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【小説タイトル】 CHATTING NOW 【掲載日】2012年3月23日 【URL】http //ncode.syosetu.com/n1431bd/ 【備考】 お題「働きたくない」「侵略」
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【呼称】 【使用デッキ】 2014 普通のジャンド #1 ここまで見ればただの炎星(炎星エーリアン) #2 バリアンシーラカンス #4 【出演動画】wasgraデュエル動画 【twitter】 【備考】 名前 コメント
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柚擂木│和(紀州)│果部│ http //wakanmomomikan.yu-nagi.com/momomi3/maki-4825.htm
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やる夫のポケモン > ねずっちょ 基本情報 特性1:自然回復 戦闘の場から交換等でボールに戻ると状態異常が回復する。 特性2:加速 毎ターン終了時、素早さが1段階上昇する。 ┏【種族値】━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━──────────┃H P 75┃攻撃 100┃防御 95┃特攻 130┃特防 110┃素早 90┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ タイプ:飛行/ドラゴン 耐性:◎=4倍 ○=2倍 △=1/2 ▼=1/4 ×=無効 ノ 炎 水 電 草 氷 格 毒 地 飛 エ 虫 岩 ゴ ド 悪 鋼 △ △ ▼ ◎ △ × △ ○ ○ 技一覧 技名 分類 タイプ 威力 命中率 範囲 効果 ついばむ 物理 飛行 60 100 相手一体 相手が木の実を持っていた場合、その効果を自分が受ける 噛み付く 物理 悪 60 100 相手一体 30%の確率で相手を怯ませる 驚かす 物理 ゴースト 30 100 相手一体 30%の確率で相手を怯ませる 風起こし 特殊 飛行 40 100 相手一体 相手がそらをとぶ状態の場合は威力が2倍になる 翼で打つ 物理 飛行 60 100 相手一体 なし エアカッター 特殊 飛行 55 95 相手全体 急所に当たりやすい 神秘の守り 変化 ノーマル - - 味方の場 5ターンの間味方の場が神秘の守り状態に相手から受ける状態異常と混乱を防ぐ 白い霧 変化 氷 - - 味方の場 5ターンの間、能力を下げられなくなる 輪唱 特殊 ノーマル 60 100 相手一体 同一ターン中に別のポケモンに続けて出すと、威力が2倍 自然の恵み 物理 ノーマル 不定 100 相手一体 持っている木の実によりタイプと威力が変化使用すると持っていた木の実は消費される 突進 物理 ノーマル 90 85 相手一体 相手に与えたダメージの1/4を自分も受ける リフレッシュ 変化 ノーマル - - 自分 毒・猛毒・麻痺・火傷状態を治療する 竜の舞 変化 ドラゴン - - 自分 自分の攻撃と素早さを1段階上昇させる 竜の息吹 特殊 ドラゴン 60 100 相手一体 30%の確率で相手を麻痺状態にする コットンガード 変化 草 - - 自分 防御を3段階上昇させる 竜の波動 特殊 ドラゴン 90 100 相手一体 なし 暴風 特殊 飛行 120 70 相手一体 30%の確率で相手を混乱させる天候が雨の時は必中、晴れの時は命中が50に低下 吼える 変化 ノーマル - 100 相手一体 野生ポケモンとの戦闘を終了させるトレーナー戦で相手ポケモンをランダムで交代させる(優先度-6) 目覚めるパワー 特殊 ノーマル ※ 100 相手一体 ポケモンの個体値によって威力とタイプが変化 日本晴れ 変化 炎 - - 全体の場 天候を5ターン陽射しが強い状態にする 冷凍ビーム 特殊 氷 95 100 相手一体 10%の確率で相手を凍らせる 破壊光線 特殊 ノーマル 150 90 相手一体 使用した次のターンは反動で動けない 守る 変化 ノーマル - - 自分 そのターン自分が受ける技を無効化する(優先度+4)連続で使用すると失敗しやすくなる 雨乞い 変化 水 - - 全体の場 天候を5ターン雨が降り続いてる状態にする 八つ当たり 物理 ノーマル 不定 100 相手一体 懐き度が低いと威力が上がる(最高100) 恩返し 物理 ノーマル 不定 100 相手一体 懐き度が高いと威力が上がる(最高100) ソーラービーム 特殊 草 120 100 相手一体 技を使用した次のターンにダメージを与える天候が晴れの時は即時発動、雨・霰・砂嵐・霧の時はダメージ半減 影分身 変化 ノーマル - - 自分 自分の回避率を1段階上昇させる 火炎放射 特殊 炎 95 100 相手一体 10%の確率で相手を火傷状態にする 大文字 特殊 炎 120 85 相手一体 10%の確率で相手を火傷状態にする 燕返し 物理 飛行 60 必中 相手一体 必ず命中する 空元気 物理 ノーマル 70 100 相手一体 使用者が毒・猛毒・麻痺・火傷状態の時、威力が2倍になる 眠る 変化 エスパー - - 自分 自分のHPを全回復し、状態異常も回復する2ターンの間眠り状態になる。HPが満タンだと失敗する 泥棒 物理 悪 40 100 相手一体 持ち物をこちらが持っていないとき、相手の持ち物を奪う 鋼の翼 物理 鋼 70 90 相手一体 10%の確率で自分の防御が1段階上昇する 羽休め 変化 飛行 - - 自分 最大HPの1/2を回復(HPが満タンだと失敗する)使用したターン中は使用者の飛行タイプの相性判定がなくなる 堪える 変化 ノーマル - - 自分 瀕死になる攻撃を受けてもHPが1残る(優先度+4)連続で使用すると失敗しやすくなる ギガインパクト 物理 ノーマル 150 90 相手一体 使用した次のターンは反動で動けない 誘惑 変化 ノーマル - 100 相手全体 相手の特攻を2段階下げる異性にのみ有効、性別不明は無効 地均し 物理 地面 60 100 自分以外 100%の確率で相手の素早さを1段階下げる 身代わり 変化 ノーマル - - 自分 自分のHPを1/4減らし、身代わりを作る 岩砕き 物理 格闘 40 100 相手一体 50%の確率で相手の防御を1段階下げる 空を飛ぶ 物理 飛行 90 95 相手一体 1ターン目に飛び上がり、2ターン目に攻撃する空を飛ぶ中は例外条件を除いて全ての技が当たらない 歌う 変化 ノーマル - 55 相手一体 相手を眠らせる つつく 物理 飛行 35 100 相手一体 なし 鳴き声 変化 ノーマル - 100 相手全体 攻撃を1段階下げる 乱れ突き 物理 ノーマル 15 85 相手一体 一回で2~5連続のダメージを与える エアロブラスト 特殊 飛行 100 95 相手一体 急所に当たりやすい ねずっちょのレベル技 Lv 1 鳴き声 Lv 1 歌う Lv 1 つつく Lv 1 驚かす Lv 1 ついばむ Lv 1 噛みつく Lv 1 風起こし Lv 1 翼で打つ Lv 1 エアカッター Lv 4 驚かす Lv 8 歌う Lv 10 乱れ突き Lv 13 神秘の守り Lv 15 白い霧 Lv 18 輪唱 Lv 21 自然の恵み Lv 25 突進 Lv 29 リフレッシュ Lv 34 竜の舞 Lv 35 竜の息吹 Lv 42 コットンガード Lv 48 竜の波動 Lv 48 暴風 Lv 57 滅びの歌 Lv 64 ゴッドバード ねずっちょの現在の特徴 進化したことによって種族値が600族まで強化。特性は一新されたが、引っ込めると効果を発揮する自然回復と、居座りで効果を発揮する加速でアンチシナジーとなっている。 また、第2タイプがノーマルからドラゴンになり耐性が増加したものの、氷が4倍弱点になりゴーストを無効化できなくなってしまった。 