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※俺設定注意 ※駄文、稚拙な表現注意 ※犬とゆっくりが喋れる設定です 俺は犬を飼っている。 名前はジロー。もう十数年飼っている雑種の老犬だ。 特に芸が出来るわけでもなく番犬としても役に立たないが、素直で温厚な自慢の愛犬だ。 だからそんな愛犬がまさか不思議饅頭になつかれようとは思ってもいなかった。 「餡子ンペ10夏」 あるおりんの一生 わんわんおじいさんと一緒 作、長月 俺はその日、ジローに餌をやろうとドッグフードを片手に外へ出た。ジローの犬小屋は家の裏庭にあり、餌や散歩は俺がやることになっている。 「うわっ・・・あつっ・・・」 初夏の日差しが俺を容赦なく俺に照りつける。最近は長雨のせいで雲ひとつない晴天を見るのは久しぶりだ。 「おーいジロー。飯だぞー!!・・・ん。」 ジローが呼んでも出てこない。犬小屋にこもったままだ。いつもなら俺が来れば尻尾を振って飛んでくるはずなのだが。 まさか、あいつまたやったんじゃ・・・ 俺はジローの悪癖を思い出す。なんでも犬小屋にくわえ込んでしまう困った悪癖を。 以前も俺のサンダルを、その前はどこからか拾ってきたボールを小屋に隠していたことがあったのだ。 俺はそっと犬小屋の中を覗き込む。 そこにはジローの他に何かいた。ジローの影でよく見えないがバーレーボール大の何かが動いている。 なんだあれは?犬でも猫でもなさそうだが・・ 俺が訝しげにそれを見ているとそれも俺の存在に気づいたらしい。突如俺の前にポヨンポヨンと跳ねてきてこう言った。 「じゃじゃーん!!ここはわんわんおじいさんとおりんのわんわんおりんりんらんどだよっ!!おにいさん、ゆっくりしてってね!!」 「え・・・?」 話しかけるそれに俺は言葉が出なかった。 それは俺が見たこともないゆっくりだった。 ちぇん種に似た猫耳に黒い2本の尻尾。赤い髪のみつあみ。口からは八重歯のようなものがのぞいている。 そう言えばおりんとか言ってたけどそれがこいつの名前か?わんわんおじいさんて? というかなんでジローは不思議万頭生物といっしょにいるんだ? 依然としてフリーズ状態でそのゆっくりを見続ける俺。変わりに未確認歩行饅頭のほうから口を開いた。 「じゃじゃーん!!おりんはおりんだよ。おにいさんはわんわんおじいさんのかいぬしさんだね。」 どうやらこいつの名前はおりんでいいらしい。わんわんおじいさんってジローのことか? 「そうだよ!!わんわんさんでおじーさんだからね!!」 俺の問いに事も無げに言葉を返すおりん。どうやらゆっくりはジローのような老犬のことをそう呼ぶらしい。 確かにあいつら人間のことは、「佐藤さん、鈴木さん」みたいに名前じゃなくて「にんげんさん」か「おにーさん、おねーさん」で呼ぶからな。 変に納得してしまったが、そんなことはどうでもいい。野良ゆっくりが家の敷地に入ってきていることが最大の問題なの。 俺はおりんを片手でむんずと掴む。勿論そのまま外へ放り出すためだ。 「やめてね!!らんぼうしないでね!! 「やかましい!!潰さないだけありがたく思え!!かってに居座りやがってこのクソ饅頭が!!」 「おりんはちゃんとおじいさんにいてもいいっていわれたもん!!!」 ぷくーっと膨れながら抗議するおりん。 「えっ・・・?おじいさんて・・・ジローのことか・・・?」 見ればジローも寂しそうな顔をしている。どうやら嘘ではないようだ。 考えてみればいくらジローが温和な犬でもいきなり自分の犬小屋にゆっくりが入ってくればさすがに怒るだろう。 思えばジローは俺が大学に行ってる間はいつもひとりぼっち。いつも寂しい思いをさせている。 それを思えば1匹くらいゆっくり飼わせてやってもいいのではないか。 「・・・わかったよ・・・」 結局俺は渋々ながらおりんがジローと一緒に住むことを認めた。なんだかんだで俺は愛犬には甘いのだ。 「やったよ、おじいさん!!これでおじいさんといっしょにくらせるよ!!」 「ワゥ、ワフゥン!!」 嬉しそうにジローにすーりすりするおりん。ジローもまた同様だ。 ま、そのうちジローも飽きるだろう。もし悪さをするようなゲスなら追い出せばいいことだし。 俺はその時その程度にしか考えていなかった。 「おじいさんのしっぽさんはとってもゆっくりしてるね。」 「ワフゥ。」 仲睦まじくじゃれ合う2匹。 老犬と不思議饅頭という世にも奇妙な取り合わせなのだが本人達は全く気にしていない。 ジローがおりんを飼い始めて1ヶ月がたった。 始めはジローも3日で飽きるだろうと思っていたが、予想に反しておりんを溺愛し、双方ラブラブ状態。 現在おりんはジローのいる裏庭にある使ってない物置をねぐらにしている。特に花壇あらしやおうち宣言などの悪さもせず、毎日ジローと和気あいあいな毎日を過ごしている。 正直意外だった。ゆっくりなんて「あまあまがほしい」だの「もっといいゆっくりプレイスが欲しい」だのうるさいやつかと思ったがおりんにはそういったところがまるでない。餌も自分で取ってきているようだ。 「おいっ、ジロー!!散歩行くぞ。」 「ワゥン。」 「わーい。わんわんおじーさんとおさんぽだー。」 そしてジローの散歩となるとついてくる。まるでジローから片時も離れたくないようだ。 「ねえ、おにいさん。」 「なんだ?」 おりんが話しかけてきた。 「どうやったらおりんにもどうさんがはえてくるの?」 「いや・・・どうしたらって・・」 俺は絶句した。確かにゆっくりには胴付きという人間と同じ手足がついた奴もいるがそれは突然変異か遺伝でしか起こりえない。つまり胴付きになれるかどうかは運なのだ。努力や根性でどうにかなるものではない。 「残念だがお前は胴なしゆっくりだ。手足は生えてこないぞ。」 俺はおりんの言葉をバッサリ切り捨てる。それが叶わぬ夢なら下手に希望を持たせずはっきり言ってやるほうが優しさというものだろう。 「そんなー。おりんどうつきになりたいよ。そうすればおじいさんもおにいさんもゆっくりさせてあげられるのに・・・」 不服そうなおりん。しかしどうしようもないだろう。 おたまじゃくしじゃあるまいし普通手足は生えてくるものではないのだから。 「馬鹿なこと言ってんじゃない。そろそろ帰るぞ。」 俺はにリードを引っ張り、そろそろ家に帰ろうとジローに促す。 しかし俺は見くびっていた。ゆっくりという不思議万頭のでたらめさを。 そしてそれを俺は次の日、身をもって知ることになる。 「なん・・・だと・・・」 次の日朝、ジローに餌をやろうとした俺は、手に持っていたドッグフードを落としそうになった。 あ…ありのまま 今 起こった事を話すぜ! 『昨日まで確かに胴なしゆっくりだったおりんが、朝起きたら胴付きになっていた・・・』 な・・・何を言っているのかわからねーと思うが、俺も何が起きたのかわからない・・・ 頭がどうにかなりそうだ・・・ぷくーだとかのーびのびだとかそんなチャチなもんじゃあ断じてねえ。 もっと恐ろしい不思議万頭の片鱗を味わったぜ・・・ ちなみにおりんになぜ胴体が生えたのか問いただしたところ、「朝起きたらなんか生えてた。」との事。 つくづくこの世の理から外れた生物である。 「ゆーゆー。これでわんわんおじいさんたちをゆっくりさせてあげられるよー。」 そう張本ゆんは能天気にジローの横でのたまっている。ジローはジローで全く気にしていないようだ。 常識に囚われなさ過ぎだろこいつら・・・ 特にジローはおかしいと思わないんだろうか。