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『うたうたい』 25KB 愛で ギャグ パロディ 思いやり 日常模様 群れ 自然界 人間なし 創作亜種 独自設定 なんとか間に合ったようだな! 餡娘ちゃんお誕生日お祝いSS いじめなし。平和な群れでのとある一幕。 ごめんなさい。色々な人にごめんなさい。 こっ恥ずかしい。色々な事がこっ恥ずかしい。 フィクションです。実在の人物・団体・場所とは一切関係ありません。 ========== 人間の住む街から遠く離れた山の奥。 そこに、とある森が広がっていました。 誰からともなく「ふたばの森」と呼ぶようになったその森には、 少し変わったゆっくりの群れがありました。 「ゆん…ゆん…」 ひとりのまりさが、地面に置かれた大きな葉っぱの前で、口に咥えた木の枝を動かしています。 木の枝の先端が、薄緑色の葉っぱの表面をなぞるたび、朱色をした線が浮かび上がります。 「ゆーん…ゆっ! かんっせいっだよっ!!」 やり遂げたという顔をして、木の枝を口から放したまりさは、葉っぱを目の前に掲げます。 「ゆわあぁぁ~! みゃみゃ、みちぇみちぇ! ありしゅがはっぱしゃんのなかにいりゅわ!!」 「ゆふふ…! そうね、おちびちゃん! ままのかわいいおちびちゃんがふたりになったわ!」 その葉っぱを見せられたありすの親子が、満面の笑顔を浮かべます。 葉っぱの表面には、子ありすそっくりのゆっくりが朱色の線で描かれていました。 ふたばの森のゆっくり達の中には、絵を描くゆっくり達がいたのです。 群れのゆっくり達は、そうしたゆっくり達を『お絵描きゆっくり』と呼んでいました。 お絵描きゆっくりは、木の実や草花を潰して出た色付きの汁を木の枝の先に付け、 それをペン代わりにして葉っぱの上に絵を描いているのでした。 初めの頃、お絵描きゆっくり達は描いた絵を森の広場に置いてみんなにみせていました。 「むきゅぅぅ?! みょんが りぐる×こーりん ねちょえをかいたですってえぇぇ!! ど、どこに…? むきゅ? あめさんできえた?! むっきゃああぁ! ぱちぇもみたかったわぁぁ!!」(モッタンモッタン) 「ゆわああぁぁ! まりさのかいた"え"さんがぁぁ! かぜさんいじわるしないでよおぉぉ!?」 しかし、せっかく描いた絵が雨が降って消えてしまったり、風で飛ばされてしまったりして、 絵を見たいのに見られないゆっくりが続発します。 ゆっくり達は、どこか広いおうちに絵を飾っておければいいのにねという話をしていました。 そこへ名乗りを上げたゆっくりがいました。 「ゆっくりあんこちゃん」です。 あんこちゃんはこの世にひとりしかいないと言われる、希少種中の希少種ゆっくりです。 群れに住んでいたゆっくりわんことゆっくりじゃりの一般的なつがいから、 まさにその日、チェンジリングにより生まれた赤ゆっくりでした。 あんこちゃんは、特別な希少種故か、はたまたご都合の神の寵愛を受けたからか、 生まれたての赤ゆっくりであるにも関わらず、成体ゆっくり以上の知能を持ち、 不思議なチート能力を幾つも身につけていました。 あんこちゃんは、自分のおうちであるほら穴の中に絵を保管するお部屋を作ると言いました。 おうちの正当な所有者であるあんこちゃんの両親はこれに反対しましたが、 あんこちゃんは武力でこれを制圧し、両親は泣く泣く自分達だけでお引っ越しをしました。 でも、普通サイズのゆっくり家族が住むおうちでは、みんなの描いた絵を保管するには狭すぎます。 あんこちゃんは不思議な力を使って、あんこちゃんのおうちであるほら穴をかくっちょうっする工事、 略してあんこちゃんの穴かくっちょうっ工事を始めました。 ドドドドド チュイーーンンンン カーン カーン カーン ガガガガガガ オーライ オーライ ストーーップ あんこちゃんが篭もったおうちの中から、なんだかゆっくりできない音が聞こえてきます。 あんこちゃんの身を案じた勇敢なゆっくり達が中の様子を見にいきましたが、 その後、彼女達の姿を見たゆっくりはいません。 こうして、その日の内には無事にかくっちょうっ工事も終わりました。 なんということでしょう。 狭かったおうちの中に、ドスがバスケをできるくらいの広場ができあがっているではありませんか。 お絵描きゆっくり達は喜び勇んで、自分の描いた絵を広場へ飾り、 他のゆっくり達は、その絵を眺めてゆっくりしています。 しかも、あんこちゃんの穴かくっちょうっ工事はそれだけではありませんでした。 「ゆう? あんこちゃん、ここはなんのおへや?」 あるれいむが、広場の隣にもう一つ同じくらいの大きさの部屋があるのに気付きます。 あんこちゃんは、ニコニコと笑いながら得意げに答えました。 「ここは『おうたのひろば』だよ!!」 ふたばの森のゆっくりには、お絵描きゆっくり以外にも、まだ変わったゆっくりがいました。 彼女達は、『うたうたい』と呼ばれるゆっくり達です。 "うたうたい"とは、読んで字の如く、おうたを歌うゆっくりです。 と言ってしまうと、どこにでもいるゆっくりの話になってしまいますが、 "うたうたい"のおうたは、普通のゆっくりのおうたとは、ちょっと違っていました。 "うたうたい"のゆっくり達は、自分で物語を作り、それをおうたにして歌うのです。 あんこちゃんが作ってくれたおうたのひろばでは、 毎日たくさんの"うたうたい"のゆっくり達がおうたを歌うようになり、 そのおうたを聞くために、もっとたくさんのゆっくり達が集まるようになりました。 「ゆ~ん! とってもゆっくりできるおうただったよ!!」 「まりさ、おもわずないちゃったよぉ…!」 「あのれいむにはしあわせになってほしいみょん!」 「わかるよー! ゆっくりできないれみりゃがつぶされてすっきりーなんだねー!」 「むきゅ! てんぷれさんだったけど、ていねいにつくりこまれたおうたでゆっくりできたわ!」 「おやのめのまえでつぎつぎにあかれみりゃをつぶしていくのは、きゅんきゅんできました!」 「ゆーん…こんかいのおうたはちょっとゆっくりできなかったよ…」 「おうたのうたいまちがいがおおかったわ」 「とちゅうでまりさがれいむにかわってたよーわからないよー」 「ゆひゃひゃひゃっ! きのえださんふいたのぜー!!」 「ゆぴいぃぃ!! いちゃいぃぃ!! おきゃーしゃあんっ!! ぬいちぇえぇ! これぬいちぇぇ!!」 「どぼじでおちびちゃんにえださんがささってるのおぉぉ?!」 「んほおおぉぉ!! たぎるわあぁぁ!! まりざあぁぁ!! すっきりしまじょおおぉ!!」 「やめちぇえぇぇ!! まりちゃまだこどもにゃのにぃぃ!!」 「おちびちゃん! このおうたはおちびちゃんにはまだはやいよ! ほかのおうたをききにいこうね!」 「ゆえーん! ありしゅきいてみちゃいわぁぁ!!」 ひろばでは、おうたを聞き終えたゆっくり達が口々に感想さんを言い合って話し込んでいます。 "うたうたい"のゆっくりは、その感想さんを聞くとゆっくりできるのです。 ときには、ゆっくりできなかったよ!と感想さんを言われる事もありますが、 多くの"うたうたい"達は、その感想さんを糧にして、また次のおうたを作ります。 「けんじゃのぱちぇがおもうに、あそこでまりさはありすとくっつくべきじゃなかったわ。 そのせいでこうはんがかんじょういにゅうできなくなったわね」 「なにいってるのよ、ぱちぇ! それはぱちぇのこじんてきしこうのもんだいでしょ! そもそも、まりありこそがしこうよ! そんなこともわからないなんていなかものね!」 「むきょおぉっ!? なんですってえぇ!? むっころすわよおぉ!?」 「ここでけんかはだめなんだねー わかれよー」 「ゆう…うるさいよぉ…せっかくのおうたがよくきこえないよぉ…」 「まりちゃがあんこちゃんにしらせてくるのじぇ!」 たまに、感想さんが白熱して、おうたを聞いたゆっくりが騒ぎ始めてしまい、 まわりのゆっくり達がゆっくりできなくなる事もありました。 そんなときには誰かがあんこちゃんを呼んできて、 あんこちゃんの不思議な力で、騒いでいるゆっくりを「見えなく」してもらうのです。 見えなくされたゆっくりは、その場にはいるのですが、何を叫んでも周りは見えず聞こえず、 段々と虚しくなって落ち着いたところで、またおうたを聞きに戻るのです。 それでも、いつまでも騒ぎ続けるゆっくりもいました。 ゆっくりしているゆっくりの邪魔をしたいだけの余所者のゲスゆっくりがほとんどでした。 そんなときには、あんこちゃんは断固たる措置を取りました。 「あくきんけっかいっ」です。 「あくきんけっかいっ」は、れいむ達が得意とする「けっかいっ」のチート版で、 特定のゆっくりのみをターゲットに、あんこちゃんのおうちに入れなくする効果があるのです。 ただ、ターゲットの判別精度がちょっとだけ低く、 巻き添えであんこちゃんのおうちに入る事をゆるされなくなるゆっくりもたまーにいましたが、 まあ、それはそれという事で。 色々と問題もありましたが、 ゆっくり達は"うたうたい"のゆっくりが歌うおうたでゆっくりを貰い、 "うたうたい"のゆっくり達はおうたを聞いてくれるゆっくり達からゆっくりを貰い、 楽しくゆっくりと過ごしていました。 「ゆふふ…みんなゆっくりしてるね! あんこのおかげだね!」 そんな光景を眺めながら、あんこちゃんもゆっくりした顔で自画自賛します。 ちなみにあんこちゃんは『おうたのひろば』の壁に穴を掘って、そこに自分のお部屋を作っていました。 「ここはあんこのおへやだよ! おとめのぷらいべーとるーむだから、のぞいちゃだめだよっ!」 普段は、お部屋の入り口はドスでも動かせないような重い石の扉で塞がれていますが、 誰かがあんこちゃんに助けを求めると、扉が開いてあんこちゃんが颯爽と飛び出してきてくれるのです。 ========== でも、いつの頃からか、あんこちゃんのお部屋の扉が開く事はなくなりました。 以前は、おうちの外でゆっくり達とお喋りをするあんこちゃんの姿も時折見かけましたが、 もう長いこと、誰もあんこちゃんの姿を見ていません。 