CDが高くそれ以外の全体的な種族値も低くない。 唯一素早さが中途半端なものの加速で補うことができるのでCSベースで育成するといいだろう。 加速と自然回復自体はシナジーは薄いものの麻痺や眠りなど致命的な状態異常になっても手持ちに引っ込めれば回復させることができるのは大きなメリット。 加速があるとはいえ元の素早さが高くない点、物理技を採用する場合火傷が痛いことを考えると大変便利だが影踏みや黒い眼差し持ちには気を付けたい。 基本的な技構成は加速ターンを補える守る、タイプ一致技に相性補完となる炎技が基本になってくるだろう。 幸い特殊技が揃っているので基本問題ないが炎技が等倍もしくは貰い火持ちの鋼タイプには気を付けたい。 特に癖のない竜の波動、エアロブラストに暴風とタイプ一致技は十分。これに極み技の流星群も加えればメイン技は問題ない。 竜の舞を覚えているのとAに下降補正がかかってるわけではないので物理技を入れるのもいいが飛行技、竜技ともに癖が強いものしかない点に注意したい。 今後地震の技マシンが手に入ったときに地震を入れるくらいになるだろうか。 追加技ではダブルで役に立つ追い風、熱風と最大火力になる流星群が欲しい。 フェザーダンスも面白いが使うならコットンガードで十分だろう。 持ち物は加速を活かすのであれば拘り系はシナジーしないので非推奨。 命の玉や各種ジュエル、氷技対策のヤチェの実か気合の襷が候補。 技開発クラブでは基本的な技が揃っているため優先度は低め。 しいて上げるならコットンガードor竜の舞+加速を後続に繋げるバトンタッチや相性補完の気合球or波動弾、大地の力辺りが候補か。 自然回復を活かせるボルトチェンジorとんぼ返りもありかもしれない。 技の参照元はチルタリス。噛みつく、風起こし、翼で打つ、エアカッター、暴風が追加されている。 進化によってエアロブラストが追加された。 習得可能技一覧 習得相手 習得できる技 エド(教え技) のしかかり、捨て身タックル、物真似、スピードスター、夢食い、ゴッドバード、自己暗示、いびき、泥かけ、逆鱗、寝言、癒しの鈴、アイアンテール、竜巻、騒ぐ、熱風、ハイパーボイス、エアカッター(済)、追い風、竜の波動(済)、怪しい風、ワンダールーム ルイズ(卵技) 高速移動、怒り、黒い霧、鋼の翼(済)、追い討ち、フェザーダンス、羽休め(済)、パワースワップ、ドラゴンダイブ 金剛晄 (なし) ソル エアロブラスト(済)、暴風(済)、流星群、逆鱗、竜の舞(済)
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男「…………」チラリ 友「どうしたんだよ、優ちゃんのことチラチラ見てるけど。」 男「ん、あいつ…本当に優しいんだな って」 友「今さらなこと言ってんなw」 男「今もこうしてジーッと見つめると」 優「んー? 何ー?」 男「………///」 友「教室の入り口から大声出して聞いてくる訳か」 男「…あの優しさはバファリン以上だな」 友「禿同。優ちゃんは優しさの固まりみたいなもんだからな」 ~その日の放課後 優「あれ? なにかな、これ…」 女友「ちょWWWWラブレターWWWWW初めて見たWW」 優「…えーと、『今日の放課後6時に体育館裏で待っています』」 男(まだ来ないな…) 友(今5時30分だぞ。そんな早くには来ねーだろ) ………十分前 男「はぁッ?優にラブレター?」 女友『そうなのよ、マジでげた箱の中に入ってたわけ。6時に体育館裏で待ってますって』 男「…それを俺に伝えてどうしたいんだよ?」 女友『べっつにー。ただあたしは伝えたかっただけよ。あんたがその後どうするかは知ったことじゃあないわね』 男「…………」 女友『反論無し? んじゃ切るわね』 男(…なんで俺たちここにいるんだろうな?) 友(ああ?なんか言ったか?) 男(別に…) あいつは大事な友達なんだよ。だから…、きっと、俺は心配なだけだ。あいつは優しいから。 ……優しいから、何なんだよ 男(訳わかんねーな、俺) 友(さっきからマジ訳わかんねーよ、お前。おっ、来たぞ) 男(優が先に来たのか…) 友(はえー、今まだ40分だぜ。デートだったら優ちゃんはゼッテー男を立てるタイプだって分かるな。つーか告白される側の人間が先に来る状況ワロス。相手マジ気まずいだろー。やっちまったーみてーな) 男(あいつ、優しいからな。遅れてきたりして心配させたくないんじゃね?) 友(ははっ、そうだな) そうだ、あいつは優しい。俺が見てきた限り、誰にでも均等に、無償の優しさを与えていた。だからこそ、俺はこのラブレターの相手がどんな良い人間で在ろうと、俺には結果が予測できていた。間違いは無いと思う。 あいつは優しいから。「たった一つ」なんてことは重すぎるんだよ。 …時間が過ぎる。俺たちは優に気づかれないように、会話を止めた。優はその場所でじっとしていた。たまに周りを見ていたのは相手が来ているかを確認していたのだろうか、俺たちには知り得ないことだった そしてPM5時55分。一人の男が現れた。 男(あいつ…誰だっけ?) 友(となりのクラスのやつだ。確か陸上部で次期部長候補って言われてるらしいな) 男(そか) 友(お、優ちゃん気づいた!あー二人ともペコペコしてら。初々しいのぉ…喰ってやりたいわ) 男(アッー!!) 友(ちょwwwwwwwおまwwww) 男(黙って見てろ。………あ) 友(手紙…だな、あれ。例のラブレターか?) 優はその手紙を前に立つ男に渡した。何かを言ってるようだが、風の音で声がよく聞こえない。 友(クソっ。眩しくて唇読めねーよ。夕日邪魔なんだよ! ん? 優ちゃん謝りだしたぞ?) 男(正直、すまんかった) 友(あるあr……あるあるw。たぶんそれでFAだな。あ…陸上野郎が) 男(去っていくな) と、陸上野郎は優の方へ振り向くと 「俺、君に告白したこと、後悔してないから!」 そう言ってダッシュで去っていった。その先を見てもう一度優は、深く頭を下げていた 友(……あの感じだと、振っちゃったみてーだな) 男(どーみてもな。ま、予想通りだったな) 友(あ? お前、この結果見えてたのか?)男(まーな。………あいつ、優しいから) 友(? それは関係ないだろ? きっと好きな奴がいるんだよ) 男(ま、それでも構わない。俺たちも帰るとしようz) 友(待て!まだ出んな!!) 男(なんだよっ、もう終わったろ?) 友(…優ちゃん、泣いてるんじゃね?) 男(え……?) 優は両手で顔を覆っていた。ゆっくりと崩れ落ちるようにして膝を突いた。 俺は動けなかった。動けば優に感づかれるかも知れない。それ以上に、優が泣いていることに、何故かショックを受けていた。 …数分くらいたったころか、優は手で目を拭うようにして、俺たちの前から消えた。 夕日もさっきよりか沈んでいて、辺りは夜が近いことを知らせていた 友「…俺らも帰ろうや」 男「そうだな…」 部屋の中で考える。ふと思ったことだった。 俺はどうして、あの場所に言ったのかを考えた。あの電話の後、あのバカに唆されたとは言え、結果が分かっていたならば行かなくても良かったんだ。 そうすれば、あんな優を見なくてすんだんだよな。 結局俺は、優が心配だったからあの場所に行ったのか? 優しいあいつが、ラブレターを出した男にどんな返事をするのか気になったんだろうか? …そうだとしたら、俺は嫌な人間だと思う。 男(訳わかんねーよ…本気で) タタタータターターター… 携帯がなる。メロディーから優なんだとわかった。 ピッ 「…もしもし」 優「もしもし、私だよー」 男「お、おう。どうしたんだよ、電話してくるなんて珍しいな?」 優「あはは…そうかな?」 男「ああ、普段はメールだし。それにいつもは家にも来るしな」 優「うん、でも今日はもう夜遅いし。電話でいいかな」 男「そっか。…で要件はなんだ?」 優「…うん、えと…ね…」 多分、今日のことだろう。でも俺は知らないことだと、いつものように振る舞う。 男「なんだよ? 言いにくいことなのか?」 優「うん…言いにくいかな…」 男「そうか。んじゃあ待ってやる。落ち着いたら話せよ」 優は「うん…」と言うと黙った。俺はただ優の言葉を待つ。