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誕生日 2008/9/23 概要 ID板用のマスコット兵器として作られた「ID表示ロボ」。その後、あいでぃちゃんのお守り(家事全般)をする「IDロボ」として定着。 設定 プロトタイプはピンク色でふたばマークが付いている。量産型は赤いボディでふたばマーク無し。 オプションパーツが豊富で大小さまざまなバリエーションが存在する。 あいでぃちゃんの相方は量産型の三本脚が基本らしいが、足とか細かな部分はオプションで変わる。 他の板から来たとしあきや「」に強制的にID表示させる。 語尾はロボ。 鋭い爪を恋人に嫌われて振られた過去がある。 中の人はショタだが詳細は不明。 あいでぃちゃんに悪さするとしあきを杭に縛り付けて海に沈め、打ち上げる。 ニセロボとはライバル。 ビール淡水化機能や飛行能力などあり。意外に高性能で(たぶん島で一番の)働き者。 「そこのとしあき、あいでぃちゃんから離れるロボ!」 関連項目 あいでぃちゃん ニセロボ 関連リンク あいでぃちゃんと愉快な仲間達保護板 あいでぃちゃん&IDロボ&いもぎ保護板
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ID魔法戦記 IDで魔法戦記をベースとし、D100要素を取り入れた物がコレです IDで属性を決め、 その属性毎にいくつか種類があるスロットから一つ好きなの選ぶ。 それを使って攻撃や防御を行って闘う遊びです。 但し、属性やルールが結構違うので、ID戦記をやった事ある人でも一読推奨 流れ IDでその日の[[属性]]決定 ↓ [[属性]]毎に割り振られたD100表を見て理解 (D100表には出目に対応した、攻撃や防御方法が記載されています。) ↓ さぁ戦おう! 属性 ◇属性表 1,2→火 3,4→水 5,6→雷 7,8→土 9,0→木 IDに上記のどれもなし →光 IDに上記の三属性以上を含む→闇 属性強化 ※末尾以外にある場合にのみ有効 並び順は自由 ++とか +〇+とか 〇+〇〇+〇とか兎に角いくつ入っているかが重要 + → 物理攻撃の攻撃力+2 ++ → 物理攻撃の攻撃力+4 +++→ 物理攻撃の攻撃力+6 / → 所持属性Lvが2倍 // →所持属性Lvが3倍 ///→所持属性Lvが4倍 IDと属性 全ての属性は同じ属性が重複する事でより強い力を持ちます。 例えば、ID中に0が二つあれば火Lv2となります。 (また、ID中に0と/が一つずつあっても火Lv2です。) ID中に複数の属性がある場合、それら属性全てを使用できます 例えば、ID中に 1 5 があるなら、炎 雷の属性を持つ事になります 上記二つより 例えばID中に 1が二つ、5が一つあるなら 貴方は火lv2 雷 の属性を持つ事になります。 1が一つ、0が一つ、5が一つでも同じです。 表記は火火鉄 でも火Lv2雷でもどちらでも構いません。 なお、例えばID中に1 3 5 があった場合、三属性を持った事になります。 この場合は、炎 水 雷の属性…ではなく闇属性になります。 この時、炎 水 雷の属性は使えません。(D100スロットは使えます) 基礎ルール HPは20 死んだ場合、1時間後に復活可能 一度戦闘を終了した相手とは、互いの合意がない限り10分は再戦闘不可 戦闘ルール 自分の直前の書き込みのD100を使い攻撃力を決定し、攻撃する ↓ 攻撃を受けた側は 自分が直前に書き込んだD100を一つ使用し、反撃or防御を行う 反撃ならD100で攻撃力を、防御ならD100で防御力を決定する その後、上の反撃or防御の書き込みで出たD100値を使って 行っていない方(反撃をしたなら防御力を、 防御をしたなら攻撃力)を決定する ↓ 攻撃を行った側は相手の反撃に対し攻撃時のD100で防御力を決定する。 ↓ それぞれ相手が決定した攻撃力から自分の防御力分値を減らし、ダメージを受ける ダメージで死んだ場合ここで戦闘終了 攻撃を受けた側が逃走した場合もここで戦闘終了 戦闘終了していない場合、以下戦闘が終了するまで 防御 攻撃→書き込み時のD100をストック を繰り返す 具体的には、以下となる 突撃者は直前の攻撃時or防御行動時に出たD100を使い攻撃を行う ↓ 攻撃を受けた側は直前の攻撃時or防御行動の書き込みで出たD100を使い防御行動をとる ↓ 防御行動で使わなかった方のD100、または防御行動で出たD100を使い反撃する ↓ 突撃者はひとつ前の防御行動時、または攻撃時に出たD100を使い防御する ↓ 以下くりかえし 要するに、行動をとる一つ前と二つ前のどちらかの書き込み時のD100を使い判定していく どちらを使うかは選べる。2択 ◇要約 攻撃側 直前書き込みで攻撃力決定 ←ある程度選べる 攻撃仕掛けた時の値で防御決定 防御側 直前書き込みを攻撃or防御 ←選択の余地 残りで攻撃or防御 以後、直前書き込み二つから選ぶ。
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释义 妹汁(或称某宅のW、手捧妹汁等杯具等)是野比大雄的生化危机吧小吧之一,野比大雄的生化危机QQ群群主之一。
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こちらから、管理人へメッセージを送ることができます。 あなたのIDの登録もここですることができます。 必要事項は 名前(頭文字のフリガナも) (五十音順に並べるのに必要な頭文字のみフリガナを添えて) 「アプリのフレンドコード」「Facebook」「Google+」のアカウントID (複数可。何のアカウントのIDか記載を忘れずに) 連絡先 (必須ではありませんが、誰かがフレンド登録の依頼をするときに連絡をとれると便利です。連絡が取れれば基本的に何でも可。) 名前とフレンドコードは必須です また、誤字脱字などの掲載ミス、質問があったら、こちらから報告してください。 名前 メールアドレス 内容 管理者Twitterからもどうぞ Twitter:P_Peregrine
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393 イラストに騙された名無しさん [sage] 2012/03/31(土) 22 28 35.53 [夜] ID YHw/RAz/ 妹が光の巨人になります 兄は好かれてますが馬鹿にもされてます 基本兄妹がいちぃちゃする話ではない
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top10 01-682m 965 :代打名無し@実況は実況板で :2007/03/05(月) 10 16 43 ID nFx682mWO 02-617m 286 :代打名無し@実況は実況板で :2007/03/02(金) 15 56 51 ID KSRf617m0 03-93m 551 :代打名無し@実況は実況板で :2007/03/03(土) 14 35 38 ID z93m2cTB0 04-88m 823 :代打名無し@実況は実況板で :2007/03/04(日) 20 04 02 ID pRo88M7b0 05-84m 66 :代打名無し@実況は実況板で :2007/03/01(木) 23 09 28 ID y2X84mXbO 06-70m 436 代打名無し@実況は実況板で 2007/03/03(土) 02 09 06 ID 5eGmE70m0 07-56m 116 :代打名無し@実況は実況板で :2007/03/02(金) 01 08 52 ID v56m5d660 08-41m 94 :代打名無し@実況は実況板で :2007/03/02(金) 00 23 24 ID 41m8SHfAO 09-26m 759 :代打名無し@実況は実況板で :2007/03/04(日) 15 32 43 ID N26mewMN0 10-24m 591 :代打名無し@実況は実況板で :2007/03/03(土) 17 38 11 ID H24Mk1HfO ランク外 19m 813 :代打名無し@実況は実況板で :2007/03/04(日) 18 59 31 ID PYsO19mVO 9m 59 :代打名無し@実況は実況板で :2007/03/01(木) 23 03 47 ID 9mYHpg4B0 9m 98 :代打名無し@実況は実況板で :2007/03/02(金) 00 30 56 ID 9M7RbpzJ0 9m 241 :代打名無し@実況は実況板で :2007/03/02(金) 13 21 13 ID GH9mGXWr0 9m 325 :代打名無し@実況は実況板で :2007/03/02(金) 19 24 30 ID 4puND/9m0 8m 467 :代打名無し@実況は実況板で :2007/03/03(土) 04 43 43 ID 8mBND6vNO 8m 582 :代打名無し@実況は実況板で :2007/03/03(土) 17 02 32 ID ISLe8men0 7m 129 :代打名無し@実況は実況板で :2007/03/02(金) 03 16 46 ID S90zGl7m0 7m 202 :代打名無し@実況は実況板で :2007/03/02(金) 12 42 01 ID Lj0uEF7mO 7m 370 :代打名無し@実況は実況板で :2007/03/02(金) 21 28 26 ID S90zGl7m0 7m 464 :代打名無し@実況は実況板で :2007/03/03(土) 03 59 47 ID nR6SvA7MO 7m 786 :代打名無し@実況は実況板で :2007/03/04(日) 16 48 20 ID F7m1G8DL0 7m 883 :代打名無し@実況は実況板で :2007/03/05(月) 00 17 59 ID 7M1O15rw0 6m 631 :代打名無し@実況は実況板で :2007/03/04(日) 00 10 10 ID 8Pz6mBY60 6m 744 :代打名無し@実況は実況板で :2007/03/04(日) 11 48 57 ID O4lAE6mi0 5m 12 :代打名無し@実況は実況板で :2007/03/01(木) 18 58 53 ID D5MIkjHq0 5m 201 :代打名無し@実況は実況板で :2007/03/02(金) 12 40 57 ID uFC5MLzq0 4m 80 :代打名無し@実況は実況板で :2007/03/01(木) 23 43 06 ID G4m+rH/9O 4m 282 :代打名無し@実況は実況板で :2007/03/02(金) 15 54 50 ID 7Ytqoo4m0 3m 209 :代打名無し@実況は実況板で :2007/03/02(金) 12 44 28 ID GT/S3MAx0 3m 228 :代打名無し@実況は実況板で :2007/03/02(金) 12 57 09 ID n/HPZ3miO 3m 555 :代打名無し@実況は実況板で :2007/03/03(土) 14 47 16 ID NZt/3m+X0 3m 719 :代打名無し@実況は実況板で :2007/03/04(日) 09 37 15 ID 3MKIzPgOO 3m 767 :代打名無し@実況は実況板で :2007/03/04(日) 15 51 32 ID /y7G3mnP0 2m 51 :代打名無し@実況は実況板で :2007/03/01(木) 22 30 54 ID JEZ2MfFaO 2m 261 :代打名無し@実況は実況板で :2007/03/02(金) 14 00 54 ID 2MxFvHup0 2m 686 :代打名無し@実況は実況板で :2007/03/04(日) 03 51 18 ID 2Mnd0WW9O 2m 777 :代打名無し@実況は実況板で :2007/03/04(日) 16 16 28 ID 2MwrVZ8s0 1m 20 :代打名無し@実況は実況板で :2007/03/01(木) 20 02 12 ID e1mdTGqNO 1m 914 :代打名無し@実況は実況板で :2007/03/05(月) 02 13 37 ID 1m7+M0k/0 55cm 485 :代打名無し@実況は実況板で :2007/03/03(土) 07 40 32 ID VkE55cmfO 歴代top10記録集
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新IDチェッカー試作版 上級魔族、下級魔族にも対応しています 携帯版はコチラ なんか急に表示されなくなったって人はここを直接開くといいかも ※以下は作成中です 性格や性別など、キャラ設定がめんどくさいって人向けに参考程度に出してくれます あくまで参考なのでその通りにするのも無視するのも個人の自由です バグ、要望などあったら報告お願いします バグだと思いますが性格がOFFになりません あと全部ONとOFFが逆になってます -- 名無しさん (2010-04-24 21 29 10) 報告どうも。初期状態だとスイッチは全部OFFです。OFFにならないってのはONにした後にOFFに出来ないってこと?ちょっとこっちのPCでは確認できないので、他にも同じような症状の人がいたらお願いします -- 名無しさん (2010-04-25 00 28 19) こちらのPCだと性格が初期状態でONになっててOFFにならないのとスイッチがすべて初期状態でONになってます -- 名無しさん (2010-04-25 07 07 02) a -- 名無しさん (2010-11-16 21 46 03) ああああ -- あおぞら (2010-11-16 21 46 38) 性格をONにしてもOFFにしてもON状態になってるし性別一人称二人称がONとOFFが逆になっている -- 名無しさん (2011-07-11 17 35 41) 名前 コメント 更新情報 2010-04-22 趣味以外一応実装 項目少ないんで増やしていきます 特殊項目は未実装 2010-04-21 ID属性チェッカーとしてはほぼ完成。 聖属性の画像だけは作成中。 性別の項目を実装 他の項目は表示されているだけで未実装
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461 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/21(水) 14 55 59.39 ID yquhOvzJ0 妹「ただの野球選手には興味ありません。この中に遠投120m以上、50m走5秒台、通産打率4割、球速160km/hの者が居たらあたしの元にきなさい、以上!」 俺「上ヶ原パイレーツがコテンパンにやられて散っていく様が眼に浮かぶようだ……」 463 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/21(水) 15 00 05.74 ID yquhOvzJ0 俺「トンボと言えば」 妹「金属製の重いのはイヤだなあ」 俺「トンボと言えば」 父「父さんの頃は木製が主流だったな」 俺「トンボと言えば」 姉「長渕」 俺「ねーちゃんも何だかんだこの家の一員だよな」 姉「?」 465 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/21(水) 15 05 03.13 ID yquhOvzJ0 俺「練習にスポーツドリンクを凍らせて持っていく人が居るらしい」 妹「溶け始めの甘い味が好きなんだあ」 俺「最後とんでもなく薄味になるけどな」 妹「ちっちっち、それはそれで好きなんだなあ」 俺「そっか」 妹「でもフタあける時注意しないといけないけどね」 俺「ベタベタするもんな」 妹「ベタベタするよねぇ」 466 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/21(水) 15 10 46.21 ID yquhOvzJ0 俺「8回だったか7回だったか忘れたが。ツーアウトランナー3塁の場面、しかも5点差もあるのにサードゴロで本塁に」 妹「ルー●ーズ?」 俺「なんでわかった」 妹「一緒に見に行ったじゃない」 俺「そうだったな」 467 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/21(水) 15 16 56.84 ID yquhOvzJ0 妹「なによ」 俺「白のアンダーシャツだからと言って、下着の色まで合わせる必要があるのか?」 妹「色付きだと透けるのよ」 俺「チームメイトも目のやり場に困るだろうな」 470 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/21(水) 15 29 17.52 ID yquhOvzJ0 妹「ろ~っこ~お~ろ~しに~さ~っそ~うと~♪」 俺「われら~の、われらの~ダイエーホークス~♪」 妹「はいお兄ちゃん間違えたから負け~」 俺「しまった今はダイエーじゃなかった、つい……口ずさんでしまう……」 姉「ボーダフォンだったかしら?」 俺「それはわざとすぎないか?」 473 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/21(水) 15 34 44.16 ID yquhOvzJ0 姉「ジョージ・マッケンジー? それってどこの大統領だっけ?」 俺「プロ野球選手だよ、ねーちゃん」 475 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/21(水) 15 37 38.99 ID yquhOvzJ0 俺「ところで」 妹「なによ」 俺「下着を白にしたら却って透けるんじゃないか?」 妹「……」 俺「?」 妹「エッチ」 476 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/21(水) 15 52 23.71 ID yquhOvzJ0 俺「おーい、妹ー。野球盤やろうぜー」 妹「いいけど消える魔球禁止ね」 俺「えー」 477 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/21(水) 15 55 17.78 ID yquhOvzJ0 俺「野球盤が嫌という事なのでバッティングセンターに来てみました」 妹「1000円ちょうだい」 俺「ほれ」 妹「わーい」 俺「どれ、スイングを見てやろう」 479 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/21(水) 15 59 39.94 ID yquhOvzJ0 カン カン カン 俺「うむ、もう少し体重を軸足に残す感じで打ってみろ」 カン 妹「こんな感じ?」 カン 俺「飲み込みが早いな、いい感じだぞ」 カン カン 480 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/21(水) 16 01 34.32 ID yquhOvzJ0 俺「どれ、俺も一度やってみるか」 ブルン カン ブルン ブルン ブルン 妹「スイングは良かったよ」 俺「あ、あれ?」 481 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/21(水) 16 04 36.70 ID yquhOvzJ0 俺「3年のブランクは、長い……」 妹「年寄りくさい発言禁止!」 俺「ところで、お前。なんでさっきから右打席ばっかりなんだ?」 妹「だってココ左のゲージって端にしかないもん」 俺「あぁ……、そういう事ね」 482 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/21(水) 16 09 04.76 ID yquhOvzJ0 俺「いやしかし、初球にバントの構えをしてしまうのはサガというかクセというか」 妹「あー、わかる」 俺「ついつい構えてしまうんだよな」 妹「あのマシンみてたらなんとなくそうなっちゃうよね」 俺「だよなあ」 妹「だよねぇ」 483 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/21(水) 16 20 54.09 ID yquhOvzJ0 俺「コイン最後だし左で打ってみるか?」 妹「う~ん……」 俺「俺のサイフは残念ながらもう吐き出すブツを持ち合わせてないらしい」 妹「じゃあ最後に左でやって帰るね」 俺「そうしろそうしろ、もう少しワキを絞ってコンパクトに強い打球ではじき返す事を意識してみろ。そうすりゃホームラン打てるかもよ」 妹「はは、まさかぁ」 パンパカパーン 俺「おぉ」 484 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/21(水) 16 25 37.89 ID yquhOvzJ0 妹「うそ……、あたしがホームランなんて」 俺「今の感じだ、忘れないようにしろよ。明日試合なんだろ?」 妹「……ねぇ、お兄ちゃん。もう一回」 俺「もう金ねぇよ」 妹「もう一回」 俺「……」 妹「あと一回だけ」 俺「しゃーねーな、ホームラン打ったし特別だからな」 妹「やった! ありがとうお兄ちゃん!」 486 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/21(水) 16 40 18.25 ID yquhOvzJ0 妹「バースかっとばっせバース♪ ライト~へレフトへホームラン♪」 俺「なんだ、そんなに嬉しかったのか?」 妹「うん! だって生まれて初めてだもん」 俺「そうか、初めてか」 妹「気持ちよかったなぁ」 俺「そうか、気持ちよかったか」 489 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/21(水) 16 56 04.03 ID yquhOvzJ0 妹「ちょっとおしっこ行ってくるね」 俺「おう」 俺「てか、おしっこって。んな大声で言うなよ」 俺「誰かに聞かれてたら……」 店員「……」 俺「……」 491 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/21(水) 16 57 28.24 ID yquhOvzJ0 店員「ゴホゴホ、あ~仕事仕事」 俺「なぜ俺が辱めを受けねばならぬ……」 俺「ぐ……、納得いかん……」 俺「……おそいな妹のヤツ」 493 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/21(水) 17 02 18.85 ID yquhOvzJ0 少年「ちわっす。俺さんですよね? OBの」 俺「いかにもそうだが、君は?」 少年「妹さんのチームメイトの少年です」 俺「懇切丁寧な説明感謝する」 少年「この前の試合も見に来てましたよね。その時に」 俺「あぁ、あの時の少年か」 少年「はい」 496 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/21(水) 17 07 21.53 ID yquhOvzJ0 俺「バッティングセンターに来てまで練習かね? 関心関心」 少年「そっすね。僕、俺さんを超えるのが目標っすから」 俺「ん、俺を?」 少年「その……、なんでもないです……やっぱり忘れてください」 俺「なんだ、煮え切らないなぁ。妹のしょんべんカーブみたいに切れ味のよくない返事だ」 少年「あいつは! いえ、妹さんは……その」 俺「あん?」 