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今日 - 合計 - ちいさなおばけアッチコッチソッチの攻略ページ 目次 基本情報 [部分編集] ストーリー [部分編集] 攻略情報 [部分編集] Tips [部分編集] プチ情報 [部分編集] 関連動画 [部分編集] 参考文献、参考サイト [部分編集] 感想・レビュー 基本情報 [部分編集] ストーリー [部分編集] 攻略情報 [部分編集] Tips [部分編集] プチ情報 [部分編集] 関連動画 [部分編集] 参考文献、参考サイト [部分編集] 感想・レビュー 名前 コメント 選択肢 投票 役に立った (0) 2012年10月09日 (火) 15時44分23秒 [部分編集] ページごとのメニューの編集はこちらの部分編集から行ってください [部分編集] 編集に関して
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メイファの姿を認めた途端、えもいわれぬ気持ちで、胸が満たされる。 ──ああやっぱり、本物はいいな。自分に都合のいい想像の中のメイファより、 本物はずっと生き生きしてる。三日ぶりの実物に僕は、状況もわきまえずに 見惚れてしまう。 「メイファ。いつも寄り道は駄目だって言ってるのに、わざわざ寄ってくれたの?」 メイファは、眉をキッと釣り上げ、上目遣いに向かい側に座った僕を睨んで 見せた。いかにも、怒ってますよという表情だ。でもそこに、暗い怒りも侮蔑も 嘲りも含まれていない事に、僕は安堵する。 「違いますっ! 今日のわたしは、学院の遣いですっ!! 外出許可も通行証も、 学院側が用意してくれましたっ!!」 びしっ、と両手に朱印の押してある外出許可証と通行証を持って、高らかに言い放つ。 「ひとつ! 休んだ間の分の課題を提出すること! ひとつ! 連絡が取れないと困るので、病欠以外で丸一日以上の欠席は控えること! ひとつ! 病でないのなら、明日あたりから出席すること! 以上!!」 一気にそこまで言い切ってから、彼女はふぅ、と息をつく。 「それで、こちらが課題と連絡事項です。」 つっ、と卓上にあった封書をこちらに寄せてくる。 「──それから、これはついでにわたしからの伝言ですが。」 メイファが姿勢を正したのにつられて、こちらもつい、居住まいを正す。 「喧嘩したあと、学院に来ないとは、何事ですかっ!! すぐに仲直りしておかないと、余計にこじれるでしょうがっ!!!」 そう言って、柔らかそうな頬をぷっと膨らませた。 うわあ、物凄く可愛い。あの頬を、ぷにっと押したい。 ──じゃなくて。 「仲直り…?」 それは、僕にとっては、物語の中にだけ、あるものだった。 物語を読んでいて、仲直りできれば、その二人は親密な関係があったのだと、 理解できる。それだけ。 どうやっていいのかも、何と言えばいいのかも、分からない。 僕とメイファの間にも、親密な関係があったのだろうか。いや多分、彼女は誰に 対しても、差別なくそうふるまうのだろうけれど。 「どうすれば、仲直りできる?」 案の定、彼女は怪訝そうに眉を寄せた。 「メイファ、僕は君が何かを知らないことで、馬鹿にしたことなんてなかったよね? 君も僕に、知らない事は教えてくれるべきじゃないかな。」 「むぅ…。本当に知らないと、おっしゃるのか…。 高貴な身分というのは、存外に不便ですね…。 じ、じゃあ、まず…。」 「まず?」 怒ってる顔も可愛いけど、戸惑っている顔も捨てがたい。僕はつい、卓上に身を 乗り出すようにして彼女の挙動に注目する。自分の頬がつい緩んでしまうのも、 止められない。 「反省してください。」 「した。」 メイファはあまりにもあっさりと即答した僕を睨みつける。 「本当かなあ…? じゃあ次に、反省に基づいて、謝ってください。」 「ふむ…反省の気持ちを、伝えないといけないんだね? それは難しい。 あんまり謝った事ないから、上手く出来なくても、怒らないでくれる?」 皇族である限り、他人に謝らないといけない場面、というのは、極端に少ない。 それでも、今まで読んだ物語の知識とかを総動員してでも、それらしい言葉を紡が なくてはならないようだ。 僕は身を乗り出してメイファの片手を取った。僕の手より一回り小さくて、 つくりの華奢な、細くてしなやかな手。その手にもう一方の手を載せて、 やんわりと包み込む。 「メイファ、いやな思いさせたね? もうしないから、僕ともう一度、友達に なってくれないかな。」 「手は余計ッッ!!!」 顔を赤らめたメイファに、凄い勢いで手を振り払われてしまう。 うん、余計だろうな。ただ、触りたかっただけだから。 そのまま彼女は、ぷいとそっぽを向いてぽつりと呟く。 「貴方は…わたしのことを、疎んじておいでなのか…? わたしはただ、貴方の静寂を、乱すだけの存在なのか? 友達になれて、嬉しいと思ったのは、私だけだったのか…?」 三日前のことを言われているのだということは、すぐに分かった。 胸の中に、熱いものがこみ上げる。 ああ、メイファは『傷ついた』のだ。嫌な事をされたからではなく、『僕に』 『嫌われた』と、思って。 なんて僕って、性格悪いんだろう。そんなことが、こんなにも嬉しいなんて。 そのまま羽交い絞めにして、めちゃくちゃに抱き締めてしまわないよう自制する のは、かなりの理性を必要とした。 「疎ましいはずは、ないよ。君を嫌いになる奴なんか、居るはずもない。 ただ僕はちょっと人付き合いが苦手で、どうしていいか分からなくなっただけなんだ。 ねえ、君がいいというまで、どんな風にでも謝るから、僕とまだ、友達でいて欲しい。」 目尻を指でついと拭う仕草をしてから、メイファはゆっくりと振り返った。 口をツンと尖らせてはいるが、もう怒った顔はしていない。 話が終われば、『仲直り』が終われば、もう帰ってしまうのだろうか。 「ねえ、お詫びに、この内宮の庭を、案内してあげようか。 普通ではなかなか入れない庭だし、せっかく来たんだから。 君は自然の野山の方が好きだろうけど、ここにも、国土のあちこちから集めた 珍しくて美しい草花があるよ。」 「え…でも、外出許可はここに来る目的だけで取ってあるので、そう長居するわけには」 そういいながらも、メイファの顔は、期待感で輝いていた。 「大丈夫。『留学生』の外出先として、これほど安全なところはない。 ──ねえ、君達も、そう思うだろう?」 僕はメイファの後ろに控えている二人の従者に話しかけた。事実、これほど安全な ところはない。他国からの人質を、この国が監視するという点においては。 そして、彼らはシン国の朝廷に属する人間であり、皇族に逆らえるはずもない。 黙って頷く従者達に、僕は重ねて言った。 「僕の友人を、少し案内してあげるから、君達はここで待っていてくれるかな。 その間のことは、僕が責任を持つよ。」 当然、彼らは頷くしかない。 新しい玩具で遊んでもらえるのを待つ仔猫のような表情で待っていたメイファに 声をかけると、彼女は弾かれたように駆け寄ってきた。 「──行こう。」 そのときの情景は、やけに強く心に残っている。 季節は初秋のあたりで、全てが夕暮れの茜色に染まっていた。小さな蜻蛉が 飛び交う中、僕らは美しく手入れされた内宮の庭園を、歩をそろえて歩き始めた。 庭園の植物達は、秋の花をつけるもの、果実を実らせるもの、早くも葉を 色付かせるものが、思い思いの装いを見せていた。 それぞれの植物が、どの地方で見られるのか、一般的か希少か、花はいつ咲くか、 その名前の由来や似た植物との見分け方などを説明してあげながら、ゆっくりと 散策した。 「すごいすごい!! レンは植物のこともすっごく詳しいのですね!」 「すごいと言っても…この庭園に植えられている植物は全て目録があるし、 綱目ごとの詳細な図誌も整備されているのだから、本を見れば全て書いてあるよ。 葉っぱの縁の細かいギザギザの形までね。ここの庭師ですら知っている事ばかりだ。」 そう、本を読めば、全て書いてあることだ。暇にあかせて読んだものを憶えているに 過ぎない。 今までその知識がいいとも悪いとも、役に立つとも思ったことはなかった。 でも、メイファがこんな顔をして笑ってくれるなら、その知識はきっと凄くいいものだ。 ──楽しい。この娘と居ると、楽しい。 誰かと一緒に居たいって、こういうことなのか。 この娘が大人になっても、傍に居てくれたら。 そうしたら、生きていることも、生まれてきたことも、逃れられない根源的な苦しみ なんかじゃなくて、もっと何かいいものに変わるかもしれない。 「メイファ、そこ段差あるから、気をつけて。」 変則的な石段の、段差がひときわ大きくなってるとこで、危なくないように手を 取ってあげる。こういうときには、手に触れても「余計ッッ!!」とか怒られなくて すむので、役得だ。 身体が小さめの彼女にしては大きいような段差も、軽々と飛んですとんと僕と同じ 庭石に着地する。 瞬間、寄り添って立っているような体勢になって、メイファの顔が近づく。 歩き出そうとしない僕を、不思議そうな瞳できょとんと見上げて。 ──可愛いなあ。近くで見ると、さらに可愛い。 さっきから言いたくて仕方のないことを、言うなら今じゃないだろうか。 僕は軽く深呼吸して、口を開いた。 「ねえメイファ、僕の、お嫁さんになってくれない?」 彼女は一瞬、目を大きく見開き、それから目を伏せてうつむく。 「結婚は成人してからになるだろうから、今は約束だけでいいんだ。 お互いの国にとっても、決して悪い話じゃない──」 僕はうっとりと、うつむいたメイファの唇が震えるのを見ていた。 この柔らかそうな唇に、いま無理矢理にでもくちづけたら、どうなるだろう? いまなら、届く距離にある。 と、不埒な事を考えていると、目の前の唇がキッと引き結ばれ、しゅっと風を切って 平手が飛んできた。 ぱしっ。 小気味良い音が響く。 ──あれ??? な、何で?? 何か、失敗、した??? まさか平手が飛んでくるとは思っていなくて、思い切り喰らってしまう。 顔を上げたメイファは、ふたたび眉が釣り上がり、目尻にうっすらと涙さえ溜めて、 怒っていた。 「反省してないッッ!!! そのようなからかいは、無礼でしょう!!!」 からかい??? 「王族の婚姻は、当人同士できめるものではありません! 然るべき年齢になってから、然るべき手順を踏んで、 シン国として正式に申し込むものです!! そうすれば、わたしではなく、お父様が判断なさいます!!」 あ、うん、手順ね、手順…。 「わたくしは、これにて、失礼します!!」 そういってメイファはくるりと踵を返すと、みるみるうちに元来た道を駆け戻っていった。 「ぐるりと一周していたのだから、先に進んだ方が、早いよ…?」 という言葉をやっと呟いたときには、もう姿が見えなくなっていた。 そのまま僕は、しばし呆然としていた。 かなり真面目に結婚を申し込んだつもりだったのに、どうしてからかいと判断されて、 怒られて、平手打ちまで喰らってしまったのだろう。 「──シュンレン様、もう陽も落ちてまいりました。いつまでもそんなところに立って おられては、身体が冷えますよ。」 後ろから声をかけるものがいる。優雅な抑揚の宮女らしい喋り方。ジン・ツァイレンだ。 が、振り返ってその姿を見た途端、僅かに違和感を覚えた。 いつも美しく優美に整えられている髷が、微妙に乱れている。簪も、僅かにずれている。 全体的に、埃っぽいような…? 「──いつから聞いていた? ツァイレン」 彼女は全く悪びれずに答えた。 「ばれましたか。そうですね…貴方様が姫君のお怒りを買っていることに気づかず、 鼻の下を伸ばしているあたりでしょうかねえ。」 