約 633,733 件
https://w.atwiki.jp/seiyu-coversong/pages/1862.html
原曲・童謡 作詞・権藤はなよ、作曲・下総皖一 【登録タグ 夏の歌 幼児向け楽曲 童謡】 カバーした声優 おみむらまゆこ 釘宮理恵 小桜エツコ 鈴木晶子 鶴ひろみ 林原めぐみ
https://w.atwiki.jp/naianakikaku/pages/2615.html
たくさんたくさん、お願いごとが集まったの。 だから、次はささにかざるの。 ささは、パターがくれたの。 「みんなのお願いごとをかざる、おっきなささがほしい」って言ったら、くれたの。 パターは、たなばたさまじゃないけど、お願いごとを叶えてくれるんだね。 いろんないろんなお願いごとがあるんだね。 「パターとウツツは、同じお願いごとだね」 「ほんとうだ。コオリたちに、おねがいごとたくさんあつまりますように、って」 「お願いごと、かなったね」 「かなったね」 お願いごと、たくさんたくさん集まったの。 パターとウツツのお願いごと、叶っちゃった。 きっと、たなばたさまが叶えてくれたんだね。 ほかにも、いろんなお願いごとがあるの。 「タスクは、ほんだながほしいのね」 「ごほんのおにいちゃんは、ごほんがほしいっていってるのよ」 「きっと、本が好きなんだね」 「ふこうのおにいちゃんは、さかあがりができるように、だって」 「さかあがりって何だろう」 「きっと、さかをのぼるのよ」 お願いごとは、大事にかざるの。 たんざくにひもを通して、落ちないようにささにぎゅって結ぶの。 「とりさんのおねえちゃんは、あかいおねえちゃんとなかよしになりたいんだって」 「スザク、トキコとなかよしよね」 「なかよしよね」 「もっとなかよしになりたいのかしら」 「なかよしは、いいことよね」 「でも、アッシュもトキコのこと書いてるよ」 トキコ、なかよしの人がたくさんだね。 こういうの『もてもて』って言うのかな。 「バイコーンのおにいちゃんは、あかいおねえちゃんにふりむいてほしいの?」 「ふりむいてほしいみたい」 「「…………」」 コオリとふたりで、後ろをふりむいたの。 アッシュはトキコにこうしてほしいのかな。 「こうかな」 「こうかなぁ」 「こうすると、どうなるのかしら」 「わからないの」 「ふしぎね」 「不思議ね」 きっと、アッシュやトキコには、わかるんだね。 今度、聞いてみよう。 「とらのおじさんや、ごみすてばのおねえちゃんは、きおくがほしいのね」 コオリの持ってるたんざくは、ロイドのお願いごとが書かれてるのとひなたのお願いごとが書かれてるの。 ロイドもひなたも、記憶がないんだって。アオといっしょ。 「こんぺいとうのおねえちゃんも、きおくがないのよね?」 「うん」 「きおく、ほしい?」 「ううん」 「いらないの?」 「うーん…わからない」 アオも、記憶がない。何も知らない。 知らない場所にいたら、ホウオウさまがアオを見つけて、一緒にここに来たの。 アオは、記憶がほしいって思わない。 何にも知らないから、ほしいと思わないのかな。 アオにはわからない。 大きくなったら、わかるのかな。 「あ」 「コオリ、どうしたの?」 「ジェノサイドのおねえちゃんは、ミレニアムのおにいちゃんとけっこんしたいんだって」 「ほんとだ」 でも、アオとコオリ、教えてもらったのよ。 「けっこんって、男の人にはじんせいのはかばよね」 「じんせいしんじゃうのよね」 「ジングウ、わるいことになっちゃうね」 「ジェノサイドのおねえちゃんは、いいことなのにね」 「たいへんだね」 「たいへんだね」 でも、わるいことってどんなことなんだろう。 ジングウのお願いごとが、叶わなくなっちゃうとかかな。 