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今日は年に一度のバレンタイン。 …とは言え、あたしには何ら関係ない。 そりゃ、チョコレートを主食にしている宇宙人がいるなら話は別だけど 今のところ、そんな宇宙人は発見できていない。 不思議探索を休みにした今日。 日曜日とかぶったバレンタインの街は、人が多くて歩きにくい。 でも、家でゴロゴロしてるのも無意義で不健康だし、無意義だしで街に出てみたんだけど… うん、見事に何もない。 それに、こんなに人が多いと不思議の方も隠れちゃうんだわ。 あたしは当て所なく街をぶらついていた。 そこに。 「涼宮…さん?」 聞き慣れた柔らかい声が掛かる。 あたしは声のした方を振り返った。 「あら、みくるちゃんじゃない。偶然ね」 「こんにちは」 分かっていたけど、声の主はみくるちゃんだった。 「みくるちゃんはお買い物?」 「え、えと…そんな感じです」 何処かそわそわした様子で話すみくるちゃん。 あたし、何か変なこと聞いたかしら? 「じゃ、あたしは行くわ。また明日、学校でね」 「あ……」 軽く手を振って、みくるちゃんの横を通り過ぎようとした時。 「ま、待ってくださいっ」 服の袖を掴まれて、あたしは足を止める。 「みくるちゃん?」 「あ、あのっ、ちょっとあたしに付き合ってもらえませんか?」 「え? あ、うん、別にいいけど」 「…ありがとうございます」 そう言って頭を下げるみくるちゃんは、やっぱりいつもと何処か違う。 とりあえずあたしはみくるちゃんについていく事にした。 黙って並んで歩くあたし達。 (みくるちゃん、どうしたのかしら? まさか、不思議なものを見つけたから見てほしい…とか?) 「……」 (んーでも、そんな雰囲気じゃないのよねぇ) 流石に何も喋らないままというのも気まずくて、先に口を開いた。 「ねぇ、みくるちゃん、ついて行くのはいいんだけどさ、何処まで行くの?」 「それは…多分、ついてきてもらえれば分かります」 「ふぅん…?」 すごく言いにくそうにみくるちゃんが喋った後、またあたし達は静かになる。 だけど、ついていくうちに、周りの景色が見たことのあるものに変わって、あたしは思った。 (ここって、みくるちゃんの家の近くじゃない) ほぼ確信になったそれを 「ねぇ、みくるちゃん、ここってみくるちゃんの家の近くよね?」 敢えて聞いてみた。 「えっ…と、はい、そうです」 「付き合ってほしいって、みくるちゃんの家に行くの?」 「じ、実はそうなんです…」 尚更みくるちゃんの意図する所が分からなくなってきた。 (家でツチノコ捕まえたー…とか? モケーレ・ムベンベが出たー…とか? そんなわけないか) あたしは、みくるちゃんの家に着けば、それで解決するだろうと、これ以上の模索はしなかった。 もしかしたら、他の人には言えないような相談事だったりするかもしれないし。 そうして歩いているうちに、言う通りにみくるちゃんの家に着いた。 「どうぞ、上がってください」 「お邪魔します」 あたしはみくるちゃんの部屋に通されて、 「ちょっと待っててくださいね」 みくるちゃんはあたしを部屋に残して、何処かへ行った。 しんとした部屋の中、腰を落ち着けたあたしは再び考え事に没頭する。 (もし、これでもし、みくるちゃんが虫カゴに入った生きたツチノコをもってきたらどうしようかしら?) (やっぱり、それっぽい組織に提出して、懸賞金もらって、SOS団の活動資金に充てるのが無難よね…) (あぁ、でも、SOS団の栄光としてウチに保管しておきたいって言うのもあるわ…) (とにかく、そんなことになったら、みくるちゃんが永久副団長で決定ね♪) (そんなことになったらどうしようかしら…フフフフフ…) 没頭しすぎて、みくるちゃんがいつの間にか戻ってきてたことにも気付かなかった。 「あ…の、涼宮さん?」 「うわっ?! みみみ、みくるちゃんっ?! いつ戻ってきたの?!」 「たった今…ですけど…?」 あたし、もしかしなくてもすごく変な顔してたんじゃ… もしここで、みくるちゃんに 『何か、すごくニヤけた顔してましたよ?』 …って言われようもんなら…! 穴がなくても、自分で掘って生き埋めになりたい! 「あたし、何か変な顔してなかった?!」 「いえ…というより、悩みに悩んだ顔してました」 「な、ならいいのよ…うん。それなら」 「あの、お茶でもいかがですか?」 目の前に置かれた湯気の立ち上るティーカップから、いい匂いが鼻をくすぐる。 「カモミールのハーブティーにしてみたんだけど…お口に合うかな?」 あたしは早速口をつける。 「うん、おいしいわよ、流石はみくるちゃんね♪」 「よかったぁ…」 ようやくいつもの微笑が戻った…と思ったら。 「でさ、みくるちゃん、あたしに用があるんでしょ? どうしたの?」 「あっ…」 本題を切り出した瞬間に、さっきまでの表情に戻ってしまった。 みくるちゃんは少しもじもじした様子から、今度は居住まいを正すと、膝の上に置いていた手を、あたしの方に突き出した。 その上には、きれいにラッピングされた箱を乗せて。 「あ、あのっ、これ…受け取ってくださいっ!」 「え? あ、うん…」 あたしが素直に受け取ると、みくるちゃんの手は膝に戻って、こう続けた。 「今日はバレンタインだから…それ、あたしの手作りなんです」 未だに丸くした目をその箱に向けていると、みくるちゃんは続けた。 「明日は学校だし、ホントは明日渡そうかなって思ってたんです。でも、学校だと、部室には長門さんが一番早く来てるし…2人っきりの時に渡したかったから…」 「みくるちゃん…」 あたしが言いようのない感慨にとらわれていると、みくるちゃんはトドメと言っても過言ではない言葉を口にした。 「あと…あたし、涼宮さんのこと…大好きだから」 呟くような声。 それでも充分だった。 顔が熱い。 でも気にしない。 あたしは、無意識に立ち上がり、みくるちゃんの横に座り直して、みくるちゃんを抱きしめた。 その瞬間に分かった。 あぁ、これがそうなんだ。 『愛おしい』とか『大好き』とか、そういった感情がこれなんだ。 「すっ、涼宮さんっ?!」 「ゴメン、あたし、こういうときってなんて言えばいいのか分からないけど…」 今は何を言っても違う気がして、あたしはもっと強くみくるちゃんを抱きしめた。 「あたしも、みくるちゃんが大好きよ」 あたしはおもむろに身体を離して、今度は顔をゆっくり近付ける。 ぶつかる瞬間に目を閉じて お互いの唇が柔らかく重なった。 多分、そんなに長くない時間、あたし達はキスしていた。 唇が離れて、目が合って、どちらからともなく微笑がこぼれた。 すごくぎこちない笑顔かもしれない。 それでも構わない。 これから先も、きっと記憶に残り続ける初めてのバレンタイン。 この今の甘い時間だけは どんなに不思議なものが相手でも、邪魔しないでと真剣に願った。
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スベテハアタシノモノ【登録タグ ID DG ストックブースト デメリット 半場友恵 宮田浩徳 笹本優子 西村知道 鈴木千尋】 autolink DG/S02-044 カード名:すべてはあたしのモノ カテゴリ:イベント 色:緑 レベル:1 コスト:0 トリガー:0 あなたは相手の控え室のクライマックスを1枚選び、山札に戻す。そうしたら、その山札をシャッフルし、あなたは自分の山札の上から2枚を、ストック置場に置く。 あたしのスイーツを奪うやつはブッ殺す!! レアリティ:R illust.原田たけひと ディスガイアに見られる相手のクライマックスを戻すことで効果を発揮するカードの1枚。 相手のキャンセル率を上げる代わりに確定でストックを2も増やす事が出来る。 それを重いと見るか軽いと見るかは人次第。 ストックブーストとしては最高水準であるので、ストックを多用するデッキにはあると便利かもしれない。 ・関連カード カード名 レベル/コスト パワー/ソウル 色 最強の魔王 2/1 EV 黄 仲直り 1/0 EV 赤 放送事故 1/1 EV 青 ・関連カード カード名 レベル/コスト トリガー 色 ・ミス風見学園コンテスト 1/0 0 緑 ・ルイズのアルバイト 1/0 0 緑 ・スイカ割り 1/0 0 緑 ・アイギスの見る夢 2/0 0 緑 ・桜の看病 1/0 0 緑
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分かる人には分かる 話し方 無茶苦茶早い 噛むけど早い ドモりが激しい というかピザ声? 授業前 おおおお俺冴えとるから!何もせんくて大丈夫やし!! 授業が嫌なら休めばいいじゃない!! おーい○○○ー!!電気回路やった!? An出た!? 最近のトレンドは並列け!?(知りませんよ…) 定番 おい、お、お前!それは、あれやぞ! あ、ありえへん! あそっか、あ、そっか、あ、そっか!! ああ、○○(地元の地名)な!あの辺り一帯吹き飛べばいいのにな!!
