数分ぐらいは、考える時 間を与えても―― 「断る」 数秒の間しか置かないで、ゼロは断言した。 「オレは、まだ元の世界に帰るわけにはいかない」 ヴィヴィオの表情が、歪んだ。 「なんで、どうして!」 元の世界に帰るという目的は、果たされようとしている。後ろを振り向き、穴に飛び込 めば、それで済むのだ。 「お前の、あなたの戦う理由はもう――」 「理由なら、ある」 ゼロの声が、ヴィヴィオの叫びをかき消した。 「オレは、オレの戦いに、決着を付ける」 そして初めて、彼は元いた世界に帰ることが出来る。少なくともゼロは、そう考えてい るのだ。 「戦いなんて、そんなもの! 戦って、正義の味方でも気取りたいの? 聖王に勝って、 英雄にでもなるの!?」 ゼロが自分に勝つことなど、出来はずがない。そして自分がゼロに負けることも、ある わけがないのだ。 ヴィヴィオの叫びに、ゼロは静かに口を開く。 「虚構や虚像に、意味なんてない。オレは、正義の味方でもなければ、英雄になりたいな んて思ったことは、一度もない」 英雄は、自分がなるものではない。英雄とは、彼の知っている英雄は―― 「オレはただ、自分が信じる者のために戦ってきた」 ゼロの瞳が、ヴィヴィオの人を貫くように見つめている。ヴィヴィオは、顔を背けるこ とも、言葉を発することも出来なかった。 「ヴィヴィオ、お前は何を信じる? 何を信じて、お前は戦う」 問いかけに対する答えは、すぐに見つからなかった。 やがて絞り出すように、ヴィヴィオは言葉を吐き出した。 「私は、私を信じる。聖王ヴィヴィオは、王としての強さのみを信じ、戦う!」 その答えが正しいのかどうか、言った本人ですら判らなかった。 ゼロは、ヴィヴィオの出した答えに、一瞬だけ目を閉じ、 「お前が聖王として持てる強さを、全てオレにぶつけてみろ」 出なければ、オレは絶対に倒せない。 ゼロの言葉に、ヴィヴィオは唖然とした。これではまるで、こちらが挑んでいるようで はないか。 王が、誰にも屈することのない聖王が、一人の敵に対して戦いを挑んでいる。そんなこ と、あっていいはずがない。 「良いだろう――」 しかし、ヴィヴィオは、ヴィヴィオから聖王へと表情を戻した少女は、覚悟を決めてい た。王の威厳も、権威も、神聖すらも、この際はどうでもいい。 ただ目の前にいる敵を、最強の戦士を、全力で倒したい。 「私はお前を倒して、完全な聖王となる」 その為に得た、聖王の力。最強にして最大、絶対にして無敵、私はそれだけの強さを、 聖王となって手に入れたはずだ。 「この剣で、お前を倒す!」 聖王が右手をかざすと、魔力粒子が結集し、形を為していく。 黒色の柄を持つ姿形に、ゼロは見覚えがあった。大きさに際はあるが、あれはまさか…… 「ライオットブレード!」 フェイトが持つそれと、全く同じ物を聖王は作り上げた。ゆりかご内で起こった戦闘全 てが、データとして聖王の元へ送られてくるのだ。 「ゆりかご内で、私に出来ないことはない」 剣に、魔力の刃が光り輝く。フェイトのそれと違って、虹色の光りを放つ刃が、刀身と して現れる。 「お前は私を本気にさせた。これでお前を――」 言いかけて、聖王の動きが止まった。 ライオットブレードを持った片手に、視線を向けた。 「なに、これ」 聖王は、ライオットブレードを正確に再現していた。流石にインテリジェントデバイス ではないが、材質、形状、出力、あらゆる物をコピーし、完全な物として作り上げたのだ。 「重い」 片手に持った剣が、重い。刃の出力も、聖王が予想していた物より遥に強い。何という 凄まじい武器……いや、待て、フェイトはこの重たい剣をどのように使っていた? 「二刀流――」 そう、フェイトは二刀のライオットブレードを両手に持って、戦っていたのだ。こんな にも重く、高出力の剣を、二刀も振り回していたというのか。 聖王が、唇を強く噛みしめた。 「一太刀で、決めてやる」 両腕で、ライオットブレードをしっかりと構えた。 対するゼロは、動く気力すら残っていないのか、ゼットセイバーを構える気配すらなか った。 「動けないなら、それでもいい」 私は、勝たなくてはいけない。聖王として、聖王ヴィヴィオとして、どんな敵も倒して、 「強さの証を、知らしめなければならいんだ!」 聖王ヴィヴィオが、駆けた。 虹色の閃光が、ゼロとの距離を一瞬で征服し、輝ける刃を振りかざす。 「死ねぇぇぇぇぇぇっ!!!」 振りかざされた剣と刃が、ゼロの脳天に直撃した。衝撃が身体を揺らし、斬撃がゼロの 赤いヘルメットを、叩き斬った。 「私の、勝ちだっ!」 今度こそ、倒した。勝利を確信しても、いいはずだ。 勝ち誇った表情を作ろうとした聖王、その聖王に対し、 「―――――!?」 鋭い眼光が、貫いた。 ゼロの瞳は、まだ死んでいない。力強い光りを放ち、生きている! 「そん、なっ」 ほとんど反射的に、聖王は後方に飛んで距離を取っていた。ゼロの瞳と目があったとき、 聖王は確かにその眼光に貫かれた。本能的な恐怖が、聖王の身体を支配したのだ。 「はぁっ……はぁっ……」 ゼロは、倒される寸前だった。反撃する力も、戦いを続けるだけの体力も、抗うだけの 気力も、何も残されていないはずだ。 荒い息を吐き続けながら、ゼロの身体がぐらついた。