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商品情報 あらすじ 特徴 楽曲 登場人物 公式HP 商品情報 通常版 タイトル 涼宮ハルヒの並列 発売日 2009年3月26日 価格 7,140円(税込) ジャンル 非日常 並列アドベンチャー 対応機種 Wii メディア Wii用光ディスク1枚 開発元 セガ 発売元 セガ プレイ人数 1人 対象年齢 A(全年齢対象) 限定版 タイトル 涼宮ハルヒの並列 超SOS団ヒロインコレクション 発売日 2009年3月26日 価格 12,075円(税込) ジャンル 非日常 並列アドベンチャー 対応機種 Wii メディア Wii用光ディスク1枚 開発元 セガ 発売元 セガ プレイ人数 1人 対象年齢 A(全年齢対象) 限定版同梱物 いとうのいぢ 描きおろし特性パッケージ 「涼宮ハルヒ パイレーツフィギュア」 「朝比奈みくる エプロンドレスフィギュア」 「長門有希 宇宙忍者フィギュア」 あらすじ 静かになんてしていられない、いつも何か騒動を起こさないと生きていけない・・ そんなはた迷惑な存在、涼宮ハルヒが、なんと今度は福引でとんでもないものを引き当てやがった! 「豪華客船クルーズ招待券」を、なんと10枚も!! いつものメンバーに加えて、国木田、谷口、さらに鶴屋さんやキョンの妹までもが加わって、大人数にふくれあがったSOS団。 彼らが豪華客船に乗りこんでみれば・・。 「ハルヒが花嫁候補だって!?」「時間ガループ!?」「SOS団の分身が登場!?」 ループを重ねるごとにおかしくなっていく日常。くらくらと眩暈がするような世界のなかで、キョンたちは世界をもとに戻せるのか!? 特徴 アニメと同じ声優を起用し、フルボイス、フル3Dでハルヒワールドを完全再現している。また、選択肢によって本編とは少し違ったストーリーへ進む。 『涼宮ハルヒの直列』直後の話となる。 楽曲 「ソノママ JET JUMPER」 作詞:畑亜貴/作曲:村井大/編曲:安藤高弘 歌:平野綾、茅原実里、後藤邑子 「アイム・フリーダム」 作詞:畑亜貴/作曲・編曲:虹音 歌:平野綾/茅原実里/後藤邑子 登場人物 涼宮ハルヒ キョン 朝比奈みくる 長門有希 古泉一樹 鶴屋さん キョンの妹 谷口 国木田 三栖丸ミコト 伊集院泰一郎 公式HP 涼宮ハルヒの直列・涼宮ハルヒの並列 公式サイト
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御天照様は頂上から西へ60°くらい傾き、青空は赤みがかかり始めてきた。 先ほど、男の悲しい性を利用した足切りによって、参加者は何と6人まで減ってしまった。 生存者のうち、半数は俺の知った顔で占められていた。即ち、古泉、谷口、国木田である。 コンピ研の連中?さっきまで残ってたが、『ネコミミブラクラレインボーアタック』に撃沈した(長門談)という。 いったい何をしたんだお前がやったんだろうと聞いてみたが『教えない』の一点張りだった。 俺は鶴屋さんに呼ばれ、衣装を着替えるように言われた。 …別に汚れても、さっきみたいに濡れてもないですから着替えなくてもいいですよ? 「ダメダメ!もうすぐ日が暮れるし、夜の正装にしなきゃいけないっさ!」 俺は鶴屋さんが用意してくれた燕尾服に着替えた。その上、白い手袋とチーフまで用意されていた。 「ハルにゃんも今頃イブニングドレスに着替えているっさ!!キョン君に併せて化粧直しだよ!めがっさ楽しみだね!!!」 …なぜ俺とハルヒの衣装を合わせないといけないとか、なぜ二人とも正装じゃないといけないとか、色々言いたいことがあるが、 鶴屋さんはハルヒ同様、俺の意見に回答するという選択肢は持ち合わせてないようだ。 「有希ちゃんもみくるもスーツで正装だよ!二人にもドレス着せたかったけど、今日はハルにゃんが主役だからね!」 長門や朝比奈さんこそドレス姿を見たいのだが、鶴屋さんは以下略。 「いよいよ試練も佳境、クライマックス、起承転結の転だねぇ!」 ハルヒは人数が少なくなって来たため、予定を繰り上げて最後の試練にすると言っていた。 しかし、いったい幾つの試練を遂行する予定だったのだうか?今日中に終わらせてくれるんだろうな… 「キョン君が最後の砦、メインの最終試練試験官じゃないのかい!?頑張ってハルにゃんの気持ちに答えてあげなきゃダメにょろよ?」 …しまった。すっかり忘れてた。七夕の前日、ハルヒが発言した言葉を。 『あんたを使った試練も考えてあるわよ』 俺は今日、ハルヒの試練に散々巻き込まれていたが、それは本日付でハルヒからの試練参加の辞令があったからである。 今日以前のハルヒは、全ての試練に俺を使うのではなく、一つか、せいぜい二つくらいしか考えてなかったと思われる。 そして、俺を使った試練は未だ巡り合わせていない。鬼ごっこは本来、鶴屋家のボディーガードがやるはずだったからな。 …もちろん、俺は他の試練、先ほどハルヒがボツにした試練で使う予定だったのかもしれない。 だが、鶴屋さんは異様にカンがいい。こんなことを言ったからには、最後の試練は俺絡みになるんじゃないか…仕方ない、気合いを入れて頑張るか。 …しかし、俺は何故、ハルヒの彼氏選びのために気合いを入れないといかんのだ? そして気合いが入ってしまうというのはどうしてなんだろう?調子が悪いのか?俺。 「みんなお待たせー!おやおやおゃぁ?人数も大分少なくなってきたねっ!ハルにゃんは浮気癖があるのは嫌いなんだから、ここに残ったみんなも重々気をつけるんだよ!」 それから数分後、鶴屋さんの案内により試練が再会された。俺とハルヒはステージ奥のパーティションの裏で待機中である。 鶴屋さんの号令の後、パーティションが開き、スポットライトが点き、ハルヒが最後の試練を言い渡すという算段になっていた。 先ほどの鶴屋さんの宣言通り、長門と朝比奈さんは赤い蝶ネクタイをした、黒のスーツに身を包んで鶴屋さんの横にいた。 そしてハルヒは白のイブニングドレスを身に纏っていた。見た感じウェディングドレスのような衣装だ。 先ほどと違い、髪をアップに纏めあげ、首、腕、手首等はダイヤモンドやプラチナの飾りで覆われていた。主役と言わんが如く。 …ハルヒ、その身に着けている宝石類、一つでもなくしたらエラいことだぞ。 学校の建物敷地備品教師の給料、全て合わせてもおっつかないんじゃないのか?気をつけて扱えよ? 俺がが何よりも気になるのは、ハルヒの衣装が、昼間よりも露出が大きいことだ。 背中はもちろん、肩、鎖骨は殆どが露になっている。特筆すべきは前方のV字カットの大きさと深さだ。 切れ目はだいたいみぞおちあたり、そこから肩にかけて布は(もっと高級な素材かも知れないがよくわからん)鋭角な二等辺三角形をなしている。 これは本当に正装なのだろうか?俺はまだ高校生だし、ハルヒも同様で、高校生の正装は本来学生服である。 本物の正装を身に着けた女性を身近で見たことはないが、こんなに露出が大きいものだろうか? 鶴屋さんなら知ってるだろうが一般的高校生は知らないのが普通だと思う。 そして、知らないことをいい事に俺とハルヒは騙されているんじゃないかと言うパッションがわき出てくる。 …わかった。俺が何を言いたいか、ストレートに言おう。 ハルヒの衣装は露出が過大であり、つまり、横から見てると、その、輪郭が見えるんだ。 …仕方ないだろ?ハルヒをは横にいるんだ。ハルヒを見るとどうしても目に入るんだ。 …朝比奈さんを見慣れているせいか、普段のハルヒからは想像できないくらい大きくみえる。 こいつは着痩せするのだろうか?こうゆう衣装で、比較対象がなければ、朝比奈さんとタメを張れるんじゃないかと錯覚す― 「何見てんのよ。スケベ」 ぬかった!ハルヒに気付かれた!! 「またこんなところばっかり見て!あんた、あたしがブラしてるかどうかみてたんでしょ?」 ハルヒは自分の胸の谷間を指差しながら嬉しそうに俺を尋問していた。どうやらさっきの事をまだ根に持っているらしい。 仮設ステージとはいえ、照明はパーティションで区切られており、日光が俺の背より遥か高い位置から入ってくるのみで、少々薄暗い。 とはいえ、人や顔の判断もできるし、ハルヒが指差した胸の谷間もよく見える。 …先に言ったとおり、横目から輪郭が分かるくらいの光は射しているってことだ。 ハルヒが指差す部分には、特には何かをつけているように見えない。 …もしかして今回は本当にノーブラか?いやいや、パッドくらいはしてるだろう。第一なんでハルヒは俺にそ― 「教えてあげるわエロキョン。今回は正真正銘、ノーブラよ!」 ハルヒは自分のそれを持ち上げ、放した。ゴム鞠のようなそれは、持ち上げられると軽く押しつぶされ、横から軽くはみ出し、放すと同時に揺れていた。 そして、ハルヒの言ったことが正しかったかの如く、はみ出した部分から、それを覆うものは見あたらなかった。 ス、スマン、分かった!俺が悪かった!止めてくれ!! 「あらぁ、キョンって以外と恥ずかしがりやなのね。スケベなくせして!」 薄暗いとは言え、見えるんだよ!お前の…その…輪郭がどう動いているかくらいは! 「ふふーん。よ~く見てるじゃない。ほれ!ほれ!ほれ!」 ハルヒは俺が何もしない事を悟ったのか、さらに同じ事を繰り返し、その上大胆な動きに出ていた。 ハルヒは肩からドレスを外し、さらに胸を露出させてきた。 上半分は生まれたままの状態で、下半分は手ブラでドレスを抑え、俺に迫って来た。 「ほーれほれ!どうよエロキョン!あんたはこうゆうのが好きなんでしょ?でもこんなに誘ってるのに手が出せない純情なボ・ウ・ヤ!あはははは!」 ―俺は何かがキレたようだ― 「いい加減にしろ!」 俺はパーティションに両手をつき、ハルヒに覆い被さるような体勢を取った。 ハルヒは俺の両腕の中で、手ブラをしたまま固まっていた。 「俺だって男だ。あんまり男を挑発するなよ。調子に乗り過ぎると、お前の大事なものが、俺に奪われることになるぜ? 「……………」 ハルヒはパーティションにもたれかかり、俯いて沈黙を保っていた。 …一応言っておくが、俺は本当にプッツンしたわけではない。調子に乗っているハルヒを戒めるためにこんなことをしたんだ。 さっきキレたと言ったのは、ちょっとした演技、冗談だ。…お願いだ。信じてくれプリーズ。 「……ぃ……ょ…」 ん?ハルヒが何か言い出した。だが声が小さすぎる。 「…ぃぃ……餡…に…奈良……4に…揚げる…わ………」 またしても意味不明なことを言い出した。何だ?奈良で餡を4回揚げる?揚げ饅頭でも作るのか? ―おい、ハルヒ― 俺がそう言おうとした瞬間、 ―ガラガラガラ― 突然パーティションが開いた。 そして、ハルヒと俺はステージに倒れこんだ。 ―咄嗟のことだったのだが、俺はハルヒの後頭部がステージに打ち付けられる予感がした。 それを回避すべく、俺は両腕でハルヒの頭を抱え込んだ。 「…………!!」 ハルヒが何か喋ったかもしれないが、俺の全神経はハルヒの頭を守ることで精一杯であった。 ―――最初に目に入ったのは、俺の下敷きになっていたハルヒだった。 頭を守ったためか、うずくまるような行動は見せていない。 ハルヒは呆然と俺の方を見ている。両肩からドレスが外れているのを直そうともしない。 安心して、俺は前を向いた――― ―――そして、鶴屋さん、6人の参加者、全員が視界に入った。みんな硬直している。 「………キャー!!!誰かーっ!たすっ、助けてー!!!」 その沈黙を打ち破ったのはハルヒの悲鳴だった。 ―さて、ここで俺の脳内人格同士で禅問答をすることにしよう。作麼生!説破! 問.俺は今、どんな体勢だ? 答.ハルヒに覆い被さろうとしている体勢だ。 問.俺の両腕は今どこで何をしている? 答.ハルヒの頭を包むように抱えてるんだ。 問.ハルヒは今どんな格好で、何をしている? 答.イブニングドレスを肩から外し、半脱ぎ状態で叫んでいるぞ。 問.