やっぱり立ち聞きかっ!! ここは庭園だけに、身を隠す茂みは山ほどある。どうせいろんなものにまみれながら その辺に潜んでいて、ひとまず目に付く葉っぱだけは取り払ってから出てきたのだろう。 簪はおそらくその際にどこかへ引っ掛けてずれたものと思われた。 「そんなに都合の良いところだけ聞けるものかな? はじめからずっと聞いていたのでは?」 僕の質問にも全く動揺を見せることなく彼女は軽やかに答えた。 「ふふ…ご想像にお任せいたします。 しかし、内宮の庭は、われらの領域。ここで隠し事など、出来ぬとお知りください。 それはそうと、あれが貴方様の御執心の姫君ですか。なんとも、愛らしい。」 ツァイレンは意味ありげに微笑った。 「なるほど、確かに、何かして差し上げたくなる風情ですな? あの若さで、あの容姿…年頃になれば、さぞ美しくおなりでしょうに、貴方様の お話によると、未婚のまま祖国に仕える事を夢見ておられるとは、なんと凛々しい。 わたくしも、色々と御教授申し上げたくなりますな。」 「何をだよっ?! 全然、洒落になってないから!! 手を出すのは、若い宮女だけに してくれる?!」 「おや…、後宮の娘達のほうは、親元から離れて不安で泣いているところを、慰めて あげているだけですよ? 一体、何を想像しておられるのやら…。 姫君には、色々と心構えなどを…。まさかわたくしが、他所の国からいらした 姫君に、狼藉など働くはずは、ございませんでしょう? まあ、姫君ご自身は、大変わたし好みではありますがね。」 世間知らずの娘達を、どういう慰め方してるんだか。 「いいから、僕の好きな娘には触らないでおいてくれる?」 「ふっ…。振られたくせに。いい色になっておりますよ、貴方様の頬。」 簪が僅かにずれたままのこの女官は、それでも不敵な目をして痛いところをつく。 「ぐっ…、この程度の腫れ、明日には引く。」 それから、少し真面目な口調になって、奇妙な喩えを使った。 「シュンレン様、急ぎすぎて、蕾をお壊しになられませぬよう。」 「ツァイレン? それは、何の喩えだ?」 「幼い娘というのは、その身のうちに、蕾を抱いているようなものです。 その蕾がいつかほころんで、花開くときに大人の女として目覚めるのです。 貴方様は、大変に早熟でいらっしゃるのでお分かりでないでしょうが、姫君は、 まだ蕾なのですよ。 そして大変に聡くていらっしゃるから、蕾を固く閉じて、女である自分を 閉じ込めようとしていらっしゃる。 貴方様は、選ぶ立場でいらっしゃいますが、大抵の場合、姫君というのは、 選べないし、選んではならないのです。姫君も、もし先程頷かれたりすれば、 筋道を通さぬはしたない娘として、酷い謗りを受けましょうな。」 笑みの消えた顔で、彼女は続けた。 「貴方様の求婚も、からかい程度に思われたのは、むしろよかった。 蕾のままの娘にとって、艶事というのは恐怖であり、一方的にもたらされれば、 暴力でしかないのです。結婚前の浮いた噂ひとつだけで、人生を台無しにされる 事もありますしね。 姫君が未婚を夢見ておられるのも、女としての苦しみや痛み、不自由から 逃れたいという願望の顕れでしょうな。」 「メイファは、自分が女であることが、苦しみだと思っているのかな。」 僕は、嬉しかったのに。彼女が女の子で、僕と出会ってくれたことが、こんなにも。 「そのように感じる娘は多いですな。 女官になろうという娘も、半分くらいはそうです。 残り半分は、まあ、女であることを肯定的に捉えて、あわよくば貴妃に選ばれようと 目論む娘達ですがね。 それはそれで逞しくて宜しいのですが、年頃になって自分にその可能性が無いことを 悟ると、とっとと宿下がりして、嫁いでしまったり。」 「…ツァイレン、つまりは僕にどうしろと、言いたい? それを言うために、簪も曲がったまま、わざわざいま、僕に声をかけたのだろう?」 ツァイレンの顔に、ふっといつもの微笑が戻った。 「シュンレン様は、話が早くてよろしい。 ──待って、おあげなさい。」 「待つ?」 「女である事を苦しみとして、男との接点を絶つ様に後宮に入ってくる女官達も、 年頃になれば、何かと、少ない外界との接点の中で見初められてしまうものです。 そんなときと、女としての蕾が開く時期が重なることが、往々にしてあって、 そういう娘は後宮を辞して嫁いでしまいます。 だから毎年、補充せねばならぬのですよ。 ただし、蕾がみずから開こうとする前に、無理矢理開こうとすると、すべてが 駄目になってしまいます。男という存在そのものに不信を抱き、ふたたび咲く事は 無くなるかもしれない。 ──わたくしの、ようにね。」 かつては貧しい農村の娘でありながら、後宮で才人[ツァイレン]の地位にまで 登りつめた彼女の人生は、どこをとっても壮絶だ。僕は彼女の人生経験と、 後宮で沢山の女官を取り仕切るための人を見る目には、絶大な信頼を置いている。 「ツァイレンは、女の子には優しくて、男には厳しいもんね? 僕の身のためにも、年上の女性の忠告は、聞いておいた方が良さそうだ。 メイファも、いつか女として花開いて、僕を見てくれるように、なるかな?」 「なりますとも。そのときには姫君は、さぞ美しくおなりでしょうな。 それまで、他の男に取られないよう、せいぜいお気をつけなされませ。 そして、うんと優しくしてあげれば宜しい。花が開くときに、自然と貴方様に 目が向くように。」 「気が長い話だね。」 「でも、貴方様のお父上も、ゆっくりとお待ちになりましたよ。」 「…父上が?」 意外な人物の名が急に出てきて驚く。後宮の女官というのは、それぞれに仕事が 割り振られているが、後宮という閉じた社会で皇帝とその身内に仕える存在だ。 皇帝さえ気に入れば、いつでも『お手つき』にできる。 まあ、全体からすれば滅多に無いことだから、ツァイレンの言うように男嫌いの 娘も多数志願してくるのだろうが。 それなのに、絶対者であるはずの皇帝陛下が、『待った』だなんて。 「当たり前です。権力をかさに着て、力づくでイェンを手に入れようとしたなら、 このわたくしが、刺し違えてでも阻止しておりますよ。 でも、あの方は、イェンの頑なな蕾が開くまで、お待ちになった。 イェンも、望んで、望まれて、幸せそうだった。あんなにも。 イェンを一番愛していたのはこのわたくしですが、貴方様の父君も、二番目くらい だと認めて差し上げても宜しいと、思っているのですよ。」 微妙に褒めてるのかけなしているのか分からない、けれど多分、この女官に とっては、最大限の賛辞。 「初耳…。」 そして女官から貴妃になった母上が、寵を受けるのを待っていた女ではなく、 おそらく男嫌いの方に入っていたらしいことも、初めて聞いた気がする。 「そうでしょうね。恋の話というのは、ある程度の歳になるまでは聞いても 分からないものですから、私もあえて申し上げたことはございませんでした。 では、こちらの話はいかがです? ──イェンは、貴方様の父上の事を、 畏れることなく『普通のおじさんだわ』と、話しておりました。もちろん、 貴妃になるずっと以前、ただの女官だったときから。 貴方様なら、いかがです? 貴方様がこの国の最も尊い方であったとして、三十も 年下の小娘に、刎刑さえも恐れず『普通のおじさん』だと、言い放たれたら。」 誰からも特別に扱われ、また特別であらねばならない立場で、『普通』だと 言ってくれる娘がいたら。 「…ぐっとくるね。人によっては、怒るのかもしれないけど。」 「そうですとも! あの方も、ぐっときておりましたとも! 最初っから!! わたくしは、尊い御方にそんな口の利き方は止めて欲しいと、何度イェンに 懇願した事か!! でもイェンは、聞き入れませんでした。あの方はいつも、ごく普通のことで 悩んでいるのだと…。それを普通だと、教えてあげる人がいないのは、きっとひどく、 寂しいことだからと。 イェンは誰にでも、優しかったのです!! 決して、あの方だけが特別というわけでは、 なかったのに…!」 「それでぐっときて、惚れられちゃったんだ、父上に。」 母が後宮の女官になったのは、確か他人より遅めの年齢で、十六の頃。僕を 産んだのが二十一だったはずだから、その間に色々とあったのかもしれない。 この暗くて澱んでいて、謀略に満ち溢れた後宮で、父と、それから母も、今まで 思っていたのより、暖かな関係を築いていたのかもしれなかった。 ならば僕も誰かと暖かい関係を築く事が、できるかもしれない。 辺りはすっかり日暮れて、天空は深い藍色を呈し、一番星が輝き始めていた。 「──それで、長い間女の園に居て、女のことを知り尽くしている貴女の意見では、 美しい花を愛でるためには、花が自ら開くのを待つのが最上、という訳だね、 ツァイレン?」 「左様で」 では、待ってみようじゃないか。あの小さなお姫様が、まだ固い蕾だというのなら、 仕方がない。いつか蕾が自然にほころんで、美しく咲くという、その時まで。 * * * 翌日、僕とメイファは『仲直り』をした。 『仲直り』を知った事は、僕の人生において、大きな変化だった。 完璧である必要はなかったし、怒らせても、失望されても、もう心配は要らなかった。 メイファは基本的に、仲直りを受け入れないことはなかった。それは、誰に対しても。 僕のほうも、他でもないメイファなら、ご機嫌を取るのも、ひどく楽しかった。 あのきらきらしてよく動く瞳が何を見て、何に興味を覚えているのか観察するのが、 楽しくないはずもない。 仲直りがしたくて、わざと怒らせることさえあった。 それから、怒ってぷうっと膨れた頬をつついて、「真面目に聞けーっ!! ふざけるなっっ!!」 と、怒られたこともあった。 僕が悪いんじゃないんです。押しやすそうなところに、あんなほっぺがあるのが 悪いんです。 『仲直り』は、大抵は、彼女の抱えている問題を解決する手助けをしてあげたり、 彼女の友人の助けになってあげたりするだった。──彼女以外のために何かして やるのも不本意だったが、メイファにとっては友人も充分に『大切なもの』 なのだから、仕方ない── メイファは、服や宝飾品の類はあまり喜ばないので、贈り物は大抵、彼女が そのとき気に入っている思想家の、貴重本とかになった。 おかげで卒院までには、彼女の部屋の書棚は随分充実してしまったようだ。彼女の 侍女から、メイファがその書棚のことを大変誇りにしていて、大切にしていると 聞いたときには、頬が緩むのを止められなかった。まあ、貴重本なのだから、 順当な扱いではあるのだけれど。 彼女が成人したら、必ず手に入れると決めていたから、待つのは思ったより 辛くはなかった。 自分が決めるものではない、国として申し入れるべし、という彼女の言葉を 言質として、彼女には内緒で婚約のための手続きも進めておいた。 そして、ごく当たり前のように、成長するに従ってメイファはみるみるうちに 美しくなっていった。 年頃の娘というのは、そういうものです、とツァイレンは言った。 その割に、まだツァイレンの言う蕾とやらは、固いままだった。小まめに口説いて みても、「からかい無用ッッ!!」と、怒り出すのがおちだった。 そのへんも、そういうものです、とツァイレンは、泰然として言った。 みるみる間に美しくなってゆく娘、それも、強くて優しくて、まわりを自然と 明るくしてくれる女の子が男ばかりの中にいるのだから、年頃の男共が全て 大人しくしているはずもなかった。 異国の姫君が高嶺の花でも、皇族の僕が牽制していても、何とかメイファに 近づこうとする奴は後を絶たないので、目に余る奴から潰しておいた。 まあ大したことをしなくても、体に傷をつけなくとも、相手は大体貴族の ぬるま湯育ちの坊ちゃんなのだから、すぐに僕のことは、逆らわない方が いい相手だと認識してくれたようだ。 そういうわけで、学院内では比較的平和に過ごせていたから、少し油断していた かもしれない。 護身の法でも基本的なそのことを、すっかり忘れていたのだ。 本当に手ごわい敵は、音もなく静かにやってくるという事を。 ───続く───