ふたばの森の外に旅に出るお絵描きゆっくりが自分の絵を片づけて欲しいと思ったときに、 あんこちゃんのお部屋の前でお願いをすると、いつの間にか片づけてくれているので、 中にあんこちゃんがいるのは間違いなさそうなのですが。 少し前から、色々と変化はありました。 お絵描きやおうたのひろばで感想さんを話し込むのが禁止されたりとか、 ある日、いつものようにあんこちゃんのおうちにゆっくり達がやってくると、 いきなりひろばが狭くなっていたりとかです。 止むに止まれぬ理由が色々とありましたが、 前よりもちょっと簡素になってしまったあんこちゃんのおうちに、 ゆっくり達はどこか寂しさを感じていました。 そんな折にあんこちゃんが姿を見せなくなったのですから、 ゆっくり達の寂しさは更に深まりました。 「ゆう…きっとれいむたちがわがままばかりいうから、あんこちゃんがおこっちゃったんだよ…」 「あんこちゃんはまりさたちのおえかきやおうたにきょうみがなくなったのかもしれないのぜ」 「むきゅ! ちがうわね! きっとあんこちゃんはへいこうせかいからきたかみさまなのだわ! そっちのせかいのおしごとがいそがしくなったから、こっちにこられなくなったのよ!」 ゆっくり達は、あんこちゃんが姿を見せなくなった理由をあれこれ考えますが、 真相はあんこちゃんのみぞ知る、です。 ========== そんなある日の事 「むきゅきゅ! みんなきいてちょうだいっ! けんじゃのぱちぇはすごいことにきづいてしまったわ!!」 森でおしゃべりをしていたゆっくり達のところへ、もりけんと称されるぱちゅりーがやってきました。 「ゆう…いったいどうしたの、ぱちゅりー?」 ゆっくり達が辟易とした顔でぱちゅりーに問いかけます。 そんな反応には気付かずに、ぱちゅりーは得意げな顔で話し始めます。 「たんじょうびよっ! あしたはあんこちゃんのたんじょうびなのだわ!」 聞いていたゆっくり達はハァ?という顔をします。 「きいてちょうだい! ぱちぇは、まいあさおうちのかべさんにしるしをつけてるのよ! そのしるしをかぞえると、むかしのことがなんにちまえにおきたか、わかるのよ! あんこちゃんがうまれたひから、まえのおたんじょうびまでは、 しるしがたくさんのたくさんのそのまたたくさんだったわ! そして、まえのおたんじょうびからかぞえて、 あしたでしるしがたくさんのたくさんのそのまたたくさんになるのよ!」 何を言っているのかわかりにくいですが、 要するに去年のあんこちゃんのお誕生日から明日で365日目よむきゅん、そういう事のようです。 お誕生日という言葉が出てくる事からもわかるように、 この群れのゆっくりは一年の周期というものをある程度理解しています。 季節の移り変わり具合で「大体一年経った」という事は判別できるのです。 当然ながら精度は低く、この年は季節の移り変わりが例年より遅かったため、 ぱちゅりー当人も季節感覚的にはお誕生日はまだだいぶ先だと思っていました。 そこを数学的手法で算出したわけですから、実はこのぱちゅりー、結構賢いのかもしれません。 そもそも野生のゆっくりが三桁の数字を数えられるだけでも凄いのですが。 でも他のゆっくりは苦笑で受け流して、お喋りを続けます。 「れいむ、あしたはあんこちゃんのおたんじょういわいのおうたをうたうことにするよ!」 「ありすはかわいいあんこちゃんのおえかきをしたのよ! あしたをたのしみにしててちょうだい!」 「じゃお! じゃおおおおん!!」 「めーりんもかいたのかぜ!? いつもおそくまでかりをしてるのにがんばるのぜぇ~! まりさもまけてられないのぜ! なにかかいてみるのぜ!」 ゆっくり達は、明日があんこちゃんのお誕生日である事はとっくに知っていました。 お誕生日プレゼントをどうするか、相談しているところだったのです。 きょとんとするもりけんぱちゅりーを置いてけぼりにして、ゆっくり達の話は続きます。 「ひょっとして、あんこちゃんのおうちでせいだいにおいわいをしてれば、 あんこちゃんもきになって、おへやからでてくるかなぁ…?」 「わかるよー! そうなるといいんだねー!!」 「ありすもあんこちゃんのげんきなすがたがみたいわ!」 どこかの神話よろしく、賑やかにお祝いをしていれば、 興味をそそられて、あんこちゃんも様子を見にお部屋から出てくるのではないか… そんな事を期待しているようです。 そんなゆっくり達の会話を、ひとりのれいむが隅っこの方で聞いていました。 れいむは、"うたうたい"のゆっくりのひとりでした。 でも、れいむはおうたがあんまり上手な方ではありません。 歌う事自体があまり上手くない事もありますし、 作る物語もどこかで聞いたことのあるような、ありきたりなお話ばかりだったのです。 それでも、最初の頃は頑張っておうたを歌っていました。 でも、他の"うたうたい"達のおうたを聞いていると、ますます自分のおうたが下手だと感じるようになり、 みんなと同じ場所でおうたを歌うのが、なんだか恥ずかしくなってしまったのです。 新しいおうたを作ろうとしても、恥ずかしさがこみ上げてきてしまい、おうたが作れなくなりました。 もうれいむは長いこと、おうたのひろばでおうたを歌っていません。 「ゆう…れいむも…おうた…うたってみようかな…」 自分のおうちに帰る道すがら、れいむがひとり呟きます。 れいむの頭の中では、先程のゆっくりの言葉が繰り返されています。 ひょっとして、あんこちゃんのおうちでせいだいにおいわいをしてれば、 あんこちゃんもきになって、おへやからでてくるかなぁ…? 「れいむも…あんこちゃんのおかおがみたいよ…」 れいむはあんこちゃんの事が好きでした。 「らいく」ではなく、「らぶらぶちゅっちゅ」の意味でです。 昔、まだあんこちゃんが時々群れのみんなとお喋りしていて、 おうたのひろばで感想さんを話し込む事も禁止されていなかった頃のことでした。 「なんなのぜこのおうたはぁ! ゆっくりできないのぜぇ!!」 いつものようにおうたを歌った後で、れいむはおうたを聞いたゆっくり達に怒られていました。 ゆっくり達がゆっくりできないお話をおうたにしたからです。 ゆっくりできたと言うゆっくり達もいましたが、 そのゆっくり達とゆっくりできなかったゆっくり達の間で喧嘩まで始まってしまいました。 周りでおうたを歌っている他の"うたうたい"のゆっくり達や、そのおうたを聞きに来たゆっくり達も、 騒がしさに迷惑そうな顔をしています。 (ゆー…どうしよう…) れいむはどうしたらいいのかわからずに、その場でオロオロしてしまうだけで、何もできません。 そこへ、あんこちゃんがぴょんぴょん飛び跳ねてやってくるのが見えました。 (ゆぐ…れいむ…みえなくされちゃうんだ…) きっと迷惑をかけたから、あんこちゃんに見えなくされちゃうに違いないと、れいむは怯えます。 (ひょっとしたらあくきんにされちゃうのかも…) れいむの想像はどんどんと悪い方向へと向かっていきます。 でも、あんこちゃんはれいむには何も言わず、 れいむのおうたを聞きにきていたゆっくり達に向けて言いました。 「みんなきいてね! れいむのおうたは、わるいことするゆっくりがでてくるおうただよ! ゆっくりできないとおもうこは、きかないようにしようね!」 「ゆー? そうなのぜ…? じゃあ、むこうのみすちーのおうたをききにいくのぜ!」 「ゆう…どうしよう、まりさ。おなかのおちびちゃんのじょうそうっきょういくによくないかな?」 「ゆーん…そうだね。れいむ、ごめんね! またこんどおうたをきかせてね!」 れいむがおうたを歌い始めようとする度に、横にいるあんこちゃんが、ゆっくり達に注意を呼びかけます。 あんこちゃんの注意の言葉を聞いて、なんにんかのゆっくり達は他のおうたを聞きにいきました。 れいむは、残ったゆっくりの前でおうたを歌います。 まだ、れいむが怒られたり、喧嘩をしてしまうゆっくりが出てくる事はありましたが、 あんこちゃんが来る前と較べると、だいぶ落ち着いてくるようになりました。 「ゆぅ…あんこちゃん、ごめんね。いそがしいのに、れいむのせいで…」 その日のおうたを終えて帰るとき、れいむはあんこちゃんに謝りました。 でも、あんこちゃんは首を横に振ると、にっこりと感情の篭もってない笑顔を浮かべて言いました。 「れいむ! おうたがんばってね!」 その眩いばかりの笑顔を見て、れいむは暫くの間、気が抜けたかのようにぼーっと立ち尽くし、 ろくにお礼も言えないまま、去っていくあんこちゃんの後ろ姿をただ見つめていました。 そのエピソードは全く関係ありませんが、れいむはあんこちゃんにぞっこんでした。 去年のあんこちゃんのお誕生日パーティーで、あるお絵描きゆっくりが描いた、 『野犬にれいぽぅされるあんこちゃん』という題名の絵。 そこに描かれたあんこちゃんの艶めかしい姿にすっきり欲を持て余した事がきっかけです。 「れいむのおうたじゃゆっくりしてもらえないとおもうけど… でも…ちょっとでもにぎやかになれば… あんこちゃん…ゆっくりしておかおをみせてくれるかなぁ…?」 こうしてれいむも、新しいおうたを作る事に決めたのでした。 ========== そして、翌日。あんこちゃんのお誕生日。 「ゆう~!! ちこくだよおぉ!!」 れいむが大慌てであんこちゃんのおうちへと跳ねていきます。 昨夜は新しいおうたを作って遅くまで練習をしていたので、今日はすっかり寝坊してしまいました。 「ゆっ! ぱーてぃーさんはまだおわってないね!」 ひょっとして、もうお誕生日パーティーは終わってしまったのではと心配していましたが、 あんこちゃんのおうちには、まだたくさんのゆっくり達がいました。 「ゆぅ~!? あんこちゃんの"え"だよっ! あんこちゃんかわいいよぉぉ!! ちょっとむっちりしたあんよさんがいろっぽいよぉ!! すっきりーよくをもてあますよぉぉ!! …………… ゆふぅ……こんなことしてるばあいじゃないよ! ゆっくりいそぐよっ!」 途中、お絵描きゆっくり達が飾ったあんこちゃんお誕生日お祝い絵を見て、 物陰でひとりすっきりーしたりしながら、おうたのひろばへと向かいます。 おうたのひろばにもたくさんのゆっくり達が集まっていました。 いつもどおりのおうたを歌うゆっくりに混じって、 あんこちゃんのお誕生日を祝うおうたを歌うゆっくりの姿が見えます。 