つまり、傍から見るとどんな光景だ? 答.俺がハルヒを襲い、ハルヒが助けを求めているように見えるな。 はい、今の俺の心理状況がわかったかな? …マジで勘弁してくれ… 「おおーっと、ハルにゃんがキョン君に襲われているよー!助けられるのは君だ!君しかいないんだ!!それが『最終試練 決戦!タイマン勝負!そして彼女を救え!』だっ!!」 …鶴屋さんの宣言により、盛り上がりは最高潮になったらしい。イマイチ人数が少ないので盛り上がりにかけるが。 ハルヒよ、こんなところでさっきの仕返しとはな…人が少なかったのがせめてもの救いか… 「いゃあー、びっくりしたっさ!まさかあんなところでハルにゃんを襲おうとしているとは、お姉さん全っ然考えてなかったよ!!」 最終試練発表後、鶴屋さんは俺にそう語りかけて来た。あのときの台詞はアドリブだったらしい。 「キョン君も積極的だねえ。青春ど真ん中、ストライクゾーンを謳歌してるんだね!でも、前もって言ってくれればパーティションを開く時間を遅らせることができたのにさ!今度からは報告を頂戴よ!人払いするからさ!」 …俺は鶴屋さんに一部始終を話した(ハルヒのドレスが外れてたのははずみだったということにしたが)が、やっぱりというか何というか、 『わかったよ!そうゆうことにしとけばいいんだね!そりゃ飛んだハプニングだったね!これでいいかい!』という風に納得したらしい。 できれば、俺の話を作り話ではなく、本当の話として聞いて欲しいのですが。 ハルヒだって、そんな変な噂が立つのは嫌でしょうし。 「ハルにゃんなら、そんな噂が流れても気にしないっさ!それに、おいたをしてもハルにゃんなら許してくれるって、前に言わなかったかい!?」 さっきの顛末について、俺は一応ハルヒに謝罪をした。何とハルヒは事も無げに『別に気にしてないわ』と言い切った。 あんなことになって寛容にしてくれるとはな。ドレスの背中の開きのことを指摘したときは、あんなに怒っていたからそのギャップに驚きだ。 正直、『なんてことするのよエロキョン!!』と言われて金的を喰らうことを予想してたんだがな。 もし長門や朝比奈さんがハルヒと同じ目にあったら、間違なくそうするんじゃないかと思うんだが。 「ハルにゃん自身のことは寛容なのさ!ことキョン君に対してはね!」 鶴屋さんは俺の心を見透かしたかのように、俺の疑問に答えていた。 「だからおいたをしても許してくれると思ったんだい!キョン君も、ハルにゃんの行動や言動を大目にみてあげないとだめにょろよ?今回の争奪戦だって、ハルにゃんが色々悩んで開催したんだからさ!ハルにゃんを助けてあげなきゃ!」 …鬼ごっこやテストで、十分貢献したと思ったんですが。 「ちっちっちっ!それは違うよ!ハルにゃんは最終試練の試験官にキョン君を指名したんだよ!?一番大事な部分を任せているんだ!キョン君を信頼してるのさ!ハルにゃんに選ばれた人なのさ!」 鶴屋さんはまるで古泉みたいなことを言っていた。 「再三言うけどっ、ハルにゃんの想いに答えてあげなきゃ!!じゃあ、ベリーベリーファイトだよ!!」 鶴屋さんはそう言って、控室に戻って行った。 やれやれ。俺がハルヒに信頼されているとはな。俺は真逆だと思ってたんだがな。 ※最終試練(前編)に続く
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概要 対応機種:プレイステーション・ポータブル(PSP) 発売日:2007年12月20日発売予定 価格:通常版5040円、限定版9450円(税込) ※参考実売 amazon 通常版4284円、限定版8032円 ジャンル:非日常体験アドベンチャー CEROレーティング:C 15歳以上対象 開発:バンダイナムコゲームス 公式サイト http //b.bngi-channel.jp/psp-haruhi/ ニュース LiSA『鬼滅の刃』で2年連続1位!2021年カラオケ年間ランキング(アニメージュプラス) - Yahoo!ニュース - Yahoo!ニュース Netflix12月の注目アニメラインアップ - アキバ総研 「ハルヒ」「らき すた」「けいおん!」楽曲もスペシャルカバーでお披露目! 京アニ初の音楽フェス開催(アニメ!アニメ!) - Yahoo!ニュース - Yahoo!ニュース 京アニおすすめ歴代アニメ人気ランキングベスト24!【300人にアンケート調査】 - PR TIMES ROLANDが涼宮ハルヒとコラボで“指差しポーズ” いとうのいぢ描き下ろしで次元の壁を超える(1/2 ページ) - - ねとらぼ 読書の秋!“読書家”キャラといえば? 3位「涼宮ハルヒの憂鬱」長門有希、2位「ヒプマイ」夢野幻太郎、1位は…<21年版> - アニメ!アニメ!Anime Anime SOS団vsコンピ研、因縁の対決。『涼宮ハルヒの憂鬱』再放送(27話)は“射手座の日” - 電撃オンライン 令和の世に「God knows...」!? テレビアニメ「ぼくたちのリメイク」劇中で歌唱シーン登場 ハルヒ風コラボビジュアルも - - ねとらぼ 勢いは「涼宮ハルヒ」シリーズ級! ロシアンラブコメ第2弾『時々ボソッとロシア語でデレる隣のアーリャさん2』が今夏発売決定! - PR TIMES ハルヒ放送から15年 平野綾「SOS団はいつでも団員を募集していますよ」 生歌でハレ晴れ振り付け講座も(1/2 ページ) - - ねとらぼ 『涼宮ハルヒの約束』新情報公開!限定版「超プレミアムBOX」の内容が明らかに - 電撃オンライン あのSOS団が映画を制作!?PSP用AVG『涼宮ハルヒの約束』が2007年内に発売! - 電撃オンライン
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『決闘』会場の片隅に位置するとある草原地帯。 突然、そこの地面の一部が大きく盛り上がったかと思うと…… 「チュチューン!」 ……人間の大人程の大きさがある巨大なモグラが地面から顔を出したのだった。 体色は明るいオレンジ。 鼻先は花のようになっており、 肩の部分には鉤爪状の部位が、 スコップ状の手には人間のような指があるなど、 明らかに普通のモグラではなかった。 彼の名は、モグラ獣人。 ただの巨大モグラではなく、動植物に人間並みの知能を移植する事によって生み出される『獣人』というカテゴリーに属する怪人である。 彼はかつて、世界征服を企む秘密結社の一つ『ゲドン』に所属していたのだが……… 任務に失敗して処刑されかかったところをゲドンと敵対する『仮面ライダーアマゾン』によって助けられた事で、アマゾンの『トモダチ』となったのである。 「はぁ~………よっこいせ、と」 モグラ獣人は地面から這い出ると、頭上の空で静かに輝く満月を眺めだした。 「……なんで俺、生きてんだろうなぁ?」 月を眺めながら、モグラ獣人はふと先程から頭によぎる疑問をポツリと呟いた。 記憶が正しければ、自分はゲドン壊滅後に活動を開始した新たな組織『ガランダー帝国』のキノコ獣人による殺人カビで死んだ筈なのだ。 だというのに、五体満足の状態で『冥界の魔王』なる者が主催する『決闘』という名の『殺し合い』会場にいる。 それがモグラ獣人には不思議でならなかった。 死んだと思ったのは自分の気のせいで、アマゾンが殺人カビの解毒剤を飲ませてくれたのか? いや、あの体から『命』が抜け出していくような感覚は、絶対に気のせいなんかではない。 ならば何故、自分は無事なのか? そして何故、『決闘』というイベントに参加させられているのか? ひょっとしたら、ここは悪いことをした人間が死んだ後に行くという『地獄』と呼ばれる場所かもしれない。 自分はアマゾンの『トモダチ』だったけど、ゲドンの一員として散々悪いことをしてきたから『地獄』に落とされたのかも……。 「う~ん……」 夜空に輝く満月を眺めながらモグラ獣人は考えを巡らせるが、情報が少ない現状では答えなど思い付くはずも無く…… 「………はぁ~」 モグラ獣人は深いため息を漏らしたのだった。 その時…… 「も……モグラ怪獣!?」 「……チュチューン?」 人間の声が聞こえた。 若い女の声だ。 振り向くと、いつの間にかモグラ獣人の背後に頭に黄色いカチューシャを装着し、水色を基調にしたセーラー服を着た高校生くらいの少女が佇んでいた。 その少女はモグラ獣人を見ながら驚いていると共に、好奇心旺盛な幼い子供のように目をキラキラと輝かせていた。 「えっ!?嘘!?本物!?本物の怪獣!?」 少女はいかにも興奮している様子でモグラ獣人に抱きつき、モグラ獣人の体をあちこち触り始めたのだ。 「チュチューン!?」 「凄い!着ぐるみじゃないわ!!本当に生きてる!!」 「チュチューン!!」 「肌は結構すべすべしてるわね……鼻が花の形って洒落か何か?」 「チュチューン!お、おい!止めてくれよ~!!」 「……喋ったぁぁぁ!!?」 その後、少女が落ち着くまでの30分間………モグラ獣人は少女に身体中をまさぐられたのだった。 ☆☆☆ 「チュチューン………」 少女に身体中を触られて、モグラ獣人はぐったりとしていたが、当の少女の方は何故だか元気いっぱいになっていた。 「いやぁ~ゴメンね!まさかこんな所で本物の怪獣に会えるなんて思ってなくて、つい興奮しちゃって………あ、私はSOS団団長の涼宮ハルヒよ!アンタはなんて言うの?」 少女……ハルヒは全く悪びれる様子を見せずに自己紹介すると、モグラ獣人にも自己紹介を促した。 「……俺はモグラ獣人だ。というか、俺は『怪獣』じゃなくて『獣人』なんだけど……?」 「『怪獣』も『獣人』も大して変わらないわよ。要するに、体の大きさが『ビル並み』か『人間並み』かの違いじゃない。それより、聞きたい事があるんだけど………」 モグラ獣人の意見を一蹴りして、ハルヒは強引に情報交換を始めた。 ハルヒの話す『SOS団』なるグループとその仲間達との他愛ない日々の話を聞きながら、モグラ獣人は自然に『楽しそうだな……』と思った。 次に、モグラ獣人がアマゾンライダーやゲドン、そしてガランダー帝国の話をすると、ハルヒは『世界征服を企む悪の組織にそれと戦うヒーロー!?まるでテレビの特撮番組みたいじゃない!!』と、幼子のように目を輝かせながら興奮していた。 しかし、モグラ獣人が自身の生死やそれに関するこの場での憶測を語ると……流石のハルヒも神妙な表情を浮かべたのだった。 「えっと……もしかして、不味い事聞いちゃったかしら?」 「……いや、大丈夫だよ。本当のところは俺にもよくわからないから」 『自分は地獄に落ちたのかもしれない』と語るモグラ獣人の姿はなんだかとても悲しそうで……ハルヒは胸が締め付けられるような感覚があった。 「あぁもう……そんな辛気臭い顔しないの!断言しても良いけど、ここは『地獄』でも『死後の世界』なんかでもないわ!」 「……なんでそう言い切れるんだ?」 「だって私、まだ死んでないし」 あっけらかんと告げるハルヒにモグラ獣人は呆れそうになるが、ハルヒはモグラ獣人と目と目を合わせて「……それに」と続けた。 「……アンタはアマゾンって人の仲間……『トモダチ』だったんでしょ?昔はどうだったか知らないけど、正義のヒーローの『トモダチ』が死んだ後に地獄に落ちる訳ないじゃない!そんなの、閻魔様やあのハ・デスって奴が許しても、この私が許さないわ!!正義のヒーローが死んだ後に行くべきなのは、『天国』のはずだもの!!!」 「…………」 何の根拠も、確証も無い言葉。 だがモグラ獣人には、何よりの救いの言葉だった。 そうだ。 自分は悪者から世界を守るアマゾンライダーの『トモダチ』だ。 死んだ後に行くべきなのは『地獄』ではなく、『天国』の筈だ。 そう思うと……モグラ獣人の青い目からは自然と涙が流れ出していた。 「……ありがとう。お前、本当は良い奴なんだな」 「……『本当は』は余計でしょ!」 モグラ獣人の言葉にハルヒは頬を膨らませてそっぽを向くが、不思議と悪い気はしなかった。 「ほら!