少年「しょんべんカーブなんかじゃ、ないと思います」 俺「あん?」 499 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/21(水) 17 10 44.13 ID yquhOvzJ0 妹「あれー? 少年じゃない、何してるの?」 少年「……おう」 俺「お前長いよ、何時間かかってんだよ」 妹「レディーに向かって失礼よお兄ちゃん。さ、帰ろ? じゃあね少年また明日ね」 少年「……おう」 俺「……あいつか?」 502 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/21(水) 17 16 11.18 ID yquhOvzJ0 妹「ねぇお兄ちゃん、はやく漕いでよ」 俺「ん? あぁすまない。ちょっと考え事してた。落ちないようにしっかりつかまっとけよ?」 妹「はーい」 ギーコ ギーコ ギーコ ギーコ 妹「あ、流れ星」 俺「え? どこ」 妹「残念、もうホームインしちゃったよ」 俺「あー、ちくしょう。次は俺が先に見つけるからな」 妹「次もあたしが見つけるもーん」 503 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/21(水) 17 18 58.87 ID yquhOvzJ0 俺「なぁ」 ギーコ ギーコ 妹「なぁに?」 ギーコ ギーコ 俺「……なんでもねぇ」 ギーコ ギーコ 妹「?」 ギーコ ギーコ 妹「ヘンなお兄ちゃん」 ギーコ ギーコ 504 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/21(水) 17 23 05.25 ID yquhOvzJ0 ギーコ ギーコ 俺「明日見に行ってやるよ、試合」 妹「え? 明日あたし投げないよ?」 ギーコ 俺「いいんだ、打席には立つんだろ?」 妹「うん」 俺「練習の成果も見せてもらいたいしな」 妹「うん!」 ギーコ ギーコ 505 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/21(水) 17 27 14.10 ID yquhOvzJ0 妹「あ、また流れ星!」 俺「何? どこだ」 妹「えへへー、ウ・ソ」 俺「って、ウソかよ」 妹「まだまだだな明智少年、もっと精進したまえ」 俺「流行ってんのかそれ」 妹「あたしがとーさんに教えてあげたの」 俺「そうかい」 545 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/21(水) 20 37 17.14 ID yquhOvzJ0 俺「ところで」 ギーコ 妹「内緒」 ギーコ 俺「まだ何も聞いてないだろ」 妹「どうせ何を願ったのかとか聞くんでしょ?」 ギーコ 妹「お願い事はもうしてあるから」 ギーコ ギーコ 俺「そうかい」 ギーコ ギーコ 546 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/21(水) 20 41 51.97 ID yquhOvzJ0 俺「それじゃあ明日はホームランと言わないまでも猛打賞くらいの活躍はしてくれるんだろうな?」 妹「もっちろん!」 俺「やる気マンマンだな」 妹「当たり前よ。お兄ちゃんのおかげで良い感触掴めたからね」 俺「名コーチと呼べ」 妹「いよっ、お代官様」 俺「それなんか違う」 ギーコ ギーコ 550 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/21(水) 20 46 13.33 ID yquhOvzJ0 妹「~♪」 父「なんだなんだ、今日はえらく気分がいいな」 姉「オトコ、ね」 父「えぇ?!」 551 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/21(水) 20 50 29.38 ID yquhOvzJ0 妹「こきゅうをとめていちびょう~♪ あたなしんけんなめをしたから~♪」 父「う~む」 姉「?」 父「父さんセンサーは何も反応しないぞ」 姉「女のカンよ」 父「女のカンなら仕方ないな」 554 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/21(水) 20 58 08.22 ID yquhOvzJ0 俺「なんだろう……。この、ノーアウト満塁なのに一点も入らなかった時みたいな脱力感」 姉「微妙にわかりそうで伝わって来ないわ」 俺「積極的なエラーは怒らないとか言ってるのに結局エラーしたら怒られる時みたいな空虚感」 姉「う~ん」 俺「先発全員安打かと思ったら俺だけ四球の出塁だけだった時みたいな疎外感」 姉「あんたの話にはついていけないわ」 556 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/21(水) 21 06 58.50 ID yquhOvzJ0 姉「あの子の機嫌の良さとあんたの凹み加減は関係してるのかしら?」 俺「……わかんねぇ」 姉「わからない?」 俺「あぁ、隠し球をくらった気分だ」 姉「?」 561 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/21(水) 21 18 00.14 ID yquhOvzJ0 姉「あのね」 俺「なにさ」 姉「……いや、なんでもないよ」 俺「なんだよ」 姉「あんたが、あの子の事を本当に大切に思うなら」 俺「なんだよ」 姉「皆まで言わすな」 ゴン 俺「痛っ」 562 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/21(水) 21 20 32.95 ID yquhOvzJ0 俺「おー、いてぇ」 姉「おねーちゃんチョップよ」 俺「いてぇ、いてえよ」 姉「そんなに強くしてないでしょ」 俺「うるせぇ、いてぇんだよ」 姉「泣くほど?」 俺「泣いてないよ」 姉「そう」 俺「そうだよ」 563 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/21(水) 21 26 18.68 ID yquhOvzJ0 妹「おとーさん、おかーさん、おねーちゃん、お兄ちゃん。行ってきます!」 母「はいはい、頑張ってらっしゃい」 父「怪我のないようにな」 俺「……」 姉「ほら、あんたも何か言いなって」 俺「お、おう……頑張れよ」 妹「うん! お兄ちゃんが見に来てくれるからあたし頑張っちゃうよ!」 俺「そうか」 妹「うん!」 565 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/21(水) 21 30 46.13 ID yquhOvzJ0 母「かーさんだよ」 俺「誰に向かって宣言してるんだよ」 母「日本全国津々浦々の皆々様よ」 俺「?」 母「ほら、あんたあの子の応援行ってあげるんでしょ? お弁当作ったから」 俺「う、うん」 母「ちょっと待ちなさい」 俺「な、……なんだよ」 母「これ、差し入れにスポーツドリンクとバナナとプロテインを人数分」 俺「って、またかよ!」 570 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/21(水) 21 43 42.33 ID yquhOvzJ0 俺「という事で妹の試合を見学に来ました」 少年「ちわっす」 俺「こんにちは」 「ちわ」「ちわ」「ちわーっす!」 俺「やっぱ慣れないな、コレ」 572 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/21(水) 21 51 08.06 ID yquhOvzJ0 少年「俺さん、……ちょっといいですか?」 俺「ん、何かな?」 少年「俺、今日先発なんです」 俺「そうなんだ」 少年「僕が、勝利投手になったら。……認めてください、僕の事」 俺「ごめん。急展開すぎてお兄さんついていけないよ」 少年「好きなんです、僕。……妹さんの事が」 574 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/21(水) 21 55 29.59 ID yquhOvzJ0 俺「そうか、やっぱり君だったのか」 少年「え?」 俺「なんでもない、こっちの話だ」 少年「……あの?」 576 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/21(水) 21 58 09.37 ID yquhOvzJ0 姉『──』 ゴン 俺『──』 俺「……いいだろう、見せてもらおう。君のピッチング」 少年「それじゃあ、……認めてくれるんですね」 俺「勝てばな」 少年「約束ですよ」 俺「勝てばの話だぞ」 578 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/21(水) 22 01 14.37 ID yquhOvzJ0 妹「あ! お兄ちゃん!」 少年「それじゃあ、また後で」 俺「おう」 妹「あれ? 少年と何か話してたの?」 俺「男と男の話だよ」 妹「ふーん?」 581 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/21(水) 22 03 51.75 ID yquhOvzJ0 監督「集合!」 妹「あ、じゃあ行って来るね」 俺「おう、頑張れよ」 妹「~♪」 俺「……上機嫌だな」 俺「……なんか複雑だよ」 583 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/21(水) 22 06 30.61 ID yquhOvzJ0 俺「さて、どうなる事かね」 俺「しっかし」 俺「あの少年。高校に行っても即戦力になりそうなボール投げるなぁ」 ズバン 審判「ットライク、バッターアウト!」 俺「お見事」 585 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/21(水) 22 12 21.21 ID yquhOvzJ0 俺「一番バッターを見事三振に切ってとりました少年投手、ロージンを二回三回掌で躍らせます。振りかぶって投げた判定ストライク」 俺「左打者の膝元にキレのあるストレートを投げ込んでいきました、相当自信があるマウンド捌きです」 俺「ズバっときた、空振り三振っ! 唸るボールがキャッチャーミットに吸い込まれていきました! 初回三人を三振で討ち取りました、この回12球でチェンジです。ゲームは裏の攻撃へと続いていきます」 父「ふむ、ナイス実況だね」 586 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/21(水) 22 14 44.86 ID yquhOvzJ0 俺「っていうか、居たんだ」 父「車で来た」 俺「俺チャリであの荷物持ってきたのに」 父「いっとくが今回はちゃんと声を掛けたぞ、お前が無視するから父さん傷ついちゃったなあ」 俺「そうだっけ」 父「そうだよ、父さんショックだったよ」 589 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/21(水) 22 17 47.42 ID yquhOvzJ0 父「それにしてもあのピッチャー、いい球投げるなぁ」 俺「一試合目の先発だからな」 父「ただちょっと球数が多くなり気味な傾向があると見た」 俺「奇遇だな、同じ感想だよ」 父「三振は三球投げないとダメだもんね」 俺「そうだな」 父「ところで妹はどこ?」 俺「ライト守ってる、8番らしい」 父「ライパチか」 俺「ライパチだな」 591 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/21(水) 22 22 17.64 ID yquhOvzJ0 父「うーん、2回3回4回とトントン拍子に来てるなぁ」 俺「いい球だよ、どこの高校行ってもエースはれる実力はあると思う」 父「そう思うか? 四球は無いけどボール先行だしリードに苦しそうだけど」 俺「まだ発展途上だからな」 父「う~ん、やっぱり父さんセンサー反応しないなあ」 俺「何の話?」 父「こっちの話」 俺「あ、そ」 593 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/21(水) 22 25 53.14 ID yquhOvzJ0 父「にしても、妹のスイング何か変わったね」 俺「ワキをしめろって言っただけで理解して吸収しやがった」 父「大振りしても非力だからコンパクトにって、言うのは簡単だけどね」 俺「さっきの打席の安打がまぐれじゃないってのを見せてもらいますか」 父「そうだね」 妹「お願いします!」 妹「さっ、こーい!」 594 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/21(水) 22 30 53.54 ID yquhOvzJ0 妹「っ!」 カキーン 俺「あ」 父「おお」 俺「左中間割った……」 父「ひょっとして初の長打、初の打点じゃないか? はっは、さすが父さんの娘だなあ」 俺「成長、か」 父「成長だなあ」 598 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/21(水) 22 35 26.81 ID yquhOvzJ0 審判「バッターアウト! チェンジ!」 父「いやいや、さっきのはナイスバッティングだったよ? お見事だ」 俺「そうだな」 父「守備につく姿も少しばかりサマになってないか? イチローみたいだ、はっは」 俺「そうだな」 父「これで1点リードしたし、このまま行けば……」 カキーン 俺「ところが、そう上手くはいかないんだなあ」 600 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/21(水) 22 40 08.89 ID yquhOvzJ0 父「ふむ、この試合打たれた初めての安打だね」 俺「セットポジションになってどうなるか」 父「意外とセットになって崩れる投手は多いからね、この試合初めてとなるとなおさらだ」 俺「それ嫌ってセットで投げてる投手も多いよな」 父「流れが変わるとしたらココだ」 俺「さあ、どうするよ。少年」 602 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/21(水) 22 43 02.93 ID yquhOvzJ0 審判「ボール! フォアボール!」 父「苦しいマウンドだな」 俺「急に制球が乱れだしたな」 父「よくあるんだ、あれは。誰かマウンドに行ってやらんと、このままズルズル行くぞ」 604 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/21(水) 22 49 42.20 ID yquhOvzJ0 カキーン 俺「あーあ、逆転されちまったよ」 父「そのわりに、なんだか嬉しそうだな」 俺「そうか?」 父「そうだよ」 605 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/21(水) 23 00 07.44 ID yquhOvzJ0 父「それにしても悪い流れだなぁ、スミを狙ったのが全部外れてる」 俺「さっきから甘いコースに何球もいってるよ、打者が空振りしてくれてるから助かってるようなもんだ」 父「ここで四球でも出すようなモンなら最悪の流れだなあ」 審判「ボール! フォアボール!」 父「父さん余計な事言ったかい?」 俺「いや」 606 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/21(水) 23 04 33.07 ID yquhOvzJ0 妹「ピッチャー! ラクにラクに!」 少年「……っ」 審判「ットラックアウト!」 妹「ナイスボール!」 少年「……うん」 父「いいストレートだ、あれをいつでも出せるようになればな」 俺「そうだな」 父「さて、最終回で1点差か。妹に打順が回るには2人塁に出なきゃな」 607 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/21(水) 23 12 24.47 ID yquhOvzJ0 審判「フォアボール!」 父「なんか今日は良いところで回ってくるなあ」 俺「1.3塁か」 父「さっきみたいに間を抜ければ長躯ホームインもありえる」 俺「まさか」 カキーン 父「その’まさか’があるから、野球は面白い。そうだろ?」 妹「いっけぇえええ!!」 608 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/21(水) 23 16 31.80 ID yquhOvzJ0 俺「1塁ランナー生還……。サ、サヨナラだ……」 父「はっは、今日は赤飯でも炊くか」 俺「それはなんか意味が違う気が」 父「細かい事は気にするな、じゃあ父さん帰るから後ヨロシク」 俺「あ、ちょ……行っちゃったよ」 俺「はぁ」 俺「なんか……複雑だなあ」 614 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/21(水) 23 33 16.12 ID yquhOvzJ0 妹「お兄ちゃん! 見た? 見た? 見た!?」 俺「おう、そんなでかい声出さなくても聞こえてるしちゃんと見てたぞ」 妹「やっちゃった! あたし、やっちゃった!」 俺「ああ、やったな」 妹「お兄ちゃん……?」 俺「どうした?」 妹「なんか。嬉しくなさそう、お兄ちゃん」 俺「そんな事ないさ、嬉しいよ」 妹「……ほんと?」 俺「あぁ、本当さ」 妹「……ウソツキ」 616 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/21(水) 23 40 50.29 ID yquhOvzJ0 俺「よう」 少年「……ども」 俺「勝ったな、見事に勝利投手だ」 少年「……」 俺「良かったな、おめでとう」 少年「……今日のは、ナシでいいです」 俺「あん?」 618 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/21(水) 23 42 33.54 ID yquhOvzJ0 少年「……試合には勝ったけど、勝負には負けました」 俺「どう見ても君の勝ちだろう? サヨナラも立派な勝ち方だよ?」 少年「……自分の中で……納得がいかないです」 俺「あん?」 少年「勝手ながら、……保留にさせてもらいます」 俺「……勝手にしろ」 619 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/21(水) 23 44 25.77 ID yquhOvzJ0 父「という事で赤飯を炊いてみました」 妹「……」 俺「……」 父「あ、あれ? なんか空気重くない?」 姉「オトコ、ね」 父「えぇ?!」 620 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/21(水) 23 48 26.48 ID yquhOvzJ0 父「なあ、あの子と何かあったのか?」 俺「知らん」 父「うぅ……」 父「そ、そうだ妹よ。久しぶりに一緒に風呂でも入るか?」 妹「変態」 父「うぅ……」 父「父さん何か悪い事したかなぁ……」 622 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/21(水) 23 54 28.69 ID yquhOvzJ0 俺「はぁ……。妹のヤツ……、あんなののドコが良いんだよ……」 俺「だいたい認めるも無いだろうに、何で俺が認めにゃならんのだ」 俺「あぁもう、なんで眠れないんだよ」 俺「バカたれが」 俺「男だったら難しく考えるな」 俺「……眠れない……」 623 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/21(水) 23 56 17.26 ID yquhOvzJ0 妹「はぁ……。お兄ちゃんのバカ……、なんでもっと喜んでくれないのよ……」 妹「お兄ちゃんの為に頑張ったのに」 妹「初めての長打、初めての打点だったのに」 妹「それに、サヨナラだよ? もう一生に一度しか無いかも知れないくらいなのに」 妹「お兄ちゃんのバカ、大っ嫌い」 妹「……だいすき……」 625 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/22(木) 00 05 40.67 ID B4/s0rPw0 父「朝だよー、今日は父さんがスクランブルエッグ作ったよー」 俺「……」 妹「……」 姉「……」モグモグ 父「うぅ……」 628 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/22(木) 00 08 14.89 ID B4/s0rPw0 父「父さんは……父さんは……」 父「こんな一昔前のパリーグの外野席みたいな食卓は嫌だぁぁぁあああああ!」 母「朝から元気ね」 姉「ホントね」 630 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/22(木) 00 12 01.47 ID B4/s0rPw0 俺「……」 妹「……」 俺「……」 妹「あ、あの。お兄ちゃん」 姉「!」 俺「……あん?」 妹「ちょ、ちょっといいかな?」 俺「今日は、忙しい。出かける」 妹「あ……、うん……」 母「不器用ね」 姉「ほんと、不器用ねぇ」 631 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/22(木) 00 18 11.97 ID B4/s0rPw0 俺「家に居れる空気じゃないので逃げて来ました」 俺「おや? こんなところにバッティングセンターが」 俺「特に行くトコもないし、ちょっと寄ってくか……」 少年「ちわっす」 俺「そんな気がしてたよ」 少年「?」 俺「いや、こっちの話」 632 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/22(木) 00 22 58.04 ID B4/s0rPw0 俺「まぁ好都合だ。少年、今度は俺から勝負を申し込もう」 少年「奇遇ですね、僕も同じ事を言おうとしていましたよ」 俺「勝負の方法は」 少年「ガチンコ一打席勝負でいいですよね」 俺「もちろんだ、君が投手で俺が打者」 少年「三振凡打で僕の勝ち」 俺「ヒット性の当たりで俺の勝ちだ」 少年「最初からこうしていれば話は早かった」 俺「舐めるなよ。子供のボールでこの俺が抑えられると思ったら大間違いだ」 少年「俺さんこそ、その腰を言い訳にしないでくださいよ?」 俺「上等だ!」 633 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/22(木) 00 28 23.99 ID B4/s0rPw0 少年「勝負は次の日曜日」 俺「場所はいつもの野球場でいいだろう」 少年「ケツまくって逃げないでくださいよ?」 俺「ケツの青い坊やに言われたかないね」 少年「はっ、くだらない。すぐにそんな口を利けないようにしてあげますよ」 俺「ガキはさっさと帰ってママのおっぱいでも吸って寝てな」 少年「その言葉、そっくりそのまま返しますよ」 俺「ふん。