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戯れ言を隙を見て放出中… 第1話2010.06.16 「動的平衡」×「組織」 第2話2010.11.08 「Wicked」×「キャリアパス」 第3話2011.01.31 「ジグソーパズル」×「教育論」 第4話2011.03.13 「科学」×「コミュニケーション」 第5話2012.01.07 「うつ病」×「社会病理」その1 第6話2012.01.30 「うつ病」×「社会病理」その2 第7話2012.06.29 「笑い」×「化学」 第8話2013.06.01 「公共政策論」×「恋人探し」 第9話2013.11.08 「働く力」×「狩る・耕す」 第10話2016.03.11 「人工知能」 第11話2019.04.11 「ブラックホール」×「赤塚不二夫」 第12話2019.09.27 「作曲家」×「苦悩」
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TOG/035 R “小さなお世話焼き”シェリア/治療士 女性 パートナー “見守る教官”マリク/投刃剣士 男性 レベル 1 攻撃力 1500 防御力 4500 【私も行くわ。そんな話を聞いたらじっとしていられないもの】《原素》《回復》 【永】〔ベンチ〕 あなたのリングの、名前かパートナーの名前に“マリク”を含むカードを+0/+1000。 作品 『テイルズ オブ グレイセス エフ』
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メイファは朝貢国から差し出された、人質の姫だった。 ほとんどの朝貢国は恭順の証として、王族の子を人質に差し出す事を義務付け られていた。 万が一、戦ともなれば惨殺したその首を前線に掲げ、敵の戦意を削ぐためのもの であるから、人質は王の血族の女子供、つまり戦に巻き込むにはむご過ぎると 相手国、及びその国民が判断するような、ごく弱い立場の者に限られた。まあ、 中華の国たるこの国の、底意地の悪さの垣間見える制度だ。 近年はひどく平和で、朝貢までしていながらわざわざ強大なシン国と事を 構えようとする国もなく、人質が命まで取られるほどの事態は起こっていないが、 小さな揉め事にも人質は有効だ。 それゆえ、『留学』という名目でシン国の王都に集められた各国の王族の子供達は、 外出は出来ても常にシン国側が居場所を把握できるようにしておかねばならなかったし、 はかりごとを防ぐために国から侍女や従者を伴う事も許されず、代わりにシン国側から 監視をかねた侍女と従者があてがわれた。また『身代わり』なしに一時帰国する事も 許されないし、全ての親書は、ごく私的な手紙まで検閲されていた。 * * * しかしメイファには、そういった暗い影は見当たらなかった。 「ここ、空いてますか。──良かったあ! 今日もシュンレン様のお隣の席を許される なんて、光栄です!」 僕の隣は、いつでも空いている。 学年が違っても同じ講義はいくつもあって、そのたびに僕達は、隣の席に座った。 辺境国での教育では、学院の講義に必要な知識がいくつも抜け落ちていて、この お姫様の知らない部分を補って説明してあげると、彼女は面白いくらいに吸収した。 説明と引き換えに僕は、メイファの祖国の話を聞いた。 彼女は随分と、お転婆だったみたいだ。 木から落ちたり、崖から落ちたり、沢に落ちたりは日常茶飯事、と聞いて、ハリ国 ではそもそも王族が気軽に出歩ける事に驚いた。かの国では王族は絶対的支配者 ではなく、頼りにされる調停者に過ぎないらしかった。 華美を好まず、清貧を愛し、民が飢える時には共に飢える。そのために、王都に 来たばかりのメイファは、同じ年頃のシン国の貴族の子に比べても、ひどく 痩せていた。 それでもその瞳はいきいきと輝いていて、彼女の育った国──神々が棲むと 信じられているという山々の麓の国──の暮らしの話を聞いているのは、ひどく 楽しい時間だった。 「そんなにのびのびと生きてきたのに、この王都に来て、監視…じゃなかった、 護衛にいつもついて廻られるのって、窮屈じゃない?」 「いいえ? シン国の従者も侍女も、本当によくしてくれます。 わたしがここにいることが、少しでも祖国の役に立つなら、嬉しいです!」 メイファには、陰湿な政治の駒として囚われても揺るがない、強さがあった。 祖国のために尽くそうという気概と矜持も。 それも、愛されて育ったがゆえか。 メイファは笑うときはいつでも、顔全体をほころばせて、とろける様に笑う。 その笑顔を見るだけで、彼女がどれだけ溢れるような愛情を注がれてきたか、 目に浮かぶようだ。 後宮では、こんな風に笑う娘は、滅多に見かけない。 おそらく彼女が今まで生きてきたのは、安心で、安全で、善意と愛情に溢れた 世界。世の中の暗さ、悪意、猜疑心のような、澱んだ黒いものは、きらきらと したその瞳にはあまり映ることが出来ないようだった。だから、メイファの前では、 誰も彼もがいつもより少しいいものになったような気がしてしまう。 つま弾き者の僕と一緒に居ても、そんなメイファに悪意を向けられる者などは 居ないようだった。少なくともこの学院の中には。 ──羨ましい。 ごく反射的に、そう思った。 僕はこのシン国の皇族として、ひどく恵まれた暮らしをしているはずだ。だから 安易に、立場が違う者のことを羨んではならないと、ジン・ツァイレンからいつも 言われていた。 それでも、そう思うのを止められなかった。 羨ましい。羨ましい。──ずるい。 どうして、こんなにも違うのだろう。愛されて、愛されて、誰からも好かれる 小さな姫。 僕と何と違うのだろう。幼い頃から暗がりの中に居た僕は、このまま薄闇の中に 居続けるしかないのか。 心の奥が、ちりちりと痛んだ。 「──ほほう、それで、生い立ちのあまりの違いに苛つくけれど、無視する事も、 嫌う事も出来ないと。 ベタですね。物凄く、ベタですね。 まさかシュンレン様が、ここまでベタで来るとは、思いもよりませんでした。」 休憩で熱い茶を啜りながら、ツァイレンはからかうように言った。 「ベタって、何が。」 話の見えない僕は、少し憮然として聞き返す。 「恋の、始まりがですよ。」 「こ…恋っ?!」 「何を今さら。進級してからというもの、その姫君の話しかしてないじゃ ありませんか。」 「いきなり、何を言い出すんだ、ツァイレンっ?!」 そうは言うものの、声が異常に上擦っているのが、自分でもありありと分かった。 「いえ別に、いいんですけどね、いつ自覚しようと。 見ている分には、面白い事に変わりはないし。」 ツァイレンは、泣きぼくろのある眼を細めて微笑った。 「そんな…単にメイファは、誰からも好かれる娘で…。」 そう、あんなに可愛くて、明るくて、愛されてる娘は、誰からも好かれるはずだ。 誰からでも。僕で、なくとも。 思考は、そこだけを中心にくるくると廻った。 ──メイファに手を出さないこと。 僕が彼女の同期生達を脅しつけるようになるまではそう長くはかからなかった。 「本当に、僕って、性格悪い…。」 メイファのように他人の長所や美点を見つけてやることは苦手で、他人の弱みを 握ったり、脅したりするのは得意。いつだって、他人の暗い部分、澱んだ心ばかりが 見えてしまう。 誰もが僕から、距離を置こうとするのも頷ける。 でも僕は、メイファのようには、育たなかった。あんな風に、安心と安全に守られて、 愛情に満たされた記憶なんて、無い。 僕はこのままで、何とか生きていくしかないのだろう。 それでもメイファのよく通る涼やかな声で、「レン…」と呼ばれるのは、悪くなかった。 親しい人からは、そう呼ばれている、と彼女に言ったのは、半分本当で、半分嘘。 僕の親しい人間なんか限られていて、ジン・ツァイレンやカオ家当主は臣下の身分 なので、親しげに読んだりしない。ほかの母の違う兄弟たちも、親しげに呼び交わす 仲の者は居らず、そうやって僕を呼んでいたのは、ただ母上だけだった。 * * * 「レン…」 ひどく近くで、僕を呼ぶ声がする。あの辺境国から来た、小さな姫君の声だ。 彼女の声でそう呼ばれると、ひどく胸を締め付けられる感じがする。 「──メイファ。」 頭をめぐらせて彼女の姿を認めると、熱く沸騰するような感情がわき上がる。 震える指先で、彼女の柔らかな頬に触れると、彼女は恥ずかしげに目を伏せた。 桜色に染まる頬と、長い睫毛がひどく扇情的で、掌をその頬に沿わせて、もっと よく見ようと顔を近づける。 「可愛い…。」 今はただ、そんな単純な褒め言葉しか出てこなかった。 瞳を僅かに上げたメイファと、近い距離で視線が絡み合う。いつも強い意志を宿す その瞳は、今は少し潤んでいて、僕を誘うように瞬きしてまぶたを震わせる。 「メイファ…君が好き。」 僕はその瞳に吸い込まれそうになりながら、うっとりとして愛の言葉を囁く。 唇を彼女の頬に触れるか触れないかの軽さで幾度も落としながら、優しく華奢な 体を抱き寄せる。 メイファの身体は細くて軽くて、でも王都に来てからのこの半年のうちに、女らしい丸みも帯 び始めていた。 「レン…嬉しい。あなたの、思うままに…。」 その瞳に浮かぶのは、羞恥と期待と信頼の色。僕は眩暈がしそうなほどの幸福感に 満たされて、そのやわらかな唇に自分の唇を重ね── ──そして。 目が覚めた。 目覚めた僕を待っていたのは、いつもどおりの自分の寝台。、天蓋つきのそれは 一人には広すぎるほどで、四方に垂らされた薄布の隙間から朝日が射していた。 掻き抱いていた寝具を払いのけて起き上がると、僕は自嘲気味に呟く。 「最低…。」 先程まで胸を満たしていた幸福感は泡沫のように消え、代わりに砂を噛むような 空虚感が広がっていた。 その日はもう、学院に行く気力は無かった。 かといって、起こしに来た侍中に逆らう気力も無く、身支度を整えて外出する …ように見せかけて宮中に戻り、ジン・ツァイレンの居室を訪ねた。 ツァイレンは、若い女官達を集めて、演奏の指導だか音合わせだかをやっている 最中だった。 「ツァイレン…、今日は一人で居るのは辛いんだ。ちょっとここに居させて もらえないかな。」 「おや、シュンレン様。朝からサボリのときは『秘密基地』に行かれるのでは? …でも、今日はいらっしゃると、思っておりましたよ。お待ちしておりました。」 ツァイレンが居並ぶ若い女官達に目配せすると、彼女達は楚々として楽器を片付け、 しずしずと房室を後にした。 僕は彼女の言葉尻に引っかかりを感じて、そこだけ繰り返す。 「…来ると、思っていた?」 「件(くだん)の姫君と、諍いを起こされたとか。」 ツァイレンはこともなげに答えた。 「な…っ…、何で知ってるんだよ! ほんの昨日のことなのに!」 「後宮の女官の情報網を、甘く見られないほうが宜しい。 われらは後宮からは滅多に出られませぬが、外のことを見聞きする手段は、 持っているのですよ。」 彼女は使っていた楽器の手入れを始めながら、悠然と微笑った。 「女官、侍女、下女、飯炊き女…どこにでも、使われる女というのは居るものです。 我らは弱い存在ゆえ、助け合っておるのです。」 後宮の女官の中でも屈指の権力を持つ才人[ツァイレン]であり、常に毒舌を 吐く彼女が弱い存在とは思えなかったが、彼女はときおりこういう物言いをする。 「ツァイレンの言う通り、メイファと喧嘩して──というより、僕が一方的に 嫌われるようなこと、したんだけど──そのことを考えると、顔を合わせづらくて。」 「ほう、ほう。