「れいむもがんばるよ! ゆっ、ゆっ、お~!」 「ゆゆ~♪ ゆんやあぁぁ~♪ まりちゃちゅぶれりゅ~~♪ ゆゆ~ん♪ ゆんやあぁぁ~♪ れいみゅもちゅぶれりゅ~~♪ ゆゆ~ん♪ ゆんやあぁぁ~♪ れいむのぉ~♪ ゆゆ~♪ おちびちゃんが~~♪…」 「………ゆっ! おわりだよ! きいてくれてありがとうねっ!!」 おうたを歌い終えたれいむが、周りでおうたを聞いてくれたゆっくり達にお礼を言います。 「ゆっ! こんどはあっちのれいむのおうたをききにいこうね!」「ちーんぽ!」 ふたりのゆっくりが挨拶もそこそこに別のゆっくりのおうたを聞きにいきました。 「れいむ! とってもとかいはで、なけるおうただったわ!」 「ゆゆ! ありがとう、ありす! ゆっくりしていってね!」 残っていたふたりのゆっくりの内のひとり、ありすが前に進み出ると、 れいむの目の前に小さな木の実を置きます。 今のおうたのひろばでは、おうたを聞いたゆっくりがとってもゆっくりできたと感じたときに、 その気持ちを"うたうたい"のゆっくりに伝えるため、こうして木の実を渡す風習があるのです。 「めいゆー! すごくゆっくりできたよ!」 「ゆふふ! ありがとうね、にとり!」 もうひとりの観客であるにとりも木の実をくれました。 このにとりは僅かでもスキを見せるとお腹に強烈な体当たりをブチかましてくるので、 れいむはじりじりと後ずさり、間合いを一定に保ちながらお礼を言います。 「ねえ、めいゆー。またこんど、えーきさまとらぶらぶちゅっちゅなおうたをききたいな!」 「ゆん! れいむ、がんばってみるよ!」 にとりからのリクエストにれいむが元気に返事をします。 正直言って、えーきさまとらぶらぶちゅっちゅな次回作のアイディアはまったく生えてきておらず、 これっぽちもおうたを作れる気がしません。 でも、それを言うと、にとりに(なー)されたり、(なー)な(なー)を(なー)させられたりして、 れいむの穴という穴(なー)ので、適当にお茶を濁したのです。 「ゆう…」 やがてありすとにとりも去り、ポツンと取り残されたれいむは小さく溜息を吐きます。 人気のある"うたうたい"だと、ひっきりなしにおうたを聞きたがるゆっくりがやってくるため、 休む暇もないのですが、れいむの場合はお休みしている時間の方が長いのです。 れいむはおうたのひろばで歌っている、他の"うたうたい"のゆっくり達に目を向けます。 ひろばの中央に、一際たくさんのゆっくりが集まっている場所があります。 その中心では、ちぇんやらんのように動物さんみたいなお耳を生やし、 片目に葉っぱの眼帯を付け、まむまむさんを常時全開放にしている、 ちょっと変わった姿のゆっくりがおうたを披露しています。 その"うたうたい"のゆっくりの前には、たくさんの木の実が積まれています。 おうたを聞き終えて入れ替わりで帰っていくゆっくり達も、 外にある『かんそうさんひろば』に行こうねなどと興奮気味に話をしています。 「いじめてねっいじめてねっいじめてねっいじめてねっいじめてねっ いじめてねっいじめてねっいじめてねっいじめてねっいじめてねっ てんこをいじめてねぇぇぇーーっ!!」 「で、でたのぜぇ~!! てんこさんのいちびょうかんじゅっかいいじめてねはつげんなのぜぇ~!!」 「やるきだみょん! てんこさんはあんこちゃんにいじめてもらうきなんだみょぉぉん!!」 「わかるよほぉぉー!! やっぱりてんこさんまじてんしなんだねーー!!」 別の場所では、ファンに囲まれたてんこが魂が震えるような熱いシャウトを解き放っています。 そんなてんこですが、最近は貰える木の実が増えないと悩んだりもしているみたいです。 でも、れいむの目から見ていると、 てんこのおうたを聞いているゆっくり達のお顔は、この上なくゆっくりしているように見えて、 そんなおうたを歌えるてんこをとても羨ましく感じます。 ふたりとも、れいむがふたばの森に来る前からおうたを歌っていたベテランの"うたうたい"。 群れの人気者達です。 「もげ~♪ もげもげもげ~♪ だ~る~もげ~♪」 捕食種である筈の胴付きふらんがおうたを歌い、被捕食種であるゆっくり達が聞き惚れる、 そんな不思議な光景も見られます。 このおうたの好きなふらんは、何故かゆっくりを食べないので、群れの皆からも受け入れられているのです。 でも時々ぺにぺにをもぎます。 ふらんがおうたを歌い始めたのはれいむよりも後の事でしたが、 次々にゆっくりできるおうたをりりーすし、今や誰よりもおうたの数が多い"うたうたい"になりました。 その上、お絵描きゆっくりとしても活躍しているのです。 もちろん、そんなふらんも群れの人気者。 でも時々ぺにぺにをもぎます。 他にも、たくさんの"うたうたい"のゆっくりがおうたを歌っています。 とても楽しくて、自然に笑い出してしまうおうた ゆっくりがたくさん死んでしまう、悲しいおうた 悪い捕食種をやっつける、すっきりーできるおうた 凄く不思議な雰囲気で、凄く心に残るおうた れいむにはちょっと難しいけど、世界の秘密を探求する物語を描いた、わくわくしてくるおうた ぺにぺにおったつおうた 色々なおうたを歌う"うたうたい"がいます。 「ゆうん…やっぱりみんなすごいね…ゆっくりできるおうただよぉ……それにくらべて…」 れいむは自分の前に置かれた木の実に目を落とします。 木の実の数も、おうたを聞きにきてくれるゆっくりの数も、そしてれいむのおうた自体も、 他のゆっくりと較べてしまうとちょっと見劣りして、 やっぱりなんだかみんなと一緒の場所で歌うのが恥ずかしくなってきてしまいます。 「ゆーん…れいむはあいかわらずだね…」 そう呟いて、れいむが少し寂しそうな表情を浮かべます。 でも、もみあげの先で愛おしそうに木の実を撫で転がしている内に、また笑顔が戻ってきました。 顔を上げたれいむは、再びおうたのひろばを見渡します。 れいむが今よりもう少し頻繁におうたを歌いに来てた頃によく見た"うたうたい"達。 もうずっと見ていないお顔が来てはいないかと探してみますが、見つかりませんでした。 反対に最近になっておうたを歌うようになった"うたうたい"のお顔がたくさん見えます。 去るゆっくりがいて、来るゆっくりがいるのです。 でも、 「ゆ…かわってないね…」 おうたのひろばの賑わいと、そこに集まるゆっくり達のゆっくりした表情は、 昔と何も変わっていませんでした。 ========== それから、れいむも何度かおうたを歌いました。 そろそろパーティーの終わりも近づいてきています。 「あんこちゃん…けっきょくでてこなかったよ…」 あんこちゃんのお部屋を塞ぐ石の扉は、相変わらず閉ざされたままでした。 「でも、きっと…」 ふと横を見たれいむは、同じようにあんこちゃんのお部屋を見ていた別のれいむと目が合います。 そのれいむも"うたうたい"で、自分のおうたを聞きにくるゆっくりを待っているところでした。 (ゆふふ…) 無言で、目が合ったれいむと笑い合います。 あんこちゃんのお部屋の扉には、絵が描かれていました。 物知りぱちゅりーによれば、その絵は「ばーすでーけーきさん」と呼ばれるあまあまさんだそうです。 人間さんがお誕生日を祝う日に食べる特別のあまあまさんです。 一年前のあんこちゃんの誕生日…をだいぶ過ぎた頃、 「ゆー! どうしてみんなあんこのおたんじょうびをわすれてるのぉ!? あんこ、むれのみんなのためにがんばってるのにぃ!!」 と、ほっぺたを膨らませ、目の端に涙を貯めながら、あんこちゃんが自分で描いたものでした。 群れのみんなはそれを見て、慌ててあんこちゃんにプレゼントするお絵描きやおうたの準備を始めたものです。 その後、沢山のプレゼントに囲まれたあんこちゃんは、まるでその涙が嘘泣きだったかのように、 嬉しそうに笑っていたのをれいむは覚えています。 そして今、扉には、去年のばーすでーけーきさんの絵の隣に、 まったく同じ絵柄で描かれたばーすでーけーきさんが仲良く並んでいます。 新しいばーすでーけーきさんの絵の上には幾つもの印が描かれ、それが全部、バッテンで消されていました。 もりけんぱちゅりーに教えてもらわなくても、 みんな、今日があんこちゃんのお誕生日だってわかっていました。 だって、今年のあんこちゃんのお誕生日の何日も前から、 二つ目のばーすでーけーきさんは描かれていて、 毎日朝がくるたびに、その上に描かれた印が一つずつバッテンで消されていたのですから。 知らなかったのは、ずっとおうちに篭もってお誕生日を計算していたもりけんぱちゅりーだけでした。 よーく見ると、あんこちゃんのお部屋の扉も、ほんのちょびっとだけ隙間が開いている気がします。 「れいむー! れいむのおうたきかせてねー。わかるー?」 「だれもおうたをききにこなくてかわいそうだから、ありすがきいてあげるわ! べ、べつに(ry」 「むきゅきゅのきゅ! ぱちぇはおうたのけんじゃよ! はたしてれいむのおうたで、ぱちぇをまんぞくさせることができるかしら?!」 れいむのおうたを聞きに、ゆっくり達がやってきました。 れいむはもう一度だけ、あんこちゃんのお部屋の扉に目を向けた後、 おうたを聞きにきてくれたゆっくり達に向き直ります。 「ゆん! れいむのおうた、ゆっくりきいていってね!!」 れいむはおうたを歌います。 ありったけの想いを込めて。 いえ、れいむだけではありません。 先程目が合ったれいむもおうたを歌い始めています。 人気者の"うたうたい"も、個性派の"うたうたい"も、あんまりおうたが上手じゃない"うたうたい"も、 みんながおうたを歌っています。 今日も、これまでも、そしてこれからも、 あんこちゃんのおうちで、たくさんの"うたうたい"達がおうたを歌うでしょう。 おうたを聞いてくれるゆっくり達へ、 そして、彼女達と出会える素敵な場所を作ってくれた、あんこちゃんへ、 たくさんの「ゆっくりしていってね!!」の想いを込めて。 おしまい ========== by お説教されたいあき
