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h53-06の連作的な位置づけで 「……お待たせ、京太郎」 夕暮れ時、玄関に座り込んでスマホを弄りながら白望を待っていた京太郎は、彼女の声 に振り向くと、思わず手からスマホを取り落としそうになった。 「え、シロ姉、浴衣着ていくの?」 「うん、……何かおかしい?」 あのダルがりの従姉から夏祭りに誘われたのも意外だったけれど、それよりなにより浴 衣なんて彼女から一番遠くにあるような服装だと思っていた。同じ和服なら――乙女には 失礼かもしれないが――甚平や作務衣のほうが白望のイメージに合っているような気さえ する。 それなのに目の前の従姉は藍色の浴衣に紅色の帯。その藍色の海には様々な花びらが浮 かんでいた。 「いや、おかしくはないけどさ……。何か意外だな、と思って。あんまりそういうの好き そうじゃないからさ、シロ姉は。というか着付けとか大丈夫だった?」 「私だって、浴衣くらい着られる。たしかにちょっとダルかったけど」 少し頬を膨らませて、白望がぷいと横を向く。 普段の、寝癖ともセットともとれないようなぼさぼさ頭も今夜だけは綺麗に結い上げら れて、雪よりも白いうなじが薄闇をほんのりと照らし出している。しゃらりと簪飾りが風 に揺れた。 ふわり、と花の匂いにも似た香りを感じて、京太郎はその白いうなじに思わず吸い込ま れるように視線を向けていた。 それに気づいたのだろうか、白望は小首をかしげながら「……何? それより早く行こ う。もう花火始まっちゃっているから」 「あ、ああ」 遠くで花火の弾ける音が聞こえた。 祭り会場の道すがら、アスファルトの道路にからんころんと白望の下駄の音が響く。 その音に夏の風情を感じながらも京太郎はちらり、ちらりと傍らを歩く白望を覗き見る ことを止められずにいた。 さらさらとした後れ毛が白望の真白いうなじをくすぐっている。 ファンデーションどころか化粧水すら申し訳程度にまぶしただけなのに新雪を敷いたよ うに白く輝いていた。そこからのびる顎へのラインも冴えるようなシャープさの中に女性 らしい丸みを感じさせた。 ――シロ姉ってこんなに可愛かったっけ。 見慣れていたはずの従姉のまるで知らない色。京太郎は緊張でねとつく喉でようやくつ ばを飲み込んだ。 そんな京太郎に「さっきから何? ……やっぱり可愛くない? この浴衣」と白望は浴 衣の袖口を握りながら少し俯いた。 「そ、そんなことない。――すげー可愛いよ、シロ姉は」 「馬鹿……、私が聞いているのは浴衣のこと……。なのに私のことを可愛い、可愛いって ……。だる、だる……」 少しずつ白望の頬が熱を持つ。 「あ、待ってよ。シロ姉ってば!」 火照った頬を見られないように少し足早になる白望を、京太郎は慌てて追いかけた。 お互い軽く息を切らしながら、祭り会場になっている神社の境内に辿り着いた頃には宴 もたけなわ、祭りも佳境。 お宮に続く石畳を挟むようにして露店の白熱灯がこうこうと輝き、普段は人影もまばら な田舎町なのによくこれだけの人が隠れていたのか、と思うほどの人だかり。 「うお。もうすげー混んでるね」と感嘆の声をあげる京太郎に白望は「ん」とだけ答える と「京太郎が迷うといけないから」とばかりにそっと手を差し伸べた。 「ガキじゃないんだから、いいって」 それでも白望は手を差し伸べることを止めようとしなかった。 「だから、もうガキじゃないってば。シロ姉とはぐれて、迷ったのだってもう何年も前だ ろ。ええと、何年だっけ?」 「ん」 それでも差し伸べられてくる手に京太郎は苦笑いとともに息を一つ吐くと、ようやく白 望の白く滑らかな手に自らの無骨なそれを重ね合わせた。 