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「ふたば系ゆっくりいじめ 1120 ゆっくり教材Vol.1『野良に憧れるれいむ』/コメントログ」 作者は楽しいと思ってるんだろうが、ナレーションのつっこみが鬱陶しい。 -- 2010-06-19 11 33 02 サラリーマンさん…部長級で来月には常務に昇進できるっていうのに、全然ゆっくりできてないのぜ。 役員級の社員でもゆっくりできないなんて、きっとブラック企業さんにつとめてるんだぜ。 いっそのこと、まりさと一緒に野良にならないかだぜ。 -- 2010-06-30 01 23 28 ストーリー自体は面白いのにゆっくりしてないナレーションが台無しにしてる。作者はみんなにうけると思って書いてるんだろうか・・・。 -- 2010-07-09 22 06 33 設定は面白いのにナレーションが無駄な動きをして設定自体を壊してるな あくまで教材でそれを飼いゆっくりに見せているという設定ならナレーションは余計な事を 言わないほうがよかっただろう……受ける受けないの問題の前に作品の設定と矛盾が生じる気がする -- 2010-07-10 11 25 44 みんなもっといいところに目を向けようぜ。れいむのクズさ加減にゆっくりさせてもらったじゃないか。 -- 2010-08-22 19 24 29 そうだよこれはゆっくりできるいい話だよ。 -- 2010-09-09 17 48 06 れいむよりナレーションがうざい -- 2010-09-10 10 43 20 さすがにれいむよりってのはないわwwww -- 2010-09-10 18 28 18 テンプレ(悪い意味じゃないぞ)に設定をくっつける普通のゲスざまあSSなんだけど こうやってナレーションする時は、対象への鬱憤が相当溜まった時を見計らって 読み手の心を読んでるようなつっこみ一回にすれば良いと思う 教材だし、れいむの言動から改心したり捻った話にならずに短くざまあで終わりそうだなーと見てたし、事実そうなった だからこそなんかナレーションだけでネタ作って盛り上げようとしてるのが白けてしまったのが残念 -- 2010-09-19 04 27 11 感想を書こうと思ったら、もう書いてあったんだぜ ナレーションのネタは半分以下で良かったかな 冗長になってないし、大まかな流れは面白かった -- 2010-09-29 14 54 31 みんな厳し過ぎだろー 多分、若い作者なんでしょ そのナレーションが笑わせようとする感じとか中高生くらいが書く感じだし、そんなフルボッコにしてやらんでもいいじゃねーかw -- 2010-10-12 23 52 06 ナレーションさんがフルボッコされているんだが、そんなに粗が目立つものじゃないと思う。 これでダメだったら、教材系のビデオはみんな受け入れられないぜ。 -- 2010-12-21 20 12 09 ↓そんなことはない -- 2011-01-13 00 41 44 そうと決まれば膳に急げ!!が吹いたwww面白いwww -- 2011-03-05 15 46 09 文句いうなら自分で書けばいいのに -- 2011-06-30 00 40 55 教材ビデオに出た部長役の人はすごいね 吐くはまだしもうんこするなんて・・・ -- 2011-10-22 20 18 37 これぞ仰天チェンジ! -- 2012-01-04 01 41 38 ナレーションの台詞 鬱陶しいのが多い -- 2012-07-04 11 51 38 ナレーションやめて今すぐショップへGO!!! もちろん詰め合わせのゆっくりでww -- 2012-08-03 21 54 08 普通にナレーションよかったけどな。 -- 2013-03-04 02 18 35 絵のちぇん可愛い -- 2014-06-30 21 47 34 ゆゆーん!ナレーションさんは間違ってないよ! -- 2015-10-06 22 28 48 ナレーションの事ばっかりうるさいよおめーら -- 2016-02-25 23 04 39
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※fuku2428.txtの続編です ※人間、妖怪等は出てきません ※俺設定あります まりさは緑に覆われた山を歩いていた。 人間にとってはそれほどでもない坂道も、ゆっくりにとってはとても険しい斜面である。 だがまりさは特に息も荒げずに進んでいる。 このまりさは餡子遺伝子が突然変異し、進化したゆっくりであった。 そのため、普通のゆっくりよりも体力があるのだ。 今日も今日とてゆっくりプレイスを探し、当てのない旅を続けている。 「ゆっ! ゆっ! もうすぐはんぶんだね!」 丁度山の五合目ほど。木々が無くなり、辺りを展望できるような場所があった。 あそこから眺めればゆっくりプレイスを見つけられるかもしれない。 そう思ったまりさは歩くスピードを速めた。 「…ゆ?」 と、そこであること気づいた。 まりさが目指しているその場所から何匹かのゆっくりの声が聞こえてきたのだ。 一体なんだろうと思い、まりさは静かに近くに寄って行った。 「ほら! めーりん! さっさととびおりなよ!」 「くずなめーりんはそうやってまりさたちをたのしませるぐらいしかできないんだぜ!」 「はやくしなさいよ! とかいはのありすたちがみててあげるのよ! ありがたいとおもわないの!?」 「じゃ、じゃおおおおん…」 見ると、一匹のゆっくりが三匹のゆっくりに虐められていた。 切り立った崖を背に、涙を浮かべているのはゆっくりめーりん。 そしてめーりんを逃がさないように取り囲んでいる三匹は、れいむ、まりさ、ありすのお決まりトリオである。 特に珍しくもないが、まりさにとっては初めて見る光景だった。 自分が生き残るための戦いや喧嘩なら仕方がない。だが目の前の光景はどう見ても一方的な弱い者いじめだった。 助けなければ! そう思ったまりさは四匹の前へ姿を現した。 「そんなことしちゃだめだよ! そのこないてるじゃない!」 「ゆっ!? なんなんだぜおまえは!」 突然現れたまりさに、三匹の中のまりさ――ややこしいのでだぜまりさとする――が警戒した。 「よわいものいじめはだめでしょ!! そんなこともおそわらなかったの!?」 どうらやこの現われたまりさはめーりんをたすけるつもりらしい。 そう理解しただぜまりさはゲラゲラと笑った。つられて周りにいるれいむとありすも笑い始める。 「なにいってるんだぜ! くずめーりんなんかいくらいじめてもかまわないんだぜ! しょせんくずなんだぜ!」 「それはわるいことだよ!」 「うるさいんだぜ! くずのみかたするやつもくずなんだぜ! れいむ! ありす! いっしょにこのくずをやっつけるんだぜ!」 だぜまりさの号令で三匹はまりさへと襲いかかった。しかし、まりさは次々に攻撃してきた彼女らを難なく跳ね飛ばす。 何度攻撃しても返り討ちにされ、三匹が焦り始める。 「ゆゆっ! こいつつよいよ!」 「さんにんがかりでもかてないなんて…!」 「こ、こうなったら…!」 だぜまりさは背中を向け、一気にまりさとは逆方向へと走り出した。 「にげるんだぜーーーー!」 「あっ! まっ、まってよまりさー!」 れいむとありすもだぜまりさに続いてその場から逃亡する。 そして三匹の姿が完全に見えなくなった後、まりさは虐められていためーりんと向き合った。 相手を安心させる為に笑顔を浮かべ、まりさはめーりんに優しく言う。 「もうだいじょうぶだよ! わるいゆっくりたちはおいはらったからね!」 良い事をした後は気持ちがいい。きっとこのゆっくりも安心しているだろう。 だがそのめーりんの反応は、まりさが全く想像していなかった物だった。 「けっ! よけいなことするんじゃねーお!」 先程まで涙を潤わせていた両目は冷やかに据わり、まりさを睨んでいる。 あまりの予想外の返事に対処できないまりさに、めーりんはきつい口調で言った。 「おまえのせいで、せっかくのえさがにげちまったじゃねーかお!」 実はゆっくりめーりんは二種類存在する。 まず"ノーマル型"と呼ばれる心優しいゆっくりめーりん。 このタイプは自然や他のゆっくりを愛し、他の通常種のゆっくりと同じ様に木の実や昆虫を食べる。 だが悲しい事に「じゃおおおん」としか喋ることができず、他のゆっくり達と意思疎通が出来ない。 そのため、性格の悪いゆっくり達に虐められることがしばしばある。 そしてもう片方は"ちゅうごく型"という種類のゆっくりめーりんである。 こちらはノーマル型と違い、きちんと言葉を話すことが可能だ。 しかしその性格は悪く、何より他のゆっくりを食べてしまうという恐ろしい特徴があった。 現在まりさの目の前にいるめーりんはこの"ちゅうごく型"である。 ノーマル型めーりんを装い、自分を虐めにやってきたゆっくり共を捕食するというずる賢い性格だった。 「ったく! よけいなことしてくれるお!」 助けてあげたのに罵倒される。 この理不尽な状況にまりさは思わず声を荒げた。 「ゆっ! そんないいかたないじゃない!」 「うるせーお! こうなったらおまえをたべてやるお!」 言い終わるや否や、めーりんはまりさの頭に齧りついた。 顎に力を入れ、そのまままりさの頭皮を金髪と共に噛み千切る。 「ゆぎゃ゛ぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」 激痛にまりさは顔を歪めた。 一体何なんだ。折角助けてあげたのに、どうしてこのゆっくりはこんなことをするんだ。 混乱するまりさの前で、めーりんはむしゃむしゃとまりさの皮を食べている。 そしてそれを飲み込むと、顔を輝かせた。 「じゃお!! これめちゃくちゃうめーお! もっとくわせるんだお!」 再びまりさに齧りつこうと、めーりんはまりさへ突進する。 だが黙って食べられるようなまりさではない。すぐに身を整え、反撃に出た。 「ゆゆっ!!」 「じゃおん!?」 めーりんの攻撃のタイミングに合わせ、体当たりで反撃する。 ドカッと二匹がぶつかる音が周囲に響いた。 突然変異し、餡子の質が向上したまりさは力も強い。 あの捕食種である体無しれみりゃでさえも打ち負かす事が出来るほどだ。 それに以前、れみりゃを二匹倒したことによって、まりさはゆっくりの力に大きく関係する"自信"をつけていた。 自分と同じ大きさのゆっくりになら例え捕食種相手でも負けることはないだろう。 そう思っていたこともあり、まりさは衝突後に少し油断してしまった。 めーりんは自分の攻撃によって遠くまで跳ね飛ばされると思っていたからだ。 しかし、その予想は外れた。 「じゃおじゃおじゃお! いたくもかゆくもねーお!」 「!?」 そんな馬鹿な、とまりさは困惑した。 めーりんが跳ね飛ばされるどころか、まるでダメージなど無いかのように笑っていたからだ。 その原因はめーりんの皮膚だった。 めーりん種はゆっくりの中でも比較的皮が分厚い。 だから刺されたり切られたりするならまだしも、ただの打撲等の衝撃なら大抵は吸収してしまうのだ。 そんな事は全く知らないまりさの混乱をよそに、めーりんは再びまりさに噛みついた。 今度はまりさの右顔面に齧りつき――目玉ごと噛み千切った。 「ゆぎゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」 右側の視界が黒く染まり、同時に激しい痛みが走る。 残った左目には自分の目玉を美味しそうに食べるめーりんの姿が映った。 「じゃお! こりこりとはごたえがあってうめーお!」 暫く噛み続けた後、めーりんはゴクンと飲み込んだ。 まりさはただその様子を痛みに耐えながら見ていることしかできなかった。 というより痛みに耐えるので精一杯で、他の事は何も考えることが出来ない。 左目から涙を流し、苦悶の表情を浮かべるまりさを見て、めーりんはニマリと笑う。 「のこったほうのめもたべるお! おとなしくしてるんだお!」 口を大きく開け、めーりんはまりさへと近づく。 とっさにまりさは近くにあった小さな石を口に咥え、そして一気に自分に迫るめーりんめがけて噴き出した。 運よく石の尖った部分がめーりんの皮膚を貫いた。 石が皮に食い込み、めーりんはチクリとした痛みに足を止める。 「じゃおおおおおおん!! なまいきだお! これでもくらうがいいお!」 そう言ってめーりんは口を尖らせると、その口内から勢いよく赤い液体が噴き出し、それがまりさの残った左目に直撃した。 「ゆぐうぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅ!? いだいぃっ! からい゛いぃぃぃ!! めがみえ゛ない゛!」 吐き出された赤い液体、その正体はめーりんの中身である激辛チリソースだった。 刺激物である中身を相手に吐き出し、怯ませる。これがめーりん種の奥の手だ。 今のように目にかければ、相手は視界を失う。 その隙に逃げるなり捕食するなりするのだった。 「じゃおじゃおじゃお! それじゃあいただきますだお!」 めーりんの大きく開けた口がまりさの顔面へと近づいてゆく。 とその時、緊迫したこの場にふさわしくない呑気な、けれどもゆっくりにとってはとても恐ろしい声が聞こえた。 「うー! たーべちゃうぞぉー!」 パタパタと羽をはばたかせながら、ニコニコ笑顔の体無しれみりゃがやってきた。 目は見えないが、まりさにはその恐ろしい姿が鮮明に脳裏に浮かぶ。 先程の逃げたゆっくり三匹を食べてきたのか、口の周りには餡子やカスタード、リボンの欠片、そして金色の髪が少量ついていた。 まりさと、そしてめーりんにも戦慄が走る。 「げっ!? れ、れみりゃだお! これはまずいお!」 れみりゃは殆どのゆっくりにとって脅威である。それはめーりん種も例外ではない。 いくら皮膚が衝撃を吸収するほど分厚いとはいえ、れみりゃの鋭い牙の前ではただの厚みのある皮である。 チリソース噴射も、体無しれみりゃのスピードなら楽々とかわす事が出来るだろう。 それほどまでに、れみりゃの力はゆっくり達に対して圧倒的なのだ。 「さ、さっさとこのばからにげたほうがよさそうだお!」 めーりんは焦ってその場から逃げ出そうとする。 だがまりさがそれを許さなかった。 がっちりとめーりんの髪を口で掴み、動きを封じる。 善意を踏みにじったどころか、自分を食べようとまでしためーりんをまりさは許そうとは思わなかった。 例え命が無くなっても、このゆっくりだけは許さない。 「は、はなすんだお! まじやべーんだお!!」 「ぜったい゛にはなずもんがあああぁぁぁぁぁ!!」 とその時、二匹のいる崖の端部分に亀裂が入り、そして崩れ始めた。 一度崩壊が始まった足場は、ガラガラと音を立てて崩れていく。 「ゆ゛ううぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅ!?」 「じゃおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおん!?」 それぞれ悲鳴を上げながら、二匹は崖から落下した。 しばらく後、まりさは目を覚ました。 どうやら自分は気絶していたようだと理解したまりさは妙な感触に気が付いた。 「……ゆ?」 何か柔らかいものが足元でぶにぶにとしている。 一体なんだろう、とまりさはうつむき――。 「ひっ!?」 ぺっちゃんこになっためーりんの死体を見た。ぶにぶにとした物はめーりんの皮膚だったのだ。 思わずその場からまりさは跳びのいた。 どうやらめーりんは顔から撃墜したらしい。 その顔は墜落の衝撃で完全に潰れ、周囲の地面がチリソースで赤く染まっている。 運よくめーりんの上に乗っかっていたことで、まりさへの落下時の衝撃は和らいでいたのだ。 とそこでまりさはある事に気が付いた。 (ゆ…? みぎめがみえる…?) さっきまでは完全な暗闇だった右の視界に、若干ぼやけてはいるが周りの景色が映っている。 めーりんに食い千切られたはずの右目。信じられないことに、それが新たに再生されてた。 捕食種、それも希少種のゆっくり以外は無くなった器官が再生する事はあり得ない。 だがこの変異まりさは例外なようだ。 両目が元に戻ったまりさは早くこの場から立ち去ろうと歩き始めた。 しかし。 (ゆぅ…からだがうごかない…) いくらめーりんの分厚い皮で落下時の衝撃がやわらいだとはいえ、崖から落ちて無事なわけがない。 ほとんど動かない体を引きずりながら、しばらく進んだところでまりさの意識はだんだんと薄れていった。 ガサゴソという物音でまりさの意識が覚醒した。 どうやら自分は再び気絶してしまったようだ。状況を理解したまりさは、ぼやける視界で周囲を見回す。 と、そこで何か丸い影が自分へ近づいてくるのが見えた。 だんだん視界が鮮明になっていく。両目が完全に機能したとき、その影はまりさに声をかけてきた。 「むきゅ、きがついたのね」 「…!!」 それは非常に美しいゆっくりぱちゅりーだった。 体はとてもふっくらとしており、綺麗な紫色をした髪はつやつやと輝いている。 「だいじょうぶ? どこかいたいところはないかしら?」 「…えっ!? ああ! うん! だいじょうぶだよ!」 ぱちゅりーの美しさに見とれていたまりさは その様子が可笑しかったのか、ぱちゅりーはふふっと微笑んだ。 これもまた魅力的な笑顔であった。 「それにしてもおどろいたわ! おさんぽをしていたらきずだらけのまりさがたおれているんだもの! いったいどうしたの?」 「ゆ…それが…」 まりさは崖から落ちた出来事について説明した。 ぱちゅりーはそれを全て聞き終わるり、なるほどねと納得した様子だ。 ちなみにまりさの体の傷は既にほぼ完全に回復していた。 「たすけてくれてありがとう! でもどうしてぱちゅりーはこんなところにいるの?」 見たところこのぱちゅりーは一人暮らしのようだ。 巣の外は静寂に包まれており、他のゆっくり達がいる気配もないから群れの中でもないのだろう。 そう思ったまりさはぱちゅりーに聞いたのである。 「むきゅ、そうね…あまり楽しい話じゃないけど――」 次はぱちゅりーが話し始めた。 このゆっくりぱちゅりーは元々人間に飼われていたゆっくりだった。 まだ赤ん坊のころに家族をれみりゃに殺され、人里へと迷い込んだところを保護された。 それからしばらく、ぱちゅりーは人間に飼われることとなり、良い物を食べてすくすくと美しく成長した。 だがある日、飼い主が新しい赤ちゃんゆっくりを飼い始め、もう育ちきったぱちゅりーはいらないと捨てられてしまったのだった。 成長期に人間に育てられたゆっくりが野生で生きていくのは難しい。価値観の違いから群れに所属することも出来ない。 それでもぱちゅりーは何とか生き延びた。最初は不味いとしか感じられなかった雑草や昆虫も克服した。 「ゆ…、そうなんだ、たいへんだったんだね。