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解説 「ミュージカル・テニスの王子様」で使われている楽曲です。 《本家動画リンク》▶Aitsu koso ga Tennis no Oujisama (あいつこそがテニスの王子様) 編集特記 野口さん折り紙! 漢文の訓読は立派な日本文化です。そして和風漢文とかいう魔改造までしちゃう日本人すごい。 ネタ&見どころ 【映像】 準備中 【演奏】 ◎箏独奏になる部分です。直後の華やかな陰陽師とは対照的に、シンプルに弾きました。 [トトアニ(楓かえる)《箏》] ▶ ニコ動マイリスト ▶ トトアニHP(創作楽譜/小説) ▶ 中空遊泳HP(創作漫画) ▶ kazeのtwitter▶ 楓かえるのtwitter 【文字】 準備中 導入部分 00 オープニング 01 エージェント夜を往く 02 ハレ晴レユカイ 03 患部で止まってすぐ溶ける ~ 狂気の優曇華院 04 Help me, ERINNNNNN!! 05 nowhere 06 クリティウスの牙 07 GONG 08 森のキノコにご用心 09 Butter-Fly 10 真赤な誓い 11 エアーマンが倒せない 12 勇気VS意地 13 アンインストール 14 鳥の詩 15 you 16 魔理沙は大変なものを盗んでいきました 17 Dr.WILY STAGE 1 18 God knows… 19 もってけ!セーラーふく 20 ガチャガチャへるつ・ふぃぎゅ@ラジオ 21 創聖のアクエリオン 22 ふたりのもじぴったん 23 つるぺったん 24 マリオ地上BGM 25 true my heart 26 kiss my lips 27 RODEO MACHINE 28 序曲 29 FINAL FANTASY 30 ガチャガチャきゅ~と・ふぃぎゅ@メイト 31 あいつこそがテニスの王子様 32 レッツゴー!陰陽師 33 カオスタイム 34 エンドロール 曲終了後
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鴨転がし│新手(氷厘亭氷泉)│禽部│ http //www10.plala.or.jp/cotton-candy/momomi2/maki-1658.htm
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名前 なまえ ○○ポケモンクラスタ ツイッターID 説明文 (例1)私は対戦を主に、ポケモンの絵やトレーナーの絵をかいています。 (例2)私はニコ生などの放送で対戦をしています。 (例3)私は対戦は苦手なのであまりしませんが、絵をかいています。 (例4)私はアニメ鑑賞などが専門です。 好きな▲▽ (例1)好きなポケモンは (例2)好きなタイプは (例3)好きなトレーナーは 好きな▲▽ 同上 ここをクリックしてホウエン地方に戻る/トップページ
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関連用語 指定 本指定 回避 用語集へ
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高速道路に封印された化け物
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がしゃどくろ 概要 屍鬼の一種。 無数の怨念や白骨死体が合体して生まれた巨大なガイコツ。 無数の思念が合体しているため知能は殆どなく、破壊衝動のままに行動する。 巨体のため動きは鈍いが怪力を誇り、質量も相まって攻撃力は凄まじい。 浄化されるか身体を完全に破壊されない限りその活動は止まらない。 再生能力も強大で例えバラバラにしても骨同士が集まって何度でも復活する。 技・魔法 叩き潰し 質量を生かして敵を叩き潰す。 経歴 2009年5月3日積荷護衛なりチャ ヤイバの配下の魔物として彼女の魔術で生み出されて登場。 だが登場した頃には既に敵はほぼ全滅状態で交戦することはなかった。 2009年6月6日遺跡なりチャ ヤイバの配下の魔物として部屋中の白骨死体を素材に、彼女の魔術で生み出されて登場。 ツノガエルを薙ぎ払い、続けてウォーロックと交戦。 だがウォーロックの頑健さに攻撃が通じず、身体の一部を粉砕されて再生不可能になり行動不能にされ、ヤイバに破棄され消滅した。 2010年1月24日長編「雷神の槍」一話 ドラゴニアのとある地方の廃城内にで死霊騎士、スパルトイと共に登場。 泰紀、ディプス、ダイブらと交戦、再生能力や死霊ブレスなどの攻撃で対抗するが本体である死霊の大半を浄化され、巨体を動かすことが出来なくなり戦闘不能になった。 由来 「がしゃどくろ」…無数の怨念とガイコツが集まって巨大なガイコツとなった妖怪。