「……よろしい」 白望は軽く頬を緩ませた。 がやがやとした人ごみの中を掻き分けて、時折、色とりどりの露店に目を奪われて、思 わずりんご飴や綿菓子を衝動買いして。 気づいた頃には二人の手はきつく結ばれ、肩は触れ合うほどに寄り添っていた。それは まるで恋人同士のような格好。 京太郎も白望もいわゆる長身の部類だ。そんな二人だ。道行く人は初々しい恋人の影を 二人の中に感じて、羨ましそうな視線を向けててきた。 白望はそれに気づくときつく手を結ぶのは人ごみの中ではぐれないため。肩を寄り添う のは人ごみの隙間を抜けるため。 誰ともなしに白望は心の中でそんな言い訳二つ。 自分から手を繋ぐことを要求したはずなのに、それでも意識しだすと急に暑くなってき て ――だるい、と思わず口癖が口をついて飛び出てきた。 ちょうど人ごみを抜けた頃、ちょっとした広場にベンチを見つけた白望は「京太郎、そ ろそろちょっと休まない? もうダルいし」と傍らの少年に声を掛けた。 少しクールダウンでもしなければ体力よりも先に頭がパンクしそうだった。 「ああ、分かった。ま、シロ姉にしては結構歩いたしね」 「何それ。ちょっと失礼」 少しだけ頬を膨らませながらも白望は薄く笑った。 二人がベンチに向かって歩き出そうとしたとき、頭上から「あー! シロー!」という 黄色い声が降ってきた。 見上げた先には、黒い生地に白い花びらを散らせた浴衣を着た少女。きつく冷たそうな 雰囲気をした顔がそこにはあった。 「豊音もお祭り来てたの?」 「うん! ――あ、そうだ! 見て見て! トシ先生に浴衣借りたんだー! 似合う? 似合う?」と怜悧そうな顔を一転、まんまるにしてくるくると白望の前で回ってみせた。 「うん、すごくよく似合っている」と白望が掛け値なしに答えた頃、ようやく豊音と呼ば れた少女も京太郎に気づいたようで「え、えーと、この男の子はシロの連れなのか なー?」 「うん、私の連れ」 「も、もしかして彼氏さんなのー?」 長身の少女が夜の中でも赤く輝くような目で京太郎を見やる。小さい子供が恋愛劇に向 けるようなそんな無邪気な視線。 白望はもう片方の掌に頬を載せるようにして少し逡巡すると、結ばれた手にぎゅっと力 をこめて「――そう、京太郎は私の彼氏」 「え?」と京太郎が白望の顔を見る。 「え?」と豊音が白望の顔を見る。 「えええええええええ!」と二人の声が重なって白望に向けられた。白望は黙って京太郎 にさらに寄り添った。 「ご、ご、ごめんなさい! デートの邪魔だったよね! そ、それじゃまたね! シロ!」 脱兎のように走り去っていく巨身の背中を見送りながら、京太郎は唖然ともう一度、白 望の顔を見やった。 正直、白望自身何であんなことを言ったのか、よく覚えていない。さっきまで照れのあ まりクールダウンしようとした矢先だったはずなのに。 ただ一つ言えるのは白望は他人から京太郎と自分が彼氏彼女に見られたことが、本当は 嬉しく、またそれを望んでいたということだ。 そしてその発露がたまたま豊音との会話に現れたということだけなのだろう。 「京太郎は、……嫌だった?」 京太郎は無言で首を振ると「そんなわけないじゃん。――ただ少し驚いたけどさ」 きっと明日には豊音だけではなく、宮守麻雀部のみんなにも発言が伝わっていることだ ろう。それは多分、凄くダルい事態を招くことにもなるだろう。 ただ、今はそれよりも傍らの京太郎に伝わったことだけが分かればそれでよかった。 「来年もまた見たい……。一緒に、京太郎と」 ベンチに座りながら花火を見上げて、少しだけ強く力がこもる指先。 「ああ、来年もまた来るよ」 もう少しだけ力がこもる指先。 今はそれだけで充分だった。 カン