正義のヒーローの『トモダチ』が、そんなに簡単に泣いたりしないの!」 「チュチューン………」 ハルヒはスカートのポケットからハンカチを取り出すと、モグラ獣人の目から流れ出る涙を拭き取る。 その姿はまるで、幼子を慰める母親のようだった。 「……ちょっと!誰が『母親』よ!?せめて、『姉』って言いなさいよ!!」 「……チュチューン?」 地の文にツッコミを入れるハルヒの姿に、モグラ獣人は首をかしげたのだった。 その時である。 近くの草むらから、がさごそと何かが動くような音が聞こえてきた。 「えっ?な、何?」 「チュチューン!」 突然の物音にハルヒは固まり、モグラ獣人はハルヒを庇うように身構える。 そして、草むらの方からは…… 「ワフゥ~」 二人の思いもよらない者が姿を現したのだ。 「チュチューン!?」 「こ、今度はブルドック怪獣!?」 そこにいたのは、一匹のブルドックだった。 だが、ただのブルドックではない。 「ワフゥ~」 それは額からフォークを思わせる触覚を生やし、牛かサイに匹敵する巨体を持つ巨大ブルドックだったのだ。 その首にはハルヒやモグラ獣人と同じく、金属製の無骨な首輪が嵌められている。 どうやらこのブルドックはNPCではなく、参加者のようだった。 「凄い!スゴいわ!モグラ怪獣を見つけたと思ったら、今度はブルドック怪獣に会えるなんて!!」 「いや、だから俺はモグラ『怪獣』じゃなくて、モグラ『獣人』なんだけど……」 モグラ獣人の抗議がハルヒの耳に入る事はなかった。 ハルヒは巨大ブルドックに駆け寄ると、その大きな体に抱きついた。 「きゃあっ!スッゴいモフモフだわぁ~♪ぬいぐるみみたい!」 「ワフゥ~♪」 ハルヒにギュッと抱き締められて、巨大ブルドックは嬉しそうに鳴いていた。 一方、モグラ獣人は巨大ブルドックに対してビビりまくっていた。 「チュチューン……おいやめろよ。食われたらどうすんだよ?」 「フッフッフッ………本物の怪獣に食べられるなら本望よ!」 「チュチューン……」 ハルヒの様子にモグラ獣人は困惑するしかなかった。 「………ん?」 そこでモグラ獣人はある事に気がついた。 「おい、そいつ、首になんかついてるぞ?」 「えっ?」 モグラ獣人の指摘を受け、 ハルヒは巨大ブルドッグの首に一枚の大きなカードがぶら下がっている事に気がついた。 巨大ブルドックの首にぶら下がっているそのカードには、『こんにちは、ボクの名前はロックジョー。ハグが大好きです』と英語で書かれていたのだ。 「へぇ~……アナタ、『ロックジョー』って言うのね?カッコいいじゃない!」 「ワフゥ~♪」 巨大ブルドック……ロックジョーは、自身の体をなで回すハルヒの顔を体と同じくらい大きな舌でなめたのだった。 「きゃあ!くすぐった~い♪」 「ワフゥ~」 ハルヒとロックジョーは楽しそうにじゃれあっていたが…… 「チュチューン・・・」 ……それを眺めるモグラ獣人は困惑するばかりであった。 「……よし、決めたわ!」 ハルヒはロックジョーから一旦離れると、ガッツポーズを決めながら叫ぶ。 「貴方達を、『SOS団特別団員』に任命するわ!」 「チュチューン?」 「ワフゥ~?」 ハルヒの唐突な発言にモグラ獣人とロックジョーは首を傾げた。 「SOS団は北高の部活だから、本当は貴方達は参加できないんだけど……今回は『緊急事態』だから特別にね♪︎そして、ここでのSOS団の目標は、『ハ・デスを打倒して、このふざけた『決闘』から皆を救う事』よ!」 『………』 ハルヒの突飛な発言に、モグラ獣人もロックジョーも呆然となった。 が……… 「………何?なんか文句あるの?」 「ちゅ、チュチューン!違ぇよ!?」 「ワフゥ~!」 ……ハルヒからの鋭い睨みを受け、もはやモグラ獣人もロックジョーも『NO』とは言えなかった。 「よ~し!それじゃあ早速行動開始よ!」 「…………」 「返事! 「……チュチューン!!」 ☆☆☆ かくしてモグラ獣人は涼宮ハルヒ率いる『SOS団』の一員として、『決闘の打破』の為に動く事になったのだった。 めでたし、めでたし。 (by杉田ボイス) 「全然めでたかねぇーよ!?」 【モグラ獣人@仮面ライダーアマゾン】 [状態] 健康、困惑 [装備] 無し [道具] 基本支給品、ランダム支給品1~3 [思考・状況] 基本 アマゾン達に会いたい 1 ハルヒの様子に困惑 2 なんで俺、生きてるんだ? 3 俺は『怪獣』じゃなくて『獣人』なんだけどなぁ……? [備考] キノコ獣人に殺された直後からの参戦。 ハルヒから『SOS団特別団員』に任命されました。 殺し合い会場は地獄なのでは?と考えています。 【涼宮ハルヒ@涼宮ハルヒの憂鬱】 [状態] 健康、歓喜、興奮 [装備] 無し [道具] 基本支給品、ランダム支給品1~3 [思考・状況] 基本 SOS団特別団員達と協力してハ・デスを打倒し、このふざけた『決闘』から皆を救う 1 この会場でSOS団メンバーを増やしていく 2 本物の怪獣がこんなに!!スゴ~い!! 3 キョン達SOS団の仲間がいるなら合流する [備考] 『射手座の日』以降、『消失』以前の時間からの参戦。 モグラ獣人とロックジョーを『SOS団特別団員』に任命しました。 モグラ獣人から『仮面ライダーアマゾン』世界の概要(モグラ獣人が死亡した『仮面ライダーアマゾン』第20話時点まで)を聞きました。 【ロックジョー@マーベル・コミックス】 [状態] 健康 [装備] ロックジョーの自己紹介カード@マーベル・コミックス [道具] 基本支給品、ランダム支給品1~2 [思考・状況] 基本 早く帰りたい 1 ワフゥ~♪ [備考] 『Ms.マーベル』誌でMs.マーベルことカマラ・カーンと行動していた頃からの参戦。 涼宮ハルヒから『SOS団特別団員』に任命されました。 テレポート能力を持っていますが、制限により一度に移動できる最大距離はエリア『1マス』分だけです。 【支給品紹介】 【ロックジョーの自己紹介カード@マーベル・コミックス】 ロックジョーに支給。 ロックジョーがMs.マーベルことカマラ・カーンと最初に会った時に首から下げていたカード。 「HELLO.My name is Lockjaw.I like Hug(日本語訳 こんにちは、ボクの名前はロックジョー。ハグが大好きです)」と書かれている。
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「殺し合いなどという危険なことをなぜワシらがせねばならないんだ。こんなものまで配りおって……」 夜の街を歩きながら、鷹の爪団総統は肩を落としていた。 その手に持つのは柄の部分に“悟史”と描かれた金属バット。 「第一、人を殺すなどという事は憎しみの連鎖を生むだけで、何もいいことなど無い。何故、それが分からんのだ。 ……そうじゃ、互いを慈しみあい、尊重しあう――それがワシの目指す世界だというのに……」 悪の秘密結社の親玉らしからぬ言葉を発しながら、総統は星と月が浮かぶ夜空を見上げる。 その空に、ここにはいない部下達の顔を思い浮かべながら……。 「吉田君……レオナルド博士…………菩薩峠君…………それにえーっとその…………あ、フィリップ…………」 名簿には名前が書かれていなかったその部下達。 彼らは自分が突然いなくなって、どう思っているだろうか。 「……そうじゃ。ワシはまだやるべきことが残ってるんじゃ。こんなところで落ち込んでいる場合ではないかもしれない」 総統は上を見ていた顔を元に戻し、正面を見据える。 それはバトルロワイアルという現実を直視するかのごとく。 「……そうと決まれば、さっそく、ここから出る為の方法を探さんとな。その為にはまず仲間を――――」 ――仲間を探そう。 そう言おうとしたまさにその時。 『あー、テステス! 本日は晴天なり本日は晴天なり!』 突如、総統の耳にはそのようなスピーカーから出てると思われる少女の声が聞こえてきた。 「……な、何じゃ!? 一体、どこから声が……!?」 総統がそのようにして驚いている間にも声は耳に飛び込んでくる。 『みんな聞こえる!? 私は涼宮ハルヒ、SOS団の団長よ!』 「え、えすおーえす団じゃと? ワシ以外にもどこからか秘密結社のものが来とるというのか?」 『なんか訳分かんないことになってるけど、こんなのどうにかしてると思わない!? こんな意味不明な殺し合い、とっとと中止よ、中止! 戦闘をしている人たちはソッコー中止しなさい! そして、皆で一致団結して元の世界に帰るわよ!! 私は役所の建物にいるから、日が昇るまでに皆来なさい! 特にSOS団の団員は遅刻厳禁! キョン、ちゃんと聞いてるでしょうねぇ! 私は役所にいるからね! 絶対来なさいよ!』 「ふむ、このような状況だというのに実に毅然としておる。若いのに大したものだ。それに役所といったか。確かここから近いな」 地図を広げ、現在地と役所の距離を確認する。 「……やはり、すぐそこか。道理で音が大きく聞こえるわけじゃ」 『それとセワシだかっていう子供! 聞いてるんでしょ!? 私はあんたなんかの言いなりになんか絶対ならないんだからね! 後で覚悟してなさいよ! 二度とそんな口聞けないようにしてあげるんだから!!』 実に威勢のいい声を上げるハルヒの演説を聞きながら、総統は役所へと足を進める。 自分と同じ意志を持った同士を見つけたことに対する喜びを胸に。 「役所など確定申告以来になるかのぉ……」 悪の秘密結社に確定申告があるかどうかは甚だ不明であるが、総統はそんな一人言とともに役所の自動ドアをくぐった。 「……さて、ハルヒという少女は一体――――」 総統は電気の点っていない薄暗い一階ロビーを歩き、ハルヒと名乗った少女を探し始める。 すると―――― 「誰!? 誰か来たの!? もしかしてキョン!?」 突如カウンターの影から何かが飛び出し、総統へ向かって走り出した。 総統は、そんないきなりの影の登場に驚き、尻餅をつく。 「はひぃ!!! や、優しく殺して優しく殺して…………キリングミーソフトリィィィィ~~~」 そして、壁まで這って移動し、最終的には観葉植物の陰に隠れて、命乞いを始める。 ……そんな総統の姿を見て、驚いたのはむしろ飛び出してきた方であり―― 「……な、何やってるの、あんた。……てか、誰?」 その飛び出してきた少女こそ演説の主の涼宮ハルヒであったのだが、この時の総統には知る由も無かった。 「あわわわわわ…………吉田くぅ~~ん、吉田くぅ~~ん……」 総統は自分が怯えていた影が、彼の探していた少女であることを知ると、途端に落ち着きを取り戻した。 「……いやはや、情けないところを見せてしまったわい」 「それはいいんだけど…………あんた、本当に秘密結社の総統なわけ? そんな弱っちそうなのに……」 「う……。た、確かにワシらは常にデラックスファイターのデラックスボンバーでやられては、 組織の基地を改装して、戦闘員を集めて一から育て上げて、戦闘兵器を作って、鶴岡八幡宮で必勝祈願をして、 それでまたデラックスボンバーにやられるという繰り返しじゃが……うぅ、うぅぅぅううう…………」 勝手に語り、そして勝手に泣き出した総統を見て、流石のハルヒも困惑してしまう。 「……あぁ、はいはい。分かったから、もうこれ以上言わなくていいから。 ……とにかく、放送を聞いてここに来たって事は、あんたもあたしに協力してくれるってことでいいんでしょ?」 「う、うむ……。ワシも君と同意見だからな。殺し合いなどやっても、悲しみと憎しみしか生み出さん」 総統は、最後の部分を極めて真剣な口調で喋る。 すると、ハルヒも真剣なまなざしでそれに頷く。 ……そして、総統を期待の眼差しで見つけてきた。 「……そ。ならいいわ。……で、あんたは何か特技あるの? 秘密結社の親玉なんだから、何かあるんでしょ? 宇宙人と会話できるとか、ゴミだけで凄いメカが作れるとか、凄腕ハッカーだとか、実は死なない体だとか」 「い、いや、体が些か頑丈で、節約が得意な以外はワシにこれといったスキルは…………」 総統が申し訳なさ気に答えると、ハルヒは心底がっくりしたように項垂れる。 