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ことばさがし(アナイス)=ぐれびっち(アナイス)= ぷるみえーる(ティチエル)=キエフ(マキシ)=かてぃーな(ティチエル)= 言わずと知れた直結厨 バグ利用者 不正者 引退できません()笑 ★直結→休止→直結失敗復帰をループするおっさんw
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泉どなた ◆Hc5WLMHH4E氏の作品です。 1.高良みゆき 10月25日生 O型 長いこと胡坐をかいて座っていた夏も、ようやく秋へとバトンを渡した。 出始めの太陽は、放射冷却の影響で冷え切った大地を暖めてはいくが、 朝もやの登校時間は、その日差しも弱まって少し寒く、吐く息は白かった。 学生達は友人と談笑しながら、だるそうに鞄を担いで、それぞれが学び舎を目指している。 その中で高良みゆきは一人、堪えきれずに出てしまった欠伸を 気づかれないように手で覆い隠しながら、流れ出る涙をぬぐっていた。 彼女は品行方正な女の子であり、人前で欠伸をするような性格ではなかった。 だがそんな彼女であろうと、本能に逆らうことはできないのだ。 どうして欠伸が出てしまうほど眠たいのか? それを知るには昨夜にまで遡らなくてはならない。 『ふぅ』 シンと静まり返った部屋の中 みゆきの口から漏れた小さな溜息は、漆黒の闇の中へ滲むように溶け込んでいった。 一切の光も入ってこない暗闇の中で、それに慣れてしまったみゆきの目には、 天井に付いた照明も、テーブルの上に置いたままのコーヒーカップも、すべてハッキリと映っていた。 みゆきは誰もが一瞬で寝付くことができそうなほど、フカフカで寝心地の良いベッドに横たえていながら、 掛け布団を肩までしっかりと被っていても眠ることが出来ないでいた。 『……羊を数えるべきでしょうか』 数えたからといって眠くなるわけが無いことを、当然みゆきは知っていた。 そんな科学的根拠のなさそうな迷信を信じるほど子供ではなかった。 しかしこのまま何もしないよりは良い……そう思い、みゆきは古ぼけた牧場と、 そこに群れを成す羊たちの姿を頭に思い浮かべた。 1匹2匹と数えていくたびに、その羊が木で出来た柵を飛び越えていく。 10匹、20匹……90匹……100匹 もう自分がどれだけ数えたのか分からなくなるほど羊が柵を飛んだが、 それでも眠れないみゆきは、心の中で羊を数え続けていた。 すると今度は羊を数えるということに集中して余計眠れなくなってしまい、 結局はまた彼女の口から漏れた溜息が、闇に消えるだけだった。 どうしたものかと考えたみゆきは、ふと何かを思いつき、 寝ている自分の頭上へ手を伸ばすと、スタンドライトのスイッチを付けた。 上半身を起こし、まずは傍のテーブルに置いてあるメガネを手に取り、ゆっくりと装着。 そしてその横、中ほどのページに栞が挟まった読みかけの小説を手にした。 小説を読むことで、眠気を呼び起こそうという理由からだった。 しかしそれは羊を数えることと同様に、みゆきにとってかえって逆効果になってしまった。 寝付くどころか、つい小説の世界に没頭してしまったみゆきは、 文字を追う目と、ページを捲る手をどうしても止めることができなかった。 時間は刻一刻と過ぎて行き、彼女の睡眠時間は短くなるばかり。 だがそんなことはお構いなしに、みゆきの読書は続く。 結局寝付くまでに全て読破してしまい、ひどく寝不足となった。 そして翌朝、珍しく母親の声で目を覚ましたみゆきは、柄にもなく 早速大きな欠伸をしてしまうのだった。 登校する生徒達の行く手を阻むかのように、学校へと続く長い上り坂。 みゆきはこの坂の中腹辺りで立ち止まっていた。 「どうかしたのか?」 「え?」 彼女から見て、坂を少し下ったところから声を掛けられた。 そちらを振り返ってみると、そこには見知らぬ男子生徒が、心配そうな顔をして立っていた。 それほど頻繁に異性から声を掛けられることの無いみゆきは、それだけで驚いてしまった。 「もしかしたら泣いてるのかと……」 「い、いえ……違います」 顔を手で覆い隠すようにして涙を拭いていると、 何か悲しいことがあって泣いていると勘違いされてもおかしくはなかった。 男子生徒はそんなみゆきを心配して声を掛けてきたのだった。 「あの……失礼します!」 涙を流す本当の理由が欠伸だということを打ち明けるのが恥ずかしく、 みゆきは男子生徒に会釈をすると、少しでも早くその場から離れようと駆け出した。 しかしそこで睡眠不足が祟ってしまったのか、それとも慌てていたためそうなったのか、 繰り出した足を縺らせて、バランスを崩してしまった。 「きゃっ!」 両手をバタつかせながら倒れこむみゆき。 転んでしまうと分かり、彼女は恐怖のあまり悲鳴を上げた。 時間がまるでスローモーションのように流れていく不思議な感覚。 いよいよ手遅れになりそうなところで、反射的に目を瞑る。 『危ない!』という声が聞こえたのは、ちょうどその時だった。 