割れたヘルメットが落ちて、片方 は床へ、もう片方は次元の穴へと吸い込まれていった。聖王の言が本当であれば、今頃 元いた世界のどこかに飛ばされたのだろう。 警戒し、次なる攻撃を仕掛けてこない聖王であるが、ゼロはもう動けなかった。例え動 けたとしても、聖王に、ヴィヴィオに勝つことはもう…… ――ゼロ、光をつかむんだ その声は、突然ゼロの頭の中に響き渡ってきた。 力尽き、倒れようとするゼロを押しとどめるように、親友にして戦友の、彼が唯一英雄 と認めた男の声が、聞こえてきた。 「エックス、なのか……?」 消え失せようとしている意識を無理矢理覚醒させ、ゼロは何とか踏みとどまった。 ――光が、君を導いてくれる それは、ゼロがミッドチルダへ来る前、最後に聴いたエックスの声と、言葉だった。 「光を、つかむ」 ゼロは、何もない空間に手を伸ばした。視線の先にあるのは、割れたヘルメットの片 割れだけ。 光など、どこにもあるわけが…… 「いや、ある」 ゼロの足下が光り輝いていく。その光りは聖王ヴィヴィオにも見えるようで、驚きに 目を見開いている。 この光りは、いつか見たことがある。この世界に来る前、確かにオレはこの光りを見た。 ゼロは足下に転がるヘルメットの割れた額から、一つの石を取り出した。 「願いの叶う石、か」 宝石、ジュエルシードをゼロは右手で握りしめた。 あふれ出す光りが、ゼロの全身を照らし、輝かせる。 「答えろ、ヴィヴィオ」 静かな口調で、ゼロは言葉を紡ぎ出していく。 「お前の言う強さとはなんだ」 言葉に、聖王が一歩、また一歩と後ずさる。聖王が、気圧されている。 「お前を愛してくれた人を傷つけ、お前が愛した人を傷つけて」 遠くでは、なのはを必死で治療しているアギトが、ゼロの姿を見守っている。 「お前はそんな力が欲しかったのか? こんな、オレのヘルメットしか割れないような、 その程度の強さを」 お前は欲しかったのか? 「違うだろう、ヴィヴィオ」 ジュエルシードの光りが、ゼロの全身を包み、燦めきと輝きを放っていた。 聖王がその問いに答えを出すよりも早く、ゼロが駆け、飛んだ。 「違うだろ―――――――――ッ!!!」 ゼロが空中で、右腕を振り上げた。ジュエルシードを握りしめた、願いを叶える石を 持った右手に、力を込めた。 聖王ヴィヴィオは、涙を浮かべていた。答えることの出来なかった自分にか、最強の 敵を前にした恐怖からか、それでも聖王は、攻撃の構えを取った。 「インパクトキャノン!!!」 聖王ヴィヴィオが持つ、最強の技。拳を使った、最大威力射撃。 如何なる物も消滅させる、王者の一撃。 対するゼロも、右の拳を振り上げていた。 ジュエルシードの輝きは、ゼロが永い眠りと共に失っていた記憶の糸をたぐり寄せる。 ゼロは、その光りをつかむことに成功した。 「アースクラッシュ!!!」 ゼロが記憶と共に過去に捨て去った技。持てる全ての力を拳に集め、全力で敵に叩き 込む、破壊の一撃。 アースクラッシュと、インパクトキャノンが激突した。 最強の技と技がぶつかり合い、二つの光が輝く。 赤と、虹。 赤き閃光の前に、虹色の光りが押しつぶされようとしている。 「私は……私はっ!!!」 聖王ヴィヴィオは、持てる力全てを出し切った。誰であろうと、彼女がこの時、本気 でなかった、実力を発揮できなかったとは言えないだろう。 そして、全てを出し切ったからこそ、 「これがっ――」 アースクラッシュが、インパクトキャノンを打ち破った。叩き込まれた破壊的エネル ギーの塊が聖王の鎧を揺るがし、レリックコアに亀裂を走らせた。 「答えだっ!!!」 ゼロが振り上げた最後の一撃、ゼットセイバーの斬撃が、レリックコアを斬り裂いた。 アースクラッシュで受けたダメージに加え、致命的だった。 聖王の鎧が砕けた。絶対不可侵の神聖が、破られたのだ。 「あっ、あっ…………」 聖王の鎧が、レリックが砕けた瞬間、ヴィヴィオの身体に劇的な変化が起こり始めた。 進みすぎた時計の針を戻すように、時の流れの逆流が、ヴィヴィオの姿をゼロのよく知 る姿へと戻していった。 「いやっ、こんな」 急激な変化を止める力を、ヴィヴィオは持っていなかった。聖王の鎧を失った時点で、 彼女はゆりかごから魔力を得ることが出来なくなり、砕け散ったレリックも、彼女に力 を与えてはくれなかった。 纏っていた黒衣が消え、ボロ布へと変わる。身長をはじめとした体格、骨格、あらゆ るものが元の幼女の姿に近づきつつあった。 「こんなの、やだ…………」 ヴィヴィオは震えていた。聖王でいられなくなる、無力な子供へと戻ってしまうこと が、怖いのか。 「いやぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ――――――――――っ!!!」 発狂寸前となったヴィヴィオが泣き叫んだとき、彼女の姿は完全に戻っていた。聖王 ではない、幼女としての、自分自身に。 強くなった、つもりだった。聖王となって、誰にも屈することのない最強の力を手に 入れたんだと、思い込んでいた。 でも、それは大きな間違いだった。聖王の強さは自分以外の全てを屈服させるための 強さなのだ。