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3月。 別れの季節。 それは、あたしにも例外なく訪れた。 「卒業…かぁ…」 半ば咲きの桜を見下ろして、あたし朝比奈みくるは屋上で一人溜息をついた。 あの人に初めて出逢ったこの場所。 一緒に過ごした大切な時間。 この時代では恋愛しないと決めていたあたしの胸をときめかせた、あの瞬間… 全て、ついこの間のような気がして… 過去の想い出に浸っていたあたしを、 ぴろろろ、ぴろろろ 無機質な音が邪魔をした。 発信元は涼宮さん。 何故か高鳴る鼓動を押さえながら、電話に出る。 「はい」 『あ、みくるちゃん? ねぇ、みくるちゃんってば、まだ学校にいたりする?』 「はい、まだいますよ」 『よかった、それなら、部室に来てくれないかしら? あ、何か用事があるなら、別にいいわ』 「大丈夫ですよ、今から行きますね」 『そう? じゃあ、部室で待ってるわね』 電話が切れる。 …何だろう、この感覚は… 今まで彼女にときめくことはあったけど それとは違う、胸を締め付けられるような感覚… このまま帰ってしまいたい。 でも、今日を逃したら… あたしは、なんとも言えない感覚を存分に味わいながら、部室へと走った。 「はぁ…はぁ…っ」 部室のドアの前で呼吸を整える。 心拍数が尋常じゃないのは、走ってきたからだけじゃない。 今ならまだ…戻れる。 でも。 コンコン あたしはドアを叩いた。 「誰?」 予想以上に鋭い声が飛んできて、思わず身体がびくっとする。 「あ、あのっ、あたしです、朝比奈みくるです」 「みくるちゃん? なら入っていいわよ」 あたしは、心拍数の落ち着かないままドアを開けた。 窓辺に立って外を見ていた涼宮さんが振り返る。 「いらっしゃい…って、何か変ね」 そう言いながら涼宮さんは、あたしの横を通り過ぎてドアの鍵を閉める。 あたしにとって、あまり身体に良くない音。 また身体が小さく跳ねる。 「そっか…」 でも、無意識に呟いた涼宮さんもいつもとはどこか様子が違って。 それから再び窓辺に戻った涼宮さんは、外を見たまま今度はあたしに向けて言った。 「みくるちゃん、今日で卒業するのよね…」 「えっ? あ、はい…」 「最後に着たい服とかある?」 振り返って、苦笑いの涼宮さんの言葉に、あたしは正直に驚いた。 「えっ?! そそそ、そんなっ…」 「ごめん、冗談よ冗談。 そんなにびっくりしなくてもいいじゃない」 「はうぅ~…」 「でも、何か…いろいろ振り回しちゃってごめんね? やっぱりイヤだったわよね…?」 「うーん…最初はやっぱり、辞めたいなって思うこともありました」 「そうよね…」 「でも、あたし、SOS団にいられてよかったって思うんです」 「どうして?」 ちょっと驚いた顔で訊いてくる涼宮さん。 あたしは続けた。 「書道部にいた頃も楽しかったです。でも、それより、SOS団に入ってからの方が楽しくて…書道部にいたら経験できなかっただろうなって事も、たくさんあったし」 「そりゃあ、書道部は野球に参加したり、映画撮影したりしないもんね」 「ですよね」 どちらともなく、微笑が零れる。 そうか、あたしは明日から、この笑顔を見ることは出来ないんだ… そう思うと、さっきの胸が締め付けられるような感覚にも納得がいく。 なるべく、それを悟られないように、あたしはまた続ける。 「だから、涼宮さんにはホントに感謝してるんです」 「そう…それならいいのよ。みくるちゃんはSOS団に入ってからのこと、後悔してるんじゃないかって思ってたから」 「そんなことないですよぅ」 「まぁいいわ、ま、みくるちゃんも卒業なんだし、SOS団副々団長の誇りを持って、これから先も頑張りなさいよ!」 「はいっ」 誇らしそうな笑顔。 もう、見られないなんて、大好きな彼女の傍にいられなくなるなんて… 「じゃ、そういうことだから、ごめんね、急に呼び出したりして」 「いえ、別に構いませんよ」 「あたしはまだここにいるから、みくるちゃん、先帰っていいわよ」 「そう…ですか? ならあたしは…お先に、失礼しますね」 「うん、卒業おめでとう、みくるちゃん」 「ありがとう、ございます…」 名残惜しいけれど、行かなきゃいけない… あたしは、ドアを開けて部室を後にした。 「……」 みくるちゃんの帰ったあとの静まりかえった部室。 あたしは、バカの一つ覚えみたいに窓辺に寄って外を眺めた。 無情にも青い空。 今日が雨じゃなくてよかったと思いながら、どうしてもあの笑顔が浮かんできて 「…やっぱり無理だ…」 視界がぼやける。 「…泣かないなんて…出来っこないわよ…」 こらえていた雫が、耐え切れずに零れ落ちて 止まることを知らなくなった。 「…みくるちゃんが…いなく、なっちゃうのに…泣かないなんて…無理…っ」 せめて彼女の前では笑顔でいようと思った。 それが終われば、もう大丈夫だと信じていた。 でも、思い浮かぶのはみくるちゃんと過ごした、これまでの日々と彼女の笑顔。 「みくるちゃん…」 いつまでも一緒にいられると思った。 儚い願いと知りながら、一緒にいたいと願った。 やっぱりそれは、叶わぬ願いで… また たいせつなひとが いなくなる あたしの傍を離れていく。 これからあたし、どうしたらいい? そんなこともう、分からないよ… 何もかも投げ出してしまいたいと、思っていたあたしを 温かい何かが包んだ。 「あ…」 分かる。 振り向かなくても、この目で見なくても。 この温もりは、この匂いは あたしの 大好きな…――――― 「み、くる…ちゃん…っ…?」 「ごめんなさい…涼宮さんの事が心配で…戻ってきちゃいました」 ダメだ、こんなくしゃくしゃな表情は見られたくない。 でも、それに抵抗するように、涙は止まらなくて 「バカ…っ」 「?」 「そんなことされたらさ…別れるの…余計に…辛く…なるじゃない…っ」 止まらない。 むしろこみ上げてきて、 あたしは 自分のプライドそっちのけで 「みくるちゃんの…みくるちゃんのバカっ…うわあぁああぁあぁんっ!」 みくるちゃんの胸を借りて、子供みたいに泣きじゃくった。 その間中、ずっとみくるちゃんはあたしの頭を優しく撫でてくれていた。 「ごめん…みくるちゃん…迷惑…だよね」 あたしは身体を離して、制服の袖で顔を擦る。 「ごめんなさい、涼宮さん…でも、どうしてもう一度涼宮さんに会いたくて…」 みくるちゃんはまたあたしを抱きしめて囁いた。 「あたしのこと…忘れないでくださいね?」 「忘れるわけないでしょ…こんなに大好きなのに…」 治まったと思ってた涙が再び溢れ出す。 「うん…あたしも涼宮さんが大好きです…」 あたしを抱きしめる力が少し強くなる。 「だから…そんなに泣かないで?」 「そんな…無理よ…みくるちゃんがいなくなっちゃうのに…泣かないなんて…無理…」 またあたしは子供に戻る。 「お願いだから…泣くと、もっと辛くなっちゃうでしょう?」 悲しそうなみくるちゃんの声。 そうだ。 辛いのはきっとあたしだけじゃない。 みくるちゃんだって… 辛いけど、我慢してるんだ。 それなら、あたしが泣いてていいはずが無い。 あたしはみくるちゃんに抱きしめられたまま、顔を上げた。 「…ごめん、みくるちゃんの言う通りよね」 「涼宮さん…?」 「あたしが泣いてばっかりじゃ、団長らしくないわよね?」 目が腫れてるのが分かる。 それでもあたしは、ぎこちない笑顔を作って見せた。 「ううん、泣きたい時は泣いた方がいいの…でも…」 みくるちゃんは一旦そこで言葉を切って、間を持たせてから悲しそうな笑顔で続けた。 「でも、今だけは…お願い、笑顔でいてほしいの」 そういったみくるちゃんの切ない表情を湛えた顔が、近づいて 不意打ちにも等しいキスをされた。 最初はびっくりしたけど、この柔らかくて温かい感触も、もう味わえないんだと思うと胸が痛くなった。 最後のキスにしては、短くて軽いキス。 お互いの唇が離れ、再び抱きしめられる。 「…涼宮さん」 「何?」 「また、次に会うときまで…あたしのこと、好きでいてくれますか?」 「もちろんじゃない、時間が経ったからって嫌いになるわけないわよ」 「よかったぁ…」 心底安心したような、和やかな声の後に、あたしたちは身体を離した。 ああ、もう…これが本当に最後なんだな… でも、笑顔で…それが彼女の願い。 「ごめんね、みくるちゃん、そろそろ帰らないといけないわよね」 「そうですね…」 あたし達は窓の外に目をやる。 「涼宮さんっ!」 突然叫ばれて、身体が跳ねる。 「わっ、何よ急に、びっくりしたじゃない…」 「今まで、いろいろお世話になりましたっ」 「…いいのよ、こちらこそありがとうね。おかげで楽しい時間が過ごせたわ」 「いいえ、あたしは何も…」 「いい? みくるちゃん、SOS団は全員揃ってこそのSOS団なの、何かあったら全員集合、遅刻厳禁、一番最後に来た奴は死刑だから!」 「はいっ」 「…だから、みくるちゃんも、あたしのこと…忘れないでね」 「忘れません…離れてもずっと、涼宮さんはあたしの心の中にいてくれます」 「そう…」 みくるちゃんの言葉に、また涙が出そうになる。 あたしはそれをぐっと堪える。 「それじゃあ、みくるちゃん…」 「そうですね、あたし…もう行きます」 「頑張りなさいよ! みくるちゃんは、なんだかんだ言いながらちゃんとできるんだから」 「ありがとうございます…それじゃあ…さようなら…」 みくるちゃんは、深々と頭を下げて、部室を出て行った。 