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大岩の下の一寸法師│和(予州)│人部│ http //wakanmomomikan.yu-nagi.com/momomi3/maki-7687.htm
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1993年7月放送。バトルファイターズ 餓狼伝説の続編。のちに劇場版THE MOTION PICTURE 餓狼伝説が公開。 同アニメシリーズに龍虎の拳がある。 監督 古橋一浩 原作 SNK/NEO・GEO 脚本 山田隆司 キャラクターデザイン 大張正己 美術監督 西川淳一郎 色彩設計 中山久美子 撮影監督 森下成一 編集 岡安肇 音響監督 三間雅文 効果 依田安文 調整 山田富二男 音楽 佐橋俊彦 制作協力 スタジオコメット 絵コンテ 古橋一浩 演出 赤根和樹 元永慶太郎 総作画監督 大張正己 作画監督 高谷浩利 外丸達也 中沢一登 作画監督補佐 小林多加志 ■関連タイトル バトルファイターズ 餓狼伝説 バトルファイターズ 餓狼伝説2 バトルファイターズ餓狼伝説・SOUND ACTION コミック版 細井雄二/餓狼伝説 1巻 小説版 山田隆司/バトルファイターズ餓狼伝説 原作ゲーム PS2 NEOGEOオンラインコレクション THE BEST 餓狼伝説バトルアーカイブズ1
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「あかちゃんたち!! きょうもおうたをうたって、いっぱいおかねをもらおうね!!」 「「「「「もりゃおうね!!」」」」」 夏も終わり、秋もすっかり深まったこの頃、ゆっくりれいむの一家が、橋の上の中間あたりに陣取り、藁を敷いて座っていた。 この時期、ゆっくりたちは越冬に向けて、巣を作ったり、餌をため込んだりする大切な時期だ。 しかし、一家はそんなことをする様子は全くない。 いや、そんな時代遅れなことをする必要はなかったのだ。 最近、どこで覚えてきたのか、歌を歌って人間から金を貰おうとするゆっくりが増えている。 この一家もその類だった。 金をもらい、里で買い物をして、冬を越す。最先端ゆっくりの越冬方法だ。 成功率は限りなく低いが…… 「きょうも、きにょうのにんげんしゃんみたいに、いっぱいおかにぇをくりぇりゅかな?」 「きっといっぱいくれるよ!! きょうおかねをもらったら、にんげんのおみせでおいしいものをいっぱいかおうね!!」 目の前には、これまたボロボロで中身が少し残った缶詰が置いてあり、中には丸い金属がいくつか入っている。 ゆっくりの歌に金を払うアホがいるのか! と思うかもしれないが、実はこれ、金でもなんでもない。 一まん円と手書きで書かれたビンの王冠が、大量に入っているのだ。 昨日、この橋を通った子供たちが、一家をからかって入れたものだ。 一家は、すっかりこれを本物の金を勘違いし、調子に乗って、「ゆーゆーゆー……」と発声練習をしている。 喉もないくせに、スター気取りとは生意気なことだ。結局、人間のまねごとをしていたいだけなのだろう。 この時点で、この一家の命運は決まったようなものだ。 しかし、一家がそんな事に気付くはずのなく、一生懸命下手な発声練習に精を出していると、こっちに向かってくる男が目に付いた。 ロングコートを羽織ったまだ20代と思わしき男だ。 まだ冬ではないが、今日は冷たい北風が吹きすさび、心底身にしみる。男はコートの襟をたて、体を縮めて歩いていた。 一家は思った。あの男は、きっと橋を渡るに違いない。 「みんな!! にんげんがきたよ!! がんばってうたおうね!!」 子供たちにハッパを掛け、一列に整列させる。 男のほうに注目すると、案の定、男はこの橋を渡るようだ。 後数メートル。れいむたちは、男が目の前に来ると、一斉に男に声を掛けた……が、 「おじさん!! ゆっくりれいむたちのおうたをきいていってね!!」 「待って!! 虐男さん!!」 れいむたちの声に、女性の声が重なった。 れいむたちは、どこから聞こえてきたのだと、辺りを見回した。 すると、男が歩いてきた方向から、一人の女性が走ってきた。 どうやら、れいむたちの声を遮ったのは、あの女の人らしい。 男はちょうどれいむ一家の前で立ち止まると、女性のほうを振り返った。 どうやら、女性はこの男を呼び止めたらしい。 「はぁはぁ……虐男さん、お願い。話を聞いて!!」 女は男の元まで走ってくる。 男と違い薄着に軽く外着を引っ掛けてきただけだが、よほど全力で走ってきたのか、この寒い中、うっすら汗をかいている。 膝に手を付いて少し息を整えると、ようやく落ち着いてきたのか男に話しかけた。 しかし、それが面白くないのはれいむ一家だ。 この男に先に目をつけたのは自分たちなのだ。 この女は、きっと自分たちより先に、この男に歌を聞かせようという魂胆に違いない。 途中から割り込んできて、お客を横取りするなんて反則だ。れいむは女に文句を言った。 「おねえさん!! れいむたちが、さいしょにおうたをうたうんだよ!! ちゃんとじゅんばんをまもってね!!」 一家は頬を膨らましている。 しかし、女はそんなれいむを無視し……というか、気づいてもいないのか、目のくれない。 ひたすら男の顔だけを見ていた。 男も、そんな女の目を真摯に見つめている。 「愛で子さん……なぜここに来たんだ……」 「なぜって……あなたを追って来たに決まってるでしょ!! 話も聞かずに出ていくなんて!!」 「おねえさん!! ゆっくりれいむをむししないでね!!」 「話ならもう終わっただろ。所詮、僕と君とは永遠に結ばれない運命だったのさ」 「そんな……なんで!! なんでそんなこと言うの!!」 「むししないでねっていってるでしょ!! きこえないの!!」 れいむがどんなに叫んでも、女の耳には届かなかった。 「所詮、僕はゆっくり虐待お兄さん。そして、君はゆっくり愛でお姉さん。これがどうすればつり合うっていうんだ」 「そうよ。確かに、私は愛でお姉さんで、あなたは虐待お兄さん。本来なら、決して相容れない存在……」 「もういいよ!! あかちゃんたち、こんなみみのきこえないひとはほっておいて、おじさんにおうたをきかせようね!!」 れいむは、女を無視して、男に歌を聞かせることにした。 子ゆっくりを向いて、「せいの…」と小声で、合図を取った。 「そうだ、だから……」 「でも!! でも、例え立場は違っても、私たちは愛し合っていた。それは紛れもない事実よ!!」 「ゆ~ゆゆ~~ゆ~ゆ~ゆっくりしていってね~~~♪」 「……んん……それは……」 「それとも、愛し合っていたと思っていたのは私だけ? 私が一方的に、あなたを想っていただけなの? すべて私の独りよがりの恋だったの?」 「おじさん!! れいむたちのおうた、じょうずだったでしょ!! だから、おかねをちょうだいね!!」「「「「「ちょうだいね!!!!!」」」」」 短い歌も終わり、一家は男に金をせびる。 「それは違う!! 僕も君を心底愛していた!! 絶対だ!! 博霊の神に誓う!!」 「だったら……なんで!!」 「おじさん!! れいむたちはおかねをちょうだいっていってるんだよ!! はやくおかねをここにいれてね!!」 「愛で子さん、さっきも言ったけど僕はね、虐待お兄さんなんだよ」 「ええ……聞いたわ」 「おじさんまでれいむたちをむししないでね!! おうたをきいたんだから、おかねをいれないといけないんだよ!!」 「僕はそれを君に隠していたんだ、自分可愛さにね!! そして、君も僕に隠していただろ、自分が愛でお姉さんであることを」 「虐男さん……」 「そっか!! おじさんたち、もっとおうたをうたってほしいんだね!! わかったよ!! きょうはとくべつに、もういっかいおうたをうたってあげるね!!」 れいむは、男が自分たちの言葉を無視するのは、歌が短いからだと考えた。 決して、歌が下手だとは思っていなかった。 子ゆっくりたちに向かって、「もう一回歌うよ」と言って、再度合図をする。 「体が疼いて疼いて仕方がないんだ。ゆっくりを虐待しろってね。これは、僕のDNAに刻まれた本能なんだ」 「そんな……そんなのって!!」 「ゆっくり~~ゆっくり~~ゆ~っく~~り♪」 「事実だよ。呪いみたいなものさ。永遠に解けることのない呪いの鎖。この鎖が解けるとき、それは即ち僕が死ぬときだ。だから……僕は君といっしょにはいられない」 「う……うう……ぎゃ、虐男さん……」 「ゆんゆんゆんゆん♪ ゆ~んゆん♪ ゆっくりしていってね~~~♪♪」 「こんな僕の為に泣かないでくれよ。自分で君の前から去っておいてなんだが、君は本当に素敵な女性だ。僕がいなくても、すぐにもっと素敵な恋人が出来るよ」 「いやよ!! わたしは、虐男さん以外の男性なんて!!」 「おじさん!! これでいいでしょ!! ゆっくりおかねをおいていってね!!」 「あまり僕を困らせないでくれ。新しい恋人が出来れば、僕のことなんてすぐに忘れられるさ。 その時になって、こんな素敵な自分を振った馬鹿に男が昔いたなと、物笑いの種にでもしてくれ」 「いやよ!! いやいやいや……」 「おじさん!! これいじょうむしすると、れいむたちおこるよ!! ぷんぷん!!」 「愛で子さん……最後に僕の我儘を聞いてほしい。抱き締めさせてくれないか?」 「虐男さん……」 男はそう言うと、人目を憚ることなく、女を力いっぱい抱きしめた。 これが最後の我儘だと言わんばかりに…… 女も、男の抱擁に応え、男の大きな背中に腕をまわした。 