何者にも屈しない強さ、それを本当に持っていたのは―― 「目が覚めたようだな」 発せられた言葉に、ヴィヴィオは顔を上げることが出来なかった。 「ゼロ…私、なのはを……なのはママをっ!」 例え聖王でなくなっても、ヴィヴィオの記憶が消えるわけではない。彼女は元の姿に 戻って初めて、自分が何をしてしまったのかを理解したのだ。 真実と現実、そして自分の存在理由。これを受け入れることの出来なかったヴィヴィ オ、全てに絶望し、暴走した挙げ句、彼女は力を求めた。弱い自分を隠すため、弱い自 分を捨てるため、ヴィヴィオは聖王という存在になろうとした。最強の力に縋り付き、 変わろうとしたのだ。 そうした果てに、ヴィヴィオは力を手に入れた。 誰にも負けない最強の聖王ヴィヴィオとなった彼女がはじめにしたことは、かつての 自分が愛し、自分のことを愛してくれた人々への、反抗だった。 憧れと愛しさ、そして強さの象徴を、ヴィヴィオは自らの手で破壊したのだ。 だからヴィヴィオは、ひたすらに泣き叫んだ。何の力もない無力な彼女は、強さを持 たない弱い彼女は、もう泣くことぐらいしかできなかった。 そんなヴィヴィオの姿を見ていたゼロが、静かに口を開いた。 「お前はもう、泣かないだけの強さを持っているはずだ、ヴィヴィオ」 言葉に、ヴィヴィオが顔を上げた。 そして、いつか、なのはの言った言葉が、思い起こされる。 ――泣いちゃダメだよ。倒れたときの涙は、弱さの証だ。ヴィヴィオは、強くならなくちゃね ゼロの言うとおりだ、自分は今でも弱いけど、昔よりは強くなった。なのはやゼロが、 それを教え、与えてくれたんだ。 だから、ヴィヴィオは必死で瞼を擦り、涙を拭った。 「うん……もう泣かない、泣かないからっ!」 ほとんど無理矢理作ったであろう笑顔と微笑み。しかし、ゼロはそんなヴィヴィオの 笑顔に、確かな強さを感じ取った。 聖王ヴィヴィオは、ゼロによって倒された。 復活したゆりかごは、玉座にあるべき王を失った。これが何を意味するのか、いよい よ事態は最終局面を迎えようとしている。 つづく 前へ 目次へ 次へ
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ここでは、灼眼のシャナのアニメのサブタイトル(副題の事)をコメントを付けて書かれる場所です。 (注意、ここに書かれたコメントの跡のエピソードは、戻り口を作っては、いないため、PCについている戻るで戻ってください) ファーストシリーズ 話 サブタイトル 脚本 絵コンテ 演出 作画監督 政策監督 元となった原作 1 すべての終わり.1つの始まり 小林靖子 渡部高志 秋田谷典昭、上田繁 宮田奈保美 大塚舞 Ⅰ巻 2 打てる炎 小林靖子 渡部高志 杉原 由紀 栗井重紀 大塚舞 I・II巻 3 トーチとフレイムヘイズ 小林靖子 渡部高志 上田繁 河野真貴・谷川政輝・川上鴨彦・大塚舞 藤井昌宏 I・II巻 4 惑いのフレイムヘイズ 小林靖子 中村守 立仙俊 三井寿 大塚舞 I・II巻 5 それぞれの想い 佐藤勝一 福田道生 清水一伸 岡村幸男・井本由紀・冷水由紀絵 藤井昌宏 I・II巻 6 交錯・発動・対決 白根秀樹 渡部高志 高島大輔 宮田奈保美・尾崎正幸・冷水由紀絵・井本由紀 大塚舞 I・II巻 7 2人のフレイムヘイズ 小林靖子 池端隆史 上田繁 谷川政輝・小川浩司・冷水由紀絵・井本由紀 藤井昌宏 I・II巻 8 麗しのゴブレット 小林靖子 川口敬一郎 秋田谷典昭 川上暢彦・新井伸浩・川島勝・尾崎正幸 大塚舞 I・II巻 9 恋と欲望のプールサイド 白根秀樹 池端隆史 高耕一・杉本功・金子ひらく・小川浩司 藤井昌宏 オリジナル 10 絡まる思い 小林靖子 葛谷直行 立仙裕俊 三井寿 大塚舞 II巻 11 悠二とシャナとキス 佐藤勝一 福田道生 雄谷将仁 井本由紀・冷水由紀絵 藤井昌宏 Ⅲ巻・Ⅳ巻 12 ゆりかごに花は咲いて 白根秀樹 中村守 山名隆史 宮田奈保美・尾崎正幸 大塚舞 Ⅲ巻・Ⅳ巻 灼眼のシャナ (サブタイト その2へ 灼眼のシャナへ戻る
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概要 聖王「オリヴィエ・ ゼーゲブレヒト」と 本家マリマリのハーフの特殊なマリマリ。 まぁ、たしかに普通のアグモンとセイバーズのアグモンと 似たような感じだね。正義感が強く、 他のマリマリに比べて常識人である。 「オリヴィエ・ゼーゲブレヒト」や本家マリマリの DNAから途絶えていたゆりかごのコアとなる聖王の 一族の人間を再現するために生み出されたクローンであり、 その中でも強い正義感を持つ。 ヴィヴィオより先に誕生したらしい。チュロスは好きだが、 大好物は「マルゲリータピザ」。これまでの マリマリ(シブ、ケンタを含む)は 炎の剣士バクエンと高熱ちゃんを仲間にしていたが、 一切も仲間にせず。 (高熱ちゃんはシブの大冒険ではマリマリの仲間) これまでの活躍(アニメ版) なのは+マリマリシリーズ ViVid of Bout 主人公。レスキューフレンドリーのトゲ蔵とは仲が悪いらしい。 その他のアニメ 進化ルート マリマリ(なのは+マリマリ版)↓ マリマリ大人モード10%↓ マリマリ大人モード20%↓ マリマリ大人モード50%↓ マリマリ大人モード70%↓ マリマリ大人モード100% 関連タグ 高町ヴィヴィオ(妹) アゴッ!BJ(バリアジャケット)(マリマリシリーズに逆輸入繋がり) ブラッキーBJ(バリアジャケット)(マリマリシリーズに逆輸入繋がり) ユート(なのは+マリマリ版)(なのは版繋がり。じつはマリマリAIで逆輸入された。) ルキア(なのは+マリマリ版)(なのは版繋がり。) シェイド(なのは+マリマリ版)(なのは版繋がり。) シブ(なのは+マリマリ版)(なのは版繋がり。) モーリッツ(なのは+マリマリ版)(なのは版繋がり。) トゲ蔵(レスフレ)(ケンカばかり)