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京太郎「…」タンッ 咲「…」タンッ 和「…」タンッ 優希「…」タンッ 京太郎「…たけのこたけのこニョッキッキ!」 優希「1ニョキ!」 京太郎「2ニョキ!」 和「…」サッ 咲「!?」ビクッ 和「3ニョキ」 咲「あっ…!あぁぁ~…」 京太郎「はい咲の負けー」 優希「ふっ、やはり 先手必勝だじぇ!」 和「このゲームの場合は道連れ覚悟で行くしかないですからね。確かにそれはあります」 京太郎「ただその考えは皆真っ先に思いつくから身内以外とやると負けるという」タンッ 咲「そもそも身内以外とやる機会なんて…」タンッ 京太郎「え?あるだろ?」 和「ありますね」タンッ 優希「あるなー」タンッ 咲「えっ」 「「「えっ」」」 咲「…えっ?」 京太郎「あっ(察し)」タンッ 咲「『あっ』て何!?」タンッ 和「まぁ、なんと言いますか…」タンッ 咲「何なの!?はっきり言ってよ!」 優希「咲ちゃんはぼっちか!」タンッ 咲「そこまではっきり言わなくてもいいじゃないですかァーーーーー!」 京太郎「はっきり言えと言ったのは誰なのか」タンッ 咲「そこまではっきり明言されるとは思わなかったよ!」タンッ 和「言いよどんでいた時点で察するべきでしょうに…」タンッ 咲「何なのもう!というか和ちゃんだって最初はぼっち臭すごかったくせに!いつからそんなビッチになったのさ!?」 和「ビッチ言わないでください。今まで引越しするたびに友達と離れるのが悲しくて作るの避けていただけですし… 引越しの件が立ち消えになったらそりゃ喜んで作りますよ」 優希「のどちゃんは我が強いところがあるが人当たりはいいからな!」タンッ 咲「ぐぬぬ…でも私だって人当たりはそこまで…」 京太郎「え?なに?聞こえない」タンッ 和「ここに来るまで休み時間・昼休みは読書三昧、声をかけられるととりあえず隠れる、基本的に須賀君にべったり… ぼっち役満おめでとうございます」 優希「本読んでるときは声かけても反応ないくらい集中してるもんなー。そりゃ無理だじぇ」 咲「ぐぬぬ」タンッ 京太郎「ぐぬぬちゃうわ。お前せっかく部活に入ってコミュ能力ついた…つい…それはともかく、 なんでクラスメイトと交流しないんだよ。俺離れしろよ」 和(コミュ能力がついたと明言してもらえないあたりさすが咲さんですね)タンッ 優希(いくら麻雀が有名だからってコミュツールが麻雀だけってのはなー。しかも蹂躙。まー今更かー)タンッ 咲「言いたいことがあるならはっきり言えばいいんじゃないかな二人とも?」ゴッ 京太郎「おいやめろ。ていうかこの状況さっきの焼き直しじゃねーか」タンッ 和「今回はそこまできついことを言うつもりはありませんけどね」 優希「そろそろ麻雀で話つけようとするの止めないかってくらいだな」 咲「」ジワァ 「「「ええええええええええええええ」」」 咲「麻雀以外で他人と交流しろって言うなんて…みんな死ぬしかないじゃない!」タンッ 和「咲さんご乱心」タンッ 優希「どうしてこうなった」タンッ 京太郎「お前…麻雀が楽しい(※ただし本人のみ)からってお前…」タンッ 咲「それの何がいけないの!」タンッ 和「これが『ミストさん』に並ぶ『咲さん』の力ですか…」タンッ 優希「『こんなに宮永家と世間で意識の差があるとは思わなかった』 『こんなんじゃ私、麻雀以外したくなくなっちゃうよ』」タンッ 京太郎「それ以上いけない。ついでにロンだ。8000点」 優希「うえー」チャラッ 咲「話がそれにそれまくっちゃったね…あと優希ちゃんは後で話つけようか。大丈夫、10回ほどですませてあげるから」 京太郎「それが悪いんだって気づく気配無しだなぁ…」 和「そもそも一番最初の話題何でしたっけ?」 