時計の秒針がが60回ほど鳴って「私、話すね」と優は言った。 男「おう。で、なんだ?」 優「今日ね、ラブレター貰ったんだ」 俺はわざとらしく驚く。男「えっ?!マジでか?!」 優「マジだよー。私もびっくりだったよー」 男「マジかよ…。そんなこと在るもんなんだな」 優「今は携帯メールなんかが多いからね」 男「そうだなー。で、相手は誰なんだよ?」 優「えと…知ってるかな? 隣のクラスの人で陸上の…」 男「知らん」嘘をついた。 優「やっぱり知らないんだね」 男「男には興味はないからな」 優「あはは…そっか。とにかく、その人からのラブレターだったの」 男「そうかそうか。…返事はしたのか?」 優「…うん。『ごめんなさい』って言ったよ…」 男「…そっか」 そこで二人とも無言になる。こういうとき何か言わなければならないんだろう。でも俺の頭の中は霧がかかっていて、いくら払ってもかける言葉が見つからなかった。 優「……返事をして、彼が帰っていった時にね…」 男「……うん」 優「私に告白して良かったって、そう言ったんだよ…」 男「……そっか」 あの風景を思い出す。夕日で眩しくて見えなかったが、声は笑ってた。なんていうか、大事なことをやりきったって。そんな声。 優「私にそう言って…笑ってた…」 男「そいつは勇気出してお前に告白したんだろ? そいつはお前が好きだったけど気持ちってのは一方通行じゃ駄目じゃん。お前には告白を受け入れられない理由があって、その上で断ったんならしょうがないだr」 優「しょうがなくなんかなんかないッ!!」 男「っ!!」 大声が耳に突き刺さる。優はかまわず言葉を吐き続ける。 優「しょうがなくなんかなんかないよ!!断った理由なんて私のワガママだもの! 私は『たった一つ』なんか愛せない!みんなに優しくしてあげたいのに!だから断ることにしたんだよ! でもこんなこと初めてで、なんて言えば傷つけないですむか分からなかった! だからごめんなさいって言うしか思いつかなかった!そう言ったらあの人は笑ってた!傷つけて…しまったのに…!」 男「………」 何も言えなかった。優がここまで自分を呪う言葉を吐いているのが信じられなくて。 優「…………ねぇ?」 男「…なんだよ?」優「……優しいって、なんなのかな?」 無言………。 優「……ごめんね、私、寝るね」 男「…ああ、おやすみ」 優「うん、おやすみなさい」 ブツッ… 男「……優しいってことなんだよ…馬鹿やろうが…」 壁を殴る。手にじんと痛みが走る。ついでに頭突きもしてみた。 頭の中には『優しさ』の意味なんて欠片も出てこなかった。 ~END~ 推敲全く無し。駄文スマソ 優「君の机、華が無いから花いけといたよー」 男「ちょ、こうゆうのは、俺が死んだ時だけにしてくれ!!」 優「わかったよー」 数日後の葬式 男友「……男本当にしんじまったんだ」 隣を見ると、めちゃめちゃ泣いてる優がいた。登校日に入り一週間が経っても優は姿を見せなかった。 男友「ん…メールが」 男の形見としてもらったケータイにめーるがきた。 件名:行ってくるよー 本文:今、飛行機の中だよー。これから男君に似合う花見つけるために世界まわってくるよー。きっと見つけてくるからまっててよー 差出人:優 優しすぎるアイツが行ってからもう五年かな………… 男友「はぁ~、疲れた」 相変わらずこの寺の階段は辛い。毎年のぼってもやっぱり辛い。まっあのバカ高いところ好きだったしな。 男友「しかも崖っぷちって」 っと、つっこんでいるが、ここにするよう頼んだのは俺だ。ここからは町が見えるし、なにより花がさかないからだ。こいつが最初に見る花はアイツのじゃないといけない気がする。 墓には、花以外はほとんど備えられている。自分の持ってきたビールのかんがはずかしくなる。 男友「まっ、いっか」 ビール一本は墓において、もう一本に口をつけた。すると ???「あー、もしかして友くんー?」 振り向かなくてもこの口調はアイツしかいない。 男友「久しぶり」 優「久しぶりー、最初わかんなかったよー」 男友「俺はすぐわかったぜw」 そこには、あさ黒い肌が健康的で、顔に蘭々とした笑顔を浮かべた美女がいたが、まちがいなく優だ。手には1mぐらいの袋を持っていた。 男友「みつかったんだ?」 優「そうだよー」 袋を開けると、青と白の模様が入ったとても綺麗な花が入っていた。 男友「綺麗だ……」 溜め息が出る程に。 優「この花、実は絶滅危惧種で持ってこれないんだけどねー。指定される前に摘んだ人がいてねー。ゆずってくれて、いろんなとこに頼んだら一輪だけもってこれたのー」 さすが優だと思った。多分優じゃなければ到底許可されなかっただろう。 男友「これからどうするの?」 優「今までいろんな花を撮ってきたから、これからも撮り続けようと思ってるよー」 「その写真を見た人が何か考えてくれれば、他の花やこの花は消えないと思うから…」 凄いなと思った。話もだがその時の笑顔が言い表せない力を持っていたから。男が惚れたこの『花』は、枯れさせちゃいけないと思った。なにより俺がほれたから何だが 男友「俺、昨日大学出てからニートなんだよね。俺もついていって………いいかな?」 俺には優から出てくる言葉は分かっている。だって男と毎日のように聞いていた言葉だから 「いいよー」 終わり 男「…」 優「…〇〇君ー?」 男「あ、優さん、どうしたの?」 優「そ、それはこっちが言う台詞だよー」 男「えー?」 優「元気無いねー?」 男「ごめんね、こんな暗くて」 優「えっ、えっ、いや、いいよー」 男「次会う時はさ、明るくなってるから」 優「えー、ほんとー?」 男「ただ、失恋しただけだから」 優「え?」 彼「おーい優ー」 優「あ、ごめん彼が呼んでるから」 男「あ、うんバイバイ」 優「うん…バイバーイ」 優さんは彼の元へ行く、優さんは嬉しそうに彼を上目遣いで見る 今、優さんが幸せならそれでいいと思う 男「…ただ、失恋しただけだから…」 あの日から生き方を変えた僕は、沢山の人間と触れ合いながらも まだ彼女のことを思っていた 男「どうしたの?優さん」 優「んー…?」 男「なんか最近しんどそうだよ」 僕らの関係は恐ろしい程保たれていた 優「し、しんどくはないよー」 男「悩みごと…あるよね?」 優「…また、愚痴、聞いてくれるの?」 男「うん、抱え込んでたら、破裂しちゃいそうだから」 優「…あのね」 優さんはよく自分のせいにする よく聞いてないと本当にこの人が悪いんじゃないか、と思う程優さんは話をごまかすけど 実は彼氏が怪しい行動をしたり、本当にソレと思っても仕方が無いことをやってたりする それなのに彼女はそんなこと考えちゃいけない、とか 私がそんなことを考えてるから嫌われちゃうんだとか 毎回、そんな話を聞いて、うずうず、いらいら、むかむかする 今回もそんな話だった 優「…私、本当に…こんなことばっかり…」 男「優さん…そんなに考え込まなくても大丈夫だよ」 優「でも!でもね!」 男「優さんの話を聞いてたら、優さんは悪くないんだよ」優「でも…」 男「むしろ逆、その彼氏を呼んでこいって感じ」 優「だ、だから」 男「自分でも…わかってるんでしょ?」 キーンっ!! ボールがすごい勢いで飛んでくる。 9回裏2-1。一塁にランナーが1人。 これをとれば俺達のチームの勝ち。 だが… 無情にもボールはセンターの俺の頭上を越え、遠くの草むらに落ちた。サヨナラホームラン。 チームメイトは俺にボールを必ず見つけて来いと無茶な指令をだして帰った。 それから3時間。 ボールの野郎は全くでる気配がない なぁ……もう帰ってもいいよな……?? 俺が立ち上がったその時 優「なにしてるのー??」 後ろから声がした。 見ると、見覚えのある顔だが名前は思い出せない子が立っていた。 男「…ボール探し……誰…??」 優「同じクラスの優だよー」 優……たしか同じクラスの…すごい優しいって言われてる女…?? ……どんくらい優しいか試してやろうじゃん… 男「俺さ、今日塾あるから変わりに探してくんない??」 もちろん塾なんて行ってない。 優「いいよー」 男「は??」 確認しようとした時にはもう優は草むらに入って、姿を確認することはできなかった。 家に帰ってもする事はなく、しばらく部屋でくつろいでいた。 