あのお気に入りの姫君に、一方的に嫌われるようなことを。しかして それは、いかなる理由で?」 ツァイレンは両の口角をくいと持ち上げて、目を輝かせた。明らかに面白がられて いるが、こんなときに話し相手がいないよりましだ。 「──いつか嫌われるのが、怖かったから。」 いつから、あの小さな姫に、こんなにも捕われてしまったのだろう。 もしかすると、最初に会ったときからかもしれなかった。 逢うたびに、ひどく楽しくて、心が浮き立って。 こんな相手は初めてで、それを恋と勘違いしているのだと、自分に言い聞かせようと したけれど。 どこに居ても、目で追って。 いつでも何をしているのか、気になって。 近づけば、触れたくて。 心に思い浮かべるその姿が、実際の年齢よりも艶めいたものになってゆくにつれ、 自分の心を認めざるを得なくなってきた。 女に触れるのは、はじめてではなかった。 母も居ない僕には、行動を細かく制限するものも居ない。 色街の方も、相手が子供でも、特殊な身分でも、いくらでも抜け道は用意していた。 だから、精通が始めればすぐに、そういう場所にも行ってみた。『愛』と呼ばれる こともあるその行為に、なにがしかの期待をして。 結果は、惨憺たるものだった。 僕の会った遊び女の誰もが、『どこも見ていない』目をしていた。 覗き込むと、その中の大きなうつろに、飲み込まれそうだった。 互いにほとんど視線を合わせないまま、身体を重ねた。 あとでジン・ツァイレンに、たしなめられたものだ。 「そういう場所で、女の目を覗き込むものではありません。 遊び女というのは大抵、女の中でも最もひどい境遇に苛まれている者達 なのですから。」 それでも、そういう場所でもなければ、発散され得ない熱というのも、確かに自分の 中にはあって。 行った後には、ひどく暗澹とした気分になったものだった。 もし、あの女たちのかわりに、メイファとそういうことをしたらどんな気持ちだろう。 くるくると良く動く瞳で僕を見て、あの綺麗な声で僕の名を呼んで。 少し想像しただけでも、沸き立つような感じになる。 でも、現実のメイファは、ひどく純粋で、よこしまな想像を寄せ付けないほど、 清廉だった。これだけ周り中男ばかりでも、いや、それだからこそか、色恋には 全く興味がない様子で。 むしろ、未婚の男女の間での色恋など、害悪以外の何者でもないと、敵視していた。 そんなメイファの夢は、結婚せずに、祖国に帰って政治に携わること。 確かに、結婚して妻になるだけなら、こんなに厳しく学問を修める必要もない だろうけど。 彼女がわくわくするようにそんな夢を語るとき、僕はいつもひどく疎外されている ような気分に陥るのだった。 そして、前期の成績発表の日。 予想通り、メイファは上位の成績を取っていた。まあ、当然だ。 他人事ながらほくそ笑むのを止められない僕を、メイファが呆然とした眼で 見つめていた。 「何故…?」 あれ? 何が? 僕のほうの成績が? というか、今まで知らなかった? ──ありえない。 僕が奇行癖の持ち主で、常に下位成績しか取らず、真面目とは無縁の性格だと いうことを、知らない者は居ない。メイファと同じ、入ってすぐの学年でも。 確かにメイファに対しては僕の噂話をやたらと流さないように、とは同期の子達に 言っておいたが、漏れ聞こえてこないようなものでもない。 おそらくメイファは、みずから耳を閉ざしていた。 「噂は真実を映しません。だからわたしは、レンから直接聞いたことだけを信じます。」 メイファは、そうも言っていた。彼女の中では、誰しも長所は大きく、短所は 小さく映って少しいい奴になってしまう。 彼女の中の僕はいったいどんな人間になっているのだろう。そいつはきっと、心の中 までキレイ過ぎて、僕とは友達になれないような気がする。 本当の僕は、こんなにも、暗く、汚く、澱んでいるのに。 ──本当の僕を、知られたら? 軽蔑されるだろうか。失望されるだろうか。もうあんなきらきらした視線を、貰えなく なるだろうか。 そう考えると、もうどうしていいのか、分からなくなった。 どんな顔をして会えばいいのかも、何を喋っていいのかも、分からない。 そして。 「ほう…。それで、姫君の嫌いそうな、春画を贈られたか。 つまりはあなた様の汚い部分を見たらどうするか、という謎かけでもあったのですね? ──で、振られたと。」 「ツァイレンはさあ、ほんっと、人が弱ってるときも、容赦無いよね?!」 「それはまあ、あまりに、面白すぎますゆえ。 シュンレン様は、悩みは歳相応に少年らしいのに、春画などと。やることはオヤジで ありますな。」 「うるさいなっ。どうせ僕は、薄汚いよ。」 「薄汚い部分は、最後まで隠しておくものでしょうに。全てを認めて欲しいとは、 理想主義とい申しますか、意外と潔癖症と申しますか。」 「うう…。隣に座る娘もいないのに学院に出て行くのなんかもう嫌だ…。」 「早めに謝っておかれたほうが、宜しいと思いますよ。」 「謝ったからって…。既に嫌われているし、わずか数年で、また遠くの国に帰って しまうのに。」 「恋は盲目と申しますか…。シュンレン様はその辺の事情がお分かりにならぬ方では ないのに。 それとも、恋した姫君の願いは何でも叶えてあげたいのですかね。 姫君は、おそらく祖国へはお帰りになれないと思いますよ。帰られても、 ほんの一時的なものになりましょうな。」 「どうして。あんなに純粋に、祖国のために尽くしたいと、願っているのに。」 「姫君の生き方というものは…御本人が、お決めになる事ではないのですよ。 大抵の、女と一緒でね。 祖国の為にというならなおさら、このシン国と縁を結ぶよすがになるか、 あるいは近隣国と、か。 姫君に嫌われたままですと、この宮廷内で、ご兄弟のどなたかに嫁がれた姫君と 将来も顔を合わせねばならず、気まずい思いをなさる事になるやも知れませぬよ。」 「政略結婚…って、何でそこで他の兄弟に嫁いでしまうことになっている? 僕でもいいだろう?」 「ですから、嫌われたままですと、と申し上げております。」 「く…っ、もう少し、早く言ってくれれば…!」 「普通でしたらシュンレン様は、ご自身でお気づきになられておりますでしょう。 道理も見失うほど、その姫君に夢中になっておられるとは…。ふふ、面白い。」 ジン・ツァイレンは、心配しているのではなく面白がっているのだということを、 今更隠す気もないようだった。 たった十二歳で、人質としてひとりこの国に差し出されている、小さな姫君。 どんなにか不安だろうに、あまりに純粋に祖国に帰ってからの夢を語るので、 この国に無理矢理引き止めるのは、残酷に思えた。 でも──政略結婚なら、シン国にも、メイファの祖国、ハリ国にも利がある。 第一、二十一番目の皇子と、辺境国の姫君なら、釣り合うように思えた。相手が 十二歳という若さでも、婚約だけなら問題ない。 僕はすぐに、この考えに夢中になった。 一旦嫌われてしまったけれど、時間をかけて、何とかして。 ただ、怒らせたときのメイファの、傷ついたような泣きそうな顔を思い出すと、 どうやって関係を修復していいかわからず、足が動かなくなって、そのまま自室に 留まってしまう。なにしろ、自分から誰かとなにかの関係を持とうとしたことなど、 皆無なのだ。 そのままうだうだと、三日ほど学院をさぼって過ごした。 そうこうするうち、三日目の夕方、訪問客があった。 客人の名を聞くと僕は飛び起きて、着衣を整えて足早に応接の間に向かった。 そこには従者を二人、後ろに控えさせて、応接卓の椅子にメイファがちょこんと 座っていた。 放課後にここへ寄ったのだろう、いつもと同じに、立て襟のぴったりした服を着て、 髪をきっちりと結い上げて。 背筋をぴんと伸ばして、大きな瞳でまっすぐ前を見つめていた。 ───続く───
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ちいさなおばけアッチ・コッチ・ソッチ キャラクター 参照リンク コメント 日本テレビ系列で1991年4月から1992年3月まで放映されたテレビアニメ。 キャラクター ヒトモシ♂:アッチ ムウマ♀:コッチ カゲボウズ♂:ソッチ コラッタ♂:チ ラッタ♂:キ チョロネコ♂:ボン ミミロル♀:エッちゃん 参照リンク 公式サイト コメント 名前 コメント すべてのコメントを見る 草案 キャラクター チコリータ♂:ユウジ ピッピ♀:アカネ -- (ユリス) 2015-08-26 09 55 26
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婚儀は、滞りなく進んだ。 中華の国たるこの国が、異国の姫を迎え入れる式典は、国の威信を示すように盛大に 執り行われた。 花嫁の真紅の衣装に身を包んで豪奢に着飾ったメイファも、それはそれは綺麗だった けれど、大勢に囲まれた中で喋りもせずじっと座っているだけというのは退屈だった。 まあ、メイファと約束したから、じっと大人しくはしておいたけれど。 * * * 「──困ります、あの、まだ姫様は支度がお済みではございません!」 その侍女は、必死に僕を押し留めた。いや、押し留めようとした。 しかし、異国から着たばかりとはいえ、シン国の皇族の身体に下級の身分の者が触れる ことは許されていない、という程度の知識は、持ち合わせているようだった。強引に 歩を進めると、彼女は道を空けざるを得ず、かわりに房室の中に居た他の侍女たちも わらわらと寄って来て、こぞって僕の非常識を非難し始めた。 「わあ、新鮮な反応。まるで六年半前、この国に来たばかりのメイファみたいだ。 懐かしいねえ。」 婚儀が終わってすぐに、僕はメイファを訪ねた。男の方は着替えも支度も大して時間は かからないのに、女の支度というのは、特に花嫁にもなると異常に時間がかかる。 その間ぼんやり待っているのも退屈だし、ましてや客の相手なんか真っ平ごめんだ。 せめてメイファとお喋りくらいは許して欲しいものだ。退屈で長くて疲れる儀式の間は ずっと我慢していたのだから。 僕が喧騒をのんびり楽しんでいると、房室の奥から凛とした声が響き渡った。 「やめなさい! その人はそれで普通なのだ。今更何か言った程度でどうにかなるなら、 とっくに素行は直っているだろう。」 彼女は鏡に向かって、髪をほどいている最中らしかった。金糸で刺繍を施された上着と 二重の上帯はもうはずされていて、内側に着ていた吉祥色である鮮烈な真紅色の、 無地の絹製の襦裙のみを纏っている。複雑な髪型を結っていた髪は半分くらいが解かれ、 残りの細かな三つ編みが、ふわふわに揺れる解いた髪の中にいく筋も残っていた。 彼女は鏡の前から立ち上がり、背筋をぴんと伸ばしてこちらを真っ直ぐに見据えていた。 主人のはっきりとした言葉に、侍女たちも一斉に押し黙る。 「メイファ。逢いたかった。」 「何が『逢いたかった』だっっ!! 今日は朝からずっと、顔をつき合わせておっただろう?!」 「ずうっと澄ました顔でじっとしてなきゃならないなんて、やっぱつまんないよねえ? でも我慢したよ、メイファのために。 ところで君が連れてきた侍女さんたちは、『こちらの事情』にはあまり精通してない みたいだねえ? 反応が初々しくて、面白いよ。」 メイファはくっと息を詰まらせた。 「それは…っ、本人の居ないところで悪い評判を話すのもどうかと思って、躊躇って おったのだ。」 「うんうん。メイファは陰口叩くのって、嫌いだもんね? 偉いなあ」 僕はにっこり笑って同意する。 「黙れっ! 私も少しは説明しておくべきだったと、反省しているところだ …馬鹿にするなっ!」 「やだなあ。苦労して迎えたばかりの妻を、どうして馬鹿になんて」 「その細目っっ!! 細目のにやにや笑いが、馬鹿にしているっ!! 