ごめんね、へんなこときいちゃって」 「むきゅ、べつにいいわよ。かこのことだし、このせいかつにもなれたしね」 まりさは"にんげん"という生き物がどんなものかは知らなかったが、ゆっくりをそんな風に扱うということは 自分達ではどうあがいても勝てない存在なのだろうという事は理解した。 また、自分を助けてくれたぱちゅりーに恩返しがしたいと思った。 ぱちゅりーはたった一匹で、厳しい自然を乗り越えてきた、精神肉体共に強いゆっくりだ。 だがいくら他に比べて強いとはいえ、ぱちゅりー種の体力では餌集めは中々に難しい。 さらにこれから越冬の為の備蓄の食べ物も必要である。 群れに所属していないぱちゅりー一匹だけでは餌集めは不可能に近い。 だからまりさは申し出た。 「ゆ! たすけてくれたおれいにまりさもごはんをあつめるのをてつだうよ!」 一瞬ぱちゅりーは驚いた顔になったが、少し考えてからまりさの提案を受け入れた。 確かに自分だけでは冬に備えるのはとても苦労するだろう。 どうやらこのまりさは悪いゆっくりではないようである。ならば手伝ってもらった方が良いに決まっている。 「むきゅ。それじゃあおねがいするわ! よろしくね!」 「うん! まかせてよ!」 次の日からまりさとぱちゅりーは二匹で野をかけた。 一緒に走り回り、一緒に休憩をし、一緒に食べ物を持ち帰り、一緒に眠った。 そんな二匹が深い仲になるのはそれほど時間がかからなかった。 お互い家族を亡くした身、色々共感するところもあったのだろう。 そしてとある夜、まりさとぱちゅりーはゆっくりと巣の中で愛を確かめ合った。 秋も本番。森が赤色に染まり、風も涼しくなってくる季節。 そんな中、まりさは家族のために忙しく餌を集めていた。 せっせとキノコや木の実を集める姿は忙しそうだが、その顔は幸せに満ち溢れている。 「ふぅ、こんなものかな!」 頬にたっぷりと食べ物を詰め込み、まりさは巣へと帰った。 「ただいま! ゆっくりかえったよ!」 「むきゅ! おかえり、まりさ!」 「「「「まりしゃおかーしゃん、おきゃえりなしゃい!」」」」 出迎えてくれたのはぱちゅりーと、そして十数匹の赤ちゃんゆっくり達だ。 あの夜の行為の後、ぱちゅりーは植物型にんっしんっをし、元気な子供を沢山生んだのだった。 その為まりさは今まで以上に餌集めに走り回らなければならなかったが、そんな事は家族を持った喜びに比べれば些細なことだ。 「はい! これがきょうのごはんだよ! ゆっくりたべてね!」 「「「ゆっくちたべりゅよ!」」」 まりさが口から取り出した木の実や花を赤ちゃん達はおいしそうに食べ始めた。 「むーちゃむーちゃ、ちあわちぇー!」 「むきゅ~、とってもおいちいわ!」 その様子をまりさとぱちゅりーは笑顔を浮かべながら眺める。 あともう少しすれば赤ちゃん達も大きくなり、一緒に冬越しの為の食べ物を集めることが出来るだろう。 皆で集めれば冬も怖くない。 それから春になったら家族皆でゆっくりとお散歩に出かけよう。 自分も春はどんな物か体験した事がないが、かつて母から聞いたことがある。ぽかぽかと暖かく、とてもゆっくりできる季節らしい。 きっと家族揃ってのお散歩はとっても気持ちいいはずだ。 と、目の前の可愛い我が子達を見ていると、これからの生活が次々と浮かんでくる。 まりさはとても幸せだった。 季節は過ぎ、あっというまに冬となった。まりさ達一家は巣の中でゆっくりしていた。 入り口も塞いだし、食料もたくさんある。子供達もちゃんと物事を考えられるぐらいに育った。 まりさの生まれて初めての越冬はぱちゅりーの知識もあり、完璧だった。 「ゆー、はやくふゆがおわらないかなぁ」 「きっともうすこしだよ! みんなでゆっくりまとうね!」 まりさが子供達とじゃれあうのをぱちゅりーは優しく微笑んで見つめている。 ほのぼのとした一家団欒。家族が幸せにゆっくりと過ごしている。 だがその時、巣の入口がガタガタと大きく音をたてた。 それを聞いたまりさとぱちゅりーは顔を険しくし、子供達を避難させる。 「ゆっ! ぱちぇ、こどもたちをたのんだよ!」 「ええ、きをつけてねまりさ!」 まりさはゆっくり慎重に入り口へと近づいてゆく。 入り口には雪や寒気が入ってこないよう、石や枝で厳重に補強した扉が作ってある。ちょっとやそっとの風では壊れはしない。 それが音を立てて震えているということは何かしらの危険が迫っている可能性がある。 そしてまりさがあと一歩で辿り着くという時、それは起きた。 扉が割れる轟音と共に、何者かが勢いよく巣の中へと侵入した。 まりさはそれに跳ね飛ばされ、巣の壁へと叩きつけられる。 意識が飛びそうなほどの衝撃。 だが直後に聞こえてきた声がまりさを現実へと留まらせた。 「むきゅぅぅぅぅぅ!! たすけてぇぇおかぁぁさぁぁぁぁぁん!!」 それは子供の悲鳴だった。 見ると、一匹の子ぱちゅりーが侵入してきた物に捕まっている。 そこでまりさは初めて侵入者の姿を見た。 それはとても長くて細いぬめぬめとしたモノだった。 先端が丸く、その異様な長さを除けばまるで生き物の舌のような形をしている。 (…べろ!?) そう思って巣の入り口を見たまりさの背中に悪寒が走った。 雪が吹雪く光景が見える筈のその場所には大きな口があったからだ。 唇を上下に開き、その奥から長い舌を巣の中へ挿入させている。 まりさは知らないことだが、その舌の持ち主はゆっくりれてぃという。 ゆっくりれてぃは元々個体数が少なく、春から秋にかけては森や山の遥か奥地で眠っていることが多い。 そのため、野生では滅多に見ることができない。 体長は1mを超える、大型のゆっくりだ。 非常に動きが鈍いが、こう見えてゆっくりれてぃは捕食種である。 活動期間は冬。ほとんどのゆっくりが巣の中から動けない時期に、れてぃは活発に動き始める。 たとえ猛吹雪であろうが、めーりん以上の分厚い皮を持っているため、どれだけ寒くても平気なのだ。 れてぃの標的は主に巣内で越冬中のゆっくり。その長く強靭な舌を活かし、巣の入り口を破壊して中のゆっくり達を絡めとる。 丁度今のように。 「み、みんな! ゆっくりしないでおくにひなんしてね!」 まりさが急いで指示し、ぱちゅりーが子供達を連れて巣の奥へと移動していく。 だがゆっくりの巣はそれほど広くはない。どこへ避難しようがれてぃの長い舌からは逃げられない。 少し逃げるのが遅れた子まりさに、れてぃの舌から分泌された唾液が垂れた。 「べどべどずるう゛ううぅぅぅぅ!! きぼぢわるい゛よ゛おぉぉぉぉぉぉ!!」 れてぃの唾液は非常に粘着性が高い。 成体ゆっくりでもそれを浴びれば動きがとても鈍くなる。 まして非力な子ゆっくりなら完全にその場から身動きできない。 舌に直にひっつけばどんなゆっくりでも二度と自力では離れることはできないであろう。 巣の中の獲物の数が多い時は、アリクイのようにその唾液を分泌した舌でゆっくり達をひっつけて捕食するのだ。 「から゛だがうごかな゛いよ゛おぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!」 涙を流しながら、れてぃの唾液を何とか払い除けようとする子まりさ。 だがあがけばあがくほど、余計にべっとりと体に纏わり付く。 その様子を見て、愚かにも避難していた子まりさが一匹、姉妹の元へと駆け寄った。 「ゆ! おねぇちゃん! あそんでないでさっさとこっちにきてね! まりさがてつだってあげるから!」 「むきゅぅぅぅ!? そっちにいっちゃだめえぇぇぇ!!」 母であるぱちゅりーの制止も聞かず、妹まりさは姉の体に付いている液体に触れてしまった。 「ゆゆっ!? なに゛ごれ゛えぇぇぇ!!」 今の今まで唾液の粘着性を理解していなかった妹まりさは漸く身をもってその恐ろしさを知った。 姉の体に付いていた唾液が妹にもからみつき、二匹を身動きできなくする。 「い゛や゛あぁぁぁ!! ゆ゛っくり゛できない゛ぃぃぃ!!」 「どおじでごんな゛に゛べだべだずるの゛おぉぉぉぉ!!」 唾液が糊となってくっ付いた姉妹は悲鳴を上げる。 そんな二匹をれてぃの舌が捕らえた。 「「も゛っどゆっぐりじだかっだよ゛おおぉぉぉぉぉぉ!!」」 同じ叫び声を上げながら、まりさ姉妹はれてぃの口内へと収まっていく。 少しの間をおいて、再び巣内へ侵入してきたれてぃの舌が縦横無尽に巣の中を動き回った。 「むぎゅうっ!?」 「だずげでえぇぇぇぇぇ!!」 「ぞんな゛あぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」 舌にひっつき、捕えられた子ゆっくり達は次々と食べられていく。 ゆっくりだけではない。巣に貯蓄されていた越冬用の食料も全てれてぃに食べられてしまっていた。 まりさも必死に子供達を助けようとするが努力空しく、素早く動き回る舌に翻弄されっぱなしだった。 やがて震える子供達を背に守っていたぱちゅりーが標的とされた。 勢いよくぱちゅりーへと迫るれてぃの舌。 何とかそれを避けようとするが、悲しい事にゆっくりの中でもひ弱なぱちゅりーではれてぃのスピードには敵わない。 あっけなく、残った子供と共にべったりとした舌に捕らえられ、ぱちゅりーはれてぃの口内へと連れて行かれる。 「むきゅぅぅぅぅ!! まり゛さああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」 パートナーの名前を叫びながら、ぱちゅりーは完全にれてぃの体内へ収まった。 「ぱぢゅり゛いぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃ!!!」 まりさも叫び、伴侶が消えていった巣の入り口へと近づく。 そしてある程度れてぃの口へと近づくと、まりさの耳に妙な音が聞こえてきた。 それはとても小さな、聞き逃してしまうかもしれない音。 だが一度意識するとそれははっきりと耳に入って来た。 「ゅ゛ぅ゛ぅぅぅ……」 それはゆっくりの苦痛の声のように聞こえる。 一体何なんだろうと、まりさは警戒しながられてぃの口内に視線を這わせる。 そしてまりさは後悔した。見なければ良かったと。 それはまさにゆっくりにとって悪夢のような光景。 「…ゅ゛っ…ゅ゛っ………」 「ゅ゛っぐり……でぎ…な…」 「……も゛っ…ゅっぐ……がっだ…」 れてぃの口内。 そこには大量のゆっくりが所狭しとひしめいていた。 どのゆっくりも目の焦点があっておらず、中には体の半分が溶けてなくなっているゆっくりもいた。 ゆっくりれてぃの口からは『黒幕液』という唾液とは別の液体が分泌されている。 これは捕らえたゆっくりを長期間保存しておくためのものだった。冬の間に蓄えた大量のゆっくりが、春から秋の間のれてぃの食料となる。 黒幕液に触れたゆっくりは意識がほとんど削がれ、身体能力も奪われ、体を強制的に凝縮させられる。 生きているとは言えず、かと言って死んでもない状態のゆっくり達は意識を保ちながら一年かけてじわじわと溶け、れてぃの養分となるのだ。 そのあまりの光景にまりさの体がガクガクと震えた。 愛するぱちゅりーや子供達はあの地獄の中に入っていったのか。 そう思うとどんどんと体の震えが強くなってゆく。 と、そんな無防備なまりさをれてぃの舌が捕らえた。 ねっとりとした粘着性の高い唾液がまりさを覆う。 「こっ、こんなも゛の゛おぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!」 「くろろっ!?」 まりさが自分の体に絡みつくれてぃの舌に噛みついた。 思わぬ痛みにれてぃは長い舌を巣の中で暴れさせる。 壁、天井、床…かつて家族を守るものであったそれらにまりさは何度も何度も叩きつけられた。 体のあちこちに痣ができ、破れた個所から餡子が漏れ出すが、それでもまりさはれてぃの舌に必死に噛み付いていた。 かつてゆゆこの吸い込みにも耐えることのできた顎の力。それががっちりとれてぃの舌を捕える。 思わずれてぃは舌からも少量の黒幕液を分泌し、噛む力の弱まったまりさを弾いた。 「ゆぐっぅ!!」 巣の壁に激突し、口から勢いよく餡子を吐きだす。 だがそれでもまりさは立ち上がり、ボロボロの体でれてぃを睨みつけた。 その目は怒りに燃えている。 「はぁ…はぁ、どうしたの? まりさひとりたべられないの!? よわっちいね!!」 以前れみりゃにそうしたように、まりさはれてぃを挑発した。 だが今回はそれも無駄に終わることとなる。 ゆっくりれてぃは体内に詰まっている餡子が多いせいか、ゆっくりの中では比較的頭が良く、冷静だ。 普通のゆっくりなら意地を張り、何が何でもまりさを捕食しよう――つまり目的を達成しようと思うだろうが、れてぃはここで退くことにした。 別にこのまりさにこだわらなくても、まだまだ越冬で巣に籠っているゆっくりは沢山いるからだ。 簡単なそちらを捕らえればいい。 そう判断したれてぃは舌を口内へと戻し、その場を後にした。 まりさだけが残された巣の中に凄まじい寒気が入り込む。 つい先程までの温かな光景が嘘だったかのように、巣の中は荒れ果てていた。 十数匹いたゆっくり達はまりさを残し、すべてれてぃに食べられた。 掃除がいきとどいていた床や壁も唾液でべとべとになり、綺麗な石のような調度品も壊れたガラクタとなっている。 「う゛う゛…まて…までええぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!」 傷ついた体を引きずり、涙で顔をぐしゃぐしゃにしながら、まりさはれてぃの後を追いかけた。 外は吹雪だがそんなことは関係ない。 怒りと絶望に顔を歪ませながら、まりさは白き狩人に向かって叫ぶ。 「がえ゛ぜえぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!! ぱぢゅりーをがえぜ!! こども゛だちをがえぜ!! ま゛り゛さのかぞくをがえ゛ぜええぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!」 だがれてぃは聞く耳持たず、雪の中へと姿を消してゆく。 吹雪吹き荒れる中、まりさの絶叫が寂しく周囲に木霊した。 やがてじわじわとまりさの体が寒気によって凍り始める。だがそれでもまりさは叫び続けた。 家族を返せ、幸せな生活を返せ、と。 れてぃの姿が完全に見えなくなる頃、まりさの体は完全に凍りついていた。 時は流れ、春が訪れた。 辺りに積っていた雪も溶けだし、森の木々にも緑が生い茂る。 そんな中、まりさは地面に倒れていた。 その体はまだ凍りついたままだったが、しばらくすると春の日差しで徐々に解凍され始めた。 「……ゆぅ?」 完全に氷が溶け、意識が戻ったまりさは辺りを見回す。 気が付けば周囲は春の陽気に包まれていた。 一体何故だろうとまりさは記憶を辿り――。 「…ゆっ!!」 全てを思い出した。 突然おうちに侵入してきたゆっくりにぱちゅりーが、子供達が食べられてしまったこと。 そのれてぃを追いかけ、冬の寒さに体が凍りついたということを。 「うぅっ…ぱちゅりー……こどもたち…ごめんね…」 まりさは数ヶ月越しの涙を流した。 再び家族を喪失してしまった。 どうしていつも自分だけ生き残るのだろう、どうして一人だけ取り残されてしまうのだろう。 脳裏に浮かぶのは優しい母や可愛い妹達、美しい妻に愛しの子供達。 皆死んでしまった。なのに自分はのうのうと生き残っている。 悔しさで涙が止まらない。 体中の水分が無くなるのではないかと思われるほど泣いたあと、まりさはお腹がすいているのに気が付いた。 本能の欲求には逆らえず、とりあえず食べ物がないかと周囲を探し始める。 「ゆぅ…ひどい…」 惨劇の爪跡、とでも言おうか。 この周辺に点々と存在していたゆっくりの巣は全て破壊されていた。 おそらくあのれてぃに襲われたのだろう、ゆっくりの姿はどこにもないし、どの巣の中も滅茶苦茶に荒らされている。 そして食べ物もどこにも見つからない。空腹でまりさは倒れそうになった。 と、そこでついに発見した。 大きな木の根元に禍々しい色をしたキノコが生えていたのだ。 今まで見たことないキノコだったが、まりさはそれを躊躇なく食べた。 美味しい! と感じたのも束の間、次の瞬間にはまりさの意識は闇に堕ちた。 まりさは夢を見た。 死んだはずの最愛のぱちゅりーと交尾する夢を。ねちゃねちゃと淫靡な音を立てて頬を擦り合わせた。 現実の事ではないとはいえ、それはとても気持ち良く感じた。 「…ゆぅ?」 次に気が付いた時、何とまりさの頭から蔦が生えていた。その蔦には幾つかのゆっくりの実がなっている。 原因はまりさが食べたキノコだった。 あのキノコには幻覚作用があり、そのせいでまりさはにんっしんっしたのだった。 とは言っても実際に餡子種のやりとりをしたわけではないので、生えている子供は全てまりさ種だった。 交配によって生まれたものではない、まりさの餡子遺伝子と全く同じ物で構成されている、いわば分身のようなものである。 よくわからないが自分は再び母になったらしい。そう理解すると、まりさの頬を涙が伝った。 今度は悲しみではなく喜びの涙。 「ゆ~♪ ゆっくりしていってね~♪」 まりさは歌う。かつて自分がまだ実だった頃に聞いた母が歌っていた歌を。 毎日毎日優しく歌ってくれた、記憶の奥に刻まれていた歌を。 「ゆゆ~♪ ゆっくりしたあかちゃんがうまれてね~♪」 とその時、実の一つがぷるぷると震えた。 しばらくするとその実がポトリと蔦から離れ、地面に落ちる。 少しの間もぞもぞと動き、生まれ落ちた赤ちゃんまりさは大きな目をぱっちりと開けた。 「ゆっくりしていってね!」 「ゆっくりしていってね!」 まりさの時と同じく、生まれてきた赤ちゃんまりさも活舌良く喋った。 それから次々と赤ちゃんが生まれ、可愛い目を開いてゆく。 「まりさがおちびちゃんたちのおかあさんだよ! ゆっくりしていってね!」 「「「「ゆっくりしていってね!」」」」 と、そこで一番最初に生まれた赤ちゃんまりさがあることに気づいた。 「ゆ? おかーさん、ないてるの? なにかいやなことがあったの?」 「ううん! みんながうまれてきてくれて、とってもうれしいんだよ!」 まりさにとって三度目の家族。 今度こそは家族皆で幸せに生きようと子供達に優しく頬摺りしながらまりさは固く決心した。 続く あとがき まりさ不幸ってレベルじゃねーぞと書きながら思いましたがまあいいか。 下手に生命力強いと逆に辛いよね。 まだ続くのかよという気もしますが、一応次で完結予定です。 今まで書いたもの それいけ! ゆっくり仮面 ゆっくり仮面の憂鬱~邪悪な心~ お兄さんの逆襲 前後編 ゆっくりれいむの悪夢 あるゆっくりまりさの一生 前、中-1編 by.ダイナマイト横町 このSSに感想を付ける