その目には失望すら映っていて……。 「なぁんだ。折角の現地調達団員だから変わり者を期待してたのに、これじゃただの臆病な中年オヤジじゃない……」 「ちゅ、中年!? た、確かにワシは……ワシは……うぅ、言い返す言葉が見当たらんわい……」 「ま、いいわ。雑用くらいには使えるわよね。こんな人でも。とにかく今は、我がSOS団の団員を増やすことが大事よね!」 ハルヒの言葉を聞いて、総統は更にヘコむことになる……。 「……ところで、お嬢ちゃん。折角ワシがいるのだから、組織の名前を変えないかい?」 「名前を変える……って、どんな風に?」 「いや、その例えば、SOS団と鷹の爪団を組み合わせて、鷹の爪SOえ――」 「却下」 「むうう!! ……で、では、SOSの爪だ――」 「却下! SOS団はSOS団のままでいいわよ」 「……な、ならば、ならばせめて組織の決めポーズとして、これを認めて欲しい!」 「……どんなの?」 「いいか、よく見ておれ! こうやって手を前に出して――――」 「た~~~か~~~の~~~つ~~~め~~~!!!」 【F-5・役所内部 1日目・3 00】 【総統@秘密結社鷹の爪(その他:サブカル類)】 [状態] た~~か~~の~~つ~~め~~ [装備] 悟史のバット@ひぐらしのなく頃に [道具] 支給品一式、デイパック [思考] 基本:皆で団結してゲームから脱出する 1:このポーズをSOS団の決めポーズにするのじゃ! 2:ハルヒに従い、仲間を増やす。 【涼宮ハルヒ@涼宮ハルヒの憂鬱】 [状態] 我が道を行く [装備] 不明 [道具] 支給品一式、デイパック [思考] 基本:ゲームの中止、及び脱出 1:却下 2:SOS団メンバーと合流 3:日の出まで役所に留まって、来訪してくる参加者を待つ。 ※ハルヒの演説は役所にある放送設備を用いて行いました。 ※役所を中心とした縦横3マスエリア(E-4,5,6、F-4,5,6、G-4,5,6)によく響きました。 ※上記範囲外でも、不明瞭ながら耳を澄ませば声は聞こえると思われます。
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結局、一人も新団員が入らなかった我、SOS団。 だが、やっぱこの方が落ち着く。 誰にも入っては欲しくないね。 朝比奈さんを誰かに取られる気がしてならないからな。プロローグ ハルヒが大人しい。 大人し過ぎて不気味だ。 「暇ねえー。暇過ぎて退屈ねぇ」 そうかい。 「当たり前じゃない。こんなときに事件の一つ二つあってもいいと思わない?」 「そんなの知るか」 「あっそ」 ハルヒはスネた子供のようにそっぽ向いた。 キーンコーンカーンコーン 予鈴が高く響いた気がした。 何かイヤな予感がする。 何かがある気がする。 「席に着けー」 岡部氏の声が弾んでる気がする。 凄く嫌な予感がする。 俺の予感は当たっていたらしい。 「実はいきなり決まった転校生がいるんだ。入れ」 転校生だと?しかもいきなり… そういえば、この間ハルヒが言っていた。あの言葉はSOS団の全員を震え上がらせるかのような言葉となったが…まさか。 あれは、この前のテストの返却の日の活動に遡らなければならない。 回想――― それに、この場所は、俺しか知らない世界が作られてるしな。 しかし、部室に一番乗りで来るなんて、今日の俺はどうしたんだ? 長門すらいないなんてなぁ。 コンコン 「入りまぁーす」 来たのは、ここSOS団のマスコットの朝比奈さんだった。 「あ、キョンくんだけですか?」 「あ、はい」 「あ、ちょっと出ててもらえますか?着替えるんで」 「わかりました」 廊下に出てから数分経った頃に長門が来た。 「よう、長門」 「…………」 どうだ、調子は。元気か? 「元気」 そうか。そりゃなによりだ。 「そう」 長門は、体温も感じさせない無表情の顔が俺をまっすぐ見つめてる。 「着替え終わりましたー。入っていいですよー」 朝比奈さんのおかげで助かった。 何分か経ってから、古泉が来た。 「おや?涼宮さんはまだのようですね」 「まだだが、それがどうした?」 「いえ。特に何も無いですよ」 ホントか?お前がアイツを探すということは、何かあるということと一緒だ。 「そうですか?」 ああ。 「しかし、あなたには負けます。さすが、というところでしょう。何かあるのではないか、というのが『機関』が出した結論なんですが…」 なんでそんなことわかるんだ? 「実は最近、≪神人≫が大量発生しているんです。しかも、退屈そうに座ってるだけなんです。この前と同じように」 アイツは確かに退屈そうだったが…。 「みんなっいる?」 げっ、と、言いそうになってしまった。 「みんないるみたいね。では、ただいまより、SOS団ミーティングを開始します!」 おい、待て。俺何も聞いてないぞ。 「当たり前じゃない。言ってないもん」 いばって言うなよ。 「で、何を話し合うんですか?」 「あのね、私、今までずっと、このSOS団にはなにか足りないとおもうのよね。それでね、考えたのよ。目標をちょっと変えてみようってね」 で、どう変えたんだ? ハルヒはにんまり笑って 「世界中の宇宙人、未来人、超能力者、魔法使いを探して、一緒に遊ぶ!」 世界が凍りつきそうなくらい寒気がした。魔法使いが加わっただけじゃないか。と言いかけて、ふっと青ざめた。魔法使いだと? 「どう?魔法使いに心当たりはある?」 ねえよ。でも、コイツが望んだものなら、この世に存在してしまうんでは。 全員そう思っているらしく、古泉さえ微笑を浮かべることなくハルヒを見つめていた。 しかし、一分もしないうちに微笑が戻り 「涼宮さんらしい発想ですね」 「でしょ?あたしね、宇宙人にも未来人にも超能力者にも会いたいけどやっぱなんかたりなかったのよね。でね、昨日、浮上中の飛行機を見て、空飛んでみたいって思ったのそっからは飛行機は飛ぶ、飛ぶは鳥、鳥は羽、羽は軽い、軽いは…て続いたのよ。そっから導き出されたのは魔法なのよ」 どうしたらそんな導きかたできんだよ。 それに魔法使いが出てきたら、どんなになるのか想像したくないね。 ・・・・ ・・・ ・・ そっから推理すると、その転校生は… ドアから何センチもしないところにセーラー服を着た女子が立っているのが見えた。 どっかで見たことがあるきがするような。 「入っていいぞ」 入ってきた女子は周りを見渡してニッコリ笑って 「春喜優菜です。よろしく」 春喜優菜って… そうゆうとそいつは満面の笑みで 「私、モデルやってる春喜優菜です」
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笹の葉ラプソディ(2009年放送版・時系列第08話) スタッフ 脚本:志茂文彦 絵コンテ:武本康弘 演出:武本康弘 作画監督:西屋太志 原作収録巻 第3巻:短編集『涼宮ハルヒの退屈』より短編『笹の葉ラプソディ』。計58ページ分をアニメ化。 DVD収録巻 涼宮ハルヒの憂鬱4 笹の葉ラプソディ(新シリーズ第1巻) 紹介 3年ぶりの、しかも公式サイドからの全くの予告無しの新作放送とあって、ネット上では大いに盛り上がった本作。 OPはなし、新ED『止マレ!』が登場。 エピソード間の作画の違和感を緩和するためか、本作の作画監督は放送順で次回の『ミステリックサイン』と同じ、総作画監督の西屋太志が担当している。 本作は実はSOS団5人しか喋らない(異時間同位体も含む)という非常に珍しいエピソード。キャスト陣5人は3年ぶりのTVのアフレコ収録ということと、今回の台詞の量(長門も今回は多め)にとても苦労したと平野綾がラジオにて語っている。平野自身は中学生ハルヒの表現に苦心したらしいが、放送終了後の周りの反応は概ね良かったとの事。 中学生ハルヒは作監の西尾氏が『憂鬱Ⅰ』冒頭のハルヒの表情を参考にキャラ設定を起こしたという。 終盤、長門のマンションから帰る途中、光陽園駅でキョンとみくるが話すシーンがあるが、そこに登場し、後にキョンが帰宅に使用したママチャリは駅の駐輪場から盗んだものではなく、正真正銘キョンの所有物。キョンは通学時、自宅からママチャリで光陽園駅へ→駅の駐輪場に自転車を留める→徒歩で北高へ。という登校コースを辿っているため。この件については『涼宮ハルヒの憂鬱 I』冒頭をよく観ると解る。ちなみに、駅で別れる場面から、みくるは電車通学である事が伺える。この辺りの描写は原作には無いため、京アニならではの細かい演出といえる。 今回の演出、絵コンテを担当した武本康弘団長補佐によると笹の葉ラプソディはSOS団女子3人それぞれの憂鬱を描いたエピソードであると捉え、そこに重きを置いたキャラの見せ方を考えたそうである。 補足 5月27日にメ~テレで放送された際、番組終盤に「この作品には、一部不適切な表現が含まれていましたが、原作を考慮しオリジナルのままお送りいたしました。」というテロップが、画面下に表示された。おそらく、キョンのセリフ「ここは変わりもの達の"メッカ"なのか」に該当していると思われる。参考 次回予告 TV版・DVD版 なし Blu-ray版 不明 放送版とDVD版との違い 4 10頃、長門が短冊に書いた「調和」「変革」の文字が活字風から手書き風に修正されている 7 19頃、部室から3年前へ飛ぶ直前のシーンでキョンの鞄の握り方が違う 10 43頃、走り抜ける電車の車体が大きく、パンタグラフが小さく修正されている 21 25頃、キョンが光陽園駅前でみくると別れた後ママチャリで帰宅するシーンで、背景の電柱が突然消える不具合があったが、DVD版で修正されている。 22 25頃、チェスのコマが白黒逆になっていたのが修正されている。 EDの点滅の色合いが、DVD版ではTV版12話以降同様にやや淡くなっている。 尺の延長は特になし パロディ・小ネタ 「ヘイ!相対性理論は~YOU!」→ジャニーズ事務所代表取締役社長、ジャニー喜多川氏のパロディ。 中学生時のハルヒが着ているTシャツを良く見ると、「パンダのアップリケ」がついている(原作も同じ)。実は、「ハルヒちゃん」25話が更新された際、このアップリケと同じパンダのイラストが25話へのリンクの右に描かれていた。これが後の「笹の葉ラプソディ」放送の伏線として描かれたかどうかは分からない。 今回のエンドクレジットでは、なぜか女性陣のみが固まって表記されている。これは今回、本編中に異時間同位体が登場したキャラを纏めているとの見方もある。ハルヒ→中学生ハルヒ、みくる→大人バージョン、長門→3年前の長門。 