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セミの声が遠い。 セミの声だけじゃなく、他の全ての音が波の引くように遠ざかっていく。 ――いや。 音が私から、じゃなくて、私の意識だけが音から、色から、世界から、遠く引き離されていく。 それは馴染みの感覚。 立ちくらみを起こしたのだと、妙に冷静に判断できたのは、やはり慣れのせいだろうか。 親友の岩崎みなみちゃんの家で行われる勉強会に向かう途中、休憩に使ったバス停のベンチで こなたお姉ちゃんの友だちである日下部先輩と出会って。 少しお話をして、お互いに自己紹介を終えたあと、ふと時計を見ると思ったより時間が過ぎていて。 そこで慌てて立ち上がったのがまずかった。 そのままお辞儀をしたのも失敗だった。 「あの、ごめんなさい。私もう行か、な……きゃ――」 しまった、と思ったときにはもう膝に力が入らなくなっていた。 視界がぐるりと廻って―― ――気がつくと、何かあたたかいものに身体を支えられていた。 「っとー、あっぶねぇ」 すぐ近くから先輩の声がする。 近くと言うか、ほとんど耳元。 音が戻ってきたんだ。 そして他の感覚も。 声が聞こえたのと反対側の、耳からほっぺにかけて、しっとりと柔らかい何かに包まれている。 これは、先輩の……胸? 「ぅあっ! あのっ! ご、ごめんなさっ!」 「う、わっ、と! ちょっ、暴れんなって」 またも慌てて離れようとしたけど、思った以上に肩をしっかりと捕まえられていて、 逆にさらに強く抱きしめられてしまった。 もうほとんど顔全体が胸に押し付けられてる状態だ。 なんて言うか、困る。 女同士なのに、なんでだかすっごく困る。恥ずかしい。 「あ、あのっ、わ、わたっ、私っ、そのっ!」 「い、いいから、落ち着けって。ほら、ちょっと座れ。な?」 混乱していると、言葉とともに身体を軽く持ち上げられて、押されて、引っ張られて、 何がなんだかわからないままに、気がつけばふよふよと柔らかかった感触が消えていて、 代わりにおしりに平らな感触があった。 ベンチに座りなおさせられたんだと、ぼんやりと理解する。 「んっ」 「おう、ちょっとガマンな」 唐突に額と首筋に手を当てられて、声がこぼれた。 ふむふむとうなずくような気配……熱とか診てくれているのかな。 保健の天原先生やみなみちゃんとは違う、乱暴――というのとも違う、力強くて堂々とした触り方だ。 すごく慣れている感じがして、なんだか本当のお医者さんみたい。 「んー……だいじょぶっぽいかな」 「あ、ありがとうございます……」 「うん。いや、いいけど。てかどーしたんだよ。バスまだ来てないぜ?」 先輩が道の右側――バスの来る方を見ながら言う。 あ、そうだ。ここバス停だったんだ。 「い、いえ、あのっ。私、バスは、別に、待ってなくてっ。みなみちゃんの家はあっちだからっ。 休憩をちょっと、そのっ」 「は? え、なに? ――いや、まぁいいや。いーよ。まずは落ち着け。ほら深呼吸」 「あ――う」 そ、そうだよね。落ち着かなきゃ。 吸って。 吐いて。 すぅ、はぁ。すぅ、はー。すー、はー…………すぅ……ふぅ。 落ち着いた、かな? 「だいじょぶか? ほら、これ。飲め。おまえのだけど」 「あ……はい。ありがとうございます」 差し出された水筒のキャップを受け取り、中身をゆっくりと飲み干す。 よく冷えたスポーツドリンクが身体の熱を徐々に下げていってくれるのを感じる。 ……落ち着いた。 うん、落ち着いた。 落ち着いて……冷静になって一連の流れを思い返してみると、恥ずかしさが一気にこみ上げてきた。 またパニックに落ちそうになるのを、しかし両目をぎゅっと閉じてなんとかこらえる。 うん。だめ。 会ったばかりの人に、これ以上迷惑かけちゃ、だめ。 ちらり、と帽子の陰に隠れるようにしてうかがうと、思ったとおり。 先輩は困ったような、呆れたような顔で私を見下ろしていた。 反射的に俯いてしまう。 「あの、ごめんなさい――申しわけありませんでした……」 「や、いーっていーって。てぇか、なに? バスには乗らないん?」 当然の疑問が投げかけられる。 先輩の声は笑っていたけど、私は酷く悪いことをして怒られているような気になって、 びくりと肩をすくませた。 怖くて顔が上げられない。 「はい……あの、私、身体があんまり丈夫じゃなくて…… 今日みたいに暑いと、その……さっきみたいに倒れちゃうことがあって…… だから、そうなる前に休憩してたんです……」 恥ずかしい。 さっき先輩に抱きかかえられていたときとは全然違う、胸が苦しくなる恥ずかしさだ。 どうして私はこうなんだろう。 泣きそうだ。 消えちゃいたい。 「そっか、エライな」 「――え?」 まったく予想もしなかった言葉が聞こえて、思わず顔を上げる。 先輩は笑っていた。 にこにこと、嬉しそうに。 なんで……? 「ん? 休憩ってのは大事だぜ? 自分の限界を見極めて、それが来る前にちゃんと身体を休める。スポーツの基本だよ。 こんなのもちゃんと持ち歩いてんだから、すげーよな」 言って、先輩は手に持ったままだった私の水筒を軽く揺らして、優しく手渡してくれた。 ちゃぷん、と小気味良い音が耳を打つ。 これは、こなたお姉ちゃんが持たしてくれただけで…… 「部活の後輩にもたまに無茶やるのがいてさー。 ……なんつってー、あたしも昔はよくやっちゃってたんだけどな、へへっ。 あ、陸上部なんだー、あたし。もうすぐ引退だけど。 こう見えても――じゃなくて、見てわかるかもしんないけど、速いんだぜー?」 楽しそうに、本当に楽しそうに語る先輩を、私は茫然と見上げていた。 なんだろう、この感覚。 嬉しいのとも違う。悲しいのとも違う。 そんなんじゃなくて、もっとずっとフラットな――ただただ不思議な感覚。 不思議な、人だ。 「んで、だったらどこ行くんだ?」 「――あ、はい……この先に住んでる、友だちの家に……」 相変わらずの笑顔で尋ねてくる先輩に、まだなんとなくぼんやりとしたまま私は答えた。 「ふーん。勉強会?」 「はい…………え? なんでわかったんですか?」 家に行くとしか言ってないのに。 ひょっとして先輩もそうなのかな? でも手ぶらだし…… 思っていると、先輩はどこかバツの悪そうな顔になって、言った。 「あ~~、それがさ。