男の胸元に顔を埋め、涙を流した。 その間にも、れいむ一家は、自分たちを無視して金を払わない男に、怒りの言葉を発している。 「ゆっくりなんて、存在しなければ良かったのに……」 「もうこれいじょうむしすると、おにいさんをやっつけるよ!!」 男の胸の中で、女がポツリと漏らす。 ゆっくりが居なければ、自分たちは愛でお姉さんにも、虐待お兄さんにもならなかった。 一生彼といっしょにいることが出来た。 すべてゆっくりがいたから、自分たちはこうなったのだ。 女は初めてゆっくりという生物に、強い怒りを覚えた。 しかし、そんな女を抱きしめたまま、男は首を横に振る。 「そんなこと言うもんじゃないよ、愛で子さん」 「でも!! でもっ!!!」 「もしかしておにいさん、おかねをもってないの?」 「僕たちが今あるのは、すべてゆっくりのおかげだということを忘れてはいけないよ。 ゆっくりが存在しなければ、僕はただの貧乏農家の長男として一生を終えていたはずさ。君だって似たようなものだろ。 しかし、ゆっくりのおかげで、僕は虐待製品の製造・販売を一手に握るブリーングオブスローリー・カンパニーの代表に、君はゆっくりんピース代表の娘になれたんじゃないか。 ゆっくりなしには、今の豊かな生活はあり得なかったんだよ」 「そうだけど……でも!!」 「おにいさん、びんぼうさんなんだね……かわいそうだね」 「それに、もしゆっくりが居なければ、そもそも僕たちは出会ってすらいなかったんだ」 「そ、それは……」 女も口を濁す。 男と女。立場が正反対の二人が出会ったのは、偶然だった。 男は虐待するためのゆっくりを探しに、女はゆっくりんピースの一員として、ゆっくりが本当にゆっくり出来ているかを調査するため、森に来ていた。 しかし、突然大雨が降り、雨をやり過ごすため手近の洞窟に入ったとき、偶然にも二人は出会った。 初め、二人は互いの素性を隠しあっていた。 虐待をする男はある意味当然だが、ゆっくりを愛でる人間も、その道を理解できない人には気持ち悪く映ることがある。 特に農家のなどのゆっくりを毛嫌いしている人間には、ゆっくりを愛でるゆっくりんピースを敵視している者さえいるのだ。 そのため、二人は素性を隠したまま、薄暗い洞窟の中で、雨がやむのをゆっくり待っていた。 二人の恋の始まりはそこからだった。 初めは、薄暗い洞窟の中に居たため、ただのつり橋効果が働いたのかもしれない。 しかし、洞窟の中で意気投合し、山を降りた後も素性を隠して何度か会っていくうちに、いつしかそれは本物の恋心に変わっていった。 二人は将来を誓い合い、お互いの家にまで行く仲になっていた。 しかし、今日男が女の家に行って、すべてが壊れた。 女は男に、今まで実家で家事手伝いをしていると言ってた。それ自体は、嘘ではない。 しかし、家のことは一切言っていなかったのだ。 ゆっくりんピース代表の娘。それが、女のもう一つの肩書だった。 女の両親とあった男。二人は知り合いだったのだ。それも最悪の方向で。 ゆっくりを虐待する代表と、ゆっくりを愛でる代表。今まで出会っていないはずはなかった。 楽しい会食になるはずが、一転、互いを罵り合う場となり、男は女の家を飛び出していった。 女は、すぐに男を追いかけようとするも、ゆっくりんピース代表である父に止められ、なかなか行かせてもらえなかった。 そんな父に生まれた初めて反抗し、服を引っ掛けて出てきたところで、話の最初に戻る。 「ありがとう、愛で子さん。少しの間だったけど、愛で子さんと一緒にいられて楽しかったよ。 これからは、お互い自分の道を歩んでいこう」 「虐男さん……」 「さようなら、愛で子さん」 「おかねがないならしょうがないね!! とくべつにこんないは、おかねをはらわなくてもいいよ!! ばいばい、おにいさん!!」 女を離し、最後のあいさつを済ませる。 これですべて終わった。もう思い残すことは何もない。 男は女に背を向け、家に帰ろうとした。 しかし…… 「虐男さん!!」 女はシッカリとした声色で、男を呼び止める。 もう女をのほうを向かないと決意した男だが、弱々しく女々しい声色から一転、迷いのなくなった女の声に、いったいどうしたのかと女のほうを振り向いた。 「愛で子さん?」 「虐男さん!! 私はどうしたって虐男さんのことを忘れられない!! だから……」 「……だから?」 「だから……私も今日から虐待お姉さんになるわ!!」 「!!!」 「おにいさん!! なんでかえらないの? ここはれいむたちのおうたのすてーじだから、おかねのないひとは、ゆっくりかえってね!!」 女の突然の発言に男は驚いた。 愛でお姉さんを辞めて、虐待お姉さんになる? そんなことが出来るはずがない。男は女の無謀な考えを改めさせる。 「馬鹿なことを言うもんじゃない。そんなこと、無理に決まっているだろ」 「やってみなくちゃ分からないわ!! 見ていてね!!」 女はそう言うや、横にいたゆっくりのほうに目を向けた。 ゆっくりは、さっきから何か言っていたようだが、女は全然聞いていなかった。 おそらく、邪魔だからさっさとここを退けとでも言っていたのだろう。 まあそんなことはどうでもいい。 女は手近に居たゆっくり赤ゆっくりに目を付けると、それを手に取った。 「ゆっ!? おねえさん、れいむのこどもをどうするの? ゆっくりはなしてね!!」 親れいむが、赤ゆっくりを返せと言っているが、女がれいむの言葉を無視し、赤ゆっくりを持った手を、男のほうに伸ばした。 そして、その手に思いっきり力を入れる。 プチュ 「ゆぎゃああああぁぁぁあ―――――!!!! れいむのあかちゃんがあああぁぁぁ――――!!!」 女は男の目の前で赤ゆっくりを潰して見せた。 それを見て、絶叫する親れいむ。 潰された赤ゆっくりは、悲鳴を上げる間もなく、女の手の中で息を引き取った。 「はあはあは……どう? 虐男さん!! 私もゆっくりを虐待して見せたわ。これで私も虐待お姉さんの仲間入りでしょ」 「なんでそんなことするのおおおおぉぉぉぉぉ―――――!!!!!」 れいむの悲鳴に反し、女は清々しいまでの笑顔を見せる。 これで自分は虐待お姉さんになった、これでこれからも男と一緒にいることができる。 しかし、男は無表情で女の言葉を切って返す。 「君はそれで本当に虐待お姉さんになったつもりなのかい?」 「えっ?」 「真の虐待師は、虐待をするとき決して震えたりしない!!」 「!!!」 女は自分の手を見た。 さっきから震えが止まらない。 今まで愛でお姉さんであったため、ゆっくりを殺害したことなど一度もない。 そのため、ゆっくりを殺した事に、鳥肌が、震えが止まらないのだ。 「た、確かに今は震えてるけど、虐待を続けていけば、その内震えることなんてなくなるはず!!」 「ふう……君は何も分かっていないようだね」 「分かっていないって?」 「虐待というものは、させられてするものじゃない。自分から進んでするということだ!!」 「!!!」 女は再度衝撃を受けた。 確かに、これは望んでしたことではない。 男と一緒にいるために、無理やりしたことだ。 しかし、こんなことで諦めるわけにはいかない。 ゆっくりんピース代表の娘が、ゆっくりを殺す。それも、次代のゆっくりを担う最高に可愛い子ゆっくりを殺したのだ。 もう後には引くことは出来ない。 「で、でも、そのうちきっと虐待が楽しくなってきて……」 「何よりね、愛で子さん。君がしたことは、虐待でもいじめでもないよ」 「えっ?」 「君がしたことは、ただの虐殺だ!!」 「!!!」 女は男の言葉に、三度目の衝撃を受けた。 自分のしたことは虐殺? 虐待と虐殺って何が違うの? 同じじゃないの? お父様がよく言っていたわ。虐待師は、ゆっくりを殺して回るって。 だから、私も赤ゆっくりを殺して見せたというのに。 それじゃあ、虐待って一体どうやればいいの? 女は、虐待と虐殺の違いがよく分からず、延々と考えを纏めあぐねていた。 男はそんな女を見て、仕方がないなと、苦笑いを見せる。 「愛で子さん。どうやら、虐待と虐殺の違いがよく分からないようだね。仕方がない、僕が一度手本を見せてあげるよ」 男はそう言うや、女と同じく、手近にあった赤ゆっくりを手にとって、女の前に掲げた。 「まだああぁぁぁぁ――――!!! れいむのあがぢゃんをかえじでえええぇぇぇ―――!!!」 男はミニトマトより少し大きい赤ゆっくりを、親指と人差し指で軽くつかむと、女の前で指に力を入れた。 「ゆびゃあああぁぁぁぁ――――!!! いじゃいよおおおおぉぉぉ―――――!!!」 男の指の中で、赤ゆっくりが悲鳴を上げる。 先ほどの、女がしたときは一瞬で殺され、悲鳴を上げる間もなかったが、男は熟練のテクニックで、赤ゆっくりを潰さないように、力を調整して入れた。 「やめでえええぇぇぇぇ――――!!!! でいぶのあがぢゃんになにずるのおおおぉぉぉぉ――――!!!」 「おねえぢゃんんんん――――――――!!!!」 「いもうどをはなじでええぇぇぇぇ――――――――――!!!!」 赤ゆっくりだけでなく、一家の絶叫までもが、橋の上に響き渡る。 しかし、本来の女ならそんな一家に手を差し伸べるだろうが、今日はそんなことを気にしている場合ではなかった。 「分かったかい、虐殺と虐待の違いが。君たちゆっくりんピースの人間は虐待と虐殺を混同しているようだが、それは大いなる間違いだ。 確かに素人の虐待師には、すぐに虐殺に手を染める輩もいないではない。しかし、我々のようなプロの虐待師は虐殺など決して行わない。 ゆっくりは生かさず殺さず、徹底的に肉体を、精神を破壊し、心が壊れても殺しはしない。 