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おんもでゆっくりしよう!2 22KB 『おんもでゆっくりしよう!2』中編 オレはイライラしていた。 前回、編集ミスでナレーターであるこのオレ『観察お兄さん(神気取り)』の説明文が無くなっていた事に。 ではなく、今回絶賛観察中のこのゆっくり家族達に、である。とにかくウザイ。 観察一直線のオレが虐待鬼意三に宗旨替えしてしまいそうなウザさだ。 特にれいむ種のウザさに拍車がかかっている気がする。 かなりの数が死んだとはいえ、それでも溜飲が下がらないとは。 つーか、なんで全滅しなかったんですか? そんな運はイラナイよ! 今回(元々は1話形式でした。)はれいむ種のウザさにも焦点を当てて観察してみよう。 「それじゃあれいむ、おちびちゃん、ゆっくりおうちにかえっておみずさんご~くご~くするのぜ…」 「つかれたよ! もうあんようごかないよ!」 「おみじゅ! おみじゅ!」 「まりさ! れいむもかわいいおちびちゃんたちも、つかれちゃってもううごけないよ! ゆっくりしないでおみずさんさがしてきてね!」 「ゆぅぅぅ…」 でた、れいむ! なんなんですかね、コレ(笑) 身体機能に差が皆無なら、れいむの無能っぷりはその『向上心』の無さに尽きる。 ゆっくりは種毎に性格が違う。同種個体でも臆病・活発等の差異はあれど、 基本的な種の行動原理のようなものがあったりなかったり 観察対象のゆっくりについて考察するなら まりさ:活発、蒐集癖。これはエサを集めるのに適したものだ。 ありす:活発、とかいは。まりさほどではないが、ガラクタ蒐集もする。 れいむ:(笑) 現状に甘んじることなく、よりゆっくりするためにアクティブに行動するのが今回のまりさ、ありす。 餌場の開拓、食料の選別(毒など)、とかいはなコーディネート(資材集め)、すっきりてくにっく…枚挙に暇が無い。 一方、れいむは漠然とした『ゆっくり』を求める傾向にある。 『おうた』等は他のゆっくりだって歌うし、れいむ種は狭い自分の引き出しからしか旋律を生み出せない。 特に練習らしい練習もしない。どちらかというと、ゆっくりしたおうたを聴くことの方がゆっくりできる。 あったかいおうちでゆっくりしたい。 おちびちゃんがいればゆっくりできる。 おいしいごはんがあればゆっくりできる。等など そのどれもが受動的であり、現状の『ゆっくり』に甘んじてしまう傾向が強いのが『ゆっくりれいむ』だ。 例えば、ここに一本のアイスの棒(はずれ)が落ちていたとしよう。 例1)まりさ:「ゆゆゆっ! これはすごくゆっくりしたぼうさんだよ! まりさのだんびらにするよ!」 例2)ありす:「ゆゆっ! なかなかとかいはなぼうさんね! おうちのこーでぃねーとにつかえるわ!」 例3)れいむ:「(ぴょーん、ぴょーん、ぴょーん、ぴょーん…)」 …。たとえが悪かったかもしれない。おっと、またまた観察が疎かに。 この癖なんとしないといかんな。 「だめなんだぜ、ここはあぶないんだぜ、おうちのちかくにごーくごーくできるかわさんがあるから そこまでがんばってほしいんだぜ…」 「ゆっ! …しかたないね。れいむはおちびちゃんたちにしんじゃったおちびちゃんたちのぶんまで ゆっくりしてほしいよ。…おちびちゃん、れいむのおくちにはいってね! おうちかえろうね!」 「ゆっくりりかいしたよ!」 「ゆっきゅち!」 「やじゃぁぁっ! おみじゅ! おみじゅごーきゅごーきゅちたぃぃぃいいっ!」 「ゆっくりしないではやくしないとまたゆっくりできなくなっちゃうんだぜ! ゆっくりしないでおうちかえるんだぜ!」 どうやら、まりさ一家は帰宅することで話が纏ったようだ。 れいむも意外と聞き分けが良いのがオドロキである。 さて、赤れいむが1匹ダダこねているがどうするのかな? 「おおきなおちびちゃんたちは、まりさのおくちにゆっくりはいるんだぜ!」 「ゆびいいいいいぃぃっ! おみじゅぅぅぅ! ゆびぃぃぃい!!」(ころころ) ※饅頭格納中… 「ゆびぃぃぃぃっ! びゃぁぁぁっ!! みじゅもっでごぃぃぃっ!!」(ころんころん) 「ふうう、おひひひゃん、ふぁふぁうひへね…」 「へいふ…ひはんははいんはへ、ほうはへふぁふぁいふぉ…」 「ふうううう! ほへんふぇぇぇ! ほひひふぁんほへんふぇぇぇ!!」 あらあら、生き残った子ゆっくり達を格納した親達はわがまま赤れいむをおいて ずーりずーりと帰途についてしまった。 ころころ転がりながら泣き叫んでいる赤れいむはソレに気付いていない様子。 一家は、蚊に刺され苦しみぬいた末に死んでいった子達、泣き叫んでいるあかちゃん、 そして未だ毒に苦しんでいる瀕死の我が子を順に見やり、 『ふっふり…』 ぽつり、と涙と共に零し、背(?)を向けた。 すぐ傍には当然ありす一家もいたのだが、子ありすの惨状に嘆くのに忙しく、 まりさ達が去ったことには気が付いていない。 ありす達もまりさ達も、他の家族を気遣っている余裕など既に無くなっていた。 「ありしゅおみじゅごーきゅごーきゅちたいよ!」 「れいむものどさんからからだよぉ! おみずさんご~くご~くしたいよ!」 「ゆうう、れいむ、どうしよう…?」 「ゆっ! ゆっ! あがれないよ!」 ありす一家もノドの渇きに苦しんでいるようだ。 だが、帰ろうにも一家の大黒饅頭ゆっくりれいむが側溝から抜け出せない。 親れいむは側溝から抜け出そうと必死で、親ありすの問いかけにも気が付かない。 「ゆはぁ、ゆはぁああ、れいむのどさんからからになっちゃったよ! かべさんはいじわるしないでれいむをここからだしてね! ゆっ? これはおみずさんだよ! れいむがごーくごーくするよ!」 「ゆゆっ!? おと~さん! れいむにもごーくごーくさせてね!」 「ありしゅも! ありしゅも!」 どうやら、目の前のゆっくり皿に溜まった黒い雨水に気が付いたようだ。 ボウフラがうじゃうじゃ湧いているんだが、ゆっくり的にはお構いなしらしい。 蚊柱と同じ位、ゆっくりしていない挙動で蠢いているのだが…、水の中は良く見えないのだろうか。 側溝は成体1匹分の深さ。子ゆっくりどもはゆっくりしないでご~くご~くしたいのか 親れいむの頭を経由してコロリンと側溝の底に降り立った。 成体でも恐れをなした高さだというのに、なんとも無謀・無知・無垢… そこは風の通り道になっているからか、子れいむたちはヒヤリとした空気に包まれる。 コンクリートの外壁はどこまでも続いており、フタの抜けたこの場所から少し先は キチンと天蓋があり、『ュゥゥゥゥゥ』と暗い音を黒い洞から発していた。 ゆっくりの目線からすれば、天井が暗くざわめく灰色の異空間に迷い込んだような感覚だ。 そして目の前にはなんだか不気味な雰囲気の肌色のオブジェ。この中で子ありすは…。 「ゆううううっ! なんだかこわいよ! ゆっくりできないよ!」 「ゆぇぇぇぇえん!」 降りた子ゆっくり達は、その強烈な違和感に怯えはじめた。 「ゆっ! おちびちゃんたちもおりてきちゃったの? ゆふふ、しかたないね。いっしょにご~くご~くしようね!」 子ゆっくりでは皿の縁に届かないので、親れいむは口移しで子ゆっくり達を潤す。 大量のボウフラと共に… 「ごーくごーく! ごーくごーく! しあわせー!」 「とかいはなおあじね!」 「れいみゅも! れいみゅもぉぉぉっ!」 「れいむ、こっちにもとかいはなおあじのおみずさんちょうだいね!」 側溝の縁で待機していた親ありすと赤ゆっくり達もおみずの催促。 「ゆっ! わかったよ! ご~くご~く! ご~くご~く!」 「ゆゆっ! いじわるしないでおみずさんちょうだいね!」 「ちょ~らいにぇ!」 「ひゅっひゅひ、ひひゅほ! ぴゅ~~~~~~っ!」 「ゆわぁ~~~! あめしゃんだぁぁ!」 「ゆゆっ! これはおみずさんだよ! とかいはなしゃわ~さんね! さすがありすのだ~りんだわ!」 「ぴゅ~~~~~~~っ!」 「ゆきゃっ! ゆきゃっ!」 親れいむは口に含んだおみずを、上段の家族に向けて緩やかに噴出した。 蚊に刺された蔓の処理といい、今のしゃわ~といい、このれいむは何かと気転が利くようだ。 父ゆっくりになると、れいむ種でも少しは変わるのだろうか 渇きを潤す黒いしゃわ~(ボウフラ入り)にご満悦の一家。 黒い虹が一家の行く末を暗示するかのように架かっていた。 「ゆぅぅぅ~~~… でられないよ…」 一通り水遊びを楽しんだ一家はようやく、もう帰ろうという結論に辿り着く。 しかし、未だ親れいむの側溝脱出は成らず、残された一家は困り果てていた。 子れいむたちは親れいむのおつむに取り付いてず~りず~りと登頂し、なんとか脱出できた。 「れいむぅぅぅ、だいじょうぶなのぉぉ!?」 「ゆゆゆ! …しんぱいごむようだよ! きっとべつのばしょさんからでられるよ! ありすたちはゆっくりしないでさきにおうちにかえってね!」 「ゆ~~~ん… わかったわ、れいむ。ゆっくりしていってね!!!」 『ゆっくりしていってね!!!』 『ゆっきゅちちちぇいっちぇにぇ!!!』 子ゆっくり達を連れてその場からず~りず~りと去る親ありす達。 「ゆっ、おか~さん! あかちゃんがないているよ!」 「ゆっ!? ……いきましょう、おちびちゃんたち。ゆっくりしないでおうちにかえりましょうね…」 「ゆぅぅぅ…」 置いていかれた赤れいむを捨て置き、帰路に着く。 自然は厳しい。ゆっくりだって生きている。 時折見せる、こうした野生動物然としたドライな反応もゆっくりの魅力のひとつだ。 おうちにかえろう。おうちにかえってゆっくりしよう。 きょうはおちびちゃんたちがいっぱいゆっくりできなくなってしまった。 しんでしまったおちびちゃんのぶんまでいっぱいゆっくりしよう。 おいしいごはんさんをぽんぽんいっぱいむ~しゃむ~しゃしよう。 まいにちいっぱいす~やす~やしてす~くす~くおおきくなろう。 ゆっくりしよう。 おんもはこわいこわいだったけれどあしたもがんばってゆっくりしよう。 「ゆっ! ゆっくりしないででぐちさんをさがすよ!」 ゆっくり皿のあった場所は格子があり、『下流』の方に行くしかない。 意を決したれいむは暗闇の洞に吸い込まれるように消えていった。 遊歩道には呻き声と赤れいむの嘆きだけが残っていたが、 元々小さな体から発せられる声は、少し強くなってきた風に容易く掻き消される。 「か゛ゆ゛…う゛ま゛。゛」 「ゅ゛っ…ゅ゛っ…ゅ゛っ…ゅ゛っ…ゅ゛っ…ゅ゛っ…。 ……。 …。 ゅ゛っ…。 ……。 …。」 「ゆびいいいいい!! ゆっ!? おきゃーしゃんどきょぉ? どきょぉぉぉ!?」 今まで宥めてくれていた親れいむの声が無くなっていることにようやく気付いた赤れいむ。 不信に思い、辺りをキョロキョロ見渡すが、そこにはゆっくり出来ないオブジェと化した家族達、おともだち。 「ゆ、ゆ、ゆ、ゆぁぁぁぁ! うわあああああああ!!」 (○)(○) あれだけ喧騒に包まれた遊歩道も静かになった。 散らばったゴミクズを足で寄せ集め、遊歩道のベンチの脇にあるクズ篭に放り込みながら これからの観察プランを練ることにする。 『ュゥゥゥゥゥ… ュゥゥゥゥゥ…』 …側溝から時折聞こえるこの音。大体見当はつくが、中はどうなっているのだろうか。 それにさっきまでは静かだったのにまた聞こえてきた。 次の観察プランはコイツでいくか。 「ず~り、ず~り! ゆっ! ゆっ!」 暗闇の側溝の中、親れいむは窮屈そうに這っていた。 天蓋はバスケットボール大の体の頭頂部分にピッタリで跳ねることが出来ないのだ。 じまんのかわいいおりぼんが擦れて汚れてしまっているのも知覚出来ていたが、 今は一刻も早くここから脱出して、ありすたちに合流しなければならない。 くきさんを生やした身重のありすひとりとおちびちゃんでは、帰り道は不安である。 生き残ったおちびちゃんもまだいっぱいいるのに、おと~さんのれいむが守らねば! 「まっててね! ありす! おちびちゃん! れいむはゆっくりはやくだっしゅつするよ!」 『ュゥゥゥゥゥ… ュゥゥゥゥゥ…』 「ゆ! ゆぅぅぅ… またきこえてきたよ」 この音。いや、声。 どれくらい進んだのか判らないが、だんだん近づいてきているような? 既に風の音ではないというのは、れいむでも判った。 こころなしか、ゆっくりの声に似ている? 「ゆ~~ん! だれかいるのぉ~? いるならおへんじしてねぇ~! ず~り、ず~り!」 呼びかけながらまた暫しのず~りず~り。 「ユウウウウウ… ユウウウウウ…」 「ゆゆゆ!?」 いた。 ゆっくりだ。 天蓋ブロック端に刻まれた取っ手が明り取りの窓の役割を果たし、ボンヤリと照らす。 そこにはボロボロのれいむがいた。 おりぼんも、おはだも、かみさんも、きっとおくちのなかのは(歯)やしたさんもボロボロだろう。 (なんだかゆっくりしてないれいむがいるよ…) 観察お兄さん的に側溝の中の状態も看破できるのだが、 観察お兄さん的好奇心で、れいむに姿を見られないよう留意しながら蓋を外してみる。 差し込んだ外の明かりにボロれいむ&親れいむがそれぞれ別な反応を示す。 いや、根底は同じなのかもしれない。 「ゆぴぴるっ… おんもぉ? …ゆぴるぱっ!」 「ゆゆゆ!? あかるくなったよ! でぐちだよ! れいむのるーとせんたくはただしかったよ!」 側溝の1ブロックを外すと、れいむとボロれいむが丁度露出した。 光を浴びたボロれいむの様子が何かおかしいと感じたれいむは、ボロれいむがかなり衰弱しているということに気が付いた。 「ゆゆっ! だいじょうぶ!? だいじょうぶ!? ゆっくりしてる!?」 「ゆぴぴる! ぴぴるんぱ! ぱぴゅるぴゅん!」 「ゆっくりしてね! ゆっくりしてね!」 「ぴぴゃらっぷ! ぴゃぁん! ぴゃぁん!」 ボロれいむがどんな状態か、簡単にいえば、体内で大量のボウフラが暴れているのだ。 天蓋を外したおかげで半透明の眼球から体内に光が差し込み、負の走光性だか走地性よろしく ボウフラが一斉に活動したのだ。その眼球内にもギッシリとボウフラが詰まっていたが。 それにしても、いったい、体内でどうやって呼吸しているのだろうか。 ボロれいむは一昨日、側溝に迷い込んだ若れいむだった。 はるさんを迎えひとりだちした矢先、同じく巣立ちをしたかっこいい若れいむ2・若ありす1姉妹に出会い、 一緒に遊んでいるうちに遊歩道に近づいてしまった。 針金に引っ掛って落下し、その時出来た傷口に卵を産み付けられ、体内でボウフラが孵化してしまったのだ。 傷の痛みと、一緒に落ちて分断されたおともだちのあまりにゆっくり出来ない最後に 散々泣き叫び衰弱していたため、あちこち刺されても大した反応も出来ず、 ゆっくりできないなにかから逃れるように這いずりながらココまで辿り着いた。 オレはゆっくりと蓋を元に戻した。 「ぱぴぷぺっ… ユウウウウ…」 「ゆっくりしてね! ゆっくり! (ゴゴゴ…)ゆゆっ?! おんもさんまってね! ゆっくりしててね! ゆぅぅぅぅ…」 予想通りってのも、案外つまらない。 くぐもっていく2匹の声を聞きながらオレは考える。 この親れいむも直接ボウフラ入りの水を飲んだし、ボウフラ自体もあんこに耐性があるようだ。 頭頂部も擦れて禿げ上がり、もうしばらく這いずれば中身が露出するだろう。 それにこの先には… 「ゆぐぅぅぅ?! でぐちさんがなくなっちゃたよぉぉお!? でぐちさんやめてね!! れいむをおんもにださせてね! それからしまってね!!」 「ゆううう… れいむは、いきるよ… いきて、ありすとおちびちゃんとしあわせ~にくらすんだよ… ず~り、ず~り」 「ュゥゥゥゥゥ… ュゥゥゥゥゥ…」 「ュゥゥ…」 「ゆっゆっ!? すすめないよ! どおして!?」 側溝には要所毎に格子が設えてあった。 格子の向こうからもあの声が渦巻いて聞こえてくる。 そして、ゆっくり出来ない羽音も… オレはありすを追いながら携帯で蚊について調べていた。 展望台は電波塔の役割も果しており、自然豊かなこの公園内でも感度は良好だ。 どうやら『ゆ擦り蚊』とかいうのがいるみたいだが、ソレと今回のは少し体色が違う。 コイツの口吻は赤く、翅はステンドグラスのように七色に煌いているのだ。 『紅魔蚊(ん)』ゆっくりの死体を媒介に繁殖する蚊だそうだ。 ゆっくりに含まれるれみりゃ・ふらん等の因子が起因して発生するらしい。 吸血するもの同士、気が合ったってことなのか? ゆっくりのあんこしか吸わず、日の光が苦手。 繁殖力・成長速度はゆっくり並み。etc. ちなみにボウフラは『ぼうふりゃ』とも『ぼうふらん』ともいわれるそうだ。 正直、どうでもいい。 ゆっくりが介入したことで、残念ながら全てにおいて元の蚊よりグレードダウンした生物である。 歴史的にみても、ゆっくりなんぞよりも蚊が優れた生命であることは知れたことなのだが ゆっくり同士でもこのようなグレードダウンは往々にして起こりうる。 例えば、れいむの場合 ゆっくりの基本的な身体差は無いが、れいむ種は小柄な個体が多い。 これはエサ集めを幼少期や成熟期に他の個体に依存した結果、最終的な摂取量がまりさ種やありす種に及ばないためだ。 もし、れいむ種が父役を果たした場合でも、拾得量や栄養面での問題。 少ないエサを子(特にれいむ種の仔にだが)に優先的に分け与えるため似たような結果になる。 アクティブに動く個体は『かり』の際にも少なからず食料を摂取し、運動の作用で健康なものが多い。 経験を積み重ね、それに基づいた野生ならではの知性と閃きも見せる。 小柄な個体が産む仔は、比例して小さく貧弱であり、餡容量も少ない。 ゆっくりの特徴として、劣性の遺伝情報も色濃く受け継がれてしまう。 野生で生きるものの母体としては、れいむ種などではなく、まりさ・ありす・ようむ等、 とにかくれいむ以外のゆっくりが望ましいのだ。 これは、現代で言うところのラバ・ケッティの関係に当てはめると判りやすいかもしれない。 ♀ウマに♂ロバを掛け合わせると、体の大きな♀ウマからは 馬の力強さ、ロバの頑丈さ、粗食に耐える素晴らしい能力を持った 『ラバ』という動物が生まれる。寿命も比較的長い。 ♀ロバに♂ウマを掛け合わせると、体の小さな♀ロバからは 馬の臆病さ、ロバの矮小さ、粗食に任せた大食らいの役立たず 『ケッティ』という動物が生まれる。体が小さいので労役には耐えられない。 これらは一代雑種と呼ばれ、子孫を、仔を成せない個体として生まれる。 だがこれがゆっくり同士、母体がれいむ、もしくはでいぶならどうだろう。 どんな個体でも大量に仔を成すし、れいむ同士(苦笑)の『つがい』も珍しくない。 上記の例をゆっくりに当てはめて鑑みれば、現在のゆっくりを取り巻く状況も少しは改善されるのかもしれない。 そんな事を考えながら散策していると、丘の手前の草むらでなにやら騒いでいるありす一家に追いついた。 「ゆぷりぴゅん!」 「ぷりんぱ!」 「おぢびぢゃんどおじぢゃっだのぉぉぉおおおっ!!」 ぼうふりゃ水を浴び、飲んだチビどもが悉く奇声を上げて転がっていた。 時刻はまだ14時。絶好のぴくにっく日和の丘の草原なのだ。 