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Guilty or Not Guilty ◆UjRqenNurc カーテンから零れる柔らかな光。 朝を告げる小鳥の囀り。 肌触りのいい、清潔なシーツ。 いつもの時間、いつもの部屋。いつもの静謐な朝の風景。 ひだまり荘の自分の部屋だ。 悪い夢でも見ていたのか、身体がベトベトして気持ちが悪い。 (宮ちゃんが迎えに来る前にシャワー浴びとこ……) 自分で起きなければ誰も起こしてくれず、黙っていて食事が出てくるわけでもない一人暮らしの生活。 だが、家族に気兼ねなく自分のしたい事を好きな時に出来るのもまた一人暮らしの特権と言えた。 ゆのはベッドから身を起こすと、うとうとしたままお風呂場へと向かう。 蛇口を捻ると細かい水滴が裸身を叩き、起伏の少ない身体を水流となって流れ落ちる。 (あれ……私、いつパジャマ脱いだんだっけ……) 頭をよぎる些細な疑問。 だが、心地よい水流の流れがそんな疑問をも押し流す。 軽く指で髪を梳き、水を切る。 キモチイイ。 なんだか、久しぶりにシャワーを浴びた気がする。 ずっと入りたかったのに、入りそびれていたというか…… 飢餓感にも似た衝動が充足するのを感じた。 だが、長々と入っているわけにはいかない。 軽く汗を流したらすぐ朝の準備をしよう。 石鹸を付けずに、掌で軽く身体をなぞる。 腕、首筋、胸元を経て、肋骨に沿うように脇腹を擦りあげた手が股間へと伸びる。 「ひゃうっ」 思わず、妙な声を出してしまう。 それまで自分の意思に御されて動いていた指。それが自分の意思に反して滑ってしまったのだ。 その原因は指先に感じるぬめり。 「え? なに……?」 思わず指を目の前に持ってくると、その指先から粘液が糸を引いて垂れ落ちた。 その雫を、無意識に目で追う。 足元のタイルに雫が弾けて消えるのと、果たしてどちらが早かっただろうか。 突然、足首をなにかに掴まれた。 それは、お風呂場と言う個人的な空間ではおよそあり得ない出来事。 心臓が止まるかと思った。 瞬間的にとび跳ねた身体は浴場の壁に当たり、押し付けられたお尻の肉が硬いタイルに密着して形を歪ませる。 私に気付かれないように、こっそり入ってきた宮ちゃんの悪ふざけ? 早鐘を打つ心臓を抑えながら、ゆのはゆっくりと視線を動かし足元を視認する。 まるで万力のように足首を固定するソレは、巌のような男の手。 断じて親友の物などではありえない。 鼓動が早まる。 見たくない。 見てしまったら、私はあそこに連れ戻されてしまう。 眼をつぶって、身体を丸めて、悲鳴を上げてしまいたかった。 階下に住む優しい先輩たちに、隣に住む親友に助けに来て貰いたかった。 だというのに瞼は閉じるどころか、引きちぎれそうなほどまで見開かれる。 壁にしっかりと押し当てられたお尻はそれ以上ずり落ちることもなく、脚を竦ませながらも自立している。 喉から漏れる呼気がわずかに声帯を振るわせ、声にならない音を立てた。 そしてついに、ゆのはそれを見てしまう。 うつ伏せに倒れながらも、自分の足を掴み、見上げてくる男の顔を。 強い意思を感じさせる、男性的な極太の眉。 固く結ばれた口元。 短く刈りあげられた髪。 そして機械のような冷徹な光を放つ眼差し。 「キャアーーーーーー!!」 限界まで溜め込まれた恐怖が爆発する。 一度見たら絶対忘れられないような、特徴ある顔。 こんな人、知らない。 (ほんとうに?) 「いやああああっ!!」 掴まれていない方の足を持ち上げ、踵で蹴りつける。 踵から伝わる鈍い衝撃。 だというのに、男に怯む様子はない。 無表情に、それでいて全てを見透かしているかのように。 男の視線が、ゆのの裸身を刺し貫く。 「ひぃうっ!」 手を離して欲しかった。 逃げ出したかった。 だから蹴った。何度も、何度も。 だが、逃げられない。 男の力は緩まない。 そのうち、自由だったもう片方の足も掴まれる。 今度はクラスメイトと同じくらいの背格好。 気弱そうだが、優しそうな男の子が同じように倒れながらもゆのを恨めしそうに見つめていた。 どこにでも居そうな男子だったが、やはり知らない人だった。 (ううん、知ってる……) いつの間にか、お風呂場は自分の部屋の物ではなくなっていた。 見覚えのない、広い大浴場。 そこで自分を捕まえる二人の知らない男性。 (いや……) 歯の根が噛み合わない。 顎が痙攣するように震える。 歯と歯のぶつかり合う音がうるさかった。 手を振り上げる。 頭上にあるのは、大量の水で作られた鉄鎚。 ゆのはその柄を握り締めると……振り下ろす。 (いやああああああああ!!) 視界を染める、赤。 その色に包まれるように、ゆのの意識は赤暗く暗転する。 どこかで判っていた。 これが自分の罪の具現。 忘れてはならない……そして誰にも知られてはいけない記憶だと。 私が殺した…… まだ、何をされたわけでもないのに。 怖かった。 ただ、それだけの事で。 あの二人の命を、奪ってしまったのだ。 ごめんなさい。 ごめんなさい。 あんな事になるなんて、思ってなかったの。 ……私、警察に捕まっちゃうのかな。 そしたらひだまり荘にも、学校にも、もう居られない。 宮ちゃんもきっと、口も利いてくれなくなっちゃうよ…… そんなの……やだよ…… でも……だれも……見てないんだから……このまま知らないふりをしていれば…… だけど、息が苦しい。 心が押しつぶされそうになる。 例え誰にも見られていなくても、誰にも知られる事がなくても。 私だけは知っている。 私が……人殺しなんだって。 そして眼に映るのは自分の部屋ではなく、どこかの見知らぬ路地裏。 背の高い建物に取り囲まれたそこで、ゆのは目を覚ます。 コンクリの壁に背を預けていたゆのの身体に、窓ガラスに浮かぶ朝露が垂れ落ちてきてぽつりぽつりと当たる。 人の眼につかない代わりに、陽の光も射さない路地裏。 いまだ色濃く漂う夜の残滓は、ゆのの素肌を粟立たせ乳首を硬く尖らせる。 あの時、温泉で二人の男を殺害してしまった後。 放送でヒロの死を知ったゆのは、思いっきり泣いた。 泣いて 泣いて 涙が枯れ果てるまで泣いて 意識を失うように眠りについたのだった。 心神喪失とも言える状態でこんなところに来たのは、誰の目にもつきたくないと無意識の内に思ったからだろうか。 冬眠から目覚めたばかりのリスのように、ゆのはのろのろと起き上がる。 身体をぶるりと震わせる。 全てを、覚えている。 トレードマークの×の髪飾りが力なく揺れた。 足に当たり、転がるバレーボールのような球体。 人殺しの凶器。 ゆのはそれに一瞬陰鬱な目を向けると、すぐに背ける。 そしてそれを置き去りにしたまま、その場を立ち去った。 × × × このゲームのジョーカー、趙公明と共に初めて行われた放送を聞く紅蓮の錬金術師、ゾルフ・J・キンブリーの表情は渋い。 その渋面の訳は、齎された死者の数や名前といった情報によるものではなく、放送を前にして明かされた参加者たちの名を記した名簿が原因であ った。 一人、また一人と、名を呼ばれるたびに赤く染まる文字列。 名簿にこのような小細工が施されていたのでは、あの少女への扇動など全てが無意味。 生存者への心理的な駄目押しが目的なのかもしれないが、キンブリーにとってはいい迷惑であった。 「どうやら、私の仕込みは失敗のようですね。無用なお時間を取らせてしまい、申し訳ありません……」 名簿から顔を上げ、同行者に視線を向けるとキンブリーはぎょっとする。 「サヨウナラ……サヨウナラ……太公望、そしてまだ見ぬ好敵手たちよ……オールヴォワール!!」 はらはらと、頬を伝う涙。その両眼からあふれ出す奔流は止まるところを知らない。 北の天を仰ぎながら腕を広げ、嘆きの声をあげる趙公明。 どこからともなく聞こえてくる、オーケストラの演奏を思わせる荘厳な葬送曲はキンブリーの幻聴であろうか。 本気で嘆き悲しむ趙公明の姿がそこにはあった。 「……どなたか、お知り合いが?」 「ああ……我が永遠の宿敵、太公望くんが……そして、決闘を楽しみにしていた数多くの実力者たちが はかなくも散ってしまったのだよ……」 「ほう、それは……残念でしたね」 キンブリーは趙公明の口ぶりから、あの合成獣と練成した少女や、森あいのような無力な存在ばかりが死んだわけではない事を知る。 この男が決闘を楽しみにするほどの実力者たち。 そんな存在もがこの六時間のうちに数多く散って行ったとは……なんという戦場であろうか。 事実、キンブリーの同僚であった焔の錬金術師や、鋼の錬金術師の弟といったキンブリーと比肩しうる錬金術師たちも、 たった六時間のうちに逝ってしまっていた。 それは彼らのような実力者ですらもが、この島では簡単に死んでしまうと言う事。 油断をすれば、自分もたちまちのうちに死者の列に加わることになるであろうという事。 (ですが……この戦いは単純な強さの比べ合いというわけでもないでしょう。 どのような手段を使ってでも、生き残ったものこそが正しいのです) どのような強者であろうが、次の瞬間に死を迎えていてもおかしくはない……この島がそんな場所であることを 知り、キンブリーは昂る。 そんな死と常に隣り合わせの戦場こそが、彼に最高の生を実感させるのだから。 そしてキンブリーは思う。 この素晴らしい結果に、自分の撒いた火種はどれほどの影響を及ぼしてくれたのだろうかと。 確認する術がないのが残念だが……きっと見事な爆発力をみせてくれたのではないだろうか。 一つの爆発は連鎖反応を起こし、自分すらも予期せぬ所に爆発が起きるだろう。 そしてそれはこの島全土を焼き尽くすのだ。ああ、それは、なんと美しい…… ――そんな光景を幻視して、彼の口元が陶然とした笑みの形に歪む。 そのようなキンブリーの昂りが伝染したのか、はたまた彼独自の別の思考を経たのか、趙公明もまた常の姿を取り戻す。 生者の数が減っても、それは決して質の低下を意味するわけではない。 むしろ淘汰された参加者たちは、新たな装備も手に入れてより強大になっていることだろう。 参加者の間引き――放送までになるべく多くの死を作り出し、参加者たちの意識を戦いと死に集中させる。 それは本来ジョーカーである趙公明の仕事でもあったのだが……そのような些細な事を気にする彼ではなかった。 さっきの涙はなんだったのかと思うほどの晴れやかな笑顔でキンブリーに語りかける。 「さて……じゃあ、戻ろうか。 ああ、そうそう。名簿の件だけど」 趙公明が懐から取り出した名簿を見せる。 ジョーカーである彼の持つ名簿は、最初から全ての名が記されていたのだろうか。 細かい書き込みと、マーカーによる色分けが為されていた。 だが、そんな情報よりもキンブリーの視線を奪ったのは―― 「植木耕助の名が……赤く染まっていく……なるほど、そういう仕掛けでしたか」 彼の目の前で、黒い文字から赤く変色する植木の名。 それを見てキンブリーも名簿の仕組みを「理解」する。 「ありがとうございました……と礼を言うべきでしょうか」 「何、君の仕掛けたせっかくの火種だ。それが爆発する様を、僕もまた見てみたかったのさっ」 並んで歩く二人の男たちは軽く微笑みを交わすと歩きだす。 彼らの見定めた実験材料の少女の元へと。 ◇ ◇ ◇ 「……今回の死者は、以上ですね」 「17人……そんなに……」 呆然とする少女。 能力者同士のバトルを見続けてきたとはいえ、人の死に耐性があるわけではない。 キンブリーのもたらした情報を裏付けるように、変色した名簿の文字が彼女の心に追い打ちをかける。 「ええ、大変に悲しい事です……私の知り合いも、何人も呼ばれてしまいました…… ですが、だからこそ私は優勝せねばならない。 死んでしまった方たちを蘇らせるために」 「はい……」 とはいえ、多少時間を与えて気持ちを落ちつけた事が功を奏したのか、目に涙が浮かぶ事があっても受け答えは しっかりした様子である。 これならばと、キンブリーは言葉を繋ぐ。 「それで、あいさん。貴女にいくつかの質問があるのですが……まず一つ。 貴女は何か、武器を持っていますか?」 「……はい。まだ、使ってみた事はないけど……ですけど」 自分に与えられた武器。 あの妙な棒は植木の所で捨ててきてしまったが、デイパックにはもう一つ武器が入っていた。 「ああ、別に楽に喋って貰ってかまいませんよ。私は誰に対してもこういう口調ですからね」 「は、はい……私の武器は……これです」 それは少女が持つには、いささか不釣り合いな大きな銃。 M16A2。 アメリカ軍でも制式採用されている傑作アサルトライフルだ。 「へぇ……可憐だね。今度から君の事をガンスリンガーガールあい君と呼ばせてもらおう!」 「へ、へんなあだ名付けないでよっ! ……っ下さい」 図書館で何やら妙な知識を色々と仕入れてきたらしい趙公明が茶々を入れるが、確かに小さな少女に大きな銃というアンバランスな組み合わせに キンブリーも魅力を感じる。 そして兵器として見ても悪くはない。 キンブリーも錬金術師とはいえ一応軍人としての教練は受けており、基本的な銃の扱い程度なら教えられるし 銃ならば誰が使おうとも、破壊力に関しては一定の威力が出る。 当たれば……という前提付きではあるが、ある程度は戦力として計算出来るだろう。 元より彼女に純粋な意味での戦闘能力など求めているわけでもない。 「ふむ、いいでしょう。使う時が来るまではデイパックに仕舞っておいてください。 ……では次の質問です。あいさん、植木君以外の知り合いの名前は名簿に載っていましたか?」 「はい。鈴子ちゃん……同じチームの仲間がいます。でも……」 「植木君のように、お互いの認識に食い違いがあるかも……と?」 キンブリーの補足に、森は目を伏せてこくりと頷く。 植木を誤解してしまった原因。 彼の話を素直に信じるなら、自分より三年先の未来からやってきたらしい植木。 もし、鈴子ともそんな食い違いがあったなら……それを森は恐れる。 「……最後の質問です。もし、その鈴子さんが私の前に敵として立ちはだかった時…… 貴女は彼女を撃つ事が出来ますか?」 キンブリーの最後の質問に対し、森は言葉に詰まる。 それはキンブリーのやり方に賛同した彼女がもっとも恐れる未来。 もし、植木を殺したその手で、鈴子をも殺すようなことになれば……果たして自分は正常でいられるのかと。 銃を握る手にぎゅっと力が入る。 冷たい鉄の塊……紛う事なき人殺しの為の道具。 (これを……鈴子ちゃんに向けて撃てって言うの? 無理……無理だよっ!) だが心中の言葉を、森が口に出そうとした瞬間、キンブリーが先んじて口を開く。 「少し意地悪な事を言ってしまいましたね。謝罪します。 先ほども言いましたが、私も憎くて人を殺すわけではありません。 私に害を及ぼさないのであれば、無益な殺生をするつもりもない」 「じゃ、じゃあ……」 「ええ、鈴子さんと出会った時の対処は貴女に任せる事にしましょう なるべくなら説得して、私の計画を手伝っていただければ嬉しいのですが」 「説得……でも……」 「自信を持ってください、あいさん。 貴女と彼女とは、仲間だったのでしょう? どのような食い違いがあるにせよ、貴女の知る彼女は話も聞いてくれないような人なのですか?」 違う。 と森は思う。 植木の正義に共感して植木の味方になってくれた彼女は、とても仲間思いの熱い女の子だ。 自分の為に怒ってくれた時は、本当に嬉しかった。 それに深慮遠謀を旨とする彼女であれば、私みたいに短絡的な行動はそうそう取らないはず…… (でも、鈴子ちゃんに植木の事、なんて言えば……) 森はキンブリーより与えられた初めての命令に思い悩む。 だから気付かない。 二人の男たちが自分を見る目に。 まるで研究用のマウスでも見るかのような、酷薄で、無機質なその眼差しに。 ◇ ◇ ◇ 放送を聞いた鈴子は、名簿をデイパックに仕舞いこむと再び滑走を始める。 結局ロベルトは参加しておらず十団の仲間も、いや、それどころか鈴子の知る限り以前の戦いから継続して参加しているのは 十団の裏切り者、植木耕助ただ一人。 むろん、鈴子が知らない能力者が参加している可能性もあるのだが―― 生き死にに関わる戦いに、愛するロベルトが参加していない事は嬉しい。 