ゆっくりと目を開けたとき、みゆきの両肩は、男子生徒の手によってしっかりと握られていた。 「大丈夫か?」 耳元でそう言われ、みゆきの心臓は激しく脈動を繰り返した。 その鼓動が外に漏れてしまうのではないかと、変な心配をしてしまう程激しく感じられた。 みゆきはその心拍数の上昇、心の動揺が、転んでしまいそうなことへの恐怖によるものなのか、 異性に肩を掴まれ、耳元で囁かれたからなのかよく分からなかった。 「あ、あの……」 「なんだ?」 「もう結構です」 「あぁスマン!」 男子生徒は慌ててみゆきの肩から手を離すと、彼女を助ける際に放り投げた、 軽く薄い、何も入っていないような鞄を手に取り、付いた砂利を叩き落とした。 その間にみゆきは、少し乱れてしまった衣服や髪の毛を正し、 胸元に手を当てて、いまだ落ち着くことのない心の昂りを宥めていた。 そんな二人の間には、気まずさと恥ずかしさの入り混じった妙な空気が流れていた。 「なにやってんだ?」 それを打ち消したのは、後ろからやってきた生徒の声だった。 「……谷口か」 また厄介な奴に見つかったと、その男子生徒は考えていた。 声を掛けてきたのは、高校に入ってから知り合った谷口という男。 彼はこの学校中のすべての女性を勝手にランク付けし、 なおかつAランクの女性はフルネームで覚えているという。 また成功するしないは別問題として、ことナンパに関しては数々の持論を持っていた。 そんな男に今の姿を見つかったとなれば、変な誤解をされるに決まっている。 谷口の独断と偏見によるランキングに頼らなくとも、高良みゆきが眼鏡の良く似合う、 スタイルの良い魅力的な女性であることは明らかで、そんな可愛い女の子と自分の友人が、 二人して気まずそうな表情で立っていたとなれば、谷口としても声を掛けずにいられなかった。 「まさか振られたとか言うんじゃないだろうな?」 「谷口、それは100%……いや120%誤解だ」 「どうだか」 吐き捨てるような谷口の言葉に、みゆきは慌てて弁解をした。 この際恥ずかしさなど、気にしているわけにはいかなかった。 「ほ、本当です! 私が…その、欠伸をして涙を拭いていたのを 泣いていると勘違いされて、それで心配してくださったんです」 みゆき本人の言葉に谷口も納得したのか、飽きれた様子で男子生徒の顔を見つめる。 そしてまた吐き捨てるように言った。 「よくまぁそんな簡単に旗を立てやがるなコンチクショウ」 みゆきにも、そう言われた男子生徒にも、谷口の言葉の意味がよく理解できなかった。 「なぁ、話は変わるけど……」 再び坂を登りはじめた二人と、その後姿を目で追うみゆき。 昂っていた気持ちもようやく平穏を取り戻したのか、 心の中に一輪の花が咲き誇り、ゆらゆらと風に揺れるような、 そのような感覚がみゆきの心を満たしていった。 「……ありがとう」 そう呟いた頃には、二人は既に学校の正門付近にまで到達しており、 みゆきの小さな感謝の言葉は、彼の耳には届いていないようだった。 2.泉こなた 5月28日生 A型 まるで春の一日を、ハサミで切り出してきたかのように暖かな昼下がり。 朝方は多少肌寒くとも、頭上で太陽が輝く昼間は暖かい。 かといって日差しが強すぎることもなく、自然の見事な調和に 誰もが清々しい気持ちになり、澄んだ水のように爽やかな心持になっていた。 そんな平和ボケに包まれた陽気も、この場所では異様な熱気に包まれる。 とある高校のとある購買部。 ここでは制服を着た男女が今日の昼食を賭けて、我先にとパンの並んだテーブルに押し寄せていた。 腹が減っては戦ができぬと言うが、腹が減っているからこそ戦わねばならないのだ。 ある者はテーブルに押し付けられ、またある者は群集の間から手を伸ばし、その様はまるで バーゲンセールのワゴンに群がり衣服を奪い合う主婦たちのようだった。 その少し後ろの方で、自慢の長い髪を靡かせながら、続々と生徒の手に渡るパンの残りを確かめようと、 出遅れた野次馬が事件を見物しているように、ぴょこぴょこ飛び跳ねる一人の女子生徒がいた。 残念ながら彼女の背丈は同年代の平均身長よりも低かった。 その為、この場合は群衆の間を抜けてテーブルを目指すか、今のようにジャンプを繰り返す以外に 自分のお目当てのパンが売れ残っているかを確認する方法が無いのであった。 「う~ん見えないなぁ……大体みんな背が高すぎだよ」 軽く愚痴をこぼしながら、その女子生徒、泉こなたはほんの数分前の自分を恨んでいた。 いつもは人が多くなる前に購買部へ赴き、大好物のチョココロネを それこそ大好きなアニメソングの鼻歌混じりにでも買うことが出来た。 ところが今日は、颯爽と購買部に足を運んだまでは良かったのだが…… 「財布を忘れて♪ 愉快なこなーたさん♪ってね……はぁ」 鞄に入れた財布を持ち忘れていたことに気付き、一旦教室に戻って財布を手にして、 再び購買部へとやってきた頃には、目の前は今のように人で埋め尽くされていたのだ。 一度はその群れに挑もうと、江戸っ子ばりに腕をまくって中へ飛び込んだのだが……。 