絶対、馬鹿にしているっっ!!」 「世の中には『絶対』なんて、本当は滅多に無いんだよ?」 「詭弁を弄するな──────ッッ!! 大体、こんなところで何をしている?! 着替えが早く終わるとは言っても、 シン国の第三皇子たるおまえに目通りを望む客人ならいくらでも…。」 「放って来た。いちいち顔見なくても、名簿に名前書かしときゃいいよ。 おっさん達の顔ばっか見てもつまんないし。メイファと話してた方がずっと楽しい。」 「つまるとかつまらんとかの問題ではないっっ!! 真面目にやれっっ!!」 「メイファ、婚儀を終えたばかりの美しい主人の剣幕を前にして、君の祖国から 長旅をして付いてきた健気な侍女たちが動揺しているよ?」 言われてメイファは、はっと後ろに目をやる。解きかけの髪のまま言い合いを始めた 主人を、侍女たちはおろおろと見守っていた。 「すまない…おまえ達。大国の第三皇子ともなればさぞや素晴らしい方なのだろうと 夢を膨らませているので…ちょっと言いづらかったのだ。その…色々と問題行動が多めだとか…。 別に悪い奴じゃないし…。」 「夢見るって、大切だよね? 皆の夢を壊さないようにしてあげて、メイファは優しいなあ。 君達のご主人様の事は大切にするし、この国が提示した条件も本物だから、安心していいよ。」 「黙れ元凶。体良く放蕩者の皇子のお目付け役を押し付けられたようなものだと気づいて いたら、もっと条件をふっかけておくのだった。」 「ふふ…。言い得て妙だね。メイファは色恋には鈍いけど、頭はいいんだよね。 頼りになるなあ。」 「この…っ、変人! 嘘吐き!! 恥知らずっ!!」 「人聞き悪いねえ。何をそんなに拗ねているのかな? この可愛い花嫁さんは。」 怒りと羞恥に震え始めた彼女を眺めながら、僕はとぼけた振りをする。 メイファは紅く塗られた唇をきりっと噛んだ。 「おのれ、白々しいことを…。 ──おまえ達、もういいから下がれ。わたしは、レンに話がある。」 周囲の侍女たちにざわり、と動揺が走った。 「でも姫様、御髪(おぐし)もまだお済みではありませんし、このあと湯浴みと お召し替えが…。」 「ひとこと言ってやらないと、新床の準備などできんっ! 幸い、レンが放ったらかしにしてきた客人達以外は、今日は公のことは終わりだ。 シン国の皇族の皆様方も、今日はこのレンが婚儀の間中大人しくしていただけで、 心底驚いているだろうよ。身内の事で多少予定がずれても、他でもないレンの事だ、 今更何か言われることもあるまい。 わたしでも、一通りのことは出来るから、わたしが呼ぶまで席をはずしてくれないか。 ──お願いだ。」 付き従ってきた主人に真剣に懇願されれば、侍女たちもそうそう否とは言えない ようだった。戸惑いながらも、しずしずと出て行く。 最後の一人が房室を後にして、僕とメイファは二人きりで向かい合った。 「良かったの? 侍女の皆さん、下がらせちゃって。」 「良かったも何も、おまえが大人しくしていればこんなことには…っ。」 「でもメイファのほうも、これを侍女に見られるのは、嫌だったんじゃないの? ちょうどいいから、このまま湯浴みまで、自分でする気だよね?」 ここは花嫁のために特別に用意された控えの間なので、隣室に湯浴みの準備が 既にしてあるのだ。 紅い襦裙の合わせ襟に指先を掛けて、ついと左右に緩める。 柔らかなふくらみの白い谷間があらわになって、そこに残されたいくつもの 紅い花弁のような跡が見え隠れした。昨晩、僕がつけたものだ。 「これはっ…おまえがっ…! 何度も、嫌だって言ったのに…っ」 「そうだっけ? まあ、あんな声で言われても、ちょっと拒否には取れないよね。」 「なんなのだ声、声って…。あんなもの、どこかから勝手に出てしまうのだ。 わたしのせいではない。」 メイファの国では、貞節と節制が美徳で、シン国に留学中も、そういった方面の 噂話はせずに育ってしまったらしい。嬌声を上げるのが演技でもなんでもなく、 抑えようもなく自然に出てしまうのだと告白してしまうことが、どれほど男を興奮 させるのか、彼女は気づいていない。 細い腰に腕を廻して抱き寄せ、少し開いた襟元に指を滑らせた。 「…ひゃっ?!」 彼女は驚いて身体を震わせる。その様子があまりにも愛らしくて、開いた襟元から 首筋にかけて、音を立てるようにして何度も口づけた。 「あ…あ…、駄目、まだ、話は終わっていない…っ」 たちまちのうちにメイファの声にも甘い吐息が混じりだす。 「聞いてる、続けて?」 僕は舌で、指で、唇で、存分に胸元と首筋に皮膚の柔らかさを味わいながら言った。 「レンの、嘘吐きぃ…っ、狼藉者…っ、わたしは、あんなことまで、許した おぼえはない…っ…」 「『あんなこと』って、何かな? 服の下に、愛の跡をいくつも残したこと? それとも、あのあと二回も『した』ことかな?」 メイファはさっと顔を赤らめ、さらに泣きそうな声を出す。 「あぅ…う…。レンの、ばかぁ…っ。」 「どちらも、『嘘吐き』とまでは、言えないな。だって、『これ以上は何もしない』とか、 その類のことを約束したわけじゃないしね。 約束を取り付けるときは、ちゃんと条件を確認しないといけないよ?」 「この、詭弁家…、詐欺師…っ!」 「メイファは、騙されやすそうで心配だなあ。シン国の宮廷は、騙しあいで成り立ってる とこあるからねえ。 暫くは、ちゃんと見ておいてあげないといけないな。」 僕は彼女の、くったりと力を失いつつある身体を抱き上げて、傍にある応接卓の上に 腰を下ろさせた。両脇に背もたれつきの椅子が三脚ずつ揃っているが、今は卓上には 何も置いていない。 「何をするっ?! 卓は、座るものではない!」 「高さが丁度いいから。ちょっと、借りようと思って。」 「や…っ、離せ…っ…」 彼女は抵抗の意思を見せるが、その力はもう弱々しくて、僕は、彼女の上体をゆっくりと 卓上に抑えつけた。 「昨日は婚儀の前だから、見えないところにしかつけられなかったけど、今日はもういいよね? 君が僕のものになった証を、誰の目にも明らかに──」 両腕を押さえ込んだまま、柔らかな首筋の皮膚に唇をつけて、思うざま吸いたてる。 「や…っ、見えるとこは駄目! みえるとこはだめ!! やぁ、ああぁあぁぁ──────ッッ!!」 メイファは僕の下で身体を震わせながら、語尾を高く長く伸ばす悲鳴を上げた。抗議の 意図を伝えたいのかもしれないが、何も知らない彼女は、こんな声を上げることがどれだけ 男を猛らせるのか、分かっていない。 思うに、貞節やら節制やらといった、彼女が大好きな道徳観念も、所詮は男社会の産物だ。 かつてはその頑なさに辟易したが、こうして自分のものにしてしまえば、実は男にとって 魅惑的な女を育て上げるためのものだったのかと思うほどだ。 無垢で、何も知らないがゆえに刺激に対して無防備に鋭敏に反応してしまうメイファは、 それほどに蟲惑的だった。 勿論、こうしてつけられる印がどんな意味を持つかさえ、彼女は全く知らなかった。 それは男女の交わりの最中にしかつかないこと、少し見れば他の跡と区別がつくこと、 程度にもよるが数日の間は消えないこと──は、昨晩、彼女の肌を弄っている合間に そっと教えてあげた。 明かりを灯してその紅い跡を見せてあげたときの表情の、可愛かったこと── 「…ぁ、はぁ、い、嫌だって、言ったのに…っ。」 メイファは潤んだ瞳の端に涙をため、震える声でそう言った。 「どうして毎回、嫌だって言っても、聞く耳を持たないのだ?! き、昨日だって…!」 「…ああ、でも最後は嫌って言わなかったし、どんどん感じやすくなって…。 三回目は、なかでイッたよね? 凄く、可愛かった。」 「勝手な事ばかり、言うなっ!! この…嘘吐き! 我儘! えと…色狂いっ!」 顔を真っ赤にして、必死になって罵倒の言葉を捜すメイファは、やはり とんでもなく、可愛い。 もっと美辞麗句を使えばいいのに、心の中でも言葉でも、出てくるのは 『可愛い』ばかりだ。 相当、浮かれている。 卓上に彼女の身体を押し倒したまま、僕は囁いた。 「ねえメイファ。メイファの中に、入りたいな。」 「だ、駄目。湯浴みも着替えもまだだし、あの、侍女は待たせているだけだし、支度が」 衣越しに、固くいきり立った股間のモノを彼女の秘所のあたりに押し当てる。その固さの 意味も、何を望まれているかも、彼女はもう知っている。 「じゃあ、僕が脱がしてあげよう。」 「そういうことじゃ…ないっ・・・」 早速、彼女の裳裾をたくし上げてすらりと伸びた白い脚をあらわにする。膝から太腿の 素肌に手を這わせ、その滑らかな感触を愉しんだ。 「メイファのなかに、入りたいな。」 「…だ、め…」 「入りたい」 「…や…っ…」 単純に繰り返すだけでも、徐々に拒否の勢いが無くなって、か細い声になってくる。 楽しい。 でも、メイファはちょっと押しに弱いみたいだから、外に出すときはそこも気をつけて おいてあげないといけない。 太腿から指を滑らせ、繁みの中へと分け入ってゆくと、そこは既にしっとりと濡れていた。 「君のここは、欲しがっているみたいだけど?」 ひくつく秘唇に、指を差し入れる。昨日から何度も弄り続けた身体はひどく敏感になって いて、刺激に反応して奥から蜜を溢れさせる。それを知っていながら、わざと言ってみる。 「昨日、男を知ったばかりなのに、もうこんなにするなんて、メイファは淫乱だね。」 「そんな…っ」 反論する言葉も持たない哀れなお姫様は、顔をますます赤くして、羞恥に震える事しか出来ない。 僕はそっと自分の下帯を解いて下衣をずらし、衣の間から痛いほどにみなぎった 陽根を取り出す。 「──じゃあ入るね。」 彼女の片腿を持ち上げて脚を開かせると、濡れそぼった割れ目にそれを押し当てる。 「…え? や、やぁぁああぁあぁっ!!」 準備の整っていたそこは難なく僕の一部を飲み込んだ。 「……ぁ……っ…だめ、だめぇ…っ…」 「──メイファ。暴れないで。」 身を捩って逃れようともがく彼女の両手首をふたたび卓上に押さえつけ、抗議の言葉を 零そうとする唇を強引に塞いだ。 「…ふ…っ、…んんっ…」 唇を割って舌を差し入れ、何かを言わんとする舌を絡め取った。そのまま罵倒も嬌声も、 全てを奪い取るように激しく吸いたてる。 夢中になって貪っていると、やがて組み伏せた身体からも腕からも、徐々に力が抜けていく。 かわりに吐息には、甘えるような響きが混じり始めた。 力が抜けて柔らかくなった彼女の舌を、あらためてゆっくりと味わう。舌先で優しく 舐めあげ、さすり、唾液を絡めて撫でてあげる。 それから、濡れた口腔内を丹念に調べるようにして舌で辿った。 そうしているうちにも繋がった身体が、狂おしいほどの熱を放ち出す。 唇を離すとメイファは、蕩け切った瞳をしていた。 「いい表情になってきたね…どうする? 続ける? やめる?」 「あ…、あ…、ひどい、ひどい…!」 彼女は蕩けた瞳のまま、泣きそうな声で抗議した。 「途中でやめたらどうしようもなくなって、もっと狂うんだって、おまえは、 知っていたんだな…。 知っていて、昨日も、あんなに…っ」 「それはメイファが、意地っ張りだから…。つい、焦らしてあげたくなっちゃうんだよね。 でも、可愛くおねだりできたら、ちゃんとしてあげたでしょ? それで、ちゃんと気持ちよくなったでしょ?」 「…うう…」 「ふふ、ちょっと思い出しただけで、また反応して。 そんなに良かった? 大丈夫、僕は優しいから、今日はおねだりしなくても、してあげる。」 僕は腰をゆっくりと動かし始めた。まだほとんど動いていないにもかかわらず、 メイファの締め付けは厳しくて、長い口づけの間にも達してしまいそうだった。 それはメイファのほうも同じようで、たちまち弓なりに身体を反らせて切迫した声を上げる。 「…あ、あぁ…っ…」 「気持ちいいの? メイファ。」 