だが知っているのが敵である植木一人という事実に、鈴子は心細さを覚える。 それは鈴子がこのゲームをたった一人で戦わねばならないという事なのだから。 「やはり私達の戦いとは、関係なく仕切り直しという事なのでしょうか……」 正直なところ、まだ判断はつかない。 なぜならば、これは新しい神による新たなゲーム。 ルールも、参加者すらもまるで違うゲームであるということは判る。 だがもし、優勝者に「空白の才」が貰えるのであれば、それは新たなゲームに参加出来なかったロベルトの代わりに 十団唯一の参加者である鈴子が手に入れなければならない。 そして、それをロベルトに渡せば……ゲームの新旧に関わりなく我々十団の目的は達成されるのだ。 同時にそれは、鈴子の二心のない忠誠をロベルトに知ってもらうチャンスでもあった。 「そう、私たち中学生の戦いとは関係なく神が選ばれてしまった。 だからこれは、その補償のようなものなのかもしれませんわ」 天界の事情か何かで神は既に選ばれてしまったようだが、せっかく用意した「空白の才」だ。 だれか相応しい人間に与えようとしてこの戦いが開かれたのかもしれない。 その人選に関しては選出基準がまったくわからず、いささかの不信感を覚えるがまぁ天界など元々そんなものだ。 気絶ではなく死ぬまで殺しあえとは酷い話ではあるが、「空白の才」という報酬の大きさを考えれば…… むしろ、今までの扱いのほうが寛容すぎたのかもしれない。 そしてこんな酷いゲームでも、乗った参加者は相当いるのだろう。 たった六時間で16人もの参加者が死んでいるという事実、そしてこれまでに断片的に見聞きした戦いの様相。 これは銃や爆弾といった兵器を使用した、本物の殺し合いなのだ。 鈴子はごくりと唾を飲み込む。 前のゲームの進行と比べると、あまりにも急激。 新たなゲームの参加者たちは、人の命をなんとも思っていないのだろうか? その狙いはやはり…… とにかく、これは慎重に事を進めなければならない。 ぽつぽつと、あたりの風景に現れはじめる人工物。 「まずは、デパートの傍まで行って様子をうかがうべきですわね」 人を傷付ける用途では使えず、また発動に際しビーズが必要になるとはいえ、使い慣れた能力であり さまざまな事に応用出来る自身の「ビーズを爆弾に変える能力」は、やはり必要だ。 だがビーズがあるだろうデパートには人が集まっている可能性が高い。 だからまずはその近くの建物を拠点として、これからの方針を考える事にする。 鈴子は人殺しなど、したくはない。 だが、自分の事しか考えられない最悪な人たち。何の考えもなしに人を殺す人でなし。 そんな人に「空白の才」は渡せない。 最悪の場合は、24時間ルールによる勝者なしの結末を迎えなければならないだろう。 常ならば、街の住人たちが姿を見せ始めてもおかしくはない時間。 陽の光に照らされはじめた無人の街を、孤影が走る。 その後には、刃と化した足でアスファルトに刻まれた傷跡が残っていた。 ◇ ◇ ◇ あれからしばらく歩き、森たち一行は北上していた。 太陽は既に高く昇り、建物の影が道路に色濃い陰影を映し出す。 初めて明るい所で見る街の全容だが、森にそれを眺める余裕などない。 頭の中はキンブリーの出した課題をどうこなすかで一杯だ。 逆にキンブリー、趙公明の二名は初めて見る異世界の施設や風景に興味津津といった様子である。 だから、最初にそれに気付いたのも趙公明であった。 「おや、あれはなんだろう」 遠くに見える、砂埃。 どうやらこちらに向かっているらしいそれは、 「鈴子ちゃん!」 森が叫ぶ。 ローラースケートでも履いているのだろうか。 トップスピードに乗った滑走はさながら自転車並みの速度でこちらに近づいて来る。 「鈴子ちゃーーーーーん!!!」 信頼する年上の親友に会えた喜びで、森は懊悩を忘れて大声で呼びかける。だが 「えっ!? ちょ、ちょっとぉ……」 森の大声でこちらを確認した鈴子は、突如進路を変え、彼女らから遠ざかっていく。 「ま、待ってよ、鈴子ちゃーーーん!!」 森は必死に追いかけるが、どんどん引き離されてしまう。 これ以上離されては、声も届かなくなるだろう。 頭の中を駆け巡るのは、鈴子にあったらあれを言おう、これを聞いて欲しいという先ほどまでのシミュレーション。 だから森はぶちまけた。今、森の思考の大部分を占めている悩みを。 この島で、自分の他に植木を知る唯一の人にこの想いを受け止めて欲しかったから。 「わ、わた……私……私、植木を殺しちゃったのぉーーーーー!!」 ◇ ◇ ◇ 「鈴子ちゃーーーーーん!!!」 突然呼びかけてくる少女の声。妙で明け透けで、親しみのこもった呼び方だった。 鈴子には、まるで覚えのない声だ。 声の聞こえてきた方角から位置を特定。 いた。 このままの進路を取れば行きあう事になるだろう所に、三人の男女が立っていた。 声を掛けてきたのは、その内の一人。 頭の上に眼鏡をかけた、中学生くらいの女の子だ。 手を大げさなほどに振って、こちらに存在をアピールしている。 見覚えはないが……中学生、という外見から考えるに、彼女も前の戦いに参加していた中学生だろうか。 前の戦いでは、最強の能力者として知られたロベルト。 そしてその配下である鈴子にも、ロベルト十団の参謀格としてそれなりに名を知られているという自負がある。 だからどこかで顔と名を覚えられてしまっていてもおかしくはないが…… それだけにしては、妙になれなれしくはないだろうか? 鈴子は、こういうなれなれしく近づいて来る人間が大嫌いだった。 こういう人間は、必ず鈴子を利用する為に近づいて来るのだ。 お金、名声、力……そんなものだけが目当てで、声をかけてくる人たち。 そんな人たちは結局、鈴子の気持など考えておらず、自分の都合のいい道具としてしか扱われる事はないのだ。 大方、鈴子の力を利用しようというのだろう。 もしくは、ロベルトがいない事をいい事に十団に対する恨みでも晴らそうというのか。 「そうは参りませんわ……」 スケートの要領で右脚首を捻り、方向転換。 進路を別に取る。 「ま、待ってよ、鈴子ちゃーーーん!!」 妙に後ろ髪を引かれる、切羽詰まった声。 もし相手が少女一人であれば、鈴子は立ち止まって話くらいは聞いてしまっていたかもしれない。 鈴子・ジェラードは基本優しい人間なのだ。 だが、相手は三人。 もし襲われでもしたら、抵抗は難しい。 うかつに近づくわけにはいかない。 そして続く絶叫が、鈴子の心境を決定付ける。 「わ、わた……私……私、植木を殺しちゃったのぉーーーーー!!」 ――っっ!! 殺した……植木耕助を? 十団を内部から壊すべく仲間入りした男とはいえ、顔見知りの人間が死んだという情報は鈴子の心を大きく揺さぶる。 (どこで十団内部の事情を聞きつけたか知りませんが……そんなことで私に取り入ろうだなんて…… 下種としか言いようがありませんわ) 接触する価値なし。 少女に侮蔑の眼差しを送ると、そう断じて鈴子は滑るスピードを速める。 そして角を曲がろうとした瞬間――――そこに人がいる事に鈴子は気付く。 その場に響きわたる二つの悲鳴。 一方は喪失と絶望に慄く悲鳴であり…… 一方は驚愕と悔恨に彩られた悲鳴であった。 遠目にその光景を見ていた森たちが駆け付けた時、その場に残されていたのは白い裸身を血に染めてのたうち回る少女と、 一本の切断された腕だけだった。 ◇ ◇ ◇ 「どうしましょう……私、なんてことを……」 鈴子は動揺していた。 さきほどの、交錯の一瞬。二人が起こした反応は同一。 ぶつかりそうになったから、手を出して衝撃を抑えようとした。 ただの反射行動だ。そこに悪意や害意が存在するはずがない。 身の軽い少女同士の激突など、悪くてもしりもちをつく程度。 何の問題もなかったはずなのだ。 そう、鈴子の四肢が刃となってさえいなければ。 まるで切れ味の鋭い包丁で、大根でもぶっ切ったかのような感触。 初めて人を切った感触は、残酷なほど味気なかった。 鈴子の腕には血糊一つついておらず、ともすれば先ほどの事は幻ではなかったのかとさえ思ってしまう。 「ロベルト……私は一体、どうすれば……」 そうだ、私の持ち物の中には血止めに使える手ぬぐいや、どんな怪我にでも効くという妖精の鱗粉があります。 さすがに腕を繋げるほどの効力は見込めないでしょうが、命だけは取り留める事が出来るはずです。 今すぐに戻って彼女の手当てをしましょう。 鈴子の中の感情的な部分が囁く。 そんなつもりはなかったとはいえ、あれは自分の過失。 例え許してもらえずとも、誠心誠意償うのが当然の事だと。 だが、鈴子の理性はそんな感情論には流されず、反論を試みる。 いいえ、確かに治療をすれば彼女は助かるかもしれません。 ですが今戻れば、あの三人組とはち合わせるのは確実。 あの殺し合いに乗った三人組と戦いながら、彼女の手当てをするつもりですの? それにこの身はロベルトに「空白の才」を届けると誓った身ではありませんか。 覚悟を決めなさい、鈴子・ジェラード。 心中を苛む二つの意見。 滑走しながら思い悩む鈴子は目の前にひと際大きな建物を見つける。 図書館。 落ちついて思案するには打って付けの建物だった。 「そう……ですわ、まずは落ちついて……良く考えてから決めましょう……」 鈴子は自分の走ってきた道に、痕が刻まれていることにも気付かずに図書館へと入って行った。 【H-08/図書館前/1日目 午前】 【鈴子・ジェラード@うえきの法則】 [状態]:疲労(小)、左足首捻挫 、スパスパの実の能力、カナズチ化 [服装]: [装備]:なし [道具]:支給品一式、妖精の鱗粉@ベルセルク 、手ぬぐい×10 [思考] 基本:このゲームの優勝賞品が空白の才ならそれをロベルトの元へと持ちかえる 1:あの女の子をどうするか考える 2:他人は信用できない。 3:このゲームが自分達の戦いの延長にあるかを確かめる。 4:ビーズやその他の道具を確保する為に、デパートに向かう。 5:情報を集め今後どうするかを考える。特に他の参加者への接触は慎重に行う。 6:この戦いが空白の才を廻る戦いであり、自分に勝てない参加者がいるようなら誰も死ななかった時の全員死亡を狙う。 [備考] ※第50話ロベルトへの報告後、植木の所に向かう途中からの参戦です。その為、森とは面識がありません。 ※能力者以外を能力で傷付けても才が減らない可能性を考えています。実際に才が減るかどうかは次の書き手に任せます。 ※気絶させても能力を失わない可能性を考えています。気絶したらどうなるかは次の書き手に任せます。 ◇ ◇ ◇ 「そんな……どうして? 鈴子ちゃん……」 気絶した少女を前に、森は呟く。 その呟きに答えたのは、少女の容態を見ていたキンブリー。 「彼女も殺し合いに乗った……ということなのではありませんか?」 「そんなっ! 嘘ですっ鈴子ちゃんが……」 「ですが……実際血止めはしましたが、この少女はもはや死に体。知っていますか? 戦場でもっとも有効なのは、敵を生かさず殺さず、負傷兵を生み出して相手の行動の自由を奪う事。 なるほど、あいさんのお話通り、実にクレバーなお嬢さんだ」 自分なら全てを完璧に吹き飛ばしますがね。と心の中でキンブリーはつぶやく。 まぁ、実際のところただの偶発的な出来ごとだったのだろう。 この裸の少女にとっても不幸だっただろうが、彼女にとっても恐らく不幸な出来事。 「素晴らしい切断面だね。これがスパスパの実の能力って奴かな 鈴子・ジェラードくん……面白いね、是非戦ってみたくなったよ」 少し遠くに切り飛ばされた少女の腕を持って、趙公明が近づいて来る。 「止めてよっそんな……鈴子ちゃんと戦うだなんて……」 森が趙公明をポカポカと叩く。 「ハハハ。やめたまえ、ガンスリンガーガールあいくん」 「変なあだ名で呼ぶなぁーーっ!」 「ではガンスリあいくん」 「略しすなーっ!」 趙公明の軽口に思わず激昂する森だったが、彼の持つ少女の腕を見て我に帰る。 「そうだ、キンブリーさんお願いっ! この子の腕を錬金術で治してあげて」 「……あいさん、私は優勝狙いなのですよ。確かに哀れではありますが、結局全員死んで頂かねばならないのですが……」 「だってっ! 私、まだその錬金術って奴見てないもんっ! 本当に生き返らせる事が出来るなら、腕くらい治せるでしょ!?」 ……生き返らせるにも、色々条件があると説明したのを忘れたのでしょうか。 まぁ、所持品どころか、身ぐるみすら剥がされた上に片腕の欠損した少女など、さすがに利用価値すらないと思っていたが 森あいがそれで完璧に私を盲信するようになるなら、それはそれで使い道が出来たと言えるでしょうか…… この切断面であれば、合成獣と少女を融合させた時の要領で、細胞同士を融合させればなんとかくっつけることは可能でしょうし。 動くかどうかまでは保障できませんがね。 「……いいでしょう、ではその腕を持ってきてください。」 キンブリーはゆのの身体と腕の接合面の下の大地に、小さく練成陣を描く。 迸る練成光。 「凄い……これが錬金術……」 血の気が引いた白皙の肌には、傷一つ残っていなかった。 森が初めて目にする錬金術の奇跡。 (おや、血がコートに……) 先ほどの練成の時にでも、袖口に付着させてしまったのか白いコートに赤い染みが付着していた。 キンブリーはそれがスーツにまでしみ込まないように素早く脱ぐと、ゆのの上に被せてやる。 見る見るうちに、血を吸って赤く染まっていくコート。 「……ありがとう、キンブリーさん。私のお願い聞いてくれて……」 「いいのですよ、錬金術師よ、大衆の為にあれ。 錬金術師としての常識です。 ……ですが、その娘をこれからも連れ歩く事は出来ませんよ。我々にはやらねばならない事があるのですから」 「……わかっています」 森の顔つきが変わる。 堕ちたな、とキンブリーは感じた。 その時である。 『Tough Boy! Tough Boy! Tough Boy! Tough Boy!』 彼らが後にしてきた南の地より、混乱と混沌を感じさせる風が吹く。 その風に乗り、彼らはどう動くのか。 一つだけ言えるのは、彼らがその風に乗った時、風は嵐となり、台風をも超える暴風がこの島に吹き荒れるかもしれない ということだけである。 【H-08/三叉路付近/1日目 午前】 【ゆの@ひだまりスケッチ】 [状態]:貧血、後頭部に小さなたんこぶ、洗剤塗れ、気絶 [服装]:キンブリーの白いコート [装備]: [道具]: [思考] 基本:??? 1:ひだまり荘に帰りたい。 2: [備考] ※首輪探知機を携帯電話だと思ってます。 ※PDAの機能、バッテリーの持ち時間などは後続の作者さんにお任せします。 ※二人の男(ゴルゴ13と安藤(兄))を殺したと思っています。 ※混元珠@封神演義、ゆののデイパックが付近の路地裏に放置されています。 ※切断された右腕は繋がりましたが動くかどうかは後続の作者さんにお任せします。 【趙公明@封神演技】 [状態]:健康 [装備]:オームの剣@ワンピース [道具]:支給品一式、ティーセット、盤古幡@封神演技 橘文の単行本 小説と漫画多数 [思考] 基本:闘いを楽しむ、ジョーカーとしての役割を果たす。 1:闘う相手を捜す。 2:太公望と闘いたい。 3:カノンと再戦する。 4:ヴァッシュに非常に強い興味。 5:特殊な力のない人間には宝貝を使わない。 6:宝貝持ちの仙人や、特殊な能力を持った存在には全力で相手をする。 7:自分の映像宝貝が欲しい。手に入れたらそれで人を集めて楽しく闘争する。 8:競技場を目指す(ルートはどうでもいい) 9:キンブリーが決闘を申し込んできたら、喜んで応じる。 [備考] ※今ロワにはジョーカーとして参戦しています。主催について口を開くつもりはしばらくはありません。 ※参加者などについてある程度の事前知識を持っているようです。 【ゾルフ・J・キンブリー@鋼の錬金術師】 [状態]:健康 [装備]:白いスーツ姿 [道具]:支給品一式*2、ヒロの首輪、不明支給品0~2 小説数冊、錬金術関連の本 学術書多数 悪魔の実百科、宝貝辞典、未来日記カタログ、職能力図鑑、その他辞典多数 [思考] 基本:優勝する。 1:趙公明に協力。 2:首輪を調べたい。 