いや、精神崩壊を起こさせる虐待師など所詮は二流だな。真のプロは精神すら破壊させずに苛めて苛めて苛めぬく。 その過程を楽しむのが、一流の虐待師というものなのだ」 女は男の言葉に深い感銘を受けた。 今まで自分は、虐待師などゆっくりをただ殺害するだけの人種だと思っていた。 しかし、それは大いなる間違いだった。 ならば、自分もそれを実践して見せる!! 男が未だに子ゆっくりを虐待しているように、自分もやってみせる。 女は再び新しい赤ゆっくりをその手に持った。 そして、男のまねをして、親指と人差し指の間に挟み、赤ゆっくりに虐待をする。 プチュ 結果は先ほどとなんら変わらなかった。 なぜ? さっきと違って、力は抑えたはず!! 女は訳が分からず、再び赤ゆっくりを手をかけた。 今度は、さっきと違って、ほとんど力を入れなかった。 しかし、今度は赤ゆっくりの悲鳴が聞こえてこない。 いや、泣き喚く声は聞こえるのだが、痛がっているのではなく、女に殺されるのを怖がっての叫びだった。 これもある意味虐待だが、女は自分が虐待をしているということに気付いていない。 男も、あえて女にそのことを伝えなかった。 これではらちが明かないと、女はもうほんの少し指に力を入れた。しかし…… プチュ またしても、子ゆっくりは指の中で破裂してしまう。 「な、何で……」 「またれいむのあがぢゃんがああああぁぁぁぁぁぁぁぁ―――――――――!!!!!!」 なぜ自分には出来ない? 男は未だ子ゆっくりに、あんなにも長く悲鳴を上げさせているというのに!! 女は分からず、地面に膝をついた。 「愛で子さん、これは今の君には到底無理な芸当なのだよ。 赤ゆっくりの皮というのは、とても儚く脆いものだ。今の僕と君の関係のようにね。 そんな赤ゆっくりに肉体的な虐待を加えることは、真の虐待師ですら容易なことではないんだよ。 僕が赤ゆっくりを殺さず力の調節を出来るようになるまで、今まで何百、何千というゆっくりを虐待してきたからこそ、身についた芸当なんだ。 一朝一夕で身に付くほど、虐待の道は甘くない」 これで、女も自分は虐待師にはなれないことを悟るだろう。 男はそう思っていた。 しかし、女の男への愛情はそれを上回った。 無理でも何でもやってみせる!! 自分にも、虐待が出来ることを証明してみせる!! 女は再び、赤ゆっくりを手に持った。しかし…… 「な、なんで? どうして? どうして、こんなに簡単にしんでしまうのおおおぉぉぉ―――!!!!」 「なんででいぶのあがちゃんをごろずのおおおおぉぉぉぉぉ――――――!!!!」 赤ゆっくりの皮は想像以上にもろく、女が何度やってみても、簡単に潰れてしまう。 ついに、れいむの傍には、すべての赤ゆっくりが居なくなった。 女は最後の希望にと、男の顔を見る。 男は女が何も言わずとも分かったのか、仕方がないというように、未だ指の中で絶叫を上げていた赤ゆっくりを、女に手渡した。 これが正真正銘最後の虐待だ。 男は簡単にこの赤ゆっくりを虐待してみせた。ゆっくりが悪いからなんて、底の浅い言い訳は出来ない。 神様。博霊の神様。私に虐待の力を!!!! 女は目を瞑り、神に祈りをささげると、赤ゆっくりに力を加えた。 プチュ 「あっ……」 無情にも、博霊の神様は、ご加護を授けてはくれなかったようだ。 女は、地に手を膝をつき、泣きじゃくる。 自分は虐待お姉さんにはなれない。かといって、ゆっくりを殺した自分は、もう二度と愛でお姉さんにも戻ることが出来ないのだ。 「うああああああああ―――――――――ん!!!!!!!!」 「でいぶのあがぢゃんがみんないなぐなっだよおおおぉぉぉぉ―――――――――――!!!!!」 女は泣きじゃくった。 子供のように、みっともなく泣きまくった。 愛する男の前だというのも忘れ、地面に蹲った。 男はそんな女の体を抱き上げると、ハンカチを出し、涙を拭いてあげた。 「わ、私は虐待お姉さんになれないばかりか、も、もう愛でお姉さんに、も、戻ることさえ……」 「大丈夫。これを見ていたのは僕だけだ。僕が黙ってさえいれば、誰にも分からないよ」 「そんなことじゃない!! 私は、愛するゆっくりを自分の都合のために殺しちゃったのよ!!」 「人間だれしも間違いはあるよ。それに他の動物団体、例えば、鳥や小動物の愛護団体の人だって、生態系に異常が出た場合なんかは、悲しさや悔しさを我慢して、処分したりすることもある。 所詮は人間のエゴで、生かされているんだ。ゆっくりだって同じことだよ。 だから、まだ君は愛でお姉さんに戻れる。まだゆっくりを愛しているだろ。この震えた腕が、何よりの証拠さ」 「虐男さん……」 二人は、抱き合った。 抱きしめ、人目もはばからず、熱い口づけを交わし合う。 まるで、世界が二人だけになったかのような錯覚に陥った。 しかし、シンデレラでいられる時間は長くない。 二人は惜しいと思いつつも抱擁を解き、互いを見つめ合うと、そのまま何も言うことなく、同時に背を向けた。 言葉に出さなくても、しっかり分かっていた。自分たちの楽しかった時間は、これで終わってしまったのだと。もう二度と、昨日には戻れないのだと。 明日からは、再び、前の生活に戻るだけだ。 男は虐待お兄さんに、女は愛でお姉さんに…… 二人は逆の方向にそれぞれ橋を下りていった。 「……れいむのあかちゃんがれいむのあかちゃんがれいむのあかちゃんがれいむのあかちゃんがれいむのあかちゃんがれいむのあかちゃんがれいむのあかちゃんが……」 後には、放心したような、ゆっくりれいむと、飛び散った餡子だけが残された。 これは、ゆっくりによってすれ違ってしまった、男女の悲しい物語である。 ~fin~ ……ごめん、マジでごめん。 なんでこんなの書いたんだろう。 こんなの書いてないで、早くとかいは(笑)ありすを書かないと。 今まで書いたもの ゆっくりいじめ系435 とかいは(笑)ありす ゆっくりいじめ系452 表札 ゆっくりいじめ系478 ゆっくりいじり(視姦) ゆっくりいじめ系551 チェンジリング前 ゆっくりいじめ系552 チェンジリング中 ゆっくりいじめ系 614チェンジリング後① ゆっくりいじめ系615チェンジリング後② いい夢みれただろ?前編 いい夢みれただろ?後編 このSSに感想を付ける
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★第9世代 このポケモンはポケットモンスタースカーレット・バイオレットにも登場しませんなwww ファーwwwwwカロス組のうち2世代連続で出禁になったのはこやつだけですぞwwwありえないwwww スイッチ作品では入手不可、GTSではレートが高く伝説とポンポン交換される、とここだけ取ったらまるで幻のポケモンですなwwwんんwww ★第8世代 このポケモンはポケットモンスターソード・シールドに登場しませんなwww ★第7世代以前 ■基礎データ No. ポケモン 種族値 タイプ とくせい HP 攻撃 防御 特攻 特防 素早 とくせい1 とくせい2 かくれとくせい 676 トリミアン 75 80 60 65 90 102 ファーコート ■タイプ相性 倍率 タイプ ×4 ×2 ×1 ×0.5 ×0.25 ×0 ■どうしても使うなら いじっぱり/HA/ファーコート@こだわりハチマキorいのちのたま おんがえし/とんぼがえり/アイアンテールorかみつくorしねんのずつきorワイルドボルト ■考察 特性はいいですが、単ノーマルなので特性を活かして耐性受けができないゴミですなwwwファーwww もふもふですなwww特性だけ寄越せですぞwww AB振りすることでガブの意地逆鱗を2耐えすることが可能ですなwww 火力となまけのないヤッキングですなwww見た通り技もないゴミですなwww B振りで指数は33600と威嚇込ランドロス(32634)を超えますなwwwしかし他に強みが全くないですぞwww ちなみにカウンター()リフレクター()と違いサイコショックにもファーコートが適用されるそうですなwww トリミングしたボリミアンはGTS通貨として役割もてますぞwwwポケモンGO以外に入手手段がないからですなwwwそのGOでも地域限定カットがあるので本編におけるボボヨンに近い扱いを受けてますなwww 特にキングダムカットのトリミアンはエジブトでしか入手できないため、とんでもない交換レートを誇っていますなwww色違い伝説すら余裕で釣れますぞwww ちなみに6・7世代からポケモンバンクに預けてもトリミングが元に戻ってしまうのでトリミングしたままhomeに送れないんですなwwwんんwww 一覧リンク 個別育成論 - ヤケモン一覧 - タイプ別一覧 - ヤケモン落第生 - 超絶ボケモン一覧 - 禁止級一覧 世代考察 サンプルヤーティ - 診断所 - レンタル - 異教徒対策 - プレイング考察 データ ヤケモンの歴史 このページの登録タグ一覧 ノーマルタイプ