子ゆっくりのおめめから入った光は小さな体内を蹂躙し、ソレを受けたぼうふりゃもあんこを蹂躙する。 その苦痛は想像を絶するだろう。 わずかに生き残ったチビども(それでも『いっぱい』いたのだが)は、総てが正常に立つことが出来ず その丸っこい身体を弓なりに反らせ、ぬるぬるの気味の悪いアーチを形作っていた。 「あぎゃぢゃぁっ!! あぎゃぢゃっ! じっがりじでぇ!! おうぢがえろーね゛っ! もうずぐそごだよぉ!!」 「ぴぴゃらぁぁぁっ!! ぴゅん! ぴゅん!」 べぇろべぇろと子を舐めてあやす親ありす。 赤れいむ・赤ありすは、アーチのバランスが崩れ横倒しになるとコメツキムシの如くパチンと跳ねる。 普段の跳躍の倍以上の高度から粘液濡れの地面に叩きつけられ、またゆっくりとブリッジの態勢をとる。繰り返しだ。 よく見ると体表面がボコボコと不規則に波打っていて、体内でぼうふりゃが暴れていることがわかる。 体内のところどころから小さな突起が飛び出て、手を振るようにピンピンと動く。 コレも逃げ場を求めて体外に出ようともがくぼうふりゃだった。 幼体の場合、半透明の眼球を経由せずとも、その体全体で光を受けるだけで十分だ。 手を陽にかざすと光が透過するように、皮の薄い子ゆ・赤ゆも同様に体内を光が通る。 紫外線の影響もその身体内部全域に受けるので、成体近くになるまでの日光浴は程ほどにするのがゆっくり飼育の常識。 因果関係は不明だが短時間でも効果が出るので、それでも楽観視は出来ない。 野生の個体が良くする、実ゆっくりといっしょにひなたぼっこ→いねむり等は、高確率で先天的な障害を招くのである。 ちなみにれいむ種の多くは日光浴を好む傾向にある。 そう、れいむ種はその行動規範の悉くが実利を成さない。それはゆっくり全般に云えることでもあるのだが… れいむ…(笑) 「ぴぴりぎぃぃぃいっ! ぎぴぎぎぃいいぃぃぃっき!」 子ありすはよほど苦しいのか、アーチが捻れ、まるで固絞りの雑巾の様になっている。 絞られて出てくるのは水とは形容しがたいヌルヌルの黄ばんだ粘液だけだ。 そして、ギリギリと音立てるかのごとく捻れた子ありすが瞬時に弛緩し、 カラカラの体がぺしゃん!と粘液溜まりに沈む。 苦しみにもがき捻れすぎて水分を絞りきってしまったらしい。 おまけにゆっくりゲージ残量もほぼゼロ。えんぷてぃっ!だ まあ、ぼうふりゃに殺されたようなもんだから脱水赤れいむよりはマシかな。 なかなかとかいはな死に方だし、やったね! 雑巾ありす!! パサパサ雑巾ありすはその体全体を使い水分を吸い上げるが、既に意思の宿らない身体に給水される液体は その皮をグズグズに変化させてしまう。 「あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!! だんでだのぉぉぉおお!!」 「ぴききぃいぃっ! ぴぃぃいいぃいっ!」(ぱぴゅ!) こちらは子れいむ。全身を捻った結果、眼球が破裂してかわいい音を奏でる。 破裂と共に飛び出た大量のぼうふりゃが日の光に晒され、粘液ダレと子れいむの亡骸の上でピンピン跳ね回る。 欲張って他の子よりも大量に黒水を飲んだ結果であった。 「ゆひっ! ゆひっ! …ゲッ!! ォゲェェェ!!! ゲェッ! ォァゲッ!! ウェォォォオッ! …ッオ!」 その光景に親ありすも堪らず嘔吐してしまう。 水っぽいソレはパシャパシャと親ありすの前を流れ、のた打ち回る仔ゆっくり溜まりにまで到達する。 既に赤ゆっくり達も捻れており、その姿は一手間施したパスタ、もしくは何かの幼虫を髣髴させた。 どちらか一方の先端にはモッサリと毛が生え、鮮やかな飾りのようなものがヒラリと揺れていたが 親ありすの消化液も兼ねた吐瀉物が触れると、雪解けの如く消えてしまった。 「でいむぅぅぅ… ありず、どうじだらいいのぉぉぉぉ… ぽうやだよぼほぉぉ… ゆっぐりじだいよぉぉぉ…」 (*1))))) 「ゆうう?」 今度は頭上の蔓に成った実ゆっくりが高速で振動し始めた。 3つの実のうち、本体側の2個の実(ありす・れいむ)がカッと目を見開き、苦悶の声をあげる。 子を宿したゆっくりが何か摂取すると、まずはその孕み子を経由する。 親ありすが飲んだ水、そのぼうふりゃが実ゆっくりまで到達し、徐々にその中身と摩り替わっていったのだ。 (*2) 「おぎびぎゃん! やべで! おぢびぎゃんぼゆっぐりさぜて! ありずのおぢびじゃっ!」 (*3))))) (ぷつん! ぽとり) 「ゆゆゆっ! あ゛りずのおぢびぢゃん! うばれだよ! ゆっぐり゛! ゆっぐりじでいっでねぇぇ!!」 振動実れいむが蔓を離れ、地面に落ちた。 振動具合がしゅっっさんの前兆とは程遠いものだったとはいえ、ありすは無事におちびちゃんが生まれてくれたのだと思った。 こんな状況なのに、こんな状況だからこそ生まれてくれた。流石ありす。自分はゆっくりしているとかいはなありすなのだ。 おちびちゃんがうまれたよっ!! れいむ! ゆっくりしないではやくきていっしょにおちびちゃんとす~りす~りしようね! かっこいいれいむにそっくりなかわいいかわいいおちびちゃんだよ! (*4) (パカッ) 「ゆ゛っ?」 実れいむの上半身がパックリと縦に割れ、体内から白い虫が2匹、のっそりと出てきた。 6本の脚で逆さにおりぼんに掴まって身体を支え、重力の力を借りて翅を下方に垂らす。 体が黒ずみ、翅が本来の七色を放ちはじめた。 ワァ、こうまかの羽化だぁ。 「う~☆」(羽音) 2匹の蚊はその場で翅を振るわせアイドリングを済ませると、 示し合わせたように同時に飛び立ち、日の光を避けるために近くの草むらに消えていく。 イソイソとした所作だったが、その姿は中睦まじい姉妹に見えなくもなかった。 「お、おぢびぢゃっ! だんでおぢびぢゃんがわれじゃうのぉぉぉぉ???!!!」 残骸はぐるりと白目を剥き、割れていない下半身はだらりを舌を出して弛緩している。 やがて上半身が徐々に左右に垂れ下がり、無事だった下半身もキレイに真っ二つになってしまう。 水分もトンでしまっているようで、割れた惰力でボソリ…と崩れる。 羽化の最中に実ありすも地面に落ちていたが、こちらは何の反応もなくただただ、黒ずんでいくだけ。 親ありすは割れた赤れいむが衝撃的で、実ありすが生まれ落ちたことにも気付かなかったし 実ありすも消化液と残骸たちに紛れて融けてしまった。 「おうち… かえらなきゃ… れいむがまってるよ…」 ぼろぼろの蔓に残ったのは実れいむ(1)だけ。 辺り一面ヌルヌルした粘液とピンピン跳ねるぼうふりゃまみれ。 先ほどまで蠢いていたチビどもも、ありすの消化液の影響で全て体が半壊状態。 生き残ったおちびちゃんは実れいむを残してひとりもいなくなってしまった。 「どぼじでこんなことに…」 ず~り、ず~り。ありすは振り返らない。 残った実れいむが落ちないよう、ゆっくり、ゆっくり、あいするれいむのまつおうちへと這う。 「このおぢびぢゃんは… ごのおぢびぢゃんだげでも… ありずはぜっだいまもっでみぜるよ…」 本日、太陽の光を一身に浴びた実れいむ。 おひさまさんのひかりがあたると、きらきらすけてきれいなおちびちゃん。 きょうはいっぱいひなたぼっこしたね! あとはおうちでゆっくりしようね! おいしいごはんでゆっくりしようね! ありすのつくったきれいなあくせさりーさんでおしゃしようね! おとーさんれいむからぶゆーでんをいっぱいきこうね! ゆっくりしようね! ゆっくり! 展望台横の茂みに消えていく親ありすを見定め、巣の場所に中りをつける。 さて、次はまりさ一家だ。 帰宅済みなのか、枝葉で施錠された『おうち』の横にオレは腰を下ろした。 続きます。次回は後編。 トップページに戻る このSSへの感想 ※他人が不快になる発言はゆっくりできないよ!よく考えて投稿してね! 感想 すべてのコメントを見る ぼうふりゃキモいなw ってゆーか、飲み込んだのに餡子変換されないのか? -- 2018-01-03 11 49 12
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ぴんきり 麻雀銭道 原作 根津はじめ? 作画 めぐり周? 掲載誌 近代麻雀2012年1月15日号~2013年6月1日号連載 話数 全34話 あらすじ 究極の「違法マンション麻雀」経営暴露!!!! こんな不景気にリストラの憂き目に遭った相葉知美。お先真っ暗、人生の岐路に立たされた彼が選んだ第2の人生は違法高レートギャンブルのマンション麻雀経営だった。未知の裏業界、そこに潜むは鬼か蛇か…!?(竹書房1巻書籍詳細ページより) 単行本 レーベル名 出版社 版型 巻数 奥付 Amazon 近代麻雀コミックス 竹書房 B6 全3巻 1巻・2012年10月2日初版 3巻・2013年7月1日初版 ぴんきり 麻雀銭道 1 (近代麻雀コミックス) 10年代 めぐり周 根津はじめ 近代麻雀コミックス 近麻
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表示について 星の数はレア度を表す 最大で★5 ★1:N(通常種) ★2:PN(通常種~準希少種の間) ★3:R(準希少種) ★4:PR(希少種) ★5:SR(超希少種) 共通 〈通常時〉 ゆっくりしていってね!!! ゆっくり! ゆん! ゆん、ゆん、ゆん! にんげんさん、おはようございます!(善良種のみ) にんげんさん、こんにちは!(善良種のみ) にんげんさん、こんばんは!(善良種のみ) ねーねー、あそぼー、あそぼー?(愛で時、善良種のみ) もっとなでなでしてー(愛で時、善良種のみ) ゆっくりーのひー、まったりーのひー、らんらんらん! すーりすーりすーり(愛で時) こーろこーろ(旧バージョンのみ) ころころころー(旧バージョンのみ) ぜんそくぜんしーん!(ダッシュ移動中) わーい、まてまてまてー(ダッシュ移動中) わぁーい、ゆーっくりまってねぇ(ダッシュ移動中) わー、おそらをとんでるみたーい!(おそら) ぺーろぺーろ(他のゆっくりに対する慰め。食事時とは違い、イントネーションが観察日記におけるぺーろぺーろ) 〈おちび・家族関連〉 おちびちゃん、これからもずっといっしょだよ! いもうと、はやくおっきくなってね!(姉ゆ) おちびちゃーん! おかーちゃん! おとーちゃぁ〜! おねーちゃん! いもーとぉー! れいむぅー まりさぁー ありすぅー ぱちゅりー れみりゃー ふらぁーん ちるのぉー (みょん、さくや、ちぇんの名前呼びは未実装?) うまれるー、うまれるー!(出産時) 等 〈虐待時〉 やめてぇ!やめてね!やめてね! ゆんやぁゆんやぁゆんやー! ぷっくー!(ぷくー時) かえしてぇー かえしてよぅ(おぼうし没収) ごめんなさい、ゆるしてください!(善良種のみ) どうしてこんなことするのぉ!(基本ゲスのみ、子ゆを攻撃して怒らせると善良種も言う) やーじゃやーじゃ、おうちかえるぅ!(ゲスのみ) ゆっくりにげるよ(ゲスのみ) さむいーさむいよーだれかたすけてー(さむい…時) あついーあついよー!たすけてー!(炎上・あつい…時) もえてる〜もえてるよぉ(炎上・炎接近・あつい…時) どうしてほのおさんここにいるのぉ?(炎接近時) ほのおさんは、ゆっくりできないんだよぉ(炎接近時) ゲホッゲホッゲホッゲホッ(瀕死からの回復後) 等 〈食事時〉 わーい、ごはんさんだー! わーいわーい! ぺーろぺーろ むーしゃむーしゃ もーぐもーぐ ごはんさん、ありがとう!(善良種のみ) うめぇ!ぱねっ!(ゲスのみ) これめっちゃうめ(ゲスのみ) はっぱさんは、たべたくないんだよー(葉っぱ) これ、にがーい!(葉っぱ) なにこれ、すごーくまずいよ!(葉っぱ、ゲス) げろまず〜(葉っぱ、ゲス) おいしくないけど、がまんしようね!(葉っぱ、善良種のみ) くさーい! うんうん、くっさいよー!(うんうん) くさいよー! うんうんさんあっちにいってね!(うんうん) 〈空腹時〉 おなか、ぺこぺこー ゆんやぁゆんやぁゆんやぁ…(悲しい時とは別の泣き方) 〈うんうん体操〉 うんうんでりゅう〜 にゅっち、にゅっち ゆん! ゆん、ゆん、ゆん! 〈降雨時〉 あめさんだよー、ゆっくりできないよー あめさん、はやくあっちにいってねー とけちゃうよー、からだがとけちゃうよー 〈非ゆっくり時〉 おうちにかーえろっと! わーい、おはなさんだぁ! ゆっくりーのひー、まったりーのひー、らんらんらん! 〈非ゆっくりなりかけの時〉 やだやだやだぁ〜 やじゃやじゃおうちかえるぅ… おかーちゃん おとーちゃん 準共通 2〜4種間で共通のセリフ。 〈れいむ まりさ ちるの〉 ばーかばーか!(ゲス) 〈れいむ ぱちゅりー ちるの〉 もーっと、きもちよくしろー!(愛で時、ゲス) 〈ぱちゅりー ちるの〉 ごはんさん、ありがとうね(食事時、善良) 〈れいむ ふらん〉 あそんで、あそんでー!(愛で時) 〈ありす ぱちゅりー みょん さくや〉 はやくあやまりなさい!(ぷくー時 ゲス化) がんばりなさい、いまいくわ(他ゆへの虐待時) これはけんこうにいいわ!(食事時、葉っぱ) ごはんさんはどこかしら(狩り時) 〈ありす ぱちゅりー さくや〉 とーってもたのしいわぁ! 〈ありす ぱちゅりー〉 あまあまをはやくよこしなさい!(ゲス) そんなんじゃ、ぜんぜんかんじないわ!(愛で時、ゲス) そんなことしちゃ、だめなのよ(ぷくー時、善良) とってもおいしいわ!(食事時、善良) かりさんにいくわ!(狩り時) おなかがすいたわ(空腹時) 〈ぱちゅりー みょん さくや〉 わたしに、かわいいあかちゃんができたわ!(妊娠時) 〈れみりゃ ふらん〉 うー☆ うー☆うー☆うー☆ はやくあまあまをよこすんだどー(ゲス) ぎゃおー たーべちゃうぞー(ゲス ぷくー時 ゲス化) もうおこったどー(ぷくー時) どうしたんだどー、だいじょうぶかどー?(他ゆへの虐待時) とってもおいしいどー!(食事時、善良) ごはんさんどこだどー?(狩り時) おなかがすいたどー(空腹時) すごいどー、あかちゃんができたんだどー(妊娠時) れいむ 画像左側の個体が胎生妊娠形、画像右側の個体が植物妊娠形 通常種 レア度:★x1 1~9円(ランクC) 200~3000円(ランクB以上) 最もよく見かけるゆっくり。特徴は赤いリボンと2つのもみあげ。中身は漉し餡。 オプションパーツ(ランダムに装備する、プレイヤーが着脱させられない小物)はお花。左もみあげに握っている。王冠を被せると魔法少女ステッキに変化。 もみあげは長毛型・短毛型・わさ型の3種類があり、現行版では左右で種類が異なる場合もあるため、もみあげの形状だけでも合計9種類のバリエーションが存在する。(性格に影響は無い) 胎生妊娠形のれいむは黒髪で、植物妊娠型のれいむは茶髪。 主なボイス 通常時(全て善良種のみ) ゆっくりしようね! れいむね、しあわせだよー! れいむね、おうたがじょうずなんだよ! いっしょにうたおうね! れいむのもみあげさんをゆっくりみてね、すごーくかわいいでしょー? れいむのもみあげさん、おかーさんにほめられたんだー、れいむのたからものさんだよ れいむはしょうらいね、りっぱなおかあさんになるんだよ!そして、ずーっとずーっと、みんなとゆっくりしつづけるんだよ~! わぁーい、きーもちぃー!(愛で時) 等 れいむ種の通常時ボイスは善良とゲスとで完全に独立しており、共通のものは無い。 虐待時 たすけてー、れいむをたすけてー!(ゲスのみ、善良は固有ボイスなし) ゲス種 ここをれいむのゆっくりプレイスにするよ! このうんこどれい れいむ、おこるとすっごくこわいんだよ? れいむ、あかちゃんがいっぱいほしいよ!そしたら、みーんな、ゆっくりできるのにねー 等 ゲス種(愛で時) ぜんぜんきもちよくないよ? れいむはね、みんなのアイドルなんだよ れいむ、かわいすぎてごめんねー ぷくー時 れいむまけないもん! れいむ、おこるとすっごくこわいんだよ? ごめんなさいしようね!(善良種のみ) 他ゆへの虐待時 どうしたの、だいじょうぶ? がんばれ、がんばれー! ゲス化すると れいむまけないもん! れいむ、おこるとすっごくこわいんだよ? 等(いずれもゲス種、ぷくー時と共通) 食事時 おいしい! 狩り時 かりさんにいくよ! ごはんさんどこなのー? 空腹時 れいむおなかすいたよー? 妊娠時 あかちゃんができたよ!れいむにあかちゃんができたよ! おそら れいむはちょうちょさんだよー! かつてのれいむはもみあげが現在より若干上にあった まりさ 画像左側の個体が胎生妊娠形、画像右側の個体が植物妊娠形 レア度:★x1 通常種 2~15円(ランクC) 200~3000円(ランクB以上) れいむ種と同じく見かける頻度が高いゆっくり。 特徴は黒いとんがり帽子と片方だけ編まれたおさげ。中身は粒餡。 オプションパーツは木の棒(えくすかりばー) おさげに握っている。王冠を被せるとおもちゃの剣に変化。 現行版では長毛型・通常型・短毛型・めさ型(0.5a5~0.5b9では未確認)の4種類のおさげがある模様。 どの個体も語尾は「のぜ」となっており、いわゆる「だよまりさ」は存在しない。 胎生妊娠形のまりさは髪が黄土色で、植物妊娠型のまりさは髪が茶色っぽい。 主なボイス 通常時 まりさはおまえをぜったいにまもるのぜ! まりさはぼうけんのたびにでるのぜ! まりさはしょうらい、さいきょうのどすになるのぜ!おとーさんがそういってたのぜ! がんばるのぜ、がんばるのぜー!(うんうん体操中) おちび、はやくおおきくなるのぜ!(おちび保有時) まりちゃのちゃちゃちゃ~、まりちゃのちゃちゃちゃ~、まりちゃまりちゃのちゃ・ちゃ・ちゃ〜(愛で時) 等 善良種 まりさといっしょにぼうけんのたびにでるのぜ! まりさはしあわせなのぜ~ ゆっくりするのぜ きもちいいのぜ〜、くせになるのぜ〜(愛で時) もっとツンツンしてほしいのぜ(愛で時) 虐待時 まりさをはやくたすけるのぜ~!(ゲスのみ、善良は固有ボイスなし) ゲス種 おまえはゆっくりできないのぜぇ〜 まりさこのまえ、ひとゆでありさんをたおしたのぜ! まりさは、つよいてきとたたかいたいのぜ!もうありさんはらくしょうなのぜ! まりさは、けんかでまけたことないのぜ! まーりさーはつよいー、いーちばーんつよいー まりさはつよいのぜ ま・り・さ・は・つっよい・の・ぜ~! 等 ゲス種(愛で時) ツンツンがぜんぜんたりないのぜ もっとツンツンするのぜ! まりちゃのきゅーとなひっぷで、みんな、めろめろなのぜ! 等 ぷくー時 まりさはつよいのぜ まりさはおまえを、ゆるさないのぜー! まりさとしょうぶなのぜ!まりさはぜったいにまけないのぜ! はやくごめんなさいするのぜぇ? 等 他ゆへの虐待時 どうしたのぜ? がんばるのぜ まりさはおまえをぜったいにまもるのぜ! ゲス化すると まりさとしょうぶなのぜ!