3:剛力番長を利用して参加者を減らす。 4:森あいを利用して他の参加者を欺く 5:参加者に「火種」を仕込みたい 6:入手した本から「知識」を仕入れる 7:ゆのの腕がちゃんと治ったかどうか森が知る前にこの場を離れる [備考] ※剛力番長に伝えた蘇生の情報はすべてデマカセです。 ※剛力番長に伝えた人がバケモノに変えられる情報もデマカセです。 ※制限により錬金術の性能が落ちています。 【森あい@うえきの法則】 [状態]:疲労(中) 精神的疲労(中) [装備]:眼鏡(頭に乗っています) キンブリーが練成した腕輪 [道具]:支給品一式、M16A2(30/30)、予備弾装×3 [思考・備考] 基本:「みんなの為に」キンブリーに協力 0:……植木……ごめんね…… 1:キンブリーを優勝させる。 2:鈴子ちゃん…… 3:能力を使わない(というより使えない)。 4:なんで戦い終わってるんだろ……? ※第15巻、バロウチームに勝利した直後からの参戦です。その為、他の植木チームのみんなも一緒に来ていると思っています。 ※この殺し合い=自分達の戦いと考えています。 ※デウス=自分達の世界にいた神様の名前と思っています。 ※植木から聞いた話を、事情はわかりませんが真実だと判断しました ※キンブリーの話をどこまで信じているかはわかりません 【M16A2(30/30)@ゴルゴ13】 アメリカ軍が現場の意見を採り入れ、旧型化したM16A1に近代化を施した傑作突撃銃。 ゴルゴ愛用の物かどうかはわからない。 × × × 罰が当たったんだ……人殺しの私に。 どうしよう……お母さん。 腕が、利き腕が、なくなっちゃったよぉ…… ささやかに夢見ていた私の未来。 今はまだ、何をしていいかもわからないけど、美大に入って……やりたい事を見つけて…… それでみんなともずっと一緒…… でも、ヒロさんが死んじゃって……私も腕がなくなっちゃって…… もう、無理なんだ。 私の夢は、形を持つことすら許されなかった…… 「無理じゃないよ……ゆのさんには出来る。信じて……」 えっ? 誰? 突然掛けられた声に、ゆのは振りむこうとするが身体が動かない。 背中に当たる、柔らかい感触。 風に揺れる、見覚えある髪の毛が先っぽだけ見える。 「え、ヒ……ロさん?」 ゆのの問いかけに、くしゃりと笑う声が応える。 そっか、夢の中まで会いに来てくれたんだ。 ありがとう、ヒロさん…… 明晰夢。 沙英さんあたりからかな、聞いた覚えがあるよ。 夢を夢と自覚する夢。自分の都合のいいようにコントロール出来る夢だって。 神様からの、最後の贈り物なのかな…… それとも、私ももう…… 私は力を抜いて、甘えるようにヒロさんにもたれかかる。 普段なら、さすがにこんな事は出来ないけど……えへへ、夢だしいいよね。 私が本当に寝ちゃうまで……死んじゃうまでずっと一緒に居て貰おう。 「ごめんね……それは出来ないの。私はもう行かなきゃいけないから…… それにゆのさんはまだ死なないわ」 私の手に、ヒロさんの手がそっと重なる。 あ、なくなったはずの腕がある……夢って凄い。 「きっと、大丈夫……だから、信じて。 絶対生きて帰れるって」 祈るように、信じるように、ヒロさんは囁く。 握られた手が暖かい。 そんな温かさに溶かされるように、私は心の中の重荷を口に出した。 「ヒロさん……でも、私は人殺しなんですっ! それが凄く苦しくて……辛くてっ! もうこんな嫌な思いしたくない。痛いのも、怖いのも、もう嫌なんです。 このままずっとヒロさんと一緒にいたい……」 「……それでもゆのさんには生きていて欲しいな……そして、沙英の事を助けてあげて」 「沙英さんを、私が? そんな、無理です。 それに私なんかが助けなくても、沙英さんならきっと……」 「ううん、あの子は強そうに見えるけど繊細な子だから……誰かが傍にいて上げなきゃなの。 こんなこと、もう……ゆのさんにしか頼めないから……」 ヒロさんの身体が離れていく。 振りむこうとしても、私の身体は動かない。 どうして!? 明晰夢なのに、思い通りになるはずの世界なのにっ! 「いかないでっ!! いっちゃやだぁ!!」 「ごめんね……私も、もっとみんなと一緒にいたかったな…… 一緒におしゃべりして、みんなに私の作ったご飯を食べて貰って……凄く幸せだったよ、ありがとう」 「ヒロさんっ! 待ってっ!」 動かない……身体が動かないよぉ。 もう会えないのに、お話出来ないのに、どうしてぇっ! 私はこれが夢だって事も忘れて、もがいて、もがいて……そして……何も聞こえなくなった。 時系列順で読む Back Eingeweide Schwert Gelegenheit (後編) Next 弦がとぶ―圧倒する力― 投下順で読む Back Eingeweide Schwert Gelegenheit (後編) Next 弦がとぶ―圧倒する力― 070 Men&Girl~ピカレスク~ 森あい 116 天国とは神のおわすことなり 070 Men&Girl~ピカレスク~ ゾルフ・J・キンブリー 116 天国とは神のおわすことなり 070 Men&Girl~ピカレスク~ 趙公明 116 天国とは神のおわすことなり 080 ×☆☆☆ ゆの 116 天国とは神のおわすことなり 082 信じたい人誰ですか? 鈴子・ジェラード 119 黄色い猿より鯨の方がかわいいよね!
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【登録タグ CD CDG 紺碧studioCD】 サークル:紺碧studio ー甘美な蜜、誘惑の罪 01 鳥籠の世界 02 MARIONETTE 03 Guilty of cutie 04 Timeless-lost memory- 05 薄命可憐な花束たち 06 リボン 07 ローリング∞ローリング 08 Limited RED https //www.nicovideo.jp/watch/sm28728777 https //www.konpeki-studio.com/kpcd001
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GUILTY GEAR (シリーズ) 出典 フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 ====GUILTY GEARシリーズ==== (ギルティギアシリーズ)はアークシステムワークスが製作する2D対戦格闘ゲームシリーズである。略称はギルティ、GGなど。 初期はサミーが販売元となっていたが、経営統合によりセガに移管された。現在はアークシステムワークスの自社ブランドでの販売を行っている。 概要 キャラクターを前面に出したファンタジー系ライトノベルの世界観、派手なビジュアル、痛快なコンボシステム、ハードロック・メロディックスピードメタル風のサウンドなど、往年の格闘ゲームには見られなかった要素を含むことで多くのファンを獲得し、国外にまで進出するヒットシリーズとなる。 既存の格闘家をベースにしたキャラクターを登場させず、架空の超人達が派手に闘う格闘ゲームと言うコンセプトで企画された。また、世界観は漫画『バスタード』の影響を色濃く受け継いでいる。 物語は一貫して、「魔法の理論化により発生した紛争から生み出された生命体 ギア を巡る多くの人々の戦い」を描いている。 開発のトップである石渡太輔はシステム・シナリオ・デザイン・BGM・ボイスキャストと大部分に関与している。その為、キャラクター名や技名は彼の趣味であるハードロックやヘヴィメタルのバンド名やプレイヤー名に由来するものが多い。 シリーズの歴史 1998年に『GUILTY GEAR』がプレイステーションで発売。格闘ゲームとしては無謀なほどの多くのゲームシステムを盛り込んだ意欲作で、その多くが他作品にインスパイアを受けたものだったが、独自の世界観や美術、ゲームシステムは格闘ゲームの新たな可能性を感じさせるに足るものであった。 2000年には、続編の『GUILTY GEAR X』がアーケードでリリースされ、前作を進化させた多彩なゲームシステムは格闘ゲームに新たな旋風を巻き起こし、一躍格闘ゲームの人気シリーズとなった。2002年には、続編の『GUILTY GEAR XX』を発売。ゲームシステムを洗練し対戦ツールとしての完成度をより高めたこの作品で、シリーズは黄金時代を迎えることとなった。その後は対戦ツールとしての完成度を向上させるためマイナーチェンジ版を次々と発売した。 その一方で、『ISUKA』や『DS』など、『XX』のフレームを基にしながらも格闘ゲームの範疇に留まらない作品を製作、『GUILTY GEAR 2 OVERTURE』では、格闘ゲーム路線から脱却した3Dアクションゲームとリアルタイムストラテジーを融合させたメーレーアクションという、これまでに無いジャンルを提唱するなど、シリーズの多様な方向性を示している。 格闘ゲームとしての特徴 特殊なシステムを数多く持ち、それらを駆使することで自由度の高い攻防を展開することができる。しかしその弊害としてシステムを把握する事に時間がかかる為、2D対戦格闘ゲーム初心者にとっては敷居が高いゲームである。 大きな特徴として牽制技で主導権を取り合ういわゆる「差し合い」より、攻めることに重点が置かれたゲームである。特に相手の起き上がりを攻める「起き攻め」に顕著に現れており、起き攻めのパターンが非常に豊富かつそこからの連続技が強力。中には一回の起き攻めで体力の半分以上を奪うものがあるため、立ち回りなど他の要素が弱くても起き攻めが強いだけでキャラクターの評価が上がることもある。 キャラクター間におけるバランスは、シリーズによってバラつきがあるため一概に決めることは出来ない。差が無いというわけではなく、むしろキャラクターの性能による相性が重要になっている。例えば近距離での攻めに強いポチョムキンは接近戦を挑む必要があるチップに有利ではあるが、逆に小回りがきかないため遠距離戦重視のアクセルは非常に辛い。しかし前述の起き攻めやシステムの利用により下位とされているキャラクターでも上位キャラクターに勝つことは充分に可能になっている。 ※起き攻めとは、対戦格闘ゲームにおいてダウンを奪った相手の起き上がりを攻める行動のこと。ダウンを奪った側が有利な場面が多いため、立ちガードでしか防げない中段技としゃがみガードでしか防げない下段技の択一攻撃などを迫ることが出来る。 作品一覧 * GUILTY GEAR(PS・PS3・PSP) * GUILTY GEAR X(AC・DC・PC) o GUILTY GEAR X ver1,5(AC) o GUILTY GEAR X PLUS(PS2) o GUILTY GEAR X ADVANCE EDITION(GBA) * GUILTY GEAR XX(AC・PS2) o GUILTY GEAR XX #RELOAD(AC・PS2・Xbox・PSP・PC) o GUILTY GEAR XX SLASH(AC・PS2) o GUILTY GEAR XX Λ CORE(AC・PS2・Wii) o GUILTY GEAR XX Λ CORE PLUS(PS2・PSP) * GUILTY GEAR ISUKA(AC・Xbox・PS2・PC) * GUILTY GEAR 2 OVERTURE(Xbox 360) * GUILTY GEAR PETIT (WS) * ギルティギア プチ2 (WS) * GUILTY GEAR JUDGEMENT(PSP) * GUILTY GEAR Dust Strikers(NDS) なお、複数機種に移植されている作品は、単なる移植ではなくモード追加などを行っている場合も多い。 その他のシリーズ解説 本項では携帯機などで発売されている、GUILTY GEARの『PETIT』シリーズ、『Dust Strikers』、『JUDGMENT』について解説する。そのほかの作品については作品ごとの個別記事を参照されたい。 GUILTY GEAR PETIT 2001年ワンダースワンカラー版発売 システムこそ従来のシリーズとは大差が無いものの、キャラクターの頭身がSDとなっている。また今までのキャラクターの他にプチのオリジナルキャラクターであるファニーも登場する。また翌年9月には続編に当たるGUILTY GEAR PETIT 2(ギルティギア プチ 2)も出た。 キャラクターデザインは、『1』・『2』いずれも岩崎恵美子が担当している。 GUILTY GEAR DS(Dust Strikers) 2006年10月5日 ニンテンドーDS版発売 2画面を生かした縦に長いステージ、無線通信による4人対戦に対応している。 ストーリーはGGXXより少し後の話で、「あの男」が製作した暴走ギア「GIG」を巡る内容になっている。 GUILTY GEAR JUDGMENT 2006年8月24日 プレイステーションポータブル版発売 横スクロールアクションで20名のキャラクターが登場し、最大4人までのマルチプレーに対応のゲーム。またこの作品にはおまけとしてGUILTY GEAR XX SLASHが収録されている。 登場人物 メインキャラクターの詳細はそれぞれの人物記事を参照。 使用キャラクター GUILTY GEAR * ソル=バッドガイ(Sol Badguy) * カイ=キスク(Ky Kiske) * メイ(May) * ミリア=レイジ(Millia Rage) * ザトー=ONE(ZATO=One) * ポチョムキン(Potemkin) * チップ=ザナフ(Chipp Zanuff) * アクセル=ロウ(Axl Low) * Dr.ボルドヘッド(Dr.Baldhead) * クリフ=アンダーソン(Kliff Undersn) * テスタメント(Testament) * ジャスティス(Justice) * 梅喧(ばいけん - Baiken) ※ボルドヘッドは本作限りのキャラクター。 クリフ=アンダーソン、ジャスティスは以後の作品では家庭用限定のキャラクターとなっている。 GUILTY GEAR X * ファウスト(Faust) * 蔵土縁紗夢(くらどべり じゃむ - Jam Kuradoberi) * ジョニー(Johnny) * 御津闇慈(みと あんじ - Anji Mito) * ヴェノム(Venom) * ディズィー(Dizzy) ※テスタメント、ディズィーは本作ではボスキャラクターで、通常は使用できずディップスイッチの設定によって使用できる。家庭用では条件を満たすことで使用可能。 GUILTY GEAR PETIT1 2 * ファニー(Fanny) ※ファニーは本作、および続編2のオリジナルのキャラクター。 GUILTY GEAR XX * エディ(Eddie) * スレイヤー(Slayer) * イノ(I-no) * ザッパ(Zappa) * ブリジット(Bridget) ※ストーリーの展開上、ザトー=ONEの名前が「エディ」に変更。 GUILTY GEAR XX ♯RELOAD * ロボカイ(Robo-Ky) ※キャラクターの初登場はGGX(DC版) GUILTY GEAR XX SLASH * アバ(A.B.A) * 聖騎士団ソル(Order Sol) ※A.B.Aの初登場はISUKA(PS2) その他の人物 シリーズ全般 あの男(That Man) 初出はGGXX(名前だけなら、GGのカイEDにて既出)。声優は増谷康紀(『GGXX』ストーリーモード)、杉田智和(『2』)。ジャスティスを始め、ギアを生み出した物語の黒幕でソルの宿敵。本名や素顔などの一切が謎に包まれている。従者であるイノやレイヴン達と同様、彼もまた時間を超越した存在=因果律干渉体である。贖罪的な口調で語りかけるその台詞には意味深な物が多く、「ギアはギアを超え人は人を超えねばならない」という発言を残している。また、ディズィーに対しては「自らの思惑を超えた世界の希望である」と、これまた意味深な台詞を残す。