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学園都市の上空を、奇妙な物体が移動している。 大きく翼を広げた姿は鳥のようだが、しかしそれは決して鳥などではなかった。 まず、鳥にしては大きさが巨大すぎる。人ほどもある大きさのそれは、両肩に複数の火器を備え付けていた。 学園都市の巨大なビル群よりもさらに高い位置を飛行していたそれに気づく者など、地上には一人としていなかったが、仮にそれを近くで見た者がいるとするなら――それが翼を持った人の姿であると気づいただろう。 人の体に不釣合いな大きな翼――その翼は白銀に輝く機械で出来ている。体は生身だが、下半身もまた翼と同じような金属製であり、鳥の足を模した力強い造形を持っていた。 流線的なデザインのヘルメットの下では、猛禽類のような鋭い瞳がぎらぎらと得物を探るように、眼下に広がる学園都市を見下ろしていた。 不意に歪な機械音がして、ヘルメットに備え付けられたインカムが女性の声をそれに伝える。 『――禽重(とりえ)、首尾はどう?』 自らが所属する第七管弦楽団団長の声に、彼――【ステルスガルーダ(不可視の鳥神)】の澪漂・禽重は「けけけ」と下品な笑いを以って答えた。 「いや、芳しくねぇな。奴さん、中々隠れるのが上手いと見えるぜぇ」 『真面目に探しなさい。あんな目立つ奴らそうそういないわよ。裏重(りえ)の聞き込みでも、どこかに身を潜めているわけじゃなさそうだし、絶対に見つけられるところにいる』 不真面目な言葉を放つ禽重に、七重は若干の苛立ちを篭めた声をぶつけた。 「おぉ怖。団長、もうちょっとおしとやかにしてねぇと、副団長にまた『ツンデレ』だのってからかわれちまうぜぇ? けけけけけ……お」 眼下を歩く人々の顔が見えるようズームアップしていた視界に、いかにも目立つ風体をした四人組の姿が入り、禽重は笑いを止めた。 「けけけ、どうやら見つけちまったようだぜぇ? 団長たちのいるところから四時の方角――南区画の通りを進行中だ」 『ふん、やっと出てきたか。禽重』 「わぁかってるぜぇ? 襲撃、だろ?」 早くも降下体勢に入ろうとしている禽重に、七重が含めるように言う。 『分かってると思うけど、一般市民に被害を出すんじゃないわよ? 賠償額は全額、あんたのポケットマネーから払ってもらうからね?』 「けけけ、ってこたぁ、懐の許す範囲内なら虐殺も可ってことか」 それだけ言うと、禽重は背中のジェットエンジンに点火して、初速からマッハの域にまで加速した。七重がインカムの向こうで何かを言ったような気がしたが、禽重はすでに聞いてはいない。 「けけけ――逃がさないぜぇ、ひよこちゃんどもがぁ! 澪漂の幕を、開けてやるぜぇ!」 ♪ 「……っ! 避けろ!」 とっさに危機を感知した嶽満の声に、他の三人は機敏に反応して横跳びにその場を離れた。 一瞬の後に閃光が当たりを包み、爆音とともに舗装された道路の一部が吹き飛ぶ。 思わず辺りを伺おうとして頭を上げた花火の頭を唐嶽がとっさに掴んで引き戻すと、そのすぐ上を複数の弾丸が尾を引いて飛び去った。 「ここは拙者に任せて走れ!」 短く叫んだ嶽満の言葉に、唐嶽は花火の手を引いて一目散に走り出した。鉋木も一拍遅れてそれに続く。 「悪いな、嶽満! ここは任せた!」 背中で唐嶽の言葉を受け、嶽満は油断なく前方を睨みつける。 嶽満の十数メートル先、軽く首を曲げて見上げるほどの中空で、禽重が忌々しげな表情で嶽満を睨みつけている。 「なかなかいい反応じゃあねぇか……日本刀だから、【アンチカッティングブレイド】の嶽満か。けっ、つまらねぇなぁ」 幸い今の襲撃に巻き込まれた一般市民や生徒はいなかったようだ。土ぼこりの舞い上がる中それを確認した禽重は、言葉通りとてもつまらなそうな声を上げた。 「ふん、伊達にエイリアスは持っておらん。貴公、澪漂の者だな?」 「あぁ、【ステルスガルーダ】の澪漂・禽重だ。ざぁんねんだったなぁ、嶽夜。上手いこと隠れてたようだが、俺の目はごまかせねぇぜぇ?」 肩に構えた機関銃の照準を嶽満に合わせ、禽重は「けけけ」と笑う。余裕ぶった禽重に対して、嶽満も腰に差した日本刀の柄に右手を添えた。 「ピーチクパーチクと喧しい鳥だ。貴公こそ、後悔するなよ? 拙者の――この【アンチカッティングブレイド】の存在に、とくと感じ入るがよい」 不敵に笑う嶽満に、少なからず神経を逆撫でされた禽重は、問答無用で機関銃の弾丸を嶽満の身体に撃ち込んだ。 しかし、その銃弾がたどり着く時にはすでに嶽満の姿はそこにはない。 「………っ!?」 とっさの判断で身体を回転させるように回避動作を取った禽重の鼻先を、一瞬風が通ったような気がした。 視線をそちらに向けるころには、いつの間にか背後に回っていた嶽満がやはり柄に手を掛けた姿勢でこちらを睨んでいる。――わずかに「チン」と鍔鳴りの音がした。 「ははぁ、居合いってぇ奴か。なるほど、こいつぁなかなか――楽しそうだぜぇ?」 ♪ 「っあの馬鹿鳥! 勝手なことしやがって! あとでぶっ殺してやる!」 中央区のおしゃれなオープンカフェ。そのテラス席で、七重は怒鳴り声とともに手にしたつ神端末を床にたたきつけた。物騒な言葉に周囲の客が何事かとこちらを見ているが、七重は気にしない。 「……禽重を使っている時点で、こうなることは予想できていなんじゃないですかぁ?」 七重の背後からおずおずとした声がかけられる。思わずそちらを睨んでしまった七重だが、そこにあるのは誰もいない虚空だった。 「……分かってるわよ、裏重。ただ、団長の指示に素直に従わないあいつにムカついただけ」 背後から声をかけてきた【リバーシブルソウル(裏表のある性根)】の澪漂・裏重に、七重は少なからず怒りを削がれ、そんな言葉を漏らした。 暗殺者である裏重は滅多に人前に姿を現さない。常に他者の死角に潜み、背中合わせに会話をする。それは七重に限ったことではなく――どういう理屈か、おそらくこのカフェにいる誰もが彼女の姿を捉えることはできていないだろう。暗殺者としては最高レベル――澪漂の中でも彼女を越える暗殺者は【四天王】の一人である檻重(おりえ)か、数年前に死亡している刺重(しえ)しかいないだろう。 「それより……早く行かないと、また見失ってしまいますよぅ……」 「そうね。ここで逃げられたらこの数日の苦労が水の泡だわ。……まったく、禽重の奴は後先考えないんだから」 七重が二重の元を訪れてから既に四日が経過していた。その間八方手を尽くして調査していたのだが、なかなか標的の嶽夜一味を見つけることができなかった。できれば、ここでケリを付けておきたいところである。 座っていたテーブルを離れて歩き出した七重だったが、不意に思い出したように――手にした杖でテーブルに突っ伏すように居眠りをしていた青年の頭を叩いた。 「こら、腐重(ふえ)! ぼけっと寝てんじゃないの! 仕事よ、仕事!」 かなりの勢いを乗せて振るわれた杖に頭部を強打され、しかし【ディープエッチング(堕落腐食技法)】澪漂・腐重はゆっくりと顔を上げた。 「……痛い」 「何寝てるのよ。緊張感がないわよ!?」 きつい言葉を浴びせかける七重に、腐重は困ったように言った。 「だって、団長の買い物に付き合わされてもうへとへとだよ。折角学園都市に来たからって言って、珍しいブランド物買いあさってさ。そんなの仕事終わってからにすればいいじゃんか」 「副団長の苦労がよく分かったよ」と腐重は愚痴をこぼす。 「うるさいな、禽重がなかなか奴らを見つけてくれなかったから暇だったのよ。暇つぶしは終わり。あんたこそ、寝るなら仕事が終わってからにしなさい」 「……私があっちこっち諜報活動している間、そんなことしてたんですかぁ? ……ずるいですねぇ……」 裏重の控えめな文句を黙殺して、七重はさっさと歩き出した。腐重と裏重もしぶしぶながらそれに続く。 どうにも緊張感がない第七管弦楽団の面々は、しかし今はプロらしい引き締まった表情で、オープンカフェのテラスを後にした。 ♪ 澪漂・二重は、九龍城砦の中にある食堂で昼食を摂っていた。テーブルの対面には一重の姿もある。 「…………」 「…………」 七重が来てから四日、二人はどういうわけか殺伐とした雰囲気にあった。中央区から帰ってきてからというもの、一重はずっと塞ぎこんでおり、二重が声を掛けても曖昧な返事しか返ってこない。 「…………ごちそうさま」 「あぁ…………」 先に食事を終えた一重が食器を持って立ち上がる。二重はそれに生返事を返した。テーブルに並んだ皿の中には料理がほとんど手付かずで残っていた。 「…………一重」 食堂を後にしようとしていた一重の背中に、不意に二重が声をかけた。 「何?」 無理に笑顔を作っているという風で、一重が振り返る。 「七重からはまだ連絡は来ていないか? あいつのことだ。そろそろ仕事も終わるころだろう」 「……まだ、来てないね」 「…………そうか」 二重の呟きを聴いて、一重は緩慢な動作で今度こそ食堂から出て行った。 「…………ふん」 そんな彼女の姿を見届けて、二重は皿から揚げパンを取り上げると、小さくちぎって口に放り込んだ。と、二重が皿に戻した揚げパンの大きな欠片を、横から伸びてきた手が取り上げる。 「波音か……」 「元気ないですね?」 「一重と喧嘩?」 その揚げパンを二つにちぎって、波音は隣に立っている彼女そっくりの少女――波音の双子の妹である【フラッグインエフ(ヘ音記号)】杏藤・花音(かのん)にその一方を渡した。二人の少女から無表情な問いを投げかけられ、二重はため息を以って答えた。 「喧嘩というほどのことではないよ。ただ……最近一重の奴、何か隠し事をしているようでな」 「隠し事をされるようなこと、したんじゃないのですか?」 「ですか?」 もぐもぐと揚げパンを咀嚼しながら、二人は口々に勝手なことを言った。二重はテーブルに載った汁ソバの入ったどんぶりを二人の方に押しやりながら答える。 「ふん……覚えがないな。少なくとも自覚はしていない」 「この前言ってた、副団長の……」 言いかけて、波音は無表情のまま口を押さえた。一応「しまった」という風な雰囲気をかもし出しているが、わざとらしすぎる。 「一重の?」 