ーーーーーーーーーーーーー 久「元々は『麻雀中にできる遊びは何か』ってことでたけのこニョッキをやってたのよね。経緯を書こうとしたらぼっち談義に筆が乗りすぎて断念したんだけど」 まこ「メタネタやめい。まあ突き詰めるとそもそも麻雀自体が遊びなんじゃから本末転倒しとるのよな」 久「麻雀にかける熱に違いはあれど前提はそうなのよねぇ。人生振り回されてる子が多いから忘れがちなんだけど」 まこ「まぁ世界観の時点でいろいろおかしいからそれも今更なんじゃがの」ケラケラ 久「あなたも割と大概よね、メタネタ」 カンッ 久「私達は基本オチ担当なんだけどこれってはぶられてる感すごいのよね、割と」 まこ「四人が麻雀しながら会話、わしらはそれを見ながらじゃから基本的に本筋には絡めんしな」 久「かといって三麻だとカルテットから仲間外れがでちゃうしね」 まこ「難しいもんじゃのう…」 久「ま、人数自体が足りなかったあのころと比べたら嬉しい悲鳴よね」 まこ「…」 久「まこ?どうしたの?」 まこ「いや…オチは?」 久「オチ担当って言ったって何にでもオチつけたらいいってもんじゃないのよ?」 モイッコカンッ
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京太郎「俺さ、ずっと思ってたんだよ」タンッ 咲「何を?」タンッ 京太郎「自動卓のサイコロでやるチンチロって世界で一番贅沢な遊びじゃね?」 優希「ほう…それはなかなか興味深いな!」タンッ 和「落ち着いてくださいゆーき。そもそもチンチロリンは三個必要です」タンッ 京太郎「そこはほら、もういっこサイコロを用意してだな」タンッ 和「その時点で自動卓でやる意味が失せてしまうのですが」 京太郎「ぬぅ…」チラッ 咲「手助けしてといわんばかりにこっち見ないでよ京ちゃん」タンッ 優希「まったく、駄犬はタコスでも食って出直すがいいじぇ!」スッ タンッ 京太郎「はからおへはひぬじゃねえっていってんじゃもぐもぐもぐ」 咲「食べることは食べるんだ…」 京太郎「はらへっへはんはからひょうはないはろんぐんぐんぐ」 和「こら、須賀君。咀嚼中にしゃべるのはお行儀が悪いですよ」メッ タンッ 京太郎「さーせん…っと、和。それロンだ」 和「む…点数は?」 京太郎「はっはーん、聞いて驚け。8000だ!」 咲「わ、すごい!」 優希「食べてすぐ効果が出るとは…やはりタコスは偉大だな!」 京太郎「タコスタコスうるせーぞタコス!これは俺の努力の結果だっての!」 和「ええ、その通りです。これは努力の賜物です…悔しいですけどおめでとうございます、須賀君」チャラッ 京太郎「さぁ、この調子で…!」 優希「しかしこの後、京太郎は見るも無惨に負けるのであった…」 京太郎「不吉なナレーション入れんな!」 咲「あはははは…」 ーーーーーーーーーー まこ「ほんに平和じゃのう…のう、久?」ズズーッ 久「ねぇまこ、私思うのよ」 まこ「うん?」 久「人数分のセットのトランプを使ってやる大富豪って最高にクレイジーじゃない?」 まこ「おんしも同類かい」
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全国大会Aブロック2回戦先鋒戦終了後 怜「京太郎~、いつもの!」 京太郎「あの、怜さん?ここ、控え室じゃなくて普通の廊下ですよ?」 怜「んなもん分かっとるわ。なんなん?疲れとるウチをそのまま放っとく気なん?」 京太郎「だからせめて控え室までは……」 怜「……」ジーッ 京太郎「……はぁ、分かりました。但し、変なことになっても責任は持てませんよ?忠告はしたんですから」 怜「そんなんええねんええねん。