さっき水筒取ったとき――あ、ソレもゴメンな? そんときにカバンの中が見えちまって、さ……わりぃ。ゴメン」 なるほど。言われてみれば簡単な……って、 「そ、そんなっ、謝らないでください! 怒ってませんから。逆に感謝してるぐらいで。 ですから、その、本当にありがとうございました」 言いつつ再度、深々と頭を下げる。また気分が悪くならないように、今度はゆっくりと。 そして顔を上げると、先輩は、「ぽかん」、と、目と口を丸くしていた。 けどそれもまた目が合ったとたんに、しゅるしゅると、しぼむように弱々しい顔になっていく。 なんだか一回りぐらい小さくなってしまったみたい。 確かに、人の持ち物を無断で触るのは良くないことだ。 でもこの場合は別だろう。 緊急事態……なんて、大げさなものじゃないけど、似たような状況だったし。 何より私のためにやってくれたんだから、感謝こそすれ、不満に思うなんて筋違いもいいところだ。 「えと、そうなの……?」 「はい」 「怒ってない?」 「はい。ぜんぜんです」 安心させようと――なんだか偉そうだけど――笑顔を作る。 すると先輩もおずおずと笑い返してくれた。 「なら、いいんだけどさ……」 よかった、上手く笑えたみたいだ。 それにしてもこの人、表情がころころ変わって、なんだかちょっと……ううん、すごく…… ――って、いけないいけない。また失礼なこと考えちゃった。 先輩に向かって、かわいいかも、だなんて。 まったく、さっきまでの罪悪感はどこに行っちゃったんだろう。 ……考えるまでもないか。 この人が、日下部先輩が追っぱらってくれたんだ。 すごいなあ。 こなたお姉ちゃんの周りは、本当にすごい人ばっかりなんだ。 そんなことを考えていると、先輩はまた表情を変えていて、少し考え込むような素振りを見せていた。 そうして一拍置いて、再び私に向きなおる。 「で、勉強会だっけ。友だちの家で」 「あ、はい」 「それってこっから歩き?」 「はい、そうです」 「……ふぅむ」 あ。 なんとなく、わかってしまった。先輩が何を言おうとしているのかが。 日下部先輩は考えていることがわりと顔に出やすいタイプみたいだけど、 それは今はたぶん関係ない。 ただ単に、私がそういうことを言われ慣れているというだけだから。 「一人で大丈夫か? なんなら送ってくけど」 やっぱり。 慣れているはずなのに――いや、慣れているからこそ、か。 軽い失望めいた自嘲の気持ちが浮かんでくるのを止められない。 こんな子どもみたいな見た目だし、たった今みっともないところを見せちゃったばかりだし。 無理もないよね。 でもお断りしなきゃ。 これ以上迷惑はかけられないよ。 「いえ、大丈夫です。ここからならもう歩いて三十分もかかりませんから」 よし、思ったより明るい声で言えた。 これなら不安にさせてしまわないですむだろう。 先輩は見るからに残念そうな顔で、肩を落とし、「え~……」と不満げな声をもらしていた。 「……」 ――え、なんで? なんでそんな、おやつをもらえなかった子犬みたいな――って、だから! 何を考えてるの私は! うう、なんだか変だよ。さっきから失礼なことばっかり考えちゃう。 私って自分で思っているよりもイヤな子だったのかなあ…… 「なんでさ~? 送らせてくれよぉ~。邪魔とかしないからさぁ~」 「えっ? いえ、でも、そこまでしていただかなくても、大丈夫ですから。本当に」 妙に熱心に言ってくる先輩に、胸の前で両手を振って返す。 あ、あれ? 「む~~」 「だって、その、先輩にも用事があるでしょうし……どこか行くとか…… あ、それに受験生ですし、やっぱりお忙しいんじゃ……」 「ゔ……い、ぃや、いやいや。いーのいーの。そんなの気にしないでいーんだってば、な? てぇか三十分だけだろ? ちょっとじゃん。おねがいっ!」 言いつつ、先輩は両の手のひらを顔の前で打ち合わせる。とうとう拝まれる形になってしまった。 なんだか立場が……どうして私の方がお願いされてるの? 「えっと……迷惑じゃ、ないんですか?」 「ぜんっぜん! てゆーか今むっちゃヒマなんだよ、正直なハナシ。 あとで映画行く予定もあるこたあるんだけど、約束の時間まで三時間もあってさー。 どーやって時間潰したらいいんだか困ってんだよ」 三時間って…… やっぱり、不思議な人。 「だから、そんなさ、むつかしく考えないでいいって。あとちょっとだけ、歩きながらおしゃべり! そんだけのことじゃん、な!」 ……そっか。 そうだよね。そういうことなら、遠慮も迷惑も何もない。 「わかりました。それじゃあ、お願いします」 「おっしゃっ、やった! じゃ、いこっぜー♪」 これまでで一番素敵な笑顔になって、私の手を掴んで元気よく歩き始める先輩を、 「きゃっ――あの、そっちじゃないですっ。こっちです」 私は慌ててひっぱり返すのだった。 心の底からこみ上げてくる笑みを、抑えることなくあふれさせながら。 ------------- ひまわりに誘われて ------------- コメントフォーム 名前 コメント 狙っているとしてもすごいがww -- だぁぁ不利ってこたない ぷ。 (2010-06-07 11 58 26) そうじゃねwww -- ラッピングが制服 (2010-05-13 16 33 01) ↓下のおふたりの名前が奇跡的な繋がりを。 狙ってやったんですよね?ね⁈ -- そりゃぷにってことかい⁈ちょ‼ (2010-05-12 21 21 33) それぞれの、キャラの特徴が良く捉えられています。 良作だww -- 3センチ (2009-12-06 03 08 12) ああ、連作か。びっくりした・・・ -- アイマイ (2008-12-28 21 58 17)