昨日まで自分の半分もなかった生き物が、朝起きたら自分よりはるかにでかくなってんだぞ。 「おにいさん、ゆっくりするためにはじょーしきにとらわれてはいけないんだよ。」 いろいろツッコミたかった俺だがあえて辞めておく。狂った世界では正常な人間こそが異常。それと同じでゆっくりという不思議生物の前に全ての常識は無意味なのだから。 それにしてもゆっくりという生き物がここまで規格外な生き物だったとは。これからもおりんを家に置いておくのならもっとゆっくりについて知るべきだ。 そういえば従兄弟のしず姉がゆっくりに詳しかったな・・・家も近いことだし明日にでも行って相談に乗ってもらうか。 俺はジローに餌皿にドッグフードを入れながらそんなことを考えていた。 次の日俺は原付で1時間ほどかけて従兄弟のヒロ姉の住んでいるマンションへ向かった。 しず姉は大学院でゆっくりについて学んでおり、ゆっくりについて知りたい俺にはうってつけな人物なのだ。 「しず姉ひさしぶりっ。」 「ああ・・正月以来だな、ヒロ。叔父さんたちは元気か?」 「まぁ元気かな。」 この化粧っけのない男言葉のお姉さんがしず姉だ。格好もメガネに髪を後にしばっただけで本当に色気のかけらもない。普通にしてれば男がほっとかないほど美人なのだが、そのゴーイングマイウェイな性格が災いして未だに彼氏が出来ない。 「ん?」 俺は柱の後ろに隠れてこっちを伺っている胴付きゆっくりに気づく。桃のついた帽子にロングスカート。確かゆっくりてんこといわれる種だ。しず姉が飼っているのだろうか。 「それでゆっくりについて相談したいと言うのは?」 「ああ、実は・・・」 俺は出されたアイスコーヒーに口をつけながら事情を説明した。話をしている途中も胴付きてんこはじっとこちらを見ていた。 「ふーんなるほど。胴付きにねぇ・・・」 どこか遠い目をして答えるしず姉。この人はこういう格好が本当に絵になる人だと思う。 「そりゃお前さんたち愛されてるな。」 「愛されてる?」 コーヒーを吹きそうになる俺。どうも俺は愛だの恋だのいう言葉は好きではない。思わず赤面してしまう。 「ああ。愛されてるさ。愛がなければ胴付きにはなれない。それが私の持論だよ。」 しず姉によると胴なしゆっくりが胴付きになる場合飼い主に対する並々ならぬ好意が原因であることが多いらしい。「胴付きになればもっと飼い主に愛してもらえる」「胴付きになれば飼い主をもっとゆっくりさせてあげられる」そう思うことにより、ゆっくりの体内でなんらかの化学反応が起こり胴なしから胴付きへ進化するのだと言う。 「まぁ、これはただの仮説だ。ゆっくりの生態についてはまだわからないことも多いしな。」 自分用に淹れたアイスココアをすすりながら話すしず姉。顔に似合わず甘党である。 「とにかく私が言いたいのはゆっくりの多くは人間に愛されたい、共にゆっくりしたいと思ってるのが大半なんだということだ。勿論どうしようもないゲスもいるがそれはごく一部だ。あの子もそうだったんだがな・・・」 チラリと柱の影に隠れているてんこを見るしず姉。 「あのこって・・・あの隠れてるてんこのこと?しず姉、あいつ飼ってるの?」 俺はさっきから気になっていた疑問をぶつけてみた。 「ああ、あの子は虐待されて公餡のゆっくり保護センターで保護されていたのを私が引き取ったんだ。」 「え・・?でもてんこって虐められるのが好きなんじゃ?」 「それは偏見というものだよ。れいむ種は全部でいぶ、ありすは全部れいぱーと言ってるのと同じだ。てんこ種にもドMで虐められるのを喜ぶ奴もいれば普通の奴もいる。決め付けは良くないことだ。」 「そうなんだ・・・」 俺は窘められてちょっとしゅんとした。俺としず姉は子供の頃からの付き合いだが今も昔もよく叱られる。 大人になっても人間、力関係というものはそうそう変わらないものらしい。 「あのてんこの前の飼い主はヘドが出るようなクソヤロウでな。自分より弱い幼女に暴力やわいせつ行為を行う外道だったらしい・・・今は塀の中にいるそうだがな・・てんこもその男の被害者だったんだ。」 しず姉は悲しそうに目を伏せた。 「引き取ってすぐの頃は大変だったよ。極度の人間不信で近づくだけで噛み付かれたりしてな・・・虐待のトラウマのせいか真夜中にひきつけを起こしたように泣き出したり・・・よく大声を出してたんでご近所さんから苦情がたいへんだったよ。」 「・・・だったらどうしてそんなてんこ引き取ったの?しず姉が引き取らなきゃいけない理由なんてないだろ?」 「なんでかな・・・しいて言えばあいつが助けてって言ってるみたいに見えたからかな・・・」 そう言いながら大きくため息をつくしず姉。俺は何も言うことができなかった。 その日俺が家に帰ったのは9時を回った辺りだった。 あれからしず姉にゆっくりについて色々教えてもらい、専門書も数冊貸してもらった。 「ただいまー・・・ん?」 裏庭に行くと既におりんは眠っていた。物置の中ですーすーと寝息を立てていた。 「むにゃむにゃ・・・おじいさん・・ゆっくりしてってね・・」 どうやら夢の中でまでジローと一緒らしい。とても幸せそうな寝顔をしている。 愛がなければ胴付きにはなれない、か。案外しず姉の言うことも正しいのかもしれない。 俺はおりんを起こさぬよう、そっとその場を後にした。 それから数日後 「お・・・お・・・おかえりおにいさん・・・」 俺が大学から戻ると絶賛挙動不審中のおりんが出迎えてくれた。目は泳ぎっぱなしで態度も落ち着かない。 どう見てもなにか隠している。 「なぁ・・・おりん。お前なにか俺に隠し事してないか?」 「ななな・・・なにいってるのおにいさんっ。お、おりんはなにもかくしごとなんかしてないよっ!!ほんとだよ!!」 そう言いながら庭の隅にあるダンボールの箱をチラチラと見続ける。本当にわかりやすい奴である。 「あっ、それはだめー!!」 すがりつくおりんを無視してダンボールを開けてみる。すると 「うにゅー」 「なんだ?赤ゆっくりじゃないか?」 そのダンボールの中で一匹のみかんサイズのゆっくりが俺を見上げていた。 黒いロングヘアーにカラスのような黒い羽。確かこいつはうにゅほとかいう種類のゆっくりだったはずだ。 「どうしたんだよこいつ!!」 「うーぱっくが・・・うーぱっくが運んできてくれたんだよ。」 問いただす俺におりんは叱られた子供のような顔をしながらそう答えた。 「は?うーぱっくが?」 「そうだよ!!きっとわんわんおじいさんとおりんとのあいだにできたおちびちゃんだよ!!あいしあうふたりにはうーぱっくがおちびちゃんをはこんでくるんだよ!!」 俺は呆れた。そんなたわ言をおりんは本気で信じているらしい。 確かにうーぱっくが赤ゆっくりを運んでくることは極まれにあることだ。しかしそれは神様がどうこうとか言う話でなくうーぱっくの本能によるものだ。 うーぱっくには身寄りのない赤ゆっくりを見つけると面倒を見てくれそうなゆっくりのところに運ぶという習性があるのだ。なぜうーぱっくがこのような行動に出るのかは未だにわかっていないのだが。 恐らくこのうにゅほも親を失いそのまま野垂れ死にそうになったところをうーぱっくに保護されたのだろう。俺はそのことをおりん達に話してやった。 「・・・そうなんだ・・・」 落胆した表情のおりん。大体犬とネコ型饅頭の間で子供なんて産まれる筈もないのだが。 「そういう訳だ。こいつはうちで飼えないよ。」 「なんで!?おりんいいこにするから!!このこのめんどうちゃんとみるから!!」 