ほな、お邪魔しまー♪」ゴロン 怜「んは~……この安心感がウチの疲れを癒す一時やで~」 泉「あ、いたいた。お~い、須賀k……ああ、清水谷先輩の言ってはった通りですね……」 京太郎「この状況を読んでいたと?……さすが」 泉「ええ、全くです」 洋榎「…………」ジーッ 怜「ん?」 京太郎「あっ、確か姫松の。どうもこn」 洋榎「あんた、園城寺か?それなんや?」ユビサシ 怜「お~、愛宕の。世界一の安心を届けてくれる魔法の膝枕やでー」 洋榎「はっ、なんや」アキレ 怜「(ムッ)なんやとはなんや!?」ガバッ 洋榎「あん?なんや?」 怜「なんや、コラ?」 恭子「ちょっ、なんやなんや!?」タタッ ガシッつ洋榎 洋榎「おい、なんや!?」 怜「なんやなんや?来ぉへんの?」クイクイ 洋榎「なんやとー!?」 恭子「もうっ!!なんなんよ!?」 京太郎「……挨拶する暇も無く戦闘が始まったんですが?」 泉「どっちも妙なとこで頑固な人達ですから……ってか、須賀くん、今の会話付いてこれてたんですね」 京太郎「もう大阪暮らしも長いからなぁ。分かるようになってしまったよ……ネタみたいな会話も」 泉「なんやそれ」 カン
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「よいしょっ…」 今日は時間があるので、少しお家の中を片付けようと思いました 始めてみればこれが中々に楽しくて、つけていたラジオが三時を過ぎた事を教えてくれるまで、 私は時間が経つのも忘れて没頭していました 「これなら京太郎さんも綺麗になったと褒めてくださいますね……うふふ 『でも、もっと綺麗なのがあるな…』 『あら、それは何でしょうか?』 『お前だよ小ま……』 …キャー!もう、京太郎さんったら~!昔からそうやって私を喜ばせる事ばかり……あら?」 それは片付け忘れて、出したままになっているアルバムたちでした 私のうっかりはいくつになっても治りそうにありません… ですが、折角なので思い出にひたってみようと、一冊手にとり中身を見ることにしました 「あ……」 開いてすぐ一枚の写真が目に飛び込んできました それは忘れられない美しい思い出の始まりの瞬間をとらえた一枚です 「私達が出会った時の写真ですね…」 ラジオからいつか京太郎さんに聞かせてもらった英語の歌が流れてきています その歌を聴きながら、自分がまだ十代だった時の事を思い出していきました ”初めて出会った時、私達は子供だったね” ”瞳を閉じれば蘇るの、バルコニーにたたずんでいたあの夏の日を” ………… 夏のインターハイの会場です 私はほんの少しの冒険心から、会場の外へ一人で出ていました 「はぁ、暑いですね~…」 ”ライトにドレス、舞踏会” ”そして人ごみをかきわけてくるあなたが見えるわ” 当然ながら慣れない土地なので、すぐに迷ってしまいました 「あら……ここはどこ?」 本当は会場からそれほど離れてはいなかったのですが、 この時の私にはそんな事も分かりませんでした 困っていると、後ろから男性の声がしました ”声をかけてきたときは知らなかったの” 「あの、もしかして永水の方ですか?」 「え、ええ…はい」 「あぁ、やっぱり!巫女さんの服着てるから分かりやすいですね!ところで、ここへは気晴らしの散歩ですか?」 「ええと…その…」 年の近い殿方と話す事は非常に希なので、緊張して上手く会話ができませんでした でも、彼は私の心を読み取るかのように 「間違いだったら申し訳ないんですけど、実は迷子になって戻れない、とか…?」 「………はい」 穴があれば入りたい気分でした 「俺も戻るところですので、よければ一緒にどうですか?」 「え、あ………はい!