「こ、こんなの……コミケの方がまだマシだよ!」 彼女にとって、それはとても過酷なものだった。 まるで濁流に飲み込まれたかのように、人の波にさらわれたこなたは、 押し潰されそうなった挙句、すぐに外へと弾き出されてしまった。 たった数分の間で、もう立っていられないというほど疲れ果て、 こなたは深い溜息を付き、蛍光灯の光を反射させ、掌の上で金色に輝く500円玉を見つめていた。 「下手すると今日お昼抜きとか?」 半ば絶望的に呟くと、追い討ちを掛けるように、お腹から牛のような鳴き声が響く。 その虚しい響きに、こなたは一気に全身の力が抜けてしまった。 それでもなお鳴り止まない牛の声に、自分自身にすらバカにされてるような気がしながら、 こなたは何度目かの溜息を付き、早く何かを食べてくれと空腹を訴え続けるお腹を擦っていた。 しかしいくら大きな声で訴えられようと、小柄な女の子であるこなたには この混雑極まる状況を前にして、最早どうすることもできない。 彼女の心はすでに、空腹よりも諦念の方へと傾きかけていた。 「どれがいいんだ?」 「へ?」 一向に減らぬ人の群れをジッと恨めしそうに眺めるこなた。 辺りに負のオーラを漂わせる彼女の元へ、後ろから近づいてきた見知らぬ男子生徒が隣で立ち止まり、 彼女と同じような視線を群集へと向けながら、そう尋ねてきた。 どこかで見たことのあるような顔立ちの青年だったが、やはりこなたの知らない人物だった。 「買ってきてやるから、どのパンがいいか教えてくれ」 あまりに突然すぎる提案に、こなたは彼が何を言っているのかすぐに理解することができなかった。 誰かに声をかけられるとは思っていなかったし、まさかその人から 代わりにパンを買って来てやるとまで言われるとは、まったく予想していなかったからだ。 男子生徒は、何も言わずに自分の顔を眺めているこなたを、不思議そうな顔で見返していた。 「いらないのか?」 「あっ、えっと…チョココロネ!」 ようやく気が付いたこなたは、頭の中に浮かぶ大好物のパンの名前を告げた。 今まで一度たりとて買いそびれたことはなく、彼女の代名詞であると言っても過言ではない。 それは貝のようで、芋虫のような特徴的な形をした和製の菓子パン……チョココロネ。 毎日食べても飽きることが無いほど、こなたはチョココロネが大好きだった。 「一つでいいか?」 「うん」 こなたの言葉を聞いた男子生徒は「よし」と頷いて、群れの中へ入っていった。 姿が見えなくなってしばらくすると、パンの入ったビニール袋が二つ、 群集の頭上にひょっこりと顔を出した。 それは間違いなく男子生徒の手に持たれたものであり、 こなたから見て左のビニール袋には、彼の分だと思われる二つほどのパン そして右の袋には、こなたが待ち望んでいたチョココロネが入っていた。 「ほらよ」 ようやく脱出できた男子生徒は、コロネをこなたに手渡すと 少し疲れたのか、若干重そうな足取りで歩き始めていた。 「待って! お金お金!」 幾ら相手が自ら進んで「買ってきてやる」と言ったとしても、これで代金を払わなければ 男子生徒はパシリも同然か、それ以下の扱いを受けたようなものだった。 それはあまりに気の毒すぎると、こなたは慌てて呼び止めたが、 「いいさ、何百円くらいのもんだ」 返ってきた答えは、そんなこなたの想いを闘牛士のようにヒラリとかわすものだった。 「で、でも……」 どこか納得いかないといった声をあげるこなたに背を向けて、 ヒラヒラと手を振りながら、男子生徒は購買部から去っていった。 開いたままの財布を持ち、自分の口まで開けて、こなたはその後姿を眺めていた。 「……ありがとう」 そう呟いた時には、男子生徒はもう既に離れた所に居て、 こなたの小さな感謝の言葉は、彼の耳には届いていないようだった。 3.柊つかさ 7月7日生 B型 日が落ちるのが若干早くなってきたとはいえ、下校時刻になってもそこまで暗くはなかった。 となれば、血気盛んな学生たちはまっすぐ家に帰らず、多少の寄り道をしてしまうものだ。 柊つかさは、いつもは友人のこなた、それに姉のかがみの三人での帰宅だったが、 今日は珍しくかがみと二人きりで、その際に本屋に寄っていこうということになり そこまでの道のりを、姉の背中を追いながら歩いていた。 しかしどういうわけか姉とはぐれ、その上道に迷ってしまい、 さらにはポケットに入れていたはずの携帯電話をどこかで落としてしまった。 姉を探し、携帯電話を探し、自分の来た道を探す。 どれほどの時間探していたかわからないが、その内のどれもまだ見つかってはいない。 かがみとはぐれたという不安と、携帯を無くした不安、そして現在位置がわからないという不安。 三つの不安に取り囲まれたつかさは、半べそをかいてキョロキョロと辺りを見回していた。 「大丈夫か?」 「ひっ!?」 突然の呼びかけに、潤んだ瞳のままシャックリの様な声を挙げ、 つかさが後ろを振り返ると、見知らぬ男子生徒が自分の顔を覗き込んでいた。 