「そうは言われてもな・・・」 俺はうにゅほのほうをチラリと見る。ゲスには見えないがさすがに2匹目は。 「このこ、まだあかゆっくりなんだよ。だれかがめんどうみなきゃしんじゃうよ・・・」 ぐっ・・・それを言われると捨ててこいとはいいにくい・・・ 「ねぇおにいさん・・・」 「ワゥ・・・・」 「うにゅ・・・」 お前らそんな穢れなき瞳でじっと見つめるな。まるで俺が悪人みたいじゃないか・・・ 俺がこの目線の三位一体攻撃に屈し、うにゅほを飼う許可を出してしまうのはこれから数分後である。 そして季節は巡る。おりんがうちに来て1年が過ぎようとしていた。 おりんはバッジ試験を受け、見事金バッジになることができた。 うにゅほも赤ゆっくりから立派な成体になり、その髪には銀バッジが光り輝いている。 しかし残念なこともある。ジローのことだ。 「おじいさんだいじょうぶ?いまおりんのすぃーにのせてもらえるからね。」 「ワゥ・・・・」 最近ジローはめっきり体が衰えてしまった。まともに歩くことすら出来ないほどに、だ。 元々ここ数年は高齢の為元気がなかったわけだが、ここ最近はこれがひどい。 毛皮につやもなく歩くときはヨタヨタと歩くのがやっと。餌をあげても全く手をつけようとせずとせず、蟻がたかる始末だ。 今では自力で歩けないので、おりんの猫車にジローを乗せて散歩させている有様だ。 「おじいさん、はやくよくなるといいね。」 「ああ・・そのうち良くなるさ。」 そうは言ったが俺はもうジローが長くはないだろうことを知っている。 獣医にも診せたが加齢による衰えが大きく、完治させるのは不可能に近い、入院もお勧めできないと言っていた。 もう手の施しようがないので最後は自分達でみとれということらしい。 「わー・・きれーなゆうひだね。」 「うにゅーほんとだー。」 「ああ・・・そうだな。」 本当にきれいな夕日だ。悲しくなるほどに。 あと何回ジローとこの夕日を見れることだろうか。おそらくそう多くはないに違いない。 いつかこの4人からジローがいなくなる。そんな日も近いのだ。 「あれ?おにいさんなんでないてるの?」 「別に泣いてなんてねーよ・・・ちょっと夕日が眩しかっただけさ・・・」 そしてその日は訪れた。 その日俺が家に帰ってくるとおりんとうにゅほが泣きながら俺に飛びついてきた。 「おじいさんが!!・・・おじいさんがおひるねからおきてくれないんだよ・・・」 「うにゅー!!うごかないんだよ!!」 「なんだって・・・・!?」 猛烈にする嫌な予感が杞憂であることを祈りながら俺はジローの小屋へ走った。 「ジロー!!ジロー!!!」 呼びかけても反応がない。今までは立ち上がれないまでも俺が来ると首くらいは上げていたのに。 「ジロー・・・」 俺はジローに触れてみる。もうその体にもう温かみは残っていない。 俺は悟った。ジローは・・・十年以上家族同然に生きていた愛犬はもうこの世にいないのだと。 首輪をジローの首から外してやる。首輪は音もなくジローの首から離れた。 「やめてぇえええええ!!!」 その途端おりんが背中にしがみついてきた。 「なんで・・なんでおじいさんのおかざりとっちゃうの!?そんなことしたらおじいさんがおきたときゆっくりできなくなっちゃうよ!!」 ゆっくりにとってお飾りは命の次に大切なもの。それを奪うことをおりんは拒絶したのだ。 「おじいさん、おっきしてよ!!!おじいさん!!!」 おりんは揺さぶり続ける。もう二度と目を開けないジローを。 本当はおりんもわかっているのだろう。もうジローは二度と目覚めないことに。もう二度と自分に笑いかけてくれないことを。 ただそれを認めたくないだけなのだ。 「・・・おりん残念だけどもうジローは・・・」 「どうして・・・どうしておっきしてくれないの・・・?」 「おりん・・・」 「いってくれたじゃない・・・もうにどとおりんをひとりぼっちにしないって・・・ずっといっしょだって・・」 ジローの亡骸にすがり嗚咽し続ける。 「おりんはみなしごで・・・ずっとひとりぼっちだった・・・おじいさんだけが・・・わんわんおじいさんだけがおりんにやさしくしてくれたのに・・・」 嗚咽まじりに話し続けるおりん。胸が痛かった。一見天真爛漫にふるまっていたおりんにそんな暗い過去があるとは。 家族はおらず、友達をつくろうにも捕食種であるおりんでは誰も寄り付こうとはしなかっただろう。おりんの孤独と苦悩は並大抵のものではなかっただろう。 そしてジローもまた、捨て犬で身寄りなどない存在だった。そんな2匹だったからこそゆっくりと犬という立場でも分かり合えたのかもしれない。 「さっ、おりん。いつまでも泣いてちゃ笑われるぞ・・・最後にジローにお別れを言うんだ・・」 「おにいさんだって・・・ないてるじゃない・・・」 「うにゅ・・・・おじいさん・・なんでしんじゃったの・・・」 気づけばうにゅほも・・・俺を含めて全員が涙を流していた。 「今までありがとうな・・ジロー・・・天国で・・・ゆっくり・・しろよ・・・」 そっとジローの頭を撫でてやる。ポタリと雫がジローの頬に落ちた。 時が立つのは早いものだ。また今年も夏が来た。 ジローが死んで早一年。最初はふさぎこむ事の多かったおりんも今ではすっかり立ち直ったようだ。 「うにゅー。」 「まてー、うにゅほー!!」 今もうにゅほと外で鬼ごっこをしている。この炎天下で本当に元気な奴らだ。 その首にチョーカーのように巻かれているのは古びた犬の首輪。ジローの形見の首輪である。 おりん曰くこれを着けているとわんわんおじいさんがそばにいる気分になれるそうだ。生意気いいやがってと思う反面ジローがこいつのなかでずっと生きつづけていると思うと少し嬉しい。 「おにいさんもいっしょにあそぼーよ。そとはとってもゆっくりできるよー!!」 「んにゅーはやくはやく!!」 「待ってろ!!今行くからさ。」 俺はサンダルをつっかけ、おりん達の元へ向かう。 空は一面の青空。今日も暑くなりそうだ。 後書き テーマは「愛で、赤ゆっくり、捕食種」今まで書かれることのなかった動物とゆっくりの交流を書いてみました。 面白かった、ゆっくりできた、と言う方は下のゆっくりできたよ!!ボタンを押していただければ幸いです。 ご意見、ご感想、ご要望は感想用掲示板(長月用スレ)でおねがいします。URLも書いておきますので。 ふたば系ゆっくりSS感想用掲示板(長月用スレ) http //jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/otaku/13854/1274852907/ 今まで書いた作品 anko259 ゆっくりちるのの生態(前編) anko268 選ばれしゆっくり anko279 新種ゆっくり誕生秘話 選ばれしゆっくり番外編 anko292 ゆっくり見ていってね anko304 またにてゐ う詐欺師てゐの日々 anko313 VS最強のゆっくり 史上最低の戦い anko333 夢と現実のはざまで anko350 あるまりさの一生 anko385 ゆっくりを拾ってきた anko425 ゆっくり Change the World(出題編) anko448 ゆっくり Change the World(出題編2) anko484 ゆっくり Change the World(解答編) anko497 あるゆっくりできない2匹の一生 anko542 てんこがゆっくりするSSさん anko558 あるドスまりさの一生 