もうきっと戻ってこない… 本当に、最後の別れ… やっぱり泣かないなんて、どうしても無理みたいで あたしは滲んでぼやけた視界で、窓の外の青空を仰ぐ。 無情にも青い空。 だけど 「あたし…ちゃんとここにいるから…みくるちゃんが戻ってきてくれるの…待ってるから…」 みくるちゃんが言った通りに、今だけじゃなく、あたしはこれから先も笑顔でいようと そう思った。 ――――涼宮さんと別れてから、あたしは昇降口に向かう廊下を逃げるように走っていた。 彼女には『笑顔でいてほしい』と言ってきたけど… そんなの無理。 走りながらも、尚溢れてくる涙を、時々制服の袖で拭いながら ついに外に出た。 思わず足が止まる。 一つだけ、その花を咲き誇らせている桜の木が、ほかの木よりも離れた所に立っていた。 あたしは、その木に寄って木の幹に手を当てた。 ふとよみがえる想い出。 涼宮さんと過ごした日々と、屈託のない太陽のような笑顔。 あたしは涙が落ちてしまわないようにと木を見上げ、花を眺めた。 その向こうに映る、無情にも青い空。 あたしは見上げながら 「いつかまた、あたしがあなたに出逢うまで…どうか、あなたが笑顔でいられますように…」 そう切に願った。 それがこの春の、あたしと涼宮さんしか知らない、別れの季節の物語。 追記:- 今回の事象を理に、涼宮ハルヒによる世界改変を懸念し、我々情報統合思念体は何時にも増して入念な監視活動を行った。 結果的に、涼宮ハルヒによる世界改変は行われなかったが、これは類に見ない特例。 それを受け、我々情報統合思念体は、さらなる監視活動を続けることを明確とした。 -YUKI.N-
https://w.atwiki.jp/haruhi_vip2/pages/5591.html
この仕事で最初に貰ったテキストに書いてあったこと 「時空管理者が恋をした場合の選択肢は、記憶を失うか心を殺すことである」 高校卒業の後、元の時間にもどったわたしはがむしゃらに努力してそれ相応の権限を手に入れました。 そしてあの時代に干渉した結果、規定事項はすべて遵守、今の未来も確定してわたしの仕事は終わりました。 わたしに残ったのは、過去の記憶と現在の管理局トップとしての地位。 ここは広大な敷地にある図書館の館長室。 「機関の提案に対して、情報統合思念体は同調することにした。あなた達の結論を聞きたい」 「わたしたちも賛同します。今回の提案は、こちらにも利あるものですから」 話し相手は長門さん。アカシックレコードとすら評されるこの図書館の館長をしている彼女の正体を知るひとは少なく、知る人にとってはこの建物の二つ名は皮肉ですらあります。 配属前の研修生として一度だけお会いしたときには、その後文芸部室で再会するなんて考えてもいませんでした。 今は、私の交渉相手であり今でも苦手だけれども親友のひとりです。 「あなたは・・・・・・、朝比奈局長は後悔しない?」 彼女はわたしの顔色を伺うようにして問いかけてきました。だから、あたしは表情を変えることなく 「今回の件は、規定事項・禁則事項双方にも該当しませんのでわたしが後悔する理由はありません」 と答えることにしました。そして 「そう」 それは感情のこもった返事でした。 帰宅途中、あたしと彼女は入れ替わってしまったのかもしれないとふと感じました。 昨日からキョン君の、いえ長門さん以外のみんなの様子がおかしい気がします。 涼宮さんはやたら古泉くんを持ち上げるし、普段なら言い返す場面でもキョン君はそっけない態度です。 古泉くんもやけにキョン君に絡んでいる気がします。 「キョン君、どうぞ」 「ありがとうございます、朝比奈さん」 いつもと変わらない受け答えだけれども、キョン君の表情はなにか硬くて心配です。 「なにか困ったことがあるなら、あたしでよければ力になりますよ」 「いえ、何でもないですよ」 どうみてもいつものキョン君じゃないけど、あたしじゃやっぱり力になれないのかなぁ。 「みくるちゃん、おかわり」 「は、はい」 「みくるちゃん、キョンを甘やかしたらだめよ」 「で、でも・・・・・・」 涼宮さんの態度は普段と変わらない、でもやっぱりなにか違和感を感じました。 3人が帰った後、長門さんに聞いてみることにしました。そして聞いたのは予想しなかった事実。 「つまり、涼宮さんはキョン君に嫉妬させるために古泉くんと付き合っているふりをしているということですか」 「そう」 「なんでそんなにキョン君に冷たくあたるのでしょうか」 「涼宮ハルヒは、古泉一樹と付き合う事により彼の意識を向けさそうとしている」 「だが。彼は行動を起こさずにいる」 「涼宮ハルヒは、本心では彼に関係を否定してもらいたいから」 「・・・・・・」 「だから今、わたしは二人の監視を続けている」 長門さんは読んでいた本から目を離し、あたしをじっと見て言った。 「あなたは事実を知ったとして、なにができるの」 あたしはなにができるのだろうか。 次の日の放課後。 「おまたせ!」「ハルヒ、ドアがそのうち壊れるぞ」「いちいちうるさい!」 最後に涼宮さんとキョン君がきました。あたしもさっき着たばかりでまだ着替えていません。 「あれ?みくるちゃん、まだ着替えてないの?じゃあ、キョンと古泉くんはそとでまっていなさい」 昨日の長門さんの話をきいたので、涼宮さんを直視できないです。二人の問題であたしが干渉することじゃないんだけど。 長門さんが本を閉じ、先に帰ってしまいました。みんなも帰宅準備をしているときに古泉くんが涼宮さんに話しかけます。 「涼宮さん、このあと少しお時間いただけますでしょうか」 「どうしたの、古泉くん」 「いえ、お話ししていたお店で夕食をご一緒にいかがかと」 涼宮さんはキョン君をちらりと見ました。やっぱり止めて欲しいんだろうなぁ。 「ん?どうしたんだ、ハルヒ」 キョン君は鈍感です。視線をはずし 「そうね、じゃあ古泉くん。お願いするわ」 そう答える涼宮さんの声は、あたしには嬉しそうには聞こえないなぁ。 「涼宮さんと古泉くんどうしてますかね?」 二人がいなくなった後、ちらっと呟いてみました。 「あの二人だから・・・・・・うまくやってるんじゃないですか?」 「キョン君はそれでもいいの?」 彼があたしをじっと見て言葉をつなぐ。 「朝比奈さん。あいつがそれでいいなら俺は何も言わないです」 「じゃあ・・・・・・、なんでそんなに悲しそうな顔をしているの」 「・・・・・・」 「朝比奈さん、それがあいつの望みなら俺は何も言えないですよ。」 あたしにできることって。 「キョン君。あたし、今までキョン君に迷惑をかけたりしました・・・・・・」 「朝比奈さん?」 「あたしじゃ力になれないかもしれませんが、あたしキョン君の事が心配なんですぅ」 彼はあたしの言葉を聞いて少し寂しそうにした。その後、彼は決心を固めたのかあたしを見つめて・・・・・・ 「俺、朝比奈さんを頼ってもいいですか」 「はい。よろしくお願いします」 そのときからあたし達は付き合い始めました。最初は支えあうというほうが適切だったかもしれないけど。 あらかじめ予約しているレストランで食事を取り彼女を自宅まで送りました。 涼宮さんとの食事はなかなかに楽しいものでしたが、やはり彼女の目には僕は映ってないように思えました。 やはり僕には彼の代わりは無理みたいですね。 「今回の件なのですが・・・・・・」 「わかっています、新川さん。涼宮さんとの距離はほどほどにしておきます」 「最初の計画とは方針が変わりましたが。」 「上の方にスパイでもいるのでしょう、やっかいですね。他の組織との約束をこなしつつも機関の計画は思い道りに勧めることは厳しいです」 「情報操作で偽造の関係ですか・・・・・・暴走しなければいいのですが・・・・・・」 「涼宮さんと4回程度交際を繰り返す・・・・・・計画を考えた人は感情を無視して書き換えたのでしょう」 「精神的にやばいと感じたら私か森に言って下さい」 「心遣いありがとうございます」 どうやら、新川さんにまで心配をかけてしまっています。 「彼と朝比奈みくるのほうは問題は無い」 「計画は順調」 この建物には、色々な時間の書物がある。紙というものが発明されてから・・・・・・いや、文字というものが存在をしたときからのものか。 『文章にはその執筆者の内面がわずかでも含まれるものですからね』 あの懐かしい思い出の時間で、古泉一樹が言った言葉はわたしの考えと同じであった。 わたしと同じ情報統合思念体の作った観察者の報告書、時間を観察する者たちの報告書も存在する。 あと、これはわたしとそして現在の朝比奈みくると同じ立場にいる者しか知らないこと。 「平行世界の歴史書」「存在していた時間の書物」 そう、今の時間平面には存在してはいけない書物もある。 あのとき、わたしは彼女に嘘を教えるべきだったかもしれない。 あれから一夜過ぎて。朝、定期通信の内容を確認しています。 「1」 「システム更新のために通信が数日間不通になります。その間は各管理者の判断で対応してください」 「先に連絡していたとおり、各自転居をお願いします。住居確定後、速やかに連絡ください」 ああそうか、昨日通信しても返答がなかったのはそういう理由だったのかぁ。でも『1』ってなんだろう。 転居かぁ・・・・・・今住んでいる所が契約更新の時期だからちょうどよかったかも。