キャスト・スタッフ(詳細) キャスト 1段目 キョン:杉田智和 涼宮ハルヒ:平野綾 朝比奈みくる:後藤邑子 長門有希:茅原実里 古泉一樹:小野大輔 スタッフ 脚本:志茂文彦 絵コンテ:武本康弘 演出:武本康弘 作画監督:西屋太志 動画検査:中野恵美 美術設定:田村せいき 美術監督補佐:細川直生 色彩設計補佐:永安真由美 色指定検査:石田奈央美 特殊効果:三浦理奈 制作マネージャー:河野創太 原画 紫藤晃由 唐田洋 羽根邦弘 細田はな 鴨居知世 水谷有吾 動画 川崎洋平 臼木美奈子 青木愛佳 松村元気 谷上麻衣子 檜垣彰子 仕上げ 今泉ひとみ 米田有加 北尾佳菜 木村好子 山森愛弓 相澤朝子 背景 平床美幸 鵜ノ口穣二 田峰育子 大石 望未 奥出修平 竹内友紀子 渡邊美希子 撮影 中上竜太 田中淑子 高尾一也 山本倫 浜田奈津美 梅津哲郎 植田弘貴 友藤慎也 柴田裕司 冨板紀宏 船本孝平 (ポストプロダクションなどは省略) 放送日程 2009年 サンテレビ:2009年5月21日24時40分-25時10分 テレ玉:2009年5月21日25時00分-25時30分 新潟テレビ21:2009年5月21日25時45分-26時15分 東京MXテレビ:2009年5月22日26時30分-27時00分 tvk:2009年5月22日27時15分-27時45分 TVQ九州放送:2009年5月23日26時40分-27時10分 テレビ和歌山:2009年5月24日25時10分-25時40分 テレビ北海道:2009年5月25日25時30分-26時00分 KBS京都:2009年5月26日25時00分-25時30分 広島テレビ放送:2009年5月26日25時29分-25時59分 チバテレビ:2009年5月26日26時00分-26時30分 奈良テレビ:2009年5月26日26時00分-26時30分 仙台放送:2009年5月26日26時08分-26時38分 メ~テレ:2009年5月26日27時55分-28時25分 Youtube:2009年5月27日22時00分-2009年6月03日21時59分(1週間限定配信) RKK熊本放送:2009年12月06日25時50分-26時20分 DVDチャプター アバン(0:00~1:05) Aパート開始(1:06~10:57) Bパート開始(10:58~23:33) ED(23:34~24:39) 使用サントラ 0:00~1:05『冬の足音』サントラ06収録 1:06~1:50『いつもの風景』サントラ02収録 1:51~2:36 SE 2:37~4:22『好調好調』サントラ03収録 4:23~4:40 SE 4:41~5:56『短冊の向こうに』SOS団名曲アルバム第01回収録 5:57~6:17 SE 6:18~7:33『悲劇のヒロイン』サントラ03収録 7:33~8:52 SE 8:53~10:43『届かない花』SOS団名曲アルバム第01回収録 10:44~10:57 SE 10:58~11:56 『何かがおかしいVer.3years』SOS団名曲アルバム第01回収録 11:57~12:07 SE 12:08~12:34 『白線マーチ』SOS団名曲アルバム第01回収録 12:35~15:19 SE 15:20~17:47 『長門との出会い』SOS団名曲アルバム第01回収録 17:48~18:31 SE 18:32~19:51 『長門の3年間』SOS団名曲アルバム第01回収録 19:52~21:01 SE 21:02~21:38 『物思う今日このごろ?』SOS団名曲アルバム第01回収録 21:39~21:52 SE 21:53~22:46 『いつもの部室で』SOS団名曲アルバム第01回収録 21:47~23:33 SE 23:34~24:39 ED 一覧 新アニメ 1期時系列 1期放映順 DVD 原作小説(巻) コミック収録巻 アニメサブタイトル #01 第01話 第ニ話 第01巻 憂鬱(1) 第01巻 涼宮ハルヒの憂鬱 I #02 第02話 第三話 第01巻 憂鬱(1) 第01巻 涼宮ハルヒの憂鬱 II #03 第03話 第五話 第02巻 憂鬱(1) 第01巻 涼宮ハルヒの憂鬱 III #04 第04話 第十話 第02巻 憂鬱(1) 第01巻 涼宮ハルヒの憂鬱 IV #05 第05話 第十三話 第03巻 憂鬱(1) 第02巻 涼宮ハルヒの憂鬱 V #06 第06話 第十四話 第03巻 憂鬱(1) 第02巻 涼宮ハルヒの憂鬱 VI #07 第07話 第四話 第04巻 退屈(3) 第03巻 涼宮ハルヒの退屈 #08 - - 新第01巻 退屈(3) 第03巻 笹の葉ラプソディ #09 第08話 第七話 第04巻 退屈(3) 第04巻 ミステリックサイン #10 第09話 第六話 第05巻 退屈(3) 第04巻 孤島症候群(前編) #11 第10話 第八話 第05巻 退屈(3) 第04巻 孤島症候群(後編) #12 - - 新第02巻 暴走(5) 第05巻 エンドレスエイト #13 - - 新第02巻 暴走(5) 第05巻 エンドレスエイト #14 - - 新第03巻 暴走(5) 第05巻 エンドレスエイト #15 - - 新第03巻 暴走(5) 第05巻 エンドレスエイト #16 - - 新第04巻 暴走(5) 第05巻 エンドレスエイト #17 - - 新第04巻 暴走(5) 第05巻 エンドレスエイト #18 - - 新第05巻 暴走(5) 第05巻 エンドレスエイト #19 - - 新第05巻 暴走(5) 第05巻 エンドレスエイト #20 - - 新第06巻 溜息(2) 第05巻 涼宮ハルヒの溜息 I #21 - - 新題06巻 溜息(2) 第05巻 涼宮ハルヒの溜息 II #22 - - 新第07巻 溜息(2) 第05-06巻 涼宮ハルヒの溜息 III #23 - - 新第07巻 溜息(2) 第06巻 涼宮ハルヒの溜息 IV #24 - - 新第08巻 溜息(2) 第06巻 涼宮ハルヒの溜息 V #25 第11話 第一話 第00巻 動揺(6) 未制作 朝比奈ミクルの冒険 Episode00 #26 第12話 第十二話 第06巻 動揺(6) 第06巻 ライブアライブ #27 第13話 第十一話 第06巻 暴走(5) 第07巻 射手座の日 #28 第14話 第九話 第07巻 オリジナル 未制作 サムデイ イン ザ レイン
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どちらを購入しましたか? 公式ファンブックは買いましたか? このゲームをプレイしてどうでしたか? どこに満足しましたか? どこが不満でしたか? 今何周目ですか? 好きなキャラクターは誰ですか? 初プレイで好感度が一番高かったキャラクターは誰ですか? 初プレイで完成したゲームは何ですか? 好きな完成ゲームは何ですか? 好きなイベントは何ですか?アンケートへ意見 どちらを購入しましたか? 順位 選択肢 得票数 得票率 投票 1 通常版 161 (45%) 2 超限定版 144 (40%) 3 中古 50 (14%) 4 両方とも購入 1 (0%) その他 投票総数 356 公式ファンブックは買いましたか? 順位 選択肢 得票数 得票率 投票 1 いいえ 164 (52%) 2 はい 86 (27%) 3 買う予定 62 (20%) 4 買ったけど役立たず 3 (1%) その他 投票総数 315 このゲームをプレイしてどうでしたか? 順位 選択肢 得票数 得票率 投票 1 満足 173 (47%) 2 キョンの声が欲しい!! 59 (16%) 3 とても満足 51 (14%) 4 長門が良い 34 (9%) 5 ふつう 28 (8%) 6 長過ぎる 8 (2%) 7 腐女子向けのイベントもあって満足 4 (1%) 8 難しい 3 (1%) 9 とても不満 2 (1%) 10 不満 2 (1%) 11 難しすぎる 1 (0%) 12 面倒臭い 1 (0%) その他 投票総数 366 どこに満足しましたか? 順位 選択肢 得票数 得票率 投票 1 イベントシナリオ 182 (66%) 2 声優 29 (11%) 3 キャラクター 27 (10%) 4 システム 15 (5%) 5 全て 11 (4%) 6 グラフィック 6 (2%) 7 音楽 3 (1%) 8 なし 1 (0%) その他 投票総数 274 どこが不満でしたか? 順位 選択肢 得票数 得票率 投票 1 キョンのボイスが少ない 159 (48%) 2 既読スキップできない 67 (20%) 3 ソフトリセットできない 57 (17%) 4 既読イベントのプレイ 25 (8%) 5 ミーティングのグダグダ感 12 (4%) 6 システム 6 (2%) 7 声優 2 (1%) 8 すべて 1 (0%) 9 キャラクター 1 (0%) 10 グラフィック 1 (0%) 11 ハルヒに肩揉みの条件が厳しい 1 (0%) 12 イベントシナリオ 0 (0%) 13 音楽 0 (0%) その他 投票総数 332 今何周目ですか? 順位 選択肢 得票数 得票率 投票 1 2周目 41 (16%) 2 5周目 37 (14%) 3 10~14周目 34 (13%) 4 3周目 33 (13%) 5 6周目 24 (9%) 6 4周目 20 (8%) 7 憶えてない 19 (7%) 8 7周目 14 (5%) 9 1周目 8 (3%) 10 8周目 8 (3%) 11 9周目 8 (3%) 12 15~19周目 6 (2%) 13 20~24周目 4 (2%) 14 30周以上 4 (2%) 15 25~29周目 3 (1%) その他 投票総数 263 好きなキャラクターは誰ですか? 順位 選択肢 得票数 得票率 投票 1 涼宮ハルヒ 189 (27%) 2 キョン 132 (19%) 3 長門有希 127 (18%) 4 谷口 60 (8%) 5 古泉一樹 59 (8%) 6 朝比奈みくる 37 (5%) 7 コンピ研 部長 30 (4%) 8 朝倉涼子 26 (4%) 9 鶴屋さん 22 (3%) 10 シャミセン 14 (2%) 11 国木田 9 (1%) 12 キョンの妹 5 (1%) 13 朝比奈みくる(大) 3 (0%) その他 投票総数 713 初プレイで好感度が一番高かったキャラクターは誰ですか? 順位 選択肢 得票数 得票率 投票 1 涼宮ハルヒ 164 (47%) 2 長門有希 106 (30%) 3 古泉一樹 58 (16%) 4 朝比奈みくる 24 (7%) その他 投票総数 352 初プレイで完成したゲームは何ですか? 順位 選択肢 得票数 得票率 投票 1 ハルヒといっしょ 娘舞踏日記[good] 122 (38%) 2 ユキといっしょ 娘大食い日記[good] 68 (21%) 3 SOS団クエスト 勇者と導かれし従者[good] 36 (11%) 4 ハルヒといっしょ 娘舞踏日記[bad] 31 (10%) 5 ユキといっしょ 娘大食い日記[bad] 16 (5%) 6 SOS団クエスト 勇者と導かれし従者[bad] 14 (4%) 7 みくるといっしょ 娘歌姫日記[good] 11 (3%) 8 みくるといっしょ 娘歌姫日記[bad] 7 (2%) 9 SOS団カードバトル お色直しパニック[good] 6 (2%) 10 スーパーSOS大戦 地球が情報操作される日[good] 4 (1%) 11 みくるといっしょ 娘歌姫日記[bad] 2 (1%) 12 スーパーSOS大戦 地球が情報操作される日[bad] 2 (1%) 13 北高のふしぎ発見![good] 1 (0%) 14 SOS団カードバトル お色直しパニック[bad] 0 (0%) 15 北高のふしぎ発見![bad] 0 (0%) その他 投票総数 320 好きな完成ゲームは何ですか? 順位 選択肢 得票数 得票率 投票 1 スーパーSOS大戦 地球が情報操作される日 54 (31%) 2 SOS団がおくる最高にして至高のラブストーリー 45 (26%) 3 SOS団クエスト 勇者と導かれし従者 34 (19%) 4 SOS団カードバトル お色直しパニック 15 (9%) 5 ユキといっしょ 娘大食い日記 15 (9%) 6 ハルヒといっしょ 娘舞踏日記 6 (3%) 7 みくるといっしょ 娘歌姫日記 3 (2%) 8 北高のふしぎ発見! 3 (2%) その他 投票総数 175 好きなイベントは何ですか? ※選択肢にない場合はその他から追加してください 順位 選択肢 得票数 得票率 投票 1 素直になれない二人 59 (13%) 2 ハルヒをお姫様抱っこ 47 (10%) 3 古泉ともつれ合い 42 (9%) 4 長門がウィッグで長髪 34 (7%) 5 ハルヒとヘッドフォン 23 (5%) 6 ハルヒと恋の始まり 22 (5%) 7 ハルヒの告白練習 22 (5%) 8 ハルヒが上に乗ってきて強奪 20 (4%) 9 ハルヒと夜の並木道 20 (4%) 10 長門とキスシーン 19 (4%) 11 長門とスカートめくれ 19 (4%) 12 ハルヒのバーチャルバトル 18 (4%) 13 長門と一緒に手料理 15 (3%) 14 長門に膝枕される 15 (3%) 15 各団員と写真 13 (3%) 16 長門とエンターキー 13 (3%) 17 古泉と手作り弁当 9 (2%) 18 長門の白バニー 9 (2%) 19 長門を肩車して荷物取り 8 (2%) 20 ハルヒと夜の公園 7 (2%) 21 古泉に見られた 7 (2%) 22 ハルヒのデバッグ 6 (1%) 23 長門とブレザー 6 (1%) 24 ハルヒのポニーテール 3 (1%) 25 長門のバスタオル姿 3 (1%) 26 女性向けに反応する古泉 2 (0%) 27 何気ない評価に落ち込む古泉 1 (0%) 28 みくるとクレープ 0 (0%) その他 投票総数 462 アンケートへ意見 今何週目ですか?がちゃんと投票できない -- 名無しさん (2008-03-08 11 30 15) 投票できるように修正しました -- 管理人 (2008-03-08 14 50 44) 「好きなイベントは?」で無意味な票が入ってる。 -- 名無しさん (2008-03-10 19 54 13) 修正しておきました -- 管理人 (2008-03-10 22 57 53) 初めて完成したゲームでは圧倒的に育成ゲームが多いですね。なんでだろう? -- 名無しさん (2008-05-25 17 21 12) 北高のふしぎ発見があまりにもクリアできなくて殺意すら感じた -- 名無しさん (2010-05-21 11 59 22) 名前 コメント