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【がくっぽいど】 うたうたいのうたうたいたいうた (オリジナル) 曲名:うたうたいのうたうたいたいうた 作詞:サ骨 作曲:サ骨 編曲:サ骨 唄:神威がくぽ 歌詞: 草笛を吹き泣いていた夜 月仰ぎ滲みひとり 赤いレンガの港が見える 風もなく 歌歌い鳴く 生まれながらに楽器であれば ただの1つのギターであれば 流れていく音符であれば そう在れるならば"そうあれかし"と しがない歌うたいはこの夜 歌えない歌に謳う 伝えたいこと伝わらないこと 歌いたい歌歌えない歌 終わらない歌追われない歌 魂の奥で軋んだ つまるところに揺さぶられつつ ドイツのような色の電車 夜景が見える 揺られて滲みる フォージョーハーフの部屋でも一人 涙のピエロが歌歌うも 歌えない歌の涙
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ぽわぽわーくす【登録タグ CD CDほ WonderlandicaCD ぽわぽわPCD】 クロスフェード 前作 本作 次作 コケガネのうた ぽわぽわーくす アルターワー・セツナポップ ぽわぽわP Wonderlandica 流通 即売 通販 発売 2013年4月27日 価格 ¥2,000(税込) ¥2,000(税抜) サークル 岐阜県 CD紹介 明日のための昨日のまとめ。 ぽわぽわP 初のベストアルバム。 書きおろし含む全25曲、益子樹氏による全リマスタリング、2枚組の超ボリュームでお届け。 活動4年間の集大成。ずっと聴いてくださってきた方に、僕の失態を見てきた人に、たくさんのごめんなさいと、たくさんのありがとう。(作者コメ転載) アートワークは漫画家の西島大介先生が手掛ける。 ゲスト枠で「√Equation」に千澄氏(piano)「アストロノーツ」に Wonderlandica氏(弾き語り)を招いた布陣でお送りします。 The VOC@LOID超M@STER24(超ボーマス24)で初頒布。とらのあな にて通販が行われている。 Disc1曲目 Track 曲名 01 ストロボハロー(remake) 02 ガラクタのエレジー(step on step mix) 03 METAMORPHOSE 04 lifeworks 05 Equation×** 06 コンテモニア 07 ストロボライト 08 メモリーバイステイ 09 ジニアとミーム 10 ソラのさかな 11 おはようエクスプレス 12 さよならリメンバーさん Disc2曲目 Track 曲名 01 ハローストロボ 02 ササメク 03 Human(ASH ver) 04 怪盗・窪園チヨコは絶対ミスらない(ASH ver) 05 フラジール 06 Halo 07 ブラウン 08 ココロノコリと浮遊 09 √Equation 10 アストロノーツ 11 かげふみさんは言う 12 ストロボラスト 13 Goodmorning*GoodbyeGoodbye リンク 公式HP とらのあな BASE コメント うわぁあ! -- 名無しさん (2013-04-15 23 18 31) ぽわぽわさんべすとだああああ!!! -- 名無しさん (2013-04-16 07 23 22) 作成おつ -- 名無しさん (2013-04-16 19 07 11) パレットとかうたをうたうひとは最近のは入らないのか… -- 名無しさん (2013-04-20 00 36 04) 通販いつからだろう?ぽわぽわP好きだから楽しみ! -- 名無しさん (2013-04-26 18 08 56) とらのあなに通販来てたよ。 -- 名無しさん (2013-04-30 20 14 29) 今日届いたーーー!!!自分にとっての初ぽわぽわCD、聞くのが楽しみ過ぎて辛いww -- 名無しさん (2013-05-10 19 31 43) おはようエクスプレスやばい -- 名無しさん (2013-05-21 16 19 33) こんなの絶対買うじゃん! -- 名無しさん (2013-05-22 21 08 01) 今Disc1通して聞いてる途中だけどマジでいい、好きすぎる -- 名無しさん (2013-10-03 08 40 40) ひぃぃぃぃぃ欲しいいいいいい!`▼´* -- 名無しさん (2016-07-28 12 59 25) 前に(2014年くらい)らしんばんに中古置いてあって、ササメクとストロボに惹かれて買ったけど、これ良すぎる。かげふみさんの雰囲気、暖かくて静かで大好きだ!! -- 名無しさん (2018-07-22 01 46 25) 誰か教えてください。ぽわぽワークスのおはようエクスプレスとセピアレコードのおやすみエクスプレスは同じものですか? -- レイ (2018-12-12 21 39 55) 名前 コメント
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うたうめ #ref error :ご指定のファイルが見つかりません。ファイル名を確認して、再度指定してください。 (うたうめ.JPG) 作画 安田弘之? 掲載誌 まんがくらぶ05年9月号、06年2月号~連載 話数 全?話 概要 本編は非麻雀漫画だが、1巻の巻末に読切「麻雀中坊花田君」(近代麻雀06年3月1日号掲載)を収録。 単行本 レーベル名 出版社 判型 巻数 奥付 Amazon バンブーコミックス 竹書房 A5 未完1巻 2007年12月17日初版 うたうめ 1 (バンブー・コミックス) 00年代 バンブーコミックス 安田弘之 短編集 近麻
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ゲーム概要(wikipedia) うたうたウー ゲーム うたうたウー
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「おうたをうたったけっかがこれだよ!」 晩秋、昼間でも半そでは少し寒くなった時期 大きな街の公園、ビルの隙間にぽっかりと浮かんでいる場所があった その公園の端、トイレの建物の蔭に薄汚いダンボール箱が倒れたまま鎮座している その中にすっぽりと挟まる様に入っている数匹のゆっくりがいた 「ゆゆーん♪おちびちゃんたち!きょうはおうたをうたいにいこうね!」 「ゆっきゅりわかっちゃよ!」 「まりしゃもおうちゃをうちゃうんだじぇ!」 「ゆゆーん!れいみゅがいちばんじょうじゅなんぢゃよ!」 「なにいってりゅんだじぇ!まりちゃがいちばんじょうじゅなんだじぇ!」 そこには親と思わしきゆっくりが一匹、その周りに子ゆっくり程のサイズのゆっくりが4匹体を擦り合わせて箱の中にぴったりと納まっていた 成体はれいむ種、子れいむが二匹と子まりさが二匹ずつと言った構成だ 少々珍しいのは子ゆっくりが四匹も父親役のゆっくりがいない状態で成長しているという事だ 周知の通り街に住んでいるゆっくりは短命(期限?)である 往々にして「おうち宣言」「公園の花壇を荒らす」「人間に対して襲いかかる」「人間に対し高慢な態度で何かを要求する」 こう言ったゆっくりは人目にも憚らず迷惑なため加工所行きになったりそのまま潰されるといった事が多いのは周知の事実だ さてこのれいむはいわゆる「捨てゆっくり」である 銀バッジ認定試験の規格スレスレを取った安いゆっくりであったれいむは運がいい事に飼われる事になった 捨てられた理由は全く普通、飼い主の反対を押し切って野良のゆっくりを飼えとせがんですっきりはしないという取りきめを破ったというのものだ れいむが見つけた野良ゆっくりはまりさ種だったが、すっきりが判明した途端に飼い主に叩き潰された れいむの方はと言うと暫く子ゆっくり達と飼われる事になったのだが、しつけが全くできていなかったため赤ゆっくりサイズから子ゆっくりサイズになるころにこの公園に放り出されたのが一週間前 手心と言うかなんというか、一週間分の食料も置いて言ってくれたのだがそれが尽きて途方に暮れたのが昨日の話 食料を求めてあてどなく街を彷徨うれいむ一家は衝撃的な物を目にする それはとてもゆっくりしたお歌を歌うゆっくり達だった、通行人は殆どが立ち止まり、あまあまさんを置いていくのだ 行儀よく一瞥すると、そのゆっくり達は人間についてどこかへ行ってしまった れいむは革新した、お歌の上手な自分とその子供たちならあまあまさんをたっぷりともらえると そのゆっくり達は歌を歌う専用のトレーニングを受けた飼いゆっくりだったのだがそんな事は餡子脳では考えられず、自分たちの方が上手いと根拠のない自信を持って決行しようとしている と、言うわけで日も昇りきった朝、れいむ一家は自身の巣から勢いよく飛び出し、公園のベンチの上に飛び乗った まだ人は少なかったが昼頃になるともっと人が集まってくることをれいむは知っていたからだ 「ゆ!まだにんげんさんがあつまってないよ!おちびちゃんたち!いまのうちにれんしゅうしようね!」 「「ゆっきゅりわかっちゃよ!」」 「「ゆっきゅりわかっちゃんだじぇ!」」 「まずはおかーさんがおてほんをみせるね!あとについてうたってね!ゆ~♪」 「「ゆ~!ゆっきゅり~!ゆゆ~!」」 れいむは体を上下に伸び縮みさせながら声を出す、子ゆっくり達もそれにならって体をゆすってリズムらしきものを取りながら声を出し始めた その歌声は素晴らしいと言うにはほど遠く、全くお話にならない程の物だった 音程は滅茶苦茶で声は甲高い、声同士の統率がとれている所かてんでバラバラで傍から見れば凄まじくうるさい音を立てて喚いてるようにしか見えなかった 数少ない公園にいた人間たちは一様に眉をしかめて立ち去ってゆく、ついには人が全くいなくなってしまった 当のれいむ一家はそんな事には全く気付かず、歌という名目の騒音を撒き散らしていった 「ゆゆーん!おちびちゃんたち!すごいじょうずだよ!さすがはれいむのこどもだね!」 「ゆ!きゃわいくちぇごめんにぇ!」 「まりしゃはまりしゃなんじゃからとうじぇんだじぇ!」 「まりしゃじょうじゅだっちゃよ!しゅーりしゅーり」 「ゆゆー!れいみゅもじょうじゅだったんだじぇ!しゅーりしゅーり!」 