そのセリフや行動から察するに世界の終末を既に体験しており、ギアすら超えた強大な敵と戦う準備をしているようである。 レイヴン 初出は小説『白銀の迅雷』(ゲームではGGXXから)。声優は安元洋貴(GG2)。あの男に仕える謎の男。全身に針を刺した異様な外見をしている。アクセルと同一存在であるが、それ以上の詳細は現在の所語られていない。GG2では黒ずくめに仮面を被っており、性格はマゾヒストとなっている。 GUILTY GEAR ISUKA レオパルドン(Leopaldon) GUILTY GEAR ISUKAのラスボス。アーケード版ではCPU専用。白く巨大な犬型(?)のギア。本来は行動不能のはずであるが、ギアの操縦能力を持つ謎の男「ソーサラー」とかつてこのギアに捕食され、現在半融合状態にある茶色の雌犬によって操縦されている。ソーサラー自身に悪意は無く、極地で暮らす人々のためにギアの能力を役立てているようである。 必殺技 超ハイタッチ! 片腕を振り上げるようにして攻撃する。 リバースリバー 口の中から、魚のような物を吐き出す。魚がヒットした相手(同キャラ戦でのレオパルドンや気絶中を除く)は気絶する。 超お手 地面から白い板のようなものを三回出す。 パーフェクトレインボウ 口から水色のレーザーのようなものを出す。 キラーノート(Lv1) 赤い筋の入った黒い大きな玉を飛ばす。 キラーノート(Lv2) 赤い筋の入った黒い大きな玉を飛ばし、直後それが二つに分かれる。 覚醒必殺技 キラーノート(Lv3) 黄色と黒の煙のような物を纏った、赤い筋の入った黒い大きな玉を飛ばす。 808 両手両足を広げ、身の回りに衝撃波のようなものを放つ。 ステージ:Antarctica テーマミュージック:Kill DOG As A Sacrifice To DOG =ロボカイII(Robo-Ky II) 声優は井上巧。ロボカイの量産型。赤いボディが特徴で、性格はロボカイよりも偉そうにしている。RKIIファクトリーモードで基本性能を強化できる。また、チップを装備することで他キャラクターの必殺技(覚醒必殺技3種を含む)や特殊技(三段ジャンプ等)を合計7つまで装備できるため、同じ外見でも全く違う性能になり得る。RKIIファクトリーモードだけでなく、トレーニングモードやVSモードでの使用も可能。声優を担当している井上巧はスタッフのひとりである。 必殺技 USB500(FRC) ロボカイIIオリジナルの対空投げ。空中の相手を捕らえて電気を流す。FRCするとダメージを与えられないかわりに、相手を空中で無防備に静止させられる。 ステージ:Undersea Factory テーマミュージック:Holy Orders? GUILTY GEAR JUDGEMENT DUST STRIKERS ジャッジメント(JUDGMENT) 声優は出利葉恭行。 JUDGMENTにおけるラスボス。南海の孤島「イセネ」の罪無き人々を利用し、「ギア」を超える生体兵器を作る研究をしていた学者・レイモンドが魔界の王「イヌス」の力を手に入れ化身した存在。イヌスに捕食されたがその結果、強大な力を手にした。ジャスティスのことを知っているかのような口ぶりでバトルを挑んでくる。 必殺技 アブソリュート・パニッシュ ルイナス・ペイン サブバート・オラクル デイティー・プロテクト 背中の板で防御体制をとる。 覚醒必殺技 ラスト・アポカリプス 地面から光の剣を数本繰り出す。 ギグ(GIG) 声優は不明。DUST STRIKERSにおけるラスボス。「あの男」によって作られたといわれるギア。化け物の下に人間の上半身を無理やり接合したような姿と,無防備な状態の2形態を持つ。 GUILTY GEAR XX Λ CORE PLUS クロウ= 声優は安元洋貴。終戦管理局に所属する技術者で、ロボカイの開発者でもある。ストーリーモードにのみ登場してプレイヤーの前に立ちはだかるが、彼自身と直接戦う事は無い。 GUILTY GEAR2 シン(SIN) 声:宮崎一成 旗を武器に闘う賞金稼ぎ。ソルと共に旅をしている。 イズナ 声:古澤徹 掴み所の無い性格の持ち主。口調が独特。 ヴァレンタイン 声:沢口千恵 ルシフェロと言う風船の下僕と共に行動している謎の少女。 Dr.パラダイム 声:幹本雄之 イズナとは面識のある博識のギア 関連商品 周辺機器 FighterStick -GUILTY GEAR XX Custom- ギルティギア専用に開発されたPS2用アーケードスティック。2002年12月12日にPS2版XXと並んで、サミーから定価4500円で発売された。1レバー+5ボタン+Startボタンの配置は公式大会などにも採用されている一般的な物である。底部にすべり止め用のゴムがついており、スティックの上面にはキャラクターカットがプリントされている。 FighterPad -GUILTY GEAR XX #RELOAD Custom- ギルティギア用に開発されたPS2用コントローラー。2003年7月31日にPS2版#RELOADと並行してサミーからリリースされた。コントローラー右辺部のボタン配置がアーケードスティックを意識した作りとなっており、×、△、○、□ボタンの横にRボタンが割当てられている。 サウンドトラック ギルティ・ギア オリジナルサウンドコレクション 1998年5月21日にコロムビアミュージックエンタテインメントから発売。GUILTY GEARのBGM全27曲を収録、うち1曲はSE集となっている。 ギルティギアX HEAVY ROCK TRACKS The Original Sound Track of Dreamcast!! 2001年1月17日にファーストスマイル・エンタテインメントから発売。ドリームキャスト版XのBGM全23曲を収録。 ギルティギアX RISING FORCE OF GEAR IMAGE VOCAL TRACKS-SIDE I ROCK YOU!! ギルティギアX RISING FORCE OF GEAR IMAGE VOCAL TRACKS-SIDE II SLASH!! ギルティギアX RISING FORCE OF GEAR IMAGE VOCAL TRACKS-SIDE III DESTROY!! 2001年5月16日にファーストスマイル・エンタテインメントから同時発売されたボーカルアレンジCD。楽曲は全てLapis Lazuliによる物で、オリジナルソングも発表されている。 ギルティギア XX オリジナルサウンドトラック 2002年7月24日にサイトロン・デジタルコンテンツから発売。XXシリーズのBGM全37曲を収録した2枚組のサウンドトラック。 ギルティギア・シリーズ ベストサウンドコレクション 2003年1月21日にインディペンデントレーベルから発売。GUILTY GEARから4曲、Xから14曲を厳選収録し、リミックスアレンジ曲を5曲収録。 ギルティギア XX サウンドアライブ 2003年3月19日にティームエンタテインメントから発売。XXのBGMを担当したA.S.Hが手掛けたライブアルバム。 ギルティギア XX #RELOAD オリジナルサウンドトラック KOREAN VERSION 2003年11月6日にティームエンタテインメントから発売。申海チョルが制作した韓国版XXのBGM全48曲を収録した2枚組のサウンドトラック。 ギルティギア イスカ オリジナルサウンドトラック 2004年4月21日にティームエンタテインメントから発売。ISUKAのBGM全20曲を収録。 ギルティギア XX in LA ボーカルエディション 2004年5月19日にティームエンタテインメントから発売。ロスのアーティストが複数参加したボーカルアレンジCD。 ギルティギア XX in NY ボーカルエディション 2004年9月23日にティームエンタテインメントから発売。ニューヨークのアーティストが複数参加したボーカルアレンジCD。 ギルティギア サウンドコンプリートBOX 2004年11月23日にティームエンタテインメントから発売。CD8枚組に、楽譜やライナーノーツを収録した3000個限定のBOXセット。 GUILTY GEAR、Xシリーズ(「HOLY ORDERS?」除く)、ISUKA、XXシリーズ(SLASHまで)のBGMを全て収録。さらにGUILTY GEARのアレンジ10曲を新録し、制作陣の対談なども収録されている。 小説 ファミ通文庫から刊行。著者は両作品とも海法紀光、挿絵は石渡太輔。多くのキャラクターが小説オリジナル衣装で登場。2作品とも外伝ではなく本編に関わるストーリー。 「ギルティギアゼクス 白銀の迅雷」 カイが主人公。製薬会社の調査の為、ロンドンに赴く中、カイはソルと再会する。 ソル、カイ、ファウスト、レイヴン、あの男が登場。挿絵だけだがイノもこの小説で初めて登場している。セリフはないが若かりし頃のクリフ、一言だけだがメイも出ている。 「ギルティギアゼクス 胡蝶と疾風」 チップが主人公。A国大統領の少女エリカと出会い、アサシン組織と対立派との攻防戦を開始する。 カイ、ポチョムキン、チップ、ファウスト、ヴェノム、ガブリエルが登場。 漫画 ギルティギアXTRA 読み方は「エクストラ」。講談社の月刊誌「月刊マガジンZ」に連載(原作 海法紀光、漫画:隈井章二)。 マンガ版オリジナルキャラクター少年ティールと少女瑞葉を主軸においた物語。「X」と銘打たれているが詳細な時期は不明。 主に登場するのはカイ・ポチョムキン・アクセル・闇慈・ガブリエル。また、回想シーンで若き日のクリフも登場している。話の主軸に関わっていないが、ソル・梅喧も登場している。 その他 「スタジオDNA(一迅社)」・「ブロスコミックス(エンターブレイン)」・「ミッシィコミックス(宙出版)」からは、コミックアンソロジー或いは4コマ漫画が刊行されている。『GG』はブロッコリー社から刊行された。「電撃マ王:2007年6~8月号」にてΛCの4コマが、2008年3~5月号にてGG2の4コマが掲載されている。 ドラマCD ソルの声優が花田光に、ボルドヘッドも塩沢兼人から近藤隆に変更されている。他のキャラは、ゲーム版と同一。 『ギルティギアゼクス ドラマCD Vol.1~2』 (小説『白銀の迅雷』から少し経過した後) シナリオ:海法紀光 とある見世物小屋で見つかった科学技術を収録したディスクの争奪戦。カイはツェップとソル、ジョニーはアサシン組織と争奪戦を繰り広げる。 ソルは、アクセルからディスクの情報を得てコピーディスクを入手し、そのディスクでオリジナルの所在を知った後、処分。本物を処分すべくカイの飛空挺を襲撃する。時間軸はカイがツェップからディスクを奪還した直後。 ラジオ番組「ゲムドラナイト」内のドラマで、放送時にはリスナーからのアンケートによりジョニーが主役の話が放送された。 Vol.1には未収録分としてカイを中心においたエピソードを収録。Vol.2ではソルが中心で、Vol.1とリンクしている。 Vol.2には外伝「ディズィー&テスタメント」(2人の出会い)が収録されている。 登場キャラクターは、ソル・カイ・メイ・ミリア・アクセル・チップ・ポチョムキン・テスタメント・紗夢・ジョニー・ヴェノム・ファウスト・ディズィー。 『ギルティギア イグゼクス ドラマCD RED,BLACK(紅い戦い)』 (聖戦時代のパラレルワールド) シナリオ:海法紀光 2173年に勃発したローマ会戦を軸に、歴史のターニングポイントをイノの視点で話を進めている。前半はカイが、後半はソルが主役。また、イノの『あの男』との邂逅も描かれている。 外伝はザッパの幽霊屋敷体験談「ナイト・オブ・リビング・ドール」(RED)とディズィーの休日「手紙」(BLACK)。他にはキャストのメッセージを収録(イノ役の井上とディズィー役の藤田)。 登場キャラクターは、ソル・カイ・メイ・ポチョムキン・Dr.ボルドヘッド・ディズィー・ロボカイ・イノ・ザッパ・あの男・エイプリル。 『ギルティギア イグゼクス ドラマCD ナイト・オブ・ナイブズVol.1~3』 (聖戦末期のアサシン組織) シナリオ:Vol.1海法紀光、Vol.2,3:小太刀右京 聖戦末期当時のアサシン組織を描いている。 小心者で普通の男性であるザトーが人間としても優れた偉大なリーダーとして描かれているなど、独自の解釈が見受けられる。 外伝では、スレイヤーがリスナーを邸宅に招きいれると言う設定でナビゲートを務め、過去に出会った希有な人物達を語り継ぐ。 登場キャラクターは、ミリア・ザトー・ヴェノム・スレイヤーなど。外伝はロボカイ・A.B.A・アクセル。 メディアミックス展開 ゲーム本編が人気を博した事により、ドラマCD、コミック、小説等でメディアミックス展開がされる。 アニメーション PS2版『GUILTY GEAR X+』限定版では、約5分間のアニメーションも製作されている。このアニメは欧米へのプロモーションも兼ねていたため、殆どのキャラクターが字幕付きの英語で吹き替えられている。シナリオ担当は海法紀光。 ギャラリー 2001~2002年にはゲーム情報誌「ザ・プレイステーション2」内の連載コーナー「GUILTY GEAR XTACY」にて、石渡大輔書き下ろしのイラストを公開していた(全7回)。これらのイラストは全て画集に収録されているが、コメントが雑誌に掲載されていたものと全く違う。 2006年8月からゲーム雑誌「ゲーマガ」にて、書き下ろしギャラリーの連載が開始される。 2007年9月には、初の専門雑誌「ギルティギアマガジン」が刊行される。 Webラジオ 2006年7月からアークシステムワークス公式HP内にてWebラジオ「ギルティギアのうぇぶらじおかもしれない…」を月2回(第2、第4木曜日)配信した。パーソナリティは石渡太輔、鈴木高雄、近藤佳奈子、ゲーム雑誌「アルカディア」のゲームライター・パチが担当している。 2007年3月から「CAFE DE ARC(カフェ・ド・アーク)」としてリニューアルスタートしている。東京ゲームショウ2007では、公開収録を実施した。10月11日には「インプレスTV」内で23日の公開収録の様子が公開される。 備考 ギルティギアシリーズは日本以外にも輸出しているが、その際の音声は日本語で、音楽も原曲のままで統一されている。ただし韓国版だけは例外であり、『GUILTY GEAR X PLUS』では音声が韓国語になっている。さらに『GUILTY GEAR XX #RELOAD』では日本語・韓国語の音声選択が可能、音楽も申海チョルの手による全曲取り降ろしとなり、二つのステージグラフィックを新たに追加するなど熱の入った移植に仕上がっている。日本ではX-BOX版を使用する際、本体の言語設定を韓国語に設定する事で同様の物を遊ぶ事ができる。 関連項目 GUILTY GEARの用語集 外部リンク * GuiltyGearx.com(公式Webサイト) * GGXXwiki
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GENRE TITLE ARTIST bpm notes CLEAR RATE TECHNO GUILTY D.J. SETUP 148 966 83%(2015/08/13) 攻略・コメント 同時押し、乱打、結構な密度で、地力が無いとゲージを削られていく。HARDの目安BPは30くらい。 -- ISOC-7 (2011-04-14 23 48 18) 流石に本家よりはハイスピードなども融通が効くため押しやすい。 -- 名無しさん (2014-07-16 02 28 20) まさかのAC移植。☆10として普通に妥当な難易度である。 -- 名無しさん (2014-12-22 21 57 39) 微妙に押しづらく、トリルでハマると死ぬ。R乱が割と楽 -- 名無しさん (2015-01-03 18 31 39) 何度か来るトリルが絶妙に遅くハマりやすい。R乱を使うと割れやすい -- 名無しさん (2015-01-16 13 19 31) 皿+3がしつこい。1P正規は外れ。 -- 名無しさん (2015-01-17 00 42 21) 何度も絡んでくる皿がかなり厄介。全体的に難所が多く、クリアレート(80%)の割に難しく感じた。 -- 名無しさん (2015-02-14 00 56 47) 1P正規は押し辛いところも多々あるが見切りやすい感じ。しかし、R乱の方が大体楽になる。 -- 名無しさん (2015-02-14 04 33 36) 挑戦段階だと密度が高く感じると思うけど地力があればトリルの配置が変じゃない限りフルコンは楽、十段ですがアップで選曲時フルコン -- 名無しさん (2016-01-18 08 56 11) 名前 コメント