彼女はもうすすり泣くような甘い声を漏らすしか出来ないようだった。かわりに 僕の背中に両腕を廻し、両脚を絡めてぎゅっとしがみつき、こくこくと頷いて肯定を示す。 「…僕もだ。」 そのまま少し激しく揺らすと、か細く高い声を放って彼女はあっさりと達した。 昨日から幾度目かの交わりで慣れてきた彼女の身体は、僕のそれをびくびくと締め付けて、 昨夜幾度か精を放っていなければ、僕のほうも耐え切れずに達していたに違いない。 「メイファ、いったね? いくときは、ちゃんと僕に教えなさいって、言ってるだろう?」 「あ…、でも、わか、らない…。」 彼女はほんの昨日、処女を散らしたばかりで、絶頂だってまだほとんど経験が無い。 そんな状態で前もって分かるはずも無いのに、僕はわざと意地悪なことを言いつける。 こんな風に、瞳を揺らして僕の言葉に戸惑う様が見たいから。 「いけない子だね、メイファ。」 いつもだったらキッと見返して反論するはずだけど、慣れない絶頂を迎えたばかりの彼女は、 蕩けた瞳を少し伏せて、身体を震わせるだけだ。 「…悪い子だ。」 きっと、いつも凄くいい子の彼女が、言われ慣れてるはずもない言葉を、優しく甘く耳許で囁く。 「お仕置きに、次は少し激しくしようか。」 そこでやっと彼女は、自分の内部に残っているそれがまだ固いままなのに気づいたようで、 僅かに身じろぎする。 「や…っ、もう、無理…っ。ゆるして…。」 今にも泣き出しそうに震えた声で、頭を振って懇願なんかされたら完全に逆効果だというのに、 それを全く分かっていないところも更に可愛い。 「僕のほうは、まだ終わっていない。 それとも、途中でやめて、苦しさにのたうちまわれと言うの? 昨夜の君のように」 「うぅ…」 昨日散々焦らされた苦しみを思い出したようで、途端に抵抗をやめて大人しくなる。 メイファはいつだって、自分と同じ苦しみを他人に味わわせるのを良しとしない、思いやり 溢れる娘なのだ。 少し名残惜しげに彼女の中から陰茎を引き抜くと、彼女の身体を抱えるようにして 向きを変えさせる。 真紅の花嫁衣裳をしどけなく乱れさせ、豊かな髪をうねらせて、僕の花嫁はうつ伏せの 上体だけを卓上にぐったりと預けた。 そして、たくし上げられた裳裾からすらりとした脚を露出させて、従順に僕を待っていた。 僕はその割れ目に引き抜いた陰茎をあてがうと、もう躊躇わずに一気に貫く。 彼女は短く悲鳴を上げたが、一度気をやったそこは柔らかく充血して僕の一部を押し包んだ。 それから、言った通りに少し激しめに突き始める。彼女のそこはもう充分に慣れていて、 遠慮はいらなかった。 女の身体というのは、不思議だ。たった一晩のうちに、刻々とその姿を変える。 メイファはいま、時間をかけてゆっくりと開いた美しい花だ。たっぷりと蜜を含んで、 あたりに甘い芳香を撒き散らして。 どうして、貪らずにいられよう。 婚姻という形に特にこだわりは無くて、彼女にその気さえあればいつでも奪ってしまう つもりだったけど、結婚前にこんな状態にしてしまわなくて良かったと思った。 契約という鎖で縛る前にこんなに魅力的になられたら、心配で仕方が無い。 「メイファ、好きだよ。」 後ろからそう囁いて、乱れた上衣の首元を引き下げて、うなじに口づけた。 抱き締めるようにして、肌蹴た前合わせからこぼれる乳房を掬い上げる。固く しこったその先端は、愛撫されるのを待っていた。 「あぁ…っ、ああ、そこ、駄目…っ」 「こんなに身体は反応してるくせに、メイファは嘘吐きだね。」 きゅっと固くなった先端をつまんでこりこりと転がしてあげると、僕を包み込んだ 媚肉が切なげに収縮を繰り返す。 「嘘吐き。嘘吐きなメイファ。 ほら、今度こそ『いく』って、言わないの? また、いきそうなんでしょう?」 僕はもうほとんど声すら上げれなくなっている彼女を更に弄る。 「…ほら、言ってごらん。この可愛いお口と舌は何のためについているのかな?」 卓上にうつ伏せになっている彼女の顎に手を添えて僅かに上を向かせ、上下の唇を 何度も指先で辿った。 そして唇を割って中指を口中に侵入させ、その中にある柔らかく濡れた舌をまさぐる。 「んん…っ…」 彼女は苦しげに、しかし甘く喘ぎ声を漏らしながら、それでも僕の指に応えるように 舌を動かした。 僕は口中の熱く濡れた感触をゆっくりと愉しんでから指を引き抜き、指に纏った唾液を 赤い唇に塗りつけるように動かしながら、もう一度彼女を促す。 「…言ってごらん。」 「あ…あ…、い、く…っ」 メイファはようやく、揺れる声でその言葉を口にした。 「よく、できました。」 僕は一層強く彼女の中を突き上げた。どのみち、僕のほうももう限界に近い。 受け止めて欲しい、受け入れて欲しい。そして許して欲しい。僕がどんなに汚くて、 捩じれていて、澱んでいても。 それがいつでも僕の密やかな願いだ。 僕は何もかもを叩きつけるように、彼女の中に自分自身を打ち付けると、その最奥に 欲望の塊を吐き出した。 * * * 「結局、こんな事になって…どんな顔をして侍女達を呼べばいいのやら」 「どんなって…普通に。新婚の夫婦が睦まじいのは、別に非難されるべき事じゃない。」 僕はメイファが座っていた姿見の前の椅子に腰掛けて、膝の上にメイファを横向きに 座らせていた。 指先まですっかり力の抜けてしまっているメイファは、大した抵抗も出来ずに されるがままだ。 かわりに、彼女の髪に残っている幾筋もの小さな三つ編みを解いてあげていた。 解くだけなら大した技術もいらないし、何より艶のある長い髪に思う存分指を 絡ませる事が出来て、楽しい。 「うぅ…、目一杯文句を言ってやるはずだったのに…。 今回はすっかりレンの我儘に付き合わされてしまったが、毎回こうはいかないからな。 きっとあれだ、おまえの性根が歪んでいるのだ。 わたしが、おまえの性根を叩き直してやる。」 思いっきり難題に取り組む宣言をしてしまっていることに、気づいているのか いないのか。メイファが何かに奮闘する様もまた想像するだけで可愛い。 ごく軽い気持ちで、質問で返した。 「ふうん。叩き直して、どうするのかな?」 「幸せに、してやる。」 「……っ。」 僕は虚を衝かれて、一瞬押し黙る。 メイファは、さも当然で自然なことのように何の気負いも無く、唄うように続けた。 「何か、おかしいかな? そんなに何もかもを持っていて、何もかもに優れているのに、妙に不幸せそうな顔を しているのは、やっぱりどこかおかしいと思うぞ。 レンはもっと、幸せを感じるべきだし、感じられるはずだ。 難しいことじゃない、小さな幸せってやつからで良いんだ。」 何だそれ。何だそれは。完全に不意打ち。 だからメイファは油断ならない。 好きな娘にそんなことを言われて、このうえもなく幸せな気持ちにならない奴なんか いるものか。 僕は泣いていいのか笑っていいのかわからなくなって、香油の香りを漂わせながら ふわふわと波打つ君の髪に顔をうずめる。 きっと君なら、上手に笑うんだろうな。上手に、蕩けるような極上の笑顔を見せて、 相手の心を魅了するのだろうけれど。 「まあ、わたしがそれを見たいだけ、なんだけどな。 なんか見ていたい気持ちになるんだ、レンがこの先、どんな風に生きるのか。 そして、せっかくなら、幸せに生きるところが見たい。」 自覚の無いメイファは、更に追い討ちをかける。何これ。この容赦の無い破壊力。 「…メイファは、格好いいね。惚れ直すよ。」 君の首筋に抱きついたまま、ようやくそれだけを言うと、彼女はむぅ…と小さく頷いた。 「そうか…。レンはそういうことで惚れ直すのか。…憶えておく。」 もごもごと、打って変わって照れくさそうに呟く。 「それであの…。惚れ直す、というからには、その前も、惚れていたということで相違ないな?」 うわ、今度はなんか素っ頓狂なこと言い出した。 「はあ? 何を今更。」 「あの…ごめん。何か凄く好かれているのは分かるのだが、何故そんなに好かれている のかは、まだなんか分からないというか。 髪や肌を侍女たちが磨いてくれても、それが好かれるということなのか。 美しさで言うなら、わたしなど足元にも及ばない美姫が沢山、王都にはいるはずで。」 「メイファは、鈍いからなあ。君のどこをどう好きかなんて、六年間で言い尽くした 気がするよ。」 僕は苦笑交じりにそう返した。もしもどこが、と訊かれたとしても、今更短い言葉で 言い表せるような気はしない。 「うぅ…鈍いということは、少しは自覚している…。だから、これからちょっとずつ、 憶えていく。 好きって、どういうことなのか。 好かれるって、どういうことなのか。 愛するって、どういうことなのか。 愛されるって、どういうことなのか。」 メイファは、やはりどんなときにも真面目だ。どんなことにも真剣に、真正面から 向き合って。 そんな彼女に、きっとこれからも、何度でも惚れ直してしまうことだろう。 「レンに代わって表に出るという話も、よく見て、よく考えて、レンが一番良く なるようにする。 責任を引き受けるのも、幸せを感じる上では割と重要だからな。」 僕は漸くそこで顔を上げた。彼女の嫌う皮肉そうな笑みではなく、もっと嬉しそうな 表情が、うまく作れていることを願って。 「メイファは、責任感あるもんね? 君の、言う通りなのかもしれない。 今までは、自分のことだけで手一杯だった。 でももう僕も、子供ではないしね 君が隣りに居てくれるのなら、君と共に、僕に何が出来るのか探そう。 僕に出来ないことは君が、君に出来ないことは僕が、きっと補い合えるだろう。」 彼女は不思議そうに訊く。 「レンにも、出来ないことってあるの。」 「あるよ。メイファにとっては簡単すぎて、ちょっと想像つかないことばかりだろうな。」 「わたしでも、レンの役に立つ?」 「うん。」 「わたしでなければ、ならない?」 「うん。」 メイファは、僕の膝の上で、はにかみながらほんのりと頬を染めた。やっぱりメイファは、 こんなときにはどうしようもなく人を魅了する素敵な表情を見せるのだ。 「それで、順序としては、この後湯浴みってわけだね? メイファはこの恥ずかしい身体を侍女に見せるのが嫌で、自分で入るつもり だったんだよね。」 「ご…語弊のある言い方をするなっ。 これは、おまえが跡をつけた所為で…! うわ、首筋にも、本当に遠慮なく特大のを?!」 彼女は鏡で自分につけられた紅い跡を確認して驚いたような声を上げる。 「つける時にも、ちゃんとそう言ったでしょ? ひとりで湯浴みの作業を全部するのは大変だから、僕が手伝ってあげよう。」 「いらんっ! レンのほうだっていつも、手伝われる方だろう?! 人のを手伝ったこと なんて、無いくせに!!」 「いつも手伝われているからこそ、手伝い方も分かります。」 「わからんっ! 何だその論理?! わたしだって、自分で入ったことくらいあるっ!! いいから去れ、邪魔するなー!!」 僕は真っ赤になって暴れる新妻を眺めながら、このまま強引に手伝うべきか、 それとも身体を洗ってあげる楽しみは後日に取っておいて、怒らせないようここは 引き下がるべきか、割と真剣に思案していた。 * * * その後── シン国では初の女性宰相が誕生したり、夷狄を退けた名将が居たりしたけれど、 それはまた、別のお話。 ────終────