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佐々木との再会から1月以上が経った。 長門がやっと退院した頃、佐々木から電話がかかってきた。 「今晩は、キョン。頼みがあるんだ」 「何だ、たとえ親友でも聞けない頼みもあるんだが。」 「僕が神になる話だが、明日の土曜日、正式に断りたいので君についてきてほしいんだ。そして、涼宮さん達には危害を加えないように説得するつもりだ。」 「そうかわかった。」 良かった。親友にあんな変態的パワーを持たせるのは不幸だからな。そうだ、明日のSOS団の活動を休むと電話しなければ。 土曜日。佐々木はミニのスカートをはいていた。そういや女だったな。そして、中学時代と比べて胸元の膨らみが 「久しぶりだね、キョン。君が変わってなくて安心したよ。」 「1月やそこらでそんなに変わるものなのか?」 「今日は、佐々木さん、キョンさん。四方山話は今度にして、まず私の話を聞いて下さい」 「その前に、朝比奈さんに謝ったらどうだ。誘拐犯よ」 「すいません、今度謝罪します。」 「まあ、彼女も反省してることだし、話をしようよ」 「あの喫茶店でしましょう」 俺達は佐々木が神になることを正式に断った。 「そうですか、我々としては強制できません。」 「それから、ハルヒ達SOS団に危害を加えるなよ」 「それも約束します。」 「それじゃ、私達はこれで。キョン行こう」 「ああ」 「待って下さい。一つ案があるのですけど」 「今度は何だ」 「失礼ですが、キョンさんの眼鏡は曇っているかと。涼宮さんはあれだけの美人ですし。美人に甘くなるのは若い男として当然のことだと。」 「それを言うなら、お前達の眼鏡は曇ってないという保障がどこにあるんだ。」 「ですから、佐々木さん自身に傍で涼宮さんを観察していただきたいのです。」 「山荘で2人きりで閉じ込めるのか?」 「いえ、キョンさん達の高校に佐々木さんが転入していただきます。」 「なるほど、僕は別にかまわないが、できるのかね。」 「良いのか?高校の友達と別れるんだぞ」 「その分、北高で新しい友達に会えるのじゃないか。中学で親しくしていたけど卒業してからさっぱり会えない友人にも会いたいし。」 「お前がそう言うのなら、好きにすれば良い。」 「この橘もいっしょに転入させていただきます。手続きは我々の方でします。長時間ありがとうございました。 それから、これは映画の券とホテルのお食事券です。お2人で使って下さい。」 「そんなもの貰う義理は無いが」 「せっかくだから貰っておこうよ、キョン」 俺達は映画を見て、佐々木の作った弁当を食べ、図書館に行ったりウインドウショッピングをして、晩御飯はホテルで食べた。 「今日は楽しかったよ。キョン、北高でもよろしく。また同じ高校に入れて嬉しいよ。」 「こちらこそよろしく。」 数日後、いつものように登校すると、団長様が北朝鮮に届くかと思われるくらいの大声を発した。 「ちょっと、キョン聞いた?今日転校生が来るらしいわ」 佐々木が来るのだな。 「うちのクラスか?」 「うちのクラスも含めて合計4人もよ、こんなこと普通考えられる?」 ということは九曜や藤原達もだな。ご苦労なこった 「確かにめずらしいな」 「SOS団の噂をききつけてやってきたスパイじゃないかしら。」 どういう理論でその結論が導き出されるのだ?計算は間違っていても神的パワーで答が合うということなのか。 勉強しなくても良い点とっている誰かさんの数学のテストと同じか。 「その理論だと古泉もスパイにならないか?」 「何を言ってるの、古泉君がスパイなわけないじゃない」 いや、古泉もスパイなんだが。 「みんな、静かにしろ。今から転校生を紹介する」 うちのクラスに来たのは佐々木だった。 席替えの結果、俺の後ろはいつもどおり黄色いカチューシャ着けた人、隣りは佐々木。 俺と同じ中学の奴等が周囲に耳打ちし、全員めずらしい見世物を見るような目付きで俺達を見ていた。 「どういうこと?佐々木さん」 「涼宮さん。よろしくお願いします。これから卒業まで長い付き合いになりそうね。」 と言って、佐々木はあの時と全く同じく『左手』を差し出し、握手を求めた。 「え?ああ。」 と言ってハルヒは佐々木と握手した。左手で。これもあの時のまま。まるでビデオの再生画像をみるような。 その日、古泉は俺に対して愚痴を長々と語った。ほとんど聞いてなかったけどな。 佐々木が転校してから数日後の昼休み、俺は橘に呼び出された。 「九曜さんはあなたとお友達になりたいらしいです。」 九曜さんは左手を差し出し、握手を求めてきた。 「―――お友達―――」 左手?ちょっと待て。 「九曜さん。左手の握手は宣戦布告を意味するのですけど。知ってました?」 「えー?そうだったのですか?右でも左でも同じじゃなかったのですか。」 馬鹿だな橘。ずっと忘れていた俺も人のことは言えないが。 「―――こちらの―――手―――」 「そうです、右手です」 「―――お友達―――」 こうして俺は天蓋領域のTFEIとお友達になった。 左手の握手について、教えてくれたのは中学時代の佐々木。ということは佐々木は。 「キョン、あんたどこに行ってたのよ。」 「すまんハルヒ。」 「あんたは団長への敬愛の念が足りないわよ。」 「団長こそ団員に対する労わりの念が足りないと思うが。」 「な?」 「おい佐々木、今日話がある。大事な話だ」 「君から誘ってくれるなんて光栄だね。」 「ちょっとキョン、話は途中なのよ」 うるさいな、だからDQNと言われるんだお前は。 「冗談じゃなく、大事な話だ。放課後いっしょに来てくれ。」 「ちょっと、キョン。SOS団はどうするの。勝手に休むつもり?」 「すまん、大事な話なんだ、今日は休む」 「何の話なのよ。」 「SOS団に関わる重大な話だ。」 「ちょっと、それじゃわからないわ。」 うるさい奴だな、裏で団員達がどれほど苦労しているか知らないだろ。 なお、その後、俺達と同じ中学出身で、佐々木と仲が良かった女子が小声で(きっと取り返せる。ササッキーならできるわ)と言ってたような気がした。 放課後、とある喫茶店にて。 「嬉しいねー、キョン。もしかして愛の告白かい?」 「冗談は後にして本題に入って良いか?」 「どうぞ。」 佐々木はいたずらっぽく笑った。 「お前、神の力いらないと言ったな。それは本当か?」 「そうだよ。橘さんもとりあえず納得してくれたよ。そんな変な力はいらないのは今でも同じだよ。」 「だったら初めて会った時も、転校してきた日も、何で左手なんかで握手したんだ。左手の握手は宣戦布告を意味すると、お前が教えてくれたことじゃないか。」 「君はやっと気がついたか。涼宮さんは気がついているかい?」 「奴のことは知らん。そんなことより、お前俺に嘘をついたな。」 「嘘はついてないよ。宣戦布告は宣戦布告だが、神の座をかけた戦いではないよ。」 「だったら何の戦いだ」 「さあ、何かな。案外、鏡でも見ると良いんじゃないかな。」くっくっ お前の言い方は回りくどくてわからないんだよ。 「女子が『取り返せる』とか言ってたから、何かハルヒに強奪されたのか?」 「まあ、そういうことにしておくよ。もちろん神の力なんかではないけれどね。」 俺は親友を信じることにした。 その後、俺達は中学時代のように他愛のない話をした。そして、佐々木は俺の家で夕食を食べた。 次の日、ハルヒは朝倉転校騒動の次日のように、不機嫌なオーラを出していた。 「おはよう、キョン。昨日はお楽しみだったらしいわね。」 「別にお楽しみというわけではなかったが。」 確かに楽しかったけど。 「昨日の佐々木さんとの話、どういうことなのよ。あたしがいれば話せないことなの?」 「転校生の橘と九曜と藤原がSOS団のスパイの可能性がある。」 「な、そんな冗談が通じると思うの?」 「真面目な意見だ。確証は無いから間違っているかもしれないが。何ならお前が直接奴等に聞いてみれば良い。」 「何でSOS団なんかにスパイに来るの」 「まだわからないが、そう考えるといろいろ辻褄が合うんだ。」 「わかったわよ」 やれやれ、何とかごまかせた。その時、ハルヒは朝倉転校騒動当日の夕方、俺と別れた時の顔をしていた。 「ねえ、あんた、やっぱり」 「何だ」 「いい」 何が言いたいんだ、全く。そして、ハルヒは早退して授業をバックれた。 次の日の放課後、ハルヒは普段どおりに授業を受けたが、SOS団を休んだ。家に帰ったわけじゃなく、佐々木と会っていたらしい。 「佐々木さん、知っていた?左手の握手は宣戦布告を意味すると。あたしも昨日知ったところなんだけど」 「そうなの?」 「しらばっくれないで。あなたが私に敵意を持っていることは丸わかりだわ。」 「そうかしら、ところで私達は何を争っているの?もしかして、何でも願いが叶う不思議な力とか。」 「そんな変な力が私たちにあるはず無いじゃない。 佐々木さんがわざわざ転入してまでキョンに色目を使っているのはわかっているわよ。 キョンはねー、SOS団の貴重な雑用係なのよ。あなたの所有物じゃないのよ。」 「なるほど、じゃ今度キョンに聞いてみるわ。SOS団の雑用係が良いか、私の親友が良いか。話はこれで終わりね。」 「ちょっと待ちなさい。キョンは私の婿になるのよ。あんたなんかに渡さないわよ」 「それは私の台詞だわ」 「それにやり方が汚いすぎるわ。何が親友よ。フェアにいこうじゃないの」 「ひょっとして、あなた。自分がフェアにやってきたつもり?」 「あたしがいつ不正したのよ。」 「団長権限をふりかざしてキョンの自由を奪うのはフェアかしら。」 「ぐ、これからはフェアにいきましょう。お互いに」 「そうね、もしあったとしても不思議な力を使わずに」 そして、2人は3度目の左手握手をした。 2つの神の低次元な争いは、まだ始まったばかりだ。 (完) ---- -関連作品:[[21-544「左の握手:青い巨人の夢」]](ハルヒ視点)