「しろいおじさんは、かいてくれなかったね」 「にげられちゃったね、残念」 「つぎのたなばたさまは、かいてもらえるかしら」 「書いてもらえるといいね」 もらったお願いごと、全部ささにかざったの。 これでかんせいかな… 「あっ」 「こんぺいとうのおねえちゃん、どうしたの?」 「アオたち、お願いごと書いてないの」 「あっ」 みんなのお願いごと、たくさん集めたけど、アオたちのお願いごと、忘れてたの。 アオたちも、お願いごと書かないとね。 「うーん」 「うーん」 お願いごと、むずかしいね。 何を書こうかなあ。 「コオリ、書けた?」 「かけたの。おねえちゃんは」 「書けたの」 アオとコオリのお願いごとも、ささにかざるの。 全部かざったら、二人で外に持ってくの。 外に立てたら、しちゅうにぎゅっと結んで、できあがり。 お外はまっくら。きらきらお星さまがいっぱい。 「きれいね」 「きれいね」 「たなばたさまに、とどくかしら」 「きっと、とどくのよ」 きらきら、きらきら。 たなばたさま、とってもきれいね。 白い二人のたなばたさま~おねがいがとどきますように~ (ひらひら、ひらひら) (天の川の下で、みんなの願い事が風に揺れる) (二人の願い事も、風に揺れる) 『やくにたつひとになりたい コオリ』 『みんなのおねがいがたなばたさまにとどきますように アオギリ』
https://w.atwiki.jp/seitenkajitu/pages/63.html
https://w.atwiki.jp/naianakikaku/pages/2598.html
「お願いごと?」 その日、珍しいコトに白波家はかなり賑わっていた。スザクを初めとする「スザク組」が、シュロとアズールを除いて全員そろっていたからだ。 しかも、たまたま用事があるとかで戻って来ていたシドウもいる。 そんな彼らのもとに、その二人―――面識があるのはスザクだけの、アオギリとコオリ―――がやって来たのは、何でも七夕の願い事を集めているから、とかだった。 (この子たち、確かトキコの知り合いだったよな……ってコトはホウオウグループかな?) と思ったスザクだったが、直後にまあいいか、と思考を放棄した。害意はなさそうだ。 「それで、えーと、お願いごとだっけ?」 「うん、たくさんあつめるの」 「スザク、お願いごと、ある?」 言われて少し考えた。あるにはあるが、ちょっと子供に見せられるモノではない……ような気がする。文面を考えれば、何とかなりそうだが。 「……あるよ。短冊、持ってるかな?」 アオギリから短冊を受け取ったスザクは、下駄箱にそれをおいてさらさらと何事かしたためる。 その間に、コオリが他の面子に同じコトを尋ね、それぞれ「お願いごと」を書いてもらっていた。 「んふふ~」 蒼の少女がにやける。 「んー……」 戦う主婦が悩む。 「アカネちゃん……は、聞くまでもないわね」 シングルマザーが笑う。 「マナちゃん、見ちゃダメ~」 白の少女が隠す。 「見なくてもわかる。お姉ちゃんの考えそうなコト、一つしかないもの」 影の少女が呟く。 「私の願い事、は……」 少女人形が記す。 「…………」 玄武が押し黙る。 「ふむ……」 異能殺しが腕を組む。 それぞれに書いた短冊をアオギリに渡すと、白い二人は嬉しげに受け取って去って行った。 「……今、取り込み中なんだけど」 神隠しが半眼になる。 「願い事……今はみんな一緒、です」 疑心暗鬼が告げる。 「ほう? 願いごとか」 超能力者が頷く。 「んー……じゃ、こんなかな」 流れる力がひらめく。 「ああ? ……ほれよ」 武器使いが投げた。 「願い事か……そりゃ、一つだろ」 方向音痴が歯ぎしりした。 「……どうやって入って来たの、ココに」 桜の精霊が驚いた。 「んんー? どーうして僕にきーくのかなぁ?」 道化者が問うた。 「えーと……この場合、私はどうすればいいのかしら?」 「さあ。京様の思うようになさればよろしいかと」 編集長に執事が応えた。 