よく見りゃ愛想の無いクソガキじゃねぇか。こんなののドコがいいんだか」 少年「なんだと!」 635 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/22(木) 00 31 20.93 ID B4/s0rPw0 俺「せいぜい首を洗って待ってるんだな」 少年「あなたが妹さんの御兄さんじゃなければ、同じ空気すら吸いたくありませんね」 俺「口の減らねぇガキが」 少年「まぁいいでしょう。ここで言い争ってても仕方ありません」 俺「おう」 少年「逃げずにちゃんと来てくださいよ?」 俺「どっちが」 638 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/22(木) 00 34 59.87 ID B4/s0rPw0 ブン ブン 姉「どうしたのあの子? 急に素振りなんか始めちゃって」 母「さあねぇ」 父「うぅ……、食卓が……楽しい食卓が……」 639 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/22(木) 00 37 54.51 ID B4/s0rPw0 俺「ダメだ……、スイングのキレが無くなってる……」 俺「腰、痛ぇ……」 俺「……こんな調子で勝てるのかよ」 妹『──』 俺「いや、勝つ」 俺「兄として、勝つ」 ブン ブン 641 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/22(木) 00 40 15.49 ID B4/s0rPw0 妹「ねぇ。おとーさん」 父「な、な、なんだい?!」 妹「お兄ちゃん、あたしの事嫌いになっちゃったのかな?」 父「……ん」 妹「だって、あたしが打っても……全然嬉しそうじゃなかったし……」 643 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/22(木) 01 01 49.88 ID B4/s0rPw0 妹「一番、お兄ちゃんに、喜んで欲しかったのに……」 父「妹よ、いいかい?」 妹「うん?」 父「男という生き物は単純でバカな生き物なのだ。一つの事にしか集中できない、同時に二つの事は見れないんだ。特にあいつは視野が狭いからな、遊撃手のくせに」 妹「ごめん……よくわからない……」 父「まぁようするに、だ」 妹「うん?」 父「お兄ちゃんは今、戦ってる。それは見えない何かかもしれないし、他の誰かかもしれない」 妹「……」 父「だから、少し待ってあげよう。お兄ちゃんが自分の足で歩けるまで」 妹「うん……」 父「よしよし、いい子だ」 644 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/22(木) 01 05 52.24 ID B4/s0rPw0 俺「いててててててて……」 俺「……」 俺「いや、痛がってる場合じゃない」 俺「いてててて……」 647 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/22(木) 01 16 31.66 ID B4/s0rPw0 俺「そんなこんなで勝負の日」 少年「逃げずに来たのは褒めてあげますよ」 俺「1時間後に同じ台詞が吐けるかな」 少年「俺さんが僕の前に平伏す姿が想像できますよ、そんなコルセットまいちゃって勝つ気あるんですか?」 俺「うるせぇ」 少年「怪我してるからって手は抜きませんよ」 俺「ボケが、んな事したら承知しねぇぞ。全力で来い」 少年「望むところですよ」 649 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/22(木) 01 20 46.75 ID B4/s0rPw0 妹「少年。何よ、こんなトコに呼び出して……って、お兄ちゃん?」 俺「……なんで妹が」 少年「僕が呼び出したんですよ」 妹「ねぇ、どうしてお兄ちゃんと少年が一緒に居るの?」 少年「これは俺さんと僕の勝負なんです」 妹「勝負?」 俺「あぁ、男と男の勝負だ。お前はそこで見てろ、いいな?」 妹「わかった! みてるね!」 650 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/22(木) 01 24 48.51 ID B4/s0rPw0 父「キャッチャーが必要だろう、あっしがマスクを被りやしょう旦那」 少年「誰だよ、オッサン」 父「通りすがりの捕手ですぜ旦那、御気になさらず。ささ、肩を作りましょうぜ」 少年「……ふん」 姉「なんかおとーさんキャラ違うくない?」 母「あらあら」 652 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/22(木) 01 27 30.07 ID B4/s0rPw0 少年「さて、舞台は整った」 俺「そうだな」 少年「後はあんたを──黙らせるだけだ」 俺「やれるもんなら──やってみろ」 少年「いくぞ!」 俺「こい!」 653 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/22(木) 01 30 08.27 ID B4/s0rPw0 少年「うおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!」 ズバン 俺「クソ、なんてストレートだ。バットにかすりもしない!」 少年「ははは、そんなもんか! 大した事ないな!」 俺「うるせぇ、こっちはまだ本気の20%も出してないんだよ!」 655 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/22(木) 01 32 57.51 ID B4/s0rPw0 ズキズキ 俺「……くねぇ……くねぇ……いたくねぇ……痛くねぇ」 俺「よっしゃあああ!! こい!!」 少年「うおおおおおおおおおおおおおおおおお!!」 ギィィィン 俺「くっそ、ファールか」 少年「これで追い込みましたよ。あと一球で地獄へ送ってあげますよ、せめて苦しまないように手も足も出ないボールでね」 俺「言ってろ、バカが」 ズキズキ 657 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/22(木) 01 35 38.05 ID B4/s0rPw0 ズキズキ 俺「(あぁ、痛ぇなぁ)」 俺「(正直立ってるのがやっとでボールなんかよく見えないし)」 俺「(負ける……のか)」 俺「(まけr)」 妹「がんばれ! お兄ちゃん!」 659 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/22(木) 01 38 42.70 ID B4/s0rPw0 俺「(そうだ、そうだよ)」 俺「(何の為に俺は)」 俺「(俺は)」 俺「うおおおおおおおおおお!!」 少年「な……コルセットを外した、だと……?」 俺「これでようやく自由に動けるぜ。さぁ来な、地獄へ送ってやる」 664 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/22(木) 01 51 08.15 ID B4/s0rPw0 少年「く……コルセットを取ったくらいで何を」 俺「俺のコルセットは108キロだ!」 少年「何をわけのわからない事を!」 カキィィィィ……ン! 少年「なん……だと……」 妹「ホ……」 妹「ホームラン! ホームランだ!」 671 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/22(木) 01 57 16.42 ID B4/s0rPw0 少年「負けた……僕が。この、僕が……」 俺「はは……やった」 俺「……やったぞ」 俺「勝ったぞ、畜生め」 ドサッ 672 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/22(木) 02 01 07.50 ID B4/s0rPw0 妹「お兄ちゃん! お兄ちゃん! しっかりして!」 俺「おぉ、あんまり揺さぶるな。痛い……」 妹「ご、ごめん……」 俺「勝ったぞ」 妹「うん……見てた、見てたよ」 俺「そうか、見てたか」 妹「うん。ちゃんと見てたよ……」 673 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/22(木) 02 06 39.31 ID B4/s0rPw0 俺「ごめんな」 妹「何で謝るの、こんなにボロボロになるまでお兄ちゃん頑張ったじゃない」 俺「俺はお前を傷つけてしまった」 妹「ううん、いいよ。もう、いいの」 俺「妹……」 妹「お兄ちゃん……」 俺「バカ、なんでお前が泣いてるんだ」 妹「泣いてなんかないもん、泣いてなんか……」 俺「そうかい」 674 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/22(木) 02 10 06.88 ID B4/s0rPw0 少年「僕の負けだ……」 俺「あぁ、でも良いボールだった。最高のストレートだったよ」 少年「……僕の、負けだ」 父「ここに息子と少年との新たなる友情が……」 俺「つーかお前! 俺年上なんだから敬語つかえよな!」 少年「死んでも嫌だ! アンタにはもう一生敬語なんか使わないね!」 俺「なんだと! てめぇ!」 父「芽生えなかったのである……」 679 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/22(木) 02 15 03.12 ID B4/s0rPw0 俺「そうだ、妹」 妹「うん?」 俺「あの皮手、買いに行くか」 妹「──、覚えててくれたんだ」 俺「当たり前だ、なんたって俺は」 俺「お兄ちゃんだからな」 ED曲「sugar!!」 684 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/22(木) 02 39 23.20 ID B4/s0rPw0 妹「それで、お兄ちゃんと少年は何の勝負をしてたの?」 俺「あぁ。あいつをお前の彼氏として認めるかどうかの勝負をだな」 妹「へ? 少年があたしの彼氏? 何言ってるの?」 俺「……は?」 妹「確かに告白されたけど、あたし断ったよ? 全然タイプじゃないもん」 俺「……こんなオチかよ!」 姉「……」 俺「ねーちゃん、ちょっとまて。そもそも(描写は無いけど)あいつに彼氏が居るらしいって事はねーちゃん情報だったよな」 姉「違うわ、女のカンよ」 俺「一緒だ!」 妹「何の話~?」 母「あらあら、仲がいいわねぇ」 父「はっはっは。結構結構。女のカンより父さんセンサーの方が正しかったという事だな」 妹「ねぇ何の話~?」 おしまい。 以下、ボツネタ。 俺「……」 父「お前に一言言っておく事がある」 俺「なんだよ」 父「他の誰を応援しようと勝手だが、父さんだけは妹の味方だ」 俺「……なんだよ」 妹「でも男の人って」 俺「なんだ?」 妹「やっぱり、その」 俺「?」 妹「む……胸の大きい人が好きなんじゃないの?」 俺「あん?」 妹「かべとかつるぺたとか言われるもん」 俺「あん?」 俺「腰をクルっと回してバッと振る。と、指導する監督が居るらしい」 妹「ゴジラとかは一瞬で解ったって聞くね」 俺「天才同士通じ合うものがあったのだろうか」 妹「そうかもね」 俺「とーさんから教えられたのは好球必打って事だけだったよ」 父「それは基本だ」 俺「基本は基本だから難しいんだよ」 父「」 妹「高校野球でも2時間はかかるのにね」 俺「」 姉「なるほど、その’せりーぐ’と’ぱりーぐ’っていうのに分かれてるのね」 俺「そうそう」 姉「ふーん、サッカーと一緒なのね」 俺「ん?」 姉「どっちがJ2なの?」 俺「おいこら」 姉「それでね」 俺「今度は何」 姉「どこに隠したの?」 俺「は?」 姉「知ってるのよ、野球場の中にダイヤモンドがある事は」 俺「自分で探したまえワトソン君」 妹「ねぇお父さんお母さん」 妹「あたし、どうすればいいのかな」 妹「プロだって、こんなあたしが」 妹「夢みたいな話だとずっと思ってたけど」 妹「夢って、何か。こう、もっとモヤモヤとしてて、つかんでもつかみきれなくて、そんなものだと思ってた」 妹「だけど、お兄ちゃんから聞かされた時いきなり現実がどーんとやってきて。実感はなかったけど、でもホントは嬉しかったけど、イヤって言っちゃった」 妹「高校だって行きたいし、高校野球だってやりたい。プロになるのはそれからだって遅くないよね。お兄ちゃんを追い越してからでも遅くないよね」 妹「ね?」 ザァー
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妹「野球しようよ」 元スレ 1 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2009/11/06(金) 17 10 00.73 ID K/S/Fyi30 俺「昨日の試合すごかったな」 妹「ホームランに始まってホームランに終わるって感じだったよね」 俺「それは、言っちゃダメ」 妹「なんで?」 俺「ダメったらダメ」 6 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2009/11/06(金) 17 14 00.93 ID K/S/Fyi30 俺「新庄と清原が一緒に解説したらしい」 妹「色々とハジけてたね」 俺「あれくらいせんと視聴率稼げないんだろうな」 妹「野球は野球場でやるものなのにね」 俺「そうだな」 9 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2009/11/06(金) 17 22 19.93 ID K/S/Fyi30 俺「盗塁ってかっこいいよな」 妹「そうだね」 俺「あの投手との駆け引きがなんともいえないんだよなぁ」 妹「それもそうだけど、レフト前ヒットで一塁ランナーが三塁まで進む走塁が好きだな」 俺「あー」 12 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2009/11/06(金) 17 27 13.82 ID K/S/Fyi30 俺「このプロ野球チップスカード、いつのだろうな?」 妹「2000年くらいじゃない?」 俺「なんでわかるのさ?」 妹「ソックスの履き方で」 俺「時代を感じるよなぁ」 14 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2009/11/06(金) 17 35 25.51 ID K/S/Fyi30 姉「ねぇ」 俺「ん?」 姉「ギダって何?」 俺「ギダ? あぁ、犠打ね。犠牲バントの事だよ」 姉「へぇ」 16 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2009/11/06(金) 17 37 57.16 ID K/S/Fyi30 俺「ドラッグバント、セーフティーバント、プッシュバント。一口にバントと言っても色々なやり方があるんだよ」 姉「へー、じゃあこのパソコンは?」 俺「ブロードバンド」 姉「……」ニヤニヤ 俺「言わせといてそのドヤ顔やめてくれ……」 20 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2009/11/06(金) 17 42 26.33 ID K/S/Fyi30 俺「今年もドラフト終わったなー」 姉「ドラフトってアレでしょ? 車の」 俺「そりゃドリフト」 姉「8時だよ」 俺「そりゃドリフ」 姉「世界三台珍味」 俺「ひょっとしてワザとやってねぇか?」 23 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2009/11/06(金) 17 48 19.58 ID K/S/Fyi30 姉「あたし野球なんかわかんないもん」 俺「そうかい」 姉「盗んだり刺したり殺したりするスポーツって事くらいしか知らないわ」 俺「それ何のネタだっけ」 姉「あん?」 26 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2009/11/06(金) 18 02 29.48 ID K/S/Fyi30 俺「引退したらムービースターになるって言った選手が居るらしい」 妹「ムービースターというよりエンターテイナーね」 俺「でもカッコイイんだよなぁ」 妹「だね」 俺「だなぁ」 27 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2009/11/06(金) 18 08 57.59 ID K/S/Fyi30 ブン ブン 妹「はぁ、はぁ」 ブン ブン 俺「素振りですか」 妹「高校になって対戦投手のレベルが急に上がった気がするの」 俺「中には卒業したらプロに入るやつも居るしな」 妹「あたし、負けたくないの」 ブン ブン 28 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2009/11/06(金) 18 14 54.73 ID K/S/Fyi30 俺「左打席の時な、右肩の開きが早いからなるべく最後まで肩は閉じてろ」 妹「うん」 俺「あと、右打席の時は右肘の使い方を意識した方がいい、その方がヘッドが早く出るからな」 妹「うん、こんな感じ?」 俺「もっとこう。肘をこうやって押し出すカンジでな」 姉「いつも言おうと思ってたけど、くっつきすぎでしょアンタ達。スキンシップにも程ってもんが」 妹「そう?」 姉「そうよ、あんたも一応女の子なんだからね」 29 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2009/11/06(金) 18 18 34.62 ID K/S/Fyi30 俺「ん? ひょっとして背伸びた?」 妹「えへへ、気づいた?」 俺「う~む……」 妹「?」 俺「ここは成長ナシ、か」 妹「お兄ちゃん!」 30 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2009/11/06(金) 18 24 21.05 ID K/S/Fyi30 姉「で、どうなのよ。社会人になった感想は」 俺「ん~……、意外とこんなものなのかなって」 姉「あん?」 俺「得意先行って頭下げて、会社帰って頭下げて、熱くなる事もなく一日が終わって、気がついたらヘトヘトだよ」 姉「それがサラリーマンって生き物よ」 俺「さいでっか」 31 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2009/11/06(金) 18 26 05.04 ID K/S/Fyi30 俺「なんか、こう。もっと熱くなれるものがあればとは思うけど」 姉「そんなアンタに社会人の先輩から一つ素敵なアドバイスをしてあげるわ」 俺「なんだよ」 姉「仕事してる時はあくまで違う自分で居なさい、その方が楽だから」 俺「そんなものかねぇ……」 姉「皆そうやって生きてるのよ」 俺「生き難い世の中だこって」 33 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2009/11/06(金) 18 30 01.09 ID K/S/Fyi30 姉「あたしだって好き好んで銀行員なんかやってないわよ。出勤すりゃお局様からは小言攻撃、残業だって多いし、しんどい事の方が多いわよ。でも生きていくためにはしょうがないのよ」 俺「しょうがない、ね」 姉「毎日毎日電卓叩いてお札数えて、たまーに’あたしはそんな事の為に生まれてきたんじゃない!’って思うけどね。でもどこかで妥協しなきゃ仕事なんかやってらんないわよ」 俺「妥協、ね」 姉「まー、あんたにもそのうちわかるわよ」 俺「さよか」 34 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2009/11/06(金) 18 33 07.16 ID K/S/Fyi30 妹「あ、お兄ちゃん。おはよー」 俺「はよー」 妹「あのね、今日って早く帰ってくる?」 俺「たぶんな、今日は定時で帰れるはず」 妹「じゃあ……またスイング見てくれない? 試合も近いしさ」 俺「おう、いいぞ」 妹「やったあ! じゃあ待ってるね!」 俺「おう。それじゃあイッテキマス」 妹「いってらっしゃ~い!」 35 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2009/11/06(金) 18 35 54.08 ID K/S/Fyi30 俺「ちわっす」 先輩「おー、どうよ俺くん。営業の仕事はもう慣れた?」 俺「いや、まだまだですよ」 先輩「ははは。うちの会社これでもマシな方なのに辞めていく人が多くて困ってたんだよねぇ。俺くんが来てくれて助かったよ。まったく最近の若いヤツは根性が足りないというか──」 俺「はぁ……」 37 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2009/11/06(金) 18 38 09.21 ID K/S/Fyi30 俺「後は日報書いて終わり、と」 先輩「俺くん今日もう終わり?」 俺「そうっす」 先輩「いいねぇいいねぇ。じゃあこの後ちょっと一杯やってく?」 俺「今日はちょっと……」 先輩「ん? なんかあるの?」 俺「あ、いや。ご一緒します」 先輩「ははは、だよねぇ。ここじゃ先輩のお誘いは断らないのが長くやってくコツだからね? 覚えておくといいよ?」 38 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2009/11/06(金) 18 41 48.27 ID K/S/Fyi30 先輩「おねーさん、生ビール二つね」 店員「ありやとやしたー」 先輩「はい、カンパーイ。おつかれさまー」 俺「お疲れ様です」 先輩「ぷはー! ったくさー、毎日毎日やってらんないよなぁ。あ、そういえば今日の部長なんか機嫌悪かったでしょ? あれって昨日奥さんにキャバクラ通いバレたらしいよ、あとね係長が──」 俺「はぁ……、そうなんですか」 俺「(6時、か)」 40 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2009/11/06(金) 18 43 57.00 ID K/S/Fyi30 先輩「そういえば俺くんって昔野球やってたんでしょ?」 俺「まぁ、一応」 先輩「やっぱり~? なんかそんな気してたんだよね。モサいっていうか、いかにも野球部ってカンジじゃん?」 俺「そっすか」 先輩「ははは。あ、別に悪口とかじゃないから落ち込まないでね? 野球は昔から興味ないんだよねぇ、野球なんかオッサンがスポーツ新聞で読むもんでしょ?」 俺「まぁ、そっすね」 先輩「それにさー、見たいドラマが始まるのが遅くなるのが許せないっていうか、まぁそんあカンジなんだよねー」 俺「そうですか」 42 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2009/11/06(金) 18 51 02.92 ID K/S/Fyi30 先輩「くそー、しゃかいがぜんぶわるいんだー」 俺「ちょっと先輩大丈夫っすか? 