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あふろ【登録タグ studio balabushka あ 初音ミク 曲】 作詞:studio balabushka 作曲:studio balabushka 編曲:studio balabushka 唄:初音ミク 曲紹介 studio balabushkaです。 モフモフ(投コメ転載) ネタ曲かと思いきや、案外ガチ曲である 鳥の巣じゃないんだからね! 歌詞 叫んでいた水曜 うずくまったまま嗚呼 見上げたあなたは モジャモジャのアッフーロだ 鳥の巣なんてまるでナンセンスな例え 似合わないんだからね あなたには めちゃくちゃになっている あなたのアフロヘアー みんなが笑ってるけど あたしも笑っちゃうけど カッコ悪いだとか 大きくて邪魔だとか 変に目立つだとか 少し恥ずかしいだとか あなたはあたしのウソ すべてがお見通しで 気がつかないフリして 優しく笑っているの ホントのこと一つ 伝えられないけれど あなたのヘアスタイル あたしの宝物よ////// 抱えたギターに 叩きつけた想い 燃やした金曜 ジミヘンのアッフーロだ 鳥の巣みたい まるで私はおヒナ様 その極上のヘッドが ゆりかごなのー もじゃもじゃになっている あなたのアフロヘアー 触りたい掴みたい マッチ箱に入れてみたい グシャグシャにしてみたい モフモフってしてみたい 鉛筆を立ててみたい 水をかけて濡らしたい かきむしるその指と はにかんだ口元と 包み込む優しさと くしゃくしゃなその笑顔 アフロじゃなくなっても かわらないこの想い あなたのそのすべてが あたしの宝物よ!!!!!! コメント コメントが無い…だと…?!こんなに良い曲なのに…!こんな爽やかわいい曲なのに! -- 桃 (2011-01-02 01 25 07) アフロってタイトルを見た時はちょっとびっくりしたけど、モフモフ可愛い曲でした。絶賛リピート中。 -- モフモフアフロ (2011-03-05 03 25 34) 名前 コメント
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「―――此処は…?」 「気が付いたみたいね」 不意に目を覚ますアリューゼ、此処は医療室。左にはメルティーナが座っており、 起き上がると右肩と左顔は包帯が巻かれ、左足は吊されている状態だった。 何故自分が此処にいるのかメルティーナに聞いてみると、 施設に突入した機動隊の応答が消えた為、本局が施設に突入。 内部は戦闘が行われていた形跡があり、中には死体も確認、 その中でうずくまって気絶していたアリューゼを発見し、保護したと答える。 一通り説明したメルティーナは、逆にアリューゼに質問を投げかける。 「アリューゼ…隊長と副隊長は?」 メルティーナの質問に一つため息を吐き、左の机の上に乗っている二つの結晶体に目を向ける。 ――施設内での戦闘…チンクに倒されたアリューゼは、意識を取り戻し始めようとしていた。 「ぐっぐああああああああああああ!!!!」 「フフフ……フハハハハハハハハハ!!!!」 ゼストの悲痛な叫びと青年の狂った叫びがきっかけで目を覚まし、 動かぬ体に苛立ちを覚えつつ、顔だけを向けると、 青年に頭を掴まれ何かをされており、その尋常じゃない叫び声にアリューゼは助け出そうと 必死に体に鞭を与え、立ち上がろうとしていた。 「ゼ――」 (来るな!アリューゼ!!) それはゼストからの念話だった。今青年はゼストに全神経を向けている。 だからアリューゼはそのまま死んだ振りをして、やり過ごすよう命令を促したのだ。 (だが隊長!!) (どのみち…その怪我では……満足に戦えない……ならば!!) 今は生き残る、それだけを考えて行動しろ!…それを最後にゼストからの念話は途絶えた―― …アリューゼは呟くような声で、メルティーナの質問に答えた。 「………死んだよ」 リリカルプロファイル 第六話 離反 機動隊壊滅事件、後にそう呼ばれる今回の出来事は、機動隊隊長であるゼスト・グランガイツが無断で施設を調査、 その中で、施設によって改造・破棄されたと思われる魔法生物の群の襲撃を受け、 結果、機動隊は壊滅し死者九名、重傷者一名の惨事を出した。 この事件により地上本部の株は大きく下がり、機動隊は解散を余儀なくされた。 一方で元機動隊隊員である、アリューゼ、メルティーナ両名は本局への編入を命じられていた。 「冗談じゃねぇ!