「…………波音」 二重に押し殺した声で名前を呼ばれ、波音は二重に差し出されたどんぶりを抱えたまま、そそくさと食堂を後にした。逃げるように立ち去った姉の姿に、花音は不思議そうな顔をした。もっともそれは眉毛を五ミリほど持ち上げるという微細な表情の変化だったが。 「ねぇ、二重。一重の、何を企んでるの?」 「お前には言わん。お前は波音より口が軽すぎる」 二重はそれだけ言うと、餃子の乗った皿を花音に押し付けた。花音はわずかに不満そうな顔をしたが――片眉をさらに五ミリ持ち上げるということで――、餃子の皿を持ったまま、姉の後を追うように食堂から出て行った。 二重はテーブルに残った少ない食器の中から、ジャスミン茶の入った湯飲みを持ち上げると一口すすった。懐から煙草の箱を出し、一本咥えて火を点ける。 「少し、一重に心配を掛けさせすぎているかな……。私も全く、能が無い」 二重は自虐的にそう呟くと、まだ長い煙草を灰皿に押し付けて、残った杏仁豆腐の皿にスプーンを突き立てた。 ♪ 腐重は一人で中央区画から東区画に掛かる住宅地近くを走っていた。七重と裏重の姿は周囲にはない――裏重の場合は近くにいてもその姿を捉えることはできないから、ひょっとしたら近くにいるのかもしれないが。 三人が固まって動くよりも、それぞれが分かれて動いた方が迎撃しやすいだろうという七重の判断である。嶽夜の一味がいつまでも固まって移動を続けるという保障もないので、ある意味正しい選択である。ただし、相手が固まって逃走していた場合、こちらは一人で敵の足止めをしなければならないというデメリットがある。 「まいったなぁ……接敵するにしても、一人か二人くらいじゃないと僕でも勝ち目は薄いし……」 「…………腐重さぁん」 不意に、背後から裏重が声を掛けてきた。 「うわぁ! びっくりしたぁ……。何だい、裏重。君もこっちに来ていたのかい?」 「えぇ……敵の数が多かった場合、腐重さんだけでは厳しいでしょう……? サポートしますぅ」 裏重の答えに、腐重は薄い笑いを浮かべた。 「裏重がいれば、不意打ちには最適だね……。団長なら一人でも大丈夫だろうし」 「えぇ……後は敵を見つければ…………あらぁ?」 裏重が声を上げ、腐重が通りの向こうを見ると、数十メートル先の路地から二人分の人影が現れたのが見えた。 「あれは…………!」 「嶽夜・鉋木さんと、珠夜・花火さんですねぇ……ビンゴですぅ」 次の路地に消えようとしている二人に、腐重は全速で接近した。姿は見えないが、裏重もおそらくそれに続いているだろう。 「…………っ! 花火、逃げな!」 「は、はいっ!」 彼らの襲撃にいち早く反応した鉋木が、手を取って走っていた花火を路地の奥へと押しやる。同時に、袖を振って腐重に攻撃を仕掛けた。 鉋木の袖から細いが頑丈な鎖につながれた大振りなナイフが飛び出し、腐重に向かって飛ぶ。適当に投げたように見えて、その切っ先はしっかりと腐重の首筋を狙っていた。 「ふぅん……暗器使いか」 しかし、腐重はそれを革の手袋で覆った素手で受け止める。 「な!?」 鉋木は絶句した。腐重が捕らえたナイフが、一瞬にしてボロボロに腐食して崩れ落ちたからである。 「へぇ……腐術(ふじゅつ)かい? 珍しいねぇ……」 鉋木は、その技を――否、才能を知っている。同じ十三家に並ぶ、亡浄の分家である一名の持つ、その技術を。 「やっぱり十三家の一翼、嶽夜……やっぱり知ってるか」 「どういうことだぃ……? アンタ、澪漂なんだろ? 何で亡浄の分家である腐浄(ふじょう)の技――【腐浄流腐術】が使えるんだぃ?」 亡浄は美術技法をモチーフにした戦闘技術を確立している集団である。その中でも特に名前が知られているのが、分家である腐浄の操る、【腐浄流腐術】だった。 油断無くこちらを睨みつける鉋木の視線を、腐重は自然体で受け流している。 「僕は澪漂・腐重――エイリアスは【ディープエッチング】だ。そして……成り損ないの【腐術師】だよ」 「成り損ない……?」 理解できないという顔をする鉋木。彼女に対して、腐重は手袋に包まれた両手を突きつけるように構える。武器は持っていない。しかし、相手が【腐術師】であると分かっている以上、素手だからといって油断できるものではなかった。 何せ腐術――どういう理屈か、触れた金属をことごとく腐食し破壊してしまう技術の使い手に、刃物による攻勢は一切通用しない。 「死に行く相手に、無駄な説明は必要ないさ。君は黙って、僕に殺されてくれればそれでいい」 「はっ……言うじゃないさ。いいだろう。妾は嶽夜・鉋木。【C.Y.O.】の鉋木だよ」 鉋木はそう名乗りを上げ、両腕をだらりと下げる。緩い袖口から、鎖に繋がれた暗器がじゃらじゃらと垂れ下がった。 そのまま袖を翻すように、数本のナイフを腐重に向かって投げ飛ばす。腐重はそれらの全てを両手で受け止めた――瞬く間もなく、ナイフは一本残らず赤茶色に腐食してへし折られた。 「……痛っ!」 一拍の間を置いて、腐重の右肩に長い針が一本突き刺さる。それもすぐに腐食し、崩れるように抜け落ちたが、その傷跡からは赤い血が流れ出した。 鉋木はナイフを投げつけた一瞬後に、緩んだ裾に隠れた右足――そのふくらはぎに隠されていた長い針を、足を蹴り上げる勢いで腐重に向けていた。 腐重は右腕の負傷具合を確かめるように、二、三度右肩を回す。どうやら神経や筋はやられていないらしい。それを確認すると――腐重は楽しそうに笑った。 「いいね……なかなか楽しい人だ。――裏重はもう行っちゃったかな? ま、このくらいの相手なら、僕一人で十分だよ」 そして、次の交錯が―― ♪ 珠夜・花火は薄暗い通路を歩いていた。腐重の襲撃から逃げる際、とっさに脇にあった古びた地下通路へと飛び込んでしまった花火だったが――そこが旧東京の負の遺産、学園都市の上部ですら手をこまねいている無法地帯、いわゆるアンダーヤードだとは気が付かなかった。 狭い通路の両脇には、薄着汚い襤褸切れを纏った物乞いたちがこちらをじっと見つめている。幼い身なりの花火に手を出してこないのは、彼らが低きを這う者としての本能で、彼女を危険な者として見ているからだろうか。 「なんか……淀んでいる場所ですね。外の空気とは、百八十度違う空気です」 花火はそんな地下の風景に軽く眉を顰めた。 しばらく歩くと、脇を汚水が流れる水路に併設された、比較的広い道に出た。ぽつぽつと並ぶ街灯が、心もとない明かりで周囲を薄く照らしている。 花火はそんな通路を見つめて――不意に手にした鞠を通路の奥へと放り投げた。鞠はぽん、ぽんとしばらく転がっていたが――突然むき出しの地面から現れた虎バサミに挟まれてその動きを止めた。 間髪を入れず、天井から降り注ぐナイフで鞠がずたずたに引き裂かれ――通路の奥から飛んできたボウガンの矢が、花火の横を通り過ぎていった。 「――っ」 突然花火は通路の先へと身体を躍らせる。飛び跳ねるように通路を移動する花火――どうやらたった今鞠を襲ったようなブービートラップのある場所を予測して、それを回避しながら移動しているようだ。 走りながら、花火は着物の袂から細長い筒のようなものを取り出した。筒からは数センチの長さの紐――導火線が出ている。指先で軽くその導火線の先を擦ると、まるで手品のように火が点いた。 花火は振り返りもせず、背後に向かってその筒を放り投げた。 瞬間、爆音がして爆風が花火の髪の毛や着物を揺らす。 安全な場所に着地して、そこで初めて花火は背後を振り返った。倒れた人影を見ると――それは襤褸切れを纏った浮浪者の姿である。否――それは襲撃者の姿ではない。浮浪者ごとき素人に不意打ちを許すほど、花火はプロの使い手としては甘くなかった。 花火はどこにいるとも知れない敵の姿を探るように、通路の周囲を見回した。 「……なるほど、さすがは【リミットレスマイン】ですねぇ……。生半な不意打ちじゃあ歯が立ちませんかぁ…………」 不意に背後から声を掛けられ、花火は本能的にそちらを振り向いた。 「あは……これは私も、本気を出さなければならないかもしれませんねぇ………」 しかし背後には誰の姿もなく、そしてまた振り返った後ろから再び声が聞こえる。 「このやり口と、死角にこそこそと隠れるその性質……澪漂ということを考えれば、【リバーシブルソウル】の裏重さん、ですか」 「あはは……よくご存知ですねぇ。私としてはあまり知られていてほしくない名前なんですが……」 おどおどとした口調ながらも、明らかに嘲りの色を滲ませた裏重の声にはさしたる反応を見せず、花火は袂からさらに数本分の爆薬を取り出して指の間に挟んだ。 「いえいえ。ただ聴いたことがあっただけですよ――物影に隠れて相手を暗殺する、せこい手を使う澪漂、裏重さんのことをねっ!」 短く叫ぶように、花火は手にした爆薬を放射状に放り投げる。いつの間にか火が点けられていたそれらは、花火から数メートルの地点でほぼ同時に爆発した。火薬の量や爆発のタイミングが完璧に計算されたそれらは、熱風を運びこそすれ、彼女を傷つけることは決してない。 爆風が治まった通路には、裏重が仕掛けたと思しき数々のブービートラップが転がっている。 「…………」 しかし、当の裏重の姿はどこにもなかった。 それを確認すると、花火はゆっくりと一歩を踏み出した。片足を地面につけ、もう一方の足が地面を離れる瞬間。 地面が音を立てて爆ぜ、反動で花火の身体を前へと押し出した。 続けざまに足を下ろす先が次々と弾けとび、花火の身体をさらに加速させる。瞬く間に距離を離された裏重は、一瞬遅れてその姿を追おうとした。 裏重が仕掛けたトラップではない。誤って自分が踏むなどという危険性は全くないが――こんな狭い通路で爆薬を使うほど裏重は愚かではなかった。