飲みすぎですよ」 先輩「らいじょーぶ、らいじょーぶらって」 俺「タクシー拾いますから、ちょっと座っててください」 先輩「ひゃーい」 俺「もう11時か……」 43 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2009/11/06(金) 18 52 27.82 ID K/S/Fyi30 俺「ただいま~」 母「おかえりなさい、随分遅かったのね」 俺「妹は?」 母「もう寝ちゃったよ、明日も早いんだってさ」 俺「そっか……」 母「何か食べる?」 俺「いや、食べてきたから今日はもう寝るよ」 母「そう」 44 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2009/11/06(金) 18 54 19.67 ID K/S/Fyi30 俺「はぁ」 俺「寝て起きたら明日も会社か」 俺「社会人は大変だなぁ」 俺「妥協……、ね」 俺「はぁ、寝よ」 俺「おやすみ……」 48 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2009/11/06(金) 19 05 54.18 ID K/S/Fyi30 俺「そういえば、そろそろ夏の地方予選か」 妹「うん」 俺「高校の公式戦じゃ、お前はベンチ入りできないんだよな」 妹「……うん」 俺「応援行くよ、今度の日曜だっけ?」 妹「○×野球場」 俺「わかったよ」 49 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2009/11/06(金) 19 12 07.57 ID K/S/Fyi30 俺「そうか、もうそんな季節か……」 父「そうだなぁ、今年も甲子園の季節がやってくるな」 俺「とーさん。居たのか」 父「ふははははは、とーさんは時と場所を選ばずに参上する正義の味方なのだ!」 俺「正義の味方て」 父「はっはっは。まぁ、それは置いといて、だ」 俺「あん?」 父「仕事も良いがたまには生き抜きも必要だぞ? 最近お前の帰りが遅いもんでな、妹がすこぶる不機嫌でとーさんは正直いってツラい!」 51 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2009/11/06(金) 19 16 39.70 ID K/S/Fyi30 俺「なぁ、とーさん」 父「うむ。何だね明智少年、ついに白状する気になったか? カツ丼食べるか?」 俺「いらん」 父「いらんって、とーさんハッキリ言われると傷ついちゃうぞ、ぷんぷん」 俺「可愛くないからそれ」 父「そうか」 俺「そうだよ」 53 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2009/11/06(金) 19 23 58.94 ID K/S/Fyi30 俺「社会人って結構シンドいんだな」 父「ん」 俺「まだ野球の練習のシンドさの方がいくらかマシだったよ」 父「そうか」 俺「とーさんって、結構スゴイ大人なんだなって思った。ちゃんと家族養ってさ、毎日愚痴も言わずに働いてさ」 父「はっはっは。何だ何だ、褒めても何も出ないぞ?」 54 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2009/11/06(金) 19 33 00.32 ID K/S/Fyi30 俺「けっこう俺もツラいんだわ。色々と」 父「だろうな、痩せたもんなお前」 俺「妹からスリムになったって言われたよ」 父「はっはっは、そうかそうか」 56 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2009/11/06(金) 19 36 00.99 ID K/S/Fyi30 父「前にお前を月見草に例えた事があったな」 俺「そうだな」 父「知ってるか? 月見草ってのはな、冬は雪の下でじっと絶えて、夏の日照りの中でも枯れないんだぞ?」 俺「……?」 父「しぶとさがお前のウリだろう? 追い込まれてもファールで粘って粘って良いボールをはじき返すんだ」 57 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2009/11/06(金) 19 40 54.89 ID K/S/Fyi30 父「あの夏のお前はどこに行った? 怪我して全部忘れてしまったか?」 俺「そっか、……月見草か」 父「ん」 俺「なんか元気でたよ。ありがと、とーさん」 父「そうか、元気でたか」 俺「うん、ありがとう」 父「なに、気にするな。それにこんな時くらい父親らしくありたいからな、はっはっは」 俺「一言余計だよ」 父「気にするな明智少年、はっはっは」 58 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2009/11/06(金) 19 49 47.62 ID K/S/Fyi30 俺「今年で引退する監督居るらしい」 妹「最後は敵味方関係なく胴上げされてたね」 俺「それが野球の良さだよ」 妹「ちょっとウルウルしちゃった」 俺「ドラマだよなぁ」 妹「だねぇ」 59 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2009/11/06(金) 19 55 49.68 ID K/S/Fyi30 TV『今シーズン7勝に終わった○○選手はアメリカで~~』 俺「お~、この選手もついにメス入れるのか」 姉「何を入れるって?」 俺「メスだよ」 姉「この人オスでしょ?」 俺「ヒジにはメスを入れるんだよ」 姉「それって、つまりふたn」 俺「まてまてまて、何をどう聞いたらそうなるんだ」 60 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2009/11/06(金) 19 58 42.49 ID K/S/Fyi30 姉「改めて野球について勉強してみようと思うの」 俺「急に何だよ」 姉「というワケで教えなさいよ」 俺「まぁ、いいけど」 姉「今度のデートが野球観戦なのよ」 俺「あ、そ」 61 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2009/11/06(金) 20 00 51.56 ID K/S/Fyi30 姉「なるほど、その’せりーぐ’と’ぱりーぐ’っていうのに分かれてるのね」 俺「そうそう」 姉「ふーん、サッカーと一緒なのね」 俺「あん?」 姉「どっちがJ2なの?」 俺「あん?」 63 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2009/11/06(金) 20 09 32.56 ID K/S/Fyi30 俺「というわけで、妹の試合を見に来ました」 妹「あ、お兄ちゃん。来てくれたんだ!」 俺「おう、試合13時からだろ?」 妹「うん」 俺「先にスタンド行ってるからな、しっかり応援しような」 妹「……うん」 俺「なんだなんだ、元気ないな」 妹「やっぱり、試合に出れないのは、ちょっと悔しいっていうか……」 俺「うむ、その分だけ試合に出てる選手を応援しようじゃないか。な?」 妹「うん」 66 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2009/11/06(金) 20 38 12.68 ID K/S/Fyi30 ワーワー 俺「う~ん、高校野球って感じの雰囲気だなぁ。懐かしい」 俺「ついこの間まで俺もそっち側に居たんだよなぁ」 俺「野球、か……うん。いいもんだよな」 俺「にしても、随分部員が少ないんだなぁ」 おじさん「あんたも△△高校の応援かな?」 俺「あ、そうです」 おじさん「そうかいそうかい、最近まで△△高校も強かったんだがここ三・四年でサッパリ弱くなっちまってね」 俺「そうなんですか?」 おじさん「なんでも廃部が検討されてるとかって聞くね、まぁそんな事にはならないとは思うんだけどね?」 俺「廃部って……」 おじさん「あ、ごめんね変な事言って。これあくまで噂だからさ」 67 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2009/11/06(金) 20 46 58.04 ID K/S/Fyi30 審判「プレイボール!」 俺「お、始まりましたね」 おじさん「そうだねぇ」 妹「がんばれ~!」 68 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2009/11/06(金) 20 50 06.52 ID K/S/Fyi30 審判「フォアボール!」 俺「また四球か。ちょっと球数も多いし流れが悪いなぁ」 おじさん「さっきの外野のエラーから調子崩したみたいだね、あの投手」 俺「エラーは良いんだけど、その後ですよ。さっき誰もカバーに行ってなかったでしょ?」 おじさん「ほう?」 俺「例えばピッチャーが一塁牽制した時はセカンドとライトがダッシュでカバーに入るとか、ショートゴロだったらキャッチャーはファーストのバックアップに入るとか、そんな基本的な事ができてない気がしますね」 おじさん「う~ん、よく見てるね」 俺「あ、すみません。クセみたいなもんで」 おじさん「良い目だ」 70 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2009/11/06(金) 20 58 42.89 ID K/S/Fyi30 カキーン おじさん「おぉ、よく打ったね今のボール」 俺「そうですね、ちょっと泳がされましたけど。気持ちでもっていったって感じのヒットでしたね」 おじさん「さあ、反撃開始だよ」 俺「この試合初めて出したランナーですからね、ノーアウトだし攻めていきたいですね」 おじさん「君だったら、次の打者にどんなサインを送るんだろうね?」 俺「ヒッティングですね」 おじさん「ほう? 定石のバントではなくて?」 俺「まだ回が若いですからね、ノせてあげると高校生くらいだと試合中に爆発する事もあるんですよ」 おじさん「爆発、ね」 俺「毎年甲子園に出るようなチームには一人くらい居るでしょ? 地方大会の打率が五割とか六割とか残す選手が、そういう事ですよ」 71 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2009/11/06(金) 21 06 28.77 ID K/S/Fyi30 コツン おじさん「バントだったね」 俺「ま、ここは手堅くという事でしょうね」 おじさん「一死献上で得点圏、それも良い作戦と思うけどね?」 俺「投手ってのは、アウトを取ってる限り気持ちよく投げられるんですよ」 おじさん「ほう?」 俺「バントってのは投げる側からすると楽なんです、アウト一つもらえるわけですからね」 72 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2009/11/06(金) 21 08 59.95 ID K/S/Fyi30 おじさん「ふむふむ」 俺「打たれるって事ほど投手にとって気持ち悪い事はない、ましてや今日初めて打たれた安打だ。ここでバントはむしろ相手に立ち直る機会を与えているようなものです、多少無理してもヒッティングですよここは」 おじさん「う~ん、そうかなあ」 審判「ットラックアウト! チェンジ!」 おじさん「あらま、この回も0点か」 俺「ま、ここで話してても野球をやるのは選手なんですけどね」 73 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2009/11/06(金) 21 13 15.32 ID K/S/Fyi30 審判「ゲームセット!」 俺「負けちゃいましたね」 おじさん「今年も初戦敗退かぁ、高校野球は厳しいなぁ」 俺「惜しかったですよ」 おじさん「実はね」 俺「?」 おじさん「この高校三年前から監督が不在なんだよ」 俺「はぁ」 おじさん「野球を教えられる人が居なくてね、今は新任の人が顧問をやってるらしいんだが」 俺「そうなんですか」 おじさん「……ま、次も応援に来てあげてね」 俺「はい、そうします」 おじさん「それじゃあ、また」 74 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2009/11/06(金) 21 17 39.26 ID K/S/Fyi30 俺「よう、惜しかったな」 妹「……うん」 俺「その涙があれば立ち直れるさ」 妹「お兄ちゃん、あのね」 俺「うん?」 妹「あたし、何もできないのが……」 妹「やっぱり……、くやしいよ……」 75 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2009/11/06(金) 21 19 50.29 ID K/S/Fyi30 妹「同じ野球部員なのに、ベンチにも入れなくて、スタンドから応援してるしかなくて」 妹「あたし、ずっと……ずっとこんな……」 俺「妹……」 76 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2009/11/06(金) 21 27 10.06 ID K/S/Fyi30 俺「それでもその道を選んだのはお前だろう」 俺「そこでやれるだけの事をやるしかないよ」 俺「お前はお前だ」 俺「とか、言えるわけないしなぁ……あの時何て言葉をかけたらよかったんだよ」 78 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2009/11/06(金) 21 32 48.58 ID K/S/Fyi30 ピ TV『H●K杯フィギアスケート』 ピ TV『一番面白くない芸能人はダレだ?!』 ピ TV『この件に対し容疑者は「後悔はしていない、だが今は反省しいてる」と述べており~』 ブチン 妹「あー、今日移動日か」 79 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2009/11/06(金) 21 38 46.08 ID K/S/Fyi30 妹「試合には出られないし、部員はやる気ないし」 妹「野球……楽しくないなぁ」 妹「あ、学校いかなきゃ」 妹「こんな時に期末テストとか嫌になっちゃうなぁ……」 妹「いってきまーす」 80 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2009/11/06(金) 21 42 51.17 ID K/S/Fyi30 母「あら? 妹ったらお弁当忘れてるわ」 俺「あいつが忘れ物とか珍しいこともあるもんだな」 母「ちょっと届けてくれない? あなた今日お仕事お休みでしょ?」 俺「あぁ、いいよ」 母「それと」 俺「?」 母「これ、差し入れにスポーツドリンクとバナナとプロテインを人数分」 俺「って、こんなに持っていけるか!」 81 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2009/11/06(金) 21 48 10.00 ID K/S/Fyi30 妹「おはよー」 クラスメイト「おはよー」 妹「テスト嫌だねー、勉強してきた?」 クラスメイト「ぜんっぜん」 妹「あはは、だと思った」 先生「い……妹ちゃん! 聞いて! 大変っ! 大変なの!」 妹「ちょ、ちょっと先生、どうしたの?!」 先生「教頭が、ハゲてて……! あ、そうじゃなくて……」 妹「先生落ち着いて。深呼吸、ハイ吸って~、吐いて~」 先生「ヒ・ヒ・フゥ~、ヒ・ヒ・フゥ~」 妹「それ何か違う気が……」 83 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2009/11/06(金) 21 51 05.73 ID K/S/Fyi30 妹「それで先生、どうしたの?」 先生「朝の会議でね、教頭先生から言われたの。野球部は廃部だって」 妹「なあんだ、廃部かぁ~」 先生「うん」 妹「え?」 妹「廃部?!」 84 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2009/11/06(金) 21 55 05.91 ID K/S/Fyi30 妹「ちょっと! 廃部ってどういう事ですか」 教頭「何だね君は」 妹「野球部の者なんですけど」 教頭「ふん、あぁあのクズの野球部か」 妹「なんですって?!」 先生「ちょ、ちょっと妹ちゃん落ち着いて……」 妹「先生はこんな事言われて悔しくないんですか!」 先生「それはそうだけど……」 教頭「まぁこれは決まった事だからな」 85 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2009/11/06(金) 21 59 13.48 ID K/S/Fyi30 教頭「あのね、学校だって慈善事業やってるんじゃないんだよ? 専用野球場の維持だけでも年数百万円かかるんだからね? おまけに弱い。勝てば知名度もあがるが、こんなに弱いんじゃ話にならない」 妹「それは……」 教頭「この間の地方予選も一回戦で負けたって話じゃないか、しかも無名の公立高校に」 妹「う……」 86 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2009/11/06(金) 22 01 15.02 ID K/S/Fyi30 教頭「うちみたいな私立が公立高校に負けるとはとんだ笑い話だよ、よくも学校の名前に泥を塗ってくれたよ」 先生「でも、子供達は悪くありません……」 教頭「先生は黙っていてください」 先生「はうぅ……」 88 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2009/11/06(金) 22 06 45.61 ID K/S/Fyi30 妹「そんな……廃部だなんて……」 教頭「まぁ私も鬼ではありません、結果さえ出してくれれば良いのですよ」 先生「け、結果とは?」 教頭「今年中にそれらしい結果を残さない場合は、廃部という事です。大きい大会で上位に入るとかね、まぁ無理だと思いますが、ははは」 89 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2009/11/06(金) 22 09 52.22 ID K/S/Fyi30 妹「三年生が抜けた今に通達するなんて……やり方が汚いですね」 先生「ごめんね、わたしの立場が弱くて……それに野球もよくわかんないのに野球部の顧問だなんて……ごめんね」 妹「謝らないでよ先生、大丈夫。勝てばいいんだよ」 先生「でも……だめだったら……」 妹「マイナス思考発言禁止!」 先生「はうぅ……」 90 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2009/11/06(金) 22 19 20.93 ID K/S/Fyi30 先生「どうしようどうしよう、先生どうしたらいいの?」 妹「先生が落ち着かないでどうするんですか!」 先生「ごめんね……でも先生野球の事はよくわからないし……」 妹「でかい大会って言ったら一番近いのは秋季大会か……あと二ヶ月しかないじゃない」 先生「で、でも二ヶ月あれば」 妹「(二ヶ月で三年生の抜けたチームで勝ち上がる……?)」 妹「(厳しい……うちはタダでさえ選手層が薄いのに……)」 妹「(ああ……こんな時あたしが試合に出場できれば……!)」 俺「お、居た居た。おーい妹、弁当忘れてたぞー」 91 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2009/11/06(金) 22 23 52.64 ID K/S/Fyi30 妹「お兄ちゃん?! どうして学校に?」 俺「あん? お前が弁当忘れてたからだよ」 妹「あ……、ありがと」 俺「こんにちは、顧問の先生ですよね? こいつの兄の俺です」 先生「こ、こんにちは」 俺「それからこれ、差し入れにスポーツドリンクとバナナとプロテインを人数分です。よかったらどうぞ」 先生「あ、ありがとうございます……?」 俺「?」 先生「ひ、ひょっとして、俺くん?」 俺「あん?」 93 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2009/11/06(金) 22 30 49.51 ID K/S/Fyi30 先生「覚えてない? ほら、高校の時一緒のクラスだった……」 俺「ひょっとして、委員長?」 先生「わぁ、覚えててくれたんだ」 俺「お前、学校の先生してたのか。はっはっは、久しぶりだなぁ」 先生「うん、今年採用されたんだ」 俺「そうかそうか。じゃ、がんばれよ」 先生「も、もう帰っちゃうの?」 俺「弁当届けにきただけだし、用事はもう済んだよ。それよりお前ら時間は良いのか?」 キーンコーンカーンコーン 先生・妹「あ」 94 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2009/11/06(金) 22 36 51.93 ID K/S/Fyi30 Prrrrrrrrrrrrrrrrrrrrr 俺「ん、誰だろ?」 先輩『おい! お前今どこに居る?』 俺「△△高校ですけど」 先輩『△△高校? まぁいい、今すぐ会社こい』 俺「え? でも今日休みのはずじゃ」 先輩『取引先から仕様変更の通達が来たんだよ、対応に追われてるからお前手伝え』 俺「でもそれ先輩の仕事じゃ」 先輩『つべこべ言うな。この前の飲み、オゴっただろ?』 俺「はぁ……わかりました」 俺「この前のタクシー代俺出したのにな……」 99 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2009/11/06(金) 22 49 55.82 ID K/S/Fyi30 俺「ったく、自分の仕事くらい自分で捌けよな」 おじさん「おや? また会いましたね」 俺「この間のおじさんじゃないですか、こんにちは」 おじさん「ほっほ、いい日和だね。夏というのに蒸し暑くなく、日照りが心地良い」 俺「そうですね。お散歩ですか?」 おじさん「ん~、そうだね。家は近いよ」 俺「そうなんですか、この辺りはいいですね緑が多くて。おっと、俺仕事行かなきゃいけないんでした」 おじさん「急ぎかね?」 俺「けっこう急ぎみたいですね」 おじさん「ほっほ、そうかね。君とは一度じっくり話をしてみたいと思ってたんだよ。また会えるかな?」 俺「あ、じゃあこれ俺の携帯番号なんで、いつでも掛けてください」 おじさん「あいわかった」 俺「それじゃあ、そろそろ行きますね」 100 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2009/11/06(金) 22 54 24.94 ID K/S/Fyi30 先輩「お前来るの遅いよ!」 俺「すいませんっす」 先輩「これ百ページ今から目を通して資料作り直せ、明日までな」 俺「明日って、そんな急に」 先輩「あん? できなきゃ俺かお前がクビなんだよ、わかるか? わかるよな」 俺「元々俺の仕事じゃないんですが……」 先輩「何か言ったか? 俺はちょっと休憩するけどお前ちゃんと進めとけよ」 俺「はぁ……」 101 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2009/11/06(金) 22 58 50.17 ID K/S/Fyi30 俺「お……終わったあぁ……」 俺「もう終電無いな……」 俺「先輩、先輩。起きてください」 先輩「……ン、終わった?」 俺「終わりましたよ、メールに添付しましたからチェックしてください」 先輩「いやー、サンキューサンキュー。