とてもゆっくりした群れ anko577「餡子ンペ09」ゆっくりを愛でてみた anko613「餡子ンペ09」れいむと幸せを呼ぶ金バッジ anko633「餡子ンペ09」としあき博士のれいぱーありす矯正計画 anko735「餡子ンペ09」あるてんこの一生 メスブタの群れ anko764「餡子ンペ09」あるさなえの一生 ゆっくりは皆それぞれ(前編) anko791「餡子ンペ09」あるさなえの一生 ゆっくりは皆それぞれ(後編) anko932 誰も救われない話 anko1022 あるババ・・お姉さんの結婚 anko1057 もらうぞ anko1127 めすぶた祭り anko1224 あるちるのの一生 ずっと続いていく物語 anko1500 ある愛でお兄さんの午後 anko1530 どうして・・・ anko1629 ゆっくりというのは anko1638 とてもかわいそうなでいぶ 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#blognavi 793 本当にあった怖い名無し sage 2006/05/01(月) 14 26 12 ID j1lAaHtD0 3年くらい前の話。父親と、車で犬の狂犬病の予防接種に連れて行った。 予防接種を無事に終えた後、せっかくいい天気だし遠くまで来たので、 通り道の大きな公園で犬を遊ばせることになった。父親は公園のベンチで煙草吸ってて 俺は犬と公園内をあちこち探索してた。犬は引き綱を引っ張って、俺は特に目的地とか無かったので 犬が行きたい場所にふらふらついていった。そしたら人気の全然無い、山を登るための螺旋状の道みたいな場所に出た。 犬はひたすらそこを登りたがるし、俺も面白そうだと思って一緒に登っていった。 かなり高い場所まで登ったところで、道は真っ暗で異様な雰囲気のトンネルみたいな場所に続いていた。 犬がそのトンネルの前で急に立ち止まり、すごく警戒してる様子になったが、俺は好奇心でそのトンネルに入りたいと思い、 今度は逆に犬を引っ張って無理矢理トンネルに入ろうとしたが、犬はすごい力で猛烈な勢いで引き返そうと引っ張ってくる。 なので、犬が大好きなジャーキーをトンネルの中に投げ込んでそれを取りに行かせようとしてみたが、そのときに限って 犬はジャーキーに全く見向きもせず絶対中に入ろうとしない。 仕方ないので犬をその辺の適当な木に一時的につないでおいて俺一人で探索するかな、と思って引き綱を少し離した隙に 犬がものすごい勢いで脱走、一目散に山を降りていってしまった。犬を放置していくわけにはいかず俺もしぶしぶ犬を追いかけて降りた。 794 本当にあった怖い名無し sage 2006/05/01(月) 14 28 03 ID j1lAaHtD0 ↑の続き。 ふもとまで下って平地に出たところで、神社の神主?のような着物を着たのおじいさんがいて、うちの犬に何か言い聞かせているのを発見。 犬は先ほどまで暴れていた様子とはうって変わって、きちんとおすわりしてそのおじいさんの顔をじっと見つめている。 そのおじいさんに、「すみませんうちの犬が急に暴れて逃げ出してしまって、何か迷惑なことしませんでしたか?」と謝ったら、 おじいさんは、「いえいえ、お構いなく。この犬はとても賢そうですね。」みたいなことを言ってどこかに歩いて行ってしまった。 俺は多分、この近くに神社でもあるんだろうと思ってそのときは何も思わなかった。その後人が多い広場に引き返して、 その日は父親と普通に帰った。 あのときのトンネルは妙に心魅かれるものがあり、絶対中に入ってみたかったので数日後ひとりでその公園に行った。 犬に誘導されて行ったはずの道を思い出してあの山に行こうとしたが、いくら探してもそういう場所はなく、ひたすら平地。 仕方ないのでまた戻って、公園にある自転車レンタル場のスタッフのおじさんに、この公園の近くに小高い山みたいな場所は ないか聞いたがそんな場所は無いと言う。ついでに神社か寺はないか聞いてみたが、少なくとも普通に歩いて行けるような 距離には無いと言われた。その後も何度か犬を連れて公園に行ったが、あれ以来二度とあのトンネルを見つけることは できなかった。今でも気になってしょうがない。 カテゴリ [不可解な体験、謎な話~enigma~ Part32] - trackback- 2006年05月01日 21 28 30 名前 コメント #blognavi
https://w.atwiki.jp/detective-conan4869/pages/134.html
【種別】 【初出】 4巻 【解説】
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ジルハ村の敷地内で最も年老いた木。水辺に立っており、夏場、この下で休めば非常に涼しく、村人達の憩いの場所となっている。
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遊佐「お前の相変わらずの格ゲーの弱さに俺は深い悲しみに包まれた」 中島「わるかったな弱くて……」 遊佐「気にするなよ」 そういえば神契さんさっき病院の方行ってたようだよな。 1行ってみる (こっちを) 2行かない うん、昨日も行く話しをしたしやっぱ少しは見に行ってみるかな。 遊佐「それじゃ中島俺はこっち、用事あるから」 中島「そうか、それじゃまた明日な」 野暮なことを聞かないのがこいつのいいところだ。 俺は病院に向かって歩いていく。その途中で神契さんが向こうからやってきた。となりには見知らぬおじいさんが居た。 遊佐「よ、神契さん」 神契「あ、遊佐さん。こんにちはー」 遊佐「今日は悪かったな。中島とゲーセン行ってさ」 爺「かぁああぁあつ!」 遊佐「うぉおぉ!?」 爺「おぬしは誰じゃ!」 杖を振り回して俺を威嚇してくるこのおじいさん。まさか! 遊佐「ま、まさか神契さんのおじいさん?」 神契「はい、そうですー」 爺「おぬし! 晶子の何じゃ!? 言うてみぃ!」 遊佐「え? うわぁぁあ!? ただのクラスメートですよ!」 爺「む、そうか。それならいいんじゃが」 かなりびびった。 遊佐「神契さん。このおじいさんどこから呼んだの? 行きには居なかったと思うけど」 爺「呼んだとはなんじゃ!」 とりあえずじじい(呼び方がかわった)は置いておく。 神契「いえ、散歩中のおじいちゃんに会っただけですよー」 爺「そうじゃ、会っただけじゃ。のう?」 遊佐「そうですか……」 神契「遊佐さんはどうしたんです?」 遊佐「あぁ、いや神契さんが病院に向かっていくのが見えたから様子を」 爺「おぬし! 本当にただのクラスメートなのか!?」 遊佐「びびるから大声ださないでくださいよ!」 神契「おじいちゃん、本当だから。ほらやめて」 爺「むぅ、晶子がそういうなら仕方ないのう」 大体わかった。このじじい神契さんには甘いようだ。 遊佐「あ、そういえば犬はどうだった?」 神契「先生は大丈夫だって言ってましたー」 遊佐「そか。それじゃ俺はお邪魔なようだしここで失礼するよ」 爺「そうじゃ小童が。去ね去ね」 神契「おじいちゃん! ごめんね」 遊佐「気にしてないよ」 俺は手をひらひらしながら来た道を引き返した。あのじじいには注意だな……。 今日も一日が過ぎていった。おやすみなさい……。 7/7(土) 早く目が覚めた。さすがに早く寝すぎたようだ。 