ありがとうございます」 「へへ…いいんすよ、それより…あとで写真一枚だけ撮っても大丈夫ですか?」 「写真ですか? ええ、私でよければ!」 「あぁ~、よかったぁ……じゃ、行きますか」 「はい!」 本当に不思議なほど、親しみやすい方でした 今考えてみれば、運命だったのかもしれません ”あなたがロミオだったなんて” ………… その後、私達は大会が終わった後も文通で親交を深めていきました 手紙は霞ちゃん達が出しに行ってくれていました そして、手紙の中でこちらへ京太郎さんが遊びに来てくれると書いてあった時、 私は楽しみで楽しみで、その日が来るのが待ち遠しくて、それだけで幸せな気持ちでした その日が来て、京太郎さんが神境の中へ入ってきました 私が出迎えようとした時、父が出てきて…… ”そうしたら父さんは「ジュリエットに近づくな!」って…” ”私は階段で「お願い…行かないで」と泣いていた” ”ロミオ、私をどこかへ連れて行って もうそれしかないの” ”あなたが王子様に、私がお姫様になるの” ”これはラブストーリーなんだから、どうか心を決めて” 悲嘆に暮れる中、そのとき私は彼に恋をしているのだとやっと気づきました… ですが、当時の私はただただ、京太郎さんがまた来てくれるのを泣いて待つしかありませんでした… ………… それからも私達は遠い遠い距離にも負けないように文通を続けました 父の監視もありましたが、それでも霞ちゃん達が以前にも増して力を貸してくれたおかげで、 想いを伝え合うことが出来たのです ある手紙の中で京太郎さんも私と同じ気持ちで、 いつも私の事を考えてくれていると知った時は人生で初めて喜びで泣き崩れました… ”あなたに会うために、こっそり庭に抜け出すの” そうして京太郎さんが鹿児島へこっそり来ているときは、私も夜にこっそりと部屋を抜け出し、 神境のなかで落ち合いました いけない事なのかもしれませんが、京太郎さんに会えないのはそれ以上に苦しいのです ”知られてはいけない命がけの恋” ”目を閉じて、少しの間だけ逃げ出しましょう” 束の間の逢瀬が終われば、またそれぞれの日常へ… 次に会えるのはいつになるだろうかと思いながら ”ロミオ助けて、みんなで私を試そうとしているの” ”困難な恋だけど、これは本物の愛だわ” ”恐れないで、私達なら乗り切れるわ” ”これはラブストーリーなんだから、どうか心を決めて” ………… それから…もうだいぶ経った頃… 京太郎さんへの想いは募るばかりで、それでも先の見えない恋 流れる涙も涸れそうになりました… そんな時でした 疲れきった私がぼんやりとしていると…… 「小蒔さーん!!」 ”これは現実なの?何も考えられない” 「……え?」 ”彼はひざまづくと指輪を取り出した” 「京…太郎さん…?」 ”そしてこう言ったの” 「俺と結婚してください!」 ”「もう君を独りにはしない” ” 君を愛している、それが僕の本当の気持ちだ” ” 君のお父さんとも話はつけたよ、さあドレスを選びにいこう” ” これはラブストーリーなんだから、心を決めてくれ」” それは本当に夢を見ているようでした…でも現実です 京太郎さんが私を迎えにきてくれたのです お話の王子様のように… ――私の返事は決まっていました 「………はいっ!!」 ………… 「若かったんですね~…あの時は、うふふ…」 「誰が?」 「ひゃいっ!?きょ、京太郎さんっ!お、おかえりなさい」 「ただいま、今日は早く帰ってきたんだ」 結婚してから、私達は霧島から離れて暮らすことにしました 世間のお勉強という事で説得をして、父も許してくれました いずれ戻るのかもしれませんが、今は二人きりの時間を楽しんでいます 「お、アルバムか?……うわぁ~、懐かしい写真だなぁ」 「ええ、ふふっ…」 「あっ、これまだこっそり会ってた時に撮った写真か…あの時はヒヤヒヤしてたよなぁ」 「そうですね……ねえ京太郎さん?」 「ん?」 「…私達、幸せですねっ!」 「…ああ、幸せだな」 ”初めて出会った時、私達は子供だったね” カンッ