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0話 余りの惨劇に精神崩壊寸前!! 戦慄の殺人ゲームへようこそ…… 学校の体育館「のような」広いホールに、50人近い人間、や、人外が集められている。 あくまで「体育館のような」場所。 体育館と言うには、バスケットボールのゴールやウィンチロープは愚か窓も扉も見当たらない異常な構造。 それでも「体育館のような」と言わしめているのは、正面にあるステージのせいである。 やがてステージの裾から二人の男が現れた。 黒いパンツ一丁の上にウェイターのようなベストと蝶ネクタイと言う異様な格好。 片方は背が高く肩に刺青らしき物が有り、もう片方は身長がやや低めで少し腹が出ていた。 「えー、皆様、こちらに、ンンッ、注目して下さい」 背が高い方の男がステージ上のマイクを使って話し始める。 お世辞にも滑舌が良いとは言えない上に大きく咳払いをするその様は人々に好印象は与えない。 「えー、皆様、突然集められて驚いていると思います。 集まって、えー、我々の主(あるじ)が、えー、皆様をここへご招待致しました。 なぜ招待されたのかと言いますと、皆様に、あるゲームをして頂くため、です」 「主」とは何か? 「ゲーム」とは何か? 多くの者が疑問を抱く。 そして男の口から「ゲーム」についての疑問に対する答えが明かされる。 「そのゲームとは、バトルロワイアル。 これから皆様には、殺し合いをして頂きます」 多くの人々が、男に対し「何を言っている」と言う視線を送る。 「申し遅れました、私、このゲームを司会進行を務めさせて頂く、じゅんぺいと申します」 「同じく司会進行させて頂きます、まひろと申します」 「以後お見知りおき下さいませ」 「おいお前ら!」 一人の男がじゅんぺいとまひろに向かって怒声を上げる。 「いきなり連れてきておいて、今度は殺しあえだと? 冗談じゃないぜ! ふざけんのも大概にしろ!」 「そうよ! 今すぐ家に帰しなさい!」 「とーちゃんとかーちゃん怒らせると恐いんだゾ!」 「アン! アン!」 男の妻と息子と思われる二人、飼い犬と思われる白い犬も一緒になって、じゅんぺいとまひろに向け抗議の声を上げる。 他の者達も概ね、親子と同じ気持ちのようだ。 それを見てじゅんぺいとまひろは顔を見合わせる。 「やはり、自分達の立場をお分かり頂けてないようですね」 「無理も有りません。丁度良いですし、首輪の威力を見せて差し上げるのが上策かと」 「そうだな、そうするか。 ……えー、皆様の首、首輪がはめられていますよね?」 じゅんぺいの言う通り、人々の首には金属製と思われる黒い首輪がはめられていた。 何人かが首輪に触れてみるが外れそうには無い。 「その首輪は皆様に、ンンッ、確実に殺し合いをして貰う為の物です。 無理に外そうとしたり、逃げようとしたり、ゲームの邪魔をすれば、 その首輪は爆発する仕組みになっています」 爆発する――その言葉を聞いて、青ざめる人々。 首に仕掛けられた爆弾が爆発すれば死ぬと言うのは、火を見るよりも明らかである。 触れていた何人かはすぐに手を離した。 「我々がリモコンで操作して、爆破させる事も出来ます。 今から、えー、首輪の爆発を実演したいと思います。 皆様も、首輪が爆発すればどのような事になるのか、知りたいと思いますので。 ほら、お前、用意しろ」 「分かりました」 じゅんぺいの指示を受け、ステージの裾へ向かうまひろ。 そして程無くして、檻を乗せた台車を押しながらまひろが再びステージ上に現れる。 その檻の中には、不安気な表情を浮かべる、黄色い服を着た女の子の赤ん坊が入れられていた。 「「「ひまわり!?」」」 先程抗議していた親子が吃驚の声を上げた。 その赤ん坊は、夫婦の娘であり息子の妹であった。 「野原ひろしさん、野原みさえさん、野原しんのすけ君。そしてシロ君。 この子は、えー、見ての通り、あなた方の家族、野原ひまわりちゃんです。 この子の首にも首輪がはめられているのがお分かり、頂けるかと思います。 それではこれより、首輪の効果を見せたいと思います」 「やめろ!! ふざけるな!!」 「やめて!!」 「ひまを返せぇぇぇええ!!」 「アン! アン!!」 大切な娘を、妹を取り返そうと野原一家がステージに向かって走り出す。 だが、見えない壁により弾かれ、四人共床に倒れてしまう。 「びえええぇえええ!!」 恐怖と不安に耐えられなくなったのか、ひまわりが泣き始める。 その悲痛な泣き声に、野原一家以外の人々にも、憐憫の情を抱く者が何人か居た。 しかし、じゅんぺいは泣き声を聞いて耳障りだとでも言わんばかりにひまわりを睨み付ける。 まひろは特に表情を変えなかった。 変えなかったが、どこからともなく取り出したリモコンを、ひまわりに向ける。 「やめろぉおおおおお!!」 「嫌あああぁああああ!!!」 「ひまわりぃいいいぃいいいいいい!!!!」 「アン!!!」 野原一家が絶叫する。 そして、無慈悲に、リモコンのスイッチが押された。 ぱぁん、と言う炸裂音がホールに響き、泣き声も消えた。 野原一家の絶叫も消え、ホールは静寂に包まれた。 【野原ひまわり 死亡】 「これで首輪の威力は分かって、頂けましたでしょうか。 よし、それじゃ、片付けろ」 「はい」 落涙し放心する野原一家を尻目に、ひまわり「だった物」が入った檻が乗った台車をステージの裾へ持って行くまひろ。 そしてまひろがステージへ戻って来る。 「戻ったか。じゃあ、ルールの説明、頼んだぞ」 「任せて下さい」 殺し合いのルールの説明がまひろによって始められた。 「それでは殺し合いに移って頂く前にルールの大まかな説明をさせて頂きます。 この殺し合いは特別にご用意した会場の中で最後の一人になるまで行って頂きます。 最後の一人になった方のみが『優勝者』となり、家に帰れます。 また、好きな願いを一つだけ叶える権利を副賞として贈呈致します。 反則行為は一切ございません。会場に有る施設の利用及び破壊も自由でございます。 首輪について改めて説明致します。 首輪は無理矢理外そうとする、禁止エリアに侵入する、ゲーム進行を著しく妨害する行為を行う。 主にこの三つの禁止行為にどれか一つでも抵触すると、先程のように爆発します。 首輪は完全防水、耐衝撃性となっており、我々が持っている特別な鍵を使用するか、専用の信号を送らない限りは、 外す事は出来ません。禁止エリアにつきましては後程ご説明致します。 参加者の方々一人一人に、支給品の入ったデイパックをお渡しします。 このデイパックは、特殊な構造となっており、死体を含む参加者、著しく不定形な物、明らかに大き過ぎる物以外は、 何でも入れられ、重量も変化しません。 但し、デイパックが激しく損傷しますと収納物がばらけ使用不可能になりますので、ご注意下さい。 支給品は全参加者共通の物として、ルールの書かれた冊子、地図、名簿、コンパス、懐中電灯、懐中時計、 筆記用具、水と食糧が入っています。 