一旦休憩を取ったのだろうか、子ゆっくり達はそれぞれ別の行動をとっている 体をグネグネとくねらせたり、すーりすーりをしたり、親れいむと同じように体を上下に伸び縮みさせのーびのーびをするなど 元は飼いゆっくりだったとはいえ一週間も外でいたゆっくりだ、外見は野良ゆっくりと全く変わらず小麦粉の皮はドロが付いて薄汚れており、底部はススが付いたのかネズミ色所か黒く汚れている そのくせ、飾りのリボンや帽子だけは手入れしたのかピカピカなのが更に違和感となって悪い面で目立たせる要因となっている あのレベルの騒音を出しておいてこの風貌だ、誰だって見れば怒るだろう 凄い形相の青年がズンズンと荒っぽい足つきで近づいて来た、とても歌声に感動したとかそんな理由ではなさそうだ 「おい!さっきからここで喚きやがって!声がでかくてうるさいんだよ!」 「ゆ?なにいってるの?れいむはおうたをうたってただけだよ?」 全く悪びれた素振りも見せずにその男の声に答える 「さっきからおうちゃをきいちぇちゃにょにあまあましゃんももってきょないなんてゆっきゅりできないじじいだね!ばきゃなの?しにゅの?」 「さっさとあまあましゃんをもっちぇきちぇね!れいみゅおこりゅよ!」 「まりしゃのびせいにしっちょしちぇるんだじぇ!おお、きょわいきょわい」 「まりしゃはちゅよいんだじぇ!いたいめをみちゃくなかっちゃらあまあましゃんをもっちぇくるんだじぇ!ぷくーっ!」 れいむの態度はまだましな方だった、捨てられたとは言え腐っても銀バッジだ、普通に会話が出来る程度は出来る 問題なのはその後ろの子ゆっくり達だった、あまあまを持ってこいと口々に罵る子れいむ二匹と好戦的な子まりさ二匹 さらにそんな態度を向けた相手が虐待お兄さんだった事が一番の不運だった 「ああ?さっきのがお歌?喚き散らしてるだけだろ」 「どぼじでぞんなごどいうのおおおおおおおお!!!!れいむはいちばんおうたがじょうずだったんだよ!?」 「何が一番上手だよ、ギャグで言ってんのか?」 「ゆぐぐ!とにかくおうたさんをきいたならあまあまさんをもってきてね!はやくしてね!れいむはぐずがきらいだよ!れいむおこるよ!」 プクーッと空気を吸い込み大きく膨れて左右のピコピコを上下に揺らしながら威嚇する、都市部で生きるゆっくりが人間に対して最もしてはいけないことの一つだ その時点でこのゆっくりは山野から下ってきたか、捨てゆっくりかと言う事を察知した虐待お兄さんは、れいむではなく後ろで膨れたまま威嚇している子まりさを掴むと、力を込めて握る 「ゆぎゅううううう!!ぐるじいんだじぇええええ!!ばなずんだじぇええええ!!」 「ゆ!ゆ!やめてね!おちびちゃんをゆっくりはなしてね!」 「「おねえじゃああああああああん!?」」 ソフトボールほどの大きさの子まりさはヒョウタンの様な形になりながら底部の方を左右にグネグネと動かしている 口からは餡子が少量出ており、小麦粉の体からは玉の様な砂糖水がヌラヌラと噴き出している 虐待お兄さんは子まりさの言葉通りに手の力をゆるめて離しながら片手で帽子を取った、どうやら気づいていないようだ 「ゆぎゅぎゅ・・・ゆっぐりできないんだじぇえええ!!」 「おねえしゃあああん!ゆっきゅりよくなっちぇね!ぺーりょぺーりょ」 「なにしゅるんだじぇ!ゆっきゅりできないじじいはゆっきゅりちね!」 「やめちぇね!いもうちょにいちゃいこちょしにゃいじぇね!」 体をベタっと潰してのた打ち回っている子まりさをぺーろぺーろする子れいむ、その前には子まりさと子れいむが虐待お兄さんを罵っていた れいむは只ならぬ虐待お兄さんの気配を感じ、子ゆっくり達に向けて叫びながら口を大きく開けた 「おちびちゃんたち!れいむのおくちのなかにはいってね!」 その声に反応してか子ゆっくり達は跳ねながられいむの口の中に入っていく、三匹入ったところで帽子のない子まりさが帽子がない事に気づく 「おぼうししゃんがないんだじぇえええ!ゆっきゅりできないんだじぇえええ!!」 「帽子ってこの小汚いのか?」 虐待お兄さんが手に持っている帽子を見せつける 「ゆ!ゆ!しゃっしゃとかえしゅんだじぇ!」 「おちびぢゃああああん!ゆっぐりもどっできでえええええ!!!」 れいむの制止を振り切り虐待お兄さんの方へと跳ねていき、舌をあらん限りに伸ばして垂直ジャンプを繰り返す 「人の事を悪く言うようなゆっくりには返しません」 そう言うとビリビリと帽子を細切れに破いて地面に落とす ヒラヒラと帽子だった布きれが落ちていき、その瞬間子まりさが凄まじい声を出す 「まりじゃのおぼうじがああああああ!!」 舌をうまく使いながら布きれを拾い集める 「ゆ!おぼうししゃんゆっきゅりもちょにもどるんだじぇ…どうじでもぢょらないんだじぇええええ!!」 虐待お兄さんは子まりさを両手でつかむと、髪の毛をブチブチと抜き始めた 砂糖細工でできているとはいえ結構力がいる、子まりさは縦に引き伸ばされてブチっと音がして抜けるたびにばねのように上下に伸び縮みする 「いじゃいんだじぇえええ!!まりじゃのぎゃみがああああああ!!」 すぐに抜けおち、何種か分からない禿げ饅頭が完成した、すかさず虐待お兄さんはポケットからライターを取りだして底部を綺麗に焼いていく 「あぢゅいいいい!!やべるんだじぇえええ!!」 脂汗の様な粘液を出しながら焼きまんじゅうの香ばしい匂いが漂い、すぐに底部は真っ黒焦げになる 地面に降ろされた頃には衰弱しきって地面に潰れたようになったまま体を伸び縮みするだけになってしまう 止めとばかりに子まりさを踏みつけると徐々に体重をかけて行った 「ゆぎゅうううううう!!ぐるじいんだじぇえええええ!!」 子まりさは平たく引き伸ばされながら、口から餡子を吐き出し、さらに底部の方の皮が裂け餡子が漏れ出し始める 足をどけると細長く平べったくなった子まりさが体をぐねらせながら 「あんこしゃん!ゆっきゅりとまるんだじぇ!」と叫んでいた 元気なようだが既に致命的に皮が裂けてしまっているために助かりはしないだろう 「さて次はそこのデカ饅頭だが…」 虐待お兄さんが振り返ると、れいむはすかさず口を閉じ、大きく膨れながら威嚇している 所々内側から「ゆっきゅりできりゅね!」「これであんしんぢゃね!」等と聞こえる辺りかなり楽観視している様だ 虐待お兄さんはれいむの右側のピコピコを片手で引っ掴むと、もう片手を握ってれいむの体に拳を叩き込む ピコピコを視点に膨れた体がグルングルンと回る、続けて何度も拳をれいむに叩き込んだ 「ゆぐ!ゆぐううううう!!」 中の餡子の形が不規則に変わったのか皮が薄くなって痣の様に餡子が透けて見えたり、凸凹に膨れていたりしている 虐待お兄さんはピコピコを振り上げるとそのまま地面に叩き降ろした 「ゆぐぇえええええ!!」 れいむが口を開き、餡子を吐き散らしながら中から子ゆっくり達が零れ出す、不規則にバウンドをして地面に転がる 虐待お兄さんはまったく手を休めずに何度も地面に叩き降ろす 「ゆべえええええ!!ゆがああああ!!やべでええええええ!!!」 暫くするとピコピコがブチっと抜けてそのまま地面に二度三度バウンドしてれいむの体が落ちる 「ゆひゅー…ゆひゅー…どぼじでごんなごどずるのおおお…!!」 片方のピコピコはきれいに根元から無くなっており砂糖細工の歯は折れて口腔に突き刺さっていた 皮はボロボロで凸凹にへこんでいたり膨れていたりしており、おまけに口の端に餡子が付いている 暫くは跳ねる事も満足にいかないだろう 「ゆっきゅるにげりゅよ!」 「おうちににげりゅんだじぇ!」 「まっぢぇえええ!れいみゅをおいでかないでええええ!!」 子ゆっくり達はと言うと、れいむを見捨てて一目散に同じ方向に跳ねていく、恐らくそこに巣があるのだろうか トイレの裏まで50m程、子ゆっくり達の速度なら急いでも2~3分はかかる距離だ 虐待おにいさんは先回りしてトイレの裏にある汚いダンボール箱を見つけると、ペシャンコになるまで踏みつける、 グシャグシャになったのを確認すると、再び振り返り、子ゆっくりの方へ向けて走り出した そうして向かってくる子ゆっくり達の内、遅れて跳ねていた一匹の子れいむを捕まえる 「ゆっきゅりはなじぢぇえええええ!!」 「は?一向に離しませぬが?」 手の中でモゾモゾと動く子れいむを見ながら、たすき掛けしたバックの中からチューブわさびを取りだした なんでそんなものを常備しているのかは謎だが、線を取り、子れいむのあにゃるにブスっと突き刺して一気にわさびを餡子に注入する そして虐待お兄さんは子れいむを地面に置いて距離を取った、子れいむは暫く無言でブルブルと震えているが、くわっと目を見開いて凄まじい声で叫んだ 「れいみゅのあにゃりゅぎゃあああ!!ゆびゅぼおおおお!!」 その瞬間うんうんが凄まじい勢いで放出された、子れいむは秋の青空向けてまるでロケットの如くうんうんを噴射して飛んでいく 約10秒後、ペシャっと小麦粉でできたペラペラの皮が地面に落ちた、その瞬間に横たわっていたボロボロのれいむが声を上げた 「でいぶのおぢびぢゃんがああああああああああ!!!!」 さらにもう一匹の子まりさを掴むと水道の蛇口に向かう 「やめりゅんだじぇ!やりゅなられいみゅにしゅるんだじぇえええええ!!」 やるなら子れいむにしろと言いながら体をぐねらせて抵抗する、虐待お兄さんは子まりさの口を蛇口に突っ込んで口当たりを絞るように握る そして一気に蛇口をひねって水を出した一気に水が子れいむに流れ込む 「ゆびゅぼぼぼぼぼ!!」 奇声を発しながら子れいむは大量の水を飲み込んでいく、どんどん体は膨張し、ついにはバスケットボールサイズにまで膨れる 皮はパンパンにひきつっており、まるで気球の様になっていたその時、限界が来た 「ゆびゅぼん!」 最後にそう叫ぶと子まりさは、水風船の如く爆散した 辺りには水っぽい餡子が飛び散り、上に向いた蛇口が無常に水を流し続ける 虐待お兄さんは蛇口をひねって水を止めると、今度は木の周りに落ちた枯れ葉を地面の土ごと集める 落ち葉と土が3・7程度の割合になった 虐待お兄さんはそのまま残った子れいむを掴んで口をこじ開けると、落ち葉と土を一気に詰め込んで口を閉じる、餡子を吐き出さないようにするためだ 「ゆぐぐぐ・・・!」 