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幼い頃から、人の顔色ばかりを気にしていた。 一番初めに気にしたのは、母の顔色かもしれなかった。 なにしろぼくが物心ついた頃にはすでに、母は病床に伏せりがちだったのだから。 本当に母は、いつ消えて無くなるかわからないような風情だったのだ。 ぼくの父は、この中華の国、シン国の皇帝だ。 母は、歌の上手い宮女だった…らしい。そこから妃となり、男の子を一人産んだ。 それがぼく、シュンレンだ。 僕にとって、母の歌とは、子守唄だった。病床においてもなお、優しく甘く響く、 母の調べ。 子供心にも、母は他の誰より美しく、優しかった。 皇帝陛下──父も、母を愛していたようだ。いわゆる、寵愛というやつ。 けれど、帝国の一番偉い人にもなると、それは単純にはいかないもののようだった。 皇帝陛下には、何人もの妃がいるのだ。誰か一人にかまけてしまうと、当然 おろそかになる妃もいるわけで。 さらに後宮というのは、広いとはいえそれらの妃がひとつところに集められていて、 女達は自由に外出を許されているわけでもなく、籠の鳥。 それぞれが、既に鬱屈しているのだ。やることといったら、寵を争うか、気晴らしに 下らない遊びに興じるか、気に入らない者をいびり倒すか、あるいは誰かを呪うか。 それくらいしか、やることがないのだ。 母が亡くなったのは、ぼくが五歳のとき。 病で弱った末に、臨終間際に父の臣下の邸(やしき)に移って、そこで最後を遂げた。 死と病は穢れとされていて、皇后以外の妃は、死病を患えば生家に戻されるのが慣例だ。 ただ、母は生家との折り合いが悪く、ほぼ絶縁状態。生家に戻る事はどうしても拒否した ようだ。 その代わりの役目を引き受けたのが、カオ家だった。貴妃の生家が得る特権と引き換えに、 その後もカオ家はぼくの後見も引き継ぐ事になる。 あくまで表向きは、母は生家に戻った事になっていたけれど。 母は死ぬ間際、こうなったのは誰のせいでもない、誰のことも恨まないで…と言った。 本当に、そうだろうか? 母が後宮の貴妃たちから疎まれていることは、幼い頃のぼくでも肌で感じていた。 勝者には嫉妬を、敗者には嘲りを。 皇帝の寵愛を一身に受け、その後病を得て死に近づいてゆく母には、そのどちらもが 浴びせられた。 誰が毒を盛っていても、誰が呪っていても、おかしくはなかった。たとえそうでない としても、弱ってゆく体で、暗く澱んだ感情の渦巻く後宮の中に居続けることが、母の 健康に何の害も及ぼさなかったとは、とうてい信じられなかった。 皇帝陛下その人も、母がここまで憎まれる原因を作ったともいえる。この後宮の中で、 もう少し上手く立ち回れなかったものか。 そんな中で、誰も恨まないで…という母に、幼いぼくは言いたかった。 かあさま、ぼくはまだ五歳なんだよ。聞き分けのいい振りをしているだけで、本当は、 わがままばかり言っていたい、子供なんだ。 言いたかったけれど、明らかに生命の輝きを失いつつある母には、何も言えなかった。 何も言えずに、ただ頷くしかなかった。 憎しみで心を一杯にした方が、悲しみに耐えるのもずっと楽なのに。 確かに、憎しみで心を真っ黒に染め上げた人たちというのは、綺麗でもないし、幸せ そうでもない。しかし、それに気づいたからといって、心の中に開いてしまった大きな 空虚(うつろ)は、埋めようもなかったけれど。 母がいなくなってしまうと、ぼくは、澱んだ空気の後宮内で、独りぼっちになった。 私室は──六歳になれば、誰もがそうするしきたりなのだが──母の居室のそばの 房室(へや)から、内宮と呼ばれる、皇子、皇女の私室のある宮へと移った。もっとも そこは、衣食住全てが後宮の管轄で、後宮の一部のようなものなのだが。 母の最期を看取ったカオ家がぼくの後見を務めることになったが、そのほかにも相談相手 として、母の親友だったというジンという姓の宮女のところへの出入りが許された。 折しも、後宮内の空気は、ひどく不穏だった。 皇后は子宝に恵まれず、たったひとりの皇子──当時の皇太子──は、虚弱だった。 病に伏せってばかりで、長くはないと噂される皇太子に代わって、最も有力視されて いたのは、柳徳妃[リウ・トゥフェイ]の息子、クェンイン兄上だ。彼は年齢こそ一番上 ではないが、健康で、文武に優れていた。 ただ問題は、リウ徳妃が、権力志向の強い女性だった事だ。 彼女は降ってわいた好機に夢中になり、息子の競争相手を蹴落とす事に躍起になっていた。 元々権力の中枢は暗殺などの危険に晒されやすいが、この頃は外部の敵の仕業に見せ かけた、内部の犯行が最も危険だった。毒殺でも、刺客でも。 だからぼくは、必然的に、強さを求めた。 * * * そんな中でも、僕はどうにか十二歳まで育つ事が出来た。 前皇太子の病没によって僕が七歳のときにクェンイン兄上が立太子してからは、後宮内も ようやく落ち着きを取り戻した。 自分が『他人の表情を読む能力に長けている』ということに気づいたのもその頃だった だろうか。 否、僕が普通にやっていることが誰でもできることではないということに、その頃やっと 気づいたのだ。だって、誰でも相手が笑っていれば嬉しいのだと、泣いていれば悲しいの だと、判断しているだろう? ただ、人の心の動きはそれよりちょっと複雑なだけだ。 ほんのちょっとだけ気をつければ、悲しみにくれて泣いているのか、悲しんでるように 見せかけるために泣いているのか、あるいは他の感情がどのくらい混じっているのか、 すぐに分かる。 それは多分、人の顔色を窺う事を繰り返したが故の観察力に過ぎないのだろうけど。 「ジン・ツァイレン、いる?」 母の親友だったジンという女官は、その頃には高位の女官だけに与えられる 才人[ツァイレン]の位を得ていた。その位に敬意を表して、ジン・ツァイレン、あるいは 単にツァイレンと呼ぶようにしていた。 彼女は僕の生まれる前から後宮にいて、母と同じ尚儀、つまり外交用の楽曲や舞を行う 部署に属していた。 母のことも、母と父のことも、僕のことも一番よく知る人物で、当時の僕の相談相手 といえば彼女か、血の繋がらない後見役であるカオ家当主くらいなもので、僕は割と 頻繁にジン・ツァイレンのいる尚儀の房室に出入りしていた。 彼女は今でこそ後宮で才人[ツァイレン]という高位を得ているが、出身は貧しい農村で、 その人生はどこをとっても壮絶。頭も良く、辛辣で、常に貴族出身の者達とは一風 違った見方を示してくれる、申し分のない相談相手だった。 僕が訪ねると、ジン・ツァイレンは大抵なにがしかの楽器を弾いていて、後輩の女官達に 教えているときもあった。 一音一音大切に弾いて、気に入らない節は何度でも戻って、納得いくまでやり直す。 練習中を覗いて何が面白いのかと問われたこともあったが、華やかな表舞台を支える 地味な練習が見られるのは、ある意味特別な気がして、とても好きだった。 「おや、シュンレン様、いらっしゃいませ。」 ツァイレンは背が高く、少しやせぎすな女性だった。彼女は泣きぼくろのある切れ長の 目を細めて、女官らしい上品さで微笑んだ。 「貴族の子弟の通われる『学院』とやらに入院なさったようですが、その後いかがです?」 「うん、順調にさぼってる。」 「それは重畳。」 母は、権力争いに対しては『目立たず居るように』と言い残していた。それは今でも、 正しかったと思っている。後宮に長く居るジン・ツァイレンも、同じ意見だった。 皇位継承順は、さすがに皇太子だけは血筋が考慮されるが、それ以外では徹底した 実力主義で決められており、実質的な序列を示している。それは学問・武術・実務の 能力で決められているので、好成績さえ残さなければ簡単に順位を落としておく事が 出来る、ある意味便利でわかりやすい物差しだった。 その頃シン国の皇子は二十三名で、僕は二十一位だった。 後見のカオ家もけして上級貴族とは言えないし、母の出自も下級貴族だ。だが、母が 特別の寵愛を受けていたというだけで、僕は危険視され易かった。実際、十二までの 一対一の教育も、十二で学院に入ってからの講義も、さぼれるだけさぼっていたが、 そのことで皇帝である父上から何か言われた事はなく、特別扱いを感じさせた。 「さぼった間はどこへ?」 「カオ家の離れを一室空けて貰って、そこで過ごしてる。蔵書も一通り持ち込んであるし。」 「ほう…、秘密基地ですか、それはうらやましい。」 「秘密くらい持たなければ、息が詰まるよ。」 実際、カオ家にいる時間は、貴重な息抜きの時間だった。 自分を偽る必要もなく、自由に難書を読みふけった。 武術の基礎を習得したのもここだ。カオ家当主が、僕の求めに応じて、武術指南役を 配してくれたのだ。 通常の剣術の修練も当然行ったが、何よりもまず必要だったのは、子供の僕が、大人の 刺客に対して護身できる術──隠し武器、暗器だった。 もしものとき、一対一で勝つには、まだ僕は子供過ぎた。それでも、最初の一撃をかわし、 相手の意表をつく事が出来れば、あとは護衛の出番のはずだ。 シン国は強大な帝国で、内にも外にも、いくらでも敵は居た。後宮内部も勿論危なかったが、 外の方が安全という事もなく、皇子、皇女の誰かが命を狙われるのは日常茶飯事だった。 皇位継承順位が低ければ権力争いからは遠くなるが、護衛という点では後回しにされがちで、 僕はいつも、ツブテやら、毒針を仕込んだ小箱やらを持ち歩いていた。 当然、それは最後まで取っておくべき最終手段で、実際に使うような羽目に陥ったのは、 ほんの数回だったけれど。 「学院では、武術も教えて貰えるのでしょう? 素人の振りをして、皆に混ざっておけば宜しいのに。」 「嫌だよ! あんなぬるい奴ら。 多分、生まれてこのかた、生命の危機にさらされたことなんか、一度も無いんだよ。 隙だらけで、イライラする。あんな奴らに、手の内を見せる必要もないし。」 少し声を荒げた僕を、ツァイレンは面白げに眺めつつ、薄い唇を開いた。 「これは手厳しい。 進級のときは、どうなさるおつもりで?」 「本試験はさぼっておいて、人が少なくなってから追試を受けようと思ってる。 いい成績を取る必要はなくて、ギリギリで受かればいいしね。」 「シュンレン様は、用心深いこと…。」 ツァイレンは、どこか謎めいた笑みを浮かべながら、長い指で筝を爪弾いていた。 その後一年は、大事も無く、つつがなく過ごした。 残念な事に、非常に残念な事に、シン国の中でも特に優秀な貴族の子弟を選抜して 入れている筈の学院にも、僕が自分から、どうしても友人になりたいと思うような 人物は居なかった。 親にでも言われたのだろう、嫌そうな表情を浮かべて、友達顔をしてきた奴らは、 突き放した。 それ以来、自発的に僕に近づく奴は居なかった。 「シュンレン様は、少し人嫌いでいらっしゃるな。」 そんな僕を見て、ジン・ツァイレンはそう言った。 「違うよ。僕が人を嫌いなんじゃなくて、まわりが僕を嫌いなんだよ。」 十二にもなれば、もう判り始めていた。自分が人に好かれる性質ではないということを。 継承順位を低く保つために奇行を重ねているせいもあったが、面と向かえば、誰の目にも、 どこかしらおびえの色が浮かんでいるのが見て取れた。 「そういうところ、イェンに似ていますね。すこしだけ。」 「…母上に?」 ツァイレンは、母のことを、女官時代の通称の芙蓉の君でも、貴妃としての名、 紅昭儀[ホン・チャオイー]でもなく、いつもごく親しげに、イェン…と下の名前で呼んだ。 「母上は、人気者じゃなかったの」 「大層な人気でしたとも。彼女の唄にも、美しさにも魅かれる者たちは多かった。 けれど同時に、才あるものの悲哀も、嫌というほど知っている人でした。」 ツァイレンは少し遠い目をして語った。 「彼女は何をしても抜きん出ていた。わたくしは彼女ほど努力する人を見たことはないけれど、 彼女をよく知らない人々は、その唄も美しさも寵愛も、何の努力もなしに得たものとして妬んだ。 彼女の周りの者たちは、彼女を信奉するか、彼女を憎むかの両極に分かれましたね。」 それからおもむろににやりと笑って、 「まあでも、わたくしがイェンの信奉者の筆頭ですがね。わたくしほど、彼女を愛した者は居ない」 と、誇らしげに付け加えた。 