花火の後ろを追う形になった裏重だったが―― 「その辺りの地面は、後一秒で爆発します」 とっさに身体を捻るようにして足を横に置いたが、そのすぐ隣の地面が爆発して裏重は大きく体勢を崩される。それに追い討ちをかけるように、 「その辺りは、後二秒で爆発しますよ?」 「……っ!?」 転がるように回避した先の地面が爆発し、裏重はそれに半ば巻き込まれる形で冷たい地面へと叩きつけられた。 「み、ミスティック能力ですかぁ…………!」 息が詰まりながらもそう呟いた裏重の前に小さな石が転がってきた。 「その小石は、後一秒で爆発します――」 「く、あは、あははははははははははは!」 裏重は哄笑とともに、両腕の力だけで自分の身体を後ろへと飛ばす。一拍遅れて小石がまるで爆弾のように爆発し、細かい破片が裏重の頬を掠った。 花火の前の姿を現した裏重は、その外見らしい無邪気な笑みを以って花火を睨みつける。 「あはははは! 楽しい方ですねぇ☆ 私が誰かに自分の姿を見せるのは、一年と三ヶ月十日ぶりですよぅ♪」 そこに立っている裏重は、さっきまでのおどおどした雰囲気とは正反対の楽しそうな、姦しい言葉を漏らした。そのエイリアス【リバーシブルソウル】の所以ともなっている、彼女のもう一つの人格が顕わとなっている。 澪漂・裏重は他者の前に滅多に姿を現さない。しかしそれは、彼女が他者に自らの姿を見られることを嫌っているということではなかった。暗殺行為という、彼女にとっての楽しみのため、彼女は普段、【虐殺者】としての姿を隠している。 「私は美味しい物は最後にとっておくタイプなんですよぅ☆ すぐには殺してあげません♪ さぁ、私にあなたの断末魔を、聞かせてくださいねぇ☆」
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「あかちゃんたち!! きょうもおうたをうたって、いっぱいおかねをもらおうね!!」 「「「「「もりゃおうね!!」」」」」 夏も終わり、秋もすっかり深まったこの頃、ゆっくりれいむの一家が、橋の上の中間あたりに陣取り、藁を敷いて座っていた。 この時期、ゆっくりたちは越冬に向けて、巣を作ったり、餌をため込んだりする大切な時期だ。 しかし、一家はそんなことをする様子は全くない。 いや、そんな時代遅れなことをする必要はなかったのだ。 最近、どこで覚えてきたのか、歌を歌って人間から金を貰おうとするゆっくりが増えている。 この一家もその類だった。 金をもらい、里で買い物をして、冬を越す。最先端ゆっくりの越冬方法だ。 成功率は限りなく低いが…… 「きょうも、きにょうのにんげんしゃんみたいに、いっぱいおかにぇをくりぇりゅかな?」 「きっといっぱいくれるよ!! きょうおかねをもらったら、にんげんのおみせでおいしいものをいっぱいかおうね!!」 目の前には、これまたボロボロで中身が少し残った缶詰が置いてあり、中には丸い金属がいくつか入っている。 ゆっくりの歌に金を払うアホがいるのか! と思うかもしれないが、実はこれ、金でもなんでもない。 一まん円と手書きで書かれたビンの王冠が、大量に入っているのだ。 昨日、この橋を通った子供たちが、一家をからかって入れたものだ。 一家は、すっかりこれを本物の金を勘違いし、調子に乗って、「ゆーゆーゆー……」と発声練習をしている。 喉もないくせに、スター気取りとは生意気なことだ。結局、人間のまねごとをしていたいだけなのだろう。 この時点で、この一家の命運は決まったようなものだ。 しかし、一家がそんな事に気付くはずのなく、一生懸命下手な発声練習に精を出していると、こっちに向かってくる男が目に付いた。 ロングコートを羽織ったまだ20代と思わしき男だ。 まだ冬ではないが、今日は冷たい北風が吹きすさび、心底身にしみる。男はコートの襟をたて、体を縮めて歩いていた。 一家は思った。あの男は、きっと橋を渡るに違いない。 「みんな!! にんげんがきたよ!! がんばってうたおうね!!」 子供たちにハッパを掛け、一列に整列させる。 男のほうに注目すると、案の定、男はこの橋を渡るようだ。 後数メートル。れいむたちは、男が目の前に来ると、一斉に男に声を掛けた……が、 「おじさん!! ゆっくりれいむたちのおうたをきいていってね!!」 「待って!! 虐男さん!!」 れいむたちの声に、女性の声が重なった。 れいむたちは、どこから聞こえてきたのだと、辺りを見回した。 すると、男が歩いてきた方向から、一人の女性が走ってきた。 どうやら、れいむたちの声を遮ったのは、あの女の人らしい。 男はちょうどれいむ一家の前で立ち止まると、女性のほうを振り返った。 どうやら、女性はこの男を呼び止めたらしい。 「はぁはぁ……虐男さん、お願い。話を聞いて!!」 女は男の元まで走ってくる。 男と違い薄着に軽く外着を引っ掛けてきただけだが、よほど全力で走ってきたのか、この寒い中、うっすら汗をかいている。 膝に手を付いて少し息を整えると、ようやく落ち着いてきたのか男に話しかけた。 しかし、それが面白くないのはれいむ一家だ。 この男に先に目をつけたのは自分たちなのだ。 この女は、きっと自分たちより先に、この男に歌を聞かせようという魂胆に違いない。 途中から割り込んできて、お客を横取りするなんて反則だ。れいむは女に文句を言った。 「おねえさん!! れいむたちが、さいしょにおうたをうたうんだよ!! ちゃんとじゅんばんをまもってね!!」 一家は頬を膨らましている。 しかし、女はそんなれいむを無視し……というか、気づいてもいないのか、目のくれない。 ひたすら男の顔だけを見ていた。 男も、そんな女の目を真摯に見つめている。 「愛で子さん……なぜここに来たんだ……」 「なぜって……あなたを追って来たに決まってるでしょ!! 話も聞かずに出ていくなんて!!」 「おねえさん!! ゆっくりれいむをむししないでね!!」 「話ならもう終わっただろ。所詮、僕と君とは永遠に結ばれない運命だったのさ」 「そんな……なんで!! なんでそんなこと言うの!!」 「むししないでねっていってるでしょ!! きこえないの!!」 れいむがどんなに叫んでも、女の耳には届かなかった。 「所詮、僕はゆっくり虐待お兄さん。そして、君はゆっくり愛でお姉さん。これがどうすればつり合うっていうんだ」 「そうよ。確かに、私は愛でお姉さんで、あなたは虐待お兄さん。本来なら、決して相容れない存在……」 「もういいよ!! あかちゃんたち、こんなみみのきこえないひとはほっておいて、おじさんにおうたをきかせようね!!」 れいむは、女を無視して、男に歌を聞かせることにした。 子ゆっくりを向いて、「せいの…」と小声で、合図を取った。 「そうだ、だから……」 「でも!! でも、例え立場は違っても、私たちは愛し合っていた。それは紛れもない事実よ!!」 「ゆ~ゆゆ~~ゆ~ゆ~ゆっくりしていってね~~~♪」 「……んん……それは……」 「それとも、愛し合っていたと思っていたのは私だけ? 私が一方的に、あなたを想っていただけなの? すべて私の独りよがりの恋だったの?」 「おじさん!! れいむたちのおうた、じょうずだったでしょ!! だから、おかねをちょうだいね!!」「「「「「ちょうだいね!!!!!」」」」」 短い歌も終わり、一家は男に金をせびる。 「それは違う!! 僕も君を心底愛していた!! 絶対だ!! 博霊の神に誓う!!」 「だったら……なんで!!」 「おじさん!! れいむたちはおかねをちょうだいっていってるんだよ!! はやくおかねをここにいれてね!!」 「愛で子さん、さっきも言ったけど僕はね、虐待お兄さんなんだよ」 「ええ……聞いたわ」 「おじさんまでれいむたちをむししないでね!! おうたをきいたんだから、おかねをいれないといけないんだよ!!」 「僕はそれを君に隠していたんだ、自分可愛さにね!! そして、君も僕に隠していただろ、自分が愛でお姉さんであることを」 「虐男さん……」 「そっか!! おじさんたち、もっとおうたをうたってほしいんだね!! わかったよ!! きょうはとくべつに、もういっかいおうたをうたってあげるね!!」 れいむは、男が自分たちの言葉を無視するのは、歌が短いからだと考えた。 決して、歌が下手だとは思っていなかった。 子ゆっくりたちに向かって、「もう一回歌うよ」と言って、再度合図をする。 「体が疼いて疼いて仕方がないんだ。ゆっくりを虐待しろってね。これは、僕のDNAに刻まれた本能なんだ」 「そんな……そんなのって!!」 「ゆっくり~~ゆっくり~~ゆ~っく~~り♪」 「事実だよ。呪いみたいなものさ。永遠に解けることのない呪いの鎖。この鎖が解けるとき、それは即ち僕が死ぬときだ。だから……僕は君といっしょにはいられない」 「う……うう……ぎゃ、虐男さん……」 「ゆんゆんゆんゆん♪ ゆ~んゆん♪ ゆっくりしていってね~~~♪♪」 「こんな僕の為に泣かないでくれよ。自分で君の前から去っておいてなんだが、君は本当に素敵な女性だ。僕がいなくても、すぐにもっと素敵な恋人が出来るよ」 「いやよ!! わたしは、虐男さん以外の男性なんて!!」 「おじさん!! これでいいでしょ!! ゆっくりおかねをおいていってね!!」 「あまり僕を困らせないでくれ。新しい恋人が出来れば、僕のことなんてすぐに忘れられるさ。 その時になって、こんな素敵な自分を振った馬鹿に男が昔いたなと、物笑いの種にでもしてくれ」 「いやよ!! いやいやいや……」 「おじさん!! これいじょうむしすると、れいむたちおこるよ!! ぷんぷん!!」 