「願い事? ……そうだな」 調査員が考えた。 「特にありませんよ~、今幸せですから」 担当が微笑んだ。 「…………(ばりばりばりばり)」 絵本作家は忙しかった。 「……はい」 サーカス団員が手渡した。 ――――そして。 「……あの、一つ聞いてもよろしいでしょうか?」 「「なあに?」」 「アナタ方は、なぜワタシにそれを聞きに来ますか。いや、本当に」 白い闇が珍しく素で頭を抱えた。 というコトで、願い事はこうなりました。 スザク⇒「トキコともっと仲良く出来ますように」←何やら書き直した痕 アオイ⇒「お姉ちゃんとお母さんと、ずっと一緒にいられますように」 ランカ⇒「家族がもう誰もいなくなりませんように」 マナ⇒「お兄ちゃんときっちりケリがつきますように」 ミレイ⇒「私を捨てた人が見つかりますように」 ゲンブ⇒「いらん誤解をされないように」←自業自得である トーコ&ミナ⇒「キリさんがちゃんと戻って来られますように」 啓介⇒「いかせのごれの謎がいつか明かされますように」 真衣⇒「啓兄ちゃんがトマトを食べられるようになって欲しいです」←恐らくムリ 聖⇒「能力者の問題が後腐れなく片付けばいい」←なぜか破れを補修したアト 流也⇒「ヴァイスの奴を叩きのめしたい」 サクヤ⇒「『正義の味方』の真意が聞きたい」 理人⇒「もっと面白いコトに出会えますよーに」 京⇒「誰かが泣くようなコトが起きませんように」 正人⇒「正輝のバンドが有名になれますように」 雨里⇒とくになし ツバメ⇒忙し過ぎて書くヒマがなく、雨里が代筆「締切が伸びますように」 茉莉⇒「サーカスのみんなにいいコトがありますように」 ヴァイス⇒逃げられた 「たなばたさま」への願いゴト
https://w.atwiki.jp/wakan-momomikan/pages/4899.html
棚機の輪切│和(雲州)│水部│ http //wakanmomomikan.yu-nagi.com/momomi3/maki-4748.htm
https://w.atwiki.jp/vtsr/pages/752.html
【初音ミク】自作曲「たなばたのうた」【ムズイ】 http //www.nicovideo.jp/watch/sm1562414 http //www.nicovideo.jp/watch/sm1562414 Vocaloid2のオリジナル曲 使用Vocaloidは初音ミク 製作者はLittle★Wings 一つ前のページにもどる
https://w.atwiki.jp/naianakikaku/pages/2610.html
2013/06/29~2013/07/07に開催された交流企画についてのまとめページになります。 発案元はこちら 企画者:しらにゅい、えて子 関連小説 話数 タイトル 作者 登場人物 原作 1 白い二人のたなばたさま~おねがいごとは何ですか~ えて子 アオギリ、コオリ こちら 2 置き忘れた願い事 しらにゅい 現、アオギリ、コオリ こちら 3 「たなばたさま」への願いゴト スゴロク アオギリ、コオリ、火波 スザク、火波 アオイ、ブランカ・白波、夜波 マナ、深鈴、トーコ、ミナ、蒼崎 啓介、蒼崎 真衣、蒼井 聖、霧波 流也、咲耶、赤銅 理人、隠 京、一条寺 正人、夜見 雨里、一之瀬 ツバメ、茉理、ヴァイス こちら 4 みんなの願い事 (六x・) アオギリ、コオリ、冬也(トウヤ)、崎原 美琴、不動 司、凪、ブロント・ビショップ、ブリジット、アズール、ミナミ、海念 こちら 5 ねがいごと ヒトリメ アオギリ、コオリ、パター、トバネ、阿久根実良、浅田郁人、イチロ、デストリエ こちら 6 <七夕の願い事。> サイコロ アオギリ、コオリ、桐山貴子、森山修斗、鈴鹿茂斗、汰狩省吾、矢吹龍座、深見琴刃、瀧登紀一 こちら 7 ≪星に願いを≫ akiyakan アオギリ、コオリ、ジングウ、サヨリ(企画キャラ)、レリック、フレイ、ロイド、ミツ、都シスイ、アッシュ、コロネ こちら 8 守人達の願い 十字メシア こちら 9 白い二人のたなばたさま~おねがいがとどきますように~ えて子 こちら お願い事一覧 各キャラのお願いごとはこちら 白い二人と…