ふと外を見ると、大粒の雨が降っていた 男「…まさかな……」 嫌な予感がした俺は、傘をさしてあの野球場に走った。 男「そんなわけ…ないよなっ……」 野球場についた時はもう真っ暗で雨は止んでいた。 草が高くて優がいるかどうかは確認できない。 ただ何故だか嫌な予感だけは止まらなかった。 男「優~!?いるのか~!?」 ……返事はなかった。 男「…いないのか………」 帰ろうと振り返ろうとした時、遠くの草むらが僅かに動いた。 男「優っ!?」 急いでその場所に走った。 男「優っ!!」 いた。 ズブ濡れになっても、まだ地面を手探りで探している優が。 男「お前っ……」 優「あ、男君ーごめんね、ボールまだ見つからないよー」 男「もういいよ……」 優「きっともうすぐ見つかるよー」 男「もういいって…俺が悪かったから…」 優「大丈夫だよーあとちょっとー」 さらにボールを探そうと奥に入ろうとした優を、俺は手を掴んで止めた。 優「あっ………」 驚いたのか、優は小さく声を出した。 男「もういいから…帰ろうぜ…」 優「見つけた…」 男「え??」 優がもう片方の手をのばして掴みだしたものは、紛れもなく俺がとりそこねたボールだった。 優「はい、次はちゃんとキャッチしなきゃだめだよー??」 男(…見てたのか……) 優はボールを俺に渡し、泥だらけのその顔で俺に微笑みかけた。 男「お前……」 俺は目元が熱くなっていくのがわかった。 男「優しすぎるよ………」
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(投稿者:マーク) 少年は今まで誰からも愛されなかった 物心ついたころから家族のぬくもりをほとんど知らず盗みや強盗などで今まで生きてきた もとより身体能力が高かったので決して捕まることもなかった 気配を消すことにも長けており空き巣などは造作もなかった 今夜もいつものようにある屋敷に忍び込み物色していたところ 「あなた、だあれ?」 その声に少年はビクリとする、額から冷や汗が流れる だが焦りながらもバンダナで口元を覆い、楼蘭刀-風変わりな楼蘭人がくれたもの-を持ち直すと少女に近づき回りこむと刀を首に当てる 「泥棒さん?」 少女は問う、刀を突きつけられているのに少女は全く動じない 「しゃべるな!!」 恐れもなにも感じていない少女の様子にイラつきながら小声で脅しをかける 「いいよ、殺しても」 あっけらかんと少女は言う しばし沈黙が流れた・・・・ 「お前・・・怖くないのかよ?」 少年は尋ねる、今まで刀を首に当てられ命乞いする奴はいても殺してくれなどと言う者はいなかった 「怖くないよ、だってあなた絶対に人を殺すような人じゃないもの」 少女は振り返り少年の目、その特徴的な紅い瞳を真っ直ぐに見つめて言う、少年も少女の目を見、その吸い込まれそうな瑠璃色の瞳に思わず釘付けとなる 「あなたのお名前は?私はリズっていうの」 相変わらず首に刀を当てられているが臆することなく尋ねる 「・・・・・・ギル」 少年はぶっきらぼうに答える 「ギルはなんで泥棒なんてするの?」 「・・・・生きるため」 「お父さんとお母さんは?」 「・・・母さん病気で俺が生まれる前に・・・・親父は・・・・蟲に・・・殺された」 ”なんで自分はこんなこと初対面の少女に詳しく話しているのだろう” 「・・・・・ごめんなさい」 それっきり少女は黙ってしまう少年はあわてて付け加える 「気にしないで自業自得だから」 「じごうじとく?」 「自分達だけ助かろうとして俺と・・・姉さんを置いて逃げて・・・・死んだ」 「・・・・・・・・お姉さんは?」 「一緒に逃げてる途中で・・・・・俺をかばってかわりに・・・・・・」 「そう・・・・・・・・私もなんだ」 「え?」 「私も父と母を蟲に殺されたの」 それを聞いたギルは思わず刀を首から離すが 「リズ様?どなたとお話をなさっているのです?」 突然そんな声が聞こえギルはぎくりとした 「どうしたの?」 そんなギルをよそに少女はなんでもないようにドアの前にたつ男に話しかける 「その方は・・・・」 男はギルを不思議そうな目で見る、 「私の友達よ」 リズは屈託のない笑顔で言う。ギルは”それは無理やりだろ”という表情をする 「左様でございますか!! リズ様にお友達が!!ウォルトはうれしゅうございます」 どこからかハンカチを取り出し目じりをぬぐう 「うそ・・・・・・」 予想外の反応にギルは目を丸くする 「リズお嬢様の人を見極める力は確かでございますから」 そんなギルの様子をみてウォルトと呼ばれた男は言う 「武器まで持ってるのに?」 ギルが問うと 「お嬢様の目に狂いはありません、それに君の目は人を殺したものに特有の曇りがない」 たしかにギルはこれまで人を斬ったことはない、せいぜい脅しに使う程度で脅しが通じない相手からはとっとと逃げ出していた 「ウォルトは私が生まれるずっと前からこの家に仕えている執事なの、今はこの屋敷で二人暮らしなのよ」 「そ、そうなんだ・・・」 ギルは混乱していた、自分は不法侵入者で武器まで持っているのにこの雰囲気は一体なんなんだろうか そこにさらにウォルトはとんでもないことを言い出した 「ギル君・・・だったか?もしよかったらここに住まないか?」 「へっ?」 「一緒に住もうよっ!!」 リズはいつの間にかギルの両手をにぎり目をきらきらさせて見つめる 「え・・いや・・・でも・・・」 「決定ーーーー!!」 リズが高らかに叫ぶ、 ”いや待てまだ俺はなにも言ってない” そんなギルの声はあっけなく無視された To be continued 一応次はシリアス中心です(汗
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「良かったね、ミーティア。ずっとこの日が来るのを待ってたんだものね。二人ともよく我慢できたと思う。本当に立派だったわ」 サヴェッラ大聖堂から、エイトとミーティアが手を取り合って、結婚式を脱走してから丸二年。 一方的に婚約破棄したチャゴス王子に対してのせめてものお詫びとケジメのためと、王子の赦しが得られるまでは、二人は決して結ばれようとはしなかった。 私もククールも、ヤンガスやトロデ王も、チャゴス王子にそんな気持ちが通じるわけがない、赦しが出るのを待っていたら一生結婚なんて出来ないと説得したわ。 だけど二人は、クラビウス王が王位をチャゴス王子に譲った時に、争いの火種になるようなことにはなりたくないと、頑ななまでに王女と臣下という関係を守り通した。 それが三カ月前、何とあのチャゴス王子が結婚し、しかもそのお相手が、ダメダメ王子の首根っこを押さえ付けて叱ってくれるしっかりした女性で、正式にトロデーンに使者を寄越し、二つの国の間の友好と平和を約束してくれた。 ようやく二人は明日、このトロデーンの城で結婚式を挙げることになった。 ついさっきまで、東屋で一緒に旅した六人でお酒を飲んでたんだけど、男性陣は残して私とミーティアは二階のテラスで酔いを覚ましてる。 私は二人きりの時だけ、ミーティアから『姫様』を取って呼んでる。私もずっとリーザス村では『お嬢様』って着けて呼ばれてて、お互いに呼び捨て出来る女友達を持ったのは初めてだった。 「ほんとに私、何にもしてあげられなかったね。ようやく呪いが解けた後も、なかなか幸せになれないのを見てるのは辛かったわ」 「何にもできなかったなんて、そんなことありませんわ。ゼシカたちが暗黒神を倒してくれたからこそ、私もお父様も、そしてこの城の人たち全員が呪いから解放されたんですもの。それにサヴェッラ大聖堂で、聖堂騎士団の方たちと戦ってくださったこと、絶対に忘れませんわ」 サヴェッラでの話をされると、ちょっと胸が痛むわ。あの時はククールがエイトにハッパかけるために『オレが姫様さらって逃げる』なんて言ったもんだから、私そっちの方で頭が一杯で、ミーティアの心配してあげてなかったのよね。 そういうことを黙ってるのは得意じゃないし、そろそろ時効だとも思うので、その時のことをミーティアに打ち明けた。 「まあ、ゼシカって本当に鈍いわ。ククールさんがずっとゼシカを大事に想ってたことなんて、あのエイトやヤンガスさんでさえ丸分かりでしたのに」 私って鈍い? カンはいい方だと思うんだけど。