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Crownって何? Crownの種類Starter Crown Personal Crown Account Crown Crownの購入について Crownでできること Crownって何? Crownとは、早い話が主に課金によって手に入るゲーム内通貨である。アイテムを店で売ったりすることで手に入るゴールドとは異なり、課金の他にクエストを行ったり、ログインボーナスとしても手に入る。 ゴールドがゲーム内の通常の買い物を行うために使われるのに対し、Crownは主に課金的要素に対しての通貨として振る舞う。 具体的にはCrownを支払ってアイテムを強化したり、所定のレベルからさらにレベルアップするためのクエストポイントを購入したりすることなどができる。 Wyvernでは、課金によってPay-to-Winにならないよう気を払っているため、Crownで利用できるサービスは「作業時間の短縮」「他のプレイヤーの利益にもなる」というものが多い。 "Crown"という名称は、かつてイギリスで流通したクラウン銀貨から取られていると思われる。この銀貨は裏面に冠が彫られていたためにこうした名称で呼ばれた。コイン愛好家の中では、38ミリぐらいのサイズの大型銀貨の代名詞としても知られている。 Crownの種類 先に述べたようなWyvernの理念から、Crownの悪用を防ぐためCrownには3種の区分が設けられている。すなわち、以下に説明する"Starter Crown"、"Personal Crown"、"Account Crown"の3種だ。 Starter Crown キャラクター作成時、あるいはクエスト達成時に与えられるCrown。概ねPersonal Crownと同じようなものだが、課金アイテムを購入したり、他のプレイヤーに譲渡することはできない。(*1) Personal Crown そのキャラクターのみに紐づけられたCrown。ログインボーナスとして貰えるのはコレ。もちろん他のキャラクターに譲渡することはできない。 Account Crown 課金によって購入できるCrown。同じアカウント内のキャラクターであれば共有して使用できるほか、他のプレイヤーにも譲渡できるため、お互いの同意があればアイテム交換の際の支払いに使うことも可能。 Crownの購入について 画面左下の「W」シンボルのアイコンから"Buy Wyvern Crowns"を選択することで購入できる。他のモバイルゲームと同じく、使っている端末から支払い設定を行っておく必要がある。 Crownの購入レートは以下の通り。 Crown 金額(円) 10Crown ¥110 50Crown ¥440(20%OFF) 150Crown ¥1100(33%OFF) 400Crown ¥2780(37%OFF) 1000Crrown ¥5600(49%OFF) 2500Crown ¥11300(59%OFF) Crownでできること 教会や病院に設置されている"Resurrect Machine"から死亡時に失った経験値を取り戻すことができる。さらに1Crownを支払うことで一部の場所を除き死亡地点へ復帰可能。 町ごとにあるBlacksmith(鍛冶屋)に設置されている"Equipment Mods"という設備から、アイテムへの属性付与が可能(盗み無効、呪い無効、腐食無効、装備が痛まないようにする) 同様に設置されている"Upgrade Station"から装備にスキルや耐性などの付与が可能(装備依存、かつ装備はアップグレード適用可能なスロットを持っている必要あり) 装備へのエンチャント(+10まで、エンチャントレベルごとに同額のCrownが必要) マイルストーンレベル(5,10,15,20,25,30,35,40,45,50)に到達するのに必要なクエストポイントの購入(スコアには加算されない) "Artifact Vending Machine(アーティファクト自動販売機)"から1〜3Crown支払うことでログアウトまで消えないアーティファクトをレンタルすることができる(New VerdenのAdventurers GuildやMinath ElionのTraining Hallなどから利用可能) "Vending Machine"から課金専用アイテムを購入可能 一定額以上を購入するとVIPとなり、Minath ElionなどにあるVIP Loungeに入ることができる。
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GENRE TITLE ARTIST bpm notes CLEAR RATE TECHNO GUILTY D.J.SETUP 148 1087 n%(yyyy/mm/dd) 攻略・コメント ☆11にしては簡単、配置も楽 -- 名無しさん (2009-06-08 01 47 08) トリル後の高密度地帯をどう捌くかに掛かってる どう見ても☆11相当だろう -- 名無しさん (2015-01-17 22 54 48) ↑にあるとおり47~49小節(左:同時ラッシュ、右:リズム難の軸付きメロディ)を耐えれるかが鍵か。左右どちらかが弱いとイージーすらおぼつかないと思う。あと↑2はこれのどこが☆11にしては簡単で配置ラクなのか説明してくれ -- 名無しさん (2015-01-18 15 05 58) ↑6年も前のコメントに説明を求められてもなぁ…。 リズムは別に複雑でもなく、個人的にはLv11でもかなり易しめの譜面に感じた。 問題のトリル後の譜面は、2p側の2の鍵盤は降ってこないことを頭に入れておくといいかも。 -- 名無しさん (2015-01-19 05 44 47) notes数は少なめだが曲が短いので密度は結構ある。クリアに関わる47~50小節目は、右と左で譜面属性が異なるためそれぞれの手の得意不得意を踏まえてオプションを選んだほうがいい。 -- 名無しさん (2015-01-26 20 39 18) ☆11にしては簡単(逆詐称候補)には疑問だけど、☆11の中では簡単(下位譜面)なら同意かな。大体はラスト右手ゲーだけど左が同時押しに弱いならそっちで削られてる可能性もあるような譜面。 -- 名無しさん (2015-01-27 07 48 08) CS専門の場合、CSDJTの11の中ならもっとも簡単..という意味かもしれない。それはともかく -- 名無しさん (2015-01-29 02 26 07) 適正レベルだと左の同時は少し面倒くらいに感じるかもしれないが、11挑戦レベルだと何も出来ないかも。自分のレベルによって大きく評価が変わりそう。 -- 名無しさん (2015-01-29 02 28 14) 名前 コメント
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GUILTY GEAR 対戦格闘 プレイ人数× 1 ~ 2 1,200円(税込)421MB シリーズ原点にして格闘ゲームの特異点がここに蘇る― HEAVEN or HELL?LET S Rock! 1998年に発売され、斬新なゲームシステムと完成された世界観で国内外問わず好評を博した伝説の2D対戦格闘「GUILTY GEAR」が満を持してここに登場! スピード感溢れる攻防を演出する「ガドリングコンビネーション」、 多彩な攻撃を使い分ける「チャージアタック」、 文字通りの『一発逆転』となる「殺界」など 粗削りながらも光る珠玉のシステムを搭載! 個性的な13名のキャラクターとともに、闘いはさらにヒートアップ! 今なお愛される「GUILTY GEAR」シリーズの先駆けとなる本作をNintendo Switchで遊び尽くそう! ※本作はオンライン対戦機能を搭載しておりません。 メーカー アークシステムワークス 配信日 2019年5月16日 対応ハード Nintendo Switch セーブデータお預かり対応 対応コントローラー Nintendo Switch Proコントローラー プレイモード TVモード, テーブルモード, 携帯モード プレイ人数× 1 ~ 2 対応言語 日本語, 英語, 韓国語, 中国語 レーティング CERO B セクシャル, 暴力 名前 コメント
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GUILTYS LAWをお気に入りに追加 GUILTYS LAWのリンク #bf Amazon.co.jp ウィジェット GUILTYS LAWの報道 gnewプラグインエラー「GUILTYS LAW」は見つからないか、接続エラーです。 GUILTYS LAWとは GUILTYS LAWの49%は祝福で出来ています。GUILTYS LAWの26%はやましさで出来ています。GUILTYS LAWの25%は歌で出来ています。 GUILTYS LAW@ウィキペディア GUILTYS LAW Amazon.co.jp ウィジェット 掲示板 名前(HN) カキコミ すべてのコメントを見る ページ先頭へ GUILTYS LAW このページについて このページはGUILTYS LAWのインターネット上の情報を集めたリンク集のようなものです。ブックマークしておけば、日々更新されるGUILTYS LAWに関連する最新情報にアクセスすることができます。 情報収集はプログラムで行っているため、名前が同じであるが異なるカテゴリーの情報が掲載される場合があります。ご了承ください。 リンク先の内容を保証するものではありません。ご自身の責任でクリックしてください。
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「判定不一致修正依頼」にて判定と記事内容の不一致が指摘されています。対応できる方はご協力をお願いします。 GUILTY GEAR 【ぎるてぃぎあ】 ジャンル 対戦格闘アクション 通常版 復刻版 対応機種 プレイステーション 発売・開発元 アークシステムワークス 発売日 1998年5月14日 定価 6,090円(税込) プレイ人数 1~2人 レーティング CERO B(12才以上対象)※ゲームアーカイブス版より付加 廉価版 復刻版 1999年9月22日/2,940円(税込) 配信 ゲームアーカイブス(復刻版)2007年5月31日/600円(税込) 判定 なし GUILTY GEARシリーズリンク 概要 特徴・評価点 問題点 総評 その後の展開 余談 概要 当時は中小メーカーもいいところであったアークシステムワークスが製作した、オリジナルの対戦格闘ゲーム。 石渡太輔氏の出世作でもあり、彼はキャラクターデザイン&世界観設定・BGM・主人公の声を全て担当するという八面六臂の大活躍を見せた。 後に『ギルティギア』はシリーズ化されるが、その第一作目が本作である。 特徴・評価点 爽快感を重視したゲームシステム 二段ジャンプや空中ダッシュ、チェーンコンボ、通常技ジャンプキャンセル、といった動作はほぼ全キャラに搭載されており、適当に操作しているだけでも非常にスピーディで派手な動きができる。初代の時点でシリーズの特徴である「自由度の高いゲームシステム」は確立されていた。 ダストアタック(浮かせ技)、フォルトレスディフェンス(強化版ガード)、デッドアングルアタック(ガードキャンセル必殺技)などのシステムも、内容は若干異なるが名前は本作が初出。 いわゆる意味の無いアピールが挑発・敬意と二種類ある(それぞれ専用のボタンが割り振られている)のも本作から。 全ての通常技がジャンプキャンセルに対応していたり、空中ダッシュの高度制限が無いといった、バランス重視の格闘ゲームでは考えられない思い切った仕様がいくつか存在している。ダッシュからの攻撃には慣性が乗る仕様もあり、前ダッシュからコンボを決めれば敵に張り付いたまま殴り続けられるため、多段コンボが非常にやりやすい。ちなみに波動拳コマンドの前進部分を2回入力するなどで、必殺技も滑り込みながら出せる。 これらの仕様は後の作品では制限がかかり厳しくなったが、家庭用版ではその制限を本作同様に緩和できる隠しモードが実装されていることもある。 一撃必殺技 文字通り「相手を一撃で倒す」必殺技。本作では一撃必殺技を成功させると規定本数を全て取ったことになる。つまり本当の意味で勝ちが確定する。 発動方法は特殊で、まずボタン同時押しで出せる「殺界発生技」を当てるか、相手の攻撃を受ける直前でガードすると「殺界」が発生。殺界中に一撃必殺技コマンド(波動コマンドと簡単)を入力すると一撃必殺技が発生し、勝利が確定する。防御側は防御コマンド(逆波動コマンド)を出すことで回避できる。 チャージ 大半のキャラは「チャージ」という行動で特定の必殺技を強化可能。対応した必殺技と同じコマンド+敬意ボタンでその場で気合を溜め始め、溜めた時間に応じて必殺技の性能が上昇する。チャージレベルはLv1~3まで存在し、一回必殺技を使うとLv1に戻る。また、チャージは必殺技同様、通常技をキャンセルして行うこともできる。 しかし、「チャージを終了した時に一切硬直が発生しない」のが大問題。これにより、地上HS攻撃を当てる→チャージでキャンセル→チャージを一瞬で終了→ダッシュ→通常技を当てる…というお手軽極まりない永久コンボ「チャージキャンセルコンボ」が成立してしまう。 一部チャージを持っていないキャラもいるが、そういうキャラに限ってパンチ→キック→パンチ→キック…と繰り返すだけで永久コンボになったりする。 続編では共通システムとしては削除されたが、カイがこのシステムを再現した技を持っていたり、聖騎士団ソルが固有システムとして似たようなチャージシステムを持っていたりと、後の作品でも活用されている。 ストーリー、キャラ設定 ストーリー設定 科学と魔法(GGでは「法力」と呼ばれる)が両立し、過去に起こった大戦で荒廃した世界が舞台となっている。そして攻略本ではゲーム中では語られていないそれら設定が年表付きで詳細に解説されている。 生みの親である石渡氏は、『漫画「BASTARD!!」などをモチーフにした』と発言している(*1)。例えばカイ・キスクの衣装シルエットはBASTARD!!のラーズ王子が着用したコートのシルエットまんまであったり、同じように登場人物にはHR/HM関連から名前を取ったキャラが多数いる。 個性あふれるキャラクター達 キャラクターデザインも石渡氏が担当。雑誌の前情報などでキャラクターイラストは公表されており、独特のセンスを持ったそれらはゲーム発売前から注目を集めていた。 キャラごとのEDも凝った作りになっている。特にソルとクリフのEDは必見。 + 登場キャラクター一覧 ソル・バッドガイ 本作の主人公。神器「封炎剣」で生体兵器「GEAR」を狩る賞金稼ぎ。かつての親友にして全ての元凶である「あの男」なる人物を探している。 飛び道具、無敵対空、突進技を所持したスタンダードな性能のキャラ。 カイ・キスク ソルのライバルにして「もう一人の主人公」。神器「封雷剣」を所持する天才剣士で、弱冠16才で聖騎士団(人類側の精鋭軍団)の団長に就任。 ソル同様、飛び道具、無敵対空、突進技を持つスタンダードな性能のキャラ。 後発の関連作品(ドラマCDや小説等)での出番が多い。 