この他に、武器や防具と言ったランダム支給品が一つ有ります。 ランダム支給品は役に立つ物とは限りません。これは男女、種族問わず、平等に優勝のチャンスを与える為の措置です。 つまり当たり外れが有りますので、必ずご確認頂きますようお願い致します。 0時、6時、12時、18時の一日四回、定時放送を行います。 内容は主に死者及び禁止エリアの発表となります。 禁止エリアについてですが、放送から一時間後に出現します。入ると首輪が作動しますのでご注意下さい。 また、地図の外及び上空100メートル以上も禁止エリアとさせて頂きます。 12時間、新たな死者が出なかった場合、その時点での生存者全員の首輪を爆破します。 優勝者は無し、ゲームオーバーとなります。 参加者が全員死亡しても同様です。 最後になりますが、特殊な能力を持っている方に関しましては、その効力を大幅に弱体化させて頂きます。 ゲームの破綻に繋がりかねない物に関しましては使用を不可能とさせて頂きますので、その点はご了承下さい。 ルールの説明は以上となります。 質問が有りましたら受け付けます」 「……ハイ」 「ガオガモンさん」 青と白の毛皮を持った、背中から赤い二つの触手が生えた大きな犬がまひろに質問する。 「優勝したら、本当に帰れるんですか?」 「帰れますよ。但し、最後の一人だけです」 「はい……」 「土井津仁君」 続いて、額の星印が特徴的な坊主頭の強面の少年が質問する。 「一つだけなら、どんな願いでも叶えられるんですか?」 「はい。死者の蘇生、大金が欲しい、等」 「……」 「他に質問は有りませんか?」 まひろが尋ねるが、もう質問する者は居ないようだった。 「それでは、ゲームの始まりとさせて頂きます」 じゅんぺいが開幕の宣言を行う。 直後、参加者達は猛烈な睡魔に襲われ次々と意識を失い倒れていった。 その中で、野原一家は、完全に意識を無くすその直前まで、まひろとじゅんぺいの事を、 涙を流しながら睨んでいた。 …… …… 「ご苦労だった、二人共」 もう一人、男がステージの上に現れ、じゅんぺいとまひろに労いの言葉をかける。 長身で、どこか陰を感じさせる面立ち、そして甚平を着たその男に、二人は軽くお辞儀をする。 「こんな感じで大丈夫ですかね? 平野さん」 「ああ、上出来だじゅんぺい君。まひろ君も」 「ありがとうございます」 「さて、それでは始めようか……」 甚平姿の男――平野源五郎は、これから始まるゲームに期待を寄せ、笑みを浮かべる。 【GAME START】 GAME START 目次順 次:平穏レ☆プ! バトロワプレイヤーと化した先輩 GAME START じゅんぺい 次:第一放送 GAME START まひろ 次:第二放送 GAME START 野原ひろし 次:信用する事の難しさ GAME START 野原みさえ 次:夢のENDはいつも目覚まし来たりて笛を吹く GAME START 野原しんのすけ 次:遠く遥か向こう、ずっと見つめながら GAME START シロ 次:友達の為に心を鬼にする人間の鑑 GAME START 野原ひまわり GAME OVER GAME START ガオガモン 次:踊る狂狗! ガオガモン GAME START 土井津仁 次:僕の修羅が騒ぐ GAME START 平野源五郎 次:第二放送
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「修正依頼」が出ています。SLG要素について追記できる方はご協力をお願いします。 Piaキャロットへようこそ!!3 【ぴあきゃろっとへようこそすりー】 ジャンル 恋愛AVG+育成SLG 対応機種 Windows 95~2000ドリームキャストプレイステーション2 メディア 【Win】CD-ROM 2枚組【DC】GD-ROM 1枚(*1)【PS2】DVD-ROM 1枚 発売・開発元 【Win】F C・FC02【DC/PS2】NECインターチャネル 発売日 【Win】2001年11月30日【DC】2003年3月6日【PS2】2003年3月27日 定価 【Win】9,800円(税別)【PS2】7,200円(税別) 廉価版 劇場版公開記念限定版 2002年10月18日/6,800円BEST BUY F C 2012年7月27日/3,000円パッケージ復刻版 2021年3月26日/4,180円PS2ベスト版 2005年3月3日/3,045円(税込) 配信 【Win】2010年6月25日/1,900円(税別) レーティング Win アダルトゲーム DC CERO 18歳以上対象(*2) PS2 15歳以上対象(廉価版) 判定 なし ポイント 特殊な扱いのメインヒロイン Piaキャロットへようこそ!!シリーズ1 / 2(TOYBOX / 2.2) / 3(ヒロインズFunBox / 3.3)G.O.(G.O.TOYBOX / ぴあ雀) / G.P.(G.P.FD) / 4(4FD) / プリンス 概要 ストーリー 特徴 問題点 評価点 賛否両論点 総評 その後の展開 余談 概要 ウェイトレスの制服が個性的なファミレスでの恋愛模様を描いたAVG+育成SLGシリーズの一作。 従来のシリーズ作では都会の中にある店が舞台だったが、本作では海水浴場の近くにある「4号店」が舞台。本店でアルバイトをしている主人公が、8月に新規オープンする4号店に1ヶ月間だけのヘルプとして赴くところから物語は始まる。 本作に登場するウェイトレスの制服は、発売前のユーザー投票で決まった「フローラルミントタイプ」「トロピカルタイプ」の2つと、今は無き大手系列の某ファミレスの制服をモデルにしたと思われる「ぱろぱろタイプ」の計3種類。 ストーリー Piaキャロット本店でアルバイトをする神無月明彦は、同僚の高井さやかのことが気になっていたが、なかなか想いを打ち明けられずにいた。そんな折に彼は店のオーナーから、美崎海岸に新規オープンする4号店に8月だけの期間限定でヘルプに行くことを打診される。戦力として期待されるのは素直に嬉しいものの、さやかと離れたくない思いから今いち決心がつかない明彦。引き止めてくれることを期待してさやかにヘルプの件を打ち明けるが、その望みは叶わず、明彦は僅かな寂しさを抱えたまま4号店に向かうのだった。 