それにエイトとヤンガスにさえ丸分かりって、そんなにわかりやすくなかったわよ。確かに優しくはあったけど、同じくらい意地悪もされてたもの。 「エイトもね、その時のことは一生忘れないって言ってましたわ。 ミーティアをさらって逃げるなんて言葉は、どうせハッパかけてるだけだっていうのはわかりきってたので、何とも思わなかったらしいんだけれど、大階段の下で『仲間だから力を貸す』って背中を押してもらった時、何も怖いものなんて無くなったんですって」 私もその時のことは覚えてる。それまでちょっと俯き加減だったエイトが、急に力を取り戻したように階段を駆け上がっていったのを。 「あれだけツンツンしてて、ひねくれたことばっかり言ってて、気まぐれで気難しくて素直じゃなかったククールさんに、面と向かって『仲間』だって言ってもらえる日がくるとは思ってなかったんですって。 その言葉を言ってもらうことに比べたら、結婚式の邪魔をすることなんて、大変でも何ともない。そう思ったって言ってましたわ」 ・・・それ、ほめてないわよね? でもエイトの気持ちはわかる気がする。確かに初めの頃のククールはひどかったわ。特にエイトに対して八つ当たりしすぎて、よくシメられてたものね。 そんなククールに認めてもらえたと思うと嬉しいよね。 ・・・あれ? 今思い返して見ると私、もしかして一度もククールに『仲間』って言ってもらったこと無いんじゃないかしら・・・。 「お前の話なんかまともに聞こうとしたオレがバカだったよ。だいたい、ムサ苦しい野郎ばかりのとこで酒飲んだってうまくねえや。オレはレディたちに交ぜてもらうぜ」 ククールが何やら怒りながらテラスにやって来た。エイトが一生懸命、宥めようとしながら着いてきてる。 「どうしたの?」 「どうしたもこうしたもねえよ。珍しくひとのこと褒めてんのかと思いきや、ツンツンしてたの、ひねくれ者だの、きまぐれで気難しくて素直じゃねえだの、言いたい放題言いやがって。 このおとなしい顔に騙されるけど、こいつとんでもなく毒舌で容赦なくて、腹ん中は真っ黒だぞ」 ・・・もしかして、さっきミーティアが言ってたのと、全く同じことを言ったのかしら。 ミーティアと顔を見合わせて笑ってしまう。 多分エイトはお礼を言ったつもりなんだろうけど、ククールじゃなくたってそうは思えないわよ。エイト、思ったままを正直に言い過ぎよ。 新郎新婦が結婚式の場でお酒臭いのは問題ありなので、いろいろ話は尽きないけれど、早めにそれぞれの部屋に引き取った。 誰が部屋割りしたのかは知らないけど、私とククールは当たり前のように同じ部屋をあてがわれてしまった。もちろん今更、そのことに抵抗はないけれど。 「なあ、エイトのやつ、少し元気なかったと思わなかったか?」 ククールがいきなり深刻そうに言い出すから、私はドキッする。 「ううん、気が付かなかった。元気ないってどんな風に?」 「初めはマリッジブルーかとも思ったけど、あの呑気者にそんなのあるわけねぇし、どっちかっていうと精神的な問題じゃなくて、身体の方が弱ってるような感じなんだよな。でもヤンガスも気づかなかったって言ってたから、オレの思い過ごしだな」 そんなこと言われても、ちょっと不安にはなる。だって、ククールのそういう感覚って怖いくらい外れないから。 「そんな顔するなよ。多分、結婚式の準備なんかで疲れてたんだろ。エイトがそういうのに向いてるとは思えないからな」 ククールの声は真面目なのに、手の方は私の服を脱がせはじめてる。 「何やってるの?」 「何って、こうやって二人きりでゆっくりできるの久しぶりなんだから、有意義に過ごそうとしてるだけ」 お母さんが自分の手でサーベルト兄さんの部屋を片付けて、そこをククールの為にあけてくれてから、もう半年。 だけど結婚はおろか、つきあいすら認めてないと言い張ってる。 なまじ同じ家に住んでるのに、家長の目が光ってるという微妙な状態だから、確かにゆっくり二人きりにはなりにくい。 お母さんたら、私よりもククールとの方が気が合うみたいなのに、本当に何がいつまでも気にいらないのかしら。 ここまで来るともう、ただ意固地になってるとしか思えないわ。 結婚式はトロデーン城の中庭で行われた。 サザンビークへの遠慮もあって、招待されたのは少数の親しい人たちだけなんだけど、二人の晴れの姿を一目見たいと多くの人が集まってくれることは予測できていたので、 自分たちの幸せな姿を見てもらうために、教会の建物の中ではなく、こうして外に面した場所で永遠の愛を誓うことを選んだんだとミーティアが教えてくれた。 広大なお城よりも更に広い面積を誇る中庭は、国中から集まった人たちで溢れかえり、高価なものや豪華なものなんて何もなかったけど、喜びや幸せ、祝福と感謝が一杯で、何よりも素敵な時間だった。 結婚式から一週間後。明日はエイトとミーティアが新婚旅行に出発し、私たちもそれぞれの生活に戻るという日、おかしな夢を見た。 星空がとても近い、高いところにある祭壇のような場所。大きな竜の石像が、何も記されていない石碑を守るかのようにたたずんでいる。やがて炎に照らされたその石碑の中央に、何か紋章のようなものが浮かびあがる。神秘的な光景のようで、何か恐ろしい程の力を感じた。 目を覚ました時、それがどこかで見た覚えのある場所だと気づく。 確かあれは、ベルガラックからサザンビークへ続く街道の途中にある高台の上の遺跡。 空を飛ばなきゃ行けないような所に、どうしてこんな巨大な建造物があるのかと思った場所だったはず。 何でこんな変な夢を見たりしたのかしら? 朝になって、エイトが高熱を出して起きあがることさえ出来ないほどに弱った状態になっていると知らされた。 病気に対しては回復魔法は効かず、出来ることといえばオークニスのグラッドさんの所へ行って、良く効く解熱薬を貰ってくることぐらい。 さすがにグラッドさんの調合した薬の効き目はすごくて、熱だけは程なく下がったけど、何かに生気を吸い取られているように感じて、力が入らないらしい。 ねずみのトーポも、飼い主の不調に同調してしまったように、力無く横たわってしまっている。 ミーティアの話によると、私が見たのと全く同じ、祭壇の遺跡をミーティアもエイトも見たらしい。そしてその直後に、エイトは熱を出して寝込んでしまった。 ククールとヤンガス、トロデ王も同じ夢を見たという。この事とエイトの異変が無関係だとはとても思えない。 「だけど、もう神鳥のたましいは親のレティスとどっかへ行っちまったでがす。確かめに行こうにもお手上げでがすよ」 ヤンガスの言葉に、ククールが答える。 「いや、様子を見に行くぐらいなら、多分何とかなるぜ。あそこは街道からは離れてないから、二日あれば行って戻って来れると思う」 ククールはずっとバギの魔法を、切り裂くだけじゃなくて、物を動かしたり持ち上げたりするのに使えるんじゃないかって、風の制御の練習をしていた。 亡くなったオディロ院長がそういう風の使い方をしていたらしく、そのご先祖の予言者エジェウスも、空を飛ばなきゃいけないような所に石碑を残していたことから、使いようによっては空ぐらい飛べるんじゃないかって思ったんだって。 実際に、鳥のように飛ぶことは出来てないけど、真上にだったら、かなりの高さまで浮きあがることが出来るようになってる。 ヤンガスも一緒に行きたがったけど、『その体重を抱えて飛ぶ自信は無い』というククールの言葉で、おとなしく留守番することになった。 そして私とククールの二人だけで、謎の石碑の様子を確かめにいく。 そこには夢で見たのと同じ光景があった。初めて見た時には確かに何も記されていなかったのに、今は翼を広げた竜のような紋章が浮かび上がっている。 そしてその紋章に手を触れると辺りの風景が変わり、洞窟のような場所に出る。だけど、ほんの少し進んだだけで、すぐに引き返すことになった。 出現する魔物の強さが半端じゃないんだもの。何があるかわからないから、一応武装はしてあったけど、ラプソーンの空飛ぶ城にいたのより、更に強い魔物がゴロゴロしていた。 二人だけで先に進むのは、諦めるしかなかった。 トロデーンに戻ると、エイトは大分元気を取り戻して、起き上がれるようにはなっていた。 