これといって特筆すべき点の無い、ごく平凡な顔立ちではあったが、 その顔を見ていると、それまでどうにか半べそで抑えられていた涙が コップに注いだ水が外へと溢るように、その瞳から流れ出てしまった。 「……お姉ちゃんとはぐれちゃうし、携帯も無くしちゃったし」 恥ずかしげもなく、グズグズと鼻を啜りながら涙を流すつかさを前に、 男子生徒は、小学生になる自分の妹が今よりまだ幼かったころ よくこうやって泣いていたなと、妙に懐かしい気持ちになっていた。 そして姉がいるらしいが、この女の子はもしかすると何人姉妹かの末っ子なのではないか? 根拠はまったく無かったが、なんとなくそんな気がしていた。 「まぁ落ち着け落ち着け。 俺も一緒に探してやるから…な?」 「……グスン」 本当に小学生が泣いているように、涙を拭きながらコクリと頷くつかさ。 「やれやれ」 長年妹の世話をしてきたお陰で、泣いている人を宥めるのには慣れていた。 宥められた方のつかさは、心の中の不安が完全には消えないまでも、 男子生徒の優しさに少しはそれも和らいだようだった。 「どの辺で落としたんだ?」 「えっと……わ、わかんない」 当ても無く探し続けていると、仮にその時間が短かったとしても もう数時間も捜索しているような気になってくるものだ。 何かのキャラクターだという小さなカエルの人形の付いた携帯電話。 それが少しでも見つかりやすいように、男子生徒はつかさに尋ねた。 しかし、つかさの口から満足のいく答えが返ってくることは無かった。 「拾われてなきゃいいが」 「……うん」 元気を取り戻したかに見えたつかさも、いつの間にかまた半べそをかいて、 頭に付いた黄色いリボンも、その心境を表すかのように垂れ下がっていた。 それを見た男子生徒は、どうにかして彼女の不安を誤魔化すことはできないかと考え、 何か話題を振ろうと、元気の無いつかさに話しかけた。 「そうだ、名前は?」 「私? 私は……つかさ」 「んじゃつかさ、よろしくな」 と、男子生徒はつかさに微笑みかけたが、つかさはそれに応えるでもなく ただジッと男子生徒の顔を見つめていた。 「……あ、俺か?」 「うん」 「俺の名前は……」 「あっ!」 生徒は自分の名前をつかさに伝えようとしたが、それはできなかった。 設定されていない……そんな神の見えざる手による妨害ではなく、 ただ単にその口を、つかさによって塞がれてしまったからだ。 「……聞こえる」 「ふぃふぉえふ?」 「聞こえる!」 つかさの言葉を受け、耳に意識を集中させてみる……すると、 蚊の羽音よりも小さな音量で、微かにメロディのようなものが聴こえてきた。 二人は目を閉じ、その音の根源を探そうと右へ左へ首を動かす。 やがて確信を持って目を開けたとき、二人は同じ所を見つめていた。 「…ウソ」 そこにはつかさの両手に持たれた鞄がある。 どうやらその鞄の中から、メロディは聞こえているようだった。 「まさかな」 「そ、そうだよ。 まさか……ね?」 そう言いつつゆっくりとした手つきで鞄を開け、中を覗き込んだつかさは、 一瞬ハッとしたような表情をして、鞄を勢いよく閉じた。 「……あった」 どこかで落としたとばかり思っていた携帯電話は、学校を出た時から ずっと変わらずつかさの鞄の中で眠っていたのだ。 つかさは一緒になって探してくれた男子生徒に対し、とても申し訳ない気持ちになった。 「あったから良かったじゃないか」 「ゴメン」 「それより出なくていいのか? きっとお姉さんだぞ」 「あっ、そうだった……もしもし、お姉ちゃん?」 つかさは男子生徒に背中を向けて電話に出た。 相手はもちろん姉のかがみで、その声を聞いたつかさは 先程までの不安も忘れてしまったのか、「エヘヘ」と恥ずかしそうに笑っている。 一気に元気になったつかさの姿を見た男子生徒は、なんだか自分まで嬉しくなり 心温まる穏やかな気持ちのまま、電話で場所を確認しているつかさの元を後にした。 「それでね、多分同じ学年だと思うんだけど……あれ?」 つかさは一緒に携帯を探してくれた男子生徒のことを姉に伝えようと、後ろを振り返った。 しかし、その姿は既にそこにはなかった。 一体どこへ行ったのかと不思議に思ったつかさだったが、 「どうかしたの?」 そう電話越しに尋ねられ、「なんでもない」と答えるのだった。 パタリと携帯を閉じて、今度はきちんとポケットに仕舞い込み、 つかさはこちらへ向かっているというかがみを待つ。 男子生徒のクラスも、名前も聞いていないことに気づいたが、その時にはもう遅かった。 だが、「よろしくな」と微笑んでくれた彼の笑顔や優しい声は、まだ鮮明に覚えている。 「……ありがとう」 頭の中に浮かんだ顔にそう告げるも、本物の男子生徒はすでにつかさの元から去っていた為、 つかさの小さな感謝の言葉は、彼の耳には届いていなかった。 4.柊かがみ 7月7日生 B型 「まったく……どこ行ったのかしら」 柊かがみは、姿が見えなくなってしまった妹、つかさを探していた。 