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怜「最近暑いな~」ゴロゴロ 京太郎「ですね~」 怜「やろ?せやから……」 京太郎「はいはい。どうぞ」 怜「ん、おーきに」ゴロン 京太郎「相変わらず文脈繋がらない頼み方ですね~」ナデナデ 怜「ウチの中では繋がっとるからええねん」 京太郎「ちなみにどんな?」ナデナデ 怜「ウチ病弱やん?せやからこの暑さでポックリ逝ってまうかもしれんやん?せめて最期の時は愛する男の膝の上で死にたいわ」 京太郎「敢えて一つずつ突っ込ませて貰いますね。病弱アピールやめ。縁起でもない事言いな。 膝の上やなくて普通は腕の中やろ」ナデナデ 怜「お~、関西弁が様になってきとるやん。けどまだちょい足らんな~」 京太郎「そうですか?う~ん……」 怜「そんな京太郎の為に特別教師呼んだるわ」 京太郎「特別教師?」 怜「せや。お~い、そこの扉の陰に隠れとる竜某先生~。ちょいと京太郎にレクチャーしたってや~」 竜華「んなっ!?なんでバレてん?!」 怜「体隠して胸隠さずや!竜華がちょっと動くたんびにプルプル震えとったで。京太郎もホンマは気づいとったやろ?」 京太郎「え?あ~……」メソラシ 竜華「うぅ~////」 竜華「怜のアホ!京くんのスケベ!!////」バシッ! バシッ! 怜「ほれ、これがお手本の関西弁や。ツッコむときは勢いよくやらなアカンで。 『!』一つか二つくらいあったら勢いあるツッコミに見えるわ」 京太郎「なるほど、勉強になります。ですが怜さん、メタいです。非常にメタ過ぎます」 怜「ま、それはそうと。竜華、何で入ってこんかったん?」スリスリ 竜華「え、えっと……」 京太郎「そう言えばそうですね。勘違いするような会話もしてませんでしたし、変な効果音も出してませんし」 怜「あんたも十分メタいこと言っとるやん」 京太郎「……何のことか分かりませんね」 竜華「ウ、ウチも……」 京太郎「?」 竜華「ウチも膝枕して欲しかってん!」 京太郎「へ?」 怜「そういや、前そんなこと言っとったなぁ。で、今チャンスっぽいけど言い出せず、ってとこなんか? でもここはウチのモンやで?」 竜華「片方くれたってええやん!」 怜「ん~……しゃあないなぁ」モゾモゾ 京太郎「ちょ、ちょっと待ってください!えっと、竜華さん?膝枕したい、じゃなくて、して欲しい、なんですか?」 竜華「せ、せや!いつもウチが2人にやったってるんやから、たまにはウチも京太郎にして貰いたかってん! え、ええやろ、そんくらい////」 京太郎「ええ、まあ問題無いですが。えっと、では、どうぞ」 竜華「し、失礼しま~す」ゴロン 京太郎「どうです?男の膝なんて固いだけだと思いますが」ナデナデ 竜華「あ……なんや、これ、めっちゃ落ち着くわぁ……」 怜「やろ?ってなわけや、京太郎。これからも頼むで~」 竜華「あ、ウ、ウチも、お願いします////」 京太郎「はぁ。しょうがないですね。でもまあ、それでお二人のモチベが保たれるんでしたら、いつでもどうぞ」 怜「京太郎の膝枕求道の旅はまだまだ続く!」 竜華「須賀先生の次回作にご期待ください♪」 京太郎「勝手に未完みたいにすな!ってか、竜華さんまで!?」 ワイキャイ ワイキャイ セーラ「……なぁ、あいつら放っといてええの?」 船Q「間近でやられて砂糖吐くよりマシですわ」 泉「右に同じです」 セーラ「……せやな」 カン!