体がふた回りも大きくなる程に詰められて、寒天の目を血走らせ水雨の粘液を体から噴出させて体をグネグネとよじらせる 暫くすると体がプルプルと震えだした、それを合図に虐待お兄さんは子れいむを地面に置いた その瞬間子れいむのあにゃるからうんうんが吹き出した、水の様にしーしーと出るがこれは立派なうんうんだ 「ぐるじいいいいい!!うんうんがとみゃらにゃいいいいいい!!」 餡子が薄められたお陰で死ぬほどではないが勢いよく水の様なうんうんを放出してねずみ花火の様にブレイクダンスをかましている 赤ゆっくりは柔らかい物を食べないと餡子に吸収しきれず消化不良を起こす事がよくある 多少強くなったとはいえ子ゆっくりにも当てはまる事だ、特に土や枯れ葉の様な物を大量に飲み込んだ場合は餡子ごと吐き出す しかし、それを抑えられ無理やり餡子に変えた場合はどうなるか?同じように消化不良を起こすのだ 暫くするとうんうんの勢いは弱まり餡子が抜けたのか皮に皺が出来て一回りも小さくなった子れいむは力なく這いずるだけだ れいむ一家を襲ったすさまじい悲劇の張本人である虐待お兄さんはもう満足したのか暫くするとどこかへ行ってしまった 残ったのは底部が真っ黒焦げに焦げた上に底部が裂けて餡子が漏れ出している禿げ饅頭の子まりさとゲッソリと餡子が無くなってやつれた子れいむとピコピコが片方無くなった上にボロボロになったれいむだけだった れいむは体をずりずりと這わせながら子まりさの方へ向かう、子れいむもれいむを目指して這って行った 「ゆ”!ゆ”!いぢゃいんだじぇえええ…!」 「おちびちゃんゆっくりよくなってね…ぺーろぺーろ…」 「ゆ”ゆ”ゆ”!じみりゅんだじぇええええ!!」 「おなぎゃがいぢゃいいいいい!!」 「ゆ”!とにかくおうちさんでゆっくりしようね…」 れいむは子まりさを口の中に入れると巣の方向へ力なく這っていく 子れいむも後ろについてずるずると這っていく、10分もすると巣があった所に就くことができた 「どぼじでおうぢざんがなぐなっでるのおおおおおお!!」 れいむは驚いた、ダンボール箱がペシャンコに踏みつぶされていたからだ 綺麗にまっ平らになったダンボール箱はゆっくりには修復不可能だ 無論、備蓄なんてある筈がない、しかもご丁重に弾いていた古タオルまでどこかへ行っているのだ この時期は夜はかなり冷え込む、ゆっくりにとって巣なしで夜を明かすのはかなり危険であった 途方に暮れたままれいむ一家はダンボール箱の上で体を休める 夜になる頃には戦場のような逓送を擁していた 「ざむいいいいいいいい!!!」 ガタガタとれいむが震えている、壁側とれいむの体に挟まれて比較的風が当たらない子れいむと子まりさも震えていた 子れいむの方はさらに深刻で、冷やされたのか再びうんうんが止まらなくなっていた 「うんうんがとみゃらにゃいよおおおお!!ゆぎいいいいい!!」 「ゆ”…!ゆ”…!」 噴き出すほどの勢いはないものの、水の様なうんうんが辺りにまき散らされる、動けない子まりさの体にも掛かって凄まじい絵面になっていた さらに子まりさの方は時折くぐもった声を出して体をクネクネと動かすだけで反応がなくなりつつあった 「ゆゆ!うんうんさんゆっくりとまってね!ぺーろぺーろ」 「なべないじぇえええええ!!ゆぎいいいいい!!」 れいむが子れいむのあにゃるをぺーろぺーろする 山野のぱちゅりー種の様に薬草の知識がないゆっくりにとって治療とはこのぺーろぺーろであるが、それが刺激となってさらなるうんうんの輩出を促してしまう結果となっていた 既に子れいむはふた回り近く体がしぼんで居てもっちりとしていた皮はひび割れすら起こってカピカピになっている それでも餡子自体はそれほど減ってはいないのだ、しかし見る見るうちに目減りしていっている、対策を講じなければ明日にでもパサパサとした乾いた饅頭になってしまうだろう 最悪には最悪が重なるもので、今度はポツポツと雨が降り始めている 今のところはそれほど降っていないが結構な霧雨になりそうだ 少し筒雨脚が強くなって生きている、溶けはしないもののさらに冷え込みはじめた 「あめざんゆっぐりどまっでね!ゆうう・・・!おちびちゃんたちはれいむのおくちのなかにはいってね!」 舌で拾い上げると口の中に子ゆっくりを入れてひたすら寒さに耐える、餡子を吐き出し弱った体に冷たい横風と霧の様な雨が更にれいむの体力を奪っていった 寒天の目を血走らせ砂糖細工の歯を食いしばりながらひたすら寒さに耐える、昼に見ても腰を抜かすような怖さだ 結論からいえばれいむ一家は朝日が昇るころには物言わぬ饅頭となり果てていた 秋雨と風によりれみりゃの襲撃は防げたが、餡子が少なくなった体ではその寒さに耐える事が出来なかったのだ しかも霧雨だったので一気に溶けるのではなく少しづつ少しづつ溶けて行っていた デロデロに溶けたわけではないが口らしき穴をぽっかりと開けたまま泥にまみれた丸っこい何かが転がっているだけの様に見える 中にはカピカピにひび割れた小麦粉の皮と餡子が飛び出た饅頭があった 片方の方はリボンなどでれいむ種だとかろうじて分かるがもう片方は何種かすら分からない こうしてれいむ一家は壮絶な幕切れでゆん生を終えたのだった
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【TOP】【←prev】【PlayStation】【next→】 うたうたウー タイトル うたうたウー SEIREI SONGS 機種 プレイステーション 型番 SLPM-86437 ジャンル 音楽ゲーム 発売元 エニックス 発売日 2000-2-24 価格 5800円(税別) 駿河屋で購入 プレイステーション
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おうたをうたったけっかがこれだよ! 16KB 「おうたをうたったけっかがこれだよ!」 晩秋、昼間でも半そでは少し寒くなった時期 大きな街の公園、ビルの隙間にぽっかりと浮かんでいる場所があった その公園の端、トイレの建物の蔭に薄汚いダンボール箱が倒れたまま鎮座している その中にすっぽりと挟まる様に入っている数匹のゆっくりがいた 「ゆゆーん♪おちびちゃんたち!きょうはおうたをうたいにいこうね!」 「ゆっきゅりわかっちゃよ!」 「まりしゃもおうちゃをうちゃうんだじぇ!」 「ゆゆーん!れいみゅがいちばんじょうじゅなんぢゃよ!」 「なにいってりゅんだじぇ!まりちゃがいちばんじょうじゅなんだじぇ!」 そこには親と思わしきゆっくりが一匹、その周りに子ゆっくり程のサイズのゆっくりが4匹体を擦り合わせて箱の中にぴったりと納まっていた 成体はれいむ種、子れいむが二匹と子まりさが二匹ずつと言った構成だ 少々珍しいのは子ゆっくりが四匹も父親役のゆっくりがいない状態で成長しているという事だ 周知の通り街に住んでいるゆっくりは短命(期限?)である 往々にして「おうち宣言」「公園の花壇を荒らす」「人間に対して襲いかかる」「人間に対し高慢な態度で何かを要求する」 こう言ったゆっくりは人目にも憚らず迷惑なため加工所行きになったりそのまま潰されるといった事が多いのは周知の事実だ さてこのれいむはいわゆる「捨てゆっくり」である 銀バッジ認定試験の規格スレスレを取った安いゆっくりであったれいむは運がいい事に飼われる事になった 捨てられた理由は全く普通、飼い主の反対を押し切って野良のゆっくりを飼えとせがんですっきりはしないという取りきめを破ったというのものだ れいむが見つけた野良ゆっくりはまりさ種だったが、すっきりが判明した途端に飼い主に叩き潰された れいむの方はと言うと暫く子ゆっくり達と飼われる事になったのだが、しつけが全くできていなかったため赤ゆっくりサイズから子ゆっくりサイズになるころにこの公園に放り出されたのが一週間前 手心と言うかなんというか、一週間分の食料も置いて言ってくれたのだがそれが尽きて途方に暮れたのが昨日の話 食料を求めてあてどなく街を彷徨うれいむ一家は衝撃的な物を目にする それはとてもゆっくりしたお歌を歌うゆっくり達だった、通行人は殆どが立ち止まり、あまあまさんを置いていくのだ 行儀よく一瞥すると、そのゆっくり達は人間についてどこかへ行ってしまった れいむは革新した、お歌の上手な自分とその子供たちならあまあまさんをたっぷりともらえると そのゆっくり達は歌を歌う専用のトレーニングを受けた飼いゆっくりだったのだがそんな事は餡子脳では考えられず、自分たちの方が上手いと根拠のない自信を持って決行しようとしている と、言うわけで日も昇りきった朝、れいむ一家は自身の巣から勢いよく飛び出し、公園のベンチの上に飛び乗った まだ人は少なかったが昼頃になるともっと人が集まってくることをれいむは知っていたからだ 「ゆ!まだにんげんさんがあつまってないよ!おちびちゃんたち!いまのうちにれんしゅうしようね!」 「「ゆっきゅりわかっちゃよ!」」 「「ゆっきゅりわかっちゃんだじぇ!」」 「まずはおかーさんがおてほんをみせるね!あとについてうたってね!ゆ~♪」 「「ゆ~!ゆっきゅり~!ゆゆ~!」」 れいむは体を上下に伸び縮みさせながら声を出す、子ゆっくり達もそれにならって体をゆすってリズムらしきものを取りながら声を出し始めた その歌声は素晴らしいと言うにはほど遠く、全くお話にならない程の物だった 音程は滅茶苦茶で声は甲高い、声同士の統率がとれている所かてんでバラバラで傍から見れば凄まじくうるさい音を立てて喚いてるようにしか見えなかった 数少ない公園にいた人間たちは一様に眉をしかめて立ち去ってゆく、ついには人が全くいなくなってしまった 当のれいむ一家はそんな事には全く気付かず、歌という名目の騒音を撒き散らしていった 「ゆゆーん!おちびちゃんたち!すごいじょうずだよ!さすがはれいむのこどもだね!」 「ゆ!きゃわいくちぇごめんにぇ!」 「まりしゃはまりしゃなんじゃからとうじぇんだじぇ!」 「まりしゃじょうじゅだっちゃよ!しゅーりしゅーり」 「ゆゆー!れいみゅもじょうじゅだったんだじぇ!しゅーりしゅーり!」 