まりさはぜったいにまけないのぜ! はやくごめんなさいするのぜぇ? 等(いずれもぷくー時と共通) 食事時 とってもおいしいのぜ! まりさはこれで、がまんするのぜ!(葉っぱ、善良種のみ) これ、すごーくまずいのぜ(葉っぱ、ゲス) あまあまがたべたいのぜ!(葉っぱ、ゲス) ケーキ投与時 すごいのぜ~、ケーキさんなのぜ~ ケーキさんっ、ケーキさんなのぜー 等 狩り時 ごはんさんどこなのぜ〜? かりさんにいくのぜ! 空腹時 おなかすいたのぜぇー 妊娠時 できたのぜ!まりさにあかちゃんができたのぜ! ありす 画像手前側の個体が胎生妊娠形、画像奥側の個体が植物妊娠形(この画像ではみょんを妊娠) レア度:★x1 通常種 5~40円(ランクC) 800~6000円(ランクB以上) れいむ種やまりさ種の次によく見るゆっくり。 特徴は赤いカチューシャと金髪。中身はカスタード。 オプションパーツはお花。カチューシャの装飾として頭に付ける。 前作においてはゲス個体のありすが他のゆっくりを捕まえて強制的にすっきりーを行う「れいぱー」という仕様が存在した。 今作でもCランクはれいぱーとして描写されているが、それらしいセリフを言うのみで実際にゲーム内の行動としてれいぽぅを行う事は無い。 植物妊娠型のありすは髪色が茶色ぽく、胎生妊娠形の髪色は黄土色。 主なボイス 通常時 とっかい!とっかい! とかいは! ありすはとかいはよ すてきなであいがしたいわ! 等 善良種 すっごく、いいきぶんよ あなたとかいはね ありすとってもしあわせよ わたしがこーでぃねーとをしてあげるわ! わ!とーってもおしゃれね! 等 ゲス種 わたしのあいを、うけとりなさーい! んほぉお〜 んっほ、んっほ、んほぉお~ そこのあなた! そこのあなた、いっしょにあいしあいましょう! いいわ〜!もっともっとついてちょうだい!(愛で時) 等 食事時 とかいはなごはんをありがとう 妊娠時 ありすにたからものができたわ!すてきなあかちゃんよ〜 ぱちゅりー 画像左側の個体が植物妊娠形(赤紫色)、画像右側の個体が胎生妊娠形(青紫色) レア度:★x2 通常種 15~50円(ランクC) 1000~9000円(ランクB以上) ありす種とちるの種の中間ほどの頻度で見るゆっくり。 特徴は桃色の帽子と紫色の髪。中身は生クリーム。 オプションパーツはまどうしょ。口の下あたりの位置に固定されている。 森や海では出現率が上昇する。ぱちゅりー種を多量に用意したい場合は森を探すと良い。 観察日記と同様、他種より寿命が短く設定されている。(v0.29fまで) 胎生妊娠形のぱちゅりーは、髪色が青紫色で、植物妊娠型は、髪色が赤紫色。 主なボイス 通常時 むっきゅっきゅー! むきゅ、むきゅ! むきゅーぅ まどうしょによるとね ふむふむ、なるほどぉ 等 善良種 わたしにわからないことは、なにもないわ! わたしはしあわせものね からだのちょうしがいいわ! なんでもきいてね! 等 ゲス種 あなたはおばかさんなのね ゲホッゲホッゲホッゲホッ 等 ちるの 画像左側の個体が胎生妊娠形、画像右側の個体が植物妊娠形 レア度:★x2 飛行種 15~80円(ランクC) 1000~15000円(ランクB以上) おかざりによる追加特性を除けば非捕食種では唯一の飛行種であるゆっくり。 特徴は青いリボンと氷のような6枚羽。中身はアイスクリーム。 オプションパーツはカエル。頭の上に乗っけている。 飛行種の性質について 飛行能力を持ち、マップ内を三次元的に移動できる。挙動としては浮上(空中ジャンプ)と滑空を繰り返す形を取っており、空中で停止するような動きはできない。 手動操作モードではジャンプボタン(旧Aボタン)で飛行できる。ゆっくりと一緒にプレイヤーも移動するため、通常では登れないような高所に降り立つこともできる。 左右の髪の房(れいむ種のもみあげに相当する、破壊可能な部位)を破壊すると同時に羽も千切れ、飛行能力は失われる。 元ネタでは希少種扱いされる事も多いが、出現頻度はそこまで低くもない。 ゆっくり同士の戦闘において、攻撃時に相手を冷やす効果がある。逆にちるのは全ての寒冷効果を無効にする。 旧バージョンではぱちゅりー種と同様の寿命となっている(v0.29fまでクリーム系ゆっくりは寿命死が多かった) 胎生妊娠形のちるのは髪色が青で、植物型妊娠のちるのは髪色が水色。 主なボイス 通常時 さーいきょ! さいきょ、さいきょ! あたいったらさいきょーね! 等 ゲス種 おいおまえ! あたいのこぶんにしてあげる! あまあまもってこい! あたいにさからうの? 等 ゲス化すると あたいにさからうの? 等 食事時 さいきょうにおいしい! 空腹時 おなかぺこぺこぉ!(他種とはイントネーションが異なる) ちぇん 画像左右側の個体が胎生妊娠形、画像左側の個体が植物妊娠形。 レア度:★x4 準希少種 40~180円(ランクC) 8000~75000円(ランクB以上) 0.5にて追加 観察日記には登場しない、今作で新規実装されたゆっくり。 特徴は緑の帽子と猫耳。 少し出現頻度が低い。「わかるよー」が口癖。中身はチョコレート。 体の強度が低く、人間の攻撃などで1発攻撃すると2発分ぐらい食らう。ライトセーバーだと一発攻撃だけですぐに非ゆっくり症になる。 耳と尻尾は引き抜いてもロードを挟むと再生するため、他のゆっくりと同じようにいわゆる「ハゲ饅頭」にする事はできない。 植物妊娠型のちぇんは瞳の色が濃く、胎生妊娠形のちぇんは瞳の色が薄い。(v0.5から胎生妊娠形のゆっくりは瞳の色が変わった) 主なボイス 通常時 わかるよー、とーってもわかるよー? そうなんだねー ゆっくりーのひー、まったりーのひー、わっかるんだよー! ちぇんはかけっこがとくいなんだねー!だれにもまけないんだねー!わかるよー! とーってもきもちいいんだねー、わかるよー!(愛で時) もっとなでなでするんだね、わかってねー!(愛で時) うんうんがでるよーわかってねー!(うんうん体操中) 等 善良種 こんにちはなんだねー、わかるよー! こんばんはなんだねー、わかるよー! ちぇんといっしょにかけっこするんだねー!わかるよー! ちぇんはしあわせなんだねー!わかるよー! ちぇんはうれしいんだねー!わかるよー!(愛で時) 虐待時 どうしてこんなことするの~、わからないんだよ~ わからない〜わからないんだよ〜! ごめんなさい!わかってほしいんだよぉ!(謝罪形式だがゲス種でも発言する) かえすんだね〜すぐにかえすんだね〜!(おぼうし没収) あつい〜あついよ〜わかってねぇ!(炎上・あつい…時) さむい〜さむいんだね〜だれかたすけてほしいんだね〜!(さむい…時) ちぇんはにげるんだねー!わかってねー!(ゲスのみ) 等 ゲス種 ここはちぇんのゆっくりプレイスなんだねー!わかるよー あまあまをもってくるんだねー!わかれよー? ちぇんはさいきょーなんだねー!わかれよー? わからないよー? わかれよー! ちぇんにはさーっぱりわからないよー? ちぇんがかわいすぎてしかたないんだねー!(愛で時) 等 ぷくー時 わかるよー? ちぇんはもうおこったんだねー! 他ゆへの虐待時 だいじょうぶなんだね~、ちぇんがまもってあげるんだね~ がんばるんだね~、ちぇんがいまいくんだね~ 等 食事時 ちぇんはいっぱいたべるんだねー うんうんさんあっちにいくんだよぉ、わからないよー!(うんうん) ケーキ投与時 ケーキさんっ、ケーキさんなんだねー! 等 狩り時 ごはんさんでてきてねー?わからないよー? はっぱさんのにおいがするんだね、わかるよー?(葉っぱ) 妊娠時 ちぇんにあかちゃんができたんだね、わかるよー! おちびちゃんは、ゆーっくりできるんだねー、わかるよー おそら ちぇんはおそらをとんでるね、わかるよー ちぇんはつばさをてにいれたんだね、わかるよー 非ゆっくり時 わかるよーにんげんさんはちぇんのことがすきなんだよーわかるよー どうしてこんなことするの~、わからないんだよ~ みょん(ようむ) 画像左側の個体が植物妊娠形、画像右側の個体が胎生妊娠形 レア度:★x4 準希少種 100~200円(ランクC) 15000~90000円(ランクB以上) v0.28kで追加 ありす種、ぱちゅりー種、ちるの種よりも出現頻度の低いゆっくり。(観察日記の頃よりも更に出現しなくなった?) 特徴は黒いカチューシャと銀髪。中身は白餡。 オプションパーツは木の棒(はくろーけん) 口に咥えている。 原点では通常種扱いだが、このゲームでは希少種扱いなのか売値も極めて高い。また淫語しか喋れない「淫語みょん」は登場しない。 基本的に語尾に「みょん」と付くが、一部のボイスはありすやぱちゅりーと同じ女言葉の汎用セリフになっている。 植物妊娠型のみょんは髪色が白色で、胎生妊娠形は髪色が灰色。 主なボイス 通常時 みょんみょんみょーん ゆっくりのーみょーん、まったりのーみょーん、みょんみょんみょーん みょんはともだちだみょん(善良種のみ) うんうんでるみょーん(うんうん体操中) 等 ゲス種 みょんにかてるとおもってるみょん? みょん、そこのおまえみょん! はやくあまあまもってくるみょん! 虐待時 ごめんなさいみょーん(善良種のみ) ぷくー時 みょんとたたかうみょん! みょんにかてるとおもってるみょん? 食事時 とーっても、おいしいみょん! ごはんさん、ありがとうだみょん これはみょんのごはんだみょん(ゲス) 出産時 うまれるみょん、うまれるみょん さくや 画像左側の個体が胎生妊娠形、画像右側の個体が植物妊娠形 レア度:★x5 希少種 100~200円(ランクC) 25000~120000円(ランクB) 原点でも希少種とされているゆっくり。 特徴はプリムと銀色のおさげ。中身は(このゲームではそうは見えないが少なくとも原点では)プリン。 オプションパーツは歯ブラシ。口に咥えており、近くに汚れ状態のゆっくりがいると磨いて綺麗にする事がある。 今作ではみょんと同等以上に出現頻度が低くなっており、売値も最高クラスとなっている。 観察日記と同様、基本的にはゲス捕食種の捕食対象にならない。 植物妊娠型のさくやは髪色が白色で、胎生妊娠型は、髪色が灰色。(みょんと同様) 主なボイス 通常時 おじょーさま、おじょーさま おじょーさま! なにかごようですか あなたにちゅうせいをちかいます(善良種のみ) うんうんがでますぅ(うんうん体操中) 等 ゲス種 あなたはめしつかいね はやくおじょーさまにごはんをはこびなさい 等 食事時 とってもおいしいですね! すてきなおりょうりですね! これはわたしのごはんです(ゲス) 等 空腹時 はやくおりょうりしないと… 出産時 うまれますぅ、うまれますぅ れみりゃ(れみりあ) 画像左側の個体が胎生妊娠形、画像右側の個体が植物妊娠形 レア度:★x3 捕食種 60~150円(ランクC) 7000~50000円(ランクB以上) 廃墟でよく見かけるゆっくり。 特徴はこうもりのような羽と牙。中身は肉饅。 捕食種の性質について ランクC〜Bの捕食種は設定次第で他のゆっくりに対して、身体に噛み付いて引き摺り回し体力を吸収する「捕食」を行うようになる。羽の破壊やあんよ焼きなどで移動能力が損なわれている状態でも行う事ができ、与えるダメージ量は体格差によって変動する。 同じ捕食種であるふらん種も同様の性質を持ち、また捕食種同士は捕食の対象にならない。加えてさくや種も例外とされている。 設定についてはゆっくりにっきのステージ①の「タイトル画面」を参照 過去版では他のゆっくりと比べて移動速度・飛行速度が速かったが、現行版では個体ごとにランダムの模様。(他の種類のゆっくりも同様)また、0.5a~0.5a5では飛行できないバグがあった。 現行版では糸目型と丸目型の2種類のバリエーションがある模様。丸目の方が若干少ない。 胎生妊娠形のれみりゃは髪色が紫色で、植物妊娠形のれみりゃは髪色が赤紫色。 主なボイス 通常時 ゆっくりの~うー☆まったりの~うー☆れ・み・り・あ・うー☆ れみりあうー☆ もっとぷにぷにするんだどー(愛で時) 等 善良種 れみりゃといっしょにゆっくりするんだどー いっしょにあそぶんだどー れみりゃしあわせ〜(愛で時) とってもきもちぃーどー!(愛で時) 等 ゲス種 さくやぁ!さくやぁ! ぷにぷにがたりないどー(愛で時) 等 ふらん 画像左側の個体が胎生妊娠形、画像右側の個体が植物妊娠形 レア度:★x3 捕食種 60~150円(ランクC) 7000~60000円(ランクB以上) 廃墟でよく見かけるゆっくり。 特徴は枯れ枝に結晶が生えた様な羽と牙。中身は餡饅。 捕食種の為、設定次第でランクC〜Bは他のゆっくりを襲いはじめる。 れみりゃと共通するセリフは語尾に「どー(だどー)」とつく。 植物妊娠型のふらんは瞳の色が濃く、胎生妊娠形のふらんは瞳の色が薄い。髪の色も胎生妊娠型のふらんがべたっと塗ったような色をしており、植物妊娠型のふらんは胎生妊娠型に比べ、髪色が薄い。 主なボイス 通常時 おいかけっこしよ! いっしょにあそぼー!(善良種のみ) なにしてあそぶ?(善良種のみ) 等 ゲス種 わたしとあ・そ・べー! つまんない、つまんなーい! 等 過去版ではサイドテール有りの髪型がデフォルトだったが、現行版ではサイドテール無しがデフォルトとなっている。 コメント(編集できない場合やメモなどに) コメントログ 名前 まりちゃにリンゴのかぶりものはよくにあうのぜ - 名無しさん (2024-02-20 17 27 34) 可愛いらしいでしょうか -  (2024-01-14 14 02 38) おいかけっこしよ -  (2023-12-29 16 45 59) ↓ゆっくすで合ってます。前作からの変更点はれいぽぅをやらなくなっただけで普通のゆっくすはやります - れみどん (2023-12-25 18 04 24) ありすを2ゆんくっつけてたらBありすがAありすの後ろに回ってBありすが腰?をめっちゃ振ってました。そしたらそれが終わった時に、Aありすが妊娠してました。これってゆっくすですか? - フシギダネ (2023-12-25 17 09 49) なんかとてもいい -  (2023-12-17 16 44 31) 捕食種はつい愛でちゃうな - ソンス (2023-07-18 10 42 10) 糸目れみりゃが死ぬとき目を開くことがある - 酒 (2023-07-17 12 12 40) お腹すいたときの台詞が可愛い - 名無しさん (2023-06-29 19 55 26) 現状を放置すると編集合戦になりそうなので取り敢えず「準共通」の項目を仮設。急繕いなんで間違ってる箇所あったら後から修正します。 - れみどん (2023-06-27 09 55 31)
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うぃっち クラスチェンジ条件 アラインメント…C(上Cのみ)、MP…2200以上、DEX…ACE以上、熟練度…NT+100以上、装備…ストライクノヴァ 補正…攻+2 防-2 避-1 命+4 魔法攻撃強化 補助魔法行使 補助魔法成功率アップ 合成魔法(攻撃)行使 ウィッチと同じ? 失礼ね。一緒にしないでよ。アタシの方が美人だしグラマーだし(中略)人に何かを問いかけるときのように、ちょっと尻上がりに発音するのがコツなの(はぁと) 補助魔法使えると思ってたのに・・・ 追記:3/7の修正で補助魔法行使が付いたらしい このおかげでかなり使い勝手が良いクラスになったと思います (七誌) CC探索 リプルズロッド、リプルズスタッフ装備 HP65000 MP4000 ALI最L~最C NT+2500↑ ステカンスト で何も見えず (名無し)
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=== テレビアニメ === 1999年 ワンピース?( モンキーDルフィ ) デジモンアドベンチャー?( 八神太一 ) ビーストウォーズメタルス 超生命体トランスフォーマー?( チーター ) サイボーグクロちゃん?( クロ ) ∀ガンダム?( ロラン・セアック? ) GTO?( 鬼塚英吉 ) HUNTER×HUNTER?( ヒソカ ) 2000年 犬夜叉?( 七宝 ) デジモンアドベンチャー02?( 八神太一 ) 西遊記?( 沙悟浄 ) BOYS BE…?(横田琢也) 2001年 シャーマンキング?( 浅倉葉 ) ヒカルの碁?( 新藤ヒカル 、桑原) 名探偵コナン(村上紫郎) 2002年 ヴァイスクロイツ|Weiß kreuz Glühen?(アスハム) GetBackers-奪還屋-?( 風鳥院花月 ) SAMURAI DEEPER KYO?(真田幸村) 天使な小生意気?( 蘇我源造 ) NARUTO? ( ロック・リー ) 2003年 鋼の錬金術師(アニメ)?( エドワード・エルリック? ) 熱血クロマティ高校?( 田中 ) 金色のガッシュベル!!?( キャンチョメ、ウマゴン ) 週刊ポケモン放送局|ポケットモンスター サイドストーリー?(ニャース) ボボボーボ・ボーボボ?( ところ天の助? ) 2004年 ケロロ軍曹 (アニメ)|ケロロ軍曹?( ケロロ軍曹? 、ガミミ総統、宇宙京風タコ焼き?TDR、リュウセイ、首脳) NARUTO(白) 超生命体トランスフォーマー ビーストウォーズリターンズ?( チーター ) 焼きたて!!ジャぱん?( 東和馬 ) 2005年 うえきの法則?( 李崩 ) サムライチャンプルー?(馬之介) 地獄少女?(本篠義之) 新釈 眞田十勇士|新釈 戦国英雄伝説 眞田十勇士 The Animation?( 真田十勇士#霧隠才蔵|霧隠才蔵? ) 好きなものは好きだからしょうがない!!?( 夜 ) SPEED GRAPHER?(白金克也) ななみちゃん第2シリーズ( 青葉遊作 ) パタリロ西遊記!?( 盤古羅漢、バンコラン ) BUZZER BEATER?( ギューマ )※WOWOW版 ふたりはプリキュア Max Heart(美墨岳) ポケットモンスター アドバンスジェネレーション?(コサブロウ) まじめにふまじめ かいけつゾロリ?(ミャリック) 魔法先生ネギま! (アニメ)|魔法先生ネギま!?(サウザンドマスター/ナギ・スプリングフィールド) 遊☆戯☆王デュエルモンスターズGX?(斎王琢磨) 勇者王ガオガイガーFINAL GRAND GLORIOUS GATHERING?/勇者シリーズ(ベターマン・ラミア) LOVELESS (高河ゆんの漫画)|LOVELESS?(南律) ONE PIECE (アニメ)|ONE PIECE?(青雉(クザン)) 2006年 桜蘭高校ホスト部?(藤岡涼二/源氏名:蘭花) 鍵姫物語 永久アリス輪舞曲?