帰宅途中に本屋に寄ろうと話をして、後ろを付いてきているものと思っていたが、 ふと振り返ったときには忽然と姿を消していたのだ。 初めは妹の名を呼びながら、辺りを探し回っていたかがみだったが、 それでも見つからず、携帯を取り出してつかさに電話をかけた。 数回呼び出し音がなった後に、かがみの耳に聞こえてきたのは、 やけに無機質で感情のこもっていない、機械的な音声だった。 その声が『お留守番電話サー』とまで告げたところで、かがみは電源ボタンを押して通話を切った。 かがみは少しばかりイライラしていた。 どこかへ消えてしまったつかさにではなく、自分自身に対して。 かがみとつかさの誕生日は同じ7月7日、七夕の日。 彼女達は双子だった。 たった数時間しか生まれた時刻は違わないが、この十数年間、 かがみは姉として、つかさは妹として育ってきた為、今でもお姉さんっ子であるつかさは まるでヘリウムの入った風船のように、ふわふわゆらゆらと頼りないところがあった。 姉の自分がしっかり紐を握っておかないと、すぐに空の彼方へ飛んで行ってしまうのだ。 現につかさは今、かがみの手を離れ、風に乗ってその行方が分からない。 こうなってしまったのには自分に原因があると考え、彼女はイライラしているのだ。 少し間をおいて、かがみはもう一度携帯を手に取った。 発信履歴からつかさの名前を選ぶ。 プルルル……プルルル…… うざったい呼び出し音が、彼女の悪い機嫌をさらに損ねていく。 どうせまた留守番電話サービスへ切り替わるだろうと、電源ボタンに指を掛けたちょうどその時 「もしもし、お姉ちゃん?」 聞こえてきたのは、あの機械音声ではなく、つかさの肉声だった。 「やっと繋がった。 もう、どこにいるの?」 「エヘヘ、ごめんねお姉ちゃん」 電話越しのつかさの声は、やけに落ち着いていた。 いつものつかさなら、道に迷ったとなればもっとべそをかいているはず……。 かがみは不安の欠片も感じられないつかさの声が気になっていた。 だが落ち着いているのならそれに越したことはなく、突っ込もうとは思わなかった。 「携帯どこにしまってたの?」 「落としたと思ってたんだけど、鞄の中に入ってた」 「だから電話に出なかったのね」 やはりつかさはちょっと抜けているところがある。 かがみはそれを再認識させられていた。 「それでね、多分同じ学年だと思うんだけど……あれ?」 何かを言いかけたつかさは、急に素っ頓狂な声を挙げた。 「どうかしたの?」 「な、なんでもない」 「そう……えっと、近くに何かある?」 かがみはつかさの現在地を確かめるべく、目印になる建物が無いか尋ねた。 「んーコンビニがあるよ」 「またどこにでもありそうな……あっ」 今度はかがみが何かに気づき声をあげた。 横断歩道の向こう側に見知った人物の姿を見つけたのだ。 相手もちょうど同じ瞬間にかがみに気づき、二人は道路を挟んで向かい合った。 かがみは何故あんなところにいるのだろうと不審に思いながらも 電話を耳に当てたまま、その人物に大きく手を振った。 すると相手は右手を軽く挙げ、青になった信号を渡り始めていた。 「と、とにかく! 私が行くまでそこでジッとしてるのよ」 「うん!」 つかさにそう伝え、通話を終えた携帯電話を閉じてポケットにしまうと、 かがみは自分の傍まで歩いてきた人物へ声を掛けた。 「こんなところで何やってたの? キョン君」 見知った人物というのは同じクラスで、しかも自分の隣の席に座る 皆にキョンというあだ名で呼ばれている男子生徒だった。 「ちょっと探し物をな」 「へぇー何を?」 「いや、もう見つかったからいいんだ」 キョンが探していたものが何なのか気にはなったが、かがみには待っている人が居た。 探し物は見つかったと、キョンは言ったのだから…… 「ごめんキョン君。 私もう行かなきゃ」 この辺りでコンビニは二軒ほどあり、距離から見てつかさの居る場所の目星は付いている。 かがみはキョンへの挨拶も手短に、妹の元へ急ごうとした。 「あ、かがみ」 そんなかがみをキョンは引き止めた。 「なに?」 「もし違ってたら……いや違ってなくても気にしないでくれると有難いんだが」 よくわからない前置きの後、キョンはかがみに質問を投げかけた。 「もしかして、かがみには妹が居るか?」 「えぇ居るわよ」 「その妹を探してなかったか?」 「そうだけど……」 キョンには自分に妹が居ると伝えたことは無かったし、今もはぐれたとは一言も言っていない。 双子としてこの世に生を受けたかがみとつかさだが、顔もそこまで似ているわけではなく、 どうして教えもしないことをピタリと言い当てたのか、かがみには不思議だった。 「それならこの先のコンビニの近くに居る。 急いでやれ、多分待ってると思うぞ」 「うん! ってキョン君が引き止めたんじゃないの」 「そうだったな」 「じゃ、もう行くね!」 何故つかさの居所まで知っているのか尋ねようともせずに、 かがみはキョンに手を振ると、軽やかに駆け出した。 「あっ、待て!」 「きゃ! ……もう、ちょっと!」 