優秀な後輩が居て助かるわマジで、じゃあ帰るからカギよろしくね~ん」 俺「はぁ……」 102 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2009/11/06(金) 23 02 47.93 ID K/S/Fyi30 俺「ただいま~」 姉「ねぇ、ちょっとアンタ。妹に何かした?」 俺「あん?」 姉「今日帰ってくるなり機嫌悪くて、とーさん縮こまっちゃってるの。何か知らない?」 俺「さあ? 知らないけど」 姉「ウソついてないでしょうね?」 俺「ウソついてどうするんだよ」 姉「……それもそうね」 104 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2009/11/06(金) 23 09 38.65 ID K/S/Fyi30 妹「ねぇお兄ちゃん」 俺「あん?」 妹「あの……その……」 妹「やっぱり何でもない!」 父「……ガーン」 俺「いや。ショック受けるポイントおかしいだろ、とーさん」 105 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2009/11/06(金) 23 11 49.65 ID K/S/Fyi30 父「息子よ……」 俺「何だよ」 父「娘という生き物はかくも難しいものなのか……」 俺「幾つになっても俺もねーちゃんも妹も、とーさんの子供だよ」 父「そうか」 俺「そうだよ」 106 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2009/11/06(金) 23 15 31.61 ID K/S/Fyi30 俺「でも確かにちょっと変だったな妹」 父「何か知らないか?」 俺「う~ん、そういわれても本当に何も知らないからなあ」 父「お月様かな」 俺「親に言われて嫌な台詞ナンバー1だなそれ」 父「ガーン」 107 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2009/11/06(金) 23 23 27.84 ID K/S/Fyi30 俺「(どうしてこうなった)」 女A「ねぇ~俺さんってどんな女性が好みなの?」 先輩「あ~、だめだめ。こいつ童貞だから」 女B「ギャハハ、マジ? うける~」 先輩「それよりさ~、君のそのネックレスかわいいね、どこの?」 俺「はぁ……、なんで俺こんなとこ居るんだろ」 108 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2009/11/06(金) 23 25 23.89 ID K/S/Fyi30 先輩『お前、今夜空いてるか?』 俺『え?』 先輩『合コンだよ、急に男が一人来れないってんでお前を誘ってるんだ、ありがたく思えよ? ちなみに相手は現役の先生だから』 俺『俺は別に、』 先輩『来るよな?』 俺『はい……』 先輩『よしよし、素直でよろしい』 109 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2009/11/06(金) 23 29 01.88 ID K/S/Fyi30 先生「すみませ~ん、後れました」 女A「おそいよ~」 先生「ごめんなさい、ちょっと練習が……。俺くん?」 俺「委員長……」 先生「奇遇だね、こんなところで会うなんて」 先輩「ひゅー、美人じゃん。何々? 二人は知り合いなわけ?」 先生「高校の時のクラスメイトなんです」 先輩「へ~、そうなんだ」 111 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2009/11/06(金) 23 31 38.68 ID K/S/Fyi30 ヒソヒソ 先生「ねぇ、二人で抜け出さない?」 俺「え?」 先生「どうせ断れなくて仕方なく参加したんでしょ? わたしも同じだから」 俺「じゃあ、……うん」 先生「えへ、じゃあ決まりね」 ヒソヒソ 113 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2009/11/06(金) 23 37 16.18 ID K/S/Fyi30 先生「それにしてもびっくりしたなぁ、妹ちゃんのお兄さんが俺くんだったなんて。苗字が同じだったからもしやとは思ってたけど」 俺「俺こそびっくりだよ。まさか委員長が先生になってるなんてな、まぁ昔から言ってたよな’先生になりたい’って。よかったじゃないか、夢が叶って」 先生「うん……そうなんだけどね」 俺「元気ないな、どうした?」 先生「妹ちゃんから、何か聞いてない?」 俺「いんや、何も」 先生「そう……、実はね──」 115 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2009/11/06(金) 23 43 30.13 ID K/S/Fyi30 先生「──」 俺「そんな事になってたのか」 先生「わたしもうどうしたらいいかわからなくて……、今日もさっきまで練習してたんだけどね」 俺「こんな時、何て言っていいかわからんが。その、元気だせよ。委員長がそんなんだったら部員の皆も安心できないだろ?」 先生「……うん」 俺「それにしても廃部、か。だからあいつ──」 117 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2009/11/06(金) 23 51 31.77 ID K/S/Fyi30 先生「妹ちゃん、一人で責任感じちゃってね。なんとかチームを纏めようとしてくれてるんだけど、なかなか上手くいかないのよ……」 俺「う~ん、なるほどね。そういう事だったのか」 先生「俺くん……」 俺「悪いが仕事があるんでね、コーチの引き受けは難しいな」 先生「……だよね」 俺「しかし」 先生「え」 俺「休日なら暇してるからな、その時くらいなら引き受けてもかまわん」 先生「俺くん!」 俺「ちょ、抱きつくなって。く、苦しい……」 118 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2009/11/06(金) 23 57 57.17 ID K/S/Fyi30 先生「というわけで今日から野球を教えてくれる事になった俺さんです」 俺「ども、よろしく」 部員「ちゃーっす」 妹「お、お兄ちゃん……なんで?」 俺「あー、今日から君らに野球を教える事になりました俺です。昔ちょっと野球やってたんでそこらの人よりは詳しいと思います」 俺「とりあえず今日は皆の動きを見せてもらおうと思います、怪我しない範囲で頑張りましょう」 部員「ほんとに大丈夫なの、この人……?」ヒソヒソ 少年「……」 123 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2009/11/07(土) 00 04 10.45 ID 7TQhvk2x0 部員「ノックいくぞー!」 カキーン 部員「次セカンドゲッツー!」 カキーン 部員「ライトいくぞー!」 カキーン 俺「う~ん、この練習風景。懐かしいなぁ」 124 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2009/11/07(土) 00 06 25.64 ID 7TQhvk2x0 先生「俺くん、お茶どうぞ」 俺「ありがとございます、先生」 先生「俺くんに先生って呼ばれるの変な感じ」 俺「ここで委員長って呼ぶほうがおかしくないか?」 先生「うふ、それもそうね」 125 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2009/11/07(土) 00 10 12.84 ID 7TQhvk2x0 部員A「なぁ」 部員B「何だよ」 部員A「あの人野球やれる様に見える?」 部員B「いんや、そうは見えないけど……」 部員A「ちょっと試してみようか」 部員B「試すって何を」 部員A「流れ弾に見せかけて俺さんに向かって全力投球」 部員B「ちょ、ちょっと。辞めようよそんな事」 部員A「あぁああああ! 手が滑ったあぁぁあああ!」 126 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2009/11/07(土) 00 13 13.65 ID 7TQhvk2x0 ビュン! 俺「っ」 俺「委員長! 危ない!」 先生「え?」 ドサッ 先生「え? え? 俺くん? なんでわたしの上に、え? 襲われてるわたし?」 俺「ボケてる場合か、怪我は無いか? 頭とか打ってない?」 先生「え、あ。うん……」 127 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2009/11/07(土) 00 15 53.57 ID 7TQhvk2x0 部員B「あわわわわ、た、大変だぁ」 部員A「あら~……、違うトコ行っちゃった」 少年「おいお前、くだらねぇ事してんじゃねぇぞ」 部員B「し、し~らないっと」 部員A「な、なんだよ少年」 少年「……ち」 部員A「舌打ちされた……、俺先輩なのに……」 128 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2009/11/07(土) 00 19 01.27 ID 7TQhvk2x0 俺「おい!」 部員A「は、はい!」 俺「さっき投げたのお前か?」 部員A「はい! 自分です!」 俺「そうか……お前か……」 部員A「(な、殴られる……)」ゴクリ 129 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2009/11/07(土) 00 20 44.11 ID 7TQhvk2x0 俺「良い肩してるなお前! ちょっとびっくりしたぞ」 部員A「え?」 俺「どこだポジション? センターか? それともキャッチャーか?」 部員A「えっと、センターです」 俺「そうかそうか、その肩があればかなりの武器になる。いやー、いいもん見せてもらったよ」 部員A「はは、……褒められちゃった」 130 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2009/11/07(土) 00 23 10.66 ID 7TQhvk2x0 部員B「なんだか凄い事になってるなぁ」 妹「……」 部員B「ひ?!」 妹「なんでおにいちゃん先生といちゃいちゃしてるの……ゆるせない……」 部員B「こっちも凄い事になってる……」 132 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2009/11/07(土) 00 33 54.33 ID 7TQhvk2x0 俺「それじゃあ今日はこれくらいにしておこう、各自ストレッチを怠らないようにな」 部員「したっ!」 俺「お疲れ様」 先生「チームの印象はどうですか、カントク」 俺「監督は辞めてくれよ。どうもこうも、バランスが悪いってのが印象かな」 先生「バランス?」 俺「まぁ、磨けば光りそうなのがチラホラ居たよ。逆に言えばどうやら指導者次第でこのチームは化けそうだ」 先生「うふ、期待していいのね?」 俺「最善は尽くすよ」 133 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2009/11/07(土) 00 37 02.52 ID 7TQhvk2x0 俺「それじゃあ、俺もそろそろ帰るよ」 先生「わたしは、明日の小テスト作ってから帰るね」 俺「大変だな、先生」 先生「じゃあね、俺くん」 俺「うん、またな」 先生「俺くんかぁ……」 先生「ちょっと会わない間に大人の男になってたなぁ……」 先生「俺くん、かぁ……」 先生「はっ、何考えてるのわたし」 先生「俺くん、かぁ……彼女とか居るのかな」 137 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2009/11/07(土) 01 03 58.07 ID 7TQhvk2x0 先生「さ~て、ちゃっちゃとテスト作って帰りますか」 おじさん「おや、居残りかね」 先生「お父様」 おじさん「こらこら、学校でお父様と呼ぶのは辞めなさい」 先生「すみません、理事長」 おじさん「野球部の監督の事なんだが」 先生「はい?」 おじさん「ふさわしい人材が見つかったから、明日紹介しようと思う」 先生「あ、その件はもう……」 おじさん「うん? 何かね?」 先生「いえ、何でもないです」 おじさん「ふふ、楽しみにしてなさい」 138 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2009/11/07(土) 01 06 11.18 ID 7TQhvk2x0 妹「……」 俺「なんだよ」 妹「どうしてお兄ちゃんがコーチやってるの?」 俺「あぁ、委員長に頼まれてな」 妹「委員長って先生の事?」 俺「そうだけど」 妹「……あたしが頼もうとしてたのに……」 俺「ん? どうした?」 妹「なんでもない、寝る」 俺「……反抗期か?」 140 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2009/11/07(土) 01 13 55.22 ID 7TQhvk2x0 俺「えー、今日から本格的にポジションに別れてもらう」 俺「アップが終わったら内野と外野はノックから始めて、バッテリーは俺と一緒に打ち合わせ。午前中はこれで行こう」 部員「はい! ランニングいくぞ!」 部員A「っせー! いっちに!」 先生「ふさわしい人材……か」 俺「あん?」 先生「いや、こっちの話」 146 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2009/11/07(土) 01 34 26.42 ID 7TQhvk2x0 先生「あのね、俺くん実は──」 俺「そっか。監督さん見つかったのか」 先生「うん、お父様に言われて。……ごめんね?」 俺「何で謝るんだよ、むしろ良かったさ。この年くらいの子達は臨時コーチなんかじゃなくてちゃんとした指導者に見てもらうのが一番だからさ」 先生「はうぅ……」 俺「困った時に出るその癖、昔から変わってないな」 先生「そ、そうかな」 147 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2009/11/07(土) 01 37 51.29 ID 7TQhvk2x0 俺「よーし、じゃあバッテリーちょっと集まってくれ」 部員B「っす。キャッチャーの部員Bです、どもよろしく」 俺「おう、部員Bだな? よろしく」 少年「……ちーっす、ピッチャーやってます」 俺「なんだなんだ、クールな感じだな? よろしくな」 妹「はい! ピッチャーの妹です!」 俺「おう、よろしく」 148 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2009/11/07(土) 01 51 01.95 ID 7TQhvk2x0 俺「バッテリーはチームを支える柱みたいなもんだ。どんなビハインドの場面でも絶対に諦める事は許されない、特に投手の枚数が少ないチームならなおさらだ」 部員B「はい!」 俺「あと二ヶ月で結果を出す為には色々な方法が考えられるが。簡単な方法が二つある、一つ目は正攻法で攻める事、二つ目はウラをかく事だ」 妹「ウラ?」 俺「そうだ、例えば二球続けて同じコースに同じ球種を投げたとしよう。そしたらバッターは何と考える?」 妹「もう一度同じ球は無い」 俺「正解だ、だがその逆も然り。だからこそ、その前の打席が持つ意味合いが増えてくる」 部員B「前の打席?」 149 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2009/11/07(土) 01 51 42.95 ID 7TQhvk2x0 俺「そうだ、バッターってのは何を安打したのかは意外と覚えてないが’自分が打ち取られたボール’ってのは不思議と目に焼きついてるもんだ、それを利用する」 部員B「というと?」 俺「それを打席の中でチラつかせるんだ。少なくとも一試合に三回は打席に立つわけだからな、配球の中にその匂いを残すんだ’ほら、次はこのボールを投げるぞ’ってな。そこに迷いが生じる。その迷いが大きければ大きいほど凡打になる確率は自然と上がる」 部員B「ほうほう」 俺「それを可能にするには打者との対決を一打席で完結させない事だ。捕手は配球を覚え、投手はそこに良いボールを投げ込む。一朝一夕にできるもんじゃないがとにかく’一打席で完結させない’事を頭に入れてくれ、まずはそこからスタートだ」 部員B「はい!」 俺「うん、良い返事だ」 151 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2009/11/07(土) 02 01 21.90 ID 7TQhvk2x0 俺「それじゃあ、ちょっと投げ込みしてみようか。球筋も見てみたいし」 少年「……ちーっす」 先生「すごいのね」 俺「あん?」 先生「俺くんの言ってる事、半分もわからなかった」 俺「別に普通だよ。俺だって学校の先生をやれと言われてもできない、それだけの話だろ?」 先生「そうかな」 俺「そうだよ、誰だって不得意な面があれば得意な面もある。それを補っていくのがチーム、だろ?」 先生「え……」 俺「むかし怪我して自暴自棄になってたころ、委員長が教えてくれたじゃないか」 先生「そ、そうだっけ」 俺「そうだよ」 152 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2009/11/07(土) 02 04 26.62 ID 7TQhvk2x0 少年「……」 バシン 俺「ナイスボール、良いストレートだ」 少年「……」 俺「ん?」 少年「そ、っすか」 俺「……?」 153 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2009/11/07(土) 02 06 16.44 ID 7TQhvk2x0 妹「いくよ、カーブ」 部員B「へい」 妹「っ!」 バシン 俺「おぉ、曲がるようになってる」 妹「へへーん、どんなもんよ?」 俺「ちょっと見ない間に成長したな」 妹「えへへ」 154 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2009/11/07(土) 02 15 59.12 ID 7TQhvk2x0 俺「よーし、じゃあちょっと全員集まってくれ」 部員「集合!」 俺「いま全員で何人居るんだっけ?」 部員「18人です」 俺「よーしじゃあ9人に分かれて紅白戦をやろう。チームはキャプテンと相談してこっちで分けるから勝敗は関係なく気楽にやってくれ、普段の動きを見てみたい」 部員C「気楽にって……」ヒソヒソ 部員D「やる気あるのかなあのコーチ……」ヒソヒソ 155 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2009/11/07(土) 02 19 08.43 ID 7TQhvk2x0 Prrrrrrrrrrrrrrrrrr... 俺「また先輩からか……。悪い、ちょっと電話だ、適当に休憩しといてくれ」 部員「はい」 俺「もしもし──」 部員C「何喋ってんだろうな?」ヒソヒソ 部員D「さあ」ヒソヒソ 部員C「ちょっと聞きにいってみる?」ヒソヒソ 部員D「おい、辞めようよそういうの」ヒソヒソ 部員C「って言ってノリ気じゃんよ」ヒソヒソ 部員D「あ、バレた?」ヒソヒソ 156 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2009/11/07(土) 02 21 23.73 ID 7TQhvk2x0 先輩『おい、お前今どこに居る?』 俺「何ですか?」 先輩『今すぐ会社こい』 俺「またですか?」 先輩『おう、ちなみに拒否権ないからな』 俺「はぁ……」 先輩『先輩には従っとくべきだよ? 後々後悔するのはお前だからな』 157 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2009/11/07(土) 02 25 26.33 ID 7TQhvk2x0 部員C「なんか仕事の話みたいだな」ヒソヒソ 部員D「そうだね」ヒソヒソ 部員C「そういやコーチって働いてるんだっけ」ヒソヒソ 部員D「らしいね、俺たちより仕事の方が大事なんじゃない? 大人ってそういう生き物じゃん?」ヒソヒソ 部員C「どうせ俺らの事なんて思ってないんだろうな」ヒソヒソ 部員D「どうせコーチも先生目当てなんでしょ? 美人だし」ヒソヒソ 部員C「美人だよな……先生」ヒソヒソ 部員D「だよなぁ……」ヒソヒソ 俺「バカ言わんでください。俺はいま子供達に野球を教えてるんです」 部員C・D「?!」 162 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2009/11/07(土) 02 31 29.74 ID 7TQhvk2x0 俺「じゃあそういうわけですから失礼します」 ブツン Prrrrrrrrrrrrrrrrrrrrrrrrrrr... 先輩『この会社で先輩の命令拒否する意味わかる? 部長とかにチクるよ?』 163 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2009/11/07(土) 02 33 20.28 ID 7TQhvk2x0 俺「そんなもんクソくらえですよ」 ブツン Prrrrrrrrrrrrrrrrrrrrrrrrrrr... 先輩『たぶんお前、クビだから。もう来なくていいよ』 俺「しつこいな、アンタも」 ブツン 164 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2009/11/07(土) 02 36 47.93 ID 7TQhvk2x0 Prrrrrrrrrrrrrrrrrrrrrrrrrr... 俺「あのなあ! 俺はいま子供達に野球を──」 おじさん『おや? そうかね?』 俺「あん?」 168 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2009/11/07(土) 03 02 19.79 ID 7TQhvk2x0 おじさん「──という事で、今日から正式に君たち野球部の監督をしてもらう事になった俺くんだ」 俺「えー、えーっと……おじさん? イマイチ展開に付いていけないと言うか」 おじさん「あぁ。そういえば自己紹介がまだだったね。私はこの△△高校の理事をしてる者だ。これから末永く頼むよ俺くん」 俺「り……りじぃ?!」 先生「ちょっと、お父様?!」 おじさん「こらこら、学校でお父様は辞めなさい」 169 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2009/11/07(土) 03 04 01.35 ID 7TQhvk2x0 先生「理事長……その、話にあった監督というのは俺くんの事ですか?」 おじさん「うむ、その通りだ。彼はまだ若いが非常に良い目をしていたのでな」 先生「あの、実は──」 おじさん「──はっはっは、そういう事だったのか。