そういえばこのまえ鶴屋さんに相談したときに 「それなら、あたしにまかせるさ~」と言われたけどそのあとどうなったのかなぁ。今朝にでも確認してみるかなぁ。 うん、できれば・・・・・・キョン君と一緒に帰れる範囲が良いなぁ。 あたしには、何より気になる一文があって、「現状維持で観察を続けてください」とのこと。 禁則事項だと聞いてはいなかったけど本当に良いのかなぁ、とつい首を傾げてしまうのでした。 「鶴屋さん、おはようございます」 「みくる、おはよう。きょうもかわいいねぇ~」 ハイキングコース(キョン君命名)の入り口付近で、鶴屋さんと鉢合わせです。やっぱり朝から明るいオーラがあふれています。 昨日のことはお昼に話そうかなと思っていたら、鶴屋さんから話を切り出してきました。 「そうだ、みくる。この前の話、転居のことだけど、どうせだからあたしんちに住むというのはどうだいっ。」 鶴屋さんのご自宅はすごく広い屋敷で以前(みちるとして)お世話になってたこともあります。 「以前泊まってた、あれちがったか、うちの離れだったらみくるが住むには十分だと思うさっ。食事はせっかくなんでみんなで一緒に食べよう」 「じゃあ、お願いしようかなぁ・・・・・・」 使用人の方々も一緒に住んでいた彼女の屋敷ですが、そういえば食事はみんなで集まって頂いていました。「ごはんはやっぱりみんなで一緒に食べたほうがおいしいから」という理由だと当時聞いたような気もします。 「それならさっそく明日にでも引越ししようか。うちまでキョン君なら自転車で来れる距離だから」 鶴屋さんの勘のよさにすこし驚いたり。まだ何も話していないのにキョン君の名前が出るのだから。 「どうせだし、全部あたしにまかせるにょろ。みくるの悪いようにはしないさぁ~」 「お、お願いします」 ま、まああたしは自覚したくないけどみんなからどじっ子と言われているのでやはり任せたほうが安全ですね・・・・・・書いてて悲しくなってきた、しくしく・・・・・・。 お昼休み。重要な話なので他のお友達のお誘いは辞退して、鶴屋さんと中庭でお弁当を突きながら話すことにしました。 たまには二人だけでお弁当もいいと思いませんか。「デートのお誘いかいっ(by 鶴屋さん)」 「へっ?ハルにゃんじゃなくてみくるがキョン君と交際?しかもみくるから告白???」 昨日の話をしているのですが、鶴屋さんが話を聞いている間ずっと呆然としてるのはなんででしょうか。 「え、う、うん・・・・・・」 まるで探偵が被疑者を問い詰めるようにして確認してきます。 「キョン君は確かにああ見えて結構ポイント高いと思うし、みくるに好意があったのは知ってるけど・・・・・・まじかい、お嬢さん?」 「う、うん」 そう聞かれるとうなずくしかできないです。 「ところで、ハルにゃんはそれ知ってるのかなぁ?」 「放課後に話そうと思っているのですが、どう切り出そうかなぁと」 そう、それが放課後の一番の心配事なんです。不思議探しで二人きりになった時ですら、あれだけ騒ぐあの涼宮さんがあっさり納得してくれるとは思えない。 鶴屋さんはお嬢様で立場上いろいろと会話技術もあるだろうし、なにかアドバイスをもらえたらいいなぁと。 「いいかい、その話は絶対にみくるからするんだ。キョン君にさせては駄目だよ」 鶴屋さんはさっきまでおちゃらけな雰囲気をがらりと変えて真剣な表情で言いました。 「は、はい」 たしかに、キョン君が話したら以前のように閉鎖空間で二人きりとか。そんなのはいやだ。 「強気で話す、そうしないとハルにゃんにはぐらかされてしまうからねぇ」 「はい」 「じゃあ、放課後はキョン君をあたしが引き止めるからがんばるにょろ」 話は終わりとばかりに弁当からを片付けながら、態度をさっきのおちゃらけな雰囲気に変える彼女。同じ年齢のはずだけどあたしにはまねできないです。 「そうだ、これからはキョン君の家で夕飯食べてうちに送ってもらいなよ~」 「そ、そうですね」 からからと笑う彼女をみるとなんだかうまくいく気がしてきました。 「自転車に二人乗りかぁ。青春だな、すこし妬けるねぇ。あはははは」 その光景を思い浮かべたあたしを指差して笑う彼女。顔が真っ赤になってるのかなぁ。 悩んでいたあたしに元気と勇気をくれる鶴屋さんは、大切な親友です。 放課後。SOS団の部室に入ると、キョン君以外みんながそろってました。 「キョンは鶴屋さんが用事があるって連れて行ったわ」 パソコンの画面を眺めながら不機嫌そうなオーラを出しつつ涼宮さんはそういいました。 「えっと、涼宮さん。話があるのですが」 ここに来る前に考えてたとおりに話を切り出します。 「どうしたの、みくるちゃん。そんなまじめな顔をして」 「あたしの彼氏が見つかったら、涼宮さんが面談するって言ってたので報告します」 面白いことを見つけたとばかりに満面の笑みを浮かべて、涼宮さんが席から立ち上がってあたしに抱きついてきました。 「みくるちゃん、いい人がみつかったの?ねぇ、だれ?だれ?」 どうみてもおもちゃをねだる子供みたいだなぁと一瞬思いました。あたしはこの子供をおもちゃから引き剥がすのに。 「キョン君です」 予想はしていたけど、涼宮さんはぴたっと硬直し部室の空気が凍りました。 「へ?キョン?何の冗談?」 涼宮さんは少し離れてあたしの顔をじっと見つめています。 最初は冗談と思ってたのかきょとんという雰囲気が、にらみつける感じに変わり、かわいそうな人を見る目で話し始めました。 「みくるちゃん、そういうのは冷静にならなきゃだめよ」 その後に続くのは普段のキョン君への愚痴を並べたような内容。 「キョンのどこが良いわけ?気が利かないし、使えないし、ぱっとしないし、いろいろ鈍い。容姿も悪くはないけど普通だわ。優柔不断なところもあるし、キョンにみくるちゃんはもったいなさ過ぎるわ。それに・・・・・・」 今までは涼宮さんとキョン君の口げんかと半分流していた内容、でも今は聞いてて不快にしかならない。 そもそも、涼宮さん自身そうは感じていないのになんで素直にならなかったのだろうか。 「やめてください!」 気が付けば、叫んでいました。 「好きなんです。キョン君がOKしてくれたんです。あたしの彼を悪く言わないでください」 鶴屋さんは強気でと言ったけど、あたしは自分の感情を泣かずに言うのが精一杯。この程度で泣いたらキョン君の力になれない。 「そ、そう。ま、まあみくるちゃんがそういうなら・・・・・・。あたしとしても交際を応援するわ」 続いた沈黙のあと、涼宮さんはしばらくして声を搾り出すようにして、そうつぶやきました。 きまずい空気が悪いまま長門さんが本のページをめくる音だけが聞こえてきます。 「きょうは調子が悪いから帰るわ。最後の人は鍵よろしくね」 涼宮さんは空気に耐えられないのか逃げるようにドアを飛び出して、その直後キョン君と鉢合わせたみたいで 「遅れてすまん、鶴屋さんに雑用を頼まれて・・・・・・ってハルヒどうした?泣いているのか?」 (ドンッ)←なにか壁に当たる音 「いってえ。なんで突き飛ばされないといけないんだ。わけがわからん」 入れ替わりキョン君が入ってきました。 「いったいどうしたんだ?なにかあったのか?」 キョン君の問いにいつものスマイルで古泉君が答えました。 「別に。朝比奈さんがあなたとの交際のことを涼宮さんに伝えただけですよ」 「・・・・・・そうかい」 憮然とするキョン君。 「詳しいお話は明日にでも聞かせてください。僕はこれからバイトですから」 閉鎖空間の発生。今回は間違いなくあたしが原因。 「ごめんなさい、古泉くん」 「気にしないで下さい、朝比奈さん。涼宮さんはあなたのことを嫌いにはならないでしょうから」 そうだったらいいのだけど。あたしとしてもSOS団は居心地のいい場所、涼宮さんは納得してくれるだろうか。 キョン君と一緒に帰っているとき今日の出来事を伝えました。 「だから鶴屋さんはそういう理由で俺を呼んだのですか。朝比奈さんありがとうございます。ハルヒには俺から本来伝えるべきだったけど、放課後まで切り出すことができなくて」 せっかく一緒なのになんか空気が悪いので、引越しの話あたりで話題を変えよう。 「明日、鶴屋さんの家に引っ越すんですよ。前お世話になった離れを使っても良いって」 キョン君は2月のことを思い出しているのかすこしぼんやり考えて 「あそこならうちから散歩できる距離ですから、帰りに送って行くこともできます」 「じゃあ、引越ししたらお願いしようかなぁ~」 よかったぁ~、いつもの感じに戻った。内心ほっとしながら微笑むあたし。 それから、これからの事を話していると駅に着いてしまいました。 もう少しキョン君とお話したかったなぁ~・・・・・・そう思っていると 「明日からはもっと一緒に居れますよ」とキョン君が言ってくれました。 あたしも、明日を楽しみにしながらキョン君と別れて改札に入りました。 「こんなふざけた指示に従えというのですか!」 「落ち着きなさい、古泉」 車内で森さんから渡された書類に目を通して、僕は怒りの感情でつい声を荒らげてしまった。 「あなたが嫌ならはずしてもいいわ。でもそうしたら他の人がそれをするだけ。誰が彼女を、いや彼女達を守るの?」 「・・・・・・」 冷静になれば森さんの言うとおりです。でもこのまま実行するのは僕には荷が重過ぎる。 外から入ってくる車の風を切る音、対向車のライト。僕は返す言葉なく外を眺めるしかない。 「わたし達も可能な限り協力する。いい、古泉。この指示には裏がある。