「ああ、わたくしのイェン! 誰よりも美しくたおやかで、この上なく優しかった…。 あの…っ、あの男さえいなければ、わたし達は今も一緒に居られたのにッ!!」 女の園歴の長いこの女官は、時々ちょっと言動が怪しい。さらにノッて来たようで、個室 だからいいものの、この国で一番偉い人もあの男呼ばわりだ。 「でも、親友は居たんだね、ツァイレンのような。」 いつまでもその死を悼んで、息子の相談役まで引き受けてしまうほどの、情の濃い親友が。 「イェンは、誰にでも優しくしてくれる人でしたから。彼女の敵にさえも。 シュンレン様も、周りに優しくなさってみれば宜しい。その中から、友人になる方も 見つけられるでしょう。」 「…そうかな」 そうは思えなかった。 「僕はずっと、こんなな気がするよ…。 誰と居ても、どこに居ても、自分が異質で、受け入れられていないのが分かるんだ、 自分でも。 時々思うんだ、もし大人になっても、結婚しても、こんな風に受け入れられないまま 生きていくのなら、そんな人生に、意味はあるのかな…?」 「シュンレン様は幸い、お相手を選ぶ方の立場であらせられます。 貴方様を好きになってくれるお相手、貴方様が好きになれるお相手をお選びになり、 うんと優しくして差し上げれば宜しい。」 「いるかな、そんな都合の良い相手が。」 「居りますとも。シュンレン様は表情を殺して地味に見せておられるが、イェンの息子で あられるので、お顔立ちもよろしい。 陰のある雰囲気も、ひねくれた性格も、それなりに女心をくすぐりましょう。 女官出身で宜しければ、お年頃になられた頃に、家柄の良い者を見繕って御紹介 いたしますよ。」 微妙に褒めてるんだかけなしてるんだか分からない、それがいつものツァイレンの褒め方だ。 けれど、この頃の僕は、いつも周囲との間に居心地の悪さを感じていて、誰かと濃密な 関係を築くことが想像できなかった。 そう、あの時までは。 * * * 春になれば、貴族の子弟のための学院は、卒院生を送り出し、新しい生徒を迎える事になる。 昨年入ったばかりの僕は、人の入れ替わる慌しいこの時期は、初めてだった。 王都にも学院にも不慣れそうな新しい学院生達が、きょろきょろと辺りを見廻しながら うろついている。彼らは不案内ながらも触れてはいけない相手の噂はしっかりと仕入れて いるようで、僕のことはやはり遠巻きにして近寄ろうとはしなかった。 ただ、一人を除いては。 新しい学期が始まってすぐはさすがにさぼれなくて、大人しく出席していたある日のこと。 背が低くてやせっぽちの子が、講義で使う書物と、大きな硯箱を抱えてよたよたと歩いてきた。 僕の隣の席にそれを重そうにどさりと置いてから、高くてよく通る声で、 「ここ、空いてますか?」と聞いてきた。 僕の隣は大抵、空いている。頷き返すと、その子はぱあっと、こぼれるように笑った。 そのときやっと、僕はその子が女の子である事に気づいた。高等な教育機関であるこの 学院は、ほとんどが男子ばかりだ。女の子にわざわざ学問をさせようなどと考える貴族は 少ないようで、全体で百名近くにものぼる学院生の中でも、女生徒はほんの数名しか居ない。 その子は長い黒髪をきっちりと結い上げ、シン国ではあまり見かけない、体にぴったりした 立て襟の服を着ていた。 大きなくりっとした目で僕のほうをじっと見つめて、初対面である事を確認すると、その子は おもむろに口を開いた。 「おはつに、おめもじ、つかまつります。 ハリ国よりまいりました、ラン家三女第六子、メイファと申します。以後、おみしりおきを。」 そういってその子はぺこりとお辞儀をする。 おそらく何度も繰り返したのだろう、たどたどしいなりに、はきはきとした自己紹介で、 シン国の公用語の発音もはっきりと出来ていた。 ──なんだろう? この可愛い生き物は。 それが第一印象。 僕が十三歳、メイファが十二歳の春だった。 ───続く───
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手作りお菓子とパンの小さなお店・水曜屋 クッキーはいかがですか? 幼い頃、アメリカ人の宣教師夫人が焼いてくれたクッキーとの出会いが水曜屋の原点です。 クッキーが大好きで、焼き続けているうちに『売って』と言われて『じゃぁ』と週に一度玄関で水曜日だけの店を開きました。 チョコチップクッキーだけのスタートでした。それから気が付いたら21年です。小さなクッキーからたくさんの笑顔が生まれていくのが嬉しくて嬉しくて今日もクッキーを焼いています。 『気持と気持をつないでいきたい』それが水曜屋の願いです。 クッキーいかがですか? 〈手作りお菓子とパンの小さなお店・水曜屋公式サイトより引用〉 手作りお菓子とパンの小さなお店・水曜屋 〒024−0334 岩手県北上市和賀町藤根17−121 TEL:0197−73−8522 FAX:0197−73−8522 パンフレット ※画像をクリックするとパンフレットが開きます。 imageプラグインエラー ご指定のURLはサポートしていません。png, jpg, gif などの画像URLを指定してください。 ホームページ http //suiyouya.web.fc2.com/ 《ブログ》 すいようやstaffブログ http //suiyouya.blog40.fc2.com/ 藤根の座禅草を見に! http //blogs.yahoo.co.jp/ex44spl/61318393.html 北上市和賀町 つなとり温泉景勝園 断層ラーメン http //blogs.yahoo.co.jp/seremu1475/22327603.html ★ 満開の桜 みちのく北上 展勝地 http //blogs.yahoo.co.jp/hsjj8ndh/62224420.html 偶然に鹿踊り http //blogs.yahoo.co.jp/tetsu40872000/52529159.html 北上〜馬車・・・ http //blogs.yahoo.co.jp/sti474/25545938.html 北上市の展勝地にサクラを見に行ってきました http //blogs.yahoo.co.jp/acsakai3/31913901.html 夏油高原でラン♪ラン♪ラン♪ http //blogs.yahoo.co.jp/yunaha1783/56283696.html 北上・みちのく芸能まつり☆ http //blogs.yahoo.co.jp/ki43_marche/49154073.html 北上展勝地、2009年4月24日 http //blogs.yahoo.co.jp/ji7wpv/26394446.html 勇壮な岩崎鬼剣舞(おにけんばい) http //blogs.yahoo.co.jp/asakanomaro/15947704.html 携帯サイト 最新のチラシ imageプラグインエラー ご指定のURLはサポートしていません。png, jpg, gif などの画像URLを指定してください。 《周辺情報》 夏油山荘ー周辺散策 http //mizuki.sakura.ne.jp/~geto/sansou/sansaku.html 夏油高原スキー場…個性豊かな14コースで楽しみ方自由自在! http //www.geto8.com/ 鬼の館】おにのやかた…鬼の紹介から世界の鬼へとひろがります。 http //www.kitakami.ne.jp/~ksa/datab/musium/001/top.html 【利根山光人記念美術館】…没後、アトリエを記念館として残しまし http //www.kitakami.ne.jp/~ksa/datab/musium/002/top.html 【北上市立博物館】…北上の歴史、文化、民俗、自然など http //www.kitakami.ne.jp/~ksa/datab/musium/004/top.html 【みちのく民俗村】…古民家や歴史的建造物等を復元 http //www.kitakami.ne.jp/~ksa/datab/musium/005/top.html 日本現代詩歌文学館…わが国唯一の現代詩歌専門の総合文学館 http //www.shiikabun.jp/ サトウハチロー記念館…数々の遺品や作品等が紹介されている http //www.kitakami.ne.jp/~ksa/datab/musium/003/top.html 北上カントリークラブ…栗駒国定公園にほど近い広大なエリアに広が http //www.kitakamicc.com/ 金ヶ崎ゴルフコース&ロッジ http //www.kanegasaki-gc.jp/ 岩崎城 http //www.mf.ccnw.ne.jp/iwasakijo/ 〈ブログ2〉 #blogsearch /
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『新宿駅最後の小さなお店ベルク』 井野朋也(ベルク店長)著 2008年7月4日発売 1600円+税 260ページ ブルース・インターアクションズ刊 久住昌之(『孤独のグルメ』原作)も推薦! その1 その2 「一見、フツーの飲食店の波瀾万丈記のような雰囲気の本書だが、一部のカリスマ書評ブロガーや書店の売り場担当者などからそんな絶賛の声も飛び出している。曰く、2008年最高の“ビジネス書”ともいえる、と。」(日経ビジネスONLINEより) 中島孝志「文句なく1位!」、土井英司「今、一番売れてほしい本」、永江朗「多くの人に応用可能なユニークな経営本」などプロの本読みたちも認める、面白くてためになる本だと思います。ぜひ、読んで友達、同僚、上司にも薦めてみてください。 中山幸雄デジタルノート 井野朋也『新宿駅最後の小さなお店ベルク』(2008)(2010-10-31) 東京湾岸発★ママライター目線deプチ贅沢ライフワーク録【いつもこころに『貴族』を】 自分探しより場!/最も新宿的なカフェ「ベルグ」(2010年10月29日) 高槻のマッサージ 仙拿 新宿駅最後の小さなお店ベルク (2010.02.08) 時々劇的生活 ココントココントトコトンコントン (2010-1-26) 優雅な時間 新宿駅最後の小さなお店ベルク (2010.1.15) 青山で働く起業家ブログ 【新宿駅最後の小さなお店ベルク】 井野 朋也 (2010.01.05) やすみ日記 「新宿駅最後の小さなお店ベルク」井野朋也 (2010年01月01日) ネオイナカグラシ!では、ネットで探す田舎ぐらしの提案をさせて頂きます。 長く続けるためにも、リズムが狂うのを何より恐れます。短期間で燃えつきたくはないのです (2010.1.1) 藤森税理士事務所スタッフ おの の日記 新宿駅最後の小さなお店 ベルク〜個人店が生き残るには?〜著者:井野 朋也さん (2009-12-26) 本好き日記 新宿駅最後の小さなお店ベルク (2009-12-16) ズーと一緒 家族だもん 本のご紹介です。新宿駅最後の小さなお店ベルク (2009.12.16) いこいの本棚 『新宿駅最後の小さなお店ベルク』 (2009.12月) 南兵衛@earth 仕事:本2冊と新宿ベルクと (2009.12.12) 読書のMy Life 新宿駅最後の小さなお店ベルク (2009-11-30) 小野塚 輝の『感動の仕入れ!』日記 BOOK&GOURMET〜『新宿駅最後の小さなお店ベルク』 (2009.11.23) Bane Cafe ミニ特集:好きなことを仕事にできるか? 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