こりゃあ一体どういう事なんだ!!」 事件から五日後…ここは地上本部中将室。その中で、アリューゼ達が二枚の書類を机に叩きつけ猛抗議を行っていた。 中央に置かれた立派な机には手を組み座るレジアス中将、更に左の壁側にはゲンヤが静かに佇んでおり、 二人はアリューゼの主張を静かに聞いていた。 アリューゼの主張とは、自分が報告した内容とは全く異なった報告書を送っていた点である。 まず今回の事件はレザードと言う魔導師が起こした事件である事。 次にあの施設は魔法生物の研究施設ではなく、戦闘機人の研究施設である事である。 「全てがでっち上げじゃねぇか!!」 「……………………」 更にゼスト隊長に濡れ衣を着せ、それを盾に機動隊を解散、 アリューゼ達は本局への編入を余儀なくされたと、続けるようにメルティーナが語る。 「これじゃあ今回の事件を利用した、ただの引き抜きと潰しじゃない!」 「……………………」 必死に声を荒げて抗議するメルティーナ、しかし全く聞き入れる様子がないレジアス達、 その態度にアリューゼは怒りをぶちまける。 「これが管理局のやり方なのかよ!!」 「……………………」 「何とか言ったらどうなんだ!!」 「……………………」 「ゼスト隊長は無実の罪を着せられてんだぞ!!」 「……………………」 「隊長は…隊長はアンタ達の親友じゃ無かったのか!!」 アリューゼが拳を机に叩きつける、するとレジアスはゆっくり立ち上がり、腕を後ろに組み窓の前に立つ。 そしてはっきりとした口調でアリューゼの問いに答えた。 「……公私は分けている」 その一言ですべてを理解したアリューゼ達。 レジアス達は自分達の立場が惜しいのだ、自分達の立場さえ守れれば 友すら切り捨てる…割り切ることが出来るのだ……と。 アリューゼは舌打ちを鳴らし、メルティーナと共に部屋を出ようとドアノブに手を伸ばした。 「あぁ、そう言えば」 ドアノブを回した瞬間、急な大声に立ち止まり振り向くアリューゼ達。 其処には先程と同様に背を向けているレジアスが、誰かに語り掛けているのだろうか、話を始めた。 「これは独り言なんだが、ゼストはいつも部屋が綺麗だった。 だがな、その部屋で何故かディスクが一枚だけ机に置きっぱなしなのだ。 しかも映像ディスクだ、一体何が映っているのだろうな? 機動隊の“本来”の役割と関わりのある事だと思いたいがな」 二人に聞こえるように大声で独り言を話すレジアス。 その言葉はまるで今回の理不尽な対応には何か理由があり、 ディスクの中にその答えがある。そうレジアスが語っている様にしか聞こえなかった。 しかし…この二人が、しかも一人は中将という肩書きをもっているというにも関わらず、隠さねばならない理由とは一体? だがそれもディスクを見れば分かるかもしれない…二人は今までの非礼を詫びるかの如く敬礼、直ぐ様ゼストの部屋へと向かった。 「……随分デカい声での独り言だったな」 一言残し、ゲンヤは部屋を出て行き、静寂が包み込むその中で、 レジアスは独り寂しく肩を震わしていた……… 此処は地上本部に設けられた寮、アリューゼは管理人にゼストの部屋の鍵を借り、部屋へと赴き扉を開け中へと入っていく。 部屋の中は綺麗に掃除されており、リビングには白いソファーがおいてあった。 隣は寝室になっており、机の上にはパソコンと例のディスクが置いてある。 アリューゼはディスクを手に取り、早速備え付けてあるパソコンに取り込む。 起動後画面に操作場面が上がり、カーソルで動画再生を押すと、 ゼストとメガーヌが白いソファーに座っている映像が映り出す。 どうやら撮影場所はこの部屋らしく、画面の右下には二年前の日付が表示されていた。 そして映像のゼストが静かに話し始めた。 「……この映像を見ている者へ、君がこの映像を見ているという事は、既に我々は存在していないという事だろう… 私の名はゼスト・グランガイツ、首都機動防衛隊の隊長だ。そして隣の女性はメガーヌ・アルピーノ、副隊長を務めている」 映像のゼストが簡潔に自己紹介を済ませると、いよいよ本題に入る。 「さて……何故我々が機動隊を設立したのかというと、最高評議会の実情を明らかにする為なのだ」 最高評議会とは、政治・経済、そして管理局全てを掌握している組織で、約百五十年前に設立したと言われている。 ゼスト達は何故その様な組織を調べているのかというと、 それはある一人の女性の死がキッカケだと説明する。 女性の名はクイント・ナカジマ、ゼストの部下で、メガーヌの友人であり、ゲンヤの妻で優秀な捜査官だった。 彼女は二年前、アリューゼ達にとっては四年前の、とある事件を追っていた。 そして、ある組織にたどり着いたとゲンヤに秘密裏に話し、 自分がもしもの時はプライベートファイルを見て欲しいと告げていた。 そして――その翌日に彼女は亡くなったのだ。 ゲンヤはクイントの死後、彼女のパソコンに貼付されてあるプライベートファイルを開けてみると そこに載っていた物は最高評議会に対する調査記録であった。 調査記録には最高評議会は二年前の事件と関わりがあると書かれ、 恐らく、その秘密を知ったが為、クイントは殺害されたとゲンヤは考え、ゼストに協力を仰ぎ、 二人はクイントの情報を基に直訴、しかしそれは受理されず 寧ろ改ざんされた情報でクイントの死因を収められたという。 