それを見つけ出さないと問題は解決できないの」 硬い声。振り向くとそこには突き刺すような視線。 昨晩はキョン君と長電話してたので、鶴屋さんからメールが来ていたのに気が付かなかったのです。言い訳ですけどね。 だから今朝インターフォンがなったので、来客を確認すると、 「ひ、ひぇぇぇぇぇぇぇ」 え、えっと鶴屋さんが一人堂々とドアの前に立ち、その後ろに整列した集団。皆さん真ん中に『つ』と書いた作業服を着ています。 ドラマで見る家宅捜索の現場みたいですけど、あ、あたしは何もわるいことしてませんよ。 「おはよう~みくる~。メールしたとおり、引越しはじめるにょろ」 とりあえずドアを開けないと・・・・・・ロックがあかない。 「えっ、えっと何事ですか」 「メールみてないのかい?」 うんみてない、そう答えると簡単に説明してくれました。 「部屋の中身を全部移動させて学校に行くときにそのまま部屋を引き払えるようにするって書いたんだけどさ」 あたしですか?朝食食べながらTVを見ていましたよ。まだ7時ちょっと過ぎですから。当然顔は洗ってますが準備はしてません。 仕方ないので業者さんは一度車にもどってもらって、鶴屋さんにはあがってもらいます。 部屋の中をさっと見て、話を続けます。 「んじゃ、鍵をあずけていてもらえるかいっ?部屋のものをそのまま移しておくから今夜から離れに住めるようにしておくさ」 「ところで、今朝はイチゴジャムを食べてたのかなっ、ほっぺたについているよっ」 「うぅ・・・・・・」 一緒に家をでるときに鍵を業者の方に預けました。さようなら、今朝まで過ごしたあたしのおうち。 「どうしたんだい、みくる」 「長く住んでたお家を離れるので少し寂しく思っちゃって・・・」 そうだね、そういって鶴屋さんは進みます。あたしは後ろを振り返って 「いままでありがとう」 とだけ。 そうそう。夕方、これからお世話になる鶴屋さん宅の離れに行ったあたしが、朝の状態をそのまま移動させた部屋を見て驚きで腰を抜かしたことはみんなには黙っててくださいね、鶴屋さん。 メイド服に着替えて、最初の仕事はみなさんにおいしいお茶を飲んでもらうことです。 昨日キョンくんと一緒に出かけた際、お店で薦められたのは「青柳」というお茶。キョンくんにも受けがよかったので、今日はこれに一緒に買ってきたあられをお茶請けに出しましょうか。 長門さん、古泉くんとキョンくんは熱いままで、涼宮さんはぬるめに。 これは長門さんの湯のみ、古泉くんとキョンくんのはこっちにおいて、と。 「お茶です、どうぞぉ~」 「あ、どうも」 古泉くんとゲーム中だったキョンくんは(あたしの両手がふさがっていたため)手を休めて、お盆からお茶とあられを取ってくれました。お茶をかるく冷まして一口飲んだ彼は、あたしを穏やかな表情で見つめて 「ありがとうございます。おいしいですよ」 とお礼を言ってくれます。このやさしい表情があたしは大好きだなぁ。 「いえいえ」と答えつつ笑顔で微笑み 「キョン君に喜んで貰えるのであたしも・・・・・・」と心の中で呟いてます。 「はい、どうぞ~」 「ありがとうございます、朝比奈さん」 古泉くんは、普段の微笑みの表情でお盆から取ってくれます。 長門さんは読書中なので手元にそっとお茶とお菓子を置いておきます。 「涼宮さん、どうぞ~」 「・・・・・・」 お盆を置いて、いつもの場所に湯飲みとお茶請けを置きます。PC画面に注視しているのか、涼宮さんはあたしに気がついていないようです。涼宮さんはお茶を一気に飲むため、すぐ湯飲みが空になります。あとで確認しないといけないなぁ。 「みくるちゃん、ちょっとこっちにきて」 涼宮さんが席から呼んでいます。「は~い」と返事して向かってPCを覗き込むと 「はにゃぁ!!!!!!!」 どうみてもコスプレ衣装の購入サイトです。 「このパンダの気ぐるみもいいわね。チャイナ服は以前着たがってたっけ?あ、あとうちセーラー服だからブレザーもいいわ」 「・・・・・・」 声には出していないけど18歳未満お断りなものもあります。 「おい、ハルヒ。朝比奈さんが嫌がってるだろ。ほどほどにしとけ」 がんばって、キョンくん! 「みくるちゃんはあんたの彼女である前にSOS団の団員よ。かわいい萌えキャラにかわいい衣装を着せるのは正義なのよ」 「え・・・え・・・。正義なんですかぁ~?」とハルヒの言葉に戸惑うあたし。 「まあ、それが正義なのは全く同意するところであるが」 負けちゃだめ、がんばって! 「ふん、この部屋でデレデレするのは団長であるあたしが許さないわ。でも、みくるちゃんはメイド服が本当に似合ってるわねぇ」 そういうと涼宮さんは席を立ち、抱きついてきました。 「こんなにかわいいし、いろいろな服を着せて楽しみたいって思うのは人として当然なのよ」 「だめですぅ。やめてくだしゃーい」 まともに返事できないけど、やめてくださーい。 「大丈夫ですか、朝比奈さん」 数分後。はぁ・・・・・・疲れました。キョンくんが割ってはいって止めてくれたけど、涼宮さんはやはり怖いですぅ。 ところで、さっきの会話でちょっと気になったことがあるので聞いてみよう。 「キョン君、これからあたしを『朝比奈さん』ではなくて『みくるちゃん』と呼んで貰えませんか?」 「どうしたんですか、急に」 「涼宮さんを名前で呼んでいるのに、あたしを苗字で呼ぶのはなにかおかしいんじゃないかなぁ」 言ったあと、『これは嫉妬なのかぁ』と思ったけどこの程度のわがままは当然の権利ですよねぇ。 「そうね、たしかにみくるちゃんのいうとおりだわ。キョン、そうしなさい」 涼宮さんの援護射撃もあり、キョンくんは 「みくるちゃん、みくるちゃん・・・・・・」 と呟き始めて、意を決してあたしの顔を見て 「え、えっと、みくるちゃん」 「はい!」 ・・・・・・キョンくんは硬直して顔が赤くなっていき 「朝比奈さん、ごめんなさい、無理です。せめて呼び捨てで良いでしょうか」 「もちろん、それでも大丈夫ですよ」 「じゃあ、み、みくる」 「はい、キョンくん」 そのまま二人はっずっと見つめあい、そしてほぼ同時に噴出しました。だって、キョンくんが面白いんだもの。 そのあと、耳元でこっそり 「じゃあ、二人きりのときにみくるちゃんって呼んでくださいね」 と冗談を言ってみたんだけど。自分で照れてキョンくんの顔を見れなくなってしまいました。 「涼宮さん、僕達も名前で呼び合いませんか」 「あたしは別に気にしないわ、『古泉くん』」 「そうですか」 古泉くんのいつものスマイルがすこし悲しそうに見えましたが気のせいですね。 「涼宮も古泉のわがまま聞いてやればいいじゃないか」 「へ?」 キョンくんの提案に、涼宮さんはぽかーんとしています。どうしたんでしょうか。 「どうした?俺なにかへんなこと言ったか?」 「なんで?苗字で呼ぶの・・・」 涼宮さんはぽかーんとした表情のまま答えています。 「さすがに彼氏もちの女性を名前で呼んだら、変に疑われるだろ。俺なりに気を使わないといけないと思っただけだ」 「僕は気にしませんよ」 「周りが気にするんだよ」 キョンくんが古泉くんを軽くにらんで話している時に、一瞬悲しげに曇った表情になったことにあたしは気づいてしまいました。 先日の朝比奈さんの交際宣言のときもですが涼宮さんの閉鎖空間に変化が現れています。 以前は大きな精神的ショックがあった際には通常より強力になった神人が暴れた結果拡大が普段より早かったのですが、最近は数が増えたかわりにすこし弱体化した神人が、投げやりに破壊活動をするようになりました。 計画がうまく進んでいる結果であるという見解が現在多数を占めていますが、涼宮さんを身近で見ている僕はその意見には賛同できません。情報操作の悪影響で、むしろ彼女は閉鎖空間でストレスを十分に発散することができないのではないかと考えます。 つまり、閉鎖区間をつくりかつ現実でもその影響を残したままという最悪の状態ではないかと考えているのです。 「古泉。あなたの見解についてですが、それが正解だとわたしも思います」 食事中。近況を尋ねられたので自分の見解を答えましたが、手を止めた森さんは僕をじっと見てそう言いました。 「このあとはどうなるのかしら」 「おそらく、明日に1週目は終了になるかと思っています。そして2週目が始まります」 不意に森さんは僕から視線をずらし外の風景を見ながら 「そう・・・・・・」 僕の顔は普段のように微笑みのスマイルになっているでしょうか。 「4週が計画です。なんとかしてスパイを発見するとかして終わらせないと・・・・・・」 後半の部分を森さんは言いませんでしたが、僕もわかっています。 この計画をそのままやり続けると取り返しの付かないことになると。 間違っていることがわかっていても今はやらなければならない。僕には彼の代わりはできないなんて僕自身わかっているのですが。