だけど何かに体力を奪われてるような感覚が完全に無くなったわけでもなくて、本人曰く『慣れた』らしい。 あと嘘みたいな話だけど、ヤンガスのアドバイス通り、とにかく食べまくったら少しはマシになったそうだ。トーポにも大好物のチーズをたくさんあげたら、ちょっとだけ元気になったって。 その辺りは、いろんな意味で『さすがエイト』っていうしか無いわよね。 トロデ王を含めた六人で、この後どうするべきかを相談した。 やっぱりあの石碑が無関係じゃないっていうのは、全員一致した意見なんだけど、簡単に『行けるとこまで行こう』というわけにもいかない。 出てくる魔物が普通の強さじゃなくて、エイトもいつまた倒れるかわからない状態。ククールも石碑までは一人ずつ運ぶので精一杯で、体重が二人分は軽くあるヤンガスは最悪残ってもらって、ルーラ可能な町があるようなら、そこから合流ってことになる。 あんまりにも戦力が心もとなさすぎる。 それにエイトはこのトロデーンの近衛隊長であると同時に、世継ぎの王女の夫でもあるんだもの。どれだけかかるかわからない旅に出るなんて簡単には出来るわけがない。 「では、新婚旅行はそこにしましょう」 そんなことを色々考えていたのにミーティアは、その辺の湖にピクニックでも行くような調子でそう言ってきた。 「もう馬車を引いてお手伝いすることは出来ませんけど、ご一緒させてください。今度はミーティアがエイトの為に力になりたいんです。自分のことは自分で守れるようにしますから、どうか連れていってください」 ククールとヤンガスは慌てて止めようとするけど、トロデ王はアッサリ賛成した。 「そうじゃな、それがいいかもしれん。二年もの間、我慢を続けてきたのじゃから、新婚旅行が少しぐらい長くなっても、異を唱える者はおらんじゃろう」 二人を一番近くで見守り続けていたトロデ王は反対しない。 ドルマゲスがこの城から杖を強奪した日、賊が潜んでいるかもしれない場所に愛娘のミーティアを同行させた話を聞いた時は、少し驚いた。旅の間は、ミーティアを危険な場所に連れていくのを何より嫌がっていたトロデ王だから。 でもトロデ王は知ってるんだ。それが必要な時はどんな危険な場所でも、ミーティアは必ず行く人だってことを。まして今度はエイトのことだもの。お城で留守番なんて絶対しないわよね。 そして私はこれも知っている。実はミーティアが、とっても力持ちだということ。 馬に姿を変えられて、旅の間引き続けていた馬車は錬金大好きエイトのせいで、使わない武器防具も捨てられずに荷物が増える一方だった。そうしてる内に自然に足腰は鍛えられていき、腕も足と同じだけの力に持つに至ったことを。 確かに自分の身ぐらいは自分で守れるかもしれない。 出発は三日後に決まり、準備のために一旦それぞれの住まいに帰ることになった。 「ククールさん、あなた一体いつになったら落ち着いてくれるの? おまけに今度はゼシカまで連れていくのね。それなら許されると思ってるわけ?」 事情を説明して家を開けることを伝えると、お母さんは深い溜め息を吐いてククールに文句を言う。 「すみません。でもほら、もう残してはいかないっていうのは嘘じゃなかったっていうことで」 それに対してククールは全く悪びれない。私には今一つ意味がわからないんだけど、二人には通じてるみたいで、お母さんはククールを睨みながら、更に大きな溜め息を吐いた。 「・・・三カ月だけですよ。三カ月経ったら絶対に戻ってきなさい。私はその間、ウエディングドレスでも縫いながら待ってることにしますから」 お母さんにしては、ずいぶん諦めが早いわ。って・・・ウエディングドレス? 「いつまでも独り身でいるから、フラフラするのかもしれないわね。あなたたちも、いつまでも若くないんだから、いい加減に家庭を持ってしっかりしてちょうだい」 自分で反対しまくってたくせに、よくそんなセリフが口から出てくるもんだと思う。だけどあんまり突然のことで、声の出し方を思い出せない。 「ありがとう、ございます・・・」 いつもは冷静なククールも、それだけ言うのがやっとみたい。 「いいから、早くお行きなさい。そして忘れないで、三カ月だけですよ。三カ月経ったら、どこにいようとどんな状況だろうと、必ず戻ってらっしゃい。あなたたちが帰ってくる場所はここなんですからね」 支度を終え、トロデーン城へルーラするために家の外に出た時、ククールが呟いた。 「三カ月か・・・」 お母さんがとうとう認めてくれたことで頭がいっぱいだった私は、ククールのその言葉で三カ月という期限をつけられたことを思い出す。 あんなふうに言ってくれたお母さんの気持ちを裏切ることは出来ない。だけど三カ月経ってもまだ問題が解決してなかったとしたら、エイトをそのままにして戻るなんて、もっと出来ない。 何とか三カ月の間に、エイトの体調不良の原因を突き止めて、それを取り除けるように頑張らなくちゃ・・・。 「なあゼシカ。仮にこの件を二カ月で片付けたとして、その後の一カ月はゆっくり二人旅なんてするのはダメだと思うか?」 後に続く言葉があんまりにも予想外のことで、咄嗟に意味がわからなかった。 「次に帰ってきたら、さすがにしばらくおとなしくしてないといけない気はするし、せっかく三カ月も時間くれたんだから、目一杯使わせてもらうのも悪くないかな、と。・・・ダメ?」 「・・・ダメよ」 バカみたい。ククールがじゃなくて、私が。 「それじゃ短いわ。この件を一カ月で片付けて、残りの二カ月で二人旅しましょう」 エイトをあんな体調のままで、三カ月も過ごさせるわけにいかないわよね。一日でも早く解決させた方がいいに決まってるわ。そんなのわかりきってたことなのに。 もしリーザス像の塔でエイトに出会わなければ、私はポルトリンクから先へは行けなかった。南の大陸にさえ渡れずに兄さんの仇も討てなくて、そしてククールに逢うことも出来なかった。 ずっと感謝してた。だから今度は私がエイトを助ける番。ううん『私たち』でよね。 「最悪ヤンガスは留守番だし、エイトとミーティア姫様は戦力として計算に入れない方がいいから、実際はオレとゼシカの二人であいつらを守って戦うことになると思う。かなりキツいだろうけど、しっかりやろうぜ」 ククールが私の手をしっかりと握ってくれる。この手の暖かさが、私に何度も前に進む力をくれた。 「まかせといて」 以前の私だったら、ククールに一度も『仲間』だって言ってもらったことがないのに気づいた時、寂しい気持ちになって、エイトを羨ましく思ったかもしれない。 でも、そんな言葉なんてもう必要ないのよね。ククールが私を信じてくれてるのなんて、確かめるまでもないことだもの。 今回のことだって、一度だって私に『どうする?』って訊いてはこなかった。私が一緒に行くことなんて、言うまでもなくわかってくれてた。 ククールとは考え方や価値観が違いすぎて、ぶつかることさえ出来ずに悲しい思いしたことも何度もあった。 だけど一番大事な時はいつだって、同じ答えを選んでいた。大切なものは自分自身の力で守るということ。 握っているものがお互いの手じゃなく武器に変わっても、私たちはもう離れたりしない。 進む道は同じだから、ずっと二人で生きていける。 <終> ずっと二人で-前編