特徴 スケジュール設定の変更点 シリーズ恒例のスケジュール設定は、業務のほかに時間帯も選択するようになっている。 各ヒロインの勤務時間帯も表示されている。 ちなみに、一切いじらないで進めていると…… 寮内移動の視覚化 自室でのコマンドにおいて寮内を移動する際、選択肢ではなく寮のマップという形で表示されるようになった。 その他 キャラ設定についてはシリーズ過去作の本編を踏襲しているが、『2』関連では家庭用の追加要素にも踏み込んだものになっている。 問題点 ヒロイン「高井さやか」の扱いが特殊 メインヒロインでありながら、特定の条件を満たさないとゲーム本編に登場せず攻略対象にならない。 ただ、そこに至るまでの流れはしっかりと描かれており、登場時もメインヒロインとしての存在感を十分に放っているので扱いがおざなりというわけではない。 Hシーンが実際の行為ではなく、主人公の妄想シーンと未遂イベントのみ。 これについてはユーザーから批判の声が上がった。「せめてエンディングにまともなHシーンが欲しかった」なんて意見も(*3)。 ただし、未だ恋人以上になれない主人公との微妙な関係に思い悩む十代の繊細な感情を描いた彼女のシナリオは、たとえHシーンが不十分でも他のヒロインに見劣りしない出来である。 もっとも、前作『2』も「メインヒロインはHシーンを通過すると攻略不可」という(プレイヤーの裏をかくという意味で)とんでもないシナリオだったりする。それに比べれば妄想&未遂とはいえマシかも。 DC/PS2版でもHシーンではないが同様の展開ではある。 なおF Cは、本作以前にカクテルソフトブランドで発売した、『DokiDokiバケーション ~きらめく季節の中で~』において、メインヒロインに妄想等を含めて一切Hシーンが無いという前例を作っている。本作は2009年にWindowsへ移植されたが、追加要素はなかったため補完もされていない。 CGの回収が面倒。 ヒロインの制服姿のCGは制服毎にそれぞれ存在するが、ゲームスタート時に選んだ制服は一度ゲームをクリアするまで変更できない。つまり全てのCGを回収するには、他のゲームなら攻略できるヒロインの人数分クリアすればいいところを、本作ではそれに制服の数をかけた分だけ最低でもクリアしなければならないのである(あくまで単純計算した場合であり、実際はそこまでする必要は無い)。 ちなみに『2』の家庭用移植では改善されていた点であるが、『3』では家庭用移植でも改善されていない。 とはいってもセーブデータの保存数が多いことや、既読メッセージのスキップ機能があるおかげであまり苦痛を感じることはない。 とあるヒロインのシナリオの中で遊べるミニゲームが単独では遊べない。 DC/PS2版では対応している。 + ちなみにタイトル画面でそれが出現する位置にPC版では何があったかというと(ネタバレ) 同僚の男をストーキングするとビデオショップにたどり着く。 で、PC版ではそこで買ったビデオ(もちろん……)を観賞する項目が出現したのである。 ちなみに、このショップは隠しヒロインにも絡む(これについてはDC/PS2版も同様)。 評価点 ゲームプレイに於けるシステム周りが充実している。 主なところでは、前述の既読メッセージのスキップや自動メッセージ送り、音声のON/OFFなど。音声のON/OFFは一括だけでなく、ヒロイン毎に個別の設定も可能。 セーブデータにアイコンをつけることも可能。攻略中キャラの目印に。 スケジュール実行時の画面に表示されるチビキャラのアニメーションがコミカルで面白い。 賛否両論点 「愛沢ともみ」の変貌っぷり 家庭用『2』の追加キャラである「愛沢ともみ」の変貌っぷりに戸惑う人も。 その変化については『2』で失恋を経験している影響と言える要素はある。 総評 メインヒロインのHシーンの件にばかり目が行きがちだが、そこに目を瞑れば普通に遊べるレベルの作品である。 その後の展開 他機種への展開としてはプレイステーション2とドリームキャストに移植、DVD-PG版が発売された他、本作の後日談に当たる作品がゲームボーイアドバンス用ソフトとして発売された。 DC版のパッケージイラストはまた新規の物で、PS2廉価版でも使用されている。PS2初版はPC初回版と同じイラスト。 本作が発売された年の翌年に本作の劇場版アニメが公開された。本シリーズでアニメ映画が作られたのは現時点で本作のみである。 18禁ゲーム原作のアニメ映画は本作が史上初となる。 『Piaキャロットへようこそ!!4』において、本作の人気ヒロイン・羽瀬川朱美が続投することになった。 2016年1月15日に『カスタムメイド3D2』にて本作とのコラボ衣装が配信された。 オムニバスソフト『Piaキャロ 20th ANNIVERSARY PACK』に本作が収録されている。内容はDL版準拠である。 DLsiteでレンタル販売もされていたが、2019年6月28日に「DLsiteレンタル」サービスが終了したため現在はレンタル不可。 2021年3月26日にWindows版がパッケージ復刻版として再販。ゲーム内容はそのままだが、Windows 10に正式対応している。中身はそのままなので旧パッケージ版のセーブデータも互換性がある。 2023年12月7日からDMMのブラウザゲーム『デタリキZ特別防衛局隊員の日常』とコラボを開催する。 余談 PC版のマニュアルには新聞風のコーナーがあり、そこに「あるキャラにはとんでもない過去があり、よく見るとそれらしき傷がある」という旨の記述がある。 + 実際はどうなのかというと……(ネタバレ) 「性転換したキャラがいる」という記述になっているが該当者はいない(ちなみに「手術の後」という誤植がある)。 その一方、主人公には隠しヒロインとの過去にまつわる傷がある。ちなみに隠しヒロインに関する伏線はオープニングから存在している。 制作に2年を要しており、その影響で画面解像度が当時18禁ゲームで主流だった800×600より一回り小さい640×480となっている。 PC版発売前から電撃G s magazineで大プッシュされていた。同誌はギャルゲーがメインでありアダルトゲームを扱うことは滅多になかったのだが、発売数ヶ月前から毎号数ページに渡る特集を組み人気投票や絵師による描き下ろしの掲載を実施するほどであった。ちなみにその人気投票でトップだったのは29歳のお姉様貴子さんである。 ウェイトレスの制服の投票も、電撃G s magazineとF Cのホームページで行われた。