「愛で子さん……最後に僕の我儘を聞いてほしい。抱き締めさせてくれないか?」 「虐男さん……」 男はそう言うと、人目を憚ることなく、女を力いっぱい抱きしめた。 これが最後の我儘だと言わんばかりに…… 女も、男の抱擁に応え、男の大きな背中に腕をまわした。 男の胸元に顔を埋め、涙を流した。 その間にも、れいむ一家は、自分たちを無視して金を払わない男に、怒りの言葉を発している。 「ゆっくりなんて、存在しなければ良かったのに……」 「もうこれいじょうむしすると、おにいさんをやっつけるよ!!」 男の胸の中で、女がポツリと漏らす。 ゆっくりが居なければ、自分たちは愛でお姉さんにも、虐待お兄さんにもならなかった。 一生彼といっしょにいることが出来た。 すべてゆっくりがいたから、自分たちはこうなったのだ。 女は初めてゆっくりという生物に、強い怒りを覚えた。 しかし、そんな女を抱きしめたまま、男は首を横に振る。 「そんなこと言うもんじゃないよ、愛で子さん」 「でも!! でもっ!!!」 「もしかしておにいさん、おかねをもってないの?」 「僕たちが今あるのは、すべてゆっくりのおかげだということを忘れてはいけないよ。 ゆっくりが存在しなければ、僕はただの貧乏農家の長男として一生を終えていたはずさ。君だって似たようなものだろ。 しかし、ゆっくりのおかげで、僕は虐待製品の製造・販売を一手に握るブリーングオブスローリー・カンパニーの代表に、君はゆっくりんピース代表の娘になれたんじゃないか。 ゆっくりなしには、今の豊かな生活はあり得なかったんだよ」 「そうだけど……でも!!」 「おにいさん、びんぼうさんなんだね……かわいそうだね」 「それに、もしゆっくりが居なければ、そもそも僕たちは出会ってすらいなかったんだ」 「そ、それは……」 女も口を濁す。 男と女。立場が正反対の二人が出会ったのは、偶然だった。 男は虐待するためのゆっくりを探しに、女はゆっくりんピースの一員として、ゆっくりが本当にゆっくり出来ているかを調査するため、森に来ていた。 しかし、突然大雨が降り、雨をやり過ごすため手近の洞窟に入ったとき、偶然にも二人は出会った。 初め、二人は互いの素性を隠しあっていた。 虐待をする男はある意味当然だが、ゆっくりを愛でる人間も、その道を理解できない人には気持ち悪く映ることがある。 特に農家のなどのゆっくりを毛嫌いしている人間には、ゆっくりを愛でるゆっくりんピースを敵視している者さえいるのだ。 そのため、二人は素性を隠したまま、薄暗い洞窟の中で、雨がやむのをゆっくり待っていた。 二人の恋の始まりはそこからだった。 初めは、薄暗い洞窟の中に居たため、ただのつり橋効果が働いたのかもしれない。 しかし、洞窟の中で意気投合し、山を降りた後も素性を隠して何度か会っていくうちに、いつしかそれは本物の恋心に変わっていった。 二人は将来を誓い合い、お互いの家にまで行く仲になっていた。 しかし、今日男が女の家に行って、すべてが壊れた。 女は男に、今まで実家で家事手伝いをしていると言ってた。それ自体は、嘘ではない。 しかし、家のことは一切言っていなかったのだ。 ゆっくりんピース代表の娘。それが、女のもう一つの肩書だった。 女の両親とあった男。二人は知り合いだったのだ。それも最悪の方向で。 ゆっくりを虐待する代表と、ゆっくりを愛でる代表。今まで出会っていないはずはなかった。 楽しい会食になるはずが、一転、互いを罵り合う場となり、男は女の家を飛び出していった。 女は、すぐに男を追いかけようとするも、ゆっくりんピース代表である父に止められ、なかなか行かせてもらえなかった。 そんな父に生まれた初めて反抗し、服を引っ掛けて出てきたところで、話の最初に戻る。 「ありがとう、愛で子さん。少しの間だったけど、愛で子さんと一緒にいられて楽しかったよ。 これからは、お互い自分の道を歩んでいこう」 「虐男さん……」 「さようなら、愛で子さん」 「おかねがないならしょうがないね!! とくべつにこんないは、おかねをはらわなくてもいいよ!! ばいばい、おにいさん!!」 女を離し、最後のあいさつを済ませる。 これですべて終わった。もう思い残すことは何もない。 男は女に背を向け、家に帰ろうとした。 しかし…… 「虐男さん!!」 女はシッカリとした声色で、男を呼び止める。 もう女をのほうを向かないと決意した男だが、弱々しく女々しい声色から一転、迷いのなくなった女の声に、いったいどうしたのかと女のほうを振り向いた。 「愛で子さん?」 「虐男さん!! 私はどうしたって虐男さんのことを忘れられない!! だから……」 「……だから?」 「だから……私も今日から虐待お姉さんになるわ!!」 「!!!」 「おにいさん!! なんでかえらないの? ここはれいむたちのおうたのすてーじだから、おかねのないひとは、ゆっくりかえってね!!」 女の突然の発言に男は驚いた。 愛でお姉さんを辞めて、虐待お姉さんになる? そんなことが出来るはずがない。男は女の無謀な考えを改めさせる。 「馬鹿なことを言うもんじゃない。そんなこと、無理に決まっているだろ」 「やってみなくちゃ分からないわ!! 見ていてね!!」 女はそう言うや、横にいたゆっくりのほうに目を向けた。 ゆっくりは、さっきから何か言っていたようだが、女は全然聞いていなかった。 おそらく、邪魔だからさっさとここを退けとでも言っていたのだろう。 まあそんなことはどうでもいい。 女は手近に居たゆっくり赤ゆっくりに目を付けると、それを手に取った。 「ゆっ!? おねえさん、れいむのこどもをどうするの? ゆっくりはなしてね!!」 親れいむが、赤ゆっくりを返せと言っているが、女がれいむの言葉を無視し、赤ゆっくりを持った手を、男のほうに伸ばした。 そして、その手に思いっきり力を入れる。 プチュ 「ゆぎゃああああぁぁぁあ―――――!!!! れいむのあかちゃんがあああぁぁぁ――――!!!」 女は男の目の前で赤ゆっくりを潰して見せた。 それを見て、絶叫する親れいむ。 潰された赤ゆっくりは、悲鳴を上げる間もなく、女の手の中で息を引き取った。 「はあはあは……どう? 虐男さん!! 私もゆっくりを虐待して見せたわ。これで私も虐待お姉さんの仲間入りでしょ」 「なんでそんなことするのおおおおぉぉぉぉぉ―――――!!!!!」 れいむの悲鳴に反し、女は清々しいまでの笑顔を見せる。 これで自分は虐待お姉さんになった、これでこれからも男と一緒にいることができる。 しかし、男は無表情で女の言葉を切って返す。 「君はそれで本当に虐待お姉さんになったつもりなのかい?」 「えっ?」 「真の虐待師は、虐待をするとき決して震えたりしない!!」 「!!!」 女は自分の手を見た。 さっきから震えが止まらない。 今まで愛でお姉さんであったため、ゆっくりを殺害したことなど一度もない。 そのため、ゆっくりを殺した事に、鳥肌が、震えが止まらないのだ。 「た、確かに今は震えてるけど、虐待を続けていけば、その内震えることなんてなくなるはず!!」 「ふう……君は何も分かっていないようだね」 「分かっていないって?」 「虐待というものは、させられてするものじゃない。自分から進んでするということだ!!」 「!!!」 女は再度衝撃を受けた。 確かに、これは望んでしたことではない。 男と一緒にいるために、無理やりしたことだ。 しかし、こんなことで諦めるわけにはいかない。 ゆっくりんピース代表の娘が、ゆっくりを殺す。それも、次代のゆっくりを担う最高に可愛い子ゆっくりを殺したのだ。 もう後には引くことは出来ない。 「で、でも、そのうちきっと虐待が楽しくなってきて……」 「何よりね、愛で子さん。君がしたことは、虐待でもいじめでもないよ」 「えっ?」 「君がしたことは、ただの虐殺だ!!」 「!!!」 女は男の言葉に、三度目の衝撃を受けた。 自分のしたことは虐殺? 虐待と虐殺って何が違うの? 同じじゃないの? お父様がよく言っていたわ。虐待師は、ゆっくりを殺して回るって。 だから、私も赤ゆっくりを殺して見せたというのに。 それじゃあ、虐待って一体どうやればいいの? 女は、虐待と虐殺の違いがよく分からず、延々と考えを纏めあぐねていた。 男はそんな女を見て、仕方がないなと、苦笑いを見せる。 「愛で子さん。どうやら、虐待と虐殺の違いがよく分からないようだね。仕方がない、僕が一度手本を見せてあげるよ」 男はそう言うや、女と同じく、手近にあった赤ゆっくりを手にとって、女の前に掲げた。 「まだああぁぁぁぁ――――!!! れいむのあがぢゃんをかえじでえええぇぇぇ―――!!!」 男はミニトマトより少し大きい赤ゆっくりを、親指と人差し指で軽くつかむと、女の前で指に力を入れた。 「ゆびゃあああぁぁぁぁ――――!!! いじゃいよおおおおぉぉぉ―――――!!!」 男の指の中で、赤ゆっくりが悲鳴を上げる。 先ほどの、女がしたときは一瞬で殺され、悲鳴を上げる間もなかったが、男は熟練のテクニックで、赤ゆっくりを潰さないように、力を調整して入れた。 「やめでえええぇぇぇぇ――――!!!! でいぶのあがぢゃんになにずるのおおおぉぉぉぉ――――!!!」 「おねえぢゃんんんん――――――――!!!!」 「いもうどをはなじでええぇぇぇぇ――――――――――!!!!」 赤ゆっくりだけでなく、一家の絶叫までもが、橋の上に響き渡る。 しかし、本来の女ならそんな一家に手を差し伸べるだろうが、今日はそんなことを気にしている場合ではなかった。 「分かったかい、虐殺と虐待の違いが。君たちゆっくりんピースの人間は虐待と虐殺を混同しているようだが、それは大いなる間違いだ。 