1早起きする (三文の得) 2もう一度寝る 遊佐「時々は早く学校に行くのもいいかな」 俺はめずらしく学校へ早く出た。 今日は時間もあるし何となく遠回りをすることにした。 遊佐「でも、朝早くってのもいいな」 俺はいつもと違った空気を感じながら歩いた。 お? あの向こうでぽえぽえ歩くあの特徴的なぴんと立った髪の毛の子は。 神契「あ、遊佐さん。おはようございますー」 遊佐「おはよう。散歩朝してるんだね」 神契「そうですー。フェンリル君の散歩は私の役目ですから」 これがフェンリル君か。 神契「ほらフェンリル君。挨拶だよ?」 バウ! っと挨拶? するフェンリル君。 遊佐「おはよう」 俺も挨拶をしてみる。 神契「どうしたんです? 遊佐さん。まだまだ学校始まらないですよ?」 遊佐「珍しく早く目が覚めてね」 神契「あははー。私いつもこの時間はフェンリル君の散歩してるんですよー」 遊佐「大変だね」 神契「フェンリル君かわいいし、大丈夫ですよー」 そういう問題だろうか? 遊佐「それじゃ俺も一緒に散歩しようかな」 神契「え、え、えぇ?」 遊佐「あ、駄目かな」 神契「いえ、まったく! むしろうれしいです!」 遊佐「そ、そう?」 神契「はい、ありがとうございますー」 早起きは三文とはこのことか? 神契「それにしても珍しいですねー」 遊佐「何が?」 神契「あ、いえ。失礼ですけど遊佐さんっていつもギリギリに教室にきてたから」 遊佐「あぁ、確かに」 神契「いつも眠そうですよね」 遊佐「まぁね」 神契「ふふ。カー君もお寝坊さんなんですよー」 遊佐「俺はそのカー君と同じだな。布団を離れたくない」 神契「私の布団にはいって来ては寝てるんですよー。かわいいですよー」 本当に神契さんはペットの話しとなるとうれしそうな顔をする。 神契「あ、私の家ここです」 遊佐「……」 神契「あの、どうかしました?」 遊佐「いや、でかいなとおもって」 神契「そうですか?」 遊佐「隣にある道場は何なの……?」 神契「おじいちゃんの剣道の道場ですー。おじいちゃん剣道すごく強いんです」 遊佐「はぁ。それで気合が入ってるじじいなんだな」 ??「かぁああつ!」 遊佐「どぁあぁ!?」 爺「じじいとはなんじゃ小童が! 敬わんか!」 遊佐「いきなり出ないでください!」 爺「おぬしがじじいなぞとぬかすからじゃ!」 遊佐「すいません! 悪かったです!」 爺「ふん、でおぬし。何故朝から晶子とおるんじゃ?」 神契「登校中の遊佐君に会って一緒にフェンリル君の散歩してもらってたの」 爺「おぉ、フェンリル。今日も晶子と散歩か、よしよし」 じじいがフェンリル君の頭を撫でる。 爺「で、一緒に散歩する理由はなんじゃ?」 杖をびしっと俺に向ける。 遊佐「いや、別になんとなく」 爺「なんとなくとはなんじゃ! このかわいいかわいい晶子と一緒に居るのがなんとなくじゃとー!?」 遊佐「あぁ、すいませんでした!」 このじいさん(また変わった)には勝てるきがしない。 神契「それじゃあおじいちゃん私学校いくから」 爺「おぉ、いってらっしゃい。その男には気をつけるんじゃぞ? 送り狼がなんとやら」 遊佐「……何もしませんってば」
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こぶとりじいさん コメント 日本の民話(昔話)。 老人が、鬼に質草として頬の瘤を取られる説話。一般的に二人の翁(年老いた男性)が連夜で鬼の宴に参加する型が多いが、民話の常として様々な類型があり、ストーリーも様々である。鎌倉時代の説話物語集『宇治拾遺物語』にも「こぶ取り爺(鬼にこぶとらるゝ事)」として収載されており、「ものうらやみはせまじきことなりとか」で結ばれている。 オノノクス:おじいさん オニゴーリorガオガエン:鬼 前者はものまね→どろぼう(おじいさんのコブをもぎ取る)、ギフトパス(踊れなかった欲ばりじいさんにもう一つのコブを付ける)必須 ドラピオン:欲ばりじいさん コメント 名前 コメント すべてのコメントを見る 登場人物 -- (名無しさん) 2021-06-27 22 06 46
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※俺設定注意 ※駄文、稚拙な表現注意 ※犬とゆっくりが喋れる設定です 俺は犬を飼っている。 名前はジロー。もう十数年飼っている雑種の老犬だ。 特に芸が出来るわけでもなく番犬としても役に立たないが、素直で温厚な自慢の愛犬だ。 だからそんな愛犬がまさか不思議饅頭になつかれようとは思ってもいなかった。 「餡子ンペ10夏」 あるおりんの一生 わんわんおじいさんと一緒 作、長月 俺はその日、ジローに餌をやろうとドッグフードを片手に外へ出た。ジローの犬小屋は家の裏庭にあり、餌や散歩は俺がやることになっている。 「うわっ・・・あつっ・・・」 初夏の日差しが俺を容赦なく俺に照りつける。最近は長雨のせいで雲ひとつない晴天を見るのは久しぶりだ。 「おーいジロー。飯だぞー!!・・・ん。」 ジローが呼んでも出てこない。犬小屋にこもったままだ。いつもなら俺が来れば尻尾を振って飛んでくるはずなのだが。 まさか、あいつまたやったんじゃ・・・ 俺はジローの悪癖を思い出す。なんでも犬小屋にくわえ込んでしまう困った悪癖を。 以前も俺のサンダルを、その前はどこからか拾ってきたボールを小屋に隠していたことがあったのだ。 俺はそっと犬小屋の中を覗き込む。 そこにはジローの他に何かいた。ジローの影でよく見えないがバーレーボール大の何かが動いている。 なんだあれは?犬でも猫でもなさそうだが・・ 俺が訝しげにそれを見ているとそれも俺の存在に気づいたらしい。突如俺の前にポヨンポヨンと跳ねてきてこう言った。 「じゃじゃーん!!ここはわんわんおじいさんとおりんのわんわんおりんりんらんどだよっ!!おにいさん、ゆっくりしてってね!!」 「え・・・?」 話しかけるそれに俺は言葉が出なかった。 それは俺が見たこともないゆっくりだった。 ちぇん種に似た猫耳に黒い2本の尻尾。赤い髪のみつあみ。口からは八重歯のようなものがのぞいている。 そう言えばおりんとか言ってたけどそれがこいつの名前か?わんわんおじいさんて? というかなんでジローは不思議万頭生物といっしょにいるんだ? 依然としてフリーズ状態でそのゆっくりを見続ける俺。変わりに未確認歩行饅頭のほうから口を開いた。 「じゃじゃーん!!おりんはおりんだよ。おにいさんはわんわんおじいさんのかいぬしさんだね。」 どうやらこいつの名前はおりんでいいらしい。わんわんおじいさんってジローのことか? 「そうだよ!!わんわんさんでおじーさんだからね!!」 俺の問いに事も無げに言葉を返すおりん。どうやらゆっくりはジローのような老犬のことをそう呼ぶらしい。 確かにあいつら人間のことは、「佐藤さん、鈴木さん」みたいに名前じゃなくて「にんげんさん」か「おにーさん、おねーさん」で呼ぶからな。 変に納得してしまったが、そんなことはどうでもいい。野良ゆっくりが家の敷地に入ってきていることが最大の問題なの。 俺はおりんを片手でむんずと掴む。勿論そのまま外へ放り出すためだ。 「やめてね!!らんぼうしないでね!! 「やかましい!!潰さないだけありがたく思え!!かってに居座りやがってこのクソ饅頭が!!」 「おりんはちゃんとおじいさんにいてもいいっていわれたもん!!!」 ぷくーっと膨れながら抗議するおりん。 「えっ・・・?おじいさんて・・・ジローのことか・・・?」 