( オルタナイト・L・タキオン ) 陰からマモル!?(ずんく) 機神咆吼デモンベイン (アニメ)|機神咆吼デモンベイン?( ウィンフィールド ) 銀河鉄道物語|銀河鉄道物語 〜永遠への分岐点〜?(ブルース・J・スピード) 銀魂 (アニメ)|銀魂?(高杉晋助) 吟遊黙示録マイネリーベwieder?( アイザック ) 恋する天使アンジェリーク|恋する天使アンジェリーク〜心のめざめる時〜?( 夢の守護聖オリヴィエ ) 彩雲国物語 (アニメ)|彩雲国物語?第1シリーズ(琳千夜/茶朔洵) ザ・サード|ザ・サード 〜蒼い瞳の少女〜?( 浄眼機 ) スーパーロボット大戦OG -ディバイン・ウォーズ-?( シュウ・シラカワ ) スパイダーライダーズ 〜オラクルの勇者たち〜?( イグナス ) Soul Link?(新田和彦) つよきす Cool×Sweet?(伊達スバル、店長) ななみちゃん第3シリーズ( 青葉遊作 ) パピヨンローゼ|パピヨンローゼ New Season?( ヒビキ(虎影) ) 名探偵コナン(江本将史) 護くんに女神の祝福を!?(ヨハン・ディーター・リューディガー) リングにかけろ|リングにかけろ1?日米決戦篇( ブラック・シャフト ) RED GARDEN?( エルヴェ ) LEMON ANGEL PROJECT?( 氷室慎也 ) 2007年 恋する天使アンジェリーク|恋する天使アンジェリーク〜かがやきの明日〜?( 夢の守護聖オリヴィエ ) 鋼鉄三国志?( 諸葛亮孔明 ) スパイダーライダーズ 〜オラクルの勇者たち〜|スパイダーライダーズ 〜よみがえる太陽〜?( イグナス ) Saint October?(アッシュ) 瀬戸の花嫁 (漫画)|瀬戸の花嫁?(シャーク藤代) 地球へ…?( キース・アニアン ) ななみちゃん第4シリーズ( 青葉遊作 ) バッカーノ!|BACCANO! -バッカーノ-?( ラック・ガンドール ) はぴはぴクローバー?( 旅うさぎさん ) BUZZER BEATER?日本テレビ版( ギューマ ) BLEACH (アニメ)|BLEACH?(ペッシェ・ガティーシェ) Myself ; Yourself?( 若月修輔 、アニメブルー) 魔人探偵脳噛ネウロ?( 脳噛ネウロ? ) 2008年 Yes! プリキュア5|Yes! プリキュア5GoGo!?(スコルプ) GUNSLINGER GIRL|GUNSLINGER GIRL -IL TEATRINO-?( ジャン ) スケアクロウマン?(執事(ウォルター)) スレイヤーズ (アニメ)#スレイヤーズREVOLUTION|スレイヤーズREVOLUTION?(レゾ=グレイワーズ) ソウルイーター?(エクスカリバー) さよなら絶望先生 (アニメ)|俗・さよなら絶望先生?(糸色景) テイルズ オブ ジ アビス?( ジェイド・カーティス ) To LOVEる -とらぶる-?(ザスティン) 忍たま乱太郎(スッポンタケ忍者) 伯爵と妖精?( ケルピー ) 破天荒遊戯?(セラティード・アナディス) ペルソナ 〜トリニティ・ソウル〜|PERSONA -trinity soul-?( 神郷諒 ) ポケットモンスター ダイヤモンド&パール?(コサブロウ) ななみちゃん第5シリーズ( 青葉遊作 ) のらみみ|のらみみ2?(ストロガノフ) ロザリオとバンパイア (アニメ)|ロザリオとバンパイア?(謎こうもり) ロザリオとバンパイア CAPU2(謎こうもり / バケバケコウモリのこーちゃん / 伊集院光太郎) ロボディーズ 風雲篇?( バッドル隊長 ) 2009年 ゲゲゲの鬼太郎 (アニメ)|ゲゲゲの鬼太郎(第5作)?(パンサー) 鋼殻のレギオス?( カリアン・ロス ) バカ姉弟|ご姉弟物語?(石田公平) 懺・さよなら絶望先生(糸色景) - 第11話で『絶望先生えかきうた』を担当 恋姫†無双 (アニメ)|真・恋姫†無双?(于吉) スレイヤーズ (アニメ)|スレイヤーズEVOLUTION-R?(赤法師レゾ) 戦国BASARA?(戦国BASARAの登場人物#武田軍| 猿飛佐助 ?) ななみちゃん第6シリーズ( 青葉遊作 ) NEEDLESS?( アダム・ブレイド ) 鋼の錬金術師 FULLMETAL ALCHEMIST?(スカー兄) 花咲ける青少年?(クインザ・ハフェズ) プリンセスラバー!?(ヴィンセント=ファン・ホッセン) まほろまてぃっく#まほろまてぃっく特別編 ただいま◆おかえり|まほろまてぃっく特別編 ただいま◆おかえり?(リューガ/流河濤) メタルファイト ベイブレード?(大道寺) 2010年 荒川アンダー ザ ブリッジ?( シスター ) 荒川アンダー ザ ブリッジ×2( シスター ) 裏切りは僕の名前を知っている?( 祗王天白 ) 海月姫?(花森よしお) 恋姫†無双 (アニメ)|真・恋姫†無双 〜乙女大乱〜?(于吉) 世紀末オカルト学院?( JK ) 戦国BASARA 弐( 猿飛佐助 ) 伝説の勇者の伝説?(フェリス父) トランスフォーマー アニメイテッド?(スピードキング) ぬらりひょんの孫?(旧鼠) バトルスピリッツ ブレイヴ?(ルチャ) もっとTo LOVEる -とらぶる-(ザスティン) 2011年 THE IDOLM@STER (アニメ)|THE IDOLM@STER?(黒井崇男) お兄ちゃんのことなんかぜんぜん好きじゃないんだからねっ!!?(攻B) 境界線上のホライゾン?(シロジロ・ベルトーニ) ギルティクラウン?(四分儀) 銀魂 (高杉晋助) スーパーロボット大戦OG -ジ・インスペクター-?( シュウ・シラカワ ) DOG DAYS?(ロラン・マルティノッジ) Dororonえん魔くん メ〜ラめら?( カパエル ) バクマン。 (アニメ)|バクマン。?(吉田幸司) バクマン。2(吉田幸司) ファイ・ブレイン 神のパズル?(真方ジン / 青年X) 輪るピングドラム?(高倉剣山) 名探偵コナン(宮坂裕弥) メタルファイト ベイブレード 4D(大道寺) レベルE?( クラフト ) 2012年 エリアの騎士?(堀川明人) カードファイト!! ヴァンガード|カードファイト!! ヴァンガード アジアサーキット編?(ホロスコープ) 機動戦士ガンダムAGE?(フレデリック・アルグレアス)
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※俺設定注意 突然だが、ゆっくりを冷やしてみようと思う。 この前ゆっくりに徹底的に足焼きをかましたのだが、ならば今度は冷やしてみようというわけだ。 やはり『ゆっくりを凍らせる』と言う虐待はあまり行われていない。 せいぜい小倉金時シャーベットを作ったり、クリームアイスを作ったりする程度だろうか。 つーか今考えてみたら越冬のし損ないでいくらでも凍り付いている饅頭が居るじゃん。失敗失敗。 でももうイモ引くわけにはいかない。 だって思いついてしまったのだ。思い立ったら即実行、正しい虐待の姿である。 それに(あくまでそれなりにだが)準備はしてある。少なくとも雪漬けになったゆっくりよりかは面白いものが見れるだろう。 グダグダ前書きを垂れていても仕方が無い。 早速実験(?)に入るとしようじゃないか。 ゆっくりをとにかく凍らせてみた 五月。 既に桜の花は散り、梅雨と夏を予感させる湿度と暑さが感じられるようになって来た頃だ。 だが今、俺は耐寒コートを羽織り、白い息を吐き出している。 ここはいわゆる氷室・・・・・・なのだが、普通のそれとは訳が違った。 科学が齎した電気の力はこの広い部屋――およそ10畳ほど――の気温を常に氷点下10度に保っている。 どちらかと言えば氷室というより部屋サイズの冷凍庫だ。 ぶっちゃけかなりの電気を無駄にしているような気がする。いくさん発電だから問題ないが。 さて、そんな身も凍る場所にのこのこやってきた俺。 無論一人ではない。この実験の主役とも言える饅頭たちを紹介しよう。 ゆっくりれいむ。 ゆっくりまりさ。 ゆっくりありす。 そして・・・・・・ありゃ?ぱちゅりー死んでる。いっけね。 いきなりアクシデントで実験に使える饅頭の数が減ってしまった。 まぁいいや。こまけぇことはいいんだよ。 目の前の饅頭たちはがたがたと震えている。 あー相当寒そうだな。裸一徹でこんな極寒の地にいるからそうなるんだ。 最も連れてきたのは俺だが。 「お゛っ、お゛に゛い゛ざん!!ざぶい゛よ!!ゆ゛っぐりでぎな゛い゛よ!!」 「じぬ゛!!ま゛りざざぶぐでじぬ!!かぢごぢにごお゛っぢゃう゛!!」 「ごごはどがいじゃなぐでゆぎぐによ!!ぎだのぐによ!!ざぶぐでじんじゃうわ゛ぁ!!」 声を揃えて寒い寒いと連呼する饅頭ども。 うるせぇ。そんなに大口開けるとそこから空気が入り込んで更に冷えるぞ。 そう思っても口には出さない。 「はい、君達は栄えある実験に参加することが決まりました。ぱちぱちぱち~」 流石に気温のせいでテンションもダダ下がりだ。 もうやるんじゃなかったと少し後悔しつつも説明を行う。 「これから君達には更に寒い目にあってもらいます。慣れれば寒さとか気にならなくなると思うんで、よろしく」 「なにいっでるのおおおおおおおおおお!!?これいじょうさむぐなっだらしんじゃうでじょおおお!!?」 「まりざはそんなごどいやなのぜぇ!!おにいざん、ここがらだじでほじいのぜぇ!!」 「ぞんなごどとがいはじゃないわあああああ!!!!」 ぎゃーすか喚くれいむ達。 それじゃあ実験にならないだろうが。 「あ、もし実験の参加を断るようなら・・・・・・」 もそり。 俺の後ろで何か巨大な影が動く。 この影の正体は――― 「「「れ、れ、れ、れてぃだあああああああああああああ!!!!」」」 れいむ達が絶叫で答えてくれた。 そう、れてぃだ。冬によく見られる、一応捕食種。特筆すべきはその身体の大きさだろう。 ほぼドスまりさと同じ大きさ。それがれてぃ種の標準的な大きさなのだから、ずいぶんと巨大な種だとわかる。 「くろまくー」 暢気に挨拶(?)を返すれてぃ。 春から秋にかけてこの氷室の大部分をれてぃが避暑に使っている。ずいぶんと贅沢なことだ。 「実験の参加を断るのなら、もれなくれてぃのおやつになって貰います。そこんとこよろしく」 「「「はい゛い゛い゛いいい!!!さんがさぜでぐだざいいいいいいいいいい!!!!!!」」」 れいむ達から快い了承の返事も貰えた事だし、実験スタート。 「おーい、ちるのー。こっち来てくれ」 「あたいったらさいきょうね!」 ちるのを呼ぶ。夏の間はちるのが溶けるのでれてぃと一緒にここに避難してもらっている。 ちるの本人もれてぃと一緒で嬉しそうなので一石二鳥だ。 「さぁちるの、ちょっとこのありすを見てみようか」 「あたいったらかんさつね!」 「ゆ゛あ゛っ!?」 ありすの頭を掴み上げ、ちるのの眼前にぶら下げる。 ちるのはバカ正直にありすを見つめ、ありすは一体何が起きるのかと気が気でならないようだ。 と、ここで取り出したるは羽箒。 目にも止まらぬスピードで、ちるのの顔の中心部、おそらくは鼻辺りだろう場所を軽くくすぐる。 「ゆぁっ・・・・・・ふゎっ・・・・・・っへぷし!!」 当然、ちるのはクシャミをする。 吹き付けられる寒気。そして凍りつくありす。 一体何が起こるのかと言いたげな表情のまま、ありすは氷像と化した。 「「ゆ゛わ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あああああ!!!?あでぃずうううううう!!!?」」 れいむ、まりさの絶叫がキレイにハモる。 ほんとこういう時だけ息ぴったりだよなこいつら。 「・・・・・・うーん、普通だな。雪漬けとあんまり変わらない」 雪解けとともに見られるような氷饅頭と成り果てたありすを見て、そう漏らす。 やっぱりちるのの氷気程度じゃこんなものか。 まぁあんまり期待していなかった。所詮これは実験の第一段階だ。 さっさと次の段階に移ろう。 「あ、ちるの、ご苦労さん。はいご褒美のアイスキャンデー」 「わぁ!あたいったらごほうびね!ありがとうおにいさん!」 とりあえずちるのには引っ込んでもらった。 ついでに、冷凍したありすは美味しく頂きました。 さて、第二段階。 とりあえずただの氷ではあんまり意味がないようなので、それよりはマシなものを用意してみた。 ドライアイス。 -79℃で昇華するこの固体なら、もう少しはゆっくりを冷やせるだろう。 まりさを透明な箱(天井の板は無し)にぶち込む。 そして軍手を装備。準備は万端だ。 「さぁおいしいアイスだよまりさー」 「ゆ!?おいしいもの!?おにいさんありがほごっ!?」 間抜けにも嘘に釣られて大きく開いたまりさの口にドライアイスを突っ込む。 あ、くっついた。濡れた手で氷に触るとくっつくというアレだ。 そんなことはお構い無しにドライアイスをまりさの口の中に詰め込んでいく。 「ゆぐぐっぁ!!ふぐぇ!!ほぉ!!ほぁぁ!!」 なんかよくわからん呻きを漏らしながらまりさはのた打ち回る。 しっかりと口を押さえたので吐き出すことは無い。あ、白目剥いた。 口からなんか白い煙出てきてる。気化した二酸化炭素か。 どうやら気を失ったらしく、まりさの動きは止まった。 押さえていた手を離すと、だらんと口が開かれる。ドライアイスは奥まで押し込まれたみたいだ。 エクトプラズムよろしく白目を剥きながら白い煙をもうもうと吐き出すまりさ。不気味を通り越して滑稽ですらある。 とりあえず更にドライアイスを詰め込み、パウダースノー状のドライアイスでまりさをを生き埋めにしてゆく。 箱がドライアイスで満タンになったら、後は蓋をして10分程待とう。 10分経過。 蓋を取り、ドライアイスを掘り出していく。 苦悶の形相を張り付かせたまま、まりさは死んでいた。 先程のありすなんかとは比べ物にならないほど、まりさは凍り付いている。 まさに全身かちんこちん。本当の氷像といったところか。 白目は完全に凍りつき、少しだけ透き通っている。 ちょっとおいしそうだ。 対して口の中は・・・・・・いかん、食えそうに無い。ドライアイスでコーティングされてる。 とりあえず実験第二段階完了。 ゆっくりをドライアイスで殴り続けると死ぬ。違う。 ドライアイスを使用した結果、口の中以外は食えそうである。とりあえず食べてみようか。 いかん、不味い。 なんか苦いというかなんと言うか・・・・・・これは炭酸だ。 餡子の中にまで浸透した二酸化炭素は、まりさを炭酸餡子シャーベットへと変貌させた。 飲み物ならともかく、固形物で炭酸は無いわ。投棄。 そしてついに最終段階。 用意したものはドライアイスなんかとは比べ物にならない代物・・・・・・液体窒素だ。 厳重に保管されたタンクの中に、-196℃以下である超低温の液体がたっぷりと入っている。 みょんなことから知り合いに貰ったのだ。 あんまり使い道が無いし、このままでは気化するので今回の実験で全て使用してしまおう。 まりさと同じようにれいむを箱にぶち込み、タンクの蓋を開ける。 ゆっくり風に言えばゆっくりできない気配とともに、白い煙が漏れ出る。 ここからは慎重にいこう。 皮膚についたら凍傷になる。一応コートと軍手を着ているものの、安全だという保証は何処にも無い。 れいむがいる箱の中へと、ゆっくり、ゆっくりとタンクを傾けていく。 「ゆ゛ぅ゛っ!!じじいのぜいでまでぃざもあでぃずもばぢゅりーもじんじゃっだよ!!ゆっぐりでぎないじじいはゆっぐりじね!!」 なんか大人しいと思っていたれいむが、急に態度を悪くして俺を罵り始めた。 もう助からないと悟ったのだろうか。最後に言える限りの罵詈雑言を並べ立てようという腹積もりなのだろう。 ビキィ。 勿論そんなことを言われて黙っているほど俺は優しくない。 だだ下がりだったテンションは一気に沸騰状態、俺の怒りが有頂天だ。 このれいむは実験につき合わされただけの哀れな野生ゆっくりであるという事実は無視した。 「ヒャア我慢できねぇ!!液体窒素だぁ!!オラ喰らえれいむゥ!!」 ざばーん。 思いっきりれいむに向かって液体窒素をぶっかける。 バシャバシャと跳ね返った液体窒素が少し顔にかかった。痛い。 「ゆぎゃあああごぼぼぼぼぼぼぼぼぼぼぼっぼぼぼぼぼぼぼおっべべおえぼえおえぼえおべ!!!!」 箱の中を満たす液体窒素の中を泳ぎまわる、いやのた打ち回るれいむ。 多分だが液体窒素の中を泳いだゆっくりなんてのはお前が最初だと思う。誇りに思っていいぞ、れいむ。 あ、もう凍ってきてる。早いなぁ。 「ぼっぼ・・・・・・ぶっぶび・・・・・・びばばっば・・・・・・」 カチコチに凍っていくれいむ。 あー、映画で見たT-1000型みたいだ。あれもこんな調子だったか。 どうせならこのれいむも後で溶鉱炉にでも突き落とそうか。 こうして完全にれいむは凍りついた。 だがまだ液体窒素が箱の中に残っている。 気化するまで待とう。 それから数分後。 まどろっこしい。 まだ液体窒素が残っていたがちょこんと浮かんだれいむのリボンを掴み上げる。うお、固い。完全に凍ってる。 箱の中かられいむを引き上げる。 なんかすごく固い。 ちょっと試しに釘と木の板を用意してみた。 片手にれいむ、もう片手に釘を固定し、打ち込む。 かーん。 おお、本当に釘が打てた。 バナナを凍らせれば釘が打てるとは聞いていたが、まさか饅頭でそれをやるとは思わなかった。 ちょっとだけ感動。 さて、試食タイム・・・・・といきたい所なのだが。 生憎、固すぎる。ちょっと噛み砕けそうに無い。 しばらく放置してみるか? 凍れいむを持ち、氷室を後にする。 「じゃーな、ちるの、れてぃ」 「くろまくー」 「あたいったらおみおくりね!」 その後、居間にて。 とりあえずテーブルの上に皿を置いて、その上に凍れいむを放置。 しばらくすれば食えるようになるだろう。 あれ、でも液体窒素って食っても大丈夫なのか? 多分大丈夫だろうとは思うが、なんか不安になってきた。 食うのやめようかなぁ。 そんなことを思いながら、俺は部屋を後にした。 ちょっとだけ昼寝するか。 「・・・・・・・・・はっ!」 いかん。寝すぎた。 確かれいむを放置して、眠ったのが午後3時。 今は・・・・・・午前9時!?なんで18時間も寝てるんだよ俺。寝すぎだろ。 急いで飛び起き、凍れいむの元へ向かう。 さすがにこんだけ時間が経てば解凍されてるだろう。 居間のドアを開けた。 荒らされた部屋。 そこに一人佇むのは、ゆうかりん。 あれ?凍れいむ何処いった? 「ゆうか、ここにれいむがいたと思うんだけど、そいつ今何処に・・・・・・」 「ああ、お兄さん、これのこと?」 そう言ってゆうかが突き出してきたのは多分元凍れいむだと思われる襤褸切れ饅頭。 ぴくぴくと動いているところからまだ生きていることがわかる。 と言うか生き返ってたのか。さすがゆっくり。まるで金魚みたいに簡単に蘇生するなぁおい。 ゆうかの説明によると、物音がしてこの部屋を覗いてみたられいむが部屋荒らしの真っ最中だったそうだ。 しかも「ここはれいむのゆっくりぷれいすだよ!」とおうち宣言付き。 そこでゆうかは速攻でれいむを縛り上げ、フルボッコにしたそうだ。 「うわ、結構荒らされてるな・・・・・・失敗した」 「お兄さん、ゆっくりをつかまえるときはちゃんとうごけないようにしておかなきゃだめよ」 久しぶりにここまで部屋を荒らされた。 最近はちゃんと戸締り、その他諸々の警備をおいていたからなぁ・・・・・・油断した。 ゆうかからも叱られてしまった。反省しなくては。 「ゆぐっ・・・・・・ゆぎぃっぃ・・・・・・ぐぇ・・・・・・」 ゆうかに掴み上げられたれいむらしき物体が呻き声を上げる。 とりあえずそれを受け取り、試食の用意だ。 完全に溶けてるけどどうせだし食べてみよう。 「おい、れいむ。最後に堪能したゆっくりプレイスはどうだった?」 「ゆぇ・・・・・・ゆっぐ・・・・・・ゆ・・・・・・ゆ゛っ・・・ゆ゛っ・・・ゆ゛っ・・・ゆ゛っ・・・・」 「あ、痙攣しだした。もう駄目だな」 もう意識の無いだろうれいむを一口かじる。 特に何の変哲も無い味。 結局は溶けてしまえば何も変わらなかった。 この実験で一つわかったことがある。 たとえ液体窒素に晒されようと、ゆっくりは生き返れるということだ。 流石に不思議生物。生命力だけは天下一品と言えるだろう。 まだまだゆっくりには謎が詰まっている。明日もこの謎を解くために実験をしようと誓う俺であった。 「あれ、お兄さん?このはなしのおちは?」 「いや、それがな。なんも考えてなかった」 おわり ――――― 書き溜めです。 焼いたんだから冷やそうと思いました。 山無しオチ無し意味無し。本当にただ思いついたから書いた。反省している。 このSSに感想をつける