既に臨時コーチを引き受けていたとは、やはり私の目に狂いは無かったのだな」 170 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2009/11/07(土) 03 09 42.52 ID 7TQhvk2x0 俺「えぇっと……そういうワケでコーチから監督になりました。よろしく」 部員「はい!」 俺「じゃあ、とりあえず紅白戦いってみようか」 部員「はい!」 部員C「なぁ……」 部員D「うん……」 部員C「とりあえず、あの人に付いていってみようと思うんだけど」 部員D「奇遇だね、同じ事言おうとしてたよ」 部員C「あんなの聞かされてやる気でないのは男じゃないよな」 部員D「うん」 171 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2009/11/07(土) 03 12 14.73 ID 7TQhvk2x0 先生「なんか、色々びっくりしちゃった」 俺「たぶん俺が一番驚いてるよ、実はまだちょっとドッキリの線を疑ってる」 先生「お父様はユーモアのある人だけど、その手のジョークは好きじゃないわ」 俺「それにしても、なんで理事長の娘が顧問やってる部活が廃部に追い込まれてるんだよ……」 先生「色々居るのよ、利権とか権力とかが好きな人がね」 俺「どこにでも居るんだなそういう輩」 先生「そうねぇ」 201 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2009/11/07(土) 15 20 17.68 ID 7TQhvk2x0 俺「そんなこんなで紅白戦が終わりました」 妹「完封しちゃった」 俺「う~ん、拙攻マニアには堪らない展開でしたな。って、そうじゃなくて……貧打にも程があるぞこりゃ」 妹「控えには野球経験ない子も多いから」 俺「野球は経験でやるもんじゃないよ。……とは言いつつ、こりゃちょっと骨が折れそうだな」 202 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2009/11/07(土) 15 22 05.81 ID 7TQhvk2x0 俺「ところで、今までスタメンはどうやって選んでたんだ?」 妹「えっと……三年生ばかり試合に出てたかな」 俺「サインは?」 妹「前のキャプテンが色々やってたみたいだけど」 俺「ふむ、なるほど」 204 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2009/11/07(土) 15 27 35.24 ID 7TQhvk2x0 俺「よーしじゃあ皆聞いてくれ」 部員「はい!」 俺「これから数ヶ月で勝てるチーム作りをしなくちゃいけない、それは皆がわかってると思う」 部員「はい!」 俺「そのためには圧倒的に時間が足りない、だからこれからは」 俺「打撃練習だけやっていく事にする」 205 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2009/11/07(土) 15 35 19.53 ID 7TQhvk2x0 部員「え、でもそれじゃあ」 俺「この中に外野フライを処理できない者はいるか?」 シーン…… 俺「じゃあ、ゴロをさばけない者は?」 シーン…… 俺「よし、大丈夫そうだな」 俺「守備はちょっとした気づきで劇的に変わる、例えば野手同士のカバーリングとかな。誰かのミスを全員でカバーし合う事を前提に動いていけばそれで充分だ」 俺「極端な話、守備はゲッツーを取れる程度の能力があればそれ以上は望まない。幸い皆はその能力を持ち合わせているようだ」 206 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2009/11/07(土) 15 39 43.65 ID 7TQhvk2x0 俺「それに、打撃練習やってる方が楽しいだろ?」 部員「は、はい!」 部員C「打撃、かぁ」 部員D「な、なんかやってみようかなあ……」 部員C「け、結構考えてるんだなぁ。コーチ」 部員D「もうコーチじゃなくて監督だよ」 部員C「あ、そうか」 208 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2009/11/07(土) 15 44 39.97 ID 7TQhvk2x0 俺「もちろん打撃練習中にも守備にはついてもらう、そこでは守備の練習だ」 俺「そこまで細かい野球ができるとは思ってない、だからミスは怒らないが怠慢プレーは許さない」 部員「はい!」 俺「まぁ、堅苦しい話はこれくらいにして。楽しくやっていこうよ、な?」 部員「はい!」 209 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2009/11/07(土) 15 57 01.11 ID 7TQhvk2x0 俺・妹「ただいま~」 母「あらあら、二人ともドロドロじゃない。早くお風呂はいっちゃって」 俺・妹「は~い」 俺「一緒に入るか?」 妹「お兄ちゃん!」 210 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2009/11/07(土) 15 58 52.76 ID 7TQhvk2x0 妹「ん……」 妹「なんだろう、この気持ち」 妹「先生とお兄ちゃんが喋ってるトコみるの」 妹「ちょっと、嫌だなぁ……」 妹「何考えてるんだろう、廃部になるかもしれないのに……」 妹「はぁ……寝よ」 211 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2009/11/07(土) 16 02 34.94 ID 7TQhvk2x0 父「おう、おかえり。お前△△高校の監督を引き受けたらしいな」 俺「え? もう知ってるの? 今からそれ言おうとしてたのに」 父「はっはっは、父さんの情報網をバカにしちゃいけないよ?」 俺「ストーカーか」 父「失礼な! 父さんはスカートなど穿かん! ぷんぷん!」 俺「どう聞き間違えたらそうなるんだよ……」 父「はっはっは」 212 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2009/11/07(土) 16 07 22.17 ID 7TQhvk2x0 父「で、どうなんだ。チームは」 俺「どうにもこうにも、全部これからだよ」 父「ほほう?」 俺「皆が皆ダイヤの原石に見える、どう教えていくかで変わるんだなって思ったらちょっと怖い」 父「そうか……、お前は良い指導者になるよ」 俺「あん?」 父「野球の光と闇を知ってるからな」 213 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2009/11/07(土) 16 11 52.19 ID 7TQhvk2x0 父「ところで最近腰の調子はどうだ?」 俺「ん、悪くないよ」 父「そうかそうか、あの河川敷の時から病院通ってるもんな」 俺「そうだな、あの少年との勝負以来……? 少年?」 父「どうかしたか?」 俺「あれ……? あいつ、ひょっとしてあの時のあいつか?」 214 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2009/11/07(土) 16 17 20.44 ID 7TQhvk2x0 少年「何すか? 人の顔ジロジロと見て」 俺「なぁ、俺とお前勝負した事あるだろ?」 少年「人違いすよ」 俺「そうか? にしちゃフォームといい、球筋といいソックリなんだがなあ」 少年「……」 俺「それにしても背伸びたな~、だからわからなかったのか。声も低くなったな? いや~ちょっと見ない間に成長したなあ」 少年「……ち」 215 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2009/11/07(土) 16 21 06.86 ID 7TQhvk2x0 少年「あぁそうだよ、あの時あんたに負けたのが僕だ」 俺「おぉ、やっぱり」 少年「……ち」 俺「いやぁ、投手がお前だとわかって俺ちょっと安心したわ」 少年「え?」 俺「頼むよ、このチームのエースはお前しか居ないからな」 217 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2009/11/07(土) 16 26 42.57 ID 7TQhvk2x0 少年「……エース?」 俺「あぁ! 頼むぞ」 少年「……ち」 俺「素直じゃないなあ」 219 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2009/11/07(土) 16 32 14.86 ID 7TQhvk2x0 部員A「っしゃあ! ピッチャーこい!」 カキーン カキーン 俺「おぉ、ナイスバッティング」 部員A「へへ? そうすか?」 俺「うん。でもお前低めのボール苦手だろ?」 部員A「え? なんでわかるんですか?」 俺「打席で構える時バットを寝かせてるからな、もう少しバットを立ててみろ、スムーズにヘッドが出るから」 カキーン 部員A「ほ……本当だ」 俺「よしよし、良い感じだ」 221 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2009/11/07(土) 16 45 04.21 ID 7TQhvk2x0 俺「そんなこんなで秋季大会の組み合わせ抽選の日がやってきました」 妹「いってきま~す!」 先生「いってらしゃ~い」 少年「なんで僕まで……」 俺「いいからいいから、はやく車乗れよ」 222 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2009/11/07(土) 16 48 46.71 ID 7TQhvk2x0 俺「じゃあ俺は申し込み済ませるから、適当に席座っとけ」 妹「は~い」 少年「……っす」 妹「ねぇ、どこと当たるんだろうね」 少年「別に、どこでも」 妹「ねぇ、なんかこんなトコ来るとワクワクしない?」 少年「……しない」 妹「そう? あ~楽しみだなぁ。でも強いとこ当たるのは嫌だなあ。夏の甲子園出場校とかさ。こんな事言ってると当たっちゃったりするかもね、あはは」 224 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2009/11/07(土) 16 51 54.52 ID 7TQhvk2x0 『△△高校、6番です』 俺「なん……だと……」 妹「あら」 少年「緒戦で、夏の甲子園出場校と当たるのか」 俺「……はっはっは。いいじゃないか、最初からクライマックスだ」 少年「あそこと対戦か……」 妹「ねぇ、少年。なんか顔色悪いよ、大丈夫?」 少年「大丈夫……」 225 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2009/11/07(土) 17 00 25.50 ID 7TQhvk2x0 俺「じゃあ車回してくるから、ちょっと待ってろ」 妹「は~い」 少年「……」 妹「ねぇ、さっきからどうしたの? 何か変だよ?」 少年「あの高校は……、本当だったら僕が行くはずの高校だったんだ」 妹「え?」 226 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2009/11/07(土) 17 05 46.59 ID 7TQhvk2x0 俺「ということで緒戦の相手は夏の甲子園出場校に決まりました」 先生「なあんだ、甲子園出場校か。強いところに当たったらどうしようかと思ってたの」 先生「え?」 先生「えぇぇぇぇぇええええ?!」 先生「どどどどどど、どうしよう俺くん! そこってめちゃくちゃ強いとこじゃないの?!」 俺「落ち着け委員長、どうするもこうするも 。勝つしかないだろう」 先生「はうぅ……」
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1 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2009/10/19(月) 18 55 38.02 ID X8Y5fW8r0 俺「やばい」 妹「どうしたの?」 俺「卒論が終わらんのだ、締め切り明日」 妹「ふーん、それってどれくらいやばいの?」 俺「1回から藤川球児が登板するくらいやばい」 妹「息切れしたのね」 2 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2009/10/19(月) 18 58 56.48 ID X8Y5fW8r0 俺「今日は俺のオゴリだ」 妹「珍しいね」 俺「横浜が勝ったからな」 妹「珍しいね」 俺「ああ」 3 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2009/10/19(月) 19 00 37.79 ID X8Y5fW8r0 俺「あー、ちくしょう。また失敗した」 妹「お兄ちゃん何やってるの?」 俺「見ればわかるだろ? 割り箸を綺麗に割ろうとしたんだ」 妹「ちなみに今まで何回成功したの?」 俺「的場の打率くらいかな」 妹「ふーん」 5 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2009/10/19(月) 19 02 49.72 ID X8Y5fW8r0 俺「あぁ、不安だなぁ」 妹「何が不安なの?」 俺「面接の結果が今日知らされるんだよ」 妹「ふーん、でも今日って後2分しかないよ?」 俺「野球は9回からだよ」 妹「あと1分だよ」 俺「野球は9回ツーアウトからだよ」 7 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2009/10/19(月) 19 05 53.69 ID X8Y5fW8r0 俺「俺は三振より四球が多い打者が好きだ」 妹「難しいから何かに例えて」 俺「例えるならそうだな、肩が強すぎて捕殺が少ないタイプの外野手かな」 妹「あぁ、打率2割台なのに得点圏打率3割後半みたいな感じ?」 俺「まぁな」 8 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2009/10/19(月) 19 08 05.91 ID X8Y5fW8r0 俺「ピッチャーが使うロージンって肌に悪そうだよな」 妹「粉だからね」 俺「そうだよなぁ。……だよなぁ」 妹「何よ」 俺「俺は化粧してない方が好みだな」 妹「……何よ」 9 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2009/10/19(月) 19 10 52.85 ID X8Y5fW8r0 俺「二位なのに解任される監督がいるらしい」 妹「へ~」 俺「納得いかないな、ちゃんと結果出してるのにさ」 妹「それはそうとお兄ちゃん、就職はどうなったの?」 俺「ふ。結果を焦ってはいけないな」 妹「さっさと働け」 11 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2009/10/19(月) 19 13 26.03 ID X8Y5fW8r0 俺「おい、妹。キャッチボールしようぜ」 妹「藪から棒に」 俺「いやー、女子野球。いいよね、うん」 妹「どうせクロスゲーム読んだんでしょ?」 俺「え?」 妹「ん? 何この本。たいしょ、う。やきゅう……?」 俺「なんでもない、なんでもないから」 13 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2009/10/19(月) 19 18 04.48 ID X8Y5fW8r0 俺「お菓子いいよね、カントリーマ○ム」 妹「食べ過ぎると松坂みたいになるよ」 俺「食べすぎで松坂になれたら儲けモンだろうが」 妹「それもそうか」 俺「それもそうだ」 15 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2009/10/19(月) 19 20 50.43 ID X8Y5fW8r0 俺「ダブルスチールってかっこいいよな」 妹「あ、そう」 俺「ホームスチールもかっこいいよな」 妹「それより併殺崩しのスライディングの方が」 俺「あー、わかる」 妹「でしょ?」 16 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2009/10/19(月) 19 22 46.57 ID X8Y5fW8r0 俺「という事で久しぶりに坊主頭にしてみました」 妹「懐かしいね」 俺「イガグリ頭と呼べ」 妹「イガグリっていうよりチョモランマ?」 俺「あー、そうかも」 妹「そうよねー」 18 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2009/10/19(月) 19 25 39.74 ID X8Y5fW8r0 俺「っだあ、なんで今の甘い球を見逃すんだよ!」 妹「あ、そう」 俺「これで追い込まれて難しい球に手を出して三振のパターンだよこれ」 妹「打つと思うけどな」 俺「あん?」 妹「この打者、ツーストライクからの打率が高いのよ、粘りのある証拠」 俺「あん?」 カキーン 19 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2009/10/19(月) 19 27 13.80 ID X8Y5fW8r0 俺「どうして捕手って打率低いんだろうね」 妹「女房だからよ」 俺「あー、そうか」 妹「そうよ」 20 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2009/10/19(月) 19 29 08.60 ID X8Y5fW8r0 俺「チームの要は先発投手だと思うぞ、俺は」 妹「あ、そ」 俺「だから兄から妹にアドバイスしてやろう、中継ぎタイプのヤツとは付き合うな」 妹「なんで?」 俺「登板数だけ多くてもな、長続きしないぞ」 妹「ローテを守るだけが大事じゃないわよ」 21 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2009/10/19(月) 19 30 01.00 ID X8Y5fW8r0 俺「スクイズって結構好きだな」 妹「ふーん」 俺「あのギリギリまで耐える感じがまた何とも」 妹「それってどっちの?」 俺「え?」 妹「え?」 22 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2009/10/19(月) 19 33 44.67 ID X8Y5fW8r0 俺「あぁ、今日はなんかいい気分だな」 妹「なんで?」 俺「今年は横浜が勝ったからな」 妹「ああ、もうそんな季節だったわね」 俺「ああ、三毛差でな」 妹「イチローもすごいわねぇ」 24 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2009/10/19(月) 19 36 08.36 ID X8Y5fW8r0 俺「ティーバッティングとティータイムって似てるよな」 ズズ 妹「何がよ」 ズズ 俺「一人より二人の方がうまくなる」 ズズ 妹「ザブトン没収」 ズズ 26 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2009/10/19(月) 19 39 43.98 ID X8Y5fW8r0 俺「明日にタッチダウンだ!」 妹「何か違うわね」 俺「明日にトライだ!」 妹「それも違う」 俺「明日にタッチアップだ!」 妹「何かを犠牲に皆生きてるのね」 27 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2009/10/19(月) 19 42 24.54 ID X8Y5fW8r0 俺「日本のプロを経由せずにメジャーに行く選手がいるらしい」 姉「高校行かずに働くようなもの?」 俺「ねーちゃん、それとは違うだろ」 姉「あたし野球わかんないもん」 29 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2009/10/19(月) 19 46 03.59 ID X8Y5fW8r0 俺「日本のプロを経由せずにメジャーに行く選手がいるらしい」 妹「ふーん」 俺「すげーよなぁ」 妹「日本が世界一なのにね」 31 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2009/10/19(月) 19 48 20.72 ID X8Y5fW8r0 俺「妹に彼氏ができたらしい」 姉「何? あんた嫌なの?」 俺「リベラのカットボールくらい嫌だ」 姉「?」 32 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2009/10/19(月) 19 50 12.37 ID X8Y5fW8r0 俺「ビューリーグ」 妹「ビッグステージ」 俺「ワールドウィン」 妹「ミズプロ」 俺「ビューリーグが一番好きだったけどな」 妹「手に馴染むのビックステージも捨てがたい」 俺「だよなぁ」 33 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2009/10/19(月) 19 52 19.70 ID X8Y5fW8r0 俺「アメリカの審判はジャッジが大袈裟だよな」 妹「あれくらいがいいと思うけど」 俺「なんで?」 妹「アメリカっぽくて」 俺「あー」 34 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2009/10/19(月) 19 52 29.63 ID JfyMDPmq0 バットはフランクリン一択 36 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2009/10/19(月) 19 57 03.31 ID X8Y5fW8r0 俺「ん? どっか出かけるのか?」 妹「どこでも良いでしょ?」 俺「そ、そうか?」 妹「じゃあ行ってきます」 バタン 姉「気になる?」 俺「先発タイプか中継ぎタイプかくらいは」 姉「?」 39 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2009/10/19(月) 20 00 09.71 ID X8Y5fW8r0 俺「赤星ってスゴイよな」 妹「レッドスターだもんね」 俺「韋駄天ってより、スピードスターって感じだな」 妹「レッドスターだもんね」 俺「そうだな、レッドスターだな」 41 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2009/10/19(月) 20 02 00.27 ID X8Y5fW8r0 妹「どうしたの急に素振りなんかしちゃって」 俺「うるせぇ! 社会が悪いんだ! あの面接官めぇ! うらぁ!」 