またしてもキョンに、今度は手を掴んで引き止められた。 冗談にしては悪ふざけが過ぎると、かがみはキョンに文句を言おうとした。 そうして声を上げて振り返ろうとしたとき、自分の目の前を1台の車が通り過ぎていった。 少し慌てていたかがみは、二人が話をしているとき既に変わってしまった信号を確認せず、 赤色発光ダイオードに照らされた横断歩道へ侵入しようとしていたのだ。 キョンが引き止めていなければ、間違いなく今の車に接触していた。 そう理解して、かがみは血の気が引いていくような感覚を覚えた。 「危ないぞ、気を付けろ」 「う、うん……ごめん」 キョンはかがみの肩を軽く叩くと、背を向けてトボトボとした足取りで去っていった。 しばらく硬直していたかがみだったが、信号が青になったことを知らせる音が鳴り、 一応左右を確認した後、また颯爽と駆け出した。 姉の到着を今や遅しと待つ、つかさの元へ。 5.言いそびれた言葉 「言いたいことも言えないこんな世の中だけどさ、親切な人って居るよね」 昼食の席で、大好物のチョココロネにかぶりついたこなたは チョコクリームが垂れ出すその断面を、ぼんやりと眺めながら言った。 「そうだね」 「そうですね」 こなたの言葉に、一様に頷くつかさとみゆき。 そんな三人の様子を不思議そうに見つめるかがみは、 自分だけが会話に参加できていないような気がして、少し機嫌を悪くしていた。 他の三人と同じクラスでないことに不満を感じるのと同じように。 「みんなしてどうしたの?」 かがみがぶっきら棒に質問を投げかけると、話を振った張本人であるこなたが もう一度コロネにガブリと噛み付いた後、何かを思い出すように宙を見据えながら語りだした。 「いや実は昨日ね……」 こなたは昨日の昼休みの出来事を皆に話した。 購買部にパンを買いに行った際、あまりに人が多く、危うく昼食抜きになりそうだったこと。 その時見知らぬ男子生徒が現れ、自分の代わりにチョココロネを買ってきてくれて、 更にお金まで払ってくれたこと。 そしてなにより、キチンとお礼が言えなかったことを。 「へぇ、そんなことがあったの」 「名前もクラスもわかんなかったけど、良い人だったよ」 「私も昨日の登校中なんですが……」 こなたに続いて、今度はみゆきが語り始めた。 前日の夜につい夜更かしをしてしまったが為に、ひどく寝不足だったこと。 そのせいで登校中に欠伸をして、涙が流れるのを隠していたこと。 すると見知らぬ男子生徒が現れ、泣いていると勘違いしたのか、心配して声を掛けてくれたことを。 「確かにそう思われても変じゃないわね」 「突然だったので、眠気も飛んでしまいました」 「わ、私は昨日の帰りに……」 つかさは昨日帰宅中に本屋に寄ろうと、姉のかがみと歩いていたときのことを話した。 いつのまにかはぐれてしまったこと、さらに携帯電話を落としてしまったこと。 不安に押しつぶされそうなとき、見知らぬ男子生徒が現れて、携帯を一緒に探してくれたことを。 「結局鞄の中に入ってて……」 「ホントに心配したのよ」 かがみはちょうど同じころ、つかさを探していたときの話をした。 つかさの姿が見えなくなって懸命に探し回っていたこと、 最初に電話したときには繋がらず、しばらくしてもう一度掛けた時につかさと連絡が取れたことを。 「そういえば、私も助けられたわね」 更にかがみは、その後の出来事もみんなに話した。 つかさとの電話の最中、偶然同じクラスの男の子、キョンを見かけたこと。 そのキョンと少し話をした後、急いでつかさの元へ行こうと、 赤信号を確認せずに横断歩道を渡ろうとして、危うく車に轢かれそうになったこと。 その時、事態に気づいたキョンがとっさに手を掴んで助けてくれたことを。 「……アレ?」 そこまで言った後、かがみは何かに気づいた。 「もしかしてみんなが言う『見知らぬ男子生徒』って……」 そして色々と思考を巡らせていると、 「おい、かがみ」 誰かが自分の名を呼ぶ声がして、すぐに後ろを振り返った。 そこに居たのは、たったいま自分の話の中に出てきたキョンだった。 「キョン君!」 「……あっ!」 キョンの姿を見たかがみは、驚いたように彼の名を呼んだ。 残りの三人はキョンの顔を確認するなり、咀嚼する口をピタリと止め、 こなたはキョンを指差し、つかさは目が点になり、みゆきは口に手を当てながら、 三人とも寸分違わぬタイミングで声を上げた。 その声に気づいていないのか、かがみとキョンは会話を続けている。 「わざわざどうしたの?」 「いや、先生から呼んでくるように言われたんでな」 「あ、そうだったの」 かがみは借りていた椅子を元に戻すと、三人の方へ向きなおした。 「ごめんみんな、私もう戻ら……どうしたの?」 もう教室に戻ると伝えようとしたが、そこで三人の視線がキョンに集中していることに気づいた。 その集中砲火を浴びたキョンは、三人の顔を順に眺め、瞬きを繰り返している。 「な、なんだ?」 「昨日はチョココロネありがとー!」 