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*警告* ゆっくりは何も悪いことをしていませんが、ゆっくりできません。 ↓以下本文 れいむはとてもゆっくりしていた。大好きなまりさと力を合わせれば、おなかいっぱい ゆっくりできるごはんが集まった。ゆっくり育てた十匹の可愛い子ゆっくりはみんな良い 子で、お姉ちゃんゆっくりはもう一緒にごはんを取りに行くこともできる。妹ゆっくりは おうちでゆっくりお留守番ができる。みんなゆっくり、けんかなんてすることはない。 雨の日も風の日もゆっくりできない日も、家族みんなでゆっくりしてきた。一匹も欠け ることなく育てあげた家族は、れいむの自慢だった。 「ゆ゙ぴぃ!」 その子れいむが弾け飛んだ。ゆっくり一匹分の枠のなかに、照り返しも艶やかなこしあ んの餡子が飛び散っている。ぷにぷにですりすりすればとってもゆっくりできた皮も、す てきなおりぼんも今はあんこにまみれた残骸でしかない。 「お゙ぢびぢゃんどぼじだの゙お゙お゙!?」 れいむは叫ぶ。寒天の目玉をひん剥いて叫ぶしかなかった。叶うならば、今すぐ子れい むの側に跳ね寄りたかった。しかし、どれほど動こうとしても、黒焦げになるまで焼かれ たあんよは言うことを聞かない。 「あ゙ん゙よ゙ざん゙! ゆっくりうごいてね! おぢびぢゃんがたいへんだよ!」 れいむは柔らかいおまんじゅうの身体を必死によじり、跳ねようと身をたわめる。しか しその場でもにもにするばかりで、あんよは決して動くことはない。 「お゙でえ゙ぢゃ゙あ゙あ゙あ゙ん゙!」 一番近くにいた一匹の子れいむが大声で泣き叫ぶ。その子れいむもまた、あんよが炭に なるまで焼かれており、決して近寄ることはできない。そして、子れいむは泣き顔のまま、 一瞬で中身をぶちまけた。跡にはあんこと破れた皮、ボロボロの飾りが残るばかり。 「ゔわ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙!」 わけもわからず、あんよも動かない。一斉に泣き叫ぶ子れいむたち。ゆんゆん絶叫が響 くなか、少し離れた場所が爆発した。 「ゆっぐりでぎないよ゙ぉ゙! も゙お゙お゙うぢがえる゙!」 爆発をきっかけに、一番小さいれいむが大泣きに泣きはじめた。そして、爆発は次第に 子れいむに近づき、二回目の爆発のあと、子れいむは泣き顔の皮をあんこの中に撒き散ら し、生ゴミとなり果てた。親れいむはそれをゆっくり見ていることしかできなかった。 そして再び、少し離れた別の場所が爆発した。 「ゆっ……! みんな! ゆっくりきいてね!」 「ゆ゙ぁ゙……?」 「おがあぢゃあ゙あ゙……?」 「どっかーん、はゆっくりできないよ! でもゆっくりしずかにしてね! ゆっくりしてな いと、おちびちゃんみたいにどっかーんしちゃうよ! ちかくでどっかーんしても、ない たらゆっくりできなくなるよ!」 親れいむの考えは、こうだ。自分たちは白くて広いお部屋にいる。お部屋の床には四角 い模様が書かれていて、その枠はどれもゆっくりひとりぶん。地面の四角い枠からは出ら れない。時々、地面が爆発してゆっくりできない。もし爆発した枠のなかにいたら、永遠 にゆっくりしてしまう。お部屋には他に誰もいないから、爆発する模様はでたらめなのだ。 でも爆発の近くにいて大きな声を出した子には爆発が近づいてきて、最後には永遠にゆっ くりしてしまった。 「やだやだやだあああ! ゆっくりしたいよ!」 「ゆっくりしずかにしていれば、ちかくでどっかーんしてもだいじょうぶだよ! みんな おかあさんのいうとおりにしてね!」 「ゆっくりりかいしたよ!」 まりさと一緒にゆっくり育てた自慢の子ゆっくりでも、近くで爆発したら大声で泣き叫 び、爆発を呼び寄せてしまうかもしれない。それでもあんよを焼かれたれいむには、子 ゆっくりを信じるしかない。 部屋に残っているゆっくりは、親れいむと子れいむが三匹。二匹は既に永遠にゆっくり してしまっている。床の枠が火を噴く。轟音にどの子ゆっくりも恐怖の表情を張りつけて 身動きのとれない身体を震わせる。親れいむの言うとおりに、ゆっくりできないのを必死 に我慢してガタガタ震えていると、先ほどの一番小さいれいむの時とは違い、爆発は誰か に近づいてくることはなかった。でたらめな場所が爆発し、親れいむはゆふぅ、と大きく ためいきをついた。これで爆発しなくなるまでゆっくりできるかもしれない、と。 「おかーしゃんすごいね! どっかーんさんこっちにこないよ!」 それもその次に小さい子れいむがきゃいきゃいと幸せそうな顔で叫ぶまでのことだった。 子れいむの幸せそうな大声に、爆発は一枠一枠、確実に近づいてくる。 「い゙や゙ぢゃ゙あ゙あ゙あ゙! こっちこないでね! れいむ゙はここぢゃないよ゙!」 近づく爆発。動かないあんよ。ゆっくりできない恐怖に、親れいむの言葉も忘れ、子れ いむは涙を激しく流し、金切り声をあげる。そして、子れいむは盛大に爆ぜ飛んだ。周囲 の枠に、あんこが飛び散る。声もなく見つめる親れいむとれいむ姉妹。 怖くて泣かなくても、しゃべったら永遠にゆっくりさせられてしまうのだ。怖くても泣 けず、永遠にゆっくりしてしまった子れいむのためにゆっくりすることもできない。親れ いむは涙を静かにこぼし、声を絞り出した。 「こわくても、ゆっくりしずかにしていてね……おはなしするとゆっくりできないよ」 「ゆ、ゆっくりぃ」 残るは大きめの子れいむが二匹と、親れいむが一匹だけ。爆音と共に、近くの枠が火を 噴いた。恐怖の表情で固まり、ガタガタ震える子れいむ。どんなに怖くても、親れいむの 言いつけを守り、お口をぎゅっとつぐんでしずかにゆっくりしている子れいむを心配そう に見つめながら、れいむは唯一の希望をひたすら待っていた。れいむのすてきなまりさが 助けに来てくれることを。まりさは狩りも上手でかけっこもはやい。れいむたちが動けな くても、必ずゆっくりさせてくれるはずだった。 「ぴゃ゙ぎゅ゙!?」 遠くの爆発に目をぎゅっと瞑って悲鳴を押し殺していた一匹の子れいむが吹き飛んだ。 爆発は遠かったのに。親れいむは信じられない表情で子れいむだった残骸を見つめる。 そして、気付いた。一度爆発した場所は、黒く焦げていることを。そして、まだ焦げてい ない場所は、ほとんど残されていないことを。 「ゆっくりしたいよ! ゆっくりさせてね! ゆっくりしていってねー!」 姉妹が全て吹き飛んで、とうとう恐怖に耐えられなくなった最後の子れいむが泣き叫び はじめた。あんよは動かず、まりさは来ない。親れいむにできることは、もう一つしかな かった。 「でいぶはごごでず! ぢびぢゃんのかわりに! でい゙ぶをどっがーんぢでね゙!」 子れいむの金切り声よりも、もっと大きな声でありますように。声をかぎりに親れいむ は叫ぶ。二匹からだいぶ離れた場所が爆発した直後、子れいむは跡形もなく吹き飛んだ。 「ゆ゙あ゙あ゙あ゙……ゆっくりしたけっかがこれだよ……」 不意に、親れいむの正面の壁が開いた。壁の向こうはれいむのいる部屋と全く同じで、 床に格子の模様が描かれ、どれも黒く焦げている。そして、いくつかの格子にはボロクズ になっても見間違えるはずもない、黒い煤けたとんがり帽子の残骸と、つぶあんだったゴ ミが飛び散っていた。 「ば、ばでぃざあ゙あ゙あ゙?! ゆっくりしていってね!? ゆっくりしていってね?!」 答える者は誰もいない。朝まではみんな仲良くゆっくりしていたれいむの家族は、今や 一匹残らず物言わぬゴミ。あんよの動かないれいむが一匹、家族の残骸を見つめていた。 「おみずざんはゆっくりでぎないよ! がぼっ、やべでね゙! ゆっくりじでね!」 壁の穴から勢いよく流れこむ水が、床にこびりついたしあわせ家族を押し流し、排水口 に消えていく。奇麗に流れたあとは、爆煙とあんこで汚れた床も元通り。遊技場にゆっく り一家がいたことを示す物は、スコア表だけだった。 れいむ:1 まりさ:0 [1P WIN] 森に魚を求める とか書きました。 09/07/20 書き直し このSSに感想を付ける
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~ゆっくりレティの生涯(前編)~ 前書き あまり登場しないゆっくりレティが登場するため、SS中の所々に生態の説明などを書きました。 より詳しい生態はおまけで述べるので、途中「?」と思うところがあるかもしれませんがご安心下さい。 -春- 春、それは冬の寒さが和らぎ様々な動植物が活動を始める季節である。 長い冬を乗り越えることができたゆっくり達も巣穴から続々と顔を見せ始める。 『ゆ~っ~く~り~!』 ふとましい声を上げて1匹の大きなゆっくりが地中から顔を出す。 このゆっくりはゆっくりレティ、捕食種の中でも上位に君臨するゆっくりである。 特徴は何と言ってもその巨体、このゆっくりレティの体長は1m程あるが、これでも成体でないというのだから驚き である。 『ま~ぶ~し~。』 初めて見る眩しすぎる太陽の光にゆっくりレティは目を瞑った。 巣穴から出たゆっくり達がまず初めにやる事は食糧の調達であり、ゆっくりレティも同様である。 鈍重ではあるが跳ねて食料を探しにいく。 『む~しゃ~む~しゃ~・・・しあわせ~♪』 ゆっくりレティは特徴である長い舌を使い、この春芽吹いたばかりの柔らかい新芽を器用ににちぎって口に運ぶ。 ゆっくりレティは捕食種ではあるが、ゆっくりを主食とするゆっくりれみりゃ、フランとは違い雑食性が強い種であ る。 ゆっくりの中身は基本甘味であり栄養価も高い。 春先で空腹なゆっくりレティが通常種を見つけたら当然捕食する。 「「ゆ ゆ ゆ ゆ ゆ!!!」」 食糧を探していたゆっくり霊夢と魔理沙が不運にもゆっくりレティに遭遇してしまったようだ。 ゆっくりレティは声のする方へ体を向けると目線の先では2匹がガタガタと震えていた。 『ゆっくりくろまく~。』 独特の声を上げて2匹目掛けて舌を伸ばす。 「いやあ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛!」 ゆっくり霊夢が震えながら悲鳴を上げ恐怖のあまりその場から動けずにいる。 その時、突如ゆっくり霊夢の体に衝撃が走った。 ゆっくり霊夢の体はゆっくりレティ目掛けて一直線に転がっていく。 「まりさがゆっくりするためにれいむがみがわりになってね!バイバイ!」 ゆっくり霊夢は転がりながら相方の突然の裏切りに言葉を失った。 ゆっくりレティは転がるゆっくり霊夢を器用に舌に巻きつけるとそのまま口に運ぶ。 「ゆっぎりでぎない ぃ ぃ ぃ ぃ ぃ !」 ゆっくり霊夢の悲痛の叫びが木霊した。 一方、自分が助かるためにあっさり相方を裏切ったゆっくり魔理沙は必死に逃げていた。 「のろまなれいむがいたおかげでたすかったよ!・・・ゆ?」 ずん!ずん!ZUN! 突如地響きが響き渡った。 ゆっくり魔理沙が何事かと周りを見渡すと後方からゆっくりレティがものすごい勢い(ゆっくり比)で迫っていた。 「ゆ ゆ ゆ ゆ ゆ あ ぁ ぁ ぁ ぁ ぁ !」 あまりの迫力にゆっくり魔理沙は発狂してしまった。 ゆっくりレティはその巨体に似合わず通常種と同様に跳ねて移動することが出来る。 また、鈍重ではあるが体が大きい分一回の跳躍で進む距離が長いため、通常種が必死に逃げたとしても簡単に追いつ く事が出来る。 『ゆっくりくろまく~。』 ゆっくり魔理沙に追いついたゆっくりレティはすかさず舌を伸ばす。 涙を流しながらガクガク震えるゆっくり魔理沙にはもはや逃げ延びる術は残されていなかった。 「ゆるじでえ ぇ ぇ ぇ ぇ ぇ !」 舌を巻きつけられたゆっくり魔理沙は、相方と同様に悲痛の叫びを上げながらゆっくりレティの口の中へ消えていっ た。 ゆっくりレティはリスのように食べきれない分を頬に貯蔵して蓄える習性を持っているが、今は空腹であるため2匹 はあっという間に噛み潰され消化された。 もし、ゆっくりレティが空腹ではなかったら2匹は長期間頬の中でゆっくり出来ない時間を過ごす事になっただろう。 一瞬で噛み潰された2匹は、ある意味運が良かったのかも知れない。 『ゆ~ゆ~ゆ~♪』 新芽と2匹のゆっくりでお腹がいっぱいになり、ゆっくりレティはご機嫌である。 ゆっくりレティは狩りのほとんどを舌を使って行い、体はあまり動かさないので非常に燃費が良い。 そのため、通常種よりは食べるものの、大きな体の割にはあまり食べないのだ。 ゆっくりレティは何かを探すように辺りを飛び回り、通常種が住んでいそうな洞や穴を見つけると舌を伸ばして中に 入れていた。 「ゆゆ?」 「おかしゃんこれにゃに?」 「こっちにこないでえ ぇ ぇ ぇ ぇ ぇ !」 「みょーん!」 「わからないよー!」 様々な巣穴に舌を入れるが、不思議な事に巣穴の中から響き渡る声を聞くと捕まえずにそのまま舌を口に戻している。 しかしある穴に舌を入れた時、ゆっくりレティの対応が変わった。 「むきゅー!こないでえ ぇ ぇ ぇ ぇ ぇ !」 巣穴の中から独特の鳴き声が聞こえると、ゆっくりレティはすかさずその声を出した饅頭に舌を巻きつけ巣穴から引 きずり出す。 巣穴から引きずり出されたのはゆっくりパチュリー、体は弱いが通常種中一番の頭の良さを持つゆっくりである。 「むきゅぅ~。」 ゆっくりレティは舌に絡めたゆっくりパチュリーを自分の前に置き、舌を口に戻す。 そしてずりずりと体を地面につけたままゆっくりパチュリーに近づいていく。 「むっきゅー!むきゅきゅーん!」 あまりの巨体を目の当たりにしたゆっくりパチュリーは動揺して鳴き声を上げることしかできない。 ゆっくりパチュリーはもう押しつぶされてしまうと観念したのか目を瞑っていた。 しかし、ゆっくりパチュリーには予想外の事態が待っていた。 『ゆっくりしていってね~!』 ゆっくりレティはゆっくりパチュリーを潰してしまわないように注意しながら頬ずりをしていた。 頬ずり、それはゆっくり達の間では友好を示す行為である。 「ゆっくりしていってね・・・むきゅぅ・・・。」 張り詰めた糸がプチン!っと切れてしまい、ゆっくりパチュリーは気絶してしまった。 -晩春- ゆっくりレティの頭の上にはゆっくりパチュリーが乗り、その周りには4匹のゆっくりが集まっていた。 『ゆっくりしていってね~。』 「むきゅー、今日もみんなでご飯を集めるのよ。」 そう、ゆっくりレティは小規模な群れのリーダーになっていた。 春先、巣穴に舌を入れて探していたのは相方となるゆっくりパチュリーを探していたのだ。 「れてぃがいればこわいものはないね!」 「まりさたちはあんぜんだね!」 「わかるよー、りーだーがまもってくれるんだねー。」 「こころづよいみょん!」 ゆっくりレティの群れの一員はすべて通常種であり、ゆっくり霊夢、魔理沙、パチュリー、ちぇん、みょんが1匹ず つである。 「むきゅ!れてぃはあまりうごくのがすきじゃないからよぶんにしょくりょうがとれたられてぃにわたしてね!」 「「「「ゆっくりりかいしたよ!(よー!)(みょん!)」」」」 頭の上から降ろされたゆっくりパチュリーも4匹に混ざり食糧を探しにいく。 ゆっくりレティはお気に入りである大きな木の木陰で眠る体勢に入っていた。 ゆっくりパチュリーを相方に迎え、小規模ながら群れを作ったのはゆっくりレティ自身がゆっくりするためである。 ゆっくりレティが群れのリーダーであれば、よほどの事が起きない限り群れの一員は安全が保障される。 そして安全を保障してもらう代わりに通常種はリーダーに食糧を提供するのである。 『ゆぅ~・・・z z z z z 。』 気持ちよさそうに食糧が集まるのを寝て待つゆっくりレティであった。 梅雨、春から夏への季節の変わり目である。 この季節は雨の苦手なゆっくりにとって様々な脅威が襲い掛かる季節である。 とある巣では・・・。 「「「ぴぎゃあ ぁ ぁ ぁ ぁ ぁ !おみじゅこわいよお ぉ ぉ ぉ ぉ ぉ !」」」 「いそいでおかあさんのおくちのなかにはいってね!」 立地条件の事など考えもせずに偶然見つけた木の洞を巣にしていたゆっくり霊夢の一家に災難が降りかかっていた。 周囲よりも少し窪んだ場所に洞があったため、連日の雨で巣に水が流れ込んできていた。 「いやあ ぁ ぁ ぁ ぁ ぁ !からだがとけちゃうよお ぉ ぉ ぉ ぉ ぉ !」 「「「おかあしゃあ ぁ ぁ ぁ ぁ ぁ ん!」」」 一方、ゆっくりレティの群れでは・・・。 雨が降る中、ゆっくりレティはいつもと変わらずお気に入りの大きな木の根元でスヤスヤと眠っていた。 ただ、いつもと違うのは口の中に群れの通常種が避難しているという事である。 「むきゅ~、れてぃはみずにつよいからあんしんよ!」 「れてぃはすごいね!」 「さすがまりさたちのりーだーだね!」 「わかるよー、ここならとけないんだねー!。」 「あんしんみょん!」 冬眠に使っていた巣穴をそのまま巣にしているゆっくりレティ達であったが、連日の雨で水没とまではいかないまで も水が入り込み、ゆっくりできない状況に陥ってしまっていた。 