妹「ちょっとドアスイングになってるよ、それに右肩下がりすぎ」 俺「腰が悪いんだ」 42 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2009/10/19(月) 20 05 11.00 ID X8Y5fW8r0 俺「ゴーダ」 妹「スーパーコンドル」 俺「俺はどっちかと言えばルイスビル派だ」 妹「あれ反則的に飛ぶよね」 44 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2009/10/19(月) 20 08 09.78 ID X8Y5fW8r0 俺「最近の少年野球は違うらしい」 妹「小さい頃からたくさん変化球投げるよね」 俺「それに、水飲みたい放題と聞いた」 妹「時代よ」 俺「時代か」 47 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2009/10/19(月) 20 12 45.15 ID X8Y5fW8r0 ビッグステージ「やあ、兄さん」 ビクトリーステージ「なんだ弟よ」 ビッグステージ「僕、間違って生まれたらしいんだ」 ビクトリーステージ「気にするな、サインミスなど一試合に何度か起きる」 ビッグステージ「……」 48 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2009/10/19(月) 20 14 49.60 ID X8Y5fW8r0 俺「それで、どんな男なんだ?」 妹「は?」 俺「相手の男は、どんなヤツなんだ?」 妹「何いってるの? お兄ちゃん」 俺「皆まで言わせるな」 妹「意味わかんない、ばっかじゃなかろかルンバ♪」 俺「ルンバ♪」 51 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2009/10/19(月) 20 36 20.70 ID X8Y5fW8r0 男「私はサークル活動でこのように主体性を持って取り組みました」 女「私は20年間続けてきたピアノを~」 俺「カクカクシカシカ」 俺「ちくしょう、どいつもこいつもホームランバッターばっかりじゃねぇか」 俺「小技でセコく生きてるヤツは採用されませんか、そうですか」 52 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2009/10/19(月) 20 40 14.46 ID X8Y5fW8r0 妹「うわ、酒くさ~い」 俺「コレがのまいでか! ひっく」 妹「何があったのかわからないけど」 俺「んだよ、ひっく」 妹「あたし、お兄ちゃんの事応援してるから」 俺「んだよ……ひっく」 54 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2009/10/19(月) 20 44 15.61 ID X8Y5fW8r0 俺「ファーストベースを投げる監督が居るらしい」 妹「人生投げるとか言わないよね」 俺「まさか」 妹「そうだよね」 俺「そうだな」 55 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2009/10/19(月) 20 48 05.83 ID X8Y5fW8r0 姉「プロ野球選手って何億も稼いですごいわね」 俺「そうだな」 姉「なんであんたプロにならなかったの?」 俺「華、かな」 姉「鼻っていうか顔よね」 俺「ほっとけ」 56 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2009/10/19(月) 20 50 39.22 ID X8Y5fW8r0 俺「すごいと思うもの? 147キロのフォークとかかな」 姉「それは凄いわね」 俺「ねーちゃんにも凄さが伝わるのが凄いよ」 姉「どうやって持ち上げるの?」 俺「さすがにそれは古くないか?」 57 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2009/10/19(月) 20 52 22.29 ID X8Y5fW8r0 俺「ヘッドスライディングで怪我した選手がいるらしい」 妹「怪我と上手く付き合っていくのがプロよ」 俺「付き合う、か」 妹「そうね」 俺「付き合う、ねぇ」 妹「なによ」 58 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2009/10/19(月) 20 54 36.48 ID X8Y5fW8r0 俺「おい妹よ」 妹「何? お兄ちゃん」 俺「家の中だからってアンダーシャツってあんた」 妹「楽だからいいじゃない」 俺「楽なら仕方ない」 60 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2009/10/19(月) 20 56 43.45 ID X8Y5fW8r0 俺「折れたバットってどうしてるのかって? チャリティーオークションとかで売るんだよ」 姉「もう使えないのに?」 俺「中には欲しい人が居るんだよ」 姉「そんな使えないもの誰が欲しがるのよ」 妹「……」 63 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2009/10/19(月) 21 04 22.24 ID X8Y5fW8r0 姉「野球のファールって反則っていう意味じゃないのね」 俺「そうだよ」 姉「じゃあ何回やってもいいの?」 俺「まあな」 姉「野球って不思議ねぇ、サッカーとは違うのね」 俺「足で蹴ってもいいんだよ?」 姉「そうなの? 野球って不思議ねぇ」 俺「まあな」 64 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2009/10/19(月) 21 10 17.76 ID X8Y5fW8r0 姉「野球の試合って何であんなにたくさんあるの?」 妹「ホントは春季キャンプの質でシーズンのデキがわかるけど、それだど色々な人が納得しないかららしいわ」 姉「そうなの? 野球って不思議ねぇ」 妹「まあね」 65 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2009/10/19(月) 21 13 08.56 ID X8Y5fW8r0 俺「座敷で寛いで野球観戦できる球場があるらしい」 妹「ふーん」 俺「ファールボール飛んできたら大変そうだな」 妹「グラブ常備は基本でしょ?」 俺「基本は基本だから難しいんだよ」 67 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2009/10/19(月) 21 16 08.79 ID X8Y5fW8r0 俺「そろそろ教えてくれないか?」 妹「シンカーの握り方?」 俺「そうそう。って、そうじゃなくてだな」 妹「じゃあカーブ? こう握ってるけど」 俺「ほほう? 実はこうした方がよく曲がるんだが」 妹「! つ、次やってみる」 俺「はっは、そうしたまえ」 妹「で、何の話だっけ?」 俺「変化球の握り方だろ?」 68 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2009/10/19(月) 21 18 27.32 ID X8Y5fW8r0 妹「で、お兄ちゃんは何か趣味とかあるの?」 俺「野球」 妹「それ以外」 俺「……」 妹「……?」 俺「ベースボール」 妹「それも禁止」 69 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2009/10/19(月) 21 22 18.37 ID X8Y5fW8r0 俺「バントの世界記録を作った選手がいるらしい」 妹「アマ時代はクラッチヒッターだったらしいね」 俺「プロの変化球に対応するためにあのスタイルになったんだと」 妹「でも変わるって一筋縄ではいかないわよね」 俺「球団を変える時も一悶着あったしな」 妹「それは言わないお約束」 70 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2009/10/19(月) 21 28 54.11 ID X8Y5fW8r0 妹「……ただいま」 俺「おう、おかえり」 妹「今日のピッチングのビデオ見るから、あとで一緒に」 俺「おう」 俺「しおらしいな、さては負けたな」 71 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2009/10/19(月) 21 31 46.30 ID X8Y5fW8r0 俺「だからここで肘が下がってるんだよ」 妹「……」 俺「そんなだからシュート回転かかって軽い球になって、はじき返される」 妹「……」 俺「丁度冬の課題が見つかって良かったじゃないか、下半身を一から鍛えるんだな」 妹「……うん」 俺「なんか調子狂うなあ」 73 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2009/10/19(月) 21 41 24.69 ID X8Y5fW8r0 俺「ところで、上手くいってるのか? その、彼氏とは」 俺「だいたい彼氏って何だよ」 俺「んな事してるから負けるんだよ」 俺「とか、言えるわけねぇしなあ……」 79 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2009/10/19(月) 21 48 10.40 ID X8Y5fW8r0 俺「ナックルボールでプロになった女子選手がいるらしい」 妹「ふーん」 俺「正直お前と大差無いと思う、いやむしろお前の方が勝ってる部分も」 妹「胸、とか?」 俺「あん?」 妹「……」 82 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2009/10/19(月) 21 52 52.30 ID X8Y5fW8r0 姉「野球って何が面白いの?」 俺「全部」 姉「どこが好き?」 俺「全部」 姉「わっけわかんない」 俺「じゃあ、ねーちゃんは彼氏のドコが好きなのさ」 姉「決まってるじゃない」 俺「あん?」 姉「全部よ」 86 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2009/10/19(月) 22 00 05.09 ID X8Y5fW8r0 妹「ねぇ、お兄ちゃん」 俺「何だよ」 妹「ホームラン打った事ある?」 俺「ん、三回くらいなら」 妹「そうかぁ~いいなぁ」 俺「バッティングセンターいくか」 妹「計画通り」 89 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2009/10/19(月) 22 05 36.41 ID X8Y5fW8r0 俺「イチローって自主トレの時スパッツ穿くよな」 妹「エッチ」 俺「まだ何も言ってな」 妹「スケベ」 俺「まだ何も」 妹「変態! 変態!」 94 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2009/10/19(月) 22 13 19.29 ID X8Y5fW8r0 俺「シーズンオフはジムでトレーニングする選手が多いそうだ」 妹「ふーん」 俺「水泳とか」 妹「エッチ」 俺「まだ何も言ってな」 妹「スケベ! 変態! スクール水着なんか絶対着ないんだからね!」 99 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2009/10/19(月) 22 20 50.58 ID X8Y5fW8r0 俺「というワケでジムのプールに来てみました」 妹「……」 俺「おい、どうしたそんな端っこで」 妹「……どこからか視線を感じる」 俺「マウンドの上よりマシだろうが」 妹「そう?」 俺「そうだよ」 102 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2009/10/19(月) 22 28 06.32 ID X8Y5fW8r0 俺「……」 妹「何よ」 俺「……」 妹「な、……何よ」 俺「いや、これはなかなか……」 妹「死にさらせ!」 103 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2009/10/19(月) 22 30 42.47 ID X8Y5fW8r0 俺「ぐ……、しかし! 妹のスクール水着姿など俺にとってはどうでも良いのだ!」 妹「あれだけ凝視しといて何を言うか」 俺「うるさい。なぜなら俺は!」 妹「?」 俺「俺はユニフォームフェチだからだ!」 妹「もっとダメだー!」 104 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2009/10/19(月) 22 32 26.76 ID X8Y5fW8r0 俺「正直に言おう」 妹「何よ」 俺「お前よく家でアンダーシャツ一枚でうろついてるよな」 妹「そ、そうだけど」 俺「正直、たまりません」 妹「だめだこいつ……早く何とかしないと……」 110 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2009/10/19(月) 22 42 40.10 ID X8Y5fW8r0 俺「少年野球チームの監督になったら?」 妹「うん。お兄ちゃんならどんなチームを作るか興味あるの」 俺「体格が小さいからと言ってバントをさせない」 妹「なんで?」 俺「その子にできるだけ長く野球をやって欲しいからな」 111 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2009/10/19(月) 22 43 33.46 ID X8Y5fW8r0 妹「どういう事?」 俺「負ければ終わりの高校野球じゃないんだ。野球が好きになっていく課程の中で初めて自分の役割を考えて、そこで始めていくつかある選択肢の中からバントを選べばいい。 最初から役割を与えちゃダメだと俺は思う。少なくとも俺はそういう指導者になりたい」 妹「……そういう監督に出会えるかどうかは、また別の話だけどね」 俺「俺が、なってやるよ」 妹「期待してます」 113 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2009/10/19(月) 22 47 14.50 ID X8Y5fW8r0 俺「さて、泳ぐか」 妹「後ろ付いてくるの辞めてよ」 俺「何を言う妹よ、俺の前にお前が居るだけじゃないか」 妹「エッチ! 変態!」 114 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2009/10/19(月) 22 51 19.05 ID X8Y5fW8r0 俺「じゃあ俺は先に上がるけど、あと5キロ水の抵抗を受けながら歩くように」 妹「もう終わっちゃうの? お兄ちゃん」 俺「腰が痛い」 妹「無理するからよ」 俺「うるさいよ」 115 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2009/10/19(月) 22 56 58.66 ID X8Y5fW8r0 俺「久々にキャッチボールでもするか」 妹「今日はちょっと出かける用事があるの」 俺「え、あ。ちょ」 バタン 姉「オトコ、ね」 俺「いや、ユニフォームだったぞ」 姉「野球場に男なんかいっぱい居るでしょ?」 116 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2009/10/19(月) 22 58 52.57 ID X8Y5fW8r0 姉「綺麗な満月ね、中秋の名月ってヤツかしら」 俺「そうだな」 姉「男なら何か気の効いた一言でも言いなさいよバカ」 俺「そうだな……。月に向かって打て、とか」 姉「?」 118 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2009/10/19(月) 23 02 24.99 ID X8Y5fW8r0 姉「なんで観客席に空きがあるの?」 俺「どこ?」 姉「あの外野の真ん中のトコよ」 俺「あそこは地震が起こった時の為に空けてあるんだよ」 姉「ふーん、なるほどねぇ」 119 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2009/10/19(月) 23 04 06.49 ID X8Y5fW8r0 俺「(信じちゃったよこの人)」 姉「だからさっきから画面が揺れてるのねぇ」 俺「あ、いや。これはちが」 姉「早くあの真ん中のトコに避難しないとねぇ」 俺「イナバぁ!」 122 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2009/10/19(月) 23 07 25.30 ID X8Y5fW8r0 俺「ピッコロに仮装したプロ野球選手が居るらしい」 妹「実写化空席だらけだったんですってね」 俺「ドームは満員なのにな」 妹「ホントね」 俺「ホントにな」 124 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2009/10/19(月) 23 13 13.40 ID X8Y5fW8r0 姉「何してるの?」 俺「グラブの手入れ」 姉「ふーん、ご苦労な事ね」 俺「ねーちゃんも爪の手入れするだろ、それと一緒だよ」 姉「ネイルアートと一緒にしないで、芸術なのよ?」 俺「そうかい」 126 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2009/10/19(月) 23 16 32.60 ID X8Y5fW8r0 妹「お兄ちゃん! 今日のピッチング、ビデオに撮ってあるから見て!」 俺「ふむ、今日は勝ったのか」 129 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2009/10/19(月) 23 22 17.04 ID X8Y5fW8r0 妹「……」 俺「なあ、ねーちゃん。妹のヤツなんで練習休んでるの?」 姉「察しなさい」 俺「あぁ、あの日ね」 姉「男にはわからないんだから」 131 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2009/10/19(月) 23 23 33.35 ID X8Y5fW8r0 俺「……」 妹「ねぇ、お姉ちゃん。お兄ちゃんは何でもんどりうってるの?」 姉「察しなさい」 妹「……タマ?」 俺「……女にはわからないんだから!」 139 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2009/10/19(月) 23 40 26.36 ID X8Y5fW8r0 俺「わざと打撃妨害を狙うキャッチャーがいるらしい」 妹「そんな事したらバット投げられちゃうわよ」 俺「?!」 141 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2009/10/19(月) 23 43 08.81 ID X8Y5fW8r0 俺「お前、綺麗だよな」 妹「手はボロボロ、膝は傷だらけ、ユニフォームは泥だらけのどこが?」 俺「純粋だよ、俺と違って」 妹「年寄りくさい発言禁止!」 148 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2009/10/19(月) 23 49 58.72 ID X8Y5fW8r0 姉「またあんたはユニフォームこんなに汚して!」 妹「いいじゃん」 姉「いい! もっと汚してきなさい!」 俺「ええんかい」 姉「何でも一番を目指すのよ! それが我が家の家訓!」 妹「そんな家訓あったっけ……」 150 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2009/10/19(月) 23 52 53.88 ID X8Y5fW8r0 俺「なんでお前サイドハンドに戻したんだ?」 妹「男と同じ舞台で勝負しても勝てないから」 俺「そんな弱気でどうするんだよ」 妹「何よ……自分は逃げたくせに……」 151 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2009/10/19(月) 23 55 33.94 ID X8Y5fW8r0 俺「体幹のトレーニングが重要らしい」 妹「ふーん」 俺「まずはその胸から」 妹「死にさらせ!」 154 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2009/10/19(月) 23 58 11.72 ID X8Y5fW8r0 俺「ぐ……。だが、殴られても何度でも立ち上がるさ!」 妹「まったく、ゴキブリ並の生命力ね」 俺「打たれ強くなきゃ野球選手失格だ」 妹「無駄にかっこいい台詞」 俺「だろ?」 妹「だね」 156 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2009/10/20(火) 00 01 28.93 ID sMuk1nWs0 俺「ほう……今日は白か」 妹「?」 俺「昨日の黒も良かったが、いはやは白もなかなか……」 妹「な、なによ」 俺「アンダーシャツn」 妹「死にさらせ!」 158 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2009/10/20(火) 00 03 38.47 ID sMuk1nWs0 姉「そういえば」 俺「なに?」 姉「阪神だの西武だの、鉄道会社が多いわね」 俺「スタジアムに駐車場は無いからな」 162 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2009/10/20(火) 00 12 42.02 ID sMuk1nWs0 姉「あんた、ほんと野球とったら何も残らないわよね」 俺「そういうねーちゃんはどうなのさ」 姉「野球なんか全然興味ないし」 俺「そうかい」 姉「でもね」 俺「?」 姉「あんたが何をしようとも、応援するから。それが家族でしょ?」 164 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2009/10/20(火) 00 16 35.22 ID sMuk1nWs0 姉「銀行員なんかつまんないわよ、お局様のご機嫌取りに始まって、お局様のご機嫌取りに終わる一日のむなしさがアンタに理解できる?」 俺「いや、わかんないけど」 姉「そりゃそうでしょうね」 俺「……」 姉「働くより何倍もつらい事をやってきたアンタなら大丈夫だって、あたしが保障するから」 俺「ねーちゃんに保障されても」 姉「まったく、素直じゃないねぇ。ほんと、誰に似たんだか」 166 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2009/10/20(火) 00 19 52.38 ID sMuk1nWs0 姉「駐車場が無い?」 俺「そうだよ」 姉「じゃあ選手はどうやって移動してるの?」 俺「そりゃあ……」 姉「……?」 俺「車でしょうね」 169 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2009/10/20(火) 00 23 48.60 ID sMuk1nWs0 姉「じゃあなんで車の会社のプロ球団は無いの?」 俺「それ以上言ったらダメ」 姉「なんで?」 