確かに素人の虐待師には、すぐに虐殺に手を染める輩もいないではない。しかし、我々のようなプロの虐待師は虐殺など決して行わない。 ゆっくりは生かさず殺さず、徹底的に肉体を、精神を破壊し、心が壊れても殺しはしない。 いや、精神崩壊を起こさせる虐待師など所詮は二流だな。真のプロは精神すら破壊させずに苛めて苛めて苛めぬく。 その過程を楽しむのが、一流の虐待師というものなのだ」 女は男の言葉に深い感銘を受けた。 今まで自分は、虐待師などゆっくりをただ殺害するだけの人種だと思っていた。 しかし、それは大いなる間違いだった。 ならば、自分もそれを実践して見せる!! 男が未だに子ゆっくりを虐待しているように、自分もやってみせる。 女は再び新しい赤ゆっくりをその手に持った。 そして、男のまねをして、親指と人差し指の間に挟み、赤ゆっくりに虐待をする。 プチュ 結果は先ほどとなんら変わらなかった。 なぜ? さっきと違って、力は抑えたはず!! 女は訳が分からず、再び赤ゆっくりを手をかけた。 今度は、さっきと違って、ほとんど力を入れなかった。 しかし、今度は赤ゆっくりの悲鳴が聞こえてこない。 いや、泣き喚く声は聞こえるのだが、痛がっているのではなく、女に殺されるのを怖がっての叫びだった。 これもある意味虐待だが、女は自分が虐待をしているということに気付いていない。 男も、あえて女にそのことを伝えなかった。 これではらちが明かないと、女はもうほんの少し指に力を入れた。しかし…… プチュ またしても、子ゆっくりは指の中で破裂してしまう。 「な、何で……」 「またれいむのあがぢゃんがああああぁぁぁぁぁぁぁぁ―――――――――!!!!!!」 なぜ自分には出来ない? 男は未だ子ゆっくりに、あんなにも長く悲鳴を上げさせているというのに!! 女は分からず、地面に膝をついた。 「愛で子さん、これは今の君には到底無理な芸当なのだよ。 赤ゆっくりの皮というのは、とても儚く脆いものだ。今の僕と君の関係のようにね。 そんな赤ゆっくりに肉体的な虐待を加えることは、真の虐待師ですら容易なことではないんだよ。 僕が赤ゆっくりを殺さず力の調節を出来るようになるまで、今まで何百、何千というゆっくりを虐待してきたからこそ、身についた芸当なんだ。 一朝一夕で身に付くほど、虐待の道は甘くない」 これで、女も自分は虐待師にはなれないことを悟るだろう。 男はそう思っていた。 しかし、女の男への愛情はそれを上回った。 無理でも何でもやってみせる!! 自分にも、虐待が出来ることを証明してみせる!! 女は再び、赤ゆっくりを手に持った。しかし…… 「な、なんで? どうして? どうして、こんなに簡単にしんでしまうのおおおぉぉぉ―――!!!!」 「なんででいぶのあがちゃんをごろずのおおおおぉぉぉぉぉ――――――!!!!」 赤ゆっくりの皮は想像以上にもろく、女が何度やってみても、簡単に潰れてしまう。 ついに、れいむの傍には、すべての赤ゆっくりが居なくなった。 女は最後の希望にと、男の顔を見る。 男は女が何も言わずとも分かったのか、仕方がないというように、未だ指の中で絶叫を上げていた赤ゆっくりを、女に手渡した。 これが正真正銘最後の虐待だ。 男は簡単にこの赤ゆっくりを虐待してみせた。ゆっくりが悪いからなんて、底の浅い言い訳は出来ない。 神様。博霊の神様。私に虐待の力を!!!! 女は目を瞑り、神に祈りをささげると、赤ゆっくりに力を加えた。 プチュ 「あっ……」 無情にも、博霊の神様は、ご加護を授けてはくれなかったようだ。 女は、地に手を膝をつき、泣きじゃくる。 自分は虐待お姉さんにはなれない。かといって、ゆっくりを殺した自分は、もう二度と愛でお姉さんにも戻ることが出来ないのだ。 「うああああああああ―――――――――ん!!!!!!!!」 「でいぶのあがぢゃんがみんないなぐなっだよおおおぉぉぉぉ―――――――――――!!!!!」 女は泣きじゃくった。 子供のように、みっともなく泣きまくった。 愛する男の前だというのも忘れ、地面に蹲った。 男はそんな女の体を抱き上げると、ハンカチを出し、涙を拭いてあげた。 「わ、私は虐待お姉さんになれないばかりか、も、もう愛でお姉さんに、も、戻ることさえ……」 「大丈夫。これを見ていたのは僕だけだ。僕が黙ってさえいれば、誰にも分からないよ」 「そんなことじゃない!! 私は、愛するゆっくりを自分の都合のために殺しちゃったのよ!!」 「人間だれしも間違いはあるよ。それに他の動物団体、例えば、鳥や小動物の愛護団体の人だって、生態系に異常が出た場合なんかは、悲しさや悔しさを我慢して、処分したりすることもある。 所詮は人間のエゴで、生かされているんだ。ゆっくりだって同じことだよ。 だから、まだ君は愛でお姉さんに戻れる。まだゆっくりを愛しているだろ。この震えた腕が、何よりの証拠さ」 「虐男さん……」 二人は、抱き合った。 抱きしめ、人目もはばからず、熱い口づけを交わし合う。 まるで、世界が二人だけになったかのような錯覚に陥った。 しかし、シンデレラでいられる時間は長くない。 二人は惜しいと思いつつも抱擁を解き、互いを見つめ合うと、そのまま何も言うことなく、同時に背を向けた。 言葉に出さなくても、しっかり分かっていた。自分たちの楽しかった時間は、これで終わってしまったのだと。もう二度と、昨日には戻れないのだと。 明日からは、再び、前の生活に戻るだけだ。 男は虐待お兄さんに、女は愛でお姉さんに…… 二人は逆の方向にそれぞれ橋を下りていった。 「……れいむのあかちゃんがれいむのあかちゃんがれいむのあかちゃんがれいむのあかちゃんがれいむのあかちゃんがれいむのあかちゃんがれいむのあかちゃんが……」 後には、放心したような、ゆっくりれいむと、飛び散った餡子だけが残された。 これは、ゆっくりによってすれ違ってしまった、男女の悲しい物語である。 ~fin~ ……ごめん、マジでごめん。 なんでこんなの書いたんだろう。 こんなの書いてないで、早くとかいは(笑)ありすを書かないと。 今まで書いたもの ゆっくりいじめ系435 とかいは(笑)ありす ゆっくりいじめ系452 表札 ゆっくりいじめ系478 ゆっくりいじり(視姦) ゆっくりいじめ系551 チェンジリング前 ゆっくりいじめ系552 チェンジリング中 ゆっくりいじめ系 614チェンジリング後① ゆっくりいじめ系615チェンジリング後② いい夢みれただろ?前編 いい夢みれただろ?後編 このSSに感想を付ける
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全般すれちがいの手書きメッセージってどうやるの? 勝利数を増やしたい すれ違い通信を田舎でもしたい 鬼トレ 鬼トレ補助 脳トレ赤黒赤黒のルールわからないんだけど 全般 すれちがいの手書きメッセージってどうやるの? プレイしていると不定期で時々教授に手書きで書くかどうか聞かれるようです。 10日で聞かれたという人もいれば1ヶ月たっても聞かれない人も。 勝利数を増やしたい 家族データを作ると、その家族の記録更新の度に鬼トレ対決ができるようになるので利用しよう。 すれ違い通信を田舎でもしたい セブンイレブンはすれ違い通信中継所です。 毎回一人分のデータを受け取れます。(そして、次の人はあなたのデータを受け取る) 田舎でもセブンすれ違い巡りをしている人が通りかかっているので意外とデータをもらえます。 鬼トレ 鬼トレ補助 脳トレ 赤黒赤黒のルールわからないんだけど とにかく色々動かしてみてやりながら覚えるのが早いと思うが Windowsのソリティアとほぼ同じルールなので解説サイトが沢山存在する為、そちらを見てもいいかも。 参考:クロンダイク Wikipedia http //ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%AF%E3%83%AD%E3%83%B3%E3%83%80%E3%82%A4%E3%82%AF
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作詞:アゴアニキP 作曲:アゴアニキP 編曲:アゴアニキP 歌:鏡音リン 翻譯:Izumo 健忘者 昨天晚餐吃的是什麼完全想不起來 就連剛才和我說話的人對方的名字我也想不起來 每次把東西塞到腦袋裡的時候就會有東西擠出腦袋外 每次見到由什麼東西堆積成的山時就會有什麼東西緊縛著自己 希望一直孤單地見過的景色可以更加鮮豔 希望能牢牢深深銘刻於心中永遠不忘記 因為一直以來夢想的景色必然會耀眼得叫人看不清 只剩心情不斷堆加累積所有一切逐漸消逝 想不起過去光是轉啊轉的就會感到快樂的心情 就連想將自己的想法具體成形這件事都想不起來 每當與他人他物接觸的時候就會受到他人他物的推擠 為了對他人的他物作出回應而以他物緊縛著自己 在一直以來夢想的景色一點一滴地悄悄褪色前 希望可以牢牢深深銘刻於心中永遠不忘記 因為一直孤單地見過的景色變得有點模糊叫人看不清 只剩焦慮不斷堆加累積所有一切逐漸消逝 和其他事物和其他人 所有事物所有人們 將其他事物將其他人 其他事物…其他人… 無論是一直孤單地見過的景色還是一直以來夢想的景色 都希望能牢牢深深銘刻於心中永遠不忘記 我是就算時間再怎麼流逝只要回到這裡的話 雖然忘記了卻一定多少回想得起來的健忘者 昨天晚餐的配菜是鹽燒鯖魚
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