管理局の対応に納得いかなかったゼスト達はレジアスに協力を仰ぎ、新たな部署を設立、それが機動隊だった。 表向きは迅速な行動で事件に対応する部署、 しかし裏では、外からゼストとメガーヌ、内からはレジアスとゲンヤが最高評議会を調査する部署として機能していた。 「我々はクイントの意志を引き継いでこの部署を建てた。 しかし…もし我々が消され部署が消えた場合、今見ている者がこの意志を引き継いで欲しい」 このディスクの所在を知っているのは、ゼストとメガーヌ以外にはゲンヤとレジアスのみで、 彼等には信頼出来る人のみ、このディスクを教えて欲しいと伝えてあった。 「彼等の目に適ったものなら我々も信用出来る。頼む!最高評議会から世界を護ってくれ!!」 そう言って頭を下げるゼストとメガーヌ、そのまま映像は終了となり、 暫く部屋が静寂に包まれる中、メルティーナは独り呟いた。 「そう言う事だったのね……」 するとアリューゼは無言で背を向けゼストの部屋を後にし、暫くしてからメルティーナも後から部屋から出ていく。 部屋を出た彼等の瞳には、先程とは異なり決意の灯が宿っていて、 何かしらの決意を胸に秘め寮を後にした。 寮から出たアリューゼ達…空は日は沈み始め、寮と空を真っ赤に染めていた。 二人は道なりを歩いていると、分岐点に当たり足を止める。 そして…メルティーナはアリューゼに問い掛けた。 「……アリューゼ、アンタはどうすんの?」 「……俺は…隊長の意志を継ぐ!」 左拳を握り締め決意を露わにするアリューゼ。と言う事は本局へ行くのかとメルティーナは問い掛けてみるが、 今の管理局は信用する事が出来ないとアリューゼは首を横に振る。 「じゃあどこに?」 「聖王教会に行こうと思っている」 聖王教会、管理局と協力体制を取っている組織で、教会内には優秀な調査官がいると聞く。 「それに彼処には“烈火の将”がいる。情報と鍛錬、両方を得られるからな」 そう話すアリューゼ、今の実力では奴に歯が立つどころか一瞬にしてやられる。 奴の実力を目の当たりにしたアリューゼだからこその考え、その一方でメルティーナに質問を投げかけた。 「お前はどうするんだ」 「私はルールーを引き取って本局の無限書庫へ行くわ」 無限書庫、管轄する全ての世界の情報が集まっていると云われている部署。 彼処なら最高評議会の情報も得られるかもしれない。 それにメガーヌの忘れ形見を育てる為にも、本局の給料は魅力的でもあった。 こうして二人はこの先進む道を決めると、目を合わせ別れの挨拶をかける。 「じゃあ、またな」 「えぇ、またね」 そして二人は別々の道を歩きだした…… 一方此処はゆりかご内のラボ、培養液の中には怪我を負ったチンクが入っており、 それを、何を考えているのだろうか、見上げたまま見つめるレザードの姿があった。 チンクの容態は悪く基礎フレームの一部が破損、両腕の筋肉組織は崩壊、内臓の一部及び右目を損傷、 重傷である事は一目瞭然で、寧ろ命があった事が不思議なぐらいである。 と不意に、ラボの扉が開く音が響き渡る。 「…レザード、チンクの様子はどうだい?」 「……ドクターですか。治療には暫く掛かりそうですよ。 それより其方の方はどうなんです?」 レリックウェポンの事かい?っと聞くとレザードは頷く。 男の方は肉体が破損している為、改造を施してから使用する予定、 女性の方は生体ポットで保存をしていると答え、 レザードはスカリエッティの答えに疑問を持つ。何故両方同時に使わないのかと、 その事を問いただしてみると、状態の悪い男の肉体をデータ取りとして先に使う為だと笑いながら話す。 「成る程…では融合させる物はジュエルシードで――」 「いや、データバンクを解析していたら、いい物を発見したのでね」 当初はジュエルシードを融合させるつもりだったのだが、ゆりかごの奥の倉庫に眠っていたレリックを使用すると。 レリックとは高エネルギーの結晶体で、一つ一つに刻印が刻まれており、 元々レリックウェポンは、このレリックを融合させる事で完成するのだと説明する。 「ではジュエルシードはどうするので?」 「ガジェットにでも使うよ」 「そうですか…用件はそれだけで?」 「いやチンクについてだ。彼女の治療を手伝おうと思ってね」 「そうですか…しかしそれには及びませんよ」 スカリエッティの疑問に満ちた表情に答えるかのように、モニターに情報が表示される。 これが予定外の収穫その名も“ホムンクルス”管理局が研究している戦闘機人の情報である。 しかもこの情報はチンク並びにナンバーズにとって“有意義な内容”で、 その性能を大きく向上させる要因を含んでいるのだという。 「故にチンクは更なる力を得る事が出来るでしょう」 「成る程…怪我の功名という奴だね。ならば計画を次の段階に踏んでもいいかもしれないな」 「…と言うと?」 「“ルーン”を……発動して貰いたいのだよ」 「“ルーン”をですか」 成る程…といった表情を浮かべるレザード、計画は着々と進んでいるとスカリエッティは狂気に満ちた笑みを浮かべる。 …いや、寧ろ新たな玩具を手にし浮き足立った少年にも見える、そんな表情であった。 ……場所は変わり此処は闇に閉ざされた空間、その中で赤・青・黄の明かりが灯る…… ―――ゆりかごの反応が消失、その姿も消えたという報告が来た――― ―――姿が消えた?どういう事だ――― ―――報告ではゆりかごが存在していた洞窟は、ものけの空になっていたと――― ―――転移か…“無限の欲望”はあれを奪ったという事だな――― ―――……日を同じくして“無限の欲望”との連絡が取れなくなった…恐らくはな――― ―――どうする?“無限の欲望”にとっては過ぎた玩具だぞアレは――― ―――…捨て置け――― ―――何故です!ゆりかごは我々の――― ―――“宮殿”の目処が立った――― ―――なんと!では“先兵”も――― ―――うむ……我々が“神”になる日も近い…――― 前へ 目次へ 次へ