一旦休憩を取ったのだろうか、子ゆっくり達はそれぞれ別の行動をとっている 体をグネグネとくねらせたり、すーりすーりをしたり、親れいむと同じように体を上下に伸び縮みさせのーびのーびをするなど 元は飼いゆっくりだったとはいえ一週間も外でいたゆっくりだ、外見は野良ゆっくりと全く変わらず小麦粉の皮はドロが付いて薄汚れており、底部はススが付いたのかネズミ色所か黒く汚れている そのくせ、飾りのリボンや帽子だけは手入れしたのかピカピカなのが更に違和感となって悪い面で目立たせる要因となっている あのレベルの騒音を出しておいてこの風貌だ、誰だって見れば怒るだろう 凄い形相の青年がズンズンと荒っぽい足つきで近づいて来た、とても歌声に感動したとかそんな理由ではなさそうだ 「おい!さっきからここで喚きやがって!声がでかくてうるさいんだよ!」 「ゆ?なにいってるの?れいむはおうたをうたってただけだよ?」 全く悪びれた素振りも見せずにその男の声に答える 「さっきからおうちゃをきいちぇちゃにょにあまあましゃんももってきょないなんてゆっきゅりできないじじいだね!ばきゃなの?しにゅの?」 「さっさとあまあましゃんをもっちぇきちぇね!れいみゅおこりゅよ!」 「まりしゃのびせいにしっちょしちぇるんだじぇ!おお、きょわいきょわい」 「まりしゃはちゅよいんだじぇ!いたいめをみちゃくなかっちゃらあまあましゃんをもっちぇくるんだじぇ!ぷくーっ!」 れいむの態度はまだましな方だった、捨てられたとは言え腐っても銀バッジだ、普通に会話が出来る程度は出来る 問題なのはその後ろの子ゆっくり達だった、あまあまを持ってこいと口々に罵る子れいむ二匹と好戦的な子まりさ二匹 さらにそんな態度を向けた相手が虐待お兄さんだった事が一番の不運だった 「ああ?さっきのがお歌?喚き散らしてるだけだろ」 「どぼじでぞんなごどいうのおおおおおおおお!!!!れいむはいちばんおうたがじょうずだったんだよ!?」 「何が一番上手だよ、ギャグで言ってんのか?」 「ゆぐぐ!とにかくおうたさんをきいたならあまあまさんをもってきてね!はやくしてね!れいむはぐずがきらいだよ!れいむおこるよ!」 プクーッと空気を吸い込み大きく膨れて左右のピコピコを上下に揺らしながら威嚇する、都市部で生きるゆっくりが人間に対して最もしてはいけないことの一つだ その時点でこのゆっくりは山野から下ってきたか、捨てゆっくりかと言う事を察知した虐待お兄さんは、れいむではなく後ろで膨れたまま威嚇している子まりさを掴むと、力を込めて握る 「ゆぎゅううううう!!ぐるじいんだじぇええええ!!ばなずんだじぇええええ!!」 「ゆ!ゆ!やめてね!おちびちゃんをゆっくりはなしてね!」 「「おねえじゃああああああああん!?」」 ソフトボールほどの大きさの子まりさはヒョウタンの様な形になりながら底部の方を左右にグネグネと動かしている 口からは餡子が少量出ており、小麦粉の体からは玉の様な砂糖水がヌラヌラと噴き出している 虐待お兄さんは子まりさの言葉通りに手の力をゆるめて離しながら片手で帽子を取った、どうやら気づいていないようだ 「ゆぎゅぎゅ・・・ゆっぐりできないんだじぇえええ!!」 「おねえしゃあああん!ゆっきゅりよくなっちぇね!ぺーりょぺーりょ」 「なにしゅるんだじぇ!ゆっきゅりできないじじいはゆっきゅりちね!」 「やめちぇね!いもうちょにいちゃいこちょしにゃいじぇね!」 体をベタっと潰してのた打ち回っている子まりさをぺーろぺーろする子れいむ、その前には子まりさと子れいむが虐待お兄さんを罵っていた れいむは只ならぬ虐待お兄さんの気配を感じ、子ゆっくり達に向けて叫びながら口を大きく開けた 「おちびちゃんたち!れいむのおくちのなかにはいってね!」 その声に反応してか子ゆっくり達は跳ねながられいむの口の中に入っていく、三匹入ったところで帽子のない子まりさが帽子がない事に気づく 「おぼうししゃんがないんだじぇえええ!ゆっきゅりできないんだじぇえええ!!」 「帽子ってこの小汚いのか?」 虐待お兄さんが手に持っている帽子を見せつける 「ゆ!ゆ!しゃっしゃとかえしゅんだじぇ!」 「おちびぢゃああああん!ゆっぐりもどっできでえええええ!!!」 れいむの制止を振り切り虐待お兄さんの方へと跳ねていき、舌をあらん限りに伸ばして垂直ジャンプを繰り返す 「人の事を悪く言うようなゆっくりには返しません」 そう言うとビリビリと帽子を細切れに破いて地面に落とす ヒラヒラと帽子だった布きれが落ちていき、その瞬間子まりさが凄まじい声を出す 「まりじゃのおぼうじがああああああ!!」 舌をうまく使いながら布きれを拾い集める 「ゆ!おぼうししゃんゆっきゅりもちょにもどるんだじぇ…どうじでもぢょらないんだじぇええええ!!」 虐待お兄さんは子まりさを両手でつかむと、髪の毛をブチブチと抜き始めた 砂糖細工でできているとはいえ結構力がいる、子まりさは縦に引き伸ばされてブチっと音がして抜けるたびにばねのように上下に伸び縮みする 「いじゃいんだじぇえええ!!まりじゃのぎゃみがああああああ!!」 すぐに抜けおち、何種か分からない禿げ饅頭が完成した、すかさず虐待お兄さんはポケットからライターを取りだして底部を綺麗に焼いていく 「あぢゅいいいい!!やべるんだじぇえええ!!」 脂汗の様な粘液を出しながら焼きまんじゅうの香ばしい匂いが漂い、すぐに底部は真っ黒焦げになる 地面に降ろされた頃には衰弱しきって地面に潰れたようになったまま体を伸び縮みするだけになってしまう 止めとばかりに子まりさを踏みつけると徐々に体重をかけて行った 「ゆぎゅうううううう!!ぐるじいんだじぇえええええ!!」 子まりさは平たく引き伸ばされながら、口から餡子を吐き出し、さらに底部の方の皮が裂け餡子が漏れ出し始める 足をどけると細長く平べったくなった子まりさが体をぐねらせながら 「あんこしゃん!ゆっきゅりとまるんだじぇ!」と叫んでいた 元気なようだが既に致命的に皮が裂けてしまっているために助かりはしないだろう 「さて次はそこのデカ饅頭だが…」 虐待お兄さんが振り返ると、れいむはすかさず口を閉じ、大きく膨れながら威嚇している 所々内側から「ゆっきゅりできりゅね!」「これであんしんぢゃね!」等と聞こえる辺りかなり楽観視している様だ 虐待お兄さんはれいむの右側のピコピコを片手で引っ掴むと、もう片手を握ってれいむの体に拳を叩き込む ピコピコを視点に膨れた体がグルングルンと回る、続けて何度も拳をれいむに叩き込んだ 「ゆぐ!ゆぐううううう!!」 中の餡子の形が不規則に変わったのか皮が薄くなって痣の様に餡子が透けて見えたり、凸凹に膨れていたりしている 虐待お兄さんはピコピコを振り上げるとそのまま地面に叩き降ろした 「ゆぐぇえええええ!!」 れいむが口を開き、餡子を吐き散らしながら中から子ゆっくり達が零れ出す、不規則にバウンドをして地面に転がる 虐待お兄さんはまったく手を休めずに何度も地面に叩き降ろす 「ゆべえええええ!!ゆがああああ!!やべでええええええ!!!」 暫くするとピコピコがブチっと抜けてそのまま地面に二度三度バウンドしてれいむの体が落ちる 「ゆひゅー…ゆひゅー…どぼじでごんなごどずるのおおお…!!」 片方のピコピコはきれいに根元から無くなっており砂糖細工の歯は折れて口腔に突き刺さっていた 皮はボロボロで凸凹にへこんでいたり膨れていたりしており、おまけに口の端に餡子が付いている 暫くは跳ねる事も満足にいかないだろう 「ゆっきゅるにげりゅよ!」 「おうちににげりゅんだじぇ!」 「まっぢぇえええ!れいみゅをおいでかないでええええ!!」 子ゆっくり達はと言うと、れいむを見捨てて一目散に同じ方向に跳ねていく、恐らくそこに巣があるのだろうか トイレの裏まで50m程、子ゆっくり達の速度なら急いでも2~3分はかかる距離だ 虐待おにいさんは先回りしてトイレの裏にある汚いダンボール箱を見つけると、ペシャンコになるまで踏みつける、 グシャグシャになったのを確認すると、再び振り返り、子ゆっくりの方へ向けて走り出した そうして向かってくる子ゆっくり達の内、遅れて跳ねていた一匹の子れいむを捕まえる 「ゆっきゅりはなじぢぇえええええ!!」 「は?一向に離しませぬが?」 手の中でモゾモゾと動く子れいむを見ながら、たすき掛けしたバックの中からチューブわさびを取りだした なんでそんなものを常備しているのかは謎だが、線を取り、子れいむのあにゃるにブスっと突き刺して一気にわさびを餡子に注入する そして虐待お兄さんは子れいむを地面に置いて距離を取った、子れいむは暫く無言でブルブルと震えているが、くわっと目を見開いて凄まじい声で叫んだ 「れいみゅのあにゃりゅぎゃあああ!!ゆびゅぼおおおお!!」 その瞬間うんうんが凄まじい勢いで放出された、子れいむは秋の青空向けてまるでロケットの如くうんうんを噴射して飛んでいく 約10秒後、ペシャっと小麦粉でできたペラペラの皮が地面に落ちた、その瞬間に横たわっていたボロボロのれいむが声を上げた 「でいぶのおぢびぢゃんがああああああああああ!!!!」 さらにもう一匹の子まりさを掴むと水道の蛇口に向かう 「やめりゅんだじぇ!やりゅなられいみゅにしゅるんだじぇえええええ!!」 やるなら子れいむにしろと言いながら体をぐねらせて抵抗する、虐待お兄さんは子まりさの口を蛇口に突っ込んで口当たりを絞るように握る そして一気に蛇口をひねって水を出した一気に水が子れいむに流れ込む 「ゆびゅぼぼぼぼぼ!!」 奇声を発しながら子れいむは大量の水を飲み込んでいく、どんどん体は膨張し、ついにはバスケットボールサイズにまで膨れる 皮はパンパンにひきつっており、まるで気球の様になっていたその時、限界が来た 「ゆびゅぼん!」 最後にそう叫ぶと子まりさは、水風船の如く爆散した 辺りには水っぽい餡子が飛び散り、上に向いた蛇口が無常に水を流し続ける 虐待お兄さんは蛇口をひねって水を止めると、今度は木の周りに落ちた枯れ葉を地面の土ごと集める 落ち葉と土が3・7程度の割合になった 虐待お兄さんはそのまま残った子れいむを掴んで口をこじ開けると、落ち葉と土を一気に詰め込んで口を閉じる、餡子を吐き出さないようにするためだ 「ゆぐぐぐ・・・!」 