見ればジローも寂しそうな顔をしている。どうやら嘘ではないようだ。 考えてみればいくらジローが温和な犬でもいきなり自分の犬小屋にゆっくりが入ってくればさすがに怒るだろう。 思えばジローは俺が大学に行ってる間はいつもひとりぼっち。いつも寂しい思いをさせている。 それを思えば1匹くらいゆっくり飼わせてやってもいいのではないか。 「・・・わかったよ・・・」 結局俺は渋々ながらおりんがジローと一緒に住むことを認めた。なんだかんだで俺は愛犬には甘いのだ。 「やったよ、おじいさん!!これでおじいさんといっしょにくらせるよ!!」 「ワゥ、ワフゥン!!」 嬉しそうにジローにすーりすりするおりん。ジローもまた同様だ。 ま、そのうちジローも飽きるだろう。もし悪さをするようなゲスなら追い出せばいいことだし。 俺はその時その程度にしか考えていなかった。 「おじいさんのしっぽさんはとってもゆっくりしてるね。」 「ワフゥ。」 仲睦まじくじゃれ合う2匹。 老犬と不思議饅頭という世にも奇妙な取り合わせなのだが本人達は全く気にしていない。 ジローがおりんを飼い始めて1ヶ月がたった。 始めはジローも3日で飽きるだろうと思っていたが、予想に反しておりんを溺愛し、双方ラブラブ状態。 現在おりんはジローのいる裏庭にある使ってない物置をねぐらにしている。特に花壇あらしやおうち宣言などの悪さもせず、毎日ジローと和気あいあいな毎日を過ごしている。 正直意外だった。ゆっくりなんて「あまあまがほしい」だの「もっといいゆっくりプレイスが欲しい」だのうるさいやつかと思ったがおりんにはそういったところがまるでない。餌も自分で取ってきているようだ。 「おいっ、ジロー!!散歩行くぞ。」 「ワゥン。」 「わーい。わんわんおじーさんとおさんぽだー。」 そしてジローの散歩となるとついてくる。まるでジローから片時も離れたくないようだ。 「ねえ、おにいさん。」 「なんだ?」 おりんが話しかけてきた。 「どうやったらおりんにもどうさんがはえてくるの?」 「いや・・・どうしたらって・・」 俺は絶句した。確かにゆっくりには胴付きという人間と同じ手足がついた奴もいるがそれは突然変異か遺伝でしか起こりえない。つまり胴付きになれるかどうかは運なのだ。努力や根性でどうにかなるものではない。 「残念だがお前は胴なしゆっくりだ。手足は生えてこないぞ。」 俺はおりんの言葉をバッサリ切り捨てる。それが叶わぬ夢なら下手に希望を持たせずはっきり言ってやるほうが優しさというものだろう。 「そんなー。おりんどうつきになりたいよ。そうすればおじいさんもおにいさんもゆっくりさせてあげられるのに・・・」 不服そうなおりん。しかしどうしようもないだろう。 おたまじゃくしじゃあるまいし普通手足は生えてくるものではないのだから。 「馬鹿なこと言ってんじゃない。そろそろ帰るぞ。」 俺はにリードを引っ張り、そろそろ家に帰ろうとジローに促す。 しかし俺は見くびっていた。ゆっくりという不思議万頭のでたらめさを。 そしてそれを俺は次の日、身をもって知ることになる。 「なん・・・だと・・・」 次の日朝、ジローに餌をやろうとした俺は、手に持っていたドッグフードを落としそうになった。 あ…ありのまま 今 起こった事を話すぜ! 『昨日まで確かに胴なしゆっくりだったおりんが、朝起きたら胴付きになっていた・・・』 な・・・何を言っているのかわからねーと思うが、俺も何が起きたのかわからない・・・ 頭がどうにかなりそうだ・・・ぷくーだとかのーびのびだとかそんなチャチなもんじゃあ断じてねえ。 もっと恐ろしい不思議万頭の片鱗を味わったぜ・・・ ちなみにおりんになぜ胴体が生えたのか問いただしたところ、「朝起きたらなんか生えてた。」との事。 つくづくこの世の理から外れた生物である。 「ゆーゆー。これでわんわんおじいさんたちをゆっくりさせてあげられるよー。」 そう張本ゆんは能天気にジローの横でのたまっている。ジローはジローで全く気にしていないようだ。 常識に囚われなさ過ぎだろこいつら・・・ 特にジローはおかしいと思わないんだろうか。昨日まで自分の半分もなかった生き物が、朝起きたら自分よりはるかにでかくなってんだぞ。 「おにいさん、ゆっくりするためにはじょーしきにとらわれてはいけないんだよ。」 いろいろツッコミたかった俺だがあえて辞めておく。狂った世界では正常な人間こそが異常。それと同じでゆっくりという不思議生物の前に全ての常識は無意味なのだから。 それにしてもゆっくりという生き物がここまで規格外な生き物だったとは。これからもおりんを家に置いておくのならもっとゆっくりについて知るべきだ。 そういえば従兄弟のしず姉がゆっくりに詳しかったな・・・家も近いことだし明日にでも行って相談に乗ってもらうか。 俺はジローに餌皿にドッグフードを入れながらそんなことを考えていた。 次の日俺は原付で1時間ほどかけて従兄弟のヒロ姉の住んでいるマンションへ向かった。 しず姉は大学院でゆっくりについて学んでおり、ゆっくりについて知りたい俺にはうってつけな人物なのだ。 「しず姉ひさしぶりっ。」 「ああ・・正月以来だな、ヒロ。叔父さんたちは元気か?」 「まぁ元気かな。」 この化粧っけのない男言葉のお姉さんがしず姉だ。格好もメガネに髪を後にしばっただけで本当に色気のかけらもない。普通にしてれば男がほっとかないほど美人なのだが、そのゴーイングマイウェイな性格が災いして未だに彼氏が出来ない。 「ん?」 俺は柱の後ろに隠れてこっちを伺っている胴付きゆっくりに気づく。桃のついた帽子にロングスカート。確かゆっくりてんこといわれる種だ。しず姉が飼っているのだろうか。 「それでゆっくりについて相談したいと言うのは?」 「ああ、実は・・・」 俺は出されたアイスコーヒーに口をつけながら事情を説明した。話をしている途中も胴付きてんこはじっとこちらを見ていた。 「ふーんなるほど。胴付きにねぇ・・・」 どこか遠い目をして答えるしず姉。この人はこういう格好が本当に絵になる人だと思う。 「そりゃお前さんたち愛されてるな。」 「愛されてる?」 コーヒーを吹きそうになる俺。どうも俺は愛だの恋だのいう言葉は好きではない。思わず赤面してしまう。 「ああ。愛されてるさ。愛がなければ胴付きにはなれない。それが私の持論だよ。」 しず姉によると胴なしゆっくりが胴付きになる場合飼い主に対する並々ならぬ好意が原因であることが多いらしい。「胴付きになればもっと飼い主に愛してもらえる」「胴付きになれば飼い主をもっとゆっくりさせてあげられる」そう思うことにより、ゆっくりの体内でなんらかの化学反応が起こり胴なしから胴付きへ進化するのだと言う。 「まぁ、これはただの仮説だ。ゆっくりの生態についてはまだわからないことも多いしな。」 自分用に淹れたアイスココアをすすりながら話すしず姉。顔に似合わず甘党である。 「とにかく私が言いたいのはゆっくりの多くは人間に愛されたい、共にゆっくりしたいと思ってるのが大半なんだということだ。勿論どうしようもないゲスもいるがそれはごく一部だ。あの子もそうだったんだがな・・・」 チラリと柱の影に隠れているてんこを見るしず姉。 「あのこって・・・あの隠れてるてんこのこと?しず姉、あいつ飼ってるの?」 俺はさっきから気になっていた疑問をぶつけてみた。 「ああ、あの子は虐待されて公餡のゆっくり保護センターで保護されていたのを私が引き取ったんだ。」 「え・・?でもてんこって虐められるのが好きなんじゃ?」 