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さて。 ベッドは二つある。 手前につかさ。奥にはつかさのカバン。 で、私は? ―――――――――― 旅に出よう! ~東北編~ ―――――――――― 「えっと。そろそろ寝よっかなーって思うんだ」 ベッドにちょこんと腰掛けてるつかさを見下ろしながら。考える。考えろ。 なんか、ド頭からいきなり危険方向にトびそうになってる。 「うん。明日結構早いよね」 そうでもない……とか、かがみあたり言いそうだけど。 チェックアウト、十時。 早いなぁ。 「ありのまま、今起こった事を話すぜ」 「ぜ?」 つかさが不思議そうに首をかしげる。 分かってません、べつにいいけど。 「私は飲み物買いに出て戻ってきたと思ったら、いつのまにかベッドがカバンで占領されていた」 つかさは首をかしげたまま固まって動かない。 「何を言ってるのか分からねーと思うが」 「こなちゃん」 分かってますね。まあいいけど。 顔、真っ赤だし。上目づかい、その上半分涙目。 ねらって……ない、と思うけど。 「……ベッド、半分あいてるよ」 最近のつかさ、その辺分かんなくなってきてるんだよね。 「いやいや。いやいやいやいや。つかさ、ちょっと待って」 ギリギリ……いや、でもそれ空いてるって言わないよ多分。 つかさの左に座ってみる。 あれ、なんか、全然余裕あるじゃん? でもギリギリったらギリギリ。っと、いや、むしろ。 う、うん。いや、アウトだよ、これ。 隣に座っただけで、めっちゃ嬉しそうなつかさの顔とか。 「つかさ。ちょっと怪談でもしよっか」 「え、かい、階段?」 「うん、怪談。このまえ、つかさん家でお泊まり会したときの話なんだけど」 微妙に身体をひいて、こっちをうかがっている。 「こ、こなちゃん」 「だいじょぶだいじょぶ、そんな怖くないから。たしかあのとき、部屋には私とつかさとかがみしかいなかったはず」 「お布団、敷いてから?」 「そ。いーかんじに話疲れたから、すんなり寝られるって思ってたんだよね。電気も消して、うとうとし始めた……そのとき」 つかさはすっかり青ざめて、びくびくしはじめた。うん、怪談苦手だしね。 「ちょっとひんやりした何かが、私の布団に潜り込んできたんだ……その何かは、一晩中私の身体をぺたぺたぺたぺた」 「――起きてたのっ!?」 「寝れるわけないじゃん!」 あああ、何か思い出しちゃったよ、ぺたぺたぺたぺた…… う、ちょっと顔が熱い。 「ま、まあそういうわけで。さっさとあの荷物をどかしてください」 「そ、」 そうそうつかさ、関係ないんだけどね。 浴衣びみょーにさ、はだけてるよ。だらしないなぁ。 「あ、あの、わたしなんにもしないからっ、一緒に寝るだけ。だから、ね?」 「つかさ……明日朝早いんだよ。シャワーとか浴びたいし、8時か9時には起きたいトコだよね」 つかさって冷え性とかないのかなぁ。 脚とか細いし。裸足だし。当たり前か浴衣だしね、もう寝るんだしね。 「だからっ、なんにもしないっ。ほら、修学旅行とか、いっしょにお布団入って、ちょっと話して、それから寝て、そしたらもー朝だよ。ね、ね?」 「へー、ふーん」 ワロスワロスっと。 つーか修学旅行でいっしょに布団入ったりしないからさ。 「こなちゃぁん」 う……ぐ、そ、の声やめっ 「ま、まあね、一万二千光年ゆずってさ、つかさが朝まで、まさかひょっと我慢できたとして」 「えと、どんだけ?」 どんだけ? 「そう、そんな、太陽が西から昇るって方が何百倍も現実味があるような、超無意味な仮定の上で」 「はぅ、ごめんなさい、あのもうそのへんで」 「私がムリなん」 もー私、なに言ってるのかわかんなくなってきてるからね。 すぐ寝れるかな。ちょっとDSでもやってから寝よっかな。 「あとさ、つかさ前見えてるんだけど気づいてるかな、てか脚ふとんに引っ込めてもうそろそろアレだから私」 さっきいっしょにおフロも入ったし。つかさの胸がちょっと見えてるくらい何でもないんだけどね。 じゃなくてアレだ。アレってなんだっけ。ああそう、DSだ。どこやったっけ。 「そう……なん、だ。こなちゃん」 ちょっと緊張した、つかさの声、と。 わ、わ? 熱い。首のとこ。 つかさの息が。 聞こえる。聞こえる……あぅ。 「つ、かさ、人の話聞いてる? なんで寄ってくるの、浴衣ちゃんと着ないとダメだってのに」 見てないし何でもないけど。いや、別に見たって何でもないって。 「お、お風呂。入ってくるね」 これから、あのカタキを討ちに行ってくるね。 そんな口調で、ワケ分からないことをいわれた。 「さ、さっきいっしょに入ったよ、ね」 最上階の大きなお風呂。露天風呂とか付いてたよ、ロマンティーックでよかったよね。 「うん、でもほら、このお部屋にも、小さなお風呂付いてるし。どんなのか見てみたくって」 「だから、明日朝入れるって」 つかさのカラダが離れてく。あ、もーちょっと…… なんとなくつかさに伸ばしてた手を、そっと、握られれれ 「明日、あんまりゆっくり入れないかもしれないから」 ぜ、全然意味わかんないけどっ。 つかさは恥ずかしそうに笑ってから、お風呂場に消えた。 「……」 どーしよう。寝るかな。 いや、どこに。 だから、つかさの荷物をどけてだね。 こなちゃん…… とかやったときのつかさの顔が0.1秒でフラッシュした。 うわ、絶対ムリだよ。 ど、どーしようマジで。あ。 蛇口をひねる、音。 それから、シャワーの音。 ぱっしゃぱっしゃ、床にひびく水音。 最初ちょっと水冷たいから、手ですくってみてるんだ。上のお風呂でもそうしてたし。 すこし音がやわらかくなった。 からだ、ながしてる……あたまかな。さっきはあたまから洗ってたけど…… きれいだったなぁ、水の線が、つかさのからだをたどって、きらきら落ちていって。 つかさが、あたまをふるふる振って―― 不思議そうな目でこっちに振り向いた。 ……こなちゃん? お、気づかれた。 あ、はは、ゴメンゴメン、オヤジっくな目してたかな。 ……うーん。 つかさは、ほっぺたに指をあてて、ちょっと首をかしげて。 なんだかね、やっぱりこなちゃん、女の子だなー、って。思った。 どういう意味、だったんだろ…… あ、水音がとまった。 シャンプーとか? でも、何もきこえないな。 洗ってても、ここまでは音聞こえないのかな。 目、きゅって閉じてたよね。ぱたぱた手振ってシャワー探してたけど、 ……取ってあげたらよかったかな。 でも、そういうつかさも見てて楽しかったし。 それから、水音。 蛇口をあける、しめる。 つかさのからだ。 しろい肩とか。おしりとか。 くるくる落ちてく水滴水てき。 そんなおと。 ねえつかさ。……つかさ、わからないの? 私さ、なんか、あたまがジンジンして変な感じするんだけど。 まだ、少しあったかい右側のシーツ。手を当ててみる。 あたまの何処かでいろいろ浮かんでくる、きえる。 「あ……ぅ」 からだに、なにか詰まってるような。みぞおちの奥くらい、かな? ぐるぐる回ってる……あれ、息できない。 まあいいや。そんなことより、つかさの 「こなちゃん」 あーうん、ごめんつかさ、ガン見してた。別にいいじゃんか…… 「こなちゃん?」 しっとりした髪にタオルを当てたまま、ちょこん、と首をかしげた。犯罪すぎる。 「……つかさ、ちゃんとシャワー止めてこないとだめだよ」 そういうと。 なんでかつかさが、恥ずかしそうに目を伏せた。 え、リアクションの意味全然わからない。 「だいじょうぶ、だよ。ちゃんと止めてきたから」 小さな声。でも、すごいあたまにひびく、ジンジンする。だから、だからさつかさ、 「浴衣、ちゃんと着てって、いってるじゃん……」 ていうかそれ、肩にひっかけてるだけだよね? 「ごめんね、こなちゃん」 顔があつい、燃えてるみたい。のどの奥もグルグルまわる。吐き気がする。 知ってる。風邪とか引いて、熱出したときの、あの感じだ。 「つかさ……自分がなにやってるか、わかってる?」 目が合った。つかさの顔は、やっぱり赤かったけど。でも、なんだか泣きそうになってて。 「ゆ……ゆーわく」 シャワーの音、白い肌、小さな肩。水てき。水の音が、聞こえる。 あたまをブンブン振ってみる。ああもう、もーダメだっ! つかさの手をつかんで、引っ張った。 「わ……」 かぶさってくるつかさを抱きしめ、て、ってあぅ。 そういや浴衣だったっけ、わたしも。いろ、んなトコがぴとぴとくっつくんだけ、ど。 ……愚痴だけどさ、 「つかさは、わかってないよ」 つかさが顔をあげた。3センチもあいてない。ほら、わかってない。 「私の気持ちとか、そーいうの。オニだよ」 「え、と。ちょっとは、ドキドキしてくれた、てことかな」 そんなんじゃない。 「じゃ、じゃあベッドはいろっか。大丈夫、わたしちゃんとすぐ寝るから」 すぐ? ねる? え、いやちょい待って何言って、 「あ、ううん、すぐ……はムリかも。だけど頑張って」 「そ、その前に」 「こなちゃん?」 「つかさ。ちょっと、怪談でも」 つかさの顔がはてな。 ううう、かがみだったらこのあたりで分かってくれそうなのに! つかさは鈍い! 「だ、だから、怪談だよっ。