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ルーテシア・アルピーノ , < . \ / . . \. / . . . .ヽ、 / . . . . '. / / ___ . . . . } { / /`ヽ'⌒} .}`ヽ、. \. | '. / /{__ヘ_`厂 j/-= }ヘ. . ヽ i ∨ __.イー― ' ー―ハ. .\ . {、 .′ /. |,ィ乏示 孑旡;x . . .ヽ. .〉 i / . 〈{ Ⅵ;;り Ⅵzソ/ . . ∧/ { ,イ . . .| `¨¨ } . ./. } ', {ハ . . .|、 ' ,j /. /;/ ヽ、!∧ . . | ヽ、 ´ ̄ / }' . .′ \j . .|¨´ヘ ≧ 、 __ , イー'/ . / i . . | ヽ、. . {こ{{___}__ノィ/ . ∧ l |. .|>'´ . イ´,/ . / ヽ、 _.}ノ. . } /´ / . /ー'⌒\ , ' ¨ | . . ! ,/ / . / . ヽ、 / ノ . ノv≠厶ィ'´/ . / . ヽ .′ / . ./x-、/ / . / . . '. / { . / f ,ノ{ ,/ . . { . . ', 出典:魔法少女リリカルなのはStrikerS 死亡時期:1日目・夕方 殺害者:キャロ・ル・ルシエ 最期の言葉:(母さん――) 【ロワ内での活躍】 他の参加者とは異なり、ルーテシアにはプレシアとの直接接触の機会が与えられていた。 そこで彼女が口にしたのは3つ。 いわく、殺し合いを促進させてほしい、と。 いわく、参加者は全て他のパラレルワールドから連れて来た人間なので、殺してもその後のルーテシアに悪影響はない、と。 いわく、優勝したら、自分のもとで預かっている母・メガーヌを生き返らせてやってもいい、と。 実際に死者蘇生を体感したものの、その約束をプレシアが守るかどうかという点においては、ルーテシアは半信半疑だった。 故にこの殺し合いが始まってからも、彼女は特に乗る素振りも見せず、悠々と着替えを開始する。 何せ彼女が最初に転送された先は川の上で、そのまま落下しずぶ濡れになってしまったのだ。 そこに服が支給されており、それがバニースーツであっても特に気にしないルーテシアである。着替えずにそのままでいる道理はない。 彼女がユーノと名乗るフェレットと出会ったのは、ちょうど着ていた服全てを脱ぎ終え、全裸体になった瞬間であった。 動物ごときに見られてもどうということもなく、ルーテシアはそのままバニースーツを身に着ける。 もっともユーノの方はというと、何故か妙にどぎまぎしていたのだが。 そんな彼が参加者だと気付き、情報交換をしていくうちに、ある事実が判明する。 デイパックの中に青い宝石があったのだが、何でもそれはジュエルシードといって、ロストロギアの一種だというのだ。 そんなものまで支給対象になるというのなら、あるいはレリックが支給される可能性も、それがⅩⅠ番である可能性もあるのではないか。 そう判断したルーテシアは、他にジュエルシードがないかどうか捜索するのを手伝ってほしいという、 ユーノの要求を呑むと同時に、この殺し合いでの方針を、レリック捜索へと定める。 そうして互いの持ち物を確認し、自分が持っていたマッハキャリバーを装備すると、ひとまずスカリエッティのアジトへ移動を開始。 表向きには、知り合いが集まるのではないかと思っての判断ではあったが、 そこにメガーヌのポッドがあるのかどうかも、確かめておきたかったのだ。 そして彼女らは道中で、チンクと明日香の2人組と合流する。 表向きの目的は満たされたわけだが、彼女らはちょうどアジトを出てきたところで、他には誰もいないとのこと。 つまり目的の人間のうち、チンク1人にしか会えなかったのだが、彼女は有意義な情報を持っていた。 1つは既に他のナンバーズとの連絡を取ったということ。そしてもう1つは、レリックの所在を確認したということ。 やはりここにはレリックがあったのか。であれば、それがⅩⅠ番である可能性もある。 ルーテシアは彼女らの協力を得るべく、チンクの申し出を受け入れ、アジトとは正反対の合流地点へと行くことを決める。 しかしその決断は、直後あっけなく覆されることになった。 チンクが先行した直後、明日香の話を聞くには、アジトにはメガーヌらしき人物は確認できなかったそうだ。 