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憂鬱ですわ。ええ、そうですとも。まったくもって憂鬱です。 自己紹介もないまま愚痴をこぼしてしまったこと、深くお詫びいたしますわ。わたくし、日向向日葵と申します。ひまわりのような明るい娘に育って欲しいとお父様が命名してくださった、愛着ある名前ですの。 私立十津那学園といふところがありますわ。わたくし、そこな女学生ですの。この学園、<こちら側>と<あちら側>の友好を深める事を目的として開校されまして、異世界の人々と地球人間の共生を目指しているのです。共生を目指しているわけですから<こちら側>のことを学ぶと同時に、わたくし自身についても地球の皆様に知っていただけなければなりません。ですからこの学園では、自己紹介ついでに、自分自身の出生、種族についても一言添えるのが常ですの。わたくし、それが憂鬱ですわ。 双方が歩み寄らなければ共生への道などは開けません。少なくとも私はそう思います。ですから憂鬱を押し殺し、自らの事情をお話しますわ。実はわたくし『吸血鬼』ですの。 <むこう>の方なら、「あぁ、そうかい」と流してくれるのですが、<こちら>の方はそうはいきません。開口一番は大抵こうですわ。「太陽の下だけど、平気なの?」初めは、<こちら>の方々が心配そうにわたくしの顔を覗き込むのが不思議でなりませんでした。「もちろん、平気ですわ」と答えると、疑るような顔になるのです。どうやら<こちら>の世界では『吸血鬼』は元来、太陽の下を歩けないのですってね。驚愕しましたわ。 そも、わたくしの故国でいう『吸血鬼』とは、血液のやり取りにより精霊力や生命力をやり取りする神通力をもった鬼のことなのです。『血鬼』とだけ呼ぶトコロもありましたわね。しかしどうにも、こちらの方には伝わりにくいようですわ。私の故国では死霊国の吸血姫の方がマイノリティーでしたのに、こちらでは逆のようですわね。一般の方々は、吸血鬼と聞けば、血により眷属を増やす悪魔を想像するのです。なぜなのかしら。あんな恐ろしいもの、関わらない方が懸命でしょうにね。 わたくしの憂鬱はこれだけでは終わりません。<こちら>の方に種族を明かした後に、わたくしの名前を紹介すると、多くの人が笑いを堪えているような顔をするのですわ。ひ ま わ り、こんなに綺麗な言葉ですのに。太陽を連想させる名は吸血鬼には不似合いなのですってね。<こちら>の世界のために改名することも許されているようですが、そんなこと天が許しても、わたくし自身が許せませんわ。こちらの方は無礼ですのね。人の名を笑うなど、ありえないことでしょうに。ニホン人は礼儀正しいと染野森のオジサマが言っておりましたが、彼を信用したのが間違いでしたわ。 ××× 桜も散り果てた4月。出会いの季節、春。 卒業生を送り出し、新入生を迎え入れる十津那学園。「より多くの種族、多くの人交じり合うため」という校訓に沿って、毎年クラス替えのある十津那学園においては、初々しい新入生たちよりも在校生たちの方が、幾分かそわそわとして落ち着きない。憧れのあの子と同じクラスになれるだろうか、親しい友人と離れ離れにならないだろうか、などなど。既存の友好関係があるためである。 十津那学園の始業式は入学式の二日前に執り行われる。今日は入学式の二日前、つまり始業式の日である。始業式が入学式の二日前に行われるのは、新入生を迎え入れる前に既学生たちの心構えをつくるためだと言われているが、事実無根である。 建前と形式悪のみで形成されている始業式について語るべきことはない。語るべきはその後、新しいクラスになって初めてクラスメイト達が一同に会すLHR、通称ホームルームである。学活って言うトコもあるよね?小学生までなのかな?格好を付けたがるのは、高校生達の性だろうか。横文字がカッコイイと思うセンスは小学生のようでもある。 ためになることなどあり得ない始業式が終われば、在校生たちはそれぞれ割り振られたクラスへと征く。 二人しかいない1年H組の教室で、教室の窓際一番後ろの主人公席に座る一つの影がある。窓から外の陽気を見下ろしながら、LHRの開始を迎えようとしている女生徒は、名を日向向日葵という。白色のきめ細かい肌も、今日は少し張り合いがない。いつもなら流れる宝石のような艶を携えている髪も、どこか曇っている。心機一転の新学期のは少々不釣合いな佇まいだ。 向日葵の隣に座っているもう一人の人物は、のぺー、だとか、ぬぺーといった形容詞の似あう男子生徒である。清潔感を感じる外見だが、抜けている。もうなにもかもが抜けている。魂さえ込められていないようである。春風が吹けば、そのまま吹き飛ばされていしまいそうだ。幸い、今は風が凪いでいるので、そういった心配は無用である。 <<<キーン、コーン、カーン、コーン>>> LHRの始まりを告げるチャイムが鳴る。しかし、一向に他のクラスメイトたちはやって来ない。疑問に思った男子生徒が、声を発する。 「初めまして、向日葵さん。僕は朽葉っていいます。一応、人間です。それにしてもみんな遅い、ね。教室、間違えているのかな」 朽葉少年の声は、外見通り、のぺー、というか、ぬぺー、といった質だった。期待を裏切らない男である。朽葉少年は空気のように存在感のない人物なので、話しかけられた向日葵はいきなりの声に少し驚いている。 「ご丁寧に、どうも。わたくし、日向向日葵と申します。種族は、、、」 「知ってるよ、向日葵さんは鬼なんでしょ?可愛い角が生えてるし」 「吸、血、鬼、ですわ。それに、異世界には鬼以外にも角が生えている種族も少なくありません。偏った知識だけで物を語るのはあまり関心いたしませんわ」 <こちら側>の人々が『吸血鬼』という言葉を前にすると、一歩引き下がるということを向日葵は知っていた。知っていて、さらに怒気を含ませ声を発した。彼女は、兎角、偏見の嫌いな人物である。決め付けで話し掛けたような朽葉少年の言は、彼女の逆鱗に抵触した。付き合いきれない、と向日葵は感じたのだ。 「鬼って言ったのは、君のこと知っていたからなんです。でも、気に障ったみたいですね。ごめんなさい、向日葵さん」 朽葉少年は誰が見ても落胆している様子になった。