体験、したくない? したいよね?」 く、顔みれない。私だけ不公平じゃん。 「こ、なちゃん」 よし通じた、恥ずいけど、がんばれ私。 「あの、ちょっと、恥ずかしい、ていうか」 ちょっと待って、 思わず顔が跳ね上がった。 「あんだけやっといて!?」 つかさ、なんか目あさってに向けてるけど。 えーととかでもその……とか何かいってるけど。3センチ先で。 3センチ先で。 すぐ、寝るとか。ムリ、いやもう絶対ムリだから。 「さわるだけ、だよね?」 考えてみる。さわるだけ。さわるだけ? 「それ、は、もう自信ないけど」 「え、えええ?」 「でも痛いことはしないからっ。つっ、つかさは、責任とるべきだと思うな」 「あうぅ……」 つかさは、もぞもぞベッドの上に上がって、ぱたん、と枕にたおれた。 うつぶせになって、枕に顔押しつけて、 「じゃあその。ど、どうぞ」 どうぞって言われても…… 「つかさ。おーじょーぎわ悪いって」 ひっくり返そうと、つかさの肩をひっぱって、って、っくぅ ……動かんし。 「つ、か、さ」 「すぴー」 …… へー、ふーん。 ワロスワロス。 つかさの腰に目線を落とす。浴衣がふんわり被さってるけど……被さってるだけだね。 もうちょっと下……い、いや、さすがにダイレクトにソコは恥ずかしいかな。 ちょっとだけ上、よし。そっと手を伸ばして…… ぽんぽん。 「……!!」 びくん、ってはねてから、風が巻き起こりそうな勢いで回転するつかさの身体。 涙目でこっちを……なんかさっきからずっと涙目な気がするけど、私は悪くない。 「やっぱオモテがいい? まあもう、どっちでもいいけどさ」 遠くの方で、聞き慣れた歌が聞こえてくる。 夢。これ夢かな。 すこしだけ、しょっぱいアジがした。 つかさ、さっきお風呂はいってたんじゃん? こな、ちゃんだって。汗かいてた、よ。 なんか、あついんだもん。暖房きろっかな…… いいから。こ、こなちゃん…… ん、ぁ、つか、さ? こなちゃん。 こなちゃん、 左足が、まだ、だよ。 「っ、たっぁぁああ!?」 一瞬で目が覚めた。ベッドから飛び起きて、 うぁ寒っ!? 外ヤバイ。人間が出て行っていい温度じゃないよ。 もぞもぞ布団の中に戻 っていいんだっけ? アレ、さっき何か、音楽が聞こえなかった? たしかケータイの…… 「んんぁ」 「あ、つかさ。起こしちゃったか」 ……なんかちょっとだけ、目合わせづらい、かも。 肩まで引っ張り上げてた布団をほおって、携帯をさがす。枕元、 いま、えーと。十時。じゅうじ。って聞いたことあるんだけど。なんだったっけ? 「ふぁーぅ、こなちゃん、おふぁよぉ」 「おはー。つかさ、いまさ」 いやまあ、もう過ぎたことは仕方ない。 シャワーでも、浴びてこよっか。 「つかさ、先シャワー行ってきていーよ」 「んー、あぁでもきのうたしか入ったよぅ」 「うん、でもほら、カラダ、もうべたべただからさ」 「うー、さむいね、こなちゃん」 「そーだねぇ」 風とかもつめたいけど…… 「なんていうのか、ぱっと見、さむいよね」 曇り空。よく分からない鳥のこえ。よく知らない河の土手を、ほてほて歩く。 んー、向こう側とか、ぽつぽつ人いる、のかな? よく見えないな。 目を上げると、すこし遠くに大きな橋が見えた。車が、ブンブン走ってる。 どっからどこに行ってるんだろ…… 「あれ、つかさ?」 ふりむいたら、つかさがぼんやりと河のほうを眺めていた。 「さびしい感じだよね」 「さすがはみゆきさんだ」 ぽちぽちつかさのほうに歩きながら、私もぐるーっと河のほうを見回してみる。 茶色い草ばっか……水もなんか、すっごい濁ってるし。 うう、あの水、すっごい冷たそうな感じがする。実際冷たいんだろーな。 「あ、こなちゃん、あそこ」「どこ?」「向こうあたりの……ほら、あの草のなか」 お、釣り竿たってる。……竿だけ? 「釣ってた人、どこいったんだろね、つかさ」 「さあ……でも、お魚とかいるんだね」 釣れるのかな? どーでもいいか。 なんとなく、横目でつかさを見上げる。 釣り竿見つめたままぼーとしてて。 「つかさ」 「あ、うんいこっか」 それは別にどっちでもいいんだけど。つかさがいるんだったら行っても休んでも。 「つかさ、これ」 首元のマフラーを半分ほどいて、つかさに差し出す。 「わたしだって、マフラーしてるよ?」 みたら分かるって。 「うん。つかさのも、半分ちょーだい」 1,2,3秒。 お、赤くなった。 でも、なんにもいわないで、するする半分ほどいてくれた。 「はい……こなちゃん」 「ありがと。……でも、もー暖かくなったかな?」 ちょっとだけからかってみる。 つかさは、む、とうなって。 わっ……抱き寄せられた。 「わ、わ」 くるくる、あっというまに私の首元に巻かれていく。つかさの…… 「はい、こなちゃんも」 「へーい」 言われるまま、私のマフラーもつかさに巻いていく。 「あったかい? こなちゃん」 「うん。っていうか、むしろ熱い」 とても、熱い。 さて、今日はどこにいこっかな。 ま、駅いってから考えるか。おもしろそーな名前の駅にいってみてもいいかな。 だーれもいない道を二人きり歩く。じゃりじゃり、砂利道の音がくっきり聞こえて、なんか楽しい。 「ね、こなちゃん」 「んー?」 ひだりを見上げる。 つかさの顔は、30センチくらいのとこ。なんとか安全圏内だ。 「あたまがジンジンしてくるような……ずきずきしてくるような、そんな感じだったんだ」 じゃり。 よかった。私だけだったら、首がきゅってなって転んじゃうかもだし。 「つかさ」 「知ってた?」 「知ってる……」 つかさは何でか、私の手をひっぱって、耳にあてた。唇が小さく、そうだね、って動いた。 つかさ、わたしの手、貝がらじゃないよ。……なにか、聞こえる? 「風邪を引いたんだって、思った。体温計もってきて計ったりしてた。熱なかったけど……そんなわけないって、怖かった」 あたまがジンジンして。 なんだかくらくらして。 「わたしね、ずっと、そんなふうにドキドキしてたんだよ」 そういって、私のくちびるに、ちょん、とキス。 「こなちゃん。好きだよ」 私も。 私だって。すき、だよ。つかさ。 つかさに、つかさに、負けないくらい…… つかさは、にっこり笑って、歩き出す。 「くぇ」 そのまま、変な声をあげて止まった。 つかさが、けほけほ言いながら振り向いてくる。 ふ、また涙目だ。ざまぁ。 「こ、こなちゃん、ちゃんと歩いてよう」 「つかさの、そのよゆーしゃくしゃくな態度が気に入りません」 「え、え?」 私だって。私だって、私だって―― 「つかさが好き」 「こなちゃん……」 「負けないもんね。まあ? つかさだって? 私が好きみたいだけどさぁ」 「な、」 一所懸命に睨んでるつもりみたいだけど。たれ目と涙目がプラスされて、なんかこう、ムラムラする感じ? これこれ、これだよ。 「こなちゃんなんて、わたしがあ、あんなコトまでしないとドキドキしてくれなかったくせに!」 「なにいってんの? いっしょに寝ようとか言われたとき私マジ死ぬ5秒前だったんだけど」 「わたしは、一緒に寝たりするときだけじゃあないもん!」 「……たとえば?」 「その」 ……恥ずかしくなったらしい。まあ、つかさだし。ニヤニヤしそうになったけど、ここは自重だね。 「わたしは、こなちゃんのこと考えるだけで。それで、もうなにがなんだか、分からなくなっちゃって」 で、でも、私もちょっと顔が熱くなってきたかも。 「こなちゃんは?」 つかさの足ぺろぺろしてるときとかああああ 「私なんて死ねばいいのにね」 ほんっとエロゲ脳でこまっちゃうね。 「大丈夫だよ」 まだ、ちょっとほっぺたふくらませてるけど。 でも、分かっちゃうんだな。ちょっと楽しいでしょ、つかさ。 つかさの腕が腰にまわってきて、きゅーって抱きしめてくる。 「教えてあげるから。今日もね」 たとえば。最近。ホント最近なんだけど。よく考えるんだ。 となりにいる、この人は。どーやったら、もっと私のことを好きになってくれるんだろう。 今だって、好きでいてくれる。でも関係ない、もっと……もっと。もっと。 そっか、つかさ。 今日は、つかさのすぐ側で。 お風呂とか、入ってみよう。 ■作者別保管庫(2スレ目)に戻る コメントフォーム 名前 コメント