これはつまり、プレシアが彼女を預かっているという話の信憑性が、より増したということになる。 更に次いで流れた放送では、自分も体感した死者蘇生のさまが再び流され、その信憑性も大きくなった。 であれば、もはや遠回りしてレリックを探す必要はない。 殺し合いに乗って最後の一人として生き残り、プレシアに彼女を生き返らせた方が確実だ。 ルーテシアは明日香からウィルナイフを奪うと、ユーノの不意を突いて攻撃。 殺し合いに乗ることを宣言し、更に明日香へと襲い掛かる。 しかしそこには、新たに2人の乱入者が現れた。 自分に敵対しユーノ達を庇うブレンヒルトと、遅れて現れたキース・レッドだ。 うちキース・レッドはブレンヒルトに、命が惜しければ探し物を手伝え、と要求する。 そしてルーテシアに武器を渡すと、自分にも協力するよう持ちかけてきたのだ。 見たところブレンヒルトの時と違い、こちらに協力的な姿勢を持っている。おまけに顔見知りだと言わんばかりの口ぶりだ。 もしやパラレルワールドという話すらも、正しかったのかもしれない。 ルーテシアは一応彼の要求を呑み、武器を受け取りその場を後にする。 キース・レッドが渡したもの――イフリートの召喚マテリアは、召喚士である彼女にとって非常に有意義な収穫だった。 その驚異的な破壊力の赴くままに、彼女は続けざまに参加者を強襲。 相手に気取られることなくアンデルセンを始末し、その後ルルーシュとシャーリーを抹殺。 凶器はマテリアではなく銃だったが、それでレイをも射殺している。 そうして次々と敵を排除するうちに、彼女は更に強力なカードを手にした。 聖王のゆりかごを動かすマテリアル――ヴィヴィオである。 これと後はレリックさえあれば、マップ南端の聖王のゆりかごを起動させることができるはずだ。 巨大戦艦なんてものを味方につければ、それこそ無敵ではないか。 彼女はまっすぐにゆりかごへと向かい、玉座の間にてヴィヴィオを拘束。 マッハキャリバーを利用してプログラムを組み、あとは実行するだけ、というところにまで迫る。 だがそこへ、新たな来客が現れた。 因縁の竜召喚士・キャロだ。 決して負けないと誓った相手との、思わぬタイミングでの対峙ではあったが、どうにも相手は様子がおかしい。 いわく彼女はエリオを喪ったことで、殺し合いに乗ったというのだ。 違和感の正体はそれだった。彼女は自分と同じように、大切な人を亡くしたことで、心を狂わせてしまったのだ。 ならば容赦する理由もない。イフリートを召喚し、一気に始末せんとする。 しかし、敵は既に攻撃態勢を整えていた。 彼女の手にした憑神鎌(スケィス)は、リンカーコアの機能をも封じる大技・データドレインの発射準備を完了させていたのだ。 当然直撃をもろに食らい、召喚を中断されるルーテシア。 身動きも取れなくなったところへ、キャロの笑顔と凶刃が迫る。 最期に彼女が口にしたのは、キャロへの恨み言であり、最期に彼女が思い出したのは、愛する母の姿だった。 余談だが、殺し合いに乗ってくれと頼んでおきながら、直後に自身を川のど真ん中へと叩き落とすというプレシアの暴挙に対し、 彼女がいかなる念を抱いていたのかは非常に気になるところだが、それも今となっては誰にも知る由もないことである。 追悼コメント 画:電話してね o…(((((((┃ ∩ ∩┣┓人^▽^)┃ ┗⊂) -- 小淵沢 (2010-07-27 18 35 37) 名前 コメント
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概要 羊を数えて敵全体を【眠り】状態にする特技。 グループ攻撃の【ラリホー】よりも範囲が広い。 羊を数えると歌っている本人が眠くなりそうなものだが……。 現在のところ敵全体を眠らせる事のできる唯一の技。 ちなみに初代使い手はⅣの技のデパートこと【トルネコ】であり、 彼の特殊行動の中の一つに子守唄を歌って敵全体を眠らせるというものがある。 DQⅦ 【吟遊詩人】×【羊飼い】の【職歴技】。消費MPは0。 【ゆりかごの歌】の強化版で、敵全体を眠らせる。 効果範囲が全体なのがポイント。【ラリホーマ】と使い分けると良い。 同じ職歴技の【さざなみの歌】とは比べ物にならない。 3DS版 職歴廃止に伴い、羊飼い★5で覚えるようになった。 かなり早い段階で簡単に覚えられるようになったことに加え、【ひつじのダンス】に引っ張られたのか、なんと効く確率がラリホーマと同等に引き上げられた。 要するに完全なるラリホーマの上位互換であり、上級職専用呪文であるラリホーマと違い、覚えておけばどんな職業でも消費MP0で放てるという有り得ない性能を誇る。 ダーマ解放後すぐに羊飼いに転職して覚えておくと、中盤から終盤にかけてアホみたいに猛威を奮う。 【くちぶえ】も付いてくるので一石二鳥である。【どとうのひつじ】が弱体化しようが、羊飼いはやっぱりチートだった。 眠りが有効で、最初から【マホカンタ】状態の【プラチナキング】相手にも最適。 最も素早いキャラに歌わせて、【まじんぎり】を連発すれば楽に狩ることができる。 DQⅧ 【プークプック】と【笛吹き羊男】の使うモンスター専用技。 味方で使えるのはスカモンの【パーニ】のみ。 ちゃんと全体攻撃になっている。