https://w.atwiki.jp/ritsuss/pages/976.html
なんだかんだいって、りっちゃんが一番軽音部の事考えてるよな -- (律はみんなの嫁) 2010-04-11 17 51 47
https://w.atwiki.jp/ankoss/pages/207.html
ここは街のとある小さなゆっくりペットショップ。 近頃売れ行きの伸び悩んでいたそのペットショップでは、日夜店長とたった一人のバイトくんが、 顔を突き合わせて売上向上作戦会議が開いていました。 しかし、6月の営業成績も伸び悩んだまま、このまま7月を迎えてしまっていいものか。 今日もお客の居ない店内では、暇つぶしのための作戦会議が始まります。 「あー、バイト君バイト君」 「何でしょう、店長」 「暇だねぇ」 「暇ですねぇ」 店長はカウンターの中でぼ~っと、バイトくんはショーケースの中のゆっくり達をぼ~っと眺めながら、 ゆっくりと流れる時間をただ無駄に過ごしていました。 この店は資本金も売上もあまりなく、高くても人気のある希少種や胴つきを仕入れることは出来ず、店にはれいむやまりさ、 高くてもちぇんやぱちゅりー程度の、基本種しか取りそろえることが出来ませんでした。 規模自体が小さいので、どのゆっくりもバイト君と店長の躾が行き届き、良い子ばかりでしたが、やはりそこは所詮基本種、 良いバッジや名のあるブリーダーの証明書や、優秀血統証もついていない、一匹1万円にも満たないような 場末のペットショップのゆっくりなど、誰も見向きもしなかったのです。 店長はカウンターで頬杖をつき、ふぅ、とため息をつきながら、店の前を流れ行く人並みを見つめます。 「6月はイベントなんてなかったけど、7月こそは…って、なんかあったっけ?」 バイト君がしばらく考えて、ポンと手を叩きます。 「7月7日、七夕なんてどうでしょう、後一週間しかないですけど」 店長はハッとした顔をして、勢いよく立ちあがります。 「いいね、それだよ!バイト君、ちびゆの在庫、まだあったよね」 『ちびゆ』とは、通常のゆっくりの遺伝子操作と丹念な配合を繰り返した品種改良品種のことです。 通常のゆっくりが成体でバスケットボール大の大きさになるに対して、 『ちびゆ』は、生まれた時は豆粒大、生態になってもゴルフボール程度の大きさと、 ハムスター用のケージや、水槽などで飼われることを想定されて開発されたものでした。 近頃人気が出始め、このショップでも緊急入荷したのですが、入荷費をけちったせいで、 やはり通常種の、質のあまり良くないものしか仕入れることができず、 ブームの波に乗り遅れ、在庫を抱えてしまっていたのです。 「あ~、ちびゆですか、ちょっと待ってくださいね」 バイト君がぱたぱたと店の奥に駆けていきます、そして10分ほどして、 両手でやっと持てるくらいの大きめの段ボールを抱えて、よろよろと戻ってきました。 「おぉ、状態はどうだ」 店長が目を輝かせて段ボールを覗きこみます。 そこには、れいむ、まりさ、ぱちゅりー、ありす、ちぇんなど、たくさんの『ちびゆ』が所せましと詰まっていました。 「あれ、こんなに余ってたっけ?」 店長が不振そうな顔をしてバイト君に聞きます、店長の記憶では、 段ボール1ケース、50匹ほどを仕入れ、半数は売ったはずでした。 しかし今覗く段ボールには、ゆっくり達がぎゅうぎゅうづめになっていて、仕入れた数の50を超えているようにも見えました。 しかも良くみると、頭から茎をはやしているゆっくりも何匹かいました。 