チップ・ザナフ 「大統領」となって世の中を変えようと考えているアメリカン忍者。何者かによって殺された師匠の仇も探している。 非常に素早い動きが可能で、さらにワープや迷彩といった撹乱技も使える。特に地上ダッシュの早さが半端ない。 続編では「防御力がとても低い」という特徴が追加され、その紙装甲っぷりと死に台詞の「師匠ー!」からネタにされることも多くなったが、立ち回りで圧倒すれば上位キャラも食えるので愛用するプレイヤーが多く、彼が主人公の外伝小説も出ているなど愛されてもいる。 アクセル・ロウ 元ギャング、20世紀からのタイムスリッパー。超人的な体術で二丁鎖鎌を操る。 鎖鎌はリーチが長く、敵を寄せ付けない戦い方が可能。接近戦もそれなりに強い。 HR/HM関連を元ネタに持つキャラが多いことは先に述べた通りだが、このキャラは見た目も名前もモロにGuns N Rosesのアクセル・ローズがモデル。攻略本でも明言されている。ちなみにSNKの某棒術使いのキャラにも非常に似ているため騒動になったとかならなかったとか(*2)。 線の細いGGX以降のデザインと異なり、本作では半袖短パンのムキムキマッチョ。後にこのデザインは『Xrd』で復活することとなる。 メイ 義賊「ジェリーフィッシュ快賊団」の一員。小柄な体で錨を振り回す怪力少女。 リーチが短い代わりにすばしっこくて接近戦が強い。技もコミカルなものが多い。 この頃からGGXに登場するジョニーの設定はあり、ジョニー直伝と言いつつミストファイナーを出せるのだが全くの別物(続編新キャラ・ヴェノムの必殺技「ダブルヘッドモービット」に近い)。因みに初代のみ一部の飛び道具を反射できたりする。 ポチョムキン 上半身と下半身がアンバランスなマッチョキャラ。祖国の命令で無理やり戦いに参加させられている。 典型的な鈍重&パワーキャラ。巨大な図体かつ重量級キャラであるために、様々なキャラに対ポチョムキン専用のコンボが多く存在する事と、小回りのきかなさで相性の悪いキャラにはとことん我慢と苦戦を強いられるのが不安要素。防御力は一番高いが。 投げ技「ポチョムキンバスター」はどうみてもアレ。続編ではセリフバリエーションの中に「48の必殺技!」という直球すぎる物が入るように。 Dr.ボルドヘッド 常人離れした長身を持つスキンヘッドの殺人鬼。かつては優秀な医師であったが、クランケの少女を誤って死なせてしまった事がきっかけで発狂してしまった。 体格、キャラの動き、台詞などあらゆる面であきらかにイカれたキャラ。因みに声優は塩沢兼人氏。 GGX以降に登場したファウストは設定や使用する技などから察するに同一人物と思われるが、公式からの発表は無い。 クリフ・アンダーソン 先代聖騎士団団長。現在は老いたため引退していたが、若かりし頃は一騎当千の強さを誇っていた。 身の丈以上の巨大な剣を振るうために攻撃力が異常に高くリーチも非常に長いが、その代わりに防御力が低く、機動力も最低クラスという超極端な性能。 特定の技でぎっくり腰になってダメージを喰らう事もある。 GGXで削除されたキャラクターの一人。その理由は設定上本作で死亡したこと以外にも、上記のキャラ性能のせいでもあると思われる。ただし家庭用限定のキャラとして登場したり、AC+Rで復活したりとなんだかんだで愛されているキャラ。 ザトー=ONE アサシン組織の頭領。自らに「禁呪(強力さと危険性の高さから禁じられた法力の術)」を施したことで、影を意のままに操ることができる能力を得た。ただし、その代償として視力を失っている。 名前と盲目である設定から明らかであるように、元ネタは『座頭市』。 遠近問わず戦えるキャラ性能と、千変万化する影のバリエーションがウリのキャラ。塩沢兼人氏のボイスと相まって、キャラ人気は高かった。 本作の時点では分身との同時攻撃はない。それらはGGX以降で実装されることとなる。 ミリア・レイジ 「禁呪」により髪を武器に変える力を手に入れた元アサシン組織の暗殺者。ザトーとはただならぬ因縁があるらしいが…。 発射後向きを変えられる飛び道具や、持ち前の高機動力で敵をかき回しつつ戦うキャラ。続編では起き攻めが強烈な強さを誇るようになる。 テスタメント 中ボス。人間を素体とした「GEAR」。死神がモチーフであり、大鎌を振るい一部のモーションでは顔が髑髏に変化する。 罠設置に特化しており、移動封印、毒付与、時間差で打ち出されるガード不能の攻撃といったオンリーワンの技を持つ。ボス性能ゆえか、技性能がGGX以降と比べるとかなり凶悪である。 例えば覚醒必殺技の「ナイトメアサーキュラー」。ヒットした相手に毒を付与する技なのだが、本作では毒のスリップダメージでも容赦なく死ぬ上に、テスタメントがダメージを受けても毒が消えない、技自体の威力も高めかつコンボにも組み込める…と凶悪な性能であった。 ジャスティス 本作のラスボス。かつて人類に反旗を翻した最強最悪の「GEAR」。見た目はテッカマンブレードに似ている。 通常技、必殺技共に強く(中でも飛び道具は凶悪性能)、覚醒必殺技でボルテッカに似た極太レーザー「ガンマレイ」も照射する。さらにCPUは超反応かつ的確にコンボを決めてくるため、クリアの際の強大な壁となる。 ストーリーとキャラ性能の関係上、GGX以降は家庭用専用キャラとして登場。そしてAC+Rにてクリフとともに正規キャラとして再登場を果たす。 人間男性であれば性器がある位置に、非常に目立つ突起物が付いていることがネタとなっている。だが、後年明らかになったジャスティスの『コアとなった人物』の事を考えると…。 梅喧 粗暴な女剣士。幼少時に家族を惨殺した「あの男」を探している。 特定の条件を満たすと使えるようになる隠しキャラなのだが、あまり作り込まれているとは言えず、必殺技も少なかった。しかしX以降では、「ガードキャンセル技主体に立ち回り、相手の勢いを削ぐ」という、独自の戦法を取るキャラに生まれ変わった。 初代での声優は本作でメイの声を演じているこおろぎさとみ氏。彼女の演じる役としては「粗暴な成人女性」というあまり類を見ないタイプのキャラ。 BGM エレキギター全開のHR/HMが主体のBGMとなっている。作曲者は石渡氏。 こちらも良曲ぞろいで、「Holy Orders」「Suck a Sage」「Writhe in Pain」「Momentary Life」などのBGMは後のシリーズでも使用されており、ラスボス・ジャスティス戦の「Meet Again」などは非常に人気が高い。 キャラボイス 各キャラの必殺技ボイスが最大3種用意されており、技を使うたびランダムに変わる。何でもないことのようで、カプコンや旧SNK等の格ゲー大手の作品でも見られない新鮮な演出だった。 ソルの「ガンフレイム」であれば抑揚を変えた技名のシャウト3種、メイの「ミストファイナー」であれば技名シャウト2種+台詞「ジョニー直伝!」の計3種といった具合。むろん負けボイスも3種類あり、チップなら「師匠ー!」「畜生ー!」「バケモンがぁー!」となっている。 石渡氏がソルを演じているほか、チップ、ポチョムキン、クリフ、テスタメント、ジャスティスも制作スタッフが演じているが、本職の声優陣に混じって健闘しており悪くない水準。石渡氏の演技は特に好評を博した。 問題点 ムチャクチャなゲームバランス 大半のキャラが弱攻撃が入ったらそこからチャージキャンセルコンボに繋げられるうえに、その難易度も他の格ゲーに比べて容易。どう考えても「世紀末」なゲームバランスである。もっとも、チャージキャンセルを使わない永久・即死コンボも普通に開発されていたりするのだが…。 「ダッシュしながら攻撃を出すとダメージが倍増する(通称:CLASH)」「チャージで強化すると異常な攻撃力になる技が多数ある」「体力半分以下だと覚醒必殺技(=超必殺技)が撃ち放題になる」「低空ダッシュの高度制限が無いためJCからの低空ダッシュでコンボ繋ぎ放題」「何にでもダッシュ慣性が仕込めるためノックバック無視し放題」「ソルの覚醒必殺技『ドラゴンインストール』がかけ直し可能で、しかもかけ直せばかけ直しただけ必殺技の威力が上昇する」といったイケイケ調整もその滅茶苦茶ぶりに拍車をかけている。 さらに気絶の解除条件が「コンボ補正が切れたところで攻撃を当てるか、ダストアタックを当てる、または殺界発生技を食らった際に回避コマンドを入力する事、もしくはダメージを受けていない状態で一定時間経過する事で解除される」のいずれかとなっており、上記の条件を避ければ気絶させっ放しでコンボを繋げることができる。気絶中は受身も一切取れないので空中コンボもつなげ放題。 システム面 CPU戦の難易度が高い。 序盤はそうでもないが、後半~ラスボスは的確に反撃・コンボを決めてくるためまさしく鬼。ノーコンティニューでクリアするなら、チャージキャンセルコンボの使用もやむをえない。 前述したとおり、本作では体力が50%以下になったら覚醒必殺技が使い放題なのだが、ラスボスはそれを悪用して覚醒必殺技「ガンマレイ」を連発してくる。避けにくい極太レーザーを照射し、ヒットしたら大ダメージ+確実に気絶、そして再びガンマレイを撃たれて終了、ガードしても大量の削りダメージ…ととんでもないことになる。ただし、照射直前の隙を突いてダッシュ攻撃で出かかりを潰す(実は本作では覚醒必殺技の暗転時に時間停止がない)、ハイジャンプで空中に逃げる、ボルトヘッドはしゃがめば当たらない(しゃがみガードではダメ)といった抜け道もある。 なお、一撃必殺技はCPUも狙ってくることがある(特にボルドヘッド・チップ・クリフ・ジャスティスは狙ってくる頻度が高い)。 また、CPU戦の難易度・本数設定ができない点も難易度上昇に一役買ってしまっている。 コンボ重視のゲームなのに、高く飛んでも画面がほとんど上にスクロールせず、せっかくの空中コンボが画面の上端や体力ゲージで隠れてしまう事が多い。 ダストアタックを当てた時などは浮いた相手がちょうど体力ゲージの裏の辺りに留まるため、最初から見せる気が無いとしか思えない。 一撃必殺技関連 一撃必殺技を回避された場合、仕掛けた側が先に動けるようになっているのだが、相手が無防備なところにそのままコンボを繋げる事が可能なキャラがいる。回避しなければ一撃必殺が待っているのだが、回避してもコンボから普通に死ぬという理不尽仕様。 「殺界発生技を喰らった瞬間に気絶すると絶対に回避できない」という、これまた理不尽な仕様が存在している。逆に言えば、対CPU戦のジャスティス相手でもこれを利用すればあっさりと一撃必殺技を喰らわせて勝つことができるが。 そもそも「一撃で勝負を決められる可能性があるにもかかわらず、仕掛ける側にコストもリスクらしいリスクもなく(*3)、しかも無制限に使える」という時点で完全にイカれている。 その他 バグもやたらと多い。再現の難しいバグから実戦でぽんぽん起こるバグまで様々。実戦投入できればさらなる世紀末化が期待できるバグは多い。復刻版で修正されたものもあるが、一部のみ。 「CPU戦の対戦相手が全員ポチョムキンになる」という謎の裏技がある。これを使うと、ジャスティス登場デモの後なのにポチョムキンが出てくるという珍妙な事態に。しかしCPU戦の後半の難易度は(使用キャラにもよるが)それでも結構高いのが現実。 テスタメント・ジャスティス・梅喧の勝利台詞が用意されていない。通常プレイでは勝利台詞を見ることができないし、ある手順(*4)を踏むことで勝利台詞を出現させても、「ただいま開発中によりメッセージが用意されておりません」という、いかにも「作りかけ」いった趣旨のメッセージが表示されるのみ。 総評 ここまで読めばだいたい察しが付くだろうが、本作の要素を全て解禁した時「ゲームバランス」などというものはどこかに消し飛んでしまうほどガタガタで粗い作りである。 もし本作が当時のアーケードシーンや現在のネット対戦用ゲームとして登場していたら、間違いなく「商品失格のクソゲー」呼ばわりされるであろうレベルであり、そこかしこに今となっては考えられないトンデモ調整が行われている点が数多く見受けられる。処女作の時点で世紀末の血脈を感じることが出来るのではないだろうか。 しかし、爽快感あふれるゲーム性や魅力あるキャラクター、名曲揃いのBGMといった良点は決して無視できるものではなく、「『家庭用ハードでしか展開していない2D格闘ゲーム』としては飛び抜けた完成度の高さである」という印象を与えてくれる作品ではあった。 その後の展開 本作の発売当時はメジャーな存在とは言えず、「面白いクソゲー」として一部で人気を獲得するに留まっていた。しかし大手メーカーながらゲーム方面ではいまいちだったサミーの目に止まり、続編製作が決定。そして開発された『GUILTY GEAR X』は格闘ゲーム界及びアーケード業界に新風を吹き起こすこととなり、以降、度々のアップデートや続編が稼働する人気シリーズとなる。 余談 本作の製作スタッフ「TEAM NEO BLOOD」は「全員が入社したてのホヤホヤで、これまで商用ゲームを制作したことが無く、さらに人数も少ない」というにわかには信じられない事実がある。少人数制作によるフットワークの良さが、(世紀末に足を突っ込んではいるが)いい結果を残したと言える。 製作資金不足等の事情により、半分近くのキャラボイスを開発スタッフが担当している。ただし、素人ではあるものの聞くに堪えないレベルではない。1作目ゆえに声のイメージもよく固まっていなかったせいもあるが。 中でも主人公のソル役は石渡氏本人が担当している(当初は山寺宏一氏を予定していたが、急遽変更になってしまった)。これが「渋い声でぶっきらぼうなソルのイメージに合っている」「キャラデザ・ストーリー設定・作曲に加えて主人公の声まで演るだと!?どんだけマルチタレントなんだよ!?」とユーザーからは大好評。2012年の『GGXXAC+R』に至るまで石渡氏がソル役を担当し続けることとなった。 ただし、これは石渡氏には不本意なことであり、「GGXX時の収録時、恥ずかしさを隠すため酒をガブ飲みして挑んだ」という逸話も残されている。また、ストーリーモードやドラマCDなど長い台詞をしゃべる必要がある時は、「自分の演技力では本職の声優の方に失礼だから」という意向でプロの声優が担当している。このためゼクス以降に発売されたドラマCDおよび『GGXX』のストーリーモードでは花田光氏が、『GGXXAC+』以降では中田譲治氏がソル役を務めている。 『AC+R』はストーリーモードだけでなく対戦中の声も中田氏が演じているが、対戦時に限りおなじみの石渡氏の声に切り替えることも可能。余談だがこの機能について石渡氏は「あれ?俺の声、売られてる…?」と発売まで知らされていなかった模様。 雑誌で始めて情報が公開された際はまだ開発途中で設定等も固まっていなかったらしく、製品版とは大きく違う情報が載っていた。 グラフィックがプリレンダ3Dだったり、製品版では常人外れの巨体で闘うポチョムキンが斧を持っていたり、メイも錨ではなく此方もなぜか斧を持っている等、設定面での変更も見受けられる。 本作にもあの「バスケ」が存在することが後に判明している。というのも実は『北斗の拳 (AC)』のメインプログラマー安部秀之氏のゲームプログラムデビュー作が本作であるため。安部氏は後にディレクターとなっていくつかの作品をリリースしているが、もしかしたらそれらの作品でも「バスケ」が見つかるかもしれない。 2019年5月16日にシリーズ誕生から20周年を記念した復刻版として、Switch/PS4/Windows(Steam)にて移植版がリリースされた。なお、Switch版は本作と『GUILTY GEAR XX Λ CORE PLUS R』とのカップリングである『GUILTY GEAR 20th ANNIVERSARY PACK』も同日にリリースされている。