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この国において、春は別れと出会いの季節であることは、現在ではあくまで年度区分の都合上のことであって、取り立てて浪漫的又は叙情的な特別の理由があるわけではない。 それでもこの季節になると、各地で別れと出会いが生まれ、その数だけ涙と笑顔が生まれることは事実である。 そんな数多くの涙の一つが、このごくありふれた地方都市に所在する県立高等学校でも生まれようとしていた。麗らかな春の日差しに照らされて、制服に身を包んだ若者達が集まっている。 県立北高等学校卒業式。 若者達を新天地へ送り出す儀式が始まろうとしていた。もっとも、中には新天地ではない場所へ向かう者も含まれていたが。 「なんか信じられないわね。みくるちゃんがいなくなっちゃうなんて」 今やこの北高で、知らなければモグリとまで言われるほど有名な存在となった、SOS団団長・涼宮ハルヒ。彼女は「これも団長の務め」と、団員・朝比奈みくるを卒業式後、部室に呼び出していた。 「そうですね……涼宮さんに出会ってからの日々は、あっという間に過ぎてしまいました。何だか、涼宮さんに連れられてこの部室に初めて来た日のことが、ついこの間のことみたいに感じます」 みくるは、窓に向かって遠い目をしているハルヒに、肩越しに答えた。 「あれから、もう2年近く経ったんですねえ……」 みくるはここに来るまでに、友人との語らいに笑い、男子在校生一同の男泣き混じりのエールに苦笑し、ハルヒ以外のSOS団員から送られた祝福の言葉に涙していた。 ハルヒを除くSOS団員は、皆みくるの正体を知っている。そして、この後帰る場所も。 朝比奈みくる――未来から来た観測員。その行く先は、元居た未来。彼女を送り出した彼らとは、ここで最後の別れとなる。 この時間平面の光景も、これで見納め――同じく窓の外を遠い目で見ながら感慨にふけるみくるに、振り返ったハルヒが近付く。 「このでっかい胸も、もう揉み納めかぁ」 つんつん 「あひぃん、やめてください~」 ハルヒの指は、的確にみくるの乳首をつついていた。みくるは一気に現実の世界に引き戻された。 「この胸を独り占めできなくなるのかと思うと、寂しいわ」 「そんなぁ、あたしは胸だけの女なんですか?」 身をよじってハルヒの攻撃から胸を隠すみくるを、ハルヒは微妙な視線で見つめた。 「…………」 「そ、その沈黙は何ですか……? ひ、ひどい! あたしのこと、そんな風に見てたんですね!?」 みくるの抗議にハルヒは答えず、無言でみくるに抱き付いた。その肩は震えている。 「え、あの、涼宮さん?」 「……やっぱり、無理」 「へ?」 「みくるちゃんを笑顔で見送るなんてできない」 ハルヒは涙声になって言った。 「……もう二度と、みくるちゃんには会えないんでしょ?」 みくるは驚愕した。 「な、何でそんなことを!?」 「卒業後の進路は外国の大学ってなってるじゃない」 「そ、そりゃ、確かにそうですけど、だからって二度と会えないってわけじゃ……」 「行き先はカナダってことになってるけど、ほんとはもっとずっと遠いとこ行くんでしょ」 「え、う、あう……」 みくるは、表向きはカナダの大学に進学することになっているが、それは偽装であって、フェードアウトするように消息を絶ち、未来へ帰る算段になっていた。 「…………」 ハルヒは無言でみくるの瞳を見つめていた。 「や、でも、ほら、ちゃんと手紙とか送りますし、その、たまには帰国したりとか……」 「『この』みくるちゃんには、もう会えないんでしょ? 会えるのは、『もっと未来の』みくるちゃんじゃないの?」 「!?」 みくるは硬直した。 「え、あの……それってどういう……?」 「…………」 激しく狼狽するみくるをじっと見つめるハルヒ。その表情が悲しげなものに変わった。 「……だめねえ、みくるちゃん。やっぱり否定しなかった」 「……え!?」 「たまに帰国した時って言ったら、つまりは、今より未来でしょ? ということは、その時に会えるのは、今より未来のみくるちゃんになるのは当たり前じゃない」 「……あ。」 「そんな当たり前の問いなのに、そのうろたえよう。つまり、二度と会えないことは本当で、しかも、どうやらそれは『未来』に関係することらしいってことが、今の態度で明らかになったということよ」 「あ、あ、あ……」 みくるは後ずさりした。 「す、す、涼宮さん……あなた、一体どこまで知って……?」 ハルヒは真っ直ぐにみくるの瞳を見据えて言った。 「『禁則事項』よ」 「!?」 みくるは腰を抜かしてその場にへたり込んだ。驚愕のあまり、声を出すことさえままならない。ハルヒは、そんなみくるを悲しげな表情で見下ろした。 「……その反応を見る限り、どうやら当たらずとも遠からず、って域を超えてるようね」 ハルヒは、声も出せずに目を白黒させてただ口をぱくぱくさせているみくるに歩み寄ると、跪いて抱きついた。 「あたし、待ってるから」 静かに、しかしはっきりと言った。 「みくるちゃんがこの部室を出た後も、ここでずっと待ってるから」 みくるを抱くハルヒの力が強くなった。 「いつか必ず会いに来て」 みくるはどう答えて良いか分からなかった。ハルヒの真意を量りかねる。 ハルヒは一度みくるを離すと、みくるの瞳を見つめて言った。 「『また、部室で』。いつか必ず。また会いましょう」 そこまで言うと、ハルヒは立ち上がり、みくるに背を向けて団長席近くの窓辺に向かった。 「さよなら、みくるちゃん」 その背中に何も言えなくて、みくるは、ただ「お元気で」と言い残し、部室を後にするしかなかった。 念のため未来に問い合わせてみたものの、やはり指示は変わっていなかった。当初の予定通り、朝比奈みくるはこの時間平面を辞し、本来の時間平面に帰還することが決まっていた。 「さよなら、涼宮さん……」 ハルヒをずっと待たせることになる事実に罪悪感を感じながらも、みくるは帰途につくしかなかった。自分の『本当の』居場所に帰るために。 「皆さん、お元気で……」 いつの時代も、別れは寂しい。ましてそれが、二度と会えない別れなら尚更。 人気のない廊下は、自分の足音がよく聞こえる。歩調が乱れれば、すぐに分かる。今の自分は、一定の速度で歩いていると思う。早過ぎず、遅過ぎず。強過ぎず、弱過ぎず。足音からは、何の意図も個性も感じられないと思う。そのように訓練してきた。 ドアの上を見上げる。元から付いている表示板の下に、手書きの紙が貼り付けてある。 『文芸部』『SOS団』 ノックはしなかった。室内には一人だけ。 その人は、机の上に胡坐をかいて窓の外を見ていた。 「……余り待たせてはいないつもりだけど、待たせちゃったかな?」 待ち合わせの第一声としては、及第点であれば良いと思う。 「……そんなには待たされてないわ」 その人は窓の外を見たまま答えた。わたしはその人に近付く。 「振り返らないわよ」 足が止まる。 「……泣き顔を見られたくないんだったら、窓に映ってよく見えるけど?」 その人は涙を指で拭った。 「……あたしに見られたら、色々とまずいんじゃないの? 『朝比奈さん』」 思わず額に手を当てる。 「参ったなぁ……どこまで知ってるのかしら、あなたは」 「『禁則事項です』」 苦笑するしかなかった。 「よく考えたら、その台詞、あなたに言ったことない気がするのよね。どこで知ったのかしら」 その人に近付く。 「想像に任せるわ」 後ろから抱きしめた。 「あなたにはどんな隠し事も無駄なことかな、やっぱり」 その人は、前に回したわたしの手に、自分の手を重ねてきた。 「だから、素直に言います。涼宮さん。ずっと会いたかった」 あの時は、彼女に触れられることは幾度もあったが、わたしから彼女に触れることはどれだけあっただろう。 「今のみくるちゃん、いや、『朝比奈さん』は、さぞ立派になったんでしょうね」 『朝比奈さん』。あの時は、彼女からそう呼ばれたことは一度もなかった。 「どうぞ、『みくるちゃん』と呼んでください。あなたが遥か上の先輩であることに、変わりはないんですから」 「……良いの? そこまで言って」 「隠しても無駄なことを敢えて隠し通そうとは思いません」 「あんたがそう言うんなら、別に気にしないことにするわ」 さして気にした風ではない声で、彼女はそう言った。 「『わたし』にとっては、随分懐かしい人ですけど、涼宮さんにとっては、『わたし』は……」 「あたしのことは、名前で呼んで」 「え? でも……」 「あたしも名前で呼ぶからさ」 名前で、か。もしそれが本当に叶うならば、とてもうれしい。 「……分かりました」 「あ、でも待って」 「?」 「よく考えたら、あたしは知らないじゃない、名前」 「え、だから『みくるちゃん』と……」 「違う、そっちじゃなくて。『本当の名前』よ」 「あ……!」 彼女は勝ち誇った声で言った。 「はっはーん。その反応を見ると、やっぱり偽名だったみたいね」 「! ……あ、えと……」 「まあ、ほぼ確信してたけど、やっぱり本人から証言を引き出さないとね」 「やっぱり敵わないなあ……」 頬を掻くしかない。 「というわけで、白状しちゃいなさい! 本名!」 溜め息を一つ吐く。 「……隠し通すのは無理みたいですね。分かりました。わたしの本当の名前は――」 この時間平面の人間に、初めて正しい名前を名乗った。ついでに本当の年齢も。 「ふーん。そういう名前なんだ。あと、年齢はノーコメントよ」 『名前なんか記号に過ぎない』という人もいるけれど、それは違うのだと思う。 頬と頬が密着するくらいすぐそばにいるのに、お互いに直接顔は見ないで、窓に映る表情を見ている。片や初対面。片や久しぶりの再会。触れる肌と肌の間に、文字通り時空を隔てる壁がある。そんなぎこちない二人の関係。 それが本当の名前を名乗っただけで、こんなにも距離が近く感じられる。ましてや本当の名前で呼ばれたら。 「じゃあ、まずはあんたから名前で呼んでよね」 「はい」 太古から、人は『名前』に特別な意味を見出してきた。