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「前回までのあらすじ」 宇宙警察機構から、地球に派遣されてきた、宇宙刑事キョンとその相棒の宇宙刑事古泉イツキ。 悪の秘密結社SOS団との数々の死闘をくぐり抜け、ついに残すは団長の涼宮ハルヒを倒すのみとなった! だがその直前、イツキがハルヒの仕掛けたワナにはまり、殉職してしまう。 (●<ひどい扱いですね) 同僚を倒された怒りに燃えるキョンは、ハルヒを絶対に倒す事を誓うのだった。 宇宙刑事キョン 最終話 さらば平穏なる日々 イツキ!お前の仇は絶対に俺が取る!ハルヒの奴は、俺が絶対に倒してやるからな! 俺は、元SOS団で、いまは寝返って宇宙警察機構の助手として働いている、長門ユキと朝比奈ミクルの先導に従い、SOS団最後のアジトへと向かっていた。 うっそうと茂ったジャングルを抜けると、目的地の洞窟が見えてきた、この中にSOS団最後の拠点があるという。 「気をつけてください、こちらは裏口になります。裏口は天然の洞窟なんで、歩道も何も整備されていません」 「照明も無い。完全な暗闇」 2人とも情報ありがとう。よーし、ここから忍び込んでハルヒの寝首を… 「ちょおぉぉぉぉぉぉっと、まったぁぁぁぁぁぁっ!」 突如、洞窟に立ちはだかる、1人の影。 現れたのは、なんとSOS団の団長、涼宮ハルヒ! 「あんたのことだから、どうせ裏からこそこそとやってくるだろうと思って、待ち伏せしておいたのよ。どうやら大正解のようね」 出たなハルヒめ、イツキの仇だ!お前だけは絶対に倒す! 「な、なにいってんのよ、イツキ刑事のことなんて知らないわよ」 とぼけるな!長門、朝比奈さん、ハルヒを取り囲め! 「ちょっと卑劣よ!元々はあたしの仲間だった子なのに、あんたが手篭めにして引き抜いて…」 人聞きの悪いこと言うな、手篭めになんかしてないぞ。 「そうですよぉ。キョンくんはいくら誘いをかけても全然のってこない、朴念仁なんですから」 「むしろ、手篭めにされたい」 何の話をしてるんだ、2人とも! 「そうでなくても3対1なんて卑怯だわ。あんたそれでも正義の味方なの?」 相手よりも多数の兵力を集める事は、戦術の基本だ。少数で多数を破るのは、一見華麗だが、驕れば自滅するだけだ。 「なに、ヤン・ウェンリーみたいな事言ってんのよ。…まあ、いいわ、こういうこともあろうかと、コレを用意しておいたから」 ハルヒは懐からリモコンみたいな装置を取り出し、ボタンを押す。 「しびびびびびびびび」 「状況・麻痺」 途端に長門と朝比奈さんの動きが固まった。なんだ? 「いつ裏切ってもいいように、あらかじめ仕込んでおいたのよ、麻痺装置をね」 仲間にそんな事をするとは、凄い奴だな、お前って。 「実際役に立ったんだし、いいじゃない。…そんな事より、1対1で勝負よっ!」 ぶーん、と鳴る、ライトセイバーみたいな物を取り出すハルヒ、俺の方もライトセイバーを抜く。 「ちょりゃあ!」 以下、某スターウォーズみたいなチャンバラ劇が始まる。 ハルヒと俺の腕は、ほぼ互角だ。過去に何度も戦ったが、全然決着がつかない。 「ふふ、あたしと互角に戦えるなんて、本当にあんたは良い腕をしているわ。…刑事じゃなかったら、SOS団に入れてあげるところなのに」 俺と戦っている時、本当にコイツは楽しそうな顔をする。理由はわからんのだが。 ふとそのとき、イツキ刑事の無意味な営業スマイルが頭に浮かんできた。そうだ、俺はアイツの仇をとらねばならん。 そのためなら、こんな綺麗なチャンバラごっこなんかやってる場合じゃないぞ、肉を切らせて骨を断つぐらいの泥臭いことはやらないとな。 ハルヒの次の攻撃は…左腕狙いか、いいだろう。 俺はハルヒの攻撃を受け流す事を止め、左腕をくれてやる代わりに、ハルヒの右腕めがけてライトセイバーを繰り出した。 「あっ…」 途中で俺の意図に気がついたハルヒが、俺の左腕への攻撃を止め、避けに徹する行動を取った。 だが上手く避けきる事ができず、俺はハルヒの制服の右肩のあたりを切り裂く事に成功した。 「くっ…、あんた、いま…」 切り裂けたのは服だけの様だった、ハルヒはいったん後ずさり、俺との距離を稼ごうとする。 「相打ち狙いだったわね」 ああ、俺は絶対にお前を倒したいんでね。 「キョン…」 ハルヒの顔色が変わった、激しく動揺しているのがわかる。 そこから先の戦いは、ハルヒが防戦一方に回る展開となる、やっぱりコイツは自分の身体に傷がつくのが嫌なんだろうな。 「そ、そうじゃ…なくて…」 妙に歯切れの悪くなったハルヒ。 「涼宮さーん。もう降伏しちゃいましょうよぅ。SOS団は特に悪事らしい悪事もやってないんですし~」 「禿同」 麻痺して動けない2人がハルヒに声をかける。 俺も前はそう考えていたのだが、イツキが殉職してからは、そうもいかなくなった。 「だから、イツキ刑事のことなんて、知らないって!それにSOS団に敗北の文字は無いんだからね!降伏なんか、絶対しないわよ!」 その時ハルヒが見せた隙を、俺は見逃さなかった。 鋭く突きこまれた俺のライトセイバーが、ハルヒの身体に迫る。 「ああっ!」 ハルヒはなんとか回避に成功したが、切り裂かれたポケットからポロリとリモコンみたいな装置が転げ落ちた。 俺はすばやくリモコンを拾い上げ、ボタンを押す。 麻痺から解除されて動き出す2人。これでまた3対1だぜ。どうする?ハルヒ。 「っく…ここはひとまず引くべきね」 洞窟へ向かって走り出すハルヒ。 待て!俺もその後を追いかける。 「み、みくるびーむ」 「長門ボム」 ちょうど俺とハルヒが洞窟の中に入ったぐらいで、2人の攻撃が炸裂し…洞窟の入り口付近でぶつかって、大爆発を起こした。 「きゃっ!」 うわあ! 爆風で洞窟の内側に吹き飛ばされる、俺とハルヒ。 入り口付近で大規模な崩落が始まったらしく、轟音が洞窟内に鳴り響いている。 あの2人、俺もいるってのに、少しは手加減しろよな。 崩落が収まったのを確認してから、俺は懐から電灯を取り出した。 僅かな明かりが洞窟内を照らし出す。 やや遅れて、ハルヒの方も電灯を使用したようだ、俺のよりも明るい光が眩しい。 「…!」 ハルヒと目が合った瞬間、ほぼ同時にライトセイバーを抜いていた。 …このまま戦いを続けるべき、か? だが、今の状況は…。 待て、今は戦っている場合じゃないだろう、ここは一時休戦としないか? 「…。」 ハルヒはいぶかしむ様な顔をした後、 「そうね、今はここからの脱出が最優先だわ。それまで、休戦にしましょう」 意外と物分りが良くて、助かる。 洞窟内は完全な暗闇だ。唯一俺たちの持っている電灯だけが、あたりを照らしている。 俺は入り口の崩落を調べてみたが、かなりの規模で崩落しているようで、岩をどかして入り口を開くのは、相当な時間がかかると思われた。 すくなくとも、1日やそこらで出来る事ではない。 参ったな、他に出口は無いのかよ。 「この洞窟を先に進めば、SOS団の本拠地に続いているわ。ただ…さっきの振動で奥の方が崩れていなければ、だけど」 まだそっちに望みをかけた方が、良い様な気がするな。 休戦したとはいえ、完全に気を許せるわけではない。いきなり不意打ちという事もあるだろうしな。 俺とハルヒは少し距離を取って、洞窟の奥へと進む道を歩いている。 先頭はハルヒ、その後ろにやや離れて俺。 「…。」 お互い黙々と洞窟を進んでいく。 しばしそのままだったが、先に沈黙に耐え切れなくなったのは、ハルヒの方だった。 「ねえ、あんた、なんで宇宙警察になんて入ったのよ?」 さて、なんでだろうな。 なんとなく、周りに流されて、平凡な道を歩んできたつもりなのだが。 「だったら、平凡なサラリーマンにでもなったはずじゃない?」 その通りだな。 恐らく…俺の心の中に、まだ何か、普通とは違う物を見たり体験したいという願望が残っていたから、かもしれん。 ガキの頃に、とうに諦めてしまったと、思っていたのだが。 俺がそう答えると、不意に振り返ったハルヒは、なぜか上機嫌な表情で、 「やっぱりね…。あんたと何度かやり取りをしてきたけど、薄々感づいていたわ。あんたも、平凡な日常に飽き飽きしてる人なんじゃないかって」 そういうお前は、秘密結社なんか作って、何をやってるんだ? 俺がそう聞くと、ハルヒは良くぞ聞いてくれましたとばかりに胸を張り、 「教えて上げましょう。SOS団の活動内容、それはね。…この世の面白い不思議を見つけ出して、遊ぶ事よ!」 全世界が停止するかと思われた。というのは冗談だが、お前は本当にそんな事の理由で、秘密結社を作ったのか。 「当然よ。待ってるだけじゃ、不思議は向こうからやってこないんだもん」 根拠不明の自信でもって断言した後、ニヤリとした表情で俺を見て、 「もし、あんたともっと早く会っていたら、真っ先にSOS団に勧誘したのにね。ううん、無理矢理にでも入れてた。ねえ、今からでも遅くは無いから、あんた、SOS団に入りなさいよ」 冗談じゃない。正義の味方の宇宙警察が、秘密結社の一員とか、ありえねえだろ。 「あたしは全然かまわないけど?そっちの方が面白いし、あんただって有希やみくるちゃんをあたしから引き抜いたじゃない」 どうやらハルヒは本気のようだった。その眼は、見るのが気恥ずかしいぐらいに純粋だった。 ハルヒと話しているうちに、俺にはコイツが悪の秘密結社の団長だとは思えなくなってきていた。 確かに団長ではある。だが、「悪」か? だが、警察機構本部からの資料では、SOS団は最優先摘発対象の1つに上げられているし、なによりコイツは古泉を殉職させた…。 本当か?本当にお前は古泉を倒したのか? このハルヒの純粋な瞳の輝きは、高度な演技による物なのか? 俺がとっくの昔に諦めてしまった物を、今もまだ追い続けるお前は…。 歩いているうちに、洞窟の先にほのかな明かりが燈っているのが見えた。 洞窟の出口? 「あ、丁度中間ぐらいの位置よ、あそこが」 ハルヒは急に明かりに向かって駆け出した。 ちょっとまて、転ぶぞ。 俺も後を追って走り出す。 そこは洞窟の中に広がる、ちょっとした大広間だった。 学校の体育館なみの広さの空間に、遥か彼方の上にある天井から、淡い日の光が射している。 壁際には一面の鍾乳石。そして、広間のほぼ中央に広がる、地底湖。 ハルヒは湖の傍まで走って行き、 「どう?綺麗なところでしょ?」 と、得意満面の表情で言い、 「これがあったから、ここをSOS団の本拠地にしたのよ。自然にこういう所が作られるなんて、不思議な事だと思わない?」 確かに、何万年もの歳月をかけて作られた鍾乳洞というものは、自然の神秘と言ってもいいかも知れないな。 その時、静寂を破るように獣の咆哮が、洞窟にコダマした。 「…!」 瞬間的に振り向いた俺とハルヒの前に、1体の怪物が現れた。 「宇宙怪獣アサクラ!」 おいおい、なんで物騒なモンがこんなところにいるんだよ。 「SOS団の最終兵器として、捕獲しておいたのよ。でも全然制御が利かない存在だから、洞窟の奥に隔離しておいたの。 どうやらさっきの崩落で、檻が破壊されたか、脆くなったのね」 まずいな、こいつは前後の見境なく鋭利な爪で相手を突きまくる、かなり危ない奴だ。 「捕獲した時は、SOS団総出…あたしと有希とみくるちゃんとでね、なんとかギリギリだった」 今は俺とお前しかいないんだぜ…それでも戦うしかないわけだが。 俺とハルヒはライトセイバーを抜き、アサクラと対峙した。 アサクラは不恰好だが人型の2足歩行怪獣だ。眼は人と同じ様に、前にしかついていない。つまりは死角が存在する。 俺はハルヒに目配せすると、アサクラの後ろに回りこむ。 ハルヒの実力は、過去に何度か戦ったから大体解っている。俺の意図している事は、ハルヒにも伝わるはずだ。 俺は鋭い突きを放ってくるアサクラの攻撃を交わしつつ、常にハルヒか俺かのどちらかがアサクラの死角へ回るように脚を運ばせる。 アサクラが攻撃を狙ってる方は防御に徹し、アサクラの死角に入った方だけが攻撃を仕掛ける。 ハルヒも俺の意図を汲み取ってくれたようだな。 俺たちは少しずつアサクラに傷を負わせ、徐々にアサクラの体力を奪っていく。戦いは長時間に及んだ。 やがて完全に動作が緩慢になった宇宙怪獣アサクラに、俺とハルヒはほぼ同時にトドメを打ち込んだ。 断末魔の声を上げる、凶暴な宇宙怪獣。 