いくらゆっくりレティが皮が厚く、水に強いといっても長時間水に浸っていたらさすがに皮が溶け出してしまう。 そこでゆっくりレティは群れの通常種達を口に避難させ、比較的雨の当たる量が少ないお気に入りの場所へ避難した のだ。 『ゆ ぅ ぅ ぅ ・・・z z z z z 。』 ゆっくりレティは呑気に眠りながら雨が止むのを待つのであった。 翌日、久しぶりに雲の中から太陽が顔を覗かせた。 ゆっくり霊夢一家の巣穴には黒色に染まった水にデロデロニなった皮が浮かんでいた。 ゆっくりレティの群れでは全員が無事生き延び、久しぶりに晴れた森の中を通常種達は食糧を探し跳び回っていた。 -夏- 夏、それは一年で最も気温が上がり、ゆっくりの食糧となる虫や草花が活気に満ち溢れる季節である。 『ゆぅゆぅ・・・z z z z z 。』 雨や寒さに強いゆっくりレティではあるが、体が大きい分熱がこもりやすいため暑いのは苦手である。 体温が上がるのを嫌うゆっくりレティは、今日も木陰で涼みながら気持ちよさそうに眠っている。 通常種達は豊富な食糧を集めに森中を駆け巡っている。 「まりさ、このおはなさんとってもおいしいよ!」 「れいむ、こっちのむしさんもとってもおいしいよ!」 ゆっくり霊夢とゆっくり魔理沙は互いに見つけた食糧を交換し合い、笑顔で頬張っている。 「「む~しゃむ~しゃ、しあわせ~♪」」 普段から仲の良い2匹は、お腹がいっぱいになったところで頬ずりをし合い信頼を確かめ合う。 しかし、今日の2匹の様子はいつもとは違った。 「れいむ~なんだがあたまがほわ~ってしてきたよ~。」 「まりさ~、れいむもなんだかあたまがほわほわしてきたよ~。」 2匹は無意識のまま頬ずりを続け、相手に振動を与え続けている。 そして振動は次第に強くなっていく。・・・・・そして。 「「ゆ ゆ ゆ ゆ ゆ!んほお お お お お!」」 「「すっきりー!」」 初めに意識がはっきりしたのはゆっくり魔理沙であった。 「ゆ?とってもからだがすっきりしてるよ!ねぇれい・・・ゆ!」 ゆっくり魔理沙はゆっくり霊夢のあたまを見てびっくりした。 緑色の蔓が生え、枝分かれした先端にはプチ霊夢とプチ魔理沙が実っていた。 「ゆゆ!まりさとれいむのあかちゃんだね!みんな、ゆっくりしていってね!」 ゆっくり魔理沙の「ゆっくりしていってね!」に反応し、次々とプチ達が地面へ落ちていく。 「「「「「ゆっくりちていってね!」」」」」 プチ霊夢5匹、プチ魔理沙5匹の総勢10匹の饅頭がこの世に誕生した。 すべてのプチゆっくりが切り離されるとゆっくり霊夢の意識が戻り、同時に頭の蔓が抜け落ちる。 「れいむ!このこたちはまりさとれいむのこどもだよ!」 「ゆゆ!?・・・れいむのこども?」 蔓に栄養をとられている最中、お母さんゆっくりは気絶してしまうことがある。 このゆっくり霊夢も同じで、突如目の前に赤ちゃんが現れ困惑していた。 「おか~しゃんおなかしゅいたよ。」 1匹のプチ霊夢の「おか~しゃん」と言う言葉を聞くと、ゆっくり霊夢の困惑も吹き飛んだ。 「みんな、このみどりいろのものをたべてね!」 お母さんゆっくりは本能か、記憶の奥底に眠っている初めてのご飯の事を思い出すのか、皆同じように抜け落ちた蔓 をプチゆっくりの初めてのご飯として与える。 「「「「「む~しゃむ~しゃ、ちあわせ~♪」」」」」 プチ達が蔓を食べ終わると、ゆっくり魔理沙が口を開いた。 「れいむ!あかちゃんをりーだーにしょうかいするよ!」 「ゆゆ!そうだね、かわいいあかちゃんをみたられてぃもきっとゆっくりできるね!」 2匹は赤ちゃん達を連れてリーダーのもとへ向かった。 『ゆっくりくろまく~』 「「「「「たちゅけて ぇ ぇ ぇ ぇ ぇ !」」」」」 先ほどこの世に生を受けたばかりの10匹のプチゆっくり達にはゆっくりレティの舌が巻きつけられていた。 「なんでこんなことするのお ぉ ぉ ぉ ぉ ぉ !」 「れいむの、でいぶのこどもがえじでえ ぇ ぇ ぇ ぇ ぇ !」 2匹は今にも食べられそうな我が子を見て泣き叫んでいた。 「むきゅぅ・・・、ふたりともわすれたの?れてぃのむれにはいるときのやくそくを。」 「「やくそく?・・・ゆゆゆ!」」 突如何かを思い出したのか2匹は凍りついた。 ゆっくりレティが群れを作るのはあくまで自分がゆっくりするためである。 プチゆっくりは成長するために見た目以上の食糧を食べる。 親は我が子のために必死で食糧を集めるため、当然ゆっくりレティに差し出される食糧は減ってしまう。 ゆっくりレティにとってプチゆっくりは「ゆっくりできなくなるもの」以外の何ものでもないのだ。 「むきゅぅ、おもいだしたみたいね。あかちゃんができたらここからでていくか、れてぃにあかちゃんをさしだすかの どちらかしかせんたくしはないのよ。・・・ふたりともどうするの?」 悲しそうな顔でゆっくりパチュリーはゆっくりレティの意思を伝える。 2匹にとってこの場所は最高のゆっくりプレイスであり、ずっとここに住みたいと思っている。 しかし、自分達の赤ちゃん達とゆっくりしたいとも思っている。 この二つを天秤にかけ2匹は答えを導き出した。 それは・・・。 「「れいむ(まりさ)たちはここでゆっくりするよ!」」 2匹は自らがゆっくりする事を選んだ、そしてそれは同時にプチ達への死の宣告でもあった。 「「「「「ぴぎゃあ ぁ ぁ ぁ ぁ ぁ !れいみゅ(まりしゃ)たちをすてにゃいでえ ぇ ぇ ぇ ぇ ぇ !」」」」」 泣き叫ぶプチ達はゆっくりレティの口の中へ消えていき、口が閉ざされると泣き声は聞こえなくなった。 「ごめんね、ごめんね、れいむ(まりさ)がすっきりしたせいで・・・。」 2匹は泣きながら食べられた赤ちゃん達にひたすら謝り続けるのであった。 -晩夏- 夏の暑さも和らぎ、ゆっくり達にとって過ごしやすくなる季節。 しかし、この季節は時としてゆっくり達に悲劇をもたらす事もある。 とあるゆっくり魔理沙の一家では・・・。 「ゆゆ!?あめがふってきたよ!いそいでおかあさんのぼうしのしたにかくれてね!」 「おかーしゃん、あめさんはいつやむの?」 「これぇじゃゆっくりできにゃいよ・・・。」 急な夕立で辺りに雨をしのげそうな場所がなかったため、お母さん魔理沙は仕方なく自分の帽子の下に子供達を避 難させる。 「ゆぅぅぅぅぅ・・・なかなかやまないね・・・。」 「あめしゃんゆっきゅりしすぎだよ!」 「ゆっきゅりしないではやくやんじぇね!」 なかなかやまない雨に子供達はストレスが溜まり、ゆっくりできなくなっていた。 そして、お母さん魔理沙の体に変化がおとずれる。 「ゆゆ!?うごけないよお ぉ ぉ ぉ ぉ ぉ !まりさのからだがあ ぁ ぁ ぁ ぁ ぁ !」 「おかーしゃんたちゅけち ぇ ぇ ぇ ぇ ぇ !」 「とけちゃうよお ぉ ぉ ぉ ぉ ぉ !」 いくら川を渡るのに使えるほどの耐水性の帽子でも体を雨から完全に守る事はできない。 ゆっくり魔理沙の一家は強い雨に打たれどんどん溶けていく。 「も・とゆ・・り・・かっ・・・・・。」 一方ゆっくりレティの群れでは・・・。 この時期突然の雨が降りやすい事をゆっくりパチュリーは知っていた。 そのため、曇ってきたらすぐにゆっくりレティの下へ戻るように指示されており、通常主達は皆無事にゆっくりレテ ィの口の中へ避難していた。 「むきゅーみんなからだはだいじょうぶ?」 「ぱちゅりーとれてぃのおかげでたすかったよ!」 「まりさのからだはだいじょうぶだよ!」 「わかるよーからだがとけてないかしんぱいしてくれてるんだねー!」 「すこしからだがやわらかくなったけどだいじょうぶみょん!」 突然の夕立など気にもしないゆっくりレティは雨がやむのを寝て待っていた。 30分後、先ほどの雨が嘘であったかのように太陽が光り輝いていた。 ゆっくり魔理沙一家のいた場所には3つの帽子とデロデロになった皮が黒く濁った水溜りに浮いていた。 ゆっくりレティの群れでは通常種達が再び食糧を探すためにゆっくりレティの口から勢いよく飛び出していった。 夕立以外にもこの時期はゆっくり達にある脅威が襲い掛かる。 「ゆゆ!おひさまがゆっくりしてないよ!」 ゆっくり魔理沙はいつものように食糧を集めゆっくり過ごしていた。 この季節、日が沈む速度は日に日に早くなっているため、夜になる前に巣に戻ることが出来ないゆっくりが現れだす。 天気が良かったため遠出していたゆっくり魔理沙はもうすぐ日が沈むと言うのに群れからだいぶ離れた位置にいた。 「いそがないとゆっくりできなくなっちゃうよ!」 ゆっくり魔理沙は急いで群れの所まで戻ろうとするが、元いた場所から半分の距離も進まない場所で日が完全に沈ん でしまった。 「いやあ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛!くらいのはいやだあ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛!」 辺りが暗闇に包まれると、ゆっくり魔理沙は恐怖に耐えられずに発狂しだしてしまった。 しかしそれがいけなかった・・・。 バッサ、バッサ、バッサ 「がおー!たべちゃうぞー!」 ゆっくり魔理沙の悲鳴が捕食種ゆっくりれみりゃを呼び寄せてしまったのだ。 暗闇の中でも遠くが見通せるゆっくりれみりゃはすぐに見つけたゆっくり魔理沙目掛けて襲い掛かる。 そして、ゆっくりれみりゃがかなり接近したところでようやくゆっくり魔理沙は自らに迫る危機に気づいた。 「れ、れみりゃ!」 時既に遅し、ゆっくり魔理沙の運命は既に決まったように見えた。 しかし・・・! 『ゆっくりくろまく~』 「うあ ぁ ぁ ぁ ぁ ぁ !」 牙がゆっくり魔理沙の頬に突き刺さる直前、ゆっくりれみりゃにゆっくりレティの舌が巻きつけられた。 そして悲鳴を上げながらゆっくりれみりゃはゆっくりレティの口の中へ消えていった。 そしてゆっくりレティの口の中からは群れの通常種たちが続々と飛び出してゆっくり魔理沙を取り囲む。 「むきゅー!まりさだいじょうぶ?」 「まりさ!しっかりして!」 「わかるよーこわかったんだねー。」 「もうだいじょうぶみょん!」 あまりの出来事に放心状態のゆっくり魔理沙であったが、次第に状況を理解し・・・。 「うわあ ぁ ぁ ぁ ぁ ぁ ん!ごわがっだよお ぉ ぉ ぉ ぉ ぉ !」 張り詰めていた精神の糸が緩んだゆっくり魔理沙は安心感から泣き出してしまった。 「ありがとう、まりさはもうだいじょうぶだよ。」 ゆっくり魔理沙は落ち着きを取り戻していた。 「むきゅ、れてぃにもおれいをいいなさいよ、わたしたちをくちにいれてまりさをさがしにきてくれたんだから。」 「ゆ!?そうだったのれてぃありがとう!」 『ゆっくり~♪』 ゆっくりレティは滅多に食べられない肉まんを食べる事ができ、とてもご機嫌であった。 -秋- 秋、それは様々な花が咲き、果実が生じ、多年生の生物は冬を越す準備を始める実りの季節である。 その寿命が極端に短い(様々な要因で潰されるため)ゆっくり達も越冬のために巣に食糧の貯蔵を始めだす。 『ゆっ!ゆっ!ゆっ~!』 ゆっくりレティは食糧の貯蔵場所の拡張のため、舌で巣穴の拡張工事を行っていた。 通常種による越冬のための巣穴の作製は数週間かかるが、ゆっくりレティはもともと自分の生まれた巣穴が越冬用で あり、さらにその巨体のおかげで拡張工事は数日のうちに終わった。 『ゆっくり~!』 「むっきゅー!すごいわれてぃ!」 「うわぁ、すごくひろいね!」 「まりさたちのりーだーはやっぱりすごいね!」 「わかるよーゆっくりできるいえなんだねー!」 「すごいみょん!すごいみょん!」 群れの通常種達はゆっくりレティを褒め称えた。 そして越冬の食糧確保のため、本格的に活動を始める。 「ねぇまりさ、このきのこはたべられるの?」 「だめだよれいむ!そのきのこをたべるとゆっくりできなくなっちゃうよ!」 「みょんたちはおちばをあつめるみょん!」 「わかるよーべっどにするんだねー!」 「むきゅー、ちょうきかんほぞんできるしょくりょうはこっち、いたみやすいしょくりょうはこっちよ。」 『ゆ~!』 この季節になると普段寝てばかりいるゆっくりレティも越冬のための食糧の貯蔵作業に加わる。 長い舌を使って通常種達では届かない位置に実っている木の実を次々と頬に貯め込んでいく。 ゆっくりレティの群れは順調に越冬の準備を進めていった。 -晩秋- 少しずつ寒さが増し、豊富だった食糧も少なくなり、木枯らしが吹き荒れる季節。 この季節になると外で活動するゆっくりの数が減少を始める。 そして、越冬に向けての準備もいよいよ大詰めとなる。 とあるゆっくり霊夢の一家では・・・。 「みんな、あしたすのいりぐちをふさぐからきょうはおそとでおもいっきりあそぼうね!」 「「「おしょとであしょぶよ!」」」 このゆっくり霊夢の一家には片親となるゆっくりがいない。 仲の良かったゆっくり魔理沙と越冬の準備をしている最中(さなか)、豊富に食糧を蓄える事ができた安心感から成 体でもないのに「すっきり」してしまったのだ。 ゆっくり霊夢が我に返った時には時既に遅し、目の前でゆっくり魔理沙が黒く朽ち果て、3つの実を実らせていた。 自らの犯した過ちを後悔したが、ゆっくり魔理沙の忘れ形見であるプチ魔理沙達に心の傷は癒されていった。 食糧も「すっきり」する前に十分に集めていたため、無事に越冬の準備を終わらす事ができた。 「みんなあんまりとおくにいっちゃだめだよ!」 「「「わかったよおかーしゃん。」」」 プチ魔理沙達は無邪気にはしゃいで追いかけっこをして遊んでいる。 その姿を見てお母さん霊夢は越冬中の巣の中での幸せな生活を思い描いていた。 しかし知識のなかったお母さん霊夢に悲劇が襲い掛かる。 びゅー!びゅーー! 突如冷たくとても強い風が吹き荒れた。・・・木枯らしである。 成体ではないがそれなりに体が大きいお母さん霊夢は、その場で体勢を崩してしまった。 「ゆ!?れいむのあかちゃんたちは!」 お母さん霊夢でさえ、体勢を崩すほどの木枯らしである。 当然子供達は・・・。 「うわぁ~♪おそらをとんでるよ~♪」 「おか~しゃ~ん♪」 「まりしゃたちおそらをとんでるよ~♪」 プチ達は風で飛ばされ、自分達がその後どうなるかも知らずに無邪気にはしゃいでいた。 「あ、あ゛、あ゛がぢ ぁ ぁ ぁ ぁ ぁ ん!!!」 お母さん霊夢は顔を青ざめて絶叫した。 「ど~したのおか~びぎゅ!」 1匹は木に勢いよく激突して潰れた。 「ぴぎゃあ ぁ ぁ ぁ ぁ びゅ!」 1匹は先に潰れたプチ魔理沙を見て絶叫しながら木の枝に突き刺さりあの世へ旅立った。 「おかあしゃあ ぁ ぁ ぁ ぁ ぁ ん、たしゅげ!」 1匹はそのまま地面へ激突し、物言わぬ潰れた饅頭となった。 「・・・・・。」 辺りには木枯らしの吹き荒れる音だけが響き渡っていた。 一度にすべての子供を失ってしまったお母さん霊夢はその現実を認めたくないのか呆然としていた。 しかし、一度潰れた饅頭が帰ってくる事はなく、次第に現実を理解し始め・・・。 「・・・あ、あ、あ゛、あ゛がぢぁんがあ ぁ ぁ ぁ ぁ ぁ !ゆぴべぴゅびゃあ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛!」 大好きだったゆっくり魔理沙の死、そしてそのすべての子供の死。 餡子脳で受け止められるキャパシティを超えてしまったお母さん霊夢の精神はボロボロになってしまった。 お母さん霊夢の目からは光が消え、辺りが暗くなっても笑い続けていた。 「ゆふふふふふふふふふふ!ゆはははははははははは・・・・・!」 「うー!ゆっくりしね!」 次の日の朝、お母さん霊夢のいた場所には赤いリボンがぽつんと落ちていた。 一方ゆっくりレティの群れでは・・・。 『あしたからゆっくりするよ~。』 「むきゅー、しょくりょうあつめはきょうがさいごよ。ゆうがたにはすのいりぐちをふすぐわよ!」 「「「「ゆっくりりかいしたよ!(よー!)(みょん!)」」」」 この時期食糧はとなる木の実や草花はほとんど無くなってしまっている為、通常種達は自らが冬の間ベッドにする落 ち葉を集め巣穴に持ち帰った。 食糧が取れないとわかっているゆっくりレティは巣穴の奥でスヤスヤと眠っている。 未の刻から申の刻へ移り変わる頃、帽子いっぱいに落ち葉を入れたゆっくり魔理沙が巣穴に戻り、群れの一員がすべ てそろった。 「むきゅ、いまからおくにいるれてぃをよんですのいりぐちをふさいでもらうわよ!」 「「「「ゆっくりり・・・。」」」 「「「あら、なかなかとかいてきなすあなね。」」」 突如3匹のゆっくりアリスが巣穴に入り込んできた。 3匹は落ち葉を集めるゆっくり魔理沙を偶然発見し、こっそりと跡をつけていたのだ。 「ゆ!ここはまりさたちのおうちだよ!ありすはでていってね!」 ゆっくり魔理沙は体を膨らませて3匹の侵入者を威嚇する。 ゆっくり霊夢、ちぇん、みょんも警戒態勢を取る。 「あら、まりさったらはずかしがっちゃってかわいいんだから。」 「なかなかひろいはうすね、とかいはのありすたちがふゆのあいだつかってあげるわ。」 「どうしてもっていうならあなたたちをるーむめいとにしてあげてもいいわよ。」 この巣穴の主が誰なのかも知らず傍若無人に振舞う3匹であった。 しかし、当然その行為を後悔することになる。 「「「ふくれたまりさもかわいいわ!すっき・・・あ゛っ!あ゛っ!あ゛っ!あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!!!」」」 奥から現れたゆっくりレティの姿を見て3匹は悲鳴を上げ硬直した。 「れてぃ、あのありすがしんにゅうしゃよ!」 3匹が進入してすぐゆっくりパチュリーはゆっくりレティに助けを求めに行っていたのだ。 「「「あ、ありすがわるかったわ!す、すぐにここからでていき・・・。」」」 『ゆっくりくろまく~!』 逃げようとする3匹にゆっくりレティは容赦なく舌を巻きつける。 「おねがいじまず!だずげでえ ぇ ぇ ぇ ぇ ぇ !」 「いやあ ぁ ぁ ぁ ぁ ぁ !ごべんなざい ぃ ぃ ぃ ぃ ぃ !」 「ありずはいながものなんでず!ゆるじでえ ぇ ぇ ぇ ぇ ぇ !」 必死に助けを請う3匹であったが、聞き入れられるはずもなくゆっくりレティの口の中へ消えていった。 空腹でないゆっくりレティに捕まったこの3匹は、長期間頬に蓄えられ地獄の苦しみを味わうことになるのであった。 「「「「「れてぃ、たすけてくれてありがとう!(とー!、とうみょん!)」」」」」 『ゆっくり~♪』 お礼を言われた当のゆっくりレティは、越冬を前に栄養豊富な3匹のカスタード饅頭を得ることができ、ご機嫌であ った。 その後、ゆっくりレティによって通常種の巣穴と比べ類を見ないほど頑丈に入り口が塞がれ、本格的な越冬が始まっ た。 後編に続く このSSに感想を付ける