体がふた回りも大きくなる程に詰められて、寒天の目を血走らせ水雨の粘液を体から噴出させて体をグネグネとよじらせる 暫くすると体がプルプルと震えだした、それを合図に虐待お兄さんは子れいむを地面に置いた その瞬間子れいむのあにゃるからうんうんが吹き出した、水の様にしーしーと出るがこれは立派なうんうんだ 「ぐるじいいいいい!!うんうんがとみゃらにゃいいいいいい!!」 餡子が薄められたお陰で死ぬほどではないが勢いよく水の様なうんうんを放出してねずみ花火の様にブレイクダンスをかましている 赤ゆっくりは柔らかい物を食べないと餡子に吸収しきれず消化不良を起こす事がよくある 多少強くなったとはいえ子ゆっくりにも当てはまる事だ、特に土や枯れ葉の様な物を大量に飲み込んだ場合は餡子ごと吐き出す しかし、それを抑えられ無理やり餡子に変えた場合はどうなるか?同じように消化不良を起こすのだ 暫くするとうんうんの勢いは弱まり餡子が抜けたのか皮に皺が出来て一回りも小さくなった子れいむは力なく這いずるだけだ れいむ一家を襲ったすさまじい悲劇の張本人である虐待お兄さんはもう満足したのか暫くするとどこかへ行ってしまった 残ったのは底部が真っ黒焦げに焦げた上に底部が裂けて餡子が漏れ出している禿げ饅頭の子まりさとゲッソリと餡子が無くなってやつれた子れいむとピコピコが片方無くなった上にボロボロになったれいむだけだった れいむは体をずりずりと這わせながら子まりさの方へ向かう、子れいむもれいむを目指して這って行った 「ゆ”!ゆ”!いぢゃいんだじぇえええ…!」 「おちびちゃんゆっくりよくなってね…ぺーろぺーろ…」 「ゆ”ゆ”ゆ”!じみりゅんだじぇええええ!!」 「おなぎゃがいぢゃいいいいい!!」 「ゆ”!とにかくおうちさんでゆっくりしようね…」 れいむは子まりさを口の中に入れると巣の方向へ力なく這っていく 子れいむも後ろについてずるずると這っていく、10分もすると巣があった所に就くことができた 「どぼじでおうぢざんがなぐなっでるのおおおおおお!!」 れいむは驚いた、ダンボール箱がペシャンコに踏みつぶされていたからだ 綺麗にまっ平らになったダンボール箱はゆっくりには修復不可能だ 無論、備蓄なんてある筈がない、しかもご丁重に弾いていた古タオルまでどこかへ行っているのだ この時期は夜はかなり冷え込む、ゆっくりにとって巣なしで夜を明かすのはかなり危険であった 途方に暮れたままれいむ一家はダンボール箱の上で体を休める 夜になる頃には戦場のような逓送を擁していた 「ざむいいいいいいいい!!!」 ガタガタとれいむが震えている、壁側とれいむの体に挟まれて比較的風が当たらない子れいむと子まりさも震えていた 子れいむの方はさらに深刻で、冷やされたのか再びうんうんが止まらなくなっていた 「うんうんがとみゃらにゃいよおおおお!!ゆぎいいいいい!!」 「ゆ”…!ゆ”…!」 噴き出すほどの勢いはないものの、水の様なうんうんが辺りにまき散らされる、動けない子まりさの体にも掛かって凄まじい絵面になっていた さらに子まりさの方は時折くぐもった声を出して体をクネクネと動かすだけで反応がなくなりつつあった 「ゆゆ!うんうんさんゆっくりとまってね!ぺーろぺーろ」 「なべないじぇえええええ!!ゆぎいいいいい!!」 れいむが子れいむのあにゃるをぺーろぺーろする 山野のぱちゅりー種の様に薬草の知識がないゆっくりにとって治療とはこのぺーろぺーろであるが、それが刺激となってさらなるうんうんの輩出を促してしまう結果となっていた 既に子れいむはふた回り近く体がしぼんで居てもっちりとしていた皮はひび割れすら起こってカピカピになっている それでも餡子自体はそれほど減ってはいないのだ、しかし見る見るうちに目減りしていっている、対策を講じなければ明日にでもパサパサとした乾いた饅頭になってしまうだろう 最悪には最悪が重なるもので、今度はポツポツと雨が降り始めている 今のところはそれほど降っていないが結構な霧雨になりそうだ 少し筒雨脚が強くなって生きている、溶けはしないもののさらに冷え込みはじめた 「あめざんゆっぐりどまっでね!ゆうう・・・!おちびちゃんたちはれいむのおくちのなかにはいってね!」 舌で拾い上げると口の中に子ゆっくりを入れてひたすら寒さに耐える、餡子を吐き出し弱った体に冷たい横風と霧の様な雨が更にれいむの体力を奪っていった 寒天の目を血走らせ砂糖細工の歯を食いしばりながらひたすら寒さに耐える、昼に見ても腰を抜かすような怖さだ 結論からいえばれいむ一家は朝日が昇るころには物言わぬ饅頭となり果てていた 秋雨と風によりれみりゃの襲撃は防げたが、餡子が少なくなった体ではその寒さに耐える事が出来なかったのだ しかも霧雨だったので一気に溶けるのではなく少しづつ少しづつ溶けて行っていた デロデロに溶けたわけではないが口らしき穴をぽっかりと開けたまま泥にまみれた丸っこい何かが転がっているだけの様に見える 中にはカピカピにひび割れた小麦粉の皮と餡子が飛び出た饅頭があった 片方の方はリボンなどでれいむ種だとかろうじて分かるがもう片方は何種かすら分からない こうしてれいむ一家は壮絶な幕切れでゆん生を終えたのだった トップページに戻る このSSへの感想 ※他人が不快になる発言はゆっくりできないよ!よく考えて投稿してね! 感想 すべてのコメントを見る やはり現役の金バッジ以上でないと、自分の何が悪かったのか理解出来ないんだね~わかるよ~ しかし飼い主も最後まで処理しないのはゆっくりできないですね~おぉ、怠慢、怠慢~ -- 2018-01-23 08 33 28 縺薙l隱ュ繧薙〒蜃コ縺励■繧?▲縺溘●? -- 2016-12-29 12 53 22 かんそうさんはとてもおもしろかったよ!あいではきしょうしゅさんでぎゃくったいはつうじょうしゅがすきだよ!まりちゃはちゅよいー!いっちばんちゅよいー! -- 2016-09-02 15 55 47 げんじつにもゆっくりがいたらいいのにね!きめえまるをかってれいみゅたちをきめえまるといっしょにぎゃくったいしたいよ! -- 2016-09-02 15 53 23 迷惑行為をしながらいい事したと思っている輩は現実にもいるからなあ そういう人になってはいけないというきょうっくん!だね -- 2016-01-14 16 54 40 騒音を撒き散らしたんだからとうっぜんの末路だね! -- 2015-06-11 21 18 08 ぺーろぺーろで治ると思う頭がチンポンカンだにぇ -- 2015-02-22 20 03 10 わさびか… -- 2014-09-23 22 16 46 水風船か、参考になりますねぇ・・・(^U^) -- 2014-08-01 12 49 11 野良一家虐待なんだねー。わかるよー -- 2014-06-10 21 54 18 ゆぎゃく神 -- 2014-05-23 23 05 55 うんうんがとみゃらにゃいよぉ よかったね -- 2014-05-01 22 23 32 やっぱりゲスな糞袋が苦しみぬいて死ぬのは何度見ても興奮するね!! -- 2012-11-09 02 18 50 途中で読めなくなったり、子まりさと子れいむが入れ替わったりしてるw -- 2012-09-26 19 06 25 久しぶりにすっきりー!できる作品だった -- 2012-07-31 00 14 45 やっぱり馬鹿だな -- 2012-07-11 20 28 53 うんうんが止まらないSSさんは ゆっくりできるね。 うんうんろけっとさんは最高にゆっくりできるよ~。 -- 2012-05-04 22 05 32 うんうんで約10秒も滞空し続けられるとか どんだけ推進力あるんだよw -- 2011-12-14 04 56 35 お兄さんがわさびを持ってるのは常識、エチケットの類じゃね? -- 2011-10-13 00 25 01 ゲス赤ゆ子ゆ虐待は本当にすっきりーする -- 2011-07-06 20 52 22
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【検索用 ゆめをうたう 登録タグ UTAU むちゃP ゆ 夢茶ちゃむ 曲 曲や 楓歌コト 雪歌ユフ】 + 目次 目次 曲紹介 歌詞 コメント 作詞:むちゃP 作曲:むちゃP 編曲:むちゃP 唄:夢茶ちゃむ コーラス:雪歌ユフ・楓歌コト 曲紹介 曲名:『ゆめを、うたう。』(曲名の読み仮名を記入) 紅白UTA合戦2010紅組参加曲。 ピコピコゆるやかな曲。 歌詞 (動画より書き起こし) 曖昧な現実を ただ一人彷徨う この扉を開ける 鍵はどこにあるの? ポケットの中には 拾い集めた言葉たち それは僕のもの ではないと知って からっぽになる 曖昧な繋がりと 不確かな感情 かたちのないものを 抱きしめていたいの 人は誰もみんな 孤独で寂しくて だから完璧な夢の中で 繋がりを求めてる この世はきっと ハリボテで出来た 小さな作り物の世界 気付いているでしょう? それでも信じて ゆめを、うたう。 キコエテイマスカ? 僕の歌声が キコエテイマスカ? 夢の足音が キコエテイマスカ? 君のその鼓動が キコエテイマスカ? 強いこの想いが キコエテイマスカ? キコエテイマスカ? キコエテイマスカ? 繋がっていたいから ゆめを、うたうの。 コメント 名前 コメント
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公演データ うたうたう さくらかおり・堀川ひとみ・Sofi Persson・Zipangu Steel Orchestra 2011.1.24(Mon) 吉祥寺STAR PINE'S CAFE 開場18 30/開演19 00(さくらかおり20 30~) 前売/当日¥2,300(1ドリンク別) さくらかおりセットリスト 1.夢花火 2.ネコ 3.よそゆき駅 4.さくら号線 5.アカネ 6.プロポーズ 公演メモ チケット前売り&予約特典“さくらかおり特製ミニカレンダー春バージョン♪” ビートルズ来日のレプリカの法被を着る。 ライブレポート(外部リンク) 公式ブログ(その1) 公式ブログ(その2) 北行急行... 名前 コメント