れいむは楽しそうにゆんゆん歌い、まりさはうれしそうに飛びはね、ぱちゅは隅っこでかたまり、 ありすはとかいはな世間話をし、ちぇんはころころと転がって、それぞれが思い思いにゆっくりとしていました。 バイト君は店長から眼をそらすと、気まずそうに言いました。 「ちょっとほっといたら、増えちゃったみたいですね…」 ちびゆ達の騒ぐ声にまじって、ハハハ…と、乾いた笑いが店内に響きます。 「ま、まぁいい、仕入れ値が浮いたと思えばいいんだ、でだな、バイト君、ちょっと耳貸して」 店長が、段ボールをカウンターに置くバイトくんにちょいちょいと手まねきをします。 「なんですか、別に誰もいないのに…」 そう言いながらも、バイト君もノリがいいもので、店長の口元にそっと耳を近づけます。 「ふっ…」 突然店長がバイト君の耳に息を吹きかけました。 「ひゃぁっ!」 バイト君は顔を真赤にして、息が吹きかけられた方の耳を押さえ、店長を睨みつけます。 「店長!怒りますよ!」 店長はニヤニヤと笑いながら、 「ゴメンゴメン」 と、言いました。 そしてもう一度ちょいちょいと手まねきをします。 「もう、今度やったら承知しませんからね」 バイト君はぷぅと頬を膨らませながらも、もう一度素直に耳を近づけました。 「ごにょごにょごにょ…」 今度こそ店長の耳うちが始まりました。 「ほうほう、それはそれは、面白いかもしれませんね…」 バイト君は店長の話を聞きながら、時折うんうんとうなづきます。 7月7日の七夕に向けてのショップの作戦はどうやらうまく固まったようです。 そして7月7日当日、ショップの前には、大きな笹と、売り文句の書かれたのぼりが立っていました。 のぼりには、『願いが叶う!?短冊ゆっくり、是非お一つ!』と書かれています。 そして笹の横では、店長とバイト君が、あの『ちびゆ』を手にとり、道行く人々に呼びかけ、売り子をしていました。 「さぁさぁ、よってらっしゃいみてらっしゃい、七夕祭りに、短冊ゆっくりはいかがですか?」 「短冊ゆっくりに願いをこめて、笹につるすと、もしかしたら願いが叶うかもしれませんよ~」 店長とバイト君の元気な声に、二人の言う短冊ゆっくりに興味をひかれ、一人二人と足を止める人が現れました。 「へぇ、短冊ゆっくりなんて聞いたことないな、どういうことなの?」 サラリーマン風の男の人が足を止め、店長に聞きました。 「まぁまぁお客さん、そう高いもんじゃありません、一匹100円、よければ試してみませんか?」 「100円なら、まぁ、いいか」 男の人は、ポケットに手を突っ込んで100円玉を取り出すと、店長に渡します。 「まいどあり!ではお客さん、願い事はなんですか?」 店長が男の人の目の前に、手にもったまりさを差し出して尋ねます、 そのまりさには、頭の上に紐がくくりつけられていて、輪になっていました。 まりさは顔をキリッとさせて、男の人をじっと見つめます。 男の人は、少しだけ考えてから 「そうだなぁ、じゃあ、『お金持ちになりたい』で」 と、いいました。 するとまりさが、小さな体を震わせて 「おかねもちになりたいんだじぇ!おかねもちになりたいんだじぇ!」 と、繰り返し言いました。 ちびゆの声は、通常ゆっくりの声に比べて小さいので、うるさいと感じるほどではありません。 店長は男の人の願い事を繰り返し叫ぶまりさの頭についている紐を、笹に括りつけました。 「へぇ、短冊に願いを書くんじゃなくて、ゆっくりがしゃべるのかぁ、新しいね」 男の人がそう言うと、店長はにっこりと笑って 「お買い上げありがとうございました!あなたの願いが叶うことをお祈りしています」 そういって、バイト君と一緒に、ふかぶかと頭を下げました。 それを見ていた他の人たちも、面白そう、やってみよう、と店長とバイト君の元に詰め寄りました。 