それは呪術がまかり通っていた、無知と迷信の時代の風習、と切り捨てることはできない。なぜなら、その当時も、わたしが暮らす本来の時間平面でも、人間の構造そのものは変わっていないから。太古の人も、わたしも、同じように、喜びに沸き、怒りに震え、哀しみに涙し、楽しさに笑う。人間は何も変わっていない。 わたしは万感の思いを込めてこう呼ぶ。『涼宮さん』ではない、この名前を。 「ハルヒ……」 言った。ついに言えた。わたしが彼女と過ごしていた時には、決して口にすることができなかった名前を言えた。 そして、次はわたし。彼女と過ごしていた時には、決して呼ばれることがなかった、呼ばれるはずがなかった名前で、呼ばれる。 「じゃあ――」 落ち着け、わたし。『心臓が口から飛び出そうな』という形容詞がぴったりなくらい、わたしの鼓動が高鳴っている。 「行くわよ――」 落ち着け。次に彼女の口から出る言葉を聞き逃すな。彼女の口が開く。 「――みくるちゃん!」 「って、あら? そこまでオーバーリアクションしなくても……」 わたしはずりずりと彼女の体をガイドに滑り、床に突っ伏していた。 ひどい。ひどすぎる。あんまりだ。わたしの、この極限まで高まった期待をどうしてくれるの。 「ごっめーん。まさかそこまで全力で落胆するほど重大なことだとは思わなかったわ」 彼女はかんらかんらと、実に良い顔で笑っている。 「大人になってもやっぱりかわいいから、ちょっとからかってみたくなってさ」 本当に彼女は昔と変わっていない、と思って、わたしは今、その『昔』に来ていることを思い出した。今目の前にいる彼女は、その当時の彼女なのだ。変わっていようはずがない。変わっているとすれば、むしろわたしの方。 「よっ、と」 わたしは彼女に少々乱暴に引き起こされた。 拗ねて顔を伏せていると、顎に手を添えられ、ぐいっと正面を向かされる。ほぼ同じ高さにある、彼女の顔が間近にあった。 「そんなに拗ねないでよ、――」 わたしは不意に真顔になった彼女に本当の名前で呼ばれ、同時に強く抱き締められた。 「ん……」 急展開に次ぐ急展開に付いていけず、わたしの意識は朦朧とし始めている。そこに止めが刺された。 「あなたに『も』、会いたかった。すべてを知っている『あなた』に」 彼女に真顔で囁かれた。彼女は知っていた。わたしのことを、ずっと前から。 「ずっと、会いたかった……」 彼女の言葉に、わたしの腰は砕け散った。
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おもちゃばこ【登録タグ CUL otetsu お 曲】 作詞:otetsu 作曲:otetsu 編曲:otetsu 唄:CUL 曲紹介 otetsu氏、初のCUL使用楽曲 歌詞 小さなオモチャ箱 僕らにとってこれが世界なんだ ほらまた僕らを並べて 数字で整列させる 一等賞には 祝福と嫉妬が与えられます なんてね ただの一例 競い合うお馬になる 評論家気取りのお偉いさんも 明日は馬 頑張りましょうね 溢れる程に 増え続けて飽和状態 こぼれ落ちて行き場がないから 傍観者になった人 武器(あれ)も玩具 言葉(これ)も玩具 はい 僕らはオモチャ箱の中 言いたい事 言えない事 山程 今日も飲み込んで溜息吐き出してる 言いたい事 言いたい放題 関係ない人はほんとお気楽だね 勝手だね ほらまた僕らを並べて 数字で整列させる 一等賞以外は はい残念賞 次は頑張りましょうね 駒を並べて遊ぶ 王様は将棋盤の外 兵隊ばかり並んで 傍観者は王様気分 武器(あれ)も玩具 言葉(これ)も玩具 はい 僕らはオモチャ箱の中 言いたい事 言えない事 山程 言いたい事 言えない事 山程 今日も飲み込んで溜息吐き出してる 言いたい事 言いたい放題 関係ない人はほんとお気楽だね 小さなオモチャ箱 僕らにとってこれが世界 飛び出す者 追放者 仲良し軍団 偽の王様に耳は貸さないよ 言いたい事 言えなくて悩んで 大丈夫 問題ないと ストレス溜め込んで 一体全体どうなってしまうのか だんだんね どうでも良くなってきた 言いたい事 言えない事 山程 今日も飲み込んで溜息吐き出してる 言いたい事 言いたい放題 関係ない人はほんとお気楽だね 勝手だね コメント 追加乙!!! -- 名無しさん (2011-12-22 20 46 54) 早いなーwwおつ! -- 名無しさん (2011-12-22 20 54 50) 追加早いww -- 名無しさん (2011-12-22 21 11 05) 追加乙! 安定なotetsu節がCULに移った・・・だと・・・ -- ゆう (2011-12-24 04 12 37) 発売日にこれは凄いなー -- 名無しさん (2011-12-27 14 11 02) いい声してる! -- otetsuさんのボカロのエフェクト好きだなぁ (2012-02-25 13 24 32) CULカッコイイ!もっと伸びろー! -- シュガートースト (2012-07-18 09 31 43) CULもこの曲も好きだ!! -- 名無しさん (2012-08-29 16 05 48) クセになる声と歌詞と曲調だな -- 名無しさん (2012-09-17 09 48 42) 名前 コメント
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あたし、お父さんやお母さんとは、日曜日以外、ほとんど会えません。 夜中に、寝苦しかったりして起きると、寝室にいる気配を感じるのと、いつもの机の上に、前の夜に置いた学校からの手紙やプリントには返事が書かれているので、私の寝ている間に帰ってきて、出かけて行くのだと思います。 じゃあ、どういう生活を送っているのですか?って? あたし、お隣の「お兄ちゃん」に育てられました。お父さんやお母さんより年上なので「おじちゃん」なのですが、「おじちゃん」って呼ぶとイジワルになるので「お兄ちゃん」と呼んでいます。 あたしは良くわからないのですけど、あたしが生まれた頃、お兄ちゃんは学校に「幼稚園」と「小学校」の先生になるお勉強にに行っていて、今では「幼稚園」と「小学校」の先生になれるそうです。 それで、保育園の時から、ずっと、お兄ちゃんと一緒。 10歳になったので、寝るときにはおうちに帰るようになっりましたが、ソレまでは日曜日の朝9時から夕方4時位までしか、おうちに帰らなかったんです。 お兄ちゃんがお父さんやお母さんに色々お話してくれたり、お洗濯やお掃除してたみたいです。 お兄ちゃんの今のお仕事はコンビニの店員です。 女子大付属の幼稚園、小学校、中学校と電車の駅の間にあるお店。 あたしの小学校からは、おうちの反対側になるんだけど、学校帰りに、お兄ちゃんのおうちの鍵を借りに行くの。 そして、鍵を借りたらおうちに帰って(?)お掃除やお風呂を沸かしたり、お洗濯したり、お兄ちゃんを待ちます。 宿題やお勉強はお兄ちゃんが見てくれるから、成績はすごく良いよ。さすが先生。 晩ごはんや朝ごはんは、お兄ちゃんが色々教えてくれました。 だから学校の、料理実習やお裁縫なども余裕でOK! で、成績と立ち居振る舞い、なら、あの女子大付属の小学校に行ける位らしいの。小学校の先生が言っいました。学校では、コトバ使いも気を使っていますから。例えば「ワタクシ」って。 制服もすごくオシャレで着たかったんだけど・・・・。 でも、お父さんやお母さんは今の村立小学校に通わせました。共学の。 お兄ちゃんに、「何で学校の先生にならないの」って聞いたら 「どうしても生徒が、女子だけの幼稚園や、女子だけの小学校の、先生になりたいから」ですって。 どうしても、共学校や男子校はイヤだと言いました。 お兄ちゃんは、いまだにあたしを、赤ちゃん扱いします。 例えば、着替えやおトイレ、お風呂とか、いちいち、くっ付いてきます。 10歳の女の子に扱ってほしいなぁ。 だけど、服や靴、アクセサリー、コスメ、なんかを買ってくれるし、お料理もお裁縫も上手だから、嫌われたくないので、ガマン。 でも妙なところはオトナ扱い。 例えばキスは、幼稚園の時に「お兄ちゃんのオヨメサンにして」って唇重ねちゃて、小学校に通うようになってからは、大体毎朝、玄関で結構長い間、舌を絡ませたり、ツバを飲ませあったりしてるの。 ガマンといえばお兄ちゃんの服の趣味。 「中学生や高校生のお姉さんの制服に近いものを着て欲しい」と言っているけど・・・・・必ずしもそれには当てはまらないの。 例えば、冬でも、ミニスカートとかミニワンピとか、腿が見えたり太腿が見えるくらいのを着せるの。 男の人たちにわかるように、下からお話しすると 靴下は大抵、 クルブシ丈か膝が隠れる程度のソックス 太腿をゴムかレッグガーター(腿につける、飾り付きの輪)で留めるストッキング などが好き。 素足にサンダルやゾウリ、下駄、などは大好き。 パンストやタイツ、それから腰につけるガーターで留めるストッキングは嫌い。 スカート類は腿が見るかソレより短いのだけで、スソがヒラヒラのや、ヒダが多いのが多いかな。 タイトとかジーンズだと、脇に切り込みが入っていたり、両脇は完全に前と後ろが切り離されていて、紐で結んであったり。コレはパンツを選ぶよね。 Gパンやホットパンツ、キュロット、レギンスっていうかスパッツ、などは、嫌い。 それからシャツ類 肩が出てるのが好きで、特に脇や背中が大きく開いているキャミソールやタンクトップが好き。 