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GUILTY GEAR XX 【ぎるてぃぎあ いぐぜくす】 ジャンル 対戦格闘アクション 対応機種 アーケード(NAOMI)(*1) 販売元 サミー 開発元 アークシステムワークス 稼働開始日 【XX】 2002年 【#RELOAD】 2003年 【SLASH】 2005年 【ACCENT CORE】 2006年 【AC PLUS R】 2012年 プレイ人数 1~2人 判定 良作 ポイント 『ゼクス』の続編自由度が高い爽快アクション大ヒットして一時代を築いた GUILTY GEARシリーズ 概要 『GGXX』での追加・変更点 バージョンアップ 評価点 賛否両論点 問題点 総評 移植 その後の展開 概要 2000年に発売された格闘ゲーム『GUILTY GEAR X』の続編。 前作の好評判で高まっていた期待に見事応える形の出来で、アーケード格闘ゲームにおける新たな大ヒット作として一時代を築いた作品。 本記事では2002年稼働の『GGXX』から、最終作の『GGXX AC+R』まで一通り解説する。 『GGXX』での追加・変更点 操作方法が1レバー4ボタンから5ボタンに。パンチ(P)・キック(K)・斬り(スラッシュ、S)・大斬り(ハイスラッシュ、HS)に加えて、ダスト(D)が追加。 前作ではS+HSの同時押しだったダストアタック(相手を吹き飛ばす中段技)と足払い(相手をダウンさせる下段技)がDボタン1つで出せるようになり、空中版ダストアタックも追加されて空中戦の立ち回りの選択肢が増えた。 Dボタン導入に伴い、フォルトレスディフェンスはガード入力+任意2ボタン同時押しに変更された。 この他にもシステム面では数多くの変更点が追加されている。 特定の技を受けると通常より遥かに長いのけぞりが発生する「よろけ状態」の追加。よろけはレバガチャでのけぞり時間を短縮可能。 空中投げの追加。前作では空中フォルトレスディフェンスを崩せる技が無かったため空中FDは防御時での安定行動であったが、これで対抗することができるようになった。 特定の技をコンボ始動にするとその後に繋げた全ての技のダメージが変動する「基底ダメージ補正」の拡充。前作では投げやデッドアングルアタック(ガードキャンセル技)等に適用されていたが、本作以降一部の通常技や必殺技にも適用されるようになっていった。 ダウン状態の敵に追い討ちすると即座に受け身が取れるようになった。前作の起き攻めハメ対策の一環。 前作に存在したテクニック「足払いフォルトレスディフェンスキャンセル(+キャンセルダッシュ)」がDボタン導入とボタン入力優先順の変更により不可能に。誤解されやすいがフォルトレスディフェンスキャンセル自体は残っており、チップの空中ダッシュ2Kフォルトレスディフェンスキャンセルでダッシュ軌道を変えるテクニック、フォルトレスディフェンス仕込み投げなどは残っている。 ガードバランス(前作では「ガードレベル」)周りの仕様の変化。技の攻撃レベルが3段階→5段階に増加、ガードバランス上昇時のダメージ増加修正の廃止など。 サイクバースト 全身から波動を出して相手を吹き飛ばす無敵技。体力ゲージの下にある「BURSTゲージ」が満タンのときに使える。 ニュートラル時に出した時と喰らい中に出した時とで性能が変わる。前者(金サイク)ではテンションゲージが100%貯まり、後者(青サイク)は連続技から逃れることが可能。 この追加により、「相手のうかつな青サイクバーストをガードしたり、空中投げで潰してBURSTゲージを無駄遣いさせる」「BURSTゲージはなかなか貯まらないので使いどころを考える」といった新たな読み合いが発生。なかなか考えられた仕様となっている。 また、『GG』シリーズはコンボゲーとしても有名なのだが、「長ったらしいコンボを食らってる間は何もできない」というゲーム性の問題に対する解答ともなった。 フォースロマンキャンセル 通称FRC、青キャン。ロマンキャンセルの亜種で、「特定の技の特定のタイミングでロマンキャンセルを入力」すると、青いエフェクトを発しつつテンションゲージの消費量が通常の半分(25%)でロマンキャンセルがかかる。ゲージを節約できるため、成功させればほとんどの技で単純にお得となる。またヒットの有無は赤RCと異なり問われない。対応技も移動技の途中にあったり飛び道具だったりと、そもそも赤RCではキャンセル不可能な物も多い。これを使うことにより、飛び道具を盾に攻めたり、フェイントをかけたり、コンボに組み込んでさらにダメージ、ヒット数を伸ばすなどより多彩な動き(*2)が取れるようになった。 成功猶予が極端に短く(*3)、安定して成功させるためには練習が必須。そしてこれを覚えないと対戦では話にならないので、後述する本作のハードルが高くなっている原因のひとつに挙げられる。 フォースブレイク ACから追加された要素。発動にテンションゲージ25%を要する必殺技。性質は「通常の必殺技の強化版」だったり、独自の性能を持つ技であったりと様々。 スラッシュバック ACから追加された要素。ガード+S+HSボタン同時押しでキャラの周りに金色のエフェクトが出現、その状態で相手の攻撃を受け止めると、ガード硬直が大幅に短縮されるといった恩恵が得られる。ただし、失敗すると少しの間ガード不能になる為、リスクは高い。受付時間が短いため感覚的にはスト3シリーズの「ブロッキング」に近い。これに伴いFDのボタン受付がS+HS以外の任意2ボタン同時押し(K+SやP+HSならFDが出る)に変更になっている。 バージョンアップ ※キャラ性能、ゲームバランス関連については「おおよそこうだった」という感じで記載しています。 + 各バージョン詳細 GGXX 2002年稼働開始。後作と区別するために「無印XX」等のように呼ばれている。 基本的なシステム面は概ね完成しており、前評判の高さもあってか大盛況であった。 だがキャラクターのバランス調整に難があった点は否めない。 エディ、スレイヤーあたりが強キャラor壊れキャラとされる。 前者は相手の起き上がりにガード不能連携を重ねる起き攻めが強烈無比、後者は火力の高さとコマンド投げ「血を吸う宇宙」を相手が気絶するまで連続で決め続ける「吸血ループ」なるコンボがあるなど、「攻め攻めのゲームだけど明らかにコレおかしいだろ…」と思うような部分もあった。 他にも、ソルは「Dループ」という新テクニックの火力がおかしかったり、ジョニーが投げから3.5~4割をノーゲージで減らせるなど、強いキャラはとことん強かった。 その一方でチップがポチョムキンに通常投げを決めると反撃のポチョムキンバスターが確定してしまうという酷い不具合もあった。 家庭用においては、カイそっくりなverのロボカイ・クリフ・ジャスティスが追加されている。「GGX Plus」と違ってボイスはすべて新録となっており、新技および新規モーションも多数追加されている。特にジャスティスは多くの技の性能が高い強キャラとして話題になった。 #RELOAD(シャープリロード) 『GGXX』から約1年後の2003年稼働開始。新キャラとして、カイとは全く違う性能を持つほうのロボカイが正式参戦。ところがここで早くも問題が起こる。 というのも、初期バージョン(*4)の作り込みが非常に甘く、バグが多いわフリーズが多発するわ永久コンボがあるわと問題だらけ。これが客離れを引き起こし、プレイヤー達による改善要求の署名運動が行われる事態にまで発展してしまった。 その結果、赤リロ稼働から約1か月ほど後に新バージョン(*5)が無償配布され、大半の不具合は解消された。これにより再び活気を取り戻し、GGXXシリーズは全盛期を迎えた。 『#RELOAD』と言えば基本的に「青リロ版」を指す。もっとも赤リロは当然ながら移植は全くされていないし、プレイヤー間では「青リロ」と言った方がすんなり通じる。 キャラバランスに関しては、弱体化されたとはいえ相変わらず強キャラだったエディ(*6)やスレイヤーの暴虐、一方でいまいちな性能のカイやチップなどまだまだいかんともしがたい部分もあった。 SLASH 2005年稼働開始。タイトルにはスラッシュ(/)を「X」の半分に見立てた「2.5作目」という意味が込められている。新キャラは聖騎士団ソルとアバが追加された。 が、「青リロと変わらないプレイ感覚に飽きた」とする意見や、青リロで強かったキャラを弱くしつつ使いやすいキャラを露骨に強くした調整、火力がマイルドになった事、後述するコマンド優先順位の変更は賛否両論。 マイルド調整になったとはいえ、全体的なゲームバランスそのものはシリーズ中でもかなり整った部類になっている。 特に前作までがぶっ飛んだ性能だったエディとスレイヤーの調整だけは 「シリーズ最良の調整」 といわれる事も多い。当然ながらエディ・スレイヤー使いからは不評ではあるが…。 その反面、画面端でスタンエッジを連射しているだけで脱出困難(*7)というあからさまに強くしすぎたカイ、それとは対照的に大幅な弱体を受けて最弱キャラとなったロボカイといった、極端な調整も見られる。 本作からサイクバースト性能が弱体化(*8)しており、これも賛否両論。 また、従来のシリーズでは「昇竜>波動(*9)」だったコマンドの優先順位が、何故か「波動>昇竜」に変更されてしまった。 このため昇竜コマンド技が入力がしづらくなった点は不評。同時にフォルトレスディフェンスキャンセル仕込み投げも優先順位変更によりコマンドもタイミングもシビアになった。 基本的に「ラスボスを勤めるのは女性キャラ」がお約束だった当シリーズだが、本作のラスボスは聖騎士団ソル。男性がラスボスなのは珍しいと話題になった。 ACCENT CORE 2006年稼働開始。新キャラの追加こそ無いが、ボイス新録や新システム導入、一部グラフィックが変更されている。また、本作から出血描写がなくなった。 各キャラの火力が再び大きく上昇、GGシリーズの攻めのゲーム性を強めており、システムは完成したと言ってよい。 キャラクターバランスについても再び最強ランクに返り咲いたエディ・スレイヤー、万年中堅(あるいはそれ以下)だったのが最上位にまで上り詰めたテスタメント等が幅を利かせてはいたが、攻め強化により下位キャラでも上位キャラを喰えるため、以前のような詰んだ組み合わせはほぼ無くなった。 その一方、火力の上昇により少しのミスですぐに逆転されたり即死級のダメージを受けることが増えたため、「バランスが大味」「これじゃアクセントコアならぬ『アクシデント(事故)コア』だ」と揶揄するプレイヤーも多く見られた。 もっとも、これは「腕があっても一瞬の油断が命取りなゲームだ」ということでもあり、追い詰められていてもチャンスさえつかめば逆転を狙える為、一概に悪いわけではない。同じメーカーが作ったもっとひどい例もあるし。 ACCENT CORE +R 『AC』稼働から実に6年後の2012年に稼働開始。セガのPCベース新型基板「RINGEDGE 2」のロンチタイトルであり、最終版となったタイトル。 新作というには物足りず、あくまで今まで本シリーズを遊んできたマニア向けのタイトルと言える作品だが、調整内容も概ねマニア受けするものとなっており、ネット接続機能を活かした機能(バランス調整パッチ配信やカードへの戦績記録など)が搭載されている。 「アクシデントコア」と呼ばれたACの問題点は、強力な技の弱体化や最大体力の上昇といった変更により解消。バランス調整もACの「全キャラ尖った強さがある」という方向性を曲げずおおむね良好。 最終Verにおいては、ザッパ・テスタメント・ディズィーなどが強キャラであると評価されている。 評価点 爽快感バツグンのアクション 操作面での自由度が非常に高く、素人でも適当に動かすだけでそれなりに戦えるし、CPU戦の難易度も低めのため馴れるのも早く、操作する楽しさをすぐに実感できる。もちろん、後述するように対戦で勝つには相当の修練が必要になる。 その自由度の高さから立ち回りでの読み合いも非常に選択肢の幅が広い。同じキャラを使っていても、人によって目に見えて動きが違ったりする。見ていても楽しい。 コンボで大ダメージを与えることを軸とし、ゲームバランスはきちんとした構造となっている。 よく「コンボゲー」と言われやすい本作だが、触りさえすれば長いコンボ+大ダメージといった類ではなく、それまでの立ち回りがコンボの精度以上に重要となるし、サイクバーストで抜けられたりもするので読み合いが非常に重要。 個性豊かなキャラクター達 何より、本シリーズの魅力はこれらのシステムを存分に活かした、他に無い個性豊かなキャラクター群にある。 本作では『ゼクス』までの16人+新しいキャラが4人追加、さらにバージョンアップによりキャラが参戦、最終的に計25人のキャラクターが登場している。 また、家庭用では隠しキャラであるジャスティスとクリフ、旧ロボカイ以外の全員に性能が異なる「EXキャラ」が実装。家庭用限定という事もあってか、コンボキャラになってキャラコンセプトが180度違うスレイヤーや、ダッシュが普通になった代わりにミストが当身になっているジョニー等、かなり弾けた性能のキャラもいる。 各キャラには「魔法が体系化された未来世界」という設定の下、様々な背景設定がなされている。それらは(AC版では)ゲーム中に特に語られることは無いが、奇抜なキャラデザと相まってそれらがキャラの魅力を引き立てている。 各キャラや技などのネーミングは、ゲーム中のBGMと同じくメタルやロックのバンド・曲名などの元ネタの存在が示唆されている。興味があったらそれを探ってみるのも面白い。 + XX以降の追加キャラクター一覧 『XX』で追加されたキャラクター エディ 性能・特徴的にはザトー=ONEを引き継いでいるので厳密な意味での新規キャラではないが、ストーリー上でザトーが死亡したため、彼の肉体を乗っ取っていた禁獣「エディ」に名称が変更され、CVもそれに合わせて子安武人氏に変更。 バランス調整がおかしかったせいもあり、長らく最強キャラ筆頭として君臨し続けることになる。 ちなみに本体であるザトーが死んだのは、『ゼクス』開発中にザトーの声を担当していた塩沢兼人氏が亡くなったためでもある。が、後に『Xrd』にて蘇生し、名義もザトー=ONEに戻っている。 スレイヤー アサシン組織の創始者である吸血鬼。混乱しつつあるアサシン組織に決着をつけるべく表舞台に再び現れた。年齢のせいか非常に達観的。 紗夢と同じくステゴロで戦うインファイターだが、「前後ダッシュがステップで、さらに空中ダッシュの速度が遅いため機敏な前後動が出来ない(*10)」「通常技のリーチが長めで、判定も強い」「ガトリングコンビネーションがほとんどなく、コンボを繋げにくい代わりに単発の火力が高い」といった差異がある。 特に火力の高さは尋常ではなく、チップにパイルバンカーをカウンターヒットさせてコンボで追撃するだけで体力5割+いきなり気絶、そこからのコンボでチップがそのまま死んでいく…といったネタは後世に語り継がれていった。 性能面で色々優遇されているキャラで、エディに次ぐ強キャラのポジションを確保している。 パロディネタの多いGGシリーズの中でも、外見をそのままパロディにしているという珍しいキャラ。元ネタはOVA「ジャイアントロボ THE ANIMATION」の衝撃のアルベルト。ちなみに担当声優の家弓家正氏もジャイアントロボに出演している。 ザッパ 普通の青年だが、霊に憑依される異常体質の持ち主で、中でも「S子」なる女性の幽霊に振り回されている。 ランダムで3種類の幽霊に憑依され(さらに条件を満たすと、「ラオウ」という強力な幽霊を憑依させられる)、それに応じて技が変わるというキャラクター。しかも、どの霊が憑依するかはラオウを除いてランダムかつ切り替わりが激しいため、荒らし要素が高い反面、使い手に負担を掛けるキャラ。 動きがギルティ一奇抜であったりニュートラルポーズ中はシュールなうわごとを発するなどスタッフの遊び心が満載で、演じるうえだゆうじ氏の多彩な反応もあり見ても使っても楽しいキャラとなっている。上述の通りランダム性の強いキャラのため対戦で勝つには相当な修練が必要だが…。 イノ 魅惑的な言動と衣装、そしてサディスティックな性格の女性。