このゆっくり達は、七夕までの一週間、あのちびゆ達に、徹底的に躾を施し、 『お客さんの発言を繰り返すように』仕込んだものでした。 そして当日、それぞれの頭の上に紐を括りつけ、商品として売り出したのです。 店長とバイト君の躾は、手間暇をかけたこともあり、完璧なものでした。 どのちびゆ達も、嫌な顔一つせず、忠実にお客さんからの願い事を繰り返し叫び続けました。 結果は予想を大きくうわまわる大盛況。 売り切れとまではいきませんでしたが、閉店時間にはたくさんのちびゆ達が笹にくくりつけられ、 小さな声が集まって、結構な騒音状態となっていました。 それを見た店長とバイト君は、満足そうに笹を見つめます。 「いやぁ、大成功だねバイト君!」 「やりましたね!店長!」 二人は手を取りあって喜びを分かち合いました。 しばらくそうしてから、店長とバイトくんは、力を合わせてよいしょとちびゆ達がついた笹を持ち上げます。 「じゃ、行こうか」 「そうですね」 そのまま二人は笹を持ってゆっくりと歩き出します。 笹についたちびゆ達は、一心不乱に願い事を叫び続けていました。 「おかねもちになりたいんだじぇ!」 「おうたのこんくーるにゆーしょーできますよーに!」 「もっとあたまがよくなりたいわ!」 「あのことなかよくなりたいのぉ!」 「かけっこがはやくなりたいんだねー!」 中には恋人達がお互いの幸せを願って、二匹のちびゆを隣り合わせて括りつけたものもいます、 その二匹はうれしそうにすーりすーりしながら、お互いの幸せの祈りをを叫び続けます。 中には、他人の不幸を願った願い事もありました、けれどその願いを託されたちびゆは、迷わずそれを叫び続けます。 それぞれの願いを乗せたちびゆ達を括りつけた笹は、二人に運ばれて、町はずれの河川敷までやってきました。 店長とバイト君は、慎重に場所を選ぶと、笹を下ろして、あたりを見渡します。 「ここで大丈夫かな?」 「いいんじゃないですかね、たぶん」 二人はお互い確認を取りあうと、おもむろに、笹の下に燃料をかけ、火をつけました。 火は瞬く間に燃え上がり、ちびゆ達を包みこみます。 それまで願い事を叫び続けていたちびゆ達は、一斉に苦痛の声をあげました。 「あ、あぢゅいんだじぇえぇぇ!?」 「どぼぢでれーみゅがもえてるのぉぉおおお!?」 「あ、あつっえれれえれえれ…」 「ん…んほおおおおぉおっぉおぉ!あついわぁぁ」 「どうしてもえてるのぉお!?わからないよー!」 きゃいきゃいとちびゆ達が燃えるのみながら、店長はちびゆ達に向って言いました。 「こらこら、願い事を言い続けないとだめじゃないか、願いを天に上げるお焚きあげなんだから」 ちびゆ達はそれぞれ炎の熱さから逃げようと、体をよじります。 しかししっかりと笹にくくりつけられ、思うように逃げることは出来ません。 運よく紐が焼き切れても、その時には既にちびゆの体にも火は燃え移り、助かるものは一匹としていませんでした。 徐々に火の勢いも収まってきたころ、最後のちびゆのれいむが二人を見上げて息も絶え絶えにいいました。 「どぼ…ちて…?やくそく…まもったら、ずっとゆっくりさせてくれるって…いった…のに…」 バイト君がゆっくりとしゃがみ込み、れいむに優しく声をかけます。 「何いってるんだい、約束は守ったじゃないか、『ずっとゆっくり』させてあげるってね」 バイト君がにっこりとれいむに微笑みかけると、れいむはぶるぶると身を震わせて 「も…と…ゆっくち…したか………」 そうつぶやき、息を引き取りました。 「さ、お焚きあげも終わったし、後片付けして帰ろうか」 「そうですね」 店長とバイト君の二人は、燃えカスに川からくんだ水をばしゃばしゃとかけ、 完全に鎮火したのを確認してから持ってきたゴミ袋に残りをまとめ、ゆっくりとショップに戻っていきました。 「暇だねぇ…」 「そうですねぇ…」 七夕イベントは成功したものの、やはりショップには、相変わらず閑古鳥が鳴いていました。 