外見自体は整っているため、ぬぺー、という効果音の代わりに、落胆が浮かべば、なるほど母性本能を擽るような人物となる。子犬のような胡桃色の前髪が、顔へと掛かり影を作った。 向日葵は外見に釣られるような女学生ではないが、初対面の相手に謂れのない暴言まがいの言葉を吐いてしまったことから心が痛み、彼へと向き直った。この少年は、少なくとも見定めるくらいの価値はある人物であると評したわけである。 「わたくしこそ、初対面の方にいきなり皮肉を言ったことをお詫びしますわ。ごめんなさい」 「向日葵さんが謝ること、ないよ。だけど、機嫌が直ったのなら、嬉しい。これから一年、よろしくね」 「こちらこそ、よろしくお願い致しますわ。えーっと、朽葉君?」 「くるみ、でいいですよ。朽葉胡桃がフルネームなんだ。親しい人は、大体そう呼ぶ」 「分かりましたわ、胡桃君。では、わたしくしのことは、向日葵とお呼びくださ…って初めからそう呼んでいましたわね。あまりに空気感のない喋り方と声でしたから、全く気になりませんでしたわ」 「君を呼ぶなら、向日葵以外に考えられなかったから。図々しいかも、って考えたんだけど」 「いえ、長く他人から向日葵と呼ばれなかったものですから、少し新鮮で嬉しいくらいですわ」 向日葵が言って、今日はじめての暖かな春風が吹いた。 「そっか。それなら、いいんだ」 二人っきりの教室で、このようにして二人は、出会った。事実は少し違う。正しくは再会であるのだが、この場でそれを知るのは朽葉のみである。 <<<ピン、ポン、パン、ポーン>>> <<<2年H組、朽葉胡桃、日向向日葵、LHRが始まっています。至急、教室へと戻りなさい>>> 朽葉と日向。両名ともに、1年生の教室へと紛れ込むという大ボケをかましていたようである。朽葉はともかく、日向がミスをするとは珍しい。春の陽気の仕業である。だって春ですよ。そういうこともありますよ。みなまじゃ言えない季節ですよ。 ××× 朽葉色の回想 1年生の夏の頃だった。毎日のように大合唱を奏でるセミたちが、嫌に静かな日和だったのを覚えている。その日、僕は死にかけていた。どうして死にかけたのか、詳しくは知らない。ただ、僕は死の淵に瀕していた。異世界では、死は少女の形をしているという。少しだけ期待したけれど、僕達の世界はやっぱり違う。死は、絶対的なまでに死で、それ以外でない。 医者はもう助からないと言った。母親は泣いていた。父は無言だったけれど、険しい顔をしている。妹は、さっき部屋から出ていった。体中に包帯を巻いて、人間でなくなったかのような姿の僕を、見ていられなかったのだろう。僕は死にかけのくせに、意識だけははっきりとしていたから、家族の状態がはっきりを分かった。絶望は無かった。「まぁ、そうだろうな」と納得するばかりだった。情けないと思うかもしれないが、こういうことは分かってしまうものだ。どのような人物でも、引き際ぐらいは心得ているものだから。しかし、意識だけは残っていて嬉しかった。未練がましいのも、また人間。心配する両親に見守れて逝けるというのは、とても幸福なことだと思ったからだ。 病院に染野森の叔父さんがやって来た。小さなころからお世話になっている人だったから、最後に会えて嬉しかった。年中忙しいと走り回っているくせに、こういうときは必ず駆けつけてくれるから、憎たらしい。叔父さんが医者と話しをしていた。難しい話で、僕には上手に理解出来なかった。 「はい、そのようです。きっと・・・・の仕業です。症状から見て間違いあり…せん。異…界の・・・・・が・・・」 「気にせんでいい。この件、私の預けてくれんか。胡桃を治すための・・・・を連れて・・・た。こいつならきっと・・・」 叔父さんに連れられてきたのは、僕と同い年くらいの、一本角の異世界人だった。同じ学校へと通っている娘だ。確か、名を日向向日葵という。ちらほら、名と顔を聞く機会があった。「なぜ彼女がここに?」と思った。後で聞いた話だと、染野森の叔父さんの知り合いの娘だという。よくよく謎な友好関係の叔父である。 染野森の叔父さんに連れてこられた彼女が、憂鬱と共に医者に自己紹介をして、自分の能力について話していたことを覚えている。 そして彼女は、億劫そうに、僕の首元に噛み付いた。 ××× 向日葵色の憂鬱 憂鬱ですわ。ええ、そうなのです。今、とても憂鬱ですの。 2ヶ月前の始業式、一人の男の子と出会いました。朽葉胡桃といふ名の少年です。薄い朽葉色の髪の毛をした、物腰の柔らかい人物でしたわ。ひまわり、とわたくしの名を素直に呼んでくれた、数少ないニホン人でした。纏う空気が染野森のオジサマに少し似ている気がしますわね。だから、という訳でも無いのですけれど、わたくし彼とお友達になりましたの。お昼にお食事を共にしたり、互いに勉強を教え合うくらいの、ごく当たり前のお友達ですわ。 付き合いの内、気が付きましたわ。普段のぺーっと、そして、ぬぺーっとしている彼ですが、意外と気配りやさんですのよ。何も目に映していないような顔をしていますが、細かい所までよく見ているようです。こと気遣いについては、わたくし負けなしと思っていましたが、所詮井の中の蛙だったようですわね。増々の精進を誓いましたわ。 そんな彼ですが、わたくしが「胡桃」と呼ぶと、まるで犬みたいに嬉しそうにこちらに振り返りますの。ですが、彼に可愛いという表現は似合いませんね。のぺー、というか、ぬぺー、とし過ぎています。そこがまた可愛い、ですって?あなたの目は節穴ですわね。 「胡桃、よろしければ放課後、火乃先生のところへ一緒に課題を提出しに行きましょう?」 「僕も、提出に行こうと思っていたところなんだ」 「あら、そう。それは大変よろしいわ」 放課後、約束通り胡桃と共に課題を提出しに火乃先生の元へと行きましたわ。提出ついでに、火乃先生を交えて三人で軽いお話をした後、彼と一緒に下校しましたの。友達ですから、当然ですわね。下卑た勘ぐりを入れる輩も居るようですが、そのようなことありません。疚しいことなど一つとしてないですわ。彼のお家に招待されたこともなければ、彼をわたくしのお屋敷に招待したこともありません。まして、手を繋ぎ合ったり去り際に抱きあうことすらありません。彼とは友達として、いつも一緒に居るだけなのです。二度言います。疚しいことなど、ないのです。 まったくもって、憂鬱ですわ。 