俺「ダメったらダメ」 姉「なんで?」 174 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2009/10/20(火) 00 29 48.14 ID NPk7NbU50 マツダ… 175 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2009/10/20(火) 00 30 57.82 ID iE3cTjE+0 ズムスタ可哀想に 177 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2009/10/20(火) 00 33 40.70 ID rP0vawkQO 広島ファンに全力で謝罪した 184 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2009/10/20(火) 00 45 22.75 ID rP0vawkQO 俺「広島ファンにフルボッコにされる 1がいるらしい」 妹「津田プレート残ってよかったね」 俺「永遠の憧れです」 妹「新球場の雰囲気も好きだよ」 188 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2009/10/20(火) 00 51 49.80 ID rP0vawkQO 俺「左利きのキャッチャーがいるらしい」 妹「左の遊撃手みたことあるよ」 俺「俺は左のセカンドをみたことがある」 妹「すごいよね」 俺「利き腕のハンディを乗り越える努力は相当だろうな」 妹「うん、ほんと」 俺「お前も性別のハンディを乗り越えなきゃな」 妹「もちろん!」 194 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2009/10/20(火) 01 02 35.49 ID sMuk1nWs0 俺「左バッターは色々と得らしい」 妹「ふーん、たしかに一塁近いし流しやすいね」 俺「右で得なことってあるか?」 妹「あるよ」 俺「なに?」 妹「右のサイドハンドの餌食」 俺「カンベンしてくれ」 196 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2009/10/20(火) 01 06 09.28 ID sMuk1nWs0 姉「ねぇねぇ」 俺「何だよ」 姉「野球にも良いトコあるじゃない」 俺「どうしたの、急に」 姉「どこにあるの?」 俺「は?」 姉「ダイヤよ、ダイヤ」 198 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2009/10/20(火) 01 08 48.07 ID sMuk1nWs0 俺「野球をしない野球マンガがあるらしい」 妹「あだち充?」 俺「最近見つけた白球少女ってやつ」 妹「ハナビちゃんかわいいよね」 俺「チェック済みですか」 199 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2009/10/20(火) 01 12 13.08 ID sMuk1nWs0 妹「ねぇお兄ちゃん」 俺「何だ」 妹「あたし、高校で通用すると思う?」 俺「知らん」 妹「……なによ」 俺「そんな言葉が出てるうちはダメだな」 妹「……なによ」 201 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2009/10/20(火) 01 14 58.53 ID sMuk1nWs0 俺「女子野球リーグができる?」 男「はい、その件で妹さんにぜひトライアウトを受けていただきたく……」 俺「……はぁ、でも何で俺にその話を?」 男「個人的に、あなたのファンでした。何度もテレビで拝見してましたからね」 俺「……はぁ」 202 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2009/10/20(火) 01 17 30.66 ID sMuk1nWs0 俺「──、というワケだ。お前、挑戦してみるか?」 妹「イヤ」 俺「そうか、イヤか。そう言うと思った……え?」 妹「イヤだって言ったの」 俺「ちょ、ちょっと待てよ。こんなチャンスそうそう無いぞ?」 妹「うるさい!」 208 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2009/10/20(火) 01 21 58.33 ID sMuk1nWs0 俺「何をムキになってんだよ」 妹「ムキになんかなってないもん」 俺「なってるだろ」 妹「なってないもん!」 俺「そうかい」 妹「……」 俺「なぁ、もう一度考えてみろって」 妹「イヤなものはイヤ!」 210 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2009/10/20(火) 01 25 41.58 ID sMuk1nWs0 姉「あ~あ~、こりゃ派手に散らかしたね」 俺「ねーちゃん」 姉「ちゃんと片付けなよ?」 俺「あいつ、俺のいう事聞かなかった事なかったのに」 姉「……あたしは、野球の事はよくわからないけどさ」 俺「?」 姉「あの子は、あんたを超えたいんじゃないかい? 同じ舞台でさ」 俺「同じ……舞台?」 213 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2009/10/20(火) 01 27 39.20 ID sMuk1nWs0 姉「不安なんだよ、察してやりな。そういう年頃だ」 俺「でも……こんなチャンス」 姉「しつこい男は嫌われるよ?」 俺「ねーちゃん、わかってくれよ。あいつのためなんだ」 姉「……妹のタメっていうけどさ、結局自分のタメじゃないのかい?」 俺「っ……!」 214 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2009/10/20(火) 01 34 22.16 ID rP0vawkQO 姉「あんたは自分をあの子に重ねてるだけなんだよ」 俺「そんな事は」 姉「怪我して野球辞めて。その後はあんた、変わっちまったよ。自分には無理? 何もできやしない? そんなんだから就職も勉学も適当になるんでしょ?挙げ句自分にはできなかった夢の押し売りかい?」 俺「……」 姉「あの子はあの子の自由がある、あんたが押し付けるならあたしがあの子をあんたから守ってやる。覚悟はいい?」 俺「ねーちゃん、わかってくれよ」 姉「わからないね、野球の事なんか」 237 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2009/10/20(火) 14 36 24.23 ID sMuk1nWs0 父「とーさんです」 母「かーさんだよ」 姉「姉です」 俺「俺です」 父「あれ? 妹は?」 俺「さあな」 父「反抗期か……、父さん悲しい」 238 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2009/10/20(火) 14 39 46.44 ID sMuk1nWs0 父「どこいったか知らないか?」 俺「知らん」 父「ほほう?」 俺「もうあんなやつは知らん」 父「ふむ、ケンカをしたのか」 俺「……人の心を読むのやめてくれ」 父「はっは、捕手として当然の能力だ」 239 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2009/10/20(火) 14 45 04.52 ID sMuk1nWs0 俺「カクカクシカシカ」 父「ふむ、そういう事情だったか。女子プロ野球とは、いやはや」 俺「とーさんからも何か言ってくれよ」 父「カァァァアツ! 喝だ!」 俺「?!」 241 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2009/10/20(火) 14 52 06.76 ID sMuk1nWs0 父「ゴホン、いいか? お前が月見草なら妹は向日葵だ」 俺「……言葉の意味が、よくわからんのだが」 父「安心しろ」 俺「?」 父「父さんにもよくわからん」 243 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2009/10/20(火) 14 57 22.28 ID sMuk1nWs0 父「女心と秋の空とは良く言ったものだ」 俺「はぁ?」 父「それまでキていた変化球がすっぽ抜けて痛打される事もある」 俺「……うん」 父「内角を要求したのにも関わらず甘いコースに入ってしまったりな」 俺「あぁ……なるほど」 父「つまりは、そういう事だ。なんでも自分の思い通りになると思ったら大間違いなワケだ、はっは」 245 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2009/10/20(火) 15 01 31.63 ID sMuk1nWs0 父「まったく、誰が捕手に女房役なんて名前を付けたのかね。父さんは男だぞ」 俺「怒るポイント間違ってねぇか」 父「父さん怒っちゃうよ、ぷんぷん」 俺「可愛くないから」 父「そうか」 俺「そうだよ」 247 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2009/10/20(火) 15 03 59.91 ID sMuk1nWs0 父「それで」 俺「?」 父「自分の思い通りにいかなくてヘソを曲げてる息子に父さんはどうするべきかな?」 俺「ヘソなんか曲げてない」 父「そうだよなぁ、お前のカーブ全然曲がらないもんな」 俺「ほっとけ」 248 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2009/10/20(火) 15 07 14.40 ID sMuk1nWs0 父「妹が野球をやりたいって言った時、家族で唯一父さんだけが反対したんだよ」 俺「そうだったな」 父「だってほら、アレでしょ? 女の子ってきゃっきゃしてて可愛くオシャレしたい生き物でしょ? 野球なんか始めちゃったらそれ全部我慢しないといけないからさ」 俺「……」 父「それでなぁ、父さん聞いてみたんだ妹に」 俺「なにをさ」 父「どうして野球をやるのか」 249 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2009/10/20(火) 15 09 45.44 ID sMuk1nWs0 父「そしたら何て言ったと思う?」 俺「……想像もつかないな」 父「おにーちゃんみたいになりたい、ってさ」 俺「……」 父「お前は目標だったんだよ、わかるか? わかるよなぁ、父さんの息子なら」 250 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2009/10/20(火) 15 15 48.40 ID sMuk1nWs0 俺「ねーちゃん」 姉「なーに?」 俺「妹どこ行ったか知らない?」 姉「あそこでしょ?」 俺「あそこって、どこだよ」 姉「河川敷あたりで走ってるんじゃないの?」 251 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2009/10/20(火) 15 21 00.35 ID sMuk1nWs0 俺「という事で河川敷に来てみました」 妹「なによ」 俺「お、妹発見」 妹「ついてこないでよ」 俺「俺の前をお前が走ってるだけだろ」 252 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2009/10/20(火) 15 25 44.28 ID sMuk1nWs0 妹「言っとくけどさっきの話なら……」 俺「あの話だけどな、悪かったよ」 妹「え?」 俺「お前の気持ちも考えないで、悪かった。許してくれ」 妹「お兄ちゃん……」 俺「妹よ……」 妹「……」 俺「……」 妹「……」 俺「その紺色のアンダーシャツもいいな」 妹「変態っ! 変態っ!」 ドゴ! バキ! ズガ! 俺「元に戻ったか」 253 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2009/10/20(火) 15 30 02.63 ID sMuk1nWs0 姉「二人とも、今日雨が降るらしいから傘もっていきなさい。はい、どうぞ」 妹「ありがと、おねーちゃん」 俺「サンキュ」 姉「二人とも、傘構えて何やってるの?」 妹「傘を持つと何か……」 俺「スイングチェックをしてしまう習性が……」 姉「あ、そう」 254 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2009/10/20(火) 15 35 41.31 ID sMuk1nWs0 俺「インフルエンザで試合を休んだ選手が居るらしい」 妹「プロ野球選手だって人間よ」 俺「そうだな」 妹「そうよ」 255 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2009/10/20(火) 15 37 09.42 ID sMuk1nWs0 俺「タッチアップの判定を覆す主審が居たらしい」 妹「審判だって人間よ」 俺「だから野球は面白いよな」 妹「そうね」 257 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2009/10/20(火) 16 07 26.12 ID sMuk1nWs0 俺「50m走を5秒7で駆け抜ける野球選手が居るらしい」 妹「ふーん」 俺「ちなみに俺でも6秒ちょっとだった」 妹「案外適当なのね」 俺「そうだな」 258 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2009/10/20(火) 16 18 36.91 ID sMuk1nWs0 俺「ボールって言いながらストライクのポーズした審判が居るらしい」 姉「ふーん」 俺「人間くさい話だよな」 姉「野球って不思議ねぇ」 260 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2009/10/20(火) 16 39 39.99 ID sMuk1nWs0 俺「マウンドに国旗を刺したチームがあるらしい」 妹「なんでそんな事するんだろうね」 俺「フラグだろ?」 妹「フラグよね」 261 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2009/10/20(火) 16 45 44.37 ID sMuk1nWs0 外国人『こんにちは、デ●ク・ジ●ターです』 女の子『この前初めてホームランを打ったの』 妹「ホームランかぁ」 TV『いまならこのお値段で~~』 妹「ホームラン、かぁ……」 263 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2009/10/20(火) 17 00 25.77 ID sMuk1nWs0 妹「おにいちゃん」 俺「なんだ、藪から棒に」 妹「腰治すには水泳が良いらしいわよ」 俺「昔マンガで読んだよ」 267 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2009/10/20(火) 17 05 37.69 ID sMuk1nWs0 妹「……」 姉「ねぇ、なんで今日あの子機嫌わるいの?」 俺「四球で二回出塁したのに二安打したヤツが褒められてたんだと」 268 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2009/10/20(火) 17 17 13.93 ID sMuk1nWs0 俺「ん? 英語の勉強か?」 妹「’手も足も出ない球’って何て言うかわかる?」 俺「Pitchers pitch. かな?」 妹「じゃあ’構造’は?」 俺「スト……スト、なんだっけ?」 妹「strike?」 俺「なんか違うなあ」 妹「う~ん」 269 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2009/10/20(火) 17 20 11.94 ID sMuk1nWs0 姉「ねぇねぇ」 俺「ん?」 姉「びじたーって何?」 俺「サッカーで言うアウェイ」 姉「ふーん」 270 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2009/10/20(火) 17 28 55.55 ID sMuk1nWs0 俺「という事で家族で野球観戦に来てみました」 ワーワー 父「凄い人だなあ」 妹「ポストシーズンだもんね」 姉「どこに?」 俺「?」 姉「どこにポストあるの? ちょうど葉書出したかったのよ」 271 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2009/10/20(火) 17 36 06.85 ID sMuk1nWs0 父「良い試合だなあ、締まった投手戦だ」 妹「これがプロかぁ……」 俺「さっきから内野ゴロの山だな、すげぇよ」 父「調子が良いんだろう、あの投手は速球に加えて打者の手前で細かく曲がるカッターが持ち味だからな」 妹「さっきの回、6球で終わったよ!」 俺「まさに投球術だよなぁ」 父「捕手のリードも忘れちゃいかんぞ」 姉「ふあぁ、全然点数入らないじゃない。つまんない」 273 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2009/10/20(火) 17 48 45.94 ID sMuk1nWs0 姉「あら」 俺「?」 姉「この引換券、当たってるわよね?」 俺「あー、ほんとだ。ねーちゃんすげぇな」 姉「何が貰えるのかしら?」 俺「え~、何々? 折れたサイン入りバットだって」 姉「折れたバットなんていらないわよ」 妹「……」 俺「お~、欲しがってる欲しがってる」 274 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage]:2009/10/20(火) 17 50 43.69 ID /w3gv0Aj0 __ ____,,-- ヽ、 ,,==、 ________________)__ _ ヾ ヽ______,_/~~~~ ヽl ヽ、 ヾ //. . . {`、 { ヾ、 )) \//. . . . . . . { } //_=) ヾ〃. . . . . ,--、__ ll _ } |;; ;; ゞヽ-、___(;;; ={ | ;;;;;;;;,,, `---`--、 | ;;;;;;;;;;;;;;;;;,,,,,,--. . \ /~~`; } ;;;;;;;;;;;,,,,,,//~~. . . . . ヽ、 ___/ ____, ; l ;;;;;;;;;;;,,,,//. . . . . . . . . . . . ~ll~~ / } ;;;;;;;;;;;;,,,,,((______. . . . .. . . . . // / ( ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;,,,,,,,,,,/~~`ヽ_____//- /;//-;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;ノ 275 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2009/10/20(火) 17 54 05.25 ID sMuk1nWs0 俺「ストライクコールに気合を入れる審判が居るらしい」 妹「あたしは好きだけど」 俺「俺は苦手だ」 妹「三振取った時気持ちいいじゃない」 俺「三振した時嫌なんだよなぁ」 妹「そうなの?」 俺「そうだよ」 276 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2009/10/20(火) 18 03 27.20 ID sMuk1nWs0 姉「いいわ、この引換券あげる」 妹「ありがとう! おねーちゃんダイスキ!」 俺「おー、良かったなあ」 姉「その代わり教えてもらいましょうか」 俺「ん?」 姉「どこにあるの?」 俺「は?」 姉「ダイヤよ、ダイヤ」 俺「またそれか」 278 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2009/10/20(火) 18 14 46.24 ID sMuk1nWs0 父「だから~ぼ~く~たちみ~んな~♪」 妹「やきゅう~じょうに~つれてって~♪」 父「だから~ぼ~く~たちみ~んな~♪」 妹「やきゅう~じょうに~いこう~♪」 姉「うちの親子って仲良いわね」 俺「なんてったって女房だからな」 279 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2009/10/20(火) 18 26 20.16 ID sMuk1nWs0 実況「さあ、今日も夕焼けの○×野球場からお送りしております。午後六時プレイボーイです」 実況「先発の●●、第一球はストレートから入ってきました。審判が右手を挙げてストライクっ!」 実況「サインに二度三度首を振り、選択したのはスライダー空振り三振っ! ●●、本日上々の立ち上がりです」 姉「ねぇ、今プレイボーイって言ったわよね」 280 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2009/10/20(火) 18 35 55.65 ID sMuk1nWs0 シュ シュ 姉「あら、爪の手入れなんて珍しいわね」 シュ シュ 妹「明日の第二試合、先発だから」 シュ シュ 姉「あ、そう」 シュ シュ 283 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2009/10/20(火) 18 50 23.76 ID sMuk1nWs0 俺「片耳のヘルメットってかっこいいよな」 妹「両耳の方が好き」 俺「なんで?」 妹「便利」 俺「お前地味にスイッチヒッターだもんな」 285 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2009/10/20(火) 18 56 57.64 ID sMuk1nWs0 父「父さん登場だよ~。気分がいいからキャッチボールしてあげよう。ね? ね? キャッチボールしよう?」 妹「うん!」 父「どうした! そんなもんか! もっと気合の入ったボール投げて来い!」 妹「は、はい!」 姉「まるで別人ね」 俺「マスクを被ると昔を思い出すんだと」 288 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2009/10/20(火) 19 04 19.69 ID sMuk1nWs0 父「ダメだ! 全然ダメだ! こんなボールじゃ明日も敗戦投手だぞ!」 妹「はい!」 父「わかってるのか?! お前は女だ! 力押しの勝負してどうする! もっと頭を使え!」 妹「はい!」 父「はぁ……強く言いすぎちゃったな……」 父「晩御飯、妹の好きなオムライスにしてあげよう。父さん反省」 293 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2009/10/20(火) 19 35 12.69 ID sMuk1nWs0 妹「おいしい♪」 父「はっは、そうだろう。父さんの作ったオムライスは美味しいだろう」 妹「うん!」 父「はっは」 父「よ、よかったぁ……」