店長はカウンターに頬杖をつき、バイトくんはショーケースのゆっくりに餌を与えながら、 ぼんやりと外をいきかう人々を見つめます。 「あ、そうだ、こんなのどうでしょ」 バイト君は店長をちょいちょいと手まねきします。 「ほうほう、聞こうじゃないか」 店長はそれにこたえて、バイト君の口に耳をそっと近づけます。 「…かぷ」 「うほっ!」 バイト君が店長の耳に噛みつくと、店長はズサッと後ずさりし、身を放しました。 「や…やるじゃないか、バイト君」 「こないだのお返しですよ」 顔を真赤にしている店長を見て、バイト君はクスクスと笑いました。 「まぁ、冗談は置いておいて…」 もう一度バイト君はちょいちょいと手まねきをします。 「おいたはやめてくれたまえよ…どれどれ?」 店長はもう一度バイト君の口元に耳を近づけます。 「ごにょごにょごにょ…」 「ほうほう…『ちびゆストラップ』…それ、いいんじゃないかなぁ」 ここは店長とたった一人のバイト君、とっても仲良しの二人が働く小さなゆっくりペットショップ。 売上の伸び悩むショップでは、日夜二人の作戦会議が開かれます。 次は一体どんな商品が飛び出すのでしょう。 おしまい --------------------------------------------- あとがき 最後まで読んでいただき、ありがとうございます。ばや汁あきです。 現在書いている途中の長編予定のものはあるんですが、ついつい時期ネタを拾ってしまいました。 これでankoナンバー10作目に到達しました。 初投稿から1か月という短い(?)期間で10作品を迎えられたのは、ひとえに皆さんの温かい声のおかげです。 本当にありがとうございました。 まだまだ、書いている途中のものや、温めているネタなどありますので、投稿速度は落ちてしまうかもしれませんが、 これからもばや汁は頑張っていこうと思います。 今後とも、生暖かい目で見守っていただけると嬉しく思います、どうかよろしくお願いいたします。 あと、某日、とあるまりさに(仮)を食べられてしまったので、10作記念に ばや汁あき と、名前を確定し、今後も活動していこうと思います。 べ、別に他に名前が思いつかなかったわけじゃないんだからねっ… いい名前があるなら、勝手に呼んでくれてもいいのよ…っ なんて(笑 ご意見ご感想等あれば、お気軽にお寄せください。 10作品を迎えたので、感想掲示板の管理人様に個人用スレをたてて頂けるように申請いたしましたので そのスレがたちましたら、そこに書き込んでいただけると嬉しいです。 あと、個人的なことではありますが、 初投稿作品、『anko1748 かみさま』が、先日300ゆっくりを越えているのを発見いたしました。 処女作が一番ゆっくり出来て、後の作品でそれを超えることが出来ていないというのは、少々複雑ではありますが、 皆様のご声援、とてもうれしく思います。 いつか かみさま を超える作品を生み出せるように、精進を重ねていきたいと思います! あとがきが長々となってしまい、もうしわけありませんでした。 ばや汁でした。 今までの作品 anko1748 かみさま Thanks 300 Yukkuri! anko1830-1831 とくべつ anko1837 ぼくのかわいいれいむちゃん anko1847 しろくろ anko1869 ぬくもり anko1896 いぢめて anko1906 どうぐ・おかえし anko1911 さくや・いぢめて おまけ anko1915 ゆなほ
https://w.atwiki.jp/wakan-momomikan/pages/7654.html
七夕の茄子の木│和(予州)│菜部│ http //wakanmomomikan.yu-nagi.com/momomi3/maki-7518.htm