俺とハルヒの視線が絡み合い、お互いに何かを成し遂げた笑みを浮かべる。 お前と連携を組むのは初めてだが…なかなか、相性が良い様じゃないか。 と、その時、アサクラが最後の力を振り絞って鋭利な爪を大きく振り上げた。 ハルヒ! 俺はハルヒを抱きかかえるようにして、その場から飛び退いた。 ギリギリのところで爪を避け、もつれ合う様に地面に倒れこむ。 急いで顔を起こし、アサクラを見ると、既に事切れていた。 抱きかかえたハルヒの身体は、思っていた物よりも華奢な身体で、そして柔らかかった。 この身体でどうして俺とほぼ互角なんだろうな?…っと、今はそんな場合じゃないな。 まったく、危ないところだったぜ。ハルヒ、大丈夫か? 「う、うん…痛っ」 倒れた時に足首を捻ってしまったらしい。 ちょっと待て、いま治療してやる。 俺は医療用パックを開き、中から湿布薬を取り出す。 取り出した弾みに、何かがカラーンと音を立てて落ちた。医療用のメスだった。 危ないな、こんな物が落ちてくるとは。 俺は何気なく、その医療用メスを掴み… 「あ…」 ハルヒが短く声を上げるのが聞こえた。 医療用のメス。切っ先は鋭利に磨かれている、十分に殺傷能力がある。 …馬鹿な、何を考えてるんだ、俺は。 時間にして1秒も停止していなかったと思う。 俺は医療用メスを仕舞い込み、ハルヒの治療を再開した。 だがそれからハルヒは、黙り込んでしまった。 足首に異常は無いようだ。捻ったから腫れてしまっているが、いま湿布薬を塗ったから、腫れが引いたら、もう大丈夫だろう。 俺がそう説明すると、ハルヒは黙ったままコクリと首を縦に振った。 いかんな…変な空気になってしまった。 俺はハルヒに無防備な背中を見せ、しゃがみこんだ。 ほら、今はまだ、歩くのも辛いだろう。俺がおんぶしてやる。 俺はハルヒを背負って、更に洞窟の先へと進んでいく。 また無言の時間が過ぎていったが、やはり先に沈黙に耐え切れなくなったのは、ハルヒだった。 「ねえ、キョン」 なんだ? 「今なら、…あたしを楽に倒せるはずよ」 先ほどまでの元気ハツラツな声ではなく、妙に沈んだ声。 「なんで助けたの?そんな事をする義理なんか、無いはず」 そんな事はないだろう。今は休戦中なんだろ? 「それは…そうだけど」 だったらいいじゃないか。十分な理由だろ。 「…。」 なぜか解らんのだが、ハルヒの沈んだ声を聞いていると、変に胸がもやもやして不安な気持ちになる。 さっきまでみたいに、元気なお前に戻ってくれよ。その方がお前らしいぜ? …俺は声には出さず、そう思った。 「そうか…そうよね…」 ハルヒは何かを吹っ切るように、そう言い、 「キョン。治療してくれて、ありがとう」 俺の身体に廻された腕に、ギュッと力が加わえられた。 俺は、心臓の鼓動が少し早まるのを感じた。 どれぐらい時間がたったのか、ハルヒを背負ったまま洞窟を進む俺の前に、明らかに人工的と思われる光が見えてきた。 「そろそろアジトだわ。良かった、途中で洞窟が塞がってなくて」 まったくだ、どうやら助かりそうだぜ。 アジトに到着するや否や、ハルヒは俺の背中から飛び降りた。もう足はすっかり大丈夫のようだな。 「この奥が、司令室になるの。特別にあんたにも見せて上げるわ。ありがたく思いなさいよね」 元気の方もすっかり元通りになった様で、その心の切り替えの早さには見習いたい物があるな。 ハルヒはアジトの奥の部屋へと入って行き、俺もその後に続いた。 色とりどりの光を点滅させながら、妙に自己主張している古臭いコンピュータ。 本棚にこれでもかと積み込まれた、ハードカバーの本。 部屋の片隅にある、ポットと給湯器。 なぜか吊るされている、メイドとかバニーとか、ナースとかの変な服。 そして部屋の一番偉そうな位置においてある、団長用の机。 何しろ、わざわざ団長と書かれた四角錐が机に置いてあるからな。 ハルヒはその机に腰をかけて座り、 「どう?なかなか良いもんでしょ。…ま、本棚の主と、給湯係の人は、いなくなってしまったけどね」 と、複雑な表情を見せた。 仲間2人を引き抜かれて、ここに1人で座っていたのか…。 その時のハルヒは、一体何を思ってここに座っていたのだろうか? 少し、罪悪感が、俺の心に芽生える。 …いやいや、俺は宇宙刑事だぜ?悪の秘密結社を倒すために、俺はここにいるはずだ。 それに古泉の仇も…。 俺は、ライトセーバーを抜き、ブーンと唸らせて光の刃を露出させた。 ギクリとしたハルヒが、身体を硬くするのが解る。 洞窟は抜けた。休戦期間はもう終わりだな。 「…そうね、決着を付けましょうか」 不敵な表情を見せるハルヒ。 だが、その前に、一瞬だけ酷く悲しそうな顔をしたのを、俺は見逃さなかった。 本拠地のボスの部屋で行われる、最後の戦いというシチュエーションだ。 俺とハルヒの力はほぼ互角だった…ついさっきまではな。 今は俺がハルヒを圧倒し、ハルヒは押される形になっていた。 「…っ、なぜ?あんた、いままで手加減してたっていうの?」 壁際まで追い詰められたハルヒが、荒い呼吸をしながら、俺を見つめている。 それはなハルヒ。あの洞窟で、お前の身体が、予想よりも華奢だって事が解ったからだ。 にもかかわらず互角だったのは、お前が身体の柔らかさを利用したバネと、機動力を重視した戦い方をしていたからだ。 俺は律儀にもそれに合せて戦っていた。 だが、今は違う。 俺は今、剣圧でお前を圧倒するように、力でお前と勝負している。 「…!」 それに対抗するには、お前はさらに機動力を駆使した戦いに徹すればいいだろう。そうすれば、恐らく互角に戻る。 だが、野外ならともかく、この司令室の中では、そこまでの機動性は発揮できまい。 俺はライトセーバーの切っ先をハルヒに突き付ける。 「くっ…!」 ここまでだ、お前も諦めて、降伏しろ。 「誰が!SOS団は降伏なんてしないんだから!降伏するぐらいならっ…」 ほとんど自棄になった様に、無茶苦茶にライトセーバーを振り回すハルヒ。 止めろ…もういいじゃないか、ハルヒ…。 俺はハルヒのライトセーバーを押さえ込むようにして払い退け、返す刀でハルヒの首を、 「あ…」 寸前で刃を止めて、少し下がってハルヒと距離取った。 「なによ、そのまま斬り付ければ良かったのに」 いいわけないだろ。 「なんでよ!あたしを倒せる、チャンスだったじゃない!」 無理だ。俺はもう、お前を傷つけることは…多分、出来ない。 「哀れんでるの?情けをかけるため?…ふざけないで、あたしはSOS団の団長なんだからね!」 再び攻撃を再開するハルヒをあしらいながら、後退する俺。 そうじゃない、そうじゃないんだ…ハルヒ。 余裕の無くなったハルヒの攻撃は、隙だらけだった。 俺はハルヒのライトセイバーを下から切上げると、そのまま手首を捻らせて、ハルヒの手からライトセイバーを跳ね飛ばす。 「あっ…」 跳ね飛ばされたライトセイバーは、放物線を描いて飛んで行き、壁際においてあったコンピュータに突き刺さる。 途端、いかにもヤバそうな警告音が部屋中に響き渡った。 「警告。。。自爆モードに入りました。。。自爆まで。。。あと5分。。。」 なんてお約束なモンを用意しておくんだよ、お前は! 「だって、秘密結社のアジトには、自爆装置があるもんじゃない」 バカかお前は!脱出装置は無いのか? 「脱出用のシュートなら、そこの壁の穴から…」 俺はハルヒを抱きかかえると、即座にシュートに飛び込んだ。 「ちょっと…まっ…」 いかにもありそうな、ウォータースライダーみたいな脱出ルート。 水が流れててよかったぜ。無いなら摩擦熱で相当熱そうだ。 長いトンネルを抜けるとそこは湖の上だった。 空中に放り出されるように滑り出た俺とハルヒは、そのまま湖にざっぱーんと盛大な水しぶきを上げて落下する。 とりあえず陸地まで泳いだその時、遠くの山で大爆発が起きているのが見えた。 ふう、間一髪だったな。 「だったなじゃないわよ、バカキョン!最後のアジトが吹っ飛んじゃったじゃないの!」 それが俺の仕事だ。お前も命が助かって、良かったじゃないか。 「自爆装置を停止させれば良かったのよ!ちゃんと停止装置があるんだから!」 え、あるの? 「あるに決まってるでしょ?誤動作したときどうすんのよ!」 う…。 しかし秘密結社を倒す事が宇宙警察の仕事だ。後はお前を逮捕すれば、任務完了というわけだな。 「いやあ、こんなところで痴話喧嘩ですか。あなたも隅に置けませんね」 何にこやかな声で言ってんだ古泉。これの何所がそう見える。 あ?古泉? 振り返ると、古泉イツキ刑事が、そこに立っていた。 何でお前がここに…殉職したのでは…。 「殉職?何の事ですか?…宇宙警察機構の本部の方へ行ってきたんですよ。手紙を書いておきませんでしたっけ?」 何だそうだったのか。 SOS団アジトの探索に行ったきりいなくなったから、殉職したと思い込んでいたよ。 「ええ、例のSOS団が最優先摘発対象になっているのが、どうしても解せなかったので、本部で確認してきたんですよ。 調べてみたら、案の定、本部の手違いでした。本来はただの観察対象です」 何だと? 「お役所仕事で、間違いを訂正するのに時間がかかりましたよ。あっちの部署こっちの部署にたらいまわしで、ようやく戻してもらいました」 …。 「大体、こんな辺境の太陽系なんかに、宇宙犯罪組織なんか滅多にきませんよ。言うなれば、僕達は左遷されてるんですね」 なんてこった…じゃあ、ハルヒのSOS団を壊滅させちまった俺は…。 ハルヒは俺の胸をポカポカ叩きながら、 「どうしてくれんのよ!あたしと有希とみくるちゃんとでキグルミのバイトまでして溜めたお金で作った、最後のアジトなのに~」 大泣きされてしまった。 まずいな、誤認逮捕どころじゃないぞ、全面的に俺の失態だ…。 すまない、ハルヒ。俺に出来る事があったら言ってくれ、なんとかやれるだけの償いはするから。 「その言葉、二言はないわね」 急に泣き止んで、すっくと立ち上がるハルヒ。なんだ?演技かよ! 「古泉くん、誓約書持ってきて」 「かしこまりました、閣下」 おい古泉、いつからお前はハルヒ側に寝返った。 〔エピローグ〕 かくして俺は今日も宇宙警察機構地球支部に出社した。 支部と言っても隊員は2名、助手3名の小さな部署である。 廊下を進んだ先にある、元々は隊員室だった部屋に張られたプレート。 「SOS団部室」 ちわーっすと言いながら俺が中に入ると、既に全員が出社してきていた。 窓際の定位置でいつも本を呼んでいる、助手の長門。 給湯ポットの前でお茶の準備をしている、助手の朝比奈さん。 長テーブルの席について、暇そうに詰め将棋をやっている、隊員の古泉。 そして、部屋の一番偉そうな位置に机を置いて、そこの席に座っている、助手のハルヒ。 机に置かれている四角錐に「団長」と書いてある。 「いつも遅いわよ、キョン。あんた一番下っ端の団員その1なんだから、みんなより先に来るぐらいの心構えでいなさいよね」 遅刻してないんだからいいだろ?別に。 そう言いながら、俺は宇宙警察機構地球支部にして、SOS団アジトにもなってしまった部屋の椅子に腰掛けた。 ハルヒとの取り決めで、正義の味方の太陽系本拠地にして秘密結社の本拠地にもなってしまった、宇宙警察機構地球支部。 俺も古泉もSOS団に入団させられる事になり、なぜか俺は下っ端で古泉は副団長になっていた。 「さて、今日は10時から不思議探索に全員で出かける事になってるからね。みんなそれまでに準備しておく事」 警察業務的には、パトロールと言う事になるか。 正義の味方にして秘密結社の団員という、わけの解らない立場になってしまった俺だが、まあ、これはこれで慣れてくるとそんなに悪いもんじゃない。 これ以後、ハルヒに太陽系所狭しと連れまわされて、面倒な事件にたびたび巻き込まれる事になり、俺の平穏だった日々は終わりを告げるのだが、 まあ、それでもいいさ。 なにより、ハルヒ。お前が宇宙犯罪なんかやらかす奴じゃなくて、ほっとしたぜ。 なぜほっとしたかって? さあ、なぜだろうな。 おわり