「昨日は心配していただき、ありがとうございました」 「昨日は、その…ありがとう!」 ほぼ同時に、キョンに向けて感謝の言葉を述べた三人は「え?」とお互いの顔を見合わせた。 どうして他の二人も自分と同じように、このキョンという男の子に礼を述べているのだろうかと。 やがて全てを理解したのか、何かを確認しあうように指を差し合い…… 「……つかさも?」 「……ゆきちゃんも?」 「……泉さんもですか?」 自分達を助けてくれた見知らぬ男子生徒が、実は同じ人物 今目の前に立つキョンだったことに驚いた三人は、なぜか互いに笑い合うのだった。 「やっぱりキョン君だったのね……」 そんな三人の笑顔を見つめながら、ポツリと呟いたかがみは、隣に立つキョンに話しかけた。 「ねぇキョン君」 「なんだ?」 「……その内涼宮さんに殺されるわよ」 「は?」 キョンはどうしてここで、いつも自分の後ろに座る女子生徒 自身の所属するSOS団という、何をやっているかイマイチわからない集団の団長である、 涼宮ハルヒの名前が出るのか疑問に思った。 しかしかがみにとっては、キョンがそれを疑問に思うことの方が疑問なのだった。 彼女が涼宮ハルヒに対し、少々嫉妬深い女の子だという認識を持っていたからだ。 ハルヒとキョンが恋仲にあるというわけではなかったが、 かがみはハルヒがキョンに好意を抱いていることを見抜いていた。 ハルヒ本人でさえ気が付いていない事を。 「とにかく、乙女心ってやつを良く理解することね」 難しい年頃の女の子というのは、心の中に巨人を飼っているようなもので 気になる男の子が他の女子と会話をしているだけで、世界は灰色になり その中で巨人を思い切り暴れさせることで、なんとか心の均衡を保っている。 そんな存在だと、かがみは考えていた。 「乙女心ねぇ…」 キョンは小難しい顔をして首をひねり、両手を広げる。 彼に乙女の感情が理解できるはずが無いということを、かがみは思い知らされていた。 当然かがみは、キョン自身がそのような状況を、実際に身をもって体験したことなど知る由もない 「あっ、それから」 「ん?」 ふとかがみは、自分だけが目的を達成していないことに気が付き、 視線を三人の元からキョンへと向け、そして少しばかり頬を赤く染めながら 前日に言いそびれた言葉を告げるのだった。 「……昨日はありがと」 高良みゆき、泉こなた、柊つかさ、そして柊かがみ 四人の感謝の言葉は、今にしてようやくその全てがキョンの耳に届いた。 「でも考えてみれば凄い偶然よね」 教室に戻る廊下を、二人は肩を並べて歩いている。 凄い偶然……昨日の出来事について語り合いながら。 「俺も驚いた。 まさか昨日ちょっと話をするなりした三人が かがみの知り合いで、しかもその内一人は妹だったんだからな」 「昨日の夜『ウチにお兄ちゃんが居たらよかったのに……』とか言ってたけど、そういうことだったのね」 昨夜、かがみがちゃんと閉まっていないつかさの部屋の扉を閉めようとした時 つかさは遠くを見つめるような目で『お兄ちゃんか……』などと呟き、 夢見がちな少女のように、夜空を眺めながら頬を赤らめていたらしい。 それを伝えると、キョンは頬を赤らめるどころか、気だるそうな表情になった。 「妹のお守りは自分とこので精一杯だ」 「あら、案外妹さんと仲良くなりそうだけど?」 「一緒にオママゴトしてな」 「失礼ね、絵本を読むくらいよ……それともお絵かきかな?」 つかさが傍に居ないことを良いことに、好き勝手に言い合っていた頃には 二人は既に自分達の教室のドアをくぐろうとしていた。 我が妹がキョンの妹と一緒になって遊ぶ姿や、ランドセルを背負って登校する姿を想像して クスクスと笑うかがみの声は、つかさの耳には届いていないようだった。 「くしゅん! 風邪かなぁ?」 「誰かがつかさのウワサしてるんじゃない?」 「かがみさん達かもしれませんね」 「ま、まさか昨日の……」 「昨日? なにそれ?」 「え? な、なんでもないよ! あはは……」作品の感想はこちらにどうぞ
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いそさん(ヒッピー界中御所) 声明に賛同します。
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#blognavi こんにちわ。マクラ博士です。 カーニバル二日目って事で今日もしゃべりまーす。 それにしても、暇ですね。 カーニバルなのに暇ですね。 壁紙作らないと。 まあ、マクラ博士もいろいろとかんばっているんですよ。 誰か宣伝してくれればもっと頑張れるんですけどね。 カーニバルも大変ですよ。 人が来なくて。 なんか、いい方法はないもんですかねえ。 宣伝するのに最適な方法っていうものは。 何かあったら教えてくださーい。 では、今日はこの辺で。 さよーならー。 カテゴリ [マクラ博士がしゃべる] - trackback- 2006年10月05日 17 00 00 #blognavi