言葉遣いが徹底しててキャラとなりが分かりやすいな。やっぱりラブコメと学校との相性はバツグン -- (名無しさん) 2013-04-12 22 47 44 空気の様に向日葵の側にいる胡桃というのは噛まれた繋がりなのか二人して教室を間違えるほどの運命的な偶然なのかが気になりました。二人の始まりからこの先どうなるか楽しみですね -- (名無しさん) 2013-08-01 20 35 25 まるで本当に向日葵が追想と日常の中で思いを吐露している素晴らしい。最後の「憂鬱ですわ。」の向こう側の向日葵の表情は微笑だと思った -- (名無しさん) 2014-01-31 23 24 29 変化の度合いがとってもわむ -- (名無しさん) 2014-05-03 02 14 17 異種族が気になって気になって目で追いかけるようになるっていいな -- (名無しさん) 2014-12-26 20 18 41 名前 コメント すべてのコメントを見る
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■上地雄輔「ひまわり」 いい曲 -- あ (2008-12-28 16 31 59) まじいいきょく -- い (2008-12-31 18 03 31) 雄輔マジかっこいい マジで会いたい? -- リロ (2009-01-08 18 21 27) 上地くん惚れる? -- あみ (2009-01-18 20 31 28) 上地雄輔まじ、かっこいい(*^m^*) ムフッ上地のCD絶対買う -- みっぺ (2009-01-19 05 15 31) さくら物語も早く 聞きたい( -^*) -- ひま (2009-01-26 14 50 47) ほんっとに好き 大好き愛してるよ〜 会いたい… いっぱい雄輔を感じたい -- 友甫 (2009-01-30 19 14 31) かっこいいす -- だいき (2009-01-31 11 28 42) ヤバい -- りん (2009-01-31 16 40 19) よすぎ -- た (2009-01-31 16 41 02) ちょーカッコいい -- 里紗たん (2009-02-27 19 53 07) 世界一カッコイイっしょ -- りー (2009-02-27 19 55 28) 雄ちゃんほどカッコいい人はいない? だあいすき★ -- なま (2009-03-07 22 16 53) 会った事あります? まじやばいです!? 笑顔がかわいい? -- 日夏詩 (2009-03-08 14 44 57) 私は、上地君と上地さんと上地先輩と上地先生どっちかなクイズの問題ですよ。 -- まつおかゆき (2009-03-11 21 50 01) 上地先輩の事を心臓の体に心配しておきます。 本当に心配ですから。 どもたちになって下さい。 -- 松岡ゆき (2009-03-11 21 57 44) あれ上地先輩とつるのさんが本当にカッコ良かったですね。 すごくて感動しました。 -- 松岡ユキ (2009-03-11 22 25 14) 上地雄輔 -- 鈴木佑子 (2009-03-13 23 40 15) 上地雄輔 -- 鈴木佑子 (2009-03-18 22 25 25) 歌つくります -- 鈴木佑子 (2009-03-18 22 26 04) 上地雄輔 -- 鈴木佑子 (2009-03-27 22 54 05) 上地雄輔 -- 鈴木佑子 (2009-04-12 22 47 41) 私 -- 池間春香 (2009-05-02 21 55 02) 上地雄輔の子供で〜す -- 池間春香 (2009-05-02 22 02 33) かずやに似てる?私の彼氏 -- 名無しさん (2009-05-06 04 27 14) きっと上地先輩の事を一緒に夢と物語を作ります。 宜しくお願いします。 それが条件です。 上地先輩の事を愛してます顔をあげなよもう泣くなよ大好きだから -- 松岡ユキ (2009-05-07 20 35 26) 私も元気です。 上地先輩を結婚式の条件のついてを考えて下さい。 宜しくお願いします。 場所は、ヘキサゴンのクイズの予定します。 -- 松岡ユキ (2009-05-07 20 56 42) 上地先輩を命をかけます。じゃあまたねメールアドレスを教えてあげます。 大好きだからこれが私のコメントです。 -- 松岡ユキ (2009-06-06 10 48 45) 上地先輩を絶対に歌カスカードを一緒に作りましょうね。 それが私の本気で告白です。 もうひとつは、私の本気でプロポーズです。 上地先輩をすればいいと思いますよ。 私と上地先輩を見守りします。 愛してます。 -- 松岡ユキ (2009-06-06 11 40 21) 突然の投稿失礼致します。 当方はアフリカカラー[ http //www.africa-color.net/ ] というアフリカ在住の日本人ブロガーさんによるブロガーさんの為の情報サイトを運営しております。 ご登録は無料になっており、ご登録後、記事が当サイトへ反映され、ブログのランキングサイトの様にアクセスを稼げる仕組みになっております。 (まだプレOPEN中ですので、今ご登録頂ければ、ランキング1位も夢ではありません) 当方の判断で素晴らしい記事を書かれているブロガーさんのみにご招待の投稿をさせて頂いております。 是非この機会にご登録頂ければ幸いと思いご連絡させて頂いた次第でございます。 宜しければ下記より、ご登録頂ければと思います。 登録ページ http //www.africa-color.net/entry.html 突然の投稿にも関わらず、最後までお読み頂き有難うございました。 -- アフリカカラー (2009-07-07 18 15 37) 名前 コメント
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■日本へようこそエルフさん まきしま鈴木 Web版途中まで 基本的には主人公とエルフのイチャラブ系な話だけど、サブヒロインの女キャラが子持ちとか男持ちなので、独占的には微妙かも? ヒロインズの水着にに男キャラが見ほれる、みたいなシーンが結構多め。 ヒロインズにちょっかいを出してくる下衆イケメンキャラあり。 触手あり。