正体は「あの男」(初代作から存在が仄めかされていた黒幕役の一人)の部下で、武器はギター。元ネタは椎名林檎氏とのことで、CVも本人に頼もうかと思っていたとインタビューで語っているほど。 空中での機動力に長けており、また地上ダッシュが俗に「モリガンダッシュ」と呼ばれるホバータイプ。崩しも火力も他のキャラに引けを取らないが、動きが全体的に癖まみれで扱いが難しいキャラ。 紗夢のようにパンチラあり、それに留まらず乳首まで確認できるドットまである(先端の1ドットだけピンク色)。言動以上に色々と危ない。 ラスボスとしてしばしば出るが、その時の言動が非常に凶悪。その凶悪さは声を担当した井上喜久子氏も「私が演じた中で最も怖いキャラ」と話していたくらい。 ブリジット ヨーヨーを武器に戦う男の子。どう見ても女の子に見えるが男の子。大事なことなので(ry HSボタンでヨーヨーを設置し、それを飛び道具に変えたりその地点まで高速で飛んでいくといったトリッキーなキャラクター。動きの自由度はかなり高めだが、操作も特殊であるため初心者には向かないキャラクター。HSがヨーヨーなので、他のキャラで6HSにアサインされている特殊技が6Sにアサインされている。 その設定は良くも悪くもサブカル方面にインパクトを与え、「男の娘」や「女装少年」なるジャンルを普及させた要因の一人とも言われている。なお、開発段階は女の子の設定だったが、ギリギリで性別変更した経緯がある。 ボイスが一新されたAC以降では声優が小西寛子氏から加藤由希子氏に変更された。 『#RELOAD』で追加されたキャラクター ロボカイ 「終戦管理局」という組織が作った、カイ・キスクを模倣した外見・能力のアンドロイド。あくまで模倣したのは見た目だけであり性格はオリジナルとはまるで正反対で、身体などに内蔵された武器や機能類で戦う。 「電力ゲージ」「熱量ゲージ」の2つのゲージを持っており、それに応じて技性能が変化する。火力は高いが機動力が低く、電力ゲージ(*11)を貯めないことにはコンボや立ち回りもままならないが、上手く2つのゲージを管理して戦えば他のキャラに引けを取らない。 ちなみに初出は家庭用のDC版『ゼクス』。その頃はまだ電力ゲージも無く歩きの挙動のおかしいカイであったが、PS2版「GGX Plus」のカイのストーリーモードにてロボカイというキャラが確立された。そして、この#Rで完全に別キャラとなった。他の家庭用では通常技、必殺技ともにカイそっくりな別Ver.のロボカイもいれば、他のキャラから必殺技をパクって様々な組み合わせを試せるロボカイもいる。 『SLASH』で追加されたキャラクター アバ 青白い顔色に全身に巻いた包帯といった、病的な見た目の女性型ホムンクルス。鍵集めが趣味で、武器もアバが伴侶と思い込んでいる鍵。これは厳密には「通常時は鍵っぽく見える斧」である。 「通常モード」と「諸刃モード」という2つのモードを持つキャラ。通常モードは全キャラ中最弱だが、「諸刃モード」に移行すると最強クラスの攻め能力を獲得できる。しかし、諸刃モードは「時間経過または技を相手に当てると自身の体力が減る」「諸刃ゲージがゼロになる前に特定の行動を取らないと前述の体力減少分がキャッシュバックされない」「特定の行動を取れずに諸刃ゲージが空になった場合、特大の隙を晒して通常モードに戻ってしまう(*12)」といった制約があるため、まさに「諸刃の剣」。とてもじゃないが初心者にはおすすめできない、ピーキーすぎるキャラ。 厳密には初登場は『ギルティギア イスカ』の家庭用。その後性能が調整されて『SLASH』にてACデビューを果たした。 聖騎士団ソル 「ソルはかつて聖騎士団に所属していた」という設定を元に作られた裏キャラ。 ソルと比較すると、動きが重く技のリーチが短い代わりに接近戦が強い。また、軌道の低いジャンプから繰り出される判定の強い空中技の飛び込み、押し付けやN択が強力。ただしインファイトに特化した性能のため、相性の悪い相手にはとことん分が悪い。 初代を思わせる「チャージゲージ」を持ち、龍虎の拳のように気合を入れて溜めることで各種必殺技が強化される。流石に初代ほどぶっ壊れたチャージキャンセルは出来ないが、ジョニーのミスキャン同様に通常技キャンセルチャージ即解除で若干硬直を減らせたり、必殺技から派生するアクションチャージをFDCすれば、テンションゲージこそ犠牲になるがかなりの硬直低減が可能。 『SLASH』でのラスボス仕様は未だに語り草になっている程凶悪(*13)。アクセントコアでは条件を満たすと隠しボスとして登場するが、その強さは『SLASH』でのボス版の比ではない程に強い。 『AC+R』で追加されたキャラクター クリフ・アンダーソン 家庭用限定キャラから久々に復活。特徴面は初代のそれを引き継いでいる。 稼働初期は1チャンスで体力半分ゲットを狙える高火力のおかげで、ダイヤグラム最強に近い位置にいた。しかしアップデートで火力が抑えられたことで鳴りは潜んでいる。 ジャスティス 初代のラスボス再び。「最強最悪のGEAR」が帰ってきた…のだが、通常時は地上、空中ともにダッシュが消滅し、機動力とコンボ火力が激減して大幅弱体。ダッシュを解禁する技もあるが、デメリットが多すぎるため死に技。家庭用版と比較しても他にも弱体を受けてはいるが、それでも強めの技が多いので、「いかに接近するか」が他のキャラ以上に重要となる。 稼働初期時は「最強最悪のGEAR(笑)」と揶揄される最弱キャラであった。現在ではアップデートで性能が上方修正されているが、厳しい戦いを強いられている。 BGM 新曲も追加され、音源も貧弱だったNAOMI音源からバンドによる生演奏に強化。相変わらずBGMは非常に格好いい。 一方で最初のピアノソロがギターに差し替わったアクセルステージや、厚みのあるイントロが印象的だったカイステージ、どこか不気味なイントロから激しい曲調にかわるテスタメントステージ、ステージ演出まで含めたイントロからの一変が売りであったディズィーステージなど、一部の曲に関しては『ゼクス』の方がよかったとする声も多い。 他にも、同キャラ戦の曲が「Nothing Out Of The Ordinary」に変更された。やや静かな曲調のBGMで、曲そのものの評価は高いが、前作の同キャラ戦の曲である「Fatal Duel」がアップテンポかつ勇ましい曲で人気があった為、変更された事を悔やむ人も多かった。 アサシン組織の面々同士になるとBGMが「Existence」になる。こちらも曲自体は素晴らしいのだが、前作でのザトーVSミリア戦の「STILL IN THE DARK」が非常に人気が高かった為に、XXにおいてエディ(ザトー)VSミリア戦でも「Existence」が流れるのは残念がられる事も多い。 ちなみに理由は不明だが今作ではほぼ全てのキャラのBGMが3分で統一されている。 賛否両論点 賛否の分かれるゲーム性 コンボで拘束される時間が長めで、対戦で勝つには高威力のコンボを覚えないと話にならないので「コンボゲー」 当時の格闘ゲーム全体の流れでもあり、このゲームに限った話ではないが、好みは分かれる点。 動きがスピーディーで待ち戦法が弱く、中距離で技の差し合いを楽しめないので「ガン攻めゲー」 待ち戦法が強すぎるゲームはプレイヤー同士のトラブルを招きやすい傾向があるし、攻めて勝ちたい人にとっては楽しい時間でもある。オペレーター側も「攻め重視で試合が早く終わる ⇒ 回転率が上がってインカムを稼げる」という利点もあるため、賛否両論は出て当然だろうが一概に悪いと言えるものではない。 しかしながら、本作は数ある格闘ゲームと比べても試合展開はかなり激烈なものになりがちで、あっさりと負けてしまった時のショックは相当なものがある。賛成しにくい・受け入れ難い人が多いのもまた事実である。 覚えることが多い 1キャラを動かすだけでも覚えるべき知識が非常に多いのに、対戦で勝つにはさらに相手のキャラに関する知識も要求される。 前述の通り、本作はキャラ毎の性能が顕著に異なっているため、キャラ対策を一通り覚えるのにも一苦労する。 画面上の情報があまりに多い。体力、テンションゲージ、バースト、ガードバランスとゲージだけでも最低4つもある。 これに、使用キャラによってはさらに独自のゲージ仕様が追加される。相手のゲージにも注意して立ち回らないといけない場面も多いため、少なくても合計8つのゲージを確認しながら立ち回らなければならない。 要するにやりこみ必須のハードルの高い格ゲーである。同程度の腕前の知り合いが近くに2、3人以上いないと本シリーズを楽しむのは難しいだろう。 始めたての初心者がゲーセンでプレイすると、乱入された挙句に全く何も出来ずに負けてしまうことが頻発する。前作の時点でそうだったのに、本作ではその傾向がさらに強まってしまった。 操作の全体的な難しさに加え、ゲームスピードが速く展開が早いのもその難易度を高めている要因。攻める動きだけでなく、防御操作も非常に難しく、このゲームスピードと全キャラ共通の苛烈な攻めの中で、シビアな入力を決めなければ抜けるのが容易ならざる状況というのも多々。 問題点 ゲーム性の批判の多い部分 起き攻めが非常に強く、これを覚えないとこれまた話にならないので「起き攻めゲー」 ペースに乗れれば一方的に相手を封殺できるから「ハメゲー」 このゲームには移動起き上がりが無いため、地上でダウンしたら「その場で起き上がった後に各種行動をリバーサルで行う」以外の選択肢が無い。そのため択一攻撃をかけ放題で、さらに特定キャラのそれはあまりに熾烈すぎ、相当やりこんでいる上級者のプレイヤーですら何も出来ずにハメ殺されてしまうこともしばしば。もちろんそういう状況に追い込まれないように立ち回るのも駆け引きのテクニックではあるが、そのためのハードルはあまりにも高く、初心者どころか中級者ですらお断りの領域に達してしまっている。 ゲーム性については開発側も意図的にそう調整しているようで、後に同社の出した『北斗の拳』では「ダウン時にコマンドを完成させてボタンを押しっぱなしにしているとリバーサルで技を出せる」という特徴があり、『BLAZBLUE』シリーズでは起き上がりのタイミングを任意でずらせたり、移動起き上がりなどのシステムが取り入れられているのだが、後に発売された『GUILTY GEAR Xrd -REVELATOR-』でもそういったダウン回避システムは取り入れられていない。 キャラバランスに関しては全体的に見ても、正直あまり良いバランスだとは言えない。前述したがエディやスレイヤーあたりがあまりに強すぎる。 後半にリリースされたAC以降ならば「全キャラ攻めが強烈で、自キャラの強みを押しつけられれば下位キャラでも上位キャラを喰える」「下位ランクのキャラでも上位キャラの一部には五分以上に戦える」傾向にあるため、最終的にはプレイヤーのやりこみが物をいうようになった。 代わり映えの無いゲーム性 度重なるバージョンアップによりキャラクターも増え、バランスも良くなったが、いかんせんベースが同じであるため新鮮味が無い。 これはバランスさえ良ければ他は大して問題視しないガチ勢よりも、どちらかと言うとゲームを楽しんでプレイしたいプレイヤーからの批判が非常に多い。 ただガチ勢でも『SLASH』辺りで飽きが来てしまった者も多く、「青リロが一番面白かった」というプレイヤーも。 ストーリーが全く進まない。 『GGXX』シリーズはストーリー上では「『GGX』の後日談」レベルでしかなく、ストーリー進行は5年後の『GG2』まで待たなくてはならなかった。 これを裏付けるように、『GUILTY GEAR Xrd -SIGN-』の公式サイトのストーリーページでは『GGXX』の項目が存在しない。 総評 『ギルティギア』シリーズの特長である「攻めが強い、爽快感バツグン」はそのままに、さらに各所を洗練させてきた『GGXX』シリーズ。 無印時代から数えると実に10年以上の長きに渡って稼働を続けており、いまだにプレイヤー達から愛されている息の長いタイトルである。 対戦を楽しめるようになるまでには随分と労力を要するが、対戦ゲームが好きなら、是非長いスパンで遊んで欲しい一作である。 2024年現在でも、一部のゲーセンでは本作での対戦を楽しむプレイヤーが多い。後発作品に持ちキャラが出ていなかったり、出たとしても性能が違いすぎていたり、ゲームシステムの変化が合わなかった…などの点も影響しているとは思われる。 移植 様々なプラットフォームに移植されている。トレーニングモードはもちろん、フルボイスのストーリーモード、技性能が大幅に変わっている「EXキャラクター」など追加要素多数。 『#RELOAD』はPS2/Xb/PSPのほかWinにも移植されている。 Win版は有志によりネット対戦ツールが作成されたためPC上でのネット対戦が可能に(通称:パソリロ)。 このWin版は現在絶版となっており、約10年後の2014年にSteamで再配信されるまで入手困難だった。 Steam版は表示上は日本語非対応となっているが日本語ボイスは入っており、特典としてサントラ(OP+各キャラテーマ計24曲)も付属している。こちらも標準ではネット対戦非対応だが、有志による非公式のネット対戦パッチが存在する。 当初は日本も含め配信されていたのだが、突然おま国状態になった後、再び日本での販売が再開されたという謎の経緯を持つ。 2016年8月1日より『GG ISUKA』の英語版共々販売休止となっていた。配信担当メーカーによればアークとの契約期限切れのためとのこと。後にアーク自身が積極的にSteamで日本版GGシリーズ等を販売開始した影響もあると思われる。あくまでストアでの販売が終了したのみでページ自体は残っており、既に購入済みの場合の再ダウンロードやプレイは問題なく可能。後に2017年1月10日よりパブリッシャーがアークシステムワークス自身になったことで販売が再開された。 PS2版『アクセントコア』はバグまみれであったため「バグセントコア」と呼ばれ、さらにメーカーの対応に対し署名運動が起こるほどの大騒ぎとなった。 この騒動は後に『AC+』が発売されるまで続くことになる。 『AC+』はPS3/360にもダウンロード専売タイトルで移植され、ネット対戦にも対応。 ネット対戦自体の出来は悪くないものの、それ以外に問題がある(*14)ため評価は低い。 『AC+R』はPSVに先行して移植され、PS3/360版も後日アップデート。 このバージョンもSteamを通してWin版が配信された(*15)。 また、2019年5月16日には『GUILTY GEAR 20th ANNIVERSARY PACK』としてNintendo Switchで初代とのカップリング移植で販売され、それぞれeショップでの販売も行われている。 また、Switch版独自のポイントとして『#Reload』の韓国版でのみ使用された故シン・ヘチョル氏が手掛けた楽曲が逆輸入されており、ファンには嬉しい仕様となっている。(*16) その後の展開 上記の作品以外にも本作の世界観やキャラ・システムを利用したシリーズ作品はいくつか出ているのだが、問題作『GUILTY GEAR ISUKA』をはじめとして、良く言えば意欲作、悪く言えばクソゲーレベルの物もある。 AC以降も続編を待ち望む声は多かったのだが、「正統続編」として2007年11月に360で発売された『GUILTY GEAR 2 OVERTURE』は「システムが2D格闘ゲームではない」という斜め上を披露。 旧来のファンからはブーイングを受けたりもしたが、こちらはこちらで筋金入りの対戦ツールとして仕上がっており、プレイした人からの評価は非常に高い。 シリーズの生みの親である石渡太輔氏やメインプログラマーの鈴木孝司氏は『#RELOAD』のアーケード版の後はこちらの制作に専念しており、ACまでのシリーズ展開は後に『BLAZBLUE』シリーズを製作する森利道氏が手掛けていた。 そして2014年には、システムやグラフィックを一新しつつ対戦格闘に回帰した完全新作『GUILTY GEAR Xrd -SIGN-』が稼働開始した。