冬や真夏などはヒジが隠れる手袋をはめさせる。 あとは、ボレロやカーディガンなどの重ね着。とにかく基本的に「ソデなし」 たまにエリが付いているワンピ、でも、ソデなしで、丈は普通に立っていて腿が出るから、姿勢を崩したりすると、大変な事に。 さらに、そういう服に限って、前はボタン留めだけど、一番下はオヘソより高い位置。だから、めくれやすいの。 それからコレは有り?っていうのが、 1、雪の日とかに 「厚地の膝上丈の袖有りコート と クルブシ丈靴下 に 膝下までのブーツ」 2、浴衣やカスリ、と、草履 ほかには下着を含めて着るもの無し。 浴衣は、譲れない事は無いですが・・・・ 最後に下着なんだけど・・・・・ あたし、そろそろ胸が出てきたんだ。まだ硬いし小さいけど。 だけど上半身の下着って、基本的に着せてくれないの。 だから脇とかから胸が見えてると思うな。というか視線を感じる事はありますよ。 パンツ類は 去年くらいまでは。果物とか動物、漫画などのプリントや無地のや、しま模様などで、生地も厚めで、お尻もお腹も完全に隠れるものだったんだけど・・・・・ 最近は 股上が浅く、お尻の半分以上が出る、だから前から見るとおヘソのカナリ下まで見えるの。 透けるように薄い生地でクロッチ(股下部分の当て布)なし。 お花とかを形どった、スケスケ編みのもの。コレもクロッチ無し。 腰周りは4cmくらいのベルト状で、そこから股下を回る部分が3cm幅くらいの生地でできているの。いわいるTバック。 股下部分の布が無かったり、男のパンツの前の部分みたいに開くようになっている。 などが増えてきてるんだ。 でも、こういうパンツは、みんな、お兄ちゃんとの、お買い物やお散歩、それから、遊園地や博物館、動物園などのお出かけ用。 おうちの中では?最近はミニスカだけ。 見るのはお兄ちゃんだけだから良いのだけど、ね? 家の中ではパンツ禁止、お出かけは穿いてるか穿いて無いかわからない様なパンツ ってなったきっかけは・・・・・ 学校でパソコンの授業が有って、 そしたらお兄ちゃんが、小型のパソコンに、PHSとか言う、お外でも通信できる器械をつけたものをくれました。 で、色々見てるうちに。お姉さんの裸の写真だとか、女しか無い部分の写真だとかが載っている所に出て。 「登録完了しました。サイト利用費○万円を請求します」 って。 で、慌てて、お兄ちゃんにお話したら 「法律上は払う必要は無いから。『契約』って勉強したよね? 決められた、書類などに書き込んだものが必要だよね? それから、パソコン利用のお約束は『お勉強に必要なこと。例えば、天気、ニュース、星、地図、料理、など』だったよね? お約束を守れない、悪い子にはお仕置だな。 パンツ脱いでお尻をお兄ちゃんに見せなさい」 って言ったの。 あたし、あかちゃんの時みたいに「お尻ペンペン」だと思ったら、 「子ども扱いしないで。ってこの間言っていたよね? オトナのお仕置するぞ。」 って、イキナリ舐めだしたの。お尻の谷間を。 それから片手で胸のふくらみを右や左、とさわりながら、もう片方の手でさっき舐めた場所を擦ったり、揉んだり。 校門に指をいれて来たのには驚いたけど、お仕置だから、って、自分に言い聞かせて。 そのうち、気が付いたら胸を触っていた手が、校門よりもう少し、前にある敏感なところを刺激しだしたの。 校門のほうは結構奥深くまで指が、前の穴も多分、日本位かなぁ? そのうち、両方とも出し入が始まって・・・・・・ なんだか。変になって来て、何にも考えられないし。・・・・・・ 脚の間が、引き裂かれるように痛くて、気が付いたの。 あたし、脚をなけ出して座っているお兄ちゃんに抱かれていました。 胸に顔を埋めるようにして、お兄ちゃんのお腹の両側に両足を広げて、お兄ちゃんの太腿の上に座って。 そして。 お兄ちゃんの太くて硬くて熱いモノが、あたしのお腹の中に入ってます。 ボーっとした頭で・・・・・ 嫌?だったけど。でも。お兄ちゃんだし。 そういえば。こういう事は夫婦とかがやるんだっけ。 だったら、お兄ちゃんのオヨメサンになれるのかな?でも20歳でしょ?親が反対でも結婚できるの。 子どもが出来る?でも生理はまだ来ていないし。そういえば。整理の前に、初めての経験? とか思っているうちに、お腹の中に何かが勢い良く入ってきました。「どくん どくん」と波を打って。。。。。。 でも、その、お仕置きは、それだけでは終わらなかったのです。 よくは覚えていませんが、ある部分、契約としては不正なのですが。 「お兄ちゃんに、処女をささげること」 「十分反省するまでは、お仕置きは続けられる事」 などの約束が「レポート用紙数枚」と「DVDのビデオでの記録」になっています。 服や格好から、あの日、誘導されて。 だから、あたしは、お兄ちゃんのオモチャです。着せ替え人形です。
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作詞・作曲:クラフトP 唄:巡音ルカ http //www.nicovideo.jp/watch/sm7259240 歌詞 あたしは今機嫌が悪いの 下手に声かけたら蹴飛ばすわよ 誰のせいだと思っているの 油断してたら握りつぶすわよ お前はあたしの足元で一人妄想してればいいの 他の誰かにちょっとでもその尻尾振ったら 他の奴を探すわ さあ、おいで。 そしてこっちを見て… 少しは気分がよくなったわ お前の相手でもしてやろうか 試したいことはすごくあるけど 唾を飲み込んで待っていなさい お前の泣き出しそうな目は他の誰にも真似できないね あたしの今の全力を出し切った愛の技術を見せてあげる さあおいで。 そしてこっちを見て… さあおいで。 お前の名前なんか呼んであげるもんか おまえは犬 あたしだけの犬 おまえは犬 あたしだけの犬 お前は今まで何処にいたの?あたしの言う事聞けないっての? 他の誰かで満足したの?どんな人にでも愛されたいの? お前はあたしじゃなきゃダメでしょ 他の誰も分かり合えないでしょ 一人であたしの指遣い想像してムラついてりゃ可愛いわよ さあおいで。 そしてあたしを見て… さあおいで。 二人だけの秘密だね…守れるでしょ おまえは犬 あたしだけの犬 おまえは犬 あたしだけの犬 ほら、 さあ、おいで。 あたしだけを見て さあ、おいで。 あたしだけを見て おまえは犬 あたしだけの犬 おまえは犬 あたしだけの犬 おまえは犬 あたしだけの犬 おまえは犬 あたしだけの犬 お前は犬。 コメント 名前 コメント trackback
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あたしのいぬ【登録タグ あ クラフトP 巡音ルカ 曲】 作詞:クラフトP 作曲:クラフトP 編曲:クラフトP 唄:巡音ルカ 歌詞 (ピアプロより転載) あたしは今機嫌が悪いの 下手に声かけたら蹴飛ばすわよ 誰のせいだと思っているの 油断してたら握りつぶすわよ お前はあたしの足元で 一人妄想してればいいの 他の誰かにちょっとでもその尻尾振ったら他のやつを探すわ さあ、おいで、そしてこっちを見て・・・ 少しは気分がよくなったわ お前の相手でもしてやろうか 試したいことはすごくあるけど つばを飲み込んで待っていなさい お前の泣き出しそうな目は 他の誰にも真似できないね あたしの今の全力を出し切った愛の技術を見せてあげる さあおいで、そしてこっちを見て さあおいで、お前の名前なんか呼んであげるもんか おまえは犬!あたしだけの犬! お前は今までどこにいたの あたしのいうこと聞けないっての? ほかの誰かで満足したの? どんなひとにでも愛されたいの? お前はあたしじゃなきゃだめでしょ ほかの誰も分かり合えないでしょ ひとりであたしの指遣い想像してムラついてりゃ可愛いわよ さあおいで、そしてあたしを見て さあおいで、二人だけの秘密だね、守れるでしょ お前は犬、あたしだけの犬! ほら さあおいで、あたしだけを見て さあおいで、あたしだけを見て お前は犬、あたしだけの犬! コメント わん! -- 名無しさん (2009-08-23 23 06 08) わんわん! -- 犬 (2009-09-27 19 36 32) わおおーーーーーーーんw -- 犬 (2009-10-12 17 01 36) おまいらwwww発情すんなw -- 名無しさん (2009-12-06 16 08 19) やばいはまったああwww -- 名無しさん (2010-01-04 10 05 11) エロィよぉ・・・わんわんっ!!!! -- 優愛離 (2010-03-19 11 42 00) 寂しがりやな女王様みたいだね・・・ -- 名無しさん (2010-03-19 11 45 15) わーんわーんお!(∪^ω^∪) -- 名無しさん (2011-06-04 18 51 57) セクシー!!! -- 名無し (2012-09-08 09 28 54) わん! -- 支援射撃隊隊長 (2012-11-12 00 41 46) Mに目覚める -- 名無しさん (2012-12-23 15 49 32) ギターのテンポがスローなロックな感じ♥が堪らないです♥www -- のざりん@ざっきー@ヲタ@ショタ♂顔(*´ω`*)大好き (2014-06-03 16 08 31) 名前 コメント