「それは偏見というものだよ。れいむ種は全部でいぶ、ありすは全部れいぱーと言ってるのと同じだ。てんこ種にもドMで虐められるのを喜ぶ奴もいれば普通の奴もいる。決め付けは良くないことだ。」 「そうなんだ・・・」 俺は窘められてちょっとしゅんとした。俺としず姉は子供の頃からの付き合いだが今も昔もよく叱られる。 大人になっても人間、力関係というものはそうそう変わらないものらしい。 「あのてんこの前の飼い主はヘドが出るようなクソヤロウでな。自分より弱い幼女に暴力やわいせつ行為を行う外道だったらしい・・・今は塀の中にいるそうだがな・・てんこもその男の被害者だったんだ。」 しず姉は悲しそうに目を伏せた。 「引き取ってすぐの頃は大変だったよ。極度の人間不信で近づくだけで噛み付かれたりしてな・・・虐待のトラウマのせいか真夜中にひきつけを起こしたように泣き出したり・・・よく大声を出してたんでご近所さんから苦情がたいへんだったよ。」 「・・・だったらどうしてそんなてんこ引き取ったの?しず姉が引き取らなきゃいけない理由なんてないだろ?」 「なんでかな・・・しいて言えばあいつが助けてって言ってるみたいに見えたからかな・・・」 そう言いながら大きくため息をつくしず姉。俺は何も言うことができなかった。 その日俺が家に帰ったのは9時を回った辺りだった。 あれからしず姉にゆっくりについて色々教えてもらい、専門書も数冊貸してもらった。 「ただいまー・・・ん?」 裏庭に行くと既におりんは眠っていた。物置の中ですーすーと寝息を立てていた。 「むにゃむにゃ・・・おじいさん・・ゆっくりしてってね・・」 どうやら夢の中でまでジローと一緒らしい。とても幸せそうな寝顔をしている。 愛がなければ胴付きにはなれない、か。案外しず姉の言うことも正しいのかもしれない。 俺はおりんを起こさぬよう、そっとその場を後にした。 それから数日後 「お・・・お・・・おかえりおにいさん・・・」 俺が大学から戻ると絶賛挙動不審中のおりんが出迎えてくれた。目は泳ぎっぱなしで態度も落ち着かない。 どう見てもなにか隠している。 「なぁ・・・おりん。お前なにか俺に隠し事してないか?」 「ななな・・・なにいってるのおにいさんっ。お、おりんはなにもかくしごとなんかしてないよっ!!ほんとだよ!!」 そう言いながら庭の隅にあるダンボールの箱をチラチラと見続ける。本当にわかりやすい奴である。 「あっ、それはだめー!!」 すがりつくおりんを無視してダンボールを開けてみる。すると 「うにゅー」 「なんだ?赤ゆっくりじゃないか?」 そのダンボールの中で一匹のみかんサイズのゆっくりが俺を見上げていた。 黒いロングヘアーにカラスのような黒い羽。確かこいつはうにゅほとかいう種類のゆっくりだったはずだ。 「どうしたんだよこいつ!!」 「うーぱっくが・・・うーぱっくが運んできてくれたんだよ。」 問いただす俺におりんは叱られた子供のような顔をしながらそう答えた。 「は?うーぱっくが?」 「そうだよ!!きっとわんわんおじいさんとおりんとのあいだにできたおちびちゃんだよ!!あいしあうふたりにはうーぱっくがおちびちゃんをはこんでくるんだよ!!」 俺は呆れた。そんなたわ言をおりんは本気で信じているらしい。 確かにうーぱっくが赤ゆっくりを運んでくることは極まれにあることだ。しかしそれは神様がどうこうとか言う話でなくうーぱっくの本能によるものだ。 うーぱっくには身寄りのない赤ゆっくりを見つけると面倒を見てくれそうなゆっくりのところに運ぶという習性があるのだ。なぜうーぱっくがこのような行動に出るのかは未だにわかっていないのだが。 恐らくこのうにゅほも親を失いそのまま野垂れ死にそうになったところをうーぱっくに保護されたのだろう。俺はそのことをおりん達に話してやった。 「・・・そうなんだ・・・」 落胆した表情のおりん。大体犬とネコ型饅頭の間で子供なんて産まれる筈もないのだが。 「そういう訳だ。こいつはうちで飼えないよ。」 「なんで!?おりんいいこにするから!!このこのめんどうちゃんとみるから!!」 「そうは言われてもな・・・」 俺はうにゅほのほうをチラリと見る。ゲスには見えないがさすがに2匹目は。 「このこ、まだあかゆっくりなんだよ。だれかがめんどうみなきゃしんじゃうよ・・・」 ぐっ・・・それを言われると捨ててこいとはいいにくい・・・ 「ねぇおにいさん・・・」 「ワゥ・・・・」 「うにゅ・・・」 お前らそんな穢れなき瞳でじっと見つめるな。まるで俺が悪人みたいじゃないか・・・ 俺がこの目線の三位一体攻撃に屈し、うにゅほを飼う許可を出してしまうのはこれから数分後である。 そして季節は巡る。おりんがうちに来て1年が過ぎようとしていた。 おりんはバッジ試験を受け、見事金バッジになることができた。 うにゅほも赤ゆっくりから立派な成体になり、その髪には銀バッジが光り輝いている。 しかし残念なこともある。ジローのことだ。 「おじいさんだいじょうぶ?いまおりんのすぃーにのせてもらえるからね。」 「ワゥ・・・・」 最近ジローはめっきり体が衰えてしまった。まともに歩くことすら出来ないほどに、だ。 元々ここ数年は高齢の為元気がなかったわけだが、ここ最近はこれがひどい。 毛皮につやもなく歩くときはヨタヨタと歩くのがやっと。餌をあげても全く手をつけようとせずとせず、蟻がたかる始末だ。 今では自力で歩けないので、おりんの猫車にジローを乗せて散歩させている有様だ。 「おじいさん、はやくよくなるといいね。」 「ああ・・そのうち良くなるさ。」 そうは言ったが俺はもうジローが長くはないだろうことを知っている。 獣医にも診せたが加齢による衰えが大きく、完治させるのは不可能に近い、入院もお勧めできないと言っていた。 もう手の施しようがないので最後は自分達でみとれということらしい。 「わー・・きれーなゆうひだね。」 「うにゅーほんとだー。」 「ああ・・・そうだな。」 本当にきれいな夕日だ。悲しくなるほどに。 あと何回ジローとこの夕日を見れることだろうか。おそらくそう多くはないに違いない。 いつかこの4人からジローがいなくなる。そんな日も近いのだ。 「あれ?おにいさんなんでないてるの?」 「別に泣いてなんてねーよ・・・ちょっと夕日が眩しかっただけさ・・・」 そしてその日は訪れた。 その日俺が家に帰ってくるとおりんとうにゅほが泣きながら俺に飛びついてきた。 「おじいさんが!!・・・おじいさんがおひるねからおきてくれないんだよ・・・」 「うにゅー!!うごかないんだよ!!」 「なんだって・・・・!?」 猛烈にする嫌な予感が杞憂であることを祈りながら俺はジローの小屋へ走った。 「ジロー!!ジロー!!!」 呼びかけても反応がない。今までは立ち上がれないまでも俺が来ると首くらいは上げていたのに。 「ジロー・・・」 俺はジローに触れてみる。もうその体にもう温かみは残っていない。 俺は悟った。ジローは・・・十年以上家族同然に生きていた愛犬はもうこの世にいないのだと。 首輪をジローの首から外してやる。首輪は音もなくジローの首から離れた。 「やめてぇえええええ!!!」 その途端おりんが背中にしがみついてきた。 「なんで・・なんでおじいさんのおかざりとっちゃうの!?そんなことしたらおじいさんがおきたときゆっくりできなくなっちゃうよ!!」 ゆっくりにとってお飾りは命の次に大切なもの。それを奪うことをおりんは拒絶したのだ。 「おじいさん、おっきしてよ!!!おじいさん!!!」 