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京太郎「うっ…」 望「んっ…はぁぁ…」ビビクン 京太郎「もっ…もう一回……」 望「ダメだぞ、もうそろそろ憧が…」 憧「…私がどうかしたの?」 京太郎「~~ッッ!?」 望「早いね、今日は初瀬ちゃんと夜まで遊ぶんじゃなかったの?」 憧「初瀬は急に用事が出来て帰っちゃったの…ところでこれは何?」 望「安心しなさい、京太郎くんとはただのセフレだから別に盗ったりはしないから、ね?」 京太郎「おっ…おれは憧一筋だ…ぞ……」 憧「こんなことしておいて何を言うか!!」 京太郎「スンマセン…」 憧「…も…………る……」 望「えっ…何か言った?」 憧「私も京太郎とエッチするーーーっ!!」ウガー 京太郎「ええぇぇぇえぇ!?」 憧「見てなさい! お姉ちゃんなんかより気持ちよくしてあげるんだから!」ビシッ 京太郎「おまっ! ほんとにあの憧なのか!?」 憧「こんなアラサーより私のほうがいいってこと教えてあげるわ!」 望「こんな小娘よりも私のほうがいいってこと教えてあげるね!」 京太郎「えっ…ちょっ……うわぁぁ!!」 京太郎「はぁ…はぁ…」 憧「私のほうが気持ちよかったわよね!」 望「いや、私のほうがよかったわよね!」 京太郎「どっ……ちも…」 憧「ならもう一回よ! 白黒はっきりさせてやる!」 望「望むところよ!」 京太郎「いや流石にげんか……あぁあぁぁぁぁぁあぁぁ!!」
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京太郎「昼飯どうすっかなぁ?」 京太郎「咲は和と中庭で一緒に食べてるからな」 京太郎「正直今あいつらに会いたくないんだよな」 京太郎(特に和には絶対に会いたくねぇ) 京太郎「仕方ない、カロリーメイトでも買うか」 京太郎(どうしてこんなことになったのかねぇ) あれはインハイ中だった 和が寝ている咲に抱き付いているのを知った 以前から咲を見る目がどこか他と違っているのはわかっていた 京太郎(優希から送られてきたメールで確信したんだよな) それから自然と和に近づくことがなくなっていった 京太郎(優希が和に気を付けるように言っていた意味がようやくわかった) ギィ 京太郎(部室も行きにくくなっちゃったんだよなぁ) 京太郎「どうしたもんかねぇ」 ?「何がどうかしたんですか?」 京太郎「……っ!?」バッ 今一番聞きたくない声 それは以前は一番一緒にいたい相手で今は一番一緒にいたくない相手だった 京太郎「よう和どうしたんだこんなところで」 自分でも声が震えているのがよくわかる 汗が止まらない 京太郎「咲と一緒に飯食ってんじゃなかったのか?」 できるだけ冷静にできるだけ警戒させずに 和「はい、食べてましたよ」 和「ですが食べている時に須賀君が見えたので」 迂闊だった 和が咲と一緒に食べているからと言って俺を探さないはずがなかった 京太郎(クソッ、最近はこないから安心しきってた) 和「須賀君、お昼は済みましたか?」 京太郎「ま、まだ食べてない」 和「そうですか」シュン 京太郎(やめろ、そんな残念そうにするな) 京太郎「じゃあ、俺は飯食ってくるから」 和「須賀君」 京太郎「なんだ?」 和「今日はお気に入りのTシャツと下着なんですね」 背筋が凍った 和「いいですよねそれ」 和「私も好きなんですよ」 京太郎「ああ、そうか、じゃ、じゃあ」 和「ところで須賀君」 京太郎(早く終わってくれ!) 和「ここには生徒が中々来ないんですよね」 京太郎「しまっ」 ガシッ 和「ですからここでは平気なんですよ」ギュッ 和「須賀君、やっぱり咲さんでは足りないみたいでしたから」 「須賀君本人にしますね」 和は臭いフェチである 和「やっぱり本人は違いますね」スーハースーハー 京太郎「離せ和!」 カン 和「須賀君、私と付き合えばいつでも手を出していいんですよ?」 京太郎「お前と付き合う条件は」 和「毎日須賀君のYシャツや寝間着を回収します」 和「もちろん私が楽しんだらお返ししますから安心してください」 京太郎「それが嫌なんだよ!」 モイッコカン