おりんは揺さぶり続ける。もう二度と目を開けないジローを。 本当はおりんもわかっているのだろう。もうジローは二度と目覚めないことに。もう二度と自分に笑いかけてくれないことを。 ただそれを認めたくないだけなのだ。 「・・・おりん残念だけどもうジローは・・・」 「どうして・・・どうしておっきしてくれないの・・・?」 「おりん・・・」 「いってくれたじゃない・・・もうにどとおりんをひとりぼっちにしないって・・・ずっといっしょだって・・」 ジローの亡骸にすがり嗚咽し続ける。 「おりんはみなしごで・・・ずっとひとりぼっちだった・・・おじいさんだけが・・・わんわんおじいさんだけがおりんにやさしくしてくれたのに・・・」 嗚咽まじりに話し続けるおりん。胸が痛かった。一見天真爛漫にふるまっていたおりんにそんな暗い過去があるとは。 家族はおらず、友達をつくろうにも捕食種であるおりんでは誰も寄り付こうとはしなかっただろう。おりんの孤独と苦悩は並大抵のものではなかっただろう。 そしてジローもまた、捨て犬で身寄りなどない存在だった。そんな2匹だったからこそゆっくりと犬という立場でも分かり合えたのかもしれない。 「さっ、おりん。いつまでも泣いてちゃ笑われるぞ・・・最後にジローにお別れを言うんだ・・」 「おにいさんだって・・・ないてるじゃない・・・」 「うにゅ・・・・おじいさん・・なんでしんじゃったの・・・」 気づけばうにゅほも・・・俺を含めて全員が涙を流していた。 「今までありがとうな・・ジロー・・・天国で・・・ゆっくり・・しろよ・・・」 そっとジローの頭を撫でてやる。ポタリと雫がジローの頬に落ちた。 時が立つのは早いものだ。また今年も夏が来た。 ジローが死んで早一年。最初はふさぎこむ事の多かったおりんも今ではすっかり立ち直ったようだ。 「うにゅー。」 「まてー、うにゅほー!!」 今もうにゅほと外で鬼ごっこをしている。この炎天下で本当に元気な奴らだ。 その首にチョーカーのように巻かれているのは古びた犬の首輪。ジローの形見の首輪である。 おりん曰くこれを着けているとわんわんおじいさんがそばにいる気分になれるそうだ。生意気いいやがってと思う反面ジローがこいつのなかでずっと生きつづけていると思うと少し嬉しい。 「おにいさんもいっしょにあそぼーよ。そとはとってもゆっくりできるよー!!」 「んにゅーはやくはやく!!」 「待ってろ!!今行くからさ。」 俺はサンダルをつっかけ、おりん達の元へ向かう。 空は一面の青空。今日も暑くなりそうだ。 後書き テーマは「愛で、赤ゆっくり、捕食種」今まで書かれることのなかった動物とゆっくりの交流を書いてみました。 面白かった、ゆっくりできた、と言う方は下のゆっくりできたよ!!ボタンを押していただければ幸いです。 ご意見、ご感想、ご要望は感想用掲示板(長月用スレ)でおねがいします。URLも書いておきますので。 ふたば系ゆっくりSS感想用掲示板(長月用スレ) http //jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/otaku/13854/1274852907/ 今まで書いた作品 anko259 ゆっくりちるのの生態(前編) anko268 選ばれしゆっくり anko279 新種ゆっくり誕生秘話 選ばれしゆっくり番外編 anko292 ゆっくり見ていってね anko304 またにてゐ う詐欺師てゐの日々 anko313 VS最強のゆっくり 史上最低の戦い anko333 夢と現実のはざまで anko350 あるまりさの一生 anko385 ゆっくりを拾ってきた anko425 ゆっくり Change the World(出題編) anko448 ゆっくり Change the World(出題編2) anko484 ゆっくり Change the World(解答編) anko497 あるゆっくりできない2匹の一生 anko542 てんこがゆっくりするSSさん anko558 あるドスまりさの一生 とてもゆっくりした群れ anko577「餡子ンペ09」ゆっくりを愛でてみた anko613「餡子ンペ09」れいむと幸せを呼ぶ金バッジ anko633「餡子ンペ09」としあき博士のれいぱーありす矯正計画 anko735「餡子ンペ09」あるてんこの一生 メスブタの群れ anko764「餡子ンペ09」あるさなえの一生 ゆっくりは皆それぞれ(前編) anko791「餡子ンペ09」あるさなえの一生 ゆっくりは皆それぞれ(後編) anko932 誰も救われない話 anko1022 あるババ・・お姉さんの結婚 anko1057 もらうぞ anko1127 めすぶた祭り anko1224 あるちるのの一生 ずっと続いていく物語 anko1500 ある愛でお兄さんの午後 anko1530 どうして・・・ anko1629 ゆっくりというのは anko1638 とてもかわいそうなでいぶ 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メカニじいさん とは、【伝説のスタフィー】のキャラクター。 プロフィール 作品別 元ネタ推測 関連キャラクター コメント プロフィール メカニじいさん 性別 男 職業 発明家 初登場 【伝説のスタフィー】 発明家のおじいさん。特にききゅうの開発に凝っている。 孫に同じ発明家の【メカニジーニアス】がいる。 作品別 【伝説のスタフィー】 出会うとスタフィーにききゅうをくれる。 【伝説のスタフィー2】 今回もききゅうをくれる。2周目にもう一度会いに行くとききゅうを改良しききゅう改にしてくれる。改良するとジェット噴射を使い高速移動が可能となる。 【伝説のスタフィー3】 ききゅうの開発中に風船に引っかかって降りられなくなってしまう。ホッピングで助けに行こう。 元ネタ推測 メカニック+じいさん 関連キャラクター 【メカニジーニアス】 コメント 名前 全てのコメントを見る?
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登場人物 -- (名無しさん) 2021-06-27 22 06 46 草案 リザードン:おじいさん ピカチュウorデリバード:鬼 どろぼう(おじいさんのコブをもぎ取る)、ギフトパス(踊れなかった欲ばりじいさんにもう一つのコブを付ける)習得可 ゴルバットorドクロッグor ヨマワルorガラガラ:欲ばりじいさん -- (こぶとりじいさん) 2022-05-30 20 26 21 草案 リザードンorアーケオス:おじいさん デリバード:鬼 どろぼう(おじいさんのコブをもぎ取る)、ギフトパス(踊れなかった欲ばりじいさんにもう一つのコブを付ける)習得可 ゴルバットorドクロッグor ヨマワルorガラガラ:欲ばりじいさん -- (さよならロケット団!ニャースの恋!?) 2022-06-04 18 46 00
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■解決後、おふだじいさんから便利なおふだを買える様になる。 場所 さくらニュータウン:おおもり神社 たのみごと ↓クリック +... おじいさんから猫のえさ場を荒らすはんにんを突き止めてほしいとたのまれたら、おおもり山登山道へ ↓つぎ +... 人面犬とバトル。 ↓ 追い払ったらおじいさんに報告